平成２６年１２月９日　午前１０時　開　議

　　　　　　清　　野　　忠　　利　議長　　　　　　　佐　　藤　　　　　直　副議長

◎出席議員（１８名）
　１番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　２番　　　原　　田　　利　　光　議員
　３番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　４番　　　細　　矢　　俊　　博　議員
　５番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　　６番　　　大　　場　　英　　雄　議員
　７番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員　　　　　　　８番　　　加　　藤　　信　　明　議員
　９番　　　白　　井　　健　　道　議員　　　　　　１０番　　　阿　　部　　綾　　子　議員
１１番　　　髙　　橋　　ひ ろ み　議員　　　　　　１２番　　　清　　野　　貞　　昭　議員
１３番　　　森　　谷　　政　　志　議員　　　　　　１４番　　　奥　　山　　重　　雄　議員
１５番　　　秋　　葉　　征　　士　議員　　　　　　１６番　　　青　　柳　　安　　展　議員
１７番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１８番　　　清　　野　　忠　　利　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名
土　田　正　剛
市　　　　　　長

石　山　泰　博
教 育 委 員 会
委　　員　　長
岡　田　博　雄
選挙管理委員会
委　　員　　長

小　林　文　雄
代表監査委員
伊　藤　敏　明
農業委員会
会長職務代理者

片　桐　　　崇
消　　防　　長
間木野　多加志
副　　市　　長

高　橋　一　郎
教　　育　　長
半　田　　　博
総　務　部　長

中　野　智治郎
プロジェクト担当
部長
矢　萩　和　広
市民生活部長

髙　橋　　　昇
健康福祉部長
本　田　　　剛
経　済　部　長

滝　口　亮　一
建　設　部　長
兼 水 道 部 長
今　野　和　行
会計管理者

古　谷　利　明
教　育　次　長
石　垣　裕　之
総合政策課長

浅野目　　　勇
庶　務　課　長
併選挙管理委員会
事　務　局　長
芦　野　耕　司
財　政　課　長

網　干　　　賢
監　査　委　員
事　務　局　長
菊　池　忠　芳
農 業 委 員 会
事　務　局　長





◎事務局職員出席者職氏名
斎　藤　吉　則
事　務　局　長

安　達　好　浩
事務局長補佐
井　上　正　宏
議　事　係　長

辻　村　　　充
主　　　　　事
児　玉　由希実
主　　　　　事

鈴　木　敬　一
兼　務　書　記


◎議　事　日　程

　議事日程第３号
　　　　　　　平成２６年１２月９日（火）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　　３番　髙　橋　光　男
　　　　　　　　２　１１番　髙　橋　ひろみ
　　　　　　　　３　１０番　阿　部　綾　子
　　　　　　　　４　　６番　大　場　英　雄
　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。
平成２６年東根市議会第４回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
５
髙橋　光男
議　　　員
１．本市の福祉施策の充実について
１．政府は、生活保護受給者が約200万人、保護費の支給額は３兆円を超えている状況等から、昨年、生活保護法を改正するとともに生活困窮者自立支援法を制定した。
　　また、平成25年度の国民生活基礎調査によれば、子どもの貧困率は16.3％、現役世代のひとり親家庭においては、54.8％と発表され、とりわけ、ひとり親家庭へのセーフティネットの構築が必要な状況にあることから、子どもの貧困対策の推進に関する法律の制定とそれに基づく大綱が決定された。
　　これらを踏まえ、本市における
　（１）生活困窮者等に対する支援の現状と今後の対策
　（２）子どもの貧困対策、特にひとり親家庭に対する支援の現状と今後の対策
　　　　　　　　　　　　　　　　等について伺う。　
市　　　長
６
髙橋ひろみ
議　　　員
１．第４次東根市総合計画後期基本計画について
１．後期基本計画策定の方針について

２．人口増を踏まえた土地利用計画について

３．中部地域と周辺地域の考え方について
市　　　長
７
阿部　綾子
議　　　員
１．公益文化施設の利活用について
１．平成25年２月、基本構想・基本計画が公表され、本年６月に事業者が決定。８月に最優秀提案に対する講評が出されました。
　　どのような特色を持った施設・運営になるのか、最優秀提案に対する評価も含めてお尋ねいたします。

２．公益文化施設整備におけるＳＰＣの組織、役割、今後の動き等をお尋ねいたします。
市　　　長
教育委員長


番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
８
大場　英雄
議　　　員
１．さくらんぼの安定生産に向けた取り組みについて
１．さくらんぼの主力品種である佐藤錦の生産数量は毎年大きく変動します。そこで２点伺います。
　（１）佐藤錦生産環境整備事業の評価について
　（２）本事業の実績見通しについて
市　　　長
２．森林の保全と木材の利活用について
１．森林保全の現状について

２．木材の利活用として、ペレットストーブの普及推進について
市　　　長
３．ふるさと納税に対する取り組みについて
１．ふるさと納税の現状について
市　　　長





　　◎開　　　　　議

○清野忠利議長　皆さん、おはようございます。
　　本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○清野忠利議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎髙橋光男議員質問

○清野忠利議長　はじめに、３番髙橋光男議員。
　　　〔３番　髙橋光男議員　登壇〕
○３　番（髙橋光男議員）　皆さん、おはようございます。３番髙橋であります。
　　通告に基づきまして、本市の福祉施策の充実に関して質問をいたします。
　　厚生労働省の生活保護受給人員、世帯数に関する最新の発表によりますと、生活保護の被保護実人員は約216万人、被保護世帯は約160万世帯、保護率は1.70であります。これらは、特に平成20年の世界金融危機、いわゆるリーマンショック以降、増加が顕著となっております。
　　世帯類型別の構成割合等の推移から見ますと、これまでは高齢世帯のほか、傷病や障害者世帯及び母子世帯がその多くを占めていたわけですが、近年はいわゆる稼働年齢層と考えられるその他の世帯の割合が大きく増加し、平成25年は約29万世帯になったとのことであります。そして、その保護費の支給額は約3.5兆円という状況にあるとのことであります。
　　厚労省の定義で、その他の世帯に該当する非正規労働者、高校中退者、中高不登校者、ニート、ひきこもり者など、生活保護や生活困窮に至るリスクの高い層が増加していることも背景にあり、昨年、生活保護法の改正とともに、生活保護に至る前の自立支援策の強化を図ることと、生活保護から脱却した人が再び生活保護に頼ることのないようにすることを目的に生活困窮者自立支援法が制定されたのはご案内のとおりであります。
　　本市においても、資料によれば平成20年度から生活保護受給者が増加傾向にあること、また最近は有効求人倍率などは改善しつつあるものの、未だ厳しい経済情勢などから生活相談に訪れるケースが増えているようであります。生活保護受給者に対する支援の継続はもちろんですが、いわゆる制度のはざまに置かれてきた方々が生活保護に至る前の支援についてどのように取り組まれるのでしょうか。
　　また、生活保護受給者の増加とともに、子どもの貧困についてもマスコミ等で大きく取り上げられております。大手新聞社の例ですが、今年の７月30日から８月４日までの間、「貧困子供のＳＯＳ」と題する特集記事が掲載をされました。これはテレビ報道などとは異なり、大きな衝撃を覚えたものであります。
　　厚生労働省が行った平成22年国民生活基礎調査において、子どもの貧困率は15.7％、大人が１人の子どもがいる現役世帯で50.8％と示されておりました。平成25年の結果では、子どもの貧困率は16.3％、そして大人が１人の子どもがいる世帯では54.6％と拡大しております。この子どもの貧困率に関し、ＯＥＣＤ加盟34カ国による国際比較で、日本の子どもの貧困率は24位、大人が１人の子どもがいる世帯の貧困率は31位という結果も示されております。
　　これらのことから、政府は子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることがないよう、貧困の状況にある子どもがすこやかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする子どもの貧困対策の推進に関する法律を制定、今年１月から施行されたわけですが、８月には子どもの貧困対策に関する大綱を閣議決定いたしました。
　　本市においては、「子育てするなら東根市」を名実ともに実現するとして、子育て応援５つ星事業、子育て応援マニフェスト2010などを展開し、それが今日の勢いにつながっていると理解をしておりますが、一方で母子家庭等、ひとり親家庭も微増傾向にあると承知をしております。現行施策の継続はもちろんですが、法の施行と相まって今後の取り組みをどのようにお考えでしょうか。
　　以上、質問の背景及び趣旨を述べましたが、法律が４月から施行されるに当たり、本市の福祉面における現状と今後の対策などをお伺いいたします。
　　１点目は、生活困窮者等に対する支援の現状と今後の対策。
　　２点目は、子どもの貧困対策。特にひとり親家庭に対する支援の現状と今後の対策についてであります。
　　以上で、登壇での質問を終わります。
○清野忠利議長　３番髙橋光男議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　おはようございます。髙橋光男議員の本市の福祉施策の充実についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、生活困窮者等の現状についてでありますが、本市における生活保護受給者は、平成26年10月末現在、119世帯、人数では138名となっており、このうち年度中の保護開始は９世帯、保護廃止は７世帯となっております。
　　福祉対策の現状といたしましては、福祉課窓口において生活保護の相談を受けている中で、保護に至らない方に対し、各種支援制度や関係機関の案内等をしておりますが、４月からの半年間で31件の相談を受け、対応をしているところであります。
　　また、関係機関と連携した支援事業として、山形県社会福祉協議会を実施主体に、東根市社会福祉協議会が窓口として実施している生活福祉資金貸付制度の紹介やハローワークとの連携を図りながら就労支援制度の案内などを実施しているところであります。
　　今後の対策についてでありますが、平成25年12月に生活困窮者自立支援法が成立し、平成27年４月から全国の自治体で生活保護受給者以外の生活困窮者への支援を強化することになります。具体的には、経済的に困窮し、最低限度の生活を維持できなくなるおそれのある方に対し、生活保護に至る前に自立相談支援事業などの様々な事業を実施するものであり、生活困窮者が抱える多様な課題に対応した自立相談支援を中心に、居住、就労、家計等の相談を受け、それぞれの状況に合った自立に向けた支援を包括的に提供するものであります。本市におきましても、生活困窮者への支援をより強化するため、来年４月からの事業実施に向けて事業実施体制の整備を図っているところであります。
　　次に、子どもの貧困対策についてでありますが、本市では子どもの医療費無料化や子育て支援策等、貧困対策にも寄与する施策を講じているところであります。さらに、ひとり親家庭支援のため、母子・父子自立支援員や家庭相談員による相談体制を整え、生活全般にわたる様々な相談に応じるとともに、国、県等の支援制度の紹介や就労関係機関等との連携を図りながら対応を進めております。
　　ご案内のとおり、子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立し、さらに今年８月には、その指針となる子どもの貧困対策に関する大綱が決定し、教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援等、子供の貧困対策に関する重点施策が示されたところであります。また、この法律の中で、都道府県はこの大綱を勘案し、貧困対策の計画を定めるよう努めるとされたところであります。
　　子どもの貧困を取り巻く環境は多種多様であり、教育、生活、親の就労、経済的支援など多角的な支援が必要であると捉えております。このようなことから、現在の相談体制を継続しながら、より効果的な対策やその手法等について、今後、国、県の動向を注視しながら見極めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長　３番髙橋光男議員。
○３　番（髙橋光男議員）　丁寧なご答弁をいただきましたが、質問席からの質問に移ります。
　　まず、生活困窮者等に関することについての質問であります。生活保護受給者も含めて、今後、生活困窮者への支援を強化していくという考え方と、その体制整備を図っているということでおおむね理解をしたところであります。
　　その中で、各種の生活相談に応じているということ、そして半年間で31件の相談があったとのことでありました。これ多いのか少ないのか比較できないわけでありますけども、景気の回復傾向というものが、なかなか実感として出てきていないのではと思うわけで、経済対策の継続が必要と考えるわけですが、この相談に関することで、件数の推移ですとか、それから内容など、これをもう少し詳しくご説明をいただきたいと思います。
○清野忠利議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　近年の生活相談件数についてでありますけれども、平成25年度の実績では、福祉課窓口で相談件数が59件となっております。このうち、生活保護申請件数が24件、生活保護開始は18件となっております。
　　相談件数につきましては、リーマンショック前の平成19年度の実績が30件でありました。平成20年度には、その倍の約65件に急増したところであります。その後は増減を繰り返し、高止まりで推移している状況となっております。
　　次に、主な相談内容でありますけれども、特に近年は「世帯主の傷病による収入減少」、「勤務先の都合による解雇」、「預貯金等の減少・喪失」などでありまして、根本的に就労問題に起因しているものと推測されるところであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長　３番髙橋光男議員。
○３　番（髙橋光男議員）　わかりました。相談内容から見ますと、就労問題に起因していると推測をされるということでございました。
　　県の労働局が発表しました９月の有効求人倍率、これは県内全ハローワークで、３カ月連続１を超えたということであります。それから、全国よりは低いものの、正規の有効求人倍率、これは0.64と拡大を見ているとのことでありました。10月の一番最新の村山ハローワーク管内は1.41、それから県の方は1.27の数字になっているようであります。こういったことから考えますと、まだ正規の方が低いということからいけば、安定と言うにはまだまだではないのかなと今思ったところであります。
　　私、登壇の方でも述べさせていただきましたが、この法律の背景となったいわゆる稼働年齢層の増加ということの表れとも言えるのではないだろうかなと思ったところであります。そして、当然考えておられるんだろうと思いますけども、ここに今後の対応に関するヒントというものもあるんだろうなと思ったところであります。
　　来年４月からは自立支援相談というのを中心にして、居住、就労、それから家計等の相談を受け、支援を強化していくということでありますけども、現時点において、本市で考えている具体的な対策、もうちょっとこれをご説明いただければと思います。
○清野忠利議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　平成27年４月より、生活困窮者自立支援法に基づく必須事業であります自立相談支援事業と住宅確保給付金事業、この二つの事業を実施する予定であります。
　　はじめに自立相談支援事業でありますけれども、生活困窮者の相談に応じまして情報収集を行い、解決に向けた計画を作成しまして、状況に応じた適切なサービスを包括的にいけるよう調整を行うものであります。この自立相談支援事業に関しましては、東根市社会福祉協議会と連携を図りながら進めてまいりたいと、このように考えております。
　　もう一つの住居確保給付金事業でありますけども、住居喪失、またはそのおそれが高い生活困窮者に対しまして、安定的に就職活動を行うことができるよう、家賃相当額を支給するものであります。
　　二つの事業を実施するに当たりまして、県内では既にモデル事業として、平成25年度から山形市で、そして平成26年度からは米沢市でそれぞれ相談窓口を開設しているところであります。その相談件数や相談内容、そして事例などを参考にしながら、来年度から相談体制の整備を進めていきたいと、このように考えているところであります。
　　また、若年層の生活困窮者向けに相談支援を実施しているやまがた若者サポートステーションなど、民間事業所の活動なども参考にしながら柔軟に取り組んでいきたいと、このように考えているところであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長　３番髙橋光男議員。
○３　番（髙橋光男議員）　まず、相談、支援ということと住宅の確保事業、これが優先ということで理解をしました。
　　ちょうど今ごろですけど、過去に派遣村ということで話題になったことがありまして、そんなことを思い出しているところでありますが、５月に、確かこの法律に関する県の説明会があったと聞いておりますが、その中で生活困窮者の範囲ということについて、県独自にその支援の対象者、これが示されたということが、地元紙の５月の報道だったんですが、先ほどご答弁いただきましたけれども、生活保護の受給要件、これに合致しないなどの理由で申請に至らなかったという方、これがおられるんだろうと思いますが、ただ具体的に示されたということで、今後の対応がしやすいということになったんだろうなと一方で思うわけであります。
　　ただ、このように申請に至らなかったという潜在的な困窮世帯の早期発見、これが大事なんだろうと思いますけども、この点については、当時の５月の説明会のときに、山形市の社会福祉協議会、ここでも説明があったと、こんなことも伺っております。今ご答弁にもありました、恐らく庁内の方でも、例えば税務課の方とか教育委員会とか、これも関係するんだと思いますが、その連携ということと、それからモデル事業として山形市、それから米沢市と、これの例も参考にされるということでありました。私もちょっと調べてみたんでしたけれども、その中では両市ともに行っている、確か、ひきこもりの若者支援、これを行っているＮＰＯ法人があります。これは、山形市では「ぷらっとほーむ」、それから米沢市の方には「With優」というところがあるんですが、ここに委託、それから受託をしているということで聞いております。
　　このような状況を私を含め本市の方がなかなかつかめていないところがあるわけですけども、いずれにしても早期発見ということが大事だと私も思います。そして、そういった方が来やすいというか、そういう場所を確保しておくということ、そんなように思いますので、その辺の対策なども是非よろしくお願いしたいと思ったところであります。
　　この生活困窮者自立支援につきましては、最後の方にもうちょっと触れさせていただきますけれども、この件につきましてはここまでぐらいにして、次の質問に移りたいと思います。
　　子どもの貧困についてであります。医療費の無料化、それから自立支援員、あるいは家庭相談員等の相談体制をもって支援を継続するということと、より効果的な対策など、これについては国とか県の動きを注視しながら見極めていきたいと、こういうことでご答弁でありましたが、まず状況把握、そして対応だということと理解をするわけですが、もう少し現在の本市における母子家庭とひとり親家庭の相談内容など、実情というものがどういうふうになっているのかということを、差し支えのない範囲で結構でありますので、教えていただきたいと思います。
○清野忠利議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　現在、市内のひとり親家庭のうち、母子家庭につきましては、平成26年３月末で429世帯となっております。５年前の平成20年度末と比較しますと、60世帯ほど増加しているところであります。
　　ひとり親の要因としましては、厚生労働省の調査結果によりますと、全体の約８割が離婚によるものとなっているようであります。
　　母子相談の内容等でありますけども、特に就職、児童の教育や養育、児童扶養手当等の生活援護、これら経済的な問題が関連する項目が多いようであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長　３番髙橋光男議員。
○３　番（髙橋光男議員）　５年前よりも60世帯の増加ということと、それから経済的な問題に関する相談ということで承知をしました。
　　ただ、マスコミ報道等では、県内でもパート、それからアルバイト、これのダブル、あるいはトリプルワークなどで生計を立てて、先ほどありました養育であったり教育に充てるという、そういう例もあると言われております。
　　本市におきましては、もちろん、ただいまご説明等にもあったとおり、各種の支援策、これをとっているわけですけども、さらに充実させる必要性があるではなかろうかと思います。
　　そこで、もう少しひとり親家庭に対する現状の具体的な支援策、これについてお伺いをしたいと思います。
○清野忠利議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えをいたします。
　　国の支援制度としましては、児童扶養手当や母子父子寡婦福祉基金等の制度のほか、看護師などの資格取得のための資金を給付する高等職業訓練促進給付金制度などがあります。そのいずれも、市の窓口を通じて申請の手続が可能となっているところであります。
　　また、山形県におきましては、ひとり親の方を対象にしまして、就業に関する相談や求人情報の提供を行っておりまして、セミナーやパソコンの講習会なども実施されております。
　　本市におきましては、低所得世帯やひとり親世帯に配慮した保育料の設定や就学困難と認められます児童生徒の保護者に対する要保護及び準要保護児童生徒就学援助を実施しているところであります。さらに、母子・父子自立支援員を配置し、各種相談体制の強化を図っているところであります。
　　東根市社会福祉協議会におきましても、ボランティアによるひとり親支援対策事業としまして、平成25年度より学習支援事業なども開始しているところであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長　３番髙橋光男議員。
○３　番（髙橋光男議員）　理解をしました。
　　今年の８月４日付の地元紙には、「ひとり親副業支援、厚労省事業大幅見直し、想定の成果上げず」という記事が掲載されましたが、これはご案内のとおりだと思います。中身につきましては、説明でありましたとおり、経済的に困窮しやすいシングルマザーにパソコン技術などを身につけてもらって、自宅での副業を支援する事業ですが、費用対効果が低いということで、厚労省の方では大幅に見直されるというものであったと思います。
　　県の方はどうかということで、例えば同じような事業もやっているということであったんでしたけども、その一方で県と山形労働局、これが共同して託児所つきの総合相談窓口、これは山形市に開設しているんだそうですけども、「マザーズジョブサポート山形」というものであります。これ非常に好評だということで、県内各地に巡回できないか検討しているということがありました。県議会の方の質疑応答の中で出てきたようですけども。
　　それから、もう一つは県とハローワークの共同就職支援センターであるトータルジョブサポートは、山形、酒田、米沢、新庄に開設されております。これなんかも、是非東根に招いたりしたらどうかなと考えているところでありますが、この経済的な就業支援、これについては是非ご検討をいただければと思ったところであります。
　　次に、この子ども貧困対策ということと、それから生活困窮者の自立支援、これは密接な関係にあるんだろうと考えるわけです。同時並行的に対策を進めるべきと考えるわけですが、どのようにお考えでしょうか。
○清野忠利議長　髙橋健康福祉部長。
○髙橋　昇健康福祉部長　お答えいたします。
　　議員ご指摘のとおり、生活困窮者自立支援に向けた対応と子ども貧困対策の対応、それぞれ相互に関連性があり、どちらも就業に関する課題が大きく影響しており、総合的な対策が効果的であろうと、このように考えております。
　　特に子どもの貧困対策につきましては、子どもの将来が、その生まれ育った環境によって左右されることのないよう、子どもに対する教育支援や生活支援などだけではなく、保護者に対する就労支援など、経済的な支援につながる施策を合わせた包括的な貧困対策を推進することが重要であると思われます。
　　今後、両事業を推進するに当たり、様々な問題やそれを生み出す要因、解決に向けた支援等、関連性に留意し実施してまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いします。
○清野忠利議長　３番髙橋光男議員。
○３　番（髙橋光男議員）　わかりました。現在、今後の対策について準備も進めているということで理解をいたします。
　　国の考えとか、それから福祉の現状、これを踏まえれば、福祉課とともに社会福祉協議会、これらがその多くを担うんだろうと推察をしているところですが、例えば、答弁にもありました学習支援、これ社会福祉協議会に「ひまわり学習支援会」がありますけれども、これ市民の方の要望というか、立ち上げで始まったことだそうであります。これについては、市の職員の方も先生ということで参加をされておられるということで承知をしております。非常によくやっていただいていると思っているわけですが、ただ新たな制度、これの対応ということについては、恐らく、今お伺いしたところですと相談員の配置ということになるんだろうかなと思うわけですが、例えば待ち受けということではなくて、アウトリーチということですね。出向いて支援をするということも必要なんではなかろうかなと考えるところであります。それは、それぞれの方々は一生懸命生活というのを頑張っておられるわけなので、そういうことも必要なんじゃなかろうかなと思ったところでありますが、十分な予算の計上、それから庁内はもちろん、県と、関係機関と連携の上で体制を構築していただいて、特に潜在的な困窮者などの方々、これらの実態把握ということと、それから、どうしようもないときには市の方でセーフティネットを構築しているよということを十分に周知すると、これが大事なんだろうと思いますので、この辺のご配慮を是非していただくように要望をさせていただきたいと思います。
　　これ要望させていただきまして、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○清野忠利議長　以上でご了承願います。

　　◎髙橋ひろみ議員質問

○清野忠利議長　次に、11番髙橋ひろみ議員。
　　　〔11番　髙橋ひろみ議員　登壇〕
○１１番（髙橋ひろみ議員）　通告に従いまして、第４次東根市総合計画後期基本計画について質問いたします。
　　第４次東根市総合計画は平成23年から平成32年までの10年間の計画でありますが、策定基本方針が庁議で決定されたのは平成20年８月であります。振興審議会、専門家会議、市民会議、議会、また平成21年に実施した市民のアンケートなども含め様々な段階を経て、策定されました。つまり、総合計画の開始は平成23年度からというものの、策定の方針、背景は平成20年、21年の状況を土台として策定しているものと言えます。
　　近隣の市町村では人口減少していても、当市は人口増となっていることは、現在と同じような状況で変わりはないものと思います。第４次東根市総合計画には、県立中高一貫校早期設置実現、屋外版子どもの遊び場設置、公益文化施設計画、また神町北部区画整理事業の振興などが盛り込まれておりました。現在、これらの事業は終了したり、また県立中高一貫校は東桜学館として、また公益文化施設も現在進行している状況であります。県立中高一貫校の場所の設定により、東根工業高校跡地を新たに東根市が活用することになり、それも現在進行しているような状況にあります。
　　それに加え、この間、社会情勢にも大きな変化がありました。平成23年３月には東日本大震災、同年12月、民主党から自民党への政権交代など、社会や経済に大きな変革が図られたことは皆さんご承知と思います。
　　第４次東根市総合計画、平成23年から平成32年までの10年間の計画における方針にも、少なからず変化が生じていると考えられます。幸い、現在、後期基本計画をこれから策定する時期、まさにそのときであると思います。
　　当市は、毎年３年ごとのローリングということで振興実施計画を策定しております。総合計画の10年間の後期基本計画もさることながら、振興実施計画は毎年の社会情勢の変化に対応しながら、方針を軌道修正しています。このことが他の市町村と異なる人口増という結果を醸し出している一つの要因ではないかと思います。その流れを停滞させないためにも、第４次東根市総合計画後期基本計画は非常に重要であります。
　　安倍政権は、まち・ひと・しごと創成法案を含む地方創成関連２法を成立させ、これから自治体は地域の状況にあった政策を決定することとなります。自治体の主体性が問われます。東根市らしい後期基本計画にするため、どのような策定方針をお考えか、まずお尋ねしたいと思います。
　　次に、土地利用計画についてお伺いします。
　　これまでの総合計画による農工一体型のまちづくりは、その時々の時代に即した土地利用計画により定住人口の増加に成功しました。さくらんぼにこだわるまちづくり、就労の場の確保など、今後とも農工一体のまちづくりは続くものと思います。
　　まちづくりの基本は、土地利用計画であります。定住人口の更なる増加のため、宅地、農業振興の農地のあり方、就労の場となる工業用地など、今後の土地利用計画についてお伺いいたします。
　　最後に、中部地域と周辺地域についてお伺いいたします。
　　中部地域と周辺地域の問題は、どこの市町村にもあると思います。東根市の場合、中部地域の人口は増加する一方で、周辺地域の人口は減少しておりますが、他の市町村では、全域で人口が減少していることで、本市と他市町村とは状況が違っていることと思います。東根市は、いわば日本の縮図みたいなものとも考えられます。
　　このような東根市の現象は、ここ二、三年ということではなく、10年以上前から同じ状況であります。現在も地域格差解消のため、定住促進事業や小規模特認校などの様々な事業を試みております。中部地域と周辺地域におけるまちづくりの方向性をどのようにお考えなのかお伺いいたします。地域に合ったまちづくり、大都市でもなく、20万都市でもなく、５万前後の地方都市のあり方、東根市のまちづくりは見本、手本になると思います。それが東根市に課せられたものではないでしょうか。
　　以上、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長　11番髙橋ひろみ議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　髙橋ひろみ議員の第４次東根市総合計画後期基本計画についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、後期基本計画策定の方針についてであります。「しあわせつくる学びと交流のまち」を目指す都市像として掲げた第４次東根市総合計画の策定から４年が経過し、その間、相次ぐ大規模な自然災害やアベノミクスによる大胆な金融緩和と経済政策等により、社会経済情勢は大きく変化しております。また、安倍政権が最重要課題と位置付けた地方創成につきましては、11月21日に、まち・ひと・しごと創成法案を含む地方創成関連２法案が成立したところでありますが、具体的な内容は未だ不透明な状況であります。
　　一方、本市においては、子育て支援をはじめとする各種施策が奏功し、県内自治体において唯一人口が増加しており、「県内で最も元気と勢いのあるまち」としてゆるぎない評価を得ているところであります。
　　このような状況を踏まえ、本市の勢いを維持、発展させるために最も肝要なのは、潜在する変化や課題、市民ニーズ等の早期かつ的確な把握と積極的かつ適切な対応であると考えております。したがいまして、平成27年中に策定を予定している後期基本計画は、前期基本計画の進捗状況等を検証するとともに、新たな行政課題や市民ニーズの把握に努めながら、次期の第５次東根市総合計画につながるかけ橋として位置付け、時代を見据えた「攻めの行政」の推進を図るため、今後５年間における本市行政運営の指針として策定してまいります。
　　次に、人口増を踏まえた土地利用計画及び中部地域と周辺地域のまちづくりや振興策についてでありますが、後期基本計画や同時期に策定を予定している東根市総合戦略計画において、議会や市民の皆様の意見等を広く聞きながら検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長　11番髙橋ひろみ議員。
○１１番（髙橋ひろみ議員）　ご答弁ありがとうございます。質問席での質問を続けさせていただきます。
　　答弁によると、後期基本計画は前期基本計画の進捗状況を検証して、新たな行政課題や市民ニーズの把握をし、次期、第５期東根市総合計画につながるかけ橋としての位置付け、今後５年間の本市行政の運営の指針として、また攻めの行政を推進していかれるということで理解をいたしました。
　　いろんな点で決まっていない部分があり、これからということも理解いたしておりますが、現段階での策定の方針、日程などはどのようになっているのか、まずお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長　半田総務部長。
○半田　博総務部長　お答えをいたします。
　　基本的には、スケジュール的には前期の策定のスケジュールを参考に進めてまいりたいなと、今のところ考えているところでございます。
　　はじめに担当する職員、セクションによりまして事業評価をして、その中で新たな市民ニーズも把握したり、先ほどありましたけども、攻めの行政を進める進め方等々も参考にしながら、また市民の皆さん、議会の皆さんからご意見を多く聞きまして、策定してまいりたいということで、基本的には平成27年に策定をする計画でございます。よろしくお願いします。
○清野忠利議長　11番髙橋ひろみ議員。
○１１番（髙橋ひろみ議員）　わかりました。市民のニーズ、またいろんな人の意見などを聞いて、前期計画の策定スケジュールと同じように、今後、後期基本計画を策定なさるということで理解をいたしました。
　　登壇での答弁の中でありました、後期基本計画と同時に策定する東根市総合戦略計画は、地方創成の中で、国で考える総合戦略を地方でもやっていかなくちゃいけないということを唱えており、地方版の総合戦略というものになるのが東根市総合戦略計画ではなかろうかと思います。その点について、わかる範囲でお願いしたいと思います。
○清野忠利議長　半田総務部長。
○半田　博総務部長　お答えをいたします。
　　ご指摘のまち・ひと・しごと創成法による本市の総合戦略計画につきましては、平成27年度に策定する計画で、その詳細については、国から来月に示されると聞いているところでございます。この総合戦略の詳細が示された後に詳細な方針を立てることになろうかと思いますけども、現在の「最も元気のある、勢いのあるまち」、これを維持して、さらに発展を担う計画にしていきたいなと考えているところでございます。
　　このような中で、本市の上位計画である第４次東根市総合計画の後期計画と連携、協調して、一緒になって進めてまいりたいと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長　11番髙橋ひろみ議員。
○１１番（髙橋ひろみ議員）　ありがとうございます。国から提示される詳細についてはまだまだこれからということで、それに基づいて市の方でも検討なさるということでご理解いたしました。
　　ただ、国の施策は、人口減少ということをある程度基本にしていると思います。しかし、東根市は人口が増加しており、ほかの市町村と状況が変わっている特異な市ではないかと思います。そういうことを含めて、今後の人口をどのように想定するか、それが非常に大きくて重大なことではないかと思います。
　　先ほど総務部長がおっしゃったように、これからも人口増を推進していくような攻めの行政ということで言っておられますので、人口問題、それが一番その計画には関係していくのではないかと思います。そんなことにおいて、ほかの市町村と違う、何か特別な戦略、計画を考えていかれるのではないかと思います。
　　人口ということで、先ほど登壇でも申し上げましたけども、第４次東根市総合計画の中では、平成17年の国勢調査に基づいた人口の推計をもとにしたことから、その次の平成22年の国勢調査はまだ入っていなかったんではないかと思います。その平成17年の国勢調査の国立社会保障・人口問題研究所の推計では、平成22年では４万6,291人、平成27年では４万6,163人、平成32年では４万5,699人となっておりましたけども、第４次東根市総合計画での人口推計は、平成22年で４万6,300人、平成27年で４万6,400人、平成32年で４万6,500人でありました。人口問題研究所の推計とは違う、そのときも攻めの行政ということでやっていたのではないかと思います。しかし平成26年現在、本市の人口は４万7,000人を超えています。このようなことも含めて、非常に東根市は特異なのではないかなと思います。
　　国立社会保障・人口問題研究所で出している表で平成22年の国勢調査を基本にした表と平成17年の国勢調査を基本にした表を見比べますと、その５年間の間で推計が変わっております。県内で平成22年の方が多く推計している市は村山市と米沢市であります。東根市は、平成27年のその５年間だけがそのときより増えていて、あとはまた減少しているというのが、国立社会保障・人口問題研究所で出した人口の推計だったようです。
　　そんなことも含めて、人口問題というのは非常に多岐にわたって複雑であります。それを踏まえて、市長はそういうことに精通しているんではないかと思いますので、今後の人口問題、人口に対する考えをお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長　土田市長。
○土田正剛市長　髙橋議員の問題点というのは、非常に私は的確だと思っております。
　　議員が指摘するように、人口問題、今後不透明な部分もあるわけでありますけれども、そういう中で、この第４次東根市総合計画で立てた基本計画の中においても、予想を上回るペースで東根は逆に増えているということについては、いろんな施策が奏功している証拠かなと思っております。
　　じゃあ、それでは今後どういうふうにこれを見るのかとなりますと、やはり土地利用計画も含めて規制緩和等々、それから昨日も申し上げましたけれども、税対策が大きな柱になってくるのではないかなと思っております。
　　そして、それとは別に、私は国道48号を地域高規格化道路に向けて息の長い努力をしていかなきゃいかんのでありますが、仙山交流という別の観点の中で考えると、仙台市と山形市という、非常に全国でも珍しい県庁所在地の二つの都市を含んでいるこの仙山交流ということが、また大きな私はもう一つの柱になってくるのではないだろうかなと思います。
　　つまり、例えば山形においては、山形大学の医学部の中に重粒子線がんの治療施設がつくられようとしているわけであります。これは100億円かかると言われております。その中で、今現在、山形県、あるいは市町村に約３分の１の寄附を仰ぎたいということがあるわけであります。それについては、おおむね来年の１月５日の知事の記者会見、あるいは賀詞交換会、この中でも私は触れようと思っておりますが、現時点では、私はこれを伏せておきたいと思いますが、北海道、東北６県の中で、あるいは関東の中でも、千葉県にはそういう施設があります。しかし、その以北については山形県のこの重粒子線がん治療施設が唯一になるわけであります。
　　そういうことをはじめ、例えば有機ＥＬが１階のロビーに展示してありますけれども、これもやがては今のＬＥＤ化と同じように普及してくるのではないだろうかと。それらいろんなことを含めて、山形県には仙台圏にない、そういった特殊な施設もあるわけであります。
　　と同時に、今後の大きな観点でしますと、中国、韓国、あるいは東南アジアなどに対する日本の国民が、生きとし生ける、そのことを考えますと、どうしてもこの日本海沿岸を中心とした新たな輸出体系というものを戦略として我々は留意していかなければいけないだろうと思います。そうしますと、その間を結ぶこの国道48号というものを新たな段階で整備するということが、私は不可欠になるのではないだろうかなと思います。
　　そうしますと、仙台、そして山形、その中間に位置する東根、天童、この四つの圏域というものが、私は今後、人口減社会の中で、あるいは東京一極集中を排除するという中において、まち、あるいは人、仕事、そういったものをつくる意味においても、この四つの圏域というのは、私は大きな意味で大きくクローズアップをされてくるのではないだろうかなと。
　　そういうふうなことも含めて、私は今後、地方自治体にその総合戦略計画を策定するということで、政府では期待をしているものがあると思います。私はそういう観点を踏まえて新たな総合戦略計画というものを練らなきゃいかんなと、大きな観点の中で今後の戦略を練るものと、あるいは当面、農振法の撤廃、あるいは税対策などのその当面の問題等々についての両面で私は総合戦略計画を立てながら、そういうことに従って東根の将来の人口増などについても、長期的には東根は30年後に絶対数が天童に並ぶという予測があるわけであります。そういう中において、東根の持つ独自の資源というものも生かしながら、私は今後、総合戦略計画というものをしっかりと立てていきたいなと。したがって、そういうふうな方向の中で、人口問題というものも大きな意味で捉えていかなければいけない問題だなと考えているところであります。
○清野忠利議長　11番髙橋ひろみ議員。
○１１番（髙橋ひろみ議員）　大変ありがとうございます。市長の大きな考え、国で言っている中間的に人口を集める、そういうことを含めた考えでなかったかなと思います。
　　先日、仙台での講演会にも行って、県知事さんやらいろんな話の中で、市長がおっしゃっていること、そこでも聞いてまいりましたけども、市長の考え、東根市が何かこれからどんな風になってくるんだろうかなという、わくわくするような考えではなかったかと思います。そんな中でも、東根市のこれからの５年間の計画が多分基本になって今後進んでいくのではないかと思いますので、その辺もよろしくお願いいたします。
　　そういう大きい問題の中と、また先ほど言っている近々にやらなくちゃいけない問題、そういうことが並行していかれるんではないかと思います。今、人口が増加している東根市、先ほど土地利用計画の話もありましたけども、今後、人口が増加していく中で、やはり宅地を確保しなくちゃいけないということも一つあると思います。市長は常々いろんな場所でおっしゃっていますけども、農振地域の除外という問題、そんな話も聞いて、それを宅地化にするという話も聞いております。宅地を増やさなければ、いろんな地域から人を呼んでは来られないと思います。いかにいい宅地を、良好な住環境をつくるか、それも人を呼ぶ一つのことだと思います。
　　それはそれとして、土地利用計画として、東根市は農業と工業を一体としてまちづくりをするのではないかと思います。先ほど市長がおっしゃる農振地域の除外地、私が思うには、広大な土地で平たんな土地、そういう土地が宅地開発されるのではないかと思いますけども、そういう土地というのは農地としても規模拡大しやすいことから、農耕地として最適な土地ではないかと思います。その辺も含めて、農地と宅地のすみ分けを、実際、農業をどのように考えていくのか。今回の地方創成の中にも農業の６次産業化ということも含めたりして、地域の産業というか、それもしなくちゃいけないということを含めて、農地と宅地、農業、土地利用の中で、その辺もどのように考えていらっしゃるか、ちょっと市長にお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長　土田市長。
○土田正剛市長　基本的には、私は田畑の面積というのは、35市町村の自治体の中で、ただ一つ東根だけが、畑が絶対数、面積が多くて、田んぼが少ないという特徴があるわけであります。この将来的にも米余りの状況というのは、一過性ではなくて、これはずっと続く問題だろうと思います。
　　それと、土地利用型の農業という中において、日本の水稲面積というのは、ある程度、私は少なくなっていくのはやむを得ないのかなと思っております。
　　したがって、東根の特徴というものを考えますと、何といっても「果樹王国ひがしね」であります。そういう意味では、私は畑を潰すということについては、今後、極力私は避けて通りたいなと。あくまでも水田地帯の農振地域というものを除外、撤廃、あるいはそれにまつわる農水省においての特区というものができないのかなと思っております。
　　それと同時に、もちろん言わずもがなでありますけれども、その農業の後継者の問題というものは、その果樹農家においても後継者が少なくなっているという問題等について、やはり我々行政としても留意をしていかなきゃいかん今後の大きな、私は大事な問題だと思っているところであります。
　　それら等も含めて、総合的にこれから戦略を立てていきたいと思っているところであります。
○清野忠利議長　11番髙橋ひろみ議員。
○１１番（髙橋ひろみ議員）　市長の考え、大変よく理解いたしました。
　　東根市は果樹王国、さくらんぼを基本にしたまちづくり、いろんな点で畑はそのまま残してという、今の日本の流れとしては、米の需要というか、そういうのも少なくなっているし、できるならそういう田んぼの地域を宅地化したい、それは理にかなっていますし、そうじゃないかと私も思います。
　　先ほど市長が言いました後継者の問題、それは今後、本当に非常に大きな問題になるかと思いますので、その辺の考慮もよろしくお願いしたいと思います。
　　そういうことで宅地開発が進むと思いますけども、私は新たによそから人が転入してくること、それも必要だと思います。しかし、現在、東根市に住んでいる人をいかに外に出て行かないようにするかということも必要だと思います。今の東根が住みやすくて、ずっとここに住み続けたいまちということも必要ではないかと思います。
　　そんな中で、現在宅地化になっている場所、それをいかに住みやすくするかということも一つの方法だと思います。昨日、市長が話しました、線的なものじゃなくて面として開発を考えていきたいということ、そういうことは、多分一つは住みやすいまちづくりをする、今までの市街地に対して住みやすいまちづくりをする。防災の面、いろんな面からの話だと思います。是非ここに住んで、今、市街地に住んでいる方、なるべくよそに行かずに、やっぱり東根はいいな、ずっとここに続けて住みたいというまちづくりも是非早急に並行して、よろしくお願いしたいと思います。
　　昨日の答弁の中であったような話をなるべく早い段階で、そうしないと、今問題になっている空き家の対策、また市街地の空洞化の問題、それが大きくなって、いろんな点でまた流出していく人もいるんではないかと思いますので、土地利用計画の中で、東根市全体を見て、いかに住みやすくするまちづくりをするかということで、土地利用計画のこと、様々よろしく考えていただきたいと思います。
　　最後に中部地域と周辺地域、それは先ほど市長がお話しなさった国道48号の高規格化などによってもいろんな状況が変わるんではないかと思います。その周辺地域と中部地域、そういうその役割、そのまちづくりの方針、なかなか見えてこない部分があります。今まで定住促進やら、今回新たに小規模特認校の問題、そんな事業はいろいろなさっておりますけども、なかなかその事業がどんな周辺地域をつくり出すのか見えてこない部分があります。市長は、周辺地域をどのように今後持っていくのかも、お尋ねしていきたいと思います。
○清野忠利議長　土田市長。
○土田正剛市長　これが一挙に解決できれば苦労がないわけであります。議員が登壇でも質問されたように、やっぱり周辺地域と中心地域、要はどこの自治体にも問題が内包しているわけであります。そういう中で、私は一つ同じようなハード面での中心地域と周辺地域を同じように考えるということは、私は無理だろうと思います。
　　そういう中において、私は一つの方法として、教育力で地域に人を呼ぶということで、高崎には小規模特認校制度を来年から取り入れて、まず実験的にやってみようと考えております。
　　これはなぜ考えたかというと、最初は職員の方々から、その周辺地域の振興策ということで意見を求めたことがあります。そういう中において、職員の提案した中には、集合住宅を建てて、例えば高崎に、あるいは人口周辺地域に集合住宅を建てて、子育て世帯を優先的に入居条件にして、それについて、そこの地域に人口増を図ってはどうだろうかということがありました。私はこの考え方に一時的にサインを示し、そしてちょっと指示をしたところもあります。
　　しかし、一方では大森小学校とか中部小学校とか、そういう学校を見て、その周辺部の地域の人が、あそこはいい学校だねと。私の孫もあそこに今年から入れましたということを得々と私に語る人が１人や２人じゃなかったわけであります。そういうところが、今、大森小学校が爆発的に生徒が伸びているという一つの、私は要因とまではいかないけれども、そういうことも一つの大森小学校が過度に生徒数が増えているということがあるのかなと思っております。
　　ですから、この市の税金で集合住宅というものも建てるわけでありますから、そういう意味では、一旦建てますと、それが失敗に終わるということになれば、やはり税金の無駄遣いという指摘もされます。そういうふうなことも含めて、その前段として、教育力でその人口を地域に呼び込むという施策はどうだろうかということで小規模特認校ということを決断した次第であります。
　　まずは実験、あるいはその取り組みをしながら、周辺部の振興策というものをまず考えていきたいなと思っております。
　　そういうことが、もしそこもあまり効果がないということであれば、あるいはその職員が提案したような集合住宅を地域に、その周辺部に建てると。そして子育て世帯を優先的に入居条件にするなどということも考えていかなきゃいかんのかなと思っておりますが、まずは特認校という制度で頑張ってみようと思っているところであります。
○清野忠利議長　11番髙橋ひろみ議員。
○１１番（髙橋ひろみ議員）　理解いたしました。
　　人口の問題、本当に周辺部からは、ここ５年間ぐらいでも10％の人口が減っております。ただ、世帯数はあまり減っておらないのです。子どもの数が減っているということは、若い世帯の方が流出しているというのが、人口減の根本的なものでなかろうかと思います。つまり、若い世帯の人が周辺部に住みにくいというのが一つあるのではないかと思います。実際そこに長く住んでいて、それでもどこかに出ていってしまうという方を、本当は以前からそういう人がないように、いかにその地域を住みやすくして流出を防げるかというのも一つの問題でなかったかと思います。ほかから人を呼び起こすというのも一つの方法でしょうけども、そこに住んでいる人が、いかにこの地域で住みやすいのかということも一つの策ではないかと思います。なかなか、現状となってはあまりにも減り過ぎて、今の現状で進めていくというのもなかなか難しいことではないかと思います。
　　しかし、周辺地域にはある程度の人が住んでおります。その人たちがやっぱりいかに住みやすくて、そこに住み続けていけるかということも、一つの東根市全体としての問題でもあると思います。
　　そんな中で、周辺地域にもいろんなアクセスやらネットワークなどをつくっていただいて、周辺地域を住みやすくしていただきたいなと一つは思います。周辺地域と中部地域、両方あって東根市をなしているのだと思います。ジグソーパズルでいえば一つのピースで、一つのピースがなくても、そのジグソーパズルは完成しません。東根市にとっても、中部地域、周辺地域、その全てが東根市を形づくっていると思います。東根市らしい東根のよさ、それを持続的にするためにも、この後期基本計画、是非すばらしいものにしていただきたいと思います。
　　以上で終わります。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長　以上でご了承願います。

　　◎阿部綾子議員質問

○清野忠利議長　次に、10番阿部綾子議員。
　　　〔10番　阿部綾子議員　登壇〕
○１０番（阿部綾子議員）　通告しております東根市公益文化施設の利活用について質問いたします。
　　平成25年２月、公益文化施設整備の基本構想・基本計画が示されました。本年26年６月には、事業の落札者決定の報告が議会にあり、８月１日号の市報で、全市民に各施設の紹介、落札事業者の紹介、事業期間の契約予定金額、各施設のイメージ図などが紹介されました。
　　「えっ、東根にも美術館ができるんだ。」「図書館は間接照明がいいな。」「今度は駅まで行かなくていいんだね。」「早くできるといいね。」「図書館にタブレットあるのかな。」市民の声、子どもたちの声が飛び交っております。
　　県施工の中高一貫校、東根市が進める美術館、図書館、工業高校跡地につくられる市民のための生涯スポーツ施設などなど、一気に進められる大型事業に大きな期待とともに、さらに躍進する東根市を市民は実感することと思います。
　　市民憲章は、「香り高い文化のまち」とうたい、第４次東根市総合計画は、平成23年から10年間を「しあわせつくる学びと交流のまち」として、「心豊かな人が輝く教育と文化のまち」、施策大綱の大きなテーマとしています。芸術文化の振興策としては、本市はこれまでもすぐれた研究家、芸術家を輩出してきており、「すぐれた芸術文化に触れる機会の充実を図る」とされています。「未来に羽ばたく産業都市」を掲げた1980年、1990年代、区画整理、人口の増加、大型商店街の進出により、しっかり都市化されてきました。そして今、学ぶ、心豊か、教育、文化、幸せを求める東根市民になってまいりました。
　　生涯学習計画、生涯学習実施計画の中から、趣味や生きがいづくりの発表の場として、タントクルセンターで毎年、生涯学習フェスティバルが盛んに行われております。また、市民で組織する運営委員会により、特色ある講座が実施される、「市民立大学タントまなべ学園」などが毎回大盛況であることは、心の豊かさや、学習意欲の高まりとともに市民活動が活発化されてきた表れと思います。
　　計画されている公益文化施設は、学びの拠点施設として図書館、表現の拠点施設として美術館、協働のまちづくりの拠点として市民活動支援センター、そして憩いの空間として都市公園と、これら全ては市民待望の施設であります。これまで課題とされてきたこれらの施設整備が一気に解決され、さらに生き生きと充実した生活を送ることができることに大きな喜びを感じると同時に、多くの市民からも待ち望む声が聞こえてきます。
　　本事業は、広範囲な施設整備運営に関わること、質の高い提案者を選定できること、また資金調達計画が十分検討され、安定的な事業者を選定できることから、ＰＦＩ事業として事業者が決定されたと報告がありました。そこで、次の２点についてお尋ねいたします。
　　１点目、どのような提案が評価されたのか。また、どのような特色を持った施設、運営になるのかお尋ねいたします。
　　２点目に、三つの機能を持つ施設と公園、駐車場整備であります。それぞれの力を持つＳＰＣの組織、役割、今後の動きについてお尋ねいたします。
　　以上で登壇での質問を終わります。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　阿部綾子議員の公益文化施設の利活用についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、施設運営の特色、評価についてであります。
　　本市待望の公益文化施設につきましては、図書館、美術館・市民ギャラリー、市民活動支援センターの各機能を備えた複合施設として、平成28年11月のオープンを目指し、現在、事業を推進しているところであります。
　　その進捗状況につきましては、先の第３回定例会において事業契約の議決をいただいたところでありますが、現在、事業者と施設整備の設計協議と運営業務の協議を始めたところであります。
　　ＰＦＩ事業におきましては、入札に参加した各グループから、要求水準を超えた民間事業者ならではの創意工夫を凝らした様々な提案がなされます。落札者となった鹿島建設グループにおいても魅力ある提案が数多くなされ、評価されました。
　　主なものといたしましては、図書館サービスの向上に対応した最先端の設備を備えた図書館や、多岐にわたる分野のアートに対応でき、市民の皆様から専門家まで展示、発表しやすい空間を備えた美術館・市民ギャラリー、利便性の高い市民活動支援センター、公益文化施設と一体感のある都市公園や施設の魅力を高めるカフェの併設など、独自の特色ある施設づくりが期待できるものとなっております。
　　また、運営面におきましても、図書館での高度な専門サービスや多彩なイベントの展開、美術館・市民ギャラリーでの全国巡回展の誘致や大学等の協力による市民参加型プロジェクトの開催、市民活動支援センターでの地域情報の蓄積・発信などのほか、都市公園も含めた各機能の融合を図りながら相乗効果を生み出す運営として、民間のノウハウを生かした魅力ある運営も期待できるものとなっており、これらについても今後実施に向けて協議を進めてまいります。
　　次に、ＳＰＣの組織、役割、今後の動き等についてであります。
　　ＳＰＣは、ＰＦＩ事業の遂行のみを目的に、落札者グループである民間事業者が設立する特別目的会社であります。本事業におけるＳＰＣの構成は、設計、建設、維持管理、運営を担当する各企業のほか、22年間にわたる各業務や金融面のマネジメントを担当する企業を含め、合計６企業が構成員となり組織されております。ＳＰＣは各業務を担当する企業と工事請負契約や業務委託契約を締結し、事業期間にわたって施設整備や維持管理運営業務を行っていくことになります。
　　引き続き開業に向けてＳＰＣと協議を重ね、予定どおりにオープンを迎えられるよう準備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員。
○１０番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。最先端の設備、また専門知識を持つ大学生の協力による市民参加型のプロジェクト計画など、最優秀グループの提案、民間のノウハウを活用して、魅力ある運営をしていくということ、理解いたしました。大いに期待したいと思います。
　　質問席から質問を続けさせていただきます。
　　今、市長答弁の中で、開業に向けて市とＳＰＣが協議を重ね、オープンまで、平成28年11月まで進めていくということですが、ここの部分だけでもオープンまで約２年間ぐらいあるわけでございますけれども、もう少し具体的なスケジュール、どのような体制で進められるのか、１点お願いいたしたいと思います。
○清野忠利議長　中野プロジェクト担当部長。
○中野智治郎プロジェクト担当部長　お答えいたします。
　　事業期間が22年間と長い期間となりますので、ＳＰＣの業務の範囲は、ご承知のとおり、設計、建設、維持管理、運営と多岐にわたるものでございます。したがいまして、開業に向けた協議はいくつかの部会に分けまして、効率的に協議をすることとしております。
　　具体的に申し上げますと、全体の掌握調整や状況の確認、モニタリングなどを目的としました連絡部会を中心といたしまして、設計や建設業務に係る施設整備部会、それから、詳細な運営内容を協議いたします運営部会に分かれまして、協議を進めることとしております。
　　このほかにも、ＳＰＣ独自では、維持管理部会や全体会を開きまして、各業務担当企業が事業の確認や情報交換をしておりまして、その内容を連絡部会を通しまして市と協議をしていくこととしております。
　　現在は基本設計中でありまして、連絡部会を施設部会と兼ねまして月２回のペースで、それから運営部会を月１回のペースで実施しているところでございます。
　　よりよい施設づくり並びに運営となりますように、事業者と引き続き協議を進めてまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員。
○１０番（阿部綾子議員）　ありがとうございました。各部会に分かれて進めていくということ、細部にわたってはこれからＳＰＣのノウハウが発揮されることと思いますので、大いに期待したいと思います。
　　施設整備部会の方になるのでしょうか、屋外スペースに魅力ある空間づくりとして、建物の壁面や遊歩道のどこかに大ケヤキのイラストを入れてほしいという要望をいただいておりますので、検討していただきたいと思います。これは要望でございます。よろしくお願いいたします。
　　次に、施設ごとにお尋ねしたいと思います。詳しくはＳＰＣとの協議の中で決めていくということですので、市としての対応部分だけを、要望を入れながらお尋ねしたいと思います。
　　まず、図書館の関連からお尋ねしたいと思います。
　　サービス向上に対応した最先端の設備を備えた図書館とする、また、高度な専門サービス、多様なイベントの展開などというご答弁でございました。大変期待したいと思います。
　　本格的な新図書館を整備するに当たり、特に地元の図書館としての郷土資料が充実されているのか、気になります。東根市の歴史、文化、産業、重要文化財、古文書など、資料の整備方針、また、郷土資料の整備など、東根市の歴史、文化を後世に伝えるための図書館の対応をどのように計画されているのか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それでは、私の方から、東根市の歴史、文化を後世に伝えるための図書館の対応という点についてお答え申し上げます。
　　図書館には本来、地域の歴史、文化、情報を収集、蓄積して提供するという重要な情報センターとしての役割があります。さくらんぼや大ケヤキなどに関する蔵書を整えるなど、東根らしい特色のある図書館としていきたいと考えております。
　　具体的な取り組みとして、２点ご説明させていただきます。
　　まず、第１点目は、郷土資料の充実と調査研究に対応する相談・支援体制、いわゆるレファレンス機能の整備、充実です。来館者の目に触れやすい場所に郷土資料コーナーを設置して東根市を知るきっかけをつくり、調査研究への支援を行って、地域への関心を高めて、郷土への愛着を育んでいきたいと考えております。
　　２点目として、東根市の歴史、文化を収集、保存、発信するための地域映像アーカイブスシステムの構築を考えております。これは、東根市に関する過去のニュースや番組などの情報を閲覧できるようにするほか、今後、東根市で制作される情報を保存、整理して、図書館や市民活動支援センターで見ることができるようにしていきたいと考えております。
　　これらの取り組みを通じて、東根市の歴史、文化をしっかりと後世に伝えてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員。
○１０番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。郷土資料コーナーを設置してくださること、また、多くの来館者の目に触れやすい場所に設置するという予定だということでございます。
　　郷土資料室など、ちょっと区分けされたコーナーがあって、専用の机の上で調べられる、そんなスペースがあればいいなと、これは私の要望でございます。また、さくらんぼ生産量日本一を標榜する東根市は、さくらんぼの件に関しては何でも調べられる、そのような資料があってほしいと思います。
　　次、２点目お尋ねいたします。児童コーナー、ティーンズコーナーなど、子育てを支援するような、また中高一貫校の生徒への応援コーナーのような場所が配置されております。愛着の持てる東根市図書館の特色をどのように出されていくのか、お尋ねいたします。
○清野忠利議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　新しい図書館の特色についてですけれども、まず、県立東桜学館中学校・高等学校に隣接しているという立地の特性を生かすことと、もう一つは、県内外まで施策が浸透している「子育てするなら東根市」にふさわしい図書館を整備していきたいと考えております。そのために、図書館の基本方針の一つに、子どもが集い、青少年にも魅力ある図書館とうたっているところであります。
　　次世代を担う若者が人生を生き抜く力を身につけられるよう、ティーンズコーナー、いわゆる青少年コーナーを充実させていきたいと考えております。青少年向けの図書に囲まれた閲覧コーナーと、学習効率の上がる独立した学習室が配置されております。このコーナーは、隣の県立の学校から中高生が来館しやすい場所に配置しているところであります。このような独立したティーンズコーナーを設置していることは、他の図書館では例のない、本市独自の特色となっております。
　　また、児童コーナーですけれども、少しくらい騒がしくしても大丈夫なように、図書館の奥の方に配置をします。親子で気兼ねなく利用できるよう、子どもに絵本などを読んであげられるお話の部屋というスペースもつくる予定であります。子ども用のトイレや授乳室、これも児童コーナーに設置をしてまいります。子育て世代の親子に親しんでもらえると考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員。
○１０番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。読書離れや、本の楽しさを知っていただくためにも、子育て支援策の一つとしても大いに期待するところでございます。
　　また、一つこれ要望なんですけれども、拡大鏡や大活字本などの設置場所に高齢者コーナー、シニアコーナーをつくっていただけると、気楽に足を運べるという要望もいただいておりますので、ご検討をお願いしたいと思います。
　　次に、美術館・市民ギャラリーについてお尋ねしたいと思います。
　　すぐれた芸術鑑賞が地元でできる、子どものときから、また若い世代が美術に親しみ、芸術的感性を養う場として、香り高い文化のまちに美術館は待望の施設であります。美術館・市民ギャラリーはどのように計画されているのか、お尋ねいたします。
○清野忠利議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　美術館・市民ギャラリーですけれども、約400平方メートルの市民ギャラリーと、約200平方メートルの特別展示室、それと、アトリエから成り立っております。施設の大きな特徴は、作品の創作や発表を市民自らが行えるスペースと、一流の芸術作品に触れる機会を提供するスペースがあわせて整備される点と考えております。
　　市民ギャラリーは、可動間仕切りにより最大４分割することができまして、柱のない広いオープンなスペースとして使用することも可能であり、いろいろな市民ニーズに合わせて柔軟に対応することができる作品発表の場となります。
　　特別展示室は、質の高い作品の鑑賞や、全国的な展覧会も誘致できる設備として、壁面に展示ケースを備えた独立した展示室となります。
　　さらに、市民の創作活動が活発に行われる場として、アトリエを整備いたします。アトリエでは、企画展に関連したワークショップや、併設している図書館の各種事業でも活用できると考えております。
　　施設の機能、特色を十分生かして、運営面においては学芸員を配置して、市民や学校、地域における芸術文化活動の活発化と普及活動に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員。
○１０番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。ご答弁いただいた中で提案されている、年間を通しての大型企画展、また現代アート展、子ども向けの企画展、収蔵品展など、また専門的な学生さんの協力を得られるなどお聞きして、今からわくわくしているところでございます。学芸員の配置、また、特別展示室は全国的な展覧会も誘致できる設備になっているということ。また、これまで大切に収蔵されてきたすばらしい作品がたくさんあると思います。これらの作品は是非入れ替えをしながら鑑賞したいと思います。
　　本市には日展作家や日展審査員、評議員など名を連ねている人がたくさんいます。先生方のご活躍もご期待したいところです。
　　ここからは要望ですけれども、本市は大ケヤキ全国書道絵画展などの開催地であり、文部科学大臣賞など表彰された方が全国から東根市に集まってまいります。風格のあるまち東根市にふさわしく、東根市美術館という命名はどうなんでしょうか。
　　また、東根市美術館、東根市図書館、市民活動支援センターの複合施設を、タントクルセンター、あそびあランド、また隣接する東桜学館のように、市民に親しまれる、愛着の持てる、しかも格調の高い愛称を募集していただくのはどうでしょうか。ＳＰＣとの協議を要望申し上げたいと思います。
　　次に、市民活動支援センターについてお尋ねいたします。
　　文化施設のちょうど真ん中に位置付けされた市民活動支援センターは、芸術文化団体、多くのボランティア団体、ＮＰＯ団体や趣味のグループなど、ミーティングや資料作成できる機材と作業スペース、ホームページを開設しての活動情報の発信など、これまでは地域公民館や社会福祉協議会などの中で活動されてまいりましたが、今一番必要とされる、待ち望んでいた施設と思います。
　　施設の利活用方針について、またどのように支援していくのか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長　古谷教育次長。
○古谷利明教育次長　それでは、市民活動支援センターについてお答え申し上げます。
　　市民活動支援センターは、図書館、美術館・市民ギャラリーの整備に伴い、芸術文化団体やボランティア団体などの活動がより活発に行われることを目的に、施設の提供と運営の両面から支援する計画であります。
　　施設面では、各団体の情報交換、団体交流の場となる情報ラウンジ、各種研修会開催のための講座室、印刷、製本などが行えるプリント工房などを備えます。
　　運営面では、市民活動支援センターのホームページやブログを開設して、各団体の情報発信をサポートするとともに、専任のスタッフによる活動の相談体制を整えて、実績あるアドバイザーと連携しながら、団体の登録、イベント、研修会の開催方法など、団体運営の相談、アドバイスなどを行う、そういう支援を行ってまいりたいと考えております。また、各団体の活動成果の発表会や、団体同士の交流会などの開催、それぞれの支援策なども検討してきたいと考えております。
　　市民の皆さん待望の公益文化施設の整備を契機として、市民活動がさらに大きな輪となって広がるように育ててまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員。
○１０番（阿部綾子議員）　多くの団体に活用していただき、これまで各地域ごとに活動されてきた団体も全地域一体となって、情報の交換できる、また貸しロッカーやプリント工房、情報掲示板などは、いつもあればいいねと言われてきた施設であります。市民の団体活動、協働のまちづくりがますます活発になるものと思います。
　　市役所の近くで、また大型スーパーの立ち並ぶ、またバス停や駅にも近く、活動の場所としては、高齢者にとっても、主婦にとってもありがたい場所であります。専任スタッフ、アドバイザーの力をかりて、ますます活動の場が広がるような、そんな施設になることを期待したいと思います。
　　最後に、市長にお願いいたします。市長は、５期目当選の所信表明で、公益文化施設は風格のあるまちづくりと交流促進に大きな役割を果たすものと確信している、また、県立東桜学館中学校・高等学校への支援と、公益文化施設整備は100年の本市の形をつくるという強い気持ちで、今後も心血を注ぎ取り組んでいきたいと考えていると申しておりました。あらためて、公益文化施設開設に向けた市長の思いをお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長　土田市長。
○土田正剛市長　今、阿部議員が私の答えようとしている答えもあわせて言ってもらったようであります。まさに私はそのとおりでありまして、私の持論である風格のあるまちづくりというものは、この公益文化施設と、そして、過般着工されました東桜学館中学校・高等学校の整備をすることが、私は、100年後にも耐え得る東根の形づくりだということを申し上げてきました。全くその思いは今も変わっておりません。
　　そのような気持ちで、今後とも東桜学館の開校、あるいは公益文化施設のオープンに向けて全力投球をしていきたいなと思っているところであります。どうぞそのためにも議会の皆様方の今後のご理解、ご協力もあわせてお願いを申し上げる次第であります。
○清野忠利議長　10番阿部綾子議員。
○１０番（阿部綾子議員）　ありがとうございました。
　　市長、最後に、モンテディオ、４年ぶりのＪ１復帰、おめでとうございます。サポートしている私も含めて、皆さんにもおめでとうございますと言いたいと思います。吉村知事は県民に勇気と希望を与えてくれたとコメントをしておりました。私は、公益文化施設は市民に学ぶ力と感性を養う力を与えてくれる場所だと思います。
　　以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○清野忠利議長　以上で、ご了承願います。
　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。

　　　午前１１時５３分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○清野忠利議長　午前に引き続き会議を開きます。

　　◎大場英雄議員質問

○清野忠利議長　次に、６番大場英雄議員。
　　　〔６番　大場英雄議員　登壇〕
○６番（大場英雄議員）　最後の質問者となりました、６番大場英雄です。通告に従いまして、３項目の一般質問をいたします。
　　１項目め、さくらんぼの安定生産に向けた取り組みについてお伺いします。
　　さくらんぼに特化した施策を展開している本市において、さくらんぼ生産量日本一を堅持していく上で、安定生産、そして生産拡大は大きなテーマであります。
　　本年産さくらんぼを振り返りますと、加温ハウスさくらんぼは栽培面積25.84ヘクタール、これは前年比102％とほぼ固定化し、今後とも微増傾向と思われます。
　　一方、加温の生産技術はほぼ確立され、安定した生産、販売が行われております。農協扱い99トンで、前年比104％、金額ベースで約４億円、前年度比101％となっております。
　　また、露地物のさくらんぼは、春先の好天により花が咲くのが早く、満開も昨年より１週間程度早まり、ほぼ全地区で着花指数は良好となり、着花は前年対比182％と、２年続いた不作が解消されました。農協扱いは1,217トンで、前年度比149％となり、金額ベースで３年ぶりに20億円台にのせることができました。また、６月の販売割合、これも大きく伸びまして、約70％という高い数値になっております。
　　これは、今年のさくらんぼにかける農家の意気込みと、市農協の絶対ならせるという取り組み、そして新規事業であります本市の佐藤錦生産環境整備事業、これらの相乗効果の表れと大きく評価をしているところでございます。
　　そこで、お伺いします。本事業を本市ではどのように評価されたのか。あわせて、本事業費1,876万6,000円に対する実績見通しについてお伺いいたします。
　　２項目め、森林の保全と木材の利活用の推進についてお伺いします。
　　本市は、山林が多く、田畑を含めれば市の面積の９割が緑の大地となっております。地球温暖化が大きな要因とされる異常気象により、本年２月に関東地区に降った大雪は大きな被害をもたらしました。過去に例のない短時間集中豪雨が全国各地で発生、人身も含め、広島などで大変な災害に見舞われました。
　　本市においても、８月の降ひょう、これによる果樹被害が発生しました。この冬も雪の降り方にちょっと異変が見られ、もう既に死亡された方も出ておられます。本市においても今後の雪対策には万全を期していただきたいと思います。
　　さて、地球温暖化、世界的に見てもＣＯ２削減は進んでおらず、日本においても、3.11以来火力発電の稼働が増加し、温室効果ガスは増え、地球温暖化はとまらない状況にあると見られています。本市では環境ＩＳＯ14001を取得し、環境保全の推進を掲げて、防犯灯や公共施設のＬＥＤ化や、太陽光発電システムへの補助など、様々な事業を展開しております。こうした努力の積み重ねが大きな成果を生むものと思っております。
　　一方、ＣＯ２の吸収源であります、国土保全など公益的機能をあわせ持つ森林の保全については、豊かな緑を次世代につなぐと同時に、地すべり防止などの観点から事業を実施していることと理解しておりますが、間伐材など木材の利活用についてはあまり進んでいないように思われます。
　　そこで、お伺いいたします。以前、森林保全、利活用に寄与するペレットストーブの普及のため、補助制度を導入した経過がありますが、その経緯や補助内容、実績についてお伺いいたします。
　　次に、３項目め、ふるさと納税の今後の取り組みについてお伺いします。
　　ほかの自治体に寄附をすると個人住民税などが軽減されるふるさと納税は、平成20年４月30日に交付された地方税法等の法改正により導入され、７年目を迎えました。平成23年の3.11東日本大震災に対する寄附行為以降、ふるさと納税は国民に幅広く浸透し、大きな伸びを示しております。９月の定例会でも取り上げましたが、貴重な財源になりますし、本市を全国に紹介、ＰＲするいいアイテムと考えます。
　　そこで、本市のこれまでの取り組みと今年度の実績の見通しについてお伺いいたします。
　　以上、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長　６番大場英雄議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　大場英雄議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、さくらんぼの安定生産に向けた取り組みについてであります。
　　本市の基幹産業である果樹農業、特にその大部分を占めるさくらんぼにつきましては、受粉環境の整備等を目的として、今年度から「佐藤錦生産環境整備事業」を実施しております。
　　年度途中ではありますが、本事業の成果を示す指標として、今年のさくらんぼの販売実績を見てみますと、農協取扱量ベースで販売金額が20億5,224万1,000円、出荷量1,217トンの実績があり、昨年の販売金額16億8,097万3,000円、出荷量814トンに対し、それぞれ22.1％、49.5％の増加となっております。
　　また、平成26年産山形県さくらんぼ作柄調査によると、本市の結実数量は、市内８園地の平均で1.62の数値が出ており、昨年の1.06より大幅に向上したことなどから、本事業は着実な成果を上げているものと捉えております。
　　今年度予算につきましては1,876万6,000円を計上しており、内訳として、新規就農者研修事業10万5,000円、農業青年集い事業20万円、さくらんぼ受粉環境整備事業1,846万1,000円となっております。
　　そのうち、さくらんぼ受粉環境整備事業については、昨年度までのマメコバチの葦、繭購入費に加えて、今年度から新たにミツバチ購入、レンタル費補助、受粉樹用苗木購入費及び佐藤錦用苗木購入費を補助対象としたところであります。
　　本事業の11月末現在での実績といたしましては、ミツバチ購入費については実績なし、ミツバチレンタル費480万8,000円、受粉樹用苗木購入費20万円、佐藤錦用苗木購入費６万8,000円、合計507万6,000円となっております。
　　今年度末までには加温ハウス内の受粉環境整備に向け、ミツバチの購入費及びマメコバチの葦、繭購入に対してさらなる補助金の支出が見込まれ、当初予算で計上した額がほぼ執行されるものと見込んでおります。
　　今年度は当初から着花数も多く、作柄はやや多いと見込まれ、その後も天候に恵まれたことに加え、適切な肥培管理が功を奏し、前年を上回る生産実績を上げることができました。この実績を踏まえ、来年度はさらに品質の高いさくらんぼをより多く生産することを目指して事業を展開してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、森林の保全と木材の利活用についてであります。
　　森林は国土の保全や水源の涵養、自然・生活環境の保全など、多様な公益的機能を発揮し、経済的な側面のみならず、地域住民の生活向上に大きな役割を担っております。
　　森林保全のために実施している事業といたしましては、松くい虫防除及びナラ枯れ防除等の森林病害虫対策などに加えて、下刈りやつる切りなどの作業による里山整備があります。
　　また、治山事業として、中山間部の傾斜地における大岩落石防止のための治山工事等を実施し、地域住民の安全確保に努めております。
　　さらには、森林教育の一環として、市内小学校９校における緑の少年団活動推進事業や、小学校児童の森林体験教室の開催、散策路整備事業や動物共生の森づくりとしての緩衝帯整備事業を実施し、将来の森林保全を担う子どもたちへの教育や地域住民への啓発等を推進しております。
　　なお、森林保全活動につきましては、東根市森林組合をはじめとする関係団体と連携を密にし、全面的な協力関係のもとで各種事業を実施しておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、ペレットストーブ普及推進についてであります。
　　平成20年度から平成22年度までの３カ年にわたり、山形県によるペレットストーブ普及のための補助事業が実施されました。本市はこれに合わせて、平成20年度より「東根市製材廃材等エネルギー利用促進事業費補助金交付要綱」を制定し、補助事業を実施したところであります。
　　この事業は、県単独かつ単年度事業で予算が確保され、市町村が要綱を策定し実施した場合に、市に補助額の50％が交付されるものであり、補助額については、30万円以下の場合は事業費の３分の１に相当する額、30万円以上の場合は10万円を上限として交付されたところであります。
　　また、平成23年度からは県単独事業で10万円の補助額に変更となり、市の支出負担がなくなったために、補助事業について見直しを行ったところであります。なお、この４年間における補助実績は７台で、補助金の額は約69万6,000円となっております。
　　ペレット燃料につきましては、森林の保護育成を目的とした間伐材等の資源を有効活用する観点から、環境保護にも非常に有効なものであると認識しております。本市におきましては平成23年度より補助事業の見直しを図りましたが、山形県の補助事業は平成24年度から現在に至るまで継続しており、この間の補助実績は薪ストーブを含めて23台を数えております。
　　市民の皆様におかれましては、それぞれのニーズに合わせて積極的な利活用をお願いしたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、ふるさと納税制度に対する取り組みについてであります。
　　本市の現在の取り組み状況と実績についてでありますが、ご指摘のとおり、ふるさと納税制度は全国的に活況を呈しており、各種メディアなどで取り上げられていることなどを背景に、平成24年の国全体の寄附総額は130億1,127万8,000円と、制度がスタートした平成20年度に比べて約２倍となっております。その一方で、自治体間の寄附金獲得競争の過熱が問題視されておりますが、これほどマスコミと国民の注目を浴びている現状は、それぞれの自治体が自分のまちをＰＲする絶好の機会であると捉えているところであります。県内におきましても多くの自治体がふるさと納税制度を活用しており、様々な返礼品を用意し、多くの寄附をいただいている状況はご案内のとおりであります。
　　本市においては、ふるさと納税制度を通じて、果樹王国ひがしねのＰＲと、本市のファンづくりを目的に、今年度から１万円以上の寄附者に対し、本市発祥の佐藤錦をはじめ旬の果物を返礼品として用意したところであります。この結果、11月30日現在で2,876件、金額としては約3,000万円の寄附申し込みをいただいております。
　　また、これまで寄附をいただいた方々の意見や、先の第３回定例会においていただいたご意見などを参考に、12月１日からインターネットによる寄附申し込みやクレジットカードによる決済を導入し、寄附者の利便性向上を図ったところであります。
　　今後も、本市をＰＲする手段の一つとしてふるさと納税制度を積極的に活用し、本市ならではの返礼品目を拡充しながら、東根市のさらなる知名度とブランド力の向上を推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長　６番大場英雄議員。
○６番（大場英雄議員）　まずは、答弁ありがとうございました。続きまして、質問席から質問を続けさせていただきます。
　　１項目の佐藤錦生産環境整備事業につきましては、この評価は、今年の作柄からしましても一致した評価ということで、予算の執行率については現在約28％程度ですけれども、これから年度内の補助メニューを加えると、ほぼ予算どおりに執行できるという理解をしたところです。
　　しかしながら、さくらんぼは天候に大きく左右されるわけで、来年度の作柄が完全に担保されているというものではありません。したがって、より確実な着花に向けて、花粉交配用の輸入越冬花粉、これの導入とか、蜂の活動を活発にする、ハウスを覆う防風ネットに対する補助も含めた事業に拡大する考えがあるか、お伺いをいたします。
○清野忠利議長　本田経済部長。
○本田剛経済部長　お答えいたします。
　　はじめに、さくらんぼの輸入越冬花粉についてでありますが、東根市農協での今年の販売実績を確認いたしましたところ、アメリカ産の花粉は10グラム入りで14袋の販売実績があり、それを６名で約0.7ヘクタールに使用したということでございます。また、その他の輸入花粉は10グラム入りで22袋の販売実績があり、それを２名で約1.1ヘクタールに使用したということでございました。
　　これらの輸入花粉につきましても、受粉環境の整備にとりましては大きな役割を果たしていると捉えているところでございます。ただし、今年度につきましては、受粉環境の整備といたしまして、新たにミツバチ購入等につきましても事業対象として対象枠を拡大いたしましたことや、また、さくらんぼの作柄調査におきましても結実数量が多く、結果的に成果としてこれらのことも表れているということなども考慮いたしますと、今後、推移を見守る期間も必要なのかなと感じております。
　　今後は、県の農業技術普及課や、あるいは農協等の生育環境の分析なども考慮に入れながら、事業内容を精査していく中で検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
　　次に、防風ネットに対する補助についてでありますが、県の補助事業であります「戦略的園芸産地活性化支援事業」を本市においても実施しておりまして、一定の要件を満たす事業につきましては、この事業の中で対応が可能となっております。
　　補助率は、県が12分の５、市が12分の１、合わせまして２分の１の補助率となっております。対象要件は、事業主体が原則として３戸以上で組織する農業者団体であること、そして、事業費が100万円以上であることなどとなっております。
　　これまでは補助事業の申請実績は本市内においてありませんけれども、今後とも事業の周知を図っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長　６番大場英雄議員。
○６番（大場英雄議員）　ただいま経済部長の方から答弁がありました。越冬花粉については、組合の中でも利用されている方はまだまだ少ないという実態がございます。また、防風ネットにつきましては、いわゆる新規事業の中で、いろんな資材とあわせて防風ネットも事業実施の中で導入できるということであるわけですけれども、従来からのハウスについては補助メニューはないという実態でございます。
　　今後できれば、ならせるためにだめを押すぐらいの形の中で、こういった越冬花粉、あるいは防風ネットという材料につきましても是非ご検討をお願いしたいと。今後の取り組みに、一つの課題としてくださいますよう要望して、次の質問に入らせていただきます。
　　森林の保全と木材の利活用の推進についてということでございます。
　　ペレットストーブの普及ということで、これまで平成20年から４年間補助事業を実施されたということで、その後ブランクがあって現在に至っているという状況だと理解しました。
　　ただ、灯油価格が高くなっている現在、ペレットストーブと石油温風ヒーターのランニングコストはほとんど変わらないという実態になっております。ただ、ペレットストーブの本体価格はおよそ40万円前後ということで、安価な石油温風ヒーター、１万円ぐらいからあるわけですから、そういったものとの価格競争というのは非常に難しい現状にあるのかなと思っているところです。
　　そういった意味で、この補助制度の復活について、お考えをお聞きしたいと思います。
○清野忠利議長　本田経済部長。
○本田剛経済部長　お答えいたします。
　　市では平成23年度に県の補助額が10万円に増額されたことを受けまして、補助事業の見直しを図り、県一本の補助事業としたところであります。県では再生可能エネルギー設備導入事業費補助金事業として平成24年度から補助金を交付しておりまして、現在も継続している状況となっております。
　　また、補助金の交付実績といたしましては、平成24年度、25年度におけます山形県全体の件数が704件となっております。このうち東根市における交付件数は23件となっており、全体の約３％程度となっているところでございます。
　　このような状況の中におきまして、市といたしましては、現在実施されております県の補助事業が来年度以降も同じように継続されることになるのか、あるいは、補助事業内容が見直されることになるのかなどの動向を把握しながら、その積極的な活用に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長　６番大場英雄議員。
○６番（大場英雄議員）　ただいまペレットストーブの導入件数といいますか、補助交付件数が答弁の中にありましたけれども、県内で704件、その中の、本市に限って見れば23件ということで、約３％ということでございました。
　　本県の人口、それから本市の人口、比率で見れば、この３％の普及率は低いと思うわけですけれども、県内の自治体では、引き続き補助制度を導入して普及を図っているというところもあるように聞いております。そういった意味で、この普及率についてどのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○清野忠利議長　本田経済部長。
○本田剛経済部長　お答えいたします。
　　この３％という数字がどうなのかということにつきましては、人口割合にいたしますと、本市の人口が約４％程度かなという中において、市域の形成している状況、あるいは山林の割合、木材の利用状況等々を考えますと、必ずしもそう極端に低い数字とは認識していないわけですけれども、今後の県で実施しております制度の利用促進方策ということにつきましては、市内にはペレットストーブを製造しております企業などもありますことから、最新の情報交換なども行いながら、また、現在の制度がペレットだけでなく薪ストーブにも該当するという状況もありまして、森林組合など関係機関との連携も密にしながら情報の周知徹底を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長　６番大場英雄議員。
○６番（大場英雄議員）　普及率がどうかということで、人口割合からすれば４％程度という中で、３％は当然低いと言わざるを得ないのかなと思っております。
　　本市では、先ほど冒頭にも申し上げましたが、環境ＩＳＯ14001を取得し、環境保全に力を入れていると内外に発信しているわけですから、やはりこれらについても是非検討をしていただきたいと思っております。
　　ペレットストーブは本市の企業でも生産されております。また、石油温風ヒーターと変わらない性能に進化してもきております。本体価格もこれらが普及するとともに下がっていくということになります。普及促進に向け検討していただきたいと思っております。
　　ペレットストーブのよさは、炎の揺らぎの心地よさや、発生する遠赤外線は体の芯まで温めると。同時に心も温めると言われております。庁舎の入り口にも設置してありますペレットストーブも、できればＦＦ式の最新式のものに切り替えて、市民の方にも関心と購入意欲を持ってもらえるように、創意工夫を要望して、最後の次の質問に入りたいと思います。
　　ふるさと納税につきまして、改めて市長にお伺いいたします。９月定例会では、私は返礼品の過度な競争はいかがなものかという発言をしました。今になってみると、ちょっときれいごと過ぎたのかなと少々反省もしているところです。
　　よくよく考えてみますと、本市にふるさと納税される方がおられる一方で、本市の市民がほかの自治体にふるさと納税されることも当然あるわけでございます。そのプラス、マイナスを考えれば、税収にも影響を与えてまいります。したがって、できるだけ多くの方に快く寄附をしていただき、そしてプラス面を大きく増やしていくという方策を練る必要があるのかなと考えております。
　　そのための一例としましては、さくらんぼにこだわって、さくらんぼをデザインしたオリジナルのストラップやピンバッジ、タイピン、ブローチなどを製作し、返礼品に加えるということもいいのではないかと思います。
　　あわせて、私ども議員や、職員の方々、市民の方々にも原価でお分けして、県外出張や行政視察などの際にもつけてもらって、話題提供とともに本市のＰＲに有効活用してもらうこともできるものと考えます。
　　また、６月の第２回定例会、これにつきましては、ピンバッジやブローチをつけていただいて、さくらんぼ議会などというのもいいかと思います。
　　また、今月、12月に入って最高のプレゼントになりましたモンテディオ山形のＪ１復帰、これにつきましては、市長はじめ本市の市民のすごい応援があったわけでございますので、そのあたりも取り上げていくとか、その辺について、是非市長の考えをお伺いしたいと思います。
○清野忠利議長　土田市長。
○土田正剛市長　いろいろ提案のあったものについては、今後の課題として受けとめさせていただきたいなと思います。
　　いずれにしましても、寄附される方々というのは、いろんな意味で各自治体の返礼品というものをたちどころに比べることが、インターネット、その他等ですぐ判断できるわけであります。そういうふうな意味では、返礼品の数なども、今、東根の場合は果実だけに限ってやっているということについては、いささか単純なのかなと思います。
　　そんなことで、返礼品の今後の拡充、例えば東根牛というんですかね、そういう牛肉などについては、今、生産者あるいは農協等と、早速、今、返礼品目に加えるように検討をしているところであります。
　　いずれにしましても、返礼品等についていろいろ、北海道のある町でありますが、今までふるさと納税寄附金額がゼロというところが、新たに新年度に向けて１億円を目指してやるということで、オンリーワンみたいな、サーモンであるとか、いろんな海産物を数多く取りそろえてやるんだということが放映されておりました。そのような意味では、参考にしたいなと思っております。
　　いずれにしましても、うちの職員等も最初は大場議員と同じような考えであったわけであります。しかし、今年に入ってから、私と前の椎名副市長とともに、税額そのものは大したことはないということであっても、いわゆる東根を発信すると、返礼品をもってということになれば、さらにそれがふるさと納税だけではなくて、直接その返礼品を目当てに観光客とか、あるいは本市の経済の活性化にもつながってくる、いろんな意味で、もう少し再考したらということをやった結果において、昨年までは微々たるものが、一応3,000万円まではなったわけであります。
　　しかし、お隣の天童はこれの10倍ということで、いろんな、我々としても検討を加えているところでありますけれども、いずれにいたしましても、返礼品については拡充の方向でいろいろと検討しなければならないなと思っているところであります。
　　最後に提案あったモンテディオについては、何も東根だけではないわけでありますから、これを特化して東根に返礼品とともにやるというのは、ちょっと無理な問題があるのかなと思っております。
　　いずれにしましても、返礼品の拡充に向けて、急ぎ我々としても今、検討を加えているところでありますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
○清野忠利議長　６番大場英雄議員。
○６番（大場英雄議員）　ありがとうございました。市長の方でもいろいろふるさと納税についてお調べになっているんだなと今、思ったところでございます。
　　是非ほかの先行する自治体の取り組みも参考にされて、いいところはいただくという形で進めていただくよう要望しまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○清野忠利議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○清野忠利議長　これで本日の日程は全部終了しました。
　　本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　１時３９分　散　会