令和元年６月４日 午前１０時００分 開 議
加 藤 信 明 議長 髙 橋 ひ ろ み 副議長
◎出席議員（１７名）
１番 片 桐 勝 寿 議員 ２番 山 科 幸 子 議員
３番 高 橋 鉄 夫 議員 ４番 白 井 健 道 議員
５番 河 村 豊 議員 ６番 原 田 利 光 議員
７番 髙 橋 光 男 議員 ８番 細 矢 俊 博 議員
９番 今 野 孝 議員 １０番 浅 野 目 幸 一 議員
１１番 阿 部 綾 子 議員 １２番 清 野 貞 昭 議員
１４番 佐 藤 直 議員 １５番 秋 葉 征 士 議員
１６番 清 野 忠 利 議員 １７番 髙 橋 ひ ろ み 議員
１８番 加 藤 信 明 議員
◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
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土 田 正 剛
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市 長
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元 木 正 史
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教 育 長
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武 田 庄 一
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選挙管理委員会
委 員 長
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斎 藤 吉 則
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代表監査委員
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工 藤 喜惠治
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農業委員会会長
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菊 池 忠 芳
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消 防 長
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間木野 多加志
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副 市 長
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石 垣 裕 之
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総 務 部 長
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浅野目 勇
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市民生活部長
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芦 野 耕 司
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健康福祉部長
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小 松 伸一郎
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経 済 部 長
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半 田 隆
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建 設 部 長
兼 水 道 部 長
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佐 藤 浩 之
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会計管理者
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高 橋 重 俊
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教 育 次 長
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石 垣 有 一
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総合政策課長
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安 達 利 也
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庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
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佐 藤 慎 司
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財 政 課 長
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牧 野 美和子
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監 査 委 員
事 務 局 長
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柴 田 昇
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農 業 委 員 会
事 務 局 長
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◎事務局職員出席者職氏名
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梅 津 佳 之
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事 務 局 長
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青 木 満
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事務局長補佐
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菅 井 美奈子
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議事主査
兼議事係長
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齊 藤 晋 平
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主 任
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會 田 恵 美
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副 主 任
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井 上 正 宏
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兼 務 書 記
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森 谷 賢 司
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兼 務 書 記
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◎議 事 日 程
議事日程第２号
令和元年６月４日（火） 午前１０時 開 議
日程第 １ 市政一般に対する質問
１ ９番 今 野 孝
２ ４番 白 井 健 道
３ ５番 河 村 豊
４ ２番 山 科 幸 子
５ １５番 秋 葉 征 士
（散 会）
◎本日の会議に付した事件
議事日程第２号に同じ。
令和元年東根市議会第２回定例会 一般質問発言通告書
令和元年６月４日 午前10時開議
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番 号
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質 問 者
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質 問 事 項
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質 問 要 旨
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答 弁 者
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１
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今野 孝
議 員
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１．第９次地方分権一括法について
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１．地教行法、社会教育法、図書館法など13法律を一括して改定しようとする第９次地方分権一括法。その法案が2019年３月４日に閣議決定され、４月25日には衆議院地方創生に関する特別委員会で可決されました。この法案が成立すれば、地方自治体の行政に少なからぬ影響を及ぼすものと思われます。
そこで、３点お尋ねします。
（１）第９次地方分権一括法が、本市行政に及ぼす影響について
（２）社会教育施設の市長部局への移管について
（３）放課後児童クラブ支援員配置基準の緩和について
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市 長
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２．教育現場の多忙解消について
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１．教職員の多くは、異常な長時間労働を強いられています。現状を放置するならば、教職員の生命と健康が脅かされるばかりか子どもたちに行き届いた教育を保障することさえ困難になります。
文科省通知や中教審答申等を活用して、実効ある業務削減を急がなくてはなりません。
そこで、３点お尋ねします。
（１）文部事務次官通知はどのように周知徹底され教育現場はどう変わったか
（２）中教審答申を受けどんな改善を図るのか
（３）働き方改革法の施行に伴い、教育現場のどこがどう変わったか
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教 育 長
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２
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白井 健道
議 員
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１．６次産業化の成果と課題
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１．平成30年度末に中間年次を迎えた「果樹王国ひがしね６次産業化推進戦略」の進捗状況と課題について伺います。
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市 長
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２．農業の担い手確保も見据えたＪＩＣＡとＪＡの連携について
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１．今般のＪＩＣＡとＪＡの連携協定締結は、農産物の輸出への取り組みを進めてきた本市にとって、海外との関係強化、特に農業の担い手確保の観点からも重要と考えます。本市の考えについて伺います。
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市 長
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３．食品ロス対策の成果と課題
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１．「食品ロスの削減の推進に関する法律案」が成立し、全国的にこの問題への取り組みが進展するものと思われます。本市は、マイはし運動、3010運動などを始め環境への取り組みは先駆的なものがあります。同法案成立を受けて、さらに取り組みを進めていくべきと思いますが、これまでの取組状況と今後の新たな展開について考えを伺います。
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市 長
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４．魅力あるまちづくりのための公園整備について
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１．西部地区、特に小田島地区における公園整備についての考え方について伺います。
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市 長
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５．小中学校における道徳教育の取組状況について
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１．本年度から中学校への道徳教育が導入されています。小学校での導入状況を踏まえ、その課題について伺います。
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教 育 長
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３
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河村 豊
議 員
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１．障害福祉サービスについて伺う
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１．障害者通所支援の現状について
２．日中一時支援の現状と課題について
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市 長
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４
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山科 幸子
議 員
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１．安全で安心して暮らせるまちづくりを実現する防災の取り組みについて
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１．本市は、大きな災害がなく過ごしやすいまちであります。しかしながら、昨今の異常気象や火山に囲まれた地域でいつ災害が起こるかわからないことから、安心・安全なまちづくりの要である本市の防災の取り組みについてお伺いします。
（１）神町地区西側の防災施設について
（２）防災の備えについて
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市 長
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５
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秋葉 征士
議 員
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１．市内の中小商工業者への支援について
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１．国内の景気の状況は良好に続いているが、県内の業況が小企業・中小企業とも全国中小企業動向調査結果の2019年１月～３月期によると悪化しており、東根市の中小商工業者も好況感が感じられない状況と言われております。
このような中、市内中小商工業者は自ら様々努力されておりますが、大変な状況におかれているので何らかの支援が必要と考えますがどうか。
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市 長
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◎開 議
○加藤信明議長 皆さん、おはようございます。
本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は17名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。
◎市政一般に対する質問
○加藤信明議長 日程第１ 市政一般に対する質問を行います。
質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。
◎今野 孝議員質問
○加藤信明議長 はじめに、９番今野 孝議員。
〔９番 今野 孝議員 登壇〕
○９番（今野 孝議員） おはようございます。
９番今野 孝です。通告にしたがい一般質問を行います。
最初に、第９次地方分権一括法に関わってお尋ねします。
13本の法律をまとめて見直す第９次地方分権一括法が、５月31日参議院本会議で自民党、公明党などの賛成で可決・成立しました。安倍政権は性質の異なる13本の法律を一括審議とし、審議時間も衆議院でわずか５時間、参議院では５月28日からわずか３日で本会議の成立と突き進みました。地方分権一括法は、地方自治の本質を揺るがしかねない課題をはらんでいるとの指摘もあります。
そこで、３点お尋ねします。
１点目、第９次地方分権一括法が本市行政に及ぼす影響についてお尋ねします。
２点目、社会教育施設の市長部局への移管についての見解をお尋ねします。
３点目、放課後児童クラブ支援員配置基準の緩和によって、学童保育所の運営に影響が出ることはないか、お尋ねします。
次に、教育現場の多忙解消について、お尋ねします。
中学校教師の半数以上が、過労死ラインを超える異常な長時間労働を強いられているという教育現場の実態は、早急に改善を図るべき課題と考えます。
今回はこのようなグラフをつくってみました。公立学校の教員採用試験の受験者数を示したものです。文部科学省の公立学校教員採用選考試験の実施状況について、をもとに作成しております。
平成30年度の公立学校の採用試験の受験者数が、前年度比5,401名の減、16万667人だったことが文部科学省の調査で明らかになりました。マイナスは５年連続で平成25年度と比べ２万人以上減少しました。
平成25年は18万人を超えていたわけですが、平成30年に至って16万ちょっと、こういう人数です。２万人ほど減少しています。このこと自体、日本の公教育が危機的状況にあることを示す１つのデータではないかと私は思っております。ひょっとしたら、これは少子化に伴う児童減少によって起こっていることではないのとお考えの方もおられるかもしれません。しかし、教員の採用者数は平成12年以降増加傾向にあるのです。平成30年度も前年度比1,024人増の３万2,985人採用されております。それでも、教員採用試験を受ける人が減少を続けています。なぜでしょうか。もう皆さんにもご承知のとおり、教育現場の異常な多忙、これが反映しているものと私は考えているところであります。
教育現場の多忙解消は、教職員の命と健康を守るために重要であるばかりでなく、子どもたちに行き届いた教育を保障するためにも極めて重要です。
教育現場の多忙解消については、私はこれまでも議会で取り上げてまいりました。平成29年第２回定例会においては、文科省の調査結果が示す教職員の時間外労働の実態は、看過しがたいゆゆしき事態と認識しているとの答弁をいただいております。
平成30年第４回定例会においては、市教委は教職員に対する服務監督権を担っており、学校の経営と職務の遂行に当事者意識をもって関わっていかなければならないとの答弁もいただいております。
また、ここにきて政府も重い腰を上げようとしているように思われます。平成30年２月９日付の文部事務次官通知、平成31年１月25日に出された中央教育審議会答申、さらには平成31年４月から施行された働き方改革法など、これらを踏まえた上でまず３点お尋ねしたいと思います。
１点目、文部事務次官通知はどのように周知徹底され、教育現場にはどのような変化が見られたのか。
２点目、中教審答申を受けて改善を図ろうとしていることは何か。
３点目、働き方改革法の施行に伴い、教育現場のどこがどう変わったのか。
以上、お尋ねして登壇での質問といたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 今野 孝議員のご質問にお答えをいたします
はじめに、第９次地方分権一括法についてであります。
地方分権改革につきましては、様々な権限が国から地方に移譲されることにより、住民サービスの向上や自治体としての機能強化が図られることが期待をされております。
さらに、地方の提案に基づき、改革を進める「提案募集方式」が導入されたことで、これまで以上に、地域の実態にあわせた課題の解決につながりやすい環境が整ってきたことなどから、地域の自主性や自立性を高める上で好ましいものであると考えております。
議員ご質問の第９次地方分権一括法が市政に及ぼす影響についてでありますが、この度の内容は「都道府県から中核市への事務権限の移譲」関連として１件、「地方公共団体に対する義務付け、枠付けの見直し等」の関連として12件、計13件が一括して改正されたところであります。
しかしながら、この度改正された各法律につきましては、社会教育施設の市長部局への移管や保育教諭の要件にかかる特例の延長など、一部に影響が生じる事項はあるものの、都道府県から中核市への事務・権限移譲に関することや各種申請等における都道府県経由事務の廃止に伴う手続の迅速化等、市町村の事務に直接関係しない項目が多いことから、本市には大きな影響はないものと捉えております。
次に、社会教育施設の市長部局への移管についてでありますが、市内に七つある各地域公民館は、地域の生涯学習活動の拠点として地域住民の活発な活動を支援し、地域におけるコミュニケーションづくりや地域力の向上を核とした社会教育活動を積極的に取り組んでいるところであります。
また、施設の管理・運営を指定管理者に委託している「まなびあテラス」については、魅力的な企画などが功を奏し、連日多くの利用者でにぎわっており、４月に開館した「東の杜」については、本市における新たな観光・文化の交流拠点として、適正な管理・運営に努めているところであり、社会教育、文化活動の振興が図られております。
このように、本市の社会教育施設は現在の管理運営体制の中で、各地域や各分野の特性を生かした活発な活動を行っており、現時点において地方分権一括法による市長部局への移管の必要性はないものと捉えております。
次に、放課後児童支援員の配置基準の緩和についてでありますが、放課後児童支援員の配置基準の緩和については、地域の特性や施設の状況を踏まえた、自治体の裁量の幅が広がるものと捉えているところであります。
しかしながら、本市の状況としましては、市内の学童保育所において、基準を上回る支援員等を配置しており、地方分権一括法の施行後においても、現在と同様、利用児童の利益と安全を最優先に運営してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。
〔元木正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 私からは、教育現場の多忙解消についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、文部次官通知はどのように周知徹底され、教育現場にはどのような変化が見られたかについてであります。
議員ご指摘の文部科学事務次官通知につきましては、平成30年３月６日に市内小中学校に通知をしております。
さらに、校長会等の機会を捉え、通知内容の趣旨について周知するとともに、各学校での速やかな取り組みを指示したところであります。
各校においては、通知に示された働き方改革に係る取組方策を受けて、保護者や地域の理解を得ながらそれぞれの実態にあわせた取り組みを進めております。
例えばカリキュラムを見直して、年間の授業時数を削減したり、教材研究や校務事務の時間を日課表に位置付けて確保したりしております。
また、多くの学校で実施している日直ですが、勤務時間終了後の戸締まりを、おのおのが担当の部屋を退勤前に確認することで、日直を廃止したという事例もあり、できることから改善していこうとする機運が高まっております。
次に、中教審答申を受けて改善を図ろうとしていることは何かについてであります。
議員ご指摘の中教審答申を受けて、文部科学省から事務次官通知である「学校における、働き方改革に関する取組の徹底について」が発出されました。市内小中学校には、今年３月29日付で通知をしております。
この通知の中では、各教育委員会と各学校が取り組むべき方策として、勤務時間管理の徹底と、勤務時間・健康管理を意識した働き方の推進や、学校及び教師が担う業務の明確化・適正化などが示されました。
中でも、勤務時間の管理の徹底は、学校における働き方改革推進の大前提となるものであります。より客観的で、業務内容まで把握でき、過度な事務負担にならないような仕組みの導入に向け、先行する自治体・学校等の情報を収集しながら検討を進めているところであります。
また、労働安全衛生管理の面では、産業医の資格を有し、実績のある精神科校医を活用した相談体制を構築しております。
さらに、調査・報告文書の精査や、市教育委員会による訪問指導回数の削減も実施しております。
今年度からは、市教委委嘱研究のあり方の見直しを行い、業務負担の軽減に取り組んでおります。
さらに、「チーム学校」のための人的配置として、スクール・サポート・スタッフ、及び部活動指導員の増員を図ったり、学校や保護者と関わって学校を取り巻く諸課題の解決を図る、教育支援専門員を管理課に配置をしたりしております。
次に、働き方改革法の施行に伴い、教育現場のどこがどう変わったかについてであります。
小学校においては、日課を見直し、集中力の高い午前中に５時間の授業を行って、学力の定着・向上を図るとともに、午後の時間にゆとりを生み出す「午前５時間制」に取り組み始めた学校があります。
中学校においては、昨年度は２校だけであった部活動指導員を全ての中学校に配置しております。これらの取り組みにより、放課後の学級事務や授業準備、子どもの向き合う時間の確保に着実に効果を上げております。
また、今年３月に策定した中学校部活動方針において、活動日・活動時間の上限を定めたことにより、限られた時間で効率的な活動にしようとする機運が高まっております。
市教育委員会といたしましては、国からの通知や県教育委員会の「働き方改革の手引き」などをもとに、先生方が子どもと向き合う時間を確保することで、市内小中学校の教育が充実し、未来を担う子どもたちの健やかな成長につながりますよう、今後も学校における働き方改革の推進にしっかりと取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員。
○９番（今野 孝議員） はい、ご答弁ありがとうございます。
引き続き、質問席から２問目以降の質問を行います。
第９次地方分権一括法が本市行政に及ぼす影響については、市町村に直接関係しない項目が多く、本市に大きな影響はないとのご答弁でありました。了解いたしました。
社会教育施設の市長部局への移管については、現時点で市長部局への移管の必要性はないとのご答弁、さらに放課後児童クラブ支援員の配置については、地方分権一括法施行後においても、現在と同様、利用児童の利益と安全を最優先にした運営を促すというご答弁であったかと思います。いずれも了解いたしました。
しかし、登壇でも申し上げましたように、地方分権一括法は地方自治の本質を揺るがしかねない課題をはらんでいると指摘する人は少なくありません。今後の判断の参考にしていただきたく二、三紹介しておきたいと思います。
まず、社会教育施設の首長部局への移管に反対する立場から、２つの団体が要望、声明を出しております。
１つは、図書館友の会全国連絡協議会が今年の３月25日に出した要望であります。一部だけ紹介させていただきます。「「図書館」は「教育機関」です。生涯学習の拠点である図書館は、介入や干渉に左右されてはなりません。教育委員会の責任で設置し、直接、管理運営される図書館である必要があります。中立性と公平性、専門性が継続され、市民の声が届きやすくなるように首長部局から独立した教育委員会において、公の責任のもと、直接、管理運営されるようにしてください。」このような要望内容になっております。
もう１つは、図書館問題研究会から出された、第９次地方分権一括法に反対する声明です。この中の一部だけ紹介します。「こうした法改正は、戦後蓄積してきた社会教育法体系を根底から崩すもので、憲法第11条（基本的人権の享有）、第14条（法の下の平等）、第92条（地方自治の基本原則）に反している。学習に関する住民の自主性・自発性が阻害される危険性が生まれ、社会教育現場の専門性に基づいた自由で自律的な社会教育が阻害されます。」このように、記されております。
また、学童保育の職員基準緩和について、静岡大学教育学部の石原教授は、次のように述べております。静岡にお住まいの方のようです。私もよくわかりませんけれども。そこで、「静岡市では支援員の募集を「未経験、資格なしオーケー」として、「求むお母さん力」というチラシを配ったり、ポスターを張り出している。しかし、今は他人の子どもを叱ったり、おやつをあげたりしただけでトラブルになる難しい時代です。子育て経験があったとしても、１年生から６年生までの異年齢の子どもたちを同時に相手にすることは簡単ではありません。家庭での子育ての経験がそのまま通用するような仕事ではありません。」途中省略いたしますけれども、「無資格でもいいという議論の背景には、学童の指導員の専門性を認めず、軽んじる意識があると思わざるを得ません。」このように、先ほど市長の答弁にありました子どもの安全、それを最優先にしてという発想とはちょっと違うんじゃないかという指摘もあります。今後の判断の参考にしていただくよう要望いたしまして、次へ進めさせていただきます。
次に、教育現場の多忙解消に関わって２問目以降の質問を行います。
はじめに、平成30年度の勤務実態調査の結果をお尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長 高橋教育次長。
○高橋重俊教育次長 それでは、私からお答えいたします。
本市の平成30年度の教員に係る勤務実態調査でありますが、昨年の11月７日から13日にかけまして、市内の小学校６校と中学校３校を対象に実施いたしました。この一週間の調査結果から試算をしました教員一人あたり１カ月間の時間外勤務時間は、小学校で55.4時間、中学校が77.4時間でした。
なお、この数値につきましては、自宅持ち帰り分も含めた集計結果となっております。
また、主な業務内容でありますが、小学校では教材研究・授業準備、校務分掌業務、学級事務、中学校では教材研究・授業準備、部活動指導、生活指導という内容でありました。
このことから、平成28年度の調査結果との比較では、小学校が69時間から55.4時間へ13.6時間、率にしまして約20％減少し、中学校では81時間から77.4時間へ3.6時間、率にしまして約４％減少するという結果でありました。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員。
○９番（今野 孝議員） ありがとうございます。
今回はこんなグラフも作成してみたところです。
市内教職員の勤務状況調査の結果をグラフ化したものであります。この調査は多分私の記憶では平成24年度から実施されているのではないかと思いますので、30年度までの全ての結果が出ていることになるかと思います。
ここに、右側に示している数字、私の方から右側ですけれども、皆さんの方から見ると反対です。80というところが赤い線になっています。これがいわゆる過労死ラインといわれる時間外勤務80時間のラインです。平成28年度中学校教師、青色が中学校教師なんです。80時間を超えております。そして、緑色の方ですけれども、平成28年度小学校教師の70時間近い時間外勤務となっております。色々、教育委員会でも、この実態を見て市教委としては看過しがたいゆゆしき事態と受けとめていただいているものと思っております。学校経営と職務の遂行に当事者意識をもって関わっていかなければならないと強く決意していただいているものと思っております。
しかし、このグラフを見る限り、目に見えるような成果はまだ表れていないのかなと。年度によって結構ばらつきがありますけれども、これは大体市内の小中学校ほぼ半数程度の抽出調査でありますので、年度によって多少のばらつきが出るのはやむを得ないことかなと思っているんです。ともあれ、実効ある業務削減を強く要望しておきたいと思います。
次に、平成29年第３回定例会において、私は全教職員対象のアンケート調査の実施を提案しております。全教職員対象のアンケート調査は実施されたのか、この点についてお尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長 高橋教育次長。
○高橋重俊教育次長 お答えいたします。
毎年度実施しております教員の勤務実態調査につきましては、県内一斉に同一の調査要領に基づいて実施することによりまして、その結果の推移をはじめ、様々な分析に活用されております。本市におきましても、この調査目的に沿って調査を行っているところであります。
また、調査対象や期間につきましても、学校現場の負担軽減などにも配慮をいたしまして、限定的に実施をしております。
議員よりご提案をいただきました全職員を対象とするアンケート調査につきましては、確かに調査対象を、あるいは期間を拡大することによりまして、結果の信頼性はより高まりますが現場の負担軽減ですとか、調査の効率性、また統一して実施することによるメリットなどを考慮いたしまして、実施につきましては見送ったところであります。ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員。
○９番（今野 孝議員） アンケート調査の実施は見送られた。私は実施するか否かを市教委の本気度を図るバロメーターとしたいと申し上げておきましたが、ただいまの答弁を聞く限りにおいては甚だ不十分だと言わざるを得ないと思っております。
多忙で追い詰められている生の声を聞いてほしいという現場教師の思いにすら応えられないのでしょうか。子育てや家族の介護をしている教職員の苦悩を熟知している。聞かなくてもわかるとでもいうのでしょうか。
ここで、2015年９月25日の東京新聞の記事を紹介したいと思います。「忙し過ぎる教員、育児と両立もう限界」という見出しになっております。「東海地方に住む30代の元小学校教諭の女性は、仕事と子育ての両立に悩み、今年３月に仕事をやめた。昨年度は高学年40人のクラスを担任、日本語がたどたどしい外国籍の子もいた。大変だったのは保護者への対応。課外活動費を払わなかったり、子どもを一週間無断欠席させたりする家庭には、年に10回以上も訪問。働いている保護者とは夜遅くに話し合った。子ども二人の母親でもある女性は、帰宅後や土日も授業準備に追われた。部活動の顧問として夏休みも指導。夫も仕事が忙しく、育児はほぼ全て女性が担った。「ぐずって泣く自分の子どもを抱きしめる力もないほど疲れていた」。先輩教諭に相談したが補助の教員はつかなかった。「先生はみんないっぱいいっぱいだった」。退職直前の２カ月間は県外の母親に自宅に住み込んで家事を手伝ってもらったが、体調が悪化し、「もう限界」と辞表を出した。「子育てと両立できず、仕事をやめた女性教諭は周りに多い」。」こういう記事です。東根市内の教職員、ここまで追い詰められている人はいないのかもしれません。しかし、これに近い状況というのはあると、そういう想像力を働かせていただいて職務の遂行に当たってほしいと私は思うわけであります。
産休に入る教師は、自分が産休で現場を離れる。平謝り。本来、子どもに恵まれて喜ばれるべきこと、祝福されるべきことなのに、平謝りしなければいけないような実態、そういうこともあると。家族の介護なんか抱えている教職員の苦悩も十分捉えていただきたいと思うのです。
調査対象や期間を拡大するというご判断もあったようでありますけれども、これは記述式で10分か15分もあれば、書いてもらえることなんです。是非生の声を聞いて、その切実感を捉えてほしいなと思うところです。
改めて、アンケート調査の実施を要求するものであります。
次に進みます。
文部事務次官通知には「教職員間で業務の在り方、見直しについて話し合う機会を設け」と記されております。業務の在り方、見直しについて、教職員間で話し合う機会は確保されているのか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長 高橋教育次長。
○高橋重俊教育次長 お答えをいたします。
各学校におきましては、教育課程の編成や行事計画の策定、また定例的な職員会議など様々な機会を捉えて業務の在り方や見直しについて、話し合いが活発に行われております。そうした会議を通じて考え出されました新しい取り組みやアイデアなどにつきましては、ＰＤＣＡサイクルを生かしながら業務改善に結びつけている現状にあります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員。
○９番（今野 孝議員） ありがとうございます。
教育課程の編成や行事計画の策定というのは、主に２月か３月ごろに次年度の教育課程を編成するための話し合いだと思います。定例的な職員会議というのは、翌月の学校の予定について話し合う会議、どちらも多忙解消に焦点を当てた話し合いとは言いがたいと思います。
仮称でありますが、業務改善委員会みたいなものを校務分掌として位置付け、形ばかりの時間でなく実効性のある業務削減を追求する。目に見える成果が上がれば、それが成功体験となり、業務削減が加速化することになると思います。
その際、アンケートと討論を欠くことはできないと考えます。成功体験を導き、市内の各校に波及するよう全力を尽くしていただくよう強く要望したいと思います。
次に、看過できないゆゆしき事態の改善を図る１つの方法として、市教委委嘱研究は当面休むようにしてはどうかと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
○加藤信明議長 高橋教育次長。
○高橋重俊教育次長 お答えいたします。
市委嘱研究につきましては、現在その実施方法について見直しを行っております。
具体的には、これまで中学校区ごとの輪番制による実施を改めまして、各学校の主体性を尊重し、手上げ方式に切りかえることを考えているところであります。これによりまして、１回の委嘱研究期間が終了した後、２年の期間を置いて次の委嘱が巡ってくるという現状は大きく変わることになります。今年度はこうした方針のもとに、実施方法の詳細を定めまして、次年度から新しい方式に移行してまいります。
また、ご案内のとおり、学校での授業は児童生徒の学習効果に直接結びつくものでありますので、その授業の質を高めることは学校として、また教員としても必須の命題にあると考えるところです。そのため、委嘱研究につきましては、今後も継続する必要があると捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員。
○９番（今野 孝議員） ありがとうございます。
これまでの輪番制を見直し、手上げ方式に切りかえると。一歩前進と言えるのでしょうか。
しかし、中教審答申には大胆に見直し削減すべき業務の１つとして、内発的な研究意欲がないにも関わらず、形式的に続けられる研究指定校としての業務、このように記してあります。業務削減が目に見える成果を上げるまでは、中止するよう重ねて求めたいと思います。授業の質を高めるために、今求められていることはじっくりと子どもと向き合う時間や教材研究をするための時間を確保することだと考えます。
次に進みます。
市内小学校の年間授業時間は標準授業時数と比較して、どのような状況になっているのかお尋ねします。
○加藤信明議長 高橋教育次長。
○高橋重俊教育次長 お答えをいたします。
今年度の市内九つの小学校の年間授業時数は、各校で若干のばらつきはありますが、平均で約1,070時間となっておりますが、この時間数は学習指導要領に定める標準授業時数を120時間ほど上回っている状況にあります。これは学習の着実な定着を図ることをはじめ、インフルエンザなどの感染症の流行でありますとか、自然災害など不測の事態の発生などによりまして、当初見込んだ授業時数が確保できなくなることなども想定されるために、その対策を含めた計画となっております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員。
○９番（今野 孝議員） ありがとうございます。
標準授業時数を120時間も上回っている。これはちょっと多過ぎないでしょうか。一週間５日、６時間ずつ授業して30時間です。４週間で120時間と、こういうことになるわけですから、ほぼ１カ月分上積みされているということになるわけです。12カ月きりないのに13カ月分の授業時数をこなすことになれば、過密になるのは自明のことだと思います。
中教審答申には、災害や流行性疾患による学級閉鎖等の不測の事態により、当該授業時数を下回った場合、下回ったことのみをもって学校教育法施行規則第51条及び別表第１に反するものとはしないと、このように明記されていると思います。年間授業時数を標準授業時数まで引き下げることを求めたいと思います。
最後の質問になります。
教職員の勤務実態を日常的に把握するシステムは整備されたのか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長 高橋教育次長。
○高橋重俊教育次長 お答えをいたします。
教職員の勤務実態を客観的に把握しまして、しかもその把握の仕方が過度な事務負担とならない仕組みづくりが、働き方改革を推進する上で、大きな一助になると考えられます。
したがって、退勤管理システムを含めまして、検討を行っているところであります。
また、現在市内の小学校１校におきまして、昨年12月からタイムカードによる勤務時間の管理を試験的に行っております。
今後は当該校での活用状況ですとか、メリット・デメリットなどの整理検証を行うことに加えまして、先行する自治体、学校等の取り組み、そちらの情報を含めましてより効果的な手法の導入について検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ９番今野 孝議員。
○９番（今野 孝議員） はい、ありがとうございます。
教職員の勤務実態の把握というのは非常に不十分な状態でここまできているわけです。
そのことが看過することのできないゆゆしき事態を生み出した最大の理由である。このような反省に至ったのか、働き方改革法は使用者に勤務実態の把握を義務づけ、違反した場合の罰則規定を定めたのではないでしょうか。
法施行から２カ月も経過しているのに、効果的な手法について検討してまいりますという答弁が果たして通用するのでしょうか。緊張感、スピード感をもって職責を果たしていただくよう要求したいと思います。
若干時間がありますので、登壇での質問に対する答弁の中に、午前５時間制に取り組み始めた学校がありますという答弁がありましたが、これは子どもに対する配慮を欠いているのではないかと思えるところがあります。
宮城県の学校で午前５時間制の導入を検討してくれと言われた学校があったそうですが、先生方が検討してシミュレーションをやった結果、とてもこれは教職員にとっても子どもたちにとっても負担が重過ぎて無理だと。午前５時間制を導入している学校では、子どもたちは中間休みを心待ちにしていて、３時間目が終わった後に中間休みということになるらしいので、もう10分、５分前からそわそわしている。そういうこともあります。
また、かつて太郎次郎社が発行していた月刊誌「ひと」という雑誌があるんですけれども、随分昔の本ですが1979年１月号に日体大教授の正木健雄さんが、子どもの身体の異常信号を考えるという記事を寄稿しているんです。文章を。それによりますと、最近の子どもたちは一般的に大脳の興奮水準が低い、こういうデータが示されております。昭和33年に調べられたデータと比べると30％も落ちている。これが1979年のことです。それからもう40年も経過して、私はさらに低くなっているんじゃないか、こう思いますので子どもの状態をもう少し見極めていただきたいと思います。
教育現場の多忙解消を進めるには、今がチャンスだと思います。なぜなら、文部事務次官通知、中教審答申、働き方改革法など追い風が吹いているからです。これらの追い風を最大限活用し、目に見える成果を上げるまたとないチャンスです。緊張感とスピード感をもって職責を遂行されるよう、重ねて強く要望して私の質問といたします。
ありがとうございました。
○加藤信明議長 以上で、ご了承願います。
◎白井健道議員質問
○加藤信明議長 次に、４番白井健道議員。
〔４番 白井健道議員 登壇〕
○４番（白井健道議員） ４番白井健道です。よろしくお願いいたします。
議長の指示により、一般質問を行います。
５点あります。１番目、６次産業化の成果と課題。
２点目、農業の担い手確保を見据えたＪＩＣＡとＪＡの連携。
３点目、食品ロス対策の成果と課題。
４点目、魅力あるまちづくりのための公園整備。
５点目、小中学校における道徳教育の取り組み状況。
以上、５点になります。
１点目は６次産業化の成果と課題についてです。
６次産業化は、１次産業である農業に加工などの２次産業、さらには流通や販売などの３次産業まで含め、１次から３次まで一体化した産業として農業の可能性を広げようとするものです。そして、農業の６次産業化は豊かな地域資源を活用し、新たな付加価値を生み出す取り組みであり、所得向上や雇用創出にも効果をもたらすなど、農業を成長産業として発展させる鍵であると私は思っております。
しかしながら、実際には生産加工までは何とかなってもしっかりとしたマーケティングに基づいた商品開発、販路開拓の部分でハードルが高く、なかなか成果を得ることは難しいのが実情ではないかと思います。
本市の６次産業化の推進については、平成28年度に「果樹王国ひがしね６次産業化推進戦略」を策定し、東根農産品のブランド化、食と農の連携、ネットワークづくり、人材育成などに取り組まれてきました。
この戦略は令和２年度末までの５カ年計画となっており、平成30年度に中間年次を迎えました。そこで、これまでの取り組みについての進捗状況とそこから見えてきた課題について伺います。
２点目は、ＪＩＣＡとＪＡの連携協定締結についてです。この協定はＪＩＣＡがこれまでも開発途上国で実施してきた農業支援、農村開発などの協力にＪＡ全中という組織の持つ人材、ノウハウが加わることで、日本の国際協力に厚みと深みが増し、さらに質の高い協力になることが期待されています。
さらには、国連が2017年に、2019年から2028年を「家族農業の10年」としたことへの日本の対応としても大いに期待できる動きだと思います。
また、私自身、実はこちらの方がより重要と考えておりますが、開発途上国に支援を行う農協、例えばＪＡさくらんぼひがしねがラオスなどの農村で支援を行うようになれば、その地域とつながりができ、人的交流も生まれ、高齢化による農業の人手不足に悩む農家に、信頼関係のある外国人労働者を供給できる可能性が大いにあると思っています。
このようなことから、農産物の輸出への取り組みを進めてきた本市にとって、海外との関係強化、特に農業の担い手確保の観点からも重要と考えますが、本市の考えについてお伺いします。
３点目は、食品ロス対策の成果と課題についてです。
この問題については、2017年の３月議会で取り上げさせていただきました。その後も状況は改善しておらず、年間一人あたり約51キログラムの食品を無駄にしている。これはおおむね年間一人あたりの米の消費量に匹敵する量となっています。
このような状況を踏まえ、今国会において「食品ロスの削減の推進に関する法律」が成立しましたので、この問題への取り組みが全国的に展開するものと期待しています。
本市はマイはし運動、3010運動などを始め、環境への取り組みには先駆的なものがあります。そこで、同法案成立を受けてさらに取り組みを進めていくべきと思いますが、これまでの取り組み状況と今後の新たな展開について考えを伺います。
４点目は、魅力あるまちづくりを進めるにあたり、西部地区、特に小田島地区における公園整備についての考え方について伺います。
この課題については、2016年６月定例会でも問題提起させていただきました。つまり小田島地区では民間事業者による小規模な宅地開発が近年増えてきており、せっかく小さなお子さん連れのご家族が転入されても、歩いて行けるところに、小さな子どもを安心して遊ばせることのできる公園がないということです。これから第５次東根市総合計画や都市計画マスタープランの策定作業が始まってくるものと思いますので、それらも踏まえて小田島地区の公園整備についてのお考えを伺います。
最後に、道徳教育について伺います。
教育基本法では第１条において、教育の目的を人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成と定めています。
そして、第２条においては教育の目標を知・徳・体の調和のとれた発達を基本に、自主、自立の精神や自他の敬愛と協力を重んずる態度、自然や環境を大切にする態度、日本の伝統・文化を尊重し、国際社会に生きる日本人としての態度の養成と定めています。
こうした教育基本法の規定を踏まえると、徳育は社会が理想とする人間像を目指して行われる人格形成の営みであり、幅広い知識と教養、豊かな情操と道徳心、健やかな身体を育むという知・徳・体の調和ある人格の完成を目指す教育の根幹を担うものであると言えます。それを具体化するための、この度の道徳の教科化であると理解しています。
道徳教育は昨年度から小学校で教科として扱われるようになり、本年度から中学校で教科化されています。つきましては、小学校での導入状況を踏まえ、その課題について伺います。
以上で、登壇での質問を終わります。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 白井健道議員のご質問にお答えをいたします。
はじめに、６次産業化の成果と課題についてであります。
本市の６次産業化は、農家所得の向上を目的に平成27年９月に設立した果樹王国ひがしね６次産業化推進協議会において、平成28年10月に策定した「果樹王国ひがしね６次産業化推進戦略」に基づき、農業者や農業関係団体に加え、商工団体、教育機関、金融機関、その他関係者などが連携し、取り組んでいるところであります。
市といたしましても、この戦略を後押しする、東根市６次産業化推進計画を策定し、協議会の取り組みを強力に支援しております。
戦略においては、「東根の「食と農」を支える全ての人々とつむぐ６次産業化夢創造プロジェクト」を基本コンセプトに掲げ、「ものづくり」、「人づくり」、「地域づくり」の観点から５年間の計画期間において、核となる事業を５つのリーディングプロジェクトに位置付けております。
中間年次となる平成30年度末には、有識者を交えた協議会の専門部会において、各プロジェクトの進捗状況の確認、並びに成果と課題に関する分析を行った上で、今年４月の総会において約240名の会員と情報を共有したところであります。
その主な成果としては、「果樹王国ひがしね」を標榜する本市農産物の付加価値を高めるため、地域ブランドの構築を目指したＧＩ「東根さくらんぼ」の認証取得や「ふるさと名物応援宣言」などの取り組みを開始しております。
また、ふるさと納税の返礼品を通じた「東根市のファンづくり」に取り組んでおり、返礼品のＧＩ「東根さくらんぼ」には、年間５万件を超える申し込みがあるなど、本市の発信に大きく貢献しております。
さらに、市独自の補助事業を創設し、農業者などへの支援を充実させたことや農産物の加工や販売のノウハウを学ぶためのビジネススクールの実施に加え、先進事例などを紹介するフォーラムの開催を通じて、６次産業化の担い手となる人材の育成や支援を進めてきたことなどが挙げられるところであります。
一方、食事ができる産直施設が大富地区にオープンしたことや、市内の農業者と菓子店とが共同で商品開発を行うなど、農業者が核となる６次産業化の動きが一部で見られるようになりましたが、地域の雇用につながる事例もあるものの、産業としての実績があまりないため、採算性のリスクから取り組みを躊躇するケースや、商品力やオリジナリティがあっても、多品種・少量であるため、既存の大きな商流に乗りにくく、販路の開拓が難しいなどの課題があると捉えております。
今後につきましては、本市農産物の魅力発信を継続するとともに、これまで協議会において実施してきたビジネススクールなどを通じた「学び」の段階から、６次産業化の実践段階に対応できる人材の育成や、農業者と商工業者などとの連携をさらに支援してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、農業の担い手確保も見据えたＪＩＣＡとＪＡの連携についてであります。
ＪＩＣＡと全国農業協同組合中央会が締結した基本協定につきましては、ＪＩＣＡが有する、国際協力を通じた人材の育成のノウハウや途上国とのネットワークを活用し、ＪＡが有する、農業に関する知見を途上国の農村開発に活かすとともに、途上国からの研修生受け入れ等による国際協力を通じ、我が国の農村地域の労働力不足などの課題解決を目指すことを目的としたものと認識しております。
全国的に就農者の減少や高齢化等により農業の担い手不足が深刻化している中、本市における平成30年度の新規就農者数は25人おりましたが、過去５カ年の平均を見ても16人にとどまっており、農家総数、農業商業人口の推移については減少傾向が続いていることから、新たな農業労働力、担い手の確保につきましては、喫緊の課題となっております。
また、果樹王国ひがしねを代表する、さくらんぼの収穫期における労働力不足の解消に向けては、さくらんぼ援農隊事業、援農ボランティア推進事業、子育てママの雇用応援事業等の取り組みを行っており、一定の成果を挙げているところでありますが、労働力不足を全て解消するには至っていない状況にあります。
議員ご質問のＪＩＣＡとＪＡの連携につきましては、本市農業の将来を担う意欲と能力のある、多様な担い手の確保という面で、効果が期待できる取り組みであると考えることから、今後の市農協の動向を注視しながら受け入れ環境等の支援について研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、食品ロス対策の成果と課題についてであります。
国の推計によると、本来食べられるにも関わらず、廃棄された「食品ロス」については、年間約643万トンと言われており、その半分が家庭から、排出されていることから、本市においては家庭から排出される食品ロスを減らすため、市報やイベント等において啓発活動を実施しております。
また、宴会等において食品ロス削減に効果的である、3010運動の取り組みも行っており、本運動推進のポスターを作成し、平成29年度より市内飲食店や地域へ配付しております。
これらの取り組みの成果として、本運動の趣旨が定着してきたものと考えており、食品ロス削減に一定の貢献をしているものと捉えております。
議員ご指摘の「食品ロスの削減の推進に関する法律」につきましては、まず食品ロスを出さないことが肝要であるとされており、消費者への自主的な取り組みを促している点について注目しております。
この法律は、現在会期中の国会で新たに可決成立されたばかりであることから、新たな取り組みや推進計画なども含め、県や他市の動向を注視しながら様々な角度から研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、魅力あるまちづくりのための公園整備についてであります。
本市の公園整備につきましては、これまで東根地区の堂ノ前公園をはじめ、神町地区の若木山公園、そして屋外版の子どもの遊び場であるあそびあランドや、生涯スポーツの拠点であるグラウンド・ゴルフ場、パークゴルフ場を有する大森山公園、人工芝の多目的運動広場や体育館、プールなどを有する中央運動公園など、市民ニーズの高まりやまちづくりに調和した公園整備を進めてまいりました。
これにより、市民一人あたりの公園面積については、東根市都市公園条例で定めている標準の10平方メートルに対し、約12平方メートルを確保しており、計画的な公園整備が図られているものと捉えております。
一方、議員ご質問の小田島地区における公園の整備状況につきましては、都市公園である野田公園と民間の宅地分譲事業により、整備された５カ所の小規模な開発公園となっていることから、地区の区長会や子育て世代の住民の方から公園整備の要望を受けるなど、公園の必要性について認識しているところであります。
近年、特に蟹沢地区や野田地区の市道等の幹線道路沿線においては、民間事業者による宅地分譲事業が活発に行われ、新たな街並みが形成されております。
また、昨年４月に認定こども園が開設されたことなどにより、さらなる子育て環境や住環境の充実が図られ、これまで本市が取り組んできた子育て支援事業や定住促進事業による効果とともに、公園整備のニーズは高まるものと考えております。
このような中、今年度から策定に着手する「第５次東根市総合計画」や「都市計画マスタープラン」の中で幅広い世代の皆さまからご意見をいただくとともに、地域の皆さまと十分に協議しながら地域の特性を活かした魅力ある公園整備について検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。
〔元木正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 私からは小中学校における道徳教育の取組状況についてのご質問にお答えをいたします。
議員ご指摘のとおり、小学校において道徳が「特別の教科 道徳」として教科化されてから１年が経過しました。こころの教育の重要性は、社会共通の認識でありますが、学校の中でその中核となるのが道徳の時間であります。新学習指導要領においては、いじめなどの子どもの心に関わる諸問題に対応できる資質・能力を育むため、道徳を教科に引き上げ、さらに他の教科・領域に先駆けて、小学校においては昨年度から、中学校においては今年度から実施したものであります。
新しい道徳では、「あなたならどうするか」を真正面から問い、自分自身のこととして多面的・多角的に考え議論していく「考え、議論する道徳」が求められております。
本市におきましては、国に先駆けて、既に一昨年から、小学校では東根小学校が、中学校では神町中学校が道徳を校内研究の柱に据え、新たな授業のあり方について研究を進めてまいりました。
どうしたら、子どもたちの心に響く道徳の授業になるのか、校内で授業研究会を行うだけでなく、研究授業の様子を他校の先生方に公開して意見を求めたり、外部講師を招聘したりして研究を深めております。
この３年間の研究の成果として、本年９月27日には神町中学校が、10月８日には東根小学校が公開研究発表会を行います。学校関係者はもちろん多くの方々に参観していただき、両校の研究の成果を広く発信するとともに共有していただき、市全体の道徳教育の充実を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） それでは質問席から続けさせていただきます。
今回、質問というより要望の方が多くなるかもしれませんけども、ご了承願いたいと思います。
まず、６次産業化についてであります。さくらんぼのＧＩ取得など東根のブランド化が非常に全国的に広まっているということと、この６次産業化の様々な取り組みに多くの方が参加されているということで、非常に喜ばしいことだと思います。
一方、課題としては販路開拓、実践段階に対応できる人材、農業者と商工業者との連携ということが課題として上げられていました。
この実践、成功事例を増やしていくということが必要になってくるんだと思いますが、先日さくらんぼ東根駅のコワーキングスペースにおきまして、ビジネスコンテストというものがありました。この中で中小企業家同友会の有志企業グループ、サクランボン’ｓが提案したオラダーノワインプロジェクトというのが進行中です。これは生食に適さないさくらんぼを東根フルーツワインとして販売する試みです。販売方法に独自性があり、同コンテストではその点も評価されて最優秀賞を受賞しました。
１点目はあらかじめ、購入していただく方を募集するということで、利益確保をきちんと担保した上で、生産を行うという点。
２点目は、その購入者が体験をするということです。具体的にはさくらんぼの収穫、それから収穫したさくらんぼの醸造過程の一部を体験できる。そして、ワインができ上った後は自分たちでオリジナルのワインラベルをつくって市内飲食店が提供する料理とともにワインを味わうと。このような取り組みで必ず２回本市に来ていただくということで、交流人口が増加して、さらに市内の商店、飲食店も巻き込んで地域経済の循環が起こることが期待できます。
そして、これが大きいところですけれども、さくらんぼ農家を、もう引退して、さくらんぼの木を切ってしまいたいと思っている人の園地を若手農家が引き継ぐということもできるんではないかと。というのは生食用ではないので、雨除けハウスを不要にできるんではないかということで、今年度の試みとしてそれを実証しようとしています。つまり、規模が増えても消毒や草刈りというのは、スプレーヤーや乗用カートであれば、若い人が面積が広がっても何とか対応できる。ただ、雨除けテントをするとなるとハウス周りのビニールがけ、鳥よけネットの設置など、そこまで広がるのはさすがの若手でもできないと。ただこれが本当の露地、何もないところであれば、何とかいけるのではないかということで、昨今、随分木が切られている状況を目にされるかと思いますけども、それを防ぐこともできるのではないかなと思っています。
かく言う私も、まだテントを広げていませんし、まだ60メートルぐらいテントを上げなければいけないんですけど、それもまだやってないということで、非常にそこがやっぱり心理的なプレッシャーになるかと思いますので、こういった、生食用でないさくらんぼの活用ということが、コワーキングスペースＣ＆Ｃひがしねをきっかけに、中小企業家同友会という異業種の集団が自発的に取り組んでいます。
正に農業者と商工業者が連携して実践している事例ですので、是非市としても応援していただければと思います。
次に、農業の担い手確保を見据えたＪＩＣＡとＪＡの連携についてです。
この協定は５月７日に締結されたものですが、それに先立つこと３月２日には鈴木憲和外務大臣政務官が東根に来られ、関係者と協議を行っていました。それを受け、私も３月15日にＪＩＣＡ東北所長、ＪＩＣＡ農村開発部次長のともに、ＪＡさくらんぼひがしねの代表理事組合長を訪問し、具体的な話を進めていました。
ＪＡさくらんぼひがしねは現在本所移転という大きな課題を抱えているために、開発途上国支援のために人材を派遣するということは難しいわけですけども、その中でＪＩＣＡ東北が実施している、農業分野の研修に参加している方々の視察を受け入れるということから始めて、ノウハウを蓄積していくことから始めようではないかという話になりました。今後海外との関係を構築していくことで、人材不足対応への大きな効果というものを期待できると感じることができました。
早速、今週末のさくらんぼ種飛ばしワールドグランプリには、ＪＩＣＡ東北所管のＪＩＣＡ研修員20名、この方々はアフリカ、中東、アジア、タイ、欧州など、13カ国から東北大学、宮城大学、福島大学などで研修している方々ですが、種飛ばしだけではなく、あそびあランド、タントクルセンター、東の杜、そしてさくらんぼ狩りなども体験してもらい、東根を広く世界に発信してもらおうと考えています。
次に、食品ロス対策についてですが、最近ではプラスチックごみを受け入れる国がなくなってきていたり、マイクロプラスチックごみが広く海洋汚染につながったりと、環境問題は深刻さを増しております。やはり一人一人が日々の行動を見直し、ごみの削減に取り組まなければ、あと35年もすると世界人口100億人の声も聞かれる中、今を生きる我々の責任というのは非常に大きいものがあると思います。
2017年３月の一般質問でも述べましたが、飲食店で残さず食べる運動や外食持ち帰り運動、いわゆるドギーバッグの普及というのがあります。
ドギーバッグの普及のネックというのは、食中毒の問題なのですが、食品衛生法では外食時の食べ残しの持ち帰りを禁止する条項はありません。自治体によっては、消費者、飲食店と協力してドギーバッグの普及に取り組む事例もあるようです。ＮＰＯ法人ドギーバッグ普及委員会というのがありますが、このような自己責任カードというものを配っていまして、飲食店とのトラブルを避けることも取り組んでいます。私もこの会員になりまして、このカードとドギーバッグそのものが送られてきて、もし食べなかったものはそれで持ち帰るということで、食べ残しのゼロを基本としているわけです。
本市でも3010運動、これ最初の30分が長過ぎるというお話もあるので、これはそれぞれの宴会で10分にしたり15分にしたりとか、臨機応変にやればいいんだと思うんですけども、3010というのは象徴的な数字ということで最初の何分間かと最後の何分間は座席についてきちんとご飯を食べましょうということです。でも、どうしても残してしまったら、ドギーバッグで持ち帰ると。そういうことを本市としても取り組んでいただければと思います。
続きまして、小田島地区の公園整備に移ります。
先ほどのご答弁で、都市計画マスタープラン策定の過程で、幅広い世代の市民からの意見聴取、地域住民との協議などを通して、地域の特性を活かした魅力ある公園整備について検討するということでしたけれども、具体的にはどのようなものになるのか。そのスケジュールなどについてもあわせてお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 半田建設部長。
○半田隆建設部長兼水道部長 お答えいたします。
都市計画マスタープランの策定につきましては、令和３年３月完了を目標に、今年度及び来年度で作業を進めてまいります。
今年度につきましては、現行のマスタープランの検証・評価を行うとともに、第５次東根市総合計画をはじめ、各計画との調整を図りながら、原案づくりを行う予定であります。
また、原案づくりを行うにあたり、幅広い住民のニーズを把握するための市民アンケートの実施や、市内在住の有識者による市民懇話会、各地域の幅広い世代の方々で構成する地域別懇談会を開催し、地域住民の皆さんのご意見をいただきながら進めてまいりたいと考えております。
来年度につきましては、原案に基づき具体的な構想や施策について検討し、取りまとめを行う予定です。その際も市民懇話会や地域別懇談会を開催しながら進めてまいります。
また、市議会の皆様方にも中間報告等の説明をさせていただきながら、ご意見を賜りたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） 是非よろしくお願いしたいと思います。
小田島地区では近年宅地開発も進んで、今年の小田島小学校の１年生は10年以上ぶりぐらいになると思いますが、二クラスになりました。これも市の実施していただいています定住促進、そしてその地区加算というものが効いているのかなと思います。平成24年度からの実績市全体で627件、うち小田島地区は51件の実績があります。私は平成23年度末の転入なのでこの制度の恩恵は受けていませんけれども、私のように小田島地区の自然環境にひかれてこの地域を選んでくれる方々が増えているというのは大変喜ばしい限りです。
これは制度面だけではなくて、地元の方々が、よそから来た人を温かく迎えてくれる風土が小田島地区にはあるからだと感じています。同僚議員もそのように感じているんじゃないかと思いますが。本当にありがたいことだと思っています。
このような小田島地区ですから、是非とも自然環境のすばらしさを活かしたさらに活気にあふれる地区にしていきたいと考えていますので、このマスタープラン策定過程での地域住民の声の吸い上げについては、意を尽くしていただきたいと思います。市の中心部では、いろんな先ほどもあったようなあそびあランドとかありますけども、なかなか小学生は13号のバイパスを超えて、あちらの方まで遊びに行くことが、子どもたちだけではできませんので、やはり西部地区としてもそういった子どもたちが安心してできるそういったものが整備されることが望まれていると思います。
また、あわせて小田島地区要望として掲げています古最上川の整備についてですが、ここの自然も非常に豊かである反面、川の氾濫なども起きることから、一気に資本投下をするような整備ではなくて、時間をかけて市民参加型で公園を整備していく試み、これは東北芸術工科大学の元教授であった、コミュニティデザイナーの山崎亮さんが提唱している時間資本というものですね。一気にやるんではなくて、長い時間をかけて整備していくと、それがコミュニティを元気にしていくということもありますので、そのようなことを期待したいと思っています。
さて、最後は道徳教育についてです。道徳教育もようやく復活できましたけれども、実は高等教育機関で道徳に関する授業というものがないわけですね。大学で道徳について学んでない先生が、実は子どもたちに道徳を教育しなければいけない。さらには、本来道徳というのは家庭で行われるべき、家庭教育が第一だと思いますけども、家庭でもなかなか道徳教育ができない。そういったことから学校への期待というのが高まっているんだと思います。
ただ、道徳教育というのはニュートラルに議論することを非常に困難にさせている要因があるかと思います。それが、戦前の「修身」に対する考え方によるものと捉えています。日本は敗戦によりある意味精神の解体がなされ、守るべきものでさえも手放さざるを得ませんでした。昨今の悲惨なニュースを聞くにつけて、戦後の価値観のゆらぎ、そしてそれを問題と思わずに経済活動のみに力を注いできたことが、この状況をつくり出しているのではないかと感じざるを得ません。
さらに、インターネットの負の側面。インターネットの匿名性から、人を後ろから切りつけるような行為、これは本来、日本では卑怯ということで、こういうことはしないというのが暗黙の了解だったのではないでしょうか。
それから、数学者の藤原正彦さん、ある子どもに「何で人は人を殺してはいけないんでしょうか。」そう聞かれたら、「頭の１つでも、はたいてならぬものはならぬ」と、「だめなんだ」とそう言えばいいんだと、正に会津藩の教え、「ならぬものはならぬのです」といったシンプルで力強い価値観、規範意識の復活、そして家族やご先祖様に対して常に感謝の気持ちをもって生活する、そういうことを子どもたちへの道徳教育に期待して、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○加藤信明議長 以上で、ご了承願います。
◎河村 豊議員質問
○加藤信明議長 次に、５番河村 豊議員。
〔５番 河村 豊議員 登壇〕
○５番（河村 豊議員） ５番河村 豊でございます。
議長の許可をいただきましたので、通告しております、一般質問をさせていただきたいと思います。
平成25年４月１日より障害者自立支援法が、障がい者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律、いわゆる障害者総合支援法に改正されました。この法律に基づき提供されるサービスの総称が障害福祉サービスであります。
はじめに、障がい児を支えるための児童福祉法に基づく制度である障害児通所支援でありますが、児童福祉法で定義されている障害児通所支援とは、自宅から施設に通ってサービスを受けるタイプの事業の総称で、未就学児を対象とした児童発達支援や、就学児が授業後や休みの日に通う放課後等デイサービスのほか、医療型児童発達支援や保育所等訪問支援があります。これらは、障がいのある子どもが住んでいる地域で、療育や支援を受けやすくするために設けられました。そこで、当市における障害者通所支援の現状についてお伺いをいたします。
次に、日中一時支援についてお伺いをいたします。障害者総合支援法の下の地域生活支援事業に位置づくサービスで、厚労省の通達によれば、障害者等の日中における活動の場を確保し、障害者等の家族の就労支援及び障害者等を日常的に介護している家族の一時的な休息を目的にするとあります。就労移行支援や就労継続支援Ａ型、Ｂ型での活動終えた後の、障がい者の過ごし方としてもニーズがある、日中一時支援の現状と課題についてお伺いをいたします。
以上で、登壇での質問といたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 河村 豊議員の障害福祉サービスについてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、通所支援の現状についてであります。障害福祉サービスは18歳の年齢で障害児対象のサービスと、障害者対象のサービスに区分して提供されております。
議員ご指摘の障害児通所支援とは、平成24年の児童福祉法の改正により、障がい児支援の強化を図るため、これまで障害種別ごとに分かれていたサービス体系が整理されたものであり、障害種別に関わらず身近な地域において、それぞれの障がいの特性に応じた療育や支援を受けやすくするために設けられたものであります。
児童発達支援は障害児通所支援の１つであり、小学校就学前の６歳までの障がい児が施設に通い、それぞれの状態に応じた個別の支援計画に基づく、療育と支援を提供するものであります。このサービスを提供する事業所においては、日常生活の自立支援や機能訓練のほか、保育園や幼稚園のように遊びや学びの場を提供するなど、障がい児とその家族に対する支援を行っております。
市内における児童発達支援のサービス利用者は、平成30年度実績で47名、昨年度対比で12名の増であり、年々増加の傾向にあります。利用実態としましては、昨年11月市内に新しい事業所が開設されたことにより、現在、市内２カ所、市外10カ所程度の事業所でサービスの提供を受けているところであります。
また、放課後等デイサービスは、小中学校や高等学校に通う児童・生徒に対し、授業終了後や長期休暇等の休業日に、生活能力向上のために訓練等の療育と支援を提供するサービスであります。このサービス利用者は、平成30年度実績で78名、昨年度対比17名の増であり、児童発達支援と同様に増加傾向にあります。現在、市内において５カ所の事業所でサービスを提供しており、市内外の事業所も含め、支援環境が整いつつあるところであります。
次に、日中一時支援事業についてであります。このサービスは、地域の特性や利用者の状況に応じて柔軟なサービスを提供し、障がい者の自立した日常生活と社会生活を支えるための地域生活支援事業のうち、市町村の判断で実施する任意事業であります。
本市においては、平成18年度に要綱を策定し、児童発達支援や放課後等デイサービス、就労移行支援等の障害福祉サービスのニーズのすき間を埋めるため、障がい者家族の就労支援や日常的に介護している家族の疾病等による、一時的な休息の確保に取り組んでおり、平成30年度の利用実績は34回となっております。
議員ご質問の日中一時支援事業における課題についてでありますが、障がい児が18歳になり高校を卒業した時点で、障がい児のサービスである放課後等デイサービスが利用できなくなることに伴う、日中一時支援事業の活用方法が挙げられます。延長することで平日19時ごろまで利用できる放課後等デイサービスに比べて、障害者のサービスである就労継続支援や就労移行支援は16時ごろまでの利用となり、16時から19時までの支援が途切れることで、家族の就労への影響や介護負担の増加が想定されます。
今後につきましては、これまでの日中一時支援事業の利用形態とは異なる、夕方の短時間での継続的な利用ニーズの拡大が予測されるところであります。障害福祉サービスについては、真に必要な方に適切な量、望ましい態様のサービスが提供されることが重要でありますが、一方で受け皿となる事業所においても、一定程度の利用者が確保されない場合はサービスの運用が進まない状況にもあります。このような状況を踏まえ、放課後等デイサービスの事業所や就労継続支援事業所などの福祉サービスの関係者とともに、今後のニーズ等について意見交換を行いながら、日中一時支援事業が適切に運用されるための環境整備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） それでは、質問席で続けさせていただきます。
放課後等デイサービスが、平成24年４月に障がい児に対する新たな支援として児童福祉法に位置付けられてから７年が経過いたしました。これまで特別支援学校等に通学し、放課後等デイサービスを利用していた子どもたちが卒業して、就労支援事業所等で障がい者の就労支援を受ける中で、サービス提供時間が、先ほど市長の答弁でもございました、おおむね夕方４時ごろまでということが障がい者を支える家族の課題となっております。
要は、18歳、高校卒業年代まで、学校が終われば放課後等デイサービスのサービスを受けられていたのに、卒業すれば突然その日から就労支援を受けに行っても、夕方４時ごろで終われば、その後、例えば一人で留守番をしなさいとかそういうことになるわけです。これまで、要は各地域の学童保育とか、それからこういう放課後等デイサービスというので、学校以降、放課後の過ごし方というのが大きくこれは変わってきたと全体的に思います。
放課後等デイサービスも、こういう平成24年の制度ができてから、そういうものがこれまで７年余りですか、形としてしっかりとでき上がってきたと、ですから学校行っていて放課後の過ごし方として、そういうものが身についている子どもさんが、18歳までそういう制度を受けていたのに、突然それが途切れてしまうというのが課題であるということです。
そのサービスに対するニーズをどう捉えるかということでありますけども、例えば障害者福祉サービス提供事業所、そういう障がい者の就労支援をしている事業所が、夕方４時以降も延長して短時間で継続的な支援の受け皿となる場合、どのような課題があるのでしょうか。
○加藤信明議長 芦野健康福祉部長。
○芦野耕司健康福祉部長 お答えいたします。
18歳以上の障がい者にサービスを提供する就労継続支援事業所などで、開所時間を延長いたしまして障がい者の居場所を提供できればいいのですけれども、現行の法定給付体系ではそういった運営ができないということが１つの大きな課題であろうと考えております。
それと、市町村の任意事業で延長サービスを提供する場合においても、恒常的に開所時間を延長するために必要なローテーション勤務に対応できるような職員体制、これを確保することも事業所にとっては課題であると捉えているところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 現行の法定給付体系では無理だということです。市町村の任意事業としても、事業所そのものの体制等、この辺の課題がまだまだあるということでありましたけども、そもそもの日中一時支援の考え方についてお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野健康福祉部長。
○芦野耕司健康福祉部長 お答えいたします。
議員の登壇でのお話と重なるところがございますが、障がい者や障がい児の日中の活動の場を確保すること、またそのことによりまして家族の就労を支援する、あるいは日常的にその障がいをもっている方を介護している家族の一時的な休息を図るという目的で運用が図られるべきであると考えております。
本市では、より適切な支援を図るために、障がい者向けの支援と障がい児向けの支援を実施しておりまして、障がい者を対象としたものとして、就労支援事業所などの障害者支援施設への短期的な入所のサービスを提供する「日中短期入所事業」、それから障がい児を対象としたものとして、学校や施設の授業などの終わった後や休業日、あるいは長期の休暇の期間において活動の場を提供する「タイムケア事業」を行っているところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 今、お答えいただきました日中一時支援事業でありますけども、厚労省の通知で日中一時支援事業についてということで、市町村地域生活支援事業の事業内容ということで、その中に日中一時支援事業というのがあるわけですけども、ここには日中一時支援事業の概要ということで、まず目的が障害者等の日中における活動を確保し、障害者等の家族の就労支援及び障害者等を日常的に介護している家族の一時的な休息を目的とすると目的がはっきりと書かれております。
東根市の障害者日中一時支援事業実施要綱がありますけども、ここにあるのは、まず対象者は市内に居住地を有する障害者及び障害児とあるわけですけども、事業の内容で日中短期入所事業とタイムケア事業ということで２つ上げられております。
特に、このタイムケア事業というのが先ほどから話出ている部分だと思います。要は、短い時間で、ある程度の時間で預かりなどをしてもらうというとこですね。このタイムケア事業は障害児に対し、障害児の通う学校、施設の授業等の終了後及びそれらの休業日並びに長期休暇の期間において活動の場を提供する事業とすると、ただし宿泊は伴わないものとするとあるんですけども、これタイムケア事業の説明のところに障害児に対しと書かれてしまっているんですね。先ほど言いました、第２条に事業の対象者というので、市内に居住地を有する障害者及び障害児となっているんですけども、タイムケア事業のところが障害児となっているので、ここがちょっと、私、要綱がここに齟齬が生じてしまっているんじゃないかなと思うんです。
要は、先ほどからお話が出ていた、就労支援を行って４時まで就労支援をして、その後、例えば親御さんが仕事終えて戻って来られるまでの間とかを、一時的に過ごしてもらうとかいう使い方をしようと思ったときに、ここの障害児というのがひっかからないのかどうか、要は就学中のとここはなってしまわないのかどうか。これが要は18歳以降ということの障害者ということに当てはめていいという現在の要綱で、そのことがはめられるのかどうか、ここちょっともしお答えできる部分があるんだったら聞きたいんですけども。
○加藤信明議長 芦野健康福祉部長。
○芦野耕司健康福祉部長 お答えいたします。
タイムケア事業、障害児のサービスとして考えておりまして、就労継続支援の施設の方につきましては、短期入所の方でいけるのかなという認識でおりました。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） そうしたら、今説明をしていたような、使い方に関してはこの日中短期入所で問題ないということでよろしいんでしょうか。もう一度確認します。
○加藤信明議長 芦野健康福祉部長。
○芦野耕司健康福祉部長 もう一度ちょっと確認をさせていただきたいと思います。持ち帰って、そこはちょっと確認をしてみたいと思います。担当とも話をしてみたいと思いますが、そのような認識でおったところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） これ、もし私の認識的に、はっきりとこの日中短期入所というのは、昼間に預けてしまうという考え方じゃないかなと思うので、一時的に時間的につないでもらうというのは、このタイムケア事業なのかなと。ですので、要綱的にこの障害児を、障害者とすればこの辺すっきりするのかなとこの要綱から感じられましたので、その点をちょっと聞かせていただきました。これ今なければ、では後ほどでお答えいただきたいと思いますけど、すっきりさせていただきたいと思います。
それでは次に、ご家族の方の就労支援としての預かりというのを求めるニーズというのは、先ほど述べましたように、今後さらに高まると考えますけども、その対処についてお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野健康福祉部長。
○芦野耕司健康福祉部長 お答えいたします。
市内の１カ所の就労継続支援事業所と現在具体的に契約できるように調整を進めているところでございます。定員は事業所の現在の人員体制で対応できる範囲からのスタートとなる予定でございますが、ニーズを見ながら今後も調整をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 今、市内の就労継続支援事業所と調整していただいているということですけども、現在日中一時支援サービスを利用できる施設というのがどのようになっているのかお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野健康福祉部長。
○芦野耕司健康福祉部長 お答えいたします。
現在、東根市が契約している事業所は、大石田町にございます水明苑、それから新庄市の最上学園、上山市のこども医療療育センターの市外事業所のみでございます。今後は、市内の事業所にも受け入れ可能かどうかなど状況を確認しながら、受け皿の確保に努めてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 現在使えるところが、先ほどの要綱なんかを見て、要は日中一時的に、例えば冠婚葬祭があってどうしても預かっていただく、ただし宿泊はできませんよと、日中預かってもらう場所だと。それから先ほど言ったような就労支援とか、普段は学校に行ってたりとかいう子どもに関しても、そういうそれ以降の時間帯、放課後等デイサービスを使っていても、それ以外の時間帯をこういうものを使いたいとしても、今部長からありましたように、大石田町、新庄市、上山市という非常にこの非現実的なところとしか契約が結べてないというのが現状だと思うんですね。ですから、今までこういうニーズがなかったと言うべきなのか、こういう契約しかできてないから言いたくても言えない、預けたくても預けるという発想にならなかったというところが、どちらがどうなのかということあると思いますけども、これは早急に、私こういうサービスのニーズがたとえ一人でもおられるという場合、そのこと全力で早急に整えていただくというのが、これ行政の役割じゃないかなと思いますので、この点是非お願いしたいと思います。
次に、東根市はこの放課後等デイサービスでありますけども、厚生労働省の放課後等デイサービスガイドラインの支給量の目安として示されている、一人のお子さんが、もちろん様々な計画に示されたとおりに、毎月どれくらいの日数を放課後等デイサービスを利用するかという数字ですけども、これ厚労省のガイドラインでは、原則として各月の日数から８日を控除した日数を上限とあるんですね。ということは、31日ある月でも23日が上限と、この厚労省のガイドラインではあるわけです。ですけども、東根市は東根市障害者介護給付費等支給決定基準を定める規則というところにありますけども、障害児通所支援支給決定基準というところに、支給基準量を週５日としていただいているんです。ですので、単純に考えて週５ある月であれば、25日間使えるということで、これはガイドラインよりもプラス２日、東根市の方が利用者目線に立って考えていただいていると私は感じております。
ただ、東根市の特徴的な、これからいよいよ始まりますけども、さくらんぼの農繁期、非常に忙しい時期を鑑みて、週５日ということではなくて、年間で調整できるような要綱に改めるべきではないかと思いますが、この点いかがでしょうか。
○加藤信明議長 芦野健康福祉部長。
○芦野耕司健康福祉部長 お答えいたします。
ここで、サービスの中身と目的などについてちょっと整理をさせていただきますと、放課後等デイサービスなどの障害児通所支援の趣旨でございますが、障がい児の自立支援と日常生活の充実に資するためのサービスでありまして、厚生労働省のガイドラインでサービス支給の適否ですとか、必要な支給量は障がい児本人の健全な発達のために適切に判断するということにされているものでございます。
また、ガイドラインでは障がい児の家族の就労支援ですとか、日常的に介護している家族の一時的な休息を目的とする際は、これは放課後等デイサービスなどの障害児通所支援ではなくて、地域生活支援事業の中の日中一時支援等を活用することとされておりますので、議員ご指摘の事案などにつきましては、日中一時支援のサービスを活用して対応できるように、受け皿となる事業所と意見交換をしながら支援環境の整備に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 答えいただきましたけども、放課後等デイサービスを使っている子どもさんというのは、実は先ほど言ったように週５日と規定していただいていて、それが計画でそのお子さん個々に違いますので、週５日ということでやられているお子さんでも、では25日全部を１カ所のデイサービスの支援事業所で賄っているかといったらそうではなくて、状況によっていくつかを使い分けたりされているわけです。
最近ちょっと問題になっているのが、放課後等デイサービスの施設によって質が様々あるんじゃないかということで話題になったこともありますけども、実際厚労省が言っている放課後等デイサービスというのは、確かに療育という面が非常に重要だということで目的になっているわけですね。
ですけども、これ我々も同じですけど、日中学校でずっと特別支援学校等で学んできて、そして放課後、また放課後等デイサービスで毎日療育、療育、療育とやって訓練をするということが、果たしてそのお子さんにとっていいのかというのは、それはもう本当にお子さん個々によって違うと思うんです。やっぱり、今日はのんびり過ごしたいなとかいう子とかもいるでしょうし。ただそれを１つの事業所でその一人のお子さんに対して今日はこっちだ、今日はこうだというやり方というのは非常に難しいと、現場の方もおっしゃっておりました。やっぱり現場の様々な社会福祉士の方なんかにお聞きしても、それは当然でしょうと、週５日間ずっと学校行って、放課後もやってなんていうのは息が詰まると、どう考えたって、やっぱりゆっくりする日があってもいいんだと。当然、そういう考え方でいっても、違う事業所を使ったりするというのはあるわけですね。
ただ、今部長が答弁された、放課後等デイサービスで25日で足りなければ、日中一時支援を使ってくださいよというところなんですね。要は、これは18歳以上の障害者ではなくて障害児の方ですね、放課後等デイサービス以外にもこういう日中一時支援が使えますよと、そうすれば、先ほど言ったような、これから非常にさくらんぼで忙しい時期で、お母さんがちょっと今日も土曜日ですけど仕事がしたいとかそういうことがあっても、これは雇われる側も雇う側にもこういう課題はあるんだと、現場の方おっしゃっていましたけども、それをやろうとしても、先ほど答弁ございました部長から、日中一時支援で事業を受け入れてくれるところというのは、大石田町と新庄市と上山市としか契約してないと、これが今の東根市の現状だということなんです。ですので、ここは早急にその環境を整えないと、そういう先ほどからも出ていますけども、やっぱり東根市であるそういう農家の課題であるとか、家庭の課題であるというところに、丁寧に対応できてないんじゃないかなと思いますので、この点是非早急にお願いしたいと思います。
最初から述べました、就労支援をやっておられる方の４時以降の過ごし方ですけども、これもやはり、中には18歳で学校卒業したんですから一人で留守番できるように、そんなふうにもしていかないといけないんじゃないかというお声もありますけども、それはやはり様々な環境とか、個々の課題というのがありますので、それは努力をされるところはされると思いますけども、いきなり３月で卒業して、４月からいきなりそういう生活ができるかといったら、それが様々障がいを抱えておられる、課題を抱えておられる家庭の状況でもあると思いますので、そういう方々にもそういう機会を提供できるような、整備ですね、要綱であるとか、規則であるとか、そういうものの整備を、是非現場に即した市民に優しいものに、是非変えていっていただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。以上です。
○加藤信明議長 以上で、ご了承願います。
会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩とします。
午後１２時０５分 休 憩
午後 １時００分 開 議
○加藤信明議長 午前に引き続き会議を開きます。市政一般に対する質問を続けます。
◎山科幸子議員質問
○加藤信明議長 ２番山科幸子議員。
〔２番 山科幸子議員 登壇〕
○２番（山科幸子議員） ２番山科幸子でございます。通告に基づきまして、ただいまより一般質問を行います。
本年２月に開催された、東根市防災会議、東根市国民保護協議会を踏まえ、東根市地域防災計画が改定されました。東根市防災会議は都市化及び少子高齢化の進行など、社会環境の変化と大規模地震などの経験を踏まえ、災害対策基本法第42条の規定により、毎年検討を加え、必要と認めるときに修正を行うものであります。防災には、災害予防、災害応急対策、災害復旧復興の３段階があり、それぞれの段階で最善の策をとることが被害の軽減を図るものであります。
本市はこれまで、大きな災害もなく過ごしやすいまちでありました。しかしながら、近年の異常気象や火山に囲まれた地域であることから、いつ災害が起こるかわかりません。そこで、安心で安全なまちづくりを実現するための防災の取り組みにつきまして、２点お伺いいたします。
東根市の人口は、中心市街地が増加し、周辺地域が減少しており、その傾向は大きくなってきております。平成25年７月末と本年４月末を比較いたしますと、増加しているのは東根地区488人、神町地区、自衛隊を除いて1,021人、大富地区63人であります。減少しているのは東郷地区386人、高崎地区257人、小田島地区49人、長瀞地区320人であります。
とりわけ、神町地区の人口増加が著しく、農地から転用された宅地造成により、環境も大きく変化しています。その中で、神町地区西側におきましては553人と、５年間で実に1.4倍の増加であります。行政区は鉄道軌道を挟んで東西に構成されています。
はじめに、住民の身の安全を確保するための神町地区西側の防災施設はどのようになっているのか、お伺いいたします。
次に、防災の備えについて、お伺いいたします。
近年、災害に対応するために、災害対応型自動販売機の設置が進んでいます。本市での設置の状況はどのようになっておられるのか、お伺いいたします。
防災の備えとして、今防災公園がクローズアップされてきています。普段は運動や憩いの場である緑地や公園は、地震などの災害時には避難場所となって防災公園としての役割を果たします。普段から憩いの場ですから、防災設備がそろっていれば防災訓練の場となって、災害に強いまちづくりに貢献いたします。
防災公園に設けられる防災設備には、かまどベンチやマンホールトイレ、給水槽など数多くのものがあります。かまどベンチは公園内のベンチがかまどとしても利用できるもので、ベンチの座るところを外すと鍋が置けて、下で火を燃やすことができます。また、外した木枠はテーブルとして使用できます。水道が使えなくなった場合は、給水槽の水を利用して煮炊きができ、温かいものが食べられます。マンホールトイレは公園内の下水道管上のマンホールを活用したものです。非常時にマンホールのふたをとって便器をはめれば、衛生的な仮設トイレに変わります。利用の際には、テントが張られるのでプライバシーも保つことができます。トイレは不衛生であれば病気のもとになるため、避難所には重要な機能です。ほかにも、ソーラーパネルによる照明など、避難してきた人を支援できる施設を備え、避難の拠点となることができます。
普段の設備が防災に役立つ機能となる事例を挙げましたが、万が一大規模な地震などの災害が発生した場合、本市の防災の備えはどのようになっているのでしょうか。お伺いいたします。
以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。
○加藤信明議長 ２番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 山科幸子議員の安全で安心して暮らせるまちづくりを実現する、防災の取り組みについてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、神町地区西側の防災施設についてでありますが、昨今の異常気象に伴い、年々大規模化する傾向にある風水害や土砂災害、地震の発生、火山の噴火など、自然災害による被害により、全国各地において毎年のように尊い人命や生活基盤が失われております。
幸い本市においては、これまで自然災害による被害はほとんどありませんが、日ごろから災害が発生する可能性を念頭に置きながら、防災訓練の実施及び防災施設の整備を行い、防災・減災に努めているところであります。
防災・減災のために重要な役割を果たす防災施設については、避難所や備蓄倉庫、防災行政無線等、防災のために整備されたものでありますが、その中でも避難所は、住まいを失い、地域での生活を失った被災者のよりどころとなること、また在宅で不自由な生活を送る被災者の支援拠点となることから、特に重要であると捉えております。
本市における避難所の設置状況についてでありますが、家屋の倒壊や焼失等の被害を受けた方を、一定期間保護するための「指定避難所」として、市民体育館や各地域公民館、各小中学校など23カ所指定しております。また、避難者が危険が去るまで一時的に滞在するための「指定緊急避難場所」として、公園や緑地など53カ所指定しております。いずれの施設につきましても、関係法令の基準を満たし、山形県知事の承認を受け、市地域防災計画に位置付けております。
市内各所において災害が発生、または発生するおそれがある場合には、「指定避難所」及び「指定緊急避難場所」に避難していただくよう、各自主防災会と連携を図っているところでありますので、議員ご指摘の神町地区西側においても、同様の対応をお願いしているところであります。
一方、地域の集会施設等、各自主防災会において、独自に避難する場所として定めた「一時避難所」が、市内に92カ所設置されております。「一時避難所」につきましても、市地域防災計画に記載し、場所等の情報も共有しているところであります。また、「一時避難所」の設置につきましては、災害の種類により使用できない場所もあることから、自主防災会からの問い合わせや相談があった際には、丁寧な指導・助言を行っております。
今後とも、地域における防災意識の普及・啓発を図るとともに、よりよい避難体制について研究してまいります。
次に、防災の備えについてであります。
本市においては、災害等の発生により生活が困難となった方に対し、食料や水、生活必需品の提供を行うため、備蓄品の購入と管理を行っております。備蓄品の中でも重要な飲料水や食料については、ローリングストック方式により、賞味期限を管理しながら、毎年必要な数量の確保に努めております。
また、災害発生時に飲料水等を無償で提供する機能を有する「災害対応型自動販売機」においても、さくらんぼタントクルセンター、まなびあテラス、東の杜のような、災害時において被災者が多く見込まれる施設に、それぞれ１台ずつ設置されております。さらに、市内の公園や緑地について、「指定緊急避難所」としてより有効に活用するため、防災の機能を有する設備の設置について研究していくよう、担当課に指示しているところであります。
今後とも、防災用品及び資機材について、必要性や優先順位等を考慮しながら、いつ起こるかわからない災害に備えてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員） ありがとうございました。
ただいまの答弁に対しまして、順次質問席から質問を行いますので、よろしくお願いいたします。
災害のないイメージの東根市でありますけども、平成の時代には避難所や一時避難所である学校などの公共施設の被害がありました。平成20年岩手・宮城内陸地震では、本市では震度３でありましたけども、神町中学校、若木研修センターにおいて被害がありまして、300万円を超える被害となっております。
はじめに、神町地区の指定避難所及び指定緊急避難場所の指定はどのようになっているのか、お伺いいたします。
○加藤信明議長 石垣総務部長。
○石垣裕之総務部長 私からお答え申し上げます。
指定避難所につきましては、神町小学校、神町中学校、神町防災センター、大森小学校の４カ所になってございます。また、指定緊急避難場所につきましては、この指定避難所４カ所に加えまして、地区内の都市公園６カ所を指定しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員） それでは、神町地区の西側における一時避難所はどうなっておられるのか、お尋ねいたします。
○加藤信明議長 石垣総務部長。
○石垣裕之総務部長 お答え申し上げます。
当該地域には集会施設等がないこと、さらには自主防災会からの問い合わせや相談なども今までなかったことから、一時避難所については、現在定められていないものと把握しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員） 先ほども申し上げましたとおり、神町地区の西側につきましては急激に人口が増加しています。今年の４月末の住民基本台帳によれば、神町西一丁目から六丁目までの住民は1,991人です。これは、周辺地域より超えているところもあるくらい、一気に増えているところであります。そのうち、７歳未満は216名で11％、75歳以上、これは161名で８％を超えています。若い世代でありますけども、もともとからの高齢世帯でもあります。
神町地区の西側には、指定避難所、指定緊急避難場所がなくて、一時避難所については、市では把握していないということでありました。市が自主防災会をリードして、人口規模や年齢構成、そして避難距離を勘案して、早期の設置が必要ではないかと考えます。公共施設や集会施設がなくとも、あそこにはこども園とか明立工業さん、地域に密着した民間施設もありますので、そういうところと協力しながら利用を図って、早急に避難所を設置すべきと考えます。
あと、神町の防災センターなんですけども、鉄道を挟んで東側なんですけども、看板とか標識が幹線道路にありません。地域の方も、ちょっと防災センターの方わかりづらいという声が聞こえております。そこで、日ごろから市民の認知機能を上げるためにも、早急に看板の設置をお願いいたします。
次に移りたいと思います。備品や備蓄品などについて、議会でもたびたび取り上げられておりますが、ここが重要なところでありますので、現在の備蓄品の保管場所と数量について教えてください。
○加藤信明議長 石垣総務部長。
○石垣裕之総務部長 お答え申し上げます。
備蓄品につきましては、山形盆地断層帯を震源域としました地震被害想定に基づきまして、避難者数を約5,000人と推定しまして、飲料水、アルファ米、パン類、粉ミルクなどの食料品のほか、簡易トイレ、毛布、トイレットペーパーなど日用品を備蓄しているところでございます。
備蓄場所につきましては、備蓄品の配付が円滑にできるように、消防署、神町防災センター、旧白水川ダム事務所の３カ所に分散して保管しているところでございます。
すみません。先ほどのご質問の後の要望いただいた分につきまして、ちょっと補足して私の方から説明させていただきたいところがございます。
実は、神町西側の地区にございます明立工業さんに対しまして、地域からの要望、要請等があれば、施設を避難所として活用させていただけるのかどうかということで、こちらの方で問いかけをしましたところ、地域の該当する箇所としては、神町下第一西区を中心とした隣接する区になりますけども、皆様から利用していただいてもいいですよということで、また一部の区に関しましては、覚書を結びまして、明立さんの施設を借りていらっしゃるところもあるということでございましたので、市としましては、自主防災会さんの方としっかりと協議をしまして、一時避難所として認定できるような手続をとってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員） 早速ありがとうございます。
行政の方で、やっぱり自主防災会も行政区が東西に長いものですから、なかなか及ばないところもありますし、区長さんとか会長さんにしても、認識度というか東根に来てからの経験などもありますので、是非そちらの方リードいたしまして、早くに一時避難所開設できるようにお願いしたいと思います。ありがとうございます。
備蓄品のことに関しても、了解いたしました。これからも、適正な数量とニーズに合った備蓄品の管理と備えをお願いしたいと思います。
市内の施設の中に、災害対応の自動販売機があるということで、とても安心いたしました。今後とも、いろんな施設、あと自動販売機には充電機能をもったものとか、電気自動車も充電できるとか、いろんな機能をもっているものがあると聞いておりますので、今後は民間の施設も含めまして増えていくことを要望したいと思います。
健康遊具が全部市内を一巡して整備になります。今後は、防災公園の整備を強く要望したいところです。先ほども、都市公園マスタープランとか色々出ておりましたので、そちら総務部と建設部も市一体となって、これから防災公園の方も是非検討をお願いしたいと思います。公園というのは市民に身近なところでありまして、花見や芋煮会など、いろんな場面で団体も個人も利用しますので、防災の備えと知識になればとても色々いいなと考えます。
そして、私が要望していました学校のリニューアルトイレ事業も、今年で終了いたします。今後は災害トイレとしての整備が図られますよう、合わせてこちらの方も検討、要望お願いしたいと思います。
東根市は転入者がとても多くて、地理などに不案内な方もおられます。家と勤務先を往復していますので、どうしても東根の自分の住んでいる地域もわからないという方もおられます。東根Ｌｉｖｉｎｇやインターネットによる情報のさらなる充実と提供が必要であるのではないかと考えます。今後とも万全な備えをお願いいたしまして、一般質問を終わります。ありがとうございます。
○加藤信明議長 以上で、ご了承願います。
◎秋葉征士議員質問
○加藤信明議長 次に、15番秋葉征士議員。
〔15番 秋葉征士議員 登壇〕
○15番（秋葉征士議員） 私からは、市内の中小商工業者への支援についてお尋ねをします。
国の経済は穏やかに回復傾向が続いており、雇用状況、また所得の環境が改善の方向へと進んでいると言われておりますが、従業員への賃金の上昇、消費者物価の横ばいなどで、地域の中小小規模事業者の経済状況は厳しさがあり、県内の業況が小企業、中小企業とも、全国中小企業動向調査結果の2019年１月から３月期によると、２期ぶりに悪化しており、東根市の中小商工業者も好況感が感じられていない状況と言われているのであります。
このような中、本市では市内の中小商工業者の経営努力を後押しする、運用スキルや設備投資を支援するため、東根市商工業みらい応援利子補給補助事業を、また店舗の魅力を高めて顧客確保を目指す、東根市商業活性化事業を行っておりますが、市内の中小商工業者は、自ら様々な努力をしているが厳しい状況に置かれているので、ここで何らかの支援をするべきだと考えるが、どうなのかをお尋ねし、登壇での質問を終わります。
○加藤信明議長 15番秋葉征士議員の質問に対し、答弁を求めます。
土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 秋葉征士議員の市内中小商工業者への支援についてのご質問にお答えをいたします。
国内景気の動向は、これまで国が推し進めてきた景気対策等により、緩やかに回復を続けているとされ、企業における高い雇用意欲など、有効求人倍率の高い数字を維持し、賃金も上昇傾向にあります。
一方で、議員ご指摘の４月22日に日本政策金融公庫が発表した、「全国中小企業動向調査結果」によりますと、特に従業者20人未満の小企業では、業況判断や売り上げについて、前期から大幅なマイナスとなっており、「小企業の景況は持ち直しの動きに足踏みがみられる」と評されるような状況となっております。また、個人消費においても好況感が薄いと言われており、特に大都市に比べ、地方においてその状況が顕著であると言われております。このような景気の状況を踏まえ、地方の中小商工業者は、自らの創意工夫により経営の改善を図る努力を行っているところであります。
本市においては、市内の中小商工業者の経営努力を後押しするため、運用資金や設備投資を支援する「東根市商工業みらい応援利子補給補助事業」、店舗の魅力を高め顧客の確保を目指す「東根市商業活性化事業」により、市独自に支援してまいりました。
はじめに、東根市商工業みらい応援利子補給補助事業についてでありますが、この事業は平成のバブル経済崩壊以降の長引く景気低迷の影響により、中小商工業者の経営環境が厳しさを増す中、市内経済の活性化と商工業の振興を図るため、平成10年度に「東根市商業活性化利子補給制度」として創設され、それ以降、リーマンショックや東日本大震災など、景気に大きな影響を与える出来事に対応するため、「商業げんきわくわく資金利子補給制度」や「商工業夢タント利子補給事業」、「震災対応緊急利子補給制度」など、制度の改正を行いながら切れ目なく実施してまいりました。
現在実施している、「東根市商工業みらい応援利子補給補助事業」については、平成25年度に創設した制度であり、これまで続けてきた利子補給事業の対象上限額を引き上げることで、より一層の支援を図ったものであります。平成28年度には、時代のニーズを踏まえ、「新規創業者枠」を加え、さらに制度を充実させております。
次に、「東根市商業活性化事業」についてでありますが、この事業は平成26年に、近隣自治体に大型商業施設が開業したことにより、消費者の市外流出を懸念し、市商工会からの要請もあり創設した事業であります。各店舗における魅力向上や活性化につながる取り組み、にぎわいを生み出すイベント、共同施設の整備事業、地産品開発などを支援する補助事業であります。また、平成29年度には、新たに「消防設備導入・耐震化整備事業」も追加し、安全対策についても支援しているところであります。これらの補助事業の実施にあたっては、金融機関や商工会などと連携しながら、支援内容を中小商工業者に紹介し、内容の精査を行うなど、事業の利用促進を図っております。
今後、市といたしましては、これらの補助事業がさらに利用しやすく、有効な事業となるよう研究していくとともに、地元経済の活性化、景気の下支えによる中小商工業者の支援を積極的に実施してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 15番秋葉征士議員。
○15番（秋葉征士議員） ただいま、市長より随分各種事業について、詳しく答弁をいただきました。今後において、市としても補助事業がさらに利用しやすく、有効な事業になるよう研究をしていって、地元経済が活性化なるよう、景気の下支えに中小商工業者の支援を積極的に実施してまいりますと、そういうお答えであったので、是非中小商工業者のさらなる支援をお願いをしておきます。
東根市の商工業みらい応援利子補給事業と店舗工事などの補助として、東根市商業活性化事業補助の国庫の補助制度についての説明ありましたが、そこでこの２つの事業の認定件数とか利子補給の総額、それで補助交付事業、補助金の総額など、わかればここでお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○加藤信明議長 小松経済部長。
○小松伸一郎経済部長 お答えします。
はじめに、「東根市商工業みらい応援利子補給補助事業」についてでありますが、この利子補給の平成30年度の実績ですが、新規認定22件、利子補給金額376万57円となっており、創設時から平成30年度までの６カ年間の合計では、認定件数175件、利子補給総額2,673万5,367円となっております。今後も、健全な資金運用や設備投資による借り入れの需要があるものと捉え、今年度からさらに事業期間を延長して実施しており、市内事業者からの積極的な利用を期待しているところであります。
次に、「東根市商業活性化事業」でありますが、この事業の平成30年度の実績は、補助交付件数８件、補助金額421万5,000円であります。創設時から平成30年度までの５カ年の合計では、補助交付件数60件、補助金額3,020万9,000円となっております。今年度におきましても、既に補助申請があり、この補助事業を利用した各店舗の魅力向上が図られ、顧客確保につながるものと考えておりますので、ご理解をお願いします。
○加藤信明議長 15番秋葉征士議員。
○15番（秋葉征士議員） 今部長からこの活性化事業、あるいは応援利子補給事業について、総体的に色々件数について、あるいは総額など今説明ありました。
やはり小規模事業者には、これは大変有効な事業だなと、今後とも制度の充実あるいは拡充を要望したいなと思っております。要望しときます。
この発展する東根市にとっては、商工業の振興、農業の振興は欠かせないものではないかと、特に中小規模の事業者には今後とも様々な支援策を講じていただきたいと思っております。
次に、中小商工業者への支援と関連しますので、今年の10月に消費税の増税が予定されているわけです。この増税に伴って、消費の冷え込みが、非常に、想定は全国的にされているわけであります。
そこで国の施策としては、１つはキャッシュレス支払いで５％ポイント還元なんていうようなことを打ち出しております。これは中小商工業者と違って、決済端末事業者だけとなっております。
それともう１つは、プレミアム商品券の発行。このプレミアム商品券の発行は、これもまた低所得者世帯と子育て世帯だけとなっております。
そういうふうに国の方では考えているようなので、国の対策は限定的であるなと、このように思っております。ですから、消費の冷え込みの回復も、限定的になってくるわけであります。本市の小規模事業者にこのプラスアルファの支援を行う必要があるのではないかと、このことも含めて要望をしておきます。よろしくお願いしたいなと思います。
最後になりますが、私自身、先ほど市長からあったように、バブル経済崩壊の平成３年から７期28年間にわたって議員活動に精を出してまいりました。その中で、議長職も含めて、本市発展の一翼を担わせていただいたことは、私自身の大きな誇りであると同時に、私を支えてくれた市民、支持者の皆様、議会及び執行部の皆様方に感謝、感謝の思いばかりであります。今後とも土田市政の先進的かつ市民目線に立った行政運営、行政施策にご期待を申し上げまして、私の一般質問を終わります。
○加藤信明議長 土田市長。
○土田正剛市長 今あえて要望ということでありましたけれども、特に今政府は10月の消費税アップのために、キャッシュレス社会を構築しようということで、今頑張っているわけであります。特にお隣の中国や、外国等については、もうキャッシュレス社会があたり前になっておりまして、これについてはもうほとんど７割以上普及していると言われております。ところが、我が日本の方は非常にキャッシュレス社会というのは、ほとんどやっぱり現金で買うというのがあたり前になっておって、まだまだ低位にあるわけであります。
そういう中において、例えば小規模業者も含めて端末機を設置する場合には、自己負担は一切ありません。それは、３分の２は国が補助いたします。そして、残り３分の１はカード業者、いわゆる決済事業者が３分の１を負担するということで、自己負担というのは一切ありません。したがって、そういうことについて端末機を設置した者と、そうでない者の違いは、先ほど指摘がありましたように５ポイントが還元になるということが、端末機設置業者でないところは、そういうふうに非常に不利になってきます。したがって、この際キャッシュレス社会を構築するためにも、設置業者は自己負担がありませんので、そういう意味で是非設置をしてもらいたいものだなと思っております。
そして、最後に秋葉議員からは長い間、この議員生活の中でも、議長をお務めになり、大変なご活躍をされてきたわけであります。特に議長在任時には、一昨年、私と一緒にドイツを訪問し、インゲルハイム・アム・ライン市を訪問して、そしてホストタウンなどについていろんな成果を上げてまいりました。それも、やっぱり議長役として、秋葉議長も一緒に同行したことが非常に大きかったなと思っております。クラウス市長をともにして、夕食会に臨んだときの、我々一行が非常に盛り上がった瞬間というのは、今も私は思い出として残っております。クラウス市長は東洋の国などとは友好都市などということは結ぶつもりはまずなかったわけでありますけれども、秋葉議長初め、我々の非常にフレンドリーなこの接し方に大変感激した様子であって、この度10月１日からの訪問について、私あてにワイン祭り、赤ワインの発祥の地ということで一大イベントであるそうでありますけれども、そこに私を団長として、市民の方々も募って20人前後で訪問をする予定になっております。こういったきっかけをつくっていただいたのも、秋葉議長の、私は大きなご功績だなと振り返っているところであります。聞くところによると、ご勇退ということを聞いておりますけれども、秋葉議員初め、この議会を最後に勇退される方々も何人かおられるようであります。心から、これまでの長い間の議員活動に、そしてまた、市民の福祉向上のために尽くされたご功績に万感を込めて、敬意と感謝を申し上げながら、私の挨拶と代える次第であります。ありがとうございました。
○加藤信明議長 秋葉議員には、今回の一般質問も含めまして、ご苦労さまでした。
以上でご了承願いたいと思います。
◎散 会
○加藤信明議長 本日の日程は全部終了しました。
本日は、これで散会とします。ご苦労さまでした。
午後 １時４５分 散 会