平成27年12月8日 午前10時00分 開 議

      秋  葉  征  士 議長       浅 野 目  幸  一 副議長

◎出席議員(18名)
 1番   片  桐  勝  寿 議員       2番   山  科  幸  子 議員
 3番   高  橋  鉄  夫 議員       4番   白  井  健  道 議員
 5番   河  村     豊 議員       6番   原  田  利  光 議員
 7番     橋  光  男 議員       8番   細  矢  俊  博 議員
 9番   今  野     孝 議員      10番   加  藤  信  明 議員
11番   阿  部  綾  子 議員      12番     橋  ひ ろ み 議員
13番   清  野  貞  昭 議員      14番   森  谷  政  志 議員
15番   佐  藤     直 議員      16番   清  野  忠  利 議員
17番   浅 野 目  幸  一 議員      18番   秋  葉  征  士 議員

◎欠席議員(なし)
◎説明のため出席した者の職氏名
土 田 正 剛
市      長

石 山 泰 博
教  育  長
武 田 庄 一
選挙管理委員会
委  員  長

小 林 文 雄
代表監査委員
工 藤 喜惠治
農業委員会会長

本 間 芳 次
消  防  長
間木野 多加志
副  市  長

半 田   博
総 務 部 長
矢 萩 和 広
市民生活部長

 橋   昇
健康福祉部長
片 桐   崇
経 済 部 長

本 田   剛
ブランド担当部長
滝 口 亮 一
建 設 部 長
兼 水 道 部 長

今 野 和 行
会計管理者
古 谷 利 明
教 育 次 長

石 垣 裕 之
総合政策課長
浅野目   勇
庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長

芦 野 耕 司
財 政 課 長
網 干   賢
監 査 委 員
事 務 局 長

菊 池 忠 芳
農 業 委 員 会
事 務 局 長


◎事務局職員出席者職氏名
斎 藤 吉 則
事 務 局 長

安 達 好 浩
事務局長補佐
井 上 正 宏
議事主査
兼議事係長

 村   充
副  主  任
松 山 朋 美
主     事

鈴 木 敬 一
兼 務 書 記
早 坂 康 弘
兼 務 書 記


◎議 事 日 程

 議事日程第3号
       平成27年12月8日(火) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  4番 白 井 健 道
        2  5番 河 村   豊
        3 11番 阿 部 綾 子
        4  2番 山 科 幸 子
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第3号に同じ。
平成27年東根市議会第4回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
白井 健道
議   員
1.地方創生を支えていく人材像とその育成について
1.東根市総合戦略の施策の第1番として「教育によるひとづくり・まちづくり」が掲げられています。教育を前面に出す点、先駆的な試みと考えますが、その目指すところをお伺いします。
  また、東根市教育等に関する施策の大綱(教育大綱)に「国際的視野を持ち、健全で豊かな心を育み、個性を活かすための教育を推進」とあり、これは、いわゆるグローバル人材の育成を目指しているものと理解しますが、具体的にはどのような取り組みを行うのかお伺いします。
市   長
教 育 長
2.高齢者の実態把握について
1.介護予防の観点で基本チェックリストによる高齢者の実態把握について、その回収率は6割程度と理解しております。回答していない(できなかった)高齢者こそ介護が必要としている可能性があると思われますが、対応状況についてお伺います。
市   長
河村  豊
議   員
1.タブレットを活用した業務効率化について
1.業務効率化と市民サービス向上について
2.ペーパーレス化と情報共有について
市   長
2.児童福祉について
1.放課後児童クラブの運営体制について
2.保育士、放課後児童支援員等の処遇改善について
3.保育料等の負担軽減について 
市   長


番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
阿部 綾子
議   員
1.東の杜資料館整備計画について
1.基本構想・基本設計について
  東根地区都市再生整備計画の中に東の杜資料館整備事業があります。既存施設を利活用するリニューアル事業として、総事業費3億2,000万円、実施年度は平成28年度〜30年度、供用開始は平成31年度とあります。この事業の基本構想・基本設計についてお伺いいたします。
2.運営・管理について
  民間活力・協働のまちづくりを推進し、着実な成果のみられる東根市です。期待される東の杜資料館の運営・管理についてお伺いいたします。
3.今後の事業計画について
 (1)今期定例会に補正予算400万円、また、債務負担行為として1,300万円計上されました。供用開始までのスケジュールをお伺いいたします。
 (2)地元住民への説明・市民への周知はいつ頃になるのかお伺いいたします。
市   長
教 育 長
山科 幸子
議   員
1.地域格差の生じない施策について
1.東根市総合戦略「住み良い生活を磨く」で示された誰しもが東根の良さを実感できる住みやすいまちづくりのための交通対策として、次の点についてお伺いします。
 (1)福祉タクシー等の事業について
 (2)市民バス運行事業について 
市   長
2.成年後見制度について
1.今後増加する独居世帯と2025年問題に対応するためには、成年後見制度の活用は不可欠である。現状や取り組み等についてお伺いします。
市   長




  ◎開     議

○秋葉征士議長 皆さん、おはようございます。本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
  本日の会議は、議事日程第3号によって進めます。

  ◎市政一般に対する質問

○秋葉征士議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
  質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

  ◎白井健道議員質問

○秋葉征士議長 はじめに、4番白井健道議員。
   〔4番 白井健道議員 登壇〕
○4番(白井健道議員) おはようございます。4番白井健道でございます。通告に従いまして、地方創生を支えていく人材像と、その育成について、並びに高齢者の実態把握について、2点、お伺いいたします。
  まずはじめに、地方創生を支えていく人材像と、その育成についてです。東根市総合戦略の施策の第1番として、「教育によるひとづくり・まちづくり」が掲げられております。
  教育による地方創生でよく引き合いに出されるのが、島根県海士町の隠岐島前高校です。2008年の在校生数は90名を下回り、廃校の危機に瀕していたものの、高校魅力化プロジェクトなるものを導入し、今では生徒数が150名、卒業生39名中13名が国公立大学や慶応、早稲田など、難関大学へ進学するまでになり、この高校に入るために島に移住する人までいるということです。
  したがいまして、教育による地方創生というのは、非常に時宜を得た取り組みになるかと思っております。
  つきましては、教育によるひとづくり、まちづくりの目指すところをお伺いいたします。
  あわせて、グローバル人材の育成についても、お伺いします。
  先般、地元紙に当市に主力工場を持つグローバル企業の社長インタビュー記事が掲載されていました。その中で、山形の工場も国内だけでなく、アジア地域に目を向けるべきであり、そのためのグローバル人材が必要で、そのような資質を持った人を採用したいと語っておられました。
  これは、そういったグローバル企業だけの話ではなく、地方の地場産業、あるいは農林水産業にも当てはまることだと思います。
  これまでは、東京を中心とする巨大な国内市場のために存在していた地方の地場産業や農林水産業が、グローバルな取引関係を持つことで、地域経済の自立的発展に貢献することが期待されている。これからは、まさにそういった時代だからです。
  さて、東根市教育等に関する施策の大綱、いわゆる教育大綱には、「国際的視野を持ち、健全で豊かな心を育み、個性を活かすための教育を推進」とあり、これは、いわゆるグローバル人材の育成を目指しているものと理解します。
  グローバル人材が求められる現在において、東根市として、具体的にどのような取り組みを行うのかについて、お伺いいたします。
  続きまして、高齢者の実態把握についてです。
  先般、私の所属するひがしね創生会では、政策提言を取りまとめ、市長に提出させていただきました。社会保障関係費の持続可能性を高める施策の1つとして、健康寿命ナンバー1市を目指すを掲げ、その具体策の1つとして、弱者・高齢者の実態把握を行い、適切な介護等に導いていくということを提言しております。ここでいいます弱者・高齢者とは、何らかの介護サービスが必要なのに、その声が行政に届かない方々のことを差しております。
  具体的には、各自治体が行う介護予防事業について、近い将来、要支援・要介護状態となるおそれがある高齢者の方で、介護認定を受けてない方、これを選定するために基本チェックリストというものが導入されていますが、市では、これを対象となる高齢者に郵送し、回収しております。
  しかしながら、その回収率は6割程度でありまして、残り4割の方の中には、本当は介護を必要としているのに、基本チェックリストが届いていることすら気がつかない。あるいは、気がついていてもなかなか回答ができないなどの状況にある方、あるいは、家に閉じこもりがちで、運動機能が低下したり、孤立したりしている方、そんな方々が、この4割の中にいらっしゃることが予想されます。
  これらの方に適切な介護予防や介護サービスを導いていくことは、当面は介護ニーズの増加という形にはなりますが、元気高齢者を増やすきっかけになることから、結果として、介護保険財政にも資するものと思われます。つきましては、基本チェックリストの未回答の方々への対応状況、対応方針について、お伺いいたします。
  以上を、お伺いしたところで、登壇での質問とさせていただきます。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 おはようございます。白井健道議員のご質問にお答えをいたします。
  はじめに、地方創生を支えていく人材像と、その育成についてであります。
  東根市総合戦略につきましては、少子化や東京一極集中に起因した地方の人口減少、これに伴う地域経済縮小という課題に対応するため、まち・ひと・しごとに関する効果的かつ具体的な実施方策を明らかにし、東根創生の実現を図るための指針として策定したものであります。
  今は、まさに時代の転換期にあり、本市総合戦略の大きな柱の1つは、教育の振興であります。地方創生の戦略を練っていく中で、地方の役割がどこにあるか、自立した地域づくり、東根らしさを活かしたまちづくりに何が必要かということに重点を置いたところであります。
  そのためには、まずは、ひとづくりであり、しっかりとした人材を育成するという観点で、その基盤として、質の高い教育による確かな学びが重要であると考えたところであります。
  教育によって人が育てられ、そこで育った人がまちをつくる。教育の振興による好循環を目指したところであります。
  次に、教育大綱についてでありますが、今年4月1日に改正地方教育行政法が施行され、首長が総合教育会議を主宰することになったところであります。
  その中で、教育委員会と協議し、10月に教育大綱を策定して、教育施策に関する方向性を明確にしたところであります。
  近年、社会経済情勢の変化は目まぐるしく、グローバル化が確実に進行しております。こうした状況に対応し、世界に大きく羽ばたく人材を育成するため、国際化教育が求められているところであります。
  国は、小学校、中学年への外国語活動の導入や高学年における外国語活動の教科化について検討をしております。
  本市におきましては、平成28年度から5人を配置するALTを活用した質の高い授業カリキュラムを実践するとともに、子どもたちが自ら学び、自ら考え、自ら課題を解決する資質や能力を育て、創造性やチャレンジ精神を発揮し、国際社会で活躍できるグローバル人材の育成に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に高齢者の実態把握についてであります。
  基本チェックリストにつきましては、介護保険制度に係る国の地域支援事業として、2次予防事業対象者を把握するために、厚生労働省が策定した問診票であり、25の質問項目で構成されております。基本チェックリストによる高齢者の実態把握につきましては、これまで65歳以上で介護認定を受けていない高齢者を対象として、実施してきたところであります。
  しかし、事業効果等を勘案し、今年度は75歳から84歳までに対象者を絞り込み、3,806人に基本チェックリストを送付したところであります。そのうち2,279人から回答をいただき、回収率は60.3%となっております。
  その結果、近い将来615人の高齢者が要支援介護、要介護状態になるおそれがあると判定されたところであります。その方々を対象に、運動・栄養・口腔指導などを行う各種介護予防教室を実施し、2次予防に努めているところであります。
  また、実態把握の対象者の約4割を占める未回答の1,527人の中にこそ、介護を必要としている方がいるのではないかということについてでありますが、未回答者の中には元気で活動をされている方ばかりではなく、質問の内容や調査、そのものについてご理解いただけなかった方や、認知症の疑いのある方など、支援が必要な方も少なくないものと考えているところであります。
  介護予防につきましては、庁内の関係各課や、地域包括支援センター等と連携を図りながら推進しておりますが、対象者の実態把握が介護予防に向けた取り組みの第一歩となります。
  こうしたことを踏まえ、地域包括支援センターでは、高齢者のひとり暮らし世帯や、高齢者夫婦世帯を訪問し、実態把握を進めているところであります。
  今後、民生委員等のご協力も得ながら、高齢者の実態に関する情報の共有化を図り、必要な支援を適切に提供してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) ご答弁ありがとうございました。ただ今市長からグローバル人材の育成についての答弁がいただきましたけれども、教育長から、さらに具体的に、その中身について、ご紹介いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 石山教育長。
○石山泰博教育長 私の方から、お答えをします。まず、学校教育についてでありますけども、アクティブ・ラーニングという授業形態を取り入れながら、これから求められる力であります、思考力・判断力・表現力、それからコミュニケーション力。そして、また、ものをつくるというクリエーティブの方の創造力。そういう力を身につけて、多面的に深く考えられるような学習を実施していきたいなと、まず、思っております。
  また、登壇で、今、市長の答弁にもありましたように、各中学校区に1名のALTを配置します。そのことによって、英語教育はもとよりでありますが、日常的な触れ合い活動を通して、積極的なコミュニケーション。そして、異文化との触れ合いができるとともに、日常的な会話力が身につく指導の実践を行っていきたいと。
  また、今現在、高崎小学校で小規模特認校制度を取り入れておりますけども、高崎小学校では英語に力を入れた実践を行っております。その成果を踏まえた上で、各学校にも広めていきたいと。
  そして、小学校低学年からの外国語の活動の拡大を図っていきたいなと思っております。
  さらに、グローバルな視野を広げる活動としてでありますけども、現在、イングリッシュキャンプを実施しております。それも継続して実施し、英語好きな児童生徒の交流とか、裾野の拡大を図っていきたいなとも思っております。
  当然、教育というのは、学校だけでやるものではありませんので、家庭・地域、そして企業などの協力もいただきながら実施していきたいと。そして、企業等におきましては、理数系をテーマにしたサイエンスアカデミーなどを実施して、科学的な興味・関心を広げたり、さらに、東根市さくらんぼ国際交流協会、東根市日中友好協会などが主催する事業への参加なども促していきたいなと考えているところであります。
  これだけで十分、完結するものではあるとは考えておりませんけども、これらの取り組みをすることによって、様々な分野に興味・関心を持って、自分の考えや意見を伝えることができ、そして、主体的に行動する多様な能力が育成されたグローバルな人材の育成を目指していきたいと考えているところであります。ご了解お願いします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) ありがとうございます。教育は、学校だけなく家庭、そして企業もということで、非常に心強いご答弁だったかと思います。
  英語についてですけれども、これを小学校の段階から力を入れていくということについては、賛否があるかと思います。
  私自身も、まずは国語力、あるいは特に古典などに親しむ方が先ではないかと思っております。
  しかしながら、そのような部分が担保されるのであれば、早い段階でALTの先生等と、英語に接するということは、非常にいいことだろうと考えております。
  私自身の経験ではありますけれども、NHKのラジオ講座が最もためになりました。たった15分の番組なんですけれども、これを録音して1日に何度も繰り返して聞きました。そうすることによって、その日の内容を全て暗記してしまうようになります。これを続けることで、たくさんの英語表現が頭の中の引き出しに入ることになって、結果、会話の際にすんなりと出てくるということにつながっていきます。
  中学生には、学校での授業、ALTの先生方との実践に加えて、是非ラジオ講座の有効活用を推奨していただければと思います。
  小学生向けには、テレビ講座があります。これらを活用して、授業などを組み立てると、先生方の負担の軽減ということにもなるかと思っております。
  さて、「グローバル人材とは何か」ということも様々議論があります。ただ単に語学にすぐれていればよいのかといえば、そういうわけではありません。先ほど国語教育や古典の大切さに触れましたが、やはり日本人としてのアイデンティティをしっかりと確立することが、まずは必要だと考えております。
  京都大学の山極総長は、新聞のインタビューで、グローバル人材の育成のために、学生の短期留学を拡大するとしていますが、一方で、英語はツールでしかなく、重要なことは日本語で考える力をしっかり身につけることだとおっしゃっています。このような視点は、非常に重要だと考えています。
  したがいまして、教育大綱に掲げられている「郷土の自然や伝統、文化を学び、ふるさとに誇りを思う教育の推進」という点が、基本になると考えております。
  つきましては、この日本の文化、言語、さらには生まれ育った地域への理解について、どのように育んでいかれるのかについて、教育長にお伺いいたします。
○秋葉征士議長 石山教育長。
○石山泰博教育長 英語教育について、いい提言をいただきまして、まず、ありがとうございます。
  ご質問にお答えをします。私たちのものの見方、考え方というものは、生まれ育った環境によるところが、非常に大きいのではないかなと、私は考えております。
  生まれた郷土を知り、そして、その郷土を学ぶことで、日本人としての感性が磨かれ、郷土のよさに気づくことにつながるものと考えてもおります。
  そういった意味において、いかにグローバル化が進もうとも、日本人としての自覚を持ち続け、日本、そして東根の歴史・伝統・文化への理解を深めながら、母国語である日本語をしっかりと身につけ、自分なりの見方、考え方を形成していくということは、非常に大事なものだと考えております。
  各学校においても、母国語である国語、教育については、とても大事であるという考え方のもとに、重要視して取り組んでいると捉えております。
  その上で、地域の文化、地域の理解についての取り組みについては、義務教育の段階でありますので、教育課程の内外において、地域の方を先生としながら、地域の自然、文化に触れる体験活動、そして、地域の特色、自然を活かした教育活動を進める中で、地域のよさを理解し、地域を大切にする心を育んでいきたいなと考えております。
  具体的には、例えば、神町小学校などでは、若木原と、若木地区の開拓する歴史なんかも、毎年学習をしていると。そういう歴史学習をしているということも、地元理解につながっているんではないかなと私は思っております。その他の小学校でも、伝統的な文化をいろいろ取り入れながら教育活動をしているという実践があります。
  郷土のよさを深く知ることによりまして、地域に貢献できる人材が育成されますし、さらには、様々な社会環境の変化に対応し、様々な人々とも共同し、社会で自立できる力を持つ人材が育成されることにつながってくるものと考えておりますので、ご理解をお願いします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) ありがとうございます。具体的な神町の例等を出していただきまして、ありがとうございます。
  実は、私の地元でも家をリフォームするので解体しようとして、お蔵に何十年ぶりかに入ったら、昔の、多分庄屋さんだったと思うんですけども、非常に古い文書が出てきたということで、こういったものも気がつかないと、そのまま捨てられてしまったりするかもしれません。しかし、有効な伝統・歴史を見詰め直すツールになる、大切にしていったらいいのかなと思っております。話が脱線しましたけども、このように郷土の自然・伝統のすばらしさを、子どもたちに伝えるのは親世代の義務だと思います。是非とも、親世代が地域の魅力を子どもたちに伝えていってほしいと思います。
  山形大学の仙道元学長、それから東北公益文科大学の平尾教授が中心となって、震災後の南東北の子どもたちに対して、アンケート調査を行ったことがあります。子ども未来白書といいますが、この中で、子どもたちに10年後に自分たちが地元に住んでいるかどうかという質問をしましたところ、この質問への回答は、大人が地域に愛着を持っているか否かと、相関関係があると指摘されています。つまり、我々大人が地元への愛着をきちんと持って、それを子どもたちに伝えていくということが重要になってくるわけです。
  さて、子どもたちが将来、グローバルに活躍するための取り組みについて伺ってまいりました。
  次に、青年育成の側面として、青年海外協力隊。これは対象年齢が20歳から39歳までになりますが、これについて質問させていただきます。
  青年海外協力隊事業は、JICAの技術協力、資金協力と並ぶ主要業務の1つであり、今年で50周年を迎えました。去る11月17日には、パシフィコ横浜において、天皇皇后両陛下のご臨席を賜り、また、多数の外交団、国会議員、そして、青年海外協力隊OB、OGなど、約4,500名の参加を得て盛大な式典が催されました。
  これまでに、4万1,000人もの若者が開発途上国において、現地の人々に寄り添い、同じ言葉を話し、労働をともにしながら派遣された国の発展のために頑張ってきました。多くの隊員が教えることより、教えられることの方が多かったという思いを胸に帰国します。そして、そのような協力隊経験を活かして、日本社会に大きな活力を与えてきました。
  また、この事業は近年グローバル人材の育成という観点で、高い評価と大きな期待を持たれている国の事業であります。
  昨年の第4回定例会の一般質問で、中小企業支援を取り上げました。その中で、地元のすぐれた中小企業に就職してもらうための方策を議論させていただきました。
  一方で、ずっと若者を地元に縛りつけるというのも、その進取の気性やグローバル化の時代にはそぐわないので、企業に在籍したまま青年海外協力隊に参加できる制度、民間連携ボランティアを紹介いたしました。
  このほかにも文部科学省とJICAが協定を結び、現職の教員を派遣する現職教員特別参加制度や、派遣条例を整備し自治体職員を途上国に派遣する事例などもあります。
  民間連携ボランティアも含め、これら制度で派遣されますと、それまで支給していた給与の8割以上がJICAから派遣元である企業、教育委員会、自治体などに補てんされます。
  現在は、通信、ITが発達していることから、例えば、現職教員の方ですと、日本の教え子と、自分が派遣されている国の教え子とをビデオ会議システムやSkypeなどを使って、双方向のやりとりなどをしています。これは日本の生徒にとっても開発途上国の子どもたちにとっても、かけがえのない体験になります。
  子どもたちをグローバルな人材に育てるためには、大人も同様にグローバルな視点を持たなければいけないと考えます。きっと関心のある先生方もいらっしゃるでしょうから、東根市教育委員会としても推奨していただけると幸いです。
  一方、自治体については、47都道府県、全てに派遣条例が制定されています。市町村では、JICAで把握できる限りにおいて、370以上の自治体が派遣条例を制定しています。東根市としても、グローバルな人材を育成する取り組みとして、JICAのボランティア事業に、本市の職員を派遣するため、派遣条例を制定してはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 半田総務部長。
○半田 博総務部長 お答えをいたします。
  職業についている方が、JICAのボランティア事業へ参加するということにつきましては、貴重な体験を積むということもあり、くわえて、国際感覚が身につけられて、これを仕事に活かせるということなどで、大きなメリットがあるのではないかと、こういうことで捉えておりますが、一方で、帰国後の処遇などが課題ではないかなとも捉えてございます。
  このようなことから、身分を残したままでJICAボランティアに参加する現職参加という制度があります。地方公共団体の職員が現職参加する場合でございますけども、外国の地方公共団体の機関等に派遣される一般職の地方公務員の処遇等に関する法律に基づきまして、地方自治体が制定する、いわゆる派遣条例の適用を受けて参加する方法があると思います。
  また、地方公務員法の規定に基づきまして、職員の自己啓発等、休業に関する条例等によりまして、職務を休業して参加する方法もあるのではないかと捉えてございます。
  本市におきましては、国際感覚を持つ職員を育成するための取り組みといたしまして、職員海外派遣研修要綱に基づきまして、市町村振興協会主催の海外研修に職員を派遣した実績がございます。平成19年度、20年度、22年度に実績があります。
  ご指摘のような今後の行政運営では、国際感覚を持つグローバルな職員の育成が重要さを増して、そのためにはJICAボランティア事業への参加による外国での経験も大きく寄与するものではないかと捉えてございます。このような中で、派遣条例、または職員の自己啓発等休業に関する条例の制定につきましては、運用する上で職員の配置・管理なども含めて、難しい面もあるとも捉えてございます。
  今後、先進事例を研究するなどして検討してまいりたいと考えています。ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) おっしゃられるように、これからの日本は公助を担う人的資源や財源が減少するということが予想されますので、住民による自助、共助がどうしても必要になってくると思います。そのような場面で、ないないづくしの開発途上国で住民に寄り添って、内発的な発展を促す経験をしてきた行政マン、行政ウーマンが本市にいるということは、とても心強いことだと思います。是非、前向きに検討していただければと思います。
  ちなみに、冒頭事例として紹介した島根県海士町の山内町長は、協力隊の50周年記念式典にも町の幹部の方々とともに参加されていました。
  青年海外協力隊の訓練所、今は長野と福島にありますけれども、その誘致を考えられていたようです。新設は厳しいんですけれども、開発途上国との人的交流、人材育成など、地方創生に青年海外協力隊やJICAを活用を計画されていたようです。
  話は少し変わりますが、去る11月20日にJICAの中小企業海外展開支援の情報交換会を東根市で開催いたしました。地元企業、金融機関、そして本市の商工観光課からもご参加いただき、有意義な意見交換ができました。
  このように、今後とも児童・生徒、若者、そして地域・企業・行政・教育機関、これらが一丸となって新たな時代、昨日、先輩議員が現代の明治維新とたとえられておりましたが、まさに、そのような困難ではありますが、チャンスでもある時代の流れ、これをしっかりと引き寄せていくことが肝要かと思う次第です。
  そのためには、教育人材育成は大変重要な役割を果たすものと確信しております。私も、これまでの経験を地域のために役立てたいと考えております。お互い知恵を出し合っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  次に、介護についての質問をさせていただきます。
  市長答弁の中で、基本チェックリストによる判定で、2次予防対象者が615人とありました。この内訳と、それらの方々に対して、介護予防はどのような形で誘導されているのかについて、お伺いしたいと思います。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  2次予防対象者の内訳についてでありますが、重複されている方を含めまして、運動機能が低下している方が401人、口腔機能が低下している人が334人、低栄養状態の人が20人となっております。
  また、回答者の中から認知症が疑われている人が全体の31%で714人、またうつ傾向の人が549人、閉じこもり傾向の人が290人という判定結果も得たところであります。
  何らかの支援が必要と判定された方々につきましては、個別に地域包括支援センターにおいて各種介護予防の教室の参加を勧奨するなどの誘導を行っているところであります。
  なお、各種介護予防教室の今年度の開催状況でありますけれども、ハツラツ運動教室が1単位10人で年間12回の教室を7カ所で11クール、ハツラツ栄養教室が10人年6回1クール、ハツラツお口の教室が10人年6回3クールを実施しておりまして、トータルで150人の方の参加を得ているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) ありがとうございます。615人の対象者に対して、今年度の介護予防教室への参加者は150人ということで、参加を促して、実際に参加していただくということが、非常に難しいということがわかるかと思います。
  本人の自発的な参加意欲に基づく継続性のある効果的な介護予防が求められているわけですが、担い手不足の中で、今後どう対応していくかということが、非常に大きな課題かと思います。この解決のためには、介護予防に参加していただいた方に、引き続き、活動的生活を継続していただくこと。
  そして、専門職以外の生活支援の担い手、つまり地域の方々の参画に頼らざるを得ないのが実情とされております。
  そのようなことから、地域包括支援センターを核とした新しい総合事業が、地域づくりそのものと言われるゆえんが、そこにあるかと思います。
  つきましては、各地域における生活ニーズの把握、その方法について、お伺いいたします。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  先ほど市長の答弁で申し上げましたとおり、地域包括支援センターにおきまして、今年度から実施しているところであります。
  実態調査の内容につきましては、75歳以上の単身者と高齢者のみの世帯を対象に訪問して、実態把握アセスメントシートという調査票を記入し、台帳化しようとしているものであります。その中で、高齢者が困っているなど、生活上のニーズを捉えまして、必要な福祉サービスの提供に結びつけていきたいと、このように考えているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) 地域包括支援センターも、人員が非常に限られている中での対応となりますので、先ほど述べましたとおり、地域の人的資源、あるいは既存組織の協力を得ていくことが必須だと思いますので、よろしくお願いいたします。
  さて、次に、基本チェックリストに回答のなかった方々へのフォローについて、訪問調査などを実施されているということで、大変ご苦労の多い仕事かと思います。
  市長ご答弁にあったように、民生委員や関係機関との連携が大切でありますが、さらなる強化が必要と思います。その点については、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  基本チェックリストの情報や世帯状況、特定健診の結果、医療機関の健診状況、訪問調査の状況など、様々なデータを各関係機関の情報をリンクしまして、共有することができれば、より多くの方の正確な実態把握と、必要な支援につながるものと考えられるところであります。
  しかしながら、現時点では、様々な課題も多く、実際には難しい面もあると、このように思われます。
  地域包括支援センターにおきましては、今年度から認知症地域支援推進員を配置するなど、機能強化を図っているところであります。
  また、平成29年度には、もう1つの地域包括センターの設置も計画しており、高齢者対策の充実強化に努めてまいりたいと、このように考えているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) ありがとうございます。2番目の質問、あるいは、今のご回答の中で、世帯を訪問して、実態把握アセスメントシートに調査票を記入して台帳化する。あるいは、今のご回答の中では、各関係機関の情報をリンクして共有するというお話がありました。
  今現在、大きな課題になっているのは看護あるいは介護における記録や連絡など、これに係る間接業務に大きな負荷がかかっておりますので、これを効率化するということが急務になっております。
  そこで、介護現場でのIT利用について、ご紹介、ご提案させていただきたいと思います。
  現在、医療・介護職の方は、ケア中や訪問介護の際、その情報を紙にメモしたり、あるいは、手の甲にメモしたり、あるいは、自分の記憶に頼るなどして、外から帰ってきたときにもう一度、事務仕事をするということになっています。
  しかし、記憶や断片的なメモによることから、記録の情報量が限られたり、あるいは、転記に手間がかかったりと、記録の質と効率向上に強いニーズがあるわけです。これを解決するシステムが、既にもう何件か開発されております。実用化されております。例えば、東芝情報システム株式会社の場合には、スマートフォンです。電話のスマートフォンにつぶやくだけで、そのつぶやき内容が自動的に分類、記録、配信され情報共有を可能にするシステムというものを開発されました。システム名は「音声つぶやきSNS」といいます。介護・看護職の方がスマートフォンにつぶやいた音声に、いつどこで誰が、どんなことという目印、タグといいますけども、これを自動添付します。そして、そのタグの内容に応じて、記録化、あるいはほかの職員に伝えたい連絡なのかというものを自動で分類します。
  記録の場合には、タグの内容に応じて整理した形で、システム上の掲示板です。黒板のようなものに掲載されます。連絡の場合には、必要な範囲のほかの職員のスマートフォンでリアルタイムで再生されます。スマートフォンにつぶやくだけで行えるために、ケアの現場ではきちんと記録をつけることが困難な看護・介護の方でも負担なく利用することができると言われています。
  これからの医療や介護は、ITとは切っても切れない状況になっていくことは必然だと思います。私、システム説明ができる方を紹介することもできますので、しっかりと研究していただきまして、医療・介護従事者がストレスなく働ける環境づくりを構築していただきますよう切に要望し、私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○秋葉征士議長 以上で、ご了承願います。

  ◎河村 豊議員質問

○秋葉征士議長 次に、5番河村 豊議員。
   〔5番 河村 豊議員 登壇〕
○5番(河村 豊議員) それでは、議長の指名により、通告しております2点について、質問させていただきます。
  1つ目に、タブレット端末を活用した業務の効率化についてであります。
  これまで、行政における事務処理の効率化、情報処理の簡素化等がICTの活用により進められ、現在では、ほぼ全ての職員がパーソナルコンピューターを使用して業務を行い、文書の作成や伝達といったデスクワークもパソコンを活用して行われています。
  こうして一定の水準まで進められた役所内部のICT化に比べて、外向きともいうべき市民に直接接する現場でのICT活用は、まだまだ取り組みが遅れていると感じております。
  そこで、さらなる業務効率化と市民に対しての説明責任、情報発信のツールとして、タブレット端末の導入と活用を進め、さらなる市民サービスの向上を図るべきであると考えます。
  タブレット端末活用における主なメリットとしては、軽量で持ち運びがよい。カラー画面で資料や写真を表示、動画の再生などが可能である。法令や工事図面など、大量の情報を携帯することが可能である。パソコンに比べて操作が簡単で安価である。ワイヤレスネットワークで場所を選ばずに、最新情報を共有できる。無償でも便利なアプリが大変豊富である。デジタルカメラ、ICレコーダー、ビデオカメラ、地図、電卓、テレビ電話などの機能が一体となっております。これだけでも職員が現場で市民に対して行う業務を想定すると、動画や画像を使用し、従来以上にわかりやすいプレゼンテーションが可能で、説明責任を十分に果たすことが可能になり、持ち運びが大変な紙ベースの大量の資料、冊子を電子データとして携帯し、情報の共有化が可能となります。
  また、ペーパーレス会議を行うことで、資料作成に必要な紙や消耗品、配付のための労力や時間を削減し、その時間を市民との直接的に触れ合う時間に活用でき、操作が簡単なタブレット端末の導入で、パソコンに苦手意識のある職員も、デジタルデータの活用ができるようになります。
  しかしながら、情報セキュリティーは大変、重要で、個人情報の持ち出しや無線LANの使用については、セキュリティーポリシーを明確にし、それに基づいた管理が適正に行われることは当然で、タブレット端末に情報を残さないクラウドサービスの利用が重要であります。
  既に、タブレット端末を導入し、活用している先進自治体の導入事例を参考にしながら、早急に取り組みを開始するべきであると考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。
  次に、児童福祉についてお伺いいたします。
  当市の9つの小学校区に17開設されている放課後児童クラブは、子育て支援に対する国の制度や取り組みが変化し、補助金などの財政支援も拡充されてきておりますが、それぞれのクラブごとにスタートの時期や経緯、規模や運営体制が様々で、全てを一律に考えることはできません。
  しかしながら、近年は事務の内容が専門化し、量も増えていることから、支援員が児童と向き合いながら事務作業をするには無理が生じてきているクラブもあります。
  これらを解消するために、規模にふさわしい体制がつくられるように、行政が調査し、アドバイスをしていくべきであると考えますが、いかがでしょうか。
  また、今年度からスタートした子ども・子育て支援新制度で取り組む保育の質の向上に、大きく影響するであろう、保育士や放課後児童支援員等の処遇改善について、具体的にどのように進められているのか。その課題について、お聞きします。
  次に、子育て世代に係る保育料等の負担軽減について、お伺いします。
  毎年、増加を続ける東根市の子どもたちのために、子ども・子育て支援新制度をベースに、当市でも子育て環境の充実が図られております。
  しかしながら、核家族化している若い親や、共働きしながら子育てに奮闘する親のためにも、そして、今後も東根市の子どもたちを増加させていくためにも、第2子、第3子の保育料等の利用者負担額の軽減を強化させていくことは不可欠であると考えます。市長のご所見をお伺いします。
  以上、登壇での質問といたします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 河村 豊議員のご質問にお答えをいたします。
  はじめに、タブレットを活用した業務効率化と、市民サービスの向上についてでありますが、近年、タブレット端末やスマートフォンの急速な普及により、屋外でのインターネット通信が身近なものになったところであります。
  また、通信機器の機能が向上し、大容量の情報を送信することが可能になり、移動通信のスタイルは大きく変化しております。
  本市における電子機器による業務の効率化につきましては、平成15年度から電子情報システムを導入し、予算編成及び決算などの財務事務や電子決裁に活用するなど、電子自治体としての先駆的な取り組みを進めてまいりました。
  また、電子化に際して懸念される情報セキュリティーにつきましては、事務用パソコンとインターネットパソコンのネットワークを完全に分離することによって、セキュリティー確保に努めております。
  ご指摘のタブレット端末の活用方法についてでありますが、今やタブレット端末やスマートフォンにおける技術開発は日進月歩であり、これまでとは比較にならないほど多種多様な情報のやりとりが可能となっております。
  このようにタブレット端末については、非常に便利なものであることは理解しておりますが、その一方で、ネットワークの広がりに伴って発生する情報セキュリティーや活用することが可能な業務の選定など、課題もあるものと捉えているところであります。
  今後、先進自治体の例を参考にしながら、活用する際の課題を検証するなど、研究してまいりたいと考えております。
  次に、ペーパーレス化と情報の共有についてでありますが、庁内事務を電子化したことにより、従来は紙文書で配付していた資料を、パソコンで閲覧することによって、紙文書の削減と時間短縮が図られたところであります。紙文書の削減につきましては、ISO14001の取り組みとの相乗効果もあり、起案文書や資料などの大幅なペーパーレス化が実現したところであります。
  今後とも、可能な限り電子化を進め、さらなる事務の効率化を目指してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、児童福祉についてのご質問にお答えをいたします。
  はじめに、放課後児童クラブの運営体制についてでありますが、本市では、9つの小学校区単位に、放課後児童健全育成事業として学童保育所が17クラブ開設されております。そのクラブの運営主体は地域住民団体等を中心とした運営委員会によるものが8団体、NPO法人によるものが1団体であります。
  本市における学童保育につきましては、それぞれの地域ごとに関係団体の代表者、保護者などにより運営委員会を組織し運営していただいている形態がほとんどであります。この方法は、地域の子どもたちを地域で見守るという、極めて大きな意義があり、さらに、地域の支援協力を得ながら交流事業や実情に応じたきめ細かい保育が展開できるメリットがあると捉えております。
  一方で、各クラブがそれぞれの地域において発展してきた経緯から、開所日数や時間、保育料あるいは支援員等の服務規程や処遇などに違いが生じております。
  また、年々学童保育に関する制度や財政支援が拡充されている中で、制度改正への対応や補助金申請手続など、事務内容も専門化、増大化していることが課題となっている現状であります。
  特に、規模の小さいクラブの支援員は、保育とともに運営事務のほとんどを担っているため、大きな負担になっていることも認識しているところであります。
  こうしたことを踏まえ、引き続き、支援員の資質向上や情報収集のため、県や協議会が開催する研修会への参加を促進するとともに、市の学童保育連絡協議会が開催する研修会への支援などを行ってまいります。
  また、過度な事務負担等を解消するための適正な運営体制の構築に向けた各運営主体との協議や必要や助言、指導を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、保育士や放課後児童支援員に対する処遇改善についてであります。
  今年度から始まった国の子ども・子育て支援新制度においては、保育の量の拡大とあわせて質の向上を目的の1つとしており、保育士や放課後児童支援員に対する処遇改善が大きな柱となっております。
  保育士の処遇改善につきましては、新制度が始まる前の平成25年度から給与を改善し、もって保育の質を向上させることを目的に、国の補助制度が創設されたところであります。この補助金の交付により、民間立保育所の保育士については、制度創設前と比較し1人あたり月額平均1万5,000円程度の改善が図られたところであります。
  今年度からは、この補助金が公定価格として運営費の中に組み込まれたことから、より処遇改善に取り組みやすい環境となり、基本給のベースアップに取り組む保育所が増えてくることが期待されるところであります。
  また、本市では、平成22年度から保育士の専門性の向上や質の高い人材の確保を目的として、市内の全保育施設の保育士を対象に、保育の質向上研修を実施しております。この研修は非常に参加率の高いことから、今後も現場の課題に対応した研修を継続してまいります。
  放課後児童支援員については、保育士と同様に、平成25年度から処遇改善の補助制度が創設され、年々その内容が充実されてきております。
  今後とも、保育士及び支援員等の処遇改善を図るとともに、研修等による資質向上にも努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、保育料等の負担軽減についてであります。
  国の子ども・子育て支援新制度において、幼児教育や保育に係る保育料については、政令で定める額を限度として市町村が定めることとされ、本市では、国の基準に従って取得に応じた階層ごとに国の限度額の80%以内に減額し設定したところであります。
  また、2子以上が同時に保育所等に入所している世帯の保育料については、国の基準に合わせて2人目を半額、3人目を無料としております。
  一方、保育所入所希望者は年々増加しており、特に3歳未満の子どもの入所定員の不足が喫緊の課題となっております。市では、子ども・子育て支援事業計画及び児童福祉施設等整備方針を定め、民間事業者による保育所やこども園の整備を優先的に行っていくこととしたところであります。
  先に行った保育所等整備の公募においては、複数の民間事業者から提案があり、審査、採択し、平成29年度の開所を目指し、現在、調整を進めているところであります。
  保育料については、申し上げるまでもなく、受益者負担として負担能力に応じた料金設定となっており、極端な減額等は在宅で保育されている世帯との公平、公正を欠くおそれもあると考えるところであります。
  子育て環境の充実、幼児教育、保育の無償化等については、県市長会、東北市長会の要望事項になっております。
  特に、ほとんどの子どもが何らかの施設に入所している4、5歳児については、国の制度として負担軽減策を講じるべきものと考えるところであります。
  いずれにしましても、保育所等の量と質の確保を最優先に取り組むとともに、多子世帯の保育料軽減拡大等について、早急に実施するよう検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) それでは、質問を続けさせていただきます。
  本市の業務効率化推進のために行ったICT導入によって、具体的な市民サービスの向上というのがあったと思いますけども、これはどのようなものでしょうか。
○秋葉征士議長 半田総務部長。
○半田 博総務部長 お答えをいたします。
  市長の答弁にもありましたけども、平成15年度から全ての職員に対して、パソコンを配置したところでございます。
  導入前に比べまして、相当な業務の効率化が図られているのではないかと捉えております。
  具体的には、市民の方々からの問い合わせに対しまして、以前は紙の冊子をめくったり、探していたりと相当の時間を要していたのでこれが電子化によりまして、スムーズに回答することができるようになったのではないかと考えております。
  また、職員間で共有するデータ、情報。例えば人口や世帯数、各課の業務概要、県・国からの資料など、従来は印刷をして回覧していた業務を、電子データで一斉に閲覧することができるようになったということで、ペーパーレス化もあわせまして、業務のスピード感も増してきているのではないかなと捉えております。
  くわえて、内部の庶務的な事務についても、電子化によりまして、効率化されたことにも相まって、多様な市民のニーズに対応ができているのではないかなと、こういう考え方を捉えているところでございます。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 今ご答弁いただきましたように、これまでのパソコン導入でも、様々な業務の効率化が図られたようでありますけども、先ほど説明、登壇で説明させていただいたようなタブレット端末を活用することで、さらに、職員1人1人のパフォーマンスが向上すると思いますが、この点、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 半田総務部長。
○半田 博総務部長 ご指摘のとおり、急速に普及しているタブレット端末でございますので、これまで以上に、様々な活用方法が出てくるのではないかと、こういう想定をしているところです。
  また、大容量の情報が送受信できること、また移動可能な特徴を活かして職員はもとより市民の方々においても、業務の効率に資するのではないかと、こういうことも捉えております。
  ただ一方で、移動が可能なタブレット端末というのは、インターネットを介しての情報となることから、やっぱりセキュリティーが課題ではないかなとも捉えてございます。
  これらを踏まえた上で、効率的で効果的な業務につなげられることが必要であると、こういうことを考えているところでございます。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 様々想定もしていただいているようですけども、新たな業務の効率化を進めるというのは、困難が多いと思いますけども、東根市において、職員の皆さんが行う業務改善等の提案制度というのがあったと思いますが、これの状況はいかがでしょうか。
○秋葉征士議長 半田総務部長。
○半田 博総務部長 ご指摘のとおり、アイデアや業務改善等の提案制度を実施しているところでございます。
  実績といたしましては、平成25年度は4件の提案がございました。平成26年から現在まではない状況でございますが、多くの職員の提案を現在も期待しているところでございます。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) たくさん優秀な職員の皆さんがおられるにもかかわらず、平成25年が4件、そして、平成26年、平成27年とアイデアが出ていないと、提案がないということですので、提案制度の活用の方法というのも、これからちょっと考えていただいた方がいいのではないかなと、こういうふうに思うわけです。
  登壇でも、先ほどタブレット端末の活用の仕方というのを、いくつか私も述べさせていただきましたけれども、もう少し具体的な場面というのを考えますと、高齢者世帯、高齢者単独世帯の情報をデータ化して、情報共有すると、それらを消防や救急も共有するようにして、タブレットで救急医療に活用するという場面ができるのではないかなと考えます。
  また、市民対応の窓口での情報検索や閲覧、それから説明などに活用することができると。それから、これは私もよく市民の方から相談がありますけども、例えば道路補修であるとか、危険箇所など、市民からの要望にお応えするときに、当初は、私もその場所を控えておいて、現場を確認して、担当部署に来てもらい地図を広げて説明をして、それから改めて確認にいっていただいて対応を考えるなんてことをやっておりましたけども、今では、私はスマートフォンで現場で写真を撮る。担当の課長、あるいは、担当部署のメールアドレスに、その写真を添付してメールを送る。そして、それをお互いに見ながら電話で話をしながら、もう現場から即対応をお願いすることができると、こんなことが現実に、今も行われておりますけども、それらがもっともっとスムーズにできるようになってくるのではないかと。
  それから、また外国語での市民の相談等に対する対応に活用することができる。また、市民への情報伝達のスピードアップが図れる。情報量の増加に対応できると、先ほども申し上げましたけども、法令とか、図面であるとか、大量にあるものを、これまで例えば持ち歩けなかったようなものが、全て機材に記憶させることによって、持ち歩くことができる。私もできるだけ市民の方からご相談を受けたときに、的確に素早く対応できるように、様々な資料をかばんに入れておりますけども、情報量がやっぱり増え過ぎると、説明が必要なときになかなか資料が出てこないとか、重くなり過ぎて、資料を整理した途端にそれに対したご相談があるとか。非常に困っているのも事実で、それらも、私自身の対応としてはデータ化して、タブレットに入れて説明をするようなことをしてると、今現在も、市民の皆さんからわかりやすいねという喜びの声をいただいております。
  また、災害発生時に現場に出向いた職員と、それから庁舎に設けられた本部とが、動画でやりとりをしながら、現場の確認、それから指示、これらを動画対応ができるということも1つだと思います。
  議会が対応すれば、議会側が対応するようになれば、今、行われているような議会の説明資料もデータ化して、例えば、我々が持っているスマートフォンやタブレットに配信して、これも共有化のスピードアップ、それから情報量を増やすこともできる。こういうようなペーパーレスもできるということができるのではないかなと。私が考えるだけでも、これらが思いつくわけです。
  先ほども言いましたように、各現場の職員、それから若手職員の意見を求めれば、もっともっと具体的な効果のある提案が生まれると思いますが、この点、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 半田総務部長。
○半田 博総務部長 ご指摘のようなタブレット端末の活用方法など、各セクションからの有益な提案を、是非お待ちしたいという方含めて、そういう場合があった場合につきましては、実施も含めて今後検討してまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 是非そういう意見が出やすいようなルールづくり、雰囲気づくりをお願いしたいと思います。
  タブレット端末を活用した業務の効率化、それから市民サービスの向上について、質問してきましたけども、是非とも若手、中堅、ベテランの職員が持つ、それぞれの業務効率化、市民サービス向上に対するアイデアが生まれて、それらが市民の皆さんのために活かされるような環境づくりを要望しておきます。
  続いて、放課後児童クラブの運営体制についてでありますけども、先ほども答弁いただきましたけども、市からの委託料をはじめ、放課後児童クラブへの支援は、年々充実してきております。
  運営委員会が取り扱う金額も増加しておって、ちょっと資料を見させていただきましたけども、ざっくり大体、40名前後から70名前後の人数差はあるんですけども、1つのクラブに対して、補助金等が出ていることを考えて、予算を見せていただいて、各クラブの収入額を見てみますと、例えば、40人を切っているような少ないところでも1,000万円を超える収入があるわけです、年間。多いところでも1,500万円弱の収入があると、これらの収入、当然、委託をしているわけですので、運営状況とか、経理に対する委託元である市のチェック体制というのは、どのようになっているでしょうか。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  学童保育所のチェック体制についてでありますけれども、市では年度はじめに運営状況に関する資料や補助金交付申請書の提出を求めまして、年度末には実績報告書等により経理、そして、運営状況について確認を行っているところであります。
  また、団体としましては、数年に一度受ける形になるわけですけども、市の監査委員による指定管理者監査や財政援助団体監査も受けているところであります。
  さらに、毎月、市内学童保育所連絡会議を開催しまして、市の担当者が同席しまして、各保育所の状況の把握に努めているところであります。
  委員ご指摘のとおり、学童保育所の予算規模も年々増加しておりまして、取り扱う金銭も多くなってきております。引き続き、経理・運営状況につきまして、把握に努めまして、適正な運営について助言・指導をしていきたいと、このように考えているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 先ほど言いましたように、小規模なクラブでも予算規模は1,000万円を超えております。1つの運営委員会で2つ、3つのクラブを管理していれば、当然、これは2,000万円、3,000万円という予算規模で動いているわけです。
  支援員が保育と事務の責任を持って行うというには、額が非常に大きく、負担が大き過ぎると思いますので、専属の事務員などの配置を指導していくべきだと思いますが、この点、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  まずもって、支援員が事務員に努められまして、そのため本来の保育業務に影響があってはならないものだ。このように思っているところであります。
  ご質問のように、この問題解決のため、事務員の雇用も1つの方法と、このように考えておりますが、市内の学童保育所においては、財源規模も大小様々であります。一律に全ての学童保育所において事務員の雇用を求めることは難しいものと思っているところであります。適正な事務、充実した保育ができるよう、各学童保育所の実情を踏まえまして、助言・指導を徹底してまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) この事務員さんの配置、人材の配置などと、あと保育所などに関しては、毎年の監査が入っていると思うんです。ですので、これだけのやはり予算規模ですので、是非、放課後児童クラブに関しても、しっかりとした監査体制もとっていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
  次に、保育士、放課後児童支援員等の処遇改善についてでありますけども、放課後児童支援員の処遇改善の補助制度とは、どのようなものでしょうか。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  支援員の処遇改善の補助制度についてでありますけれども、一定の要件、例えば、開所時間が午後6時30分を超えているクラブで、学校や地域、家庭等の連携をとる常勤職員、または非常勤職員が配置されている場合などをクリアしているクラブに対して、支給されるものであります。
  金額につきましては、最大で年間約150万円から280万円の範囲で補助金が交付されまして、支援員の給与等に充てられているものであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) この要件というのがあるわけで、これらを勘案しても、それぞれのクラブの条件等で、これだけ補助金の額というのが変わってくるわけです。ですから、かなり事務負担といいますか、その辺のノウハウをしっかりと持っている、持っていない等で変わってくると思いますので、そういう意味でも、先ほども述べました専門的な事務ができる方の配置というのは不可欠ではないかなと考えますので、よろしくお願いいたします。
  それでは、次に、保育料等の負担軽減についてでありますけども、保育所などの年齢別の入所状況の推移というのは、どのようになっているでしょうか。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  はじめに、保育所の入所児童数全体の推移について申し上げます。
  平成17年4月と平成26年4月を比較しまして、平成17年では588名の児童数が、平成26年では783名でありまして、約200名近い増加となっているところであります。
  次に、年齢別の児童全体に占める施設利用者数です。保育所、幼稚園、児童センター、認可外施設等での割合についてでありますが、こちらも平成17年と平成26年の比較で、1歳児が平成17年が21.3%でありまして、平成26年が37.1%と、15.8ポイントに増加になっております。2歳児も同じように、14.7ポイント増の平成26年度は44.6%と、このような数字になっているところであります。
  このようなことから、特に、3歳未満児の施設を利用する割合が10年間で大きく伸びている現状にあります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 今ご答弁いただきました内容を見てみましても、やはり入所の状況というのは、かなり増えているということであります。
  これまでも様々な負担軽減の処置がとられてきているわけですけども、先ほど、登壇のご答弁でもありましたけども、負担軽減策があるから、逆に、保育所などに預ける方が、預けようという方が増えると、そういう側面もなきにしもあらずで、非常に難しいところではあると思います。東根の場合は、三世代同居率が、非常に高いですので、やはりおじいちゃん、おばあちゃんが孫の面倒を見てくれているという、非常に理想的な、そういう形態の家庭もあるわけですけども、やはり転入世帯や、それから、先ほども述べました核家族が増えていることなどによって、入所を希望する方がどんどん増えているということになっているわけです。
  そういう方々に対しての負担軽減の対象となっている児童数というのは、どのようになっているでしょうか。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  負担軽減の対象となっている児童数でありますけれども、幼稚園を除いた保育所、こども園、児童センター、認可外保育所等について、お答えいたします。
  これらの施設を利用している児童数は、約1,500人であります。このうち第2子として305人、第3子以降としまして27人が負担軽減の対象となっております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 今、数字をお聞きしても、かなり負担軽減を図れる、恩恵を受ける方々が多いと見えます。
  先ほど登壇のご答弁でも市長から、非常に前向きなご答弁をいただいたと感じておりますけども、是非、今の実態を鑑みて、今後の保育料の負担軽減について、改めて、市長のお考えをお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 土田市長。
○土田正剛市長 今、私は山形県の市長会の会長をやっております。登壇でも答弁内容として山形県市長会、あるいは東北市長会の要望事項でもあるということを触れましたけれども、特に、私は結婚式等でご案内をいただきますと、必ず祝辞の中に「子どもは3人以上を、是非お願いします」ということを、私は決まって言います。
  それは、勢いのある東根、ただ1つ人口が伸びている東根に貢献してくださいという意味で申し上げているわけでありますが、特に、今、保育料について国の基準では、第1子が就学前であった場合は、第2子が2分の1、そして、第3子が無料となっているわけであります。私どもは国の基準に従って、忠実に実行してまいりましたけれども、しかし、先般、山形市長が新市長として、新たに決意を述べる中で、第3子の保育料の無料化について検討しますと。それは、財源については、山形市でありますから、相当な財源負担、恐らく3億円ぐらいにはなるんじゃないかなと思いますけれども、それをまだ実施していないふるさと納税で財源を充てますと、こういうふうなことで強い決意を述べておったわけでありますが、類似市町村では、既にもう第1子が小学校6年、あるいは第1子が18歳までという中での第3子の保育料の無料化というものを実施している市町村もあります。
  私も市長会の会長として、これから県や国に要望をしていく際、医療費の無料化がありましたが、これについて、現物給付ということになっているわけであります。それと類似しているんではないかなと思いますけれども、ちょっと、これは、わきにそれますが、あえて申し上げておきますと、医療費の現物給付ということで無料化していることについて、国では相矛盾する制度を行っております。それは、現物給付をやることによって、医療費が増大する、しかし一方では、少子化について力を入れていると、国ではなっているわけであります。
  そうしますと、そういうものにもかかわらず、国民健康保険においては、ペナルティーを課しているわけであります。これについて、私は今まで全国市長会の相談役として、執拗に厚生労働省におかしいじゃないかということを申し上げてきました。
  その結果、先般、塩崎厚労大臣が、特に、この問題に触れて、来年度に検討をしたいということがありました。そんなことの中で、恐らくペナルティーというものが、やがては事業主体が県に移動するわけでありますけれども、しかし、移動した際にも、我々市町村の業務、基本的に業務を担っていくことには変わりないわけであります。そういうことからしますと、ペナルティー解消されるのではないかということについては、非常に進歩だなと、私は理解をしております。
  したがって、こういう第3子無料化については、率先垂範、東根市としても、来年度から、恐らく今の保育、あるいは認可外保育なども含めて、いろいろな数字、先ほど健康福祉部長から答弁がありました。そのほかに幼稚園での同じようなことがあります。
  したがって、東根としては、第1子が18歳までの方々に全て該当させるということで、現在、担当部課に指示をしているところであります。その上でもって、やっぱり財源は私は相当な費用が、負担が増大すると思います。恐らく7、8千万円はそれだけでもかかるのではないかと、まだ、今、どのぐらいかというのは指示しておりますんで、まだ、はっきりはわかりません。しかし、そういうふうな中において、できるだけいろんなシステムの改修とか、そういうことがありますんで、年度途中に、来年度の年度途中実施ということになろうと思いますけれども、それを財源はふるさと納税で充てたいなと思っております。
  ふるさと納税は、昨日5億2,000万円と速報値で発表しましたけれども、毎年、住民税の駆け込みというものが行われますので、恐らく12月いっぱいぐらいまでは、私はもう取らぬ狸の皮算用になるかもしれませんけれども、7億円ぐらいには、今年のふるさと納税ははね上がるんじゃないかなと期待をしているところであります。そういう意味では、十分、ふるさと納税で財源を充てるということについては、容易かなと思っております。そんなふうな意味で、市長会の会長として、県あるいは国に要望するという形にしたいなと思っているところであります。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 大変前向きなご答弁ありがとうございます。
  ふるさと納税で東根市のためにと寄附をしていただいた方々のお金を子育てとかに使うということは、本来の姿ではないかなと思いますので、是非、この点は実現をできるだけ早いタイミングでお願いしたいなと思います。
  市長も市長会等でのご意見、国・県へのご意見等、先ほども述べておられましたけども、私自身もしっかり党の横のネットワークも使いながら、これまで以上に、国に対する要望などもしっかり行ってまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
○秋葉征士議長 以上で、ご了承願います。

  ◎阿部綾子議員質問

○秋葉征士議長 次に、11番阿部綾子議員。
   〔11番 阿部綾子議員 登壇〕
○11番(阿部綾子議員) 通告に従い、一般質問いたします。
  平成25年12月、東根地区都市再生整備計画が示されました。図書館・美術館などの公益文化施設、東根工業高校跡地の社会体育施設、東の杜資料館リニューアルの整備事業であります。
  心身ともに健康で、心豊かな生活を営むまちづくりとした大きな目標のもと、平成26年、平成27年と進められ、庁舎南側一帯の公益文化ゾーン、東根工業高校跡地の社会体育施設などの整備が進み、それぞれ平成28年度のオープンを目指して、周りの景色が日を追うごとに変化してまいります。市民の期待も声も多く聞かれるようになりました。引き続き、平成28年度からは待望の東の杜資料館リニューアル整備事業が始められます。
  既存施設を利活用するリニューアル事業として、計画の中では、総事業費3億2,000万円、整備実施年度平成28年度から平成30年度まで、供用開始平成31年度とあります。
  東の杜資料館周辺、大けやき周辺は歴史的・文化的遺産が多く、昔ながらのまち並みが残されている地域であります。
  これまでも水と緑と歴史の広場事業、ウォーキングトレール整備事業など、東根城址の里づくりとして、整備を進めていただきました。
  そんなことから、地域内に住む人たちも、地域の歴史や文化財に対する理解、愛護意識が出てまいりました。郷土の歴史を物語る貴重な文化財の掘り起こし、調査研究を始められ、さらに地域資源、文化遺産を活かした地域活動化事業が盛んに行われるようになりました。
  東の杜資料館整備事業の基本構想の背景にもなる自分たちの住むまちに誇りを持ち、郷土の歴史を後世に伝えていくために、取り組む人たちの活動をご紹介しながら、東の杜資料館リニューアル建設の基本構想、基本設計、運営、管理方針など、お伺いして、周辺地域に住む人たちの活動拠点になれるような、またほっとできる癒やしの場所であってほしい。迎賓館的な役割も是非必要です。サロンとして、ものづくりの交流の場でもありたい等々の提言、要望を申し上げながら、一般質問をするものです。
  周辺地域は住居表示が変更されて、東根城址の名残とする本丸東、本丸西など東西南北で統一されました。地区名も東方、西方、北方と分かれております。
  東方と言われる花岡・後澗地区は、東方歴史を守る会を立ち上げ、地域にある薬師寺、薬師堂に残る文化財であり、大切に守ってきた仏像、絵馬、所蔵品などを文化庁の地域の文化財を活かした地域活性化事業に応募したところ、認可されたということです。それは、文化庁支援事業の補助金をいただき、調査できるということです。
  山形大学・東北芸術工科大学の専門の先生を依頼して調査したところ、とても貴重な文化財級の物件であることに驚かれ、地域の人たちは大いに喜んだそうです。
  その後、この調査の報告会を、市民を対象に開き、写真入りの本を発行するなど、すばらしい地域活動を展開されております。
  また、同じ東方地区の活動として、薬師寺の裏にある薬師山をみどり環境交付金事業を活用して、里山等散策路整備事業を立ち上げております。荒廃した森林を刈り払いして、散策路を整備し、地元や周辺の子どもたちの遊び場や自然の触れ合う場所づくり、地元の住民と里山との絆を深め、周辺にある歴史的施設も含めた里山再生シンボルゾーンとして整備する東方地区の地域活動も、その1つです。
  また、西方と言われる荒宿・西楯地区には、薬研堀保存会が生まれました。
  東方・西方地区が住んでいる場所は、現存する三の堀の堀跡で唯一残されている薬研堀は往時の姿をそのままの状態で、今に伝えている、極めて貴重な遺構であると言われております。
  両方の地区にまたがる、先人が残した貴重な歴史的財産を守っていこうと、水質の除染と悪臭の除去、不法投棄物の掘り出し、カッコウや蒲の穂の取り除きなど、薬研堀の美化保存に向けて両地区の予算を持ち出して年中行事にも取り入れながら、地域活動を取り組み、今は活動が大きな地域力となっているということです。
  春と秋に2回、おにぎり大のEM菌の入った泥だんごづくりは、大勢の人たちが集まり、500個から600個ぐらいつくります。かたく固まったところで薬研堀に放り込む姿は圧巻です。市の方からも、周りの枯れた木や下刈りをしていただき、今は水面に周りの景色が映るような、きれいな薬研堀になっております。
  北方地区の北の宿・水上地区には、若宮八幡神社があり、風祭や神事、民俗芸能を守り継いできております。八幡神社に奉納される太々神楽は保存会によって継承され、平成26年に山形県無形民俗文化財の指定も受けられました。
  東根小学校の地域伝承クラブの児童にも指導しているということで、ここでも大切な民俗芸能が引き継がれております。
  都市と農業をつなぎ、地域農業の再構築に頑張る地域中ノ目地区があります。70戸ある農業集落であります。ほとんどが水稲、果樹、野菜など複合型農業を営んでいる地域であります。
  中ノ目グリーンツーリズム推進研究集団が平成11年に結成され、さくらんぼオーナー、ふれあい市民農園、ふれあい産直、ふれあい蕎麦打ち体験と試食会などの取り組みをされて、地区民同士のきずなの強い地域でもあります。
  東方、西方、北方地域の人たちの交流も深く、活動が評価されて、平成25年に第11回まちづくり大けやき大賞を受賞されております。
  地域の活動として、文化財を、歴史資源を守り伝承している地域も珍しいと思います。
  東の杜資料館リニューアル建設、基本構想の背景には、周辺地域の人たちの活動と、歴史的な財産がたくさんあることを知っていただき、基本計画の中で活かしていただきたいと思います。
  東根市総合戦略に掲げる東根らしさを活かしたまち、住みたいまちの発信の施策の促進にもつながるような、そんな東の杜資料館、機能を持つ施設であることを願って、通告しております3点について、お尋ねいたします。
  1つ、この事業の基本構想、基本設計について、お尋ねいたします。
  2番目に、運営・管理について、お聞きいたします。
  3番目に、今後の事業計画、スケジュール等など、市民への周知も含めて、お尋ねして、登壇での質問を終わります。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員の質問に対し、答弁を求めます。石山教育長。
   〔石山教育長 登壇〕
○石山泰博教育長 阿部綾子議員の東の杜資料館の整備計画についてのご質問にお答えをいたします。
  はじめに、基本構想・基本設計についてであります。
  東の杜資料館は、横尾家の酒蔵の一部を寄贈していただき、昭和63年に歴史民俗資料館として開館したところであります。
  平成23年に横尾家から土地・家屋の全てを譲り受けたことから、歴史資料の展示や文化振興の場を提供するだけでなく、多様な利活用法や周辺地域との連携について検討するため、旧横尾邸、現・東の杜資料館利活用基本構想を、平成24年3月に策定したところであります。
  この構想に基づき、平成28年度に東の杜資料館のリノベーション事業として、実施設計に着手することとしておりました。
  しかしながら、この事業は新設整備ではなく、既存建物も有効に利活用していくことを前提としていることから、基本構想段階では実施していない詳細な調査や具体的な耐震改修方法なども検討をする必要があります。
  こうしたことから、今年度から基本設計に係る準備や調査を進めるため、本定例会に調査業務を含めた基本設計委託料に係る補正予算を計上したところであります。
  今後は、基本構想を基に、既存の蔵のたたずまいを活かしながら、時勢を捉えた機能を備えた施設にするため、基本設計を行い事業を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、運営・管理についてであります。
  本市は、住民サービスの向上と業務の効率化を図るため、行政サービスの民間委託を積極的に推進してきたところであります。
  新施設の管理・運営につきましても、機能が決定した後に、施設の有効活用に加えて、地域の活性化を図ることに着目しながら、NPO法人や地元団体などへの指定管理や民間委託も視野に入れて検討を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、今後の事業計画についてであります。
  先に述べましたとおり、今年度から現地調査や精密診断を含む基本設計に係る準備を進め、平成28年度の前半を目途に、基本設計を完成する予定であります。
  これを基に、平成28年度中に整備に係る実施設計を完了したいと考えております。その後、平成29年度、平成30年度の2カ年で整備工事を行い、平成31年度のオープンを予定しているところであります。
  また、基本設計を行う際には、住民の方々のご意見を伺う機会を設け、基本設計が完成した後には、市報等で市民の皆様に、十分に周知してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員。
○11番(阿部綾子議員) ありがとうございます。新設整備でなく、既存の建物を改修しての事業、また、今ある建物を有効活用していくことが前提にあるということ。
  また、基本設計策定前に詳細の調査や具体的な耐震改修方法なども、課題ということで、振興実施計画の中では、平成28年度2,000万円計上されておりますが、基本設計、実施設計を進める段階での調査費用として、前年度に、前倒しで委託するということだと思います。了解いたしました。
  平成24年3月に策定されました旧横尾邸利活用基本構想の理念について、施設の機能、どの建物を残して、どの建物を再生するのか。展示場、ホールなどを残すのかどうかは、これからの基本設計の中で決めていくということですので、わかる範囲内で結構ですので、ご説明をお願いいたします。
○秋葉征士議長 古谷教育次長。
○古谷利明教育次長 それでは、私から利活用基本構想について、お答え申し上げます。
  平成23年度末に策定いたしました、この基本構想においては、新しい施設の位置付けを、現在の民俗資料の展示や歴史資料館としての機能に加えて、地域の芸術・文化活動、地域PR活動の場としての新しい機能を付加するものとしております。
  また、施設の整備については、可能な限り現存する建物のたたずまいを維持することを前提とし解体、または一部解体の上、全体整備を行うという、そのような考え方になっているところでございます。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員。
○11番(阿部綾子議員) 今回の再整備にかかる事業を、リノベーション事業と位置付けているようですが、どのような考え方の事業なのか。ご説明をお願いいたします。
○秋葉征士議長 古谷教育次長。
○古谷利明教育次長 お答え申し上げます。
  リノベーションとは、既存の建物の大規模な改修を行う際に、修復だけではなく、用途や機能を変更して、性能を向上させたり、付加価値を加えたりするもので、近年、既存の建物を活かしながら、新しく生まれ変わらせるリノベーションの事例が増えてきているところであります。
  歴史的な価値のある建物を活かす、今回の事業の目的と合致するものであることから、リノベーション事業としたところでありますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員。
○11番(阿部綾子議員) 歴史的価値のある建物を活かす。また、既存の建物を活かしながら、新しく生まれ変わらせる。性能を向上させたり、付加価値を与えることですばらしい施設ができ上がるのではと、わくわくするところです。
  400年もの歴史のある、重みのある場所です。寄贈をいただいた大切な財産でもあります。専門的に知識のある設計、また施工業者の選定なども慎重にお願いしたいと思います。
  また、耐震など安全・安心面でも十分な配慮をお願いしたいと思います。
  リノベーション事業に大きな期待ですが、運営管理も気になるところです。運営管理の形態は、どの時点で確定されるのか。お尋ねいたします。
○秋葉征士議長 古谷教育次長。
○古谷利明教育次長 それでは、お答え申し上げます。運営・管理の形態ですが、平成28年度に基本設計を実施する。今年度から手がけさせていただきまして、平成28年度の途中で基本設計が完了します。その際に、施設の機能も決まってくるということから、決める段階で運営方法、運営管理の方法についても検討をすることと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員。
○11番(阿部綾子議員) 基本設計予定の中で、施設の機能もはっきりするということから、平成28年度前半に基本設計を完成させる予定とのことですので、その後に民間委託も視野へ入れた検討を進めていくということ。
  市長も、あそびあランド、けやきホールのNPO法人委託への成果を高評価するなど、また、市が管理するのは味気ない、民間の躍動する活力、企画力を取り入れて運営してもらいたいと、これまで答弁されております。
  なるべく早い時期の決定であって、民間委託に決まりましたら、実施計画の中で、一緒に計画を進めていけるような、そんなスタンスをとっていただきたいことを、強く要望しておきたいと思います。
  東の杜資料館リノベーション建設、詳しくは、詳細な調査をやり、基本設計、実施設計を立てながら、工事の着工に進めていくということですので、今後もしっかりと計画の振興を見守ってまいりたいと思います。
  次に、東の杜資料館に関連した質問ですが、東根市教育等に係る施策の大綱の基本方針、4つ目に郷土の自然や伝統、文化を学び、ふるさとを誇りに思う教育の推進とあります。
  郷土愛は誇りを育む、東根の将来を担う子どもたちを育成するとあります。
  県立ではありますが、東根市に立地する東桜学館中学校・高校の校歌が発表をされました。
  ふるさと山形県の自然、文化を愛する意味が込められている校歌であると伝えられておりました。
  東根市の郷土愛や誇りを持つこと。具体的に子どもたちにどのように伝えていくのか。白井議員の質問の中でも出てまいりましたけれども、ご答弁がありましたら、お願いいたします。
○秋葉征士議長 古谷教育次長。
○古谷利明教育次長 この度、策定いたしましたいわゆる教育大綱の中での郷土の歴史と文化の継承の推進といった部分でのご質問にお答えを申し上げます。
  郷土に対する理解を深める教育を推進するため、小学校では、社会科の副読本を作成して授業の中で使ったり、中学校では、郷土の偉人等の業績であったり、地域の経済産業などに触れることのできる地域教材を事業で活用するなどしているところでございます。
  また、各地区の地域の自然・文化に触れる体験や地位の人々との交流など、地域の特性、資源を活かした教育活動を進めておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員。
○11番(阿部綾子議員) ありがとうございます。東の杜周辺には、特別天然記念物の大ケヤキがあります。大ケヤキにこだわったまちづくりを展開するNPO団体があります。毎年、秋に「大けやきのある風景を描こう」写生大会を開催しております。
  小学校を中心に親子、家族連れなど、100名近くの人たちが、毎年参加されております。1つ要望ですが、東根市のシンボルとされている大ケヤキを小学生時代に、1回は必ず描くというのは、どうでしょうか。
  ここに大ケヤキの木を紹介した本があります。1,077人が描いた大ケヤキの木という本があります。東根中部小学校と分離する前の大ケヤキの絵ですけれども、1,077人が描いた大ケヤキの絵ということで、2ページにわたって紹介されております。
  山形県の東根市がここですという日本地図の中で記されている、こんな大ケヤキが紹介されております。
  東根市には、子どもたち、大ケヤキを見たことのない子どもたちがたくさんいると言われております。郷土愛や故郷を誇りに思う、心育む、最高の教材だと思うのですが、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 古谷教育次長。
○古谷利明教育次長 先ほど申し上げましたけれども、各地域に合った、それぞれの特色を活かしながら、例えば、東根地区であれば稲刈りの体験を、稲作づくりを体験し、稲刈りをして、その稲を活用して、大ケヤキにつける横綱を作成し、地域の方々と作成し、パレードを行うなど、地域の特色を十分活かした体験学習などを実施しておりますので、ほかの地域でも、それぞれの地域に合わせた、例えば、長瀞では猪子踊り、小田島小学校では田植え踊り、大富小学校では菖蒲叩きなど、それぞれの地域の伝統に合わせた活動などもやっておりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員。
○11番(阿部綾子議員) 了解いたしました。
  最後に、市長にお尋ねしたいと思います。
  東の杜、大ケヤキ周辺の人たちの地域の歴史を守る、自分たちのまち、地域の宝物を、次世代の人たちに伝えていく。そんな活動の事例を登壇で紹介させていただきました。
  これまでも市長は、東の杜資料館というよりも、旧横尾邸といった方がよいのかもしれませんが、これまで質問された中で、山形の宝紅庵のような迎賓館的役割を持ちながら、ふっとくつろげる癒やしの空間、また、後発の利という言葉があるように、他のどこにもない施設、そして、高齢者の活動の場でもありたい施設への思いを期待を込めて、これまで答弁されております。
  東根市総合戦略には、東根らしさを活かしたまちづくり、住みたいまちの発信の施策の事例として、また、総合計画後期計画には、シティープロモーションの言葉も出てまいりました。公益文化施設、さくらんぼ東根駅、市役所を核とする新都心ができあがってまいりました。新都心対大けやきが見守る歴史と伝承の郷、また公益文化ゾーンに対する東根歴史伝承の郷ゾーン、公益文化施設対東の杜資料館と、相対する特徴ある東根市の香り高い文化のまちが見えてきました。東の杜資料館建設を契機に、地域住民と一体となり、歴史と文化の里づくりを推進していくべきと、私は思います。市長の考えをお聞かせください。
  また、公益文化ゾーン、歴史と文化の郷ゾーン、この特徴あるまちづくりをシティープロモーション、シティーセールスとして、地域のブランドとして、どのように知名度を上げていくのか。東の杜資料館リニューアル整備も含めて、市長のご所見をお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 土田市長。
○土田正剛市長 私は、東の杜の資料館については、確か平成20年ごろだったと思いますが、当時、横尾教育委員長でありました。そして、横尾委員長の方からは、いずれ私の、今、住んでいる横尾邸については、東根市に寄贈したいと、自分は後ろの方に新しい家を建てて、引っ込む予定だということで、有効に利活用していただければということが、発端だと思います。
  それを機会に、私は東根というところは、本当に文化・歴史を感じさせるところが、あまりにもないなと気づいたわけであります。
  しかし、東根に歴史がないわけではありません。そういう意味では、行政そのものが歴史・文化を表現するのが下手だったのじゃないかなと感じた次第であります。
  それ以来、私は、図書館などについては、同じPFIで先駆的に取り組んだ東京都の稲城市の図書館を見学をしました。すばらしいなと思いました。
  それから、美術館などについては、宝紅庵というのも美術館というよりは、茶人を育てるというんですか。そういうふうなところの意味合いが強いんですけれども、しかし、そういう歴史・文化のにおいをする施設というものについては、美術館だけでも、私は酒田市、鶴岡市、それから白鷹町、町としても、非常に積極的に取り組んでいる美術館があります。非常に感心をしたことを覚えております。
  それから、横尾邸に関しましても、いろいろと先の宝紅庵をはじめ、それから、類似の天童市とか、寒河江市とか、いろいろと見て回りました。どこにでもあるんです。しかしないのは東根だけという中で、本当に東根というのは、やぼったいまちだなと、私、本当に正直、思いました。
  しかし、これを何とかしなきゃいかんなと、風格のあるまちづくりということで、いろいろとやった結果が、今の公益文化施設であります。
  そして、東の杜資料館については、いろんな意味で、私自身はもともと宝紅庵を見て、宝紅庵は、本当に歴史も知れば知るほど、もう足もとにも本当及ばないんです。もうあそこというのは、最上義光が戦いにいくときに、あそこ空き家だったんです。それで、戦勝祈願を行ったところが、全部、連戦連勝だったということで、最上義光の菩提寺ではないんですけれども、そういう形の中で、寺であったと。そして、だんだん歴史を重ねて、今の宝紅庵になったわけでありますけれども、その中でも、茶人からしてみれば、鈍翁茶会というものは、知らない人はいないんです。
  これは日本全国的にも、非常に有名な茶会であります。この鈍翁茶会というのは、何でいうかというと、益田鈍翁という、いわゆる三井財閥の祖と言われる、いわば、今、ちょうどNHKで放映されている「あさが来た」というやつ。あの「あさ」というのは、日本女子大というものを、大学をつくっていくわけであります。
  そういうふうな中において、益田鈍翁というのは、その交流のあった方が、茶人として宝紅庵の中に、何か1つ思い出になるようなことをくださらないかということをお願いしたんです。それが、うわさというのが、益田鈍翁さんが、鈍翁というのは、茶人の呼び方なんですけども、そのうわさをもってして、それがその後、有名になって、それで鈍翁茶会ということを開くようになったんです。
  ですから、今、日本全国から鈍翁茶会というのは、東北の中でも山形に、それが毎年、全国規模で開かれているということで、すばらしい歴史があるわけであります。
  そんな中において、私は中高年の女性やら、あるいは、男性を対象に、いわゆる茶をたしなむところ、あるいは花を生けるところ、あるいは、日本舞踊に親しむところ等々の場所をつくっていきたいなというのが、私のそもそもの願いであって、そんなところに東の杜の資料館を大々的に改造しながら利用していこうと。あそこは、高松宮が来市されたときに、一服の茶を差し上げた茶室があるわけであります。そういうところを発展的に改造しながらつくっていきたいなということで、そういったことを随所に、今、教育次長も、答弁しましたけれども、事務当局の方には、いろいろと指示はしております。
  そして、もちろんその先進地、今、私が言ったようなところは、全部、見させております。ですから、そういうふうな中に、さらに今、阿部議員が言ったような歴史のまちづくりといいますか。東方の薬師寺を中心とした歴史を守る会というんですか。それから、西方の薬研堀等々、あるいは、北方の若宮八幡様など、いろんな形の中で、そういうことに肉づけをしながら、そして、運営形態そのものも、やはりどういうふうにするのか。委託にするのか。あるいは、従来の指定管理者にするのかは、別問題として、そういういろんな民間のノウハウも活かしながら、運営形態も考えていきたいなと思っているところであります。
  そんな中で、今までにない、設計屋も、やはりそういうものに少し通ずるような当たり前の設計屋じゃなくてと、そういうことも、私、考えていきたいとしているところであります。
  そして、この東根に、今までは何にもなかったような東根に、この東桜学館も来年4月1日オープンしますし、公益文化施設も来年の11月にはオープンしますし、そして、東の杜も大々的にリノベーションにおいて、オープンしますし、そういうふうなところの中で、初めて、少なくとも、我がまちにもありますよと言われるようなことで、それを活かしながら、もう東根のまちづくりというものを、私だけじゃなくて、私に続く市長なども含めて、やっぱりこういうものを活かしながら、風格のある伝統の感じさせるようなまちづくりを行ってもらえば、幸いかなという思いで、私は、これから進めようと思っておりますので、ご理解をお願いしたいなと思います。
○秋葉征士議長 11番阿部綾子議員。
○11番(阿部綾子議員) すばらしい市長の抱負を聞かせていただきました。是非、香り高い文化のまちを、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
○秋葉征士議長 以上で、ご了承願います。
  会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩をします。

   午後 0時12分 休 憩

   午後 1時00分 開 議

○秋葉征士議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。

  ◎山科幸子議員質問

○秋葉征士議長 次に、2番山科幸子議員。
   〔2番 山科幸子議員 登壇〕
○2番(山科幸子議員) 2番山科幸子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
  通告に基づきまして一般質問を行います。
  10月30日の全員協議会におきまして東根市総合戦略、第4次東根市総合計画後期基本計画案が示されたところです。東根創生の実現に向けた各種施策が盛り込まれ、目指すべき姿として「真の豊かさが実感できるまちへ」の中に、「住み良い生活を磨く」を掲げております。「誰しもが東根の良さを実感できる住みやすいまちづくりの推進」があげられております。
  まずは、市民1人1人が普段の暮らしが幸せであることが市政の一番の柱であると考えております。実現に向けて確実に主な施策の事業の推進が図られますことをお願いいたします。
  誰しもが東根市に住んでよかったと実感できるためには、誰もがどこに住んでいても地域格差を感じないことであると思います。医療機関や買い物場所などは市街地に集中しております。また、タントクルセンターやこれからオープン予定の体育施設、図書館や美術館併設の大型文化施設、注目の東桜学館につきましても市役所周辺に集中しております。市民の誰もが文化に触れたり子どもたちや仲間と遊んだり、スポーツをしたり豊かな生活を享受する権利があります。それには、交通の利便性が大変重要であり、生活する上でも交通手段は市民の方にとって大変重要となっております。つきましては、格差の生じない施策の1つであります交通対策として、次の2点についてお伺いいたします。
  まずはじめに、福祉タクシー等の事業についてであります。複数の事業がありますが、市内均一の助成内容となっております。おでかけさぽーとタクシー事業につきましては、高齢の方が移動するための手段として助成が受けられるとてもよい事業と評価しております。しかし、助成につきましてはタクシー料金の基本料金の9割、年間最大24枚の助成券の支給で市内一律となっております。
  介護や福祉支援事業につきましては、福祉タクシー料金が通常のタクシーより高いことから内容が手厚くなっておりますが、やはり市内一律の助成となっております。現在のタクシー料金は基本料金は690円、4キロで約1,500円、15キロで2,490円となっておりますが、広い東根市どこに住んでいても福祉タクシー等の事業は同じ助成となっております。つきましては、福祉タクシー等事業の詳細と利用状況についてお伺いいたします。
  また、事業や助成内容について地域格差を生じない方策についてどのように考えておられるのかお聞かせください。
  次に、交通対策の要であります市民バスについてお伺いいたします。
  市役所、駅、病院など市民が利用する施設等を循環する市民バスは、市民の足として大変重要な役目を担っております。河北町と連携した県立河北病院までの運行、登校や電車時刻に合わせた運行など改善を重ねて利用しやすくなっていると感じております。
  しかしながら、免許証を返納したり、ひとり暮らしになったりと、高齢者が多いところではご近所友人間での自家用車の乗り合いをしながら交通の足を確保してきた状況が崩れたり、高齢化によってバス路線までも出かけられないという現状もあります。つきましては、交通の不便な地域でも市民バスを乗りやすく、また利用率を上げる方策についてどのように考えているのかお伺いいたします。
  続きまして、介護保険制度と同時に施行されました成年後見制度についてお伺いいたします。
  平成12年度に介護保険制度がスタートし15年がたちましたが、同時に施行された介護成年後見制度については認知度も低く、制度の難しさもあり介護サービスに比べて利用が少ない状況にあります。介護保険や知的障害等の福祉サービスは、契約行為のために判断能力が低下している場合や、判断力がないとされる場合は後見人を立てないと利用できない事態が発生し、金銭や財産管理など福祉現場では大変苦慮している現状にあります。現在は、マイナンバーカードの送付に伴い認知症等の入所者で後見人が選任されていない方々の取り扱いに大変苦慮し、ご苦労なさっている現状があります。
  核家族化が急速に進み、今後ひとり暮らしの世帯が増え、団塊の世代が後期高齢者となる2025年度がピークとされる高齢化社会に対応するためには成年後見制度の体制整備を図っていかなければなりません。しかし、現在の介護保険制度は15年がたちましたが先般示されました後期基本計画案におきましても、成年後見という文字はありません。明文化がなされておりません。介護保険事業は大変大きな事業であり、事業費につきましても大きなウエートを占めますが、後期計画案の30ページには介護保険として、@制度の周知A適正なサービスの推進B適正な受益と負担による健全な財政運営の推進この3項目だけとなっております。
  制度の周知につきましては、継続、ただこの項目となっております。
  長生きするのも東根市の実現のための第1点として成年後見制度について、本市における周知や対策の現状と取り組みについてお伺いいたします。
  次に、後期基本計画案に対するパブリックコメントを提出させていただきましたが、平成24年度に介護保険法の一部が改正され施行されました介護サービスの基盤強化のための施策についてであります。
  後見制度は福祉現場では重要不可欠なものとされておりますが、介護サービスと違って一般市民の方には周知、認識がまだまだ浸透されておりません。いろいろな介護予防、介護支援策が立てられ実施されておりますが、介護サービスの基盤強化については具体的な取り組みが見えてきておりません。
  急速な少子高齢化と核家族化により地域の課題が拡大しております。家族支援の低下や地域コミュニティが変革していく中で、見守りや地域の支援だけでは対応できなくなることが予想されます。介護サービス基盤強化のために、成年後見人の業務を行うことができる人材の育成と活用など本市でも必要な措置を講じる必要があります。
  また、後見制度の周知によって万が一認知症などで判断能力がなくなっても最後まで人間らしく生きることができるとともに、いろいろな地域の課題解消にもつながり行政の予算的な効果も大きいと考えられます。
  例えば、徘徊死と行方不明、孤独死と孤立死、虐待、消費者被害、医療、介護のリスク、延命等医療費の縮小、空き家、ごみ屋敷等々多くの課題にも制度の活用は必要不可欠であります。国や県では介護保険のスタートと同時に取り組みを行っております。そのために、成年後見制度が抱える課題と今後の取り組みについてお伺いいたします。
  以上をもちまして、登壇からの質問を終わります。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 山科幸子議員のご質問にお答えをいたします。
  はじめに、地域格差の生じない施策についてであります。本市における福祉タクシー等の事業につきましては対象者や事業目的により、3種類の制度に分類し支援を行っております。
  1つ目は、障がい者の社会参加と生活圏の拡大を目的にタクシーまたはリフト付きタクシーの利用料金の一部や、自家用車の給油代金の一部を助成する障害者社会参加移動促進事業であります。
  2つ目は、介護保険の要介護4または5の認定を受けた方を対象に、リフト付きタクシー等の利用料金の一部を助成する高齢者移動サービス事業であります。
  3つ目は、介護保険の認定を受けていない元気高齢者の社会参加と生活圏の拡大を目的に、タクシー利用料金の一部を助成する高齢者社会参加促進事業、通称おでかけサポート事業であります。この事業につきましては制度が徐々に浸透してきたことに加え、平成26年度から対象要件を緩和したことなどの理由により、年々申請件数が増加しており平成26年度の実績は855人となっております。
  おでかけサポート事業の地区別の交付状況につきましては、東根地区と神町地区の申請者が全体の約7割を占めている一方、市内東部及び西部地区の方々の申請数が比較的少ない状況となっております。これは、地区ごとの人口や高齢化率、ひとり暮らし高齢者数等の違いが1つの原因と考えられます。くわえて、東部及び西部地区にお住まいの方がタクシーを利用する場合、長距離利用が多く利用料金が高額となり、助成効果が限定的であるため申請に結びつかなかったものと捉えております。
  今後は、居住地域の地理的要因等も考慮しながら高齢者等にとってより利用しやすく、より公益性の高い取り組みとなるような制度の運用を研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、市民バスの利用率向上に向けた取り組みについてであります。市民バスは民間のバス路線を吸収する形で、平成11年度から運行を開始し、利用状況や地域からの要望を踏まえながら改善を図り、現在は5路線を14便が運行しているところであります。現行の14便のうち東部地区においては、10便、西部地区においては4便が運行しております。東部地区においては、平成24年度に地域からの要望によって運行をスタートした泉郷線が2便運行しており、地域全体での利用促進を図るため地域独自でバスの回数券を半額助成するなどの事業を実施しております。市民バスの継続的な運行には、利用者数の確保が不可欠であり、このような地域全体での利用率向上に向けた取り組みは大いに歓迎をするところであります。
  今後とも、現状維持しつつ地域の要望や利用者のニーズ等を把握しながら、他の公共交通機関との効率的な乗り継ぎを可能とするために連携を図るなど、より生活に密着した市民の足としての運行、さらには利用率の向上に努めてまいりますのでご理解をお願いいたします。
  次に、成年後見制度についてであります。成年後見制度に係る関連法につきましては、平成12年度に介護保険法とあわせて施行されたことから介護保険制度と成年後見制度は「車の両輪」と言われており、互いに関係性が深い制度内容となっております。
  認知症高齢者やひとり暮らし高齢者の増加に伴い、自らの権利の主張や行使をすることが困難な状況にある方々の権利の擁護や、財産管理などを支援する成年後見制度の必要性はますます高まるものと捉えております。
  本市における高齢者の成年後見の取り組みといたしましては、介護保険法に基づく包括的支援事業である総合相談において地域包括支援センターと連携し、問題を抱えた家族からの相談や、その後の申し立てに至るまでの支援等を行っているところであります。
  また、家庭裁判所への申し立てを行う親族がいないなどの理由から成年後見制度の利用が困難な高齢者等については、市長による申立てや成年後見人等報酬の助成などの支援を行っております。
  次に、成年後見制度が抱える課題についてでありますが、高齢化の急速な進行に伴いさらなる需要の増大が見込まれ、今後後見人等は主に介護サービスの利用契約等を行うようになることが想定されるところであります。
  このように、増加が見込まれる成年後見などの業務に対応するためには、弁護士や司法書士などの専門職だけがその役割を担うのではなく、市民後見人を中心とした多様な支援体制を構築する必要があると言われております。こうした状況の中、認知症高齢化等の福祉を増進するため市町村においては市民後見人を確保する体制を強化し、地域における市民後見人の活動を推進する取り組みが求められていると捉えております。
  今後は、判断能力が十分でない方の生活を身近な地域住民が支援し、成年後見活動を行う市民後見人に関する情報を広く周知し、啓発を図ってまいります。
  また、各自治体で実施している成年後見制度に関する取り組みを総合的に研究し、住みなれた地域で安心して暮らし続けることが可能な地域包括ケアシステムの構築を推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 質問席から引き続き質問に移らせていただきます。
  福祉タクシー等の事業につきましては、地域の状況により利用に差が出ているとのご回答をいただきました。順次質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
  はじめに、福祉タクシー等の3事業のうち決算が大きく、利用が多い、おでかけサポート事業の事業内容と実績について詳しい説明をお願いいたします。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  おでかけサポート事業の内容でありますが、タクシーの初乗り基本料金の9割相当額、本年度は約620円になりますけども、この額を助成しまして元気高齢者の外出を促す制度としまして平成24年度より開始した事業であります。助成金は一月あたり2枚として、年間24枚を交付しているところであります。なお、助成金の利用につきましては市内のタクシー事業者のみで使用することとしており、利用枚数は1回の乗車につき1枚と定めております。
  また、平成26年度から対象となる年齢を80歳から70歳に引き下げまして、利用者の拡大を図ってきたところであります。交付実績になりますけれども、平成25年度が645人、平成26年度が855人となっております。本年10月末現在においては、既に前年度実績を超える864人から申請をいただいているところであります。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 多くの方々から利用いただいて、元気な高齢者福祉向上に寄与していることがわかりました。
  利用状況を調べましたところ、やはり東根地区と神町地区が圧倒的に多くなっております。先般の調査によりますと、地区別は東根地区385件、東郷地区39件、高崎地区19件、神町地区197件、大富地区60件、小田島地区92件、長瀞地区63件という26年度の実績が出ており、やはり東根が圧倒的に多く神町とあわせて7割近くを占めている現状になっております。
  市内一律の助成利用券の支給であれば、遠距離ですと2,000円、3,000円の自費となって、往復利用であれば年金受給者が多い高齢者にとって生活費に大きく影響が出てまいります。そこで、利用を控えていることが地域の利用状況につながっているのではないかなと考えます。これからオープンの施設はじめ公的機関の利用や買い物などの生活の利便性を図るために、東部、西部地域に住んでおられる方がおでかけサポートタクシー事業をより利用しやすくなるような具体的な方策をどのように考えているのかお伺いいたします。
○秋葉征士議長 土田市長。
○土田正剛市長 確かにおでかけサポートタクシー事業は、平成24年から実施しておりまして、地域間の利用度数が差があるなと私も思ってたところであります。現在の制度では、1回の乗車につき1枚の助成券しか使えないという理由もあります。したがって、このおでかけサポートタクシー事業は高齢者の社会参加を促す、あるいは介護予防という意味でも私は大きな役割を果たしてきたのではないかなとみております。
  したがって、今後、神町、東根地区以外の東部、西部、東根周辺地区ということになると思いますが、そういう中でも、例えば東郷の西戸というと東根本町とあまり大して変わりないのかなと、同じ東部地区でもいろんな格差があるところと比較的ないところとあると思います。そんなふうなことの中で、事務当局に地域格差を是正する施策というものを、現在指示しているところであります。したがって、来年以降は現在のおでかけサポートタクシー事業においては何らかの改善策というものを実施していきたいなと考えているところであります。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 事業運用方法などの制度利用につきまして、今、格差解消に大変効果的なご回答をいただきました、ありがとうございます。
  予算措置を伴わない運用方法の変更ですので、やはり早急に取り組んでいただきたいと思います。あわせまして、その他の事業につきましても地域格差が生じてる現状ですので、ご検討いただければと思います。
  続きまして、市民バス運行事業に移ります。以前は、市民バスの利用者が少ないなどという声も聞かれましたが、最近は大変利便性が上がっております。市民バスについてはまだ空白地帯もございますので、これからの利用向上ために取り組んでおられることと、市民バスの運行状況についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長 矢萩市民生活部長。
○矢萩和広市民生活部長 お答えいたします。現行の5路線14便のうち7便が休石線となっております。あと1便が向原公立病院線、そして先ほど市長からありましたように平成24年度に地域からの要望により運行をスタートしました泉郷線が2便であります。東部地区からは路線合わせて10便運行しておりまして、さくらんぼ東根駅及び公立病院を結ぶ路線として地域に定着しているところであります。
  また、市の西部地区を運行しております北部循環線が2便と河北線2便がさくらんぼ東根駅を発着しまして、西部地域と公立病院及び県立河北病院を経由する路線となっております。各地域の皆さんが駅や医療機関等の足として利用していただき、毎日約120人の利用をいただいているところであります。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 毎日120人の市民の方に利用いただいておられ、市民バスが市民に定着してきた利用が増えたことは大変喜ばしいことと感じております。ただ、東部地域の運行回数に比べて神町上地区から大富地区南部、長瀞の一部では運行がない状況です。柏原地区宿地域についても、高齢者が増えてきておりますので今後交通機関の空白地域についてのご検討もあわせてお願いしたいなと思ってるところです。
  私自身も市民バスに乗ってみました、大変快適でございました。運行状況というか、路線にある方については非常に便利で、大人200円高校生以下100円という安価な値段で大変いいなとは思いますが、逆もまた真なりで運行してないところについてはやっぱり不便をきたしているのではないかなと考えております。
  今後は庁内を横断的に予算をうまく使って、先ほどの福祉タクシー等の事業とか、観光の二次交通などもあわせまして交通対策を考えていっていただきたいと思います。
  以上で、交通対策についての質問は終わらせていただきます。
  続きまして、成年後見制度に移ります。
  市でも介護保険制度と成年後見制度は車の両輪との認識で取り組んでおられることがわかりました。成年後見制度についての相談や利用についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。成年後見制度に関する相談についてでありますが、地域包括支援センターに高齢者の権利擁護に関する相談窓口を設けまして、成年後見制度の周知と活用を図って進めているところであります。
  平成26年度の相談件数は32件、そのうち家庭裁判所や公証役場に対する申し立て手続の支援を行った件数が4件となっております。
  また、今年度10月末の現在の実績でありますけれども、相談件数は11件で、うち申し立て支援の件数は1件となっております。なお、家庭裁判所への申し立てを行う親族がいないなどの理由によりまして、市長による申し立てを行った件数は平成24年度から合計で3件となっております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 市長の申し立てが3件あったとのことでした。親族がいないなど、裁判所への申立者がいなくて市長が申立人になったケースが東根市でも出てきているという状況にあるということです。
  先般配布されました数字で見る東根市の概要によりますと、平成27年度の65歳以上の方は市民の4分の1以上、ひとり暮らし、老人夫婦二人世帯が増加してきております。二人暮らしはひとり暮らしの予備軍であります。今後2025年問題と言われる10年後までには、ひとり暮らしで親族がいない、遠くにいて身上監護ができない世帯はますます増えていくことが予想されます。こうした情勢から今後成年後見制度は需要が増えることが予想されます。制度利用の促進に向けた具体的な取り組みがありましたらお伺いいたします。
○秋葉征士議長 橋健康福祉部長。
○橋 昇健康福祉部長 お答えいたします。
  後見制度の利用促進に向けた具体的な取り組みについてでありますけども、成年後見制度につきましては個人の財産管理や権利擁護に関するものであることから、制度の内容はもとより申請手続などの難しい手順が必要とこのように思われているのではないかと、このように捉えているところであります。
  制度の利用促進を図るためには、制度利用の手順や費用、申請から利用までの期間など制度の正しい理解を広めることがまずは重要であろうと、このように考えているところであります。これまでも、市報や地域包括支援センターの広報誌を利用しまして広く制度の周知を図っておりますが、今後は高齢者と触れ合う機会の多い民生委員・児童委員や介護保険事業者等に対する啓蒙活動や、市民や関係者向けの研修会の開催なども検討してまいりたいとこのように考えております。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 先ほど、市長申し立てとありましたのは、法定後見人制度を利用したものでございます。判断能力のあるうちに元気なうちに、自分が好きな方を自分が申し立てをしておく任意後見制度というのがございます。これについては自分の信頼できる方ですので、法定後見人で弁護士にお願いするよりずっと安く費用も少なくて済みますので、先ほど申しました今後の取り組みと周知については大変有効になると思いますので期待いたしたいと思います。
  後期計画におきましても、いきいきまじゃ〜れや貯筋げんきなど介護予防とか体力づくり、あとシルバーを活用した生きがいづくりなどたくさんのメニューが計上されております。是非今後、老い支度とか終活と言われる相続、財産、葬儀なども含めまして終活活動を含めた後見制度の取り組みを推進していただいて、介護保険制度のさらなる充実をお願いしたいと思います。
  以上をもちまして、質問を終わらせていただきます。
○秋葉征士議長 以上で、ご了解を願います。
  これで本日の日程は、全部終了しました。本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

   午後 1時33分 散 会