令和３年６月３日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　細　　矢　　俊　　博　議長　　　　　　　髙　　橋　　光　　男　副議長

◎出席議員（１８名）
　１番　　　齋　　藤　　俊 一 郎　議員　　　　　　　２番　　　高　　橋　　弓　　嗣　議員
　３番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　４番　　　元　　木　　十 四 男　議員
　５番　　　東 海 林　　克　　彦　議員　　　　　　　６番　　　三　　宅　　一　　人　議員
　７番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　　８番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員
　９番　　　山　　科　　幸　　子　議員　　　　　　１０番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員
１１番　　　白　　井　　健　　道　議員　　　　　　１２番　　　河　　村　　　　　豊　議員
１３番　　　原　　田　　利　　光　議員　　　　　　１４番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員
１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員
１７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　１８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
土　田　正　剛
市　　　　　　長

元　木　正　史
教　　育　　長
武　田　庄　一
選挙管理委員会
委　　員　　長

斎　藤　吉　則
代表監査委員
菅　原　繁　治
農業委員会会長

芦　野　耕　司
副　　市　　長
高　橋　重　俊
総　務　部　長

半　田　　　薫
市民生活部長
鈴　木　敬　一
健康福祉部長

石　垣　有　一
経　済　部　長
小　松　伸一郎
建　設　部　長
兼 水 道 部 長

深　瀬　弘　之
会計管理者
佐　藤　明　彦
消　　防　　長　　

佐　藤　慎　司
教　育　次　長
青　柳　　　昇
総合政策課長

安　達　利　也
庶　務　課　長
併選挙管理委員会
事　務　局　長
岡　田　光　弘
財　政　課　長

井　澤　志都香
監　査　委　員
事　務　局　長
岡　田　正　樹
農 業 委 員 会
事　務　局　長





◎事務局職員出席者職氏名
太　田　　　修
事務局長

菅　井　美奈子
事務局長補佐
森　谷　賢　司
議事係長

黒　坂　育　実
主　　　　任
井　上　雄　貴
副主任

辻　村　　　充
兼　務　書　記


◎議　事　日　程

　議事日程第２号
　　　　　　　令和３年６月３日（木）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　　２番　高　橋　弓　嗣
　　　　　　　　２　　１番　齋　藤　俊一郎
　　　　　　　　３　１４番　浅野目　幸　一
　　　　　　　　４　　９番　山　科　幸　子
　　　　　　　　５　　７番　植　松　　　宏

　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。
令和３年東根市議会第２回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
１
高橋　弓嗣
議　　　員
１.ウィズコロナ・アフターコロナにおける「大ケヤキ」を中心とした東根北部地域のまちづくりについて
１．新型コロナウイルス感染の拡大が続き、コロナ禍が長引く中で、ウィズコロナ社会における「健康」の増進と、ワクチン接種が進む中でのアフターコロナ社会を見据えた「観光」など、東根北部地域の“まちづくり”について、以下の４点を伺う。
（１）新たに策定した都市計画マスタープランによる東根北部地域の計画に対する基本的な考えについて伺う。
（２）国指定特別天然記念物である東根のシンボル「大ケヤキ」の保存・維持・管理についての方針を伺う。
（３）ウィズコロナにおいて、東根温泉などの資源を踏まえた市民の健康づくり推進についての考え方を伺う。
（４）アフターコロナを見据え、東根北部地域の観光資源の活用についての考えを伺う。
市　　　長
教　育　長
２
齋藤俊一郎
議　　　員
１．持続可能な「東根市消防団」の実現に向けた処遇等の改善について
１．団員アンケート調査の検証と総括について伺う。
２．上記のアンケート及び国の新たな考えを踏まえ、持続可能な本市消防団の実現のために、処遇等の改善に向けた今後の方針について伺う。
市　　　長
２．保育に関する未満児対策と子育て施設の新型コロナウイルス感染症対策について
１．拡大する未満児の保育ニーズに対し、本市保育所等の利用に関する量の見込みと確保の現状を伺う。
２．未満児の保育ニーズに加え、多様化する保育や国・県の新たな動きを踏まえた今後の施設整備方針を伺う。
３．感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症に対し、子育て施設における感染リスクへの懸念に関し、さらなる対策強化が求められている点について、方針を伺う。
３
浅野目幸一
議　　　員
１．低炭素から脱炭素へ向かう温暖化対策について
１．農林業分野の温暖化対策について
（１）市が主導、調整役となるロードマップについて
（２）農林業関連の具体的な、脱炭素対策について
２．実行のための協働について
（１）市民との連携、実践を、どう導くのかについて
（２）次期「大けやき環境基本計画」の策定について
市　　　長
４
山科　幸子
議　　　員
１．デジタル戦略推進について
１．コロナ禍の対応を巡って全国的に行政サービスなどでのデジタル化の遅れが浮き彫りとなり、ＩＣＴ推進の必要性に拍車がかかっている。
　　本市では行政の在り方を変革していくとして、総合政策課にデジタル戦略推進室が新設された。誰もがＩＣＴによる利便性を享受できるよう、次の点について伺う。
（１）事業の取り組みについて
（２）デジタルディバイドの解消について
市　　　長
２．東根市の魅力と情報発信について
１．人口減・少子高齢化に伴う自治体の生き残りには、本市の魅力と情報発信が欠かせない。多様化する行政ニーズで職員数が限られている中で新たな人材と活用が必要と考え、次の点について伺う。
（１）ひがしね移住定住促進について
（２）地域おこし協力隊について
（３）空港所在市として航空会社の社員出向の受入れについて
３．芸術文化振興事業について
１．芸術文化は魅力あるまちづくりには重要であり、本市の芸術文化の振興について、次の点について伺う。
（１）本市の文化資源について
（２）地域及び公共の施設の役割について
（３）保存・活用の取組について
教　育　長








５
植松　　宏
議　　　員
１．市内果樹園における豪雪と遅霜の被害状況について
１．今年の豪雪により、県内の農林水産被害額が２月時点で10億円になる見通しとの報道があったが、本市における被害の状況はどのようになっているか。併せて、４月上中旬に発生した遅霜による凍霜害の被害状況について伺う。
（１）今年の豪雪では、さくらんぼの雨よけハウス等への被害が大きかったと思われるが、被害金額、数量、およびその他樹種等の被害の状況について
（２）遅霜による凍霜害の被害状況について（被害樹種、被害程度）
市　　　長
２．空き家の実数とこれらの現状について
１．市内各地に、管理されていないと想定される空き家が見受けられる。「空家等対策の推進に関する特別措置法」施行以来、空き家に対する見方が厳しくなったものと理解しているが、本市における空き家の現状について伺う。
（１）本市における空き家の実数について
（２）放置すれば危険と思われる空き家への対応状況について





　　◎開　　　　　議

○細矢俊博議長　皆さん、おはようございます。
　　本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　　本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○細矢俊博議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎高橋弓嗣議員質問

○細矢俊博議長　はじめに、２番高橋弓嗣議員。
　　　〔２番　高橋弓嗣議員　登壇〕
○２番（高橋弓嗣議員）　おはようございます。
　　２番高橋弓嗣です。
　　はじめに、新型コロナウイルス感染症が拡大している中、ワクチンの接種に従事されている皆様に感謝を申し上げます。
　　また、感染に罹患し治療されている皆様方にお見舞いを申し上げるとともに、いつ誰がどこで感染してもおかしくないのが新型コロナウイルス感染症ですので、差別のない社会づくりであるシトラスリボン運動に賛同するものであります。
　　それでは、議長の指示がございましたので通告にしたがい、ウィズコロナ・アフターコロナにおける大ケヤキを中心とした東根北部地域のまちづくりについて質問させていただきます。
　　現在、新型コロナウイルス感染症の拡大により、全世界においてコロナ禍による影響を大きく受けている状況にありますが、その暗く長いトンネルを抜け出すためのいわゆるコロナ収束に向けた第一歩として、ワクチンの接種が世界各国で始まっております。日本においても高齢者への接種が全国で本格化しており、こうした動きが順調に進めば、新型コロナウイルス感染症との共存であるウィズコロナの社会からアフターコロナの社会へと一気に動くことも予想されます。
　　こうした動向を考えますと、この先もコロナの影響を受けて経営が悪化している事業者へ引き続き給付金や補助金などで支援をしていくと同時に、アフターコロナという社会を見据えて観光であったり、または健康であったり、市民が笑顔で生き生きと暮らすまちづくりも考えていかなければならないと感じております。
　　そうした中、本市では、この度令和３年３月東根市の将来都市像を描いた都市計画に関する基本的な方針、東根市都市計画マスタープランが20年ぶりに改訂され、具体的な都市計画の指針が示されました。
　　本市の都市計画マスタープランは、平成12年度に第１次東根市都市計画マスタープランとして策定し、目標年次は令和２年度となっており、この度の第２次東根市都市計画マスタープランの計画期間は、令和３年度から令和22年度までの20年間としております。20年というと大変長い時間のわけでありますが、地域住民の意見を反映しまちの個性や地域性を活かすことを前提とし、その期間の社会情勢の変化にも対応して、随時見直しを行っていくものであります。
　　その中でも、第５章地域別構想では、都市計画プランが市民にとってより身近に感じられるように、東根市を中部、北部、南部、東部、西部の五つの地域に分けて方針を定めておりますが、北部地域には、国指定特別天然記念物の東根の大ケヤキという本市のシンボルとして、コロナ禍においても市民が心を寄せる観光資源をはじめ、多くの歴史と文化を感じさせる施設や温泉街、商店街が点在をしております。
　　そこでお伺いいたしますが、この度の改定した都市計画マスタープランにあります東根北部地域づくりの目標、「来てよし！住んでよし！大ケヤキが笑顔を見守り、進化・新化・深化し続けるまち」を目指す中での北部地域の計画に対する考えについてお伺いいたします。
　　また、都市計画マスタープランにおいて、大ケヤキというキーワードが幾度となく出てまいります。国指定特別天然記念物である東根の大ケヤキは、今でこそ東根小学校の校庭にそびえ立っておりますが、東根城址にあるということもあり、東根の歴史を語る上で欠かせない存在であります。
　　しかしながら、その樹齢は1500年あまりとも言われ、平成17年の大きな枝折れに続き、この度の豪雪によって昨年12月にまたしても枝が折れるというアクシデントが発生いたしました。老木という言葉だけでは言い表せないほどその幹や枝は空洞化し、地域の方々の間では樹勢など、今後の大ケヤキを心配する声も上がっております。
　　そこで、今後も本市のシンボルとして後世につないでいくために、国指定特別天然記念物東根の大ケヤキの保存、維持、管理についての方針をお伺いいたします。
　　さて、このコロナ禍でありますが、自粛、ステイホーム、巣篭もりなどといった言葉をよく耳にいたします。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、人との接触機会を減らすといった考えが、こうした言葉のとおり行動制限をしていくのが当たり前のようになっているのが今の社会であります。リモートでの勤務などでは通勤がありませんし、またスポーツなどもグラウンドや体育館などの公共施設の利用制限が入り、練習すら行えないときもあります。
　　また、自粛、ステイホーム、巣篭もりなどという状況は自由な行動が制限され、心理的な負担を強いられ、人々はコロナ禍において大きなストレスを抱えていると言っても過言ではないのではないでしょうか。
　　こうした状況の中にあって、本市では健康づくりを通して健康寿命を延ばすことを目的に、今年度もた～んと健康マイレージ事業が20歳以上を対象に５月17日から始まっております。
　　また、心理的なストレスなどの相談、解消に向けた取組として、こころの体温計では、パソコンや携帯電話を使って簡単にストレス度や落ち込み度をチェックできるセルフチェックシステムや、こころの健康相談として疲れやすい、眠れないなどの症状や、精神的な悩み事を臨床心理士が相談を行っております。
　　長引く現在のウィズコロナという状況を考えれば、こうした本市の取組に併せて市民の健康を考慮し、さらなる健康づくり推進を検討するべきと考えますが、健康資源とも言えるさくらんぼ東根温泉などを踏まえ、健康づくり推進についての考えをお伺いいたします。
　　また、アフターコロナを考えれば、経済の回復や人々のストレス解消など、国内外からの観光をはじめ、再びにぎわいの創出が求められるところであります。
　　新型コロナウイルスのワクチンを接種した人に対して、接種証明書を発行することも検討する動きが世界各国で進んでおります。こうしたお墨つき的なものが日本でも一般的に使われるようになれば、人々の動きは一気に加速するものと考えます。
　　アフターコロナの社会はいつになるのか現段階では予測できないものでありますが、収束に向かう時代を見据えた東根北部地域の大ケヤキや温泉街などの観光資源の活用についてお伺いしたいと思います。
　　以上で、登壇での質問を終わります。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　高橋弓嗣議員のウィズコロナ・アフターコロナにおける大ケヤキを中心とした東根北部地域のまちづくりについてのご質問にお答えをいたします。
　　その前に、議員の皆様に今日ご報告を申し上げます。
　　政府の方から、このコロナウイルス感染症の65歳以上の高齢者についての７月いっぱいで完了するようにという厳命が下ったわけであります。正直言いまして、東根はどうやっても８月15日ぐらいまでに延びそうだということで、昨晩東根の医師会の方々と胸襟を開いたお願いをしたところでありまして、その結果、ようやく７月いっぱいで高齢者については完了する目途が立ちましたので、皆様方にご報告を申し上げたいと思います。
　　当初は９月までということだったわけでありまして、２か月のこの前倒しというものについては非常に困難を極めたわけでありますけれども、医師会の皆様方あるいは公立病院の先生方のご理解ご協力によりまして、７月いっぱいで本市も終了するという目途がたったことを改めてご報告申し上げる次第であります。
　　はじめに、都市計画マスタープランによる東根北部地域の計画に対する基本的な考えについてでありますが、本市では令和２年度を目標年次とした第１次東根市都市計画マスタープランを平成12年度に策定し、市街地の開発や中心市街地の形成による魅力ある都市づくりのほか、子育て支援施策の先駆的な取組などにより、着実な発展を遂げてきたところであります。一方で、少子高齢化の進行や耕作農地の減少など、本市を取り巻く情勢は大きく変化してきました。
　　このような状況の中、事業の伸展と計画の実効性を踏まえ、市民とともに都市の将来を築き上げていくため、令和22年度を目標年次とした第２次東根市都市計画マスタープランを策定したところであります。
　　計画における地域別構想では、計画が市民にとってより身近に感じられるように、都市計画区域を中部、北部、南部、東部、西部の五つの地域に分け、市民懇話会や地域別懇談会によるワークショップを開催し、各地域の住民の声を反映しながら地域ごとに土地利用、都市施設の整備、地域資源の活用の方針を定めました。
　　議員ご質問の東根北部地域は、豊かな田園や果樹園が広がり、さくらんぼ東根温泉、東根城址や商店街の本町地区があり、大ケヤキをはじめとする歴史的・文化的遺産が多く、城下町らしい町並みが残っております。また、大ケヤキを中心とした東根城址周辺は水と緑と歴史の広場整備事業や、ウォーキングトレイル事業、東根地区都市再生整備計画事業等により、公園や散策道路の整備、東の杜の大規模改修、活動拠点としての東根公民館の整備等を行い、一体的な芸術文化の杜として地域外から多くの人が訪れるエリアに発展しております。
　　北部地域の地域資源の活用方針では、大ケヤキ周辺の環境整備と城下町の雰囲気を醸し出す景観形成、水を感じる潤いのあるまちづくり、さくらんぼ東根温泉を楽しむ雰囲気づくりと情緒あるおもてなし、地域の交流促進とまちづくりへの当事者意識の醸成など五つを掲げております。
　　今後、自然環境や優良農地を保全して美しい景観を維持し、地域資源や歴史などを活かしながら地域の魅力を高めていくとともに、道路や公共施設等についても安全で安心な暮らしを守るため、適切な整備や維持管理を通して住む人、訪れる人のどちらも心地よく過ごすことができるよう、市民憲章に掲げる香り高い文化のまちづくりを進めてまいります。
　　次に、ウィズコロナにおける東根温泉などの資源を踏まえた健康づくりの推進についてでありますが、本市では市民の自主的な健康づくりの推進を目的に、健康づくり事業への参加などに対してポイントを付与するた～んと健康マイレージ事業をはじめ、様々な事業を実施しているところであります。
　　また、東根温泉などの魅力ある資源を活用した健康づくり事業として、平成18年度から平成27年度までの10年間、本市と山形大学医学部との合同プロジェクトで、ウォーキングで大ケヤキや東根温泉を巡る悠遊健歩事業を実施し、市民の運動習慣づくりに取り組んでまいりました。健康増進や癒やしの効果が見込まれる効能に優れた東根温泉を活用した健康づくり事業につきましては、関連団体や各地区で実施されているサロン等との連携も視野に今後研究してまいります。
　　次に、大ケヤキや温泉街など、東根北部地域の観光資源の活用についてでありますが、大ケヤキ周辺には多くの沼や公園、歴史的建造物等の史跡が残されており、観光の拠点となる温泉街と関連づけることにより、地域の資産を有効に活用していく必要があることは認識しているところであります。
　　今後とも、大ケヤキを中心に様々な観光資源を有機的に結びつけ、地域ならではの魅力を広く発信し、アフターコロナの時代に対応していくための新たな交流とにぎわいを創出する取組を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　次に、教育長に答弁を求めます。
　　元木教育長。
　　　〔元木正史教育長　登壇〕
○元木正史教育長　私からは大ケヤキの保存、維持、管理についてのご質問にお答えをいたします。
　　東根の大ケヤキは国の特別天然記念物に指定されている重要な文化財であり、本市のシンボルとして多くの市民に親しまれており、この大ケヤキを後世に引き継いでいくことが私たちの使命であると強く認識しております。
　　大ケヤキの保存、維持管理に当たっては、毎年樹木医に樹勢調査を委託し、その診断報告に基づき、活性剤及び薬剤の散布、枯れ枝の伐採のほか、３年に１度のワイヤーロープの張りかえ工事を行っております。また平成29年度に、雨水の浸透と保水力を高めるとともに、根の通気性を改善するための土壌改良を行い、樹勢保持の対策を行ったところであります。
　　しかしながら、昨年12月に豪雪が原因と考えられる枝折れが発生いたしました。枝折れ発生後、早急に樹木医から状態の確認をしていただいたところ、今後の樹勢に大きな影響を及ぼすものではないとの所見を得たところであります。
　　一方、融雪後に枝折れした箇所の治療を行うよう指導があったことから、緊急対策として腐食部の切削、殺菌剤の塗布、人工樹皮によるコーティングを３回に分けて実施したところであります。また今年度は、長期的な保護対策計画を策定するに当たり必要とされる調査項目を検討することとしております。
　　引き続き樹木医等の指導を受けながら適切な対応を講じ、今後とも、保存、維持管理に努め、市の宝であります東根の大ケヤキを後世に引き継いでまいりますのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　土田市長、並びに元木教育長ご答弁ありがとうございました。
　　続けて自席にて質問を続けます。
　　第２次東根市都市計画マスタープランでの北部地域の計画に対する考えについてお答えをいただきましたが、この中にも出てきます水と緑と歴史の広場整備事業やウォーキングトレイル事業に関しては、平成15年度に大ケヤキ周辺と水と緑の歴史の広場構想の歴史の散歩道ウォーキングトレイルコースとして全線開通し、その年の４月には龍興寺沼公園もオープンしております。
　　早いもので事業実施から18年も経過しており、当時整備した石畳の道路も除雪作業などで劣化し修繕を繰り返しながら利用しておりましたが、地元の皆さんの要望にお答えいただく形で昨年度から石畳を石畳風に変える舗装工事が一部始まりました。これまで整備した景観に合わせ、カラー舗装を採用していただいたことに、この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。
　　さて、山形県では県内の美しい景観の中から、家族や友人と一緒に足を運んでいただきたい場所をやまがた景観物語おすすめビューポイントとして選定し、景観資源を活用した交流人口の拡大と地域活性化を図っており、昨年９月、53か所に７か所のビューポイントを追加選定し60か所に拡充しております。そのビューポイントの追加選定は、平成28年の７月以来３年７か月ぶりのことだったそうです。
　　本市ではこの追加選定で、東根城本丸跡の白壁と横綱を抱く大ケヤキ、そしてエメラルドグリーンの渓谷美、関山大滝の２か所が選ばれました。これは先ほど申し上げたような継続した整備も後押しになったものと考えておりますが、東根城本丸跡の白壁は経年劣化のため剥がれ落ちている部分も目立ってきております。そのほかにもカラー舗装やコンクリート製のガードレールの劣化なども見受けられます。
　　また、ウォーキングトレイルコースは国土交通省によりますと、国民の歩くニーズに応え、歩くことを通じた健康、福祉活動を支援するとともに、魅力ある地域づくりを行うため、生活者がゆとりと潤いの実感できる質の高い歩行者空間の整備を推進するものとしております。
　　水と緑と歴史の広場整備事業やウォーキングトレイル事業の実施から相当な時間が経過しているわけですが、今後の大ケヤキ周辺の整備についてお伺いいたします。
○細矢俊博議長　小松建設部長。
○小松伸一郎建設部長兼水道部長　お答えをいたします。
　　ウォーキングトレイル事業により整備いたしました市道本丸１号線と本丸２号線の約660メートルの石畳の区間につきましては、議員ご指摘のとおり経年劣化や除雪車両等の大型車の走行による破損やがたつきなどによりまして、騒音や歩行に支障を来すなど、これまで周辺住民の方々にご迷惑をおかけしたところでございます。
　　昨年度から、舗装改修工事を実施しておりますが、改修に当たってはウォーキングトレイル事業を導入した当初の理念を継承し、城下町の雰囲気を醸し出す景観整備を念頭に置きながら、経済性、維持管理の面も考慮した石畳風のカラー舗装工事を実施しております。早期完成に向けて事業を推進しておりますのでご理解をお願いしたいと思います。
　　また、同事業により整備いたしました東根小学校グラウンド南側の白壁、またカラー舗装箇所や擬木製防護柵につきましても経年劣化による損傷が見受けられることから、損傷の度合いや優先度を見極めながら今後の維持修繕に努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　ありがとうございます。
　　特に、やまがた景観物語おすすめビューポイントに東根城の本丸跡の白壁と横綱を抱く大ケヤキが選ばれたことは、昨年の東根公民館だよりでも紹介され、地元の方々にとって大変喜ばしい出来事でありました。より多くの方に大ケヤキを見ていただく機会が増えるものと思っておりますので、白壁をはじめ劣化した部分の整備を継続的に行っていただき、今後も東根の名所として多くの方が周辺を歩き、気持ちよく散策できるよう景観維持に努めていただくことをお願いいたします。
　　また、大ケヤキ周辺という観点で申せば、商店街や温泉街へのアクセス等の整備にも目を向けていただき、東根北部地域を広く回遊でき、にぎわいが創出できるまちづくりの推進も引き続きよろしくお願いいたします。
　　その大ケヤキについては元木教育長よりご答弁をいただきましたが、樹木医による定期的な診断などを行い、丁寧にその環境を整えているという状況を理解したところであります。
　　この大ケヤキは世界に二つとないものであり、特に東根小学校を卒業した方々にとっては大ケヤキを思う気持ちが特別であります。末永く東根を見守っていただけるように、引き続き保存、維持、管理をよろしくお願いいたします。
　　またあわせて、今後のさらなる枝折れも予想されるところであります。この度の枝折れは午後８時頃という誰もいない時間帯でありましたが、登下校時の時間帯等であったことを考えますと、東根小学校の児童やまたは観光に訪れていた方々に当たっていたということも想定されるわけであります。今後はこうした事態にも想定した対応をよろしくお願いしたいと思います。
　　さて、12月に豪雪によって大ケヤキの枝が折れたものについて質問していきたいと思います。折れた枝とはいっても、国指定特別天然記念物の枝であります。適切な処理や保管がなされているのか、現状を教えていただきたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤教育次長。
○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。
　　まずはじめに、今後の枝折れの心配についてご答弁申し上げたいと思います。
　　議員ご指摘のとおり今後も枝折れの発生が想定されますことから、人的被害を未然に防止するため、現在児童や観光に訪れた方が大ケヤキの枝の下に入らないようにするための立入禁止柵の設置を進めているところでございます。
　　次に、折れた枝の処理と保管についてでございますが、折れた枝の腐食部分の洗浄等を行った上で、市が管理します倉庫内に搬入いたしまして、将来の利活用のための乾燥と保管をしておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　ありがとうございます。
　　折れた枝といっても日本一の大ケヤキの枝です。今後の利用方法なども考えて大切に保管されているということはありがたいものであります。本市としてもそれだけ大ケヤキの存在を重要に捉えている証拠だと感じたところでございます。
　　平成17年に折れた大きな枝についてはフォーボウという楽器を製作し、それを使ったコンサートを開催したり、または「欅曳」というイベントで多くの方の目に触れる機会をつくるため、普段はけやき交流広場に常設展示しておりますが、この度の枝については今後の利用方法について具体的な考えがあるのかお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤教育次長。
○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。
　　今回折れました枝は内部の方が空洞化しており、ここに雨水が侵入いたしまして内部からの腐食がかなり進んでございます。このため、利活用できる部分はかなり少ないと捉えているものでございます。
　　今後の利活用につきましては、枝の状態を確認した上で、各種団体等から提案や意見をいただきながら、有効な利活用方法を研究してまいりたいと考えておりますのでご理解をお願いします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　樹齢1500年あまりと言われる大ケヤキの枝ですから、中が空洞であって当たり前だと思います。その状態や形状なども工夫次第では今後の観光や、例えば子どもたちの教材としても利用できるのではないかと考えております。
　　また東の杜といった施設がありますが、東根市観光協会の紹介によりますと、地域に代々続く旧家の酒造を利用した和のたたずまいを感じさせ、伝統芸能、芸術文化を継承する場、また歴史資料から地域を学び郷土愛を育む場として様々な活動で利用できる施設だと言っております。
　　是非この東の杜での活用なども今後検討されてはいかがかなと思うんですが、東の杜は現在のコロナ禍においても周辺のお散歩マップを作成したり、意欲的な活動を展開しております。こうした施設への展示も検討していただいて、来館された方に大ケヤキに興味を持っていただき、マップを片手に実際の大ケヤキまで歩くといったような回遊性を持たせるのもいいかと思いますので、是非有効活用していただきますようお願いをいたします。
　　さて続けて、ウィズコロナにおいての東根温泉などの観光資源を踏まえた本市の健康づくり推進について質問いたします。
　　ご答弁にありましたように、本市ではこれまでウォーキングを通した健康づくりである悠遊健歩などの健康促進事業を行ってきた経緯があり、東根温泉や大ケヤキ周辺などもそのコースに入っていたということでありました。
　　現在はこうしたウォーキングを取り入れた事業というのは実施されておりませんが、ウィズコロナの社会において、普段の健康維持も大切なものであると考えております。
　　そこでお聞きいたしますが、現在行っているた～んと健康マイレージ事業の市民への周知方法などの状況を教えていただきたいと思います。
○細矢俊博議長　鈴木健康福祉部長。
○鈴木敬一健康福祉部長　お答えをいたします。
　　た～んと健康マイレージ事業につきましては、市報やホームページに周知の記事を掲載しているところであります。
　　また、健康診断や人間ドックなどの問診票を送付する際に、この事業を紹介するチラシを同封するなど、様々な方法で周知に努めておりますのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　様々な周知方法を用いて市民の健康維持や増進を考えているということを理解しましたが、た～んと健康マイレージ事業は山形県と歩調を合わせ、実施をしているものであります。ウォーキングなど市民が各自で行っている身近な健康づくりを健康マイレージ事業に組み込み、ポイント換算に反映させたりすることはできないのかお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長　鈴木健康福祉部長。
○鈴木敬一健康福祉部長　お答えをいたします。
　　マイレージ事業のポイントの対象につきましては、健康診断、歯科検診、献血、スポーツ教室への参加などがございます。このほかに、個人がそれぞれに健康目標を設定し、その目標を達成するために自主的な運動を実践した場合もポイントに換算される仕組みとなっております。
　　したがって、ウォーキングなどの身近な健康づくりを目標に設定し、これを実施すればポイントに換算されることになりますのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　先日地元新聞にも紹介されていたのですが、神町地区の住民グループ「まちネット神町」という団体がございます。こちらの団体は高齢者の閉じ籠もり予防や介護予防を図るために発足し、居場所づくりの一環としてお茶飲みの集まりとして「よってみっ家」という地域の絆を深める活動を定期的に行っております。
　　先日お伺いしてお話を伺ってきたのですが、やはりコロナ禍により感染防止を考慮した方々が増えており、参加者が減っているということでありました。出かける機会を失った高齢者からは、思うように体が動かない、転びそうになることが増えたという声が出ているそうです。
　　そこで、閉じ籠もりがちになりやすいお年寄りが外出しやすい環境をつくり出すために、バス停や地域の名所、ウォーキングコースをまとめたマップを作成しました。このマップは作成しただけではなく、マップを使ったウォーキング教室も行われており、コロナ禍における高齢者の健康づくり推進に寄与しているようであります。
　　また、市内のある医療関係者からは、ウィズコロナ社会の影響で受診されている患者が、よくなるどころか心身的なストレスによって悪化する方もいるというお話を伺いました。
　　自粛、自粛で息が詰まりそうな現状、見えない何かにおびえながら過ごしているというケースもあり、心に余裕を持つことがどれだけ大切なのか。心と体は密接であり、散歩やウォーキングといった軽スポーツで気持ちを切り替えるきっかけも必要なのではないでしょうか。
　　そうした中で、県内の自治体ではウォーキングや体操教室への参加などに対してポイントが獲得でき、貯まったポイントに応じて商品券と交換でき、楽しみながら健康づくりを継続できるという取組も行われております。こういうのは、地元の商店の商業振興にも役立っているようでありました。
　　本市のた～んと健康マイレージ事業は、個人がそれぞれ健康目標を設定し、目標を達成するために自主的な運動を実践した場合もポイントに換算される仕組みのようでありますが、満点である50ポイントを集めると特典として景品やスポーツ施設利用券、さらに抽せんもあるようです。健康づくりの意欲を高めるために、もう一工夫加えていただくということも要望させていただきたいというように思います。
　　それとあわせてですが、東根北部地域にはこれまで整備したウォーキングトレイル事業や、まちづくり交付金を利用した東根地区都市再生整備計画事業でのまち歩きなど、散歩やウォーキングを行うには環境の整った地域であると考えます。是非、東根のウォーキングの舞台として積極的に活用していただき、市民の健康づくりに活かしていただければというように思います。
　　続けて、東根北部地域の観光資源についての考えについて質問をいたします。
　　ご答弁によれば、東根市都市計画マスタープランに基づいて観光資源の活用をしていくとのことでありました。
　　先にも述べましたが、東根北部地域はこれまで整備事業を踏まえ、景観にも配慮し、散歩をして歩く観光でも、散歩やウォーキングといった健康でも、大変環境が整っている地域であると言えます。
　　私もぶらりと歩いてみることがありますが、気になるのが木柱の観光スポット案内であります。劣化し文字の読めないものもありますが、これには環境庁・山形県自然保護課と書いてありました。当時の資料を見ますと、本市の問合せ先は市役所内の観光協会となっております。随分と前に設置したもののように思いますが、市民の方にこの木柱を設置している意味や利用について聞かれることがございます。
　　現在の利用状況はどのようになっているのかお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
○石垣有一経済部長　お答えいたします。
　　この事業につきましては、平成２年から平成８年にかけまして東北自然歩道「新・奥の細道」として整備されたものでございます。その目的は、多くの人に四季を通じて手軽に、楽しく、かつ安全に歩くことによって、豊かな自然、歴史、文化に触れ、健全な心身を育成いたしますとともに、自然保護に対する意識を高めるためのものでございます。
　　本事業は、環境省の事業として山形県みどり自然課が整備を行いまして、市は維持管理を行っているところでございます。当該箇所は、大ケヤキとフルーツの道のコースの一部として、三日町からフルーツラインを通り、天童市、国道48号小原バス停までになりますが、こちらに至る全長9.7キロメートル、３時間のコースとなっております。
　　なお、事業に関連いたしますものとして、議員ご指摘の木柱の設置に加えて、案内看板や黒鳥観音のトイレ、あずまやなどを整備しております。そして現在に至るまで、市全体の観光資源として活用しているところでございますのでよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　ご説明ありがとうございました。
　　東北自然歩道「新・奥の細道」ということであずまやの設置などを行っているとのことでありましたが、アフターコロナの社会においてはこうした目印にいま一度注目し、整備し直し、再び山形県と連携した事業の展開を提案していくのもよろしいのではないでしょうか。
　　しかしながらまず、風化しつつある木柱ですので、景観を損ねないような維持と管理の徹底をお願いいたします。
　　さて本市では、市内で創業する企業の本社がドイツ連邦共和国インゲルハイムアムライン市に立地する縁から、交流を図っているところであります。先ほど、健康づくりという観点でまち歩きや散歩、そしてウォーキングなどについてご提案したところですが、そのドイツ連邦共和国にはクアオルトという言葉がございます。ドイツ語でクアは治療、療養、保養のための滞在、そしてオルトは場所、地域という単語になっております。その単語を合わせた言葉がクアオルトであり、療養地や健康保養地という意味になっております。
　　県内の自治体においても、地形や立地などを活かして先進的にクアオルトという考え方を導入し、取り組んでいるところもありますが、クアオルトを独自にアレンジした形でもよいので、本市東根北部地域においてこれまで整備したウォーキングに適した環境であったり、堂ノ前公園のようなハイキングコースであったり、またはさくらんぼ温泉のような湯治を取り入れたり、さらには北村山公立病院との連携なども含めた東根版クアオルト的な取組ができないものかと思っております。
　　日本におけるクアオルトは治療客だけではなく、自費で健康づくりに活用する人が８割以上を占めているというデータもございます。そういう意味では、療養地というより健康保養地の性格が強くなっている傾向にもありますので、ウォーキングをはじめ様々な運動、温泉、食事を組み合わせ、健康づくりも視野に入れた滞在型の観光振興についての考えをお聞きしたいと思います。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
○石垣有一経済部長　さくらんぼ東根温泉については、さくらんぼをはじめとする豊富な果樹や大ケヤキに代表いたします観光スポットなど多くの観光資源を有する本市にとって、こうした資源を購買、飲食、交通、レジャーなど、地域全体での消費活動の増加をもたらすためにも、滞在型観光に結びつけていく必要があると考えます。
　　このような観点から、さくらんぼ東根温泉は本市観光産業において、交流人口の拡大による地域活性化を進める上で欠かせない観光資源であると捉えております。さらに高齢化社会において、健康寿命を延ばしていく点からも、健康増進を主眼とした観光振興の在り方についても研究を進めていく必要があります。
　　観光振興においては、団体旅行から個人旅行へのスタイルの変化、鑑賞型から体験型へのニーズの変化など、時代の変化に伴って様々な対応が求められます。健全な高齢化社会を構築していくための方策の１つとなる滞在型の観光振興のテーマとして、観光で健康といった意識を育んでいくこともアフターコロナの社会においては大切なことではないかと考えますのでよろしくお願いしたいと思います。
　　今後も各種関係団体との連携を図りながら、温泉振興策を検討してまいりたいと考えておりますので、併せてご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。
○２番（高橋弓嗣議員）　さくらんぼマラソン大会では、市内宿泊施設の利用という部分において大変高い状況にあります。そういう意味では、観光や健康を兼ね備えた取組で実績があると言ってもよいのではないでしょうか。
　　また、東根温泉には湯治湯としての歴史もありますので、クアオルトのような滞在型の観光なども視野に入れて推進していただければというように思います。
　　また、今後の東根温泉振興策でありますが、ｅスポーツという競技がございます。これはエレクトロニック・スポーツの略で、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉えるものであります。
　　このｅスポーツは市場が急速に拡大をしており、オリンピック・パラリンピックの新種目としても採用が検討されているもので、大変注目を浴びております。山形県ｅスポーツ連合では、本市に支部を置くという動きも出ておりまして、今後競技の会場として東根温泉施設の利用なども想定されますので、新たなマーケット獲得に向けての情報共有をしながら、後押しをお願いしたいというように思います。
　　そして、東根温泉のみならず、先ほどから申しております、東根の大ケヤキ周辺を含めた東根北部地域という面としての観光資源を活かすことは、アフターコロナ社会の本市観光推進において、とても有効であると考えております。
　　また、都市計画マスタープランにもありますように、東根城址周辺エリア、東根本町地区エリア、さくらんぼ東根温泉エリアをつなぐ堂ノ前公園の保全整備も重要であると考えております。回遊性を促す意味も含め、街歩きやウォーキングで疲れた足を癒やすための足湯増設なども効果的ではないでしょうか。
　　長引くコロナ禍ではありますが、多くの方がアフターコロナ社会での癒やしやストレス発散を心待ちにしているかと思いますので、そうした時期を見据えて、先ほど部長も言っておられましたが、観光と健康といったような政策展開をお願い申し上げ、東根北部地域が「来てよし！住んでよし！大ケヤキが笑顔を見守り、進化・新化・深化し続けるまち」になることを願いまして質問を終わりたいと思います。
　　ありがとうございました。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。
　　ここで会議の途中ですが、議場内の換気のため、午前10時55分まで休憩いたします。

　　　午前１０時４７分　休　憩

　　　午前１０時５５分　開　議

○細矢俊博議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎齋藤俊一郎議員質問

○細矢俊博議長　次に、１番齋藤俊一郎議員。
　　　〔１番　齋藤俊一郎議員　登壇〕
○１番（齋藤俊一郎議員）　議席番号１番齋藤俊一郎です。
　　まずはじめに、先ほど同僚議員の方からもありました、医療従事者の皆様のご尽力に対し、心から敬意を表する次第であります。
　　また、市長の方からワクチン接種の新たな高齢者の方々への見通しご説明いただきました。これはひとえに市長と医師会の先生方、公立病院の先生方との信頼関係のもと、関係者の皆様の最大限のご努力の、そしてご調整の賜物と拝察をいたします。重ねて敬意を表する次第です。
　　質疑でも触れさせていただきますが、引き続きこの感染拡大防止に向けた対策の強化、私からも要望させていただき、議長の通告に従い、通告内容に基づきながら質問をさせていただきます。
　　近年気候変動の影響により、気象災害は激甚化、頻発化し、また大地震や大規模風水害も毎年のように発生することが危惧されております。昨年７月には本市観測史上最多の降雨により、県内最多の避難所避難者を記録するなど、本市にも甚大な影響が生じました。今後、このような災害に備えるため、防災・減災、国土強靱化の取組を進めることが重要であり、地域消防防災力の向上が急務であると考えます。そして、市民の生命・財産を守るため、地域消防防災力の根幹を担う本市消防団の体制充実と強化を成し遂げていくことが必要であります。
　　一方、深刻さを増している行政課題は少子化の進行、人口減少です。2019年の国内出生数は、86万4,000人と過去最少を記録し、言わば86万ショックとも呼ぶべき状況となり、これから公表となる昨年の確定値はこの86万人を割り込むことが予測されております。昨年から本市の人口も緩やかな減少に向かっていく中で、今こそ子育てにおける問題の重要性を市政全体として再認識し、政府における女性社会進出策の影で見え隠れする子育て世代の保育ニーズの拡大を的確に把握することが求められております。
　　市長は、一昨年の人口４万8,000人達成記念セレモニーにおいてその背景を問われ、人口減少の中で他市に先駆けて子育て支援を進めてきた成果であると述べられ、子育て施策の充実が人口減少問題の重要な解決策であるということを示されました。
　　本市でも人口減少に転じた今、少子化という困難に真っ正面から立ち向かい、持続可能な東根市を実現するため、子育てにおけるひずみを点検し、的確に対処する時期に来ていると思います。
　　このような状況を踏まえ、この度の一般質問では、地域消防防災力の要となる東根市消防団の持続可能な在り方に向けた質疑と、「子育てするなら東根市」をさらに前進するために、未満児の拡大する保育ニーズに関する現状と課題解決に向けた質疑、そして子ども施設における感染症対策の強化についてをテーマとし、質問をさせていただきます。
　　まず、大項目めの１つ目として、持続可能な東根市消防団の実現に向けた処遇等の改善についてです。
　　３月の令和３年第１回定例会における私の一般質問において、同じテーマを主題に質問をさせていただきましたが、時間の関係上団員数の状況や推移、団員確保に向けた現行の制度に関する質疑にとどまり、その続きについては次回に持ち越すことをお話しさせていただいておりました。
　　そのようなことから、この度は持続可能な東根市消防団の実現のために、団員の確保と消防団活動の充実強化につながるための質疑を交わし、課題や論点を深堀しながら政策提案をしてまいりたいと思います。
　　本市では、本年11月に団員確保に向けて新入団員加入状況や、団員確保の課題などの項目について全団員アンケート調査を実施いただきました。
　　私も常任委員会の質疑において現役団員の生の声を調査し、施策に反映する異議が大きなことから消防本部にアンケート調査手法の導入を要望申し上げておりましたので、実行いただきましたことは高く評価をするものであります。
　　先の質疑では、市消防団員799名を対象にアンケートを実施したところ、回収は691名分であり回収率は86.5%という結果であったと答弁をいただきました。高い回答率であったことは、現役団員が消防団活動の重要性を認識しつつ現在の状況に大変な危機意識を持ち合わせている証拠であるとも私は感じられました。
　　そこで１点目の質問です。
　　この貴重な生の声である全団員アンケート調査の結果をどのように検証し総括されておられるのか、市長のご所見をお伺いします。
　　次に、全団員アンケート調査結果から導き出された答えを、地域消防防災力の強化のために今後どのような形で施策に活かされ、懸案の団員確保や活動の充実強化につなげ、持続可能な東根市消防団を実現していくのかをお尋ねしてまいります。
　　市長は先の定例会一般質問の質疑において、本市消防団の現状について、団員数は令和２年10月１日現在条例定数890人に対して799人、充足率は89.9％になっており、一時増加傾向にあったものの、その後は年々減少し定数に満たない状況が続いていること、さらには約８割の団員が被雇用者となっていることから、平日の昼間の火災などについて消防団員が対応できないといった場合も危惧されることから、管轄部内で出動できる人員を確保するため、消防団ＯＢからなる予備消防団員を97人配置して人員確保と消防活動の充実を図り、充足数を整えてきたことを答弁いただきました。全国の状況に目を転じれば、本市の現状と同様に消防団員の減少と確保への課題が浮き彫りになっています。
　　総務省消防庁では、近年全国的に消防団員数が減少の一途をたどり、特にこの２年は毎年１万人以上減少する危機的状況にある一方で、災害の多発化、激甚化が進み、消防団員一人一人の役割が大変重要なものになっていることから、報酬、出動手当をはじめとした団員の適切な処遇の在り方等について検討を行い、ひいては消防団員を確保することを目的に、消防団員の処遇等に関する検討会を消防庁長官が主催する形で設置し、有識者における議論が始まりました。
　　参考資料の１番をご覧いただきたいと思います。
　　この資料は総務省消防庁がこの検討会で提出したものですが、令和２年４月１日時点で全国の消防団員は81万8,478人であり、前年に比べ1万3,504人減と過去最高の減少幅となっているとのことです。
　　記載はされておりませんが、詳しく内容をお伺いしますと、退団者数は概ね横ばいであるのに対し、入団者数は大きく減少していることが団員数の大幅減の要因となっており、とりわけ20代の入団者数がここ10年間で約４割減少、30代も約２割減少するなど、若年層の入団者の減少が顕著となっているとのことであります。
　　一方、消防団員の全国合計出動回数は、前年比において出動総数61万6,430回から68万5,499回と約１割増加しているところ、出動別の種別で見ると火災のための出動は３万9,374回から３万360回と２割以上減少しているのに対し、風水害等の災害のための出動は3,958回だったものから１万114回と2.5倍以上に増加しているとのレポートでした。
　　さらに、消防団員の具体的な活動内容は、土のうの設置や早期避難の呼びかけ、消火排水作業や救助活動、災害ごみの撤去など多岐にわたっており、消防団員数が減少する一方で消防団員一人一人の負担が重くなっていることを踏まえ、処遇の在り方、消防団の在り方について早期に検討していく必要があると結論づけております。
　　この消防団員の処遇等に関する検討会において、本年４月中間報告が示されたのを受けて、総務省消防庁は消防庁長官通知として全国の自治体に対し、消防団員の処遇改善を推進するため、４本の柱からなる非常勤消防団員の補償等の基準の制定などを４月13日付で発出しました。
　　このような国の状況を踏まえ、先ほど述べました貴重な団員の生の声であるアンケートの検証結果を活かした上で、持続可能な東根市消防団を実現するために、消防団と連携した構造改革が求められていると私は思います。
　　団員の報酬をはじめとする処遇の改善や、時代に即した訓練等の負担の軽減を実行するとともに、地域消防防災力の根幹である消防団員が共鳴している、自らの地域は自らで守るという郷土愛護の精神をさらに醸成し、機動的な組織の改編、そして整備の強化を図ることで市民の生命と財産を守ることができるものと確信をしておりますが、市長のご見解をお伺いします。
　　次に、大項目めの２つ目として、保育に関する３歳未満児の対策と子育て施設の新型コロナウイルス感染症対策についてです。
　　私自身これまで、初めての一般質問の機会を頂戴した令和元年第３回定例会から数え、計３回本市の子育て支援について取り上げ、質疑を交わしてまいりました。
　　令和の新たな子育て施策の観点としてインクルーシブ保育の導入に向けた提言などとともに、計画時の予測を超え拡大する３歳未満児の保育ニーズに関して課題解決に向けた議論をさせていただいてまいりましたが、直近の状況も踏まえ、内外における動向によって深刻化が増すことが想定されることから、この度改めて質疑を交わしたく存じます。
　　１点目は、拡大する３歳未満児の保育ニーズに対し、本市保育所等の利用に関する量の見込みと確保の現状についてであります。この点をお伺いいたします。
　　昨年第１回定例会の私の一般質問において同様の質問をした際、市長のご答弁は、入所決定の通知を発出した段階では90名弱が内定保留者となっており、転出などで新たに生じた定員枠に案内をしたり、他市町の施設に入所できるように調整を行ったりするなどして、現在解消に努めているとのご回答でありました。
　　予断を許さない厳しい状況とも合わせて示された待機児童は結果生まれなかったわけでありますが、人口減少が進む本件において、この100名近い保留者という現実を私は本市特有の大きな行政課題と捉えております。
　　また、市長はこの際の質疑において、女性の就業率の向上とともに、３歳未満児の保育ニーズは高まりを見せており、量の見込みと確保のバランスを保つため、内閣府における企業主導型保育施設の開設の動きを注視しつつ、令和４年４月開園予定の東根こども園の開園により、ゼロ歳児から５歳児までの一貫保育を行うことで課題の解決を図っていきたいとご答弁をいただきました。
　　それでは、この質疑が１年以上経過し、企業型保育所開設に向けた事業採択の問題点も表面化しているところ、現在の保育所など３歳未満児の利用に関する量の見込みと確保の現状について状況をお伺いいたします。
　　次に２点目として、未満児の保育ニーズに加え、多様化する保育や国・県の新たな動きを踏まえた今後の施設の整備方針についてであります。
　　本年４月、政府内において少子化対策や教育保育など各分野の総合調整機能を充実させるため、各省から独立した組織としてこども庁を内閣府に新設することが議論され、早ければ今夏の経済財政運営の指針、骨太の方針に内容を盛り込み、令和４年度予算案に反映させる方針との報道も複数出されております。国会においても関連する提言が各党において行われており、子ども・子育て３法の改正以来、子育て施策は新たな局面を迎えようとしています。
　　また本県においても、新年度予算において３歳未満児の段階的保育料の無償化が予算化されるなど、今後さらに拡大が予測される保育ニーズに対応するため、多様化する子育て環境の変化とともに、子育て支援策は大きな転換点を迎えようとしています。本市は様々な住みたいまちランキングで県内最上位に位置付けられるその背景には、市長の時代の先を読む力とセンスあふれる先駆的な取組が子育て世代の支持を取り付け、子育てしやすいまち、子育て支援に手厚いまちとして定着できたことが私はあると思います。
　　拡大する保育ニーズに的確に対処し、今後も子育て世代に選ばれる町としていくためには、新たに開設する東根こども園の整備後も不足が予測される３歳未満児の保育ニーズに対応した施設や、インクルーシブ保育をはじめとする多様化する保育に対応した施設、老朽化している施設の更新など、課題に特化した施設整備が必要であると思いますが、市長の方針をお伺いします。
　　最後に３点目として、感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症に対し、子育て施設における感染リスクへの懸念に関し、さらなる対策の強化が求められている点についてであります。
　　厚生労働省、子ども家庭局及び文部科学省初等中等局によれば、保育所、こども園、幼稚園などにおける新型コロナウイルス感染者数は、利用乳幼児3,178名、教職員3,071名となっております。県内でも、学校や保育園におけるクラスターが発生しています。
　　本市では、昨年国の事業を通じて保育所等に対し感染対策に対する支援事業を行っていただき、県における幼稚園においての同様の事業と併せ感染対策の強化を図っていただいておりますが、先ほど述べた市内保育所等の利用状況は、拡大するニーズに対応するため、法律で担保された保育施設における定員の最大２割までの弾力化措置によって、利用乳幼児１人当たりの専有面積は少ない状況であり、密集が起きやすい状況が生まれています。
　　また、学童保育の利用者数も年々増加傾向にあり、感染リスクを懸念する声が高まっております。このような状況を踏まえ、子育て施設における感染対策、本年も強化する必要が急務であると考えます。
　　今年度、国や県において直接的な施策が予算化されておりませんが、子育て施設の現場は感染リスクと隣り合わせで待ったなしの状況です。早期に対応いただくことが求められておりますが、この点についても市長に方針をお伺いし、以上、登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　齋藤俊一郎議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、持続可能な消防団の実現に向けた処遇等の改善についてであります。
　　消防団の団員数の減少につきましては、全国的に課題となっており、本市でも同様に団員確保が喫緊の課題となっております。このような状況を踏まえ、昨年11月、新入団員の加入状況や団員確保の課題など28項目についてアンケート調査を実施したところであります。
　　新入団員の加入につきましては、勧誘を行ったほぼ全ての団員から入団を断られた経験があるなどの回答があり、新入団員の確保に苦慮している現状にあります。その主な理由は、家族から断られた、仕事と家庭の事情により消防団員としての時間が取れないなどとなっております。
　　また、団員確保の課題につきましては、訓練や行事等の活動が多い、報酬等の処遇の見直しなどについて、多くの団員より意見をいただいております。市といたしましても、消防団活動の負担軽減や処遇改善のほか、職場からの理解や協力がいただける環境整備、また、家族の理解を得るための取組が必要であると考えております。
　　次に、この度のアンケート及び国の新たな考えを踏まえた持続可能な消防団の実現についてであります。
　　現在、国においても団員確保対策について検討が進められ、処遇につきましては、今年４月に中間報告として報酬や手当の処遇改善に関する方針が示されており、今後この方針を踏まえ、県内自治体の状況調査を行い検討してまいります。
　　また、処遇以外の訓練等の在り方につきましては、国から夏頃を目途に示される予定となっておりますので、その報告を基に消防団と協議してまいります。
　　本市におきましても、昨年の夏の豪雨や今年の冬には地震や高齢者が犠牲になる建物火災が発生するなど、災害が多発化、大規模化しております。消防団はこのような災害時に地域防災力の要であり、消火活動をはじめ水防活動、避難誘導活動など地域の安全・安心を守る共助の中心として多岐にわたり重要な役割を果たしております。
　　その活動は、郷土愛護の精神に基づき行われており、大変重要であると認識しております。消防団の知名度やイメージの向上を図ることが、団員確保につながるものであると捉えており、今後とも市民に広く消防団に対する理解が深まるよう努めてまいります。
　　次に、保育に関する未満児対策と新型コロナウイルス感染症対策についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、保育所等の３歳未満児の利用に関する量の見込みと確保の現状についてであります。
　　本市はこれまで、増大する保育ニーズに応じて民間事業者による保育園、認定こども園、小規模保育事業所を整備するとともに、施設側の協力によって定員の弾力化を図るなど、保育の受皿を確保してきたところであります。
　　現在の定員弾力化の状況につきましては、３歳未満児は定員464人に対し497人、３歳以上児は定員643人に対し675人となっております。昨年末の入所決定の段階では、全体で130名が内定留保となり、このうち109名が３歳未満児でありましたが、入所を辞退した児童分の枠の受入調整や、ほかの保育施設への案内等を行いながら待機児童の解消に努めたところであります。
　　また、３歳未満児を中心とした保育ニーズの拡大や保育時間の延長等に対応するため、２つの児童センターを廃止し、新たに（仮称）東根こども園の整備を進めております。
　　次に、今後の施設整備方針についてでありますが、第２期東根市子ども・子育て支援事業計画における幼児教育、保育の量の見込みを基本に、国や県の新たな動きも踏まえながら、未満児の保育ニーズ、官と民のバランス、量の確保と質の向上等、様々な検討課題を整理して児童福祉施設等の整備方針の策定を進めてまいります。
　　次に、子育て支援施設における新型コロナウイルス感染症対策についてであります。
　　昨年度、国の保育環境整備事業等を活用し、各施設において消毒用アルコール、マスク等の衛生用品や空気清浄機を整備し、感染防止対策の強化を図ったところであります。
　　また、保育の現場においては三密対策、検温、手洗い、マスク着用、換気を徹底することにより、感染の未然防止を図っております。
　なお、感染者の発生に備えて、保健所との緊密な連携、施設内の消毒や児童及び職員の健康観察、ＩＣＴの活用による保護者への連絡など対応の手順について各施設と共有し、感染拡大の防止対策に努めているところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　ご答弁いただきましたので、その今いただいたご答弁を基に質疑を続けさせていただきます。
　　団員確保対策について国の通知を踏まえ、近隣自治体の状況調査を行い検討していきたいというご答弁をいただきました。これは報酬に関わる部分だと思いますが、前向きなご答弁と捉えましたのでよろしくお願いしたいと思います。
　　また、処遇以外の訓練等の在り方については、国において夏頃を目途に報告される予定ということですので、その報告をもって消防団と協議していきたいとの市長のお考えでありました。是非、こちらも消防団の意向を踏まえながら進めていただきたいなと心からお願いをするところであります。
　　消防団アンケート調査でありますが、私も結果を拝見しました。団員の声は、まず消防団機能の重要性を理解していることが感じられましたし、これからも必要な消防機関であるとの強い思い感じ取れました。
　　一方で、報酬など処遇の改善についても意見がありましたが、それ以上に訓練等の簡素化や負担の軽減、家庭や職場の理解普及のための新たな支援策など、時代に対応した新たな消防団の在り方に向けた提言が多くあったのではないかなと、こう思っています。
　　それらを私自身も踏まえながら、まずは現状について伺ってまいります。本市消防団員の平均年齢及び被雇用者の推移、状況を伺いたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤消防長。
○佐藤明彦消防長　お答えをいたします。
　　本市の消防団員の平均年齢ですが、平成28年は平均年齢36.1歳でありましたが、令和２年は38.1歳となっており、平均年齢は年々高くなっております。令和２年における被雇用者数は639人で、被雇用者数の割合は約80％となっており、過去５年間はほぼ同様の割合となっております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　ご答弁、理解をしました。本市も全国と同じように若年層の入団低下に伴うことが原因だと思いますが、平均年齢の上昇、分かりました。
　　また、被雇用者数、現状は前回答弁を前消防長からいただいたわけでありますが、過去５年間の推移、これも高い割合で80％以上推移しているということを理解しました。
　　それでは、本消防団員の出動回数の推移並びに現状を伺います。
○細矢俊博議長　佐藤消防長。
○佐藤明彦消防長　お答えをいたします。
　　平成28年から令和２年までの過去５年間の出動回数は、火災出動は年平均10回、風水害の災害出動は年１回程度となっており、概ね横ばい傾向となっております。昨年は火災出動が10回、風水害等の災害出動が２回となっております。そのほか、防火広報等の巡回活動を行っております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　今のご答弁を受けますと、団員数、これは前回の定例会で市長から団員数低下しているんだというお話でした。
　　一方で、出動回数は変わらないという今の消防長のご答弁、要はやはり団員１人当たりの負担は増えているということが分かりましたし、出動内容も昨年は大雨で２回出動していると。これ多分、今後激甚化すると言われていますので、様々出動の内容も多岐にわたっていくんだろうということが予測されるところであります。
　　そういう本市消防団員、負担は深まるばかりでありますが、その団員報酬、そして出動する際には出動報酬というのも出ます。そして、関係して費用弁償も発生します。これは、消防組織法に基づいて条例で定めているものでありますが、この報酬のこれまでの現状、そして推移伺いたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤消防長。
○佐藤明彦消防長　お答えをいたします。
　　団員報酬は、平成10年から団員で年額１万6,400円となっております。出動手当は、平成25年度に改定されており、年間4,500円から6,500円に引き上げております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　報酬年額１万6,400円、出動手当6,500円とのことでした。その報酬の金額等は、消防庁の資料によりますと山形県内13市の中では、決して高い方ではなくて、下位の方に位置付けられているということでもありますし、今回消防庁の長官通知は３万円台半ばの基準ということで数値が示されていますので、報酬について随分金額的な開きがあるなと感じます。是非この機会に改善を求めたいと思います。
　　団員の減少によって、不足する充足数を補うために導入しているのは、予備消防団というのが本市の状況だということで、前回の定例会で答弁をいただきました。
　　それでは、その予備消防団員の報酬等の現状、そして課題についてお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤消防長。
○佐藤明彦消防長　お答えをいたします。
　　予備消防団の報酬は、年額6,700円となっております。
　　課題は、災害補償について民間の傷害保険に加入しておりますが、消防団の加入する公務災害補償並みの補償を受けることができないなどになっております。ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁理解しましたが、一般の団員報酬は年額１万6,400円ですよと。一方で、予備消防団の報酬は年額6,700円ですと。ここもかなり開きがあると思います。多分出動手当はないんではないかとこのように事前に聞いておりましたので、そこでも開きがあると。
　　また、消防団、災害現場、火災をはじめ、大変危険な場所に出動していくわけでありますが、その補償については何と民間の傷害保険だということなわけですので、これ公務災害が適用にならないという問題点は、問題どころか大問題ではないかなと私は思います。是非、この予備消防団員という位置付けも含めて、今回国の方からも通知があり、市の方でも先駆けて消防団員アンケートをしていただき、問題意識を持っていただいておりましたので、この予備消防団の在り方についてもご検討をお願いしたいなと思います。
　　東根市では、人口減少は先ほど申し上げたように緩やかに始まっているわけでありますが、中心部では引き続き人口が増え、世帯数も増加しています。一方、周辺部では大きく減少している地域が増え始めているという中で、市内地域間の人口移動が大きく変動する状況を踏まえながら、消防団の各分団においてこの消防団組織の再編ということが課題、そして議論になってきたと伺っております。消防団組織の再編の現状と方向性を伺いたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤消防長。
○佐藤明彦消防長　お答えをいたします。
　　消防団員の減少により消防団活動が困難な状況になり、部を統合し再編した経過があります。今後も部を維持していくため、再編を含め消防団と協議してまいりますのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　ご答弁ありました、再編をした組織があるということであります。第２分団の中でそのような話合いがもたれたのかなと拝察をしますし、これは非常に地域様々考え方があると思いますが、分団幹部の皆さんが持続可能な消防団の在り方、これを探求されて地域とも粘り強く調整いただいて消防機能を維持しながらこの消防団の新たな組織改編、行われたんだろうなと思って、この調整されたことに関しては心から私は敬意を表したいとこのように思います。
　　この再編というのは、私も先ほどから申し上げているアンケート調査でも各消防団員から必要な施策だということで回答が大変多かったと思います。是非、消防団の幹部の皆様とも消防本部としてご相談をいただきまして、地域の実情や世帯数、そして本当に消防団が機能性を発揮できるのかというのを確認をいただいて、それに合わせた再編というのも検討をお願いしたいなとこのように思います。
　　参考資料の２をご覧いただきたいと思います。
　　消防庁におきましては、団員確保が困難を増すという状況の中で、多様化、激甚化する災害に対応するため、消防組織法に基づいて消防職団員ＯＢなどを活用する機能別消防団制度、これを設けております。参考資料１番にも記載されておりますけども、その数ですね。年々増加し役割が期待されております。
　　現在、その数でありますけれども記載のとおりですが、機能別消防団員２万6,095人、前年比2,559人、プラス10.9％の増であると。そして、558市町村で既に導入がなされていて、昨年は57の市町村で新たに導入されたと、こういうことであります。
　　この機能別消防団というのは、昼間、被雇用者として火災や災害に駆けつけられない今の雇用状況などを鑑みて、消防団員ＯＢがこの消防の担い手となっていただくことを想定する。また、分団に縛られることなく火災現場に馳せ参じることができるなど、機能性を重視した消防の新しい在り方ということで、消防庁としても通知を出すなど、これまでこの導入の検討を促してきました。これまで同僚議員からも、その同僚議員の知見や経験に基づいてこの機能別消防団の導入を強く要望されてきましたけども、現在の検討状況をお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤消防長。
○佐藤明彦消防長　お答えをいたします。
　　本市が求める機能別消防団の活動や役割を消防団と協議しながら、県内の自治体の導入状況を踏まえ協議してまいりますので、ご理解お願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　消防団と協議して引き続き検討していくということなので、検討から是非導入に踏み切っていただく、その時期に来ているのかなと思いますので、これも幹部の皆さんとよく話をしていただいて導入を要望していきたいと思います。
　　是非、災害は待ったなしの状況であります。団員報酬、先ほど申し上げたように今回の通知と開きがありますし、４月１日から適用するため消防団との協議、これ国が促していますし、財政措置、来年度予算から行うんだとそういう通知の内容でありました。
　　同時に核家族化が進行して職場が多様化する団員の所在地、これもう一度点検いただいて、現状にあった条例の改正、また必要だと思います。先ほどのこの報酬も条例改正ですし、是非この機能別消防団の導入も条例改正になると思うので、今年度末まで是非早期の条例改正、ここで要望したいと思います。
　　また、職場の理解、そして家庭の理解、これを増進させるための新たな支援策も、例えば、家庭における地域振興券の配布とか、そういった目に見える策の見える化をお願いしたいなと思います。
　　最後に、老朽化や危険性が問われています警鐘台、これの今後の在り方についてお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤消防長。
○佐藤明彦消防長　お答えをいたします。
　　市内に警鐘台は70基ほどあります。設置からかなりの年数が経過しておりますので、現在は警鐘台に登っての警鐘を打ち鳴らすことは行っておりません。著しく老朽化しているもの、危険性が高いものから順次撤去しておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　１番、齋藤俊一郎議員。
○１番（齋藤俊一郎議員）　撤去していくということでありますが、是非早急にこちらもお願いしたいと思いますし、警鐘台、実は消防団の皆さんの消防ホースの乾燥機能、これ併せ持っておりました。
　　私の考える政策提案として、今回西部地区に消防拠点ともなります西部防災センター、新たに市長のご決断で建設をしていただきます。ここにモデル的にこの消防ホース乾燥塔の導入を是非提案をしたいと思います。そうすることで危険性の団員の除去にもつながると思いますので、ご検討をお願いいたします。
　　もう残り２分を過ぎたので時間がなくなりました。子育て支援の続きは改めての機会としたいと思います。市長からは、施設整備計画を新たに策定していくというご答弁をいただきました。拡大する３歳未満児の保育ニーズを的確に把握し、未満児対策、これに是非特化した新たな小規模保育事業、国で定める新たなやり方ですが、この開設なども是非検討していただきたいなと思います。隠れ待機児童ゼロを目指してほしい。心からの子育て世代としてのお願いであります。
　　また、弾力化をしていることは、これもうめいいっぱいしているわけですから感染リスク大変高まっています。感染拡大防止対策予算の計上、これ是非お願いしたいと思いますし、ワクチンのキャンセル分というのもこれ各自治体生じています。このキャンセル分は、是非市内子育て施設従事者、この皆さんにもこのワクチン導入、是非お願いしたいなと思います。
　　新型コロナウイルスとの戦い、まだまだ道半ばであります。ワクチン接種をはじめ、この対策強化を心からご要望を申し上げて、私の一般質問を終わります。
　　ありがとうございました。
○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　◎浅野目幸一議員質問

○細矢俊博議長　次に、14番浅野目幸一議員。
　　　〔14番　浅野目幸一議員　登壇〕
○14番（浅野目幸一議員）　議席番号14番浅野目幸一です。議長のご指名をいただきましたので、早速質問に入らせていただきます。
　　私たちは既に災害級の暑さを体験し、また、昨年は豪雨災害にも見舞われ、このように最近では気候変動が顕著であります。これは、地球温暖化の影響であり、以前から見ると生態系が大きく変化しているのが既成の事実となりつつあります。農作物への影響はもとより、生活環境までが脅かされているところであります。
　　さて、低炭素から脱炭素へ向かう温暖化対策でありますが、政府は地球温暖化防止策として、2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする具体策づくりを急いでおり、とりわけ農林分野は、森林や農地の活用を通じ、他の産業にない貢献が期待できるため積極策を講じるとしております。
　　温暖化対策の2019年度の進捗評価によると、農地から排出削減など、対策は遅れが目立ち、2030年度、13年度比全体で26％削減の目標達成は楽観できないとしていました。
　　また、2030年度目標は、2050年に80％減を想定したときの数字であり、菅首相が2050年に実質ゼロを昨年10月に表明してから、局面は大きく変わっているのであります。海外の主要国は2030年に軒並み高い目標を掲げる中、４月22日決定の46％削減は、これまでの目標を７割以上引き上げるものでした。首相は僅か９年で達成することは容易なものではないとした上で目標の上積みを迫られ、50％に向けて挑戦していくとの方針を発表しました。
　　また、４月13日には地域脱炭素ロードマップ素案が判明したところです。本市も他市、県に先駆けてゼロカーボンシティを宣言したわけですので、2050年の実質ゼロに対してどのような行動計画を描いているか市政施策について伺います。
　　2050年まで残り29年という年月は決して長くはありません。総合計画及び環境基本計画はその中の10年ですが、ここに温暖化対策を反映していくことはカーボンゼロに向けて必要不可欠と考えます。
　　それでは、農林業分野の温暖化対策について質問させていただきます。
　　まず、１の（１）１点目ですが、市としてどのようなロードマップ、行程表をお持ちなのか伺います。
　　１の（２）２点目ですが、農林業関連の具体的な脱炭素対策について伺います。
　　農林省においては、森林吸収源策として健全な森林の整備、保安林などの適切な管理や保全、国民の参加の森林づくり等、バイオマス資源の循環活用、施設園芸や農業機械における省エネルギー対策、廃棄農業資材のリサイクルなど、環境保全型農業の推進が行われております。
　　また、自然エネルギー有効活用としては、小水力発電や太陽光発電など幅広い分野で温暖化防止対策を推進していくことになっておるようです。森林の役割を維持するためにはある文献によると、ガスの吸収が減る高齢の樹木を伐採し植樹をする必要があるとしております。この循環を保つには国産材の活用が不可欠で、需要の多い住宅建築の増加が成否の鍵を握るものと考えられます。
　　農業では、果樹剪定枝など植物由来の炭、バイオタンを堆肥とともに土に埋めて野菜生産などに使う方策が関心を集めております。炭の炭素を土中に隔離し、大気中に出るのを防ぐ施策であります。温室効果ガスの１つであるメタンの排出が多い水田では、夏季に水を抜いて土を乾かす中干しの期間を延長して排出量を減らすなどの手法があると聞いております。
　　本市の対策として、森林の育成、また農業関連の温室効果ガスの削減対策はどうなっているのか。本市の地域特性を踏まえてお答え願います。
　　次に、実行の協働事例でありますが、去る４月14日の地元紙によると、剪定枝を炭化し地中に戻すことで、温室効果ガス、二酸化炭素の排出を減らす試みが市民の皆さんの手によってなされました。この先行事例はすばらしいものであり、バイオマス資源活用は環境保全や森林整備のまさに実践につながります。
　　私は常々、土田市長の協働のまちづくりというスローガンには強く共感しております。地球温暖化対策の推進に関する法律では、地方公共団体はその区域の自然的・社会的条件に応じた温室効果ガスの排出抑制等のための施策を推進し、事業者や国民はその施策に協力することを定めております。実現に向けては何よりも市民の力が必要です。事業者、学校、ボランティア団体等の関係諸団体と連携し、まちづくりを推進していかなければ到底実現はかないません。
　　２．（１）３問目についてですが、本市は農林業の資源活用で環境保全や森林整備の市民との連携、実践をどう導くかについてお考えをお聞かせください。
　　２．（２）最後になりますが、これまでの成果を踏まえ、次期「大けやき環境基本計画」の策定では、市民や事業者が協働の重要性について認識し、環境教育、環境保全活動の充実したまちづくりが推進できるよう検討すべきと考えております。評価と課題を伺います。
　　以上、登壇での質問といたします。
○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　浅野目幸一議員の低炭素から脱炭素へ向かう温暖化対策についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、農林業分野の温暖化対策についてであります。
　　本市におけるゼロカーボンシティ達成に向けたロードマップにつきましては、ゼロカーボンシティ宣言から2030年までの最初の10年間を重要な期間と捉え、特にこれから先の５年間は、国が示す脱炭素実現の基盤となる省エネルギー、創エネルギー、蓄エネルギーなどの重点対策と整合を図りながら、これまで実施してきた再生可能エネルギー事業等を継続していくことが必要であると考えております。
　　次に、農林業関連の具体的な脱炭素対策についてでありますが、本市は総土地面積の６割以上を森林が占めているとともに、果樹や稲作をはじめとした農業が盛んであることから、農林業における脱炭素の取組は、ゼロカーボンシティへの実現に大きく貢献するものと期待しているところであります。
　　森林では、東根市森林整備計画や国の森林経営管理制度などに基づいた、適正管理を図り、合わせてペレットストーブ設置や県産材活用の推進などの各種施策を展開しながら健全な育成と保全に努めてまいります。
　　また、農業では吸収源の側面もありますが、果樹剪定枝の焼却の際の二酸化炭素排出や水田からのメタン排出のほか、施設栽培における燃料の燃焼、農業用機械からの排気など多くの場面で温室効果ガスが排出されております。
　　議員ご提案の果樹剪定枝を炭化し、土壌に戻す技術や水田農業における中干し期間の延長の手法などをはじめ、脱炭素に効果のある取組を研究し推進してまいります。
　　次に、実行のための協働についてであります。
　　市民との連携、実践につきましては、本市は従来から市民、事業者、行政などがＩＳＯ14001に関する活動に取り組み、環境意識を高めていきました。農林業分野におきましても使用済みプラスチックの適正処理や、エコファーマーの取組、全ての小学校で結成しているみどりの少年団の活動などにより、その意識が醸成されてきたと捉えております。
　　ゼロカーボンシティの実現に向けては、まずは市民、事業者、行政などが目指すべきゴールを共有することが何よりも重要であり、今年度中にゼロカーボンシティのキックオフイベントとして環境シンポジウムの開催を予定しております。その上で、森林組合、土地改良区、農業協同組合など、それぞれの役割を持った団体とともに、市民との連携や実践に取り組んでまいります。
　　次に、次期「大けやき環境基本計画」についてでありますが、これまで県内初の取組であるレジ袋の有料化や、再生可能エネルギーの導入補助などを計画期間内に行ってまいりました。
　　一方、快適で便利な生活は資源の大量消費や食品ロスなどの問題を発生させ、計画の中間見直しを行ってもなお、昨今の環境変化は著しく、新たな課題に日々直面しております。そのような状況を踏まえ、本市の環境づくりの根幹であります大けやき環境基本計画につきましては、ゼロカーボン実現に向けた実効性を確保するための数値目標を決め、具体的な行動内容を盛り込み、令和４年度に策定予定としておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。

　　　午前１１時５１分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○細矢俊博議長　午前に引き続き、会議を開きます。
　　市政一般に対する質問を続けます。
　　14番浅野目幸一議員。
○14番（浅野目幸一議員）　それでは、続きから２問目以降を続けさせていただきます。
　　ご答弁ありがとうございました。ロードマップ2030年まで10年が重要期間という位置付けで、特にこの先５年を省エネ、創エネ、蓄エネに重点施策として整合性を図ってまいるということでございました。
　　まず１点目の区域施策編についてでありますが、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づきますと本市の実行計画として、市役所エコアクションプランというのがありまして、これは事務事業編ということにとどまっておるわけであります。環境基本計画の最終年度とも重なるために、この際ですから区域施策編を作成してはどうかと考えますが、その予定はあるかについてお伺いいたします。
　　また、区域施策編を策定する予定があるのであれば、その中身、内容をどのように想定するのか伺いたいと思います。
○細矢俊博議長　半田市民生活部長。
○半田　薫市民生活部長　お答えをいたします。
　　区域施策編につきましては、令和４年度に策定を予定しております、次期「大けやき環境基本計画」と時期を合わせまして策定を行う予定としております。
　　基本計画に示した地球温暖化対策の実現を図るため、市民、事業者、行政の３者それぞれが取り組むべき方策につきまして具体的に示すものと考えております。
　　よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。
○14番（浅野目幸一議員）　お答えありがとうございます。
　　先ほどの市長のご答弁では、農林業の取組に大きく期待できるとなっております。
　　２点目の農業関連の温暖化防止対策についてでありますが、農家の方は、農家は環境に優しいんだというイメージがございますけれども、実際当事者にお伺いすると、「石化燃料はばんばん使う」と、「全くそんなことはない」という答えも返ってくるわけであります。
　　実行可能な事業を積極的に行う必要が急務であると考えます。ドローンやスマート農業の導入、それからビニールハウス等のヒートポンプ、内張りカーテン、自動換気装置などの農業用の設備、それから石化燃料の消費を抑制し推進するには補助制度もこれは不可欠であろうと考えます。それらを今後どのように進めていくか。補助制度などの考えはあるか伺いたいと思います。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
○石垣有一経済部長　お答えをいたします。
　　効率的で持続可能な農業経営は省力化や農業所得の向上のほか、脱炭素の推進にもつながると思われます。
　　したがいまして、効率的な暖房機や換気装置の導入、ドローンやＩＣＴの活用など、脱炭素の推進につながる農業用の設備、機械の導入につきましては、従来から各種補助制度の対象にしてきたところであります。
　　一例を申し上げれば、本市独自の認定農業者支援事業におきましては、農業用設備、機械の導入を幅広く補助対象にしているほか、国・県におきましても事業によって様々な要件がございますが、これらの導入に対する補助制度が設けられておるところでございます。
　　農業分野においてはこうした既存の補助制度の活用のほか、今後の国・県の施策展開や新たな技術の動向を注視しながら脱炭素の取組を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどお願いいたします。
○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。
○14番（浅野目幸一議員）　分かりました。ありがとうございます。
　　実は、平成24年度に実施しました本件の農山漁村再生可能エネルギー導入可能性調査というのがあります。農水省補助で報告が平成25年に行われております。これにおきましては、本市にはバイオマスとか、あるいは小水力等を利用した発電地域工法、この資源循環プロジェクトと言いますか、それが有望と評価されるところがないとされたようでございました。
　　しかしその後、白水川ダム下流には小水力発電ができております。本市には小水力発電に有望な箇所がまだまだあるのではないかと思います。小水力発電の現状、今後に向けての考え方を伺っておきたいと思います。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
○石垣有一経済部長　農業用水を活用いたしました小水力発電につきましては、現段階では具体的な事業は特に予定しておりません。
　　ただし、土地改良区をはじめといたします関係団体などからの相談に今後とも応じながら、積極的に推進すべき事業ではないかと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。
○14番（浅野目幸一議員）　どうもありがとうございます。
　　東根市には最上川を除いても一級河川12本ほどあります。確か段差が50センチあれば発電が可能と承知をしております。
　　次の３点目ですが、市民との連携については先ほどのご答弁、目指すゴールを共有するということでした。これはとても重要なことだと私は考えます。
　　さて、2010年の１月のことであります。私が所属する会派で島根県益田市の剪定枝の再利用における粉炭の可能性について視察研修してまいりました。
　　当時から日本の森林や山を守るため、国内炭の利用を喚起する内容でございました。安価で良質な炭を多量に提供することを可能にするものでした。私は当時、10年前のこの解決策に明確な確信を持っていなかったのであります。しかし、今は全てにおいて可能だと思えるようになりました。
　　また、登壇でもご紹介しましたけれども、先般のひがしねさくらんぼ環境の会の実証会が小田島地区で開催されまして、それは炭焼きでございます。そこでは特殊な専用器具、大皿みたいなもので剪定枝を炭化しておられたようです。とてもいい活動だなと思って関心を持っております。
　　森林管理制度の運用、これはもちろん大事なことでありますけれども、炭焼きもまた温暖化防止によって大きく貢献できるものであると考えます。子どもから大人まで、また果樹栽培をはじめとする多くの場面で、市民とともに普及させていくべきと考えますが、その辺りの今後の方向性を伺いたいと思います。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
○石垣有一経済部長　議員ご指摘のとおり、再生可能エネルギーであります炭と炭焼きにつきましては、森林の二酸化炭素の吸収機能が将来にわたり発揮されるためにも、あるいは炭素の貯蔵という面からも脱炭素化に貢献できるものと考えております。
　　本市におけます炭焼に関する取組といたしましては、高崎地区における地域資源、伝統である関山炭と里山を活かした地域活性化が挙げられると思います。小学校みどりの少年団とも連携いたしまして地元との交流、子どもたちに先人の知恵や里山の生活文化等、魅力を伝承しております。
　　このほかにも、東郷地区では沼沢活進会によりますまちづくり活動として炭焼き活動が行われておると伺っております。ゼロカーボンシティの実現に向けて市民、事業者、行政などが目指すべきゴールを共有した上で、こうした取組を脱炭素化に向けても効果的に推進してまいりたいと考えております。
　　果樹王国であります本市においては、春先市内の至るところにおいて果樹剪定枝の焼却、二酸化炭素の炭酸ガスの排出がみられ、この排出を抑制することができれば脱炭素化にもつながります。各樹園地においては、毎年かなりの量の剪定枝が発生しております。剪定枝の炭化には専用の器具、あるいはその大規模な施設が必要になるなど環境整備に向けました課題は多数ございますが、こうした技術に関する動向を注視しながら、農業者の積極的な取組を推進してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。
○14番（浅野目幸一議員）　ありがとうございます。よく分かりました。
　　ところで、今世界各地で農地に新たなスポットライトが当たっております。ＣＯＰ21でフランスの政府が提案した４パーミル・イニシアチブ、これは国際的な取組であります。毎年0.4％の炭素を土に混ぜ合わせるだけで地球温暖化も防げるというものであります。まさに、先ほどご紹介した炭焼きはそれに当たります。土、すなわち地球を大切にする地球温暖化対策そのものでございます。これ、面白いのは大気からＣＯ₂を減らすのではなくて、土の中にＣＯ₂を増やす方法なのであります。
　　次に、４点目の環境基本計画について、お答えは数値目標を定めた具体的な行動内容を盛り込み、令和４年度に策定するとのことでございます。次期「大けやき環境基本計画」に期待いたしますけれども、これまでもプラスチック問題の解決には努力してきたわけであります。国はレジ袋の有料化で間もなく１年になろうとしております。７月で１年だと思います。
　　しかし、我が東根市は県内初の取組として、大手スーパー等では平成20年から無料配布は行っておりません。本市の取組が13年前にスタートしたことから考えると、政府は10年以上遅れております。しかも、バイオマスプラスチックについては25％以上除外するなど、非常に内容の薄いものになっております。
　　そこで提案なんですけれども、例えば日本酒です。米からできております。その販売するレジ袋についてはバイオマスプラスチックを配合したレジ袋、これはライスレジンと言うんだそうですけども、それを使うなど、地域特性と融合した脱炭素社会になってほしいなと考えるところであります。
　　低炭素から脱炭素へ向かう温暖化対策、特に農林分野の脱炭素についてまとめとさせていただきます。
　　本市では、年間5,000トンの果樹剪定枝が発生すると推定されております。これまで樹園地周辺が住宅地のための野焼きができないときは、一般廃棄物としてクリーンピア共立へ搬入せざるを得ませんでした。今後は、このバイオ炭を生産し、炭を燃料にとどめず土壌に炭素を入れていく活動を市民一体となって推進してはいかがでしょうか。
　　また、剪定枝リサイクルの事業は平成22年に終了していますが、その復活を望むものでございます。きっと小さな取組が大きな力になると思います。是非ご検討をお願いいたします。
　　以上、提案や要望と所感を述べ、一般質問を終わります。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎山科幸子議員質問

○細矢俊博議長　次に、９番山科幸子議員。
　　　〔９番　山科幸子議員　登壇〕
○９番（山科幸子議員）　９番山科幸子でございます。
　　通告に基づきまして、ただ今からデジタル戦略推進と東根市の魅力と情報発信及び芸術文化振興事業の３点につきまして、一般質問を行います。
　　はじめに、デジタル戦略推進についてであります。
　　私は、押印原則廃止や、書面・対面主義、そしてデジタル化など、行政の制度や組織の在り方、見直しを議会で継続して取り上げてまいりました。政府は、押印、書面、対面手続きの削減を急ピッチで進めるとともに、ニーズが高まった行政サービスの一層のデジタル化を求めています。
　　コロナ禍の対応をめぐっては、全国的に特別定額給付金やワクチン接種の行政サービスなどでのデジタル化の遅れが浮き彫りとなり、ＩＣＴ推進に拍車がかかっております。本市では行政の在り方を変革し、電子申請の推進など、市民サービスや利便性を図るとして、総合政策課にデジタル戦略推進室が新設されました。誰もがＩＣＴによる利便性を享受できるよう、また取り残されることのない社会であるために、次の点についてお伺いいたします。
　　はじめに、新設されたデジタル戦略推進室では、電子申請の推進など、市民サービスの利便性向上のための取り組み中ではあると考えますが、現状と今後の方向性についてお伺いいたします。
　　次に、デジタルディバイドの解消についてであります。
　　デジタルディバイドとは、インターネットやパソコン、スマートフォン、タブレットなど、情報通信技術を利用できる人とそうでない人との間に生じる格差のことで、情報格差とも言われています。
　　具体的には、都市と地方といった場所によるもの、年齢や所得水準、学歴の有無など個人によるもの、技術者などの人材の有無などによるものが挙げられています。ＩＣＴ技術の進展により、私たちの生活は格段に便利になりましたが、使いこなす人と取り残される人との間に格差が生じています。
　　この度の高齢者対象のワクチン接種においては、インターネット予約が不慣れで難しいこと、そのような状態から電話がつながらない、かかりつけ医院に行列ができる、かかりつけ医院に予約の電話、問合せが殺到するなどの混乱が生じております。
　　そこで、高齢者をはじめとするデジタル弱者に対するデジタルディバイドの解消の取組についてお伺いいたします。
　　次に、東根市の魅力と情報発信による取組についてであります。
　　人口減少や少子高齢化による自治体生き残りには、本市の魅力と情報発信が欠かせません。しかしながら、多様化する行政ニーズが増え続け、職員数が限られている中で、本市の魅力を高め、さらなる情報発信ができるようにするために、新たな人材の活用について３点お伺いいたします。
　　県内では人口減少が続いています。１日約30人が減っていることとなり、人口増加が続いていた当市においても緩やかな減少に転じてまいりました。本市の魅力を発信して、人を呼び込むことが人口を増やす大きな手段と考えます。
　　はじめに、ひがしね移住定住促進事業について、具体的な内容をお伺いいたします。
　　地域おこし協力隊は、都市圏及び政令指定都市在住者を対象に募集しております。この方々が東根市の魅力や情報発信に大きな力になると考えます。そこで、本市の地域おこし協力隊の実績とこれからの取組についてお伺いいたします。
　　コロナ禍で壊滅的な打撃を受けている航空業界では、国の支援を受けて社員を自治体や異業種企業に出向させています。航空会社で培ったビジネス経験は、特に観光分野や国際交流分野など、高い知見を有しており、行政に活かすことで、新たな業務展開、そして行政の活性化が大いに期待できるものであります。
　　そこで、東根市は航空所在地として、航空会社の社員出向の受入れに取り組むべきと考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。
　　いずれの事業に対しても補助制度があり、豊かな人材、新たな人材の活用に積極的に取り組むべきと考えております。
　　続きまして、芸術文化振興事業についてお伺いいたします。
　　芸術文化は究極の公共事業と言われています。公共事業は、道路を造ったり、河川を整備するなどのイメージが強いですけども、芸術文化は魅力あるまちづくりには重要であり、経済活動という視点だけで見ると一見無駄、不要に見えてしまうかもしれませんが、長期的な視点で大事なものが芸術文化にはたくさんあります。
　　コロナ禍における予断を許さない状況と、先の見えない不安感の中、生き抜くためには心の健康だけではなく、精神面での健康を保つために芸術文化が果たす大きな役割があると考えます。先に移住定住策について質問いたしましたけれども、選ばれる町であるためには、芸術文化や地域資源を守り、活用することは重要なポイントであります。
　　そこで、次のことについてお伺いいたします。
　　はじめに、本市の文化資源についてお伺いいたします。
　　国、県、市指定の文化財など、登録されているものから、地域にある潜在文化財や料理や食材に至る地域に根差したものもあります。郷土料理やＧＩさくらんぼをはじめとする特産品は六次産業化、地産地消につながり、地域の魅力のキーワードとなっています。これらは他と差別化を図る貴重な文化資源であります。
　　本市には、日本の書道界の第一線で活躍し、昨年５月に逝去いたしました書の大家、植松弘祥先生をはじめ、多くの日展作家がおられ、芸術文化の人材の宝庫でもあります。
　　長期的な視点で大事なものである芸術文化をはじめ、地域にはたくさんの資源、宝があります。
　　はじめに、本市の芸術文化資源をどのように捉えておられるのかお伺いいたします。
　　芸術文化は、究極の、先ほども申しましたが、公共事業であります。東根市は、長く図書館や文化施設のないまちでありましたが、土田市長はまなびあテラスや東の杜を整備し、芸術文化の振興に注力してまいりました。この事業は、文化財保護、芸術文化の振興、伝統芸能の保存、そして活用に至るまで幅広い分野にわたります。
　　そこで、芸術文化振興における地域や公共施設の役割についてお伺いいたします。
　　豊かな芸術文化に触れることは、心の健康とともに、精神面での健康を保つことにとても重要であります。また、地域の文化を身近で気軽に触れること、知ることは郷土への誇りと愛着を育み、子どもたちが東根市に住み続け、東根を離れた方にとって、Iターン、Uターン等につながることとなると考えております。
　　最後に、東根市にある貴重な地域文化資源や文化財、市所蔵の芸術品などの保護と保存、活用の取組についてお伺いいたします。
　　以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員の質問に対し答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　山科幸子議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、デジタル戦略の推進についてであります。
　　デジタル化に向けた事業の取組といたしましては、本年３月に日本情報通信株式会社と、デジタル変革の推進に向けた基本合意書を締結し、民間事業者のノウハウ等を活かした支援をお願いしております。
　　また、本年４月には職員を１名増員した上で、総合政策課内にデジタル変革推進室を設置し、対応に当たっております。現在は日本情報通信株式会社の支援も受けながら、実態の把握や実施可能事業の洗い出しなどを進めており、結果を踏まえ、今後のデジタル変革に向けた取組や、内容や、スケジュール等をまとめた計画の策定、事業の実施に向けた調整などを進めてまいります。あわせて、今年度、電子申請やＲＰＡなどの施行に向けて検討し、課題事項やその対応などについて整備を行い、実施に向けた調整も進めてまいります。
　　加えて、デジタル化を進めるに当たり、デジタル人材の育成も重要となることから、日本情報通信株式会社の協力のもと、職員を対象とした研修をこれまで２度実施いたしましたが、今後とも状況に応じた研修等の充実を図り、職員の理解促進と人材育成に努めてまいります。
　　次に、デジタルディバイドの解消についてでありますが、デジタル化の推進に伴い、情報通信技術を利用できる方とそうでない方との間で生じる格差が、全国的に大きな課題となってきております。こうした課題を踏まえ、昨年12月に国が策定した自治体ＤＸ推進計画に目指すべきデジタル社会のビジョンとして、誰１人取り残さない、人に優しいデジタル化を掲げているところであります。
　　デジタル化を推進するに当たっては、ユニバーサルデザインを考慮し、デジタル機器に不慣れな方などでも容易に操作ができるよう、利用者目線に立った優しいサービスの実現について、設計段階から考慮をしていくことが重要となります。
　　また、新しい技術への順応に自信のない方々に向けた操作方法の説明や相談会など、サポート体制への充実も必要であります。
　　さらには、高齢や貧困などにより、情報通信技術の利用が困難な方への対応も不可欠なため、本市のデジタル化を推進する上で配慮してまいります。
　　なお、電子申請やキャッシュレス決済など、市民サービスにおけるデジタル化は、今後一層加速していくことが予想されますが、従来の手法による手続きも引き続き継続することとし、当面はオプションの１つとして捉え、サービスや利便性の向上に努めてまいります。
　　次に、本市の魅力と情報の発信についてであります。
　　ひがしね移住促進事業につきましては、本市の魅力を広く発信し、移住候補先として関心を持っていただくため、移住定住パンフレットのリニューアル、移住希望者向けの情報を掲載する移住ポータルサイトの開設、首都圏の移住セミナーにおけるＰＲ活動などを実施してまいります。
　　さらに、新型コロナウイルス感染症拡大を機に、地方移住への関心が高まっている流れを捉え、今年度より国の制度を活用し、移住前に本市での生活をイメージできるよう、２泊３日程度市内で就業、企画等を体験するお試し地域おこし協力隊制度を導入し、本市への移住の促進を図ってまいります。
　　次に、地域おこし協力隊についてでありますが、本市では平成29年から平成30年にかけて、新規就農と定住に意欲があることなどを要件として募集し、計２名を採用しております。
　　在任中は、農業振興に関する活動に従事し、現在は両名とも退任しましたが、うち１名は本格的農業で生計を立てるため、東郷地区に居を構え、専業農家として一層活躍が期待されます。
　　先日29日には、めでたく園地において結婚式が執り行われ、その様子が地元紙に掲載されたところであります。今後、全国の自治体の中から東根を選んでいただくためには、本市の魅力の１つである農業を主体とした募集は、効果的であると考えております。
　　今年度は新型コロナウイルスの感染状況を注視しながら、これまで同様新規就農と本市への定住に意欲があることなどを条件として、新たに募集する予定であります。
　　次に、航空会社の社員出向の受入れについてでありますが、多様な人材を受け入れることは、専門分野の知見やノウハウを活かした提案をしていただくことにより、新たな事業や事務改善につながることから、優位なものであると考えております。
　　現在、デジタル分野への支援を民間事業者にお願いをしており、今後もご提案いただいた航空会社の社員も含め、どのような人材の活用が有効であるか、国の制度活用も含め研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　次に、教育長に答弁を求めます。
　　元木教育長。
　　　〔元木正史教育長　登壇〕
○元木正史教育長　私からは、芸術文化振興事業についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、本市の文化資源についてでありますが、本市では国指定の特別天然記念物及び天然記念物として、東根の大ケヤキを含む３件が指定されております。
　　また、県指定の天然記念物、工芸品、彫刻及び無形文化財には、イバラトミヨ生息地を含む７件が指定されております。
　　また、市指定の有形文化財として、沢渡十一面観世音などの彫刻、絵画、歴史資料、工芸品及び建造物が21件、市指定無形民俗文化財として、小田島田植踊など６件、市指定史跡名勝天然記念物として、里見景佐の御霊屋など、４件を指定しております。
　　次に、文化振興における地域及び公共施設の役割についてでありますが、それぞれの地域における文化財の保護や保存、地域に伝わる伝承文化の継承のための後継者養成など、地域の果たす役割は大きなものがあります。
　　加えて、地域に根差した文化を活かしたまちづくりの観点からも、地域の協力は不可欠であり、これら活動について、地域の自主性を尊重し、支えていくことも地域公民館の大切な役割であると捉えております。
　　また、まなびあテラスと東の杜は、市民の文化活動の発展と促進、歴史民俗等に関する資料の保管・展示等を行い、市内の文化振興の中心的役割を担っております。
　　今後とも地域公民館において、地域の活動を支援するとともに、まなびあテラス、東の杜が持つ機能を有効に活用し、香り高い文化のまちの発展に努めてまいります。
　　次に、保存・活用の取組についてでありますが、文化財保護法、山形県文化財保護条例及び東根市文化財保護条例により、有形無形文化財、民俗文化財及び記念物等を文化財に指定するとともに、所有者等の管理義務及び管理責任を定め、文化財の保存と活用に必要な措置を講じております。
　　文化財の指定・解除や、保護・活用に関する重要な事項につきましては、東根市文化財保護審議会に諮問し、必要に応じて審議会委員以外の専門家の意見を聴取し、調査審議をしていただいております。
　　また、文化財の管理保存には、多額の経費を要することから、必要に応じて所有者や保持者に対し補助金等も交付しております。
　　文化財の活用につきましては、まなびあテラスにおいて、市が収蔵する芸術作品を展示する「東根市収蔵品展」を毎年開催し、本市に関連する文化の発信に努めております。
　　また今年度は、昨年５月にご逝去されました名誉市民であります植松弘祥氏の遺作展、植松弘祥「書の道」も開催いたします。ほかにも独創的で多様性のある企画展を開催し、芸術文化に触れる機会の創出に努めております。
　　東の杜では、伝承館に東根市の偉人や先人たちにまつわる文献や作品、長瀞小学校の想画などの郷土資料を歴史資料館に市指定の有形文化財などを展示し、郷土資料に関する知識の普及に努めております。
　　また昨年度は、新型コロナウイルスの影響により中止となりましたが、毎年秋には、大ケヤキ全国書道絵画展や市総合文化祭、各地域の文化祭などの文化事業を数多く開催し、文化振興の一翼を担っておりますのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。
○９番（山科幸子議員）　ただ今の答弁に対しまして、引き続き自席から質問を行いますのでよろしくお願いいたします。
　　行政ニーズは年々多様化し、複雑高度化しています。さらには頻発する自然災害への対応やコロナウイルス関連事業が加わり、職員の負担は増すばかりであります。業務の見直しやデジタル化による事務の効率化、そして簡素化、省力化を切に望むところであります。
　　このような中において、本市の魅力と情報発信は、市民はもとより、本市の将来につながるものと考えます。今年度、新たにＳＮＳ情報発信事業を実施し、ＬＩＮＥ公式アカウントが開設されましたが、現在は危機管理やコロナウイルス関連の情報がメインであります。
　　そこでＳＮＳが急速に普及している現状を踏まえ、ＳＮＳを活用して積極的に市の魅力を発信すべきではないでしょうか。お伺いいたします。
○細矢俊博議長　高橋総務部長。
　　　〔高橋重俊総務部長　登壇〕
○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。
　　最近の情報通信技術の発展に伴いまして、ＳＮＳを活用しました情報発信が注目をされ、行政に限らず、日常生活におきましても定着をしてきております。そのため、市ではこれまでＳＮＳの１つでございますＦａｃｅｂｏｏｋを活用しまして、イベントの、あるいは施策の紹介など情報発信を行ってまいりました。ただ今議員からもございましたけれども、今年度からは、ＬＩＮＥの運用も開始をしまして、情報、災害情報など、必要な情報をより多くの方にタイムリーに発信する、そうした情報の発信体制を強化しております。
　　また、これまでさくらんぼマラソン大会やウィンターフェスティバルでは、来場者や参加者の方にインスタグラムでの魅力の発信を促す、そうした企画なども実施をいたしまして、本市の魅力の発信に結びつけているところでございます。
　　ご質問にございましたとおり、市外からおいでいただいた方が、本市を訪れて実際に体験をし、感じた印象、あるいは魅力、特徴、そういったものを積極的に発信していただくことで、多くの皆さんに本市のすばらしさ、特徴などを届けることができると考えております。
　　そうしたことから、今後は外部から本市を訪れる皆さんに、広くＳＮＳなどでの情報発信を呼びかけてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。
○９番（山科幸子議員）　これからは、アフターコロナを見据えて、今こそ情報発信が大切であると考えます。本市には意外とインスタ映えする素材がたくさんあります。満載です。
　　先ほど、部長がおっしゃられたように、市を訪れた方はもちろんのこと、地域おこし協力隊には是非、東根市の応援団になっていただいて、情報発信に一役買っていただきたいと考えます。先日、地域おこし協力隊であった方が結婚したという、これは新聞というメディアを通して、東根市に根づいて結婚できる、これはすばらしい情報発信だったなと考えています。
　　今年度、お試し地域おこし協力隊事業が実施されるということでありましたが、是非ＳＮＳでの情報発信を条件としていただくように考えております。よろしくお願いしたいと思います。
　　本市の地域おこし協力隊については、農業分野に限定して募集を行っています。他の市町ではいろんな分野で地域おこし協力隊として活動し、定住に結びついております。行政において多様な人材は、行政の大きな支援となって、また情報発信にも大いに力を発揮してくれると考えます。隊員の受入れ人数には制限がありませんので、農業以外にも多様な人材の受入れをすべきではないでしょうか、お伺いいたします。
○細矢俊博議長　高橋総務部長。
　　　〔高橋重俊総務部長　登壇〕
○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。
　　様々な専門分野での長年の業務経験を通じまして蓄積されました知識でありますとか、技能、こういったことを基本に行政が行っております事業や施策に対しまして、新たな視点からご助言やご提案いただくことが業務改善に結びつくことが十分期待されるところであります。
　　現在、こうした多様な人材を受け入れる制度といたしまして、地域活性化企業人制度が総務省において創設されております。
　　この制度につきましては、三大都市圏に所在します企業等の社員を６か月から３年間派遣をしていただきまして、地域の活性化に向け、幅広く活動いただく事業ということになっております。
　　財政面におきましても、事業実施に要します経費の一部について、特別交付税措置などの支援も準備をされております。
　　先ほどの市長答弁にもございましたとおり、まちづくりの中のどの行政分野を対象にすべきかをはじめとしまして、こうした国の制度の活用なども含めて今後研究してまいりたいと思います。ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。
○９番（山科幸子議員）　了解いたしました。
　　今回提案いたしました地域おこし協力隊や、航空会社の社員出向の受入れについては、これは補助制度があります。人材が市でも供給している中で、こういう補助活動を利用しながら、多様な人材を行政に活かすということは、行政だけでなく本市の魅力発信にもなりますので、活用について前向きに早急に検討いただくことを要望いたします。
　　続きまして、芸術文化振興事業について質問を続けさせていただきます。
　　ただ今教育長から答弁ありましたとおり、本市には有形無形の文化財資源が本当にたくさんあります。市内には官展の流れを汲む日本最大の総合美術展、いわゆる日展作家が数多く輩出しているわけですが、本当に全国に誇れる芸術のまちであると思っております。
　　そこでお伺いいたします。
　　東根市には、そういう心眼を持った専門職である学芸員というのは何人おられるのでしょうか、お尋ねいたします。
○細矢俊博議長　佐藤教育次長。
○佐藤慎司教育次長　お答えをいたします。
　　現在、市が直接雇用している学芸員はおりませんが、まなびあテラスのＰＦＩ事業の要求事項におきまして、美術館運営に関する学芸員の配置を要求しております。これによりまして、まなびあテラスに２名の学芸員が配置されております。
　　また、先ほど教育長より答弁がありましたが、文化財の保護に関しては、民族文化、歴史、考古学、美術、建築等の知識を有する委員から構成されている、東根市文化財保護審議会を設置しており、この委員より専門的見地の意見をいただいております。
　　また、委員10名のうち５名は市内の方を任命し、東根市に関する文化財の保護に力を入れておりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。
○９番（山科幸子議員）　本市にはたくさんの貴重な芸術文化や地域資源があります。これについては、やはり専門的な見地から守って、そして活用していくということが大事であると考えますので、保存や継承、活用等、円滑そして適切に行うために、学術的な専門職をはじめとする人材バンクというものを、本当に誰が、人が、職員が変わっても、どなたが見ても分かるように整備をしていただくことを要望いたします。
　　少子高齢化によって、家族消滅時代ということで空き家になっているところも多々見受けられるようになりました。旧家の建築物やお蔵、景観、郷土料理、郷土誌、方言に至るまで、貴重な地域文化や文化財が失われてきております。書画や骨董など、市への寄贈の申入れがあった場合の対応については、どういうふうになっているのかお伺いいたします。
○細矢俊博議長　佐藤教育次長。
○佐藤慎司教育次長　それでは、お答えをいたします。
　　市が文化財等の寄贈を受けた場合、厳格な保管と市民への定期的な公開などの義務が生じます。保管場所は現在でも不足しており、新たな寄贈に対応するためには、場所の確保と確実な温度、湿度管理ができ、紫外線や虫等の侵入を防ぐ設備が必要となり、多額の費用が必要となることから、現在、原則として寄贈はお受けしておりませんのでご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。
○９番（山科幸子議員）　すばらしい、鑑定団に出てくるような宝物だと湿度管理とか非常にそういうのが必要かと思いますが、一概に全部受け入れてないなどということは言わないで、是非、すばらしいものというか、あったものについては、神社仏閣とか広いお宅もありますし、そういうふうな道筋を立ててご指導いただけないでしょうか。窓口でそういうものは受け入れていませんなんて言われると、散在してしまいますので、その辺の対応をお願いしたいなと考えます。
　　市の組織規則の中では、公的な機関の役割がきちんと明記されております。
　　まなびあテラスでは、図書館、美術館機能を持ち、芸術作品等の調査研究、芸術文化振興。東の杜は歴史、民俗、文化及び芸術に係る資料の展示と保管。地域公民館は、図書などの資料を備える。公民館というのは、神町地区においては防災センターなどということで、図書機能がなくなりましたけども、本当に重要な貴重な地域の図書、出版物とかが地域公民館にはたくさんありますので、その辺も改めてお伝えしたいと思います。
　　そこで、公的機関というのは展示だけではなくて調査、研究もするんだよということもありますので、市の方にあったりとかだったら、一度やはり調査研究していただくということをお願いしたいと思います。
　　寄贈の申出、大分あるかと思います。私の方にも問合せ来ていますので、その辺をしっかり対応していただきたいなと思います。そして、それぞれの施設が役割をきちんと担って、散在したり消滅しないように、よろしくお願いしたいと思います。
　　時間もありますので、先ほど、大ケヤキの保存についてありましたけども、私もあの下で育った者として、本当にすばらしい行政のシンボル、冠になったり、市のシンボルでありますが、先ほど、毎年樹木医さんに診断してもらっている、３年に１回ワイヤーの交換を行っているということでありました。
　　人も今はセカンドオピニオンがいるんだという時代です。継続した方ではなくて、いろいろな意見を聞いて、最近は気象変動が物すごく激しくて、去年のは猛暑じゃなくて酷暑と言われています。大ケヤキにとっては、本当に受難の近年かと思います。私、昔に古老の方から聞いたことありますので、これ私、これから大事なことではないかなと思いますので、言っておきたいと思います。
　　西側の方の方、大分段差あるんですけども、昔、井戸を掘りました。そうしたら大ケヤキの木の根は一本もなかったんだそうです。
　　要するに、大ケヤキというのは、東に、グラウンド、学校の方に根を伸ばしている。近代のコンクリートの校舎、この重さも相当なものかと考えます。いずれやはりこういうことも検討していただいて、大ケヤキを守っていただきたいなと考えます。
　　それでは、次になんですけども、デジタル化されると文化資源というのは情報の損失がなく、半永久的に保存することができて、保存活用しやすくなります。
　　そこで貴重な地域文化、芸術作品などについてのデジタル化の考えについてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　佐藤教育次長。
○佐藤慎司教育次長　お答えをいたします。
　　現在、長瀞小学校の想画集の一部をデジタル化いたしまして、東の杜に置いてタブレット端末を使った閲覧を行っているところでございます。地域文化や芸術作品のデジタル化は、長年にわたる記録の保存やインターネット配信など、大きなメリットがございますので、今後更なる推進と活用を研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。
○９番（山科幸子議員）　デジタル化、これ場所もとりませんし、もし散在したということにあっても残りますので、是非早急にご検討、実施を要望したいと思います。
　　最後になりますけども、総合美術展、県展の巡回展示、また30回を数えた大ケヤキ全国書道絵画展の受賞作品、これには殿村藍田先生とか、すばらしい受賞作品もございます。高齢者の方は、まなびあまで来られないなんて方もおりますので、地域公民館での展示、小学生だった子どもさん、受賞した方もいい大人ですね、中年に入りました。是非、実施していただきたいんですが、この辺についてはどのようなお考えがあるのかお伺いしたいと思います。
○細矢俊博議長　佐藤教育次長。
　　　〔佐藤慎司教育次長　登壇〕
○佐藤慎司教育次長　お答えをいたします。
　　只今言ったものにつきましては、東根市の美術連盟の協力が不可欠となってございます。その団体の方との相談をしながら、実施の可能性、できるかどうか合わせてその方法についても今後、研究してまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。
○９番（山科幸子議員）　この件については大分前から希望の方がいて、市政の方に言っているという話も聞きました。
　　残念ながら、お亡くなりになりましたけども、毎年検討検討ではなくて、やはりしっかり、そんなに固く考えなくても、地域の公民館の協力とか地元の協力とか、私の協力とかもありますので、是非身近で触れられるように前向きにお願いしたいと思います。そして、身近にすばらしい本市の収蔵物とか芸術作品に触れられることを要望いたしまして、これで私の一般質問を終わります。
　　以上です。
○細矢俊博議長　以上でご了承願います。
　　会議の途中ですが、ここで議場内の換気のため、午後２時まで休憩します。

　　　午後　１時５６分　休　憩

　　　午後　２時００分　開　議

○細矢俊博議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎植松　宏議員質問

○細矢俊博議長　次に、７番植松　宏議員。
　　　〔７番　植松　宏議員　登壇〕
○７番（植松　宏議員）　ご苦労さまです。
　　議席番号７番植松　宏です。
　　発言通告に基づき２点質問いたします。
　　はじめに、市内果樹園における今年の冬の豪雪と春の遅霜による被害の状況についてであります。
　　今年の冬の豪雪被害は、２月時点では10億円だったものが、５月の県の発表によれば約20億円に上り、大雪関連では過去10年で最も多い被害額となったと報道されております。
　　被害状況は、先の発表によれば、被害面積で９割を占めたさくらんぼやりんごの枝折れ、そして被害額で最も多いのが、パイプハウスの全壊や半壊を含む施設関連の被害額が14億8,000万円でした。春になり、農作業も始まり、これら被害を受けた果樹園では折れた枝の伐採や、被害を受けた施設の撤去、一部建て替えなども進んでおりますが、まだまだ手つかずの施設も多く見受けられます。
　　そして、４月に入ってからの遅霜被害です。今年は４月11日、27日を中心に、市内でも多くの園地が凍霜害の被害に遭いました。県や農協などで組織する県さくらんぼ作柄調査委員会の会見では、５月下旬の予想段階で平年比32％減の9,500トン程度になりそうだということです。予想段階で１万トンを割るのは初めてだそうです。
　　県さくらんぼ作柄調査委員会の会見では、さくらんぼの雌しべが凍って枯死する割合は、佐藤錦で２割から６割、紅秀峰では４割から８割の被害だそうです。私の周りの農家でも新規の予約申込みは断っており、常連客分を確保するのも大変といった状況のようです。
　　凍霜害の被害はさくらんぼだけにはとどまりません。果樹王国ひがしねを掲げる本市においても大きな痛手であります。つきましては、以下の２点についてお伺いします。
　　１つ目は、今年の冬の豪雪により、本市のさくらんぼ雨よけハウスなどの施設も含めた被害金額、数量及びさくらんぼ以外の果樹の被害状況についてお伺いします。
　　２つ目は、遅霜による凍霜害の被害状況について、本市の被害樹種、被害程度がどのくらいかお伺いします。
　　次に、市内の空き家状況、特に管理されていないと想定される空き家を中心にお伺いします。
　　私の自宅近くにも数十年来、人が住んでいない空き家があります。特に、棟続きとなっている作業小屋の傷みがひどく、屋根が変形し、トタンが剥離した状態にまで傷んでいる現状でした。
　　４月の強風の日に、この屋根のトタンが風に煽られ、めくれ上がるという状態にまで至り、この空き家の裏に居住する方から市役所の担当課に、いつトタンが飛んでくるか分からなくて心配で寝ていられないといった苦情の電話がいき、時間外にもかかわらず、市の担当の方、消防署の方が来てくれ、応急措置ということでロープでめくれたトタンをくくりつけて行ってくれました。
　　数日後、再度、消防署の方が、今度は人力でこのトタンを引き離してくれました。当面は物が飛んでくる心配はなくなっておりますが、やはり景観上も保安上も不安はつきまといます。
　　このような空き家は市内にも何か所か見受けられますが、平成27年に全面施行された空家等対策の推進に関する特別措置法によれば、放置すれば倒壊するような空き家については、その所有者に対し厳しい対応が求められると聞いております。
　　つきましては、本市における空き家の現状について２点お伺いします。
　　１つ目は、本市における空き家の実数は現在どのくらいあるのでしょうか。
　　次に、放置すれば危険と思われる空き家への本市の対応状況についてお伺いします。
　　以上、登壇での質問とさせていただきます。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員の質問に対し答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　植松宏議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、市内果樹園における豪雪と遅霜の被害状況についてであります。
　　昨年12月14日からの豪雪により、本市においては、全域で果樹の倒木や枝折れが発生するとともに、多くの施設において、倒壊や破損の被害が発生しております。施設関連の被害といたしましては、さくらんぼ栽培施設が最も大きな被害を受けており、５月末までの取りまとめでは、雨よけハウス305棟と加温・無加温ハウス34棟の合計339棟の施設が倒壊または破損し、被害額は約１億6,900万円となっております。
　　このほか、ブドウ雨よけハウス、ブドウ・西洋なしの果樹棚のほか、水稲、花き、たばこ栽培関連のハウスの倒壊も発生しており、豪雪による施設関連の被害の合計は、378棟、約１億8,400万円となったところであります。
　　次に、遅霜による凍霜害の被害状況についてでありますが、４月上中旬の降霜、低温で雌しべが枯れるなどの被害が発生し、さらには４月27日にも降霜、低温があり、被害が拡大したものであります。多くの果樹の生育に影響を及ぼしておりますが、本市においては特に、さくらんぼとりんごに大きな被害が発生しております。
　　また、降霜、低温は市内全域において発生しており、場所によっては８割以上の雌しべが枯れるなど、甚大な被害を受けた園地も見られます。
　　さくらんぼに関する５月時点の花束状短果枝あたりの平均着果数は、平年が1.9果でありましたが、先日実施されました東根市農協による佐藤錦の作柄調査では、1.3果となり、過去５年で最も少なくなっております。
　　また、県によるさくらんぼ作柄調査では、県全体の予想収穫量は平年の68％の9,500トン、作柄は「少ない」とされたところであり、不作となることが懸念されております。
　　りんごについては、さくらんぼのような具体的な数値がありませんが、形のよい果実ができるとされる中心花が枯れるとともに、園地によっては側花も枯れるなど、大きな被害を受けており、質と量の両面で影響が出ることが懸念されております。
　　これら被害への対応につきましては、今年度、さらには来年度以降についても、良質な農作物生産の維持と量の確保を図るため、関係機関と連携した取組を進めてまいります。
　　次に、空き家についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、本市の空き家の実数についてでありますが、令和２年10月１日時点の空家台帳登録件数は、総数483件となっております。この件数は、平成30年度に市内全域において実施した空き家の一斉調査を基にしておりますが、今年度も区長会の協力を得ながら、空家台帳の更新を行い、現状把握に努める予定であります。
　　また、これらの空き家は、山形県が示す建築物の老朽度、危険度の判定基準により、修繕がほとんど必要ないＡランクから、解体が必要と思われるＤランクまで、四つのランクに区分しており、このうち、解体が必要と思われるＤランクについては29件となっております。
　　次に、空き家への対応についてでありますが、適正に管理されていない、管理不全な空き家は、周辺住民に与える影響が大きいことから、優先して所有者調査や文書、電話等による適正管理の指導を行っており、実際に解体に至った事例もあります。
　　また、Ｄランクの空き家の所有者に対し、適正管理を促す文書を発送しており、こちらも同様に解体までに至った事例もあります。
　　さらに、近隣に被害が及ぶ危険があるなど、緊急対応が必要な場合には、「東根市空家等の適正管理に関する条例」に基づき、応急的な措置を行っております。
　　そのほか、宅地建物取引業協会、住宅供給公社、司法書士会、不動産協会などとも連携しながら、空き家相談会を年３回実施し、売却、解体、及び相続などの相談に応じております。
　　今後、適正管理の指導等を繰り返し行っても、指導に従っていただけない管理不全な空き家については、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に規定する「特定空家等」としての対応も視野に入れて検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員。
○７番（植松　宏議員）　ご答弁ありがとうございました。
　　引き続き、自席から質問を続けさせていただきます。
　　はじめに、豪雪被害についてですが、市長答弁では最も大きな被害を受けたのがさくらんぼの雨よけハウス等の施設で、雨よけ、加温合わせて339棟の施設が被害にあっているということのようであります。その他の施設被害も合わせ、今年の冬の豪雪被害は１億8,400万円ということですから、県の１割を超す被害額と考えられます。
　　いかに被害が大きかったかということの裏づけかと思いますが、心配なのはなぜ復旧が進まないのかということであります。特に、さくらんぼの施設などは、復旧しないとスピードスプレヤーや高所作業車何かは入っていけません。例えば、防除について言えば、人力でやれないこともないんでしょうが、今はほとんどスピードスプレヤーです。仮に防除できない、しないとなると、来年以降の収穫収量にも必ず影響していきます。
　　これら被害を受けた施設については、補助事業があると聞いておりますが、農家からの現在の申請状況、これはどのぐらいに上っているのでしょうか。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
　　　〔石垣有一経済部長　登壇〕
○石垣有一経済部長　お答えをいたします。
　　豪雪被害に関しましては、国、県それぞれに補助制度が設けられておりまして、３月に補正予算を計上いたし、今年度に繰越をさせていただいたところでございます。
　　国事業に関しましては、「強い農業・担い手づくり総合支援交付金事業」として、予算計上しているものですが、人・農地プランの中心経営体などが、被災した農業用ハウス等の解体や復旧などを行う場合、その経費の最大２分の１を補助するものでございます。５月末現在のその進捗状況でございますが、先日、国による要望調査が行われまして、13人の農業者から雨よけハウスや加温ハウスの解体、そして再建など、事業費ベースで約5,000万円の事業要望があったところでございます。
　　県事業に関しましては、令和２年12月豪雪災害対策事業として予算計上しているものでございますが、被災した農業用ハウスなどの復旧に要する資材費のほか、農薬や苗木の購入に対し、こちらも最大２分の１を補助するものでございます。このうち施設関係につきましては、５月末現在の進捗状況として、61人の農業者から事業費ベースで約8,000万円の事業要望があったところでございます。
　　いずれの事業につきましても、要望の取りまとめ段階にございまして、今後、国、県からの内示を待ち、正式に申請事業が行われる予定となっております。
　　またほかにも、農協が事業主体となりまして、市を通さずに、国に直接申請する事業もございます。市農協と連携を図りながら、市内農業者の農業経営の継続に向けて適切に対応してまいりますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員。
○７番（植松　宏議員）　ありがとうございます。
　　国、県の補助事業が、申請中の方がそれぞれ13人と61人。この数字が被害農家の何％に、どのくらいの割合になっているのかというのは分かりませんけれども、市外にも農協が事業主体となって申請しているものとか、後は、現在取りまとめ中だということもあるという状況ですから、そんな事情もあって復旧が遅れている可能性も考えられます。是非、来年以降の収穫に影響の出ないよう、早急なご指導よろしくお願いしたいと思います。
　　次に、凍霜害の方に移ります。
　　市長答弁によりますと、本市の被害はやはりさくらんぼとりんご、これに大きな被害が出ているということのようです。
　　東根市の農協による調査では、さくらんぼにあっては、過去５年では最も少ない着果数ということでありました。本市として今後、凍霜害を受けた農家に対してはどのような生産指導をお考えでしょうか、お伺いします。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
　　　〔石垣有一経済部長　登壇〕
○石垣有一経済部長　第一には、残った果実を確実に結実させまして、良質な果実の収穫につなげるため、灌水や病害虫防除、そして摘果などの栽培管理を適切に行う必要がございます。そのため、県の北村山農業技術普及課や市の農協の営農部門などと連携いたしまして、農業者が被害状況、気象条件、そして品種の違いなどに応じて、適切な栽培管理につなげられるようサポートを行ってまいります。よろしくお願いします。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員。
○７番（植松　宏議員）　ありがとうございます。
　　確かに生産指導となると、普及課、それから農協が中心になるというのは分かりますが、果樹王国ひがしねを宣言した市としても、行政側からも、強力にバックアップをお願いしていただきたいと思います。
　　あわせて、収量が大幅に落ち込むということは、農家の経営面の不安も生じてくるかと思います。そちらの支援策についてはどのようにお考えでしょうか。
○細矢俊博議長　石垣経済部長。
　　　〔石垣有一経済部長　登壇〕
○石垣有一経済部長　本年産については、収穫量の減とともに、収入額が大きく落ち込むことも想定されます。このような事態において、例えば、平成27年に凍霜害が発生した折には、県によりまして利子補給制度が実施されました。こういった県によります対応策の動向なども注視しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
　　また、来年に向けましては、本市独自事業でございます佐藤錦生産環境整備事業によります受粉環境の向上など、これらの事業について継続した支援を行ってまいります。
　　また近年は、氷点下で散水して、その花芽を氷結し、その内部を一定温度に保って凍霜害を防ぐといった技術も普及しつつございます。こうした設備の導入などについては、認定農業者支援事業などの市独自事業のほか、国、県の補助制度などの動向を注視しながら、こちらも併せて推進してまいります。
　　なお、本日付の地元紙に、県によります凍霜害等に関する緊急対策パッケージが掲載されておりましたところです。各種対策については、平年比で30％以上の減収が見込まれる場合の利子補給による無利子の融資。
　　それから、先ほど申し上げました散水氷結に係る設備、こちらの導入などへの補助。また50％以上の減収となる場合の肥料や農薬の購入への補助を想定している内容となっているところでございます。こうした県の補助制度を活用いたしまして、農業者の生産者の支援を進めてまいりたいと考えているところでございますので、併せてご理解をお願いしたいと思います。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員。
○７番（植松　宏議員）　ありがとうございました。
　　今後の栽培管理でどのぐらい減収が食い止められるかという不確定部分もあると思いますけれども、ことさくらんぼにおいては、収量予想が始まった1996年以来、最低水準になったということのようです。本市においても、今後の状況を見ながら、部長答弁にもありましたけれども、山形県の方で発表した凍霜害、雹害の緊急対策パッケージ、これらも公表されるということですので、これらも含めてあたたかい援助をお願いして次の質問に移りたいと思います。
　　次は、空き家問題であります。
　　先ほどの答弁で、空家台帳の登録件数が総数で483件、これらを老朽危険度によってＡからＤの４ランクに分類しており、私が今回問題視している適正に管理していない管理不全な空き家、これはＤランクで、市内に現在29件あるということでありました。
　　あわせて29件の空き家の所有者に対しては、文書、電話にて適正管理の指導を行ってきたということのようです。私の近所の空き家についても、実質的な所有者に、市の担当部署の方が再三連絡し、指導してきたけれどもなかなか進展が見られず、今日に至っているということも、今回の質問準備中に分かりました。
　　一方、所有者には所有者の事情というものもあるかと思います。しかし今回、「空家等対策の推進に関する特別措置法」、これができて、東根市においては東根市空家等の適正管理に関する条例、これの大幅改正につながったという認識を持っております。
　　空家特措法では、このまま放置すれば危険な空き家を特定空家と指定して、所有者に助言、指導する。改善されない場合は、勧告命令に進み、従わなければ代執行で強制的に取り壊す場合もある。そういった面で強制力のある法律と思っております。
　　この法律でいう特定空家と、先ほどのＤランクの空き家、これは同一のものなのでしょうか。特定空家の定義、これはどのようになっているかお伺いします。
○細矢俊博議長　半田市民生活部長。
　　　〔半田　薫市民生活部長　登壇〕
○半田　薫市民生活部長　お答えをいたします。
　　「空家等対策の推進に関する特別措置法」では、特定空家等を、そのまま放置すれば倒壊等、著しく保安上危険となる恐れのある状態、または著しく衛生上有害となる恐れのある状態、適正な管理が行われていないことにより、著しく景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために、放置することが不適切である状態にあると認められる空き家等と定めております。
　　それらの空き家について、一律に認定することなく、周辺への悪影響の度合い、緊急性などを考慮し、市において総合的に「特定空家等」と判断することになります。
　　また、山形県の基準で定めておりますＤランクにつきましては、建築物の老朽度、危険度の判定基準に従い、建築物の傾斜や、外壁の状況などを点数化して判断しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員。
○７番（植松　宏議員）　ありがとうございました。
　　一律に認定することはなく、市において総合的に判断して特定空家と指定するということのようであります。
　　では、本市においては、その特定空家、これは現在どのくらいあるのでしょうか。
○細矢俊博議長　半田市民生活部長。
　　　〔半田　薫市民生活部長　登壇〕
○半田　薫市民生活部長　お答えをいたします。
　　本市において「特定空家等」の判断をしている空き家は現時点ではございません。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員。
○７番（植松　宏議員）　特定空家が現在は市内に全くないという回答は予想外であります。
　　仮に、現在、適切な管理が行われていないＤランクの空き家があったとして、さらにその空き家が劣化が進んで、周辺の住宅に影響が及ぶような状態になって、特定空家に指定すべきとき、こういった状況のときは市としてどのような手続きを取ることになるのでしょうか。
○細矢俊博議長　半田市民生活部長。
　　　〔半田　薫市民生活部長　登壇〕
○半田　薫市民生活部長　お答えをいたします。
　　特措法におきましては、空き家の所有者や相続人に対し、当該空き家の除却、修繕、樹木の伐採などの対応をするように助言や指導を行うことができ、指導等を行ったにもかかわらず改善されない場合は、改善を求める勧告を行うことができます。
　　さらに、勧告を行っても改善されない場合については、改善に関する命令をすることができ、それでも改善されない場合は最終的に行政代執行の適用により、解体などの必要な措置を行うことができるとなっております。その際の解体などに係る費用につきましては、所有者等へ請求することになります。
　　なお、勧告を受けた場合は、住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例が適用されないことになりますので、軽減措置が除外されるというようなことになります。よろしくお願いいたします。
○細矢俊博議長　７番植松宏議員。
○７番（植松　宏議員）　了解しました。
　　特定空家に指定された段階で、住宅用地に対する固定資産税の課税特例が外されるという辺りが、一律に指定できないところなのかなという印象を受けました。
　　今回のその質問のきっかけとなった、私が居住する近所の空き家も含めて、所有者の費用負担が確かに厳しいという状況は、私も感じております。そういった状況は推測できるところであります。一般に、建物の解体費用は優に100万円単位でかかると聞いております。解体費用はその建物の所有者が負担するのが原則であって、現に自費で処分してきた方がほとんどであるということも分かりましたが、それができずに周囲に迷惑がかかっているという状況も確かに生まれていることも事実であります。
　　県内では、この間分かったことなんですが、35市町村中27市町村で空き家の撤去に補助する制度を設けているそうです。北村山郡では、この市の補助がないのは、全くないのが東根だけだということも分かりました。
　　その額は27市町村の補助額は160万円から、最低でも40万円と幅がありました。ちなみに、最上町は、空き家撤去の貸付金という形で400万円まで借りられるそうです。このような状況もありますから、私は本市においても空き家撤去に対する補助制度を設けるべきだと思います。
　　これについては今後、引き続き勉強させていただいて、また議会の場ででも取り上げたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
　　以上で、私からの一般質問は終わります。
○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○細矢俊博議長　これで本日の日程は全部終了しました。
　　本日はこれで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時３３分　散　会