平成２９年第１回東根市議会定例会　３月　２日　議事日程　第３（一般質問）

平成２９年３月２日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　秋　　葉　　征　　士　議長　　　　　　　浅野目　　幸　　一　副議長

◎出席議員（１８名）

　１番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　　２番　　　山　　科　　幸　　子　議員

　３番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　　４番　　　白　　井　　健　　道　議員

　５番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　６番　　　原　　田　　利　　光　議員

　７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

　９番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　１０番　　　加　　藤　　信　　明　議員

１１番　　　阿　　部　　綾　　子　議員　　　　　　１２番　　　髙　　橋　　ひろみ　議員

１３番　　　清　　野　　貞　　昭　議員　　　　　　１４番　　　森　　谷　　政　　志　議員

１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　浅野目　　幸　　一　議員　　　　　　１８番　　　秋　　葉　　征　　士　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	石　山　泰　博	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	小　林　文　雄	代表監査委員
工　藤　喜惠治	農業委員会会長	芳　賀　利　郎	消　　防　　長
間木野　多加志	副　　市　　長	髙　橋　　　昇	総　務　部　長
斎　藤　吉　則	市民生活部長	梅　津　佳　之	健康福祉部長
石　垣　裕　之	経　済　部　長	東海林　克　彦	建　設　部　長兼水道部長
網　干　　　賢	会計管理者	古　谷　利　明	教　育　次　長
芦　野　耕　司	総合政策課長	高　橋　重　俊	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
石　垣　和　彦	財　政　課　長	半　田　　　薫	監　査　委　員事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


片　桐　　　崇	事　務　局　長	牧　野　美和子	事務局長補佐
井　上　正　宏	議事主査兼議事係長	辻　村　　　充	副　　主　　任
松　山　朋　美	主　　　　　事	早　坂　　　康	兼　務　書　記
早　坂　康　弘	兼　務　書　記	早　坂　　　康	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　平成２９年３月２日（木）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　９番　今　野　　　孝

　　　　　　　　２　　４番　白　井　健　道

　　　　　　　　３　　３番　高　橋　鉄　夫

　　　　　　　　４　　２番　山　科　幸　子

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

平成２９年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
１	今野　　孝議　　　員	１．高齢者福祉について	１．要介護認定者の障害者控除認定について　（１）控除認定を受けた場合のメリットについて伺う。　（２）本市の認定書の交付状況について伺う。　（３）要介護者全員に認定書を交付すべきと考えるがどうか。２．認知症患者の精神障害者保健福祉手帳の取得について　（１）手帳取得者のメリットについて伺う。　（２）本市の取得状況について伺う。　（３）取得率の向上を図るべきと考えるがどうか。	市　　　長
１	今野　　孝議　　　員	２．子どもの貧困について	１．実態把握の調査を急ぐべきと考えるがどうか。２．高校生の入院費無料化事業の導入はできないか。３．就学援助制度の拡充を図るべきでないか。４．学校給食費の無料化を検討すべきでないか。	市　　　長教　育　長
		３．確かな学びを支える学力向上事業について	１．学力向上支援員配置初年度の成果と課題をどのように考えているか。２．平成29年度に向けての改善点は何か。３．平成29年度の学力向上支援員の選考は、どのように進められたか。	教　育　長


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
２	白井　健道議　　　員	１．食品廃棄物削減の取り組みについて	１．農林水産省が示す平成25年度推計によれば、食品由来の廃棄物等は食品関連事業者と一般家庭合わせて2,797万トンとされています。うち、約６割にあたる1,658万トンが食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などの規定により再利用、熱回収、減量などが行われています。しかしながらそれ以外の1,139万トンは焼却・埋立て処分されており、その中には可食部分と考えられる、いわゆる食品ロスが632万トンもあるとされています。これは世界の食料援助量のおよそ２倍に相当します。　しかしながら、再利用率は産業でいえば川下の外食産業、そして家庭が大変低くなっています。　これらの状況を踏まえ、本市における食品廃棄物及び食品ロスの状況と対策について伺います。	市　　　長
２	白井　健道議　　　員	２．市内経済の活性化について	１．リーマンショックにより県内総生産額は４兆円から3.7兆円へ落ち込み、その後回復の兆しはありません。本市においても同様の傾向にあるようです。最新の数字はどうなっているでしょうか。また、その状況をどのように分析し、今後の経済政策、地域経済活性化のための施策を展開していくのでしょうか。	市　　　長
３	高橋　鉄夫議　　　員	１．除・排雪対策について	１．道路除雪の実施要領及び取り組みについて２．道路除雪体制の充実について	市　　　長
３	高橋　鉄夫議　　　員	２．健康寿命ナンバーワン市について	１．健康遊具の整備について	市　　　長
番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
４	山科　幸子議　　　員	１．放射性物質汚染について	１．環境省は、東京電力福島第１原発事故で発生した市内民間業者が保管していた放射性物質を含む指定廃棄物について、国の基準濃度を下回ったとして指定を解除した。指定廃棄物が指定解除された場合は一般ごみとして処分できることから、次の点について伺います。　（１）指定解除は、全国３例目、民間の保管分での解除は全国で初めてとなる。指定廃棄物が指定解除された経緯と状況について伺う。　（２）廃棄物の処分について、市民の関心が高い。自治体として、実態把握や広報などはどのように対応しているのか。２．福島原発事故以降、放射性物質汚染の影響から道路側溝等の清掃が進んでいないため、側溝等の水溢れが頻発する原因の一つになっている。道路側溝等の清掃に伴う土砂等の放射性物質汚染の影響と処理について伺う。	市　　　長
４	山科　幸子議　　　員	２．自主防災組織の充実について	１．自主防災組織は、地域防災に重要な役割を担っている。防災資機材の充実は、地域住民の安心・安全を守る要であるため、防災資機材等の助成について伺いします。	市　　　長消　防　長

　　◎開　　　　　議

○秋葉征士議長　皆さん、おはようございます。

　　本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　なお、執行部において、菊地農業委員会事務局長が欠席となる届け出がありましたので、ご了承を願います。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○秋葉征士議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は、通告順としますが、発言順番を迎えたときに、議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承を願います。

　　◎今野　孝議員質問

○秋葉征士議長　はじめに、９番今野　孝議員。

　　　〔９番　今野　孝議員　登壇〕

○９番（今野　孝議員）　おはようございます。

　　９番今野孝です。通告に従い、一般質問を行います。

　　質問の第１の柱は高齢者福祉についてであります。平成29年度施政方針の中で、市長は子育て支援と並行して、高齢者の健康福祉にも力を注いでまいりますと述べられました。大変心強く感じた次第です。高齢者福祉の充実を考えるときに、今ある制度の十分な活用を図るという視点も大切ではないでしょうか。

　　そこで、制度活用が不十分で、恩恵に浴すべき人に制度のメリットが行き届いていないケースもあるのではないかと思われる、二つの項目について、お尋ねします。

　　はじめに、要介護認定者の障害者控除認定について、３点お尋ねいたします。

　　１点目、控除認定を受けた場合のメリットは何でしょうか。

　　２点目、本市の認定書の交付状況はどうなっているのでしょうか。

　　３点目、山形市などのように要介護認定者全員に認定書を交付すべきと考えますが、いかがでしょうか。

　　次に、認知症患者の精神障害者保健福祉手帳の取得について、お尋ねいたします。

　　１点目、手帳取得のメリットは何でしょうか。

　　２点目、本市の取得状況はどうなっておりますでしょうか。

　　３点目、周知方法を強化して、取得率を高めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

　　次に、質問の第２の柱、子どもの貧困について、お尋ねいたします。

　　２月12日放送のＮＨＫスペシャル「見えない貧困、未来を奪われる子ども達」この番組は衝撃的な内容でありました。大阪の調査から見えてきた三つの剥奪、一つ目は、子どもが当たり前に持っているものが奪われるということでありました。半年余りの間に服や靴が買えなかったことがあると答えた世帯、標準世帯では2.3％。これが、貧困世帯になると10倍以上の27.6％にはね上がっておりました。

　　二つ目の剥奪は、人とのつながりが奪われるということでありました。家族旅行ができないと答えた家庭、標準世帯の7.8％に対して、貧困世帯は46.2％になりました。休みも金もないということなのだろうと思います。

　　三つ目の剥奪は、教育や経験が奪われるということであります。学習塾に行かせられないと答えた世帯、標準世帯は3.6％。貧困世帯にあっては35.7％。習い事をさせられないと答えた家庭、標準世帯にあっては3.3％。貧困世帯にあっては31.1％。まさに、子どもの未来が奪われかねない現実が、次々に映し出されていました。

　　子どもの貧困対策は、待ったなしだと思います。そこで、子どもの貧困にかかわって、４点お尋ねします。

　　１点目、実態解明のための調査を急ぐべきと考えるが、どうでしょうか。

　　２点目、高校生の入院費用の無料化を図ることはできませんでしょうか。

　　３点目、就学援助制度の拡充を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。

　　４点目、学校給食費の無料化を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

　　以上４点をお尋ねいたします。

　　次に、施政方針の中で市長は、総合戦略の中で、私が特に力を入れて推し進める施策は教育による人づくり、まちづくりであるとも述べられました。私も、教育による人づくり、まちづくり施策推進の力になれるように頑張ろうと思います。そこで最後に、質問の第３の柱として、確かな学びを支える学力向上事業について、３点お尋ねいたします。

　　１点目、学力向上支援員配置初年度の成果と課題をどのように考えておられるのでしょうか。

　　２点目、平成29年度に向けての改善点をどのように考えておられるのでしょうか。

　　３点目、平成29年度の学力向上支援員の選考は、どのように進められたのでしょうか。

　　以上、お尋ねして登壇での質問といたします。

○秋葉征士議長　９番今野孝議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　今野孝議員の高齢者福祉についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、要介護認定者の障害者控除認定についてであります。認定を受けた方のメリットについてでありますが、高齢者の障害者控除については、所得税法施行令及び地方税法施行令の規定に基づき、市の介護認定を受けている者のうち、一定の要件を満たした場合には、身体障害者等に準ずる者として、障害者または、特別障害者控除の認定書を交付することが可能となっております。行政サービスなどにおきましては、課税、非課税によりサービスの対象者を判断している制度も多いことから、課税所得がある方などについては、障害者控除を受けることにより、所得税や住民税が軽減された場合のメリットがあるものであります。

　　次に、認定者の交付状況についてでありますが、ここ３年間は平成26年度は53件。平成27年度は55件。今年度につきましては、２月15日現在で43件の認定書を交付しているところであります。

　　次に、要介護認定者全員に認定書を交付すべきではないかということでありますが、要介護認定者の中でも身体や認知症の判定結果によって、障害者に準ずる方と特別障害者に準ずる方、認定に該当しない方に分かれるものであり、一律に認定書を発送する場合には、その判定のための事務が必要になるとともに、本来、必要ではない方にも認定書が送付されるなど、混乱も予想されるところであります。混乱も懸念されるところであります。今後とも、窓口での丁寧な対応と制度の周知に努めてまいりますとともに、該当される方全員への認定書交付について、検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、認知症患者の精神障害者保健福祉手帳取得についてであります。精神障害者保健福祉手帳は、統合失調症などの精神疾患のある方で、長期にわたり日常生活や社会生活に制約がある方が対象であり、医師の診断書等により判断され、交付を受けることができるものであります。一方、認知症患者の方でもせん妄、幻覚、妄想を伴うアルツハイマー型認知症の方は、対象となる場合があります。

　　手帳取得者のメリットにつきましては、障害の程度によって異なりますが、一番程度が重い１級の方は重度心身障害者医療制度が適応され、医療費の自己負担への助成が受けられることとなっております。その他、障害の程度により所得税、住民税の所得控除、自動車税、自動車取得税の減免、交通機関の利用料金の割引、タクシー券または、給油券の交付、ＮＨＫ受信料の減免などの障害者の福祉サービスを受けることができるものであります。

　　次に、本市の精神障害者保健福祉手帳の取得者数でありますが、平成28年３月末現在で１級が44人、２級が63人、３級が36人。合計、143人となっております。新規取得者に関しましては、平成27年度で12名が取得し、そのうち65歳以上の方は３名であったところであります。平成28年度につきましては、２月15日現在で10名、そのうち65歳以上は１名という状況であります。

　　周知方法を強化し、取得率を高めることについては、介護認定申請の際に、手帳制度についても周知を行い、対象となることが予想される方に対しては、医師への相談を進めるなど、状況に応じた対応を心がけてまいります。

　　次に、子どもの貧困についてであります。はじめに、実態を解明するための調査についてでありますが、子どもの貧困対策につきましては、平成26年１月に施行された子どもの貧困対策の推進に関する法律において、都道府県における計画策定が規定されたことから、平成28年３月に山形県子どもの貧困対策推進計画が策定されたところであり、この計画に基づき県と市町村が連携しながら、各市で施策を実施しているところであります。県におきましては、計画策定の前提となる独自の調査は行っておらず、既存の調査や統計データにより現状把握と分析を行っております。実態を解明するための調査につきましては、調査の視点や子どもの貧困の定義等設定する条件によって、結果が異なることが想定されることから、他の自治体と統一した基準による調査が望ましく、県レベルでの調査が適しているものと考えており、今後は機会を捉えて県に要望してまいります。

　　本市といたしましては、子どもにかかわる調査や各種制度の申請時等において、様々な情報を保護者や児童から得ており、支援が必要な世帯については、関係機関と連携を図りながら、支援内容を検討し、問題解決に向けて、対応しているところであります。今後とも、注意深く実態把握に努め、各種支援につなげてまいります。

次に、高校生の入院費用の無料化についてでありますが、本市におきましては、平成26年度に中学校３年生までの医療費の無料化を実施したところであります。これは、中学生の年齢においては、まだ病気に対する抵抗力も弱く、り患しやすいことから、早期の受診や治療を促し、重症化を防ぐとともに、子育て世代への経済的支援を図ることを目的に実施しているものであります。高校生につきましては、体が発達して、大人に近づき自ら健康管理ができることが医療費が少ないこと、また、高額療養費制度により負担が軽減されていることから、これまで医療費の無料化は実施しておりませんでしたが、高校生を持つ親の負担を和らげ、子育てしやすい環境をつくるために高校生の入院費の無料化につきましては、他市町の動向も勘案しながら、研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　次に、教育長に答弁を求めます。石山教育長。

　　　〔石山泰博教育長　登壇〕

○石山泰博教育長　おはようございます。私からは、子どもの貧困についてのご質問のうち、就学援助制度の拡充及び学校給食無料化の検討について、また確かな学びを支える学力向上についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、就学援助制度の拡充を図るべきとのことについてでありますが、就学援助制度については、学校教育法第19条の規定に基づき、要保護並びに要保護に準ずる児童生徒の保護者に、学校給食費や学用品費など学校教育に必要な援助を行う制度であります。

　　本市におきましても、東根市要保護及び準要保護児童生徒就学援助費支給要綱を定め、対象者や対象費目、援助額などを規定しております。平成28年度における対象者は、小学生約180名、中学生約110名で全児童生徒に占める割合は７％であり、近年は同程度の割合で推移している状況であります。援助額につきましては、来年度から国の基準に照らし合わせた見直しを行い、拡充を図る予定であります。また、制度の周知についてもあわせて行い、必要とする児童生徒に必要な援助が行き届くようより一層の充実を図ってまいります。

　　次に、学校給食費の無料化を検討すべきとのことについてでありますが、現在本市では児童生徒１人あたり年間約190食の学校給食を提供しております。学校給食費につきましては、食材費相当額として、小学生262円、中学生305円の負担を保護者にお願いしているところであります。学校給食費につきましても、就学援助制度の対象費目であることから、あわせて見直しを図る予定としております。今後とも、子どもを取り巻く経済状況や児童生徒の家庭環境などを踏まえながら、きめ細やかな対応に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、確かな学びを支える学力向上事業についてであります。

　　はじめに、学力向上支援員配置初年度の成果と課題をどのように考えているかについてのご質問にお答えをいたします。初年度の成果といたしましては、大きく二つ挙げられます。一つは、子ども達１人１人のつまずきに対して、よりきめ細やかな支援が可能になったという声が学校現場から寄せられることであります。日々の授業で、問題を解決しようと取り組む子ども達にとって、教師の適切な支援は欠かせません。わからなくて、つまずいたときや自信がなくて迷っているときに、担任か学力向上支援員のうち近くにいるどちらかに声をかけることで、迅速な支援を受けることが可能となりました。また、自分から教師に聞くことが苦手な子どもの場合であっても、一つの学級に二人体制で指導しておりますので、より広く教室を見渡すことが可能となり、教師側からの助けを出すことができるようになりました。このような積み重ねの結果、子ども達１人１人にとって、わかった、できたという実感が持てる確かな学びの保障につながっているものと捉えております。

　　二つ目は、日常に指導にあたっている教員の指導技術の向上に大いに効果があるという声が学校現場から寄せられていることであります。担任が教科指導の専門性が高い学力向上支援員と組んで授業をしておりますので、二人で工夫、改善を繰り返すことが指導力向上のために有効な研修となり、結果的には子ども達１人１人に質の高い授業を提供することにつながっているものと捉えております。

　　一方、課題といたしましては、学校現場での即戦力となり得るために、教科指導の専門性が高い人材を確保するということが挙げられます。先ほど申し上げました初年度の成果を発展向上させ、一層確かなものとしていくためには欠かせない条件であると考えております。

　　次に、平成29年度に向けての改善点は何かについてのご質問にお答えをいたします。改善点として、来年度は学力向上支援員を今年度同様各学校に１名ずつ配置するのに加え、教員ＯＢ等による学習支援ボランティアを学年の学級数に応じて、派遣する時間数を増やすこととしております。本市の全小・中学校14校はそれぞれの学校規模により、学級数も異なり、これに比例して授業数も増加することから、学級数の多い学校への配置を考慮し、学習支援ボランティアの派遣時間数を増やすことで、学習支援の効果を学校間でより均等化するように改善いたします。

　　次に、平成29年度の学力向上支援員の選考はどのように進められたかについてのご質問にお答えをいたします。まず、募集方法は昨年12月15日付で市報とハローワークを活用して、約１カ月の期間を設け、広く公募いたしました。主な資格要件としましては、教員免許を有し、免許更新講習に該当する場合には、更新が完了していること。心身ともに健康で、週５日間の連続勤務が可能であることなどが挙げられます。さらに志願者には、書類選考と個別面接を実施し、面接では実際の授業場面を想定して、学力向上支援員の効果的な働きについての考え方を問いました。子ども達１人１人にとって、わかった、できたという実感を持てる質の高い授業を提供するのにふさわしい人材が来年度に向けても、しっかりと確保できたものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　ご答弁ありがとうございました。引き続き、質問席から２問目以降の質問に移らせていただきます。なお、質問順番を一部組みかえるところがありますので、ご了承をお願いしたいと思います。

　　はじめに、高齢者福祉にかかわってであります。今回は、こんなグラフを準備してみました。モノクロのグラフになってしまいました。縦軸が人数です。100人、200人、300人、400人。横軸が要介護の程度です。要介護１、２、３、４、５となります。色のついているところは何かというと、認定書を交付していただいている方なんです。圧倒的に少ないです。そこで、ご答弁の中で、該当される方への認定書送付について、ご検討いただけると、大変ありがたい答弁をいただきました。是非、前向きな検討をお願いして、もし、来年も私がこのグラフを作成するときは、圧倒的に赤や青の色がついていることを期待するものであります。該当される方を判定するための事務が必要になるとのご答弁がありましたが、この点についてもう少し詳しくご説明いただきたいと思います。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。要介護認定者の障害者認定書の交付については、現在、申請があった方について、介護認定のときに使用した認定調査票と主治医意見書に基づきまして判定し、認定書を交付しております。認定書の交付については、市町村長の事務とされておりまして、それぞれの市町村ごとに国のガイドラインに沿って、基準を定めております。

　　本市の認定基準は、要介護認定情報の身体上の自立度で９段階、認知症による自立度で８段階、その二つの指標の組み合わせで判断をしておりますので、大変複雑で、普通障害者に準じる方か、特別障害者に準じる方か、あるいは該当しない方か、個々に判断する必要があります。要介護認定者は約1,800人おりますけれども、該当者全員に認定書を交付していくためには、相当な事務量とともにシステムの改修なども必要になってくるのかなと考えております。県内12市について、山形市が昨年度、平成27年度から、天童市において今年度、28年度から該当者全員に送付をしておりますが、そのほかの10市については、本市と同じように申請に基づいて認定書を交付している状況になっております。今後については、認定基準をもう少し簡素なものに改正できるかなども含めまして、検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　ご答弁ありがとうございます。本市の認定基準は大変複雑で、障害者認定書、該当者全員に交付するためには、膨大な事務が必要になるとのご答弁でありました。私も認定書の申請用紙の裏にある基準を拝見しましたけれども、私の頭では何とも判断ができないような難しい基準でありました。これでは、なかなか大変かなと思います。

　　山形市では、要介護認定者に一律に交付していると、私は聞いているんですけれども、天童市の場合は、要介護３以上は、全部交付なんです、機械的に。そうすると、判断する部分は１、２の部分だけになるんだと思います。山形は、もっとシンプルな方法でやっているんだと思います。是非、その辺もご研究いただいて、山形市や天童市でやれることが本市にできないことはないと思います。認定基準を改正し、該当者全員に認定書を交付してくださるよう、強く要望いたします。初年度にあたっては、事務量が増えることもありましょうし、システム改修の必要も出ると思いますけれども、一旦該当者の名簿ですか、整備してしまうと２年度目以降はそれほどの混乱はなく、実施していただけるのかなとも思いますので、十分ご研究をお願いしておきたいと思います。

　　次に、ここは要望といたしまして、認知症患者の精神障害者保健福祉手帳取得にかかわってであります。手帳取得者のメリット、理解できました。ここに新聞赤旗１月29日付の日曜版を持ってきています。一面トップで認知症で障害者手帳、年54万円負担減と。メリットは、すごく大きいんだと思います。該当する人はそんなに多くいるとは思いませんけれども、是非お考えいただきたい。

　　本市の手帳取得者数についても了解しました。手帳取得率を高めるために介護認定申請の際に、手帳制度についても周知を行い、対象となることが予想される方に対しては、医師への相談を進めるなど、状況に応じた対応をしていただけるということで、すばらしい答弁をいただいたと思っております。この対応によって、新たな手帳取得者が生まれることを願っているわけであります。取得者の市政に対する信頼感は、大きく高まるものと思います。

　　それでは、次へ進ませていただきます。子どもの貧困にかかわってであります。実態調査にかかわってありますが、県では独自の調査を行っておらず、既存の統計や調査により、現状を把握、分析を行っている。市では、子どもにかかわる調整や各種制度の申請時において、様々な情報を保護者や児童生徒から得ている。こういうご答弁であったかと思います。でも、この方法では実態の十分な解明は難しい。深刻な実態の把握は困難じゃないでしょうか。ＮＨＫスペシャルで調査結果を知らされた高校教師は、困難の実態がほとんどわかっていなかったと証言されております。毎日のように生徒と接している教師であっても、気づくことができない。それが、子どもの貧困の難しいところだと思っております。早急に調査を実施し、分析して対策を講じることが求められていると思います。

　　また、答弁の中で、他自治体と統一した基準による調査が望ましく、県としての調査が適しているのではないかと考えておりますという趣旨の答弁がありました。それは、まさにそのとおりだと思います。一日も早く県が重い腰を上げてくれるよう、強力な働きかけを要望して、次へ進みます。

　　次は、就学援助制度の拡充にかかわって、お尋ねいたします。来年度から、援助額を見直し、制度の拡充を図る予定とのご答弁ありがとうございます。ところで、文科省ホームページに掲載されている就学援助制度の概要によれば、補助対象費目の中にクラブ活動費とあります。しかし、本市の就学援助支給要綱の費目の中には含まれておりません。クラブ活動費が就学援助のクラブ活動費も就学援助の支給対象とすべきと考えますが、いかがでしょうか。

○秋葉征士議長　古谷教育次長。

○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。

　　先ほど登壇で教育長が答弁申し上げましたとおり、平成29年度から見直しを行って、拡充をする予定であります。予定しております就学援助制度の拡充に関して、今回は限度額を増額する見直しを優先的に行ったところであります。例えば、保護者や学校など要望が強かった修学旅行費について、援助額の限度額を撤廃いたしまして、実費額を援助額とする拡充を予定しているなどであります。対象費目の拡大に関しても、今後、保護者の実情や学校の意見などを参考にいたしまして、就学援助制度のさらなる拡充に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。対象費目の拡大に関して、今後も実態や学校の意見などを聴取しながら、拡充に努めていただけるとのご答弁了解いたしました。文科省ホームページによれば、クラブ活動費のほかに生徒会費、ＰＴＡ会費なども補助対象費目に含まれております。あわせて、ご検討をよろしくお願いしたいと思います。

　　次に、昨年５月24日の参議院文部科学委員会において、我が党の田村智子議員が就学援助の支給額引き上げと、入学準備金に３月支給を強く要望しております。これに対して、文部科学省は児童生徒が必要とする時期に支給されるよう市町村に働きかけることを約束しております。本市においても、新入学用品費は、入学前に支給するのが妥当かと思いますが、いかがでしょうか。

○秋葉征士議長　古谷教育次長。

○古谷利明教育次長　この度の改正につきましては、限度額の増額を優先的に行ったところでありますけれども、支給の時期や支給の手続などについても、制度の設計や制度の運用においては、大切な視点だと捉えております。今後も、支給対象者の立場に立った制度となるよう努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　入学準備金の支給時期については、２月４日付の朝日新聞で全国で約80市区町村が入学前に変更していたと報じていたと思います。本市においても、前向きの検討をお願いしたいと思います。

　　私の手元にある、80余りある自治体の一つ、八王子の制度概要が入っているんですけれども、2018年度分の入学準備金を支給するのに、17年２月１日に市内に居住している方という基準になっているんです。そして、入学前に支給するということになると、３月末の人事異動で転居するようなケースは、どうなるというのが一つ課題になると思いますが、八王子は太っ腹なんです。2017年２月１日以降に、市外へ転出した場合も入学準備金の返金は求めないが、転出先自治体には入学前支給を行った旨を通知すると。だから、転居したから２回もらえるということはならないみたいなんです。そんな工夫を凝らしながら、この制度を利用している方に寄り添う形での改善が進められていると思います。是非とも、前向きなご検討をお願いしておきたいと思います。

　　次に、学校給食費の無料化にかかわってお尋ねしたいと思います。ここに、１月14日付の新聞があります。日刊誌でありますが、一面トップ。学校給食無償、55市町村で。こういうふうに書かれております。無償化に踏み切った時期は、平成27年度が最も多い。15町村。55ですからね、全体で。平成23年度から28年度の６年間で大きく広がった。さらに、給食費の一部を補助する市町村は362市町村。無償と一部補助を含めると、417市町村ということで、既に全国４分の１近い自治体が給食費の無償化に踏み切っているということになろうかと思います。この働きは、さらに広がりを見せるだろうと思います。本市も無料化を検討すべきではないかと思っているわけですが、重ねてお尋ねしたいと思います。

○秋葉征士議長　古谷教育次長。

○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。

　　この度、行う予定であります就学援助制度の拡充においては、学校給食費につきましても、援助額の限度額を撤廃いたしまして、実費額を援助額とする予定であります。援助の認定を受けることとなれば、実質的に学校給食費は無料となり、子どもの貧困に対する経済的な支援策といたしましては、学校給食費の無料化と同様の効果が期待できると考えております。今後も、児童生徒の経済状況、家庭環境などを注視しながら、支援を必要とする児童生徒に支援が行き渡る就学援助となるように努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。

　　山形大学の戸室准教授の調査によれば、山形県の子どもの貧困率は、12％を超えております。さらに、国の調査では15％を超えている。それに対し、本市の就学援助受給率は約７％、本市には行政の支援を必要としている子どもや親がまだまだ存在している、そう考えなければならないと思います。一気に無料化を図ることは困難としても、低所得世帯への一部補助制度の導入など、是非ご検討をいただくよう強く要望を申し上げておきたいと思います。

　　次に、高校生の入院費無料化についてであります。市長のご答弁の中に、研究していきますと、こういう答弁でありました。非常に力強く思いました。ありがたいことであります。子育て世帯の大きな負担となっているのが、子どもの医療費です。大阪の調査によれば、半年余りの間に経済的理由で医療機関を受診できなかった、受診抑制をせざるを得なかったという回答が、標準世帯では0.6％です。しかし、貧困世帯にあっては、その約13倍、7.7％もあったということです。子どもが病気やけがをしたとき、お金のことを気にしなければならない。これほど家族にとってつらいことはないのではないでしょうか。貧困層の子どもに入院が多い。あるいは、ぜんそくや肥満の子が多いとの指摘もあります。

　　子どもの貧困問題に取り組んできた長野県健和会病院の和田浩副院長は、子どもの医療費無料化は子どもの貧困対策の前提条件、このように言い切っております。本市においても、さらにもう一歩踏み出していただくことを重ねて要望申し上げておきたいと思います。

　　先のＮＨＫスペシャルでは、子どもの貧困を放置すれば、進学率が減少する。そうすると、非正規雇用の増加を招く。そして、収入の減少につながる。社会的損失が42兆9,000億円に上ると報じておりました。このままでは、国の将来が危うくなるということだと思います。まさに、子どもの貧困対策は待ったなしです。就学援助制度の拡充、学校給食費の無料化、子どもの医療費無料化の拡大などは、実態調査を待つまでもなく、すぐにできることだと思います。子育てするなら東根市の旗を高く掲げ、子育て支援策で他市町村をリードしてきた東根市。県内で、最も元気のある東根市。子どもの対策、子どもの貧困対策いつやる、今でしょう。以上、申し上げて次へ進みたいと思います。

　　次は、第３の柱、確かな学びを支える学力向上事業についてであります。教育長のご答弁の中で、二つの成果が語られました。子ども達１人１人のつまずきに対してよりきめ細かな支援が可能になった。二つ目に、教科指導にあたる教員の指導技術の向上、大いに効果があった。すばらしいことだと思います。本事業導入にあたって、私は点数を５点、10点上げようとするより、子ども達が学ぶ楽しさを実感できる、質の高い授業づくりに努めていただくよう要望をさせていただいております。その視点からの評価が、ちょっと弱かったんじゃないかなと思っております。学力向上支援員配置前に比べて、子ども達の学ぶ楽しさは広がったのでしょうか。お尋ねいたします。

○秋葉征士議長　古谷教育次長。

○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。

　　子ども達の学ぶ楽しさはどのように変わったのかという視点で実施をいたしました調査の結果において、学校現場の教員がどのように子ども達の声、反応、どのように捉えているかという調査結果でありますけれども、例えば、学力向上支援員が入った教科の授業がわかるようになった。また、その教科の授業が好きになったと回答しているとの問いに、よく当てはまる、当てはまるという回答は、全ての学校からいただいているところでした。さらに、学力向上支援員が入った教科の授業では、自信を持って発表できるようになったかという問いで、よく当てはまる、当てはまると、学校から回答を寄せられているところであります。自由記述の欄にも学力向上支援員が新たに配置されたことによって、できた、わかった、おもしろかったといった確かな学びを実感をした子ども達の声や反応が多く寄せられているところでありますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。教師の視点からの評価かなと思ってお聞きいたしました。これは、本当は子どもに直接問いかけていく方がいいんじゃないかと思います。私だったら、例えば算数で、算数を勉強しているときのあなたの気持ちは、５択ぐらいにして、いつも楽しい、楽しいときが多い、楽しいときもある、ほとんど楽しいと思わない、全然楽しくないとかと子どもに選んでもらえば、定量化することもできるし、年度初めと年度後半で調査すれば、比較もできると思うんです。

　　昨年末に公表された国際学力調査の結果、とても気になるものでした。点数以上に私が気になったのは、日本の子ども達の学ぶ楽しさというのが、世界の平均と比べて10ポイント以上も下がっているということです。だから、私が昨年、要望した子どもの学ぶ楽しさを大事にしてほしいという願いは、妥当だったのかなと手前みそながらそのように思っているところであります。

　　時間も迫ってまいりましたので、次に進みます。学習支援ボランティア、これを学年の学級数に応じて派遣する時間を増やすというご答弁がございました。私自身、学習支援ボランティアについての理解が不十分だったので、学習支援ボランティアに登録している教員、ＯＢは何名いるのか。さらに、今年度はどのように活用されたのか、お教えいただきたいと思います。

○秋葉征士議長　古谷教育次長。

○古谷利明教育次長　お答えします。現在、市内在住の23名の教員のＯＢの方々から登録をしていただいているところであります。学校からの求めに応じまして、管理課の教育支援専門員が派遣について、年間計画を立て調整いたしまして、授業のサポートや放課後の学習サポート等に出向いているところであります。今年度の実績といたしましては、主に小学校における算数の学習への支援を行っておりまして、年間の合計で約220時間派遣をしているところであります。派遣の効果といたしましては、子どもの学習意欲が向上したなどの声を寄せられているところでありますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　続いて、お尋ねします。日常に指導にあたっている教員と学習支援ボランティアは、授業についての打ち合わせはどのようにしているのかお尋ねしたいと思います。

○秋葉征士議長　古谷教育次長。

○古谷利明教育次長　授業についての打ち合わせは、非常に大切な重要なことであると捉えております。授業前に短時間であっても、必ず打ち合わせの場を持ったり、授業についての打ち合わせシートなどを準備しまして、独自に活用しながら指導方法や支援の必要な児童に関して共有するなど、効率的な打ち合わせができるように工夫をしているところであります。学校でも学習支援ボランティアもこの打ち合わせの仕方が定着しておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　来年度は、学習支援ボランティアをどのように派遣するのか、お尋ねしたいと思います。

○秋葉征士議長　古谷教育次長。

○古谷利明教育次長　来年度につきましてですけれども、学校の規模、学級数を十分考慮するとともに学校の希望も踏まえまして、規模に応じて重点的に派遣をする計画を持っております。派遣する年間の総時間数も増やしまして、合計で約240時間程度を予定しているところであります。

　　さらに、不適応などの理由で別室登校をしている生徒の学習を支援するため、新年度からは中学校に対しても、小学校への時間とは別に、180時間程度派遣を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。

○９番（今野　孝議員）　ご答弁ありがとうございます。もう時間もありませんので、締めくくりに入りたいと思います。

　　１問目の答弁で、初年度の課題として、より教科指導の専門性の高い人材を確保することと述べられました。これは、とても重要な課題だと考えております。ここに、本事業の成否がかかっていると言っても過言ではないと思います。面接において、実際の授業場面を想定して学力向上支援員の効果的な働きを、具体的に指導技術として語れるかを問いましたと、このような答弁いただきましたが、これは非常に的確な問いかけかと思っております。２年度にさらに大きな成果が上がることを期待しております。蛇足かもしれませんが、私の考える課題、担任との連携の強化、これが決定的に大事だと思っております。指導計画はもとより、授業準備までです。

　　二つ目に、授業日は支援員も勤務日にした方がいいんじゃないかと思うんです。180日という制限があるので、勤務日でない日があるんです、授業日でも。子ども理解に深まり、成果につながると思います。

　　３点目、点数競争に惑わされず、子ども世界観が広がる本質的な学びを広げていただきたい。以上、要望を申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。

　　◎白井健道議員質問

○秋葉征士議長　次に、４番白井健道議員。

　　　〔４番　白井健道議員　登壇〕

○４番（白井健道議員）　皆さん、おはようございます。４番白井健道です。よろしくお願いいたします。

　　通告に従いまして、一般質問を２点させていただきたいと思います。食品廃棄物削減の取り組み並びに市内経済の活性化についてであります。この二つの項目には、共通のテーマがございます。それは、我々の生活における行動様式、これを見直すことで無駄を削減し、家計はもとより市外県外に流出する富を域内にとどめることで、地域経済を活性化することができるのではないかということです。すなわち、循環共生型社会の構築あるいは、地域経済循環といったことを通じて、心豊かな社会を実現するということが、本日の共通テーマになります。

　　まずはじめに、食品廃棄物削減の取り組みについてであります。農林水産省が示す平成25年度推計によれば、食品由来の廃棄物等は食品関連事業者と一般家庭を合わせて2,797万トンとされています。そのうち、約６割にあたる1,658万トンについては、いわゆるリサイクル法や廃棄物処理法などの規定により、再利用、熱回収、減量などが行われています。しかしながら、それ以外の1,139万トンは、焼却、埋立て処分をされており、その中にはまだ食べられる可食部分、いわゆる食品ロスが632万トンもあるとされています。この632万トンがどれくらいの量に相当するかと申しますと、世界全体の食料援助量の倍に達すると言われています。これでもまだ、余りピンとこないかもしれません。日本の人口１億2,000万人強で考えますと、全ての人が毎日、ご飯１杯分を捨てているということになるそうです。このようなことを続けていくことはできるでしょうか。

　　日本のカロリーベースの食料自給率は約４割。つまり、６割を海外に依存しており、それは食料だけを輸入しているわけではありません。その生産国の土地、水、エネルギーそういったものもあわせて輸入していると言われています。世界の人口は今、73億人。2050年には97億人に増加するとされており、一方、穀物生産の伸びは鈍ってきております。現在、世界人口の９人に１人が栄養不足と言われており、その傾向はますます強まることが予想されます。日本はどうでしょうか。日本の相対的貧困率、つまり可処分所得が全国民の中央値の半分に満たない国民の割合、これは年々上昇し、子どもの貧困率も問題となって、子ども食堂というものが運営されている状況にもあります。国内外がこのような状況にある中、日本国民全員が毎日、お茶わん１杯のご飯をごみ箱に捨てているような状況にあるのです。このような状況を続けていていいのでしょうか。国際社会でも、この食品ロスへの関心が高まっています。国連では、平成27年９月に、持続可能な開発のための2030アジェンダにおいて、2030年までに小売、消費レベルにおける世界１人あたりの食料廃棄を半減させ、収穫後のロスなど、生産、流通における食料の損失を減少することを掲げました。

　　また、昨年４月に新潟で開催された、Ｇ７農業大臣会合では、食品ロス削減が経済環境社会において重要な世界的問題であることが強調され、また５月富山県で開催されたＧ７環境大臣会合では、食品ロス、食品廃棄物の最小化に向けた取り組みの加速化を盛り込んだ富山物質循環フレームワークが採択されるなどしています。日本国内でも、経済財政運営と改革の基本方針2016において、食品ロス等の削減を進め、循環共生型社会の構築に向けた取り組みを推進することがうたわれ、また日本最高戦略2016では、食品ロスの削減に向けて、食品事業者と消費者、行政の連携による国民運動を抜本的に強化することや、フードバンクの活動推進がうたわれております。さて、食品廃棄物の再利用については、食品関連事業者全体では、85％が再利用をされている一方、川下産業である外食産業での再利用率は24％と低く、家庭での食べ残しについてはほぼ０％とされております。すなわちこの食品ロスの多くの部分が、外食産業と家庭から出ていることになります。

　　これら状況を踏まえ、本市における食品廃棄物の状況と対策についてお伺いいたします。

　　続きまして、市内経済の活性化に移らさせていただきます。経済成長は、国全体としても地方にとっても非常に重要な課題となっております。国の方ではＧＤＰ600兆円という目標を掲げ、新たな有望成長市場の創出、第４次産業革命への対応、環境エネルギーへの投資拡大、リフォーム市場の活性化、またローカルアベノミクスの深化ということで、農業改革、輸出促進、地域観光経営の推進、そしてそのほか生産性革命を実現する規制改革、制度改革、人材育成、海外の成長市場の取り込みなどを促進しようとしております。

　　しかしながら、経済活動については、基本的に民間の活動となりますので、行政側が働きかけるのはなかなか難しい部分もあろうかと思います。「新・観光立国論」で一躍有名となったデービッド・アトキンソン氏。昨年末に出版された「新・所得倍増論」、この中で人口減少局面では、生産性向上が必要であるものの、これまでの日本は人口ボーナスによる経済成長に慣れきった経営者が、世界有数の潜在能力を持つ日本の労働者の能力を生かし切れず、従来通りの経営をしている点が問題であって、企業経営者が意識改革をして生産性の向上に努めることが重要であるとしています。

　　さはさりながら、民間の経済活動を促進するためには、行政も何らかの方策をとならなくてはいけないわけであります。その方策を検討するにあたっては、現下の経済状況への理解、分析、そして展望というものを行政としては持つべきかと思います。

　　さて、山形県においては、リーマンショック後の経済統計を見てみますと、生産年齢人口１人あたりの生産性は向上しているものの、県内総生産額は４兆円から3.7兆円と落ち込み、その後回復の兆しはありません。

　　本市においても、リーマンショック前の市内総生産額は3,160億円あったものが、その後2,000億円程度で推移しており、同様の傾向にあると思われます。製造品出荷額等の最近の傾向はどうなっているでしょうか。また、その状況をどのように分析し、今後の経済政策、地域経済活性化のための施策を展開していくのでしょうか。

　　以上をお尋ねして、登壇での質問とさせていただきます。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　白井議員の食品廃棄物削減の取り組みについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、食品廃棄物につきましては、再利用されるものを除いては、一般廃棄物としてクリーンピア共立で焼却処分されております。

　　可燃ごみの組成分析によりますと、紙類やビニール、プラスティック類が可燃ごみの60％を占めており、食品由来の廃棄物は15％から20％程度となっております。

　　また、家庭ごみにおける食べ残しを含む生ごみ等の再利用については、生ごみ処理機やコンポストなどを使用した堆肥化などを推進しております。

　　食品廃棄物の減量にあたっては、まずは食品をごみにしない、食品ロスを出さないことが肝要であり、エコクッキングや食べ残しを減らす取り組みなどを推奨しているところであります。

　　今後は、一般廃棄物処理基本計画においても、ごみ全体の発生抑制、循環利用、適正処分に向けた取り組みの一つとして食品ロスについても取り上げ、市民の意識改革に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、市内経済の活性化についてであります。

　　昨年度に、県が公表した平成26年度の山形県工業統計調査によりますと、本市の製造品等出荷額につきましては、県内第２位の4,363億円で、前年より554億円の大幅な増加を示し、平成20年のリーマンショック以前の4,000億円台に回復しております。このことから、本市経済は順調に回復しているものと認識しており、市独自施策の企業奨励補助制度や市内各企業の努力の結果であると捉えております。

　　今後の経済政策等につきましては、平成29年度からさくらんぼタント館２階にコワーキングスペースを開設し、創業支援を推進するとともに、雇用創出や就業に資する運営内容となるよう協議を進めているところであります。また、次世代の成長産業として注目されているロボット産業や航空機産業等の誘致促進に向け、県と連携してまいります。

　　なお、既存企業の育成、強化策として、生産設備の新規導入等に対し、固定資産税相当額を助成する企業奨励補助事業を実施しておりますが、平成28年度は22社に対し、１億6,622万2,000円の補助を見込んでおり、前年度より３社、4,442万2,000円の増額となっております。

　　市内経済の活性化には、大企業だけでなく、中小企業の支援が不可欠なことから、平成25年度より実施しております、商工業みらい応援利子補給事業も、今年度から新規創業者をも利子補給率を上げて対象とし、３年間制度を延長することとしております。本制度につきましては、平成28年度は119件、666万5,000円の補助を見込んでおり、前年度より24件、18万円の増額となっております。

　　商業活性化事業につきましては、今年度は10件、494万7,000円の補助額となっておりますが、来年度につきましては、安心安全な店舗整備にかかる補助を拡充しており、各種振興策に継続して取り組んでいるところであります。

　　さらには、商業だけではなく、工業も対象とした小規模事業者応援補助金を創設し、中小商工業全体をしっかりと支援していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　引き続き、自席で質問をさせていただきます。

　　食品廃棄物削減に向けた取り組みとして、平成27年７月末に新たな食品リサイクル法、基本方針を含めた食品リサイクル法関係の省令、告示が公表されました。

　　その中で、市区町村は食品循環資源の再生利用等、家庭から発生する食品廃棄物の発生の抑制、そして食品循環資源の再生利用等について地域の実情に応じて促進されるよう必要な措置を講ずるように努めるものとされています。

　　このように官民を挙げて、食品ロス削減の推進や再生利用事業計画認定制度等の推進、国と地方公共団体との連携を通じた食品循環資源の再生利用等の取り組みの推進を行うこととされています。

　　また、平成28年１月21日に公表された、廃棄物の減量、その他、その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針では、市町村における家庭形食品ロスの発生状況の把握を進める目標値が定められました。

　　これらを踏まえ、環境省では、市区町村における食品循環資源の再生利用等の取り組みにかかる実態調査を実施しております。

　　本市における状況はいかがでしょうか。食品ロスの発生状況は把握されているのでしょうか。

　　また、食品ロスの削減の取り組みを実施する上で、市の計画に目標値を掲げていく必要があると思いますが、どの程度の削減を目指していくのでしょうか。市の方針について伺いたいと思います。

○秋葉征士議長　斎藤市民生活部長。

○斎藤吉則市民生活部長　お答えいたします。売れ残りや食べ残しなど、本来食べられるはずの食品が廃棄されてしまうのが食品ロスであります。約632万トンとされている食品ロスのうち、約半分の302万トンが家庭での買い過ぎや期限切れ等による廃棄等によるものとされておりますが、家庭ごみに占める食品ロス割合などにつきましては、食品由来の廃棄物のうち、どの部分が食品ロスにあたるのか、ごみの分析による実態の把握は困難であることから、現時点では把握できていないのが現状であります。

　　食品ロスのみの削減目標を算出することが困難でありますので、市長答弁にありました１人あたりのごみ排出量の削減を目標に掲げ、対策を進めてまいります。

　　なお、本市では、家庭から排出される食品ロスを減らすため、市報や環境週間ひがしねなどのイベント、子ども達の食育など、様々な場面での啓発を実施しているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　ありがとうございます。先ほどの実態調査については、各市町村もかなり苦労されているということで、推計であるとか、場合によってはそれこそごみ処理場に行って、サンプル調査をされているようなところもあるとは思いますけれども、いずれにしましても、食品ロス632万トンのうちの半分が家庭から出ているわけですから、部長がおっしゃるように、市民への啓発というのは重要になってくるかと思います。

　　そこで、家庭での食品ロスにおいて、その原因は賞味期限切れ等による直接廃棄、料理をする際に過剰に切り落としてしまう過剰除去、そして食べ残しの三つであるとされています。

　　食品在庫の適切な管理や食材の有効活用など、家庭でできる取り組みの普及啓発を強化するべきと考えますが、具体的にはどのような取り組みが考えられるでしょうか。

○秋葉征士議長　斎藤市民生活部長。

○斎藤吉則市民生活部長　お答えいたします。家庭から発生する食品ロスを減らすためには、まず必要な量だけ購入し、食べ切ることがポイントになってきます。

　　本市では、消費者庁の取り組みと連携し、「買い物は選挙。よりよい生活に結びつける選ぶ力をつけていこう」と題しまして、環境週間ひがしねでパネル展示を行ったところであります。

　　今後も機会を捉え、食品ロスの問題を身近に感じていただけるような啓発を心がけてまいりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　この問題の解決には、我々個々人の心がけというものが非常に重要ですので、引き続き啓発に力を入れていただきたいと思います。

　　ほかの自治体の事例を見ましても、先ほど市長のご答弁にあったように、家庭や学校での啓発活動、エコクッキング教室の開催、それからコンポストやごみ処理機への補助などが主なメニューになってるようです。

　　家庭ごみについては、その７割程度が水分、水ということで、これはごみ焼却施設そのものへも非常に大きな負荷をかけているかと思います。

　　この点について、何か取り組みなどあればご紹介願いたいと思います。

○秋葉征士議長　斎藤市民生活部長。

○斎藤吉則市民生活部長　お答えいたします。こちらのごみの水分につきましては、市報にエコライフというコーナーがありまして、そちらの方で水分を減らす努力をご協力をお願いしたいとか広報しているほかに、３月１日号の環境衛連だよりということで、こちらの一番最後のページになりますけれども、「三つの切る」で生ごみを減らそうということで、まずはごみを出すときは水分を切る。それから２番目として、食材は使い切る。３番目として、料理は食べ切るという形での記事も載せながら、水分の減量の啓発を行っているところですのでよろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　最近のキッチンは非常に便利になってますので、流すところにごみがたまって、そのまま捨てられるようになるんで、結局そのまま水分やったままごみ箱に入れてるなというのは、私としても反省するところであります。

　　あと、啓発につきまして、本市では秋にグルメイベントですね。こういったものを開催してるかと思います。そのような場においても、食を扱うわけですから啓発コーナーみたいなのがあってもいいのかなと思います。

　　実は、以前出展者の方が片づけ、私も一緒に片づけてたんですけども、水をふんだんに使って鍋などの道具を洗っていた風景に、私前職において水事情が大変厳しい砂漠化する地域におりましたので、少なからずショックを受けたものですから、来場者のみならず出展者にも限りある資源について思いをはせてもらいたいと感じた次第です。

　　この点は、担当の経済部長にも心にとめておいていただければなと思います。

　　さて、次に、食品関連事業者からの食品ロス、先ほど家庭でしたけれども、食品関連事業者からの食品ロスについてであります。具体的には、食品製造業、卸売業、小売業、そして外食産業がこれにあたります。

　　これら産業からの食品ロスは632万トンのうち約半分の330万トン。食品製造業が43％、卸売業が４％、小売業が18％、そして外食産業が38％を占めています。業界全体でも食品ロスの削減に取り組んでおり、納品期限の考え方などの商習慣の見直しに取り組んでいます。

　　しかし、売れ残りや規格外品など、食べられるのに廃棄される量は未だに相当程度あります。

　　このような中で、生産、流通、消費の過程で発生する未利用食品を食品企業や生産現場などから寄附を受けて、必要とされている人や施設に提供する取り組み、これがフードバンクと言われるものです。

　　いわば、食のセーフティーネットでありますが、本市でもフードバンクについて取り組むお考えはないか、お伺いしたいと思います。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。本市では、社会福祉協議会が生活協同組合連合会コープ東北サンネット事業連合と、平成27年７月に協定を締結しまして、フードバンク事業を実施しております。

　　具体的には、食品の包装が破れたり、箱が潰れてしまったり、賞味期限が近いものなど、食べられるけれども販売はできない商品の提供を社会福祉協議会が受けまして、生活困窮者への一時的な食料の支援や１人親家庭の子どもを対象とした学習会のときのおやつ、老人クラブの事業や認知症カフェ開催時の茶菓子など、福祉的なニーズに限定しておりますが、食品を提供しまして有効に活用させていただいてる状況であります。

　　今後ともそうした活用を広げてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　ありがとうございます。このような活動をしてるのは、まだ日本で40団体程度しかないということなので、東根市の先進的な取り組みに敬意を表したいと思います。

　　取扱量も4,500トンですから、本当に微々たるものなようです。

　　この日本における草分け的な団体、セカンドハーベストジャパン。この創設者は、アメリカ人の方なんですけども、あるインタビューで、都内のある地域で、子ども食堂について自治体の方と、週何回程度子ども食堂を行うんですかと相談したときに、１年間で10回程度と聞いて愕然としたということです。

　　なぜなら、食べることというのは毎日のことなわけですね。毎日３食食べるのに、月に１回も開催しないようであれば、これは行政側のアリバイづくりじゃないかと感じたようです。

　　提供できる食材というのは、今フードバンクで動いている4,500トンに比べたら莫大な量があるわけですから、何もこの税金を痛めなくても、そういったその生活困窮者に食のセーフティーネットを届けることができるということで、このフードバンクというのは非常に有効な取り組みなんだろうと。社会のセーフティーネットとして有効な取り組みだと思います。

　　これに関連しまして、当市の災害備蓄食品、こういうのもあると思います。こちらも賞味期限というものがあると思います。未利用備蓄食品の有効活用の観点から、例えば賞味期限６カ月前など、こういったときにフードバンクへ寄附するなどということはできないでしょうか。

○秋葉征士議長　髙橋総務部長。

○髙橋　昇総務部長　お答えをいたします。災害用備蓄食品の有効活用についてでありますけれども、本市の災害用食料備蓄計画は賞味期限をずらした食料入れかえを行うローリングストック方式、そういうものを採用しまして食品ロスを少なくしているということに努めているところであります。

　　現在、災害用備蓄食料の活用としまして、賞味期限が一定期間経過した食料につきまして、地域の自主防災会が行います炊き出し訓練などに提供しまして、有効活用をしているところであります。近年は、住民の防災に対する関心が高まりつつありますので、自主防災会による防災訓練、また防災講座が増えてきております。備蓄食料を提供する機会も増えてきているところであります。

　　しかしながら、賞味期限の短い一部の食料につきまして、今ご提案いただきましたフードバンクを含めまして、有効な利活用について今後検討してまいりたいとこのように考えております。よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　しっかりと効率的に取り組まれているということとフードバンクもご検討いただけるということで、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

　　最後に、外食産業に関しての食品ロスの削減についてです。

　　１人１人がもったいないという気持ちを忘れず、食べ物を無駄なく大切に消費していくことが必要だと思います。

　　飲食店で残さず食べる運動や外食持ち帰り運動、いわゆるドギーバッグの普及などを行っている自治体もあります。

　　ドギーバッグ普及のネックというのは、食中毒の問題なのですが、食品衛生法では、外食時の食べ残しの持ち帰りを禁止する条項はありません。自治体によっては、消費者飲食店と協力してドギーバッグの普及に取り組む事例もあるようです。

　　ＮＰＯ法人ドギーバッグ普及委員会というものがありますが、自己責任カードというものを準備して、トラブルを避けることにも取り組んでいます。

　　このドギーバッグの名称の由来は、アメリカなどで犬の餌にするから持って帰りたいんだけどもということで始まったとされています。ここで、アメリカで非常に普及してます。

　　注目すべき点は、アメリカという国は、例えば、たばこを吸って肺がんになったからといってたばこ会社を訴えるようような訴訟社会だと言われていますけれども、このドギーバッグ持ち帰りで食中毒になっても、店を訴える例はほとんどないとこの委員会でも言っております。それほど自己責任という考え方がはっきりしているのかなと思います。

　　もう一つ注目すべき取り組みで、環境省で提案している3010運動というものがあるのをご存じでしょうか。

　　3010運動というのは、宴会の開始30分、それから閉宴前10分というのは、席について食事を楽しみましょうという取り組みで、外食産業における食品ロスの主な原因と考えられる食べ残しを減らす効果が期待されるものです。

　　３月１日号の市報においても、市長は１月は連日新年会の連続であったと書かれています。私自身も市長にはもちろん及びませんけども、それなりに新年会多かったわけです。

　　お酒が進むとどうしても腰が重くなって、お店の方が片づけを始まっても何だかんだと話したり飲んだりしていることもありました。そんなときに、多くの食べ物、多くの食べられる食材が無残にも片づけられていく様を見て、本当に胸が痛みました。

　　いかがでしょうか。こういった運動をまちぐるみで展開していくことは、環境に優しい市民の育成につながりますし、市長の施政方針で述べられている、環境先進都市東根の価値をさらに高めることになると思います。

　　そこで市長にお伺いしたいと思います。この3010運動について、市が積極的に推進していくお考えはないでしょうか。

○秋葉征士議長　土田市長。

○土田正剛市長　3010運動というのは、今初めてお聞きしましたが、なるほどと思いました。

　　東根は、かつて先駆的な環境問題の取り組みをやりまして、非常に効果を上げた実績があります。

　　それは、マイバッグ、マイ箸運動というものがいち早く提唱し、当時福島テレビなどからも取材を受けながら、東北一円に広まったことを記憶をしております。

　　つまり、レジ袋の削減ということでマイバッグ運動を提唱をしました。

　　そして、割り箸などの使用をやめて、マイ箸運動というものがつながって、今ではほとんどの食堂では、また洗って再び使える箸を用意しているのが現状であります。そういった先駆的な東根の取り組みの実績というものがあるわけであります。

　　そこで、その3010運動というものを運動の趣旨というものを普及を図る、あるいは取り組みを図りながら、そしてひいては市民の意識改革につなげるという3010運動の趣旨を聞いて、私も早速やりたいなと思った次第であります。これは、相当な効果を上げるんじゃないんでしょうか。

　　そういう意味では、この３月15日は議会の最終日であります。隗より始めよという言葉があります。夜の議員と執行部の懇談会において早速実施しようではありませんか。よろしくお願いを申し上げたいと思います。

○秋葉征士議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　市長どうもありがとうございます。早速、では今月15日から。環境省か農水省か、幹事をされる方へのお願いというのもありますので、後で幹事の方にお渡ししたいと思いますが。

　　最後に一つ提案したいと思います。例えばさくらんぼ東根温泉の旅館において、温泉全体で3010運動に参加を表明して、食べ残しを減らしていくという取り組みを推進してはどうかと思います。

　　食品ロスに関しては、食べられるのに廃棄される食品であり、こうした食品ロス削減に取り組むことは、環境へ配慮した温泉だということで私が実施している廃食用油ですか。バイオディーゼル燃料の精製や給食残渣の堆肥化など、それを温泉全体で実施することで、環境に優しい東根温泉というブランドの形成にも役立つんじゃないかなと思います。

　　そしてさらに先ほどのドギーバッグにも東根温泉が参加して、そのドギーバッグには東根オリジナル、ＧＩを取得するであろう佐藤錦、それから大ケヤキなどを印刷して、泊まりに来られた観光客の方に、それぞれ地元に帰られたらそのドギーバッグを使って、環境にも優しい東根温泉ですよということを宣伝してもらえるんじゃないかなと思います。

　　先ほど市長のご答弁でエコバッグですね。これも10年前は本当に持ってる方ほとんどいなかったと思いますが、今では持ってないと恥ずかしいようなそんなようになってますので、ドギーバッグもそのようになるかと思いますので、完全に普及してから後追いでやってはインパクトはありませんので、是非3010とあわせて、例えば東根温泉でこう、やってみるということもいいのかなと思います。

　　そのようなことを提案しまして、食品廃棄物に関する質問は終わらせていただきます。

　　続きまして、市内経済活性化ということですけども、先ほど市長ご答弁の中にあったコワーキングスペースですね。これは、私も非常に関心をもっていろいろセミナーとかにも参加しております。

　　コワーキングスペースを日本で初めて導入したのは、神戸のカフーツというところで、この間その方といろいろお話をしてきたんですけども、コワーキングスペースというのは、地域経済の活性化のエンジンだと言い切ってます。もう十数年やられている方がおっしゃっていますので、これはその拠点だけじゃなくて、そこにいろんな海外からのそういったデジタルノマドと言われるような人が１週間、１カ月ぐらい滞在して、そこで仕事をしていくと。テレワークがその国内だけじゃなくて海外にも行ってそういった方が来ますので、非常に可能性を秘めたスペースだということで是非よろしくお願いしたいと思います。

　　それから、大型の企業誘致に加えて、やはり中小企業、小規模事業者についてもご配慮いただきまして、これは本当にその地元の雇用の本当の受け皿ということで、是非これからもよろしくお願いしたいと思います。

　　経済面のことですけども、製造品出荷額、リーマンショック以前の水準に戻ったということで、経済の規模としては回復してきているのかなと思います。

　　一方、その中身についてはどうかということなんですけども、最近注目されているのは地域経済の循環率というのはどうなっているかと。

　　私、過去の工業製造品出荷額とそれに対する付加価値額の比率を見たところ、出荷額に比べて付加価値額が結構低いのかなと。これはもしかすると富が市外に出てることをあらわしているのかなと危惧したところなんですけども、そこでまち・ひと・しごと創生本部が提供しているリーサスで、本市の地域経済循環図を確認したところ、これ2010年の数値しか今は載っていないんですけども、地域経済循環率は114.7％ということで富の流出はしてないと。経済の自立度は高いと判断できたので安心したところなんですけども、この付加価値額が工業製造品出荷額に占める割合が低いのに、このリーサスが自立度高いと出てるものについては、整合性について私なりに研究してみたいと思っています。

　　域外に富が流出する、最も大きな要因というのは三つあるとされています。

　　一つは、東根に工場や企業があっても本社が東京、大阪ということで、それで全て富を吸い出されるということが一つ。

　　それから二つ目としては、地域内の産業が中間財の購入を地域の中じゃなくて、域外から輸入している、購入しているということ。

　　三つ目は、自治体が発注する公共工事なんかも地元企業じゃなくてほかの市町村、県外の大手企業が受注される、この三つと言われています。

　　この中で、顕著なものというのはエネルギー調達にかかるコストと言われています。

　　先日、ドイツのフライブルク地方市役所建設局に勤務した後、2002年から独立してドイツの環境政策、都市計画、エネルギー政策を日本に紹介している環境ジャーナリスト村上敦さんという方の講演を聞きました。

　　それによれば、山形県においてエネルギー費用として域外に出ていく富は、試算ですけども年間2,500億円と算出できるそうです。まさに、県内総生産額のリーマンショック以降のギャップに相当するというものでした。

　　また、このエネルギー産業というのは、地域経済にとって非常に規模感があって、また短期間で拡張する可能性がある分野。一方、地方創生で言われている農産物の加工をして高付加価値をつけて売ると、それを売り続けていくというのは、大手のようにマーケティングあるいはトレンドセッターと言われる若い女子高生なんかをアルバイトで雇って、これからのトレンドを十分分析している大手と、なかなか張り合うのは難しいと言われていますが、エネルギーというものがですね、商品がエネルギーなわけで単純なわけですね。常識的な価格で販売取引ができて地域内に確実に需要があるわけです。買わないと生きていけないので。非常に単純でハードルの低いビジネスだと言われています。

　　さらには、断熱効果の高い省エネタイプの住宅の建築の促進、それからリフォーム時で対応などを促進すれば、各家庭のエネルギー消費量は減って、さらに同時に市内の事業者の収入も増えるということで一石二鳥が期待されます。まさに地域経済循環のモデルケースになるんじゃないかなと思います。

　　身近なところでも、地域内に富をとどめるということはできるかと思います。

　　例えば子ども会の行事なんかでお菓子を買うときも、私の経験ですけども、できるだけ地元の商店から買うようにしています。まあ選挙を意識してるのかということもあるかもしれませんけれども、まあ地元で買うようにしておりますが。スーパーへ行けば同じような値段だけれども、すごい大きな袋にたくさんの駄菓子が入っているのを買えるんです。同じ値段でもですね。こっちではちょっとしか買えませんけども。でも結局、賞味期限が切れて食べずに残っているということが多いんです。食品ロスの削減という観点からも、また、地域経済循環率の向上という点からも気をつけていきたい点だと思います。

　　東根市としては環境先進都市に加えて、地域経済循環型共生社会というものも是非目指していただきたいと思います。

　　以上、申し述べまして、私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎高橋　鉄夫議員質問

○秋葉征士議長　次に、３番高橋鉄夫議員。

　　　〔３番　高橋鉄夫議員　登壇〕

○３番（高橋鉄夫議員）　ご苦労さまであります。３番高橋鉄夫であります。通告に従いまして、ご質問させていただきます。

　　２点ご質問させていただきます。

　　最初に、除・排雪対策についてであります。

　　さて、この冬、鳥取では例年の何十倍もの降雪地域があり、交通麻痺、市民の生活に大きく影響を及ぼしたところであり、マスコミ等の記憶も新しいところであります。ここ東根にあっても暖冬傾向を予測させた年内を一転し、年明けからの大雪、どか雪に苦慮する年となりました。

　　私も、小学生通学時の交通指導において除・排雪の状況をいつも見ておりましたが、通学・通勤に支障を及ぼさない道路、歩道の確保。また、市全体として、雪捨て場の確保、管理。市民の協力を得た住宅地近傍に680カ所の雪押し場を確保するなど、市民の安全と生活基盤の安定に努力されており、評価するところであります。

　　一方、昨今の気象現象により、どか雪、住宅地増に伴う対応、また、除雪における高齢者負担の軽減等は課題検討すべきこととして分析しているところであります。

　　特に、山新に２月24日から28日に連載された間口除雪については、心理的負担は軽減されたところでありますが、住民ニーズの高まりへの対応、財政負担、作業人員の確保、時間的制約等の課題も浮き彫りになっております。ただ、共通して言えることは、地域の結束を含め、市民・業者・行政の三位一体が必要であると考えます。

　　実際、記憶に新しいこの時期に検討することで、次年度計画実施要領への反映等、より計画的で効果的であると思ったところであります。

　　そこで第１点目として、道路除雪の実施要領及び取り組み状況について伺います。

　　また、市民のニーズに則した道路除雪の目的を達成するためには、体制の充実強化はもちろん、重機材等の充実、効果的運用が求められます。

　　さらには、降雪状況に応じた柔軟な対応と、地域委託業者との綿密な連携、情報の共有、意思の疎通を図る必要があります。

　　そこで第２点目として、除雪再生の充実について伺います。

　　次に、健康遊具についてお伺いいたします。

　　私が所属している会派、ひがしね創生会は、平成27年11月の政策提言において、「健康寿命ナンバーワン市」を目指すこととし、元気高齢者への施策や介護予防の重点化を提言させていただいております。

　　そういう意味でも、長生きするのも東根市の実践に向けた新年度の「四つ葉のクローバー事業」を大変評価するものであります。

　　２月12日、日曜日の山形新聞に、介護予防で健康長生きとして大きく掲載され、先見をして子育てするなら東根市はもとより、長生きするのも東根市をアピールできたものと思っております。

　　その４事業の中の健康遊具については、モデルケースとして若木山公園に整備され、私自身も散歩の途中などで利用させていただいたり、利用されている方を見かけたりしております。

　　正確な利用状況の把握は難しいと思いますが、どのような利用状況なのか、どんな利用促進策を講じられておられるのか、モデルケースとしてはどのように評価されているのかお伺いいたします。

　　また、来年度以降に、残りの６地区に順次整備していくと聞いておりますが、具体的な整備計画をお伺いいたします。

　　以上で登壇での質問とさせていただきます。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　高橋鉄夫議員の除・排雪対策についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、道路除雪の実施要領についてであります。本市の道路除雪は、冬期間の地域における民生安定、経済活動及び道路交通の確保を図ることを目的に実施しており、その除雪対象路線の延長は約433キロメートルで、市道が約325キロメートル。その他道路が約41キロメートル、歩道が約67キロメートルとなっております。

　　除雪作業は、市内一円を委託業務により実施しており、その出動基準は、午前２時時点における新雪深が10センチメートル以上、または、10センチメートルに達すると見込まれるときに出動し、午前８時まで除雪作業を完了することを目標としております。

　　また、例年、東根地区や神町地区などに比べ、降雪量の多くなる東部地区の入地区、悪戸地区、沼沢地区、猪野沢地区には、除雪モニターを委嘱し、道路状況や積雪状況の監視体制の充実を図っているところであります。

　　一方、道路幅員が狭く、市が委託している業者による機械除雪ができない区間において、地区等で除・排雪作業を実施する際には、東根市生活密着型道路除排雪事業補助金を交付することで、地区民の生活道路の確保が図られていると捉えているところであります。

　　次に、道路除雪の取り組みについてであります。

　　昨年12月末までは降雪量が少なく、昨年同様の暖冬を予測していたところでありますが、年明け早々から続いた大型の寒波により、想定外の降雪となっているところであります。

　　本日現在で、新雪除雪13回程度実施しており、暖冬であった昨年度の３倍以上の稼働状況にあります。

　　また、今年は、１回の降雪量が非常に多く、前日の日中から翌日の深夜まで降り続く雪や、朝方からの強い降雪に対し、除雪作業開始時間の繰り上げや、日中の新雪除雪の指示など、降雪の状況や路面の状態を判断しながら、新雪、路面整正、拡幅などの除雪作業を適宜実施しているところであります。

　　また、地域の方々から、道路脇の空き地や畑を雪押し場としてお借りし、間口に寄せられる雪の軽減を図っているところであります。さらに、交差点の排雪作業等につきましては、小学校や中学校の通学路を最優先するとともに、交通量の多い交差点を初め、地域内の交差点についても現場をパトロールしながら排雪作業を実施しているところであります。

　　今後とも、安全で安心な市民生活を確保するため、効率的で効果的な除雪作業となるよう努めております。

　　次に、道路除雪体制の充実についてであります。

　　本市の除雪体制につきましては、市内一円の凍結防止剤散布業務のほか、市内を16ブロックに区分し、市内の業者11社に委託し、除雪作業を行っております。また、除雪機械は総数82台であり、うち、歩道用小型ロータリー車などの９台が市の貸与機械であり、通常の除雪作業を行う大型の除雪機械73台については、委託業者からの借上げ機械となっております。

　　近年、東根地区や神町地区、大富地区等において、土地区画整理事業や宅地分譲事業が行われ、市街地が進んでいることから、市道などの除雪路線等延長は毎年増加している状況にあります。このため、降雪量が多い場合には、除雪事業実施計画書の中で定める午前２時に除雪作業を開始しても、午前８時までの完了が難しい状況にあります。また、生活様式の変化や多様化に伴い、出勤時間に合わせた早い時間帯の除雪作業を要望とする市民の声も寄せられている状況にあります。

　　これらのことから、委託業者より作業状況や課題等について聞き取りを行いながら、除雪区域の分割や再編、除雪車両の増強など、今後とも適正な除雪体制の確立について検討を進めてまいりますので、ご理解をお願いします。

　　次に、健康遊具整備についてであります。

　　本市におきましては、着実に市内外に定着した「子育てするなら東根市」に次いで、「長生きするのも東根市」についても強く推進していきたいと考えているところであります。そのための施策の一つとして、ボランティアポイント事業や健康遊具の整備、おでかけさぽーと事業の拡充、老人クラブの活動助成などを「四つ葉のクローバー事業」として来年度に実施することとしております。

　　議員ご質問の健康遊具整備につきましては、私自身が先進事例を目にし、調査を重ねた結果、元気高齢者を応援する有効な施策と判断し、整備を進めている事業であります。

　　利用状況につきましては、議員ご指摘のような正確な数値の把握は困難な状況ではありますが、関係者や実際に利用された方からは好評を得ており、利用者は着実に増えていくものと考えるところであります。利用促進策といたしましては、設置後に利用体験会を、理学療法士を講師として２回実施したところであります。また、パンフレットを作成するとともに、健康遊具を利用した介護予防教室も６回実施したところであります。さらには、これまで悠遊健歩として実施してきた事業を、リニューアルして、ウォーキングと健康遊具を使ったイベントも、昨年秋に実施したところであります。

　　このような各種事業等を通して利用者を増やし、高齢者の外出や運動のきっかけづくりとして、介護予防や元気高齢者を増やしていく一助になっていくものと期待しているところであります。

　　来年度以降の整備につきましては、先にモデル事業として設置した神町地区以外の６地区全てに整備していく方針は、既にお示ししているところでありますが、具体的には、平成29年度は、東根地区と長瀞地区、30年度は東郷地区と大富地区、31年度は高崎地区と小田島地区に整備してまいりたいと考えております。

　　超高齢社会において元気高齢者が地域社会を支える大きな力として、活躍するための支援を図ることは大変重要であり、住みなれた地域で暮らし続けることを目指した地域包括ケアシステムの構築のために欠かせない要素の一つであります。今後とも「長生きするのも東根市」を確かなものとしていくために各種施策を実施してまいりますのでご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　会議の途中ですが、ここで、午後１時まで休憩をします。

　　　午後　０時００分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○秋葉征士議長　午前に引き続き会議を開きます。

　　市政一般に対する質問を続けます。

　　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　質問席での質問を続けさせていただきます。

　　まず、宅地内排雪の支援の可能性についてであります。

　　土地区画整理事業地内や民間の宅地分譲地など、比較的敷地面積の狭い宅地については、自分の敷地内の雪の処理に苦労しております。このため、道路に雪を出している箇所が諸所に見られ、狭い道路をさらに狭くしている状況にあります。車道と歩道間の雪山も高くなり、視距に影響し、安全面で問題となっております。

　　宅地内の雪を道路除雪の排雪作業にあわせて実施することも必要と考えますが、いかがでしょうか。

○秋葉征士議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長兼水道部長　お答えします。宅地内の雪の排雪についてお答えいたします。

　　本市の道路除雪後の排雪作業は、通常、地区内の雪押し場や交差点部など、局部的に実施しております。また、積雪深が75センチメートルを超え、災害等の発生のおそれがある場合には、豪雪対策本部を設置し、その中で地域の民生安定や産業経済活動及び道路交通の確保を図るために、排雪作業が必要と判断した場合においては、幹線道路やバス路線など、緊急性の高い路線から優先順位を定めて実施しております。

　　私有地における宅地内の排雪作業は、土地所有者が財産を管理する上で実施すべきものと考えております。このため本市では、宅地内の排雪作業については実施しておりませんのでご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　排雪作業について理解いたしました。

　　続きまして、除・排雪への苦情と対応状況について伺います。

　　今期、降雪は非常に特徴的でありまして、１回あたりの降雪量が多く、道路除雪を担当する建設部門の方々は、非常に難儀したのではないかと察しているところであります。

　　近年は、道路除雪に関する市民の方々のニーズも高く、自助・共助・公助の分別もなく、市役所に対する要望・苦情が非常に多いと聞いております。

　　そこで、道路除雪に関する除・排雪の苦情の内容と市の対応についてお聞きいたします。

○秋葉征士議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長兼水道部長　お答えします。

　　道路除雪等に関する要望・苦情の主なものは、宅地分譲地などの生活道路の圧雪が溶け、わだちができたり、シャーベット状の雪が残ったりして車が走りにくい。あるいは新雪除雪や圧雪処理後の間口に雪の塊を置かれたもの。さらに、宅地住宅地内の生活道路の幅が狭くなりすれ違いができないなど、通行に支障を来すものなどであります。

　　これらの要望・苦情に対しましては、基本的には現場で内容を確認いたしまして、できる限り早い対応を行うよう、委託業者に指示しているところでありますのでご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　除・排雪の苦情対応要領について、概要を確認させていただきました。そこで、要望をさせていただきたいと思います。

　　圧雪作業と連携した歩道用小型ロータリーの除雪車による幅出し作業は、生活道路などの道路が狭い箇所の幅出しに非常に有効と考えられます。また、高齢者などの間口除雪の負担の軽減につながることから、積極的に進めていただくよう要望させていただきます。

　　また、先ほど、宅地内排雪の答弁を得、宅地内の雪を道路に出さないこととチラシ等で注意を受けているわけでありますけれども、今回のような降雪においては、私ら、その現場を確認しても余り強く言えない状況もあります。

　　苦情への対応も含め、今後、これらの検討を要望したいと思います。

　　続いて、先ほど、市長答弁の中にありました東根市生活密着型道路排雪事業補助金交付要綱の概要と効果についてお伺いいたします。

○秋葉征士議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長兼水道部長　お答えします。

　　道路幅員が狭く、委託業者が所有する除雪車が作業できないなどの理由で、個人または地区住民で除・排雪作業を行う場合については、平成16年度より、東根市生活密着型道路除排雪事業交付金要綱に基づき補助金を交付しております。

　　補助基準は、２戸以上の家屋が利用する道路で、恒常的に除雪作業を実施する路線について延長１メートルにあたり500円とし、５万円を限度としております。また、排雪に対する補助につきましては、１路線あたり２回を限度として行っております。なお、これは、積雪深が50センチ以上になった場合ということでやっております。補助金の利用状況につきましては、平成26年度が30件、平成27年度が26件、今年度は現時点で25件の実績となっております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　これについては、市民への周知をしっかりとやっていただきたいと思います。

　　市内一円で除雪重機等、それから所有する者も多くおります。除雪人員の、それから重機等の確保、それから、除雪体制の強化という面で非常にプラスになりますのでよろしくお願いしたいと思います。

　　それでは次に、個々の世帯の除雪・排雪対策ということで、高齢者世帯への支援についてであります。

　　平成27年国勢調査において、山形県の高齢化率は30.8％。市は26.1％と、県内市町村で一番低い数値となっております。しかし、高齢化は確実に進んでおり、高齢化の進展に伴う除雪作業に対する住民の負担感が高まっていることは事実であります。今後、超高齢化社会を迎える状況において、除・排雪対策は重要な課題となってまいります。除・排雪対策として、「雪下ろし支援事業」と「ヘルプアップ住ま居る事業」とがあると認識しているのですが、その内容と利用状況などをお伺いいたします。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。

　　高齢者等に対する除・排雪の補助として、議員ご指摘のとおり、「雪下ろし支援事業」と「ヘルプアップ住ま居る事業」がございます。

　　雪下ろし支援事業は、65歳以上の高齢者のみ世帯、高齢夫婦世帯などで、市内に子どもさんが居住していない方を対象としております。平成24年度から実施しておりまして、補助対象とする費用の上限を３万円とし、そのうちの８割、２万4,000円までを補助しております。

　　今年度の利用状況、利用実績といたしましては、２月末現在で48件、補助金総額は96万2,302円となっております。

　　また、シルバー人材センターの方に委託をしまして実施しているヘルプアップ住ま居る事業は、65歳以上の高齢者のみ世帯、高齢夫婦世帯が利用できる事業でありまして、平成12年度から実施している軽度生活援助事業を発展させた事業であります。居宅周辺の除雪、軽作業なども含めて生活全般の援助を、利用者負担２割でご利用いただけるものであります。

　　除雪に関しましては、１月末現在になりますが、延べ481件の利用実績の報告があります。２月中も相当なご利用があったものと考えております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　今の質問に関連いたしますが、周知はどのように行っているのか、また、その事業の拡充等、検討している事項があればお伺いいたします。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　周知方法といたしましては、毎年12月初旬に、福祉課とシルバー人材センターの担当者が各地区の民生委員・児童委員の定例会にお邪魔をしまして、二つの事業についての説明を行い、該当する世帯への周知をお願いしているところであります。

　　また、12月15日号の市報で詳しくお知らせをしましたほか、今年については、２月15日号の市報に、豪雪対策として折り込みした市からの雪に関するお知らせの中でも、再度周知を図ったところであります。

　　両事業とも、高齢者の生活支援に大きく寄与する事業と考えております。必要な方が利用しやすいように、周知方法や申請方法を工夫していきたいと考えております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　この２問に関連いたしますけれども、ここで要望させていただきたいと思います。

　　地域で支え合う共助は、事業を実施する上で必要不可欠なものであります。地域コミュニティの醸成に行政としても力を入れていってほしいと思っております。しかし、現実にはなかなか難しいところがあるとも思っております。今後ますますこの高齢者の世帯が増えていく中で、的確にニーズを捉え、高齢者に優しいまちづくりに向けてきめ細やかな支援制度を構築していただくように要望いたしたいと思います。

　　次に、先ほど市長答弁で健康遊具の整備についてご答弁があり、理解をいたしました。

　　利用については、設置場所が極めて重要なポイントと思っております。地域において利用する方々が集い、出向きやすい環境であることが肝要であります。今後整備していくにあたり、設置場所をどのように選定していくのか、また、設置する遊具の選定はどのように進めていくのかをお伺いいたします。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。

　　昨年７月に各地区の区長会にお邪魔をしまして、いろいろな意向調査を行い、整備年度や設置場所などの要望をお聞きしたところであります。設置場所については、地域公民館であったり公園であったりの要望があります。調整が必要な場所もございますので、関係機関と調整を図りながら、できるだけ要望箇所への設置を進めてまいりたいと考えております。

　　また、具体的な遊具の選定につきましても、予算の範囲内で地元の要望を聞きながら決定してまいりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　是非、希望に沿った設置場所を選定していただき、集いやすいような環境を築いていただきたいと思います。

　　続きまして、市民の方々が、その効力、効果を理解し、利用して初めてこの事業の目的達成が図れることは言うまでもありませんし、その環境をつくることが必要であります。より市民に親しまれ、利用していただくことが肝要だと思いますので、今後予定する利用促進策についてお伺いいたします。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　今後予定します利用促進については、３月、今月、社会福祉協議会の方に委託して実施します地域ボランティア養成講座の中で、健康遊具に関する講義と実技を取り入れまして、利用者の広がりを図っていきたいと考えております。

　　新年度に整備を予定する東根と長瀞地区については、工事の完了後に体験会を実施いたします。あわせまして、地域の老人クラブや高齢者いきいきサロンなどにもＰＲを行いまして利用促進を図ってまいりたいと考えています。

　　また、今年度も実施しました、介護予防事業としての「お気軽☆ちょいトレ教室」を、来年度も若木山公園の健康遊具を利用しまして実施する予定であります。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。

○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　いろいろな施策をもってやっている努力を評価したいと思います。

　　最後になりますけれども、要望であります。

　　管理・チェックする体制が難しいところではありますが、ポイント制などを設けたらどうかなというところがあります。

　　例えば、公民館等への本人の自己申告とし、点数によって入浴券を交付するとかですね、利用促進を図る工夫をよろしくお願いしたいと思います。

　　最後に、今後とも健康遊具の有効な利用促進をしていただき、長生きするのも東根市をさらに推進していただくことを要望いたし、私の質問とさせていただきます。

　　どうもありがとうございました。

○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。

　　◎山科　幸子議員質問

○秋葉征士議長　次に、２番山科幸子議員。

　　　〔２番　山科幸子議員　登壇〕

○２番（山科幸子議員）　２番山科幸子でございます。通告に基づきまして、ただいまより、一般質問を行います。

　　本年度の主な重点施策のはじめに、「だれもがやすらぎと充実、しあわせを実感できるまち」の推進を掲げております。

　　本市では、環境先進都市として、環境負荷の低減と環境保持に積極的に取り組んでまいりました。

　　昨年は、熊本地震や台風等による大規模な災害が発生し、大きな被害をもたらしました。自然災害が少ない本市におきましても、昨年８月末の台風10号に際しましては、避難所が開設されるなど、防災の重要性が改めて認識されたところであります。

　　市民が安心・安全に生活することは、市政の第一番目の柱でありますので、市民生活にかかわる次の点につきましてお伺いいたします。

　　はじめに、放射性物質汚染についてであります。

　　平成23年３月11日発生の東日本大震災は、未曽有の被害をもたらし、６年がたとうとしている現在も復興道半ばであります。さらに、東京電力福島第一原発事故につきましては、市民生活、経済、政治などへの影響は国内だけではなく海外にも及びました。

　　原発事故によって放射性物質汚染が身近な存在となって、放射性物質が危険なものだということは広く知られるようになりましたが、正しい理解はなされているのでしょうか。今なお、食品一つをとってみても、産地への影響があり、学校現場では不幸な出来事が起こっております。本年１月13日付で環境省が、市内民間業者が保管していた指定廃棄物の廃プラスティック200キログラムについて、放射性物質の濃度が国の基準を下回ったとして、指定解除したことが大きく報道されました。

　　環境省による放射性物質を含む廃棄物の指定解除は全国で３例目、民間会社の保管分については全国で初めてとなります。

　　指定解除された経緯と状況についてお伺いいたします。

　　指定解除されると、一般ごみとして廃棄されることから、放射性物質は人体への危険、特に、子どもへの影響は大きいと言われ、処分につきましては埋立てか焼却か、これからの将来へつながってまいりますので、自治体として実態把握や広報などはどのように取り組みをなされているのかお伺いいたします。

　　続きまして、道路側溝等の清掃に伴う土砂などの放射性物質汚染の影響と処理についてであります。

　　本市は災害が少なく、住みやすい地域の一つです。しかし近年は、異常気象によって集中豪雨や台風に見舞われたり、この冬は豪雪による生活の影響や農作物へも被害を受けました。

　　道路の冠水や側溝などの水溢れが頻発する原因に、東京電力福島第一原発事故以降、放射性物質汚染の影響が懸念されるために、側溝等の清掃が進まず、土砂が堆積し浅くなっていることが挙げられます。

　　つきましては、今後の道路側溝の清掃にあたり、土砂などの放射性物質汚染の影響と処理についてお伺いいたします。

　　最後に、自主防災組織の充実についてであります。

　　自主防災組織は、地域防災に重要な役割を担っております。特に、東日本大震災以降、市民の防災意識は高まり、自分や家族は自分で守り、自分達の町や隣人は自分達で守る自助・共助の心が育成されてきました。

　　行政と自主防災会が一丸となった各種訓練等によって、地域防災の重要性が認識され、人と人との結び合いが深まって、独自への取り組みへと広がりを見せてきております。

　　自主防災会によっては、資機材の不足や劣化による更新など、さらなる充実が必要でありますが、平成29年度をもって振興実施計画には計上されておりません。

　　つきましては、防災資機材の充実は、安心・安全なまちづくりを支え、地域を守るために大きく貢献するものでありますので、防災資機材の購入補助事業についてお伺いいたします。

　　以上をもちまして、登壇からの質問を終わります。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　山科幸子議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、放射性物質汚染についてでありますが、指定廃棄物とは、平成23年３月の東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故により、放射性物質に汚染された廃棄物のうち、放射能濃度が１キログラムあたり8,000ベクレルを超えるものを指し、いわゆる放射性物質汚染対処特措法に基づき、環境大臣が指定し、国が処理を行うこととなっているものであります。

　　8,000ベクレル以下の廃棄物につきましては、通常の処理方法でも技術的に安全に処理することが可能であることを踏まえ、平成28年４月に、指定廃棄物の指定解除の要件や手続について法令が整備されたところであります。

　　市内の指定廃棄物の指定解除につきましては、この法令の整備を受け、国が指定廃棄物の放射能濃度について測定を行った結果、指定基準である8,000ベクレルを下回ったことから、国が指定の解除に至ったものであります。

　　また、指定廃棄物の保管については、市といたしましても安全かつ適切に管理されていたことを確認しているところであります。

　　次に、廃棄物の処分に関する自治体の対応についてであります。

　　指定廃棄物に関しましては、国では、指定廃棄物の保管者が民間事業者である場合、風評被害等の不利益が生じることのないよう、事業所名等の公表は行わない方針でありますので、本市におきましても国の方針に準じた対応をとることとしております。

　　また、当該廃棄物は、指定解除後には産業廃棄物に該当し、産業廃棄物については排出事業者が国で定めた基準に従い、最終的な処分まで責任を負うこととなっております。

　　また、産業廃棄物の処分等に関する事業者への指導は、県が所管する事務となっております。

　　これらのことから、その処分方法や埋立て処分場などについて、市があえて確認すべき事項ではないと考えております。

　　さらに、市民への広報につきましては、指定解除後も事業所名等を公表しないという国の方針に準じる観点から、本市におきましても積極的に広報は行わない考えでありますのでご理解をお願いいたします。

　　次に、道路側溝等の清掃に伴う、土砂等の放射性物質汚染の影響と処理についてであります。

　　平成23年度の測定では、側溝堆積物の放射能濃度は基準値を下回っており、空間放射線量は人体に影響のないレベルでありました。

　　しかしながら、国の基準を超えた場合の指定廃棄物の一時保管場所等の確保が困難なことから、道路維持修繕業務による道路側溝の清掃については中止し、毎年春と秋に市内全域で実施しております、道路愛護一斉清掃における住民の道路側溝等の清掃につきましても、同様に自粛をしていただいたところであります。

　　その後、道路側溝の清掃を中止してから数年が経過し、市内の道路側溝に土砂が堆積し、雑草が繁茂したり、雨水排水がうまく機能しなくなるなど、市民生活に支障が出始め、各地域から道路側溝の清掃再開を求める要望が寄せられたところであります。

　　このようなことから、清掃再開の検討を行った結果、東日本大震災の事故発生後、一定程度経過し、環境中の放射線量が減少し、土砂の放射性物質濃度が国の定める基準を下回ったため、県や近隣市町においても、側溝清掃等を再開していることなどを総合的に勘案し、本市におきましても再開可能であると判断し、平成27年度より道路側溝等の清掃を再開したところであります。

　　また、道路愛護一斉清掃における側溝清掃についても再開をお願いし、その処分については一般廃棄物として処分しているところであります。

　　今後も、道路側溝等の清掃に伴う土砂の処分については、放射性物質汚染対処特別措置法に基づき適正に対処するとともに、県の指導や他市町村の動きを注視しながら慎重に対応してまいりますのでご理解をお願いします。

　　次に、自主防災組織の充実についてであります。

　　自主防災組織の防災資機材購入費補助事業につきましては、自主防災組織が事前の備えとして防災資機材を購入した場合、その購入費用に対し一定の割合で補助を行う制度であります。

　　この事業は、各区において情報伝達、消火・救護などのために使用する資機材を購入する際に、その費用に対する補助として昭和59年度から実施されております。

　　現在は、その後の東日本大震災の経験を踏まえ、より補助内容を充実させて、平成24年度より新たに実施しているものであります。

　　震災などの災害時における自主防災組織のさらなる体制強化と装備の充実、また、地域住民への防災意識の高揚を図るため、５カ年間の事業として実施しているものであります。

　　本事業につきましては、平成28年度が最終年度となっていることから、活用を促すため、全ての防災会に周知を図るとともに、市内全ての区長協議会に対し説明を実施してきたところであります。防災意識の高まりもあり、現時点において市内の自主防災会のうち、約63％の自主防災会より申請があり、補助を実施したところであります。

　　しかしながら、昨年の熊本・鳥取の震災や台風による水害、さらには、新潟県糸魚川市の大火災等を受け、市民の防災意識も高まり、災害への備えとして防災資機材の購入を検討する地区が多数あり、本事業の継続については、各防災会や地域住民からも強い要望があったところであります。

　　このようなことから、災害に対する防災組織のさらなる強化を図るため、本事業の実施期間を１年間延長し、平成29年度も継続してまいりますのでご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　なかなか難しい問題ばかりだなと私自身も考えております。

　　ただいまのご答弁に対しまして質問に順次移らせていただきます。

　　原発事故から６年が過ぎますが、地球を守り子どもの未来のために放射能汚染による影響を危惧し、対策には万全を望むものであります。

　　今回、市内の指定廃棄物が指定解除されたことから、県内の廃棄物はなくなりました。ただいま、指定解除の経過と状況につきましてご回答をいただきましたが、県の所管であってあえて市の方では公表しないというご回答をいただいております。しかしながら、指定解除というのは全国では３例目。先に指定解除された千葉市では、市民の安全・安心の確保と風評の被害防止の観点から、処分を留保し保管の継続を行っております。

　　２例目の寒河江市では埋立て処分を行い、いずれも経過や状況を公表しております。

　　本市ではあえて公表しないということですが、市民にとっては官民を問わない、真実を知りたいというのが実情でありますので、もう一度処分の方法と実施の時期などについてお伺いいたします。

○秋葉征士議長　斎藤市民生活部長。

○斎藤吉則市民生活部長　お答えいたします。

　　当該廃棄物につきましては、指定解除後には民間事業者が処分する産業廃棄物に該当するものであるため、県の所管するところとなりますので、市では確認する立場にはございません。

　　また、山形県に確認をいたしましたが、具体的な処分方法や場所については、民間の廃棄物処理業者に風評被害等の不利益が生じることのないように、公表していないということでありました。

　　また、議員ご質問の千葉市及び寒河江市の指定解除された廃棄物については、これは市所有の一般廃棄物であり、本市の事例とは条件が異なるものでありますので、対応の違いについてご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　やはり、具体的な内容はわからないというか、市民の方にとっては知り得ない情報になってしまったのかなと思います。

　　大分ナーバスなお母さん方なんかもおりまして、食物についても東北の物は食べないとか、あと、全てゆでこぼしているとか、セシウムの影響なども気にしているお母さん方もおります。ちょっと残念な結果かなと思います。

　　行政間でこの安全への、まあ千葉市なんかではまだ保管しているということだったんですけれども、私は、行政間で安全への取り組みが違ってしまうなんていうことはちょっと納得できないんですが、市として監督・指導をしっかりしていただきたいなと。

　　あと、情報なんかも「県だから」なんて言わないで、市の方できちんと把握していくべきだと思います。

　　では、次の、道路側溝の清掃等の影響に移らせていただきたいと思います。

　　昨年度から、放射性物質の影響には問題がなく、昨年度から道路愛護一斉清掃等を再開するということでありました。市側での取り組みと対応につきましては了解いたしました。

　　この冬の豪雪で市内の側溝の水溢れが多発して、夜間に消防署から対応・作業していただいたということもありました。

　　暗渠の場合には側溝のふたがとても重くて危険では市民にとってはあけられません。また、深さによっては長年の土砂が堆積し、市民の手作業では困難な箇所があります。高齢者が多い地域では清掃が進んでいない状況にあります。

　　つきましては、道路の冠水や側溝などの水溢れを防ぐために、市が計画的に側溝などの清掃を行うべきと考えますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。

○秋葉征士議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長兼水道部長　お答えします。

　　市が管理する道路側溝で、土砂が堆積し雨水排水が機能しない箇所については、市が側溝清掃を実施しております。市道以外の生活道路等については、道路愛護一斉清掃等に合わせて、各地区において実施していただいております。清掃により集められたごみ、土砂等につきましては市が処分いたします。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　ありがとうございました。了解いたしました。

　　市民が道路周辺の草取りや清掃、側溝のごみ取りなどをした場合、時期等によっては大量処分が必要となるときがありますので、市でその場合、随時対応をお願いしたいと思います。

　　なお、放射性物質汚染が心配な場合には、放射線の測定などの対応をいただけるのかどうかお伺いいたします。

○秋葉征士議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長兼水道部長　お答えします。

　　道路愛護一斉清掃作業や河川一斉清掃に出されたごみは、土砂につきましては市が処分しております。

　　道路側溝清掃による土砂等の放射性物質汚染が心配な場合は、市が関係機関に依頼し、測定することとなります。

　　測定結果が報告なるまでは多少の時間が必要となりますので、事前に連絡調整をしていただくこととなりますのでご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　適正な対応をいただけるということでとても心強く思いました。ありがとうございます。

　　引き続きまして、自主防災組織の充実に移ります。

　　自主防災組織と防災資機材の補助事業につきましてご答弁をいただきましたが、補助内容について現在の詳しい状況をお伺いいたします。

○秋葉征士議長　芳賀消防長。

○芳賀利郎消防長　お答えいたします。

　　補助の対象となる防災資機材とは、情報の集中伝達、初期消火、救出・救護、避難及び水防、並びに給食・給水の用に供する資材及び機材となっております。

　　補助対象経費とは、防災資機材購入に要する費用となっており、交付する補助金の額は補助対象経費の４分の３に該当する金額とし、定額５万円と世帯数500円に乗じた額の合計を上限とします。例えば世帯数100戸の場合、定額５万円と500円掛ける100戸で５万円を合わせた金額約10万円が交付の上限、交付限度額となります。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　ありがとうございます。

　　補助の中身についてはわかりました。

　　それでは、補助、資機材の具体的な内容をお教えください。

○秋葉征士議長　芳賀消防長。

○芳賀利郎消防長　お答えいたします。

　　交付要綱での主なものとして、情報伝達用のメガホン、トランシーバー。消火用の消化器、水バケツ。救出用のスコップ、工具。救護用の担架、毛布、救急セット。避難用のライト、ロープ、腕章。給食・給水用のなべ、給水タンクなどとなります。

　　また、その他として、土のう袋、ヘルメット、発電機なども対象としております。

　　なお、各防災会での資機材購入検討の際に、各種災害の想定を踏まえ、消防本部に問い合わせていただきますようお願いしております。

　　よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　ありがとうございました。

　　市長答弁の中で、申請状況が63％というご回答をいただきましたが、その申請状況につきまして地域的偏りがあるのか、戸数が少ない地域なのかどうか、その状況についてお伺いいたします。

○秋葉征士議長　芳賀消防長。

○芳賀利郎消防長　お答えします。

　　東根市は全ての地区で自主防災会が組織されております。市内の自主防災会97団体のうち、現在までの申請いただいております団体は61団体で、申請率としては市長答弁にもありましたとおり63％となっております。

　　市内全域の申請とはまだつながっておりませんが、偏りのないよう努めていきますのでよろしくお願いしたいと思います。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　ありがとうございました。

　　未申請の自主防災会が３割以上ありますが、利活用の推進と今後の取り組み状況などについてお伺いいたします。

○秋葉征士議長　芳賀消防長。

○芳賀利郎消防長　お答えいたします。

　　毎年、年度当初に開催される東根市自治防災会連絡協議会総会において、事業内容の説明をするとともに、これまで未申請の防災会長宛てに資料を送付するなど、機会を捉え事業の周知と利活用について取り組んでおります。

　　未申請団体の防災資機材備蓄の実態把握は行ってはおりませんが、相談・問い合わせがあった場合、その地域の事情に合った防災資機材について助言や費用見積もりなどをお手伝いさせていただいておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。

○２番（山科幸子議員）　内容について了解いたしました。ありがとうございました。

　　来年度で自主防災会の補助事業が終了いたします。自主財源が乏しくて単年度では持ち出し財源が確保できない組織や、あと、神町地域なんかでは新しくどんどんと新しい家が建っていて戸数が増加している組織では資機材を新たに必要とするところも出てきております。

　　また、この資機材以外には、消防用ホース格納庫などがありますが、こちらは２分の１の助成となっておりまして、地域にとってはすごく大きな、負担が大きいものであります。

　　神町地区なんかは特に、人工の用水路でありまして、自然の川・沼等がございません。ホース１本ではとても消火できない状況でありますので、初期消火活動には備品の充実がとても大事だと考えます。

　　地域の実情に即して、これからは取り組みが必要かと考えますので、今後とも引き続き新たに拡大して補助事業の取り組みや検討、そしてさらなる自主防災組織の充実を要望いたします。

　　以上をもちまして質問を終わります。ありがとうございました。

○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○秋葉征士議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。

　　ご苦労さまでした。

　　　午後　１時４７分　散　会