令和元年第４回東根市議会定例会１２月１０日　議事日程　第３（一般質問）

令和元年１２月１０日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　細　　矢　　俊　　博　議長　　　　　　　髙　　橋　　光　　男　副議長

◎出席議員（１６名）

　１番　　　齋　　藤　　俊一郎　議員　　　　　　　２番　　　高　　橋　　弓　　嗣　議員

　３番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　４番　　　元　　木　　十四男　議員

　５番　　　東海林　　克　　彦　議員　　　　　　　６番　　　三　　宅　　一　　人　議員

　７番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　　８番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員

１０番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　１１番　　　白　　井　　健　　道　議員

１２番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　１３番　　　原　　田　　利　　光　議員

１４番　　　浅野目　　幸　　一　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　１８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

◎欠席議員　（２名）

　９番　　　山　　科　　幸　　子　議員　　　　　　１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	元　木　正　史	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	斎　藤　吉　則	代表監査委員
工　藤　喜惠治	農業委員会会長	菊　池　忠　芳	消　　防　　長
間木野　多加志	副　　市　　長	石　垣　裕　之	総　務　部　長
浅野目　　　勇	市民生活部長	芦　野　耕　司	健康福祉部長
小　松　伸一郎	経　済　部　長	半　田　　　隆	建　設　部　長兼水道部長
佐　藤　浩　之	会計管理者	高　橋　重　俊	教　育　次　長
石　垣　有　一	総合政策課長	安　達　利　也	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
佐　藤　慎　司	財　政　課　長	牧　野　美和子	監　査　委　員事　務　局　長
柴　田　　　昇	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


青　木　　　満	事務局長補佐	菅　井　美奈子	議事主査兼議事係長
齊　藤　晋　平	主　　　　任	黒　坂　育　実	主任
井　上　正　宏	兼　務　書　記	森　谷　賢　司	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　令和元年１２月１０日（火）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　１０番　高　橋　鉄　夫

　　　　　　　　２　１３番　原　田　利　光

　　　　　　　　３　　６番　三　宅　一　人

　　　　　　　　４　１２番　河　村　　　豊

　　　　　　　　５　　４番　元　木　十四男

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

令和元年東根市議会第４回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
７	高橋　鉄夫議　　　員	１．安全安心な地域づくりについて	１．激甚化する自然災害への対応のあり方、考え方について（１）情報伝達の充実策について（２）避難行動要支援者等への対応策について（３）減災策の推進要領について（４）対応体制、対応要領等の充実について２．神町小学校改築に伴う移転要領の確立と進捗状況、取り組みについて（１）移転要領等計画と進捗状況、取り組みについて（２）通学路選定の考え方と進捗状況、取り組みについて	市　　　長教　育　長
８	原田　利光議　　　員	１．本市の防災・減災の現状について	１．避難所のエアコン設置について２．災害ごみについて３．特老など介護施設入所者の避難場所指示の状況について４．ペット同伴の避難所指定について	市　　　長
９	三宅　一人議　　　員	１．東根市都市計画マスタープランにおける中部ブロックの地域整備について	１．これまでのまちづくりについて２．都市計画道路豆田平林線、平林原方線の整備促進について	市　　　長
９	三宅　一人議　　　員	２．市民バスの運行体制と、デマンド型タクシーの運行について	１．市民バス、デマンド型乗合タクシーの運行の現状、今後の展開について２．空白地域の解消について	市　　　長
10	河村　　豊議　　　員	１．子育て支援について伺う	１．来年度の保育所入所申し込み状況について２．子育て支援センターの活動について	市　　　長
		２．公営住宅について伺う	１．市営住宅の現状と課題について	市　　　長
		３．さくらんぼ東根駅周辺について伺う	１．西口周辺の再開発について	市　　　長
11	元木十四男議　　　員	１．児童・生徒の健全育成について	１．本市における小学生、中学生のいじめの現状２．いじめ問題の対策と取り組み	教　育　長

　　◎開　　　　　議

○細矢俊博議長　皆さん、おはようございます。　　本日の会議に欠席の届け出がありましたのは、９番山科幸子議員、15番佐藤　直議員です。従いまして、出席議員の数は16名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○細矢俊博議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎高橋鉄夫議員質問

○細矢俊博議長　はじめに、10番高橋鉄夫議員。

　　　〔10番　高橋鉄夫議員　登壇〕

○10番（高橋鉄夫議員）　おはようございます。10番高橋鉄夫であります。通告に従いまして、登壇での質問をさせていただきます。

　　安全安心な地域づくりについて伺います。

　　はじめに、激甚化する自然災害への対応のあり方、考え方についてであります。

　　東日本大震災以降も、平成26年８月豪雨による広島土砂災害、27年９月の東北豪雨、28年４月の熊本地震、昨年７月の西日本豪雨、21号台風、北海道地震、先般の19号台風など大きな災害が頻発しております。そのほとんどが、未だ復興半ばであります。

　　昨年の７月の西日本豪雨では、数十年に一度の大雨が予想される際に、気象庁が出す大雨特別警報が11都道府県で出されました。地球温暖化が背景にあるとされ、昨年の気象災害の被害が最も多かったのは日本だったとの報告書を、ドイツの環境シンクタンクがまとめております。

　　また、世界気象機関は今年の世界の平均気温が観測史上２番目か３番目の高さになるとの分析を示し、中において日本の異常気象にも言及し、台風による豪雨被害が甚大だったと指摘したところであります。

　　そんな中で、洪水ハザードマップが全戸配布され、避難行動がより明確化されたところであります。市民への周知徹底、計画の見直し、各種対応策の検討が求められております。これらを勘案し、ひがしね創生会としても、総合的な防災対策の推進に関して、政策提言させていただいたところであります。

　　東根市は災害の少ない市と言われております。しかし、昨年発生した最上庄内豪雨、北海道地震、先般の19号台風は、市も大災害がいつ発生するかわからない現実を再認識する必要があると考えております。また、大雨、台風、大雪など気象現象が過去にない規模で発生する傾向や、気象現象の連鎖が強まっている現在、防災意識を高く持ち、減災のための備えや想定される災害への対応策を平常時から準備する必要があると考えております。防災対策は災害が発生した際にどう対応するか大切であることはもちろんですが、それ以上に重要なことは平常時にどう備え、事前対策を十分に行っておくことで被害は大幅に軽減できると考えております。

　　そこで、情報伝達の充実策について、避難行動要支援者等への対応策について、減災策の推進要領について、対応体制、対応要領等の充実についての４点について伺います。

　　次に、神町小学校改築に伴う移転要領の確立と進捗状況、取り組みについてお伺いいたします。

　　令和２年12月の新校舎完成まで１年を切るにいたりました。地区においては、移転準備の話題が集会や行事の席で出ております。教育によるまちづくりを重点施策に掲げる東根市として、また１つの大きな財産ができ、うれしく期待するところであります。

　　しかし、課題、問題も見えてくる時期と思っております。特に、通学路の選定については地域、保護者等からの要望や意見も多く、また進捗も遅れがちと捉えております。それは、準備を含めた移転計画、スケジュールの全体像と実施主体、課題等の集約窓口等、そして、全体としてこれら情報の共有が不十分であると分析しているところであります。

　　課題解決に緊急を要するもの、雪にかかるこの季節を捉えて対策を確立するものなど、また予算化するもの、早期移転準備体制を確立する必要があると考えております。

　　そこで、移転要領等計画と進捗状況、取り組みについて、通学路選定の考え方と進捗状況、取り組みについてお伺いいたします。

　　以上で、登壇での質問とさせていただきます。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　おはようございます。

　　高橋鉄夫議員の安全安心な地域づくりについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、激甚化する自然災害への対応のあり方、考え方についてでありますが、情報伝達の充実策につきましては、災害時における情報の収集及び伝達手段を確保をするため、防災行政無線を整備し、平成29年度から運用しておりますが、気象条件及び住宅の高気密化等により、全国的に防災行政無線の放送内容が聞き取れないとの課題が生じており、本市も同様の課題を抱えております。

　　市民の皆様から放送の内容が聞き取りにくいといった問い合わせを受けた場合は、スピーカーが設置されている行政区の区長の立ち会いのもと、音量の確認をし、隣接するスピーカー同士の音の重なりを防ぐため、時間差で放送するなどの対応も行っており、防災行政無線の内容については、テレフォンサービスや登録制メール及び市のホームページで確認できる旨を、市報等でお知らせしているところでありますが、高齢者が容易に確認できる方法についての問い合わせが多いため、テレフォンサービス活用のチラシを作成し、全戸配布して活用を呼びかけております。

　　今、所管課に聞いたところでありますが、テレフォンサービスの電話番号は48－9355であります。

　　また、消防団に対して、広域災害及び大規模災害時において、無線交信に有効であるデジタル簡易無線の整備を予定していることから、防災行政無線だけでは対応が行き届かない場合を想定して、複合的な情報伝達策を講じるよう指示しているところであります。

　　次に、避難行動要支援者等への対応策についてでありますが、平成29年に水防法及び土砂災害防止法が改正され、浸水想定区域や土砂災害警戒区域内に立地する要配慮者利用施設である、社会福祉施設、学校及び医療機関の管理者等は避難確保計画の作成や避難訓練の実施が義務づけられました。

　　本市の状況につきましては、今回の洪水ハザードマップの更新作成に伴い、26の要配慮者利用施設が浸水想定区域内に位置することとなりました。これらの施設については、既に洪水ハザードマップ及び避難確保計画策定についての説明を終えており、避難確保計画について今年度中の作成を求めているところであります。

　　また、土砂災害警戒区域内に立地する要配慮者利用施設はさくらんぼ保育所の１施設であり、既に避難確保計画の作成を済ませ、避難訓練も実施しており、避難行動要支援者にかかる対応を進めております。

　　次に、減災策の推進要領についてでありますが、平成27年に水防法が改正されたことに伴い、国・都道府県はこれまでの「計画規模の雨量」から新しい基準である「想定し得る最大規模の降雨」に基づく浸水想定を実施し、市町村はそれに応じた避難方法を住民等に適切に周知するため、新たにハザードマップを作成しております。新しい洪水ハザードマップについては、各地区の区長会において説明しているほか、自主防災会からの要請に基づき、出前講座を実施して丁寧に説明を行っております。

　　特に、浸水想定区域が広がった大富地区、小田島地区及び長瀞地区においては、今後ハザードマップを周知するため、説明会を開くよう指示しており、地区住民が集まる機会に合わせて実施する予定であります。

　　今後とも、災害時に避難行動が容易に取れるよう、ハザードマップ等の防災情報をわかりやすく伝達し、住民がとるべき行動を明確にすることで自らの命は自らが守る「自助」の意識の醸成に努めてまいります。

　　次に、対応体制、対応要領等の充実についてでありますが、本市における災害対応の体制につきましては、庶務課危機管理・統計係に、担当課長補佐を含む職員３名、防災アドバイザー兼防災専門員１名、行政専門員１名を配置し、計５名体制で総合的な防災対応を行っております。具体的な対応としましては、気象台からの気象警報が発表になった段階で、参集基準に基づき職員が参集し、初動体制をとることになります。

　　また、災害が発生し、または発生する恐れがあり、かつ総合的な警戒体制及び応急対策を必要とする場合は、地域防災計画の規定により、災害警戒本部を設置し、迅速かつ的確な災害対応を図り、さらに総合的な災害対策が必要となる場合、災害対策本部を設置し、対応しております。

　　さらには、気象庁からの報道発表等により大規模災害が予測される場合は、関係機関とのホットラインを活用して、情報収集した上で、災害警戒本部設置前に、現状や今後の予想について情報を共有するなど早目の対応を取っております。

　　先の台風19号が発生した際には、接近が予測される段階で、警戒本部員を構成員とする災害対策連絡会議を招集し、災害に対する備えを徹底させるとともに非常時の対応について指示をしたところであります。

　　また、台風19号やゲリラ豪雨の一時的な道路等の冠水に際しても、担当より速やかな対処を行うなど様々な対策を講じております。

　　来年度は防災体制の整備・再編を行い、総務部に危機管理室を設置し、災害に強いまちづくりを推し進めるとともに、安全・安心なまちづくりに努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。

　　　〔元木正史教育長　登壇〕

○元木正史教育長　私からは、神町小学校改築に伴う移転要領の確立と進捗状況、取り組みについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、神町小学校の建設工事についてでありますが、工事はほぼ予定どおりに進捗しており、令和２年11月末の新校舎完成に向け工期におくれが生じないよう、引き続き工程整理を徹底しながら進めてまいります。

　　次に、移転準備についてでありますが、令和３年１月を予定している新校舎への入校に向け、神町小学校とスケジュールを共有した上で諸準備を進めております。

　　この度の学校整備は、新設でなく既存の小学校の移転であるため、神町小学校が主体的に準備を進める部分と、教育委員会事務局で準備する部分があります。このうち、学校備品や教材については、現校舎から新校舎へ搬送して引き続き使用するもの、新たに購入するもの及び不要となるものの選別を終えております。

　　学校においては、この仕分けに基づいて不要物品の廃棄を順次行うなど、移転に向けて計画的に準備を進めているところです。

　　一方、教育委員会事務局においては、物品の運搬について、業者への委託を基本として、課題の洗い出しと整理を進めております。

　　今後はこの経過を踏まえ、搬送、購入等にかかる来年度の予算措置について、関係課と協議を重ねるほか、新校舎における教育活動がスムーズに行われるよう計画的に対応してまいります。

　　次に、通学路選定の考え方と進捗状況等についてでありますが、通学路は児童の安全性を最優先として、ＰＴＡをはじめとする関係団体と連携しながら、特に各地区の保護者の意見を踏まえ、設定されているところであります。現在、各子ども会育成会より移転後に想定される通学路の原案が示され、学校において集約されております。

　　今後、この案をもとに、降雪期の通路状況を確認したり、事前に当該道路を歩いて安全性の確認作業を行ったりするなど、交通事情の把握に努める予定であります。

　　また、安全上の最大の課題でありました、新校舎北側交差点への信号機設置については、最優先の設置箇所として関係機関に対して要望しており、開校前までには設置されるものと見込んでおります。こうした、新たな安全対策と、新年度における在籍児童の状況等も踏まえて、新年度の通学路の設定を予定しているところであります。

　　今後とも、保護者、関係機関及び学校が一体となって、何よりも児童の安全性を最優先に、通学路の設定を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございました。これ以降は質問席での質問を続けさせていただきます。

　　最初に、情報伝達の充実策について、情報伝達については市長の答弁でもいただきましたが、平成29年の防災行政無線運用開始を契機に、登録制メールやネット配信など複合的手段を加え、格段に向上しているものと捉えております。

　　しかし、配信された情報が市民に迅速かつ正確に伝わり、共有されてはじめて目的が達成するわけで、そのためには平常時に各種想定をもとに訓練を実施する必要があると思っております。訓練実施・検証を通して、課題、問題点を把握し、事前に改善・充実を図る必要があると考えます。

　　そこで、情報訓練の実施状況と課題等への取り組みについてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣総務部長。

○石垣裕之総務部長　お答え申し上げます。

　　情報伝達訓練につきましては、国で行っておりますＪアラート全国一斉情報伝達試験の際に実施しているところでございます。

　　また、市独自におきましても、総合防災訓練などの機会を捉えまして実施しているところでございます。

　　避難情報や災害状況を、登録された携帯電話などに送信する災害時登録制メールについて、市報やホームページで登録をお願いしているところでございますが、非常時の情報取得・伝達に大変有効であることから、登録者についてより多くの皆さんに登録していただけるよう取り組みをさらに進めてまいりたいと考えているところでございます。

　　また、先ほどの市長答弁にありましたように、メールの利用が困難な高齢者の皆様には、情報伝達について、防災行政無線に関するテレフォンサービスの利用や消防団と連携しての広報活動など、複合的な情報伝達策を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。確認することができました。どうもありがとうございます。超高齢化社会を迎える将来を見据えて、また今抱えている問題点、それらを勘案して高齢者へのよりきめ細やかな対応と政策提言させていただいておりますが、ワンオペレーション化できるシステムの早期実施を要望させていただきたいと思います。

　　次に、避難行動要支援者等への対策についてでありますが、避難行動要支援者の避難支援については、避難体制の確立、避難の時期、避難の情報伝達など課題も多いと認識しております。特に今回の洪水ハザードマップの更新作成により、26の要配慮者利用施設が浸水想定区域内に入っており、避難確保計画、避難訓練の実施が義務化されていることから、実施において苦慮することが予想されます。

　　そのためには、やはり避難支援体制の確立が特に重要となってくると思っております。避難リストを作成していると認識しておりますが、現在市で把握している支援が必要な高齢者、障がい者の登録状況と高齢者、障がい者の全体に占める割合についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　現在、福祉課で要援護者として把握している人数は高齢者が1,128名、障がい者20名の合わせて1,148名でございます。65歳以上の高齢者人口１万3,000人の１割未満、それから身体障害者手帳を交付している方2,000人の0.1割になります。

　　現在の新規登録につきましては、一人暮らし高齢者が利用する、高齢者見守りネットワークに申し込まれた方が、要援護者台帳に合わせて登録する場合が大半を占めておりまして、年間60件程度追加している状況でございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。年間60件程度追加をしているということで、いい傾向にあると思っております。

　　やはり、支援体制というところで自主防災会との連携状況は非常に需要になってくると思いますが、自主防災会との連携の状況についてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　要援護者台帳の名簿につきましては、３年に１度、転出者や死亡者などの整理をいたしまして、自主防災会に渡しております。地区ではその名簿をもとにしまして、自主防災会長や民生委員などが連携を図りながら、支援が必要な方の把握に取り組んでいただいております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。先ほど、答弁の中で避難確保計画が義務化されたということでありますが、この内容をどういうところを重点に置いて作成するのかをお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣総務部長。

○石垣裕之総務部長　お答え申し上げます。

　　避難確保計画につきましては、平成29年に水防法及び土砂災害防止法が改正されたことによりまして、計画策定が義務づけられたものでございます。

　　計画策定に関してのポイントとしましては、防災体制や情報収集・伝達、そして避難誘導、防災教育及び訓練の実施について明確化することがポイントとなります。これによりまして、洪水時の円滑かつ迅速な避難についてさらに確保されるものと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。要支援者については非常に、今登録されている人はいいわけですけれども、これは手挙げ方式というか、登録するということを申し出た者は登録されていると認識しております。したがって、隠れている、それ以外の人、それらをしっかり自主防災会と連携をして、しっかりと掌握できるようにこれからやっていただきたいと要望させていただきます。

　　次に、減災策の推進要領についてでありますが、市長答弁において水防法の改正にあわせ、想定し得る最大規模の降雨の新基準に基づき浸水想定を実施していること。また、新たな洪水ハザードマップを作成して、避難行動が迅速にできるように周知していること等、命を守ることを優先した取り組みが確認できたところであります。

　　その中で、被害の減少を図るため今後の取り組みについてどのように考えているのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣総務部長。

○石垣裕之総務部長　お答え申し上げます。

　　災害時に適切な避難行動を取るためには、正確な情報を取得することが重要であると考えております。正にこのことが人命を守ることに直結するものであると捉えているところでございます。

　　従いまして、各種会議や出前講座の際においても、ハザードマップの説明のほかに、気象庁が提供いたします土砂災害などのメッシュ情報や、国土交通省と山形県で公表しております河川水位などの状況、そして、テレビのデータ情報の放送などの、防災に関する情報の活用方法についてわかりやすくお伝えするよう努めているところでございます。

　　市長答弁でもありましたように、このようにして取得した情報について、庁内においてもいち早く共有する体制を取りまして、各部門ごとに被害を最小限にとどめるため、備えと対策を講じておりますのでよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。減災策については、情報の伝達だけではなくて、過去の豪雨の際も土のうを使用して浸水対策とした事実も記憶に残っておりますし、神町地区のように急激な宅地化で保水能力の低下から道路冠水が頻繁に発生している状況も確認されております。これは、災害発生の兆候と捉えるべきであり、政策提言に対する概況で回答を受けてはおりますけれども、雨水排水対策の早期実施を要望いたしたいと思います。

　　また、これは神町地区に限らず、市全体として取り組むべき課題であると捉えております。国土強靭化計画にあわせ、計画的実施を要望いたしたいと思います。

　　次に、対応体制、対応要領等の充実についてであります。市長答弁において、早期に対応体制を確立し、状況に即して対応要領等を示しており、その対応要領を評価するところであります。

　　また、来年度における防災体制整備・再編は昨今の災害傾向を捉えてのものであり、市民にとって安全安心を与えるものと思っております。防災対応を迅速かつ効果的に行うには、関係諸団体との連携、防災意識の向上が必要であると考えております。

　　特に、地域の状況を把握している自主防災組織との連携は重要であると考えます。関係諸団体との連携、防災意識の向上と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○細矢俊博議長　石垣総務部長。

○石垣裕之総務部長　お答え申し上げます。

　　自衛隊や警察、消防などの防災関係団体とは緊密に相互連携し、迅速かつ適切な災害対応を行う必要があると考えているところでございます。

　　従いまして、これまで同様に防災会議や防災訓練などに参加をいただくなどしながら、協力関係をより強固にしていきたいと考えているところでございます。

　　また、自主防災組織につきましては、「自助」の意識を持って、自らの判断で避難するという、住民主体の避難行動が求められていることから、多様な機会を捉えまして、防災の重要性を引き続き訴えてまいりたいと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。私も先般、大石田町の防災講演会に防災士として参加をしたところでありますけれども、山形県の活断層と地震活動についての講演を受けてまいりましたが、このような機会もつくっていいのではないかと思ったところであります。

　　また、先ほど、市長答弁において、洪水ハザードマップについて、西部地区に対する説明会を開くよう指示しておられますが、市から働きかけることは望ましいことであると思っております。今後も計画、制度の見直し等大きく変わった際は対象地域に対し、市から積極的に周知等をしてほしいと思っております。よろしくお願いいたします。

　　次に、小学校の移転についてのことで、お伺いしたいと思います。

　　先ほど、移転要領等計画と進捗状況、取り組み、それから、通学路選定の考え方と進捗状況、取り組みについて、その全体像を理解することができました。是非、地区の方々と状況を共有しながら進めていっていただきたいと思います。

　　そこで、今後の移転準備も含めた進め方についてお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　高橋教育次長。

○高橋重俊教育次長　お答えをいたします。

　　今後の通学路の選定と進捗の進め方ということでお答えをさせていただきたいと思います。神町小学校を含めました市内14の小中学校の児童生徒の通学路の全般にわたる安全対策についてでありますが、毎年度各学校において通学路が確定したのちに、通学路の経路とともに安全上の課題についても、教育委員会事務局において集約をしております。

　　教育委員会では、これらの情報をもとに国道・県道の道路管理者、村山警察署、また市の建設課、生活環境課など、道路整備と交通安全にかかる関係機関などから構成されております「東根市通学路安全対策推進協議会」において課題の共有を行い、定期的に現況調査を実施しながら、短期的な視点、あるいは中長期的な視点から検討を加え、計画的な対策の実施に結びつけております。

　　議員ご指摘のように、神町小学校が新しい校舎に移転することによりまして、当然ながら通学路の一部が変わることが想定されます。この変更に伴いまして、新たに生じてくる通学路の安全対策上の課題につきましては、学校側と教育委員会事務局はもちろん、道路管理者等を含めまして、課題の共有と協議を進めてまいります。

　　また、課題の中でその緊急性や特殊性、重要性などから迅速な対応が求められる場合につきましては、先ほど申し上げました定期的な対応を待たずに随時、その対策等について所管する管理者等に検討を依頼することになると考えております。ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　10番高橋鉄夫議員。

○10番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。先ほど、全体的なところも確認できましたし、またそういうところが共有されているということで安心したところであります。ただし、地区、保護者からは会合などの席で歩道であるとか、防犯灯の設置であるとか、スクールゾーンの設置であるとか、除雪のこととかいろいろな、まだ選定がされていない中においても要望が上がってきているところであります。

　　特に、この前話題にあがったのは、防犯灯の設置についてでありました。それは、基本的に回答はいただいたんでありますが、東根市全体として、やはり通学しているのは東根市全部で学校がいっぱいあるわけですから、そこの中で通学はどこもやっていると。だから、特別にという形は取られない。優先順位ですね。そういうところでこれから決めていくという回答を得たわけですけれども、やはり地域民としては自分たちの孫であるとか、子どもであるとか、非常に不安とかあると思います。もし、特別枠とか設置できるのであれば、そういう形で是非進めていただきたく要望させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

　　どうもありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎原田利光議員質問

○細矢俊博議長　次に、13番原田利光議員。

　　　〔13番　原田利光議員　登壇〕

○13番（原田利光議員）　13番原田利光でございます。議長の指示により、通告に従い本市防災・減災の現状についてお伺いいたします。

　　近年、西日本豪雨や大阪北部地震、北海道胆振東部地震などの災害が発生し、また、本年は相次ぐ猛烈な暑さや台風の発生により、各地で甚大な被害が発生しました。被災した皆様にとっては大変な思いをされ、災害により犠牲になられた方々、被災された皆様には心からお見舞いを申し上げるところです。

　　山形県でも、昨年も本年も災害に見舞われた市町村がある中、東根市は大きな災害に遭うこともなく、住みやすいまちだなどという声も聞こえてくることがあります。

　　しかし、いざ豪雨となれば本市の白水川、野川は支流から流れ込む雨水により氾濫、またそれらが流れ込む最上川が雨水を飲めなくなり、バックウォーター現象を起こし、それによる堤防の決壊なども想定される。そうした中、今回ハザードマップも見直されました。前回のハザードマップより住宅街の予想水域も広まり、地域住民の皆さんへの説明、理解を得て対応していかなければならないと思うところであります。

　　そこで、防災・減災について、４項目にわたり質問いたします。

　　はじめに、避難所のエアコンの設置であります。近年、記録的な豪雨や台風等の被害が勃発している。被災地では多くの人が避難所での共同生活を余儀なくされておりますが、なれない環境に加え、厳しい暑さや寒さによって体調を維持するのが難しく、避難所を運営していく上での大きな課題となっております。

　　災害時に避難所となる施設は、平時にはそれぞれの目的に利用されており、災害時の使用のみを想定した施設ではありませんが、避難所として使われることを想定し、エアコンなどの空調設備機器を備えておく必要があると考えます。避難所がより快適に避難生活が送れるよう、エアコンなど空調機器を設置する予定についてお伺いいたします。

　　次に、災害ごみについてお聞きします。大規模な災害が起きると、家や建物などの倒壊に伴い、大量の電化製品、木くず、ぬれた畳や壊れたブロックなどの災害廃棄物が発生します。災害廃棄物は時間とともに悪臭や害虫の発生、火災などの原因にもなるため、早期な処理が求められるとともに、被災地での迅速で適切な廃棄物の処理が早期の復旧、復興行為を左右することから、本市における災害廃棄物の置き場所、災害廃棄物の処理の考え方と計画についてお聞きいたします。

　　次に、特別養護老人ホーム等の介護施設の入居者の避難場所、指示の状況についてお聞きします。

　　平成28年の台風10号による災害では、岩手県の高齢者施設において多くの犠牲者が出ました。このため、翌年の平成29年に水防法及び土砂災害防止法が改正され、地域防災計画に定められたような要配慮者利用施設における避難確保、計画の作成と訓練の実施が義務づけされました。

　　そこで、本市における介護施設などの入居者の避難についてどのように考えているのか、避難確保計画の状況を含め、お聞きいたします。

　　次に、ペット同伴の避難所指定についてお聞きします。災害時には人だけでなく多くのペットも被災することになります。近年ペットは大切な家族の一員として位置付けられ、暮らしている住民が多くなっております。このため、災害時にはペットとともに避難することが想定されますが、本市の避難所におけるペットの受入状況、またペットの健康上管理について、市内在住の獣医師と災害時のサポート契約などについて契約をしているかお聞きいたします。

　　以上、登壇での質問とさせていただきます。

○細矢俊博議長　13番原田利光議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　原田利光議員の本市の防災・減災の現状についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、避難所のエアコン設置についてでありますが、本市においては災害時における市民の迅速かつ安全な避難行動を確保するため、23の公共施設を指定避難場所に指定しております。このうち、各地域公民館及び小中学校においては、エアコンを部分的に整備しております。

　　しかしながら、多くの避難者を受け入れることができる各学校の体育館には、用途上、エアコンは常備しておりません。避難所における空調機器の整備については本市のみならず、全国的な課題となっておりますが、昨年７月の西日本を中心とした豪雨においては、国がスポットクーラーなどの仮設の機器を必要に応じて設置したように、常時保有しない対応も考えられますので、今後も良好な避難所の環境確保について研究してまいります。

　　なお、昨日も申し上げましたが、私は現在、全国公立学校の施設整備期成会の会長を務めております。各学校の体育館などについて、今回政府に陳情・要請に上がったときに、特に大都会を中心に各学校にもエアコン設置を要望したいという意見があげられましたので、急遽私の方から菅官房長官にも陳情・要請をしたところであります。

　　現在、全国公立学校の普通教室については、おかげさまで全国的に90％以上の整備が今年度中に確保できます。そして、昨日も申し上げましたように、ＩｏＴ社会の到来に向けて、生徒の１人１台のパソコン設置についても、今度補正予算の中で検討されるということも決定をいたしました。

　　今度は特別教室、保健室などは東根市内の学校も整備はされておりますけれども、その他についてはまだまだ遅れている状況であります。山形県内の特別教室だけでも整備率は大体30％前後であります。したがって、特別教室等々とそして、災害時に避難場所になると言われておる、各学校の小中学校の体育館などについて、エアコン設置などについても今後、強力に国の方に要請してまいりたいなと思っております。したがって、ここで研究してまいりますという事務当局の話でありますけれども、そういうことじゃなくて、整備が進むように私の方からも直接要望を強めたいと思います。

　　次に、災害ごみについてでありますが、自然災害は人命を奪うだけではなく、建物や工作物等を損壊し、がれきなどの大量の災害廃棄物を発生させます。災害廃棄物は種類も多く、有害物質が含まれるだけではなく、処理が遅れると復興の足かせにもなります。災害廃棄物については地域防災計画に基づき、生活環境の保全を図るため、迅速かつ適正に収集・処理していくことになりますが、廃棄物の処理体制、周辺の地方自治体との連携・協力のあり方などを具体化するため、災害廃棄物処理計画を今年度中に策定する予定であります。

　　災害時における市民の健康・安全の確保や速やかな復旧復興には災害廃棄物の、適正かつ迅速な処理が不可欠であります。このため、災害廃棄物処理計画策定により、災害発生後の対応や手続きを明確にしておくことで、処理の円滑かつ迅速化を図ってまいります。

　　次に、特別養護老人ホームなど、介護施設入所者の避難場所指示の状況についてでありますが、水防法等の改正により、対象の施設について避難確保計画の作成を指導しておりますが、既に提出されている特別養護老人ホーム第二白水荘の計画では、河川や降水の状況から、屋内で安全確保する場合及び屋外に避難する場合の避難場所が記載されております。

屋外への避難先としましては、特別養護老人ホーム白水荘と定めており、移動手段としては、独自に車両を確保することとしているようであります。

　　その他の要配慮者利用施設につきましても、災害時における利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るため、避難確保計画の策定について支援・助言を行い、作成を促してまいります。

　　次に、ペット同伴の避難所指定についてでありますが、本市における避難所でのペットの取り扱いにつきましては、ペット用スペースの確保に努めるよう、市地域防災計画に規定されており、全ての指定避難所で受け入れることとしております。

　　具体的には、飼い主との同伴避難で、屋外での飼育を原則としており、飼育にかかる資材は飼い主が責任を持って準備するなど、一定のルールのもとでの避難を想定しております。

　　また、避難所では動物が苦手な方やアレルギーを持っている方などと共同での生活になることから、ペットのしつけや健康管理を十分に行うなど、飼い主自身が日ごろから災害に備えることが最も重要であると捉えております。

　　避難者同士が協力し合い、ペットに対する共通認識のもと、誰もが安心して避難生活を送ることができるよう配慮してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　13番原田利光議員。

○13番（原田利光議員）　市長の力強い答弁、誠にありがとうございました。研究ではなく実行あるのみだということでございまして、大変安心をしたところでございます。

　　続けて、質問席からの質問を続けさせていただきます。

　　災害時に困ることの１つが停電であります。大規模な災害時の場合は、電力の復旧まで長時間にわたることもあります。電力は日常生活において不可欠なエネルギーであります。停電になると生活が機能しなくなりますが、これは避難所においても同様であります。

　　避難所において停電対策としては、自家発電及び発電機の設置が考えられますが、その整備状況と維持管理についてお聞きをいたします。

○細矢俊博議長　石垣総務部長。

○石垣裕之総務部長　お答え申し上げます。

　　災害時の避難所においては、食料や水だけでなく照明や空調設備、情報収集のための機器など必要なものでございまして、非常時の電源確保が大変重要になってくるものでございます。

　　東根市においては平成24年から25年にかけまして、発電機そしてガソリン携行缶を全ての指定避難所に配置し、適正な管理を行っているところでございます。

　　また、一時避難所におきましては、各自主防災組織が独自で発電機を設置しておりまして、点検などの管理についても各自主防災会で独自に行っている状況となってございます。

　　自主防災組織の訓練や出前講座などの機会を捉えまして、非常時の備えとなるよう発電機の維持管理について、指導や助言を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　13番原田利光議員。

○13番（原田利光議員）　ありがとうございます。

　　維持管理については、今部長の方からも発言があったとおりでございますが、何かと維持管理の部分において長期間にわたる指導をしないということによって、ガソリンの腐食によってエンジンがかからないという状況も見られることがございますので、是非その点も含めまして、自主防災会あたりに徹底していただければ、ありがたいなと思うところであります。

　　また、一時避難所の発電機もそうでございますが、なかなか指導機会がないという状況もありますので、是非その点もよろしくお願いしたいと思います。

　　答弁の方大変ありがとうございました。

　　次に、災害時の街路樹倒木、主に道路関係被害の対応についてお伺いします。

　　この度の台風19号で本市でも街路樹倒木の被害が発生しているようでございますが、どのような対応をしたのかお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　半田建設部長。

○半田隆建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　はじめに道路関係の被害状況についてでございますが、10月12日土曜日の夕刻から翌13日の朝方にかけまして台風の通過となり、市内では東根、東郷、高崎の３地区で計11カ所15本の倒木が発生しております。

　　この対応についてでありますが、倒木の連絡を受けた後、速やかに職員が参集し現地確認を行うとともに、倒木箇所が県道上の場合は直ちに県道管理者に通報を行い、市道部に当たっては市道維持管理業者ともに、倒木の撤去を実施を行いました。

　　なお、台風通過後において特に被害が予測されました東部地域を中心に、道路パトロールを行いまして、その他の被害がないことを確認しております。

　　次に、河川状況についてでございますが、洪水や水上がりの被害はほとんどございませんでした。ただ、最上川の水位の上昇に伴い、村山野川、白水川の水位が上昇したことから、バックウォーターによる被害防止のため、荷口川及び平内川の水門を河川管理者、国、県になりますけども閉鎖したことを確認しております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　13番原田利光議員。

○13番（原田利光議員）　ありがとうございます。

　　この度の倒木撤去の素早い対応に感服しているところでございます。市民の生活に影響がなく、職員の皆さんには感謝を申し上げる次第であります。

　　ただ、せっかくの職員の方々に出ていただいて、太い丸太などの撤去もあったわけであります。そのようなときには、チェーンソーなども必要ではないかなと、私なりに思ったところであります。当地区でもかなり太い倒木がありまして、職員の方がのこぎりで切っていたということも見られたわけでございますが、私のうちのチェーンソーを持って行ってお貸しして切らせたというところもございます。そのようなことで、是非効率のよいやり方をしていただければ、ありがたいなと思うところであります。

　　また、今回の台風で荷口川、平内川の水門が閉ざされたということであります。荷口川においては汲み上げポンプが設置されており、この度の水害予防策にはかなりの効力を発したのではないかと思うところであります。

　　しかしながら、平内川においては水門を閉めた場合は、汲み上げポンプが設置されていない状況にあるわけでございますので、氾濫する可能性が大であります。平成25年には平内川の氾濫、白水川の逆流による河北町荒小屋地区の住民の皆さんが、東根市長の判断で、東根第二中の方に避難経過があるわけでございます。平内川の排水ポンプ設置については、前々から言われているわけでございます。国や県に要望するよう改めて強くお願いしたいと思います。

　　次に、防災ラジオの導入についてでございます。

　　以前から防災ラジオの導入、設置要望をしているわけでございますが、現在は先ほどもご答弁の中にあったとおり、高気密の住宅が多く、強雨になると防災無線が聞こえないという状況が、先月11月６日の全国一斉の放送も雨のときではなく、すばらしい天気のときでございましたが、市民の方に聞いたところ、それも何を言っているのかわからないという話も聞こえてくるわけでございます。不安要素となりますので、その点に関しもて何度も要望しているわけでございますが、ここでもう一度要望をお願いしたいと思います。是非、防災ラジオの設置なども含めて、お願いしたいと思います。

　　次に、乳幼児の液体ミルクの設置、配備、供給についてでございます。

　　避難所において液体ミルクは常温保存が可能で、栄養分は粉ミルクと何ら変わりないという状況にあります。避難所への配備は重要不可欠ではないかなと思うところでありますので、よろしくお願いしたいと思います。

　　また、今は哺乳瓶がなくても直接容器に乳首などもセットできるタイプのものもありますので、早急な設置、配備を要望するところであります。

　　最後に、消防団に対する救命胴衣、救命ボートの配備についてであります。

　　新しいハザードマップでは増水域が拡大していることもあり、今回台風19号では辛うじて最上川水位の増水で済みましたが、いざとなれば消防団員が水防団として活躍をしなければならない状況にあるわけでございます。そういった場合において、消防団の命を守るためにも、また地域の市民の皆さんが取り残された場合のボートということ、また含めて胴長靴なども必要ではないかと思うところであります。

　　私も団長としての答弁としては、消防団、水防団の命を守らなければならないという固い決意がございます。そのようなことで、是非配備の方をよろしくお願いしたいと思いまして、ここで改めて要望をして市長の方にご答弁などあれば、よろしくお願いしたいと思います。

○細矢俊博議長　土田市長。

○土田正剛市長　最後のものについては、非常に災害時にいずれも有効な手段だと理解をします。今後防災行政無線というのが非常に多額の金をかけて設置をしたわけでありますけれども、先ほどの高橋議員の指摘にもありました。せっかくの大金を投じた防災行政無線でありますけれども、ここにきてややほころびが出てきたのかなと理解をしているところであります。そういう意味でも防災ラジオというのは、どういうのか私もちょっとわかりませんけれども、具体的に勉強をしていろんな意味で、特に乳幼児の液体ミルクですか、これなどは本当に大事なことではないかなと考えているところであります。

　　いずれにしても、できるところから整備をしていきたいなということを答弁をさせていただきたいと思います。

○細矢俊博議長　13番原田利光議員。

○13番（原田利光議員）　ありがとうございました。

　　災害はいつやって来るかわからないということでございますので、是非早急な対応をとっていただければありがたいなと思うところであります。

　　以上で質問を終わります。

○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　◎三宅一人議員質問

○細矢俊博議長　次に、６番三宅一人議員。

　　　〔６番　三宅一人議員　登壇〕

○６番（三宅一人議員）　６番三宅一人です。議長の許可をいただき、一般質問をさせていただきます。

　　通告に従い、２項目についてお伺いいたします。

　　はじめに、「都市計画マスタープランにおける中部ブロックの地域整備について」お伺いいたします。

　　東根市都市計画マスタープランは、平成12年を基準年として、令和２年までの20年間のまちづくりの基本構想で、平成13年４月に策定されました。

　　都市計画マスタープランの構成は、全体構想と地域別構想に分けられます。

　　地域別構想では、都市計画マスタープランが市民にとってより身近に感じられるように、より具体的に地域のまちづくりを考えています。地区ブロック割りについては、昨日の一般質問で同僚議員も触れておりましたが、東郷・高崎地区を東部ブロック、長瀞・小田島・大富地区を西部ブロック、神町地区を南部ブロック、東根地区を北部ブロックと中部ブロックの２つに分割しました。

　　中部ブロックは、北は白水川、南は村山野川、東は大森山、西は国道13号に囲まれた地域で、その全域が都市計画区域であります。私も当時中部ブロックの地域別懇談会の委員として、ブロック別構想の策定と平成23年の改訂作業に携わった１人であります。

　　マスタープラン策定当時は、中央土地区画整理事業が完了し、一本木土地区画整理事業の整備が盛んに行われている時期で、さくらんぼ東根駅開業など中部ブロックのまちなみが、大きく変わってきている時期でありました。

　　現在の中部ブロック地域別構想では、東根市の中心市街地として都市的な開発を進めていく地域であるとしており、東根市発展の中核をなすブロックであると考えております。

　　実際様々な施策により、多くのにぎわいが生まれ、10月にははじめて人口４万8,000人を達成するなど、県内で唯一人口が増え続けている東根市を象徴する地区になっていると感じております。

　　そこで現在第２次都市計画マスタープランの整備に向けて策定中でありますが、都市計画マスタープラン中部ブロックにおけるこれまでのまちづくりについて、市長の評価をお伺いいたします。

　　次に、都市計画道路の未着工区間である、都市計画道路豆田平林線、平林原方線の整備についてお伺いいたします。

　　中部ブロックの中で旧羽州街道の宿場町として古くから栄えた六田地区と、中央土地区画整理事業区域の西側である中央西地区については、県道東根尾花沢線や既存の狭小な住宅沿いで宅地化が進んだものの、面的整備につきましては、雇用促進事業団による住宅の整備や市による住宅団地整備が一部で行われたものの、小規模な宅地開発が見られる程度の状況であり、道路に直接面していないところでは未利用地が多く、新たな宅地化が進んでない状況にあります。

　　特に非常に狭い道路状況のため、万が一火災等が発生した場合、大型ポンプ車が通行できない状況のため、通常の消火活動が困難となり、大規模火災につながることが懸念されるところであります。また、救急搬送でも大変苦労している様子を目にすることもしばしばあります。さらに、中部小学校や第一中学校に通う児童生徒は、毎日非常に危険な状況の中通学をしており、冬期間は除雪により路肩に溜まった雪で道路はさらに狭く、早急な対応が必要であります。

　　都市計画道路長谷平林線が山形新幹線延伸に合わせ整備され、沿道は宅地化され快適な住環境が整ったものの、一歩中に入ると従前と変わらない昭和の時代に後戻りの状況に。若い世代は住環境の整った地域への移転が見られるようになりました。さらに高齢化も進行し、空き家も増加し、地域の空洞化が懸念されます。

　　今後、六田、中央西地区におけるまちづくりにおいては、都市計画道路豆田平林線と平林原方線の整備は未利用地の有効活用、地域内の防災、児童生徒の安全・安心など、地域課題解決に不可欠な路線であり、整備は急務と考えますが、豆田平林線、平林原方線の整備について、市長のお考えをお伺いいたします。

　　２項目目については、市民バスの運行とデマンド型乗合タクシーの運行についてお伺いいたします。

　　本市はこれまで公共交通機関として、市民バスの運行に取り組んできております。本年10月からは、市民バス「荷口神町東根線」の運行、市内東部地区においてデマンド型乗合タクシーの試行運行も始まり、公共交通空白地帯の解消に取り組んでいると理解します。

　　しかし、周辺部のみならず、中央部においても空白地帯がまだまだあります。例えば六田地区は山交バス、市民バスが通過するだけで停留所がありません。地域の方は、今は車があるからいいが、いずれ運転できなくなったとき非常に不安であるとおっしゃっていました。現在の市民バスの運行体制と試行運行中のデマンド型乗合タクシーの運行の現状と、空白地帯の解消に向けて、今後の展開についてお伺いいたします。

　　以上、２項目をお聞きし、登壇での質問を終わります。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　三宅一人議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、東根市都市計画マスタープランにおける中部ブロックの地域整備についてでありますが、これまで本市のまちづくりは「東根の顔づくり」を進めるため、中央土地区画整理事業、一本木土地区画整理事業を進め、市役所、さくらんぼ東根駅を核として、様々な施設を誘導し、新たなまちづくりを進めてきたところであります。

　　特にここ10年では神町北部土地区画整理事業により、市街化が進む神町地区と連坦したまちづくりを進めるため、一級河川村山野川に東根中央橋を整備した結果、民間事業者による新たな市街地開発が一本木地区周辺に見られ、街並みの広がりを感じているところであります。

　　また、「教育によるまちづくり」を実践する県立東桜学館の誘致、まなびあテラスや中央運動公園の整備により、中心部には多くの生徒や施設利用者の姿が見られ、本市の顔となる中心市街地の形成が図られ、にぎわいを感じているところであります。

　　さらには、大森山公園内に整備した「あそびあランド」や「グラウンドゴルフ・パークゴルフ場」は、市内外から施設利用者が訪れる魅力的な施設であり、また仙台方面から「よってけポポラ」を利用する方々や、観光等で来訪する方々への情報発信に効果的な施設として、交流人口の拡大につながっているものと捉えております。

　　これらの施策一つ一つが評価され、県内では唯一人口が増えている本市を築いているものと捉えておりますが、さらなるふくらみのあるまちづくりを進めるため、今後は中央地区や一本木地区に隣接する区域の整備に目を向けていく必要があると考えているところであります。

　　次に、都市計画道路豆田平林線、平林原方線の整備についてでありますが、中央西、六田地区は中央、一本木地区に隣接し良好な住宅地としてまちの広がりを進める区域であると捉えております。

　　しかしながら、沿道は住宅が密集しているものの、地区内の道路は狭隘であることから、現状では新たなまちづくりが困難であります。このため「防災・減災」や「住民の安全確保」、「まちづくりと活性化」などの課題解決を図る上で、都市計画道路豆田平林線、平林原方線を優先的に整備を進める路線として、現行の都市計画マスタープランの中で位置付けをしております。

　　特に豆田平林線は地区内を南北に縦断する路線であり、火災発生や救急搬送時には、現場到着までの時間が大幅に短縮されるとともに、迅速な対応が可能となり、地域住民の安全・安心の確保が図られるものと考えております。

　　また、中央西、六田地区は都市計画用途区域内で、宅地化を促進する区域であることから、道路整備に伴い、民間事業者等による宅地開発の参入も期待され、地域内の活性化につながるものと捉えております。

　　しかしながら、豆田平林線の整備区間の起点部となる、都市計画道路長谷平林線の整備は完了しているものの、終点部となる都市計画道路大林中央通り線は、現在、中央運動公園南側区間の改良整備を進めており、令和３年度の完成予定を目指しております。

　　その後、豆田平林線との交差部、さらには県道東根尾花沢線までの整備を優先的に進める必要があると考えております。

　　このため豆田平林線、平林原方線については現在整備を進めている大林中央通り線が完了した後の事業着手と考えておりますが、地域内の課題解決に必要な路線であることは十分に認識しており、早期の事業着手が図られるよう、現在策定中の第５次総合計画及び第２次都市計画マスタープランにおいて、検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、市民バスの運行体制とデマンド型乗合タクシーの運行についてであります。

　　本市の公共交通につきましては、ＪＲ奥羽本線、山交バス株式会社の路線バスのほか、市民バスが運行しております。その中でも市民バスは生活の足として定着しており、地域の公共交通として大きな役割を果たしてまいりました。

　　市民バスは市が所有するバス２台と、山交バス株式会社の借り上げバス２台の計４台で、６路線１７便を運行しており、運行経路や運行時間については、利用形態や利用者の人数を調査し、バスを切れ目なく稼働するように設定しております。

　　市民バスの利用実績としましては、平成30年度は延べ３万4,075人が乗車しており、通学や通院、買い物などに利用をしていただいております。

　　今年10月からは新規の路線として「荷口神町東根線」を運行し、２カ月で延べ121人の方から利用していただき、市内を広く網羅することで、公共交通の空白地帯解消に努めているところであります。

　　また、同じく今年の10月からは、市内の東郷地区において、毎週水曜日にデマンド型乗合タクシーを試行運行しており、利用実績は２カ月間で延べ22人となっております。デマンド型乗合タクシーは乗車定員は少ないものの、バスと比較して道路幅員の制限がなく、これからの冬期間の除雪状況にも左右されにくいというメリットがあることから、人口が密集していない地域の公共交通として期待しているところであります。

　　今後とも市民バスやデマンド型乗合タクシーのメリット、デメリットを検証しながら、利用実態や利用者数を常に注視するとともに、「バスシステム市民会議」などにおいて広く意見や要望を聞くなどして、公共交通としての利便性の向上、空白地帯の解消に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　２問目以降、質問席より質問を続けさせていただきます。

　　中部ブロックは東根の顔として、多くの人が集うにぎわいの場として確立をしてきました。第２次都市計画マスタープランにおいても、潤いのある市街地をより一層推進していくと考えます。そのためにもこれまで同様、市民参加を促進し、市民との協働によるまちづくりを進めていただきたいと考えます。

　　都市計画道路未着工区間につきましては、中央西、六田地区の課題解決に必要な路線であることを認識いただいていることを確認いたしました。この地域は用途地域でいくと、ほとんどが第一種中高層住居専用地域であります。つまり住居と店舗のバランスのいい環境で大変住みやすい地域であります。

　　また、今後市街地整備や子育ての環境を考えれば、公園整備も必要であると考えます。中央西、六田地区においては、現在、旧六田雇用促進住宅東側と中央運動公園西側にある公園の２カ所のみとなっている状況であります。地域のコミュニティーの拠点となる場所、災害時の避難所となる場所、公園の役割は大なるものがあります。今後の公園整備についてお考えをお聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　半田建設部長。

○半田隆建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　中央西、六田地区の公園整備につきましては、都市計画道路豆田平林線や平林原方線の整備の進捗に合わせ、また地域の公園の実情を勘案し、地域の方々と協議をしながら検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　ただ今のご答弁の中からもわかりますように、この地域の核となるもの、つまりキーポイントとなるのは、都市計画道路豆田平林線、平林原方線の整備であります。この道路の整備によって利便性が確保され、防災面でも地域住民が安全・安心に生活でき、子どもたちも安全・安心に通学でき、宅地開発も容易に可能になり、未利用地が有効活用され良好な住宅地が確保されます。非常にメリットの多い道路整備であります。都市計画道路豆田平林線、平林原方線の整備は、この地域のまちづくりに重要な路線、さらには本市発展のために最も重要な路線と再度ご認識をいただき、早期の事業着手、完成を強く要望いたしまして、次の質問へと移らせていただきます。

　　次に、市民バスの運行体制とデマンド型乗合タクシーの運行についてですが、デマンド型乗合タクシーはその性質上、主に人口が密集していない地域での運行を想定しているということで理解をいたしました。

　　令和２年９月30日までの試行運行で十分に検討され、よりよい公共交通になるようご期待を申し上げます。

　　市民バスについては現在４台のバスをフル活用し、無駄のないよう運行しております。よって現行体制では新規路線や路線の増便など不可能と思いますが、新規路線の運行、路線の増便や変更、停留所の増設についてはどのようにお考えになっているのか、お伺いをいたします。

○細矢俊博議長　浅野目市民生活部長。

○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。

　　先ほどの市長答弁にもありましたとおり、現在市民バスは切れ目なく稼働しております。その結果、新規路線や既存路線の増便をする場合は、新たなバスの購入または借用、それと運行委託先であります山交バス株式会社の運転手の勤務体制や雇用状況など様々な課題を踏まえた上で、「バスシステム市民会議」、「東根市地域公共交通会議」を経て山形運輸支局の許可を得る必要がございます。

　　また、路線の変更と停留所の増設につきましては、既存路線の見直しとなるわけでございますが、地域の意見等を踏まえつつ、想定乗降者や路線の変更、停留所の増設による運行時間の状況等も考慮しながら、新規路線や増便と同様に「バスシステム市民会議」、「東根市地域公共交通会議」を経て山形運輸支局の許可を得ることとなります。

　　山交バスとの路線の重複や停留所の設置半径など諸条件はあるものの、基本的には可能でございまして、これまでも市では路線の見直しを適宜行いながら、より効率的、効果的な運行に努めてきたところでございます。今後とも利便性向上、空白地域の解消を図るべく、路線の精査に努めてまいりたいと思っておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　登壇でも申し上げましたとおり、六田地区は市民バスと山交バスの新庄・仙台間の48ライナーが通過するものの、山交バスの停留所も市民バスの停留所もありません。最寄の停留所までも距離があります。ほかにも六田地区のように近くに停留所がないところもあるのではないでしょうか。これも公共交通の空白地帯と言えると思います。このような状況について、今後解消する予定があるかどうかお伺いをいたします。

○細矢俊博議長　浅野目市民生活部長。

○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。

　　公共交通の空白地帯の解消については、今後も努めてまいりますが、空白地帯の考え方というのは様々ございます。停留所までの距離はもちろんですが、道路や河川、山など地理的な条件により、新規路線としての運行が必要な地域が空白地帯と捉えてございますが、これらにつきましては今後デマンド型乗合タクシーの活用が有効であると考えております。

　　また、六田地区のように新規路線としての運行までは至らない地域におきましては、既存路線の見直しによる対応が考えられますが、既存の路線や停留所との関係もございますので、多方面からの意見等を参考にしながら、引き続きよりよい公共交通のあり方について研究してまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　６番三宅一人議員。

○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　せっかくバスが通過していますので、停留所があれば利用できます。乗車率の向上にもつながると思います。バスシステム市民会議や東根市地域公共交通会議など様々な機会に現状の課題を精査していただき、利便性の向上に努めていただくよう要望いたします。

　　市役所に行くのもタクシーを利用しているという声をお聞きしました。令和２年２月より住民票などのコンビ二交付が始まりますが、市役所に出向いての手続きはまだまだあります。タクシー補助などの支援策の充実という方法もあると思いますが、市民が市内の全ての地域で、通院や買い物など市民の生活の足として利用できる公共交通機関になるよう、さらなる充実を要望いたしまして、私の質問を終わります。

　　ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上でご了承願います。

　　◎河村　豊議員質問

○細矢俊博議長　次に、12番河村　豊議員。

　　　〔12番　河村　豊議員　登壇〕

○12番（河村　豊議員）　12番河村　豊でございます。

　　議長の許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。

　　はじめに当市の子育て支援についてお伺いをいたします。

　　本年10月12日に生まれ、16日に出生届を提出された赤ちゃんが、本市の４万8,000人目となり、テレビ・地元紙等でも大きく報道をされました。県内各自治体で人口減少が進む中、唯一増加を続けている当市において、安心して子どもを産み育てられる環境整備は、これからも最重要課題であります。この記念セレモニーの際に土田市長は、人口４万8,000人の達成は東根の勢いを象徴している。さらに施策の充実に努めたいとおっしゃいました。

　　本年第１回定例会代表質問及び一般質問の際に、東根児童センターと本郷児童センターの代替となる、新設こども園が０歳から５歳まで130人規模で、市内保育施設全体の基幹的・主導的役割を担い、令和４年４月開園予定で整備されるとの答弁をいただき、大いに期待するところであります。

　　また、東根地区において、48人規模の民間保育所が来年度の開設へ向けて、順調に準備が進んでいるようであります。多様化する子育てのニーズに対応した先駆的な事業に取り組みながら、平成27年４月の子ども・子育て支援新制度施行後も、着実に保育ニーズの受け皿を確保し、定員の増加に努め喫緊の課題解決に取り組んでいただいております。

　　しかしながら、３歳未満児の保育ニーズは引き続き増加の一途をたどっており、厳しい現状があるように伺っております。そのような現状を踏まえ、10月から開始した新年度の保育所入所申し込みの状況についてお伺いをいたします。

　　次に、子育て支援センターの活動についてお伺いをいたします。

　　子ども・子育て支援新制度施行に伴い、本市においてはＮＰＯ法人クリエイトひがしねに運営を委託し、さくらんぼタントクルセンターの子育て支援センターとあそびあランドの２カ所を拠点と位置付け、育児相談や年齢ごとの各種サロンなど、乳幼児をもつ保護者が気軽に交流できる場所を開設し、子育てについての相談や情報提供、助言、援助などほぼ毎日様々な事業を開催し、月に数回は地域公民館などを会場に移動サロンなども実施していただいております。

　　この間、市内の東部、神町、大富、小田島の各地区に新設された４つの認定こども園にも、地域子育て支援センターが設置され、身近なところで気軽に子育て等に関する相談や情報交換ができることになっております。

　　しかし、それらを運営する保育士等の人材不足から、どの施設も毎日いつでもという常設の体制を取れていないのが現状であります。地域の子育て環境の向上の意味からも、これらの活動の現状をお伺いいたします。

　　次に、公営住宅についてお伺いをいたします。

　　公営住宅は憲法第25条、生存権の保障の趣旨に則り、公営住宅法に基づき国と地方公共団体が協力して、住宅に困窮する低額所得者に対し低廉な家賃で供給されるものであります。

　　当市においては東根市市営住宅設置条例に基づき整備をされております。国土交通省が示す公営住宅制度の概要には、供給に関して、地方公共団体は公営住宅を建設または民間住宅を買い取り、借り上げして管理する。国は全体工事費の建設、買い取りのおおむね45％の整備費等を助成、または共用部分工事費の３分の２のおおむね45％の借り上げを助成とあります。

　　また、整備基準には省令で規定した基準を参酌し、制定した条例等に従って整備するとあり、具体的には床面積25㎡以上、省エネ、バリアフリー対応であること、台所、水洗便所、洗面設備、浴室等の設備があること等となっております。これまでも適切な対応をお願いしてまいりましたが、東根市市営住宅設置条例に基づき整備され、耐用年数30年でありながら築63年を経過している西楯団地、築62年の若木団地をはじめ、築60年、61年の羽入団地、並松団地、また、神町南団地、東根駅西団地等の市営住宅の現状と課題について、耐用年数の２倍を超える年数を経過し、旧耐震基準で建設されている木造市営住宅に居住している市民の方々の生活環境の改善の観点から改めてお伺いをいたします。

　　次に、さくらんぼ東根駅西口周辺についてお伺いをいたします。

　　これまでもこの件につきましては、何度か質問をさせていただいております。平成27年第３回定例会一般質問の際に、市長は、並松団地はさくらんぼ東根駅の西口に所在し、将来の駅前開発やまちづくりを考慮すると大きなポテンシャルを有しており、高度な土地利用が期待できるものと捉えております。また、西楯団地は水と緑と歴史の広場構想の一角にあり、この構想に沿った土地利用の検討が考えられます。さらに、羽入団地及び若木団地につきましては、地域振興に資する土地利用が想定されるところでありますと、答弁をされております。並松地域に居住あるいは事業を営んでおられる方々はもちろん、先般小田島地区で開催されました市長のふれあい座談会でも質問が出るなど、西部地区の市民の皆さんからも大変に関心が高い事案であります。

　　そこで、さくらんぼ東根駅西口周辺の再開発について、市長の構想をお伺いいたします。

　　以上で登壇での質問といたします。

○細矢俊博議長　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩といたします。

　　　午前１１時５４分　休　憩

　　　午後１時００分　開　議

○細矢俊博議長　午前に引き続き会議を開きます。12番河村豊議員の質問に対し答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　河村豊議員の子育て支援についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに来年度の保育所入所の申し込み状況についてでありますが、11月末に取りまとめた内定の状況では、申込者数500人余りに対し、内定者数は400人余り、現段階で来年４月からの入所案内ができていない内定保留者が100人強となっており、ほとんどが３歳未満児で１歳児が６割強、０歳児と２歳児が２割弱となっております。

　　このうち転出に伴って新たに生じる定員枠で入所する場合、勤務先の市町の施設に入所する場合、内定がなかったことで育児休暇の延長が可能となり、自宅での育児を継続する場合、特定の施設のみを希望している場合等は、待機児童から除かれますので、最終的にどうなるか現段階では不明でありますが、予断を許さない状況と言えます。

　　次に、子育て支援センターの活動状況についてでありますが、子どもを遊ばせながら子育てを学び、仲間づくりができる場所として、また、子どもを施設に預けていなくとも、子育てに不安や悩みを抱える保護者が気軽に相談できる施設として、タントクルセンターと市内４カ所の認定こども園に設置しております。あそびあランドや、今年度から始まった産前・産後サポート事業等においても、子育てに関する相談や助言を行っているところであります。

　　タントクルセンター内の子育て支援センターでは、業務を受託するＮＰＯが専門の職員を配置し、毎週子どもの月齢ごとにサロンを開催するなどの子育て支援活動に取り組んでおります。平成30年度の利用実績については、子育てサロンの利用が5,000人を超え、各種相談の受付については270件となっております。

　　市内４カ所の認定こども園に設置している子育て支援センターでは、常時子育て等にかかる相談に応じており、独自の活動は施設ごとにばらつきがあるものの、おおむね月１回程度の親子交流の事業にとどまっております。これは開設から日の浅い施設が多く、運営基盤の安定を図っている段階にあるためで、運営が軌道に乗るに従い、支援センターの活動も充実してくるものと考えております。

　　そのためにも今後各施設との連携を密にし、目的意識の共有に努め、地域の子育て環境の向上に力を尽くしてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、公営住宅についてでありますが、公営住宅は戦後復興期、住宅に困窮する低所得者に対し、低廉な家賃で住宅を供給することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とし、昭和26年に公営住宅法が施行され、全国的に公営住宅の整備が図られてまいりました。

　　本市においても昭和30年代から40年代にかけ集中的に木造の市営住宅の整備を進め、その後、昭和50年代に鉄筋コンクリート造の集合住宅の整備を行ってまいりました。

　　しかし、耐用年数を経過した木造の市営住宅が多く残っていることから、公営住宅ストックの効率的かつ円滑な更新を図るため、平成26年３月に公営住宅等長寿命化計画を定め、ライフサイクルコスト削減を図り、適正な維持管理に努めているところであります。

　　次に、市営住宅の現状についてでありますが、管理戸数は235戸で、内訳としては耐用年数を経過した木造、簡易耐火構造の住宅127戸、鉄筋コンクリート造88戸、耐用年数を経過していない木造住宅が20戸となっております。現在改修工事を行っている鉄筋コンクリート造88戸と耐用年数を経過していない木造住宅20戸の計108戸が、将来的にも利用可能な状況となっております。

　　また、現在の入居戸数につきましては、管理戸数235戸のうち172戸となっており、入居者数は368名、うち60歳以上は92名となっております。高齢者世帯につきましては、単身高齢者世帯が39世帯、高齢夫婦世帯が10世帯となっております。

　　次に、空き家の状況につきましては、63戸となっておりますが、これは耐用年数が経過した老朽化が著しい木造、簡易耐火構造の住宅で、新たな入居者を募集しない政策的な空き家となっており、解体可能となり次第、周辺住民の生活環境や防犯面に配慮しながら、計画的に解体しているところであります。

　　次に、将来の市営住宅のあり方についてでありますが、現在の東根市公営住宅等長寿命化計画の中では、建設予定地を東根北部地区、神町南部地区とし、112戸の建て替えを目標としております。

　　しかし、市内におけるアパート、借家等の建設は依然として活発であり、市営住宅の申し込み状況については、低調な状況にあります。このため、市営住宅の建て替えにつきましては、今後の人口推移、年齢層による所得の変化などの中長期的な需要を考慮しながら、令和５年度に改定が予定される、次期東根市公営住宅等長寿命化計画の中で検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、さくらんぼ東根駅西口の再開発についてであります。

　　さくらんぼ東根駅西口エリアにつきましては、本市の西の玄関口となる重要なエリアであり、将来的には新たな市街地形成を図ることが必要であると考えております。周辺地区なども含んだ区画整理の可能性なども考えられますが、市営住宅を含む地域でもあり、その取り扱いなども含め、現在策定を進めている都市計画マスタープランや総合計画の中で、社会情勢の変化や市民ニーズなども踏まえながら内容等について整備し、今後の方向性について検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　それでは質問を続けさせていただきます。

　　まず子育て支援についてでありますけれども、新年度の保育所の入所につきまして、待機児童が出る可能性もあるということでありますけども、その場合に大切な役割を担うのが届出保育所あるいは子育て支援センターであると考えます。

　　まず、市全体でこの届出保育施設の、昔で言います認可外保育所でありますけども、この届出保育施設の定員は何名で、そこに通う子どもは何名ぐらいであるか、お聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　届出保育施設いわゆる認可外保育施設ですが、市内には事業所内保育施設３施設、それから企業主導型保育施設１施設を含めた、市内全体で９施設ございます。本年４月１日での定員は266名でありまして、施設に通う児童数は158名となっております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　登壇でも質問しました施設整備を進めてきていただいた一方で、届出保育施設から小規模保育事業所、いわゆる少人数の認可保育所へ移行した施設もいくつかございまして、逆に定員が減少したと言う面もありますけども、今後この傾向は続くのかお聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　これまでは認可保育所の受け皿が明らかに足りないということもございまして、市としても積極的にこれに対応してまいりました。そういったこともあって、今年度は待機児童が発生しないということがあったんだろうと思います。

　　来年度は新たに認可保育所が１施設増えます。それに令和４年度は（仮称）東根こども園も誕生いたします。さらには現在、企業主導型保育施設の建設に着手している事業所もございまして、保育の受け皿はここ数年で少しずつ増えてくる見込みでございます。こういった状況ですので、届出保育施設から小規模事業等への移行につきましては、動向を見極めながら判断したいと考えております。

　　保育の利用の見込みと確保の内容につきましては、今年度、第２期の子ども・子育て支援事業計画の策定作業を進めておりますので、その中で検討してまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　これまで東根市では、３歳以上のお子さんたちを預かっていただく公立の保育所なんかに対しまして、３歳未満児を預かっていただく機会が多かった、届出保育所というのが子育て支援の非常に重要な役割を担っていただいていたと考えます。今後も、先ほどからの答弁をお聞きしていても、当市の子育て支援におきましては、この届出保育施設というのはなくてはならない存在であると。その届出保育施設への支援を手厚くしていくべきであると考えますけども、この点いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　現在届出保育施設への支援といたしましては、県と市が共同で補助を行っております。その内容は入所児童数や延長保育、また待機児童受け入れなどの要件に応じての支援のほかに、保育従事者の健康診断に要する経費に対して補助をするなど、届出保育施設の保育サービスの充実のためのものとなっております。

　　これまで届出保育施設は議員からご指摘があったお話のほかにも、さくらんぼの時期などの短期の保育の急な預かりですとか、保育に欠けない子どもの預かりなど、あるいは臨時の預かりとか、そういう市内の保育サービスにおいて一定の役割を担ってきたと考えております。そして、今後も様々なニーズに応えていくことになろうかと思います。

　　その中でもただ新年度から令和４年度にかけまして、今申し上げましたけれども、市内の認可保育の受け皿が少しずつ増えてまいりますので、その役割というものも今後どのように変わっていくのか、そしてそのとき保育行政がどのような方向に誘導すべきなのか、そういった状況と役割、行政の意図とか目的、そういったものを明確にして、支援を考えていかなければならないと考えております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　ありがとうございます。

　　役割が変わってくる、その状況に応じてしっかりと支援していただけるということで、これまでそういうふうに市の子育ての支援に対する貢献を考慮せずに、単純にそのニーズが減ってきたとか、また、経済的な競争にさらされて淘汰されていくということを、ただ単に見ているだけではなくて、しっかりとその辺の配慮もお願いしたいなと思いますので、この点もよろしくお願いしたいと思います。

　　それから、これまでも何回かお願いしてきております、同僚議員からもございましたけれども、保育の必要性の認定を行う場合に、多胎児を含めて兄弟姉妹が同一の保育所等の利用を希望する場合に、それらの配慮というのはどのようになっているのかをお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　保育施設の選考にあたりましては、客観的に判断できるように、子どもごとに保育の必要度合いを指数化いたしまして、入所調整を行っております。指数化にあたりましては、兄弟姉妹の同時在園の項目を設けまして、同時在園を進めてまいりました。特に、新年度からは兄弟姉妹同時在園の項目に傾斜配分をしまして、そこに点数を多く加算になるようにしまして、同時在園が一層進むよう取り組んだところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　ありがとうございます。

　　かなり、私も現場でお聞きしている声の中には、３つの施設に３人のお子さんを朝預けてから仕事に行くという方もおられまして、これは本当に当事者にとっては大変なことだなと思います。２人の子どもさんを違うところに預けるだけでも、これは大変なことだと思いますので、この辺の配慮、来年度の選抜でもしっかりしていただいているということでありますので、安心をいたしました。是非、今後もこの点の配慮をよろしくお願いしたいと思います。

　　それから、幼児教育・保育の無償化が、この10月から始まりました。ひと月を経過したころから、私ども公明党の村会議員から国会議員に至るまで全国で約3,000人いるわけですけれども、この全国の議員が保育事業者、それから、利用者を対象にアンケート調査を行いました。私も市内、様々歩かせていただいて事業所の方々とか、お子さんを預けておられる利用者の方々のお声を、実際にお聞きしてきましたけれども、その調査の中でも様々な課題や要望というのをお聞きすることができたわけですけれども、事業所の方は特にどちらの施設も、保育者の確保というのが本当に大変な問題だと、一番抱えている課題だとおっしゃっておりました。

　　先ほど答弁でもございました、この認定こども園に設置された、地域密着の子育て支援センターというのを活性化させるためには、十分な職員を確保していくことが必要だと考えます。今現状はぎりぎりでやっているこども園の職員の中から、その支援センターの何か行事をとるなり、相談をやるというときに、そこから先生の手を割いて、そちらに充ててやっているということが実態なわけです。普段でも先生の手が足りなくて大変な中に、そういうことを進めていかないといけないがために、そういうふうに一生懸命やっていただいているというのが現場の実態であります。

　　ですので、職員の、特に地域の子育ての応援ですので、地域密着の子育て支援センターというものの活性化のために、例えば職員の人件費の補助なども含めて、市で幅広く支援していくべきだと考えますけれども、この点、いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　今議員からございましたとおり、認定こども園につきましては、法律において子育て支援事業を実施することと規定されておりまして、例えば保護者からの相談に応じて必要な情報の提供や助言、援助などを行うなどの事業を実施しなければなりません。法律の規定に加えまして、施設に交付する公定価格において、既に活動の財源が手当されておりますので、市で新たに補助をするということは、今のところ考えておりませんので、ご理解を願いたいと思います。

　　特に、ここ数年は待機児童が発生しないように、定員より多くの子どもをそれぞれ受け入れてもらっていることから、職員の配置の関係で支援センターまでなかなか手が回らなかったというのが実情だろうと思います。市長の答弁にもございましたが、運営が軌道に乗るに従いまして、センターの活動も少しずつ充実してきておりまして、今後一層の充実を期待するとともに、活動の充実を私どもも促してまいりたいと考えております。

　　令和４年に開設を予定しております（仮称）東根こども園におきましては、公設公営の施設として子育て支援事業の模範を示すということで、地域全体の子育て支援の底上げを図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　待機児童を出さないために、もともと地域にある認定こども園の方でも定数を増やしていただいたりとか、今部長から答弁いただいたように、定数の２割増しまでは、もちろん基準にのっとってでありますけれども、受け入れをしていただいているとか、本当にいっぱいいっぱいでやっていただいているというのが現状であると思いますので、是非この辺の支援というのは前向きにご検討いただけたらなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

　　それから、今申しました子育て支援センターに関しては、タントクルセンターを中心にして、各こども園の子育て支援センター、これらの間でネットワーク会議というのが立ち上がったと聞いておりますけれども、こちらの効果をどのように捉えているのかをお聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野健康福祉部長。

○芦野耕司健康福祉部長　お答えいたします。

　　昨年度、市の子育て支援センターの運営を受託しております、ＮＰＯ法人と市内こども園の支援センターの運営者間におきまして、東根市子育て支援ネットワーク会議を立ち上げまして、連携の強化に取り組んでいるところでございます。

　　この会議を通しまして、子育て支援に係る勉強会を行ったり、少ない施策の中でどのような事業が展開できるかを模索したり、あるいはそれぞれ連携して協力できる体制づくりですとか、様々なメニュー、活動上のノウハウを共有したりということで、各施設における子育て支援事業の充実ですとか、市全体の子育て環境の向上を目指しているところであります。こういったネットワークが自発的に組織されて、主体的に取り組みがなされているということは評価したいなと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　ネットワークをつくって、情報の共有化、それから、各地域の施設でやっている行事を、中心になる施設からそれぞれ発信をしていただいて、今まで行ったことがないような施設にも誘導するような、そういうこともやっていただいているようです。施設によって、例えば「離乳食の指導がうちの施設は得意なんです」ということをやっておられるところがあって、そういうものを中心にやっておられるところとか、様々な個性を出してやっていただいておりますので、そういうところに是非、先ほども申しましたけれども、行政の支援というのを力を入れていただければと思いますので、この点も是非お願いしたいと思います。

　　それでは、次の市営住宅についてでありますけれども、先ほど登壇でも言いましたけれども、築60年以上をはじめとして、耐用年数を経過した木造、簡易耐火構造の住宅127戸とありましたけれども、それらについて、水洗化率というのをお聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　半田建設部長。

○半田隆建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　木造、簡易耐火住宅127戸につきましては、現在の入居者が転出した後には、新たな入居を募集しない政策空き家となっております。解体可能な状況になれば、順次取り壊しを行う予定となっております。このため、これらの住宅については水洗化は全く図っていない状況にありますので、ご理解願います。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　市の現状からすれば、水洗化を進めているというのが当然の動きなわけですけれども、この市営住宅に関しては古いがゆえにそういう手をかけていませんということだったと思います。

　　東根市市営住宅及び共同施設の整備基準に関する規則というのがありますけれども、そこに市営住宅の基準第３条の８に、市営住宅の各住戸には台所、水洗便所、洗面設備及び浴室並びにテレビジョン受信の設備及び電話配線が設けられていることとあります。そういう面からも、この対策はやらないといけないと思うんです。今の答弁を聞いていましても、先ほどの登壇の答弁でも、要はもともとあるものが新しいルールにはまらないので、これは放っておきますということはできないと思うんですよね。ですので、私は以前も言ったと思うんですけれども、「東根市の人口は増えてすごいよね」と、「どんどん子育て支援もすごいよね」と言っていただいて。ところで、「市営住宅はこのままですか」ということを言われるわけですね。ですので、やはり60何年たって、しかも東根市が水洗化もしないで使い続けていただいているという、市営住宅というのは、私はいかがなものかと思いますので、この点は是非改善の方向に力を入れていただければと思います。

　　そこで、この東根市市営住宅設置条例に、市営住宅等は安全、衛生、美観等を考慮し、かつ入居者及び同居者にとって便利で快適なものとなるように整備することとありますけれども、現在の状況がこの条例を順守していると考えておられるのかどうか、お聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　半田建設部長。

○半田隆建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　ただ今議員よりご指摘がありました、市営住宅設置条例の条文でありますけれども、これは新たに市営住宅を設置する場合の整備基準ということで捉えているところでありますので、ご理解願います。しかしながら、市営住宅の入居者の十分な安全性と居住性などを確保しながら、長期活用を図っていく鉄筋コンクリートの住宅については、現在計画的に改修工事を進めまして、よりよい環境を整えている状況にあります。また、老朽化した木造、耐火構造の住宅についても、入居者の要望により随時修繕などを行うなど、適正な維持管理に努めておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　今市営住宅がそれぞれある場所の地域というのは、当然下水整備がされて、いつでも下水道は引ける状況になっている、水洗化できる状況になっているにもかかわらず、古い市営住宅に関しては建て替える前提なので、そういう改修はしませんということでした。今言いましたけれども、この条例はあくまでも新築する場合の基準であるという答弁でありましたけれども、本音じゃないんでないかなと私は思います。やはりどこかちょっと目をつぶってという部分があるんじゃないかなと思います。

　　そういう部分もあって、私も、もし退去された場合に解体するしかないとなっている市営住宅を、さらに大きなお金をかけて改築していくということが、果たして市民全体から見た場合にどうなのかというところも、もちろんあると思います。市長が経営感覚としてもそういうところはどうなのかと考えると思いますけれども、そういう観点からも既存の民間住宅の借り上げによる公営住宅の供給というのをどのように考えるのか、この点をお聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　半田建設部長。

○半田隆建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　市営住宅の民間借り上げ方式につきましては、直接建設方式と比べますと、土地の取得費や建設費用など多額の初期投資の費用が不要となるということから、メリットも感じられるところでありますけれども、他の市営住宅の入居者や一般のアパートの利用者との公平性に欠けるなど、様々大きな課題があるのではないかと考えられ、県内いずれの自治体でも実施していない状況にあります。

　　今後も様々な情報収集を図りながら、また、近隣市町の動向にも注意しながら、次期東根市公営住宅等長寿命化計画の中で、検討していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　県内でも民間借り上げというのはやっていないということでありましたけれども、普通に考えれば、先ほど答弁でもいただきましたけれども、市営住宅に対する応募そのものが減っているということでありました。そういう現状であるにもかかわらず、さらに新しいものをどんどん建てていくというのはいかがなものかと、これは私も、もちろん感じます。

　　並行して、民間のアパートなどがあいていると、一戸建てにしても空き家などが出ていると、しかも条件の悪いところとかではなくて、まちなかでもそういうものが出ているわけです。ですので、そういうものをうまく使っていくということは、両方にとってプラスがあるんではないかなと思います。

　　平成26年とか平成27年ぐらいに、国交省が出している指針でも、公営住宅に対する入居者が減っているという事実とともに、民間の住宅を借り上げて使うということもしっかりと書いてあるわけです。ですので、今部長が言っていただきましたけれども、僕は今後の計画を立てる中では、これは間違いなく考え方として入れていかないといけないものじゃないかなと思いますので、是非この老朽化した市営住宅、それから、住宅困窮者の自立支援とか、それから、高齢世帯の見守り、それから、空き家問題、多くの観点から考えて、このことは対応していかないといけないと思います。

　　ということは、建設課だけの問題ではなくて、建設課、福祉課、生活環境課などが横断的に情報を共有して計画づくりに参画していただいて、やっていかないといけないんじゃないかなと思います。家賃の、例えば不公平感なんかに関しても、これは福祉的観点からみれば絶対にあることだと思うんですね。そのほかのことでも、立場を変えればおかしいんじゃないかということは様々あるわけで、例えば先ほど申しました幼児教育とか保育の無償化などというのも違う立場の人からいえば、おかしいじゃないかという話も、もちろん出てくるわけで、そもそもの公営住宅のあり方というのは低所得者の対策であるとか、住宅に困窮されている方に、低廉な住宅を供給するということを目的と考えれば、これは私は幾らでもあることじゃないかなと思いますので、是非そういう観点からこの点についても、次期計画とありましたけれども、さらに一歩前進した対策が打てるようにお願いしたいなと思いますので、この点も是非よろしくお願いしたいと思います。

　　それから、最後のさくらんぼ東根駅周辺についてでありますけれども、これも以前からお願いしております。まずは、さくらんぼ東根駅を利用する方々の利便性向上、それから、バリアフリー化等を考慮して、これは東側も西側もそうなんですけれども、駐車場から建物までの、現在東側にあるバス停の雨よけのような屋根を設置するということについて、進展はあるのかどうか、これ以前にも要望していますので、進展があるのかどうかをお聞きしたいと思います。

○細矢俊博議長　小松経済部長。

○小松伸一郎経済部長　お答えいたします。

　　さくらんぼ東根駅西口に雨よけ屋根を設置することにつきまして、建物の構造上の問題、そして、部分所有者であるＪＲ東日本との調整などについて、これまで担当部署において研究を進めてまいりましたが、計画には至っていない状況であります。よろしくお願いします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　タント館をこの度改装しました。用途をいろいろ変更したりした場合に、ＪＲとの交渉とか、打ち合わせがかなり大変だったと私もお聞きしました。これはしょうがないのかなと思いますけれども、私は今お願いしているのは、この建物の構造を変えるとか、そういうことではなくて、東側を見ていただいたらわかりますけれども、バスを待っている方々が、雨、雪にぬれないように屋根を設けてありますよね。ああいうふうな形で、独立した形で駐車場から、あるいは多目的駐車場をもう少し建物に接近させてつくるとか、そういうところに関しては、もう少し柔軟性があるのかなという感じがいたしますので、是非車を停めて、例えば車いすで自分で運転してこられて、車いすに乗って駅のエレベーターを使って上がられるという方も実際にはおられます。そういう方が安心して駅舎の中まで入っていけるような、動線をつくれるように、この点も是非お願いしたいと要望しておきますので、計画に至っていないなんて寂しいことが今後ないように、ちょっとは進めていただければなと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。

　　それから、最後になります。さくらんぼ東根駅西口周辺の再開発についてであります。これは登壇で是非市長の構想をお聞きしたいとお願いしたんですけれども、そこまでは言っていなかったように感じております。これも以前からもお願いしておりますので、繰り返しになりますけれども、将来の駅前開発やまちづくりを考慮すると、大きなポテンシャルを有しており、高度な土地利用が期待できるものと捉えていると、市長が考えがあるということを以前にお聞きしました。これは私も支持するものであります。このさくらんぼ東根駅西口周辺の整備、それから、再開発について、すぐに何かができるということではないと思いますので、早急な方針の策定というものをお願いしたいと思います。もし何かありましたらと思いますが、ないですか。

○細矢俊博議長　土田市長。

○土田正剛市長　今、河村議員からも質問がありましたが、前の段で三宅一人議員も豆田平林線、あるいは平林原方線などについて、特に豆田平林線については、いわゆる用途区域にもなっているということで、すぐ住宅の分譲にもつながるんだという話もありました。確かに、私もさくらんぼ東根駅の西口についても前から構想として持っているわけであります。いずれも大事なこれからの開発地域だと私は思っております。

　　要望はたくさんあるわけでありますけれども、何せお金のかかる問題であります。何を優先し、そして、何から手をつけていくかということについては、以前であれば、私は昭和49年から昭和51年まで大臣秘書官を務めたことがあります。そのころは相当な勢いて公共事業というものが進展したわけであります。ところが、今はご案内のように、社会保障というのがものすごい勢いで伸びているわけであります。もう既に国の一般予算の中でも35％は社会保障費で占められているわけであります。私が大臣秘書官をやったころあたりは、せいぜいまだ15％ぐらいの域だったなと思っております。私は当時建設省の専門官と議論をしながら、庄内のある地区には大山川という川があるんですけれども、これについて非常に毎年のように、河川整備がされていなくて、相当な、毎年のように氾濫をしていると。何とかしてくれということを鑑みて、再三再四の要請に応えて、中小河川については、新規事業は大体そのころは300万円から500万円であったわけでありますけれども、私は２年目から１億円の予算を箇所付けしたこともあります。あのころが懐かしいなと思っております。

　　今の国交省の予算の内示というのは、道路を含め、いわゆる交付金事業ということで、一くくりにされております。交付金事業というのは、例えば国交省の方に県を通じて要求をしているわけでありますけれども、例えば全体が100%の事業要求となった場合に、せいぜい今決定率というのは40%前後であります。以前は補助金事業ということで、箇所ごとに全部補助金がついたわけであります。ですから、そういうことが、いわゆる公共事業というのは、ときに政権交代のときにはぐんと水準が一層下がったことがあります。

　　そういうふうなことも含めて、お金があったらならば、全部に私はお応えをしたいなと、豆田平林線も、それから西口の開発も、全部手をつけ、そして全部促進するということになりますけれども、先ほど三宅議員の答弁にも答えたとおり、豆田平林線の需要性は非常に認識をしているんですけれど、しかし、中央運動公園の大林線についても、尾花沢関山線までにまだまだ、わずか140メートルから150メートルぐらいのところで、遅々として進まないわけであります。先ほどみんな六田地区の区長をはじめ、皆さんが期待をして、市長はどういう答弁をするのだろうかということで耳を傾けておったわけでありますけれども、できるだけ早く、精いっぱい努力をしますと答弁をさせていただきました。

　　そういうふうな意味で、最近の国交省の予算というものは、非常に社会保障費に取られているということで、社会保障費は5,000億円から１兆円に渡って毎年増えているということであります。しかし、これはこの動きだけは、やはり幾ら国といっても縮小するわけにはいきません。そういうことを考えると、皆さんの要望に、少なくとも河村議員が前に質問したときの西口については、私は喫緊中にこれは取りかからなければいけないんじゃないかなと思っておった次第であります。しかし、今現状を考えると、国の予算化を考えると、現在の道路一本にとっても、五間通り線に一点集中で今やっております。それだけに、その他の道路事業については予算化が非常にできない、交付金事業もそれだけのものが予算化がなっていないということからいっても、現在は一点集中でやっております。この次は神町地区の神町駅前通線を一点集中でしないと、薄く広く手をつけますと、全部で何年かかるんだという批判も受けます。やむを得ずそんな措置をとっているわけでありますが、私の胸中も察していただければ幸いかと思います。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　ありがとうございます。

　　私も市長と同じようにその辺は考えているつもりです。様々な市民の要望というのは、本当に多岐にわたって、その地域や立場によって様々変わりますので、それら全てを同時に飲んでいくというのはなかなか大変だなということは感じますので、その点、私も理解しているつもりであります。ただ、先ほど市営住宅の件でも言いましたけれども、新しいものをつくることができなければ、既存の民間の住宅を借り上げて使っていただくとか、これは市長がいつも言われます、「金がなかったら、今度は知恵を使うんだ」というところに、僕はかかわってくる部分だと思います。ですので、さくらんぼ東根駅の西口開発なんていうのは、この中央の地域を開発されたときからの青写真といいますか、古きよき時代の計画を聞かせていただくと、すばらしいお金をかけた計画なわけですよね。ですから、先ほども出ておりましたけれども、マスタープランの書きかえなどの話し合いも含めて、時代に合ったものに、いかにコストがかからずに市民に喜んでいただけるような、効率的な開発ができるかというところは、すごく大事だと思いますので、是非私も市民の皆さんのご理解をいただきながら、そういう部分に関してはできる部分は要望しながら、また、市民の方にご説明できるところはしっかりしながら、これからもやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

　　私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎元木十四男議員質問

○細矢俊博議長　次に、４番元木十四男議員。

　　　〔４番　元木十四男議員　登壇〕

○４番（元木十四男議員）　４番元木十四男でございます。議長に許可をいただきましたので、通告に基づき、質問をいたします。

　　一点集中の一問だけの質問になります。

　　児童・生徒の健全育成について伺います。

　　今年10月17日に、文部科学省より全国の小学校・中学校・高校などでの、平成30年度に認知されたいじめが前年より約13万件増加し、54万3,933件で、過去最多を更新したということが発表されました。これは文部科学省が実施した問題行動・不登校調査の結果で、特に小学校では、前年より３割以上も増加したということでありました。この調査によりますと、学校別に、小学校では約42万6,000件、中学校９万8,000件、中でも小学校が全体の約８割を占めているものであります。小学校の学年別では低学年が多い傾向にあるということであります。いじめの態様、種類につきましては、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が約63％で、次いで、「軽くぶつかる、遊ぶふりをして叩かれる、蹴られたりする」が21％、「仲間外れや集団で無視される」が14％でありました。また、いじめ発見のきっかけは、アンケート調査など学校での取り組みによる発見が半数以上を占め、最も多かったということでありました。

　　文科省では、いじめ認知件数が増加したことを、以前は悪ふざけの範囲内と考えられていたものでも、積極的にいじめと認知し、早期に対応している結果と前向きに捉え、学校現場が荒れているわけではないと分析しているようであります。

　　先月27日、県庁の２階大講堂におきまして、「令和元年度青少年のための環境づくり懇談会」が開催されました。そこに私も参加をさせていただきましたが、その席上、本県におけるいじめの実態が示された資料がありました。いみじくも時同じくして、その日の山形新聞に、愛知県西尾市で起きた中学２年生のいじめ自殺から、11月27日の今日で25年がたったとの記事が掲載されておりました。この「いじめ」の３文字が、一日に２つ目にしたときに、青少年の健全育成に関わる者として、この問題を質問することに決めたところであります。

　　青少年、特に人間形成をなす上で最も大事で、心身ともに大きく成長する、人間としての基本、根幹となる小学生、中学生時の、本市におけるいじめの現状とそのいじめ問題の対策と取り組みについて、登壇での質問とさせていただきます。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員の質問に対し、答弁を求めます。元木教育長。

　　　〔元木正史教育長　登壇〕

○元木正史教育長　元木十四男議員の、児童・生徒の健全育成についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、本市における小学生、中学生のいじめの現状についてでありますが、市内小・中学校においては、年２回、児童・生徒と保護者全員を対象とした「いじめに係るアンケート」を実施するとともに、日ごろの観察、教育相談などによっていじめを把握しております。平成30年度は、小学校1,386件、中学校150件、合計1,536件のいじめ事案が報告されております。平成29年度は、小・中学校合わせて1,322件であったことから、小学校では222件の増、中学校では４件の減となります。いじめの種類といたしましては、小・中学校ともに、「冷やかし」や「からかい」が最も多く、全体の７割以上を占めております。

　　現在、いじめの認知については、平成29年３月に文部科学省にて改定された、「いじめ防止のための基本的な方針」に則り、ささいなトラブルや一見ふざけあいと思われることであっても、被害生徒からの訴えがあれば、いじめとして積極的に認識することになっております。件数だけを見ますと、昨年度よりも認知件数が増加しており、全国や山形県と比較して、児童・生徒数に対する認知件数の割合は多くなっておりますが、本市におけるこの数字は、教員が子どもたちの変化やいじめに関する情報を敏感に察知し、積極的に初期対応やトラブル悪化の防止に努めている結果と考えられます。

　　次に、いじめ問題の対策と取り組みについてでありますが、本市においては、「東根市いじめ防止対策の推進に関する条例」及び「東根市いじめ防止基本方針」に沿って、「いじめの未然防止、早期発見、迅速かつ適切な組織的対応」を基本に対応しております。

　　いじめの相談があったり、情報が寄せられたりした場合、まずは学級担任や当該学年教員で対応することとしております。全ての事案について児童・生徒本人と面談を行い、保護者にも連絡するなどの対応をとりますが、ほとんどの場合、ささいなトラブルなどが原因であり、その多くは早期に解決します。

　　しかしながら、必要に応じて、養護教諭やスクールカウンセラー・教育相談員などが相談に加わったり、また、状況に応じて校長・教頭が、直接保護者との面談に対応したりするなど、いじめられた子どもや保護者の思いや痛みに寄り添い、丁寧かつ誠実に対応するよう努めております。

　　また、各小中学校の児童・生徒会では、いじめを許さない学校づくり、いじめを未然に防ぐ仲間同士のきずなづくりのために、あいさつ運動やレクリエーション活動などを工夫して行っております。

　　毎年７月には、各小中学校の代表が一堂に会し、それぞれのいじめ防止に関する実践について情報交換したり、交流したりする「スマイルサミット」を行うなど、子どもたちの自主的活動にも意欲的に取り組んでおります。

昨年度は、東根一中の生徒が１月に文部科学省で開催された「全国いじめ問題子供サミット」に参加し、「スマイルサミット」をはじめ、東根市のいじめ問題に係る先進的な取り組みについて紹介し、参加者から高い評価をいただきました。

　　いじめ問題につきましては、人間関係の希薄化とともに、ＳＮＳの使用などによって、より複雑化していることから、幅広い対応が求められており、子どもの命や将来に関わる重要な問題であるため、学校と保護者と教育委員会が連携しながら、児童・生徒の安全を守ることを最優先にし、今後も迅速で誠意ある対応をとってまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員。

○４番（元木十四男議員）　ご答弁ありがとうございました。ここからは、質問席にて質問させていただきます。

　　ただ今の答弁によりますと、年２回のいじめに係るアンケート調査に基づいたいじめ認知件数が、小・中学校それぞれ1,386件、150件の合計1,536件で、前年比222件の増と４件の減であるとのことでありました。

　　本市においても、全国的ないじめ認知件数同様、小学校では増加しておりますが、ここで特筆すべきは、本市の中学生では、わずかではありますが、前年対比で減っているということは、評価に値するものであると考えております。また、小学校での件数の増加も、ささいなトラブルや一見ふざけあいと思われることも、いじめとして積極的にカウントした結果であるということでありました。

　　そして何より、学校現場での先生方がアンテナを高く広く張りめぐらせて、子どもたちの変化やいじめに関する情報を敏感に漏らさず、そして、貪欲に察知しているものと前向きに捉え、積極的に初期対応やトラブル悪化防止に努めている表れであると感じたところであります。

　　また、いじめ問題の対策については、いじめの未然防止、早期発見、迅速かつ適切な組織的対応を基本に、いじめられた子どもや保護者の思いや痛みに寄り添って、丁寧にかつ誠実に対応しているとのことで、何か私もほっとした気持ちになったところであります。

　　さて、答弁では、ほとんどの場合ささいなトラブルが原因で早期に解決するということでしたが、最近のいじめの解消、あるいは解決した件数と、あわせてその解消率をお伺いいたします。

○細矢俊博議長　高橋教育次長。

○高橋重俊教育次長　お答えをいたします。

　　平成30年度末の３月時点におきます市内小中学校の「解消したいじめの件数」は1,372件、「未解消、または解消に向けて取り組み中だった件数」が164件であります。いじめの解消率は89.8％となっております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員。

○４番（元木十四男議員）　今の答弁の中で、89.8％、約９割が解決しているということに大変驚きましたと同時に、この高い解消率に大変うれしく、現場での教職員、あるいは当局のご努力を高く評価したいと思いますが、まだ１割の子どもが、いじめ問題が解決しないまま学校生活を送っているわけですので、どうかこの89.8％をさらに100％になるよう、きめ細やかな対応をお願いをいたしたく思っているところでございます。

　　さて、この高い解消率、高い解消件数でありますが、このいじめの解決ということは、どういうことなのか、その定義のようなものがあるかどうかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　高橋教育次長。

○高橋重俊教育次長　お答えをいたします。

　　現在、国の方針によります「いじめ解消」の定義でありますけれども、いじめの行為がない状態、止んでいる状態が３カ月程度継続しており、かつ被害を受けた児童・生徒が心身に苦痛を感じていないことが条件となっております。

　　そのため、現在、解消とみなされていない案件につきましては、実質的ないじめのトラブルは既に解決し、３カ月間の見守り期間によるものがほとんどの状況となっております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員。

○４番（元木十四男議員）　ありがとうございました。今の答弁を聞きますと、解消率100％もあとわずかのようであります。さらにその率を高めるためにも、小まめに児童・生徒の様子を見守り、子どもたちが安心して生活できるよう、今後ともいじめ予防と早期発見に努めていただきたいなと思ったところであります。

　　さて、いじめを受けた児童・生徒へのケアはどのような対応をとっているのか、また、それとあわせて、いじめをした児童・生徒のケアはどのような対応をとっているのか、お伺いいたします。

○細矢俊博議長　高橋教育次長。

○高橋重俊教育次長　お答えをいたします。

　　まずは、いじめを受けた児童・生徒を守ることを最優先にしまして、本人からしっかり話を聞き取り、悩みや困り事を確認いたします。状況によりましては、養護教諭や心の教室相談員、スクールカウンセラーと連携をしまして、いじめによる不安や悩みを解消し、安心して生活できるようにサポートしております。

　　また、訴えがありましたいじめにつきましては、保護者からも情報を聞き取り、事実を確認いたします。その上で、学校が保護者に対して解決に向けた方針について説明を行いまして、随時・指導の経過を保護者に伝えることで信頼関係を築いて、協力し、いじめ解消を目指しております。

　　一方、加害児童・生徒も、何らかの問題を抱えていることがほとんどの場合であります。子どもがいじめを行うに至った背景ですとか、抱えている問題につきまして、Ｑ－Ｕアンケートの結果を活用するなどしまして分析を行いまして、加害児童・生徒へも適切な支援を行うことで、より望ましい学級集団を構築できるよう努めております。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員。

○４番（元木十四男議員）　ありがとうございました。いじめの被害者、加害者、両者への具体的な対応を知ることができました。

　　しかし、これらが、ちょっとしたきっかけで被害者と加害者が逆転してしまうケースもあるかもしれません。今後とも、しっかりとした対応をお願いいたします。

　　さて、いじめ問題を抱えていた担任の先生への、メンタル面を含めた学校側のサポート体制、あるいは対策についてお伺いいたします。先生は、相当メンタル面でも悩みや心配事を抱えておるわけでしょうから、子どもたちの授業へ悪影響を及ぼしかねないということもありますので、その辺のところをお伺いいたします。

○細矢俊博議長　高橋教育次長。

○高橋重俊教育次長　お答えをいたします。

　　いじめ問題をはじめとしまして、報道されるようなトラブル悪化の原因としまして、学級担任など個人による問題の抱え込みが挙げられます。いじめの事案につきましては、１つの事案に対しまして、多くの児童・生徒がかかわり、複雑に要因が絡み合っているものが大半であります。そのため、教員が個人で問題を抱え込んで悩み込んでしまったり、対応に遅れが生じて、子どもや保護者との信頼関係を崩してしまうことのないよう、学校現場では組織で対応することを原則としております。

　　各学校では、担任に加えまして、教頭、校長や教育相談担当教員、養護教諭、心の教室相談員やスクールカウンセラーなどでケース会議を行っております。事案の状況や解決に向けた方針、解決に向けた取り組みを共有しながら、担任任せにすることなく、解消に向けて組織的に取り組んでおります。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員。

○４番（元木十四男議員）　ありがとうございました。解消に向けて組織的に取り組んでおられるということを、非常にいいことだなと思ったところであります。

　　さて、国の「いじめ防止対策推進法」を受けまして、全国各自治体では、「いじめ防止基本方針」なるものを策定していると思っております。また、公表もされておりました。

　　このいじめ問題対策の中で、本市独自のもの、あるいは他自治体に先駆けて行っているものなどがありましたら、お伺いいたします。

　　また、こういったものというのは、全国的には画一的で「金太郎あめ」とよく表されますが、そういったものが多い中、本市独自のものをお聞かせいただきたいと思います。

○細矢俊博議長　高橋教育次長。

○高橋重俊教育次長　お答えをいたします。

　　本市のいじめ問題対策としまして、特に特徴的な取り組みでありますが、先ほどの教育長答弁にもありましたとおり、「スマイルサミット」が挙げられます。５年前から開催しておりますこの事業につきましては、他市町村に先駆けて、子どもたち自身がいじめ問題に主体的に向き合い、いじめ撲滅に向けて話し合うなど、各校の自主性に基づいて交流を深めている事業であります。

　　最近では、子どもたちの組織であります児童会が、学年を超えて楽しむレクリエーションを企画し、仲間づくりを行ったり、学校内にとどまらず、地域内でのあいさつ運動を行ったり、ボランティア活動などにも取り組むことで、仲間とのきずなづくりを深めております。

　　これまでは「いじめへの対応策」についての話し合いが主でありましたが、「いじめを生まない学校づくりへの実践」へと発展しまして、児童・生徒のより前向きな姿勢に結びついております。そのため、「スマイルサミット」の取り組みにつきましては、教育委員会事務の点検及び評価におきましても、高い評価をいただいているところであります。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員。

○４番（元木十四男議員）　いじめを生まない学校づくりへの実践、要は、いじめを未然に防ぐということが基本であり、その根底であり、重要なものであるということをお答えいただきました。また、「スマイルサミット」という本市独自の事業が、子どもたち中心に行われているということは、大変いいことだなと思ったところでございます。

　　さて、いじめの主なものは、学校の中での発生が多いわけでありますが、学校や家庭、地域連携の取り組みについて、どのようなものがあるのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　高橋教育次長。

○高橋重俊教育次長　お答えをいたします。

　　各学校では、いじめ防止基本方針を、学校だよりなどで各家庭や地域にお知らせしましたり、いじめに対する学校の対応案をホームページに掲載するなど、広く公表しております。

　　また、地域内の民生委員、児童委員の皆さんと定期的に懇談する機会を設けまして、情報交換を行いまして連携を密にすることで、地域全体で子どもたちを見守っていただいております。

　　また、平成29年度、30年度の２カ年におきまして、第一中学校区内の小中学校と東桜学館高等学校を中心にしまして、「さくらんぼスマイルネットワーク」を構築しまして、青少年の非行、被害防止に係る地域ネットワーク事業を展開いたしました。各校でのあいさつ運動や「スマイルサミット」事業の見学など、青少年の非行防止、健全育成のための活動を実施する中で、子どもたちとともに、警察、青少年補導員、地域の青少年育成ボランティア団体など、青少年育成に関わる関係機関の代表者が一堂に会しまして、いじめの問題はもとより、よりよい学校、よりよい地域づくりについて協議が行われたところであります。

　　今後も学校だけではなく、青少年に関わる関係団体などからも、いじめについての情報をいただくなど、地域全体で子どもたちを見守る体制づくりを推進していきたいと考えております。ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　４番元木十四男議員。

○４番（元木十四男議員）　ご答弁ありがとうございました。正に地域ぐるみで、地域全体で、地域全員で子どもたちを見守っていく体制づくりが大事なことであり、青少年育成市民会議や市内各地区内に組織されております青少年団体などとも連携を図っていきたいと私も思っておりますし、当局の方でも、今後ともさらなる連携を目指していってほしいなと思ったところであります。

　　最後に、昨年の３月議会、先輩議員がいじめの相談窓口について質問されておられました。そういった国が設置している「子どもの人権110番」、あるいは、県が設置している「子供ＳＯＳダイヤル」とメール相談窓口、そして、本市でいずれかを設置しているスクールカウンセラー、子どもふれあいサポーター、教育相談員、心の教育相談員など、これらの、公的ないじめ相談窓口機関の連携を図りながら、互いに認識できる仕組みを構築してもらいたいなと思ったところであります。

　　最後に、登壇で申し上げました、愛知県西尾市の中２いじめ自殺から25年という新聞掲載の中から引用させていただいて、まとめとさせていただきたいと思います。

　　子どもたちがいじめについて考える場をもっとつくってあげるべきと、この自殺された中２のお父さんが訴えている、大河内さんという方ですが、子どもたちがいじめについて考える場をもっとつくってあげるべきと訴えております。

　　また、2013年にはいじめ防止対策推進法が成立されるなど、前進はしましたが、子どもの世界で起こるいじめに気付くには、大人の力だけでは限界がある。必要なのは、周りの子どもが「あの子は嫌な思いをしている」と感じ、無関心を装わずに、先生に伝えられるようになることと強調する。大人は、もっと子どもの力を信じてほしい。大人が思う以上に思いやる力がある。子どもの可能性は無限大だと、このお父さんは確信しているという記事が掲載されておりました。

　　どうか今後とも、いじめの未然防止、あるいは迅速な対応を切にお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○細矢俊博議長　以上で本日の日程は全部終了いたしました。

　　本日はこれで散会いたします。皆さん、ご苦労さまでした。

　　　午後　２時３２分　散　会