平成３０年１２月３日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　加　　藤　　信　　明　議長　　　　　　　髙　　橋　　ひ ろ み　副議長

◎出席議員（１７名）
　１番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　　２番　　　山　　科　　幸　　子　議員
　３番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　　４番　　　白　　井　　健　　道　議員
　５番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　６番　　　原　　田　　利　　光　議員
　７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員
　９番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　１０番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員
１１番　　　阿　　部　　綾　　子　議員　　　　　　１２番　　　清　　野　　貞　　昭　議員
１４番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１５番　　　秋　　葉　　征　　士　議員
１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員　　　　　　１７番　　　髙　　橋　　ひ ろ み　議員
１８番　　　加　　藤　　信　　明　議員

◎欠席議員（１名）
１３番　　　森　　谷　　政　　志　議員
◎説明のため出席した者の職氏名
土　田　正　剛
市　　　　　　長

元　木　正　史
教　　育　　長
武　田　庄　一
選挙管理委員会
委　　員　　長

斎　藤　吉　則
代表監査委員
工　藤　喜惠治
農業委員会会長

伊　藤　孝　次
消　　防　　長
間木野　多加志
副　　市　　長

古　谷　利　明
総　務　部　長
浅野目　　　勇
市民生活部長

梅　津　佳　之
健康福祉部長
石　垣　裕　之
経　済　部　長

東海林　克　彦
建　設　部　長
兼 水 道 部 長
天　野　政　実
会計管理者

芦　野　耕　司
教　育　次　長
高　橋　重　俊
総合政策課長

石　垣　有　一
庶　務　課　長
併選挙管理委員会
事　務　局　長
石　垣　和　彦
財　政　課　長

半　田　　　薫
監　査　委　員
事　務　局　長
柴　田　　　昇
農 業 委 員 会
事　務　局　長





◎事務局職員出席者職氏名
佐　藤　浩　之
事　務　局　長

青　木　　　満
事務局長補佐
菅　井　美奈子
議事主査
兼議事係長

齊　藤　晋　平
副　　主　　任
松　山　朋　美
主　　　　　事

早　坂　　　康
兼　務　書　記
森　谷　賢　司
兼　務　書　記





◎議　事　日　程

　議事日程第２号
　　　　　　　平成３０年１２月３日（月）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　　８番　細　矢　俊　博
　　　　　　　　２　　９番　今　野　　　孝
　　　　　　　　３　　２番　山　科　幸　子
　　　　　　　　４　　５番　河　村　　　豊
　　　　　　　　５　　１番　片　桐　勝　寿
　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。
平成３０年東根市議会第４回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
１
細矢　俊博
議　　　員
１．東根市空家等対策計画について
１．本市の空家対策の基本方針を示す「東根市空家等対策計画」が本年10月に示されました。この計画では空家の実態や計画の円滑な運用、取り組みの推進等が定められており、本市の空家対策が確実に推進していくものと大いに期待しているところです。
　　そこで以下の３点についてお伺いします。
　（１）空家の実態調査
　　　空家対策を推進するにあたっては、現在の空家の実態を正確に把握することが重要です。市内における空家の実態をどの様にして把握しているのかお聞きします。
　（２）計画の円滑な運用
　　　本計画を見てみますと、相談体制の構築と適切な管理指導や支援、管理不全空家への対応と多岐にわたっております。いずれも空家対策として重要なものです。これら計画の運用にあたりどの様な施策を行っていくのかお聞きします。
　（３）対策の取り組みの推進
　　　空家の解体と利活用の２つは、空家対策の重要事項でありますので、具体的にどのような取り組みを推進していくのかお聞きします。
市　　　長


２

今野　　孝
議　　　員

１．防災行政について
１．多くの市民は、「東根市は災害の少ないよい所」と考えていると思います。
　　しかし、市内の多くの家屋は、３本の一級河川が氾濫をくりかえしながら形成した乱川扇状地の上に建っております。そのうえ、山形盆地の西縁には、活断層も確認されており、洪水や地震への備えを怠ることはできません。
　　そこで、防災行政にかかわって４点お尋ねします。
　（１）本市の災害対応タイムラインについて
　（２）自主防災組織の現状について
　（３）市民に対する防災意識の啓発について
　（４）避難行動要支援者の緊急避難手段の確保について
市　　　長
２．教職員の多忙解消について
１．2016年の文科省の勤務実態調査によると、「過労死ライン」とよばれる、月80時間を超えて時間外労働をした教職員が、小学校で33.5％、中学校で57.7％にのぼりました。日本の教育現場は「ブラック企業」と化していると言わなければなりません。
　　この異常事態の解消は、教職員の労働条件の改善として緊急であるばかりでなく、子どもたちにゆきとどいた教育を保障するためにも、極めて重要であると考えます。
　　そこで、教職員の多忙解消について４点お尋ねします。
　（１）市教委は、教職員の適正な労働に責任を負う当事者と考えるがどうか。
　（２）市内小中学校で働く教職員の労働は適正と考えるか。
　（３）政府が導入を検討している「１年単位の変形労働時間制」についてどう考えるか。
　（４）教職員の長時間労働が一向に改善されない理由についてどのように考えているか。
教　育　長


３
山科　幸子
議　　　員
１．大滝周辺の環境整備について
１．大滝公園は年間355,000人（数字でみる東根市の概要）が訪れており、国道48号関山街道は約10,000台／日の車両が通行する、東根市の東の玄関であります。
東根市の訪問者や利用者と本市の知名度向上のために、大滝周辺の環境整備についてお伺いします。
（１）大滝公園周辺の現状について
（２）周辺整備や維持管理について
市　　　長
４
河村　　豊
議　　　員
１．放課後児童クラブについて
１．第１回定例会予算特別委員会において要望した放課後児童クラブの運営、経理、監査等の体制について伺う。
　（１）今年度の施設整備状況と今後の予定について
　（２）利用児童数と支援員、補助員の状況について
　（３）組織体制強化の進捗について
市　　　長
２．環境影響評価制度について
１．本年４月に改正山形県環境影響評価条例が施行されたことについて伺う。
　（１）改正点とその影響について
　（２）市町村長意見、住民等意見について
市　　　長
５
片桐　勝寿
議　　　員
１．第３回定例会で示された「今後４年間の市政運営に対する指針」について
１．第３回定例会で市長の「今後４年間の市政運営に対する指針」が表明され、同僚議員から「今後の市政運営、施策、政策について」の質問がなされた。その質問を受け以下の点について質問する。
（１）東部地区の下水道区域の拡充について
（２）教育によるまちづくりについて
市　　　長
教　育　長




　　◎開　　　　　議

○加藤信明議長　皆さん、おはようございます。本日の会議に、欠席の届け出がありましたのは、13番森谷政志議員です。したがいまして、出席議員の数は17名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　　本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○加藤信明議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎細矢俊博議員質問

○加藤信明議長　はじめに、８番細矢俊博議員。
　　　〔８番　細矢俊博議員　登壇〕
○８番（細矢俊博議員）　皆さん、おはようございます。８番細矢俊博です。通告に従いまして、東根市空家等対策計画について、登壇にて一般質問を行います。
　　本市は県内で唯一人口が増加しており、平成30年10月末現在の人口は４万7,722人、世帯数は１万7,496戸となっており、本市の人口５万人も夢ではないと感じております。
　　本市の人口の推移を見てみますと、平成29年度１年間で人口が372人、世帯数で342戸増加しております。今年度は10月末現在で人口が242人、世帯数で279戸増加しております。ここ１年半で人口が614人、世帯数で621世帯が増加したことになります。
　　ここで、注目すべきことは人口の増加以上に世帯数が増加しているということであります。このことは、市内において核家族世帯が急速に進んでいることを示しております。核家族が進んでいることの表れとして、市内では新たな宅地が造成され、活発に分譲が行われております。その多くは一区画が60坪から70坪程度の比較的小規模な区画の宅地分譲となっており、また、最近ではもっと小規模な45坪から50坪の宅地分譲も見られるようになってきております。
　　これら分譲地の住宅は親子での生活を基本として、延床面積が30坪から40坪程度で建築されており、子どもが大きくなり就職や結婚、出産などにより、子どもが現在の住宅から独立するケースが予想されます。このことは、現在の分譲地において空家が発生する可能性を秘めており、将来市内の空家が加速度的に増加することが懸念されます。本市の空家対策の基本方針を示す「東根市空家等対策計画」が本年10月に示されました。この計画では、空家の実態や計画の円滑な運用、取り組みの推進等が定められており、本市の空家対策が確実に推進していくものと大いに期待しているところであります。
　　そこで、「東根市空家等対策計画」について、３点お伺いいたします。
　　はじめに、１点目、空家の実態調査についてであります。空家等対策計画における空家等の状況は平成30年１月末現在、空家の戸数が292戸、うち倒壊の恐れなどがある危険なものが17戸となっております。平成29年第１回定例会において私が行った会派代表質問において、平成28年度12月末現在の空家の戸数が305戸、うち倒壊の危険性があるものが17戸との答弁がありました。約１年間で空家が総戸数で13戸減少しております。空家対策を推進するに当たっては、現在の空家の実態を正確に把握することが重要であります。市内における空家をどのように調査し、その実態を把握しているのか、はじめにお聞きします。
　　次に、２点目として、計画の円滑な運用についてであります。市内を注意して見ていきますと、空家がとても目につきます。特に目につくのが、草木が生い茂り、窓ガラスが割れていたり、屋根の軒が折れているなど、適切に管理されず、ほったらかしになっている空家が多いことです。ほったらかしの空き家には動物がすみついたり、ごみが捨てられるなど、周辺環境を悪化させます。また、倒壊の危険性もあり、近隣住民に多大な不安を与えております。
　　これら問題を解決するため、今回策定された計画を円滑に運用することがとても重要であります。
　　本計画を見てみますと、相談体制の構築と適切な管理指導や支援、管理不全空家への対応と多岐にわたっております。いずれも空家対策として重要なものであります。これら計画の運用にあたり、どのような施策を行っていくのかお聞きいたします。
　　次に３点目として、対策の取り組みの推進についてであります。この取り組みの推進では、空家等の除却と利活用について述べられています。周辺環境に悪影響を及ぼす不良住宅については、一刻も早く解体すべきであると私は思っております。
　　空家の解体は即効性と実効性が高い対策でありますが、解体費用がネックになっているのか、なかなか空家の解体が進んでいないようであります。
　　また、空家の中には十分に利用できるのに放置されているものが多くあります。手が付けられなくなる前に、空家の利活用を図ることは、空家問題の根本であると考えます。空家の解体と利活用の２つは、空家対策の重要事項でありますので、具体的にどのような取り組みを推進していくのか、お聞きします。
　　以上、３点をお伺いし、登壇での質問を終わります。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員の質問に対し答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　細矢俊博議員の東根市空家等対策計画の推進についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、空家の実態調査についてでありますが、市内の空家の実態調査については、平成24年度に各地区区長協議会の協力を得て一斉調査を実施しており、その結果をもとに登記情報や住民基本台帳情報などで所有者等を確認し、空家台帳を整備したところであります。
　　現在は、各区長や市役所の窓口に寄せられた相談や担当課で把握した情報などをもとに、随時空家台帳を更新し、空家等の実態把握に努めているところであります。
　　また、建物としての空家等の状態については、外観調査により山形県基準の老朽度・危険度ランクで判定し、管理を行っております。
　　しかしながら、平成24年度の一斉調査から約６年が経過していること、あわせて「空家等の対策の推進に関する特別措置法」の施行に伴い、空家の定義が示されたことなどから、今年度、再度各地区区長協議会に協力を依頼し、市内の空家の一斉調査を実施している最中であります。
　　この度の調査においては、国から示された定義に基づき、明瞭でより実態に即した調査となるよう努めており、調査結果を踏まえ今後の空家等対策に反映させてまいります。
　　次に、計画の円滑な運用についてでありますが、計画の運用にあたっては、「空家を発生させない」「空家の適正管理を促進する」「管理不全空家等の指導・対策を強化する」の３点を重点として運用に努めております。
　　１つ目の「空家を発生させない」については、空家に関する相談体制の充実や、空家の関連団体との連携により、中古住宅の流通を促進する事業を検討しております。
　　２つ目の「空家の適正管理を促進する」については、空家所有者等への適正管理の啓発や、市内の団体、企業の協力のもと、空家の管理システムの構築を行ってまいりたいと考えております。
　　３つ目の「管理不全空家等の指導・対策を強化する」については、「空家等対策の推進に関する特別措置法」と「東根市空家等の適正管理に関する条例」に基づく立入調査や改善の助言、指導を行ってまいります。
　　また、法に規定された特定空家等についても認定を進め、危険な空家については緊急措置や行政代執行、略式代執行についても検討を行ってまいります。
　　次に、対策の取り組みの推進についてでありますが、空家による環境問題や周辺住民の不安は空家の解体により、解決されることが多いと考えられます。空家の解体については、所有者等に解体を促すことにあわせて、解体費用の負担軽減が解体を推し進めることも考えられるため、国の解体補助事業の導入についても検討してまいります。
　　また、現在空家所有者等に対して、空家の利活用や施策に関するアンケート調査を実施しております。アンケートで把握した空家所有者等のニーズを踏まえ、中古住宅流通等の民間の力、空家等の関係団体からの協力、国の補助事業の導入など、あらゆる手段と可能性を検討しながら、空家等対策の取り組みを推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　引き続き、質問席より２問目以降の質問を行います。
　　ただ今、市長より答弁がありましたとおり、この計画によりまして本市の空家対策が大いに前進するものと期待するところであります。
　　この度策定されました「東根市空家等対策計画」については、計画期間が平成30年度から39年度までの10年間となっております。市内の状況は、戸数、状態ともに年々変化しております。当然、これら変化に対応するため、きめ細かな対策が必要であります。このようなことを踏まえ、本計画の中間見直し等を行う予定があるのか、まずお聞きいたします。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　議員ご指摘のとおり、空家を取り巻く状況は常に変化しております。これらに迅速に対応するため、中間年の５年経過を目途に、本計画の中間見直しを実施したいと考えておりますので、ご理解をお願いします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　よろしくお願い申し上げます。
　　先ほどの答弁の中で、現在市内全域で一斉の空家調査を実施しているとのことでありました。私の感じでは、空家がかなり多くなっているような気がいたします。まだ調査中とのことではありますが、わかる範囲で結構ですので、現時点で押さえている空家の状況について教えてください。
　　また、対策の取り組みの推進に当たっては、空家の正確な状況把握が不可欠であります。適切に管理されていない空家は年々劣化が進みますし、空家の場所と数も変わってきております。今後、空家の実態調査をどのように行っていくのか、あわせてお聞きいたします。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　対策の取り組みの推進にあたりましては、空家の正確な状況把握が必要でありまして、その基礎となるのが空家台帳でございます。
　　空家台帳の整備には、大きく３つの段階を踏む必要があると思われます。空家の位置の把握、構築物としての老朽度・危険度ランクの判定、そして所有者等の確認でございます。
　　現時点で押さえている空家の状況等につきましては、現在区長会に協力をお願いしている位置の状況把握、ひいては空家の数の把握であると考えます。
　　この度の調査では、先ほど市長の答弁にもございましたが、国から示されました空家の定義を明瞭にして、より実態に即した調査となるよう努めております。
　　現時点では、正確な数値を示すことはできませんけれども、前回の平成24年度の一斉調査とは、空家として把握する基準が同一ではないため、単純な比較はできませんが、今回の調査では大幅な増加が予想されます。
　　次に、今後の空家の実態調査につきましては、今後とも区長会の協力をいただきながら、調査を実施していきたいと考えております。
　　なお、空家の構築物としての老朽度・危険度ランクの判定につきましては、劣化が著しい空家を中心に適宜行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　ただ今空家の構築物の老朽度・危険度ランクを判定していくとの答弁がありました。これらの構築物の判定は今後、空家等の所有者に対して、指導、支援等を行う根拠となる、とても重要な判定となると思います。空家の構築物の老朽度・危険度の判定はどのような基準で、どのような方法で行っていくのかお聞きします。あわせて、判定は誰が行うかもお聞きいたします。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　空家の構築物としての老朽度・危険度につきましては、県が示しております「建築物の老朽度・危険度判定基準」に基づきまして、当該建築物を外観目視により不良度を判定いたします。
　　調査にあたっては、項目と状態により点数化して判断し、点数が偏らないよう複数の職員で実施しております。
　　また、必要に応じて専門家等の意見聴取についても検討しておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　ただ今の答弁内容によりまして、判定方法については了解いたしました。
　　次に、判定の基礎となる立入調査についてお聞きしたいと思います。空家等の立入調査につきましては、空家等対策の推進に関する特別措置法の第９条第２項におきまして、当該職員又は市長が委任した者に立入調査をさせることができるとなっております。これにより、建築士などの専門家も立入調査を行うことができるようになっております。
　　立入調査は先ほど申し上げました老朽度・危険度を判定する基礎となることから、とても重要な調査であります。このことから、専門的見地からの調査も必要であると考えます。立入調査の専門家等への委任について、どのようにお考えかお聞きいたします。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　空家等の立入調査につきましては、職員が行うことを基本として考えております。しかし、空家の所有者が不利益となる「特定空家」の認定に伴う建築物の調査については、空家の状態によっては、専門的知識が必要な場合もあることから、建築士などの専門家への委任も必要であると考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　建築士などの専門家などへの委任については、理解いたしました。
　　そこでですが、空家対策の根源は空家を発生させないことであります。
　　しかし、空家を所有している方は空家の売買や処分など、空家をどうしたらいいかわからず、放置されてしまっている空家が多くあると推測しております。
　　このような方々のため、県内の様々なところで空家の所有者などを対象とした相談会が開催されておりますが、その状況について、お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　山形県土地建物取引業協会によります、県内一斉の空家相談会が年２回開催されております。本市では、今年度７月と10月にタントクルセンターを会場に開催されました。
　　また、山形県と、すまい・まちづくり公社、山形県土地建物取引業協会、全日本不動産協会山形県本部におきまして、「山形県空き家活用支援協議会」が組織されまして、相談窓口が設置されております。あわせまして、県内の関係団体と市町村、山形県で構成される「山形県空き家対策連絡調整会議」が空家に関する相談をバックアップしております。市におきましても、来年度より山形県空き家活用支援連絡協議会と連携した空家相談会を開催するべく準備を進めており、相談体制の充実を図っているところでありますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　相談体制の充実につきましては、空家の相談会が各種団体と行政が一体となり、活発に行われているようですので、今後もなお一層の開催をよろしくお願いいたします。
　　そして、優良な中古住宅は民間の不動産業者において、売買や賃貸などの流通が活発に行われております。
　　しかし、空家の中には、中古住宅としての商品価値が低く、民間での流通が困難な物件も多くあります。このような物件をすくい、流通経路に乗せることが空家の数を増やさないために重要なことであると思います。
　　そして、このように民間ベースでの流通が困難な空家につきましては、空家バンクへの登録制度がありますが、なかなか空家の仲介には至っていないようであります。
　　しかし、空家バンク制度は空家の数を増やさない有効な手段であります。空家バンクの制度を広くＰＲするとともに、登録のメリットをつけることが大切であると私は思います。
　　そこで、提案でありますが、例えば空家バンクに登録すれば、家財道具等の処分費の一部を助成するなど、空家バンクへ登録するとよいことがありますよという制度を是非考えていただきたいと思います。
　　次に、空家の適切な管理への指導と支援について、お聞きいたします。
　　空家特措法や民法で「所有者は空家を適切に管理しなければならない」と規定されています。しかし、実際の空家を見てみますと、全く管理されておらず、荒れ放題になっているものが多くあります。これは所有者が遠方にいるなど、あるいは相続がされていないなど、様々な理由があると想像されます。多くの空家の所有者は、空家をなんとかしなければならないと思っていても、その方法が見出せないでいるのではないかと感じております。
　　今回の計画の中に、管理サービスの情報提供や体制の構築を目指すと明記されています。具体的に、どのようなものを目指しているのか、お聞きいたします。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　現在、空家管理について相談があった場合については、シルバー人材センターを紹介しておりますが、まだ体系だったシステムはございません。今後シルバー人材センターをはじめ、建設業協会、市内の各種団体と協議を進めていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　わかりました。今後、管理サービスの情報提供や体制の構築を目指して、力強く協議を進めていただきたいと思います。
　　そして、対策の取り組みの推進の中の空家等の除却についてでありますが、この中に所有者等による除却と行政による除却の２つがあります。私は先ほどの質問でも申し上げましたが、空家は所有者の責任で管理するものであり、その所有者が責任を持って解体すべきものであると思っております。
　　しかし、なかなか解体が進まないのが実態であります。
　　そこで、空家の所有者が自ら空家を解体しようと思うきっかけとなる施策が必要だと思いますが、解体費の補助などの施策を考えておられるのかお聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　空家の利活用や除却につきましては、国の補助制度がございます。本市においても、空家特措法に規定された東根市空家等対策計画を策定したことから、市として交付対象の条件がととのったものと考えております。
　　しかしながら、どのくらいの補助額が解体へのきっかけとなるのか、また所有者の責任において解体すべき空家に対しまして、どれくらいの補助額が適切なのかなど、慎重に検討する必要があると考えております。
　　また、空家の解体においては、解体費のみならず、家財道具の処分費用や解体後の土地に対する固定資産税など、解体に連鎖する課題も多々あると思われます。今後は国の補助事業の導入とあわせまして、これらの課題を多面的に研究いたしまして、空家対策の取り組みを推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　８番細矢俊博議員。
○８番（細矢俊博議員）　これまでの答弁をお聞きまして、本市の空家対策が本格的にスタートしたことを実感いたしました。
　　最後に、提言と要望を申し上げます。
　　市内に多くの空家がありますが、市内の東部地区と西部地区は特に空家が多いと感じております。これらの地区は人口も減少してきており、今後急激に空家が増加することが懸念されます。対策の推進にあたっては、特に空家が多い地区を空家対策重点地区に指定するなどして、重点的な対策の強化を図られますよう、お願いいたします。
　　あわせまして、空家解体後の土地の管理方法や利活用などについても検討を開始していただきたいと思います。
　　市内の空家は今後も増えることが予想されます。空家問題については、原則はその所有者が責任を持って行うべきものであります。これら個人の財産の管理、処分に対して行政が関わることは大変難しいところがあると思います。しかしながら、空家は年々増加しており、今、様々な施策を打たないと将来に向けて大きな課題を残すこととなります。先ほど答弁のあった施策について、迅速な検討及び実施のためには組織の充実も重要であります。是非、この点についても検討していただきますよう要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○加藤信明議長　以上でご了承を願います。
　　会議の途中ですが、ここで午前10時45分まで休憩といたします。

　　　午前１０時３５分　休　憩

　　　午前１０時４５分　開　議

○加藤信明議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。
　　市政一般に対する質問を続けます。

　　◎今野　孝議員質問

○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
　　　〔９番　今野　孝議員　登壇〕
○９番（今野　孝議員）　９番今野　孝です。通告に従い、一般質問を行います。
　　はじめに、防災行政についてお尋ねしたいと思います。
　　今年は例年になく災害が多発した年だったと思います。しかし、東根市民の多くは「東根は災害の少ないよい所」と、こう信じ切っている市民も少なくないと思います。
　　しかし、市内の多くの家屋は乱川扇状地の上に立地しております。乱川扇状地は白水川、村山野川、乱川の３本の一級河川が１万年余りの歳月をかけて氾濫を繰り返しながら形成した地形であります。その上、山形盆地西側には、活断層の存在も確認されております。
　　東根市は、洪水や地震への備えを怠ることができないと思います。そこで、本市の防災行政に関わって４点お尋ねしたいと思います。
　　１点目、本市の災害対応タイムラインについてお尋ねします。
　　２点目、自主防災組織の現状についてお尋ねいたします。
　　３点目、市民に対する防災意識の啓発についてお尋ねしたいと思います。
　　４点目、避難行動要支援者の緊急避難手段の確保についてお尋ねいたします。
　　次に、教職員の多忙解消について、お尋ねしたいと思います。
　　平成28年の文部科学省の勤務実態調査によると、過労死ラインと呼ばれる月80時間を超えて時間外労働をした教職員が小学校で33.5％、中学校で57.7％に上りました。日本の教育現場は「ブラック企業」と化していると言わなければなりません。
　　なぜこのような状況が起きているのか。今回はこういうグラフを準備してみました。実はグラフは最初右側の方に注目いただきたいと思っていたんですが、皆さんの手元には全部出ていると思います。
　　これは小学校の年間授業時数をグラフにしたものです。緑が１年生、赤が３年生、青は４・５・６年生の授業時数をあらわしております。
　　平成４年度に実施された学習指導要領のもとでは、一番右側のグラフが時数であります。
　　平成14年になると、その授業時数が減るわけです。小学校１年生は800時間を下回り、４・５・６年生も1,000時間を下回ります。
　　なぜ減ったんでしょうか。それは平成14年度から学校５日制が完全実施されたから減らさなければならなかったんです。
　　ところが、その後おかしなことが起こってくるわけです。ということで、左側を見ていただこうというのが私の考えでした。
　　平成23年度から年間授業時数がまた増えるのです。そして、平成30年度に至って、平成４年度実施の学習指導要領と全く同じ時数に戻るのです。つまり、５リットル入るペットボトルに、６リットルの水を注ごうとしているようなもので、あふれるのは子どもが考えてもあたり前のこと。このような状況のもとで、教職員の多忙が深刻化して、社会問題となっていると、そう私は考えているわけです。
　　この異常事態の解消は、教職員の労働条件の改善として緊急であるばかりでなく、子どもたちに行き届いた教育を保障するためにも極めて重要であると考えます。
　　そこで、教職員の多忙解消に関わって４点お尋ねいたします。
　　１点目、市教育委員会は、教職員の適正な労働に責任を負う当事者と考えていますが、市教委の見解をお示しいただきたいと思います。
　　２点目、市内小中学校で働く教職員の労働は適正と考えておられるのかお尋ねしたいと思います。
　　３点目、政府が導入を検討している「１年単位の変形労働時間制」についての見解をお聞きしたいと思います。
　　そして、最後に４点目、教職員の長時間労働が一向に改善されない理由について、どのようにお考えなのかお尋ねしたいと思います。
　　以上、登壇での質問といたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　今野　孝議員の防災行政についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、本市の災害対応タイムラインについてでありますが、タイムラインは災害の発生を前提として、国・地方自治体・住民等が連携した対応を行うため、時間経過に伴う被災状況をあらかじめ想定し、防災行動を時系列に整理した計画のことであります。この計画は地震や竜巻のように、災害発生から被災に至るまでの時間が極めて短い突発的な災害ではなく、時間経過とともに被害予測が把握可能な、台風や大雨などの気象災害に対して有効な計画であります。
　　タイムラインの導入により、先を見越した早目の災害対応ができることや、防災関係機関において統一性のある対応が取れることなど、より精度の高い防災行動が図られる効果があります。
　　本市においても、主に台風や前線に伴う大雨に迅速に対応するため、災害の発生想定時点から時間を溯り、避難行動に必要な時間、避難情報を発令するタイミングを整理したタイムラインを備えております。
　　次に、自主防災組織の現状についてでありますが、本市においては市内全域にわたり、99の自主防災会が組織されており、その組織率は100％となっております。各自主防災会においては、初期消火訓練や避難訓練、炊き出し訓練などの体験型の防災訓練はもとより、防災知識の共有を目的とした学習会なども数多く実施されております。
　　また、市内７地区の自主防災会からなる、市自主防災会連絡協議会を組織しており、お互いの地区の情報交換などを行いながら、各地区間の連携や組織力の強化に努めております。
　　次に、市民に対する防災意識の啓発についてでありますが、これまでの大規模災害でも実証されているとおり、災害の発生直後は行政組織自体も被災状況下にあると想定されるため、住民に対する早急な対応は困難であると考えられます。したがいまして、「自分たちの安全は自らの手で守る」、いわゆる「自助」の取り組みは、災害発生直後における住民自身の被害を軽減させる手段として、大変有効であると捉えております。
　　「自助」などの取り組みとしましては、家庭における避難行動時の取り決めや備蓄品の確保、家具の転倒や通電火災の発生の防止に加え、災害ハザードマップを活用したリスクの事前把握などが考えられるところであります。
　　市といたしましても、地域で実施される防災訓練や学習会などに、防災アドバイザーを派遣しながら専門的な知見からの指導・助言を行うとともに、様々な機会を捉え、「自助」の取り組みが住民に浸透するよう努めております。
　　次に、避難行動要支援者の緊急避難手段の確保についてでありますが、災害の発生時に自力での避難が困難で、特に支援を要する「避難行動要支援者」については、速やかな避難行動を取ることを目的に、これまで手挙げ方式により整備してきた名簿を、各地区の自主防災会や民生委員、消防団で共有するとともに、避難をより実効性のあるものとするため、避難支援者や避難場所までの避難経路などを記載した、個別計画の作成を各地区にお願いしております。
　　「避難行動要支援者」の避難対策は、地域と個人の結びつきが疎遠になりつつある現状を十分に認識しながら、日ごろから地域内で住民と接する様々な機会を捉えて、支援に関する情報の把握と共有を図ることが極めて重要であります。市といたしましても、地域住民がお互いに協力し、話し合いながら地域の実情にあわせたきめ細やかな避難行動が展開できるよう、自主防災会を通じた助言や環境づくりに努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　次に、教育長に答弁を求めます。
　　元木教育長。
　　　〔元木正史教育長　登壇〕
○元木正史教育長　私からは教職員の多忙解消についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、市内小中学校に勤務する教職員の業務負担に関する責任についてでありますが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第43条に規定されているとおり、市教育委員会は、教職員に対する服務監督を担っており、学校の経営と職務の遂行に、当事者意識を持って関わっていかなければならないと考えております。
　　その一方で、学校の業務は国が定める学習指導要領でその大枠が決まり、これを担う教職員数も法律で定められていることから、市町村の教育委員会にできることは限定的、補足的な対策にならざるを得ないことについて、ご理解をお願いいたします。
　　次に、市内小中学校で働く教職員の労働は適正なのかについてでありますが、文部科学省による時間外勤務調査や厚生労働省による過労死等防止対策白書などで報告されている全国的な教職員の勤務実態を踏まえますと、本市の教育の現場も厳しい状態にあるものと捉えております。そのため、本市では学校に対する人的な支援や市教育委員会所管事業の見直しなどにより、学校負担の軽減に努めており、市内小中学校教員の時間外勤務調査の結果においては、平成28年度に比べ平成29年度の時間外勤務の平均時間数は減少したところであります。
　　次に、政府が導入を検討している「１年単位の変形労働時間制」をどう考えるかについてでありますが、夏休みや冬休みなど、長期休業期間における教員の休みとして、学校閉庁日を年間15日程度増やす代わりに、業務の繁閑に応じて、学期中の所定労働時間を延長する案が、中央教育審議会で議論されております。
　　制度が適切に設定されるのであれば、教職員の多忙解消の一助にはなるものと考えておりますが、その議論に当たっては会議や研修、部活動、保護者との面談、補充学習など、長期休業期間中の学校業務を適切に評価していただく必要があります。
　　また、教職員も家事や育児、家族の介護に悩み、休日には地域の行事にも参加しなければならない生活者、社会人であります。このような視点も大切にしていただきたいと考えております。
　　次に、教職員の長時間労働が一向に改善されない理由についてでありますが、先ほど申し上げましたとおり、学校の業務の総量とこれを担う人員等の大枠は国が定めております。社会の変化に伴い、新たな教育内容が加わる中で、そのバランスが取れているかは最初に考えなければならない問題であると考えます。
　　また、家庭や地域社会が本来有している教育力が社会の変容とともに弱まり、学校と教職員の負担が増えた点も言われて久しいところであります。
　　市教育委員会といたしましては、学力向上支援員や学習支援ボランティア、心の教室相談員、スクールサポーターなどの人的な支援や教育委員会所管事業のきめ細かな見直しとともに、健康福祉、防犯、社会教育など、様々な関係機関と連携し、学校負担の軽減に配慮してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ご答弁ありがとうございました。引き続き、質問席より２問目以降の質問を行ってまいりたいと思います。
　　最初にタイムラインの導入により、より精度の高い防災行動が図られるとの答弁がございました。了解しました。
　　そこで、タイムラインの具体的内容をもう少し詳しくお聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。
台風や前線に伴う大雨が予想される場合には、山形地方気象台から気象情報の変化にあわせて注意報、警報、特別警報が発令されます。この情報を受けて、市においては段階的に災害警戒本部、災害対策本部を設置し、その後の気象状況などをもとにしまして対策を協議した上で、避難に関する情報を発令いたします。
その場合、市は防災行政無線やＬアラート、エリアメールや登録制メール、広報車の巡回などを通じまして、住民に避難情報を周知するとともに、速やかな避難を促すこととしております。住民は市からの避難情報を受け、速やかな避難行動に移していただくとなるところであります。
このように気象情報の発令から、住民の避難までの一連の行動を時系列に整理した計画がタイムラインの主な内容になっております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
　　気象情報の発令から住民の避難までの一連の行動を時系列に整理した計画がタイムライン、了解いたしました。
　　だとするならば、タイムラインについては市民も共有することが肝要かと思います。そこで、市民に対するタイムラインの普及啓発についての考え方をお尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　タイムラインをより効果的に運用して災害時での住民の速やかな避難行動につながるよう、各地区の自主防災会で実施する防災訓練などの様々な機会を捉えまして、タイムラインの重要性や、そして住民が取るべき避難行動の周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。
　　よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
　　次に、市内全域に99の自主防災会が結成されており、組織率100％、体験型の防災訓練はもとより、学習会なども多く実施されているとのご答弁、了解いたしました。
　　しかし、第３回定例会における同僚議員の一般質問で明らかにされた訓練の実績は、年間10件前後で決して多くはないと思います。
　　静岡県では、1980年１月に地域防災計画の改定を行い、避難所の運営などは地域の自主防災組織が主体的に実施すると、このように明記したと聞いております。広域災害においては、現実に自治体が避難所の運営を行うことは、職員の数からして不可能だ、このような考え方に立っているようであります。
　　本市も自主防災会のスキルアップを図るために、自主防災会における防災訓練を拡充すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。
　　今年度の自主防災会の訓練状況ですけれども、前回お答えしたときよりは少し増えておりまして、11月30日現在で、これからの今年度の予定を含めまして16件となっているところであります。
　　実施されている内容は、体験型の訓練のほか、洪水や土砂災害など、地域における災害特性を捉えた学習会など実施しているところであり、訓練の際は、本市の防災アドバイザーの派遣を行っているところであります。
市といたしましても、自主防災会からの様々なニーズに対応するため、最近の災害の現状や傾向などを取り入れた、効果のある訓練や学習会となるよう努めるとともに、自主防災会連絡協議会などを通じまして、訓練や学習会の積極的な開催について働きかけを行っていきたいと考えております。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
　　私の住まいしている宮崎では、自主防災訓練を2010年からスタートさせました。手探りでスタートさせたわけでありますけれども、その翌年３月11日に東日本大震災が発生したわけであります。そのときは、一応避難所を開設し、多くはありませんでしたけれども、避難者の受け入れをすることができたと。「成すことによって学ぶ」という言葉もありますけれども、実践を通して学習を深めていくというのは、大変重要なことかと思いますので、是非、拡充を図っていただきたいと思います。
次に、11月19日付の読売新聞に、「防災計画町内会で」という見出しの記事がありました。地区防災計画の作成に取り組む地区が、制度導入から４年で3,600を超えたとありました。さらに、地区防災計画は東日本大震災で自治体の行政機能が麻痺したのを教訓に、2014年４月に導入された。内閣府によると、今年４月１日時点で23都道府県の40市区町村の248地区で完成。40都道府県の123市区町村の約3,430地区で素案づくりが進んでいるとあります。
本市においても、地区防災計画の作成を促すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　お答えいたします。
地区防災計画は、自主防災会が地域の実情を考慮いたしまして、平常時や災害時の様々な防災活動を自発的に取り組むための計画であります。本市の自主防災会においては、災害時の役割を記した名簿であったり、連絡票などは、それぞれ整備をしていただいているところでありますが、地区防災計画の作成までは至っていない現状にあるところであります。
市といたしましては、各地の先進事例を研究いたしまして、自主防災会が地区防災計画の作成に積極的に取り組んでもらえますよう、助言、支援、指導をしてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
11月19日付の読売新聞には、加藤孝明東京大学准教授の、「住民が自分の頭で考えるプロセスが最も大切です。ひな形に沿った計画では意味がない。行政には、きめ細かな支援が求められる。」というコメントも紹介されておりました。前向きの検討を要望しておきたいと思います。
次に、市民に対する防災意識の啓発については、地域で実施される防災訓練や学習会などに防災アドバイザーを派遣し、専門的な知見からの指導、助言を行うとともに、様々な機会を捉え、自助の取り組みが住民に浸透するように努めるとの答弁をいただきました。
先ほど紹介しました静岡県の地域防災計画には、「県民は自分たちの安全を自分たちの手で守る意欲を持つ」と明記してあるといいます。
しかし、防災計画改定後30年以上経過したのに、住宅の全ての家具を固定しているのは14％、７日以上の食糧備蓄も約２割ということです。自助意欲の向上は簡単には進まないということのようですが、不断の努力を要望しておきたいと思います。
次に、避難行動要支援者の緊急避難手段の確保については了解いたしました。
それでは、要配慮者に対する支援は、どのように考えておられるのかお尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　要配慮者は、高齢者、障がい者、乳幼児など、災害時に特に配慮を必要とする方のことであります。大雨に伴う災害の危険性が高まった場合、市は、「避難準備・高齢者等避難開始」を発令します。この発令によりまして、自力での避難が困難で時間を要する、いわゆる要配慮者に対して、早目の避難行動を促すとなります。
その際には、自主防災会や消防団、民生委員をはじめ、地域の皆様による連携、協力のもと、速やかな避難がとれるよう、要配慮者に対する支援を行っていただくこととなろうかと思います。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
次に、本市では、洪水に関わるハザードマップが作成されて配布されているわけでありますけれども、浸水が想定される地区への対応について、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。
大雨によって河川が氾濫した場合の浸水想定区域については、おっしゃるとおり、洪水ハザードマップを全戸に配布いたしまして、周知を図っているところであります。
全国各地で発生している水害の拡大を受けまして、現在、県において、県管理河川の浸水想定区域の見直しを図っておりまして、その結果は来年３月までに公表されるとなっております。
したがいまして、市では、平成31年度に新たな洪水ハザードマップを作成いたしまして、全戸に配布する予定であります。
また、市内７地区の区長協議会に対しまして説明会を実施するとともに、ホームページやアプリにも掲載いたしまして、改定された洪水ハザードマップの内容について周知を行っていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
白水川左岸の浸水が想定される地区の住民は、北側に避難することになります。ところが、北側には段差があるわけです。健常者でも簡単には避難できないと思います。
道路が整備されれば一番いいわけでありますけれども、そこまではいかなくても、避難通路の整備は是非とも考えていただかなければいけないと思っております。
避難通路の整備を強く要望して、次へ進みたいと思います。
次に、在宅医療や介護サービスが社会に浸透している現状において、医療や福祉機能の途絶による影響が大きな問題となります。
医療や福祉機能の途絶による影響への対応は、どのように考えておられるのでしょうか。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　災害時は、長期間にわたる避難生活を余儀なくされ、高齢者や障がい者などの要配慮者に対する支援体制を確保することが重要となります。
本市においては、市内４つの社会福祉団体と災害時における福祉避難所の指定に関する協定を締結しており、高齢者、障がい者、傷病者など、一般的な避難所での生活などが困難となった場合に、福祉避難所を開設し、受け入れを要請することといたしております。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
災害時の対応について、高いスキルを身に付けているのが消防職員だと思います。本市の消防職員の人的体制はどのようになっているのか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。
市の職員定数条例で規定されている消防職員の定数62名に対し、本年４月１日現在の職員数は56名となっているところであります。消防職員の定数については、平成27年に市の職員定数管理計画に基づきまして、これまでの定数55名から62名に増員する条例の改正を行っております。今後とも、計画的な人員体制の充実に努めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
国が示している消防職員の基準は、本市の定数を大きく上回っていると理解しております。定数を満たしたからよしとするのではなく、さらなる増員を図っていただくよう要望しておきたいと思います。
防災行政に関わる最後の質問になります。
建物の耐震化率の現状はどのようになっているのか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　古谷総務部長。
○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。
学校や体育館など特定建築物については、全て耐震基準を満たしているところであります。
また、住宅の耐震化率についてですが、昭和57年以降に建築された住宅に加え、耐震診断により耐震性があると考えられる木造住宅、非木造住宅、さらには耐震改修工事を実施した木造住宅を合わせまして、耐震化率は約８割と把握しておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
建物の倒壊は人命を危うくするばかりでなく、救助、復興活動の妨げともなります。耐震化率の向上はなかなか困難な課題と理解しておりますが、粘り強く取り組んでくださるよう、お願いしておきたいと思います。
それでは次に、教職員の多忙に関わってお尋ねしたいと思います。
１問目の質問に対する答弁で、市教育委員会は、学校に対する服務監督を担っており、学校の経営と職務の遂行に当事者意識をもって関わっていかなければならないと考えているとの回答をいただきました。自らの職責を正しく認識されていると受けとめました。
また、市町村の教育委員会にできることは、限定的、補足的な対応にならざるを得ないとの答弁もございました。おっしゃるとおりだろうと思います。しかし、職責を全うするためには、国に対してであっても、きっちりと発言する必要があると考えます。
そこで、教職員の多忙解消に関わって、国に対して、どう行動したか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長　お答えいたします。
教職員の多忙問題の抜本的な解決には、教職員定数の改善と学級編制基準の緩和が不可欠でございます。これは、全国の教育委員会共通の要望でもございます。そのため、県内の教育委員会は、山形県都市教育長会や、山形県市町村教育委員会協議会、あるいは全国都市教育長協議会などを通じまして、文部科学省はじめ総務省、財務省などの省庁、それから国会の文教関係の議員などに対しまして、陳情、要望活動を行っているところでございます。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　教職員の多忙解消の抜本的な解消には、教職員定数の改善と学級編制基準の緩和が不可欠であると。全くおっしゃるとおりだと思います。
しかし、事態は一向に改善しない。その理由の一端が、このグラフに表れていると考えているわけです。
先ほど申し上げましたように、平成４年時点、これは学校６日制の時代の標準授業時数です。ところが、平成30年度、今年から実施されたのは、学校５日制であるにもかかわらず、学校６日制の時代と同じ授業を学校に課しているわけです。先ほど登壇で申し上げましたように、５リットル入りのペットボトルに６リットルの水を入れようとしているわけです。あふれるのはあたり前なんです。この事態を解消しなければいけないわけです。
それについて、市教委としても、いろいろ努力をされて、教職員の多忙を解消し、本市の子どもたちに行き届いた教育を保障するために努力、奮闘されているのは当然認めるところであります。１問目の答弁では、市教委主催事業の見直しについても言及されておりました。
そこで、市教育委員会所管事業の見直しは、どのように進められたのか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長　お答えいたします。
子どもと向き合う時間的なゆとりを創出するために、既存の様々な会議や研修会、研究会などを整理統合いたしまして、出張などの総量を減らす取り組みを行ったところであります。
例えば、大きなところでは、市教育委員会による学校への訪問指導、毎年行っていたところですが、これを２年に１回としたところでございます。
また、指導主事などが訪問して、授業研究会などを年２回から３回実施していたところですけれども、これをゼロベースに戻しまして、学校の主体性に任せることといたしまして、学校から要請を受けたときに対応するということにいたしました。
さらには、市内の教職員全員の参加としていた学校保健研究研修会を、担当者のみの出席としたほか、様々な報告文書などを簡略化したり、担当者の会議の回数を減らすなどしているところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
日本共産党は、11月９日に教職員を増やし、異常な長時間労働の是正を、学校をよりよい教育の現場にという政策提言を発表いたしました。コピーは教育委員会の方にもおあげしているところであります。
その中で、自治体に対しては、現場の要求を踏まえつつ、過大な授業時数の見直しや、行政研修、各種研究授業の簡素化など、文部科学省通知にもある事項を含め、諸施策の大胆な見直しが求められています。勤務の適切な割り振りの推奨など、労働時間短縮のための措置も重要です。
さらに、国も自治体も、教育施策によって現場の負担を再び増やさないよう、「何かを加えるのなら何かを削る」を鉄則とすべきですと提言しております。
十分に参考にしていただきたいと思います。
次に、政府が導入を検討している１年単位の変形労働時間制について、制度が適切に設定されるならば、教職員の多忙解消の一助にはなるとの見解が示されました。
しかし、この制度については、中教審委員の中からもいろいろ疑義が出されている。課題が指摘されている。一部紹介しますけれども、１日、１週間の勤務時間で見ていかないと、先生たちは力尽きてしまう。１年というスパンで見てはだめですと、こういう指摘だと思います。
長期休業期間中の休みが本当に確保できるのか。それから、現状の教職員の配置でやっていけるのか。このような疑義とか課題とかというのは、中教審の委員の中からでさえ、出されているわけであります。
さらに、現場教師からは、不安と不満の声も出されております。午後６時まで勤務になったら、子育てをしている教員は子どものお迎えに行けない。当然です。介護をしている教員も大変になる。放課後に会議が多く設定されるのではないか。７時間目が設定され、７校時ですね。子どもの負担が増えるのでは。残業時間が減るのは数字上だけ、過労がますます見えなくなる。夏休み中にも、補習、個人面談、部活、研修、教材研究など、やることがたくさんある、このような不満や疑問の声が多く出されていることを紹介しておきたいと思います。
もう、繰り返し、繰り返し申し上げていることですが、教職員の長時間労働は日々の業務量を減らすか、教職員を増やす、こういう根本的な改善がなされなければ解決しないということを、改めて強調させていただきたいと思います。
次に、市内小中学校の学級担任レベルの先生方は、どの程度の指導時間を、指導時数を持っているのか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長　お答えいたします。
本市の小学校９校では、週あたり19～22時間、平均すると20時間となっております。同じく中学校、５校でございますが、こちらは週あたり13～18時間、平均しますと15時間となっているところであります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ご答弁ありがとうございますと、一応申し上げておきたいと思いますが、今の答弁を現場の先生に聞かせたら怒られると思います。それは全く現場では、そういう理解をしておりません。どこの学校でも、いわゆる時間割というものを作成しているわけであります。一般的な時間割、小学校の方で申し上げます。申し上げますと、大体、１年生は１週間のうちに月曜日が多いんですけれども、４時間目で下校します。それ以外は５時間目まで授業があります。ですから、授業だけで24こまの授業があるわけです。２年生になると４時間目で帰れる日というのは普通の学校ではないです。ですから、毎日５時間。５掛ける５で25で、そういう時間になってくるわけでありまして、小学校１年生、２年生の担任というのは、よその人に授業をもってもらうということがないんですよ。ですから、少なくとも24時間、25時間の授業は持っている。その上、クラブ活動だったり、児童会指導の時間が入ってくる。もう、平均20時間などというのは、とても。そんな話をしたら、現場と教育委員会の信頼関係が揺らいでしまうと思います。
時間も迫ってまいりましたので、最後に、教育委員会は、市内小中学校の教職員の勤務実態を、どのように把握しているのか、お尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長　芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長　お答えをいたします。
平成24年度から、11月の指定された１週間におきまして、勤務状況調査を実施して把握をしております。
県教育委員会からの依頼によります県下一斉に行われるものでありまして、調査対象は市内全ての小中学校の教諭及び養護教諭等の本務者となっております。
本年度も11月に調査を終え、学校から報告をいただいたところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
１年に１回、１週間で教職員の勤務実態を正確に把握しているとは、教育委員会もお考えになっていないと思いますけれども、これは日々の勤務実態を正確に把握するという努力をしていただかなければいけないんですね。
だから、特に忙しい中学校の現場には、タイムカードを導入するとかという。まあ、タイムカードを導入したからといって、先生方は忙しくなると退勤のカードを押してから学校に残って仕事をするということも指摘はされているんですけれども、日常的な勤務の実態を把握する努力をしていただきたい。
市教育委員会には、もっと強い使命感をもって職務の遂行にあたっていただくことを、強く強く要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○加藤信明議長　以上でご了承願います。

　　◎山科幸子議員質問

○加藤信明議長　次に、２番山科幸子議員。
　　　〔２番山科幸子議員　登壇〕
○２番（山科幸子議員）　２番山科幸子でございます。通告に基づきまして、ただ今より一般質問を行います。
東根市は、さくらんぼにこだわったネーミングや施策により、果樹王国東根ブランドを確立し、子育て支援や中高一貫校の誘致による子育て環境と教育の充実、そして、ＰＦＩ方式による公共施設の整備等、多くの施策によって人口が伸び続ける活気あるまちとして躍進してまいりました。
６期目、市長就任の所信表明では、東根市のさらなる躍進のために、国道48号の高速化に向けて力を注ぎ、重要物流道路指定の実現と、東根市のより一層の知名度向上を目指していくとしています。
国道48号沿いにある大滝公園は、市の統計によれば年間35万5,000人が訪れております。国道48号は宮城県と山形県を結ぶ大動脈であり、一日の交通量は約１万台で、大滝付近は本市の東玄関として大変重要な位置にあります。
両県境は、山深い無人地帯でカーブの多い坂道となっており、交通量が多いにもかかわらず、道の駅やこれに準ずる立ち寄り施設がありません。宮城、山形間の所要時間は約１時間であり、国道に並んで流れる乱川には、日本名瀑の１つである絶景大滝があるなど、大滝公園周辺は休憩場所としても絶好のポイントとなっております。そのため、大滝公園は多くの方が立ち寄る有名な場所であります。
2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を控えて、訪日外国人観光客の増加や地の利を活かした本市の観光振興を図るためには、大滝公園周辺の整備が重要でありますので、次の２点についてお伺いいたします。
はじめに、本市における大滝公園周辺について、どのように現状を把握しておられるのか、お伺いいたします。
次に、本市の来訪者や利用者のための、環境施設整備についてお伺いいたします。
公園にはドライブインが立地しており、通路から目の前に大滝を見ることができます。狭く急な階段をおりて行きますと、四季を通して折々の新緑や紅葉、雪景色と雄大な大滝を間近に見ることができるため、絶景ポイントとして多くの観光客に好評を博しております。また、夏には川遊びや避暑地としても絶好の場所となっております。
しかしながら、公園周辺は急な階段やロープによる立入禁止場所がある山岳地帯となっていることから、早急な整備が必要であると考えます。今まで公衆トイレは暗い、臭い、こわい、混んでいる、壊れているの５Ｋといわれており、マイナスイメージの象徴となっていました。
大滝公園のトイレは旧態依然のままであります。洋式トイレは身体障がい者用のトイレの１カ所のみであります。今やトイレは、サービスの１つと位置付けられ、集客や利用者の満足度、収益アップに貢献することが実証されています。利用者のニーズにあわせてトイレの清潔性、快適性、安全性を向上させるとともに、さらには成長戦略、防災、地方創生の観点からも重視すべきことであります。
国道48号は仙台圏と山形圏を結ぶ大動脈であり、休憩や観光、気象、道路情報などを備えた大滝公園周辺の整備は、市の課題として対処していかなければならないと考えます。
つきましては、２点目として、大滝公園周辺施設の整備と維持管理についてお伺いいたします。
以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　山科幸子議員の大滝周辺の環境整備についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、大滝公園周辺の現状についてでありますが、雄大な大滝を中心とする景勝地であることから、仙台市と本県を結ぶ大動脈である国道48号沿いにあることも相まって、県内外から多くのお客様が訪れております。
先日も、山形県内各地の観光地や景勝地で撮影を行った中で、大滝の雄大な景色に魅了されたタイ国のテレビ局が、ドラマのロケ地の１つとして取り上げました。本市には年間51万人が訪れる「よってけポポラ」が所在し、そのうち３割強は宮城県から訪れており、そのほとんどが国道48号を通って来ていると考えられます。
さらには、「あそびあランド」に家族で訪れたり、果物をはじめとするおいしい食べ物を目当てに訪れるなど、観光や週末のレジャーを目的に、国道48号を通り本市を訪れる、仙台市などからのお客様が非常に多いものと考えられます。
また、最も国道48号の往来が多くなるさくらんぼシーズンには、国土交通省と連携し、車の往来が集中しないよう、朝や夕方のさくらんぼ狩りのチケット購入に特典を付与し、渋滞緩和策に貢献している一方で、観光果樹園の来客数が平成29年は対前年比３％増の19万2,200人、平成30年は対前年比１％増の19万3,200人と着実に増えております。
このようなことから国道48号沿いにある大滝公園については、今後も本市の重要な観光資源と捉えているところであります。
次に、周辺整備や維持管理についてでありますが、現在、関山愛林公益会に委託し、駐車場にあるトイレの管理・清掃や、周辺環境の整備を行っております。
今年度についても、利用されるお客様の安全を考慮し、大滝へ行くまでの経路にある階段手すりの修繕や塗装を行ったところであります。
また、駐車場にあるトイレについては、大滝公園利用者のための施設であり、平成10年に東根市観光協会からの無償譲渡を受け、市が管理しているものであります。管理・清掃とは別に浄化槽の維持管理も専門の業者に委託しており、建設後25年が経過していることから、必要に応じて修繕なども行ってまいりました。このように25年が経過しているとはいえ、大滝公園のトイレは日々適正に管理され、かつ、構造が鉄筋コンクリート一部木造で耐用年数が50年と長いことから、現在のところ更新計画はありませんが、利用者が気持ちよく利用できるよう、大滝公園全体の安全と丁寧な維持管理に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ご答弁ありがとうございました。ただ今の答弁につきまして、質問席から順次質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。
大滝公園につきましては、重要な観光資源として位置付けしているとのことでありました。大滝公園周辺は風光明媚な自然とともに、地理的な優位性があります。年間を通して圧倒的な往来があることから、本市の知名度、イメージアップのために大いに活用すべきだと考えますが、利活用についてはどのようになっているのか、お伺いいたします。
○加藤信明議長　石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長　お答えを申し上げます。
公園のトイレには掲示板がございまして、今現在はその掲示板を活用して情報発信を行っているところでございます。ただ今、冬場の時期でございますので、交通安全のＰＲのポスター等を掲示している状況でございます。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　交通安全の啓発、とても大事な取り組みだと思います。ただ、まだ、観光案内とか交通、気象情報の提供につきましては、十分だとは考えておりません。
どのように今後取り組んでいくのか、お伺いいたしたいと思います。
○加藤信明議長　石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長　お答えを申し上げます。
トイレの掲示板だけではスペースも限られていることから、今後につきまして、いろいろな方に東根市をＰＲしていくために、近隣にございますドライブインなどと連携を考えながら、いろいろな発信を行っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　大変利用者が多い中で、今まで情報発信が足らなかったのではないかと思います。取り組み内容については、やはり時間がかかるもの、すぐにできるもの、費用がかかるものなどがあると思います。
庄内に行く途中のドライブインに寄った方からお話を聞きました。トイレだけの休憩施設だったそうですが、その中に「ご自由にお持ち帰りください」というメッセージがあったので、何だろうなと思ったところ、カエルの折り紙に「無事お帰りください」と添えられていたそうです。女性の方でしたので、皆さんで持ってきて、これこれという話題になったそうです。おもてなしの心というのは、そういうことではないかなと考えます。
このようにアイデアやおもてなしの心で、いろいろできるものもあると思います。
次に移りたいと思います。
大滝公園駐車場の公衆トイレですが、答弁にありましたが、管理と清掃は大変行き届いております。しかしながら、トイレ施設が古く、下水道ではない単独浄化槽であり、今のニーズにはあっておりません。
私が平成28年、定例会で要望いたしました学校のトイレの洋式化は、小学校が本年度、中学校につきましては来年度で全てリニューアルが完了いたします。
また、先ほどのハンドボール国際親善大会で、男性の方が、トイレがウォシュレットだったと感動的に周りの方におっしゃっておりました。東根市のすばらしさ、底力が見えたと、私はそのように思っております。
つきましては、早急にトイレ環境の改善をすべきであると考えますが、今後の整備についてお伺いいたします。
○加藤信明議長　石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長　お答えを申し上げます。
先ほどの市長答弁にもありましたように、ただ今のところ更新計画は持ちあわせてございません。大滝公園のトイレにつきましては、水も独自に水源を確保しての活用となってございます。整備の手法や時期なども、これから勉強していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　市内の公衆トイレは、都市公園であったり、市の直轄の公園であったり、とても快適になってきております。施設整備については日数も費用もかかると思いますが、現在、トイレは日中、暗いんです。犯罪、危険防止のためには、まず、そこから早目の対応をお願いしたいと思います。
続きまして、愛林公益会に委託している公園とトイレの維持管理について、管理業務委託料の支出の内訳を教えてください。
○加藤信明議長　石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長　お答え申し上げます。
年間の委託料につきましては27万円となってございます。そのうち７万円がトイレの清掃管理や消耗品ということになってございます。残りの20万円が施設整備ということで、先ほど、市長答弁で申し上げました、手すりの整備などを行っていただいているものでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　市内の公衆トイレは、もう、冬季間閉鎖になります。12月から３月、４月の頭ぐらいまで閉鎖になるわけですが、大滝公園のトイレの状況は、どのようになっておりますか。
○加藤信明議長　石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長　お答えを申し上げます。
大滝公園のトイレにつきましては、365日利用できるようにしておりますので、冬季間の方も閉鎖することはございません。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　年間通して使えるトイレということと合わせて、利用者が非常に多くて、毎日清掃している委託料が７万円です。トイレットペーパー代や手袋、清掃用品代を含んでの委託料とのことでありましたが、１カ月約5,000円では消耗品代だけでも厳しいのではないかと考えます。
来年度から消費税もアップされますので、業務に見合った委託料を強く要望いたします。
市長答弁にありました、今年度修繕した手すりや階段の料金が、20万円の公園の周辺環境整備委託料に含まれているとお聞きしましたが、どうでしょうか。
○加藤信明議長　石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長　お答え申し上げます。
清掃管理委託の７万円につきましては、市が一方的にこの金額でということでお願いしているものではなく、受託していただいている愛林公益会の皆様からの要望に基づきまして、最初の要望額は非常に少ない要望額だったんですけれども、それでは管理するのにとてもとても大変でしょうからという話の中から、今の金額に定まっているところでございますので、よろしくお願いいたします。
また、先ほど申し上げましたように、整備、管理の中には、その手すりの部分をお願いしているところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　大滝公園というのは、土地も関山愛林公益会さんのものだと聞き、この調べている間にわかりました。土地も無償で、手すりも直していただいて、月賦で払っているという状態だと思います。やはり、公園周辺の環境整備と維持にあたりましては、委託料を見直していただいて、適正な委託料にしていただくようにお願いしたいと思います。
また、東側の方の危険箇所には、早急に柵を設置して、以前救急車が出動したということのないよう、子どもや利用者への万全な対策をお願いしたいと思います。
大滝公園につきましては、繰り返しますが重要な観光資源として位置付けているとのことであります。国道48号の整備計画に当たっては、市は大滝公園周辺の環境整備と利活用に積極的に関わっていくことを強くお願いいたしまして、これで一般質問を終わります。
○加藤信明議長　以上で、ご了承願います。
会議の途中ですが、ここで、午後１時まで休憩といたします。

　　　午後　１２時０３分　休　憩

　　　午後　　１時００分　開　議

○加藤信明議長　午前に引き続き、会議を開きます。市政一般に対する質問を続けます。

　　◎河村　豊議員質問

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
　　　〔５番　河村　豊議員　登壇〕
○５番（河村　豊議員）　５番河村　豊でございます。
はじめに、本定例会よりタブレット端末を活用しての議会となりました。現在、議員の皆さんも習熟に努めているところではございますが、今後とも、このタブレットを活用して、議会活動、また、議員活動にしっかりと充実したものにしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、議長の指示により通告しております事項につきまして、一般質問をさせていただきます。
はじめに、放課後児童クラブについてお伺いいたします。
最近、放課後児童クラブのスタッフの方からお聞きしたのは、全国の大会や県の研修会等に参加して、東根市の放課後児童クラブは、施設や支援員の待遇面等、大変恵まれていると感じたそうであります。
具体的には、施設整備費の国庫補助率のかさ上げや、放課後児童支援員の処遇改善経費の補助などでありますが、実施主体が市町村であるために、対応されていないところも多いということでありました。
ただ、地域による待遇の格差や国の補助がどこまで続くのかといった不安は、解消できていないとのことでありました。
昨年の同僚議員の質問の中でもご答弁いただいておりましたように、当市においては、放課後児童クラブの施設整備は児童福祉施設の整備計画に基づき、全て公設での専用施設となり、多くの市民に喜ばれているところであります。
そこで、改めて今年度の施設整備の状況と、今後の予定についてお伺いをいたします。
次に、平成27年度から対象児童が６年生まで拡大された影響もあり、近年、全国的に利用児童数が増加しておりますが、当市の利用児童数の状況並びに、支援員、補助員の配置状況についてお伺いいたします。
次に、第１回定例会予算特別委員会において、質問、要望をさせていただきました、放課後児童クラブの運営、経理、監査などの体制等について、その進捗と市のかかわり方について、お伺いをいたします。
次に、環境影響評価制度についてでありますが、本年４月に改正山形県環境影響評価条例が施行されたことについて、お伺いいたします。
昨年夏に大石田町で開発業者が開いた説明会で、この問題が大きく注目されるようになりました。次年子地区周辺の山林400haを切り開いてメガソーラーを設置し、2020年３月から売電を開始するという計画であります。
太陽光発電設備の設置については、温室効果ガス排出量削減で、地球温暖化の防止につながるなど、当市においても太陽光設備、蓄電池設備の設置費用の補助を行っているところであります。
しかし、これは住宅の屋根などに太陽光発電システムを設置する場合で、メガソーラーの話ではありません。山林を切り開いて開発するということは、当然、自然破壊、動植物の生態系への影響、土砂災害やなだれ発生の危険性など、多くの問題を抱えるものであります。
日本は、石油や石炭などの資源エネルギーが乏しい上に、再生エネルギーの分野についても、大量に使える資源が少ないと言われております。先進国の多くでは再生エネルギーの普及を目指しており、広い平野があり、偏西風が強く吹く欧米では、風力発電が主流であります。
しかし、日本では風力に適した地形が少なく、北海道の北部等に集中するしかなく、都市部に送電するための送電線の施設などにコストがかかるため、普及は容易ではないということであります。
その点、太陽光発電は需要側の近くに設置できるということで、送電線を整備する必要がなく、日本に適した再生エネルギーということでありました。
ところが、今回のような山林を切り開いて開発する形は、やはり大規模な送電線も必要となり、電力会社の買い取りが終了した20年後以降はどうなるのかといった不安要素もあるわけであります。
そんな中で、県がメガソーラーに対する環境アセスの審査を強化する方針となったわけであります。環境影響評価制度は、環境への影響が著しい大規模な開発事業などにおいて、事業者自らが環境影響に配慮しながら、環境保全の観点から、よりよい事業計画をつくり上げていこうとする制度であります。
大規模な開発事業は、多かれ少なかれ環境に影響を与えます。事業者自らが事業を進める際に、環境への配慮に取り組むのが本来の姿ではありますが、事業者間におけるそれらの取り組みの差異を平準化し、関係市町村の意見を反映させるなどの意味からも、意義のある制度と考えます。
そこで、本年４月に改正山形県環境影響評価条例が施行されたことについて、改正点と、その影響について、また、市長村長意見、住民等意見についての２点をお伺いして、登壇での質問といたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　河村　豊議員のご質問にお答えをいたします。
はじめに、放課後児童クラブについてであります。
今年度の施設整備状況と、今後の予定についてでありますが、平成26年度の東郷学童保育所整備を皮切りとして、昨年度までの４年間で６つの学童保育施設の改築等を進めてまいりました。今年度は、小田島学童保育所と、大森第五学童保育所の整備を実施しているところであります。
今後につきましては、神町小学校の移転にあわせ、神町学童保育所の移転整備を予定しており、この事業で現計画における学童保育施設の整備は一段落と考えております。
次に、利用児童数と支援員、補助員の状況についてであります。
利用児童数については、今年５月１日現在で22クラブ、940人で、昨年度より46人増加しております。児童数全体に対する利用割合としては、低学年で51％、高学年で18％となっております。支援員及び補助員につきましては、全クラブの合計で支援員が64人、補助員が29人となっております。１クラブ平均では4.2人となっており、条例で定める配置基準を十分満たして運営されております。
次に、組織体制強化の進捗についてであります。子ども・子育て支援制度に基づく交付金や利用児童数の増加などに伴い、各クラブの予算規模が年々大きくなっており、適正な運用管理等が一層求められる状況になっております。
組織体制強化の取り組みといたしましては、今年５月に各学童保育所の運営委員会役員や職員を集めて、会計・経理事務に関する説明会を開催し、経理基準や処理手順を具体的に示しながら、その適正執行を促したところであります。
この説明会を受けて、各クラブにおいては新たに専任の事務員を雇用したり、経理担当者の人数を増やしたり、経理に関する組織体制の強化が図られたところであります。
また、経理規程につきましても、今年３月の時点では、制定している運営委員会は１団体のみでありましたが、今年度中には新たに４団体が制定することになっております。残りの４団体においても、経理手順を明確化し、現金の取り扱いは必ず複数人で行うなどの改善を行っており、いずれ、規程も制定したい考えであります。
市といたしましては、毎月の学童保育所連絡会議などにおいて、必要な指導や助言を行っているところでありますが、さらに今年度から３年間で、全ての運営委員会に対して、市の監査委員による監査が実施される予定であり、今後とも、より適正な運営や資金管理の徹底を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、環境影響評価制度についてであります。
はじめに、改正山形県環境影響評価条例の改正点と、その影響についてであります。
環境影響評価は、環境に著しい影響を及ぼすおそれのある事業について、当該事業が環境に与える影響を、事業者自らが予測及び評価を行い、結果を公表して、自治体や地域住民から広く意見を聴き、環境に配慮した、よりよい事業計画をつくり上げていく制度であります。
山形県環境影響評価条例は、国の環境影響評価制度の手続きを定めた環境影響評価法を参考に、県が地域の実情などを加味して制定した条例であります。
今年４月には大規模な林地開発を伴う太陽光発電所の建設計画や、事業計画段階における環境配慮を求める県民の声などを受け、環境影響評価対象事業への「発電所の建設事業」の追加や、計画立案段階での配慮書の追加などの改正が行われたところであります。
また、追加された発電所の種別として、太陽光発電所のほか、風力や地熱、水力など、再生可能エネルギーの発電所も含まれており、それらは、より環境に優しい施設建設が求められると考えられます。
このようなことから、この度の改正については、周辺環境に及ぼす重大な影響を未然に防止し、持続可能な社会を構築していくためのものと捉えており、事業者においては、より一層事業の推進と環境保全のバランスが求められるものと考えております。
次に、市長村長意見、住民等意見についてであります。
言うまでもなく東根市は、県内の自治体で最初にＩＳＯ14001の認証を取得した環境先進都市であり、東根市環境基本条例においても良好な環境の保全について、市の責務が規定されているところであります。
県条例においては、評価対象事業について計画段階より、県知事は市長村長の意見を求めるものと定められておりますが、事業の種類や計画される地域によって、選定される評価項目、適用される規制なども様々であります。事業内容を見極め、事業規模によっては周辺の自治体と情報を共有しながら、地域住民や有識者の意見などを踏まえつつ、県と連携を図りながら対応してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　それでは、質問席で質問を続けさせていただきます。
まず、放課後児童クラブについてでありますけれども、平成27年３月に策定されました東根市子ども・子育て支援事業計画に示されている放課後児童クラブの量の見込みが、平成30年度は764人、平成31年度は782人となっておりますが、３月の予算委員会で、今年度予測されていたのが859人ということでありました。さらに、先ほどの答弁では５月１日現在の利用児童数は940人であるとのことでありました。
そこで、全体がこれだけ予測以上の増加が見られるわけでありますので、来年度に移転整備が予定されております神町学童保育所の規模は、どのような規模のものになるのか。また、利用児童の増加というものは想定されているのかをお聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。
今年５月１日現在の神町学童保育所の利用児童数は87名で、２つのクラブに分かれまして運営をされております。
条例において、１つのクラブあたり、おおむね40人以下と定めていることから、２つのクラブの望ましい人数80人を少し超えておりまして、今後の利用児童数の増加も想定して、新たに整備する神町学童保育所は３クラブとして整備する予定であります。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　放課後児童クラブの登録児童数は、全国的に低学年、高学年児童ともに年々増加傾向にありますけれども、特に平成27年度から対象児童が６年生まで拡大されました影響で、高学年児童等の数は、平成27年度は対前年28％増、平成28年度は19％増と大幅に増加をしております。
これについて、市内学童保育所の利用児童数の推移はどうなっているか、お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。
平成10年に東根中部小学童保育所が設置されたのをはじめとしまして、平成25年３月に長瀞小学校の学童保育所が開設されまして、市内全ての小学校に学童保育所が設置なったわけであります。
この平成25年５月１日現在での利用児童の総数は618人でありました。その後、ご指摘のとおり年々増加をしまして、現在の利用児童数940人となっております。
まず、大体1.5倍以上に利用児童が増えております。
児童数全体に対する利用の割合としましては、平成25年度は22％でありましたけれども、現在は34％ということで、この５年間で12％伸びております。
ただし、昨年度からの伸びとしては1.3％ということで、伸びとしてはどんどん鈍化しているのかなと感じております。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　先ほどもお聞きしました、放課後児童支援員と補助員という方がおられますけれども、この放課後児童支援員と補助員の業務内容、それから責任についての違いはあるのか、お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。
基本的な業務内容として、学童の保育という点では違いはないと考えております。勤務形態においては、各学童クラブで違いはありますけれども、支援員は１日６時間から８時間の常勤、補助員は４時間程度の非常勤という例が多いようであります。
責任については、補助員は支援員を補助するものとされておりますので、基本的には支援員の責任が大きいとは思いますが、具体的な責任問題が発生したときの状況によるものと考えます。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　先ほどの登壇で、第１回定例会での要望等を踏まえまして、市の方でも組織体制の強化というものをしていただいているとお聞きをいたしました。
今後の、組織体制強化に向けた、さらなる市の対応予定というものをお聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。
今年開催した会計や経理に関する説明会については、今後とも開催をしていきたいと考えております。
経理規程の整備とか外部監査の導入等についても、継続的に指導を推進してまいりたいと考えます。
また、毎月行っております学童保育所連絡会議などにおいて、必要な情報の提供や相談、助言を行うとともに、それぞれの学童保育所同士の連携、情報の共有、お互いの助け合い的なものですけれども、そのほか、自主的な独自研修などの取り組みを支援してまいり、組織強化につなげていきたいと考えております。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　先日、11月19日に開かれました内閣府の地方分権改革有識者会議で、地方からの提案に関する対応方針案というものがまとめられました。それによりますと、学童児童クラブの職員数、職員資格の基準を緩和するというものが入っておりまして、地域の実情に沿った子育て支援サービスの提供を可能にするというものでありました。
具体的に言うと、2014年に策定された厚生労働省の放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準というのは、放課後児童支援員を40人以下の支援単位ごとに２人以上配置することを、「従うべき基準」としておりましたけれども、放課後児童支援員は、保育士、社会福祉士などの資格を持ち、都道府県が実施する研修を修了した人と、このようにも定めておりました。
この度の方針案では、これを「参酌すべき基準」と改めまして、条件を緩和するということであります。国の基準を踏まえながらも、地方自治体の条例で支援員の配置人数や資格を独自に定められるようにすると。質の確保の観点から、施行後３年を目途に、必要な措置を検討するというものでありました。
職員基準の緩和について、市は、どのように対応を考えているのか、お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長　支援員等の配置、資格要件について、本市の各学童保育所の方から要件緩和などの要望が出ている状況は、現在ございません。
ただ、確かに時間帯などによっては、児童の数が大変少ない場合もありますので、国からの正式な通知を待って、現場の状況、現場の声なども勘案しながら、必要な条例改正を行ってまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、保育の質の低下とか、子どもたちにとって環境が悪くなるようなことがないように対応してまいります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　これは要望になりますけれども、今、部長の方からありましたように、今後も小学生の放課後の適切な遊びや生活の場というものを与えて、地域や家庭と連携しながら、その健全な育成を図るために、くれぐれもよろしくお願いしたいと思います。
１つ、これは提案なんですけれども、この呼び名であります。東根市のホームページを見ますと、学童保育所となっておりまして、入所申込案内等は「学童保育所（放課後児童クラブ）」となっております。厚生労働省や山形県のホームページや資料等は、「放課後児童クラブ」ということで統一をされております。保育所という表現が非常に紛らわしいという声も聞きますので、当市でも、是非「放課後児童クラブ」と呼び名を統一してはどうかと、このことを提案しておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、続きまして環境の方にいきたいと思いますけれども、今回、県条例を改正するような問題になっております、大石田町の次年子地区の大規模太陽光発電所、いわゆるメガソーラー建設のために400ha、東京ドームのグラウンド面積の約300個分という林野の大規模開発が、もし、これが東根市に計画された場合、市長はどのように意見を述べられるのか、お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　県条例では、太陽光発電所に限らず、計画、立案の段階から環境影響評価配慮書、方法書、準備書、それぞれの過程におきまして、県知事の求めによりまして、市町村長は県知事に意見書を提出することで意見を述べることができます。
この度の大石田のケースでは、配慮書の段階で県知事から意見を求められております。市といたしましては、先ほど市長答弁にもありましたように、それぞれの段階で、地域や有識者の意見を踏まえながら意見書を提出して意見を述べていくことになりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　県条例の、この要件以下の小規模な事業計画については、届け出等の義務はあるのか。
また、どのような段階で確認できるのか。合わせて、それらの環境影響評価は行われるのか、お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
県条例の50ha未満の太陽光発電所につきましては、届け出の義務はありませんけれども、他の法令等で許可や届け出等が定められておりまして、その段階で確認できるものと捉えております。
また、環境保全や災害防止、水害防止、水の確保等が許可基準となっているものもあることから、環境保全に資するものと捉えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　今回、大石田町では、環境影響評価審査会というのを立ち上げましたけども、東根市に計画が持ち上がった場合、そのような対応を考えているのか、お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　浅野目市民生活部長。
○浅野目勇市民生活部長　お答えいたします。
　　大石田の審査会につきましては、この度の太陽光発電所の配慮書に係る意見書の求めを受けまして、専門的な見地から検討を目的として立ち上げられたものでございまして、大学教授が３名に専門的識見を有する者２名、計５名の有識者で構成されているということでございます。
　　市といたしましては、先ほど市長答弁にもございましたとおり、有識者と合わせて地域の意見も必要と考えておりますので、他自治体の事例等を踏まえながら、地域住民や有識者の意見などを集約する手法について、組織という形となるかも含めまして検討をしつつ、意見書を提出してまいることになりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　５番河村　豊議員。
○５番（河村　豊議員）　この大石田の問題というのは、非常に大きく取り上げられるようになったので、様々な方が注目して意見を述べているわけでありますけども、もし東根市で、このような大規模開発が行われるような計画になった場合、非常に私も心配するところであります。この東根にもすばらしい自然や景観がまだまだ残っているわけで、それらが無秩序に開発されるようなことはないと思いますが、やはり様々な影響が出てくると思います。
　　要望でありますけども、安全性、それから経済性、それから環境への影響、景観など、専門家の意見を聞くことはもちろんでありますが、大規模な開発計画に対しましては、市民の声もしっかりと聞いていただけるような、そのような配慮も、今後もお願いしたいとお願いしまして、私の質問を終わります。
　　以上です。
○加藤信明議長　以上でご了承願います。

　◎片桐勝寿議員質問

○加藤信明議長　次に、１番片桐勝寿議員。
〔１番　片桐勝寿議員　登壇〕
○１番（片桐勝寿議員）　議席番号１番片桐勝寿です。通告に従いまして質問させていただきます。
第３回の定例会で、市長の今後４年間の市政運営に関する指針が表明されました。大きな２本の柱として、国道48号の高速化と教育によるまちづくりの推進を挙げられ、力強く東根市を牽引するリーダーの迫力を感じるものでした。その後、同僚議員から今後の市政運営、施策、政策についての質問がなされ、市長の具体的な考えが示されました。その質疑を受け、以下の点について質問いたします。
まずはじめに、東部地区の下水道区域の拡充についてです。市長は、本市の発展には人口の増加は不可欠であり、人口増加のためには仙台圏から人を呼び込むことも考えなければならない。その方策として、国道48号の高速化が必要である。そして、仙台圏からの移住者の受け皿となるには、東部地区の住環境の整備が重要だ。住環境の整備には下水道区域の拡充が必要という考えを述べられました。
しかし、近年人口減少や節水の浸透といったことを背景に、日本の下水道インフラの持続に対して非常に厳しい将来像が明らかになり、真摯に取り組むべき重要課題としてクローズアップされてきています。下水道事業は、水道の使用量を使って下水道使用料を算定しており、水道使用水量の減少は下水道使用料の減少に直結します。人口減が使用料の減少につながるのは明白であり、また近年の節水意識の高まりによる節水行動と節水機器の普及により、使用水量は減少傾向にあります。
給水人口が10年の間で6.9％増と一貫して増加している東京都においても、使用水量は10年間で5.4％減っています。当然、下水道事業においても使用料の減少が見込まれます。
くわえて、今後訪れる管路施設の老朽化への対応のコストも懸念材料とされています。下水道工事の１ｍあたりの工事単価は、水道工事の３倍から４倍になるとも言われており、また物価上昇による工事費用の増加なども懸念され、負担はますます大きくなっていくものと予想されます。
そういった事情の中、下水道事業の経営健全化のために、複数市町村による処理区の統合や下水汚泥の共同処理、維持管理業務等の共同化などの必要性が言われております。地域の事情によっては、集合処理の範囲を縮小して、個別処理に切り替えていく、ダウンサイジングも検討すべきという意見もあります。
以上が、下水道事業に関する全国的な流れであります。
市長の人口増に対する熱意はすばらしいものであり、私も人口は増えてほしいと願っております。
しかし、インフラの整備や維持ということを考えた場合、人口の減少などのマイナス要因も含め、客観的な判断が必要と考えます。
資料の１をご覧ください。先の定例会で市長が引用されました、国立社会保障・人口問題研究所の推計であります。この推計において、本市の人口は2030年までは2015年の人口を上回るものの、2020年ごろをピークに緩やかに人口が減少していくというものであります。
その下をご覧ください。また65歳以下の人口の減少率、特に14歳以下の子どもの人口の減少率を見ると、今後も本市の人口が増えていくには大きなハードルがあると考えられます。
続きまして、資料の２をご覧ください。これは、「数字で見る東根市の概要」から引用させていただきました。平成26年から29年までの東部地区の世帯数と人口の推移であります。この４年間で東部地区全体の世帯数は８世帯減と大きくは変わりませんが、高齢者一人暮らし世帯、高齢者夫婦世帯では、全体で48世帯の増と大きく増加しております。今後、世帯数の減少が加速していくことが懸念されます。
また、東部地区全体の人口は333人減少しているにも関わらず、65歳以上の人口は24人増加しており、高齢化が進んでいることが伺われます。
定住促進事業におけるアンケートの中で、多くの方がなぜ東根市に住むようになったのかということに関しては、雪が少ないからという理由で東根に移住してきているという回答があったと聞いております。
また、不動産会社からも市内の住宅地の需要は依然旺盛ではあるが、需要は市内中心部に偏っているという話も聞いております。現時点では、東部地区へ住宅を求めたいという需要は少ないというのが現状だと考えます。
このような状況を考えると、東部地区に今住んでいる方の利便性を十分に考慮した上で、東根市全体の中で東部地区の将来をどう見据え、現実的にどのような整備をしていくのがよいのかを考えていくことが必要と考えます。
市長の考える東部地区の下水道区域の拡充について、現在の計画、整備状況を踏まえてお聞きいたします。
続きまして、教育によるまちづくりについてです。市長は、今後４年間の市政運営に関する指針において、教育によるまちづくりのさらなる推進を宣言いたしました。これまでも教育の振興は地域を絶やさないという強い信念のもと、外国語教育、理数科目の強化に努めてきました。そして、今後も教育関係全般の充実に努めていくということでありました。
外国語教育、理数科目の強化と聞くと市長の真意は、もしかしたら違うところにあるのかもしれませんが、学力重視という印象を受けてしまいます。確かに学力は重要なスキルでありますが、中学生の大多数が学習塾に行き、インターネットにあらゆる情報があり、無料のアプリを含めて、様々なｅラーニングの選択肢がある現在において、学力を向上させる機会は数多くあると考えます。
高度成長時代から少し前までは、一定の能力を持ち、統一された価値観のもと、集団で行動できる人材が求められてきました。しかし変化のスピードが速く、多様化する現代社会の中では、多様な個性を持つ人材が組織の中で力を発揮することが求められるようになってきています。
最近マスコミに発達障害という言葉が多く出てきます。自閉スペクトラム症、注意欠如、多動症、学習障害などを含んだ概念です。発達障害が原因となりいじめに発展した、また学校になじめず、不登校になったという話も聞きます。日本人の10人に１人は発達障害だというような話もあります。
発達障害とまではいかなくても、そういった傾向を自分も持っているなと自覚する人も少なくないかもしれません。
アメリカのアップル社の創業者のスティーブ・ジョブズ、マイクロソフトのビル・ゲイツなどは発達障害の特性の部分を伸ばし、ビジネスを発展させたと言われております。楽天の三木谷社長も、自分がＡＤＨＤの傾向を持つと語っています。さらにジョン・Ｆ・ケネディ元アメリカ大統領、坂本龍馬、エジソン、アインシュタインなども発達障害の傾向があると言われております。発達障害イコール天才ではないですが、きちんとした環境があれば能力が発揮できるということだと考えます。
不登校の子どもたちの不登校の原因は様々ですが、発達障害の傾向が見られる子が多いと感じられます。子ども同士も発達障害に対する理解が進み、個性として受け入れられるようになり、また学校での指導も特性に合わせた対応が可能となれば不登校の子、生きづらさを感じる子が減っていくのではないかと考えます。
東京都の町田市では、発達障害の子に対応した授業を行うことにより、他の生徒の学習成果も上がったということをお聞きします。限られた財の中で、全てに対応することは難しいと思いますが、発達障害や不登校などにも対応した、すそ野の広い教育が公教育には必要であり、公教育に求められていることだと考えます。
勝手に自分の考えを述べさせていただきましたが、こういった内容に対する考え方も含めて、市長の目指す教育によるまちづくりについてお聞きいたします。
あわせて教育長にお聞きいたします。本市において発達障害の困り感を有する児童生徒の実態把握にどう務めているのか、また、そうした児童生徒への対応はどのようになっているのか、これについてもお聞きしたいと思います。
以上をもちまして、登壇での質問を終わります。
○加藤信明議長　１番片桐勝寿議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　片桐勝寿議員のご質問にお答えをいたします。
はじめに、東部地区の下水道区域の拡充についてでありますが、現在の公共下水道事業は、これまで進めてきた整備に加え、平成27年３月に変更事業認可を受け、新たに西戸から田中、営団から東若木などについて、平成32年度末を目標に整備を進めております。平成30年度につきましては大門・水溜・東若木において工事を実施しているところであります。
なお、公共下水道の整備状況を見てみますと、平成29年度末において認可面積中の整備済み面積である整備率は84.6％であり、処理開始区域内の水洗化率は89.4％となっております。
さて、将来の東部地域のまちづくりを進める上で、国道48号の整備促進と高速化を図り、100万都市の仙台市から人・物・情報を呼び込むことは、新たなにぎわいの創出につながるものと期待されているところであります。
また、仙台圏からの所要時間の短縮が図られれば、子育て支援などの先駆的な取り組みが若い世代を呼び込むこととなり、東部地域への移住も考えられます。そのためには住環境の整備が求められると考えられ、その１つとして下水道区域の拡大について、先の議会で発言したところであります。
今後につきましては、本市の最上位計画であります「第５次東根市総合計画」の策定、及びその都市計画部門の個別計画として位置付けられる「都市計画マスタープラン」の改定の中で検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、教育によるまちづくりについてのご質問にお答えをいたします。先の第３回定例会の冒頭、私は所信表明で、国道48号の高速化と、教育によるまちづくりの２つを施策の柱に掲げました。これは本市の定住地としての魅力、住民に選ばれるための競争力を高める取り組みであります。
先ほど申し上げましたとおり、将来、国道48号の高速化、高規格化が実現し、仙台市と本市との時間的距離が短縮されたときに、教育のまち東根ブランドが確立されているならば、仙台市と働く人々に対し、本市は魅力的な定住地となり得るのであります。
私の掲げる「教育によるひとづくり」は、50年、100年の尺度で将来を見据えた、まちづくり戦略上の布石とするものでありまして、教育に力を注ぐまちは決して滅びることはないという信念のもと、これを進める覚悟であります。
なお、議員が発達障がい児の問題に触れましたけれども、教育によるまちづくりの中で発達障がい児においても対策を進めることはもちろんのことでありまして、ちょっと私は視点が違うのではないかなと考えたところであります。両方とも大事な問題でありますので、今後とも取り組んでいきたいなと思います。
なお、議員ご指摘の困難を抱える児童生徒の支援は、教育を語る上で欠くことのできない視点であります。多様性を受け入れることや少数派を尊重することは社会の成熟度を示す指標であり、教育行政上の重要な課題と受け止め、市教育委員会が取り組みの充実を検討しているところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　次に、教育長に答弁を求めます。
　　元木教育長。
　　　〔元木正史教育長　登壇〕
○元木正史教育長　私からは、本市において発達障がい等の困り感を有する児童生徒の実態把握にどう努めているか。また、そうした児童生徒への対応はどのようになっているか、というご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、発達障がい等の困り感を有する児童生徒の実態把握についてでありますが、まず就学前の児童については、就学時健康診断での実態把握に努めることはもちろんのこと、市子育て健康課と連携しながら、現在在籍している幼稚園や保育所・児童センター等から行動面や発達上で気になる児童の状況を報告していただいております。その上で、担当の指導主事と教育支援専門員が施設を訪問して詳細の聴き取りをしたり、行動観察をしております。
　　さらに該当する児童の保護者と面談を実施することを通して、より客観性のある実態把握に努めております。
すでに小中学校に在籍している児童生徒については、現在指導や支援に当たっている児童生徒の状況について報告や相談を受けております。
なお、該当する児童生徒の困り感や生きづらさは１人１人違いますので、学校の求めに応じて担当の指導主事と教育支援専門員が学校を訪問したり、保護者と面談することを通して、より具体的な実態把握に努めております。
個々の状況によっては、医療機関につないで診断や助言を受けたり、必要な検査を実施して、より客観性のある実態把握に努めております。
次に、このような児童生徒への対応についてであります。
まず、各小中学校においては、該当する児童生徒１人１人に有効と思われる具体的な方法を校内で検討して、指導、支援の計画を作成しております。その計画をもとに日常の指導や支援にあたり、定期的に、その効果を検証しております。
また、その効果を一層高めるために、校内での中心的な役割となる「特別支援教育コーディネーター」を対象とした指導力向上の研修会を実施したり、直接的な人的支援策として「スクールサポーター」を配置して、１人１人の困り感に応じたきめ細かな対応を行っておりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長　１番片桐勝寿議員。
○１番（片桐勝寿議員）　それでは、引き続き質問席の方から質問させていただきます。
　　今ほど、まずは下水道区域の拡充についてからなんですけれども、費用対効果の検証等を含めて、東根市総合計画、都市計画マスタープラン等の計画策定の中で検討していくということでした。よろしくお願いしたいと思います。
誤解のないように言っておきたいと思いますが、「東部地区に下水道を整備するな」と言っているわけではなく、例えば国道48号の整備が促進され、仙台圏からの移住ということが実現した場合でも、東部地区のどこに人を増やしていくかということが重要になってくると考えております。下水道だけではなく、市民バスなどの交通インフラを含めて、社会資本の効率的な整備が、人を集める場所を確定することによって、効率的な整備が可能となると考えるからです。
加えて東根市全体を考えた場合、社会資本の比較的充実している白水川北側の旧本町、市内７地区の中心部、あとは区画整理から約30年が経過している中央区画整理地内などにおいても高齢単身世帯、または夫婦世帯化が進んでおり、中心部がスポンジ化する危惧があります。計画の中では、そういった状況の分析を含めて検討をお願いできればと思います。
　　続きまして、下水道管路施設の老朽化の状況と改修計画についてお聞きいたします。
○加藤信明議長　東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長　お答えいたします。
　　本市の下水道は、昭和51年度に東根温泉地区、長瀞地区から整備をはじめ、順次整備区域を拡大し、神町・東根・大富・小田島地区と供用を開始しております。これら整備の早い地区に関しましては、整備から40年以上、使用開始から30年以上が経過し、このため管きょの維持管理に関する計画として、平成24年度に公共下水道管きょ長寿命化計画を策定し、平成25年度から平成27年度までに長瀞・温泉地区について対策事業を実施してまいりました。
　　また、全国的に下水道管きょ腐食等による道路陥没が多発したことから、平成27年度に下水道法が改正され、下水道の計画的な維持管理基準が示されたところであります。現在、幹線管路などの調査及び診断を実施しているところであり、あわせて下水道ストックマネジメント計画の策定作業を進めております。計画策定後は、計画に沿った良好な維持管理を実施してまいります。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　１番片桐勝寿議員。
○１番（片桐勝寿議員）　下水道ストックマネジメント計画策定後は、計画に沿った良好な維持管理を実施するということでした。今後、下水道だけではなく水道管の更新、公共建築物の維持管理なども必要となってきます。それらも含めて、計画的な維持管理をお願いしたいと思います。
　　続きまして、市のホームページにも載っております平成28年度決算における下水道事業の経営比較分析表の汚水処理原価についてお聞きいたします。
　　類似団体は処理原価が減少傾向にあるということですが、本市の処理原価が減っていないという理由についてお聞きいたします。
○加藤信明議長　東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長　お答えいたします。
　　汚水処理の原価とは、管路整備に係る起債の元利償還金及び維持管理に係る経費を有収水量で割り算したものであります。平成25年度から平成29年度までは、おおむね200円で推移しております。本市の状況といたしましては、現在も管路整備を進めていることから、元利償還金が大きく減少しないこと、合わせて村山浄化センターの維持管理負担金についても変化がないことから、処理原価にも大きな変化が表れていない状況となっているところであります。
よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　１番片桐勝寿議員。
○１番（片桐勝寿議員）　原因として、現在も管路整備を進めているため、元利償還金が大きく減少していない。あとは、浄化センターの維持管理負担金に大きな変化がないということが挙げられました。償還金については、成長が続く本市ゆえに仕方がないことと考えますが、負担金に関しては、他の施設の状況なども比較しながら検討していただければと思います。
　　続きまして、教育によるまちづくりについて質問を続けさせていただきます。困難を抱える児童生徒の支援は教育を語る上で欠くことのできない視点であり、多様性を受け入れることや少数派を尊重することは教育行政上重要な課題と受けとめているという認識を、市長にいただきました。是非受け入れる、尊重するということから発展いたしまして、そういった児童生徒も、それぞれの個性を発揮して活躍できる、そういった教育を目指していただければと希望いたします。
　　続きまして、教育長にお答えいただきました実態把握についてですが、就学前から非常にきめ細やかに対応いただいているということで安心いたしました。その後の対応に繋がっていくかどうかということを考えると、実態の把握が非常に重要と考えられますので、今後ともよろしくお願いいたしたいと思います。
　　また、１人１人の困り感に応じたきめ細やかな対応をしていただいているということで、心強くも感じました。
　　それでは引き続き、発達障がい等の困り感を有する児童生徒への対応においては、障がいへの理解を含めて家族の理解がないと難しいと考えられますが、どのようにしているのかということについてお聞きしたいと思います。
○加藤信明議長　芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長　お答えいたします。
　　学校の指導や支援は、議員ご指摘のとおりに、保護者、家庭の協力や連携があって、はじめて効果を発揮するものでございます。そのために児童生徒１人１人の困難の度合いに応じてつくっている「個別の教育支援計画・指導計画」を保護者との面談の際にもお示しをいたしまして、「学校は、ここのところをこういうふうにやっていきますから、家庭はここのところをお願いします」と学校と家庭との役割分担、これを決めまして、それに、また１学期ではどういうことを目指す、２学期ではどういうことをしていきます、そういう目標も一緒に設定をしていくということをやっております。
　　さらには、定期的に指導支援の効果を支援担当の教員、先ほど教育長答弁にもありました、特別支援教育コーディネーターでございますが、この先生や担任を中心にしまして、これを検証しまして計画の見直しを重ねているというところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　１番片桐勝寿議員。
○１番（片桐勝寿議員）　どうもありがとうございます。
　　「個別の教育支援計画・指導計画」をもとに家庭と話し合いをし、その内容も検証、見直しを重ねているということでした。担任の先生に任せきりにはならないで、保護者の目、専門知識を有する先生の目など、多くの目で見守っているということだと思います。
　　祖父母と同居の場合、なかなかお父さん、お母さんだけでは難しい面があって、祖父母の理解というのもないと、なかなか家庭の中で子どもに同じ立場で向き合えないということがあると思いますので、そんなことも注意していただければと思います。
　　続きまして、発達障がいの児童生徒に対して、具体的な事業の進め方などを含めて、学校の中で特に配慮している点に関してお聞きいたします。
○加藤信明議長　芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長　お答えいたします。
　　例えば授業の前に、この１時間、今からはじまる１時間の学習活動の流れをあらかじめ示すという方法がございます。例えば復習をして練習をして最後に発表をするという、そういう１時間の流れがあるのであれば、復習、練習、発表という言葉をあらかじめ黒板に板書しておきます。そして、今はどこをやっているのかということがわかるように矢印などで表示をして印をつけたりします。そうしますと最後に発表があるんだな、そのために前の予習を頑張ろうと、見通しをもって授業を受けることができます。
　　このような方法は、発達障がいを持っている児童生徒にはないと困る配慮であるとともに、障がいを持たない子どもにとっても非常に有効な、そういう配慮になります。
　　このように障がいのある、なしに関わらず、全ての児童生徒にとってわかりやすい、取り組みやすいユニバーサルデザインの視点に立った授業や学校経営を心がけております。
　　ほかにも教師の質問や指示の仕方の話し方、板書の仕方、教材・教具の選定などでも理解しやすさ、使いやすさに配慮しておりますし、教室内の掲示物を選んで、厳選して、集中力が散らないように防ぐなどの環境整備も心がけている、配慮をしているところでございます。
　　さらにはコミュニケーションに障がいのある子どもの特性を理解して、良好な関係づくりのための関わり方を児童生徒がお互いに学び合う、そういうことにも取り組んでおりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　１番片桐勝寿議員。
○１番（片桐勝寿議員）　障がいのある、なしに関わらず、全ての児童生徒にわかりやすい、取り組みやすいユニバーサルデザインの視点に立った授業や学校経営を心がけていらっしゃるということでした。そのほかにも様々工夫なさっていると。
　　教育長がおっしゃるとおり、最終的には児童生徒同士が発達障がいなど、生きづらさを抱える児童生徒への理解を深め、普通にコミュニケーションができるようになることが大切だと思います。学校の中でも様々な努力をしていただいているのですが、それをさらに補うような形で、ハートフルスクールを設置していただいております。最近では、多い時で10名以上の児童生徒が通っているという話を聞きします。学校にまでなかなか足が向かない子にとっては大切な居場所となっています。現在の場所は、パネル等の荷物が入ると体を動かすスペースがなくなり、大変かわいそうな状況でもあります。時間的にも週４日、午前中のみと非常に限られたものとなっております。
　　最後に、ハートフルスクールの内容の充実をお願いして、質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長　以上でご了承願います。
以上で、本日の日程は全部終了しました。
　　本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時０７分　散　会