令和３年第１回東根市議会定例会　３月　４日　議事日程　第３（一般質問）

令和３年３月４日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　細　　矢　　俊　　博　議長　　　　　　　髙　　橋　　光　　男　副議長

◎出席議員（１７名）

　１番　　　齋　　藤　　俊一郎　議員　　　　　　　２番　　　高　　橋　　弓　　嗣　議員

　３番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　４番　　　元　　木　　十四男　議員

　５番　　　東海林　　克　　彦　議員　　　　　　　６番　　　三　　宅　　一　　人　議員

　７番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　　８番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員

　９番　　　山　　科　　幸　　子　議員　　　　　　１０番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員

１１番　　　白　　井　　健　　道　議員　　　　　　１３番　　　原　　田　　利　　光　議員

１４番　　　浅野目　　幸　　一　議員　　　　　　１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員

１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員　　　　　　１７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員

１８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

◎欠席議員（１名）

１２番　　　河　　村　　　　　豊　議員

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	元　木　正　史	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	斎　藤　吉　則	代表監査委員
菅　原　繁　治	農業委員会会長	間木野　多加志	副　　市　　長
芦　野　耕　司	総　務　部　長	半　田　　　薫	市民生活部長
石　垣　和　彦	健康福祉部長	石　垣　有　一	経　済　部　長
小　松　伸一郎	建　設　部　長兼水道部長	佐　藤　　　広	会計管理者
菅　原　正　行	消　　防　　長	佐　藤　慎　司	教　育　次　長
鈴　木　敬　一	総合政策課長	安　達　利　也	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
岡　田　光　弘	財　政　課　長	井　澤　志都香	監　査　委　員事　務　局　長
加　藤　光　伸	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


高　橋　重　俊	事務局長	菅　井　美奈子	事務局長補佐
森　谷　賢　司	議事係長	齊　藤　晋　平	主　　　　任
黒　坂　育　実	主任	井　上　正　宏	兼　務　書　記
辻　村　　　充	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　令和３年３月４日（木）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　９番　山　科　幸　子

　　　　　　　　２　　７番　植　松　　　宏

　　　　　　　　３　　１番　齋　藤　俊一郎

　　　　　　　　４　１０番　高　橋　鉄　夫

　　　　　　　　５　　６番　三　宅　一　人

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

令和３年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
１	山科　幸子議　　　員	１．選挙について	１．公職選挙法の改正により選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたが、若者の政治参加は進んでいない。また、高齢者の身体的理由による投票権行使の低下も見られる。　　投票率向上と今後の選挙の在り方、安心できる投票権行使のための方策と投票環境について伺う。（１）投票率の向上にむけた取り組みについて（２）新型コロナウイルス禍における選挙について（３）投票しやすい環境について	選挙管理委員会委員長
１	山科　幸子議　　　員	２．行政と自治会との協働について	１．過去の大震災で自治会の果たした役割などから自治会が見直され、地域防災の要となっている。さらに近年の少子高齢社会に伴う地域福祉の向上や行政との協働のまちづくりなど、その必要性は増大している。そこで、区長会をはじめとする地域で活動する団体などを含めた自治会について伺う。（１）行政における自治会の役割について（２）地域支え合いによる地域包括ケアと自治会について（３）自治会の課題や活動に対する支援について	市　　　長
２	植松　　宏議　　　員	１.新型コロナウイルスワクチンの接種について	１．本市においては、新型コロナウイルスワクチン接種に向けてプロジェクトチームを立ち上げ、市民に効率的に接種する体制を準備していると聞いているが、以下の項目について現時点の状況を伺う。（１）本市のワクチン接種の実施準備はどのような状況か。　①プロジェクトチームの準備状況はどうか。　②市内の接種対象は何人ぐらいになる予定か。また、接種までの手順はどうなるのか。　③接種開始時期から接種完了時期（２回接種）はいつ頃になる予定か。（２）接種を希望しない市民への対応はどのようになるのか。　①確率は低いものの副反応も心配される。接種を拒否することも可能か。　②アレルギー反応がある人、妊婦への対応はどうか。	市　　　長
２	植松　　宏議　　　員	２．東根市老人福祉計画及び第８期介護保険事業計画について	１．標記計画が示されたが、以下の内容について伺う。（１）令和３年度から３年間の計画策定にあたり、特に重点を置いた取り組み及びその趣旨について（２）現時点で、市内特別養護老人ホームへの入所待ちとなっている要介護者の数とその状況について（３）本市の要介護及び要支援認定率は16.1％（全国18.5％）であるが、高齢者数が増加している中で、この率をどのように分析しているか。	市　　　長
３	齋藤俊一郎議　　　員	１．持続可能な「ひがしね市」の実現に向けて	１．ゼロカーボン政策による本市産業の価値向上に向けた方策をはじめ「ひがしね版グリーン成長戦略」を伺います。	市　　　長
		２．持続可能な「ひがしね市農業」の実現に向けて	１．本市農政10年の総括と展望を伺います。２．営農環境の整備と次代を見据えた取り組みへの支援を伺います。３．今冬の雪害や昨年夏の水害などによる大規模自然災害に伴う農業被害への対策を伺います。４．一年が経過した新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う本市農業への影響分析を伺います。	市　　　長
		３．持続可能な「ひがしね市消防団」の実現に向けて	１．本市消防団の現状を伺います。２．団員アンケート調査の分析と今後の取り組みに向けた考えを伺います。	市　　　長
４	高橋　鉄夫議　　　員	１.安全安心な地域づくりについて	１．団塊の世代が後期高齢期を迎える2025年以降は、これまで経験したことのない超高齢化社会が到来し、2042年にはピークに達するとされています。市は、「地域包括ケアシステム」の構築を目指すとともに、この度、高齢者が住み慣れた地域で豊かに生き生きと暮らし続けるため、東根市老人福祉計画及び第８期介護保険事業計画を策定したところであります。これらの状況等を捉え、３点について伺います。（１）地域包括ケアシステムの深化への取り組みについて（２）介護人材の確保・育成と業務の効率化への取り組みについて（３）認知症対策への取り組みについて	市　　　長
５	三宅　一人議　　　員	１．東根市交通安全計画について	１．第10次東根市交通安全計画の内容について２．安全教育の取り組みについて３．今後の課題と、次期東根市交通安全計画の策定について４．県の自転車損害賠償責任保険加入を義務化とする条例の制定について、どのように認識しているか。	市　　　長教　育　長
５	三宅　一人議　　　員	２．児童生徒の登下校時の安全対策について	１．通学路設定の基準について２．通学路安全点検プログラムについて３．危険箇所の点検と周知について	市　　　長教　育　長

　　◎開　　　　　議

○細矢俊博議長　皆さん、おはようございます。本日の会議に、欠席の届出がありましたのは、12番河村　豊議員です。したがいまして、出席議員の数は17名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○細矢俊博議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承を願います。

　　◎山科幸子議員質問

○細矢俊博議長　はじめに、９番山科幸子議員。

　　　〔９番　山科幸子議員　登壇〕

○９番（山科幸子議員）　おはようございます。９番山科幸子でございます。通告に基づきまして、ただいまから選挙についてと、行政と自治会との協働についての２項目につきまして、一般質問を行います。

　　はじめに、選挙についての質問であります。

　　2016年６月公職選挙法が改正され、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられましたが、若者の政治参加は進んでおりません。また、今まで投票率が高かった高齢者が、身体的理由によって移動が困難で投票できない事案もあり、今後さらに高齢者の選挙権行使の低下が懸念されております。選挙における投票率は、選挙の争点や候補者数、選挙時における天候など様々な要因が影響されると言われております。

　　我が国では、選挙の投票は権利とされており、海外では投票が義務づけられているところもあります。私たちの生活をより良くしていくためには、私たちの意見を国政や地方行政に反映させてくれる代表者が必要であり、その代表者を決めるのが選挙であります。参政権が当たり前になっていますが、長い苦難の歴史があり、女性の参政権をはじめ平等選挙になったのは、わずか戦後からです。

　　近年は、選挙における投票率の低下傾向が続いており、とても残念な思いをしています。つきましては、投票率向上と今後の選挙の在り方、安心できる投票権行使のための方策と、投票環境についてお伺いいたします。

　　はじめに、投票率向上について本市の取組についてお伺いいたします。

　　コロナウイルス感染症による本市での感染が続く中、今年の２月に県知事選挙が行われました。感染症拡大が懸念される中で、投開票の準備や運営には、大変なご苦労があったことと思います。今後、感染症など予期しない状況下で選挙が行われることも想定されますので、コロナ禍における選挙について課題や問題等がありましたら、併せてお伺いいたします。

　　次に、投票環境についてお伺いいたします。

　　投票所に行きにくいとの声が市民から寄せられています。理由は、投票場所が分からない、これは神町、特に新興住宅地において聞かれることです。高齢者の方にとって、会場が広くて歩行が困難なためとても行きにくい。雰囲気がちょっと入りづらい、固い雰囲気だなど、たくさんの意見があります。これが期日前投票が増えている要因にもなっているのだと考えます。

　　有権者のライフスタイルが多様化する中で、それぞれの有権者のライフスタイルに合わせた投票所もこれからは考えていかなければならないのだと思います。新たな公職選挙法では、期日前投票所の効果的な設置、期日前投票所への交通手段の確保のほか、選挙人の投票の便宜のために必要な方策、共通投票所の設置など、柔軟な取組ができるようになってきております。そこで、本市における投票しやすい環境づくりへの取組についてお伺いいたします。

　　続きまして、行政と自治会との協働についてお伺いいたします。

　　古来より人は集団生活を営んできました。それは個々に生活するよりも、お互いに協力しながら集団で生活することが、食糧の確保や生産、身体の防衛、安全を確保することに最良であり、生きることに適合する知恵でありました。

　　高度成長期から社会情勢が大きく変わり、物質的な豊かさと生活圏の拡大などから、人々の価値観や生活様式は多様化し、地域の連帯感や人間関係が希薄になってきています。さらに、少子高齢化や核家族の進行は、世帯数の減少や役員の高齢化、担い手不足、地域活動への不参加、無関心など、本市においてもそれぞれの地域活動において様々な問題や課題があります。しかしながら、近年の少子高齢化社会に伴う地域福祉や、多発する災害に対処するためには、地域と行政との協働のまちづくりが重要であります。自治会には一定の区域に住む市民同士が助け合い、協力し合いながら住み良い地域社会を作っていくという役割があり、防犯、防災、環境美化、青少年育成、地域の見守りなど、多方面において市民が安心安全に生活できる地域づくりに自治会の果たす役割は、年々大きくなっています。

　　住み良いまちづくりには行政と自治会との協働が欠かせませんので、次の３点についてお伺いいたします。

　　はじめに、地域における自治会の役目を行政側はどのように捉えておられるのかお伺いいたします。

　　次に、地域支え合いによる地域包括ケアと自治会についてであります。介護が必要となっても、住み慣れた地域で自分らしく生活し続けることができるよう、医療、介護、予防、住まいなどの生活支援が包括的にできる体制づくりが求められ、本市でも包括ケアシステムに取り組んでいます。

　　この冬は近年にない豪雪となり、市民生活に大きな支障をきたしました。高齢者のみの世帯では、生活用品の買い出しや通院はもとより、ごみ出し、回覧板すら困難なケースも浮き彫りとなっています。今後さらに、高齢者の独り暮らしや夫婦のみの世帯が増え、多様で新たな生活支援が必要となってきますが、細やかな日常における生活支援ニーズには公的介護サービスだけでは対応できないため、地域での互助や共助によって高齢者を支えていく仕組みづくりが課題であると考えます。

　　そこで２点目、地域支え合いによる地域包括ケアと自治会についてお伺いいたします。

　　地域のつながりは互助・共助の精神を育み、様々な社会的、地域的困難を補い、子どもから高齢者まで誰もが安心して暮らせる社会の実現には欠かせません。自治会には果たす多くの役割がありますが、その自治会、地域によっていろいろな課題を抱えています。

　　この度の一般質問の通告後に、全国市議会議長会が発行する報告が届きました。自治会・町内会など、住民自治組織の運営が困難になっているとして、国に対し財政支援や、活動面での各種支援を求めたとのことでありました。全国の自治会が、多くの課題に直面しているのだと改めて痛感いたしました。

　　最後の点になりますが、本市における自治会の課題解決や活動に対しまして、行政での支援や取組についてお伺いいたします。

　　以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　山科幸子議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、行政と自治会との協働についてでありますが、自治会は地域づくり、防災、環境、市民生活、防犯、福祉、消防、生涯学習など、幅広い分野において市と緊密に連携を図りながら、行政運営の一翼を担うとともに、住民同士の融和を図り、住みよい地域を作るための大きな役割を果たしております。行政とのパイプ役を担っていただく区長会をはじめとする各種団体の方々は、協働のまちづくりを基本に据える本市の重要なパートナーであり、今後とも地域の課題解決に力を発揮していただきたいと考えております。

　　次に、支え合いによる地域包括ケアと自治会についてでありますが、地域包括ケアシステムの構築には、医療や介護などの専門職や関係機関が連携したケアに加え、地域を基盤とする住民主体の支援も重要であります。地域の実情に即して行われているサロンや老人クラブなどの各種団体の活動、さらに自治会主催による地域事業は、高齢者の生きがいづくりや健康の維持増進、認知症予防につながるほか、高齢者の見守りや外出支援にも寄与しているものと捉えております。

　　今後は高齢者の社会参加の機会づくりや、地域の課題に合った生活支援体制の構築に向けて、地域包括支援センターや生活支援コーディネーターを中心として、より地域に密着した活動支援を行ってまいります。

　　次に、自治会の課題についてでありますが、都市化の進展や価値観の多様化により、自治会活動に関心を持たない人が増えていることや、住民同士のつながりの希薄化、自治会活動を支える担い手の不足等が挙げられるところであります。こうした状況を踏まえ、本市では転入時に自治会への加入を進めるとともに、自治会活動の効率化を図るため、分区や合区による区の規模の適正化に向けた支援を行っております。

　　また、地域づくり活動に対して補助を行う、ともに築く地域未来創造事業や地域づくり活動推進交付金などによって、地域の活性化を支援しております。

　　今後とも、地域の課題解決のために主体的に取り組む自治会の活動を支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　次に、選挙管理委員会委員長に答弁を求めます。

　　武田選挙管理委員会委員長。

　　　〔武田選挙管理委員会委員長　登壇〕

○武田庄一選挙管理委員会委員長　皆さん、おはようございます。

　　私からは選挙についてのご質問にお答えいたします。

　　はじめに、投票率向上に向けた取組についてでありますが、全国的に選挙における投票率は低下傾向にあり、特に若年層の投票率に対し、意識は低いと言われております。このような現状を踏まえ、本市においては、東根市明るい選挙推進協議会や東根市白ばら会等の関係団体と一体となり、様々な啓発活動を実施しております。選挙時においては、市内大型店や駅等における街頭啓発はじめ、市報等への掲載、啓発チラシの全戸配布、広報車による広報活動、若年層を対象とした啓発はがきの発送等の啓発を実施してまいりました。

　　また、通常時には成人式や東桜学館高等学校３年生へのリーフレット配布等による啓発、市内中学校の生徒会役員選挙への選挙関連機材の貸出し等を行い、選挙啓発を図っております。コロナ禍においては、従前のような活動が難しい現状にありますが、引き続き投票率向上のため、啓発活動に努めてまいります。

　　次に、新型コロナウイルス禍における選挙についてでありますが、この度の山形県知事選挙では、総務省や山形県からの通知に基づき、新たに新型コロナウイルス感染症対策を実施いたしました。具体的には、投票所の出入り口への消毒液の設置、定期的な換気、使い捨ての鉛筆の使用、フェイスシールドの着用、飛沫防止用つい立ての設置などであります。また、期日前投票の利用者が増加していることから、期日前投票所が混雑する選挙期日前の３日間において、３密対策として、さくらんぼタントクルセンターにも期日前投票場を設置し、従来からの市役所と合わせて２か所で期日前投票を実施したところであります。このような対策もありまして、市内での感染拡大もなく、スムーズな選挙事務が遂行されたものと認識しております。今後の選挙におきましても、今回のような対策を講じながら、選挙事務等を進めてまいります。

　　次に、投票しやすい環境についてでありますが、これまでも有権者の皆さんが有する投票権を行使できるよう、投票しやすい環境づくりに取り組んでまいりました。今年度におきましては、神町小学校の新築、移転等に伴う投票区の変更を実施しております。昨年度につきましても、大富地区においても投票区を増設して、市民の利便性向上を図っております。また、車椅子やスロープを配置したり、つえの転倒防止用器具を設置したりするほか、利用者が多い老眼鏡なども準備しております。さらに、先ほど申し上げましたとおり、期日前投票所を２か所にした点につきましても、投票しやすい環境に配慮したものであります。

　　このように投票への環境づくりを進めておりますが、今後とも市民の皆様が投票しやすい環境の整備に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　ただいまの答弁に対しまして、引き続き自席から質問を行いますので、よろしくお願いいたします。

　　通告の項目に従いまして、はじめに選挙から始まっていきたいと思います。

　　選挙につきましては、選挙年齢が18歳に引き下げになるに合わせて、2016年に私、一般質問を行っています。選挙啓発や投票率アップのための方策などもご提案いたしました。コロナウイルス感染症拡大防止対策など、期日前投票所を２か所に設けるなどの新たな取組にもありましたけども、大きくさほど変わった取組はなかったのかなと、今の答弁をお聞きして思っているところです。

　　はじめに、投票率向上に向けた取組についてですが、18歳の投票率はとても高いということであります。ところが20歳前後が大変低くなっているということでありました。高校の取組がこれは功を奏していると考えます。大学では投票所を設けているところもありますけども、住所を置いたままの大学生、大変東根の場合多いかと思います。このような住所を移動しない方に対しての対応はどのようになっているのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　では、お答えをいたします。

　　まず選挙で投票するためには、選挙人名簿に登録をされていることが必要であり、その選挙人名簿は住民基本台帳をもとに作成をされます。選挙管理委員会では、総務省からの通知等もありましたけれども、進学や就職等により住所が変わる場合には住民票の移動をしていただくよう、広報誌などを通して周知啓発をしているところであります。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

　　まずは、やはり住所をきちんと自分のところに、生活圏に移すというのが私は基本だと思います。住民登録の法律では２週間以内に異動するというのですが、今日の何かＮＨＫのニュースでも、被災者の方が住民票を置いたまま他県の方に避難されて、福祉的なサービスとかあと防災上の名簿登載がなっていないなどということがありました。私はいろんなその住所を移したことによって権利もありますし義務も出てきますので、その辺やっぱり基本的な市の対策とか、私たち小さいときからの教育とか、そういうのが必要なのかなと思います。いろいろご苦労があるかと思います。

　　それでは次に、取組でちょっとやっぱりあんまり明るい推進、明推協とかちょっとその選挙になると出てくるんですけども、他市では中学生が広報車に乗って広報をしたりとか、あとスピーチを大人から子どもに返って若い世代に訴えかけているなどということがあったり、委員会のときに課題を設けて多種多様な意見が交わせるような委員会もあるようでございます。投票率向上や投票環境については定例委員会があるかとは思うんですが、委員会の状況や検討状況なんか分かれば教えてください。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えをいたします。

　　委員会におきましては、議案のほか委員から出されました課題等に基づきまして、随時検討を行っていただいております。

　　先ほど委員長が答弁で申し上げましたように、この度の山形県知事選挙につきましては、期日前投票所の増設、新型コロナウイルス感染症予防対策などが、また今回の選挙から適用されました神町小学校の新築、移転に伴う投票区の変更や、あとは令和元年度に執行されました参議院選挙、東根市議会議員選挙の際には、委員による市内各駅での啓発活動などが委員会の中で検討や協議をされまして実施をしているところであります。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　了解いたしました。今どんどんと期日前投票が増加していますけども、法律や対応が追いついていないなと感じています。

　　まずは選挙公報が届くのが遅いということです。投票に当たって候補者をよく知るために、私たちは選挙公報が届かないときとかはどうすればいいのでしょうか、お伺いいたします。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えをいたします。

　　選挙公報につきましては、公職選挙法の規定に基づいた配布となるよう、業者と委託契約を締結し配布を行っているところであります。選挙公報につきましては、立候補届が受理された後に原稿が提出されまして、くじによる掲載順序の決定をした上で印刷を行うという流れになりますので、完成までに一定の日数を要するものであります。また、配布部数も多数であり、その日数も必要となるところであります。選挙公報は投票日の前日まで、選挙によっては前々日までに配布をするものとされているところでありますけれども、近年期日前投票が多くなってきていることから、市の選挙につきましてはホームページへも掲載をし対応をしているところであります。今後とも、早めの配布に努めてまいりますけれども、公共施設への配置、国・県の選挙の際には県のホームページと市のホームページを連携させるなど、選挙に係るホームページの構成を工夫しながら対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　法律で投票日の前の前ですか、ということで委託業者を使って今は配布なっているようでありますが、とてもやっぱりもう投票した人がたくさんいる時点で届いても、比べることができないというのはとても残念な状況だと考えます。選挙公報のこれをホームページやＬＩＮＥなどを使って、ネット配信などはできないのでしょうか。お伺いいたします。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えをいたします。

　　ホームページですと選挙公報掲載しているところであるんですけれども、今、議員からありましたＬＩＮＥであったりとか、そういったＳＮＳ系の媒体なんですが、こちらの媒体によっては選挙公報の配信に適さないというものもあるようであります。したがいまして、県や他市町村の取組状況なども参考にしながら、こちらについては検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　コロナ禍でデジタル化というのが大変注目されました。指摘されたことは、民間よりもあらゆる行政分野での電子化いわゆるデジタル化の遅れであります。選挙に関しても、電子投票を含めてこれから検討していただかなければならないのかなと考えています。

　　昨日、ＳＮＳ情報の発信やＬＩＮＥ公式アカウントの開発を、本市でも令和３年度から行うということがありました。是非選挙事務につきましても漏れることなく、行政事務の一環でありますので、この辺は取り組んでいただきたいなと考えています。

　　今回の県知事選挙で初めて期日前投票所２か所にしましたけども、この状況についてもっと詳しく教えてください。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えいたします。

　　この度の山形県知事選挙における期日前投票者数は、これまで最多となります１万1,293人となっております。投票所ごとの実績ですけれども、市役所の１階の投票所では16日間で9,981人。今回増設いたしましたさくらんぼタントクルセンターの投票所では選挙期日前の３日間で1,312人となっております。期日前投票の制度が広く周知されまして定着していること、あと今回につきましては３密を避けたいという思いなどもあって増えたのではないかと見ているところです。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　分かりました。ありがとうございます。

　　それでは、当日投票の一番多かった投票所、少なかった最少の投票所の投票数はどうでしたでしょうか。市内全体と最少の、それに併せて投票所の18時から20時まで夜間の投票者数も教えてください。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えをいたします。

　　当日投票者数が最も多かった投票所では929人の方が投票しています。最も少なかった投票所では35人となっているところです。そして、午後６時から午後８時までの投票者数の状況ですけれども、市内全体では715人となっているところです。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　では、最も少なかった投票所の18時から20時までは何人でしたか。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えいたします。

　　最も少なかった投票所では、この２時間で２人となっております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　一番少ない投票所で２人でした。やはりこれは経費とか投票従事者の負担軽減からも、期日前投票が順調に伸びている昨今です、投票時間の繰上げを検討・実施すべき時期なのではないかと考えますがいかがでしょうか。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えをいたします。

　　投票所の閉鎖時刻の繰上げは近隣市で実施されているようでありますけれども、その多くが山間部で有権者数の少ない投票所でありまして、また地域からの要望によるものと把握をしているところであります。本市では現在のところ、投票所閉鎖時刻の繰上げについて地域から要望等はないところであります。

　　選挙管理委員会といたしましては、有権者の投票機会の確保、政治参加という観点から、引き続き公職選挙法などの規定にのっとった原則どおりの執行ということで考えているところであります。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　公職選挙法の第40条見ると、投票時間の繰上げについて記載があります。特別の事情がある場合に限り、４時間以内で投票時間の繰上げが可能と定められていますけども、かつてというか今までは、投票所から開票までの距離がある地域などで行われてきておりますが、今では都市部でも大変拡大してきています。県庁所在地でも投票時間の繰上げ投票が行われるようになっています。また、全県下挙げて投票時間の繰上げを行っている県もあります。総務省の方では投票機会のあれで何かちょっとご意見があるようなこともお聞きしましたけども、当市においては今回のような大雪はあまりないかとは思うんですが、今後大雪や水害、また交通事故等による通行止めなんかも考えますと、迂回路のない投票所も含めて、繰上げ時間の検討を行って来るべき衆議院選挙に備えていくべきではないかと考えますので、早急なご検討、対応をお願いしたいと思います。それによってこう浮いたお金、投票機会がなくなるということなんですが、人件費等を勘案するとそういう経費がちょっと浮いてくるのかなと思います。

　　それでは、投票所に行けないとかそういう方に対しての送迎のサービスとか、移動投票所のバスで行っているとか結構全国的にありますので、移動投票所の導入についてはどのように考えているのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　安達選挙管理委員会事務局長。

○安達利也庶務課長併選挙管理委員会事務局長　お答えいたします。

　　既に移動投票所などを実施している自治体におきましては、有権者数の減少などに伴いまして、地域の住民からの要望もあり、山間部等の投票所が統廃合され投票所までの距離が離れたことが要因となっているようです。本市では投票所を山間部も含めまして市内38か所に設けており、比較的近い距離に投票所があるものと判断をしているところであります。

　　しかしながら、議員ご指摘のとおり、今後高齢社会がさらに進行することによりまして、本市に限らず全国的な課題になることが想定をされますので、他の自治体の事例や検討状況について調査研究をしていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　それでは、ちょっと時間なんかもありますので、期日前投票で今回は密を避けるということでタントクルと市役所の近距離でありました。前回の一般質問でも要望したところですが、他市では商業施設や駅などで期日前投票をやっているところもありますので、是非その辺を再考いただきたいなと思います。そうすると、期日前投票所のこう日数とか、場所が拡大することによって、投票立会人の人が足らない、人的な問題もあるなどとちょっとお聞きしました。私は、一般質問で公募、アルバイト感覚で若い方も立会いできて、裾野が広がるようなことなどとも提案しましたけども、一日朝から夜間までというとなかなか応募者がいないと考えます。それで、他市では投票の立会い時間を区切って、半日ずつとか多様な対応をしております。是非、そのような対応をすべきでないかなと考えております。

　　いろいろ要望という言葉が、地域住民の要望とか今お聞きしましたけども、地域からとか関係者からの今要望がないので現在維持ということではなくて、選挙というのは間違いがあってはならないので、慎重かつ上位法にのっとるというのは理解いたします。しかしながら、いろいろな対策を講じている、発展的にこう考えてやっている自治体も多うございますので、是非根本的な改善については国や県へ要望をして取り組みいただきたいなと考えます。

　　以上で、選挙については終わります。

　　次に、自治会と行政の項目に移りたいと思います。

　　市長からご答弁いただきましたとおり、行政では自治会とともに住み良いまちを築き上げていくものだと考えます。近年は本当にいろいろな地域には組織がありまして、多様な形態もあります。地域づくりにはリーダーや指導的立場が必要となってきていることも多くあります。これからは、やっぱり生涯学習中心であった公民館、地域に各１つずつある地域公民館、これが他分野にも関わる公民館として、在り方の見直しなどをしていただけないかどうかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　地域公民館は生涯学習や地域づくり活動を実施するとともに、区長会をはじめとする地域の各種団体と連携をしながら、様々な生涯学習以外の分野の地域活動も行っているところであります。その代表的な例としては、地区全体での環境美化活動でありますとか、防災訓練などがございます。また、最近では結婚問題を自らの地域の課題と捉えまして婚活イベントですか、そういうものに独自にこう取り組むという地域も出てきております。それから、国民１人当たり10万円が給付されました特別定額給付金、この事業でも住民に最も身近なその地域公民館が窓口となりまして、申請の支援を行っております。

　　教育の部門、生涯学習に関するその充実ということはもちろんなんでしょうが、議員がおっしゃる、その地域振興に資するような地域公民館のより良い在り方ということについても、所管教育委員会でございますので、そちらと相談をしながら研究してまいります。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　全員に一律10万円という定額給付金の際には、公民館でというのは歩行、タクシー代をかけて申請しなければならない方とか大変助かったと思います。やっぱり今後はそういう在り方が必要なのかなと考えます。

　　市役所に入って真っ先にあるのが101会議室なんですけども、常に空いていないような状態、市民の方は支給部屋と言っているようなんですけども、そのようにもう次々とこういろんな支給申請の一年間通して空くことがないような状態ですので、見ていると灯油券なんかもタクシーがけで来ている方もいます。5,000円くらいの灯油券でも、大変なありがたいことなんだなと思いますが、これが公民館でできるんであれば、その方にとってはとても利便性が高くなるのかなと考えています。行政もどんどん業務が増えて多忙になってきていますけども、地域や自治会、そんなことが機能するのであればとても助かっていくのではないかなと考えます。

　　そんないろんな分野で業務が多大になってきているところなんですけども、今は自治会や地域における福祉分野での役割というのがとても多くなっています。増大しています。市内２か所にある地域包括支援センターの圏域ごとの高齢者数についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　市内には今２か所の地域包括支援センターがございますけれども、東根地区、神町地区を担当圏域といたします「包括支援センター中央」、こちらは市の社会福祉協議会へ委託しております。また、東郷地区、高崎地区の東部圏域、あと大富地区、小田島地区、長瀞地区の西部圏域を担当いたします「包括支援センターしろみず」、こちらの方は東根福祉会に委託しております。各地域内の高齢者の総合的な相談支援や介護予防事業などの活動を行っております。

　　本市の令和２年４月１日現在の高齢者数ですけれども１万3,228名でございます。そのうち、「包括支援センター中央」の圏域では、東根地区が5,082名、神町地区が2,869名の計7,951名。「包括支援センターしろみず」の圏域では東郷地区が1,182名、高崎地区が608名、大富地区が1,406名、小田島地区1,189名、長瀞地区892名の計5,277名となっているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　ありがとうございます。詳しく。了解いたしました。

　　神町地区では市の福祉協議会の方に相談とかそういうの行っているわけなんですけども、東根と合わせると大変な対象者数となります。今の協議会のスペースというのは、以前にも触れたことがございますがとても相談スペースが狭いんです。プライバシーなんかも隣に筒抜け、事務局に筒抜けになるような状況にあります。是非とも神町地区には包括支援センターが欲しいという地区の要望があります。

　　神町公民館は昼夜を問わず登録団体の利用で満杯の状態なんです。包括支援センターの神町分館とか、サテライトの強い要望なんかがありますが、公民館はちょっともう使えない状態なので、現在今利用のない旧神町学童保育所の利活用についてはどのようになっているのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　神町学童保育所につきましては、昨年７月の豪雨ですとか、新型コロナウイルス感染症の拡大などを踏まえまして、防災備蓄品の拡充を図っております。当面そういう拡充した備蓄品の置き場所として暫定的に活用したいと考えております。

　　また、本来の利活用につきましては、これまで説明してきましたとおり、市としての利活用についてまず検討いたしまして、市がもし利活用しないという場合には、地域の皆様のご意見なども聞きながら検討してまいりたいと考えております。

　　なお、神町小学校の跡地と一体的にこう利用していく、そういったことも考えられますので、そういうことも含めまして最も望ましい方法でこう利活用できるように検討してまいりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　部分的に一部、防災品、備品等の備蓄に充てるということですので、空いたスペースを決まるまでに使わせていただけるかどうか何かも検討しておいていただけたらなと思います。

　　神町地区ではいろんな検討部会がありまして、学童保育所の跡地利用も含めた、市からお声がかかったらすぐ利用できるように話し合いを進めております。是非地区の要望を酌み取っていただきますようお願いいたします。

　　市のまちづくり、住み良い地域づくりには行政と自治会の協力・協働は不可欠であり、必要性は本当に増えてきておりますので、身近な行政としていろんな課題に取り組んでいただきますよう要望いたしまして、私からの一般質問を終わります。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎植松　宏議員質問

○細矢俊博議長　次に、７番植松　宏議員。

　　　〔７番　植松　宏議員　登壇〕

○７番（植松　宏議員）　７番植松宏です。発言通告に基づき、２点質問いたします。

　　はじめに、新型コロナウイルスのワクチン接種についてであります。

　　新型コロナウイルスの感染終息への切り札と位置づけられ、国民が期待していたファイザー製ワクチンの第１便が先月12日に日本に届き、まずは医療従事者への接種が始まったというニュースが久々の明るい話題としてマスコミに流れました。

　　これに先立ち、本市では１月15日付で、県内でも早期にワクチン接種のプロジェクトチームを立ち上げ、一般市民へのスムーズなワクチン接種を準備されているようであります。本市に限らず、これまで未経験の大事業であります。プロジェクトチームの職員の皆さんも通常業務と兼務での発令ということもあり大変でしょうが、改めてそのご苦労に感謝申し上げます。

　　その上で、ワクチンの接種に関する情報はテレビ・新聞等を見ていても混乱しております。一体市民にワクチンが接種される時期はいつになるのか、そしてそのプロセスはどのようになっているでしょうか。今後も変動はあるとは思いますが、現時点での状況をお伺いしたいと思います。

　　１つ目に、本市のワクチン接種の準備状況であります。プロジェクトチームによる準備の進捗状況はどのようになっているでしょうか。２月下旬の地元新聞社の県内のワクチン接種の準備状況の調査では、４月以降の接種について本市はおおむね準備が整ったというランクに入っておりました。その現状はどのようになっているでしょうか。そして、市内の接種対象者は何人くらいを想定し、接種までの流れはどのようになるでしょうか。

　　２つ目は、接種を希望しない市民への対応です。確率は低いものの副反応が出ているケースもあると聞いておりますが、アレルギーの不安のある方などについては接種を断ることも可能でしょうか。

　　続いて、東根市老人福祉計画と介護事業計画についてお伺いします。

　　先般、東根市老人福祉計画及び第８期介護保険事業計画の素案が発表されました。老人福祉計画及び介護保険事業計画は、３か年を計画期間として策定される高齢者福祉及び介護保険の根幹をなす計画です。

　　これによりますと、地域共生社会の実現に向けて、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で、その有する能力に応じて自立した日常生活を営むことができるように、医療、介護、介護予防、住まい及び日常生活の支援が包括的に確保される体制を構築していくために策定するとうたわれております。つきましては、本計画策定に当たり、今回特に重点を置いた取組はどの部分でしょうか。併せて、その趣旨はどのようなものでしょうか。

　　次に、市内の特別養護老人ホームへの入所状況ですが、順番待ちでなかなか入れないという話を聞くことがあります。現在の入所待ちとなっている要介護者の人数と、それらの方の現状はどのような状況でしょうか。

　　最後に、本市の要介護及び要支援認定率は、令和２年度で全国が18.5％なのに対し、本市の認定率は16.0％と聞いております。全国値をかなり下回っておりますが、高齢者が増加している中で、この割合をどのように分析されているでしょうか。

　　以上、登壇での質問といたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　植松　宏議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、新型コロナウイルスワクチン接種についてであります。

　　新型コロナウイルスワクチン接種は、予防接種法により新型コロナウイルス感染症の蔓延予防上緊急の必要があるものとして、国の指示の下、都道府県の協力を得ながら市町村が実施するものと規定されております。

　　これを受けて、市民への速やかで円滑な接種を目指し、１月15日付で子育て健康課内にプロジェクトチームを設置するとともに、各課等の職員にも兼務発令を行い、計17名体制で準備に当たっております。プロジェクトチームでは、予防接種システムの改修、クーポン券の作成と発送、医療機関との調整、予約やワクチン接種の問い合わせ等に対応するコールセンターの設置などに向け、国・県の情報を常に収集しながらワクチン接種体制の構築を進めているところであります。

　　接種のスケジュールにつきましては、今月から県の調整の下、医療従事者等への接種が開始され、４月以降から市が主体となり、高齢者約１万4,000人から接種を行うことになります。以降、詳細は示されておりませんが、基礎疾患をお持ちの方と続き、それ以外の方につきましては、ワクチンの供給状況等により国から随時示されることとされています。

　　本市では、さくらんぼタントクルセンターを集団接種の主会場とし、地元医師会のご協力をいただきながら接種を行うほか、市内の医療機関でも接種できるように調整を進めているところであります。接種開始前には高齢者の方に向けてクーポン券を発送しますが、ワクチン接種を希望する方は事前の予約が必要になるため、コールセンターやインターネットでの予約の案内等についても、市報やホームページ等で周知してまいります。

　　次に、接種を希望しない方への対応でありますが、あくまで接種は本人の同意が必要になります。予防接種の有効性や安全性、副反応のリスク等につきましては国が情報を公開していくこととされておりますが、市民がワクチンに対する理解を深めていくことが肝要であることから、それらの情報を市民に分かりやすくお伝えするとともに、かかりつけ医にも相談した上で接種するかどうかを決めていただくよう併せて呼びかけてまいります。

　　なお、本人が接種を希望してもワクチンの成分に対してアレルギーをお持ちの方など、医師の予診で接種が適当でないと判断された場合は接種ができないことになっております。また、妊婦の方につきましてもワクチン接種が可能とされていますが、安全性に関する情報が限られていることから、主治医と十分に相談し、接種のメリットとデメリットを検討し判断いただくよう周知してまいります。

　　次に、老人福祉計画及び第８期介護保険事業計画についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、計画作成に当たり、特に重点を置いた取組とその趣旨についてでありますが、この計画は団塊の世代が75歳以上となる令和７年度や、団塊ジュニア世代が65歳以上となる令和22年度の高齢化の状況や、それに伴う介護需要の変化等を想定し策定したものであります。

　　老人福祉計画においては、元気高齢者の活動の充実を基本目標の１つに掲げ、高齢者数の増加に伴い多様化するニーズや新しい生活様式に対応した既存事業の見直しを図るほか、高齢者の豊富な知識や経験を生かした地域活動を推進し、身体機能や認知機能の維持に効果があるとされている社会参加のための環境づくりを支援してまいります。

　　また、介護保険事業計画では、一人一人の状態に合った介護予防活動の推進や介護サービス基盤の充実を含めた４つの基本目標の下、リハビリテーション専門職と連携した、介護予防活動の普及啓発や地域密着型サービスの提供体制の整備、介護事業所で働き続けることができる人材の確保・育成への支援に取り組み、将来を見据えた介護需要の増加と多様化への対応を図ってまいります。

　　次に、特別養護老人ホームの入所待ちの要介護者数と状況についてであります。

　　市内施設の要介護認定３以上の待機者は令和２年５月１日現在230名で、平成27年度にピークを迎えたものの、新規開所や既存施設の増床の効果もあり、その後減少に転じております。

　　なお、特別養護老人ホームの待機者の中には、入院中の方や他施設に入所中の方も含まれており、緊急性の高い待機者につきましては、おおむね入所につながっているものと捉えております。

　　次に、本市の要介護及び要支援認定率の分析についてであります。

　　本市は高齢者の増加に比べ認定者の伸びが少ないことから、高齢者全体に占める元気な高齢者の割合が大きいことが分かります。これは、これまでの元気高齢者の増進のための取組や各種の介護予防事業のほか、高齢者の健康維持と健康増進を図るための「健康ひがしね21」に基づいた各種施策による成果であると捉えております。

　　なお、本市は県内で最も高齢化率が低いものの、他市町村と同様に高齢化は進行していることから、高齢者になっても住み慣れた地域で自立した生活が送ることができるよう、地域包括ケアシステムのより一層の充実に向けて取り組んでまいりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　引き続き、自席から質問を続けさせていただきます。

　　はじめに、新型コロナウイルスのワクチン接種についてでありますが、この質問については私のほかに数名の議員からも質問の申し出があったと聞いております。それだけ多くの市民も関心を持っている案件なのかなとも思いました。やはりテレビ、新聞等で連日これらに関する情報が流され、直接身近な家族にも関係してくる案件ですので、心配される気持ちは十分分かります。そういった皆さんの声を代表して、質問させていただきます。

　　先ほど市長から接種までのスケジュール、接種会場、最終的な接種については、本人の同意に基づくといった内容のご答弁をいただきました。

　　その上で、ワクチンの供給状況にもよるとは思いますが、４月以降に市が主体となって65歳以上の高齢者から接種が始まるということでした。いよいよ１カ月後には接種が始まるわけですが、市民への速やかで円滑な接種をしていただくためにも、報道によく出てくる接種のリハーサル、これなどは素人の自分が言うのもなんなんですが、必要かと思います。リハーサルについての市のお考えを伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　今、議員からございましたように、準備のためのリハーサル、非常に重要なことだと捉えているところでございます。

　　そんな中ですけども、医療従事者への優先接種、今月から行われますけれども、市内でも北村山公立病院及び山形ロイヤル病院において実施されることがなっております。

　　この実際に接種されるところ、現場を施策させていただくということも考えております。

　　また、ワクチンの保管、管理方法等についても、実際に管理されている職員の方から直接お話をお伺いすることなど考えているところでございます。

　　また、地元の医師会からのご協力を得まして、接種方法や会場運営等についてもリハーサルを今後実施して、準備を万端にしていていきたいと捉えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございました。よろしくお願いしたいと思います。

　　高齢者の中には接種会場に行けない高齢者、例えば特別養護老人ホームに入所されている方とか、入院されている高齢者も多くいると思いますけれども、このような方への接種、これはどのようにお考えでしょうか。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　高齢者施設等に入所されている方につきましては、国の方で施設の嘱託医や協力医による接種を想定しております。本市でも入所されている方やそのご家族にとっては、その方法が望ましいものと考えております。高齢者施設等の職員を対象にして、施設内での接種に向けた説明会を実施するなどいたしまして、連携を密にし、情報の共有を図っているところでございます。

　　なお、施設内での接種に当たりましても、ご本人の同意が必要になります。入院患者につきましては、入院先での病院の方針やご本人の病状等により判断されるものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございます。

　　次の質問ですけども、予防接種に当たって、受けた人とまだ受けてない人の振り分けにマイナンバーカードを使って行いたいという報道も以前ありました。ここでマイナンバーカードの制度について触れるつもりはありませんが、先の特別定額給付金の申請の際も、マイナンバーカードで申請した方が給付金が手元に届くのが時間がかかったといった趣旨の報道もありましたし、カードの普及率も昨日の会派代表質問への答弁では、本市でも21.7％という数字でした。

　　今回の接種に当たっても、速やかで円滑な接種ということで望むのであれば、また当時の繰り返しにならないように、マイナンバーカードにはこだわらないやり方が適切ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　現在市では予防接種台帳を独自にシステム化しております。このシステムでは接種券の送付の状況、接種履歴等を管理しているものでございます。

　　また、それとは別に国の方で全国統一のシステムというのを構築して、その中でマイナンバーとの連携を図りたいと、今、システムを構築しているようでございます。まだ、その詳細については我々のところにも示されてないところですけれども、市といたしましても国がそういうシステムを整備されたら、市の方も合わせて整備していきたいと考えております。

　　なお、国の方から接種の際のそのご自身のマイナンバー、そういった記載とかマイナンバーのカードの提示というものについては、接種時には求めないと聞いてるところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございます。

　　いずれ今回の接種については、マイナンバーカードの提示や記載は求めないということのようで安心しました。

　　次の質問になりますけれども、ワクチンの接種対象者なんですが、妊婦についての説明は先ほどご答弁あったんですが、子どもについてはどのような扱いになるのでしょうか。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　この度、薬事承認されましたファイザー社製のワクチンにつきましては、16歳以上の方が対象とされております。そのほかまだ薬事承認されていないワクチンもございますけれども、そのほかのワクチンの動向等を注視しながら、接種可能かどうかというところを見極めたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　了解しました。

　　最後になりますけども、先ほどの市長答弁の中でも、あらかじめアレルギーのある方、医師の予診で接種が適当でないと判断された場合は、接種ができないということのようでした。

　　それでも極めて稀なケースかと思うんですが、何の前兆もない方が接種を受けて、急に副反応等による強い重いアレルギー症状が出たような場合、これらのケースの対応はどのようになっているかお伺いします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　副反応による、急性の重いアレルギー症状、アナフィラキシーですけれども、こちらが起きた場合に備えまして、接種会場では医師・看護師が常駐しております。そして、摂取後一定時間健康観察を実施することとしております。

　　また、万が一ですけれども、予防接種による健康被害が生じた場合につきましては、国の救済制度が適用になるところでございます。市はその窓口としての役割を担うことになりますので、国・県とも連携した体制の強化に努めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございました。

　　今後ワクチンの接種の予約の仕方等については、先ほど市報やホームページ等でも周知していくというお話でした。

　　要望になりますけれども、それと合わせて一人暮らしの高齢者も多くなっている昨今ですので、是非隣組等の自治会ルートでも周知していただければ、より確実なのかなとも思いました。是非、ご一考くださるようお願いいたします。

　　市民が本当に待ち望んでいたワクチン接種であります。一日も早く接種が行きわたりますように、関係者の方のさらなるご奮闘お願いし、次の質問をさせていただきます。

　　次は、老人福祉計画と介護事業計画についてであります。

　　今回の計画策定に当たっては、元気高齢者の活動の充実や一人一人の状態に合った介護予防活動の推進を基本目標に据えたということでありました。本市に限らず団塊の世代や団塊ジュニア世代が高齢化を迎える時期も目前に迫っております。これらを背景に計画を策定していかなければならないということも理解しました。

　　また、要介護・要支援認定率が県内でも低いということは、高齢者全体に占める元気な高齢者が多いということにもなります。それであれば、これはこれで非常に喜ばしいことだと言えるのではないでしょうか。確かに私の住んでいる長瀞地区にあっても、夏はグラウンドゴルフ、冬場は卓球と公民館を中心に元気に高齢者の方が活動しております。是非、これからも、特に公民館活動と連携して、高齢者の健康を維持、それから健康増進を図る取組も進めていただきたいとお願いしたいと思います。

　　そのほかに今回の素案を見せていただき、気になったところがございます。

　　一点目が、介護サービス基盤の充実のところで、「介護現場の革新への取組」という表現が出てきます。この革新という言葉は介護部門のどのような内容を示しているのでしょうか、お伺いします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　介護現場の革新への取組ということですけれども、これにつきましては、介護人材の確保や介護職の負担軽減を図るために、厚生労働省の方針に基づきまして実施している業務改善の取組の政策でございます。現在は都道府県や政令指定都市が主体となりまして、事業所と協力して介護専門職の業務の洗い出しや、人材のマネジメント、ＩＣＴを活用した業務効率化に取り組み、利用者に質の高いサービスを提供し、働きやすい職場環境の構築を目指すものでございます。

　　現在厚生労働省におきまして先進モデルとなる事業所の育成や、その成果を発信し、全国への普及促進を始めたところでございます。

　　市といたしましても、市内事業所への積極的な情報の提供を図り、介護現場の改善のための支援に取り組んでまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　はい、了解しました。是非、よろしくお願いしたいと思います。

　　次の質問ですけども、今回の素案の最後に、介護サービス見込み量に基づく第１号介護保険料の算定のページが出てきます。

　　この中では第８期介護保険事業計画期間の介護給付費は、第７期計画期間と比較して約20億円増えることが見込まれると表記されております。

　　また一方では、高齢者の経済的な負担が増大し続けているという表記もあるわけで、この辺りの対応策について、お考えをお伺いします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　介護保険制度がスタートいたしました平成12年度より負担能力に応じた負担を求める観点から、第１号被保険者の所得段階別の保険料設定となっております。

　　現行の第７期計画期間中においては、９段階の所得段階別に細分化しているほか、消費税の引き上げの影響を緩和するために、公費を投入いたしまして、低所得者の保険料軽減を実施しているところでございます。

　　令和３年度からの第８期計画期間中におきましても、国から示されます基準に基づきまして負担の公平化を図り、介護保険制度の安定的な運用に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございました。

　　これについては、既に今回の定例会に介護保険条例の一部を改正する条例案が提出されておりますので、一般質問ではこれ以上触れませんが、いずれ65歳以上の介護保険料、これが介護保険がスタートした2000年の全国平均月額は2,911円でした。それが現在の第７期では5,869円とほぼ倍になっております。介護保険料は年金から天引きされますから、取りっぱぐれはないだろうと思っておりましたが、年金額が年間18万円を下回る方などは、自治体の窓口に直接納付することになっておるようです。

　　全国ではこの間、そういう人たちの間で介護保険料の滞納が急増しているそうです。昨年度のデータでは、滞納者が全国で１万9,000人、過去最多の人数だそうです。

　　そして、そのペナルティーとして介護の給付制限を受けている人や財産の差し押さえを受けている方も出ているという資料もあります。

　　介護保険制度とは、介護が必要となる高齢者やその家族を社会全体で支えていくと、そのために作られた仕組みとしてあるものだと思います。制度を維持していくために、制度を介していくという考えは分かりますが、それによって高齢者が必要なサービスを受けられなくなっているというのは、これは本末転倒ではないかと思います。

　　私としては、せめてこのコロナ禍で苦しんでいる今だからこそ、高齢者に温かい手を差し伸べてもよかったのではないかと思った次第です。

　　以上で私からの一般質問を終わります。

○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで議場内の換気のため、午前11時25分まで休憩します。

　　　午前１１時２２分　休　憩

　　　午前１１時２５分　開　議

○細矢俊博議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎齋藤俊一郎議員質問

○細矢俊博議長　次に、１番齋藤俊一郎議員。

　　　〔１番　齋藤俊一郎議員　登壇〕

○１番（齋藤俊一郎議員）　議席番号１番、齋藤俊一郎です。

　　我が国における近年、気象変動に伴う最も甚大な被害となりました東日本大震災から間もなく10年が経過しようとしております。

　　犠牲となられた全ての方々に哀悼の誠をささげながら、東北に生まれ、東北に住むものとして、国土強靭化など防災減災都市の構築と未来につながる持続可能な社会を築いていくために、明日への責任、そして、未来への責任という志を胸に刻みながら、この度も一般質問の機会を賜りましたことに感謝を申し上げ、通告に従い質疑を行ってまいります。

　　まず大きな一項目目は、持続可能な「ひがしね市」の実現に向けた「ゼロカーボン政策」による本市産業の価値向上に向けた方策を始める、「ひがしね版グリーン成長戦略」についてです。

　　持続可能な社会とは、地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われている社会と言われています。世界規模で気象変動が相次ぐ中、我が国ではこの10年、地球温暖化が大きな要因の１つである気象の変動に伴い、毎年のように豪雨や台風、大地震に見舞われております。

　　本市でも昨年夏の大雨に続き、今年の冬は過去最高の除雪費に達した大雪と、目まぐるしく襲う気象変動が激甚化・頻発化する中、その防災・減災対応とともに地球環境問題の改善と、持続可能な循環型社会の形成に向け、行政としていかに温暖化対策の機運を醸成させながら、官民挙げての取組を推進させ、人と自然が生き生きと調和し、真の豊かさと幸せを実感できる山形県東根市を次の世代に継承していくかが問われています。

　　この地球環境問題が大きく取り沙汰されたのは、1997年12月京都市で開かれたＣＯＰ３にて、温室効果ガスの濃度を安定化させるため、先進国などが行う数量化された温室効果ガス排出削減約束事などを定めた、気候変動枠組条約に関する議定書、いわゆる京都議定書が採択されたことです。

　　これを受け、国内において地球温暖化対策の推進に関する法律が制定され、この法的根拠の下、基本計画や地方公共団体における実行計画が策定され、温室効果ガスの排出の抑制等のための普及啓発の推進や取組の実現がなされています。

　　本市では健康で文化的な生活を確保し、快適な環境と循環型社会の形成を目指し、自然を愛し環境を整え、美しいまちを将来世代に継承していくために平成13年「東根市環境基本条例」が制定され、14年３月にこの条例を指針として「大けやき環境基本計画」が策定されました。

　　その後この計画にのっとり、県内初の取組として環境ＩＳＯ14001の認証取得やレジ袋の有料化、市内全域の防犯灯ＬＥＤ化など、環境推進政策の実行が行われ、また法律に基づく実行計画事務事業編として、施設の温暖化防止対策を目的にした、「東根市エコアクションプラン」の策定などによって、年間ＣＯ_２排出量を2007年から18年度の間に、２割に相当する約150トンの削減を達成されるなど、まさに時代の先を読む力がすぐれた市長のリーダーシップの下、東根市を県内一の環境先進都市に実現されたことと評価をするものです。

　　その後日本を始め世界約200国は、京都議定書の後継と呼ぶべき、パリ協定の締結によって、国際社会全体で温暖化対策を進めていくために、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して２度より十分低く抑え、１度に抑える努力を追求することを新たな目標として打ち出し、この目標の実現のために政府は2030年度の温室効果ガスの排出について、2013年度を基準として26％削減することを中期目標として定め、2019年６月に2050年まで80％の温室効果ガス削減達成を目指すためのパリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略が閣議決定されております。

　　これらの状況を踏まえ、昨年１月に市長は気候変動対策として、県内の自治体で初となる2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを目指すゼロカーボンシティを宣言されました。

　　その後政府は、グリーン社会の実現を目指し、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラルを宣言しました。

　　そして年末、2050年ゼロを実現するため、温暖化への対応を経済成長の制約やコストとする時代は終わり、国際的にも成長の機会と捉え、従来の発想を転換し、積極的に対策を行うことが産業構造や社会経済の変革をもたらし、次なる大きな成長につながっていくことを理念とする経済と環境の好循環を作っていく産業政策として、グリーン成長戦略を打ち立てました。

　　本市は農商工一体のまちづくりが成功し、工業出荷高が県内トップクラスの自治体ではありますが、市内企業や立地企業の経営者の皆様にお伺いをすると、これらの時代背景を踏まえ、これからは企業としての環境政策をいかに取り入れ、いかに企業価値の向上につなげていくかに注力をしているとの話を伺います。

　　また、市内農業界では、ＣＯ_２削減農法として、果樹の剪定枝を炭化し、土壌に戻すことで炭素を土壌に残し、土を肥沃するの農業を４パーミルイニシアチブ農産物ブランド事業化として推奨し、環境にやさしい果物として営農されている生産者も出始めています。

　　この４パーミルというのは、１年間で土の中の炭素を0.4％増やすことができれば、人間による二酸化炭素の排出の影響を帳消しにできるというパリ協定においてフランス国政府が提唱した運動であり、我が国も参画をしています。

　　私は、本市における2050年二酸化炭素ゼロを目指すには、市内産業界の協力は不可欠であり、いかに市内企業や市内立地企業、そして農業を含めた全産業界を巻き込みながら、環境シティをブランディングしていくかが重要であり、これがまさに本市の成長戦略であると考えます。

　　そのためにはこの10年、2030年までの実行力が大きな鍵を握ると思います。

　　そこで、１点目の質問です。

　　市長の思いがあふれたこのゼロカーボンシティ宣言をいかに具現化し、ゼロカーボン政策による本市産業の価値向上に向けていくのか、その方策についてお伺いをいたします。

　　２点目として、東根市において、この経済と環境の好循環を実行するため、どのような計画を定めていくのか、また昨日の会派代表質問において答弁された本市の排出量61万1,000トンに対し、吸収量13万5,000トンという現状に対し、どのような目標値を設定していくのか、お考えをお伺いいたします。

　　次に、大きな二項目目として、本市の基幹産業であり国の礎である農業についてです。

　　フランスのシャルル・ド・ゴール元大統領は、食糧自給率が100％でない国は、真の独立国ではないとの名言を残しています。

　　一方、我が国の食糧自給率は、農林水産省の調べによれば、カロリーベースでわずか38％であり、ほぼ下降の一途をたどっております。

　　我が山形県は、国内有数の農業地帯として、供給側ではありますが、こちらも年々減少し平成30年の概算値ではカロリーベース135％の状況です。

　　また、全国農業人口は2020年農林業センサスの速報値によれば、主な仕事が農業という基幹的農業従事者は５年前の前回調査から39万6,000人減の136万1,000人という過去最少の数字であり、農業経営体は107万6,000とこちらも前回調査から30万2,000経営体が減少しています。

　　また、これら基幹的農業従事者の平均年齢も前回調査から4.9％増え、67.8％であり、水稲を中心に規模の拡大や法人化が進む一方、家族農業は大きく減少している状況です。

　　本市特産の果樹は、規模拡大には限界があり、これまでは家族農業を中心とした基幹的農業従事者によって産地が形成されてきた背景であり、この農業人口の減少と高齢化は、本市農政にとっても喫緊の課題であると思います。

　　一方この10年、本市は市長のさくらんぼを前面に打ち出した市成長戦略とＪＡをはじめ、農業関係者、果樹研究会連合会、認定農業者、農業士会など、産地のたゆまぬの努力によって地理的表示の制度の認証、市場関係者との信頼関係の醸成など、本市農産品の市場価値は大きく上昇し、仙台圏を中心に優良な農産物を求めるニーズは年々高まっていると分析しています。

　　また、新型コロナウイルス感染症によって社会は大きな変化を遂げてしまい、国民の食糧への意識は国際派に変わろうとしている状況です。

　　ＪＡ全中が行った食料や農業に関する国民調査によれば、コロナ前に比べ40％の増の６割を超える方が食料の安全保障に関心を持ち、そのうち７割を超える人々が、国産の食品を積極的に購入していることでありました。今食品購買のトレンドは国産国消であることは明白です。食料・農業・農村基本計画が改定され、異常気象が頻発し、気候に直結する農業が、大きな転換期を迎える中、果樹王国ひがしね市の農政を振り返りながら、いかに本市の農業を持続的に保ち、次世代につなげていくかが問われています。

　　そこで、次の４点についてお伺いします。

　　１点目は、新しい本市総合計画が策定されるところ、本市農政を牽引してこられた市長のこの10年の総括と今後の展望をお伺いします。

　　２点目は、本州の基幹産業である農業を持続的に発展させるため、いかに生産基盤や生産技術の向上に向けた営農環境を整備し、省力化やＩＴ化、さらには販売戦略の推進など、時代を見据えた様々な取組をどのように支援していくのかをお伺いします。

　　３点目は、営農意欲を保ち、持続的な農業を実現するため、昨年夏の水害やこの冬の大雪など地球温暖化を要因とする大規模自然災害に伴う農業被害にどのように対応していくのか。関連して、国では、この自然災害による農業被害への対策と、営農継続に向けた支援策として、農業共済制度を活用した支援を推奨し、昨年からこの共済関連予算を大きく拡大するとともに、人・農地プランの定めた中心的経営体などへの園芸施設共済などへの加入義務による支援の拡充が図られております。

　　さらに、持続可能な農業経営を実現するために品目の枠にとらわれず、価格低下などの農業収入を補填する新たな制度として収入保険制度を策定し、市町村や農業関係団体も一体となった加入促進運動が展開されております。

　　一方、頻発する自然災害に伴う農業被害に関わる収入の落ち込みを解消するこの共済制度や収入保険は、掛金等の費用負担が生産者の重荷となり、青色申告制度の申告義務など農家負担が大きな状況です。その点も踏まえ、今冬の大雪被害の現況を伺いながら、今後の方策と新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う市内農業への影響について合わせてお伺いいたします。

　　最後に、３点目の大きな項目として、持続可能な「ひがしね市消防団」の実現をテーマとし、質問をいたします。

　　私も現役の消防団員として、地元の第５分団において活動をさせていただいております。核家族化や多様化する働き方、若者の都市流出によって、消防団の団員確保が本市でも課題となっております。

　　令和２年度の消防庁消防白書によれば、全国の消防団員は81万8,478名と昨年から１万3,000人以上も減少し、その減少速度は年々早まっている状況です。

　　私の小さな頃の記憶では、消防団を活動する父や近所の方々の勇敢な姿は、子ども心に憧れとして残っており、現在も火災など消防団は地域社会にはなくてならない消防機関であると思います。

　　また、頻発し激甚化する自然災害に伴い、地域防災力の強化は地方自治の中で喫緊の課題であり、地域における消防防災体制の中核的存在として、地域住民の安心安全の確保のために消防団は大きな役割を果たしています。

　　そこで、先人たちの史跡を踏まえながら、今を生きる現役世代の消防団活動に対するニーズを酌み取り、新たな消防団の在り方にかじを切ることで、地域防災力の中核である東根市消防団が持続的に継承していくと考えます。ついては、本市消防団の現状をお伺いいたします。

　　また、団長をはじめ、団幹部そして私も提案し、昨年実行いただきました団員アンケート調査の分析とアンケートを生かした消防団の充実強化など、持続可能な消防団活動に向けた今後の取組についてお伺いをし、以上登壇での質問といたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員の質問に対し答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　齋藤俊一郎議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、ゼロカーボン政策による本市産業の価値向上に向けた方策についてでありますが、本市には４つの工業団地に57社の企業が所在しており、電子精密機械などを取り扱う企業が多く立地され、工業統計調査による製造品出荷額は県内トップクラスであります。

　　二酸化炭素の排出状況を産業・家庭・運輸などの部門別に比較した場合、製造業などの産業部門により排出される二酸化炭素は、市全体の排出量の約６割であり、ゼロカーボンシティ実現には企業からの協力が不可欠であります。

　　今年度工業団地を対象に実施したアンケート調査では、省エネルギー活動に取り組む企業が全体の８割を超え、環境保全の重要性は浸透しているものと捉えております。

　　しかし一方で、多額の投資が必要な設備の導入は、コスト面から取組が難しいとの回答が多く寄せられたところであります。

　　国は2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を令和２年12月に策定し、この戦略を経済と環境の好循環を作る産業政策であるとしています。

　　温暖化対策への対応を経済成長の制約やコストとする時代は終わり、成長の機会と捉える時代へ突入しており、民間企業の前向きな挑戦を全力で応援することも盛り込まれているところであります。

　　市といたしましても、国の戦略や県の動向を見据えながら、政策を研究してまいります。

　　私は今個人的に考えますと、ゼロカーボンシティの2050年までの政策を完遂するためには、大事なことは大まかに言って２点あると思っております。それは電気自動車の普及であります。

　　しかし、今は蓄電池の改良にその電気自動車の技術が追いついてない状況であります。

　　したがって、昨日も放映されておりましたけれども、ＮＨＫテレビでありますが、全固体電池という新しいその蓄電池が是非その電気自動車の普及には必要な、不可欠なことであります。

　　したがって、これは技術開発がまだ緒についてばかりであり、この蓄電池の新しい開発というものが、私は電気自動車の普及化に是非なくてはならない問題であり、そういうことは非常に大事なことだと思っております。

　　それが１点であり、そして２点目は、エネルギー政策として石炭の使用率をどう削減しているか、いわゆる電力のエネルギーとして、今火力発電所を中心に石炭がその燃料資源となっていることはご承知のとおりであります。これを2050年までにどう転換していくか、全体的にゼロにすることはできないと思いますけれども、こういった問題も含めて、私は大きな点ではこの２点は非常に大切なことではないだろうかなと思っております。

　　今質問の中に齋藤議員もいろいろとＩＳＯ14001を県内で最初に取得した自治体として、現在もずっと継続しているただ１つの自治体として、150トン程度の市役所職員の努力で削減することに効果を上げているわけでありますけれども、そういった形の中でこれからやっていかなきゃいかん問題というのは、当面はペレットストーブの普及であるとか、いろいろまだまだその成果にはほど遠いものがあると思いますけれども、逐一、地道に、一歩ずつ、半歩ずつでも前進できるように、努力をしていかなければならないと考えております。

　　幸いそういう中で、自然エネルギーの大国であるドイツから、私どものこのゼロカーボンシティに対する取組を始めたということに共鳴をいただいて、そして1,100万円の寄附をベーリンガーインゲルハイム社から去年の６月にご寄贈いただいたわけであります。これは当面いろんな意味でこども園、東根こども園が令和４年度に開園するわけでありますが、そこにいろんな植栽工夫を考えながら、そういったことにいろいろと市全体の植栽政策に沿わせていただかなきゃいかんなと考えているところであります。

　　次に、ひがしね版グリーン成長戦略についてでありますが、地球規模で環境の危機が発生していることから、2020年の宣言から2030年までの最初の10年間をゼロカーボンシティ実現の重要な期間と捉えております。

　　まずは、現在展開している政策で、省エネルギーの徹底や再生可能エネルギーの推進など、足元からできることを直ちに実行してまいります。

　　令和４年度に策定する環境分野の総合計画となる、次期大けやき環境基本計画に実効性を確保するための数値目標を含め、具体的な行動内容を盛り込む予定であります。

　　また、ゼロカーボンの対象となり得る住まいや働き方などへの分野についても、関連する施策として横断的・総合的な連携を図りながら、策定をしてまいりたいと思います。

　　ちなみに今年の11月には、まずは市民の意識転換が是非必要であるということを考え、シンポジウムを開催し、中央から名の通った方を講師としてお呼びをし、そして市民に直接話を聞く機会を設けていきたいと、このように考えているところであります。

　　次に、持続可能な東根市農業についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、本市農政10年の総括と展望についてでありますが、本市はこれまでさくらんぼにこだわったまちづくりを推進し、様々な政策を実施してきました。

　　農業施策につきましては、収益性の高い魅力ある農業の推進を目指して、認定農業者への支援事業や加温・無加温ハウスの導入支援など様々な事業を展開し、さくらんぼを軸に高品質な農産物の生産を推進して、生産基盤の整備充実を図ってまいりました。

　　担い手確保対策といたしましては、農業次世代人材投資資金の活用を中心に、市独自の新規就農者への支援事業を実施しつつ、さくらんぼ援農隊事業などの労働力確保対策にも取り組んでまいりました。

　　また、販路拡大対策にも積極的に取り組み、高評価を得られる農産物作りを目指して、東京をはじめ、大商業圏へのトップセールス等、国内外の商業企業へのＰＲをすることにより、販売ルートの拡大や市場への販売活動を実施してまいりました。

　　平成29年４月には、地理的表示（ＧＩ）保護制度に登録され、より高品質なブランドイメージが確立させたものと捉えております。

　　今後の展望といたしましては、これまでの支援を継続するとともに、時代に合った新たな販売戦略の研究、実践と販売活動の強化を図り、本市にふさわしい農業振興に取り組んでまいります。

　　次に、営農環境の整備と時代を見据えた取組への支援についてでありますが、高齢化と後継者不足による担い手不足は、今後ますます顕著になると予想されます。

　　昨年度に実施しました人・農地プランの実質化に関するアンケートによれば、地域内だけでは農地を維持することがより困難になっているとの結果が出てきております。新たな担い手の確保は避けて通れない課題であり、人・農地プランの話し合いを軸に、地域に合った対策を検討するとともに、必要な支援策等を実施してまいります。

　　また、省力化への支援につきましては、国においても農作業の省力化に向けＡＩ等の最新技術を活用した、スマート農業の実現に取り組んでおります。この動向を把握しながら支援の方向性等を研究してまいります。

　　次に、今冬の雪害と大規模自然災害に伴う農業被害への対策についてでありますが、12月の豪雪等により多くのさくらんぼの雨よけハウスの倒壊や、枝折れ等の被害が発生しております。これから本格化する農作業への支援に向けて、本定例会において先議し、議決いただいた補正予算に関する各種支援事業を速やかに進めてまいります。今後も異常気象の発生に伴う自然災害が懸念されるところであり、被災された農家の営農意欲が失われることがないよう、支援してまいります。

　　さて、農業共済制度には、果樹共済や園芸施設共済等があり、これらは自然災害等による農業収入の減少や損失を補填するものであります。

　　また、収入保険制度は、自然災害に加え、市場価格の低下、けがや病気等経営努力では避けられない販売収入を補填するもので、青色申告を行っていることが条件となります。どちらも一部は国が補助し、取り扱いは農業共済組合となります。これらは農家の安定経営を考える上で必要な制度であると認識しております。

　　特に収入保険につきましては、農業共済組合や農協・県・市町村等関係団体で加入推進協議会を設置し、加入推進を図っており、今後とも協議会を中心に活動を推進してまいります。

　　次に、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う本市農業への影響分析についてでありますが、懸念されていた加温・無加温等のさくらんぼは販売対策を行った結果、高単価または前年並みの価格帯での市場取引となりました。

　　昨年の東京豊洲市場で行われた初競りで、１キログラム過去最高の60万円の値が付いたことは、その後の販売への後押しになり、市場からの注文も多く、全体として安定した販売実績になったと捉えているところであります。

　　さくらんぼ以外の果樹につきましても、例年同様もしくは例年より高値での販売となり、懸念された影響は少ないものと捉えております。

　　また、よってけポポラの売上実績として来客数は前年の８割程度でありましたが、会員出荷販売額は緊急事態宣言が発令された春は落ち込んだものの、夏から秋は前年を上回り、１月末現在で前年比約97％と確認しており、安定した運営がなされていると捉えております。

　　次に、持続可能な東根市消防団の実現についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、本市消防団の現状についてでありますが、団員数は令和２年10月１日現在、条例定数890人に対し799人、充足率は89.8％となっております。団員数は一定の人数を確保しておりますが、過去５年間の推移を見ますと平成27年度は838人、平成28年度は849人、平成29年度は856人と増加傾向にありましたが、その後は年々減少し、定数に満たない状況が続いております。

　　消防団員に占める被雇用者の割合につきましては、約８割の団員が被雇用者となっております。

　　こうした背景から特に平日の昼間の火災などについて、消防団員が出動できないといった場合も危惧されるところでありますが、本市では以前より管轄部内で出動できる人員を確保するため、消防団ＯＢからなる予備消防団員を配置して、人員確保と消防活動の充実を図っております。

　　予備消防団員は97人で、消防団全体の人員といたしましては、896人となっております。

　　また、報酬につきましては、条例で定められており、一般団員で年額１万6,400円、火災及び訓練の出動手当として、団員一人当たり年額6,500円となっております。

　　次に、団員アンケート調査の分析と今後の取組についてでありますが、アンケートにつきましては、団員確保に向けて消防団の現場や消防団が抱える問題等を把握するため、昨年11月に消防団員を対象に実施したところであります。

　　団員からは消防団活動に関する意向や将来性の方向について様々な意見を頂いており、現在その意見を踏まえて検証を進めているところであります。

　　今後は、この結果を消防団幹部会に報告するとともに、方策の検討を進め、団員確保につなげていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　質問を続けさせていただきます。

　　まず、市長ご答弁ありがとうございました。

　　ゼロカーボン宣言を県内で初めて表明された市長として、今後のエネルギーの在り方についてのご所見を伺いました。ＥＶの普及、本市ではこの普及に向けた本年度から新たな制度もありますし、石炭火力については、酒田市と電力事業所によって酒田火力発電所もございます。そういった意味でこのエネルギーミックスというのは、様々な角度から検証しながら、再エネをどう普及していくかが国・県・市一体となって、そして地域も一体となって取り組んでいく必要があるなとこう思いまして、今回この後触れさせていただきますけども、市内進出企業のこの本市の政策に賛同する市長と経営者の強い信頼関係の下に行われたこの寄附行為というのは、非常に意味あるものだなと、こう思っているとこであります。

　　それでは、質問を続けさせていただきます。

　　先ほど、答弁をいただきましたが、大けやき環境基本計画を令和４年度に改定すると、こういうことであります。国においても現通常国会に温対法の改正案が提出がされるということでありますが、この現在の温対法においては、この東根市でおいてはエコアクションプランが平成30年度に事務事業編として策定されておりますけれども、区域施策編というのもございます。この区域施策編というのは、今東根市ではこれから策定をして行こうと、このように聞いておりますが、この区域施策編の策定の方向性と大けやき環境基本計画の改定に向けた関係性について答弁を求めます。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　大けやき環境基本計画は、環境基本条例に基づき策定され、地方公共団体実行計画は、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づき策定される温室効果ガス排出抑制のための総合的な計画であります。

　　実行計画の区域施策編につきましては、令和４年度に策定を行う予定である次期大けやき環境基本計画と合わせて策定を行う予定としております。

　　地域住民や事業者の取り組むべき方向を定めた計画でありますので、可能な限り分かりやすく対策や取組の指標、そして削減目標等について盛り込みたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知をいたしました。是非、策定に向けて取組を加速していただきたいとこう思いますし、市内事業者、市民の皆さんの声をよく反映した改定になることを望みたいと思います。

　　それでは、先ほど市長からもございましたが、東根市ではみらい環境創造基金、これ設置がされました。市内の温暖化防止に向けた行動計画を具現化する上でも貴重な財源と、このように私は思います。是非、今後の基金活用方針、先ほど市町から東根こども園、この壁面緑化などに使っていくんだと、このようなお話がありましたが、このさらなる方針及び拡大を目指したこの基金の運用に向けた考えを伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　先ほど、市長からも答弁ございましたけれども、この二酸化炭素の吸収源となる樹木等を得ることにより、二酸化炭素の排出量実質ゼロへ向けた取組を行いたいと考えております。

　　先ほどもありましたが、来年度に関しましては、（仮称）東根こども園の植栽及び壁面緑化に使用する予定としております。

　　みらい環境創造基金につきましては、ゼロカーボンシティ宣言にご賛同いただいた企業などからの寄附により成り立っておりますので、この動きが広がることを市としても期待しまして、機会を捉え広報活動を行ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　是非、広報活動を頑張っていただいて、ベーリンガーインゲルハイムさんに続く企業を強く私も期待をしたいと思います。

　　この度上程された第５次総合計画、この基本構想のテーマ「豊かな環境みんなが選ぶ住みよいまち」こう題されておりました。この環境分野を背景とした今後10年、東根市の進むべき道筋、そこへの決意、私は強く感じられました。地球温暖化に伴い頻発する気象変動にどう対応し、いかに環境政策を推進していくか。ゼロカーボン山形2050、この先導者はまさに土田市長であられます。自治体のこの成長戦略、環境が人や投資を呼び込むと、こういったビジョン、私も賛同するとこであります。

　　先ほど市長から様々ご所見も伺って恐縮でございますが、是非環境先進都市県内一のトップランナーとして取り組んでこられました市長の最後、この環境に向けたご決意をお伺いできればと思います。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　土田市長。

○土田正剛市長　先ほども登壇で申し上げましたとおり、今後ともこの環境ＩＳＯ14001を取得して以来、ただ１つ県内の自治体として環境先進都市としての標榜、それに向けた実践を行ってきたものとして自負があります。

　　したがって、今後ともゼロカーボンシティも含めて、県内の自治体のトップランナーとして、今後とも邁進していきたいと、このように思っているところであります。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　大変恐縮でございました。大変決意感じられるところでありまして、私もそのご決意に大きく敬意を表しながら、ともに運動推進していきたいと思います。

　　市内産業界にはＳＤＧｓ宣言企業、こちらも現れ始めておられます。是非、今回開かれる11月のシンポジウムですね、市民も注目するとこでありますし、企業の皆さんもすごく注目されています。是非、賛同する企業さんを募っていただいて、環境政策に傾注する企業や団体、また市内の青年団体などで共同で検証するアワード制度の創設、これ是非提案したいとこのように思います。目標値を定めながら、官民上げてまずはこの10年、環境問題に傾注する東根と、そういったことを要望していきたいと思います。

　　時間も限られておりますが、次のテーマさせていただきます。

　　まず、農政であります。10年間の総括についてお話を伺いました。これからは新たな販売戦略の研究実践と販促活動の強化、これを行っていきたいということで、私もこれは重要なことだと思いますが、農業多面的な機能を有しています。国土と食の安全保障を担う農業を、いかに持続的に営農環境を整備することが農政の両輪として、私は必要だとこう思います。そこで、本市の基幹的農業従事者数の推移をお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答えいたします。

　　農林業センサスのデータに基づいて申し上げます。

　　本市の15歳以上の基幹的農業従事者数につきましては、平成17年時点で3,590人、平成27年時点で2,919人となっております。なお、年齢別内訳についてですが、同様の年次区分で申し上げますと、平成17年度で15歳から49歳が463人、50歳から64歳が1,087人、65歳以上が2,049人となっており、これが平成27年度におきましては、15歳から49歳が302人、50歳から64歳が855人、65歳以上が1,762人となっております。このデータから傾向として基幹的農業従事者の減少と高齢化の傾向が読み取れるものと思われます。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知をいたしました。

　　本市でも全国の例に同じように、この高齢化進んでいるということでありました。

　　先ほど人・農地プランのアンケートの話がありましたが、地域内だけでは農地の維持が困難であると、このようなお話でありました。是非、ここについて分析を伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答えいたします。

　　議員ご指摘のそのアンケートの内容についてでございますが、75歳以上で後継者が未定である方のその面積と、地域の中心経営体の方々が経営拡大を予定している面積を、この両方を比較した場合、東根市においては総面積的には中心経営体によります経営拡大予定面積の方が上回っている結果となっておりますが、地域別に比較してみますと中心経営体の拡大予定面積の方が下回る地域数の方が多く、地域の実情によって中心経営体だけでは、その吸収し切れなくなることが読み取れる結果となったところであります。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知いたしました。東根市では、地域別でその中では中心経営体の拡大面積が地域内だけでは後々困難だと、そういった地域もあると。私はこれは増えているんだとこう思います。

　　そこで、私はここがまさに持続可能な農業のヒントが隠されていると思います。担い手の確保、これは本当に大事です。ただ、果樹は大規模化と限界があると私は思います。やはりこれまで兼業農家を含めた家族農業の保持、促進による経営体及び関係世帯の底上げ、これが重要なんではないかとこう思います。これを実現していく上では、ＪＡグループをはじめ農業関係者等連携・連動、この政策の実行が必要だと思いますが、現在の取組状況を伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　果樹経営につきましては、大規模化がなかなか困難な点が多く、家族経営兼業農家の農業形態が多いと認識しております。

　　また、設備投資等の問題もございまして、容易に拡大できないという状況にもあります。

　　本市におきましては、設備投資等への支援といたしまして、国・県・市の事業、園芸大国やまがた産地育成事業、元気な農業経営による所得1.3倍プロジェクト事業等を活用しながら支援しております。

　　さらに本市独自の事業としても、日本一のさくらんぼ名産地生産性向上支援事業、認定農業者支援事業、佐藤錦生産環境整備事業等により支援を行っているところでございます。

　　また、事業の実施には、農協とも連携しながら進めているところでございまして、様々な施策を実施していくうえでも農協との連携は欠かせないと認識しております。

　　今後もスマート農業の導入等への対応や担い手対策など、農協の方と連携いたしながら取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁承知をいたしました。是非、進めていただきたいと思います。日本一のさくらんぼ事業など、非常に好評の事業もたくさんありますし、是非担い手の確保も進めていただきたいと思う一方で、先ほど申し上げたように自然災害、これ激甚化・頻発化している状況で、生産者の皆さんが自らの経営努力だけでは避けられないこの冬のハウスの被害、市長からも大変大きな被害があったとご答弁がありましたが、こういった様々なリスクに私は行政として寄り添っていくことが重要ではないかとこう思います。そういった寄り添いも含めたこの収入の安定という意味から、国でこの収入保険制度を作られ、今自治体、関係団体一緒に取り組んでいると思いますが、東根市のこの加入状況をお伺いします。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答えいたします。

　　本市におけます収入保険への加入状況につきましては、２月15日現在で36経営体と伺っているところでございます。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　36経営体、非常に東根市の経営体を考えたら少ない状況です。背景は先ほど私申し上げており、様々掛金の問題また青申の問題、これも非常に大きな問題があると思いますし、本市これは主に私は米で非常にこう大きな期待がある保険制度だと思う一方で、果樹についてはどちらかというと、独立してやってきたとこういう意識もあり、ただ先ほど申し上げたように頻発する農業災害、これが非常に重荷になっていると。今回国や県で示したこの支援策これも、やはりこうよく見ますとこの共済保険、特に園芸施設共済に加入が義務づけられたり、この後絶対に入らなくちゃいけないという、こういう制度になってます。

　　是非、参考資料をご覧になっていただきたいと思うんですが、これ農林水産省へ出してる資料ですけれども、必ずこの自然災害農業被害がおきますと、特に担い手、人・農地プランで示されてるこの中心的経営体は、国の制度これを活用して復旧するわけでありますが、この国の補助制度を見ますと、ほとんどはこの共済保険に加入しないといけないとこういうことでありまして、確かに、自分の身は自分で守らなくちゃいけないという、そういった経営の考えというのはよくよく理解しますが、やはり農業というのは、自然を相手にするものでありますし、１年ですぐ復旧できるものでもありません。

　　そういった意味でこういった加入制度があるわけでありますけども、掛金が重荷になってると。そういったことで今国においてはこれ２月の17日に農水省の経営局長名で、この臨時交付金、コロナによって使うものでありますが、この保険料収入の補助などにも使えるということで、３県83市町村でこの保険料の掛金の補助に使われておりますし、園芸施設共済についても掛金の補助が様々な青森県をはじめ、特に果樹地帯で行われています。是非、こういった保険制度に農家の方々が入っていただくために、市としても後押しをすること、そして負担をなくしていくことが営農意欲を持続させ、持続可能な農業につながっていくとこのように私は思います。掛金の問題、非常に重くのしかかっている点、指摘をしたいとこのように思います。

　　一方、コロナによっての影響は、これまでのご努力、産地の努力、そして市の農政の努力によって保たれたということでありますが、これから販売戦略に力を入れていくんだと、こういうお話がありました。国産国消のトレンド、先ほど申し上げましたが、是非これからは市ＪＡなどを中核とした農業関係者のコンソーシアム型のインターネット販売のコンテンツ、この構築を是非私は提案をしたいとこのように思います。

　　そして、繰り返して大変恐縮でありますが、気象変動に伴って山形県の気温、これも非常に御多分に漏れず上がっているわけです。私が生まれた1982年から40年近く経ちましたけども、気象庁に調べてもらいましたら1.5℃平均気温が上がっていると。これでは優良な作物も取れない環境が出てきてしまいます。やはり品質の向上に向けてしっかりと生産基盤の確保、そして担い手への様々な生産支援、そして省力化、スマート農業、こうつながっていくと。その裏には安定したセーフティネットであるこの保険制度への是非加入促進に向けた支援策、ご検討を再度要望したいと思います。

　　時間もなくなってまいりました。最後でありますが、消防団、非常に大事な消防機関であります。アンケートしていただきましたが、この回答数及び回答率についてお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　アンケート調査は、予備消防団を除く全消防団員を対象に行いました。消防団員799名中691名より回答があり、回答率は86.5％であります。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　回答率86.5％、非常に高い回答率であったと思います。私はこれ自主的に、各分団幹部、部の幹部の皆さんから呼びかけていただいて集まったものと。それだけ危機意識が、現役の消防団たくさんあるんだとこう思います。これから幹部の皆様に説明などがあるということですので、詳細は次の機会にさせていただいて、本市消防団の処遇改善及び事業所による協力体制をお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　消防団の処遇につきましては、年報酬については平成16年度に、出動手当については平成25年度に見直しを行っています。

　　報酬につきましては、地方交付税で措置されており、ほかの特別職などとの全体的なバランスや他市の状況を踏まえながら研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　消防団活動の充実を図るためには、事業所の協力体制が必要であります。本市では消防団が活動しやすい環境を整理するために、平成21年より東根市消防団協力事業所表示制度を導入しております。令和２年４月現在、市内12事業所を認定し、そのうち２事業所については、総務省消防庁より消防団協力事業所の表示証の交付を受けており、消防団活動への理解をいただいております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　是非この消防団協力事業所、この展開、さらに加速していただきたいと思います。

　　現在消防庁において、団員報酬の検討会が２度行われています。是非算定基準をもう一度精査しながら、この方向性を注視し、是非支援策検討をお願いしたいと思います。

　　また、予備消防団員、これが今補充していただいてる分だということでありました。補償の問題もございますので、是非こちらの点についても検討していただきたいと思いますし、委員会で要望しました機能別消防団の検討状況、先ほどのアンケートの詳細も含め、次の定例会で是非質問させていただきたいと思います。

　　お昼にまたがり大変恐縮ございましたが、本日の一般質問、是非これにて終わりさせていただきたいと思います。是非、持続可能な東根市の実現に向けて、市執行部とともに邁進していくことをご誓い申し上げて、質問を終わります。

　　以上です。

○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩いたします。

　　　午後　０時２４分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○細矢俊博議長　午前に引き続き、会議を開きます。市政一般に対する質問を続けます。

　　◎高橋鉄夫議員質問

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

　　　〔10番　高橋鉄夫議員　登壇〕

○10番（高橋鉄夫議員）　皆さん、ご苦労さまです。10番高橋鉄夫です。

　　通告に従いまして、高齢化社会への対応に視点を置き、安全安心な地域づくりについてご質問させていただきます。

　　さて、団塊の世代が後期高齢を迎える2025年以降は、これまでに経験したことのない超高齢化社会が到来し、2042年にはピークに達するとされております。

　　東根市は高齢化率は27.8％と県内で最も低いものの、高齢化が確実に進んでいるものと思っております。2025年には３人に１人は高齢者となると予想されます。少子化の影響や、核家族化、高齢者のみ世帯の増加、介護や医療などの社会保障の急激な増加など、日常生活において何らかの支援を必要とする高齢者は確実に増えると言えます。

　　市はこれらを捉え、地域包括ケアシステムの構築を目指し、各施策を推進し、充実を図ってきたところであります。

　　またこの度、高齢者が住み慣れた地域で豊かに生き生きと暮らし続けるため、老人福祉計画及び第８期介護事業計画を作成したところであります。この計画は、2025年問題における基幹的に重要なものであり、計画においては課題懸念材料も多いと捉えております。

　　団塊ジュニアが65歳を迎える令和22年度には、要介護認定者が現在より600名増加し、市が捉えているように介護事業者となる働き手不足が懸念されます。社会問題化しております。介護人材の確保・育成はもとより、業務の効率化処遇改善に向けた対応を加速させる必要があると考えております。

　　国のデジタル化政策の動向を受け、またコロナ感染症防止対策等として、自治体においても導入の動きが加速しております。

　　県においてもデジタル活用の通いの場モデル事業を掲げ、タブレット端末を高齢者福祉にも導入し、デジタルによるつながりを構築する方針を打ち出しております。

　　若者世代だけで高齢者を支えることは困難であり、関係機関等、元気高齢者はもとより、地域が一体となって高齢者を支えるという意識の醸成、仕組みづくりを強く推進し、地域包括ケアシステムの深化を図っていく必要があると捉えております。

　　また、厚生労働省調べによると、認知症を患う人は増えており、2012年は462万人で2025年には高齢者の５人に１人の700万人前後に登ると見込まれております。

　　自治体においても、高齢者見守りに関する協定の締結、見守り事業、介護事業者向けＩＣＴ研修等の取組がなされているところであります。

　　認知症については、市が政策の重点として捉えているように、認知症の発症を遅らせ、認知症機能低下を予防する等の活動、そして認知症に対する正しい知識と理解を持って、地域で支える体制づくりに重点を置き、各施策を推進していく必要があると考えております。

　　このような特性を踏まえ、地域包括ケアシステムの深化への取組、介護人材の確保と業務の効率化への取組について、認知症対策への取組について３点お伺いし、登壇での質問とさせていただきます。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員の質問に対し答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　高橋鉄夫議員の安全安心な地域づくりについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、地域包括ケアシステムの深化への取組についてであります。

　　高齢者になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることができるよう、これまで住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいりました。

　　その１つとして、市内各地域の実態に合った生活支援体制の整備のため、平成29年度より配置した生活支援コーディネーター１名を令和元年度から３名に増員し、支援体制の強化を図り、より地域に密着した活動を推進し、地域に目指したサービスの掘り起こしを行っております。

　　また、介護及び介護予防サービスに関する利用者、事業者、医療関係者、行政関係者等からなる地域包括支援センター運営協議会において、地域包括支援センターの事業評価を実施し、見直しや改善を図り、地域包括ケアシステムの深化に取り組んでまいりました。

　　今後は、団塊ジュニア世代が65歳以上となる令和22年度を見据え、地域包括支援センター運営協議会が持つ機能を生かし、地域包括ケアシステム全体に関する協議を行う機関として強化を図り、より一層連携を促進してまいります。

　　次に、介護人材の確保、育成と業務の効率化への取組についてであります。

　　今年度策定した東根市老人福祉計画及び第８期介護保険事業計画において、令和22年度の要介護認定者数を2,865人、現在より約600人増加すると見込んでおり、介護サービスの受給者の増加に伴い、将来的にはサービスを提供する介護人材不足が懸念されるところであります。

　　本市では平成30年度から市内の介護サービス事業所に介護人材の育成支援を目的とする介護人材育成支援事業を実施し、介護福祉士等の資格取得に要する費用を助成し、職員のキャリアアップと処遇改善の支援を行っております。今後は、これまでの支援を継続するとともに、業務効率化や職員の負担軽減を目的とする介護ロボットやＩＣＴの活用など、先進事例の取組を学び、介護サービス事業所と連携し、介護人材の確保、育成に努めてまいります。

　　次に、認知症の対応策についてであります。

　　これまで認知症施策推進のために認知症地域支援推進委員を平成27年度から、認知症初期集中支援チームを平成29年度からに配し、認知症の人とその家族の支援強化に取り組んでまいりました。また、昨年10月より新社会福祉協議会が主体となり認知症サポーター養成講座を受講したサポーターが、ウオーキングや愛犬との散歩の中でさりげなく見守りを行う「ワンワンてくてく見守り隊」事業をスタートし、現在、37名の方が登録し活躍されております。今後とも、認知症の発症を遅らせ、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるような社会を目指し、高齢者の認知症予防活動と認知症に関する理解の促進に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　登壇での質問に関連し、自席での質問を続けさせていただきます。

　　１問目でありますが、地域包括ケアシステムを深化させるため、生活支援コーディネーターを増員し、市内各地域の実態に合った生活支援体制の整備を図っていること、地域包括支援センター運営会議において、当センターの事業評価の見直しや改善を図る等の取組について理解をいたしました。

　　介護予防に資する施策として、高齢者の社会参加の促進と現役高齢者の増進はポイントと捉えております。

　　平成28年第１回定例会において質問させていただいた健康遊具は、その頃から設置が始まり、今は市内７地区、全地区に設置されております。しかし、コロナ禍とはいえ、その活用は思うように成果が上がっていないような感を受けております。活用状況はどうなっているのか、また今後の活用促進策をお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　健康遊具につきましては、平成27年度から令和元年度にかけまして市内７地区の公園施設等に計26基整備しております。

　　各地区におきましても、体験会を開催いたしまして遊具の効果と運動の必要性の周知に努め、自ら気軽に介護予防に取り組む環境づくりを行ってきたところでございます。高齢者の方が自ら運動する機会を確保するためには、そのきっかけづくりとしてグループでの取組が有効であることから、老人クラブやサロン等の活動団体に指導者を派遣し利用推進を図るほか、健康遊具を使った介護予防教室を開催するなど、自発的な活動を支えるための支援を行っております。ただ、今年度につきましては、新型コロナウイルス感染防止を図るために、健康遊具を活用した介護予防教室は行いませんでした。今後につきましては、感染状況を注視しながらポストコロナへの対応を講じながら健康遊具の活用を支援してまいりたいと思いますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　運動、食事は身体機能や体力の維持に欠かすことのできないものであり、正しく使用し、また活用、継続して効果が現れるものだと思っております。せっかく市の財源を投入した事業でありますので、使用しやすい環境づくり、また参加機会の創出、老人クラブ、サロン等への声かけなど、活用促進に努めるようお願いいたします。

　　次に、２問目でありますが、地域包括ケアシステムを深化させるためには各種施策への取組において関係諸団体、また地域との各種事業等に対する現状の認識の共有、また有機的な連携が必要と考えます。それは専門的見地の取り入れはもちろん、市民目線、ニーズに即した分かりやすい施策とするため、また活動しやすい支援体制とすべきと考えるからです。各種事業における関係諸団体、地域との連携の構築をどのようにしているのか、お伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　関係諸団体との連携の事例として１つご紹介させていただきます。

　　理学療法士、作業療法士、管理栄養士、歯科衛生士、薬剤師などの多職種の専門的な見地から高齢者一人一人の個別事例ごとに、その方が日常生活を送るために最低限必要な動作、いわゆるＡＤＬになりますけども、こちらの改善や自立を図るための支援策を検討し合う自立支援型ケア会議、こちらを開催いたしまして、健康で自立した生活をできるだけ長く続けるためのより効果的な支援ができるように、関係諸団体と連携した支援体制を構築しているところでございます。

　　また、地域との連携といたしましては、生活支援コーディネーターが市内各地域の実態にあった生活支援体制の整備のために、住民主体の通いの場の立ち上げの支援や地域の支え合いについての情報交換会を開催するなど、地域住民や地域で活動する各種団体の連携を促進し、地域の困りごとを地域で解決するための活動の支援を行っているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　答弁ありがとうございます。

　　多職者が専門的な見地から支援策を検討し合う自立支援型ケア会議の開催、また生活支援コーディネーターが地域の支え合いについての情報交換を開催するなど、連携の促進を図っていることを理解いたしました。

　　今後の介護サービスの変化、その促成を理解し、事業の充実を図る絶好の機会、または結節の大事な場であると思っております。是非、開催の充実を図っていただきたいとお願いいたします。

　　３問目でありますが、市長答弁において、市内の介護サービス事業所を対象に、介護人材育成支援事業により職員のキャリアアップと処遇改善の支援を、また介護ロボットやＩＣＴ活用による業務の効率化や、職員の負担軽減を図る等の取組について理解をいたしました。

　　業務の効率化や職員の負担軽減を目的とする介護ロボットやＩＣＴの活用事例とその支援についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　介護ロボットですけれども、こちらは介護サービスを支援する先進機器システムの総称でございまして、既に市内の特別養護老人ホームなどにつきましては、力仕事を支援するアシストスーツ、また見守りを支援するためのセンサーなどを導入している事例がございます。

　　介護現場のＩＣＴの活用事例といたしましては、サービス利用者の介護記録や書類の電子化が一般的でございますけれども、事務作業の軽減や職員間の情報共有のためのタブレット型端末などのＩＣＴ機器の導入、ソフトウエアの利用促進が求められているところございます。

　　導入支援といたしましては、令和２年10月より県が窓口となりまして介護ロボット導入支援事業並びに介護事業所におけるＩＣＴ導入支援事業、こちらが実施されております。導入経費の助成を行っているところでございます。

　　こういった制度を活用いたしまして、今後も県と協力しながら積極的に情報提供、導入を支援いたしまして、介護現場の生産性向上や介護職員の負担軽減と離職防止を図ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　答弁ありがとうございます。

　　介護サービスを行う職員は、専門性やスキルを必要とする場合が多いこと、今回のコロナ禍を捉えてみれば、このコロナ禍において職員がこの勤務環境に柔軟に対応して勤務を継続する能力が備わっていること等が必要であると考えます。直ちに短い期間で育成できるものではありませんけれども、2025年問題への大事な取組期間であり、計画的に着実に人材の確保、育成に努めていただきたいと思います。

　　また、業務の効率化や職員の負担軽減については、県と連携し介護ロボットやＩＣＴに係る事業の充実を図っていただきたくお願いいたします。

　　次に、４問目でありますが、私自身も介護施設に入所の家族を持っている一人であります。コロナ禍においては施設はもちろん、施設入所者とその家族に多様な影響を及ぼしたところであります。特に面会においては制限を受け、この間、身体の機能低下や認知症の進行が危惧されたところであります。幸い、私の場合は介護職員が同じ地域の方で、スマホ画像による電話通話やＬＩＮＥによる近況の画像配信などしていただき、その状態を確認することができたことで安心したところでありますけれども、コロナ禍においては施設入所者とその家族の遠隔面会などもタブレット端末等が活用できるように聞いております。市内事業所の対応状況についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、市内の複数の特別養護老人ホーム等の入所施設におきましても、既に遠隔面会の環境が整備されているとお聞きしているところでございます。また、市の方でも事業所への事業を継続していただきたいという観点から、昨年の５月に市単独で介護障害福祉サービス事業所特別支援事業、こちらを実施いたしまして感染防止の対策用品の購入、そちらの方へ一部助成をしているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　答弁ありがとうございます。

　　この件については、個人情報保護などの注意点はあると思いますが、安心材料の１つとなりますので、県と連携、または情報収集をしっかりしていただいて、可能な限り対応していただけたらと思います。

　　次に、５問目でありますが、市長答弁において認知症施策推進のために認知症地域支援推進委員、認知症初期集中支援チームを配置し、認知症の人とその家族への支援強化の取組を理解いたしました。

　　認知症の人とその家族の相談に対する具体的な支援についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　認知症の方ができる限り住み慣れた地域で暮らすためには、必要な医療や介護、日常生活の支援が有機的に結びついた体制を整えることが重要でございます。平成27年度から配置しております認知症地域支援推進委員は、認知症に関する相談、認知症予防カフェ、こちらの開催や声かけ訓練の実施など、地域や医療、介護の専門医と連携を取りながら認知症の方やその家族が状況に応じて必要な医療や介護サービスを受けられるよう、連絡調整の支援を行っております。

　　また、認知症につきましては、早期に受診していなかったために悪化したり、十分なケアが行われずに進行する恐れがございますので、そのような状況を回避するため、平成29年度より認知症初期集中支援チーム、こちらを配置いたしまして、専門医や保健師、看護師、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士などの方々がそれぞれの専門分野を生かしながら関わって早期診断、早期対応に向けた支援体制を構築しておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　答弁ありがとうございます。

　　認知症への対応は市も捉えているように早期診断、対応等、十分なケアであると私も思っております。チームそれぞれの専門分野を生かし連携を密にして支援体制の充実を図っていただきたいと思います。

　　また、昨年10月スタートした地域でさりげなく行うワンワンてくてく見守り隊事業については、私自身も犬を飼っており登録させていただいたところではありますけれども、軽易にさりげなく行うというところに意味があると捉えています。活動の拡充を期待するものであります。よろしくお願いいたします。

　　最後の質問となりますが、高齢化の進展により認知症、高齢者の増加が危惧されるところであります。判断能力が不十分な状態においては、成年後見制度など権利擁護の必要性が高まっているのではないでしょうか。成年後見制度の利用促進の支援やその実態についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　成年後見制度の利用を支援するために、家庭裁判所の申立てを行う親族の方がいらっしゃらない場合、そういった理由で制度の利用が困難な高齢者に対しましては、市長による成年後見人の申立てや成年後見人等への報酬の助成を実施しているところでございます。

　　近年では、平成29年度以降、市長による成年後見人の申立てはございませんけれども、令和２年度現在、３件の報酬助成を行っております。今後とも必要な支援が必要な方へつながるよう、成年後見制度の周知に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　答弁ありがとうございます。

　　成年後見制度については費用がかかることや第三者に家族の財産を委ねることへの抵抗感など、利用が進んでいないと捉えております。

　　この度、全国銀行協会は３月18日に認知機能が低下した高齢者等に代わって親族などが預金を引き出すことを条件つきで認めるとの見解を発表し、本日、見解としてまとめたところであります。ほかにも幾つか条件がありますが、情報をしっかりと捉え、成年後見制度とともに適切な対応をお願いいたします。

　　最後に要望でありますけれども、高齢者が住み慣れた地域で豊かに生き生きと暮らし続けるため、今後の高齢化社会に適応した各種施策の充実を図るとともに、元気で長生きするのも東根市をさらに推進していただくことを要望させていただき、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　◎三宅一人議員質問

○細矢俊博議長　次に、６番三宅一人議員。

　　　〔６番　三宅一人議員　登壇〕

○６番（三宅一人議員）　６番三宅一人です。

　　議長の許可をいただき、一般質問をさせていただきます。

　　通告に従い、２項目についてお伺いいたします。

　　はじめに、東根市交通安全計画についてお伺いいたします。

　　本市では、市民の安全かつ快適な住みよいまちづくりに寄与することを目的に、平成12年に東根市交通安全条例を制定しました。この条例では基本理念として交通安全の確保は市民全体の基本であり、行政による施策の推進及び市民の協力によって維持されなければならないとしています。そのためにも、交通安全の確保に向け地域住民などと連携し、安全で安心して暮らせる地域づくりを推進していくことが重要であります。また、交通事故がもたらす大きな社会的、経済的な損失は甚大であり、交通事故のない社会を目指すことが求められます。

　　本市は、国道13号、48号、287号が往来する交通の要所にあり、東根大森工業団地等への通勤車両や、大型商業施設等への市内外からの通行車両の増加に加え、道路整備事業や区画整理事業による道路網の整備により、交通環境が著しく変化している現状にあります。

　　毎年、人口が増加している本市において、交通安全の確保はますます重要性が高まるものと思われます。

　　現在の第10次東根市交通安全計画には、高齢者及び子どもの交通安全対策の推進、交差点での交通事故防止対策の推進、生活道路及び幹線道路における交通事故防止対策の推進、夕方から夜間にかけての交通事故防止対策の推進、シートベルト、チャイルドシートの着用の徹底と５つの重点事項を掲げています。

　　そこで、現在の東根市交通安全計画の内容についてお伺いいたします。

　　次に、本計画では高齢者及び子どもの安全確保、歩行者及び自転車の安全確保、生活道路及び幹線道路における安全確保と３つの視点から捉えられていますが、安全教育についてはどのように取り組んでおられるのかお伺いいたします。

　　第10次東根市交通安全計画は、令和３年度が最終年度です。これまでの成果を検証し、今後の課題と次期東根市交通安全計画の策定に向けてどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

　　県は自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例を令和元年12月24日に制定しました。主な内容として、交通ルールの遵守、自転車の安全利用、自転車保険加入の義務化、自転車交通安全の教育の徹底、自転車の適正な管理などを柱に、自転車は車両の仲間で車両の運転者としての交通ルールをしっかり守るよう指導しています。特に、令和２年７月１日より、自転車損害賠償責任保険への加入が義務化されました。本市でも当日はさくらんぼ東根駅東口駐輪場前にて街頭啓発運動が実施されました。今後、本市ではどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

　　次に、２項目目の、児童生徒の登下校時の安全対策についてお伺いいたします。

　　昨年は非常事態宣言が出され、学校が一斉休業になりました。再開したのは５月18日からでありました。非常に残念なことであります。しかし、令和３年度は一斉休業もなく、桜の開花する４月に新１年生約430名が希望を胸に入学されます。子どもの安全確保は安全・安心な社会の要であります。登下校時の安全対策は万全でなくてはなりません。特に、通学路は児童生徒が安全・安心に通学できなければなりません。山形県教育委員会発行の学校における危機管理の手引きによりますと、通学路の設定と安全確保の項目に交通事情や防犯等を考慮し、教育委員会をはじめ関係機関と協議し、可能な限り安全な通学路を設定するとあります。毎日決められた道順で学校へ通いますが、場所によっては危険な場所があったりします。また、住環境の変化で車の交通量が増えたりして、通学路は必ずしも安全とは言い切れなくなってるのも見受けられます。

　　そこで、通学路は誰がどのように決めているのでしょうか。通学路設定の基準についてお伺いいたします。

　　政府は、平成30年６月22日に登下校時の子どもの安全確保に関する関係閣僚会議において、登下校防犯プランを策定しました。

　　概要は、１、地域における連携の強化。２、通学路の合同点検の徹底及び環境の整備、改善。３、不審者情報等の共有及び迅速な対応。４、多様な担い手による見守りの活性化。５、子どもの危険回避に関する対策の促進。これら５つの柱でまとめられ、登下校時における安全確保を確実に図るため、関係省庁が連携して通学路における緊急合同点検等実施要項を作成し、子どもたちへの安全に対する支援と政策を取りまとめました。

　　本市は、平成26年に東根市通学路安全対策推進協議会を立ち上げ、年２回の通学路の一斉点検を実施しております。

　　そこで、通学路の安全点検プログラムの内容についてお伺いいたします。

　　また、一斉点検等で把握した危険箇所の点検と対策、周知はどのように行っているのかお伺いいたします。

　　以上、お尋ねして、登壇での質問といたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　三宅一人議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、東根市交通安全計画についてであります。

　　第10次の交通安全計画につきましては、交通安全対策基本法及び東根市交通安全条例に基づき、交通安全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱等について、国及び県の交通安全計画を踏まえて策定したもので、計画期間は平成28年度から令和３年度となっております。交通事故のない社会を目指して道路交通の安全対策について、３つの視点、５つの重点事項、６つの柱を設け、それらに沿った取組を定めております。

　　次に、安全教育の取組についてでありますが、先ほどの６つの柱に沿って、県や警察、学校、各種関係団体、家庭、交通指導員などの協力の下、幼児から成人に至るまで心身の発達段階やライフステージに応じて段階的かつ体系的な安全教育に取り組んでおります。

　　近年は交通事故発生件数も減少傾向にあり、現計画期間内において交通死亡事故ゼロ日数の更新や本市の交通安全母の会連合会が内閣総理大臣表彰を受けるなど、地道な安全教育の成果が現れているところであります。

　　次に、今後の課題と次期計画の策定についてでありますが、次期計画となる第11次東根市交通安全計画の策定の際には、現計画の検証を行い、その中で課題なども明らかにしてまいります。

　　また、次期計画につきましては、国及び県の計画を踏まえて策定するため、令和３年度に示される、国及び県の次期計画を踏まえつつ、交通状況の変化が著しい本市の特性なども考慮しながら、東根市交通安全対策会議において令和４年度の完成を目指して来年度から作成に向けて勧めてまいります。

　　次に、自転車損害賠償責任保険を義務化とする県条例についてでありますが、この条例は県や県民等の責務を規制するとともに、自転車利用者に保険等の加入を義務づけるものであり、近年、全国的に自転車が加害者となる交通事故が発生している状況を受けて制定したものと認識しております。

　　市といたしましても、条例が制定化された背景などを踏まえ、より一層の自転車の交通安全の推進、自転車損害賠償責任保険等への加入啓発、次期交通安全計画への反映への検討などを行ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。

　　　〔元木正史教育長　登壇〕

○元木正史教育長　私からは、児童生徒の登下校時の安全対策についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、通学路設定の基準についてでありますが、文部科学省が定めた生きる力を育む学校での安全教育及び小学校施設整備指針において通学路設定の基本的な考え方が示されております。その中では、交通安全と防犯が確保された経路を、教育委員会をはじめ関係機関と協議し設定することとなっております。

　　各小学校では、これらに基づき、児童の安全を最優先に、道路状況や交通量を考慮して、学校とＰＴＡ、関係団体と連携し、保護者の方からの意見を踏まえつつ、できるだけ安全な通学路を指定しているところであります。

　　次に、通学路の安全点検プログラムについてでありますが、全国で登下校中に児童生徒が交通事故に巻き込まれ死傷する事故が相次いだことから、関係機関の連携体制を構築するため、平成26年度に各道路管理者、村山警察署、交通安全協会、生活環境課、学校、教育委員会で組織する東根市通学路安全対策推進協議会を立ち上げ、東根市通学路安全点検プログラムを策定いたしました。このプログラムに基づき、協議会の会員が一堂に会し、夏季と冬季の年２回、通学路の点検を行っており、危険箇所については関係機関で安全対策を検討し実施をしております。

　　また、プログラムに基づく点検結果と対策につきましては、ホームページ等で公開をしております。

　　次に、危険箇所の点検、周知についてでありますが、先ほど申し上げた協議会の通学路安全点検のほか、各学校では学校安全計画を立てており、安全に関する知識を身につけ、進んで決まりを守って安全に生活できる態度と能力を育成するために、学年に沿った安全管理と安全教育を実施しております。この計画に基づき、定期的な通学路の安全点検を行い、全校指導と立証指導等を行っております。

　　具体的には、年度はじめや長期の休みが明ける直前、台風など自然災害が去った後や防犯上の懸念があるときに教職員が実際に通学路を歩き、通学路の安全点検を行っております。また、新入児童が慣れるまでの間には、教職員や保護者が一緒に下校し、安全の確保と指導を行っておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。引き続き、自席から質問を続けます。

　　はじめに、東根市交通安全計画についてであります。

　　安全教育については、各関係機関と協力して取り組んでおられるとのことでございますが、幼児、小中学生、高齢者など各世代により安全教育も違ってくると思います。

　　そこで、具体的に行われた事業とその効果についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　令和元年度の事業実績といたしましては、幼児と保護者を対象にかもしかクラブを開催し、199回、延べ9,327人が参加しております。小中学生と保護者を対象とした交通安全教室は19回開催し、延べ2,630人が参加。高齢者を対象とした交通安全教室は34回開催し498人が参加したところです。

　　また、市内の過去10年間の交通事故は、平成27年をピークに事故発生件数、負傷者数、死者数ともに減少傾向にあります。具体的には、平成27年に事故発生318件、負傷者447人だったものが、令和２年には事故発生が151件、負傷者が176人と大幅に減少しており、事業の効果と捉えているところです。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　次に、山形県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例が制定されました。

　　本市では、自転車事故対策の取組についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　例年、市内の各小中学校、子どもクラブ育成会が開催している自転車教室に、交通安全専門指導員や交通指導員を派遣し、子どもたちの自転車利用に対する安全教育を行っております。

　　令和元年度の実績は、市内の全中学校で全生徒を対象とした自転車教室を開催し、交通安全専門指導員を派遣したところです。併せて、８つの小学校と２つの育成会で開催された自転車教室にも、交通安全専門指導員を派遣しております。

　　また、高齢者の方に対しては、各区などで実施しているサロンや老人クラブなど、集まる機会を利用して交通安全教育を実施し、その中で自転車の安全な利用についての啓発を行っておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　次に、昨年７月１日より義務化されました自転車保険についてお伺いします。

　　まず、中学生の自転車通学者の保険加入状況についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それでは、お答えをいたします。

　　中学生だけでなく小学生、中学生の自転車保険につきましては、各学校が加入しております山形県ＰＴＡ連合会安全互助会におきまして、自転車事故による損害責任と併せまして、自身の障害が保証されております。このことにつきましては、保護者の方にもお知らせしているところでございますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　答弁ありがとうございました。

　　この件につきましては、後ほど通学路の安全指導を含めた取組について質問させていただきたいと思います。

○細矢俊博議長　それでは、市民の自転車保険加入状況はどのようになっているのでしょうか。お伺いをいたします。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　山形県における自転車損害賠償責任保険への加入につきましては、令和２年７月１日より自転車の利用者、未成年の場合の保護者、自転車利用事業者及び自転車貸付事業者に義務づけられておりますが、自転車事故の損害を補償する保険等の種類は、自転車向け保険のほかに、自動車保険や火災保険の特約、クレジットカードの附帯保険やＴＳマーク附帯保険など、多岐にわたり個々人の加入状況の把握は大変困難な状況にあります。

　　なお、山形県が昨年８月に行った、県内在住の満18歳以上の男女2,500人を対象とした県政アンケートによりますと、ふだんの生活で自転車を利用している人のうち、自転車損害賠償責任保険へ加入している人の割合は45.1％という情報がございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　自動車保険、火災保険などやっぱいろんな保険に特約として附帯しているものもあり、なかなか把握ができないと思います。しかし、加入促進の周知をすることによって自分の入っている保険内容を調べてみたり、また未加入であったら新たに加入するということができると思いますが、自転車保険の加入の促進と周知の取組についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　先ほどの県政アンケートによりますと、保険に加入していないと答えた方の理由で最も多かったものが、保険等への加入が義務づけられたことを知らなかったというもので、19.2％でございました。

　　保険の義務化については、山形県でも広報誌など様々な方法でお知らせしているところですが、市におきましても昨年３月１日号の市報掲載や市のホームページの掲載などを行っております。

　　これから自転車利用が増える時期を迎えますので、県と連携をしながらより一層の周知を図り、加入促進に努めてまいりますのでどうぞご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　早急に自転車保険の加入義務化をホームページ等、あるいは市報で周知していただきますよう要望いたします。

　　何より悲惨な交通事故の根絶に向け、市民及び関係機関と連携をして推進していかなければならないと思います。

　　令和３年度は第10次東根市交通安全計画の最終年度です。次期計画策定に当たっては、これまでの内容を検証し、また本日の質疑も加味していただきながら交通事故ゼロの安全・安心な東根市を目指し、安全施策の策定をしていただきたいと思います。

　　次に、児童生徒の登下校時の安全対策についての質問を続けます。

　　先ほど、教育長よりご答弁をいただきまして、通学路の設定については理解をいたしました。

　　では、基本的なことですが、通学路とは自宅から学校までなのか、集合場所から学校までなのかをお聞きします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　お答えをいたします。

　　一般的に自宅から集合場所、そして集合場所から学校までの登下校で通行する道路を、本市教育委員会では通学路としておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ありがとうございました。

　　自治体によりこの捉え方が様々でございまして、本市では自宅から学校までを通学路と捉えているということで理解いたしました。自宅を出たところから学校管理下にあるということで、安心したところであります。

　　では、今年度の登下校時における事故、事件は何件あったのでしょうか。件数についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　本年度の登下校時の事故についてでございますが、学校管理下の登校時においての交通事故が１件発生しております。これは、登校班の集合場所に向かうため自宅から道路を横断しようとして車と接触したものでございます。幸いにして軽症で済んでおります。

　　また、不審者事案につきましては、下校時の声かけ事案やつきまといなどが８件報告されておりますが、その場を逃げるなどして被害は発生してございません。

　　そのほか、帰宅後の学校管理下以外においても交通事故が５件、不審者案件も４件報告されております。交通事故は大きなけがもなく、また不審者案件も被害を発生しておりませんので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　交通事故が１件で不審者事案が学校管理下以外を含めて12件とは大変驚きな数字であります。しかしながら、被害がなくて大変幸いなことでありました。

　　では、その対策としてはどのような指導、取組をしているのかお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　登下校時の指導、取組につきましては、先ほど教育長より答弁がございましたが、各学校が学校安全計画に基づき行っております。具体的には、小学校の集団登校での一列歩行の徹底や、列の先頭と最後尾に上級生が並び低学年の安全を図るなど、安全な通学に配慮しているところでございます。下校時は交通安全と防犯のため、できるだけ１人ではなく複数で帰るように指導しております。

　　また、万が一、知らない人から声かけなどがあった場合は、すぐに逃げて近くの大人に知らせるなどの指導を行っておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　今後とも、事件、事故の減少に向けた対策をお願いいたします。

　　次に、今年度実施されました安全点検プログラム、通学路合同安全点検について、その実施状況及びその結果についての対応、対策についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　今年度の通学路安全点検につきましては、夏季点検は６月から７月にかけまして２日間、冬季点検は１月に１日実施しております。夏季の点検では、各学校より提出のありました12路線の点検を行いまして、歩道設置等の大規模工事を伴う路線を除く７路線で安全対策が完了しております。冬季の点検では、広く降雪期の通学路の状態を確認いたしまして、交差点部分の見通しが悪くなっている箇所などにつきまして道路管理者に対応をお願いしたところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　大規模工事を除き安全対策が完了しているということに安心したところでございます。引き続き、残りの部分についても継続的に対策をお願いいたします。

　　また、点検結果と対策については、ホームページに掲載されておりましたので確認をいたしました。今後とも、通学路の安全確保のためにＰＤＣＡサイクルを繰り返して実施していただき、通学路の安全性の向上を図っていただくよう要望いたします。

　　次に、登校時の見守りとして交通指導員がいらっしゃいます。現在の活動状況をお伺いいたします。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　現在、18人の交通指導員が市内各所に立哨し、子どもたちの登校時の安全確保に努めております。

　　配置につきましては、学校や地域などと協議をしながら決定しており、直近では神町小学校の移転に伴う大幅な配置換えを行った際も、学校と地域と十分な協議を行いながら勧めたところでございます。

　　また、見守り隊など各種団体の方々も交通指導員を補完する形で子どもたちの安全確保にご協力いただいております。

　　今後とも、学校や地域と連携しながら適正な配置に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　東根地区区長会の要望事項にもありましたように、通学路の安全確保は保護者だけでなく地域の皆様も願っているところであります。日々変化する交通事情にマッチした対応を学校や地域の方々と協力をして適正な配置をお願いいたします。

　次に、全国的に自転車の事故が増えております。

　　新学期が始まると自転車通学が始まります。自転車保険の加入状況については先ほどもお聞きしましたが、それも含めて自転車通学時の安全指導についてはどのようにされているのかお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　自転車の乗り方につきましては、交通指導員や交通安全協会、ＰＴＡの協力を得て小学校、中学校で安全教室を実施しているところでございます。

　　また、使用する自転車につきましても、春に小学校は各家庭で、中学校は学校で自転車の安全点検の確認を実施しているところでございます。特に、中学校では自転車通学を認めていることから、自転車安全点検と保険加入のＴＳマークをつけることを義務づけております。

　　また、交通ルールの遵守に加え、自転車用ヘルメットの正しい着用や、荷物の荷台への固定、雨天時の雨具の着用などきめ細やかに指導しておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　市立第一中学校にお伺いしたところ、本年度全校生480名のうち、その約76％に当たる368名が自転車通学だそうです。許可条件の１つとして、先ほども出ましたＴＳマークの貼付があります。ＴＳマークとは、自転車安全整備士が点検、確認した自転車に貼付されるもので、傷害保険と賠償責任保険がついております。通称、青色マークと被害者見舞金が附帯され保証内容のより充実した赤色マークの２種類があります。東根一中では赤色マークが許可の条件だそうです。交差点では降りて自転車を引いて横断しているという光景をよく見かけます。安全指導は各学校対応かとは思いますが、引き続き、事故のない安全な自転車通学をするよう、対応をお願いいたします。

　　さて、この冬は大変な豪雪です。通学路の除雪も大変であったと思います。歩道の除雪、歩道のない通学路の除雪など冬季間の通学路の確保についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　小松建設部長。

○小松伸一郎建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　冬季間の通学路の確保についてでありますが、歩道のある道路については、車道と同様に早朝から一斉除雪を行っております。また、歩道のない道路のうち、交通量の多い道路や歩行者の多い路線などにつきましては、日中にロータリー除雪車を使った幅出し除雪などを行い、児童生徒の安全な歩行空間の確保に努めております。さらに、学校付近や幹線道路の交差点などの安全上、特に配慮が必要な箇所につきましては、積み上げられた雪を排雪いたしまして、ドライバーや歩行者の視覚の確保に努めているところでございます。

　　また、今年のように日中に多くの降雪があった日に、夕刻での除雪を求める声をいただきますが、下校時間帯や退勤時間帯など除雪を行うと児童生徒に危険があるほか、渋滞の発生や交通事故の危険があるため、基本的には日中の除雪は行わず、翌朝の除雪対応としておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　早朝に歩道にロータリー車の通った後が一直線に現れ大変見事な光景に出会うことがあります。そして、深夜からの除雪作業に感謝するとともに敬意を表するものでございます。

　　歩道と車道の間は雪で渦高く積まれ、交差点などは見通しが悪くなっていました。小学生などは身長以上になり見通しが大変が悪くなり危険です。引き続き、視界不良箇所の解消をして安全な通学路の確保に努めていただきますようお願いいたします。

　　さて、地域の子どもは地域を守るということで、各小学校単位で地区民により見守り隊が結成されております。昨年10月の地元誌に声かけ事案など不審者の増加について、新型コロナで見守りの目が減ったことも一因ではないかと。通学路の見守り活動の中心となっていた高齢者が感染リスクを避けるため外出しにくくなってる上、防犯よりもコロナ対策に注意が向き、隙が生まれてきてるのではないかと分析しているということであります。本市の見守り隊のその状況についてどのようになっているのかお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　現在、全ての小学校におきまして、地域が主体となった子ども見守り隊が結成されており、地域と学校が一体となり子どもたちを見守り、児童の登下校の安全確保のため積極的に活動していただいております。

　　具体的には、登校時の随行や立哨、下校時に合わせたパトロールなど、子どもたちの交通事故の防止と防犯にご尽力いただいております。

　　また、ただいま議員からありましたように、今年度、新型コロナウイルスの感染が拡大しておりますが、見守り隊の方はマスクを着用するなどの対策を行いながら例年どおりの活動をしていただいておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ありがとうございました。

　　子どもたちの見守りにおいても、先ほど出ましたてくてく見守り事業のようなながら見守りを推進する動きがあります。これはやはり見守りの担い手の裾野を広げるため、ウオーキング、ジョギング、買い物、犬の散歩など、日常生活を行う際、防犯の視点を持って見守りを行ったり、自動車運送業者に対し業務の支障のない範囲においての見守り、ドライブレコーダーの搭載を依頼するなどして、新たな主体が見守りに関わることを促し、見守りの担い手の裾野を広げるものです。多様な担い手による見守りの活性化が図られると思います。是非検討していただきたいと思います。

　　また、子どもたちを交通事故や防犯から守るため、危険箇所を見える化して情報を共有することが必要です。自分の身は自分で守る能力を高めるため、各学校では安全マップの制作をしておりますが、その状況についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　安全マップにつきましては、登下校時の危険な箇所をしっかりと覚え、自らの力で危険が回避できるよう学校やＰＴＡが中心となり、各学校が定期的に作成し、在校生の家庭に配布してございます。マップの中には、見通しが悪く車に注意する場所や、不審者の心配のある人通りへの少ない場所、そのほか危険な水路など、多くの情報を提供しております。またマップの中にはこども110番連絡所の場所も示してあり、危険と感じたときは逃げ込む場所も掲載してありますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　危険箇所などは保護者や地域の皆様と共有する必要があると思います。是非、情報を提供していただきますようお願いいたします。

　　また、こども110番連絡所は、実際に歩いて事前にステッカーのある場所等確認して、緊急時に慌てないで駆け込めるような対策を日頃から取り組んでいく必要があるかと思います。

　　また、教育長答弁にもございましたが、各学校では学校安全計画を立てております。防犯を含めた安全教育の具体的な内容についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　各学校では、毎年、年度当初に学校運営方針を定めており、この中に学校安全計画を立案し実行しております。

　　計画の内容は、重点目標を定め校内、校外の生活安全、交通安全、災害安全、避難訓練などの多岐にわたる項目につきまして、学校の安全管理と児童生徒の安全教育を計画し実施しているものでございます。

　　特に、自分の身は自分で守れるよう危険を察知し回避する能力の育成に特に力を入れて指導を行っておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　冒頭にも申し上げましたが、登下校時の安全対策は万全でなくてはなりません。

　　先日、行われた第５次東根市総合計画に対するパブリックコメントにも通学路の安全対策の要望が出されていました。登下校時の安全は誰もが願っているものであります。次期総合計画の基本構想でも掲げているように、子どもたちが安心して通学できるような環境づくりを進めていただくことを強く要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○細矢俊博議長　以上で本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時１４分　散　会