令和６年６月６日 午前１０時００分 開 議
細 矢 俊 博 議長 片 桐 勝 寿 副議長
◎出席議員（１８名）
１番 森 谷 俊 議員 ２番 深 瀬 明 理 議員
３番 工 藤 み ど り 議員 ４番 清 野 康 隆 議員
５番 山 本 和 生 議員 ６番 福 永 邦 幸 議員
７番 滝 口 公 一 議員 ８番 元 木 十 四 男 議員
９番 東 海 林 克 彦 議員 １０番 三 宅 一 人 議員
１１番 植 松 宏 議員 １２番 高 橋 鉄 夫 議員
１３番 河 村 豊 議員 １４番 原 田 利 光 議員
１５番 髙 橋 光 男 議員 １６番 佐 藤 直 議員
１７番 片 桐 勝 寿 議員 １８番 細 矢 俊 博 議員
◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
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土 田 正 剛
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市 長
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半 田 博
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教 育 長
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松 田 智 志
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選挙管理委員会
委 員 長
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古 谷 利 明
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代表監査委員
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菅 原 繁 治
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農業委員会会長
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芦 野 耕 司
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副 市 長
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佐 藤 慎 司
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総 務 部 長
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矢 萩 宏
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市民生活部長
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岡 田 光 弘
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健康福祉部長
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東海林 浩 司
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経 済 部 長
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深 瀬 弘 之
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建 設 部 長
兼上下水道部長
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間木野 教 子
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会計管理者
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安 達 好 浩
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消防長
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安 達 利 也
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教育次長
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青 柳 昇
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総合政策課長
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本 間 和 史
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庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
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柴 田 昇
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財 政 課 長
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伊 藤 亨
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監 査 委 員
事 務 局 長
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深 瀬 忠
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農 業 委 員 会
事 務 局 長
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◎事務局職員出席者職氏名
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鈴 木 敬 一
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事 務 局 長
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高 橋 真伊子
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事務局長補佐
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鈴 木 雄 太
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議事係長
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紅 谷 雅 美
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主 任
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井 上 雄 貴
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主 任
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斎 藤 直 子
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兼 務 書 記
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辻 村 充
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兼 務 書 記
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◎議 事 日 程
議事日程第２号
令和６年６月６日（木） 午前１０時 開 議
日程第 １ 市政一般に対する質問
１ ８番 元 木 十四男
２ ４番 清 野 康 隆
３ １１番 植 松 宏
４ ５番 山 本 和 生
５ ７番 滝 口 公 一
（散 会）
◎本日の会議に付した事件
議事日程第２号に同じ。
令和６年東根市議会第２回定例会一般質問発言通告書
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番 号
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質 問 者
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質 問 事 項
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質 問 要 旨
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答 弁 者
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１
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元木十四男
議 員
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１．人権尊重意識の向上、多様性と個性を認め合う社会の構築について
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１．様々な機関の調査によると、ＬＧＢＴなど（性的マイノリティ）の割合は８％から13％という結果が出ている。この数は左利きの数、血液型のＡＢ型と同じぐらいの割合だと言われている。性的マイノリティの方々は、社会生活の中で周囲の偏見や差別に苦しんでおり、また、同性カップルであることを理由に賃貸住宅の入居申し込みが困難になるなど、社会生活上の障壁がある。このようなことは社会全体の人権問題として大きく捉えるべきであり、その人がその人らしく生きるための不利益解消や、幸福感の向上に向けた取組が大切と考える。多様性を尊重し、誰もが住みやすい東根市を描いていくために、以下の点について伺う。
（１）ＬＧＢＴＱの方に対する本市の捉え方は。
（２）パートナーシップ宣誓制度導入の考えは。
（３）市内小中学校での教職員、児童生徒等への正しい理解を深めるための、教職員向けの研修や児童生徒の学習などの現状について
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市 長
教 育 長
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２
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清野 康隆
議 員
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１．中学校の部活動の地域移行について
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１．中学校の部活動について、令和８年度より土日が完全休養日となる。それに伴い、地域移行が進められているが、以下について問う。
（１）地域移行への取組、進捗状況、今後の見通しは。
（２）部活動への加入は任意となっているが、今後の目指す姿、あり様はどのようなものか。
（３）令和６、７年度東根市中学校部活動方針の中に、持続可能なスポーツ・文化芸術環境をつくるとあるが、具体的にどのようなものか。
（４）部活動改革は、教員の負担軽減になるのか。
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教 育 長
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３
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植松 宏
議 員
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１．「重要土地等調査法」に基づく神町駐屯地・神町飛行場・山形空港周辺の規制について
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１．防衛関係施設のような、安全保障上重要な施設周辺や、国境離島を対象とする「重要土地等調査法」に基づく第４弾の指定区域で規制が始まった。同法の指定区域には神町駐屯地・神町飛行場・山形空港も含まれており、これら重要施設の周囲概ね１㎞以内の民有地は、「注視区域や特別注視区域」に指定され、所有者の個人情報や利用実態を、不動産登記簿や住民基本台帳などを基に政府が調査したり、必要に応じて所有者に報告を求めたりすることができるとしている。
ついては、以下の内容について市の考えを伺う。
（１）神町駐屯地・神町飛行場・山形空港周辺の市民に対してどのような制限・規制が加わることになるのか。
（２）指定区域内の情報収集を行う機関はどこになるのか。市の関わりはないのか。
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市 長
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４
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山本 和生
議 員
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１．物価高から市民生活を守る経済対策について
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１．コロナ禍の３年を経て、景気は回復しつつあるが、円安、燃料費の高騰、物価高など、市民生活を取り巻く経済環境は依然として厳しい。本市は昨年11月から本年３月にかけて、３つの経済対策を実施した。
ついては、プレミアム商品券、生活応援商品券、あと宿キャンペーンについて、実施の経緯と実績、効果について伺う。
２．今年度も、燃料費の高騰、物価高、さらに電気、郵便の値上げ、と市民生活や事業者の環境は厳しさを増している。
ついては、今年度の、市民生活や地元事業者に寄り添う経済支援の考えを伺う。
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市 長
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５
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滝口 公一
議 員
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１．生涯スポーツの推進について
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１．今年４月に、令和６年度から令和15年度を計画期間とする第２次東根市スポーツ推進計画が提示された。前期計画期間中には、東根工業高等学校跡地の各種施設整備やグラウンド・ゴルフ場、パークゴルフ場の新設、そしてこの秋にはクロスカントリーコースの供用開始等、ハード面の整備を進めてきた。
近年、生涯スポーツは「だれもが、いつでも、どこでも気軽に参加できる」スポーツとして重要性を増している。
そこで、市総合型地域スポーツクラブ「マイ・スポーツひがしね」の認知度低下の状況を含め、コロナ禍後の生涯スポーツの推進について見解を伺う。
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教 育 長
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◎開 議
○細矢俊博議長 皆さん、おはようございます。
本日の会議に、欠席及び遅刻の届出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で、定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。
◎市政一般に対する質問
○細矢俊博議長 日程第１ 市政一般に対する質問を行います。
質問は、通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。
◎元木十四男議員質問
○細矢俊博議長 はじめに、８番元木十四男議員。
〔８番 元木十四男議員 登壇〕
○８番（元木十四男議員） おはようございます。議席番号８番元木十四男でございます。
議長の許可をいただきましたので、通告しておりました人権意識の向上、多様性と個性を認め合う社会の構築について一般質問をしてまいります。
本市の最上位計画である第５次東根市総合計画に、「地域社会で、みんなが幸せに生活するためには、多様性と個性を認め合い、人権を尊重する意識を高めることが大切です。しかし、依然として、性別や国籍の違い、年齢、障がいの有無などを理由としたさまざまな差別や不当な扱い、暴行や虐待、いじめや体罰など、誤った知識や偏見などによるさまざまな人権問題が存在しております。また、近年は、ＳＮＳなどインターネット上での誹謗・中傷など新たな人権侵害も発生しています。加えて、ＬＧＢＴに代表される性的マイノリティへの理解など、新たに取り組むべき課題もあります。」と記されております。
まちづくりの課題として、一人一人の価値観が多様化し、就労形態、暮らし方、コミュニケーションなど、あらゆる場面に変化をもたらしており、その価値観をお互いに認め合い、多様な生き方が選択できる社会の実現を目指さなくてはなりません。
また、出身地、人種や民族、こういったものに関係なく、全ての人の人権が尊重され、多様性と個性を認め合う社会が求められています。
さらには、こうした多様化、多様性が尊重されながら、地域で共に支え合って生きていく中で、それぞれが持てる能力を発揮し、活躍することができる環境づくりが必要です。
昨今、テレビや新聞などメディアで、性的マイノリティ、性的少数者を表すＬＧＢＴなど多様な性の在り方に関する話題が多く取り上げられるようになりました。日本でも性的マイノリティに対する理解は少しずつ社会で広がりを見せています。
ＬＧＢＴＱ等に関する知識や認知度は大分上がりましたが、まだまだ知られていないデリケートな部分や用語、人権問題などがあります。
性の多様性に寄り添う政策が全国的に広く普及している一方、性的マイノリティの方は様々な差別や不利益な処遇に直面することがまだまだ多いという現実もあります。その人がその人らしく生きるための不利益解消や、幸福感の向上に向けた問題解決は、社会全体の人権問題として大きく捉えるべきであると考えます。
社会的に正しい理解が十分に広まっていないことで、学校や職場、家庭、地域からの差別や偏見によって困難を抱えておられる方もいます。
私が議員になって、初めての議員研修会が「自分らしく生きること」のテーマで、トランスジェンダーである麻倉ケイトさんの講演会でありました。
体は男性、心は女性という性別違和に気付き、２年生の頃から本心を隠し続けた小学生時代。赤いランドセルを背負いたかった。スカートをはきたかった。詰襟が嫌だったのでブレザー制服の中学校に進学。大好きなダンスがあるから頑張れた。ＫｉｎＫｉＫｉｄｓのバックダンサーなどをやり、歌手を目指してレインボーミュージックへ。あるとき、一瞬にして気持ちが変わった。しかし、カミングアウトができない。身近な人には言えなかった。嫌われたくないから。2002年に男性歌手としてデビュー。その後、テレビ出演の際の歌った曲の反響がきっかけで2009年カミングアウト。2010年に麻倉ケイトとして出発。2013年には女性の職業と言われていた花嫁モデルになるなど、現在もハリウッド映画で女優としてデビューを決めるなど活躍している方であります。
正直、このとき私はどこか特別なもの、芸能人だから、都会の人だから、遠い存在、人ごと、よそごとという気持ちがありました。
しかし、それが一変したのは、その翌日、ある会合で一緒になった方のこんな話であります。
その方は、医療関係の受付をしている方でありました。診察に来た患者さんの入力がなかなかできず、何度やってもエラーになってしまい、ほかの患者さんもいることから、その日は手書きで対応し、その日の夜に患者さんに電話をして確認をしたところ、「私、言っていませんでしたね。実は私、戸籍上は女性なんです」ということでありました。
髪型や服装は男性の装いをしていたので、男性だとばかり思っていたということでありました。確かに、男性にしては身長が低い方なのかな。声も男性にしてはキーの高い方なのかなと思っていたということです。
知り合いからこの話を聞いたときに、性的マイノリティの存在をぐっと身近に感じました。
また、先日、県の縦断駅伝競走大会のときでありますが、係に従事していた私と一緒に仕事をしていた後輩の下に現れたのが、後輩と中学時代の同級生のトランスジェンダーの方でした。
私たちの近くにＬＧＢＴの方がいるということを改めて再認識をしたところであります。
ＬＧＢＴ総合研究所が行った2019年の調査によると、日本におけるＬＧＢＴＱ、性的マイノリティの割合は約10％、最新の2023年電通ダイバーシティ・ラボの調査によると、9.7％がＬＧＢＴＱ＋の当事者であるということを発表しました。
これは、他国と比較しても高い傾向にあるということです。この割合は左利きの数、血液型のＡＢ型と同じぐらいの割合だと言われています。
また、山形県の令和５年度県政アンケート調査の性の多様性についての設問では、「あなたは自身が性的マイノリティの当事者である。またはそうかもしれないと思う」という問いに対し、「ある」と答えた人は1.3％、「ない」と答えた人が85.4％、そして9.2％の方は無回答でありました。
無回答の方の心情や思いを考えるとき、これは私の臆測にすぎませんが、性的マイノリティであるということを言いたくない、カミングアウトしたくない、知られたくないなどという方がいたのかもしれません。
そこで、１点目として、ＬＧＢＴＱの方に対する本市の捉え方について伺います。
2015年11月に渋谷区と世田谷区では、いわゆる同性パートナーシップ制度がスタートしました。その後、2023年６月28日時点では、パートナーシップ制度を導入している自治体は、全国で328自治体、2022年６月では219自治体であったものが、１年間で100以上の自治体が増加し、その結果、人口カバー率は70.9％に達しました。
本県においても、今年１月から、酒田市では、昨年４月からパートナーシップ宣誓制度を導入しました。
そもそも日本では、同性婚が憲法上も法律上も認められておりません。しかしながら、海外では人権を守るための活動が進んでおり、法律で同性婚を認める国が出てきております。同じアジアの中でも、台湾も2019年から同性婚を認めました。
先の東京オリンピックの基本コンセプトの１つが、多様性と調和でありました。
また、ＳＤＧｓのゴール達成のための目標５番の「ジェンダー平等」を、そして目標17番の「パートナーシップで目標を達成しよう」に該当します。
国が認めないのであるならば、自治体がその制度を導入しようという動きが今日の328自治体の導入につながったものと考えます。
そこで、２点目として、本市でのパートナーシップ宣誓制度の考えを伺います。
性的マイノリティの存在は極めて可視化することが難しい一方、性的マイノリティの若者は、異性愛の若者に比べて自殺未遂率が３倍から６倍高いとの調査結果も出ています。教育的観点から、幼少期からの理解促進、人権尊重、多様性を認め合う、偏見解消、いじめ削減への取組を行うことが最も重要であると考えます。
市内小・中学校における発達段階に応じたＬＧＢＴ教育という観点から、どのような教育を実施しているのか。
３点目として、市内小・中学校での教員、児童生徒への正しい理解を深めるための教職員向けの研修や、児童生徒の学習など、現状について伺いまして、登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 元木十四男議員の人権尊重意識の向上、多様性と個性を認め合う社会の構築についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、性的マイノリティの方に対する本市の捉え方についてであります。
性的マイノリティにつきましては、国会において、様々な議論を経て、性的指向やジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会の実現に資することを目的に、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律、いわゆるＬＧＢＴ理解増進法が令和５年６月に公布、施行されたところであります。
この法律には、国をはじめ、地方公共団体や事業主等の役割が定められており、国と地方公共団体においては、心身の発達に応じた教育及び学習の振興、知識の着実な普及などが掲げられております。
本市におきましても、この法律の趣旨を尊重し、性的マイノリティであることを理由に、不当な差別や偏見などがない社会の形成に向けた取組を進めていかなければならないものと理解をしているところであります。
また、性的マイノリティについては、当事者とその周囲がお互いを尊重し合い、理解を深めていくことが重要であります。
この課題に対し、行政だけでなく民間事業者も含めた市民一人一人が性的マイノリティの抱える問題に向き合い、多様性に寛容な社会の実現に向けた意識が広がるよう努めてまいります。
次に、パートナーシップ宣誓制度導入の考えについてであります。
県では、全ての県民が性別に関わりなく個人として尊重され、社会や地域において個性や能力を十分に発揮できる山形県の実現を目指し、山形県パートナーシップ宣誓制度を創設いたしました。
この制度は、性的マイノリティのカップルが、お互いにパートナーシップ関係にあることを宣誓し、県がその宣誓を証明するパートナーシップ宣誓書受領証を交付するものであります。
法律上の婚姻とは異なるもので、法的な権利・義務が発生したり、戸籍や住民票が変わるものではありませんが、多様な性への理解が深まるものとして、性的マイノリティの方々が暮らしやすい環境づくりにつながっていくものと捉えております。
現在、県内自治体において、県が発行したパートナーシップ宣誓書受領証を行政サービスにどのように活用していくのか検討を進めており、事例としては、公営住宅の入居申込や、医療機関における面会などの手続において、同性パートナーを家族として取り扱うことなどが挙げられます。
本市といたしましては、県との重複運用を避けるため、市独自のパートナーシップ宣誓制度を創設するのではなく、この県の制度の活用について県や県内自治体の動向を踏まえながら検討を進めるとともに、民間事業者を含め市民に制度の理解と活用が広がるよう周知に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 次に、教育長に答弁を求めます。
半田教育長。
〔半田 博教育長 登壇〕
○半田 博教育長 私からは、市内小・中学校における教職員、児童生徒への正しい理解を深めるための研修や学習の状況についてのご質問にお答えをいたします。
文部科学省は、性同一性障害や性的指向・性自認に係る児童生徒に対するいじめを防止するため、いじめ防止対策推進法に基づくいじめの防止等のための基本的な方針を平成29年に改定し、教職員の正しい理解の促進や、学校として必要な対応を追記しました。
教職員においては、生徒指導の観点からも、日常の教育活動を通じた人権意識の醸成を図る対応として、学校や学級では、いかなる理由でも、いじめや差別を許さない適切な生徒指導・人権教育を推進し、悩みや不安を抱える児童生徒のよき理解者となることや、日頃から児童生徒が相談しやすい環境を整えるようにしているところであります。
また、文部科学省発行の生徒指導提要や、性同一障害等に係る児童生徒に対する、きめ細かな対応について資料等を活用し、性的マイノリティなども含めた多様性と個性を尊重した教育を各学校において取り組んでおります。
児童生徒の学習においては、発達段階に応じた学びを重ねており、道徳教育では、他の人との関わりに関することを学習し、自分とは異なる他者の存在についての正しい理解を深め、多様な考えを尊重し、よりよい解決の道を探る態度を育成しているところであります。
また、特別活動の学級活動では、児童会や生徒会活動、学校行事などを通して集団や社会の一員として、よりよい生活や人間関係を築こうとする自主的・実践的な態度を育てるなど、望ましい人間関係の形成と確立を目指した学びを進めております。
そのほか、各教科や総合的な学習の時間、生徒指導との関連も図りながら教育活動の効果を高め、ねらいの達成が図られるよう、引き続き指導助言をしてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 市長答弁承知いたしました。
ＬＧＢＴＱに代表される性的マイノリティの当事者と周りの人たちが、お互いを尊重し合い理解を深めていくことは重要である。そのためには、行政だけでなく、民間事業者も含めた市民一人一人が問題に向き合い、多様性に寛容な社会の実現に向けた意識が広がるよう努めていくということでありましたが、私はこの「民間事業者を含めて」という部分は非常に大事だなと思っております。企業や会社の理解・協力なしでは、温かい、優しい社会の構築は成し得ないと思うからであります。
登壇時にも触れました、令和５年度山形県政アンケート調査の性の多様性について、公表されておりますが、この結果を踏まえて、性的マイノリティへの理解を深めてもらうための啓発活動は、どのようなことを行っているのか伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 それでは、お答えをいたします。
県政アンケートでは、性の多様性に関しての広報、啓発、職員への研修、相談窓口の設置など、具体的な項目に対しまして、県が取り組むべきか否かを回答する調査となっております。ほとんどの項目におきまして、半数以上の方が「取り組むべき」または「ある程度取り組むべき」と回答しておりますことから、多くの方が性の多様性を尊重すべきであると考えていることがうかがえます。
また、このアンケートにおきまして、性的マイノリティの当事者である方に対する設問もあり、当事者といたしましては、身の回りで性的マイノリティを差別する言動を見聞きすることが大きな悩み事・困り事であるということもうかがえるところでございます。
これらのことから、市長答弁のとおり、市民一人一人が性的マイノリティの抱える問題に向き合い、多様性に寛容な社会の実現に向けた意識が広がることが重要でありますので、市民の方に広く性的マイノリティの理解が深まるよう、今後、機会を捉えまして、啓発に努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 本市のホームページや市報への掲載、性の多様性に関するパンフレットなどを活用し、ＬＧＢＴＱ＋等、性的マイノリティの理解促進のためにも、幅広い啓発をお願いいたします。
私たちは正しい知識を学び、理解し、性的マイノリティの方が身近にいることを知り、お互いに尊重し合うことが大切だと考えております。
当事者を含めて、誰もが生きやすい社会を築くため、研修が重要であると考えます。庁舎窓口で行政サービスを行う、また相談を受けるなどの業務を行う職員の対応は、市民への周知にもつながると考えます。
そこで、本市職員のＬＧＢＴＱなどの性的マイノリティに対する正しい知識を得るための研修はどのようなものを行っているのか伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 現在、性的マイノリティに特化した研修は行っておりませんが、市役所には性的マイノリティの方も含めまして、様々な事情を抱えた方が相談や手続などで来庁しておりますので、当然ながら、市の職員として、どのような方に対しても平等に、そして丁寧な対応を心がけているところでございます。
そのために、必要な窓口対応や接遇などの研修を行っております。これらの研修を重ねて、今後とも市民に寄り添った丁寧な対応を行ってまいりますのでよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 性的マイノリティに特化した研修は行っていないということでありました。市の職員については、特定職業従事者ということで、教育啓発をしていく立場・役割ということになります。ということからも、しっかりと研修を受けることが重要かと思います。窓口対応や接遇などの研修と併せて、よろしくお願いをいたします。
三重県や埼玉県では、職員自身がＬＧＢＴなどの当事者である場合においても、安心して働ける職場としていくため、職員や職場は、どのような姿勢で、どう行動すべきかについての基本的な考えをまとめた職員向けガイドラインがつくられています。
今後、本市としても性の多様性への合理的配慮に関するガイドラインが必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 性の多様性への合理的配慮に関するガイドラインや指針につきましては、施設の整備や利用に当たっての対応、申請書等の性別欄の有無など、事業実施において、性の多様性に関して配慮すべき方向性を示すものとして、一部の地方公共団体で策定しているものであると理解をしているところでございます。
本市におきましては、このようなガイドラインは、まだ現在ございませんが、申請書等の性別欄を不要にしたり、また、多様な利用者に配慮した施設整備を行うなど、性の多様性に配慮した対応を現在も行っているところでございます。
ガイドラインの策定につきましては、既に策定している地方公共団体の状況、他自治体の動向などを注視いたしまして、その必要性を見極めてまいりたいと考えているところでございます。
いずれにいたしましても、今後とも、高齢者、障がい者、性的マイノリティなど多様なニーズに対応した事業の実施に努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 答弁、承知いたしました。
申請書等の性別欄については、必要不可欠なもの以外は不要とするよう、さらに進めていただくようお願いいたします。
先ほどの市長答弁の中で、本市独自のパートナーシップ宣誓制度は、県との重複運用を避けるために創設はしない。県の制度の活用について検討を進めるということでありましたが、それでは、山形県のパートナーシップ宣誓書受領証の活用について、本市はどのようなものを想定しているのか伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 お答えをいたします。
利用できるサービス一覧として、県のホームページで公表しております公営住宅の入居申込や、犯罪被害者等見舞金の受給などについては、本市においても同性パートナーを配偶者同等として取り扱うことができるものと考えております。
今後、県が発行したパートナーシップ宣誓書受領証を活用できるよう進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 承知いたしました。
本市には市立病院がありませんが、北村山公立病院がありますので、管理者である市長が中心となって三市一町、また、公立病院事務組合議会等と連携しながら活用ができるよう、ご検討をよろしくお願いいたします。
さらには、他県の活用例などを見ますと、保育所・学童保育所の入所申込、母子健康手帳の交付、個人情報開示請求、罹災証明書など、約30近いサービスがあるようですので、各課と情報共有しながら、制度を活用できるよう進めていくよう要望いたします。
また、本市のホームページには、山形県のパートナーシップ制度の対応についてアップし、周知をお願いいたします。県のパートナーシップ制度創設からもう半年近くになります。性的マイノリティの当事者に配慮した周知の徹底をお願いいたします。
鶴岡市や米沢市、天童市では、今年の１月から既にそれぞれのホームページに掲載し、活用できるサービスについても、周知しているようであります。
各自治体がパートナーシップ宣誓制度を導入することは、誰もが安心して生活できるまちとして、社会的周知の１つであるとも考えられます。ぜひ、パートナーシップ宣誓制度と併せて、ファミリーシップ宣誓制度の導入の検討をお願いいたします。
次の質問に移ります。
教育長答弁、承知いたしました。
教職員においては、人権意識の醸成を図る対応として、いかなる理由でもいじめ・差別を許さない。児童生徒のよき理解者となることや、日頃から児童生徒が相談しやすい環境を整えているということでありました。
文科省が発行している性同一性障害や、性的指向、性自認に係る児童生徒に対する細やかな対応等の実施について、こういった資料を活用して事業を行っているということでありました。
道徳教育では、自分とは異なる他者の存在について、多様な考えを尊重し、その上で、よりよい解決の道を探る態度を育成している。また、自主的、実践的な態度を育てるなど、人間関係の形成と確立を目指した学びを進めているということでありました。
それでは、教育長答弁にもありました人権問題を含めた理解を深める方策として、どのような取組をしているのか伺います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
学校等におきましては、命を大切にする教育を基盤としながら、豊かな心を育む活動に取り組んでいるところであります。
その１つといたしまして、児童生徒が主体となったよりよい人間関係づくりを推進するため、毎年東根市スマイルサミットを開催しております。この交流を通じまして、それぞれの個性を受け入れるところに価値を見いだす児童生徒の姿が見られたところであります。
また、学校では、人権教育の一環として招聘しました外部講師から、自分の人生は自分なりに選択できる自由があることや、ＬＧＢＴＱへの最近の意識の高まりなど、社会参画の意識を学ぶ取組なども行われているところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 児童生徒が主体となって開催される東根市スマイルサミット、これは、東根市独自の取組として特筆すべきものだと考えております。
いじめを防止するための話合いをしたり、今回のような交流を通じて、それぞれの個性を受け入れるところに価値を見いだす生徒児童の姿が見られたということでありますので、自主性を養うということにもつながると考えます。
制服や運動着など、学校生活における性的マイノリティへの配慮の状況はどうなのか伺います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
多様性への対応といたしまして、学校生活の様々な場面における取組が進められているところであります。
一例を挙げますと、中学校のある女子生徒が、制服に関する悩みを自分から担任に相談したことがきっかけとなりまして、時間をかけて、生徒会で自主的に検討や協議を重ね、女子の制服はスカートまたはスラックスということを明文化しております。
また、夏用の体育着や夏場のポロシャツの色も透けやすい白色から黒やネイビーなどの見えにくい色に変えているという学校もございます。
学校におきましては、生徒の性自認の有無にかかわらず、児童生徒一人一人の心情や悩み、不安に寄り添ったきめ細やかな対応に努めているところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 答弁承知いたしました。
生徒会で自主的に検討や協議を重ね、女子の制服はスカートまたはスラックスと明文化されたということであります。
私も、今年の３月と４月に、東根二中の卒業式と入学式に出席させていただきましたが、その折にも結構な数の女子生徒がスラックスをはいている姿を拝見したところであります。
不寛容な時代と言われている昨今の社会ですが、人権教育の啓発や促進が進み、それによって理解が深まることで、性的少数者だけでなく、様々な少数者、高齢者や障がいのある方、乳幼児を抱える方であったり弱者の皆様、そういった方々に寄り添える優しい社会が醸成され、その社会とは広く全ての人にとって、住みやすく、優しいまちを形づくることができるものと私は確信しております。
そして、この東根が住みよさランキング北海道・東北ブロックでの３度目の１位ではなく、ぜひ全国の１位になることを願って、私の一般質問を終わります。
○細矢俊博議長 以上で、ご了承願います。
◎清野康隆議員質問
○細矢俊博議長 次に、４番清野康隆議員。
〔４番 清野康隆議員 登壇〕
○４番（清野康隆議員） 議席番号４番清野康隆です。議長の許可を得ましたので、中学校の部活動の地域移行について質問いたします。
まず、先日行われました第21回果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会の盛会、市民の皆様とともに喜びたいと思っております。
コンディションにも恵まれ、8,426人もの参加者をお迎えできましたこと、そして、私自身も初めてボランティアとして携わることができましたこと、改めて感謝したいと思います。
さて、これから季節がよくなるにつれ、スポーツが盛んになります。６月といえば、地区中体連の大会を皮切りに吹奏楽部の大会、中学３年生にとっては最高学年の３年間の活動の集大成を発揮する機会となるわけでありますが、これまで日本のスポーツ競技力を支えてきた部活動が大きく変容を遂げようとしております。
令和４年12月に国から中学校の部活動を地域移行する方針が示されました。これに伴い、令和８年度より土曜・日曜が完全休養日となることが決定されました。いわゆる部活動改革であります。部活動改革は、教員の働き方改革も関連して、十分にまだ理解を得ていないと私は考えております。
遡ること40年前、私が中学校に入学を迎えた春、小学校生活にはない部活動に大きな期待と不安を抱いておりました。何部に所属するか選択するため体験入部。入部をさせたい先輩と、決定に揺れる新入生。そのせめぎ合いがとても楽しく、緊張感を解いてくれましたことを昨日のように思い出されます。怖い先輩を見るとここはやめようと、危機を回避する術を学びました。幸いかな、私の通った東根第一中学校にはたくさんの部活動があり、選択肢が多くございました。当時、部活動はほぼ必須で、授業が終われば部活動、くたくたになるまで運動し、仲間と共に汗を流したことを思い出します。
そんな日々を過ごす中、顧問の先生とは日々のやり取りで信頼関係を築き、勉強のこと、個人的な悩み、進学への不安、職業選択へのアドバイス、何でも相談ができました。ささいな１つ１つのやり取りが、私の人生を歩む大きな道しるべとなったのは言うまでもありません。
また、部活動の仲間、先輩、後輩と苦楽を共にすることで、連帯感、そして絆が生まれました。当時の仲間とは今でも親しく、かけがえのない友情で結ばれております。当時の部活動は勝利至上主義でありましたが、勝ってかぶとの緒を締める、敗者への敬いと人間としての在り方を学ばされたように思います。
この度の部活動改革では、この学びの場が減ってしまうのではないかという危機感を持ったのは否めません。
一方、部活動の地域移行に当たり、新たな出会いを得られるのではないかという期待も膨らみました。
私は、現在中学２年生の保護者でございますが、この度の部活動について、学校から様々な資料を配られ、説明もいただきました。
しかしながら、移行の真っただ中ということも相まって、制度の理解、不安の解消になっているとは言い難い部分もございます。
もって、以下４点をお伺いします。
部活動の地域移行を進めるに当たり、教育委員会としてどのような取組をなされているのか。そして、その進捗状況はどうか。今後の見通しはどうか。
２つ目に、現在部活動への加入は任意となっておりますが、今後の目指す姿、またそのあり様はどのように描いているのでしょうか。
３つ目、令和６年、７年度東根市中学校部活動方針の中に、持続可能なスポーツ・文化芸術環境をつくるとございますが、どのようなものでしょうか。
４つ目、部活動改革は教員の負担軽減となるのでしょうか。
以上、壇上からの質問とさせていただきます。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員の質問に対し、答弁を求めます。
半田教育長。
〔半田 博教育長 登壇〕
○半田 博教育長 清野康隆議員の中学校の部活動の地域移行についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、地域移行への取組、進捗状況、今後の見通しについてでありますが、少子化の進行に伴う生徒数の減少により、部活動の選択肢が減り、生徒のスポーツ・文化芸術活動の機会が減ることで、有意義な放課後を過ごすことができなくなったり、居場所がなくなったりする生徒が出てくることが懸念されております。
このような背景を踏まえ、本市では、部活動改革のねらいとして、多様な種目の中から生徒自身が選択、自己決定できるスポーツ・文化環境を構築するとともに、教員の働き方改革を推進するため、まずは令和８年度に、休日部活動の地域移行を完全実施することとしております。
教育委員会では、市内小・中学校の児童生徒、保護者、スポーツ・文化活動の指導者や関係団体等に対し、部活動改革の取組に関する趣旨説明と環境整備への協力要請を順次行っているところであります。
また、種目ごとに関係者による検討会を開催し、各種目の特性に応じた持続可能な地域スポーツ・文化活動の環境整備について、協議を重ね、体制が整備された種目から地域クラブの設立を進めております。
現在、軟式野球、女子バレーボール、陸上競技、バドミントン、ハンドボール、体操、ソフトボールの７競技において、中体連主催の大会にも出場できる地域クラブが設立されており、陸上競技においては、よりよい競技環境を求め、市外の陸上クラブと広域的に連携する新たな取組も行われました。このほかにも吹奏楽、剣道、新体操、卓球、サッカーなど、多くの種目において地域クラブの設立や休日の子どもたちの活動機会の確保に向けた取組が進められています。
今後もこれらの取組を推進していくとともに、地域移行に係る費用負担の在り方や、支援の方策等について、研究をしてまいります。
次に、任意加入となった部活動の今後の目指す姿についてでありますが、部活動改革のねらいの１つである生徒自身が選択、自己決定できる環境の構築が意図するものとは、将来オリンピックやプロを目指したい生徒、生涯スポーツや生涯学習の観点から、継続して適度に取り組みたい生徒など、全ての生徒のスポーツ観や芸術観を尊重する環境をつくることを目指すものであります。
したがいまして、生徒たちにとって多様な選択肢の１つとなることが今後の部活動の姿であると捉えております。
次に、東根市中学校部活動方針における持続可能なスポーツ・文化芸術環境についてでありますが、冒頭に申し上げましたとおり、生徒数の減少により、部活動の選択肢が減り、生徒自身が選択・決定できる環境がなくなることが懸念されております。
専門的な外部指導者の有効活用、合同部活動の編成、地域クラブ活動の創出と積極的な周知など、多様な実施主体と地域資源を活用しながら、生徒に多様な選択肢を用意することにより、持続可能な活動環境の整備を図ってまいります。
次に、部活動改革は教職員の負担軽減になるのかについてでありますが、これまで部活動は教員による献身的な勤務のもとで成り立っておりましたが、一方で、長時間勤務の要因であることや、指導経験のない教職員にとっては、負担が大きいとの声もありました。
今後、休日の部活動が地域に移行するとともに、平日における外部指導者の活用により、部活動における教職員の負担が軽減されるものと捉えております。
今後も、本市の定めるねらいの達成に向け、部活動改革を着実に進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 教育長答弁、承知いたしました。
では、２問目、質問させていただきたいと思います。
地域クラブの創設は新たな試みであり、手探り状態にございます。クラブに所属することにより、新たに親の経済的な負担が生じるのではないかという親御さんからの懸念する声がございますが、費用負担の増はございますでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
これまでの部活動におきましても、試合用のユニフォームや練習着、ボールやラケットなどの道具、生徒の送迎、また吹奏楽の楽器におきましては、保護者会や寄附などで賄われてきたというのが現状でございます。
この度の部活動改革をきっかけといたしまして、部活動や地域クラブ運営に係る補助や支援の在り方について、県内はもとより、全国の事例なども基にしまして、研究・検討をしてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 今月の市報の６月１日号にも説明が掲載されておりましたけれども、重ねてになりますが、保護者としては費用の部分が一番気になるところでございますので、令和８年度の完結を迎える前に、さらなる制度の周知を願いたいと思います。
次に、部活動改革の環境整備への協力要請を行っていると教育長からご答弁いただきましたけれども、要請の趣旨を理解し、新たに地域クラブを立ち上げたいという団体があれば、教育委員会としてはサポートはなさるところでございますでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
国の定めるガイドラインにのっとりまして、関係者の協力を得て、地域クラブ活動の運営団体や実施主体の整備充実を支援するということになりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） では、今の件ですけれども、現段階で環境整備に関する支援要請というのはございますか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
現段階でも、いくつかの種目で相談という形で来ているようで、こちらにつきましても支援をしていきたいと考えております。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） クラブチームの立ち上げに至れば、生徒の選択肢の幅が広がるということにつながりますので、ぜひ実現していただきたいと思います。
次に質問させていただきます。
１つの考え方としてなんですけれども、持続可能な活動環境の整備に関し、地域クラブの立ち上げの際に、行政がクラブの立ち上げのお手伝い、いろんな支援の仕方があると思いますが、運営を地域クラブに委ねることが自立を促し、地域クラブの維持が長く続くという秘訣になると考えますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
ただ今、清野議員がおっしゃったとおりではないかと捉えているところであります。
持続可能な地域クラブとなるためには、運営団体や実施者の主体性や必要感というものが条件となってきます。自立ができて、持続可能な地域クラブに向けた支援の在り方というものにつきまして、現在、研究・検討を始めたところでありますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 種目によってそれぞれ抱えている問題・悩み、様々であるかと思います。
地域クラブが長く続きますように、また続けられますように、それぞれの運営団体としっかりと連携を取ってニーズを把握していただき、どんな協力が、またどんな支援が必要なのか、その辺を見極めていただきたいと思います。
次に、地域クラブ運営の費用に関し、他地域のクラブチームでは、企業から、また有志の方々からスポンサーの申出があると伺っております。
チームを運営するに当たり、支援は大変大きな助けとなるわけでありますけれども、東根市の地域クラブとしては、援助を受けることに制限はございますでしょうか。
また、スポンサーから援助を受けた場合、中体連の主催の公式戦などで使用するユニフォームへのロゴとか広告ですね。こういったものの添付などというのは規制がございますでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
確かに、全国では地域クラブが主体的にスポンサーを得て運営しているという実態もあるようでございます。こちらにつきましては、クラブの自立に向けた支援、それから持続可能な形になるという部分もあるかと思いますので、現在、調査・研究を始めたところであります。
また、中体連で使用する、大会で使用するユニフォームですけれども、中学生が広告媒体となることはふさわしくないという理由から、広告やスポンサー名、それからスポンサーロゴ等は禁止をされているという状況であります。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 地元の企業の応援、また支援がありますと、チームとしても活力がみなぎるところでないのかなと感じるところであります。
チームが強くなれば強くなるほど、いろんなところに招待を受けて、いろんな試合、練習試合、またエキシビションマッチなどなんかも経験されるということでありますけれども、その際に公式の大会ではないわけですから、スポンサーのロゴなどが入っているものを着用すれば、企業の広告にもなる。また、チームとしても運営に余裕が出てくるという、企業とチームのウィン・ウィンの関係が築けると考えられますので、ぜひその辺、調査・研究をしていただいて、情報の提供をチーム、そして企業に促していただきたいと思います。
次に、チームの所属人数が少ない競技種目、また所属校に種目がないという部活動があるかと思いますけれども、そういったチームないし個人は、団体競技に参加できないという状況にございます。その生徒の団体種目に出たいという選択をかなえるべく、大会に出場するための救済措置というものはございませんでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
人数が少ない団体競技の場合、県中体連が定めます複数校合同チーム参加規定に基づきまして合同チームを編成し、中体連主催大会に出場をしています。
一例といたしまして、ソフトボール競技では、第一中学校、第二中学校、第三中学校、そして楯岡中学校が合同チームとして地区大会に出場します。
また、このほかにも地域クラブへ加入し、大会に参加するという選択肢もございますのでよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 今、ソフトボールチームのお話がございましたけれども、1992年バルセロナオリンピックのバスケットボールの競技で、アメリカのチームが国の威信をかけて、所属先の違う選手を募って、最強のチームをつくったということがございました。もちろん、見事優勝されたんですけれども、そのチームはドリームチームと呼ばれました。
ちょっと違う形ではあるんでしょうけども、東根のソフトボールのチームが、もしかしたら一度だけの合同チームになってしまうかもしれないんですけれども、少ない生徒でも、学校に部活がないという生徒でも、大会に出場の選択ができるという地域クラブ、また合同部活のフラッグシップとなるべく、ソフトボールでドリームチームがぜひできることを期待したいと思います。
次に、専門的な外部指導者の有効活用というものがございますけれども、外部指導者に対し、手当てをお支払いしている自治体が周辺にあると伺っております。
その手当てに関しまして、東根市としてはどのようにお考えでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
地域クラブ指導者への手当てにつきましては、山形県における部活動改革のガイドライン、こちらで示されました運営費の考え方にのっとりまして、受益者負担と行政による補助の両輪であると捉えております。これに基づきまして、現在、研究・調査・検討を始めたところであります。
行政の補助の在り方につきましては、先行して取り組んでいる自治体の情報、それから助言などを参考としながら、研究してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 山形県では、専門的な外部指導者を登録している「リーダーバンクやまがた」というものを創設していると伺っております。優秀な指導者を得るためにも、そういった機関があるということも地域クラブの指導者の方にもぜひ促していただきたいなと思います。
次に、市内の各中学校に部活動指導員が配置されておりますけれども、どのような役割を果たされているのか。そして、その方々の身分はどうなっているのか。専門的な外部指導者とはまた別の存在なのか、その辺りについてをお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
本市では、部活動指導員を各中学校に１名、または２名の配置をしておりまして、主な役割は生徒の安全管理であります。
担当教諭等と日常的に指導内容や生徒の様子、事故が発生した場合の対応などについて情報交換を行うなどの連携を図っているところであります。
身分は会計年度任用職員であり、報酬等の経費の一部は国からの補助となっております。
また、外部指導者は、顧問の教諭等と連携・協力しながら、部活動のコーチ等として技術的な指導を行う方でありまして、部活動指導員とは異なる役割となります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） この部活動指導員を採用するに当たりまして、部活動指導員に必要とされる資格はございますか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
部活動指導員につきましては、必要な資格というのはございません。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 令和８年度に向けまして、部活動の活動時間がだんだん短くなると伺っております。令和６年度は２時間以内、７年度は90分以内、そして令和８年度には60分以内となると伺っておりますけれども、このような環境の変化の中で部活動指導員の成り手不足、また、ややもすると配置に欠けてしまうという懸念はございませんでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
確かに、実際に募集をした際にですけれども、なかなか必要な人数が集まらないという状況はございます。
今後、活動時間が短くなることによりまして、そういった懸念がされるのではないかというところでありますけれども、こちらにつきましては、そういったところを含めて今後の募集の仕方であったり、在り方、どういう層に訴えていくかというところを含めまして、考えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 想定できない不測の事態が起こり得る状況にもあるかと認識しますので、ぜひ人員の確保に努めていただければと思うところでございます。
次の質問に移ります。
これまで、学校教育の一環として行われる部活動は、異年齢との交流の中で生徒同士や教員との好ましい人間関係を図ったり、自己肯定感を高めるなど、教育的意義が大きい活動とされておりますが、部活動の回数や時間が減ることにより、その意義を感じる機会が少なくなると感じます。
今後はその機会をどこに求めていくのか。また、その機会はどうあるべきなのかと考えておられるのかお尋ねしたいと思います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
教育的意義を達成するための部活動の目的は、スポーツや文化・科学に親しませ、学習意欲の向上や責任感・連帯感の涵養など、学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであります。
市といたしましては、生徒自身が親しむ、楽しむことを主体的に判断し、選択できるように、複数の学びの環境をつくったり提供していきたいと考えております。
また、これらの資質・能力等につきましては、部活動のみで得られるものではなく、例えば、生徒会や学校行事といった学校活動の中でも経験できるものと捉えております。
したがいまして、これまで同様こういった機会の充実をしてまいりたいと考えております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 先日のさくらんぼマラソンにつきましても、ボランティア活動に多くの中学生が従事されていたと見ております。また、ＰＴＡ主催の学年行事、以前は見られなかった自主的な活動の場が多くなってきております。
これらの活動には、多くの保護者、そして保護者のみならず、地域の方々の関わりがあってこそ成り立つことであり、持続可能な地域環境整備の一要因であるとも考えられます。課外活動に当たる事柄ではありますけれども、教育委員会としても、ぜひそれぞれの関係機関と連携を図っていただきたいと思っております。
次の質問に移ります。
部活動が任意加入となりました。部活動に属さない生徒、そして属していても土日の部活動がなくなることにより、部活動に費やしていた時間を、それぞれが自分の意思で、時間をマネジメントできるようになりました。これにつきまして懸念される事柄はございますでしょうか。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
未加入生徒の帰宅後や土日の生活につきましては、学校の管理下外の位置付けでありますので、保護者の管理下にございます。未加入というのも、生徒自身の選択・決定であります。
その上で、生徒たちは学校外のクラブで活動したり、家庭学習や塾の時間に充てたり、または家族と家庭で過ごしたりなど、様々な活動をすることになりますが、これらを管理し、懸念や不安を払拭しようとすることについては、子どもの意思を否定することにつながりかねないのではないかと考えております。
生徒一人一人の意見を尊重し、信頼し、発達段階を考慮した対応を任意加入推進の下、進めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 私自身、中学２年生の娘を持っているものですから、つい自分の時代の意識のままで物事を考えてしまう。娘にそれを押しつけてしまうようなところがありますので、親としても意識改革が必要だなと、今感じたところでございます。
地域クラブの設立に当たり、道具の準備、ウェアの準備もありますけれども、道具の準備も必要とされます。
その道具の準備も、やはり保護者にとっては大変大きな負担となるわけでありますけれども、学校長の許可があれば、学校を使わせていただく際に、備品の使用を申請して許可をいただければ、備品の使用も可能だと伺っておりますけれども、クラブチームからの申請も可能でしょうか。
これは運動部の備品だけではなくて吹奏楽、これからクラブチームとして地域で吹奏楽のチームが立ち上がったとしたときに、吹奏楽の楽器などもお借りするのは可能かどうかということをお尋ねしたいです。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
クラブチームからの使用申請に対しまして、学校長の許可があれば、スポーツ関連の用具はもちろん、楽器等の使用も可能となります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ４番清野康隆議員。
○４番（清野康隆議員） 手続やら減免の措置があるというところ、なかなか一般の方では承知しかねるところがあるかと思いますので、その辺もし可能であれば、分かりやすい資料などを準備いただければありがたいなと思うところであります。
この度のこの質問をするに当たり、各市内の中学校をお尋ねしたところでありますけれども、運動部もさることながら、吹奏楽部に対する地域クラブの設立に多くの期待の声が寄せられました。
現在、吹奏楽部がございますのは東根第一中学校、そして神町中学校の２校のみであります。楽器に触れてみたい、そして演奏してみたいという生徒さんの好奇心を満たしてあげたいなと強く思ったところでございます。
本日、東根第一中学校では、６月15日、16日に行われます地区中体連の壮行式が行われると伺っております。
これまでですと、部活動に所属しているチームしか壮行式に参加できないという、ちょっと残念なことも数年前にございましたけれども、今ではクラブチーム、地域チームに所属している生徒さんも一緒に参加して、同じように激励を受けられるという状況にあるという、いい方向に変わってきていると伺っております。
ぜひ、そういった意味でも中学生の活躍を期待したいなと思っております。
この度の部活動の地域移行が、子どもたちの選択肢の拡充、そして活躍の場の拡充につながることを心からご期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○細矢俊博議長 以上でご了承願います。
◎植松 宏議員質問
○細矢俊博議長 次に、11番植松 宏議員。
〔11番 植松 宏議員 登壇〕
○11番（植松 宏議員） 11番植松 宏です。
発言通告に基づき、重要土地等調査法に基づく神町駐屯地・神町飛行場・山形空港周辺の規制についてお伺いします。
この法律は、正式名称が重要施設周辺及び国境・離島などにおける土地等の利用状況の調査及び利用の規制に関する法律といい、内閣府発行のリーフレットによれば、略称「重要土地等調査法」というようです。
この法律の趣旨は、「安全保障上重要な施設や国境離島などの機能を阻害する土地・建物の利用を防止するため、重要施設の周辺や国境離島など国が区域内の土地等の利用状況の調査を行い、機能を阻害する行為が認められた場合は、土地の利用者に対し機能阻害行為の中止等の勧告・命令を行うもの」と表記されております。
この法律ができた2021年６月の参議院本会議では、当時の菅内閣が与党推薦の参考人からも「条文案を読むだけでは様々な臆測が広がるおそれがある。この法案ができることにより、新たな別の不安が国民の間に呼び起こされてはいけない」など、法文そのものの曖昧さが指摘される中で、野党の反対を押し切って与党による強行採決により通されたものであります。当時コロナ禍で、東京都民には外出を20時までと求める中、26時台までに及ぶ深夜国会での強行採決でした。
正直、当時は私もこの法律の趣旨をよく理解せず、米軍基地の周囲とか、原発施設周囲のことなのかなくらいにしか考えておりませんでした。
しかし、その後入ってくる情報によると、国では第１次から第４次までの指定で、全国583か所が注視区域に指定され、その中には神町駐屯地、神町飛行場、山形空港も指定されています。指定範囲は、添付していただいた区域図面を参照願いたいと思います。
神町飛行場、山形空港は、外周の境界からおおむね１kmの区域が注視区域に指定され、さらに神町駐屯地は、特別注視区域に指定されています。駐屯地境界の周囲から１km以内の範囲が全て調査の対象になるようです。このことは、市のホームページにも載っており、今年１月15日から施行されているようです。
さらに、内閣府のリーフレットには、特別注視区域にある土地・建物について、所有権等の移転契約を締結する場合、国への届出が必要となります。届出の対象は、200㎡以上の土地・建物の所有権等の移転の場合ですから決してレアなケースではありません。
本市のホームページには、内閣府からのお願いと、その区域図、区域の字名も載っておりますが、５月16日の地元紙での報道もあり、市民の不安は大きいものがあります。
そこで質問になりますが、まず今回、区域指定された神町駐屯地、神町飛行場、山形空港周辺に土地を持つ市民に対して、どのような制限・規制が加わることになるのでしょうか。お伺いします。
次に、指定された区域の情報収集、これは誰が、どの機関が行うことになるのでしょうか。本市がこの情報収集に関わることはあるのでしょうか。
以上、２点を登壇での質問とさせていただきます。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 植松 宏議員の「重要土地等調査法」に基づく神町駐屯地・神町飛行場・山形空港周辺の規制についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、神町駐屯地、神町飛行場、山形空港周辺の市民に対する制限・規制についてでありますが、同法は、安全保障上の重要施設や、国境離島等の機能を阻害する土地や建物の利用を防止するため制定されたものであり、本市に係る注視区域や特別注視区域の指定は、本年１月15日から施行されております。
本市の場合、神町駐屯地周辺の特別注視区域内においては、土地や建物の売買等に当たり、国への事前届出が必要となる場合がありますが、神町飛行場、山形空港周辺の注視区域内においては、事前届出の必要はありません。
また、区域指定されたことにより、不動産の取引自体が規制されるものでもありません。あくまでも、同法による措置は、重要施設等の機能を阻害する行為が確認された場合、土地等の利用者に対し、その行為をやめるよう勧告・命令等が行われるものであり、一般的な生活や事業活動には影響がないものと認識しております。
次に、指定区域内の情報収集を行う機関と市の関わりについてでありますが、指定区域内での機能阻害行為を防止するため、土地利用等の状況調査を内閣府が実施することとされております。
この調査は、不動産登記簿や住民基本台帳などの公募等による収集が基本とされており、今後、国から本市に対して情報提供の依頼があった場合は、同法の趣旨に鑑み、適切に対応してまいりますのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） 引き続き、質問席から質問を続けさせていただきます。
市長答弁によりますと、神町駐屯地周辺の特別注視区域においては、土地や建物の売買に当たり、国への届出が必要になる場合があると。これはならない場合というのは、恐らく200㎡以下のケースを想定してのご答弁だとは思いますが、一般的に市内の宅地造成の面積等をネット等で調べてみても、200㎡を超す案件というのはいっぱい出てきます。
ですから、国への届出が義務化されるケースというのは、結構多くなってくるのかなと考えます。ちなみに、この届けを出さなかった場合や、虚偽の届けを出した場合は、６か月以下の懲役または100万円以下の罰金という刑罰もついています。
また、山形空港、神町飛行場周囲の注視区域にあっても、不動産の取引自体が規制されるものではなく、事前届も不要ということのようですが、土地登記簿、住民基本台帳等の調査はすべからく行われるということになるということのようです。
また、注視区域であっても、国が必要と認めるときは、その土地の利用者らに直接報告や資料の提出を求められることがあります。こちらもそれに応じなかったり、虚偽の報告をした場合は、30万円以下の罰金が発生するということになる刑罰もついています。
調査主体は内閣府ということですが、住民基本台帳などの内容はまだ求められてはいないようですが、国の要請に応じて本市からも情報提供があり得るということのようであります。
市長答弁にもありましたように、この法律は、重要施設等の機能を阻害する行為が確認された場合、その土地等の利用者に対し、その行為をやめるよう勧告・命令等が行われるようにするためのものとは言いますが、昨年、12月12日に、市のホームページで、市民に法の内容と区域指定を公開し、翌月の１月15日には施行するという実態、実態といいますか、そういう流れになっておりました。
いくら法律とはいえ、市民の声など全く無視したというか、そういうふうにしか思えないやり方ではないかと思うんです。これは国の方の法律がそうなっているんでしょうが、実際、この内容を区域指定された関係者、市民の何割の方がこれを理解しているでしょうか。
私としては、市長答弁にあったような、一般市民の生活や事業活動には影響がないとは言い切れないのではないかと思っております。
次の質問に移りますが、今回の区域指定に当たっては、関係自治体からも意見聴取があったと報道されております。
本市では、今回の区域指定に当たって、どのような内容を内閣府に対して回答しているでしょうか。
意見聴取の中には、今回の指定区域地内で過去に自衛隊機の妨げとなるような工作物の設置等の情報も報告することになっているようですが、本市ではこれらに該当するような事案はあったんでしょうか。お伺いします。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 それでは、お答えをいたします。
本市におきます区域指定に当たりましては、昨年の９月に国より意見聴取がされており、主に３つの項目について、意見を求められておりました。
１つ目につきましては、区域の範囲に係る地理的情報に関する意見で、これは区域図の案に対しまして、新たに建設された道路や地形の変化などが反映されていないものがないのか。あるいは、町・字等の情報が正しいかといった確認をするものでございました。
２つ目につきましては、開発計画、開発行為の情報に関する意見でございまして、これは大規模な分譲計画や、集落の大規模な移転、大型商業施設や高層建築物の建設計画など、将来の市街地化等の計画や見込みがあれば、その情報を提供するものでございます。
３つ目につきましては、その他区域の外縁設定等の参考となる情報に関する意見でございまして、これは過去に発生した勧告及び命令の対象となり得る機能阻害行為に該当する事例がある場合は、その情報を提供するものでございました。
これらに対しまして、市が持つ最新情報及び詳細情報を突き合わせまして、区域図案の正誤などを確認するとともに、市が把握しております範囲での計画や、該当事例の有無等を報告する形で意見をしたところでございます。
なお、ご質問がありました本市における自衛隊機の妨げとなる工作物の設置等の情報についてでございますが、機能阻害行為に該当するものはございませんでした。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） ３項目についての意見聴取があったということのようです。
その中の３項目め、その他区域外縁設定の参考となる情報として、先ほどお話ししました自衛隊機の妨げになるような工作物の設置は過去になかったかという意見聴取だと思いますが、この件に関しましては、本市では該当がなかったという調査結果だったようであります。
いろいろ資料を見てみますと、過去に防衛省が2013年度から20年度にかけて、全国約650の米軍自衛隊基地の隣接地で、計約６万筆、８万人の所有者を調べた結果があるようです。しかし、その時点でも外国人の所有と見られる土地は、その中に７筆だけ確認されたということのようでした。
実際調査した防衛省でも、これまでの調査結果では防衛施設周辺における土地等の所有等により、自衛隊や米軍の運用に具体的に支障が生じるような事態は確認されていないと述べております。
ですから、今回、政府が実施しようとしている「重要土地等調査法」に基づく調査そのものが、何のための調査なのかと疑いたくもなります。新たな法律をわざわざつくらなくても、現行の法律で調査できるのであれば十分ではないかと思ってしまいます。
ここは国政に関する問題ですので、これ以上は踏み込みませんが、最後の質問に移ります。
注視区域に指定された土地については、利用状況について調査され、さらに特別注視区域にあっては、土地等の売買の際に届出、説明が義務化されると。これらの手続によって、区域内の不動産価格が下落することになりはしないかという不安が出てきます。いかがでしょうか。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 お答えをいたします。
国の見解では、「不動産の通常の使用や収益事業・処分等が制約されるものでないことから、土地の価格に影響を及ぼす可能性は小さいものと考える」と国ではしているところでございます。
令和５年２月に、第１回目の指定が施行されたことから、まだその後、日が浅いことから、全国的な実際の影響は現段階では不透明でありますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） 国の見解によりますと、当該不動産の使用・収益・処分が制約されるものではないということから、土地の価格に影響を及ぼす可能性は少ない。あわせて全国的にも第１回目の指定が始まってまだ日も浅いということから、影響は不透明だということでもありました。
それはそれで分からないわけではありませんが、該当する神町地区や大富地区で、今回指定された土地を持っている人にとって、農地から農地への転売であればさほど影響はないかもしれません。
しかし、両地区は、農地が盛んに宅地に転用されている地区です。宅地として転売されるという前提で考えてみたらいかがでしょうか。
ちなみに、国や県、市町村などの公共事業者が用地を取得する際に必携とされる公共用地の取得に伴う損失補償基準という資料があります。
これは、市役所でも公共用地の取得や借地を行う場合に使っているとは思うのですが、これによると、宅地の正常な取引価格の評価基準は、その宅地の形状や地積等、その他画地の状態、街路の状態等、いろいろある中に「土地の利用に関する公法上の規制の程度」という項目が出てきます。
私は、ここに今回の調査区域の線引きが関わってくるのではないかと思っております。
当然、規制された土地は区域以外の土地価格から減価されることになります。ですから、土地価格の下落が想定されるのではないかと心配しているところです。
今回の区域指定は売買取引の届けであって、規制ではないというお考えもあるかもしれません。
しかし、実際これを守らないことによって、罰金刑や懲役刑まで準備されるということは、政府がいうような「重要土地等調査法」ではなく、一般紙でも報道されているように、土地利用規制法といった方が的確な表現ではないかと思うところであります。
この法律により指定された地区が、全国に583か所あるそうです。これから、全国の動き等も注視しながら、私も東根市において今後の動きを見守りたいと思っております。
以上で、私の一般質問を終わります。
○細矢俊博議長 以上でご了承願います。
◎山本和生議員質問
○細矢俊博議長 次に、５番山本和生議員。
〔５番 山本和生議員 登壇〕
○５番（山本和生議員） 議長の指示により、これから一般質問を始めます。
本日、私は、物価高から市民生活を守る経済対策についてというテーマについて質問いたします。
市民生活を取り巻く経済環境については、令和５年から振り返ってみますと、コロナが５類に移行し、対面や移動の制限が緩和されたとはいえ完全消滅には至っておらず、さらに世界の紛争や円高の影響により、輸入物価の値上がり、燃料費高騰、気候変動など厳しいものがあり、消費の節約意識が高まっています。
商工事業者においても、コロナ禍で被った痛手から回復にまだまだ時間が必要な状況にあります。原材料の高騰や人手不足も深刻です。
このような状況の中、本市では、昨年11月より本年３月まで、物価高などから市民の生活を守るため、３つの経済対策を実施しました。さくらんぼプレミアム商品券、生活応援商品券、あと宿キャンペーンです。市民生活において、また事業者においても大いに盛り上がったものとなりました。
市民の間からは、「年末年始本当に助かった。」「子どもの入学準備品に使った。」「小さい子どもも１人に数えてもらいありがたい。」「追加で生活応援商品券がもらえてさらにうれしい。」など。また一方、「スマホの操作が苦手だ。」「一括前払い購入のため、高額の現金を準備しなければならず大変だった。」「残高が分からない。」「購入希望数よりも減らされた。」「東根に勤めている人も利用したかった。」という声もありました。あと宿キャンペーンでは、「温泉での宴会に利用できた。」「家族で宿泊した。」「駅前のビジネスホテルでも使えたよ。」など、様々な反応がありました。
このような経済対策については、定期的に検証し、今後の支援策につなげることが重要と考え、今回このテーマを取り上げました。
政府は昨年11月、デフレ完全脱却に向けた総合経済対策を策定。あらゆる政策を駆使し、物価高から国民生活事業を守るために、きめ細かな政策を実施する。また、企業の稼ぐ力の向上、物価上昇を上回る賃上げ、さらに所得税・個人住民税の定額減税をはじめとする施策を打ち出しています。
本市においても、土田市長は、本年度初めの所信表明演説で、市民生活と地域経済を守る利用者の視点に立った対策を講じると述べられました。
ぜひ、今回取り上げる３つの経済対策の検証を踏まえ、今年度も景気の動向、必要に応じた支援策を要望するものであります。
そこで質問でありますが、昨年11月より本年３月に行われましたさくらんぼプレミアム商品券、市民生活応援商品券、あと宿キャンペーンについての経緯と実績、効果について、市はどのように捉えているのか伺います。
また、令和６年も、市民生活において、また事業者においても、物価高、燃料費高騰、能登半島地震、自動車認証の不正問題などで景気は足踏み傾向となっております。世界の情勢不安や円安の持続も懸念され、経済環境は厳しい状況が続くと思われます。
また、電気、郵便料金、食料品も、さらに値上げのニュースもあります。今年度の市民生活や地元事業者を守る経済対策についての考えを伺います。
以上を申し上げ、私の登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 山本和生議員の物価高から市民生活を守る経済対策についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、昨年度実施したプレミアム商品券、生活応援商品券、あと宿キャンペーンの実施の経緯と実績、効果についてでありますが、さくらんぼプレミアム商品券事業については、エネルギー価格や物価高騰に苦しむ市民生活の下支えと、市内経済の活性化を目的に行ったもので、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金及び山形県のＬＰガス等物価高騰対策・地域経済活性化支援事業費補助金を活用し、実施をいたしました。
１セット１万円分の商品券を7,000円で販売し、約６億1,800万円の利用があり、利用率は約99.7％となったところであります。
市民生活応援商品券については、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金及び山形県の地域経済活性化・物価高騰対策事業費補助金を活用し、実施した事業であります。
希望者が購入するこれまでの商品券事業とは異なり、１人当たり3,000円分の商品券を市民全員に配布いたしましたが、約１億3,700万円の利用があり、利用率は約95.6％となったところであります。
あと宿キャンペーンについては、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、物価高騰等の影響があり、かつコロナ禍以降の影響が続く旅館・宿泊業について、より利用しやすい環境を整え、観光誘客等の推進を図るために行ったものであります。
5,000円分を3,000円で販売し、東根温泉で4,800セット、ビジネスホテルで628セット、合計で5,428セットが販売されたところであります。
いずれの事業も、国・県の経済対策を基に速やかに取り組んだもので、その目的に沿った一定の効果があったものと捉えております。
次に、今年度の市民生活や地元事業者に対する経済支援の考え方についてであります。
物価や燃料費価格の上昇による影響等は、今後も注視していかなければなりませんが、国による定額減税の実施や、各企業等による賃金の改定の動きなどもあり、市として経済対策を行うかどうかについては、様々な要因を基に検討する必要があります。
一方、本市におきましては、市内経済の活性化や市民の負担軽減の観点から、一定の基準を満たすリフォーム工事を行う場合に補助を行う、住まい応援事業や、店舗の魅力向上のための整備などに補助を行う、商業活性化事業、中小商工業者が経営基盤の安定と設備の近代化を図るため資金の融資を受けた場合に、その利子を補給する、みらい応援利子補給事業などの各補助事業を行っております。
さらに、今年度から新たに、中小企業者や小規模事業者等のコスト削減の取組を支援しつつ、脱炭素社会の実現を図るための中小企業省エネ設備等導入支援事業など、様々な経済的支援を行っているところであります。
引き続き、国・県の動きを踏まえつつ、必要に応じた経済対策を検討してまいりますのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） それでは、ここからは質問席から質問を続けます。
市長答弁承知いたしました。それではまず、さくらんぼプレミアム商品券について伺います。
６億円規模の大きな事業で、市民生活の支援と市内商工業の経済活性化を図る目的で、市内事業者の参加の数、大型店と地元中小店の割合、売上げにおける市民の利用金額の大型店と地元店の比率等について、お知らせ願えればと思います。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 それでは、お答えを申し上げます。
参加者店舗数は282店舗でございました。大型店とそれ以外の店舗の使用の割合でございますけれども、店舗面積が1,000㎡以上の大型店の利用は約48.7％、それ以外の利用が約51.3％であり、この割合は、おおむね前回のプレミアム商品券の使用割合とほぼ同じ割合でございました。
以上でございます。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 承知いたしました。
売上全体の半分近くを地元店が占めているとのことで、地元事業者への経済波及効果が一定数あったと思われます。
さくらんぼプレミアム商品券が市民の購買意欲を高め、大型店以外のお店に新規に買物に出かけたり、ふだんより高額な品物も手に取るなどの例もあったようです。消費の市外への流出を抑える効果や、Ａ・Ｂ、２通りの券があったことで使い勝手がよく、市内に満遍なく買い回りの効果があったとの声もありました。
プレミアム商品券が、節約志向から、購買力のアップにつながったものと捉えられました。地元店舗の経済活性化に効果があったことが分かります。
さて次に、さくらんぼプレミアム商品券はＱＲコード方式になって今回で２回目でありますが、今回の事業でスマホと紙の２つの方式があったわけでありますが、その比率、前回との比較、ＱＲコード方式のメリットについてお知らせください。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
スマホアプリと紙の発行実績は、スマホアプリが約41.6％、紙の方が約58.4％で前回よりも、スマホアプリを選択した方が、約5.9％ほど増えているところでございました。
それから、ＱＲコード方式のメリットでございますが、随時、商品券の残高を確認することができること、また、コードの読み込みにより支払いを行うことで、現金の受渡しがなくスムーズな決済ができ、誤りも発生しにくいこと、それから、店舗への支払いもスムーズに行うことができるなどのメリットがございます。
以上でございます。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 承知いたしました。
キャッシュレス決済が市民の間に浸透してきております。スマホの保有率も近年急上昇であり、高齢者の方も最近では自在に使いこなされています。
本市では、現在行政のＤＸ化を推進中であり、あらゆるサービスがスマホを通じて便利に受けられる時代になろうとしています。
次回、この事業があった場合には、ますますスマホの割合が増え、買物が便利にスピーディーになると思われます。事業者側のキャッシュレス対応もますます進み、活性化につながると思われます。キャッシュレスの利便性が、来店客の増加、リピートにつながると思われました。
次に、さくらんぼプレミアム商品券の利用開始には、まとまった現金を一括準備、短期間にチャージが必要であり、このことにためらい、購入を諦めた方もいらっしゃいます。チャージ期間を長くするなどの改善策はなかったのか伺います。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
利用者の利便性からいたしますと、チャージ期間を長く取るとともに、複数回に分けてチャージができるという形がよかったのではないかというところもございますが、またその一方、店舗側にとっては、チャージを求められた場合の対応に一定の時間を要することから、混雑時の対応などで負担が増える可能性がございました。
このような、それぞれの立場で一長一短でございますが、システム会社との協議を経て、今回のような形で実施したところであり、この度の事業を通して寄せられた双方のそれぞれの声を、現在、受け止めているというところでございますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 承知いたしました。
市民の誰でもが公平に気軽に購入でき、使用できる仕組みを、今後も事業がある場合には検討願いたいと思います。買物意欲のある方が商品券を購入するものであり、着実に消費につながる制度です。なるべく多くの人が商品券購入をしやすい制度に引き続き検討を願いたいものであります。
次に、プレミアム商品券事業は、今回で10回目と聞いております。消費税の導入から始まり税率のアップ、長引く不況、コロナ禍など、事業者に足場を置いた経済的支援であり、長く継続されてきました。
では、今回の事業で各店舗において売上げが増加した、変わらない、減った、こういう割合が分かればお知らせください。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
この度の商品券事業、事業の実施後に、各店舗に対しましてアンケート調査を実施いたしておりますが、その結果といたしまして、まず、「いつもより売上げが増えた」という回答が50％。それから、「いつもと変わらない」という回答が48％。「いつもより売上げが減った」という回答が２％という結果でございました。
以上でございます。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 承知いたしました。
この厳しい時代に、何もしなければ売上げが減って当然でありますが、半数が売上げの増加、また、半数近くが前年並みの売上げを確保できたという結果は、この事業の効果の大きさが分かるものであります。
この事業を行政から受けるだけでなく、各事業者が知恵やアイデアを出し、効果を最大にすべく頑張った結果であると思います。商工関係者の努力、また協力に大いに敬意を払いたいと思っております。
また、地元の商店街ではプレミアム商品券とタイアップしたスタンプラリーセールを開催。ダブルサービスによって、また商品券期間が終了後も効果を長引かせる企画で大いに盛り上がったところもあるようです。
消費者と地域のお店のつながりの支援、来店客数の増加など、消費の押し上げ効果があったことが分かります。
この商品券事業、次回あるかどうかは今後の景気判断によるとのことでした。景気動向に注視して検討を続けてほしいと思います。
次に、本年２月に行われました市民生活応援商品券について伺います。
昨年12月議会で補正予算の説明後、直ちに準備に取りかかり、あと宿キャンペーンと併せて素早く実施されました。行政当局の機動力に敬服したところであります。
この商品券事業は２月に実施され、それまで行われていたプレミアム商品券事業が１か月延長になり、２月までと。この２つの事業が同時に行われ、市民には、もらえてうれしいが、戸惑いもあったようです。
この経過についてご説明願います。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
１人当たり3,000円の商品券をお配りさせていただきました市民生活応援商品券事業につきましては、先行して実施しておりましたプレミアム商品券事業の仕組みを延長して利用することで、より効率的に実施可能であること、また、期間を空けて改めてこの3,000円の生活応援商品券事業を行った場合、この事業に参加をしていただく各店舗の募集などの一連の手続に時間が必要となってしまうことから、速やかに経済対策を行うためにも、今回のような形で実施をさせていただいたところでございます。
また、プレミアム商品券の利用期間の延長は、より余裕を持って商品券をご利用いただけるということになることから、市民の皆様の利便性に資することができたと判断をしたところでございます。
以上でございます。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 承知いたしました。
市民や事業者の利便性に配慮した的確な事業であったこと、了解しました。
物価高や灯油などの燃料費高騰に対応したチャージ済みの商品券が配られ、即座に有効活用され、市民に喜ばれたものと理解できました。
次に、さらに素早い対応で実施されたのが「あと宿キャンペーン」であります。補正予算の説明から半月と僅かで、１月４日から３月初めまで行われました。
このような素早い対応、準備の経緯、市内外の宿泊客の勧誘のためＰＲ方法などありましたら教えてください。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
あと宿キャンペーンですけれども、特に新年会での利用ですとか、また歓送迎会までの期間の間のそういった間に利用客を呼び込むため、速やかに事業を実施できるよう取り組んだところでございました。
なお、あと宿キャンペーンのうち、ビジネスホテルにつきましては、東根市観光物産協会において、それから旅館などにつきましては東根温泉協同組合において事業を実施しておりました。
各旅館などでは、自社のホームページや窓口、こういったことでの周知のほか、新聞やラジオでの広告を行って周知を図ったところでございました。
以上でございます。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 了解いたしました。
素早い対応と準備、また温泉組合との連携、また各旅館施設の絶大な協力があって大いに盛り上がったことということで了解いたしました。ぜひ、このキャンペーン後も、各旅館さんでは、さらに多くの宿泊客の誘客に努められ、東根温泉の魅力発信につなげていただきたいと思います。
先に行われました３つの経済対策の検証をここで一旦終わります。
次に、今年度の市民生活や事業者に対する経済対策についてでありますが、先ほどの市長答弁承知いたしました。
先に述べましたように、今年に入ってからも、能登半島地震や円安、様々な物価の高騰に加え、毎日のように景気の不安材料が報道されております。
政府の計画どおりに、定額減税の効果に賃上げの地方への浸透の効果が加わり、物価高が克服され、そして成長型経済への転換がなれば、そして一番大事な家計の所得向上につながれば、購買力のアップ、経済の好循環となり、臨時的なあるいは緊急の商品券やクーポン事業は必要なくなるわけであります。
しかし、減税効果の実感がすぐに感じられるのか。また、複雑な仕組みや事務作業の煩雑さなどが心配されており、その間にも様々な物価高騰は続きます。燃料・電気・食品・その他価格高騰に苦しむ家計と消費の下支えの必要は、依然としてある状況です。
行政当局には、このような景気動向を十分に注視していただき、市民生活の安定に今後とも尽力いただきたいところであります。
また、商工事業者に寄り添う経済対策として、先ほどの市長答弁にありましたように、リフォームなど住宅関連の補助金事業は、毎年市民の利用の多い事業でありますが、これが継続され、また事業者の活性化に関する各種補助金事業も前年から引き続き継続されると。また、新たに今年度、省エネ設備導入による補助金事業も加わるということで、充実した支援が行われること、了解いたしました。
各事業所の自助努力と併せ、うまく活用し、業績改善につなげてほしいと思うところであります。
本市では、今回テーマにした分野以外でも、学校給食、子育て支援、福祉・教育、医療、農業など多岐にわたって経済的支援対策が施され、今日の住みよい東根が実現されているところであります。
最後になりますが、今後も物価の高騰などによる市民生活や地域経済への影響を見極めつつ、必要な対策について引き続き検討を要望いたしまして、本日の質問を終わります。
以上です。
○細矢俊博議長 以上で、ご了承願います。
会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。
午後 ０時０５分 休 憩
午後 １時００分 開 議
○細矢俊博議長 午前に引き続き、会議を開きます。
◎滝口公一議員質問
○細矢俊博議長 市政一般に対する質問を続けます。
７番滝口公一議員。
〔７番 滝口公一議員 登壇〕
○７番（滝口公一議員） 議席番号７番滝口公一です。
議長の許可をいただきましたので、通告に基づき一般質問を始めます。
今回は、本市における生涯スポーツの推進について伺ってまいります。
本市におけるスポーツ推進への取組については、社会情勢の変化や個人の価値観の多様化が進んだことにより、今後の展開に私ども市議会議員も大きな関心を持っており、過去２年間で５回ほど一般質問で取り上げています。
今回、私は生涯スポーツという観点から質問させていただきます。
今年４月に、令和６年度から15年度までを計画期間とする第２次東根市スポーツ推進計画が策定・提示されました。
前期計画期間中の10年間には、東根工業高等学校跡地の各種運動施設整備や、グラウンド・ゴルフ、パークゴルフ場の新設、そしてこの秋に、供用開始予定のクロスカントリーコース等、ハード面の整備を進めてきたわけですが、その間には新型コロナウイルスによるおよそ３年間のスポーツ活動の停滞があったわけで、そこをしっかりと手当てしていかなければなりません。
平成23年に制定されたスポーツ基本法の前文には、「スポーツは心身の健康の保持・増進にも重要な役割を果たすものであり、健康で活力に満ちた長寿社会の実現に不可欠である」と規定されています。スポーツ基本法は、本市の第２次東根市スポーツ推進計画の大本になるものでございます。
そして、生涯スポーツの定義とは、健康の保持・増進やレクリエーションを目的として、いつでも誰でもどこでも気軽にスポーツに参加できるスポーツのことをいいます。
この文言は東根市のマイ・スポーツひがしねのパンフレットにも表紙にもしっかりと載ってあります。
これは別の言い方をすれば、生涯スポーツとは、生活の中にスポーツを取り入れるということでございまして、今後、高齢化が進んでいく中、ますます必要不可欠になっていく大事なものだと思っております。
そこで、各施設の利用状況を含め、東根市の生涯スポーツの推進について、教育長にご意見を伺いまして登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長 ７番滝口公一議員の質問に対し、答弁を求めます。
半田教育長。
〔半田 博教育長 登壇〕
○半田 博教育長 滝口公一議員の生涯スポーツの推進についてのご質問にお答えをいたします。
第２次東根市スポーツ推進計画につきましては、前期計画の基本理念を継承しつつ、人々に大きな感動をもたらし、人生を豊かにし、地域を活性化させる大きな可能性を秘めているスポーツの力を、まちづくりにさらに活用させていくことを目指し、基本理念を「ひとりひとりが輝く生涯スポーツのまち“ひがしね”の実現 スポーツで人と人とがつながり 市民が心豊かで活気あふれるまちを目指して」と定め、新たに策定したものであります。
そして、本計画においては３つの基本目標を掲げ、総合的にスポーツの推進を図ることとしております。
１つ目は、市民誰もがスポーツに親しめる生涯スポーツの推進であります。
多くの市民が、生涯にわたり、多様な形で主体的にスポーツを楽しめる環境を構築するとともに、各種団体との連携を図りながら、市民のスポーツへの参画を推進することとしております。
２つ目は、スポーツを通じた地域活性化の推進であります。
スポーツ指導者やジュニア選手の強化育成を通じて、競技スポーツの基盤強化を図るとともに、多様なスポーツ事業の展開や、プロスポーツチームとの連携事業により、地域活性化を図ることとしております。
３つ目は、安全で快適にスポーツ施設を利用できる環境整備の推進であります。
施設の利用状況や市民のニーズを踏まえ、社会情勢の変化に応じた施設の適正な管理運営と計画的な整備・修繕等を行い、市民の誰もが気軽にスポーツを楽しみ、安全で快適にスポーツ施設を利用できる環境整備を推進することとしております。
コロナ禍後の生涯スポーツの推進についてでありますが、コロナ禍においてはスポーツを通じた交流事業の開催が困難でありましたが、昨年５月に新型コロナウイルスの感染法上の位置付けが５類へと移行し、ようやく様々な事業を実施することができたところであります。
本年度においても、新規を含めた様々な事業を計画しておりますので、多くの市民に参加していただけるよう努めてまいります。
また、第２次計画の策定に当たり、スポーツに関する意識やスポーツ施設、スポーツ関連施策等に関する認知度及び意見等を把握することを目的に、市民へのアンケート調査を行ったところであります。
これらを踏まえ、生涯スポーツを推進するためには、総合型地域スポーツクラブ「マイ・スポーツひがしね」をはじめ、関係団体とのさらなる活動の連携や周知が必要であることから、引き続き支援を継続してまいります。
さらに、多くの市民が取り組んでいるウォーキングやランニングを後押しするために、大森山公園内にクロスカントリーコースを整備しており、今年の秋にオープン予定となっております。
コロナ禍後においても、市民の誰もが気軽にスポーツに親しめる施設として、陸上競技のみならず、健康づくりや介護予防、基礎体力の向上など幅広く活用していただけるよう、市民への周知を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員） 教育長答弁、承知いたしました。
質問席から続けてまいります。
第２次東根市スポーツ推進計画の評価指標についてなんですが、市民のスポーツ運動への参画率について伺います。
月１回以上スポーツを実施している市民の割合を、現在の55％から、令和15年度には65％とする目標値を設定されていますが、この目標達成のための具体的なプランや施策があればお伺いします。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
目標の達成に向けましては、第２次東根市スポーツ推進計画に基づき、各種スポーツ施策を実施してまいります。
具体的には、総合型地域スポーツクラブ「マイ・スポーツひがしね」の活性化と充実化を図るとともに、日本体育大学との連携をさらに強化し、運動・スポーツに関連する幅広い分野での活用を図って事業を実施し、市民の運動・スポーツ活動への参画を促してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員） 承知しました。
ただ今のご説明では、マイ・スポーツひがしねの活性化充実化と日体大との連携強化で対応していくということですが、もう１つ、何かはっきり目玉のようなものがあればいいのですが、これだと生半可なことではなかなか難しいのではないかと思っております。
日体大との連携云々はよしとしても、マイ・スポーツひがしねの運営は基本的に会員の年会費と月謝で賄っており、設立時の目標会員数500人に対して、昨年度は282人です。前期計画では、ここのところを問題視していたわけですが、今回の第２次東根市スポーツ推進計画の中には、この部分がすっぽりと抜け落ちておりますので、いかに会員数を増やしていくかというのが大問題、大前提になってくるのではないでしょうか。
マイ・スポーツひがしねのスタッフが新しいことを始めようにも、資金的に大丈夫なのでしょうか。
さらには、部活動の地域移行により、新たな業務が増えていることと思います。この度の第２次東根市スポーツ推進計画の策定を機に、必要な施策と支援の充実を図っていただきたいと思います。
次の質問になりますが、今回、アンケート調査を行った、今後行ってみたい運動・スポーツの１位はウォーキング。これは散歩も含みますが、そしてまた現在取り組んでいるスポーツの１位もウォーキングということでした。
前の計画では、専用コースの整備ということも検討するとうたわれておりましたけれども、私はこの秋完成予定のクロスカントリーコース、ここをコース内に入れた大森山公園の周遊路の再整備、手直しで、専用コースとはいかないまでも、十分に活用することができるのではないかと思っております。
平成19年のマイ・スポーツひがしね設立時には、さくらんぼマラソン大会にもお越しいただいたオリンピアンの荻原次晴氏を招いて、ノルディックウォーキングのイベントを開催したと聞いております。
そこで、生涯スポーツとして取り組みやすく、多数派であるウォーキングを軸にした取組についてのお考えを伺います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
ウォーキングにつきましては、気軽に取り組むことができることから、人気の高いスポーツであると捉えております。
また、ノルディックウォーキングは上半身も使う全身運動のため、通常のウォーキングに比べますと、体全体に効果的に負荷をかけることができるとともに、ポールを使って歩行するため両足にかかる負担を軽減できるといった利点があることから、幅広い年代の方々が楽しめるスポーツであると言えると考えております。
アンケート調査の結果によりますと、いつでも運動・スポーツができる場の充実や、多世代・多種目・多志向型のスポーツ環境の充実が、本市のスポーツ振興施策として求められておりました。
ウォーキングはもちろんのこと、あらゆる世代の市民が様々なスポーツを気軽に楽しめる環境の構築と機会の提供に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員） 答弁について承知いたしました。
私は先日、本市健康福祉部が後援する、ノルディックウォーキング体験会に参加してまいりました。
この企画は昨年度から実施されているそうで、私は初めてでしたが、思いのほか楽しく過ごすことができました。
この講師としていらっしゃるのがロイヤル病院の理学療法士の方でして、準備運動から整理体操まで、非常に理にかなった説明をしていただけましたので、初めて分かったこと、どういうふうにすれば体にいいのかということも意識して体験することができたので、大変すばらしい体験会だったと思います。
新しい推進計画では、「現状と課題として、健康づくり事業や介護予防事業などのスポーツ・運動に関する事業での活用機会を拡充させるため、連携事業の周知強化に取り組む必要がある」としていますが、この連携の部分については、国では既に、厚生労働省及びスポーツ庁において両者の連携を強化していくため、スポーツを通じた健康増進のための厚生労働省とスポーツ庁の連携会議を平成30年から設置しております。
本市の健康推進課では、５月20日から「東根市た～んと健康マイレージ」と称して、健康づくりをしながらためたポイントで特典がもらえる事業を展開しており、マイ・スポーツひがしねの各プログラムへの参加でもポイント加算されるなど、庁内連携のとてもよい取組ではないでしょうか。所管それぞれの立場で周知の強化に努めていただきたいと思います。
そのほかにもスポーツと経済活動であるとか、スポーツと名所・旧跡巡りであるとか、スポーツと子ども食堂であるとか、その組合せによっては、相乗効果を狙えるものがそのほかにも多々あるのではないでしょうか。もう一度原点に立ち返って、何が効果的かを考えてみる必要が、私はあると思います。
先ほどのご答弁では、様々なあらゆる世代の市民が、様々なスポーツを気軽に楽しめる環境の構築、機会の提供に努めていただくということでしたが、近年、スポーツ自体の多様化に伴い、市民の選択肢も広がっており、そのニーズ全てに応えることは非常に難しいことです。
特にパルクールですとか、ボルダリング、アーバンスポーツといわれるもの、スケートボードなどは、公共機関でその施設を整備しても大きなけががつきものの競技でございます。
そこら辺の責任の所在といった問題が必ず出てくると思いますので、そこら辺は先行事例をやはり十分に吟味して、慎重に対応していただきたいと思います。決して及び腰になってほしいということではありませんが、熟考いただきたいということでございます。
私からは、最後に大森山公園の駐車場について要望を申し上げたいと思います。
大森山公園の駐車場については、多目的広場と大森パークテニスコートの北に位置し、隣接する市民体育館で大会やイベント等がある場合も使用されます。
間もなく始まるさくらんぼ種飛ばし大会ですがこちらの方も市民体育館の駐車場で行われるイベントなので、大森山公園の駐車場についても当然利用することになると思いますが、この駐車場は出入口が県道東根大森工業団地線側の１か所だけのため、イベント終了時などは大変な混雑となっております。
イベントがいくら楽しくても、おいでいただいたお客様が帰りの渋滞に巻き込まれて嫌な思いをしてしまうと、最後にその嫌な思い出しか強く残らなくなってしまいます。
できれば、西側の中島新田楯岡線へ出口を設けるか、もしくは同じ北側でも構いませんので、もう１か所複数の出入口をつけていただくことにより、スムーズな出入りができるものかと思われます。
ここら辺はぜひ検討していただいて、近くに交差点が近いという状況もあって難しいとは思いますが、ぜひとも今後の検討課題にしていただきたいと思います。
私からは、生涯スポーツの推進について要望が多くなりましたが、今後老齢年代の増加によってとても避けられない問題ですので、医療費の低減を図るためにも、ぜひとも推進に取り組んでいただきたいと思います。
本日はありがとうございました。
○細矢俊博議長 以上で、ご了承願います。
◎散 会
○細矢俊博議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。
午後 １時２１分 散 会