平成30年3月5日 午前10時00分 開 議

      加  藤  信  明 議長         橋  ひ ろ み 副議長

◎出席議員(17名)
 1番   片  桐  勝  寿 議員       2番   山  科  幸  子 議員
 3番   高  橋  鉄  夫 議員       4番   白  井  健  道 議員
 5番   河  村     豊 議員       6番   原  田  利  光 議員
 7番     橋  光  男 議員       8番   細  矢  俊  博 議員
 9番   今  野     孝 議員      10番   浅 野 目  幸  一 議員
11番   阿  部  綾  子 議員      13番   森  谷  政  志 議員
14番   佐  藤     直 議員      15番   秋  葉  征  士 議員
16番   清  野  忠  利 議員      17番     橋  ひ ろ み 議員
18番   加  藤  信  明 議員

◎欠席議員(1名)
12番   清  野  貞  昭 議員
◎説明のため出席した者の職氏名
土 田 正 剛
市      長

元 木 正 史
教  育  長
武 田 庄 一
選挙管理委員会
委  員  長

斎 藤 吉 則
代表監査委員
工 藤 喜惠治
農業委員会会長

伊 藤 孝 次
消  防  長
間木野 多加志
副  市  長

古 谷 利 明
総 務 部 長
奥 山   茂
市民生活部長

梅 津 佳 之
健康福祉部長
石 垣 裕 之
経 済 部 長

東海林 克 彦
建 設 部 長
兼 水 道 部 長
眞 木 知代美
会計管理者

芦 野 耕 司
教 育 次 長
高 橋 重 俊
総合政策課長

石 垣 有 一
庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
石 垣 和 彦
財 政 課 長

半 田   薫
監 査 委 員
事 務 局 長
東海林 浩 司
農 業 委 員 会
事 務 局 長





◎事務局職員出席者職氏名
佐 藤 浩 之
事 務 局 長

井 上 正 宏
事務局長補佐
菅 井 美奈子
議事主査
兼議事係長

齊 藤 晋 平
副  主  任
松 山 朋 美
主     事

早 坂   康
兼 務 書 記
森 谷 賢 司
兼 務 書 記


◎議 事 日 程

 議事日程第2号
       平成30年3月5日(月) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政に対する会派代表質問
        1  8番 細 矢 俊 博(ひがしね創生会)
        2  7番  橋 光 男(政清・公明)
        3 10番 浅野目 幸 一(鴻志会)
        4 13番 森 谷 政 志(東輝会)
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第2号に同じ。

平成30年東根市議会第1回定例会会派代表質問発言通告書


番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
ひがしね創生会

細矢 俊博
議   員
1.市長の政治姿勢について
1.市長ご自身として、これまでの5期20年の市政運営をどのように評価されているのかお聞きします。
2.今年9月に任期満了を迎える訳ですが、本市のまちづくりについて、今後市長はどのように進めていくのか、市長のお考え、さらに決意についてお聞きします。
市   長
政清・公明

橋 光男
議   員
1.福祉の充実について
1.ひとり親家庭支援の取り組みの現状等について
2.障がいを理由とする差別解消等への取り組みの現状等について
市   長
2.環境の保全について
1.公共下水道整備への取り組みの現状等について
市   長
3.農業の振興について
1.農産物の国内外販路拡大への取り組みの現状等について
市   長
4.観光の振興について
1.交流人口拡大への取り組みの現状等について
市   長
5.都市基盤の充実について
1.国道48号等の整備に向けた取り組み状況等について
市   長
6.学校教育の充実について
1.一学級一新聞への取り組みの現状と期待する効果等について
教 育 長
鴻志会

浅野目幸一
議   員
1.東根(地方)創生について
1.人口減少における、コンパクトなまちづくりについて
(1)都市計画道路、見直しの必要性について
(2)都市計画マスタープランにおけるミッシングリンク道路について
(3)立地適正化計画の策定について
2.森林の有効利用の促進について
(1)森林と林業の再生について
(2)森林の整備・保全について
(3)木材利用促進の取り組みについて
3.インバウンドに対する、民泊の活用について
(1)住宅宿泊事業法(民泊新法)に対する本市の考え方について
市   長
東輝会

森谷 政志
議   員
1.教育によるひとづくり・まちづくりについて
1.東根市創生を掲げた総合戦略で「教育によるひとづくり・まちづくり」を主要施策としたが、市長のこれにかける思いをお聞かせ下さい。
2.そのための具体的な取り組みについてお聞かせください。
市   長

教 育 長






  ◎開     議

○加藤信明議長 皆さん、おはようございます。
本日の会議に、欠席の届け出がありましたのは、12番清野貞昭議員です。したがいまして、出席議員の数は17名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
  本日の会議は、議事日程第2号によって進めます。

  ◎市政に対する会派代表質問

○加藤信明議長 日程第1 市政一般に対する会派代表質問を行います。
  質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

  ◎細矢俊博議員質問

○加藤信明議長 はじめに、ひがしね創生会を代表して、8番細矢俊博議員。
   〔8番 細矢俊博議員 登壇〕
○8番(細矢俊博議員) おはようございます。ひがしね創生会8番細矢俊博です。ひがしね創生会を代表し、通告に従いまして、登壇にて市長の政治姿勢について、2点お伺いいたします。
  まず、1点目について、市政運営についてであります。平成10年9月、土田市長は、市民の大きな期待のもとに市長に就任されて以来、今年で20年が経とうとしております。その間、東根市の街並みは目覚ましい変貌を遂げ、まち全体が輝きを放ち、年々その輝きは増すばかりであります。
  今から20年前、東根市はこれといった特徴のない、いわゆる顔のないまちであり、さらに全国的に知名度が低いためか、「とうね市」と間違って読まれることも、しばしばでありました。
  また、日本一の生産量を誇り、そしてさらに加えて、佐藤錦の発祥の地という大きな強みがありながら、さくらんぼの里としても寒河江市におくれをとっており、残念な思いをしておりました。
  また、街並みの市街化が進んでいく天童市を横目に見ながら、東根市もいつかこのように発展してくれればと思っていたことを思い出します。
  そして、土田市政がスタートした20年前、東根市は第二次総合計画で掲げた新都心づくりに力を注いでいたときでした。市長は就任以来力強いリーダーシップのもと、大仕事であった中心市街地の形成を一気に加速させ、新駅の建設、大型商業施設、中高一貫校の誘致、そして市民待望の文化施設の建設を成し遂げられました。多くの市民が集い、若者の笑顔と活気があふれる市の中心部は、本市の活力とにぎわいをシンボリックに表現し、予想以上の成果があったと思っています。
  さらに、ソフト面においても、市長の打ち出した数々の政策により、魅力的な子育て環境や教育の充実など、まちの魅力がいろいろな面で高まり、今では県内で唯一人口が増えている自治体になりました。
  また、これまで県内市町村のリーダーは、県都、山形市でありましたが、今では東根市長が県の市長会の会長として、その重責を担い、その強力なリーダーシップを遺憾なく発揮されております。
  また、全国市長会では、2回目となる副会長に就任し、国と地方との関係に影響力を持ちながら、地方自治の発展に尽力されております。
  人口4万8,000人規模の東根市の首長が、県内自治体の先導的役割を果たすばかりか、全国市長会の要職につくことなど、これまでは考えられなかったことでありましたが、豊富な経験と実績を誇る土田市長であればと、多くの人の想いが一致した結果であります。
  そこで、変わったのはまちの姿だけではなく、職員の皆さんの対応も変わりました。市長が掲げた市政運営は、市民との対話を深め、市民総参加により、市民とともに歩む市政であります。市役所は、市民の役に立つ所であるときっぱりと言い切り、市民の目線に立ち、対話を重視した市民本位の市政運営がなされてきたと思っております。
  総合計画策定時の市民アンケートでは、窓口対応の親切さについて、高く評価する調査結果が出ております。職員は電話口で必ず名前を名乗るようになり、また、見えやすいように大きな文字で名前が書いてあるネームプレートを着用しております。
  さらに、窓口では手続きが不案内な方々に対し、丁寧な案内や説明があたり前のように行われております。
  そして、市民の皆さんの意識も変わり、行政に任せるだけでなく、一緒になって住みよいまちづくりを進めていこうとする機運が醸成されてきたと思います。
  現在、行政だけでは解決できない、見守りや助け合い、地域おこし活動など、多岐にわたる活動も主体的に行われてきております。
  NPOも数多く誕生し、それぞれの目的に応じ、自発的な社会活動が取り組まれております。その中のいくつかのNPOは、行政サービスのパートナーとして活動し、行政の必要不可欠な存在となっております。
  また、市民の皆様も「東根市は伸びていていいね」と、市外の皆さんから評価されていることで、東根市に対する自信や誇りにつながっているのではないかと感じております。
  次に、政治家としての土田市長のこれまでの取り組みについて、私が感じた思いを述べてみたいと思います。
  まず、驚くのはその行動力です。ここが勝負どころというときは、ちゅうちょなく率先して行動を起こしておられます。
  一昨年11月、オリンピックのホストタウンに取り組むことを言明された後、その後の年頭のあいさつでは、国際交流元年を宣言され、早速7月には自らがドイツを訪れ、国際姉妹都市やオリンピックのホストタウンに向けて、確かな足がかりを築かれました。
  このように短期間のうちに目覚ましく進捗させ、結果に結びつける行動力には驚かされるばかりであります。
  さくらんぼ東根駅のネーミングや中高一貫校の誘致も、市長の豊富な人脈と行動力があったからこそ、実現したものと捉えております。
  山形空港も復活し、今では4都市16便が就航しておりますが、東京便の複数便化、FDAの名古屋便、札幌便なども市長の行動力によるところが大きいものと理解しております。
  また、1市1農協を実現させ、国内に限らず、海外でもさくらんぼをはじめとする、本市特産の果物のトップセールスを精力的に実施し、販路拡大にも取り組んでおります。
  さらに、いち早く「東根さくらんぼ」のGI認証を取得し、記念イベントとして実施した築地のせりでは、次々と高値で落札され、大きな話題になりました。
  市長のバイタリティあふれる行動を見ておりますと、たのもしい限りであります。
  また、市長の先見性についても、おどろきをもって見ております。
  市民の保健、福祉、医療サービスの拠点として建設したさくらんぼタントクルセンターは、子育て健康課、子育て支援センター、ファミリーサポートセンター、保育所のほか、休日診療所、大ホール等を備え、子育て支援の拠点施設であります。特に、大型遊具が設置されている遊戯施設、けやきホールは連日子ども連れの親子でにぎわいを見せ、大変な好評を博しております。
  「遊びから学ぶ」というコンセプトは、斬新で、こういった施設はこれまで日本にはなかった施設ではありませんか。
  その後、このタントクルセンターには、全国各地から視察が訪れ、類似の施設を整備する自治体も数多く出てきたところであります。
  健康志向とランニングブームを先取りした、さくらんぼマラソンは、開催を重ねるごとにランナーが増え、今では1万2,000人を超える東北最大級のマラソン大会となりました。
  その後、ご当地マラソンが人気を呼び、県内でも競うようにマラソン大会などが誕生しましたが、どれも本市の取り組みを手本に開催されております。そのような中において、本市の大会はさらに一歩前進し、海外からの参加者も受け入れながら、観光マラソンとして、「さくらんぼのまち東根」を国内のみならず、世界に向けてPRする、シティプロモーションの効果を生み出しています。
  そして現在、市長は本市の国際化に向けた取り組みを強力に進めております。海外との自治体交流、ホストタウン事業、農作物の海外への販路拡大など、多面的な海外展開を行っております。
  インバウンド観光が今後の成長産業と言われる中、時代の潮流を見据え、先手を打ったものと感心しているところであります。
  一方では、教育による東根再生を掲げ、どっしりと腰を据え、教育の充実を正面から取り組んでおられます。「教育に力を入れている地域は滅びることはない」と揺るぎない信念を持って、学校教育や社会教育の充実を図り、特に将来を担う子どもたちの教育に力を入れております。その効果については、一朝一夕にはかれるものではなく、長い目で見ていく必要がありますが、まちづくりの根幹に捉えるべき政策であると思っております。
  松下村塾などを例に取れば、時代の混迷期や転換期には、先見的な教育のもと、時代を切り開く人材があらわれております。
  教育が人を育て、その人がまちを育て、未来を育てます。教育こそが本来の意味で最も重要な施策であることを再認識する次第であります。
  ここまで、私なりにこの20年間の土田市政、特に政治家としての土田市長の足跡を振り返ってみましたが、市長ご自身として、これまでの5期20年の市政運営をどのように評価されているのか、お聞きしたいと思います。
  次に、2点目。今後のまちづくりについてであります。
  本市の人口ビジョンでは、2025年から人口が減少局面に入ると予測されております。「最も勢いと元気のあるまち」と言われる本市にも、生産年齢人口の減少や超高齢社会の到来がまちの勢いにブレーキをかけ、人口減少時代がやってくる、そのような懸念も生まれきております。
  これからの時代は、今まで誰も経験したことのない不透明な時代を迎えることが予測されていますが、そういった時代にこそ、時代を切り開くことができる力強いリーダーが必要だと考えております。
  また、土田市長が掲げた政策の中には、結実までに時間を要したり、さらに種をまいたばかりで目標達成の途上にある政策も、数多くあるようです。
  国際交流やホストタウン関連事業、東根特産品のブランディングや海外輸出など、これらが全て実を結べば、多大な効果をもたらし、東根市が一層輝きにあふれるものとなります。
  また、国道48号の整備では、将来の高規格化を視野に、山形と宮城両県の除雪ステーション間を結ぶ12km区間のバイパス化について、国に対し要望し、長期的な運動を展開してきております。
  このような道路環境の整備充実と高速化が実現すれば、本市の人口や経済活動に飛躍的な伸びが期待でき、将来にわたり確実な発展が約束されると思われます。
  そして、市長が掲げる、地域の均衡ある発展にも大きく寄与するものであります。そのためには、何と言っても国や仙台市を動かす大きな力、強力な政治力が必須であります。
  こうしたまちづくりの状況の最中、先月28日、私が購読しております地方紙の一面から、土田東根市長6期目出馬へという大きな見出しが私の目に飛び込んでまいりました。そこで、今年9月に任期満了を迎える土田市政の今後について、その決意をこの場から改めてお伺いをいたします。
  また、本市のまちづくりについて、今後市長はどのようなビジョンのもとに進めていかれるのか、市長の思いと意気込みを合わせてお伺いし、登壇での質問とさせていただきます。
○加藤信明議長 8番細矢俊博議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 おはようございます。ひがしね創生会、細矢俊博議員の私の政治姿勢についてのご質問にお答えをいたします。
  私が平成10年9月から市政を預かって以来、早いもので20年が経とうとしております。この20年間という歳月を人の成長に例えてみますと、生まれてから心身ともに成長を遂げ、成人を迎える時期にあたります。身体的な体格、あるいは精神面での人格というものがしっかり形成される時期でもあります。
  私がこれまで市政の先頭に立ち、掲げ、そして育んできた1つ1つの政策が積み重なり、まちが日々成長し、大きく様変わりし、市民の皆様からも他に誇れるまちとなったという評価をいただけるまでになりました。
  私は、これまでまちの骨格を築くために、数多くのインフラ整備を行ってまいりました。
  就任当初は中心市街地の形成が本市の長年にわたる大きな課題でありました。そこで、それまでの市政における最大級の事業規模となった、一本木土地区画整理事業の仕上げを着実に実行いたしました。また、整備手法にもこだわり、神町北部土地区画整理事業においては、本市初となる大規模な組合施行による区画整理を行い、地権者と一緒に円滑な事業推進に努めました。その結果、ほかに保留地処分が進まない事業組合が散見される中、本市においては、順調に竣工を迎えることができました。
  両事業の竣工に伴い、東根中央橋の整備によって、東根地区と神町地区との連担が図られ、人口増の大きな後押しとなったところであります。
  このような面的整備と並行し、陸の玄関口となる新駅の設置、大型商業施設の誘致など、都市機能を集積させました。そして、まちづくりの100年の計をもって、県内初の中高一貫校である東桜学館を市の中心に招き入れ、市民待望のまなびあテラスの建設によって、念願であったまちの核が完成したところであります。
  また、私は本市特産のさくらんぼにとことんこだわり、まちづくりを進めてまいりました。公共施設や各種イベントの名称へはもちろん、住居表示による地名などにもさくらんぼをネーミングし、広く市内外に発信してまいりました。そして、その象徴が全国の駅名で唯一果物の名称を冠した「さくらんぼ東根駅」のネーミングがあります。これは、私の持つ経済界との人脈のなせる業であり、今でも私にしかなし得なかったことと自負しております。
  毎日新幹線の車内に流れる「さくらんぼ東根」のアナウンスは、絶大な宣伝効果を発揮しており、将来にわたって続くものであります。
  さらに、1行政1農協に意を注ぎ、東根市農協の合併を実現させたことによって、民間施設や店舗のネーミングにまで浸透し、さくらんぼ生産量日本一のまちとして、知名度が大きく向上しました。今では、さくらんぼ観光果樹園の入込客数においても、県内第1位となっております。
  名実ともにさくらんぼのまち東根が定着したおかげで、平成27年には天皇皇后両陛下より本市にお越しいただき、もぎ取りなどもご体験いただきました。平成18年、本市における子育て支援施策の象徴である、さくらんぼタントクルセンターへ、皇太子殿下よりご訪問いただいたこととあわせ、本市によっては大変名誉なことであり、この上ない喜びでありました。
  そして、昨年4月には農林水産省のGI保護制度に「東根さくらんぼ」が知的財産として登録されました。
  各自治体とも、特産品のブランド化に本腰を入れている中、一足先に抜きん出て東根ブランドの強力な発信となり、早速農家所得の向上に寄与し始めております。
  先般、EUとの経済連携協定において、この地理的表示が保護されることが決定し、「東根さくらんぼ」もEU各国で高いブランド力を持つことになります。
  国内に限らず、海外においても国によるお墨付きによって、差別化が図られ、海外市場の開拓と拡大、インバウンド観光の推進に向けて、布石を打つ大きな一手になったと考えております。
  もう1つ、私が力を入れ取り組んできた重要施策として、子育て支援があります。本市における子育て支援施策を象徴する2つの施設、さくらんぼタントクルセンターとあそびあランドは、年間を通して子どもたちの遊ぶ声が絶えず、その子どもたちの声は私たちに元気や希望を与えてくれます。
  これらの施設では、日々本市独自の「遊育」や「共育」の基本理念に基づいて、子どもたちの心身ともに健やかな成長を後押ししております。
  また、「子育てするなら東根市」を標榜し、ハードに加え、ソフト事業も重点施策を講じてまいりました。県内自治体に先駆けて拡大した子どもの医療費の無料化、妊婦健診の助成、休日保育などの多様な保育サービスの提供、多子世帯における保育料の負担軽減など、総合的な子育て支援策を展開いたしました。
  このような取り組みが評価され、全国の市では初めて「にっけい子育て支援大賞」をいただきました。何よりも、県内でトップクラスの合計特殊出生率の数値が、施策の成果を如実に物語っていると捉えております。
  また、こうした良好な子育て環境は、本市への移住、定住を促すインセンティブに結びついていると捉えております。
  地方創生を目指し、次に私が掲げた戦略は「教育によるまちづくり」であります。
  150年前、明治政府は近代国家を目指すにあたり、国家の礎を教育に求めました。そして現在、私は東根創生の礎を教育に求め、子どもたちへの教育をとおし、「ひと」をつくり、「ひと」が「まち」をつくり、本市を確かな「未来」へ導きたいと考えております。
  これまで、私は県内初の中高一貫校である東桜学館の建設を千載一遇のチャンスと捉え、政治力と行政力の全ての結集し、市の中心への誘致を実現いたしました。東桜学館は、「教育による地方再生」を掲げる市政の象徴的学び舎であります。
  今後、100年先においても、「東根市にあの学び舎あり」と称されるよう、実績と歴史を積み上げ、本市におけるまちづくりと教育への好影響を期待しているところであります。
  また、東桜学館による教育方針に遅れることなく、市内小中学校においても、教育環境の充実を図ってまいりました。特に外国語と理数科目に重点を置き、学力向上を図ることは、新しい時代を見据えた必要不可欠な戦略であります。
  さらに、質の高い教育による学力向上は、本市への移住を促す要因として、大きな魅力を放つものであります。
  私は、このようなまちの成長過程において、無駄なぜい肉をそぎ落とし、効率的で効果的な行政運営にも努めてまいりました。
  職員定数の適正化やPFIの導入、窓口や保育施設の民間委託、窓口の延長など、民でできるものは民に任せ、市民の目線に立ち、強力に行財政改革を進めてまいりました。
  行財政改革で捻出された財源があるおかげで、財政規律を堅持しながら、大型事業を次々と実施に移すことができたと捉えております。
  行財政改革の本質は、まさに不断の取り組みと、意識改革にあるのであります。
  また、行政運営の基本姿勢である「協働のまちづくり」についても、全国に先駆けて基本計画に掲げました。当時は「協働」という言葉が聞き慣れないものでありました。しかし、現在では多くの自治体が「協働」をうたい、行政運営の基本姿勢に掲げております。
  窓口業務のNPO委託を始め、公共施設の管理・運営に指定管理者制度を積極的に導入し、市民の皆様に行政運営に関わっていただくことによって、相互理解を深めるとともに、様々な課題解決に結びついたものと理解しております。
  そのほかにも、ISO14001の認証取得、観光マラソン大会の開催、防犯灯のLED化など、これまで打ち出した政策や取り組みは県内、そして全国のトップランナーであったと自負をしております。
  時代の趨勢を見極め、いかに先手を打ち、実行に移すかが政治の要であると考えております。
  現在、私が旗振り役となり、鋭意取り組んでいる国際交流や教育によるまちづくりは、将来大きな効果と果実ともたらす、そういう時代が必ず到来するものと捉えております。
  本市は、県内で唯一人口が増え続けており、勢いのあるまちと言われています。私は、市長就任時から、これからの時代は自治体の知恵比べになり、住民が自治体を選ぶようになると申し上げてまいりました。
  先の国勢調査では、本市の人口は5年間で1,354名増え、県内で唯一人口が増えた自治体であり、東北においても増加率が第8位となっております。さらに上位の自治体と見てみますと、ほとんどが仙台市周辺のベッドタウンであり、仙台市の魅力によって人口が引き上げられたものであります。本市は、仙台市のベッドタウンでもなく、比較的都市化の進んだ天童市、山形市からの転入者も多く、昼間人口が夜間人口を上回っており、これらの市町村とは性格を異にしております。
  本市における生活、就労、教育、医療など、様々な要素を総合的に判断し、本市に魅力を感じ、移住が進んだ結果であります。そして、この人口の増加は、私の市政に対する率直な評価であると捉えております。
  また、市内商業地における土地の評価も大きく様変わりしました。私の就任当時、県内13市中12位であった地価公示価格は、平成28年までに県内第2位へと躍進し、商業地としての価値も高まってきております。
  このような評価は、様々な形で外部からも多数頂戴しております。ご案内のとおり、一昨年開館したまなびあテラスは、照明学会より「照明普及賞」を受賞し、秋の「地域づくりのやまがた景観賞」においては、念願であった「山形経済同友会賞」に輝くことができました。これは、本市におけるまちづくり、とりわけ市の核となる中心部の形成に高い評価を受けたものであります。
  さらに、昨年10月には「地方自治法施行70周年記念総務大臣表彰」を受賞することができました。これまでのまちづくり全体が全国レベルで評価されたものであり、感慨深い授賞式でありました。 
  この20年間、私は自身が掲げた政策を着実に実行し、結果を出し、市民の負託に応えることができたと自負しております。多くの自治体が人口減少や少子高齢化の悩みを抱え、伸び悩む中、「最も勢いと元気のあるまち」として、市政を推し進め、市民生活と福祉の向上に結び付けてきたと捉えております。
  次に、今後のまちづくりについてであります。これまで、私自身の市政運営に対する評価について、答弁してまいりましたが、ご指摘のとおり、私が政策として掲げ、現在遂行の途上にある事業や、避けて通ることのできない難題も山積しております。
  今年度、「国際交流元年」と銘打ち、自治体の国際化に向けて大きく舵を切り、推進してまいりました。近い将来、地方にもグローバリゼーションの波は確実に押し寄せ、その対応力が問われるに違いないからであります。
  こうした取り組みは、未だ緒に就いたばかりであり、今後大きく育んでいかなければなりません。
  そして、その一里塚となるのが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催であります。
  ホストタウン関連事業では、実績を積み上げ、国への登録を達成いたしました。今後の誘致に向けた勝負は、本番直前まで紆余曲折が想定され、これからが正念場であります。
  そして何より、オリンピック・パラリンピックにおけるレガシーの1つとして期待できるのは、市民レベルでの国際化の推進であります。
  ドイツのインゲルハイム・アム・ライン市との国際友好都市締結に向けては、市民同士の相互交流が何より重要であり、力強く推進する必要があると捉えております。
  また、教育現場においては、現在神町小学校の移転改築という大型事業が進行中であります。教育によるひとづくり、まちづくりを進める本市において、未来にはばたく子どもたちの教育環境の充実に終わりはありません。本市の限りない発展と、未来を見据えたまちづくりにおいては、中長期的な重要課題も見えてまいります。
  中心市街地の拡大に直結する、用途区域の見直しと、農業振興地域との調整、あるいは移住定住人口の増加と経済発展に絶大な影響をもたらす国道48号のバイパス化、ほかにも、地域の均衡ある発展、「東根さくらんぼ」の知名度向上と、農作物のさらなるブランディング、海外輸出の推進など、目白押しであります。
  本市の政治を司る者には、類まれなる政治力、豊富な経験と的確な判断力、たくましい行動力、そして実行力が備わっていなければ、これらの政策を実現し解決に導くことはできないのであります。
  私は眼前に迫ったこれらの難題にひるむことなく、市民の先頭に立ち、引き続き市政運営に全力をささげる所存であります。
  今年は、市制施行60周年という大きな節目の年であります。私は、この節目を次の飛躍に向かう礎として、新たな歩みをスタートし、躍動する東根市をさらなる高みへと導きたいと、気持ちを新たにするものであります。
  結びに、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願いを申し上げる次第であります。
○加藤信明議長 8番細矢俊博議員。
○8番(細矢俊博議員) ただ今市長から、まちづくりに対する熱い思い、そして再出馬に向けての力強い決意をお聞きしました。6期目の出馬ということで、並々ならぬ決意と情熱を感じる次第であります。
  私は今、土田市長が再び市政を担う決意をお聞きしまして、安堵し、さらなる東根市の発展を期待し、胸を膨らませている次第であります。
  地方自治体は、首長次第でまちづくりが大きく左右される特徴があります。不透明な時代を切り開くに当たっては、先見性を備えた強力なリーダーが求められます。
  また、地方の時代と言われて久しい中、地方の考えを国に聞いてもらうには、強いリーダーシップとともに、抜群の政治力と人脈を誇る政治家が必要であります。
  土田市長には、躍進する東根市をさらに前進させていただきたいと大きく期待するとともに、市民も絶大な信頼と期待を抱いていると思います。
  私も議会人として、市長に期待するだけでなく、微力ながらしっかりと市政発展に尽力し、ともに市政発展の喜びをかみしめたいと思う次第であります。
  結びになりますが、今後とも土田市長には4万8,000人の市民の先頭に立ち、卓越した政治力、行政力を思う存分に発揮していただき、躍進する東根市のまちづくりに力強く取り組んでいただくことを重ねてお願い申し上げ、以上でひがしね創生会の会派代表質問を終わらせていただきます。
○加藤信明議長  以上でご了承願います。

  ◎橋光男議員質問

○加藤信明議長 次に、政清・公明を代表して、7番橋光男議員。
   〔7番 橋光男議員 登壇〕
○7番(橋光男議員) 皆さん、ご苦労さまです。
  政清・公明の橋です。会派を代表し、通告に基づき質問をします。
  総務省が1月に公表した住民基本台帳に基づく2017年の人口移動報告によりますと、東京、神奈川、埼玉、千葉の東京圏は、転入者が転出者を上回る転入超過が、22年連続の11万9,779人、そして全国の1,719市町村のうち7割以上が転出超過とのことです。
  地方創生を進めている中、大都市圏への集中は続いている状況にあります。本県も転出超過にあり、3,864人が転出し、統計開始の1954年以来、63年連続の人口流出、転入者は6年連続で前年を下回ったとのことであります。ただし、転出者は2年連続で減少し、減少傾向にあるようです。
  県内市町村では、本市のみが転入超過で、特に15歳から64歳までの世代が、転入超過しているとの新聞報道がありました。大変喜ばしいことと思っております。
  しかしながら、本市に関してさらに過去5年間の住民基本台帳の統計を見ますと、人口は微増傾向ながら、14歳以下の人口及び15歳から64歳までの人口は逓減、65歳以上の人口が増加しており、必ずしも喜んでばかりいられる状況ではないと思います。本市においても、人口減少、少子高齢化対策は継続して取り組むべき課題であります。
  また、雇用情勢の改善と人手不足感の高まり、経済のグローバル化、インバウンド交流等の拡大、高規格幹線道路の延伸、航空ネットワークの拡充、大都市圏との格差や貧困との世代間の連鎖の防止化など、本県を取り巻く現状及び社会情勢と言われております。
  本市においても、この情勢は当てはまるものと考えられます。
  このような情勢を踏まえ、本市の市政運営に大きく関連する平成30年度の県政運営は、「自然と文明が調和した理想郷山形」の実現に向け、県民総活躍、産業イノベーション、若者の希望実現、健康安心社会、県土強靭化を県政運営の基盤に、短期アクションプランを着実に推進し、山形創生の展開を強化するとの方針のもとに、子育て支援人づくり、活力ある産業の集積、地域の豊かさを支え、高いブランド力で国内外に展開する農林水産業、世界に誇る魅力を発信し、国内外の旺盛な活力を引き込む観光立県山形の確立などの政策を掲げた、平成30年度予算案が現在県議会で審議されております。
  市長は施政方針において、地方自治体においてもグローバル化の波が押し寄せてくるものと捉え、このグローバル化に適切に対応できるかがこれからのまちづくりの発展の大きなカギになるとして、国際化に向けてこれまで築いてきたドイツとの交流の拡大、深化と本市の子どもたちが国際的視野と感覚を養い、技術立国日本を支える有為な人材に育ち、新しい時代を切り開いてもらいたいとの願いを込め、人材への投資などを行い、東根創生につなげたいと述べております。
  本市の発展にかける思いを強く感じたところであります。
  私は、未来へつなぐべき東根の発展を考えたとき、将来を担う人、いわゆる財産づくりと若い人たちの生活基盤となる雇用の安定等につながる、農・工・商業の活性化、振興等は引き続き取り組むべき課題であると考えておりますが、平成30年度は東根創生に掲げた総合戦略の計画期間において、4年目を迎えるわけであります。これまでの成果を踏まえ、総合戦略をさらに推し進める年度であると位置付けております。
  このことを念頭に、平成30年度の施政方針及び施策等について、さらに具体的な考え方などを質問します。
  まずは、「だれもが安らぎと充実、しあわせを実感できるまち」についてです。
  施政方針において、子育て環境の充実施策とともに、ひとり親家庭の子どもの健全な育成を図るため、子どもと親に対し、基本的な生活習慣、学習支援を実施し、進学と生活の自立を手助けすると述べております。これは、子どもの貧困対策と関連の深いものと理解をしますが、改めて本市におけるひとり親家庭支援の具体的な取り組みの現状などについて、どのようになっているのかを伺います。
  2点目であります。まちづくりの目標の1つである「だれもが安らぎと充実、しあわせを実感できるまち」は、まさしくノーマライゼーションの理念を掲げたものと捉えているところであります。
  総合計画において、子育て環境、高齢者福祉の充実などとともに、障がい者福祉の充実について、基本的な考えが示され、施策は第2次東根市障がい者福祉計画に基づいて計画的に実施されてきたものと思っております。
  この障がい者施策の目標とするところは、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら、共生できる社会、インクルーシブ社会を実現することにあるわけですが、第2次東根市障がい者福祉計画には、基本目標の1つとして「こころ豊かな交流の充実」があり、心のバリアフリー、建物等のバリアフリー、情報のバリアフリーが課題であるとしております。これは、障がい者自身の自立を図る一方で、差別などを解消する必要性を述べていると理解をしているところであります。
  また、差別解消については、平成28年4月から障がいを理由とする差別解消の推進に関する法律が施行されております。そこで、障がいを理由とする差別解消等への取り組みの現状などについて、伺います。
  次に、「環境、自然、歴史、文化が調和する風格とうるおいのまち」についてであります。
  本県は県内自治体の中で、いち早く環境ISO14001の認証の取得、街路灯のLED化や再生可能エネルギーの普及活動に取り組み、グリーン購入推進自治体特別賞を受賞するなどの成果を上げていることは大いに評価をするものであります
  しかしながら、近年世界各地で頻発する様々な異常気象と大規模な自然災害の発生は、低炭素社会の実現に向けた取り組みの必要性と重要性を改めて認識をするものであります。
  大けやき、環境基本計画改訂版、中間見直しにおいて、本市の豊かな自然環境は奥羽山系の山々と流下する河川によって育まれ、我々の生活や産業振興にも大きな影響を及ぼしていると述べております。
  特に、大気とともに水環境の保全は、安全な生活環境の保全にもつながると理解をします。そこで、総合戦略に示す都市機能を磨く施策の1つである、生活排水対策について、公共下水道整備の進捗状況及び今後の考え方をお伺いいたします。
  次に、「魅力にあふれ、にぎわいと活力に満ちたまち」における、農業、観光の振興と都市基盤整備についてであります。
  まず、農業振興についてお伺いいたします。本市の農業においても、高齢化等による農家数の減少、耕作放棄地の増加などの問題はあるものの、農業の算出額は県内第3位、市内の農業の総生産額は年々増加している状況にあります。農業に直接関わる皆さんと、執行部はじめ関係諸団体の皆さんのご努力が大きいものと評価をするものであります。
  また、昨年4月に「東根さくらんぼ」がGI登録されたこと、そして12月には日本と欧州連合、EUとの経済連携協定EPAに合意し、「東根さくらんぼ」も保護対象リストに加わったことなどは、これまでのブランド確立への取り組みの成果であり、東根ブランドの確固たる確立に向け、大きな追い風であると思います。
  施政方針において、国内外でのトップセールスをはじめとするPRなど、積極的にプロモーション活動を展開するとともに、海外市場調査の取り組みを進めていくと述べております。そこで、もう少し具体的にお伺いをいたします。
  本市の農産物の国内外への販路拡大を目指す上で、農産物の海外販路拡大とGI保護制度登録された「東根さくらんぼ」及び農業生産工程管理、いわゆるGAPに係る取り組みの現状と課題及び今後の展開について、どのように考えておられるのかをお伺いいたします。
  次に、観光振興に関してであります。冒頭でも述べた人口減少、少子化に係る対策の1つで、交流人口を拡大し、本市経済の振興、移住・定住人口の増加へ結び付けるための施策の深化、継続が求められると思います。
  そこで、交流人口の拡大を目指す上で、取り組んでいる各種事業の現状と課題及び今後どのように展開していくのかをお伺いいたします。
  3番目に都市基盤整備についてであります。本市の発展は先駆的な取り組みとともに、山形空港、山形新幹線、そして国道13、48号等の交通網の発達と大きく関係してきたものと考えております。このうち、国道48号は山形圏域と東北の中心をなす仙台圏域を結ぶ重要路線で、その整備に関する市長のこれまでの取り組みは大いに認識をしているところですが、交流人口の拡大、産業振興等、本市のさらなる発展には欠かすことのできない重要課題であるとの観点から、国道48号の整備に向けた取り組み状況について、改めてお伺いいたします。
  次は「こころ豊かな人が輝く教育と文化のまち」についてであります。
  先月7日の地元紙に、1学級1新聞、肯定意見という市の総合教育会議に関する記事が掲載されました。
  また、2月16日の地元紙では、県教育委員会は、市町村による新聞を活用した学習活動の支援を継続するとの記事が掲載されておりました。本市におけるこの事業は、今年度から導入され、学力向上などを目標に、小学校5年生から中学校全学年で実施されていると承知していますが、その取り組みの現状と期待する効果などについて、お伺いをいたします。
  以上が登壇での質問であります。
○加藤信明議長  7番橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 政清・公明の橋光男議員のご質問にお答えをいたします。
  はじめに、福祉の充実についてであります。ひとり親家庭に対する支援の取り組みの現状等についてでありますが、ひとり親家庭は社会的、精神的、経済的に不安定な状況に置かれる傾向があることから、様々な面からの支援が必要と考えております。
  現行の支援策としましては、児童扶養手当やひとり親等医療給付など制度に基づく支援とともに、母子・父子自立支援員1名を福祉課に配置し、相談支援などを行っているところであります。
  新年度においては、ひとり親家庭における子どもの健全育成に資するため、学習支援事業を新たに実施いたします。
  これまでは、夏休み期間などにボランティアによる学習会を社会福祉協議会で実施しておりましたが、新年度からはこれまでの学習会に加えて、市として通年型の学習会を実施するものであります。
  そのほか、ひとり親家庭の経済的自立を図るために、看護師や介護福祉士等の資格取得を目指す親に対する、生活費や住居費の支給事業を拡充して実施してまいります。
  次に、障がいを理由とする差別の解消等への取り組みの現状等についてであります。 
  行政機関や民間事業者による、障害を理由とする差別の禁止等を規定した「障害者差別解消法」が平成28年4月に施行され、県においても「障がいのある人もない人も共に生きる社会づくり条例」が同年に施行されております。
  本市においては、これらの法令や東根市障がい者福祉計画などに基づき、建物など生活環境面のバリアフリー化を進めるとともに、障がい者の教育や就労の支援、社会参加を促すためのスポーツ・文化活動の促進、移動支援、相談支援体制の充実などを推進してまいりました。
  また、市役所として、障がいを理由とする差別の解消の推進に関する対応要領を定め、障がい者に対するバリアを取り除く合理的な配慮の考え方などに沿った窓口対応や各種事業を行っているところでありますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、環境の保全についてであります。
  公共下水道整備の取り組み状況等についてでありますが、本市の下水道事業は、汚水と雨水を分離して排水する、分流式の計画となっております。
  汚水は昭和51年に東根温泉区、長瀞地区を区域とする東根市公共下水道を開始し、昭和56年には村山市、河北町ともに、最上川流域下水道村山処理区に組み込まれ、東根市流域関連公共下水道として整備を進めてまいりました。
  平成7年2月には、尾花沢市及び大石田町が最上川流域下水道村山処理区に加わり、平成21年10月には、新たに天童市北処理区分区が加わり、流域下水道の区域拡大が図られました。
  本市の公共下水道事業は、平成27年3月に区域拡大の事業認可を受け、現在は若木、中島新田、営団、西戸、野川、後澗、郡山、松沢地区などについて、整備を進めております。長瀞の西部にある浄化センターは、昭和62年7月に供用を開始、温泉地区及び長瀞地区から供用を開始いたしました。その後、整備も順調に進み、平成元年4月には神町地区が供用を開始しました。東根地区も平成2年度から着手し、平成3年3月から供用を開始しております。
  平成29年3月31日現在、認可面積1,874.8haに対し、整備済み面積が1,563.4haで整備率83.4%、下水道普及率は87.9%であり、第4次東根市総合計画後期基本計画における、平成32年度末目標86.3%を1.6%上回っており、都市生活における生活環境の整備と公共水域の水質汚濁防止に寄与しております。
  今後の整備としましては、汚水については区域を拡大した東部地区の整備を、平成32年度までを目途に進めてまいります
  また、供用開始から31年が経過しているため、経年劣化等による老朽化対策を計画的に実施し、適切な維持管理を実施してまいります。
  雨水については、昭和40年代から神町地区を中心に整備を開始し、自衛隊正門前、村山野川右岸、白水川左岸などの雨水排水幹線施設の整備を図っております。
  また、長瀞城跡の「二の堀」を公共下水道の雨水調整地として位置付け、地域の環境浄化と地区民のふれあいの場として活用できる水辺空間の整備も進めております。
  雨水整備は平成29年3月31日現在、雨水の全体計画面積1,191.0haに対し、整備済み面積は470.6haで本市における整備率は39.5%であり、山形県全体の整備率34.5%より5.0%上回っております。
  雨水の整備率が低い状況としましては、これまで公共水域の水質保全及び快適でうるおいのある水環境を創造していくため、汚水整備を進めたことによるものであります。
  今後につきましては、平成32年度までに東部地区における汚水整備が完了する予定であることから、雨水整備に移行してまいります。
  本市においては、近年は人命に関わる大きな雨水被害はほとんどありませんが、地球温暖化等に起因する気象変動により、これまでの予想を超える降雨や局所的な大雨によって被害が発生する可能性があります。
  今後の雨水整備につきましては、近年における降雨災害の局地化・集中化・激甚化や都市化の進展等に伴う浸水被害を防止するため、計画的に進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、農業の振興についてであります。
  はじめに、市内産農産物の海外販路拡大についてでありますが、平成27年度に策定した「果樹王国ひがしね輸出推進戦略」に基づき、タイ・香港・台湾を相手国とした取り組みを行っております。
  具体的には、タイには「さくらんぼ」、香港には「ラ・フランス」、台湾には「桃」と品物を定め、高級百貨店や高級スーパーにおけるプロモーション活動、市場視察、商談活動などを実施してまいりました。これらの取り組みを通じて、主に輸送にかかる課題、他産地との差別化にかかる課題への取り組みが特に重要であるとの認識に至っております。
  さくらんぼを例にすると、長時間輸送が前提となる中で、より確実な低温輸送体系が求められていることや、コストがかさむ要因となる荷痛みをいかにして低減するかが鍵であります。
  また、海外で一般的に流通している安価な外国産さくらんぼとの差別化が必須であるため、1点目に高級感を演出するパッケージデザインの検討、2点目に「佐藤錦発祥の地」であることや、「GI保護制度」に登録されるほどの品質を有していることなど、「東根産」を手にしていただくための動機づけとなるストーリーの構築、3点目に店頭販売のみならず、テレビショッピングやネット通販などを活用した多様な販売形態の確立が必要であると感じております。
  このような中、「果樹王国ひがしね輸出推進戦略」で打ち出した相手国のうち、さくらんぼの輸出を行っているタイ、これから取り組みを予定しているシンガポールなどに対し、専門的な機関を活用して詳細な市場調査を行うために、新年度予算に関係経費を計上しているところであります。
  今後はこの調査結果を効果的かつ効率的なプロモーションのあり方や新たなマーケティングの戦略の構築、ひいては次期戦略に向けた基礎的資料として活用してまいりたいと考えております。
  また、輸出戦略の1つとして、もぎ取り体験などを含む、体験型観光農業を軸としたインバウンドの誘致も重要であるとの認識から、その実現に向け研究を行ってまいります。
  次にGI保護制度「東根さくらんぼ」についてであります。
  平成29年4月21日に農林水産省のGI保護制度に「東根さくらんぼ」が登録されたことは、ご案内のとおりであります。
  昨シーズンの使用登録者は158の個人・事業者に及び、JA出荷を通じて携わった生産者を含めると、約900人が取り組みに参加し、約70トンが「東根さくらんぼ」として全国に出荷されました。
  また、制度の周知と良品生産への意欲の高揚を図るため、GI保護制度への登録を記念して、初めて実施した築地市場における品評会では、高い評価を受けるとともに、マスコミに大きく取り上げられました。さらに、ふるさと納税の返礼品として、約4万箱を全国に発送できたことは、「さくらんぼイコール東根市」の発信に大きく寄与したものと捉えております。
  国外に目を転じると、平成29年3月、農林水産省とタイ政府がGI保護制度の相互認証に向けて協力することで合意されました。
  また、平成29年12月、日本とEUが合意した経済連携協定(EPA)にはGI保護制度を活用することが盛り込まれ、現在登録されている59産品のうち、「東根さくらんぼ」を含む48産品がEPA発効後にEUでも保護されることになりました。
  海外での知名度向上とともに、輸出拡大の機会は確実に増えていくことが期待されるところであります。
  そのような中、消費者や市場関係者の認知度が未だ低いことが課題であると分析しております。国においても同様の認識を有しており、国内外におけるPRイベントなど、様々な施策を準備しているところであります。
  本市においても、積極的な参加協力などを行いながら、「東根さくらんぼ」のさらなる周知を図ってまいりたいと考えております。
  加えて、国内他産地の差別化が必要であるとの認識から、今シーズンにおいては加温出荷分から取り組みを始めることで、他産地の露地物に先駆けたPRを図っていくことや、ブランドイメージを確立するため、生産者からの希望が多かった統一箱の製作・販売などへの取り組みについて、さらに強化することを指示しているところであります。
  いずれにいたしましても、市内農産物の海外販路拡大も、GI保護制度の活用も目的とするところは農家所得の向上であり、私が示す、攻めの農業を体現するための手段として、大いに活用してまいりたいと考えているところであります。
  次に、農業生産工程管理(GAP)についてであります。ご承知のとおり農業生産工程管理、いわゆるGAPとは農業において食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理における取り組みであり、多くの農業者や産地が取り入れることにより、結果として適正な栽培管理や安全性、品質を確保し、消費者や流通関係者からの信頼の向上につながるとともに、作業の見直しにより、農業経営の改善が期待されるというものであります。
  GAPには国際水準GAPや各自治体等が独自に策定した都道府県版GAPなどがありますが、山形県は今年2月、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、山形県GAP推進協議会を立ち上げ、県版GAPの取り組み拡大と第三者認証取得、国際水準GAP認証取得を促し、GAPの普及推進を確実に進めていくことを基本方針に掲げました。
  普及に向けた取り組みとしては、JA山形中央会において、GAP指導員を配置し、営農指導員らを対象とした研修会を実施しており、また農協においては、研修を受けた担当者を指導員として配置し、体制を整えているようであります。
  確かに、生産工程管理への取り組みは農業生産の各工程を正確に実施し、記録、点検、評価することで農業を「見える化」することができるメリットもあり、食品の安全のみならず環境保全、労働安全の確保ができ、産地全体の底上げも可能であると捉えております。
  しかしながら、東京オリンピック・パラリンピックでの需要拡大が確実ではなく、また消費者ニーズの高まりも見られない状況にありますので、消費者や市場の動向を見極め、県、農協などの関係機関と連携を図りながら支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、観光の振興についてでありますが、本年度に実施した交流人口拡大に向けた取り組みと実績について申し上げます。
  はじめに、「果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会」についてでありますが、6月4日に開催された第16回大会につきましては、1万2,400人の参加者を誇り、近年の傾向としましては、参加者のうち県外在住者が約6割を占めており、本市の初夏を代表するイベントとして、他地域との交流促進と地域経済の活性化に大いに寄与しているものと捉えております。
  また、海外からの参加者も24人を数えており、今後の広がりに期待するところであります。
  次に、「さくらんぼ種飛ばし」についてでありますが、最盛期の6月に本市に足を運んでいただくため、5月7日に「仙台グランプリ」を開催し4,500人の来場者で大いににぎわったところであります。
  隣接する仙台圏の方々に名実ともに日本一の「佐藤錦」を味わっていただき、魅力発信に努めたところであります。
  6月11日に開催したワールドグランプリの来場者は、「東根さくらんぼ」がGI保護制度へ登録された効果もあり、5,400人に増加したところであります。
  種飛ばしに出場した半数以上の647人が県外からの参加であり、また山形大学の外国人留学生18人からも参加をいただきました。
  また、「中央区さくらんぼ祭り」として、6月17日・18日に大勢の観光客でにぎわう築地と月島西仲通り商店街で開催した種飛ばしには、合計で3,600人の参加があり、旬の「東根さくらんぼ」を満喫していただいたところであります。
  さらに、6月24日には「大阪豊中グランプリ」、25日には「名古屋空港グランプリ」を開催し、来場者は両日で2,850人を数えました。空路で1時間ほどで結ばれている「果樹王国ひがしね」の魅力を大いに発信したところであります。
  次に「た〜んとほおバルフェスタinひがしね」につきましては、9月15日から17日までの3日間合計で3万人の来場者がありました。事前に仙台圏の情報誌やフリーペーパーなどに広告を掲載し、県外からの誘客を図ったところ、会場の駐車場には県外ナンバーの車が多く、特に宮城県から多くの来場者がありました。
  次に、「ひがしねウインターフェスティバル」につきましては、12月1日から1月21日までの期間中に5万3,700人の来場者がありました。多くの報道機関から取材があり、テレビやラジオを通して広く効果的に情報発信がなされたところであります。
  また、インターネット上で公表されている民間会社によるイルミネーションランキングでは、最高で東北1位、全国で14位を記録し、こうした宣伝効果もあり、県外からも多くの来場者が訪れ、冬の新たなにぎわいが創出されたところであります。
  次に、これらイベントの今後の取り組みについてであります。
  「果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会」については、さくらんぼシーズンの先陣を飾る事業にふさわしいものとしていくため、さらなる内容の充実に努めてまいります。
  県外で開催している、「さくらんぼ種飛ばし」については、知名度も高まり、年々リピーターが増加しております。また、「東根さくらんぼ」をPRするため、絶好のイベントであることから、今後とも種飛ばしの開催を通し、さくらんぼをはじめとする観光資源を大いに発信し、本市の魅力を広くPRしてまいります。
  市外、県外からも注目を集めている東根産のグルメや、全国から集まる名物を楽しむことができる「た〜んとほおバルフェスタ」、本市の冬の夜を美しく彩る「ひがしねウインターフェスティバル」につきましては、よりグレードアップし、さらなる交流人口の拡大を図ってまいります。
  こうしたイベントにつきましては、ホームページで事前に周知を行うとともに、フェイスブックでリアルタイムにイベントの様子を伝えるなど、積極的にインターネットやSNSを活用しておりますが、今後ともさらに本市の魅力を伝えるため、より一層積極的な情報発信に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に都市基盤の充実についてであります。
  国道48号等の整備に向けた取り組み状況についてでありますが、山形圏域と仙台圏域を結ぶ国道48号は地理的な立地条件から利便性にすぐれ、両圏域の物流及び地域交流の大動脈となっております。
  また、先の東日本大震災においては、山形空港を経由した緊急支援物資の輸送等で極めて重要ないわゆる「命の道」としての役割を果たすなど、防災・減災に向けた取り組みと緊急輸送道路としての整備が重要な路線であると捉えております。
  このため、私は市長就任以来、仙台圏域とのアクセス性を高めるため、国道48号の高規格化を訴え、本市の重要事業に掲げるなど、特に力を入れて運動を展開してきたところであります。
  しかし、高規格道路としての整備には、国の手続き等に非常に長い期間を要すること、また東日本大震災からの復興など、仙台圏域の東部地区における事業を重視する仙台市とは、国道48号の整備促進について温度差があり、なかなか賛同が得られない状況にありました。
  このような状況を打開するため、東北市長会開催時に当時の奥山仙台市長と面談し、高規格化道路としての整備は最終目標とし、当面の対策として、事前通行規制区間12kmについて、トンネル等によるバイパス化の整備を提案し、2020年の東京オリンピック・パラリンピックが終了し、建設工事の人件費や資材単価の高騰が一段落した時点での調査事業の着手を提案したところ、一定の理解が得られ、仙台市、天童市、東根市で構成する国道48号道路改良整備促進協議会における、国土交通省東北地方整備局への要望書に、バイパス化構想の一文を新たに盛り込むなど、着実な前進をみたところであります。
  山形・仙台圏域の物流、交流の大動脈である国道48号の高速化、高規格化が実現すれば、仙台、山形、天童、東根は南東北の拠点となり、山形県内内陸部の地方創生にも大きな役割を果たす路線と捉えており、仙台圏域との交流促進が今後の本市の発展を左右すると言っても過言ではないと考えております。
  このため、市独自の東根市重要事業や国道48号道路改良整備促進協議会としての要望活動を実施しているほか、地元の熱意を直接関係機関に伝えるため、天童市と東根市が合同で、400人を超える規模の「国道48号道路整備促進大会」を開催するなど、様々な形で国道48号の整備促進に向けた取り組みを積極的に実施しているところであります。
  今後も国、県等の関係機関と連携を図りながら、粘り強く要望、陳情活動を展開してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 ご苦労さまです。
  次に教育長に答弁を求めます。元木教育長。
   〔元木正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 私からは1学級1新聞への取り組みについて、お答えをいたします。
  はじめに、現状についてでありますが、市内の小学校5年生以上と中学校の全クラスの教室に新聞を置いて、児童生徒が常に新聞を読める環境づくりをしております。
  各学校においては、社会科で国会について学ぶ際に、国会に関する記事を集めたり、理科の授業で気象について学ぶ際に、天気図を用いたりするなど、授業の教材として役立てております。
  また、児童生徒が当番制で朝の会に自分の気になった記事を紹介するなど、それぞれ工夫を凝らした取り組みもなされております。
  次に、これらに期待する効果についてでありますが、まず、新聞の見出しや紙面構成など、読み方そのものを学ぶことが挙げられます。
  また、活字離れが問題となっていますが、活字媒体を主要な情報源として活用することを習慣づけることにつながり、児童生徒1人1人の文章を読み解く力を高めることも期待できます。
  さらには、身近な地域の記事に繰り返し触れることで、郷土への関心を高め、郷土愛を育む効果も期待しているところです。
  これらは、いずれも継続することで確かな力となって身につくものでありますので、学校と意見や情報を交換しながら新聞を活用してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 7番橋光男議員。
○7番(橋光男議員) 答弁ありがとうございました。
  質問を続けさせていただきます。
  まず最初に、ひとり親家庭への支援に関してであります。社会的、それから精神的、経済的不安定な傾向を踏まえて、様々な方向から支援が必要、こういった認識の上で相談体制、経済、それから医療面、これなどを支援を行っていることを理解をしたところであります。
  新年度につきましては、教育支援、それから親の就労支援を拡充するとの答弁があって、安心して生活できることと、子どもたちの教育に関わる機会が失われないことにつながるものと思います。
  ただ、特にこの学習支援事業について、その概要と周知の方法、これはどのように考えておられるのかということについて、お伺いをいたします。
○加藤信明議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えをいたします。
  学習支援事業の概要でありますけれども、対象の子どもさんはひとり親家庭の小学校4年生から中学校3年生までで、特に世帯の所得要件などは設けません。
  毎週土曜日の午後2時から5時までの3時間、年間で約30回、定員20名で参加料無料、市役所東側にあります、ふれあいセンターの2階で行う予定であります。
  運営については、実績があります、山形県ひとり親家庭福祉会に委託をする予定であります。集団での学習指導とともに、基本的な生活指導なども行います。
  周知方法についてでありますが、4月15日号の市報で広く募集するとともに、同じく4月に、ひとり親家庭などが対象である、児童扶養手当の通知の予定がございますので、対象となる世帯に対しては、その通知の中に、学習会の案内文書も同封したいと考えております。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 7番橋光男議員。
○7番(橋光男議員) わかりました。社会福祉協議会が実施しております、ひまわり学習支援、これは昨年暮れも見学をさせていただきましたが、子どもたちの勉強意欲というのは大いにあるなということで感じてきたところであります。これは是非、進めてもらいたいと思います。
  また、学習支援とそれから食事の提供など、これを組み合わせた、山形市にあるんですが、子ども食堂、これも訪問をさせていただきました。これは考えますと、様々な形で支援の輪が広がっているなと感じたところであります。
  ただ、報道等にもよりますと、ご案内のとおりでありますが、現代の貧困というのは、非常に見えにくいと言われているそうであります。これらを踏まえてのことと思いますけれども、県の方では、新年度に家庭の経済状況や具体的な支援ニーズといったものを的確に把握するため、子どもの貧困に関する、初の実態調査を行って2018年度中に結果をまとめるということでしているそうであります。
  本市におきましても、是非その結果などを踏まえて、今後ともひとり親家庭支援の充実、これは子どもの貧困につながるものだと思いますので、是非その充実を図っていただきたいということで、要望させていただきます。
  以上でこの件につきましては、終わらせていただきます。
  次に、障害を理由とする差別解消等への取り組みについてであります。
  市役所庁舎のエントランスや、それから歩道の段差解消など、こういったことにつきましては、現場も確認できておりますし、各種施策が実施されているということで理解をしたところであります。
  市長の答弁の中で、障害を理由とする差別解消のための対応要領、これを策定したということでありましたが、具体的な内容、それから運用方法といいますか、これはどのようになっているのかということをお伺いをいたします。
○加藤信明議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 それでは、お答え申し上げます。
  東根市職員の対応要領につきましては、障がい者差別解消法の基本方針に則して策定いたしたところであります。
  障害があるという理由で障害のない人と比べて制限などを付けたり、異なる取扱いや権利、利益を侵害するなどの不当な差別取扱を禁止すること、障害がある方から配慮を求められたときには、場面や状況に応じた柔軟な配慮を行うなど、職員が適切に対応するための必要な事項を定めているところであります。
  また、職員に対して、よりわかりやすくするために、具体的な対応事例を盛り込んだ留意事項を作成いたしまして、対応要領と合わせて全職員に周知を図っているところであります。
  今後とも、窓口業務等の事務や事業を行う場合において、障がいの有無によって分け隔てられることのないよう、公平公正で誠実な対応に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 7番橋光男議員。
○7番(橋光男議員) わかりました。会派政清・公明は阿部代表のもとにそれぞれの議員活動はもちろんのこと、会派としても障がい者福祉、あるいは子どもの貧困問題というのも活動のテーマの1つとして取り組んでいるところであります。
  先月の9日に東根市身体障がい者福祉会の皆さんと意見交換会を開催させていただきました。貴重なご意見、それから要望をいただきました。
  その中で、不当と思われる対応を受けたという内容の経験談をお伺いしました。このとき思いましたのは、心のバリアフリーということで、先ほど述べさせていただきましたが、いわゆる差別、偏見をなくして、障がい者の気持ちに寄り添ってサポートするということなんですけれども、これが十分に広まっているんだろうかということを思ったところであります。
  現在、国においては、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律」、いわゆるバリアフリー法でありますけれども、これについて、この審議されていると承知しておりますが、その中に「心のバリアフリー」というのが明記されるようであります。
  これは会派としても、是非成立をさせなければということで、思いをいたしているとのことでありますが、この懇談会での意見などを踏まえての要望をさせていただきたいと思います。
  一番大事なのはバックボーンと言いますか、しっかりしたものがあれば一番いいんだろうなと思うのですけれども、福祉の計画というものがございますけれども、そのほかに毎年12月3日から9日までの間、これは障害者週間というのが設定されると承知をしているんですけれども、この際に市民誰もが相互にこの人格、あるいは個性を尊重し支え合う共生社会、これの実現に向けて、市民の意識啓発、これに関わる様々な取り組みを展開して、そして障がい者福祉の推進というものをしていただきたいと、こういうふうに思うところであります。
  市報で広報していただいたり、場合によっては懸垂幕ということもあるんだろうと思いますけど、是非そのようなことをご検討いただいて、取り組んでいただければなと思ってございますので、よろしくご検討の方お願いしたいと思います。
  これの件につきましては、以上でございますが、次に公共下水道整備についてであります。
  現在の公共水域の水質保全、それから快適でうるおいのある水環境の創造という公共下水道整備の考え方、これにつきましては承知いたしました。また、下水道の普及率は現在87.9%と、設定した目標を超えているということでありますので、これは本市の魅力である住みよさ、これは非常にランキング上位の方にいるわけなんですけれども、これにつながっていると評価をさせていただくものであります。
  これは要望でありますが、公共下水道の未整備部分の整備、これはまだいくらかあるんだろうと思いますけれども、この整備ということと、それから答弁でもございましたが、異常気象、それから都市化の進展に伴う浸水被害の防止などの観点から、市内の各地区でそういうところは見受けられますので、雨水排水の整備につきまして、早期に着工ということを要望させていただきます。
  次は農業の振興、それから農産物の国内販路拡大の取り組みに関してであります。
  海外に関しましては輸送、それから販売方法などに係る課題と対策、それからタイとともに、ASEANの主要6カ国の1つであるシンガポールへ、さくらんぼの輸出に新たに取り組む方向だということで承知をいたしました。
  それから、国内に関しては、GIさくらんぼが築地市場での品評会での高い評価、それから農水省とタイ政府間での協力合意、あるいはEUでも保護されるという、こういったことにつきましては、今年度から大きな成果を上げておられるなと、これも思います。それで、評価をしたいと思っているところであります。
  それから、GAPにつきましては、また後で述べさせていただきますけれども、県やJAの動向など、本市の考え方につきましては、わかりました。しかしながらといいますか、もう少しGIさくらんぼ、これは私は本市の最大限の武器だなと思うんですけれども、これの件に関してもう少しお伺いしたいと思います。
  ただ今の市長の答弁の中で聞きますと、認知度の不足というのと、差別化というのが共通して課題ということがあるんだろうと思いますが、その対策の1つとして、加温出荷分から取り組み始めるということでございました。具体的には、どのようになっているのかというのをお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます。昨年は4月に認証登録を受けておりましたところから、露地での活用しかできなかったところでございますが、今年は加温、無加温、露地とシーズンを通した活用が可能となってございます。1月の下旬に開催なりました、花見の宴において、第一次の加温、無加温の登録分の登録者証を交付したところでございますが、2月末現在におきまして、25の個人・事業所から登録をいただいております。JAに出荷している生産者の方を含めると、100名を超える生産者の方が加温、無加温から取り組んでいただけることになってございます。そこをしっかりPRしてまいりたいと考えているところです。
  また、新たに露地に参加なさる生産者の方についても、これから4月に説明会を行い、早目、早目に呼びかけて拡大していく予定でございますので、ご理解の方よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 7番橋光男議員。
○7番(橋光男議員) わかりました。加温、無加温ということでやっているわけですので、是非その期間を長くということで発信していただければと思いますので、どうかよろしくお願いをします。
  それから、国内外の販路拡大ということで、共通的な課題としましては、今申し上げたところと認識したところでありますが、GIさくらんぼへのただ今ありましたような取り組み、それから品質確保対策といったこととともに、トップセールス、これはもちろん、それから統一した高級感のあるパッケージ、これなどは私も農家の方から伺っているところであります。
  それから、観光農業といった誘客イベントなど、国内外でのPRを展開することにつきましては、是非進めていただければと思うところであります。
  県の国際戦略、それから県産農産物等輸出拡大プロジェクトでも述べられているところで、ご案内のとおりだと思いますけれども、私が思いますのは、目標指標というのを是非設定していただきたいということと、それからこれまでの成果で、特に人脈、それから販売拠点、もうこれは海外でもできたんだろうと思いますので、これをフル活用していただくということに利用していただければと思うところであります。
  それから、GAPにつきましては、安全で適正な方法で生産されていることを証明するということで、今後は輸出のみならず、国内販売にもこの必要性というのは増してくるのではないかと考えたところであります。ただ、これは認証を受けるまで、しばらく1年くらいかかるようなことも聞いておりまして、なかなか大変だろうと思いますけれども、ただ答弁でもございましたように、県などの動向を見極めながらということですが、攻めの農業ということでも述べておられますので、是非今後ご検討していただければと思うところであります。
  以上で農業振興に関しましては、終了させていただきたいと思います。
  次に観光振興ということで、交流人口の拡大、これの取り組みの状況についてでありますが、取り組みの現状、それから今後も拡充して実施するということと、それからSNSなどを活用した積極的な情報発信を行っていくということで、わかりました。
  先月に石井国土交通大臣、これの講演を聞く機会がございまして、出席してまいりましたが、講演内容の1つに観光振興ということについてございました。これはインバウンドということをメインに話をされたような気は思うんですけれども、でもこれは非常に参考になるということで、興味深く思ってきたところでありますけれども、これは観光のポイントという点で話をされたものであります。
  1つは、本市の魅力となるもののコンテンツを磨くということでした。それから、2つ目は受入体制、これを磨く。それから3つ目が情報の発信を磨くという点でありました。本市の魅力であるさくらんぼ、これはもちろんなんですが、イベントなど今後拡充するとのことで了解はしましたが、その受入体制、これはどうかということであります。  
  さくらんぼマラソンなんかですと、おもてなしマラソンということで、非常に受入体制がしっかりしていると思っているところでありますけれども、今後はドイツとの交流、海外との交流、これも始まるわけであります。その受入体制のうち、宿泊施設などの受入体制の充実について、その取り組みの状況はどのようになっているのかということをお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます
  昨年12月から今年の2月にかけまして、県と連携をしまして、さくらんぼ東根温泉を会場としまして、旅館経営者の方や観光関係者の方などを対象にして、外国人観光客のマーケティングや受け入れの戦略などを学習するための研修会を開催したところでございます。
  内容としましては、県の方で実施しております、外国人観光客の方の実態調査などを基本の資料としまして、どのようなことが外国人の観光客の皆様に求められるのか、ニーズは何か、課題は何かとか、受入体制を整えるには、どのようにしたらいいのか、地域に合ったインバウンドのおもてなしをするにはどうしたらいいのかなどについて、学習を重ねてまいったところでございます。
  それと並行しまして、温泉組合の関係者の方や関係機関の方と市とで、受入体制などについての研究をしていくための検討会を開始しているところでございます。
  また、取り組みの一例としましては、観光物産協会の観光果樹園部会の中で、指差しブックレット、外国人の方に対するおもてなしの指差しブックレットというものを作成する取り組みを始めているところでございます。
  これは、観光果樹園に入られる方を対象にしまして、簡単な英会話をボード化することにしまして、それに対して指差しを行いながら、コミュニケーションを図っていくということの取り組みでございまして、今年のシーズンから活用していく予定でございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 7番橋光男議員。
○7番(橋光男議員) わかりました。特に温泉組合の方々も入っていただいて勉強会を開催したということで、少し安心したところでありますけれども、体格差、その他こういったところも非常にあるんだろうと思いますので、その宿泊に係る部分については、そこに新しく今ホテルも建設されておりますけれども、こういったところが対象になるのかどうかわかりませんが、1つ検討なりをしていただくことができればいいのかなと思ったところであります。
  これは是非要望させていただきますが、今述べましたとおり、私は東根のこの魅力といいますのは、他に先駆けて新しい魅力、これをつくってきたのではないかなと思っているんです。それによってこの交流人口は非常に拡大しているということで、私は思うわけで、これはすばらしいなと思うわけですけれども、答弁いただいたイベントなどのほかに、本市の観光地、施設など、既存の観光コンテンツ、これは先般新聞報道で見ましたところ、外国の方々が特段、これが観光施設だとかいうことではなくても、ちょっとしたものをこの地域のもの、例えば東根には原方地区とか、そこに五輪の塔というか、こんなこともありますし、それから沼沢の方にも大仏様も確かあったと思うんですけど、こういったことも非常に関心が高いんだということがちょっと載っておりました。
  こういった既存のもののコンテンツの磨き上げということを、これもお願いしたいので、もう1回見ていただければなと思ったところであります。
  それから、やっぱり最後は若者と、それから海外向けの情報発信、本市の中にも外国語の方々は多分中国の方だと思うんですけど、若い方が写真を撮って、それで送っているようなそういう場面を時々見受けますけれども、本市の方でも特にホームページの写真とか、あれは私も見ておりますが、フェイスブックの写真も見ておりますけれども、是非若者、海外向けの情報発信というものをよろしくお願いをしたいと思います。この件につきましては、以上で終わります。
  国道48号につきましてであります。これはこれまでのと、今後の取り組みの現状、それから市長の思い、これは重々わかりました。会派としても、国道48号の整備、これはできるだけ早くなるように取り組んでいこうと、我々も取り組んでいこうということで、認識が統一されているところであります。継続した取り組みを強く要望させていただきます。
  それから、次にもう1つ、交通網整備に関する質問をさせていただきます。
  人口減少に歯止めがかからない本県にとりまして、高速交通網の整備は喫緊の課題の1つであると捉えておりまして、山形新幹線のフル規格化に向けた運動、これは知事を先頭に展開されている状況にありますが、フル規格化されることによって、本市は通過駅になると、こういうようなことも危惧されて、将来のまちづくりにとっては非常に大きな影響があると捉えているところであります。
  そこで、この山形新幹線のフル規格化について、市長のお立場は様々あるかと思いますけれども、是非お考えをお伺いしたいと思います。
○加藤信明議長 土田市長。
○土田正剛市長 非常に大きくて悩ましい問題だと思っております。
  山形県が肝いりで2016年の5月に奥羽、羽越両新幹線の促進同盟会というものが設立をされて、そして私も市長会の会長として、理事ということで就任をさせていただきました。
  そのときに、いろいろなこの問題点は私なりに相当持っているわけでありますけれども、その出発の同盟会の設立総会のときに、意見するのはいかがなものかという立場の中で、少なくとも総論賛成、各論反対ということを申し上げるつもりは毛頭ないということで、一言だけ私、発言させてもらったのは、このフル規格の新幹線を実現するに当たって、沿線市町村並びに県民の理解と協力を図るため、機運の醸成を図るという項目がありました。そこにのっとって、私が十分これらの問題等について、県民の理解、協力、そして機運の醸成を図るために力点を置いてくださいよということだけは申し上げてきました。
  というのは、その後において、いわゆる地元新聞も一大キャンペーンを張っていることはご案内のとおりであります。ただ、各地区で同盟会がこれによって設立されているのもご案内のとおりだと思います。
  つまり、米沢地区、それで山形地区を初めとした東南村山、そして新庄最上ということで、点的なつながりというものが見えてきたなと思います。それは、沿線市町村の各首長の方々が非常に複雑な思いでいるのではないだろうかなと私は推察をしております。
  つまり、もし仮にフル規格が、新幹線が実現した暁には、県内では停車駅となるのは、まず私の予想としては米沢、そして山形、そして新庄と、この3つだろうと思います。
  そういうふうな意味において、我々のような東根も含めて、いわゆる通過点になるという懸念があります。
  いわゆるデメリットからいうと、通過点になるというのは、いわゆるこのさくらんぼ東根から新幹線に乗れば、乗り換えなしで東京に直結するという最大のメリットがあったわけでありますけれども、これが失われるようになるのではないだろうかなということ、あるいは、いわゆる九州新幹線が確か2011年に開業したと思います。それから、2015年に北陸新幹線、去年でしたかね、北海道新幹線がそれぞれ開通をしております。
  その際、いずれも問題になっているのは、いわゆる停車駅以外の通過点ですね。そこについては在来線ということの中で、いわゆる第三セクター化、各地方自治体に運営が移行されているということなどがあって、非常に山形県内でもそういう鉄道が、長井のフラワー線ですか、あそこなども見てわかるとおり、非常に第三セクターで運営することによっての非効率な部門とか、いろんなことが今問題が提起されているわけであります。そういうふうなことで、非常に私は米沢と、米沢以外の、じゃあその他の停車区間については、どうなのかというと、そこはまだ入っていない。
  それから、山形の方も、ちょっと天童について、私は相当温度差があるのではないだろうかなと、そのうち天童の市長とも意見交換してみたいなと思っておりますけれども、当然天童も私どもの東根と同じ運命をたどるのではないだろうかと思うときに、非常にこの今の盛り上がりというのは、点的には盛り上がっているんですけれども、沿線の市町村も巻き込んだものとは、なり得ていないのではないだろうかなと、その根底にはそういうふうな問題もあるのではないだろうかなと思っております。
  だからと言って、私はそれを反対だというつもりは毛頭ありません。それは、フル規格になれば利点もたくさんあるわけであります。
  第一に、今山形から東京まで、山形駅までは最速で今2時間26分だと思います。それがこのフル規格になれば、少なくとも2時間以内で山形に来られるようになるのではないかなと、時間短縮という意味では、非常にまずメリットがあると。
  それから、同時にフル規格になると、非常に悪天候によるいわゆる障害というものが、フル規格になると、確かにそれが防災・減災という点からも大いに利点があるということもあるわけであります。
  そういうふうな意味で、そういった利点とあるいはデメリットといろんな意味で、どう整合性を図っていくのかということが1つの大きな課題ではないかなと思っているところであります。
  私どもとしては、東根に確かに山形空港はありますけれども、県民全体の足の確保という意味では、大きなメリットを享受している自治体でもあるわけであります。そういうふうな意味において、私はデメリットだけを追求するという立場には少なくとも立ってはいないということだけは理解をしていただきたいなと思っておりますけれども、少なくとも、最大のデメリットというのは、この乗り換えなしで東京につながっているという点がいわゆるなくなりはしないだろうかという懸念を持っていることは事実でありまして、こういった問題等について、いろいろと市民の意見も聞きながら、あるいはそういう同盟会の中で私も発言を、いよいよこの本番につながっていく過程の中で、私もしっかりと発言はしてまいりたいなと思っているところであります。
  いずれにしましても、非常に悩ましい問題だなと捉えております。
○加藤信明議長 7番橋光男議員。
○7番(橋光男議員) わかりました。本当に通過となったときに、非常に大変なような気がします。やっぱり県の方の動き、それからこれは国会議員ですとか、それから経済界も動いているという状況もございますので、是非こういった動向を見極めていただいて、将来のまちづくり、非常に大きく影響するものでありますので、是非ご検討やらご意見を出していただくということで、お願いをしたいと思います。この件につきましては、以上であります。
  最後に、1学級1新聞への取り組み状況につきましてでありますが、これにつきましては、現状、それから今後の考え方、わかりました。
  もう1点ですけど、郷土愛ということでもございましたので、郷土愛の醸成につきましては、1学級1新聞以外にも取り組んでいると認識しているんですけれども、この件につきまして、概要をお願いしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野教育次長
○芦野耕司教育次長 お答えをいたします。郷土愛を育む取り組みについては、2つの観点から考えております。
  1つは、地域のこと、郷土のことをよく知るということです。そのことにつきましては、社会科の副読本ですとか、実際に地域に出て学ぶ、そんな取り組みをしております。
  けさの地元紙の朝刊にもありましたけれども、東根小学校の子どもたちが絵はがきをつくって、それをPRするとか、それも1つのことなのかなと考えております。
  もう1つの観点は、やっぱり地域の人と関わりを深めていくということ、そしてそういう体験をたくさんつくるということだと思います。これにつきましては、学校でゲストティーチャーという方をお招きをしまして、そういうことをやっております。
  また、地域と学校が協力をして、様々な体験の機会を用意しております。例えば、東根小学校であれば今の大ケヤキ、長瀞であれば二の堀、東根中部小学校であれば紅花の栽培とかですね、そんなことを地域の人と関わりを深めながら体験していく、そういう体験が郷土愛につながっていくんだろうと考えております。
  教育委員会としましては、特色ある学校経営事業などによりまして、このようなことをサポートしているところでございます。よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 7番橋光男議員。
○7番(橋光男議員) わかりました。郷土愛の醸成とか、それから家庭、学校、地域の連携というのは平成18年の教育基本法の改正に基づいたものと理解をしているところでありますが、国語の力、国語力を向上させること、それから郷土愛を醸成する取り組みにつきましては、若者のふるさと定着回帰とともに、国際的な視野、感覚を持った人材育成ということにつながっているんだと思います。この1学級1新聞への取り組み、これは継続していただくことを要望します。
  最後に、先ほど6期目のご出馬の決意をお伺いしました。予算大綱でも覚悟を述べておられます。今後の市政運営、是非ともリーダーシップを発揮していただくことを要望いたしまして、代表質問を終わります。ありがとうございました。
○加藤信明議長  以上でご了承願います。
  会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩とします。

   午後 12時04分 休 憩

   午後  1時00分 開 議

○加藤信明議長 午前に引き続き、会議を開きます。会派代表質問を続けます。

  ◎浅野目幸一議員質問

○加藤信明議長 鴻志会を代表して、10番浅野目幸一議員。
   〔10番 浅野目幸一議員 登壇〕
○10番(浅野目幸一議員) 鴻志会、浅野目幸一です。東根(地方)創生について、最初に、コンパクトなまちづくりについて、お伺いいたします。
  去る平成18年、国土交通省東北地方整備局において、コンパクトシティの検討委員会が設置されました。
  そこで、東北地方の中小都市モデル都市におけるコンパクトシティの検討が行われ、モデルに選ばれたのは宮古市と横手市、それに東根市であります。
  当時、都市整備課においてヒアリングがなされましたが、特に東根市では担当者レベルまで浸透しておらず、コンパクトシティは乱開発を抑制する施策として認識する程度であったと記録されております。
  また、当時の人口は4万6,000人弱で、東根市は平成27年をピークに減少に転じるとされていました。ピーク予測から2年を経過し、現状はどうでしょうか。実にご案内のとおり、今なお増加中であります。
  国立社会保障人口問題研究所は、その時点で、30年後の2030年には、3人に1人が高齢者になると断言し、推計しております。
  以下、3点を具体的にお伺いします。
  1点目は、都市計画道路見直しの必要性についてであります。人口が減れば、車や道路の利用者も減少します。今後のインフラ整備は、よほどのことがない限り、慎重にすべきです。また、時代のニーズに合わせて見直さなければなりません。むしろ、幅員の狭い道路の解消や歩道の整備・改善、そして保守点検など、長寿命化に重点を置くべきであります。そこで、先般、東根地区で話題になった、都市計画道路豆田平林線等について、見直しが必要と考えますが、お伺いするものです。
  特に、豆田平林線は当初決定から50年を経過し、優位性が失われつつあります。県は平成16年までは見直しに慎重な対応が取られてきましたが、人口減少等、都市計画制度を取り巻く環境も変化してきていることから、見直しのガイドラインを定めております。県の北村山圏域都市計画区域マスタープランでも見直しを進めるとしています。推進継続か見直しか、変更を含めどのように考えておられるか伺います。
  2点目は、都市計画マスタープランにおけるミッシングリンクについてです。ミッシングリンクのわかりやすい表現を探していましたら、完成形に対して欠けている部分という表現を見つけました。踏切による狭隘や、歩道のない狭い道路もこれに該当すると考えます。
  現在、都市計画マスタープランの中で優先整備となっている路線については、鉄道により分断されている都市計画道路大林一本木線の西進について、立体交差を検討し、となっていますが、本当に検討するおつもりなのか伺います。
  3点目は、立地適正化計画の策定についてであります。20年という長期スパンでは、立地適正化計画も都市マスと同じ長期計画で、各市町村が自分たちでつくるという点では類似しております。やがて、本市も人口減少の時代を迎え、都市の縮退を前提とした都市計画行政のあり方全般が問われるマスタープランの高度化版が必要となります。私は、居住の場所や商業施設等の配置をコンパクトに誘導するのが、立地適正化計画と理解しております。
  本市は今なおコンパクトと反対の動きがあり、市街地の拡大はとまっていないと考えています。もし、文字どおりまちをコンパクトにするのであれば、強制力を伴う居住調整区域を設けるなど、思い切った施策が必要になると考えます。東根市は、立地適正化計画の策定意向があるかお伺いいたします。
  次に、森林の有効利用の促進について、お伺いします。
  安倍首相の施政方針の中で、森林バンクが延べられました。意欲と能力のある方に森林を集約し、大規模化を進めるというものです。森林を市が管理することで、若者が夢や希望の持てる林業新時代をつくる、そして地方への流れを生み出す、正に地方創生であります。新税の森林環境税は、森林吸収源対策、地球温暖化対策のための財源として構想されたものと理解しております。
  私は、山形県地球温暖化対策協議会会員として、また推進員としてエコ活動に取り組んでおりますが、森林の再生は待ったなしの状況にあります。
  対して、森林行政には全くの素人ではありますが、森林バンクと名づけられた新制度を東根創生において、どのように活かされるのか、具体的に以下3点をお伺いします。
  木材の有効利用を進めようと思っても、本市の現存の製材所は東根市森林組合を含めて2カ所のみであります。丸太は重くてかさばります。製材工場の立地条件はできるだけ地域に確保するというのが鉄則です。利用促進策として、製材所からプレカット工場、工務店へと続く流通ルートが確立したとしても、肝心の山から木材は下りてきません。切り出すにも道がないのです。
  また、地元でつくった木材を地元で使うのが一番だといっても、森林の整備と木材販売が同一ルートにないのであります。
  森林整備の公共事業は加工販売事業の10倍となっており、事業の偏りが生じています。
  もう1つの課題として、林業従事者の育成があります。高齢化の中、貴重な専門家の育成ができるのは、森林組合でしかありません。森林と林業の再生について、期待されるのはやはり森林組合だと思います。森林所有者に一番近い森林組合は、きちっと所有者に対して林業の可能性を説明し、働きかけをしていただいております。
  しかし、今後は森林も市が管理を行うことになるようです。市は集約化に対する担い手として、これから期待されている森林組合との連携の考えをお伺いするものです。
  2点目は、森林の整備・保全についてであります。まず、県は似たような「やまがた緑環境税」を徴収しています。森林の整備・保全について、県と市町村の役割がどうなるのかお伺いしたいと思います。
  東根市森林整備計画において、平成27年3月に計画変更が策定されました。計画期間は平成27年から10年間です。3分の2が森林の本市は、森林整備の命題にいかに対処しているか、現状を伺うものであります。
  3点目は、木材利用促進の取り組みについてです。「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」があります。林野庁によると、木造率は11.7%となり、本法施行から5年目にして、初めて10%を超えたようです。また、大型木造建築物が相次いで完成しています。本市の公共建築物等へ木材利用促進の取り組みはどうなっているでしょうか。
  また、家具、木工、建具など、本市には有能な人材や企業家もいらっしゃいます。さらなる木材利用の推進を願うものであります。
  このままでは、森林は荒れ放題となり、若者が希望や夢を持てるとは到底思えません。私が具体策にこだわるのは、国によらずともこれ以上の模索は許されないという思いからです。具体性のあるご答弁をお願いいたします。
  次に、インバウンドに対する民泊の活用について、申し上げます。
  果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会の参加募集が始まりました。私も遅れてはならじと早速エントリーいたしました。第17回のホームページの募集要項を見ますと、先着で出走枠を確保しても、次に悩ましいのがホテルや旅館の宿探しでございます。公認の宿泊パックですが、天童温泉や作並温泉から銀山温泉、特には遠くは月山山麓・朝日岳まで、素泊まりの大部屋までありますが、ランナーにとっての本音はツアーではなく、ただただ走りたい一心、それだけなのであります。
  私は、マラソン大会に車中泊を覚悟していらした方に、民泊のお世話をした経験がございます。その際は、寝具のレンタル、手配など、気遣いが大変だったことを記憶しております。
  私は当初から、また実践の経験からも、民泊の活用をすべきと考えておりました。この件は、1点のみお尋ねいたします。
  住宅宿泊事業法が先般ついに成立しました。6月施行と聞いておりますが、まずその概要について、お教えください。
  次に、民宿と民泊の違いですが、民宿とは一般に、民家が副業として安い料金で客を泊める、旅館業法の簡易宿所になります。つまり、新法では民宿も民泊で対応できるようになります。
  民泊で頭に浮かぶのは、ホームステイ、新法の家主居住型ですが、私は留学生のホストファミリーも体験しました。家主は家族です。問題は、家族不在型、つまり空き家、マンションの空き室など、県では安全面、防犯面で条例を設置することにより、何らかの制限をかけようとする動きがあります。
  一方、民泊は従来のホテル・旅館よりも初期投資がかからず、一気に普及するかもしれません。また、マラソン大会や五輪のような一時的イベント対応にはもってこいです。民泊を始めるなら今がチャンスとばかり、あっせん業者は既に動き始めています。本市は、民泊の活用を推進するのでしょうか。インバウンドを迎えるための観光行政の課題と対策について、伺っておきます。
  昨年の本市マラソン大会は、海外からのエントリーは24名でした。宿泊については、公認パックだけだったとは考えられません。これからますますネット予約、ウェブからの海外エントリーが増えると考えます。今後、外国人旅行客が増える中で、民泊新法をどう活かすか、検討すべきと考えます。ご答弁をお願いいたします。
  さて、本市は教育による東根創生を掲げておられるわけですが、せっかく育てた若者が大都市に流れていくようでは、元も子もありません。現在は空港あり、新幹線あり、高速道路あり、そしてまちには魅力がある。この好条件によって人口は増えているのだと考えています。
  しかし、今年の豪雪のように、地理的・構造的な弱点があるのも事実です。今後は、少子高齢社会に対応するため、人口減少を克服するため、移住者の増加や、若い世代の定着・回帰に力を注がねばなりません。
  これまでのように、広域化する生活範囲、市街地が拡散するまちづくりを続けてはならないと考えております。東根に住んでみたら除雪が大変、買い物が大変では困ります。
  私自身、東根市の未来に何が求められているかを問う今回の質問となりました。
  以上で、登壇での質問を終わります。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 鴻志会、浅野目幸一議員の東根創生についてのご質問にお答えをいたします。
  はじめに、都市計画道路見直しの必要性についてでありますが、現在市内には広域幹線である自動車専用道路、東北中央自動車道のうち、天童市から東根インターまでの上山東根線、東根インターから村山市までの東根村山線の2路線、延長約7.9kmをはじめとして、国道13号である天童東根村山線、東回り幹線と位置付けている長瀞神町線など、幹線街路が21路線、延長約57km、一本木土地区画整理事業の区域内にある区画街路の一本木中通線、延長約1.3km、以上合計24路線、延長約66.2kmの都市計画道路が整備されております。計画決定の幅員は、羽入大森線、山形空港前通線の30mから、楯岡東根線・一本木中通線など、5路線の12mとなっております。
  議員ご質問の都市計画道路豆田平林線は、東根市立第一中学校の西側である、都市計画道路東根駅前通線との交差点を起点に、宮崎、六田地区を経由し、中央運動広場西側の都市計画道路大林中央通線までの幅員12m、延長約1.6kmの路線であり、東根本町地区西側と中央西地区を結ぶ、補助幹線路線であります。計画延長約1.6kmのうち、下川原土地区画整理事業、東根市立第一中学校西側の道路改良事業などで、約0.9kmの整備を完了しております。
  未整備区間となっております六田地内につきましては、今後整備を進めていく予定をしております。
  また、都市計画道路網の見直しにつきましては、東根市の都市計画の基本構想である都市計画マスタープランが、間もなく目標年次を迎えることから、計画の改定作業に入ることになっております。
  改定作業の中では、都市計画道路の現状と整備に対する課題、市民が求めるまちづくりを整理しながら、市民の皆様とともにまちづくりの将来像をしっかりと議論し、見直しの必要や整備の優先性などについて、検討してまいります。
  次に都市計画マスタープランにおけるミッシングリンク道路についてであります。議員ご質問の都市計画道路大林一本木線の西進の立体交差の検討についてでありますが、この路線は県道東根尾花沢線交差点から、JR奥羽本線並松踏切を通り、国道13号交差点まで結ぶ市道並松大通り線が、現況の路線となっており、都市計画マスタープラン地域別構想及び中部ブロック都市施設の整備方針の中で、立体交差を検討すると位置付けております。
  この路線の南側には、さくらんぼ東根駅があり、都市計画マスタープラン地域別構想における、西部ブロックの土地利用の方針の中で、「さくらんぼ東根駅西口については、賑わいの創出に向けたアクセス道路、住宅整備を検討し、西側の広域的な拠点として位置づける。」こととしております。
  さくらんぼ東根駅西口開発の検討につきましては、平成33年度からの第5次東根市総合計画の期間内に行うことになっております。
  議員ご指摘の路線につきましても、面的整備と一体として考えるべき路線でありますので、あわせて検討してまいります。
  次に、立地適正計画の策定についてであります。この計画は、平成26年度に都市再生特別措置法の改正により、行政、住民及び民間事業者が一体となって、コンパクトシティ形成を促進するために創設された新しい計画であります。コンパクトシティ形成に向けた取り組みについては、都市全体の観点から、居住機能や都市機能の立地、公共交通の充実等、公共施設の再編、医療福祉中心市街地活性化、空き家対策の推進などの、まちづくりに関する様々な関係施策との連携を図る必要があります。
  立地適正化計画につきましては、策定の有無や時期等、都市計画マスタープラン改定にあわせて検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、森林の有効利用の促進についてであります。議員ご承知のとおり、仮称ではありますが、森林環境税及び森林環境譲与税については、平成30年度税制改正大綱において、森林吸収源対策に係る地方財源を、安定的に確保するため、今国会における森林関係法令の見直しを踏まえ、平成31年度税制改正において創設することが、昨年12月に閣議決定されたところであります。
  この新たな税を財源とする森林バンクにつきましては、今国会の会期中に審議される見通しでありますので、今後の動向等を見極めてまいりたいと考えております。
  議員ご質問と森林と林業の再生についてでありますが、本市の森林は1万3,333haと、市全体の面積に占める割合は約64%であり、国土保全や水源涵養、自然・生活環境の保全など、市民生活において重要な役割を担っております。
  本市においては、林業の生産基盤となる林道として、28路線、約71kmを管理しているところであります。木材を切り出すための林道に接続する森林作業道の路網整備につきましては、国の補助事業を活用し、森林組合や生産森林組合等が実施主体となり、整備できるものとなっております。
  次に、東根市森林組合の森林整備事業が加工事業及び販売事業の10倍となっていることから、事業に偏りがあるのではないかとのご指摘がありましたが、森林整備事業は県や本市などからの委託事業が大きく占めており、特に問題ないものであります。
  また、加工事業及び販売事業につきましても、昨年度に比べ本年度の決算額は増額しており、東根市森林組合の企業努力が実を結んでいることを示しているものと捉えております。
  林業従事者の減少や、高齢化が進む中、東根市森林組合はこれまで市内に6団体ある生産森林組合等の業務や本市の森林整備事業の委託など、本市の林業振興に欠かせない団体でありますので、今後も引き続き連携を密にして取り組んでまいります。
  次に、森林の整備・保全についてでありますが、現在「やまがた緑環境税」を活用し、管理が困難となり、荒廃した人工林を対象とした不良木の伐採及び間伐、荒廃した里山林を対象とした森林整備など、様々な事業に取り組んでいるところであります。
  このような中、新たに創設される税を財源とする森林整備対策では、法令上使途が定められ、市町村の間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備、及びその促進に関する費用に対して充当されるようであります。
  今後、ガイドライン等が国から示されましたら、速やかに事業の実施体制を含め、検討等を行いたいと考えております。
  次に、東根市森林整備変更計画についてでありますが、この計画は地域の森林・林業の特徴を踏まえた、森林整備の基本的な考え方や、森林所有者が行う伐採や、造林などの森林施業に関する指針等を定める長期的視点に立ったマスタープランであります。
  策定に当たっては、適切な森林整備を進めるため、東根市森林組合をはじめ、生産森林組合などの意見等を取り入れ、策定しているところであります。適切な森林整備を推進する上で、森林所有者や森林経営の委託を受けた者などが、地域森林計画や森林整備計画に即した森林施業や路綱を整備等の森林経営計画を策定し、県や市が認定した場合は、国の支援が受けられることができます。
  現在、2団体が認定を受け、森林施業等に取り組んでいるところであり、その他にも森林整備計画に基づき、松くい虫等の被害対策として、森林病害虫等防除事業や林道及び橋梁の改良など、森林整備の推進を図っております。
  次に、木材利用促進の取り組みについてでありますが、平成22年度に木材の利用確保と林業の持続的な発展を図ることにより、森林の適正な整備と、木材利用の自給率向上を目的に、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が施行されました。
  本市においても、平成28年度に東根市の公共建築物等における木材の利用促進に関する基本方針を策定しているところであり、同年度における、本市の公共建築物等の木材利用状況につきましては、大森山公園グラウンド・ゴルフ場トイレなどに木材を利用している状況にあります。
  今後も、国や県、東根市森林組合等の関係機関と連携を図りながら、適正な森林整備・保全に努めてまいりますので、ご理解をお願いをいたします。
  次に、インバウンドに対する民泊の活用についてのご質問にお答えをいたします。平成29年における訪日外国人観光客数は2,800万人に達し、インバウンドは今後も大幅に拡大することが予測されます。このように、国際化が著しく進む中、昨年は本市においても、東京オリンピック・パラリンピックにおけるドイツのハンドボール競技のホストタウン登録や、インゲルハイム・アム・ライン市との交流の足がかりを築くなど、国際交流元年にふさわしい進展が見られたところであります。
  また、昨年「東根さくらんぼ」がGI保護制度に登録され、今後これを契機とした、より一層の観光客の増加が期待されるところであります。
  こうした状況を踏まえ、インバウンドも含めた観光誘客を推進するため、市内の観光関連団体等を対象に、インバウンドや観光誘客に資する施設整備や、新たなソフト事業等に対して支援する、観光交流人口拡大推進事業費補助制度にかかる予算案を本定例会に提案させていただいたところであります。
  今後とも、関係機関と連携を強化し、インバウンドの受入態勢整備を図ってまいりたいと考えております。
  さて、いわゆる民泊といわれる、住宅宿泊事業とは、平成29年6月に成立し、平成30年6月に施行される住宅宿泊事業法に基づき、旅館業法による営業者以外の者が、宿泊料を受けて、住宅に人を宿泊させる事業であって、宿泊させる日数が1年間で180日を超えないものと定義されます。
  民泊事業を実施するためには、県に対する届出が必要であり、届出の受理や事業者に係る監督などの権限は全て県に属します。
  事業者には衛生面の確保策として、床面積に応じた宿泊者数の制限や清掃などの措置、安全面の確保策として、外国語による施設利用方法の説明や、宿泊者名簿の備え付けなどの措置をとることが求められます。
  また、近隣トラブルの防止策として、騒音防止やごみ処理、火災防止への配慮を宿泊者に説明すること、周辺住民からの苦情への対処、民泊施設である旨の標識の掲示や、事業日数の定期報告などの様々な義務が課され、県がこれを監督することになります。
  県は民泊事業に起因する騒音発生などの生活環境の悪化を防止するために、必要があるときは政令に定める基準に従い、市町村からの意見を聴取した上で、条例によって区域を定め、民泊事業の実施期間を制限することができることとされております。
  民泊事業の実施による様々な影響が懸念されることから、県は現在各種団体の意見を集約しながら、条例制定に向けて検討を進めているところであります。
  この民泊新法制定の背景には、訪日外国人観光客の増加により、首都圏などにおいて、宿泊施設が不足している現状があります。現段階では、本市における民泊のニーズや民泊事業への参画に興味を持つ事業者がどの程度出てくるのか、全く不透明な状況にありますが、今後県の条例制定等に係る動向を注視するとともに、インバウンドの広がりや民泊による影響が懸念される業種の状況などを踏まえながら、対応してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  また、さくらんぼマラソン大会における民泊の活用につきましては、担当課に研究するように指示をしておりますが、既に今年度の申込みが始まっていることから、直ちに取り組むことはできませんので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) どうもありがとうございます。
  質問席の質問ですが、少し順番を変えて、ただ今の民泊から入らせていただきたいと思います。
  昨日、国際交流のワークショップで、やはり東根市は受入態勢ができていないという意見、ご指摘がございました。やっぱりそのとおりだなということを今思いました。
  届出とか監督、これは全て県に属するということでございますけれども、民泊の施設の存在ですね、これが市として把握できないことになるのか、この辺がちょっと気になるところであります。
  ウェブ上の予約で、宿泊客の顔も見えません。それから、市内で事件・事故が発生しても、見過ごしてしまうのかなと、そういう、例えば無届けの空き家、これなんかは今わからないわけですね。そういう状況で、ご答弁にもありましたように、住宅地で騒ぐとか、騒音、そういった近隣住民がそういうトラブルに巻き込まれるということがあるということで、これはやっぱり把握すべきだと思いますけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。
○加藤信明議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます。先ほどの市長答弁の中にもございましたように、県の方で今、各種団体の方と、関係者の方からの意見を集約しながら条例制定に向けての検討をしているようでございます。その過程において、いろいろな課題が出てくることも、もちろん想定されますので、県や関係機関との連携を図りながら、対応を考えてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) 市民の安心安全のサポートは是非していただきたいなと思います。受入態勢の中でご検討していただくようにご要望いたします。
  次に、森林の有効利用の促進についてお伺いいたします。
  本市の森林面積は1万3,000haとお答えいただきました。この「数字で見る東根市の概要」、これですが、森林の項目におきまして、平成27年版と28年、29年版の数値が大きく異なっておりました。不自然なところは、山林保有世帯と山林の面積であります。
  先ほど、本市の森林面積は1万3,333haと申されましたが、このデータの根拠をお示しください。
○加藤信明議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます。本市が有しております、森林の所有者等の森林資源等の情報を取りまとめました帳簿、いわゆる森林簿から積算しました民有林の面積と、国が公表しております、国有林の面積を合算したものを先ほどの答弁で申し上げたところでございます。
  同じ数字につきましては、県で策定しております、地域森林計画においても計上なっている数字でございますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) わかりました。
  しっかりしたデータをもとに、政策というのは立案されるものと考えます。
  そこで、本市の森林所有者、この数を伺います。不在者とか、それから住所不明者というものも含めてお願いいたします。
○加藤信明議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます。森林簿において、住所区分によって集計したものがございます。市内の在住である所有者の方は1,452名でございます。それから、市不在者、いわゆる市外に住んでいらっしゃって所有なさっている方は187名でございます。また、残念ながら住所不明となっていらっしゃる所有者の方が135名でございます。そのほかに、市や県などの公的機関が4機関ございまして、これを合計しますと、1,778名ということになります。
  よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) ありがとうございます。
  多分で申しわけないですけれど、不在地主の割合というのは、これは全国平均もこの間、新聞に出ておりました。東根市の場合は、これは大分低い数字であろうと思います。
  ただ、所有者不明の森林というのは、今から市が経営管理権を預かるとなったとしても、土地の集約化に大きな足かせとなる可能性があります。所有者の特定は難問であろうと考えますけれども、売る気がない、放置されている森林はこのままでは、捨てられた廃材と同じなわけです。しかし、元が取れて利益が出れば、これは資産価値が生じます。国や県の、政令やガイドラインに沿って足がかりを是非つかんでいただきたいと思います。そして、これも東根創生の一端に加えていただくように要望いたします。
  また、先ほどのご答弁の中で、加工販売が10分の1ということがございました。問題がないというお答えでしたけれども、私が問題と見たのは、これは経営と管理の偏りです。力の入れ方で見ました。育てるのが10で、捨てた気を使うのが1です。つまり、売れない木が9です。これは育てるだけで間伐をしないと、健全な森林にはならないと考えます。
  そして、老木よりも若い木は二酸化炭素の吸収がよいわけです。森林も高齢化が進んでいます。森林整備は山崩れなどの災害防止の決め手にもなります。
  私の説明が不十分で、誤解を解いていただきたいなと思います。
  次に、木材利用について、お伺いします。これは私からご提案を申し上げたいと思います。
  日本の国土面積、これも東根市と同じ3分の2が森林です。全く同じです。この3分の2、これは戦後に植林した木が成長して、伐採期を迎えています。しかし、所有者が小規模といいますか、そういうのが東根市で、本市の現状、それを見ますとそういうふうに想定できるのですが、安倍政権の地方創生によって、ようやく森林にも注目が集まってきたなと考えています。
  そこで、私が提案するのは、これはスマート農業でなくて、スマート林業です。いち早くロボットとかIoTですか、活用すれば若者も夢が芽生えると考えております。キャタピラのロボット、夢のような話ですけれども、道なき道でもリモコン操作で山から原木を下すことが可能になりますので、こういうことをご提案申し上げたいのですが、これにコメントがありましたらお願いいたします。
○加藤信明議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます。国の方でも林業の効率化ということで、いろいろな施策を取り組むべきということの方向性はあるようでございます。ただ、県内の林業関係者の方の会議等で出たご意見によりますと、山形県の場合、約3カ月間雪が降っている中で、生産することができない状況があることから、ロボットなどのそういう機械導入について、費用対効果の面も含めて、検討していかなければいけないという意見が出ているところのようです。先進事例なども含めまして、今後いろいろと研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) わかりました。よろしくお願いします。
  質問を1番に戻します。コンパクトなまちづくりについて、2問目お伺いします。
  本市は均衡あるまちづくりを目指すとしています。ここで、改めて平成30年度施政方針を引用させてもらえば、「人口減少問題は最も深刻で、切実な問題でもある」となされています。
  ここに「未来の年表」というのがあるんですけど、これによれば、2020年、女性の半数が50歳を超えます。2024年、3人に1人が65歳以上、33年に3戸に1戸が空き家、それから2040年では、自治体の半数が消滅すると書いてあります。人口減少というのは、これから起きることは全く穏やかなことではありません。先ほど、都市計画道路の見直しは都市マスで改定・検討するというお答えでした。
  これまでも、第4次総合計画との整合性を図るために、都市マスの一部改正を行ってきたわけです。その中で、長期未着手路線は必要性について検討するとなっております。
  また、第4次総合計画後期基本計画では、目標を明確に常に見直し、検証するとなっています。
  しかし、国は地方創生とか政策転換が目まぐるしくて、この急激な情勢の変化に対応するというのは容易なことではなくて、ですからスピード感を持って対応していかなければならないというのもあると思います。適宜、早急な見直しは当然のことであります。よろしくお願いいたします。
  おおむね20年後を想定して、どのようなまちにするかを策定した、現行改訂版都市計画マスタープラン、これに掲げる若木本郷線、先ほど六田の方は整備するというお答えでしたけれども、この都市計画道路、これは当初計画では20年以降で整備するとなっておったんです。この現行のマスタープランですね。これでは、最初から20年後が目標、20年の計画で20年以降というのは、おかしいなと私は思うわけです。この若木本郷線、これは旧国道13号ですか。六田宿の羽州街道です。
  いつごろでしたか、目的地はわからないですが、さくらんぼ東根駅から徒歩の観光客が数名、10名くらいいたでしょうか、ぞろぞろと、見かけたんですね。とても危険な道路だと、私は車を運転して通ったのですけれども、思いました。
  あと何年先にこの六田宿の羽州街道を整備されるかということをお伺いしてみたいと思います。
○加藤信明議長 東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長 お答えします。都市計画道路若木本郷線は、温泉町からさくらんぼ東根駅前を経由し、神町までほぼ直線で南北に東根市を貫く、県道東根尾花沢線で、計画延長は6,130mであります。都市計画道路といたしましては、両側に歩道を配置した2車線道路で、さくらんぼ東根駅周辺部を幅員30m、そのほかの区間については、幅員を16mとしておりますが、現況は車道は2車線が確保されているものの、歩道が設置されていない区間が多く、さくらんぼ駅前周辺の500mが整備を完了している状況であります。
  議員ご質問の六田地区でありますが、市道五間通線交差点の一部歩道が設置されているものの、ほとんどの歩道が設置されていない状況にあります。市内にある3駅のアクセス道路でもあり、歩行者が安全に安心して通行できる道路であるべき路線でもあり、整備の必要がある路線であると考えております。
  しかしながら、議員ご指摘のとおり、両側に住宅が連担しており、簡単に拡幅することができない道路であることも、また事実であります。
  本路線の整備に関しては、道路管理者である山形県と協議し、現在、神町地区の自衛隊正門前交差点の改良及び歩道整備を進めていただいております。
  今後とも、安全・安心な道づくりを進めるためにも、着実な整備になるように要望してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) ありがとうございました。
  費用対効果、B/Cということで、県と協議するということですけれども、今、自衛隊正門前を協議中ということですが、やっぱりこれはいつできるのかなというのが、やっぱり気になるわけですね。そのためにでしょうけれども、県は見直しのガイドラインというものを定めているわけです。
  これまで、都市計画道路の整備、都市計画道路の変更決定事項について、また都市計画道路の整備率、これについてお伺いします。
○加藤信明議長 東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長 お答えします。近年の都市計画道路の整備状況でありますが、本市の事業といたしましては、長谷平林線の整備、一本木神町線の東根中央橋の整備、神町北部区画整理事業による一本木神町線、神町若木線の整備、山形県事業としての、宮崎西道線の整備などがあります。現在、大林中央通線の中央運動広場周辺において、改良事業に着手しております。
  都市計画道路に係る都市計画決定の変更につきましては、近年では平成20年度に、東根中央橋整備に関連して計画決定の変更を行っております。
  都市計画道路の整備率につきましては、市内に自動車専用道路、幹線街路、区画街路を合わせて6万6,180mとなっております。そのうち、改良済み延長は、平成28年度末で4万2,340mとなっており、整備率は64%となっております。県全体の整備率は57.1%となっておりますので、6.9%上回る結果となっております。
  また、自動車専用道路を除いた延長は5万8,260m、改良済み延長は3万9,400m、整備率は67.6%、県全体の59.7%を7.9%上回っているところであります。
  よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) 了解しました。64%、67%ということでございますけれども、それは県全体でも上位を占めている、上位の位置だということですが、20年前は果たしてどうだったのかなということで、私は20年前まではできませんので、10年前を計算してみました。52%でした。だから、64%、現在ですと12%のアップでしかございません。これから先、20年人口が減っていく中で、整備率100%を達成できますでしょうか。
○加藤信明議長 東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長 お答えします。都市計画道路の整備につきましては、これまで土地区画整理事業等の面的整備、広域的な幹線、比較的住居等が少ない既存路線のバイパス的な路線など、優先順位を定めて整備を進めております。
  しかしながら、現在整備が進んでいない路線につきましては、既存市街地が多く、事業費も期間も要することから、これまで整備が進んでいない状況にあり、現在の社会情勢では、20年間での整備率100%達成は困難であると考えております。
  交通網の整備や、歩行者の安全通行、バリアフリー対策などの面から、優先順位を定めて整備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) やっぱり、私が考えるに、始めたはいいが、最後まで完成までに行くには、相当また時間がかかるということで、やっぱりミッシングリンク、これにならないように、終わらせるところは最初から終わらせると、順序よくやっていただきたいなと私は考えるところであります。
  あと、こういう環境が大分変わってきていますので、環境の変化に対しては、機敏な対応もやっぱり必要なんじゃないかなと思います。
  そして、またおっしゃっていますように、均衡なまちづくり。これは当然であります。しかし、見直しも当然でしかるべきでないかなと考えるものであります。単なる計画で終わることのないよう、的を絞った実行性のある計画となりますよう、強く要望いたします。
  続けさせていただきます。現在の都市マス道路について、2問目をお伺いいたします。
  このミッシングリンク、踏み切りと歩道なしの狭隘の箇所というのは、さくらんぼ東根駅西口の面的整備で検討するというお答えでしたので、是非優先整備でご検討をお願いしたいと思います。ただ、とりわけ検討の際に必要なのは図面なんです。都市計画図面、この最新版としていただいた図面ですけれども、平成16年に編集しています。そして、平成25年に印刷されました。都市マスが都市計画審議会で答申、改定されましたのは、平成24年でありました。
  特に、都市計画道路や用途地域について、この間変更などがありましたら、教えてください。編集年数から数えて16年、これで検討なさるということでしょうか。
○加藤信明議長 東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長 お答えします。現在、東根市では、都市計画図につきましては、1万分の1及び2万分の1の都市計画図を作成しております。図面につきましては、最新の都市計画決定を反映したものとなっております。
  しかしながら、現況図の部分につきましては、平成24年当時から修正されてないことから、近年整備された施設や道路などが反映されていない状況になっております。
  平成30年度に修正業務を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) わかりました。よろしくお願いします。
  しかし、私が思うには、この白地の地域の開発が進んでいるなと思うんです。これは、住居地域、これの充足率はどうなっていますか。
○加藤信明議長 東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長 お答えします。
  用途地域内の住居地域とありましたけれども、充足率についてでありますが、現在把握している数字がございません。
  しかしながら、平成24年から29年までの期間で用途区域内の開発行為が約13.3ha行われておりまして、そのほか住宅建築等の目的で、農地から宅地転用なども、近年も頻繁に行われておりますことから、充足率は確実に上昇しております。
  詳細な充足率につきましては、都市計画マスタープラン、これの改定に合わせて調査してまいりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 10番浅野目幸一議員。
○10番(浅野目幸一議員) 了解しました。よろしくお願いします。
  これから先20年、人口が減っていくということでありますので、是非目標達成ができますように、ひとつご検討をよろしくお願いしたいと思います。
  計画に何年もかけて多くの調査をしているわけです。実施した結果、成果が出ないでは、またこれはよろしくないのではないかなと。
  それと、先ほど13.3ha、何か随分進んでいるなと思いましたけれども、これは市が主体になってやるよりも、民間が特に先行してミニ開発というのが進んでいるんじゃないかなと私は見ております。
  これは、やっぱり市が主導権を握っていただきたいなと思いますので、これも要望とさせていただきます。
  立地適正化計画について、2問目をお伺いします。計画の有無、これを次期、これから都市マスで検討するというお答えでした。それで、昨今のニュース報道によりますと、ネットショッピング、これの普及でアメリカのショッピングモールは存亡の危機にさらされているそうです。今年、1月ウォルマートと楽天と提携を発表しました。日本でのネットスーパーを共同運営するというのです。これは大変なことでありまして、地域にお金が回らないとなるというふうに思います。
  先ほど来出ています、グローバル化、この波というのは、この足元にまで及んでいるんだなと私は思いました。これでは時代の変貌に追い付いていかないなと思っております。
  ですから、このような情報をやっぱり先取りすると、先ほど同僚の話もありましたけれども、先取りをして市民の皆さんと共有して、ですから検討する際には、そのことを市民の方に丁寧に説明していただいて、進めていただきたいなと思います。
  立地適正化計画というのは、福祉や交通も含めて、都市全体の構造を見直すということです。簡単に言うと、人口が3分の2になれば、市街地も3分の2に縮めましょうと、そうしなければ均衡あるまちづくりにはなりませんよということだと思います。
  ただ、断じて都市部以外を切り離してしまうということではございません。切り捨てるということではございませんので、これも誤解のないようにお願いします。
  そして、また本市以外の隣接する市や町、これも参画する必要があるんじゃないかな。ですから、是非本市がリーダーシップを取っていただきたいなということです。
  要望を最後にまとめますが、市長が施政方針で前段でおっしゃられたように、このグローバル化の波が押し寄せております。正にこれからのまちづくりの大きなカギとなります。この大きな波の中で、教育によるまちづくり、これは人材への投資だろうと思います。一朝一夕にはいかない手間のかかることでありますが、必ずや東根創生につながるものと、私も信じております。しかし、その都度の一歩一歩、その年の1年1年、その積み重ねでもあります。どうぞしっかりとその時々のご判断とご決断をしていただきますよう、お願いを申し上げます。
  ちょっと端折ってしまいまして、時間が余ってしまいましたが、最後に市長から何かございましたらお願いいたします。
○加藤信明議長 土田市長。
○土田正剛市長 今、浅野目議員からは大所高所からいろんな問題が指摘をされたわけであります。
  平成32年に都市計画マスタープランの改定が迫っているわけであります。そういう意味の中で、新たに問題が提起をされること、あるいはここの問題についてはいかがなものかということ、いろんな意味で新たな地域住民の要望や、目まぐるしく変わる行政の中で、しっかりと将来の発展の礎を築くために、どうあらなければいけないかということが指摘をされているだろうと思います。
  今まで、浅野目議員が指摘をなされたことにも意を用いながら、とにかく東根市の中長期的なまちづくりの展望というものを誤りなきように、かじ取りをしていくことが私の責務かなと改めて思っているところであります。
  私は相当なこの発展途上にあって、いろんな平成32年に向けての、様々な意見が飛び交うのではないかなと思っております。そういう意味も込めて、新たな市内の不動産業者の指摘からいたしますと、東根市の今の準工業地帯というものが、果たして十分なんだろうかと、市内外からいろんな意味で東根市が相当注目されていますよということを民間の業者の方々から、最近私も指摘をされているのであります。
  ときによっては、民間のそういった情報というものは、非常に確かでスピーディなものがあるなと思っております。そういうことにも耳を傾けながら、いろんな東根の新たな工業団地の造成なども含めて、将来に向けてしっかりした支援を示してまいりたいなと考えているところであります。ご理解をお願いしたいと思います。
○加藤信明議長 以上でご了承願います。

  ◎森谷政志議員質問

○加藤信明議長 次に東輝会を代表して、13番森谷政志議員
   〔13番 森谷政志議員 登壇〕
○13番(森谷政志議員) 13番森谷政志です。東輝会を代表して質問させていただきます。
  東根市の最大の魅力は、人口が増加しているということではないでしょうか。日本中が人口減少傾向にある中において、微増ではありますが、増加傾向にあるということは、東根の地理的条件や自然環境、さらに歴代の行政に関わった方々の、将来を見通す方向が正しかったと言えるものではないでしょうか。
  特に、土田市長になってからは、その成長が目覚ましく、東根市民の大きな自信となっていることは間違いありません。
  市民1人1人が自信を持つということは、何をやってもうまくいくということの、大変なエネルギー源となっているものと思われます。
  それがすなわち、東根の今後の発展につながる相乗効果を生んでいると言っても過言ではないと思うのであります。平成27年10月に策定した「東根市総合戦略」では、「教育によるひとづくり・まちづくり」を主要な施策の1番目に掲げられており、またいろいろな場面で市長の話の中に「教育によるひとづくり・まちづくり」という言葉が聞かれますが、このテーマを主要施策として掲げた理由、「教育によるひとづくり・まちづくり」に寄せる、市長の熱い思いをお聞かせください。また、そのための具体的な取り組みについてもお聞かせください。
  加えて、東桜学館にしても、市内の中学校にしても、優秀な子どもほど良い大学を出て、国内外に出て広く活躍するようになってしまい、教育に力を入れた結果、若者が都会に出ていくことにつながりはしないのかな、そういう心配もありますので、どのように考えておられるのか、お尋ねします。
  以上、登壇での質問といたします。
○加藤信明議長 13番森谷政志議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 東輝会、森谷政志議員の教育によるひとづくり・まちづくりについてのご質問にお答えをいたします。
  平成26年5月に日本創生会議が発表した「ストップ少子化・地方元気戦略」は、消滅可能性都市が地方自治体の50%を超えるという内容であり、国内に大きな波紋と早急な対策を求める声が広がりました。
  同年11月に成立した、まち・ひと・しごと創生法は、国における、まち・ひと・しごと創生総合戦略を定めることとした上で、都道府県や市町村にも戦略の策定を求めており、これを受けて全国で同じ時期に総合戦略が策定されました。
  これらの施策の中心は新しい生業を地域の中で生み出す取り組みで、このような事業が国の交付金の対象となっております。本市の総合戦略についても、このような背景のもと、策定されたものでありますが、新たな生業以上に既存の資源の魅力を磨くことに主眼を置いており、「東根さくらんぼ」がGI保護制度に登録されたことによるブランド戦略の展開などはその典型的な例と言えます。このような特色を持たせた総合戦略の中でも、「教育によるひとづくり・まちづくり」は、主要施策の第1番目に掲げたものであり、教育を東根の特色、東根らしさとして打ち出し、これをまちの魅力にしていこうとするものであります。
  県内初となる、併設型中高一貫教育校が正式に本市に設置されることとなったのは、平成21年であります。このとき、私はこれをまちづくりの新しい流れをつくる節目にしたいと考えました。
  それは、一昨年4月に開校した東桜学館中学校と5つの市立中学校が互いに刺激し合い、切磋琢磨できる環境を整えることであります。同校が特に力を入れる英語、数学、科学の教科に関して、市内の中学生も興味を深められる、多様な学びの機会を用意したり、学校での学びを支えるマンパワーを充実させたりすることであります。
  ALT、英語指導助手についても、昨年度2名増員して5名体制としたところでありますが、本年8月からは、さらに2名を増員し、7名体制といたします。これらは、学力差を生まないためだけの対策ではなく、東桜学館が文武両道において、県内に冠たる学校となり、さらに市立中学校も優れた教育環境を備えることで、本市の、定住地としてのブランド力を高める取り組みなのであります。将来、国道48号の高速化、高規格化が実現し、仙台市と本市との時間的距離が短縮されたときに、教育のまち、東根ブランドが確立しているならば、仙台市で働く人々に対し、本市は魅力的な定住地となり得るのであります。
  「教育によるひとづくり・まちづくり」は将来を見据えた、まちづくり戦略上の布石なのであります。
  地方の病院では、医師不足が深刻であります。子を持つ医師の多くは、子どもが有名大学や医学部に進むために、有利な教育環境を望みますが、地方にはそれらがない場合が多いのであります。地域医療に高い志を持っていたとしても、地方での勤務に二の足を踏むことになります。そのような意味でも、教育は重要なのであります。
  江戸末期の識字率は50%にも達していたと言われます。これは、当時の世界水準よりも極めて高い数字であり、これが明治以降の急速な近代化を支えたとされております。
  教育に力を注ぐまちは、決して滅びることはないのであります。この信念のもと、「教育によるひとづくり・まちづくり」を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。
   〔元木正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 私からは教育によるひとづくり・まちづくりの具体的な取り組みと、その結果としての若者の流出につながるのではないかというご指摘について、お答えをいたします。
  はじめに、先ほど市長答弁にもありましたとおり、学校現場におけるマンパワーの拡充策についてでありますが、現在、市内の小中学校14校に学力向上支援員を配置しており、特に算数、数学は1つのつまずきが次のステップに進むことを難しくする教科であるため、その多くが算数、数学を担当しております。また、学力向上支援員を補完するため、比較的規模の大きい小学校に、学習支援ボランティアを配置しており、教員OBを中心に26名の方にボランティア登録をいただいております。
  次に、英語、数学、科学に関する取り組みについてでありますが、市内小中学校の児童、生徒に対して、これらの教科への興味を高め、学びを深める多様な機会を用意するために、「理、数、英チャレンジ・in・ひがしね」を実施しています。これは、3つの事業から成り立っております。1つ目はイングリッシュキャンプであります。本市の5名のALTに加え、周辺市町のALTや、市内企業に勤務する、海外での生活経験が豊富な方などの協力も得て、英語だけで会話しながら、様々な活動をするものであります。小学校向けと中学校向けの2つを実施しております。
  2つ目は科学に関する様々な分野をそれぞれの専門の先生から学ぶ、「ひがしねサイエンスアカデミー」であります。小学校高学年から中学生までを対象に、5回シリーズで実施しております。
  3つ目は、「算数・数学チャレンジカップ」であります。同じ学校の児童、生徒がチームをつくり、普段の授業よりも少し難しい問題に挑戦します。算数、数学の問題を解く作業に、ゲーム性やチームワーク、説明の工夫などの要素を持たせて、数学の楽しさを広げることを狙っております。
  これらの取り組みに加え、新年度は、ホストタウンとしての本格的な取り組みや、市制施行60周年記念式典への、インゲルハイム・アム・ライン市長の招待などが予定されておりますので、市内小中学校においても、これらの動きに呼応して、ドイツを中心に国際理解を育む活動や、2020東京オリンピック・パラリンピックを様々な学びの機会と捉えた活動を予定しております。
  次に、学業に秀でた者ほど故郷を出ていくのではないかとのご指摘についてでありますが、確かに、大学は首都圏など、大都市に偏在しており、これらを卒業した者が働く場は地方都市では、限られていると言えます。
  しかしながら、今日、インターネットなど情報化の急速な進展により、主に知的な労働を中心に、在宅勤務など、新たな就労形態が生まれてまいりました。今後、この流れは一層強まるものと予想されます。
  子どもたちが生まれ育った郷土に誇りを持ち、愛着を感じていれば、ここに留まって仕事をする機会は、現在よりもはるかに広がるものと捉えております。
  また、ここを離れた者も、地域住民に見守られ、支えられて過ごした幸せな多くの記憶があれば、故郷とのつながりが途絶えることはないと信じております。そのため、特色ある学校経営事業を通して、地域の資源を活かし、地域住民との関わりを深める小中学校の活動を支援しております。
  また、地域の様々な団体が伝統行事や農業体験などを通して、子どもたちに多様な体験の機会を提供しております。
  議員が心配される側面も確かにありますが、それ以上に市長が答弁されたメリットの方が、はるかに大きいものと考えており、また、そうなるように「教育によるひとづくり・まちづくり」を推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 13番森谷政志議員
○13番(森谷政志議員) 2問目の質問に入らせていただきます。
  「教育によるひとづくり・まちづくり」に対する市長の並々ならぬ思い、戦略的な意義を理解いたしました。また、学校教育の充実を様々な面で図っていることも理解できます。
  ソフト面はある程度理解できましたけれども、校舎など、ハード面についてはどのようにお考えなのかお尋ねいたします。
○加藤信明議長 芦野教育次長
○芦野耕司教育次長 お答えをいたします。ハード事業としては、教育環境を向上させるための施設改修が挙げられます。小学校の移転改築をはじめとする老朽化対策、これも大事なわけですけれども、これと並行しまして、子どもたちが1日の大半を過ごす、学校の居心地をよくする取り組みといたしまして、トイレリニューアル事業を実施しております。和式トイレを洋式にするとともに、床を湿式から乾式にいたしまして、明るい印象でより利用しやすい空間となるように配慮しております。
  本年度から、3カ年で全ての学校を改修する予定でありまして、新年度につきましては、大富小学校、東根中部小学校、大富中学校の3校を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 13番森谷政志議員
○13番(森谷政志議員) ただ今の答弁によって、ソフト面、ハード面が理解できたわけですが、一方いじめ問題、不登校問題、子どもの貧困問題など、深刻の度を深めている問題も非常にあるわけでございまして、これらについては、同僚議員が後日また一般質問で取り上げるようでございますので、私からはこの問題についても十分配慮していただくようにお願い申し上げたいと思います。
  これまでの答弁の中からは、教育についての取り組みの理解はいたしました。
  また、一方で生涯学習の芸術文化、そういう面での充実も「教育によるひとづくり・まちづくり」には大切な要素でありますので、これらについて、どのように考えているのかお尋ねしたいと思います。
○加藤信明議長 芦野教育次長
○芦野耕司教育次長 お答えをいたします。一昨年11月にまなびあテラスが開業いたしまして、今では「佐藤忠良展」のように、これまで本市の規模ではなかなか開催できなかった、一流の芸術作品に触れる機会の企画があったり、地方都市では触れる機会の少ない、様々な分野の最先端の芸術活動が紹介されたりしております。新たな創作活動のグループが発足するなど、芸術文化の機運が高まっているものと考えております。
  また、平成31年度には、東の杜資料館が新しくなって再オープンいたします。和の文化に関する活動の場ともなりますので、畳との相性のいい、そういった芸術活動の活性化につながることが期待できます。
  芸術文化の活動が幅と厚みを持つことで、まちの風格とでも言いますか、住むことに誇りを持てるまちになっていくと考えておりまして、2つの施設のオープンを、芸術文化に対する市民の意欲、機運の高まりというものに、上手につなげていかなければならないと考えておるところでございますので、よろしくお願いいたします。
○加藤信明議長 13番森谷政志議員
○13番(森谷政志議員) 31年にオープンする東の杜資料館についても、今のうちから十分な内容検討もされまして、すばらしい施設がより多くの方々に利用されるように、十分な検討をお願い申し上げたいと思います。
  今回、この質問をするにあたりまして、教育とはということで、私自身改めて感じとったわけでありますが、今学校の現場では確かな学力というものを教えているようでありまして、私なりのこの確かな学力というものを理解すると、生きる力につながるのではないかな。生きる力というのは、すなわち命を大切にすることかなということに、思い付くわけでありますが、今から100年以上も前の人物で福沢諭吉という人は、「学問のすすめ」という中で、世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯貫く仕事を持つことだと、こう言っております。それから、世の中で一番みじめなことは、人間として教養のないことだと100年以上も前に言っているわけです。世の中で一番さびしいことは、する仕事がないことだと。それから、一番醜いことは、他人の生活をうらやむことだと。それから、一番尊いことは、人のために奉仕をして決して恩に着せないことだと。それから、一番美しいことは、全てのものに愛情を持つこと。こういうようなことを100年以上も前の方が今に残って、言葉として教訓として残っているわけでございまして、こういう教えを感じたときに、教育というのは、時代がどう変わろうとも、その基本は変わっていないんだなということを今回痛切に感じとったところであります。
  ところが、今の実社会を見ますと、生まれて間もなく託児所に子どもを預け、幼稚園や保育園に入れて2年、3年、そして小学校、中学校、さらに高等学校、さらにまたその上の大学までも教養を深めるわけですけれども、それでも社会に出て馴染めない、そういう引きこもりの人も何となく多くなっているのかなというのは、私だけ感じる問題ではないと思いますし、そういった方々が社会の問題を引き起こす例などもマスコミ等で見る機会があるわけであります。
  しかし、これからの社会というのは、少子高齢化の波が急速に進んでいるわけでありまして、1人でも多くの人に働いてもらわないと、これからの日本の経済、また年金問題、若い人の老後の問題まで影響してくるのでありまして、改めて教育の重要性というものを訴えざるを得ないのであります。
  そこで、教育長に、教育長のこれまでの教員としての経験、そしてまた教師としての立場もあり、生きるということ、そしてまた命を大切にする、働くということを学校現場で、どのような理念のもとに経験を通して今処置をしているのかなということを、是非お聞きしたいと思います。
○加藤信明議長 元木教育長。
○元木正史教育長 それでは、お答えをいたします。なかなか福沢諭吉の、大変高い見識に基づく言葉を紹介いただきまして、感銘をしたところであります。やはり、いつの時代も同じなんだなと、改めて大切なことに目が覚める思いをしたところです。
  さて、今議員からありましたように、生きる力を育むということは、この通り文部科学省の学習指導要領の大きなテーマにもなってございます。生きる力というのを、私は1人1人の子どもが自立をして、自分の未来を自分で切り開いていくことのできる力であると、私は捉えてまいりました。
  その1つが、確かな学力であると捉えております。
  そのほかにも、やはり大切にしなければならないことはたくさんありまして、人と一緒に社会生活を送っていくわけですので、相手のことを尊重するとともに、やはり自分もしっかり自信を持って、自分のことも大切にできる、そういった人間を育てることも大切であると思ってまいりました。
  命の教育ということもございましたので触れますけれども、今、市内の小中学校ではこの命の教育ということで、大変幅広い活動をしてございます。まずは道徳の授業などを通して、心情的に命の大切さを理解する、感じる、そんな学習を展開しています。
  もう1つは、命とじかに触れ合うという活動を大切にしています。生き物、例えばうさぎ、魚、そういった生き物を一生懸命世話をして育てるという活動、あるいは、性教育などで産婦人科のお医者さんや助産師の方をお迎えしながら、その命の大切さ、あるいは自分の命がここにある、その崇高さ、それに気付くとともに、若いお母さん、あるいは実際の赤ちゃんの協力も得まして、その赤ちゃんと触れ合って、さらにそういったことを体で体感する、そんなことも大切にしております。
  また、いじめの問題なども大変大きな社会問題になっているわけですけれども、本市ではスマイルサミットという活動をやっておりまして、各学校の子どもたちがそれぞれの学級で、どうすればみんなが笑顔で楽しく過ごせるかということを、1年生は1年生なりに考えています。そして、それを学校でまとめ、そして市内の小中学生が一堂に会して、それを発表し合っています。小学生の意見にも中学生が謙虚に耳を傾けながら、互いに取り組みを尊重しながら学ぼうと取り組んでいます。
  こんな様々な体験を通しながら、生きる力を育むように努めているところであります。
  冒頭にありましたように、教育は人間性を育てるという意味で、大変大きな取り組みですけれども、こういう1つ1つの学習、あるいは体験を積み重ねながら、その目的が達成されるように、学校とともに私どもも邁進してまいりたいなと思っておりますので、ご理解をお願いいたします。
○加藤信明議長 13番森谷政志議員
○13番(森谷政志議員) 答弁ありがとうございます。是非、小学校、中学校の子どもさん方に生きる力を教えていただきたいなと思います。そのためには、教員自ら自分自身が生きることに自信を持って、なんとなく生きるのではなくて、いきいき生きる、生き方にもいろいろありますので、元気よく生きる、そういう生き方について、教員自らも身を持って実践して、それが子どもの見る目から見れば、先生の魅力になって見えるのではないかなと思いますし、そのときの先生の態度が、後々大人になったときに思い出されて、それが子どもの成長を支配する、将来を左右すると言えると思いますので、是非この生きるということに最大のテーマを絞ってもらって、これから東根の小中学校の子どもさん方が、自信を持って学校教育に頑張っていただければいいのかなと思うところであります。
  市長も、施政方針の中で人材への投資は見えにくく、効果がすぐに表れるものではありませんが、私は信念を持って人材の投資を実施して、人をつくることによって、その人がまちや仕事をつくり、そのまちや仕事が新たな人を呼び込むといった好循環を生み出す、こういうことを力強く言っているわけでございまして、それが確かな東根創生につなげたいという、この市長の熱い思いを是非教育委員会の現場を通して、学校の生徒さん方にもご指導いただければなということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
○加藤信明議長  以上で、ご了承を願います。

  ◎散     会

○加藤信明議長  以上で、本日の日程は全部終了しました。
  本日はこれで散会をします。ご苦労さまでした。

   午後 2時32分 散 会