土　田　正　剛	市　　　　　　長		元　木　正　史	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会 委　　員　　長		斎　藤　吉　則	代表監査委員
工　藤　喜惠治	農業委員会会長		菅　原　正　行	消　　防　　長
間木野　多加志	副　　市　　長		芦　野　耕　司	総　務　部　長
半　田　　　薫	市民生活部長		石　垣　和　彦	健康福祉部長
石　垣　有　一	経　済　部　長		小　松　伸一郎	建　設　部　長 兼 水 道 部 長
佐　藤　　　広	会計管理者		佐　藤　慎　司	教　育　次　長
鈴　木　敬　一	総合政策課長		安　達　利　也	庶　務　課　長 併選挙管理委員会 事　務　局　長
岡　田　光　弘	財　政　課　長		井　澤　志都香	監　査　委　員 事　務　局　長
加　藤　光　伸	農 業 委 員 会 事　務　局　長

高　橋　重　俊	事務局長		菅　井　美奈子	事務局長補佐
森　谷　賢　司	議事係長		齊　藤　晋　平	主　　　　任
黒　坂　育　実	主任		井　上　正　宏	兼　務　書　記
辻　村　　　充	兼　務　書　記

番 号	質 問 者	質 問 事 項	質 問 要 旨	答 弁 者
１	元木十四男 議　　　員	１．小規模特認校について	１．平成27年度に高崎小学校に小規模特認校制度を導入してから今年度で６年目に入り、様々なことが見えてきたと思う。そこで以下の点について伺う。 （１）小規模特認校制度の導入に至った経緯 （２）実績と効果 （３）課題と問題点 （４）新たな小規模特認校の考え	教　育　長
		２．新型コロナウイルスについて	１．収束が見えないまま、第３波と言われ、新型コロナウイルスの感染者数は、むしろ増えている。本県においても、小・中・高校生の感染が確認された。そこで以下の点について伺う。 （１）児童・生徒が新型コロナウイルスに感染した場合の対応と対策	教　育　長
２	高橋　弓嗣 議　　　員	１．本市における新型コロナウイルス関連の経済対策・支援制度の状況について	１．コロナ禍が続く中、これまで本市においても、様々な経済対策・支援制度を実施してきたが、市としての見解や効果、また、今後の考え方について伺う。 （１）新型コロナウイルス感染症の拡大によって、商工を中心とした本市経済に与える影響への見解について （２）これまで実施した経済対策、または、実施中の経済対策の実績と効果について （３）長引くと予想されるコロナ禍だが、今後、市としてさらなる経済対策の予定について （４）今後も経済対策と感染防止対策の両立が必要と予想されるが、市の財政状態について	市　　　長
３	浅野目幸一 議　　　員	１．火災予防体制の確保と市民防災力の強化について	１．消火器等による消防力向上について ２．消防行政の動向とこれからについて ３．消防体制の基盤の強化について	市　　　長 消　防　長
４	河村　　豊 議　　　員	１．新型コロナウイルス感染症関連対策について伺う	１．個人・世帯向け支援制度について （１）「ひがしね新生児特例給付金」の利用状況について伺う。 （２）生活困窮者の早期発見・早期支援について伺う。 （３）更なる周知等、今後の対応、制度の延長方針について伺う。 ２．心の健康に対する取り組みについて （１）「こころの健康相談」の利用状況、対応状況を伺う。 （２）「こころの体温計」のアクセス数と推移を伺う。 （３）相談・支援体制の強化について伺う。 ３．季節性インフルエンザ予防接種の助成拡大について （１）高齢者、妊婦の接種費用助成の利用状況を伺う。 （２）小児インフルエンザ予防接種費用助成について伺う。	市　　　長 教　育　長
		２．行政のデジタル化推進について伺う	１．デジタル改革への取組について （１）目指す方向性を伺う。 （２）組織体制、人材確保について伺う。 （３）市民にやさしいデジタル化推進について伺う。 （４）デジタル弱者を作らないための取組を伺う。	市　　　長
５	齋藤俊一郎 議　　　員	１．持続可能な社会づくりに向けた「災害対応の強化とひがしね強靭化」について	１．７月豪雨における本市災害対応の検証と対策を伺う。 ２．災害対策本部活動マニュアルの見直し状況を伺う。 ３．災害対策基本法の見直しに伴う避難における個別計画の策定状況を伺う。 ４．東根市地域防災計画の改定に向けた考え方を伺う。 ５．国土強靭化地域計画の実現に向けた方針を伺う。	市　　　長
		２．子どもの安心安全の確保に向けた対策の強化について	１．学校における防犯システムの現状と強化に向けた方針を伺う。 ２．不審者などへの危機管理マニュアルの現況及び通報や保護者等への連絡方法の状況を伺う。 ３．気候変動に伴う災害や不審者への備えに向けた訓練の状況を伺う。	教　育　長

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　市長、ご答弁ありがとうございました。

　　学校の休校要請や緊急事態宣言、自粛要請を振り返ってみますと随分前のように思いますが、夏から秋にかけては感染者も減少傾向にあり、少し安堵した時期もありました。しかし、第３波と言われる今、このところの県内における感染者の拡大は自分自身の感染もさながら、家族の感染など、そして重症化などといったことを考えると大変怖くて仕方ありません。そして、感染拡大と同時に恐れることは、再び学校の休校要請であったり、緊急事態宣言や自粛要請が起こるのではないかということであります。先のことは誰も分からないわけではありますが、分からないということへの不安、そして不安からの恐怖というものもあります。それは経済も同じではないかと考えております。

　　厚生労働省は雇用調整助成金の特例措置を来年２月まで延長すると発表しました。本市は工業製品出荷額で県１位を争うような工業都市でもあります。しかし、製造業の業績というのはこのコロナ禍において、かなり大変な局面にあるようです。雇用調整助成金の特例措置がなくなった場合のことを想定しますと、現在の雇用が維持できるのかという懸念がなされます。また、国のＧｏＴｏトラベルは基本的には１月31日までとなっており延長も視野に入っているようではありますが、コロナウイルス感染拡大の第３波によりその延長も未定であり、来年４月から５月あたりには割引率を縮小していく方向で検討されているというのが現状のようです。観光、飲食、交通などに関わる事業者は、このキャンペーンによる人々の動きによってようやく経済を回し始めたばかりであります。この施策が終了してしまいますと、こうした事業者は再び冷え込む恐れがあります。リサーチ会社の発表では、新型コロナ関連の経営破綻は12月４日の時点で２月からの累計が全国で800件に到達しており、月別では103件発生した６月以来、７月は70件、８月は67件、９月は100件、10月は105件、11月は101件、12月は４日までで17件と企業業績が回復せず、コロナ破綻の高まりが続いている状態です。

　　先ほど市長がご答弁で申しておりましたが、国・県の補助制度等の動向を注視していただき、本市の事業者がこのような厳しい社会情勢の中で事業を継続できるように、また雇用が失われないように市としてできるだけの経済対策を講じていただくようお願いを申し上げます。

　　さて、ここからは、これまで行ったまたは現在も行っている本市の緊急経済対策、ガンバレひがしね応援事業について、かいつまんでお聞きしていきたいと思います。

　　はじめに、事業継続給付金についてお伺いいたします。この事業は、国の持続化給付金の対象にならなかった売上げが前年同月比20％以上50％未満減少した事業者へ、中小法人等は30万円まで、個人事業主は20万円まで、前年の一年間の売上げからの減少分を上限とし支援するものであり、締切りは国の持続化給付金同様、来年の１月15日となっていますが、現段階でどのくらいの事業者が申請されたのでしょうか。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答えいたします。

　　事業継続給付金の申請の受付につきましては、議員ご指摘ありましたとおり、令和３年１月15日まででございますが、11月30日時点での申請件数、こちらのほうは120件。内訳を申し上げますと、中小法人が62件、個人事業主が58件となっております。その申請額は3,010万4,000円となっております。事業計画当初の想定よりも申請数が少ないのは、それだけ国の持続化給付金を申請された事業者、またその申請を想定されている事業者の方が多かったという背景があるのではないかと思います。事業者にとりまして50％以上も売上げが減少するということはかつてないほど大変なことであり、地域経済に与える影響は甚大であると認識しております。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　事業継続給付金のこれまでの申請件数をお答えいただきましたが、ご答弁いただいたように、申請件数が少ないように感じます。やはり国の持続化給付金を申請した方が多かったのだと思います。このコロナ禍はそれだけ厳しいものであるということを改めて理解すると同時に、実感するものであります。

　　よくニュースで耳にするのですが、国の持続化給付金制度に虚偽の申請をして給付金を受け取るといった悪用ケースが後を絶ちません。最近では、山形県においても悪用事案が発生したところであります。この事業は事業者に事業を継続していってもらうために行っている支援です。本当に困っている人に利用してもらうことが大前提なわけでありますが、本市の事業継続給付金においてそのようなケースはなかったのかお伺いいたします。

　　また、国の持続化給付金と本市の事業継続給付金を重複して受け取ることができないようになっています。事業実施期間に市に申請したものの、後から国の対象になった場合など、どのように対応しているのか。返還手続などはスムーズに行われているのか、合わせてお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　本事業の申請書には、国の持続化給付金に準じた必要書類を添付させることとしておりまして、また、申請内容に虚偽があった場合には給付金の返還請求などを求めることについて申請者より同意をいただいているところであります。また、申請書では国の持続化給付金を受けた場合には本給付金を返納する旨の同意もいただいております。申請後に、前年比50％以上に売上げが減少し、国の持続化給付金に該当することとなった場合には、事業継続給付金支給決定の取消願を提出していただきまして返還手続を取っていただくこととしております。

　　なお、現在のところ４件。内訳といたしまして、法人２件、個人２件、こちらのほうから４件の返還の手続を受けているところでございます。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　同意など、確認作業しっかりされて行っているということでございました。安心をいたしたところですが、返還手続を現在４件、法人２件、個人２件というご報告がございました。それだけ途中から事業所が業績が悪化してきているということの表れでもあるかと思います。

　　持続化給付金も事業継続給付金も締切りが来年の１月15日と迫ってきております。本市としても、売上げ50％の減少まで行かず国の対象にならなかった事業者がいないのか、もう一度本事業の周知徹底をよろしくお願いしたいと思います。

　　続いて、ガンバレひがしね飲食店応援プロジェクト、ひがしねＥａｔｓクーポン券についてお伺いしていきたいと思います。

　　本事業は、８月31日で販売を終了しておりますが、これは購入日から３か月以内に利用するというものでありました。購入する方にとっては2,000円で3,000円分の飲食ができるとあって、大変人気があったと聞いております。どれだけの店舗が参加して、どれだけのクーポンが売れたのかお伺しいたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　この事業につきましては、市の商工会を中心といたしまして、市内の料理飲食店組合３団体などの関係機関より協力を得ながら実行委員会を組織いたしまして、国の緊急事態宣言や県の営業自粛要請などにより、その収入が落ち込みが激しい飲食業への支援策として実施した事業となっております。１店舗100枚で100店舗分を準備いたしました。その実績としては71店舗の参加がありました。クーポン券の残数につきましては、希望いたします店舗に再配分をして事業を展開したところです。最終的な店舗におけますクーポン券の販売枚数につきましては、9,555枚となっております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　緊急事態宣言後、外出自粛をする方々が増え、困った飲食店を救うために巷では飲食店前払いチケットなどといったものが誕生し、コロナで今は飲食店には行けないが先に支援するという動きが活発化しました。本市のＥａｔｓクーポン券も同様の支援策だったと思います。このクーポン券は加盟店で購入することができ、また購入した店舗で利用するものであります。店舗側にしてみれば2,000円分はすぐ現金として手に入れることができ、総販売枚数である9,555枚を計算すれば1,911万円の現金が店舗側に入った形になるのではないでしょうか。また、後から残りの1,000円分を換金し収入となるわけですから、ステイホームなどで自粛ムードも漂っていた中、お客様が減少して売上げが激減した飲食店にとってみれば大変有効な手だてであったと理解をいたしたところであります。

　　ただ、販売方法に関して申し上げますと、購入する側いわゆる市民サイドとしてみれば、本事業に加盟した店舗一覧が市報よりも先にホームページで公開されたため、販売開始という部分においては公平な形ではなかったと感じております。こうした場合、インターネットができない環境にある方々の立場に立つ必要もあったのではないでしょう。

　　ただ、他市においては、コロナ対策を考えドライブスルー方式にて販売を実施しましたが、逆に渋滞を巻き起こし混乱したというケースもありました。そう考えますと、短い時間の中でできる限りのことを想定して行った本事業には、一定の評価をしたいと思います。

　　第３波によって再び飲食店が厳しい状況に立たされそうな感じであります。今後の状況をよく見極めていただき、今回のひがしねＥａｔｓクーポン券事業で培った経験、店舗側と利用者の事業はどういったものであったかなどを反映しながら、第２回の開催も視野に入れていただくよう要望をしたいと思います。

　　さて、コロナウイルス感染拡大防止ですが、これは市民お一人お一人が新しい生活様式を取り入れ感染防止の意識を持つことがとても大切です。こうした考えの中で人々が多く集まる各商業施設においても、それぞれが感染防止対策を施すことも重要なことであります。商業施設に来られるお客様の感染、そしてそのお客様を何人も対応される店舗の方々の感染など、商業施設はコロナウイルス感染のリスクが大変高いものであると思います。手指の消毒はもちろんのこと、飛沫による感染防止のためのビニールカーテンや、しっかり感染防止の対策を講じることは商業サービスの一環でもあり、かつ活性化につながるものであると考えております。

　　また、直接的な感染防止以外のものとして、宅配サービスやテイクアウト、オンラインショッピングなども感染防止対策には有効なものであります。そうしたことを鑑みて、商業活性化事業費補助制度として新型コロナウイルス対策事業が実施されております。この事業は宅配サービス等環境整備事業と新型コロナウイルス感染防止対策事業の２種類となっておりますが、当初は本市独自の施策としてスタートしました。

　　しかし、第５弾では県の予算も入り、現在ではどちらの事業も20万円まで10分の10の補助率となっております。20万円まででしたら事業者が一時立替をしなければならないものの、実質の持ち出しはないというのがこの事業であります。制度を利用する事業者にとって大変ありがたいものであると感じておりますが、本事業は令和３年３月末までに事業実施が完了し、実績報告することが条件となっています。現在の申請実績はどうなっているのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　申請実績について申し上げます。

　　宅配サービス等環境整備事業につきましては、宅配・テイクアウトなどの環境整備補助ですが、11月30日現在、その申請件数が17件、申請金額が281万6,000円となっております。新型コロナウイルス感染防止対策事業につきましては、換気設備やビニールカーテン設置、消毒液の購入などの感染防止対策への補助となっております。こちらも11月30日現在で、申請件数が78件、申請金額が1,163万3,000円となっております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　ただいまご答弁いただきました実績を見ますと、多くの事業者がこの制度を利用したものと感じますし、このコロナ禍において、まさに需要をしっかり捉えた事業であると思います。特に飲食店における宅配・テイクアウトは、容器などに経費がかかり大きな負担になると聞いております。今後コロナ禍が長引くことを考えると継続して補助をしていく必要があるのではないでしょうか。また、飛沫による感染防止のカーテンやアクリル板の設置、換気設備、マスク、消毒の購入においてもかなりの経費がかかるところでありますので、店舗の経営を考えたときに大変有効な事業であると感じます。来年度以降も引き続き補助していただけるよう要望いたします。この事業の締切りは年度末とのことですが、今後これまでの分をまとめて申請される方が多くいることが予想されます。大変だと思いますが、申請漏れなどがないように、市報などでこちらも周知をよろしくお願いしたいと思います。

　　ほかに、オンライン化等環境整備支援補助金について少しお伺いしたいと思います。

　　コロナ禍の中でリモートワークは大変有効な感染防止策ということで、企業はリモートワークを推奨しているところであります。本事業についても実績をお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　本事業に関する申請期間は11月末日まででしたが、新しい生活様式に対応した事業所の環境整備ということで各事業所からのニーズが大変高く、当初の想定を上回る件数で申請をいただいております。その申請件数が84件となっておりまして、今回の第４回定例会のほうにも補正予算をお願いしているところであります。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　まず、申請の件数に驚きました。想定をかなり上回っております。補正予算を組まなければならないほどの件数ということは、それだけ関心の高い事業であったということが分かるわけであります。

　　オンライン化の推進には、リモートワークのみならずネットショッピングでの販路拡大などもあります。言ってしまえば、間口が大変広い分野であり、コロナ禍においては対人した営業よりも感染リスクが低いため、またデジタル化が進む世の中だからこそ需要が高まっているものと思います。本事業はそうした取組に対して、機材購入に補助をする意味で行っている事業ということでございますが、こうした補助だけではなく、９月末に“コワーキングスペースひがしね”で行ったマンスリー講座のようなデジタル時代の価値を考える機会、リモートワークの紹介などを交え、ハードとソフトが連動した事業の展開は非常に効果的であったと感じております。ゆえに今後も継続的にこうしたソフト事業なども実施していってはどうかと思っております。

　　また、リモートワークが普及しつつある中において、都市圏で必ずしも仕事をしなくてもよくなっているという現状もございます。そうした場合、リモートワークをされる方々の移住呼び込みなども今後は検討していかなければなりませんし、さくらんぼ東根温泉をはじめとする宿泊施設の利用に関してもワーケーションなども視野に入れ、ネット環境の整備が求められるところだと思います。今後はオンライン化やリモートワークへの支援をさらに拡充していただき、コロナ禍だからこそできるハードとソフトを交えたまちづくりなども検討していってはどうでしょうか。

　　さて、先ほど市長にもご答弁いただきましたが、さくらんぼプレミアム商品券については、現段階で５億円を超える換金実績があったということでありますが、東根市における経済効果は非常に大きいものであると感じます。先般行われました臨時会でも申し上げましたが、最終的な経済効果は７億5,000万に上ります。販売当初は購入希望者に何枚の購入をしたいかという希望をとる形式はどうなのかなと思っておりました。しかし、基本的に売り切りという形で大変スピーディーに経済を動かし効果を図ったものだと思っております。この事業においては、本市は先駆けであるという自負を持っておられることかと思います。予算的に大きいものでもありますし、税収の減収が予想される中ではありますが、先ほど市長も申しておりました地方創生臨時交付金などの交付金などを活用できる機会がありましたら、是非次回の展開もご検討いただけるようお願いしたいと思います。

　　最後になりますが、世界的にコロナウイルス感染症拡大による影響が大きく、本市に与える影響もはかり知れないところであります。しかし、こうしたときだからこそ、知恵を絞り、協力し合い、できることから始めるという姿勢が求められます。本年実施しましたガンバレひがしね応援事業を振り返り、実績として手応えのあったもの、または需要をどのように捉えることができたのかを検証していただき、今後も多くの方々に益のある制度を実施していただきますようお願いすると同時に、さらに、コロナ対策、予防意識の啓蒙に努めていただきたいと思います。

　　以上、要望を申し上げまして、私の一般質問、東根市における新型コロナウイルス関連の経済対策支援制度の状況についてを終わりたいと思います。

　　ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎浅野目幸一議員質問

○細矢俊博議長　次に、14番浅野目幸一議員。

　　　〔14番　浅野目幸一議員　登壇〕

○14番（浅野目幸一議員）　14番浅野目幸一です。

　　火災予防体制の確保と市民防災力の強化についてご質問いたします。

　　１点目は、消火器等による消防力向上についてであります。昨今、自然災害が頻発しております。大雨や台風といった自然災害に勝るとも劣らず、私たちの生活を脅かす一番の災害は火災だと思います。今回は特に火災についてお伺いするものです。今年１月から11月末までに発生した市内の火災発生件数は今のところ12件です。住宅火災からいかに生命と財産を守るか、住宅用火災警報器設置が義務化されてから14年、本市も設置世帯が増加し火災の早期発見、安全避難のための手段として警報器などの設備は重要です。しかし、その場から避難できたとしても火は燃え広がります。もし、初期消火で延焼を食い止められるのであれば、それに越したことはありません。

　　平成28年12月、新潟県糸魚川市のラーメン店に置いて大型こんろの消し忘れにより出火し延焼を食い止められず、焼失戸数は147棟と大惨事になりました。この火災を受けて消防法施行令が改正され、小規模な飲食店等について原則として延べ床面積にかかわらず、消火器の設置の対象とすることが令和元年10月から義務づけられました。さらに、消火器を設置するに当たっては、点検及び報告も必要となります。対象店舗も多く対応に苦慮することが多いと思います。消防本部にとっていかに効率的に周知が行えるか、まずはこれら消火器等の設置義務化の課題について伺います。

　　次に、一般家庭に対する消火器設置に向けた取組についてであります。過去における市内で発生した火災のうち、初期消火で消火器を使って消火に成功した事例があればその件数などをお聞かせください。

　　万が一火が出てしまった場合に備え、家庭に消火器を設置することは大変有効だと考えております。消防署においては自主防災会などの訓練などへ消火器の使用方法を学ぶ体験を行うことをとともに、消火器設置のＰＲを行っていただいております。今後も消火器を使って功を奏した事例やニーズに合った多彩な消火器をホームページ等で紹介するなど、一般家庭にも消火器の設置が進むよう危機管理室と連携して市民防災力の強化に取り組んでいただきたいと考えております。

　　また、破裂防止と安全対策のため消火器の規格点検基準の改正が行われました。新規格の消火器設置への移行と耐圧性能点検について消火器を適切に更新する必要がありますが、その猶予期間についてお伺いいたします。

　　日頃から消防署の方々には各地に出向いていただきまして、市民に消火器の必要性を訴えていらっしゃいます。また悪質な訪問販売や詐欺に対する注意喚起もなさるのもよく理解できております。そんな消防活動の効果があり、職場や各家庭にはたくさん消火器があると思います。しかしながら、消火器には使用期限があります。そして使用期限を超えると腐食等による爆発とかそんな心配なケースも出てくることを市民の方はあまり知っていらっしゃらないと思います。新規格の消火器への移行について伺うものです。

　　次に、消防行政の動向とこれからについては、消防庁レポートから引用して質問いたします。

　　消防行政の本質は、火災、風水害、地震をはじめとする事故や災害をなるべく予防すること、いざ災害が発生してもその被害を最小限に食い止めることであります。消防庁レポートを見ると、直近10年の総出火件数及び火災による死者数は減少傾向にあります。また住宅火災による死者数も減少傾向にあるものの、65歳以上の高齢者の占める割合は増加傾向にあります。このことについて、本市の場合はどうか伺います。

　　次に、出火原因について伺います。

　　全国的にたばこ、たき火、コンロの順となっています。これから冬場を迎え、暖房機などの取扱いに注意しなければなりません。本市の場合はどうか伺います。

　　次に、火災警報器などの設置率等について動向を伺います。

　　消防法改正により住宅用火災警報器、略して住警器の設置が新築住宅については平成18年６月から義務化され、既存住宅についても平成23年６月までに条例に基づき全ての住宅において義務化されました。消防庁レポートによると全国平均は82.6％となっており、本市の場合はどうか伺います。

　　次に、11月９日から15日までの間、秋の火災予防運動が行われました。11月１日号市報には10年以上経過した住宅用火災警報器は本体の交換を推奨しているとあります。また、適切に維持管理しましょうとありますが、一方で消防署は販売や点検は行っていないとしています。住宅用火災警報器の適切な維持管理について伺います。

　　次は、消防体制の基盤強化についてであります。

　　火災に対する近隣消防との協力体制については、はしご車について伺います。

　　５階建て以上の建物の数や今後の中高層建築物建設等を考慮した場合、隣接する消防本部の応援では十分な対応ができないのではないかと考えます。現有はしご車の能力、相互連絡、情報共有、連携協力についてどのようにしているか伺います。

　　最後になりますが、コロナウイルス禍における救急体制の確保について伺います。

　　新型コロナウイルス感染症の備えとして、救急隊が使用する感染防止資器材について整備状況をお聞かせください。

　　住民サービスの向上や、消防に関する運営の効率化と、はしご車や救急体制の確保について、基盤の強化を図るため各消防本部との連携協力体制について市長のお考えをお聞きいたしまして、登壇での質問を終わります。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　浅野目幸一議員の火災予防体制の確保と市民防災力の強化についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、消火器等による消防力の向上についてでありますが、消火器の設置は火災予防条例で定めており、飲食店につきましては昨年10月の消防法施行令が改正される以前から面積に関わりなく、全ての飲食店に消火器の設置を義務づけております。また半年ごとに点検を実施し、その結果を年１回消防本部に報告することとなっております。

　　一般家庭への消火器設置につきましては、法的な義務はありませんが、火災が発生した場合、被害を軽減するために最も重要となるものが消火器による初期消火であります。市内の過去10年間、住宅火災において消火器を使用した初期消火は22件で、そのうち14件は初期消火に成功し、成功率は６割を超えているところであります。

　　また、業務用消火器につきましては、平成22年12月に消火器の企画及び点検基準が改正され、平成23年以前に製造されました旧規格の消火器は平成24年以降、新たに設置できなくなり、現在設置されている旧規格の消火器につきましても、令和３年12月31日まで新規格の消火器に全て移行することになります。くわえて、経過年数に応じて耐圧性能検査も義務づけられたところであります。

　　次に、消防行政の動向とこれからについてでありますが、過去10年間の出火状況につきましては、火災発生件数は156件で、その種別は建物火災が88件、車両火災が11件、林野火災が３件、その他の火災が54件となっております。令和元年における火災は12件発生しておりますが、過去10年間では最も少ない件数であります。しかし、火災による死者は平成26年以降毎年、過去10年間では11名の方が犠牲となっております。そのうち65歳以上の高齢者は９名で８割を超えております。住宅用火災警報器の設置率につきましては、令和２年４月１日現在、山形県が82.4％に対して、本市は91％であります。また、条例の条件を満たしている世帯の割合、条例適合率につきましては、山形県が63.3％に対し、本市は60％となっております。住宅用火災警報器は平成18年に設置が義務化され、既に10年以上が経過しております。設置から10年以上経過している企業は、電池の寿命や内部の部品が劣化して正常に動かなくなる恐れもあり、本体の交換を推奨しているところであります。

　　次に、消防体制の基盤の強化についてでありますが、災害時における消防組織の体制につきましては、総務省消防庁の消防力の整備指針に基づき車両等の整備を行っているところであります。はしご車はこの整備指針の示すとおり、15メートル級のはしご車を配備しており、中高層建築物への対応が可能となっております。また高さが15メートルを超える中高層建築物への対応につきましては、はしご車の運用と同時に、建物内にあるスプリンクラー設備や送水設備などを使用して火災防御を行います。災害によりましては、状況に応じた車両や資器材の配置など隣接地に応援を依頼して対応することになります。さらに、大規模な火災や災害時は、山形県広域消防相互応援協定により、県内各消防本部との連携、協力体制が確保されております。

　　次に、新型コロナウイルス感染症の救急体制についてでありますが、患者移送は令和２年２月１日施行の新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定めるなどの政令により、保健所が対応することになります。しかし、保健所での対応が困難な場合には、保健所の要請に基づいて消防が対応することになります。現在のところ、消防で新型コロナウイルス感染患者を移送した事案はありませんが、移送する際には患者の全身を覆えるビニール製のカバーを使用し、車内の換気を行うなど感染防止策を講じてまいります。救急隊の感染防止資器材につきましては、感染防護衣、マスク、グローブなど、十分な量を確保して救急体制を整えておりますのでご理解お願いいたします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　消火器について自席から続けます。

　　消防長にお伺いいたします。一般家庭には消火器の設置義務はないということでございます。自らの安全は自ら守る。まずは自助の取組でございます。消火器の設置や操作方法などの確認など、初期消火等の実施訓練、これは地域防災計画の中にも明記されているところであります。飲食店はもちろん、一般家庭にも消火器を設置するということは重要なことだと考えております。すなわち、自ら消火器一本を設置し、それを普及させることで市民の防災力の向上が図られます。また、来年で11年の特例期間が満了ということで、旧規格の物は全く使えなくなります。ただし、住宅用消火器の定期点検義務、これというのは除かれておりますので、新規格の住宅用消火器についても業務用と同様の更新が行われるべきかについてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　住宅用消火器については、新規格の消火器へ更新、点検の義務はありませんが、住宅用消火器の使用期限は５年程度となっておりますので、適正な時期での交換を推進しております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　ありがとうございます。

　　住宅用は設置義務がないために更新の義務もないと捉えました。新規格への更新は市民も行政も大変な負担を強いられますが、補助制度のような対策はおありなのか伺います。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　消火器は家族の安全や被害を軽減するため多くの家庭で設置されております。自分の家は自分で守るという意識が大切であり、自助の備えがあることから補助制度は考えておりません。今後も啓発・広報活動に力を入れ、その必要性や有効性を訴えて設置について周知していきたいと考えておりますので、よろしくご理解をお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　ありがとうございます。啓発・広報で周知に力を入れるということでございます。ありがとうございます。

　　ご答弁のとおり、消火器の使用期限これが近づいております。使われなくなった消火器、これ廃消火器と言いますけども、ごみとして出すことはできません。しかも、自分で処理費用負担して処理しなくてはいけないわけです。要するに、購入するときは簡単ですけども処分するときには高いハードルがあります。家庭には、使用期限を超えて保管された消火器かなりあると思われます。これまで廃消火器は老朽化に伴い、高圧ガスなどで破裂する危険を有しております。処理が困難であり、またそれのリサイクル手法がこれまで確立されていなかったものであります。処分するときの窓口はどこでしょうか。お伺いいたします。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えします。

　　消火器はリサイクル品になっており、ごみとしては出すことはできません。使用期限の過ぎた消火器は、消火薬剤や容器の劣化で有効な消化ができないばかりか、容器の破裂により負傷することがあります。このようなことから、平成23年から消火器を安全に回収し、廃棄するリサイクルシステムの運用が全国的に開始されております。市内にもその取扱い窓口として１事業所が搬入先となっております。また、平成22年以降に製造された消火器にはリサイクルシールが貼られておりますが、平成22年以前に製造された消火器にはリサイクルシールが貼られておりませんので、窓口に持ち込む際にはリサイクルシールの購入などの費用が必要となります。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　お答えのとおり、シールの貼っていない消火器というのはたくさんあると思います。そして、使用期限を超えた消火器等のその件でありますが、薬剤を交換してまた使うという方法もあります。また、住宅用火災警報器のこれの電池交換についてもリサイクルでなく、つまりリユースする。繰り返し使う方法があるのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　住宅用消火器については、構造上薬剤交換ができないつくりになっております。使用期限の過ぎた消火器は新しい消火器に交換を推進しております。また、業務用消火器は薬剤交換は可能でありますが、平成23年以前に製造された旧規格の消火器は薬剤交換を行っても令和４年以降は設置ができないため、新規格の消火器を設置していただくことになります。また、耐圧性能検査を行えば使用期限が３年間延長されます。住宅用火災警報器の電池の寿命は10年程度ですので電池交換はできますが、本体の劣化も危惧されますので新しい物への交換を推進しております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　消火器はほとんどが新しいものへ交換ということで、住警器も同様に新しいものに交換ということになります。住警器の場合は電池切れというのは放置すると機能停止するという恐れがあります。いずれにしてもなかなか大変でございます。

　　次に、市販されている消火器には粉末式の大きいもの、大きくて重いものですね。あるいは女性にも扱いやすいガス式の軽くてコンパクトで、しかもデザイン性に優れたものまで多種多様な種類があります。また、並べて売られているのが消化剤であります。エアゾール式器具等の防災グッズにもなります火事とか地震などの災害に備えての常備グッズであります。いざというときに活用できなければ宝の持ち腐れになってしまいます。防災用品の中で消火器具、消火剤の位置づけはどのようになっているかお聞かせいただきたいと思います。ＮＳマークというマークが付いてる、プラスチックボトルに入った消火剤などもあるようですので、お伺いいたします。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えします。

　　現在様々な種類の消火具が販売されておりますが、その種類によってその効果も様々であります。消火具はあくまで補助的な役割として効果を期待されるものであり、消火器の代替となるものではありません。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　消火器の代替にならずということであります。消防長、今消火具と言いましたけれども、こういう消火器具と私は思っておりましたが、消火器具の取扱いについては市ホームページ等で紹介してもらえばと思います。このようなことは住民サービスの一環でございますので、あらゆる機会を捉えて周知してくださるようご要望いたします。取扱いに関する相談窓口などございますでしょうか。要望と一緒にお伺いいたします。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　年に数件ではありますが、電話等で消火具や消火剤等の問合せがございます。その都度、使用方法や効果など指導・助言を行っております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　指導・助言よろしくお願いいたします。

　　次に、消防行政の動向とこれからについてのご答弁がございました。

　　本市の死者数10年間で11名、82％です。高齢者が９名で65歳以上ということです。これは原因は何でしょうか。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えします。

　　火災により高齢者が犠牲になってしまう原因は、そのほとんどが逃げ遅れによるものとなっております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　分かりました。なかなか逃げ遅れというのはやっぱり高齢者だからだということであります。

　　ところで、たき火というのが本市の場合、野焼きになるのかもしれませんけど、そんな中には不審火もあるかと思います。原因の特定できないものもあるのか、それらを含めて出火原因の多い順でお願いいたします。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えします。

　　出火原因はたき火が29件で一番多く、コンロが13件、たばこ、ストーブの順となっております。原因の特定できないものが45件ございます。ほかにも放火などの不審火が６件発生しております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　本市の場合は、たき火が29件、全国ではたばこが一番だったんですけども、そういうことで不審火もあるということです。

　　今年８月、新庄市の空き家で何者かが侵入して全焼させたというニュースがありました。また本年９月には、酒田市で自動販売機の脇に置いておいたごみ箱から出火しております。出火原因は特定できなかったということでありますけども、そのごみ箱には家庭ごみが捨てられることも多々あったと言われております。空き家等に関しての原因究明、その後の消防活動に重要な要素かと思います。処分に困り、消火器などの不法投棄も今後増えてくるのではないでしょうか。空き家対策、不法投棄対策についてはまたの機会といたします。

　　続けさせていただきます。

　　住宅用火災警報器、略して住警器の本市の設置世帯は91％ということです。これは本市の住民意識がとても高いからだと思います。適切な維持管理については交換が望ましいとも申されました。そんな中、住宅用火災警報器、住警器の免除世帯があるとお聞きしております。集合住宅とかマンション、共同住宅等の免除世帯について伺います。

　　義務化されたとはいえ非常に分かりにくいのが消防法であります。免除世帯に対しての消防署の対応を伺います。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　住宅用火災警報器の設置率は、県内で一番高く、議員からありましたとおり、火災に関して意識が高いからと捉えております。共同住宅については、延べ面積が500平方メートル未満の共同住宅については住宅用火災警報器の設置が義務となりますが、延べ面積500平方メートル以上の共同住宅については、住宅用火災警報器と比較して性能が優れている自動火災報知設備の設置が義務づけられておりますので、住宅用火災警報器の設置が免除されるものでございます。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　共同住宅等500平米以上は自火報がつくために免除されるということであります。設置率について県内１位ということでご答弁がありました。しからば条例適合率、これは市長の答弁で60％であります。設置率より数値は低いわけです。設置率と条例適合率について、その違いについての解説お願いできませんでしょうか。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　設置率については条例で設置が定められている住宅の部分のうち、１か所以上に設置されている世帯の割合となります。条例適合率は条例で設置が定められている場所、全てに設置されている世帯の割合となります。本市の場合は、住居内の寝室及び１階以外に寝室がある場合は階段にも設置することになります。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　設置場所の違いによるということで、１か所でも設置されておれば設置率に反映されるためにパーセントが上がるわけですね。統計上の違いで条例適合率は設置率よりは低い。しかし、このように、現に住警器の設置によって住宅火災による死者数が減少する傾向が表れております。条例適合率アップについても引き続きご努力をお願いしたいと思います。

　　住宅用火災警報器の維持管理に当たっては、今後その多くが設置後10年を迎え、電池切れ等によって火災時に適切に作動しなくなることが懸念されるわけです。火災予防運動期間中の定期的な点検の実施・指導や故障や老朽化、本体の適切な交換を行うようなことは習慣づけの推奨が必要だというに私は思います。これは住民の自助努力でもあり、習慣づけは消防署さんの努力ではないかと考えるためです。

　　次に、火災についての定義についてお伺いいたします。

　　先ほどの出火原因の中にたき火が一番で29件という答えがありました。普通にたき火を見て火事だと通報する人はおりません。しかし、中には煙を火事と見て誤報もあり得ると思います。また、炎が燃え広がって火事になるケースもあるかも知れません。住警器の熱感知器はコンロの消し忘れでも感知し、火事です、火事ですと鳴ります。煙感知器は油煙だけでも鳴ります。火事や火災の定義について教えてください。

○細矢俊博議長　菅原消防長。

○菅原正行消防長　お答えいたします。

　　例えば煙が見えるため119番通報で現場に出動し、枝の焼却やコンロの消し忘れで火が燃え広がるなど、人の意に反して発生してしまい消火用具等の使用を必要とするものを火災として扱います。一方、煙が見えたため119番通報で現場に出動したが枝の焼却をしていただけのものや、自動火災報知設備の誤作動で119番が入り現場に出動したが、火災ではなかったものは非火災として扱われます。昨年度は火災出動は31件ありましたが、そのうち12件が火災扱い、19件が非火災扱いとなっております。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　14番浅野目幸一議員。

○14番（浅野目幸一議員）　ありがとうございます。

　　コンロの消し忘れまでは火事ではないけども、それが燃え広がると火事になると。消防長のお答えで、出動31件中12件が火災で、19件が非火災ということで、火事と火災は同じということですね。火事に至らなかったものは非火災ということになるということであります。

　　しかし、非火災の大きさに驚きます。資料の火災統計というのが配付されておりますが、ポンプ車出動件数、昨年は243件。これはやっぱり火災の出動じゃなくてポンプ車が出動した件数ということで、消防長が申されました火災出動数31件と異なるということも理解できるわけであります。

　　次に、コロナ感染防止体制について細心の注意を払っていただいているようであります。感染の可能性がある搬送には、防止衣と言うんですか。フル装備されております。救急車の車内は飛沫感染を防ぐ対策を講じていらっしゃるということで、よく理解できました。

　　最後に、重ねて申し上げますが、家庭に消火器や住警器を設置することは重要なことだと考えます。ごく簡易なものであっても設置することにより、常時その機能を発揮することへの体制確保によって火災予防体制の強化につながることが必ず期待できるものであります。是非、市民の防災力強化のため、火災消火器の設置率も県内１位を目指してみたらいかがでしょうか。ご提案と要望でございます。

　　これで一般質問を終わります。ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩といたします。

　　　午前１１時５７分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○細矢俊博議長　午前に引き続き、会議を開きます。

　　◎河村　豊議員質問

○細矢俊博議長　次に、12番河村　豊議員。

　　　〔12番　河村　豊議員　登壇〕

○12番（河村　豊議員）　12番河村　豊でございます。議長の許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。

　　はじめに、新型コロナウイルス感染症関連対策についてお伺いをいたします。経済対策については同僚議員から質問が種々ございましたので、私からは個人世帯向けの支援制度に絞ってお伺いをいたします。

　　国内では３月から４月にかけてコロナ感染が急拡大し、政府は４月７日、７都府県を対象に緊急事態宣言を発令いたしました。人との接触８割減などで国民生活は一変し、そのあおりと休業要請で事業者も苦境に立たされました。政府は減収世帯を対象とし、自治体の事務負担も大きい一世帯当たり30万円給付が盛り込まれていた１次補正予算案を見直し、生活支援策として所得制限なしで一人10万円一律給付を実施することを４月に決定いたしました。新型コロナウイルスの拡大という国難を乗り越えるには、全ての人に10万円一律給付を実施し、協力を得るしかないとの強い決意と、社会の分断をつくらない方向に導いたとの評価も得ました。国の特別定額給付金ででは、対象外となる４月28日以降に生まれた新生児にも同じく一人当たり10万円を給付できるように、ひがしね新生児特例給付金を創設していただき、400人分の補正予算を第３回臨時会で議決をいたしました。このひがしね新生児特例給付金について、現在までの利用状況についてお伺いをいたします。

　　次に、生活困窮者の早期発見、早期支援についてお伺いをいたします。

　　収束が見通せない新型コロナウイルスの影響で仕事を失う人が増えております。厚生労働省によれば、各地の労働局やハローワークに寄せられた相談報告を基に集計した解雇や雇い止めにあった労働者の人数は、累計で７万人を超えました。大手企業が2022年度の新卒採用の見送りを決めるなど、大学生らの就職活動にも影響が出ております。本市においても、年内で雇い止めになるなどのお声を聞いており実態はより深刻化していくものと思われます。今後も事業者の経営悪化や給与所得者の失業等による収入減は続くものと見られます。そのような状況から生活困窮者の早期発見、早期支援についてお伺いをいたします。また、見通しが立たない現況において重要になってくる、国・県との連携分も含めて、多くの支援策のさらなる周知と今後の対応、制度の延長方針についてお伺いをいたします。

　　次に、心の健康に対する取組についてお伺いをいたします。

　　コロナ鬱という言葉が生まれるなど、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う生活の変化によって、心の病を抱える人が増加しております。厚生労働省の発表によると10年連続で自殺者は減少し、昨年は過去最少でありましたが、新型コロナの影響が長期化する中、女性、子どもの自殺急増が深刻化しており、市民の命を守る対策が極めて重要になっております。

　　資料１をご覧ください。

　　全国の都道府県や政令市の精神保健福祉センターに寄せられた新型コロナウイルスに関するこころの相談件数は、緊急事態宣言が発令された４月から５月の２か月間で大幅に増加し、１万件近くに上りました。感染拡大の初期は感染への不安や生活の乱れによる不眠などの相談が多かったとのことでありますが、現在は件数が減少したものの、他人との関わりが薄れたことによる孤独感や将来への不安を吐露する内容が増加傾向にあるとのことであります。こうした中で、家族や友人などの身近な人が行えるメンタルヘルス・ファーストエイド、ＭＨＦＡという支援に注目が集まっております。メンタルヘルス・ファーストエイドは、心の病に対する応急処置や初期対応を意味しております。鬱病などの精神疾患を抱える人に対して、専門家ではない身近な人ができる支援プログラムであります。

　　資料２をご覧ください。

　　１、自傷・他害のリスク評価。２、判断・批判せずに話を聞く。３、安心と情報を与える。４、専門家のサポートを進める。５、自分でできる対処法、セルフ・ヘルプを進めるの５つの行動計画で構成され「りはあさる」と覚えられます。最も重要度の高い自殺の意思などを確認するリスク評価に加え、責めたり決めつけたりせず、相手の話をしっかり聞くこと。適切な治療でよくなるなどの情報を与え、医療機関への受診を促すこと。軽い運動など、症状を緩和する対処法を示すことなど、専門家の支援につなげるための具体的な対応を学ぶことができます。メンタルヘルス・ファーストエイドは2000年にオーストラリアで開発され、日本でも東日本大震災における被災者支援やひきこもり対策など、心の健康に関する様々な場面で活用されております。自殺のサインに気づき、適切な対応を図るゲートキーパーもその一つであります。心の病を持つ患者の家族であっても、判断・批判せずに話を聞くということができず、患者を追い込んでしまうケースがあります。また、精神疾患を抱える患者に自殺の意思などを尋ねることは、死にたいという思いを和らげるために大切なことでありますが、必要性を知らない人にとっては抵抗があります。専門家は身近な人が悩んでいても、メンタルヘルス・ファーストエイドのスキルや知識を学んでいない人は適切な支援ができていないと指摘をしております。メンタルヘルス・ファーストエイドの普及を進めているメンタルヘルス・ファーストエイドジャパンの代表は、保健師や民生委員など特定の職種や分野では活用が進んでいるものの、社会への浸透が不十分だと強調しております。教育現場での活用など、国民一人一人への周知啓発が不可欠とした上で、コロナ禍で家族や身近な人と過ごす時間が増える今こそ、メンタルヘルス・ファーストエイドの重要性が増しているとも語っておられます。本市においても様々な機会を通して、メンタルヘルス・ファーストエイドの周知啓発をお願いするものであります。

　　そこで、東根市が月１回予約制で実施しているこころの健康相談の利用状況、そして対応状況をお伺いをいたします。

　　また、パソコンや携帯電話を使って気軽に簡単にストレス度や落ち込み度をチェックできる、セルフチェックシステムこころの体温計が市ホームページに導入されております。これは、行政で何か対策はできないものかと市民相談をいただいたことから、平成25年第１回定例会の一般質問で提案させていただき、その年の９月に導入されたものであります。本人モードのほかに、赤ちゃんママモード、家族モード、アルコールチェックモード、ストレス対処タイプテストなどがあります。結果のページにはこころの健康に関する相談窓口も表示されます。このこころの体温計の最近のアクセス数と推移をお伺いいたします。

　　また、これらを含む今後の本市の相談支援体制の強化についてもお伺いをいたします。

　　次に、季節性インフルエンザ予防接種の助成拡大についてお伺いをいたします。

　　インフルエンザの患者数が例年に比べ、異例の低水準になっております。昨年は沖縄県で大流行が起こっていたこともあり、９月第１週が3,813人、第２週は5,738人で合計9,551人に上りました。厚生労働省は例年９月に全国約5,000の医療機関から報告があった患者数を集計し、公表しております。今期は８月31日から９月６日の９月第１週が３人、第２週は４人でありました。昨年の1,000分の１と今季は少なさが際立っております。これは、今年１月に国内で新型コロナ患者が初めて確認され、手洗いやマスク着用の徹底など、感染防止策が広がったことによるとみられております。

　　そんな中ではありますが、厚生労働省は10月前半からインフルエンザ予防接種を開始し、まずは65歳以上を優先、10月後半からは医療従事者や基礎疾患がある人と妊婦、小学校低学年までの子どもに対象を拡大してまいりました。患者の増加と重症化を効率的に抑えることはもちろん、医療機関の混乱を避けるためにもワクチンの優先接種の方針は法的拘束力はないとはいえ、有効な手段であります。来年度からはさらなる事前周知の徹底が重要だと考えております。新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザとの並走、つまりツインデミック対策や重症化予防のために高齢者や妊婦の負担軽減策として、本市ではいち早く接種費用の助成を充実していただきました。

　　そこで、第４回臨時会で補正予算が成立した高齢者や妊婦の予防接種費用助成の利用状況についてお伺いをいたします。

　　次に、小児インフルエンザ予防接種費用助成についてお伺いをいたします。

　　昨年度から取り組んでいる子育て応援五つ星事業で、インフルエンザ予防接種について満１歳児から年長児の未就学児について、1,900円の助成を行っておりますが、接種する年度において１人１回までとなっております。厚生労働省はＷＨＯの見解、諸外国の状況から13歳以上は１回接種を原則、６か月以上３歳未満は１回0.25ミリリットルを２回接種、３歳以上13歳未満は１回0.5ミリリットルを２回接種と示しております。

　　そこで、未就学児のインフルエンザ予防接種費用助成について、１回ではなく２回の接種に対して助成をする計画はないのか、まずは１歳児から年長児の未就学児を対象にでも２回助成ができないのかお伺いをいたします。

　　次に、行政のデジタル化推進についてお伺いをいたします。

　　行政手続の原則オンライン化を定めたデジタル手続法が昨年５月に成立したことを踏まえ、デジタルガバメント実行計画が昨年12月に改訂されました。今年７月には新たなＩＴ戦略をまとめ、国は取組を加速をさせております。しかし、現状は紙や対面ベースの工程をデジタル情報に置き換えただけで、データ活用によって迅速化、効率化するという本来の目的に至っていないケースが多く見られます。そうした課題が浮き彫りになったのが新型コロナへの対応であります。本市においては、オンライン申請、郵送での申請ともに、大変速やかな対応ができたと市民からも評価をいただいておりますが、情報インフラの不備によって行政による各種給付金の支給に各地で遅れや混乱が生じました。長年にわたって各省庁や自治体が個別に情報システムを構築してきたため、仕様がばらばらで、組織や地域間におけるデータ活用が十分にできない、さらにシステム部門の職員が二、三年で移動するため対応できる人材が育ちにくいなど、取組が進まない問題が指摘をされております。自治体業務のさらなるデジタル化の必要性はこれまでも議論されてまいりましたが、菅総理が日本社会のデジタル化の司令塔となるデジタル庁を新設するなど、その機運は急速に高まっております。自治体システム標準化の法整備で、全国で毎年計2,000億円程度が浮くという試算もあります。

　　そこで、マイナンバー活用、システム共同化等をはじめとするデジタル改革への取組について、本市の目指す方向性、組織体制、人材確保についてお伺いをいたします。

　　また、利用者視点のサービス実現などが重要なことから、先進事例を１つ紹介させていただきます。埼玉県深谷市は今年７月から来庁者が住民票や印鑑証明書、税証明などの申請書を書かずに申請できる、書かない窓口を導入し運用しております。窓口での市民の負担軽減が目的で手続の簡素化や待ち時間の短縮など、市民サービスの充実が期待をされております。この書かない窓口では、申請者が住民票など各種証明書の発行や引っ越しなどの届出の際、身分証明書を出すと職員が申請書に住所・生年月日などの情報を聞き取り、確認しながら必要事項をパソコンに入力、申請者は印刷された内容を確認し、誤りがなければ署名するだけで簡単に申請が完了します。一方で市は職員側の業務効率化も図るため、事務作業にかかる時間を短縮するためのシステムを導入、定型業務を自動化するＲＰＡ、ロボティック・プロセス・オートメーションを運用し、職員が窓口で入力したデータを基に証明書などを自動的に作成できるようにしております。このシステムは、入力内容が住民基本台帳システムと連携し、住民の転出入時に職員が情報を入力する必要がないのも特徴で、既にシステムを運用していた北海道北見市の例を参考にし、職員が名前や住所を正確に入力できるよう、ＯＣＲ、文字読み取り技術装置で運転免許証などから情報を読み取る深谷市独自の機能も追加したということであります。ほかにも利便性の向上へ新たなサービスを開始しました。窓口で外国語での対応可能なタブレットによる遠隔通訳サービス、聴覚障害者のための遠隔手話通訳サービスを実施しております。このような業務システムの運用充実など、市民に優しいデジタル化推進について本市の取組をお伺いをいたします。

　　また、高齢者などデジタル機器の取扱いに不慣れな人や経済的に端末が持てない人への支援が欠かせません。全ての人が最低限必要な技術を使えるように保証するデジタルミニマムの理念の具体化が求められますが、本市でデジタル弱者をつくらないための取組についてお伺いをいたします。

　　以上で、登壇での質問といたします。

○細矢俊博議長　12番河村豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　

　　河村豊議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、新型コロナウイルス感染症関連対策についてであります。

　　個人、世帯向け支援制度についてでありますが、特別定額給付金特例給付事業は、国の特別定額給付金では対象とならない新生児を対象に市が独自に10万円を給付するもので、本市が県内13市で最初に実施し、他の自治体に波及したものであります。その後、県が新生児子育て特別応援金として５万円を交付することになっております。現在の給付状況は11月30日の時点で対象者が217名で申請者が200名、申請率は92.2％であります。今後より多くの世帯に給付金を届けるため、申請をしていない世帯に勧奨の通知を行うなど、対策を講じてまいります。

　　次に、生活困窮者の早期発見、早期支援についてでありますが、新型コロナウイルスがもたらした経済への影響は大きく、ワクチンや治療薬などが普及するまでは、感染防止と経済活動を両立させながら生活困窮者対策など、困難な課題に向き合っていく必要があると考えております。これまでも、生活困窮者の早期発見や自立支援を強化するために市社会福祉協議会と連携し、経済的自立のみならず日常生活の自立や社会的自立など、本人の状態に寄り添った支援を行っております。なお、新型コロナウイルスの影響による生活困窮の相談件数は既に250件を超えており、住居確保給付金制度の利用件数も11月30日時点で24件と昨年度実績に比べて８倍となっております。今後も一人一人の生活実態に即した支援策を活用し、生活困窮者の早期発見、早期支援につなげられるよう努めてまいります。

　　次に、さらなる周知と今後の対応についてでありますが、新生児特例給付金など、新たに対象となる方がいる事業もあることから、引き続き市報やホームページを通じてさらなる周知に努めてまいります。

　　また、各種制度の延長方針につきましては、事業ごとに目的が異なることから、期待する効果や必要性をそれぞれに検討し、事業継続の可否は事業ごとに考えることとなります。今年度当初には、短期集中的に感染防止を図るため、対策の早急な実施に力点をおいて対象を限定せず、広く家計を支援する対策を講じてまいりましたが、長期化が予想される現下においては影響が深刻な業種などに絞り、手厚く支援する方向に移行すべきと考えております。いずれにしましても、それぞれ多額の財源が必要であり、新型コロナウイルス感染症対応、地方創生臨時交付金のような財政補助が前提となりますので、様々な機会を捉えて国に対し対策を要望してまいります。

　　次に、心の健康に対する取組についてでありますが、こころの健康相談の今年４月から11月までの利用者は延べ22名となっており、昨年度同数程度の利用状況であります。相談の内容も心や体の健康に関すること、家族に関すること、職場における悩みなど、多岐にわたりますが、相談者の気持ちに寄り添いながら不安や悩みを受け止め専門的知見による適切な助言を行ったり、医療機関への受診等につなげているところであります。

　　次に、こころの体温計についてでありますが、今年４月から10月までのアクセス数は、約7,500件であり、昨年の同時期とおおむね同数で経過しておりますが、現状の把握に努めながら、今後も動向を注視してまいります。

　　次に、相談支援体制の強化についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の流行により、様々な不安や悩みを抱え、生きづらさを感じている方々も少なくないと考えております。心の健康に対する取組として、今年度は事業の中止や規模縮小を余儀なくされていることもあり、市報やホームページ等の自殺予防の啓発や相談窓口の周知、ＰＲに力を入れているところであります。一人でも多くの方に必要な支援が行われるよう、県の精神保健福祉センターをはじめとする関係機関と連携を図りながら、状況に応じて専門機関につなぐとともに、情報提供、相談窓口の周知強化に努めてまいります。

　　次に、季節性インフルエンザ予防接種についてでありますが、今冬の新型コロナウイルス感染症との同時流行に備えるため、高齢者に対する助成額の拡大や妊婦に対して新たに助成制度を創設したところであり、直近で把握できる利用状況につきましては、高齢者が10月１日からの１か月間で約5,500件と、対象者の４割以上の方が接種を行っており、昨年の接種開始１か月間と比較すると1.5倍以上のペースとなっております。また、妊婦につきましては、11月末現在で約60件の申請があり、対象者の15％程度の申請となっております。

　　次に、小児インフルエンザ予防接種助成事業についてでありますが、現在市が行っている助成事業は、予防の大切さを知りワクチン接種のきっかけづくりを目的に、対象を重症化しやすい乳幼児に絞り、１回分に限り半額程度の1,900円の助成を行うものであります。国においては13歳未満の子どもは２回の接種が望ましいとしていることもあり、２回接種を促すことで接種効果を有効に発揮させることや他市町の助成状況も考慮しながら、助成の在り方について検討してまいります。

　　次に、行政のデジタル化推進についてであります。本市のデジタル改革への取組の目指す方向性につきましては、国が進める住民記録や税などの基幹系業務システムの標準化への対応、行政手続の電子申請やキャッシュレス決済の導入、電子頭脳（ＡＩ）や業務工程の自動化（ＲＰＡ）の活用、地域社会におけるデジタル化の推進を重点的に進めることとしております。

　　次に、組織体制についてでありますが、来年１月から総合政策課に兼務職員を配置するとともに、基幹系業務担当課の職員でプロジェクトチームを組織し、情報収集や重点推進項目の洗い出しを行っていく予定であります。来年の４月からは総合政策課に（仮称）デジタル改革推進室を新設し、室長のほか専任職員を配置することにしております。さらにプロジェクトチームの職員に兼務辞令を発令し、推進体制の充実を図り、重点推進項目を推進していきたいと考えているところであります。また、人材確保につきましては、内閣府の地方創生人材支援制度を活用し、ＩＣＴやデジタルサービス等を専門とする民間企業から人材の派遣を受け、専門知識を活用した提案やアドバイスをいただくことにしております。

　　次に、市民に優しいデジタル化の推進についてでありますが、コロナ禍において新しい生活様式が定着し、行政の手続にも大きな変革の波が押し寄せております。対面を避けて手続を行うことができる電子申請やキャッシュレス決済などが従来にも増して意識されるようになっており、本市におきましては来年４月から市税や水道料金、下水道使用料の納付にキャッシュレス決済を導入することにしております。また、電子申請については今後標準化される基幹系業務システムと足並みをそろえながら導入を検討してまいります。デジタル化を進める一方で、これまでとおり窓口などで手続される方に対しましては、きめ細かい心の通ったサービスを提供することも大切であります。今後、市民目線の親身な窓口対応を基本としながら、電子申請やキャッシュレス決済の普及を図ることによって利便性向上を図り、市民に優しい行政を展開してまいります。

　　次に、デジタル弱者をつくらないための取組についてでありますが、デジタル化が進展していく各段階において、新しい技術の順応に自信がない方々へのサポートについても検討が必要となります。また、デジタル化の流れについていけない方が一定数おられますので、従来の手続を継続した上で、電子申請などの手続は当面オプションの一つと捉えるべきと考えておりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　それでは、質問を続けさせていただきます。

　　まずは行政のデジタル化についてでありますけども、登壇での質問、それからただいまの市長の答弁でもＲＰＡ、簡単に言うとロボットによる業務の自動化という言葉が出てまいりました。先日、地元紙で税務業務にＲＰＡを導入した高畠町の事例が紹介されておりました。10か月に及ぶ実証実験では、職員の業務時間が約６割も削減された。時間外勤務数は前年比で約400時間削減され、時間外手当てが減った分でソフト利用料がほぼ賄えるなど、費用対効果の大きさを確認したということであります。さらに休日出勤がほぼなくなったということで、職員のモチベーション向上にもなっているということでありました。何よりも職員の負担軽減にとどまらず、生み出された時間とマンパワーの余力で人間にしかできない企画の立案や市民とのふれあいといった付加価値の高い業務に当てることができるのが、最も大きな成果につながると私も思います。

　　もう一つ、是非実現していただきたいのが、先ほど先輩議員のほうからも消防関係の質問が種々ございましたけども、資料３をご覧ください。Ｎｅｔ119緊急通報システムであります。これは、音声による119番の通報が難しい人を対象にスマホなどの画面操作だけで通報できるシステムであります。聴覚障害者等の方には、これまでファックスでの通報等があったわけですけども、利用頻度はあまり高くなかったということであります。聴覚障害者等の安心・安全のために、是非導入についてのご検討を要望しておきます。

　　質問に戻りますけども、本年の第２回定例会一般質問で、東根市出身の学生に対して、市がさらに何らかの支援を行うべきだと提案をさせていただき、最終日に追加補正で創設いただいた学生等応援給付金について、利用状況はどのようになっているのかお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　東根市学生応援給付金事業は、新型コロナウイルス感染拡大の経済的影響によりアルバイト代の減収や仕送りの減額などにより、学業の継続が困難になることが見込まれる東根市出身の学生等への経済的支援を目的に本年７月１日から10月31日までの４か月間の期間で実施をいたしました。給付金額は学生１人当たり２万円で、申請日において大学、短期大学、大学院、高等専門学校、専修学校及び予備校に在学しており、かつ保護者が東根市住民基本台帳に記載されている方を対象といたしました。給付実績につきましては、市報、各地域公民館だより、市のホームページ及びフェイスブックへ数回にわたり告知などを行いました結果、県内・外の学業に励んでいる本市出身学生816名から申請があり、申請者全員に給付いたしましたのでよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　816名の学生等から申請があったということでありました。これは3,000万円の予算をつけていただいた事業でありますので、約５割強の執行状況のようであります。年末年始についても様々な事情を勘案して、帰省できない、帰省しないという学生もいるようでありますので、この事業の再実施を要望したいと思います。それが実現していただければ、さらに再申請も可能にする制度改正も是非お願いしたいと思います。

　　質問になりますが、次に、東根新生児特例給付金の現在の給付状況についてのご答弁で、この７か月で新しく東根市民となった赤ちゃんが216名もいるということが大変喜ばしいことであります。そして、申請率は90.7％ということでありましたが、新生児が対象になるということは、東根市新生児特例給付金の案内というのは出生届の際にも周知されているということでよろしいでしょうか。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　特例給付金につきましては、市民課の窓口で出生届の提出があった際に申請書ですとか、その制度の概要のチラシですとか、これらを手渡しをしております。一定期間経過しても申請がない方につきましては、勧奨の通知をお送りして漏れなく皆さんに受け取っていただけるように努めているところであります。また参考までですが、出生届は他市の窓口でも出すことが可能であるために、こうした方への支給についても漏れることがないように個別にチェックを行って、該当者には直接こちらから申請書をお送りしているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　非常に細い案内、また勧奨等、本当にありがとうございます。

　　次に、新型コロナウイルスの影響による生活困窮の相談件数が既に250件を超えて、住居確保給付金制度利用件数が11月末時点で25件と、昨年度実績比で約８倍ということでありました。生活困窮者を早期発見して、早期支援に結びつけるということは大変重要であります。全国の社会福祉協議会で実施している緊急小口資金の貸付けについて、事業の利用状況はどのようになっているのかお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　社会福祉協議会で実施しております緊急小口資金につきましては、令和２年の３月25日から新型コロナウイルス感染症の影響による休業や失業により生活資金が必要な方々も対象にして、相談と申請の受付を開始しているところでございます。東根市社会福祉協議会では11月30日現在で104件の貸付けの決定となっているところでございます。なお、令和元年度、前年度につきましては４件、平成30年度につきましては５件という件数でございましたので、非常に多い貸付け状況となっているとこでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　今お聞きしましたとおり、昨年度、一昨年度から比較して100件以上増加しているということでありましたので、いかにこの今の現状が厳しいことになってきているかということが伺えると思います。緊急小口資金の貸付け決定者については、県と連携した生活困窮者等「食」の支援事業というのが実施されておりますけども、事業の利用状況はどのようになっているかお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　山形県社会福祉協議会で決定いたしました緊急小口資金の貸付け者に対しまして、県と連携しまして、１世帯当たり県産米60キログラムを配布する「食」の支援事業を行っております。現在、緊急小口資金貸付け決定者は104件でございますけれども、そのうち食のほうの支援を希望する申請は41件となっております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　県から県産米のはえぬきですか、60キログラム、現物ということで、これは言いたいことは様々あるんですけども、104件のうちに申請が41件ということで、ちょっとしっかり行き届いているのかなという気がしないでもないので、これも制度そのものの周知を引き続きよろしくお願いしたいと思います。

　　次に、心の健康に対する取組についてでありますけども、臨床心理士による相談事業は事前予約制で現在は月に１回ということでありますけども、さらに充実させることができないのかお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　こころの健康相談につきましては、専門職である臨床心理士による相談を行っております。臨床心理士の方は、様々な分野で現在需要が高まっている外部人材でございます。大変日程調整が難しい状況にあり、現状では相談回数を増やすということはちょっと難しいと考えているところでございます。また、こころの健康相談につきましては、事前予約制ではございますけれども、それ以外でも随時保健師等による相談を実施しているほか、緊急性が高い方につきましては、専門機関とも連携した対応を行っているところでございますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　先ほど、登壇でも述べさせていただきました。メンタルヘルス・ファーストエイドの教育とか周知などが、非常に今この重要になってくるのかなと思います。ただ、専門家のこの十分な対応、体制というのを考えると、今よりも回数を増やすとか、保健師を増員するなど、体制を充実する必要があると考えます。これは、是非とも検討していただくことを要望しておきたいと思います。

　　次に、こころの体温計でストレス度レベルが高いと判定される方のレベルとはどういったレベルなのか、またその割合というのはどのくらいの割合になるのかお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　こころの体温計におけるストレス度チェックにつきましては、健康、対人関係、家庭等のストレスと気持ちの落ち込み具合の度合いを総合的に判定いたしまして、ストレスの度合いを４段階に振り分けしております。今年４月から10月までの結果では、ストレスが高いほうから２番目の段階、こちらは鬱の傾向があるレベルの方でございますけれども、全体に占める割合は5.2％、またストレスが最も高い段階、こちらは何らかのケアが必要と考える方になりますけれども、全体に占める割合は4.8％となっております。いずれも前年度とパーセント的には同じ割合となっているところでございます。なお、本人のストレスチェックの結果を表す、表示する画面では、その後の参考としていただくために、様々な相談窓口と連絡先の電話番号も記載しておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　悩みを抱える方々は、窓口に来ることができる方ばかりではないと思います。そのためにこういう、先ほどのこころの体温計なんかも導入していただいたわけですけども、そういう方に対する支援をどのように考えているのか再度お伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　誰もが窓口に来れるとは限らないかと思いますけれども、情報提供や相談窓口の周知、こういうようなことを図っていきますけれども、周囲にいる方が異変に早期に気づき、適切な対応が取れるという、こういった人材の育成が重要と考えております。「いのち支える東根市自殺対策計画」では、こころのサポーター研修を様々な団体向けに実施しているところでございます。市職員をはじめまして、母子健康推進員でございます食生活改善推進員の方、また社会福祉協議会のホームヘルパー等に研修を行っているところございますので、ご理解をよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　それでは次に、この妊婦のインフルエンザ予防接種助成の申請者が、先ほどのご答弁をお聞きすると少ないように感じるんですけども、その理由を今どのように分析されているのかお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答え申し上げます。

　　妊婦のインフルエンザ予防接種の助成につきましては、今年度創設した事業でございまして、昨年度の実績がないため一概に言えるものではございませんけれども、妊婦の方の予防接種時期につきましては、その方の体調や健診のタイミングなどで個人差があること、またこの度の助成制度につきましては、償還払い方式としておりますので、この期間が今年度いっぱいとなっております。そのため、申請期間は今年度いっぱいでございますので、まだ申請を行っていない方も多いのではないかなと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　了解いたしました。今後も期限のある必要な支援策については、状況に応じて期限の延長や拡大等で一人一人に見合った支援を何とぞよろしくお願いしたいと思います。

　　最後に、国や自治体の新型コロナウイルス感染症対策は、多くの支援策が実施されております。大切なのは、支援策の対象者に漏れなく行き渡らせることであります。支援策の実施主体である国や自治体が周知を徹底して、利用を促していくことは当然であります。それでもなお、支援策の存在を知らなかったり、知っていても手続の煩雑さなどで断念しそうになっていた方もおられました。そうした人たちが支援を受けられるまで、徹して寄り添っていくのが職員の皆さん、そして我々議員の使命であります。制度が展開された後も改善を求める現場の声に素早く反応していくことを忘れず、必要とする人に漏れなく支援の手を、との思いでアンテナを張り巡らせ、地域を奔走していくことをお誓いして、私の一般質問を終わります。

　　以上です。

○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　◎齋藤俊一郎議員質問

○細矢俊博議長　次に、１番齋藤俊一郎議員。

　　　〔１番　齋藤俊一郎議員　登壇〕

○１番（齋藤俊一郎議員）　議席番号１番齋藤俊一郎です。この度も、一般質問の機会を賜りましたことに感謝を申し上げ、通告に従い質問をさせていただきます。

　　師走となり、間もなく令和２年が幕を閉じようとしておりますが、今回の私の一般質問は、本年、本市を襲った７月豪雨と学校に対する爆破予告によって市民生活に不安が生じていることを背景に、現状とこれからの対策を主題とし明日への責任、そして未来への責任という志を胸に刻みながら質疑を行ってまいります。

　　まず、１項目めは持続可能な社会づくりに向けた災害対応の強化と東根強靭化についてです。

　　持続可能な社会とは、地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われている社会、このように言われています。私も所属する青年会議所の運動として提唱するいわゆるＳＤＧｓは、2030年までにこの持続可能な社会づくりに向けた開発目標を17のテーマに分けた行動指針であり、この開発目標の11番目に掲げられているのが、住み続けられる町という、包摂的で安全かつ強靭で持続可能な都市及び人間居住を実現するとの項目です。世界的に気候変動に伴う大規模災害が頻発し、本県においても毎年のように大雨をはじめ相次ぐ災害に見舞われてしまっております。そのような状況下において、万が一災害が発生した場合の対応と災害が起こらないための国土強靭化は、今、行政に課せられた使命だと強く感じております。本市においては、今日を遡ること132日前の７月28日、本市観測史上最多を記録した大雨によって甚大な被害が生じ、その傷跡はいまだに大きく残っております。新型コロナウイルス感染症の拡大という人との接触が制限される状況下も重なり、市民の皆様の不安は増大をしている状況です。

　　そこで１点目の質問です。この７月豪雨における本市の災害対応について、８月６日に行われた本市議会第３回臨時会における私の質疑の中で、避難等の課題を指摘しつつ今般の災害対応の評価を伺ったところ、市当局の答弁は、避難に関わった39名の区長宅を訪問し、お気づきの点を聞き取っており意見を検証した上で改善に役立てていきたいとのことでありました。そこで、避難勧告地域や災害発生地域において、避難及び災害対応に従事された各区のこの声をどのように分析をし、どのように本市災害対応の検証を行ったのか、さらには検証を受けた今後の対策について考えを伺います。

　　次に２点目として、この８月臨時会において答弁のあった災害対策本部活動マニュアルの見直し状況についてであります。

　　東根市では、災害の予防や発生時の対応に関し、昨今の異常気象における大規模災害発生時の災害応急対策を迅速かつ的確に遂行するため、災害対策本部活動マニュアルを策定しております。この７月豪雨においても、このマニュアルに沿って災害対応や避難誘導、避難所運営が行われたわけでありますが、大規模感染症拡大下の中、この活動マニュアルにおける課題が浮き彫りになったことはこの臨時会の答弁でもお認めをいただき、見直しを行っていただく考えを伺ったところであります。

　　そこで、水害への対応が急がれる中において、この東根市大規模災害対応の重要な指針となる災害対策本部活動マニュアルの見直し状況についてお伺いをいたします。

　　続いて３点目として、避難における個別計画の策定状況についてお伺いをいたします。

　　政府では現在、自力避難が困難な高齢者の方や障害者の方、すなわち災害弱者と呼ばれる方々の逃げ遅れが後を絶たないことを受け、来年の通常国会で災害対策基本法を改正する方針を固め、内閣府において法案の提出の準備が進められております。地元紙でも大きく扱われたこの見直し内容は、一人一人の避難方法を事前に決めておく個別計画を同法に基づく法定計画へ格上げするとともに、市区町村の計画作成を努力義務化するものとなっております。個別計画は、支援が必要な住民ごとに作成し、避難ルートや避難場所、手助けをする支援者の氏名などを明記するなど、命を守るのに大変有効だとされておりますが、対象者全員の計画を作成した市区町村は2019年６月時点で全体の12％にとどまっている状況です。見直しの根拠として内閣府は2018年の西日本豪雨や昨年の台風19号、今年の７月豪雨などにおける死者、不明者の６から８割を高齢者が占めたことを理由としており、本市においてもこの個別計画を策定する意義は市民の生命を守るために極めて重要なものと捉えております。

　　そこで、この災害対策基本法の見直しに伴う避難における個別計画の策定状況について現状をお伺いいたします。

　　次に４点目として、本市の防災及び災害対応を具体的に定めた計画である地域防災計画の改定についてであります。

　　災害対策基本法第42条の規定に基づき、東根市における市民生活の各分野にわたり重大な影響を及ぼす恐れのある災害に対処するため、災害の予防対策、応急対策及び復旧復興対策について必要な事柄を定めることにより、防災関係機関の全機能を有効的に発揮して、市の地域並びに住民の生命、身体及び財産を災害から守ることを目的に平成31年２月に市防災会議において改定されたのが現在の東根市地域防災計画となります。

　　そこで本市における防災や災害対応に関する上位計画であるこの東根市地域防災計画について、先の８月臨時会の質疑において、根本的な見直しが生じた場合には、今後改定をしていくとの考えが示されましたが、現在の状況をお伺いいたします。

　　最後に５点目として、強くしなやかな市民生活の実現を図るための防災・減災等に資する東根強靭化についてです。

　　本市においては今年３月、国土強靭化法に基づく地域計画として、想定される大規模自然災害から市民の生命と財産を守り、持続的な成長を実現するため、致命的な被害を負わない強さや速やかに回復するしなやかさを兼ね備えた強靭な東根市のまちづくりを推進するべく、事前防災・減災と迅速な復旧・復興に資する施策を総合的・計画的に推進するための指針として、東根市国土強靭化地域計画を策定されました。私自信も国家予算が重点配分されるこの効果を持ち合わせた、この地域計画の早急な策定を何度もこの一般質問で求めたわけでありますが、県内自治体の中で先駆けて策定をいただいたことは改めて評価をしたいと思います。他方、75ページに上るこの国土強靭化地域計画は、その計画が具現化されてこそ本来の意味を持つものであり、この早急な実現が市民より強く望まれております。菅内閣総理大臣は12月１日、防災・減災国土強靭化の推進について方針を打ち出されました。その内容は１、来年度から令和７年度までの５年間において、防災・減災国土強靭化のための５か年加速化対策（仮称）を取りまとめること。２、本対策は激甚化する風水害や巨大地震等への対策、予防保全に向けた老朽化対策の加速、デジタル化等の推進に係る対策を柱とすること。特に加速化、進化させるべく施策のために、追加的に必要となる事業規模を15兆円程度を目指すこととし、初年度については令和２年度、第３次補正予算において措置することといたしました。３、本５か年対策について速やかに決定できるように国土強靭化担当大臣を中心に取りまとめを進めること。以上の３点が発表されました。このように３か年の強靭化計画が、今後５か年延長される見通しとなった状況の中で、市民の生命と財産を守るため、東根市国土強靭化地域計画において、令和２年度中に対策の策定を示している事業とし、袋田浄水場の浸水対策及び野田シタ工業用水道の浸水対策が上げられます。水防法改正に伴う洪水ハザードマップの改正によって対策が生じることになったこういった事業をはじめ、この東根市国土強靭化地域計画をどのように実現をしていくのか、市長の方針をお伺いします。

　　次に、大きな２項目めとして、子どもの安心・安全確保に向けた対策の強化についてお伺いをしてまいります。

　　本年10月13日、本市をはじめ、県内複数の自治体に庁舎や小中学校に爆破予告が電子メールで投稿されるという非常にゆゆしき事案が発生してしまいました。過去をひもとけば2005年２月、全国が震撼した大阪寝屋川市の公立小学校で３名の児童・教師が殺傷される大変痛ましい事件が発生するなど、これらの事件が全国的に後を絶たない状況です。学校における児童生徒をはじめ、安心・安全の確保に向けた防犯体制の確立が急がれる中において、文部科学省では防犯対策の観点から必要となる工事を行い、児童生徒等の安全を確保することを目的に大規模改造事業として、学校施設環境改善交付金を設けております。また、平成31年３月には学校教育を円滑に進める上で、必要となる施設計画及び設計における基本的な考え方や留意事項について、学校種ごとに示したガイドラインとして小学校施設整備指針を策定し、この第９章防犯計画の中で、外部からの来訪者を確認し、不審者の侵入を防ぐためオートロック化や防犯カメラ、赤外線センサー等の防犯設備及び防犯監視システムの導入を強く促しております。

　　そこで、本年事件化された児童生徒の安心・安全が脅かされている背景を踏まえ、全ての小中学校における一刻も早い対策と事業化が望まれていることから、本市における学校の防犯システムの現状と今後の強化に向けた方針を教育長にお伺いいたします。

　　次に２点目として、今伺った学校における不審者などの危機に対し、危機管理対応マニュアルの現況及び通報や保護者等への連絡方法の現況について、同じく３点目として、危機的状況を回避するための学校における訓練の状況についてお伺いをいたします。

　　私も同じ子育て世代として、子どもたちが安心・安全な学校生活を伸び伸びと健やかに送れることを望んでおりますが、気象変動に伴う災害や不審者など、危機は突然やってきます。その危機に対応する力を日頃から養い、そして行動及び警察への通報や保護者への連絡方法を指針化することで危機への備えが高まります。平成21年に施行された学校保健安全法は各学校において、学校の安全計画及び危険等発生時対処要領を指した危機管理マニュアルの策定を義務づけるとともに、地域の関係機関との連携を深めることとしています。国においては平成29年３月閣議決定した第２次学校安全の推進に関する計画等を踏まえ、学校地域の特性や実情に即した学校独自の危機管理マニュアルを策定及び更新を通知しています。

　　そこで、本市における危機管理対応マニュアルの現況及び通報や保護者等連絡方法への現況並びに気候変動に伴う災害や不審者への備えに向けた訓練状況についてお伺いをし、登壇での質問といたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　齋藤俊一郎議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、持続可能な社会づくりに向けた災害対応の強化と東根強靭化についてであります。

　　７月豪雨における本市の災害対応の検証についてでありますが、各区より寄せられた声として、防災行政無線が聞こえない。避難所の駐車場が足りない。避難先での情報が不足しているなどのハード面の対応が必要なものから、避難所が分からない。避難が必要かどうか分からないなどのソフト面の対応が必要なものまで多岐にわたっております。これらの実体験に基づく声は、今後の対策・対応には不可欠と捉えており、分析を重ね今後の施設の改良や防災教育の進め方、自主防災会との連携強化につなげてまいります。

　　次に、災害対策本部活動マニュアルの見直し状況についてでありますが、本市の災害予防、災害応急対策及び災害復旧に関して、総合的かつ基本的な方針となる地域防災計画を補完するものとして、各種ガイドラインやマニュアルがあります。今回の水害の経験で得られた反省を踏まえ、マニュアルの改訂について次期出水期までまとめてまいります。

　　次に、災害対策基本法の見直しに伴う避難における個別計画の策定状況についてでありますが、要配慮者名簿については既に作成済みであり、今後は避難支援等をより実効性のあるものとするため、個別計画の策定を進める準備を行っております。コーディネーターとなる民生委員や社会福祉協議会、自主防災組織、自治会、福祉事業者等が中心となり、要支援者ご本人も交えて、より具体的な避難支援方法について打合せを行う必要がありますが、コロナ禍にある現状を踏まえ慎重に進めてまいります。

　　次に、東根市地域防災計画の改定に向けた考え方でありますが、現時点で大きな計画の改定の予定はありませんが、資料編の一部において、例えば学校移転に伴う避難場所の変更や既存施設の新たな指定。また、災害協定の追加などがありますので、国・県の動きに合わせて対応してまいります。

　　次に、国土強靭化地域計画の実現に向けた方針についてでありますが、東根市国土強靭化計画においては、本市の強靭性を損なう原因となり得る事象を幅広い視点から洗い出し、長期的視点に立った様々な対策を整理したところであります。掲載している事業の実施につきましては、事業の優先度や緊急性、財政状況等を勘案し、毎年策定している振興実施計画に位置づけ計画的に取り組んでまいります。議員ご指摘の上水道施設、工業用水道施設につきましては、今年度までに実施した調査に基づき、当面実施する応急対策と将来に向けて実施する恒久対策についての方針を定めたところであり、現在策定中の振興実施計画に令和３年度より３か年の応急対策を見込んでおりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。

　　　〔元木正史教育長　登壇〕

○元木正史教育長　私からは、子どもの安全・安心確保に向けた対策の強化についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、学校における防犯システムの現状と強化に向けた方針でありますが、現在全ての学校において、児童生徒及び教職員の安全を確保するため、登校後は昇降口と職員玄関を含む全ての出入口を施錠することとしております。また、職員玄関にはモニターと録画機能がついたインターホンを設置しており、外部からの来訪者を確認し、玄関の開錠を行うことで校内への不審者等の侵入を防いでおります。そして、来訪者が帰る際は玄関まで帯同し、確実に校内から出たことを確認してから施錠しております。そのほか大森小学校と新築の神町小学校の２校につきましては、オートロックを設置し、施錠忘れを防止しております。この２校には防犯カメラを設置しており、外部からの侵入及び犯罪の抑止を図っております。オートロックと防犯カメラは、学校の防犯対策として有効な方法であると認識しておりますので、全ての学校のさらなる防犯システムの強化に向け、まずはオートロックの設置を優先して検討してまいります。

　　次に、危機管理マニュアルの現状及び通報や保護者等への連絡方法についてでありますが、市内全ての学校が非常災害等が発生した場合の対応計画を整備しております。不審者に関しましては、不審者を発見した場合の対応や校内での情報共有の仕方、児童生徒の安全確保のための避難方法、警察への通報等について時系列で整理しております。さらには、不審者出没情報が市内の学校間でいち早く共有できるシステムを構築し、運用しているところであります。校内には不審者と争いになった場合に備え、さすまたが整備されておりますが、まずは侵入そのものを阻止するために、先ほども申し上げましたが、職員玄関、児童生徒昇降口や１階の窓等は原則的に施錠し、来訪者につきましては玄関でインターホン越しに対応することにしております。

　　保護者への連絡と確実な引渡しは、非常災害時の大きなポイントであります。どの学校におきましても保護者にご協力いただき、日中の緊急連絡先を含めた一覧を整備し、災害発生時にはすぐ活用できるようにしております。また、東日本大震災の際に携帯電話が大変つながりにくくなった一方、メールが有効だったことを受けて、現在では全ての学校で保護者へのメール配信システムが構築されております。

　　次に、気候変動に伴う災害や不審者への備えに向けた訓練の状況についてでありますが、避難訓練はおおむね年４回、自然災害や不審者など想定を変えたり、災害発生時刻を授業中だけでなく休み時間にしたり、避難経路を積雪時の場合に変えたりして実施しております。昨年度策定されましたハザードマップにより新たな浸水区域が示されたことから、これに基づく避難計画を全ての学校で作成したところであります。７月の豪雨災害の際に多くの住民が避難した大富学区では、10月16日大富小学校と大富中学校が合同で危機管理室の協力の下、豪雨災害対応の避難訓練及び引渡し訓練を実施しており、真剣な訓練の様子は新聞等でも取り上げられたところであります。また、不審者への備えとして校内に侵入された場合、下校途中に出会った場合などを想定して対処訓練を行っているほか、児童の引渡しについても保護者のご協力を得ながら訓練を実施しております。今後もこれまでに経験のない災害等が起こることが予想されますので、児童生徒の命を守るために危機管理意識を高く持ち、学校現場とともに普段の備えに当たってまいりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　では、答弁いただきましたので、それに受けまして自席から引き続き質問をさせていただきたいと思います。

　　まず、大雨の対応についてでありますが、市長から答弁をいただいた内容のほかに、ちょっと気になったところで申し上げれば、今般、避難所運営や対応はもちろん市の職員の方々が当たっていただいたわけでありますけども、災害対策本部の所掌事務における避難所班をはじめ、避難所運営など災害対応に当たられた職員の方々の感想も聞き取りをされると臨時会において答弁をいただいておりました。その状況についてお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　災害対応に当たった職員からは、例えば避難所では外の情報が入ってこない、入りにくいですとか、これは情報の共有不足ということになるんだと思いますが、それから一時的に多くの避難者が集まり、収容人員を超えたということで、その避難誘導体制の不備・不足、それから救急箱やボールペン、はさみなど様々な物品が現場、避難所にないという、これは初動体制の不備なんだと思いますが、これらの声がございました。今後の体制づくりにこれらを生かしてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　今、答弁いただきましたが、その内容を伺うとちょっと初動体制の不備及び避難誘導体制の連携の不足などが見受けられたという声があったと、これは早期に解決していただきたいなと、是非要望したいと思いますし、最初の初動体制が災害時の対応としては最も求められるところだとこのように思っています。

　　また、今回、感染症拡大下においての避難所運営などの対応でありました。所掌事務の点検をもう一度していただきながら、保健師の配置、保健師さんの配置についても避難所の中で要望があったと聞いております。是非この辺、保健師さんの対応が必要とされる避難所に収容いただいた市民の方への対応についても、是非検討いただきたいとこのように思います。

　また、今回コロナ禍ということで分散型避難への対応もあったと思います。そういった意味で中部小学校なども開設いただいたわけでありますが、旧白水川ダム管理棟を備蓄倉庫としていると伺っておりますが、この立地が果たして適切なのかというのも是非ご検討いただきたいとこのように思います。

　　区長さんへの聞き取りのお話を先ほどご答弁をいただきました。今回、聞き取りいただいた区長さんの区域は主に西部地区の区長さんであるとこのように思いますけれども、この西部地区においては、市長より、先に建設が表明された西部防災センター、この防災センターの早期の設置、そして機能の充実を求めるこの避難対象区域の区長さんの意見、たくさんあると思います。こういった地域の声や要望について、この西部地区防災センター、これから建設される中で予定は示されていただいているわけでありますけども、どのようにこういった声を反映されていくのかお考えを伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　区長さんの考えですとか、地区の要望については、これまで要望書という形でいただいたり、あるいはその災害の後に意見を聞き取りをして伺ったものでございます。一部をご紹介いたしますと、市長からもございましたが、避難所の駐車場が不足をしているですとか、ハザードマップも改訂されまして、その地域の住民の方の意識が高まっているということで、水害に対する訓練が必要だということですとか、水や食料の支給が遅いとか、そんな声をいただいております。こういった項目につきましては、防災センターの計画に当たりまして駐車場を多く取れるレイアウトですとか、水防訓練を実施できるスペースの確保ですとか、あるいは西部全体をカバーできる防災備蓄倉庫の機能など、寄せられた声を参考にしながら計画を進めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　是非、寄せられた声、十分に大切にしていただきながら進めていただきたいなと思っています。本年、年度末実施設計、来年12月に建設工事の着工予定だと議員懇談会でもご説明をいただきました。是非、自主防災会の皆さんや消防団の皆さん、様々関係する皆さんの意見も十分聴取をいただきながら早期の着工に向けて要望いたしたいと思います。今回この度の水害の経験で得られた課題などを踏まえたマニュアルの改訂を次期出水期まで行われると市長からご答弁いただきました。具体的にこのマニュアルの改訂、どういったものを想定されているのか内容を伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　地震のように、突然被災する災害というものもあるわけですが、河川の氾濫では、その予測が、発災まで予測してから発災まで一定の時間がございます。一方で土砂災害に比べて避難者が多いという、そういう特徴もあります。そのため避難所開設の準備に当たりましては、避難所班以外の班がサポートをする体制を整えたり、交代要員を用意するなど、そういったことを考えていきたいと思っております。

　　また同じく発災までに時間があるということから、不安を感じた市民の方から問合せが多数寄せられまして、専門の職員、特に防災専門員ですかね、電話対応に追われてしまうということも分かってまいりました。電話対応に当たっては、専門の職員じゃなくて別の職員を確保するなど、そういったことも必要だなと考えております。

　　それから最も重要だと感じたのは、想定する災害に対して、どの世帯は避難すべきで、どの世帯は必要ではないのかといったことが、地域の中で申し合わせておくという必要性だと思います。これはマニュアルの問題というよりも、地域の災害に対する対応力の問題でございますので、出前講座などで地域を支援していく、こういった取組もまたマニュアルとは別に必要だなと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知をいたしました。是非、次期出水期まで半年余りでありますので、是非今回水害の経験で得られた反省を踏まえたマニュアルの改訂をされるということですから、是非その点、早急な策定をお願いしたいと思いますし、後段の部分の今お話いただいておりますが、地域の対応力の強化をしていかなくちゃいけないんだろうと思います。非常に危機管理室、出前講座頑張っていただいて、様々な業種の皆さんにもしていただいていると伺っていますが、自主防災会が地域では、この避難誘導に役割を担うわけでありますので、是非ワークショップなど開催をいただいて、強化に努めていただきたいのと併せまして、以前もお話し出たことありますが、住民の皆さん一人一人、マイタイムラインを策定いただいて、避難誘導にしっかり意識を持っていただくと、避難にしっかり意識を持っていただくということも行政として後押しをしていただきたいとこのように要望いたします。

　　今回、新型コロナ感染症拡大下という、そういった感染症対策が問われる中での避難となりました。こういった得られた経験を今回マニュアル改訂されるということでありますので、どのように生かしていかれるのか伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　これまでも感染症対策という考え方はありまして、アリーナのレイアウトを変更するなど、避難所の環境対策はその都度見直しをしてまいりました。新型コロナの感染が拡大してきた今年の５月以降は、いわゆる三密の回避に配慮した避難所レイアウトや体温計、消毒液とかマスクの準備など、これらを考慮したその運営を想定しておりますが、その都度マニュアルを改訂するのではなくて、その時点、その時点での最新の国・県のガイドラインを参考にして避難所運営に反映させてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　分かりました。マニュアルの見直し、改訂ではなくてその都度、県・国のガイドラインを参考にして避難所運営に生かしていきたいということでありますけども、今回コロナ禍で避難所運営、そうはいっても適切だったのかというとやはり課題が多い、これはコロナ禍で分散型と市長もよくおっしゃっておられましたが、そういった点がなかなか初めてのケースでできなかったことも多かったと思います。是非、何かルール化をして、きちんと明文化をしないと、現場の皆さんが非常に混乱すると、そういった懸念を私自身も目の前で感じておりますので、是非研究を要望したいと思います。

　　コロナ禍と言えば先ほどお話ありました、人員なども見直さなくてはいけないこの感染症の対策としてあったわけでありますが、大富地区での避難において、大富中学校はコロナ禍において収容人員が超過し、普通教室を一時的に開放して避難所としたと。学校を指定避難所とする場合、運営マニュアル及びマニュアルの見直し、こういったものが私は必要になるかと思います。学校と言えば特殊な管理者、最終的な管理者はもちろん市長だと思いますが、学校長が管理をしているという側面もありますので、こういった点について考えの見直しなどの状況をお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　水害による避難の頻度は、今後どんどん高くなっていくものと想定すべきだと思っております。感染症対策では、より多くの専用スペースの確保が必要なことからほかの学校施設においても、例えば空き教室の活用であるとか、体調不良者の避難場所であるとか、これは学校側と十分に打合せをした上でのことではありますけども、マニュアルに加えるべき部分があるんだろうと考えております。ただ、マニュアルは従事する職員がどう動くのかという事前の申合せ事項でもございますので、事細かにあまり書き過ぎますとかえって使いづらくなってしまうということもございますので、市民の身体、生命に関することは、まず使える物は何でも使っていく、周りにいて使える人は誰でも使っていく、そういった気構えも必要かと思われます。そういったことはマニュアルではなくて、マニュアルでは習得はできませんので、図上訓練、こういうところでより具体的な切迫した状況を付与いたしまして、訓練をして従事する職員の能力を高めていく必要があるんだろうと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　ご答弁ありがとうございます。今、部長おっしゃられたように、確かにマニュアルに縛られることなく、訓練を重ねること、やはりこれが私も大事だとは思いますが、ルール化されていないと先ほど申し上げたように動けない部分もあると思います。この２つのバランスときちんと避難所運営ガイドラインを参考にして、運営をしていくことが大事なんだろうなと思いますし、学校を避難所とした際の利用計画ですね、これは文科省は定めを求めているようでありますから、是非研究をしていただきたいとこのように思います。

　　また、先ほどご答弁いただきました避難に当たる個別計画の策定、国の動きあるようでありますが、これまでこの市議会においても同僚議員の先輩が再三作成の要望があったと伺っております。確かにコロナ禍の感染拡大防止、これ十分気をつけなくちゃいけませんので、なかなかさらに進むのには慎重さも必要だとよく分かりますが、災害っていつ起きるか分からないと、こういう怖さがあります。是非そういった意味において早期の策定をお願いしたいと思います。

　　最後に、東根強靭化について先ほど市長よりこの東根市強靭化計画において令和２年度中に定めておりました野田シタ及び袋田浄水場の緊急の工事、来年度から始めるという、こういったお話をいただきました。是非力強く進めていただきたいと思います。

　　また、この度政府が発表したこの５か年の計画の中で民間企業の強靭化を促進するという記述もありました。激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策の（２）として、交通ネットワーク・ライフラインを維持し、国民経済・生活を支えるための対策として事業継続力強化、事業継続の強化計画等の策定ということで経済産業省のほうで令和２年の10月に出した制度があります。是非私も浸水区域に入っている企業さんやまた今回のハザードマップの改正でご自分の企業の浸水深が深まった企業さんなどから、この経済活動を持続していく上で、是非強靭化を進めるための何か支援制度を市としても考えていただけないだろうかなんていう声もいただきました。是非ご検討を国の制度なども参考にしていただいてお願いをしたいと思います。

　　次に、子どもの安全・安心に向けた確保に向けて質問を行っていきます。

　　先ほど来、答弁をいただきました。それでは本年度不審者がどのくらい事案として確認されているか、その数と対応についてお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　今年度11月末まで報告されました不審者等の情報は10件です。昨年度は17件となっております。今年度の報告者件数は、今年度春に臨時休業期間があったことを鑑みれば減っているとは言えないと思っているところでございます。これら情報は下校時や夕方に発生したもので、当該児童生徒が帰宅後に保護者に話し、保護者が学校や警察へ連絡したものとなっております。情報が連絡されました学校では、全保護者に対しましてメールで緊急の注意喚起を行っております。また、全小中学校へも同様の情報を伝えるとともに関係機関でも情報を共有しているものでございます。不審者等の報告がありました場合は、警察と見守り隊など関係機関とともにパトロールを強化し、事件再発を防止しているところでございます。

　　被害を受けた児童につきましては、心のケアを十分に行い、安心した学校生活を送れるようにしておりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　今年は現在不審者等の情報10件ということでありました。確かに緊急事態宣言下で学校休校があったことを考えれば減っている状況ではないなと私も感じています。なかなか社会全体がコロナの中で難しい情勢になっていますので、是非この児童生徒の安全・安心、市教育委員会としてもさらに注意深く強化をしていただきたいと思いますし、先ほど教育長からご答弁をいただいて、これからまずは優先して学校のオートロック化を進めていきたいと、こういったお話をいただきました。私も各学校をお伺いさせていただいて、学校長の皆さんからこのやっぱりオートロック化、早期にやっていただきたいという声が大変ありました。また、その上で防犯カメラもお願いしたいと、やはりこの防犯システムの構築、学校において現場の責任者あるいは学校長の皆さん、一番気を遣っている点だと、こういうことでありますのでご答弁もいただきました是非来年度に向けて要望を強くお願いしたいと思います。

　　また危機管理マニュアル、これも毎年改訂いただいているとも伺っております。是非コロナ禍を含め、この感染症の対策に向けた危機管理の在り方についてもご検討いただきたいとこのように思います。仕組みも大事でありますが、児童生徒自身がいかにこの防災というものを教育の視点で感受していくかも私は大事だなとこのように思っています。東根市として、この防災教育の視点、いかに取り入れていくのかお考えを伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それではお答えをいたします。

　　児童生徒に降りかかる災害を含む様々な危機は学校にいるときだけでなく、登下校時や自宅にいるときなどどこで起こるか分かりません。いつ起きるか、どこで起きるか分からない危機から身を守るためには、危機を予測し、その危機を回避するための能力を身につけること、いわゆる自分の身は自分で守る力をつけることが重要であると考えております。この力が養えるよう、避難訓練のときはもとより様々な機会を捉え、危機管理に対する正しい知識と対処方法を児童生徒に指導してまいりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　承知いたしました。是非この防災教育ですね、力を入れていただきたいとこのように思います。市当局におかれましては、市長を先頭にこの児童生徒をはじめ、市民全員の生命と財産を守るという、東根市として最も重要な職務に向けて、政策を今後さらに総動員をいただいて日本一、そして一番住みやすいまちづくりを展開していただくことを強く要望申し上げて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○細矢俊博議長　以上で本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時３３分　散　会