平成２８年３月３日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　秋　　葉　　征　　士　議長　　　　　　　浅 野 目　　幸　　一　副議長

◎出席議員（１８名）
　１番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　　２番　　　山　　科　　幸　　子　議員
　３番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　　４番　　　白　　井　　健　　道　議員
　５番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　６番　　　原　　田　　利　　光　議員
　７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員
　９番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　１０番　　　加　　藤　　信　　明　議員
１１番　　　阿　　部　　綾　　子　議員　　　　　　１２番　　　髙　　橋　　ひ ろ み　議員
１３番　　　清　　野　　貞　　昭　議員　　　　　　１４番　　　森　　谷　　政　　志　議員
１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員
１７番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員　　　　　　１８番　　　秋　　葉　　征　　士　議員

◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
土　田　正　剛
市　　　　　　長

石　山　泰　博
教　　育　　長
武　田　庄　一
選挙管理委員会
委　　員　　長

小　林　文　雄
代表監査委員
工　藤　喜惠治
農業委員会会長

本　間　芳　次
消　　防　　長
間木野　多加志
副　　市　　長

半　田　　　博
総　務　部　長
矢　萩　和　広
市民生活部長

髙　橋　　　昇
健康福祉部長
片　桐　　　崇
経　済　部　長

本　田　　　剛
ブランド担当部長
滝　口　亮　一
建　設　部　長
兼 水 道 部 長

今　野　和　行
会計管理者
古　谷　利　明
教　育　次　長

石　垣　裕　之
総合政策課長
浅野目　　　勇
庶　務　課　長
併選挙管理委員会
事　務　局　長

芦　野　耕　司
財　政　課　長
網　干　　　賢
監　査　委　員
事　務　局　長

菊　池　忠　芳
農 業 委 員 会
事　務　局　長


◎事務局職員出席者職氏名
斎　藤　吉　則
事　務　局　長

安　達　好　浩
事務局長補佐
井　上　正　宏
議事主査
兼議事係長

辻　村　　　充
副　　主　　任
松　山　朋　美
主　　　　　事

鈴　木　敬　一
兼　務　書　記
早　坂　康　弘
兼　務　書　記


◎議　事　日　程

　議事日程第３号
　　　　　　　平成２８年３月３日（木）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　　２番　山　科　幸　子
　　　　　　　　２　　９番　今　野　　　孝
　　　　　　　　３　　３番　高　橋　鉄　夫
　　　　　　　　４　１５番　佐　藤　　　直
　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。
平成２８年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
１
山科　幸子
議　　　員
１．学校教育について
１．東根市総合戦略では、基本的方向性として教育によるひとづくり・まちづくりの推進を掲げ、具体的な施策が示されました。
　　学校教育について、次の点についてお伺いします。
　（１）新規事業となる小中学校における英語及び理数科目の強化とは、具体的にどのような取り組みとなるのか。
　（２）今までの学校指導要領等において履修していた学習内容について、授業時数は確保されるのか。
　（３）生活や環境の多様化によって、学校が子どもを育てて救う最前線となっている。最も基本となる生きる力や心を育むための学校教育の現状と取り組みについて
２．学校教育施設について
　（１）トイレの環境整備について
教　育　長


番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
２
今野　　孝
議　　　員
１．国民健康保険について
１．公費の投入について
制度改変に際し政府は、国保に対して公費投入を行う方針を打ち出しました。
　（１）政府の公費投入の意図をどのように捉えているか。
　（２）本市に対する2015年度分の配分額はいくらか。
　（３）配分された公費の活用策をどのように考えているか。
２．医療費無料化に対するペナルティについて
子どもの医療費無料化に対する国庫負担金の減額のペナルティについて、撤廃を求める声が噴出していると聞きます。
　（１）子どもの医療費無料化に伴う、本市の国庫負担金の減額はいくらか。
　（２）地方創生関連の交付金を医療費助成に充てる場合、ペナルティを科されないのは何故か。
　（３）「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」では、ペナルティについてどんな議論がされているのか。
市　　　長
２．平成28年度施政方針について
１．「東根創生」を成し遂げるための重要な柱として、「教育によるまちづくり」を位置付けたことは、賢明な判断と考えます。
（１）教育力の向上について
　　　①市長の考える「教育力」とはどのようなものか。
　　　②教育力向上の具体策をどのように考えているか。
市　　　長
教　育　長

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
３
高橋　鉄夫
議　　　員
１．介護予防と高齢者の生きがいづくりについて
１．介護予防事業の現状と今後の取り組みについて
２．高齢者の社会参画機会の拡充について
市　　　長
２．緊急時における伝達体制の強化策について
１．災害時等における住民への避難情報等伝達体制の現状と迅速な避難のための体制整備について
市　　　長
４
佐藤　　直
議　　　員
１．雨水、浸水対策について
１．公共下水道雨水幹線の整備状況と整備率について
２．今後の雨水整備計画について
市　　　長



　　◎開　　　　　議

○秋葉征士議長　皆さん、おはようございます。本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○秋葉征士議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎山科幸子議員質問

○秋葉征士議長　はじめに、２番山科幸子議員。
　　　〔２番　山科幸子議員　登壇〕
○２番（山科幸子議員）　おはようございます。２番山科幸子でございます。通告に基づきまして、一般質問を行います。
　　東根市総合戦略では、東根創生の実現に向けて具体的な施策の第１番目に、「教育によるひとづくり・まちづくりの推進」を掲げました。東根市は若い世代の転入が多く、教育環境につきましては大きな関心事であります。
　　また、教育環境は、若い世代が東根市に住まいを移す大きな選択肢の１つとなっております。若い人がまちに増えることは、活力のあるまちづくりには大きな力となり、購買力が経済的にも大きな効果をもたらします。市長が常々教育によるまちづくりについて述べられておりますが、教育による好循環型社会の構築の実現が図られますことを、大いに期待するところであります。
　　つきましては、総合戦略に掲げる教育に重点を置いた人材育成と、まちづくりの推進のための具体的な施策の中、学力向上に向けた学校教育の推進、家庭や地域などと連携した学校教育について、次の３点につきましてお伺いいたします。
　　はじめに、新規事業となります小中学校における英語及び理数科目の強化についてであります。間もなく開校の東桜学館は、英語及び理数科目に重点を置く授業内容で、市内からも多くの子どもたちが入学試験を経て進学いたします。
　　また、高崎小学校では小規模特認校制度を導入して、特色ある学校運営として英語活動の充実を図っております。東根市では指定されている学校であれば、学区外から希望して学校を選び、充実した英語活動教育を受けることができる学習環境にあります。
　　そこで、小中学校における英語及び理数科目の強化とは、具体的にどのような取り組みとなるのでしょうか。お伺いいたします。
　　子どもは１人として同じではなく、いろいろな可能性を持ったオンリーワンであります。芸術やスポーツをとっても本当に数多くの分野があります。１人１人の可能性を引き出す教育の機会が減るのではないか、さらに強化される学習科目に苦手意識のある子どもたちにとって、学校生活に負担を感じることはないのか、様々な不安を持つ親御さんがおります。
　　つきましては、英語及び理数科目の強化によって、これまで学習指導要領等において履修してきた学習内容につきまして、今まで同様、授業時数は確保されるのかどうか。お伺いいたします。
　　続きまして、３点目の質問であります、家庭や地域などと連携した学校教育についてであります。
　　働き方や核家族化など、家庭環境の変化によって保護者の基本的なライフスタイルが変化して、児童生徒を取り巻く家庭環境が多様化しております。朝食を取らない家庭が常態化し、増加している。周囲とのコミュニケーションが取れず学校内で孤立し、教室で１日を過ごすことが目標の子どもたちが増えている、等々学校の現状があります。
　　地域では世代を超えて遊ぶ子どもたちの姿を見ることがなくなり、虐待やいじめ、孤独など子どもの命に関わるケースも懸念されております。以前は家庭が担っていた役割を学校が行うことも多く、学校が子どもを育てて、そして救う最前線となっております。子どもたちが抱える問題は目を凝らさなければ見過ごしてしまいます。家庭や地域などと連携した学校教育が本当に重要であると考えます。
　　つきましては、最も基本となる生きる力や、生きることにつながる心を育む教育につきまして、本市の学校教育の現状と取り組みについてお伺いいたします。
　　最後に、教育施設のトイレ環境についてであります。日本の快適なトイレは海外からも絶賛され、一般家庭でも洋式化が普及しております。しかしながら、公共施設におきましては、洋式化をはじめ、トイレの環境は改善が遅れている現状にあります。以前から公共トイレは「汚い・臭い・暗い」の３Ｋと言われ、家庭や民間施設と比べて非常に整備が遅れております。各学校とも建築年次が違っているため、トイレの環境にばらつきがありますが、教育のソフト面とあわせまして、トイレの環境整備が必要であると考えます。
　　洋式トイレが足らずに休憩時間がトイレ待ちで終わってしまう。休憩時間に集中するため、高架式タンクの水が不足して流せず悪臭がする。個室が足らない。ホテル並みと言われているトイレ環境の学校におきましても、児童数の増加によって数が不足して、行列ができている現状にあります。
　　また、入学した１年生に対しては教師がしゃがみ方からズボンの下げ方まで、和式トイレの使い方の練習を行っております。大変な教師の負担増にもなっております。小中学校のトイレの環境の現状と、今後の環境整備の取り組みについてお伺いいたします。
　　以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。石山教育長。
　　　〔石山教育長　登壇〕
○石山泰博教育長　皆さん、おはようございます。山科幸子議員の学校教育についてのご質問に、お答えをいたします。
　　はじめに、新規事業となる小中学校における英語及び理数科目の強化とは、具体的にどのような取り組みとなるのか、についてであります。
　　学校が社会に果たすべき責務として、人材の育成があります。我が国の未来を担う子どもたちを育てるという大きな視点に立ち、日本の国際競争力の強化に向けてグローバルな人材を育成するために、理・数・英などの教科指導のより一層の充実・強化を図ることは必要不可欠であり、これは産業界も強く求めているところであります。
　　こうした状況を踏まえ、市内全ての小中学校に、「学力向上支援員」を１名ずつ配置するとともに、ＡＬＴを５名体制に増員し、各中学校区に配置することとしております。学校現場における人的支援を充実させることによって、チームティーチングなどの学習形態を工夫するなど、本市の子どもたちの学力向上に大きく寄与することが期待されるところであります。
　　また、新たな取り組みとして「理・数・英チャレンジｉｎひがしね事業」を実施してまいります。これは、英語の体験学習を行う場として「イングリッシュキャンプ」、科学やものづくりの楽しさを体験を通して実感する「サイエンスアカデミー」、算数・数学の問題にチャレンジしながら競い合う「算数・数学オリンピック」を実施し、楽しみながら英語及び理数科目への興味関心や、習熟度を高めることを意図したものであります。
　　次に、今までの学習指導要領等において履修していた学習内容について授業時数が確保されるのか、についてであります。
　　子どもたちには１人ひとりに特性があり、これから伸びゆく無限の可能性があります。また、学校教育には、保護者・地域と連携・協力しながら子ども１人ひとりの実態に応じて、その能力を伸ばす責務があります。
　　小中学校では、国・県・市の教育方針や、文部科学省が示す「学習指導要領」等を踏まえ、校長の学校経営方針、児童・生徒の実態や保護者・地域の願い、地域における教育資源等の特色を有効に活用して、「その学校の教育活動全体を示す計画」、すなわち「教育課程」を作成しております。その「教育課程」におきましては、「学習指導要領」に定められた各教科・道徳・特別活動・総合的な学習の時間、小学校では外国語活動など、標準とする授業時数が保障され、バランスの取れた教育活動が展開されることが大前提となっております。
　　このような学校教育の推進によって、本市の子どもたち、１人ひとりの興味・関心や適性などに応じて、個性と能力をさらに伸ばせるよう努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、生活や環境の多様化によって学校が子どもを育てて救う最前線となっている。最も基本となる生きる力や心を育むための、学校教育の現状と取り組み、についてであります。
　　本市は「めざす子ども像」として「夢を持って前向きに学ぶ子ども」「真心を持って人と接する子ども」「自然を愛し、ものを大切にする子ども」を掲げており、知・徳・体のバランスの取れた児童・生徒の育成を目的としているところであります。
　　特に、今後子どもたちが変化の激しい社会の中で困難に直面しても、受け身でなく主体的に課題を捉え、自分にしっかりと考える能動的な力、さらに周りの人と共同して課題を解決する力、そしてよりよい社会をつくろうとする姿勢を育てることが重要であります。
　　このような教育を具現化すべく、「基礎的な知識・機能の習得と課題解決に必要な思考力・判断力・表現力」「命の尊さや人との関わりを大切にする心」「郷土を愛する心」などを育てるための施策を展開してまいります。
　　また、子どもたちが世の中でより良く、たくましく生きるためには、豊かな人間性と心身の健やかな成長が欠かせません。本市の小中学校では人と関わりながら、人を愛し、感謝の心を忘れない心豊かな子どもを育てるため、様々な教育活動を展開しておりますので、ご理解をお願いします。
　　最後に、学校教育施設のトイレの環境整備についてであります。
　　近年、一般家庭、公共施設や商業施設等におけるトイレの洋式化が一層進んでいることから、平成２２年度に洋式便器のない全ての学校の校舎の各階にある男女トイレに、洋式便器を１カ所ずつ設置したところであります。
　　今般一部の学校から「和式便器を使用できない児童が増えてきている」との報告を受けていることや、建設年次の古い学校における、トイレの老朽化が進んでいることなどから洋式化に向けた設備の改修や更新が必要な時期に来ていると、改めて認識しているところであります。
　　トイレは、児童生徒は毎日使用するものであり、体調管理の面からも利用しやすく、常に清潔な環境でなければならないと考えております。このようなことから、各学校における児童生徒のトイレの利用状況など現状把握に努め、和式便器から洋式便器への交換を含む、トイレ全体のリニューアルについて年次計画を定め、計画的に取り組むよう早急に検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ただ今の答弁に対しまして、質問席からの質問に移らせていただきます。
　　学校教育につきまして、ご回答いただきましたが、順次質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。
　　はじめに、市内小中学校に１名ずつ配置する学力向上支援員につきまして、本市でははじめての取り組みとなります。支援科目と支援内容につきまして、詳しくご説明をお願いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それでは、私からお答え申し上げます。
　　各学校に配置します、学力向上支援員の支援の科目と支援の内容ですけれども、教科につきましては、算数・数学、理科、英語などを考えております。学校長の指示に基づき、支援してまいります。支援の内容につきましては、チームティーチングなどの学習形態を工夫した、少人数の指導を行っていきたいと考えております。児童生徒１人１人の理解度など、実態に応じてきめ細かな指導を行い、理解が深まるようにするための支援を行っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　１人１人に目配りをして、理解を深めるための支援であるということがわかりました。子どもたちの理解度には個人差がありますので、是非苦手な科目が減って、好きな科目になるように期待するところであります。
　　それでは学力向上支援員につきましては、２月１５日の市報及びハローワーク等で募集を行っておりましたが、英語助手いわゆるＡＬＴの採用や雇用形態は、どのようになっているのかお伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それでは、私から英語指導助手いわゆるＡＬＴと呼んでおりますけれども、採用と雇用の形態について答弁させていただきます。
　　地方自治体が総務省・外務省・文部科学省と、あと自治体国際化協会と、連携・協力して実施する語学指導を行う外国青年招致事業、いわゆる「ＪＥＴプログラム」と呼んでいるんですけれども、これによって募集を行いまして、外国語指導助手として資質が認められた者を任用しているというところであります。
　　ＡＬＴは市の教育委員会の管理課学校支援係に配置いたしまして、所属長や校長の指示を受け、外国語の担当の教員等との助手として、職務に従事する形をとっております。任用期間は原則１年なんですけれども、教育委員会とＡＬＴ本人と合意がなされた場合は、再度１年間の再任用が可能となりますけれども、その再任用につきましても２回とＪＥＴプログラムで決められている状況でございます。勤務時間は休憩時間を除いて週３５時間程度、報酬の額などについてもおよそ年間３３０万円程度と、これまたＪＥＴプログラムの中で定めがありますので、その基準に従って雇用しているとなっております。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ＡＬＴにつきましては、国の制度を利用するということがわかりました。年間の報酬額からしますと、所得税・住民税が課税の対象となります。住民税につきましては、前年の所得に係るということになっておりまして、他市町村において滞納につながっているケースが大変多いということもお聞きしております。雇用満了後に出国、あるいは他県に転出して滞納につながるというケースです。本市のＡＬＴの納税管理人の設定や退職時の一括徴収と、税に対する事務処理等はどうなっているでしょうか。市費を投じての制度ですので、その辺お伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それでは、お答え申し上げます。
　　現在ＡＬＴは３名配置になっておりますけれども、アメリカ国籍の２名につきましては、租税条約により２年間の免税期間があります。なので、現在は徴収しておりません。もう１人カナダ国籍の方がおりますけれども、毎月の給与から所得税・住民税とも特別徴収をしております。もちろん、社会保険料の個人負担分などについては、それぞれから負担をいただいているところです。
　　教育委員会では、納税などをはじめとした、日本における社会生活全般について、もちろん納税管理人の設定をすることや、退職時の一括徴収を行うことなども含めて、来日直後から帰国に至るまで指導監督を行いまして、ＡＬＴが円滑に児童生徒に対して、語学指導を行えるような環境を整えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　日本の社会生活に不慣れな方も多いですので、細部にわたってご指導を行っているということがわかりました。よろしくお願いしたいと思います。納税に対しても、納税率トップの我が市ですので、抜かりなくやっているなと納得したところです。
　　次に移ります。はじめにお伺いいたしました、英語及び理数科目の強化の取り組みとは、文科省が示す学習指導要領等を踏まえた教育で、標準の授業時間が保障され、バランスの取れた教育活動の展開が大前提である、というご答弁をいただきました。市民の方が不安に感じていることですので、重複する部分があるかとは思いますが、再度ご確認いたします。
　　英語及び理数科目の強化を行うにあたって、今までの学習の内容にプラスされたり、遊びやその他の経験できる機会が減ったりするなど、子どもたちへの負担増とはならないのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　お答え申し上げます。
　　ＡＬＴを３人から５人に増員したり、学力向上支援員を各校に１名ずつ配置をして、強化したりという手だてをとってまいりますけれども、強化するといいましても特定の科目の時間数を極端に増やしたり、また学習する内容を増やしていくというわけではありません。普通には１人の担任で授業するところを、学力向上支援員と２人で指導することによって少人数指導可能にして、よりきめ細かな指導を充実するものと捉えているところであります。
　　したがって、児童生徒にとっても負担増になるわけではなく、負担が軽減され、よりわかりやすい授業につながるものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　ただ今のご答弁をいただきまして、児童生徒にとっても教師にとっても、負担が軽減される授業であるということがよくわかりました。
　　続きまして、生きる力や心を育む取り組みにつきましては、あるべき教育論としてのご答弁と承りました。人として理想的な人と関わりあいながら人を愛し、感謝の心を忘れない、心豊かな子どもを育てるというのは、具体的にどのような取り組みをして、今後どのように取り組んでいくのかお伺いします。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　先ほど、教育長が登壇で人と関わりながら、人を愛し、感謝の心を忘れない、心豊かな子どもを育てると、ご答弁申し上げました。具体的に例えばですけれども、道徳の授業では児童生徒の実態に応じて指導すべき項目、思いやりの心、自分を律して決まりを守る心などを重点化して繰り返して指導したり、学校の教育活動全体との関わりをもたせるようにして指導の徹底を図っているところでございます。
　　また、児童・生徒の主体的な活動として、朝夕のあいさつ運動や、来客への丁寧な接遇を励行したり、職員室への入退室時のマナーを指導するなど、世の中の基本的な礼儀・礼節・コミュニケーションの基礎・基本を身につけさせるよう、指導しているところであります。
　　さらに地域と連携した児童生徒の主体的なボランティア活動の充実を通して、地域に貢献する態度や社会福祉の心を育てるという取り組みも行っております。
　　今後もこのようにして様々な機会を捉えまして、自立・共同・共生を大切にする児童生徒の育成に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　２番山科幸子議員。
○２番（山科幸子議員）　具体的なご回答をいただきまして、ありがとうございました。
　　以前に、教室で１日過ごすことを目標に、学校生活を送ることができるようにするとともに、両親に対しては基本的生活習慣が身につくように働きかける、という家庭との関わり合いを持ったことがあります。欠食が常態化したり、親の勤務形態が多様化して幼児が深夜まで起きている、ということも決して特別なことではなくなっております。「早寝早起き朝ご飯」の取り組みは一部では形骸化しているのかなと思うこともあります。
　　教育は国の根幹をなすものであります。今からは、私たちが育って受けてきた教育の既成概念からも脱却して、視点を変えた取り組みも必要ではないかなと考えているところであります。教育関係者の皆様には敬意を表しますとともに、きめ細やかなご指導と関係機関、関係部署との連携をお願いいたしまして、教育に関する質問を終わります。
　　続きまして、教育施設の環境整備に移ります。
　　トイレの現状は教育委員会の方でも把握しておりまして、早急に整備するというご回答をいただきました。是非お願いしたいと思います。トイレの我慢は本当に体にはよくありません。就学後のトイレの心配は心にダメージを残すこともあります。教育委員会では計画的に本当に迅速に改善を図られまして、ソフト面とあわせて、教育環境の充実を要望いたします。
　　なお、移転が決まっている学校につきましても、完成・移転までは数年度かかりますので、是非とも簡易式でもよろしいですので、そのような改善策を考えていただきたいと思っているところでございます。
　　最後に、トイレ、トイレといって何なんですけども、政府も快適トイレを成長戦略の柱としておりますので、ご紹介いたします。
　　日本の快適トイレを成長戦略の柱に、政府が日本トイレ大賞を創設しました。一部の提言を読みます。提言では外交・成長戦略・防災・地方創生の観点から重要な意味があるとして具体策を列挙した。例えば避難所に指定された学校については、災害時のトイレの確保を盛り込んだ施設利用計画を作成するように促す。本市の小中学校につきましては、避難所に指定されていると思います。是非改善にこの制度なんかを利用しまして、弾みがつきますようにお願いしますとともに、名実ともに教育によるまちづくり・ひとづくりが推進されまして、トイレ大賞受賞なども視野に入れて、先駆的な取り組みとなりますようにお願いいたします。以上をもちまして一般質問を終わります。
○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。

　　◎今野　孝議員質問

○秋葉征士議長　次に、９番今野　孝議員。
　　　〔９番　今野　孝議員　登壇〕
○９番（今野　孝議員）　９番今野　孝です。通告に従い、一般質問を行います。
　　はじめに、国民健康保険に関わってお尋ねいたします。
　　昨年５月、医療保険制度の改定法案が国会で可決されました。制度改変にあたって政府は国民健康保険に対して、公費投入を行う方針を打ち出しました。
　　そこで、最初に公費の投入について３点お尋ねします。
　　１点目、政府の公費投入の意図をどのようにお考えでしょうか。
　　２点目、本市に対する2015年度分の配分額は幾らでしょうか。
　　３点目、配分された公費の活用策をどのようにお考えでしょうか。
　　以上、ご答弁願います。
　　次に医療費無料化に対するペナルティに関わって、３点お尋ねいたします。
　　国は窓口負担を減免している自治体では、通常よりも受診が増え、給付費が不必要に波及増しているとして、自治体ごとの波及増の額を算出して、その分を定率国庫負担から減額しています。
　　そこで１点目として、子どもの医療費無料化に伴う、本市の国庫負担削減額はいくらになっているのか、お尋ねします。
　　厚生労働省は、昨年12月15日に2014年度補正予算での地方創生先行型交付金の基礎交付分を、子どもの医療費助成の充実に充てた場合、ペナルティを課さないことを明記した通知を出していると聞いております。
　　そこで２点目として、地方創生関連の交付金を医療費助成に充てる場合、ペナルティを課されないのは何故か、お尋ねいたします。
　　昨年７月28、29日に開催された全国知事会において、国が子どもの医療費助成制度を創設するとともに、国民健康保険のペナルティ廃止を求めた地方創生に関する国への緊急要請を採択し、政府に提出しております。この要望を受けた厚生労働省は、昨年９月２日に子どもの医療制度の在り方等に関する検討会を立ち上げたと聞いております。
　　そこで３点目として、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会では、ペナルティについてどのような議論がなされているのか、お尋ねします。
　　次に、平成28年度施政方針に関わってお尋ねします。
　　市長は「地方創生時代を迎えた中で、私が特に力を入れて推し進める施策は、教育によるまちづくりであります。」と述べられました。さらに、「教育力の向上により、教育によって人が育まれ、そこで育った人がまちをつくるといった東根市版好循環型社会の構築を目指してまいります。」とも述べられました。東根創生を成し遂げるための重要な柱として、教育によるまちづくりを位置付けたことは賢明な判断と考えます。本市の50年後、100年後を見据えた壮大なプロジェクトであるとも考えます。それだけに、視野を広くしてしっかりとした土台をつくることが重要であると考えます。
　　そこで、教育力の向上について２点お尋ねします。
　　１点目、市長の考える教育力とはどのようなものか、お聞かせください。
　　２点目、教育力向上の具体策をどのように考えているのか、お聞かせください。
　　以上お尋ねして、登壇での質問といたします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　今野　孝議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに国民健康保険についてであります。国民健康保険における政府の公費投入の意図を、どのように捉えているかについてでありますが、国民健康保険は国民皆保険制度を支える最後の砦であり、国民の医療受診の機会の確保及び健康の保持・増進に重要な役割を担っているものであります。
　　しかしながら、加入者の多くを所得水準が低い年金生活者や、非正規労働者等の生活弱者が占めている一方で、高齢者を多く抱えているため、医療費の水準が高い構造的な問題を抱えております。
　　今後団塊の世代を中心とした、さらなる高齢化の進行や、医療の高度化によって医療費の増嵩が見込まれます。また、そのための財源を確保するためには、低所得者の多い被保険者にさらなる国保税の負担を求めることになります。
　　こうしたことから、被保険者の税負担の軽減を図るために、消費税を財源に公費を投入し、国民健康保険の財政基盤強化と安定化に寄与するものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、2015年度分の保険者支援のための公費の投入額についてでありますが、今年度から低所得者対策を強化するために、消費税を財源に約1,700億円の財政支援が拡充されたところであります。これは、一般会計から国保会計に繰り入れされる「保険基盤安定繰入金」の、保険者支援分に係る補助金として交付されるものであります。本市においては繰入金が新たに約5,000万円増額し、この内の４分の３が補助金として交付される見込みであります。
　　次に、配分された公費の活用策についてでありますが、繰り入れた公費については保険給付費の給付財源に充てているところであります。しかしながら、今年度の国保会計における保険給付費は、高額療養費とともに大きく増嵩しており、この度の公費約5,000万円を追加投入しても、なお赤字が見込まれる厳しい状況となっております。そのような中、国保税の引き上げ抑制の財源としても十分に活用しておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、医療費無料化によるペナルティについてであります。
　　はじめに、子どもの医療費無料化に伴う本市の国庫負担削減額についてであります。窓口負担金を地方単独事業で助成する場合、過剰受診を促すとの理由から国民健康保険法第70条第２項により、波及する増額分を国の基準に基づいて算出し、国庫負担金の減額調整が行われることとなっております。
　　本市では、重度心身障がい（児）者医療、ひとり親家庭等医療、子育て支援医療の各制度において、福祉目的に患者負担金の一部、または全部を助成していることから、平成26年度については国庫負担金である医療用給付費と負担金の減額分が、約1,755万円となっております。そのうち、子どもの医療費無料化に係る減額分については、約337万円になっております。
　　次に、地方創生関連の交付金を医療費助成に充てる場合、ペナルティを課せられない理由についてでありますが、国民健康保険法省令において、「国の補助金や負担金を受けて行われる医療費助成事業は、減額措置の対象外とする。」との規定があることによります。国の補助金である、地方創生関連交付金で医療費助成を行った場合には減額措置はされず、地方単独で助成した場合には、減額措置の対象となります。また、減額措置の対象外につきましては、当該交付金を用いて拡大した分についてのみ適用されるものであります。従来から実施してきた部分については、これまで通り減額措置の対象となることから、本市には当該交付金を活用できる部分がありませんので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会では、ペナルティについてどのような議論がなされているかについてであります。
　　検討会につきましては、大学教授や医師会、小児科学会、シンクタンク等の医療関係の機関・団体の代表、県、市町の職員、計15名で構成されております。検討会では子どもの医療提供体制、自己負担の在り方、国庫負担の在り方など、子どもの医療に関する現状や課題について、各種データや医療現場の声を参考に幅広く検討が進められております。
　　自治体の構成員が、子育て支援の観点等から減額調整措置の撤廃を強く求める一方で、過剰受診や自治体間競争を問題視するなど、撤廃に関し慎重な意見をお持ちの方もおられるようであります。
　　これまで検討会は４回開催されておりますが、当初夏までに報告書を取りまとめる予定でありましたが、地方からの要望や、国の一億総活躍プランに反映させる狙い等もあり、国は検討会の議論を加速化し、春までには減額措置の是非について結論を出したいとしております。本市といたしましても、今後の議論の動向を高い関心を持って見守ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に平成28年度施政方針についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、市長の考える教育力とはどのようなものかについてでありますが、先の国勢調査において、本市の人口は前回調査より1,451人の増加となりましたが、社会全体が抱える大きな課題は、少子高齢化に伴う急激な人口減少であり、将来的には本市も人口減少が見込まれるところであります。
　　本市はこのような動向を踏まえ、人口減少問題の克服に向け、東根市総合戦略を策定し、まち・ひと・しごとに関する効果的かつ具体的な実施策を明らかにし、さらなる魅力と活力に満ちあふれた豊かなまちと、人の創出を目指したところであります。
　　また、時代に沿った教育施策を実効性のあるものとして進めていくことを目的に、総合教育会議を開催し、教育行政の根本となる、教育大綱を策定したところであります。教育大綱には基本的な方針として、変化する社会に対応し、社会に貢献できる心豊かでたくましい人材の育成、郷土の自然や伝統、文化を学びふるさとを誇りに思う教育の推進、地域の教育力を高める生涯学習環境の充実など、大きく６つの柱を掲げたところであります。これらを実現するためには、学校教育を基本に家庭・学校・地域の連携を、より一層強化することが必要と考えるところであります。
　　子どもを取り巻く様々な課題の中には、地域内外における多様な方々との関わりや、様々な経験を重ねていくことによって、解決されることも多いと捉えております。また、子どもは成長する過程で、家庭や地域の多様な環境から学び、そして自立して社会を生きていく力を備えていくものであります。子どもを社会全体で育て、健やかな成長と豊かな人間形成につなげることが教育力であり、教育力の充実により、ひとづくりを確かなものとしていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、教育力向上の具体策をどのように考えているかについてでありますが、学校を核に家庭や地域との深い関わりを重視した取り組みを進めてまいりたいと考えております。
　　具体的には生きる力の基礎となる知識・技能・考え方を育てる学校教育の充実を図り、加えて地域住民や地元企業と連携し、地域の特色を活かした社会奉仕活動や、自然体験活動などを実施することを通して、社会全体で子どもの教育活動を支援する体制を築いてまいります。こうした取り組みは郷土に誇りを持ち、地域とつながる心を共生することに結びつくものであります。
　　さらには、学校が持つ情報や課題を家庭や地域に発信して理解と協力を得ることで、開かれた学校や、信頼される学校を目指してまいります。
　　これまでも市民の教育に対する関心の高さと熱意が土台となり、家庭・地域によって学校が支えられてきたところであります。教育によって人が育まれ、そこで育った人がまちをつくる、教育による人とまちづくりの好循環を実現するため、地域社会との連携を一層強化し、教育力の向上と地域とともにある学校づくりに努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　「国民健康保険は国民皆保険制度を支える最後の砦」とのご答弁大変心強く受けとめさせていただきました。
　　また、そのような思いで国民健康保険事業に取り組んでいただいておりますことに、感謝申し上げたいと思います。
　　本市に対する2015年度分の保険者支援のための公費の投入額については、理解いたしました。
　　それでは、公費投入の１人当たりの効果額はどの程度になっているのか、お尋ねいたします。
○秋葉征士議長　矢荻市民生活部長。
○矢荻和広市民生活部長　お答えをいたします。
　　本年１月末時点での国保加入者で計算した場合、１人当たりにしますと、約4,700円の支援となりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
　　配分された公費は、国保税の値上げ抑制にも十分活用するとのご答弁でありましたが、これまで本市は国保税の引き上げ抑制に向けて、どのように取り組んできたのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　矢荻市民生活部長。
○矢荻和広市民生活部長　お答えをいたします。
　　引き上げ抑制するためには、保険給付費を抑制するということになります。これまで市では特定健診・特定保健指導の実施や、各種健康づくり事業の実施を行い、疾病の予防・早期発見を促しております。
　　そのほかにジェネリック医薬品の使用促進を図るため、先発医薬品を使用していた方に対し、ジェネリック医療薬品を使った場合の窓口負担の差額を通知したり、２カ月ごとに医療費の通知を行ったりしております。
　　また、頻回・多重受診者に対し、保健指導を行うことで、保険給付費を抑制してきた経過がありますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
　　くれぐれも行き過ぎた診療抑制につながることのないように、お願いしておきたいと思います。
　　私、今日ここに、こんな資料を持ってきました。これは、先日、日本共産党の高橋千鶴子議員が国会で取り上げたものが、「しんぶん赤旗」に載っておりましたので、それを３倍に拡大して持ってきました。非常に不鮮明でありますが、ここにこれは国税庁の申告資料というか、データから試算された申告所得に対する税社会保障負担率を示したものであります。一番高いところが16.7％となっております。これは申告所得が150万から200万の人なんです。そこから所得がずっと増えていくにつれて負担率が下がっていくんです。ここがピークなんですね。10％というところが、所得が1,000万、ここが10％になるんです。800万から1,000万というところが。そして関係のないことですけれども、申告所得が100億円を超える人もいるんですね。11人て書いてあります。どんなふうにしてお金を使うのか余計なことでありますけれども、ちょっと想像することもできないんですけれども。
　　本題に戻りますけれども、内閣府の試算によれば１人当たりの年間国保税は現在９万1,000円。これが2025年になると、11万2,000円。23％のアップ、こういうことになります。国保の財政構造を根本的に変えない限り、さらなる高騰は避けられないのではないかと、考えております。
　　現在の国保税の負担は、低所得者の生存権を侵害し、貧困拡大の重大要因になっているとの指摘もございます。唯一の解決策は、国庫負担引き上げ以外にはないと考えているところであります。
　　次に、本市の国保会計は、今回の公費約5,000万円を追加投入してもなお赤字が見込まれる、厳しい状況になっているとのご答弁がありました。
　　今年度の本市の保険給付費の状況はどのようになっているのか、お尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　矢荻市民生活部長。
○矢荻和広市民生活部長　お答えいたします。
　　今年２月末時点までの支払い状況になりますが、保険給付費が25億4,700万円で、対前年度１億5,600万円の6.5％の増となっているところであります。
　　この原因を探ってみますと、高額医療受診者の増加や、新薬適用というかＣ型肝炎の新しい薬ができた、そういったところの関係によるものと捉えているところであります。
　　今後も給付費の動向に注視してまいりますので、よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　了解しました。
　　それでは医療費無料化に対するペナルティに関する質問の方に進ませていただきます。
　　国庫負担金である医療給付費等負担金の本市の減額分は約1,755万円。そのうち、子どもの医療費無料化に係る減額分は約337万円とのご答弁、了解しました。
　　しかし、地方単独事業としての医療費助成事業はペナルティが課されるにもかかわらず、国の補助金や負担金を受けて行われる医療費助成事業は減額措置の対象外とする、との答弁はとてもわかりにくいです。行政の世界では極めて当然のことかもしれませんが、市民レベルでは不可解な論理と言えるのではないでしょうか。右のポケットから出したお金はペナルティを課されて、左のポケットから出したお金はペナルティが課されないと言われているような、何とも不可思議な気持ちで聞いておりました。
　　ところで、地方創生関連交付金を活用して子どもの医療費助成を行っている県内自治体はあるのでしょうか、お尋ねいたします。
○秋葉征士議長　矢荻市民生活部長。
○矢荻和広市民生活部長　お答えいたします。
　　地方創生関連交付金で、子どもの医療費助成に取り組んでいる県内の自治体についてでありますが、村山市が該当しております。村山市では昨年の４月から外来について、小学生から中学生までに無料化を拡大しておりまして、その財源に活用されているようであります。
　　しかし、来年度平成28年度については子どもの医療費助成は、地方創生関連交付金の事業としては認められなくなったということから、村山市においても来年からは単独での助成という形になると聞いております。以上よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　９番今野　孝議員。
○９番（今野　孝議員）　国の制度を利用して、制度というか交付金を利用してペナルティを課されずに医療費無料化ができる自治体は、山形県内でただ１つということになるわけですね。昨年になりますか、消滅可能性都市増田リポートが非常に衝撃を与えましたけれども、そこを言われるまでもなく県内の自治体は、その生き残りをかけていろんな工夫をしてきたと、その１つが子どもの医療費の無料化の普及ではなかったんでしょうか。
　　ところで、平成27年度は認めるが平成28年度は認めない、これもまたわかりにくい。もっと主権者にとってわかりやすい行政であってほしいと思っております。
　　次へ進みます。
　　昨年９月２日に立ち上げられた子どもの医療費の在り方等に関する検討会では、減額調整措置、いわゆるペナルティについて、自治体の構成員は子育て支援の観点等から撤廃を強く求めている、これは当然だろうと思います。しかし、その一方で過剰受診や自治体間競争を問題視するなど、撤廃に関し慎重な意見をお持ちの構成員もおられるということ、了解しました。
　　しかし、波及増については昨年４月14日の参議院厚生労働委員会の議論で一定の決着はついているのではないでしょうか。
　　一部やりとりですけれども、質疑に立ったのは日本共産党の小池晃議員なんですけれども、「全額公費で就学前の子供の医療費を無料化した場合、医療費の波及増分はいくらと見込んでいるのか。」、このように質しました。それに対して、厚生労働省の唐澤局長は、「就学前の児童は地方単独事業により、患者負担が無料化されている自治体が非常に多く、これ以上の波及はない。」と答えてるわけです。
　　昨年になるわけですけれども、９月10日付の国保新聞、医療費助成による国庫補助影響額というのが出ています。先ほどご答弁いただいた本市への影響を全国的にみた場合こうなるということになるんだろうと思います。
　　それによりますと、2013年度就学前の子ども、乳幼児とここには書いておりますけれども、医療費無料化を実施している自治体が1,395、全国の自治体数の８割を超えているんです。そのペナルティ額が全国集めると79億2,000万円になるんだそうです。そして小学生以上の子どもの医療費を無料化にしている自治体が1,154、これも全自治体数の３分の２にあたる数字になっていると思います。ペナルティ額が全国合わせて35億7,000万円。こういうデータが出ております。
　　少なくとも就学前はもはやペナルティを続ける理由はないんではないでしょうか。春までには減額措置の是正について結論を出したいとのお考えのようですので、大いなる期待を持って見守りたいと思います。
　　それでは次へ進めさせていただきます。
　　次に、２つ目の大きな柱である、平成28年度施政方針に関わって２問目以降の質問を続けさせていただきます。
　　市長のご答弁に、「家庭・学校・地域の連携をより一層強化することが必要」とありました。私も同感です。ただ、連携を強めるに当たって留意してほしいことがあります。
　　１つ、紹介させていただきます。
　　「子ども白書」というのを持ってまいりました。これは、「日本子どもを守る会」が半世紀にわたって出しているものであります。日本の子どもを取り巻く状況、そして今考えなければならないことはどういうことかということを中に示してあります。
　　大学の研究者あたりを中心につくられてて、非常に示唆に富んだものだと思っております。
　　この「2013年度版子ども白書」で、関東で尾木直樹さんと増山均さんが対談をしています。尾木直樹さんは、教育評論家であり法政大学の教授でもあります。また、尾木ママとしてタレント活動をやっておりますので、テレビへの露出も非常に多い方だと思います。
　　増山均さんは、早稲田大学大学院の教授で子ども白書編集委員長をされておられます。
　　その中で、家庭と地域と学校のつなぎ方がゆがんできていると小見出しのついた一説がありますので、紹介申し上げます。
　　増山、「子どもの生活する地域は、学校支援地域本部事業のように、学校のお手伝い、応援団みたいな位置付けになり、学校中心主義が進んでいますね。」尾木、「そう、学校の下請、家庭も学校の下請なの。全部。だから子どもの逃げ場がないの。」オネエ言葉で発言しておられます。
　　続いて、田沼さんというのは、子ども白書の編集員をされておられる方ですが、「文部科学省がいうのは、学校教育がうまく機能するようにしつけることが家庭教育ですよね、これが私、家庭教育の考え方としておかしいと思っております。」「そうなんです。」これ尾木さんです。「それが教育基本法でも第一義的な責任って書かれて今回のいじめ防止法にも入っちゃったんですよ。」増山、「家庭と地域と学校のつなぎ方がゆがんできているんじゃないかなあ。」尾木、「ゆがんでいますね。大人の生き方の問題でもあるわけです。５時まで働いたら地域に帰ってきて、土日は地域の何々ボランティアのお父さんとか、趣味のサークルの何々さんというように、仕事とは全く別の名刺を持って２つ、３つやっていくくらいの人生、生活を過ごしていかないと。そこで子どもとの関わりも出てくる社会だと理想ですね。」こういう社会ってものを本市も目指していった方がいいんじゃないかなという思いが私にはあります。増山、「学校しか子どもの世界がなくなって、いじめられちゃうと居場所がどこにもなくなってしまう。子どもたち独自な地域生活をつくっていかないといけないですね。」このような対談がなされておりますので、十分参考にしていただければ、ありがたいなと思ってご紹介申し上げました。
　　次へ進みます。
　　市長は、ご答弁の中で「子ども社会全体で育てることが教育力」とも述べられました。これまた同感です。この言葉は、教育によるまちづくりのキーワードとも言うべきものだと、私は考えます。
　　子育ては、次世代の、次の時代の主権者を育てることであります。本来、極めて社会的な営みだと言わなければならないと思います。しかし、現実は私的営みに矮小化され、孤立しがちになっているのでないでしょうか。ここに、支援の手を伸べていくことが教育によるまちづくりの１つのポイントになるのではないかとも考えています。
　　子どもを社会全体で育てるためには、学校はもとより家庭・地域の教育力を引き出すこと、これが不可欠だと思います。
　　そこで、家庭や地域の教育力についてどのようにお考えなのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　石山教育長。
○石山泰博教育長　お答えをします。
　　まず、家庭の教育力についてでありますけれども、経過については原因を１つに断定できないのではないかと思っております。
　　１つは、共働き主体とかひとり世帯の増加などによって、家族形態が変化してきているということ１つ。それから、休日勤務とか夜間勤務などの就労形態も変化してきていると、そういうことなどによって、子どもと親が一緒に過ごす時間が減ってきているのが１つ考えられるのではないかなと思っております。
　　もう１つは、核家族化が進行しているという現状があると、したがって、祖父母からの援助とか、相談を受ける機会が減ってきていると、したがって、子育ての悩みとか不安を抱えたまま親が孤立してしまっている状況も見られるんではないかなとも捉えております。
　　３つ目としては、中には親自身のモラルが低下している親もいるかなと考えております。親自身が同世代の親同士のコミュニケーションを苦手としているという状況の人もいるんではないかなと捉えておりますが、いろいろな要素が考えられると。本来、子どもというのは家庭のもとで、基本的な生活習慣とか思いやりを身につけていくものでありますけども、このようないろいろな状況の中で、社会的な支えを失ったり、孤立したりして親が個別の責任において育てていくという状況が多くなってきたということが、相対的に家庭教育力が低下してきている要因かなと捉えているところであります。
○秋葉征士議長　９番今野孝議員。
○９番（今野　孝議員）　家庭教育力低下についてのご認識了解いたしました。
　　それでは、低下した家庭の教育力の改善策というのは、どのようにお考えなのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長　石山教育長。
○石山泰博教育長　お答えします。
　　教育の出発というのは家庭教育でないかなと、皆さん同じ認識かなと思っております。
　　子どもが家庭において、子どもは基本的な生活習慣とか倫理観、それから社会的なマナーなどを身につけるために重要な役割を担っているところではないかと思っております。
　　または、家庭における教育というのは、基本的に親の責任に委ねられており、それぞれ価値観や生活スタイルに基づいて行われているものと考えておりますけども、いろいろな状況を考えてみれば、家庭本来の責任において行われる家庭教育についても、行政としていろいろ支援をしていくという、支援していかなきゃならないと認識を持っております。
　　それで、子ども及び保護者への支援として取り組んでいるものとして、１つは、乳幼児期からの家庭教育を充実させる子育て支援という観点も重要で、かつ、有効であると捉えておりまして、現在これにも取り組んでいるところであります。
　　また、各市内、各地域公民館においては、定期的に体操やゲームを行う親子ふれあい教室や、親子料理教室などを通して、家族のきずなを深める事業を実施していると、１つ行っております。
　　もう１つは、これは県の事業でありますけども、不安や悩みを抱える保護者などからの相談に対しまして、専門の相談員がアドバイスを行う、家庭教育電話相談ふれあいホットラインというものが設置されておりまして、この実績でありますけども、平成27年４月から平成28年１月までの10カ月間で、県全体で相談件数が約300件程あると、本市からの相談は５件であると聞いております。
　　この事業ですけども、平日は相談員が電話を対応しております。また、メールとかファクスでありますと24時間対応していると、この事業の収支につきましては、小学校１年生、中学校１年生になったときに連絡先が示されているカードがあるんですね。カードを全家庭に配布しているような状況になっております。
　　このように親となる世代、子育て世代にあった相談との距離があることを、積極的に発信していくということによって、親が親となる学びや育ちを支えることにつながっていくんではないかと考えているところであります。
　　家庭の教育力の充実に関する取り組みにつきましては、子育て支援とか福祉など複合的な課題も含まれておりますので、他分野との連携協力をしながら、家庭で子どもを育てる親への共感と、親の人数に寄り添いながら少しずつではありますけども、生活全体の中で子どもの育ちを促して、家庭の教育力の向上のために取り組んでいきたいと考えておりますので、ご理解をお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
　　家族のきずなを深める事業とありましたけれども、それはどこでどのような事業を実施しておられるのでしょうか。できれば参加状況等も教えていただきたいと思います。
○秋葉征士議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それでは、私からお答え申し上げます。
　　各地域公民館で実施しております、家庭教育学級の主なものをご紹介いたします。
　　例えばですけれども、東根公民館では、小学生の子どもを持つ親子という対象にして、焼き物の教室、この場合は猪野沢焼を実施したみたいなんですけれども、７月に１回、18名の参加あったというところでございます。
　　また、連続して実施しているところもありまして、例えば高崎公民館で親子ふれあい教室、体操や年中行事などの体験、行っております。これは未就学児をもつ親子を対象に、５月から年間14回の開催で、まだ継続中ですけれども、こちらには最多で18名の方が参加してらっしゃるというところです。
　　同じく、大富公民館では、おおとみ家庭教育学級といたしまして、わくわく子育て学級、これも未就学児を対象ですけれども親子で遊びまたは料理、体操などを体験をすると、５月から年間６回実施しているところでございます。こちらの方には、30名程度の方の参加だと聞いているところです。
　　また、神町公民館では親子講座、親子料理講座として、11月に、例えば親子で楽しくふれあい体操、未就学児を対象としました親子ですけれども15名の方の参加があった。２月には料理教室、親子でおいしい餃子をつくろう、37名の方の参加、または同じく料理教室ですけれども、チョコフレークカップ親子教室と題して、こちらは小学生の子どもをもつ親子を対象にして、２月に28名の方の参加があったと聞いているところです。
　　以上です。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　９番今野孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございました。
　　いろいろな取り組みなさっておられることに敬意を表したいと思います。
　　ただ、このふれあいという、そういう事業をやるときの視点というのは考えていただく必要があるんじゃないかと、楽しかったねというだけで終わってはまずいような気もする。まずいというよりもったいないような気がするわけです。その事業を通しながら、子どもは自分の親のすごさというものに気がついたり、あるいは親は自分の子どものこれまで気づかなかったすてきな部分を見つけたりという、そういうことをやることの方が本当の目的なんじゃないかとも思いますので、ご配慮いただけたらありがたいかと思います。
　　家庭の教育力の低下という、家庭だけじゃなく地域の教育力の低下なんですけども、私は教員生活の最後の10年間で、小学校１年生を担任して２年生に持ち上がり、１年生を担任して２年生に持ち上がりって４回繰り返したんです。
　　そうすると、顔ぶれが変わる度、子どもたちが手ごわくなっていくんです。最後に９人の１年生でしたけれども、これまで私が出会った最強の子どもたちという敬意をこめて、ベストナインと私は呼んでましたけれども、そういう体験を通して、日本という社会が子どもを人にしていく力を失いつつあるんじゃないかということを、強く感じたんです。だから、そういう意味で家庭の教育力って、どういうふうに弱まっているのか、その理由は何かと考えると、１つは教育の市場化という問題があるんだと思うんです。
　　教育というのは、塾とかお稽古事とか、お金を払って外へ頼んでしまえばいい、今流に言えばアウトソーシングでしょうか、そうして済ませてしまえるものという思いがありはしないか、そのことが教育力を低下させていないかということと、もう１つ、先ほどの対談、紹介した対談でもふれられてましたけれども、家庭が学校の下請になってしまっているってその部分も結構あるんじゃないかと思ってるんです。
　　例えば、今、昨年からですか、山形県内の子どもの宿題がぐっと増えたんだそうです。目に見えて、こなすのが大変なくらいだと。それは先生も出す方の先生も大変だから丸つけをうちでやってもらってきなさいねなんて小学校の場合は、丸つけまで家庭に託されるという、そういう状況もあって、ますます家庭の教育力というのがやせ細っていくんじゃないかとも考えているわけです。その辺のところも是非十分チェックしていただいて、手だてを講じていただくようにお願いしたいと思います。
　　最後に、地域の教育力に関わってであります。
　　地域の教育力も、家庭の教育力以上に低下してはいないかということを、私は感じてるわけですが、その辺のところどのように捉えておいでなのかお願いしたいと思います。
○秋葉征士議長　石山教育長。
○石山泰博教育長　お答えをします。
　　地域の教育力の低下につきましても、家庭の教育力の低下と同様に１つには限定できないのではないかと思っております。
　　子どもと地域のつながりというものは、乳幼児期に家族の姿を通して、始まるわけであります。そして、子どもは保育所等への通所をきっかけとして、同世代での集団生活が始まると、そしてまた、その親にとりましても、同世代の親同士の様々な関わりが始まると、したがって、保育所等への通所が子どもや親が地域とつながる大きな役割を果たしてきているんではないかと考えているわけでありますけども、しかしながら、最近少子化現象ということが言われておりまして、子どもが少なくなってきているということによりまして、それに伴って地域社会との関わりも以前と比べると少なくなってきているんではないかと、１つは考えられるところであります。
　　もう１つは、社会状況の変化によりまして、仕事や趣味を生活の中に傾注したり、自由な時間に不特定多数の方々と交流できる、ツール、ＳＮＳといういろんな機械が出てきて、直に人と交流しなくとも機械を通しながら人と交流できるようになってきていると。
　　さらに、自分のプライバシーを大事にしたいという人も増えてきているんではないかと、したがって、他人と関わることを煩わしいと考えたりする人などが、若干出てきたりして、個人の意識の変化も若干こねられてきているんではないかと考えているところであります。
　　それらが複合的に絡み合って、地域社会のつながりの希薄化につながってきてるのではないかと考えているところであります。
　　以上です。
○秋葉征士議長　９番今野孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。
　　それでは、地域の教育力を回復する手だてについてはどのようにお考えなのか、お尋ねします。
○秋葉征士議長　石山教育長。
○石山泰博教育長　お答えします。
　　大変難しい課題でありますけども、保護者同士または学校、地域の子育ての先輩などと家庭・学校・地域のつながりによって、子育ての悩みや喜びを分かち合い、学び合うことの大切さが再認識できるような、そういう社会全体で子どもを育んでいくような仕組みづくりを構築していく必要があるんではないかと認識しているところであります。
　　そこで新たな取り組みではありませんが、今現在ＰＴＡ活動とか育成会活動など積極的にやっていらっしゃる団体があるわけですけども、そういう団体のより一層、活動を推進していくということが１つあります。
　　それによって、子どもとか親が地域の一員として積極的に参加し、そして活躍できる場所と出番があるということによって、さらに主体的に地域に関わろうとする意識が育まれてくるんではないかと、考えているところです。
　　さらに、地域の特色や資源を活かした体験活動への参加を促していくことなど、子どもと親、そして地域住民の自己有用感が高められて地域や郷土に対する愛着心がより一層強くなっていくことにも、体験活動に参加することによって、つながってくるんではないかと捉えております。
　　その他、あそびあランドが今現在、大変にぎわっているわけでありますけども、そこでの遊びを通した親子同士の交流、本年11月にオープンします、まなびあテラスを活用した様々な年代間の交流、さらには、各地域ごとに行われている、スポーツイベントとかマイスポーツなど、いろいろな世代を超えたスポーツの交流なども考えられるのではないかと思っているところです。
　　そういうもろもろの活動を通すことによって、人と人とのコミュニケーションが生まれてくると、ひいては地域と人との結びつきも生まれてくるのではないかと思っているところであります。
　　今、震災などをきっかけとして改めて家族とか地域のきずなの大切さが再認識されてきてるわけでありますが、子育て家族や子どもたちを社会全体で見守り、支えることがより一層求められてきている状況にあるんではないかと捉えております。
　　これら取り組みの成果が学校を核とした地域づくりにつながる好循環となるように、一歩一歩着実に進めていきたいと考えているところでありますので、理解をお願いします。
○秋葉征士議長　９番今野孝議員。
○９番（今野　孝議員）　ありがとうございます。　
　　地域の教育力をアップしていくというのはそれぞれの地域に子育てに関わる人をどれだけ組織できるかということにかかっているんだと思います。ＰＴＡとか育成会とかというもともと子どもに関わっている組織を、活用するというか活性化を図るということは非常に大事な視点だと思いますが、一方で、各地の実践を市民に紹介して、これなら自分にもできそうというものから具体化するという方法もあるじゃないでしょうか。
　　今、各地の子育て支援で注目されているもので、私の頭の中にあるのは１つは、無料塾、もう１つは子ども食堂というのがクローズアップされてきているんじゃないかと思うんです。
　　これは2012年の子ども白書に書かれているものですけれども、「江戸川中３勉強会は東京都江戸川区のケースワーカーが中心となって立ち上げた、25年以上もの歴史を持つ勉強会。無料の勉強会を地域の有志によって長期間継続してきた。江戸川中３勉強会の活動は、子どもの高校進学を保護者だけでなく、地域の大人が支える取り組みの１つとして、大きな視察なり今日の各地の取り組みに大きな影響を与えております。」と、こういうふうに書かれております。
　　2013年の「なくそう子どもの貧困全国ネットワーク」の発足以来、学習支援の活動情報が共有され、子どもの学びをサポートする無料の学習支援の活動が、各地で着々と立ち上げられています。
　　時間もありませんので、「京都市山科醍醐こどものひろばでは学習支援を行うだけでなく、家庭の事情により１人で夜の時間を過ごさなければならない子どもに対して、夕食を一緒に食べる生活支援も同時に行っています。
　　保護者以外の大人が、何らかの困難を抱える子どもの育ちを支える取り組みが様々な形で広がっています。」
　　ここには１つの本市にとってヒントとなるものが含まれているのではないかと思いますので、紹介申し上げました。
　　それにしましても、教育によるまちづくりは２年、３年で結果を期待できるようなものではないと思います。
　　本市の50年、100年先を見据えたプロジェクトでありますから、とりあえずは視野を大きく持って、そしてしっかりとした土台を築くということに大きな力を注いでいただければといいんじゃないかということを申し述べまして、私の質問といたします。
　　ありがとうございました。
○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。
　　ここで会議の途中ですが、午前11時40分まで休憩します。

　　　午前１１時３１分　休　憩

　　　午前１１時４０分　開　議

○秋葉征士議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎高橋鉄夫議員質問

○秋葉征士議長　次に、３番高橋鉄夫議員。
　　　（３番　高橋鉄夫議員　登壇）
○３番（高橋鉄夫議員）　３番高橋鉄夫であります。通告に従いまして、ご質問させていただきます。食事前でありますけれども、よろしくおつき合いお願いいたします。
　　さて、市は「子育てするなら東根市、長生きするのも東根市」を標榜し、各地施策の推進により少子高齢化の中にあって、人口が増加し、また、中高一貫校、体育、芸術、文化施設の設立等、地方創生に向けた各施策の推進により、勢いのある東根市を実感するところであります。
　　しかしながら、団塊の世代が後期高齢期、75歳を向かえる2025年には、我が国がこれまで経験したことのない、超高齢社会が到来し、2025年には65歳以上の高齢者人口が3,657万人、2042年には3,878万人と、高齢者人口がピークに達するとされております。
　　くわえて、ひとり暮らし高齢者や、高齢者のみの世代等が大幅に増加していくとも予測されております。
　　このような背景の中、国では2025年を目途に、高齢者が住みなれた地域で暮らしていくため、医療・介護・介護予防・生活支援を切れ目なく提供する地域包括ケアシステムの構築を目指しております。
　　市も例外ではなく、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世代等の全世帯数に占める割合が平成27年度実績で14.4％と今後も増加傾向にあります。
　　このような状況において、誰もが安らぎと充実、幸せを実感できるまちづくりを実践するためには、将来を見据えた介護予防、また元気高齢者施策が非常に重要なものになってくるものと考えます。
　　そこで、地域包括ケアシステムの構築に不可欠である、次の２点についてお伺いいたします。
　　第１点目は、介護予防事業の現状と今後の取り組みについて、第２点目は高齢者の社会参画機会の拡充について伺います。
　　また、市は今年度、防災会議を開催し地域防災計画の一部改正を行ったところであり、避難判断基準の具体的指標等の改正、災害対策本部組織の見直し等をしたところであります。
　　そして、この改正を踏まえ、先般大雨による災害を想定した、防災地上訓練においてその検証を図ったところでありますが、昨今の異常気象等の特性から、避難勧告等の発令の可能性は高まっていると分析しているところです。
　　発令における情報伝達においては、迅速正確な情報発信と市民の的確な避難行動が、セットで機能してはじめて安全が確保されるものであると考えております。
　　第３点めは、災害時における住民への避難情報等伝達体制の現状と迅速な避難のための体制整備についてお伺いいたします。
　　以上３点を、登壇での質問とさせていただきます。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　（土田正剛市長　登壇）
○土田正剛市長　高橋鉄夫議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、介護予防と高齢者の生きがいづくりについてであります。
　　介護予防事業の現状についてでありますが、本市においては介護予防の必要性を理解していただき、高齢者の自発的な活動を支援していくことを目的とする一次予防事業と、要介護への進行防止を目的とする二次予防事業を実施しております。
　　両事業とも、老人クラブや地域の高齢者サロン、さらには各地域公民館で実施している事業と連携を図りながら、軽運動教室や講演等の各種予防事業に取り組んでいるところであります。
　　今後の取り組みにつきましては、引き続き地域の関係団体と連携し、高齢者の健康維持・増進に向けた事業に取り組むとともに、平成29年度からスタートする、新しい総合事業において、元気な高齢者から軽度要介護者までを一体的に対象とする、事業の構築を進めてまいります。
　　さらに、今後は、地域包括ケアシステムの中でも、特に重要と捉えている生活支援体制や在宅医療と介護の連携等を推進していく予定であります。
　　今後とも可能な限り住み慣れた地域で、自立した日常生活を営むことができるよう各事業の充実を図り、高齢者の住みよいまちづくりを推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いします。
　　次に、高齢者の社会参加機会の拡充についてでありますが、高齢者の社会参加は心身両面の健康づくりや介護予防に有効であります。
　　また、高齢者同士や地域社会との交流が促進されることにより、高齢者の生きがいづくりにつながることから、非常に重要であると捉えております。
　　本市は、社会参画支援事業の１つとして、「高齢者ふれあい・いきいきサロン推進事業」を実施し、各地区の公民館等を拠点とした高齢者の集いの場づくりを行っております。
　　福祉推進員や民生委員・児童委員が中心となり、市社会福祉協議会の協力を得て現在46団体が各地域の特性を活かしながら活動を行っているところであります。
　　また、高齢者が気軽に参加することのできる事業として、さくらんぼ東根温泉を活用した、いきいきまじゃ～れ事業を実施しており、年間延べ8,000人以上の方々から利用していただいております。
　　その他、シルバー人材センターと連携し、今年度より、ヘルプアップ住ま居る事業を実施しているところであります。
　　この事業は支援が必要なひとり暮らし高齢者等の生活支援に寄与するとともに、元気高齢者の活躍の場づくりにつながる仕組みづくりをつくるものであります。
　　今後とも各種団体と連携を図りながら、高齢者が健やかに生きがいをもって暮らしていただけるよう、事業を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、緊急時における伝達体制の強化策についてであります。
　　これまでの災害時における、緊急情報の伝達につきましては、市からの電話や広報車の巡回、各地域における自主防災会の連絡網や消防団による広報などの手段を活用してきたところであります。
　　さらに、東日本大震災以降はＪアラートを活用するとともに、緊急速報メールや東根市登録制メールを運用するなど、住民への伝達方法の拡充に努めてきたところであります。
　　また、同報系の防災行政無線を平成29年度から運用し、東日本大震災以降より強く求められるようになった伝達方法の多様化を進めることとしております。
　　地域全体を網羅する防災行政無線の整備によって、迅速な避難が可能となり災害発生時の被害を最小限に食いとめる防災対策の要と位置付ける取り組みであります。
　　緊急情報の伝達体制をより強固なものにするためには、情報を発信する行政の対応だけでは不十分であり、受け手となる住民の心がけや災害に対する備えが重要であります。
　　そのためにも、日ごろから地域における防災活動に積極的に参加していただき、防災意識を高めることが災害時における安全確保や減災につながるものと考えるところであります。
　　本市といたしましても、今後さらに自主防災会と連携した防災活動の活性化を図り、いざというときの備えを行政と住民が協力して行うことで、災害時の迅速な避難体制の整備を推し進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。これ以降は質問席での質問を続けさせていただきます。
　　介護予防事業の取り組みについてご答弁をいただきましたが、個人の状態を把握し対象区分を適切にして各事業を推進している状況が確認できました。
　　そこで、介護予防事業の今年度の実施状況についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　介護予防事業の今年度の実施状況でありますけども、65歳以上の高齢者全員を対象とします一次予防につきましては、タントクルセンターや地域公民館等会場にしまして、軽体操などの運動事業や介護予防普及の啓発を目的とします講演会など、12事業を行っております。
　　また、基本チェックリストにより要支援、要介護状態になるおそれが高い方を対象とします二次予防事業は、自宅への介護予防訪問など４事業を行っております。
　　これらの実績でありますけども、一次予防事業につきましては、延べで147回実施しまして3,086人の方との参加がありました。
　　また、二次予防事業については、延べ145回実施しまして1,225人の方に参加していただいているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　事業の実施状況、また活動における実績、成果等を確認させていただきました。
　　先ほど市長から、「新しい総合事業の構築を進める」との答弁をいただき、また平成28年度施政方針にも掲げておられます、元気高齢者から軽度要介護者まで一体的に対象とする「総合事業」この事業の概要についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　総合事業の事業概要でありますけれども、これまで実施しております一次予防事業や二次予防事業のように、対象となる高齢者を区分することなく、通所・訪問介護サービス事業を含みました生活支援サービス事業などを総合的に実施しようとするものであります。
　　一体的に取り組むことによりまして、高齢者個々の心身の状況変化に合わせた支援が可能になると、このように捉えているところであります。
　　現在、平成29年度の事業開始に向け検討を始めているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　総合事業について理解いたしました。これは、まさに介護予防事業の集大成的事業であると私は思いました。
　　平成29年度の開始に向け、現在までの実績、成果等を後退低下させることがないよう、地域の実情に応じた、効果の高い事業計画の策定をお願いするところであります。
　　続いての質問になりますが、市長答弁において、「今後は地域包括ケアシステムの中でも非常に重要となる生活支援体制や在宅介護と医療と介護の連携等」を推進していく旨のご答弁をいただきましたが、地域包括ケアシステムの構築に必要不可欠な在宅医療と介護の連携事業についてはどのように進めているのかをお伺いしたいと思います。
○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　在宅医療と介護の連携事業についてでありますけども、医療及び介護の地域資源の把握事業など８事業を、平成30年４月まで順次実施していきたいという計画であります。
　　現在は、８事業の１つであります医療及び介護の地域資源の把握事業を進めておりますが、今後は医療・介護連携に関する相談支援事業や医療・介護関係者の研修事業など、残りの７事業につきまして、北村山地域として広域的に行うもの、また各市町独自で行うものなど効率性や有効性などを見極めながら進めてまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　平成30年４月までに実施する、当面の事業また実施用例の方向等について理解いたしました。
　　引き続き、市長答弁２点目に関連するご質問をさせていただきます。
　　高齢者の社会参画機会の拡充については、シルバー人材との連携は、元気高齢者の就労を含め、極めて重要であると考えております。
　　シルバー人材センターと連携して実施しているヘルプアップ住ま居る事業の実績について、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　ヘルプアップ住ま居る事業の実績についてでありますけども、平成28年２月現在、日常生活での家事支援や買い物支援などの自立支援のためのサービスにつきましては、173件の世帯が利用しているところであります。
　　また、自宅周辺の軽度な助成サービスにつきましては、237件の世帯が利用しておりまして、順調に推移していると、このように捉えております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　事業実績等について確認させていただきました。ヘルプアップ住ま居る事業については、支援が必要な高齢者への生活支援と元気高齢者の活躍、就労等含む社会参加の場として、非常に有効と考えます。
　　今後の拡充策等についての考えをお伺いします。
○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　ヘルプアップ住ま居る事業の今後の拡充についてでありますけれども、本事業は平成27年度より実施した事業であります。したがいまして、事業の検証がまだ十分でありませんが、高齢者が住み慣れた地域で生活できるよう、地域にあった生活支援サービスメニューを研究してまいりたい、このように考えております。
　　また、高齢者の生きがいづくりの場として、就労支援による社会参加と健康増進を兼ねた事業として、推進してまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　答弁において、元気高齢者にとって期待できる答弁をいただいたと今、感じております。
　　事業について、しっかりと検証・研究していただき事業効果の拡充を図っていただくようお願いいたします。
　　これ以降は、市長答弁３点目に関連するご質問をさせていただきます。
　　先ほど、市長より答弁をいただいたわけですが、平成29年度からの防災行政無線の運用により、情報伝達体制は格段に向上すると思っております。
　　しかしながら、正確な情報発信と市民の的確な避難行動がセットで機能してはじめて、安全が確保されることから、特に後者に関しては地域の方々の危機意識、発令後の意識改革等、または地域内における自助共助、そして支援連携要領等の構築が、今後取り組むポイントと分析しております。
　　どのように考えているのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　半田総務部長。
○半田　博総務部長　お答えをいたします。
　　ご指摘のように、住民が災害に対して強い危機意識を抱くこと、これが最も重要ではないかと考えてございます。
　　また、避難情報が発せられた場合につきましては、これまでの観念、固定観念を払拭して、迅速で確実な避難を行うという、意識改革も必要ではないかと、これも大変重要なものだと考えているところです。
　　このようなことで、まずは発する側、行政側になりますけども、適切で詳細な情報発信をすることが重要であり、また、ご指摘ありました防災行政無線の整備を平成29年度からの運用開始を目指して今実施しているところでございます。
　　一方で、受けて側の住民の意識改革を図るためにですが、自主防災会または区長会の方々の協力を得ながら、防災訓練または避難訓練等を実施いたしまして、地域の皆さんが一体となって、防災に対する意識を高めていただきまして、自助共助の実践も行っているところでございます。
　　くわえて、ハザードマップを活用した話し合い、いわゆるワークショップを開催いたしまして、避難場所・避難経路・要援護者の支援など、自助共助の普及、啓蒙にも努めているところでございます。
　　いずれにいたしましても、防災に対するマンパワーが非常に重要であって、くわえて地域の地域力の向上が最も重要であるとも考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　地域防災力の向上のため、体制・環境づくりにご努力いただくようお願いいたします。
　　質問を続けさせていただきます。
　　災害時においては、ひとり暮らしの高齢者、または高齢夫婦世帯などの避難行動要支援者に対する支援が、特に重要であると理解しているところであります。
　　先の議会における質問の中で、市では「避難行動要支援者支援計画を策定し、災害時における支援体制を整備している」との答弁があったところですが、この支援内容等について、２点お伺いします。
　　はじめに、避難行動要支援者支援台帳を整備しているとのことでありますが、現在何名の方が登録されているのか、また災害時における避難行動要支援者に対する、避難情報等伝達体制や支援体制は特に重要なものであると考えますが、現在市ではどのような対応を考えているのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　現在、避難行動要支援者台帳への登録については、1,521名の方に登録していただいているところであります。災害が発生した際の避難行動要支援者に対する、情報伝達や避難誘導などにつきましては、隣近所や自主防災会、民生委員等、地域の皆さんにお願いしているところであります。
　　災害時は初動体制が大変重要になります。このようなことから、避難行動要支援者１人ひとりに対する避難支援者や避難経路、さらには本人の身体状況など、個別具体的な支援内容を盛り込んだ、個別避難支援プランを作成していただきまして、この情報をそれぞれが共有しまして万が一の事態に対応できるよう、お願いしているような状況であります。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　避難行動要支援者の避難支援については、避難するものと、されるものとの理解・信頼関係の構築が不可欠であり、継続的にまた地域と一体となった体制整備の推進を、お願いしたいと思います。
　　最後の質問となります。
　　避難行動要支援者に対する、福祉避難所の設置が全国的に求められているところでありますが、東根市の現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　福祉避難所は介護が必要な高齢者や障がい者など、一般の避難所では生活に支障を来す人に対しまして、ケアを行う避難所であります。
　　これまで市では、平成20年に東根温泉協同組合と災害時における福祉避難所に関する協定を締結しております。
　　近年、市内に大規模な介護施設が整備されたことから、昨年３月に４つの社会福祉法人等と協定を締結しまして、５カ所の特別養護老人ホーム等を、福祉避難所として追加したところであります。
　　今後とも、福祉避難所の拡大を進めてまいりたいと、このように考えているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　３番高橋鉄夫議員。
○３番（高橋鉄夫議員）　ご答弁ありがとうございます。
　　介護予防と高齢者の生きがいづくりにおける現状、各種事業、そして取り組みについて、また緊急時における情報伝達の強化策について、体制の充実と今後の取り組みの細部を確認・理解することができました。
　　高齢化の波は2042年をピークに、さらに大きくなって押し寄せることでしょうし、課題も多くなると思っております。
　　あらゆる施策により、１つ１つ着実に課題を解決していかなければいけないと強く思うところであります。
　　最後に、各項目において数点、要望させていただきたいと思います。介護予防については地域包括ケアシステムの構築において、特に医療と介護の連携と地域で支える介護体制づくりの推進を。高齢者の生きがいづくりについては、私もヘルシーオリンピック等、いろいろなところで参加させていただいているんですけれども、大体参加する人というのは、非常に同じ方が見かけられると。要するに、先ほど取り組みの中で、各種事業の中で実績等ありましたけれども、なかなか延べでやると参加してる、個々にとると割と少ないのではないのかと。どうしても、そういうところがありますので、これから事業において参加意欲がない、しづらい人、また無関心層への参加意欲向上のための対応と、シルバー人材センターとの連携による就労等含む参画機会、場の発掘を要望お願いするところであります。
　　また、災害についてはいつ起こるかわかりません。市の防災において、地域住民の生命、身体、財産を災害から保護すること。防災計画を作成し実施すること。防災組織の整備、充実を図ることが責務であり、それを実践しなければならないことは、皆さんが知るところであります。たゆまぬ減災の追求と地域と地域、要するに自助、共助、公助が一体となった地域防災力の向上を強く要望して、質問を終わらせていただきます。
　　どうも、ありがとうございます。
○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。
　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩をします。

　　　午後　０時１１分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○秋葉征士議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎佐藤直議員質問

○秋葉征士議長　次に、15番佐藤直議員。
　　　〔15番　佐藤　直議員　登壇〕
○１５番（佐藤　直議員）　15番佐藤直です。ご苦労さまです。
　　それでは、通告に従い質問させていただきます。
　　本年、１月15日に山形県が公表した昨年の国勢調査・人口速報集計によると、本市人口は４万7,865人で前回の調査より1,451人が増加しております。少子高齢化が加速し、多くの市町村で人口減に歯どめがかからない中で本市は調査の度に増加しております。この要因の１つとして、本市中央部の東根地区や神町地区における都市基盤の整備が挙げられます。
　　昭和40年代後半に着手した下川原土地区画整理事業を皮切りに本郷地区、中央地区、一本木地区の土地区画整理事業、また全国に先駆けた都市計画道路一本木神町線の沿道型区画整理事業、平成26年度に事業が完了した組合施工による神町北部土地区画整理事業の実施のほか、民間による宅地分譲など低廉で優良な宅地の供給にあわせ、都市計画道路や公共下水道事業等のインフラ整備により、快適な住環境の整備が図られております。
　　一方、東根地区や神町地区の中でも、汚水は整備されているものの、従来からまち並みを形成する既成市街地や狭あい道路沿線の住宅密集地においては、住宅の連坦等により土地区画整理事業の面的な整備や、都市計画道路整備などの抜本的な住環境の改善を図る整備が難しいことから、道路整備や排水対策が進まない状況にあり、特に集中豪雨時には道路が冠水し宅地に流入したり、地域内の用水路が増し、宅地が冠水するなどの事案が見られ、市民生活に大きな影響と不安を及ぼしている状況にあります。
　　東根市消防署の資料でありますが、大雨に対して注意が必要な１時間あたり20ミリメートルを超えた雨量を記録した回数は、平成25年は７月に34ミリメートル、９月に25ミリメートルの２回記録しています。平成26年は５月に23.5ミリメートルを１回、そして平成27年には７月に26.5ミリメートル、９月に22ミリメートルの２回を記録しており、その都度、先ほど申し上げましたとおり、道路や宅地の冠水が発生している状況にあり、市民生活に大きな影響を及ぼしていることから、早急に雨水対策が必要と考え、次の２点についてお聞きします。
　　１点目です。本市の公共下水道事業の整備区域は、おおむね都市計画用途地域を計画区域としておりますが、大雨の度に先ほど申し上げましたような事案が、都市計画用途地域内の面的整備が進まない地区において発生しており、これまでどのような雨水対策の整備が図られたのか、なかなか見えない状況にあります。このため、公共下水道雨水幹線の整備状況と整備率についてお伺いいたします。
　　2点目です。汚水事業については、昭和51年度に東根温泉地区、長瀞地区及び神町地区を区域として事業を開始し、昭和56年度に最上川流域下水道村山処理区に編入され、東根温泉地区及び長瀞地区に昭和62年７月に供用を開始しています。その後、汚水の下水道区域を順次拡大し、現在は主に神町地区や東部地区の整備を進めているようです。平成26年度末における施設整備率は80％、水洗化率は84％と聞き及んでおり、汚水事業については順調に事業が進んでいるものと感じております。
　　近年の温暖化による異常気象の状況を勘案すれば、本市においても大雨に対して注意が必要な１時間あたり20ミリメートルを超す大雨の降る回数が、今後ますます増えるのではと心配になります。また、私の地元の神町地区においても、道路冠水が発生し市民生活に大きな影響を及ぼしていることから、今後は汚水事業から雨水事業への雨水幹線整備を重点的に進める必要があると考えているところであります。
　　雨水対策は、公共下水道雨水事業による幹線排水路の整備とその地域内の支線となる側溝等の整備により進められるものであります。公共下水道雨水事業の整備には多くの予算と長い年月が必要と思われますが、近年の集中豪雨やゲリラ豪雨を考えると、早急な整備が必要と考えます。今後の雨水整備計画についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長　15番佐藤直議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　佐藤直議員の雨水浸水対策についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、公共下水道雨水幹線の整備状況と整備率についてでありますが、本市の公共下水道雨水事業は都市計画用途地域に、将来、市街化が見込まれる地域を含めた1,191ヘクタールを全体排水区面積としております。また、本市の地理的条件から１級河川乱川から村山野川までの区域を南部地区、１級河川村山野川から白水川までの区域を中部地区、１級河川白水川から村山市行政界までの区域を北部地区とする３つの排水区に区分し、それぞれの河川等を放流先とした雨水幹線の整備を計画しております。これまでの雨水幹線整備は中央地区、一本木地区、神町北部地区などの土地区画整備事業や東根大森工業団地及び宅地分譲事業など、面的整備が図られた地域を中心に進めてきたところであります。その結果、計画排水区内全体の25幹線のうち、14幹線が完成し、延長につきましては2万7,680メートルのうち、1万3,200メートルが完成しており、整備率は48％となっているところであります。
　　また、整備面積は全体排水区面積1,191ヘクタールのうち、470ヘクタールの整備が完了し、整備率は39％となっておりますので、ご理解をお願いします。
　　次に、今後の雨水整備計画についてでありますが、本市の公共下水道事業は汚水と雨水を分離して排水する分流式を採用しており、公共用水域の水質汚濁を防止する汚水事業と、浸水被害を抑制する雨水事業を計画的に進めているところであります。現在は、生活環境の改善や公衆衛生の向上を図るため、汚水事業を積極的に進めております。平成27年３月には、最上川流域下水道村山処理区東根市流域関連下水道事業計画の変更を行い、全体計画の最後となる神町の営団地区や東郷・高崎地区の一部について区域を拡大し、平成32年度までの整備を計画しているところであります。そのため、今後の雨水整備につきましては、現在進めている汚水事業がおおむね完了した時点において、市街化の進行状況や浸水発生の状況を考慮しながら、進める必要があると考えております。
　　今後につきましては、特に神町北部地区の県道東根尾花沢線周辺地域やＪＲ神町駅西側の地域、さらに東根宮崎地区のＪＲ線路西側地域等における浸水対策等のための雨水幹線整備が必要と考えているところであります。また、雨水幹線を補完する側溝等の支線整備につきましては、排水区域内の冠水及び浸水対策に必要不可欠であり、今後も都市計画道路や市道整備等にあわせて進め、安全・安心な町づくりを進めてまいりますのでご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　15番佐藤直議員。
○１５番（佐藤　直議員）　ご答弁ありがとうございました。質問席での質問をさせていただきます。
　　汚水事業については、順調に進んでいるようでございます。雨水事業については、まだまだの状態かなと状況を感じたところであります。
　　先ほど市長から、汚水事業については平成32年度まで整備を計画し、その後、市街化進行状況、浸水発生状況を考慮して整備していく考えということでございました。神町地区においては、土地区画整理事業やその周辺の民間による宅地分譲により、急激に新たな市街地の開発が進まれております。雨水排水対策が急務であると考えられますので、引き続き質問を続けさせていただきます。
　　先ほど市長から、雨水幹線の市全体の整備計画の説明がありましたが、まず、神町地区における雨水幹線の整備状況についてお聞きします。
○秋葉征士議長　滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。
　　神町地区の雨水幹線の整備状況でございますけれども、神町地区の排水区は南部排水区に位置付けされておりまして、南部排水区には、雨水幹線が６本計画されてございます。管渠の総延長は約7.2キロメートルとなってございます。これまでＪＲ神町駅周辺や神町中央地区、さらには神町南地区の排水を担う雨水幹線の３本が完了してございまして、その管渠延長は約４キロメートルとなってございます。整備率にしまして54％の進捗率となってございます。しかし一方で、神町北部地区の一部やＪＲ奥羽本線西側の神町西部地区などに計画されております雨水幹線の３本が未整備の状況となってございます。よろしくご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　15番佐藤直議員。
○１５番（佐藤　直議員）　ありがとうございました。
　　次に、先ほど市長から説明がありましたけれども、市全体での雨水幹線の整備は48％になっているのに対して、神町地区の南部地区は54％ということで、市全体よりは少し上回っているということでございます。しかしながら、まだまだ道路冠水が見られるので、引き続き質問をさせていただきます。
　　神町北部土地区画整理事業により、新たな雨水幹線、村山野川左岸第５幹線が東根中央橋の下流に整備されました。神町北部土地区画整理事業西側一帯と県道東根尾花沢線沿道の地区内において集中豪雨など基準を超える雨が降ったときに、道路が冠水している状況であり、住民生活に支障を来しております。当該地区は村山野川左岸第１幹線の排水区域にあり、雨水幹線早期整備が必要と考えております。再度、整備計画についてお聞きします。
○秋葉征士議長　滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。
　　県道東根尾花沢線沿線地区の浸水被害を最小限に抑えるために、昨年度市で上流部の市道側溝の放流措置を分割するなどの対策を講じてきまして、一定の浸水対策の効果があったのかなと捉えてございます。
　　ご質問の村山野川左岸第１幹線の今後の整備についてでありますけれども、現在の市街化の進行状況、さらには浸水発生の状況から汚水事業の概成が図れた時点において、当該幹線などを優先的に整備することが必要であると捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　15番佐藤直議員。
○１５番（佐藤　直議員）　道路幹線について側溝整備等の対策をしていただいているようでございますので、ありがとうございます。お礼申し上げます。
　　しかし、完全な対策とは言えないんじゃないかと思います。村山野川左岸第１幹線の排水区域内には、県道東根尾花沢線西側に宅地分譲されたみどり団地があります。この区域は浸透側溝、浸透桝により雨水が処理となっております。道路冠水が発生している状況にありますので、今後のことを考えれば村山野川左岸第１幹線の整備が必要と考えますので、早急の整備を強く要望させていただきます。
　　次に、神町西部奥羽本線西側と国道13号線までの区間については、近年、民間による大規模な宅地分譲が頻繁に勧められている状況にあります。当該区域はもともと圃場整備を行った場所であり、農道整備はされてますが、道路幅も狭く側溝等は行われていない地域であります。この区域の雨水排水を担う村山野川左岸第３幹線は未整備であります。この区域内の雨水対策はどのように進められているのか、お尋ねをします。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長　滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。
　　市では開発行為の許可を受けて行う大規模な宅地分譲地などから発生する雨水対策については、宅地分譲敷地内での処理ということで指導しているところでございます。このため、浸透側溝や浸透桝など地下涵養による排水処理になってございます。浸透側溝や浸透ますの施設規模については、県が定めた基準に基づき雨水排水量を算出した上で、その処理に必要な大きさの側溝などを設置してございます。このため、宅地分譲地などの雨水排水は、当初は浸透側溝や浸透桝により適正に処理なりますが、長期間を経過した分譲地になると土砂やごみなどが堆積しまして浸透能力が低下し、道路冠水が発生している箇所も見受けられます。
　　今後も道路冠水対策については、現場調査を行いまして、道路冠水が発生するおそれのある箇所につきまして、土地上げや側溝清掃などを行い適正に管理してまいりますので、よろしくご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長　15番佐藤直議員。
○１５番（佐藤　直議員）　ありがとうございます。
　　想定内の雨量の場合ですと、浸透桝や浸透側溝などは十分に対応できるのではないかと思います。しかし、基準を超えるゲリラ豪雨とか集中豪雨などの場合なんですけども、時間の経過とともにごみや泥が堆積しまして、浸透側溝の機能が低下してまいります。こういう状況のもとで冠水している事例がございます。先ほど部長がおっしゃったように、開発行為により整備された道路側溝は東根市に当然、帰属されることになるわけでございますが、今後のですね、東根市の適正な維持管理を強くお願いしたいと思います。
　　次の質問にさせていただきます。法定外の水路でございますが、法定外の水路については市に権限委譲されております。市全体では数多くの法定外水路があり、維持管理が困難であると察しているところであります。しかし、神町地区にある法定外の水路から、冠水が発生し住民に支障を来している箇所があるため、市が適正な管理を行い、市民生活の安定を図る必要があると考えます。市の対応についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長　滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。
　　法定外の水路等に関しましては、市で管理することとなってございます。これまで法定外の水路の管理や整備につきましては、市道の道路維持管理事業や生活密着道路整備事業などにより改善を行っているところでございます。今後も緊急性のあるところから順次、整備改善を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長　15番佐藤直議員。
○１５番（佐藤　直議員）　ご答弁ありがとうございました。
　　神町地区は、神町北部土地区画整理事業をはじめ、急速に市街化が図られ、地区内人口も伸びている状況にあります。土地区画整理事業による面的整備や都市計画道路、市道整備等の都市基盤が整備された区域においては、快適な生活が送られております。しかし、既成市街地やその周辺の地域においては雨水浸透対策がまだ進まない状況下にあります。このため、神町地区の安全・安心な市民生活を確保するため、雨水浸透対策を早急に進めていただくことを強く要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○秋葉征士議長　以上で、ご了解願います。

　　◎散　　　　　会

○秋葉征士議長　これで、本日の日程は全部終了しました。
　　本日はこれで散会をします。
　　ご苦労さまでした。

　　　午後　１時２４分　散　会