令和６年３月４日 午前１０時００分 開 議
細 矢 俊 博 議長 片 桐 勝 寿 副議長
◎出席議員（１８名）
１番 森 谷 俊 議員 ２番 深 瀬 明 理 議員
３番 工 藤 み ど り 議員 ４番 清 野 康 隆 議員
５番 山 本 和 生 議員 ６番 福 永 邦 幸 議員
７番 滝 口 公 一 議員 ８番 元 木 十 四 男 議員
９番 東 海 林 克 彦 議員 １０番 三 宅 一 人 議員
１１番 植 松 宏 議員 １２番 高 橋 鉄 夫 議員
１３番 河 村 豊 議員 １４番 原 田 利 光 議員
１５番 髙 橋 光 男 議員 １６番 佐 藤 直 議員
１７番 片 桐 勝 寿 議員 １８番 細 矢 俊 博 議員
◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
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土 田 正 剛
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市 長
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半 田 博
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教 育 長
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松 田 智 志
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選挙管理委員会
委 員 長
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古 谷 利 明
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代表監査委員
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菅 原 繁 治
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農業委員会会長
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芦 野 耕 司
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副 市 長
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佐 藤 慎 司
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総 務 部 長
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矢 萩 宏
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市民生活部長
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岡 田 光 弘
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健康福祉部長
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東海林 浩 司
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経 済 部 長
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深 瀬 弘 之
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建 設 部 長
兼上下水道部長
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牧 野 美和子
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会計管理者
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安 達 好 浩
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消防長
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安 達 利 也
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教育次長
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青 柳 昇
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総合政策課長
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本 間 和 史
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庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
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間木野 教 子
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財 政 課 長
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岡 田 正 樹
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農 業 委 員 会
事 務 局 長
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◎事務局職員出席者職氏名
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鈴 木 敬 一
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事 務 局 長
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高 橋 真伊子
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事務局長補佐
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森 谷 賢 司
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議事係長
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太 田 雅 美
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副 主 任
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井 上 雄 貴
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副 主 任
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斎 藤 直 子
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兼 務 書 記
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辻 村 充
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兼 務 書 記
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◎議 事 日 程
議事日程第３号
令和６年３月４日（月） 午前１０時 開 会
日程第 １ 市政一般に対する質問
１ ８番 元 木 十四男
２ １１番 植 松 宏
３ ５番 山 本 和 生
４ １番 森 谷 俊
５ １５番 髙 橋 光 男
（散 会）
◎本日の会議に付した事件
議事日程第３号に同じ。
令和６年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書
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番 号
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質 問 者
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質 問 事 項
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質 問 要 旨
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答 弁 者
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１
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元木十四男
議 員
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１．地震防災対策について
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１．元日に発生した能登半島沖を震源とする震度７の地震により、約7,700棟を超える家屋が全壊し、多くの方が犠牲になられた。その約９割に近い方が、倒壊した建物の下敷きになったことが原因と言われている。
また、倒壊した家屋が多かったことは、能登地方では耐震基準を満たしていない古い建物が多かったと言われている。
そこで、次の点について伺う。
（１）一般住宅の耐震化率及び耐震診断、耐震改修の現状と、その補助制度の概要について
（２）地域防災計画については、本市における防災対策の基本的な方針が定められているが、今般の能登半島地震からどのような教訓を得たのか。
また、昨年３月に改訂が行われているが、能登半島地震を受けて、現計画の検証と今後の具体的な取組について、どのように考えているのか。
（３）災害廃棄物処理計画には、山形盆地断層帯を震源とするマグニチュード7.3規模の地震が発生した場合、26.1万トンにのぼる大量の災害廃棄物が出るであろうと予測され、その仮置き場として、11.7ヘクタールの広さが必要であると記載されているが、一次仮置き場、二次仮置き場など具体的な場所を想定しているのか。
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市 長
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２．コミュニティ・スクールについて
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１．国では、コミュニティ・スクールの設置を推進しており、令和７年度末までに全ての学校への導入を進めようとしている。
そこで、次の点について伺う。
（１）令和６年度から設置するということであるが、どのような学校のあり方を目指すのか。
（２）コミュニティ・スクール制度導入のメリット、また期待される効果をどのように捉えているのか。
（３）導入に向けた設置規則の制定やスケジュールはどのようになっているのか。
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教 育 長
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２
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植松 宏
議 員
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１．学校給食の無償化について
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１．新型コロナウイルス感染症による経済の悪化は、子どもを育てる世帯の貧困と格差を広げ、子育て世代の経済的負担が大きくなっている。併せて、ウクライナ情勢に伴い、円安・物価高騰が押し寄せ、子どもに十分な食事を与えられない家庭も多くなっている現状がある。そのような情勢の中、本市では来年度から中学生の学校給食を無償にするという朗報が、子育て世代の保護者に大変喜ばれている。
ついては、ここに至った経緯、市長の思いを伺う。
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市 長
教 育 長
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２．空き家対策について
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１．全国的な空き家の現状は、2018年の「住宅・土地統計調査」によると、居住目的のない空き家は全国で349万戸、20年間で1.9倍に増加している。この７割以上が木造１戸建てで、国土交通省の説明では簡単な手入れによって有効活用可能なものが多いとしている。SDGs、地球温暖化防止の観点からも空き家を積極的に活用していくべきではないかと思うが、以下の点について伺う。
（１）本市の空き家の利活用の状況について
（２）地域のコミュニティ施設、福祉関連施設の一つとして空き家を活用することについて
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市 長
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３
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山本 和生
議 員
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１．環境保全の推進について
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１．猛暑、暖冬、線状降水帯による大雨などの、最近の異常気象をもたらす地球温暖化、大量の廃棄物やプラスチックごみによる生物生態系への影響や、温室効果ガスによる環境汚染等、今や地球規模での環境問題が深刻である。
地球温暖化対策（脱炭素）や環境問題に、市民一人ひとりが行動していかなければならないが、地球規模の非常に大きな概念であるため、自分事と捉えられない方々も多い。二酸化炭素排出抑制、環境美化、リサイクルや省エネ促進等の課題の根底に、廃棄物の削減の問題があり、市民の毎日の生活が直結している。
そこで、次の点について伺う。
（１）快適な環境保全の推進に向けた、減量化などのごみ問題に関する市の取組の考え方について
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市 長
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４
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森谷 俊
議 員
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１．市民みんなでつくるまちを実現するための広報広聴機能の強化について
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１．令和３年度からの計画である第５次総合計画には、市民みんなでまちづくりを推進するために、市民参画の促進や意見公募の機会拡充、広報広聴の拡充に努め、市民の声を反映した市民目線の行政運営に努めると示され、３年が経った。
広報広聴の促進、拡充を図るにあたり、どのような手段を行ってきたのか伺う。
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市 長
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５
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髙橋 光男
議 員
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１．力強く魅力いっぱいの産業と交流のまちづくりについて
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１．本市は、農工一体のまちづくりと将来の人口減少を見越した先駆的な子育て支援施策等の実施により、県内で唯一人口が増加し、最も勢いのあるまちと評されるまでに発展してきたが、国立社会保障・人口問題研究所の「地域別将来推計人口」及び山形県の「人口・世帯数（推計）」から、本市も人口減少への転換点にあると推察される。このため、長引くコロナ・物価高の影響へ対応しつつ、「豊かな環境 みんなが選ぶ 住みよいまち」の実現に向けた各種施策の更なる充実を図ることが必要と捉え、人口増加につながる根本的な施策のひとつである移住・定住と商工業の振興及び雇用・労働環境の充実に関し、
（１）人口増加につながる移住・定住の現行施策の考え方について
（２）商工業の振興に係る現状と課題について
等を伺う。
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市 長
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◎開 議
○細矢俊博議長 皆さん、おはようございます。
本日の会議に、欠席及び遅刻の届出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で、定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
なお、執行部において、伊藤監査委員事務局長が、都合により欠席となる旨の届出がありましたので、ご了承願います。
本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。
◎市政一般に対する質問
○細矢俊博議長 日程第１ 市政一般に対する質問を行います。
質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。
◎元木十四男議員質問
○細矢俊博議長 はじめに、８番元木十四男議員。
〔８番 元木十四男議員 登壇〕
○８番（元木十四男議員） おはようございます。議席番号８番、元木十四男でございます。
議長の許可をいただきましたので、通告をしておりました２つの大項目について、順次、一般質問をしてまいります。
まずもって、この度の能登半島地震で犠牲になられた方へ哀悼の誠をささげ、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。
そして今日は、私の所属する東根中央ロータリークラブのメンバーが移動例会として、武田会長以下、多くの皆さんが議会傍聴に来ていただきましたことを感謝申し上げます。
それでは、通告に従いまして、質問をさせていただきます。
甲辰年は、昇り龍のごとく何事もうまくいくという、いい年だと言われている中、久しぶりに雪のない穏やかな新年を迎え、ゆっくりしていた夕刻、突然、揺れに襲われました。
元日に発生した能登半島周辺を震源とする最大震度７の地震では、石川県内で災害関連死の疑いを含め、241人の死亡が確認されています。このうち、警察が検死を行った222人の死因について、ＮＨＫの調べでは倒壊した建物の下敷きになったことなどによる圧死が最も多く、全体のおよそ41％を占めていることが分かりました。
中には、低体温症や凍死が30人以上いたことが明らかになり、多くの人が救助を待つなどの間、寒さによって体力を奪われ、亡くなっていった実態が浮き彫りになりました。
窒息や呼吸不全、外傷性ショックなどを含めると、建物の倒壊により犠牲になった方は、実に９割に相当します。輪島市の朝市通りで大規模火災が発生し、犠牲になられた３人も、建物が倒壊しなかったら避難できて助かったと考えられます。
建物が倒壊しなかったら、これほどの犠牲者は出なかっただろうという観点から、１点目として、本市の一般住宅の耐震化率及び耐震診断と耐震改修の現状と、その補助制度の概要について伺います。
国は毎年、社会的に影響が大きい主要活断層のリスクを評価しており、切迫度が最も高いＳランクは全国で31に上るということであります。
ここで資料１をご覧ください。
本年１月15日に公表した資料によりますと、その中に山形県の断層帯が３つも含まれております。庄内平野東縁断層帯南部、新庄盆地断層帯東部、そして本市東側を走る山形盆地断層帯北部、マグニチュード7.3規模の断層帯であります。
日本には約2,000の活断層があると言われております。これは陸域での数であり、海域を含めないものなので、それらを考えれば相当数の数があると言われております。
本市の防災対策のうち、特に巨大地震への備えに関して、現状と課題について伺います。
Ｓランクの活断層には、能登半島は含まれていなかったにもかかわらず、これほど大きな地震が発生し、その後も群発し、甚大な被害をもたらした現実は、日本列島に例外はなく、いつどこで、どのような地震が発生しても被害が出るということを改めて認識したところであります。
能登半島地震は震度７を観測し、発生から２か月が過ぎた現在も、生活再建への壁に阻まれ、行き先が見えない状況がマスコミ等で報道され、早急な復旧・復興が望まれます。
東根市のすぐ西側にある山形盆地断層帯が指摘されており、能登半島地震は決して他人事ではなく、今後も地震が発生する可能性があることを市民の皆さんとともに、危機管理、危機意識を共有していくことを求められていると思います。
２点目として、この度の能登半島地震から学び、どのような教訓を得たのか。
地域防災計画については、昨年３月に改定されておりますが、基本的な方針について記載されております。
今回の能登半島地震を受けて、現計画の検証と今後の具体的な取組について、どのように考えているのか、お尋ねします。
能登半島地震で発生した災害廃棄物について、専門家が推計した結果、石川県珠洲市では、自治体で出される廃棄物の量の65年分に相当するということが分かりました。専門家は、被災した自治体だけで対応できる量ではなく、広域での対応を考える必要があると指摘しています。また、輪島市では20万トン18年分、能登町では12万トン18年分と推定されました。
３点目として、本市の災害廃棄物処理計画には、山形盆地断層帯地震が発生した場合、最大26万1,000トンの災害廃棄物が出るであろうと予測され、11.7haの広さが必要であると記載されておりますが、これだけの量の災害ごみを一時的に保管する仮置場の候補地は決まっているのか。大量の災害廃棄物を生活圏から移動し、保管する一次仮置場、機械選別や再資源化を行うための二次仮置場があると考えますが、具体的な場所は想定しているのか伺います。
次に、コミュニティ・スクールについて伺います。
現代社会では核家族化が進み、地域の人間関係が希薄になる中で、家族や地域の教育力が低下し、家庭では子育てについて悩みや不安を抱え、孤立している状況が見受けられます。
国は、コミュニティ・スクール設置の推進をしている状況であります。文部科学省では、コミュニティ・スクールの設置を令和７年度末までに全ての学校で導入することを進めており、ここで資料２をご覧ください。
令和５年５月１日現在、公立学校のコミュニティ・スクール導入校数は、前の年より約2,900校増えて１万8,135校であります。導入率は52.3％で、小・中義務教育学校だけを見れば58.3％と約６割に達しております。また、導入自治体数は1,347自治体で74.3％の導入率であります。
本市においては、令和６年度から導入するということでありますが、１点目として、どのような学校の在り方を目指すのか、お伺いいたします。
コミュニティ・スクールは、学校運営協議会を設置している学校のことで、学校運営協議会は、学校と保護者や地域の方々がともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映することで、一緒に協働しながら子どもたちの豊かな成長を支え、地域とともにある学校づくりを進めることであります。
そもそもの始まりは、平成16年、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、保護者や地域住民の学校運営に参画する学校運営協議会制度により、地域の力を学校運営に生かすとの規定ができたことによります。地域とともにある学校づくりの推進がスタートしたのであります。
そして、子どもたちの抱える様々な問題を地域ぐるみで解決する仕組みづくりや、質の高い学校教育の実現を図ろうとするものであります。
コミュニティ・スクールは、子どもたちが学校・家庭・地域社会、それぞれの場において様々な生活体験、あるいは自然体験、社会体験などを積み重ね、様々な地域の人々と交流の中から生きる力を育んでいくものだと捉えております。
近年の子どもたちを取り巻く環境は、複雑多様化しており、全国的に学校だけでは解決できない様々な問題が生じており、これは、東根においても例外ではなく、これまで以上に一体となって、ともに子どもたちを守り、そして育てていくことが重要であると感じております。
これまで、放課後子ども教室などによって積み上げてきた実績を基盤として、コミュニティ・スクールを導入し、ともに子どもたちを育てる仕組みを、私としても一層後押しをしていきたいと考えているところであります。
コミュニティ・スクールには、教育委員会に対して、学校や地域の課題解決に向けて、教職員配置を要望できる機能があり、この機能も活かしながら、学校・家庭・地域が目標を共有し、問題解決に向けて取り組む体制を強化できることが期待されているのではないでしょうか。
そこで２点目として、保護者、地域住民、校長などで構成される学校運営協議会、コミュニティ・スクール制度導入のメリットと期待される効果について伺います。
３点目として、導入に向けた設置規則の制定やスケジュールはどのようになっているのかお伺いし、登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 元木十四男議員のご質問にお答えをいたします。
はじめに、地震防災対策についてでありますが、一般住宅の耐震化率については、最新の住宅統計調査の結果から、平成30年時点において、市内住宅総数１万5,760戸のうち、１万3,680戸は耐震性が確保され、耐震化率は86.8％となっております。
耐震診断につきましては、平成20年度から木造建築物耐震診断士派遣事業を実施しており、平成12年５月以前に着工された木造住宅や地区集会施設を対象に、耐震診断士を派遣し、耐震診断及び補強計画などの提案を行っております。
また、耐震診断の結果、基準に満たないと判断された木造住宅については、木造住宅耐震改修工事補助事業により、耐震改修費用の補助を行っております。実績といたしましては、令和６年１月末時点で118件の耐震診断を行い、４件の耐震改修に補助を行っております。
次に、地域防災計画の能登半島地震からの教訓と、現計画の検証と今後の取組についてでありますが、今回の能登半島地震では、強く長い横揺れで、これまでにない規模の地盤隆起が発生し、多くの住宅棟が倒壊するとともにライフラインが壊滅をいたしました。
２月22日現在における人的被害は約1,500人、住宅の全壊・半壊・一部損壊は７万棟を超えており、未だ約１万1,000人の方が避難生活を送っております。
また、ライフラインの要である上水道については、２万戸以上の住宅で断水が続いております。さらに、救援・救護の要となる緊急輸送道路も崩壊し、その代替え道路も能登半島という地理的条件により確保が難しく、復旧・復興の大きな妨げとなっております。
能登半島地震からの教訓につきましては、地震発生からまだ間もなく、また、被災者支援と復旧に向け現在も活動中であることから、対応・対策の具体的な検証が進んでいない状況となっております。
しかし、今回の地震では、災害対策を先導すべき自治体・その職員のほとんどが被災しており、初動の対応が困難であったと聞き及んでおります。
今後、今回の能登半島地震が検証され、その結果を踏まえた国の防災計画の見直しが行われることが想定されます。それらの動きを踏まえて、本市の地域防災計画の検証を行うとともに、必要に応じた修正を行ってまいります。
次に、災害廃棄物の仮置場の具体的な場所の想定についてでありますが、災害廃棄物の処理については、東根市地域防災計画及び大規模災害発生時の災害対策本部活動マニュアルに定めているほか、迅速に廃棄物の処理を進めるため、令和２年に東根市災害廃棄物処理計画を策定しております。
同計画においては、大規模災害発生後に、廃棄物の発生量と廃棄物処理施設の被害状況を把握しながら、具体的な処理実行計画を作成し、地域の実情や被災現場を踏まえ、一時保管場所と仮置場を設置することとしております。
住民自らが搬入する一時保管場所は、被災後、数日以内に地域ごとに設置するもので、仮置場は、一時保管場所にある廃棄物を分別、保管する場所として、一定期間、市内に１、２か所設置するものであります。いずれも、公園や駐車場、資材置き場等の公共用地を想定しているところであります。
しかし、災害の発生場所によっては、想定した一時保管場所等が被災し使用できない場合や、大規模災害時には、仮設住宅の建設用地として使用することも想定されることから、具体的な仮置場の設置につきましては、災害の状況と復興計画を考慮した上で決定してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 次に、教育長に答弁を求めます。
半田教育長。
〔半田 博教育長 登壇〕
○半田 博教育長 私からは、コミュニティ・スクールについてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、令和６年度からコミュニティ・スクールを設置し、どのような学校の在り方を目指すのかについてでありますが、学校と地域を取り巻く課題が複雑化・多様化する中で、より地域住民の意見を反映した持続可能な学校運営が求められており、平成29年３月に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正され、学校運営協議会の設置は、努力義務となりました。
学習指導要領においては、「よりよい学校教育を通して、よりよい社会を創る」ため、学校と地域が共有する「社会に開かれた教育課程」の実現を図ることとしており、また、第５次東根市総合計画においても、「社会に貢献し、人生を自らきりひらいていく、生きる力の育成」を目指して、学校運営協議会の導入が盛り込まれているところであります。
子どもや学校、地域が抱える課題の解決や、未来を担う子どもたちの豊かな成長のためには、社会総がかりでの教育の実現が大切であり、その実現のため、地域の方々が当事者となって地域学校協働活動に参画する、いわゆるコミュニティ・スクールを設置することとしております。
次に、コミュニティ・スクール導入のメリットや期待される効果についてでありますが、学校のメリットとしては、地域住民等の理解と協力を得た学校運営が実現し、地域の未来を担う子どもの健やかな成長のために、学校、家庭、地域の役割分担を明確にし、学校が教育に集中する環境を整え、地域の力を生かした教育活動により、子どもの学びが充実することが挙げられます。
他方、地域のメリットとしては、学校を核とした子育て世代と地域の方々との一層のつながりにより、防犯・防災に強い安全・安心な地域がつくられ、子育て世代にとって、地域皆で子どもを育ててもらえるという安心感が生まれるとともに、地域の方も活動に参画することで、生きがいが高められます。
そして、子どもの健全な育成につながり、その子どもたちが自分の住む地域を好きになり、やがて東根市に住み、地域コミュニティの一員として、また担い手となることが期待できます。
次に、導入に向けた設置規則の制定やスケジュールについてでありますが、昨年11月の教育委員会において、学校運営協議会の設置や運営に関し必要な事項を定める東根市学校運営協議会の設置等に関する規則を制定し、令和６年度と令和７年度の２か年をかけて、市内全ての小中学校に導入する計画としております。
導入に当たっては、学校や地域の団体、保護者の方々に丁寧な説明を行い、教育委員会が学校運営協議会の委員を任命し、コミュニティ・スクールを導入することとしております。
まずは、放課後こども教室を開催している長瀞、東郷、高崎など、地域との結びつきが強い学校から導入したいと考えております。
また、学校や地域等の準備が整い次第、導入することとなることから、年度途中に組織化されるところもあると想定しておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 市長答弁、承知いたしました。ここからは、質問席にて質問をさせていただきます。
本市における耐震化率は、86.8％ということであります。国の平均が87％、県が83.3％でありますので、本県より３％強高く、国と同レベルの耐震化率であるということでありました。
では、建築基準法が見直される前、昭和56年以前、いわゆる旧耐震基準の建物は、本市に何棟あるのかお伺いいたします。
○細矢俊博議長 深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長 お答えをいたします。
平成30年住宅・土地統計調査の結果によりますと、市内住宅総数１万5,760戸のうち、昭和56年５月以前、いわゆる旧耐震基準で建築された住宅は3,840戸で、住宅総数の24.4％となっております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 3,840戸で24.4％ということでありました。
能登地方においては、珠洲市では65％、能登町では61％と、全国で１番目と２番目に高い市と町でありました。耐震基準を満たしていない古い建物が多かったことが、この度の全半壊を引き起こし、多くの犠牲者を出してしまった要因の１つであると言われております。
本市においては、全国平均や山形県の平均31.1％よりも低いということでありますが、令和に入って、本市においては、宅地造成が進み、新築が相当数建てられたので、現在は24.4％よりさらに大きく下がっているのではないかなと思っております。
市長の答弁にもありました、平成20年度より導入した木造建築物耐震診断士派遣事業と木造住宅耐震改修工事補助事業の補助額はどのようになっているのか、お伺いいたします。
○細矢俊博議長 深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長 耐震診断士の派遣に要する費用につきましては、１件当たり13万2,000円となっております。そのうち12万6,000円が補助されることによりまして、本人の負担額は6,000円となっております。
耐震改修工事に対する補助金につきましては、改修に要した工事費用の５分の４、限度額が100万円となっております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 耐震診断については、約95％の補助率で自己負担が6,000円で済むということは、非常にありがたいなと思ったところであります。
耐震改修工事については、８割の補助率で限度額が100万円ということでありました。山形県の建築物耐震改修促進計画の中に、県内の耐震改修に要した費用の平均が約260万円。そして、耐震改修の予定がない世帯における耐震改修をしない理由として、「負担額が大きいから」というのが74.4％というアンケート結果が記されております。
高齢化などにより、建て替えや耐震改修の費用負担が難しい住宅の所有者が多くいることから、耐震性が不足する住宅の減少は今後、鈍化するであろうと見込まれているようであります。
このようなことから、耐震改修工事を促進するためにも、木造住宅耐震改修費補助事業の代理受領制度の導入を要望いたします。
代理受領制度とは、申請者が耐震改修等にかかった費用から補助金額を差し引いた金額を工事業者に支払い、申請者から委任された工事業者が補助金を受け取る制度であります。この制度を活用することにより、申請者は、工事費等と補助金の差額分のみ用意すればよく、当初の費用負担が軽減されることで、耐震改修が進む効果が期待できます。
四国４県では約９割の自治体が、大阪、兵庫、大分、宮崎などでも約半分の自治体が導入しているようであります。山形県内では、まだどの自治体も導入はしておりませんが、本市が県内の先駆けとしてこの制度をぜひ導入し、市民の命を守る耐震改修工事の促進につなげてほしいと思います。
最近では、さらに安価で工事期間の短い耐震ベッド設置工事、耐震シェルター設置工事などが紹介されて注目されておりますが、これらの補助はあるのか伺います。
○細矢俊博議長 深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長 耐震ベッド及び耐震シェルターの設置工事につきましては、東根市住まい応援事業によるリフォーム工事の補助制度の活用が可能となっております。
補助率につきましては、一般世帯につきまして、県補助と市補助を合わせて20％、補助上限額は24万円となっております。
なお、県では令和６年度から、減災対策を重点的に支援するため、補助率を80％に、また補助上限額を30万円に拡充する予定としておりますので、市としても足並みを合わせるため、実施に向け検討してまいります。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 東根市住まい応援事業を活用することで、山形県の補助と合わせて20％の補助率で上限24万円であるということでありました。さらに、令和６年度からは県の補助率が80％、補助上限額も30万円まで拡充されるということであります。本市もこれに合わせて拡充を検討するという答弁でありましたので、ぜひ拡充することを要望します。
一時避難場所となっている区の集会場についても、耐震診断士派遣事業及び耐震改修事業の対象になるのかお聞きいたします。
○細矢俊博議長 深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長 区の集会所につきましても、木造であれば、耐震診断士派遣事業の補助対象となりますが、耐震改修工事補助につきましては対象とはなっておりません。
ただし、集会所を利用する地区住民の利便性の向上に合わせて行う改修につきましては、東根市集会施設等施設整備費補助金の活用が可能となります。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 東根市集会施設等施設整備費補助金の活用が可能ということであります。ぜひ、こういったことも区長さんなどに活用を促すような啓発、ＰＲをよろしくお願いいたします。
市の指定避難所を含む市が管理する公共施設の耐震化の状況はどうなっているのか伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 本市の公共施設の耐震化の状況につきましては、昭和56年５月以前のいわゆる旧耐震基準で建築された建物につきましては、耐震診断、耐震改修、建て替え等を順次行っておりますことから、市庁舎、タントクルセンター、小・中学校、地域公民館等の不特定多数の市民が利用する建物につきましては、全て耐震化が完了しております。
指定避難所につきましては、学校、体育館、公民館など全て市の施設を指定しておりますので、全て耐震化は終了しております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 全ての公共施設の耐震化は完了しているということで安心をしたところであります。
先ほどの市長答弁の中で、平成12年以前のいわゆる新耐震基準を満たさない木造住宅にも、本市の様々な補助事業を活用できる政策を評価するところであります。
自治体によっては、旧耐震基準を満たさないところにしか、この補助事業を対象としていない市もあるようでありますが、本市においては、まさに市民に寄り添った施策は、空き家や中古住宅に移住などを考え、市外から移り住んでくる可能性を秘めた人口増加政策にも寄与するものと捉えております。
次に移ります。
能登半島地震からの教訓と地域防災計画の検証については、今後も国の防災計画の見直し等の動きを踏まえて検証を行うということでありました。
この度の地震においては、避難所や救援物資配布の問題が生じ、また、罹災証明書発行の遅れなどによる住民の生活再建が遅れている状況にあります。
教訓を生かし、災害発生の際の対応について、早急に検証するようお願いいたします。
また、自分の住んでいる地域は大丈夫だという気の緩みが対応の遅れや被害の甚大化につながることから、職員一人一人が常に危機意識を持ち、万全の体制づくりをお願いいたします。
次に、災害廃棄物の仮置場の具体的な場所の想定については、地域の実情や被災現場を踏まえ、公園や駐車場などを想定しているということでありますが、本市のごみの最大発生量は26万1,000トン、仮置場面積として11.7haを要するとありますが、これほどの面積を確保するには、市有地だけでは足りないと考えることから、仮置場については、平時から、事前に民間の土地を契約を行っていくべきではないかと考えますが、見解を伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 災害廃棄物仮置場の設置につきましては、先ほど市長からも答弁がございましたが、災害の発生状況を踏まえ、地域の実情を反映した場所に設置してまいります。
計画におきましては、被災の状況によりまして、民有地を借地することも想定しておりますが、災害の規模と場所が確定しない段階におきまして、事前に、長期にわたりまして民有地を借り上げる契約を行っておくことは難しいと考えております。
仮置場につきましては、できるだけ公共用地を指定していきたいと考えておりますが、民有地を含めまして、仮置場の候補地の把握を常に行っておくことが必要であると考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 民間地の所有者との事前契約というよりも、候補地として何か所か、ある程度目途をつけておくということが大事と考えます。
地震発災後、混乱した中での民間地の契約は困難だと考えます。また、市長答弁の中にもありましたが、市有地については、仮設住宅の建設用地としても使用するとなれば、なおさらのことであります。部長答弁にありましたように、仮置場の候補地の把握を常に行うことをお願いいたします。
市民に対して、平時から災害廃棄物の置場を知らせる周知はどのように考えているのか伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 災害廃棄物の仮置場につきましては、廃棄物の発生場所と量を把握した上で仮置場を設置いたしますので、その後に周知となります。
廃棄物の仮置場の地域への周知方法につきましては、災害直後でもあり、その時点で使用できる伝達手段を確認の上、できるだけ多くの手段を用いて周知を図ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 答弁承知しました。
災害廃棄物処理に関する組織内の体制構築はどうなっているのか伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 災害発生時におきます対応の体制についてでございますが、「大規模災害発生時の災害対策本部活動マニュアル」に定めているところでございます。
この中におきまして、災害廃棄物の対応は、市民生活部内の環境衛生班、災害廃棄物特別担当が行うこととしております。
災害廃棄物に関しましては、多様な対応が求められることと併せまして、莫大な廃棄物の発生も想定されておりますので、状況に応じまして、庁舎横断的な組織体制を構築した上で対応してまいります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 承知いたしました。
災害が発生した場合、まず被災者の安否確認や避難所の開設など、初動の優先項目であることを念頭に体制を整えていただき、災害廃棄物の処理については、応急対応期から復旧・復興期までの長い期間にわたるため、大変な部分もありますが、体制強化に努めていただくようお願いいたします。
災害廃棄物の発生量については、東根26万1,000トン、天童・村山・河北を合わせると100万トンを超えるごみが発生するとされておりますが、これらの災害廃棄物の処理がクリーンピアでの対応が困難になったときの対応はどのように考えているのか、お伺いいたします。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 本市にございます一部事務組合のクリーンピアの施設が被災をいたしまして、処理が困難になった場合などにつきましては、クリーンピアが締結しております相互援助協定によりまして、県内の処理施設で処理を行うこととなってございます。
県内の施設で処理ができないときにつきましては、国などの関係機関を通じまして、他の都道府県へ支援を要請することとしてございます。
そのほか、本市が締結しております災害相互援助協定に基づきまして、関連自治体や事業者に対しまして支援を要請する予定となっております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 承知いたしました。
本市と友好都市締結をしている東松島市とは、災害相互援助協定も結んでいるわけでありますが、災害ごみの処理に関しては、東松島方式と言われ、国内のみならず世界中から称賛されて、東松島の奇跡と言われております。
あの3.11の震災で発生した東松島市内のごみは325万トンと、平時の一般ごみに換算すると300年分の量の処理を３年で終わらせたノウハウもすごいものがありますが、何よりもすごいのが、徹底した分別により、99％リサイクルさせたということであります。
大災害の備えとして何が必要か。大切なのは、計画より協定と、東松島市の市民生活課の担当者は強調します。
実際の災害が行政の計画どおりに来ることはない。業者との約束事を事前につくり、いざというときは信頼して任せることだ。東松島方式のアイデアを発案した東松島市建設業協会会長の橋本孝一さんは、「普段から行政とコミュニケーションを取り、相互の信頼を高めておく必要がある。その上で、大手ゼネコン任せや国の指示待ちではいけない。地元でできることは地元でやる。災害で一番大事な心構えです」と語っておられました。
また、災害が発生した場合、行政等が行う公助はもとより、地域住民一人一人の防災活動である自助、また、地域の自主防災組織が連携して行う防災活動である共助も大変重要と言えることから、住民に対しては、地震に対する危機感を常に持っていただき、日頃から備えを万全にすることが重要でありますので、啓発をよろしくお願いし、次の質問にまいります。
教育長答弁、承知しました。
コミュニティ・スクールについてであります。
子どもや学校、地域が抱える課題の解決や未来を担う子どもたちの豊かな成長のために、社会総がかりでの教育の実現のために、コミュニティ・スクールを設置するということでありました。
メリットや期待される効果については、学校・家庭・地域の役割分担を明確にし、学校は教育に集中する環境を整え、地域の力を生かした教育活動により、子どもの学びが充実する。
また、地域としては、学校を核とした子育て世代と地域の方々と太いつながりにより、安全・安心な地域がつくられ、地域みんなで子どもを育ててもらえるという安心感が生まれ、地域の方が活動に参加することで、生きがいが高められる。
その子どもたちが、やがて地域のコミュニティの一員となって担い手となることが期待できるということでありました。
私はさらに、地域の強みを生かした特色ある学校づくりをすることで、教職員の意識改革、学校の活性化など、学校運営に関する効果、保護者、地域の理解の深まり、連携した取組の組織的な展開など、地域連携に関する効果、地域活動が充実することにより学力向上、生徒指導の課題解決等の効果があると考えます。
教育長答弁にあった地域学校協働活動とは、具体的にはどのような活動をするのか伺います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
地域学校協働活動は、関係者で目標やビジョンを共有した結果を踏まえまして、学校運営や学校課題に対して、保護者や地域住民が参画し、学校への支援等を実際に行う活動となります。
具体的には、農業や昔遊び、読み聞かせなどの外部人材を活用した教育活動、放課後子ども教室、不登校児童生徒への支援などのほか、登下校の見守り、給食準備の補助や清掃なども学校支援活動に挙げられるところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 承知いたしました。
さらには、長瀞猪子踊りなどの伝統文化の継承活動や二の堀の水質調査など、地域学校協働活動と捉えております。
文科省では、コミュニティ・スクールの理念を実現するに当たっては、地域学校協働本部の設置を推進しているようでありますが、地域学校協働本部とはどういうものなのか、お聞きいたします。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
まず、学校運営協議会が学校運営の必要な支援等について協議をする場であるのに対しまして、地域学校協働本部は、多くの幅広い層の地域住民、団体などが参画し、緩やかなネットワークを形成することにより、地域学校協働活動を効果的に推進する体制のことであります。
多様で継続的な活動をコーディネートする機能が求められることから、地域学校協働本部には、社会教育法に基づき、学校と地域をつなぐコーディネーターとなる地域学校協働活動推進員を教育委員会が委嘱することができるとされているところであります。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 承知いたしました。
それでは、地域学校協働本部を設置する予定はどうなっているのか伺います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
コミュニティ・スクールの導入後、各学校において熟議がなされ、学校や地域において、地域学校協働活動を展開する過程の中で、地域学校協働本部が必要と判断された場合には、その整備について支援し、持続可能な体制の構築を目指してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 各学校において熟議がなされ、学校や地域において熟達度や盛り上がり度具合によって必要と判断された場合に設置の支援をするということ、承知いたしました。
地域と学校と協働活動を継続的、効果的に推進していくためには、地域と学校とのつながり、橋渡し役を行うコーディネーターが重要であり、さらに多くの地域の方々が学校と連携・協働して、児童・生徒の成長を支えていく多様な活動を展開するには、地域と学校を結ぶ、これらのコーディネート機能をさらに強化する必要があると考えます。
地域学校協働活動推進員のスキルアップのための研修の計画はどうなっているのか伺います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
地域学校協働活動推進員には、地域学校協働活動の企画・立案、学校や地域住民などの関係者との連絡調整、地域ボランティアの募集や確保などの役割がございます。
これらの役割を担うに当たりましては、推進員個々の強みや力量は異なることから、それらの実情を踏まえた研修が必要であろうと捉えているところであります。
したがいまして、研修内容等につきましては、今後研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） コーディネーターの存在と役割は、重要かつ中心的なものになりますので、実情を踏まえた専門の講師による研修等の機会を設けながらも、コーディネーター同士の情報交換など、横のつながりも必要と考えておりますので、そういった機会もよろしくお願いをいたします。
最後に、コミュニティ・スクールの運営状況について、地域住民に対して情報発信をどのようにしていくのか伺います。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
学校だより、学校のホームページ及び市のホームページなどで発信をするとともに、ＰＴＡや地域の団体の方々に対しましても、運営状況を説明していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員） 子どもたちの健やかな成長を支えるためには、地域住民、保護者の当事者意識を一層高めることが重要であります。関係者全員が目標を共有し合うことで、学校や地域のニーズに応じた学習支援活動や地域づくりに子どもたちが参加、貢献する活動などは一層図られるものと考えております。
令和７年度地域学校協働本部設置とコーディネーターの委嘱に向けた予算等を要望いたします。
そして、このように学校・地域・家庭がともに様々な活動に取り組んでいくことが、安心・安全で魅力ある学校づくりはもちろんのこと、地域づくり、そしてまちづくりにもつながると考えます。コミュニティ・スクール導入を通して、元気な地域づくり、そして元気なまちづくりに……。
○細矢俊博議長 ８番元木十四男議員に申し上げます。
一般質問の発言時間は30分となっております。既に発言時間を超えておりますので、以上でご了承願います。
○８番（元木十四男議員） ありがとうございました。
〔傍聴席より発言する者あり〕
○細矢俊博議長 ありがとうございます。そのように議員の方、よろしくお願い申し上げます。
◎植松 宏議員質問
○細矢俊博議長 次に、11番植松 宏議員。
〔11番 植松 宏議員 登壇〕
○11番（植松 宏議員） 11番植松 宏です。発言通告に基づき、２項目質問いたします。
はじめに、学校給食費の無償化についてお伺いします。
これについては、令和５年第２回定例会において、物価高騰下で苦しむ保護者のために、小中学校の学校給食費は無償にするべきではないかと私が一般質問したものですが、教育長の答弁では、最終的には、義務教育課程の給食費無償化は、市町村が個別に取り組むものではなく、国が一律の制度として実現することが望ましいという答弁で、前向きな答えはいただけませんでした。
しかし、本定例会の市長の令和６年度施政方針演説、また、来年度の予算資料にも中学校の給食費無償化が盛り込まれております。
はじめにこの情報を目にしたときは、急転直下に驚き、早速、給食費無償化運動に取り組んでいる仲間や身近な保護者に内容を伝えると、初めはびっくりし、そして皆さんとても喜んでおりました。
今さらではありますが、新型コロナウイルス感染症に始まる経済の悪化、特に子どもを育てる世帯にとって、貧困と格差を広げ、子育て世代の経済的負担が大きくなってきています。あわせて、ウクライナ情勢に伴い、円安、物価高騰が押し寄せ、子どもに十分な食事を与えられない家庭が多くなっている現状もあります。
そんな中で、中学校の給食費無償化は、保護者の皆さんにとても喜ばれております。あわせて、こども未来応援プランで、小中学校に入学する子ども１人当たり５万円の給付も新たに制度化されたということは、子ども・子育て支援を最重要課題と捉えている本市の施策として、今の情勢にぴったりマッチした政策ではないかと思った次第です。
つきましては、ここに至った経緯及び市長の思いをお伺いしたいと思います。
２点目は、本市の空き家対策についてお伺いします。
空き家対策についても、令和３年の第２回定例会で、主に近隣市民に影響を与える管理不全な空き家への市の対応について質問してきたところです。
その後、老朽危険空き家等除去支援事業補助金制度も創設され、最高額で80万円の補助が出されるようになりました。倒壊等のおそれのある空き家解消に大いに活用できるものであります。
本定例会での質問は、空き家は空き家でも、まだまだ活用できるであろう空き家について質問させていただきます。
2018年、住宅・土地統計調査によると、全国の空き家総数は849万戸で、2008年からの10年間で92万戸増加しています。
この空き家増加の要因は、地域における人口の減少、既存住宅建築物の老朽化、社会的ニーズの変化などが挙げられているようです。
この空き家の中で、例えば、転勤、入院などのため、居住世帯が長期にわたって不在の住宅や、建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅、これら居住目的がない空き家が全国で349万戸と、10年間で1.9倍に増加しています。
この内訳を見ると、一戸建てが252万戸と７割近くを占め、そのほとんどが木造一戸建てとなっております。
これらの空き家の中には、腐朽、破損ありのものもありますが、簡単な手入れにより、有効活用が可能と判断されるものも多くあると、調査した国交省の説明もあったようです。
全国の空き家の活用事例を調べてみると、静岡県伊東市では、放置されている空き家について、所有者が無償で地域活用のために空き家を提供する空き家寄附バンクを設置する予定が進んでいるとか、東京都世田谷区では、空き家を地域資源として捉え、所有者とＮＰＯ団体をマッチングし、既存住宅を活用した子どものお出かけ広場や、発達障害児の通いの場として活用する事例などが出てきます。
本市でもこのように、空き家が老朽化する前に、空き家を利活用する方策を積極的に取ることによって、ＳＤＧｓや地球温暖化防止の観点からも大事なのではないかと思います。
つきましては、次の２点についてお伺いします。
１点目は、本市の空き家の利活用の状況はどのようになっているでしょうか。
２点目として、空き家を地域のコミュニティ施設とか福祉関連施設に利用する考えはないでしょうか。
以上、２項目を登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 植松 宏議員のご質問にお答えをいたします。
はじめに、学校給食の無償化についてでありますが、本市はこれまで、教育や子育てなど幅広い行政需要へ積極的に対応し、着実な人口増加につなげてまいりました。
その結果、東洋経済新報社による、住みよさランキング2023の北海道・東北ブロックで、第１位の評価をいただいたところであります。
しかしながら、出生率は県内の他の自治体と比べて高い数値で推移しているものの、未だ少子化傾向の改善には至っておりません。
このような状況を踏まえ、新年度は、少子化対策の取組をさらに推し進めるべく、こども未来応援プランを掲げ、新たな施策を展開していくことといたしました。
私は、市長就任以来、市民との対話ということを常に最重要課題として取り組んできたわけであります。
この中学校無償化についても、それらの問題だけではなく、昨年の11月に市内の連合ＰＴＡ会を開催していただきました。市内14校の小中学校のＰＴＡの方々に、正副会長をはじめとして集まっていただいて、いろいろと議論をしていただきました。
その結果を私が分析をして、今の小中学校のＰＴＡの方々がどういうことを思っているのかということを、課題とともに、それらのことについて、私が分析した結果、この度の経過につながったわけであります。
このような方針のもと、子育て世帯の教育に係る経済的負担を軽減するため、中学校給食費の無償化を決断したところであります。
次に、無償化の対象を中学生とした理由でありますが、中学生は小学生に比べ、教育費の負担が大きいことが挙げられます。学校の集金だけで見ても、小学生と中学生では、年間で４万円ほどの差があり、学年が上がれば修学旅行の費用等も加わってきます。
また、中学生は、制服、運動着、通学かばんの購入、自転車や部活動用品などの負担もあることから、この度の判断に至ったところであります。
新たに必要となる経費といたしましては、約8,500万円を見込み、財源として、ふるさとづくり基金を活用することとしております。
引き続き、小学校での実施が望まれることとなりますが、さらに年間で、約１億3,700万円が必要となりますので、実施に当たっては、慎重を期してまいりたいと思っております。
しかし、小学校の問題については、今、政府の方では異次元の子育て支援対策というものが盛んに議論をされております。私としては、これらの問題については、本来ならば、国の責任でやるべきだと思っております。
今後の小学校の問題等については、県の市長会、あるいは全国の市長会の、私、相談役にもなっておりますので、それらの場を借りて、今後とも国の責任でやってほしいということを主張するつもりであります。
少子化に歯止めのかからない我が国の現状を前にして、給食を無償で提供したいという思いは、程度の差はあるにしても、共通に抱くことと思う一方で、基礎自治体が任意に使える財源は限られております。両立の難しいこの２つの命題に対し、私が現状において最善のバランスと判断したものが、中学校の無償化であります。
私は、国のこども未来戦略に掲げる異次元の子育て政策に期待をしており、学校給食費の無償化は、国において財源とセットで措置すべきことであると、市長会等で働きかけてまいりますので、小学校給食費の無償化につきましては、今後の国の動向も見極めながら判断してまいります。
次に、空き家対策についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、本市の空き家の利活用の状況についてであります。
本市では、空き家の増加を抑制する観点から、平成27年度より東根市定住促進事業助成金において、中古住宅加算を設けております。これは、新たに、本市の住民になろうとする方が中古住宅を取得した場合に助成を行うもので、令和６年１月末までの累計で、132件の申請があり、空き家の解消、利用促進につながっているものであります。
この中古住宅加算については、来年度から、一部地域において上乗せを行い、空き家のさらなる増加抑制を図ることとしております。
また、所有者の意向を受けて、空き家情報を登録し、ホームページ上で公開する空き家バンク事業を実施しており、所有者の意向があった際には、現地確認等を行いながら、登録を進めているところであります。
これまで数件の登録がありましたが、現時点で、登録物件がない状況であることを踏まえ、今後は登録要件の緩和も検討しながら、空き家バンクへの登録を推進させ、様々な側面より空き家の利用促進を図ってまいります。
次に、地域のコミュニティ施設、福祉関連施設の１つとして空き家を活用することについてでありますが、近年、ＮＰＯ法人や社会福祉法人などが空き家を活用し、地域住民の活動拠点としてのコミュニティ施設や福祉施設に利用するなど、様々な用途に利活用されている事例は認識しております。
しかしながら、地域コミュニティに資する施設として、市が空き家を借り上げるには、年間を通した管理などに課題があると捉えております。
いずれにいたしましても、空き家問題は、全国的な課題となっており、今後、本市の状況と課題を踏まえながら、空き家の利活用に向けて、先進事例等の情報を収集し、勉強してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） 引き続き、質問席から質問を続けさせていただきます。
学校給食の無償化につきましては、市長が市民との対話、特に今回の連合ＰＴＡ役員との会談を分析した結果、少子化対策として給食費の無償化は必要だという思いはあるものの、基礎自治体が任意に使える財源は限りがあるということから、現状において最善のバランスとして判断したのが、中学校給食費の無償化に至ったというご答弁でした。このことについては、登壇でもお話ししましたが、市長のご英断に感謝申し上げます。
せっかくですから、準備してきた資料を基に、現在の庶民の方の状況を見ていただきたいと思います。
資料の１をまず見てほしいんですが、この出典は、認定ＮＰＯ法人キッズドアが昨年調査したものでございます。
資料の１を見ていただきたいのですが、「物価高騰とコロナ禍、どちらが日々の食事への影響が大きかったかと感じるか」という設問ですが、「どちらも深刻と感じた」方が４割近くおります。「コロナ禍の方が深刻だと感じた」方は２％です。残り６割の方が「物価高騰の影響の方が深刻だ」と捉えているようです。
次の資料の２を見ていただきたいのですが、「物価高騰やコロナ禍をどのようにして対応したか」という設問です。回答の多かったものから、１番が「エアコンをつけないようにしている」、２番は「貯金ができなくなった」、３番目に「電気をつけないようにしている」、４番目が「子どもの衣類や靴が購入できなくなった、できない」といった苦しい生活の一端が垣間見られます。
最後に、その下の資料の５、子どもたちの食を取り巻く状況のグラフを見ていただきたいのですが、この調査は、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが昨年調べたデータです。
「あなたは子どもが普段十分な食事が取れていると思いますか」という設問ですが、注目していただきたいのは、真ん中の昼食のところ、２つの帯グラフ、ここでございます。学校がある期間の昼食については「十分取れている」、これに答えた方が51.2％。次の「まあまあ取れている」というのが34.9％。２つ合わせて86.1％という割合に対して、長い休暇中になると、これがいきなり2.7％と46.3％、合わせて49％に落ちてきます。
これらのデータを見ても、現在の一般の方の暮らしぶりの一端が分かるのではないかと思います。
本市に至っても、結果的には同じデータなのかなと考えますが、市長答弁にも、小学生よりも中学生の方が負担が大きいということから、今回、中学生を対象に給食費無償化の対象にしたというご答弁がありました。
では、現在、東根市の中学生が１年間必要となる給食費も含む保護者の負担額はいくらぐらいと捉えているでしょうか。お伺いします。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
保護者からいただく学校集金の額となりますけれども、給食費のほかにテキストなど学習の補助教材の費用、生徒活動費やＰＴＡ会費など、１人当たり年間で11万円ほどになります。
このうち、給食費は１食当たり321円で、１人当たり年間190食で計算をいたしますと約６万円となります。
したがいまして、無償化により、この分の負担が軽減されることとなるところです。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） 中学での集金で11万円ほどかかっているということですが、もちろんそのほかに個人で購入する参考書とか、部活に入るようになれば、さらにまた負担が増えていくことになると思います。
しかし、この半分ほどが給食費の負担が減るとなれば、保護者にとっては大助かり間違いなしと考えます。
次に、前回の質問でも触れましたが、食材費軽減の意味からも、学校給食に地場産農作物を使っていくべきと考え、本市の取組状況を伺ったところ、学校事業応援・地産地消推進事業を利用して、地場産の米や果物などの食材の購入を支援しているというご答弁をいただいております。
地場産の食材を使うということは、例えば野菜をとってみても、旬のものほどおいしく値段も安い。化石燃料をたくさん使って遠くから運んできたものではなく、子どもたちが住むところで採れたものを使うことは、新鮮で生産者の顔も見えるといったメリットがあります。
本市では、食材費の中で、地場産の食材をどれくらいの割合で取り入れているかお伺いします。
○細矢俊博議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
山形県が実施をしております、「学校給食における県産農林水産物の利用状況調査」に基づく令和４年度の実績となりますけれども、山形県産の野菜、果実、生肉の使用割合は、52.4％となっているところです。
食材として最も多くの量が必要となる野菜の割合は低い傾向にあるんですけれども、果実は約９割、生肉は約６割が県産のものとなっております。食材の多くは、市内の事業者で組織をされます「物資納入協力会」を通して購入しているところであります。
また、米につきましては、東根市産「はえぬき」を使用しておりまして、米飯提供業務委託にあたっての条件としているところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） 時期的な問題もあって、全て地場産ということは無理があるとは思いましたが、米については東根市産を使うことを条件にしているということでありますし、果物や畜産物についても、高い割合で地場産を使っているということが分かりました。
引き続き、市内の農業振興のためにも、農協などと協力して地場産食材の活用をお願いしたいと考えます。
さて、学校給食の無償化については、私たちも市民に対して、無償化を訴える署名活動にも取り組んでまいりました。その署名は、市長宛てのものと県知事宛ての２種類セットであります。
県知事宛てのものは、市町村の負担分を少しでも減らしたいという目的からであります。この署名は、行く先々で好評で、皆さん気軽に応じてくれます。この先も引き続き、小学校の無償化を目指し、進めてまいりたいと考えております。
この運動は、全国的にも広がりを見せておりまして、既にご承知のこととは思いますが、令和６年度から東京都では、給食無償化に取り組んでいる自治体に対して、その自治体が負担している額の半分を都が肩代わりする方針です。これによって、東京都区内23区は全て、また、そのほかの都内の市町も多くが無償化を実施ないしは予定しているようです。
東北では、青森県が令和６年度から全国で初めて県内の小中学校で提供する給食を全て県の負担とし、無償とすることが決まりました。
山形県においても、昨年度、私が一般質問した時点では、寒河江市はじめ８市町村で無償化に踏み切ったと報告しておりましたが、その後、鶴岡市、庄内町、そして令和６年度から米沢市、真室川町、それに中学校限定ですが、東根市と天童市が加わり、14市町村が無償化に踏み切った形です。
この運動は、まだまだ広がっていくものと思っております。次は、ぜひ東根市でも、小学校も含めて無償化にしていただきたいと期待するものです。あわせて、市長会等で国への働きかけ、これもぜひお願いしたいものと考えております。
次に、空き家対策に移ります。
本題に入る前に、全国では、居住目的のない空き家が、20年間で1.9倍に増えたと登壇でお伝えしましたが、現在の本市の空き家の数はどのように変化しているでしょうか。お伺いします。
○細矢俊博議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
令和５年10月１日時点での市内の空き家の件数は、ほぼそのままで再利用が可能なＡランクが149件、改修工事により再利用が可能なＢランクが159件、老朽化が著しいＣランクが99件、倒壊のおそれなどの危険性があるＤランクが10件で、合計417件であります。前年と比較すると、全体で５件の増加となっております。
最近の空き家件数の傾向としましては、解体件数など一定数あるものの、新たな空き家も発生しており、件数としては微増傾向となっております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） 市内では、空き家の数は微増と聞いて、ひとまず安心したところです。
先ほどの市長答弁によりますと、本市では空き家の解消、利活用推進促進のために、定住促進事業助成金を使って中古住宅を取得した場合に助成しており、また、市のホームページ上の空き家バンクで利活用を進めていきたいといったご回答がありました。中古住宅を取得した場合の助成金に、地域によって上乗せを検討したいというご答弁もありました。
この地域加算、これはぜひ早期に実現してほしいと思います。それでなくても、中心部から外れた東部・西部地区においては、空き家がますます目立っております。ぜひ、バランスの取れた市の発展のために、地域加算を積極的に取り入れていただきたいと考えます。
空き家バンクについても、市のホームページを見てみると、不動産業者の管理物件を除くという条件がつくようです。私は、不動産業者が関わった物件でも、市の空き家バンクに載せるべきだと思います。
市外から本市に移住したいと考えている方は、まず市のホームページを見るのではないでしょうか。しかし、空き家の実態があるのに、ホームページ上では、空き家の該当物件がなしというのは、いかがなものかと思います。
その辺りも、現在検討中ということなので、ぜひ空き家を１件でも減らすような対策を取っていただきたいと考えます。
一方、空き家を市で借り上げて地域の方のために活用できないかといった提案には、課題があって難しいというご答弁でした。私も引き続き、先進事例等を調べてみて、活用できるようなものがあれば提案してまいりたいと考えます。
次に、平成27年に空家法が改正され、空き家の活用を進める事業も創設されたと聞いておりますが、本市でそれらの事業がどのように活用されているかお伺いします。
○細矢俊博議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えをいたします。
本市では、国の社会資本整備総合交付金の空家再生等推進事業を活用し、令和３年10月から老朽危険空家等の除却に対して補助を行っており、補助率は事業費の10分の８で、補助上限は80万円となっております。
補助金の申請の流れとしましては、解体工事を始める前に、補助金に該当するかどうかの調査申込をしていただき、建築士の資格を有する職員が建物の外観調査を行い、国で定める基準に該当するかどうかを判断することになります。
これまでの補助該当実績は、令和３年度が０件、令和４年度が４件、令和５年度は１月末で４件となっております。
なお、この実績には含まれておらず、調査の結果、補助要件に該当しなかった空き家も12件ございますが、結果的に解体まで至った事例もあり、空き家の解消について効果的な事業であると捉えております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 11番植松 宏議員。
○11番（植松 宏議員） 空家再生等推進事業、これを活用して、老朽危険空家等の除去に活用したというご答弁でした。この事業が本市でも取り組まれてから、多くの方に利用されていることは、喜ばしいことだと思っております。
このほか調べてみると、補助事業には、空き家を優良賃貸住宅として改修する事業とか、住宅困窮者に空き家を改修して賃貸できる事業などもあるようです。残念ながら本市では該当がなかったということのようです。
いずれ、活用できる空き家の段階から積極的に利活用を図っていくことが空き家対策の基本ではないかと私は思っております。そのためには、その地域に住んでいる住民の方、不動産業者の方、建築家の方も巻き込んだ対策が求められるのではないかと考えておりますが、本市にあっても空き家に対する市の積極的な関わりをお願いして、私の一般質問を終わります。
○細矢俊博議長 以上でご了承願います。
◎山本和生議員質問
○細矢俊博議長 次に、５番山本和生議員。
〔５番 山本和生議員 登壇〕
○５番（山本和生議員） ５番山本和生です。議長の指示により、通告に従い、これから一般質問をいたします。
私は本日、環境保全の推進について、特に市民の毎日の生活に直結するごみの減量化についての質問をいたします。
土田市長は、本年度施政方針演説で、環境保全の推進について、地球温暖化対策に向かい、脱炭素に向けた取組を手を緩めずに進めていくと述べられました。
環境ISO14001の認証を取得した本市では、世界規模の懸案である環境問題に対し、第５次総合計画に地球温暖化対策ゼロカーボンシティ実現に向けた様々な施策を掲げております。それを実現するための東根市地球温暖化対策実行計画（区域施策編）や、大けやき環境基本計画を策定し、継続的に実施しております。
その中に、環境保全の推進、省エネ普及推進、各種の環境対策の補助金施策、環境教育など、積極的な取組推進で脱炭素社会の構築を目指すと記されています。
今や猛暑、台風の大型化、激甚水害、暖冬、雪の少ない冬、農作物の影響など、地球温暖化の問題が深刻です。
また、ポイ捨てによる環境汚染、海洋プラスチック問題も大変な課題です。鯨の胃袋の中にプラごみが大量にあったとニュースもありました。
しかしながら、実際、一人ひとりの市民が何をどのように世界の環境問題に対処すべきかは、あまりにも大きなテーマであります。環境に対するごみの問題は、行政も事業者も市民も一緒に考える問題です。
今回、市民一人ひとりが身近にできる環境対策としてのごみの減量化について伺いたいと思います。
ごみ削減問題は、温暖化対策、二酸化炭素排出抑制、ゼロカーボンに向けて、省エネと同じく、一人ひとり、毎日の生活に密着しております。一般家庭から出るごみを運ぶのにも、また、燃やすためにも、石油をはじめ大きなエネルギーを消費します。また、二酸化炭素ＣＯ２を排出します。このことが温暖化の１つの要因です。
東根市でも、コロナ禍が明け、経済活動が活発化し、ごみの量も増えることが予想されます。石油も近い将来枯渇すると言われています。温暖化を抑制し天然資源枯渇を防ぐためにも、少しでもごみの量を削減し、資源を確保していくことが求められます。
ごみの最終埋立地である最終処分場についてでありますが、下釜処分場、クリーンピア施設の北西にありますが、現在24年目に入ります。既に３分の２が埋め立てられ、あと10年後に満杯になると言われています。クリーンピアの焼却施設は、今年度で長寿命化工事が終わり、現在の寿命を、あと15年延ばすことができるようになります。
東根市では、これまで人口の増加、住宅の増加に伴い、ごみの集積所も増加し、収集作業にもコストが増加しています。ごみの削減は喫緊の課題です。
山形県では、全国一ごみの少ない県を目指して、ごみゼロやまがた推進県民会議を設置しています。本市でも一人ひとりがごみの減量化に取り組むことが温暖化ガスの削減につながり、カーボンニュートラルの実現に近づきます。
環境保全のためのこのような深刻な課題について、減量化などのごみ問題に市はどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
以上、壇上よりの質問といたします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 山本和生議員の環境保全の推進についてのご質問にお答えをいたします。
ごみ問題に関する市の取組の考え方についてでありますが、ごみ問題に関しては、本市で策定している一般廃棄物処理基本計画で、その対処方針を明らかにしているところであります。
それは、大量生産・大量消費・大量廃棄の社会から循環型社会の構築に向けた取組を推進するため、行政だけでなく、市民、事業者等のあらゆる自治体が自らの問題として、排出抑制や循環利用、適正処分に取り組むことであり、そのために、次の３つの基本方針を定めているところであります。
１つ目は、環境意識の醸成と普及啓発であります。
この取組には、広範な市民と事業者等の協力が不可欠であるため、その充実を図ることとしております。
２つ目は、リデュース・リユース・リサイクルという、廃棄物の３Ｒの具体的推進であります。
食品ロス等の排出抑制やリユース容器等の再利用促進、分別収集による資源物等の再資源化を推進していくこととしており、中でも排水抑制を最優先としているものであります。
特に、この方針は、毎日のごみ出しについて、分別やリサイクルなど、市民や事業者等の方々の理解が大切であることから、一人ひとりに対し積極的な行動を求めてまいります。
３つ目は、適正かつ効率的なごみ処理の実施であり、三市一町で運営するクリーンピア共立による広域処理により、施設の集約化と経営の効率化・安定化を図っているところであります。
また、各区に環境衛生組合を組織して、適正分別や不法投棄防止などの環境保全に対する啓発・指導を地域活動として行っております。
今後とも、このような３つの基本方針を踏まえ、重要な課題と捉えて、ごみ問題に対処してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） それでは、ここからは質問席から質問を続けます。
市長答弁、承知いたしました。循環型社会の構築に向けた方針に基づいて取組が実行されていることが分かりました。
ごみ問題は、私たちの行動で改善することができます。一人ひとりが意識を変えることから始まります。循環型社会のために、メーカー側は、過剰生産を抑制し廃棄物を少なくするとともに、我々消費者側の適切な消費行動での廃棄物の削減、そして廃棄に至るまで効率的に物品を利用し、リサイクルを進めることが重要と考えます。
天然資源の消費が抑制され、環境への負荷が低減される社会にするための行動目標が３Ｒであると承知いたしました。
３Ｒとは、ごみ削減のための３つの行動です。
１番目、リデュースはごみになるものを作らない。あるいはごみを出さない。特に水分を含む食品ごみを出さないことです。細かな分別の徹底、ペットボトルやプラごみの出し方を徹底することが大事です。
２番目のリユースは、まだ使えるものを繰り返し使うこと。
３番目のリサイクルは、資源の再利用です。どれも当たり前の行動ですが、毎日の実行が大事と考えます。
地球規模の環境汚染の問題解決に一人ひとりの小さな行動がつながっていること、さらに周知徹底をお願いいたします。
クリーンピア共立において、適正な処理が行われていること、各区の環境組合長が住民と行政が協力して環境対策を行うリーダー役を務めていること、承知いたしました。
私たちの日常生活で出るごみの量が増えると、焼却処分による温室効果ガスの排出が増え、地球温暖化の一因になります。ごみの分別を徹底し、毎日の生活から出るごみの量を減らす、これらの認識を市民全員が持つべきです。
さて質問ですが、ただ今、市長が言われました市の一般廃棄物処理基本計画の基本方針の中に、環境意識の醸成と普及啓発とありますが、その取組についてお伺いいたします。
○細矢俊博議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
本市では、平成13年度より環境ISO14001の認証を取得し、県内自治体で唯一認証を継続しております。
また、それを契機として、市民や事業者等へも、地球温暖化対策や環境に関する取組を呼びかけ、学校版ＩＳＯや家庭版ＩＳＯ、地域版ＩＳＯ、マイバッグ・マイ箸運動など、様々な取組を推進してきました。
さらに、県内自治体に先駆けて、令和２年１月にゼロカーボンシティを宣言し、令和３年11月には「環境シンポジウムｉｎひがしね」として、ゼロカーボンシティのキックオフイベントを開催しました。
また、市報で毎月実施している「ゼロカーボンＮａｖｉ」においても、普及啓発等に取り組んでいるところであります。
このように、市が率先して環境に関する取組を行い、市民や事業者等に環境意識の醸成を図ってきたところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 答弁承知いたしました。
学校での環境ＩＳＯ教育が大変重要であります。小さいうちから世界や日本の環境問題、ごみ問題や省エネ、海洋プラスチックの問題を知り、学んだことを実生活で活用し、快適な社会のために活かしてもらいたいものです。クリーンピアの見学は、大変勉強になります。
そしてまた、マイバッグ運動がレジ袋の過剰な消費から、繰り返し利用できるマイ紙袋の使用により、ごみの削減に効果があり、大分浸透してまいりました。それに伴う、二酸化炭素の温室効果ガスの削減、レジ袋の原料となる原油の節約、プラごみの削減効果もあること。これもマイバッグ運動のメリットです。これらのことは何回でも、市報などを通じて周知していただきたいと思うものであります。
ゼロカーボンシティとごみ削減の関係で申しますと、必要以上に大量なものの生産を抑制する。廃棄にかかるエネルギー削減で二酸化炭素排出を抑制すること。消費者も廃棄物を出さず、リサイクルを多くすることです。ごみ運搬にも大量のエネルギーを消費いたします。一般廃棄物の大部分が水分を含んだ食品残渣であり、焼却炉の温度を下げ、効率を悪くすることです。
クリーンピアの焼却温度は900度なのですが、水分を含むごみが焼却炉の温度を下げてしまい、900度で素早く焼却が必要なのですが、効率が悪くなるのです。
生ごみの55.3％が水分です。そして重くてかさばる。収集車が運搬するにも多くのエネルギーを使います。家庭では、食品を使い切る、食べ切る、水を切るの３切るが大事です。これらの改善がゼロカーボン、脱炭素につながること、これも何回も周知していただきたいと思うところであります。
市報の「ゼロカーボンＮａｖｉ」のコーナーは、環境衛生の記事が分かりやすく載っています。とても参考になります。繰り返し広報啓発により、市民の意識も変わります。
次に、ごみの排出量の推移についての質問であります。
ごみの減量化が求められていますが、本市の基本計画にあるように、令和７年に１人当たり１日のごみ排出量749グラムにすると目標数字が出ておりますが、最近の数字はどうなのか伺います。本市の人口・住宅の増加により、ごみ集積所も増えていると思われますが、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
クリーンピア共立における本市１人１日当たりのごみの排出量は、10年前の平成25年度で823グラム、令和４年度で793グラムとなっており、減少しております。
構成する三市一町の平均が、令和４年度で794グラムのため、本市は平均よりわずかに低くなっているものの、一般廃棄物処理基本計画の１人１日当たりのごみの排出量目標を達成するには、なお一層の努力が必要であると考えておりますので、ご理解を願います。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 答弁承知いたしました。
749グラムまであと50グラム弱減らす努力が必要ですので、減らす工夫、あるいはごみ分別の徹底を市民によく周知してほしいところであります。
ごみの量は、人口や景気の良し悪しに影響されると言われております。コロナ禍が明け、景気がよくなるこれからが、ごみの量が増える可能性があります。本腰を入れて削減に取り組まなければいけません。
５年、10年先を考えれば、何らかの対策も必要と思われますので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
廃棄物の種類には、一般廃棄物と産業廃棄です。一般廃棄物の中には、家庭ごみと事業所ごみがあり、事業所や企業は環境に厳しく対応しておりますが、やはり私たちの一般廃棄物のごみをいかに減らすかが問題です。
やはりごみの多くを占める食品ごみの削減です。必要な分だけ買うことです。食べ残しを出さない、水分をよく切る。また、買い過ぎ、賞味期限切れの商品を廃棄するなどにつながるフードロスもなくさなければなりません。もったいないという精神はやはり大事だと思います。
有料のごみ袋の問題でありますが、平成７年度から、今から29年前ですね。ごみ袋の有料化が始まりました。コストの意識が高まり、節約のためにごみの量を減らすという方も多くいらっしゃいます。有料化のメリットです。分別の意識も高まりました。大いに減量化に貢献しています。すばらしい政策だと思います。
また、マイバッグを携帯し、余計なレジ袋はもらわない。コンビニでは箸やスプーンをもらわない。使い捨ての商品は買わない。詰め替え用の商品を利用する。マイボトルの携帯など、ごみの分別を徹底、そして、生ごみ処理機を使い堆肥化するなど、身の回りで取り組める行動がいくつもあります。
さて、次の質問ですが、ごみは捨てるだけでなく、資源として再利用して環境保全を目指す循環型社会が大切です。リサイクルについての取組の状況を伺います。
○細矢俊博議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
クリーンピア共立では、資源物、ペットボトル、プラスチック製容器包装類、廃乾電池をリサイクルし、さらに、廃食用油や利用できる鉄・アルミ、廃蛍光管なども再資源化をしております。
クリーンピア共立におけるリサイクル以外にも、本市独自にステーション回収している古紙や布類、もしくは小型家電回収、地域団体等による有価物回収などを合わせると、ごみの排出総量の15％程度がリサイクルされているものと算出しております。
近年では、スーパー等による店頭回収も増加しており、実際のリサイクル量はもう少し多いと思われますが、一般廃棄物処理基本計画のリサイクル目標についても、達成には一層の努力が必要と考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 答弁承知いたしました。
本市のリサイクル率が約15％とのことです。目標数字は20％ですので、もっともっと取組の強化が必要です。そのためには、まずプラごみの出し方が大事です。
最近の商品につきましては、シールやラベルが剥がしやすくなった改良された商品が出回っております。まず、よくきれいに洗うことです。１個でも汚れたプラごみが入ったごみ袋は回収できません。置いていかれます。クリーンピアの処理場では、一旦、プラや資源ごみを出してベルトコンベアに乗せて、その中に不適物がないか人間の目で見て、あれば１つずつ手で取り除くという細かな作業が常時行われています。
やはり分別の徹底です。汚れたままではごみ、きれいに洗えばリサイクル。処理場からリサイクル業者にわたり、再利用されます。プラスチック繊維で作業服などの洋服にもリサイクルなっております。
小型家電回収事業も有効な事業です。まだまだ使える金属のリサイクル、不法投棄を防止する観点からも有効です。パソコン、ワープロ、デジカメ、スマホ、携帯、ビデオカメラが回収されております。環境衛生組合連合会が年数回行いますが、市役所、タントクルセンター、東根・神町の公民館にも常時回収箱が設置してあります。リサイクルと廃棄物削減の効果があることを、さらにまた周知してほしいと思います。
リサイクル率を上げるには、分別の徹底、ごみを正確に分別することが基本です。分別を、ルールを明確化し、家庭ごみを有効にリサイクルする必要があります。ぜひとも、リサイクル率のアップを市民全員で目指したいということを、周知徹底をお願いしたいと思います。
次の質問ですが、本市では、これらのごみの問題や地域の環境保全活動のため、各地区に環境衛生組合長をおき、地区のため、さらに地域の全体のための活動を日夜行っております。貴重な組織であります。地区民への啓発、パトロール、研修などを重ね、地域のリーダーとして、ごみ散乱防止や環境美化に尽力されています。これらの活動の状況について伺います。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
環境衛生組合の活動としましては、ごみステーションの設置・管理や家庭ごみの出し方・分け方指導を基本としながら、不法投棄防止・監視のためのパトロールや小型家電回収事業なども実施しております。
また、連合会では、年２回、「環境衛連だより」を発行して、市と連携しながら有価物回収事業助成など、環境衛生に関する助成事業の利用や、家庭ごみ排出の際の適正分別方法、マイバッグ・マイ箸運動など、ごみ削減に関することなどを記事にして、市民の皆様に環境保全やごみ削減などを呼びかけております。
このように、廃棄物行政を展開する上で欠かせないパートナーであると認識しておりますので、ご理解をお願いします。
○細矢俊博議長 ５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員） 答弁承知いたしました。
私も12年間ほど、東根地区の環境衛生組合連合会の役員として活動してまいりまして、様々な勉強や体験をさせていただきました。
環境衛生組合のこれらの事業についても、ごみ削減に関して有効に機能しており、敬意を表するものであります。
様々な助成事業があることを報告されました。生ごみ処理機は、食品ロスの削減や堆肥化に効果的とのことです。商品価格の２分の１まで、あるいは最大２万円までの補助金が出るということで、毎年多くの利用があるということです。もっと多くの購入を願いたいところであります。
ただし、処理機があってもなくても、生ごみを出さない、最小限に抑えることは大事です。繰り返しになりますが、食品は必要以上に買わない、食べ切る、水を切るが大事であります。
リユース食器利用推進事業では、町内会、子ども会、学校の団体の会合などで、飲食物を提供する機会に、繰り返し利用できるリユース食器の利用を促進するもので、ごみの削減に効果を発揮しており、毎年多くの団体が利用しているようです。
有価物回収事業の推進では、各地区の子ども会や学校の団体、昔は廃品回収と言っておりましたが、集団で有価物回収を行い、収集した量に応じて報奨金がいただけ、コロナ禍で一時件数が減りましたが、昨年来、以前と同じく、多くの団体が行っているということです。分別の推進とごみの減量化につながる取組です。多くの参加をＰＲしていただきたいところであります。
また、環境衛生組合の事業に不法投棄パトロール事業があります。こちらが一番の問題なのですが、公園や河川堤防、大森山、黒鳥山、堂ノ前など毎年回っておりますが、必ず捨てられております。看板やのぼり旗を設置して警告しておりますが、マナーの問題でありますか、犯罪であることを厳しく周知してほしい。山や川だけでなく、近所の空き地や、あるいは地区のごみステーションにも不法投棄があるようです。さらなる対策が必要と思われます。厳しく周知の徹底をお願いしたいです。
環境保全の取組、市民と行政が一体となって取り組むときに、このような自主的な住民組織活動の役割は大きいです。さらに支援をお願いしたいところであります。
最後になりますが、「みんなでつくるゼロカーボンシティひがしね」のスローガンの下に、電力の見直しや省エネ普及とともに、私たちのごみ減量化による温暖化ガスの排出抑制の効果が相まって、実質排出量ゼロを目指すことができます。さらに周知徹底をお願いしたいです。
現在、使用されているごみ袋、特に燃えるごみ袋についてでありますが、破れやすい性質のビニールでできています。クリーンピアの焼却炉に入れるときに、大きなクレーンでつかんだときに、すぐに破れて中身が出て、攪拌しやすくなります。処理の負担を軽減するためにです。燃料効率が上がるようにつくってあります。大切な処理施設を老朽化させない工夫がなされていることも周知願いたいところであります。
昨今の夏の猛暑、冬の暖冬をはじめ、温暖化の影響は深刻と感じます。気候変動、温暖化対策のために、環境を守るために、ごみ削減は市民全員の責任です。本市では、様々な形でゴミの減量化に取り組んでいることが確認できました。なお、一層の取組をお願いしたいです。
ゴミの減量化は、脱炭素に寄与するだけでなく、市民一人ひとりの費用負担を減らすことにもつながる。このようなことも踏まえて、市民への啓発をお願いいたしまして、以上で私の一般質問を終わります。
○細矢俊博議長 以上で、ご了承願います。
会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩いたします。
午前１２時００分 休 憩
午後 １時００分 開 議
○細矢俊博議長 午前に引き続き、会議を開きます。
◎森谷 俊議員質問
○細矢俊博議長 市政一般に対する質問を続けます。
１番森谷 俊議員。
〔１番 森谷 俊議員 登壇〕
○１番（森谷 俊議員） 議員番号１番森谷 俊です。なるべく大きい声で話しますので、うるさかったらすみません。
通告に基づき、市民みんなでつくるまちを実現するための広報広聴機能の強化について質問させていただきます。
まちづくりをしていくために大事なのは、住民と行政の意見交換や意思疎通が重なり合うことであり、そういった過程を経て、みんなが満足するまちに限りなく近づいていくものだと思います。
定期的に開催される市長と語る日や、市長のふれあい座談会、また、市報にて配布される声の宅配便をはじめ、今後の計画を策定する重要な局面では、意見公募を行い、広聴活動を図っています。
広報活動につきましても、毎月２回、全戸配布される市報をはじめ、令和３年５月より運用開始された東根市公式ＬＩＮＥアプリにて、イベントのお知らせや、ゴミ回収日の通知、災害情報など、地域の情報を素早く、かつスムーズに受け取れる機能にはとても重宝しているところです。
広聴機能としての課題を考えてみますと、市長のふれあい座談会においては、何度かお話を伺いにまいりましたが、若年層の参加が課題であるように思います。声の宅配便におきましても、年に１回の実施頻度は少ないように思います。
令和４年度の各計画案策定時の意見公募回答数を確認しましても、５回実施しているようですが、分野が専門的なゆえ、全体的な考慮の難しさもあり、回答数の少なさが目立ちますし、意見の集まらないときもあったようです。
広報広聴は、議会としても課題ではありますが、今の時代、どのようなツールが使えるのかと考えてみますと、本市としても運用している東根市公式ＬＩＮＥアカウントの活用に可能性を感じているところです。
現在ユーザー数は、約１万8,000人ということなので、徐々に連絡網としての大きな囲い込みができていると思います。
令和元年より、ＬＩＮＥ株式会社は、１自治体につき１公式アカウントを無償で提供した地方公共団体プランの展開により、自治体のＬＩＮＥの活用が大幅に増えました。
令和３年の総務省による地方公共団体における業務でのＬＩＮＥの活用状況調査によると、47都道府都道府県では、100％の利用率、市区町村では、約63％の利用率という結果でした。
特に行政、学習、医療、相談の分野は、ＬＩＮＥ公式アカウントと親和性が高く、素早く確実に多くの住民に情報を届けられるため、今後も多数の自治体で導入が進むと予想されています。
スマートフォンの普及率を見ましても、70歳以上の方々でも40％ほどの利用率であり、60歳代は73％、50代以下は80から90％で利用されています。
いましばらく、デジタルとアナログ両方からの情報発信手段が必要と思われますが、広報広聴機能としてのメインツールに移り変わっていくことは多分に考えられます。
行政のデジタル化が急がれる中、近隣自治体を見ましても、情報発信や収集、各種手続、相談受付など、まちづくりの根幹である住民をどうやって巻き込もうか、切磋琢磨している様子がうかがえます。
地方自治は住民自治でありますが、住民から多種多様な意見が飛び交う雰囲気を醸成するために、行政は意見収集の窓口をもっと広げなければいけないのではないでしょうか。
心の奥底には、様々思うことがあっても、なかなか声に出して表現できないのが人間の性であり、普段の生活の中で、まちづくりに参加しようと積極的に介入できるのは、よっぽど今の生活に余裕のある方々なのではないでしょうか。
例えば、私のような子育て現役世代は、数時間ごとに目覚める赤ちゃんをあやし、ミルクを飲ませ、抱いてもなかなか寝ず、うつろな赤ちゃんの目を見れば睡魔が移り、そのまま一緒に寝てしまい、個人的な仕事をする時間さえ後回しになってしまいます。
あまり隙間の時間が存在しない生活を送っていますので、行政からの問いかけに答えることが後回しになってしまう状態です。
外にあふれた多くの意見を吸い集める作業は、これからの社会づくりや、未来への命のリレーを行うにあたり、大変重要な素材になってきますし、住民満足度に直結する取組なのではないでしょうか。東根市は、県内でも平均年齢が一番若いまちです。この若さをいかに利用するかが非常に重要だと考えます。
令和３年度からの計画である第５次東根市総合計画には、市民みんなでまちづくりを推進するために、市民参画の促進や意見公募などの機会、拡充、広報広聴活動の充実に努め、市民の声を反映した市民目線の行政運営を進めると示してあり、３年がたちました。
土田市長は、促進・拡充を実行するために、どういった手段で、広報広聴の強化を図ってきたのかお伺いし、登壇での質問を終わります。
○細矢俊博議長 １番森谷 俊議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 森谷 俊議員の市民みんなでつくるまちを実現するための広報広聴機能の強化についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、広報活動についてでありますが、現在、市民から親しまれる、分かりやすい市報や、見やすく、誰もが利用しやすい市ホームページの制作に努めながら、市政に関する情報を広く発信しております。
特に、市ホームページにつきましては、今年２月にデザインのリニューアルを行い、スマートフォンなどでも見やすいデザインにしたところであります。
また、市公式ＬＩＮＥや市公式フェイスブックなど、ＳＮＳを活用した情報提供の充実にも努めており、令和３年５月に開設した市公式ＬＩＮＥは、友だち数が１月末現在、１万8,326人と、多くの方からご登録をいただいております。
令和４年10月には、ごみの分別方法等をチャットで質問できるチャットボット機能や、自分が必要な情報だけ受け取れるセグメント配信、避難所検索機能などの機能拡充を図り、さらに令和５年２月には、ごみの収集日をお知らせする、リマインド配信などを追加したところであります。ＬＩＮＥについては、国内の利用率が最も高いＳＮＳメディアであることから、今後ともさらなる機能の充実により、利便性向上に努めてまいります。
次に、広聴活動についてでありますが、対話を重視した「市長と語る日」や、「市長のふれあい座談会」などのほか、はがきによる「声の宅配便」やインターネットを使った市ホームページでのお問合せなど、様々な方法で広聴活動の充実を図ってまいりました。
私は、市長就任以来、一貫して市民との対話を第一に考えて、市政運営を行ってまいりました。今後も、この姿勢に変わりはありません。先ほど申し上げました、ＬＩＮＥなどＳＮＳの普及により、時代が求める対話の方法も変わってきていると認識しております。
引き続き、幅広い広聴手段を講じて、市への要望や相談窓口体制の充実を図り、行政と市民との協働のまちづくりを推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 １番森谷 俊議員。
○１番（森谷 俊議員） 答弁承知しました。
従来では想像もできなかったことが、今では当たり前になっていることがたくさんあります。選択肢も増えた世の中で、広聴の仕組みも、時代に合わせて柔軟に対応していただければありがたいです。
続けて、もう１つだけ質問させていただきます。
これからの広報広聴についての在り方を考えてみますと、先ほど申した東根市公式ＬＩＮＥアカウントを駆使し、意見の収集の窓口を今よりもっと広めるべきと考えます。各ニーズ調査を行うにあたり、ＬＩＮＥアプリを駆使して情報収集している自治体の事例もあり、紙資源の削減から見ても非常に有効だと感じているところです。
また、電話が苦手だと感じる方が増えている昨今、行政への相談窓口としての機能も果たしており、朝晩時間の制約もないＬＩＮＥアプリでの広聴機能に可能性を感じております。
また、子育て相談や児童学生からの相談機能としては、こども家庭課に問い合わせてみると、電話相談よりも電子メール相談による利用率が高いとのことなので、文章でのやり取りの方が、より身近な相談窓口になり得ると感じているところです。
これほどまでに多様化する社会の中、もしかしたら悩みを持つ方々の声をもっとすくい上げることができるかもしれません。
子育て環境の充実という観点から見ましても、ひとり親で子を育てている家庭へのケア、児童の安全確認及び虐待の早期発見などにも、ＬＩＮＥアプリは非常に有効なのではないかと思っております。
子どもからの相談については、学校で配られているタブレットに専用アプリを導入し、相談体制を取っている自治体もあります。ＬＩＮＥにおけるセキュリティの問題は課題ではありますが、ある程度利用者側で対処できることや、例えば個人相談等においては、一定の情報を聞き出した上で、電子メールなどの違う連絡手段に切り替えるという手法もあります。
ＬＩＮＥアプリによる広報機能に関してでありますが、先進事例では、地元住民メニューと住民以外のメニューを設けている自治体があります。
地元向けのメニューからは、バス時刻表への誘導、公共施設情報への誘導、デジタル版の市報や議会だよりへの誘導、携帯電話のカメラによる公共施設や道路の破損状況報告システム、除雪の稼働状況を確認できるシステムがあります。
住民以外のメニューには、移住・定住サポートや空き家バンクへの誘導、ふるさと納税への誘導、観光情報などがあります。
一方、本市におけるＬＩＮＥでの広報利用を見てみますと、ほかの自治体のものと比べ、内容が非常に乏しいように感じます。東根Ｌｉｖｉｎｇアプリを廃止し、東根市公式ＬＩＮＥに統合されたので、今後の発展を期待いたします。
現在、東根市公式ＬＩＮＥのユーザー数が約１万8,000人であり、東根市の全世帯数が約１万8,700世帯と考えると、市報配布にも匹敵するような広報力であると思われます。
行政によるＬＩＮＥアプリの広聴機能は、スマートフォンが身近な若年層や現役世代を中心に、非常に有効な手段と思いますが、現在、そういった機能は本市にありません。せめてアプリ内から担当課への問合せまでのリンクを貼るなどの処置を検討していく余地はあると思います。
先進事例も含め、様々申し上げてきましたが、市としての広報広聴事業の強化として、さらなるＬＩＮＥの活用が必要と考えますが、今後のＬＩＮＥの機能拡充予定を伺います。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 それでは、お答えをいたします。
今後のＬＩＮＥの機能充実についてでございますけども、来年度中に市の公式ＬＩＮＥのリッチメニューに母子手帳アプリや市報のデジタルブック版、観光情報などを追加することで、機能の充実を図ってまいります。
市公式ＬＩＮＥには、現在、相談受付などの機能は入ってございません。市のホームページのお問合せや、ママっとメールなどで受付を行っておりまして、幅広い世代からお問い合わせをいただいている状況でございます。
議員ご提案の市公式ＬＩＮＥの相談受付につきましては、アプリ本体のセキュリティに関する懸念など課題はございますが、有効な手段として認識しておりますので、今後先進事例などを研究しながら、さらなる機能の充実に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 １番森谷 俊議員。
○１番（森谷 俊議員） 答弁承知しました。
この件については、これまで何度か担当課で話をしてきたので、改善策は分かっていると思います。できない理由はないはずなので、期待しております。
これからのまちづくりは人の奪い合いではなく、既存の住民に対して、このまちに住んでいてよかったなと思える状況をつくることが大事なのだと思っています。
デジタルデバイスを持たない方々への配慮ももちろん大事ですが、電子機器利用がこれほどまで当たり前になっている方々への歩み寄りも、同じく必要になってきた時代です。
若者がまちづくりへ参加しなくなれば、地方はそのまま衰退し、消滅してしまうと思っています。
例えば、配信におけるセグメントの強化を図り、気付かれずに使われなかった補助や助成を減らす可能性も秘めていると思っています。
行政が積極的に、かつ戦略的に情報提供を行う、プッシュ型のまちづくりにシフトしていくべきです。それが、若者の政治参加にもつながり、まちの満足度に直結すると思っています。
私なりに若者の政治参加を促してまいります。施策に著作権はありませんので、ほかの自治体のまねするべきところは取り入れながら、後追いではなく、先陣を切って、できる限りの策を講じて進化させていただきたいと思っております。
相互発信できる言葉のインフラを整え、今以上に広報広聴機能を充実させ、住民との密な信頼関係を築きながら、東根市の住みよさランキング１位が１回だけで終わらないように、まちの運営に従事してほしいと願っています。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○細矢俊博議長 以上で、ご了承願います。
◎髙橋光男議員質問
○細矢俊博議長 次に、15番髙橋光男議員。
〔15番 髙橋光男議員 登壇〕
○15番（髙橋光男議員） 皆さんご苦労さまです。15番髙橋光男であります。
通告に基づき、本市の力強く魅力いっぱいの産業と交流のまちづくりについて質問をいたします。
昨今の本市を取り巻く情勢は、当面の課題として、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが５類に変更されたことから、社会・経済・地域の活動が一気に戻りつつあると捉えておりますが、物価高とともに、新型コロナで変化した価値観や、働き方の部分に対応していくことが必要と捉えているところであります。
長期的かつ喫緊の課題は、人口減少への対応だと捉えております。
昨年12月22日、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所、いわゆる社人研は、2050年度までの地域別将来推計人口を発表し、日本の総人口は東京都を除く全道府県で減少するとのことであります。
本県における2050年の人口は、71万1,000人になると推計され、減少率は33.4％と、道府県別で６番目に大きく、14の市町村で半分以下の人口になり、15歳から64歳までの生産年齢といわれる人口は、22市町村で半数以下となっております。
本市は、12.4％の減少で４万1,769人と推計されておりますが、本市の人口ビジョンよりも減少する状況にあります。令和２年、５年国勢調査結果、及び山形県の過去４年間の人口、世帯数推計も合わせて考察し、本市も人口減少への転換点にあると推察をしているところであります。
静かな有事と言われる人口減少は、産業、雇用、社会保障、行政サービスなどに大きく影響し、自治体運営も困難になるおそれがあるとさえ言われます。
政府は、人口減少の大きな要因である少子化が深刻化していることを踏まえ、昨年１月、次元の異なる少子化対策を掲げ、こども家庭庁の発足、12月には、こども未来戦略を閣議決定いたしました。
県においては、吉村知事は、昨年末の定例記者会見で、社人研の推計について、強い危機感を持って受け止めたと述べ、安心して子どもを産み育てられる環境づくりや、健康寿命延伸、海外からの受入れを見据えた移住・定住対策の強化など、自然減、社会減の両面から抑止に取り組むとし、６年度の予算等は、現在定例会で審議されている状況にあります。
本市はこれまで、農工一体のまちづくりと将来の人口減少を見越した先駆的な子育て支援策の実施により、県内唯一人口が増加し、最も勢いのあるまちと評されるとともに、東北・北海道住みよさランキングで２度、第１位になるまでに発展してきました。大いに評価しているところであります。
しかしながら、人口も減少傾向にあることから、私は人口減少への対応に関しては、子ども・子育て支援策はもちろんでありますが、まずは、根本となる生活基盤の安定が必要であり、そのためには、交通網の整備を含む産業振興と人口の増加を図る取組が必要と捉えているところであります。
そこで、本市の人口動態について、数字でみる東根市の概要にある平成27年と令和２年の国勢調査から考察をしてみますと、０歳から14歳まで、及び生産年齢人口である15歳から65歳までの人口は、いずれも減少しており、また、住民基本台帳からですが、令和元年と令和５年の若者の転出入を比較してみると、転出者が多くなっております。
本市に活力を与える交流の促進とともに、若者のニーズを把握し、市内への定着、回帰を含めた移住・定住策を充実させ、人口増加へとつなげることが重要と考えます。
また、昼夜間人口の状況を見ますと、ほかの市で従業している方が多くなってきており、労働力人口の中では、女性の就業者数が多くなっている状況にあります。
県内13市において、農業全体の出荷額推計では第３位、工業製造品出荷額第２位、商業の１事業所当たりの売上額は第５位となっており、本市の発展に大きく寄与していると捉えているところであります。
事業所ごとに見れば、運輸、医療福祉、サービス業は増加しておりますが、これを裏づけるように、臨空工業団地わきに新たに事業所が設立されているのはご案内のとおりであります。
しかしながら、総事業所数は減少しており、特に建設、製造、卸小売、飲食、宿泊業が減少している状況にあります。
これは、新型コロナの影響もあるのではと捉えているところであります。影響を考慮する必要があるとも思います。
今後、市内事業所においては、若者の転出及び他市への就業者の増加等により、人手不足は深刻化してくると推測されます。
これらのことから、本市の地勢的特性や社会的背景を踏まえた土地利用も考慮しつつ、産業、特に商工業の振興及び雇用、労働環境の充実を図っていくことが必要と考えます。
ここまで申し上げました、本市を取り巻く情勢を踏まえ、長引くコロナ、物価高の影響へ対応しつつ、本市が目指す「豊かな環境 みんなが選ぶ 住みよいまち」の実現に向けた各種施策のさらなる充実を図ることが必要と捉え、人口増加につながる根本的な施策の１つである移住・定住と、商工業の振興、及び雇用・労働環境の充実に関し、一つ、人口増加につながる移住・定住の現行施策の考え方について。２つ目として、商工業の振興に係る現状と課題についてなどをお伺いします。
以上が登壇での質問であります。
○細矢俊博議長 15番髙橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 髙橋光男議員の力強く魅力いっぱいの産業と交流のまちづくりについてのご質問にお答えをします。
はじめに、人口増加につながる移住・定住の現行施策の考え方についてでありますが、全国的に人口減少が進む中、本市は、土地区画整理事業や、先駆的な子育て支援策に加え、定住促進事業助成金制度の導入などにより、多くの方から選んでいただけるまちとなり、人口が増加してまいりました。
本市の転入者の傾向として、これまでは、周辺自治体からの転入者が多くを占めておりましたが、周辺自治体においても、人口減少が進むことで、転入による増加は徐々に少なくなると予想されます。
今後は、首都圏などをはじめ、県外からの移住・定住者を増やす取組が重要になると捉え、移住希望者の元へ的確な情報が届くよう、移住ポータルサイトの運営や、移住者向けのパンフレットを作成しているほか、県と連携のもと、主に首都圏で開催される移住フェアへ出展し、本市の魅力を発信しながら、移住に関する情報の提供と相談に応じているところであります。
また、本市の魅力を直接実感していただけるよう、２泊３日の期間滞在し、農業などの体験をする、「おためし地域おこし協力隊」をさくらんぼとラ・フランスの収穫時期に合わせて実施しており、３月１日に着任した地域おこし協力隊員は、この事業により、本市を訪れたことで、地域おこし協力隊としての活動に興味を持ち、着任に至ったなどの成果も出ているところであります。
いずれにいたしましても、今後、移住を希望する方に、いかに本市に関心を持っていただき、選んでもらえるかが重要となってまいりますので、ＳＮＳなど、様々なツールを活用しながら、より効果的な発信の方策についても探ってまいります。
次に、商工業の振興に係る現状と課題についてであります。
本市の人口増加を支える要因の１つである働く場の確保と、生活の利便性を高める商業店舗等の活性化は、市勢発展に不可欠であり、今日まで、様々な施策を展開してまいりました。
製造業に対する支援策である企業奨励補助事業などにつきましては、対象となる設備投資額について、コロナ禍以前の令和元年よりも、令和４年が20億円ほど多い、約104億円であり、ポストコロナや円安などを追い風に、企業活動が活発に行われていることがうかがえます。
そのほか、みらい応援利子補給補助事業、商業店舗の内外装工事や、商店会等のイベント実施、新規創業を目指す事業者等が活用できる商業活性化事業、住まい応援事業や、プレミアム商品券事業など、コロナ禍には、臨時的な事業や補助メニューも用意しながら、各種支援策を継続して実施しております。
製造品出荷額が県内第２位であることはもちろん、令和２年度の１人当たり市民所得が４年連続県内１位という結果であったことも、製造業をはじめ、市内の事業者が安定的かつ継続的に発展を続けている証左であり、本市の経済施策がその一助となっているものと捉えております。
また、臨空工業団地周辺において、企業立地が進んでいることは、議員ご指摘のとおりであります。
東根インターチェンジ並びに国道13号及び国道287号へのアクセスの良さが要因であると考えられ、立地を希望する企業がさらに出てくることが予想されます。
以上のように、本市の経済は発展を続けている一方で、現在の物価や燃料費の高騰が、各事業者の利益を圧迫し、深刻さを増す人手不足が、事業の縮小や労働環境の悪化につながるおそれもあることから、急速に変化する社会情勢に対応した施策が今後も必要であると認識しております。
引き続き、国や県、関係機関と連携し、市内企業及び新たに立地を希望する企業のニーズに即した商工業振興施策を推進するとともに、果樹王国ひがしねの土台となる農地を守りながら、バランスの取れた農工一体のまちづくりを進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長 15番髙橋光男議員。
○15番（髙橋光男議員） 質問を続けさせていただきます。
まずは、移住・定住の現行施策の考え方に関してであります。
県外からの移住・定住を増やす取組が重要だということの考え方で様々な事業を推進し、さらに関心を持っていただくために、効果的な発信の方策も探っていくということで分かりました。
では、県外からの移住・定住を増やす現在の事業について、その成果などをお伺いいたします。
○細矢俊博議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 それでは、お答えをいたします。
市長答弁にもございましたが、首都圏などをはじめ、県外からの移住・定住者を増やす取組が、今後重要になることと捉えております。
このため、首都圏を会場として開催されました移住フェアへ、今年度４回参加いたしまして、そのうち相談を受け付けた世帯のうち、２世帯が本市への移住を決定しているところでございます。
また、定住促進事業助成金制度についてでございますが、県外から転入され、申請を行った世帯は、今年度17件でございます。
平成24年の事業開始以降、これまで県外からの転入世帯につきましては、170件が当該事業への申請を行ったところでございます。
さらには、国、県と協調し、一定の条件を満たす、東京圏からの移住者に対し補助金を交付する移住生活応援事業も実施しているところでございます。
今後も、これら政策のほか、県外への発信に力を入れてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 15番髙橋光男議員。
○15番（髙橋光男議員） 分かりました。
県のふるさと山形移住・定住推進センターの資料で、山形県への移住を巡る状況では、令和４年度にセンターの相談窓口を通して移住した方の市町村別では、山形、鶴岡、米沢、天童、長井市が上位ということでありました。
今年度は、県はじめ各種団体の主催フェアに参加して、首都圏から２世帯の移住決定と、独自事業で、県外から17件の成果があったことにつきましては、評価をしたいと思ったところであります。
国の方では、東京一極集中の是正のために、本市も実施しておりますが、移住支援制度、ほかの様々な施策の充実・推進を図っているところであります。県の方でもさらに力を入れて各種取組を強化するようであります。
ただ、県が行った、山形いまどき若者アンケートでは、ＵＩターンの理由で多いのは就職、それから転職となっております。
首都圏、県外の若者を対象にした取組に当たっては、住みよさランキング、北海道・東北第１位、これは大いなるチャンスだと思っているところであります。ですから、ぜひ若者に焦点を当てていただいて、定着、それから回帰も考慮し、まず、小さいうちから郷土愛の醸成に関わる教育、こういったことも含めまして、さらなる取組を期待しているところであります。
そして、この件の質問を終わりたいと思いますが、なお、ポータルサイトは私も見ておりますが、これに対する意見は、後ほど述べさせていただきたいと思います。
次の質問でありますが、市内の商工業振興に係る現状と今後の方向性は分かりました。
答弁にありました企業奨励補助事業、これにつきましては、開始されたのが平成23年と理解しておりますが、リーマン・ショック、ギリシャの債務問題、政権交代、そして東日本大震災など、大きな変化があった頃で、経済面でも大きな影響があった時代だったと認識をしておりますが、そうした中で、この事業について、市内事業者を支援、育成するという考え方を強く感じたのを記憶しているところであります。
その結果として、工業製造品出荷額、市民所得の成果だと思いますし、これもまた評価をしているところであります。
また、令和４年の設備投資額、これは、コロナ感染の流行前よりも大きく、企業活動は活発化しているということでありましたが、全国的な経済動向に関する報道では、コロナ禍において、資金繰りのために融資を受けた、いわゆるゼロゼロ融資の返済が始まって、物価高の影響等から、非常に苦労されているという企業もあるそうですが、市内の企業でもこういうことがあったのだろうと思いますが、市内の企業、事業所の影響はどのようになっているのかということについて、お伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 それでは、お答えを申し上げます。
まず、コロナ関連の資金繰り支援でございますが、この資金繰り支援に本市が直接関わっているものといたしまして、みらい応援利子補給補助事業の特例措置、それから、山形県の地域経済変動対策資金、こちら利子補給と、保証料の補給があります。
こういったことを行っているところでございます。
そして、元金の返済の開始が、借入から２年後から３年後と、こういった制度でございますが、経営状況が厳しい事業者によっては、元金の返済を繰り延べするなど、対応しているところでございます。
返済の繰り延べに対しましては、こちらについても、利子を補給しているということでございまして、ご質問の現時点での影響というものは、限定的なものだと捉えているところでございます。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 15番髙橋光男議員。
○15番（髙橋光男議員） 分かりました。
県の方の変動対策資金という利子補給とか、それから保証料の補給と、これ市の方でもこういった保証料の負担ということをしていると承知しているところであります。
分かりました。コロナ禍において、事業者の方々からは、様々な補助事業は大変助かったという声をいただいております。
ただ、帝国データバンクの山形県の休廃業、それから解散ということの動向調査によりますと、2023年には２年ぶりに増加しているそうであります。そして中には、諦め、廃業ということもあるのだろうとも聞いております。
事業者からの相談に対する体制の充実なども含めまして、経営基盤安定化への支援の事業の継続というものをお願いするものであります。
次は、少子化の進行と、若者の転出などによる生産年齢人口の減少への対応ということについてであります。
県の方では、生産年齢減少等に対応し、生産性の向上を図るため、ＤＸの推進、外国人材の受入拡大、定着促進等を打ち出しているわけであります。
本市においても、生産年齢人口というのは減少傾向にあるわけでありますので、商工業分野における人手不足への対応ということで、特に市内商工業者のデジタル化や外国人材確保への取組状況はどうなっているのかということをお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えいたします。
まず人手不足、それからデジタル化、また外国人材の確保の取組についてございますが、まず、人材確保に関する取組についてでございますけれども、本市では、市商工会や市企業連絡協議会、ハローワーク村山などを構成団体といたします、東根市雇用対策協議会を設置して、雇用の確保に関する取組を行っているところでございます。
今年度は、１月23日に神町中学校の１年生180名を対象に、市内企業８社が参加して、職業体験事業を実施したところでございます。そのほかにも、県や関係機関と連携をして、合同就職説明会への参加等、企業への情報提供を行っているところでございます。
次に、デジタル化についてでございますが、ウィズコロナ経済活性化事業といたしまして、インターネット販売などに取り組む事業者へのパソコン等機器購入に対しまして、補助してまいりました。
また、現在は、商業活性化事業におきまして、商業店舗のキャッシュレス決済の導入への補助などを実施しております。
さらに、市が事務局となっている企業連絡協議会においても、ＤＸに関する研修を行い、企業のデジタル化による経営の近代化と、合理化に向けた意識醸成を図っているところでございます。
そして、外国人材の確保についてでございますが、市国際化推進協議会が、近年増加している外国人の技能実習生が、安心して生活できるように、市民を対象に、日本語ボランティア養成講座を令和２年度から実施しているところです。
また、山形駅西口にあります霞城セントラル、この中にあります山形県国際交流センターにおきまして、外国人の就労相談を行っているため、こちらのセンターと連携して、相談の周知などを行っているところでございますので、よろしくお願いします。
○細矢俊博議長 15番髙橋光男議員。
○15番（髙橋光男議員） 神町中学校の生徒さんに対する職業体験ということで、これは将来の東根市内の企業への就業ということも見据えてかなと思ったりするわけですが、非常にいいことだと思いますので、ぜひこういったことは続けていただければと思うところであります。
それから、本市の方でも、市内事業所へ通勤する外国の方々が非常に多く、最近見かけるわけでありますが、県の方では、先ほど申し上げましたとおり、人手不足に対応するため、外国人材の活用を拡大する考えで、多文化共生推進プランであったり、企業支援、これは実施することを検討するとなっているようであります。
そして、市の総合計画では、外国人労働者の受入体制の整備について記述されているわけでありますが、ただ、実施に当たっては非常に課題も多いんだろうなと思います。
過去、同僚議員でも、外国の方々に対する対策等を伺った経過もありますが、そういった課題等も踏まえまして、まずは、本当は自前のということが大事なんだろうなと私自身は思っているところです。
したがいまして、この受入体制の整備、こういったことを含めましては、どうか十分なご検討をしていただくということと、県の方からにつきましては、連携をしっかり取っていただくということでお願いをしたいと思いますので、この件につきましては、よろしくお願いしたいと思います。
それから、次の質問でありますが、最近、起業、それから新規事業の立ち上げ、こういったことを意味するのだと思いますが、スタートアップということをよく見聞きするわけであります。
そして、報道等で見る経営者、従業員の方々というのは非常に若いという印象を持っているわけでありますが、この新しい事業、それから若い方々の雇用、こういったものは地域の活性化にもつながると捉えているところでありますが、本市の方では、コワーキングスペースＣ＆Ｃひがしねの活動を通して、新規創業等の支援をしているということで承知をしておりますが、状況について、どのようになっているのかお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えをいたします。
本市さくらんぼ東根駅の２階にございますコワーキングスペースＣ＆Ｃひがしねでございますが、こちら、コワーキングスペースという活用の方法以外にも、主な活動といたしまして、創業セミナーと相談業務を行っているところでございます。
そして、創業セミナーにつきましては、年２回行っており、それぞれ20名程度の参加があるところであります。
相談業務につきましては、年間数件程度でございます。また、今年度から商業活性化事業の補助メニューに創業支援枠を設けまして、現時点で５件の申請をいただいているところでございます。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 15番髙橋光男議員。
○15番（髙橋光男議員） 創業支援枠で５件の申請があったということで分かりました。
先月、コワーキングスペースＣ＆Ｃひがしねさんを訪問をいたしまして、お話を伺ったり、23日に市内外からの参加者をもって、まなびあテラスで開催されたビジネスプランコンテストを見学させていただきました。
この中では、温泉は変わるという女将の会の並々ならぬ決意という発表もございましたし、市内の高校生農家さん、食を通して、みんなが笑顔になる日本をつくっていきたいという夢を堂々とプレゼンテーションしてくれ、聞いていたこちらまで、わくわくする感じがしたところでありました。
そのほかの参加者につきましても、地域に貢献したいという思いにあふれたビジネスプランという印象を持ったわけでありますが、何とか新規創業の方に結びついてくれればと思ったところであります。
それから、山大の先生方、講師の方々も非常に意欲満々ということを、印象を受けてまいりましたので、やる気のある若者たちのさらなる活動支援を充実すべきだと思ったところであります。どうかこれも検討していただくように要望したいと思います。
次の質問に入りたいと思いますが、今後のまちづくりの方向性につきまして、企業ニーズに即した振興策、農地を守りながら、バランスの取れた農工一体のまちづくりを進めるということでありましたが、これは、私自身もそのように思っているところであります。
そして、本市の経済の活性化、人口減少に対応する雇用の創出をするためには、企業誘致を推進すべきだと考えているのですが、企業誘致の現状、考え方をお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えをいたします。
本市、平成27年度に策定いたしました、東根市産業創出基本計画におきまして、大森西工業団地北側を工業団地適地とし、立地を希望する企業のニーズに応じて、道路や上下水道のインフラを整備する、オーダーメイド型の整備手法としているところでございます。
これまで、こちらの方に県内外の企業から問合せや相談を複数いただいているところでございましたが、いずれも様々な要因によりまして、実現には至っていないところでございます。今後もこの計画に基づき、企業の立地ニーズに対して迅速に対応してまいりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長 15番髙橋光男議員。
○15番（髙橋光男議員） 平成27年の産業創出基本計画、これも承知しておりますが、実は平成24年の第１回の代表質問の際にも企業進出、誘致ということにつきまして、質問させていただきまして、当時は、積極的に県と連携しながら取り組むということでご回答いただきましたが、その後、平成27年にオーダーメイドということで提示されまして、うーんと思いながらいたところでありましたが、そのようなことを思い出しながら、今伺ったところであります。
本市を取り巻く情勢につきましては、繰り返しになりますが、若者の転出が増加しはじめ、生産年齢人口が減少していること、市外への従業者が増えていることなどがあるわけであります。
先ほど述べました、移住・定住の多かった上位５市のうち、山形、天童、長井市では、産業の活性化と魅力ある雇用機会創出等のために、産業団地の開発事業を進めていると承知をしております。
総合計画に掲げた土地利用の基本方針、特に無秩序な開発の防止と環境に配慮、それから産業振興を図る均衡が取れた土地利用ということで理解しておりますが、都市計画マスタープランにおいて、新たに企業立地した臨空団地の南側につきましては、転換の検討地域にあるということも承知はしております。
ただ、こういったことから考えますと、本市における企業立地ということに対するポテンシャルが非常に高いのだろうと私自身は捉えているところであります。
新しい工業団地の整備につきましては、どちらかというと、私の印象でありますが、受動的なまちづくりということではなく、積極、主動的なまちづくり方策というのもあるのではないかと思うのです。
こういったことの実行が、若者、若い子育て世帯のニーズに応える方策でもあるのではないかと考えているところであります。
登壇でも述べましたが、先駆的な子育て支援策、これはもちろんでありますが、農工一体、職住近接のまちづくり、これが本市成功の大きな要因だと思っているところであります。
そして、このことにつきましては、自治体向けのデジタル広告サービスの企業さんが運営しているサイトの中でも、本市が成功例ということで紹介もされておりました。ですから、さらに推進すべきだと思って捉えているところであります。ぜひ検討していただくよう提案したいと思います。
また、ホームページにあります移住・定住のポータルサイト、パンフレットには、働く場所、工業団地等の紹介をぜひ加えていただいて、充実をさせていただきたいと思っているところであります。
以上、人口減少の転換点と捉えている中で、「豊かな環境 みんなが選ぶ 住みよいまち」のさらなる実現に向けた要望、提案をさせていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
以上であります。
○細矢俊博議長 以上で、ご了承願います。
◎散 会
○細矢俊博議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。本日はこれで散会します。
ご苦労さまでした。
午後 １時５５分 散 会