議事日程 第2(一般質問)

平成25年12月9日 午前10時 開 議

      清  野  忠  利 議長       佐  藤     直 副議長


◎出席議員(17名)
 1番   河  村     豊 議員       2番   原  田  利  光 議員
 3番   高  橋  光  男 議員       4番   細  矢  俊  博 議員
 5番   今  野     孝 議員       6番   大  場  英  雄 議員
 7番   浅 野 目  幸  一 議員       8番   加  藤  信  明 議員
 9番                      10番   阿  部  綾  子 議員
11番   高  橋  ひ ろ み 議員      12番   清  野  貞  昭 議員
13番   森  谷  政  志 議員      14番   奥  山  重  雄 議員
15番   秋  葉  征  士 議員      16番   青  柳  安  展 議員
17番   佐  藤     直 議員      18番   清  野  忠  利 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        石 山 泰 博
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
奥 山   元                 小 林 文 雄  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長        黒 田   長  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        高 橋 一 郎  教  育  長
間木野 多加志  総 務 部 長        菊 池 修 明  市民生活部長
塩 野 康 二  健康福祉部長         本 田   剛  経 済 部 長
         建 設 部 長
滝 口 亮 一                 片 桐 秀 男  会計管理者
         兼水道部長
半 田   博  教 育 次 長        古 谷 利 明  総合政策課長
         庶 務 課 長
高 橋   昇  併選挙管理委員会       森 谷   健  財 政 課 長
         事 務 局 長
         監査委員                    農業委員会
網 干   賢                 原 田 光 茂
         事務局長                    事務局長

◎事務局職員出席者職氏名
杉 浦 宗 義  事 務 局 長        安 達 好 浩  事務局長補佐
井 上 正 宏  議  事 係 長        辻 村   充  主     事
児 玉 由希実  主     事        鈴 木 敬 一  兼務書記
牧 野 美和子  兼務書記


◎議 事 日 程

 議事日程第2号
       平成25年12月9日(月) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  5番   今  野     孝
        2 10番   阿  部  綾  子
        3  7番   浅 野 目  幸  一
        4  3番   高  橋  光  男
        5  2番   原  田  利  光
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第2号に同じ。

平成25年東根市議会第4回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
今 野   孝
議     員
1.介護サービスの拡充について 1.市内の介護保険事業所は、人員基準を満たしているか。
2.訪問介護員、介護職員、看護師の年間離職率は何%か。
3.介護職員処遇改善交付金・加算は、適正に執行されたか。
4.本市の特養待機者は何人か。待機者解消計画はどうなっているか。
5.保険料・利用料の減免制度の利用状況はどうなっているか。
6.介護保険制度「見直し」の議論をどうみているか。
市  長
2.福祉灯油について 1.経済弱者のために、福祉灯油を実施すべきと考えるがどうか。 市  長
3.教育現場の多忙解消について 1.市内の小・中学校に勤務する教職員の勤務実態はどのようになっているか。
2.本市においては、教育現場の多忙解消にむけてどのような施策を講じ、どのような成果をあげることができたか。
3.さらなる多忙解消にむけて、どのような施策が必要と考えているか。
市  長

教  育
委 員 長
阿 部 綾 子
議     員
1.生きがいのある高齢者支援策の実現について 1.介護予防事業の現状について
(1)「貯筋げんき教室」を始めとする介護予防事業の現状について、お伺いします。
2.社会参加と「生きがいづくり」について
(1)本市の高齢者人口は11,555 人、高齢化率24.4%の中で65 歳〜74 歳までの前期高齢者の要支援・介護認定を受けている人は、8.8%と少なく殆ど元気な人であります。
(2)元気な高齢者がさらに東根市を強くし、支えてくれる生きがいづくりについての、取り組みと必要性をお伺いします。
3.「生きがいづくりの拠点」づくりについて
(1)団塊世代の熟年パワーを引き出すためには、その知識・経験・特技を活かし活動ができる、自由来館方式のような拠点の設置が不可欠と思います。設置に向けた考えについて、お伺いします。
市  長
浅野目 幸 一
議     員
1.大けやき環境基本計画(改訂版)について 1.省エネルギーの推進は。
2.再生可能エネルギーの積極的な利活用は。
(市有地、耕作放棄地におけるソーラーシェアリング等)
3.守りたいイバラトミヨ、生物多様性の保全は。
4.環境に配慮した行動の提唱・推進は。
市  長
2.日中友好協会の訪中団派遣事業の在り方について 1.「第9次日中友好東根市民のつばさ」の派遣を中止した理由と、今後の対応は。
2.「訪中団」派遣事業の目的(始まりは)、経過と成果は。
3.日中交流の在り方など、新しい形に見直す考えは。
市  長
3.ふるさと納税の積極的活用について 1.昨年度のふるさと納税の件数、寄附の目的(使いみち)は。
2.どのような特典を用意し、今後のPRは。
3.寄附をいただいた方に対する対応は。
市  長
高 橋 光 男
議     員
1.本市の学校教育及び生涯学習の充実への取り組みについて 1.少子高齢化を伴う人口減少社会の到来等、時代の流れの中で、本市独自の課題を少子高齢化への対応、市域の均衡ある発展、東根を担う人づくり等と捉え、第4次総合計画を策定し、まちづくりを進めているが、その前期計画期間も3年が過ぎようとしている。
 この様な中、まちづくりの基盤の一つとも言える本市の学校教育及び生涯学習の充実への取り組みに関し、
(1)本市を担う人づくりの方針等をまとめた「東根市の教育」は、昨年度までに比し、記述体系等が大きく変化したと承知しているが、その理由等について
(2)読書、活字離れが指摘される中で、学校、図書館等における読書活動推進の現状等について
(3)子どもの減少等を踏まえ、高崎小学校をモデルとした小規模校活性化への取り組みの現状等について
等を伺う。
市  長

教  育
委 員 長
原 田 利 光
議     員
1.東根市民の火災等の災害時における安全安心施策について 1.建築物や人口増に伴う災害時対応の資機材の充足率について
2.資機材の運用に当たっての人員体制について
市  長

消 防 長

◎開     議

○清野忠利議長 皆さん、おはようございます。
 本日の会議に欠席及び遅刻の届出はありません。したがって、出席議員の数は17名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第2号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○清野忠利議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎今野 孝議員質問

○清野忠利議長 はじめに、5番今野 孝議員。

   〔5番 今野 孝議員 登壇〕

○5番(今野孝議員) おはようございます。5番今野 孝です。通告に従い、一般質問を行います。
 11月23日、24日に放送されたNHKスペシャルは、衝撃的でありました。80歳代の高齢者の4割以上に認知症の症状が見られ、認知症高齢者は予備軍を含めると800万人に上る、このように言われておりました。
 山形県内においては、2011年9月末時点で要介護認定を受けた人は5万7,192人、高齢者人口の17.9%になるということです。後期高齢者に限れば、28.4%ということであります。県内の認知症高齢者は、2011年4月時点で3万5,578人で、高齢者人口の11.2%、要介護認定高齢者の約6割に当たります。介護サービスの拡充を急がなければなりません。
 そこで、本市の介護事業を取り巻く状況などについて、6点お尋ねいたします。
 一つ、市内の介護保険事業所は人員基準を満たしているのでしょうか。
 一つ、訪問介護員、介護職員、看護師の年間離職率は何%になっているのでしょうか。
 一つ、介護職員処遇改善交付金・加算は適正に執行されたのでしょうか。
 一つ、本市の特養待機者は何人か。待機者解消計画はどうなっているのでしょうか。
 一つ、保険料・利用料の減免制度の利用状況はどうなっているのでしょうか。
 一つ、国で進めている介護保険制度見直しの議論をどうみておられるのでしょうか。
 以上、ご答弁お願いします。
 次に、福祉灯油についてお尋ねします。
 気象庁が発表した3カ月予報によれば、今年は寒さの厳しい冬になるということです。その上、灯油の店頭価格は、18リットル当たりで昨年同時期より200円余り値上がりしております。
 今年3月、山形県民主医療機関連合会が取り組んだ生活保護受給者の生活実態調査によれば、生活保護受給者の暖房機器は73%が石油ストーブのみとなっております。冬期間は、生活防衛のためにできるだけ布団の中で過ごすようにしているという声も聞かれます。
 そこで、経済弱者のために福祉灯油を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、教育現場の多忙解消についてお尋ねします。
 全日本教職員組合は、今年10月に勤務実態調査2012の最終報告を発表しました。それによると、教職員の1カ月の平均時間外勤務時間と持ち帰り仕事時間の合計は、91時間13分。養護教諭や事務職員等を除いて教諭等に限れば、月95時間32分となっています。平均値が過労死ラインと言われる80時間を超えるという異常な働き方で、一刻も放置できない状況にあります。
 そこで、本市の教育現場を取り巻く状況とその改善策について、3点お尋ねいたします。
 一つ、市内の小・中学校に勤務する教職員の勤務実態はどのようになっているのでしょうか。
 一つ、本市においては、教育現場の多忙解消に向けてどのような施策を講じ、どのような成果を上げることができたのでしょうか。
 一つ、さらなる多忙解消に向けて、どのような施策が必要と考えておられるのでしょうか。
 以上お尋ねして、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 今野 孝議員の介護サービスの拡充についての質問にお答えをいたします。
 はじめに、介護保険事業所の人員基準についてでありますが、介護保険事業所は都道府県が指定する事業所及び市町村が指定する地域密着型事業所に大別され、事業所の人員、設備、運営基準等につきましては、介護保険法に基づき地方自治体条例にて定めるものとされております。
 本市では、人員、設備及び運営に関する基準を定める条例において人員に関する基準を示しており、さらに事業所等指導要綱に基づき、定期的に実地指導を行い、人員等について確認を行っております。また、県指定の事業所につきましては、山形県が同様の実地指導により人員等を確認しております。
 次に、介護職員等の年間の離職率についてでありますが、各事業所におけるマネジメント及び運営面に関することであり、これまで市独自の調査等は実施しておりませんが、平成24年度に県が全事業所を対象に実施した介護労働実態調査によると、平成23年12月から平成24年11月までの1年間における離職率は、全体で13.2%となっております。その内訳は、訪問看護員の正規職員では10.7%、非正規職員では16.9%、介護職員の正規職員では10.5%、非正規職員では16.5%、看護職員の正規職員では11.1%、非正規職員では20.1%となっており、正規職員より非正規職員の離職率が高いという結果が出ております。県の調査結果から見ても、市内の事業所においても少なからず離職者は発生しているものと推測されます。
 次に、介護職員の処遇改善交付金・加算金についてでありますが、これまで国においては処遇改善交付金制度を創設し、平成21年度から平成23年度まで介護職員の処遇改善、賃金改善の取り組みを実施し、その後、平成24年度より当該交付金を介護報酬に移行した処遇改善加算制度を新たに整備したところであります。
 本市で把握できる市指定の地域密着型事業所などのほとんどでは、加算制度を利用した処遇改善、賃金改善への取り組みを実施しております。
 次に、特養待機者とその解消計画についてでありますが、平成25年6月1日現在、特別養護老人ホーム及び老人保健施設の市内待機者は、387人となっております。平成24年度から平成26年度までの3年間を計画期間とする第5期介護保険事業計画において、既存特別養護老人ホーム及び小規模特別養護老人ホーム合わせて59床の増床、さらに定員18人のグループホームの開設を計画しており、既存施設の増床等により待機者の縮減を図りたいと考えております。
 次に、減免制度の利用状況でありますが、保険料減免につきましては、平成24年度実績の4件は、いずれも東日本大震災で被災され東根市に居住を移された方々に対する震災減免であります。国の制度の関係から平成24年度までの対象となっているため、平成25年度は減免の実績がありません。介護サービスを提供する社会福祉法人等が定める利用料金の縮減につきましては、低所得等により軽減が認定された件数は、平成24年度実績で22件、平成25年度は現時点で17件となっております。
 次に、介護保険制度見直し議論についてでありますが、今臨時国会において、医療制度や年金制度等を含め社会保障制度改革の一つとして審議されたものであり、介護保険に関しましては、高所得者の自己負担割合の引き上げや要支援者向けサービスの市町村への移行、さらに特別養護老人ホーム入所条件の厳格化等について、議論されているものと理解しております。
 見直し後の制度の大枠につきましては、今国会においてプログラム法案として審議されましたが、具体的な制度の内容につきましては示されていない状況にあることから、今後の国の動向を注視してまいりますのでご理解をお願いいたします。
 次に、福祉灯油についてでありますが、これまで本市では平成19年度と平成20年度の2年間、急激な原油の高騰に伴う国の原油高騰緊急対策基本方針に基づき、原油高騰対策支援事業の補助を受け、福祉灯油購入助成事業を実施いたしました。さらに平成23年度は、例年にない大雪により豪雪対策本部が設置され、大量の降雪、積雪により市民生活に及ぼす経済的影響等が著しく大きかったこと、さらに東日本大震災避難者への経済的負担の緩和などを目的として、市独自で低所得・高齢者世帯等や避難者を対象に福祉灯油購入助成事業を実施したところであります。
 その内容につきましては、市民税非課税所帯で65歳以上の高齢者のみ所帯や、障がい者手帳所持者、特別児童扶養手当受給者などが属する世帯を対象として、1世帯当たり5,000円分の灯油購入助成金を交付したものであります。
 今後、平成23年度と同様に豪雪対策本部が設置されるような大雪になった場合につきましては、福祉灯油について検討していかなければならないものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 次に、教育委員会委員長に答弁を求めます。石山教育委員会委員長。

   〔石山泰博教育委員会委員長 登壇〕

○石山泰博教育委員会委員長 おはようございます。私からは、教育現場の多忙解消についてのご質問にお答えをいたします。
 はじめに、教職員の勤務実態でありますが、県教育委員会が昨年11月に調査した教員の勤務状況調査によりますと、本市の1人当たり1カ月の平均時間外勤務時間は、自宅持ち帰りを含めて小学校で55時間30分、中学校は、さらに部活動指導時間も含め62時間になっております。また、その時間外勤務の主な理由は、教材研究や学級事務、そして生徒指導、部活動の指導などになっております。
 次に、多忙解消に向けた施策と成果についてでありますが、県は、教師の多忙化の解消を図り、教師と子どもが向き合う教育を推進するために大きく2つの取り組みを展開しております。
 一つは、1学級を18人から33人までの少人数学級編成にする、いわゆるさんさんプランであります。ご案内のとおり学習指導や生徒指導において、きめ細かな指導を行い、教師と子どもが向き合う教育を進めております。
 2つ目は、教師のゆとり創造の取り組み指針を策定して、教師と子どもが向き合う教育の推進を目指しております。これは、教師の時間的、精神的なゆとりを創造し、子どもと向き合う教育を進めるもので、会議の効率化や精選、校務文書のIT化、週1回の定時退勤日を設けるなど、時間的なゆとりを生み出し、精神的なゆとりの創造に努めております。
 また、本市独自の施策として、個別の支援が必要な児童へのスクールサポーターや、子どもの悩み等を受けとめ、よりよく学習し、よりよく生活を送ることができるように配置している教育相談員、そのほか、図書司書、事務補助、給食配膳などマンパワーの支援を行っております。これらは、本来、担任の教師が行っている仕事でありますが、子どもと向き合う時間を確保し、多様化する学校の運営や、いじめ・不登校社会問題への対応に重要な役割を担っていると考えております。
 最後に、さらなる多忙解消に向けての施策についてでありますが、これまで申し上げましたとおり、マンパワーの支援による効果が大きいものと考えております。そのためには、現在の学校における課題の把握や分析、そして取り組みの見直しなどをしながら、繰り返し改善を図っていくことが重要と考えております。
 今後のマンパワーの拡大につきましては、退職された教員や地域の方々などから、授業や学習指導による学校支援などを考えております。
 いずれにいたしましても、学校や保護者、地域の皆さんと連携を図り、よりよい学校の運営と合わせ教員の多忙化解消についても検討してまいりますので、ご理解とご協力をお願いをいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ご答弁ありがとうございました。引き続き、質問席より2問目以降の質問をやらせていただきます。
 はじめに、介護サービスの拡充にかかわってでございますけれども、事業所等指導要綱に基づき定期的に実地指導を行い、人員等についての確認を行っているというご答弁であったと思います。県指定の事業所については、山形県が同様の実地指導により人員を確認している、このような答弁でありました。ということは、東根市内にある事業所は人員基準は満たしていると理解してよろしいのでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 お答えいたします。
 人員基準においては、全て満たされている状況であります。
○清野忠利議長 5番 今野孝議員。
○5番(今野孝議員) 人員基準は満たしている。それにもかかわらず、平成24年度山形県介護労働実態調査によれば、介護保険サービス事業所の40%は従業員の不足を感じている。このような結果が出る背景をどのように捉えておられるのでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 お答えいたします。
 介護保険制度が浸透してきたことにより、多様な課題を抱えた利用者が増加していることや、多岐にわたるサービスが必要になっていることなどから、業務が複雑化、煩雑化してきていると感じている状況であると思います。
 また、基準では、1人でよいとされる職種、例えばケアマネージャーであっても、サービス内容が多様化している状況などを考えると不安感から不足感を感じてしまうことがあるのではなかろうかと考えておるところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 私は現場を見ているわけではありませんが、例えば入浴サービスの場合ですと、まるで流れ作業のようにサービスを提供していかなければいけない。果たしてサービスを受ける人が人間的に扱われているのかという疑問を感じるという話がありました。従業員側にしても、従業員がもっといれば、もっといいサービスができる、もっといいサービスをしたい、そういう思いもあるのではないかと私は考えております。したがって、この人員基準の見直しというのも考えていただく必要があるのではないでしょうか。
 次に、介護職員等の離職率に関して、市独自の調査等は実施していないという答弁でありました。実施しなければならないということもないのでしょうけれども、実態を把握しなければ課題も施策も出てこないのではないでしょうか。保険者としては実態を把握する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 先ほど答弁にもありましたとおり、県では実施しております。県が実施した労働実態調査には本市の事業所も全て含まれておりますので、今後とも県と連絡を密にとりながら情報共有に努めてまいりたいと思っておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 基本的には塩野部長のご答弁のとおりでいいのだと思います。市内の事業所の実態、市民が利用している市外の事業所の実態、県の調査結果をもらえば把握できるのではないかと思っています。離職率の高い事業所があれば、そこは何らかの問題を含んでいるのだろうと、どうしてなのか、注意深く見守っていく必要もあるのではないかと思いますので、県との連携を密にしながら十分に実態を把握してくださるように要望しておきたいと思います。
 1年間の離職率は全体で13.2%というご答弁がございました。全ての職種において正規職員より非正規職員の離職率が高くなっております。社会問題視されるほど介護職員等の離職率が高い原因はどこにあるとお考えでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 介護の職場は重労働であったり、精神的負担が大きく、大変な職場であると一般的に認知されている状況と思われます。また、介護保険制度が浸透してきたことにより、事業所の独自色も健在化してきており、より自分に合った環境を求め、次の事業所に移る方も多くなってきていると聞き及んでいるところであります。さらに、現在も新規に開業する事業所などもあり、既存事業所の非正規職員が新規事業所において正規職員として採用されることなども考えられるところであります。
 このような大変な職場と感じ、離職してしまう方もいるかもしれませんが、個々個人の労働条件の改善などを求め離職するケースも多いのではないかと考えております。よろしくお願い申し上げます。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 離職率の高さ、これ端的に言えば劣悪な労働条件と正規・非正規の格差によるもので、これは県のアンケートでも明らかにされていると聞きます。平成24年度山形県が実施した介護労働実態調査の中身であります。もちろん当局においても把握されていると思いますが、労働条件の不満では「仕事内容の割に賃金が低い」という回答が56%、全国44%に対して12ポイントほど高くなっているんですね。「有給がとりにくい」、これが49.4%、全国は36.1%。「人手が足りない」、これが49.3%。それから「身体的負担が大きい」、介護職員等の腰痛の問題も最近話題となっていると思いますけれども、こういう状況が背景にあるということは、もう明らかにされていることだと思います。これらの改善を是非図っていただきたい。介護職員等の腰痛の予防と改善のために必要な措置を講ずる必要があるのではないかと思います。
 次に、市で把握できるほとんどの事業所で、加算制度を利用した処遇改善、賃金改善への取り組みを実施していると、ご答弁がありました。介護職員の交付金加算は、58.7%の事業所で一時金の支給に使用されたと聞いております。介護職員の待遇改善を恒久的なものとするためには、介護報酬の改善を図るべきではないのでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 現在は、賃金や労働環境を改善した実績に基づき報酬を上乗せする、介護職員処遇改善加算制度により待遇改善の取り組みが行われております。この制度は、各事業所に処遇改善の確実な実行を促す実効性のあるものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 県内の介護の現場で働く方々の通常月の税込み月収は、正規職員で19万1,900円、全国平均より2万7,600円下回っている。非正規職員は12万6,000円、これは全国平均より5,500円下回っているという結果が出ているようであります。
 介護サービスを運営する方々が問題点として掲げているところは、「良質な人材の確保が難しい」というのが33.8%、「今の介護報酬で人材確保定着のための十分な賃金が払えない」と答えた方が38.6%あるそうです。この辺にも改善の視点があるのではないかと思います。
 内閣府の白書では、現在の日本を「世界のどの国も経験したことのない高齢社会」、このように規定していると言います。高齢化社会の担い手は大切にされなければならないと思います。介護職員の待遇と労働条件の改善のため、関係当局への粘り強い働きかけを要望しておきたいと思います。
 次に進みます。待機者の問題であります。
 既存施設の増床等により待機者の解消を図りたい、このようなご答弁でありました。しかし、ここ答弁いただいた計画では、待機者の解消は難しく、介護難民の発生が懸念されるように思いますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 お答えいたします。
 確かに待機者は年々増加傾向にありますが、待機者の要介護度、介護度の内訳を見てみますと、将来のことを見据え、介護度が低いうちに申し込みを行っておこうという方も中にはいると推測されます。このようなことも増加の一因ではなかろうかと考えておるところであります。第5期介護保険事業計画では、在宅福祉サービスの推進に加えて、本市独自の待機者調査による、緊急性の高い方の推計人口をもとに施設の増床計画を策定したものであります。このような理由から計画期間に、60床の増床の計画を立てたところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) なかなか待機者の解消というのも難しい課題だとは思っております。しかし、気になるのは、もし待機者が解消されないと在宅という形が増えてくるのではないかという懸念があるからであります。
 山形県が実施した家族介護等実態調査の結果というのを議会事務局から取り寄せていただきました。それによりますと、介護者の年齢は60歳以上が54%、介護者の中で「健康状態がよくない」と答えられた人が40%、「ストレスを感じている」と答えた方が実に88%、「地域で孤立感を感じている」と答えた方が60%となっておりました。そのようなことから、「身体的・精神的負担の大きさがうかがえる」このようにまとめてありました。
 2006年以降、山形県内では18件の介護心中が発生しております。全国的に見ても高い発生率になっていると聞いております。このような悲劇を繰り返さないためにも、待機者の解消に万全を期していただきたい、このことを要望申し上げておきたいと思います。
 次に、社会福祉法人等が定める利用料金の軽減は、平成24年度実績で22件、平成25年度は現時点で17件、このような答弁でありました。一昨年の第3回議会で負担軽減制度の適用者数をお尋ねしたときは、20人だったと思います。そうしますと、この間、国民の可処分所得は減り続けているのに本市においては利用者の件数が増えていない、これはなぜだとお考えでしょう。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 お答えいたします。
 軽減対象者は、課税状況や所得状況及び資産の状況などにより総合的に判断されるところであります。そのため件数が大幅に増加するということは考えにくいことですが、昨年度の同時期では今年度と同じ17件の認定数であったことから、今年度は昨年度同様、それ以上の申請があるのかと推測しているところであります。よろしくお願い申し上げます。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 介護事業所等も決して楽な経営をなさっているわけではないと思いますので、大変な様子はあろうかと思いますけれども、特に低所得者層に対する支援の充実を要望していきたいと思います。
 最後に、この項目にかかわっては最後の質問ということにしたいと思いますけれども、憲法25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」国に対して社会保障を義務づけていると私は受け取っているんですけれども、安倍内閣が進めようとしている改革では、国の任務は自助・自立のための環境整備等の推進を図ることだと強調されております。国の責任を投げ捨てようとしているのではないかという思いでおります。
 先ほど1問目の質問に対して、プログラム法案については今後の国の動きを注視していかなければならないと、このようなご答弁をいただきました。
 ところで、このプログラム法案には改革の内容や実施時期まで明記されているわけであります。介護に関しては、要支援者を保険給付から外す、特養入所者を要介護3以上に原則制限する、利用料は一定所得以上の人は2割にするとかというのを、2014年度には法案を提出し、2015年4月から実施していくという計画になっているのではないでしょうか。そうしますと、地方の声を早急にあげていかなければならないと考えるわけであります。全国町村会は、サービスに格差が出ないよう国が責任を果たすこと、特別養護老人ホームから締め出される高齢者に対する受け皿確保を求める決議を大会で採択したと聞きますが、市長会の動き、私ちょっとつかめておりませんので、全国市長会の動向などもあわせて市長からご答弁いただければと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 私は現在、全国市長会の相談役になっておりますが、同時に社会文教委員にも今配属されておりまして、まさに今、社会保障改革プログラム法案の担当の委員会でもあります。その委員会に出席をした私の知る範囲においては、今回、まずこのプログラム法案というのは、今臨時国会において5日の夜に参議院で成立したわけであります。そういう中で、今、今野議員が指摘するようなこともあろうかと思いますが、私は非常に成果もあったと思っております。その代表的な例は、国民健康保険の保険者というものが、これは全国市長会として長年強い要望をしてきたわけでありますけれども、保険者を全国市長会と都道府県知事会が長年綱引きをやっておった状況であるわけであります。そういう中で、今回このプログラム法案には、2014年から2017年の間に保険者を現在の市町村から都道府県に移すということが明記されていることは、私は非常に大きな成果があったのではないかと思っております。
 それから、この議会においても私持論として述べた記憶がありますが、高額医療のいわゆる高所得者に対してもっと負担を強いてもいいのではないだろうかということを私もこの議会においても発言をさせてもらっておりますが、これについても実は高所得者に対して負担増をするということが明記されております。そういうことで、具体的には今後そのプログラム法案に盛られている個別の法律については、2014年から2015年にかけて通常国会などについていろいろとこれから提案されて、さらに中身について議論をされていくのではないかと考えておりますけれども、例えば医療制度については、窓口負担というのが、70歳から74歳まで2割に戻すということなどについては、国と地方の協議の場ということが前政権で法制化になりました。したがって、そういうことについては、森会長を通じて国に、低所得者対策について特にしっかりとやってほしいというものをあえて提言をさせてもらっております。
 そして特に、いわゆる介護保険制度について、要支援者向けのサービスを市町村に移行するとなっております。これについても我々市長会としては、今後十分な協議を重ねた上で市町村に移行するということで、注文をつけております。特に市町村に移行する場合に、市町村の負担増になるということについてはあってはならないということを強く要望しておる次第であります。そして、今回おっしゃるように特別養護老人ホームの入所条件というのが厳格化するという意味では、確かに要介護3以上になるのではないだろうかと。まだはっきりはしておりません。今後の個別の法案について国会に提出をされて、そして議論をされていくのではないかと思っておりますけれども、そういう意味では、直ちにいろんなこのプログラム法案については、2014年からすぐ実行すべきもの、あるいは段階を踏んで2017年度あたりまでに実施すべきものなど様々でありますけれども、今後のいわゆる国会の個別の法案について、提出された段階で我々社会文教委員会でも議論されるものと思っておりますので、そういったところの中で私もしっかりと発言をしてまいりたいと考えているところであります。
 そんなことで私の答弁とさせていただきたいと思います。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ご答弁ありがとうございました。国保の保険者の件については私はちょっと賛同致しかねますけれども、それは市町村が担うべきだと思っておりますけれども、それはそれとして、ナショナルミニマムは国の責任できちんと果たすと、そういうことを引き続き国に対して要求していただきたい。そのことで市長のリーダーシップを大きく期待しつつ、次に進みます。
 次は、福祉灯油のことについてであります。
 豪雪対策本部が設置された場合は検討したいというご答弁であったかと思います。市民の所得が減る中で、国保料、介護保険料がアップし、物価、公共料金も値上がりしている。豪雪対策本部設置だけが福祉灯油購入助成事業実施のキーワードではないと思いますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 私からお答えいたします。
 豪雪対策本部を設置するような大雪となった場合、当然、屋根の雪下ろしや排雪など、市民の方々にとって臨時的な経費の支出が増大すると。このようなことから、平成23年度には市民の臨時的経費の負担増を緩和するため、福祉灯油を実施したものであります。今後もこのような考え方に立ち対応していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 実施となれば準備期間も必要かと思います。早めのご決断をお願いしておきたいと思います。
 また、前回、平成23年度の実施のときだったと思いますが、私のところに「いや、二、三日遅れて福祉灯油券使えなかった」っていう人から電話が来ました。仕事が増えて気の毒な気もいたしますが、期限切れの直前、直前というか、ちょっと余裕をもって、使われましたかというような葉書なども入れていただければよろしいのかなと思いますので、あわせてお願いしておきたいと思います。
 それでは、次に進ませていただきます。教育現場の多忙解消にかかわってであります。
 本市の一人当たり1カ月の平均時間外勤務時間は、自宅持ち帰りを含めて小学校で55時間30分、中学校は62時間というご答弁でありました。この質問をするに当たって、私も現場教師の声をお聞きしました。県教委の調査必ずしも正確ではないんですね。なぜか。やっぱり現場は、この調査に答えるのも負担なんです。ですから、多分エクセルで回答を求められていると思いますが、一人一人のデータを分析していただくと、出勤時間も退勤時間もずっと同じになっている人が相当数いるはずなんです。そうして出た結果なんです。だから、実際はもっと大きい。なぜか。このアンケートに答えたって、調査に答えたって時間外は減らないよなっていう気分が教職員にあります。だからここでは、行政のやる気を分かりやすく示す必要があるのだと思います。
 そこで、1年以内に時間外勤務時間を1割削減するといったような具体的数値目標を掲げてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 教師の時間外勤務というのは、全国的には非常に、県内もそうですけれども非常に大きな問題になっているわけですけれども、先ほど委員長が登壇で答弁した要因というのがあるわけですけれども、それ以外にも、やっぱり学校の対外的な活動とか、あるいは個別支援を要する児童の生徒数の増加とか、あと児童生徒の安全確認のためのいろんな諸業務、それから、一番大きいのはやっぱり保護者との教育相談等々、こういうものが積み重なって、やはり教員の時間外が多くなっているのだろうなと思っていますけれども、なかなか一つ一つ考えますと、それを早期に解決していくのはちょっと時間がかかるといいつつも、やはり対応していかなければならないと考えています。
 その状況の中で、やっぱり議員が今おっしゃったように、先生方、当事者ですね、そういう意識というのも非常に大事だと思います。そういうことで、先生方の業務改善をしながら時間外を少なくしようという意識の醸成も必要だと思っておりますので、今後どういう形でそういう意識を高めていくかも含めて、学校現場と研究しながら対応してまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 服務監督権者の教育委員会としても、今の状況は看過できない状況に来ているとお考えなのではないかと思います。是非実効ある取り組みをお願いしたいと思います。
 全教の調査によりますと、小学校教師の場合、睡眠休息時間、通勤時間、食事・入浴その他の時間を全部合わせて13時間6分だそうです。これ以外の時間は教育活動に従事している。ほぼ11時間です。中学校もしかりです。本市の場合は、この点どうなっておりますでしょうか。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 先ほど申し上げました県の調査ですけれども、その中には今議員が申されました個別の睡眠時間等とか日常生活の活動のそれぞれの時間まで、残念ながら調査しておりません。市も当然ながら調査していないわけでありますので、ちょっと実態が分からない状況であります。
 ただ、やはり職員の健康管理の面からすると、やっぱり一日の流れの中で自分なりのストレス解消、あるいは早期健診などを含めながら、健康の自己管理ということも大変必要だと思いますので、その辺も含めて指導してまいりたいと思っております。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) いずれにしても実態の把握というのはとても大事だと思いますけれども、やり方もありますよね。実態把握をしようとして、かえって現場が忙しくなったというのも困りますので、サンプリングとか調査期間を設定するとかという方法で実態を把握していただきたと思います。
 それから、多忙解消に向けた県の施策の1つ目として少人数学級編成というのを挙げられました。これは、多忙解消に向けた非常に有効な施策だと思って高く評価しているんです。全日本教職員組合のアンケートによりましても、学級定数が26人以上になると75時間前後の時間外労働があるんです。それが25人以下になると64時間。実に10時間も差が出るんです。このことは大変高く評価して、さらなる改善というのは国に求めていかなければいけないのだと思いますけれども、学級定数を減らすというのは重要なポイントになると思いますので、是非国に対して要求を強めていただきたいと思います。
 それから、施策の2つ目として教師のゆとり創造の取り組み指針の策定というお答えがありました。これを拝見して、県教委が先頭に立って奮闘しようという姿勢が見えなかったんです。私はちょっと成果は期待できないだろうと思います。多忙解消のためのポイントの一つは、仕事を減らすことなんです。そのために行政は何をやろうとしているのか。そこがよく見えなかったんです。その辺についてはどのようにお考えでしょうか。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 先ほど申し上げたように、やっぱりその学校現場での多忙化というのは、県はもとより全国的にもこれまで長い間、問題視されてきた問題であります。そういうことで、なかなかその解消が難しいというのがやはりお分かりになるのではないかと思います。
 そこで、行政として何をやるべきかということですけれども、その辺についても県教委あたりでの解消プランの中で、一つは、問題を把握してそれの解決策を見つけましょうというのも一つの方針でありますし、もう一つは、先生方の意識を高めるということも含まれているようです。そういうことで、根本的な解決策というのは今現在見つからないわけでありますけれども、そういう環境を周りから整備していこうという取り組みで、より多忙化を解消していこうという段階にありますので、今後さらなる研究が必要なのではないかと思いますので、よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 大変困難な課題であるということは理解できます。ただ、行政としても、官制研修の見直し・削減とか調査報告の削減とか作品募集の抑制など、業務量の削減に向けて行政が担うべきものは少なくないと考えますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 先生方の研修については、先生方の当然資質向上のためには必要なわけであります。ただ、そういったときの研修に参加した先生の業務をバックアップする体制ということも、間接的には時間外の軽減につながっていくだろうし、例えば、子どもたちの各種団体からの作品募集も年間かなりの件数が来ております。ただ、こういう作品展に子どもたちが応募して受賞するということも、子どもたちにとっては大きな励みになります。ただ、そういうものがかえって負担になるということであれば、厳選するなり、先生方、あるいは児童の実態に合わせて選択しながら、そういうものに対応していくということが学校現場では必要だろうと思っていますので、その辺なども校長会を通じながらより一層指導していきたいと思っているところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 是非、個々の教職員の意見も聞いていただきたいんです。ちょっと時間もありませんので私が聞いたのをお話し申し上げるわけにもいかないのですけれども、そこで削減するとなったら、学校の業務の中でどうしても削れないのは学習指導と生徒指導です。これ以外はゼロベースから見直す。そういうことをしないとおさまらないのではないか。小学校の教師は一日5時間以上授業をしていますから、それに生徒指導を加えれば8時間になるのは簡単なんですよ。だからそれ以外はゼロで考える。そこから発想してはいかがかと思いますが、いかがでしょう。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 先ほど来申し上げておりますけれども、やはり先生方の業務というのは、最近の学校を取り巻く環境など含めて年々いろんな多種多様、多忙化というのが出てきているというのが実態でありまして、やはりその中でも業務を見直すという基本的な視点は、これは常に持っておかなければならないだろうと思いますので、先ほど私申し上げましたけれども、学校内の中で先生方の業務改善に含めた時間外を削減するという意識改革、それらを強くしながら業務改善に努めていくことが必要かと思っておりますので、よろしくお願いします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) いよいよ時間がなくなってまいりました。
 私の手元にあるデータはわずかなものなんですけれども、和歌山県教委は県独自で実施してきた5年研を廃止した。多忙解消に向けてです。それから、初任研、10年研の日数を削減した。研究指定を削減した。こういう具体的に切り込んでいかないと減らない。こういうことですので、是非検討をお願いしておきたいと思います。
 それから、本市独自の施策としてマンパワーの支援を行っている。これは大変、現場から喜ばれていることです。つまり仕事を減らすというか多忙解消するもう一つのキーワードは、人手を増やすということなんですよね。そういうことを一生懸命、市教委として努力されていることは評価申し上げておきたいと思います。
 ちょっと時間もないのでこれで終わりにします。
 ともあれ、是非1年を目途にして実効をあげていただくということを心よりお願いしておきます。また質問できる機会があることを楽しみにしております。
 以上で終わります。ありがとうございました。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで午前11時15分まで休憩します。

   午前11時03分 休 憩


   午前11時15分 開 議

○清野忠利議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

◎阿部綾子議員質問

○清野忠利議長 次に、10番阿部綾子議員。

   〔10番 阿部綾子議員 登壇〕

○10番(阿部綾子議員) おはようございます。
 通告しております、生きがいのある高齢者支援策の実現について。
 私も前期高齢者の真っ只中におります。仲間や、かかわりの持つ人たちの大半が、この世代です。みんな楽しく健康で、生きがいを感じながら毎日を過ごしておりますが、その中から仲間の声、市民の声、私の感じていることなど、提言を入れて質問させていただきます。今野議員の今日の質問の、介護サービスの対象にならないための支援についての質問になります。
 高齢者福祉の充実の施策の中に、社会参加と生きがいづくりの推進があります。生きがいとは何か、改めて辞書を引いてみました。「生きる張り合い、生きていてよかったと感じる、生きていてよかったと思えるようなこと」とあります。
 仲間の皆さんに「あなたの生きがいは」と聞いてみました。「楽しみを持つこと」、「趣味を持つこと」、「充実感を感じられること」、「丈夫で健康で人の世話にならないこと」、「目標を持って充実した毎日を過ごすこと」、「社会の一員として地域活動に参加できること」という言葉が返ってきました。
 平成23年から平成32年までの10年間の第4次東根市総合計画が策定され、施策、計画された事業が進められてきております。少子高齢化時代、社会経済情勢の急激な変化の中、将来展望の困難な中での策定、しかしこの10年間はもっとも肝要な時期であると、策定の前段で述べられておりました。「市民一人一人がしあわせを実感できるまちを目指す」とあります。勢いのある、誇りの持てる、学びと交流、活力に満ちたまちづくりを進められていることは、みんなの知るところでございます。
 特に、市政施行55周年となった今年、平成25年は、本市初となるお二人の名誉市民が誕生されたこと。和歌山県、岡山県、岩手県なども巻き込んだグルメフェスティバルのにぎわいづくり。県内初となる中高一貫校建設の説明会がタントクルセンターを皮切りにスタートされたこと。これまで一生懸命ご苦労された東京便2便化が復活されたこと。そして、「東根にお出ましになられ」と申し上げたという、我が東根市長が園遊会にご招待されたことなど、誇り、にぎわい、幸せ、感動を実感させてくれた一年でありました。
 第4次東根市総合計画の策定から約2年半が計画した今、策定当時の平成23年の東根市の人口は、福祉の概要の資料から4月1日現在で4万6,661人でありました。平成25年4月1日では4万7,358人と、2年間で697人の増であります。そして、平成25年12月1日号の市報では4万7,609人と、さらに251人のプラスであります。驚く数字の伸びとなっております。2年後の国勢調査が待ち遠しく感じられますが、県内、また日本中が少子高齢化の中、2年半で約1,000人近くの人口の伸びと、高齢化率も24.4%と県内でも一番低く、尾花沢市の32.9%、上山市の32.2%、村山市31.9%から見ても、勢いのある活力が感じられる東根市であることが分かります。
 質問に入りますが、本市の高齢者人口1万1,555人の中で、65歳から74歳までの要支援・介護認定を受けている方は8.8%と少なく、74歳までの方はほとんど元気な人たちであります。二次予防事業対象者のための貯筋げんき教室、筋力をたくえるための教室などが進められていることで、元気な高齢者が存在しているのだと思います。介護予防の取り組みについてお尋ねいたします。
 次に、高齢者の社会参加と生きがいづくりについてお尋ねいたします。
 高齢者が元気に住み慣れた地域で安心して生活できるよう、働き盛りの世代が支えていくことが理想ではありますが、高齢化社会に入り、3人に1人、4人に1人が高齢者であります。65歳から74歳までの元気な高齢者がさらに東根市を強く支えていく、退職後に再び生きがいを見出し、介護支援の必要な高齢者を支えていく取り組み、組織づくりが必要であると思います。また、団塊の世代が熟年パワーを持つ今の時期、長年のお仕事で培ってきた知識、経験、特技を、終わらせることなく発揮できる場所、楽しく親しく交流できる、意欲・関心をもって社会参加のできる生きがいづくりの拠点の設置が不可欠と思います。設置に向けた取り組みについてお考えをお伺いして、登壇での質問を終わります。
○清野忠利議長 10番阿部綾子議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 阿部綾子議員の生きがいのある高齢者支援策の実現についての質問にお答えをいたします。
 はじめに、介護予防事業の現状についてでありますが、本市では高齢者の心身などの状況に合わせて一次予防事業と二次予防事業を実施しております。65歳以上の全ての高齢者を対象とする一次予防事業といたしましては、平成24年度は、包括支援センターに委託するなどの形で介護予防に関する教室を延べ139回開催し、2,067人に参加していただいたところであります。また、健康相談には438人、地域でのいきいきサロンへの協力など、ボランティアを育成するためのサポーター養成講座には445人の参加をいただき、実施いたしました。
 一方、介護認定を受けていない高齢者に対し身体状況や生活状況に関するアンケート調査を実施し、要介護、要支援状態になる可能性が高い二次予防事業の対象者の把握に努めております。平成24年度においては9,376人に調査票を配布し、5,396人から回答があり、うち1,670人の方が二次予防事業対象者と判定されました。こうした方々を対象に、運動器の機能向上や栄養改善など、介護予防を目的とした教室開催を市内の介護施設や医療施設に委託し、延べ876人に参加していただいたところであります。二次予防事業の対象者は若干減少の傾向にありますが、より多くの方に参加していただくため、今年度は要望の多い運動器の機能向上に関する教室2つを追加したところであります。さらに来年度においても2教室の参加を予定しており、今後とも介護予防に関する普及啓発や事業の充実を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、社会参加と生きがいづくりについてでありますが、高齢者がこれまで積み重ねてきた経験や知識を生かし、元気に社会参加することは「まち」を活気づけるだけでなく、高齢者の生きがいづくりを後押しするものと捉え、社会参加促進に向けた取り組みを積極的に推し進めております。特に、このような取り組みを担う受け入れ側の整備拡充等が重要であることから、地域で生き生きと生活していくことを目指し活動を展開している「老人クラブ」への育成支援を行っており、現在53団体、約3,300人の会員の方々が活動に参加しております。
 また、高齢者が身近な場において気軽に集い、地域の人たちとふれあい、心身ともに健康で生きがいのある生活を送っていただくことを目的とした「いきいきサロン」についても、現在41団体が活動しており、今後、第4次東根市総合計画に掲げた設置数の早期達成に向け、推進してまいります。
 さらに、高齢者がこれまで培ってきた豊富な経験や知識を存分に発揮できる就業機会を提供するとともに、ボランティア活動など様々な社会参加を通じ、健康で生きがいのある生活の実現に貢献している「シルバー人材センター」への運営支援のほか、敬老事業やスポーツ活動への参加なども推進しております。
 「生きがいづくりの拠点」づくりについてでありますが「いきいきサロン」や「老人クラブ」では地域の特色を生かしながら自主的な事業を展開しており、地域における融和や生きがいづくりが促進されていると理解しております。こうした取り組みを初め、地域に根ざした活動の拠点として市内7つの地域公民館などが活用されているものと捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 10番阿部綾子議員。
○10番(阿部綾子議員) 質問席から質問を続けます。
 介護予防について、数字やアンケート調査などを示していただき、ご答弁いただきました。また予防事業は、元気な高齢者、介護費用や医療費抑制に大きく影響してくるところです。新しい事業も予定しているということで理解いたしました。今後とも、二次予防対象者が減少することを期待したいと思います。
 次の質問ですが、東根市の高齢化率24.4%でありますが、山形県全体の高齢化率は28.3%と高くなっていることから、県は高齢になっても安心して住み続けられる環境の整備をさらに前進するため「健康長寿安心やまがた推進本部」が設置され、市町村を中心に来年度から推進していくとありました。生きがいづくりの項目もあったように思ったのですが、どのように計画されているのか分かりましたらお願いしたいと思います。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 私からお答えいたします。
 本年6月、県民が健康長寿で安心して住み続けることができる社会の実現に向けてということで、県や市町村及び保健・医療福祉・介護などの関係40団体で構成する「健康長寿安心やまがた推進本部」が設置されました。その中で、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できる体制整備を検討する「高齢者等安心生活構築プログラムプロジェクト推進協議会」が設置され、これまで各市町村で実施している事業の分析や課題の整理を進め、高齢者等安心生活構築推進事業がまとめられたところであります。これは、現在課題となっているものを、雪対策、住まい、生活支援、就労支援、生きがいの分野ごとにまとめ、今後重点的に推進していく項目と県や市町村の進め方が示されたものであります。特に生きがいに関しては、いきいきサロンや介護支援ボランティア、有償ボランティア活動、高齢者が社会活動を行う場の確保などが挙げられております。県内の全市町村は、この推進事業に基づき、平成26年度を目標として「市町村高齢社等安心生活構築計画」を策定し、県推進本部地域協議会と連携を図りながら生活支援のための事業を推進していくことになります。よろしくお願い申し上げます。
○清野忠利議長 10番阿部綾子議員。
○10番(阿部綾子議員) ありがとうございました。いきいきサロンや介護支援ボランティア、また、有償ボランティア活動、高齢者が社会参加活動を行う場の確保など推進していくということで、平成26年度からということで、早速この辺の活用もできるようご検討いただきたいと思います。
 市長に2点ほどお尋ねしたいと思います。
 登壇での繰り返しになりますが、日本人の平均寿命が年々伸びてきて、定年退職後の人生がさらに長くなりました。前期高齢者、後期高齢者などと分けられるようにもなりました。
 先日、市の高齢者福祉大会がタントクルセンターで開かれました。植松会長が「高齢者ではなく、好齢者として好ましく年齢を重ね、健康寿命を伸ばそう」というあいさつをされました。「好」という字の「好齢者」と書かれてありました。この文字は多分、私は75歳以上の方に合う文字だなと思います。
 私の今回の質問は、定例退職後から74歳までが対象で、文字で表すならば光輝く「光齢者」と書きたいと思います。正式に高齢者対象となるのが65歳からで、退職されて64年までの方は高齢者予備軍とでも言うのでしょうか。団塊の世代と言われる方々も、今この「輝く高齢者」の中にいると思います。市長は、この年代の方をどのように見ていらっしゃるのかお尋ねいたします。
 一つ事例を紹介します。市長が会長を務められている社会福祉協議会の中に、生きがいづくり、ぼけ防止、男性の閉じこもり防止の観点から始められたという、シニアパソコン教室があります。ハードの整備は市の補助を受けてということですが、今年で修了生が519名だそうです。そして、この修了生が「シニアパソコンゆうゆう会」を組織し、会員150名、交流と親睦を図りながらパソコンを活用したボランティア活動、パソコンの共同学習会を行っているそうです。また、修了したゆうゆう会の会員が教室の講師を務めるということで、すばらしいモデル的な取り組みであると私は思います。生きがい対策として、定年退職後の人生の次のステップを踏み出すための支援、取り組みをどのように考えておられるのか。
 子育て支援事業では、NPO法人が目覚ましい活動を行っております。雪対策、生活支援などの高齢者を見守るNPO法人の立ち上げなども必要なのではないかと思います。先のご答弁では、老人クラブ、またシルバー人材センターなどのご活躍が挙げられましたが、何か新しい東根ならではの取り組みなど、市長の考えをお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 高齢者と言われる人口の対象というのは65歳以上からということで、まず現在団塊の世代と言われる年齢の人口が、平成22年からもう既に高齢者のいわゆる「光輝く」その高齢者にもう入っているわけであります。そういう意味では、まさに戦後この日本経済をたくましく双肩に担って社会参加をしてた世代だと思っております。この世代は、年金を比べて見ましても、今まで団塊の世代、平成22年から俗に平成25年までの方々が対象世代であります。こういう世代の方々は、本当に今まで年金生活者を双肩に担って活動してきたわけであります。まさにその現役の世代は、本当に彼らの世代によって今日の日本が築かれてきたものと私は敬意を払っております。かつて日本の社会というのは、1人頭のその年金生活者を支えていくのに必要な現役の世代というものは9人で支えておったという時代があったわけであります。それが今日においては3人に1人が年金者生活を支えている、今現在の日本の人口構成になってきたと私は理解をしております。したがって、その先ほどの団塊の世代の人口の方々が、今度は自分たちが現役の世代に支えてもらう時代に本当はこれから入っていくわけでありますけれども、逆に少子化時代に入って、まさに自分たちが年金生活を支えていただく段階になって、逆にますます年金の受給年齢が年々再々引き上げてこられる状況になってくる現在のこの予想からしますと、まさにまた気の毒な世代でもあると思っております。しかし、これはそういう中において、今日本の政府もやはりそこは知恵を出し合いながら、どうやってこういう今までの世代の方々に報いていくかということを年金面でもそういうことを今懸命になって知恵を出し合っている状況ではないかと考えております。
 それはそれとして、いわゆる阿部議員が指摘をするような「光輝く」そういう高齢者という方々に対しては、やはり我々、私などはまさにもっと団塊の世代よりは高い年齢になってきたわけでありますけれども、しかし私自身は現役で働いている者といたしましては、私はまだその少子化時代の方々と一緒になってそういう世代を支えていかなければならないという自負心だけは持っております。そういう中において、これからいろんな意味でそういう団塊の世代の方々の生きがいづくり、あるいは介護などにかからないような予防事業というものを、やはり懸命になってつくり上げていかなければいけないのではないかと思っております。
 その中において、介護のいわゆる見直しをやったときに、介護の保険料が今、東根市はお隣の村山市に次いで2番目に実は低いわけであります。そういう意味では、まさに今、月平均で言いますと確か、ちょっとごめんなさい、正確な数字ちょっと忘れましたが3,600円台ではなかったと思っておりますが、そういう元気老人、元気高齢者というものがそれだけ東根市の場合は、数字的にも先ほど8%ぐらいだということが指摘がありましたけれども、その意味でも非常に元気な高齢者が非常に多いという中において、それを支えてきておる老人クラブ、あるいはNPO法人、シルバー人材センター等々が活躍を一方においてされているわけでありますが、そういう中で何か別の組織でこれに向かって応えていかなければいけないのではないかという議員のご指摘でもありますが、そういったことも提言を踏まえて、今後そういったものについて新たな分野として何かそういう光輝く「光齢者」を側面から応援していくような組織なども含めて、今後考えてみたいと思っております。
 答弁にならなかったかもしれませんけれども、そういう意味では今後前向きに検討していきたいということでご理解をお願いしたいと思います。
○清野忠利議長 10番阿部綾子議員。
○10番(阿部綾子議員) ありがとうございました。市長の思い、理解いたしました。何か新しい組織、新しい分野での取り組みを考えていくということで、是非よろしくお願いしたいと思います。
 2点目ですが、5月5日、大森山に待望のあそびあランドがオープンいたしました。子育て支援の宝の山となっているようです。「あそびあ」のネーミングは「遊び」と「ユートピア(理想郷)」を合わせて「あそびあ」とされたという説明がありました。改めて、子どもたちの遊ぶ姿を見ながらユートピアを感じさせられました。
 それであれば元気な高齢者が集まる、楽しみ、生きがいを見つけ出す、高齢者のためのユートピアも築いてはいいのではないでしょうか。先ほどパソコン教室の事例を申し上げましたが、休憩時間に1階のあの狭いホールに下りてきて、自動販売機の缶コーヒーを飲みながらわいわいと雑談されておりました。「趣味の教室とか体験学習、希望に合った高齢者の遊び場など、ゆっくりお茶しながら楽しめる場所があるといいね」、「将棋や囲碁、男性でも料理のできる、蕎麦打ちなどできる、楽しめる場所があるといいね」と言われました。「四季を通して自由に足の運べる場所があればいいね」という声も聞かれます。各地区のいきいきサロンが大変活発になってきておりますが、情報交換ができるような施設、また、そこに集まれば楽しめる常設サロン、高齢者のためのユートピアとして、子育て支援の「あそびあランド」に対して高齢者支援の「まなびあランド」とも言うような、高齢者福祉施策として、また社会福祉協議会の活動が実践できる場としての拠点施設の設置をご検討いただきたいのですが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 確かに、高齢者のためのそういった施設というものがあれば、それに越したことはないと思います。ただ、今後、公益文化施設が平成28年11月3日に開業するということになっております。そうしますと、例えば今までのタントクルセンターの施設というものの他に、いわば市民ギャラリー的な公益文化施設が今度開業されるわけであります。そういう意味では、類似施設といいますかそういうものが、タントクルセンターと公益文化施設の間でそういういわば空き空間というんですか、そういうものが出てくるものと思われます。そういう意味では、有効なこの施設の利用というものも我々行政に課せられた大きな責務でもありますから、そういう意味では現在のタントクルセンターの一室を、例えばそういった阿部議員が指摘するような、高齢者が気軽に集まってできるようなそういう空間ができるものと私は思っております。そういう意味で、同時にそういった蕎麦打ち体験だとかいろんなものをやるためにも、いろんなリニューアルを重ねることも必要ではなかろうかと思っておりますので、そういう意味で多目的なその施設の利用という意味で、現在の建っている施設なども大いに活用しながらできるのではないだろうかと思っております。と同時に、例えば新たにできた東根公民館などもそういう利用もできるのではないだろうかと思っておりますので、ご理解をお願いしたいと思うところであります。
○清野忠利議長 10番阿部綾子議員。
○10番(阿部綾子議員) いろいろご提案申し上げましたが、今ある施設を利用してということでの市長のご答弁でございましたけれども、さらなる新しい生きがいづくりの場所として、これからもご検討していただければと思います。
 最後に、私の感じていることをお話しさせていただきます。
 高齢者の生きがいづくり、元気づくりにおいても子育て支援同様、サービスや支援策のPRが必要だと思います。市長はよく「インターネット時代、行政が選ばれる、評価される時代だ」と言います。子育て支援医療費の無料化も「病気にならない、病院に行かなくてもいい支援策を」と言ってきました。高齢者も同じと思います。元気な高齢者づくり、生きがいづくりの施策をさらに進めていただき、住みよいまちランキング全国39位、東北2位の東根市がさらに評価されて定住人口の増加にもつながってくるようにお願いしたいと思います。他の市町村からも、また中央からも、退職された方々がどんどんと東根市に移ってくるようになればいいなと思います。また、県が進める高齢者が集まるサロンなど交流拠点を整備する際の助成の案も出ているということでございますので、その辺のところも強く要望して質問を終わります。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、午後1時まで休憩します。

   午前11時53分 休 憩


   午後 1時00分 開 議

○清野忠利議長 午前に引き続き会議を開きます。
 市政一般に対する質問を続けます。

◎浅野目幸一議員質問

○清野忠利議長 次に、7番浅野目幸一議員。

   〔7番 浅野目幸一議員 登壇〕

○7番(浅野目幸一議員) 7番浅野目幸一です。通告により、3事項について質問をいたします。
 最初に、質問事項1の大けやき環境基本計画(改訂版)について申し上げます。
 省エネルギーの推進は、であります。
 計画策定の背景となる東根市環境基本条例は、平成12年12月22日、条例第41号として制定され、平成13年1月に施行されました。ISOの基となったものと理解しております。環境ISO14001認証取得後は、学校版、地域版、家庭版と続き、県内初の取り組みとして、レジ袋の有料化や防犯灯のLED改修が進められております。既に10年が経過し、今後10年の改訂版が作成されたものです。
 最初に、省エネ資源による環境負荷の低減、省エネルギーの推進にどう取り組むのか、そのビジョン、目指す方向性についてお伺いしたいと思います。
 次に、再生可能エネルギーの積極的な利活用は、についてです。
 再エネとは何ぞやから入らねばなりません。その大意は、枯渇しない、使っても使ってもなくならないエネルギーのことです。自然エネルギーも再エネとほぼ同じような使われ方をしています。太陽光、太陽熱、水力、風力、地熱などですが、何にも増して太陽光は、施策の展開においても、いつでもどこでも即戦力となる極めて有為な存在と認識しています。
 しかしながら、昨年3月には山形県再生可能センター活用適地調査の報告が出されました。それによれば、出力1,000キロワット以上を対象にした概ね2ヘクタール以上の公有地及び小水力発電では、出力100キロワット以上可能な本市の適地が見当たりません。あわせて、本年3月、農山村における未利用地の調査も行われましたが、条件が悪く、導入が難しいとのことであります。しかし私は、日照と耕作の条件が全く同じとは考えておりません。また、遊休農地の増加が懸念される中、耕作放棄地等におけるソーラーシェアリングも可能となったと考えます。207キロ平米の本市に可能性がないはずはないのであります。再エネの積極的な利活用についてお答えください。
 次に、守りたいイバラトミヨ、生物多様性の保全は、についてお伺いします。
 大富地区の小見川に生息するイバラトミヨ特殊型の推定固体数の激減が報道されました。県指定の天然記念物であり、環境省レッドリストの絶滅危惧1Aに位置づけられている貴重な種だけに、とても残念なことです。この希少淡水魚イバラトミヨの現在と未来を守る積極的な保全は市民の責務であるとともに、行政においては本計画実現のための活動シナリオを作り、確かに道筋を示す必要があると考えております。自然環境に応じて多様化してきた生物には、それぞれ意味があり、人類もその一種であることを忘れてはならない。生物の多様性の保全をどう進めるのかお答えください。
 事項1の最後に、環境に配慮した行動の提唱・推進は、です。
 これだけ地球温暖化が深刻化していく中で、計画の実現性に向け施策を推進するためには、ビジョンづくりもさることながら太陽光発電とバイオマスエネルギーなどの重点を置き、個別具体的テーマに向けた行動を起こさなければならないと考えます。本計画を実行計画にまで発展させるには、専門的な知見や実践経験を有する人材の育成は喫緊の課題だと思います。地球温暖化防止活動推進委員等の発掘について、また、行動の提唱・推進のための人材育成をどうするか伺うものです。
 次に、質問事項2の日中友好協会の訪中団派遣事業のあり方についてお伺いいたします。
 第9次日中友好東根市民のつばさの派遣を急遽中止したその理由と、今後の対応は、についてです。
 昨年10月に計画していた訪中事業派遣中止を決めたその理由についてお伺いします。
 尖閣諸島の領土をめぐり反日デモが起きるなど、両国間の摩擦が強まる中、中国国内の情勢を考慮したものと捉えております。市長は、日中関係の推移を見て安全が確認されれば、来年にも派遣を再検討したいとしていました。1年以上経過しましたけれども、領有権の日中対立はますますエスカレートの様相を呈しております。今後の対応についてもお聞かせください。
 次に、これまで訪中団派遣事業は行政が主体となって実施しています。目的は何だったか。27年余り経過しましたが、その成果を改めて伺います。また、経過と成果を検証し、交流のあり方などについて検討し、新しい形に見直す考えがないか伺います。
 次に、質問事項3は、ふるさと納税の積極的活用についてお伺いしたいと思います。
 生まれ育ったふるさとに寄附をした場合、その一部が住民税や所得税から控除される制度で、結果としてその控除された部分が納税したと同じ効果が生じる、それがふるさと納税と言われるものです。昨年度のふるさと納税の件数と寄附の目的は、ということでお伺いします。寄附金は7つの使い道があると聞いておりますが、昨年までの経過と結果をお願いいたします。
 次に、特典が用意されていますが、我が東根市ではどのような特典があるか。また、それに付随したどんな取り組みをしているか。さらに、寄附金控除に際し、確定申告をする必要があります。寄附金をいただいた方にはどのような対応をしているかを伺います。また、インターネット活用によるサービスが有効と思われますが、どのようになっているかお伺いして、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 7番浅野目幸一議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 浅野目幸一議員の大けやき改訂基本計画についての質問にお答えをいたします。
 はじめに、省エネルギーの推進についてでありますが、社会経済活動の飛躍的な進展は、私たちの生活を便利にする一方で生活環境の悪化や自然環境の破壊を招き、生産活動等がもたらす環境負荷により地球温暖化や環境汚染を引き起こしております。私たちが生活していく上で欠かすことのできないエネルギーの多くは化石燃料からつくり出され、二酸化炭素などの温暖化ガスを排出することから、資源の枯渇や地球温暖化防止のためにも省エネルギー型社会の構築が求められております。
 本市におきましては、これまで小・中学校で節電、節水などを実践する学校版環境ISOや、地域ぐるみで節電に取り組む地域版環境ISO、家庭ごとにエコ活動に取り組む家庭版環境ISOなどを他自治体に先駆けて実施するなど、積極的に省エネ活動を推進してまいりました。したがいまして、省エネルギーの推進につきましては、今後もこれらの活動を継続し、環境保全活動に対する市民意識の高揚に努めてまいりたいと考えております。
 また、省エネ技術の革新は日進月歩であります。一昔前であればLED照明器具の導入など考えられなかったところでありますが、今となっては省エネの代名詞となっております。本市では、県内初の試みとして市内全ての防犯灯をLED灯に切り替える事業に取り組んでおります。今後とも省エネ技術の優位性や有益性について検討を重ね、省エネルギーの推進に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、再生可能エネルギーの積極的な利活用についてでありますが、市内の耕作放棄地の面積は平成24年度の調査において210.4ヘクタールとなっており、そのうち農業振興地域の農用地区域内では149.4ヘクタール、農用地区域外が61ヘクタールであります。耕作放棄地は、形状が不整形、農道に接続していないなど耕作条件の不利なところが多く、主に中山間部に発生しております。
 耕作放棄地における太陽光発電につきましては、山形県において平成23年度に実施されました農産漁村再生可能エネルギー導入可能性等調査報告書によりますと、東根市内では適地がないという結果が出ております。農地におけるソーラーシェアリングには、太陽光発電施設を水田に設置した場合、共同防除で実施している航空防除作業が発電施設周辺では実施しにくくなり、経費と労力の負担が増加すると考えられ、樹園地、畑地に設置した場合も隣接農地の防除作業の効率が下がると考えられます。営農型太陽光発電施設の農地法による一時転用許可は、営農再開が前提条件であり、利益などの条件があることから、現段階では農地における再生可能エネルギーの導入は難しいと思われます。
 今後、類似する地域の動向やその他の再生可能エネルギー活用技術の導入やその効果も合わせて研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、イバラトミヨを含む生物多様性についてでありますが、本市は豊かな自然環境に恵まれており、これらの自然の恵みを次世代に引き継ぎ、これらの多様な生物と共存していくことが必要であります。身近なところではブラックバスなどの外来種の放流などは、生態系のバランスを破壊し、生物多様性を阻害するものであります。豊かな生物多様性を保全し、自然と共生する社会の実現のため、外来種の駆除や生態系の保全の必要性の啓発を行うなど、他機関と連携して地球環境の保全に努めてまいります。
 次に、環境に配慮した行動の提唱・推進についてでありますが、地球温暖化は地球規模の問題である一方、私たちの日常生活や事業活動によって使用されるエネルギーや資源に起因するものであります。これらの問題に対応するためには、より具体的かつ専門的な人材の育成が必要であり、そのためには市民一人一人が地球温暖化は自分たちの問題であると気づき、学び、考えられるよう、ISO14001の活動を柱に意識の高揚に努めてまいります。
 環境の保全を図り、私たちの生活を環境への負荷の少ないものに変えていくためには、私たち一人一人の小さな積み重ねが必要であります。一人一人の取り組みは小さくとも、取り組む人数が多ければ多いほど環境保全の効果は大きなものになります。今後、県で委嘱している地球温暖化防止活動推進員や環境マイスター等の協力を得て、地域、家庭、学校など環境保全活動に市全体で取り組むよう努めてまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
 次に、日中友好協会の訪中団派遣事業のあり方についてお答えをいたします。
 日中友好協会については、日中友好の発展に資することをを目的に組織されたものであり、山形新聞社と本市が連携して事務局を務めております。市民向けの中国語講座への支援、ふれあいパーティーと称して中国出身の方による料理教室を開催するなど、様々な活動を行っているところであります。また、日中友好協会の取り組みとして、広く市民から参加を募り中国を訪問する、日中友好市民のつばさを実施しております。
 中国国交正常化から40年目を迎えた昨年度、本市と中国の友好の架け橋として第9次日中友好市民のつばさを計画したところでありますが、尖閣諸島の領有権をめぐり正常が著しく不安定になったことから、参加者の安全確保を第一に考え、中止したことは、ご案内のとおりであります。
 今後の対応につきましては、先般、中国が唐突に防空識別圏を設定し、日中関係は依然として緊迫した状況にあることから、両国関係が改善し、訪中に際しての安全が確保されると判断した段階で実施を検討したいと考えております。
 日中友好のつばさについては、中国の文化に触れることよって見識を高め、国際的な交流促進を図ることが目的であり、平成2年を皮切りにこれまで8回にわたり訪中団を派遣し、大きな成果を上げてまいりました。特に、人民政府や中日友好関係者との懇談を通して交流が深まり、教育制度や農業現場の視察は市政運営の方向性を見定める上で大いに役立っております。
 次に、今後の日中交流のあり方についてでありますが、我が国において大幅な人口減少による経済活動の停滞が予想される中、産業振興をグローバルな視点で捉え、中国に限らず、国外の市場に活路を見出す必要が高まっております。中国は約13億人という世界最大の人口を要する大国であり、日中友好のつばさを足掛りとした産業活動の新たな展開の可能性も秘めております。また、今後の市政運営の大きな柱の一つである芸術文化の振興による風格のまちづくりに資するという観点においても、中国との交流促進は非常に意義深いものと捉えております。
 こうしたことを踏まえ、今後も日中関係の動向を見きわめながら日中友好のつばさ派遣を検討したいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、ふるさと納税の積極的活用についてであります。
 ふるさと納税制度は、自分の応援したい自治体に対し寄附を行った場合に所得税と個人住民税が減額される制度であり、平成20年度に創設されました。この制度改正を受け、本市においては同年6月に東根市ふるさとづくり寄附条例を施行し、寄附金の使途を7つの事業に規定するとともに適正に管理運営をするための基金を設置したところであります。
 平成24年度の実績については3件、21万円であり、5年間の寄附金総額は約374万円に達しております。昨年度には基金から300万円の取り崩しを行い、使途事業の一つであります、子どもの遊び場整備事業の遊具設置に使わせていただいたところであります。
 寄附者に対する特典については、市外からの寄附者に対し、観光パンフレットの送付など本市の各種情報を提供するほか、東根市観光物産協会がセレクトした特産品を注文する場合に代金から1,000円を割引して購入できることとしております。ふるさと納税に対する返礼品については、自治体ごとにその実情に応じて創意工夫しており、全国の約半分の自治体が特産品そのものを送付している現状にあります。本市においても、さくらんぼをはじめとする果樹王国ひがしねの果物を全国的に向けアピールすることを目的として、返礼品について検討しているところであります。このことに伴い、今後はこれまで以上にふるさと納税のPRに努め、特に市ホームページの拡充やふるさと納税応援サイトへの登録など、インターネットを最大限活用したPRを実施していきたいと考えております。
 また、寄附者は確定申告をしなければ税の優遇措置が受けられないため、手続きの煩雑さから寄附を躊躇することも考えられるため、申告手続きを説明した文書をホームページに掲載することなどを検討しております。
 いずれいたしましても、ふるさと納税制度を本市ブランド戦略の一環として位置づけ、今後とも本市を全国に発信するツールとして活用してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 7番浅野目幸一議員。
○7番(浅野目幸一議員) ただいまは、ご答弁ありがとうございます。質問席で続けさせていただきます。
 まず、項目の大きい1番からでございます。省エネの推進については、ISOとLEDで推進すると、そういうご回答を受け止めた次第です。しかし、省エネの技術はLEDにとどまっておりません。昨今のこの消費税の値上げ、あるいはこういう市民の負担増、こういったものに負けない節約とか節電には、省エネ、新エネ技術の導入が不可欠でございます。太陽光発電や再エネ設備などの省エネ化技術は、低燃費の車や生活家電の省電力化、ヒートポンプに見られるような技術革新は、お答えのように日進月歩ではなく秒進分歩で進んでおります。LEDの次は何が来るのか、こういった先を読むことが大切かと考えます。省エネ、新エネ技術の導入について何か考えておられるものがあれば伺いたいと思いますが、市民生活部長ですかね、お願いいたします。
○清野忠利議長 菊池市民生活部長。
○菊池修明市民生活部長 省エネと、それから新エネルギー技術の導入について、市はどう考えるのかというご質問でございますので、私からお答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、技術の進歩は目覚ましいものがあるわけでございますけれども、新しい技術を導入し活用するためには、本市においてこの技術を導入できるのかどうか、そしてその技術が効果を上げるのかどうかなどにつきまして、十分に検証する必要があると思います。したがいまして、市長答弁にもございましたけれども、その時々で省エネ技術などの優位性、それから有益性について検証をした上でその都度取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○清野忠利議長 7番浅野目幸一議員。
○7番(浅野目幸一議員) ありがとうございます。私は質問、先ほど申し上げましたが、先を読むことが大切だと申し上げました。私考えるには、やっぱりその時々ではちょっと遅いのではないかと。ISO認証取得というのは、これは先を読んでの取り組みだったはずでございます。省エネ設備や省エネ住宅などは、まだまだ手つかずの分野でございまして、ただ、今の低燃費の車、これ今、リッター36.5キロも走ります。何か37キロ走るという車も何か出そうでございますが、世界一の技術が日本にはあるということであります。そういったものの先取りした推進策を望みたいと思います。
 次に、2点目でございます。再生可能エネルギーの今後の調査研究、これが課題だというお答えがございました。その中でソーラーシェアリングについても、類似する動向調査をしていただけると私は理解いたしましたが、まだちょっと満足のいく回答ではございません。
 山形県は、再エネ、特に太陽光発電については全国で下から3番目となってございます。条件が整わない県だということなのでしょうけれども、適地がない、条件が厳しいからというばかりいわずに、もっと知恵を出す必要があるのではないかなと考えております。
 そこで、まずは東根市でこの適地可能性調査、これお願いしたいと思いますが、耕作条件が不利でも太陽光パネルは日陰にならなければ発電をいたします。農地の利用も立体的に活用する仕組みでございます。発電効率は少々下がっても、これはよいのではないかと考えますが、この辺のことについて、これは農林所管で経済部長いかがでしょうか。
○清野忠利議長 本田経済部長。
○本田剛経済部長 耕作放棄地等における太陽光発電の実施ということでございますけれども、先ほど第1問の中でもお答え申し上げましたとおり、県で調査した結果によりますと規模の一定規模以上の候補地が東根市内に1件あったわけですが、それも1次調査、2次調査と進む段階で最終的には適地とは認められないとなった結果がございます。そのことを考えますと、農業との関係で今後適地をさらに市独自で調査を進めるということについては、今後も引き続き県と調整をしながら調査をしていかなければならない、調整をしていかなければならないと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○清野忠利議長 7番浅野目幸一議員。
○7番(浅野目幸一議員) 経済部長からお答えいただいたわけですけれども、何もこれは農地でなくてもよいわけでございまして、土地を、未利用地といいますか、有効に活用していない土地があれば、そこには設置できるということでもございます。
 実は、11月25日の山形新聞に掲載されたんですけれども、山形のNPO法人が今月から東松島市で農業と発電を一体的に展開する営農型発電の実証実験を始めるという報道がなされております。用地空間を二重に活用できるということでは、収入面でも大きく成果が期待できるものであろうと私は考えております。同東松島市は、地域エネルギービジョンを作成してございます。先駆的な取り組みをしているまちでもございます。その辺も調査の対象に入れていただきたいと思う次第であります。
 また、今国会で、11月13日ですか、改正電気事業法が可決されております。農地でエネルギーの再生を目指す再生エネルギー法が11月22日に公布となっております。農地とよりよい関係づくりと申しますか、耕作への影響等も考慮しまして調査研究を推進していただきたいと考えます。
 くわえて申せば、東根市はISOでは先進的なまちでございますし、環境に貢献するまちとしてのPR効果も期待できますので、このことを強く要望いたします。
 次に移ります。3点目でございます。今年は3回の調査で、それぞれ1匹だったイバラトミヨです。100万年以上も前から独自の生態系を保持してきたイバラトミヨ。今になって守れないというのは困ると。
 そこで、これは要望にとどめておきますが2点申し上げます。私の考えも述べますので少し長くなりますが、ご了承ください。
 ちょっと視点を変えてみます。花粉症の原因でもあるセイタカアワダチソウ、これ環境省の要注意外来生物リストに掲載されている植物でございます。今日ではどの田畑にも繁茂しております。先ほどのお答えの中にはブラックバスというのを取り上げていただきましたけれども、ほかにも外来生物は様々な種がございます。その生態系に係る駆除、拡大防止と、これは大変なことであろうと思います。「生物多様性、地球環境の保全に努めます」とのご答弁ですが、まずはイバラトミヨを守ること。今回は非常事態ですので、あらゆる可能性を考慮した徹底した原因の究明、そして適切な対策を切に要望いたします。
 要望2点目です。人間に必要なもののみ固体数を増やして、不要なものは絶滅に向かわせるといった考え方は、人間のエゴであります。いつか自然のしっぺ返しをくらうことになります。生き物を守るそのコストは誰が払うのか。無論、私たち人間でありますので、きちんとした予算づけをしていただきたいと考えます。これは特に市長にお願いいたします。
 蛇足ですが、もう1点つけ加えます。保全とは「保護して安全であるようにすること」保護とは「外からの危険・脅威・破壊などから、かばい、守ること」とありました。環境問題においては、かなり詳しくこの保全と保護を分けて考えているようでございます。手を加えながら管理する保全から、一切手を加えないという保護に考えを改める必要があるのではないでしょうか。保全プラス保護という視点に立って、是非、イバラトミヨを守っていただきたいと思います。
 次に移ります。環境活動ですかね、これの実践に至るまでのその提唱とその推進ということでお答えをいただきました。市民一人一人が問題に気づくことだとおっしゃったように思います。
 そこで、私たち市民有志は、市民ファンドの導入に向けた仕組みづくりとか、防災拠点としての公民館を省エネ、再エネ化すべく勉強会を実は行っております。また、先般、県の環境学習支援として環境科学研究センターからエコトランクというのをお借りしまして、子どもエコクラブを開催したところでございます。先ほどのご答弁にありました意識の高揚という点でございます。
 そこで質問ですが、基本計画第4章の5、私たちが生活環境の変化に気づいて、学ぶための機会の提供や指導的人材の育成でございますが、それを担うのはどこなのかということでございます。学校、企業、これ独自でやればいい。家庭、地域は自発的にやるのか。それとも、その連携で行うべきか。それを考えると、やはり実行計画となるような活動のためのシナリオが必要ではないかと思うものです。活動と教育の役割分担についてお聞きをしたいと思います。これは事務所管どちらでしょうか。お願いいたします。
○清野忠利議長 菊池市民生活部長。
○菊池修明市民生活部長 それでは、活動と教育、いわゆる人材育成の役割分担についてどう考えるのかというご質問でございますので、私からお答えを申し上げたいと思います。
 環境の保全に取り組む活動のためには、社会を構成する全ての主体がそれぞれの立場に応じ役割分担の中で、自主的かつ積極的に行動を起こしていくことが必要であると考えているわけでございます。これまでは地域版、家庭版、学校版ISOとして、いわば環境の体験学習とも言うべき事業を展開してまいりました。また、これらの活動を通じまして、気づき、学び、考える市民を増やして、それぞれの役割分担の中で連携しながら環境保全の取り組みの浸透に努めてきたところでございます。したがいまして、本市といたしましては、これまでの取り組みをより定着させまして促進させるために、山形県など関係機関との連携をますます強く図りまして環境教育に携わる指導的な人材の育成に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 なお、活動のためのシナリオということでございますけれども、今後研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくご協力をお願いします。
○清野忠利議長 7番浅野目幸一議員。
○7番(浅野目幸一議員) ありがとうございます。私は、この役割を書いた台本をシナリオと言っております。しっかりとした道筋を示す必要があるのではないでしょうか。
 ところで、この庁内の所管はどこかということで今、市民生活部長にお答えをいただておるわけですけれども、しっかりと役割はその所管を決めていただいてやった方がよいのではないかと思っております。
 ここからは、事項の2の大きい項目に移ります。日中友好協会のあり方についてご質問いたします。
 今年は団員の募集というのも行われなかったように思いますので、この件に関しましては要望というのはございません。ですから答弁を一応確認をさせていただきながら進めたいと思います。
 派遣中止の理由はということで、これ、相手国の一方的なことで中止に追い込まれていったということで、誠に残念です。
 それから、目的でございますが、これまでの成果と目的。文化交流という目的から始まって教育、農業まで大いに役立ったということで、これもまた中止になったということは誠に残念でございます。
 それから、今後のあり方ですが、13億人の市場としての産業振興、それから芸術文化まで幅広くて大変意義深いことでございます。おさまるのを待って検討するということなのだと思います。
 私は前回、トップセールスで海外に足を伸ばしてはという質問をさせていただきました。そういう点でも、国際交流という観点からも、両国の改善ができるだけ早くなされて早く再開できるように祈るのみでございます。
 次は、事項の3に移ります。ふるさと納税制度の活用です。
 件数、それから寄附の使い道ということで、平成24年度は3件で基金は374万円になったと今お聞きしました。そのうちの300万円を遊び場の遊具に使われたということでございます。
 そこで、特典とPRの今後についてもお伺いをいたしました。それで、何ですか、応援サイトに登録するということでございますが、そういうサイトがあるんですね。是非この際、市のホームページもあるわけですので、その辺も充実していただきたいと思います。
 そしてまた、来年度から返礼品そのものを送り届けるということですので、あわせてそれもホームページ上から便利なサイトにしていただきたいと思う次第です。
 ところで、今現在は寄附の方法、振り込みのみで受け付けということでございますので、これについても今、インターネットといいますか、そういうサイトにおいては比べるツールもあるのだそうですが、これもインターネットから寄附の申し込みができるという形にできるのではないかと思うんですが、その辺そういうことについてどう考えているか、どなたかにお聞きしたいと思います。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 では、お答えいたします。
 現在本市が行っております、ふるさと納税の納付方法は、ゆうちょ銀行からの納付書払い方式と市の指定講座への振り込み方式の2つの納付方式を採用しているところでございます。その他の納付方法としまして、ただいま議員からご質問のインターネットでのクレジットカード決済による納付とコンビニ納付を採用している自治体もあるところでございます。現在、インターネットでのクレジットカード決済方式を導入している自治体としましては、都道府県では8割という状況でございますけれども、市町村においては未だ1割未満という状況でございます。非常に低位な状況でございます。しかしながら、ふるさと納税としまして寄附をなされる方々は全国各地にお住まいの方々でございますし、議員ご質問のインターネットでのクレジットカード決済方式につきましては寄附者の方々の負担軽減にもつながるという観点から、導入について今後検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 7番浅野目幸一議員。
○7番(浅野目幸一議員) ありがとうございます。
 3点目の、いただいた方に対する対応でございます。これも大変すばらしいことなのですが、ブランド戦略のツールにするということで、このアフターフォロー、これもひとつ充実していただきたいと。これも市のホームページですね、これに手続きのフォーマット、書式ですか、を掲載してアフターフォローをしていただけるということになればいいかと思っておる次第です。これはふるさとの応援寄附ですので、自治体のマーケティング力といいますか、そういうものを示すものだと考えます。来年度から積極的な推進をお願いいたします。
 私からは以上なんですが、一つだけ提案をさせていただきたいと思います。と申しますのも、今回の山形空港東京便の離発着、これ往復2便化になることについては、市長には大変感謝し、心よりお祝いを申し上げます。
 そこで、この航空券の割引などへ本制度の活用はできないものでしょうか。搭乗率の向上につながると思いますので、この質問を最後にして終わりたいと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 今のご提案については、今後前向きに検討させていただきたいと思います。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。

◎高橋光男議員質問

○清野忠利議長 次に、3番高橋光男議員。

   〔3番 高橋光男議員 登壇〕

○3番(高橋光男議員) ご苦労さまです。3番高橋でございます。
 通告に基づきまして、本市の学校教育及び生涯学習への取り組みについて質問をいたします。
 少子高齢化を伴う人口減少社会の到来など、時代の流れの中で、本市は独自の課題を少子高齢化への対応、市域の均衡ある発展、東根を担う人づくりなどとして第4次東根市総合計画を策定して、学びによって人が生き生きと輝き、躍動し、交流によってにぎわいと活力に満ち、そしてだれもがしあわせを実感できるまちの創造を目指し、その目標は「だれもがやすらぎと充実、しあわせを実感できるまち」をはじめ5つを掲げ、それぞれの分野において各種の施策・事業を展開しているところであります。そして、この計画も前期計画5年の3年が過ぎようとしている現在、本市は県内でも最も勢いのあるまちと内外から評価を受けていることは、ご案内のとおりであります。しかしながら、社会情勢の流動化と本市の人口の推移から類推できるとおり、少子高齢化への対応のほか、本市の掲げた課題に対しては、引き続き強化していくことが重要な状況にあると私は思います。
 その中で教育の行政に関し、国は今年6月、情勢等の変化を受け、自立、協働、創造の3つの理念とその実現に向けた生涯学習社会を構築することが今後の社会の方向性と位置づけるとともに、教育行政の基本的方向性等を定めた第2期の教育振興基本計画を閣議決定しております。また、県においても、2015年度から10年間の教育行政の指針となる第6次山形県教育振興計画の策定に向けて検討が行われている状況にあります。
 このような中において、私は、本市が目指す都市像の一つの柱である「学び」と、目標の一つである「こころ豊かな人が輝く教育と文化のまち」は、重要なポイントにあると捉えているところであります。このため、次の点について伺います。
 まず1つ目でありますが、教育の基本計画とも言える「東根市の教育」についてです。
 まちづくりのもとと言える人づくり、中でも本市の学校教育及び生涯学習の充実への取り組み等については、その基本方針と重点施策等をまとめた「東根市の教育」とする冊子をもって毎年度示されております。これは、国、県の計画等を踏まえ、市として独自性を加えつつ一貫性ある教育を行うとの観点から、非常に大事なものと考えております。しかしながら、昨年までと記述の体系、内容などが変わったと認識しておりますが、それはどのような理由・考えからのものでしょうか。
 2つ目は、読書活動の推進についてであります。
 現在の様々な情報メディアの発達・普及や子どもの生活環境の変化、読書習慣の未形成などにより、子どもの読書、活字離れが指摘されて久しい状況にあります。読書は、言葉を覚え、感性を磨き、豊かな想像力や心育む上で大きな役割があると言われております。本市においては、学校はもちろん、さくらんぼ図書館なども読み聞かせ会を開催するなど、読書活動推進に努力していると承知はしておりますが、学校や図書館などにおける読書活動推進の現状はどのようになっているのでしょうか。
 3つ目は、小規模校の活性化への取り組みについてであります。
 本市全体では人口は増加しているものの、周辺部では人口の減少が続き、子どもも減少している状況などを踏まえ、今後、複式学級が生ずることが予想される高崎小学校をモデルに小規模校の活性化に取り組んでいることは、これまで議会等における市長答弁や新聞報道があったことからご案内のとおりであります。
 県の教育委員会によりますと、2013年4月1日に廃校となったのは、小学校が20校、中学校は4校、高等学校は1校の計25校だそうであります。これらを考えますと非常に注目されている取り組みであり、市民への十分な周知も必要と思います。したがいまして、その現状はどのようになっているのでしょうか。
 以上、質問の背景等について述べましたが、改めて、1つ、本市を担う人づくりの方針等をまとめた「東根市の教育」は、昨年度までに比し、記述体系等が大きく変化したと承知しておりますが、その理由について。
 2つ目は、読書、活字離れが指摘されている中、学校や図書館等における読書活動推進の現状について。
 3つ目、本市周辺部における子どもの減少等を踏まえ、高崎小学校をモデルとした小規模校活性化への取り組みの現状について、の3点を登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 3番高橋光男議員の質問に対し答弁を求めます。石山教育委員会委員長。

   〔石山泰博教育委員会委員長 登壇〕

○石山泰博教育委員会委員長 高橋光男議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに「東根市の教育」の記述内容の変更についてであります。
 議員ご指摘のとおり、平成24年度までの構成を見直し、本年度より第4次東根市総合計画の第4章「こころ豊かな人が輝く教育と文化のまち」に掲げられた施策と関連づけて作成しております。また、第5次山形県教育振興計画を見直した後期プランに基づき、子どもの自立を目指したきめ細やかな指導とコミュニケーションを大切にした心の通い合う教育の充実を基本方針に追加しました。さらに、より専門的な行政課題に対応するために本年度から施設課を新設し、これまでの管理課と生涯学習課に加え、3課体制になりましたので、施設管理課に関する項目を新たに記載しております。
 以上が主な変更点の概要でありますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、子どもの読書活動推進への取り組みについてであります。
 現在の子ども読書活動については、市内全部の小・中学校で朝読書が実施されており、また、地域ボランティアとの連携による読み聞かせが市内全ての小学校や、さくらんぼ図書館において行われております。このうち、さくらんぼ図書館においては、幼児とその保護者を対象とした読み聞かせを定期的に開催しており、平成24年度は約300組の親子の参加があり、幼児期からの本への接し方やその大切さについて実践を通して啓発に努めております。
 さらに、早期に本に親しむ習慣を身につけるため、乳児の保護者を対象に実施してきてブックスタート事業において、新たに本の無償提供を行い、事業内容の充実を図るなど、乳児期から青少年期にわたり非常に活発な読書活動が展開されておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、高崎小学校をモデルとした小規模校の現状についてであります。
 ご指摘のとおり、人口の増加は市の中央部に偏り、人口の減少が続く東部及び西部地区の小学校は、児童数も減少し数年後には複式学級が想定されることから、活力ある学校を維持する対策が喫緊の課題となっております。学校は地域の人材育成に加え、地域コミュニティの拠点施設としての重要な役割を持っております。学校機能の弱体化は、地域コミュニティの衰退に拍車をかけることにつながり、均衡ある地域振興を図る上でも学校の活力が求められており、特色ある学校づくりや地域の学校支援体制について、高崎小学校をモデル校として地域と連携しながら検討しているところであります。
 先月28日、第2回目の策定委員会が開催され、小規模特認校制度を導入して他の学区からの入学を認め、児童数の増加を図り、活性化を図る方向性が確認されました。今後は、3月を目途に魅力ある学校の活動等について協議を重ね、より具体的な計画を検討していくこととしております。一方で、小学校の活性化に合わせ地域振興策を講じることで相乗的な効果が期待されることから、より一層、地域との連携を図ってまいりますので、ご理解とご協力をお願いします。
○清野忠利議長 3番高橋光男議員。
○3番(高橋光男議員) ご答弁いただきました。ありがとうございました。
 まず、本市の教育計画関連につきましてであります。
 私は、これまで「東根市の教育」につきましては、県の第5次教育振興計画、それと学習指導要領、確か平成21年から移行も含めてということになっていると認識しているところでありますが、こういった点と整合されたものと理解する一方で、本市の目指す子ども像というのも載ってございます。これはいろいろお話等伺いますと平成13年ごろに策定されたということでありますが、その具現の要領ということ、それから本市の総合計画との関連など、こういったことについてもうちょっとよく分からないという印象を持っておりました。それは平成24年度までというと、どちらかといいますと信頼される学校といったことなどがありまして、どちらかといえば教育体制、こういったところに重きを置いて表現をなされているからかという思いでありましたけれども、ただいまの答弁をお伺いをしまして概ね理解をできました。
 ただ、冒頭でも申し上げましたとおり、これら計画の大幅な改訂というのは何かきっかけということも必要なのだろうと思ったところでありましたので伺ったわけでありますが、現在、第4次総合計画、基本計画も3年を経過しようとしているという状況でございますので、現状分析、あるいは対策というのも当然毎年度行われているのだろうと思うわけですが、そこで、これまで取り組んでこられたことをどのように現時点において評価をされているのかということをお伺いしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 本市の教育については、議員申されたとおり、市の総合計画並びに東根市の教育に掲げた施策を順次行ってきたところであります。特に学校教育につきましては、まずは基礎基本の学力の向上、健康でたくましい体づくり、要するに知・徳・体が調和した子どもたちの育成ということを大上段に掲げながらやってきたわけです。
 ただ、子どもたちの評価がどうであるかということになりますと、なかなか難しいわけでありますけれども、一つの評価の見方ということになるかと思いますけれども、例えば平成24年に文部科学省で全国で調査されました全国体力運動能力調査というものがあるんですけれども、これらの調査結果を見ますと、本市の小・中の体力度、これを比較すると、ほぼ全国平均に近づいているというところであります。また、今年度の全国学力・学習調査もあるわけですけれども、これの結果を見ても、県内でも上位クラスにあるかと認識しておりまして、そういう2つの指標だけなんですけれども、そういうところから比べると、学力、あるいは体力面等々について一定の成果が上がっているかと思っております。
 また、ハード面の学校の学習しやすい環境づくりという面からすれば、もちろん耐震化については来年度で終わりますし、今年度から中学校全教室に冷房装置を導入した、あるいは小学校に扇風機という、これは他市に先んじて整備しておりましてすばらしい環境になっているということで、これは十分評価できるかと思っています。
 さらに生涯学習についても、いろんな団体・サークル、昨日もタントまなべ学園の開校式がありまして大盛況でありました。そういうことを客観的に見ましても、着実に、その先ほど掲げた計画に沿って成果が上がっているとは思っているところであります。
○清野忠利議長 3番高橋光男議員。
○3番(高橋光男議員) 理解をいたしました。実は、今年度、学校等訪問させていただいているわけでありますけれども、先生方からの評価というのも、東根市の教育に対する取り組みというのは非常にいいという評価もいただいているところであります。
 それから、先月、神町地区におきまして神町地区の振興を語る会というのが開催されました。ただいま教育長からもございましたが、市長がその席上、全国学力テストの一部結果等について言及されておりましたが、本市は県内でも上位にいるということで、その参加者約100名以上いたわけですけれども大いに喜んだところでありました。
 また、学校訪問の中ではALTの方の教育場面も見させていただいたところがあったんでしたけれども、子どもたちが非常に生き生きとしているということもあって、これも非常にいい取り組みをされているということで見てきたところであります。
 また、教育基本法に規定されておりますけれども、平成16年ころ「東根市の教育」という中に記述をされておりますが、各学校等において、自然、それから職場、農業体験学習、こういったことへの取り組みというのも非常に盛んに行われている状況にあります。私自身、これまたすばらしいことではないかと思ったところです。
 今年度のこの「東根市の教育」という中には、実は高等学校の教育の充実という点も触れられております。これはいわゆる東根工業高校の生徒、先生としてということで、小学生等に対する教育などについて計画されているわけですが、なお、この東根工業高校の生徒と、それから小学生との勉強会といいますか交流会のようなこと、これはこれまでも行われてきたものと承知をしておりますけれども、大いに評価するものであります。
 教育委員会で、先ほど申しましたけれども第6次の教育振興計画、基本計画、これの検討中だということですが、この中で意見として出た中で、命の継承性ということと郷土愛、これを醸成する教育の重要性、こういったものが強調されたそうでありますが、今現在の東根市で行っている体験学習には非常に共通性もあるということで捉えているところであります。
 なお、紹介をさせていただきますが、独立行政法人の国立青少年教育振興機構というのがございまして、その調査結果として、自然体験の多い子どもには、道徳感、正義感のある子どもが多いということで、文部科学省の資料もあるようです。これらの多くの体験教育というのは今後の成果としてあらわれてくれるということで期待をしているところであります。
 次の質問に入りますが、平成18年の教育基本法の改正において、教育行政における国と地方の役割分担、それから教育の振興基本計画の策定など、これらが規定されているのはご案内のとおりであります。この規定につきましては努力義務ではあるわけでありますが、市町村でも策定するようにとなっております。しかしながら、7月中旬の報道でありますけれども、全国1,720の市区町村のうち半数近くはこの計画が策定していないということで、文部科学省では取り組みを要請したという内容でありました。先ほどの説明からで概ね理解はできるところではありますものの、私は国や県との一貫性、こういったことを踏まえつつ、東根市の独自性、これを生かして、計画的、それから継続的な教育を行うためには本市でも教育振興計画を策定すべきと思いますが、本市の考えはどうかということについてお伺いをします。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 本市の教育振興については先ほども申し上げましたように、市の最上位計画であります第4次東根市総合計画の中に、学校教育から始まりまして生涯学習、芸術文化、スポーツ等々、一連の項目立てになって記載されているわけであります。それとあわせて、それに補完する単年度の計画という「東根市の教育」という、今のところ構成になっているわけです。県の今6次の教育振興計画策定中でありますけれども、4次総合計画を市で立てる際も当然ながら県計画5次の県の総合計画との調整を図りながら、その項目立てをしたと私は認識しているところであります。そういう意味で、今6次についてはまだまだちょっとまだそういう骨組み等についてはきちんと掌握してないわけですけれども、そういう背景のもとで、今後まずは4次総合計画で掲げている基本的施策と「東根市の教育」ということを基本にしながら、今後、教育の振興をやっていきたいと思ってはおりますけれども、新たなその6教振が出た段階で、いろんな面で調整が必要になってくることもあるかもしれません。そういった場合については、4次総合計画が中心見直しという位置づけもあります。あるいは「東根市の教育」、単年度で重点項目をさらに細分化していくこともあります。そういうことにまず調整しながらのせていくというのが一つの現時点では考えであります。ただ、大幅にそういう6教振を踏まえて、さらに大きな骨組み自体も変わっていかねばならないといったときについては、その時点で検討をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○清野忠利議長 3番高橋光男議員。
○3番(高橋光男議員) 第4次の総合計画そのものが十分に検討されているものだということと、それをまた教育の継続の重要性ということで理解をいたしました。ただ、学校を回ってみますと現場との乖離という点も感じないわけではありませんので、是非、現場の方と、先生、あるいは保護者ということになりますが連携をとりながら進めていただきたいということで、よろしくお願いをしたいと思います。
 次の質問に移らさせていただきます。読書活動の推進の現況につきましては、分かりました。これも同じく新聞報道でありますけれども、10月の初めに出たものであります。2013年度の全国学力・学習状況調査によりますと、県内の読書好きな児童生徒の割合でありますが、小学校、中学校とも全国を上回っていると。それから、毎日10分以上読書をする児童生徒の割合、それから図書館に行く頻度、これが週1回以上の割合も全国平均より高いということで報道あったわけでありますが、本市の状況、これについてはどのようになっているのかお伺いしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 読書状況でありますけれども、全国学力・学習調査における本市の状況ということもちょっと申し上げてみたいと思いますけれども「読書が好きですか」という問いが、先ほど議員がおっしゃった山形新聞にも出ましたけれども、それと同じ項目です。本市の小学校で、問いに対して82%が「好きですか」との問いに当てはまる、どちらかといえば当てはまるのが82%です。県が新聞発表によれば76.9%、全国72.1%ですので、国、県から見ても上回っているという状況です。中学校も同様な状況の数字を示しております。さらに「家庭や学校で一日10分以上読書をしますか」という問いに対して、本市の小学校では75.5%、県では69%、全国62.9%ということで、これも国、県に比較して高いと。中学校も同じような状況を示しています。今2つ申し上げた状況から判断しても、県、全国よりも読書好きという傾向が見られるかと思います。
 ただ、ちょっと私課題だと思っているのは、小学校では結構高いんですね、率が。ただ、中学校に進むほど若干数値が低くなってくるんです。もうちょっと問題なのは、テレビ、あるいはテレビゲームをする時間が読書する時間よりも非常に長いんですね。やっぱりこの辺がこれからの課題だということで捉えております。
○清野忠利議長 3番高橋光男議員。
○3番(高橋光男議員) 理解をしました。自分の子どもの場合を見てても、このテレビゲームへの頻度というか、が多くなってくるのは理解できるところであります。
 なお、委員長の答弁にもございましたけれども、朝の読書ということについては、平成17年の確かこの計画にも朝の読書タイムということで載ってたと承知しております。これも継続をされてきた力だと評価しているところであります。また、本市では、市内の全小・中学校に学校図書館業務の補助員として、司書、または教諭の資格を有する方、これも配置をされているということで承知をしておりますが、これも評価できるところであります。こういう資格を持った方を配置するのにも補助が出るので是非という新聞報道があったものでありますが、こういったことを見ても本市の取り組みが評価できるところであります。
 次に、平成23年に県の教育委員会では、県の子ども読書活動推進計画、これは平成24年度から概ね5年間ということで策定をし、読育、いわゆる読書を通じた人間性の養成ということで推進をしているわけです。本市においても生涯学習の重点施策の一つとして読書活動の推進、これを提唱し、読書活動推進計画を策定中のことだということでありますが、基本的な考え方とその策定の進捗状況、こういったことをお伺いをしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 読書活動の推進計画でありますけれども、今現在策定中でありまして、今年度中に策定できる予定であります。今、ほぼ骨格が出来上がりまして、学校現場との調整等々を踏まえている状況であります。
 その中でも3つほどの基本方針を掲げています。やっぱりこれは学校だけでなくて、家庭、地域、学校が一体となって子どもたちの読書を推進する体制をつくりましょうというのが一つです。それから、読書に親しむ機会の提供と施設整備ということで、これは議員がおっしゃったように学校では図書司書とか図書の充実、あと、図書の検索機能としてのパソコン等、そういうのを整備していかなければならないし、一番大きいのは2年後の公共文化施設、新しい図書館であります。これは何といっても東根市の読書環境を一番促進するすばらしい施設でありますので、その中でも子どもたちがいかに図書館の機能を利活用できるかということも十分検討の中に含まれておりますので、すばらしい読書環境ができるかと思っているところです。あと、それとあわせて、やっぱり読書の啓発活動ということで、この3つを基本的な考えのもと、先ほど申し上げましたように今年度末までに策定するように今調整中であります。
○清野忠利議長 3番高橋光男議員。
○3番(高橋光男議員) 分かりました。図書館の建設、もう間近になっておりますので、この活動推進のいわばチャンスだと思いますので、できるだけ早く作成をしていただいて、また実践をしていただくということでお願いできればと思います。
 次に、高崎小学校をモデルとした活性化への取り組みの現況についてでありますけれども、現状、理解をいたしました。ただ、先ほど答弁にもございました小規模特認校ということについて、あまり耳にしなかったところでありますけれども、それから通学区域の制度についても言及ございました。これは通学区域、もちろんそうですけれども、学校選択ということにもなるのだろうと理解はしたところでありますが、この小規模特認校制度の概要ということと、それから、これを取り組むに当たってもいろんな課題などもあるのだろうと思います。私が調べた範囲の中では、あまりうまくいかなかったという例もあるようでありますし、これは今後の検討事項となるのだろうと思いますが、この制度の概要、それからそういった課題、あるいは今後の進め方といったことについて、先ほど委員長からもございましたけれども、もうちょっと詳しくお願いをしたいと思います。
○清野忠利議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 本来、子どもたちが就学する学校というのは、当然、学校教育施行規則、あるいは本市の東根市立小学校・中学校区域に関する規則等々によって、教育委員会が指定して、指定した学校に通学するというのが原則です。
 小規模特認校制度ということでありますけれども、これは文部科学省から通学区域制度の弾力的運用という通知がありまして、それに基づくものでありまして、どういうことかと申しますと、児童数が減少し存続が危ぶまれる小学校において、小規模校のよさを生かした特色ある学校運営を進める場合に限る、特色ある学校を進める場合に限り、本来通学すべき区域外からも、高崎であれば高崎に通えますよという制度であります。これの導入する効果ですけれども、もちろん、高崎を例にとれば児童数が、よそから通学することによって心配される複式学級が解消される可能性があるということが一つだと思います。それから、高崎地区の若い世代の方々が新しい学校が活性化すれば、その地域から転出することを抑制できるという2つの両面があるかと思っております。そういうことで今検討しているわけですけれども、制度導入に際しては通学区域の弾力的運用ということでありますので、先ほど私が申し上げたように、やはり教育委員会の中でその通学区域の一連の手続きが必要でありますので、それらも導入するに際に当たっての手続きだということであります。
 先ほど申し上げましたけれども、小規模校特認制度については特色ある学級運営というのが条件になっておりますので、やはり他地区、他学区の児童・保護者が、やはり高崎であれば高崎に通学したいと思えるようなインパクトのある特色ある学級経営をしなければ駄目だと思っていますし、どうやって通うのかと、通学支援ですね、例えばスクールバスとか通学補助とかいろんな手法、全国的にあるようですけれども、そういうものもこれから是非考えていかなければならない課題だというふうには認識しております。今のところ特徴的な件ということは、やはり魅力ある、プラス学力が高くというのも一つの大きなファクターかということも思っておりますので、例えばALTを配置するとか、そういう従来にないようなものを考えていかなければならないと思っております。
 山形県でも実際導入しているところがありまして、山形市の山形第一小学校、それから山寺小学校ということです。山形の第一小学校はそれなりに他地区から来ているそうですけれども、山寺小学校は若干少ないということを伺っております。
 また、先進事例ということで成功している先進事例ですけれども、栃木県の宇都宮市に城山西小学校があるわけです。ちょうど高崎小学校と環境が非常に似ている地域です。そこが非常に全国的に成功している事例です。そこは地域あげて、要するに地域活性化ですね、地域づくりの一貫として取り組んでいまして、学校の放課後対策、それらも地域で運営していただいておりますし、学校に対するボランティアの組織がきちんとできてまして、成功をおさめていると。もう10年近く導入してなるんですけれども、当初の子どもたちよりも今現在でも倍以上の地区外から入ってきていまして、その地域の活性化に結びついているというのは、そこに今度新しく分譲地もできてまして、そういうことで地域活性化、さらに学校の活性化が図られているという先進事例でありますので、この辺も是非参考にしながら計画をまとめていきたいと思っているところでございますので、よろしくお願いします。
○清野忠利議長 3番高橋光男議員。
○3番(高橋光男議員) 概ね理解をできました。あと、今のお話を伺っておりまして思いましたのは、統廃合ということではなくて、この存続というか、残すと、こういった思いといいますか、そのようなところも汲み取ることができまして、この辺が本当に注目点だろうと思ったところであります。
 実は、この取り組みにつきましては、議員の中ではこれまで故阿部清雄議員が何度も取り上げまして、市長といろんな質疑応答ということでされていたものを今思い出したところでありますが、この取り組みにつきましては地域振興という、今答弁の中にもありましたが、地域振興と密接に関連すると考えている、私も考えます。教育委員会と地域のみならず行政も一体となって、総合的に取り組む必要があるのだろうと思うわけであります。したがいまして、ここ是非、市長からご答弁を、市長のお考えをお伺いできればということと、ただ、といいますか、ここで市長と、それから教育委員会の関係といったことも何か課題としてもしかしたら出てくるかと思ったところであります。現在、責任の所在とか、それから首長等の関係ということで、大津の事件を発端にして今、特に教育委員会のあり方ということが検討とされまして、来年の通常国会に法案が提出されるということで承知をしているわけでありますが、この教育行政に首長がかかわることについて、あわせて2点について市長の見解を是非お伺いをしたいというふうにして質問を終わりたいと思いますが、よろしくお願いします。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 教育とは、やっぱり今言ったように地域振興と非常に密接なかかわりもっているわけであります。そういう意味では、私はこのまず最初の教育行政について、地域と行政が一体となって取り組む必要があるだろうということについては、私はそのとおりだと思います。ですから今、高崎小学校の活性化検討委員会においては、もちろん教育委員会が主体にはなっておりますけれども、行政からも副市長をはじめ総合政策課を中心にかなりの人数がその活性化検討委員会に入っております。そういう意味では、非常に行政側の、いわゆる市長部局側からの考えというものも非常に私は多く取り入れられるのではないかと思っております。別に私の諮問機関というわけではありませんけれども、そういった、3月を目途にしてこの検討委員会の案がまとまってくるわけであります。それによって例えば、教育長からも話がありましたとおり、それによって通学のバスなどの予算要求とか、あるいはALTの予算要求とかいろんな問題が出てくるのであろうと思います。ですから、そんなことの中では、私はその思い切った、保護者や生徒も含めて、教育長の答弁の中にもありましたけれども、私の子どもも高崎小学校に通わせたいと思わせるような思い切った案を出せということを今私自身言っております。とかくすると、何で高崎小学校だけと、みんな生徒は平等なんじゃないのという形の中で平等論を問いたがる教員らもおるのではないかと思いますけれども、私はその意味では思い切っためりはりの効いた案を出してくれということをお願いをしております。
 市長と教育委員会との関係といいますか、今話題が出ております。橋下市長、あるいは静岡県知事などが、いろんな全国学力テストの結果に基づいて発表しろとか、いや否とか、いろんな問題が出ております。その中で、私はどちらかというとそれに近い方なんでありますけれども、私は、かつての北学区、県の教育委員会ですね、昭和54年でありますけれども教育行政の中で新たに山形市内の普通高校には、天童市を境にして我々北学区については通っては駄目だと、そして地域でその教育を完遂させなさいという制度を、突如、晴天の霹靂のごとく、当時の教育長が発表したわけでありますけれども、ああいうことを考えますと、私は教育の環境整備といいますか、例えば今回の高崎小学校などで言えば通学区域の問題であります。その中で、例えば長瀞小学校だってそんなに多くない生徒であります。例えばそういうところから高崎小学校に通わせると、あるいは通いたいという保護者がたくさん出てきた場合は、今度はあちらが立ってこちらが立たないという結果にもなりましょうし、あるいは、東郷小学校だって距離的に近いという形の中で、東郷小学校から新たに高崎小学校に通う生徒もどんどん出てくるという結果になると、また同じような結果にもなりかねないということからするならば、通学区域についてはそういったことは、そこからは通っては駄目だよと、あるいは中部小学校とか大森小学校とかそれらを中心にその通学区域としてはオープンにするということとかいろんなことがあるだろうと思います。そういうことについて私は思い切った施策の案を提案されてくるのではないだろうかと、私自身は期待をしております。ただ、いわゆる橋下市長あたりは教育委員会廃止論を唱えておりますけれども、私自身は本質的にはそれはとりません。やっぱり教育の本質というのは、やはり教員、あるいは政治の方からは守られると、中立であるということは望ましいことだろうと思います。ですから、教育の専門はやっぱり教育委員会にお任せをするという中において、これは変わりありませんけれども、その中で教育にまつわる環境整備などについて、私は首長のかかわる権限といいますか、そういうものは今よりももっとあっていいのではないかなということは思っております。例えば、学力テストの内容についても、個々の学校別に発表するということになると功罪相半ばするのではないだろうかと思いますけれども、例えば、私はさっきの教育長の発言を聞いていてちょっと思ったことがあります。小学校については、先の全国学力テストの中では小学校は県で1番です。東根市は。これは自信持って言えます。ところが中学校にいくと、ちょっと低下するんですよ。なぜか。これは私も分かりません。しかし、先ほどの教育長の答弁からしますと、読書の割合というものが非常に中学校になると少なくなってくると、あるいはテレビゲームをやっている時間が反して長くなってくる。つまりそれは勉強をしなくなってくるということにつながるのかと思って、中学校の成績は県の平均の中ではちょっと芳しくないのかなと。こんなことを言っただけで教育委員会は、何だそんなことを言っていいのかということが目に見えるようでありますけれども、そのくらいのことは私は、学校別のことはいざしらず、そのぐらいのことは発表してもいいのではないだろうかと思っております。いいのではないかなというよりも私もう言っちゃったわけですから、その限りではないわけでありますけれども、そんなことも踏まえて、しかし私は本質的には教育委員会は不要論ということには立たないということだけを申し上げまして、私の答弁としたいと思います。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。

◎原田利光議員質問

○清野忠利議長 次に、2番原田利光議員。

   〔2番 原田利光議員 登壇〕

○2番(原田利光議員) 議長の指示により、登壇での質問をさせていただきます。質問事項に沿って質問をさせていただきます。
 東根市民の火災などの災害時における安全・安心についてでございます。
 近年、市民の生活の安全や生命・財産を脅かす事件が全国的に発生しております。つい最近では、10月16日の早朝、台風26号による伊豆大島の土砂崩れ災害で多くの方が亡くなっておられます。また、福岡市で発生した有償診療所の火災事故においても、初期消火の遅れなどから入院患者10名が亡くなり、5名が死傷する大惨事が発生しております。災害において多くの犠牲者が出ております。謹んでお悔やみを申し上げます。また、2年9カ月前の東日本大震災でも、想像を絶する被害や犠牲者が出ております。東根市消防本部は緊急援助隊として、消防団は災害派遣として現地に赴き活動したことは、記憶に新しいものがあります。
 これらの出来事を思い、これらに対応する事項を重要課題と捉えたとき、当消防及び消防団に対する社会的ニーズは日に日に増しているものと考えます。市民の生活を取り巻く社会情勢のニーズの変化に対応し、今後とも住民の生命、身体及び財産を守る責務を全うするためにも、消防本部、消防署並びに消防団の消防力の充実強化を図っていくことが必須であることは言うまでもありません。
 特に近年の東根市は、大森、臨空、縄目等の工業団地に多くの企業が立地し、働く場所も多くなっております。しかしながら、企業内においては、ベンゼン、ボイラー用の灯油、軽油、重油等の危険物を取り扱う会社が数多くあり、大森、臨空、縄目工業団地だけでも十数社があります。かなりの量を備蓄しておるところであります。万が一の場合は、これに対応しなければならないことも想定しなければなりません。
 また、中央土地区画整理事業や一本木土地区画整理事業、また、神町北部土地区画整理事業など、本市中央部においては区画整理事業が完成し、住宅化が進み、多くの住宅や集団住宅が建ち並んでまいりました。平成15年は、木造住宅が1万4,554棟、共同住宅が340棟、非木造住宅・アパートが548棟、世帯数は1万3,983世帯で、人口が4万5,754人でしたが、10年後の平成25年の10月31日のデータを見ますと、木造住宅が1万5,229棟、675棟の増加、共同住宅が411棟で71棟の増加となっております。それぞれ多くの建物が増築され、世帯数も1万6,319世帯と2,336世帯の増となり、4万7,609人の市民の方が生活している現状であります。特に、さくらんぼ温泉から神町上区までの中心部を見ますと、5階建て以上の建物が多く見られます。東根温泉では、公立病院をはじめ花の湯ホテル、さくらんぼ駅前のホテルやマンション、また、山形ロイヤル病院、神町地区ではマンション等が複数建っております。これにより、東根市におけるマンションや住宅火災への対応や、市民の増加に伴う市民の救急搬送なども当然増加するものと推計されます。そのリスクに常に的確に対応し、市民の財産を確実に守るためにも、リスクマネジメントを第一に考えなければなりません。
 特に県内唯一人口増となっている東根市において、市民の増加と生活環境の変化に伴い、火災などの災害発生率が高まっていることは言うまでもなく、これに対応するための消防用資機材等の消防力充実強化は、欠かすことのできないものであります。消防用資機材で最も重要なのが、ポンプ車、化学車、梯子車、救急車等の機材であります。これらの整備充実が必須であることは、ご案内のとおりであります。そこでお伺いします。
 現在の建物状況、特に5階建て以上の建物が火災や災害に遭ったときの火災の鎮圧及び救援、救助対策や、一般住宅、特殊火災に必要な消防機材は十分であると言えるのかについてお伺いします。
 次に、消防機材であるポンプ車、化学車、工作車、梯子車、救急車などの資機材等を操作・運用する消防吏員等の適正な人員確保も消防力向上の重要な要因であると考えます。平成14年だと思いますが、職員採用平準化計画の中で消防吏員等の適正化計画を策定し、消防の吏員定数について、消防長、消防課長、事務担当を除き47名とされました。しかしながら、国で示している東根市の消防職員基準数は平成15年では87名であり、実際の職員は55名で充足率は63.2%でありました。この当時の県内全体の消防本部の平均充足率は65.5%であり、本市においても県内平均充足率と遜色なく、最も重要な初期消火に支障を来すことがなく対応できる体制にあったと聞いております。その後、先ほど申し上げたように一般住宅や集合住宅などが増加し、火災発生率が高まり、救急対応事案が増加し、資機材等の整備充実が図られてきました。しかしながら、それに対応する職員数は逆に減少している状況であるのではないかと思います。
 例えば、今年8月の資材倉庫の火災時でありますが、ポンプ車や工作車に同乗している職員数を見ますと3名の乗員となっておりました。私も消防にかかわって30年以上になりますが、初期消火の段階で放水を二線以上確保することが必須でありますが、3名ですと水利確保、機械員、放水員3名となり、一線確保がやっとであります。火の勢いがすさまじいときに放水による鎮圧の方法にもっていくには、一線のみの放水では甚だ弱体であり、鎮火までもっていくには時間がかかります。消防団員が現場に到着した場合は水利の確保等を消防団員に任せれば、二線を確保することはできますが、通常対応できるわけではないので不安定な状況にあると言わざるを得ません。
 国の消防力整備方針では、確か消防ポンプ自動車搭乗員は5名であったと思います。ただし、消防活動上必要な隊員相互の情報伝達するための資機材を有し、かつホースを延長する場合の作業の負担軽減できる機材を備えているときは4名とするとのこともできる規定ではなかったかと思います。それからすると、東根市の初期消火活動における放水線と人員については、非常に心もとない脆弱な体制であると思われます。特に人員については「消防力の整備方針」の基準を満たしていないと思われますが、その点についてお聞かせをお願いします。
 確か、各消防本部の消防職員については、国の基準があるのではないかと思います。国の定める基準と県内12消防本部における充足率はどのようになっているのか。また、12消防本部の平均充足率はどのようになっているのか、お聞かせください。以前聞いたデータによると、東根市は約半分の充足率と聞いております。また、県内の平均はどのようになっているのか、あわせてお聞かせをお願いします。
 消防吏員は一般事務員と違い、臨時職員や嘱託職員では補てんできない職場でもあります。いざ事が生じたときには、命がけで事に当たる必要がある職場でもあります。これは誰しもが認識しているところであります。市民の生命・身体・財産をしっかり守るためにも、是非とも充実した消防体制を希望するものであります。
 以上、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 原田利光議員の質問にお答えをいたします。
 10月に発生した伊豆大島における台風26号による土石流災害や、11月のフィリピンレイテ島における台風30号被害など、今年は国内外を見ても例年になく大規模な災害が発生した年でありました。本市においても、7月18日未明からの集中豪雨により最上川が避難判断水準に達したことから、3世帯に避難勧告を発令したところでありますが、消防団をはじめ多くの市民の皆様からご支援、ご協力を賜り、改めて感謝を申し上げる次第であります。
 災害時における市民の生命・財産を守る消防組織体制につきましては、総務省消防庁から示されている「消防力の整備指針」に基づき、資機材の整備及び必要人員の確保を行っているところであります。
 はじめに、一般住宅や中高層建築物の火災並びに特殊火災に必要な消防資機材の整備が十分であるかとのことですが、「消防力の整備指針」に規定されるポンプ車等の両車の種類、台数については、ほぼ充足している状況であります。しかし、現在33棟ある5階建て以上の中高層建築物における火災等の災害対応につきましては、本市所有の梯子車が15メートル級となっているため消火活動対応は困難であり、35メートル級の梯子車がある隣接の天童市消防本部へ応援を依頼し、消火活動に対応することにしております。
 次に、人員の充足率についてでありますが、「消防力の整備指針」において市外地の人口規模、建物の数に応じて基準が定められており、本市の場合、基準の職員数は105名となっております。現在の消防職員は53名で充足率は50.5%と、県内12消防本部の中において天童市などとともに低い水準にあります。また、職員の山形県消防防災航空隊への派遣などにより、現在の実働部隊はさらに少ない状況であります。さらには、県内で唯一人口が増加している本市においては、建築物の増加によって火災発生の可能性が高まり、傷病者の増加による救急搬送要請の増が危惧され、人員体制の充実が求められております。
 消防は、災害時において市民の生命・財産を守る要であることから、本市の実態を考慮しながら他自治体の状況なども参考にして、安全・安心なまちにふさわしい消防体制の整備について今後検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) 質問席での2問目以降の質問をさせていただきます。
 消防署及び消防団の初期消火の資機材については、先ほどの答弁により状況は把握いたしました。資機材は現在では整備されているとのことであります。古くなった消防車、消防資機材は、いざ出動になったときに故障があっては出動できないという状況にあります。そのようなことのないように、できるだけ早めに更新をお願いしたいと思います。
 また、5階建て以上の建物における火災については、隣接する天童市消防本部にある35メートルの梯子車の出動をお願いするという答弁でございました。是非とも更新時には35メートルの梯子車を購入していただければと。高層階の方も安心するのではないかと思うところであります。
 特に公立病院やロイヤル病院の病床は5階以上にもあり、また、イーストプラザホテルは居住空間が7階までであります。また、平成28年度に開校する中高一貫校も一部5階建てと聞いております。これらを踏まえ、是非とも更新時には35メートルの梯子車を配備する必要があると思いますが、見解をお聞きします。
○清野忠利議長 黒田消防長。
○黒田長消防長 梯子車の更新時には35メーター級の配備が必要ではないかということでありますけれども、確かに市内には5階建て以上の建物が、中高層の建物が多くなってきております。中高層建物の消火活動に対応できるのは、やっぱり35メーター級の梯子車の配備が望ましいところではあります。導入となりますと、現在の消防庁舎の車庫の大きさとか過重に耐えられる床の重さとかでの関連がありますので、更新の際はその点も十分検討して更新していきたいと思っております。
 このようなことから、5階建て以上の中高層建築物の火災には今後とも、近接の天童市に35メーターの梯子車がありますので、そちらの方の出動をお願いしていくということになるかと思います。
 以上です。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) 更新時には35メートルの梯子車を、ということでありまして、十分配慮をいただきまして早急に更新できるように、今の15メートルの梯子車ですと約3階建てぐらいまでしか届きません。これも直角であります。建物のそばに寄らないと、そこまで到達できないという状況にあります。
 また、平成24年3月定例会において、消防職員の増員について質問した経過がございます。消防職員の充足率については、是非とも県内平均の充足率まで増員をお願いしたいということであります。先ほども市長の答弁でありましたが、充足率が50.5%という低い充足率になっているわけでございます。早急な職員の増員は、年齢層の平準化もあることから数年をかけた中での増員をお願いしたいということで考えております。これにより、消火活動に支障がなく、火災の鎮圧、鎮火が早急にできるような体制を確立し、市民が安心して生活できるようになればと考えるところであります。
 また、一般住宅の火災は、発生から全焼するまでの時間が約20分と言われております。建物の耐久性、構造性等により異なりますが、火災が発生してから全焼するまでは時間的余裕はございません。これは明白であります。したがって、早急に火災を鎮圧するためにも職員増員が必須であると思われるが、どのようにお考えなのかお聞きします。
○清野忠利議長 黒田消防長。
○黒田長消防長 職員の充足率等についてでありますけれども「消防力の整備指針」に基づく東根市の職員の職員定数は105名となっております。県内12消防本部の基準定数に対する平均消防署員の充足率は71%であります。これに準ずれば、東根市の場合は75名の職員が必要となります。本市の現在の消防職員の定数条例は55名であり、県内平均までもっていくには一気に20名の増員をしなければならないとなりますので、これは非常に困難であると思っております。また、職員の平均年齢の平準化も必要であると考えております。よって、現在の資機材を「消防力の整備指針」に基づき効率的に任用するための必要な人員は何人なのかということを再検証しまして、不足する分について増員になるよう今後検討していきたいと考えているところであります。
 以上です。
○清野忠利議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) ありがとうございます。75名という人数が必要であるということでありましたが、現在の定数はほど遠く、20名が少ないという状況であります。先ほども述べたとおり平準化が必要でありますので、徐々に増やしていくしかないかと思われるわけでございます。
 最後に質問ですが、今までのやりとりから、現状では火災に対する対応が十分であるとの認識は大きな間違いであり、これからは火災に対応するには、これだけの資機材、人数等が必要であるということが分かったと思います。現状が明らかになったのではないかと思います。東根市は安全・安心なまちということであり、よく言われる言葉なのでしょうけれども、消防活動についてはまだまだ不十分であると思っておるわけです。先般から言われてきたように今後5年くらいの間に整備するということを強く要望するものであります。この際でございますので市のトップであります市長のお考えをお聞かせ願いまして、質問を終わらせていただきます。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 市民の生命・財産を守る消防力の確保ということは、もちろん必要であることは間違いありません。そんなことの中で、今後必要な資機材の購入、あるいは人員増について、担当部局にも検討をさせていきたいと思っております。
 一気に充足率を満たすというわけにはいかないと思いますが、例えば本市の体制が55名、そして天童市も非常に充足率が低いと言いましたけれども、天童市も現在は62名で、うち2名が市長部局に配属されているということからも、ともにやはり人員増というものも今後考えていかなければならないと改めて思った次第でありますので、時間は少しかかると思いますが、今議員のご指摘もありましたとおり、そういう観点の中で徐々に消防力の整備を図っていきたいと考えておる次第であります。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。

◎散     会

○清野忠利議長 これで本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

   午後 3時06分 散 会