令和５年６月１日 午前１０時００分 開 議
髙 橋 光 男 議長 原 田 利 光 副議長
◎出席議員（１６名）
１番 福 永 邦 幸 議員 ２番
３番 ４番 滝 口 公 一 議員
５番 元 木 十 四 男 議員 ６番 東 海 林 克 彦 議員
７番 三 宅 一 人 議員 ８番 植 松 宏 議員
９番 片 桐 勝 寿 議員 １０番 山 科 幸 子 議員
１１番 高 橋 鉄 夫 議員 １２番 河 村 豊 議員
１３番 細 矢 俊 博 議員 １４番 浅 野 目 幸 一 議員
１５番 佐 藤 直 議員 １６番 清 野 忠 利 議員
１７番 原 田 利 光 議員 １８番 髙 橋 光 男 議員
◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
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土 田 正 剛
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市 長
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半 田 博
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教 育 長
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武 田 庄 一
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選挙管理委員会
委 員 長
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古 谷 利 明
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代表監査委員
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菅 原 繁 治
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農業委員会会長
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芦 野 耕 司
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副 市 長
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佐 藤 慎 司
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総 務 部 長
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矢 萩 宏
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市民生活部長
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岡 田 光 弘
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健康福祉部長
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東海林 浩 司
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経 済 部 長
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深 瀬 弘 之
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建 設 部 長
兼上下水道部長
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牧 野 美和子
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会計管理者
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安 達 好 浩
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消 防 長
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安 達 利 也
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教 育 次 長
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青 柳 昇
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総合政策課長
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本 間 和 史
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庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
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間木野 教 子
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財 政 課 長
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伊 藤 亨
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監 査 委 員
事 務 局 長
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岡 田 正 樹
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農 業 委 員 会
事 務 局 長
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◎事務局職員出席者職氏名
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鈴 木 敬 一
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事 務 局 長
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高 橋 真伊子
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事務局長補佐
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森 谷 賢 司
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議事係長
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太 田 雅 美
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副 主 任
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井 上 雄 貴
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副 主 任
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斎 藤 直 子
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兼 務 書 記
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辻 村 充
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兼 務 書 記
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◎議 事 日 程
議事日程第２号
令和５年６月１日（木） 午前１０時 開 議
日程第 １ 市政一般に対する質問
１ ５番 元 木 十四男
２ １０番 山 科 幸 子
３ ８番 植 松 宏
４ １２番 河 村 豊
５ ９番 片 桐 勝 寿
６ １番 福 永 邦 幸
（散 会）
◎本日の会議に付した事件
議事日程第２号に同じ。
令和５年東根市議会第２回定例会一般質問発言通告書
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番 号
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質 問 者
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質 問 事 項
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質 問 要 旨
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答 弁 者
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１
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元木十四男
議 員
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１．文化財の保存・継承について
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１．文化財は、その所有者や代表者によって引き継がれているが、高齢化や生活形態の変化、新型コロナウイルスの影響等により、その保存・継承が途切れるケースが全国的に見受けられる。本市においても多くの文化財が存在しており、文化財の所有者や代表者と市が連携しながら保存・継承すべきと考える。
そこで、次のことについて伺う。
（１）本市文化財の指定状況について
（２）本市文化財に対する支援について
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教 育 長
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２．東根市スポーツ推進計画について
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１．本市のスポーツ推進計画は、策定から10年目を迎え、今年度は、新たな計画を策定する年である。
そこで、次のことについて伺う。
（１）現計画の検証について
（２）次期計画の方向性について
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教 育 長
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２
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山科 幸子
議 員
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１．交通政策について
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１．交通政策は、将来を見据え、福祉の観点はもちろんのこと、都市計画や観光、小規模店舗を守るといった産業振興など、まち・ひと・しごとをつくる総合的な観点で、各部署を横断的に充実整備すべきものである。
今後、急速に進む人口減少や少子高齢化への対応が急務となっているが、課題が顕在化しているのが住民の移動手段の確保である。
そこで、次の点について伺う。
（１）市民の移動手段の確保について
１）地域公共交通計画の策定について
２）交通弱者の交通手段の確保について
３）神町西地区の歩行者の利便性確保について
（２）道の駅整備に伴う交通網について
１）基本計画における整備内容について
２）交通量と観光客急増で発生する「オーバーツーリズム」が懸念されるが、地域住民の暮らしに与える影響とその対策はどうか。
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市 長
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３
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植松 宏
議 員
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１．家庭ごみの収集所について
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１．市内におけるごみ収集所の形態は場所によりまちまちであるが、地域自治会に任せきりになっていないか。今後、高齢化社会を迎えるにあたり、お年寄りも出しやすいごみ収集所にするべきではないか。
以下の内容について本市の対応を伺う。
（１）ごみ収集所の個所数及びその管理の実態は。
（２）ごみ収集所の設置基準はあるのか。
（３）高齢者のみの世帯でごみ出しの現状は如何に。
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市 長
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２．新型コロナウイルス感染症の今後の扱いについて
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１．法律上の扱いが５類に移行したが、ウイルスがなくなったわけではなく、流行が今後も繰り返すことは間違いないと思われる。いかに共生するかが今後のカギとなるが、現時点で、この度のコロナ禍の中間集約をするべきと考えるが如何か。
（１）今後のワクチン接種の予定は。
（２）新型コロナウイルス感染症を発症した場合の受診方法は。
（３）集団接種会場の扱いは。
（４）５類移行に伴う診療費の負担について
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市 長
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３．学校給食費の無償化について
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１．物価高騰の中で、子育て世帯の家計を応援する学校給食費の無償化を行う自治体が全国に広がっている。山形県内でも寒河江市をはじめ、８市町村で今年度から無償化に踏み切っているが本市の対応について伺う。
（１）物価高騰下での学校給食の現状について
（２）学校給食費の単価及び保護者の月当たりの負担額は。
（３）学校給食費の未納・滞納者数及び費用の回収状況について
（４）義務教育は無償とするという憲法の観点からも学校給食費は無償とするべきではないか。
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教 育 長
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４
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河村 豊
議 員
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１．第２期東根市総合戦略について
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１．策定から２年経過した現状と課題を伺う。
（１）防災体制などの充実・強化と人材育成について
（２）地域に根差した公園整備について
（３）地域おこし協力隊制度について
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市 長
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５
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片桐 勝寿
議 員
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１．不登校児童生徒の現状と支援について
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１．昨年10月に文部科学省が公表した「令和３年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小中学校の長期欠席者のうち不登校児童生徒数は244,940人で、前年度調査の196,127人を大きく上回り９年連続で増加し、過去最多となった。このことを受け文部科学省では、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」（COCOLOプラン）を取りまとめ、不登校対策の速やかな推進を呼びかけた。
そこで、本市の不登校児童生徒の現状と支援について伺う。
（１）本市の不登校の児童生徒の現状について
（２）本市の不登校児童生徒が不登校になった要因について
（３）学校以外の学習活動での指導要録上の出席扱いについて
（４）本市のICTを活用したオンライン授業の現状はどうなっているか。また、オンライン授業やICT等を活用した学習活動を指導要録上出席として扱っているか。扱っていないとすればなぜか。
（５）本市の不登校児童生徒の進学について、現状はどうか。また、どのような課題があるか。
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教 育 長
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６
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福永 邦幸
議 員
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１．農福連携の推進に係る現状と課題について
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１．農福連携が注目されるようになった背景には、2016年に閣議決定した「ニッポン一億総活躍プラン」に障がい者や高齢者が最大限活躍できる環境整備の一環として「農福連携」が盛り込まれて以来、全国的にも広がりを見せている。
また、2019年に打ち出された「農福連携推進ビジョン」では、より世間に広げていく具体策が打ち出されている。本市の基幹産業である果樹を中心とした農業分野において、障がい者就労支援の現状や農福連携を推進するにあたっての課題、今後の展望について伺う。
（１）本市における障がい者就労支援の現状について
（２）農福連携における課題と展望について
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市 長
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◎開 議
○髙橋光男議長 皆さん、おはようございます。
本日の会議に欠席及び遅刻の届出はありません。したがいまして、出席議員の数は16名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。
◎市政一般に対する質問
○髙橋光男議長 日程第１ 市政一般に対する質問を行います。質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。
◎元木十四男議員質問
○髙橋光男議長 はじめに、５番元木十四男議員。
〔５番 元木十四男議員 登壇〕
○５番（元木十四男議員） おはようございます。議席番号５番元木十四男でございます。
議長の許可をいただきましたので、先に通告しておりました大きな項目２つにつきまして、順次一般質問をさせていただきます。
最初に、文化財の保存・継承についてであります。
我が東根市には、豊かな自然の中で悠久の歳月をかけて育まれ、受け継がれてきた貴重な文化財が数多く残されております。それらは、有形・無形にかかわらず市民の財産であり、東根市の宝であります。その文化財を未来に伝え、また市民の皆様に関心を持っていただくことは、本市としても大きな責務であると考えます。
第５次東根市総合計画の「心豊かな人を育てる 教育と文化のまち」第５節において、「文化財・伝統芸能・伝承文化の保護継承」の中に「市指定の文化財・史跡・天然記念物などは、市民共通の宝であり、ひがしねを象徴するものとして守り伝える必要があるほか、歴史と文化が香る風格あるまちづくりへの活用も期待されます」と掲げられております。
また、国指定特別天然記念物、東根のシンボルとも言える「東根の大ケヤキ」や、県指定天然記念物「カクレトミヨ生息地」は地域住民の誇りであり、児童・生徒にとっては生きた教材です。
芸術・文化の拠点として開設したまなびあテラス、東の杜は、市民はもちろん子どもたち、市外の方にも本市の歴史や文化財に関心を持ってもらう絶好の施設であると思います。
そこでお伺いいたします。
本市における国・県・市指定の文化財の状況についてお聞きします。
２問目として、それらの本市文化財に対する支援はどうなのか伺います。
次に、大きな項目の２番目として、本市のスポーツ推進計画について伺います。
スポーツは人生を豊かにし、人を幸せにするとともに、地域を活性化させる大きな可能性を秘めています。スポーツを通して人は自らの体を鍛え、健康を保持・増進させ、互いに感動を共有するとともに、交流を深め合うことができます。
また、スポーツは青少年期における心身の健全な発達に大きく寄与するとともに、社会や経済に活力を与えるとも言われております。
東根市スポーツ推進計画は、アンケート等に基づく現況の分析や課題の抽出を行い、効果的かつ具体的な実施策を明らかにし、スポーツに関する施策を総合的に推進するための指針として平成26年３月に策定されました。
生涯スポーツの振興、競技スポーツの推進、学校体育・学校スポーツの充実を３本の柱と位置付けました。さらに、市民へのアンケート結果を基に、スポーツ施設の整備充実を加え、東根市スポーツ推進計画が策定されました。
その後、推進計画中に、平成30年度には、本県を含む南東北を会場とする全国高等学校総合体育大会、いわゆるインターハイが開催され、当時山形中央高校２年生の長瀞出身、青野朱李さんが200ｍで優勝するなど、本市出身の選手の活躍が話題となりました。
また、昨年の四国インターハイでは、高崎出身の清野康介くんがやり投げで日本一に輝くなど、本市出身の競技スポーツのレベルの高さをうかがい知ることができます。
さらには、2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催され、日本人オリンピアン、パラリンピアンのメダルラッシュに日本国中が沸いたことは記憶に新しいところであります。
本市スポーツ推進計画が策定されてから、10年目を迎えました。その10年の間、様々なことがありました。（仮称）大森山クロスカントリーコースの整備をはじめ、中央運動公園のオープン、グラウンドゴルフ場の整備、さらには体育施設の老朽化など、そして、今年度は新たな計画を策定する年であることから、現計画の検証について、２つ目として、次期計画の方向性についてお伺いをして登壇での質問といたします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員の質問に対し答弁を求めます。
半田教育長。
〔半田 博教育長 登壇〕
○半田 博教育長 元木十四男議員の質問にお答えをいたします。
はじめに、文化財の保存・継承についてであります。
本市における文化財の指定状況でありますが、国指定３件、県指定７件、市指定につきましては、有形文化財21件、無形民俗文化財６件、史跡名勝天然記念物４件で合計41件となっております。
最近の指定状況につきましては、市指定有形文化財「長瀞小学校の想画集」について、令和４年４月１日付けで120点が追加され、合計1,045点となったほか、県指定史跡名勝天然記念物「イバラトミヨ生息地」について、小見川に生息するイバラトミヨが地域固有種としてカクレトミヨに命名されたことから、名称についても同様に令和５年３月16日付で「カクレトミヨ生息地」に変更されております。
次に、文化財に対する本市の支援についてでありますが、文化財保存協力報償を保存団体に交付しているほか、東根市指定文化財保護事業費補助金を必要に応じて交付しております。
この補助金は、文化財の保存・修理に多額の経費を要する場合、その経費の一部を補助金として交付するものであります。
直近の実績といたしましては、令和４年２月に市指定史跡名勝天然記念物である「里見景佐の御霊屋」の屋根が、積雪と強風の影響で落下した事案が発生し、その修復に要した経費の一部を補助金として交付したところであります。
昨今は、新型コロナウイルスの感染拡大により、多くのイベント等が中止に追い込まれ、本市の文化財を披露する場につきましても大幅に減少しておりましたが、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が５類に引き下げられたことにより、今後は、各地で様々なイベントが再開するものと捉えております。
貴重な文化財に触れる機会を設けることは、保存・継承に対する重要な支援策の１つでありますので、実行委員会を組織し、実施しているＬｏｏｋｆｏｒ伝承文化や、生涯学習フェスティバルをはじめ、教育委員会が所管する各種事業やイベント等につきましても、順次、再開してまいります。
次に、東根市スポーツ推進計画についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、現計画の検証についてでありますが、現計画においては、「ひとりひとりが輝く生涯スポーツのまち“ひがしね”の実現」を基本理念に掲げ、市民の誰もが、いつでも、どこでも、気軽にスポーツに親しみ、日常生活の一部として取り組めるようなスポーツ環境の構築を推進してまいりました。
特に、総合型地域スポーツクラブ「マイ・スポーツひがしね」では、幼児から高齢者まで幅広い世代の市民が、気軽にスポーツを楽しめる教室を多数開催し、市民のニーズに応じて参加しやすいコースを設定するなど、工夫を重ねながら、スポーツに親しむ機会を提供してまいりました。
また、現計画中に整備された東根市中央運動公園では、スポーツ専門の民間企業を含む指定管理者の強みを生かし、スポーツを通じた健康づくりや、介護予防に関する事業を積極的に展開するなど、本市の生涯スポーツの推進と賑わいを創出する交流の場としての機能を果たしております。
さらに、多くの市民が取り組んでいるランニングなどを後押しするため、現計画において整備検討と位置付けられた専用コースに関しましては、現在、大森山公園内においてクロスカントリーコースの整備を進めているところであります。
一方で、体育施設の中でも、屋内施設については、令和３年に策定した社会体育施設長寿命化計画のもと、計画的に整備を進めておりますが、屋外施設の整備方法については、今後の課題として捉えているところであります。
次に、新たな計画の方向性についてでありますが、国や県の計画及び第５次東根市総合計画との整合性を図りながら、部活動の地域移行に伴う子どもたちのスポーツ環境の構築や、屋外体育施設の整備方針等を新たに取り入れるとともに、共生社会やカーボンニュートラル、ＤＸ等の考え方につきましても積極的に反映させてまいります。
また、新たな計画においても、市民へのアンケート調査を実施し、本市のスポーツにおける現状と課題を分析するなど、市民のニーズを十分考慮した内容となるよう計画を策定してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） ２問目以降につきましては、質問席から順次質問してまいります。
国・県・市指定の文化財は、合わせて41件であるということでありました。昨年、山形大学から帰ってきた長瀞小学校の想画120点が新たに追加され、1,045点が市指定文化財に認定されたということであります。
また、昨年７月に、市の魚に制定されたカクレトミヨですが、これまでイバラトミヨ生息地とされていたものが、カクレトミヨ生息地として県指定史跡名勝天然記念物に本年３月に名称変更されたということでありました。昨年のカクレトミヨの個体数調査では、推定個体数として1,820匹に推定されるなど、一時期２桁台まで減った個体数を、ここまで回復させる地道な保護活動をしている、カクレトミヨを守る会の方をはじめとする地元の皆さんに敬意を表するところであります。
支援につきましては、文化財保存協力報償を保存団体に交付しているということでありました。
また、東根市指定文化財保護事業補助金を、元禄５年に建てられた、市内で最も古い木造建造物の１つであり、歴史的価値ある８代目東根城主里見景佐公を祭る、御霊屋の修復工事に要した経費の一部を補助金として交付されたことは、文化財の保存・継承についても大変有意義なものであったと理解をいたしております。
新型コロナウイルスの感染拡大により、様々なイベントが中止に追い込まれ、本市の文化財を披露する場が大幅に減少しましたが、それでは、市指定無形民俗文化財の奉納や実施状況についてお伺いをいたします。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、披露する機会が大きく制限されてきたことから、市指定無形民俗文化財の奉納や披露につきましては、ほとんどの団体が中止または規模を縮小しての開催を余儀なくされてきたところであります。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 長瀞地区の猪子踊りは、今年４月９日の日枝神社の祭典の日に、実に４年ぶりに地区内７か所を巡り披露、そして最後には日枝神社に12演目全てを奉納いたしました。
私も長瀞猪子踊りの踊り手として参加いたしましたが、久しぶりの開催ということもあって、例年になく、大勢の観客に集まっていただき、そこで披露することは保存会としても、踊り手としても非常にモチベーションが上がりましたし、大変勇気づけられました。
また、遠くは秋田県や岩手県からもわざわざ見学にいらっしゃった方もおり、県内外にＰＲ効果もあったのではないかなと思っております。
足を運んでいただいたことは大変ありがたく、文化財の持つ力というものはすごいなと思ったところであります。それと同時に、地元の無形民俗文化財に関わるものとして、長瀞猪子踊りの保存・継承をしっかりとやっていかなければいけないなという思いを新たにしたところであります。
それでは、市指定無形民俗文化財の保存団体からは、どのような要望があるのかお聞きいたします。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 コロナ禍の影響もありまして、発表の機会が減ってしまったという声や、少子高齢化による担い手の減少を懸念する声などが聞かれたところであります。今後、コロナ前の生活に徐々に戻りつつある中で、再開の状況を見守っていきたいと考えております。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 先ほどの教育長答弁の中にもありましたが、Ｌｏｏｋｆｏｒ伝承文化はぜひ開催をしていただきたいと思っております。
このイベントは、単に踊りを披露するだけでなく、実行委員会開催時から団体の交流の場として意見交換、情報交換をすることによって、それぞれの団体が抱える悩みや課題を共有し、後継者の育成等の問題解決に向けた取組を行うなど、非常に有意義なイベントとして捉えているところであります。
県の無形民俗文化財に指定されている若宮八幡神社太々神楽は、以前市指定であったと認識しておりますが、県や市の指定文化財になるための手続きや手順について伺います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 市域に存在する文化財の中で、本市にとって特に重要なものと判断した文化財につきましては、所有者などの同意を得て、市指定候補文化財として市の文化財保護審議会に諮問いたします。
審議会では、候補となった文化財についての必要な調査を行いまして、指定の可否を教育委員会に答申いたします。審議会において指定すべきものと判断された文化財は、教育委員会で市指定文化財として決定をいたします。
県の指定につきましても同様の流れとなっておりますので、よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 承知いたしました。
本市には国・県・市の指定文化財以外にも、歴史的価値がある文化財が数多くあると思っておりますが、そういう文化財についても積極的に保存すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 地域の様々な文化財の価値を理解し、保存・継承活動に努めることや、地域の文化財を観光などに活用し、地域づくりにも役立て、文化財の保存に還元していくといった動きが全国的にも少しずつ展開されてきております。本市におきましても、文化財の保存・継承に加え、その活用についても今後研究してまいりますので、よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 地域の文化財を観光等に活用というところでは、例えば、寒河江市では、慈恩寺旧境内の魅力を分かりやすく紹介する総合案内施設「慈恩寺テラス」をオープンし、ここは文化財の保存・継承・活用の拠点施設と位置付けているようであります。
本市においても文化施設「東の杜」は、文化財の紹介や、今最もトレンドである蔵カフェスタイルの飲食スペースなど観光要素を含んだ散策マップの作成や、案内人養成講座事業、さらにはインスタ映えコンテストなども実施しているほか、東根の大ケヤキを中心とした様々な事業を展開しているようであります。
こういったことからも観光客の誘客につながる施設として、今後も大いにＰＲ、啓蒙・啓発活動を推進していただきたいと思っております。
41点の指定文化財には、日本で最初の洋画家である高橋由一、また本市出身の青山永耕、の絵画、さらには工芸品などもありますので、その所有者や管理者と連携を取りながら、まなびあテラス市民ギャラリーなどで展覧会を開催するなど、市民が文化財に触れる機会をつくっていただけるよう要望いたします。
またさらに、指定文化財以外にも、埋蔵文化財や古文書なども数多く残っております。これらの採取、保管、管理、解析、展示などもお願いして、次の質問に移ります。
スポーツ推進計画の検証については、気軽にスポーツを楽しみ、日常生活の一部として取り組めるようなスポーツ環境の構築、特に総合型地域スポーツクラブ「マイ・スポーツひがしね」では、市民の年代やニーズに応じて参加しやすい様々なコースを設定するなど、スポーツに親しむ機会を数多く提供してきたとのことでありました。
また中央運動公園では、指定管理者であるスポーツ専門の民間企業ならではのスポーツを通じた健康づくりや、介護予防に関する事業を展開するなど、本市の生涯スポーツの推進と賑わいを創出する交流の場としての機能を果たしたという一方で、体育施設の中でも特に屋外施設の整備方法が課題であると答弁でありました。
新たな計画の方向性については、課題である屋外体育施設の整備方針等を新たに取り入れ、共生社会やカーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーションの考え方についても積極的に反映させ、また中学校部活動の地域移行に伴う子どもたちのスポーツ環境の構築を図るということでありました。
市民アンケート調査はぜひ実施し、本市のスポーツにおける現状と課題の分析など、市民のニーズを十分考慮した内容となるよう、お願いいたします。
現在進められている（仮称）大森山クロスカントリーコースが整備されることになった大きな要因として、市民アンケートの調査の結果、市民が取り組んでいるスポーツの１位と３位がウォーキングとランニングであったといったことから建設に至ったという経緯もありますので、ぜひ時代にマッチした工夫を凝らしたアンケート項目になるようお願いをいたします。
冒頭に東京パラリンピックについて少し触れましたが、2019年にはシッティングバレーボールのドイツ代表チームを招いて、本市で日本代表チームと交流試合を、また東京パラリンピック直前には、ゴールボールのドイツ代表団と本市の小・中学生の代表の子どもたちが激励会を開催するなど、パラスポーツとの触れ合いがありましたが、パラスポーツ普及のため現段階で取り組んでいることを伺います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 現段階の取組についてでありますけれども、パラスポーツを知っていただくきっかけとするため、今年度から総合型地域スポーツクラブ「マイ・スポーツひがしね」において、インクルーシブサークルを開催しまして、ボッチャやモルックの体験教室を実施しているところであります。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 障がいの有無にかかわらず、みんなで楽しむことができる、スポーツを通じた共生社会の実現を目指すためにも、次期計画には、パラスポーツの推進についても盛り込んでいただけるよう要望いたします。
教育長答弁にもありました、部活動の地域移行でありますが、スポーツ庁と文化庁は昨年12月に策定した「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」において、2023年度から25年度までの３年間を改革推進期間と位置付け、部活動改革を進めていくとしております。本市においても、昨年度から中学校単位で説明会や保護者との意見交換会を開催してきたようでありますが、現状について伺います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 現状についてでありますが、軟式野球におきまして、市スポーツ少年団野球協議会が主体となった新たな地域クラブが５月に設立されまして、毎週木曜日の活動は顧問教員によらない、地域の指導者によるクラブ主体の練習を実施しているところであります。
今後は、中体連主催の大会終了後を目途に、活動主体を段階的にクラブへ移行する予定としているところです。また、サッカー、バレーボールなどの競技につきましても種目別代表者会議を開催し、地域移行への取組を進めているところであります。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 了解いたしました。ぜひ、大いに進めていただきたいと思います。
地域のある程度の知識やスキルを持っている方が指導者や監督、コーチになることで、効率的な練習やチームのレベルアップ、競技力の向上につながる可能性、そして何より、顧問の先生の負担やプレッシャー、精神的ストレスの軽減にもなり、ひいては先生方の働き方改革にもつながります。
また、生徒数の減少に伴い、団体競技のチーム編成が困難になってきている学校も出てきているようですので、新たな地域クラブができることによって、子どもたちの選択肢も広がります。最近10代の若い選手の活躍が目立つスケートボードをはじめ、人気のボルダリングなどのスポーツの裾野が広がる可能性もあります。
中体連主催の地区大会が今月開催されますが、中学校単位の部活動だけではなく、地域クラブも参加できることになりますが、選手登録はどのようになるのかお聞きいたします。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 部活動と地域クラブのどちらにも所属することは可能ですが、中体連主催の大会には、生徒自身がどちらかのチームを選択し、選手登録をすることとなります。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 了解いたしました。
登壇時にも申し上げましたが、青野朱李さん、清野康介くん、プロ野球日本ハムファイターズの小田島出身の齋藤友貴哉選手など全国トップレベルで活躍している選手を本市からも輩出しておりますが、今後の選手や指導者の育成について、次期計画にどう反映すべきと考えているのか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 特に、ゴールデンエイジと呼ばれる11歳以下の世代を中心としたジュニア期の子どもたちに対しまして、市スポーツ協会やスポーツ少年団と連携しながら、育成・指導ができる体制の構築を検討してまいります。
また平成30年度に、日本体育大学とスポーツ健康づくり推進に関する協定を締結し、これまで小中学生を対象としたパラリンピックメダリストによる講演会や、女子ハンドボール部員による実技講習会のほか、スポーツ少年団の指導者や保護者を対象に、食育や栄養学をテーマとした研修会を実施するなど、競技力向上を目的とした各種事業を展開してまいりました。
新たな計画には、競技スポーツの振興施策の１つに、「日体大との連携事業の活用」を位置付けまして、選手とともに指導者の育成にも主眼を置いた計画となるよう検討してまいりますので、よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 ５番元木十四男議員。
○５番（元木十四男議員） 検討ではなく、ぜひ進めていっていただきたいなと思ったところであります。
スポーツに親しむ機会の提供や、県のスポーツタレント発掘事業「ＹＡＭＡＧＡＴＡドリームキッズ」との連携を図りながら、本市出身のオリンピアンが誕生するような環境整備を進めていただき、そして何より、第５次東根市総合計画に掲げられている東根市スポーツ推進計画の施策展開により、「ひとりひとりが輝く生涯スポーツのまち“ひがしね”の実現」を目指し、幼児から高齢者まで、障がい者も、誰もが、いつでもどこでも気軽にスポーツに参加できる環境づくりを推し進めていただくことをお願いし、私の一般質問を終わります。
○髙橋光男議長 以上でご了承願います。
◎山科幸子議員質問
○髙橋光男議長 次に、10番山科幸子議員。
〔10番 山科幸子議員 登壇〕
○10番（山科幸子議員） おはようございます。10番山科幸子でございます。議長の許可を得ましたので、通告に基づき、ただ今より一般質問を行います。
交通政策は将来を見据え、福祉の観点はもちろんのこと、都市計画や観光、小規模店舗を守るといった産業振興など、まち・ひと・しごとをつくる総合的な観点で各部署を横断的に整備すべきものであります。
今後急速に進む人口減少や、少子高齢化への対応が急務となっておりますが、課題が顕在化している１つに、市民の移動手段の確保があります。歩行などが困難な方、交通空白地にお住まいの方々、すなわち公共交通では移動できない方々に向けた施策が必要であります。
交通政策について、はじめに市民の移動手段の確保についてお伺いいたします。
市民の移動手段確保の政策の実現には、まずは、ニーズを地域ごとに具体的に把握していくこと、市内の公共交通の空白地を明確にすること、将来にわたり、いつ、どこで、どんな人が、どのように、何人くらい困るのかきちんと数字で見ていく必要があります。市民と地域の公共交通を利用している方や、利害関係者などの意見を反映させるために、必要な措置を講じるよう規定されているのが地域公共交通計画であります。
そこで、地域公共交通計画の策定についてお伺いいたします。
東根市では、若い世代の住宅取得が活発で、既存市街地から周辺へと住宅地が形成されています。共働き世帯のために、通学に難儀しておられる方も多いのが現状であります。
また、高齢者の外出は健康状態にも影響することから、介護保険制度でも支援事業が導入されています。本市においても、おでかけサポートタクシーをはじめ、市民バスなどの事業を実施しているところであります。
市民バスや路線バスは健康な方には便利ですが、高齢者にとっては利用しづらい場合があります。バスの停留所から自宅までの移動は大変です。荷物を持ったり、雨の日は傘を差したり、ベンチがなければ立ったままバスを待つことになります。病気や体が不自由な方にはとりわけ負担が大きくなります。
収入が年金だけという高齢者にとって、タクシーを日常的に利用するには負担が大きく、身体的、経済的な負担が大きいと、外出はしたくてもできないということになります。
市が導入している交通手段は利用しやすい状況とは言えません。市民、とりわけ交通弱者と言われる方々の移動環境は十分には整っておりません。
そこで２点目、交通弱者と言われている方々の交通手段の確保について、どのように取組をなされるのかお伺いいたします。
３点目、神町西地区の歩行者の利便性確保についてお伺いいたします。
神町西地区は住宅開発が著しく、本市の人口を牽引している地区であります。私は平成29年、本議会において、ＪＲ軌道で分断されている東西を結ぶ道路と歩行者用地下通路について一般質問をいたしました。令和３年には、神町駅の東西横断自由通路の早期実現について質問、要望いたしました。
市長からは、ＪＲ等の関係機関との協議には相当な時間を要するため、地域とともに有効な方策を検討していくとの答弁がありました。
神町西地区は、今なお、活発な住宅開発がなされています。神町駅を利用する通学者、買物や通院など、歩行者の方々の利便性確保についてお伺いいたします。
続きまして、道の駅整備に伴う交通網についてお伺いいたします。
この度、東根市道の駅整備基本計画の概要が公開されました。昨日がパブリックコメントの締切日でした。寄せられたパブリックコメントがとても気になるところであります。
事業スケジュールでは、今年度に現況測量を行い、令和11年度に供用が開始されるとのことであります。予定地は産直施設ポポラと隣接し、道路を挟んであそびあランドをはじめ体育施設があり、市内を一望できる大森山周辺であります。完成後には、県内はもとより、宮城県をはじめ、県外から観光などの交流人口の広がりが大いに期待できるものであります。
はじめに、道の駅整備計画における交通網の整備内容についてお伺いいたします。
人気の道の駅になることが大いに期待できるところでありますが、交通量と観光客が急増することで、周辺の道路の混雑が予想されます。
東根市農業協同組合は、昨年４月から本所機能が移転し、各地域にあった支所が統廃合、再編されました。農協を利用される農業関係者やポポラに納品される方、周辺の農業者、工業団地勤務者など、様々な場面で支障が生じることが考えられます。
訪日外国人観光客の急増により、オーバーツーリズムが問題となっておりますが、道の駅整備によって、オーバーツーリズムのように、市民の生活の利便性が低下することが懸念されます。
最後に、道の駅整備に伴い、地域住民の暮らしに与える影響とその対策についてお伺いいたします。
以上で、登壇席からの質問を終わります。
○髙橋光男議長 10番山科幸子議員の質問に対し答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 山科幸子議員の交通政策についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、地域公共交通計画の策定についてでありますが、地域公共交通活性化再生法に基づく地域公共交通計画は、山形県が県内全市町村との共同計画として令和３年３月に策定しており、これにより本市の地域公共交通計画は定められていることになります。
県内では別途独自に策定している自治体があるものの、多くが共同計画の策定前、または同時期に策定されたものとなっているところであります。
共同計画では、地域交通の課題と施策が包括的に網羅されており、本市も同じような課題を抱えているものと認識していることから、今後の本市独自の計画策定の要否については、更なる本市の課題の有無なども含めて、研究してまいります。
次に、交通弱者の交通手段の確保についてでありますが、交通弱者の移動は、公共交通機関を利用する場合が多く、必要不可欠な移動手段となっております。
特に、市民バスは、通院、買い物、通学など、市民の日常生活に密着した移動手段であり、交通弱者においては、頼みの綱とも言える移動手段であると認識しております。
そのため、路線やバス停を見直すなど、常に変動する市民のニーズを捉え、限られた予算・台数の中で最大限の効果が発揮できるよう努めてまいりました。
しかし、近年は高齢化の進行により、バス停まで遠いという意見や、ドア・ツー・ドアのニーズが高まっており、このようなニーズにどのように対応していくべきかが、地域公共交通の大きな課題であると捉えております。
今後とも、時代や市民のニーズを的確に捉え、デマンド型乗合タクシーも含めて、どのような形態が望ましいのか、適宜、点検、見直しを図りながら、利便性が高く効率的な運行に努めてまいります。
次に、神町西地区の歩行者の利便性確保についてでありますが、当該地区については、宅地開発が進み、人口や交通量の増加による交通安全対策や鉄道路線東西のアクセス向上が課題となっていることから、第２次東根市都市計画マスタープランにおいて、都市基盤の再整備を検討し、交通の利便性の向上を図ることとしております。
これまで、歩行者の利便性の確保については、市道神町西１号線のセンターラインをなくし、路肩を広げて両側にグリーンベルトを設置するなど、歩行者の安全対策を進めてきたところであります。
また、市道神町西１号線が接続する市道山形空港北線については、現在、国道13号との交差点における渋滞緩和対策を優先に交差点改良に着手しており、概略設計を行い関係機関と協議しているところであります。この路線は、歩道が整備されておりますが、狭あいなため拡幅整備が必要な路線でありますので、引き続き当路線の歩道整備に取り組んでまいります。
次に、道の駅整備基本計画における交通網の整備内容についてでありますが、道の駅については、ＪＡ産直施設よってけポポラの東側を計画地とし、その交通網については、前面道路の県道東根大森工業団地線のほか、市民体育館入口交差点から北上し、市道大森山北線に接続する市道を整備する計画としております。
県道東根大森工業団地線は、国道13号を起点に県道尾花沢関山線を終点とする延長３kmの路線で、24時間の交通量は１万台を超え、現在もさくらんぼ狩りのシーズンなどは交通渋滞が発生する交通量の多い路線であります。
今後、道の駅整備により、さらに交通量の増加が見込まれることから、右左折レーンの設置などの渋滞対策が必要となります。
当該路線につきましては、本市重要事業要望において、４車線化を山形県に対して要望している路線であり、渋滞対策を踏まえ４車線化の道路整備が図られるよう強く要望してまいります。
また、市道整備につきましては、市内北部地域へのアクセスやＪＡ産直施設などへの搬入車両の誘導など、利用者や関係者にとって安全で快適な動線計画とし、併せて、前面県道への車両の集中を回避する効果が期待されます。
次に、交通量と観光客急増で発生するオーバーツーリズムが懸念されることによる地域住民の暮らしに与える影響と対策についてでありますが、道の駅整備に伴い、周辺道路についても交通量が増加することが想定されます。
特に、新たに整備される市道と接続する既存の市道大森山北線は、道の駅やＪＡ産直施設の利用者による交通量の増加が見込まれますが、既存市道は２車線が確保されており、接続する東西の路線も県道であるため、道路渋滞による地域住民への影響は、少ないものと想定しております。
なお、より安全かつ円滑な通行ができるよう、案内標識や路面標示の設置など安全対策を講じてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 10番山科幸子議員。
○10番（山科幸子議員） ただ今、答弁いただきましたことに対して、引き続き質問席から質問を続けますので、よろしくお願いいたします。
市民の移動手段の確保については、議会において、いろいろな角度からたくさんの議員が取り上げてまいりました。
私が要望いたしましたおでかけサポートタクシーにつきましても、拡充・整備され、市民バスについても市民や地域の声を反映して、路線増設やコースの再編をしてきております。繰り返しますけども、市民の移動手段確保の政策の実現には、ニーズを地域ごとに具体的に把握して、公共交通の空白地を明確にすること。いつ、どこで、どんな人が、どのように、本当に何人困るのか数値化して全庁的に取組を行い、きちんと数字で見ていくべきであると考えます。
それでは、地域公共交通活性化協議会の本市の状況と内容はどのようなものかお伺いいたします。
○髙橋光男議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
本市では、市の地域公共交通会議を地域公共交通活性化再生法に基づく協議会に位置付け、必要に応じて適宜開催しているところであります。令和４年度につきましては、書面協議も含めまして５回開催しており、市民バスの路線の変更や、国庫補助金の申請に必要な協議などを行っているところであります。
また、県では全市町村を構成メンバーに含め、地域公共交通活性化協議会を開催しております。令和４年度につきましては、書面協議も含めて４回開催しており、路線バスや各市町村バスの路線変更、国庫補助金の申請に必要な協議などを行っているところであります。
以上、よろしくご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 10番山科幸子議員。
○10番（山科幸子議員） 他の市では、地域公共交通計画作成に当たっていろいろなプロセスを経ています。交通政策を展開していくには、私はこのプロセスが重要であると思います。今後の取組に大いに期待いたしますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
高齢の方々からいただく声として、圧倒的に多いのが免許返納についてであり、免許返納後の移動手段であります。それでは本市における免許返納の状況と返納理由についてお伺いいたします。
○髙橋光男議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
免許返納の状況と返納理由についてでありますが、東根市だけのデータはなく、山形県内ですと、令和４年中の自主返納件数は4,733件であります。返納理由としましては、多い順に、高齢・身体機能の低下、病気、運転の必要がない、家族等に勧められて、の順になっております。
よろしくご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 10番山科幸子議員。
○10番（山科幸子議員） 市では個別のデータを持っていないということでありますけども、私、以前に村山警察の方から男女別データなどを取ったことがあります。調べれば調べられるのかなと思います。
今、県全体で4,700件以上。前のデータを調べた割合からいきますと、東根市、村山管内で約500件ぐらいだと考えます。男性の方がやはり圧倒的に多いようでありました。
アクセルとブレーキの操作を間違えるペダルの踏み間違いによる事故が多発しております。私の身近にも結構な頻度で起きていますし、全国ニュースになった大きな事故、皆さんご記憶にあるかと思いますけども、とても怖くて他人ごとではありません。
昨年、第２回定例会において、65歳以上対象のサポカー補助金が終了したので、市の補助金を創設してくれないかという議題が取り上げられております。ペダルの踏み間違いによる事故は高齢者だけではなくて、若い層でも多いのだそうです。
急発進抑制装置の未装置状況は、中古車販売ではさらに大きくて、ペダル踏み間違いは誰にでも起こり得るものであります。ただ、費用を抑えるために中古車を選ぶ人が多いとのことであります。
若い人はもとより、年金生活者が多い高齢者の方も、追加費用を払ってまで、後付式ペダル踏み間違い急発進抑制装置を希望することはあまりないと関係者の方からお聞きいたしました。約５万円くらいで取付けはできるのだそうです。
後付急発進抑制装置へ私は助成すべきだと考えますが、当局のお考えをお伺いいたします。
○髙橋光男議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。後付急発進抑制装置への助成についてでありますが、現在衝突被害軽減ブレーキや、ペダルの踏み間違いによる急発進抑制装置など、安全装置を搭載した車両が多数登場し、高齢化の進行とともに、これら機能を搭載した安全運転サポートカーは大きな市場を形成しているところであります。
特に新型車につきましては、衝突被害軽減ブレーキの搭載が法律で義務化されており、また安全装置の性能も日々進化をし、新型車のものが、最も性能が高くなっているところであります。車の買い替えは、時期は必ず来るものではありますが、一方で新車をなかなか購入できない層もあることも事実であります。
これらのことを踏まえ、市単独の補助につきましては、ニーズや効果を見極めながら今後研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。
○髙橋光男議長 10番山科幸子議員。
○10番（山科幸子議員） 今後ですので、大分時間がかかるものかと思います。待っていられないんです。
東根市では車がないともう生活が成り立たないんですね。高齢者の方にとって外出や社会参加というのは、生きがいや生活の質の向上につながります。そして、これは医療費が増加の一途をたどっている中で、財政の抑制にもつながるものであります。
とても大きな課題だと思いますので、ぜひ５万円の装置に対して、市で、国を待たないで、ぜひ英断をお願いしたいと思います。
故障や定期点検、車検などで装着を勧めても、出費を渋ることも多いそうです。誰にでも起こり得るヒューマンエラーなだけに、ドライバーの年齢を問わず、本当は自動ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置などは、車検が本当は通せないなど、義務化していくべきなのではないかと思いますが、これにも、なかなか国というのは、チャイルドシートにも時間がかかりましたし、相当な期間を要します。東根市で、いち早く助成を実現してくださるように強く要望いたします。
それでは、次の項目に移ります。
神町駅横断通路については、何度も訴えてまいりました。地域の大きな課題なんです。市の検討状況はどのようになっているのかお伺いいたします。
○髙橋光男議長 深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長 お答えいたします。
神町駅の東西横断自由通路につきましては、南北に延びる市道神町西１号線と神町駅構内までの間に、既存の工場や住宅がありまして、駅西にアクセスする道路がない状況となっております。
また、線路を横断する施設、自由通路等につきましても、橋梁形式、地下通路形式などの手法が考えられますが、列車を通行しながらの施工となるなど、多くの課題があるものと捉えております。
それぞれの課題について有効な方法・対策について、引き続き地域の皆様や関係機関と協議していくとともに、早急に対応できる対策として、市道山形空港北線の利便性向上のための整備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 10番山科幸子議員。
○10番（山科幸子議員） なかなか実態というのを知っていただけないのかなと。私何年もこの問題やってきていますが、進んだという感触はございません。
歩行者の専用のことを今回言ったんです。谷地街道、旧谷地街道の方の歩行者とか西１号線というのは、また駅の利用者とか買い物客とは違う別個のものだと私は思います。
神町西地区というのは、近年、本当に開発が進んでいて、前からいた高齢の方は、東側の買い物に行けない状態なんですね。若い人は子どもが大きくなって高校に行く。通学する。これも困っています。
本当に、皆さん東根市を選んで居を構えてくださっているんです。まずは、歩行者専用通路をどうか水尻のような歩行者専用通路を造っていただきたいものだと思います。これは列車を止めないでできるんだそうです。
アクセスがないというのも、何度も担当課の方からお聞きしていますけども、車で送迎しなくても歩行者が通れる分。これ、明立工業の脇とかに通路あります。私、地域の方と実際歩いていますので、やっていただければ本当にありがたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
では次に、道の駅の交通網に移らせていただきます。
市道五間通り線から市道原方大森線、市道大森北線、これは通称、地元では防衛道路と言っているものですけども、道の駅の交通量が本当に増えることが私は懸念されます。地域の方は本当に思っているんですね。そんな悠長なことではないと。人というのは交通量が多ければショートカットしたり、効率のよいところに行きますので、これは多くなると思います。
五間通り線が県道中島新田楯岡線途中まで、とてもよい道路になってからは、既存のままの拡幅の東側の方に、県外車がとても増えたんだそうです。途中に変則的な交差点があるんですけども、ここでは度々事故が起きております。
周辺の道路の整備について、どのように考えておられるのかお伺いいたします。
○髙橋光男議長 深瀬建設部長。
○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長 市道五間通り線からの道の駅利用者につきましては、接続する県道中島新田楯岡線や主要地方道尾花沢関山線の幹線道路が整備されておりますので、市道原方大森線を含め、周辺市道の交通量増加、地域住民への影響は現段階では少ないものと考えております。
なお、幹線道路への誘導につきましては、案内看板、標識等を設置するなどの対策を図るとともに、道の駅供用開始後の周辺道路の交通状況についても注視してまいりますので、ご理解をよろしくお願いします。
○髙橋光男議長 10番山科幸子議員。
○10番（山科幸子議員） いろいろな対策を講じていただけるということでありましたので、どうぞよろしくお願いいたします。今後についてもぜひ注視いただいて、「これは危ない」と思ったらすぐ対応いただくようによろしくお願いしたいと思います。
農協の支所廃止とともに、ＪＡさんのＡＴＭが地域からなくなっています。年金の振込口座になっている方は、今でも交通量が多い、本所までの運転にとても不安を抱えています。
聞くところによると、公立病院のＡＴＭもなくなったということなので、今まで病院に行きながら、長瀞とか西部地区の方、温泉地区の方で利用していた方も、農協のＡＴＭが使えない、遠くまで来ないとない状態なので、その辺のことなども交通弱者にとってはとても大きな問題だということを、私はここで提言したいと思います。
道の駅の供用開始と併せてバスの停留所の設置、これも要望したいものです。
高速バス、市民バス、これが停まれば当然、市民の利便性が向上して、車の量が減るということにつながりますし、宮城県からの観光客が車で来ていた方が、関山が厳しくて来られないという方の増加も見込まれます。道の駅の機能もアップしますので、これは本当にバスを停めていただくことによって、走行車両の増加にも歯止めがかかるんではないかと思いますので、ぜひバスの停留所設置をお願いいたします。
本日取り上げた項目というのは、ほんの一部でしかありません。移動ニーズの把握と住民の生活に照らし合わせて、生活者目線で交通政策を検討いただきたいと思います。東根市だからこそできる、誰一人取り残さない、移動に不自由を感じさせない社会の構築を強く要望いたします。
これで私の一般質問を終わります。
○髙橋光男議長 以上で、ご了承願います。
◎植松 宏議員質問
○髙橋光男議長 次に、８番植松 宏議員。
〔８番 植松 宏議員 登壇〕
○８番（植松 宏議員） ８番植松 宏です。
発言通告に基づき、３項目質問いたします。
本定例会で取り上げる私の質問も、第１回定例会に引き続き、昨年暮れに日本共産党東根市委員会が市民を対象に行った「2022東根市をもっと住みよいまちに市民アンケート」、この結果に基づくものです。市民から多くの要望があった中から３項目を選んで質問いたします。
はじめに、家庭ごみ収集所についてお伺いします。
市内には、随所にごみ収集所が設置されております。収集所の形態は、金網等でしっかり囲われた小屋方式のものから、箱型の蓋つきのもの、ネットで覆っただけのものと様々ですが、その管理はどのようになっているでしょうか。地域自治会に任せきりにはなっていないでしょうか。
また、今後高齢化社会を迎えるにあたり、現在の収集所までごみが出せなくなる市民も出てくることが考えられます。お年寄りでも出しやすいごみ収集所にするべきではないかと思いますが、次の３点についてお伺いします。
１点目は、ごみ収集所の箇所数及び管理の実態はどのようになっているでしょうか。
２点目は、ごみ収集所の設置基準は設けられているのでしょうか。
３点目は、高齢者のごみ出しの現状はどのようになっているでしょうか。
次に、新型コロナウイルス感染症についてお伺いいたします。
新型コロナ感染症は、法律上の扱いが５月８日に２類相当から５類に移行しました。このことは、全国的にも発症者数が抑えられて、まちにも観光地にも活気が戻り始め、日常の生活がコロナ禍前に戻りつつあることからもうかがえます。
この間、昼夜を問わずご尽力いただいた医療関係者の皆さん、老人施設・学校関係者、ワクチン接種の対応に追われた市の関係者の皆さんほか、多くの皆さんのご尽力があったからこそ今日を迎えられたものと感謝申し上げます。
しかし、ウイルスが完全になくなったわけではなく、流行が今後も繰り返すことは間違いありません。いかに共生するかが今後の鍵となるとは思いますが、５類に移行するこの時期に、本市のこれまでのコロナ対応について、中間集約しておくべきではないかと考えますがいかがでしょうか。
つきましては、以下の４点についてお伺いします。
１点目は、今後のワクチン接種はどのようになるでしょうか。
２点目は、コロナ感染症と思われる症状が出た場合の医療機関への受診方法についてお伺いします。
３点目は、これまでワクチン接種については、個人医院、病院でも実施できましたが、主に集団接種会場としてタントクルセンターが使われてきました。この集団接種会場の今後の扱いはどのようになるのでしょうか。
３項目として、学校給食費の無償化についてお伺いします。
学校給食費の無償化については、平成29年の第１回定例会においても、我が党の議員も質問しておりますが、この間の諸物価の高騰により、父兄の負担は本当に深刻になってきております。
日本共産党東根市委員会が行った昨年の市民アンケートにも、「子育て環境で望むこと」という問いに対し、「義務教育費の軽減」を求める声が42％もあったことを紹介しておきます。
全国的にも、子育て世帯の家計を応援する立場から、学校給食費の無償化を行う自治体が広がっています。県内でも、寒河江市をはじめ、８市町村で今年度から無償化に踏み切っておりますが、本市の対応について伺います。
１点目に、物価高騰下での学校給食費の現状について伺います。
２点目として、給食費の単価及び１か月当たりの負担額はどのくらいでしょうか。
３点目として、給食費の未納、滞納者数及び費用の回収はどのようになっているでしょうか。
４点目として、義務教育は無償という憲法の観点からも、学校給食費は無償とするべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
以上、３項目を登壇での質問とさせていただきます。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員の質問に対する答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 植松 宏議員のご質問にお答えをいたします。
はじめに、家庭ごみの収集所についてでありますが、市内のごみ収集所の数は、令和４年度末現在、725箇所となっており、その管理については、環境衛生組合長を中心とした地区における管理、またはアパート・貸家などの不動産会社等における管理のいずれかとなっております。
その管理の実態につきましては、東根市外二市一町共立衛生処理組合で規定している、ごみ収集所の設置要領等に基づき、各地区や不動産会社において、それぞれ対応している状況であります。
次に、ごみ収集所の設置基準についてでありますが、先ほど申し上げました、ごみ収集所の設置要領に基づき、ごみ収集場を設置しており、主な基準として、20から30世帯で１か所とすること、道路幅員が４ｍ以上であること、管理は地区、または、管理者の責任で行い、清潔に維持することなど、様々な条件が定められております。
なお、基準は20から30世帯で１箇所となっておりますが、家が点在していたり、集落が広かったりする場合などは、収集所との距離が長くなることから、基準より少ない戸数に対して設置することも、東根市外二市一町共立衛生処理組合と協議しながら、柔軟に対応している状況であります。
また、開発行為による分譲地においては、あらかじめ、ごみ収集所用地を確保し、分譲戸数により必要な基準面積を定めております。30戸を超えるような分譲の場合は、複数箇所の設置や面積を広くするなどの指導を行っているところであります。
次に、高齢者のごみ出しの現状についてでありますが、本市では、高齢者のみの世帯などを対象に、家事の援助を行う「ヘルプアップすまいる事業」を実施しております。このサービスを利用することで、ごみ出しの支援を受けることができ、現在２名の方が利用しております。
また、要介護認定者の場合につきましては、訪問介護サービスの家事援助の一部として、ごみ出し支援を受けることが可能となっております。
今後とも、高齢者がごみ出しにおいて困ることがないよう配慮してまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症の今後の扱いについてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、今後のワクチン接種の予定についてでありますが、国の方針としまして、今年度はこれまで同様、無料でワクチン接種を継続することになっております。
現在、主な接種として、オミクロン株に対応した、令和５年春開始の追加接種を実施しております。対象者は、初回接種を終えた方で、65歳以上の高齢者、基礎疾患を有している方、医療・高齢者施設などの従事者であります。
期間については、個別接種は５月８日から８月31日まで、集団接種は５月27日から７月２日までの予定となっております。
その後につきましては、９月以降に、令和５年秋開始の追加接種が予定されておりますが、国から詳細が示され次第、準備を進めてまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症を発症した場合の受診方法でありますが、感染した可能性がある場合は、医療機関に行く前に検査キットで自ら調べることが基本となります。
検査の結果、陽性で、症状が軽い方は自宅等で療養を行うことになりますが、高齢者や基礎疾患を有する方、妊婦や症状が重い方など、受診を希望する方は、事前に医療機関に連絡のうえで受診していただくことになっております。
なお、現在、新型コロナウイルス感染症の外来の対応をしている医療機関は、東根市内に20機関があり、山形県のホームページにも掲載されております。また、受診方法などについて、電話相談が可能な、新型コロナ総合コールセンターも開設されております。
次に、集団接種会場の扱いについてでありますが、これまで、本市の集団接種は、東根市医師会、北村山地区薬剤師会をはじめ、多くの関係の皆様のご協力をいただきまして、さくらんぼタントクルセンターを会場に実施してまいりました。
今後も、集団接種を実施する場合は、円滑な接種、市民の利便性などを勘案し、適切な会場として、さくらんぼタントクルセンターを想定しているところであります。
次に、５類移行に伴う診療費の負担についてでありますが、５月８日以降の診療費などの窓口支払分は、これまでの公費負担から、原則、自己負担となります。
なお、今年の９月末までは、新型コロナ治療薬は公費負担が継続され、入院医療費は高額療養費制度の自己負担限度額から最大２万円減額される負担軽減措置がありますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 次に、教育長に答弁を求めます。
半田教育長。
〔半田 博教育長 登壇〕
○半田 博教育長 私からは、学校給食費の無償化についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、物価高騰下での学校給食の現状についてでありますが、ロシアによるウクライナ侵攻以降、世界規模での物価の高騰が続いており、これに伴う生産コストや物流コストの上昇は、学校給食においても大きな影響を及ぼしております。
昨年度は、物価高騰対策として、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、給食費の維持を図ったところでございます。
しかしながら、物価高騰の影響は、今なお続いており、今年度は学校給食食材費高騰対策事業を当初から予算化し、保護者負担を増やすことなく、栄養バランスの取れたメニューの安定的な提供を図ることとしております。
次に、給食費の単価及び保護者の一月当たりの負担額についてでありますが、１食当たりの給食費は、小学生で273円、中学生で321円、月額にしますと、平均で小学生4,368円、中学生5,163円となっております。
次に給食費の未納・滞納者数及び費用の回収状況についてでありますが、現在、給食費の未納は発生しておりません。また、経済的理由によって就学困難と認められる児童・生徒の保護者に対しましては、就学援助費支給事業において、学校給食費の実費額を援助しております。
次に、義務教育は無償という憲法の観点からの給食費の無償化についてでありますが、給食費に要する費用の負担については、学校給食法第11条及び同法施行令第２条により、学校給食の実施に必要な施設、設備及び運営に要する経費等は、学校の設置者の負担とし、これ以外の学校給食に要する経費は、保護者が負担することとされております。
議員ご指摘の給食費を無償化し、子育てにかかる保護者の負担を軽減することは、自治体間の子育て支援策とすることなく、少子化に悩む我が国の制度として実現するべきと捉えているところであります。
本市における義務教育に対する支援については、給食費の支援に加え、他市に先駆けてのタブレット端末や電子黒板の導入、長寿命化計画に基づく学校施設の整備等のハード面と、外国語指導助手や学力向上支援員、学習支援ボランティア、ＩＣＴ支援員など、学校での学びを支えるソフト面の充実により、教育の質の向上に取り組んでおりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） 引き続き、質問席から質問を続けさせていただきます。
はじめに、家庭ごみの収集所についてでありますが、令和４年度末で725か所あり、ごみ収集所の設置要領では20から30世帯を基準として１か所つくるというご答弁をいただきました。当然、市内では、新しい分譲地の造成がますます進んでおりますので、ごみ収集所の数は、今後とも増えていくのではないかと予測されます。
一方、ごみ収集所の管理については、ごみ収集所の設置要領、これによって地区の責任で行い、清潔に維持することが明記されているということでありました。
このために、地区ごとに環境衛生組合長等を選出してこの管理に当たっているのかなとは思いますが、中にはごみ出しルールを間違って、収集されずに残ってしまうというケースが私の近くでも見受けられます。
こういったケースの場合は、しばらくは様子見しているんですけれども、誰も取りに来ないといった場合は、その袋に記名のない場合は、役員になった方が持ち帰ってごみを分別して、入れ直ししてまた出しているといったような作業をやられていると聞いております。
ですので、袋に、当然、地区名と氏名を書く欄があるわけですが、これを徹底させるというやり方はできないものでしょうか。お伺いします。
○髙橋光男議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
ごみ袋への名前の記入についてでありますが、クリーンピア共立で規定していますごみ収集所の設置要領では、地区名・氏名の記入方法は、収集場を管理する地区等において定めることとなっております。そういった中、記入していない地区もあると聞き及んでおります。
通常、違反ごみにつきましては、警告用ステッカーが貼られ、回収されずに置かれていますので、本人が気づいて持って帰るのが一般的だと思われます。地域においては、収集日にごみ当番をつけたり、または回覧板でごみ出しルールの徹底を呼びかけてみたりなど、様々な取組が行われているところですので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） あくまで名前の記入は、ごみを収集・管理する自治会単位の判断ということのようです。あまり強制もできないという状況もあるようなので、最終的には利用者のモラルの問題になってくるのかなと思いました。
次に、高齢者のごみ出しの現状でありますが、本市では福祉分野のヘルプアップスマイル事業や、訪問介護の家事援助、これで対応しているけれども、利用者は少ないというお話がありました。
しかし、全国的な事例を調べますと、高齢者が体力的にごみを出すのが難しくなってきたとか、あと軽度認知症でごみの分別やごみ出しの日が分からなくなってしまうといったケース、または、住んでいる住宅がエレベーターのない集合住宅等で、階段の上り下りができなくてごみ出しができないといった高齢者もいるようです。このような高齢者に対して、市町村がごみ出し支援制度を導入しているというところも増えているようです。
特に、これは都市部に多いという調査結果も出ておりますが、いずれ本市においても、高齢化人口は増えることは目に見えております。本市でもこのような支援制度を実施するようなお考えはないんでしょうか。
○髙橋光男議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩 宏市民生活部長 お答えいたします。
高齢者世帯を対象にしたごみ出し対応策についてでありますが、先ほど市長答弁にもありましたが、高齢者福祉サービスや介護保険サービスにてごみ出し支援が行われているところであります。
また、これらサービスを使わなくても、親戚や地域から支援を受けて、ごみ出しが行われているケースも多いかと思います。
一方で、福祉や介護サービスを使うにあたって、収集日や回収時間帯がなかなか合わなくて困っているケースもあると聞き及んでおります。全国にはそういった実情を考慮して、高齢者等に配慮したごみ収集を実施している自治体もありますので、これら自治体の取組を参考にし、本市にどのような取組ができるか、クリーンピア共立と協議をしながら、研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） 現状では、主に親戚や地域の共助を使って対応できているということのようですが、今後のことも考えてぜひご検討をお願いして、次のコロナ感染症の質問に移りたいと思います。
今後のワクチン接種については、当面９月までは個別接種、集団接種、これまで通り進めていくというご答弁でありました。
診療費については、原則自己負担となりますが、高額な新型コロナ治療薬については、公費負担が継続されるといった内容だったかと思います。
それでは、この間のコロナ禍と言われる流行感染の第１波から第８波を経て、今日まで、本市のコロナ感染症の罹患状況、これはどのぐらいの数字になっているものでしょうか。お伺いします。
○髙橋光男議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 新型コロナウイルス感染症に関しましての感染者数の集約についてでございますが、山形県において、令和４年９月13日までは全数把握を行っておりまして、その時点まで確認されました、市内での感染者数の合計数は、4,422人でございました。
同年の９月14日以降、県は全数把握の方法を見直しまして、医療機関及び陽性者健康フォローアップセンターからの届出に基づく保健所別の感染者数の公表に変更されまして、これによりまして、市町村別の公表がなくなったところでございます。
また、感染症法上の位置付けが５類に変更されました５月８日以降につきましては、全数把握から定点医療機関での動向把握となりまして、保健所別に感染者数が公表されているところでございます。
あわせまして、本市の新型コロナウイルスによる死者数でございますが、県からの死者数については市町村別が公表されておりませんので、本市のみの死者数の把握は行っていないところでございます。
なお、昨日、公表されました５月21日から５月28日までの、１週間の北村山保健所管内における定点医療機関10か所の感染者数は29名でございまして、１医療機関当たり2.9人となっているところでございます。前の週よりも８名増加しておりますが、山形県全体では37名の減少となっているところでございます。
感染症の集約につきましては、全て山形県が行っており、東根市のみでの集約は行っておりませんので、県公表の数値の変化を慎重に捉えながら、今後の対応に生かしてまいります。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） 市ごとの感染者の集約は、昨年９月までだったということでしたが、民間の調査機関によれば、2023年５月７日時点の全国の感染者数が約3万3,380万人。死者が7万4,000人という数字が報道されております。本市の数字もこの中に含まれるのかなとは思いますが、まずは、直近の感染者数が県全体で減少傾向にあるということで、安心しております。
次に、老人介護施設についてですが、コロナ感染がピーク時には、老人介護施設に入所している家族と会えなくなったとか、認知症が進んでいっているのではないかと心配されている家族も多くおりました。
こういった施設の面会の状況、これは緩和されている状況なんでしょうか。お伺いします。
○髙橋光男議長 岡田健康福祉部長。
○岡田光弘健康福祉部長 お答えいたします。
これまで、いわゆるコロナ禍での高齢者施設における入所者との面会につきましては、対面での面会を休止、取りやめたり、また窓越しでの面会、あるいはタブレット・パソコンによるオンライン面会などで対応を取ってきた事業所、施設がほとんどでありました。
５類以降の５月８日以降につきましては、施設ごとに、対応が異なっておりますけれども、対面での面会を再開した、または再開に向けて検討している施設がほとんどでございます。
なお、対面の面会ができるようになってきておりますが、施設によりましては事前予約が必要であったり、回数、時間、人数などに制限を設けている場合がございますので、面会を希望される場合には事前に施設へ問い合わせしていただく必要があると思いますので、よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） 老人介護施設において、外部との接触を絶ったということは、感染防止の観点からも、やむを得ない措置だったのかなとは思います。それが徐々に緩和されてきているということで、まずはよかったかなと思っております。
最後になりますけれども、やはり新型コロナ感染症の法律上の扱いが２類相当から５類に移行したこの時期に、本市でもこの間の感染の対応について、一定の中間集約を行っていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。まだまだ、コロナ感染は油断できませんし、新たな変異株や別の感染源がいつ猛威を振るうかもしれません。そのときのためにも、きっと今回の中間集約が役に立つと考えますが、いかがでしょうか。
○髙橋光男議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 今回の５類移行に伴います、これまでの対応の集約は行っておりませんが、新型コロナウイルスへの対応につきましては、国からの通知を基に、様々な対策を行ってきたところでございます。
具体的に申し上げますと、市民の皆様方に対しまして、市長と知事との連名でメッセージを発出いたしまして、行動自粛のお願いと注意喚起を行ってまいりました。また、市内の施設の使用制限を実施しましたほか、非接触式体温計、パーティションの設置、消毒薬等の配備、学校及び保育施設におきましては、臨時休校、学級閉鎖、閉園などを行い、感染拡大の防止を図ってきたところでございます。
そのほか、飲食店や商店等が行いました飛沫防止のための空調設備や、対策物品購入に対する補助も実施してきたところでございます。
感染症拡大に最も有効なワクチン接種につきましては、先ほど市長からも答弁がございましたが、東根市医師会と北村山地区薬剤師会の全面的な協力をいただき、円滑な集団接種を実施するとともに、個別接種も併用いたしまして、利便性の向上を図ってきたところでございます。
新型コロナウイルスは未知の感染症であり、明確な対処方法が確立していないことから、その時々の感染状況に応じて、できる限りの対策を講じてきたところでございます。これら対策によりまして、感染者数が減少してきたものと捉えているところでございます。
この度、５類に移行いたしましたが、新たな感染拡大が懸念されますので、これまでの３年余りの経験と知識、対策のノウハウを生かして、引き続き感染症拡大の防止に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） いろいろ対策を取ってこられたことは了解いたしました。感謝申し上げます。ぜひ、それを記録に残していただいて、反省点があればそれも加えまして、今後に生かしていただければなと思った次第です。
次の、学校給食費の無償化についての質問に移ります。先ほどの教育長のご答弁によりますと、給食費の無償化は市町村が個別に取り組めば、住民から選ばれるための戦略的な意味合いが強く、国が一律の制度として実現するのが望ましいというお考えのようです。
これは、私も全く一緒で、一斉にやっていただくということに関しましては、全く異論はございません。
しかし、現実的には、国の施策はほとんどが先行している自治体とか、もしくは、全国にほぼその施策が行き渡った時点で、国がその施策を取るといったような、肩代わりするといったような流れになってきているのが実態なのかなとも思っております。
それで、先ほどのご答弁の確認の意味での質問になりますけれども、学校給食法第11条と同法の施行令第２条によって、学校の設置者が負担する部分と、それ以外のいわゆる食材費については、保護者が負担するという仕組みになっているんだという説明でありました。
であれば、現在給食費を全額もしくは一部負担、一部の一定割合で補助を行っている自治体、これはこの学校給食法に抵触しているという理解になるんでしょうか。確認の意味でご質問します。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
まず公費による支援という意味では、本市におきましても、学校給食応援地産地消推進事業及び学校給食食材費高騰対策事業によりまして、給食の充実及び保護者負担の支援を図っているところであります。
ただ今ありました、学校給食法の規定ですけれども、あくまで給食に係る経費負担の分担の原則を定めたものであります。全国自治体におきましては、子育て支援の選択肢として給食費の無償化をはじめとする支援が行われているものと捉えておりますので、よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） 学校給食法の規定は、経費負担の原則を定めたものであるという解釈を取っていただきありがとうございます。このことについては、国会の中でも共産党の議員とのやり取りの中で、文科省の大臣も、岸田首相も、各自治体が全額補助することを否定しないと明確に答弁しております。そういう確認をしております。
話は変わりますが、ただ今、教育次長の答弁の中にもありましたけれども、学校給食の中に、食材の中に地元特産の農産物を取り入れて、食育と食材費の軽減を図っているというお話がありました。この運動は、全国でも多くの自治体で取り組んでいると聞いております。
これが進めば、保護者の食材費の負担も軽減されると判断できるわけなんですが、本市での取組、この内容についてお聞きしたいと思います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
本市におきましても、先ほど申し上げました学校給食応援地産地消推進事業によりまして、地元産の米であったりとか、食材の購入を支援いたしまして、保護者負担の軽減を図っているところです。
また地元産品の取り入れということでは、ＪＡとの連携によるさくらんぼ給食の実施や、地元産のりんごの提供なども給食の中で行っているところです。よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） 本市においても、米や果物、地元産の食材を、補助事業により、学校給食に提供していただいているということです。これは、地場産品を味わうという食育の面からも、農作物を作っている農家からも歓迎される事業かと思います。何より、食材費の軽減につながるということですから、今後も大いに進めていただきたいと考えます。
教育長のご答弁にもありましたが、給食費の一部または全部を無料化することは、子育てに係る保護者の負担を軽減するという点で、少子化に悩む我が国においても意義があるというご答弁をいただきました。私もそのとおりだと思っております。
政府与党でさえ、少子化対策のためにも給食費の無償化をというスローガンを挙げていたのに、最終的には給食の実施率や、保護者負担の実態把握と課題の整理といった内容にトーンダウンしてしまいました。極めて残念であります。
それでも、地方自治体の給食費無償化の動きの広がりは止まらないと思います。この広がりを、本市ではどのように捉えているでしょうか。お伺いします。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
この広がりについてということなんですけれども、繰り返しになってしまいますけれども、全国の自治体が学校給食費の無償化を子育て支援策の選択肢の１つとしているものであろうと捉えているところです。
国におきましては、学校給食費の支援も含め議論をされております、「こども未来戦略方針」の動向を注視してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 ８番植松 宏議員。
○８番（植松 宏議員） 結果的には、国の動きを見守るということのようですが、私は、この動きが広がっている背景には、保護者の負担がすごく苦しくなっているという現状があると思います。
登壇でお話しした、先ほどの共産党がやった昨年の市民アンケート。子育て環境で望むことの問いに義務教育費の軽減、これを図る声が多かったということにもつながってくると思います。
ちなみに、文部科学省の全国調査では、子どもが学校にかかる経費、教材費とか、ＰＴＡ会費などを含めて、小学校では年間10万円かかるそうです。中学校では、17万円かかっているそうです。うち給食費の占める割合は、小学校で、大体給食費が４万円以上、ということで、割合にすると小学校では37％、中学校では22％の割合を占めております。
本市でも、割合については同率かと思いますが、これが全額無料になるということになれば、保護者は本当に助かるんではないかと思っております。
学校給食の発祥地については、皆さん既にご存じと思いますが、山形県の鶴岡市です。佐藤霊山さんというお坊さんが、学校に通えない子どもたちのために始めたのが始まりということのようです。
農村の子どもたちが農作業を手伝い、学校にも通えない。学校で食事ができることで、子どもたちがつられて学校に来ると。給食は、家庭の子どもを経済状況にかかわらず、学校に通わせるための、言わば貧困対策という形で始まったそうです。
これは、当然、無料で始まっております。だからというわけではありませんが、本市においても、無償化、もしくは何らかの援助施策があってもよいのではないかと思っております。
今後、他市町村の動き、国の動きなどを見ながら、また定例会の中でも取り上げていきたいと考えております。
以上で私の一般質問を終わります。
○髙橋光男議長 以上で、ご了承願います。
会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩をします。
午前１１時４９分 休 憩
午後 １時００分 開 議
◎河村 豊議員質問
○髙橋光男議長 午前に引き続き、会議を開きます。
市政一般に対する質問を続けます。
12番河村豊議員。
〔12番 河村 豊議員 登壇〕
○12番（河村 豊議員） 12番河村豊でございます。議長の許可をいただきましたので、通告に沿って質問をさせていただきます。
本市のまち・ひと・しごとに関する具体的な施策、実施策を明らかにし、これらの施策を総合的に推進するための指針として東根市総合戦略が策定され、地方創生の充実・強化に向けた取組を進めてまいりました。
第１期総合戦略の計画期間が満了し、その取組内容の検証結果を踏まえ、これからも選ばれ続けるまちを目指して、令和３年度からの新たな戦略、第２期東根市総合戦略がスタートいたしました。
2060年までの、本市が目指すべき将来の方向性と人口の将来展望を示す東根市人口ビジョンを踏まえ、第５次東根市総合計画前期基本計画のうち、特に地方創生を実現するための令和３年度から７年度までの５か年の施策をまとめた第２期東根市総合戦略の具体的な取組について、スタートから２年経過した現状と課題について、特に３つの分野についてお伺いをいたします。
はじめに、防災体制などの充実・強化と人材育成についてお伺いをいたします。
防災機能の強化と、強靱なまちづくりの推進の避難場所の確保・充実と避難行動の強化については、昨年９月に東根市西部防災センターが完成し、オープン前にも実際に避難所として活用されるなど、西部地域の防災力の向上につながるものと大変感謝しております。
災害時の応急復旧体制の強化の施策について、災害発生時の復旧作業や、近年では、災害に匹敵する冬季の除雪作業には、いち早く現場に駆けつけ、その使命を果たしてくださる地元業者の存在は、なくてはならないものであります。
以前の質問においても、公共工事発注時期の平準化や、15か月など年度をまたぐ予算編成や債務負担行為など、切れ目のない公共事業の発注が、建設や土木、管工事等に携わる地元事業者を守り支え、労働力確保の後押しになると訴えさせていただきました。
若者が活躍する場をより多く確保するための就業環境改善対策、年間を通して安心して仕事に取り組める配慮など、地元業者の育成、経営基盤の強化、重機オペレーターなどを含む人材育成の対応について、行政の立場としてどの程度進んでいるのか。自主防災組織のリーダー養成の取組と併せてお伺いをいたします。
また、情報伝達の充実強化について、情報を迅速・正確に伝える手段の積極的導入、防災行政無線の効果的な運用について、その取組をお伺いいたします。
次に、地域に根差した公園整備についてお伺いをいたします。
本市においては、新しい宅地開発などの影響もあり、住宅購入や新築により、転入者が年々増加しております。
そんな地域の声をお伺いすると、特に若い世代の方々からは、生活する地域に密着する小さな公園に、就学前の小さな子どもたちでも遊べるような、安全な遊具を増やしてほしいとの声があります。お孫さんと散歩をされているおじいちゃんおばあちゃんからも、同じような声が聞かれます。
地域に根差した公園整備の検討、身近な公園の整備、遊具の計画的な改修・更新がうたわれており、現在も各地域に予算配分をして、開発公園などに遊具の設置をしていただいておりますが、その取組の現状をお伺いいたします。
次に、地域おこし協力隊制度についてお伺いいたします。
東根ブランドを支える産業の振興として、農業後継者の確保、担い手の育成が挙げられております。
その取組として、地域おこし協力隊制度などを活用した新規就農者への支援充実とありますが、おためし地域おこし協力隊の取組とその状況、地域おこし協力隊、「東根で農業やり隊」の具体的な取組について現状と課題をお伺いいたします。
以上で、登壇での質問といたします。
○髙橋光男議長 12番河村豊議員の質問に対し答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 河村豊議員の第２期東根市総合戦略についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、防災体制などの充実・強化と人材育成についてでありますが、本市では、東根市地域防災計画を策定し、官民一体となった総合的な防災対策を実施しており、第５次東根市総合計画及び第２期東根市総合戦略に掲げる、防災機能の強化と強靱なまちづくりを推進してまいりました。
防災体制の充実・強化としては、隔年で東根市総合防災訓練を実施し、各地区の防災体制の確認と強化を図っており、加えて、市内民間事業者と災害時における援助協定を締結し、応急・復旧体制の強化と、人的・物的支援の協力体制を確立しております。
特に、緊急を要するライフラインの確保については、東根市管工事業協同組合や東根市建設業協会との応援協定により、迅速な対応を確保しているほか、市総合防災訓練において、啓開訓練や水道管復旧訓練など、より実践的な応急訓練を実施しているところであります。
人材の育成につきましては、市民一人一人の災害への意識を高めることが重要であります。
そのためには、自主防災組織をはじめとする地域住民の自助・共助による助け合いの組織づくりを支援していく必要があり、自主防災の要となる、地区防災計画策定に向けたワークショップにアドバイザーを派遣しているほか、防災士養成研修講座の受講支援などを行っているところであります。
今後とも、市民と行政が一体となった、災害に強いまちづくりを推進してまいります。
次に、地域に根差した公園整備についてでありますが、現在、都市公園と開発公園、それぞれ24か所の公園において、遊具が整備されております。公園遊具については、これまで幅広い年齢層が利用できるよう、対象年齢が未就学児から小学校高学年までの遊具を取り入れ、整備をしてまいりました。
そのため、３歳から６歳までの未就学児を対象とした専用の遊具については、都市公園に９か所、開発公園に８か所の設置となっております。遊具の設置に当たっては、都市公園は既存遊具の更新時に、開発公園については毎年度、各地区持ち回りにより、地区の要望を受け設置しておりますが、公園利用者の声も含め、幅広く意見を伺いながら、利用者ニーズに対応した整備を進めてまいります。
次に、地域おこし協力隊制度についてでありますが、同制度は、都市から地方への人の流れをつくる１つの方策として、国が平成21年に創設した制度であります。
本市では、ここ数年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、隊員の募集を控えておりましたが、収束の兆しが見え始めた昨年12月から、募集を再開しております。
内容としては、将来的に本市での自立した農業を目指す方を、「東根で農業やり隊」として募集し、農業振興のための取組などを行っていただくものであります。５月末時点で、まだ応募がないところでありますが、人々の行動が徐々に以前の日常に戻りつつある中で、まずは、隊員を採用することが重要であると捉えております。
また、昨年10月には、地域おこし協力隊の活動に興味がある県外在住の方３人に、おためし地域起こし協力隊員として、ラ・フランスの収穫作業などの体験活動を行っていただいたところであります。
この、おためし地域おこし協力隊の体験活動企画は、あらかじめ本市の魅力を知ることができることから、地域おこし協力隊員の採用に効果的であり、併せて関係人口の創出と拡大にもつながる有益なものと捉えております。今年度も、春と秋の２回の実施を予定しており、現在、さくらんぼの収穫作業などの体験活動企画について、参加者を募集しているところであります。
今後も、これらの実施と併せて、募集の周知に努めるなどして、地域おこし協力隊「東根で農業やり隊」の隊員募集につなげてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 12番河村 豊議員。
○12番（河村 豊議員） それでは質問を続けます。
まず、災害時のライフライン確保の要となる市内の業者の育成としての経営基盤の強化、人材確保、人材育成への取組というのはどのように行っているのか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 それではお答えをいたします。
市内事業者、特に建設関係の事業者の経営基盤の強化につきましては、市が発注いたします工事につきまして、可能な限り、市内の事業者が請け負えるよう、一般競争入札におきましては、参加条件として本社等の所在地の条件をつけていますほか、指名競争入札におきましては、できるだけ市内事業者を優先して指名しているところでございます。
また、現在、全国的に労働者不足が発生しておりまして、特に、建設業からの若者離れが進んでおります。
このため、経営安定のためには就労環境の改善が急務となっているところでございます。国及び県におきましては、建設業界の週休２日の実施に向けまして県の建設業協会を通じて働きかけを行っているところでございます。
市といたしましても、労働環境の改善をできるだけしやすくするように、年間を通じた発注時期の平準化や適正な工事期間の設定を行っているところでございます。
労働環境の改善によりましてより有効な人材の確保と育成につながっていくものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 12番河村 豊議員。
○12番（河村 豊議員） 公共工事という分野で直接的な関わりがあるわけでありますので、就労環境の改善などを意識して、若者が活躍できる、働き続けられる環境へさらに進化するよう、具体的、積極的な取組をよろしくお願いしたいと思います。
そこで、公共工事等に係る本市の一般競争入札の基準及び条件というのはどのようになっているのか、お伺いします。
○髙橋光男議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 本市が行っております一般競争入札につきましては、公平性、透明性の確保と併せまして、入札機会の均等化を図るため、設計金額が1,500万円以上の工事を対象として、一定の条件をつけました条件付一般競争入札を実施しているところでございます。
条件といたしましては、先ほども申し上げましたが、会社の所在地のほか、会社の能力、技術者の配置状況などの条件をつけまして、確かな品質確保に向けた発注を行っているところでございます。
○髙橋光男議長 12番河村 豊議員。
○12番（河村 豊議員） 金額が大きくなればなるほど、より一層競争入札の公平性・透明性が保たれなければならないというのは、これは当然でありますけども、入札額に基準を設けて指名競争入札と線引きをするというのも大事なことであると思います。
本市では、今、答弁ございました1,500万円がその基準になっているわけでありますけども、物価上昇、資材の高騰などによりまして、工事の発注金額が上がって指名競争入札に指名される事業者の機会が減ると考えられます。
一般競争入札と指名競争入札の対象基準となるこの金額を見直す考えというのはないのか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 お答えをいたします。
先ほどもご答弁いたしましたが、本市の条件付一般競争入札の基準につきましては、設計額を1,500万円以上としているところでございます。
周辺自治体の一般競争入札の基準を見てみますと、山形県が250万円以上、天童市が500万円以上と、本市よりも低くなってございます。ただし、山形市におきましては1億5,000万円以上と高くなっておりますが、全国的には、より公平性と競争原理を働かせるため、適用基準の公示価格を低く抑える傾向となっているところでございます。
ただ、今議員からお話がありましたとおり、昨今の急激な物価上昇によりまして工事の施工単価は上昇してございますが、施工量などの調整を行い、発注金額自体の大幅な上昇はなっていない状況でございます。
このことからも、現在の対象工事での一般競争入札を継続してまいりますが、物価上昇とか発注金額及び周辺自治体の状況を常に注視してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 12番河村 豊議員。
○12番（河村 豊議員） 施工量で調整することのメリット、デメリットというのをしっかり検証していただいて、今後の対応をよろしくお願いしたいと思います。
続いて、情報伝達の充実、強化に向け、迅速かつ正確に伝える手段の積極的導入、防災行政無線の有効な運用とございますけども、どのような取組を行っているのか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 佐藤総務部長。
○佐藤慎司総務部長 災害時の情報伝達につきましては、市民の安全を守るために必要な緊急情報等の伝達手段を確保するために、平成29年度より防災行政無線を運用しているところでございます。
しかしながら、地形や気象条件及び最近の高気密化等の住宅の性能の向上によりまして、防災行政無線の放送内容が聞き取れないとの声が寄せられており、このことは全国的な課題となっているところでございます。
これらを解消するため、本市では防災行政無線テレホンサービスのほか、市のホームページ、エリアメール、緊急時登録メールなどのＳＮＳ等を活用いたしまして、複合的な情報伝達を行っているところでございます。
しかしながら、どうしてもまだ聞き取れないという声をいただいておりますので、今後は、他の自治体などを参考にしながら、防災ラジオ等、多様な伝達の方法を研究してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 12番河村 豊議員。
○12番（河村 豊議員） 本市の防災行政無線につきましては、デジタル化も完了しておりますけども、この活用という意味ではさらに取組が必要だと思います。
特に聞き取りにくい、全く聞こえないという現状から考えますと、各家庭に戸別受信機を備えるというのが間違いなく有効な手段だと考えております。
本議会後に行います、議会から市長への政策提言の中にもこのことについては取り上げておりますので、何とぞ前向きな取組をよろしくお願いいたします。
次に、公園の件で要望でございますけども、身近な公園への、小さな子どもでも安全に遊べる遊具の設置についてでありますけども、先ほど申し上げましたように、実際に利用する市民の生の声が反映されたものとなるように、遊具の考え方とか種類などについても、各地区への情報提供などに特段の配慮をお願いしたいと思います。
そういう物があるとか、種類があるとかということが分からない方々が取り組んでいると、なかなかやはりその実現には結びつかないのかなと思いますので、ぜひこの細かい情報提供というのをよろしくお願いしたいと思います。
また、障がいの有無にかかわらず、全ての子どもとその家族が同じように外遊びの楽しさを経験して、遊びを通じた交流、学びの機会というのを得られるように、そういう公園や遊具の設置についても、ぜひ検討をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
次に、東根ブランドを支える産業の振興、農業後継者の確保、担い手の育成についてお伺いしましたけども、その取組の１つとして地域おこし協力隊制度などについて、様々ご答弁いただきました。
先日も、Ｊターンで新規就農された方にお話をお伺いする機会がございました。様々な支援や協力に感謝しておられましたけども、就農の際に必要となった、農業用設備の取得や農業用機械の購入に要する経費に対しまして、補助金がございます。本市の補助制度では、一部中古品も対象となる制度があるようでありますけども、国や県では、まだまだ中古品については対象にならないという声がございました。
これ何とかならないかというお声でしたので、ぜひこういう働きかけとか、全く違った制度ではないと思います。上乗せになったりとかそういうものであると思いますので、この辺のところを、新規就農の方が機械を取得しやすい、補助を得やすいような制度であるとか、アドバイスであるとか、そういうところの取組もぜひよろしくお願いしたいと思います。
また、昨日、ベテランの農家の方からいろいろお話をお伺いしたんですけども、自分たちが収穫した物が市場取引された後に、様々資材であるとか燃料であるとか、上がった価格の物が転嫁されて、それがスーパーなどに並ぶ。そういうところには、その頃にはもう非常に高い物になっているというのがこれ現状であります。
我々が目にする物が値上がりしている、というのが実情でありますけども、しかし、農家さんが出す現物そのものというのは、市場価格ですので上がらないというのが、そういう矛盾した状況になっているんだと嘆いておられました。
これは、非常に資本主義経済で難しいところではありますけども、先ほどの関連するところもありますけども、東根市のブランド力の向上とか、品質の向上とかそういうものに関しては、農家の方も非常に努力をされておりますので、そういうものがしっかりと発信できて、価格をしっかりと上げていけるような、そういう取組にも何とかつなげていただけたらと思います。
東根市の農業が持続可能なもので、さらに魅力を増して後継者、それから新規就農者がさらに増加していく取組に力を入れていただければと、このことをお願いして、私の質問を終わります。
以上です。
○髙橋光男議長 以上でご了承願います。
◎片桐勝寿議員質問
○髙橋光男議長 次に、９番片桐勝寿議員。
〔９番 片桐勝寿議員 登壇〕
○９番（片桐勝寿議員） 議席番号９番片桐勝寿です。通告に従い、本市の不登校児童生徒の現状と支援について質問したいと思います。
昨年10月に文部科学省が公表した「令和３年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、小・中学校の長期欠席者のうち、不登校児童生徒数は24万4,940人で、前年度調査の19万6,127人を大きく上回り、９年連続で増加し、過去最多となりました。
このことを受け、文部科学省では、誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策、通称「ＣＯＣＯＬＯプラン」を取りまとめ、不登校対策の速やかな推進を呼びかけました。
資料１をご覧ください。
これは「ＣＯＣＯＬＯプラン」の中で使われている資料で、不登校の現状をグラフにしたものです。
まず、４つグラフありますけれども、左側の上のグラフを見ていただきたいんですけれども、不登校児童生徒数の推移のグラフです。
令和３年、急激に増加していることが分かります。不登校の定義は、年間30日以上の欠席となっていますが、不登校児童生徒の半数は90日以上欠席していると。また中学生では、欠席日数は30日にはならないですけれども、不登校傾向の生徒が不登校の生徒の３倍という調査もあるという記載が出ております。非常に深刻な状況にあると言えると思います。
それでは次に、その右のグラフを見ていただきたいんですけれども、学年別不登校児童生徒数のグラフです。
中学校２年生まで、毎年数を増やしていると。特に、中学校の入学後に急激に増えるという結果になっております。通常ですと、小学校なんかでも学校に慣れていけば、徐々に不登校はなくなるのかなという気がするんですけれども、年を重ねるごと、学校に慣れていくごとに不登校の数が増えていっているという状況になります。
それでは今度、左側の下のグラフを見てください。学校内外の専門機関で相談、指導を受けた状況のグラフになっております。不登校の児童生徒の増加に、相談・指導体制が追いついていないといった現状が見てとれるのではないでしょうか。
続きまして、右側下のグラフを見てください。自宅におけるＩＣＴ等を活用した学習活動を、出席扱いとした小・中学生の数のグラフであります。学習活動へのＩＣＴの利用が急速に発展している状況が見てとれると思います。令和２年から非常に伸びているんですけれども、令和３年、本当に急激に伸びているという状況が見てとれると思います。
続きまして、資料２の方をご覧ください。
これらの現状を基に、「ＣＯＣＯＬＯプラン」では目指す姿として、「不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思ったときに学べる環境を整えます」と。次に、「心の小さなＳＯＳを見逃さず、チーム学校で支援します」。そして「学校の風土の見える化を通して、学校をみんなが安心して学べる場所にします」というこの大きな３つの目標を掲げて、文部科学大臣を本部長として、実効性のある取組をするとしております。
全国的な不登校の現状と取組の概要について見てきましたけれども、本市の不登校児童生徒の現状と、不登校児童生徒への支援の考え方や、体制について伺いたいと思います。
まずはじめに、本市の不登校児童生徒の現状についてお伺いいたします。
また、不登校の要因についてはどのように考えているのかについてもお伺いいたします。
続いて、不登校児童生徒の場合、学校への出席がなかなかできない状況にありますが、学校以外の学習活動で、指導要録上出席扱いとなるのはどのような場合があるのかについて伺います。
また、資料１の自宅におけるＩＣＴ等を活用した学習活動を出席扱いとした小・中学生の数のグラフで見たように、全国的にＩＣＴを活用した学習が普及していることがうかがえますが、本市のＩＣＴを活用した学習の状況についてお伺いいたします。
最後に、不登校児童生徒の進学について伺います。進学の問題は、不登校児童生徒本人にとっても、またその保護者にとっても大きな不安材料であると思います。
そこで、本市の不登校児童生徒の進学の現状と課題についてお伺いいたします。
以上をもちまして、壇上での質問を終わります。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員の質問に対し答弁を求めます。
半田教育長。
〔半田 博教育長 登壇〕
○半田 博教育長 片桐勝寿議員の不登校児童生徒の現状と支援についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、本市の不登校の児童生徒の現状についてでありますが、令和４年度末時点で欠席日数が年間30日以上の不登校児童生徒数は、小学校42人、中学校84人、合計126人となっており、これまでで最も多い人数でありました。
令和３年度末と比べると、小学校で11人、中学校で18人増加し、全国と同様に増加傾向であることから、本市といたしましても、不登校は喫緊の重要な課題であると捉えております。
次に、不登校の要因についてでありますが、無気力・不安、生活リズムの乱れなど、本人に係る状況が最も多い理由となっていますが、多くが様々な要因が絡んでいる状況であります。
例えば、対人関係が苦手で、友達とうまくコミュニケーションをとることができず、不安で不登校になっている場合があり、その背景には、「人と関わるのが苦手で、教室の音が騒音のように聞こえて耐えられない。」といった、自閉的傾向による場合があります。また、生活リズムが乱れている生徒の中には、朝、起きることができない起立性調節障害を抱えている場合もあります。
学校では、スクールカウンセラーや相談員、スクールソーシャルワークコーディネーターなども活用し、チームとして役割を分担し、その児童生徒にとって効果的な支援を行い、不登校児童生徒の学びの保障に取り組んでいるところであります。
次に、学校以外の学習活動での指導要録上の出席扱いについてでありますが、適応指導教室等、学校の教育課程に準じた教育活動が行われていると校長が判断した場合には、指導要録上、出席扱いとしております。
次に、ＩＣＴ等を活用した学習活動の現状についてでありますが、令和３年度からタブレット端末の家庭への持ち帰りと活用を図っており、希望する生徒がいる場合には、学校の授業をオンラインでライブ配信し、可能な限り、全ての教科のオンライン授業を行っております。
また、児童生徒の実態に応じて、個別に担任と生徒が、可能な範囲でオンライン学習を行ったり、本市で導入しているＡＩドリルのｅライブラリを活用したりするなど、積極的にＩＣＴ等を活用しております。
なお、オンライン授業を受けたときも、校長の判断により指導要録上、出席扱いとしております。
次に、本市の不登校児童生徒の進学の現状と課題についてでありますが、希望する進学先の学校の合格基準に達していれば、入学することになりますが、令和４年度は、不登校生徒のうち進学を希望する全員が、高校に入学することができました。
教育委員会といたしましては、不登校児童生徒の学びを保障し、自立につながる支援となるよう、今後も個々の状況を適切に把握しながら、学校と共に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） それでは、引き続き質問席から質問を続けさせていただきます。
昨年の第１回定例会における同僚議員の質問に対し、令和２年12月末現在で不登校児童生徒の数が71人という答弁がありました。その時点から、今お聞きした令和３年度までで、26人増加しています。そして先ほどの答弁で、令和３年から令和４年までで29人増加ということで、毎年二十数人以上増加していると。こういった要因を、どのように考えているかについて、お伺いしたいと思います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
先ほど教育長の答弁にもございましたように、様々な要因が絡み合っておりますけれども、増加した要因といたしましては、コロナ禍の影響が大きいと捉えております。
人と関わる活動が大きく制限をされまして、人間関係を築く力が低下したことで、もともと人との関わりに困り感を持っていた児童生徒に影響しまして、不登校が増加した面があると考えております。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） もともと人間関係にちょっと困り感のある生徒がコロナ禍を起因として不登校の数が増えたんではないか、というお話でした。これからコロナも徐々に明けていくわけですので、その辺の状況というのは、また大きく変わっていくと思いますので、その状況に合わせて、不登校に対する対応を、また新たにしていただければなと思います。
それでは、市内７地区の小中学校には、地域的な環境の違いであったりとか、大小規模の違いなど、それぞれ特徴があると思いますけれども、不登校児童生徒がどの程度出るかということに対して学校ごとに何らかの特徴があるのかについて、伺いたいと思います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えをいたします。
市内では不登校がゼロという学校もありますけれども、不登校は誰にでも起こり得るものでありまして、地域的な環境や規模の違いによるものはないと考えております。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） ありがとうございます。
なぜこんな質問をしたかというと、私、単純に考えるに、大規模校の場合は、先生も含めて生徒の数も多いということで、非常に複雑な人間関係になって、小規模校の方は、逆に人数も少ない分、人間関係もシンプルなのかなと。そういったところが、不登校児童生徒の出現に対して影響を与えるんじゃないのかなということで考えていたわけですけれども、規模による違いというのはないんだという判断のようですので、これから不登校に対して、国の方では不登校特別校みたいなものを設置して、各県ごとに１つぐらいは造って対応しなさいなんていうこともあるので、本市の中でもそういったものが考えられないのかなと思ったものですから、そういった質問したんですけれども、ちょっと期待外れだったかなと思います。
続きまして、無気力・不安、生活リズムの乱れの奥には、コミュニケーションが苦手な場合や自閉的な傾向、あとは起立性調節障害などほかの要因が絡んでいる場合が多いということでしたが、その中で、学習障害というのが要因で不登校になっているという例があるかどうか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
学力の不振が原因で不登校になっている児童生徒はおりますけれども、学習障害の診断がついている児童生徒はおりません。ただし、学習障害の傾向を持った児童生徒はいると把握をしているところであります。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） 学習障害と診断をされている生徒はいないと。ただ、先生方はきめ細やかに生徒を見ていただいているからかと思うんですけれども、学習障害の傾向を持った児童生徒の方はいると把握しているということでした。
ぜひ、そういった困り感のある児童生徒一人一人に、先生方向き合っていただいて、これからも指導いただければなと思います。
今、様々な要因が考えられるということでしたけれども、そのような要因のある子どもに、児童生徒に対して、具体的にどのような支援をすることになるのかと。
また、医療機関など、学校以外の機関との連携はどういうふうになっているのかについて、お伺いしたいと思います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
個別の知能検査の結果から、学習障害の傾向があると考えられる児童生徒は、１つの項目だけ落ち込んでいることが多いという特性がございます。このような場合、例えば、聴覚情報の理解が苦手な場合には、説明の見える化を図るなどしてその子の特性を把握し、支援を行っているところであります。
学校以外の機関との連携につきましては、不登校の児童生徒や、その家庭の状況に応じて医療機関、児童相談所やこども家庭課、放課後デイサービスなどの福祉部門、警察の生活安全課、教育委員会管理課が連携をしまして、支援を行っているところであります。
また、必要に応じてケース会議を開催し、情報の共有を図りながら対応をしているところであります。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） それぞれの子どもの特性を把握して、支援を行ってくださっているということでした。
学習障害、１つ例を挙げさせてもらったんですけれども、前にも一般質問の中で、学習障害の児童に対して、今言われたように１つの項目だけ、例えば読むということとか、聞くということとか、そういったところに、困り感があるという生徒に対して、ＩＣＴを利用してとか、これから教科書もデジタル化していく中で、デジタル教科書の中には読み上げ機能であったりとかそういった機能がつくという話も聞いておりますので、そういったものも有効に使いながら現場で対応していただければなと思います。
あとは、警察の生活安全課というところも連携している機関として出てきたんですけれども、やはりそういった子ども個人の困り感だけでなくて、やっぱり家庭の事情であったりとか、様々なことがやはりこの問題には絡んでくるのかなということを理解したところでした。
それでは、適応指導教室以外に、学校の教育課程に準じた教育活動が行われていると校長が判断する場合というのはどのようなケースがあるのかについて、お教えください。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
文部科学省の通知によりますと、児童相談所、病院等の医療機関、民間団体などで適切な指導を受け、校長が認めた場合には出席扱いとすることができるとされております。本市では、現在これらに該当する事例はございません。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） ありがとうございます。
本市では、適応教室以外、校長が判断して出席扱いになるというのはないということだったんですけれども、ほかに考えられるのがフリースクールであったりとか、そういったところであるんですけれども、この学びの機会の多様化ということを考えると、東根市もだんだん人口も増えてきて都市化しているという傾向を考えると、適応教室以外のそういった機関というのも必要なのかなと思ったところです。
それでは、小中学校の成績評定や進級できるかどうかという判断において、出席日数というのはどの程度勘案されるのかということについて、お聞きしたいと思います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
学校が定めております、評価基準に到達しているかという観点で成績の評定をしておりますので、出席日数等は関係がないところであります。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） ありがとうございます。
出席日数と直接進級であったりとか成績評定には関係ないということでしたけれども、この点、学校側としてはそういう理解をして、そういう判断をしているのかと思いますけれども、不登校の子どもさんを持つ親の方としては、なかなか学校に行けないということで、やっぱり出席できないことによって成績の評価もしてもらえない、当然高校にも行けないんじゃないかと。そうすると子どもが就職できない、社会にも出ていけないなんていうような不安を抱えるようですので、この辺、その子どもさんが、自宅ででも何ででもきちんと学んでいれば、出席が直接関与することはないということの周知を図っていただければなと思います。
続きまして、動画を視聴してオンライン授業を受けたときは、学校長判断で指導要録上出席としているということでしたが、不登校児童生徒のどの程度が利用しているのでしょうか。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
昨年度は４名の児童生徒が利用を希望しまして、オンライン授業を受けているところであります。一人一人のニーズが違いますので、この４人という人数が多いか少ないかというところは、一概には言うことはできませんけれども、個別の支援計画に沿って指導をしているところであります。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） 196人という数だったと思うんですけれども、そのうち４名ということで、確かに生徒が希望しなければ、このオンラインの授業というのは行えないということを考えると、そこの４人が多いか少ないかというのはなかなか判断できないかなと。
ただ、やはりこういうものを利用して、オンライン授業を利用して、教室には行けないけれども授業に出ると。そして、出席としても認めてもらえるんだということを、ぜひ多くの不登校の児童の方に知ってもらえて、そういった方向でも学校の先生、あと同級生とつながれるという子どもが増えていけばなと思います。
それでは、そういったＩＣＴを活用した学習活動の現状において、本市内の学校による環境の差というのはないのかどうかについて、お伺いしたいと思います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
ＩＣＴを活用した学習支援につきましては、各学校とも同じ考えで取り組んでいるところであります。したがいまして、学校により取組に差が生じるということはないものと捉えています。
よろしくお願いします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） 学校によって差はないということでした。
基本的にはそういうことだと思うんですけれども、学校というのはやはり校長先生が中心で運営されていくということもあるので、ぜひ校長先生の考え方だとか、あとは学校ごとの体制の違いでそういった差が生まれないようにしていただければなと思います。
最後に、不登校の児童生徒の進学に関して、課題は特にないのかどうかをお聞きしたいと思います。
○髙橋光男議長 安達教育次長。
○安達利也教育次長 お答えいたします。
やはり一人一人に応じた教育課程を組む必要がございますので、人的資源を確保していくということが課題であると捉えているところです。
よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 ９番片桐勝寿議員。
○９番（片桐勝寿議員） 今、先生方もなかなかなり手がいないという状況もある中で、不登校など、特定のケースに対応していくには人的資源の確保というのが課題だという話でした。
今、ＩＣＴに関する学校の取組というのは、ちょうど移行期なのかなという感じがしております。その導入自体で、今、先生によってはＩＣＴに取り組むことに対して、ちょっと障がいになっているような先生もいるんじゃないのかなとも思われますけれども、今後、先生も生徒も、こういったＩＣＴというものに習熟していくことによって、様々な部分でそういう効率化が図られていくのかなという気がします。
「ＣＯＣＯＬＯプラン」の冒頭に、永岡桂子文部科学大臣のメッセージが書いてあります。
不登校児童生徒の増加の背景には、長引く新型コロナウイルスの影響等が指摘されるが、より根底には、子どもたち一人一人の人格の完成や社会的自立を目指すための、学校や学びの在り方が問われていると、メッセージとして書いております。
永岡大臣が、具体的に何を考えてこういった言葉をおっしゃっているのかは分かりませんが、私なりにこれを考えると、これまでどちらかというと、教育というのが、服でいえば既製品に近いような教育であったというところから、これからは不登校の子どもたちも含めて、一人一人の子どもの個性とか多様性に合わせた、言わばオーダーメード型の教育へ移行していくと、そのような移行の過渡期なのではないかと考えたところです。
教員のなり手不足が言われている中、その人的資源の不足を補いながら、子ども一人一人に合わせた教育を行っていく。その鍵を握るのが、ＩＣＴなどのデジタル化への取組なのではないかなと思います。それだけで全てが解決するわけではないですけれども、１つの鍵と考えております。
不登校の児童生徒を含めて、全ての子どもに応じた多様な学びの機会を実現していただくことをお願いして、これで質問を終わりたいと思います。
○髙橋光男議長 以上でご了承願います。
◎福永邦幸議員質問
○髙橋光男議長 次に、１番福永邦幸議員。
〔１番 福永邦幸議員 登壇〕
○１番（福永邦幸議員） 議席番号１番福永邦幸と申します。
議長の許可をいただきましたので、通告に基づき、農福連携の推進に係る現状と課題について、本市における障がい者就労支援の現状について、農福連携における課題と展望について、以上大きく２点について質問をさせていただきます。
はじめに、皆様は農福連携という言葉を耳にしたことがございますでしょうか。農福連携とは、障がい者や高齢者、生活困窮者、ひきこもり、刑期を終え出所された、いわゆる刑余者などが農業に携われるよう、国や自治体、法人などが支援する取組のことをいいます。
農福連携の取組が推進されることで、働き口を創出できるとともに、農業分野におきましては、高齢化による後継者不足、働き手不足の問題を解消できると期待されております。
農福連携という考え方が広まり始めたのは、2016年６月閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」において、社会的に弱い立場の人々が最大限活躍できるような環境整備の一環として、農福連携の推進が盛り込まれました。
このことをきっかけとして、日本農福連携協会が全国の農福連携に関わる団体を包括するプラットフォームとして立ち上がり、農福連携の啓発セミナーや、農福連携によって生産された農作物の販路拡大などを行っております。
農林水産省、厚生労働省、民間企業、ＮＰＯ法人、農家などが、垣根を越えて一体となり、農業における課題と福祉における課題を一挙に解決すべく、取組がスタートしております。
本県健康福祉部障がい福祉課のデータによりますと、2018年度、農作業に従事した延べ人数は1,971人でありましたが、５年後の2022年度には、1万5,705人と約８倍となり、就業支援事業所数は、2018年度は10事業所だったものが、５年後の2022年度は56事業所と、5.6倍に増え、委託農業者数も15から94と、６倍となっており、着実に農福連携が推進されていることがデータから読み取ることができます。
そこで、本市における障害者就労支援の現状について伺います。
次に、本市は農業を基幹産業とする果樹王国ひがしねとして、農業従事者数や耕作面積でも県内をリードしておりますが、県の障がい福祉課農福連携推進センターよりお聞きした情報によりますと、県内で農福連携への取組状況につきましても、地域ごとに作業内容の違いや栽培作物にも違いがあるようです。
実際の取組事例としましては、令和４年度の受託作業の主なものは次のとおりとなります。野菜では、除草、収穫、下葉取り、箱作り、箱詰め、袋詰めなど。果樹では、摘果、収穫、剪定枝集めのほか、果物を入れる箱作りなど。水稲では苗箱の運搬、苗箱洗いなどが挙げられます。
県内の地域ごとの令和４年度の取組状況は次のとおりであります。
村山地域は、果樹と野菜に関する作業が多いのですが、ベニバナに関する作業もございます。果樹では、さくらんぼに関する作業、剪定枝集め、箱作りなどが多くございます。
最上地域は他地域に比べ、トマト栽培やキノコ栽培に関する作業が多くございます。
置賜地域は果樹に関する作業が多く、他地域に比べ、ブドウやブルーベリーに関する作業が多くございます。
庄内地域は野菜に関する作業が多く、他地域に比べ、ネギやアスパラガスに関する作業が多くございます。
そうした各地域ごとの状況を踏まえまして、農福連携における本市の課題と展望について伺います。
以上２点についてお伺いし、登壇での質問とさせていただきます。
○髙橋光男議長 １番福永邦幸議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 福永邦幸議員の農福連携の推進に係る現状と課題についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、本市における障がい者の就労支援の現状についてでありますが、障害者総合支援法に基づき、主に３つの就労支援サービスを行っております。
１つ目は、就労継続支援Ａ型事業で、企業等への就労が困難であり、雇用契約による就労が可能である方に対し、就労機会や生産活動等の機会を提供するもので、令和４年度末時点で、市内の障がい者36人の方が利用しております。市内の事業所としては、野球ボールの製造などを行う「ピース大林」があります。
２つ目は、就労継続支援Ｂ型事業で、企業等への就労が困難であり、雇用契約による就労も困難である方に対し、就労機会や生産活動等の機会を提供するもので、93人の方が利用しております。市内では、菓子製造を行う「大けやきの家」、花苗の生産を行う「こすもすの家」、部品の組付を行う「マックスアカデミー東根」の３事業所が事業を行っております。
３つ目は、就労移行支援事業で、一般企業等への就労を希望する方に対し、生産活動などを通じて知識や能力を養成することで、適性にあった就労ができるよう訓練を行うもので、10人の方が利用しております。市内では、就労継続支援を行っている２事業所が事業を行っております。
就労支援サービスは、住所地以外の事業所でも利用することができ、食品加工や農作業、清掃作業など、様々な作業内容があることから、障がい者の方は特性に応じて事業所を選択し、利用されているようであります。
また、市内事業所でも作業内容の１つとして、農園から農作業を受託し、農福連携に取り組んでいる例があると認識しております。
次に、農福連携における課題についてでありますが、現在、取り組んでいる事業所の課題としては、施設から園地までの送迎や、引率等に係る指導員不足、既に請け負っている作業との調整などがあると伺っております。
また、本格的に農業分野で就労支援事業を行う場合は、年間を通した障がい者の適性にあった作業内容の確保や、指導員の農業技術の習得などが挙げられます。
市内における農福連携につきましては、スタートした段階であり、拡大するためには課題もありますが、障がい者の就労における選択肢が広がり、生きがいにもつながることから、今後の展開を期待するところであります。
市といたしましては、山形県の取組などの情報収集に努めながら、機会を捉えて農福連携に関する周知に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長 １番福永邦幸議員。
○１番（福永邦幸議員） 市長答弁、承知いたしました。
平成29年度より就労継続支援Ａ型の事業所の本市への参入により、障がいのある方の受皿が広がり、就労支援の選択肢が広がっていることは、本市にとっても強みであると捉えております。
市内事業所に限らず、近隣自治体の事業所を利用できることから、障がい者の特性に応じて事業所を選んでいると認識しております。ぜひ、そうした本市の強みを生かして、障がい者就労支援への理解と推進にお力添えを賜りますよう、よろしくお願いいたします。
障がい者の工賃は、特に就労継続支援Ｂ型で山形県は令和３年度全国第46位と低迷している中で、本市に事業所を構える「社会福祉法人東根福祉会」、就労継続支援Ｂ型「大けやきの家」さん、「こすもすの家」さん、「ユニオンソーシャルシステム株式会社」、就労継続支援Ａ型「ピース大林」さんは全国平均工賃より高い工賃を実現しているとのことで、事業者様の日頃のご尽力に対し深く敬意を表します。
続きまして、質問席より質問を続けさせていただきます。
農福連携の声が高まってきた背景には、農業、福祉、双方が抱える諸問題と、それを解決しようとするニーズの関係がございます。
農業分野における一番の課題は、何といっても農業従事者の大幅な減少にあります。1997年に414万人であった農業従事者は、約10年間で、182万人へと、半分以下に減少しております。同時に、農業従事者は1997年から2018年の20年間で、平均年齢が７歳上昇し高齢化が進み、担い手不足はもとより、農業全体の衰退へとつながっています。
結果、農産物関連の産業を中心としていた地方経済は衰退し、さらなる農業人口の減少を加速する悪循環へとつながっています。耕作放棄地面積も増え続け、年間で高知県ほどの面積が耕作放棄地となっております。
福祉分野におきましては、日本における障がい者の総数は2018年時点で約900万人を超え、全人口の7.4％に当たります。内訳は、身体障がい者数が約半数、精神障がい者数が約４割、知的障がい者は残り１割というところがおおよその概況となります。中でも、特筆すべきは、精神障がい者の数であります。1999年では170万人であった精神障がい者数は、2014年には倍以上に増えており、現代社会の今を反映している状況となっております。
このように、心や体に何かしらの不安を抱えている方は決して少なくありません。そうなると彼らを支える社会の受皿が必要となってきます。既に介護支援、職業訓練、自立支援など、様々な形でサポート体制が整ってきており、現にハローワークにおける障がい者の就職件数は年々増加傾向にあります。
しかしながら、まだまだ十分な状況とは言えず、さらなる取組の強化は必要不可欠であります。そこで、農業、福祉の双方の課題を解決する策として期待されているのが、農福連携であります。
では、農福連携を推進するにあたり、農業分野の立場で、どのような課題があると本市では捉えていらっしゃるかについて伺います。
○髙橋光男議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答え申し上げます。
農業分野の立場での課題についてでありますが、日本の農業は今や深刻な担い手不足の問題を抱えており、その最大の原因が高齢化、さらには後継者不足であります。
農業を基幹産業とする本市においても、農家数が以前から減少し続けていることから、「果樹王国ひがしね」さらには本市の農地を守っていくためには、どう担い手を確保していくかが大変重要な課題と捉えており、今後とも様々な制度を活用しながら、あらゆる手法を駆使し確保しなければならないと考えているところでございます。
本市の農業における障がい者の方々の就労については、農業法人と障がい者施設が連携し、作業を依頼している状況が徐々に増えていると感じております。障がい者の方々に農業の世界で活躍してもらうことは、担い手が不足している現状に鑑み、大いに期待・歓迎するものと考えております。
本市の農業分野における課題でございますが、本市は果樹を中心とする農業経営が主なものであり、対応できない作業が一部あるのではないかというところに課題を感じているところでございます。
そのような中ではございますが、今後も、施設側の意向や雇用する農業法人等の状況を把握しつつ、１つでも多く連携できるケースがあればと期待をしているところでございます。
よろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 １番福永邦幸議員。
○１番（福永邦幸議員） 部長答弁、承知いたしました。
現在、農業者より施設外就労を受託している事業所さんは、就労継続支援Ｂ型の事業所と限定的であり、施設側の対応職員の負担問題や、就労されている障がい者の数が限られていることから、生活困窮者、ひきこもり、刑余者など、就労を希望されている方とのマッチングなどが今後うまくいけば、新たな労働力として期待できるのではないかと考えます。
現在、本市では、就労継続支援Ｂ型事業所「こすもすの家」さんからほど近い場所に隣接する神町営団の鈴木農園「150 いちごえん」さんや、東根市野川の植松フルーツ「意気東郷」さんにて、農福連携の取組が行われております。
この２つの農業法人さんは、労働力の確保、ＣＳＲ、いわゆる社会貢献としての農福連携を推進されております。農福連携を推進するに当たり、通年雇用が難しい農業分野において、今後は６次産業に取り組むための加工場を併設することにより、通年雇用を実現しようとする動きもあり、期待されるところであります。
そこで、農福連携に取り組み始めている農業法人に対し、行政の立場からどのような支援ができると考えられますか。お伺いいたします。
○髙橋光男議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えをいたします。
山形県において、現在、農福連携推進センターが設置されておりまして、農業者と障がい者施設の施設外就労、現在行われている農作業の請負などですが、このようなマッチング、また、農業生産を行う障がい者施設に対する技術的助言などの支援が行われているところでございます。
本市においては、農業法人から、具体的な相談を受けたというケースはまだございませんが、山形県とも連携しつつ、お互いに高い効果となるマッチングとなるように、臨機応変に対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 １番福永邦幸議員。
○１番（福永邦幸議員） 部長答弁、承知いたしました。
現在、県の農福連携推進センターの中に配属されている農福連携推進委員の方が２名おられ、作業委託を希望される農業者と作業を受託希望される障害者就労支援事業所とのマッチングを行っております。
農作業が不安な障がい者に対し、技術指導を行う農業技術指導員を派遣し、事前体験会などを通じ、農作業に取り組みやすい環境の整備に努めていると伺っております。
そういった、県から派遣される農福連携や農業技術指導の専門家を大いに活用することも大切ですが、県に配属されている専門員の数も限られているため、今後、農福連携のニーズが高まった場合、農福連携のマッチングや農業の技術指導が追いつかなくなってしまうことが予測されます。
そこで私は、農業者、障がい福祉サービス事業所の職業指導員、障がい者本人の３者に対し、農福連携を現場で実践する手法を具体的にアドバイスする農福連携技術支援者、いわゆる農業版ジョブコーチ、農業者と障がい福祉サービス事業所が農作業に関する請負契約を締結する際に仲介を行う農福連携コーディネーター、農作業を行う障がい者本人の３つの人材を育てていくことが重要ではないかと考えます。
特に、農福連携技術支援者、農業版ジョブコーチの育成が、今後農福連携を推進していくに際し、最も重要ではないかと私は考えます。
農業版ジョブコーチとは、農業、福祉の双方に関する実務的な知見を持っており、現場において、農業者、職業指導員、障がい者の３者に対して日々の実践的なアドバイスを行ったり、現場のトラブルを解決できる人材になりますが、厚生労働省が育成している職場適応援助者、ジョブコーチと比べた場合、企業内における雇用管理の知識はそれほど必要とされていない一方、施設外就労を中心とした障がい福祉サービスの理解に加え、農作業の細分化、難易度設定、作業割当ての技法など、農業現場が求めている技術的能力が求められております。
そのため、令和２年度からは、こうした人材を新たに農福連携技術支援者と呼ぶこととし、育成のためのガイドラインを設け、農林水産研究所つくば館水戸ほ場において育成研修を行っているとのことです。
そこで、障がい福祉サービス事業所職員や福祉施設関係の職員の方々に、農福連携技術支援者育成研修を受講する際の費用の一部助成など、ご支援いただくことはできないものか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
育成研修を受講する際の助成でございますが、今後そういった研修への参加希望の高まり、また、それ以外の様々な研修希望も含めまして、見極めてまいりたいと思いますので、ご理解をよろしくお願いしたいと思います。
○髙橋光男議長 １番福永邦幸議員。
○１番（福永邦幸議員） 部長答弁、承知いたしました。
今後、様々な障がい者就労支援事業所が農福連携に参入を検討し、取り組もうとされた場合、ぜひ専門家の人材育成にもお力添えをいただきますよう、よろしくお願いいたします。
次に、農福連携という言葉はまだ広く世間一般に認知されているとは言い難い状況です。まずは農福連携とは何ぞやということを知っていただくために、普及啓発活動が重要となってくるのではないかと考えます。
現在、県が行っている普及啓発活動の取組としまして、農福連携セミナーの開催により全国の先進事例を紹介、地域部会による現地視察研修会、交流会により各地域における好事例の視察や講演、福祉関係者と農業関係者が交流する機会を設けるなどのほかに、令和５年度は、新たに繁忙期を中心に月２回程度、ラジオ番組やポスター掲示により障がい者施設が受託している農作業の紹介、障がい者施設の農作業への取組方、実践している農業者の感想などを紹介することにより、農業者の不安を解消し、農福連携の利用を推進していく狙いがございます。
そこで、農福連携を推進するに当たり、普及啓発活動として、農福連携に関するセミナー、シンポジウムの開催が有効と思いますが、要望があった場合、県と連携して本市で開催することは可能かどうか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
農福連携に関するセミナー、またシンポジウムの開催、こういったものにつきましては、山形県全体という規模で対象にしていかないと現実的には実施が難しいのではないかなと考えているところでございます。こういった要望があった場合には、山形県の担当部局に対しまして働きかけを行うなどの対応を考えていきたいと思いますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 １番福永邦幸議員。
○１番（福永邦幸議員） 承知いたしました。
農福連携に関するセミナー、シンポジウムの開催は、農福連携を知るファーストステップとなります。
また、農業者と障がい福祉サービス事業所とのマッチングにつきましては、農福連携の取組自体があまり知られていないため、まだ掘り起こされないニーズも非常に多いと考えられます。
そのため、セミナー、シンポジウムなどの普及啓発の場を通じて、農業者、障がい福祉サービス事業所の双方のニーズの掘り起こしが進むことも期待できますので、ぜひ、要望があった際は本市での開催に前向きに取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。
次に、障がい福祉サービス事業所でつくられたものが、事業所内や県が主催している県民福祉大会会場などで販売されている場面をよく見かけますが、こうした農産物や工芸品などの販売する場所がまだまだ少ないのではないかと私は考えます。就労機会の確保や工賃向上につなげていくためにも、販路の拡大は重要な課題であると捉えております。
農福マルシェの開催や、ＪＡが経営する直売所などで販売ブースを拡充するなど、まずは人の目に触れる機会を増やすことが大切だと考えますが、農福連携に興味のある農業者に対し、農福マルシェと見学会を開催する場合、ご支援いただくことは可能かどうか、お伺いいたします。
○髙橋光男議長 東海林経済部長。
○東海林浩司経済部長 お答えを申し上げます。
このような農福マルシェ、またこういった見学会などを開催する場合、私ども農業担当分野といたしましてどのような支援ができるかを、その時々の主催者側と話し合いを行いながら支援策を考えてまいりたいと思いますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○髙橋光男議長 １番福永邦幸議員。
○１番（福永邦幸議員） 承知いたしました。
障がい者の工賃向上や農福連携の取組を知ってもらうよい機会となる農福マルシェ見学会の開催の際に、行政の立場として、農業法人や農協さんなどに働きかけていただきご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。
農福連携につきましては、農業、福祉の双方のメリットがあることが理解できましたが、配慮すべき部分としましては、障がいにあった適切な技術指導が求められるほか、農業機械や農機具などを使用する場合、使い方や操作方法などを障がい者に分かるように説明しなければならず、そうした安全面には特に配慮する必要があるため、なおさら技術指導者のスキルが求められるところであります。
それを踏まえた上で、農福連携を始めようとしている農業法人、障がい福祉サービス事業所などに対し、ハード整備事業など、国の補助金制度がございますので、補助事業を希望される方々に、担当課より情報提供するなど、ご尽力いただければと思います。
最後に、農福連携の今後の見通しと未来について触れていきたいと思います。
障がい者の働き口は年々増えており、そういった面では少しずつではありますが、障がい者が生きやすい社会の実現につながっているのではないかと思います。
しかし、作業内容によりましては、まだまだ賃金水準は決して高いとは言えません。障がい者の報酬である平均工賃月額は、１万5,000円程度であり、福祉から雇用へと言われるように、一般的な給与との開きをいかに縮めていくかが最終的な課題であると考えます。
工賃を上げる鍵は、農業の高次化による付加価値であります。食物の生産のみならず、加工や飲食の取組をしているところの方が工賃が高い傾向にあります。生産して出荷する１次産業に加えて、さらなる付加価値をいかにつけていくかがポイントとなってくるであろうと考えます。
食の６次産業化や、「意気東郷」さんでＳＤＧｓに配慮した循環型農業として取り組まれている、やまがた乗馬クラブで出た馬ふんを乾燥させ堆肥にし、園地に肥料としてまく有機農業が盛んになってくれば、今後、作業内容も増えていくことが期待されるところであり、農福連携を推進する上でも鍵となってくるのではないかと考えます。農福連携が、様々な社会問題解決の糸口になることがお分かりいただけたと思います。
ただ、口で言うのは簡単ではありますが、実現するには、障がい者の事故やけが、働きやすい職場環境の整備、業務を教える指導者不足など、ハードルが存在することも事実です。
立ちはだかるハードルを乗り越えるために必要なことは、人と人との連携であります。農家や障がい者といった当事者のみならず、国、自治体、福祉法人、ＮＰＯ法人、地域住民など、様々な方々の協力が必要となってきます。それぞれが知恵を振り絞りアイデアを出し合うことで、一歩ずつ前に進めていき、生きやすい社会の実現のためにも、農福連携の推進に、私も介護福祉士として福祉の現場で得た経験を生かし、農業者、障がい福祉サービス事業所などと意見交換を重ねていく中で、できることから取り組んでいくことを念頭に置き、活動していくことをお誓い申し上げ、私の一般質問を終わります。
○髙橋光男議長 以上でご了承願います。
◎散 会
○髙橋光男議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。
午後 ２時２４分 散 会