平成26年12月8日 午前10時 開 議
清 野 忠 利 議長 佐 藤 直 副議長
◎出席議員(18名)
1番 河 村 豊 議員 2番 原 田 利 光 議員
3番 橋 光 男 議員 4番 細 矢 俊 博 議員
5番 今 野 孝 議員 6番 大 場 英 雄 議員
7番 浅 野 目 幸 一 議員 8番 加 藤 信 明 議員
9番 白 井 健 道 議員 10番 阿 部 綾 子 議員
11番 橋 ひ ろ み 議員 12番 清 野 貞 昭 議員
13番 森 谷 政 志 議員 14番 奥 山 重 雄 議員
15番 秋 葉 征 士 議員 16番 青 柳 安 展 議員
17番 佐 藤 直 議員 18番 清 野 忠 利 議員
◎欠席議員(なし)
◎説明のため出席した者の職氏名
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土 田 正 剛
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市 長
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石 山 泰 博
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教 育 委 員 会
委 員 長
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岡 田 博 雄
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選挙管理委員会
委 員 長
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小 林 文 雄
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代表監査委員
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伊 藤 敏 明
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農業委員会
会長職務代理者
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片 桐 崇
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消 防 長
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間木野 多加志
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副 市 長
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高 橋 一 郎
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教 育 長
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半 田 博
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総 務 部 長
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中 野 智治郎
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プロジェクト担当
部長
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矢 萩 和 広
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市民生活部長
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橋 昇
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健康福祉部長
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本 田 剛
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経 済 部 長
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滝 口 亮 一
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建 設 部 長
兼 水 道 部 長
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今 野 和 行
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会計管理者
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古 谷 利 明
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教 育 次 長
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石 垣 裕 之
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総合政策課長
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浅野目 勇
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庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
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芦 野 耕 司
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財 政 課 長
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網 干 賢
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監 査 委 員
事 務 局 長
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菊 池 忠 芳
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農 業 委 員 会
事 務 局 長
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◎事務局職員出席者職氏名
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斎 藤 吉 則
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事 務 局 長
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安 達 好 浩
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事務局長補佐
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井 上 正 宏
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議 事 係 長
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辻 村 充
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主 事
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児 玉 由希実
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主 事
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鈴 木 敬 一
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兼 務 書 記
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◎議 事 日 程
議事日程第2号
平成26年12月8日(月) 午前10時 開 議
日程第 1 市政一般に対する質問
1 5番 今 野 孝
2 9番 白 井 健 道
3 1番 河 村 豊
4 2番 原 田 利 光
(散 会)
◎本日の会議に付した事件
議事日程第2号に同じ。
平成26年東根市議会第4回定例会一般質問発言通告書
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番 号
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質 問 者
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質 問 事 項
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質 問 要 旨
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答 弁 者
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1
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今野 孝
議 員
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1.介護保険について
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1.今年6月、医療介護総合確保推進法は、参議院本会議において政府与党の賛成で可決が強行されました。7月に入って厚生労働省は都道府県の担当課長を集めた会議を開催し、医療介護総合確保推進法の具体化をスタートさせたと聞いております。
そこで、医療介護総合確保推進法によって本市の介護保険はどうなるのか、4点お尋ねします。
(1)新総合事業へ移行しても、介護サービスの質や量は保たれるのか。
(2)2017年3月末まで新総合事業への移行を延期すべきと考えるがどうか。
(3)要介護1〜2の人を特別養護老人ホーム入所の対象外にすれば、介護難民問題を深刻にすると考えるがどうか。
(4)利用料引き上げの影響をどう考えているか。
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市 長
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2.福祉灯油事業について
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1.今年度も福祉灯油事業を実施すべきと考えるがどうか。
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市 長
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3.教育委員会改革について
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1.今年6月、地方教育行政の組織と運営に関する法律が改正されました。今後、すべての自治体で教育委員会に関する条例や規則が変えられることになります。
そこで、教育委員会改革について2点お尋ねします。
(1)市の教育行政についての最高意思決定機関としての「教育委員会」の活性化を図るべきと考えるがどうか。
(2)法律は新たに「大綱」策定の権限を首長に与えているが、政治的介入から教育の自由と自主性は守れるのか。
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市 長
教育委員長
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番 号
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質 問 者
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質 問 事 項
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質 問 要 旨
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答 弁 者
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2
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白井 健道
議 員
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1.中小企業振興について
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1.まち・ひと・しごと創生法が成立し、地方活性化が求められる中、日本経済にとってはもとより、地域経済にとっても重要な社会的・経済的役割を担っている中小企業について以下を中心に議論したい。
(1)中小企業に対する東根市の認識(まち・ひと・しごと創生法との関連も含めて)
(2)東根市の中小企業支援の概要
(3)中小企業の認知度向上のための施策の可能性
(4)中小企業振興条例の制定について
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市 長
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3
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河村 豊
議 員
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1.東根市の行財政改革について
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1.東根市第5次行財政改革推進プランについて
(1)平成25年度の推進状況、成果と課題について
1)財務分析(財政力指数、経常収支比率、公債費比率)について
2)事業評価・行政評価について
3)平成26年度の取り組み状況について
(2)最終年度に向けての取り組みについて
1)自主財源の確保と補助金等の活用について
2)税収の安定化について
2.今後の行財政改革の取り組みについて
(1)連続する大型事業推進に伴う歳出増加と歳入見込みのバランスについて
(2)人口動態・財政状況から、今後の重要課題について
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市 長
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4
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原田 利光
議 員
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1.公共施設の整備について
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1.東の杜資料館周辺のアクセス道路整備について
2.社会体育施設周辺の都市計画道路の整備について
3.グラウンドゴルフ場及び公益文化施設の駐車場の規模・利用について
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市 長
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◎開 議
○清野忠利議長 皆さん、おはようございます。
本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
本日の会議は、議事日程第2号によって進めます。
◎市政一般に対する質問
○清野忠利議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。
◎今野 孝議員質問
○清野忠利議長 はじめに、5番今野 孝議員。
〔5番 今野 孝議員 登壇〕
○5番(今野孝議員) おはようございます。
5番今野 孝です。通告に従い、一般質問を行います。
はじめに、介護保険についてお尋ねいたします。
今年6月、参議院本会議において医療介護総合確保推進法が成立しました。野党各党が反対する中、自民公明両党の賛成で可決が強行されました。
日本共産党の小池晃議員は、採決に先立ち、反対討論を行いました。医療介護総合確保推進法の介護に関する問題点を3点指摘しております。第1は、一定以上の所得のある人の介護保険利用料2割負担の根拠が完全に崩壊したにもかかわらず、これを撤回しないこと。第2に、要支援者への訪問・通所介護を保険給付から外し、市町村の地域支援事業に置きかえることは、受給権の剥奪にほかならないこと。第3に、特別養護老人ホームへの入所を要介護3以上に限定することに何の道理もないこと。
このような問題を抱えた法律のもとで、「長生きするのも東根市」と言われるようなまちをつくり上げることができるのか、不安を覚えます。そこで、4点お尋ねします。
一つ、新総合事業へ移行しても介護サービスの質や量は保たれるのか。
一つ、2017年3月末まで新総合事業への移行を延期すべきと考えるが、どうか。
一つ、要介護1ないし2の人を特別養護老人ホーム入所の対象外にすれば、介護難民問題を深刻にすると考えるが、どうか。
一つ、利用料引き上げの影響をどう考えているか。
以上、ご答弁お願いします。
次に、福祉灯油事業についてお尋ねします。
県内の灯油店頭価格は高止まりし、10年前と比較すると2倍近くになっています。これから灯油需要期を迎え、価格の高止まりは、生活必需品の値上がりとともに、低所得の高齢者、障がい者、母子世帯などの暮らしを直撃します。
そこで、昨年度に引き続き、今年度も福祉灯油事業を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
最後に、教育委員会の改革についてお尋ねします。
今年6月、地方教育行政の組織と運営に関する法律が改正されました。今後、全ての自治体で教育委員会に関する条例や規則が変えられることになります。約半世紀ぶりに教育委員会制度が変わるという節目の時を迎えることになります。そこで、2点お尋ねいたします。
市の教育行政について最高意思決定機関としての教育委員会の活性化を図るべきと考えるが、どうか。
二つ目に、法律は新たに大綱策定の権限を首長に与えていますが、政治的介入から教育の自由と自主性は守られるのでしょうか。
以上をお尋ねして、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 おはようございます。
今野 孝議員のご質問にお答えいたします。
はじめに、介護保険についてであります。
新しい総合事業へ移行した場合の介護サービスの質と量についてでありますが、この度の介護保険法の改正により、要支援者向けの介護サービスの一部が国の給付事業から市町村の地域支援事業に移行することはご案内のとおりでありますが、この地域支援事業自体も大きく拡大されることとなります。今後、地域支援事業は、これまで実施してまいりました「包括的支援事業」が拡大されるとともに、介護予防事業等を再編した「新しい総合事業」の大きな二つの事業で構成されることとなります。
これまで国の給付事業で行ってきた要支援者の通所介護サービス事業と訪問介護サービス事業につきましては、新しい総合事業の中で実施することとなり、今後、地域の実情に応じた柔軟な取り組みが可能となるものであります。
次に、介護サービスの質や量についてでありますが、基本的には、現在、通所介護及び訪問介護サービスを提供している既存の介護保険事業所に業務を委託していく方向で考えております。介護保険の制度改正につきましては、複雑で多岐にわたることから、制度の理解が難しく、不安を感じている市民の皆様も多いと思いますが、サービスの質や量の低下を招くことなく移行できるよう取り組んでいく考えであります。
新しい総合事業は市町村が実施する事業となることから、既存のサービス提供事業者のほか、多様な団体によるサービス提供も可能であります。今後、県内自治体等の事業移行に関する動向を調査、検証し、最善のサービスを提供できるように取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、新総合事業への移行年次についてでありますが、この新しい総合事業は、既存の介護予防事業に新たに生活支援サービス事業を加えるなど、元気高齢者から支援が必要な高齢者まで包括的に対応していく事業として位置付けられております。
そのため、効果的な事業を確立するためには、十分な調査・検討期間を設ける必要があることから、平成29年度中の実施に向けて取り組んでまいりたいと考えております。今後、新しい総合事業として望ましい事業形態を整え、効果的な事業となるよう検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、特別養護老人ホームの入居要件についてでありますが、この度の国の見直しによって、特養については在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化され、平成27年4月より新規入居者は原則要介護3以上と示されたところであります。
しかし、要介護1、2の要介護者であっても、認知症高齢者で常時見守りや介護が必要な場合など、特別な事情がある場合は、状況に応じ入所が可能であるとする特例措置も示されております。
また、市内には、特別養護老人ホーム以外の施設として、認知症対応型共同生活介護施設であるグループホームや、ショートステイを実施している事業所も複数あります。
さらに、この度の改正において、地域包括ケアシステムの構築に向けて、在宅医療と介護連携体制の充実及び認知症高齢者を総合的に支援する体制の充実等が位置付けられていることから、今年度策定予定の第6期介護保険事業計画においても、本市で実施する事業を定め、要介護高齢者も可能な限り住みなれた地域で自立した日常生活を営むことができるよう取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、費用負担に関する見直しに係る影響についてでありますが、この度の見直しにおける国の基本的な考え方は、今後のさらなる高齢化の進行に伴う介護費用の増加を見据え、全体の保険料上昇を可能な限り抑制し、現役世代の過度な負担を避け、高齢者世代における負担の公平化を図りながら、介護保険制度の持続可能性を高めることと理解しております。
具体的には、一定額以上の所得がある高齢者の自己負担額を1割から2割にするものであります。一方、介護保険料の設定につきましては、所得水準に応じた段階をこれまでの6段階から9段階に拡大することに加え、低所得者の保険料を公費からの支出により軽減する仕組みも設けられております。
このような費用負担に関する様々な見直しは、総合的な視点から介護保険制度の持続可能性を高めるものでありますので、見直しの効果を検証し、今後も国、県の対応を注視してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、福祉灯油事業についてであります。
これまで本市は平成19年度と平成20年度に、国の原油高騰緊急対策基本方針に基づく原油高騰対策支援事業の補助を受け、福祉灯油購入助成事業を実施いたしました。
また、豪雪対策本部が設置された平成23年度には、大雪により市民生活に及ぼす経済的影響等が著しく大きかったことや、東日本大震災避難者への経済的負担の緩和などを目的として、市独自に低所得高齢者世帯等や避難者を対象に、福祉灯油購入助成事業を実施したところであります。
さらに、昨年度は、灯油価格高騰に伴う生活困窮世帯の経済的負担の軽減を図るため、山形県の生活困窮者に対する灯油購入費助成事業補助金を受け、市民税非課税の高齢者のみ世帯や障がい者世帯等を対象に、世帯当たり5,000円分の灯油券交付の助成を行ったところであります。
今後につきましても、国や県による灯油購入補助が実施された場合や、豪雪対策本部が設置されるなど大雪で市民生活に及ぼす影響が著しく大きい場合には、福祉灯油について検討しなければならないと捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 次に、教育委員会委員長に答弁を求めます。石山教育委員会委員長。
〔石山泰博教育委員会委員長 登壇〕
○石山泰博教育委員会委員長 おはようございます。
私からは、教育委員会改革についてのご質問にお答えをいたします。
はじめに、市の教育行政についての最高意思決定機関としての「教育委員会」の活性化を図るべきとの考え方についてであります。
教育行政の基本的な実施体制を定めるものが地方教育行政の組織及び運営に関する法律であり、今回の改正法は、教育行政における責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築を図ることを目的に制定されました。
教育委員会制度は、従来より、首長から独立した合議制の執行機関として、教育の政治的中立性、継続性及び安定性を確保し、市民の意向反映のための役割を果たしてまいりました。今回の改正においては、この機能を確保しながら、教育長が教育委員会の代表者となり、教育行政の責任者が明確にされたところであります。
常勤の教育長が会議の主催者となることから、適時に会議を招集し、迅速かつ適切に教育委員への情報提供を行うことができるようになります。また、教育委員には教育長が委任された事務の執行について、市民の視点に立ってチェック機能を果たす役割が求められており、より一層教育委員会の審議が活性化するものと捉えております。
次に、政治的介入から教育の自由と自主性は守られるのかについてであります。
今回の改正では、新たに首長が総合教育会議を設置し、その中で、教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策を盛り込む教育に関する「大綱」を策定することとなりました。「総合教育会議」の開催、「大綱」の策定につきましては、首長が教育行政に連帯して責任を担う体制を整えることを目的としたものであります。これまでどおり、政治的中立性などの観点から教育委員会を執行機関としたことで、教育行政における首長及び教育長の権限と責任が明確になり、教育の自由と自主性が守られ、バランスのとれたものになると理解をしております。
教育は市民にとって非常に関心の高い行政分野であります。首長と教育委員会が一体となることで、教育施策を推進する体制が整い、教育行政と地域振興、福祉など、ほかの行政分野との連携がより円滑に、より充実して推進されることが期待されるところであります。
今回の教育委員会改革が市民の教育に対する信頼と期待に応えるものとなり、開かれた教育行政がより一層推進されるよう努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ご答弁ありがとうございました。引き続き、質問席より2問目以降の質問を続けさせていただきます。
はじめに、介護保険についてであります。
包括的支援事業が拡大するというご答弁がありましたが、そのことは一体どういうことなのか、もう少し詳しくお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
包括的支援事業の拡大についてでありますけれども、この度の制度改正におきまして、これまでの包括支援事業の中に、新たに、在宅医療と介護のネットワークの強化を目指します「在宅医療・介護連携」の推進や、認知症に対するきめ細やかな相談体制の構築を目指します「認知症施策の推進」、ケアマネジメントの充実を目指します「地域ケア会議の推進」や、「生活支援サービスの充実・強化」、これらが位置付けられたところであります。
これらの事業を新しい総合事業とともに地域支援事業の枠組みの中で充実強化を図りながら、地域包括ケアシステムの構築に向け推進していく計画であります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 了解しました。
地域の実情に応じた柔軟な取り組みが可能になるとのご答弁もございました。この点についてももう少しお聞かせ願いたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
これまで国の給付事業で行ってきました事業を地域支援事業として実施することで、既存のサービス事業所に加えまして、NPO法人、民間企業、ボランティアなど、地域の多様な団体等を活用しまして多様なサービスを提供することが可能であるとされております。
しかし、現在、これらの団体等につきましては、まだ本市では設立されておりません。したがいまして、先ほど市長の答弁にあったように、当面は要支援者の通所介護及び訪問介護サービスにつきましては、既存の介護保険事業所に委託することを考えているところであります。
今後、より最適な事業となるよう柔軟に取り組んでいきたいと考えているところであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 了解しました。
保険給付は、介護福祉士やヘルパーなど、専門家による全国一律のサービスとなっているわけですが、しかし、総合事業は、市町村の判断で、ボランティアやNPOなど非専門職による安上がりのサービスに置きかえることが可能になっているかと思います。サービスを維持するかどうかは、基本的に市町村の判断ということになるのではないでしょうか。厚生労働省では、対象者を限定するために、2025年には専門的サービスが半減するということを明らかにしているわけであります。
そこで、私は、新総合事業に移行してもサービスの質や量は保てるかとお尋ねしたわけでありますが、執行部の方からは、サービスの質や量の低下を招くことなく移行できるという答弁を頂戴することができました。随分安心しました。これで私も安心して年を重ねられるかなと思っています。執行部を信頼申し上げますので、是非信頼に応えていただきたいと思います。
次に、既存の介護事業所に業務委託するというご答弁がございました。介護報酬や利用料の負担は従前どおりであるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
利用料の負担についてでありますけれども、今後は、地域支援事業として市の事業となりますので、市が料金設定を行うことになります。基本的には現行料金をもとに料金を設定していかなければならない、このように考えているところであります。
次に、介護報酬についてでありますけども、これは、介護保険が適用される介護サービスを提供した事業所・施設に対価として支払われるものであります。今後、地域支援事業に移行するサービスを既存の事業所等に委託する際は、従前の介護報酬とのバランスを考慮しながら委託料を積算していきたいと考えているところであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 了解しました。
ご答弁の中に、不安に感じている市民も多いというくだりがございました。では、市民の不安を解消する策、解消策はどのようにお考えなのか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
この度の介護保険制度の改正につきましては、複雑で、そして多岐にわたっているため、今後どのようになるのか、そして、現在受けているサービスが引き続き受けられるのかなど、不安になっている方が多いのではないかと、このように思っているところです。
今後、詳細な改正内容が決まり次第、市報等を通じまして丁寧に周知を図ってまいりたいと、このように考えているところであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 丁寧な周知を図っていただけると、そのようなことであろうかと思います。でも、それで本当に不安が解消されるのかということについて、私はまだ一抹の不安を感じているところでもあります。
全日本民主医療機関連合会の林泰則事務局次長という方がこういうことを言っております。「新しい制度の実態が明らかになるにつれて、矛盾が激化することは必至だ」と。だから、この山を越えるというのはなかなか大変なことかと思いますので、事態の推移を注意深く見守っていただきながら、市民の不安を解消していただけるようによろしくお願いしておきたいと思います。
次に、二つ目の質問については、平成29年度中の実施に向けて取り組んでまいりたいというご答弁であったかと思います。了解いたしました。
次に進みます。特別養護老人ホームの入所に関してでありますけれども、特別な事情がある場合は状況に応じて入所が可能になると言われますが、特別な事情とは、先ほどご答弁いただいたもののほかにどのような場合が想定されているのか、また、その判断は誰が行うのか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
国から示されております特例措置についてですけども、先にお示しをしました認知症高齢者で常時見守りや介護が必要な場合のほか、知的障害、精神障害等に伴いまして常時見守りや介護が必要な場合、また、家族等による深刻な虐待などが疑われることにより心身の安全・安心の確保が困難な状態である場合、さらに、単身世帯、または同居家族が高齢または病弱等により在宅生活が困難な状態である場合となっているところであります。
この特例措置を適用するかどうかの判断ですけども、入所申込者の状況等を十分に勘案した上で、各施設が特例入所の判断を行うことになります。しかし、この判断に当たっては、入所判定の公平性を確保するとともに、地域の在宅サービス等の提供体制の状況などを踏まえることが必要であることから、市町村の適切な関与が必要であると、このように考えているところであります。
なお、今後、国より市町村関与の手法についての指針が示される予定になっております。これを参考に、適切な判断を指導してまいりたいと、このように考えております。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 市町村の適切な関与が必要であると、このようなご答弁でありました。
ところで、この関与が不適切な関与になりはしないかという懸念が指摘されているんですね。東京都荒川区など厚生労働省がモデル扱いしている自治体において、地域ケア会議を通じて自治体がケアプランに介入し、卒業という名で専門的なサービスから強制退学させている、こういう指摘がございます。本市においてはこのようなことがないように強く要望しておきたいと思います。
次に、自立した日常生活を営むことができる地域包括ケアシステムの構築、推進とおっしゃいましたが、先ほどの荒川区などに見られる事例のように、自立を強要されることはないのか、その点についてお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
この度の介護保険制度の改正にかかわらず、要支援・要介護者はこれまでと同様、ケアマネジャーが在宅または施設入所の区別なく、その方の状況に合った適切なケアプランを作成し、そのケアプランをもとに様々なサービスを受けられることになります。
住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築により、高齢者の尊厳の維持と自立生活を支援するものでありますので、ご理解をお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) これまで同様に様々なサービスが受けられると、大変心強いご答弁と受けとめたいと思います。
次に、一定額以上の所得の方の自己負担額を2割とする、そうおっしゃいますけれども、一定額以上の所得の判断についてお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
平成27年8月から施行されます利用負担の見直しについてでありますけれども、2割負担に該当する方は、合計所得金額160万円以上の方が対象となります。所得上位約20%の方が対象になると思われるところであります。年収から基礎控除等を差し引いた所得が160万円以上と、こういうふうになることから、単身者で年金収入だけの場合ですと、年収280万円以上の方が2割負担に該当することになります。
なお、高額介護サービス費の限度額があることから、2割負担がそのまま全額利用者負担というものでなくて、医療保険限度額と同じように限度額が設けられます。金額では4万4,400円となるものであります。
高齢化が進展する中で今後増えていく介護費用に対しまして、全体の保険料の上昇を可能な限り抑制し、負担の公平化を図りながら介護保険制度の持続可能性を高めるための見直しが行われるものでありまして、今後、国の関連施策を注視してまいりたいと、このように考えております。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 合計所得金額160万円以上の方、このようなご答弁でありました。
でも、この基準というのは非常に厳しいという指摘もあるわけであります。厚生労働省はこの基準を設定するに当たって、利用料アップの対象者は年間60万円の余裕があるという試算を示されたと聞いております。しかし、消費支出のデータに、モデル世帯より100万円も所得が低いデータを使用した。その点がごまかしではないかと追及され、厚生労働大臣は論拠を撤回されている。にもかかわらず、この法案の可決を強行された。
非常に大きな問題を含んでいるのかなと思われるわけですので、今後、利用者の実態を注意深く見守っていただいて、事あるときには速やかな対応をお願いしなければいけないかなと思うところであります。
次に、低所得者の保険料を公費により軽減する仕組みという答弁がございました。この点についてもう少し詳しくお願いしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
この度の見直しでは、先に述べました一定以上の所得者の利用負担の見直しのほかに、第1号保険料の多段階化と軽減強化も示されたところであります。
第1号保険料の多段階化でありますが、これまでの制度以上に、所得水準に応じきめ細やかな保険料設定を行うものでありまして、現行の6段階から9段階とし、さらに公平性を保つものであります。
次に、公費による保険料軽減についてでありますけれども、これまで最も所得の低い段階での基準額保険料は、基準額の0.5倍相当としておりました。改正では、このうち0.2分を公費で補填しまして、実質0.3倍とするものであります。また、次の段階である0.75倍相当額についても、このうち0.25分を公費負担とし、0.5倍に引き下げる体系となっております。この引き下げ分に係る費用につきましては、国、県、市で支出することになります。
現行で6段階、0.5から1.5倍の倍率を、9段階、0.3から1.7倍にするものでありまして、この第1号保険料の多段階化と軽減強化の見直しは、全体的に低所得者の負担を軽くし、高所得者の負担を重くした応能負担を強めるものであります。今後、介護費用の増加と保険料水準の上昇が避けられない状況におきまして、低所得者への対応を含めながら、介護保険制度の安定化を図る見直しと捉えております。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 了解しました。
介護保険に関する最後のお尋ねとしたいと思いますけれども、来年度以降の本市の介護保険料についてどの程度になるとお考えなのか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
次期、第6期の介護保険料の見込みでありますけれども、現在、第5期介護保険事業計画の保険料基準額は一月3,680円であります。これは、同期の全国平均基準額4,972円や県平均の基準額4,784円と比べても低い水準となっており、県内市町村では2番目に低い額となっているところであります。
次期の介護保険料におきましては、高齢者の経済的負担を可能な限り低減していくことが求められていると考えられますが、給付費や高齢化等、総合的に判断しまして、将来を見据えながら設定しなければならないと、このように考えております。
現在、国の示した介護保険料算定シートにより、次期及び団塊の世代が後期高齢者となる2025年を見据えまして、平成32年、37年の介護保険料や介護給付の推計も行っているところであります。保険料算定根拠の一つであります介護報酬単価がまだ国から示されておりませんが、現段階で積算したところ、予想を上回るペースで進んでいる高齢化の進展による要介護認定者の増加、施設整備に伴う給付の増加など、保険料が上昇する要素が多く含まれていることから、暫定的な推計値としては、第5期の全国の平均基準額程度になるものと見込んでいるところであります。
今後、さらに積算内容を精査するとともに、国による平成27年度以降の介護報酬単価の見込みを分析しながら、今年度内に策定予定の第6期介護保険事業計画の中で決定していくことになりますので、ご理解をお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 本市は県内でも介護保険料が低く抑えられていると。努力していただいていることは十分理解しているつもりであります。
それでも、私どものところには、介護保険料が高いという声が結構届くんです。前は国民健康保険税が高いという声が圧倒的に多かったんですが、今は、年金から介護保険料が引き去られる形をとったから、介護保険料が非常に目につくようになったんじゃないかと思うんですね。
このような状況の中で、さらなる引き上げがなされるということになれば、市民の負担感はより一層高くなるだろうと。厚生労働省は2025年には8,000円ぐらいにはなるという試算をしておられるようですけれども、そういうことになったら、本当に、高齢者の所得が増えれば別ですけれども、現状でそういうことになったら、もはや介護保険制度、立ち行かなくなるのではないかという気もするわけです。
やはり、国費の応分の投入を求めなければならないのではないかと考えます。その点で、是非執行部の方からも国に対して強力な働きかけをお願いしておきたいと思います。
それでは次に、福祉灯油事業についてお尋ねしたいと思います。
はじめに、これまでの福祉灯油購入助成事業の対象世帯と受給世帯数をお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
近年実施しました平成23年度と平成25年度の世帯数でありますけども、平成23年度の対象世帯数は約1,500世帯、助成券の受給世帯数は1,037世帯、平成25年度の対象世帯数は約1,600世帯、助成券の受給世帯数は731世帯となっております。
なお、対象とした世帯の要件は同じであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございます。平成25年度に関して言えば、対象世帯数がおよそ1,600世帯、受給世帯数は731世帯、つまり5割を切っているわけですよね、受給率が。これは非常に低く感じられますけども、その要因、どのようにお考えでしょうか。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
本市では、国や県による灯油購入補助事業が実施された場合や、豪雪対策本部が設置されるほどの大雪で、市民生活に及ぼす影響が著しい場合、福祉灯油の実施を検討してきたところであります。
昨年の冬は比較的降雪量が少ない状況でありましたが、2月3日付で県より補助事業の通知があり、本市においても早急に検討を行い、2月17日、申請受け付け開始を実施したところであります。周知活動期間が十分にとれなかった状況でありますが、2月15日号及び3月1日号市報、市ホームページへの掲載、さらには地域包括支援センターやケアマネジャー、民生委員への周知依頼を行いながら、地域の方々からもご協力をいただいて周知を図り、約5割の世帯に交付できたところであります。
非常に期間のない中での市民への周知活動を行わなければならない、この状況が受給率の低い要因ではないかと考えられるところであります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) せっかくの事業が、行き届かなければいけないところに十分行き届かなかったということは、とても残念なことだと思います。
そこで、郵送などの手段を使って対象世帯に確実に届くようにしたらいかがかと思うんですけれども、この点についてはどのように思われますでしょうか。
○清野忠利議長 橋健康福祉部長。
○橋昇健康福祉部長 お答えいたします。
先ほどお答えをしたとおり、周知につきましては様々な方法があると考えております。事業期間を十分にとりますと、周知回数を増やすなどの方法がありますし、さらに、ケアマネジャーや民生委員の訪問活動が十分に行き届くことにもなるものと思われます。
実施時期等によりまして周知期間も違ってくることになりますが、実施期間に適した周知方法を検討しながら対応していきたいと、このように考えております。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) いろいろ周知の方法を講じていただいても、自分のところがこれに該当するのかというところがなかなか、市民の方々というか、該当する世帯の方は的確に捉えられないということがあるみたいなんですね。
そこで、近隣自治体においても、申請書を該当世帯に送るという方法はとっているところがあるわけですよね。個人情報保護という観点から慎重になっておられるのかとは思いますけれども、実際には、申請用紙を世帯にお届けして、そして公民館みたいなところで、市役所まで来なくとも、手続ができるという方法をとっているところもあると私は理解しています。
また、県内のある村、村と言えば最上地方にきりないわけですけれども、村長さんが、議会の答弁の中だと思いますけれども、対象世帯はわかるので、職員を出向かせてそこで手続をすると。こういうふうな、村と同じようなことを本市にお願いすることもできないかと思いますけれども、その辺のところをいろいろ研究していただいて、より確実に届くようにしていただきたいと思います。
最後に、この点について市長にお伺いしたいわけであります。県内において山辺町は9月議会で実施を表明したと聞いております。それから、真室川町は12月議会に提案される補正予算に福祉灯油実施の予算が計上されたと聞いています。また、長井市では12月4日厚生常任委員会で議会最終日に提案するという報告がなされたとも聞いております。
国や県の動向、それから降雪量等いろいろ勘案していただくのはもちろん大事なことだと思いますけれども、このところの物価上昇、それから増税不況、いろいろ低所得者にとっては困難な状況が続いております。本市もできるだけ早い機会に決断すべきと考えます。そのことによって周知も十分図れることができるようになるのではないかと思います。市長のお考えをお聞きしたいと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 確かに、福祉灯油については過去においていろんな事案を得て実施をしたわけであります。普通であれば、原油の相当価格が高騰したとか、あるいは、豪雪対策本部を設置しなければならなくなったとか、そういうふうなことの中で今まで実施をしてきたわけであります。
最近、「原油産国がアメリカのシェールガスに対抗して減産する」と予測していたわけでありますが、それを減産をしないで、従前のままで生産をするということから、急激に今、灯油価格が安くなっていることは事実であります。最も高い時期でリットル99円ぐらいと私、記憶をしておりますが、現在では、最近で、我が家で入れた先週の土曜日にはリットルで91円でありました。
しかし、これが何十円台の時期もあったわけであります。そういうところからすると、まだまだ割高感があるのかなと思っております。一方において、先ほど私が申し上げましたとおり、大雪で豪雪対策本部を設置しなければならなくなったと、積雪量が70センチだと思っておりましたが、そういうことの場合は、福祉灯油ということを支給した経緯もあります。
そんなことも踏まえて、今後、状況を見なければならないと私は思っておりますが、特に注視をしたいのは、県の動向だなと私は思っております。去年あたりはちょっと実施時期が中途半端な時期になったということもあります。去年の例を踏まえると、私は、県が決断する時期はもっと早い時期になるのではないかなと思っております。
そういった動向も見ながら、我々としてもやらなければいけないとなった場合は、スピーディーに対処していかなければならないんではないかなと、こんなふうに考えているところであります。
いずれにしましても、もうちょっと推移を見守りながら判断をしていかなければいけないと、こんなふうに考えているところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございます。
私ども共産党の地方議員団が11月18日に福祉灯油の実現を求めて県に要請行動を行いました。そのとき対応してくださったのが副知事でありました。副知事の答弁の中に、昨年の反省を踏まえてと、こういうくだりがありました。それは、市長がおっしゃられた、一つは、決断の時期が遅かったということが一つなのかなということと、あとは、市町村に交付するお金の金額が少なかったということも、ひょっとしたら入ってるのかななどと受けとめてきたところであります。
聞くところによりますと、県の方では、もし福祉灯油を実施したらそれぞれの自治体でどのぐらいかかるのということの聞き取り調査をしているという話も聞いております。市長がおっしゃったように、スピーディーな決断をよろしくお願いしておきたいと思います。
それでは次に、教育委員会改革についてお尋ねしたいと思います。
教育委員会、いろいろ市民の意向を把握するため奮闘されてきたことと思いますけれども、どんな方法で市民の意向を把握してきたのか、はじめにその点についてお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 市民意向の把握ということでありますけども、現状の本市の教育委員会の構成ですけども、一つは教員出身者、それから保護者代表、それから教育に識見を持つ一般市民の方、そして行政経験のある者ということになっております。そういうことから、それぞれの活動の範囲の中で、いろいろと、市民の意向を把握できるものと、まずは思っているところであります。
また、さらに具体的な主なものをちょっと申し上げますと、PTA会長等の保護者等との定期的な懇談会によっての意向把握、あるいは、生涯学習の拠点となっています地域公民館に赴きまして、それぞれの情報交換によっての意向把握、さらには、学校等にいろんな保護者等から寄せられる意見、要望等について、校長会等との意見交換の把握などなどをやっているところであります。
さらには、今年の9月でありますけれども、平成25年度の教育委員会の事務事業の点検評価を公表したところであります。これについては、教育の専門家、あるいは市内の教育に識見を持つ一般市民の方から点検評価、そしてご意見を頂戴したところであります。それらについて指摘されたことを今後改善していくわけでありますけども、さらには、これをホームページに公表いたしましたので、市民の皆様からもご覧いただきまして、教育委員会に対するご意見、要望等も今後出てくるものだろうなと期待しているところであります。
以上でございます。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございます。
今、ご答弁をお聞きして、意見を聞かせていただく対象者がちょっと狭くはないかなという感じを受けたわけであります。教育に関しては市民全てが発言権を有していると思います。ですから、一般市民、特に子育て期にあるお父さん、お母さん方の意見、PTA会長さんに聞けば全部わかるというものでもないわけですので、そういうことを考えていただきたいと思います。
何よりも、子どもの意見を聞いてないというところが気になるんですね。子どもの権利条約も子どもの意見表明権を認めているわけです。子どものことは子どもに聞けとも言います。
今日は21世紀の主役たちが傍聴にみえているわけであります。もしこの方々に今の学校をもうちょっとよくしていくためにどんなことをしたらいいと聞いたら、いろんな意見を出してくれると思います。私の経験から言えば、「もっと給食をおいしくしてください。」などと言うかもしれませんし、「うちの学校のトイレはちょっとにおいがきついんです。何とかしてください。」などという声も聞かれるかもしれません。もしそういうふうなことをしたら、うちの東根市の教育行政というのがもっと細やかなものになっていくんではないかと思われますので、その点についての配慮を十分これからお願いしていきたいと思います。
それでは、いろいろ努力なされて市民の意向をお聞きになった上で、市民の意向を反映して決定された施策、これまでどんなものがあるのか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 先ほど申し上げましたいろんな方々からのご意見、要望などを踏まえまして、本市独自で行っている事業が何点かあります。
やはり、保護者としては子どもたちのよりよい教育環境を求めていきたいという配慮から、特別な支援を要する児童の対応ということで、本市ではスクールサポーターを手厚くしておりますし、相談員なども配置しているところであります。
また、誰もが学校に楽しく本当は通学したいわけですけれども、諸事情があってなかなか行けない子どもがいる。不登校児童ですね。これらの子どもたちへの対応のために、適応教室の開催、あるいは、非常に悩んでいる保護者もたくさんいらっしゃいますので、保護者の方の会議、フォローなども行っているところです。
さらには、学校教育施設の安全管理などの環境整備なども要望に応えて順次やっていますし、さらには、地域の方々の学校ボランティアを活用したり、そういうことで地域と一体となった事業をやっているところであります。
以上が主な事業であります。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) スクールサポーターの配置に関しては、これまで何回も申し上げてきましたが、本市の場合は周辺市町村に比べて手厚くなされていると理解しております。
それから、学校に対する地域の協力者というものを配置していくということも、とても大事なことだと思います。子どもたちと地域の人との結びつきが強くなるということは、それだけその地域が教育的な効果が期待できるだけでなくて、安全・安心な地域にもなっていくということになると思いますので、引き続きそのような努力を継続していただきたいと思います。
ご答弁の中に、教育行政における首長及び教育長の権限と責任が明確になったという趣旨の答弁があったかと思うんですけれども、その点について、それは一体どういうことなのかということをお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 現行制度におきましても、教育委員会にかかわる重要な施策、あるいは教育予算につきましては、市長部局と綿密な連絡調整の上、決定しているところです。4月からの制度改正におきましても、基本的には現状と大きく変化することはないのかなとまずもって認識しているところです。
そのような全体の中で、今回の改正では新たに市長の役割として、前段委員長も申し上げましたけれども、総合教育会議の設置、大綱の策定が新たに求められるようになりました。このことによって、市長との連携がさらに施策上に強まってくると考えますし、それから危機管理の役割分担なども明確にされたところであります。
そういうことで、先ほど申し上げましたけども、制度の中身等については認識としては現状とそんなに変わりないと思っていますけども、今申し上げた策定の仕組み、手順などが改めて今回、明確化されましたので、教育行政の施策を進めていく上で、策定手順が明確にされたことでより教育行政がわかりやすくなるんだろうと考えているところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 私が懸念しているのは、教育委員会、私が申し上げている教育委員会というのは、教育委員さんたちの会合、これが本市の教育行政の最高の意思決定機関となっているわけでありますけれども、そこが少し制約を受けることにならないのかということを懸念しているわけですね。そういうことにならない、教育長さんのご答弁であれば現行と基本的には変わりがないと、そういうことが担保されるのであれば、それはちょっと安心できるところではありますけれども、その辺のところをしっかりキープしていただく必要があるのかなと思っているところです。
また、教育行政と地域振興、福祉など、他の分野の行政との連携ということもあったかと思いますけれども、この点についてももうちょっと詳しくお願いしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 議員さんもご認識のとおり、今、教育行政というのはますます多様化しているわけであります。そういうことから、市長部局との連携、あるいは地域との連携というのが今後ますます重要になってくるなと思っているところであります。
現状で今、行っている、連携している主な事業を申し上げますと、児童生徒が地域とともに育っていくという観点から、先ほども申し上げましたけども、地域住民が学校ボランティアとして活動する学校地域本部事業、あるいは、小規模校活性化事業などを連携事業としてやっているわけです。
さらには、複雑化する生徒の課題、問題等に対応するために、学校、教育委員会だけでなくて、福祉部門、あるいは生活安全部門等々の関係機関の連携のもと、実際にケース検討会議を随時やっているところであります。
さらには、児童生徒の安全・安心を守るために、建設部門、交通、防犯部門の関係者とともに、通学路の安全点検事業、あるいは不審者対策事業などなど、いろんな形で連携をとりながら実施しているところであります。
前段申し上げましたように、今後におきましても、市長部局はじめいろんな関係機関との連携を密にして、より連携を踏まえた教育行政を推進してまいりたいと考えているところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございます。
教育課題が多様化して、その中で教育行政の重要性、教育委員会の果たす役割はますます高まっていると、それは私も同じように考えているところであります。
現実は、教育委員会の現実という点では、全国的には事務局主導で事が進められ、国の意向に沿った教育改革が進行し、教育委員会、狭い意味のですが、教育委員会は蚊帳の外に置かれていることが多いと、このように指摘されております。
この事態を転換させる鍵というのは何だろうか、そう考えたときに、やっぱり教育委員の方々が保護者、あるいは子ども、教職員、住民の不満や要求をつかむこと、つまり、市民との結びつきを強め、信頼される教育委員会になっていただくということが大事なのではないかなと、そういう方向で努力していただくことをお願いしておきたいと思います。
この教育委員会改革に関わって、最後に市長にお尋ねしたいと思います。これは2月18日の朝日新聞に掲載された世論調査の結果です。政治家が学校の学習内容をゆがめることに一定の歯どめが必要だと答えた国民が75%、これは実際に政治介入をしているとかしていないとかという数字と比例しているものではないと思いますけれども、そういう懸念を覚えている国民がかなりの数に上っていると。そういうことを踏まえていただいて、法律は大綱の策定を首長に義務付け、権限のないことまで大綱に盛り込めるようにした。そういう意図があればの話です。住民との合意なしに、例えば学校統廃合や小中一貫校などを大綱に書き込むことも可能にしている。土田市長がそういうことをおやりになるとは全く思っていませんけれども、国の教育政策を地方に押しつけることも可能になると。
そんなことを考えたときに、市長は、本市の教育の目標や施策の根本的な方針である大綱の策定に当たって、どのような姿勢で臨もうとしておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 私は、教育の内容にまでは首長はかかわるべきではないと思っております。これは第一原則であります。
やはり、教育のプロは学校の先生方であります。学校の先生方、あるいは従来の教育委員会の方々に任せるべきであるという大きな観点の中で、ただ、ちょっと私が感じるのは、例えば、お隣の天童市においていじめの問題が随分長引きました。このいじめがあったかどうかということだけで1年以上要したのではないかなと思っておりますが、最後には、やはり先生方がいじめはあったんだということを自ら認めているわけであります。
そういうふうな場合については、ある意味では、本来の教育の中において判定をするということは、やっぱり自らそれを渦中の中にあって判断をするというのは、なかなか難しいのではないだろうかと思います。
そういう場合には、やはり首長が関与できるという意味においては、もう少しスピード感をもってそういう問題に当たっていきたい、あるいは、市民も多くはそういうことを望んでおったのではないだろうかなと考えるときに、そういう場合は、やはり、ある意味では首長の出番であると私は思っております。
ですから、教育そのものの内容についてという意味では、我々は、教育のプロである先生方や従来の教育委員会の方々に任せると。そして、今度は教育長を我々が直接任命できるわけであります。そういう意味では、その任命責任というものはあるわけでありますから、責任の明確化というものは、私は甘んじて受けなければいけないのではないかなと。しかし、教育そのものについては学校の先生方にお任せをするという意味では、従前と何も変わったところは私はないんじゃないかと思っております。
そういう意識の中で、絶えず、例えば総合教育会議を主催するというのも、これ首長になるわけでありますけれども、根っこのところはそういうところをしっかりと頭に置いて、その都度教育行政なり、そういったものの策定にかかわっていきたいなと思っているところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございます。
市長、いみじくも天童市の一件をお話しされましたけれども、この教育委員会改革といいますか、このことが問題になったのが、大津の事件が発端なんですよね。それで、ちょっと教育委員会の関係者の方にとっては聞き苦しい表現になるかもしれませんけれども、教育委員会って要らないんじゃないっていう極論まで出てしまって、あわやというところまで行ったと私は考えてるんですね。それでも、やっぱりそれはまずいだろうということで、基本、大原則は、先ほど教育長さんが述べられたように、残ったんだと思います。
この制度を是非生かしていくようにしていただきたいし、市長には最も強力なサポーターとして教育行政を支えていただくことをお願いして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。
◎白井健道議員質問
○清野忠利議長 次に、9番白井健道議員。
〔9番 白井健道議員 登壇〕
○9番(白井健道議員) 9番白井健道でございます。通告に従いまして、中小企業振興について質問をさせていただきます。
さて、ご案内のとおり、日本創生会議の人口減少問題研究部会の座長である増田寛也元総務大臣の著作であります「地方消滅」、これは日本社会に大きなインパクトを与えたかと思います。
本年5月8日にこのいわゆる消滅リスト、これが公表された後、政府は6月14日に地方創生本部の設置方針を表明しました。これと前後して、経済財政諮問会議は50年後に人口1億人台維持との数値目標を打ち出し、9月3日に「まち・ひと・しごと創生本部」が設置され、同月29日に「まち・ひと・しごと創生法」が第187回臨時国会に提出され、11月21日に成立の運びとなりました。
現段階で喫緊の課題として認識されているものは、少子化対策、それから東京への一極集中の回避であります。少子化対策については別の機会に議論を譲るとし、今回の一般質問では、東京への一極集中の回避について、その中でも中小企業並びに小規模事業者の振興策、また、若者を中心とした起業、これは業を起こす方の起業ですが、起業支援について議論を深めたいと考えております。
あわせて、本議論により期待していることがございます。それは、先ほど述べたとおり、まち・ひと・しごと創生法が成立したわけですが、その第10条において、市町村においても地方版のまち・ひと・しごと創生総合戦略、この策定義務が課せられております。ついては、本議論の結果がその戦略策定に反映されることを期待するものであります。
さて、東京への一極集中を回避するためには、雇用の場を安定的に提供していくことが重要である点は論をまたないと思います。内閣官房が10月26日に公表しましたまち・ひと・しごと創生に関する政策を検討するに当たっての原則というものがありますが、これにおいても、地方において仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立することで、地方への新たな人の流れを生み出すとともに、その好循環を支えるまちに活力を取り戻すことが重要であるとしていることからも、仕事、雇用が最も重要であるとの認識を示していると解釈できるわけです。
さて、それでは、地方において雇用を安定的に供給してきたのはどこでしょうか。それは、民間で言えば中小企業であります。中小企業は日本の企業数の99.7%、従業員数の69.4%を占めるなど、重要な経済的、社会的役割を担っています。山形県の場合では、さらにその比重は高まり、企業数の99.9%、従業員数では84.4%が中小企業であることからも明らかです。
このように、今後の日本社会、地域社会を考えるに際して、雇用の受け皿として、また安定した税収を考える上でも、地方自治体が中小企業、小規模事業者を積極的に支援することが重要であると考えます。このような前提に立ちまして、4点お伺いいたします。
第1点目は、中小企業に対する東根市の認識についてです。中小企業は、先に述べたとおり、まち・ひと・しごと創生法との関連でも重要な位置を占めると考えています。それとの関連で、中小企業、小規模事業者に対する認識についてお尋ねいたします。
第2点目は、東根市の中小企業支援の概要についてです。これについては、商工会はじめ各種制度があると承知しておりますが、その概要についてお尋ねいたします。
第3点目は、中小企業認知度向上のための施策の可能性についてです。これについては、具体的には、市内にすばらしい中小企業があるということを広く市民の方に知ってもらう活動を行うべきだと考えております。これによりまして、大都市志向、あるいは大企業志向の学生さん、あるいはその親御さんたちに、地元にも優良な企業があり、また立派な経営者がいらっしゃるということを認識してもらうことになり、地元への定着を促す効果が期待できるからであります。
第4点目は、中小企業振興条例についてであります。中小企業に関する法律としましては、1963年に中小企業基本法が成立し、これが1999年に改訂されました。2010年6月には中小企業憲章が閣議決定をされております。現在、これらに基づき、中小企業振興条例というものが策定されておりますが、2014年4月現在で31都道府県、116市町村で制定されています。
近年、この条例制定が急速に広がっている背景としては、次の3点が上げられると考えております。
1点目は、地域経済活性化が重要な課題となる中で、従来の大企業誘致だけでは地域経済の活性化ができない点。また、特定産業に特化すれば地域経済がよくなるという構図も見えにくくなった状況にある点です。
2点目は、1999年に改正された中小企業基本法、これにおいて、地方自治体が中小企業振興に責務を有するということがうたわれた点。
そして3点目は、中小企業家同友会、民主商工会などが積極的に条例制定の運動を展開している。以上の3点であります。
また、条例制定の意義としては、次の3点を上げることができます。
1点目としては、自治体組織内部に自治体の中小企業振興に対する姿勢を明確にすることで、全ての自治体の施策、自治体内部の部署が中小企業を重視するようになること。
2点目は、地域内企業や自治体の外部に対して自治体の姿勢を明確にすることで、東根市では中小企業が大事にされるという環境をつくり上げること。
そして3点目として、市長あるいは担当者が変わっても、中小企業振興に対する姿勢が変わらないこと、これを担保すること。この3点が上げられます。
このように、中小企業振興条例は、これからの地域経済にとっては重要な役割を果たすものであります。しかしながら、私がここで申し上げたい点は、条例制定そのものを目標としているという点ではないということです。
もちろん条例制定は重要ではありますが、その前段階として、市内の中小企業、小規模事業者の実態調査を行うこと、また、その調査に基づき、産学官金、つまり経営者、大学・研究機関、自治体、そして地域金融機関によるラウンドテーブルを開催し、今後の政策を検討した上で、条例制定を図っていくということが重要な点であると認識しております。
さて、この条例の先進事例として有名なのが、東京都墨田区です。墨田区では、1979年に墨田区中小企業振興基本条例を制定していますが、制定前の2年間、墨田区では係長以上の職員全てが区内中小零細事業者を訪問し、その実情を自らの目で見、耳で聞くという悉皆調査を通じて、自分たちの自治体の中小零細企業の実態を把握したと言われております。
中小企業振興条例づくりの第一は、それぞれの地域における工業、商業など、今ある産業集積を前提として計画策定することにあると言われております。全国の地域ごとの産業集積は千差万別なわけですから、国の画一的、優等生的な中小企業育成政策をそのまま援用しても、十分な効果を上げることは難しいわけです。したがって、地元の産学官金がそろって現状調査を始めることが重要なわけであります。
以上を述べた上で、東根市においても、企業や金融機関との協議会などがあると思いますが、どのようなものがあるかについて、また、条例制定についての現時点での考え方について、お伺いいたします。
以上をお尋ねして、登壇での質問とさせていただきます。
○清野忠利議長 9番白井健道議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 白井健道議員の中小企業振興についてのご質問にお答えいたします。
はじめに、中小企業に対する本市の認識についてであります。
中小企業基本法による中小企業の定義は、製造業及びその他の業種では、従業員300人以下または資本金規模3億円以下である会社、卸売業では、従業員100人以下または資本金規模1億円以下である会社、小売業では、従業員50人以下または資本金規模5,000万円以下である会社、サービス業では、従業員100人以下または資本金規模5,000万円以下である事業者とされております。
また、平成24年山形県統計年鑑によると、本市には約550の事業所及び店舗があり、そのうち約540が中小企業であり、大部分を占めている状況にあります。
中小企業は、独創的な発想に基づくオンリーワンの精神を世界に発信するとともに、地域経済の発展に大きく寄与しております。また、そこに働く人たちも、地域の活性化や豊かで住みやすく魅力あるまちづくりに向けて、地域に根差した活動を積極的に行っており、中小企業の果たす役割は極めて大きいと捉えているところであります。このようなことから、本市は、企業活動の活性化に資する各種支援制度の充実に努めております。
一方、本市では、子育て支援や市民の交通手段の確保など、総合的に社会生活の基盤となるサービスの向上に努めておりますが、国が進めるまち・ひと・しごと創生法につきましても、その重要性を認識し、今後、さらなる取り組み強化を図らなければならないと捉えております。
次に、本市における中小企業に対する支援についてでありますが、金融面では、東根市商工会と協力して、山形県信用保証協会の保証制度に基づき信用保証を行った場合、利用者の負担軽減を図るため、山形県信用保証協会に保証料補給金を交付しております。
また、商工業みらい応援利子補給補助事業として、店舗や工場等の増改築、新築または設備投入などを行うための設備資金及び経営基盤の安定化を図るための運転資金を金融機関から借り入れた場合、その融資資金に係る利子補給を交付しております。平成25年度からは、利子補給の対象となる限度額の上限の引き上げや運転資金の対象要件の緩和等、制度内容を大幅に拡充したところであります。
さらに、製造業向けの支援といたしましては、農工法に基づく固定資産税優遇措置に対する国の減収補てん措置が平成21年12月末日をもって終了しましたが、平成22年度からは、これまでの農工法・低工法による課税免除の代替制度として、東根市企業奨励補助金制度を継続運用しております。
建設業向けの支援といたしましては、住まい応援事業により、市内事業者による住宅新築やリフォームの促進を図っております。
そして、今年度からは、新たに商業活性化事業費補助制度により、市内中小企業の認知度向上や商業活性化に取り組む団体や事業者を支援するため、商店街が実施するイベント事業や共同施設の整備事業、店舗の魅力を向上させるための店舗改修や商品開発事業に対する補助制度を推進しております。
次に、中小企業の認知度向上についてでありますが、成人を対象に、市内NPO団体との連携による市内企業の見学会を実施しているところであります。また、平成24年度からは、市商工会において、市内小学生を対象とした商工会会員企業の工場見学会を、ものづくりへの探求心の醸成を目的に、地域での職業教育の一環として実施しております。
今後、これらのようなイベントだけではなく、市内企業の受注機会を増加させるための説明会などについて、市商工会等関係機関と連携を図りながら検討してまいります。
次に、中小企業振興条例の制定についてでありますが、この条例は、中小企業振興により地域経済を活性化し、地域経済の発展や市民生活の向上に寄与することを目的として制定するものであります。県内では、この条例を制定しているのは山形県山形市、尾花沢市、飯豊町と、未だ少ない状況にあります。
条例制定について検討する際には、市内商工関係者、金融関係者、学校関係者など、産学金官が一体的に協議する場を設定し、広く意見を聞く必要があると考えております。本市におきましては、現在、東根市企業連絡協議会における意見交換や、市商工会主催の金融懇談会における金融機関と行政の情報交換、さらには、産学官連携事業による山形大学と市内企業との意見交換などを積極的に実施しております。
今後、こうした取り組みを通した関係団体等のご意見を踏まえ、中小企業振興条例の制定に向け研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 9番白井健道議員。
○9番(白井健道議員) ご答弁ありがとうございました。
それでは、質問席での質問を続けさせていただきます。
1点目の中小企業に対する東根市の認識、まち・ひと・しごと創生法との関連も含めてということでございます。
中小企業振興条例は、地域の環境や福祉を守るための、広い意味でのまちづくりをリンクさせることが重要と言われております。
環境と福祉、これは今世紀のキーワードと言ってよいかもしれません。近年多発する食品偽装問題などから、地元で生産された安心・安全な農作物や加工品への需要が高まっており、また、地産地消運動というものが急速に高まりつつあることから、地域の農林水産業、製造業、卸売業、小売業といった地域経済循環の環の再構築が可能となる条件が満たされつつあると言われております。このような流れを後押ししていくのが、まさに行政の役割ではないでしょうか。
また、まち・ひと・しごと創生は、ミニ日本列島改造論といったものではなく、人材育成、雇用創出、地域固有の資源を活用したまちづくりが重要とされています。
つきましては、今後策定が予定されている地域版の総合戦略においては、中小企業が果たす役割の重要性を十分考慮に入れること、また、地域経済が循環していくような環境整備、そして、それらが市民の幸福につながるようなまちづくりを進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 地方創生のまち・ひと・しごと、誠に私は、今の安倍内閣の打ち出した新制度については、非常に期待をしたいなとまず思っております。このまち・ひと・しごと創生ということは、東京一極集中を廃し、そしてそれによって地方に仕事をつくり、そして人口を維持をさせ、そして地域の経済が活性化するということであろうと思います。
私は、当面の課題への取り組みと、今後、中長期的に見て、我々の地方がいかに活性化するかという二つの点があるのではないかなと。そういう意味では、白井議員が指摘したようなソフトの面というものを大事にするのが、私は当面の課題への取り組みではないかなと思っております。
しかし、今までも東京一極集中を廃するということについては、いろんな意味で叫ばれ続けてきたわけであります。それはますます東京一極集中が現在、問題として起こっているのではないだろうかということを考えるときに、ソフト面だけで東京一極集中を廃するということは、並大抵のことではないんではないだろうかと私は思っております。
例えば、かつて田中角栄総理が日本列島改造論というものを打ち出しました。これは、あのころの日本国民を誠に酔わせた政策ではなかったのかなと私は思っております。つまり、今日、東京一極集中にあるのは、都会の経済の発展を支えてきたのは、地方の人材が提供したのであり、そしてまた地方のエネルギー、つまり水、あるいはダムを通した電気、そういった提供があったからこそ、東京、都会をはじめとした地域が発展したのであると。今度はこれらを我々地方にそれを返してもらわなきゃいかんということで、その発想の根本を問うたのが、私は日本列島改造論であったと思います。
しかし、それがあまりにも急に行われたということで、地価の高騰などを招いて失敗に終わったということもあったわけでありますけれども、しかし、その理念というのは、私は今でも生きているのではないだろうかなと思っております。
未だその問題は、私は解決されていないのではないだろうかというときに、この度のそういうまち・ひと・しごと創生、地方創生というのは、安倍流の列島改造論だと私は「こんにちは市長です」でも主張しているわけであります。これはハードの面も含めて、当然、考えてもらわなければいけない問題であり、しかし、それは今後、中長期的に考えるべき問題でもあると思っているわけであります。
そこで、白井議員が指摘をしているソフト面でのまち・ひと・しごと創生について、私なりに考えを述べてみたいと思います。
それは、「ひと」が集まることによって「まち」は賑わうのであります。そして、人が集まるということは、「しごと」がなければならないわけであります。そういう大前提に立って物事を考えてみた場合に、いわゆる登壇でも答弁しましたように、地方の中小企業というものには、いろんな意味で、オンリーワン企業もありますし、きらりと光る技術力を持った企業もたくさんあるわけであります。
例えば、東根市でも、東郷の野川にある企業でありますが、プレファクトという小さな企業であります。この企業は、ボブスレーのエッジというんですかね、これをつくっている会社なんですね。特殊合金というんですか、そういうもので、例えば冬季オリンピックなどの種目にあるボブスレーなどの、そりのエッジに使うその技術は、東根のプレファクトという企業の中でつくられているのであります。これなどはオンリーワン企業ではないかなと思っております。
それから、山形カシオにおいて、まだ生産の初期的段階でありますけれども、水中において会話ができるトランシーバーというんですかね、こういうものを開発している。これも世界でたった一つの技術であります。
例えば、今年の春先でしたかね、韓国において客船が沈没しましたね。あのときに、その山形カシオの磯崎社長が話しておりましたけれども、我々がつくっているトランシーバーを活用すれば、もっと被害が最小限におさまったのではないだろうかということを思いつきながら、申し出たそうであります。しかし、あのときには、韓国と日本の国交というものが非常に険悪なことになっておりました。そういうことで、断られたそうであります。そういう例もあるわけであります。これなども私はオンリーワン企業ではないかなと思っております。
それからもう一つは、国道13号バイパスにあるワテックという会社があります。これは鶴岡が本社でありますけれども、その生産部門を東根の企業が担っているワテックという企業においては、フランスのパリにあるルーブル美術館の監視カメラであるとか、あるいは世界水泳大会の水中カメラなどを生産をしているのであります。
このように改めて東根市内の企業において例を挙げると、そういったオンリーワン企業があり、あるいは特別な技術を持った企業というものもあることがおわかりだと思います。そういった企業なども含めて、さらに調べていけば、本市の540社の中小企業の中には、そういったオンリーワンの企業があるのかもしれません。
そういうことも、白井議員が指摘する中小企業振興条例というものについては、まだまだ研究しなければならないことがたくさんあるわけでありますけれども、そういった540社の企業を調べると、普段気がついていないような技術を持った会社もいろいろあるんじゃないだろうかということを考え、このまち・ひと・しごと創生ということを見た場合に、地方に働く場所をつくる、あるいは増やすという意味で、そういったことをいわゆる産学官金の、特に金ですね、金融機関などと企業が一体となってまち・ひと・しごと創生戦略にのっとって取り組むことで、さらに交付金を受けるなどという方法もあるのではないだろうかと考えます。
しかし、そういうことを考える場合においても、私は二つについて、まず考えていかなければいけないことがあると思います。
一つは、規制緩和だと思います。農水省の管轄である農振法というのは、さらに強化されております。平成21年に法が改正をされまして、一種農振地域については、よほどのことがない限りその農振地域を除外するということについては無理なようになっております。そういう意味では、いわばこういった東根市のようにただ一つ人口が伸びているまちという中においては、やはり農水省の特区ということを考えてもらってもいいんじゃないだろうかと、そういった規制緩和、その他いろいろあるだろうと思います。
そういう規制緩和を図る、あるいはもう一つは、先ほど答弁の中にも申し上げましたとおり、平成21年12月31日をもって廃止になりましたが固定資産税の優遇措置というものがあったわけであります。これは市が市内企業において、3,000万円以上の設備投資を行った場合に生じる固定資産税の課税免除を各自治体でやっておったわけであります。農工法では、国においてその課税免除額の75%を地方に地方交付税として支給していたわけであります。これが実は廃止をされたわけであります。いわば、それは民主党政権で行われたものでありますけれども、しかし、現在、自民党政権でもこれをずっと踏襲をしております。まち・ひと・しごと創生ということであるならば、これは絶対に存続をさせてもらわなければいけない問題だと私は思っております。
そういったことなども組み合わせをしながら、いよいよ来年1年間かけて、各自治体からまち・ひと・しごとの地方創生に基づいたいろんなアイデア、知恵、そういうものを来年1年間で総合戦略として策定するということになっております。これに私は会議の中において、市の職員からもいろいろとアイデアを募りたいということも申し上げました。
そういうことも含めて、私なりにいろんなまち・ひと・しごと創生に基づいての東根市の新たな発展策というものについて、私は考えていきたいし、また、一つのこれを、国の方で採択してもらえるような形で全力投球をやっていきたいものだなと思っております。
○清野忠利議長 9番白井健道議員。
○9番(白井健道議員) 市長、ご答弁ありがとうございます。
私もソフト、ハードを否定するということではなくて、そのベストミックスが必要だという認識でおります。ただ、これまでハード面、いわゆる公共支出によるインフラ整備等で雇用が随分確保されてきたという側面がありましたけれども、これからはソフト面というものもあわせて非常に重要な役割を果たすということで、ご質問させていただきました。
また、優良企業をたくさんご紹介いただきまして、これについては次の次でまた質問させていただきます。
それから、規制緩和について、これからの新しい時代を先取りするお考えを今日示していただきまして、またわくわくするようなところでありますので、これから議論に参加させていただければなと思います。
続きまして、東根市の中小企業支援の概要についてご答弁いただきました。制度の名称、概要は理解いたしました。それら支援制度について具体的な成功事例などがあれば、企業関係者との会合などでそのような成功事例を積極的に私自身もPRしてまいりたいと思いますので、ご紹介いただければと思います。
○清野忠利議長 本田経済部長。
○本田剛経済部長 お答えいたします。
新制度の成果が大きく認められた事例ということでございますけれども、企業奨励補助事業を活用した事例といたしましては、市内の事業所を増築、拡張を行いましたところ、それに連動いたしまして、県外工場の業務を市内に移行するとともに、その家族が大勢で引っ越してこられたという事例がございました。
また、別の事例では、市内の空き工場を購入し、改築を行いまして、新たな事業展開を行い、雇用を創出していただいたという事例などもございます。
また、商工業みらい応援利子補給事業では、従来の夢タント利子補給補助事業よりも融資枠を大幅に拡充いたしましたことから、大規模な設備投資も行っている事業者が見受けられるようになっております。
さらに、住まい応援事業では、市内の事業者が積極的な営業活動を行ったことによりまして、今年は新築の件数が例年よりも減少している状況にあるんですけれども、そんな中においてもリフォームの件数は昨年度を上回るペースで実施されているということなどからも、優良な事業として捉えられるのではないかと思っております。
今紹介したようなことが、新制度を継続したり、あるいは拡充をしてきたりしたことによります大きな成果ではないかなと捉えているところでございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 9番白井健道議員。
○9番(白井健道議員) ご答弁ありがとうございました。
12月2日に山形県の方で平成27年度当初予算要求概要が公表されました。商工労働観光部所管の予算で、中小企業・小規模事業者への振興として、744億円の新規融資枠を含む747億円が計上されています。また、創業の促進と小規模事業者への支援ということで、1億6,300万円が計上されておりますので、東根市もこれら予算を有効に活用して、経済の好循環の呼び水としていただければ幸いに存じます。
続きまして、中小企業認知度向上のための施策の可能性について、先ほど市長からもご答弁いただきましたように、たくさんの既に取り組まれていることがあると。さらに、そういった優良企業もたくさんあるということですので、私の持つ問題意識というものを共有していただきまして、例えば市報で中小企業特集をするとか、そういった施策を充実させていただきますよう要望いたします。
人というものは、やはり注目され、関心を持たれることで、今以上の能力を発揮するものだと私は思っておりますので、企業やそこで働く方々も同様だと思いますので、是非市役所の方でそういったモラルサポートというんですかね、そういったもののサポートも期待したいと思います。
一方、企業側から学校などへ出向いて授業を行うといった取り組みがあってもよいと思っておりますので、こちらについては、企業関係者の方々と協議をしてみたいと考えております。
さて、中小企業が地域の重要な雇用の受け皿であり、若者に地元に残ってもらいたいということはやまやまではありますけれども、若者の持つ進取の気性、それからグローバル化した世界の中での人材育成といった観点からも、ある時期、外の世界を見るということは重要だとも考えております。
私の以前の勤務先である国際協力機構では、民間連携ボランティア制度というものがありまして、特に中小企業で働く方々を対象としたボランティア派遣、これに力を入れておりました。人員の少ない中小企業では実現は難しい側面もあるかと思いますが、職員の方を派遣している間は給与補填制度というものがあったり、期間についても3カ月から10カ月という短期の派遣制度など、柔軟性もあるものです。
こういったものを東根市が率先して取り組むということは、全国レベルでも注目される取り組みになるのではないかと思い、東根市の付加価値を高めることになると期待しているところです。これについても、企業経営者の方々とまずは話し合うことから始めていきたいと考えております。
最後になりますが、中小企業振興条例の制定についてです。
さて、条例制定に先立つ現状調査並びに産学官金のラウンドテーブルについて述べさせていただきました。まち・ひと・しごと創生においても中心的な役割を果たすであろう、総務省所管の創業支援事業計画というものがありますが、これでも産学官金によるラウンドテーブルによる支援が大きな役割を果たすとされております。この創業支援事業計画というのは、雇用吸収力の大きい地域密着型の企業を全国各地で新規に立ち上げるというものです。
ラウンドテーブルの中で特に重要な役割を果たすと考えているのが、金融機関です。過去14年間、預貸率、預金と貸し出しの比率のことですが、預貸率が15%から20%低下していると言われています。北海道東北地方では、預貸率が、銀行で57%、信用金庫で46%という低い数字になっています。つまり、日本銀行が異次元の金融緩和を行っても、地方において資金が市中に回らなければ、その効果が表れることはないのです。金融庁はそのような現状を打破すべく、経営者保証に関するガイドラインなどを制定するなど対策を講じております。
さて、私が確認したところ、東根市においても預金大体1,600億円ぐらいで、融資残高が800億円ぐらいと言われておりますので、やはり半分程度しか市中に回っていないということになっています。ここで留意すべき点は、資金需要がないということではありません。資金需要はあるんですけれども、今後の経済動向、あるいは後継者問題などを勘案して、民間金融機関だけの融資で新規事業を立ち上げたり、事業を拡充するということには二の足を踏んでしまう経営者がいらっしゃるんです。
先ほど紹介しました総務省の創業支援事業計画では、産学官金のラウンドテーブルによるサポート体制の中で、金融機関によるプロジェクトファイナンス、これについては将来にわたるキャッシュフロー重視のために無担保、無保証の融資になるわけですが、さらに金融機関が融資をするという条件で、国からの交付金による初期投資支援が可能となります。この制度は、いま一歩踏み出せないでいる企業経営者の背中を押す有効な事業だと思います。
総務省としては、全市町村から5、6件の計画を上げてほしいということです。約7,400市町村から5、6件で約1万件、これを称してローカル10,000プロジェクトと言っております。
この事業は、中小企業の経営基盤強化といった側面、また地方における雇用の場の確保といった側面からも、東根市として積極的に対応すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 本田経済部長。
○本田剛経済部長 お答えいたします。
創業支援事業計画に対する市の考え方ということでありますけれども、今後、創業支援事業が地域の中小企業の振興に大きな役割を果たしていくものとの認識に立ちながら、中小企業に対しまして、まずは制度の周知を積極的に図っていきたいと考えております。
しかしながら、この事業そのものが民間事業者が事業主体となるというものでありますことから、市内におきましてのニーズが確認されました段階で、行政といたしましても検討していかなければならないと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 9番白井健道議員。
○9番(白井健道議員) 是非、いい制度だと思いますので、周知徹底の方お願いしたいと思います。私もいろいろ知り合い関係にこのような制度を宣伝していきたいと思っております。
このほか、起業支援ということであれば、同じく総務省が実施する地域おこし協力隊の活用というのも有効な手段だと考えております。
総務省は今月4日、都市部の住民が過疎地などに移り住み、農業や住民の生活支援に従事する地域おこし協力隊の隊員の起業の後押しをするため、これを受け入れる自治体への財政支援を拡充する方針を決めました。協力隊としての任期は最長3年ですが、それを終えても地域に残り活動を続けるケースが少なくないことから、隊員の起業を後押しすることで、定住を促し、地方の人口減少抑制につなげたいというものです。
地域おこし協力隊は、3大都市圏をはじめとした都市部の住民が人口減少に悩む離島や山村などの条件不利地域に住み込み、地域の活性化に取り組む事業で、平成25年度実績では318自治体に978人が派遣されています。山形県では18市町村に44人が派遣されています。隣の村山市ではガールズ農場に複数名派遣されています。これまでに、全国の事例ですけども、野菜の栽培から料理の提供までを手がける、耕すシェフとして活動する隊員、これ島根県の例です。あるいは、有害鳥獣対策として捕獲した鹿やイノシシの皮を使った特産品の開発に携わる隊員、これは長崎県対馬市の事例ですが、こういった地域のPRに貢献する事例なども生まれています。
これも一例ではありますけれども、今後、市全体で雇用を確保し、人口減少を食いとめることが重要な課題となっていくわけですから、可能性のある施策は全て活用する、あるいは、少なくともその活用を検討するなど、政策を総動員して対処すべきと認識しております。
是非関係者全員の今日の喫緊の課題、これを共有し、その解決策をできるものから着手していくべきとの考えを述べて、私の一般質問を終了させていただきます。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。
会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩します。
午後 0時08分 休 憩
午後 1時00分 開 議
○清野忠利議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
◎河村 豊議員質問
○清野忠利議長 次に、1番河村 豊議員。
〔1番 河村 豊議員 登壇〕
○1番(河村豊議員) それでは、通告しております東根市の行財政改革について質問させていただきます。
県内で唯一人口が増え続ける本市においても、人口の伸びは鈍化し、少子高齢化社会の進行や依然として厳しい経済雇用情勢などを考えれば、引き続き簡素で効率的な行財政運営に取り組んでいかなければならないとの視点から、平成23年度から5カ年の計画期間で第5次行財政改革推進プランがスタートいたしました。現在、この計画に基づく取り組みを進め、第4次東根市総合計画で示されたこれからの東根のまちづくり実現へ向け、いわば車の両輪としてこれを下支えする、持続可能な行財政構造の構築が進められているものと考えます。
第5次行財政改革推進プランでは、これまでの行財政改革の大きな柱であった事務事業全般にわたる見直し、定員管理及び給与の適正化、行政の情報化の推進などの取り組みをさらに進めるため、市民ニーズに的確に対応する行財政運営システムの確立を基本目標として掲げられております。
そこで、東根市第5次行財政改革推進プランの平成25年度における推進状況と、その成果と課題についてお伺いいたします。
また、平成25年度決算における財政力指数、経常収支比率、公債費比率などの財務分析の数値をどう捉え、本年度以降の行財政改革にどう生かされているのかをお伺いいたします。
次に、限られた財源の中で多様化する市民ニーズに対応するため、行政効率や効果の観点から事務事業について評価を行い、必要に応じて事業を見直し、新規政策の立案に反映させるシステムとして導入を検討している、行政評価制度について、試行状況、検証状況を平成24年第3回定例会でもお伺いいたしましたが、現状について再度お伺いしたいと思います。
そして、そこから導き出された平成26年度現在の取り組み状況についてもお伺いいたします。
さらに、東根市第5次行財政改革推進プランの計画最終年度に当たる平成27年度に向けての取り組みについてお伺いいたします。
次に、地域の自立を図り、将来にわたって市民が暮らしやすい安定した自治体をつくるためには、事業の選択と集中、事業手法の改善など、行政運営の効率化やコスト削減などの行政改革を進めるとともに、自主財源の確保を図り、健全で安定した財政基盤を確立することが不可欠であると考えます。
平成21年12月、民間シンクタンクが発表した全国780市の自治体行政生産性ランキングの総合部門で全国第1位に輝いた我が東根市の行政運営は、現在も高いレベルで維持されていると考えますが、税収や補助金等の安定した自主財源確保のために行われている、現状の取り組みをお伺いいたします。
次に、さらなる市民サービスの向上を目指して計画され、今後、連続して実施される大型事業、つまり公益文化施設、東根工業高校跡地の社会体育施設、神町公民館、グラウンドゴルフ場など、数多くのプロジェクト事業の推進に伴い、想定される歳出増加と見込まれる歳入のバランス、それらを踏まえた今後の行財政改革の取り組みについてお伺いいたします。
最後に、今後想定される人口動態や財政状況を踏まえ、市長がお考えになる今後の重要課題についてご所見をお伺いして、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 河村 豊議員のご質問にお答えいたします。
はじめに、東根市第5次行財政改革推進プランについてでありますが、この計画は、市民ニーズに的確に対応する行政運営システムの確立を基本目標とし、第4次東根市総合計画において目指す都市像として掲げた「しあわせつくる学びと交流のまち」の実現に向け、単なる経費削減にとどまることなく、市民サービスの地域力の向上を図るため、平成23年度から平成27年度までの5カ年間を計画期間として策定したものであります。
平成25年度における進捗状況については、県内初の全税目を対象としたコンビニ収納の実現や、東根市子どもの遊び場に対する指定管理者制度の導入など、着実に計画に沿った成果を上げております。
その一方で、計画に示したスケジュールの調整が必要な項目につきましては、計画期間内における目標の達成を目指し、庁内調整を図ったところであり、平成26年度に課題等を引き継いだところであります。
次に、平成25年度における各種財政指数でありますが、自治体の財政力を示す財政力指数につきましては0.563となっており、平成24年度対比で0.025向上しております。また、財政の健全化を示す実質公債費比率は11.8%と、平成24年度対比で1.4ポイント改善しております。一方で、財政の硬直化を示す経常収支比率は初めて90%を超えましたが、市内企業の法人市民税における修正申告の影響等によるものであり、一時的なものと捉えております。
次に、限られた財源の中で多様化する市民ニーズに対応するためのシステムとして導入を検討している行政評価制度についてでありますが、平成25年度は、簡素かつ効果的な手法としてアウトプット指標を用いた業績評価のシステムにより、試行として取り組んだところであります。平成26年度においても引き続き試行として実施しておりますが、平成27年度には現行システムの効果等の検証を予定しており、本市の行政規模にふさわしい仕組みづくりを目指してまいります。
また、平成26年度における計画の実施状況についてでありますが、過年度の課題も含め、目標達成のために鋭意取り組んでいるところであります。今年度末に平成26年度の推進状況調査を実施し、必要に応じて課題解決に向けた対応策の見直しを実施してまいります。
さらに、平成27年度につきましては、計画の最終年度に当たることから、目標達成に向け一層の推進を図るとともに、進捗状況や結果を総括した上で課題等を整理し、次期プランに引き継いでいく必要があると考えております。
安定した自主財源、特にその根幹をなす市税収入につきましては、市政運営において非常に重要な課題であることから、定住促進事業等の推進や、企業奨励補助金、商業活性化事業等の人口増加及び雇用の拡大等につながる事業を推し進めることにより、安定的確保を図ってまいります。また、国等の有益な情報を逃すことなく、知恵を出し合いながら最も有利な手法で事業を進めるという職員一人一人の意識付けが補助金等の有効活用につながるものと考えており、今後一層努力してまいります。
次に、今後の行財政改革への取り組みについてであります。
本市では、社会教育施設や社会体育施設等を中心とする大型プロジェクトへの取り組みが予定されていることは、ご案内のとおりであります。これに伴い、歳出の大幅な伸びも想定されることから、市税や補助金等の活用による財源の確保に努めながら、各種財政指数を重視し、歳入、歳出のバランスに留意してまいります。
次に、今後の重要課題についてでありますが、平成27年度において第4次東根市総合計画後期基本計画及び東根市総合戦略計画を策定する予定であり、これらを策定する中で具体的な内容等を議論してまいりたいと考えております。
行財政改革は、財政が逼迫してから行うものではなく、日頃からの不断の取り組みが最も重要であります。したがいまして、次期の行財政改革推進プランは、現計画の最終年度となる平成27年度中における策定を予定しているところであり、第4次東根市総合計画後期基本計画及び総合戦略計画を補完するための行財政運営システムに関する指針として策定すべきと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) それでは、質問を続けます。
市長が取り組まれております行財政改革や今後の取り組みについてご答弁いただきましたが、市民の皆さんが心配されているのは、大型事業が続くことによる5年後、10年後の東根市の財政は大丈夫なのかと。それ以外にも、公共施設の老朽化対策に係る負担を賄えるのかということがあると思います。
これらを見える化していくためにも、市長が戦略的な自治体経営を行っていく上でも、重要になってくるのが、平成24年第3回定例会でも質問させていただきました、新しい地方公会計制度への取り組みだと考えております。
地方公共団体の会計は、国の会計と同じく、住民から徴収された対価性のない税財源の配分を議会における議決を経た予算を通じて事前統制のもとで行うという点で、営利を目的とする企業会計とは根本的に異なり、税金を活動資源とする国、地方公共団体の活動は、国民、住民の福祉の増進等を目的としており、予算の議会での議決を通して、議会による統制のもとに置かれております。このため、国、地方公共団体の会計では、予算の適正、確実な執行に資する観点から、現金の授受の事実を重視する現金主義が採用されております。
一方で、国、地方を通じた厳しい財政状況の中で、財政の透明性を高め、国民、住民に対する説明責任をより適切に果たし、財政の効率化、適正化を図るため、発生主義的な企業会計の考え方及び手法を活用した財務書類の開示が推進されてきたところであります。
その中で、当市では、平成20年度から総務省改訂モデルにより財務諸表を作成し、ほかの地方公共団体との比較や経年比較、財務状況の分析、住民や議会等に対する財務状況の説明に活用されておりますが、固定資産台帳の整備状況についてはあまり進んでいないと聞いております。その点、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 半田総務部長。
○半田博総務部長 それではお答えをいたします。
本市におきましては、これまで総務省の改訂モデル、いわゆる簡便法で財務諸表を作成してきたところでございます。これは、この簡便法につきましては、固定資産税台帳を整備する必要がないことから、全国で約8割以上の団体が方式を採用しているものと聞いております。
ご指摘の新たな基準につきましては、水道事業会計と同様に、発生主義に基づく複式簿記を採用して、その中で固定資産台帳の整備を前提とするものだということでございます。現有資産の将来の各年度の減価償却額がわかるようになるという意味では非常に有効な手段かなと、こう考えております。償却額イコール更新費、または修繕経費となるわけではありませんが、次の5年、10年に向けて、所要額のボリュームが把握できるというメリットもあろうかと思います。
その成果を総合管理計画に反映させて、施設別、年度別配分額を決定して、これらを振興実施計画、または予算案に反映することで、非常に役立つのではないかと、こう考えているところでございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 本年4月に総務省から今後の新地方公会計の推進に関する研究会報告書が発表されました。また、5月23日に総務大臣から今後の地方公会計の整備促進についてという通知がありました。
これをちょっと引用させていただきますけども、「地方公会計は、現金主義会計による予算・決算制度を補完するものとして、現金主義会計では見えにくいコストやストックを把握することで、中長期的な財政運営への活用の充実が期待できるため、各地方公共団体において、その整備を推進していくことは極めて重要であると考えております。
各地方公共団体における財務書類の作成は着実に進んでおりますが、多くの地方公共団体において既存の決算統計データを活用した簡便な作成方式である総務省方式改訂モデルが採用されており、本格的な複式簿記を導入していないことから、事業別や施設別の分析ができていないのではないか、また、公共施設等のマネジメントにも資する固定資産台帳の整備が十分ではないのではないかといった課題があります。
そのため、「今後の新地方公会計の推進に関する研究会」を開催して議論を進めてきましたが、平成26年4月30日に報告書を取りまとめております。この中で、固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした財務書類の作成に関する統一的な基準を示したところです。今後、平成27年1月ごろまでに具体的なマニュアルを作成した上で、原則として平成27年度から平成29年度までの3年間で全ての地方公共団体において統一的な基準による財務書類等を作成するよう要請する予定であります。
さらに、こうした財務書類等を作成するためには、各地方公共団体においてICTを活用したシステムの整備が不可欠であり、その事務負担や経費負担に配慮する必要があると認識しております。また、システム整備の重複投資を回避するため、地方公共団体共通のシステムを一括構築することも重要な課題であります。そのため、地方共同法人の活用も視野に入れながら、ICTを活用した標準的なソフトウェアを開発し、平成27年度のできる限り早い時期に地方公共団体に無償で提供したいと考えております。なお、それまでの間、地方公共団体におかれては、統一的な基準による財務書類作成の前提となる固定資産台帳整備の準備(資産の棚卸等)等を進めていただくようお願いします。
各都道府県におかれては、貴都道府県内市区町村に対して、この通知の趣旨について適切に助言いただきますようお願いします。」と総務大臣の方から出ております。
ここには、地方の負担を減らすために国が一括してシステムを整備するなどの環境整備を進めていくとありますので、固定資産台帳の整備や複式簿記の導入など、新基準での公会計への取り組みを積極的に進めるべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。
○清野忠利議長 半田総務部長。
○半田博総務部長 今、議員ご指摘のとおり、実は来月にこの説明があるということを聞いているところでございます。このような中で、お話にありましたように、平成29年度まで整備して公表を基本的に進めるんだよということかなと思っております。
県内の他市町村の動向も注視しながら、そのような方向で進めるよう検討してまいりたいと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) それでは、今、答弁いただいたそれらのスケジュールについて、いかがでございましょうか。
○清野忠利議長 半田総務部長。
○半田博総務部長 お答えをいたします。
仮に国のただいまの要請のように進める場合についてでありますけども、平成27年度に固定資産台帳の整備、平成28年度に、お話ありましたシステムの調整、また仕分準備、平成29年度に平成28年度の決算の財務4表を作成して公表していくというスケジュールになろうかと思います。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) これまで進めてこられた簡便な方法では、非常に時間のかかる整理の仕方であり、なかなか数字を生かすということが難しいのではないかなと考えております。
最後に、新たな公会計につきましては、自治体の、東根市の各事業の関係性を数字で明らかにしながら、効率的で論理的な意思決定のためにいかに数字を使いこなすかという、つまり管理会計とつながっていくものだと考えております。企業で言えば、売り上げなのか利益率なのかと、原価なのか経費なのかということの考え方になるわけですけども、自治体ですので、いわゆる市民サービスの量なのか質なのか、それからコスト重視なのか、それともコストにとらわれずにサービスを大きくしていくのかというものを見極める素材となると思います。
これは行政評価制度にも活用できるものでもあると思いますので、市長がこれからまた戦略的な行政運営を練られていく上でも、新たな公会計の導入というものに積極的に取り組んでいただけるようお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。
以上です。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。
◎原田利光議員質問
○清野忠利議長 次に、2番原田利光議員。
〔2番 原田利光議員 登壇〕
○2番(原田利光議員) 2番原田利光でございます。それでは、通告に従い、公共施設の整備について次の3点を質問させていただきます。
はじめに、東の杜資料館周辺のアクセス道路の整備についてであります。
東の杜資料館については、今後リニューアル整備の計画があります。私自身も近隣に住んでおりまして、大変期待をいたしたいところであります。
本施設の利用、活用についての基本構想は既に完了していますが、実施設計の際は、もう少し詳細な内容について吟味していただければと思います。よりよい施設にするためにも、関係者や地域住民の意見なども十分取り入れながら、整備を行っていただきたいものであります。
さて、東の杜資料館のリニューアル整備は平成29年度から進められるわけですが、現在も各種イベントが開催され、常時観光客が訪れています。特に東根市が最も活気のあるさくらんぼの時期には、地域内に多くの観光客が訪れ、駐車場を探す大型マイクロバスや自家用車で混雑する場面も見受けられます。また、周辺地域の道路状況は狭隘であることから、冬期間は除雪によって積まれた雪で道路幅が狭くなり、対向車線のすれ違いにも大変苦労する状況もあります。
このような状況の中で、東の杜資料館がリニューアル開館した後には、これまで以上の観光客の来訪に伴い車両が増加し、地域の道路事情のさらなる悪化が想定されることから、これまで市が整備した安全に散策できる回遊性のある道路において、車両の運行が優先され、歩行者と車が共存する道路が成り立たなくなると考えます。
また、東の杜資料館の来館者の増加が図られる意味でも、都市計画道路長瀞神町線や主要地方道路尾花沢関山線からのアクセス道路整備は必要と思われ、さらには地域内の交通安全確保や防災対策を図る上でもこれらの道路整備は必要であると考えます。
さらに、平成8年度に策定した、水と緑と歴史の広場及び周辺の基本構想、基本設計書の中で、市道本丸7号線、市道本丸8号線については、幹線道路として整備計画が示されているところであります。
つきましては、東の杜資料館の周辺のアクセス道路の整備について、市長のお考えをお伺いいたします。
2点目は、社会体育施設の周辺の都市計画道路の整備についてであります。
この社会体育施設につきましては、今年の2月に基本計画の概要の説明を受けたところでありますが、人工芝の多目的広場、軟式野球ができる広さの野球場、幼児・児童向けのレジャープールや、体育館の内装改修、バリアフリー化への整備など、新たなスポーツの拠点となるものと期待をしているところであります。先月中旬には県施工による旧東根工業高等学校の校舎の解体が終了したようであり、引き続き市の造成工事が着工されており、予定どおり順調に進んでいるようであります。来年度にはいよいよ施設全体の本格的な工事が行われ、平成28年度にオープン予定となっているようであります。
本施設の完成後は、県立東桜学館中学校・高等学校の生徒や、多くの中学生や高校生、そして多くの市民の利用が予想され、新たなにぎわいの創出の場となることを期待しているところです。また、周辺地域の波及効果も期待され、隣接の平林地区、六田地区の発展が今後大いに期待されるところであります。
しかしながら、周辺の都市計画道路の整備状況は、社会体育施設東側の都市計画道路楯岡東根線は整備されておりますが、南側の都市計画道路大林中央線、西側の都市計画道路豆田平林線、北側の都市計画道路平林原方線については、都市計画道路として計画決定されているものの、手つかずの状況であり、東側の中央地区の市街化は進みましたが、西側、北側は昭和の時代から全く変わらない状況であります。
今後、南側の都市計画道路大林中央線は、近隣市町からの通学や部活動を送迎する父兄による国道13号からのアクセス道路として、また、電車通学する生徒にとってのさくらんぼ東根駅までのアクセス道路としての利用が考えられ、即急な整備が必要と考えられます。
また、隣接する平林地区、六田地区の道路は通学路の確保や交通安全、災害等の発生を考慮した救急車両の乗り入れや、冬期間の除雪などを考慮すると、狭隘で非常に危険な状況にあるため、都市計画道路豆田平林線及び都市計画道路平林原方線の計画的な整備が必要であると考えております。
今後、社会体育施設の利用者の安全・安心な施設利用と周辺地域の交通安全、防災対策を計画する上でも、社会体育施設周辺の都市計画道路の整備は必要と考えますが、市長の考えをお聞きします。
最後に、3点目でありますが、グラウンドゴルフ場及び公益文化施設の駐車場の規模・利用についてであります。
大森山公園グラウンドゴルフ場については、平成25年度より用地買収、造成工事が進められており、今議会においても用地取得に関する議案が提出されるなど、積極的な事業が進められております。そのような中で、大森山公園グラウンドゴルフ場の駐車場の規模について、ご質問をいたします。
大森山公園は、市民体育館、テニスコート、芝広場、多目的広場、あそびあランドを有する総合公園であり、年間を通じ幅広い年齢層が利用されております。特にあそびあランドがオープンした昨年5月以降は来園者が多く、あそびあランドの駐車場が満車状態となっております。特にさくらんぼの時期の行楽シーズンは、市民体育館やテニスコートの駐車場を利用している状況があります。
このような中で、平成28年春のオープンを予定しているグラウンドゴルフ場の駐車場については、約60台の整備計画であるとお聞きしております。これまで、市民交流広場で開催された交流事業時の駐車台数が非常に多かったことから、現在計画している駐車台数で大丈夫か危惧しているところであります。問題がないのか、お聞きします。
また、公共施設である公益文化施設の駐車場の利用についてお尋ねします。
市役所南側に整備している県立東桜学館中学校・高等学校及び東根市公益文化施設については、10月末から東桜学館の工事が始まり、いよいよ市の教育ゾーン、文化ゾーンの形成が見えてまいりました。
東桜学館は平成28年4月に開校、公益文化施設は同年11月にオープンとのことですが、東桜学館の学校行事等により多数の駐車場を必要とするような場合、本市の公益文化施設駐車場の利用も考えられます。公益文化施設の駐車場の利用の仕方についてはどのようにお考えか、お聞きをいたします。
以上、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 原田利光議員の公共施設の整備についてのご質問にお答えいたします。
はじめに、東の杜資料館周辺のアクセス道路の整備についてであります。
本丸地区のまちづくりにつきましては、平成8年度に策定した水と緑と歴史の広場及び周辺の基本構想、基本計画書の中で、歴史的街並み、景観の保全、商店街の活性化、大ケヤキ周辺の水辺環境整備などをまちづくりの目標に設定し、これまで水と緑と歴史の広場整備事業や、ウォーキングトレイル事業を実施し、大ケヤキ中心に、安全で気軽に散策できる歩行者と自動車が共存できる道路整備を行ってまいりました。
また、平成19年度には都市計画道路宮崎西道線の整備にあわせ、本町商店街や周辺地区の活性化を図るため、東根本町地区都市再生整備計画を策定し、新たな東根公民館の整備にあわせ、大型観光バスの駐車スペースを確保したところであります。
また、本町商店街の活性化を図るための拠点施設となる、けやき交流広場を整備するなど、様々な事業を活用しながら環境整備を進めてきたところであり、いずれの事業も来訪者が大ケヤキを中心に周辺の歴史、文化資源を散策し、本町商店街を利用する「回遊性のあるまちづくり」をコンセプトに進めてきたところであります。
ご指摘の都市計画道路長瀞神町線や主要地方道尾花沢関山線の幹線道路からスムーズに来館できるようなアクセス道路の整備につきましては、現在、市道新町中ノ目線や市道本丸7号線、市道本丸8号線の整備を進めております。
また、東根小学校周辺の道路は、スクールゾーンの規制対象となっていることから、車両を優先とした道路拡幅整備のみならず、児童の交通安全や安全・安心な生活環境の確保などを考慮したアクセス道路の整備が必要であり、地域全体の問題と捉えております。
このため、東の杜資料館周辺の道路整備につきましては、今後、地域の方々と十分に協議を図りながら進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、社会体育施設周辺の都市計画道路の整備についてであります。
都市計画道路は、都市間の連絡や市街地形成、さらには市民の日常交通など、多面的かつ重要な機能を有しており、本市の都市計画道路は、これまで土地区画整理事業や街路事業などにより整備を進めてまいりました。
近年では、中央土地区画整理事業や一本木土地区画整理事業、さらには神町北部土地区画整理事業などの市街地開発事業による都市計画道路整備を実施したところであります。また、本年5月には、県施工の都市計画道路宮崎西道線の一部が完成するなど、利便性の高い都市交通ネットワーク形成が図られ、現時点における用途区域内における都市計画道路の整備率は約80%となっております。
さて、ご質問の都市計画道路3路線についてでありますが、都市計画道路大林中央通り線については、路線延長1,010メートルのうち、中央土地区画整理事業により650メートルが整備済みとなっているものの、社会体育施設東側交差点から県道東根尾花沢線までの区間360メートルが未整備となっております。
また、都市計画道路豆田平林線は、路線延長1,600メートルのうち、第一中学校から下川原土地区画整理事業区域内までの920メートルが整備済みとなっているものの、白水川付近及び都市計画道路長谷平林線から都市計画道路大林中央通り線までの680メートルについては未整備の状況にあります。
また、都市計画道路平林原方線は、路線延長840メートルのうち、中央土地区画整理事業により540メートルが整備済みとなっているものの、都市計画道路楯岡東根線から都市計画道路豆田平林線までの300メートルは未整備となっております。
このため、社会体育施設周辺3路線の都市計画道路の整備につきましては、東根市都市計画マスタープランにおいて、用途区域内であり、優先的に整備する路線と位置付けしております。
その中でも、都市計画道路大林中央通り線の整備につきましては、現在進めている社会体育施設が完成した後、県立東桜学館中学校や高等学校の生徒、市民の方々の利用状況、周辺道路の交通量、交通安全対策を勘案しながら整備を進めてまいりたいと考えているところであります。
また、都市計画道路豆田平林線や平林原方線につきましては、平林地区や六田地区における通学路確保等の交通安全対策、火災発生等の防災対策を図る上でも整備が必要な路線であります。両路線の整備につきましては、都市計画道路大林中央通り線の事業着手時にあわせ、地区内の住環境など面的な課題解決に向けた整備手法を研究してまいりたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。
次に、グラウンドゴルフ場及び公益文化施設の駐車場の規模・利用についてであります。
大森山公園は、平成4年の国民体育大会のハンドボール会場として、市民体育館、多目的広場の整備を皮切りに、テニスコート、芝広場を整備し、スポーツ振興に寄与しているところであります。また、昨年5月に開園したひがしねあそびあランドは、子育ての実践の場として市内外のたくさんの方々から利用いただいており、昨年度は35万人を超える来場者があったところであります。
現在整備を進めているグラウンドゴルフ場につきましては、少子高齢化が急速に進行する中、高齢者の生きがい対策や健康増進対策として幅広い年齢層が楽しむことができる施設であり、ご案内のとおり、平成28年春にオープンする計画で整備を進めているところであります。
グラウンドゴルフ場の駐車場の規模につきましては、市内の競技団体より聞き取りを行い、通常利用時を想定したところであり、障がい者用駐車スペース2台分を含めて計62台分の駐車スペースを確保しております。
グラウンドゴルフ及びパークゴルフ場につきましては、今後、県内外の愛好者による利用の増加や、大規模な交流大会の開催も予想され、相当数の駐車場の確保が必要と考えられることから、今年度、新たに公園広場駐車場に約60台の駐車スペースを増設する予定であります。
また、大森山公園内の各駐車場は歩行者連絡通路で結ばれており、イベント時における駐車場は利用者の利便性が保たれているものと捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、公益文化施設の駐車場についてであります。
ご質問の公益文化施設の駐車場につきましては、約150台分の駐車場を設置することとし、敷地東側に計画しているところであります。
県立東桜学館中学校・高等学校の駐車場計画につきましては、山形県より日常の学校運営において支障のないよう、校舎北側に約100台分の駐車場を整備する計画とお聞きしております。
学校行事等で多数の駐車場を必要とするような場合に、公益文化施設の駐車場の利用が予想されるのではないかとのことですが、まずは、県の学校運営において、公共交通機関の利用や保護者同士の乗り合いなどを学校から保護者に周知を図ることや、周辺の民間施設駐車場の借用なども考えられます。
本市といたしましても、県から依頼があった場合には、公益文化施設に限らず、他の公共施設の駐車場も含めて協力してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) 質問席での質問を続けさせていただきます。
東の杜資料館周辺のアクセス道路について、3路線の整備を現在進めているとのことでありますが、地域内の幹線道路となっている市道本丸8号線は、都市計画道路長瀞神町線との入り口が狭隘であり、車両の乗り入れが容易でなく、周辺の道路を迂回している状況にあります。先ほども質問の中にあったように、今現状の中でも大型バス等が乗り入れらないという状況にもあるところであります。
現在、整備されている本丸8号線の完成見通しと、都市計画道路長瀞神町線からの入り口となる狭隘区間の今後の整備計画についてお聞きをいたします。
○清野忠利議長 滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えいたします。
はじめに、市道本丸8号線の完成の見通しについてでありますが、本路線は龍興寺沼公園の北側を起点に、水上公民館前を通り、梅ヶ枝清水に通じる市道であります。現在は梅ヶ枝清水の西側に位置する160メートルの区間において、各改良事業を実施しており、本年度は用地測量及び物件調査を行っております。今後は用地買収や支障物件の移転補償を進め、平成30年度に完成する予定となっております。
次に、都市計画道路長瀞神町線からの入り口となる狭隘な区間の今後の整備計画についてでありますが、現在、整備を進めている事業の進捗状況を見極めながら、完成の見通しがついた段階において関係者を含めた地域の方々と協議をさせていただきたいと思っておりますので、ご理解をお願いします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) 詳細な説明をありがとうございました。即急な対策をとりながら、順次進めていただきたいと思います。
地区内の安全・安心な生活環境の確保のためにも、より早い整備を望み、東の杜資料館周辺のアクセス道路整備についての質問を終わらせていただきます。
次に、社会体育施設周辺の都市計画道路の整備についてであります。
先ほど、市長より、都市計画道路大林中央線について、社会体育施設完成の後、整備を進めるとのことでありましたが、県有地との交換になった都市計画道路大林中央線の道路予定地について、整備を行うまでの間、どのような管理を考えておられるか、お聞きをいたします。
○清野忠利議長 滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えいたします。
社会体育施設の南側を通る都市計画道路大林中央通り線が整備されるまでの道路予定地の管理についてでありますけれども、社会体育施設の利用状況や、歩行者に対する安全性や利便性を考慮いたしまして、当面は社会体育施設の場内通路として利用できるように舗装などの防塵処理対策を行ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) 理解をいたしました。即急な整備状況を見せてもらえればありがたいなと思うところであります。
次に、大森山公園についてであります。多目的広場やグラウンドゴルフ場を会場とした大規模なイベント、各種競技大会の開催がこれから増えていくと考えられます。参加者や観覧等を目的に来園する方も多くなるかと思います。駐車場の確保は重要なものと思われます。
そういった点を踏まえ、現在の大森山公園全体の駐車場設置状況についてお聞きをいたします。
○清野忠利議長 滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 大森山総合公園の駐車場の設置状況でありますが、市民体育館西側の公園広場エリアには約300台、市民体育館エリアには約270台、そしてあそびあランドエリアに約90台の駐車場が現在設置されてございます。また、公園広場エリアには、本年度中に新たに約60台分の駐車場を設置する計画となってございます。さらに、現在整備中のグラウンドゴルフ場エリアには約60台分の駐車場が設置になります。
今後は、大森山総合公園の駐車場は全体で約780台分の駐車スペースとなりますので、大規模なイベントや各種競技大会などについても十分に対応できる規模と捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) ありがとうございます。台数的には780台という規模の駐車場ができるということであります。
また、考えられることは、日曜、土曜のあそびあランドや、広場のあたりの状況を見ますと、これ以上の駐車場が必要かなと思うところでありますが、今のところ780台の予定をしているということで理解をいたしました。
また、大森山公園内の駐車場は歩行者連絡通路で結ばれ、利便性が図られると説明がありました。確かに、多目的広場・芝広場と市民体育館を結ぶ階段が2カ所整備されると思います。
しかし、駐車場利用者の利便性の向上を考えると、市民体育館北側駐車場、第1駐車場でございますが、北、西部分については、現状、砂利敷きとなっており、人の行き来がしにくい状況となっているところであります。そのような状況についてはどのようにお考えか、お聞きをいたします。
○清野忠利議長 滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えいたします。
市民体育館北側第1駐車場、北西角の法面部分のことだと思いますけれども、これまで市民体育館駐車場と公園広場駐車場との間に個人所有の通路がありまして、駐車場間を結ぶ連絡通路の整備ができなかった状況にございます。
本年度、公園広場駐車場の整備拡張にあわせまして、個人所有の通路敷地を市が購入できましたことから、駐車場利用者のさらなる利便性を確保するために、法面の階段設置等も含めまして可能かどうか現状を調査してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) ありがとうございます。個人所有の道路であったということで理解をいたします。
駐車場が整備され、利用者の利便性にも配慮しながら、公園全体のさらなる利用促進が図られることをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。
◎散 会
○清野忠利議長 これで本日の日程は全部終了しました。
本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。
午後 1時55分 散 会