令和４年第２回東根市議会定例会　６月　８日　議事日程　第３（一般質問）

令和４年６月８日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　髙　　橋　　　光　　男　議長　　　　　　　白　　井　　健　　道　副議長

◎出席議員（１８名）

　１番　　　齋　　藤　　俊一郎　議員　　　　　　　２番　　　高　　橋　　弓　　嗣　議員

　３番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　４番　　　元　　木　　十四男　議員

　５番　　　東海林　　克　　彦　議員　　　　　　　６番　　　三　　宅　　一　　人　議員

　７番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　　８番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員

　９番　　　山　　科　　幸　　子　議員　　　　　　１０番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員

１１番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　１２番　　　原　　田　　利　　光　議員

１３番　　　細　　矢　　俊　　博　議員　　　　　　１４番　　　浅野目　　幸　　一　議員

１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　白　　井　　健　　道　議員　　　　　　１８番　　　髙　　橋　　光　　男　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	半　田　　　博	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	古　谷　利　明	代表監査委員
菅　原　繁　治	農業委員会会長	芦　野　耕　司	副　　市　　長
石　垣　有　一	総　務　部　長	岡　田　光　弘	市民生活部長
鈴　木　敬　一	健康福祉部長	太　田　　　修	経　済　部　長
深　瀬　弘　之	建　設　部　長兼上下水道部長	高　橋　愛　子	会計管理者
佐　藤　明　彦	消　　防　　長	安　達　利　也	教　育　次　長
青　柳　　　昇	総合政策課長	安　達　好　浩	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
本　間　和　史	財　政　課　長	牧　野　美和子	監　査　委　員事　務　局　長
岡　田　正　樹	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


佐　藤　慎　司	事　務　局　長	高　橋　真伊子	事務局長補佐
森　谷　賢　司	議事係長	黒　坂　育　実	主　　　　任
井　上　雄　貴	副主任	大　江　剛　史	兼　務　書　記
辻　村　　　充	兼　務　書　記	大　江　剛　史	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　令和４年６月８日（水）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　１番　齋　藤　俊一郎

　　　　　　　　２　　３番　滝　口　公　一

　　　　　　　　３　　８番　片　桐　勝　寿

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

令和４年東根市議会第２回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
５	齋藤俊一郎議　　　員	１.誰一人取り残さない　人にやさしい　ひがしね幸せデジタル化に向けて	１．東根市におけるデジタル社会の構築と方向性について２．行政のデジタル化に向けた現状と今後の方針について３．デジタル弱者への対応について	市　　　長
５	齋藤俊一郎議　　　員	２．品格のあるまちづくり　香り高い文化のまちを目指して	１．本市芸術・文化の現状とコロナ禍における影響並びに今後の方策について２．芸術・文化及び東根市の歴史に対する教育の方針について	教　育　長
６	滝口　公一議　　　員	１．市営墓地　大平山みはらし霊園について	１．市報５月15日号掲載の10区画募集内容について伺う。２．令和３年度に行ったアンケート調査の結果と今後の方向性について伺う。	市　　　長
６	滝口　公一議　　　員	２．新型コロナウイルスについて	１．ワクチン４回目接種の対応状況について伺う。２．ウィズコロナ時代に向けて、市民生活の活性化をどのように進めていくのか見解を伺う。	市　　　長
７	片桐　勝寿議　　　員	１．北村山地域の広域連携のあり方について	１．市長は、５月30日の記者会見において、次の市長選に出馬することを表明した。経験においても実績においても北村山の首長のリーダーである市長の、北村山地域における広域連携に対する考えについて伺う。（１）北村山地域における広域連携の現状に対する認識及び今後のあり方について市長の考えを伺う。（２）北村山地域全体の課題について検討する場が必要と考えるが、現状どのようになっているかを含め、市長の考えを伺う。	市　　　長

　　◎開　　　　　議

○髙橋光男議長　皆さん、おはようございます。

　　本日の会議に、欠席及び遅刻の届出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○髙橋光男議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎齋藤俊一郎議員質問

○髙橋光男議長　はじめに、１番齋藤俊一郎議員。

　　　〔１番　齋藤俊一郎議員　登壇〕

○１番（齋藤俊一郎議員）　１番齋藤俊一郎です。

　　通告に基づき、議長の指示に従い、一般質問を行います。

　　３年目となる新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う長期化によって、社会は大きく変化しました。象徴的な言葉は、まさにデジタル化という単語であります。デジタルとは、数量・データなど数値で表現することという意味であり、デジタル化はこの数値技術を活用することで、業務工程の効率化や競争優位性の高い新たなサービスを表現することと定義付けされておられます。

　　一方、デジタルの対義語として用いられるのはアナログという言葉ですが、私は、人間の持つ知覚的な能力である感性という言葉がデジタル社会における対義語であり、今後の社会の在り方に重要な影響を与えると思っております。

　　この度の一般質問は、社会の質向上に欠かせないデジタル化と、日本人としての感性に重要な分野である芸術文化等に焦点を当てて質問をさせていただきます。

　　質問の大きな１項目めは、誰一人取り残さない　人にやさしい　ひがしね幸せデジタル化についてであります。

　　政府は一人一人の多様な幸せを実現するデジタル社会を目指し、世界に誇れる日本の未来を想像するために、昨年９月、誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を実現することを目的に、デジタル庁を発足させ、デジタル社会形成の司令塔として未来志向のＤＸ、デジタルトランスフォーメーションを大胆に推進し、官民のインフラを今後５年間で一気呵成に作り上げることとしています。

　　また、先日６月１日、総理は、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指すことを柱とするデジタル田園都市国家構想を発表し、デジタルは地方の社会課題を解決するための鍵であり、地方の発展にはこのデジタル化の推進が必要であると述べておられました。

　　山形県では昨年３月に、子どもから高齢者まで、誰もがデジタル化の恩恵を受けられる県民の幸せを中心に捉えたデジタル化を目指し、誰一人取り残さない包摂的な社会づくりを理念とする「Ｙａｍａｇａｔａ幸せデジタル化構想」を打ち出し、４本の柱から構成される施策の方針が示されました。

　　一方、これまで本定例会一般質問における複数の同僚議員の皆さんが行われた、行政のデジタル化推進について問われた市長は、答弁の中で、今後国が進める基幹系業務システムの標準化や行政手続きの電子化、電子頭脳や業務工程の自動化の活用を図り、地域社会におけるデジタル化の推進を進めると述べておられました。

　　そこで（１）として、自治体がそれぞれのデジタル社会を形成していくところ、首長のリーダーシップが問われているこの課題に対し、本市におけるデジタル社会の構築に向けた理念やその方向性について、市長のご所見をお伺いします。

　　次に（２）として、デジタル社会の構築には、感染症による移動の制限などによって、ニーズが高まった行政のデジタル化が必要な要素であり、これまでの町内における取組状況やその成果、今後の方針についてお尋ねいたします。

　　そして、（３）情報格差を生まないためにデジタル弱者への対応についてです。このデジタル化は社会や経済の質を向上させる一方で、高齢者を中心にデジタル機器への操作などに不安が生じやすいことが課題とされ、デジタルデバイドと呼ばれる弱い立場の方々への対応が求められております。障害の有無にかかわらず、誰一人取り残されることなく、市民皆がデジタル社会の恩恵を受けられるよう、本市も情報リテラシーの向上を図り、きめ細かな取組をすべきと考えますが、市長のご所見をお伺いします。

　　次に、大きな２項目めとして、品格のあるまちづくり　香り高い文化のまちを目指してについてをテーマにお尋ねしてまいります。

　　本市は、土田市長の時代の先を読む力強いリーダーシップで、近年、県内一の発展を遂げてまいりました。今後も市長を先頭にこの勢いを持続させ、山積する政治、行政課題を克服しながら、東根の文化や歴史、まちの魅力や価値を次の世代へと着実に引き継いでいくことも重要なことであると思います。

　　まちの品格という表現があります。品格とは、気高さを表し、まちの品格とは、その地に根づいた芸術文化や歴史が市民に広く浸透し、そのことがまちの格を醸成させていくものだと私は捉えております。本市が掲げる都市像、「豊かな環境　みんなが選ぶ　住みよいまち」を実現する上でも、市民の感性に大きな影響を与える、芸術や文化、地域、市が大切であると考えることから質問をいたします。

　　文化庁によれば、全国世論調査において、新型コロナの影響によって文化芸術イベントを直接鑑賞する頻度は減少したと答えた人の割合は実に約８割に上り、そのことによる変化として、楽しみが減ったことや友人との交流が減少したこと、幸せが減ったことと答えられており、国民の内面に影響を及ぼしていることが分かっています。

　　一方、本市の芸術文化を支えてきた東根市芸術文化協会の会員数は、会員の高齢化等に伴い年々会員数は減少してきておったところ、コロナ禍による行動制限から減少に拍車がかかり、この10年で４割以上会員数が減少している現状であるとお伺いしました。

　　これまで本市では個々の感性に合わせ、多様な芸術文化、歴史を想像し触れる拠点として、東の杜やまなびあテラスを整備し、コロナ禍の中でも工夫を凝らした施設運営によって、市民の芸術文化に対する意欲を維持してこられたことと評価をしております。

　　そこでこれらを踏まえ、（１）として、市民憲章に明記されている香り高い文化のまちをつくる上で欠かすことのできない、本市芸術・文化の現状と、コロナ禍による影響の分析、今後の方策について教育長へお尋ねいたします。

　　また、（２）として、感性を磨きながら郷土愛を醸成させ、ふるさとに誇りを持ってもらうためにも、教育における芸術文化、東根の歴史に対する方針が重要であると考えますので、この点についてもお伺いし、以上、登壇での質問といたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　齋藤俊一郎議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、誰一人取り残さない　人にやさしい　ひがしね幸せデジタル化に向けてについてであります。

　　本市におけるデジタル社会の構築と方向性についてでありますが、本市は第５次東根市総合計画において、主要プロジェクトにデジタル戦略推進プロジェクトを掲げ、市民サービス、行政、地域の３つの視点でデジタル変革を推進していくこととしております。

　　また、全庁体制による推進を図るため、今年２月にデジタル変革推進本部を設置し、本市のデジタル変革に向けた施策展開の方向性を示す東根市デジタル変革推進計画の策定作業を進めているところであります。これらに基づき、デジタル技術を活用することによって、市民生活の質や利便性を向上させるとともに、行政の効率化を図り、誰もが便利に安心して暮らせる住みよいまちとなるよう、デジタル社会の構築に向けた取組を進めてまいります。

　　次に、行政のデジタル化に向けた現状と今後の方針についてでありますが、行政手続きのオンライン化につなげる第一歩として、昨年度には、法的に必要となるものなどを除いて、押印を省略できるよう見直しを行っております。

　　また、現在、マイナンバーカードを用いたオンライン手続きの調整を進めており、今年度は、国が導入を求める子育て、介護関係の26手続きに加え、消防関係の手続きについてオンライン化する予定であります。

　　さらに、行政の効率化につながるものとして、国は令和７年度末までに税務や住民基本台帳など20業務の基幹系情報システムの標準化を求めており、庁内においてその円滑な切り替えに向けて慎重かつ計画的に進めてまいります。

　　また、先進自治体等の事例を調査、研究しながら、ＡＩなどのデジタル技術の活用を図り、併せて人材育成に努めてまいります。

　　情報発信についても、昨年度に開設した東根市ＬＩＮＥ公式アカウントの機能を、より効果的な情報発信に向けて拡充する予定であります。今後も、ホームページや市報等を含め、内容の充実に努めてまいります。

　　次に、デジタル弱者への対応についてでありますが、デジタル技術は年齢や障害の有無などにかかわらず、様々な恩恵を受け、あるいは社会参加を実現できるといった可能性があるものであります。一方で、デジタル機器に不慣れであるなどの理由から、これらの恩恵を受けられず、デジタルデバイドが生じることが懸念されております。

　　こうしたことから、その活用に当たっては、例えば、昨年度のグルメクーポンや今年度のプレミアム商品券のように、スマートフォンアプリだけでなく商品券カードと併用するなど、設計段階から配慮する必要があります。

　　今後とも、誰もがデジタル技術を享受できるよう、市民に寄り添った対応に努めてまいりますのでご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　続いて、半田教育長に答弁を求めます。

　　半田教育長。

　　　〔半田　博教育長　登壇〕

○半田　博教育長　私からは、品格のあるまちづくり　香り高い文化のまちを目指してのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、本市芸術・文化の現状とコロナ禍による影響、今後の方策についてでありますが、本市は東根市教育等に関する施策の大綱の基本方針に、「地域に活力を与え、生きがいにつながる芸術・文化・スポーツ活動の推進」を掲げ、多様な文化活動の推進を図っております。

　　市内には多くの芸術文化団体が活動しておりますが、昨今は、従来の芸術文化団体の活動に加え、サークルや個人での活動など個々の生活スタイルに合った多様な活動が行われております。このような現状を踏まえ、まなびあテラスや東の杜では、多様化する芸術文化活動に対する支援や、民間ならではの魅力的な企画展示、イベントが行われており、市民の芸術文化に対する意欲を大いに高めているものと捉えております。

　　今後とも、両施設の相乗効果を図りながら、市民の芸術文化活動を支える拠点としての役割をさらに発揮できるよう努めてまいります。

　　ここ数年は、新型コロナウイルスの影響により、文化的イベントの中止や規模の縮小を余儀なくされておりますが、これらのイベントは、参加団体の活動意欲の向上に大きく寄与するものであることから、感染対策を講じながら、コロナ禍における発表の機会の創出にも努めてまいります。

　　今後とも、関係機関と連携を図りながら多様化するニーズに適切に対応するとともに、新しい生活様式の下、持続可能な芸術文化の推進を図ってまいります。

　　次に、芸術・文化及び本市の歴史に対する教育の方針についてでありますが、学校におきましては、学校行事や地域行事をとおした地域との連携や郷土の教育資源を活用した多様な体験、交流活動を工夫し、郷土に対する理解を深める教育を推進することで、郷土愛の情勢を図ることとしております。この方針を踏まえ、各学校では、文化財や先人の働きなど地域の歴史について学習をしたり、小田島の田植踊や長瀞の猪子踊りなど、地域と学校が一体となった伝統文化の継承活動等も行ったりしております。

　　芸術・文化に関する教育につきましては、授業における学習のほか、文化庁が実施する「子どものための文化芸術鑑賞・体験機会支援事業」を活用し、伝統芸能や芸術に触れる機会を設けております。

　　また、まなびあテラスにおきましても、小中高等学校と連携をして、優れた芸術作品に触れる機会の提供などに努めております。

　　第５次東根市総合計画策定時に実施した市民アンケートでは、「市民の芸術・文化活動を盛んにするためには何が重要か」との質問に対し、「優れた文化・芸術に触れる機会を増やす」との回答が最も多く寄せられました。優れた芸術文化、芸術作品や公演等を身近に鑑賞できる機会を提供することは、心に潤いやゆとり、大きな感動をもたらすものであり、とりわけ将来を担う子どもたちの感性や想像力豊かな人間性を育むことに大きく寄与するものと捉えております。

　　今後とも、芸術・文化及び本市の歴史に触れ学ぶ機会を創出する取組を推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁いただきましたので、引き続き質問をさせていただきます。

　　まず、デジタル社会についてから質問させていただきます。

　　市長のお答えは市民サービス、行政、地域の３つの視点でデジタル変革を推進していくと。そのデジタル変革に向けた施策展開の方向性を示す東根市デジタル変革推進計画、これを現在策定作業をしているところだと。これらに基づき、デジタル技術を活用し、市民生活の質や利便性を向上させるとともに、行政の効率化を図り、誰もが便利に暮らしていける住みよいまちとなるようにデジタル社会の構築に向けた取組を進めていくんだという考え方でありました。

　　では、お話にありましたこの東根市デジタル変革（ＤＸ）推進計画、現在パブリックコメント中でありますけれども、この内容を確認しながら次の質問をお聞きします。

　　この計画における基本姿勢の中で、官民協働、これがうたわれています。まさに市長の長年掲げられている施政方針である協働という文言があるわけでありますが、本市における、このデジタル社会を構築していく上で、官民の連携、非常に重要になっていくと思いますけども、現状と今後の取組方針を伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　石垣総務部長。

○石垣有一総務部長　お答えいたします。

　　官民協働、官民連携につきましては、昨年３月に日本情報通信株式会社とデジタル変革の推進に向けた基本合意書を締結し、以降、民間事業者のノウハウ等を生かして、各業務におけるデジタル化に向けた助言をいただくほか、デジタル人材育成のための職員研修などを行っております。

　　また、昨年度から企業、金融機関、経済団体、大学、県内の一部自治体とともに、山形の未来をつくる人材を育成するため、県内高校生によります「やまがたＡＩ部」の推進、発展に向けた支援を行っております。

　　このほか、官民がデータを共有し活用することも官民連携、そして協働の推進のための重要な取組であります。今後、デジタル社会の構築に向けまして、市が保有するデータの公開に向けた調整、いわゆるオープンデータの調整を進めますとともに、民間データの活用につきましても、その手法などについて探ってまいります。

　　以上、申し上げました内容に加えまして、先進自治体の例などを研究しながら、地域課題の解決や経済の活性化、また行政の効率化などにつながるよう官民連携を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁承知いたしました。

　　まずは昨年３月から、内閣府の制度に基づいて、民間事業会社とデジタル変革に向けた、推進に向けた基本合意をして、順次、人材を活用しながら進めているということでありましたし、やまがたＡＩ部、これも昨年来注目されていますが、東根市としても支援を行っていくというお話でありました。

　　今興味深かったのは、このオープンデータを今後活用していくということでありました。官民がデータを共有し活用して、デジタル社会の構築に向けて市が保有するデータの公開に向けた調整を、今しているということでありましたし、民間のデータ活用も今後検討していきたいと、非常にいい取組の姿勢だと思って評価するところであります。こういった官民の連携から必ずイノベーション、私は起きて、新しい東根市の価値につながっていくと思いますし、民間の活力にも間違いなくつながるものであります。

　　許可をいただきましたので、説明資料の１番、恐縮でありますがご覧いただきたいと思います。

　　これはデジタル庁より提供いただいた、オープンデータに関する取組の地方公共団体数の推移をグラフ化されたものです。全国的にこれ導入、非常に進んでいるわけであります。効果もあるから進んでいるわけでありますけども、実は山形県との自治体はまだ少ないという状況でありました。平成26年第２回の定例会において、先輩議員がこのオープンデータによる社会経済の活性化に向けた優位性を政策提言されておられましたけれども、それから月日がたちましたけれども、このデジタル社会の構築に向けてオープンデータ、導入していくというのは本当に大きな一歩だと思っています。

　　会津若松市、福島県でありますが、スマートフォンのＧＰＳ機能を活用したリアルタイムで除雪車の運行が分かるサービスなどの機能、会津若松プラスというもののようでありますが、県のオープンデータとリンクして、この除雪の点についてもオープンデータを絡めながら、市道と県道が共にあるサービスに向けて現在検討中だというようなお話も伺いましたし、東根市でも除雪のＧＰＳ機能はもう導入しているわけでありますが、やはりこういったオープンデータを活用することで、様々なところに民間の皆さんも知恵を絞っていただいて、市民の皆さんの生活の利便性の向上につながっていくとも思いますので、ぜひこのオープンデータの導入に向けて環境整備、急いでいただきたいなと要望するところであります。

　　次に、デジタル社会の特徴でありますけれども、情報発信の充実、先ほど市長のご答弁にもありました。この点についてお聞きしたいと思います。

　　２年前、コロナの蔓延によって、初めての緊急事態宣言出された後の定例会、第２回定例会で私は一般質問させていただきました。まさに、前例にとらわれない情報発信をテーマに、このＬＩＮＥ機能を活用した情報サービスについて新規導入、政策提案させていただきました。

　　昨年の第３回定例会では、同僚議員の方より丁寧に調べられた県内自治体のＬＩＮＥアカウントの活用状況を示されながら、本市は登録者数比率が他市に比べて高いこと、そういったことを背景にぜひ機能の拡充についても政策の提案がされておられました。

　　昨日の地元紙にも、行政におけるＬＩＮＥアカウント機能の特集記事、掲載されておられましたけれども、市長のリーダーシップの下、スムーズにワクチン接種が推進されたのは、このＬＩＮＥ機能を活用したのが大きかったと私は分析しております。ぜひ、本市ＬＩＮＥアカウント機能の拡充に向けた現状と考えを伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　石垣総務部長。

○石垣有一総務部長　東根市ＬＩＮＥ公式アカウントへの友だち登録者数は、今年５月末現在で、１万5,843人となっておりまして、非常に多くの方々から利用していただいている状況でございます。こうした状況の中、令和４年度予算のＳＮＳ情報発信事業に機能拡充にかかります費用を計上しております。その内容といたしましては２つございまして、セグメント配信とチャットボット応答の機能でございます。

　　このセグメント配信につきましては、興味や関心のある分野などを自ら選択、あるいは年齢や性別などで条件を絞り込み、必要とする階層に情報を効果的に届けるものとなっております。

　　また、チャットボット応答につきましては、問合せのキーワードを入力いたしますとその場で簡単な回答が返ってくるというものであります。これらの機能拡充によりまして、市民の利便性の向上とともに行政の業務効率化にもつながるものと考えております。

　　ＬＩＮＥには、ほかにも様々な機能がありますが、導入の検討に当たりましては、他自治体の事例の調査研究などを行い、メリット、デメリットを整理しながら、より利便性の向上につながるよう進めてまいりたいと考えております。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　部長のご答弁、承知いたしました。

　　今年５月末現在で、１万5,843名の市民の方が登録されていると。非常にこれ多い数字でありますし、県内の中でも私は非常に高い登録者数だと思います。様々担当課の皆さんも工夫をして登録者の向上に努めていただいているものと評価をするところであります。

　　今年度の予算でＳＮＳ情報発信事業として、機能拡充の費用、計上しておられました。セグメント配信、チャットボット応答の２つの機能の追加を予定しているということで、これは非常にいい機能だと思いますし、この機能を求める声、これまでも話が出ておりました。

　　滋賀県では、ＬＩＮＥを活用した子どもと親の悩み相談事業というのを展開されておられるようです。本市は、就学児前の子育て世代に、まさに市長の施策が評価され支持を得ている自治体だと私は分析していますけれども、そういった子育て支援に関わる利便性の高い相談機能を、これぜひ載せていただきたいなと思います。多様化する職場環境で、やはりこの相談の時間帯に窓口が開いていないということもあるわけでありますし、先ほど部長の答弁にもありました行政の効率化、負担の軽減にもつながると思いますので、ぜひこのＬＩＮＥアカウント機能のチャットボット、子育て世代の相談機能に活用していただきたいなと要望するところであります。

　　様々、このアプリケーションの機能というのは効果があるわけでありますが、現在、本定例会に議案が提出されておられます（仮称）西部防災センターに代表されるように、近年、災害と激甚化、頻発化しているところでありますけれども、この防災減災の分野においてもデジタル技術の活用が注目を集めております。

　　国が推奨するＬアラートと呼ばれる情報伝達の共通基盤を活用し、避難所の混雑状況などをアプリ化している自治体、これも出始めておりますが、本市における防災減災についてのデジタル技術の活用状況を伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　石垣総務部長。

○石垣有一総務部長　議員ご指摘のとおり、全国では防災分野におけるデジタル技術の導入が大変進んでおります。例えば、避難所の混雑状況をスマートフォンなどで確認できる防災アプリや、ＡＩの活用によりますＳＮＳ等のテキスト情報や位置情報、また写真、データなどを用いて被災地の被災状況や避難状況の分析を行う防災システムが導入されております。

　　本市におきましては、登録制メールやホームページ、ＳＮＳを活用した防災情報発信のほか、平成29年から運用しております、市総合アプリの東根Ｌｉｖｉｎｇによりまして、現在地から最寄りの避難所への経路表示やハザードマップの閲覧ができるなどの機能を導入いたしておりまして、非常時を想定した情報提供に努めているところでございます。

　　防災アプリなどの将来的な導入に際しましては、私ども東根市の地域特性に合った使いやすさや有効性を十分検証しながら、今後、導入に向けて研究してまいりますので、ご理解をお願いしたいと思います。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁承知いたしました。

　　東根市の特性に合った使いやすさ、十分検討していただきたいなと思うところでありますが、昨年の第３回定例会で私が提案いたしました、災害用ドローンの導入ということについても、このデジタル技術を活用した防災減災力の向上につながるものであります。災害用ドローンについては、国の財源の裏付けも今年度示されています。様々、今現場の方で検討いただいていると拝察しておりますけれども、ぜひこの災害力、防災力の向上につながる災害用ドローンの導入について、改めてこの機会に要望させていただきたいと思います。

　　出水期を間もなく迎えるところで、災害というのはいつどこで起こるか分からない、昨今の気候変動の状況になっています。先日もひょうが降ってきて、市内、農業被害に遭ったわけでありますが、この災害等にしっかり迅速に対応するために、こういったデジタル技術を活用することは大いに効果があるものと思いますので、対応を求めていきたいと思います。

　　一方で、この誰一人取り残さない、人に優しい、私はひがしね幸せデジタル化が大切だと思っています。そういった意味で、次の視点でありますけれども、ミライロＩＤというものについて取り上げさせていただきたいと思います。

　　大変恐縮ですが、説明資料２番、ご覧いただければ助かります。

　　これは民間のミライロ社というところでつくられているアプリなんですが、簡単にご説明させていただきますと、スマートフォンに障がい者手帳の内容を登録することによって、手帳の代わりとして使用できるものであり、これを提示することによって、障がい者割引などが受けられる等のメリットがあります。

　　また、手帳を忘れられる心配や人目を気にする必要もなく、非常に使い勝手がいい障がいのある方への利便性に配慮したサービスとして、各地方公共団体、また様々な公共機関や民間企業、地域企業でも今、導入が進んでいます。

　　実は東根市でもこのミライロＩＤ、導入をしていただいておりまして、非常に先進的な取組だと思っておりますが、デジタル障がい者手帳でありますミライロＩＤの普及状況についてお尋ねをいたします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　本市では、今年度からミライロＩＤを導入し、スマートフォンの画面を提示していただくことで、市民体育館、中央運動公園などの個人施設使用料、まなびあテラスの美術館観覧料、市民バス使用料の割引を行っているところであります。市町村などによる導入は全国的にも先駆的な取組であり、現段階では普及していないため、市報、ホームページ、ＦａｃｅｂｏｏｋでのＰＲ、福祉課の窓口にチラシを設置するなど、積極的に周知を図ってまいりました。

　　今後とも、様々な媒体を利用したＰＲ、障がい福祉事業所における広報等を通して利用促進を図り、障害のある方の利便性の向上に努めてまいります。

　　一方、交通会社、映画館、観光関連施設、文化施設等、県内外の民間企業等においてミライロＩＤの導入が進んでいるところであります。本市といたしましても、様々な機会を捉えて民間企業等に情報を提供してまいりますのでご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁承知いたしました。

　　東根市ともう一つの市しか、山形県ではまだ導入されておりませんが、全国的にはかなり導入が進んでいるところでありますし、非常にこれはいいアプリでもあると私は思います。ぜひ地域の企業さんとか商店などでもサービスが受けられるような、まずは理解普及に努めていただいて、障がいをお持ちの皆さんが便利にこういったデジタルのアプリなどを活用できる環境整備、ぜひお願いしたいなと、このように思うところであります。

　　誰一人取り残さないという点では、先ほど市長のご答弁にもありましたけれども、なかなかこのデジタル化、デジタル機器、スマートフォンなど使用に不安をお持ちの高齢の方々も多くいらっしゃると思います。私も市民の方から、齋藤議員は若いから使えるけど俺なんかなんていう声もいただきます。これは全国的なデジタルデバイドと呼ばれる課題になっている点も先ほど市長から答弁がありました。

　　私は、ぜひこういった様々便利な制度を自治体でつくっていく、生活の質が向上されるのは、広く全ての市民の皆さんに管理されなくてはいけないものだと考えています。そういった意味で自治体としても、これは高齢者の皆さんに対して、またはデジタル機器がまだ不慣れな皆さんに対して、例えばスマートフォンが１つの大きな手段になっているわけでありますので、スマートフォンの講座を開催するとか、そういった対策と方針について考えを伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　石垣総務部長。

○石垣有一総務部長　デジタル機器の活用などに不安のある高齢者に対する支援としては、国のデジタル活用支援推進事業がございます。これは、公募により全国の携帯ショプなどにデジタル活用支援員を設置し、講習会などを通じて、高齢者にスマートフォンの使い方などを分かりやすく伝授するといったものであり、市内ではＮＰＯ法人やシルバー人材センターが当該制度を活用し、支援員を講師とした講座などが開催されているところであります。

　　市といたしましても、こうした制度の周知に努めますとともに、民間団体における実施状況を見ながらニーズに応じて開催を検討してまいりたいと考えるところでございます。

　　このほか、現在行っておりますマイナポイント事業におけるその設定支援や、各課における窓口などにおいて、デジタル機器の活用に関する相談がある場合においては、一人一人に寄り添った丁寧な対応に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知いたしました。

　　市内のＮＰＯさんで、もう既にそういった取組されているということで、私も聞くところによれば、市内の携帯電話事業会社と連携をされて、高齢者の皆さんとかに、そういった講座を数年前からもう始められているということでありますけれども、昨日の市長のご答弁でもマイナンバーカードの登録向上のために、今後、地域公民館などを活用したそういった支援の環境整備を行っていくとありますけれども、ぜひこのスマートフォン講座も地域公民館でぜひ行っていただいて、地域の高齢者の皆さんが手軽に自分の住んでいるところで講座を開催されるとこに参加をして、どれだけ便利なものかということをご理解いただいてぜひ普及することが、様々な本市の施策の理解普及につながっていくものだと感じておりますので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。

　　全国、目を転じますと、様々デジタル技術を活用した施策の展開が行われていますけども、東根市も４万8,000の人口がちょっと微減し始めているとこありますが、全国的にはかなり人口減少が進んでいると。そういった危機感から、加賀市などではｅ－加賀市民制度といわれる新たなこのデジタル技術、マイナンバーを活用した人口交流、関係人口、仮想人口をつなげていくような取組が始まっています。ぜひこれから大きく変貌する中で、今回、ＤＸ計画策定いただいたので、さらに多岐にわたって新しい制度をつくりながら、本市の魅力向上、生活の質向上につなげていただくことを要望申し上げて、次のテーマに移らせていただきたいと思います。

　　先ほど、教育長の方から答弁をいただきました。本当に芸術文化は私も大きな大事な要素だなと思いますし、教育においても大きな位置付けだと、私は思っています。

　　令和３年第２回定例会で、先輩議員の方から文化振興事業について、多角的な見地からお話がありました。その中でも少し触れられておられましたけども、まなびあテラスというのは非常にいい施設だと思っています。コロナ禍前から、行政視察も大変多く受け入れられておられますし、コロナ中も私も関係議員の方から、ここの施設電子図書館とかすごいねというような評価もいただいています。

　　一方で、ここは図書館でありますが、実は学芸員の方も中におられて、どちらかというとそういった歴史の文献などを研究するよりも企画展を担当されるなどされているようでありますが、先般、通常国会で博物館法というものが改正されました。なかなか博物館法というのは前からありましたけれども、該当するような施設が登録されていないということで、ぜひこの博物館法を改正して、できる限りこの文献などについてもしっかりとデジタル技術を活用しながら残して、そして教育や芸術文化の推進につなげていこうと、こういった目的だったと記憶しておりますけれども、今申し上げたように、この学芸員の育成など、まなびあテラスをさらに進化し、博物館法に適用した施設、そうやってさらに本市の芸術文化の促進に努めることも考えられると思いますけれども、現状を伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　安達教育次長。

○安達利也教育次長　お答えをいたします。

　　博物館法におきましては、博物館や美術館などを面積や職員、資料などの要件に応じて、登録博物館と博物館相当施設の２種類に規定をしております。まなびあテラスはこのいずれにも該当せず、博物館法適用外の博物館類似施設に分類される施設となりますが、新たな発見や感動を体験できる展示ギャラリーとして、市民作品の展示、発表の場である市民ギャラリーや、全国からの一流芸術作品の展覧会などを提供する特別展示室を備えており、博物館相当施設などに劣らず、市民の芸術文化活動を支援しているところであります。

　　今年の３月には、来館者数が150万人を超えるなど、市民に限らず多くの方々から高い評価を得ており、今後とも、市民の芸術文化活動の拠点として「集い、学び、創造する　情報と芸術文化の交流拠点」という基本理念の下、香り高い文化のまちづくりに貢献してまいります。

　　一方で、議員ご指摘の博物館適用施設への可能性につきましては、まなびあテラスの指定管理者とともに研究をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知いたしました。現状の考え方、よく分かりました。

　　研究していただけるということでありますので、ぜひ私はこのまなびあテラスを拠点に、また東の杜を拠点に、香り高い文化のまち推進に向けて、ぜひ教育委員会一丸となって邁進していただきたいなと要望するものであります。

　　昨年、総合文化祭２年ぶりに開催されました。先ほど教育長の答弁の中にもありましたけれども、やっぱりこの芸術文化、皆様様々教室だったりご自分でテキストなどを使って勉強されている方も中にはおられると思います。いずれにしても、やっぱり発表する機会というのがこの芸術文化を高めていく上では必要だと私は思います。コロナで、先ほど申し上げたように、文化庁の調査でも、その発表を見る機会もなかったけども、やる機会も当然なくなっていると思います。

　　最近は感染者数も２桁台ということで減少しておりますけれども、今後大きく、私は社会が新しいステージに踏み出す中で、芸術文化においても、今一度、こういった発表の機会をしっかり行政として提供していくこと、大事だと思います。この秋にはまた、総合文化祭などを含めて、様々なイベント、できなかった生涯学習フェスティバルなども含めまして、この発表の機会創出に向けた今後の本市の考え方を伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　安達教育次長。

○安達利也教育次長　お答えをいたします。

　　市や教育委員会が主催する文化的イベントの開催につきましては、一昨年は多数のイベントが中止となり、昨年度につきましては、感染対策を講じながら、内容を変更して開催できるイベントにつきましては実施をしたところであります。今年度につきましても、実行委員会などの意向を確認しながら、新型コロナウイルスの感染状況に応じた開催となるよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知いたしました。

　　もちろん、感染状況をよく注視しながらというのはよく理解するものであります。ぜひ注視をしながら、開催に向けた、一歩前に踏み込んだ検討をしていただきたいなと思います。２年間得られた知見というのも十分あると思いますし、先ほど申し上げた既存の芸術文化団体においては、非常に会員数が減っているというのも、発表の機会がなかったというのも大きな影響だったと私は思いますので、ぜひ発表の機会の提供をお願いしたいなと、このように思います。

　　もう一つ、私が伺った、芸術文化、また歴史、東根市、この東根の歴史における教育の方針について、先ほど教育長から答弁をいただきました。各学校で様々、地域の歴史、学習していますよということでありましたし、伝統文化の継承活動なども行っているということでありました。

　　授業において学習されているほかに、文化庁が実施した子どものための文化芸術鑑賞体験機会支援事業、これを活用しているということであります。これは学校が主に企画をして申請される制度のようでありますけれども、ぜひ私たち教育委員会としても、こういった学校の取組にさらに支援していただいて、国に問合せしましたところ、コロナ禍の新しい芸術文化の在り方として、子どもに向けた、こういった鑑賞の機会の充実を図っていきたいんだということを聞きました。ぜひ東根市の様々な施設を利用して、この子どもに対して文化の芸術鑑賞の機会、与えていただきたいなと思います。

　　コロナ禍前でありましたけども、市長が掲げるこの国際交流の中で、ドイツから芸術団の皆さん、オーケストラに来ていただいた公演もありました。やはり本物を子どもたちに感じていただいて、教育長の答弁にありました、将来を担う子どもたちの感性や想像力豊かな人間性を育む、この点についてぜひ力を入れていただきたいなと思います。

　　また、郷土愛を醸成する上では歴史をしっかり学んでいただくことが、私、大事なことだと思っています。この東根市に住み続けてもらうためにも、東根市の歴史を理解していただいて、この地域に対する誇りを持っていただきたいなと思うところであります。

　　最後に１つ、政策提案でありますけれども、芸術文化の要素を持ち合わせたものとしましては、東根市内に映画館も１つ設置されておられます。コロナ禍の中で本市の事業にもゼロカーボンのキックオフイベントなども開催された場所として寄与していただいていると思います。

　　映画館を利用する、その文化振興の視点で、促進事業も現在既存の制度として展開して、中学生を対象にいただいていると思いますけれども、この文化芸術の視点からの映画というのは、非常にこの鑑賞という意味でも大きな効果があるんだろうなと思います。感性を磨く上でも、想像力を磨く上でも非常にいいものだと思いますので、この東根市に１つだけある、この地域に１つだけある映画館、この映画館を活用した、映画を通じた文化の振興事業、年代を広げるとか、小学生にまで拡充するとか、制度の拡充をぜひ要望したいと思います。

　　時間も限られてまいりました。今日はデジタル化と芸術文化について一般質問させていただきました。今、デジタル化でいえば、先ほどお話ありました、新しいクーポン事業、今申込みがあってこれから始まろうとしています。

　　他市でも様々取り上げられましたけれども、市長のご決断によってアプリを活用したものとカードを活用した、この併用した形が非常に評価されていると私は思います。ぜひ、こういったデジタル弱者への対応をしながら、先を見据えて、今後は、例えば共通のキャッシュレス決済制度をつくるとか、また隣県、隣市、仙台という大きな東根のつながりの深い経済圏があるわけでありますが、こういったところも巻き込みながら新しい経済圏をつくって、東根市の循環する新しい経済を生み出すようなテーマについても、今後取り上げさせていただければありがたいなと、このように思っています。

　　今日はそういった意味で、様々市長から、また教育長から答弁いただきましたので、要望申し上げた政策についても実現を図っていただけますようお願い申し上げて、私の一般質問を終わります。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎滝口公一議員質問

○髙橋光男議長　次に、３番滝口公一議員。

　　　〔３番　滝口公一議員　登壇〕

○３番（滝口公一議員）　議席番号３番、滝口公一です。

　　通告に基づきまして、次の２つの項目、市営墓地大平山みはらし霊園についてと、新型コロナウイルスについての質問をいたします。

　　はじめに、市営墓地大平山みはらし霊園について、２点伺います。

　　私は一昨年の令和２年９月定例会にて、市営墓地の使用状況と今後の予定という要旨で一般質問をいたしました。その関連質問となります。

　　前回の墓地区画の使用者募集後にも、何人かの市民の方から私の方に市営墓地について問合せがありました。そんな中、市報ひがしね５月15日号に、市営墓地10区画の募集記事が久方ぶりに掲載されました。この募集内容を、１点目として伺います。

　　一昨年の一般質問でいただいたご答弁の内容は、令和３年度以降にアンケート調査を実施し、この結果を基に今後の墓地の在り方を検討するというものでした。実際、昨年度にアンケート調査が行われたことは確認しておりますので、その結果と今後の方向性を２点目として改めてお聞きしたいと思います。

　　次の項目として、新型コロナウイルスについて２点伺います。

　　国内において昨年終盤に収まりをみせたかに思われた新型コロナウイルスは、一転、年明けからオミクロンという感染力の高い変異株に姿を変え、猛威を振るい現在に至っております。本市では、２月半ば辺りから感染者が増え始め、一時は１日の感染者数30名を超えるほどでした。その後、一進一退を繰り返し、ゴールデンウイーク開始とともにまた増え始めましたが、６月に入り２日連続で感染者なしとなるなど、落ち着いた状況となっています。

　　５月20日には政府からマスク着用に関する新たな見解も出されましたが、基本的には新しい生活様式といわれる感染防止対策を実践しながら私たちは暮らしています。今後はコロナ前の生活に戻していくというより、コロナありきの中で新たな生活を構築していくという新たな局面に入ったともいえるのではないでしょうか。

　　新型コロナウイルスの影響はこの２年以上続き、様々なイベントや行事などが中止や延期となり、人々の行動は制限されて地元経済も停滞しました。市内の各自治会は市の動向を伺いながら、小さな集会でさえ簡素に済ませたり、住民同士の交流の機会も極端に少なくなっています。

　　市では支援金やコロナ対策、事業継続のための補助金、経済活性化に向けたクーポンの発行など、できる限りの対策を施していますが、地域社会における事業の継続や継承という点で、この失われた２年半の損失は大きく、数字で表すことはできません。

　　国は先月、新型コロナワクチンの４回目追加接種の方針を打ち出しました。本市における現在の対応状況を、１点目として伺います。

　　２点目は、ウィズコロナの時代に向けて、市民生活の活性化をどのように進めていくのか、市長のご見解を伺います。

　　以上、登壇での質問といたします。

○髙橋光男議長　３番、滝口公一議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　滝口公一議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、市営墓地大平山みはらし霊園についてでありますが、10区画募集内容につきましては、前使用者の事情により返還された区画を、５月17日から６月９日までの期間で募集を行っているものであります。これまでは、焼骨をお持ちの方を優先して募集を行ってきましたが、今回は10区画のうち６区画が焼骨を持つ方、４区画が改葬しようとする方を対象にしております。募集締切後、募集数よりも応募が多かった場合は抽せんを予定しております。

　　次に、アンケート調査の結果と今後の方向性についてでありますが、大平山みはらし霊園は平成17年度に完成し、その後、市民のニーズに応えるため、平成22年度に２期分譲を実施しまして、現在561区画の規模となっております。２期分譲完成から10年以上が経過して、少子高齢化の進展や地縁、血縁の希薄化など様々な社会環境の変化を踏まえ、今後の墓地の在り方を検討するため、令和３年度に市民アンケート調査を実施いたしました。アンケート結果につきましては、市ホームページでの公開に向けて、現在、準備をしているところであります。調査結果の詳細につきましては、今後分析を進め、将来の墓地の在り方について研究してまいります。

　　次に、新型コロナウイルスについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、ワクチンの４回目接種の対応状況についてでありますが、現時点において国が示す接種対象者は、60歳以上の方、18歳から59歳までで基礎疾患を有している方、重症化リスクが高いと医師が認めた方であり、３回目接種から５か月以上経過していることが接種の要件となっております。

　　また、使用するワクチンについては、ファイザー社と武田モデルナ社のワクチンとされております。３回目の接種を終えている60歳以上の約１万5,000人のうち、昨年12月から今年１月までに３回目接種を行った方には、５月25日に接種券を発送しており、今後も４回目の接種時期の到来に併せて順次送付してまいります。

　　なお、18歳から59歳までで基礎疾患を有している方などは、接種券の交付申請を行う必要がありますが、１、２回目の接種の際に基礎疾患を有している者の申請を行い、既に３回目接種が済んでいる方には申請しなくても接種時期の到来に併せて接種券を送付することにしております。

　　４回目の接種についてもこれまで同様に、東根市医師会をはじめ、医療従事者にご協力をいただき、各医療機関での個別接種とさくらんぼタントクルセンターを会場とする集団接種を実施することにしております。

　　個別接種については、順次４回目の接種を始めているところであり、集団接種については、３回目を集団接種で行った方を対象に、４回目接種の日時を指定して、７月９日から開始する予定であります。今後も安心して接種を受けていただけるよう、市民の利便性に配慮しながら接種の機会を提供してまいります。

　　次に、ウィズコロナ時代に向けて市民生活の活性化をどのように進めていくのかについてでありますが、自治会をはじめとする地域コミュニティの活動が制限される中、地域ではこれまで培ってきた住民同士のつながりの希薄化が懸念されております。

　　こうしたつながりによる享受の機能を維持し、地域が持続的に発展するためには、住民同士の交流や活動について様々な方法を探り、あるいは工夫を凝らしながら、ウィズコロナ時代においても継続していくことが重要であります。市といたしましては、こうした相談などに丁寧に応じながら、地域の主体的な活動に対する補助などを通して、活性化を支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　質問席から続けさせていただきます。

　　市長、ご答弁承知いたしました。

　　市営墓地についての募集内容について承知しました。アンケート調査の結果については、市のホームページでの公開を準備中とのことで、今回お示しいただけなかったのは残念ですが、ぜひ速やかな発表をお願いしたいと思います。

　　今回の募集要項には、前回にはなかった改葬希望者を対象とした４区画が用意されていると説明いただきましたが、その理由と申込み状況を併せて伺います。

○髙橋光男議長　岡田市民生活部長。

○岡田光弘市民生活部長　お答えいたします。

　　これまでの過去の募集におきましては、焼骨をお持ちの方を優先しておりまして、改葬を希望される方につきましては区画を求めにくい募集となっておりました。一方で、担当課の窓口におきましても、改葬の希望、相談が多く寄せられておりましたので、この度の要綱では、改葬しようとする方にも区画を一部割当てさせていただきまして対応を行ったところであります。

　　また、申込み状況でございますが、６月９日が募集締切りとなっておりますので、今はお示しできませんが、最終的な結果につきましては、ホームページなどで公表をさせていただく予定としております。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　応募数に対して焼骨をお持ちの方が多くいた場合、改葬を希望する方には、その機会さえ与えられない事態を回避するための対応を行っていただいたと理解しました。

　　申込み状況の方ですが、まだ締切り前ということで、これはさすがにお聞きできませんので、ホームページで私も確認したいと思います。

　　次の質問を続けます。

　　前回の募集は２年前になりますが、公募のタイミングや区画数について内部規定等はあるのでしょうか。

○髙橋光男議長　岡田市民生活部長。

○岡田光弘市民生活部長　お答えいたします。

　　特段の内部規定は定めておりませんけれども、一定程度区画に空きが出た場合に、随時募集を行っている状況であります。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　前回の募集は２年前の７区画で、時期も今頃でしたので、大まかな決まりがあるのかと思っていました。空きが出るかどうかは、あくまでも使用者の都合なので致し方ないところなのですが、数は少なくてもいつ頃の募集になるのか、大まかな目安のような告知はできないものかご検討をお願いしたいと思います。

　　質問を続けます。

　　現在、市営墓地特別会計の収支は良好で、繰入等の必要もなく推移しているようです。しかし、市営墓地完成から今年で17年が過ぎており、今後は修繕工事等も発生するでしょう。墓地の使用者は3,000円を１年間の管理利用として支払っておりますが、この金額をどのように捉えているのか伺います。

○髙橋光男議長　岡田市民生活部長。

○岡田光弘市民生活部長　お答えいたします。

　　管理料の年額につきましては、条例により１区画3,000円となっております。市営墓地特別会計の収支につきましては、例年ほぼ均衡しておりますので、現時点で管理料を見直す予定はございません。ただし、今後収入を支出が上回るようなことが見込まれるようであれば、管理料については検討していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　ただ今のご説明では、市営墓地特別会計内で賄えているため、管理料の見直しは今のところ考えにない旨、理解しました。運営に支障がないよう適正な料金維持をよろしくお願いしたいと思います。

　　次に、墓地を手放された方々の返還理由として、どういったことが寄せられているのか伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　岡田市民生活部長。

○岡田光弘市民生活部長　お答えいたします。

　　区画につきましては、使用者の都合により返還される場合がございます。理由としましては、「ほかの場所に墓地が見つかったため」が最も多く、そのほかは「使用者が死亡したため」「承継者が転出して管理が困難になるため」などとなっておりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　ただ今のご説明にあった返還理由に、「ほかの場所に墓地が見つかったため」というのが一番多いとありましたが、これは意外でした。場所の問題なのか経済的に余裕が生まれたのか、市営墓地よりももっと安いところというのはちょっと考えられにくいものですから、様々な条件があると思いますけど、その背景が気になるところです。

　　過去に私は、ここ東根市において、宅地開発が盛んなことなどを例に挙げ、墓地の必要性について一般質問させていただきました。今でも一定数の墓地需要はあると思っております。

　　しかし、過度の墓地整備というのは多額の資金を必要とし、また民業の圧迫にもつながりかねません。アンケート調査の結果を基に方向性を探っていくのはこれからとのことですが、近年注目されている合葬墓や樹木葬など、新たな墓地の在り方について総合的に判断していただきますようお願いいたします。

　　次の項目であります、新型コロナウイルスについて質問を続けます。

　　まず、ワクチン４回目接種の対応状況をご説明いただきましたが、個別接種については既に始まっているとのことです。

　　本市は、県内、他自治体に先駆けて接種券の発送を開始しており、組織としてのフットワークの軽さ、また市民の中でも高齢者の意識の高さがトップレベルのワクチン接種率につながっているのだと思います。

　　今年に入ってからの感染者の年齢を見ると、10代以下が多くなったように感じるのですが、５歳から11歳までのいわゆる小児接種を含め、これまで実施されたワクチンの接種率を伺います。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　新型コロナワクチンの接種につきましては、これまで12歳以上への３回目までの接種、５歳から11歳までの小児への１回目、２回目の接種を進めてきたところであります。本市におけるそれぞれの接種率は、６月６日時点で、12歳以上の１回目が93.04％、２回目が92.64％、３回目が77.30％。５歳から11歳の小児の１回目が47.46％、２回目が41.90％となっております。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　最新のデータの提供、ありがとうございます。

　　12歳以上の３回目と小児接種は現在進行中とのことですが、特に小児接種については、未知のウイルスに対する初めてのワクチンが子どもの体にどう影響するのか心配する保護者も多いと思います。引き続きデータの収集と分析をよろしくお願いします。

　　ワクチン４回目接種の対象者がこれまでとは違うようですが、この対象条件を自治体で独自に変えることはできるのでしょうか。お聞きします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　４回目接種の対象者につきましては、５月25日の予防接種法関連法令の改正によって決定されたものであります。１回目、２回目のワクチン接種の際には、接種対象者の範囲内で、医療従事者や高齢者など国が示す優先接種の対象者以外にも、自治体の裁量によって優先接種が認められ、本市においては妊婦や教員などに対して優先接種を行ったところであります。しかしながら、予防接種法関連法令で定められた対象範囲そのものを、自治体の裁量で変更することはできませんのでご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　今回の対象に医療従事者や介護施設の職員が入っていないというのは意外でした。４回目接種の狙いは、これまでの感染リスクを下げる方向から重症化リスクを避ける方向へシフトしたというところでしょうか。

　　国内では、大阪府や愛知県の知事、船橋市長らが医療従事者等も対象にすべきだと国に求めております。厚生労働省では、引き続き検討が行われているという報道もあります。やはり医療従事者や介護施設の職員などは、特に高齢者に新型コロナウイルスをうつしてしまうという危険性をはらんでいると思いますので、ここら辺はぜひ対象に入ればいいなと思っているところであります。今後、対象条件の追加があった場合は、市の方にも適切な対応をお願いしたいと思います。

　　最後の質問となります。

　　国から配分されるワクチンですが、配分量は十分なのでしょうか。お聞きします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　１回目、２回目の接種につきましては、ワクチンの供給状況が非常に不安定であったため、想定どおりに接種が進まず、全国的に大きな混乱が生じたところでありました。しかしながら、３回目の接種からは、接種の対象人数と国のワクチン在庫量に基づき、ワクチンが安定的に供給されており、本市も十分な在庫を確保しているところであります。また、４回目接種用のワクチンも新たに配分される予定であり、今後もワクチンは安定的に供給されるものと捉えております。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　３番滝口公一議員。

○３番（滝口公一議員）　ワクチン供給について、心配は要らないとのことで安心いたしました。鈴木部長、ご説明ありがとうございました。

　　市長より、先ほどウィズコロナ時代に向けた市民生活の活性化のご見解を伺いました。地域活性化を後押しする力強い応援と受け止めました。大変難しい問題だと思いますが、大事なのは地域の自発的な活動であり、私もその一助になるべく、知恵を絞り、汗を流したいと思っております。市の方も担当部局のみならず、市全体として、周辺地域も含め盛り上げていただきたく、今後ともよろしくお願いしたいと思います。

　　以上で、私の質問を終わります。

　　ありがとうございました。

○髙橋光男議長　以上でご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで議場内の換気のため、午前11時25分まで休憩します。

　　　午前１１時１８分　休　憩

　　　午前１１時２５分　開　議

○髙橋光男議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　市政一般質問を続けます。

　　◎片桐勝寿議員質問

○髙橋光男議長　次に、８番片桐勝寿議員。

　　　〔８番　片桐勝寿議員　登壇〕

○８番（片桐勝寿議員）　議席番号８番、片桐勝寿です。

　　北村山地域の広域連携の在り方について、市長の考えについて、通告に従い質問いたします。

　　市長は５月30日の記者会見において、次の市長選への出馬を表明されました。今回の質問では、７期目の出馬に向けて経験においても実績においても、北村山の市長のリーダーである市長の、北村山地域における広域連携に対する考え方についてお伺いいたします。

　　出馬に向けて市長が市政課題として示されている国道48号線のバイパス化、北村山公立病院の建て替え、神町小学校の跡地利活用などに取り組む上で、県境をまたいで隣接する仙台市や、本市周辺市町との連携は不可欠であると考えます。現在、本市の関わる広域連携には、山形市を中心とする山形連携中枢都市圏の形成の流れもありますが、これまで市民生活に必要不可欠なインフラを共有しながら地理的、文化的につながりの強い北村山三市一町を中心として進めてきた４つの一部事務組合における連携は、特に重要なものと考えます。

　　広域連携の必要性については、平成28年３月に第31次地方制度調査会による人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスの在り方に関する答申の中で、人口減少社会において高齢化や人口の低密度化等により行政コストが増大する一方、資源が限られる中、行政サービスを安定的、持続的、効率的かつ効果的に提供するためには、あらゆる行政サービスを単独の市町村だけで提供する発想は現実的ではなく、各市町村の資源を有効に活用する観点からも、地方公共団体間の連携により提供することをこれまで以上に、柔軟かつ積極的に進めていく必要があるとしております。

　　さらに、令和２年６月の第32次地方制度調査会の、2040年頃から逆算し顕在化する諸問題に対応するために必要な地方行政体制の在り方等に関する答申の中で、広域連携の取組の円滑な実施のために、計画段階から、関係する市町村が連携する取組の必要性や連携の在り方等について、対等、協力の立場で積極的に議論を重ね、必要な合意が円滑に形成されるプラットフォームの重要性を示しております。

　　地方行政体制の在り方が示される中で、広域連携の必要性が語られてきたことの主題は、我が国の人口ピラミッドの中で大きな塊をつくってきた団塊世代、団塊ジュニア世代が共に高齢者となる2040年頃から顕在化する人口の減少の深刻化、インフラの老朽化等への対応であります。

　　本市においても、これまで右肩上がりで推移した人口がほぼ横ばいで推移するようになり、人口減少社会の入り口に差しかかっている状況であると考えます。地方での人口増加を目指した総合戦略の、構造的な人口減少のスパイラルを断ち切ることは難しく、現実的には今のうちから人口が減少しても持続可能な仕組みを広域的な連携の下、作り上げていくことが最良の方策と考えます。

　　資料１をご覧ください。

　　北村山三市一町の2040年から2060年までの国立社会保障人口問題研究所の人口推計を10年ごとに抜き出し、現在人口と比較したものです。18年後の2040年を見ると、本市は2,145人、現在人口から約4.5％の減少にとどまりますが、村山市は18.5％の減少、尾花沢市、大石田町は約４割近く減少が減ってしまうと推計されております。そこから20年後の2060年、本市は現在人口から8,304人、約17.4％の減少、村山市が約43％、尾花沢市、大石田町がそれぞれ約70％減少すると推計されております。

　　各市町において、人口を減らさないために多くの努力をしておりますが、この推計に近い推移をした場合、厳しい行政運営を迫られることになると考えます。早急に行政サービスの広域的な連携による提供を、これまで以上に柔軟かつ積極的に進めていく必要があるのではないでしょうか。

　　ここで１つの例を挙げてお話をさせていただきます。ごみ処理についての広域連携をどのように考えていくかという話になります。平成10年に策定された山形県ごみ処理広域化計画では、北村山郡三市一町に天童市河北町を加え、北村山ブロックとして設定し、ブロック内での集約施設を整備することが望ましいとしていますが、現在、ブロック内には本市が属する東根市外二市一町共立衛生処理組合と尾花沢市大石田町環境衛生事業組合の２つの一部事業組合が存在し、それぞれがごみ処理を担っているという状況にあります。

　　現在、尾花沢市大石田町環境衛生事業組合のごみ焼却施設は竣工から42年を経過し、建て替えの時期を迎えております。建築資材、人件費の高騰や財政的な事情から、組合単独での建て替えは非常に厳しいという話も聞いております。対して、東根市外二市一町共立衛生処理組合のごみ焼却施設も竣工から27年経過し、現在長寿命化で対応しておりますが、ごみ焼却施設の耐用年数は一般的に20年から30年とされており、長寿命化によって機能を維持・向上できるのは10年から15年と言われているので、その後の更新等についての方針を検討しておく時期に差しかかっていると考えます。

　　資料２をご覧ください。

　　北村山ブロックの中の、２つの一部事務組合ごとの構成市町の現在人口と2040年の推計人口を比較したものです。東根市外二市一町共立衛生処理組合を構成する三市一町の合計人口は、現在の14万8,127人から、2040年には14.4％の２万1,326人が減少すると推計されております。尾花沢市と大石田町の現在の合計人口が２万541人であるので、18年後にはこの両市町の現在の合計人口以上にクリーンピア構成市町の人口が減少すると推計されていることになります。

　　また、2040年には、北村山ブロック全体の人口が13万9,238人と推計され、現在の東根市外二市一町共立衛生処理組合の構成市町の合計人口14万8,127人よりも減る推計になっています。つまり、18年後には今の東根市外二市一町共立衛生処理組合の施設と同等の施設で北村山ブロック全体のごみの焼却が可能であるということです。

　　続いて、資料３をご覧になりながらお聞きください。

　　ごみ焼却施設から排出されるダイオキシン濃度の環境基準が強化されることに伴い、尾花沢市大石田町環境衛生事業組合におけるごみ処理体制の見直しを進められていた尾花沢市と大石田町が、平成12年４月に、東根市外二市一町共立衛生処理組合にごみ処理の受入れを要請しました。当時は、平成13年４月から、廃棄物処理及び清掃に関する法律の改正法の施行により野焼きが禁止になるために、焼却ごみの量が急激に増加しており、処理能力を超える懸念があったため受入れができなかったという事情があったようです。

　　実際、東根市外二市一町共立衛生処理組合のごみ焼却量は、平成12年の要請時の４万3,010トンからピークとなる平成15年には、４万8,312トンに増えております。

　　しかし、令和２年現在のごみ焼却量はピーク時に比べ年間7,496トン減少しており、令和２年現在の尾花沢市大石田町環境衛生事業組合の年間の焼却量5,625トンを大きく超える減少を示しています。

　　ごみ処理に関しては、県は北村山ブロックという枠組みは示しましたが、一般廃棄物の処理責任は市町村が負い、実際の処理業務は北村山ブロックの場合、２つの一部事業組合が行っているという現状にあります。それぞれの役割は果たしているのかもしれませんが、県の示す北村山ブロックにおける将来を見据えたごみ処理の課題が、果たしてクリアできているのか、課題に対応できるプラットフォームは存在するのかと疑問を感じてしまいます。

　　市長が７選に向けての市政課題と捉えている北村山公立病院の建て替えの実現においても、その後の病院事業の健全な継続においても、構成する北村山三市一町の財政を含めた、行政運営の健全性の確保が非常に重要なファクターになってくると考えます。

　　例示させていただいたごみ処理以外にも、北村山地域の広域での連携を進めていくことが行政サービスの安定的、持続的、効率的かつ効果的な提供につながり、各市町村の財政的な負担軽減にもつながっていく分野があると考えます。

　　以上のことを踏まえ、以下の点について、本市のリーダーであり北村山のリーダーでもある市長の考えをお聞きいたします。

　　現在、北村山公立病院組合、東根市外二市一町共立衛生処理組合、北村山広域行政事務組合、河北町ほか二市広域斎場事務組合の４つの一部事業組合が地域医療、環境衛生、教育文化等の分野で重要な役割を担っております。現状に対する認識を含めて、北村山地域の広域連携の今後の在り方について市長の考えをお伺いします。

　　続きまして、第32次地方制度調査会が、計画段階から関係する市町村が連携する取組の必要性、必要な合意が円滑に形成されるプラットフォームの重要性を示しているという話をさせていただきました。本市の関わる４つの一部事務組合においても、サービスを安定的、持続的、効率かつ効果的に提供しながら、本市が進めるゼロカーボンシティの実現等の課題にも応えていくという高度な合意形成をしていかなければなりません。そのためには、北村山地域全体の課題について検討する場が必要と考えます。現状、どのようになっているのかを含め、市長の考えをお伺いいたします。

　　以上をもちまして、壇上での質問を終わります。

○髙橋光男議長　８番片桐勝寿議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　片桐勝寿議員の、北村山地域の広域連携の在り方についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、北村山地域における広域連携の現状に対する認識及び今後の在り方についてでありますが、本市が構成団体となっている４つの一部事務組合では、各市町が単独で行うよりも効率的、効果的な行政サービスを提供しており、本市及び北村山地域の発展に寄与してきたものと認識しております。今後、各市町においては、少子高齢化や人口減少が進行する中で共通する様々な課題に対応する必要があり、そのためには一部事務組合などの広域行政の仕組みは重要な役割を果たすものと捉えております。

　　次に、北村山地域全体の課題について検討する場についてでありますが、一部事務組合においては、組合ごとに協議を重ね、合意形成を図っていくことが基本であります。北村山地域三市一町については、協議の必要が生じた場合、北村山地域の複数の事務を共同処理する、北村山広域行政事務組合の会議等の場において課題を共有し、調整が図られております。今後についても、既存の組織を活用しながら、場合によっては検討会等を立ち上げて合意形成を図るべきと考えております。

　　しかしながら、今後の人口減少及び各施設の老朽化を踏まえると、近い将来、広域連携の今後の方向性の検討のほか、既存の一部事務組合に限らず、新たな分野の広域連携の検討も必要になる場合もあると捉えております。

　　その中では、共同事務の範囲、構成市町の見直しといった検討を行う可能性もありますが、第一には、現在の一部事務組合の構成市町において協議するべきものであります。

　　北村山という地域の枠組みやつながりは、これからも大切にしなければなりませんが、広域連携は、人口規模や財政状況、地理的条件などの様々な状況を勘案しながら、相乗効果やスケールメリットが期待できるものである必要があります。

　　今後の方向性については、こうしたことを見極めながら、必要に応じて検討、協議してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　これが事務当局の書いてくれた答弁であります。私の考え方を、以下、順にしたがって述べてみたいと思います。

　　何といっても北村山三市一町は、共通する課題、あるいは処理に向かって今まで三市一町の枠組みの中で、伝統があったと思います。私は、これをまず第一に継承していく責務があると思っております。これは人口規模が議員ご指摘のとおり、2040年の各市町の人口予測にかかわらず、やはりこの三市一町の枠組みというものは大切にしていきたいなと思っております。

　　その第一は、やはり北村山公立病院、一部事務組合で、昭和40年代の半ば過ぎに、当時の日赤病院の後を継いで、そして嫌がる当時の三市一町の首長たちの「県でぜひやってほしい」ということを当時の安孫子知事にお願いをしてきたわけであります。

　　しかし、医者等の問題については、私が懇意にしている日本医科大学の高橋理事長との話合いで、医者等については、全部私が責任をもって面倒を見ますと。だから一部事務組合をつくって、どうしてもやってくださいということで、渋々、三市一町の当時の首長が引き受けたわけであります。

　　当時、いろんな意味で人口10万人以上のこの圏域の中で、うまくいっていたときもあったわけであります。

　　また、私が三市一町のこの組合管理者になってからも、平成14年には、黒字を出した経験もあるわけでありますけれども、爾来、今日までずっと赤字が累積しております。

　　そういう中において、やはり私は、その地域が、これからも住み続けたいという住民の希望の第一は何であるかといえば、私は医療、介護が充実していなければならないということだと思っております。そういう意味で、北村山公立病院の存在というものはまさにシンボリックであるというふうに考えております。

　　したがって、この問題は、既に一部組合議会において私も表明しているとおり、建て替え問題が今、急務になっております。そして、具体的に今動き出しておりまして、令和12年度を一つのめどに、新病院をオープンする予定で、その段階において、令和５年あるいは６年にかけて、最も大事な基本構想を確立していかなければならないわけであります。

　　この基本構想が私は全てだと思っております。これにはいろいろとハードルは限りなく高いわけでありますけれども、何としても国の交付税措置による25％というもの以外は、何も助けになるものはないわけであります。

　　しかし、何としてもそこに私は、国の補助金を何としても積み増しをしていきたい。それには物すごい、私は限りなく高いハードルが控えております。昨日も副市長以下に私はその説明を求めて、改めてハードルは高いなと思いました。

　　しかし私は、いろんな意味で、信念は岩をも通すということを考えて、高ければ高いほど私はファイトを燃やして、今まで幾つかのハードルをクリアしてきた実績があります。

　　したがって、今こそそういったことを含めて、この議会が終わりましたら、残りの二市一町の副市長以下に、うちの副市長が全部説明をして、そして立ち上げて、この難関に果敢にクリアしていきたいなと思っております。

　　そういったことをはじめ、現在、新たに消防の広域行政というものが横たわっているのであります。

　　実はこの問題については、通信指令というものを今単独で、それぞれが更新時期を迎えているわけでありますが、一番早く更新をしなければいけないのは東根市であります。

　　しかし、そういったことを、この三市一町の一部行政事務組合でやはり単独でやるよりも、ほかの４市町で行うことが非常にメリットがあるという中において、今、内部の検討委員会を設置しております。やがて、今年の８月か９月には、各首長の政治的判断を求めていかなければいけない大事な時期にきているわけでありますが、ここで新たな問題が惹起しております。

　　それは、今までちょっと想像もつかなかったわけでありますが、例えば、東根に親機を置いた場合、尾花沢の山奥まで電波が届かないという新たな問題が出てきております。したがって、こういった問題については、新たにこれを処理するためには、どうしてもその中間に中継棟を設けていかなければいけないということもあります。

　　そういう、あとは人の問題とかいろいろありますが、そういうことを考えると、果たしてその一部事務組合を通してやるか、あるいは単独でやるかということが、取捨選択がやがて求められてくる段階になるのではないかなと思っておりますけれども、言わば大事なことは、一部事務組合を形成してやるにしても、それぞれがやはり行政の公平感というものをやっぱり担保してこなければいけないということがありますので、そう簡単な問題ではないなと考えているところであります。

　　あともう一つ、私が提唱して、結果的には無理だったわけでありますが、楯岡高校の跡地に現在半分近くを、村山市が再利用という形で現在オープンにしたばかりであります。残り半分はまだ空いているわけであります。

　　そういう中で、私から自ら提唱したんですが、北村山三市地域のドーム、やっぱり降雪時期が非常に長いということもあって、私の方からドームを建設したらどうだろうかと、私たち東根も参加しますということを申し上げたわけでありますが、これについては、尾花沢と大石田からそれぞれ類似施設があるやに聞きました。そういうことも踏まえて合意が得られなかったわけであります。

　　そういうことを踏まえて、もう一つは、いわゆる一部事務組合とはちょっと離れておりますが、北村山の広域連携という形では、神町小学校の跡地の問題があります。私は、６月早々にということを議会の一部の方々にも私申し上げたんじゃなかったかなと思いますが、今ご案内のとおり、国から５月25日に東根が４回目のワクチン、県内で一番早く着手したわけでありますが、そういうことで、今４回目が努力義務という形で、今それぞれ三市一町がそれぞれの医師会に向けて協力を得てやっている最中でありますので、またちょっと伸びますけれども、その後釜に北村山地域の医師会の協力を得て、そしてどうしても神町小学校の跡地に、私が年来考えている施設というものを、ぜひこれは成功したいなと思っているところであります。

　　そして最後に、今議員が指摘したように、ごみ処理の問題については、かつて何年前か、私には報告だけでありましたけれども、事務当局の方に尾花沢大石田の環境事務組合ですか、それから視察に来ているんですね。そして負担金の問題で、非常にあまりにも我々の負担金と差があり過ぎるということで、尾花沢大石田の環境事務組合から、やはりこれは駄目だと断念したと聞いております。

　　その後は、私は管理者としてそういう話に再度、今、要望してあるかというと、それは全然聞いていないわけでありまして、そういう中において、ごみ処理問題についてというのは非常に分かるわけでありますけれども、当クリーンピアの構成市町というのは天童市も入っているわけであります。

　　したがって、そういう長い伝統の中で東根市外二市一町共立衛生処理組合というものを構成して運営をしているわけでありまして、そういう意味では、やはりどうしても、新たに入っていただく場合にしても何にしても、この行政の公平感というものを担保にしなければならないという一方で、果たすべき役割があるわけでありますから、そういったことも念頭に置きながら、いろいろとこれからも検討していきたいなと思っております。

　　そして同時に、２問目として、議員からご指摘があった、北村山地域の全体の課題を議論する場が必要なのではないかということでありますけれども、これは今までも北村山の広域行政事務組合というものの中で、私もそのドームの問題にしても何にしても、そういうことを消防の問題にしても、その事務組合の中で会議の中では市から提案した問題でありますので、それについては新たに設けてということは必要ないんじゃないかなと思っているところであります。

　　以上、私の方から当面する課題に向けて、課題を申し上げましたけれども、いずれにいたしても、この三市一町の、北村山の４市町の共通する課題に向けては、一番大事なことはやはり少子高齢化というものが、非常に我々の予想を遥かに上回ったスピードで到来しているわけであります。

　　この問題と、いわゆる北村山三市一町で力を合わせてやるこの合理性というものを、どう両立していくかという問題が大きく大きく横たわっていると思います。そういった問題に一つ一つ丁寧に、我々として、その三市一町の首長が共に携えて考えていかなければいけない問題だなと思っているところであります。

　　十分に答えになったかどうか分かりませんけれども、そんな形の中でどうぞご理解をお願いしたいなと思います。

　　以上です。

○髙橋光男議長　８番片桐勝寿議員。

○８番（片桐勝寿議員）　それでは引き続き、質問席の方から続けさせていただきたいと思います。

　　市長の公立病院に対する思い、公立病院設立時から関わられたと。そして、今現在、市長が強い意志の下、その公立病院の基本構想から、実現に向けて強い意志の下動いているという旨、理解させていただきました。あと、そのほかにも北村山も含めて広域での連携ということを様々進められているということもお話の中から理解させていただいたところです。

　　その中で、私の質問文の中を見ていただけると、何に比重を置いているかというのはちょっと分かるかなと思ったんですけれども、市長が進める北村山公立病院、その現状、市長も大変厳しいんだと、赤字も続いているんだという話をしていただきました。

　　累積欠損金が、平成28年30億1,000万だったものが令和２年に36億9,000万ということで、少しずつではありますけれども、累積欠損額も積み上がっていると。それに引きずられるようにして、同じ５年間で、平成28年に、三市一町の負担金が３億7,784万7,000円から６億6,123万4,000円ということで、倍とはいきませんけれども、かなり負担金の方も増えているという状況があると。その中で、病院新築というのは非常に大きなハードルだと市長も認識されているように、私もそう思います。

　　ただ、病院というのは、市長もおっしゃるように、病院・介護というのは非常に市民生活にとって大事なところであります。記憶に新しいところでは、北村山公立病院で平成30年４月１日から分娩取扱いがならなくなったと。北村山で子どもを出産できるのは、東根市の１クリニックだけしかなくなったというのは、非常に市民にとっても衝撃的な出来事だったと思います。

　　地域の医療、安心安全な医療をどういうふうに地域の中で構築していくか、というのが非常に大切な課題であるのかなと思います。

　　北村山公立病院の中でそういった財政的な課題もある中で、今ある施設を生かそうということで平成30年から令和２年にかけて、外来エリアの改修工事であったりとか、あとは、そういったことで、もうなるべくその施設を生かしながら使おうというような努力が続けられております。とはいっても、病院自体が、東棟が築50年、西棟が築30年と老朽化が激しいと。そういった中で、市民が求めるこれからの医療というのを基本構想の中でどういった形で実現していただけるのかというのは、私、一市民としても非常に興味のあるところであります。

　　その中で、やはり関係市町、三市一町の方にもそれなりの行政負担がこれから求められるという中で、三市一町の広域で連携する中で、どういう形でその負担をほかの分野で連携する中で軽減していくかというのは、非常に大切なことだと思います。

　　そういった意味で、このごみ処理に関して、三市一町をクリーンピアの中に、三市一町で外れている尾花沢、大石田を仲間に入れてどういうふうに連携していくのかというのは、今後の公立病院を含めて、広域で行う事業がうまくいくかどうかというところの試金石になっていくのかなという気がします。

　　尾花沢市大石田町環境衛生事業組合の建て替えというのは喫緊の課題であるので、ぜひ市長も真剣に取り組んでくださるということで今答弁いただきましたけれども、今回単独で建て替えてしまえば、あと40年か50年はその一市一町交えることなく違った形でとなってしまいます。今、この課題に対して、話し合う協議のテーブルというのを早急につくっていかないと、その後の連携ということも、ここができなければ影響していくのかなという気がしますので、ぜひ、このごみ処理に関するさらに広げた広域の連携ということも、今後検討していただければなと思います。

　　それでは、あと、今後の広域連携のプラットフォームということですけれども、今の市長の話の中で、北村山広域行政事務組合がそういった広域に関する協議の場だということでお話がありましたけれども。北村山広域行政事務組合というのは、目的の中で組合の共同処理する事務ということで、なかなか様々な広域の課題に対応をするという規約にはなっておりません。

　　その中で、その対応できるのかなというのが組合規約の中の３条の１項の中で、北村山広域市町村圏計画の策定と、それの計画策定に基づく事業の実施という項目があるんですけれども。ぜひその場当たり的な対応、課題としてそれぞれの行政から持ってきたものですので、本当に課題として抽出されたものがそこに上がってくるのかもしれないですけれども。そういった課題に対して対応するというところにとどまらず、北村山がこれからどういうふうに発展していけばいいのかという、その北村山全体の構想、計画、そういったものも含めて議論できるようなこの体制、北村山広域行政事務組合の中でそういった機能が果たせるということであれば、そういったものに事務組合自体をつくり変えてもらうとか、それがなかなか難しいのであれば、実務者レベルで協議会などを立ち上げて、そういった一つ一つではなくて全体的な広域の課題に対応する、そういったプラットフォームテーブル、そういったものをつくっていただけるということを今後検討していただければ、より北村山全体のこれからの継続した発展につながっていくのかなと思います。

　　最後にですけれども、今、市長の出馬に向けて、この公立病院を含めて広域でやっていかなければならないことに対しての並々ならぬ思いというのは市長の答弁の中から感じさせていただきました。

　　北村山地域というのは、これまでも深く関わり合いながら連携してきた地域であると考えますので、この連携をさらに深めて、ＳＤＧｓ的に言えば、この北村山地域から誰一人取り残されない、そういった持続可能な地域社会をつくっていく、その先達として、市長の手腕にぜひこれからも期待したいと思います。そういったことの期待を込めて、私の質問を終わりたいと思います。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○髙橋光男議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　０時０９分　散　会