平成２７年第３回東根市議会定例会　９月　８日　議事日程　第３（一般質問）

平成２７年９月８日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　秋　　葉　　征　　士　議長　　　　　　　浅野目　　幸　　一　副議長

◎出席議員（１８名）

　１番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　　２番　　　山　　科　　幸　　子　議員

　３番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　　４番　　　白　　井　　健　　道　議員

　５番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　６番　　　原　　田　　利　　光　議員

　７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

　９番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　１０番　　　加　　藤　　信　　明　議員

１１番　　　阿　　部　　綾　　子　議員　　　　　　１２番　　　髙　　橋　　ひろみ　議員

１３番　　　清　　野　　貞　　昭　議員　　　　　　１４番　　　森　　谷　　政　　志　議員

１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　浅野目　　幸　　一　議員　　　　　　１８番　　　秋　　葉　　征　　士　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	石　山　泰　博	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	小　林　文　雄	代表監査委員
工　藤　喜惠治	農業委員会会長	本　間　芳　次	消　　防　　長
間木野　多加志	副　　市　　長	半　田　　　博	総　務　部　長
矢　萩　和　広	市民生活部長	髙　橋　　　昇	健康福祉部長
片　桐　　　崇	経　済　部　長	本　田　　　剛	ブランド担当部長
滝　口　亮　一	建　設　部　長兼水道部長	今　野　和　行	会計管理者
古　谷　利　明	教　育　次　長	石　垣　裕　之	総合政策課長
浅野目　　　勇	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長	芦　野　耕　司	財　政　課　長
網　干　　　賢	監　査　委　員事　務　局　長	菊　池　忠　芳	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


斎　藤　吉　則	事　務　局　長	安　達　好　浩	事務局長補佐
井　上　正　宏	議事主査兼議事係長	辻　村　　　充	副　　主　　任
松　山　朋　美	主　　　　　事	鈴　木　敬　一	兼　務　書　記
早　坂　康　弘	兼　務　書　記	鈴　木　敬　一	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　　　　　　　平成２７年９月８日（火）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　５番　河　村　　　豊

　　　　　　　　２　１２番　髙　橋　ひろみ

　　　　　　　　３　１１番　阿　部　綾　子

　　　　　　　　４　　７番　髙　橋　光　男

　　　　　　　　５　１０番　加　藤　信　明

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

平成２７年東根市議会第３回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項		質問要旨	答弁者
６	河村　　豊議　　　員	１．東根市のまちづくりについて		１．東部・西部地区の人口減少・高齢化対策について　(１)東根市都市計画マスタープランについて　　　１）環境変化に対応する計画の見直し　　　２）土地利用の転換に対する住民参加　(２)東根市公営住宅等長寿命化計画について　　　１）木造市営住宅住民の生活環境改善について　　　２）公営住宅用地の活用について２．「公共施設等総合管理計画」について	市　　　長
６	河村　　豊議　　　員	２．東根市の若者活躍の推進について		１．若者の夢へのチャレンジを応援する取り組みについて２．若者をはじめとする有権者の投票率向上の取り組みについて３．就業環境改善対策について　(１)公共工事発注時期の平準化について	市長教育長選挙管理委員長
７	髙橋ひろみ議　　　員	１．東根市児童福祉施設等の整備方針について	１．おおむね５ヵ年における新たな施設整備方針について		市　　　長
８	阿部　綾子議　　　員	１．東根市観光基本計画について	１．平成24年度を初年度とし、10年間の計画としているが、社会情勢の変化などを踏まえて、後期５年間は見直すとある。これまでの評価・課題について伺う。２．さくらんぼ東根温泉の振興について伺う。		市　　　長


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
９	髙橋　光男議　　　員	１．本市の都市基盤整備施策の充実について	１．本市は、体系的な道路ネットワークの形成を図るとの考え方のもと、本市特産のリンゴに例え、「幹軸、実軸、蜜軸、および輝線」に分類して整備を進めてきた。　　その結果、特に中央部の一本木神町線と東根中央橋の開通、神町北部土地開発などが相まって日常生活の利便性が向上し、定住人口の増加や今日の賑わいにつながっていると思料するが、現在、準備を進めている「地方創生」には、「ひと」が「しごと」を呼び、「しごと」が「ひと」を呼ぶ好循環を支える「まち」の活性化が重要で、そのためには周辺等との交通ネットワークの形成推進が必要とのことである。　　本市南部地区の今後のまちづくりには、天童市方向への交通網整備が必要と考えるが、（１）南部地区における幹線道路等の整備の現状および特に、東回り幹線道と一本木神町線の延伸等、今後の整備の考え方等を伺う。	市　　　長


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
10	加藤　信明議　　　員	１．東根市の「道の駅」の設置構想について	１．高速道路無料区間における「道の駅」設置にかかる国の動向について２．県が策定している「道の駅」増設構想への本市の取り組みについて	市　　　長
		２．さくらんぼ東根駅西口の土地利用について	１．課題解決に向けた土地利用構想について	市　　　長
		３．商工業の振興について	１．企業誘致への取り組み　　大森西工業団地等の進捗状況について	市　　　長
		４．児童福祉施設等の整備方針について	１．学童保育の充実について	市　　　長

　　◎開　　　　　議

○秋葉征士議長　皆さん、おはようございます。

　　本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質疑

○秋葉征士議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎河村　豊議員質問

○秋葉征士議長　はじめに、５番河村　豊議員。

　　　〔５番　河村　豊議員　登壇〕

○５番（河村豊議員）　おはようございます。５番河村豊でございます。それでは、一般質問をさせていただきます。

　　はじめに、東根市のまちづくりについてお伺いいたします。

　　まず、東部・西部地区の人口減少・高齢化対策についてでありますが、土田市政が東根市の中心市街地を形成するためのまちづくりを進めてきたことは、現在の東根市の発展や全体的な人口増の流れを見れば、一定の成果を上げてきたことは間違いありません。

　　しかしながら、平成32年度の人口目標を４万6,500人と下方修正されたように、これから間違いなく訪れる人口減少、少子高齢化の波は、たとえ東根市といえども避けて通れるものではありません。現在、策定が進められている東根市総合戦略をもとに、これから始まる東根創生は、東根市の歴史の上からも、地域コミュニティを大切にする意味からも、現在の小学校区を核にしたそれぞれのまちづくりに注力していくことが、今後の人口減少対策、少子高齢化に歯どめをかける対策の重要なポイントになると考えます。

　　東根市都市計画マスタープランは、平成32年を目標年次として、20年間の計画で策定され、中間点で改訂が行われましたが、市街地形成や道路網の整備による環境変化に対応するための計画の見直しは、自然の恵みと良質な都市環境という基本理念を守りながら、地域住民の声や将来性を考慮したものになっていたのか。

　　また、土地利用の転換に取り組む際は、自然、歴史、農地の保全と活用や、自然に配慮した産業の形成、そして地域の生活環境や子育て環境への影響に配慮するために、地域住民の意見を早い段階から聴取し、参考にするべきであり、土地利用転換後の土地を利用する業種によっては、特段の配慮が必要であると考えます。これらについて、市長のご所見をお伺いいたします。

　　次に、東根市公営住宅等長寿命化計画についてお伺いいたします。

　　この計画で明確になっているのは、耐用年数30年の木造建築で旧耐震基準の70戸については、その全てが築51年から57年を経過しており、建替えと判定されているにもかかわらず、引き続き多くの方が居住されているということであります。猛暑の夏、そして極寒の冬も、ここにお住まいになっている住民の方々の生活環境の改善は急務であると考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。

　　また、公営住宅用地には、まちづくりの核となり得る重要な場所、高度利用の可能性が高い場所も含んでおります。それらを活用するための計画策定を早急に進めるべきであると考えますが、この点についても市長のご所見をお伺いいたします。

　　次に、公共施設等総合管理計画についてお伺いいたします。

　　平成25年６月に閣議決定した日本再興戦略に基づき、インフラ老朽化対策の推進に関する関係省庁連絡会議において、同年11月にインフラ長寿命化基本計画が取りまとめられました。

　　一方、地方自治体では、過去に建設された公共施設等が、これから大量に更新時期を迎える中、地方財政は依然として厳しい状況にあり、さらに人口減少による今後の公共施設等の利用需要の変化が予測されるため、自治体施設全体の最適化を図る必要があります。

　　昨年４月、総務省では、「公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進について」と題し、各都道府県知事などに対して計画の策定要請を行いました。

　　また、本計画についての記載事項、留意事項をまとめた「公共施設等総合管理計画の策定に当たって」の指針を地方公共団体に対して通知いたしました。

　　管理計画を策定することで、施設の老朽化の度合いや維持管理費用が予測できます。それにより、施設の修繕、改修、処分、統廃合の計画が立案でき、予防保全による施設の長寿命化を図り、将来的な財政負担の軽減にもつながります。

　　そこで、現在建設中の新しい施設も多く、さらに公共施設が増加し老朽化した施設と混在する東根市の管理計画策定は、どのように進められるのか、今後、どのような取り組みを行っていくのかをお伺いいたします。

　　次に、東根市の若者活躍の推進についてお伺いいたします。

　　学生を中心に若者が将来の夢を実現するためのチャレンジに対して、自治体として助成金を支給するなど、若者を応援する取り組みを積極的に行ってはどうかと考えます。子どもや学生の夢を育み、夢へのチャレンジに対し地域を挙げて応援することは、地域の魅力創造にもつながる重要な施策と考えます。

　　海外でのボランティアや地域活動など、学生が自ら考えて企画した活動やスポーツ、文化活動などで、全国、世界に向けて飛び出す若者に対し経費の一部を助成するなど、若い世代の夢の実現に向けた活動を促すことを目的として、経済的に支援するプログラムを立ち上げるなど、若者の夢へのチャレンジを応援する取り組みを進めてはいかがでしょうか、教育長にお伺いいたします。

　　次に、若者をはじめとする有権者の投票率向上の取り組みについてお伺いいたします。

　　近年、若者をはじめとする有権者の投票率が低下傾向にある中、有権者が投票しやすい環境を一層整備し、投票率の向上を図っていくことは喫緊の課題であると考えます。

　　明年の参議院選挙から選挙権が18歳以上に引き下げられることも見据え、有権者一人一人に着目した、さらなる投票機会の創出や利便性の向上が求められます。

　　平成25年７月の参議院選挙で、愛媛県松山市が、全国で初めて大学内に期日前投票所を設置し、全体の投票率が下がる中、20代前半の投票率を2.72ポイント上昇させる大きな成果を上げました。その後、選挙の啓発活動を行う学生を選挙コンシェルジュと認定し、選挙ＣＭの作成、啓発物資の企画・配布、選挙公報をＰＲするための選挙カフェの設置など、投票率向上を目指し、選管と協力して積極的な運動を展開しております。

　　こうした先進事例を受け、本年の統一地方選挙では、低迷する若者の投票率のアップを目指し、大学キャンパス内に期日前投票所を設置し選挙の啓発活動を推進する動きが、松山市を含め12大学で見られました。

　　そのほか、大学キャンパス内に限らず、期日前投票所を通勤者等が多く利用する主要駅の構内に設置した長野県松本市の事例や、交通の利便性にすぐれたショッピングセンター内の通路に設置した広島県福山市の事例など、各自治体における積極的な取り組みが注目されております。

　　明年の参議院選挙から高校生も投票するということを踏まえて、今後、国と地方が協力して啓発活動に取り組むのはもちろんでありますが、東根市としても投票率向上のための積極的な対策を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか、選挙管理委員会委員長にお伺いいたします。

　　次に、若者が活躍する場をより多く確保するための就業環境改善対策についてお伺いいたします。

　　ここでは、特に公共工事発注時期の平準化についてになりますが、建設土木に従事される企業の方々から、よくお聞きします。年度末に工事が集中して、年度当初に仕事の空白ができてしまう、何とかならないかというものであります。

　　いわゆる、単年度主義の市役所の会計上、やむを得ないと考えられてきたわけでありますが、15カ月など、年度をまたぐ予算編成、または債務負担行為などで切れ目のない公共事業の発注が実現でき、それにかかわる事業者を守り支えていくことで、労働力確保の後押しになると考えます。

　　さらに、建設や土木に携わる事業所やその業界で活躍する方々が、東日本大震災の発災時も、復旧・復興の現場で大活躍されていることは、ご案内のとおりです。万が一、市内で予測できない災害が発生したときには、いち早く現場に駆けつけ、その使命を果たしてくださることは間違いありません。

　　そこで、業界、事業所、そして従事する方々が年間を通して安心して仕事に取り組めるように、さらなる配慮と対応をするべきだと考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。

　　以上で、登壇の質問といたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　おはようございます。

　　河村　豊議員の東根市のまちづくりについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、東部・西部地区の人口減少・高齢化対策についてであります。

　　東根市都市計画マスタープランの改訂についてでありますが、都市計画マスタープランは、市民の意見を反映させながら、まちづくりの将来像を明確にし、その実現に向けた方向性をまとめ、まちづくりの基本方針を総合的かつ体系的に示したものであります。

　　また、本市の最上位計画である東根市総合計画に位置づけられた個別計画として、総合的な視点を捉えた土地利用の方針や都市施設及び市街地開発事業など、各種計画を誘導する総合的指針としての役割を担っているものであります。

　　改訂に当たりましては、本市が掲げる市民と行政の協働によるまちづくりの理念のもと、当初計画策定と同様に、各地区の市民代表者による地域別懇談会を設置し、市民の意見を十分反映させ、さらに第４次東根市総合計画策定、市民アンケート等を活用し、市民から幅広い意見を聴取したところであります。

　　現在の都市計画マスタープランは、基準年度を平成12年度、目標年度を平成32年度とする20年間の計画であり、これにより本市は市街地の開発や中心市街地形成による魅力あるまちづくり等により、着実な発展を遂げてまいりました。

　　しかし、経済の低迷や少子高齢化、人口の伸び悩みなど、社会情勢が大きく変化してきたことから、中間年次の平成23年度に計画の検証を行い、改訂したものであります。

　　このように、都市計画マスタープランにつきましては、本市まちづくりの将来像を市民の参画を得て検討し、今後のさらなる少子高齢化を見据えた総合的、長期的な視点に立って策定しているものでありますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、都市計画における土地利用転換に対する地域住民の参加についてであります。

　　都市計画法には、土地利用などを規制誘導する観点から、住民の意見が反映されるよう定められているところであります。

　　都市計画による将来の土地利用を見据えた土地利用転換を図る手法には、用途地域の拡大や既存用途地域の変更があります。これらの手続を行う場合、都市計画法に基づき、原案を作成する段階から地元との調整を図り、都市計画決定を行っておりますので、ご理解をお願いします。

　　また、転換後の土地を利用する業種によっては、特段の配慮が必要ではないかという点についてでありますが、用途の転換後は、その用途地域及び建築基準法に基づき土地利用がなされるものであります。また、都市計画区域内での用途地域の指定のない地域の土地利用の転換に際しても、農業振興地域からの除外や農地転用、建築確認申請等、様々な手続が必要となり、その基準に基づき土地転換が図られることになりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、東根市公営住宅等長寿命化計画についてであります。

　　木造公営住宅に居住している住民の方々の生活環境の改善についてでありますが、長寿命化計画において用途廃止としている木造住宅につきましては、各団地とも建築から50年程度経過しており、老朽化が著しく、恒常的に修繕が必要となっているところであります。

　　このような状況から、入居者が退去した場合は、新たな入居者の募集を行わず政策的に空き家とし、景観や防犯等の観点から解体除却を行い、地域防災の安全に配慮しているところであります。

　　なお、現在入居している方々につきましては、随時点検を行い、維持管理の中で良好な住宅環境の保全に努めておりますので、ご理解をお願いいたします。

　　また、公営住宅用地の活用を早急に進めるべきとのご質問についてでありますが、長寿命化計画において用途廃止としている団地は、西楯団地、若木団地、羽入団地、並松団地の四つであります。

　　これら四つの団地の解体の進捗状況は、西楯団地35％、若木団地30％、羽入団地36％、並松団地８％となっております。いずれの団地にも、まだ半数以上の住宅が残り、居住に供しているため、現段階においては跡地の具体的な利用計画は定めておりません。

　　しかし、並松団地は、さくらんぼ東根駅の西口に所在し、将来の駅前開発やまちづくりを考慮すると大きなポテンシャルを有しており、高度な土地利用が期待できるものと捉えております。

　　また、西楯団地は、水と緑と歴史の広場構想の一角にあり、この構想に沿った土地利用の検討が考えられます。

　　さらに、羽入団地及び若木団地につきましては、地域振興に資する土地利用が想定されるところであります。

　　今後、住宅解体の進捗状況を見極めながら、地域住民の方々と跡地利用について十分協議を行ってまいりたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、公共施設等総合管理計画についてであります。

　　公共施設の老朽化対策や人口減少に伴う利用需要の変化等への適切な対応が全国的に大きな問題となる中、本市においても各種施設の状況把握を行うとともに、長期的な視点に立ち、計画的、効率的な施設の更新や長寿命化対策等を進めるためにも早急な策定が必要であると考えております。

　　策定に当たっては、保有する資産の現状を適切に把握、分析することが不可欠でありますが、財産の運用管理等に加え、資産を一元管理するための台帳の整備が必要となります。

　　このような中で、国からの要請を受け、平成29年度を目標に統一的な基準による新公会計制度の整備に着手し、その中において固定資産台帳の作成を進めているところであります。

　　固定資産台帳が整備されることによりまして、資産の一元管理や適正把握、施設ごとの資産価値の把握等も可能となることから、この台帳情報を活用し、平成28年度に公共施設等総合管理計画を策定し、今後のまちづくりへの活用を図ってまいりたいと考えております。

　　なお、固定資産台帳の整備状況につきましては、現在、整備基準を整理中であり、基準が整い次第、10月ころには関係課への説明会を開催し、本年度末ごろの完成を目指し整備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、就業環境改善対策についてであります。

　　近年の建設投資の急激な減少や競争の激化によるダンピング受注により、建設企業の疲弊や下請企業へのしわ寄せ、建設労働者の処遇の悪化に伴う若手入職者の減少といった構造的な問題が生じ、今後、建設工事の担い手が不足することが懸念されています。

　　こうした状況を鑑み、国は公共工事の品質確保の促進に関する法律を改正し、将来における公共工事の品質と担い手の確保、また育成を図るため、発注者の責務として計画的な発注と適切な工期設定に努めることが定められたところであります。また、債務負担行為の積極的な活用などによる発注、施工時期等の平準化に努めることとされたところであり、その取り組みについては地方公共団体においても強く求められているところであります。

　　本市の入札における過去３カ年の四半期ごとの入札件数の割合につきましては、第１四半期が30％、第２四半期が37％、第３四半期が25％、第４四半期が８％となっております。また、落札金額についても、ほぼ同様の割合となっております。

　　第４四半期は、他の時期と比較して入札割合が低くなっているところではありますが、この時期は、降雪により工事業者にとっては現場施工に負担を生じるため、その前後の時期に発注するなど、計画的な発注を行ったものであります。

　　また、通常、年度当初となる第１四半期は、当初予算可決後でなければ事務を進めることができないなど、予算上の制約により工事における入札件数は減少する傾向にありますが、本市におきましては、予算可決後に直ちに発注できるように準備を進めるなどの対応に努めており、第１四半期で30％と高い割合になっているところであります。本市におきましては、このような季節的、または予算上の条件の制約を除けば、公共工事発注時期は平準化されていると考えているところであります。

　　公共工事の平準化は、建設業における限られた技術者の配置や機材を有効に活用することができ、円滑な施工による品質確保が図られたこと、また市内建設業者の経営の安定化に資するものと認識しているところであり、工事の特殊性を踏まえた債務負担行為及び繰越制度の活用を検討し、今後も計画的な発注に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　次に、教育長に答弁を求めます。石山教育長。

　　　〔石山泰博教育長　登壇〕

○石山泰博教育長　おはようございます。

　　私からは、若者の夢へのチャレンジを応援する取り組みについてお答えをいたします。

　　議員ご指摘のとおり、若者の夢へのチャレンジに対して地域を挙げて応援することは、地域への誇りと愛着心を高め、地域の魅力創造につながるものと考えるところであります。

　　本市では、市内中学生のスポーツ及び芸術文化活動の振興を図るため、県大会以上の各種大会に部活動や学校の代表として出場する場合、交通費や宿泊費等の経費を助成するという形で支援をしているところであります。

　　また、スポーツ少年団活動やクラブチーム活動など、中学生以外についても、東北大会以上の各種スポーツ大会や全国高等学校総合文化祭等の文学活動で全国大会に出場する個人及び団体等に対しても、基準を定め支援を行っているところであります。

　　また、海外でのボランティア活動や地域活動等についてでありますが、旧東根工業高等学校生徒会が手作り太陽電池パネルによってモンゴルやバングラデシュ等を支援する取り組みである「光プロジェクト」事業のため現地を訪問をした際や、青年海外協力隊として派遣される若者に対しても激励金を支給するなど、社会貢献を通した若い世代の夢の実現のため支援を行っているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　次に、選挙管理委員会委員長に答弁を求めます。武田選挙管理委員会委員長。

　　〔武田庄一選挙管理委員会委員長　登壇〕

○武田庄一選挙管理委員会委員長　おはようございます。

　　私からは、若者層の投票率向上に向けた取り組みについてのご質問にお答えをいたします。

　　４月の県議会議員選挙及び７月の市議会議員選挙における基準投票所の年代別投票率を見ますと、20代が一番低く、次いで30代と、若者層の投票率向上が課題になっております。

　　６月の通常国会において、公職選挙法などに規定する選挙権年齢を18歳以上に引き下げることなどを盛り込んだ公職選挙法等を改正する法律が成立したところであります。これに伴い、全国で240万人の有権者が増加する見込みとなっており、本市においては約970人の方々が新たに選挙権を有することとなります。

　　選挙権年齢が18歳に引き下げられた場合、若者層に対して、いかに政治に関心を持たせるかが、これまで以上に重要となります。選挙管理委員会では、「東根市明るい選挙推進協議会」や「白ばら会」と連携し、選挙期間中に市内スーパーなどにおける街頭啓発や公用車での広報活動の充実を図ってまいりました。

　　また、新成人の方々を中心とした啓発はがきの発送範囲を従来の約３倍に増やし、選挙啓発情報をホームページのほかフェイスブックでも発信するなど、様々な観点から投票へ関心を持っていただくための活動に取り組んできたところであります。

　　今後、投票率の向上に向けて学校現場における選挙に関する出前講座及び模擬投票の開催など、様々な取り組みを通して、将来の有権者への効果的な啓発活動を行ってまいりたいと考えております。

　　また、期日前投票所の混雑緩和を行うとともに、他市町村及び他県の先進事例を参考に、新たな手法により取り組みについて検討し、引き続き投票率向上に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村豊議員）　それでは、質問席で続けさせていただきます。

　　まず、都市計画マスタープランについてでありますけども、目標年次が、先ほども述べました平成32年度までの20年間となっておりまして、ご答弁でもありました中間点で改訂を行ったわけでありますけども、今後の変化の状況によっては、さらに見直しを行うという考えはないでしょうか。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　都市計画マスタープランの今後の見直しについてでありますが、現在の都市計画マスタープランは、中間年次の平成23年度に第４次東根市総合計画との整合性を図りながら改訂を行ったものでございます。改訂から経過年数も浅く、現時点においては都市計画マスタープランに影響するような大きな社会情勢などの変化はなかったものと捉えてございます。

　　したがいまして、目標年次の平成32年度までの見直しについては、現在のところ基本的にはないものと考えてございます。しかし、今後、現在策定中の第４次東根市総合計画の後期計画などと大きな相違点が生じた場合や、目標年次の平成32年度までに本マスタープランに影響するような大きな社会情勢などの変化が生じた場合には見直しもあり得ると捉えてございますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村豊議員）　このマスタープランに関しましては、まちづくりというものが煩雑にならないようにですね、様々地域を指定して組み立てるもとになっていると理解しておりますけども、そういう中ででもですね、やはり市民の皆さんからお聞きすると、その計画地域の中であるからということで業者任せにしていると、よく言われるのは、東根市はＴ字路が多いとか、行きどまりが多いとか、そういうふうなことをよく言われるわけであります。それで、この辺はやはり行政の方で、私はある程度都市計画の中に関しても用途を定めるということだけではなくてですね、そういうところも配慮しながら進めていく必要があるのではないかと、誘導していく必要があるのじゃないかと考えるわけであります。

　　またですね、先ほどの市長の答弁でもございましたけども、色のついてないところなんかに関しても、これは農業振興の観点とかが絡んできますので、そこは配慮が必要なわけでありますけども。ただ、先ほど、私、登壇でも述べましたけども、これまでとはちょっと違うまちづくりとか地域の核のつくり方とかということを配慮しますと、非常にこの土地利用の仕方というのは重要なものになってくると思うんですね。

　　マスタープランの用途地域を指定するとか、あと変更するとかという場合には、もちろんマスタープランの中にも市民の声をしっかり聞くとか、そういうふうにあるわけですけども、それ以外のところでですね、例えば農業振興地域からの除外をするとか農地転用をするとかとなった場合にですね、公共に資するもので住民の皆さんからすると非常に価値が高いとか必要度が高いというものに関しても、やっぱりそのハードルが高いとかですね、逆に、わずかな地域のつながりによって、この商業施設を建てるために農業振興地域からの除外がなされてしまうとかですね、そういうことが起こってくるわけですけども、この辺は、私、特に行政の方でしっかりと、それこそ誘導というものをしていくべきであると。

　　これは、先ほど答弁でもございました。法律的には何も問題がないわけでありますけども、やはりまちづくりという観点から言うとですね、市民の皆さんの声を聞いて、生活環境とか、子育て環境とか、そういうものを考えると、この辺はしっかりとリードしていっていただくべきではないかなあと思います。

　　一例を言いますと、例えば、小田島地域に長瀞野田線というのが通りましたけども、この数年の間に、かなり空気が変わりました。これは地域を分断するような大きな道路になってるわけですけども、ただ、これができたことによって地域の方々の考え方も様々広がってくるという状況が起こってきてるわけですね。

　　ところが、その非常に便利な大きな道路をつくった、県道をつくったときにですね、市民の方々のお声をしっかりとお聞きするというところが私はちょっと欠落してたんではないかなあと感じることをよくお聞きします。

　　例えば、中学生が通学で使う場合に、どちらを通るのが便利なのかとか、どちらを通る子が多いのかとかですね、どちら側に街灯を立てるのがいいのか、防犯灯を立てるのがいいのか、今後のことを考えると、どちら側に電柱を立てるのがいいのか。それから、ここの交差点には絶対に信号をつけないと事故が起こる可能性が高いよねというところ、これは市民の方がはじめから言われてたにもかかわらず、様々なこれは事情があったと思うんですけども、その信号の取りつけが後になり、何件もの事故が起こってから慌てて信号がついたという経緯もありました。

　　こういうことは、やはり地域にお住まいの皆さんのお声をしっかりと聞いて、その工事がどんどんどんどん進むにつれて、余計に話し合いなんかを進めていかないと、こういうことでも見えてこないと思うんですね。ですので、是非こういうものは今後も市民の皆さんのお声をしっかり聞く、地域の皆さんのお声を早い段階で聞くということと、工事の進捗に合わせて、より深くお声を聞いていくということをしていただく。例えば、県とか国の事業であれば、その中をしっかりと市の方で取り持っていただくというところが大切なんではないかなあと思いますので、この辺はしっかりとお願いしたいところであります。

　　ここは先ほどしっかり答弁いただきましたので、ここまでにしときますけども、あとですね、市営住宅の問題であります。

　　建てかえの判定というのが、これはされている、用途廃止になっているという木造の市営住宅というのがあるわけですけども、先ほど登壇でも述べましたが、51年から57年経過しているというこの木造住宅でありますけども、この数年の間に建てた市営住宅の50年後というのとですね、耐用年数が30年だから30年後というのと、50年前に建てた木造住宅の今というのとではですね、これは全く環境が違うわけですね。

　　今、用途廃止にもなっているこの木造住宅ですけども、現在も入居されている方がたくさんおられるので、高齢の単身世帯とか生活保護の受給者世帯などの状況について、お伺いしたいと思います。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　用途廃止とされている木造住宅に、現在入居している高齢者や生活保護世帯の状況についてでありますが、用途廃止となっている西楯、若木、羽入、並松の住宅団地には、現在、89世帯の154名が入居してございます。そのうち、高齢者世帯は70世帯で85名が入居しており、入居者の全体の約55％が高齢者となってございます。

　　次に、生活保護受給世帯についてでありますが、用途廃止の木造住宅には、現在、11世帯が入居しており、そのうち高齢者世帯は10世帯となってございます。また、高齢者10世帯のうち、７世帯がひとり暮らしという状況でございます。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村豊議員）　今、お答えいただきました高齢者の単独世帯とかですね、生活保護を受給されている方々もおられるということでありますけども、先ほど登壇のご答弁をお聞きしますとですね、入居者が退去された場合に新たに入居者の募集を行わないとかですね、これは政策的な空き家にして、それから景観や防犯灯の観点からとか地域防災の安全に配慮してというとこでありましたけども、入居者の方々の生活環境というのに私は配慮が足りないと思うわけです。

　　先ほども申しましたけども、50年前の木造、様々これまでも修繕等はしていただいているようですけども、やはりお聞きすると、入居者の方で、いろいろ市にお願いするまでもなく自分たちでと修理をされたりとかする場合ももちろんあるようですし、それを市にもお願いするけども、それをまた請け負ってやっておられるような方々、それらのお話もお伺いしますと、限界だと、屋根にしても壁にしても限界だということをおっしゃっておられます。

　　私もたくさんこの市営住宅にお住まいの方は存じ上げておりますし、何度もお邪魔はしておりますので環境は理解しておりますけども、やはりそこに住まわれる方々の人権にどれだけ配慮してるかというところも私はあると思うんですね。中には、非常にやっぱり冬場の寒さが厳しいということでお願いしたら、暖房器具をつけてくださったと。かなり大きな暖房器具を、ちょっと、不釣り合いのようなものをつけてくださった、非常にありがたいと。ところが、すごく燃料を食うんですと。ですから使えませんと、こんなお声も逆にあったりするんですね。やはり、そういうところを考えると、もう一つ踏み込んだ方がいいのではないかなあと考えるわけですけども。

　　例えば、先ほどありました生活保護の受給者の方々にはですね、住宅扶助という制度もあるわけですので、こういう制度を活用するとかですね、それとか、それ以外の方々にも、今、言ったような生活環境ですので、福祉的な観点からですね、しっかりとそこに配慮して転居を促す。これは、実際、今、公営の住宅が足りないわけですので、民間の住宅を活用するとかですね、そういうことも含めて転居を促していくという施策というのは考えられないのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　生活保護受給者の方々に対する転居を促す施策ということになるかと思いますけれども、まずは現行の生活保護需給制度に係る住宅扶助費に見合った安い家賃で入居できる民間の貸し家とかアパートが市内に存在するのかどうか、今後、調査が必要になってくるのかなと捉えております。

　　また、生活保護受給者10世帯のうち、７世帯がひとり暮らしの現状にありまして、もし仮に他の地域に転居した後に、その地域とのコミュニティがうまく図られるのか、そういった孤立化が懸念されるところでございます。

　　また、さらに高齢者ということもあって、引っ越しの際の健康への負担、または引っ越し費用の負担等が懸念されるところでございます。

　　このように、転居に当たっては様々な懸念が考えられますので、まずは生活保護受給者の方々の個々の意見を、意思を十分尊重した上で、福祉部門とも協議をしながら対応してみたいなと考えております。

　　よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村豊議員）　この件については、市長のご英断も含めてですね、福祉的な観点というのを大きく捉えていただいて考えていただかないといけない時期に来てるのではないかなあと考えますので、是非これはお願いしたいなと思います。

　　高齢者のひとり暮らしの方もおられるので、コミュニティが崩れることがということもありましたけども、そういうところにも配慮しながら、できるだけ近い地域でとかですね、本当にできるだけ様々な工夫をしていただいて、汗をかいていただいて、是非この入居者の方々の生活環境の改善というところに取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

　　次にですね、教育長の先ほど答弁いただきましたけども、若者のチャレンジ、夢へのチャレンジに応援する取り組みということで、これまでに取り組まれている内容なんかも含めてありました。

　　それで、これもお聞きしてるんですけども、やはりこれは例えばスポーツなんかでしたら、個人競技と団体競技ででも、当然、１人にかかる負担というのは全然違うわけですね。ですので、１人、本人にかかる負担、それからご家族にかかる負担、それも様々あるわけですけども、それらも含めて、是非今後もう少し幅広く、そういうものを活用していけるような形になればというところを期待いたします。

　　もう一つメーンに考えたのは、もっともっと世界に飛び出していけるようなですね、そういうところに積極的に、これまでの取り組み以上のものを何かつくり出していっていただけるような、そういうものをお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

　　それから、市長のご答弁をいただきました。若者の就業環境の改善対策ということでお答えいただきました。

　　ご答弁の中にありました、様々配慮していただいてですね、第１四半期で30％という高い割合になっているとご答弁いただきましたけども、これは結局第１四半期というたら４月、５月、６月ってあるわけですよね。それで、やはり実態はどうしてもやっぱりこの予算編成の関係などから、幾ら頑張って準備を進めても、例えば、早くて６月だとかですね、発注がきてもですね。そういう動きになるということなんですね。当然、やっぱり３月に一生懸命仕事をしていただいて、４月、５月には空白ができてしまうというのが、これ実態ではないかなあと思うんです。

　　ですので、先ほど、私、登壇でも述べましたけども、この点のしっかりと年度をまたいだ予算編成なんかも、当然、債務負担なんかも発生してくるわけですけども、そういうところを配慮いただいて、この業界の方々を、ある意味しっかり守るところは守る、育成するとこはしていかないと、やはり怒ってますよね。「コンクリートから人へ」なんていうふうなことを言って、何か勘違いして進めたところがありましたけども、そういうものがなると、結局、業界がたたかれるばかりで、そして、いざというときに人がいない、機材がないということで、災害時に大変なことになったわけですよね。そういうようなことを考えると、やはりここはしっかりと行政でも配慮して、今まで以上にご配慮いただいて頑張っていただくというところが大事ではないかなあと思いますので、この点もお願いしときたいと思います。

　　最後にですね、この若者をはじめとする投票率の向上の取り組みについて、先ほど選挙管理委員長からご答弁いただきましたけども、これは是非市長にお伺いしたいなと思います。

　　東根市の投票率が選挙ごとに低下しているわけでありますけども、この要因というのは様々あると思います。これは先輩議員がおられますので若干ちょっと恐縮でありますけども、一つは、我々議会にも大きな責任があると私は思っております。やはり市民の皆さんに、日ごろから議会の役割とか仕事なんかをしっかりとお伝えできていない。それから、そうなると当然頼りにされない、役に立たない。そうなると思いますし、そうなると、結局、若い方々に被選挙権を行使するとか議会で頑張ってみようと思っていただけない、こんな悪循環になっていると。どんどんどんどん市民から遠い存在になって、必然的にこの投票率が下がっていってしまっていると、こういうものが私はあると思います。

　　今回、７月に我々は選挙を終えたわけでありますけども、新たに４年間がスタートいたしました。いよいよこの議会が一丸となって、市民の皆さんの中に入っていくと、声を聞いていく、行政にそれを届ける、執行部の皆さんともしっかり力を合わせて市民の皆さんのために働かせていただくと、そういう大事な時間であると考えております。

　　しかしながらですね、行政の側にもこの投票率を上げていくという責任というのがあるわけで、市長はその辺様々お考えだと思いますので、この点につきまして、是非市長のご所見をお伺いしたいと思います。

○秋葉征士議長　土田市長。

○土田正剛市長　投票率の低下というものについては、全国的な問題でもあり、また近年、酒田市長選挙などについては若干前回よりは上がったという報告もあったわけであります。

　　今、前段で我々市議会議員の個々の議員の政治活動というものにも責任がありますよということがありました。それは、謙虚な気持ちということで私は評価したいなと思います。

　　というのはですね、最近、非常に私は問題だなあと思っているのは、昨年12月、衆議院の選挙がありました。そして、今年の４月に県会議員の選挙がありました。そして、７月に市議会議員の選挙があったわけであります。

　　つまり、７カ月の間に三つの選挙がありました。その投票率を見ますとですね、まず衆議院の選挙は58.24％、県会議員の選挙58.18％、市会議員の選挙、投票率56.91％。つまり、19人の立候補者の方々が、票の掘り起こしをやったわけであります。しかし、その結果が一番三つの選挙の中で投票率が低かったということについては、先ほど河村議員が指摘したとおり、我々議員の側にも反省すべき点は多々あるということに、私は、ある意味にでは、それだけじゃありませんけれども、結びつくと思っております。

　　例えば、最近、若者中心に非常に選挙に、政治に無関心層が増えてきましたと。あるいは、自分が投票しても何も変わらないじゃないかということ、こういうものについては、非常に今まで陳腐な言い方で選挙のたびに宣伝されてきたわけであります。

　　しかし、ちょっとせん越でありますけれども、私自身が県議会議員の選挙のときを振り返ってみますと、私と某大先輩は県内でも有数の張り合った選挙でもありました。私は、県内一だったんじゃないかなと思っております。

　　日ごろ、そういうふうな活動の中で、例えば年間を通して、春は「花見」と称して県政報告会、そして秋には「芋煮会」と称して、それぞれ芋煮会、そして、その中間の夏には青年部のソフトボール大会であるとか、あるいはボーリング大会であるとか、そういうふうなこと。あるいは新年会等々、四つぐらい主なイベントが年間を通してあったと思います。それは、お互いに私の方でやると相手側では先にやられたよと、こっちもやんなきゃという形で、それは私も同じように、相手が先にやった場合は私の方も先に今度はおくれてならじということで、いろいろと支持者の方々も動きました。そういう結果、日常の選挙結果というものがですね、例えば当時、３人で県議会議員の選挙をやった経験が２回あります。

　　そういう中で、有効投票が２万6,000票から7,000票あったんですね。ですから、そういうふうなことからしますと、よくマスコミでは、東根は移住してきた住民が非常に多いから、そういうことでの無関心層が増えたんだよということ、そういう掘り起こしをいかにするかということをよく書きます。

　　しかし、そういうふうなことを例えば私自身が市長になってから今日まで、人口が増えたというのは4,000人足らずなんですよね。ですから、そういうことからしますと、その選挙に行く投票の人々の層というのは、ほとんど変わってないんですよ。

　　ですから、そういうふうな意味においては、私もそうです、それから皆さん方もそう。そういうふうに、いわゆる政治に携わっている人間というのは、個々の政治活動がいかに大事か、そういうことを通しながら票の掘り起こしをやるということが私は何と言っても一番だと思っております。

　　ですから、18歳から1,000人弱の方々が東根ではさらに有権者が増えてくるという来年からの参議院の選挙が間近に迫っているわけであります。

　　そういう中で、例えば選挙管理委員長が先ほど答弁の中にありましたように、期日前投票が非常に効率であるということがありました。しかし、この期日前投票というのは、いわゆる選挙当日、日曜日ですね、投票に行かなくてもいいように、煩わしさがないように、日ごろからの、５日間なら５日間、そういう中で投票ができるという意味での利便性というんですかね、毎日の生活を通して選挙の投票に行かなくちゃいけないというその煩わしさ、悪く言えば煩わしさです。ですから、そういうふうなものを回避するという意味で期日前投票というものが私は増えたんだろうなと思っております。つまり、投票にもともと行く人が期日前投票に行っているということなんです。

　　というのは、いろんな選挙を通じて期日前投票という制度が行えるようになってから、あらゆる選挙が対前回の選挙よりもかなり高率の割合で増える一方なんです。右肩上がりなんですね。

　　だから、そういう意味では、今度は投票率がいいんじゃないだろうかなあと私なんかは思うんですけれども、それが期待を裏切られる、そういう結果になる。今回の市会議員の選挙だって、物すごい期日前の投票率ですよ。あれから言ったならば、70％までいくんじゃないかなと私は思いました。

　　そういうふうな意味では、山形市でさえ期日前投票所数の箇所は２カ所なんですね、たった２カ所。新庄の市長選挙は期日前投票所は１カ所です。酒田も１カ所です。

　　ですから、期日前投票所の箇所数を増やして、いわゆる選挙民の関心を呼ぶということも一つの手ではあるかもしれないけども、果たして一方では費用対効果ということを考えるときに、今、私は期日前投票所の箇所数を増やすということについては、ちょっと否定的なわけでありますが、これは今後検討課題だなと思っております。

　　しかしながら、そういう中において、我々行政といたしましてもね、何とか投票率を向上させなければいけないんではないだろうかという意味では、18歳以上から有権者になるということは、今までにない若いうちから政治に参画をするという機会を得るわけでありますから、そういう意味では、学校現場に行って、今、河村議員が指摘したように、全国の大学あたりでも期日前投票のあれをやってるとか、そういうふうなところが例として挙げられましたけれども。

　　そういうふうな意味では、その18歳になる方々の中で学校現場でのそういう政治に参画する意義、あるいは、その実践、そういうふうなことを行政としても、かえってこちらの方から出向いて、そういった政治に関心を持っていただく、よって投票に行っていただくという層を１人でも多く開拓しなければならないなと思っております。

　　ただ、いずれにしましても、私は本当に最近考えているのは、国民の政治離れというものについては、本当に深刻だなあと思っております。やはり我々は初心に返って、政治をやる者として何としても票の掘り起こし、いわゆる投票に参加するということをですね、我々の議会活動、あるいは市の活動などを通じて市民に大いに関心を持ってもらうということが一番大事なことなのではないのかなと。

　　その上で、我々が行政としてやるべきこと、やらなければいけないことなどについて、いろいろと来年の18歳以上の人が参画できる選挙というものを非常に意識をしながらですね、私は考えていきたいなあと思っております。

　　ただ一つ、この間、東根市の成人式が15日にありました、８月。全体の中学校でみんな集まってきたわけでありますが、今年はいつになく当日参加というのが多くてですね、大体400名を超える方々が参加をしておりました。

　　その中で、手前みそになりますが、東根一中出身の若者六、七人が、「市長、ちょっと写真撮りましょう」ということで、「東根市、大分変わったねえ」と、「ありがとう、市長」と言って、「写真撮りましょう」と、こうやって言われたときに、そのときも、ある人が、「私は、どこそこの息子です」と名乗りを上げてですね、私と一緒に写真におさまってくれたことなどは、ちょっと勇気づけられたかなあと思いました。

　　いずれにしましても、重ねて申し上げますが、政治に携わる者は、日ごろ政治活動を通して大いに政治に関心を持ってもらう、そして、ひいては投票に行ってもらうということをやっぱり原点に立ち返って今こそ考えていかなければならないんではないかなと思います。政治を離れて生きられる国民というのは、私は誰一人いないと思います。

　　よろしくお願いしたいと思います。

○秋葉征士議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村豊議員）　ありがとうございました。

　　継続的にある課題ばかりをちょっと今回取り上げさせていただきましたので、今後とも是非様々ご相談をさせていただきながら、市民の皆さんのためにしっかりと働いていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

　　ありがとうございます。

○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。

　　◎髙橋ひろみ議員質問

○秋葉征士議長　次に、12番髙橋ひろみ議員。

　　　〔１２番　髙橋ひろみ議員　登壇〕

○１２番（髙橋ひろみ議員）　それでは、通告に従いまして、東根市児童福祉施設等の整備方針について、お伺いいたします。

　　昨年の第３回定例会、ちょうど１年前、市内の児童福祉施設の今後の整備方針について質問いたしましたとき、市長は、１年先延ばしをして、平成27年度中に東根市全体の方針を決めたいと答弁してくださいました。まさに、それが先月８月12日の全員協議会において、児童福祉施設等の整備方針の説明でありました。

　　この方針は、今年の３月に策定されました東根市子ども・子育て支援事業計画に基づいたものと思います。子ども・子育て支援事業計画における重点的に取り組む施策として、児童福祉施設の整備と幼児教育・保育環境の充実が掲げられております。

　　方向性として、児童福祉施設の老朽化への対応、年少人口の地域バランスや兄弟姉妹が一緒に入所できる施設、民間活力の導入、公設公営が持つ役割も考慮しながら市全体の施設の配置計画をし、整備に積極的に取り組んでいかれるとうたっておりました。その方向を踏まえて、今回の東根市児童福祉施設等の整備方針が策定され、施設の整備に向けて本当に大きく前進することになったと思っております。

　　中でも、整備方針の第１番目に、大富保育所、小田島保育所を優先的に整備する内容になっております。耐震診断の結果からしても十分納得のいくものであります。

　　以前、西部地域を一体とした児童福祉施設の整備計画などもありましたが、いろいろと整備形態を検討したと思われますが、西部の両地区、大富・小田島それぞれに整備する方針とした、そういう考えについて、まずお聞きしたいと思います。

　　また、以前の質問でも申し上げましたが、市全体の保育需要を考えてみたときに、中部地域の施設が不足していて、東根地区や神町地区の方が、例えば、ひがしね保育所やさくらんぼ保育所、いわゆる市の中央部の保育所へなかなか入所できないという実態があります。

　　東根市子ども・子育て支援事業計画においては、その中で次世代育成支援行動計画の検証として、次のことが記載されております。

　　「近年、中部地域への人口集中が進んでおります。特に、年少人口に顕著になっており、平成26年には、年少人口の約76％が中部地域に集中しています。平成26年度には、小田島保育所の入所児童の62.5％が中部地域の児童となっているなど、地域における児童数と児童福祉施設のバランスが悪くなっております。児童福祉施設は、学校と異なり学区制を敷いていないため、地域を越えて入所可能ですが、年少人口に対する中部地域の施設が不足していること、施設整備には多額の費用を要することなどを考慮しながら、児童福祉施設の配置や施設形態、整備運営、手法などを検討する必要があります。」と載っております。

　　そこで、この度の整備方針において、市の中部地域の施設整備などをどのように考えておられるのか、あわせてお聞きいたします。

　　以上で、登壇での質問といたします。

○秋葉征士議長　12番髙橋ひろみ議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　髙橋ひろみ議員の本市の児童福祉施設等の整備方針について、お答えをいたします。

　　国では、児童の教育・保育を総合的に捉え、待機児童の解消や多様化する保育ニーズに対応すべく、子ども・子育て支援新制度を今年度からスタートさせております。

　　本市においても、今年３月に子ども・子育て支援事業計画を策定いたしました。この計画の中で最も大きな柱となっているのが事業量の目標であり、平成31年度までの５年間における保育需要とそれに対する施設定員等の提供を見込み、不足する場合の「確保方策」を定めたものであります。

　　この「確保方策」を着実に実施していくためには、既存保育施設等の定員増や新たな施設の創設が不可欠であります。また、昨年度実施した耐震診断の結果から何らかの対策が必要な施設も明らかになったこともあり、これら施設の実施に向けて方針を定めたものであります。

　　方針では、早急な整備が必要な施設を大富保育、次いで小田島保育所とし、０歳から５歳児までが入所できる保育所、または、こども園を整備すること、さらに国の制度が民設民営を基本とした制度となっていることから、民間事業者による整備を優先するという三つの柱を定めたところであります。

　　現在、この方針に基づき、来年度に整備を行い、平成29年度に開所予定の事業候補者を募集しているところであります。

　　議員ご質問の西部地域の保育所について、大富、小田島にそれぞれ施設を整備する方針に至ったことについてでありますが、保育所や児童センターについては学区のような取り扱いはないわけでありますが、現在の大富保育所の児童88名のうち、67名が地元の大富地区の児童となっております。また、大富地区で市内全体の保育所や児童センターなどに入所している児童の総数は、92名となっております。同じく、小田島地区は78名の児童が入所しております。

　　このほかに、認可外の施設や幼稚園などに通っている子どもの数を見込んだときに、両地域とも100名程度の十分な保育需要が見込まれると判断したところであります。

　　さらには、地域の均衡ある発展という観点からも、それぞれの地区に整備すべきと判断したところでありますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、市の中央部における定員数の不足についてでありますが、この度の整備方針に基づき、現在実施している民間事業者の公募については、二つの区分で実施しております。

　　公募Ａは、大富地区に設置するなどの条件を付しておりますが、公募Ｂでは、様々な保育形態を想定して、開設年度以外は条件を付さず、幅広く募集をしているところであります。

　　公募Ｂでは、市中央部を中心とした施設創設や増改築等の提案があるものと期待しているところであり、これにより中部地域の保育需要と施設定員の均衡が図られていくものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　12番髙橋ひろみ議員。

○１２番（髙橋ひろみ議員）　ご答弁、ありがとうございます。質問席で質問を続けさせていただきます。

　　大富・小田島両地区とも、100名程度の保育需要が見込まれると判断したというお答えでありました。

　　その理由としては、大富保育所、小田島保育所それぞれにその地区から入所している人がたくさんおり、また、そこのほかでも市内の保育所や児童センターに通っている方も含め、また認可外の保育所に通っている方、多分、大富と小田島は０歳から２歳児まで利用できないので、そういう方も含めて、そこの地域にいる方で、大富・小田島保育所に入所する方が大体100名ということで規模を設定なさったのではないかと思います。

　　そういう中で、認定こども園か保育所ということでありますけども、児童センターに行ってる子もいらっしゃる。そういうことで、２号の認定、３号の認定、１号の認定の中では、こども園ということの中で、保育所というよりは認定こども園という設定の方が、むしろよいのではないかと私は思っているところであります。

　　また、大富と小田島、同じように規模を想定しているようですけども、実際は大富地区は年少人口が増加しております。しかし、小田島地区は減少しているのが現状であります。そんなことも含めて、両地区を同様の判断で需要が見込まれるということの中で、これから様々調整していかなくちゃいけないと思いますので、その辺、よろしくお願いしたいと思います。

　　さらに、大富保育所は平成29年度開園ということで、小田島地区は、その後、30年の開設ということになっています。耐震診断の判定によれば、同じように危険度があると思っておりますので、30年度の開所ということが延びないように、大富も小田島の保育所に入る方も安全で安心な教育・保育ができるように、その辺も含めてお願いしたいと思います。

　　中部地域の施設不足への対応としては、民間事業者の公募を実施しているということで、それに私も期待したいと思います。開設年度が平成29年度と早い時期というのは、本当にうれしいことであります。定員、施設形態は指定はなく、民間の自由な発想で創設できるということ、民間の参入者の応募がしやすくなっているということも、またこれも東根市初めてのことではないかなと思っております。東根・神町地区の子どもたちが、自分の行きたいところに入所できるようになればいいなあと思っております。

　　それで、この度の方針による民設民営による施設の整備のことでありますけれども、開設年度以外は条件を付さず、幅広く募集しているようですが、募集した結果、応募が全くなかった場合や、逆に創設場所が重なるなど同じような提案があった場合は、どのように対処するお考えか、お尋ねしたいと思います。

○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。

○髙橋昇健康福祉部長　お答えいたします。

　　この度提案いただいた内容につきましては、審査委員会を設置しまして、保育内容はもとより、事業の継続性など多角的に採用方式について審査させていただきまして、事業実施候補者として選ばせていただきたいと考えているところであります。

　　したがいまして、同様の提案につきましては、この審査に基づきまして順位をつけさせていただくことになります。

　　また、全く応募がない場合についてでありますけれども、先月20日に公募に関する説明会を開催させていただきました。その際の出席者へのアンケートをさせていただいたところ、九つの事業者が、この度の市の公募に興味を示していただいたところであります。万が一、応募が全くない場合につきましては、来年度の公募に向け募集の条件等の見直し、そしてまた来年度整備、平成29年度開始については整備スケジュールが大変厳しいことなどから、それぞれの事業者と個別の交渉なども考えていかなければいけないものと考えているところであります。

　　よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　12番髙橋ひろみ議員。

○１２番（髙橋ひろみ議員）　部長、答弁ありがとうございます。

　　提案に対する審査についてなんですけども、保育内容に対しては、これまで民間運営に関しては、ひがしね保育所などで、いろいろと何度か経験なさっておりますので、審査には問題はないかと思っております。しかし、これまで市が行ってきた民間公募で設置場所の選定までするということは今までなかったのではないかと思います。新しい試みということで、期待と不安、いろんなことが重なってまいります。また、この事業の継続性の問題も民設民営ということで、大きな課題になるのではないかと思います。

　　様々な条件が複雑に重なっているので、採点方式も考えさせられるところであります。審査は公平であって、また透明性があるように、また市民のニーズ、保育確保方策に実施できるようにお願いしたいと思います。

　　全く応募がないなどということは、先月の20日の説明会の模様から心配ないということで、市の考えているような提案が、より多く集まればいいなと思っております。

　　先ほどの中部地域の保育需要に対した提案も、本当に期待するところであって、たくさんの応募があるといいなあということで思っております。

　　部長の説明の中で、万が一、応募者が全くない場合についてもお答えいただきました。募集の要件を見直すということ、各事業者と個別の交渉なども行う。そんな場合においても、良好な教育・保育環境を実現する業者をよりたくさん選定していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

　　次にですけど、この度の民設民営で公募しますが、大富や小田島保育所のように、市の施設のかわりであれば、市全体の定員に大きな影響はないと思います。しかし、新たな創設となれば、既存施設に少なからず影響が出てくると思います。市の保育所、児童センターの今後についてはどのようにお考えか、お尋ねいたします。

○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。

○髙橋昇健康福祉部長　お答えいたします。

　　この度の方針にもありますけれども、民間事業者による定員増、施設の創設を優先して整備を図ることで、市の施設につきましては規模の縮小などが伴うものと捉えているところであります。

　　一方、公設の保育所等につきましては、保育需要が変動した際の調整機能、民間施設に伴う万が一の際のリスクの管理、対応が困難な児童の受け入れなどのために今後とも存続することとしております。当面は、必要な改修等を行いながら、児童数の推移や施設の整備状況に合わせまして中長期的な方針を決定していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　12番髙橋ひろみ議員。

○１２番（髙橋ひろみ議員）　民間施設の整備により市の施設の規模が減少することは理解できました。答弁で述べられたように、公設公営施設が持っている役割も十分考慮した上で今後も存続をお願いしたいと思います。

　　大富・小田島保育所の整備の判断の一つに、地域の均衡ある発展という観点も挙げられておりました。民設民営の参入、応募がない地域への対応も必要と思いますので、その辺も十分お考えの上、よろしくお願いしたいと思います。

　　質問で、民設民営で新たな創設による公設公営の施設の今後についてお聞きしましたが、それとは別に影響を受けるのは民設認可保育所、民営幼稚園、認可外保育所の今後についても、子ども・子育て支援制度に対応した施設形態など、移行していただき、それの相談やら協力、その点もよろしくお願いしたいと思います。

　　そういう中で、児童福祉施設の整備方針により、平成27年から31年の５年間で、本当に大きくさま変わりするのではないかと思います。施設整備、安全・安心な施設運営が幼児教育・保育の環境に十分につながってまいります。そんな中で、「子育てするなら東根」、そういう中で市長は１年先延ばしして、この方針を出されましたので、そんなことについて市長の全体的なご所見をお願いしたいと思います。

○秋葉征士議長　土田市長。

○土田正剛市長　当面の大富保育所、小田島保育所の整備方針は先ほど担当部長がお答えしたとおりであります。

　　その基本的な方針というのは、国の方針に基づいて新たに民設民営を導入しなさいということで、今回、そういう方向でやっているわけでありますが、しかしながら、この５年間の計画ということではなくて、その先も見据えた形の中で、東根も人口が減ってくることが予測をされるわけであります。

　　本当はそうあってほしくないわけでありますが、私は新たな教育で人口を呼ぶということを、これからの大きな柱の一つに考えていきたいなと思っております。それは、中高一貫の東桜学館中学校・高校であり、また高崎小学校の小規模特認校の制度導入であり、また、それについては長瀞への導入と、順次進めていきたいなと思っておりますけれども。

　　そんな中で、特殊出生率というものをどうしても向上させていかなくてはいけないなと。しかし、それについては、東根でできるもの、あるいは国の責任で行わなければならないものというものをしっかりと見極めながら、私は全国市長会の相談役という立場の中でですね、今後、全国市長会の場の中で、いろんな意味で国に提言をしていきたいなと思っております。

　　「まち・ひと・しごと」というものについては、まさに国の責任を地方に転嫁をするということは絶対あってはならないと思っております。しかし、それがかいま見えているのが今回の私は「まち・ひと・しごと」ではないかなと。それが、ばらまきの政策じゃないんだよということを言っておりますけれども、我々としては、やはりいろんなインフラ整備をはじめとして、地方に働く場所をつくり、よって若者を中心に東京から人口を呼び、そして、まちににぎわいをするというためには、やはり国の責任というものは、インフラ整備をはじめとしたものがあるわけであります。そういうことを踏まえて、人口増加というものに、厳しい状況ではありますけれども、それぞれの自治体が向かっていかなきゃいかんわけであります。しかし、それでもやはり人口が減という予測も成り立つわけであります

　　したがって、今回の平成27年度から５カ年計画でスタートする子ども・子育て支援新制度については、例えば、今回、民設民営でやったにしましても、今のところ大富・小田島保育所が定員100名前後で大体需要増が見込めると算定はしておりますけれども、そういう中で、例えば今後10年間を見据えた場合に、あるいは、その民設業者がいわゆるギブアップをするということだってあり得るわけであります。そういうリスクというものを私は考えていかなければならない。これをよく、私は、今、事務当局の方に指示をしております。

　　したがって、いろんな今後の中長期的に市の中央部、あるいは周辺部の整備をこの子ども・子育て支援計画に基づいてやるわけでありますけれども、そんな中で私は少なくとも１カ所か２カ所は、大体私は２カ所ぐらいがいいんじゃないかなと思いますが、市の直営でやっぱりやっていくというものをリスク回避として私は考えなきゃいけないのではないかと。

　　そういうふうな場合に、やはりその保育士というものについては、私が市長になったときから、この採用計画をやめております。しかし、そんな状況の中でですね、そういう市で、いわゆる民設民営と並立をしながら市の直営施設というものを残していかなきゃいかん、それが受け皿になるという考え方のもとで、行く行く保育所の採用計画というものについても、新たに市として、その計画を持たなきゃいかんのではないかと。今すぐではないけれどもという形の中で、常にその前を見据えてですね、先取りをしながら、こういうものを打ち立てていかなきゃいかんということを事務当局の方に絶えず指示をしているところであります。ご理解をお願いしたいと思います。

○秋葉征士議長　12番髙橋ひろみ議員。

○１２番（髙橋ひろみ議員）　市長の答弁、ありがとうございます。

　　まさに中長期的に考えていかないと、いろんな点で東根がこのまま進まないところがあるんではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。

　　以上で終わります。

○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。

　　◎阿部綾子議員質問

○秋葉征士議長　次に、11番阿部綾子議員。

　　　〔１１番　阿部綾子議員　登壇〕

○１１番（阿部綾子議員）　11番阿部綾子であります。

　　実りの秋です。食欲、スポーツ、読書、芸術、そして旅行に、観光に出かけたくなる秋です。

　　通告に従い、東根市観光基本計画についてお尋ねいたします。

　　平成24年を初年度とし、10年計画で策定され、社会情勢などの変化を踏まえて、後期５年を見直し、ローリング方式で進めていくとあります。27年度の今年は４年目、次年度28年から後期計画の見直しをするものと思います。さくらんぼにこだわったまちづくり、果樹王国を全国に、世界に発信、スポーツや食のイベントの実施、子育て支援の充実が東根市の魅力となり、交流人口が大きく加速。住宅が建ち、定住人口が増加、「県内で最も勢いのあるまち」と称されている今の東根市です。しかし、さくらんぼの季節以外、１年を通して訪れる観光客、観光地としての魅力を感じる場所というと、どうでしょうか。

　　観光基本計画は、市民が親しみ誇れる観光地づくりを目指し、観光振興に向けた将来の目標や施策の基本指針を示し、本市の観光振興を積極的に推進することを目的とされています。前期、これまでの評価、課題をお尋ねし、提言、要望をさせていただいて、私の一般質問とするものです。

　　最近、旅行者は単に観光地を見て回るだけでは満足せず、触れて、学んで、味わうことで感動、充実感に浸ると言われているそうです。その土地ならではの歴史、景観、食べ物、交流、体験などの企画を充実させ、おもてなしに磨きをかけリピーターを増やすこと、文化の掘り起こし、資源の見直しが大きな観光資源になると言われております。

　　県内の観光地を訪れた年間観光客数が、報道されていました。観光基本計画策定中の平成23年度は、東日本大震災の年であります。翌年は、その後の原発事故風評被害により、関東・東北圏は、観光地、観光客が大幅に減少しました。

　　しかし、平成26年度は、「山形日和」をキャッチコピーに、山形ＤＣ、東北六魂祭、全国育樹祭など、ＪＲ、地元自治体、旅行関係事業者が力を合わせ、県内外全てにネットを活用したキャンペーンが実を結び、これまでの調査開始以来、最高の数字4,500万人、震災の年の3,500万人台の落ち込みから、1,000万人以上上乗せと報じられておりました。

　　また、リクルートライフスタイルの調査研究機関「じゃらんリサーチセンター」が、今年７月、宿泊旅行者を対象に行った全国調査で、山形県がテーマ別都道府県魅力度ランキングの「魅力ある特産品やお土産物が多かった」の順位で全国９位、訪問先に選んだ理由の調査で、「魅力的な温泉があったから」で全国３位に入り、温泉王国山形の存在感を示したとありました。

　　観光基本計画策定中の平成23年は、第４次東根市総合計画がスタートした年でもあります。まちづくりの目標の一つに「魅力あふれ、にぎわいと活力に満ちたまち」を実現するために、本市の特色を生かした観光振興を目指すとあります。勢いのあるまち、人口が伸びて定住人口が加速する中で、本市の魅力、にぎわい、活力が観光振興にどのように生かされているのか、東根市観光基本計画のこれまでの評価、課題についてお尋ねいたします。

　　次に、観光基本計画の中の東根市の観光資源として、本市の観光の拠点であると位置づけされている「さくらんぼ」を冠にした、さくらんぼ東根温泉があります。

　　計画の中では、東根温泉の活性化が重点分野として取り上げられています。今年は開湯105年、近郊の温泉地から見ると、まだまだ浅いとのことですが、現在、旅館18軒、公衆浴場５軒、保養他施設が５軒あります。さくらんぼの季節、スポーツイベントのときは、満館でにぎわいを見せてくれるところです。東根市の宿泊施設の１つとしても利用されている温泉です。

　　平成12年度から、「いきいきデイサービス事業」がスタート。平成13年度には、高齢者、障がい者を含む全ての人々が安心して快適に楽しめる温泉として、「人に優しい地域の宿づくり賞」で最優秀賞の厚生大臣賞を受賞されています。現在、名称を変えて「いきいきまじゃーれ事業」として親しまれているようです。

　　計画の中では、具体的な施策が提案されています。これまでの評価、課題をお尋ねして、登壇での質問を終わります。

○秋葉征士議長　11番阿部綾子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　阿部綾子議員の東根市観光基本計画についてのご質問にお答えをいたします。

　　東根市観光基本計画につきましては、平成24年３月に策定し、平成24年度から33年度までの10年間を計画期間としたもので、現在は、その４年目となっております。

　　今計画は、第４次東根市総合計画に掲げるまちづくりの目標の一つ「魅力にあふれ、にぎわいと活力に満ちたまち」を実現するため、本市の特色を生かした観光振興を目指しているところであります。

　　基本目標は、「観光入込客数の増加」、「観光客の満足度を高める」、「経済効果を高める」、「市民の満足度を高める」という四つの項目からなっており、これらの目標を実現するための施策を11項目掲げております。前期計画の具体的な評価につきましては、今後、分析結果をまとめ、後期計画に生かしていくこととなります。

　　議員ご質問の評価と課題についてでありますが、主なものとして、「観光入込客数の増加」については、私が平成10年９月に市長に就任した際は、観光入込客数、さくらんぼについては５万人程度でありました。上山に次いで、第４位であったわけであります。

　　その後、さくらんぼにこだわったまちづくりとともに、うまいものをつくれば客は後からついてくるという旧態依然とした生産者意識が変わり、そして両者が一体となって努力した結果が、平成19年に、当時、１位だった寒河江を抜いて初めて１位になったのが19万人でありました。

　　その後、平成23年３月の東日本大震災の影響で大幅に落ち込み、約14万人となりましたが、昨年と今年、約19万人に増加し、ほぼ震災前の水準に戻ってきております。

　　さらに、春先の霜被害、蔵王山噴火の懸念、北陸新幹線の開通などの要素もあり、県内の多くのさくらんぼ観光果樹園への入込客数が減少したところであります。

　　一方、本市においては、果樹園の努力もあり、前年を若干上回って県内で一番の入込客数となり、日本一のさくらんぼ生産地としての地位を一層高めたところであります。

　　しかし、さくらんぼ東根温泉の宿泊客数は年々減少し、現在、７万人程度となっております。一方で、よってけポポラやあそびあランド、さくらんぼマラソン大会やグルメイベントなど、増加している要素も多く、こうした施設やイベントが本市の観光を牽引している状況にあります。

　　「観光客の満足度を高める」ことにつきましては、昨年と今年、さくらんぼ生産が春先の霜被害の心配はあったものの、生産量や品質が良好であったことから、観光果樹園やよってけポポラなどの産直施設への来客が多くなり、これは観光客の満足度の高さの表れであろうと捉えているところであります。

　　また、さくらんぼマラソン大会は、多くの市民ボランティアのおもてなしが参加したランナーに喜ばれ、全国的にも人気のある大会に成長していることは、ご案内のとおりであります。

　　「経済効果を高める」ことにつきましては、本市がこれまで実施してきた祭りやスポーツ、グルメフェスティバルなどの大型イベント等が観光客を呼び込むことに大きく貢献しておりますが、さくらんぼ東根温泉の宿泊客数の減少などが課題となっているところであります。

　　「市民の満足度を高める」ことにつきましては、さくらんぼ生産量日本一のＰＲ、国内有数の観光マラソン大会の魅力や市民ボランティアのおもてなしなどが県外の多くの方々から高く評価されており、本市の観光を通した発信が多くの市民の自信や満足度につながっているものと考えております。

　　次に、さくらんぼ東根温泉の振興についてでありますが、観光基本計画に具体策を提案しているところであります。市民から東根温泉に、より愛着と親しみを持っていただく取り組み、おもてなし向上研修、湯めぐり季事業や温泉と食事券のセット販売を行うほか、福祉団体との連携による、いきいきまじゃーれ事業、スポーツ団体の誘客などを継続しているところであります。

　　広域観光資源などを生かした観光プランの開発につきましては、東京山形県人会や仙台さくらんぼ東根会など、本市にゆかりがある団体をお迎えする中で、観光物産協会と連携し、観光コースに周辺市町の観光資源を活用するなど、積極的に取り組んでおります。

　　地域資源を活用した温泉旅館独自の商品開発につきましては、昨年のデスティネーションキャンペーン期間中に、地元食材を活用した朝ご飯の提供やビジネスマン向け素泊まりプランなどを実施したところであります。

　　旅行業者と連携した誘客宣伝活動につきましては、これまで取り組みが弱く、課題と捉えてきているところであります。ＪＲ東日本の観光ガイドブックに載っているのは、ごくわずかであります。そういう意味でも、取り組みが弱いなと思っております。

　　今年度、国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用し、県がプレミアム付き旅行券を販売したところであります。また、本市も、温泉組合、観光物産協会と合同で旅行商品を企画し、発売を開始しております。

　　あわせて、この旅行券の効果を高めるため、同じ交付金を活用した本市の事業として、市外宿泊者に対して、「さくらんぼプレミアム商品券」を配布し、誘客を図っているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　ここで、会議の途中ですが、午後１時まで休憩します。

　　　午前１１時５４分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○秋葉征士議長　午前に引き続き会議を開きます。

　　市政一般に対する質問を続けます。

○秋葉征士議長　11番阿部綾子議員。

○１１番（阿部綾子議員）　それでは、質問席から質問を続けさせていただきます。

　　まず、東根市の観光を語るとき、市内の観光入込客数、経済効果、観光客の満足度、迎える側の市民の満足度などは、さくらんぼ果樹王国、そして、それを中心に計画されるイベント、祭り、スポーツなどを通して、にぎわいを見せてくれる人たちのカウントが一番大きいことが、市長答弁の中からも再認識できます。

　　第４次東根市総合計画の最終年度は2020年、観光基本計画の最終年度の１年前ですが、その年は東京五輪・パラリンピックの開催の年でもあります。山形県の2020年、東京五輪・パラリンピックまでの観光振興策は、東京や富士山、京都や大阪をめぐるゴールデンルートの足が、東北へ、山形へ延びるように力を入れるとあります。

　　東根市も、これから中高一貫校の開校により、県内外から注目されます。公益文化施設、社会体育施設の完成が、市民の誇りと自信につながります。人気が続く１万2,000人強のランナーと2,000人強の市民ボランティアでのおもてなしマラソン、新しい観光風物詩として回を重ねている食の祭典「た～んとほおバルフェスタ」等々が観光振興の大きな要因であること。さくらんぼのまち、マラソンのまち、おもてなしのまちを観光資源の財産として、市民が誇りを持って、これからの観光振興を全国に向けて、世界に向けて、東京五輪・パラリンピックが開催される2020年に向けて発信してくださることを要望して、１問目の質問を終わります。

　　次に、さくらんぼ東根温泉の振興について。

　　福祉団体、スポーツ関係との連携、観光プランの開発、キャンペーン、プレミアム商品券など、多くの誘客振興に取り組まれていること。また、国、県、市ともに誘客支援に取り組んでいることは、大いに評価するところでございます。

　　東根温泉は、55度から70度と源泉温度も高く、湯量も豊富、効能なども評価されていますが、ＰＲできていないのが残念に思うところであります。近隣の温泉地の間にあり、これまで廃業されている旅館もある厳しい現実もうかがわれます。温泉関係者の取り組み、また現状をどのように見ておられるのか。また来てみたい、また泊まってみたいと思っていただけるような特色ある、魅力ある温泉地づくりを今後基本計画の中でどのように進めていくのか、再度お尋ねいたします。

○秋葉征士議長　片桐経済部長。

○片桐崇経済部長　さくらんぼ温泉の現状、それから特色ある温泉づくりというご質問に対してお答えいたします。

　　さくらんぼ東根温泉の現状につきましては、今、温泉組合の若手組合員25名でございますが、温泉活性化委員会を組織いたしまして、市の職員なども加えまして、毎月、話し合いを持っております。

　　その結果、まち灯りプロジェクト、それから温泉内の清掃活動、足湯周辺での朝市などを、自らの手で取り組んでまいっております。

　　また、東根温泉女将会におきましては、観光客の誘客に加えまして、東根市企業連絡協議会との協力団体となりまして、協議会の総会、そのほかの活動に参加しております。情報発信・収集、懇親も深めながら市内企業との一層の連携を図っているところでございます。

　　先の活性化委員会と女将会が合同で勉強会を開きまして、市内企業の経営者を招いた東根温泉への誘客提言、それから市議会、経済建設常任委員会の視察研修の情報などをお聞きするなど、回を重ねて進めているところでございますが、少しずつでありますが、活発な動きが出てきたところでございます。このような取り組みが、少しではございますが、成果に表れて特色ある温泉地づくりにつながっていくものと考えております。

　　また、さくらんぼ東根温泉関係者の自らの動きに対して強く支援をしたいと考えているということで理解をお願いしたいと思います。

○秋葉征士議長　11番阿部綾子議員。

○１１番（阿部綾子議員）　東根温泉の現状の取り組みについてわかりました。ありがとうございます。

　　温泉地内や温泉協力者のメンバー、行政も入っての異業種の若者たちで結束された東根温泉活性化委員会や女将の会も、それぞれ自ら勉強会や情報発信を始められたと、また、「活性化委員長が東根温泉の振興へ一丸」と、山形新聞の提言の欄にも力強く語られており、心強く思ったところでございます。自ら汗をかき、努力する姿が見られるようになったことは、大いに評価するところであります。

　　本市議会の経済建設常任委員会による先進地視察報告なども、いただいた答弁の中にありました。昨年の９月議会で所管事務調査として温泉振興を取り上げ、委員の活発なやりとりを受けて、その後、10月の県外行政視察先として石川県加賀市を訪問。落ち込んでいく温泉の入込客数を独特な観光プロモーションで盛り上げを図っている事例を研修しました。

　　実際に温泉地内を見て回り、温泉組合員の強力な取り組みに圧倒されました。行政視察後に、活性化委員会、女将の会合同での誘客懇談会という研修の場で、視察の状況、事例を報告させていただきました。

　　特に、温泉地内の旅館、食堂、お土産店さんなどのおかみさんを、「レディー・カガ」なる名称の観光親善大使として責任を持った誘客、おもてなしをしていることなどを報告させていただきました。

　　また、加賀市では、行政視察の受け入れも市内の温泉に泊まっていただくことが絶対条件とするということなど、行政も積極的に温泉振興に取り組んでおられました。

　　活性化委員会、女将の会からは、これからも議員との情報交換を是非やってほしいということで、私たちもしっかり勉強していかなければと思います。

　　東根温泉は、今、３代目、４代目が後継者として、戻ってきた仲間も入って新しい温泉街の形をつくっていきたいと、45歳までの同士としての東根温泉活性化委員会が勢いよく活躍されていることは、大変うれしいことです。

　　山形新聞提言の最後には、「遠くない将来、温泉街に大勢のお客様のげたの音、笑い声が響くように、これからも笑顔で活躍していきます」とありました。市民一丸となって応援していかなければと思います。

　　東根市観光基本計画、さくらんぼ東根温泉の振興について質問してまいりましたが、ここからは２項目の質問に係る提言を申し上げて、ご検討、要望をさせていただきたいと思います。

　　登壇でも申し述べましたが、旅行者は、今、その土地ならではの歴史、文化、景観、食事を楽しむこと、ウオーキングで汗を流し、訪れた温泉にゆっくりと浸り、訪れたまちのおもてなしに触れること、仲間同士、ご夫婦、一人旅で森林や散策道を楽しく歩いて健康増進、病気予防を図るなど、観光と健康を兼ねた旅行者が多いといいます。ふだんは出歩かない人でも、地元の郷土料理、ヘルシーな田舎料理を食べ歩く、こんな過ごし方があってもいいと、インターネットを開いて出かけてくる人が多いそうです。

　　そんな人たちのための健康マイレージ事業、クアオルト事業、フットパス事業などが観光振興策として、健康増進策として取り上げられています。

　　健康マイレージ事業は、今議会の補正で計上されており、事業が進もうとしているようです。市民の健康意識の向上、健康づくりの促進が目的とされ、ポイント、特典などがつくというものです。この特典には、是非東根温泉の入浴券なども検討していただければと思います。議会で可決されれば、早速、市報で概要が紹介され、子育て健康課の事業として進められるということです。

　　クアオルト事業は、森林散策など、快適に歩いて健康増進と病気予防を図るドイツのクアオルト、温泉を活用した保養・療養地の考え方を参考にした事業と言われております。

　　私が提案させていただくのは、フットパス事業であります。

　　英国が発祥で、フットパスとは歩くことを楽しむ小道ということだそうです。国土交通省が進める地域活性化や観光振興につなげたいと取り組みを始めたというものです。

　　市長は、これまで日本一の大けやきの周りに、水と緑と歴史の広場、龍興寺沼公園、歩いて楽しい道づくりを基本にしたウオーキングトレイル事業など、それぞれに４億3,000万円、９億2,000万円もの多額の予算をかけて整備をしていただいた、すばらしい観光地があります。

　　その後、本町地区のまちづくり整備にまちづくり交付金事業として約10億円、近くを走る都市計画道路長瀞神町線も含めて整備はすばらしいものです。

　　龍興寺沼公園は、水辺に自然石を組み石畳の上を散策できます。ウオーキングトレイルコース2,600メートルは、石畳道路です。水辺の散策を楽しむ小道、歴史的な建造物を楽しむ小道、大けやき、大イチョウ、普光寺の鐘が聞こえてくるようなパワースポットコース、民話のお話が聞こえてくるようなコース、太々神楽の舞や昔人の声が聞こえてくる薬師寺のコースなど、どんな名称もお似合いの場所であります。

　　東根温泉、堂の前公園、大けやき周辺を見て回り、城下町の名残を感じさせる本町商店街、帰りの温泉に向かう道からは見事な月山、葉山と田園風景、戻った後は、ゆったりと東根温泉の湯に浸るフットパス事業を取り入れていただき、このすばらしい整備していただいた場所を有効活用すべきと思います。

　　観光振興、温泉振興に加え、健康増進策、景観保全、自然保護など、また市民憩いの空間として最も手軽に、そして多くの人たちから共感を得ることができる事業であることから、私は強く要望させていただきます。

　　平成16年、水と緑と歴史の広場、ウオーキングトレイル事業完成記念の式典で、市長は歴史と風格のあるまちを全国に発信する、東根を代表する観光名所にするとあいさつ、宣言されております。是非、フットパス事業で全国に発信していただきたいと思います。

　　また、９月26日に開催が計画されている「悠遊健遊」があります。毎年、子育て健康課、ＮＰＯ健康さくらんぼ21が主体となって行われている事業であります。東根の史跡、観光スポットに足をとめながら、自分のペースで楽しく、ゆったりと歩く事業だそうです。まさに、温泉を活用したクアオルト事業、フットパス事業でございます。

　　今年は、東根温泉の活性化委員会が芋煮を振るまい、参加賞には入浴券をいただけるなど、東根温泉を巻き込んだ事業となり、大変喜んでいるところでございます。観光振興に、温泉振興にフットパス事業の取り入れを提言、要望して質問を終わります。

　　力強いコメントをいただければ、お願いいたします。

○秋葉征士議長　片桐経済部長。

○片桐崇経済部長　今、提案いただきました健康マイレージ事業、クアオルトの推進など、それから力説をしていただきましたフットパス事業、特に田園風景、それから歴史や文化、それを歩くということにつきまして、いかにその温泉振興と健康志向を結びつけるという事例を紹介いただきまして要望いただきましたけれども、この三つの内容を十分に研究しながら、温泉振興、さらには本市の観光振興につなげていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　以上で、ご了承願います。

　　◎髙橋光男議員質問

○秋葉征士議長　次に、７番髙橋光男議員。

　　　〔７番　髙橋光男議員　登壇〕

○７番（髙橋光男議員）　皆さん、ご苦労さまです。７番髙橋光男であります。

　　通告に基づきまして、本市の都市基盤整備の充実に関して質問をいたします。

　　本市は、第４次東根市総合計画において五つのまちづくりの目標を、そして、それぞれに施策の大綱を掲げておりますが、その一つに「魅力にあふれ、にぎわいと活力に満ちたまち」があります。そして、交流促進、都市基盤の整備充実、農林業・商工業の振興及び観光の推進の五つを実施すべき大きな施策としております。

　　これは、魅力とにぎわい、活力あるまちづくりを本市の独自の課題の一つとして捉え、まちの発展には、人、物、経済、情報などの多様な交流が常に必要不可欠とし、そのために引き続き隣接自治体とのアクセスや高速交通網など、都市基盤の整備を進めることが大切との考え方であり、特に重点とする施策は、幹線道路プロジェクトとしております。

　　具体的には、東北中央自動車道の建設と追加インターチェンジの整備促進、東北中央自動車道関連道路整備の促進、広域幹線道路の整備促進及び生活に密着する道路整備の促進を挙げていることは、ご案内のとおりであります。

　　人口の増加、減少抑制を目指し、市の魅力を高め、交流の創出と拡大を図る施策と社会資本整備への取り組みが引き続き重要であると本計画で述べておりますが、これはまさに総合戦略における「まちの創生」の先駆けになったと思うものであります。

　　この総合計画を受け、都市整備部門の個別計画である都市計画マスタープランでは、道路網の整備について体系的な道路ネットワークの形成を図るとの考え方で、特産であるりんごに例え、国道13号、48号、287号及び東北中央自動車道、主に周辺都市との連携を深める広域幹線道路をリンゴの幹軸、西外回り道路、東回り道路など、各地域を輪で結び移動をスムーズにする市内環状線をリンゴの実軸、そして、各地域を結び地域同士の連帯を深める市内主要10横断線をリンゴの蜜軸、そして幹軸、実軸、蜜軸を細かくネットワークする地域交流線をリンゴの輝線に分類して整備する方針に基づき、本市の道路網は逐次整備が進められてきたと理解をしているところであります。

　　このような施策が功を奏し、特に市内南部地域においては、一本木神町線、東根中央橋の開通及び神町北部土地開発と大森小学校の開校が相まって、通勤、通学、買い物など、日常生活の利便性の向上とともに、定住人口の増加や今日のにぎわいに大きく寄与したものと認識をしているところであります。

　　さらに、現在でも宅地開発が盛んに行われております。特に、神町西１号線沿線が活発であります。新たな神町小学校の移転が具体化してきたことなどから、さらに進展するのではないかと考えます。

　　各種の福祉施策、あるいはイベントなどの実践はもちろんですが、定住・移住に関する道路と学校など、公共施設の持つ大きな影響度を改めて思うものであります。

　　しかしながら、現在の南部地域内の道路状況を見れば、幹線道路の若木本郷線、県道東根尾花沢線、これは旧国道13号でありますが、慢性的な渋滞が発生するとともに、国道13号、空港入り口交差点は、事故多発地帯となっていると認識をしているところです。

　　また、天童市方向への連接を目指した長瀞神町線は、その後の進展は見られない状況であります。今、南部地域内で最も人の流れの大きい一本木神町線は、神町南大通りまでの整備となっております。

　　このような状況を考えた場合、若木本郷線の整備要望の継続はもちろんでありますが、東回り幹線道路の代替路線として、一本木神町線を活用すべきではないかと考えるわけであります。

　　地方創生には、「ひと」が「しごと」を呼び、「しごと」が「ひと」を呼ぶ好循環を支えるまちの活性化も重要と言われております。そのため、安全・安心な環境確保に向けた取り組みや公共交通網の再構築をはじめとする周辺等との交通ネットワークの形成推進や広域的な機能連携などが必要と言われております。

　　市長は、今後の本市南部地域におけるまちづくりは、天童市方向との交通網の整備が必要だと折に触れ述べられていると承知をしております。私も同感であります。

　　そこで、まずお伺いをいたします。

　　南部地区における都市基盤のかなめである幹線道路等の整備の現状及び特に東回り幹線道と一本木神町線の南への延伸など、今後の整備に関しては、どのようにお考えでしょうか。

　　以上が、登壇での質問であります。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　髙橋光男議員の本市の都市基盤整備施策の充実についてのご質問にお答えをいたします。

　　南部地区の幹線道路の整備状況についてでありますが、幹線となる都市計画道路の整備については、これまで都市計画街路事業や土地区画整理事業により順次整備を進め、国道13号や地区中央部を南北に縦断する都市計画道路一本木神町線、神町駅と神町中学校を結ぶ都市計画道路神町駅前通り線などが完成しております。

　　特に、平成23年３月に整備が完成した一本木神町線は、東根中央橋の開通により、本市の長年の課題であった連担したまちづくりの実現を図るとともに、南部地区と東根中央地区の人、物の交流を促進し、現在、市内で最も人口が伸びている南部地区の飛躍的な発展に大きく寄与したものと捉えております。

　　一方、東回り幹線の長瀞神町線や谷地街道と中島新田を結ぶ神町若木線は、一部完成しているものの、旧国道13号の若木本郷線やフルーツラインの神町中通り線は、未着手の状況にあります。

　　特に、若木本郷線は、国道13号を補完し、周辺地域とのネットワーク形成や地域内のアクセスの向上に資する路線であり、神町小学校、大森小学校の通学路にも指定されております。また、沿道地域はもとより、南部地区全体の産業振興やにぎわいの創出など、地域活性化を進める上では重要な路線であり、早急な整備が必要と捉えております。このため、東根市重要要望に掲げ、道路管理者である山形県に若木本郷線の整備促進を強く要望している状況にあります。

　　また、市道の整備状況につきましては、現在、社会資本整備総合交付金事業により、神町駅前線、神町東14号線の整備を進めております。

　　また、市単独改良事業では、新しい神町公民館前の神町東８号線、生活密着道路整備事業では若木東線の側溝整備を進めるなど、地域内の通学路の確保や局部改良など、地域内交通の安全対策に重点を置いて整備を進めております。

　　今後の市道整備につきましては、安全・安心な通学路の確保、幹線道路へのアクセス整備、生活に密着した道路整備など、地域事情を勘案し、地域の方々と調整を図りながら、優先順位を定め計画的に整備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、東回り幹線の現状と都市計画道路一本木神町線の南進についてであります。

　　東回り幹線は、天童市の国道48号から村山市を結ぶ延長約18キロメートルの路線で、東根市の区間が延長約9.9キロメートルとなっており、村山市行政界から若木山東側の通称フルーツラインである県道新田神町停車場線交差点までの区間約8.4キロメートルの整備は完了しておりますが、県道交差点から陸上自衛隊神町駐屯地を通り天童市行政界までの区間約1.5キロメートルについては、未整備となっております。

　　一方、天童市の区間約1.9キロメートルのうち、国道48号から天童市道満地区までの区間約1.2キロメートルについては、事業が計画的に進められている状況であります。

　　東回り幹線は、南部地区に限らず、本市全体のまちづくりや人の流れに大きく寄与することが期待されますが、整備については陸上自衛隊神町駐屯地内を通過することから、費用対効果や周辺部の土地利用などに課題もあり、現在は整備に向けた具体的な検討が行われていない現状にあります。

　　このため、東回り幹線の整備が進まない中では、当面の対策として、議員ご提案の都市計画道路一本木神町線を南進する整備計画も今後の検討材料の一つと考えられます。

　　また、都市計画マスタープランの中においても、都市計画道路一本木神町線の南進は、国道13号や旧13号の渋滞を緩和する路線として期待されることや良好な市街地形成に寄与することから、都市計画決定予定路線に位置づけております。

　　しかし、現時点においては、小学校移転周辺の土地のほとんどが林野庁所管の敷地であり、民間業者等による急激な土地利用の転換、無秩序な開発等はないものと考えております。

　　このため、都市計画道路一本木神町線の南進については、今後、神町小学校の移転に伴う周辺の市街化状況や南部地区のまちづくりの状況等を勘案しながら進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　ご答弁、ありがとうございました。丁寧なご答弁をいただいたと思います。

　　南部地区における全般的な道路整備の現況と通学路の確保など、地域交通の安全対策に重点を置いた整備の考え方、これは承知いたしました。

　　中でも、南部地区の幹線道路で若木本郷線、いわゆる旧13号でありますが、これはまた強く要望していただいているということで感謝をいたします。これは、平成19年に議員になった当初から地域の懇談会等でも強く出ていたものでありますので、歩道、あるいは交差点の改良整備ということで上がっていると思いますが、是非よろしくお願いをしたいと思います。

　　そのほかの各路線につきましても、これまでの市長とのふれあい座談会や神町地区振興を語る会でもあったとおりでありまして、神町地区の要望でもありますので、引き続きよろしくお願いします。

　　また、東回りの幹線道路につきましては理解をしました。

　　続きまして、質問席からの質問に入らせていただきますが、一本木神町線の南進の整備計画、これも今後の検討材料の一つということで答弁をいただきました。

　　これは平成24年の第４回定例会のときでも質問させていただきましたが、林木育種場の土地利用形態などを見ながら、その段階で検討するという答弁だったと承知をしておりますが、新神町小学校の移転、これも現実的になってきたということと捉えておりますが、完成もそう遠くない時期だろうと思います。

　　したがいまして、一本木神町線の南進ということを考えた場合に、そのほんとが林野庁の敷地であるということも踏まえれば、逆に早い段階から、時期から十分な調査が必要だと思いますけども、この件につきましてはどのようにお考えでしょうか。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　現在の林木育種場は、林木育種センターが借地をしておりまして、最先端の林木品種の開発などに取り組んで耕作をしている状況でございます。そのような中、今後の都市計画道路一本木神町線の南進計画に支障を来すような林木育種場の土地利用の転換や宅地開発は、近々にはないものと捉えてございます。

　　したがいまして、都市計画道路一本木神町線の南進に伴う関係機関との調整については、林木育種場敷地を含めた周辺の土地利用状況や変化を見極め、実効性のある段階で関係機関と調整をとってまいりますので、よろしくご理解お願いします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　ただいまの答弁で、実効性ある事業計画ということで答弁いただきましたが、小学校のこの配置決定などの際には、ある程度明確化もされるのかなあということで記載をしているところでありますが、将来の天童方向への連接とか、それから新しい小学校できた場合の通学路、こういったことにもなるんだろうと考えるわけであります。どうかですね、学校の移転ということと合わせまして、是非よろしくお願いできればと思います。

　　次に、都市計画マスタープランに示してありますリンゴの実軸路線についての質問をさせていただきます。

　　南部地区の実軸路線に神町南５号線、それから若木南線がございます。

　　まず神町南５号線、これは空港対策事業ということにもなっているわけでありますが、現状と今後の整備の考え方について。

　　それから、若木南線、これにつきましては神町小学校の移転との関連で、現在の状況と歩道の整備、これについての考え方をひとつお願いしたいと思います。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　市道神町南５号線のまず整備状況についてでありますが、市道神町南５号線は、林木育種場西側の旧国道13号の一般県道東根尾花沢線を起点といたしまして、国道13号のトンネルを経て山形空港南側にある県道に接続する延長約500メートルの道路でございます。神町南５号線の整備については、山形空港周辺対策事業で今後取り組む路線と位置づけされてございます。

　　具体的な整備時期については、現在、山形空港周辺対策事業で進めております市道神町東14号線の事業完了後となる平成30年度より測量調査に着手できるよう、ただいま準備を進めているところでございます。

　　次に、市道若木南線の整備についてでありますが、本路線は林木育種場南側で、旧国道13号の一般県道東根尾花沢線を起点といたしまして、市営住宅神町南側を経て神町駐屯地に至る約900メートルの道路でございます。

　　市道若木南線の整備については、平成３年度に防衛省の補助事業により道路改良工事が行われ、２車線の道路が整備されている現状でございます。

　　ご質問の本路線の歩道整備についてでありますが、神町小学校の移設に伴う通学路が明確になった段階において検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　ありがとうございます。

　　神町南５号線につきましては、これまで神町東14号線の整備完了後ということで承知をしておりましたが、ただいまの答弁で、平成30年度から測量調査に着手になるよう進めているということで、ありがとうございます。

　　この空対事業、これの立案にかかわった方々からすると、本当に悲願とも言える道路であります。ただいまの答弁は、本当にうれしい答弁だと思います。ありがとうございます。よろしくお願いします。

　　なお、若木南線につきましては承知をいたしました。特に、一本木神町線の南進、こういったことも含めてですね、通学路ともなるんだろうと思いますので、その折には、是非整備等をお願いをしたいと思います。

　　次は、若木１号線につきまして質問をさせていただきます。

　　この道路につきましては、平成24年度の市長とのふれあい座談会における地域の方々の要望、これを受けまして、両側にグリーンベルト表示されているものでありますが、特に通勤時の交通量も非常に多いということと、それから特に中学生が通学をするわけなんですが、そこが非常に危険が多いと感じております。

　　安全な通学路確保の観点に立ちまして、フルーツライン交差点から自衛隊官舎の北東側交差点、ここまでの間に、できるだけ早く整備をすべきだと思うわけですが、どのようにお考えでしょうか。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　若木山東側に位置する市道若木１号線の整備状況についてでありますが、本路線の東側沿線には住宅が密集してございまして、道路拡幅などの早期な整備は困難な状況であると捉えてございます。

　　その結果、これまで通学路の安全対策として、平成25年度に通学路の安全点検を行いまして、路側帯にグリーンベルトを設置し、車両の走行速度の抑制や車と歩行者等の輪郭を確保するなど、交通安全対策を図ってきたところでございます。

　　今後は、道路拡幅などの整備がなされるまでの当面の対策といたしまして、まずは交差点の局部改良というものができないものか、または快適な歩道になるかわかりませんけども歩道の設置、さらには、車がすれ違いできるような退避場などの設置について、現在、市営住宅の解体も進めてございますので、そちらの跡地を利用して整備できないかどうか、今後検討していきたいと思っております。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　交差点の改良等も検討ということで答弁いただきました。

　　実は、先月ですね、若木１号線と、それから神町南大通り線の交差点、ここで交通事故が実は発生しておりました。原因は、ぼんやり運転のようだと伺ってはいるんですけども、それで所管の方々にはそれぞれ当面、対策をとっていただいておりますが、安全確保の観点から整備が必要だと思います。

　　ですから、ただいまご答弁のとおり、市営住宅の跡地等の活用など、これも含めてですね、この跡地の活用という話になってきましたときには、若木山公園、これの一体的な整備ということも出てくるんではなかろうかと思うわけですが、その辺なども考慮してですね、是非整備についてのご検討をいただければと思うところでありますので、よろしくお願いします。

　　次の質問であります。

　　登壇でも述べましたとおり、神町西地区の宅地開発、特に神町西１号線沿いは、物すごく活発であります。したがいまして、新小学校建設になれば、なお進展するものではないかという状況にあります。

　　そして、この道路につきましては、国道の迂回路としても利用されておりまして、朝夕の車両の通行量、これも多い状況にあります。子どもたちの現在、それから将来の通学ということを踏まえ、安全な通学路の確保の観点から、この神町西１号線に歩道等の整備をすべきと思いますけど、これはどのようにお考えでしょうか。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　市道神町西１号線の沿線の宅地開発でございますけども、近年において非常に活発に行われておりまして、７カ所で行われてございます。これによりまして、163区画の宅地の供給がなされている状況であり、市道神町西１号線の通学路の安全確保というのは、これまで以上に課題になってくるのかなと捉えているところでございます。

　　これまでは、通学路の安全対策として、平成24年度に通学路の安全点検を実施いたしまして、平成24年度と25年度の２カ年で、先ほど申しました若木１号線と同様にグリーンベルトを設置いたしまして安全対策を行ってきたところでございます。

　　本路線の歩道整備についてでございますけども、現在、他の路線で通学路安全点検のための歩道整備を数多く実施しておりますので、そちらの進捗状況を見ながら今後検討していきたいなと思ってございます。

　　なお、当面の安全対策として、グリーンベルトの維持管理は当然でありますけれども、今後、通過車両の時間的な通行規制、要するにスクールゾーン的な規制等ができないものか、今後、関係部署と調整を図りながら、公安委員会あたりと協議していきたいなと考えておりますので、よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　わかりました。

　　この神町西１号線につきましては、整備をしていただきまして地域の区長さん方々も喜んでいるというところでありますが、実は、今年に入って住民の方から要望があったものでありましたので、是非よろしくお願いできればと思います。

　　この南部地区におけるまちづくりの課題というのは、やっぱり天童方向との連接であろうと思うわけであります。市全体としては、西部の方の山形天童線、これが進捗しそうだということで、こちらの連接というところに期待することはもちろんあるわけなんですが、これは私見でありますけども、人口減少時代、こういうのにあって道路を郊外につくるというよりは、まちなかを通す、あるいは既存のものを整理をするということがいいのではないかと、こんなふうに実は思っているところであります。

　　したがいまして、一本木神町線の南進等についてご答弁でもございましたが、是非検討を進めていただければと思うわけであります。

　　それから、そのほかの市道等につきましては、市長答弁でいただきましたが、整備の考え方、これは十分理解をいたしました。ただ、地域の方々の要望、これも多々ございますので、引き続き一層の取り組みをよろしくお願いしたいと思います。これをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。

　　以上であります。

○秋葉征士議長　以上で、ご了解願います。

　　◎加藤信明議員質問

○秋葉征士議長　次に、10番加藤信明議員。

　　　〔１０番　加藤信明議員　登壇〕

○１０番（加藤信明議員）　ご苦労さまです。

　　通告に従い、４項目について質問をいたします。

　　まず１項目、東根市の「道の駅」の設置構想についてであります。

　　道の駅とは、ご案内のとおり、道路利用者のための休憩施設、道路利用者や地域の方々のための道路状況や医療施設の情報発信機能、そして道の駅をきっかけに、まちとまちとが手を結び活力ある地域づくりをともに行うための地域の連携機能、これら三つの機能をあわせ持った公共施設と心得ております。

　　私の手持ちの資料によれば、道の駅は、平成27年４月15日現在、全国で1,059駅が登録されております。県内では、設置予定を含め18駅、近隣市町を見れば、国道287号沿いの河北、これは平成５年４月に登録されております。国道13号沿いの村山、平成９年４月登録。天童温泉、平成16年８月登録。尾花沢、平成19年３月登録の４駅があります。

　　そうした中、昨年、国土交通省は、急激に進む無料の高速道路整備に鑑み、道路利用者の安全確保の観点から有料の高速道路並みの休憩サービスが提供できる高速道路の無料区間に休憩施設としての道の駅設置を進める方針を固め、具体的な検討に入るとのことでありました。

　　山形県におきましても、昨年の６月の県議会の予算特別委員会において、市町村や県の関係部局と連携し、道の駅を整備進め方を検討していくとのことでありました。

　　そこで、私は昨年の９月の第３回定例会におきまして、高速道路無料区間の道の駅の設置について質問をし、今年の夏までには国から具体的な方針が示されるとの回答でありました。その後の高速道路無料区間における道の駅設置に係る国の具体的な方針が示されたのか、現況をお聞きいたします。

　　２点目は、県が予定をしている道の駅増設構想への本市の取り組みについてであります。

　　本年６月の地元紙によれば、県は観光交流と地域活性化の促進に向けて、県内に点在する道の駅に着目し、地域活性化拠点形成事業に取り組み、ロードマップ作成や道の駅の活性化策定案のほか、年内にも道の駅増設に向けた構想を策定するとのことでありました。この県の動きに対し、本市の取り組み状況についてお聞きをいたします。

　　次に、２項目、さくらんぼ東根駅西口の土地利用についてであります。課題解決に向けた土地利用構想について、質問をいたします。

　　私は、以前、議場におきまして新たな住宅用地の確保についての質問を行いました。その中で、次期における区画整理事業の実施を検討する第１候補として、さくらんぼ東根駅西口一帯の約20ヘクタールの区域を掲げ、公営住宅総合ストック活用計画との整合性を図りながら、都市計画道路の国道13号までの延伸や並松踏切の解消もあわせて進めるべきとの提言を行った経緯があります。そのときの答弁は、方向性は同じくするも、実施の時期は将来の課題として受けとめておきたいとのことでありました。

　　私は、さくらんぼ東根駅東側のにぎわう街並みや今日の公共施設の整備状況、民間開発のありさまを鑑みれば、これまで進められてきたまちづくりの総仕上げとして、さらに東日本大震災後の防災意識の高まりもあり、さくらんぼ東根駅の開発を再度考える時期に来たのではないかと思っております。

　　これまでの区画整理事業や子育て支援事業、定住促進事業などの施策により、「県内で最も勢いのあるまち」と称され、また、内外から注目を注がれている本市でありますが、国道13号や西部地区からさくらんぼ東根駅に向かう場合、そのアクセスが非常にわかりづらく、また不便であるという大きな課題があります。山形から、さくらんぼ東根駅を目指して来たら、入り口がわからなくて村山市まで行ってしまったと、笑うに笑えない話もあります。

　　県内初の中高一貫校・東桜学館の開校を来春に控え、ますますまちのにぎわいが醸し出されているものと期待され、また、地方創生を国全体で取り組んでいる状況の中で、新たに移住等による定住促進のため、国道13号や西部地域からの東の顔づくりである、さくらんぼ東根駅西口の開発に今こそ取り組むべきと考えますが、市長のお考えをお聞きいたします。

　　３項目、商工業の振興についてであります。企業誘致への取り組み、大森西工業団地の進捗状況についてであります。

　　先の議会において質問いたしました大森西工業団地への企業誘致の取り組みであります。

　　東根大森工業団地に隣接し、山形空港、さらには山形新幹線さくらんぼ東根駅と、交通の三種の神器がそろい、仙台市に最も近い東根です。東北中央自動車道の東根インターチェンジの近距離をうたっている大森西工業団地があります。既に優良企業が進出をし、約１ヘクタールの残地、造成地しか残っていない状況は、ご案内のとおりであります。

　　既存用途地域での土地利用の鈍化や新たな工業用地の確保などの工業振興施策につきましては、県と連携をしながら進めていくと、第４次東根市国土利用計画にのっております。

　　この大森西工業団地の北側の未利用地は、果樹畑、更地も含め約５ヘクタールほどあると思われます。工業専用地域の色染めもなっており、法的には手続は容易であると思います。当然、県と連携をしながら進めなければならない要件でありますが、県でいろいろ事情があるとすれば、市にて、このエリアを先行取得、インフラ整備等を実施をし、造成後、県と連携をして、事業費は分譲単価に加味する整備手法はどうかと、市長の考えをお聞きした経緯があります。

　　答弁は、確かにこの地域については公共ゾーンに位置づけられており、これを進めるべきだと思っていますと。ただ、その当時は企業側からするとあまり要望がないところであると、そういう段階で従来どおり用地買収をし、工業団地を造成していくことにつきましてはあまりにもリスクが大きいのではないかと考えており、その意味では、今後とも検討を重ねていきたいと思っておりますが、今後の企業の動向などを踏まえて結論を出してみたいとのことでありました。

　　当然、各年度の県に対する重要事業にも上げている要件でありますし、市の最上位計画であります第４次東根市総合計画の商工業の振興の中にもうたっております。

　　また、振興実施計画第47号には、平成26年度、企業誘致対策事業として、大森西工業団地北側の工業専用地域について、工業用地の整備手法及び区画、インフラ整備等の調査検討を行うとして、工業用地調査業務委託として600万円を計上しております。

　　また、第48号には、平成27年度、この基本計画の策定を行うとのことで500万円を計上しております。県企業の動向、それに調査内容について、さらに市の今後の進め方についてお聞きをいたします。

　　４項目、児童福祉施設の整備方針について、学童保育の充実についてであります。

　　先月開催された全員協議会におきまして、児童福祉施設の整備方針が示されたところであります。

　　この方針によれば、保育所については大富保育所と小田島保育所を優先的に民設民営方式で整備を進めるとのことでありました。一方で、学童保育所につきましては、施設の老朽化や入所児童数の推移を見ながら、必要に応じた整備を公設民営にて実施をしていくとの方針とのことであります。

　　そこで、お聞きをします。

　　市内の学童保育所については、今年度、大富学童保育所の整備を進めているところであり、施設の年次を見ると、学童保育の中で次に古いのが旧母子健康センターを活用した東根中部学童保育所であります。

　　私も実際に当施設での保育の状況を見てまいりましたが、施設の老朽化もさることながら、年々増加する児童数により大変手狭な印象を強く受けたところであります。敷地に余裕もありますし、増設は喫緊の課題と思います。

　　今年度施行された東根市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例では、明るくて衛生的な環境において、心身ともに健やかに育成されることが目的とされております。

　　私としては、児童数の増加に対応すべく、良好な保育環境を維持するためにも、平成26年度に大森学童保育所で実施したような施設の増設・増築も一つの方法として検討するべきではないかと考えております。東根中部学童保育所の今後の整備につきまして、お聞きをします。

　　以上で登壇での質問を終わります。

○秋葉征士議長　10番加藤信明議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　加藤信明議員の本市の「道の駅」の設置構想についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、高速道路無料区間における道の駅設置に係る国の動向についてであります。

　　国土交通省では、昨年の９月に、高速道路の無料区間には休憩施設がほとんどなく、事業を進めている区間が完成した場合に供用延長が倍増することから、高速道路での交通事故防止対策として、沿線自治体が主体となって計画する道の駅の設置を認める方針を示したところであります。

　　議員ご指摘のとおり、今年の夏までには具体的な設置方針が示されるとのことであり、その後の国の動きを注視してまいりました。また、近隣市町村で構成している東北中央自動車道建設促進協議会においても、国や県の担当者を招いて道の駅に関する情報収集に努めてきたところであります。

　　しかしながら、未だ国土交通省からの高速道路無料区間への道の駅設置の具体的な方針は示されていない状況であります。今後は、国が計画を策定し、全国約3,000キロメートルを超える無料の高速道路に計画的に休憩施設を設置することが見込まれ、本市を通る東北中央自動車道についても、その動きが想定されるところであります。今後とも、国の動向を注視してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、山形県が策定している「道の駅」増設構想への本市の取り組みについてであります。

　　県では、本年度の主要施策である「産業を支え、活力と魅力ある県土づくり」の中で、「地域活性化拠点形成促進事業」を主要項目に掲げ、道の駅整備を契機として本県の新たな観光交流と地域活性化を促進することを目標にしております。

　　具体的には、県内に点在する道の駅に着目し、交通状況や各自治体及び地元の意向などを調査した上で、増設数や場所、施設概要を取りまとめ、（仮称）「やまがた道の駅ビジョン2020」を年度内に策定するものであります。

　　また、国土交通省においても、道の駅設置を経済の好循環を地方に行き渡らせる長期戦略の強力な施策と位置づけ、特にすぐれた道の駅を選定し、重点的に支援する取り組みを実施しているところであります。このように、昨年から今年にかけて、地域の創意工夫で地域活性化の拠点とする取り組みが大きく進展しているところであります。

　　本市においても、今後、国土交通省が提唱する「道の駅」を地域活性化の拠点とする取り組みを受けて、県が策定している「道の駅」増設構想に積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、さくらんぼ東根新駅西口の開発についてであります。

　　本市では、これまで中央土地区画整理事業をはじめとして、一本木、神町北部土地区画整理事業を実施し、魅力ある街並みと良好な住環境整備に努めてまいりました。また、平成24年度からは、市外からの定住を促す施策として定住促進事業を実施しており、これらの成果として、県内で唯一人口が増加し成長を続ける現在の本市があるものと捉えているところであります。

　　そして、将来にわたり躍進し続ける東根市を創造するために総合戦略の策定を進めていることは、ご案内のとおりであります。東根市創生における最大の目標は、雇用の創出等とともに移住や定住の拡大であり、これをなし遂げるためには、さらなる住環境の充実が必要だと考えております。

　　ご質問の課題解決に向けた土地利用構想についてでありますが、さくらんぼ東根駅西口一帯については、目標年次を平成32年とした東根市土地利用マスタープランにおいて、将来の土地利用に可能性を残すため、具体的な土地利用の方向性や誘導方針を限定しない白地としております。

　　土地利用マスタープランにおけるゾーニングは、具体的な整備に制限を与えるものではないと捉えておりますが、将来に向けた土地利用の指針や判断基準を示したものであり、本市の土地利用における計画行政への根幹をなすものであると考えております。

　　また、鉄筋コンクリート造り４階建ての２棟を除く並松団地を非現地建てかえとする公営住宅等長寿命化計画についても、その内容に配慮する必要があると考えております。

　　このことから、市の新たな顔となり得る、さくらんぼ東根駅西口一帯の整備については、都市計画道路の延伸や並松踏切の解消等も含めた総合的な土地利用について、次期の東根市国土利用計画や東根市土地利用マスタープラン等、さらには第５次東根市総合計画の策定に向け慎重に検討を進めてまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

　　次に、平成26年度に実施した「工業用地開発促進調査業務」の調査内容についてであります。

　　この調査は、本市においてさらなる産業導入、集積を図っていくに当たり、現状を整理するとともに、新たな受け皿となる環境整備の可能性や優遇制度の検討を含めた企業誘致戦略を研究することを目的としたものであります。

　　具体的な調査内容は、本市の概況として、これまでの産業動向、インフラや都市基盤等の立地環境、本市を取り巻く環境変化と位置づけ等について、東日本大震災以降の変化を含めて客観的に分析したところであります。

　　また、山形県及び宮城県、仙台市内に本社や事業所を置く企業から約1,200社を抽出してアンケート調査を実施し、新たな産業展開の動向、本市の立地環境に対する評価、産業振興と立地環境整備の課題を整理したところであります。

　　その結果、東根市に立地の可能性がある企業は、約1,200社のうち、わずか15社でありました。これらは、いずれも県内企業であり、仙台市の企業はありませんでした。企業の動向につきましては、アンケート調査に合わせて一部ヒアリングを行い、生の声をお聞きすることによって的確な現状把握に努めたところであります。

　　さらには、国土利用計画や都市計画マスタープランを基本に、新たな工業団地の必要性について、事業規模の算定や候補地の選定、事業手法、工程などを研究したところであります。

　　今年度策定を予定しております基本計画につきましては、地方創生先行型交付金を活用し、総合戦略策定事業の一部として実施することとなります。本市の総合戦略策定に合わせて、「工業用地開発促進調査業務」の調査内容を参考に、新たに開発する工業団地の適地を選定するとともに、手法などについても決定していきたいと考えているところであります。

　　県の動きにつきましては、大森西工業団地の残り１区画、１ヘクタールの分譲物件への企業誘致に向けてＰＲや個別相談等を実施しており、現地視察は本市担当者も立ち会うなど、一体となって活動を展開しているところであります。

　　製造業等で雇用が多く見込まれる企業の誘致を目指しておりますが、未だ決定されていない状況であります。今後も、県と連携を図り積極的な誘致活動に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、学童保育の充実についてお答えをいたします。

　　議員ご質問の東根中部学童保育所については、旧母子健康センターを一部改修し、平成20年度から、タントスマイルクラブに指定管理を委託している施設であります。

　　建物自体の竣工は、昭和52年度で37年を経過しており、昨年度に実施した耐震診断において何らかの対策が必要という結果になったところであります。登録児童数が年々増加傾向にあり、８月現在148名で、大森学童保育所に次いで児童数の多い施設となっております。児童１人当たりの専用区域面積は1.57平方メートルで、おおむね基準は満たしているものの、十分とは言えない面積と認識しているところであります。

　　また、今年６月には、運営を担っていただいているタントスマイルクラブから、児童数の増加に対応した対策を求める要望書も市へ提出されており、対策の必要性を認識しているところであります。

　　一方で、市内の九つの学童保育所につきましては、東根中部学童保育所も含めた二つの施設の耐震対策や利用児童数の増加による面積の不足、専用施設整備の要望など、施設面での課題がいくつかあり、計画的な整備が必要な状況となっております。

　　このようなことから、東根中部学童保育所については、議員ご提案の施設も含めて総合的に検討し、学童保育所全体として今年度策定予定の児童福祉施設整備計画の中で年次を定め、計画的な整備を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　10番加藤信明議員。

○１０番（加藤信明議員）　質問席での質問を続けさせていただきます。

　　まず、道の駅関係であります。

　　高速道路無料区間における道の駅設置に係る国の動向の中で、国土交通省では、特にすぐれた道の駅を重点的に支援すると説明がありましたが、その具体的な支援内容についてお聞きをしたいと思います。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　重点道の駅への国の支援内容についてでありますが、道の駅は全国各地で地域活性化の拠点となる取り組みが活発となっており、道の駅の設置が大きく進展している状況であります。この動きを応援するため、国土交通省では重点道の駅制度を創設いたしまして、特にすぐれた重点道の駅を全国で35カ所選定してございます。県内では、米沢市の道の駅「よねざわ」が選ばれてございます。

　　その重点道の駅の選定理由でありますが、地域の観光総合窓口機能やインバウンド観光の促進、さらには、地域福祉の向上や高度な防災機能など、特にすぐれた機能を有していることが選定理由となってございます。

　　その支援の具体的な内容でありますが、これまでの国土交通省の補助メニューだけでなく、総務省や農林水産省、経済産業省などの各省庁が所管している社会資本総合交付金や６次産業化ネットワーク活動交付金、地域再生戦略交付金など、複合的に活用できる優遇措置となってございます。

　　以上、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　10番加藤信明議員。

○１０番（加藤信明議員）　今、建設部長から説明あったとおりと思いますが、今や道の駅は、観光、それに人口交流の拡大など、地方創生を進める上で非常に重要な施設であると理解をしております。

　　今後は、国や県の動きを注視しながら、機会を逃さないよう努めていただくよう要望いたします。

　　次に、県が策定している道の駅増設構想への本市の取り組みについてでありますが、山形県では、本年度中に、（仮称）山形道の駅ビジョン2020を策定するとの答弁をいただきました。

　　県内における他市の現状はどうなっているのか、13市の道の駅の設置状況や今後の構想についてお聞きをいたします。

○秋葉征士議長　滝口建設部長。

○滝口亮一建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　県内の道の駅の設置状況と今後の構想ということでありますけれども、現在、県内に設置されている道の駅は18駅でございまして、17市町村で設置になってございまして、一つの市だけが二つの駅を持っているという状況でございます。

　　また、県内13市の道の駅の設置状況でありますけども、既に６市で設置になってございまして、また２市が新たに道の駅整備構想を掲げている現状でございます。以上であります。

　　よろしくお願いします。

○秋葉征士議長　10番加藤信明議員。

○１０番（加藤信明議員）　わかりました。先ほど、市長より、今後、積極的に取り組むとの答弁をいただきましたが、市長から現時点での思いを再度お聞かせ願いたいと思います。

○秋葉征士議長　土田市長。

○土田正剛市長　まず、国の道の駅構想については、東北中央高速自動車道ですね、これについて、いろいろと今まで民間事業者、あるいは団体事業者等々に働きかけをしてまいりましたが、具体的に言いますと、東根農協でやっている「よってけポポラ」の、いわば支店といいますかね、そういうものを出したらどうかということも内々私の方から強く働きかけをしたわけでありますが、現時点では、農協で、よってけポポラの支店といいますかね、そういう構想は持ってないということであります。

　　なるほど、今、13市の中で６市がもう取り組んでいるということでありますけれども、そういった道の駅、十いくつか現在ある中で、よってけポポラは県内一の売上高を示しており、まさに年間、あそびやランドとの相乗効果も含めて、1.5倍の売上構想で10億円を超える状況になっているわけであります。ですから、そういう意味で、農協が慎重になるというのもうなずけるわけでありますけれども。

　　そんな中で、私は東北中央自動車道に関する道の駅に手を挙げるかどうかということについては、民間団体が今後やろうとする場合には、我々として、行政としては積極的に支援はしていきますけれども、東根市がこれに取り組むということはありませんので、ご理解をお願いしたいなあと思っております。これは、以前と変わっておりません。

　　ただ、県が策定する道の駅構想というものについては、実は、よってけポポラを私は念頭に置きながら、実は農協とも、今、協議を重ねているところであります。これについては、一部農協の理事の中には、ちょっと誤解している部分もありますので、この辺のところについて、今、協議の動向を見守っている状況であります。

　　そうした中において、いわゆる県が策定するその構想に手を挙げて、そして年内に、山形県としても待っているという状況でありますので、そういう方向でやれば、全国の通常に、よってけポポラというものが登録されますし、また用地買収であるとか、あるいは看板の設置等々、いわゆる情報板ですね、そういったことも含めて設置ということになれば、行政側からの支援も得られるということでありますので、中身はほとんど今までと、よってけポポラの営業内容については何ら変わるものでもないわけでありますし、したがって、私としてはそういう方向で、今、農協と協議を詰めている最中であります。そういう意味で、積極的に臨んでいくと登壇で答弁をさせていただいた次第であります。ご理解をお願いします。

○秋葉征士議長　10番加藤信明議員。

○１０番（加藤信明議員）　市長の道の駅に対する取り組みにつきましては、前の質問と変わりなく、理解をしております。

　　ただ、私は高速道路は近い将来ですね、北は北海道、南は九州まで１本の道路でつながるわけであります。全国津々浦々の家屋連担地区まで、あるいは過疎地までつながると、このように捉えております。

　　私は、地方創生を進める上で道の駅はどうしても必要だと思っておりますし、場所につきましては、市長の考え方と私の考え方、ずれる部分もありますけれども、私は今の高速道路に是非道の駅をつくっていただきたいということで、是非機会を逃さずに、他におくれることのないように、早期の道の駅設置をお願いして、この質問を終わりたいと思います。

　　次です。さくらんぼ東根駅西口の土地利用についてであります。

　　答弁、理解をしております。要望であります。

　　今年度、平成27年度は、公益文化施設や社会体育施設、グラウンドゴルフ場の整備をはじめ、大富保育所や神町公民館など、将来にわたり多くの維持管理費を要する事業が実施されております。平成28年度以降も、今回の議会の一般質問でもありました神町小学校の移転改築や、さらには東の杜資料館の整備など、大型事業が山積みをしているわけでありまして、直ちに着手できない状況であることは理解をしております。都市計画道路の延伸や並松踏切の解消などについては、時間をかけ地元や関係機関と十分打ち合わせをするのは当然であります。

　　私は、いつも申し上げております本市の行財政において、かねてから言っておりますけれども、健全財政の堅持が最も肝要であると思っております。

　　平成28年度に策定を予定しております公共施設総合管理計画を踏まえるとともに、必要に応じた中長期財政計画の策定も視野に入れながら、本市の行財政状況を見極め、本市の顔づくりであります、さくらんぼ東根駅西口開発の実現に向け、第５次東根市総合計画の策定に向けて検討していただくこと、道筋をつけていただくことを要望して、さくらんぼ東根駅西口の土地利用についての質問を終わります。

　　次であります。商工業の振興でありますが、大森西工業団地関連であります。

　　新たな就労の場の確保について、第４次東根市国土利用計画において、工業用地、これは本市の経済基盤である雇用の確保など、市土別利用の基本方向、これに示す誘致、団地化に取り組むことについて、具体的な場所といたしましては、都市計画マスタープランのとおり、臨空工業団地の南側、先の大森西工業団地周辺のエリアの拡大、さらに既存の工場が立地している大森山の南東側、このあたりを工業振興ゾーンとして新たに位置づけをしたわけでありますけれども、現在の進捗状況はどうなっているのか、お聞きをいたします。

○秋葉征士議長　片桐経済部長。

○片桐崇経済部長　お答えをいたします。

　　都市計画マスタープランでの工業系の土地利用転換検討地区の位置づけでありますが、昨年度実施いたしました工業用地開発促進調査業務におきまして候補地の一部として取り上げ、現在、課題等の整理を行っております。

　　調査項目といたしましては、用地の特徴、用排水、電力設備の状況、道路交通等の状況、周辺環境、既存産業との関係などとなっております。

　　この調査内容を踏まえまして、今後、各候補地の位置づけや進め方につきまして、今年度実施の基本計画の策定時におきまして、開発規模や時期、事業手法などを取りまとめたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　10番加藤信明議員。

○１０番（加藤信明議員）　新しく開発していく工業団地につきましては、その必要性や重要性は言うまでもないことであります。山形県内で唯一人口が増加している本市におきまして、就労の場の確保は、将来に向けて大きく伸長するかしないかの分岐点であると言っても過言ではないと考えております。

　　市の方向を左右する企業誘致につきましては、国・県の動向はもとより、企業等の情報の収集、面積調査などを行い、さらなる産業導入や集積を図ることに力を傾注しながら、市全体で取り組んでいただきたいと思うのであります。

　　次に、４項目であります。学童保育であります。このことについて、再度お聞きをしたいと思います。

　　先ほどの答弁の中では、市の九つの学童保育所のうち、施設面でいくつかの課題があって計画的な整備が必要とのことであります。具体的に、どこに、どのような課題があるのか、お聞きをしたいと思います。

○秋葉征士議長　髙橋健康福祉部長。

○高橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。

　　市内九つの学童保育所について、現在整備中であります大富学童保育所を除きまして、施設面での課題を申し上げます。

　　一つに、昨年度実施しました耐震診断におきまして何らかの対応が必要とされているのが、大けやき学童クラブが運営しております東根児童館と、議員ご質問の東根中部学童保育所であります。

　　また、利用児童数の増加に伴いまして、児童１人当たりの基準面積を確保できない施設が高崎学童保育所となっております。

　　また、ふれあい交流館を借用している小田島学童クラブでは、専用の施設でないことから利用時間などの制約が伴っておりまして、専用施設整備の要望を地域からいただいております。

　　これらの課題を解決するため、児童福祉施設整備計画の中で年次を定めまして、計画的な整備を図ってまいりたいと、このように考えております。

　　よろしくお願いいたします。

○秋葉征士議長　10番加藤信明議員。

○１０番（加藤信明議員）　市内の学童保育所においていくつかの課題があるということにつきましては、了解をいたしました。

　　改めて申し上げるまでもありませんけれども、未就学児の教育・保育ともに、学童保育所につきましても、働きながら子育てをする保護者にとって、今や必要不可欠な施設であると思います。

　　また、子どもたちにとっても成長過程の大切な時期に多くの時間を過ごす場所として、極めて重要な場であり、その環境整備は急務でないかと思っております。

　　最後に、市長の考えをお聞きし、是非これからの課題を解決し、より良好な環境となるよう、学童保育の早期整備を強く要望して質問を終わりたいと思います。

○秋葉征士議長　土田市長。

○土田正剛市長　学童保育所の整備については、現在、大富学童保育所が建設中であります。そのほかに、今、担当部長が申し上げましたとおり、四つの学童保育所を早急に整備する必要があると考えております。

　　特に、高崎学童保育所については、新しい基準面積というものが示された中において、その面積を維持していないのが高崎の学童保育所であります。と同時に、耐震診断で診断された結果、タントスマイルクラブの東根中部学童保育所、あるいは東根児童館であります。

　　そして、問題になっている地域からも要望が出ておりますが、特に社協が担っております小田島のふれあい交流館に現在間借りという状況の中で、小田島学童保育所があるわけでありますが、この点に関しては、場所そのものは非常にこの上ない立地条件を満たしているわけでありますけれども、さっき言ったように、利用時間帯等も含めて、いろいろと不便もこうむっているということで、この四つの地域は、いずれもそういう意味で早急に整備をしていかなければいけないなと考えております。

　　年次計画も含めて、改めて市内の学童保育所のこの四つの学童保育所について優先的に整備されるように早急な整備計画を立ててまいりたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。

○秋葉征士議長　以上で、ご了解願います。

　　◎散　　　　　会

○秋葉征士議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。

　　ご苦労さまでした。

　　　午後　２時３５分　散　会