平成２８年第４回東根市議会定例会１２月　６日　議事日程　第３（一般質問）

平成２８年１２月６日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　秋　　葉　　征　　士　議長　　　　　　　浅野目　　幸　　一　副議長

◎出席議員（１８名）

　１番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　　２番　　　山　　科　　幸　　子　議員

　３番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　　４番　　　白　　井　　健　　道　議員

　５番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　６番　　　原　　田　　利　　光　議員

　７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

　９番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　１０番　　　加　　藤　　信　　明　議員

１１番　　　阿　　部　　綾　　子　議員　　　　　　１２番　　　髙　　橋　　ひろみ　議員

１３番　　　清　　野　　貞　　昭　議員　　　　　　１４番　　　森　　谷　　政　　志　議員

１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　浅野目　　幸　　一　議員　　　　　　１８番　　　秋　　葉　　征　　士　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	石　山　泰　博	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	小　林　文　雄	代表監査委員
工　藤　喜惠治	農業委員会会長	芳　賀　利　郎	消　　防　　長
間木野　多加志	副　　市　　長	髙　橋　　　昇	総　務　部　長
斎　藤　吉　則	市民生活部長	梅　津　佳　之	健康福祉部長
石　垣　裕　之	経　済　部　長	東海林　克　彦	建　設　部　長兼水道部長
網　干　　　賢	会計管理者	古　谷　利　明	教　育　次　長
芦　野　耕　司	総合政策課長	高　橋　重　俊	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
石　垣　和　彦	財　政　課　長	半　田　　　薫	監　査　委　員事　務　局　長
菊　地　仁　志	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


片　桐　　　崇	事　務　局　長	牧　野　美和子	事務局長補佐
井　上　正　宏	議事主査兼議事係長	辻　村　　　充	副　　主　　任
松　山　朋　美	主　　　　　事	早　坂　　　康	兼　務　書　記
早　坂　康　弘	兼　務　書　記	早　坂　　　康	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　平成２８年１２月６日（火）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　５番　河　村　　　豊

　　　　　　　　２　　７番　高　橋　光　男

　　　　　　　　３　１１番　阿　部　綾　子

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

平成２８年東根市議会第４回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
５	河村　　豊議　　　員	１．東根市民の就労支援について	１．障がい者の就労支援について伺う。２．ひとり親家庭の就労支援について伺う。３．若者の就労支援について伺う。４．就労支援・相談窓口について伺う。	市　　　長
６	髙橋　光男議　　　員	１．本市の交通安全および高齢者福祉の充実について	１．先日、本市において、高齢者の車両運転による交通事故が発生しましたが、全国的にも多発し、子どもを巻き込むなど、憂慮すべき状況にあります。　　本市では、「東根市交通安全条例」および「東根市交通安全計画」に基づく各種施策と歩道の整備等交通環境の充実を推進するとともに、今年度中に第10次東根市交通安全計画を策定するとのことです。　　また、生活に車が切り離せない本市の特性から、特に交通弱者といわれる高齢者に対しては、交通安全教育等とともに「おでかけサポートタクシー事業」等の高齢者福祉施策も行っており、交通事故のない安全で安心して暮らせるまちを目指していると理解していますが、先に発表された国勢調査結果から、少子高齢化が顕著になったことも踏まえ、本市の交通安全計画および交通事故の現状並びに今後の考え方等について、加えて高齢者福祉の充実などを併せて伺う。	市　　　長


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
７	阿部　綾子議　　　員	１．2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機とする東根創生について	１．東京五輪の日本開催が２回目とはいえ、多くの市民、特に、これからの東根市を担う子ども達には経験したことのない、世界中のアスリート、スポーツ関係者、そして世界各国からの観光客が日本に集まる、日本が主役のスポーツの祭典です。　　「スポーツは世界と未来を変える力がある」と言われます。2020年東京オリンピック・パラリンピックは、次世代を担う子ども達にとって、世界中の人々と触れ合うことのできる最高のチャンスです。　　そこで、次の４点についてお伺いいたします。　（１）ホストタウン構想の登録申請について　（２）海外との友好都市提携について　（３）友好都市東京都中央区とのオリンピック関係の交流について　（４）文化プログラム参画の推進について	市　　　長

　　◎開　　　　　議

○秋葉征士議長　皆さん、おはようございます。本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○秋葉征士議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎河村　豊議員質問

○秋葉征士議長　はじめに、５番河村　豊議員。

　　　〔５番　河村　豊議員　登壇〕

○５番（河村　豊議員）　おはようございます。５番河村　豊でございます。それでは、通告しております東根市民の就労支援について質問をさせていただきます。

　　山形県内の雇用情勢は改善が続いており、10月の有効求人倍率は1.34倍で、前月を0.04ポイント上回りました。パートタイムを含む全数は1.39倍で前年同月を0.13ポイント上回り、９カ月連続で上昇し、正社員に係る有効求人倍率は0.85倍で、前年同月を0.11ポイント上回りました。

　　また、来春卒業する県内高校生の10月末現在の就職内定率は82.0％で、前年同期比0.1ポイント増、平成７年度以降の最高値となっております。内定者のうち、県内就職内定率は80.4％で、山形労働局によると「人手不足が進行する一方で、担い手となる就職希望者が減少していること」などが要因ということであります。

　　そんな中、ハローワーク村山管内の有効求人倍率は1.44倍とさらに高水準となっておりますが、先月お伺いした話によると、管内の新規求人数の７割は東根市内の企業、求職者数の半数は東根市民だということでありました。それらを踏まえて、４点についてお伺いをいたします。

　　まず、障がい者の就労支援についてでありますが、これまでも何度かこの場で取り上げさせていただいております。障がい者やその家族が、将来を見据えて不安を抱かれている就職先の問題や、自立するための住居や生活支援の問題を解消するためには、行政の果たす役割が非常に大きいと考えております。特別支援学校の卒業生に対する就労支援の現状、既卒者で就労できていない方に対するフォローの現状について、働く場所や居場所の確保について、積極的な支援が行われているのか。その現状と環境整備の今後の計画についてお伺いいたします。

　　次に、ひとり親家庭の就労支援について伺います。山形県が作成している「ひとり親福祉のしおり～ひとり親家庭のお母さん、お父さんへ～（平成２８年度版）」というものがあります。これは、ひとり親家庭に対する相談窓口や各種制度についてまとめたしおりで、仕事に関する内容だけでもかなり幅広く、詳細に紹介されております。各市町村にも設置されているとのことでありますが、東根市では、どのように、このしおりにあるような支援体制を設けているのか、相談を受け付けているのかをお伺いいたします。

　　次に、若者の就労支援についてお伺いいたします。今朝の地元紙でも紹介されておりましたが、昨日、県内の関係団体機関が「オールやまがた若者定着推進会議」の設立総会を開き、山形で働きたいと思う若者を全力で応援するとの宣言を採択しておりました。私自身はＩターンで東根市に住みついた人間でありますが、この東根で生まれ育った若者が、たとえ進学で東根を離れたり、県外に住むことがあったとしても、将来的に東根で暮らす、東根で働くことを選択肢とできるような情報発信、魅力の発信を行ったり、新卒者や、何らかの事情で現在職に就けていない若者も含めて、仕事について何でも相談できる窓口の提供が必要だと考えます。

　　冒頭で述べましたが、ハローワーク村山管内の新規求人数の７割は東根市内の企業、求職者数の半数は東根市民だという現状。働きたいが様々な悩みや事情を抱えている東根市民の利便性を考えても、東根市内の便利で立ち寄りやすい場所、魅力的な場所に就労支援、仕事に関することなど何でも相談できる総合的なワンストップ窓口を設置していただきたいと考えます。これらについての市長のご所見をお伺いして、登壇での質問といたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　おはようございます。

　　河村　豊議員の東根市民の就労支援についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、障がい者の就労支援についてであります。障がい福祉サービスの中で、一般企業等での就労が困難な障がい者が働く場として就労継続支援事業所があります。また、一般就労を希望する障がい者を対象として、就労に必要な知識や能力の向上訓練や求職活動の支援を行う就労移行支援も行っており、現在市内には「大けやきの家」と、「こすもすの家」の二つの就労継続支援Ｂ型事業所が設置されております。

　　市といたしましては、総合的な福祉相談支援の中で、これらの事業所の情報提供を行うほか、専門の相談機関である相談支援事業所を紹介し、１人１人の特性を見極めながら、その人に合った就労に結びつくよう支援に努めているところであります。これらの取り組みが実を結び、就労継続支援事業所及び就労移行支援とも利用者が年々増加し、一定の成果が表れているものと捉えているところであります。

　　なお、議員ご指摘の就労継続支援Ａ型事業所の設置につきましては、この春、障がい者の放課後デイサービス事業などを行っている「ピースひがしね」より、先般私のところに報告がありまして、現在用地取得をしながら、場所については平林郵便局の向かい側と聞いております。そこに、来年中に恐らく９月以降の開設を目指して、現在鋭意準備中と聞いております。行政としても支援を行ってまいりたいと考えております。ご理解をお願いいたします。

　　次に、ひとり親家庭の就労支援についてであります。現在、市では、福祉課内に母子・父子自立支援委員を配置し、ひとり親家庭の生活全般に関する相談を受け付けております。その中で、就労に係る各種制度の案内を行うとともに、今年度、山形市内に設置された山形県母子家庭等就業・自立支援センター等の相談機関の紹介を行いながら、就労に向けた支援に取り組んでいるところであります。さらには、今年８月の児童扶養手当現況届の提出期間に合わせて、市役所内にハローワークのひとり親家庭出張相談窓口を開設し、気軽に相談できる取り組みを行ったところでありますので、ご理解をお願いします。

　　次に、若者の就労支援についてであります。北村山管内における雇用情勢については、10月の有効求人倍率が1.44倍で、県全体の1.34倍を上回り、２年10カ月連続で１倍を超えております。また、来春卒業する北村山管内の高校生の10月末現在の就職内定率は79.0％で、県全体と同じ水準となっております。このようなことから、ハローワーク村山においても、雇用情勢を「改善が緩やかに続いている」としているところであります。継続的な雇用を確保するためには、雇用の母体となる各事業所の経営基盤の健全化や競争力の強化が必要不可欠となるものであります。

　　そのため、本市におきましては、企業奨励補助事業、商業活性化事業、商工業みらい応援利子補給事業などの補助事業を設けて、各種振興策に取り組んでいるところであります。また、市内立地企業やハローワーク、商工会、市内中学校・高等学校などから構成される東根市雇用対策協議会において、最新の雇用情勢に係る情報の共有を行いながら、産・学・官・金連携による研修会を開催し、今後の産業振興の方策等について、情報交換を行っているところであります。

　　今年度の研修会では、山形大学より「地域に若者を残すにはどうしたらよいのか」と題して、人材確保の視点からご講演いただき、雇用確保の取り組みについて情報を共有をしたところであります。また、学生に対する就職相談会につきましては、近年、学生の就職先が保護者の意向も大きく反映することに鑑み、保護者も含めた相談会の開催についてその有効性を認識したところであります。

　　なお、昨年度から初の試みとして、本市の働きかけにより、ハローワーク村山主催の北村山就職面接会が、さくらんぼタントクルセンター等を会場に開催されたところであります。今年度につきましては、来年２月に村山市を会場に開催される予定となっております。

　　次に、就労支援相談窓口についてであります。現在総合的な雇用相談窓口は商工観光課が担っておりますが、更なる強化を図るため、平成29年度にさくらんぼタント館２階にコワーキングスペース等の多機能型スペースがオープンする予定であります。その機能といたしましては、創業支援のみならず、他市の動向等も踏まえ、雇用創出や就業に寄与できる運営内容とすべく関係部署に指示をしたところでありますので、ご理解をお願いいたします。

　　今後とも、企業や商工業所への支援策を継続的に実施するとともに、雇用環境改善に向けて、国や県、ハローワークなど関係機関との連携を図りながら取り組んでまいりますのでご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　はじめに、今の答弁、市長ありがとうございました。

　　これは、これまで、ピースさんという事業所名が今出ましたけども、東根市に進出されてくる折にも、行政がしっかりとバックアップされて支援をしてこられた、そういう結果で新たな事業展開をしていただけるということで、このＡ型事業所のお話があったのかなと、非常にこれはうれしく思っております。恐らく、こういう障がい者をお持ちのご家族の方々も大変喜んでおられると思いますので、しっかりとまた私も支援をしていきたいと思っております。

　　これまで様々、先ほどもありました要望を、障がい者の支援については、施策についても要望させてきていただきましたけども、その件について、もう少し触れさせていただきたいと思います。

　　例えば、特別支援学校の卒業生の動きというのがやっぱり大事なんですけども、この卒業生の就労状況、それから就労先の現状というのはどのようになっているでしょうか。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。

　　過去３年間の総計で申し上げますと、楯岡特別支援学校の東根市民である卒業生は11名であります。その就労先として、村山市内の就労継続支援Ａ型事業所に１名、同じくＢ型事業所に７名でありまして、その内訳としては、市内の大けやきの家に３名、こすもすの家に３名、村山市内の事業所に１名となっております。そのほかは、生活介護事業所に３名で、内訳として大けやきの家に２名、天童市内の事業所に１名となっております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　今、就労支援、継続支援のＢ型の事業所、大けやきの家それからこすもすの家の件がご紹介いただきましたけども、この大けやきの家、それからこすもすの家の定員の増ということについても、これまでも事業者に要望していくと答弁をいただいておりましたけども、この点、具体的な動きというのはどのようになっているでしょうか。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　はじめに、利用施設の定員と現在の利用状況を申し上げさせていただきますと、大けやきの家の定員は25人で、常時現在28名の方がご利用いただいております。こすもすの家は定員40名で常時43名の方がご利用いただいている状況で、定員をオーバーしている状況でありますが、就労継続支援Ｂ型事業所では、登録者数については定員の1.5倍、常時利用者数については定員の1.25倍まで認められておりまして、常時利用者数の限度で申し上げると、大けやきの家が31名、こすもすの家は50名ということになりますので、もう少し受入れが可能な状況となっております。

　　今後この受入枠を超えて要望が出てくるようであれば、定員増や、あるいは新設などにより対応していきたいという事業所の意向を伺っているところであります。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　次に、平成26年度に市内の民間事業所等による障がい児及び障がい者の相談支援事業所というのが３カ所開設されて、平成27年度から生活全般の相談を行う一般相談支援事業もスタートしておりますけども、この相談支援体制と利用状況、それから近隣市町村と連携した広域的な相談支援事業所間のネットワーク化を図るなど、より効果的な相談支援体制の構築について動きをしていくという答弁を過去にいただいておりますので、この点についてもお伺いしたいと思います。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　多少は相談事業所の入替えもありまして、現在は市内に４カ所の相談支援事業所があります。そのうち２カ所で一般相談支援事業を行っております。一般相談支援事業の利用状況については、平成27年度の実績で相談件数は延べ742件、相談者の実人数は253人であります。

　　広域的なネットワークについては、行政と相談支援事業所、社会福祉協議会などで構成します北村山地域自立支援協議会という組織がありまして、広域的な情報交換の場となっております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　ありがとうございます。

　　先ほどこのＡ型事業所の誘致をこれまでがんばっていただいて、いよいよ来年新たに実現するということでしたので、このＡ型事業所の設置を私も楽しみにしますけども、ここで障がい者の働く場を拡大するという成功事例を若干ご紹介したいと思うんですけども、農作業の担い手を確保し、地域も元気になっている農家と障がい者施設をつなぐという、全国でも珍しい仕組みをつくった香川県での取り組みというのが注目されておりまして、農業と福祉が連携して、農作業の現場で汗を流す障がい者が増えている「農福連携」という取り組みであります。

　　これは温暖な気候が特徴の香川県では、レタスやブロッコリー、にんにくなどの露地栽培が盛んですが、近年は高齢化に伴う労働力不足や、栽培面積の縮小、耕作放棄地の増加が課題となっていると。また、障がい者の自立には、経済基盤の確立が欠かせないが、厚生労働省の2013年の調査では、就労支援施設の工賃は、全国平均で月額１万4,437円と、障害基礎年金などと組み合わせても生活保護の水準には届かないというのが現状だということであります。

　　こうした課題を解消しようと、香川県が2008年に農業分野への障がい者の参加を盛り込んだ工賃増額支援計画というのを策定して、2009年には人手が不足している農家と、障がい者施設とをマッチングする事業を試験的に実施されたということです。かんきつ類やにんにくの収穫作業は思った以上に好感触だったことから、2011年度からは本格的に取り組み始めたと。この事業の特徴は、ＮＰＯ法人香川県社会就労センター協議会が共同受注窓口となって、農家やＪＡから農作業の依頼を一括して請け負うこと。具体的には、作業を依頼したい農家が、直接またはＪＡを通して同協議会に伝達し、協議会は農作業の日程や内容などの明細をつくって障がい者施設に働きかけて、参加が確定した施設と業務契約を結ぶ。その後、契約に基づいて、各施設の障がい者が現場で農作業を実施し、作業完了後は施設に報酬を出来高で支払い、施設が作業者に工賃として還元すると。この協議会のコーディネーターを務める方は、共同受注にすることで大口の依頼も複数施設で引き受けることができて、農家の要望にあわせて柔軟に対応できると話しておられました。

　　現在、この香川県内で農作業に参加する障がい者施設は28カ所になっていると。2014年度は延べ約１万人が従事されたと。事業を本格的にスタートさせた2011年度に比べて、2014年度の作業実施面積は4.6倍の46ヘクタールに広がり、作業工賃の総額は７倍超の約1,300万円に拡大したと。作業内容も増えて、収穫に加えて苗の定植や除草などを行っているということです。作業の種類や量が拡大したのは、農家側の障がい者に対する理解が深まったからと分析されて、中には障がい者が農業に従事することで農作業の効率性が向上したという例もあるということです。香川県の観音寺市のある法人では、業務契約に基づいてほぼ毎日障がい者が農作業を行っておられて、代表取締の方は「人員不足を補える上に継続して農作業をしてくれている人は作業のスピードも速く精度も高い。安心して仕事を任せられる」と語っておられます。

　　この同協議会では、農福連携における農家側のメリットとして、栽培面積も増え、農繁期や重量作物などにおける労働力確保につながるということ。また、農作物の適期に短期間で収穫ができるので、品質向上につながることなど、これらを挙げて農家の収益も向上するとおっしゃっておられます。

　　また、障がい者施設側のメリットとしては、障がい者の工賃の引き上げにつながる。また、汗をかく喜び、体力づくり、自然との触れ合いなど、内職的な作業にはないものを享受できる。共同作業による施設間での助け合いや仲間づくりができることなどを挙げておられました。

　　政府が2016年度から、農業分野に参入する障がい者施設を支援するということで、具体的には農業の専門家を派遣して、付加価値が高い農産物の育成方法を伝授しています。また、生産から加工まで手掛ける６次産業化を目指して、新たな販路開拓についても助言をするということで、定期的に大規模なマルシェ、市場を開いて、障がい者が生産した農作物を販売する機会もつくって、関連経費として2016年度には予算に1.1億円を計上したということであります。

　　是非、ちょっと長くなって申し訳なかったんですけども、こういう農福連携という私も非常に新鮮なものを耳にしまして、是非これは好事例でありますので、東根市でもこういう取り組みをしていけるような、これがまさしく障がい者と事業者をつなぐ自治体の大きな役割でうまくこれは果たされているんじゃないかなと思いますので、取り入れていただけるような好事例になればと思っております。

　　続いて、ひとり親家庭の就労支援についてでありますけども、山形県母子家庭等就業自立支援センターの周知をしっかりとこれから行っていただきたいと。先ほどありましたけども、やはり周知というのが大変大事だと思います。

　　先ほど市長が登壇でのご答弁でございましたけども、今年ハローワークと連携して市役所内で行ったひとり親家庭出張相談という窓口の開設のような気軽に相談できる取り組みを是非継続して行っていただきたいと思います。この点、何かありますでしょうか。よろしいですか。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　出張相談窓口については、児童扶養手当の手続の時期ということで、ひとり親の方のタイミングに合わせて開設したものですが、来年度以降についても実施してまいりたいと考えております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　ありがとうございます、よろしくお願いいたします。

　　それから、次に若者の就労支援についてでありますけども、経験豊富な相談員による就職や転職などの就職活動全般の相談や、専門相談などを受けることができる山形県若者就職支援センターが、山形市に山形プラザ、酒田市に庄内プラザとして常設されております。また、新庄市と米沢市で週２回、鶴岡市で週１回のペースで出張相談が行われておりますけども、是非この東根市でも、若者のためにこのような出張相談を、回数にこだわらず行っていただけるように、是非ハローワーク等と交渉していただきたいと思いますが、この点いかがでしょうか。

○秋葉征士議長　石垣経済部長。

○石垣裕之経済部長　お答えいたします。

　　この事業につきましては、県とハローワークの共同で開催している事業でございます。私どもとしましても、県などの関係機関と話し合いを持たせていただいておりますが、ハローワークの設置のなっていないところでは、就職のあっせんまでできないということで、相談だけでの需要についての見込みが少ないということから、なかなか事業として取り組むところまで至っていない状況でございます。

　　今後とも、県などの関係機関と連携を深めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　それでは、最後の質問といたします。最後に、就労支援、それから相談窓口についてでありますけども、先ほど登壇でも述べましたけども、再度、東根市内で市民の皆さんが集いやすい場所に、ここに行けば仕事に関することは何でも相談できるという総合的な相談窓口を是非設置していただきたいと思いますけども、この点いかがでしょうか。

○秋葉征士議長　石垣経済部長。

○石垣裕之経済部長　お答えいたします。

　　１問目で市長が答弁しましたとおり、商工観光課内の商工労政係で総合的な窓口ということで担ってはおりますが、ご質問の市民の皆さまが気軽に立ち寄れるところでのという部分につきましては、ハローワーク村山と東根の場合、非常に近いところにございまして、ハローワークが設置になっていない場所であれば、先ほども申し上げましたように、就職のあっせんということができないものですから、単なる相談でいいのかどうかということも踏まえまして、いろいろ検討をしているところでございます。

　　その中では、今現在は市役所の中ではそういう設置要望などのところはなかったところでございますが、今後、常設するということになれば、かなりの需要がないとできないということもございますので、まずはその需要について見極めながら進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　この市民の方が相談に伺う窓口というのは、我々自分の時間をつくって何でもなく行ける人間にとっては、確かに東根と村山、その村山のハローワークというのは何でもない距離だという感覚的なものはやっぱりあると思うんですけども、例えば小さな子どもを抱えてるとか、ご家庭に事情を抱えているような方々にとれば、たとえ村山に行くことについても半日仕事であるとかということにやっぱりなってしまう場合があるということです。

　　ですので、やはり、本当に例えば何かのついでにとか、市役所に来るような感覚とか、駅に向かうような感覚とか、そういう非常に行きやすい場所、距離的なもの、時間的なものも節約できるような、そういう感覚で是非、本当に市民の方が気軽に相談できる総合的な窓口というのを、仕事についてのそういう窓口というのを是非設置していただきたいということを要望して、私の質問は終わりたいと思います。

　　以上です。

○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎髙橋　光男議員質問

○秋葉征士議長　次に、７番髙橋光男議員。

　　　〔７番　髙橋光男登壇〕

○７番（髙橋光男議員）　皆さん、ご苦労さまです。７番髙橋でございます。通告に基づき、本市の交通安全に関しまして、高齢者の福祉の充実、これも含めて質問をいたします。

　　総務省が10月26日に発表した国勢調査の確定値によりますと、2015年10月１日現在の日本の人口は１億2,709万4,745人と、1920年（大正９年）の調査以来初めて減少し、総人口に占める65歳以上の割合は26.6％と過去最高になったとのことであります。同じく、山形県の65歳以上の高齢者の占める割合は30.8％。本市の場合は26.1％となっております。少子高齢化が鮮明になり、今後ますます進展するとされております。

　　あわせて、様々な影響が出てくることが想定をされるわけであります。その一つに、高齢者の車両運転に関する事項もあると考えます。先般、本市において、高齢者の車両運転による交通事故が発生しましたが、全国的にも多発し、子どもを巻き込むなど憂慮すべき状況にあることはご案内のとおりであります。11月15日、政府は高齢者による交通事故防止対策に関する関係閣僚会議を開催し、安倍総理は冒頭のあいさつの中で、これまでの高齢者運転対策に加え、来年３月、認知症対策を強化した改正道路交通法を施行することとし、まずはその円滑な施行に万全を期すこと。そして、自動車運転に不安を感じる高齢者の移動手段の確保など、社会全体で高齢者の生活を支える体制の整備を着実に進めることなど、国を挙げて取り組むことを述べております。11月16日付地元紙の社説でも同趣旨の内容が掲載されておりました。

　　県の交通事故の現状を県警等の資料で見ますと、平成27年における発生件数は6,446件、死者数は57人、負傷者数は8,037人であります。交通事故のうち高齢者が占める割合は61.4％、35名、全国平均は54.6％でありますので、これを上回っております。交通弱者を守る取り組みが重要と位置づけられているとのことであります。

　　このような状況と、国の第10次交通安全基本計画に基づき、交通事故の年間死者数を30人以下にするという目標を設定するとともに、先進技術を活用した事故が起きにくい環境の整備や高齢者と子どもの安全対策を重点的に推進するなど、交通事故防止に向けた施策の大綱等をまとめた第10次山形県交通安全計画を９月13日に策定しております。

　　本市においては、これまで東根市交通安全条例及び県の計画を受けた東根市交通安全計画を策定して、交通事故防止の各種施策及び歩道の整備など、交通環境の充実に向けた施策を推進するとともに、今年度中に第10次東根市交通安全計画を作成すると承知をしております。また、生活に車が切り離せない本市の特性から、特に交通弱者と言われる高齢者に対しては、おでかけサポートタクシー事業などの高齢者福祉施策を行っており、今年度はさらに充実をしたと認識をしているところであります。

　　これは、運転免許証の自主返納者への支援であるとも捉えております。交通事故のない、安全で安心して暮らせるまちを目指し、各種施策を推進するとともに、今後６年間に講ずべき交通安全に関する施策の大綱と目標を定めた、第10次東根市交通安全計画の案は、現在パブリックコメントを行っておりますが、計画案の背景となった本市の交通事故の現状及び計画案の考え方、並びに現在行っているおでかけサポートタクシー事業の成果などについて、まずはお伺いをいたします。

　　以上が、登壇での質問であります。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　髙橋光男議員の本市の交通安全及び高齢者福祉の充実についてのご質問にお答えをいたします。

　　本市における交通事故死者数の推移につきましては、昭和47年の12人をピークに減少を続け、第９次東根市交通安全計画期間の５年間の平均死者数は1.6人まで減少しております。第９次計画時における市内の交通事故の特徴といたしましては、交差点と国道での事故発生比率が県平均よりも高くなっております。また、第９次計画期間中の年間の平均交通事故発生件数につきましては、第８次計画時よりわずかに下回ってるものの、依然として高齢者が巻き込まれる事故が多く発生しているほか、高齢ドライバーが加害者となる事故が増加している傾向であります。

　　こうした状況を踏まえ、現在策定中の第10次東根市交通安全計画では、人命尊重の理念に基づき、交通事故ゼロを目指し、積極的な交通安全対策を推進するとともに、地域ぐるみで交通弱者を守る仕組みづくりを構築してまいりたいと考えております。第10次計画の重点項目といたしましては、高齢者ドライバーによる事故が増加傾向にあることから、その対策の強化を進めてまいります。

　　主な施策といたしましては、具体的な事故事例に基づく安全教育をはじめ、運転機能の低下等を自らが自覚できるよう参加・体験・実践型交通安全教育を推進してまいります。また、平成26年度から実施している東根市高齢者運転免許証自主返納者支援事業、いわゆる運転リリーフ事業は、高齢者ドライバーによる事故を防ぐ有効な施策であると捉えており、高齢者はもとより、その家族の方にも理解と協力をいただけるよう広報、啓発活動を強化してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　また、おでかけサポートタクシー事業につきましては、介護予防策の一つとして、本人や家族が運転免許を所持していない70歳以上の高齢者にタクシー券を交付し、高齢者の積極的な社会参加を促す事業でありますが、平成27年度の申請者数は933人、支給額は824万7,000円で年々申請者は増加しており、事業を開始した平成24年度に比べると約２倍となっているところであります。今年度からは、高崎地区、東郷地区及び大富地区のうち、市役所を基点として５キロメートル以上離れた地区の住民に対しましては、通常24枚交付しているタクシー券を36枚に増やし、１回あたりの使用限度も１枚から３枚に変更し、利便性の拡充を図ったところであります。さらに、平成29年度からは、一部要件を緩和し、対象者を広げる予定としております。

　　今後とも、交通事故防止とともに、高齢者福祉の一層の充実に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　第９次計画期間内における本市内での交通事故の発生状況等の概況、それから10次計画案の概要、そして、おでかけサポートタクシー事業の成果など等、改めまして今後の考え方、これにつきまして承知しました。

　　引き続き質問いたしますが、答弁にございました第10次の交通安全計画案の重点項目、それから施策につきまして、もう少しお伺いをしたいと思います。

　　質問の冒頭でも触れましたけれども、市内における高齢ドライバーによる交通事故としましては、10月21日のひき逃げ事案、11月12日の店舗に突っ込んだ事故があったのはご案内のとおりでありますが、報道以外でも相当あるんじゃなかろうかなと私自身は思うわけでありますが、高齢者ドライバーによる交通事故の現状、それから特徴など、もう少しお伺いをしたいと思います。

○秋葉征士議長　斎藤市民生活部長。

○斎藤吉則市民生活部長　お答えいたします。

　　昨年度、東根市で起きました高齢ドライバーによる交通事故は69件で、第９次計画期間の５年間で一番多くなっております。その中で高齢ドライバーによる交通事故の特徴ですけれども、まず１点目は、交差点における出会い頭による事故が多いこと。２点目は、信号、標識の見落としが多いこと。３点目が、一時不停止による事故が多いこと。４点目としまして、運転機能低下から来る運転操作の誤りによる事故が多いこと。以上の４点となっております。

　　こちらの方の原因としましては、交通状況判断に時間がかかったり、不十分になってきていることなどが考えられるところであります。よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　わかりました。運転の基礎的な事故ということで、認知、判断、操作ということで言われるわけですが、それに係る機能の低下に起因するんだということで理解したところであります。

　　把握されてると思いますけれども、岩手県立大学の総合政策部会員の元田良孝さんほかの方々が、盛岡市内の高齢の方々を対象に行った高齢者の運転意識とギャップに関する研究というのがございます。この中に、ただ今ありましたことを裏付けるような調査結果がありますので、紹介だけさせていただきますと、運転に関する自己評価では、自信があるというのが50％以上だそうであります。それから、少し自信があるというのを含めると90％以上の方があるんだそうであります。これが高齢者の運転に関する自己評価という結果だそうであります。そして年代とともにこれが高くなってるということで、当然でしょうねという思いもあるわけでありますが、これを考えれば、高齢ドライバーの方々自身が自らの身体機能の低下ということを把握できる教育、答弁でもございましたけども、参加・体験あるいは実践型の交通安全教育、こういうのを推進するというのは、非常にいいことだなと思います。

　　また、答弁でありましたとおり、免許証の自主返納に関して広報、啓発、これらを強化していくということでありましたけども、この二つの事項につきまして、もう少しお考えできればと思います。

○秋葉征士議長　斎藤市民生活部長。

○斎藤吉則市民生活部長　お答えいたします。

　　参加、体験、実践型交通安全教育につきましては、かもしかクラブによる三世代交流安全教育や、ハートフルメール事業による孫から祖父母へ交通安全の呼びかけを行っているところです。また、高齢運転対策としまして、加齢による身体機能の低下による事故を未然に防ぐため、県警本部、市老人クラブ等と連携しまして、運転適性検査器を活用しまして、各人の運転能力の自覚を促しております。

　　今後は、各地区の老人クラブにおける交通安全教室や、社会福祉協議会の生きがい活動支援通所事業等を活用しまして、これら事業を拡大していきたいと考えております。

　　また、来年３月、道路交通法が改正され、75歳以上のドライバーの認知機能チェックが強化されることから、それらも併せて市報、公民館だよりなどで周知強化を図ってまいりたいと考えております。

　　本市の高齢者による交通事故の安全対策として実施しております東根市高齢者免許証自主返納者支援事業、運転リリーフ事業ですが、平成26年度の利用者は109人、平成27年度の利用者は108人、今年度11月22日現在で92人となっております。運転免許自主返納は、本人はもとより、家族の勧めと協力が不可欠であります。今後も返納の手続の窓口となっております山形県警察本部と連携しながら、様々な機会を捉えて、幅広い年代層へ広報活動を積極的に行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　運転適性検査器による練度の把握ということにつきましては、昨日、老人クラブ連合会の方でも行ったと聞いております。ただ、昨日15時からということだったそうですけども、10名の方だそうであります。これを考えますと、何らかの対策も考えるべきではないかと思うわけでありますが、老人クラブの会員、ちなみに約3,000名だそうであります。3,000名かけるということでありますが、これから考えますと、１回で10名というのはいかがなものかなということで考えているわけであります。

　　それから、高齢者運転免許証自主返納者支援事業についても、わかりました。これは県議会の方の９月定例会でも山形県全体としても増加してるんだということで新聞報道等でもありましたので、これはご案内のとおりだと思います。

　　ただ、本市の方では、住民基本台帳からいきますと、高齢者人口というのは毎年約300名増加してるんです。従いまして、高齢者の運転免許証の保有者も増加するわけであります。それから、また免許証を返納するということで生活も変わってくるんだろうなと、こう考えるわけであります。このことにつきましては質問の最後の方でまた述べさせていただきたいと思いますけれども、ただ今ご説明等いただきました両事業につきましては、是非進めていただきたいと思うものであります。

　　次に、おでかけサポートタクシー事業につきましての質問であります。市長答弁からは、条件緩和等行うということで、非常にいいなと思ったところでありますが、もう少し詳しくお伺いをしたいと思います。

○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。

　　来年度から実施予定のおでかけサポートタクシー事業の拡充内容でありますけれども、現行制度では80歳以上の方については、本人及び配偶者が運転免許証を持ってない場合にタクシー券を交付しています。70歳から79歳の方については、本人及び配偶者のほか、同居家族が運転免許証を持っている場合は対象とならないという制度になっております。

　　昨年度の数字で申し上げますと、70歳以上の人口が9,154人、そのうち運転免許証の保有者が4,411人で約半数となってます。70歳代でおでかけサポートタクシー事業のタクシー券を交付されている方は136人で、70歳以上全体の1.5％と大変低い数値となっております。80歳以上でタクシー券の交付を受けている方は797人で、80歳以上人口の18.4％、約２割の方がご利用いただいているという状況であります。

　　これはやはり、70歳代の運転免許の保有率の高さもございますけれども、同居家族の運転免許保有状況を要件としていることも大きく影響しているものと考えております。同居家族が運転免許を所持していても、仕事や様々な理由で高齢者の外出支援が困難なケースもございますので、平成29年度からは要件を緩和しまして、70歳から79歳の方についても家族の要件を外し、本人及び配偶者が運転免許証を持っていない方に対象を広げていくことを予定しております。なお、この拡充策で新たに対象となる方は約300人、事業費で約300万円の増額を想定しております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　ありがとうございました。おでかけサポートタクシー事業の条件緩和、これは多くの市民の声でもあります。したがいまして、その要望に応えるものと理解をしたところであります。そして、免許証の自主返納、これも進展するんだろうなと思ったところであります。是非進めていただきたいと思います。

　　先ほど述べさせていただきました高齢者の運転意識とギャップに関する研究、これはそのまま本市にも当てはまるんではなかろうかなと思います。さらに、一部紹介させていただきますが、運転の目的ということに関しては、上位を順番に申し上げますと、１番目は買い物、それから通勤や仕事、３番目が家族などの送迎、４番目が通院だそうであります。それから、運転継続の理由では、１番は公共交通機関より便利だと、２番目が送迎に必要、３番目がほかに手段がないということだそうであります。是非参考にしていただければと思います。

　　それから、先般の一部の市民の方の意見ではあるんですけども、免許証の自主返納ということに関して懇談しておりました折に、こういう言葉をいただきました。「多くのことを諦めなければならないのですよね」という言葉であります。これは非常に私自身は強く印象に残ったものであります。これを言われた方は、高齢の親と同居をされている女性、主婦の方の意見であります。また、別の高齢の方だったんですけども、免許証を返納すると、身分証明などで困ることがあるんですよねと、こういう意見です。まして、もちろんこの方は元気でどんどん車を運転されておりますが、それから免許証を自主返納したときにお金がかかる、ただ返納する分にはお金はかからないわけですけども、ただ今ありましたような身分証明などに必要なところ、運転経歴を証明する証書、これは免許証と同じようなことで写真も載るんだそうでありますが、これを取る場合に1,000円かかるんですね。交通安全協会の方に加入をしていればかからないわけですけども、加入していなければそのお金がかかると。こういう制度がわからないんだよねと、こういう話があったんです。

　　ですから、是非広報ということもただ今答弁でございましたけれども、是非もう少し具体的な広報というのもしていただければなというのが思うところであります。今申し上げましたが、高齢者の安全運転対策のヒントというのは多々あるんだろうなと思ったところであります。

　　最後に、これらを踏まえまして二つ要望をさせていただきますが、一つは、高齢の方々ができるだけ長く活躍できるためという観点からであります。参加・体験・実践型交通安全教育に関する具体策として現在行っておりますのは、県警が保有するゆとり号を活用してやっておられるということでありますが、このほかにＪＡ共済連でもこの運転適性検査機器を保有して、なおかつ全国的に活動をされているようであります。ですから、こういうのと連携をして、例えば市内７地区の１カ所だけではなくて、キャラバン的にして行うということもいいんだろうなと思います。

　　それから、もう一つは、検査だけで終わるのではなくて、さらに高齢者の運転講習会、こういったものも計画するのも一案ではないかと思います。これはどこでやるかといいますと、自動車学校でできるんじゃなかろうかなと思うわけですけども、市内にたしか自動車学校があったと思いますけども、こういったことも可能なのではないかなと、ご検討願えればということであります。

　　それから、もう一つの視点は、運転免許証を自主返納した後の安心の付与というこの観点からであります。このことにつきましては、後期基本計画の高齢者福祉充実の施策、この中に高齢者が利用しやすい交通手段の検討ということでありますけれども、是非これも含めて交通体系といいますか、システムの検討を是非進めていただきたいと。これは同僚議員等の質問でもありましたけども、これをお願いできればと思います。これは、先ほど申し上げました福祉施策の充実ということ、それからたしかもう一つ、コンパクトシティという話もあったんじゃなかろうかと思います。こういうことですとか、それから周辺部の均衡ある発展、こういったことにもつながっていくんだろうと思いますので、是非ともご検討いただければと思うところであります。

　　第10次東根市交通安全計画につきましては、了解をいたしました。高齢化社会の方につきましては、デメリットということで論じられることが多いような気がするわけですが、私自身はメリットもあるんだろうと思うんです。メリットは何かというと、高齢の方々の知識ですとか経験、これは存分にやり方によって生かせるわけですよね。こういうメリットもあるんだろうと思います。それから、高齢の方々もそれぞれ役割というのもあるんだろうと思うわけであります。よく敬老会のときに市長のメッセージで述べられておりますけども、本市を築いてこられた高齢者の方々が、諦めるということが一つでも減らすことができること、これは本市の子どもたちが将来に対する安心ということと、本市に誇りを持つと、こういうことにつながるんだろうと考えるわけであります。

　　身近な交通安全に関しまして、第10次計画の大綱の下に、実効性ある施策を今後とも推進していただくことをお願いをして、質問を終わります。

　　以上であります。

○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎阿部　綾子議員質問

○秋葉征士議長　次に、11番阿部綾子議員。

　　　〔11番　阿部綾子議員　登壇〕

○１１番（阿部綾子議員）　11番阿部でございます。通告に基づき、2020年のオリンピック・パラリンピックを契機として、勢いのある東根市、風格のあるまち東根市をさらに前へ進めるために、また次世代を担う子ども達が誇りの持てる、希望の持てる世界の中の東根市であるために、そしてそれが東根創生の「しあわせつくる学びと交流のまち」につなげるために、通告しております４項目について質問、提言を申し上げて、市長のご所見をお伺いいたします。

　　2013年９月７日、次期オリンピック・パラリンピック開催国日本の感動的な決定の日から、早くも３年が過ぎてしまいました。大会の成功に向かって、その先の未来につなげるためにと日本中が世界中が回り始めています。開催地となる小池百合子東京都知事は、「わくわく感を共有できるオリンピック・パラリンピックにしたい」、また、2020年東京五輪の気分を盛り上げるための文化行事、キックオフ式典が中央区の日本橋で開催され、小池都知事は「文化プログラムは、スポーツと文化の融合として、地方の祭りや民俗芸能を幅広く紹介するもの。オールジャパンで盛り上げるには、各地との連携は欠かせない」と全国一体の取り組みを呼びかけました。

　　東京五輪・パラリンピックを東根市民はどのような形で共有できるのか、東根市は2020年まで、わくわく感を持って、どのように盛り上げていくのか。日本での開催が２回目とはいえ、多くの市民、特にこれからの東根市を担う子どもたちには経験したことのないもので、世界中のアスリート、スポーツ関係者が直接触れ合える場があるかもしれません。日本が主役の世界のスポーツの祭典です。スポーツは世界と未来を変えるといいます。この機会を見逃すことなく、勢いのある東根市にさらに弾みをつけて、世界の人々と交流できるチャンスを与えていただきたいと思います。

　　第４次東根市総合計画後期基本計画が策定され、並行して東根市総合戦略が示されています。しあわせつくる学びと交流のまちを掲げ、戦略として、人口減少と地域の経済縮小の克服、まち・ひと・しごとの創生と好循環の確実を目指す。それらの計画・戦略が次世代につなげていくための架け橋となるものと示されております。後期基本計画、総合戦略の計画目標年次が2020年オリンピック開催の年に向かって進められています。全ての事業にわくわく感を持って進めることが、東根創生に大きくつながるものと確信しながら質問に入りたいと思います。

　　最初に、ホストタウン構想の登録申請についてであります。2020年大会開催に向けて、スポーツ立国、グローバル化の推進、地域の活性化、人的、経済的、文化的に総合交流を図る地方公共団体をホストタウンとして、全国各地に広げるとあります。これまで、上山市のポーランド、山形市がサモア、タイ、台湾、鶴岡市のドイツが登録決定され、最近になって県内の動きも活発になってきたように思います。ホストタウンになることにより、宿泊施設や観光面、特に果樹王国としての経済効果が大きく、選手との触れ合いや応援することで参加している喜び、障がい者の応援など、オリンピックを身近に感じ取れることができると思います。大会後も継続的に交流するということで、国際交流にも大きくつながるものと思われます。第３次登録までの申請が終わり、平成29年度に入り、第５次登録まで計画されているとあります。東根市の登録申請のお考えをお伺いいたします。

　　次に、海外との友好都市提携についてお伺いいたします。市長は、教育によるまちづくりを多くの場所で力説されています。東桜学館、まなびあテラスから期待の高い学校教育と芸術文化を誇り、高崎小学校の小規模特認校での英語教育の強化、外国語指導助手の拡充、イングリッシュキャンプでの英会話研修など、グローバル化に対応できる人材の育成にと力を入れておられます。また、東根市日中友好協会、東根市さくらんぼ国際交流協会などの団体は、異国の食文化に触れるインターナショナルクッキングの料理教室を開催するなど、ともに市が進める国際性豊かな市民の育成に取り組まれております。東根市総合戦略にも、海外との姉妹都市の締結を掲げております。

　　オリンピック・パラリンピックを契機としての友好都市提携は、教育によるまちづくり、東根市の地域経済の活性化が大きく前進、さらに勢いのある東根市になるものと思います。海外との友好都市提携のお考えについて、お伺いいたします。

　　次に、友好都市東京都中央区とのオリンピック関連の交流についてお伺いいたします。今年で25周年を迎え、ひがしね祭のときには、矢田区長、そして押田まり子議長それぞれお祝いのあいさつ、また、中学生の太鼓や踊りの競演で最高の盛り上がりをいただきました。

　　９月１日号の中央区の区のお知らせ、「こんにちは区長です」のコーナーをご紹介いたします。山形県東根市との友好都市提携25周年記念に招待され、押田まり子区議会議長、中央区観光大使３名とともに、佃中学校の生徒の月島太鼓、日本橋中学校の生徒のダブルダッチの競演を元気に披露したことが紹介されていました。東根市との友好都市のご縁について、さくらんぼやりんごをいただいていること、雪まつり、さくらんぼ種飛ばし大会など、ユニークなイベントを開催する市であると紹介。大江戸まつりには、土田市長をはじめ多くの東根市民が参加してくれたこと、そしてお互いのまちのすばらしさを尊敬し合って、交流を一層強化することを確認しましたと報告されておりました。銀座、日本橋、京橋、築地など、東京都の一級都市を持つ中央区との友好都市は、私たち東根市民にとっても誇りとするところであります。中央区の晴海４丁目・５丁目は、オリンピックの選手村に決定されているようです。

　　山形の吉村県知事は、小池知事に、選手村の食材は東北産のものを積極的に活用するよう要望書を提出したとありました。何らかの形で、友好都市としての協力、支援、また東根市への受け入れなど、積極的に交流の場ができればと思います。ご所見をお願いいたします。

　　次に、文化プログラム参画の推進についてお伺いいたします。2020年、日本でのオリンピック・パラリンピックとして気運を高めるために、全国津々浦々、これからの４年間をかけて20万件の文化プログラムを組み、日本の文化、日本の祭り、伝統芸能など日本の魅力を世界に発信する取り組みです。

　　東京や京都だけが日本の観光地ではない、海外からの旅行者を地方に呼び込む、地方の特性を国外へアピールする。経済交流に弾みをつけ、インバウンド観光、インバウンド振興策にもつなげようとするものであります。また、文化プログラム参画は、一過性のイベントではなく、地域文化の発信は五輪後も地域のレガシー・遺産として継承していけるもの、そして地方創生や産業振興につなげ、相乗効果が生まれるよう政府も支援していくとあります。

　　東根市は、香り高い文化のまちを掲げています。風格のあるまちをさらに前進させてくれる文化プログラムへの参画は、東根市の文化のレガシーを育て上げる地方創生の一つにもなれるものと確信するものです。市長のご所見をお願いいたします。

　　以上で、登壇の質問を終わります。

○秋葉征士議長　11番阿部綾子議員の質問に対して、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　阿部綾子議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、ホストタウンの登録申請の考えについてであります。2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックにつきましては、数多くのレガシーが見込まれ、主要都市においては、ホストタウンになることにより、大会参加国との交流等を通じ、スポーツの振興、教育文化の向上及び共生社会の実現が図られることが期待されるものであります。

　　ホストタウンには、選手、マスコミ、観客等数多くの関係者が訪れることから、宿泊施設や観光施設での経済効果が見込まれ、さらには市民がその国の選手達と触れ合い、その選手を応援することで、大会がさらに盛り上がり、市民のスポーツ振興や、障がい者のスポーツへの参画、そしてこれを契機とした国際交流の進展が期待されるところであります。これらは、次世代を担う子どもたちにとってもかけがえのない貴重な経験になるものと捉えております。

　　現在、近隣の自治体においても登録を進めていることから、本市においてもホストタウンの登録申請に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。

　　一方で、本市におきましては、特定の相手国と交流の実績がなく、相手国の誘致や競技施設、宿泊施設の整備等、登録に向けての課題があることも事実であります。そのため、ホストタウン登録を目指すとともに、市といたしましては、大会を契機にスポーツや海外との交流への理解促進につながるよう、様々な機会を捉えて幅広い参画を促してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、海外との友好都市提携についてお答えをいたします。国際交流は、グローバリゼーションが急速に進展する現代社会において、市民が異文化に触れる機会を創出し、国際的な感覚や相互理解の増進に重要な役割を果たすものであります。また、地域経済の活性化に結びつく可能性も秘めており、将来のまちづくりに必要不可欠となる分野であります。

　　そのため、昨年より自治体国際化協会等のサポートを受け、国際姉妹都市の提携を見据えた交流自治体を模索してまいりましたが、現時点では具体的な候補は見つかっていない状況であります。姉妹都市の関係構築に向けては、双方の歴史的背景はもとより、文化や産業など様々な面におけるつながりや関連性が重要であり、ご提案のホストタウン構想は、このような観点から盟約締結の足がかりとなる有効な手段の一つであると捉えております。

　　このような中、先般本社を国外に持つ市内企業との懇談中、国際姉妹都市が話題にのぼり、将来の盟約締結に向けた橋渡しを依頼したところ、快諾いただいたところであります。候補となる都市は、地理的環境や産業面、規模など多くの共通点を備えており、現在提携の可能性について調査検討を進めているところであります。今後とも、様々な機会を捉えて、海外自治体との交流について検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、東京都中央区とのオリンピック関連の交流についてでありますが、中央区では昨年12月に中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会を設立し、諸事、準備を進めております。2020年を国際都市・東京の魅力発信と活性化の絶好の機会として、観光、文化、スポーツ、環境、自治会、青少年などの各種団体によって、自主的な取り組みの構築に向けた調査が始まっております。現在は、これらの取り組みの全体像が不透明な状況でありますが、今後明らかになる中で、友好都市としてどのような関わりを持ち、支援や協力ができるのかについて調査研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、文化プログラム参画の推進についてであります。オリンピックのあり方を定めているＩＯＣのオリンピック憲章では、オリンピックの開催にあたり開催都市に文化的なプログラムを実施することを義務づけており、過去のオリンピックにおいても様々な文化プログラムが実施されてきたところであります。

　　東京オリンピック・パラリンピック競技大会の文化プログラムについては、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、文化庁、東京都の三つの機関で検討がなされ、順次実施されているところであります。組織委員会では、「日本文化の再認識と継承・発展」、「次世代育成と新たな文化芸術の創造」、「日本文化の世界への発信と国際交流」の三つの方向でアクションを進めていくこととしております。

　　また、文化庁では、文化力プロジェクトとして静岡県、大阪府、大分県、横浜市、新潟市の５地域を中心に、20万件のイベント、5,000万人の参加を目指し、様々な取り組みを計画しているところであります。

　　さらに、東京都では人と人との出会いによる文化創造をコンセプトに、芸術家達が各地に出向いて地元の人々と交流することによって、新たな文化の創造を目指す、東京キャラバンを進めております。

　　オリンピックは、スポーツの祭典であるとともに、文化の祭典でもあります。東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げようという機運を高めることを目的とした文化プログラムは、今後、全国各地での文化イベントや伝統芸能などと連携し、我が国一体となった取り組みとして発展していくことが期待されるところであります。

　　本市といたしましても、本市が誇る芸術文化を海外的にＰＲするとともに、香り高い文化のまちづくりに向けた新たな展開を図る契機となり得ることから、文化プログラムへの参画について幅広く検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　11番阿部綾子議員。

○１１番（阿部綾子議員）　質問席から質問を続けます。

　　東京五輪に関連して４項目についてご答弁をいただきました。ありがとうございます。それぞれこれから進めていかれるということでありますが、今回の質問でさらに弾みがついてくれればと思います。

　　ホストタウンや海外との友好都市関係問題は、相手国の交渉もあることですので、挑戦していただきたいと思います。

　　中央区とのオリンピック交流は、中央区は開催地のど真ん中にあるわけで、大変な計画の中で進められているものと思います。友好都市としてさらに絆が深まるよう協力できればと思います。

　　文化プログラム参画は、香り高い文化のまちづくりに向いた、新たな展開を図る契機になると大変前向きなご答弁、ありがとうございました。

　　質問ですが、友好都市、国際交流は人材の育成も含めてさらに勢いよく推進していくために、また、お互いの文化交流、観光、経済効果の面からも交流を強化するためにも、庁舎内に専門部署を設置していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○秋葉征士議長　髙橋総務部長。

○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。

　　専門部署の設置についてでありますけれども、特に国際交流につきましては相手国によって、また交流の内容などによりまして業務量に相当の違いが生じるものと思われます。今後調整を進めていく中で、想定される業務量などを精査しまして、専門部署の設置を視野に入れながら、事業の円滑な推進体制を構築していきたいと、このように考えているところであります。

　　よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　11番阿部綾子議員。

○１１番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。

　　県内35市町村中、人口が伸び続けているのは東根市だけという新聞記事がつい最近載っておりました。勢いのあるまちです。国際交流課までとはいきませんけれども、是非専門部署を設置して、庁内に新風を吹き込んでいただきたいと思います。

　　次に、市長にお願いいたします。ホストタウン登録申請は課題が多いこと、また友好都市関係も自治体国際化協会などからのサポートをいただきながら模索をしていたこと、どちらも執行部の中ではしっかりと動きのあったことなども確認させていただきました。しかし、市長は教育によるまちづくりを掲げ、東桜学館とまなびあテラスがある市中心部を教育文化の拠点として、100年の東根市をつくる中核エリアとする。東桜学館は英語教育に力点を置き、国際化と技術革新に対応できる人間力を養う学校として注目度が高いと話されております。また、さくらんぼマラソン大会の目玉となるゲストランナーは、ケニア出身のオリンピックメダリスト、エリック・ワイナイナさん。次回もまた予定が決定されたようでございますが、また市のブランド戦略推進課は、タイ・バンコク、台湾に続き、第３弾として香港の海外のプロモーションとして活躍中という記事もありました。

　　国際色に染められてきた最近の東根市です。海外との友好都市、ホストタウンに手が挙がらないのは、東桜学館の学生達、東根市の子どもたちがちょっと寂しいのではないでしょうか。2020年のオリンピック・パラリンピックに夢を与えられるような、海外への夢が膨らむような、今の勢いのある東根市に期待するところです。

　　先ほど市長の登壇でのご質問の中で、海外との友好都市提携についてご答弁いただいた中で、市内の企業による橋渡しをしていただく、姉妹都市の候補地についての可能性について調査、検討を進めているとありました。具体的な内容、進捗状況などお聞かせいただければと思います。

○秋葉征士議長　土田市長。

○土田正剛市長　阿部議員の質問は、私の心を見透かしたような質問だなと、先ほどから伺っておりました。

　　実は、このコストタウンの構想と、それから国際友好都市との関連というのは、密接につながっているわけであります。本市に国際交流協会という組織があります。長い間ずっと国際交流の姉妹都市締結のために、いろいろと私はその協会の方に投げかけてきたわけであります。しかし、小田原評定という言葉がありますけれども、いくらたってもいい答えが返ってこない。そういうことに私は業を煮やして、昨年度、国際交流協会に出席をいたしまして、マラソン大会を通じて、どうだろうかという問題を投げかけました。具体的な都市の構想も浮かび上がったわけであります。

　　しかし、この構想については、今のところ相手都市の方から、神奈川県全体で実は今、交流を進めようとしているところだということで、残念ながら断られた次第であります。しかし、マラソンとともに、本市には、さくらんぼが特産であります。そんなことも含めて、先般、具体的に言いますとドイツであります。ドイツを本社に持つ企業の社長が私のところに来まして、いろいろと懇談を持ちました。そのときの社長の話は、ドイツの方々を、東根温泉に十数名お泊めをしたということでありました。そのときに、その外人の方々というのは、日本人よりも背が高いわけであります。そんなことで、浴衣を着たら膝までしかなったと。それで、すごくはしゃいでましたと。そして、日本の温泉に入って、本当に愉快に入ってましたと。いつまでも上がってこなくて、気を揉んだくらいでありましたということで、しかも日本のベッドじゃなくて、要するに畳の上で寝て、そして非常に喜んでおったとそういうふうな話を聞きました。実はホストタウンのところで、私はそのときにピンときたのはですね、例えばホストタウンとしてこれから立候補した場合に、外人がこの東根温泉なり、宿泊施設に泊まっていただくと。そういう場合に、ベッドとかそういうふうなものについては、特注しなくてはいけないんじゃないだろうかと。そういうふうな場合は、恐らく市の行政が手助けをするという形にしなくてはいけないなと、私はかねて思っておりました。しかし、その社長の話を聞きますと、むしろ日本の畳の上に寝て、日本の文化が非常に気に入った様子でありましたという話も聞きまして、もしかすると、そういう費用もかけなくても済むのかなと私はちょっとピンときたわけであります。

　　そういうふうなことも含めて、ドイツのその地においては、大体人口的にも東根とほとんど変わりないと。くわえて、私も前に県議会議員のときに現地を訪れた記憶をうっすらと覚えているわけでありますけれども、フランクフルトからは車で約30分ぐらいの距離であるということなども加えて、さくらんぼなど果樹の産地でもあるということも聞きまして、非常に地理的な条件も東根と似ているなということを直感しまして、そして、その企業は、この東根でさらに近々拡充をいたします。従って、ドイツに本社はありますけれども、東根の工場が一番のメーンになるのではないだろうかということを考えるときに、本市に企業を持つ都市として、あるいはさくらんぼなど東根の特産と非常に共通の条件もあるということを考えたときに、私は思わず社長に友好都市としての可能性はどうだろうかということを申入れたわけであります。そのときには、社長は、いやもう、すぐにでも、今年にでもという積極的な発言もありましたけれども、しかし、まだ見合いもしないうちに、もう締結ということもないんじゃないかということも含めて、今年１年間はいろんな意味で、調査、検討も含めて、いろいろとお互い交流を通して理解を深めていかなきゃいかんなと思った次第であります。私も来年現地に飛んでみたいなと思っているところであります。国際交流協会の方々も含めて、来年ドイツに行って、そういう可能性を探っていきたいなと思っております。

　　と同時に、ホストタウン構想についても、オリンピック開催に向けての競技の合宿がこの東根で行われることが一番最高の形であるわけでありますけれども、こういうことについては東根市のみにならず、全国各地の中で競争が激化するだろうと思います。そういうことを含めれば、例えば合宿まで至らなくても、いわゆる相手国とのオリンピックに向けての来市、そして国際交流を図るという様々な取り組みというものも、ホストタウンの構想の中にも入っているわけであります。そういう意味でも、例えば本市は競技施設を合宿地として選ぶには、恐らく体育館として東根市民体育館、並びに第二市民体育館があるわけであります。これはいずれもかつてべにばな国体のときに、いわゆるハンドボールの正式な競技会場として適用した施設でもあるわけであります。従って、そういうハンドボールなどを通じて、いろいろとこれからのホストタウンとしての、あるいは相手国としても例えばドイツあたりがいいのかどうかも含めて、これから幅広く中央とも交渉してみたいなと思っているところであります。

　　具体的には、来年の年明けの１月にはまず、副市長を特命として私は中央の方に折衝していただくようにまず事務的に進めてもらいたいと。こんなふうに思っているところであります。と同時に、遠藤前五輪相もありますし、五輪相とのまた私との個人的なコネクションも含めていろいろとその方面に向けて、実現方に向けて努力をしてみたいとこんなふうに考えているところであります。

　　以上、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　11番阿部綾子議員。

○１１番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。ホストタウン、友好都市関係について、市長の思いを、そして大変うれしい話をご答弁いただきましてありがとうございます。本当にいろいろ今までご苦労なさったようでございますが、目と鼻の先に工業団地があってという、本当にうれしいことだと思います。是非お見合いを進めていただきたいと思います。

　　ドイツということですけれども、ドイツというと、シューベルトとかベートーヴェンとかバッハとか、音楽の都と私たちは学校で習いましたけども、ドイツとの友好都市が提携されれば、東根市のますます香り高い文化のまちに勢いがつくものと思います。本当にうれしいことだと思います。ありがとうございます。中央とのお話も進めてくださるということで、よろしくお願いしたいと思います。

　　最後に、文化プログラムの参画について、ご提案を申し上げたいと思います。東根市には、７地区それぞれ民俗芸能、民俗行事などの伝承文化があります。継承する保存団体はもちろんのことですが、保存団体を支援する、応援するグループができております。また、継承を見守り、民俗芸能のすばらしさ、継承していくことの大切さを語り続けるすばらしい方が東根市にはいらっしゃいます。今、東根市の伝承文化活動は、多くの東根市民を巻き込み、大学の学生さんも多くの大勢の参加で実行委員会をつくり、大活躍しております。中でも、子ども伝承フェスティバルは、地域文化の継承を担う子どもたちに光を当てることにより、地域の歴史や文化を学ぶ絶好の機会となっています。指導者や地域の大人たちとの関わりの中から、郷土を愛する心と誇りを持ってふるさとの伝承を守り告ぐ姿が見えてきたようです。

　　小田島の田植え踊り、藤助新田の菖蒲叩きなどは、代表的な子ども民俗芸能として紹介されております。若宮八幡神社の太々神楽は、保存、伝承、活躍が認められて、新庄まつりのユネスコとまではいきませんが、山形県の無形民俗文化財に指定されました。東根市全体にある伝承芸能を、東根市の遺産として文化プログラムに推薦することにより、2020年東京オリンピック・パラリンピックの大会応援プログラムに公認され、統一ロゴマークが使えるようになり、東根市の伝統芸能が広く全国にＰＲされるようになります。オリンピック開催まで、毎年伝承フェスティバル応援行事として、全国から大勢の人を呼び込めるようにもなります。文化プログラムの参画は、東根創生の一つにもなれることを提案を申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○秋葉征士議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。

　　ご苦労さまでした。

　　　午前　１１時４３分　散　会