令和５年９月４日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　細　　矢　　俊　　博　議長　　　　　　　片　　桐　　勝　　寿　副議長

◎出席議員（１８名）
　１番　　　森　　谷　　　　　俊　議員　　　　　　　２番　　　深　　瀬　　明　　理　議員
　３番　　　工　　藤　　み ど り　議員　　　　　　　４番　　　清　　野　　康　　隆　議員
　５番　　　山　　本　　和　　生　議員　　　　　　　６番　　　福　　永　　邦　　幸　議員
　７番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　８番　　　元　　木　　十 四 男　議員
　９番　　　東 海 林　　克　　彦　議員　　　　　　１０番　　　三　　宅　　一　　人　議員
１１番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　１２番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員
１３番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　１４番　　　原　　田　　利　　光　議員
１５番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　１６番　　　佐　　藤　　　　　直　議員
１７番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　１８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
半　田　　　博
教　　育　　長

松　田　智　志
選挙管理委員会
委　　員　　長
古　谷　利　明
代表監査委員

菅　原　繁　治
農業委員会会長
芦　野　耕　司
副　　市　　長

佐　藤　慎　司
総　務　部　長
矢　萩　　　宏
市民生活部長

岡　田　光　弘
健康福祉部長
東海林　浩　司
経　済　部　長

深　瀬　弘　之
建　設　部　長
兼上下水道部長
牧　野　美和子
会計管理者

安　達　好　浩
消　　防　　長
安　達　利　也
教　育　次　長

青　柳　　　昇
総合政策課長
本　間　和　史
庶　務　課　長
併選挙管理委員会
事　務　局　長

間木野　教　子
財　政　課　長
伊　藤　　　亨
監　査　委　員
事　務　局　長

岡　田　正　樹
農 業 委 員 会
事　務　局　長


◎事務局職員出席者職氏名
鈴　木　敬　一
事　務　局　長

高　橋　真伊子
事務局長補佐
森　谷　賢　司
議事係長

太　田　雅　美
副主任
井　上　雄　貴
副　　 主　　 任

斎　藤　直　子
兼　務　書　記
辻　村　　　充
兼　務　書　記



◎議　事　日　程

　議事日程第２号
　　　　　　　令和５年９月４日（月）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　　８番　元　木　十四男
　　　　　　　　２　　５番　山　本　和　生
　　　　　　　　３　　２番　深　瀬　明　理
　　　　　　　　４　１１番　植　松　　　宏
　　　　　　　　５　　７番　滝　口　公　一
　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。
令和５年東根市議会第３回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
１
元木十四男
議　　　員
１．（仮称）大森山公園クロスカントリーコースについて
１．施設の概要について
２．管理・運営について
市　　　長
２．選挙の投票率向上について
１．投票率向上について
（１）投票率向上に向けた取組の現状について
（２）令和５年７月23日執行の東根市議会議員選挙の投票率に対する見解と分析について
２．今後の対策について
（１）高齢者、交通弱者への対応策について
（２）投票所の見直し、統廃合の予定について
教　育　長
選挙管理委員会委員長
２
山本　和生
議　　　員

１．市内経済の活性化について
１．商工業に対する経済対策について
　　地元商店街や商工業の活性化がなければ東根市の発展に繋がらない。現在、各事業者はコロナで受けた打撃からの回復とコロナ後の新たな対応策について模索し、懸命に努力している。地元商工業者に対する市の経済対策について伺う。
市　　　長
２．東根市北部地域の防災について
１．北部地域防災拠点の整備について
　　明治37年７月31日、３日間の集中豪雨により東根地区の津河川、日塔川、白水川が氾濫し、東根本町地区に甚大な被害をもたらした。その後の治水政策、ダム建設により北部地域では大規模な災害は起きていないが、昨今の異常気象、令和２年の白水川の越水等、心配な事案が相次ぎ、地域防災への関心が高まっている。神町地区、西部地区に続き、東根北部地域の防災拠点の整備について伺う。
市　　　長
３．市民による地域づくりや賑わい創出活動について
１．今夏のひがしね祭は４年ぶりの子ども七夕提灯パレードの復活などもあり大成功に終わったが、市内各地域においても多種多様な地域づくりや賑わい創出活動が行われている。それらの活動を支援する「地域づくり活動推進交付金」の内容、目的、成果について伺う。
教　育　長
３
深瀬　明理
議　　　員
１．本市の農業における現状と今後の展開について
１．持続可能な農業に向けた取組について
　（１）農業の事業承継や新規就農者の確保に向けた樹園地の検討状況について
　（２）消費者志向に対応した「品種の振興」について
２．本市の農業における人材確保の推進について
　（１）これからの東根市の農業を支える「アグリウーマン」の現状について
　（２）幅広い人材を活用した労働力確保に向けた取組について
市　　　長
４
植松　　宏
議　　　員
１．マイナンバーカードを巡るトラブル事案について
１．岸田政権の下でマイナンバーカードの取得を事実上強制し、地方自治体や関係団体を巻き込んでカード普及を急がせてきたことにより、コンビニ交付サービスにおける住民票や戸籍証明等の誤交付、マイナ保険証に別人の情報を紐づけた誤登録など、トラブル事案は全国的に大きく広がり続けているが、以下の項目について伺う。
　（１）本市におけるトラブル事案の報告は。
　（２）政府は2024年秋に保険証を廃止する方針で進めているが、本市の考えを伺う。
市　　　長

２．猛暑が農作物に与える影響について
１．地球温暖化は、すでに世界中の地域の自然と社会に影響を及ぼしていることが明らかにされてきているが、我が国の農林水産業にも少なからず影響が出ていると報じられている。特に今年の夏の気温は、山形でも連日猛暑日を記録する等、農作物への影響が懸念されるが、以下の項目について伺う。
　（１）水稲の生育状況は。
　（２）水稲への水不足などの被害は出ているか。
　（３）水稲以外の農作物への影響は出ているか。
　（４）これらに対する対策は。
市　　　長

５
滝口　公一
議　　　員
１．行政ＤＸ（デジタル変革）の推進について
１．第７次行財政改革推進プランの中間地点となったが、行政ＤＸについて今後の見通しを伺う。
　（１）推進プランにおける行政ＤＸの取組状況について
　（２）マイナンバーカードに関するトラブル等が、本市の推進プランにおける行政ＤＸに及ぼす影響について
市　　　長

２．児童生徒の運動部活動等における熱中症対策について
１．気候変動による猛暑が続き、熱中症による児童生徒の死亡事故が相次いだ。
　（１）７月28日に米沢市の女子中学生が亡くなった事例を受けて、本市はどのような対応を行ったか。
　（２）夏場の運動や部活動に関する今後の課題について伺う。
教　育　長



　　◎開　　　　　議

○細矢俊博議長　皆さん、おはようございます。
　　本日の会議に、欠席及び遅刻の届出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で、定足数に達しておりますので、これから、本日の会議を開きます。
　　なお、執行部において、土田市長が、都合により、欠席となる旨の届出がありましたので、ご了承願います。
　　本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○細矢俊博議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　　質問は、通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのように、ご了承願います。

　　◎元木十四男議員質問

○細矢俊博議長　はじめに、８番元木十四男議員。
　　　〔８番　元木十四男議員　登壇〕
○８番（元木十四男議員）　おはようございます。議席番号８番元木十四男でございます。
　　議長の許可をいただきましたので、先に通告しております、（仮称）大森山公園クロスカントリーコースについてと、選挙の投票率向上に向けた取組についての２つの大項目について、一般質問をしてまいります。
　　まずはじめに、（仮称）大森山公園クロスカントリーコースについてであります。
　　本年６月、第２回定例会において、私はスポーツ推進計画について、一般質問をさせていただきました。
　　その中で、市民の多くが取り組んでいるウォーキングやランニングを後押しする施設の１つとして、大森山公園西側にクロスカントリーコースを整備している。これは、市民アンケートに基づいて、市民が取り組んでいるスポーツの１位と３位がウォーキングとランニングである。そのことから、現計画中に、誰もが、いつでも、どこでも、気軽にスポーツを楽しむことができるように、クロスカントリーコースを整備しているということでありました。そして、いよいよその全容が見えてまいりました。
　　通常、クロカンコースといえば、傾斜のある丘陵地帯や山道を利用して整備されるものがほとんどでありますが、この（仮称）大森山公園クロスカントリーコースについては、県内初の全国でも珍しい平場の土地につき山を配置して、人工的に高低差をつくり、起伏のある周回コースのクロカンコースであります。
　　その反響は大きく、全国高校駅伝で３連覇を含む８回の優勝を誇る宮城県の強豪高校や、山形県内の陸上競技の強豪校から、早く走りたい、ぜひ合宿を張りたい、いつオープンするんだという声を耳にしているところであります。
　　周回コースのメリットとしては、反復練習ができること、上り坂と下り坂が交互に訪れるため、インターバルトレーニング効果が高いということが挙げられます。
　　（仮称）大森山公園クロスカントリーコースの施設の概要と管理・運営についてお伺いいたします。
　　次に、大項目２番目として、選挙の投票率向上について伺います。
　　先般、７月23日執行の東根市議会議員選挙においては、４年前の前回の67.34％から18.65％下がり、過去最低であった2015年の56.91％からさらに8.22ポイント下がる48.69％という過去にない最低の投票率でありました。
　　自分も今回の選挙の候補者の１人として、その結果を真摯に受け止め、反省し、議会に身を置く立場からも、市民の皆さんから関心を高めていただけるような議会改革を一層推進していかなければならないと強く感じたところであります。
　　そして同時に、若者の政治離れなど、全国的に投票率の低下が問題視されている中で、行政もその結果を検証し、投票率を上げるための手だてをもっと講ずる必要があると感じています。
　　そこで、（１）投票率の向上に向けた取組について。これまでの各種選挙において、投票率向上に向けて、行政として具体的にどのような取組を行っているのか。
　　①として、投票率向上へ向けた取組の現状についてお伺いいたします。
　　②として、今回の投票率について、どのように分析されているのかお伺いいたします。
　　（２）として、今後の対応についてであります。
　　今回の選挙期間中の遊説先で、高齢者の方から切実な話を伺いました。自分たちは、選挙に行きたくても、一人暮らしで車もないし、足が不自由だから、なかなか行けないという話を聞いたとき、今後、高齢社会の進行とともに、同様の高齢者がますます増えてくることは間違いのない事実でありますし、こういった観点からも、投票所が数多く存在すると、難しいとは思いますが、期日前投票であれば、例えば、日替わりで会場ごとに選挙用の市民バスを巡回させるなど、高齢化社会に対応すべく、選挙の交通手段についても、検討していく必要があると考えますが、①として、今後ますます増えるであろう高齢者、交通弱者の対応策について、考えをお伺いいたします。
　　②として、投票所の見直し、統廃合の考えはあるのかを伺いまして、登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　芦野副市長。
　　　〔芦野耕司副市長　登壇〕
○芦野耕司副市長　元木十四男議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、（仮称）大森山公園クロスカントリーコースの施設の概要についてでありますが、本施設は、大森山公園の西側約1.3haの敷地に、平面距離が１周400ｍと300ｍの全面天然芝の２コースとして整備をしております。
　　コースは、東根市陸上競技協会などから専門的な意見をいただき、つき山を配置して、最大高低差が６ｍとなる、起伏のあるコース設計となっております。
　　また、ベンチやあずまやの休憩施設のほか、水飲み場や夜間でも利用ができる照明灯を設置し、陸上競技者のトレーニングから軽いランニングやウォーキングまで、幅広い年齢層の方々が自分のスタイルで利用できる施設としております。
　　工事完成は、現在、今年度内の予定で進めておりますが、供用開始については、芝の養生育成期間が必要なことから、令和６年10月としております。
　　次に、管理・運営についてでありますが、大森山公園には、広場などの施設のほか、市民体育館やテニスコートの体育施設が設置されています。公園の施設については、基本的に無料施設として管理をしておりますが、体育施設については、競技者のための専用施設であることから、有料施設としているところであります。
　　クロスカントリーコースにつきましては、陸上競技者のための体育施設であるとともに、公園利用者がいつでもウォーキングやランニングを楽しむことのできる施設でありますので、整備の目的や利用形態を考慮し、無料施設として、市が直接、管理・運営をすることとしておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　次に、選挙管理委員会委員長に答弁を求めます。
　　松田選挙管理委員会委員長。
　　　〔松田智志選挙管理委員会委員長　登壇〕
○松田智志選挙管理委員会委員長　私からは、選挙の投票率向上についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、投票率向上に向けた取組の現状についてでありますが、東根市明るい選挙推進協議会や、東根市白ばら会等の関係機関と一体となり、啓発活動に取り組んでおります。
　　選挙時の活動といたしましては、市報への特集記事の掲載、選挙スローガンの募集、市内全域への広報車による広報活動等を実施してまいりました。
　　また、東根市公式ＬＩＮＥを用いて、期日前投票の周知や投票を呼びかけるほか、特に若者世代には、啓発はがきを送付するなど、取り組んできたところであります。
　　通常時の活動といたしましては、市内小中学校への啓発ポスター作品の募集、生徒会選挙等で使用する投票箱や記載台の貸出し、はたちのつどいの際の啓発冊子の配布等の取組を実施しております。
　　次に、７月の市議会議員選挙の投票率に対する見解と分析についてでありますが、これまでの市議会議員選挙の中で、最も投票率が低かったことについては、真摯に受け止めております。
　　その要因につきましては、連日の暑さにより、市民の外出控えも考えられますが、５月下旬からの新聞報道により、告示日直前まで無投票の可能性が示唆されていたことも要因の１つであると捉えております。
　　過去10年間の本市における平均投票率は、国の選挙が61.77％、県の選挙が58.25％であるのに対し、市の選挙は57.23％であり、国及び県の選挙と比較すると、市の選挙は、投票率が低い傾向となっております。
　　また、国の選挙と市の選挙が同日に執行された場合は、国の選挙に牽引され、投票率が高くなっております。
　　このことは、国及び県の選挙に対する市民の興味関心が、市の選挙に対するものよりも高いということを示唆しているものと分析しております。
　　こうした分析結果を踏まえ、市民の皆様にとって、一番身近な参政単位である市政への関心を高めていただく取組を行うとともに、その上で、今後もさらに投票しやすい環境を整備していくよう努めてまいります。
　　次に、高齢者、交通弱者への対応についてでありますが、現在県内２市で、移動支援を実施しておりますが、その背景としては、投票所の統廃合により、新たな投票所までの距離が離れてしまったことが要因となっております。
　　本市では、投票所の統廃合を行っておらず、投票所の数も県内他市と比較しても多い状況であることから、現段階での実施は予定しておりません。
　　しかしながら、高齢や病気等により、投票所に行くことが難しい選挙人に対しては、現行の郵便投票の制度周知を図るとともに、より合理的、効率的な手段の必要性について、他自治体の事例を参考に検討してまいります。
　　次に、投票所の見直し、統廃合の予定についてでありますが、投票所の見直しは、地区からの要望等により、随時実施しているところであり、７月の市議会議員選挙の際にも、新しく東根市西部防災センターを投票所に変更しております。
　　一方、投票所の統廃合は、利便性の観点等から現在は予定しておりませんが、今後、有権者が減少する投票区においては、投票管理者や投票立会人の選出が難しくなるなどのケースが危惧されることや、期日前投票が浸透し、当日投票者数が減少していることなどから、各地区からの要望や意見を伺いながら検討してまいります。
　　今後とも、市民の自発的な投票を後押しして、投票率の向上に資するため、地域の要望や意見を取り入れながら、市民の皆様が投票しやすい環境の整備に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　２問目以降につきましては、質問席から質問をさせていただきます。
　　最初に、クロスカントリーについて、施設の工事については、今年度内の完成予定で進めているということでありました。芝生の養生期間が必要なことから、供用開始は来年の10月を予定しているということであります。
　　また、１周400ｍ及び300ｍの全面天然芝の２コースを整備、最大高低差が６ｍとなる起伏のあるコースで、あずまやなどの休憩施設、水飲み場や夜間でも利用できる照明灯を設置するということでありましたが、使用できる時間と期間は、どのように考えているのか伺います。
○細矢俊博議長　深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　お答えをいたします。
　　クロスカントリーコースの使用につきましては、他の都市公園と同様に、時間の制限を設けることは考えておりません。使用できる期間につきましても、他の都市公園と同様に、冬期間は駐車場の除雪を行わないこととしております。使用はできないものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　基本的に冬場以外は24時間使用できるということで、了解をいたしました。
　　続きまして、施設を利用する陸上競技者や散歩、ウォーキング、ランニングをする人たちにとって、トイレは欠かせませんが、利用者のトイレはどのように考えているのか。また、木陰などをつくる樹木等の植栽は、どう考えているのか伺います。
○細矢俊博議長　深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　トイレにつきましては、大森山公園内のセンターテニスコート付近にあるトイレの利用を考えているところであります。
　　既存の大森山公園とクロスカントリーコースの往来につきましては、利用者が道路に出ることなく、安全に往来ができるよう、連絡通路を整備することとしております。
　　また、高木などの樹木の植栽につきましては、関係団体より、コースの安全確保のため、極力少なくしてほしいというご意見をいただいているところであります。
　　落ち葉や枝剪定などの維持管理も考慮しながら、植栽の本数や場所、樹種の選定を行っていきたいと考えております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　トイレについては、大森山公園内のセンターテニスコート付近のトイレを利用してほしいということでありました。利用者が道路に出ることなく、安全に往来ができるよう、連絡通路を整備するということでしたので、安心をしたところであります。
　　樹木等の植栽についても、関係団体との意見から極力少なくするということについては、了解をいたしました。
　　それでは、よく周りの人に聞かれるのですが、ペットの散歩にクロカンコースは利用できるのかお伺いいたします。
○細矢俊博議長　深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　ペットの散歩につきましては、これまでも大森山公園内の園路などを利用していただいているところであります。引き続き、公園内の園路を利用していただきまして、クロスカントリーコースでのペットの散歩は控えていただくように考えているところであります。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　ぜひ、その辺の周知、看板等なども含めまして、周知の徹底をお願いいたします。
　　令和６年10月の供用開始を予定しているということでありましたが、オープン式典やオープンイベントなどは考えているのか伺います。
○細矢俊博議長　深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　新たな施設が完成し、多くの方に利用していただくためにも、オープン式典やイベントを開催し、ＰＲすることは必要であると考えております。
　　開催に当たっては、関係機関や関係団体のご協力をいただきながら実施したいと考えております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　ぜひ、盛大にオープニングイベントを開催することを期待しているところであります。
　　先ほど冒頭にも申し上げましたが、地元の方はもとより、県内外の陸上競技関係者にとっても非常に期待を寄せている施設でありますので、多くの方に利用していただくためにも、どうぞよろしくお願いをいたします。
　　続きまして、誰でもが、いつでも利用できる施設でありますが、大会やイベント、部活動などで、団体が独占して利用することはできるのか伺います。
○細矢俊博議長　深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　このクロスカントリーコースにつきましては、東根市都市公園条例で管理する施設になります。大会や部活動などで、団体が独占的に使用する場合には、事前に都市公園使用許可申請書を提出していただければ、それで許可を取ることで、独占して利用することは可能と考えております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　事前に都市公園使用許可申請書を出せば、独占して使えるという答弁でありました。
　　クロスカントリーコースは、平たんなロードよりも起伏があるため、心肺系にかかる負荷が大きく、そのためロードと同じ時間、同じ距離を走った場合、クロスカントリー走の方が心肺機能を強化できると言われております。
　　また、クロカンコースは、土や芝生といったコースを走るため、接地の衝撃を和らげる。そのために、体にかかる衝撃や負荷が少なくなるため、けがをしにくい。さらには、起伏があるコースを走るので、ふだん以上に全身の筋肉を使うため、全身の筋肉が鍛えられる。また、トレーニングのため、平らでない地面を走るために、平地よりもバランスを崩しやすいことから、無意識に体のバランスを取ろうとするために、次第に体の軸が安定してくる、体のバランスの取れたよいランニングフォームになると言われております。
　　また、ジュニア期の育成については、クロカンコースを活用することで、伸び代のある小・中学生の効果は大きく、期待をし、楽しみにしているところであります。
　　続きまして、選挙の投票率向上に向けた取組について、質問席から質問をさせていただきます。
　　投票率向上に向けた取組の現状については、東根市公式ＬＩＮＥを用いて期日前投票の実施や、投票日当日の投票を呼びかけるほか、ホームページに期日前投票の投票状況を毎日掲載し、啓発活動を実施したということでありました。
　　７月23日執行の東根市議会議員選挙については、過去最低の投票率になった要因として、告示日直前まで、無投票の公算が強いと新聞報道されていたこと。さらには、政務活動費問題など、地方議会をめぐる不祥事報道などによる有権者の政治に対する不信感や、選挙への関心の低下など、あるいは支持対象がいない、投票しても何も変わらないという諦めなどを理由とする様々な要因が重なった結果だろうと感じているところであります。
　　過去10年間の本市における平均投票率は、国の選挙が約62％、県が58％、それに対し、市の選挙は57％であるということでありました。
　　市民にとって一番身近にあるはずの市の選挙の投票率が低いということは、大変遺憾であり、憂慮すべき問題であると捉えております。
　　投票率向上に向けた取組の中で、特に若い世代には、啓発はがきを送付する取組を行ってきたということでありましたが、公職選挙法の一部改正により、選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられたことにより、18歳、19歳の10代の現役の高校生など、若者たちの選挙が可能になりましたが、全国的に投票率が低いと言われている10代の本市の現状として、７月23日の市議会議員選挙における10代の投票率を伺います。
○細矢俊博議長　本間選挙管理委員会事務局長。
○本間和史庶務課長併選挙管理委員会事務局長
　　お答えします。
　　７月の市議選における10代の投票率は、18歳が29.52％、19歳が25.37％、10代合計では27.33％でありました。なお、年代別の投票率といたしましては、10代では一定の投票率が確保されますが、その後、20代が最も落ち込み、以降70代まで徐々に上昇していく傾向にあります。これは全国的にも同様の傾向となっております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　10代の投票率は約27％で、さらに20代が最も低い投票率の年齢であるということであります。
　　このことは、本市のみだけでなく、県内の他自治体、さらには全国的に同様の傾向にあり、若年層の投票率の向上は、重要な課題であると認識したところであります。
　　選挙は民主主義の根幹であり、多くの有権者の意思が反映されるべきであるため、投票率の低下は大変残念であります。選挙が公正に行われなければ、その健全な発達を期することはできません。国民一人一人が、政治や選挙に十分な関心を持ち、候補者の人物や政権、政党の政策を判断できる目を持ち、自分の１票を進んで投票することをもって、初めて達成できるものであると考えます。
　　若い世代の投票率を上げることは、全体の投票率を上げることにつながりますので、今後は有権者の仲間入りをする前の小・中・高校生を対象にした早い段階での主権者教育に力を入れるということが重要と思いますが、市内小・中学校児童・生徒に対する主権者教育について、その内容を伺います。
○細矢俊博議長　安達教育次長。
○安達利也教育次長　お答えいたします。
　　平成27年６月に公職選挙法の一部が改正されまして、選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられたことにより、主権者教育の大切さが増してきております。
　　その狙いですけれども、「国家・社会の形成に主体的に参画しようとする資質・能力の育成」でありまして、教科等の横断的な学習として行われているところであります。
　　具体的には、「法や決まり」については社会科や特別の教科道徳で、「政治や経済」については社会科や技術・家庭科で、「自発的・自治的な活動」は児童会活動や生徒会活動で学習をしているところであります。
　　主権者教育をすることによりまして、政治についての興味関心や、社会参画への意識が高まり、その結果として、10代、20代の投票率が向上していくものと捉えているところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　さらには、学級活動やボランティア活動、職場体験等も社会に参画しようとする力を養うという意味では、主権者教育の１つであるとも言えると思います。修学旅行で国会議事堂の議場を見学している学校もあり、議会の仕組みや三権分立について学習することは、今後の社会を担う子どもたちにとって大切であります。
　　また、一昨年、大森小学校の児童が議会傍聴に来てくれました。今後、さらに多くの小・中学校でも、議会傍聴など、議会に触れる機会を増やしていただけると、さらに若者の投票率向上につながると考えているところであります。
　　次世代を担う若者たちの町政参加を促すために、遊佐町では、平成15年から町内在住・在学の中・高校生で構成される少年議会事業を推進しており、特徴的なのは、有権者である中学・高校生が実際の投票箱に投票し、少年町長、少年議員を選出していること。また、独自の政策予算を持ち、若者の提言や意見を積極的に取り上げていることであります。
　　令和３年10月の衆院選挙では、18歳の投票率が約64％と、県内トップクラスの結果に。早い段階から町政参加していることが、投票率の高さにつながっていると分析しているようであります。
　　全国的にも先駆的な取組で、今年で21年目を迎える遊佐町の少年議会事業ですが、東根の10代の投票率の約2.4倍であり、まさに生きた主権者教育が実を結んだ効果であると感じているところであります。
　　副市長の答弁に、東根市明るい選挙推進協議会や、東根市白ばら会等の関係機関と一体となり啓発活動に取り組んでいるということがありましたが、東根市明るい選挙推進協議会の構成員についてお伺いいたします。
○細矢俊博議長　本間選挙管理委員会事務局長。
○本間和史庶務課長併選挙管理委員会事務局長
　　お答えします。
　　本年４月時点の東根市明るい選挙推進協議会の委員の構成につきましては、各地区及び地区婦人会から21名、東根市白ばら会から３名、一般公募の委員６名の、合計30名で構成されております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　了解いたしました。
　　各地区及び地区婦人会から21名、一般公募の委員が６名ということでありましたが、婦人会委員については、もう既に婦人会組織が解散している地区もありますので、一般公募の委員をもう少し増やして、高校生や大学生なども含めた若い世代の委員を公募できるような周知、ＰＲ活動を積極的に進めていただくよう要望をいたします。
　　直近、３つの選挙における期日前投票者数の割合を伺います。また、期日前投票の制度が始まった当時の選挙における期日前投票者の状況について、併せて伺います。
○細矢俊博議長　本間選挙管理委員会事務局長。
○本間和史庶務課長併選挙管理委員会事務局長
　　お答えします。
　　投票者数に占める期日前投票者の割合についてですが、直近の選挙から順に、７月の市議会議員選挙が42.4％、４月の県議会議員選挙が46％、昨年８月の市長選挙が41.9％となっておりまして、いずれも約４割という状況であります。
　　また、期日前投票の制度は、平成15年12月から開始された制度でありますが、本市では、平成16年７月の参議院議員通常選挙の際に初めて実施されました。
　　その際の投票率は58.53％、期日前投票者数の割合は11.9％でありました。
　　当時から19年が経過して、期日前投票者数の割合は約30ポイント以上伸びていることになりますが、途中に手続が簡素化されたりしたこともありまして、期日前投票の制度が浸透、定着してきているものと捉えております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　７月の市議選では42％強、４月の県議選については、実に46％と、投票者総数の約半分の方が期日前投票をしたということでありました。
　　この制度が開始された当時は、僅か11％であった割合が30数ポイント伸びている要因には、投票手続が簡素化されたということもありますが、地元の公民館の投票所だといちいち靴を上履きに履き替えなければいけない、立会人の目が気になる、恥ずかしいなどという声も聞こえております。
　　それでは、東部地区の投票所における投票終了時間の繰上げについて、その経緯について伺います。
○細矢俊博議長　本間選挙管理委員会事務局長。
○本間和史庶務課長併選挙管理委員会事務局長
　　東部地区の投票所における投票終了時間の繰上げについては、令和４年７月の参議院議員通常選挙から、東部地区の11の投票所において、投票所閉鎖時刻を１時間繰り上げて午後７時までとしております。
　　この経緯につきましては、地区からの要望によりまして、午後７時以降の選挙人が非常に少ないことから、立会人等の負担軽減等の面から実施したものであります。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　地区からの要望であり、午後７時以降の選挙人が非常に少ないことから、立会人等の負担軽減の面からも、投票所閉鎖時刻を１時間繰り上げて、午後７時までにしたということでありました。
　　それでは、７時以降の選挙人が非常に少ないということでありますが、今年度執行した選挙について、東部地区を除いた投票所における午後７時から８時までの投票者数の割合と今後の投票終了時間の繰上げについて、考えをお伺いいたします。
○細矢俊博議長　本間選挙管理委員会事務局長。
○本間和史庶務課長併選挙管理委員会事務局長
　　お答えします。
　　午後７時から８時までの時間帯における投票者数の割合についてですが、７月の市議会議員選挙では2.9％。なお、４月の県議会議員選挙では1.6％でありました。
　　４月の県議選は、投票日に雪が降って非常に寒い日だったり、一方で７月の市議選の投票日は非常に暑い日だったりしましたので、気象条件でも前後するとは思いますが、いずれも３％未満の低い割合の状況となっております。
　　今後につきましては、こうした状況を考慮して、各地区からのご意見などもお聞きしながら、他の投票所についても投票終了時間の繰上げについて、検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　８番元木十四男議員。
○８番（元木十四男議員）　４月の県議選に至っては、投票者数の割合は、僅か1.6％という極めて低い数字に驚いたというのが正直な感想であります。
　　先ほどの副市長の答弁にもありましたが、投票所の見直しについては、地区からの要望等により随時実施しており、７月の市議選の際にも、第33投票所を新しく開設された西部防災センターに変更するなど、柔軟な対応に評価をするところであります。
　　一方、投票所の統廃合については、投票人の利便性の観点等から現在は予定していないものの、有権者が減少する投票区においては、投票管理者や投票立会人の確保が難しくなるなどのケースが危惧されることから、各地区の要望や意見を聞きながら検討していくということでありました。
　　全国的に同じような課題を抱えている中、投票率の向上へ向けては、地域の実情を踏まえた様々な取組が行われております。
　　総務省において、投票環境向上に向けた取組事例が公表されておりますが、共通投票所の設置や投票時間の弾力化、移動期日前投票所の設置など、工夫した取組が展開されているようであります。
　　投票率の向上に向けては、冒頭にも申し上げましたが、もちろん、政治に関わる我々議員の問題でもありますので、決して自分たちを棚に上げて、行政のみに要望するものではなく、行政としての役割、政治家としての役割、その両輪が大切であると考えているところであります。
　　行政と議会、双方がともに改善を図りながら、有権者の皆さんへの政治意識の高揚や、選挙に関する情報提供の充実、情報発信の強化、投票をしていただけるような環境を整えていく努力を続けていくことが重要であると感じているところでありますので、どうか善処いただきますようお願いを申し上げ、そしてさらに、議会改革を推し進め、議員定数問題等についても、今後、議論をしていくことを申し上げ、私の一般質問を終わります。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。
　　会議の途中ですが、ここで議場内の換気のため、午前10時50分まで休憩いたします。

　　　午前１０時４６分　休　憩

　　　午前１０時５０分　開　議

　　◎山本和生議員質問

○細矢俊博議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。
　　市政一般に対する質問を続けます。
　　５番山本和生議員。
　　　〔５番　山本和生議員　登壇〕
○５番（山本和生議員）　５番山本和生です。
　　通告に基づきまして、議長の指示により、一般質問を行います。
　　はじめに、商工業の活性化についてであります。
　　市内には、本年４月で1,662の事業所があり、そのうちの1,258が小規模事業者であります。うち1,015の事業者が商工会の会員となり、経営の改善、勉強会、税務金融アドバイス、部会活動など、事業発展のため、日夜努力しております。毎年、廃業や脱退する事業所もありますが、新規創業など、新規入会者も多くあり、1,020前後で推移しております。
　　経営を取り巻く環境は、現在大変厳しいものがあります。平成から令和にかけて、消費税のアップ、原材料費の値上がりによる物価の上昇、これが当時の経済問題でありました。そして、令和２年より、新型コロナ感染症大流行が事業者に与えた打撃の大きさは、計り知れないものがあります。
　　振り返れば、緊急事態宣言、不要不急の外出の自粛、三密回避、マスク、消毒、検温、移動の自粛、営業自粛、新しい生活様式と、今までになかった様々な問題に対応を余儀なくされ、経済活動の停滞により、多くの事業者、特に地域の中小規模の小売業やサービス業の経営環境が厳しさが増しました。
　　東根市では、新型コロナの流行前より、商工業者に対し、様々な経済対策が実施され、さらに新型コロナ流行直後には、国や県、そして市の緊急対策も実施され、事業者に寄り添った素早い対応の政策がなされてまいりました。多くの事業者がこれらを利用し、コロナ禍の厳しい環境に対応して、今日まで事業を継続しております。
　　今年に入り、第７波以降、感染者の数は減少、収束に向かう傾向にあるようですが、中小商工業者には、これまで受けた打撃からの回復と、コロナ後の新たな変化対応策を模索するため、立ち止まることなく懸命に努力し続けなければなりません。
　　原材料費、光熱費の高騰は続いており、人件費の高騰、円安の影響もあり、状況はますます厳しくなっております。今年こそ回復を目指して奮起する年であります。
　　商店街に元気がなければ、また、商工業に活気がなければ、市の発展にもつながりません。これまでも、そしてこれからも、商工業は市と連携して、多くの問題に対処し、事業を前進させていかねばなりません。商工業の活性化について、市の考えを伺います。
　　次に、東根北部地域の防災について質問いたします。
　　東根市では、令和２年の松沢・長瀞地区における白水川堤防越水被害が記憶に新しいところであります。
　　今回、私が市内北部地域の防災拠点の整備について質問するに当たり、120年前に起きた市内本町地区における大水害の再確認が必要と考えます。
　　明治37年７月31日、３日間の集中豪雨により、東根地区の津河川、日塔川、白水川が氾濫。東根本町地区に甚大な被害をもたらしました。津河川は後澗から新町、阿部又助宅前で氾濫。現在の東根小下側、三浦医院から大堰へ濁流が流れ込み、裏を回って三日町通りへ。
　　また一方、日塔川は、新町、奥山土建付近で氾濫。一日町秀重院、まめとうや、工藤八衛門宅前を下り本町通りへ。２方向からの洪水が合わさり、本町通りにピラミッドのような土砂、瓦礫の山をつくりました。
　　濁流は、三日町、宮崎を流れ、奥羽線の土塁にぶつかり逆津波となって、再び宮崎、三日町に押し寄せます。死者５名、行方不明者も合わせると45名も出る大災害となったのであります。
　　大正時代に東根町長工藤尚三が、私が町民の命を守ると宣言。日塔川の堰堤、堤防工事を開始、治水政策が実施、前進します。昭和に入り、工藤恒太郎町長は、一の沢ダムの建設へ。当時の引揚者の雇用の場としても、町の経済にも貢献しました。その後も、白水川の直線化、堤防のかさ上げなどが進み、住民の安心・安全な環境が守られ、以来、現在まで市内北部地域での大規模な災害は起きておりません。
　　しかし、昨今の異常気象、線状降水帯、ゲリラ豪雨の多発、また本年７月の福岡県におけるダム緊急放流の報道など、心配な事案が続いており、住民に防災に対する危機感が強くなってきております。
　　市では、近年、神町防災センター、西部防災センターの整備がなされました。油断してはならないのが防災です。東根北部地域の防災拠点の整備について伺います。
　　次に、市民による地域づくりや賑わい創出活動について質問いたします。
　　この夏のひがしね祭は、４年ぶりの動く子ども七夕提灯行列の復活などにより、大成功に終わりました。15万人の観客に、東根の魅力を大いにアピールし、最高の賑わい創出ができたのであります。
　　特に、子どもが主役の動く七夕パレードは、子どもが手作りの田楽ちょうちんを持ち、そのろうそくの光が楽隊の音とともに、夜空に揺らめく幻想的で風情ある東根本町由来の、他市町村に類を見ない伝統行事であります。ぜひとも、大切に継承されていくことを期待します。
　　さて、市内には、各地域に市民による地域づくりや賑わい創出の活動があります。各地の祭りやイベント、伝統文化の継承、商店街との提携、公民館での各種教室や講座、公民館大会、成人大会、地域づくり活動など、地域住民主体の企画、地域の特色を生かした内容で、行政主導の大きなイベントとは一味違う、きめ細かな活動が１年を通じて行われております。
　　地域住民一人一人が自分の住むまちをもっとよくしたい、もっと多くの情報を知りたい、などの主体性。これが貴重なまちづくりの原動力です。
　　市のまちづくり計画には、多くの項目が網羅されていますが、市民による地域づくりや賑わい創出活動が市全体のまちづくりに大きく貢献するものと考えます。
　　それでは、これらの市民による地域づくりや賑わい創出活動を支援する市の地域づくり活動推進交付金について、その目的、内容、成果について伺います。
　　以上、３点について、私の登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長　５番山本和生議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　芦野副市長。
　　　〔芦野耕司副市長　登壇〕
○芦野耕司副市長　山本和生議員のご質問にお答えいたします。
　　はじめに、市内経済の活性化についてでありますが、商工業に対する経済対策につきましては、本市ではこれまで、製造業の新たな設備投資に対する固定資産税相当額の２分の１を３年間補助する企業奨励補助金、企業の設備投資や運転資金のために、受けた融資に対する利子の一部を補給する、商工業みらい応援利子補給補助事業、商業店舗の魅力向上や商店街の活性化事業などに対して補助する、商業活性化事業、各家庭の新築や改修にかかる費用の一部を補助する、住まい応援事業など、様々な独自事業を実施し、本市経済の活性化を図っているところであります。
　　また、市内商工業者の後継者育成を支援するため、市商工会を通じて、同青年部が実施する事業に対し、継続して補助するなど、市内事業所の持続的な発展に対する施策を多角的・継続的に行っております。
　　そのような中で発生した、新型コロナウイルス感染症の拡大と、2021年後半から顕著になってきた燃料費や物価の高騰は、多くの事業者の経営に打撃を与えていることから、本市では、国の臨時交付金なども活用しながら、各種給付金や利子補給、プレミアム商品券事業など、様々な緊急経済対策を躊躇することなく展開してまいりました。
　　現在、新型コロナウイルス感染症が５類に移行し、経済活動は平常に戻りつつありますが、物価や光熱費は高値で推移しており、市内商工業者を取り巻く環境は、依然予断を許さない状況であります。
　　昨年度に続き、今年度もプレミアム商品券事業を実施しておりますが、今後も商工会や市内経済団体等と連携しながら、効果的な経済対策を検討・実施してまいります。
　　次に、東根市北部地域の防災についてのご質問にお答えをいたします。
　　本市における大規模な災害といたしましては、議員ご案内の、明治37年の日塔川・白水川の氾濫や、昭和42年の羽越水害における白水川の堤防決壊があり、いずれも甚大な被害をもたらしました。
　　また、令和２年７月豪雨では、最上川からのバックウォーターにより、白水川の堤防が一部決壊し、住宅と農地に大きな被害を及ぼしたことは、記憶に新しいところであります。
　　市といたしましては、これらの災害を教訓に、地震、風水害、土砂災害に分け、対策を実施しており、平成28年４月には、指定避難所である神町公民館の改築を機に、東根市神町防災センターを開設したところであります。
　　また、平成27年の水防法改正により、洪水ハザードマップが、これまでの「100年から200年に一度の雨」から、「1000年に１度の雨」という想定に変わり、小田島小学校、小田島公民館が浸水想定区域に該当し、風水害時の避難所に指定できなくなったことから、昨年９月、新たな指定避難所として、東根市西部防災センターを開設し、防災対策を強化してまいりました。
　　議員ご質問の、市内北部地域となる白水川以北の防災拠点についてでありますが、指定避難所として、公民館及び小・中学校の５か所を指定しているところであります。
　　このうち、東根公民館及び長瀞小学校は、浸水想定区域となっていることから、風水害時は指定避難所として指定しておりませんが、同地域には、第一中学校と東根小学校の２つの大規模な指定避難所が所在しており、十分避難者を収容できるものと想定しております。
　　また、これら北部地域の防災体制の強化を図るため、昨年度、温泉地区にある旧本郷児童センターを、新たな防災備蓄倉庫として改修し、避難時に必要な物品の備蓄強化を図ったところであります。
　　市内北部地域の防災につきましては、既存の施設を有効に活用し、防災対策を行っておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　次に、教育長に答弁を求めます。
　　半田教育長。
　　　〔半田　博教育長　登壇〕
○半田　博教育長　私からは、市民による地域づくりや賑わい創出活動についてのご質問にお答えをいたします。
　　本市では、地域公民館が拠点となり実施する、地域づくりに係る様々な活動を支援するため、市内７地区に対し、地域づくり活動推進交付金を交付しております。
　　この交付金は、特色ある地域づくりを創出することを目的に、主に継続事業として実施する、地域づくり活動推進事業と、各地区が更なる地域力の向上や活性化を目的に、新規事業として実施する地域づくり活動活性化事業の２つの事業を対象としております。
　　次に、交付金の活用内容についてでありますが、地域づくり活動推進事業は、各地区の夏祭りや文化祭、幼児から高齢者までの幅広い世代に応じた講座や教室、環境の保全や保護に係る事業、伝統芸能の継承事業など、各地区の中核を担う継続的な事業に活用しております。
　　一方、地域づくり活動活性化事業は、地元の商店街の活性化を図るための様々なイベントの開催や、地域の自然や資源を活かした学習活動、地区のイメージキャラクターの制作、結婚推進事業など、地区の魅力の再発見や、地域コミュニティの活性化に係る新たな事業に活用をしております。
　　次に、事業の成果についてでありますが、交付金を活用した様々な事業の実施により、住民同士の絆が一層深まり、魅力ある地域づくりが展開され、賑わいの創出につながっていると捉えているところであります。
　　特に、地域づくり活動活性化事業については、交付の期間を最大３年としていることから、短期間で事業内容がブラッシュアップされることなど、各地区における事業の活性化が大いに図られております。
　　今後とも、市民が主体となる地域づくりや賑わいの創出活動に対しまして、地域づくり活動推進交付金を通して、継続的に支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員）　答弁いただきましたので、引き続き、質問させていただきます。
　　商工業の活性化について、副市長の答弁、承知いたしました。
　　市内の小規模事業者にとって、運転資金や設備資金などの金融は、経営活動の血流ともいうべきもので、常に十分な量がスムーズに円滑に回らなければならないものです。３年間の利子補給制度は、企業の資金調達を容易にし、事業経営の安定につながります。
　　また、店舗や事務所の看板、ドア、シャッター、事務機などの修理等、建物や備品は日々老朽化するものであり、魅力を再びアップする活性化補助金、また、商店街などの団体での活性化イベントへの商業活性化補助金など、事業者の意欲の増進、活性化につながるものと評価できるものだと思います。
　　経済対策としてのプレミアム商品券事業は、市民の購買意欲を刺激し、商工業者にも来店客の増加や、買上げ金額のアップなど、双方にメリットのある、経済活性化に大きく貢献する事業であります。
　　昨年、東根市の東根地区の大けやき商店会では、プレミアム商品券を地元で多く使ってもらおうと、大抽選会大売出しをこの商業活性化補助金を利用して行ったところ、大盛況だったということで、今年もまた新たな企画を練っているということです。
　　プレミアム商品券は、経済政策の目玉として、市全体の活性化に直結する対策事業であります。補助金を有効活用し、自店の業績アップにつなげたり、商店街など団体での活性化イベントとの相乗効果を狙うなど、多くの効果が期待できます。
　　市では、これまでも工業団地の工場や市内の地元工場、建設業についても設備投資への支援をはじめ、多くの対策を実施しており、商工業全般にわたっての対策がなされてきたことは、大きな評価に値するものと考えます。
　　それでは、市独自の経済対策の実績はいかがか伺います。
○細矢俊博議長　東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長　それでは私の方から、これまでの本市の経済対策の実績を述べさせていただきたいと思います。
　　まず、企業奨励補助事業でございますが、こちらは令和３年度に、企業の方々が新たに取得をいたしました、約41億円の償却資産を含めた過去３か年分の償却資産に対しまして、総額約8,456万円の補助金を支出しているところでございます。
　　次に、設備投資や運転資金にかかる融資の利子を一部補給いたします、みらい応援利子補給事業でございますが、令和４年度において、新たに８つの事業者に交付を決定しており、償還に応じて、それぞれ利子の補給を行ってまいります。
　　次に、住まい応援事業でございますけれども、令和４年度の申請は459件、約８億6,500万円の補助対象工事費となっており、工事を行っていただいているところでございます。
　　それから、商業活性化事業については、店舗改装などの魅力向上事業が18件、イベント等活性化事業が２件、共同施設整備が１件となっております。
　　それから、プレミアム商品券事業については、令和４年度はプレミアム率50％で、発行総額６億円の規模で実施をいたしまして、市内約260店のお店の方々から参画をいただいて実施をすることができております。
　　以上でございます。
○細矢俊博議長　５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員）　承知いたしました。
　　特に、住まい応援事業に459件もの申請があったということです。リフォームを考えていた人や、移住者の方々のニーズにマッチした事業であります。お風呂場やトイレ、台所等のリフォームは、多くの家庭で関心があり、需要があることが分かります。市民の方が、補助金がもらえて、住宅の修理ができて、工務店などにも依頼件数が増えるという、プレミアム商品券同様、市民と事業者双方にメリットのある政策は、ともに今後も継続して行われることを要望するものであります。
　　物価が上がって給料が上がらない。貯蓄に回す人が多いこの時期に、このような対策事業で消費を喚起し、活性化につながることを期待します。
　　ほかの対策についても、多くの事業者に理解と活用を促し、経済活性化につながるよう、さらに周知して継続することを要望します。
　　商業活性化補助金は、建設業の方でも、リフォーム店など、常時、お客様の出入りのある店舗は、商業店舗とみなし、商業活性化補助金を利用できるなど、柔軟な対応を取ってもらっているところであります。
　　さて現在、商工業者の声で多いのが、人手不足の問題であります。コロナ不況で一旦、人手を減らしたが、営業強化のために人を増やしたいとか、新規開業のために雇用したい。業務拡大のため採用したいが、人がなかなか集まらない。人的資源は経済活動のための重要な要素であり、人手が足りなければ、事業は縮小に向かい、活性化にもつながりません。将来的に市の発展にもつながりません。人手不足に対する支援の状況について伺います。
○細矢俊博議長　東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長　それでは、人手不足に対する本市の支援の状況についてお答えをいたします。
　　本市では、市内の各関係団体で組織いたします、東根市雇用対策協議会という組織がございまして、こちらにおきまして、若者の地元定着を図るために、中学生の段階から市内のすばらしい企業を知っていただくということで、市内の中学生を対象といたしました、企業紹介・仕事体験会を実施しているところでございます。
　　また、北村山雇用対策協議会や市内の事業所と連携をいたしまして、県内高校の進路指導担当の先生及び生徒を対象といたしました企業説明会などにも積極的に参加をしているところでございます。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員）　承知いたしました。
　　全国的にもこの問題は注目されております。少子高齢化、出生率の低下、若者の流出など、　長期的な問題だと捉えました。将来にわたる市の経済発展のための重要な働き手の問題に、取組の継続を要望いたします。
　　このように、経済活性化には、様々な要素、問題点がありますが、商工業者は市との連携により、コロナの影響からの脱却を急ぎ、安定的に持続的に経済活動が行えるよう努力しております。商工業が苦境から早く回復し、市の発展に貢献できるよう、もうひと押しの対策が必要かと思われます。そして、幅広い業種・業態へのきめ細かな支援も必要です。
　　ロシアのウクライナ侵攻の影響による原材料の不足や燃料及び電気料金の高騰は、事業運営に大きな負担となっています。山形県の経済動向は緩やかに持ち直しているとありますが、小規模事業者には、まだまだその実感はありません。コロナはまだ収束には至っていません。ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた新たな時代に柔軟に対応し、商工業全てが景気の持ち直しを甘受できるよう、市には経済対策の継続と、新たな景気回復支援策の導入を要望して、商工業の活性化についての質問を終わります。
　　次に、北部地域の防災についてであります。
　　先ほどの副市長の答弁、承知いたしました。住民の安心・安全な暮らしのため、地震、風水害、土砂災害それぞれに対応する対策を実施しているとのことです。迅速で正確な情報伝達体制も整備を要望します。
　　東根北部地域の防災については、第一中学校、東根小学校が大規模指定避難所であり、温泉地区の旧本郷児童センターを防災備蓄センターとして活用するとのことで、既存の施設を有効活用し、災害対策を強化するとのことです。
　　市民周知の建物ではありますが、高齢者などの避難をスムーズにする支援策も必要です。ぜひこのことは、市民全体にさらなる周知徹底が必要です。各家庭、自治会において、ハザードマップの再確認、防災拠点の避難所についての確認や避難誘導の方法についても準備が必要です。災害はいつ発生するか分かりません。ぜひ早急に、さらなる周知を要望します。
　　さて、平成３年、白水川ダムが完成しました。当時の伊勢辰雄市長が国体後の目玉政策として建設したものであります。東根市街地の河川の治水と、若木地区の果樹園へのかんがいなどを目的に建設されました。
　　ダムの水は、市街地の日塔川、白水川に合流して最上川に流れます。しかし、本年７月10日、福岡県における２つのダムが緊急放流を行い、下流の住民に氾濫の危険があるため、緊急避難の指示が出ました。筑後川系、寺内ダムと藤波ダムです。最近の異常気象を見ると、決して他人事とは思えません。
　　そこで１つ、心配な案件があります。９月10日は、河川愛護一斉清掃の日です。住民総出で河川敷の草刈りをします。そこで確認されるのが、日塔川、白水川の川の中に多数の樹木が密生している箇所があることです。
　　毎回、付近の住民より不安の声が上がっております。有事の際には、瓦礫が川の中の樹木に引っかかり、氾濫の危険があります。ダム放流であふれれば、明治の大水害の再現となります。しかも、昔と違い、舗装された道路では、水流は何倍も速く、土砂や瓦礫を運びます。防災は人命第一、油断をしてはいけません。そこで、日塔川、白水川の管理について伺います。
○細矢俊博議長　深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　日塔川、白水川の管理についてでありますが、当該河川につきましては、県が管理する一級河川となっております。河川の河床整備につきましては、市の重要事業に掲げ、県より、これまでも河川改修や支障木伐採、河道整正などを継続的に実施していただいているところであります。
　　昨年度は、日塔川につきましては、薬師橋上流の河床掘削、及び明神橋下流の支障木伐採。白水川につきましても、霞橋付近の河床掘削、及び源氏坂橋上流の支障木伐採などを実施していただいているところであります。
　　市としましても、支障木や土砂堆積など、河川の現場状況の把握に努めまして、県への情報提供を行うとともに、日塔川、白水川を含め、未着手箇所の整備について、安全で安心な河川環境の確保のために、適正な河川管理に努めていただくよう、今後も県に対し強く要望してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員）　承知いたしました。ぜひとも早急な対応をお願いいたします。
　　明治37年の大洪水は、東根市内の近代の水害史の中で最大のものと、人々の記憶の中にとどめられております。当時は、確たる堤防がなく、流路、流れる道が一定せず、毎年のように水害の恐怖に見舞われておりました。
　　大正時代になり、当時の工藤尚三町長は、住民の命は自分が守ると、治水政策を開始しました。白水川改修記念碑の刻印によれば、白水川、日塔川の堤防ができたのは、昭和12年頃とのことです。古代から治山・治水は大きな課題として住民を悩ませてきております。防災訓練やパンフレット、防災教育で市民全員の防災意識を向上させる必要があります。
　　東根小学校の大けやきの前には、明治の大水害からの復興を目指し、人命を守るため、治水政策に生涯をかけた、工藤尚三の功績をたたえる大きな顕彰碑が建っています。これこそ、防災教育の教科書です。私より少し年上の先輩方は、その顕彰碑の前で必ず頭を下げてから、東根小学校へ登校したということであります。
　　防災対策が万全であってこそ、住民は安心・安全に生活を営むことができます。経済活動も行われ、まちづくりも推進され、平和で住んでみたいまちへと進化し、東根市の全体の発展につながります。行政には、ぜひとも、市民の命を守るとの気概を持って、今後も防災対策を、そしてまた、市内北部地域の防災については、歴史をしっかりと踏まえた強固な整備を実施してもらうことを要望して、東根北部地域の防災についての質問を終わります。
　　最後に、市民による地域づくりや賑わい創出活動について、再度質問いたします。
　　先ほどの教育長の答弁、承知いたしました。市内７地区の自主的で地域性豊かな取組。例えば、温泉や商店街の冬のイルミネーション、大けやきの写生大会、あるいは親子の川遊び体験会、各種教室、あるいは結婚支援活動まで、幅広く支援していただいていることに大いに評価できるものであります。行政のバックアップがあってこそ、住民主体の積極的な活動が可能となります。
　　少子高齢化が進み、地域の活動の担い手が不足する時代ももうすぐです。人間関係の希薄化、地域活動への関心低下は、どこの地域でも見られる現象です。ライフスタイルの多様化、一人暮らしの増加など、人と人との結びつきが弱くなっている今、親子や高齢者、移住者の方でも気軽に参加できる活動の場が必要です。
　　地域住民一人一人が自分の住むまちを、地域をさらによくしたいという主体性が貴重な原動力となります。地域をよく知る、それぞれの活動団体が多くの人を巻き込み、立場や仕事を超えて連携して行う活動は、地域全体に新しいエネルギーを届けます。
　　参加することが、地域づくりやまちづくり、賑わいづくりに協力することになり、当事者意識も生まれます。多くの市民が地域の祭り、イベント、文化行事、各種活動に興味を持ち、積極的に参画できる環境づくりが必要です。地域の絆づくり、引っ越してきた人も気軽にできる、楽しめる催し、多世代交流イベント、さらに充実したいものであります。
　　では、これらの地域づくり活動推進交付金を活用した地域事業に対しまして、新型コロナの感染症の影響はどのようなものがあったのか伺います。
○細矢俊博議長　安達教育次長。
○安達利也教育次長　お答えをいたします。
　　新型コロナウイルスの感染が拡大していた時期、このときにはほとんどの事業について、規模の縮小での開催、事業そのものを中止せざるを得ない状況でありました。したがいまして、各地区においては、事業計画の大幅な変更を余儀なくされたところであります。
　　一方で、コロナ禍でも可能な事業の実施方法を模索する中で、新規事業の検討に加えまして、既存事業の見直しや取捨選択を行うなど、アフターコロナを見据えた議論も行われておりました。
　　今年度は、コロナ禍前の規模を目指しながらも、より地域の実情や住民のニーズに合った内容に精査された事業が多く実施をされているところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　５番山本和生議員。
○５番（山本和生議員）　了解いたしました。
　　三密の回避、大声自粛、外出や移動の制限、祭りやイベント、集会、各種教室の開催自粛など、社会全体が閉塞感に包まれ、停滞した時期でありました。
　　この３年間を充電の期間、計画の見直し、組織の拡充に充て、再開できる日を待ち続けた団体も多くあります。今年のひがしね祭同様、４年ぶりの賑わいが各地区で復活することが期待できます。
　　また、東根地区の東根本町地区まちづくり協議会では、総勢20名で組織され、15年近く毎年活動しておりますが、コロナ期間中も、規模の縮小はありましたが、夏は音楽祭、冬はイルミネーションやイベントと積極的に活動しており、地域住民に親しまれております。メンバーも商店会、先生、主婦、若者グループや学生、区長さんなど多彩な構成でありまして、夏冬のイベント会議では、新しいアイデアが多数提案され、毎年バージョンアップしております。この冬は、東根小の児童さんもイベント準備から参加する企画のようであります。
　　このように、勢いのあるまちづくりのチームが増えれば、ますます地域の活性化に弾みがつきます。ただ、盛り上がりの反面、資金的に厳しいところも出てきております。独自の資金調達手段のないのも、市民による活動の団体の特徴であります。
　　道具や備品は、年々老朽化します。新たな材料調達も必要になります。持続的な取組には資金も必要であり、地域の経済振興にも貢献します。
　　この交付金は、活動を下支えする大きな支援策でありまして、ぜひとも長期間継続していただき、市民参加のまちづくり推進につながることを期待します。市民と行政の協働のまちづくりは、市の基本姿勢でもあります。
　　地域づくり活動推進交付金のさらなる充実、また、活発な活動団体が増加することも考慮していただきまして、全体的な底上げの検討も期待します。財政的に困難な状況ではありましょうが、検討を願い、まずは、この地域づくり交付金の継続を要望して、質問を終わります。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎深瀬明理議員質問

○細矢俊博議長　次に、２番深瀬明理議員。
　　　〔２番　深瀬明理議員　登壇〕
○２番（深瀬明理議員）　議席番号２番深瀬明理です。
　　初めての一般質問の機会をいただきました。ご支援、ご支持いただきました全ての皆様に感謝申し上げます。不慣れな点があると思いますが、公約実現のために精いっぱい行わせていただきます。
　　それでは、議長の指示に従い、通告に基づき、質問を行ってまいります。
　　私は、結婚を機に、秋田県能代市より東根に嫁ぎ、主人と東郷地区で果樹経営を行いながら、農産品の販売会社を経営しております。
　　これまで、青年農業士として、また女性農業者の技術向上や、ネットワーク化を目指すアグリウーマン塾などの組織活動等を通じて感じたことや、生産現場から寄せられる様々な考え、声を形にしたい。５年後、10年後を見据えた持続可能な東根市の農業を目指した新たな仕組みをつくりたいとの思いから、市議会に挑戦をし、議席をお預かりすることになりました。
　　さくらんぼにこだわったまちづくりが成功した。市長が市政を振り返った際に、評価としてよく使われる言葉です。
　　しかし、県内一の発展を遂げた、本市の象徴であるさくらんぼをはじめ、基幹産業である農業は、農地や担い手の減少が拡大し、生産現場は高齢化が進み、労働力確保や温暖化に伴う気候変動対策とデジタル化への対応など、多くの課題を抱えています。
　　まさに、急速に変化する時代を迎え、これらの課題を解決するために、本格的な施策の実施が必要な時期が来ていると考えます。
　　そこで、次の点について伺ってまいります。
　　まず、大きな１つ目のテーマ、持続可能な農業に向けた取組の充実についてです。
　　山形県では、担い手不足と離農による荒廃園地の増加する状況を踏まえ、担い手確保と樹園地継承に向けた取組として、東根市、山形県、東根市農協などで検討チームを立ち上げ、議論を進めてきました。当議会においても、この件が度々取り上げられてきました。
　　経営体の数や栽培面積、農地の集積率と販売金額別の後継者確保状況を分析し、樹園地継承に向けた市内のゾーニングに向けた園地ランク基準やランク別の活用方法と対策法、担い手不在園地の中間管理と、新規就農者への継承に向けた仕組みが議論されてきていると思います。
　　しかし、待ったなしの生産現場の現状を踏まえ、現在の検討状況と今後の方針を副市長へ伺います。
　　次に、果樹において、近年、新品種が次から次へと開発され、果物に対する消費者の関心が高くなっています。
　　また、優良品種においては、新品種と同様で、私たち生産者も導入の検討が追いつかないほどであります。
　　昨今、温暖化の影響による発芽期、開花期の前進化により、晩霜被害は増加傾向にあります。これにより、雌しべが枯れ、受粉ができず結実しないものや、りんごにおいては、結実しても、さび果になってしまいます。
　　さらに、高温が続く天候ですが、その影響でさくらんぼでは、次年時に双子化が多くなり、りんごでは、着色が進まず果肉先行になってしまい、日焼けになってしまうなど、着色や食味への影響は、品質を下げてしまうため、深刻な問題であります。
　　そのため、栽培品目を変更したり、栽培方法を切り替えたりと、今の時代に合った農業スタイルを各農家で模索している状況にあります。
　　これらを踏まえ、生産現場に即した品種の振興について、副市長にお伺いいたします。
　　続いて、２つ目のテーマ、本市の農業における人材確保の推進についてお伺いしてまいります。
　　前文で、担い手不足と言いましたが、同様に労働不足でもあります。その理由に、雇用される方も年配や高齢の方が多く、新規の方も若年層がなかなか見つからないことから、こちらも課題となっています。そのため、特にさくらんぼの時期においては、人材確保のための自給競走も一部あると聞いております。
　　このような厳しい状況の中で、女性農業者は重要な役割を担っていると実感しております。農作業に関しての知識があるのはもちろん、消費者目線も併せ持っているため、果樹王国ひがしねを支える重要な存在であることは間違いありません。
　　農林水産省農産局技術普及課によれば、山形県の農業就業人口の45.3％は女性であるが、高齢化が進行しており、40歳未満の女性農業者は僅か2.1％のみ。地域農業活性化のため、若い女性農業者の育成が必要との見解を示しております。
　　また、若い女性農業者は孤立しがちで、生産現場で女性が一層活躍できる環境づくりを支援し、女性の農業分野における活躍の促進が必要とされています。
　　一方、農業発展のためには、消費者志向を踏まえた生産、販売、加工品開発など、女性ならではの柔軟な発想による農業経営の展開が必要である。そのため、女性農業者の活躍が不可欠であり、経営管理能力の向上を支援するとともに、関係機関と連携し、女性農業者が活躍しやすい環境の整備と、女性農業者の増加に向けた取組及び育成が必要であると、県では見解を示しています。
　　このことを踏まえ、これからの東根市の農業を支える魅力的な女性農業者、すなわち、アグリウーマンの現状についてお伺いします。
　　多くの生産者は、ご夫婦で農業に従事されておりますので、女性農業者は担い手及び労働力確保については、ママ友つながりで短期、短時間アルバイトとして人材確保に大きく関わっています。
　　しかし、それだけではまだまだ人材不足解消には到底及びません。行政や農協においても、人材不足における働きかけを行ってきていますが、幅広い人材を活用した労働力確保に向けた取組についての現状をお伺いし、以上、登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長　２番深瀬明理議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　芦野副市長。
　　　〔芦野耕司副市長　登壇〕
○芦野耕司副市長　深瀬明理議員の本市の農業における現状と今後の展開についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、持続可能な農業に向けた取組についてであります。
　　農業の事業承継や、新規就農者の確保に向けた樹園地の検討状況についてでありますが、日本の農業は、今や深刻な高齢化の問題を抱えており、その最大の原因が後継者不足、いわゆる担い手不足であります。
　　農業を主力としている本市においても、農業経営体数が以前から減少し続けていることから、果樹王国ひがしね、及び本市の農地を守っていくためにも、いかに担い手を確保していくべきかが重要な課題となっております。
　　また、本市農業の主力となっている果樹については、機械化・省力化が難しいこと、そして、生産者の管理技術に差があり、他の生産者と生産者の樹園地を引き受けにくいこと、手をかけた樹体への思い入れが強いこと、廃業する時期の把握が難しいことなどから、集積や継承が進んでいない状況にあります。
　　そのような中で、令和４年度に本市が県内２か所のうちの１か所として、モデル地区に選ばれ、樹園地の継承問題について、行政、農協、農業者の間で意見交換を行い、課題解決につなげるプロジェクトが進められております。
　　令和５年度は、県から市に事務局を移し、主に新規就農者の受入体制の整備や、農地の中間管理の方法などについて、県をアドバイザーに迎え、農協や農業委員会と現実的な検討を行っているところであります。
　　本市農業の発展のためにも、当該プロジェクトは樹園地継承及び担い手の確保に関する課題の解決につながるものと期待しております。
　　今後も議論を重ねながら、本市の状況に合った解決策を検討するとともに、実現可能なものから実施をしてまいります。
　　次に、消費者志向に対応した品種の振興についてでありますが、本市の果樹産地協議会では、平成19年２月に東根市果樹産地構造改革計画を策定し、果樹経営支援対策事業等の各種支援事業を実施しており、この計画に基づき、果樹産地の振興を推し進め、安全で安心な高品質果実を生産するため、５年ごとに当時の志向に対応した品種などの見直しを行っているところであります。
　　その結果、さくらんぼ、もも、ぶどう、りんご、ラ・フランスといった、現在の果樹産地の形成が図られ、平成29年の「東根さくらんぼ」ＧＩ登録など、果樹王国ひがしねの名を全国に広めることができているものと捉えております。
　　今後とも、協議会を構成する関係機関の意見も聞きながら、果樹産地の振興を図ってまいります。
　　次に、本市の農業における人材確保の推進についてであります。
　　これからの東根市の農業を支えるアグリウーマンの現状についてでありますが、先ほども申し上げましたとおり、担い手不足は、本市においても大きな課題であり、地域おこし協力隊制度なども活用しながら、常に幅広く就農者を求めているところであります。
　　その中でも、女性農業者については、国の農業構造動態調査や農林業センサスによると、基幹的農業従事者の約４割を占める重要な担い手であり、認定農業者数も増加している状況にあります。
　　県では、平成28年度から新たな作物の導入や事業展開など、目的意識を持って農業経営に意欲的に取り組み、次世代の地域農業をリードする女性農業者の育成と、女性農業者同士のネットワーク構築の推進を目的としたアグリウーマン塾を開講しておりまして、本市から、これまで７名の方が修了したと伺っております。
　　今後の農業の発展や地域経済の活性化のためには、生活者の視点や多彩な能力を持つ女性農業者が力を発揮していける環境づくりが重要でありますので、特にアグリウーマン塾の修了生には、他の女性農業者をリードし、本市の農業を支える大きな柱になるものと期待をしているところであります。
　　次に、幅広い人材を活用した労働力確保に向けた取組についてでありますが、さくらんぼ収穫期の労働力不足は、さくらんぼ生産量日本一を誇る本市にとって非常に大きな課題であります。
　　本市は、これまで猫の手援農隊の募集や収穫ボランティアの募集、１日農業バイトアプリ「ｄａｙｗｏｒｋ」活用の推進などを行ってまいりましたが、少子高齢化が進んでいる中で、今後、果樹王国ひがしねや東根のさくらんぼを守っていくためには、将来的にも継続して見込める市内関係者の労働力の掘り起こしが最も重要と考えております。
　　そこで、今年度から、日本一さくらんぼ産地サポーター事業として、東根市サポーター職員制度を導入し、さくらんぼ収穫作業における市職員の兼業を認めるとともに、本事業の趣旨に賛同し、従業員の副業を認める企業「東根市サポーター企業」の募集を開始したところであります。
　　今後とも、市内企業に働きかけを行い、東根市全体でさくらんぼ生産を応援する体制を構築してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番深瀬明理議員。
○２番（深瀬明理議員）　答弁をいただきましたので、再質問させていただきます。
　　まずは、新規就農者の受入れについてです。
　　基幹的農業従事者は、全国や県全体の減少率よりは少ないものの、５年間で８％、年間46人のペースで減少しています。副市長からも、果樹王国ひがしね、及び本市の農地を守っていくためにも、いかに担い手を確保していくかが大変重要な課題となっておりますとの答弁でした。
　　このような厳しい状況の中でも、新規就農者も増えてきています。親元就農や、県外から移住し就農される方まで、新規就農者といっても様々なパターンがあります。
　　それぞれが、果樹王国ひがしねの農業の担い手として従事していくためには、栽培技術や農業経営のノウハウを身につけることはもちろん、地域との関わりなども大切にしていかなければなりません。
　　その手助けを、市や農協だけでは十分に行うことは困難であるため、実際に農業をなりわいとした身近な指導者や仲間の手助けも不可欠だと感じております。
　　現在、東根市には、県知事から認定を受け、農業振興や担い手育成と優れた経営をされている指導農業士が５名、先進技術の導入など、ほかの農業青年の模範となる青年農業士が私を含め15名います。この20名でなる東根市農業士会では、おいしい果物づくり講座を令和元年からスタートし、新規就農者でも分かりやすいような、栽培技術や農薬に関した講習会を行っています。また、冬には新規就農者との懇談会も行っています。
　　以上のことを踏まえ、新規就農者の受入れには、農業士会との連携強化が必要であると思いますが、本市の見解を伺います。
○細矢俊博議長　東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長　それでは、私の方からお答えをさせていただきます。
　　先ほど、副市長の答弁にもありました樹園地継承のプロジェクト、こちらには農業士会をはじめといたしました農業団体にも参画をいただいておりまして、会議の場で貴重なご意見を頂戴しているところでございます。
　　今年度も、新規就農者受入れ体制の整備について、現実的な検討を行っておりますが、新規就農者の育成は、市や農協、農業委員会だけでできるものではなく、農業士会など農業の指導者の全面的な協力が必要不可欠でございます。
　　ご質問の、農業士会との連携強化につきましても、具体的な体制案がこのプロジェクトの中でまとまりましたら、農業士会をはじめとした協力団体にも説明をさせていただくとともに、プロジェクト全体会議で報告をさせていただきたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番深瀬明理議員。
○２番（深瀬明理議員）　樹園地の継承問題について、プロジェクトが進められており、令和５年度は、県から市へ事務局を移し、主に新規就農者の受入れ体制の整備や、農地の中間管理の方法などについて県をアドバイザーに迎え、農協や農業委員会と現実的な検討を行っているところであると現状についての答弁をいただきました。
　　実際に、私も２月に行われた山形県農林水産部農業経営所得向上推進課との意見交換会に、東根市農業士会として参加させていただき、そこで樹園地に関して上がった声は、農業委員会なのか、農協なのか、地主なのかという内容で、同じ項目でも情報共有がなかなかうまく取れていないと実感しました。
　　農地や後継者のマッチングシステムは、今、そしてこの先、あるべきだと感じております。
　　人手がなく、なかなか体制づくりが困難であることも十分理解できますが、経営継承体制整備事業の１つである、市町村相談員配置支援制度が今年度新たに追加されました。ぜひ、こちらを活用していただき、新規就農者が安心して農業に従事していけるよう、また、後継者がいない高齢の生産者さんが安心して継承できるように、農業ワンストップ協議会のような組織づくり及び設置を提案いたします。
　　次の質問に移ります。
　　先ほどの答弁で、果樹産地の振興を推し進め、安全で安心な高品質果実を生産するため、５年をめどに次期計画を検討しており、当時の志向に対応した品種の見直しを行ってきたとのことでしたが、毎年のように新たな品種が開発されています。
　　これに対応するためにも、品種の見直しについて、適宜に行っていただきたいと思いますが、この点についてもお伺いいたします。
○細矢俊博議長　東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長　お答えいたします。
　　東根市果樹産地構造改革計画、この計画には、今は記載をされていない新たな品種に取り組みたいという相談もあると伺っておりまして、果樹王国ひがしねの産地形成をさらに発展させ、ブランド化をより推進していくためには、この計画期間中の品種の追加も考えていかなければならないと考えているところでございます。
　　意欲を持って取り組む農業者を支援するためにも、この品種の更新につきましては、果樹産地協議会を構成する関係機関のご意見をいただきながら、臨機応変に対応してまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番深瀬明理議員。
○２番（深瀬明理議員）　協議会を構成する関係機関の意見も聞きながら、臨機応変に対応してまいりますとのことでしたが、数日前、農協営農経済部の方とお話しする機会があり、果樹経営支援対策事業について伺ったところ、品種の追加や更新については、もっと話を聞いてもらいたいと強くおっしゃっていました。
　　農林課へも新たな品種に取り組みたいという相談もあるとのことでしたが、一生産者として言えることは、身近に相談できるところは農協であります。しかし、今は私が市議会議員となり、私自身も市民の要望を聞く立場となりました。これからは、積極的に現場の声を東根市政に届け、行政には今まで以上に関係機関との連携を強化されることを期待し、次のテーマ、本市における人材確保の推進について伺います。
　　女性農業者については、基幹的農業従事者の約４割を占める重要な担い手であるとの答弁でした。
　　アグリウーマン塾に関しては、私も６年前に受講し、本市からほかに３名が受講しました。同じ東根で農業に従事し、意欲ある女性がいることを、そのとき初めて知りました。
　　農林水産省がスタートさせた農業女子プロジェクトの山形県版、やまがた農業女子ネットワーク、通称「あぐっと」が平成31年２月に設立し、本市からは現在４名が加入しています。
　　このように、県では仲間づくり、情報交換、自身や家族の意識改革の機会の場を与えてくれています。
　　しかし、一方で難しそうで参加しづらい、家族の協力が必要など、あと一歩踏み出せない方や、そもそもそのような学びの場があることも知らない方がいるのではないかと推測されます。市内で同じような学びの場があれば、知り合いを誘って参加もしやすく、家族にも協力してもらいやすいと思われます。
　　また、男性農業者に対して、女性農業者、すなわちアグリウーマンの重要性を身近なところから知ってもらえるのではないかと考えます。
　　以上のことを踏まえ、本市において、女性農業者の組織化が進んだ際に、行政としてどのような支援策が考えられるか、見解を伺います。
○細矢俊博議長　東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長　お答えを申し上げます。
　　やまがた農業女子ネットワーク「あぐっと」につきましては、自らの意識改革、また経営発展、そして、女性農業者の存在感の向上ですとか、職業として農業を選択する若手女性の増加など、こういったことへの貢献を目的として、ネットワーク間で情報交換をしながら、様々な取組を行うとともに、山形県内を５つの地域に分けてエリア活動がされていると承知をしているところでございます。
　　本市で、「あぐっと」の支部のような組織を形成することは、本市内におきまして、女性農業者の交流ですとか、また、農業エリアにおける女性の一層の活躍の意識の改革、女性が働きやすい環境づくりや経営の発展など、本市の農業の振興に大きな効果が期待できるものだと考えておりまして、これに対し、行政といたしましても、積極的に支援を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番深瀬明理議員。
○２番（深瀬明理議員）　特にアグリウーマン塾の修了生には、ほかの女性農業者をリードし、本市の農業を支える大きな柱になっていただけると期待しておりますと、副市長よりうれしい答弁をいただきました。
　　アグリウーマン塾では、受講最終日にビジネスプランの発表があります。ビジョンどおりに進んでいる方もいれば、そうでない方もいます。
　　大事なことは、きちんと目標を立て、それに向かって行動することなのだと分かりました。きっかけさえあれば誰でも変わることができます。そのきっかけづくりの組織を、ここ東根市につくれるよう尽力してまいります。
　　次に、今年度から、本市でも東根市サポーター職員制度を導入、東根市サポーター企業の募集を開始したとの答弁でしたが、この企業の実績についてお伺いいたします。
○細矢俊博議長　東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長　お答えを申し上げます。
　　まず、日本一さくらんぼ産地サポーター事業でございますが、今年度、本市の職員で、サポーター職員制度を利用いたしました職員は、４名でございます。サポーター職員制度の利用は職員個人の意思によるものであります。ただ、制度期間内に、本市を代表とするイベントの１つでもあります、さくらんぼマラソン大会など、様々なイベントが開催されておりまして、こういった職員につきましても上司の許可の下、通常業務や体調に支障を来すことがない範囲で、制度を利用してほしいと考えているところでございます。
　　また、サポーター企業につきましては、現在１社の参加にとどまっていることもあります。ただ、従業員の副業を認めるためには、会社側といたしまして、会社の規則の見直しなどが必要となることから、まずは各企業でご検討いただきまして、次年度には多くの企業に参加いただければと思います。
　　行政として、年間を通じて企業に働きかけをしてまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番深瀬明理議員。
○２番（深瀬明理議員）　さくらんぼマラソン大会も開催されている中で、サポーター職員制度を利用していただいた職員４名の方々には、生産者を代表して御礼を申し上げます。
　　日本一さくらんぼ産地サポーター事業を開始初年度ということもあり、思うような参加数には届かなかったかもしれません。しかし、参加された職員の方々や企業様がサポーターの見本となり、その輪が広がっていくことを期待いたします。
　　最後の質問になります。さくらんぼ収穫期の労働力不足は、さくらんぼ生産量日本一を誇る本市にとって、非常に大きな問題だとのことでした。私もそう感じている生産者の１人であり、特に今シーズンは選挙準備にも重なったため、頭を抱えていました。
　　そこで、１日農業バイトアプリ「ｄａｙｗｏｒｋ」を実際に利用し、あんな便利なアプリが通信料のみで利用できるなら、もっと前から使えばよかったと強く思った次第です。
　　そこで、農林課でも「ｄａｙｗｏｒｋ」の推進と普及に努め、農協でも講習会を開いたようですが、本市における１日農業バイトアプリ「ｄａｙｗｏｒｋ」の現状についてお伺いいたします。
○細矢俊博議長　東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長　お答えを申し上げます。
　　１日農業バイトアプリ、スマートフォンのアプリでございますが、このアプリ「ｄａｙｗｏｒｋ」は、本市においても新たな労働力確保のツールとして期待をしており、令和３年度からは市報で周知を図るなど、アプリの活用を推進しているところでございます。
　　本市に所在する園地におけるバイトアプリ「ｄａｙｗｏｒｋ」の利用状況について、令和４年度は、山形県内のマッチング数、これは農家の方とアルバイトをするという方々のマッチングが成立した延べの人数でございますが、山形県内で6,685名のうち、本市では1,412名となっておりまして、山形県内市町村で最も多いマッチング数となったところでございます。
　　令和５年度も、現在の速報値でございますが、既に本市では2,613人のマッチングがあると山形県の方から伺っております。本市のさくらんぼ農家にとって労働力確保の一助になればと捉えているところでございます。
　　今後とも、労働力不足の課題を解決するツールの１つとして周知を図ってまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番深瀬明理議員。
○２番（深瀬明理議員）　今回、初めて「ｄａｙｗｏｒｋ」を利用しましたが、少し工夫するだけで、約３週間で総勢47名の方が来てくださいました。
　　仙台、岐阜、柴田町、福島と、県外からも来ていただき、皆笑顔で、また来ますとうれしい言葉をいただき、直接依頼することもできるようになりました。
　　個別に直接やり取りができたり、給与支払いのデータも管理できるなど、利点はありますが、基本的に給与が日払いという点や、働き手とのコミュニケーションに苦労したと、山形県農業労働力確保対策実施協議会が行ったアンケート資料にあります。
　　求職者の不満だった点としては、「求人募集が少ない」が58％を占めています。
　　生産者に改善してほしい点については、「勤務内容の指導方法」です。
　　求職者が「ｄａｙｗｏｒｋ」を活用して働こうと思ったきっかけについては、「収入確保」に次いで、「農業に興味があった」が34％でした。
　　以上のことを踏まえ、生産者には、ｄａｙｗｏｒｋ活用ポイントアドバイスのようなパンフレットを作成することで、紹介ページや求職者とのやり取りが改善されると思います。
　　また、さくらんぼは既にありますが、品目ごとに農作業マニュアルもあれば、さらに生産者及び求職者も利用しやすくなると考え、私からの提案といたします。
　　本市の農業における現状は、農地問題、高齢化、後継者不足と厳しい状況にありますが、今後の展開については、アグリウーマンの存在と人材確保の点において兆しが見えたように感じました。
　　農業をやるなら東根と思ってもらえるような革新的かつ優しい農業を生産者とともに目指していただきたいと要望し、私の質問を終わります。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。
　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩いたします。

　　　午後　０時０９分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○細矢俊博議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。
　　市政一般に対する質問を続けます。

　　◎植松　宏議員質問

○細矢俊博議長　11番植松　宏議員。
　　　〔11番　植松　宏議員　登壇〕
○11番（植松　宏議員）　議席番号11番植松　宏です。発言通告に基づき、２項目質問いたします。
　　はじめに、マイナンバーカードをめぐるトラブル事案についてお伺いします。
　　トラブルは、今年の３月から５月にかけ、主に首都圏でしたが、マイナカードを利用し、コンビニでの交付サービスを受けようとしたところ、全く別人の住民票や戸籍の写し、さらには、抹消済みの印鑑登録までもが誤って発行される事態が発生したということがスタートでした。
　　その後、問題化したのが、マイナ保険証の別人への紐付けです。ある方が医療機関でマイナンバーカードを提示したところ、全く知らない人の保険証と、医療情報が自分のマイナンバーカードに紐付けられていたということでした。これまでの窓口業務では考えられなかったことが、マイナンバーカードに個人情報を紐付けしたことにより、個人情報の漏えいにつながったものです。
　　これらの事態を重く見た政府の個人情報保護委員会が、デジタル庁に立入検査に入ったこともニュースになりました。政府は、11月末をめどに点検作業に入るようですが、点検が進めば、新たなトラブルがまだまだ出てくることは間違いない状況です。
　　このことは、岸田首相がデジタル社会の実現を金科玉条にマイナンバーカード取得を事実上強制し、地方自治体や関係団体を巻き込んで、半ば強引にカード普及を推し進めてきたことにより、問題が噴出していると言っても過言ではありません。
　　私は以前から、マイナンバーカードの普及には疑問があり、一般質問でも、市が率先して進めることには否定的な発言をしてきましたが、今もその考えに変わりはありません。
　　世界的に見ても、同一の個人識別番号を複数の行政機関で利用し、行政機関が持つ個人情報を１枚のカードに紐付けしようとしている国は、主要７か国で日本だけです。ドイツ、フランス、イギリスは、行政分野ごとに異なる番号を使っています。イタリアには、共通番号そのものがありません。アメリカ、カナダは、社会保障番号を利用しておりますが、マイクロチップなどは埋め込まず、紙製です。どの国も、個人情報を守る観点から取っている措置で、日本は世界の流れに逆行しています。
　　日本共産党の独自調査で、これまでに分かったマイナンバーカードの全国のトラブル事案として多いのが、本人以外の口座の登録14万件、他人の年金記録が閲覧可能となるケースが170件、マイナ保険証に他人の情報が間違って登録されたものが8,441件、医療機関でのマイナ保険証のトラブルが5,493件、以上が、現時点での主なトラブル事案と件数です。
　　まずは、本市において、このようなマイナンバーカードに関するトラブルなどはなかったでしょうか。
　　次に、政府は、来年2024年の秋に、保険証を廃止してマイナンバーカードに一本化する方針で進めているようですが、このことに対する本市の考え方についてお伺いします。
　　共同通信社が全国の市区町村長に対して実施したアンケートの調査結果が、８月上旬に地方紙にも掲載されました。この結果によると、全国で４割の首長が、保険証の廃止に延期を求めるという結果でありました。本市の回答内容についてもお伺いしたいと思います。
　　次に、猛暑が農作物に与える影響についてお伺いします。
　　今年の夏の気温は、山形県内でも連日猛暑日を記録するなど、異常という状態を超しているのではないかと思わせるほどです。国連のグテーレス事務総長は、世界気象機関の集まりの席上、地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が来たと述べ、各国政府などに気候変動対策の加速を求めたということでした。
　　地球温暖化は、既に世界中の地域の自然と社会に影響を及ぼしていることが明らかであり、我が国の農林水産業にも少なからず影響が出ていると報じられています。
　　隣の新潟県では、この夏、梅雨明けからほとんど雨が降っておらず、水田が干上がり、稲が枯れるなどの被害が出ている地区もあるようです。私の近くでも、中干しが終わって水を入れようとしたが、用水路に水が来なくて困っている。改良区にも話したが、らちが明かず、やむを得ず排水路からポンプで水を上げているという農家の方がおりました。本市の農作物への影響が懸念されます。
　　つきましては、次の項目について、本市の状況と対応についてお伺いします。
　　まずは、水稲の現時点での生育状況についてお伺いします。
　　次に、水稲への水不足などの被害が出ていないかお伺いします。
　　続きまして、水稲以外の農作物への影響はなかったでしょうか。あれば、その作物名と被害状況についてお伺いします。
　　最後に、これら農作物に対する対策について、どのようにお考えでしょうか。
　　以上４点、お伺いします。
　　これで登壇での質問とさせていただきます。
○細矢俊博議長　11番植松　宏議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　芦野副市長。
　　　〔芦野耕司副市長　登壇〕
○芦野耕司副市長　植松　宏議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、マイナンバーカードをめぐるトラブル事案についてであります。
　　今般のトラブル事案は、個人のマイナンバーに別人の情報が紐付けられ、その結果、マイナポータルを通じて、他人の情報が閲覧できる状態になるなどの問題が生じていたものであります。
　　本市におけるトラブル事案の報告についてでありますが、マイナンバーとの紐付け作業は、紐付ける情報の種類によって、国の行政機関や地方自治体、団体や本人が行うことになります。このうち、本市が行うものについては、現在のところ、紐付け誤りは確認されておらず、また市民からの連絡もないところであります。
　　次に、保険証廃止の方針に対する本市の考えについてでありますが、マイナンバーカードの健康保険証としての利用には、様々なメリットがあるものと認識をしております。
　　一方で、マイナンバー制度に対する不信感などから、多くの国民から廃止の延期や、撤回を求める声が上がっており、国民の理解を得ているとは言い難い状況にあります。
　　こうしたことから、健康保険証の廃止については、国民の理解を得るために、国において急がず、丁寧に対応していくことが重要と捉えております。
　　来年秋の健康保険証の廃止は、法律により定められておりますが、状況に応じて、これを延期することや、一旦撤回するといった柔軟な対応もあり得るのではないかと考えているところであります。
　　次に、猛暑が作物に与える影響についてのご質問にお答えをいたします。
　　今年の夏は降雨量も少なく、非常に暑い日が続いており、気象庁が発表する統計資料からも、例年に比べ気温の高い日が多く、日照時間も長くなっているものと理解しております。
　　農作物への影響につきましても、現在発表されている長期予報によると、今後も高い気温で推移することが発表されており、生産者、県、農協をはじめとする関係団体とともに、警戒を強めているところであります。
　　水稲の生育状況につきましては、現在のところ、生産者の手入れや水管理の徹底により、生育状況は順調であると伺っております。しかしながら、今後もこの高温が続く場合、コメの胴割れやコメが白濁化する白未熟粒が多く発生するなど、品質の低下したコメの増加が懸念されるところであります。
　　次に、水稲への水不足などの被害についてでありますが、東根市土地改良区の流域は、現在のところ、水量は確保できているとのことであります。
　　また、村山東根土地改良区の流域におきましても、最上川の水位が下がったことで、水量が不足している場所が一部あるものの、生産者からの要請に対して、随時対応しているなど、農業用水の安定供給が図られているところであります。
　　次に、水稲以外の農作物への影響についてでありますが、桃の「あかつき」においては、果肉に影響が出る「みつ症」が、りんごの「つがる」においては、表面に日焼けが確認をされており、その他の果樹についても、同様に果実の着色や成長、裂果の被害が想定されることから、今後、収穫期を迎える果樹について、高温による影響がどのように出てくるのかを注視してまいります。
　　次に、これらの対策についてでありますが、生産者においては、園地ごとに定期的なかん水を行うとともに、病害虫防除などの徹底した管理を行っているところであり、また、県の農業技術普及課や農協などの関係機関が、適切な情報提供と技術指導を行うなど、影響を最小限に食い止めることができるよう対応しておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　11番植松　宏議員。
○11番（植松　宏議員）　引き続き、質問席から質問を続けます。
　　はじめに、マイナンバーカードをめぐるトラブル事案から質問したいと思います。
　　内容に入る前に、現時点での本市のマイナンバーカードの普及状況について、市民生活部長にお伺いします。
　　最近のマイナンバーカードの交付率は、マイナポイント事業で大分数字が伸びたのではないかと思っておりますが、数字はどうなっているでしょうか。
○細矢俊博議長　矢萩市民生活部長。
○矢萩　宏市民生活部長　お答えいたします。
　　直近の交付率につきましては、令和５年７月末現在で79.6％であります。
　　また、マイナンバーカードについて、国ではこれまで累計の申請数と交付数が公開されておりましたが、再交付や更新、死亡や期限切れなどの枚数も含まれているため、実態により近い数字として、併せて保有枚数を公表していくこととし、本市の保有枚数率は77.1％となっております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　11番植松　宏議員。
○11番（植松　宏議員）　了解しました。
　　交付された方でも、亡くなっている方や、期限切れの方も出てくるということから、マイナカードの交付率ではなくて、現時点での保有枚数率で表すということのようですが、これによると、本市では77.1％という数字のようです。
　　地方紙の記事によりますと、７月末時点での全国の保有枚数が人口比で71％という数字が出ておりました。全国と比較しても、本市は保有率が伸びてきていると考えられます。
　　ちょうど１年前も、一般質問でこの率を質問しているんですが、そのときの市長答弁の数字は42.7％でした。ですから、ほぼ１年間で、この間マイナポイントがもらえることや、ゆくゆくは保険証も一体になるんだという宣伝もあって、加入者が一気に増えたのではないかと考えます。
　　質問に戻りますが、それでは、一旦交付を受けた方で、マイナカードをめぐる相次ぐトラブル、これが盛んにニュースになるわけですが、心配になって返納したいと申し出ている方はいないんでしょうか。
　　全国の数字はつかめていないんですが、総務省が行った抽出調査によると、横浜市での自主返納件数は５月が11件、６月が140件、７月が163件と徐々に増加しております。本市の状況はどうなっているでしょうか。
○細矢俊博議長　矢萩市民生活部長。
○矢萩　宏市民生活部長　お答えいたします。
　　現在のところ、マイナンバーカードが自主返納された件数は、１件となっております。
　　この理由としましては、マイナンバーカードに係る事務手続の煩雑さを感じたことや、マイナンバーカードを巡るトラブルの報告が全国的なニュースとして報道されたことにより、セキュリティに不安を感じたこと、また、今後の必要性を感じないとのことで、自主返納されております。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　11番植松　宏議員。
○11番（植松　宏議員）　現時点では、本市にあっては１件だけあったということで、思ったより少ないなと感じております。
　　次の質問を続けますが、問題になっている紐付けのミスについて、本市でもこれからも継続して、新規の方には同様に紐付けすることになると思いますが、どのような内容を本市としては紐付けしているのでしょうか、お伺いします。
○細矢俊博議長　佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長　お答えいたします。
　　本市が行う紐付けとして主なものを申し上げますと、予防接種情報や各種検診の情報、児童手当や母子保健に関する情報、住民税に関する情報、住民票関係の情報、障害保健福祉や生活保護に関する情報、介護保険資格・給付情報などがございます。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　11番植松　宏議員。
○11番（植松　宏議員）　今、総務部長から主なものを挙げていただいただけでも、住民票関係、障害者福祉や生活保護、住民税、予防接種情報など、すぐには覚え切れないぐらいの情報があるということがまず分かりました。
　　これが市に関する分で、本市にあっては、市が紐付けした内容での不備は認められなかったということのようであります。
　　そのほか、国や他の団体が行う紐付けもあるという副市長からの答弁でありましたが、これらの確認作業は、いつ、誰が行うことになるのでしょうか。
○細矢俊博議長　佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長　紐付けの誤りの確認作業につきましては、紐付け実施機関がそれぞれ行うこととなってございます。
　　現在、政府はマイナンバー情報の総点検を進めており、個別データの点検対象となった地方自治体は、原則として今年11月末までに点検を実施することとされております。
　　なお、個別データの点検対象となる実施機関は、マイナンバーと各種情報の紐付けの方法が不十分と判断されたもので、現在のところ、本市は点検の対象となっておりませんので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　11番植松　宏議員。
○11番（植松　宏議員）　確認作業については、紐付けを行った機関が11月末までに行うというご答弁のようです。
　　これも新聞情報によるものなんですが、国内最大の健康保険事業者で、中小企業の従業員が加入している協会けんぽという保健機関があります。ここでは加入者が約4,000万人いるそうなんですが、この加入者の１％に当たる40万人が、まだ紐付けできない状況にあるということのようです。
　　その理由は、加入者から書いてもらった住所と住民票上の住所が一致せず、マイナンバーを取り寄せることができずに、紐付け作業ができない状況だということのようです。これでは、紐付けの確認作業以前の問題もまだ残っているのではないかと懸念されます。果たして11月までに全て検証できるのでしょうか。
　　最後に、来年秋に保険証を廃止して、マイナカードと一体化することに対する市の考えをお聞きしたところ、先ほど副市長からは、マイナカードにはいろいろメリットもあるが、保険証の廃止について国民の理解を得ているとは言い難く、来年秋の廃止については、状況に応じて延期や一旦撤回するといった柔軟な対応もあり得るのではないかというご答弁をいただきました。
　　登壇でも申し述べたとおり、共同通信社のアンケート結果では、保険証の廃止に異を唱えている首長が全国では４割にも上っています。県内でも、「撤回すべき」や「延期」、「もっと国民の理解を深めるべき」と回答した首長さんは、本市も含めて、35市町村のうち21市町村が来年秋の保険証の廃止に反対しております。
　　副市長からは、できればこの声を市として上の機関にも上げていただきたい。ぜひ、保険証の廃止にストップをかけていただきたいというのが私の気持ちであります。
　　政府では、保険証に代わる資格確認書を出すとまでは言っていますが、新たな金を使うまでもなく、現行の保険証の発行を継続すれば済む話です。
　　また、医療機関で紐付けのミスの発覚も、保険証があったから分かったものがほとんどであります。医療費の負担割合のミスも保険証があれば防げます。
　　繰り返しますが、保険証の廃止は止めていただきたいと願うものです。結果的には、そうすることによって、市民の医療機関の窓口での混乱は避けられるものではないかと思います。
　　次の質問、猛暑が農作物に与える影響についてに移ります。
　　副市長答弁によりますと、水稲に関しては、現時点では生育に影響が出たかどうかの判断はできない。生育には特に問題はないと。実際の収穫時期にならないと、猛暑の影響が出たのかどうかという判断はできないというご答弁でありました。
　　かんがい用水については、関係土地改良区からの情報では、特に被害が出ているような状況は発生していないということのようであります。現に、私が登壇で紹介した近所の田んぼも、その後の水管理でどうにか持ち直したようです。
　　一方、果物についても、桃やりんごに一部障害が出ているという情報もお聞きしました。まずは、今のところ、大きな被害にはつながっていないということで、安心しているところであります。
　　今さら言うまでもないことなんですが、本市にとって、農業は市の経済を支える基幹産業の１つです。このことは市の総合計画にも記載されております。
　　これからは、私の提案となりますが、今後このような温暖化が続くことは避けられない現実かと思います。農業は自然相手の職業です。天候の変化による収量や品質への影響は避けられないものとは思います。であれば、これから環境の変化に適した新たな作目、品種の選定、これが必要となってくるのではないでしょうか。
　　市としても県や農協と協調しながら、構成的にこの辺りの視点を生かしていくべきではないかと思います。
　　あわせて、今年の異常とも言える猛暑、その生産現場に市の職員はどれくらい足を運んでいるでしょうか。それらに対する直接的な指導機関は、県の農業改良普及課や農協の営農指導機関になるとは思います。
　　しかし、市の担当部署としても、例えば、生産現場や集出荷現場に足を運んで、生産者の声を直接聞くことが大切なのではないでしょうかと思った次第です。
　　以上、私の提案として、前向きにご検討いただければ幸いです。
　　以上で、私の一般質問を終わります。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎滝口公一議員質問

○細矢俊博議長　次に、７番滝口公一議員。
　　　〔７番　滝口公一議員　登壇〕
○７番（滝口公一議員）　議席番号７番滝口公一でございます。
　　通告に基づきまして、本市における行政ＤＸの推進、また、児童生徒の運動部活動等における熱中症対策、以上、２つの項目について質問してまいります。
　　令和３年度から令和７年度までの５か年間の計画期間となっている東根市第７次行財政改革推進プランは、現在その中間地点にあります。今回は、その中の行政デジタル変革の推進について伺います。
　　携帯電話やスマートフォン、パソコンといった情報デバイスには、この20年で飛躍的な進歩を遂げてきました。モバイル化も進み、個人個人が必要なデータのやり取りを、いつでも、どこでもできる社会環境になっております。
　　国が、本腰を入れてデジタル化の推進にかじを切った要因は、やはりコロナ禍だったと思います。2020年の特別定額給付金の一律支給に手間と時間がかかり、国民から大きな非難を浴び、行政のデジタル化の遅れがあらわになってしまいました。
　　そこで、デジタルガバメント実行計画を基に、翌年からの自治体ＤＸ推進計画、2022年には、デジタル社会の実現に向けた重点計画が次々と閣議決定され、今に至っております。
　　しかしながら、事を急ぎ過ぎたせいか、厚労省が作成した新型コロナウイルス接触確認アプリ「ＣＯＣＯＡ」の運用失敗、先ほど同僚議員も一般質問でもおっしゃいましたが、マイナンバーカードに関するトラブル等、国主導のデジタル事業の信頼感はお世辞にも高いとは言えない状況です。
　　東根市第７次行財政改革推進プランが、これまでの推進プランと大きく違う点は、デジタル技術の積極的活用にあります。自治体ＤＸ推進計画を基に、本市の第７次行財政改革推進プランが進められていると思いますが、中間地点である、現在の取組状況はどうなっているのか。
　　また、マイナンバーカードに関するトラブル等が、本市の推進プランにおける行政ＤＸに及ぼす影響について伺います。
　　続きまして、児童生徒の運動部活動等における熱中症対策について伺います。
　　気候変動の影響によるものなのか、今年は７月下旬から猛暑が続き、８月の平均気温は、山形県内全ての観測地点で史上最高を記録するという、最も暑い夏となっています。
　　県発表の、今年５月１日から８月27日までの、熱中症による救急搬送人数は912人で、集計を始めた2015年以降、過去最多となりました。国内各地でも過酷な気象状況が続く中、児童生徒が熱中症の疑いで搬送され、死亡に至る痛ましい事故が相次いで発生しております。
　　７月28日に、米沢市の中学校に通う女子生徒が、部活帰りに熱中症と見られる症状で病院に搬送後、死亡したケースは、全国に波紋を投げかけました。
　　毎年夏が近づくと、教育機関において、熱中症の危険性と対処について、注意喚起と通知が飛び交うわけですが、残念ながら熱中症事故は後を絶ちません。
　　そこで、教育長に伺います。
　　米沢市で発生した事案を受けて、本市はどのような対応・対策を取ったのでしょうか。
　　また、夏場の運動や部活動に関する今後の課題について見解を伺います。
　　以上、登壇での質問を終わります。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　芦野副市長。
　　　〔芦野耕司副市長　登壇〕
○芦野耕司副市長　滝口公一議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、行政ＤＸの推進についてであります。
　　東根市第７次行財政改革推進プランにおける行政ＤＸの取組状況についてでありますが、同プランには、デジタル化に向けた環境整備、基幹系情報システムの標準化による効率化の推進、デジタル技術の活用による利便性の向上や業務効率化の推進、及び教育ＩＣＴ環境の充実の４つの推進項目を掲げているところであります。
　　これら推進項目に基づく主な取組の状況を申し上げますと、書面規制、押印、対面規制の見直しに関しましては、令和３年10月に、法的に必要なものなどを除き、全ての書類の押印を省略できるよう見直しを行っております。
　　また、ＡＩ・ＲＰＡなどの活用に向けた検討に関しましては、令和４年度にＡＩ－ＯＣＲ、令和５年度にＡＩ文字起こし支援ツールを導入するなど、庁内において活用しているところであります。
　　さらにＩＣＴ１人１台端末を活用した学びの充実に関しましては、年々その活用の幅を広げ、今年度は小・中学校の全ての普通教室に電子黒板を整備することとしております。このほか、システム標準化への対応をはじめとして、実施を目指して現在取組中の項目もありますが、全体的には、おおむね計画どおりに進んでいるところであります。
　　次に、マイナンバーカードに関するトラブル等が、本市の推進プランにおける行政ＤＸに及ぼす影響についてでありますが、システムの標準化など、国が主導する行政デジタル変革に、これらのトラブル等に起因した変更がある場合には、各自治体への影響が生じる可能性もありますが、こうしたもの以外は、現在のところ、本市への影響はないものと捉えております。
　　しかしながら、マイナンバー制度に対する不信感が高まれば、政府が掲げる、デジタル社会の実現に影響を及ぼすことも想定されることから、国民の理解を得られるよう、しっかりとした対応を望むところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　次に、教育長に答弁を求めます。
　　半田教育長。
　　　〔半田　博教育長　登壇〕
○半田　博教育長　私からは、児童生徒の運動部活動等における熱中症対策についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、７月28日に米沢市で発生した事案を受けての本市の対応についてでありますが、７月29日に、県から緊急に発出された注意喚起を促すメールを各学校に通知するとともに、７月30日に、東根市教育委員会として、県に先んじて、「熱中症警戒アラートが発表されたら部活動を中止する」、「部活動等の実施は熱中症指数を根拠に判断する」との内容を各学校に通知しております。
　　また、県からの通知を受け、部活動等の活動に当たっての留意事項を示し、熱中症事故防止の徹底を図っております。
　　具体的には、県内に熱中症警戒アラートが発表された場合、または暑さ指数が31度以上の場合の部活動等については、原則、活動を中止すること。暑さ指数が31度未満であっても、個々の児童生徒の健康観察を行った上で、活動への参加の可否を判断するとともに、こまめな水分・塩分補給や休憩の取得など、健康管理を徹底することであります。
　　くわえて、活動後は、クーリングダウンにより体調を整えることや、児童生徒の体調を確認の上、必要に応じて保護者に送迎を依頼するなど、下校時の対応についても徹底するよう通知をしております。
　　さらには、８月24日に、山形市内の中学校で、体育祭の練習中に熱中症の症状で生徒が搬送された事案を受け、オンラインによる緊急会議が開催されたところであります。
　　市教育委員会では、各学校に改めて、熱中症事故防止に万全を期すよう依頼するとともに、児童生徒の命を最優先し、教育課程・計画を躊躇なく変更、または中止することを求めたところであります。
　　これを踏まえ、各学校では、環境省や気象庁の発表する熱中症情報、及び暑さ指数の測定を行いながら、活動の可否を判断しており、市教育委員会においては、８月２日に開催を予定していたイングリッシュキャンプを、熱中症警戒アラートが発表されたこと、下校時の熱中症対策が万全でなかったことから、中止の判断をしたところであります。
　　次に、夏場の運動や部活動に関する今後の課題についてでありますが、まずは、気温が高い中での大会が、暑さ指数によって開催ができない状況になると想定されることから、開催日の在り方を大会事務局と協議していく必要があります。
　　また、夏場は、新人戦に向けた練習が中心となりますので、体格が発達途上の中学１・２年生の健康に留意した練習内容としていく必要があります。
　　熱中症を予防するためには、暑さに体が慣れていくことが大事であるとされており、児童生徒の健康状態を、より丁寧に把握して活動するよう指導することとしています。
　　さらに、部活動の地域移行の中でも、熱中症対策について検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員）　質問席から続けさせていただきます。
　　まず、副市長からご答弁いただきました推進プランにおける行政ＤＸの取組状況ですが、大きく４つの推進項目があり、おおむね計画どおりに進んでいるとのこと、承知いたしました。
　　特に、教育ＩＣＴ環境の充実に関しては、１人１台端末が早期に配備終了し、さらには、今年度、全ての普通教室に電子黒板が整備される件は、我々市議会議員も強く望んでいたことなので、大変喜ばしく思っております。
　　２つ目の本市推進プランに及ぼす影響についてのご答弁ですが、基幹系情報システムの標準化による効率化の推進、及びシステム標準化への対応に直接影響がある部分で、国主導で進んでいることから、これについては、国の進捗状況を見守っていきたいと思います。
　　最近、書かない窓口という言葉をよく耳にするようになりました。書かない窓口とは、住民が申請書に記入することなく、住民票などの交付が１か所で受けられる、ワンストップ窓口の１つであります。
　　手続の流れを申し上げますと、窓口で職員が来庁者から本人確認や申請に必要な情報を聞き取り、窓口支援システムに入力することによって、あらかじめ必要事項が印字された申請書を印刷します。あとは、本人がその申請書を確認して、署名するだけで完了するため、窓口での申請書記入の負担が軽減されます。
　　対象となる手続は、住民票、戸籍謄抄本、印鑑登録証明、課税証明、住民異動届、転入・転出・転居、世帯変更、印鑑登録、死亡届など、自治体によって様々なものがあるようですが、近隣の自治体でも取り組んでいるところがございます。
　　このような、市民に大きなメリットのある書かない窓口、本市でも導入の予定はあるのでしょうか、見解をお聞きします。
○細矢俊博議長　佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長　お答えをいたします。
　　書かない窓口につきまして、本市におきましては、令和２年２月から、マイナンバーカードを利用しました各種証明等のコンビニ交付サービスを開始しており、併せまして、庁舎内にキオスク端末を設置しておりまして、申請書類の記入を不要とする窓口サービスを実施しているところでございます。
　　近年、先進自治体におきましては、これに、待たない、回らないを加えた窓口業務改革が進められておりますが、これらを実現するには、システム改修のほか、業務内容や人員配置の見直し、庁内のレイアウトの変更などが必要となることが想定されます。
　　これらを踏まえまして、市では現在、今後どのような形で窓口業務改革に取り組むべきか、専門家からの助言をいただいているほか、他市の取組の視察などを行い、調査研究しているところでございます。
　　市民サービスの向上と業務の効率化につながるよう、本市にあった形での実現を図りたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員）　ただ今、総務部長からご答弁いただきました、マイナンバーカード利用に限った交付サービスとして、書かない窓口の一部を既に実施しているということでございます。
　　本市の検討では、書かない窓口からさらに一歩進んだ、書かない、待たない、回らない、いわゆるワンストップ窓口について、調査研究の段階であるとの理解でよろしいですね。
　　最近はそれに、行かないまでつく場合があるという情報もありますが、行かないと、市庁舎自体も要らなくなるのではないかなと、究極の、本当のワンストップになるかもしれません。
　　ワンストップ窓口の導入については、多くの自治体がその必要性を認めておりますが、システム改修やその他で、やはり先ほどのご説明にもありましたが、多額の費用が必要となることから、導入に至っていないところが、全国の自治体の７割から８割ぐらいだと聞いております。
　　国は、自治体窓口ＤＸＳａａＳというガバメントクラウド上のアプリケーションを提供しております。最近始めたことなんですが、これに参加希望の自治体は、利用料金を支払い、導入するのですが、その利用料金もデジ田交付金で賄える場合もあるようなので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
　　デジタル庁は、地方自治体窓口での誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化の実現を目指すとしております。
　　やはりデジタル弱者、デジタルディバイドと呼ばれる人たち、こういう人を決して見放さないということだと思いますので、我々のような、多少操作に慣れた人は、こういったワンストップ窓口というのは非常に便利でいいなと、直感的に操作できると思うんですが、ご高齢の方、障害を持つ方、そういった方には、やはり最初に、例えば病院の窓口のように、最初の総合受付のように、うまく操作できない方、知識のない方に優しく説明をする、そういったやはり人の手が必要なのではないでしょうか。
　　先ほどのワンストップ窓口というのは、誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化の中では、やはり避けては通れない導入事項ではあると思うのですが、このデジタル化の恩恵を一番受けなければならない人というのは、やはりデジタル化を一番知らない人だと思われます。高齢者、または障害を持つ方、そういった方にこそ、このデジタルの恩恵というのは、大きく受けなければならないと思います。
　　ぜひとも書かない窓口、待たない窓口、回らない窓口、これを逆にすると、書かなくてはいけない、待たされる、回らされる、本当に嫌なことばかりになります。これが一挙に解消すれば、住民のサービス向上として、これほど満足感を得るものはないのではないでしょうか。まず、ワンストップ窓口に対しても、ぜひとも前向きな検討をお願いしたいと思います。
　　次に、教育長からお答えいただいた熱中症事故を受けての本市の対応ですが、米沢市の事故翌日、７月29日は、土曜日でございました。県からの緊急メールを各学校に通知し、翌30日、日曜日、東根市教育委員会が、独自で部活動する・しないの判断根拠についての通知をしたということですが、国・県の通知を待たずに、迅速に現場へ市教委の具体的な考えを示したと。これは評価に値すると私は思います。
　　文部科学省は、翌日の31日月曜日、スポーツ庁と連名で、全国の教育委員会などに熱中症対策の徹底を呼びかける通知を出し、山形県はそれを受けて、８月２日に熱中症事故防止の徹底についての通知を出しました。東根市教育委員会独自の通達から３日後のことでございます。
　　児童生徒の命に関わることですので、県にはもっと緊迫感を持って対処してほしいと思ったところでございます。
　　夏場の運動や部活動に関する今後の課題についてのご答弁では、大会日の在り方をはじめ、部活動改革を絡めた検討の必要性を伺いました。児童生徒の命を第一に協議、検討を重ねていただきたいと思います。
　　死亡事故を受けての対応に戻りますが、通知さえ出せばよいということではなく、現場が通知に対応しているのかが重要です。
　　北海道の例を挙げますと、今年５月12日から８月21日までに、各学校に熱中症関連の通知が７回出されておりまして、７回目の８月21日は、夏休み明けに向けて、北海道教育長から、熱中症事故の未然防止に向けた対策の一層の充実についてというタイトルで、関係各所に出されました。
　　しかしながら、その翌日に、北海道伊達市におきまして、小学校２年生の児童が体育授業後に倒れ、後に亡くなりました。この日は統計を始めて以来一番の暑さという状況でした。
　　暑さ指数等により危険度を把握して、活動実施の可否を判断せよとの記述が通知にはありましたが、それが活かされなかった。暑さ指数計での測定もしていなかったようです。
　　米沢市の事案でも、測定器が１台あっても、測定しておりませんでした。
　　県教育委員会は事故を受けて、熱中症の危険度を示す暑さ指数が31以上なら部活動を原則中止としていますが、暑さ指数を測る測定器の本市小・中学校への配備状況はどうなっているのか、伺います。
○細矢俊博議長　安達教育次長。
○安達利也教育次長　お答えをいたします。
　　小学校は２台から５台、中学校は３台から９台を各校に配備をしています。少ない配備台数の学校でも適切に暑さ指数を測定し、活動の可否の判断をしているところでございます。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員）　次長のご説明で、各小・中学校に少なくとも２台以上備えていること、また適切に測定していることを承知いたしました。
　　ここでお断りしますが、私の質問に出てくる暑さ指数にも単位がございまして、これが気温と同じく℃であることから、混同を避けるために、暑さ指数は数字のみの表現とさせていただきます。
　　質問を続けます。
　　暑さ指数が31以上なら部活動を原則中止としていますが、原則というだけありまして、例外としてどのような条件が考えられるのか、市教委の認識を伺います。
○細矢俊博議長　安達教育次長。
○安達利也教育次長　お答えいたします。
　　冷房の設備がある場所での活動や、激しい運動ではないこと、下校時に保護者の送迎があることなど、熱中症対策が取られている場合は、実施も可能と考えているところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員）　今年に限らず、児童生徒の死亡事案が起きて、国県からの通知が来て、注意喚起されているにもかかわらず、熱中症の事例が絶えないのはなぜなんでしょう。
　　北海道伊達市の小学校の事案から僅か２日後に、山形市の中学校で、体育祭の練習中に13人が救急車で搬送されております。
　　私は、理由の１つに、体育や部活動の実施基準として、ガイドラインや通知の文言に曖昧な部分があり、結局は教育現場の判断に委ねられているからではないかと思っております。
　　これは三重県教委の例ですが、８月４日に、熱中症による事故防止対策の強化を求める通知を出しております。暑さ指数に基づく対応について、最も厳しい警戒区分に当たる「危険」では、従来運動は原則禁止としていましたが、この原則の文字を削除して、運動は禁止に、「厳重警戒」の区分では、激しい運動は中止になっていたものを、必要に応じて運動は中止に変更しております。
　　原則と激しい、捉えようによってはどちらとも取れる、何が激しいのか、激しくないのかというのは、やはり人それぞれに強度というものが違いますから、曖昧さを消していこうという三重県教委の判断だと思われます。こうすることで現場の判断が速く、負担も軽くなっているのではないでしょうか。
　　管轄は変わりますが、学校だけではなく、小学生児童にも、市内スポーツ少年団に入って活動している子どもたちが多くおります。市内スポーツ少年団に対し熱中症事故防止のため、どのような対応を行ったか、お聞きします。
○細矢俊博議長　安達教育次長。
○安達利也教育次長　お答えいたします。
　　県スポーツ保健課及び県スポーツ少年団本部からの通知を受けまして、８月２日に、スポーツ活動における熱中症事故防止の徹底を図るよう、市内全てのスポーツ少年団に対しまして、注意喚起を行ったところです。
　　しかしながら、その後も移動時を含めた熱中症被害が県内で継続して多数発生したことから、市の部活動方針や、環境省が発表する熱中症警戒アラート、暑さ指数を十分に考慮した適切な活動となるよう、８月９日と28日に再度、市内の全てのスポーツ少年団に対しまして、注意喚起を行ったところであります。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員）　市内スポーツ少年団に対しても、小・中学校と同じように注意喚起を行ったということでございます。
　　実際のところ、スポーツ少年団には先生方はおりません。指導者、あと保護者が周りで見守るという形であるからなのでしょうか。８月26日の土曜日、この日もアラートが出ておりましたが、複数のスポーツ少年団の活動が見受けられたというのは事実でございます。細心の注意を払いながらの活動だと信じたいところでございます。
　　同様に、市内スポーツ施設の利用者への対応はどうだったでしょうか。
○細矢俊博議長　安達教育次長。
○安達利也教育次長　お答えいたします。
　　市内スポーツ施設の指定管理者に、暑さ指数計を各２台配付しまして、定期的な計測と施設利用者への情報提供を行うなど、スポーツ活動における事故防止のための注意喚起を行っているところであります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員）　承知しました。
　　最後の質問となりますが、夏場のスポーツ大会等の開催時期について、見直し等を行う予定はあるでしょうか。
○細矢俊博議長　安達教育次長。
○安達利也教育次長　お答えいたします。
　　市指定管理事業であります「チェリーカップ第30回東日本小学生ハンドボール大会」につきましては、今般の熱中症被害が多数発生している状況に鑑みまして、８月24日から26日にかけて開催予定であったこの大会を、11月24日から26日と、日程を延期する措置を行っております。
　　その他の指定管理事業につきましても、暑さ指数を随時確認の上、活動の可否を判断することとし、水分補給の喚起や適切な休憩時間を確保するなど、熱中症事故防止の取組を徹底してまいりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番滝口公一議員。
○７番（滝口公一議員）　承知いたしました。
　　市内小・中学校、８月末から９月上旬を運動会・体育祭を予定していたところは、全て延期になったということをお聞きしました。これは適切な判断だと思います。この暑さ、９月の今週いっぱいは間違いなく続くということでございますので、私も見に行きたいと思っておりましたが、見ている方もつらいと思います。
　　これまでやってきて、問題がなかったから大丈夫だろうといったことが通用しない気候環境に変わっております。従来にない、大胆な学校現場でのカリキュラム・行事の変更や校則の見直しを前向きに検討していただき、何よりも命を最優先にして、より柔軟な対応をお願いしたいと思います。
　　以上で、私の質問を終わります。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○細矢俊博議長　以上で本日の日程は、全部終了しました。
　　本日はこれで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時０６分　散　会