令和５年第１回東根市議会定例会　３月　３日　議事日程　第３（一般質問）

令和５年３月３日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　髙　　橋　　光　　男　議長　　　　　　　原　　田　　利　　光　副議長

◎出席議員（１５名）

　１番　　　福　　永　　邦　　幸　議員　　　　　　　２番　　　

　３番　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　４番　　　滝　　口　　公　　一　議員

　５番　　　元　　木　　十四男　議員　　　　　　　６番　　　東海林　　克　　彦　議員

　７番　　　三　　宅　　一　　人　議員　　　　　　　８番　　　植　　松　　　　　宏　議員

　９番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　１０番　　　山　　科　　幸　　子　議員

１１番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　１２番　　　河　　村　　　　　豊　議員

１３番　　　細　　矢　　俊　　博　議員　　　　　　１４番　　　浅野目　　幸　　一　議員

１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１７番　　　原　　田　　利　　光　議員

１８番　　　髙　　橋　　光　　男　議員

◎欠席議員（１名）

１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	半　田　　　博	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	古　谷　利　明	代表監査委員
菅　原　繁　治	農業委員会会長	芦　野　耕　司	副　　市　　長
石　垣　有　一	総　務　部　長	岡　田　光　弘	市民生活部長
鈴　木　敬　一	健康福祉部長	太　田　　　修	経　済　部　長
深　瀬　弘　之	建　設　部　長兼上下水道部長	高　橋　愛　子	会計管理者
佐　藤　明　彦	消　　防　　長	安　達　利　也	教　育　次　長
青　柳　　　昇	総合政策課長	安　達　好　浩	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
本　間　和　史	財　政　課　長	牧　野　美和子	監　査　委　員事　務　局　長
岡　田　正　樹	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


佐　藤　慎　司	事務局長	高　橋　真伊子	事務局長補佐
森　谷　賢　司	議事係長	黒　坂　育　実	主　　　　任
井　上　雄　貴	副主任	大　江　剛　史	兼　務　書　記
辻　村　　　充	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　令和５年３月３日（金）　午前１０時　開　会

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　８番　植　松　　　宏

　　　　　　　　２　　４番　滝　口　公　一

　　　　　　　　３　１０番　山　科　幸　子

　　　　　　　　４　　１番　福　永　邦　幸

　　　　　　　　５　１２番　河　村　　　豊

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

令和５年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
１	植松　　宏議　　　員	１．きめ細かな除雪体制の推進について	１．今年に入り10年に一度という寒波が日本を襲い、本市においても大雪による交通等への影響が出たことは記憶に新しいところである。　　一方、本市でも高齢化社会は確実に進んでおり、これらに対応したきめ細かな除雪体制の確立も必要となっているのではないか。　　ついては、以下の内容について本市の対応を伺う。（１）近年の除雪経費の実績及び見込みについて（２）道路除雪計画の基本的な考え方について（３）雪押し場の確保について（４）市道の間口除雪の考え方について	市　　　長
１	植松　　宏議　　　員	２．保育所や幼稚園に通っていない子どもの臨時的な預かりについて	１．保育所や幼稚園に通っていない０～５歳児の子どもを抱える親の育児負担を軽減するために、本市でも各種事業を取り組んできていることとは思うが、以下の内容について本市の対応を伺う。（１）保育所や幼稚園に通っていない子どもの把握について（２）「東根市一時保育事業」の活用状況について（３）一時保育以外の預かりの制度について（４）一時保育の対象年齢の拡充について	市　　　長
２	滝口　公一議　　　員	１.ふるさと納税制度に伴う取組と方向性について	１．本市における「ふるさと納税額」の推移と今後の方針を伺う。２．制度に対する本市の将来的な財政運営の見解を伺う。	市　　　長
２	滝口　公一議　　　員	２．農業経営基盤強化促進法に基づく地域計画について	１．昨年、改正された「農業経営基盤強化促進法」に伴い、各市町村で地域計画を策定することが国から求められている。（１）本市の地域計画とはどのようなものになるのか伺う。（２）策定までの進め方について伺う。	市　　　長
３	山科　幸子議　　　員	１．子ども子育て支援について	１．2023年４月からこども政策のリーダー的役割として、こども家庭庁が設置される。本市は「子育てするなら東根市」にかかる政策を展開し、県内で最も勢いのあるまちとして評価されている。　　子ども子育て支援は、選ばれる自治体になるための大きな要因であり、今後の市政発展の原動力となるため、次のことについて伺う。（１）2023年４月こども家庭庁が設置されるが、本市の子ども子育て政策や体制についてどのような取組になるのか。（２）安心して子供を産み育てられる支援について　　１）産前産後ケアについて　　２）同居近居した場合の住宅にかかる補助制度について（３）少子化対策について　　１）婚活支援にかかる今までの取組と成果について　　２）不妊治療について	市　　　長
４	福永　邦幸議　　　員	１．『果樹王国ひがしね』の樹園地継承について	１．「果樹王国ひがしね」を宣言以来、果樹のまち東根としてこれまで栄えてきたが、近年、担い手確保と樹園地継承が喫緊の課題となっていると捉えている。（１）新規就農や担い手確保に向けた本市のこれまでの取組や今後の方針について伺う。（２）燃料・資材・生産費などの高騰による本市の対応について伺う。	市　　　長
５	河村　　豊議　　　員	１．令和５年度施政方針について	１．健やかで住みよいまちについて伺う。（１）旧神町小学校跡地利用について（２）医療的ケア児の保育・療育の充実について（３）北村山公立病院建て替えについて２．安全・安心で快適なまちについて伺う。（１）消防指令業務の北村山三市一町共同運用について（２）「国道48号のバイパス化」実現について３．教育と文化のまちについて伺う。（１）ＧＩＧＡスクール構想実現について（２）スポーツ環境及び魅力の向上について４．笑顔輝く協働のまちについて伺う。（１）地域力の維持・向上について（２）関係人口の拡大、移住・定住者の増加について（３）行政デジタル変革について	市　　　長教　育　長

　　◎開　　　　　議

○髙橋光男議長　皆さん、おはようございます。

　　本日の会議に欠席の届出がありましたのは、16番清野忠利議員です。したがいまして、出席議員の数は15名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○髙橋光男議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに、議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎植松　宏議員質問

○髙橋光男議長　はじめに、８番植松　宏議員。

　　　〔８番　植松　宏議員　登壇〕

○８番（植松　宏議員）　皆さん、おはようございます。８番植松　宏です。発言通告に基づき、２項目質問いたします。

　　本定例会で取り上げる私の質問は、昨年暮れに日本共産党東根市委員会が市民を対象に行った2022東根市をもっと住みよいまちに市民アンケート、この結果に基づくもので、市民から強く要望のあったものの中から、２項目選んだものです。

　　はじめに、きめ細やかな除雪体制の推進についてお伺いします。

　　地球温暖化が叫ばれて久しいわけですが、気象学の専門家の話によれば、地球温暖化によってこのまま気温が上昇すると、一冬に降る雪の量は確実に減ると予測されています。

　　気象庁が2020年12月に出した日本の気候変動2020では、最新積雪が20世紀末の２割程度になり、西日本のもともと積雪の少ないところでは、将来は全く雪が降らない年も出てくるかもしれないということです。ただ、温暖化によって雪の量が逆に増える地域も出てくるということのようです。

　　その理由は、気温や海水温が上がると、海からたくさんの水蒸気が蒸発し、大気中の水蒸気の量が増える。その水蒸気は気温が０度を超えなければ雪になって、現在よりも多い積雪となるところも出てくる。ですから、全体的な雪の量は減るのに厳冬期のどか雪の頻度が増えると予測しているようです。

　　これからも地球温暖化が進むと、集中豪雨や竜巻、低気圧や台風の急速な発達など、短期間で気象の極端現象、いわゆる異常気象が起こりやすくなると言われており、二酸化炭素削減は至上命題と言わなければなりません。

　　さて、本市の除雪体制についてでありますが、昨年の第１回定例会において、会派代表質問でも触れられていました。

　　今回、私がこの問題を取り上げた理由は、冒頭発言しましたように、私どもが行ったアンケート調査に、本市の除雪に対する改善要望が、回答を寄せてくれた人の６割から出されていたということです。アンケート時期が降雪期と重なったことも大きかったとは思いますが、予想外に多かったことに私どもも驚いております。

　　記述式で書かれた回答の内容は玄関先に雪の塊を置いていかれ、車庫や玄関先の通路の確保が大変だとか、冬場の雪対策、道路の除雪と排雪、高齢者の独り暮らしで固まった自宅前の除雪は困難とか、側溝に雪捨てが禁止され、市の指定雪捨場に捨てろと言うが、老いた私たちには大変な労力だと。また、除雪をもっとまめに。近隣の市や町と比べても劣っているなどの意見がほとんどで、間口除雪に対する不満が多く出ていました。

　　もちろん、除雪担当業者の方が寒い中、深夜から重機を回していただいていることや、市役所の担当者の方も市民の苦情を受け、業者につないでいただいたり、直接現場で対応していただいたことも聞いておりますし、敬意を表するところであります。

　　しかし、これだけの意見が寄せられたということは、どこかに改善点があるのではないかと思い、今回取り上げた次第です。

　　つきましては、次の４点について市長の考え方を伺いたいと思います。１点目は、近年の除雪経費の実績及び見込みはどのようになっているでしょうか。

　　２点目は、近隣市町では、毎年度除雪計画を立て、市民に配布しているようですが、本市の計画はどのようになっているでしょうか。

　　３点目は、雪押場の確保についてです。雪押場の選定状況及び箇所数はどれくらい確保しているでしょうか。

　　４点目は、市民から一番要望の多かった間口除雪です。本市の間口除雪の考え方についてお伺いしたいと思います。特に近隣市町に比べても劣っているのではないかという声も聞かれます。

　　また、本市でも今後ますます高齢化社会を迎えることや、現にこれだけ困っている人が出てきていることから、何らかの手だてを考えるべきではないでしょうか。

　　次に、保育所や幼稚園に通っていない子どもの臨時的な預かりについてお伺いします。

　　先ほどの除雪と同様に、アンケートに寄せられた市民の声を披露しますと、２か月から11か月児の一時保育所が欲しい。病院に行きたいが夫に預けられず、病院にも連れて行けず、預かってくれる親もいない。東根は移住者が多い町なので検討してほしいとか、仕事時間に合わせて預かってもらえる保育体制をつくってほしい。仕事を休まなくてもいいように、柔軟に預かってもらえる保育体制の充実を、といった意見がありました。

　　仕事時間に合わせた保育と、仕事を休まなくてもよい保育という方は、基本的には施設に子どもを預かってもらっている方だと思うので、別途相談することとし、０歳から５歳児の子どもを保育所や幼稚園に預けていない、親が育児に専念している家庭を前提にお伺いします。

　　やはり育児というのは、かなりのストレスが生じるものと考えられます。１月16日の地元紙によれば、４月から発足するこども家庭庁では、保育所や幼稚園に通っていない０歳から５歳児の育児負担を軽減するために、４月から保育所の空き定員を活用した週に数回の定期預かり事業を始めるという記事が載っておりました。これは、該当する親子を周囲からサポートし、親子の孤立化と虐待のリスクを軽減するためということのようです。

　　子育てするなら東根市と呼びかけて、市外からも多くの若い夫婦が転入してきている東根市です。また、県内有数の工業団地や陸上自衛隊神町駐屯地も抱え、県外からの転入者も多いかと思います。アンケートにあったような地域とのつながりがない、親族の手も借りられないような子育て世代はいないのか、改めて次の４点についてお伺いします。

　　１点目は保育所や幼稚園に通っていない就学前の子どもの把握について伺います。

　　２点目は、東根市一時保育事業、これが本市には設けられています。家庭での保育が一時的に困難になる場合、保育所でお預かりしますという事業で、今回のような事例の場合、ぴったりくる事業ではないかと見たのですが、この事業の活用状況はどうなっているのでしょうか。

　　３点目は、東根市一時保育事業以外で同様な預かり事業というのはあるのでしょうか。

　　４点目は、東根市一時保育事業の対象は１歳児の誕生日の翌月から小学校就学前までと規定されているようですが、ずばり０歳児まで対象を広げるお考えはないでしょうか。

　　以上、４点を登壇での質問といたします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　植松　宏議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、きめ細かな除雪体制の推進についてであります。

　　近年の除雪経費の実績につきましては、平成29年度から５年間の除雪費の平均で約４億6,000万円となっております。

　　昨年度、一昨年度と２年続けて大雪に見舞われ、除雪費は平均の約1.5倍となり、令和３年度については、過去最大となる約６億9,000万円となりました。今年度につきましては、当初予算に除雪費３億円を計上しておりましたが、１月末までに市内一斉除雪を６回実施しており、令和５年２月２日に１億5,000万円の追加補正の専決処分を行ったところであります。

　　次に、道路除雪計画の基本的な考え方についてでありますが、冬期間における地域の民生安定、産業経済活動及び道路交通の確保を図ることを目的に、市内全域を16ブロックに分けて車道及び歩道除雪のほか、凍結防止剤散布を実施する計画としております。

　　除雪作業については、午前１時30分時点において、新雪深が10cm以上、または10cmに達すると見込まれるときに出動し、午前７時30分までに除雪作業を完了することを目標としております。

　　次に雪押場の確保についてでありますが、効率的な除雪を実施するためには、雪押場が必要不可欠であり、現在地元区長をはじめ土地所有者のご協力をいただき、約750か所を確保しております。しかし、宅地化が進んでいる市街地におきましては、畑や空き地等が減少し、雪押場の確保に苦慮している状況にあります。

　　一方、宅地開発における雪押場の確保につきましては、一定規模以上の開発を行う場合に許可が必要となる開発行為において、緑地を雪押場として活用できる形状や配置となるよう、事前協議の中で助言、指導を行っているところであります。

　　次に、市道の間口除雪に関する考え方についてでありますが、道路除雪に伴い、発生する間口に寄せられる雪の除雪は重労働となる場合もあり、市民からの要望が寄せられるなど、道路除雪の大きな課題と捉えております。

　　しかし、本市の道路除雪は市民生活の安定を図るため、道路交通の確保を最優先に進めており、現状では間口に寄せられる雪をなくすことは難しい状況にあります。

　　除雪作業時の雪押場を確保することで、間口に寄せられる雪の軽減を図っているところではありますが、高齢化が進む中で、避けて通れない課題とも捉えており、今後も様々な方面から行政と地域が協働して取り組んでまいります。

　　次に、保育所や幼稚園に通っていない子どもの臨時的な預かりについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、保育所や幼稚園に通っていない子どもの把握についてでありますが、市が入所調整を行う認可保育所や認定こども園などに通う子どもと、それ以外の届出保育施設や幼稚園などを利用し、保育料や利用料助成などの対象となる子どもについては把握しているところであります。

　　一方、保護者の就労先などの関係で、市外の施設を利用している子どもや、家庭で育児をするケースもあり、加えて個人情報保護の観点からも保育施設等を利用していない子どもを正確に把握することは困難であります。

　　なお、本市では、新生児家庭訪問や乳幼児健診などを通して、全ての子どもの発育や発達、さらには育児の状況を確認し、保護者からの相談にきめ細かく対応するなど、子どもの健やかな育ちを支援しているところであります。

　　次に、東根市一時保育事業の活用状況についてでありますが、現在本市では、市内３か所の認可保育所等において、一時保育を実施しているところであります。

　　利用実績については、令和２年度以降は減少傾向にありますが、コロナ禍にあっても、年間500件ほどで推移しているところであります。今後新型コロナウイルス感染症が５類に移行し、市民の活動が活発になることに伴い、利用者も徐々に増加するものと見込んでいるところであります。

　　次に、一時保育以外の預かりの制度についてでありますが、保護者が病気になるなど、子どもの養育が困難になった場合に市外の母子生活支援施設や乳児院で一時的に預かりを行う東根市子育て短期支援事業を実施しているところであります。

　　しかし、こうした施設では、身を寄せる場所のない子どもを保護するセーフティーネットとしての機能が優先されるため、受入れには余裕がないのが実態であります。

　　また、ファミリーサポートセンターでは、会員間の相互援助活動として、０歳から小学校６年生までを対象に、子どもの預かりなどを実施しているところであります。令和３年度の相互援助活動の実績は711件で、このうち預かりの件数が246件、そのおよそ６分の１、39件が０歳児の利用となっております。

　　次に、０歳児などを対象とした一時保育の拡充についてであります。

　　一時保育は通常の保育とは異なり、慣れない環境に順応することができない子どもへの対応や、特に乳児は体調変化を自ら訴えることができないなどの特有の難しさがあり、保育の安全性を最優先に考えて、１歳以上を対象としているところであります。保護者が必要とするときに、子どもを一時的に預ける環境を整備することは、子育て世帯のいざというときの安心を確保するとともに、保護者の負担を軽減する重要な子育て支援策の一つであります。

　　今後、一時保育に対するニーズを見極め、対象年齢などの拡充について検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員。

○８番（植松　宏議員）　引き続き、質問席から質問を続けさせていただきます。

　　はじめに、きめ細やかな除雪体制についてであります。

　　東根市の除雪経費は、令和２、３年度が豪雪でしたが、そのほかの平年では、一冬約４億6,000万円を費やしているというご答弁でありました。今年度もほぼ平均額に近いものとなっているようです。除雪計画で定めている除雪の出動基準、稼働時間等もほぼ近隣市や町と変わらないと見ました。

　　また、道路除雪によって発生する間口除雪が大変な重労働である場合があるということを、まず市長からもご理解いただいたところであります。その上で、道路除雪が大きな課題とも捉えていただいているということについても触れられておりました。

　　参考までに、村山市の除雪計画書には住宅等の間口に配慮し、雪の固まりを残さない除雪を目標とすると表記されています。同様に、尾花沢市の除雪路線計画図にも、各戸の各家々の出入口や車庫等に市道除雪による雪をできるだけ置かない間口除雪に努めていますと表記されています。

　　ところが、本市の除雪計画には、そういったような記述は見つかりません。少なくとも、村山市、尾花沢市では、間口除雪を想定して、道路除雪を行っています。恐らく除雪体制も市民からの要望が強くて、それに応えるように除雪体制を変更したのではないかと想像できるわけです。

　　本市は、村山市や尾花沢市から見れば、降雪量は少ないかもしれませんが、間口除雪が大変なのは一緒であります。高齢者世帯が多くなっていることも変わりはありません。そろそろ本市でも、同様に間口除雪を含めた除雪体制を取るべきではないでしょうか。お伺いします。

○髙橋光男議長　深瀬建設部長。

○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　道路の除雪作業につきましては、午前２時から午前７時半までに完了することを目標に93台の除雪機械で作業を行っております。除雪作業と並行して間口除雪を行うことで、現体制では時間内に除雪を完了することが困難であること、また、間口除雪のための除雪機械やオペレーターの確保など、課題があると考えております。

　　本市では、雪押場を確保することで、間口に残る雪の軽減に努めておりますが、ほかにどのような方法が考えられるのか、他市町の状況も調査をしながら研究してまいります。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員。

○８番（植松　宏議員）　現状の市内の除雪機械、オペレーターの人員では午前７時半まで間口除雪まで含めた道路除雪を行うということは困難だとご答弁で受け取りました。他市とか町の状況も調査していただくということなので、ぜひ検討していただき、本市の除雪体制の改善につながればと思います。

　　あわせて、先ほどの市長答弁、先ほどの部長答弁の中でも、間口除雪を進めるに当たっては、雪押場の確保、これが大きな要因を占めているということのようでもあります。本市の雪押場は750か所を確保しているという市長答弁もありましたが、村山市にあっては約1,300か所と記述された資料もありました。積雪量や宅地の立地条件等、一概には比較できないかなとは思いますが、間口除雪までやっている自治体、市町村では雪押場の数は多いのかなと思っております。

　　そこでお伺いしますけれども、仮に雪押場を地元で確保すれば、その地域の間口除雪は現状よりも改善されると考えてよろしいでしょうか。お伺いします。

○髙橋光男議長　深瀬建設部長。

○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　お答えいたします。

　　間口の雪の軽減につきましては、雪押場の確保が最も有効であると考えております。雪押場の確保につきましては、各地区の区長会においてお願いをするとともに、市報等において啓発活動を行っておりますが、先ほど市長答弁にもありましたとおり、畑や空き地などが少ない市街地においては、雪押場の確保に苦慮している状況にあります。

　　今後も雪押場の重要性について認識していただき、１つでも多くの場所を確保するよう努め、間口に残る雪の軽減を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員。

○８番（植松　宏議員）　そもそも雪押場の確保に苦慮しているという現状のようでございます。

　　確かに市内でも、かつて雪押場に使っていた農地などもいつの間にか宅地化にされていたり、農地や空き地であってもごみや石の混入があるとか、春の農作業が遅れるといった理由から、ほかからの雪の押しつけとか搬入を断る方もいると聞いています。引き続き、地元の理解と協力及び市からの協力の呼びかけが求められているのかなと思いました。

　　ちなみに尾花沢市では、町なかの雪押場の雪もいっぱいになると、市の委託業者が重機ダンプで、河川敷の雪捨場まで搬出し、雪解けを速くしているところも私は目にしております。この辺りも先ほどの他の市とか町の状況調査の際に調べていただきたいと考えます。

　　一方で、宅地開発で義務付けられる一定面積の緑地、また既存の市の公園も市内には数多くあると思いますが、どれだけ雪押場に使っているのでしょうか。私がざっと見たところでは、そんなに多くはないと思います。

　　道路と公園や緑地の境にガードレールやパイプが埋め込まれているところ、また植栽されて道路と遮断されているところは、雪押場としてはまず使われていません。私は冬期間だけでもこの敷地を有効に使うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○髙橋光男議長　深瀬建設部長。

○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　開発行為においては、緑地の設置が許可要件とされております。緑地を整備する場合には、近年は雪押場としても活用できるよう、設置場所や形状に配慮していただいております。一方、以前に整備された公園や緑地には入り口が狭いことや、周囲に植栽やフェンスなどがあるなど、雪押場として活用できないものも現状としてはあります。

　　そのため、雪押場として活用するためには入り口を改修するなど、若干の整備は必要でありますが、畑や空き地等が減少している地域においては、今後既存の施設等を活用して、雪押場を確保していくことも必要と考えております。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員。

○８番（植松　宏議員）　ありがとうございます。ぜひご検討いただきたいと思います。

　　それで、除雪の最後になりますが、村山市、尾花沢市では毎年、降雪前に除雪計画表を市民に広報とは別刷りで配布しています。その中には、それぞれ地域の除雪の工区割と工区ごとの請負業者名と電話番号、これを入れて、広く市民に知らせております。私はこの方式をぜひ東根市でも取り入れていただきたいと思っております。

　　その理由は、１つ目に、自分たちの地域を、どの業者が早朝から除雪して、道路を確保してくれているのか。市民からの感謝を促す意味で。

　　２つ目に、ときには市民から除雪に対する改善要望、これも直接業者に行くこともあるかと思います。業者の方も市民からの声を直接聞く機会があってもいいのかなと思います。

　　３つ目として、市役所の担当者も電話対応が減る分、その分本来業務に集中できるのではないかという考えから、ぜひ推奨して進めていただきたいと思います。

　　最終的には、結果的には、きめ細やかな除雪体制の確立につながるのではないかと考えますので、ぜひご検討お願いします。

　　次に、保育所や幼稚園に通っていない子どもの臨時的な預かりについてに移ります。

　　市長答弁によりますと、対象となる子どもの数は、本市以外の施設を利用している家庭などもあって、正確に把握することは難しいということですので了解しました。

　　いずれにしろ、新生児家庭訪問や乳幼児健診などを通して、保護者からの相談にきめ細やかに対応していただいているということなので、今後ともよろしくお願いするところであります。

　　また、東根市一時保育事業につきましては、今回市民アンケートに要望のありました保育施設等を利用しないで、家庭で育児をされている方が臨時的に預かってほしい場合にぴったり対応できる事業かと思って伺った次第ですが、コロナ禍であっても、年間500件ほどの利用があったということですので、明らかに市民のニーズは高いのかなと思った次第です。

　　また、東根市一時保育事業以外で、同様に一時預かりしてもらえる事業ということでは、東根市子育て短期支援事業があったようですが、今回私が相談したかった一時預かりを希望するケースとは内容が異なるようです。

　　最後に紹介いただいたファミリーサポートセンター事業、この事業は会員登録制で、会員同士が困ったときにお互いに援助し合う事業で、一時預かりが令和３年度には246件あったと。うち約６分の１が０歳児であったということでした。この事業からも、一時保育のニーズの高さがうかがえるのではないでしょうか。

　　最後に０歳児も対象とした一時保育の拡充についても、乳児保育の特殊性はあるにせよ、拡充についても検討していただけるというご答弁をいただきましたので、大いに期待するところであります。

　　次の質問に移りますが、４月に発足するこども家庭庁が重要施策として保育所等の施設に通っていない子どもを対象に、週数回定期預かり事業を始める背景には、保育所の空き定員があるという前提になっているようです。本市では、保育所の空き状況、これはどうなっているのでしょうか、お伺いします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　本市が入所調整を行っております認可保育所や認定こども園などにつきましては、年度当初から保育定員の弾力化の制度を活用して、この制度につきましては、定員の20％以内であれば、定員を超えて子どもの受入れができるというものでありますが、国の基準に基づき、定員以上の子どもを受け入れている施設が多い状況であります。

　　また、職場復帰や市外からの転入によって年度途中からの入所を希望されるケースもあり、施設に空きがあれば随時受入れをしており、受入れに空きが生じている施設はない状況であります。

　　よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員。

○８番（植松　宏議員）　受入れに空きが生じている施設はないということのようです。ということは、こども家庭庁が展開を予定しているモデル事業に参加する状況ではないということになるのかなと思いました。しかし、モデル事業に参加しなくても、本市では東根市一時保育事業やファミリーサポートセンター事業、これで一時預かりに対応できるということのようです。

　　中でも、ファミリーサポートセンター事業では、０歳児の一時預かりの実績もあるということをお聞きしました。明らかに市民の要望は高いと思われます。

　　ただ、アンケートに寄せられた方のように、恐らくこれらの制度があることを知らなかった人もいたわけです。これらの制度がどれだけ子育て世代に伝わっているのか。特に市外からの転入者の方への周知、これはどのようになっているでしょうか。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　一時保育制度は家族の介護や冠婚葬祭など、急を要する場合に活用していただく重要なサービスの一つであり、ホームページに制度のご案内を掲載しているところであります。

　　また、子育て健康課の窓口で、新生児の出生報告届や予防接種の手続きに併せて配布しております東根市母子保健子育て支援ガイドの中にも、保育時間や保育料金、申込方法など、一時保育の事業内容を詳しく掲載し、周知に努めているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員。

○８番（植松　宏議員）　了解しました。

　　ホームページや母子保健子育て支援ガイドで詳しく説明されているということのようです。

　　これまでご答弁いただいた内容から、今の制度としての０歳児も含めた一時預かり事業としては、ファミリーサポートセンター事業、これが最適かなと思うわけなのですが、この事業の現状と課題についてお伺いします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　令和５年１月末現在、ファミリーサポートセンターの会員数は614名となっております。その内訳についてでありますが、サービスを利用する側の利用会員が496人、サービスを提供する側の協力会員が87人、利用と協力の両方を行う会員が31人であり、利用会員に比べて協力会員が少ない状況となっております。

　　今後とも、子育て世帯の仕事と育児の両立を支援するため、協力会員の確保に努めるとともに、ファミリーサポートセンターの活動について広く周知を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　８番植松　宏議員。

○８番（植松　宏議員）　利用会員に比べて協力会員が少ないという状況ということで、なかなかうまくいかないものだなと思った次第です。

　　引き続き、ファミリーサポートセンター事業の協力会員の増員要請と市長答弁にもありました東根市一時保育事業への対象年齢の制度の拡充を重ねてお願いしまして、私の一般質問を終わります。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎滝口公一議員質問

○髙橋光男議長　次に、４番滝口公一議員。

　　　〔４番　滝口公一議員　登壇〕

○４番（滝口公一議員）　４番滝口公一です。通告しております２つの項目について質問してまいります。

　　はじめに、ふるさと納税制度に伴う取組と方向性について伺います。

　　ふるさと納税は、平成20年に地方と大都市の格差是正、人口減少地域における税収減少対応、地方創生を主な目的とした寄附金税制の１つとして導入されました。生まれ育ったふるさとに貢献できる制度、自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度で、自分が住んでいるところ以外への自治体が対象になり、税の使われ方を考えるきっかけとなるなど、その意義は大きなものと言えます。

　　自分の選んだ自治体に寄附、ふるさと納税を行った場合に寄附額のうち2,000円を超える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除され、実質的な自己負担額2,000円で寄附先の自治体から返礼品をもらえるお得な制度として認識されており、利用者が増えております。

　　令和３年度は寄附金総額が8,302億円にまで達しています。今や、ふるさと納税制度による寄附金は地方自治体の収入源として無視できない金額となっているところも多くなっています。努力次第で歳入を増やすことが可能なため、自治体間の競争が過熱し、一部で返礼品合戦の様相を呈しているところがあるほどです。

　　その一方で、税収の流出に悩む都市部の自治体などから、ふるさと納税制度の見直しの声も上がっています。

　　ここ東根市では、特産品のさくらんぼを中心とした贈答品の引き合いが以前から多かったため、ふるさと納税においても好影響を及ぼしているようですが、本市におけるふるさと納税の寄附額の推移と、今後の見通しについて、また制度に対する将来的な財政運営の見解を伺います。

　　次に、改正された農業経営基盤強化促進法に伴う本市の対応について伺います。

　　地域の将来の農業の在り方を示す人・農地プランが昨年５月に成立した農業経営基盤強化促進法の一部改正により、法定化されました。これにより、令和７年３月までに各市町村で地域計画を策定することとされていますが、本市の地域計画とはどのようなものになるのか。また、策定までどのように進めていくのか伺い、登壇での質問といたします。

○髙橋光男議長　４番滝口公一議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　滝口公一議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、ふるさと納税制度に伴う取組と方向性についてであります。

　　本市におけるふるさと納税額の推移と今後の方針についてでありますが、ふるさと納税制度は平成20年度にスタートし、平成26年度からは特産品ＰＲを目的に寄附者への返礼品に取り組んでおります。

　　これまで新規返礼品の開発や広告等によるＰＲ、寄附募集サイトなどを継続的に充実させてきた結果、平成28年度には寄附額が10億円を超えたところであります。その後もＧＩ東根さくらんぼをはじめとした果物や工業製品などの魅力的な返礼品が全国の寄附者から支持され、令和３年度決算は約19億3,000万円となり、さらに、令和４年度は20億円を突破する見込みであります。

　　ふるさと納税は年々拡大を続け、寄附者と自治体にとって、より重要な制度となっているとともに、中小事業者にとりましても、一定の販路が期待できるため、新規参入や事業拡大の後押しとなっております。

　　一方、自治体においては、当該制度への単なる依存ではなく、次の展開を見据えた制度の活用が必要であると捉えており、本市では返礼品のさくらんぼをＧＩ規格に限定することにより、全国の消費者にその品質をしっかりとＰＲし、制度を通じてＧＩブランドの推進を図っているところであります。

　　この度、ふるさと納税に関連し、県内自治体職員による不祥事の報道がありましたが、本市といたしましては、コンプライアンスに基づいた制度運用と魅力ある高品質な返礼品により、着実にリピーターを増やし、将来にわたる東根ファン獲得を目的として、引き続き取り組んでまいります。

　　今後も全国の寄附者の思いに応えるため、魅力あるまちづくりを推進するとともに、市特産品のＰＲ、生産者及び事業者支援、さらには市のＰＲやブランディング等を図るため、一層取組を強化してまいります。

　　次に、制度に対する本市の将来的な財政運営の見解についてでありますが、ふるさと納税制度による寄附金につきましては、東根市ふるさとづくり寄附条例に基づき、その全額をふるさとづくり基金に積み立て、適正に管理運用しております。

　　寄附金の使途につきましては、寄附者の思いを具現化するため、さくらんぼＰＲ事業やふるさとひがしね環境保全事業など、14事業を定めており、当該事業に対する基金繰入額は、令和３年度決算で約16億7,000万円となっております。

　　ふるさと納税制度につきましては、自治体にとって、自主財源が確保できる重要な制度でありますが、恒久的な制度ではないとの認識を持ちながら、将来的に制度が見直された場合においても、混乱を来さないよう、健全な財政運営の堅持に努めてまいります。

　　失礼しました。１問答弁漏れがあったので、再度答弁させていただきます。

　　次に、農業経営基盤強化促進法に基づく地域計画についてのご質問にお答えをいたします。

　　国はこれまで地域での話合いにより、農地利用の将来像を描く人・農地プランの作成、実質化を推進してきましたが、今後高齢化や人口減少が本格化し、農業者の減少や、それに伴う耕作放棄地の拡大に拍車がかかることなどが懸念されることから、この度、人・農地プランを地域計画として法定化したところであります。

　　地域計画では、目指すべき将来の農地利用の姿を明確化し、その実現に向けて、地域内外から農地の受け手を幅広く確保するとともに、農地バンクを活用した農地の集積、集約化を進めるために策定するものであり、新たに将来の農地利用を表した地図、いわゆる目標地図の作成が義務付けられております。

　　本市においても、これまで進めてきた人・農地プランを基に、地域における話合いを進めながら、目標地図の作成を含めた地域計画を策定してまいります。

　　次に、策定までの進め方についてでありますが、令和５年度に所有者等の農地利用意向調査を実施し、農業継続の意思や後継者の有無などについて調査、情報収集を行い、実態を把握する予定であります。その後、調査結果に基づき、農業委員会で策定する目標地図の素案を基に、地域との話合いの場を設け、地域農業の将来の在り方や、誰が農地を継承していくのかについて話合いを進めながら、令和７年３月までに将来の目標地図を含む地域計画を策定していくこととなります。

　　これまで先人たちが守り、発展させてきた果樹王国ひがしねを将来に引き継いでいくためにも、地域はもちろん、行政、農協、農業関係団体等が一体となって取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　４番滝口公一議員。

○４番（滝口公一議員）　質問席からふるさと納税関連について質問を続けさせていただきます。

　　ふるさと納税の受付を開始して２年後の平成28年度には、寄附額が10億円を超え、令和４年度は20億円を上回るということで過去最高額になっているようです。

　　一口に20億円といってもぴんとこないところですが、令和４年度、本年度の個人市民税の当初予算に匹敵する大きな額となっています。

　　このように大きな寄附金額が寄せられた背景には、返礼品であるＧＩ東根さくらんぼをはじめとした本市特産品の魅力はもちろんのこと、返礼品業者の努力、そして担当所管による本市のＰＲと適切な対応が奏功しているものと思われます。

　　また、運営方針の方では、ふるさと納税制度が恒久的な制度ではないとの認識を持ちながら、将来的に制度が見直されても混乱を来さないよう、健全な財政運営を行っていくと市長からありましたので、その点については納得いたしました。

　　本市では、この寄附金を14の事業で運用するわけですが、寄附をいただいた方々に対する寄附金の使い道について、説明がどのように行われているのか伺います。

○髙橋光男議長　太田経済部長。

○太田　修経済部長　お答えいたします。

　　ふるさと納税の寄附金につきましては、本市まちづくりに対する寄附であることから、本市のまちづくりにご賛同いただけるよう、寄附金の募集サイトに使途事業を掲載し、ＰＲに努めているところであります。

　　また、決算後には寄附額と寄附金充当事業について、市ホームページに掲載するとともに、充当事業等を掲載したリーフレットを作成し、寄附者のうち、希望する方に送付しているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　４番滝口公一議員。

○４番（滝口公一議員）　寄附金募集サイトや本市ホームページで使途内容が確認できるということ。また、決算後に詳細な情報をホームページに掲載しており、さらには希望者にはリーフレットの送付と、しっかりとした対応だなと感じております。

　　私も本市のホームページで確認させていただきました。ただ気になったのは、本市のホームページを経由せず、直接募集サイトを閲覧したときに寄附の使い道が見当たらないサイトがあったことも事実であります。個別の返礼品情報に、本市ホームページのバナーを埋め込むなどの工夫があれば、さらに東根市をアピールできるのではないでしょうか。

　　質問を続けさせていただきます。

　　現在、円安や原油高の影響で様々な物の値段が上がっております。返礼品の調達価格にもその傾向はあるかと思いますが、一部の返礼品業者が価格の変更を行った際に、同様の品目を扱っているほかの業者との価格調整を行っているのか伺います。

○髙橋光男議長　太田経済部長。

○太田　修経済部長　お答えいたします。

　　基本的には、事業者が設定した返礼品代金に基づく寄附金額を設定し募集しており、調整等は行っていないことから、同品目であっても企業努力等により価格は異なっているという現状にあります。

　　しかしながら、ＧＩ東根さくらんぼについては、ブランド価値を維持するという観点から、ほぼ同一の価格帯になるよう設定しておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　４番滝口公一議員。

○４番（滝口公一議員）　ただ今の答弁では、あらかじめ設定した条件で返礼品を募集しており、同品目であれば多少の価格差は許容範囲の認識ということで理解いたしました。また、ＧＩさくらんぼのブランドイメージのための価格設定についても承知したところです。

　　寄附額が増えてきたということは、取扱件数も増え、電話の対応や受発注管理など、かかる事務作業も比例して多くなっていると推察されます。

　　新たな返礼品の開発や、ネットでのＰＲ方法を考えたとき、専門の民間業者にやはり一日の長があることは否めません。昨年から、一部の事務処理のみ外部へ発注しているようですが、今後それとは別にふるさと納税業務を民間に委託するお考えはあるのか伺います。

○髙橋光男議長　太田経済部長。

○太田　修経済部長　お答えいたします。

　　本市といたしましては、ＧＩさくらんぼの取扱量やＰＲ効果の拡大を図り、当該制度を一層推進していくためには、各種サービスを提供している民間事業者の活用は非常に有効だと捉えております。このため、令和５年度からの導入を見込み、必要な経費を、この度の当初予算に計上しているところでもあります。

　　なお、民間事業者の活用に際しては、本市がこれまで実施してきたきめ細かい寄附者対応の継続を前提としながら、その開始時期等、詳細については現在検討中でありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　４番滝口公一議員。

○４番（滝口公一議員）　開始時期も含めて検討中とのことですので、念入りな調査をぜひお願いいたします。

　　近隣の自治体では、ふるさと納税業務を民間に委託後、寄附額を６割以上伸ばした事例があります。部長がおっしゃるとおり、寄附者への対応がしっかりとした業者を選んでいただきたいと思います。

　　多くの方のふるさと納税を始める理由は、やはり節税や返礼品の魅力になるのではないでしょうか。本市を全く知らない人が、インターネットで東根市と入力して検索はしないだろうと思います。

　　ふるさと納税お得とか、還元率が高いとか、ふるさと納税ランキングなどの単語で検索して、それでたまたま東根市のさくらんぼがヒットして、その中で初めて東根市に出会うと。そういった方も数多くいられると思います。

　　最初のきっかけはそれでもいいと思うのです。まず、本市の特産品に触れてファンになっていただく。そこから、東根市のリピーターになって東根市を応援していただき、それが東根市の関係人口への拡大とつながるのではないでしょうか。

　　当然本市でも、その思いや志に応えられる政策の向上を目指していかなければなりません。納税者は地方行政への関心と参加意識を高める。それで経済を回していき、もし制度が変わっても、それでも揺るがない東根市にしていただきたく思います。

　　一人一人の貢献が地方を変え、そしてよりよい未来をつくっていく。本市にさらなる活力が生まれることを期待して、ふるさと納税関連の質問を終わります。

　　続きまして、改正された農業経営基盤強化促進法に伴う本市の対応について伺いましたが、これまでと変わった点を整理すると、従来進めてきた人・農地プランに新しく目標地図作成を義務付けたものを地域計画と呼ぶこととし、法定化したと。この認識でよろしいでしょうか。

○髙橋光男議長　太田経済部長。

○太田　修経済部長　お答えいたします。

　　ただ今議員からお話のありましたとおり、これまで当市でも進めておりました、人・農地プラン、これが農業経営基盤強化促進法により、今おっしゃいました、目標地図の義務化等も含めまして法定化されたという認識でよろしいかと思います。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　４番滝口公一議員。

○４番（滝口公一議員）　今後進めていくのが目標地図の作成で、令和５年度に所有者に農地利用意向調査をして、地域で農業の将来像を話し合い、令和７年３月までに地域計画を策定するということでした。地域農業の将来の在り方については、これまでも話し合われておりますが、市や農業委員会、農協などがこれまで進めてきた人・農地プランの基本的な取組は継続されるようですので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

　　市内には、相続登記が済んでいない農地なども点在しております。これについては、国の方へ法整備も必要だということも引き続き訴えていきたいとは思いますが、市長答弁でおっしゃるように、集約化や就農者確保の実績を上回る勢いで、耕作放棄地や人口減少が、農業人口の減少が進んでいますが、振興実施計画第56号で計上された数々の農業関係の新規事業や、来年度一般会計予算に示された拡充事業などから、市長の果樹王国ひがしねにかける思いは伝わっています。

　　ふるさと納税の返礼品としても大きな実績を残している農産物を生み出す土地でございますから、それを守るため、今後とも地域農業に寄り添っていただき、また将来の財源を確保するためにも果樹王国ひがしね、これを大事にしていってもらいたいと思います。

　　これを要望いたしまして、以上で私の質問を終わります。ありがとうございます。

○髙橋光男議長　以上でご了承願います。

　　◎山科幸子議員質問

○髙橋光男議長　次に、10番山科幸子議員。

　　　〔10番　山科幸子議員　登壇〕

○10番（山科幸子議員）　10番山科幸子でございます。議長の許可を得ましたので、通告に基づき、ただ今から一般質問を行います。

　　2023年、本年４月には、こども政策のリーダー的役割として、こども家庭庁が設置されます。本市は市長就任以来、「子育てするなら東根市」に係る政策を展開し、県内で最も勢いのあるまちと言わしめ、子育て支援先進地として評価されています。子ども・子育て支援は選ばれる自治体になるための大きな要因であり、各自治体は新年度予算で独自の政策を打ち出し、事業と自治体をアピールしています。

　　子育て支援という制度や考え方が広まったのは1990年、平成２年からであると言われています。1990年は１年間の合計特殊出生率が過去最低を更新した1.57ショックが起きた年であります。1.57ショックの衝撃により、少子化対策を求める声が急増し、子育て支援対策が取り組まれてきました。そして、2008年、平成20年をピークに、人口が減少し、少子高齢化が加速、深刻してきました。

　　地域の持続が困難になったり、消滅集落、限界集落という言葉に衝撃を受けたことは記憶に新しいところであります。厚生労働省においては、政府全体的な取組として、2004年、平成16年になりますが、策定された少子化社会対策大綱は、６月に閣議決定され、子ども子育て応援プランに沿って、若者の自立や働き方の見直し、地域の子育て支援と総合的な取組を進めてまいりました。

　　取組の内容を見ますと、子育て支援がうまくいかなかった事例が多々あり、社会受容性により、また新たな課題が出てくるなど、現在に至っても、少子化や子育て支援に関する数の問題は解決することができておりません。

　　少子高齢化が加速し、地域の持続が困難になってきている自治体は増加傾向にありますが、出生率の増加や若い移住者の増加に力を入れるなど、魅力的な子育て支援制度によって、市民から高い評価を得ているところもあります。東根市はまさにその自治体の１つであると思います。

　　私は「子育てするなら東根市」に、「ここで生みたい東根市」を実現の１つとして、今後の市政発展の原動力となる子ども・子育て支援につきまして、次のことについてお伺いいたします。

　　昨年の第208回通常国会において、こども政策の新たなこども家庭庁の創設と、こども基本法が成立いたしました。そして、本年４月にこども家庭庁が設置されます。内閣官房こども家庭庁設立準備室によりますと、こども家庭庁の概要と組織、事務、権限のイメージにつきましては、別添資料１のとおりであります。

　　そこで１点目。子ども子育て政策や体制について、本市ではどのような取組をなされるのかお伺いいたします。

　　次に、別添資料２をご覧ください。

　　子ども子育て庁関連予算の基本姿勢の中に、年齢や制度の壁を克服した切れ目ない包括的支援のイメージ図があります。その中の包括的支援のうち、入り口である結婚から妊産婦支援の取組として、安心して子どもを生み育てられる支援について、次の２点についてお伺いいたします。

　　妊婦死亡といえば、出血で亡くなる人が最も多いと思うのが常識となっています。2016年までの２年間で産後１年までに、自殺した妊産婦は全国で少なくとも102人いたと、厚生労働省の研究班が発表しています。全国規模のこうした調査は初めてで、この期間の妊産婦の死因では、がんや心疾患などを上回り、自殺が最も多かったとのことであります。

　　妊産婦は子育てへの不安や生活環境の変化、そしてホルモンの関係から、精神的に不安になりやすいとされており、厚生労働省の研究班は、産後うつなど、メンタルヘルスの悪化で自殺に至るケースも多いとみて、産科施設や行政の連携といった支援の重要性を指摘しています。

　　そして、産後うつは子どもへの虐待へとつながっているケースが多々あります。核家族や出産年齢の高齢化、女性の社会進出など、妊娠、出産を取り巻く環境が大きく変わってきています。こうした中、不安や悩みを抱えて孤立しがちな母親に寄り添う産後ケアの重要性も高まってきています。

　　そこで、まずはじめに産前産後ケアについて、本市の支援と取組についてお伺いいたします。

　　次に２点目、お互いに助け合いながら、安心・安全に暮らしていくことができるように支援するために、親世帯と近居、または同居した場合の住宅に係る補助制度についてお伺いいたします。

　　最後の項目になりますが、少子化対策について２点お伺いいたします。

　　少子化は国の将来を左右する根源的な問題であります。出生数80万人割れの報道は衝撃的でありました。昨年のこどもの日に発表された報道によれば、総人口に占める子どもの割合は48年連続で低下しているとのことであります。

　　少子化に歯止めのかかる兆候は全くなく、危機的な状況にあると言わざるを得ません。我が国では、結婚したカップルから生まれる子どもが大半でありますので、今回は本市での婚活支援の取組と成果についてお伺いしたいと思います。

　　最後に、不妊治療についてであります。

　　女性の社会進出や晩婚化の影響などにより、妊活や不妊治療を行う人が増えてきております。不妊の治療のイメージとして、高額な治療費がかかる。ゴールが見えず、精神的な負担が大きいとの声が多くありました。昨年度からの不妊治療の保険適用実現は大きな大きな前進であります。

　　不妊治療に係る助成は申請が必要でありますが、申請行為にためらいがあって、治療を受けていないという声がありました。特に男性の場合は知られたくないとの思いが強いようであります。出産一時金払い制度のように、直接医療機関に支払いができるよう、不妊治療の円滑な助成システムの構築について、お伺いいたします。

　　以上で、登壇席からの質問を終わります。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　山科幸子議員の子育て支援の充実についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、子ども子育て政策や体制についてであります。

　　令和５年４月、こどもまんなか社会の実現に向けて、複数の省庁などに所管が分かれていた少子化、子どもの貧困、虐待防止対策などのこども政策を集約し、包括的に推進する新たな司令塔として、こども家庭庁が設置されます。

　　こども家庭庁の設置に伴い、特に虐待防止対策などに適切に対応するため、令和６年度から母子健康保険と児童福祉に関する取組を一体的に推進するこども家庭センターの設置が市町村の努力義務になります。

　　本市においては、他の自治体に先駆けて、令和５年度から、こども家庭センターの業務を担当するこども家庭課と健康推進課をさくらんぼタントクルセンター内に設置するなど、こども施策の一元的な実施体制を構築し、本市の未来をたくましく担う子どもたちの健やかな成長を支援してまいります。

　　次に、安心して子どもを生み育てられる支援についてでありますが、本市には子育て健康課に子育て世代包括支援センターを設置し、保健師や看護師等による育児相談や赤ちゃん教室を実施するなど、妊娠期から産後にわたり、妊産婦やその家族などの状況に適応した相談支援を行ってきたところであります。特に出産後は気分の落ち込みが長期にわたるケースがあり、心の不調に配慮した支援も重要であります。

　　このことから、乳児全戸訪問や乳幼児健診の結果、さらなる支援が必要とされた家庭には個別訪問や電話等により、経過を確認するなど、不安や悩みにきめ細かく対応しているところであります。

　　また、令和４年度からは従来の産後ケア事業に産科クリニックへの宿泊型を加え、産後の身体的回復と心理的安定に向けた支援を拡充したところであります。同居、近居した場合の住宅に係る補助制度といたしまして、市内の業者が施工し、新築または、住宅リフォーム工事を行う場合に補助する東根市住まい応援事業については、同居、近居をお考えの方にも利用できる事業であります。なお、リフォーム工事の場合、新婚世帯、移住世帯、子育て世代に対し、一般世帯より手厚い補助となっております。

　　また、ＵＩＪターン等をはじめとした移住、定住を目的に実施している定住促進事業は、同居、近居にかかわらず、市外より転入し要件を満たす場合、助成の該当世帯となります。

　　令和３年度からは、子育て加算を拡充し、より一層子育て世帯に配慮した事業としてみようとしたところであります。

　　次に、少子化対策についてであります。

　　全国的な少子化の進行については、様々な要因が考えられますが、未婚率の上昇が大きな一因となっていることはご案内のとおりであります。

　　婚活支援に関するこれまでの取組と成果については、本市では、各地区の結婚推進組織の代表者で構成される東根市結婚推進協議会「あい・ネット・ひがしね」が実施する未婚者同士が出会う場を提供する活動に対し、平成15年度から活動支援補助金を交付するなど、直接的な支援のほか、イベントに係る周知など側面的な支援を行っております。

　　令和４年度の事業実績といたしましては、市全体の事業が１回開催されたほか、各地区において４回の事業が開催され、合わせて男性38名、女性37名が参加し、12組が交際への一歩を踏み出されているところであります。

　　また、今年度から若い世代の実行委員会が組織され、事業を開催した地区もあるなど、時代が求める出会いの場を提供する試みが積極的になされていると認識しており、今後とも結婚推進に関する支援を継続してまいります。

　　令和４年度から、体外受精や顕微受精等が保険適用となったことに伴い、本市では、これまでの不妊治療費用助成制度を見直し、不妊治療の効果を高めるために実施する保険適用外の先進医療を対象として助成を行っております。

　　助成の手続きについてでありますが、不妊治療費の助成は市町村によって対象範囲や金額が異なり、医療機関において一律に取り扱うことは困難であることから、治療実施後の償還払いとしているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員。

○10番（山科幸子議員）　ただ今答弁をいただきましたことに対して、引き続き質問席から質問を続けますので、どうぞよろしくお願いいたします。

　　本年４月から、こども家庭庁設置に併せて、本市でも組織を改編し、タントクルセンター内にこども政策の一元化を図るということでありました。他の自治体に先駆けるということであります。

　　それでは、母子保健と児童福祉に関する取組を一体的に取り組むとのことでありますが、具体的な内容をお伺いいたします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　この度の機構改革につきましては、こども家庭庁の設置を受けて、子育て健康課を母子の健康や保健も含めた健康部門を所管する健康推進課と保育などを所管するこども家庭課に分割し、福祉課で所管をしております児童虐待、家庭相談などの事務をこども家庭課に移管するものであります。

　　これまでは、子育て健康課と福祉課に分かれておりました母子保健と児童福祉の業務をさくらんぼタントクルセンターに集約することで、市民の利便性向上を図るとともに、虐待やネグレクトが疑われるなど、支援が必要な家庭に対して、妊娠期から出産、子育て期を通じて一体的に支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員。

○10番（山科幸子議員）　一体的な取組をして、支援を行うということでありました。大いに期待したいと思います。

　　タントクルセンターは本庁舎から距離があります。今回の質問におきましても、婚活は総合政策課、リフォーム補助は商工観光課と部署が違っております。これからは、他の部署になるときには、またがるときには、ぜひ担当の方にご連絡して、市民が行きますよ、問合せがありますよと、ご一報いただければ、今職員は１人で大きな仕事を抱えておりますので、その方が不在になると、二度手間になるのであります。ぜひそういうところをご考慮いただければと思います。

　　山形市のおくやみ窓口、これ昨年６月、年度途中の月の途中から職員が、私、前の議会でも言いましたけども、職員が発案して、市長がすぐ取り上げて実施したものです。大変市民の方、好評でありまして、私も山形の市民の方からすごいのですよと。そこにいれば、担当が次々と来てくれて、市民がさっぱり動かなくていいということで、大変喜んでおりました。お子様連れや、やはり妊婦さんなども多く訪れる部署かと思いますので、ぜひこのような対応をご検討いただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

　　では次に、乳児の全戸訪問についてお伺いいたします。産後ケアの大事な時期に、本当に実施される支援であります。訪問実施の詳細と結果、その後再訪問するような場合を含めてどのようなものかお尋ねいたします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　乳児全戸訪問につきましては、令和３年度に延べ399回実施しているところであります。

　　そのうちの約２割は、産後うつの質問票でリスクが高いと判断されたり、面談をする中で、育児や子どもの発達に不安があると認められたなど、継続した支援が必要な家庭であります。

　　こうしたケースにつきましては、電話や個別訪問を行い、経過観察をするとともに、育児相談や親子で参加するサロン、赤ちゃん教室などの紹介を行い、同じ子育て世代同士の交流を促すなど、それぞれの状況に応じた支援を行っているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員。

○10番（山科幸子議員）　内容の方、よく理解いたしました。

　　全戸訪問の２割が産後うつのリスクが高かったということでありました。まず抱えている女性の方もそうなのですけれども、聞き取っている方、この担当の人、とっても細かに寄り添って聞いてくださっているのだなと改めて感謝申し上げたいと思います。

　　それでは、リスクが高かったり、あと支援が必要であるということでしたけれども、出産件数が本当に増えている中で、改めて女性、今現在出産するということに対して、いかに出産後も負担が大きいかということを再認識いたしました。限られた職員ですけれども、これからは民間なども生かしながら、そういうことにケアしていくということが重要であると考えます。

　　その中で、市長答弁にあった新たに始まった宿泊型産後ケア、これは家庭から離れて泊まるものだと思いますけれども、これに対して始まったということなのですけれども、どれくらい利用なさっているのかとか、周知とかその方を詳しく教えてください。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　核家族化の進行や出産年齢が高くなったことに伴う祖父母の高齢化、さらにはコロナ禍などを背景に、家族などから産後の支援を受けられない母親が増加する傾向にあります。

　　本市では、令和元年度から通所型、訪問型の産後ケア事業を実施しておりますが、令和４年度からは宿泊型、いわゆるショートステイ型であります。これを加え、制度の拡充を図ったところであります。宿泊型の産後ケア事業につきましては、市内の産科クリニックを含めて３か所に委託しており、１月末までに４件の利用がございました。

　　引き続き事業の周知を図り、産後の母親の身体的回復と心理的な安定に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員。

○10番（山科幸子議員）　産後に宿泊して、ちょっと離れられることは、とてもいいことだと思います。

　　子どもを生んで退院してくると、授乳から何からもう寝たようでない、この何か月間。やっぱり先ほど質問にあったように、東根の場合は他市から来たりとか、他県から来たりする方も多いですので、知り合いのない中で孤立して、お産して育てるという方もおられますので、どんどん活用していただいて、健やかに育児とか、産後を過ごせるようになったらいいなと思います。

　　民間の産後ケアについて需要がとっても高まって、民間の資格ができております。東根市でも資格者がおられます。この方は自分が３人子どもを生んで、３人目のときにとっても苦しんだということで、産後ケアに関わりたいということで資格を取っておられます。

　　そういう民間の人材や、あと産科もありますので、育児や体調など、悩みとか、あとざっくばらんにお話ししたりとか、ちょっとの間、30分でも子どもを抱いてもらえるなんていうのは、本当にありがたいことなので、こういうふうな民間とか、どんどん広がっていくように要望して、次に移りたいと思います。

　　私は産後の支援として、１か月健診の無料化を訴えました。ところが却下されましたけれども、産前に加えて産後というのは、意外と支援が薄いのです。隣接自治体では、無料化を新年度から実施するということでありましたので、こういう政策なんかも強く要望したいと思います。

　　すみません、次の項目です。

　　定住促進の子育てに係る支援策として、去年から、令和３年度から拡充になったということでありますけれども、内容について詳しくお伺いをいたします。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　石垣総務部長。

○石垣有一総務部長　お答えいたします。

　　経過に触れますと、定住促進事業に申請されました世帯の約半数が、子育て加算に該当する世帯でありましたことから、これまで以上に子育て世帯の定住人口増加を図るために、従来中学生以下としていた子育て加算の対象を医療費助成制度に併せまして、高校生以下といたしまして、制度の拡充を図ったものでございます。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員。

○10番（山科幸子議員）　制度の拡充していただいたということでありましたけれども、拡充してから子育て加算につきましての実績をちょっと教えてください。

○髙橋光男議長　石垣総務部長。

○石垣有一総務部長　実績に関しまして申し上げます。

　　令和３年度における定住促進事業の助成金の交付額につきましては、2,664万円でございまして、交付件数は117件、うち子育て加算該当世帯数については57件でございました。

　　令和４年度における交付額につきまして申し上げますと、令和５年１月末時点の数字になりますが、2,407万円で交付件数は101件、うち子育て加算該当世帯は55件となっているところでございます。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員。

○10番（山科幸子議員）　すばらしい実績だと思います。

　　やっぱり自治体では東根はいいなと、こういうふうにおっしゃるのが分かるような気がします。やっぱり人口を増やすとか、定住には若い世代の力がとっても市にとってもいいことであります。

　　若い世代がさらに定住していくためには、子育ての定住だけではなくて、地域、今、格差あるわけなのですけれども、子育て支援の観点から、教育とかいろいろな面から東根、神町地区、こちらに行きたいという声が本当に多くなっています。これからは、周辺部との格差をなくすように、ぜひご検討いただきたくお願いいたします。

　　最後に、不妊治療助成についてお伺いしたいと思います。

　　今年度から助成の対象は先進医療になったとありましたけれども、内容などはどのように変わったのでしょうか。件数も含めてお願いいたします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　本市では、これまで保険適用外でありました体外受精や顕微受精等の全額自己負担の不妊治療に対して、20万を上限に助成を行ってきたところであります。こうした治療に保険が適用されることとなった令和４年度からは、受精の効果や着床率を高めるために追加して実施される保険適用外の先進医療に対し、１回当たり10万を上限に助成を行っているところであります。

　　申請件数についてでありますが、直近５年間における旧制度の申請の延べ件数は平均で約53件となっております。新制度に移行しました今年度は、経過措置として前年度からの継続治療分も助成の対象としており、この分の申請が延べ27件ございました。

　　また、新たな制度の分として、これまでに延べ18件の申請を受理しており、合わせて45件となっております。今後とも、ホームページや市報を活用するとともに、医療機関でチラシを配布してもらうなど、積極的に制度の周知に努め、制度の利用促進を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　10番山科幸子議員。

○10番（山科幸子議員）　先進医療になって、申請件数大きなものですよね。直近５年間でも、旧制度でも53件の方が不妊治療で申請をなさっているということでありました。

　　市長からは不妊治療に係る直接支払いは困難であるというお答えでありました。現在は、ナンバーカードの取得が一気に進んでおります。そしてまた、不妊治療施設というのはごく限られた施設であります。これからは、やっぱりマイナンバーカードによる医療連携も間もなく始まるかと思います。できない理由ではなくて、できるよう、そういうことになったら、すぐ取り組めるように、先を見据えて実施に向けて、ぜひ直接支払い、これは出産一時金なりました。ならないわけがないのです。東根市ぜひ真っ先に手を挙げて進めていただきたいなと思います。

　　出産一時金というのは増額が決まりましたけれども、子どもを生まないという理由の第一番目は経済的な理由となっています。私、この度、いろいろな勉強をしている中で、社会保険に加入している勤労者、この方というのは当然子どもを出産、妊娠した場合、産前産後休暇中は、社会保険料や厚生年金の支払いの負担はありません。

　　ところが、農家などの個人事業主、この方については、国民健康保険の免除はないのです。国民健康保険については、2019年、ちょうど平成から令和に変わるときなんですけれども、出産前の１か月前から４か月間免除する制度ができております。これは市役所の窓口において申請する。

　　ちょっと調べたところ、免除申請件数は、昨年度は10件、本年２月までで４件となっております。本市の年間出生数は約400人であります。国民年金に加入している実態というのはまだ把握してないのですけれども、本当に少ないと思います。

　　これは周知がなっていないと考えます。職員の方は当然共済なので、知らなかったという方がいっぱいいらっしゃるんです。周りにも知らないとおっしゃっていますので、年間現在は１万6,590円、月４か月免除になると６万6,360円免除になります。

　　これは、先ほど５万より遥かに上回る経済的支援となります。そして、免除なので、減免とかではないので、かけたのと同じように将来もらえる制度なので、この周知というのをぜひ母子手帳の交付の際とか、窓口で分かるように、ぜひ周知を図って、経済的負担をなるべくなくすようにお願いしたいと思います。

　　国では、やっと国民健康保険税の免除という動きが出てきております。私は遅きに失すると言いたいんです。社会保険の方、厚生年金とか入っている方はもう育休になっても、支払い負担がない。それに対して、個人事業主とかフリーランス、この人たちにはまだまだ遅いと思います。

　　東根市は果樹王国と言っています。農業の方やフリーランスで働く方を含めて、市民等しく産前産後の補償制度の充実、これはやっぱり市長さんでないと、私、旗振りできないと思いますので、ぜひお願いして、私の一般質問を終わりたいと思います。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩をします。

　　　午前１１時５０分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

　　◎福永邦幸議員質問

○髙橋光男議長　午前に引き続き、会議を開きます。市政一般に対する質問を続けます。

　　１番福永邦幸議員。

　　　〔１番　福永邦幸議員　登壇〕

○１番（福永邦幸議員）　議席番号１番福永邦幸と申します。

　　議長の許可をいただきましたので、通告に基づき、果樹王国ひがしねの樹園地継承について、新規就農や担い手確保に向けた本市のこれまでの取組状況や今後の方針について、燃料や生産資材高騰への対応について、以上２点について質問させていただきます。

　　はじめに、本市は平成６年に果樹王国ひがしねを宣言して以来、日本一の生産量を誇るさくらんぼをはじめ、モモやブドウ、リンゴ、和梨、ラ・フランスのみならず、近年では新たに加温ハウスでのイチゴの栽培など、四季折々の果物の生産も盛んな果樹王国として、平成29年４月には、農林水産省の地理的表示ＧＩ東根さくらんぼへの登録により、全国にその名を轟かせるまでに成長を遂げ、来年で宣言30周年を迎えます。

　　これまで、生産者のたゆまぬ努力により、技術、品質向上などが図られてきましたが、新規就農や担い手確保に向けた取組についてでありますが、さくらんぼやリンゴを例に挙げて考えますと、さくらんぼの主産地である栽培面積１位の東根市、２位天童市、３位寒河江市、リンゴの主産地である、１位天童市、２位朝日町、３位東根市において、どの自治体も５年以内に農業経営者を確保していない、５年以内に農業を引き継がないと答えた経営体が７割以上を占めることが分かりました。

　　特に65歳以上を占める割合が多いことから考えましても、高齢者の方々が元気に働けるうちはよいのですが、何らかの理由により、農業を継続することが困難となった場合、たちまち担い手不足という問題に直面することが懸念されております。

　　2020農林業センサスによりますと、東根市の農業従事者数の状況について、平成27年に2,919人であった農業従事者は、令和７年には501人減の2,418人にまで減少し、令和12年には760人減の2,159人まで減少すると予測されております。

　　生産年齢人口の割合で見ますと、私が特に深刻だと感じる部分としましては、平成27年に1,157人であった15歳から64歳までの農業生産年齢人口が、令和12年には666人減の491人にまで減少すると予測されており、次世代を担う農業生産年齢人口の急減に対する対策を講じることが喫緊の課題であると捉えております。

　　農業従事者の確保状況（経営体数）につきましても、５年以内の後継者の有無について、５年以内の後継者ありと答えた経営体が17.6％に対し、５年以内の後継者なしが82.4％となり、５年以内の後継者なしの中でも、後継者を確保していないと答えた経営体が94.9％と農業の担い手不足が深刻な状況となっていることが明らかとなっており、このままでは農業の担い手不足に陥ることが懸念されるところであります。

　　近年では、地球温暖化による作物の品質や収量低下のみならず、異常気象や気候変動によるハウスの冠水や台風や大雪によるハウスの倒壊、凍霜害など、農業を取り巻く環境は厳しい状況となり、さらには肥料、資材、機械、燃料費の高騰により、近年、農業経営はさらに厳しさを増すこととなりました。

　　燃料費の価格高騰につきましては、国の燃料油価格激変緩和措置として、令和５年１月末時点で総額約３兆1,000億円の財政負担をしており、一月延長で約3,000億円の財政負担増となっておりますが、灯油価格に換算しますと、2023年１月23日時点で補助なしの場合、全国平均価格、１Ｌ当たり128.6円のところ14.7円抑制し、補助後の価格は111.2円となっております。

　　肥料については、春と秋の２回、価格改定されますが、２年前に比べると約２倍に高騰し、資材については１割から1.5割増しとなっております。石油を由来とする資材や肥料の価格高騰の原因としましては、窒素リン酸カリ肥料原料の輸入先国に中国や紛争中のロシア、ベラルーシが含まれていることから、これから先の見通しが不安定となっております。

　　以上を踏まえまして、新規就農や担い手確保に向けた本市のこれまでの取組状況や今後の方針について、市長のお考えを伺います。

　　次に、国際情勢が目まぐるしく変動する中で、肥料の高騰や資材、機械、燃料費などの生産費高騰により、農業経営がさらに厳しい状況となっていることが懸念されますが、生産費高騰による本市の対応について、現在の取組状況や今後の対応について、市長のお考えを伺います。以上２点についてお伺いし、登壇での質問とさせていただきます。

○髙橋光男議長　１番福永邦幸議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　福永邦幸議員の果樹王国ひがしねの樹園地継承についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、新規就農や担い手確保に向けた本市のこれまでの取組や今後の方針についてでありますが、日本の農業は今や深刻な担い手不足の問題を抱えており、その最大の原因が高齢化、さらには後継者不足であります。

　　農業を基幹産業とする本市においても、農家数が以前から減少し続けていることから、果樹王国ひがしね、さらには、本市の農地を守っていくためにも、いかに担い手を確保していくかが大変重要な課題となっております。

　　本市では、就農ファーストステップ支援事業などを実施し、新規就農者への支援を行っておりますが、就農初期で生活基盤が不安定な新規就農者の早期経営安定を図り、地域農業を支える新たな担い手を確保していくため、この度本市独自で新規就農者育成支援給付金を創設し、令和５年度当初予算に計上したところであります。

　　また、担い手を継続して確保するため、果樹王国ＨＩＧＡＳＨＩＮＥ未来づくり事業として、地域おこし協力隊制度を活用した新規就農希望者の募集を行っております。

　　コロナ禍により、募集を中止しておりましたが、令和５年度から任用するため、募集を再開したところであり、各年度２名、最大で６名の任用を目指しております。担い手の確保は、本市の農業を支えるためだけではなく、農地を守っていくためにも必要不可欠でありますので、今後とも様々な制度を活用するとともに、あらゆる手法を駆使して行ってまいります。

　　しかしながら、全国的に人口が減少しており、これまで人口が増加傾向にあった本市においても、今後は減少に転じていくことが想定されます。人口減少に伴い、担い手の確保は今後さらに難しくなることから、「農業上の利用を行っていく区域」と「保全等・森林化を進める区域」のゾーニングや農地の集約化を検討、実施しながら、担い手の確保と同時に農地の効率的な利用を進めてまいります。

　　次に、燃料や生産資材の高騰などによる本市の対応についてでありますが、国際情勢の変化や円安などにより、高騰した燃料や生産資材は農業経営に大きな打撃を与えております。

　　本市では、令和３年度から今年度にかけて、市独自の燃油高騰対策や肥料高騰対策を行ってまいりましたが、原材料の大半を輸入に依存している燃料や生産資材は依然として価格高騰が続いており、利益の減少に伴う生産意欲の減退による、いわゆる農家離れを危惧しております。

　　価格高騰の要因である世界情勢の変化や円安は全国的な問題であるため、国や県が責任を持って取り組まなければならない課題であると捉えております。

　　本市といたしましては、今後とも、農家の長期的な経営安定と継続的な農業振興のため、輸入に頼らない農業環境の整備を推進するとともに、国や県の状況を注視し、対応してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番福永邦幸議員。

○１番（福永邦幸議員）　市長答弁、承知いたしました。

　　地域おこし協力隊制度の活用は私も有効と考えますので、地域おこし協力隊や新規就農者の募集の際も、インターネットなどのメディアを活用した募集のみならず、国内最大級のイベント、「新・農業人フェア」ブースへの積極的な出店など、担当課や人材確保を希望する法人が直接足を運び、やる気のある人材の発掘にもご尽力いただければと思います。

　　肥料や資材、燃料費の高騰につきましても、生産費の高騰は農家さんに大打撃を与えております。特に農業は生産費を価格に転嫁できにくいという側面を持っておりますので、引き続き、農家さんを離農に追い込まないためにも、本市が寄り添う形で、状況に合わせた支援をぜひお願いいたします。

　　引き続き質問席から質問を続けさせていただきます。

　　次に樹園地継承についてでありますが、後継者がいない場合、さらに厳しい状況となることが予測されます。

　　2020農林業センサスによりますと、農地の集積、集約化の状況から考えますと、畑、樹園地の集積率は40.3％と県の37.4％と比較しましても、他市町村に対して比較的進んでいる状況とはいえ、本市の水田の集積率50.0％と比較すると、集積は進んでいない状況となっております。

　　そこには、郊外では特に樹園地が点在しており、集積が難しいこと、大規模な機械化が難しいこと、数種類の異なる果樹を栽培していることにより、樹園地継承を行う側と、受ける側との相互の考え方のマッチングがうまくいかないことなど、果樹であるがゆえの集積が難しい状況が考えられ、大規模な農地の集積を行う果樹農家が育ちにくい環境にあることが推測されます。

　　また、農業継続困難となった場合、引き継ぐ方がいなければ、たちまち遊休農地や耕作放棄地となり、農地の荒廃が危惧されるところとなります。

　　そこで、農業後継者が不在の樹園地の継承について、本市はどう対応されているか、考えているかについてお伺いいたします。

○髙橋光男議長　太田経済部長。

○太田　修経済部長　お答えいたします。

　　現在、後継者以外の第三者に対し、農地の継承を図るには、耕作希望者など、それらに対するあっせんが基本となっております。

　　しかしながら、樹園地については議員ご指摘のとおり、集団化が厳しい状況にあり、また高齢化等により、農地を引き受ける余力のない農家の方が多いこと、機械化、省力化が困難なことなどにより、継承が難しいケースが増加しているものと捉えております。

　　このような中、先の定例会でもお答え申し上げましたとおり、樹園地継承につきましては、本市が県内２か所のうちの１か所としてモデル地区に選定され、行政、農協、さらには農業者代表による協議に基づき、令和５年度中の取りまとめを目標に、課題解決を図るためのプロジェクトが進行しております。

　　具体的には、昨年９月に第１回目の会議が開催されて以来、テーマ別による分科会での意見交換を重ね、今年１月には新規就農者の受入れ体制の整備や樹園地継承までの中間管理の必要性などに触れた中間報告がまとめられたところであります。

　　本市といたしましては、当該プロジェクトが樹園地継承や担い手確保に関する課題解決のための一助となることを期待しており、今後も検討を重ねるとともに、実現可能なものから取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番福永邦幸議員。

○１番（福永邦幸議員）　部長答弁、承知いたしました。

　　後継者不足の樹園地につきましては、ぜひ樹園地継承プロジェクトで出ましたご意見や協議状況の推移を見ながら、本市としての方向付けを行っていただき、樹園地継承がスムーズに行えるよう取り組んでいただきますよう、お願いいたします。

　　次に、農家の中には、高齢化はしているものの、元気なうちはできるだけ諦めずに農業を継続し、つくり続けたいという方もいらして、全作業でなくても一部作業を頼みたいという方も多いと伺っております。近隣の方に頼んで、作業を委託している状況と思いますが、それができないとなると、離農や農業廃止に直結してしまうのではないかと考えられます。そういった一部作業を受託できるような組織づくりはできないものでしょうか、お伺いいたします。

○髙橋光男議長　太田経済部長。

○太田　修経済部長　お答えいたします。

　　農業の継続を支援するため、農作業における受託組織につきましては、本市においても必要なものと認識しており、また先のプロジェクト会議においても、同様の意見があったと聞き及んでおります。

　　しかしながら、受託組織の組織化については経費の問題をはじめ課題が多く、現時点においては白紙の状態にあります。今後につきましては、当該プロジェクト会議をはじめ、県や関係団体とも協議を行いながら研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番福永邦幸議員。

○１番（福永邦幸議員）　部長答弁、承知いたしました。

　　樹園地継承が難しい状況である中で、中間管理の組織化が必要であることが理解できました。そういった組織づくりを行うことにより、離農せずにぎりぎりまで農業を継続できる方が増え、担い手確保までの期間をしっかりと下支えいただけるものと期待できますので、ぜひよろしくお願いいたします。

　　さて、昨今、半農半Ｘという言葉がよく聞かれておりますが、いわゆる農業収入のほかに兼業収入を加えて生計を立てるライフスタイル（兼業農家に近い）を指す言葉です。

　　半農半Ｘ研究所代表で総務省地域力創造アドバイザーの塩見直紀氏が、1990年半ば頃から提唱してきたライフスタイルを言いますが、半農半Ｘを推進し、規模の小さい担い手も確保していく動きが活発になってきていると感じております。

　　本市において、いわゆる半農を支援するような考えはおありでしょうか、お伺いいたします。

○髙橋光男議長　太田経済部長。

○太田　修経済部長　お答えいたします。

　　本市におきましては、認定農業者など、中核を担う農業者等について一部手厚い支援を実施しながらも、多くの制度の下で専業、兼業の区別なく支援を実施しているといった状況にございます。

　　しかしながら、国や県において半農の方への支援を強化する動きが出ており、本市におきましても規模の小さな担い手の確保も非常に重要だと考えることから、半農の方も対象となる支援制度の周知に努めるとともに、対象としていない制度についても、その拡大の是非も含めて研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番福永邦幸議員。

○１番（福永邦幸議員）　部長答弁、承知いたしました。

　　半農半Ｘにつきましては、半Ｘ、本業を行いながら農業を自然豊かな環境の中で心穏やかに生活するスローライフと捉え、行いたいというニーズもございます。そうしたニーズに応えていくことにより、樹園地継承とは少し論点がずれてしまうのですが、農業を営みたいと考えている方を受け入れ、移住の促進や空き家対策にもつながるのではないかと考えますので、ぜひ半農に対する支援についてもどのような支援が有効であるか、今後研究を重ね、推進していただきますようお願いいたします。

　　樹園地継承につきましては、様々な課題があることがこれまでのやり取りで明らかになりましたが、何といっても担い手の確保が一丁目一番地であり、本市があらゆる手段を駆使してでも担い手や新規就農者の確保に取り組むべきであると考えます。担い手確保や新規就農者を確保するためには、農業がもうかり、魅力あり、やりがいを感じる職業だと認識できれば、やる気のあるよい人材も集まってくるのではないかと考えます。

　　そこで、私が大切な視点ではないかと考える項目としまして、これから先、本市のみならず、日本の人口は減少し続けることが明らかとなる中で、大規模化を図れば、おのずと担い手の確保に苦労するという状況となります。そこで、ＩＣＴを活用したスマート農業に取り組み、省力化や経営の見える化を図るという視点も大切ではないかと考えます。

　　果樹に置き換えた場合、天候に左右される露地、果樹栽培は対策が難しいのですが、ファームを活用し、圃場の状態をデータで見える化していくことで、病害虫へのリスク管理や霜の被害による悪天候への対策など、様々な可能性が見えてきております。国がＩＣＴ導入補助金や農林水産業未来補助金などで助成を行っておりますが、不足分など、本市でもＩＣＴを活用したスマート農業に取り組む農家へ寄り添う形で支援いただきますようお願いいたします。

　　また、肥料高騰対策としまして、リサイクル可能な汚泥堆肥やコンポスト堆肥を有効活用し、生産費コストを抑えることも大切ではないかと考えます。

　　リサイクル堆肥を販売されている業者さんからいただいた情報によりますと、全体の約７割は県外へ流通しているとのことです。せっかく県内でリサイクル製造されたものが、県外に流通してしまっていることはもったいないことではないかと私は考えます。

　　県内で流通しない原因としまして、使う農家さんの心理的不安があるのではないかとのことです。リサイクル堆肥は、土壌を元気にして健康的な作物ができ、花き、野菜、お米、芝生などに有効とされておりますが、果樹の分野において一部土壌に混ぜることで、おいしい果物が育つことも実証されており、有機肥料や有機農業にも将来的に目を向けながら、果樹に適応できる部分がないか、今後の課題として実証実験を重ねていただきながら、使う側の不安の払拭にぜひ取り組んでいただければと思います。

　　化成肥料の原材料が国際情勢により輸入困難となることが予測されている現在、１つの例としまして、東根市東郷地区にて「意気東郷」という志の高い農家のグループが蔵王乗馬クラブの馬に規格外のリンゴを餌として与え、出た馬ふんを回収し、堆肥として園地にまき、化成肥料をほとんど使わず、地球環境、ＳＤＧｓに配慮した循環型農業を実践されておられる事例もございますので、そうした視点で肥料高騰対策にもつながり、安心・安全で、おいしい果物を提供できる有機農業について、本市の果樹に適用できる部分がないか、防除作業などにも配慮しながら、今後、農家の収量に影響を与えることのないよう取り組むことができないものか、研究を重ねていただきますようお願いいたします。

　　樹園地継承プロジェクト会議で意見があったという一時期農地を管理している管理組織、農作業を受託する組織につきましては、私も必要だと思いますし、大いに賛成いたします。実現するためには、もちろん県や市の支援も必須であると思いますが、ぜひとも実現していただきたいと思います。

　　本市は、言わずと知れたさくらんぼを中心とした果樹王国ひがしねとして、これまで他の自治体を収量、品質でもリードしてきたと認識しております。3,000万以上を売り上げる安定した経営体が多いことも本市の強みであります。

　　しかしながら、まだできる農家さんが離農してしまうケースも見られるため、裾野の広い半農を営む農家や家族経営の農家に対しても寄り添う形で遊休農地や耕作放棄地解消、農地の在り方についても考えていただきながら、全国でもトップクラスの本市の果樹農業を守り、次世代に継承していくためにも、必要な支援を継続しながら、先々を見据えた対応をお願いし、私の一般質問を終わります。

○髙橋光男議長　以上でご了承願います。

　　◎河村　豊議員質問

○髙橋光男議長　次に、12番河村　豊議員。

　　　〔12番　河村　豊議員　登壇〕

○12番（河村　豊議員）　12番河村　豊でございます。

　　議長の許可をいただきましたので、通告しております項目について質問をさせていただきます。

　　令和５年度施政方針を中心に、振興実施計画第56号、昨年の土田市長の所信表明なども含めて、本市の重要施策について、土田市長のお考えをお伺いいたします。

　　はじめに、本年１月の議員懇談会において、執行部から旧神町小学校跡地利用についての基本方針が示されました。

　　土田市長は、昨年の選挙後の所信表明で、「少子高齢化が進行する中、本市が今後も持続的に発展していくには、市民が健康的に生活できる環境づくりが必要であり、医療、福祉、特に病気の予防や早期発見の体制の充実が重要であり、その取組を重点的に進めていく必要がある。旧神町小学校の跡地には、本市及び北村山地域にはない検診センターを誘致したい。これが実現すれば、周辺自治体を含めた住民の健康的な生活を支援する拠点施設として大いに利便性を高める。」と語られました。

　　そのためには、東根市医師会、北村山地区医師会からの協力が不可欠であるが、任期中に必ず実現させるため、取組を加速するともおっしゃっております。

　　同時に、さくらんぼ保育所の移転改築を想定しているとのことでありましたが、現在の施設の設置場所、老朽化等を勘案すれば、早急に実現しなくてはなりません。改めて、そのお考えと現在の状況についてお伺いいたします。

　　次に、医療的ケア児の保育、療育の充実についてお伺いいたします。

　　昨年、ひがしねこども園が開園いたしました。公設公営の保育施設として、民間での受入れが難しい障害のあるお子さんや医療的ケア児の保育にも対応し、子育て分野における共生のまちづくりのための新たな一歩を踏み出しました。新年度は、これまでの保育の状況を検証し、年齢や医療的ケアの種類など、受入れ要件を拡充していくとのことでありますが、その取組についてお伺いをいたします。

　　また、医療的ケア児の療育施設における受入れの拡大に向けた取組を新たに展開するとのことで、市内の医療的ケア児通所事業所を対象に、設備や備品整備に要する費用に係る補助制度を創設し、受入れの拡大に努め、医療的ケア児の健やかな成長を積極的に支援するとのことでありますが、これらの新規事業についてお伺いいたします。

　　次に、北村山公立病院建て替えについてお伺いをいたします。

　　土田市長は、常々、医療と介護の充実は住民が住み続けたいと感じる最も重要な要素であり、これを持続的に提供するためには、北村山公立病院の果たす役割はこれから先も非常に大きいとおっしゃっており、病院管理者として様々な対策を講じてこられました。

　　北村山公立病院は、昨年、昭和37年の開院から60周年を迎えました。國本院長は、「開院60周年に寄せて東根赤十字病院の廃院を受け、北村山公立病院が三市一町の自治体病院として開院し、ほぼ途切れることなく医療を継続することができましたことは、当時の構成市町長、関係機関の方々の多大なる努力と熱意のたまものである。開院から現在まで、当院は地域住民の皆様に昼夜を問わず対応し、医療の空白を生じさせないという信念を持って取り組んでまいりました。」とおっしゃっております。

　　しかしながら、東棟が本年築50年を迎えるなど、老朽化が著しく、建て替えが必要な状況であります。

　　北村山公立病院において、来年度には新たな病院整備に係る基本構想が策定されると伺っております。その詳細については、組合議会での議論を待ちますが、これまでの取組、そして、今後の在り方などについて所在地の市長としての思いをお伺いいたします。

　　次に、消防指令業務の北村山三市一町共同運用についてお伺いをいたします。

　　昨年11月の議員懇談会で、北村山消防指令業務共同運用に向けた検討結果が示され、東根市、村山市、尾花沢市が、それぞれ独自に整備、運用してきた消防通信指令システムを１か所に集約することによる効果、北村山広域行政事務組合管理者会において、消防指令業務の共同運用に向けた取組を進めていくことで、基本合意に至ったことが報告されました。

　　12月には、東根市、村山市、尾花沢市及び大石田町の間で、消防指令業務の共同運用に関する協定書を締結し、消防の連携、協力の円滑な実施を推進するため、北村山消防指令業務連携、協力実施計画を策定したとのことでありました。これらに係る現況と効果、開始時期、運営方式、設置場所等について、改めてお伺いをいたします。

　　次に、国道48号のバイパス化実現についてお伺いをいたします。

　　国道48号は、連続雨量が180ミリを超えると事前通行制限になるほか、昨年３月には雪崩による通行止めとなるなど、気象災害に対する交通の脆弱さの解消が課題となっております。

　　市長は、関山除雪ステーションから作並除雪ステーションまでの約12km区間のバイパス化を提唱し、本市の重要要望事項として各方面に繰り返し働きかけを行ってこられました。

　　その結果、平成31年４月には、国の重要物流道路の指定を受けるなどの進展が見られているところであります。

　　国道48号は、太平洋側と日本海側を結ぶ横軸の大動脈ですが、太平洋側では、三陸沿岸道路が全線開通し、東北中央自動車道という縦軸の道路整備が節目を迎えた今、改めて国道48号の重要性、必要性は、高まりを見せております。

　　間もなく、あの日から12年目の3.11を迎えます。その日が近づくたびに、私は山形空港や国道48号の重要性を再認識しております。

　　市長就任７期目の公約として掲げられた国道48号のバイパス化実現に向けた思いをお伺いいたします。

　　次に、ＧＩＧＡスクール構想実現について、お伺いをいたします。

　　文部科学省の資料によると、１人１台端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子どもを含め、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質能力が一層確実に育成できる教育ＩＣＴ環境を実現すること、これまでの我が国の教育実践と最先端のＩＣＴのベストミックスを図ることにより、教師、児童生徒の力を最大限に引き出すことが、ＧＩＧＡスクール構想だとうたわれております。

　　学校のＩＣＴ環境整備状況は脆弱であるとともに、地域間での整備状況の格差が大きい危機的状況と言われてまいりましたが、本市においては、県内でもいち早く整備に取り組んできたＧＩＧＡスクール構想に基づく１人１台のパソコン整備と高速大容量通信ネットワークの整備が既に完了し、これらを活用した学びの進化や学習活動の一層の充実、授業改善に向けたＩＣＴ支援員の配置や指導体制の充実を図るための研究、研修体制づくりを推進していくとのことでありました。その成果と新年度の取組について、お伺いをいたします。

　　また、ＩＣＴ支援員について、本年は配置時間を増やし、サポートを強化してきたとのことでありますが、まだまだ現場の要望に対応できている状況にはないと捉えております。

　　新年度へのさらなる拡充について、お伺いをいたします。

　　次に、スポーツ環境及び魅力の向上について、お伺いをいたします。

　　第５次東根市総合計画のスポーツの振興の項目には、スポーツ振興に関する基本施策の推進、生涯スポーツの推進、競技スポーツの振興、スポーツ施設の整備と施設の利用拡大が掲げられ、東根市スポーツ推進計画に沿って、その取組が具体的に進められてきたと理解しております。

　　この東根市スポーツ推進計画は、令和５年度が最終年度となっておりますが、その後の計画、特に中学校運動部活動の地域移行、施設整備などについて、お伺いをいたします。

　　次に、地域力の維持・向上についてお伺いをいたします。

　　東根のまちづくりの主要テーマである市民力、地域力の向上を目指し、市民の手でつくる魅力ある地域づくり活動を、本市はともに築く地域未来創造事業で支えてまいりました。

　　住民自らが企画し、主体的に行う地域資源の活用や地域の魅力を高める活動、定住環境を高め、住みよい地域をつくる活動、地域コミュニティの活性化に取り組む活動などの地域活性化支援事業、住民の地域づくり活動と一体的に行う施設整備に対する地域創造パートナーシップ事業、住民の自主的な防災対策に資する活動に必要な資機材の購入に対する安全安心地域づくり事業などに補助金を交付する本事業の今後の展開について、お伺いをいたします。

　　次に、関係人口の拡大、移住定住者の増加についてお伺いをいたします。

　　第５次東根市総合計画には、移住定住の促進として、市外への積極的な情報発信、受入れ環境の充実、人口増加に向けた様々な施策展開、関係人口の拡大等が挙げられております。具体的にどのような取組が行われてきたのかについて、お伺いをいたします。

　　最後に、行政デジタル変革についてお伺いをいたします。

　　住民の利便性の向上や行政運営の簡素化、効率化など、マイナンバーカードを保有するメリットを市民が最大限享受できるよう、令和４年度末を目指して、国と自治体が協力して、原則、全自治体で、特に国民の利便性向上に資する手続きについて、マイナポータルからマイナンバーカードを用いてオンライン手続きを可能にするとともに、それ以外の各種行政手続きについても、地方公共団体におけるオンライン利用促進指針を踏まえ、積極的にオンライン化を進めてきたと認識をしております。

　　行政手続きのオンライン化については、国の法令等に基づくもののみならず、自治体が独自に実施する手続きも含めて検討が進められていると思いますが、その状況をお伺いいたします。

　　子育て、介護26手続きについて、マイナポータルと自治体の基幹システムのオンライン接続が完了することを必須要件として国の補助金の活用ができるとのことでありますが、その進捗をお伺いして、登壇での質問といたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員の質問に対し答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　河村　豊議員の令和５年度施政方針についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、健やかで住みよいまちについてであります。

　　旧神町小学校跡地利用につきましては、本市の大きな課題の１つである人口減少と少子高齢化への対応と併せ、第５次東根市総合計画策定時の市民アンケートにより把握した市民ニーズを反映することといたしました。

　　その結果、市民の健康に資する施設と子どもを安心して産み育てられる施設として検診センターの誘致とさくらんぼ保育所の移転改築等が望ましいとしたところであります。

　　現在の進捗についてでありますが、特に検診センターの誘致は、新型コロナウイルスワクチン接種の状況も比較的落ち着いたことから、各方面との協議を再開することとしております。

　　今後は、関係機関との調整はもちろんのこと、具体的な施設内容やスケジュール等について検討を進めてまいります。

　　次に、医療的ケア児の保育、療育の充実についてでありますが、ひがしねこども園における医療的ケア児の保育につきましては、新年度から受入れの要件を拡充し、対象年齢を３歳以上から、２歳以上に引き下げることといたしました。

　　また、対象とするケアに、たんの吸引などを追加するとともに、受入れ人数についても１名増の最大３人までとしたところであります。

　　なお、山形県医療的ケア児等支援センターの協力の下、ケアに携わる看護師や保育士の研修を行うなど、安全な保育体制の確保につきましても万全を期してまいります。

　　また、医療的ケア児の療育の充実として、新年度から市内の通所事業所における設備や備品の整備に対し、補助基準額の上限を100万円として、その２分の１を補助する制度を新たに創設いたします。療育を行う際に必要な設備や備品は、特殊で専用のものが多く、単価も高額であります。それぞれの身体状況に合わせた適切なケアができるよう、設備や備品の整備に助成することで、医療的ケア児の受入れ拡大を後押ししてまいります。

　　また、医療的ケア児等コーディネーターや障害福祉サービス事業所、保育施設等と連携を密にしながら、子どもの心身の状況に応じたきめ細かいサービスの提供に努めてまいります。

　　次に、北村山公立病院建て替えについてでありますが、県立病院の空白地帯である北村山地域の医療を堅持するとともに、一層の充実を図るに当たり、老朽化が著しい現施設の建て替えは急務であります。

　　今後、北村山公立病院組合において策定する基本構想をベースとし、具体的な整備が進められるものと認識しておりますが、建て替えにかかる多額の事業費と、その財源の確保が大きな課題となっていることは、ご案内のとおりであります。組合構成市町の負担のみでの事業推進は、極めて困難であることから、今後、国や県からの補助などを十分に確保するため、要望活動も含め、組合構成市町と連携しながら取り組んでまいります。

　　次に、安全安心で快適なまちについてであります。

　　消防指令業務の北村山三市一町共同運用体制についてでありますが、消防指令業務とは、119番通報を受け、その内容から発生場所や災害の種類等を特定し、消防車や救急車等に出動指令や情報伝達を行う業務であり、現在は、東根、村山、尾花沢の各消防本部において、当該業務を実施しております。この業務を集約して、共同で運用することにより、施政方針に示したとおり、災害対応力の強化と財政上の効果が見込まれるものであります。

　　共同運用の実施を検討するに至った背景といたしましては、北村山三市一町における高齢化のさらなる進展に伴う救急需要の増加、地球温暖化に伴う災害の大規模化や頻発化、東北中央自動車道の開通等による新たな災害への対応など、消防行政を取り巻く環境が大きく変化することが予測される中、本市はもとより、北村山地域全体において、将来にわたり持続可能な消防体制を確立していくことへの必要性を強く感じたためであります。今定例会に共同運用を推進していくための組織となる北村山消防指令事務協議会に関する議案を提出しておりますが、令和７年４月の運用開始に向けて、万全な準備を行ってまいります。

　　次に、国道48号のバイパス化実現についてでありますが、令和４年度は、仙台市と協議を重ね、これまで要望書にあった中長期的なバイパス構想を削除し、バイパス構想の具体化として、東北地方整備局に対し、要望活動を行ったところであります。

　　国道48号は、昨年の雪崩を含め、平成以降15回の通行止めが発生しており、また、連続雨量が180ミリを超えた場合、事前通行規制がかかる路線でもあります。仙山交流を支え、１日の交通量が１万台を数える幹線道路として、この脆弱性は何としても解消しなければならない大きな課題であります。

　　事前通行規制の解消、脆弱性の解消、そして安全安心な交通ネットワークを構築するため、国道48号のバイパス化、トンネルの整備について、今後も仙台市と連携し、調査事業の着手を目指すとともに、予算の確保について東北地方整備局に強く要望してまいります。

　　次に、笑顔輝く協働のまちについてであります。

　　地域力の維持・向上といたしまして、私は市長就任当初から、信条としている市民との対話を具現化する施策として、平成13年度に大けやきパートナーシップ事業を創設し、市民との協働のまちづくりを推進してまいりました。

　　平成23年度には、さらに発展させ、地域力向上を図ることを目的とした、ともに築く地域未来創造事業を開始したところであり、それ以来、制度を見直しながら運用を行い、住民自らが企画し、主体的な活動を行う事業に対して補助金を交付しているところであります。

　　令和２年度からは、地域から要望が高かった防災資機材の購入補助である安全安心地域づくり事業をメニューの１つとして追加したところであり、今後とも地域力を向上させるための支援を継続して実施してまいります。

　　次に、関係人口の拡大、移住・定住者の増加についてでありますが、移住希望者向けパンフレットの作成や移住ポータルサイトの開設、首都圏で開催される移住フェアへの参加など、移住・定住者増加のための取組を進めてまいりました。今後も様々な方法で本市の魅力を積極的に発信し、本市への移住・定住を促進するとともに、さくらんぼマラソン大会をはじめとする各種イベントやふるさと納税などをきっかけとして、市外在住者が本市と様々な関わりを持つ関係人口の創出、拡大を図り、さらなる移住・定住につなげる仕組みづくりに取り組んでまいります。

　　次に、行政デジタル変革についてでありますが、来年度については、既に実施しているマイナンバーカードを用いての「教育・保育給付認定兼保育施設等の利用申込み」を含めた子育て関係と介護関係の国が求めている26手続きのオンライン化を実施するとともに、新たに市税の口座振替の手続きを市役所の窓口のみで完結させられるサービスの導入等を進めてまいります。

　　このサービスは、窓口に設置する専用端末を使用して手続きをすることで、申請書の記入が不要となり、従来のように記入誤り等による再手続きを要するケースもなくなるなど、市民の負担軽減に大いに寄与するものであります。

　　今後も市民目線で行政手続きの見直しを図るとともに、先進自治体の取組を参考にしながら、行政デジタル変革に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　次に、教育長に答弁を求めます。

　　半田教育長。

　　　〔半田　博教育長　登壇〕

○半田　博教育長　私からは、教育と文化のまちについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、ＧＩＧＡスクール構想実現についてでありますが、今年度の成果といたしましては、端末やソフトの機能が分かるようになり、具体的な教育活動で使えるようになってきたこと、授業での普段使いが促進されてきたこと、オンライン授業など家庭での活用が進んだことなどが挙げられます。

　　本年度におきましては、深い学びにつながる活用や、教員や学校間でＩＣＴを活用した指導に差が出ないようにするための教員の研修やスキルアップに、引き続き取り組んでまいります。

　　さらに来年度は、市内小中学校の全ての普通教室に電子黒板を整備し、デジタル教科書やオンライン教育でのさらなる活用を図っていくこととしております。そして、令和の日本型学校教育が目指す個別最適な学びと、協働的な学びの実現に資する新たな事業の在り方について研究を進めてまいります。

　　このことが予測困難な社会の変化に主体的に関わり、感性を豊かに働かせながら、どのような未来を創っていくのか、どのように社会や人生をよりよいものにしていくのかという目的を自ら考え、自ら可能性を発揮し、より良い社会と幸福な人生のつくり手となる力を身につけられることにつながると捉えております。

　　ＩＣＴ支援員につきましては、学校現場における急速なＩＣＴ化をサポートするため、来年度も今年度と同様に配置することとしており、さらなる拡充につきましては、来年度の取組状況や学校からの要望等を踏まえ、検討してまいります。

　　これらの取組を通して、情報活用能力を高めるとともに、子ども一人一人の力を最大限に引き出すよう努めてまいります。

　　次に、スポーツ環境及び魅力の向上についてでありますが、本市では、東根市スポーツ推進計画を平成26年度に策定し、生涯スポーツの振興、競技スポーツの推進、学校体育・スポーツの充実、スポーツ設備の整備充実を柱とする各種施策を展開しながら、計画的かつ総合的な推進を図ってまいりました。本計画では、令和５年度が最終年度となることから、スポーツ推進に関する新たな目標と、その目標を達成するための施策を盛り込んだ新たな計画を令和５年度中に策定することとしております。

　　計画の策定に当たっては、第５次東根市総合計画や、国の第三期スポーツ基本計画等との整合性を図りながら、中学校運動部活動の地域移行への対応、施設におけるカーボンニュートラルやユニバーサルデザインの推進など、市民及びスポーツ関係団体のニーズを的確に捉え、社会環境の変化に対応した計画となるよう進めてまいります。

　　また、市内の既存スポーツ施設の改修や長寿命化については、令和３年に策定した東根市社会体育施設長寿命化計画により、バリアフリー化など共生社会への対応を含め、予防保全型管理の視点の下、計画的に進めております。

　　屋外スポーツ施設につきましては、令和５年度改定の東根市スポーツ推進計画において、市民及びスポーツ関係団体が、安全かつ快適に使用できるよう計画的な改修や長寿命化について検討してまいります。

　　今後とも市民体育館や中央運動公園を拠点とする魅力あるスポーツの振興に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　質問を続けます。

　　中学校の運動部活動の地域移行について、本市の現状と今後の方向性について、お伺いをいたします。

○髙橋光男議長　安達教育次長。

○安達利也教育次長　お答えをいたします。

　　中学校の部活動の在り方につきましては、生徒数の減少やスポーツ、文化芸術活動の多様化、教員における長時間労働の改善などの理由から、抜本的な改革が求められております。そのような状況を踏まえまして、国や県におきましては、令和５年度から令和７年度までの３年間を改革推進期間と位置付け、部活動は平日のみとし、休日の部活動は行わないこと、休日の活動を希望する生徒は、地域のクラブ等に所属し、活動することなど、休日の活動から段階的に地域に移行する方針を示しております。

　　本市の現状でありますが、昨年12月に全ての中学校区におきまして運動部活動の関係者を対象とした説明会を開催し、部活動改革に係る考え方などについて共通の理解を図ったところであります。

　　今年２月には競技種目ごとの会議、まずは野球、サッカー、ソフトボール、卓球の４種目を対象とした会議を開催しまして、休日の部活動について顧問教員に頼らない地域スポーツ活動の環境整備の検討を進めたところであります。また、令和５年度からは、市内全ての中学校で部活動の任意加入制を導入することとしています。

　　今後の方向性ですが、改革推進期間である令和７年度末までの休日における活動の完全地域移行を目指し、引き続き関係機関との協議、検討を重ねていくとともに、実現可能な競技種目から段階的に移行を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　中学校運動部活動の地域スポーツ活動への移行については、方向性や方針を示して関係者への説明を終えておられ、共通理解を図った上で環境整備の検討も進めていただいておりまして、新年度は、さらに進展が見られるものと期待をするものであります。さらに、関係者や保護者の意見をしっかりと聴取しながら進めていただきますようよろしくお願いをいたします。

　　また、ただ今答弁ございました新年度から、市内全ての中学校で部活動が任意加入制になるとのことでありました。

　　私も長く中学校の部活動等に携わってきておりましたが、これは劇的な変化になると思います。現場に混乱やトラブルが生じないような配慮を、くれぐれもよろしくお願いいたします。

　　また、これも要望でありますけども、市内の既存スポーツ施設の改修や長寿命化について、予防保全型管理で計画的に進めているとのことでありました。屋外でのスポーツ施設についても、令和５年度に改定する新たなスポーツ推進計画で検討していくとのことでありました。

　　大森緑地公園野球場の再整備については、私、平成23年の一般質問を皮切りに、これまで何度も質問、要望をさせていただいておりますが、東根市スポーツ推進計画で整備時期を計画の後期以降として、後期というのが今なわけでありますけども、現在の公式の基準では、センター125ｍ、両翼99ｍ以上くらいが一般的となる中で、大森緑地公園野球場については、本塁センター間が110ｍ、本塁両翼間が87ｍで、老朽化とともにファウルゾーンや観覧スペースが狭小であることも、当球場で地区大会規模の大会を開催できない理由となっています。本市野球競技の拠点と位置付け、県大会規模の大会が開催可能となるように、その機能の強化、特に球場の拡張、観覧席の設置、フェンスのラバー化、照明設備の改修、スコアボードの設置、放送設備の設置、更衣室などの設置などを図ります。そして、今後の施設整備計画として、社会人や高校野球等の公式試合にも対応できる野球場として、整備に向けた検討と準備を進めますとありました。

　　ぜひ、先ほどからもございました次期東根市スポーツ推進計画で、この機能強化や充実というのも明確にしていただきますようよろしくお願いしたいと思います。

　　以前に質問した際に、拡張するに当たって、大森緑地公園野球場の北側というのは、農振地域で拡張というのはなかなか難しいというお話で答弁がございましたけども、現在そこには住宅が張りついております。これはまさしく、もうこの北側に広げるというのは手後れになったわけでありますけども、ぜひこの今回の推進計画において、この辺を明確にして、ぜひ一歩一歩進めていただけるようにお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

　　次に、医療的ケア児の保育についてでありますけども、先ほど答弁いただきました新年度からさらに拡充に取り組んでいただくということで、大変喜ばれている市民の声をお聞きしております。本当にありがとうございます。子育て支援に対する市長の長年にわたる積極的な取組が形になっているということは、多くの市民が実感しているところであります。

　　そこで、医療的ケア児の療育の充実について、新年度から設備や備品の整備に対する補助制度を新たに創設するとのことでありましたけども、その具体的な内容について、もう少しお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　本事業につきましては、市長が答弁されたとおりでありまして、市内の通所事業所に対し、ケアに関係する設備や備品について補助基準額の上限を100万とし、その２分の１を補助する制度であります。例えば設備といたしましては、医療的ケアを行う際の独立した空間を確保するための間仕切りの設置、そして、同じように独立した水道設備の設置などを想定しているところであります。

　　また、備品といたしましては、たんの吸引器や子どもの座位を保つための椅子などを想定しているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　先ほどの答弁に、医療的ケア児等コーディネーターとの連携を密にするとの答弁がございました。

　　昨年、医療的ケア児についての質問をさせていただいた際に、市内の医療的ケア児等コーディネーターが現状１名しかおられないので、複数の配置となるように後押しをお願いしましたけども、現在の状況をお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　医療的ケア児等コーディネーターの配置に関して、市ができることといたしまして、山形県が開催する医療的ケア児等コーディネーター養成研修の受講を各事業所に勧めているところであります。

　　令和４年度の研修につきましては、約20名の定員に対して応募者が多数となり、市内の事業所からの受講申込者は、残念ながら受講することができなかったと聞いているところであります。

　　これは県内にコーディネーターを配置している施設が約20か所にとどまっており、まだ配置されていない自治体や施設を優先して受講者を選定したためということでありますが、今後とも市内の事業所と連携を図り、情報提供を行うなど、コーディネーターの人材養成に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　了解いたしました。

　　ちょっと残念ながら、今回の養成講座には間に合わなかったということでありますけども、今後もぜひ積極的な後押しをお願いしたいと思います。

　　先日、つい最近でありますけども、この医療的ケア児のお母さんからメールをいただきました。非常に内容を読ませていただくと、元気で、非常にエネルギーのあるお母さんであるということが見てとれるわけでありますけども、様々な中にご意見とか要望があります。これらを制度として支えられること、それから、個々、個人に応じた支援につなげる。それはどのようにしていくのが一番ふさわしいのかというところを私もしっかりと精査しながら、また担当課としっかりと意見を交わさせていただきながら、市民の後押しをしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

　　また、今この養成講座の件もございましたけども、先ほど答弁でございました、市が積極的にこの研修等を重ねるということでありました。これも情報提供をいただきました。

　　明日、ひがしねこども園で山形県、それから山形大学医学部、東根市が主催者となって、山形県医療的ケア児直接処遇者研修というのを行っていただくと。見込みとして研修受講者18名、これはひがしねこども園の保育士さん、それから看護師さん、見学者も様々、保護者等も含めて30名ほどを想定されているということでありますけども、こういうことを、ぜひどんどん積み重ねていただいて、いつも担当課と様々意見交換をさせていただきますけども、制度としてしっかりフォローできること、個人の個々に照らして支援していかないといけないこと等にしっかりと寄り添っていけるように、こういうところもぜひ手厚くやっていただきたいなと思います。

　　厚生労働省が、一昨年、障害児通所支援の在り方に関する検討会報告書というのをまとめました。そこに児童発達支援センターの在り方というのが書かれているわけでありますけども、センターが果たすべき役割、機能が明確でない現状を踏まえ、様々な機能を制度上、明確化していくことを受けて、地域の中核的な支援機関として、非常に積極的に取組を進めていこうという市内の事業者があります。これは、要はそういう状況というのを様々な意見交換で出てきたわけでありますけども、だからこそ、中核的な支援機関としてやっていこうと、この計画をしている事業所ということであります。

　　つい先日もちょっと意見交換をしてまいりましたけども、積極的にこの東根市民に寄り添う形で考えていただいておりますので、こうした事業所の後押しができるような環境、それから施設整備を、これは私の意見でありますけども、旧神町小学校跡地利用にぜひ加えていただきたいと思っております。

　　検診センターとか保育所など、児童発達支援センターや療育施設、それらが共存するような環境になれば、当然その市民の利便性も大きく向上すると思いますので、私の要望としてお願いしていきたいと思います。

　　また、これも保護者の方々、またこういう支援機関の方のご意見として伺いましたけども、障害児支援の情報が、子育て支援の情報と切り離されていると、別々なんだと。ぜひまとめて、子育て支援と印刷物にしろ、例えばサイトなんかにしろ、子育て支援の一連の情報として、この障害児支援の内容に関しても、必要とする方に届きやすくなるような工夫をぜひお願いしたいと思いますので、この点も要望しておきたいと思います。よろしくお願いいたします。

　　消防の方の質問に移らせていただきます。

　　昨年11月に議員に提供された検討結果によりますと、消防指令センターを東根市消防本部に併設することとなっておりますけども、その選定に係る経緯というのをお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　佐藤消防長。

○佐藤明彦消防長　お答えいたします。

　　消防指令センターの設置場所選定については、施設の整備にかかる費用、各種災害が発生した場合のリスク、通勤する職員の負担などを総合的に比較、検討した結果、東根市消防本部に併設する方針となったところですので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　物理的に、地形的に考えると、三市一町の中心的な位置と考えると若干違うのかなと思ったわけですけども、そういうことも含めて様々な検討がなされて、こういう結果になったということでありますので、了解いたしました。

　　この消防指令業務で北村山三市一町の区域を管轄することになりますけども、その費用負担の考え方というのをお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　佐藤消防長。

○佐藤明彦消防長　お答えいたします。

　　費用の負担割合については、全国の先行事例などを参考に、人口、通報件数、基準財政需要額の要素を基に、経費の案分率となる負担割合を検討しているところであります。

　　これらを基に試算すると、東根市が約50％、村山、尾花沢市が、それぞれ25％となると見込んでおります。なお、大石田の負担割合が設定されていない理由は、消防事務を尾花沢市に委託しているためでありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　この消防指令センターの人員体制について、お伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　佐藤消防長。

○佐藤明彦消防長　お答えいたします。

　　人員体制についてでございますが、管内の通報件数の割合などを基に、東根市消防本部から10名、村山市消防本部から５名、尾花沢市消防本部から５名の計20名の体制を基本に、通信指令員の専従化を目指します。

　　なお、令和７年４月から、３市消防職員が、消防センターで勤務できるよう準備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　了解いたしました。

　　東根市消防本部として、様々な、これまで状況とか要望とかがあって、定員に関して増加していただいた経緯があると思いますけども、現状の定員というのは何名で、今の人員体制は何名になっているのかをお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　佐藤消防長。

○佐藤明彦消防長　お答えいたします。

　　現在のところ、定数の方が62名となっております。３月１日現在の職員数は57名となっております。

　　よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　市民の命と財産を守るその消防の体制が、せっかく定員を増やしていただいたわけでありますけども、現状届いていないという状況であります。ぜひ体制整備、人員の拡充というのを早急にお願いしたいと思います。様々な計画があると思いますけども、非常に重要なところであると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

　　次に、地域づくり事業費補助金制度の件でありますけども、この地域活性化支援事業の中で、本市の行政課題に合致する分野における積極的な取組については、特別枠の補助対象としておりますということありますけども、令和４年度の行政課題としているのは、婚活支援、国際交流、温暖化対策とのことでありますけども、これらの実績としてどのような活動が行われたのか、お伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　石垣総務部長。

○石垣有一総務部長　お答えをいたします。

　　地域づくり事業費補助金制度の地域活性化支援事業につきましては、市民自らが企画し、主体的に行うソフト事業に対して補助金を交付し、魅力ある地域づくり活動を応援するものであります。同事業に関しましては、その一般枠と特別枠がございまして、一般枠は補助対象経費の５分の４以内で、限度額が50万円となっております。

　　議員が述べられました特別枠、こちらについては、限度額は同額でありますが、補助対象経費の10分の10以内と補助率を上げて支援しているところでございます。

　　これまでの実績といたしまして、婚活支援が平成29年度に１件、国際交流が同年に２件、温暖化対策が平成30年度に１件の合計４件の実績がございます。

　　近年におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響もありまして、こちらの事業を活用した団体の実績はございません。

　　しかし、市民と行政の協働のまちづくりを推進いたします本市として、行政課題を市民の皆さんとともに課題解決に向け推進するため、ウィズコロナあるいはアフターコロナにおける地域活動の在り方を見据えた上で、各地域に出向いてのＰＲはもちろんのこと、市報、ホームページ、そしてＳＮＳなどの活用をしながら周知してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　ぜひ部長が今言われたとおり、市民と行政課題を共有するというのは非常に大事なことで、ちょっとこれ、コロナがあったということで割り切るところはあると思いますけども、非常に大事なところばかりがテーマとして挙げられているわけでありますので、ちょっと実績としては寂しいなと思います。

　　ですから、ぜひ今、部長言っていただいたとおり、しっかりと周知をやっていただいて、こういうものがあるんだということを市民に徹底してお知らせをしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

　　次に、関係人口の創出、拡大についてでありますけども、観光客等の仙台側からの入り口として、よってけポポラ周辺の道の駅整備事業が計画されておりまして、本年度の重点事業として基本計画の策定というのが実施予定でありましたけども、その状況について、お伺いをいたします。

○髙橋光男議長　深瀬建設部長。

○深瀬弘之建設部長兼上下水道部長　お答えをいたします。

　　現在、基本構想を基に基本計画を策定中であります。基本計画の中では、道の駅として整備する施設の内容、規模、配置及び今後のスケジュール等について策定することとしており、年度内に作業を完了する予定としております。なお、新年度につきましては、現地において測量調査を実施する予定としております。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　了解いたしました。

　　基本計画ができあがって、それにのっとってということだと思いますので、よろしくお願いいたします。

　　次に、行政デジタル変革についての要望であります。

　　市役所内では、先ほどございました引き落としの手続き等がデジタル化されて、手続きに二度手間がないようにというところでありましたけども、市役所内で数十円から数万円まで様々な手数料支払いというのがございますけども、ぜひここにキャッシュレス支払いが選択できるようにしてほしいという市民の声がございます。これは書かない窓口とともにこちらの実現の方も、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

　　最後に、北村山公立病院の建て替えについて、先ほど市長からご答弁いただきました。

　　やはり市長の答弁で、聞いて分かりますけども、多額の事業費とその財源の確保が大きな課題であると。今後、国や県からの補助などを十分に確保すべく、組合構成市町と連携しながら取り組んでいくとのことでありました。これまで建て替え費用等に係る財政支援を県に対して要望しているということはもちろん承知しておりますけども、新型コロナウイルス感染症対策も含めて、県立病院がないこの北村山地域の基幹病院としての役割は大変重要でありました。

　　これは私の意見でありますけども、健全経営の確保という意味からも、現在三市一町で構成する一部事務組合に、ぜひ県が参加する、一部事務組合に県が加わっていただくということを、私は働きかけるべきではないかなと思いますので、私は要望しておきたいと思います。

　　市長、ご所見ございましたら、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　土田市長。

○土田正剛市長　今、県の方が三市一町のラインに加わるべきじゃないかということでありますけれども、これは既に、実は今日も西村山の病院について、副知事を中心として県が参画をしております。

　　実は、寒河江、西村山の場合は、寒河江市立病院と県立河北病院の統合、合併というものが焦点になっていて、これが非常に紆余曲折して、ぎくしゃくしているわけであります。

　　ですから新聞に、あのとおり大きく出ているわけでありますが、うちの場合は、前に尾花沢の診療所を病院扱いにして、病院の統合、合併ということを私は狙いとして、昨年、総務省の方に陳情に出かけたわけでありますけれども、これは駄目ということで、あくまでも北村山公立病院単独の建て替えということでスタートしたわけでありますけれども。

　　そういう中で、実はもう第１回の勉強会をやっております。これは県の副知事の平山さんと、それから、同じように西村山でも参画をしておりますが、山大の村上先生が、あれもそっくりそのままこちらの方にも入って、それで勉強会をやっておりまして、そして具体的には、今後、北村山公立病院の今、事務案が近々、今年中には少なくても明らかになるわけであります。

　　病床数とかあるいは急性期病床を何床にするとか、いろんなことが、最終決定はその県の考え方と、それから山大の考え方なども合わせてなるだろうと思っております。

　　もちろんそういう意味で、北村山公立病院は、県内唯一の県立病院の空白地帯でありますから、そういう意味で、私も河村議員の指摘に待つまでもなく、私自身が嫌というほど認識をしておりますので、この点に関しては、北村山公立病院の県の補助金というものは必要欠くべからざる重要な問題であります。大いに認識を今後ともしながら、尽力を重ねていきたいなと、改めて思っている次第であります。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○髙橋光男議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。

　　本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時３０分　散　会