平成３１年３月６日 午前１０時００分 開 議
加 藤 信 明 議長 髙 橋 ひ ろ み 副議長
◎出席議員（１７名）
１番 片 桐 勝 寿 議員 ２番 山 科 幸 子 議員
３番 高 橋 鉄 夫 議員 ４番 白 井 健 道 議員
５番 河 村 豊 議員 ６番 原 田 利 光 議員
７番 髙 橋 光 男 議員 ８番 細 矢 俊 博 議員
９番 今 野 孝 議員 １０番 浅 野 目 幸 一 議員
１１番 阿 部 綾 子 議員 １２番 清 野 貞 昭 議員
１４番 佐 藤 直 議員 １５番 秋 葉 征 士 議員
１６番 清 野 忠 利 議員 １７番 髙 橋 ひ ろ み 議員
１８番 加 藤 信 明 議員
◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
|
|
|
|
|
|
土 田 正 剛
|
市 長
|
|
元 木 正 史
|
教 育 長
|
|
武 田 庄 一
|
選挙管理委員会
委 員 長
|
|
斎 藤 吉 則
|
代表監査委員
|
|
工 藤 喜惠治
|
農業委員会会長
|
|
伊 藤 孝 次
|
消 防 長
|
|
間木野 多加志
|
副 市 長
|
|
古 谷 利 明
|
総 務 部 長
|
|
浅野目 勇
|
市民生活部長
|
|
梅 津 佳 之
|
健康福祉部長
|
|
石 垣 裕 之
|
経 済 部 長
|
|
東海林 克 彦
|
建 設 部 長
兼 水 道 部 長
|
|
天 野 政 実
|
会計管理者
|
|
芦 野 耕 司
|
教 育 次 長
|
|
高 橋 重 俊
|
総合政策課長
|
|
石 垣 有 一
|
庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
|
|
石 垣 和 彦
|
財 政 課 長
|
|
半 田 薫
|
監 査 委 員
事 務 局 長
|
|
柴 田 昇
|
農 業 委 員 会
事 務 局 長
|
|
|
|
◎事務局職員出席者職氏名
|
|
|
|
|
|
佐 藤 浩 之
|
事 務 局 長
|
|
青 木 満
|
事務局長補佐
|
|
菅 井 美奈子
|
議事主査
兼議事係長
|
|
齊 藤 晋 平
|
副 主 任
|
|
松 山 朋 美
|
主 事
|
|
早 坂 康
|
兼 務 書 記
|
|
森 谷 賢 司
|
兼 務 書 記
|
|
|
|
◎議 事 日 程
議事日程第４号
平成３１年３月６日（水） 午前１０時 開 議
日程第 １ 市政一般に対する質問
１ ５番 河 村 豊
２ ７番 髙 橋 光 男
３ ４番 白 井 健 道
４ １１番 阿 部 綾 子
（散 会）
◎本日の会議に付した事件
議事日程第４号に同じ。
平成３１年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書
平成31年３月６日 午前10時開議
|
|
|
|
|
|
番 号
|
質 問 者
|
質 問 事 項
|
質 問 要 旨
|
答 弁 者
|
|
６
|
河村 豊
議 員
|
１．東根市定住促進事業助成金制度について伺う
|
１．制度の概要について
２．市内賃貸住宅居住者の定住促進について
３．中古住宅の利活用について
|
市 長
|
|
２．東根市の子育て支援について伺う
|
１．市内保育所等の利用状況について
２．平成31年度利用決定状況について
３．待機状況について
４．兄弟姉妹の同時在園について
|
市 長
|
|
７
|
髙橋 光男
議 員
|
１．福祉の充実について
|
１．本市の福祉を取り巻く環境は、平成27年の国勢調査結果から、少子高齢化の進展とひとり親家庭、高齢者世帯の増加など、世帯の家族類型の変化がみられ、また、他市町村からの転入者が多いことから、地域コミュニティへの影響も予想されるなど変化している。今後、人口減少も推測されていることから、複合化する地域課題の解消に向け、行政のみならず、地域住民同士が支え合い、生きがいをもって暮らせるような社会を目指す施策などが必要と考える。
以上のことから、
（１）ひとり親家庭の現状及び支援の状況について
（２）高齢者世帯の状況及び支援等について
①高齢者世帯の状況
②高齢者の生きがい活動支援の状況
③地域共生社会の実現に向けた取り組みについて
等を伺う。
|
市 長
|
|
|
|
|
|
|
番 号
|
質 問 者
|
質 問 事 項
|
質 問 要 旨
|
答 弁 者
|
|
８
|
白井 健道
議 員
|
１．ICT化の現状と今後について
|
１．第４次東根市総合計画において「情報通信基盤の整備と情報化社会への対応」をすべく、具体的な施策として
・ICTによる行政事務の効率化と市民の利便性向上
・ICT等を活用した緊急通報システムや防災情報システムの整備検討
・電子申請等の普及促進
・ウイルス対策、情報漏えい防止対策など、セキュリティ対策の推進
・学校教育における情報化教育の充実
などを掲げているが、これまでの対応状況について伺う。
また、計画策定時から９年が経過し、ICT環境や少子高齢化の加速など外部環境は大きく様変わりし、行政サービスの様々な分野でICTの有効活用が進んでいるが、今後の対応について伺う。
|
市 長
教 育 長
|
|
２．東部地区、西部地区の小中学校児童生徒の趨勢と今後の方針について
|
１．東部地区・西部地区の児童生徒数は、今後どのように推移していくのか。また、児童生徒数が減少していくことでどのような影響があるか。特に、中学校の部活動への影響について、どのように捉えているのかについて伺う。
|
教 育 長
|
|
|
|
|
|
|
番 号
|
質 問 者
|
質 問 事 項
|
質 問 要 旨
|
答 弁 者
|
|
９
|
阿部 綾子
議 員
|
１．魅力にあふれ、にぎわいと活力に満ちたまちについて
|
１．住みたいまち発信プロジェクト戦略等の中から東根市のさらなる活力と勢いを持続させていくために、「住んでみたいまち」「住んでよかったまち」と、選ばれるまちになるために、また、交流人口・定住人口拡大そして人口増から地域経済の発展にとつなぐため、東根市の魅力発信について伺う。
（１）シティプロモーションの考え方について
（２）体系的、戦略的な取り組みの必要性について
（３）魅力発信の現状について
①さくらんぼマラソン大会
②東根温泉
③道の駅
|
市 長
|
◎開 議
○加藤信明議長 皆さん、おはようございます。本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は17名で、定足数に達しておりますので、これから、本日の会議を開きます。
本日の会議は、議事日程第４号によって進めます。
◎市政一般に対する質問
○加藤信明議長 日程第１ 市政一般に対する質問を行います。
質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのように、ご了承願います。
◎河村 豊議員質問
○加藤信明議長 はじめに、５番河村 豊議員。
〔５番 河村 豊議員 登壇〕
○５番（河村 豊議員） おはようございます。５番河村 豊でございます。
それでは、通告しております２項目について質問をさせていただきます。
はじめに、東根市定住促進事業助成金制度についてお伺いをいたします。
東根市人口ビジョンには、移住・定住について、全国調査から、東京在住者の40％のうち、関東圏以外出身者は、50％が地方への移住を検討している、または、今後検討したいと考えている。その理由は、出身地であるが37.9％、スローライフを実現したいが36.9％となっており、出身地等でのスローライフを希望することが多いことが伺えます。
しかし、移住する上で、働き口や日常生活の利便性、公共交通の利便性に不安を持っている回答者が多いことから、本市における移住・定住支援策において、雇用の場や公共交通の利便性向上が鍵になると考えられるとあります。
私は、これまで東根市が行ってきた移住促進、定住促進の事業は長期的な視点、また広い視野で進められ、子育て支援施策等と相まって、その効果を存分に発揮していると感じております。また、今いる人たちが暮らしやすいまちの条件が、移住者が東根市を選ぶ条件になると考えております。
さらに、東根市人口ビジョンには、目指すべき将来の方向として、本市の現状や課題、アンケート結果、国が示す「まち・ひと・しごと長期ビジョン」を踏まえ、本市がこれから人口減少問題に対応するためには、出生率・出生数の向上による自然動態の改善と雇用の場の確保や移住・定住の増加による社会動態の改善が必要で、人口構造の若返りを図る必要もあるという観点から、目指すべき将来の方向性を、１、東根市において安定した雇用を創出する。２、東根市へのさらなる新しい人の流れをつくる。３、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる。４、東根らしさを活かしたまちづくりを進め、東根創生の実現を図るとしております。
日本全体が人口減少へ突入していく中での対策は大変ハードルが高いものになると思いますが、積極的に進めていただきたいと思います。
東根市の将来、移住・定住について考えるとき、当然、住宅の問題は避けて通れませんが、最近の報道では、市内でさらなる大型の宅地開発が話題になっておりました。
平成25年の総務省の調査では、空き家の件数は820万戸で、全国の住戸の13.5％と過去最高になったとありました。「果樹王国ひがしね」の畑の果樹が次々に伐採され、造成されて宅地に変わっていく。一方、元からある住宅地では空き家が増え、まちがスポンジ化していく矛盾を抱えております。それらは、子育て環境や教育環境の問題にまで発展しております。特に、東部地区、西部地区においては待ったなしの問題であります。
平成23年第３回定例会一般質問で、市域の均衡ある発展について質問をいたしました。リーマンショック以降の景気低迷と疲弊する市内経済状況を改善するという観点から、緊急経済対策事業の１つとして、住宅新築、リフォーム補助が平成22年度、平成23年度の２カ年に限定して実施されており、山形県住宅リフォーム総合支援事業と併せて利用できることから、申込件数も大変盛況で対象工事費も約７億円を超えるなど、市内の経済の活況に大きく寄与していたことから、その事業の延長と東部地域、西部地域など周辺地域に限って補助内容を手厚くするという対策はできないものかと提案をさせていただきました。
結果、住宅新築やリフォーム工事に対して支援する住まい応援事業として、現在も継続され、平成24年度からは市外から転入した定住世帯に対する東根市定住促進事業助成金制度が創設されました。両制度とも好評で大変喜ばれており、市内への移住・定住に貢献していると感じております。
そこで、改めて、定住促進事業助成金制度の概要についてお伺いをいたします。また、東根市内の賃貸住宅に居住されている方が、東根市に魅力を感じ、長く住み続けられるような賃貸住宅居住者の定住促進についてお伺いをいたします。
さらに、市内にも増え続ける中古住宅の利活用についてお伺いをいたします。
次に、東根市の子育て支援についてお伺いをいたします。昨年の第２回定例会で、保育所待機児童について詳細な状況とその解消の方策について質問をいたしました。先日の我が会派の代表質問でも触れましたが、本年度の市内保育所等の利用状況についてお伺いをしたいと思います。
また、平成31年度の利用決定状況の現状、併せて新年度の待機状況についてお伺いをいたします。
さらに、市民の方々から毎年ご相談のある兄弟、姉妹の同時在園の状況について、お伺いをいたします。
以上で、登壇での質問といたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 河村 豊議員の東根市定住促進事業助成金制度についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、制度の概要についてでありますが、ＵＩＪターンをはじめ、他自体からの転入と本市への定住を促すインセンティブを高め、本市の人口増加を図ることを目的に、市内に住宅を新築、または購入し、転入した方に対して助成金を交付するものであり、平成24年度から事業を開始しております。
助成金は基本助成額に加え、子育て世帯に対する子育て加算、地域の均衡ある発展を目的とした地区加算、空き家の利活用を促進する中古住宅加算といった各種加算により、算定されることとなっております。
制度創設以来、これまで３度の制度改正を行っており、平成27年度は対象要件の見直し、地区加算の増額、中古住宅加算の新設を行い、平成29年度は対象要件をさらに見直し、平成30年度は地区加算と中古住宅加算をさらに増額するなど、内容の拡充に努めております。実績としましては、今年１月末までの累計で591世帯、1,753人が本制度を利用しており、定住人口の増加に寄与しているものと捉えております。
次に、市内賃貸住宅居住者の定住促進についてでありますが、現在の制度では、市外から市内のアパートに転入した方が３年に満たないうちに住宅を確保し、転居した場合は助成対象になるとしております。
平成27年度の制度改正の中で、転入から対象住宅入居までの期間を１年から３年に延長した経過もあり、市内賃貸住宅入居者のさらなる定住促進を図るための施策を実施してきたところであります。
次に、中古住宅の利活用についてでありますが、市では来年度から中古住宅診断に係る費用の一部を補助する、中古住宅流通促進事業を予定しております。中古住宅診断については、中古住宅購入時の安心材料の１つとして、中古住宅の流通促進に資するものと考えております。
また、平成30年４月１日からは、中古住宅の仲介契約時に中古住宅診断に関する説明が義務化されるなど、今後、広がりを見せるものと考えております。県においては、既にこの補助に取り組んでおり、市は県の補助制度に上乗せをする形で行うものであり、県内では初となるところであります。
この補助制度により、民間活力のもと、中古住宅が流通し、流通した中古住宅の利活用が促進されるという好循環が生まれるものと期待をしておりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、東根市の子育て支援についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、市内保育所等の利用状況についてでありますが、現在、市内には保育所、こども園、小規模保育事業所を合わせて14の認可保育施設があり、こども園の教育認定の児童を除き、平成30年４月１日現在で、1,056人の児童が利用しております。子ども子育て支援新制度が始まる前の、平成26年４月１日における利用児童数は769人でありましたので、４年間で287人、37％と大幅に増加している状況であります。
次に、平成31年度利用決定状況についてであります。平成31年度の市内保育所等の利用につきましては、昨年10月から利用申込みを受け付け、様々な調整を行った上で、12月末に保護者に決定通知を送付したところであります。その後、決定の辞退等もありましたので、できるだけ保護者の希望に添った形になるよう、その都度、調整をしているところであります。
今年２月１日現在では、利用申込数は1,296人であり、このうち利用決定となった児童は1,179人、残念ながら保育所等を案内できていない、利用保留となった児童は117人となっております。
次に、待機状況についてであります。本市における４月１日現在の待機児童数は、平成29年度が27人、平成30年度が12人で、２年連続で発生しているところであります。待機児童には特定の施設のみを希望して他の施設への入所を辞退する方や、基準日現在で育児休業中である方などを含めませんので、これらを除いた数が待機児童数となります。平成31年度入所の利用保留となっている児童は先ほど申し上げましたとおり、117人でありますが、昨年度同時期よりも約20名少ない状況であります。
また、例年、年度末における保護者の転勤等による辞退もあり、これらを踏まえると、今年４月１日現在の待機児童は、解消できるのではないかと推察しておりますが、依然として大変厳しい状況と捉えているところであります。
次に、兄弟姉妹の同時在園についてであります。平成30年４月１日現在で、市内保育所等を兄弟姉妹で利用している世帯は194世帯となっております。このうち、兄弟姉妹が同じ施設を利用している世帯は160世帯で、全体の82.5％、別々の施設を利用している世帯は34世帯で、17.5％となっております。
子ども・子育て支援新制度が始まる前の平成26年４月１日では、兄弟姉妹が同じ施設を利用している世帯は102世帯、70.3％、別々の施設を利用している世帯は43世帯で、29.7％でありましたので、０歳から５歳までの一環保育ができる保育所等の整備を進めてきたことにより、状況が改善していると捉えております。
今後とも、兄弟姉妹の同時在園等、できる限り保護者の希望に添った利用案内ができるように、（仮称）東根こども園の整備等を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） それでは、質問を続けさせていただきます。
今、答弁で、新設されると、新年度から新設される答弁のありました、中古住宅流通促進事業の補助金額というのはどのようになるのか。また、補助申請の流れというのはどのようになるのか、お伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長 お答えいたします。
補助の上限額が県で３万円、市が１万5,000円で、併せて４万5,000円の補助を受けることができまして、標準的なケースでございますと、本人負担額が１万5,000円となります。
次に、補助申請の流れでございますけども、現在行われている県補助の流れを説明しますと、山形県宅地建物取引業協会と全日本不動産協会山形県支部の２つの法人が、県への補助申請の窓口となっております。申請の受付から始まりまして、申請書類等の確認、補助の決定、補助金の振込まで、この２つの法人を介して行うことになります。
この度の東根市の補助につきましては、県への補助の上乗せ補助というとありますことから、県と同じ流れとなりまして、市への補助申請も２つの法人が窓口となります。このことは申請者と市と県の申請を同時にワンストップで行えるメリットがあるものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 中古住宅の診断の費用がほぼ６万円程度と見込んで、県が２分の１で、上限額が３万円と、市がこれまでなかったわけですけども、新設されて４分１の補助ということでありますけども、これは要望でございますけども、目的が中古住宅の流通を促進するということでありますので、これについても、是非、東部地区、西部地区の中古住宅を診断するケースは地区加算ということで、市も２分の１の補助にしていただくと、すると、本人の１万5,000円の負担というのはなしで、県から３万円の補助が出て、市から３万円の補助が出るということになれば、さらに、中古住宅の流通を後押しするということになるのではないかなと考えますので、是非、新制度スタートでありますけども、こういう考え方も導入できないかなと提案をさせていただきたいと思います。
今、部長のご答弁から、申請については２つの法人が窓口になるということでありましたけども、この法人のある具体的な場所というのはどこになるでしょうか。
○加藤信明議長 浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長 いずれも、山形市の松波となっておりまして、県庁の近くにございますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） これ、業者の方が動かれる場合は、恐らく問題がないのだろうと思いますけども、中には、個人で行う方がおられると思います。そういう場合に、例えば、市役所の窓口でしっかりと案内ができるとか、申請ができるとか、そういうより丁寧な対応が必要ではないかと思いますので、この点についても要望をしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それから、次の質問ですけども、中古住宅診断は中古住宅の流通促進、それから中古住宅の購入時の安心材料の１つということで答弁がありましたけども、これは商工観光課の所管になりますけども、住まい応援事業の中の、ここにも空き家活用というのが上乗せの助成としてあるわけですけども、この助成を得るためには、売買により取得した空き家活用については、中古住宅診断を受けた物件のみ適用と実はなっているわけです。要は、適用要件になっているわけですね。
ところが、中古住宅の診断はまだまだ普及が十分でないので、実際に受けるとなると、実は非常に大変ということであります。しかも、様々苦労して中古住宅診断というのを受けても、県の補助というのは上限20万円が30万円になったり、世帯要件によっては、30万円が40万円になったりというような上乗せというのがあるわけですけども、同じように要件としてあるわけですけども、せっかく中古住宅診断をしても、市の方は、実は上乗せというのはないのですね。市の補助というのは15万、あるいは20万円のままなわけです。
ですので、これは、やはり要件を付けているわけですので、市の方も是非、上乗せというのを考えないと、中古住宅の流通促進と力を入れているとはならないのではないのかなと思いますので、ここの非常に細かいところではありますけども、是非、この辺はお考えいただけてもいいのではないのかなと思います。
これ、住まい応援事業の件は通告していませんので、提案だけにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ただ、先ほども言いましたけども、中古住宅診断というのは、この両方に関わってきますので、来年度はどの程度の補助件数を想定しているのか。また、どのような普及策を考えているのかというのをお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長 お答えいたします。
これまでの県内の実績や当該制度の今後の広がりなどを考慮しまして、予算上は５件を見込んでおります。
中古住宅診断につきましては、先ほどの市長答弁にもございましたとおり、国の法改正などで環境を整えつつありまして、これから広がりを見せるものと考えております。
この度の住宅診断への補助制度は、県内の市町村の中でも、東根市が先駆的に取り組むものでございまして、普及まではしばらく時間を要するものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
また、普及につきましては、この度は県補助の上乗せ補助という形でありますので、県と連携しまして、周知に取り組んでまいりたいと考えております。具体的には、県の周知用のチラシに、東根市の補助内容を盛り込んでもらう予定でありまして、それに伴いまして、県並びに関係機関のホームページ等にも掲載されることとなりますので、市単独よりも効果的な周知ができるものと考えております。あわせまして、補助窓口となる２つの法人とも連携を取りながら周知に努めてまいる予定でありますので、ご理解よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 予算上は５件を見込んでいるということでありましたけども、新しい制度ですので、是非、もし、多く要望があったり、申請があったら、これはさらに追加もしていっていただかないといけないのではないかなと思いますので、この点もよろしくお願いします。
また、最後、部長も今、ありましたけども、市役所の窓口でもしっかりと案内ができるようにお願いしたいと思います。
昨日の一般質問、また一昨日の代表質問でも、様々な答弁の中で、広報しっかりやっていきますというところがたくさんありました。やっぱり、こういう市で新しくやることとか、市民にとって利益になるようなことというのは、しっかりと広報していくというのがより大切だと思いますので、是非この点もよろしくお願いしたいと思います。
それから、中古住宅診断をするにはインスペクターという調査員が必要になるわけですけども、これはどれぐらいおられて、また、どのように探すことになるのか、この点をお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長 お答えいたします。
県補助の要綱では中古住宅診断をする調査員は、既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士とされております。この講習につきましては、実施機関が５つありまして、各実施機関のホームページには講習修了者が掲載されております。それらを確認しましたところ、山形県内の１月末時点での講習修了者は約300人を超えております。ただし、中古住宅診断につきましては、制度の草創期でございまして、調査員の充足の捉え方も需要と供給のバランスによるものと考えております。
次に、調査員をどのように探したらよいかということでございますけども、市長答弁でもございましたように、契約時説明の義務化では、仲介業者の調査員の紹介に関することも含まれているところでございます。また、先ほどの５つの実施機関のホームページにつきましては、国土交通省などのホームページからも閲覧可能となっており、ホームページのアドレスは、県の周知用チラシにも掲載されております。さらには、ホームページを閲覧できる環境にない場合につきましては、市が窓口となり得ると考えておりますので、情報を収集する環境は整っていると、捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 講習を修了した資格のある方というのは県に300人ほどおられるというでありましたけども、２年前か、３年前、私が調べさせていただいたときは、確かに数はおられるのですけども、実際に実施した経験がないとかいうことで、実質、いないと言ってもいいのではないかなという実態だったわけです。
一番最初に、このインスペクターの講習というのがあってから、恐らく３年ではなかったかなと思うのですけど、更新時期に、特にこういうものに係る仕事はないので、更新する必要もないのではないかなと言われるような資格者の方もおられましたので、私はどんどん減っていくのではないのかなと心配していたのですけども、現状、300人おられるということでありましたので、この辺も是非、数はそうでありますけども、実態としてお願いしてすぐ動けるのかどうかということも、是非これは把握しておいていただきたいなと思います。
今、最後、部長おっしゃいましたけども、この辺の件についても、是非市役所でも、情報が入手できるように万全の態勢を取っていただきたなと思います。
定住促進事業助成金についてでありますけども、これも要望であります。賃貸住宅居住者の定住促進策として、先ほど答弁していただきましたけども、つまり、新婚さんが東根市でアパートで新しい新居を構えたけれども、やっぱり持ち家に住みたくなったと、この制度を使えるように、転入から１年以内という条件を、３年以内に緩和していただいたということで、こういう経緯を先ほど答弁いただきましたけども、結婚して、子どもさんができて、いよいよ小学校に上がるという時期になって、では、住み続けるのはどこかとなったときに、やはり、そういう動きがあると思うのですね。ですので、さらに、就学前という考え方に至れば、これ、５年間ぐらいあってもいいのではないかなと思いますので、この制度を延長するという、拡充を考えていただけないものかなと思いますので、この点も是非、要望しておきたいと思います。
また、この制度は対象住宅に入居してから１年以内に申請すればいいという制度ですので大丈夫なのですけども、先ほど申しました商工観光課所管の住まい応援事業については、４月以降、新年度になって申請して、補助金の交付決定になってから控除を開始をして、翌年３月10日までに工事を完了して、３月20日までに実施報告できるもの、というのが対象になっているということなわけです。年度をまたぐと対象外になってしまうということなのです。必ずしも新しい家を手に入れる方が、年度当初に固まることばかりではないと思います。それはもう様々ご家庭の事情があると思いますので、年度またぎというのを何とか救済できる策がないものかと、実際に年度をまたぐことで、同じような要件であるにもかかわらず、制度を受けられたとか、受けられなかったという方が出て、実際にそういう要望というのがございますので、何とか年度またぎの救済策というのができないかなと、相談にお答えできるような考えを是非、何とかしていただければと思いますので、この点もお願いしたいと思います。
それから、ここまでは市で対策したり、予算面でも頑張っていただきたいというお話ばっかりでしたけども、ほぼ市の予算と関係しない話ですけども、市民にとっては大きな恩恵があるというのが、ご存じのとおり、所得税の住宅ローン減税というものがありますけども、これ、国税の話ですから関係ないと思われたら困るのですけども、つまり、住宅取得、新築とか新築住宅の取得、それから、中古住宅の取得や、一定の増改築、リフォーム工事なんかを行って、10年以上のローンを組んだ場合に、納めた所得税が戻ってくるというのが住宅借入金等の特別控除というものであります。
所得税から控除しきれない場合は一部住民税から控除されるという場合もありますけども、一般的なケースを大ざっぱに言いますと、年間最大40万円の控除が10年間受けられるということであります。ですから、年末に借入金の残高の１％が控除されるというわけですので、例えば2,000万円借り入れの残高があれば、１％ですから20万円控除されるわけですね。それが10年間続くわけですから200万円。これ、どの制度よりも非常に大きなものになるわけですね。しかも、消費税は10％に上がりますので、そこからは13年間に伸びるという、２％の消費税の対策というのも考えられておりますので、非常に大きなものであります。
ですので、こういう住宅取得の様々な制度を使っていただくときに、こういうものもしっかりとアピールなり、案内なりをすることで、市民の恩恵というのは非常に大きいと思いますので、これも私は周知、広報というのは非常に大事なのではないかなと思いますので、この点も是非お願いしたいなと思います。
ただ、中古住宅の購入をしたり、リフォームしたりするという、そのときに組んだローンに関しては、木造は築後20年以内、また鉄骨とか鉄筋の場合は25年以内という期限があって、また既存住宅売買瑕疵保険に加入していることとか、一定の耐震基準を満たすことなど、それを証明するものが、中古住宅の場合は必要になるわけです。
例えば、20年、25年を超えるようなさらに古い物件に関しては、先ほど言いました中古住宅の診断なんかも含めて要件があるわけです。この辺もやっぱりしっかりと説明を、広報してあげないと、要は、最近はよくありますよね。古い住宅でもいいと、安く手に入れて、自分で楽しみながらリフォームしていくとか、そういう方もおられるということですので、先ほどから述べていますけども、中古住宅を動かすということも考えると、この辺のこともしっかりと周知をして、こういう住宅を買ったから全てうまく使えたと、こういうものを買ったときに何かすごい損をしたなということがないように、できるだけ同じような条件で購入していただく、自分のものにしていただく、また、恩恵を受けていただくということを、しっかり窓口でも説明をしていただくということが大事だなと思いますので、是非、丁寧な広報と案内をお願いしたいと、何とぞよろしくお願いしたいと思います。
それから、次の東根市の子育て支援についてお伺いしますけども、先ほど、答弁でもございました、先日の代表質問の際もございましたけども、（仮称）東根こども園について、どのような施設として整備する予定なのかお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えをいたします。
新設するこども園については、直接的には東根児童センターと本郷児童センターの代替となる施設として、さらに、３歳未満児も受け入れ、０歳から５歳までの一貫保育で、130人規模で整備する予定であります。また、重度の障がい児などもできる限り受け入れていきたいと考えておりますので、そういう意味でも公設の施設として、市内保育施設全体の基幹的、指導的役割を担える施設としていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 先ほど登壇でも答弁いただきましたけども、このこども園についてはまだちょっと先になりますけど、平成32年度になるのですかね。これまでも、こども園等を様々な整備をしていただいて、受け入れ人数が増えていますので、それから、０歳から５歳までを一貫して預けられるような施設が本当に大きく増えましたので、先ほど言いました兄弟姉妹が分かれて通わないといけないということも、これ、徐々に本当に解消されてくるのかなと思います。やっぱり上の子はこっちへ、下の子はこっちへ預けに行くなんていうのは本当に大変だと思いますので、そのことも含めて、この整備がどんどん進んで、そういうことが解消されていくということは非常に喜ばれていることだと思いますけども。ただ、先ほど、恐らく新年度当初の待機児童というのは解消される予定だとおっしゃっていましたけども、ちょっと今の数を聞くと、ちょっとそれもままならないなという感じはしているわけですけども、ただ、今回、また東根こども園というのを新たに整備していただいて、さらに、３歳未満児を受け入れるところがさらに増えるということで、これも大きな待機児童解消につながってくるとは思いますけども、さらに、部長の答弁からございました、医療的ケア児に関しては、昨年質問させていただいたときに、実は医療的ケアが必要なお子さんがおられて、それを受け入れるところがなくて待機になってしまったということが１件あったということもありました。今回、そういうお子さんも受け入れられるようなものにしていきたいという、今、お話もございましたけども、現状の医療的ケア児の対応状況とニーズについてお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えをいたします。
ただ今、議員からありましたとおり、平成29年度に、医療的ケア児の保育所等への申込みが１名ございました。その段階では、保育所の受け入れ体制が整わず、やむなくお断りを申し上げ、待機児童となった次第であります。
今年度は市内の児童発達支援事業所が充実したこともありまして、申込みはございませんでしたが、全国的には医療的ケア児の保育ニーズは増加傾向にあります。
山形県においては、医療的ケア児の支援に向けて、養育担当の研修会や保育、医療、教育、その他の関係機関の連携を進めるための取り組みなども行っておりまして、本市としても、今後はできる限り受け入れ体制を整備してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 医療的ケアが必要なお子さんということで、重度の障がいがあるお子さんも何とかお母さんの手元を離れて、集団の中へ入れるような、そういうケアが何とかできればと思います。
現状の市内の保育施設の障がい児の状況というのはどのようになってますでしょうか。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えいたします。
本市の認可保育施設における、受け入れている障がい児については22名でありまして、うち７名が重度の障がいであります。その22名の受け入れ先として、公立の保育所等が14名、民間保育所等に８名となっております。特に、重度障がいで特別児童扶養手当の支給対象となっている児童１名について、公設民営の施設で受け入れておりまして、１人について年間300万円を事業者の方に委託料として加算し、保育士の加算を行っているところであります。
その他の障がい児の受け入れに対しても、各保育施設に対して一定の加算措置を行っております。
また、市では育児相談充実事業として、臨床心理士が、発達が気になる子どもがいる保育施設を巡回しアドバイスをしたり、また、毎年度、市内の保育士等を対象とした「保育の質の向上のための研修」を行うなど、障がい児保育の充実に努めているところであります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） 重度の障がいがあるお子さんを預かっていただいているところに関しては、保育士の加配をしているということでございましたけども、昨日も、あるこども園で、ちょっとお話をお伺いしていて、一番、今、困っていること、課題となっていること何ですかというと、やはり、保育士さんの不足だとおっしゃるのですね。やっぱり、せっかく勤めていただいても、例えば、ご主人さんの転勤であるとか、そういう様々な個々の事情もあって、離れなくてはいけないということもありますし、やはり、保育士の不足というのが一番大きな問題だと現場の方、おっしゃっておりました。ですので、この辺もどのような手当が市でできるかというのはあると思いますけども、国の方では処遇改善であるとか、そのような動きはしておりますけども、保育士確保については様々な角度から努力が必要なのかなと、私も思っております。
（仮称）東根こども園というのがこれから動き始めるわけですけども、これは直営になるのか、それとも民間委託になるのかということが非常に重要になってくると思います。障がい児とか医療的ケア児の受け入れ、先ほど部長がおっしゃっていただきましたけども、これは民間保育所等の指導的役割、これらを考えると、やはり、公的な施設として責任を持って直営でやっていくというのが、私は非常に大事だと思うのですけども、この点、いかがでしょうか。
○加藤信明議長 土田市長。
○土田正剛市長 私は、これまで民でできることは民でということで、民間事業者による保育所整備などに特に力を入れてきたのはご案内のとおりであります。
平成28年、平成29年２カ年で２つの保育所の新・増設、あるいは、３つのこども園の開所など新設を行ってきたわけでありますが、公設ならばこのようなスピード感はなかったわけであります。
そういう意味では大いに自己評価をしているわけでありますけれども、そうした中で、私は今のやり取りなどにも出てきましたが、特に、障がい児の問題とか、そういうことも含めて、例えば、民間事業者でありますと、当東根市においてもいずれは子どもの少子化というが進展してくるのかなと、そういうふうなときに、民間事業者であれば、いつ撤退するかわからないというリスクもあります。そういうリスクなども考え合わせますと、やはり、１、２カ所程度は市で、直営でやることも是非、必要なのではないかということで事務当局の方には私の方から指示をした次第であります。
したがって、保育士等の採用についても、ここのところずっと市では中断をしておりましたけれども、そういうリスク的なことも考えれば、この辺で保育士の新採用というものも合わせて考えていかなければいけないなと考えている次第であります。ご理解をお願いいたしたいと思います。
○加藤信明議長 ５番河村 豊議員。
○５番（河村 豊議員） ありがとうございます。
市長から保育士の新卒採用なんかも、これまでなかったものを考えていくということで、大きな方針転換と言えるものも今、お聞きできましたので、さらに、東根市の子育て支援が進むと、子育てするなら東根市と若い方にも、また高齢者の方にも喜んでいただけるような、そういう施策につながっていくのではないかなと思いますので、この辺もさらにさらに、また進めていっていただけるようにお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
以上です。
○加藤信明議長 以上でご了承願います。
◎髙橋光男議員質問
○加藤信明議長 次に、７番髙橋光男議員。
〔７番 髙橋光男議員 登壇〕
○７番（髙橋光男議員） ご苦労さまです。７番髙橋であります。通告に基づき、質問をいたします。
はじめに、本市の福祉を取り巻く環境について申し上げます。
昨年３月30日、国立社会保障・人口問題研究所は2015年の国勢調査結果を基にした日本の地域別将来推計人口、平成30年推計を発表しました。また、県はこの国勢調査結果を各種の行政施策の企画立案、学術研究、企業活動など、各方面に活用できるよう、人口等基本集計結果報告書として取りまとめております。
これらによりますと、山形県の人口は、平成27年の国勢調査では112万3,891人で、平成22年調査に比べ、４万5,033人減少したとの結果で、出生数の減少や若年層の県外転出等により、15歳未満の年少人口、及び15歳から64歳までの生産年齢人口は減少する一方、65歳以上の老年人口は30.8％と増加しております。また、３世代同居率や１世帯あたりの人員は全国１位にあるものの、世帯の家族形態を見ますと、核家族化が進展、この中では子どもの貧困につながると考えられるひとり親家庭と、高齢者世帯、高齢単身世帯が増えていることがわかります。
そして、人口の減少傾向は今後も続き、平成30年には95万7,314人にまで減少すると推計されております。このような中にあって、本市は平成22年当時の４万7,768人から2030年には４万7,885人となり、県内では東根市のみが増加すると推計されております。
そして、年齢別人口を割合を見てみますと、総人口に占める年少人口の割合が高い市町村の第１位、生産年齢人口の割合は山形市に次いで第２位、老年人口の割合は35市町村の中で最も低くなっております。
また、世帯の家族累計を見ますと、核家族は進展し、このうち夫婦のみの世帯、ひとり親世帯とひとり暮らし高齢者、及び高齢者夫婦世帯もそれぞれ増加している結果にあるものの、2015年に策定した本市の人口ビジョンにおける本市独自推計とほぼ同じと言っても過言ではないような状況となっております。これは、本市の地理的特性、交通網の発達等に加え、各種の先駆的な取り組みにより、転入者が増加したことなどが挙げられ、大いに評価するものであります。
昨今は少子高齢化、世帯規模の縮小、高齢世帯の増加などの福祉環境の変化で、複雑化、多様化する課題への対応は難しくなり、行政のみならず、住民同士が支え合い、生きがいをもって暮らせる社会への取り組みの重要性が増していると言われており、本市においても特性に応じた福祉施策のさらなる充実が必要と考えるところであります。
本市は、子育てするなら、長生きするのも東根市を標榜し、世帯規模の縮小に対応する施策の１つと捉えておりますが、核家族化、特にひとり親家庭に対しては、今年度から学習支援などを充実させております。また、高齢者世帯等に対しては生きがい活動支援施策を実施するとともに、福祉に関する各種の課題を地域で支え合う環境づくりなどに取り組んでいると承知しておりますが、その状況はどのようになっているのでしょうか。そこで、次のことを伺います。
まずは、ひとり親家庭の現状と支援の状況について、２つ目は高齢者の世帯の状況、及び支援等の中で、高齢者世帯の状況、及び高齢者の生きがい活動支援の状況と、地域共生社会の実現に向けた本市の取り組みについてであります。
以上が登壇での質問であります。
○加藤信明議長 ７番髙橋光男議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 髙橋光男議員の福祉の充実についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、ひとり親家庭の現状と支援についてであります。
本市におけるひとり親家庭の現状としましては、平成29年度末時点で、母子世帯が435世帯、父子世帯が68世帯となっております。市内全世帯の３％にあたりますが、ここ数年大幅な増減はありません。
ひとり親については、子育てと生計の担い手といった役割を１人で担わなければならず、社会的、精神的、経済的に厳しい状況に置かれる傾向があることから、世帯の経済的安定や子どもの健全育成など、様々な方向からの支援が必要と考えております。
現行のひとり親世帯への支援策としましては、児童扶養手当やひとり親等医療給付など、制度に基づく支援とともに母子・父子自立支援員１名を福祉課に配置し、相談支援などを行っております。
また、就業による経済的自立を図るため、就職に有利な看護師や介護福祉士等の資格取得を目指す親に対する受講料の支援に加え、生活費や住居費の支給事業を拡充して実施しているところであります。今年度からは新たな支援策として、ひとり親家庭の子どもの健全育成に資するため、通年型の学習支援事業を６月より実施しているところであります。
国においては、来年度、就業支援の拡充や児童扶養手当の支払い回数を年３回から年６回に増やすことなど、ひとり親家庭に係る支援をより強化する予定であります。今後もひとり親家庭支援の充実や、各種事業の周知を図ってまいります。
次に、高齢者世帯の状況と支援についてであります。
はじめに、高齢者の世帯の状況についてでありますが、平成30年４月１日現在、本市の高齢者のみの世帯は、昨年度より192世帯増の2,960世帯で、全世帯の17.2％となっております。このうち、独居高齢者世帯は1,346世帯で、高齢者の10人に１人はひとり暮らしという状況になっております。高齢化率、及び独居率ともに県内13市の中で低い方ではありますが、今後も少子高齢化の進展に伴い、ますます増えていくものと見込んでおります。
次に、高齢者の生きがい活動支援についてであります。地域とのつながりを育て、地域で活躍する元気高齢者を増やすため、老人クラブや高齢者サロンへの補助を行っているほか、高齢者ボランティアポイント事業を実施しております。
高齢者が充実した人生を送るためには、豊富な知識や経験を生かしながら、地域に貢献する活動を行うなど、生きがいをもって生活することが重要であり、そのための環境づくりを支援しているところであります。
次に、地域共生社会の実現に向けた本市の取り組みについてであります。かつては、地域の相互扶助や家族同士の助け合いなど、生活の様々な場面において支え合う基盤がありましたが、少子高齢化や家族形態の変化に伴い、その機能が希薄になってきております。この状況を補うべく、介護保険制度においては住民主体型サービスの導入や担い手の育成に取り組み、地域包括ケアシステムの充実を図ってきたところであります。
しかしながら、「地域共生社会」の実現のためには、介護保険制度の取り組みに加え、保健福祉分野に関する制度を連携させ、より効果的に展開していく必要があります。
平成30年に改正された社会福祉法では、都道府県、及び市町村に対し、地域における高齢者や障がい者、児童など、全ての分野の福祉に関し、共通の指針となる地域福祉計画を策定するよう努力義務が規定され、本市においては、来年度から策定に着手することとしております。今後とも誰もが地域で役割を担いながら、互いに支え合い、自分らしく活躍できる地域共生社会の実現に向けて取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員） 全般的な内容につきまして、わかりました。続いて、質問席の方から質問をいたします。
ただ今、答弁ございました、ひとり親家庭への支援の中で、今年度から開始した学習支援、これについての質問であります。
山形県において、ひとり親家庭が安定した生活を得て、安心して子育てができるよう、その安定と自立を促進するための、平成28年度から５カ年計画であります「山形県ひとり親家庭応援プラン」があるのはご案内のとおりでありますけども、その中で、ひとり親家庭の課題の１つに子どもの教育が挙げられております。幼児教育から大学までの各段階における経済的な負担軽減、これを図るとともに、家庭における学習環境が十分でない子どもに対する学習支援の機会の提供など、これらの取り組みが必要とされております。
そして、これを反映しての事業と、この学習支援事業というのは捉えておりますけれども、この内容、それから参加状況、これはどのようになっているのかをお伺いをしたいと思います。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えをいたします。
学習会の愛称は「ノビルバ」という名前にしておりますけれども、毎週土曜日の午後２時から５時までの３時間、ふれあいセンターを会場に開催をしております。
この事業としては、今年度、初年度だったため、６月にスタートしまして、年間33回を予定しております。来年度からは５月から40回の開催予定であります。
学習会の運営や学習支援はＮＰＯ法人山形県ひとり親家庭福祉会に委託しておりまして、毎回４名の学習支援員が指導に当たっております。現在の参加者は小学生14名、中学生11名が登録をしておりまして、学習習慣の定着、苦手科目の克服などに取り組んでおります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員） わかりました。
県が昨年実施をしました、子どもの生活実態調査、これは、ひとり親家庭のみならず7,591世帯を抽出しまして調査したもので、その結果にも、子どもを塾や習い事に通わせられなかった経験があると回答した保護者は調査全世帯の18％であったそうであります。
また、学習支援員の先生、先ほど答弁にございましたけども、昨年、お伺いをして参観をしたときに、ひまわり学習支援会でありますが、昨年、その先生は「ノビルバ」が始まってよかったと申されておりました。来年度、ただ今ありましたとおり、早めに開始をするということでありますので非常に喜ばしいことだと思っているところであります。
本市のひとり親の世帯数、それから兄弟もいるだろうということから考えれば、まだ勉強したいという子どもさんがいられるのではないかと思います。周知も図るということもありましたけども、是非、ＰＲと、それから、枠の拡大、これをすべきだと思います。
これは昨年もこの質問でお伺いしたときには、確か小学校４年生から中学生だということでお伺いしたと思うのですけども、これ、もっと小学１年生とか、こういったところから始めても大丈夫ではないかと思いますので、この辺はよく先生との話し合いをされて、していただければと思いますが、是非、ご検討いただくようによろしくお願いをしたいと思います。
次に、山形県ひとり親家庭応援プランにおいて、ひとり親家庭の年間総収入、これ、母子家庭世帯で100万から200万円未満が最も多いと、それから300万円未満が65.9％、父子家庭では、200万円から300万円未満が最も多くて、300万未満が41.8％とのデータがあります。
そして、昨年、県の方では、子どもの生活実態調査を行いましたが、その結果から、子どもの貧困率は全国平均の13.9％を上回る16％だったということで、これ、新聞報道にもなりましたので、ご案内のとおりだと思いますが、また、この実態調査の中で、子どもの家庭での生活に関する調査があります。
１週間のうち、自宅で子どもだけでご飯を食べる回数に対する子どもの回答は、全世帯の３人に１人が、１週間のうち１回以上、子どもだけでご飯を食べることがあるとのことで、理由は５割以上が保護者が仕事なので家にいないからと回答しているそうであります。その他も大いに参考すべき結果が出ております。
県では、これを踏まえて、新年度の予算編成において、子ども食堂の運営に対する支援など、子どもの居場所づくりの推進を拡充するとしております。
そこで、質問でありますが、本市における子ども食堂実施の動き、こういったものがあるのかどうかお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えをいたします。
市内における子ども食堂の取り組みとしては、昨年10月に、先ほど申し上げた学習会「ノビルバ」の参加者及び保護者を対象に山形市のボランティアグループが試行的に食事会を無料で行ったところであり、同様の食事会を今月も実施する予定であります。
また、あそびあランドでの、クリエイトひがしねさんの取り組みとして、親子が畑で取れた旬の野菜や持ち寄った食材、フードバンクから提供された食材などで、山形の郷土理や季節の料理を地域の方と交流しながら調理し、食べる、「あそびあキッチン」という取り組みを行っております。これについては月１回程度の開催をしております。事前に申し込んだ毎回15組の親子が参加しているということであります。さらに、季節ごとの休日においては、たき火を利用して小学生が中心となって、食材を調理しみんなで分け合って食べるという取り組みも行っております。
これらの取り組みは貧困家庭の子どもなどに限定したものではありませんけれども、厚労省が進める子どもの食育、居場所づくり、それを契機とした世代間、地域の交流など、そうした趣旨に大変合致した有意義な事業であると捉えております。
県においては、子どもの居場所づくりネットワーク会議を立ち上げまして、議員からありましたとおり、新年度においては、運営補助も行うと聞いております。市としては、市内の民間団体等による子ども食堂や居場所づくりの取り組みの育成、支援を推進してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員） わかりました。
県の子ども家庭課、これによれば、県内８つの市の20カ所で子ども食堂が行われているそうであります。答弁でございましたひとり親家庭数について大きな増減なしということでもありましたのですが、国勢調査の結果だけを比較してみますと、わずかであるものの増えているという状況にあります。
そして、ただ今のご答弁にもありましたが、あそびあランドの取り組み、これにつきまして、実際に行ったことはないのですけど、やっているというのを、「あそびあキッチン」というのを承知だけはしているのですが、この取り組みと連携するというのは非常にいいことだなと私自身思います。したがって、これだと連携できればなと思うわけでありますが、ただ、やるに当たっても、本市のひとり親家庭の実態というのを、これ、また是非、把握をされた上でしていただければなと思いますので、その上でご支援のほどよろしくお願いできればと思います。
次は、高齢者世帯等の関連の質問をさせていただきます。
答弁にありましたとおり、高齢者が充実した人生を送るためには生きがいをもって生活することは重要であると、この考えにつきましては、私も同様であります。
また、様々な環境づくりに取り組んでいること、これは理解をしているところでありますが、しかしながら、課題もあるのであろうと思うわけであります。この課題をどのように捉えておられるのかということについてなのですが、私自身、様々な取り組みにつきまして、見学等させていただいているのですけども、男性の参加者、これが全般としては低調なのではないかと思います。例えば、以前、同僚議員の中で、過去あったと思いますけども、いきいきまじゃ～れ、この中には男性が非常に少ないのではないかという話もちょっとあったという記憶しているのですけども、全体として低調な印象を持っているところであります。
様々な生きがい活動支援への男性の参加率とはどれぐらいになっているのかと、把握しておられればお伺いをしたいと思います。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えをいたします。
市で実施している生きがい活動支援事業などにおける男性の参加割合としては、いきいきまじゃ～れ事業で5.9％、高齢者ボランティアポイント事業で3.4％、一般介護予防教室では15.2％ということで、議員ご指摘のとおり、大変低いのですけども、いきいきまじゃ～れ事業では男性のみの利用日をつくるなど、参加率向上を目指した取り組みも行いましたけれども、目立った成果は得られなかったところであります。
一方、社会福祉協議会で実施しているシニアパソコン教室は、男性の割合が40％、シルバー人材センターの会員は、男性の登録が72％となっております。
高齢者に限らず、地域活動や就労などの社会参加を通し、自分の役割や居場所を持つことは生きがいにつながりまして、健康寿命の延伸になるものと考えます。男性にもより参加していただける企画、方法などについて、今後とも研究してまいります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員） わかりました。
なかなか自分自身に置き換えて考えてみますと、なかなか参加するのは楽ではないなというところもあります。
ちょっとなと思いましたのが、随分、期待はしていたのですが、ボランティアポイント事業です。意外と男性の参加が少ないなということではあるのですけど、この点なんかがもうちょっと、今の介護施設等でのボランティア活動ということになっているのだと思いますので、この辺りがもうちょっと何か、それ以外の社会奉仕活動みたいなところも広げられないかなという気がしますので、この辺もご検討いただければなと思うところであります。
その一方、シルバー会員さんたち、特に、さくらんぼマラソン大会前のコース沿いの除草作業ということで、よく目にするわけなのですけど、あの暑い中を生き生きとして行っていると思いますね。やはり、まずはできること、ということなのだろうと思いますし、それから必要とされる。あるいは、男性なんかですと、特に、頼りにされる、こういったことがイコール居場所にもなると思いますし、非常にいいのだろうなと思います。ご答弁ございましたが、多くの高齢者の方が参加できるような方策の研究など、よろしくお願いをしたいと思います。
あと、次の質問に入りたいと思いますが、私は、昨年の第１回定例会の代表質問で、共生社会の実現に向け取り組みの展開をと、要望させていただきました。
ただ今、市長の答弁で、本市としても誰もが地域で役割を担いながら、お互いに支え合って、そして、自分らしく活躍できる地域共生社会の実現に向けて取り組むということで、力強いお言葉いただきましたのでほっとしたところでありますが、特に、先般の地域福祉推進大会、市長の最後の挨拶、これをお伺いしまして、本当にいいなと思ったところでありますが、地域福祉計画の策定に当たって、重要だと考えておられるところはどういう点なのか、まず、これをお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 国の法改正がありまして、地域福祉計画の策定が努力義務とされたわけでありますけれども、その背景には福祉ニーズが多様化、複雑化して、従来の制度ごとのサービス提供では対応しきれなくなったことが、その背景にあると思っております。
本市でも、経済的困窮や心身の障がい、介護、ひとり親など様々な要因を含む課題への対応が増えてきております。
地域福祉計画の策定に当たっては、横断的な対応ができる体制の強化が重要であると考えておりまして、各関係機関等の十分な協議、市民へのアンケート調査なども実施しまして、より実効性のある地域特性も捉えた計画を策定してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員） わかりました。
今のご答弁からは、地域福祉分野の共通指針だと、いわゆる福祉分野における総合計画ではないかと思いますけど、総合計画の策定ということになりますと、地域の方々の、例えば、これも組織に組み込んでということもなるのだろうと思いますので、庁内の体制、それから地域住民の方々も含めた体制整備というのは、本当に重要だなと思ったところでありますが、住民の方々に対しても、そういった役割ということがありますので、是非、意識の啓発ですとか、それから参加してもらう意識付けだったり、あるいは問題共有と、こういったことは是非お願いしたいなと思ったところであります。
そして、地域の実情を把握されること、ひとり親家庭、それから、子どもの貧困に関しても重要だと考えておりますけども、アンケートなど、これはよろしくお願いをしたいと思います。
次の質問でありますが、この計画の策定のスケジュール、これはどのようになっているのかをお伺いをしたいと思います。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 現在、山形県の方で策定が進められておりますけれども、第４期地域福祉推進計画を指針としながら、来年度は庁内の会議、策定委員会の設置、基礎データの収集、アンケート調査などを行いまして、平成32年度中の完成を目指してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員） わかりました。
県の方の指針ということでありましたのですが、恐らく県の方からいろいろな様々なことで標準的なものを、これは示されるのではないかと思ったところであります。
繰り返しになりますけど、ひとり親家庭、それから、高齢者世帯などに関する福祉と同様と考えておりますけども、本市の実態に合った、実態に即したもの、そして、今後の少子高齢化、これを考慮すれば、地域の課題への対応というのは、こちらの施政方針の中でも述べられておりますけども、地域住民の力の活用ということ、これは地域住民にも役割を果たしてもらおうということにも考えられたのと同じなのだと思いますが、これが必要であると思います。
よりよい地域福祉、これを目指した計画の策定を要望いたしまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○加藤信明議長 以上でご了承願います。
◎白井健道議員質問
○加藤信明議長 次に、４番白井健道議員。
〔４番 白井健道議員 登壇〕
○４番（白井健道議員） ４番白井健道です。
議長の指示により一般質問を行います。
ＩＣＴ化の現状と今後について、並びに東部地区、西部地区の小中学校児童生徒の趨勢と今後の方針についてです。
まずは、ＩＣＴ化についてです。ＩＣＴにつきましては、これまでも度々一般質問で取り上げてまいりました。介護現場でメモを取るのはとても大変なので、それを助ける音声つぶやきＳＮＳ、健康増進策の実施にスマートフォンを使ってポイントを付与する事業、道路補修に関する情報や要望を市民が直接発信できる「フィクスマイストリート」、そして、スカイプなどを使って、海外の学校とつなぐ遠隔教育などについて提案をさせていただきました。
さて、本市は第４次東根市総合計画において、情報通信基盤の整備と情報化社会への対応として、ＩＣＴによる行政事務の効率化と市民の利便性向上、ＩＣＴ等を活用した緊急通報システムや防災情報システムの整備検討、電子申請等の普及促進、ウイルス対策、情報漏えい防止対策など、セキュリティ対策の推進、学校教育における情報化教育の充実などを具体的な施策として挙げています。
第４次東根市総合計画策定時から９年が経過し、ＩＣＴ環境は飛躍的に発展し、行政サービスの様々な分野でＩＣＴの有効活用が進んでいます。また、少子高齢化の加速、人口減少社会の出現など外部環境も大きく様変わりしました。
そして、間もなく第５次東根市総合計画の策定準備が始まります。ついては、これまでの取り組みを踏まえた上で、今後の方針について伺います。
次に、東部地区、西部地区の小中学校児童生徒の趨勢と今後の方針についてです。
東根市には、小学校が９校、中学校が５校あります。平成30年版数字で見る東根市の概要によれば、小学校の生徒数は2,764人とあります。うち東郷小学校は74人で全体の2.7％。高崎小学校は101人で3.7％。大富小学校は249人で9.0％、小田島小学校は158人で5.7％、長瀞小学校は103人で3.7％となっています。
この東部、西部、両地区全ての小学校を合わせても685人、全体の24.8％に過ぎません。
一方、東根、神町の２地区だけで、2,079人、75.2％を占めています。
中学校について見てみると、市内全体で1,228人の生徒がいます。東根三中は96人で全体の7.8％、大富中は124人で10.1％、東根二中は116人で9.4％。これら全て３中学校、東部、西部、両地区全体合わせても336人、27.4％。一方、東根一中と神町中学校を合わせると892人、72.6％となります。
このように小学校、中学校、共に中心部にほぼ４分の３が集中し、周辺部は東部、西部合わせても４分の１しかありません。中心部と周辺部では明らかに生徒数の偏在が見られるのです。
そして、この傾向は一部地区においてはさらに強まることが予測されています。このことは様々な影響を児童生徒にもたらしています。特に中学校の部活動についてそれが顕著です。つまり生徒数が減るとクラス数が減り、結果として先生の数も減ります。さらに働き方改革の流れもあり、部活動の顧問を複数配置することとなり、部活動の数を絞り込まざるを得ないのが現状です。そして、このことがさらに生徒数の減少を招くことになります。どういうことかと申しますと、自分が小学校時代に励んでいたスポーツの部活が、本来通学すべき中学校に存在しないという理由で指定校を変更するケースがあるからです。正に負のスパイラル状態に陥っています。
さらに中高一貫校にもかなりの割合の生徒が通うことが、これに拍車を掛けるケースもあります。
このような状況を踏まえ、東部地区、西部地区の児童生徒数が今後どのように推移していくのか、また児童生徒数が減少していくことでどのような影響があるのか、特に中学校の部活動への影響についてどのように捉えているのかについて伺います。
以上で登壇での質問を終わります。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 白井健道議員のご質問にお答えをいたします。
はじめに、ＩＣＴ化の現状と今後についてであります。
この20年、インターネットや携帯電話の普及により、経済・社会・生活のあらゆる場面において情報化が急速に進展してまいりました。世界的に見ましても、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の著しい普及や、ＡＩ、ＩｏＴによる情報化社会の変革、ＩＣＴを活用した新しい価値や仕組みの創造など、様々な分野において情報技術を活用した社会基盤の整備が進んでおります。
我が国においても同様に、ＩＣＴを活用した個人・組織・社会のつながりが鍵となっております。
一例としましては、マイナンバー制度の施行による国・県・市町村間の情報のつながりや、ＳＮＳなどを活用した市民と企業、官公庁における情報のつながりが展開されております。加えて会社と個人がインターネット回線でつながることによるテレワークなどは、働き方改革にも大きな影響を及ぼしております。
本市におけるＩＣＴ化の取り組みにつきましては、平成15年に内部系情報システムを導入し、庁内業務のペーパーレス化、デジタル化を図り、平成18年から住民基本台帳や税情報などを管理する基幹系システムを導入し、行政事務の効率化と市民サービスの向上の両立を図っております。
迅速な情報提供が求められる防災業務においては、市民の安全安心のため、防災行政無線の整備に合わせて、ホームページやエリアメールへの情報連携、登録制メール配信のサービスを行っております。
身近な住民サービスとしましては、住民向けの情報提供アプリケーションとして、子育てや生活、防災の情報を見やすく掲載した「東根Ｌｉｖｉｎｇ」、新年度に整備を予定しているコンビニ交付サービスのほか、県と共同で、電子申請や県内の公共施設の空き情報を提供するシステムが稼働しております。
学校教育においても、タブレット端末や電子黒板などのＩＣＴ機器を活用した授業が展開されております。
しかしながら、ＩＣＴの活用については事務事業の効率化や市民の利便性が向上する一方で、外部からの脅威などによるセキュリティリスクが潜在しており、情報漏洩などの不測の事態が懸念されます。
そのようなリスクに対応するため、本市においてはウイルス対策ソフトや情報資産の持ち出し管理システムなどのセキュリティシステムを導入するとともに、外部とつながるインターネット回線については、県が統括して管理運営を行う「山形県・市町村セキュリティクラウド」を使用し、ネットワークの監視やフィルタ管理などのセキュリティ対策を施しております。
ＩＣＴ化の推進につきましては、今後の自治体行政に欠かすことができないものであります。様々あるシステムの中から、本市の現状に適合する最適なシステム環境を選定し、今後、第５次総合計画に位置付けてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。
〔元木正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 私からは、東部地区、西部地区の小中学校児童生徒の趨勢と、今後の方針についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、東部地区、西部地区の児童生徒数の今後の推移についてであります。
東部地区、西部地区の児童生徒数について住民基本台帳をベースに見てみますと、小学校については、大富小学校、小田島小学校はおおむね横ばいで推移し、東郷小学校、高崎小学校、長瀞小学校は減少する傾向がうかがえます。
中学校については、第二中学校、大富中学校は年度にばらつきはあるものの、当面、おおむね横ばいで推移する見込みとなっております。第三中学校は小規模特認校制度で学区外から通学する児童の進学を見込んでも、緩やかに減少が続いていくと予測されるところであります。
次に、児童生徒数が減少していくことの影響についてであります。
児童生徒数の減少による影響としましては、複式学級への移行が挙げられますが、複式学級が予想されているのは、現在のところ高崎小学校のみとなっております。
小規模な学校は子どもも教師もお互いの顔の見えるアットホームな関係のもと、様々な活動を行うことができるという良さや、よりきめ細やかな学習支援が可能になるという良さがあります。
高崎小学校に複式学級ができた場合も、小規模校の特色を生かした学校経営を行っていくことに変わりはなく、学校側とも協議しながら、より魅力を高めていくための支援について検討してまいります。
また、中学校の部活動への影響についてでありますが、児童生徒数が減少していくことに伴う中学校独自の課題としまして、部活動が挙げられます。
生徒数の減少による部員数の減少でチームとして成立しなかったり、教員数の減少等により、顧問不足が生じたりするなど、部活動数の減少が懸念されているところであります。
これらは本市に限ったことでなく、少子化に伴う全国的な課題であることに加え、教職員の働き方改革の観点からも部活動の在り方は国レベルで議論がなされているものでもあり、今度の大きな課題であると捉えております。
しかしながら、部活動は中学校生活の大きなウエイトを占め、部活動を通じて感じた達成感や連帯感は、子どもたちにとって得がたい経験となっていることは事実であります。より効果的な教育活動に結びつくよう、議論を重ねてまいりたいと考えております。
なお、現行の山形県中学校体育連盟の規定においては、学校単位だけではなく、条件に合えば小規模校同士による連合チームの大会出場も認められているところでありますが、人口減少時代に即した、さらに柔軟な運用等についても中学校体育連盟等の関係団体と共に考えてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩とします。
午前 １１時４１分 休 憩
午後 １時００分 開 議
○加藤信明議長 午前に引き続き会議を開きます。
市政一般に対する質問を続けます。
４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） それでは、午前中に引き続きまして、質問席から質問を続けます。
最初にＩＣＴ化の現状の部分で市長の答弁にありましたように、第４次東根市総合計画に載せられました施策については、着実に実行されたということが分かりました。
そして市長答弁のとおり、インターネットや携帯電話の普及で、経済・社会・生活のあらゆる場面で情報化が急速に進展しました。
特にスマートフォンの登場は、それまでの状況を一変させたと言っても過言ではないと思います。私は2004年から2008年までアフリカのセネガルというところにおりましたけれども、その間でも携帯電話の進展というのはめざましいものがありました。セネガルは漁業が盛んなのですけれども、漁師の人はどの港に水揚げすれば今一番高く売れるかというのを携帯電話で情報を得て、それで水揚げ港に向かうということがありました。
ただ、同時期ですけれども、ケニアの遊牧民のマサイ族が、いつ市場に牛を持っていけば一番高く売れるかというのも、携帯電話で情報を得て商売をされていました。
今はさらに進みまして、そのケニアですけれども、ケニア人の技術者がスマートフォンを使った送金のアプリを開発して、「エムペサ」というのですけれども、これはもうヨーロッパに逆輸入されていまして、ケニアみたいなところは銀行の支店がたくさん全国に展開できないので、小さな、簡易な、キオスクのようなところがケニア全土に７万箇所あって、そこでスマートフォンで現金のやり取りができるということで、銀行が不要だというふうにも言われています。
このように世界中がＩＣＴや発達した通信機器の恩恵を受けているというふうに言えると思います。
本市においても近年様々な取り組みがなされていますので、それらについて個別に状況などをお伺いしたいと思います。
まずはじめに、住民サービス向上のためのアプリの導入計画について伺います。
○加藤信明議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 お答え申し上げます。
現在のアプリ導入の状況ですけれども、平成29年４月から電子親子手帳総合アプリ、「東根Ｌｉｖｉｎｇ」を運用しておりまして、健診情報の記録や予防接種の記録とスケジュール管理などが可能な電子親子手帳を、この機能を主にいたしまして、ごみに関する機能、防災に関する機能を備え、快適な市民生活が図られるよう情報提供を行っているところであります。
１月現在、「東根Ｌｉｖｉｎｇ」の登録者数ですけれども、784人となっているところであります。利用者の更なる利便性の向上を図るため、これまでにごみの機能については、ごみ収集日の居住地登録操作をより簡単にできるようにするなどの改善を図っております。
また、今年度は防災機能について、現在地と危険区域、避難所を同時に把握できるよう地図アプリと連携をして、ハザードマップや避難所の位置を同一画面に表示するなど、現在改善を進めているところであります。
現在、アプリの新たな導入は考えておりませんが、今後も「東根Ｌｉｖｉｎｇ」の機能強化、あとＰＲ活動などを通して、利用者の拡大に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○２番（白井健道議員） 「東根Ｌｉｖｉｎｇ」を運用されているということで、登録者がもっともっと増えればいいなという感じがします。
それで防災についてもかなり、地図とハザードマップと避難所等の連携ということで、非常に、今はＰＤＦの地図がただ表示されるだけですので、これでは有事の際は見るだけということで、何もなかなか使えないのかなという感じがしていましたので、非常に進歩だなと思います。
一方、防災のアプリの中に緊急時の連絡先と情報というところがあって、それもただＰＤＦが表示されるだけで、警察署の名前と住所と電話番号と書かれていますけども、この携帯を使ってやるときは、その電話番号を指で押せば自動的に電話がつながるという機能も持たすことができるので、やはり防災のことを考えた場合は、ただＰＤＦが表示されるだけではなかなか意味をなさないのかなと思いますので、さらなる機能強化をお願いしたいと思います。
議会の方でも、議会のみらい検討委員会で防災についての検討を進めていまして、おかげさまで昨年の12月からタブレットを導入していただきましたので、安否確認については非常にこれも即時、瞬時にできると思います。
さらに、我々議員も、発災当時は地区の自主防災会等で役割があると思いますので、それに専念するとしても、少し落ち着いてきましたら議員が避難所なんかに行って、あるいは被災している状況、道路であるとかそういったものを、このタブレットを使って写真を撮って、それを市の災害対策本部などに送れるようになればいいなという話をしていますので、そういった情報が地図上に集まるような、そんな機能なんかも防災という意味では今後必要なのかなと。これは他の市に行政視察に議会のみらい検討委員会で行った際も、そういったお話も出ていましたので、そういったＩＴの利用というのもできるのではないかと思います。
次に、その「東根Ｌｉｖｉｎｇ」に電子親子手帳、通称「母子モ」ということがあると思いますけども、非常に画期的な試みだと思いますけれども、活用状況についてお伺いいたします。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えをいたします。
電子母子手帳は、予防接種のスケジュール管理などをしたり、母子手帳の情報や子どもの成長を写真と共に記録したり、あるいは市が配信する情報をお知らせする機能など、新たなコミュニケーションツールとして活用されております。
利用者数は、昨年の２月時点では85名でありましたけれども、現在は157名ということで倍近くになっております。窓口での母子手帳の交付時や市報、健康カレンダーなどでＰＲして、利用者を増やしてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○２番（白井健道議員） この「母子モ」というのが非常にいいなと思ったのが、予防接種の履歴なんかも、通常は母子手帳なのですけれども、私も、あの予防接種を受けたかどうかというのが、子どもの頃に母親に確認しても記憶が曖昧だったりして、そんなものなのかなと思いますけど、今、子どもを持ってみると、確かに親としても曖昧なのかなと思って、そういったときにこの「母子モ」に予防接種の記録などがあればいつでも分かるわけですし、それから写真なども取り込んで、子どもの成長記録ということで使うということで、これも非常に画期的な試みなのかと思っていますので、今は157名ですけれども、これもどんどん増えていけばいいのかなと考えております。
次に、認知症対策、特に徘徊の対策としてＩＣＴ技術を活用した取り組みなどもありますけれども、本市ではどのような取り組みがされているでしょうか。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 本市では、はいかい高齢者家族等支援事業といたしまして、認知症により徘徊するおそれがある高齢者のための位置情報機器を利用する場合に、初期費用と利用料金の一部を助成する制度を設けております。
残念ながら利用者は大変少ないのが現状であります。
また、愛知県半田市で実践されている電波を利用した徘徊捜索機器の有効性を検証するため、昨年11月に模擬訓練を実施いたしました。感想としては、機器の操作性や導入費用が大変多額であることなど、課題も多いと感じたところであります。
今後とも、ますますこうした技術が進化して福祉の向上につながることを期待しているところであります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） 昨年実施した模擬探索訓練というのは新聞にも記事として掲げられたということで、非常にいい試みだなと思うのですけども、機器が、アンテナをかなり多くの場所に設置しなければいけないということもあって、相当高額になるということで、なかなかすぐには導入できないということを伺いました。
一方、先日テレビのニュースで見たのですけれども、徘徊のおそれのある高齢者の指の爪にＱＲコードをネイルアートみたいにして付けて、万が一迷子になった際は、そのＱＲコードにスマホをかざすと、その方のお名前とか住所が分かるという取り組みが紹介されていました。
なので、ＩＣＴに限らず、そういった高額な機器に頼らずとも何かそういった防止策があるのかどうか、そういったことの検討状況をお伺いしたいと思っています。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 非常に人的なアナログな取り組みではありますけれども、現在、徘徊のおそれのある高齢者の早期発見をする仕組みとして、ＳＯＳネットワーク事業ということで実施をしております。こちらに登録を希望する本人、家族については、写真とか住所氏名などの情報を、市と消防と警察で共有しまして、万が一徘徊で行方が分からなくなったときなどに対応をしております。
また、この事業に加入したときに、連絡先を記載して服などに付けるアイロンシールも配布しております。
さらに、徘徊者の早期発見には、道で困っていそうな人に声をかけることができる人を増やすことも重要であると考えております。
本市では、認知症地域支援推進員１名を任命しまして、認知症サポーター養成の研修を行うなど、推進をしているところであります。
今後とも認知症対策については、ＩＣＴ技術の導入の検討なども含めて取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） アイロンシートなんかを服に付けるということですけども、その服を着ているかどうかも限らないということで、なかなか難しいんだと思いますけども、後段の方にありました認知症のサポーター制度、毎年500名ぐらいが受講されているということなので、やはり私もＩＴ至上主義者ではなくて、やっぱりコミュニティがしっかりとそういった方を支えていくということが大事だと思いますので、この認知症サポーター養成講座というのを継続していただいて、多くの方がいろんな方の、周りの方に関心を持つような、そういった温かい社会ができればいいなと思います。
次に、除雪の方ですけども、除雪車の管理にＩＣＴを活用して効率化につなげている事例があります。
本市ではスマートフォンの位置情報などを活用した除雪車の稼働状況を確認するなど、そういった予定はないでしょうか。
○加藤信明議長 東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長 お答えします。除雪作業における稼働時間の自動集計や、経費の自動計算など、市にとっても受注者にとっても時間短縮になる省力化が期待できる魅力的なシステムだと思っております。
近隣の自治体では台数を絞って試験導入を行ったり、既に全部の除雪車に位置情報システムを導入して本格的に運用しているところも出てきております。
本市においても来年度を目途に、まずは台数を絞って試験的な運用を行い、その後、本格的な導入の是非について検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） 来年度から試行実施ということで、非常に大きく期待したいと思います。
これも初期投資が多分かかるのだと思いますけれども、やはり業務の効率化であるとか、そういった面では長い目で見ればきっと役に立つシステムなのかなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
次に、教育分野の方をお願いしたいのですけども、小中学校におけるＩＣＴ化の現状についてお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
市立の小中学校では、ＩＣＴの特長を生かした授業での活用に努めております。
また、そのための研修なども行っております。
特徴としましては１点目として、授業のわかりやすさがございます。映像や音声を使うことで、視覚と聴覚により具体的に認識できたり、自分の手元で複雑な図形を操作しながら実際に動かしたり、立体的に見るなど、学習内容の理解に役立てております。
２点目として、授業の効率化がございます。調べ学習の際に、インターネットで必要な情報を効率よく収集したり編集したり、そして教師が板書する時間の短縮化などにも役立てております。
３点目としては、楽しく学べる。五感に訴えて実感を伴う学びができるということがございます。例えば、スカイプなどのインターネットサービスを利用しまして、海外の人々とつながったり、学校間で双方向に交流をするということで、児童生徒の視野を広げたり、考えを深めることに大変有効でございます。
市内のいくつかの学校でのこのような取り組みに対して、議員からもお力添えをいただいております。ありがとうございます。
このようなＩＣＴの日常的な利用は、子どもたちにとってこれからの社会でどうしても必要となる、デジタル機器やデジタルソフトに早い段階から慣れ親しむことで、これから必要となってくるスキルの習得につながっていると考えております。
また、活用の効率を上げるために、教員、それから児童生徒を対象として、研修会や講習会を開催しております。北村山視聴覚センターの指導主事や、地域のゲストティーチャーを講師に招いて、学校ごとのニーズに応じた工夫を凝らした内容としているところでございますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） ＩＣＴについては、もう好むと好まざるとにかかわらず、関わりを持っていかなきゃいけないということで、これまでも小学校中学校でのプログラミング教育などもいろいろご提案させていただいておりましたので、引き続き小中学校でのＩＴの活用ということをお願いしたいと思います。
次の、小規模の小学校、中学校とも関連しますけども、今、次長の方からご紹介あったスカイプを使って海外とかあるいは大規模な学校とつなぐということが、非常に擬似的ではありますけれども、小規模であるデメリットを解消する大きな効果的な手段であるかなと思いますので、私もいろいろベトナムとか、ラオスとか、アフリカとかをつないでやらしていただいていますけども、そういったことも是非続けていただければと思います。
そうしましたら、ＩＣＴの現状をご説明いただきましたので、今後どのような活用がさらに考えられるかについてお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
まず第一にはＩＣＴを活用した、先ほどからお話されている遠隔学習でございます。スカイプなどをさらに活用することで、国際理解のための会話の機会を増やしたり、市内外の学校をつないで交流することで多様な考えに触れる機会を設けるなど、遠隔学習の可能性を研究することが必要であると考えております。
２点目としては、教員の校務処理の効率化のためのＩＣＴ活用がございます。学校運営や学級経営に必要な情報を一元的に管理をして共有することで、事務作業を減らすということにつながりますので、教員の働き方改革の観点から、今後、統合型校務支援システムの導入などについても、周辺市町と連携の上で研究をする必要があると考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） ２点目の校務の支援というのも、先生方も非常にご多忙なところ、校務支援システムが導入されれば非常に助かると思うのです。この間小学校にお邪魔して授業したときに、先生方がお持ちになっているパソコンとかがやはり、ちょっと世代が古いものだったりして、動作が遅くなったりとか、あるいはモニターについてもちょっと古くなっていたりしますので、なかなか予算のかかるところでもあるのだと思うのですけれども、例えばリースにするとか、いろんなことで先生方の方のハードの面の整備も合わせてご検討いただければと思います。
最後にＩＣＴにつきましての提言というか、要望になりますけれども、ＩＣＴ関係の、第４次東根市総合計画の位置付けというのは、５つあるまちづくりの目標がありますけども、そのうちの１つ、「魅力にあふれ、にぎわいと活力に満ちたまち」の中の「交流の促進」、このうちの１つとしてＩＣＴ情報系の施策が設定されているのですけれども、ＩＣＴ化というのは行政全般、横断的、かつ重要な役割を果たすものだと思います。なので、他の市町村でもＩＣＴ化そのもので計画を作っているところもあります。第５次総合計画ではその重要性を持たせるということで、１つ独立してもいいのかなと。あるいは今申し上げましたように、ＩＣＴの推進計画なども是非つくっていただければと思います。それを策定する際には総務省の方から専門家を派遣する制度なんかもあるということですので、是非ご検討いただければと思います。
ＩＣＴが行政サービスの横串機能として、非常に大きな役割を果たすことになると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上でＩＣＴに関する質問は終了いたします。
続いて、東部地区、西部地区の小中学校児童生徒の趨勢と今後の方針についてに移りたいと思います。
中学校の、小規模校の生徒にも部活動の選択肢を増やしていくための方策として、部活動指導員、昨年度から導入されましたけども、この活用が考えられると思いますが、部活動指導員の役割と配置状況についてお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
本市では教員の働き方改革の観点から、今年度、第一中学校と神町中学校に部活動指導員を配置しているところでございます。
新年度は全ての中学校に配置をするために、事業費を拡充するため、その予算を今回上程している新年度の予算のところに計上しているところであります。
現段階では部活動指導員の配置は教員の多忙の解消が主な目的でございまして、技術指導というよりは、顧問が作成した練習メニューに沿った活動の見守りですとか、準備や後片づけの確認といった役割が多くを占めております。そのような現状でございますので、今後は指導者としての役割をどこまで担っていただけるのか、外部の指導者との住み分けという課題も含めまして、学校側と研究を進めてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） 新年度からは全部の中学校に部活動指導員が配置していただけるということですけれども、どういった方が部活動指導員を担っていただいているのでしょうか。お伺いします。
○加藤信明議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
１月15日号の市報で部活動指導員の募集を行っておりまして、様々な経験を持つ方より手を上げていただいております。
部活動に携わるということで、これまでスポーツに関わってきた方でございまして、テニスや剣道、ソフトボールなどのスポーツに取り組んできた方、それからスポーツ少年団などで指導者の経験のある方、中には教員のＯＢで部活動を指導してきた方もいらっしゃいます。
部活動の時間帯が平日の夕方ということもありまして、現役を引退された年代の方になるわけですけども、経験豊富な方が多いようですので、様々な場面で活躍いただけるものと期待をしているところでございます。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） ありがとうございます。当初、文科省の案では、一昨年の概算要求の際は引率なども期待されている、できるということでありましたけど、本市においてはまだ準備とか、あくまでも部活の顧問の補助ということでありますけれども、それでも先生方にとっては非常にありがたい存在であろうと思いますし、子どもたちにとってもいろんな大人と接するということは非常に意義のあることだとなと思いますので、よろしくお願いします。
それから、部活動がなかなか学校だけでは完結しないということで、全国的にそのような傾向ありますので、そういったときに期待されるのが総合型の地域スポーツクラブというのがあったかと思うのですけども、これについて活用が考えられるかどうか、その辺の見解をお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。総合型地域スポーツクラブは、身近な地域でスポーツに親しみ、地域の人々の結びつきを深めていくために立ち上がったものであります。
本市の総合型地域スポーツクラブ「マイ・スポーツひがしね」ですが、市体育協会の運営によりまして、幼児から高齢者まで幅広い年代の方々に利用いただいております。現在のプログラムは、ジュニア期・成人・高齢者がスポーツに取り組むきっかけ作りとなる事業でございまして、国は将来的には部活動の受け皿として期待をしているところでありますけども、現状としては部活動の指導に対応するのは、なかなか困難かと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） なかなか難しいと思いますけど、総合型地域スポーツクラブ以外にも、各地区にはスポーツ推進委員という方がいらっしゃるかと思うのですけども、この方の役割と部活動、何か関連持たせることができるかどうかということをお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
東根市には現在18名のスポーツ推進委員がおられます。スポーツ推進委員は、公民館をはじめとした市のスポーツ事業の支援、協力を行っておりまして、市民の方々がよりスポーツに親しみ楽しんでもらえる環境作りを進めて、スポーツの浸透を図っておられます。特に気軽にスポーツを楽しんでもらうために、ニュースポーツですとか、レクリエーション種目の普及振興など、幅広い分野で活躍をいただいておるものの、スポーツ推進委員の現在の活動内容は、専門種目である部活動指導とはちょっと役割が異なっておりまして、現段階で部活動の受け皿としては難しい状況にあるのかなと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 ４番白井健道議員。
○４番（白井健道議員） 今、様々な役割を担っている人とか組織についてお伺いしましたけども、これも全国的に課題となっている、部活動を地域でどう支えていくかということになるかと思うのですけれども、公益財団法人日本スポーツ協会が昨年の６月に提言をまとめていまして、今後の地域スポーツ体制の在り方、特にジュニアスポーツを中心としてということでまとめられていまして、新たな地域スポーツの創造に際して、中学校運動部活動の地域での支援、地域への移行の動向も見据えつつ、その受け皿となり得る「新たな地域スポーツ体制」の在り方について提言をしたということで、この中でも総合型地域スポーツクラブであるとか、スポーツ少年団といったものが、非常に重要な役割を果たすということが書かれています。
私の地元の中学校でも、生徒数の減少とそれに伴う先生の減少で、部活がこの次の６月の中体連の大会で廃部になる部活が２、３出ているのですけども、その中で女子のバレーボールについては、スポーツ少年団を母体として活動を継続することも今学校側では考えていただいていまして、スポーツ少年団であるけれども地区総体等の大会には出られるということで、そのときは多分、学校の先生が引率等をしていただけるのかなと思うのですけども、なかなか難しい場合は、部活指導員であるとかスポーツ少年団の保護者などを引率できるような役割を持たせていただくとか、個別の中学でのばらばらの対応というのは難しいかもしれないのですけれども、やはり中学校ごとに状況は千差万別だと思いますので、その辺、施行的にやれそうなことはやっていただくようなご検討もお願いしたいと思います。
以上、今回につきましては、主に中学校の部活動という観点で教育機関の学校について質疑をしてまいりましたけれども、今回、この準備するに当たって、地元の中学校のＰＴＡの役員の人たちともいろいろ話をする機会がありました。そこで気が付いたことは、小規模校には小規模校の良さがあるというのは間違いないと思うのですけれども、それでもどうしても小規模校では足らない部分というのがあるのではないかということでした。それは冒頭も申し上げましたけれども、学校というのは本来、多種多様な個性が集まる場として機能するのですけども、小規模校となりますと、その機能が非常に弱いのではないかというものです。これは児童生徒が集団の中で多様な考えに触れ、認め合い、協力し合い、切磋琢磨することが１人１人の資質や能力を伸ばす、それが学校の特質なのだと思うのですけども、小規模校ではそれが大きく損なわれているのではないかと感じることがあります。
生徒数が少ないということは、当然、教員の配置にも影響します。ある程度の規模のある学校であれば、先生方も経験年数とか専門性とか男女比、そういったものがバランスが取れた配置ができるようになるかと思うのですけども、小規模校の場合ですと、１人が急に不在になった場合に、それぞれがもう100％張り付いてやられていると思うのです。なかなかカバーができない。あるいは今申し上げたような経験、専門性、男女比なんかも偏りが出てくるということで、生徒への影響もそうですけども、学校を運営する側からしても、各学年１クラスという規模ですと、かなり大変なんじゃないかなと思います。
小学校につきましては、代表質問でもありましたし、今日も教育長からお話しいただきましたけども、小規模特認校の試みというのが順調に推移していると思いますし、これから中学校へ行く生徒も出てくるかもしれませんので、それから小学校というのは各地区と相当密接につながっているものですから、これはなかなか安易に統合という話はできないと私も思っています。
ただ中学校に関しては、そろそろもう統合というのも視野に入れて、それを俎上にのせるとか、少しはちょっと考えておくべき時期にきているのではないかなと思います。
地区のことも大切ですけども、そこで学ぶ子どもたちのことをやはり第一に考えていただければと思います。
以上、申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○加藤信明議長 以上でご了承願います。
◎阿部綾子議員質問
○加藤信明議長 次に、11番阿部綾子議員。
〔11番 阿部綾子議員 登壇〕
○11番（阿部綾子議員） 11番、阿部綾子です。
通告により、質問いたします。
東根市の勢いと活力をさらに推し進めていくために、交流人口、定住人口の拡大、人口の増加が止まることなく、そして地域の経済の発展にと進めるために、自治体が施策・事業などを宣伝、広報、営業などを行うとされているシティプロモーションの考え方、取り組みについてお伺いいたします。
総務省の発表で、2010年から2015年までの５年間で、日本の人口は94万7,000人減少したといわれています。しかし、東京、神奈川、千葉、埼玉県の人口は、５年間で51万人増加をしたと言われております。全国の４分の１以上の人口が集中していることが明らかになったとされています。
首都圏への人口の流出を防ぎ、地方を活性化するために、まちの魅力を知ってもらうプロモーション活動が欠かせません。シティプロモーションの言葉が使われるようになりました。同時に、住民にもっと地元を知ってもらい、生まれ育った土地への愛情を持ってもらうことが大切というところから、「シビックプライド」の言葉が行政用語として使われるようになりました。地方創生から生まれた言葉だと言われております。
全国的に少子高齢化が進む中、今、自治体が中心となって移住者や観光客など、人を集める交流人口拡大に必至であります。各地のゆるキャラ、ご当地グルメ、田舎暮らしなど、まちの魅力を伝えるキーワードに触れることも多くなってまいりました。
多くの自治体がシティプロモーション課を設置されたり、市の魅力発信業務係、ブランドやキャラクターづくり係、観光や広報業務、インターネットによる市の情報発信業務など、精力的に行われているようです。
また、移住定住係、にぎわい創出係、シティプロモーション推進懇話会など、市民の参加を求めるシティプロモーションの認定、認証、登録事業などから、郷土愛、住んでいるまちに誇りを持つなどにつなげる取り組みなど、各自治体は必死の状態であります。
３月１日号の市報から、東根市の人口４万7,794人、前年比でマイナス63人、世帯数１万7,556世帯、前年比284世帯の増でありました。
何度となく繰り返されておりますが、国立社会保障・人口問題研究所は、2030年、人口増を守り続けられるのは県内で我が東根市だけであります。そして市長も６期目の所信表明、また議会の中でも今後５万人とも５万5,000人とも、努力次第で実現する可能性が十分ある、目標に向かって多くの施策を展開していくと、トップランナーとしての意気込みを力説されております。
先に報告されました振興実施計画第52号から、総合戦略の重要業績評価指標の進捗状況が示されました。
住みたいまち発信プロジェクト「新しい人の流れの創出」での転入、転出、定住者について、それぞれ目標年度よりも早く達成度Ａの評価は、勢いのあるまちが数字に表れていることに評価するところではありますが、自然増の期待のかかる合計特殊出生率、婚姻数などの、Ｃの評価は課題として注視するところであります。
東根市が進める方向性と将来像を定めるまちづくりに関する最上級の計画、東根市総合計画がそれぞれに大きな成果を出し、第４次計画から第５次計画の策定に入るべく、基本方針が示されました。
市民とともに本市の課題、目指す将来像、まちづくりの理念を共有するとともに、持続的な発展を目指し、施策の方向性を明確にするため、新たな構想、計画を定める必要があるとされています。そして、基本計画では、行政の施策に加え、市民、企業、各種団体の市民参画を行動指針とする地域力向上の具現化を図るとされております。
我が東根市は先駆けて、ブランド戦略推進課、交流推進課を立ち上げ、さくらんぼにこだわったまちづくり、子育て支援の充実、教育によるまちづくりと各分野において先駆的な取り組みを行い、若い世代の評価が多く、284の世帯数増にもつながっているものと思われます。
元号が変わり、また１つ新しい時代に入ってまいります。シティプロモーションの取り組みはこれまでプロモーションしてきた方策の魅力にプラスして、郷土愛につなげる、郷土の誇りにつなげる、市民参画の取り組みも含め、統一された東根ブランドを全国に発信、世界に売り出す時と考えます。体系的、戦略的な取り組みが、さらにシティプロモーションの効果に表れるものと思われます。
平成29年９月議会に引き続き、再度の質問となりますが、その間、所管する常任委員会は交流人口の拡大、移住定住問題は大きな課題としてシティプロモーションの必要性を共有、他市の視察研修、結果報告を兼ねての所管事務調査、また、会派研修の中にも組み入れていただき、多くの自治体の戦略的な取り組み、魅力の発信など学ばせていただきました。まさしく自治体同士の知恵比べでありました。
「果樹王国ひがしね」は魅力にあふれ、にぎわいと活力に満ちたまちになりました。さらに飛躍するまちであるために、シティプロモーションの取り組みについて、また考え方についてお伺いいたします。
また、これまでシティプロモーションと位置付けし、本市の魅力を全て発信できる要素を持つ、さくらんぼマラソン大会について、また、本市の観光地として代表される、さくらんぼ東根温泉は、これまで魅力発信をどのようにされてきたのかお伺いいたします。
道の駅整備が計画されております。地元の魅力が全て詰まった地域ならではの特色を持ち、さらに経済効果が高く、地域の活性化にも直結する道の駅整備の現状についてお伺いいたします。
以上で登壇の質問を終わります。
○加藤信明議長 11番阿部綾子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 阿部綾子議員の、魅力にあふれ、にぎわいと活力に満ちたまちについてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、シティプロモーションの考え方についてでありますが、本市では第４次総合計画の後期基本計画において、交流促進の１つの施策として、シティプロモーションの推進を掲げております。
シティプロモーションについては、地域再生、観光振興、住民協働など、様々な概念が含まれておりますが、「地域の魅力を内外に発信し、その地域へヒトやモノなどを呼び込み、地域や経済を活性化させる活動」とおおむね捉えられ、発信する魅力については自然や観光資源だけではなく、市の施策、文化や歴史など、市の認知度や好感度が上がるものであれば、全てが素材となり得ると考えております。
特に私はこれまで、「さくらんぼにこだわったまちづくり」を展開し、「さくらんぼといえば東根市」のイメージ定着に努めてきたことはご案内のとおりであります。
さくらんぼ東根駅の命名にはじまり、さくらんぼマラソン大会、さくらんぼのトップセールスの実施、そして近年ではＧＩ保護制度への「東根さくらんぼ」の登録など、現在の本市の勢いにつながる成果を着実に挙げていると自負しているところであります。
次に魅力発信の現状についてでありますが、はじめに、さくらんぼマラソン大会については、今年６月で18回目の開催を迎え、ここ７大会は参加者数が１万2,000人を超え、東北最大級の大会に成長しております。加えて近年は海外からの参加者も増加傾向にあり、国内のみならず、海外に向けても「さくらんぼイコール東根市」のイメージとともに、本市の魅力発信に大いに寄与しているところであります。
大会に参加したランナーからは、「おもてなしの心にあふれた大会」であるとの評価を得ており、市民を挙げた歓迎が高い評価につながっていることは、市民も大変誇らしく感じていることと思います。
このような市民の理解・協力に加え、大会の魅力をさらなるものとするため、従来どおり「さくらんぼ」を前面に押し出しながらも、新たな要素を加えながら、大会を運営しております。
その一例として、陸上自衛隊を主会場とする、全国でも珍しい大会である特徴を生かし、特殊車両の展示や、自衛隊カレーの提供などを行い、好評を博したところであり、18回大会でも継続して実施する予定であります。
加えて今大会では、昨年12月に協定を締結した日本体育大学との連携事業として、箱根駅伝で優勝経験のある日体大ＯＢ選手を特別招待選手として招致し、大会を盛り上げていただくこととしております。
また、全国各地で開催されている地方マラソン大会の連携を目的に設立された、観光庁の認定事業である「全国ご当地マラソン協議会」に県内で唯一、発足当初から加盟し、大会の成功事例やノウハウを共有すること、国内はもとより海外に向けても情報を発信することで、更なる大会の魅力向上につなげてまいりたいと考えております。
今後も大会の魅力向上が本市の知名度の向上に資するとの認識のもと、大会運営に当たっていく所存であります。
次に、さくらんぼ温泉の振興につきましては、これまでも市観光物産協会や、東根温泉共同組合と連携をしながら、様々なイベントを開催するなど、温泉振興に努めているところであります。
さくらんぼマラソン大会時には、各旅館の努力もあり、大会参加者が翌年の宿泊の予約を行い、リピーターとして定着する動きや、ＪＲ独自の東根温泉新幹線パック企画が３日ほどで完売するなど、好ましい傾向が見られるようになっております。
また、魅力アップを図る旅館や温泉組合の活動に答えるため、振興支援も実施してまいりました。
加えて平成30年度からは更なるにぎわい創出のために、インバウンドにも対応できるよう、「東根市観光等による交流人口拡大事業費補助金」を創設し、観光資源の振興を図っているところであります。
このような官民挙げた取り組みがお客様の支持につながり、「旅して日本プロジェクト」が実施した、「温泉総選挙2018」上半期、リフレッシュ部門において、全国で第５位の評価をいただくことができたものと考えております。
次に、道の駅整備の現状についてでありますが、山形県が策定した「やまがた道の駅ビジョン2020」を受け、平成29年度に、本市における「道の駅」基本構想の策定を行っております。
基本構想においては、設置場所を東根市農協の産直施設「よってけポポラ」周辺に位置付け、既存の公共施設と効果的に連携することで、様々な相乗効果が期待されるとしております。具体的には駐車場、トイレ等の休憩機能、観光案内所、道路交通情報等の情報発信機能、既存施設を活用したイベントの実施等の地域連携機能、そして防災機能を導入する予定であります。
道の駅が備えるこれらの施設と機能は、本市のＰＲや情報発信、ひいてはシティプロモーションに大きな役割を果たすものと考えております。
この基本構想を踏まえ、今年度においては施設規模や配置などを検討する基本計画の策定を予定したところでありましたが、東根市農協より、よってけポポラ周辺に新たな事業計画が示され、未だ確定していないため、道の駅の基本計画策定ができない状況にあり、現在に至っております。
道の駅の整備につきましては、当面は東根市農協との調整が最優先となりますが、「よってけポポラ」との相乗効果を生み出すことが重要なポイントであり、また施設整備や運営手法等についての検討も必要となることから、今後、関係団体と協議しながら進めてまいりたいと考えております。
このように現在、これらの取り組み１つ１つが、本市にとってのシティプロモーションであり、定住・交流人口の拡大と、地域経済の発展に大きく寄与するものであります。
しかしながら、自治体間競争が激しくなる中で、シティプロモーションを体系的、戦略的に取り組んでいくことは、今後の重要な課題と捉えており、本市においても第５次総合計画の策定において、市民の皆様とともに議論してまいりたいと考えております。
その地域への人の流れが消費や生産活動につながり、それがまた人を呼び込むといった好循環を続けていくことが、本市の持続的発展につながっていくという考えのもと、今後とも特色ある施策を展開してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 11番阿部綾子議員。
○11番（阿部綾子議員） 質問席から質問を続けます。
自治体間競争、また自治体の知恵比べの中、重要な課題と捉えているということ、またこれから体系的、戦略的にさらに精力的に取り組んでいくことが重要であるということ、第５次総合計画の中で、市民の参画のもと議論していくというご答弁いただきました。ありがとうございます。
市の施策はもちろんのこと、文化や歴史など、市の認知度、好感度の上がるもの、全てが素材になり得るとのご答弁もありました。
これからの市民を巻き込んだ、特に若い人の発想など、魅力発信に期待したいところでございます。
これまでの魅力の発信としてご答弁をいただきました、さくらんぼマラソン大会の効果は「ランニングビューティーツアー」と称して、スポーツメイク講座や麩の懐石料理、さくらんぼ狩りなどができて、上山温泉１泊、また、おなじみのゲスト金哲彦さんと行くさくらんぼマラソン大会ツアーなど、大ケヤキからパワーチャージ、与次郎稲荷神社からは健脚の神様参拝など、観光地巡りも取り入れるなど、東根まるごと魅力発信されていることに気付かされました。
外国のランナーも増えているとのこと、国際交流事業とともに、ますますの盛況、魅力発信、シティプロモーションの期待するところであります。
ご答弁いただきました、さくらんぼ東根温泉の魅力発信も、マラソン大会時のパック企画やリピーターの定着など、また、振興支援インバウンド対応など、魅力アップ支援は力強く感じるところであります。
世代交代された旅館が多く、理事長を先頭に若手グループは、振興支援やリフレッシュ部門に選ばれたこと、また、平成13年に地域づくり部門で厚生労働大臣賞をいただいた、生きがい活動支援通所事業いきいきまじゃ～れが今も続けていただいていることに感謝し、評価されていることに恥じないように、おもてなし温泉として東根市の観光地の大きな魅力の温泉として発信していくと話されておりました。
各旅館も日帰り入浴を始めたことにより、よってけポポラでの買い物、そばを食べて温泉に入浴のコースで回る仙台のお客様が多くなり、大変感謝しているということでございます。
足元をしっかり見つめ、何が東根温泉の魅力なのかを若者の目で確かめていくということであります。
行政からの魅力発信を要望させていただきたいと思います。
道の駅整備の現状についてもご答弁いただきました。近隣の施設、体育施設との相乗効果で東根市の魅力発信の拠点となる施設でございます。期待するところです。
仙台市から、国道48号から東根市に人を引き込む大きな要素、魅力のある場所であります。早期実現を期待したいと思います。
さらに魅力発信についてお伺いいたします。市外向けの発信として、さくらんぼマラソン大会は陸上自衛隊を主会場とする、全国でも珍しい大会、全国ご当地マラソン協議会の正会員としても加盟していること、箱根マラソン大会のＯＢ選手が加わるなど、ますます知名度の向上、魅力向上になるものと心強く感じているところであります。
市外向けの魅力発信について精力的に行っているトップセールスや、「果樹王国ひがしね」のプリンセスによる活動なども魅力発信の大きな事業と思います。
情報や報告など見聞きするので理解をしておりますが、東根市の観光親善大使がいらっしゃると思いますが、どのような活動、また魅力発信の現状はどのようになっているのか、どのような方がどんな活動をされているのかお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 私からお答えを申し上げます。「果樹王国ひがしね」を発信するための施策の１つとして、平成13年からさくらんぼ親善大使の制度を設けて実施しているものでございます。
「果樹王国ひがしね」に関心を深くお持ちの方や、市内の企業などにお勤めの方から10名程度を委嘱することとしておりますが、平成30年度で具体的に申し上げますと、市内企業で代表取締役社長を務められて、現在は首都圏でご活躍なさっている方、東京そして仙台の東根会の会長さん、また東根市出身で県内外で活躍なされていらっしゃる方など、12名の方をお願いしているところでございます。中にはさくらんぼマラソン大会でおなじみの瀬古利彦さんや、東根市出身でサイエンスナビゲーターとしてご活躍なさっていらっしゃる数学者の桜井進さんなどがいらっしゃいます。
親善大使の活動につきましては、担当課の方で特製の名刺を作成しておりますが、通常の名刺サイズの２倍ほどの大きさで、お名前の他には東根市の特産のＧＩ東根さくらんぼや大ケヤキ、さらには東根市へのアクセスについてなど写真やイラストでご紹介するほか、その年々の東根で紹介したいようなもの、例えば30年度におきましては、まなびあテラスなどを紹介させていただいておりますが、そのようなものを盛りだくさんに印刷したものをご活用いただいて、いろいろな場面で東根市の魅力を発信していただいているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 11番阿部綾子議員。
○11番（阿部綾子議員） ありがとうございます。親善大使について、著名人、また東根市に関わりのある方、現在12名の方に委嘱されていらっしゃるということ、また特製名刺でＰＲ活動していただいていること、感謝申し上げたいと思います。
３月１日号の市報に、市長が東京東根会の新年会に参加したというお話が載っておりました。また、総会のときは100名以上の方が出席する東京東根会だと紹介されておりました。そして50回を迎えるひがしね祭にご招待したいものだということも記されておりました。是非、観光親善大使などのご招待も考えていただいて、市民の皆様にご紹介していただくというのはいかがでしょうか。
観光親善大使は、観光地の振興のために観光地の象徴的な存在として広報活動に携わる人とあります。本当に敬意を表したいと思います。
次に、魅力発信は国内のみならず、これからは世界に向けての発信が重要になってくると思われます。国際交流、インバウンド観光の受入れなど、今回の代表質問の中でも議論されておりましたが、改めてこれまで海外への魅力発信をどのようにされてきたのか、今後どのように発信していこうとお考えなのかお尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 お答え申し上げます。
これまでもたくさん話題にはなってきたところで紹介もあったところですけれども、昨年の訪日外国人旅行者が初めて3,000万人を突破して、東北６県においても外国人ののべ宿泊者数が初めて100万人を上回るなど、日本全体のインバウンドが好調に進んでいるというところであります。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、その数はますます増加するものと考えられておりまして、海外への魅力発信はより一層重要になると捉えております。
本市でも平成29年度を国際交流元年と位置付けまして、海外との交流や情報・魅力の発信に力を入れている状況であります。
情報・魅力の発信については、市内居住の外国人の方への配慮が大きな目的ではありますけれども、海外に向けての対応も兼ねまして、これまでも市のホームページにおいては、英語、中国語、韓国語での表示が可能になっているところであります。
また、今年度新たに制作しました市のプロモーションビデオをインターネット動画サイト「ＹｏｕＴｕｂｅ」の東根市公式サイト上に登録しまして、市内外に公開をしているところであります。
このプロモーションビデオは日本語を含めて５か国語で制作をしておりますので、海外に向けての本市の魅力発信にも期待をしているところであります。
今後も各種媒体を通して、本市の魅力を発信していきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 11番阿部綾子議員。
○11番（阿部綾子議員） ありがとうございます。
次に、これまでの研修の中から、シビックプライドの重要性を知ることができました。
自分たちが住んでいるまちに対して抱く誇り、郷土愛、まちの自慢が定住人口の増加につながるという取り組みであります。
行政が行うシティプロモーションと市民が自ら作り上げていくシビックプライドの取り組みなど、シティプロモーションにおけるシビックプライドの醸成と内外への魅力発信をどのように位置付けしていくのか、お伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 魅力の発信につきましては、対内的と申しますか、市内を対象にしている部分と、対外的、市外、県外、国外の、双方に行うことがシティプロモーションには必要であると考えております。
先ほども申し上げましたけれども、本市の様々な魅力を市報であるとかホームページ、フェイスブックなどのＳＮＳ、各種メディアを効果的に利用して発信することで、対内的にはシビックプライドの醸成につながり、対内的にも対外的にも定住・交流人口の増加に寄与するものと考えているところであります。
議員ご指摘のシビックプライドにつきましては、単に郷土への愛着心のみを表す言葉ではなく、住んでいる地域に誇りを持って、１人１人がまちを大切にして、良くしていこうという意識を持つことであると捉えています。正に土田市政が掲げる「協働のまちづくり」につながるものであると考えております。
今後とも様々な魅力の発信に努めまして、より一層、「住み続けたいまち、住んでみたいまち」東根市に向けて努力してまいりたいと考えております。ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 11番阿部綾子議員。
○11番（阿部綾子議員） ありがとうございます。
今、自分たちのまちをもっと知ろうと、歴史や食、観光地や伝統芸能など、市民グループや学校の生徒たちによる地域学習などから、魅力発信している機会に触れることが多くなりました。
シビックプライドは住んでいる地域に誇りに持ち、１人１人がまちを大切に思い、良くしていこうという意識を持つことである。協働のまちづくりにつながるという部長のご答弁でありました。
今、自分たちの住む東根のまちをより魅力的でより住みよいまちにしていこう。子どもたちに、生まれたふるさと、自分の住むまちを、歴史を知ってほしい。東根に移住してきた家族に愛着を持って東根市にずっと長く住んでほしい、そんな思いを持って、東根市のまちに眠る歴史を、「ｍｏｎｏ－ｋａｔａｒｉ～ぼくらがつなぐストーリー～」東根の歴史を地域の方に伝えようとアニメで映像化して、各地区の子どもたちやイベントで放映している若手のグループがおります。
映画作りに関わった人全てが、また、映画を見た全ての人が、シビックプライド、まちを大切に思い、素晴らしい歴史があることに誇りを感じたことと思います。
平成29年に完成された２作目の関山峠とマリア観音像の物語は、３月１日に行われました関山街道交流シンポジウムの中で上映され、次世代につなぐ関山街道の大会テーマを最高に盛り上げてくれました。
山口小学校、作並小学校、高崎小学校の関係者が集まった人たちにも、関山街道の歴史をアニメで知ることができたこと、さらに地域の愛着につながったことと思います。
プロモーション事業には、まちのブランドを認定する、登録する取り組みもあるそうです。
同じく、歴史をこれまで創作し、ミュージカルに作り上げてきたグループ、また伝統芸能を守り伝えるＬｏｏｋ ｆｏｒのグループ、そして商工会青年部、東根温泉の若手グループ、若手果樹研究会など、シビックプライドの醸成として、ふるさとの魅力発信認定証などで行政の後押しが、さらに自分たちのまちを良くしていく力になるものと思います。
まちの魅力に気付き、移住者・定住者の増加につながるものと確信を持って要望させていただきまして、私の質問を終わります。
○加藤信明議長 以上で、ご了承を願います。
◎散 会
○加藤信明議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。
午後 ２時１３分 散 会