平成２８年９月１日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　秋　　葉　　征　　士　議長　　　　　　　浅 野 目　　幸　　一　副議長

◎出席議員（１８名）
　１番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　　２番　　　山　　科　　幸　　子　議員
　３番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　　４番　　　白　　井　　健　　道　議員
　５番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　６番　　　原　　田　　利　　光　議員
　７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員
　９番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　１０番　　　加　　藤　　信　　明　議員
１１番　　　阿　　部　　綾　　子　議員　　　　　　１２番　　　髙　　橋　　ひ ろ み　議員
１３番　　　清　　野　　貞　　昭　議員　　　　　　１４番　　　森　　谷　　政　　志　議員
１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員
１７番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員　　　　　　１８番　　　秋　　葉　　征　　士　議員

◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
土　田　正　剛
市　　　　　　長

石　山　泰　博
教　　育　　長
武　田　庄　一
選挙管理委員会
委　　員　　長

小　林　文　雄
代表監査委員
工　藤　喜惠治
農業委員会会長

芳　賀　利　郎
消　　防　　長
間木野　多加志
副　　市　　長

髙　橋　　　昇
総　務　部　長
斎　藤　吉　則
市民生活部長

梅　津　佳　之
健康福祉部長
石　垣　裕　之
経　済　部　長

東海林　克　彦
建　設　部　長
兼 水 道 部 長
網　干　　　賢
会計管理者

古　谷　利　明
教　育　次　長
芦　野　耕　司
総合政策課長

高　橋　重　俊
庶　務　課　長
併選挙管理委員会
事　務　局　長
石　垣　和　彦
財　政　課　長

半　田　　　薫
監　査　委　員
事　務　局　長
菊　地　仁　志
農 業 委 員 会
事　務　局　長





◎事務局職員出席者職氏名
片　桐　　　崇
事　務　局　長

牧　野　美和子
事務局長補佐
井　上　正　宏
議事主査
兼議事係長

辻　村　　　充
副　　主　　任
松　山　朋　美
主　　　　　事

早　坂　　　康
兼　務　書　記
早　坂　康　弘
兼　務　書　記


◎議　事　日　程

　議事日程第２号
　　　　　　　平成２８年９月１日（木）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　　９番　今　野　　　孝
　　　　　　　　２　　２番　山　科　幸　子
　　　　　　　　３　　６番　原　田　利　光
　　　　　　　　４　　３番　高　橋　鉄　夫
　　　　　　　　５　　７番　髙　橋　光　男
　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。
平成２８年東根市議会第３回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
１
今野　　孝
議　　　員
１．国民健康保険税の差し押さえ・滞納処分について
１．国保税の差し押さえ・滞納処分が急増し、そのために生活に困窮するという事態が全国的に頻発しているとのレポートがあります。そこで２点お尋ねします。
　（１）本市における国保税の滞納・差し押さえの件数は、どのように推移しているか。
　（２）差し押さえには、厳密なルールがあると聞いているが、どのようなルールか。
市　　　長
２．後期高齢者医療制度の保険料「軽減特例」廃止について
１．政府は、2017年４月から「軽減特例」の廃止を行うと聞きました。そうなれば、市民の負担が増えることになります。そこで３点お尋ねします。
　（１）低所得者に対する「軽減特例」とはどのような制度か。
　（２）本市の「軽減特例」対象者数と、被保険者全体に占める対象者の割合はどうなっているか。
　（３）「軽減特例」廃止による被保険者の負担増は、東根市全体でどれほどになるのか。
市　　　長

２
山科　幸子
議　　　員
１．水道事業について
１．水道料金について、次の２点伺います。
　（１）使用量が増えるほど料金が高くなる従量料金制度について
　（２）料金免除制度について

２．飲料水の多様化や人口減少に対応するため、平成30年の次期料金改定に向けた健全な事業運営の在り方について伺います。
市　　　長
２．東の杜資料館リノベーション事業について
１．事業の基本設計が示されたが、整備の目的達成のために、次の３点について伺います。
　（１）伝統文化と地域性を生かした新たな交流拠点によるまちづくりの取り組みについて
　（２）生活や生き方の多様化により伝統文化の担い手は減少しているが、平成31年度再開館に向けた利活用について
　（３）施設と日本庭園を含む事業の維持管理について
市　　　長
教　育　長
３
原田　利光
議　　　員
１．東の社資料館のリノベーションについて
１．基本構想からの変更内容について

２．駐車場の整備について

３．周辺施設との連携について
教　育　長
４
高橋　鉄夫
議　　　員
１．東根市地域防災計画の改訂や災害への備えについて
１．東根市地域防災計画の主な改訂内容について

２．市民への防災情報の提供、周知方法について

３．地域防災力向上に向けた自主防災会との連携について
市　　　長

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
５
髙橋　光男
議　　　員
１．地域福祉の推進について
１．本市人口は、平成27年度国勢調査で1,451人が増加しているものの、現在の人口動態では、出生数より死亡数が多い一方、転出数より転入数が増加し世帯数も増えているものの、一世帯当たりの人口は減少して核家族化が進展しています。高齢化率は、25.5％と本市においても少子高齢化が進展しています。これらのことから、少子高齢化対策および社会地域でのつながりの活性化など地域福祉の充実が課題と言われ、特に災害時には、自助・共助などの防災対策や避難支援等、地域福祉にかかわる分野の充実が重要と言われています。
　　第４次東根市総合計画後期基本計画で示すまちづくりの目標に「だれもがやすらぎと充実、しあわせを実感できるまち」があります。
　　その中の「地域福祉の推進」では、①地域福祉の基本施策の推進、②ノーマライゼーション、バリアフリーの推進、③地域福祉活動の推進を施策の体系としておりますが、改めてその考え方および施策の概要などについてお伺いします。
市　　　長
教　育　長



　　◎開　　　　　議

○秋葉征士議長　皆さん、おはようございます。本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　　本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○秋葉征士議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎今野　孝議員質問

○秋葉征士議長　はじめに、９番今野　孝議員。
　　　〔９番　今野　孝議員　登壇〕
○９番（今野　孝議員）　おはようございます。９番今野　孝です。通告に従い、一般質問を行います。
　　日本共産党東根市委員会が昨年実施した市民アンケートによれば、保健医療、高齢者福祉に関する市民の要望は、国民健康保険税の引き下げを求めるものが最も多く、20％を占めておりました。これに次いで後期高齢者医療保険料の引き下げと介護保険料の引き下げを求めるものがそれぞれ18％を占めておりました。「年金生活で日々の生活が大変なのに、国保税や介護保険料がうなぎ登りに上がってとても不安です。収入の多い人にはもっと払っていただいて、収入の少ない人の負担を少なくするような制度にしてほしいと願っています。」といった声も寄せられました。このような市民の思いを受けとめながら、国民健康保険と後期高齢者医療制度をめぐる最近の気になる動きにかかわってお尋ねしたいと思います。
　　はじめに、国民健康保険税の差し押さえ、滞納処分にかかわってお尋ねいたします。国民健康保険税の差し押さえ、滞納処分が急増し、そのために生活に困窮するという事態が全国的に頻発しているとのレポートがあります。今回は2009年度から2014年度までの全国の滞納世帯数と差し押さえ件数の推移をグラフにしてきました。数字は厚生労働省保険局国民健康保険課のデータを使用しております。青い線が滞納者数の推移を示す線であります。青い目盛りで読んでいただくことになります。この６年間で滞納世帯は100万世帯以上減少しております。赤い線は差し押さえ件数の推移を示す線です。赤い目盛りで読んでいただくことになります。差し押さえ件数は、約10万件増えております。全国の差し押さえ率は4.1％から8.2％に倍増しているということになっているというのです。
　　そこで２点お尋ねします。
　　一つ、本市における国保税の滞納・差し押さえの件数はどのように推移しているのでしょうか。
　　一つ、差し押さえには厳密なルールがあると聞いておりますが、どのようなルールがあるのでしょうか。
　　次に、後期高齢者医療制度の保険料軽減特例廃止にかかわってお尋ねします。政府は2017年４月から軽減特例の廃止を行うと聞いております。そうなれば多くの市民の負担が増えることになると思われます。
　　そこで３点お尋ねします。
　　一つ、低所得者に対する軽減特例とはどのような制度でしょうか。
　　一つ、本市における軽減特例対象者数と被保険者全体に占める割合はどのようになっているのでしょうか。
　　一つ、軽減特例廃止で被保険者の負担増は東根市全体でどれほどになるのでしょうか。
　　以上お尋ねして、登壇での質問といたします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　今野　孝議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、国民健康保険税の差し押さえ・滞納処分についてでありますが、本市における国民健康保険税の滞納差し押さえの件数の推移につきましては、直近３カ年の差し押さえは、平成25年度は63世帯、78件、332万7,213円、平成26年度は58世帯、121件、543万8,901円、平成27年度は56世帯、108件、446万8,316円となっております。
　　なお滞納世帯数は、平成25年度は576世帯、平成26年度は516世帯、平成27年度は456世帯と減少しているところであります。これは国民健康保険の加入者が減少していること及び滞納処分の実施、並びにきめ細かな納税相談等を通して、原則である納期内納付を継続して求めていることによるものと捉えているところであります。
　　次に、差し押さえにかかわるルールについてでありますが、国民健康保険税の差し押さえについては地方税法等に規定する滞納処分の例により行っているところであります。それらの法律において、児童手当、児童扶養手当などの各種手当、また生活を営むための最低限の費用を差し引かないままの給与債権は差し押さえが禁止されており、事前に財産調査を行った上で差し押さえの可否を判断しているところであります。また、差し押さえに至るまでには督促状の送付をはじめとして、文書、電話、訪問による催告、納税相談等を行い、滞納者の生活実態の把握や資力の有無、差し押さえを執行した場合に困窮するおそれがないかを十分検討した上で処分を行っているところであります。
　　国民健康保険は国民皆保険制度に基づき、社会保険等に加入していない住民全てが加入する制度であり、その運営の原資である国民健康保険税はその他の税に比べ、特に住民生活にかかわる側面があることを十分認識しているところであります。今後とも滞納者の生活実態把握に努めながら、公正公平の観点から、必要な場合には滞納処分を実施いたしますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、後期高齢者医療制度における低所得者層に対する特例軽減制度についてでありますが、低所得者層に係る保険料の負担軽減につきましては、後期高齢者医療制度におきましても国民健康保険制度と同様、所得段階に応じた均等割額の軽減について政令本則で定められております。しかしながら、後期高齢者医療制度施行に当たり、従前に比べ保険者の負担増につながることのないよう、さらなる保険料負担の抑制が必要であるとの国の判断により、政令本則に規定された軽減割合に上乗せする形で特例軽減制度が導入され、平成20年度以降、国の予算措置により継続されているものであります。
　　低所得者層に対する特例軽減制度は、判定所得額が91万円以下の場合、所得割額の５割を軽減し、判定所得額33万円以下で政令本則に基づく均等割の７割軽減に該当する方に対しては、９割または8.5割に軽減割合を拡大するものであります。
　　本市における適用状況でありますが、９割軽減対象者が999名、被保険者数に占める割合としては14.24％、8.5割軽減対象者が1,278名、18.22％となっております。特例軽減制度の影響額でありますが、上乗せ分の均等割軽減額が約1,000万円、所得割軽減額は約800万円となっておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ご答弁ありがとうございました。
　　執行部の方々は既にご存じのことと思いますけれども、もう一度グラフを見ていただきたいと思います。青い線、滞納世帯数の推移であります。2009年はおおよそ445万世帯、それが2014年になりますと336万世帯、109万世帯減少しております。率にいたしまして、2009年に比べて2014年度は24.5％も減少しております。これに対して赤い線、差し押さえ件数であります。2009年度は18万件、そして2014年度には27万件、おおよそ９万件増加しております。率にして50％の増加であります。
　　私が国保税の差し押さえ滞納処分についてお尋ねしようと思うに至ったもう一つのデータが、大阪社会保障推進協議会が作成した2014年度全国都道府県国保差し押さえ率ランキングというデータがあるんです。これによりますと、2014年度の全国の差し押さえ率は8.2％。それに対して本県の差し押さえ率は13.1％となっております。全国で11番目に高い数値であります。大阪社保協は2014年度の全国市町村の差し押さえ率も公表しています。それによると、東根市の差し押さえ率は実に23.4％になっているんです。先ほど市長にご答弁いただいた数値と符合していると思います。
　　大阪社保協は、2009年から弁護士とともに自治体に法律を守る行政をさせる運動を徹底的に進めてきたといいます。その結果といえるのでしょうか、大阪府の2014年度の差し押さえ率は3.1％、全国46番目。本庁区役所に債権回収室を設置し、専門職が回収に当たっている大阪市の差し押さえ率も4.3％。大阪社保協は法令を遵守して滞納処分をすれば、この程度の差し押さえしかできないと判断していると言っているのです。この判断に照らせば、本市の差し押さえ率は高過ぎないのというところが気になったわけであります。
　　前置きが長くなってしまいましたけれども、２問目以降に進ませていただきます。
　　国民健康保険加入者が減少しているとの答弁がございました。人口の増えている本市にあって、国保の加入者が減少するなんて私にとっては想定外でありました。なぜ減少しているとお考えなのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　斎藤市民生活部長。
○斎藤吉則市民生活部長　本市の場合、人口や世帯数は年々増加しているところですが、国民健康保険の加入者が減少している要因としては、転入者における社保加入者の割合が高いこと、また後期高齢者医療に移行する被保険者数が増加傾向にあること、さらには小規模事業者が社会保険に加入する傾向が見られますので、相対的に国保加入者が年々減少しているのではないかと思われます。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ご答弁了解いたしました。
　　また、答弁の中にきめ細かな納税相談を実施しているというものがございました。納税相談はどのように進めておられるのかお尋ねいたします。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。きめ細かな納税相談についてでありますけれども、例えば分納を希望する世帯については、どのような事情で納付できないかなどを聞き取るとともに、どの程度の納付が可能なのか慎重に見極める必要があります。そのため、窓口におきまして納税相談を実施しまして、月々の収支状況と今後予想される収支見込みを確認しまして、総合的に勘案して納付金額を立てるようにしております。
　　また毎月５日・１０日・１５日・２０日・２５日・３０日に夜間訪問催告または電話催告を行って、滞納者との接触を図りまして納税相談につなげるとともに、生活状況の把握に努めているところであります。特に国民健康保険加入世帯につきましては被保険者の不利益とならないよう、国民健康保険税を優先した納付金額を立てており、今後も十分考慮して対応してまいりたいと考えております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
　　また、事前に財産調査を行った上で差し押さえの可否を判断しているとの答弁もございました。事前の財産調査とはどのように行われるのか、お尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。財産調査は滞納に対する今後の対応方針を決定する際に必要な重要な調査であります。督促状発送後に10日を経過してなお納付がなく、その後の文書催告や電話・訪問等により、催告でも連絡や相談がない場合、また分納誓約を守らない場合などに実施しているところであります。
　　具体的な調査内容は、金融機関等に対する預貯金の有無や、会社等に就職している場合であれば給与の照会、加入している生命保険があれば生命保険会社に対して契約の内容の照会、その他動産・不動産を問わず換価の上、納税可能な財産があるかどうか調べるものであります。ただし、例えば給与照会をする場合は、勤務先に本人が税を滞納していることが知られてしまうことから、調査を実施するかどうかにつきましては、個々の状況を踏まえ慎重に行う必要があると考えているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ご答弁ありがとうございました。
　　今年度の国保税の納税通知書が送付されて間もなく、60代前半の男性が私を訪ねてみえられました。彼は国民健康保険を抜けたいと言うんです。なぜか。国保税が前年の４倍になった。80歳までこのまま払い続けていけば、300万も払わなきゃいけないと。300万というのは自分の年収の２年分に当たると言うんです。これだったら病気をしたときには全額払った方がましだと言われるわけです。私はこれはちょっと大変なことになったと思って、税務課に２回、３回と足を運び、課長にレクチャーをいただきながら対応させていただきました。もちろん計算に誤りがあるわけでもありません。レクチャーを受けながら、それでも65歳になったときにはこの人の国保税はおおよそ半分ぐらいになるんじゃないかなという見通しは持てたわけであります。しかし、私の判断だけでは説得力がありませんので、彼とともに税務課に訪れてお話をお聞きすることとなりました。課長、課長補佐、係長が丁寧かつ誠実に対応してくださいました。それで現行制度が継続するならば、私の判断も間違ってはいないというお墨つきをいただいて、それならば去年に比べて４倍にはなっているんだけども、あと２、３年我慢して納めようかということになって、納付していただくことができました。
　　このように職員が市民に寄り添って丁寧かつ誠実に対応している現場に立ち会うことのできた私としては、本市の滞納処分に違法性があると考えているわけではありません。しかし、これからもより一層市民に寄り添って事務に当たっていただきたい、職務に当たっていただきたいと考えているわけです。税政は市政の根幹を支える任務を担っており、その任務は市民との信頼関係があってこそ果たすことができるものと私は考えております。今後とも市民に寄り添って任務を遂行されるようお願いしたいと思います。
　　また、減少傾向にあるとはいうものの滞納世帯が後を絶たない理由の一つに、負担能力を超える課税という現実があるのではないかと考えております。平均所得が健保加入世帯の４割程度しかないと言われる国保世帯に、高過ぎる国保税を課しているという根本問題の打開こそが必要ではないかと考えているところであります。現状の改善が図られなければ、市独自の対応も求めなければならないと考えているところであります。以上、申し述べまして次へと進ませていただきます。
　　次に、後期高齢者医療制度にかかわってお尋ねいたします。
　　判定所得額33万円以下で政令本則に基づく均等割の７割軽減に該当する方に対しては、９割または8.5割に軽減割合を拡大するとの答弁がございました。９割軽減の人と8.5割軽減の人との違いはどこにあるのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。低所得者層に対しての特例軽減の適用基準でございますけれども、判定所得額が33万円以下のうち、世帯内加入者全員の所得額がゼロで、かつ年金収入が80万円以下の場合、均等割の９割軽減が適用されるものであります。それ以外の方については8.5割軽減が適用されているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解いたしました。
　　次に、被扶養者に対する軽減特例について３点お尋ねしたいと思います。
　　はじめに、被扶養者に対する軽減特例とはどのような制度でしょうか、お尋ねいたします。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。被用者保険の被扶養者だった方への特例軽減でございますが、後期高齢者医療制度施行前は保険料負担がなかった被用者保険の被扶養者につきまして、政令では２年間均等割を５割軽減する規定であります。軽減特例につきましてはこの規定を期間を設けず、均等割の９割軽減に拡大し適用するものであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
　　次に、被扶養者に対する軽減特例の本市の対象者数と、被保険者全体に占める対象者の割合はどうなっているのか、お尋ねいたします。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。被用者保険の被扶養者だった方の９割軽減対象者は1,354名であります。率にしますと、全体に占める割合は19.31％となっております。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　次に３点目として、被扶養者に対する軽減特例の廃止による負担増は、東根市全体でどれほどになるのかお尋ねいたします。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。被用者保険の被扶養者に係る特例軽減制度の影響額でありますけれども、加入後３年目以降につきましては、一般の被保険者と同様の保険料算出方法となります。このため所得額が約33万円を超える場合、所得割も生じることになりまして、影響額については把握できていないという状況であります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　軽減特例廃止によって、保険料が２倍から10倍にはね上がるとの指摘もございます。本市ではどのように捉えておられるのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。低所得者層に対しての特例軽減につきましては、法令で定めている７割軽減への上乗せ分であります。したがいまして、特例軽減が廃止になった場合でも７割軽減の対象となります。負担額としまして、９割軽減対象者は4,170円から１万2,510円に、また8.5割軽減対象者は6,255円から１万2,510円に増加するものであります。また、被用者保険の被扶養者に対しての特例軽減は制度加入後２年間、法令で５割軽減と定められておりますが、特例として９割軽減となります。保険料は4,170円から２万850円に増加することになります。ただし制度加入から３年目以降につきましては軽減はなくなり、一般の被保険者と同様の保険料算出となります。したがいまして、所得額に応じた所得割が生じる方もいることから、増加率については算定できないという状況であります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。算定に当たってはいろいろ難しい要素もあるようですが、今いただいた答弁でも２倍から５倍ぐらいにはなるんですよね。
　　ここに2015年４月１日参議院予算委員会に共産党の小池　晃議員が示された資料があるんです。それによりますと、埼玉県在住Ａさん男性、77歳単身、年金収入が59万4,000円、月額にして４万9,500円。この方の保険料、現在は4,240円。だから月収の１割ぐらいということになりますよね。それが特例軽減が廃止されると１万2,720円と３倍になると。年金４万9,500円から１万2,720円、これはちょっとと思いますよね。
　　大阪府在住Ｂさん女性、76歳娘の扶養家族、年金収入78万2,800円、月額にして６万4,400円。この方の後期高齢者医療保険料は現行5,260円。それが特例軽減が廃止されると２万6,300円、５倍になる。６万4,400円の年金収入の中から２万6,000円の医療費ですよ。
　　福岡県在住Ｃさん女性、83歳、息子の扶養家族、年金収入78万2,800円、月額にして６万4,400円。この方の現行5,650円の保険料が５万6,500円、10倍。
　　個人を特定して試算することによって、もっとリアルに実態が見えてくるということもあるんじゃないかなと思うわけです。是非本市においてもこのような試算をやっていただきたいと思っているところであります。
　　次に軽減特例廃止は段階的に進められると聞いておりますが、そのプロセスはどのようになっているのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。国の社会保障制度改革推進本部の決定方針といたしまして、特例軽減につきまして見直しが盛り込まれておりますが、現段階では具体的な改正内容、スケジュールについては示されていない状況であります。
　　昨年度、後期高齢者医療制度の保険者であります後期高齢者医療広域連合の全国協議会におきまして、構成市町村の要望を集約しまして、制度の円滑な運営のため特例軽減制度は必要であり、維持するよう国に対し要望書を提出しているところであります。
　　本市としましても、制度維持につきまして引き続き山形県後期高齢者医療広域連合を通じまして要望をしてまいりたいと考えております。よろしくご理解お願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。本市としても制度維持について山形県後期高齢者医療広域連合を通じて要望していただけるとお聞きして、ちょっとは安心かなと。でも動きの中ですので、十分強力な要請を行っていただきたいと思っております。
　　後期高齢者の年金収入の現状は、平均127万円だそうです。この後期高齢者の約45％は80万円以下、年金収入です。この層というのは、ほかに所得のない人が圧倒的に多いと言われております。しかもこの半数以下は年金収入が50万円以下、だから年金収入50万円以下で生活しておられる後期高齢者が２割以上存在するということになるわけです。
　　2014年度の75歳以上の高齢者は総人口の13％。それなのに後期高齢者医療費は国民医療費の35.6％。収入が少ない一方で、医療費のかさむ後期高齢者の独立保険などというのは、ある意味血も涙もない制度と言われても仕方がないのではないでしょうか。75歳以上の高齢者がこれ以上の苦境に立たせるようなことになれば、東京都日の出町が実施しているという後期高齢者医療費無料化制度の導入も要望しなければならないと考えているところであります。以上申し述べまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎山科　幸子議員質問

○秋葉征士議長　次に、２番山科幸子議員。
　　　〔２番　山科幸子議員　登壇〕
○２番（山科幸子議員）　おはようございます。２番山科幸子でございます。通告に基づきまして、ただいまより一般質問を行います。
　　東根市総合戦略、第４次東根市総合計画後期基本計画では、目指すべき姿として「真の豊かさが実感できるまちへ」を掲げ、「住み良い生活を磨く」、誰しもが東根の良さを実感できる住みやすいまちづくりの推進が挙げられております。市民の一人一人の普段の暮らしが幸せであることが市政の根幹をなすものと考えます。つきましては、生活のかなめであります命の水、水道事業につきまして、水道料金と事業運営についてお伺いいたします。
　　近年中心部の発展と、周辺部においても宅地造成がなされ、道路の整備が行われ、勢いのある東根市を実感いたします。そんな中、両親をみとり子どもを育てあげ、ひとり暮らしや夫婦のみの高齢者世帯が増えております。また、ひとり親も増えております。世帯の収入は低く、食費をはじめ生活費を切り詰めながら日々の暮らしを営んでおられる方がおります。
　　日本水道協会によりますと、山形県の家庭用上水道料金の平均月額は、日本では３本の指に入る高さであります。東根市では、水道料金の請求書の裏面に水道料金算定表が記載されており、料金はメーター口径、基本料金、従量料金で計算されております。使用量によって従量料金１立方メートルから10立方メートルまで50円、11立方メートルから20立方メートルまで150円、21立方メートルから100立方メートルまで180円と決められております。私の水道使用量調査では、ひとり暮らしの場合は20立方メートル前後で、二人暮らしの高齢世帯では60立方メートル前後となっておりました。子どもがいる世帯では当然洗濯量が増えますので、使用量が多くなります。10立方メートル以下の世帯では日中勤務などでトイレを使用しない、また家庭に戻っても料理や風呂などをあまり使わず、生活実態のないひとり世帯であると考えられます。
　　はじめに、水道を使えば使うほど１立方メートルの単価が割高になる制度は、逓増といって水道事業特有の制度でありますが、高齢世帯等の少量使用者にとっては負担が増えないように料金体系をフラット化すべきではないかとお伺いいたします。
　　メーター口径による基本料金は、13ミリで1,400円、20ミリで2,600円、25ミリで4,000円となっております。年金収入のみの高齢者にとって、日々の生活費が支出の大きなウエートを占めます。両親・子どもと同居していたが現在は高齢者単身となり、水道の使用量が減ったためメーター口径を下げようとしても簡単ではありません。電気のアンペアを下げるときは電話のみでできますが、工事業者によりますと水道管の距離によって工事内容が違い、費用は一定ではありませんし工事代金も高額となります。
　　誰もがいつまでも安心して東根市に住み続けられることができますように、減口径を希望する世帯に対しては工事費の助成や差額分基本料金の免除、低所得世帯に対する水道料金免除制度を創設すべきと考えますが、医療費、保育料免除に続く施策の一つとしての実現についてお伺いいたします。
　　第２点目、水道事業の発展的運営についてお伺いいたします。
　　安心安全な水道の供給と水道料金体系のフラット化や免除制度実現には、健全財政の維持が不可欠であります。平成27年度水道会計決算によりますと、現金預金残高22億2,638万4,313円と非常に健全財政であります。しかしながら、平成26年度決算におきましては、給水戸数及び給水人口が増加したにもかかわらず給水量が減り、給水収入が約1,834万9,000円マイナスでありました。これは前年度に引き続きのマイナスであります。
　　一般家庭では宅配飲料水の普及、多様な飲料水の販売によって水道水の飲料減少、今後は本市の人口につきましても減少に転ずると推計されているところであります。平成30年の次期料金改定に当たりましては、企業会計の特質を生かして企業努力を発揮し、より安価な給水の実現が必要であると考えます。
　　平成25年７月の大雨で水質汚濁による周辺市町が長期断水した際には東根市が市民生活に影響なく給水できたことで、水道事業運営が高く評価されました。東根市がきめ細かな市政運営により住みやすい市であることが広く再認識されたところであります。今後さらに住みやすさにおいて、水道料金が高い他市との差別化を図り東根市に人口を呼び込むためには、おいしく豊かな地下水を利用するなど新たな事業展開や取り組みについてのお考えをお伺いいたします。
　　続きまして、東の杜資料館のリノベーション事業につきましてお伺いいたします。
　　８月の議員懇談会におきまして、東の杜リノベーション事業基本設計が示され、本年中に実施設計が完了し、具体的な事業内容が決定されます。リノベーションとは、既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり付加価値を与えることでありますが、東の杜資料館の再生事業につきましては、まだまだ多くの市民が認識しておりません。周辺地域の生活をはじめ、観光や利活用等に大きな影響が出ますので、今後、十分な周知が必要であると考えます。
　　整備の目的である和のたたずまいを活用した伝統文化の継承、市民の新たな拠点づくりでありますが、実現に向けてどのように取り組みをしていくのか、お伺いいたします。
　　はじめに、東の杜資料館周辺地域には、城下町ならではの歴史的史跡や古民家、大ケヤキなど観光資源が点在しております。長野県の小布施町では、歴史的な町並みが人気で多くの人が足を運んでおりますが、近代的開発が入らない東の杜資料館周辺地域には匹敵する魅力があると考えます。点から線へ、線から面へと広がるまちづくりによって、市民のみならず新たな魅力あふれる拠点となると考えますが、市の新たな拠点づくりのための取り組みについてお伺いいたします。
　　続きまして第２点目として、オープン後の和のたたずまいを活用した、伝統文化を継承した利活用であります。以前はお花、お茶、書、踊りなどは教養の一つとしてたしなむべき身近なものでありました。現在は住宅や生活の洋式化と趣味の多様化によって伝統文化全体の担い手不足が深刻化、継承が難しくなってきております。しかしながら、世界に誇る和の文化は日本のすばらしい伝統文化であり、後世に引き継いでいかなければなりません。茶道は立ち振る舞いから礼儀作法、着付け、和食、お花、書など全てに通じ、審美眼の養われるもので日本文化が凝縮されております。
　　グローバル社会に対応するためにも、学校教育において生涯学習においても重要であると考えます。東の杜資料館ではお茶室や和室、イベントホールなど旧家を生かして和のたたずまいを再現し、伝統文化を中心とした利活用を目的としております。将来にわたって有効活用していくためには、再開館までの２年間で教育の場や生涯学習の場を活用し、市民の認識と周知、そして施設の利活用につなげるための取り組みが不可欠であります。教育委員会のみならず庁内で先頭に立って取り組むべきだと考えますが、どのように進めていくのかお伺いいたします。
　　最後に日本建築の粋を凝らした建築物や蔵、茶室、日本庭園などの施設と業務の維持管理についてお伺いいたします。
　　日々のきめ細かな利用者サービスや景観確保のための管理などが新たな利用者や観光客の獲得につながる魅力となります。イベントや利活用の方法には、外国の方への観光や研修も視野に入れた案内看板やインバウンドＰＲなど、伝統文化を生かしながらも斬新で新鮮なアイデアが必要となってきます。厳しい財政の中、収益につながる維持管理についてを事業全体を含めてお伺いいたします。以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　山科幸子議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに本市の水道事業についてでありますが、地方公営企業法、水道法並びに東根市水道給水条例の規定に基づき運営されております。また水道料金体系につきましては、本市は近隣４市と同様、段階的な従量料金制を採用しております。料金を比較してみますと本市は２番目の低料金となっており、県内28事業所と比較しても６番目の低料金となっているところであります。
　　議員ご指摘の従量料金につきましては、第一段階として使用水量の少ない高齢者世帯や小規模世帯等が低額になるように特に配慮しております。まだ第二段階以降は標準世帯から事業用まで３段階とし、全体として事業経営のバランスがとれるよう設定しております。今後とも高齢者世帯や小規模世帯等に配慮をしながら料金の設定をしてまいります。
　　また、使用水道メーターの減口径につきましてはメーターの交換にとどまらず、建築物等の給水装置にも若干の改良工事が必要となるため、希望する利用者に対しては水道課または水道指定店へご相談いただくようお願いをしているところであります。
　　なお、これに伴う工事費用等につきましては申込者の負担となりますが、住宅リフォーム助成としての住まい応援事業を活用する方法もありますので、ご理解をお願いいたします。
　　また、料金の免除制度につきましては一部の大都市で制度化されておりますが、県内他市町村での免除制度の導入事例はなく、本市におきましても事業経営上免除制度を導入する考えはありませんので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、健全な事業運営の在り方についてでありますが、本市の水道料金につきましては５年に１度、日本水道協会に経営診断を依頼し、適正な料金の設定に努めているところであります。
　　次期料金の設定につきましては平成30年度を予定しておりますが、その前年には経営診断を実施し、料金について検討することにしております。
　　なお、今後の事業運営につきましては、新たな事業の展開や取り組みなどのご提案をいただいたところでありますが、本市といたしましては安全・安心な水の安定供給を第一義的に捉え、今後とも効率的な事業運営の推進に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　次に、教育長に答弁を求めます。石山教育長。
　　　〔石山泰博教育長　登壇〕
○石山泰博教育長　おはようございます。私からはリノベーションによる東の杜資料館の利活用についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、伝統文化と地域性を生かした新たな交流拠点によるまちづくりの取り組みについてであります。
　　東の杜資料館につきましては、酒蔵として使用されていた建物の一部を活用して、昭和63年に開館し、歴史資料や民俗資料などを公開するとともに、芸術文化団体の作品展示など幅広い市民の利用に供してきたところであります。その後平成23年４月に全ての建物と土地の寄附を受けたことを機に、多様な利活用や周辺地域との連携などを検討し、平成24年３月に「現・東の杜資料館利活用基本構想」を策定いたしました。また、基本構想をもとに検討した施設の設計や機能などについて、市民意見交換会から様々なご意見をいただき、これを反映させた上で基本設計をまとめたところであります。
　　基本設計におきましては、お茶会などの幅広い利用を想定した和室を配置するとともに、四季の移ろいを楽しむことができる庭園の充実を図るなど、和のたたずまいや施設全体の風格を高めることに配慮しております。また、案内所やお土産品の販売などの新たな機能を配置しており、趣ある町並みなどを散策する観光の拠点としての役割を果たすことが期待されるところであります。
　　リノベーション後の運営におきましては、このような施策の機能を十分に活用し、芸術文化活動の推進を図ることによって、伝統文化を継承する活動の場を拡充したいと考えております。また、大ケヤキや歴史的価値の高い遺産など、様々な観光資源を有機的に結びつけ、この地域ならではの魅力を広く発信し、新たな交流とにぎわいを創出する取り組みについて検討してまいります。
　　次に、平成31年度の再開館に向けた利活用についてであります。
　　リノベーション後の利活用につきましては、主に茶道、華道、日本舞踊、俳句、邦楽、大正琴など和の文化に親しむ多様な活動が展開されるものと想定しております。和の文化は市民の生活や習慣の中でしっかりと根づいており、心に潤いをもたらします。また礼節を学び集中力を養うなど、豊かな人間性の形成に大きく寄与することから、将来にわたり継承しなければならないものと考えるところであります。
　　本市におきましては、小中学校の授業において、書道や、一部ではありますけれども琴の演奏に取り組んでおり、総合的な学習の時間に俳句を詠んだり、着付けの体験を行っている例や、必修クラブにおいて茶道・華道を選択できる学校もあります。このような活動を行う際には、地域の先生として芸術文化団体などからの講師をお招きしご指導いただくとともに、交流を深めているところであります。
　　今後とも子どもたちに日本の伝統文化の魅力に触れる機会を提供することを基本に、和の文化の継承に努めてまいります。また、芸術文化団体につきましては、それぞれの団体やその活動状況を市報に掲載して紹介するなど会員の拡大に努めているところであります。
　　今後とも芸術文化団体の組織の充実を図る取り組みを支援するとともに、日ごろの活動の成果を作品の展示や発表などを通して発信するなど、和の文化のすばらしさや魅力を積極的に伝えていきたいと考えております。
　　次に、施設と日本庭園を含む事業の維持管理についてであります。
　　維持管理や運営につきましては民間活力を生かし、効率的かつ機動的な運営が期待される指定管理者制度の導入を予定しているところであります。指定管理者の選定におきましては、引き続き展示する歴史考古資料や民具などの説明のほか、新たな機能として付加する周辺観光案内などの業務、美術品の展示などの役割を担うことができる事業者を選定し、魅力ある運営と効率的な維持管理を行いたいと考えております。
　　今後地域住民が身近に集い、多くの観光客が訪れる本市の新たな交流拠点を目指し、適切な維持管理や運営に向けた準備を進めてまいります。また市民意見交換会などを通して市民ニーズを把握し、様々な分野や用途で積極的な活用が図られるよう実施設計を進めるとともに、魅力的な企画運営を検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ご答弁ありがとうございました。質問席から質問に移らせていただきます。順次質問いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
　　昨年よりメーター口径の変更につきましては市や業者と相談をしてまいりましたが、できない、難しい、費用が高いなどで難しいことだと感じておりました。ただいま住まい応援事業の活用方法のご提案がありましたので、詳しい内容につきましてご説明をお願いいたします。
○秋葉征士議長　東海林水道部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長　それでは山科幸子議員の住まい応援事業の内容についてお答えいたします。
　　住まい応援事業の補助事業が利用できる要件といたしましては、第１に市民であり持ち家がある方、第２に新築またはリフォーム工事で工事費が10万円以上のもの、そして第３に市内の事業者が施工する工事であることなどでありますが、補助率は10％で補助上限は15万円であります。工事内容では台所、浴室、トイレなどの住宅の資質向上を目的とした給水装置等の改修工事が該当しますので、是非所管課にご相談いただきたいと思います。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ありがとうございました。他の部署をまたげば解決できる可能性がある制度について大変参考になりました。調査をした中には、昨年水回りを改修された方がおりましたが、制度を知らずに助成を受けておりませんでした。１割の助成というのは収入が限られた年金受給者にとっては１カ月の生活費相当に当たります。市報等の文字媒体だけではなく、工事業者や民生委員、区長やサロン等による口コミ周知の重要性を認識したところであります。高齢者世帯が増加していく中で、今後の市政全般の周知の在り方についても是非とも生かしていただきたいと考えます。
　　長生きするのも東根市、誰しもが東根のよさを実感できるまちづくりの推進実現のためには、先ほど考えていないということでありましたが、水道料金の免除制度については、是非ともご検討いただきたくお願いしたいところです。都市部だけではなく、全国的には福祉観点から一部免除や全額免除の条例制定がなされておりますので、平成30年度の料金改定時に向けての再度ご検討いただきたく、もう一度質問いたします。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　東海林水道部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長　水道料金免除に対するご質問にお答えいたします。
　　現在、水道事業は利用者負担の原則から利用者の使用水量に基づく料金で事業運営を行っております。つきましては、その原則にのっとり免除規定は設定しないものと考えます。なお、今後県内で先進事例などがあれば情報収集に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　是非前向きにご検討いただきたくお願い申し上げます。
　　平成30年度の水道料金改定に当たりましては、事前に日本水道協会による経営診断を行うとのことでありましたけども、内容についてご説明をお願いいたします。
○秋葉征士議長　東海林水道部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長　日本水道協会による経営診断の内容についてお答えいたします。
　　日本水道協会は、水道技術に関する調査・研究や水道用品の規格制定、さらには職員・会員の研修事業などを行う公益社団法人であります。
　　依頼する経営診断は、協会から委託を受けた経営アドバイザーによる事業経営の総合診断であり、例えば単なる料金設定ではなく、水道管や施設の更新事業なども含めた総合的な経営診断を行うものであり、外部の視点からの診断として大変重要な診断であると捉えております。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ありがとうございました。了解いたしました。
　　ただいま日本水道協会ということが出てまいりましたが、日本水道協会における水道料金制度の特別調査委員会では、平成20年３月に委員会報告書と水道料金算定要領をまとめております。その中では、ずっと従量料金については一貫して均一料金制の立場がとられてきた。しかしながら、節水意識の高揚と生活用水の低廉化ということから、逓増制を採用してきて、全体的には65％ぐらいの事業所となっております。今まで同様、水道料金の算定要領における考え方としては一貫して均一従量料金が基本であって、逓増制従量料金の根拠が小さくなってきた現在では、均一化を図ることが望ましいというご意見もありますので、再度お願いしたいと思います。
　　家庭での節水の意識も大変高まっておりまして、ホームセンターなどでも節水機器が500円ぐらいで買えますので、大分浸透してきているのではないかなと。従来の逓増制の導入の要素が大分減ってきている現在では、料金制度について改めてご検討をお願いしたいと考えております。
　　次期水道料金改定時には、ただ財源確保と単に会計の収支決算によって収支で不足が出れば値上げする、あるいは他市と横並びではなく、市民生活優先で安心で良質な水道供給を行うべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長　東海林水道部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長　次期料金算定時における新たな視点での討論と実現についてのご質問だと思います。水道事業が継続している間は、施設の更新が半永久的に続きます。現在の水道料金で配水管の布設替工事を行うとともに、今後訪れる袋田浄水場等の更新工事に向け対応できるよう資金を積み立てているところでございます。新たな視点からの討論の実現についてご提案をいただいているところでありますが、市長答弁にもありましたとおり、安全・安心な水の安定供給を第一義的に捉え、効率的な事業運営に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ご回答ありがとうございました。
　　東根市には豊かでおいしい水があります。日本名水百選に選ばれたどんこ水、堂ノ前公園の、知ってる方がいるかどうかなんですけども、丸清水というのは日本地下水開発の前桂木公平社長が、数年前の水で大変ロマンを感じるすばらしい水だと絶賛しておりました。
　　水を買うことが当たり前、おいしい水が売れる時代となりました。月山自然水、アルプスの水、神社仏閣のご利益にあずかった水など、水を販売する事例が全国にあります。また総務省では水道事業所の先進事例を紹介しておりまして、その中には料金改定を含まない収入の増加の事例もあります。海外への事業展開の例もございました。水道事業の公益性、安心・安全な担保と料金の増減を維持しながら、健全な事業運営を望むものでありますが、いろんな事業展開がありますので、引き続きご検討をお願いしたいと思います。以上で水道事業についての質問を終わります。
　　続きまして、東の杜資料館リノベーション事業についてであります。
　　東の杜資料館が整備されれば、近隣にない和の大規模施設でありまして、市民として、そして、近くで生まれ育った私としても大変期待いたすところであります。
　　施設の利活用と維持管理には、平成30年度オープンに向けた取り組みが重要であると考えます。はじめに、整備事業推進と今後の事業運営の指針となる、東根市芸術文化団体と意見交換会においての提案や問題についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それではお答え申し上げます。市民の皆さんとの意見交換会につきましては、基本設計を着手するに当たりまして、昨年度末から今年度にかけまして３月、６月、８月の計３回開催いたしところであります。主なメンバー、お集まりいただいたのは、東根地区の区長会長さんはじめ、東の杜隣接、近隣の各区長、芸術文化協会の会長さんはじめ関係の加盟団体の皆様、商工会青年部、青年会議所、観光物産協会、こぶしの会、ＮＰＯ法人の代表の方、さらに東根公民館の代表など、各会の代表の皆さんにお集まりいただきました。意見交換会で整備に関する基本的な考え方をお示しして、施設の配置などの素案を見てもらいながらご意見をいただいたところです。
　　主な意見ですけれども、例えば観光客を誘致するための配慮として案内所、喫茶コーナー、物販のコーナー、また美術品展示スペースなどを設けて魅力を高めてほしいというご意見や、特に子どもたちの歴史学習の場、体験活動の場として活用ができるような設え、さらにはイベントホールについては倉庫や収納スペースなどを設ける、さらには控室なども確保してほしい、また施設については冷暖房の設備を設置してほしいなどの様々なご意見、ご提案をいただいたところでした。
　　基本設計に反映できるものについては既に反映しておりますが、引き続き継続して検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　市民の皆様の大変貴重なご意見・提案だとしっかり受けとめていくべきであると考えます。ありがとうございました。
　　施設の利活用の中心となっていく東根市芸術文化協会の加盟団体と会員数については近年の推移を含めてどのようになっているのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それではお答え申し上げます。最近の東根市芸術文化団体の加盟団体につきましては現在21団体で、横ばいの状態にあるところであります。会員数につきましては、10年前には1,500人程度の会員数でありましたけれども、ここ数年は約1,200人前後で推移しており、減少傾向にあるようであります。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ありがとうございました。趣味の多様化や全般的に伝統文化継承への取り組みは大変難しいものがあるのかなと感じたところであります。
　　日本独特の文化と茶道は単にお茶を飲むだけではなくて、いろんな要素が融合したいわば総合芸術であると思います。施設のかなめでもありますが、茶道人口の維持拡大について学校教育、先ほど教育長の方から述べられましたが、今後、学校教育や市民大学等の生涯学習の一環としてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。美しくて趣のある庭園を眺めながら、本格的な茶室で茶道をたしなむことができる機会を整えたことについては、リノベーション後の東の杜資料館の魅力の一つであると考えております。東の杜資料館のリノベーションを機に、関係団体の活動の場が広がり、市民が茶道のすばらしさに触れる機会が新たに創出されることが期待されているところであります。
　　市といたしましても、芸術文化団体などとより一層連携を強化することを通して支援してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　了解いたしました。今後の取り組みに大いに期待するところであります。茶道具などについては高価なものだったりもしますし、学校教育とか生涯学習の場においてそろえるのが難しい場合には、私などにも眠っているものもありますし、現在使ってない市民の方からなども提供していただければ、なお裾野が広がるのかなと考えております。
　　次に、維持管理事業について移ります。
　　先ほど指定管理者制度というご回答をご答弁いただきました。市内の相次ぐ大型施設のオープンと既存施設の維持管理費につきましては、今後の少子高齢化時代に向けて財政上の負担を危惧するところであります。
　　東の杜資料館を含めて市内施設については、今後は収益が上がる施設運営についての仕組みづくりが必要かと考えます。東の杜資料館での喫茶・物販販売については、指定管理者の方で行うのでしょうか。その点とあわせまして、収益につながる運営などについても具体的にどのように想定されているのかお伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。まず東の杜資料館における喫茶コーナー、またはお土産品などの販売につきましては、指定管理者制度の中で民間事業者にお願いをしていきたいなと考えているところです。この業務につきまして、独立採算制にのっとって運用することも考えられるところでありますけれども、詳細につきましては今後十分に検討してまいりたいと考えております。
　　それらのことも含めまして、施設の運営に関する仕組みづくりにつきましては、今後利用者の方々、地域の方々とご相談、ご協議させていただきながら検討していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　喫茶コーナーや物販販売につきましても、指定管理者制度を利用してというご回答をいただきました。今まで指定管理者制度の施設の方にお聞きしたところ、例えば節電とか電気代とかいろいろ軽減した場合には、頑張ってその指定管理者がしても経費が余るということで市の方に返還するとなっていたようです。だから結局はやっぱり努力とならないで、現状維持のままにいってしまうのかなと懸案するところもありますので、指定管理者制度については十分に契約内容を検討しまして、例えば観光物産でありましたら、観光数がアップしたらば1,000人であろうが１万人であろうが努力が認められないような内容ではなくて、節電、経費を節減した場合も含めまして、従業者、その事業体に還付になるような、また市が潤うような仕組みづくりを是非お願いしたいと思います。
　　続きまして、東の杜周辺につきましては農業の盛んな地域でもありますし、本町地域も近くにございます。産直品と本町商店街をコラボした城下町ならではの楽市楽座なども一つ考えられますし、まちの活性化も考えられます。市内のまなびあテラスやタントクルセンターあそびあランド、これは基本的に無料なのですけども、東根には研修者が多くいらっしゃいます。研修と宿泊をセットして、岩手県紫波町では研修費をとって宿泊していただくようなところもございますので、収益につながる取り組みを是非検討していただきたいなと思います。
　　東の杜資料館なんかでは結婚式もすてきだし、まなびあテラスとかあそびあランドでは誕生会とかメモリアルセレモニーなんかも考えられますし、今後いろんな場の活用として市に収益が上がる、事業主に収益が上がる活用を是非お願いしたいと思います。
　　最後ですけども、周辺自治体においてもバラ公園とか紅花資料館ございますが、やはり観光客集客については今後の伸び悩みも心配されますし、あと広域的に観光を結んで交通のシェア、維持管理も共有しながら行うべきだと考えますが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。県内における観光につきましては、果物、ソバ、自然体験、施設見学などいくつかの自治体で観光資源を組み合わせて楽しむケースが多いのではないかと捉えているところであります。リノベーション後の東の杜資料館と近隣市町における施設の見学を組み合わせて、相乗効果を発揮し観光の魅力をより一層高めることにつきましては、来館者の拡大という点で有効な取り組みであると考えているところであります。
　　ご提案いただきました交通手段の整備、バスのシェアなどお話頂戴したところですけれども、今後施設の利用促進に向けまして、関係機関各種団体等との連携や交通の利便性確保などを含めた利用促進策について、地域の皆さんと利用者、関係団体の皆さんと一緒に検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　東の杜資料館につきましては、今後にかかると思いますので、是非多彩で多くのご意見があればあるほど、すばらしいものになると考えます。職員のみならず市民などからの提案も生かして、今後に反映していただくようにお願いしたいと思います。以上をもちまして一般質問を終わります。ありがとうございました。
○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎原田　利光議員質問

○秋葉征士議長　次に、６番原田利光議員。
　　　〔６番　原田利光議員　登壇〕
○６番（原田利光議員）　６番原田利光でございます。通告に従いまして、登壇にて東の杜資料館のリノベーションについて一般質問をいたします。
　　質問に入る前に、この度大型台風10号により亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。また各地で大きな災害に見舞われた方々に謹んでお見舞いを申し上げます。さらに、姉妹都市である新得町も相次ぐ台風により河川の氾濫が起きたとのこと、謹んでお見舞いを申し上げ、一日も早い復興を心より願うものであります。
　　それでは次の３点について質問いたします。
　　まず基本構想からどのように変更になったのかについてであります。東の杜資料館の施設は、自分が小さいときから存在している造り酒屋でありました。そそり立つ煙突、しっくい塗りの壁、倉など、今もなお趣のある風景が残されており、地域のシンボルにもなっている施設であります。私自身も近隣に住む一人の住民として、非常に思い出深いところとなっています。今後、計画どおりにリニューアル整備が完了し再開館したときには、市民の使い勝手のよい施設であり、また観光客などの来館が増加し、にぎわいのある施設となることを期待しているところです。
　　さて、先月19日の議員懇談会において基本計画の概要について説明を受け、各建物の機能についてはおおむね理解をしたところです。平成24年３月に策定している基本構想と比較してみると考え方は大きく変わってはいないものですが、図面では建物の配置や間取りが若干変わってきているようです。市民との意見交換があったとの説明もありましたが、意見がどのように反映され、どのように変更になったのかをお聞かせください。
　　次に駐車場整備についてであります。
　　東の杜資料館は、さくらんぼの時期などは県内外から大勢の観光客が訪れ、狭い駐車場に大型バスなどが入っている状況も何度か目にしております。また、ひな祭りや山野草展などのイベント時などは駐車場が足りなく、道路に駐車している車も見受けられることがありました。
　　今回の基本計画では、東側の空き地に駐車場が設けられており、場所的には若干の改善は図られたと思います。しかし、この駐車場は管理用及びスタッフ用が主であることから、実質的には来館者用駐車場のスペース確保が余り図られず、整備完了後も何の変わりはなく、これは来館者用駐車場の改善にはなっていないと思われます。新たな魅力を整え施設としてオープンするとすれば、駐車場の増設が必要不可欠と考えますが、この点についてお伺いします。
　　最後に周辺施設との連携についてであります。
　　東の杜資料館の整備後は、地域資源や周辺施設との連携をすることで、地域全体の活性化を図ることが必要になるのではないかと思われます。今後周辺施設とどのように連携を図っていくのかお尋ねをいたし、以上をもって登壇の質問を終わらせていただきます。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員の質問に対し、答弁を求めます。石山教育長。
　　　〔石山泰博教育長　登壇〕
○石山泰博教育長　原田利光議員の東の杜リノベーションについてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに基本構想からの変更内容についてでありますが、東の杜資料館リノベーション事業につきましては７月末に基本設計が完了し、その概要につきましては先月の議員懇談会の席でご説明をさせていただいたところであります。今後は引き続き実施設計を行い、来年度から２カ年でリニューアル工事を行う計画となっており、現在のところ計画のとおり進捗しているところであります。
　　平成24年３月に基本構想が策定されてから４年以上が経過しているところでありますが、基本設計では当時の考え方を踏襲し、既存の建物の配置、空間構成を継承しながら可能な限り現存する建物の佇まいを維持することを目標として調査及び設計を進めてきたところであります。
　　具体的に行った調査といたしましては、基本構想において実施をしていなかった土蔵造りの倉４棟の精密診断と木造の母屋及び緑筠亭の耐震診断を行ったところであります。その結果、どの建物も耐震力不足が判明し、このうち２棟の土蔵の倉は特に耐力上問題があり解体することとなり、そのほかの建物は耐震補強を行い改修することにしたところであります。その内容を踏まえ、市民との意見交換会を３回開催しご意見をいただき、配置計画やおのおのの建物の平面計画に反映してきたところであります。
　　基本構想から大きく変わった内容といたしましては、耐震上の問題から明治倉を解体したこと、辰巳倉を解体し新築したこと、母屋とイベントホールの接続部分に玄関ホールとしての開放的な空間を新たに設けたこと、資料保管所として旧麹倉を残したことなどがありますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に駐車場整備についてであります。
　　この案件につきましては、議員ご指摘のように意見交換会の中でも要望・意見が出されたところであります。現在東の杜資料館の南側駐車場は、駐車ラインが引かれている箇所としては12台分が確保されております。今回の基本設計では、敷地内東側の空きスペースを活用し、駐車場の拡張を図ることとしており、来館者の利用も可能となりますが、主にイベント時のスタッフの駐車場として考えているところであります。整備完了後は来館者の増加が見込まれることから、今後敷地外を含めた駐車場の確保についても検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、周辺施設との連携についてでありますが、東の杜周辺には多くの沼や公園、歴史的建造物等の史跡が残されており、この散在する地域の資産を有効に活用していく必要があることは認識しているところであります。今後につきましては、ハード部門の整備だけでなく、東の杜資料館をにぎわいを創出する拠点として位置づけし、周辺の施設と連携が図られるよう努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　ご答弁ありがとうございました。引き続き質問席での質問を行います。
　　答弁の中で、市民との意見交換の意見を反映させたとのことですが、どのような意見があったのかお聞きいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。主な意見といたしましては、まず耐震に配慮した安全な建物としてほしい、利用する際に機材の搬入口などを確保してほしい、雨天時・降雪時の利便性確保のために、倉と倉、棟と棟をつなぐ屋根のついた渡り廊下のようなほろの設置などについて要望いただいたり、また段差解消などバリアフリーやユニバーサルデザインへの配慮、そして利用者としての目線で細かいレイアウトなどに対するご意見を頂戴したところであります。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　様々な意見があったわけでございますが、理解をいたしました。
　　次に、東の杜資料館の奥にある明治倉は基本構想では残す計画であったと思いますが、耐震上の問題があるとして解体するということが非常に残念です。明治倉という名称からしても、明治時代につくられたもので貴重であると思うのですが、なぜ残せなかったのかお伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。明治倉は倉の中でも最も古い蔵でありました。耐震の診断をした上でも非常に課題のある建物であり、柱の一部が折れている箇所などもありました。築後かなり年数も経過しているところでありますので、残念ながら解体と決めさせていただいたところでした。補強をするとしても新築する以上の費用が見込まれることもあったもので、まず解体をすると決定させていただきました。
　　解体した場所につきましては、広場として開放的な空間を確保するというところで活用していくと設計を行ったところでありますので、ご了解いただきたいと思います。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　わかりました。大変残念ですが、仕方がないと思います。
　　次に、離れの緑筠亭は曳家工事で耐震補強をするとのことですが、建物自体は良い材質が使われており、皇族が宿泊された貴重な建物であることは十分承知しているところでありますが、これまで長い間使用していない状況であったことから傷みが激しいと思われますが、その辺は十分調査しているのかお聞きいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。緑筠亭につきましては、建築の材料として大変良質なものを使用して、欄間やガラス戸なども手の込んだ造りとなっており、大変貴重な建物であると捉えております。
　　今回の基本設計では耐震診断を行っておりまして、床板を外して床下の状況や、天井裏の小屋組みなどを点検し、調査を行ったところであります。その結果、耐震補強と改修を行えば引き続き活用していくことに問題ないと判断いたしまして、設計の中に取り入れたところでありますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　ありがとうございます。
　　次に母屋を残す計画となっているが、緑筠亭以上に古い建物であり、残すことは十分可能なのかお伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。母屋につきましても同様に詳細な診断を行ったところであります。その結果、母屋全体から見れば半分以上、特に２階建ての部分などについては解体をし、減築をして整備をしていこうと位置づけたところであります。床下や天井裏を調査しておりますけれども、既存の床や天井裏の小屋組みなどは解体し、新しいものと交換する計画となっております。また、解体材でも十分使用できるものにつきましては再利用していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　ありがとうございます。
　　次に、池の計画があるようですが、現状を見るとたまり水になっており、蚊などが発生しているような状況にあります。基本設計では、既存の井戸水をポンプで揚水し、水の流れをつくるとのことでありますが、井戸枯れが起きたりすることも考えられるし、水中ポンプのメンテナンスなども大変になるのではないかと思うところがあります。どうなされるのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　井戸についてですけれども、現在施設の南側駐車場にある井戸の水を利用する計画を立てております。現在メンテナンスをしている業者から聞き取りをいたしておりまして、井戸の水位については一定になっておりまして、これまでも井戸枯れがなかったと伺っております。また井戸水の水量については計画している池の十分な水量が確保できると捉えております。
　　井戸のポンプのメンテナンスについてはしっかり行いまして、魅力的な庭にとって必要な水の流れを確保していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　ありがとうございます。
　　既存の樹木の件でございます。既存の樹木は一部残すことになっているようですが、十分活用できるのかお伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　魅力的な庭にとって、四つ趣のある庭を配置して東の杜資料館の魅力を高めたいと考えております。庭園を整備する上で既存の樹木は必要であり、十分活用できると捉えております。枝を整えまして、剪定を行うことによって活用していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　ありがとうございます。この施設内には大変太い樹木などもいろいろとあるわけでございます。現状を見ますと剪定もなっておらず、ぼうぼうとしているという状況も見られるわけです。是非とも既存の樹木を残して後世に伝えてもらえればありがたいなと思うところであります。
　　東の杜資料館の入場者数はどれくらいになっているのか、現在のところをお願いします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　現在の東の杜資料館への来館者数についてのご質問、お答え申し上げます。
　　直近３年間の来館者数でございますが、平成25年度は3,595人、平成26年度は3,684人、平成27年度は3,003人と3,000人を超える人数でご来館いただいているところであります。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　６番原田利光議員。
○６番（原田利光議員）　ありがとうございます。現在の入場者数が年間3,000人前後であることについてはわかりました。改修後は間違いなく来館者の増加が見込まれるものではないかと思われます。先ほどの答弁では、駐車場の増設については検討していくとのことですが、是非前向きに駐車場の整備をしていただくよう強くお願い申し上げます。
　　また、東の杜資料館周辺は登壇での答弁にもありましたように、大ケヤキや様々な史跡などが周辺に点在しており、散策できるところがたくさんあります。観光資源として案内板などを設置し、散策スポットとのつながりを図り、東の杜資料館を中心とした地域全体のにぎわいが図られるようにしていただきたいと思います。
　　最後に既存の建物をリニューアル整備し利活用をするために、多額の事業費をかけるわけですので、市民の期待に十分応えられることのできる施設となるよう要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。
　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。

　　　午前１１時５１分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○秋葉征士議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎高橋　鉄夫議員質問

○秋葉征士議長　市政一般に対する質問を続けます。３番高橋鉄夫議員。
　　　〔３番　高橋鉄夫議員　登壇〕
○３番（高橋鉄夫議員）　ご苦労さまであります。３番高橋鉄夫であります。通告に従いまして一般質問を行います。
　　さて、震災から５年半を迎えようとしている東日本大震災以降、死者74名を出した平成26年８月豪雨による広島市の土砂災害、死者８名を出した平成27年９月の関東・東北豪雨、死者50名を出した今年４月の熊本地震など、大きな災害が頻発し、未だ避難生活を送っている方が多数おります。本市においては大きな被害は出ていないものの、平成25年７月の最上川増水による避難勧告の発令、平成26年３月の国道48号沿いの雪崩、今月の台風に対する警戒本部開設等、災害の身近さを実感するところであります。
　　市には未だ東日本大震災における被災者が24世帯69名避難している現状にあります。阪神淡路大震災や東日本大震災など経験や教訓もたくさんありますが、明日は我が身として他人の痛みから防災の心を培うのは本当に難しいところですが、日本列島には断層帯が無数に走っております。山形盆地断層帯もその一つです。直下型関東大震災、南海トラフなど発生の蓋然性が高く危険だとの専門家の指摘はありますが、決して他の地域は安全だと保証しているわけではないと再認識する必要があります。
　　また、昨今の気象、エルニーニョ現象は日本付近の気圧配置に影響を及ぼし、災害が起こり得る可能性を高くすると考えられます。超大型台風の発生も想定する必要があると考えております。
　　市町村の防災において、地域住民の生命、身体及び財産を災害から保護することは責務だと捉えております。災害発生を防ぐことはできませんが、計画の改訂なども含め、平常時にどう備え市民に対し防災情報をいかに周知・共有し、訓練・連携しておくかが重要であると考えます。
　　本市はこれらの災害における教訓等、国が示した避難判断基準の具体的資料等を踏まえ、平成27年度に東根市地域防災計画の改訂を行っておりますが、以下の３点についてお伺いいたします。
　　第１点目として、東根市地域防災計画の主な改訂内容についてお伺いいたします。
　　第２点目は市民への防災情報の提供、周知方法について伺います。
　　第３点目は、地域防災力向上に向けた自主防災会との連携についてお伺いいたします。
　　以上３点を登壇での質問とさせていただきます。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　高橋鉄夫議員の東根市地域防災計画の改訂や災害への備えについてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに東根市地域防災計画の主な改訂内容についてでありますが、東日本大震災や熊本地震はそれぞれの地域において未曽有の災害となり、甚大な被害が生じたことはご案内のとおりであります。災害発生時には人命救助や社会インフラの復旧など、多様な課題に対して迅速で適切な対応が求められることから、地域防災計画の重要性が改めて浮き彫りとなったところであります。
　　本市におきましては、東日本大震災の教訓等を踏まえ、平成25年度に改訂を実施しております。その後、平成26年９月に内閣府が「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」を示し、また平成27年１月に国土交通省が近年の大雨の状況を「新たなステージ」として捉え、防災・減災の対応策を明示したところであります。本市ではこれらを踏まえ、本年１月に防災会議においてご協議いただきながら、地域防災計画の改訂作業を行い、土砂災害と洪水に係る避難情報の発令基準について見直しを行ったところであります。
　　「土砂災害警戒情報」発令時の基準につきましては、この度山形県が新たに導入した土砂災害警戒システムにより、降雨量の多いエリアが詳細かつ明確になったことで、発令に至る基準と判断の手順が改められ、危険度に則した発令が可能となったところであります。また最上川やその他の河川における「河川の増水に伴い、避難情報を発令するための判断水位」につきましては、住民が避難に要する時間を考慮した内容に見直されたところであります。さらにこの見直しにつきましては、国・県などの河川管理者と情報を共有し、共通認識のもとに実施されているところであります。今後とも新たな知見の蓄積や国・県の動向を踏まえながら修正と見直しを継続的に行い、本市の防災力の向上を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、市民への防災情報の提供、周知方法についてでありますが、本市ではこれまで防災情報を市民へ周知するため、最上川をはじめとする河川の氾濫を想定した洪水ハザードマップ、山形盆地断層帯を震源とする地震を想定した震度マップを作成し、各戸配付を行ったところであります。さらに昨年度、対象地区の方々との意見交換会を通じて、地元の皆様の知見などを織り込みながら現地での避難所や避難ルートを定めた土砂災害ハザードマップを作成し、対象地区全戸に配付したところであります。また、これらのハザードマップにつきましては本市ホームページでの閲覧を可能とし、広く周知を図っているところであります。さらに災害が発生した場合に直ちに情報提供ができるよう、平成26年度には登録制メールの導入を図るとともに、防災行政無線について来年度からの運用開始に向け整備を進めているところであります。今後とも機会を捉え市民への情報提供手段の充実を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に地域防災力向上に向けた自主防災会との連携についてでありますが、災害発生時の自主防災会活動につきましては、これまでの被災地での事例からその重要性が明らかとなっております。そのため、市では自主防災会が必要とする資機材購入への補助事業を実施し防災活動の支援を行うとともに、各地区の自主防災会で組織する東根市自主防災会連絡協議会を通じて、地域からの意見集約や市からの情報提供を行い、自主防災活動の活性化を図っているところであります。
　　このような中、近年の防災意識の高まりにより、単独で防災訓練を行う自主防災会が増えてきているため、市ではこれらの訓練にも職員を派遣し、適宜情報提供や指導を実施し、市民の防災意識と対応力の向上を図っているところであります。今後とも地域防災力の向上に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。これ以降は質問席での質問を続けさせていただきます。
　　先ほど答弁によりまして主な改訂内容、避難勧告等発令に至る基準と判断の手順が改められ、危険度に則した発令が可能となり、避難体制が向上していることを確認いたしました。私自身登録制メールを利用しておりますが、市対策本部の情報を共有できる効果的な手段であるので、是非利用の促進を以降も図っていただきたいと思います。
　　以降は熊本地震を教訓として３点質問させていただきます。
　　熊本地震において、益城町では役場全職員260名中避難所運営に150名投入した経緯があり、業務の継続、避難の長期化への対応に課題を残したと聞いております。本市に大規模災害が発生した場合には、複数の避難所が開設されるように計画され、避難が長期化した場合には、限られた現在の職員の数では避難所運営が困難になると思いますが、どのような運営をしていくのか、また家屋の倒壊が多数発生した場合には、仮設住宅の建設も想定しなければなりません。現在、東桜学館が建設になっておりますが、市民の広場に建設する計画としていたと認識しております。建設予定地はどこになるのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。はじめに避難所の運営についてでありますけれども、議員ご指摘のとおり災害が発生した場合、市職員は災害の対応を優先に行いますけれども、同時に通常の業務も行わなければなりません。避難所開設後一定期間が経過し、避難所の仕組みを避難者が理解したところで避難所運営を避難者による自主運営に切りかえることとしております。
　　本市の避難所開設・運営マニュアルでは、避難所運営委員会を組織しまして、役員を決め、自主運営を行っていくことで、市職員を多数必要としない避難所運営としたいと考えているところであります。また避難所になる施設の管理者、自主防災会、市の三者による災害時の避難運営がスムーズに行えるよう訓練などを実施しているところであります。
　　次に、仮設住宅の建設予定地でありますけれども、本市では大森山緑地公園野球場の敷地と大森山公園内の多目的広場、芝公園の３カ所を指定しているところであります。この３カ所で約370戸の仮設住宅を建設したいと考えているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。避難所運営の考え方について確認することができました。円滑な運営のため、先ほどご答弁いただきましたが、組織する要因をもってあらゆる機会を捉え調整、訓練等を実施していただきたいと思います。
　　熊本地震の対応として、地震により避難所が利用できないところもあったようで、これは施設全体の耐震化は済んでいても、天井からの非構造部材の落下等による施設の損傷が激しく利用できなくなったと聞いております。東日本大震災においても本市でも市民体育館がこのような状態となり、支援物資の集積所としての使用のみになったわけですが、本市が指定する主要避難所は大丈夫なのかお聞きしたいと思います。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。本市が指定しております23カ所の学校や公民館などの主要避難所は、平成26年度までに全ての建物の耐震化が行われております。さらに学校体育館などのつり天井の改修工事も今年の５月で完了しているところであります。施設の改修には積極的に取り組んでおりますが、災害が発生した場合、避難者の受け入れや支援物資集積の際は施設を点検するなど安全に十分に配慮しまして避難所を開設することとしております。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。東日本大震災以降の非構造物の落下防止を目的とした改修状況を確認できました。
　　最後の質問となりますが、熊本地震では支援物資受け入れに際し、集積所の選定誤りや支援物資運搬協定業者の被災等により、受け入れ配分に大変苦慮していたようでありました。本市で同様の地震が発生した場合の対応についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長　髙橋総務部長。
○髙橋　昇総務部長　お答えいたします。議員ご指摘のとおり、熊本地震の際、全国各地から支援物資が送られ、集積所となる施設に荷おろしができないトラックがたくさん列をつくっているという状況が報道されたところであります。本市では支援物資の集積所を決定する際は、避難所の位置や道路の損壊状況などを考慮して開設することとしております。しかしながら、想定を超える支援物資をいただいた場合などにつきましては、複数の集積所の開設や職員が不足した場合などについては、ボランティアの方々の協力を得て対処したいと考えているところであります。またこれらの課題の解決のため協力していただけるような企業・団体と、支援物資に関する協定の締結を目指すなど、少しでも早く避難者のもとに支援物資が届くような仕組みづくりを構築してまいりたいと考えております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。東根市地域防災計画の主な改訂内容、特に避難体制の充実策と市民に対する防災情報の周知、共有の状況、自主防災会との連携等、災害対応への取り組みの細部を確認することができました。
　　防災の基本は事前対策、予防対策にあると考えております。地震で家が倒れなくする、耐震化であります。そしてハザードマップによるリスクの確認、早めの避難、連絡方法の確認・確立、備蓄品の準備等に重きを置いて質問させていただきました。すなわち、自助・共助のポイントとなると考えております。災害発生直後には行政機関そのものも被災し、対応できない状況に陥る公算が大であります。自分の命は自分で守る、自分たちのまちは自分たちで守ることが重要となります。
　　終わりに当たり、地域防災力向上の観点から28年度までの５カ年計画であった自主防災会が必要とする資機材購入補助事業の継続要望と、絶えまぬ地域防災力の向上施策の推進をお願いし、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○秋葉征士議長　以上でご了承願います。

　　◎髙橋　光男議員質問

○秋葉征士議長　次に、７番髙橋光男議員。
　　　〔７番　髙橋光男議員　登壇〕
○７番（髙橋光男議員）　皆さんご苦労さまです。７番髙橋光男です。通告に基づきまして地域福祉の推進に関して質問をいたします。
　　本市の人口は平成27年度国勢調査の速報値で平成22年度調査より1,451人が増加する喜ばしい結果となっておりますが、人口動態で見てみますと自然動態では出生数より死亡者数が多い一方、社会動態では転出者数より転入者数が増加し、世帯数は約2,000世帯が増加しております。しかし１世帯当たりの人口は減少していることから、核家族化が進んでいると言えます。そして64歳以下の人口が減少し、65歳以上の人口が増加して、高齢化率は25.5％と本市においても少子高齢化は進展している状況にあります。これらのことから、少子高齢化対策及び地域社会でのつながりの活性化など、地域福祉の充実が課題と言われているのはご案内のとおりであります。また今般の台風９・10号、今年４月の熊本地震により甚大な被害が発生しましたが、災害時においても自助・共助などの防災対策や避難支援など、地域福祉にかかわる分野の充実は重要と言われております。
　　本市ではこれらの情勢を踏まえ、保育所等整備加速化事業、第３子以降の保育料無料化事業などにより、子育て環境の充実と長生きするのも東根市を標榜し、健康遊具設置事業、介護予防事業や社会参加と生きがいづくりの各種施策を展開して高齢者福祉の充実を図るなど、誰もが安らぎと充実、幸せを実感できるまちの実現に向け、鋭意取り組んでいることは大いに評価するものであります。これは第４次東根市総合計画の前期において重点的に取り組んできた主要プロジェクトの検証結果に基づいた課題解決のための施策と理解をしているところですが、本市における少子高齢化等の現状と今後の進展などを背景に、お互いに支え合う相互扶助の風土が失われようとしているとの危機感を持ち、後期基本計画ではまちづくりの目標の一つに「だれもがやすらぎと充実、しあわせを実感できるまち」を掲げて、その施策の大綱の一つに「地域福祉の推進」があります。この「地域福祉の推進」に関する施策体系は、一つ地域福祉の基本施策の推進、二つ目ノーマライゼーション、バリアフリーの推進、三つ目、地域福祉活動の推進となっておりますが、改めてその考え方及び施策の概要などについてお伺いをいたします。以上が登壇での質問であります。
○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　髙橋光男議員の地域福祉の推進についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに地域福祉の基本的施策の推進についてでありますが、急速に進展する少子高齢化や家族形態の多様化、都市化の進行などにより家庭や地域で支え合う相互扶助の機能が弱まり、社会的つながりが希薄化していることが地域福祉推進における大きな課題となっております。この課題を解決するため、社会福祉協議会や関係機関と連携しながら相談体制の充実、地域における福祉活動のリーダー育成、高齢者見守りネットワークの推進、自主防災会との密接な連絡体制づくりなどに取り組んでいるところであります。
　　次にノーマライゼーション、バリアフリーの推進についてでありますが、障がいの有無にかかわらず、全ての人が地域にともに暮らしていける社会の実現がノーマライゼーションの基本的な考え方であります。またバリアフリーにつきましては、高齢者や障がい者などが生活をしていく上で障がいとなる要素を取り除き、誰もが暮らしやすい社会環境を整備するという考え方であり、年齢、性別、文化、言語等が異なる多様な人々全てが利用しやすいユニバーサルデザインの視点を取り入れたまちづくりを推進することが必要であると考えております。これらの考え方に基づき、本市におきましては全ての市民が家庭や地域、職場等において安全で快適に暮らせるよう、ノーマライゼーション思想の普及浸透を図るとともに、道路や都市公園、公共施設等の整備などにおいてはバリアフリー化の推進に努めているところであります。
　　次に、地域福祉活動の推進についてでありますが、行政や公的団体等が提供する福祉サービスの充実とともに、近隣住民や自治組織などによる地域の実態を踏まえた支え合いや、身近な福祉活動の充実が重要であると考えております。その施策として、民生委員や福祉推進委員による支援活動、社会福祉協議会によるボランティア活動の育成、高齢者ふれあい・いきいきサロンの設置、災害時要援護者台帳の整備などを総合的かつ体系的に進め、地域福祉力の向上に努めておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員）　答弁いただき、ありがとうございました。本市における少子高齢化等の現状を踏まえて、地域福祉の基本施策の推進ということでは東根市福祉計画の方にも定めてございますが、４つの目標と、それに応ずる施策ですとか、あるいはノーマライゼーション、バリアフリー、それから福祉活動の推進ということで、施策の体系ごとに全般的な考え、施策の項目について承知をいたしました。
　　次の質問に入らせていただきますが、ただいまご答弁いただきました施策体系の中で、私自身は地域福祉の基盤的なものだと捉えてございますが、直接我々の生活にかかわる道路、社会体育施設などの公共空間、それから先ほど答弁にもございました建築物のユニバーサルデザイン、バリアフリーの推進ということに関しまして、もう少しお伺いをしたいと思います。
　　新バリアフリー法では、道路それから都市公園等建築物などについて新設それから改良のときの基準への適合義務、また既存施設につきましては基準適合の努力義務があると承知をしております。本市におきましてはどのように現在のところなっているのかということであります。
　　はじめに、道路及び公園など建設部門におけるユニバーサルデザイン、それからバリアフリーへの取り組みの状況と今後の考えというものをお伺いしたいと思います。
○秋葉征士議長　東海林建設部長。
○東海林克彦建設部長兼水道部長　建設部門におけるバリアフリーの取り組み状況についての質問にお答えいたします。
　　建設部門におきましては、平成11年の「山形県福祉のまちづくり条例」の制定や平成12年の「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の推進に関する法律」通称交通バリアフリー法の施行によりまして、バリアフリーやユニバーサルデザインに配慮した道路・公園等の整備を進めてまいりました。
　　また、法施行前の基準で整備しました道路や公園などの公共施設の中には、バリアフリー対策が図られていないため、高齢者や障がい者の方々の利用に支障をきたしている箇所がございます。このため、道路におきましては交差点の横断歩道の段差解消や勾配の緩和など、バリアフリー対策を利用者の多い歩道や通学路を優先に再整備を実施しております。
　　また公園におきましては、東根市地域防災計画で避難地として指定している都市公園の中でも収容規模の大きい堂ノ前公園、市民の広場、大森緑地公園、若木山公園などについて、多目的トイレの設置やスロープの設置、さらには園路の舗装など、高齢者や障がい者を含む幅広い公園利用者を配慮した再整備を進めております。今後も計画的に高齢者や障がい者をはじめ、誰もが利用しやすいユニバーサルデザインに配慮した道路、公園などの整備を進め、安全で安心なまちづくりを進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員）　了解しました。先日も市内の某地区で歩道と横断歩道の段差が解消された工事箇所も拝見いたしましたが、主要な交差点、特に市役所前なんかもそうですけど、車道と歩道の段差が解消されているとよく見受けております。また市内外から訪れた方々の本市に関する評価、よい評価でありますけれども耳にしますが、ただいま答弁にありました平成11年それから12年ごろから取り組んでいるということでありましたけれども、今の東根の原動力になっているのではないかと今思ったところで、評価をさせていただくところであります。
　　では先ほど出ましたが、もう一方で、社会体育施設、公民館などの社会教育施設、それから現在では地域活動などに大いに開放されて利用されている、市内小中学校の体育館におけるユニバーサルデザインあるいはバリアフリー、これは段差、多目的あるいはただいま答弁ありました洋式トイレなどといったことについての現状と今後の整備の考え方をお伺いしたいと思います。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それではお答え申し上げます。まず地域公民館ですけれども、入口の段差につきましては、玄関ポーチ、玄関に段差がある公民館もありますけれども、いずれの公民館もスロープや手すりを設置して、車椅子などで利用できるよう対応しているところであります。またトイレにつきましては、身障者用トイレにつきまして全公民館に設置されているところです。一般のトイレにつきましては、７館のうち４つの公民館が和式便器のままという現状になっているところであります。
　　次に、市民体育館につきましては、玄関や幼児高齢者室などにはスロープが設置されております。ただ１階のミーティングエリア、２階のトレーニングルームの入口に段差があるほか、２階観客席への移動は階段を利用していただいているような現状となっております。トイレにつきましては３カ所あるんですけれども、いずれも１つ以上は洋式のトイレが備えられてあります。また身障者用トイレも独立して１カ所設置されている状況であります。
　　中央運動公園の体育館につきましては階段へのスロープ、エレベーターが設置されており、全てのトイレの洋式化、多目的トイレの設置など、施設全体がバリアフリー化されているところであります。
　　最後に小中学校の体育館についてですけれども、入口などの段差については14校中半数の７校については車椅子用のスロープが設置されている状況であります。また体育館内の身障者用トイレの設置につきましては２校に設置されております。一般用のトイレにおいても和式便器のみで洋式化が進んでいない学校が３校となっているところであります。
　　以上のような現状になっておりますけれども、社会体育施設、社会教育施設、また小中学校の体育館につきましては、地域住民への開放される施設であるほか、災害時の避難場所として利用されることから、誰もが利用しやすいユニバーサルデザイン、バリアフリーの考えに基づいた整備が必要であると認識しており、計画的な改修に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員）　ありがとうございました。具体的に答弁いただきましてわかりました。鋭意取り組んでおられるということで理解をいたしたところであります。
　　このユニバーサルデザインそれからバリアフリーに関して私なりに思いますのは、生活様式、それから時代の変化によって変わってくるのではないかなと、それから私自身についてもそうですけど年齢を重ねることによってもちょっと変わってくるという気がしております。
　　一例でありますけれども、東根それから神町、小田島の公民館を除きますけれども、体の不自由な方々用のトイレのドアといいますのは、確かアコーデオンカーテン形式であること、それから避難地に指定されている街区公園も見てまいりましたが、あるトイレにつきましては男性用の目隠しがないですとか、水洗化になっておりますが２カ所を除いて和式トイレのところもあったんじゃないかと思います。それからそれぞれの維持管理という面もございますけれども、使いづらいという声も聞こえております。ご答弁をいただいた公共施設、これは先ほども述べさせていただきましたが地域福祉の基盤であると私自身は思います。ちなみに神町公民館、平成27年度でいいますと延べ３万人を超える方が使用しているという状況であります。こういったことでもありますし、また答弁にもありましたとおり避難所等になるものでもありますのでよろしくお願いしたいと思います。
　　本市では本年度、公共施設等の総合管理計画を策定すると伺っておりますが、ユニバーサルデザインそれからバリアフリーといったことの視点も盛り込んでいただいて、優先順位ということもあるんだろうとは思いますが、今後とも是非計画的に整備を進めていただくようにお願いをしたいと思います。以上でこの件につきましては質問を終わらせていただきます。
　　次に、東根市の福祉計画にもありますとおり、暮らして安心の環境整備に関しての質問であります。ご答弁にありました地域福祉活動につきましては、災害の要援護者支援についてということで答弁もいただきました。市の災害時要援護者支援計画、自力で避難するのが困難な高齢世帯や障がい者について、地域の支え合いの力で支援する体制づくりの指針であるということで述べられております。そこでお伺いをいたします。答弁にありました災害時要援護者台帳の整備状況と実際の運用に当たっての課題、それから今後の考えについてお伺いをしたいと思います。
○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長　お答えいたします。今年28年８月現在の災害時要援護者台帳に登録されている方は1,536人となっております。台帳は災害時に避難誘導などの支援を必要とする障がい者や高齢者の方からの申請に基づき作成をしております。関係者に個人情報を提供することについては、その書類の中で本人の同意を得ているものであります。
　　台帳の内容整備につきましては、まずその要支援者の該当する自主防災会の方に要支援者の名前や住所、かかりつけ医療機関、緊急避難連絡先などの情報を提供しまして、その防災会において要援護者一人一人について地域の誰が避難の手助けをするか、避難経路はどのようにするかなど、具体的な「避難支援プラン」を作成していただいております。その上で台帳の情報を、市と市の地域包括支援センター、該当する自主防災会、民生委員、あと要援護者ご本人が共有しておりまして、災害発生時に活用できるよう努めているところであります。
　　運用上の課題については、本人の身体状況の変化でありましたり、避難支援者の変更など、同時にリアルタイムに台帳内容を更新していくことについて大きな課題であると捉えております。また一部の自主防災会においては、既に台帳を活用した避難訓練を実施していただいておりますが、今後、全ての自主防災会で定期的に訓練が行われ実効性を高めていかなければならないと、今回の岩手・北海道の災害情報などを見て、改めて強く思っているところであります。なお、市内の老人ホーム、グループホーム、障がい者施設などに対して早速災害時の避難マニュアルなどの徹底指示を行ったところであります。いずれにいたしましても支援が必要な多くの方がこの台帳に登録され、また実際の現場で効率的な活用がなされるよう、制度の周知徹底を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員）　ただいまのご答弁で、早速岩手それから北海道豪雨の方の教訓を反映したというご答弁であります。ありがとうございます。わかりました。実は熊本地震に関する報道等で皆様ご存じかと思いますけども、実際の災害では要援護者の把握というのは非常に難しい問題だと言われております。ただいまリアルタイムでの把握がということでございましたけれども、実際の災害でもそのような状況だということだそうであります。
　　本市においても、この資料によれば市内の65歳以上のひとり暮らし高齢者約1,800人、それから高齢者のみの世帯約2,500ということであります。このほかに疾患のあられる方もおられると思います。いろんな個人情報等という様々な課題もあるんだろうと思いますけれども、現在のところ1,536名の方ということで、関係する皆さんのご苦労に感謝する次第であります。
　　答弁と同一かもしれませんけれども、市内の某自治会の防災訓練で使用する実際の個別の避難支援プランを見せていただくことができました。その際に訓練をしておくことが地域住民同士の相互理解、被害の防止につながるんだということも、若い方ですけどあわせてその考えというものを伺うことができました。この考え方というものが市内全域に広がってくれればなと思ったところであります。答弁いただきましたように、関係機関と連携を進めながら、是非進めていただければと思うところであります。
　　次に福祉避難所の使用協定の締結状況ということと、それからいろんな避難所があるんだろうと思いますけれども、その運用についてどのようになっているのかについてお伺いをいたします。
○秋葉征士議長　梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長　お答えいたします。平成20年２月に市は東根温泉協同組合と福祉避難所としての機能を含めて災害時における避難支援等に関する協定を締結いたしました。災害時においては各旅館よりご協力をいただくことになっております。さらに昨年３月に市内の社会福祉法人３団体と特定医療法人１団体と災害時における福祉避難所の指定等に関する協定を締結し、市内５カ所の特別養護老人ホームなどを福祉避難所として指定をしたところであります。災害発生時においては、施設の特徴・特性等を考慮しまして、温泉旅館については妊産婦や乳幼児を抱えた方々、また特別養護老人ホームについては高齢者や障がい者などを受け入れていただくことを想定しております。今回の台風に関する対策においても、特別養護老人ホームなどの福祉避難所の方に準備の要請を行ったところであります。実際の利用はありませんでしたが、今後とも効果的な制度となりますように関係機関と連携して取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。
○７番（髙橋光男議員）　配慮が必要な方と援護が必要な方ということで、それぞれに応じて対応するということで承知をいたしました。また今回の台風９号それから10号の接近におきましては、自主避難のために一時避難所が開設をされて、特に10号に関しましては前日のうちに開設を指示したということで、公民館の方から伺っております。また、ただいま答弁でありましたとおり９号のときからも福祉協定を締結している施設の方に連絡をとって、また要請をしたということであります。地域福祉の観点からですと、私も電話等で確認をさせていただきましたが、社会福祉協議会の方の地域包括支援センターがメインになるんだろうと思いますけども、それぞれ午前中のうちに巡回等をして声かけをしていたとか、それから９号に関しては、避難所の開設の際には市報にも載っておりました区長さんたちをはじめ、民生委員の方々も全部協力して開設にかかわったということでありました。また10号の際には、これも現場の方に行きましたが、区長さんたちがまた出てこられて、あるいは「独自で開設準備をしたよ」という声も伺ったところであります。回りまして喜んだところであります。
　　次は予測のできない地震への備えということであります。ほかの場合ですとどちらかといえば予測はできたかなということではあるんですけども、繰り返しになりますが熊本地震の教訓ということで、報道等によれば避難所を知らなかったあるいは使われなかったということだそうであります。今日、また市の方でお配りした資料をいただいたんですけども、緊急回覧ということである自治体の方で配った市の方から回ってきたものだそうでありますが、こういったことの周知をしていただいたということにつきましては、岩手県それから北海道での悲惨な状況など考えれば、市の方ではいろんな策とか適切にしていただいたなと感謝しているところであります。ただ先ほど申しましたとおり、使われなかった、知らなかったということは一般の避難所に避難をしたんだろうと思います。ですから、移動経路、手段、あるいは必要な介護職員の方々の手配などといったことも今後検討が必要になってくるんだろうなと思うところでありますが、ご答弁いただいたとおり今後とも様々な想定をしていただく、いわゆる不測に対応できる仕組みづくりとともに地域福祉の観点からも訓練の実施といったものを通じて福祉避難所を市民に対する周知、地域住民の相互扶助の意識醸成と高揚といったことまで図っていただいて、不断の備えにつきましてご尽力いただけるようお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。以上であります。
○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○秋葉征士議長　以上で本日の日程は全部終了しました。
　　本日はこれで散会をします。
　　ご苦労さまでした。

　　　午後　１時５２分　散　会