議事日程 第2(一般質問)

平成25年9月2日 午前10時 開 議

      清  野  忠  利 議長       佐  藤     直 副議長


◎出席議員(16名)
 1番   河  村     豊 議員       2番   原  田  利  光 議員
 3番   高  橋  光  男 議員       4番   細  矢  俊  博 議員
 5番   今  野     孝 議員       6番   大  場  英  雄 議員
 7番   浅 野 目  幸  一 議員       8番   加  藤  信  明 議員
 9番                      10番   阿  部  綾  子 議員
11番   高  橋  ひ ろ み 議員      12番   清  野  貞  昭 議員
13番   森  谷  政  志 議員      14番   奥  山  重  雄 議員
16番   青  柳  安  展 議員      17番   佐  藤     直 議員
18番   清  野  忠  利 議員

◎欠席議員(1名)
15番   秋  葉  征  士 議員

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        石 山 泰 博
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
奥 山   元                 荒 川 妙 子  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長        黒 田   長  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        高 橋 一 郎  教  育  長
間木野 多加志  総 務 部 長        菊 池 修 明  市民生活部長
塩 野 康 二  健康福祉部長         本 田   剛  経 済 部 長
         建 設 部 長
滝 口 亮 一                 片 桐 秀 男  会計管理者
         兼水道部長
半 田   博  教 育 次 長        古 谷 利 明  総合政策課長
         庶 務 課 長
高 橋   昇  併選挙管理委員会       森 谷   健  財 政 課 長
         事 務 局 長
         監査委員                    農業委員会
網 干   賢                 原 田 光 茂
         事務局長                    事務局長

◎事務局職員出席者職氏名
杉 浦 宗 義  事 務 局 長        安 達 好 浩  事務局長補佐
井 上 正 宏  議  事 係 長        辻 村   充  主     事
児 玉 由希実  主     事        鈴 木 敬 一  兼務書記
牧 野 美和子  兼務書記


◎議 事 日 程

 議事日程第2号
       平成25年9月2日(月) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  5番   今  野     孝
        2  6番   大  場  英  雄
        3  1番   河  村     豊
        4  8番   加  藤  信  明
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第2号に同じ。

平成25年東根市議会第3回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
今 野   孝
議     員
1.後期高齢者医療制度について 1.本市は、市民の声をどのように吸い上げ、どのような形で広域連合に届けているのか。
2.本市の滞納被保険者数、短期被保険者証交付者数、延滞金徴収実施被保険者数などは、どのようになっているのか。
3.本市の健康診査の受診率の推移は、どのようになっているか。また、診察率向上にむけて、どのような努力がなされているか。
4.本市の葬祭費給付状況は、どのようになっているか。
市  長
2.市民生活実態に寄り添った政策づくりについて 1.本市は、どのような方法で市民の生活実態を把握し、政策づくりにどのように活用しているのか。
2.本市の要望に応える政策づくりを前進させるためにも、市民生活実態アンケート調査を実施すべきと考えるがどうか。
市  長
大 場 英 雄
議     員
1.神町小学校の現状と移転構想について 1.神町小学校の施設・設備の老朽化対策
2.神町小学校の移転に向けた構想について
市  長
教  育
委 員 長
2.安全で安心なまちづくりについて 1.交通安全や防犯に対する取り組みについて
2.東根警察署の設置の見通しについて
市  長
河 村   豊
議     員
1.市民への情報伝達について 1.広報の多様化・必要性について
2.災害時の情報発信について
3.防災担当部署の独立について
市  長
2.医療・介護サービスについて 1.医療・介護に関する償還払いについて
2.地域包括支援センターについて
市  長
3.公共施設整備について 1.さくらんぼ図書館の利用について 駅中スタジオ、メディアセンター
2.山形県民会館誘致について 山形駅西口スタジアム計画に連動して
3.雇用促進住宅の再利用について
市  長
加 藤 信 明
議     員
1.空き家等の管理について 1.このことについて、先の会議で質問した経緯がある。豪雪や災害発生で倒壊が懸念されるだけでなく、近隣住民が不安を感じている事例が発生している。
 東根市も同様と思う。県では昨年10 月に対応指針をまとめ「空き家条例」を市町村で制定する場合に参考となるモデル条例を示した。条例制定は必要不可欠である。今後も空き家は増える見込みであり「管理」の域にとどまらず、まちづくりのため「利活用」まで考えていくべきでないか。市の検討状況と、今後の進め方について再度お聞きをします。
市  長
2.公益文化施設整備等事業のPFI導入について 1.市は平成28年11月にオープンさせる公益文化施設整備等事業について、民間資金活用による社会資本整備(PFI)を導入するとのこと。
 公益文化施設は、市役所南側の市民交流広場に、平成28 年度開校予定の県立東根中高一貫校(仮称)に隣接して整備。約2.2haの敷地に図書館等を都市公園と一体的に設ける。市民に改めてお知らせしたく、経過、内容、今後のスケジュールについてお聞きをします。
市  長
3.7月18 日豪雨による被害等の対策について 1.国は閣議で6月8日から8月9日にかけての山形県を含む東北地方や中国地方を中心に相次いだ豪雨による被害を激甚災害に指定することを決めた。
 東根市における7月18日豪雨による被害等状況について、FAXにて、大雨洪水警戒対策本部の設置から8月8日の本部解散までの報告を受けた。大きな被害はないとのことであった。
 復旧状況など、どのようになっているのか。また、荷口川排水樋門の効果は。それに村広水の対応などについてどうであったのか。対策についてお聞きをします。
市  長

◎開     議

○清野忠利議長 皆さん、おはようございます。
 本日の会議に欠席の届がありましたのは、15番秋葉征士議員です。したがって、出席議員の数は16名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第2号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○清野忠利議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎今野 孝議員質問

○清野忠利議長 はじめに、5番今野 孝議員。

   〔5番 今野  孝議員 登壇〕

○5番(今野孝議員) おはようございます。5番今野 孝です。通告に従い、一般質問を行います。
 はじめに後期高齢者医療制度にかかわってお尋ねします。
 現在、約1,500万人が加入している後期高齢者医療制度は、平成20年4月、当時の自公政確が構造改革路線に基づく医療大改革の柱と称して導入しました。75歳になった途端、それまで加入していた公的医療保険から無理矢理切り離され、別立ての医療制度に囲い込み、負担増と差別医療を押し付ける、世界でも例のない高齢者いじめの仕組みです。制度開始直後には、「姥捨て山」と国民の怒りがわき起こり、自公政権が政権を明け渡す一因となったと言われています。平成21年総選挙で廃止を公約して政権の座に着いた民主党も、公約を投げ捨て、国民に厳しい審判を下されました。
 後期高齢者医療制度は、保険者が都道府県単位の広域連合によって運営されます。広域連合は、高齢者の命と健康にかかわる重要な制度を運営する団体であるにもかかわらず、住民から離れた存在で、これをチェックすべき議会の議員も、住民が選挙で選ぶわけでもありません。そのため、住民から見ると見えづらく、住民の意見が非常に反映されにくくなっていると思います。そこで、6,000名を超える本市の被保険者を取り巻く実態がどのようになっているのか、4点お尋ねいたします。
 一つ、本市は被保険者の声をどのように吸い上げ、どのような形で広域連合に届けているのでしょうか。
 一つ、本市の滞納被保険者数、短期被保険者証交付者数、延滞金徴収実施被保険者数、滞納処分実施被保険者数はどのようになっているでしょうか。
 一つ、本市の健康診査の受診率の推移はどのようになっているでしょうか。また、受診率向上に向けてどのような努力がなされているのでしょうか。
 一つ、葬祭費給付状況はどのようになっているでしょうか。
 以上、ご答弁願います。
 次に、市民生活実態に寄り添った政策づくりにかかわってお尋ねします。
 市の政策は、住民サービスのあり方を決し、市民生活を左右するものとなります。市政に対する市民の満足度を高めるためには、市民の生活実態に寄り添った政策づくりが大切になると考えます。そこで2点お尋ねします。
 一つ、本市はどのような方法で市民の生活実態を把握し、どのように政策づくりに活用しているのでしょうか。
 一つ、市民の要望に応える政策づくりを前進させるためにも、市民生活実態アンケート調査を実施すべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 以上お尋ねして、登壇での質問といたします。ご答弁よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 今野 孝議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに後期高齢者医療制度において、市民の声をどのように吸い上げ、どのような形で届けているのかについてでありますが、ご案内のとおり、後期高齢者医療制度は山形県内全市町村による広域連合での運営となっており、市町村が独自に運営している国民健康保険や介護保険等とは異なる形態となっております。
 広域連合は、県内が4つのブロックに区分けされ、各ブロックから選出された首長や市町村議会議員で構成する広域連合議会が設けられております。また、広域連合職員は構成自治体からの派遣職員であり、市町村との密接な連携・役割分担のもと運営を行っており、ブロックの代表や職員を通しまして住民の意見等を反映させるようになっております。くわえて、市町村は広域連合の各種手続きや問い合わせの窓口の役割を担っており、窓口や電話により直接市民の皆様から多くのご意見・ご相談をいただいております。これらのご意見・ご相談につきましては、広域連合と連携し対応しているところであります。さらに、私も委員をしております首長を構成委員とした8名による政策調整会議、各市町村の担当課長を構成員とした連絡調整会議も設けられております。こうした場を通じて政策的な課題に対して発言する機会が設けられており、運営に関与できる仕組みとなっておりますので、ご理解をお願いをいたします。
 次に、保険料の滞納についてでありますが、平成24年度実績では、被保険者数6,526名のうち滞納被保険者数は13名であります。そして、短期被保険者証交付者数、延滞金徴収実施被保険者数及び滞納処分実施被保険者数は、いずれもゼロとなっております。
 次に、本市の後期高齢者に係る健康診査の受診率の推移と受診率向上に向けた取組についてであります。
 本市における受診率については、平成20年度は17.7%、平成21年度は17.8%、平成22年度は18.3%、平成23年度は19.6%、そして平成24年度は19.9%と年々増加しております。受診率は、75歳以上の年齢ごとに見ると高齢になるほど下がる傾向にあり、本市の40歳以上の国民健康保険加入者の特定健診受診率47.6%と比較すれば低い数値となっておりますが、山形県の平均値を上回っており、県内13市の中においても上位の受診率となっております。
 受診率の向上については、山形県後期高齢者医療広域連合において医療制度のリーフレットや医療費通知に健康診査を勧奨する記事を掲載し、周知・PRに努めているところであります。
 また、本市においても、全世帯に配布する健康診査申込書を送付する際や市報の毎月15日号の健康カレンダー欄などを利用して、適宜、健康診査について周知・PRを行い、受診率向上に努めているところであります。
 続きまして、葬祭費給付状況についてでありますが、被保険者の方が亡くなられた場合に葬祭執行者に対し国民健康保険と同額の5万円を支給しております。基本的な葬祭費の手続きにつきましては、遺族関係者が市役所に死亡届の手続きに来られた際、担当窓口にご案内し、所定の手続きをお願いしております。支給実績といたしましては、平成23年度は394件、平成24年度は377件となっておりますので、ご理解をお願いをいたします。
 次に、市民生活実態に寄り添った政策づくりについてお答えをいたします。
 政策は、市政運営の柱となる最も基本的な理念であります。また、多様な行政分野において政策の方向を指し示し、各種施策の礎と位置づけられるのが総合計画であります。
 本市においては、現在の第4次総合計画を策定するにあたり、市民が市の現状をどのように捉え、どのようなまちづくりを望んでいるのかを把握するため、大規模なアンケート調査を実施いたしました。調査の範囲は、社会資本の整備をはじめ、生活環境や産業振興、また、福祉や教育文化の振興など幅広い分野に及んでおり、その集計結果に基づいて策定された当計画には、市民の生活実態に即した行政ニーズが反映されているものと捉えているところであります。
 また、総合計画等の上位計画を基本に、それぞれの行政分野において策定する個別計画におきましても、適宜アンケート調査を実施し、現在分析と課題の把握、市民の声の集計に努めることに加え、市民や有識者らによる策定委員会等での検討を踏まえることによって、市民の生活実態に即した要望や意見を取り入れております。さらに、昨年12月にはパブリックコメント制度を新たに導入し、より多くの市民の声が計画策定や政策立案に結びつくよう取組を強化しております。
 昨今の社会情勢に目を向けますと、少子高齢化のように予測どおりに進行する変化がある一方で、国際情勢や経済動向のように目まぐるしい変化を遂げる、予測が困難な要素もあります。総合計画の期間計画は10年、また、各種計画の計画期間は5年から10年程度と長期に及ぶため、策定時のニーズのみならず、様々な情勢の変化に即応した政策の立案が求められます。
 本市において策定される具体的な事業の年次計画は、振興実施計画として取りまとめ、議員の皆様にもご説明申し上げておりますが、当計画につきましては各種団体の代表者など幅広い委員構成からなる振興審議会におけるご意見・ご要望等を反映するとともに、毎年度ローリングにより見直しを行い、社会情勢の変化に対応した編成を行っているところであります。
 また、例年秋には私自らが地域に赴き、「市長のふれあい座談会」を開催しております。さらには、定例的に「市長と語る日」や「市長と語る懇談会」の機会を設け、市民の皆様と直接、市政について意見交換を行っております。地域の皆様と膝を交えながら意見交換を行い、生の声に触れることによって市民生活の実態をつぶさに把握するとともに、求められている政策や市政のあり方等を肌で感じ取っているところであります。
 私は常々職員に対しても、職務にあたっては市民目線を心がけるよう指導しており、「声の宅配便」やメールによってご意見をいただく場合も、常に誠意を持って市民の側に立った対応するよう指示しているところであります。
 議員ご提案のアンケート調査の実施につきましては、必要とされる政策の背景を探るものでありますが、調査の対象や質問の設定方法、結果の活用などについてさらに研究が必要と捉えております。政策が公共の福祉と住民生活の向上のための市政の骨格であることに鑑みれば、生活実態に裏打ちされたニーズに基づくべきであることは自明の理であります。今後も多様な行政課題の解決と市政発展に向け、市民の実情を踏まえた政策を掲げ、きめ細やかな市政を継続してまいりますので、ご理解をお願いをいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ご答弁ありがとうございました。引き続き、質問席より2問目以降の質問を行います。
 後期高齢者医療制度については、窓口や電話等で市民より多くの意見や相談をいただいているとの答弁がありました。平成24年度に寄せられた意見や相談の件数と内容はどのようになっていたのでしょうか。お尋ねいたします。さらに、もっと意見や相談が寄せられるようにあらゆる機会を捉えてPRすべきではないかとも思いますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 菊池市民生活部長。
○菊池修明市民生活部長 それでは、1点目ですけれども、平成24年度に寄せられました意見や相談の件数と内容はどのようになっているかということでございますので、私からお答え申し上げたいと思います。
 市に寄せられました相談件数ですが、概算ではございますが概ね50件となってございます。そして主な内容でございますけれども、窓口負担の限度額の相談、それから、障がいのある方が国民健康保険から後期高齢者医療制度へ移行する場合の保険料の相談などとなっております。
 また、市に寄せられました意見の件数でございますが、数件となってございます。そしてその内容につきましては、手続の簡素化を求める意見がほとんどでございました。
 以上でございます。
 それから、2点目ですけれども、もっと意見や相談が寄せられるようあらゆる機会を捉えてPRすべきと考えるがどうかということでございますが、この件に関しましては、保険証の新規交付、それから更新をする際にはパンフレットをお渡しいたしまして、制度の周知を図っているところでございます。そして、そのパンフレットには市町村窓口の案内も併せて載せているところであります。また、医療機関の窓口において、それぞれのケースに応じまして市町村窓口をご案内していただけるようお願いしているところでございます。
 ただ、後期高齢者医療制度につきましては、制度施行から5年が経ちましたので一定の理解が得られているのではないかと推察しているところではございます。
 なお、議員ご指摘のように今後とも広域連合や市町村に対しまして意見や相談をしていただけるようPRしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
 以上でございます。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 一人でも多くの市民の声が広域連合に確実に届くように、よろしくお願いしておきたいと思います。
 次に、平成24年度実績では、被保険者数6,526名のうち滞納被保険者数は13名との答弁がありました。滞納率は0.2%弱で、山形県の0.6%、全国の1.7%と比較すると少しは安心できるような気もいたします。
 滞納被保険者が生まれる背景に、被保険者の所得の低さがあると思います。平成23年度の神奈川県広域連合の場合、被保険者の55.77%が所得なし。所得なしを含め87.8%は所得が200万円未満であったと。さらには北海道広域連合の場合は、被保険者の58.28%が所得なしで、所得なしを含め91.21%は所得200万円未満となっております。
 山形県の所得階層別被保険者数の実態はどのようになっているのでしょうか。お尋ねします。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 平成24年度に、山形県全体の被保険者は18万8,211人で、議員ご質問の所得階層別で見ますと、公的年金等の収入額が年120万円以下、いわゆる所得なしの階層は、うち13万8,945人で73.82%を占めております。さらに加えますと、公的年金収入額が120万円から170万円未満、所得額とすれば50万円未満の階層は、1万4,591人で7.75%でありまして、合わせますと全体の81.57%となっております。したがいまして、山形県ではほとんどの被保険者の方々がこの階層に入っているということになります。
 なお、所得の少ない方に対しましては、加入者や世帯主の所得金額に応じまして保険料の軽減措置ということがとられておりますので、一概に所得の低さが滞納被保険者の生まれる要因ということではないと言えると推測しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 所得の低さが滞納率を生む全ての要因だとは私も思っておりませんが、非常に大きな要因にはなっていると思います。先ほど紹介申し上げましたように、神奈川県、北海道では、いわゆる所得なしの層が6割未満であります。ところが山形県の場合は7割を超えている。こういう実態を考慮した運営が本県の場合は求められているのではないでしょうか。
 平成23年度に神奈川県では、高齢者の生命線とも言うべき年金の差し押さえが31件あったと聞きます。北海道では、年金月額2万5,000円の93歳の高齢者の残高1,343円の通帳が差し押さえられて、133円の滞納保険料が徴収された。やり過ぎではないかと批判が起きていると聞きます。
 本市においても平成23年度に2件の滞納処分があったようですが、どのような実態だったのかお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 本市における差し押さえの実態についてということで、平成24年度直近の滞納処分件数は、先ほど市長の答弁にもありましたとおりゼロでございました。これまでの実績としましては、平成22年度に2件実施しております。2件とも他の税金も含めました滞納ということでありまして、再三の交渉を経てもなお自主的納付に至らなかったことなど、やむを得ず債権の差し押さえを実施したという状況でございます。
 公平・公正な賦課徴収を推進いたしまして後期高齢者医療制度を堅持するためには、滞納被保険者の生活実態を十分に踏まえた上でございますけれども、債権あるいは不動産の差し押さえ等の滞納処分を実施したところでございます。
 また、所得が少なく納期ごとに納付が困難な方には分割納付などの対応をとっておりますことも申し添えまして、お答えいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 十分な配慮がなされているものと理解しました。今後とも行き過ぎのないようにお願いしたいと思います。
 次に、本市の健康診査の受診率、県平均を上回っており、県内13市の中においても上位となっているとの答弁がありました。関係者の努力に敬意を表したいと思います。
 また、健康診査の受診率は高齢になるほど下がる傾向にあるという答弁もございました。
 そこで、年齢階層に見た本市の受診率はどのようになっているのかお尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 それでは、私からお答え申し上げたいと思います。
 平成24年度の後期高齢者健康診査の受診率を年齢別に見てみますと、75歳で39.6%、76歳で36.8%と決して低い数字ではない状況であります。また、5歳ごとの年齢階層別で見てみますれば、75から79歳の平均の受診率については32.4%、80から84歳までの平均が16.1%、また、85歳を超えますと3.7%と随分低くなっている状況であります。このように高齢になればなるほど受診率は低くなる傾向となっておりますので、ご了解いただきたいと思います。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 高齢になるほど受診率が下がるという実態については理解いたしました。
 それでは、高齢になるほど受診率が下がる原因・理由というものをどのように受け止めておられるのでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 高齢になるほど、加齢、疾病治療中の方が多くなりまして、かかりつけ医の管理下において必要な検査を受けている場合が多いのではないかと考えられます。また、寝たきりや歩行困難、認知症などにより健診を申し込まない方もいらっしゃるのではなかろうかと考えておるところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 部長がお答えなったことが健診率、受診率を下げている大きな要因であるということは理解できます。しかし、老人保健法では義務化されていた健診が、後期高齢者医療制度は努力義務とされました。このことが受診率低下の要因であるとも言われています。現に義務化されている国民健康保険の特定健診率、本市の場合は50%前後で推移しているわけです。それに比べると、後期高齢者医療制度においては20%未満になると。制度の見直しも考える必要があるのではないかと思っております。
 次に、受診率が高い市町村では、未受診者やしばらく受診歴のない方などには、訪問、面接、電話など直接働きかける方法もとっていると聞いています。これらの事例に学ぶことも大切ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 お答えいたします。
 まず、本市における40歳から74歳までの国民健康保険加入者に対する特定健診診査については、文書による個別の受診勧奨を行っております。これで一定の効果が出ているものと考えております。疾病治療中の方が多い後期高齢者に対しては、かかりつけ医などからの指導など有効な受診勧奨手段について、保険者であります後期高齢者広域連合と連携を図りながら研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解お願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 病気の早期発見及び予防を図り元気に過ごすためにも、健診は重要です。受診率の向上のため、引き続き努力をお願いしたいと思います。
 ちなみに、平成23年度の本県の全体の受診率は16.26%で、全国的には28位と理解しております。全国平均の22.60%よりも下回っております。後期高齢者広域連合と連携を図りながら、さらに受診率アップの努力をお願いしておきたいと思います。
 次に、葬祭費の支給実績でありますが、平成23年度394件、平成24年度377件との答弁がありました。支給実績は75歳以上の死亡者数の何%になっているのか、お尋ねします。
○清野忠利議長 菊池市民生活部長。
○菊池修明市民生活部長 お答えいたします。
 葬祭費の支給実績は75歳以上の死亡者数の何%になるのかということでございますけれども、平成23年度は2件、平成24年度が3件の未申請でございましたので、平成23年度で99.5%、それから平成24年度99.2%の支給実績となっております。
 以上でございます。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ご遺族のお考えとか事情とかということもありましょうから、100%はなかなか難しいかなと私も思っております。そういう意味では、ほぼ100%と考えてもいいかと受け止めました。今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、市長は政策調整会議の委員をしておられ、政策的な課題に対して発言し運営に関与できる立場におられるとの答弁がございました。そこで、以下の4点について市長の見解を伺いたいと思います。
 一つ、厚生労働省の試算によると、平成37年度の保険料は平成22年度の1.5倍強になるということです。そうなれば滞納者のさらなる増加は避けられません。保険料の抑制策を国に求めるなど手立てを講ずる必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 一つ、山形県広域連合における保険料一部負担金の減免状況を見ると、平成23年度は申請件数がゼロ件となっています。制度の矛盾を補い、被保険者の暮らしを守るためにあるはずの減免制度が山形県では機能していないと思いますが、どうでしょうか。
 一つ、平成24年度の山形県広域連合の滞納処分件数は40件。岩手県、福島県に次いで東北で3番目に多い件数となっています。国税徴収法を逸脱しないよう要綱を作成するなど、歯止めをかけるべきかと思いますが、いかがでしょうか。
 一つ、受診率向上に向けて国に対して健康診査の義務化を求めるなど、広域連合としても主体的取り組みを強化する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 以上よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 保険料の抑制策を国に求めていくべきではないだろうかという質問でありますが、確かに今後保険料は増大すると、指摘があったように1.5倍になるという試算もあるわけでありますけれども、下がることはない、増えることはあっても下がることはないと私も認識しております。
 そういう中で、今、政府の方では税と社会保障の一体改革というもので、後期高齢者の問題も含めて抜本的な解決策はどのようにあるべきかということが論議されているわけであります。民主党と自民党、公明党、3党がこの合意を昨年、民主党政権下であったわけでありますけれども、現在は民主党が離脱しているということについてはちょっと残念だと思います。いずれしましても自公を中心として今の政権の中で税と社会保障の一体改革が論じられているわけであります。この問題をまず注視することが第一だと思っております。私はこの高額医療について、不勉強で申し訳なかったんですが、この今回のいろんな議員の皆様方の質問の中で勉強しているうちに、私はその場面に今まで直面することがなかったこともあり、非常に不勉強だったと自責の念にかられております。自己負担というのが普通の場合ですと8万円、それから所得の高い人で15万円と、大きく大別するとそういう自己負担額になっているわけであります。それに超えるものについては、一切がこれは国の制度でもって減免されるとなるわけであります。この中で、今回一つの問題として、70歳以上については保険料の自己負担を1割から2割にすると、あるいはその能力のある方、いわゆる所得のある方については、応分の負担額を設けるべきではないかということが今議論されております。同時に私は、この高額医療についても是非この15万円以上は、本市的にちょっといろいろな細かい計算方法がありますが、その中で自己負担額を、所得の多い方についてはもっと負担額を多く納めてもらうという制度を導入していかないと、ますます社会保障の制度というものが国民に負担として返ってくるのではないだろうかということを考えるときに、こういったことも含めて今後、全国市長会の政策調整会議などでは私も相談役となっておりますので、そういう方面でも発言を強めてまいりたいと思っているところであります。
 あと、減免制度について、山形県の場合は機能してないのではないかというご指摘もあったようでありますけれども、これについては実際は規定に該当する方がたまたまいらっしゃらなかったということで、機能していないということは当たらないのではないだろうかと私は考えております。
 それから、行き過ぎた差し押さえがないよう広域連合として歯止めをかけるべきではないかということについては、そのとおりだと思いますので、今後そういう場面で発言をしていきたいと思っております。
 それから、後期高齢者についての受診率を義務化すべきではないかということがありました。私はこう考えます。やはり今まで各担当部長が答弁の中にありましたように、75歳以上になりますと一切一切がやはり個人の残存能力というものがだんだん薄まっていくことは、これは自明の理であります。そういう中で、疾病を持っている方々はかかりつけの医者の管理下に置いてあるということからも、受診率がだんだん下がっていくことは、これは致し方のないことかと思っております。かつてはこの義務化になっておったということの指摘もありましたけれども、私はむしろ介護予防策という形の中でこの受診率の低下ということを補うべく、介護予防策というものに今後力点を置いていかなくてはいけないのではないだろうかと思っているところであります。
 なお、その受診率の低さというものについては、適宜、行政でその都度PRに今後とも努めてまいりたいと思っているところであります。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ご答弁ありがとうございました。保険料について市長から、上がることはあっても下がることはない、そういう認識が示されましたけれども、私も同様の認識を持っております。広域議会の実態をちょっと散見するに、どの議会も2、3時間から半日程度で終わってしまうと。議員の発言も非常に少ない。そういう実態にあっては、上げることは簡単なんですよね。そういうことをちょっと危惧して、受診率を上げるよりは保険料を上げる方が簡単だからなどという、げすの勘ぐりも出てこないわけでもありませんので、その辺のところは広域連合として主体的に努力をしていただけるよう、市長のリーダーシップに期待しながら次の質問へ移らせていただきます。ありがとうございました。
 次に、市民生活実態に寄り添った政策づくりにかかわってお尋ねいたします。
 第4次総合計画を策定するにあたり、大規模なアンケート調査を実施したとの答弁がありました。私も拝見しましたが、なかなか詳しく素晴らしいアンケート調査だと思いました。しかし、このアンケート調査結果からは、生活者としての市民の姿が見えにくいと思いました。生活者としての市民の姿の見えるアンケートを実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 ご質問の第4次総合計画策定時に実施いたしましたアンケート調査は、まちづくりに対する市民の方々の意向・動向を把握するため、16歳以上の男女3,000人の方を対象に無作為に抽出いたしまして、郵送による調査方法で実施いたしました。回収件数といたしましては、1,511件で回収率50.4%となったところでございます。アンケートの設問内容は、まちづくりに関する8つの分野につきまして24の項目で、いずれも市政について住民の方々の考えや希望等を直接的に伺う内容です。したがいまして、当該アンケート調査は、議員ご指摘のとおり住民の生活実態そのものを伺う内容にはなっておりません。しかしながら、調査によって導かれました結果については、住民の生活実態に裏打ちされた内容であると捉えているところでございますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 1問目のご答弁の中に、それぞれの行政分野において策定する計画においても適宜アンケート調査を実施しているとの答弁がありました。最近実施したアンケート調査にはどんなものがあるのでしょうか。また、アンケート調査の結果、何がわかり、政策づくりにどのように役立てられたのでしょうか、お尋ねしたいと思います。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 直近の計画ということで、本年5月に「第2次東根市障がい者福祉計画」につきまして、この計画を取りまとめる上でアンケート調査を実施いたしたところでございます。アンケートの目的につきましては、障害者手帳所持者の生活の実態や生活全般における要望を把握するために、さらには障がい者に対する市民の理解やボランティア活動への参加意欲を把握するために実施いたしたいたところでございます。この結果から、現在の福祉サービス、保健・医療、災害時の支援、教育・就学、雇用・就労につきまして、多岐にわたりまして障がい者が置かれている状況と要望が明らかになったと理解しております。また、健常者が障がい者や障がい者を取り巻く環境をどのように理解し捉えているのか、ボランティア活動に対する意識・姿勢等も浮き彫りになったと理解しております。これらアンケート結果をもとに新たに策定しました計画では、障がい者に関する福祉サービスの利用や自立に向けました取組について、相談支援や支援体制の推進等々の充実を図る内容ということで計画に反映したところでございます。そのようなことで、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 障がい者が置かれている状況が明らかになったという答弁がございました。生活実態を問うアンケートだからこそ、障がい者が置かれている状況が見えてきたのではないかと私は考えます。
 また1問目の答弁でありますけれども、市民の皆様と直接市政についての意見交換を行っておりますとの答弁がございました。市民との直接対話はとても大切なことだと思います。しかし、参加者に偏りが見られないでしょうか。老若男女、各階各層の市民の姿、思い、願いなどが把握できるよう、実施方法を工夫してみることも大切ではないでしょうか。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 市民の皆様と市長が直接語り合う「市長のふれあい座談会」は、より多くの方々、そして幅広い年代層の皆様に参加していただけるよう、夕刻から各地域に出向いて開催しております。ただ、参加者の年齢構成や男女別に関しましては、女性や若者の方々の参加が少ない傾向にあると感じているところでございます。しかし、昨年、高崎地区で開催いたしました座談会を見ますと、小中学生のお子さんを持つ保護者の方々から多数参加していただき、活発な意見交換が行われた実績などもございます。昨今の勤務形態の多様化などから全ての方々にとって参加しやすい機会を設けるということは非常に困難な状況にはありますけれども、「市長と語る日」や「市長と語る懇談会」を定例的に設けまして、より多くの皆様と対話できるよう取り組んでまいりたいと考えております。また、直接対話方式を望まれない方々もいらっしゃるため、「声の宅配便」を市広報誌へ折り込み、市民の皆様のご意見を伺うなど、多様な意見聴取ということにも努めております。
 今後とも、議員ご指摘のとおり市民の皆様の生活実態や多くの意見が市政に反映されるよう取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 「市長と語る会」につきましては、子育てとか介護など、具体的な課題を共有する人たちに集まっていただいて懇談をするなどという工夫もあってもいいのかなと私は思います。
 アンケート調査の方に戻りますけれども、ここに「生活実態アンケート調査結果」という小冊子があります。長野県信濃町が昨年9月に実施したアンケート調査の結果をまとめたものです。信濃町は全世帯の2割に当たる700世帯を抽出して調査を実施したそうです。調査では、回答者の性別、年齢、居住地区、職業、そのほかに世帯の年収、1年前と比べた世帯の収入、世帯の貯蓄額、家計の中でお金がかかるものなど、19項目について調査をしておられます。調査の結果は、経済悪化による収入の減、税・保険料の負担増など、町民の生活の深刻さが浮き彫りになるものであったと言います。これを受けて、町長は12月議会において、「調査結果を予算編成の参考にしてまいります。私は暮らし向きが悪いということをどうやって解決できるかということに一番の着眼点を置いています。各課には調査結果を参考に予算要求するように指示を出しました。」こういう答弁をされたということです。参考にしていただける点もあるのではないかと思います。総合政策課には目を通していただいております。
 市民の生活実態に寄り添った政策づくりがさらに前進することを願って、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで午前11時5分まで休憩します。

   午前10時54分 休 憩


   午前11時05分 開 議

○清野忠利議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

◎大場英雄議員質問

○清野忠利議長 次に、6番大場英雄議員。

   〔6番 大場英雄議員 登壇〕

○6番(大場英雄議員) 6番大場英雄です。議長の指示によりまして、通告に従い2項目お尋ねいたします。
 1項目目、神町小学校の現状と移転構想についてであります。
 神町小学校は、平成23年に校舎の耐震化を終了したものの、校舎建設から約40年が経過しました。近くに山形空港や陸上自衛隊神町駐屯地を抱えていることから、防音対策を講じた鉄筋コンクリート3階建ての校舎、これは当時、内外から大きな注目を集めました。しかしながら、現在では校舎をはじめとして施設整備の老朽化が目立ってきております。随時対策をとっていただいておりますが、校舎の雨漏りによる天井の染みや壁面のひび、クラック。また、騒音対策の関係上、窓が少ない。これによりまして教室内の通風の悪さ。講堂の雨漏り跡やトイレの悪臭、常態化したグラウンドの水はけの悪さなどが見られます。そこで保護者や地区民からは、学校移転による教育環境の改善を望む声が大きくなってきております。
 市長の考えとして、これまで地区の振興を語る会などを通して、将来展望の中で神町小学校の移転について話をされてこられました。小学校移転という事業規模を考えれば、今のうちから財政面を含め、学校規模、用地などの調査研究に向け検討に入ることは、早過ぎることではないと考えます。そこで2点お伺いいたします。
 1つ、神町小学校の施設・設備の老朽化対策について。
 2つ、神町小学校の移転に向けた構想について、お聞きをいたします。
 次に、2項目目です。安全・安心なまちづくりについてお尋ねいたします。
 4万7,000人の人口を抱える本市において、第4次総合計画の中に生活安全の充実を掲げております。その上で、交通安全や防犯対策に警察や行政をはじめ、地域や関係機関・団体が一体となって取り組んできております。地道な活動も多いわけですが、各種資料を見ても着実に成果を上げてきていると思います。一方で、市民の命と暮らしを守る警察署が、県に対し長年設置要望しているにもかかわらず今もって実現できていないのは、甚だ残念なことであります。そこで2点お伺いいたします。
 1つ、交通安全や防犯対策に対する取り組み状況について。
 2つ、東根警察署の設置の見通しについて。
 以上お尋ねし、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 6番大場英雄議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 大場英雄議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに、神町小学校の現状と移転構想についてお答えをいたします。
 市内の小学校は、建築後30年以上を経過している建物が約6割を占めており、大森小学校を除くほとんどの学校は経年劣化により、施設や設備の修繕箇所が増加する傾向にあり、優先度を見極めながら計画的に対応しているところであります。また、早急に児童生徒の安全・安心な教育環境を確保する必要があることから、重点課題として耐震化事業に取り組んでおり、東日本大震災を機に1年前倒しで行い、平成26年度までに全ての学校の耐震化を完了する予定であります。
 神町小学校の施設・設備の老朽化対策についてでありますが、神町小学校は昭和48年に建築され、その後40年が経過しております。この間、外壁工事や屋上防水工事を実施し、平成23年には耐震改修工事を実施しましたが、早期の児童の安全確保を最優先にしたことから、設備等の更新を図ることができなかったところであります。
 今後の大規模な改修の必要性につきましては十分認識しておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、神町小学校の移転に向けた構想についてでありますが、現在、本市では公益文化施設の建設をはじめ、各種社会体育施設の整備などの大型事業に着手している状況にあり、また、神町地区においては、平成28年度の完成を目指して、公民館の整備に取り組むこととしております。
 将来を担う児童生徒の教育環境を整えるため、時代に即した学習施設の充実を図ることは必要不可欠であります。こうしたことを踏まえ、神町小学校をはじめ経年劣化が進行している学校施設の整備につきましては、リニューアルや移転改築など整備手法を含め、小中学全体に係る長寿命化計画の中で検討してまいります。また、この計画策定にあたり、各校が抱える施設の現状や児童生徒数の将来推計等についても十分に考慮する必要があると捉えております。
 いずれいたしましても、当面は適正な維持補修を行うこととし、具体的な整備計画につきましては今後、振興実施計画の中で位置づけてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、安全で安心なまちづくりについてお答えをいたします。
 本市では、安全で安心な住みよいまちづくりの実現を図ることを目的として条例を制定し、市民、事業者、関係行政機関、関係団体等が相互に協力し一体となって取り組んでおります。
 交通安全の取り組みにつきましては、区長会を中心とする交通安全推進協議会の活動、交通安全母の会による活動や安全協会の活動など、多くの市民の方々の協力を得て交通事故の減少に努めているところであります。
 また、安全な通学路整備や、交通安全専門指導員による幼年期の交通安全指導や小学生への自転車教室、通学路における交通指導員の配置などを実施しております。さらに毎月15日を「交通安全の日」と定め、市内の交通安全関係団体と市3役及び部課長級職員が通学時間帯における立哨指導を行い、市を挙げて交通安全意識の高揚を図っております。
 防犯対策については、各地区において青少年を見守り育成する各種団体、学校PTAや防犯推進員の方々から、子どもたちを犯罪から守り、地域から犯罪をなくすために積極的な活動を行っていただいております。
 また、市内3駅における放置自転車一掃作業や市内約3,600灯の防犯灯におけるLED改修事業、青色回転灯の防犯パトロールカーによる巡回と普及活動を通し、犯罪の防止に努めているところであります。
 このような取り組みが成果を見せており、本市の交通事故、刑法犯認知件数は、減少傾向にあります。
 今後、交流人口の増加や都市化の進展などにより交通事故や販売の増加が危惧されるところでありますが、これからも村山警察署からの協力と支援のもと、市民の皆様と力を合わせて安全で安心な住みよいまちづくりに取り組んでまいりますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、東根警察署設置の見通しについてでありますが、本市における刑法犯の認知件数は北村山地域内で発生する事件の6割以上を占めており、犯罪の広域化や巧妙化が顕著になっております。温泉、小田島、長瀞地区においては駐在所が引き上げられ、都市化が進む中で不審者による声かけ事案が発生するなど、警察署設置の必要性が一層高まってきております。
 このように安全・安心なまちづくりを推進するためには、警察署の設置が必要であり、これまで継続して山形県に対して要望を行ってまいりました。今後も、東根警察署の設置につきましては、本市の重要要望と位置づけて、引き続き要望してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) それでは、質問席より質問を続けさせていただきます。
 ただいま市長より、神町小学校のこれまでの変遷と、あわせて就学児童の安全・安心な教育環境の整備・改修に積極的に取り組んでこられた旨の答弁がございました。学校の耐震化につきましては、危機管理の高まりという時代の要請もありまして前倒しに進められ、平成26年度までに全ての学校が完了するということは大きな評価を得ております。なお、築年数が経過して経年変化の大きい校舎や施設につきましては、引き続き、学校側の聞き取りも十分に行っていただいて、より丁寧な点検の上で補修や改修等に努めてくださいますよう、特段の配慮を要望しておきたいと思います。
 次に、神町小学校の児童数の推移についてお伺いいたします。
 神町小学校も1世紀を超える歴史を持つわけですが、これまで児童数の増加と学校の新築・増築・改築の歴史でもあったと理解しております。そうした中で、平成に入り、平成10年度に東根中部小学校が開校、平成23年度に大森小学校が開校され、現在の学区が形成されました。平成23年度、まだ記憶に新しいわけですが、東根小学校と東根中部小学校はほぼ想定された児童数でスタートしたわけですが、神町小学校は約50名が大森小学校にシフトする形で児童数405名のスタートとなりました。その後、児童数につきましては増加傾向にあるとお聞きしておりますが、今後、神町小学校の児童数はどのように推移すると予測されているのかお伺いをいたします。
○清野忠利議長 半田教育次長。
○半田博教育次長 お答えをいたします。
 今年度の神町小学校は、2年生と4年生が2クラス、その他の学年が3クラスで合わせて16クラス、特別支援2クラスを加えまして、合計で18クラスで421名となってございます。
 今後の神町小学校の児童数の推移につきましては、想定できる範囲の中で増加する傾向にあると捉えております。最大で今年度より83名ほど増えまして505名のところが想定されているところでございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) ただいま教育次長から答弁がございましたが、今年度の児童数、クラスで言いますと特別支援学級も含めて18クラスの421名ということで、引き続き増加傾向にあると理解しました。また、平成31年度には80名程度の増加が想定されるということでございます。
 神町小学校の現状を見てみますと、周りを市道や民家に囲まれていまして窮屈な立地条件になり、敷地面積も狭いと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
 また、今後の児童数の増加を踏まえた場合、神町小学校を仮に移転整備するという場合、施設規模はどの程度になるのか。またあわせて、事業費はどのぐらい想定されるのかをお伺いしたいと思います。
○清野忠利議長 半田教育次長。
○半田博教育次長 お答えをいたします。
 現在の神町小学校の敷地面積は約2.1ヘクタールになってございます。同じ学校の規模といたしまして、大森小学校の敷地面積は2.5ヘクタールになっております。
 また、仮に神町小学校を移転して改築した場合の施設の規模、事業費でございますが、大森小学校を想定した場合ですけれども、校舎の面積7,000平方メートル、屋内体育館1,300平方メートル、敷地面積2.5ヘクタールを想定した場合でございますけれども、建設地にも左右されますが用地買収を含めた概算事業費は約28億円程度を想定してございます。よろしくお願いします。
○清野忠利議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) ただいまの答弁ですと、現在の神町小学校の敷地が約2万1,000平米、大森小学校の規模を想定してということでございますけれども、平米数で言いますと2万5,000平米、また、事業規模ということを考えれば28億円という想定という答弁がございました。
 ここで、最後に市長にお伺いしたいと思います。現在、平成28年度をキーワードとしました公益文化施設整備、あるいは社会体育整備等々、大きな事業が展開されているということにつきましては、私も十分認識をしているところでございます。そうした状況下ではございますが、あわせて考えていただきたいと思います。神町小学校の校舎等の経年劣化や今後の児童数の増加、狭い敷地面積など、これまでの答弁内容からしても、5年先、10年先を見据えた中で移転改築を検討する時期と考えます。学校用地につきましても、地域開発が進めばますます限定されてしまうものと思います。そこで、現時点ででき得る最大限の答弁をいただきたいと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 神町小学校をはじめ市内の小学校が、大森小学校を除いて経年劣化しているということは登壇で答弁を申し上げたとおりであります。そういう中で、移転改築を考えなければいけないもの、あるいは当面は大規模改修をしながら長寿命化を図っていかなければならないものなど、生徒数の今後の推移にもよりますけれども、そういうふうに大きく2つに大別されるかと思っております。そして神町小学校については、やはりそれは移転改築をしなければならないだろうということを私は、はっきりと今の段階で申し上げることができるのではないだろうかと思っております。そうすると、いつの時期にその神町小学校の改築をするかにもかかってくるわけでありますけれども、その場合に2.5ヘクタールの用地が必要であるということからいたしますと、どんな形にしろ、私は神町の自衛隊の正門から南側の敷地ということになるのかなと。そして、その中で、いずれにしても民地ばかりではないわけであります。つまり営林署、林木育種場等々の持ち分が必ずや入ってくるのではないかと思います。そういう中において、例えばそれを借地として借りて現在農業を、果樹経営を行っている方々も多数いるわけであります。そういう中において、その契約状況はどうなっているかということも調べていかなければならないだろうと思っております。したがって、そういう問題等について、私は契約内容を調べるよう事務局に指示をしております。具体的に言いますと、平成28年の公益文化施設ができあがってから、その後の市政の状況の中で、課題として大きくクローズアップされてくることは、私は間違いないのではないだろうかと思っております。現時点では以上のことしか申し上げられませんけれども、いずれにしても用地の確保が相当な課題の中心になってくるのではないかと思っているところであります。
○清野忠利議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) どうもありがとうございます。神町小学校につきましては、ただいま市長から、大規模改修ということではなく、やはり移転を前提にした考え方ということで理解をいたしました。あわせて、平成28年度以降、一つの大きなテーマとして取り組んでまいるという答弁もいただきました。ありがとうございます。
 それでは、次に安全・安心なまちづくりについてお伺いいたします。
 交通安全につきましては、交通安全推進協議会はじめ交通安全母の会、交通安全協会などの団体・ボランティア等の活動、あわせて行政として交通安全専門指導員による啓蒙、指導活動、また、児童生徒の通学路の安全確保のために交通指導員を配置、あわせて通学路の点検・整備など、多岐にわたる活動が着実に効果を上げており、感謝を申し上げます。防犯活動につきましても、各種団体や学校・PTA、防犯推進員の協力のもと、積極的に活動をいただいているということで、本市における交通事故、犯罪件数が減少傾向につながっているものと思います。そこで1点に絞ってお伺いしたいと思います。
 防犯活動で今話題を集め、注目されておりますのが、青色の回転灯を車に装着といいますか、設置して行う防犯パトロールについてであります。回転灯のついた車というのは非常に目立つということで、犯罪等の抑止効果が大きいと言われております。
 そこで、この制度の仕組みと本市における取り組み、また、普及状況についてお伺いをいたします。
○清野忠利議長 菊池市民生活部長。
○菊池修明市民生活部長 それでは、お答えいたします。
 青色回転灯の防犯パトロール活動の取り組みと普及状況ということでございますが、青色回転灯の防犯パトロールにつきましては、平成16年12月1日に警察からの証明を受けた団体について認められたものでございまして、青色回転灯を装備することが認められたものにつきましては、本市においては大富地区の青少年育成の会をはじめといたしまして東根市の防犯協会、東根市などが警察からの実施者の講習を受けまして青色回転灯を装備することができるようになったわけでございます。独自の防犯パトロール活動を行っているということになりますけれども、地域の安心につながっているものと思っているところでございます。
 警察からの証明を受けました青色パトロールの活動でございますが、車両台数は8月1日現在で34台となっているところでございます。なお、現在も手続きを行っている車両が増えてきておりますので、今後一層の防犯抑止効果を期待できるのではないかと思っているところでございます。
 以上でございます。
○清野忠利議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) ただいま市民生活部長から、青色回転灯の制度、あわせて普及状況について答弁がございました。今現在34台ということでございますけれども、当然年柄年中動いているわけではありませんので、常に34台が見られるということではないでしょうけれども、この程度の普及が進んできたという理解をいたしました。青色回転灯につきましては、引き続き普及に向けて取り組みをよろしくお願いしたいと思います。
 最後に要望ということになるわけですけれども、東根警察署の設置についてでございます。
 やはり本市に警察署がどんとあるだけでも、交通安全や犯罪の抑止効果に非常に大きな影響を与えるものと思います。また、市民の防犯意識の高揚にもつながっていくものと考えるところでございます。引き続き、実現に向けて要望の継続をよろしくお願い申し上げて質問を終わります。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。

◎河村 豊議員質問

○清野忠利議長 次に、1番河村 豊議員。

   〔1番 河村 豊議員 登壇〕

○1番(河村豊議員) それでは、議長の指示により、通告に基づき一般質問をさせていただきます。
 はじめに市民への情報伝達についてでありますが、はじめに行政が行う広報の考え方に言及すると、1つ目に行政サービスについての情報提供、2つ目に地域の課題解決に市民参加を促す政策的な広報、3つ目に地域の魅力を内外に発信する、主に観光的視点の広報、4つ目に地域の防災・災害に関する広報、などに大きく分類されると考えております。これら行政が行う広報について、これまでの実情等を踏まえながら今後の方向性などについて質問させていただきたいと思います。
 1つ目に広報の多様化・必要性についてであります。
 これまで当市における市民への情報伝達手段としましては、市報、ホームページに加えてメールマガジンの発行、フェイスブックの試験運用も始まり、10月からはフェイスブックも正式に市からの情報発信手段として活用されるとお聞きしております。
 そこで、先ほど述べました行政が行う広報について、今後どのように多様化に取り組んでいくのか、そしてその必要性についてどのようなお考えであるのかをお聞きしたいと思います。
 2つ目に災害時の情報発信についてであります。
 最近、気象庁が「経験したことのないような大雨」という言葉で警戒を呼びかれるほどの異常気象が全国的に頻発しております。山形県でも土砂災害や河川の氾濫、そして県内6市町で断水が発生した7月の大雨がありました。東根市においても、最上川の水位が避難判断水位まで上昇し一部地域に避難勧告が発令され、隣接する河北町民の方約200名とともに3世帯14名が東根第2中学校に避難され、大変なご不便をおかけすることとなりました。私も、出先から戻った夕方から避難所が解除された夜20時半頃まで、避難されていた皆さんの声を聞きながら避難所のお手伝いをさせていただきましたが、着の身着のままで避難された大勢の方が1カ所に集まられると、ある方は暑かったり、また、ある方は寒かったり、わずか数時間の避難でもこのように現場でしか見えないものがたくさんありました。幸い人的な被害はなかったものの、土田市長がいち早く決断され、パンや飲物を提供されたことから、避難所も落ち着いて状況を見守られました。
 しかし、市内の広い地域で市道や生活道・農道などが水没して通行ができない状態になっていたり、田畑の冠水も発生いたしました。その際、これらの状況が市民に対して的確に情報伝達されていたのか。昨年9月の東根市総合防災訓練においてテストされた緊急速報メールなどは活用されたのか。気象庁は8月30日より、注意報、警報の上に特別警報を新設して運用を始めました。今後、特別警報が発令した場合は、都道府県は市町村へ、市町村は住民へ危険を周知する義務が発生いたします。今回の件を教訓に災害時の市民への情報発信について、そして情報共有について、即効性のある、また、双方向性のあるあらゆる媒体利用を積極的に進めるお考えがあるのか、お伺いいたしたいと思います。
 3つ目に防災担当部署の独立についてであります。
 前段でも述べましたように、最近の自然災害に対して想定外という対応は許されない状況となっております。そんな中で、現状の東根市の防災担当部署が東根市民4万7,000人余りの生命・財産を守るための規模や位置づけとなっているのか。そして、今後改善や機能強化を図っていく計画はあるのかをお伺いいたします。
 2つ目に医療・介護サービスについてであります。
 まず、医療・介護に関する償還払いについてでありますが、医療費の家計負担を軽くするため、病院窓口や薬局で支払う医療費の負担限度額を定めた高額療養費制度があります。当初この制度は、限度額を超えた金額についても一旦患者が立て替えた後、加入する保険者に申請して払い戻しを受ける償還払いとなっておりましたが、2007年に制度が改善され、入院の場合、窓口で認定証などを提示すれば負担限度額の支払いだけで済むようになりました。さらに、昨年4月からは外来診療についても同様の取り組みが実施されており、長期にわたって高額な治療費が発生する通院患者の負担が大きく軽減しております。しかし、これらの制度に当てはまらず償還払いとなるケースもまだまだ残っております。
 また、少し角度は変わりますが介護サービスに関しても同様に、住宅改修費などで上限20万円の9割が支給されて、20万円以内の工事であれば実質負担が1割になる制度などがあります。現在これらについては利用者が当初全額を業者に支払い、後から申請を行って9割が還付されるという償還払いとなっていますが、事前に工事業者と委任契約を結ぶことで立て替えの負担をせずに済む委任払いを導入できないものかと、市民の方よりご相談がありました。これら医療・介護サービスで制度の運用の仕方や手続次第で市民の負担を軽減できることがあれば、是非実施できるように市長のご決断をお願いしたいと思います。
 2つ目に地域包括支援センターについてであります。
 平成18年4月の介護保険制度改正により、高齢者の地域での自立した生活を支える拠点として地域包括支援センターが創設されました。高齢者が住み慣れた地域で健康で生き生きとした生活を送っていくためには、介護保険サービスだけでなく保健・医療・福祉の専門職、ボランティアなどの様々な資源を統合したケアが必要となります。地域包括支援センターは、介護予防ケアマネジメント、総合相談支援業務、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務などを一体的に実施し、地域住民の心身の健康の保持と生活の安定のために必要な援助を行うことにより、保健医療の向上、福祉の増進を包括的に支援することになっておりますが、高齢化率の上昇、人口の偏りの中で東根市の地域包括ケアはどのような実態となっているのでしょうか。また、地域の相談窓口として設けられている市内5カ所のブランチでの相談対応はどのような状況でしょうか、お伺いいたします。
 大きく3つ目でありますが、公共施設整備についてであります。
 さくらんぼ図書館の利用について、東根市公益文化施設に伴い、現在駅舎の中にあるさくらんぼ図書館の機能の方向性、スペースの利活用方法がどのように進められるのか注目されております。これまで発表されている内容からの進展はあるのか、具体性は見てえきているのか、お伺いいたします。
 2つ目に山形県民会館誘致についてであります。
 現在、東根市には最大で500人が収容できるタントクルセンターの大ホールがありますが、やはり一流の音楽や舞台を誘致し市民の方々や子どもたちに最高の文化・芸術に触れていただくためには、最低でも1,500人から2,000人収容規模のホールが必要であります。ただ、前段でも触れました公益文化施設整備が進む当市の現状では、市単独で新たなホールを建設するというのは現実的ではありません。
 そこで、築50年で建て替え計画のある山形県民会館を我が東根市に是非誘致していただきたいと思います。山形駅西口にはサッカースタジアムをという声もありますので、空港もあり、高速道路のインターもあり、駐車場スペースも十分に確保できる東根市に是非、山形県民会館誘致の波を起こしていただきたいと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
 3つ目に雇用促進住宅の再利用についてであります。
 平成13年に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画の流れで、全国の雇用促進住宅が当初の役目を終え廃止されることとなりましたが、雇用促進住宅六田宿舎には現在も震災被災者の方も含め生活している方々がおられます。その方々の住居を確保する意味からも、老朽化している木造市営住宅対策としても、これらの建物を市営住宅として活用することはできないでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
 以上、登壇での質問といたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 河村 豊議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに市民への情報伝達についてであります。
 広報の多様化・必要性については、現在、市民への情報伝達手段として市報やホームページなどのほか、5月よりフェイスブックの試験運用を開始するなど、情報伝達手段の多様化を図っております。特に近年、フェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスを活用した情報発信は急速に普及し、伝達の早さや情報の広がりにおいて優れていることから、多くの企業や自治体などが取り入れております。その一方で、高齢者世帯など、インターネット環境のない世帯もあることから、市報による情報伝達は引き続き重要なものと考えております。本市といたしましては、より読みやすく親しみやすい市報づくりに取り組むとともに、今後、ホームページやソーシャル・ネットワーキング・サービスなど、情報発信手段の多様化に対応しながら、市民に必要な情報をより的確に、より分かりやすく伝達する手段について研究を重ねてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、災害時の情報発信についてであります。
 7月18日に発生した豪雨において、最上川の水位が避難判断水位に達し、一部の市民に対し避難勧告を発令したところでありますが、目前に迫る危険に混乱が生じる中で錯綜する情報を整理し的確な対応をすることや、市民に対するきめ細かな情報提供の必要性など、様々な教訓を得たところであります。
 災害等の発生が予想される場合、様々な情報を整理し市民に対してなにものにもかえがたい生命と貴重な財産を守るため、的確な行動をとるよう呼びかけることが極めて重要であります。
 本市における緊急時の情報については、市内27カ所に設置しているサイレン吹鳴装置を介して伝達することにしております。また、こうしたシステムを補完する機能として、今年度、Jアラートの起動と同時に携帯電話3社で実施する緊急速報メールの配信等を可能とする自動起動装置について整備を進めているところであります。
 近年、新たな情報通信技術の普及は目覚ましく、メールやツイッターが双方向の情報伝達手段として広く活用されております。こうした媒体には、利用者が得た情報を不特定多数の利用者に流すことによって、情報が瞬時のうちに広く浸透するという特徴があります。
 現在本市は試験運用の段階ではありますが、防災情報も含めた様々な市政情報をソーシャル・ネットワーキング・サービスを活用して市民に提供しているところであります。今後、災害等に関する緊急情報を、こうした様々な媒体を活用して、迅速にきめ細かく提供するよう努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、防災担当部署の独立についてであります。
 本市においては、庶務課に防災担当部署を設置しており、通常、担当補佐と防災アドバイザーの2名体制で防災に関する業務にあたっております。
 全国各地において、予測が困難であり大きな被害をもたらすゲリラ豪雨が頻発しております。こうした予期せぬ災害にきめ細かく対応するとともに、先般策定した地域防災計画に掲げた施策を総合的に推進するためには、柔軟に機能する機動的な組織体制の整備が必要であると認識しているところであります。今後、防災担当部署のさらなる機能強化について、専門部署としての独立も含めて研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、医療・介護サービスについてお答えをいたします。
 はじめに医療・介護に関する償還払いについてでありますが、医療に関しては保険医療制度関連では高額療養費等の一部、子育て医療等の福祉医療給付制度関連では、県外受診等の一部で償還払いが行われております。
 高額療養費についてでありますが、入院や外来受診の医療費で限度額を超える高額な自己負担額につきまして、限度額適用認定証等による現物給付制度が実施されております。ただ、複数の医療機関で受診した場合や同一世帯内で複数の方が受診していた際等の限られた場合のみ、償還払いでの対応をお願いしているところであります。
 全てにおいて現物給付を実施するためには、各医療機関において、同一世帯同一保険の患者のその月において受診した全国の医療機関全部の自己負担額を把握し、計算を行う必要があります。したがいまして、システム構築の面及び個人情報の面等で非常に難しいものと考えているところであります。
 また、福祉医療給付制度についてでありますが、現在、県内での受診につきましては基本的に現物給付を行っており、議員ご指摘のとおり県外分の現物給付を実現するためには関係機関の協力が不可欠であります。医療機関においては他県患者に対する新たな事務処理が発生し、また、診療報酬の支払審査業務を行っている各都道府県の国民健康保険団体連合会等においても同様に新たな事務処理が発生し、少額であっても大変煩雑な事務処理が予測されるものであります。
 山形県内での受診につきましては、山形県が中心となり、制度発足時に多くの医療関係機関・団体と調整を行い、協定を結び、その体制を整備したことで現在の現物給付が実現しているところであります。したがいまして、このような体制整備を全国で実現するためには市単独で、全国に同様の調整を行う必要が生じ、非常に困難であると思われますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、介護に関する償還払いについてでありますが、現在、高額介護サービス費、高額医療合算介護サービス費、居宅介護福祉用具購入費及び居宅介護住宅改修費について償還払いを行っております。
 はじめに高額介護サービス費でありますが、利用者負担額の世帯における合算額が一定額を超えた場合に、その超過分を支給することとなっております。対象額を月ごとの世帯合算額としていることから、現物給付を可能とするためには各介護事業所等において同一世帯同一サービス利用者の自己負担額の把握や、他介護事業所等とのデータ共有・管理が必要となるなど、医療の現物給付と同様の課題があり、非常に難しいと考えております。
 次に、高額医療合算介護サービス費でありますが、世帯における1年間の介護保険利用負担額と医療保険・後期高齢者医療の一部負担金等の合計額が一定額を超えた場合、その超過分をそれぞれから支給することとなっております。現物給付につきましては、前段で申し上げた課題のほか、介護保険と医療保険を連動させるシステムが必要となるなど、さらに大きな課題があり難しいものと考えております。
 次に、福祉用具購入費及び住宅改修費についてでありますが、購入費用及び改修費用の9割を支給するものであります。いずれも介護保険法に基づき支給しておりますが、その支給方法については「委任払い」として対応している自治体もあることから、県内自治体の対応状況等を参考に今後検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、地域包括支援センターについてでありますが、介護保険法の改正に伴い創設された機関であり、地域住民の心身の健康維持や生活の安定、保健・福祉・医療の向上、財産管理、虐待防止など様々な課題に対して、地域における総合的なマネジメントを担い、課題解決に向けた取り組みを実践していくことをその主な業務としており、平成18年4月から東根市社会福祉協議会に委託し現在に至っております。
 さて、近年、高齢化率の上昇や要介護認定者数の増加、さらに認知症高齢者の割合が高まっている中において、地域包括ケアの実現はますます重要になっております。特に最近の傾向として、家族機能の低下や社会生活の多様化等により、健康問題、生活・経済問題、さらに権利擁護に関することなど、複雑な課題を抱えた困難なケースが増加しております。平成24年度の相談件数は1,107件となっており、今後も高齢化の進行に伴い年々増加していくものと推測されます。
 また、地域の身近な相談窓口として市内5か所の居宅介護支援事業所にブランチを設置しておりますが、現状としては多くの相談が直接地域包括支援センターに寄せられている状況であり、ブランチを通した相談は減少しております。
 このような中、現在法的に位置づけられた地域包括支援センター運営協議会において、本市にとってどのような体制が望ましいのか課題を検証しているところであります。こうしたことを踏まえ、平成27年度からの第6期介護保険事業計画の策定に合わせ、組織体制を含め検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、公共施設整備についてお答えをいたします。
 はじめに、さくらんぼ図書館の利用についてでありますが、さくらんぼ図書館は今年2月、東根市公益文化施設整備基本構想・基本計画にお示しいたしましたとおり、新たに整備する図書館とは、機能を分離することとしております。
 一方で、学習コーナーは非常に利用者が多く、新図書館が整備された後も相当数の需要が見込まれることや、電車を待つ方へのサービスなど、駅舎に隣接する特性を生かした施設を考慮する必要があると考えております。
 いずれにいたしましても、さくらんぼ図書館の新たな整備の方向性につきましては、今後皆様のご意見等も参考にしながら進めてまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
 次に、山形県民会館の誘致についてでありますが、今年2月に山形市が、山形駅の西側にモンテディオ山形のホームスタジアムの移転と、旧山形県立中央病院跡地に、新文化施設の建設を要望している報道がなされたところでありますが、事業主体の県は、新文化施設の建設地は山形駅西側を候補地とする計画であることから、本市への誘致は困難だと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、雇用促進住宅の再利用についてでありますが、雇用促進住宅六田宿舎は昭和53年に1号棟40戸と2号棟40戸が建設され、その後、昭和57年に3号棟40戸が建設されており、敷地面積は1万435平方メートルとなっております。平成13年12月19日に「特殊法人等整理合理化計画」が閣議決定され、雇用促進住宅六田宿舎も早期廃止の対象となりました。それを受けて、平成20年4月からは入居者の募集を停止しておりますが、現在は震災被災者4世帯を含む17世帯が入居しております。被災者の入居期限は現在のところ平成26年3月までとなっており、それ以外の入居者については平成26年4月以後になる見込みであります。
 平成17年7月に独立行政法人雇用能力開発機構より雇用促進住宅の廃止に伴う購入に係る意向調査が行われ、本市では購入しない旨を回答しており、その後の調査に対しましても同様の回答をしてまいりました。購入しない理由といたしましては、施設・設備の老朽化や耐震構造の建物でないこと、エレベーターの設置がないこと、さらには市内では民間におけるアパート経営が活発であることなどであります。
 市営住宅については「東根市公営住宅ストック総合活用計画」に基づき整備を行っているところでありますが、コスト高となることから市営住宅としての活用は考えておりませんので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩します。

   午後 0時01分 休 憩


   午後 1時00分 開 議

○清野忠利議長 午前に引き続き会議を開きます。
 市政一般に対する質問を続けます。1番河村 豊議員。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) それでは、質問席からの質問を続けさせていただきます。
 はじめに広報の多様化・必要性についてでありますけれども、現在、山形新聞に配信を委託して登録者に週一で配信している東根市のメールマガジンというのがありますけれども、これは私も登録して受け取っておりますけれども、1回の情報量が多すぎて読むのが嫌になります。また、様々なジャンルの情報が混在して、市民にはやしさくないというふうに私も感じています。本来行政が持つ情報は、市報で発信したことや新聞やテレビで報道されたことも含めて、フェイスブックや登録メールなどで再度こまめに、そしてタイムリーに発信されるというような、情報を受け取る側の立場に立った広報というのが必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 本市では、市報をはじめホームページや、議員ご指摘のメールマガジンなどの活用しながら情報発信に努めているところでございます。
 このメールマガジンについては、現在、登録者数が8月1日現在では616人、毎週金曜日、1週間ごとに一度配信いたしております。内容といたしましては、市が情報提供するイベント予告等々、さらには山形新聞紙上に掲載されました本市関連情報などを配信いたしているところでございます。本内容につきましては、議員ご指摘のとおり週1回というまとまった情報という部分で、瞬時、リアルなという新鮮さという部分からすれば、議員ご指摘の部分についても理解いたすところでございます。ただ、このメールマガジンは東根市を含めまして山形市など7市が同様の配信行為を行っておりまして、配信回数などにつきましては事業者である山形新聞社とともに関係市6市を交えた協議を重ねて、ご指摘の内容等について必要性と今後の方向性について協議していかなければならないものと考えているところでございますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) この山形新聞の制度を利用したメールマガジンというのが今のような話ですけれども、今後、市独自の登録制のメールマガジンということも考えておられるということもお聞きしております。こういうものをしっかりと利用していただけば、情報をもう少し小出しにして非常に分かりやすいものになるのではないかと思いますので、この点に関して、特に市報などで公表された内容、一度公表された内容をフェイスブックとか登録制のメールマガジンであるとかそういうものを利用して各部門がタイムリーに二次利用したりして発信することについて、特に問題がないのではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 市が持つ情報、市が発信すべき情報等につきましては、先ほど登壇の答弁にもございましたとおり、読みやすく分かりやすいという部分、基本的な項目をもとに、いかに情報媒体、議員ご指摘のフェイスブック等々、新たな情報媒体を活用しながら、やはりどのように手段を講じて、より分かりやすく、より読みやすく瞬時にという、それぞれの情報発信の持つ意味合いが達成し得る手段をそれぞれ広報媒体の特性を生かしながら突き詰めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 是非そういう使い方をやっていただければと思うんですけれども、これは市長に是非お聞きしたいんですけれども、全国的に見ると、市長とか知事とかがこのSNSを活用して、直接いろんなことを発信されているということがあります。私も先日受け取りましたけれども9月1日号の市報にも、市長は「こんにちは市長です」ということで、いつも非常に分かりやすいお話を掲載していただいています。こういう市報で今、市長が発信されているようなことを、またSNSなども活用して、市長自らの信条とかお考えを発信していかれるような考えはないでしょうか。今朝方の質問の中とか答弁にもありましたけれども、広いいろんな世代から、いろんな立場の方からリアルタイムに市民の声を吸い上げるという意味でも、非常に有効的なものではないかと思うんですけれども、この活用するようなことがあるのか、そういう考えがあるのかどうか、その辺だけちょっとお聞かせいただけたらと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 私はパソコン世代には非常に疎いわけでして、現在、パソコンを使ってないわけではありません。全部教えられたとおり私は繰り返しやっているだけでありまして、それ以外のことについては全部秘書にお任せしております。この辺で勘弁をしていただきたいと思います。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 私も使えない機器を使ってという、そういうつもりではないんですけれども、いろんなものを使ってということが、特にこういう最近のSNSなどの話をすると、メールとかフェイスブックとかツイッターとかそういう話をすると、ついつい若者のものであるという感覚を持たれる方が非常に多いです。ですけれども、実際の周りの方を見てると、おじいちゃんとかおばあちゃんが例えばお孫さんから時々来る写真つきのメールを非常に楽しみにしているとか、そういうこともいろいろやっぱり聞いて、あっ、やっぱり時代は進んでいるなと、そういうものを体験しながら楽しんでおられるなということも感じますので、そういうものも含めて是非市長も活用していただければなと思いますので、その点もよろしくお願いします。
 次に、災害時の情報発信についてですけれども、先ほども登壇でも述べました7月18日の豪雨がありました。そのときに市民の方の中には、周辺の市町が軒並み断水になったわけですけれども、なぜ東根市は断水しないのかとか、断水になるはずだから水を買っておかないといけないということ等、そういう情報を持たない方々が少なからず混乱したということもあったわけです。そういう意味でも、今回の教訓をどう生かしていくのかというのが大変重要になってくると思います。今回、先ほども述べました市報でも、市長が「こんにちは市長です」の中でかなり、なぜ東根市は断水が起きなかったのかというところが、また次の特集みたいなところでも含めて詳細に述べていただいておりますけれども、やはりこういうものがタイムリーに僕は発信されるということは非常に大事なんではないかと思うんですね。この辺も含めて、この情報発信と、災害時の情報発信ということについていかがでしょうか。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、このたびの豪雨災害における情報伝達について、一部近隣の自治体の多くが濁土等に基づく断水によって影響を受ける中での情報提供について、本市ではいかがなという質問もあったところでございます。
 本市は市民生活に直接的な混乱が生じることのないよう、あえて断水の危険性には触れずに節水を呼びかけるにとどめたという状況でございます。こうした対応につきまして、どうして東根市だけが断水にならないのかと、いずれ断水になるのではないかなど、また違った意味での市民の不安をあおったのではないかというご指摘もあったところでございます。
 このたびの災害時における対応の一つ一つを慎重に検証しながら、この情報発信等々につきましても十分に議論した上で、今後の情報提供の内容等についても防災マニュアルに十分反映してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 また、断水の危機を回避することができた経緯等々につきましては、先ほど市長が申し上げました、また議員からご指摘のとおり、9月1日号の市報で詳しく市民の方々に情報を提供しているところでございます。こういうふうな行政の全般につきまして、市報、ホームページ、先ほど来から、若者向けの方々に対して有効な情報媒体となりますソーシャルネットワーク、フェイスブック等々について活用しながら、きめ細かい情報を日頃から提供するという部分が、いざというときに市が発する情報に対しての信頼性という部分が市民にとって高まった中で活用されていくものということで、情報発信については今後とも留意しながら努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 今、部長の答弁でも言っていただきましたけれども、やはり普段からこういう行政が発する情報というものに市民の方が非常に興味を持つとか敏感になっていただいているというのが、この災害時に非常に重要になってくると思いますので、その辺の是非ご努力もお願いしたいと思います。
 次に、この災害時の情報発信に関してですけれども、平成24年12月に消防庁が発表した「地方公共団体における災害情報等の伝達のあり方等に係る検討会」報告書というのがあります。そこにあるのは、情報伝達手段の整備に関する目標ということであります。その一部に、迅速性に優れた情報伝達手段の確保ということで、「今年度を含め5か年で、全ての市町村においてJアラートによる自動起動が可能な住民への情報伝達手段を確保する。また、各市町村において、市町村防災行政無線に限らず、できる限り複数の手段についてJアラートによる自動起動を可能とするよう努める。」とあるわけです。まずこの対応についてお伺いしたいと思います。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 本市のご質問のJアラートによる自動起動整備につきましては、国の平成24年度1次補正予算の防災情報通信設備整備事業交付金によりまして、今年度年度内完成を目指しまして現在鋭意整備に努めているところでございます。整備の内容といたしましては、Jアラートからの情報をいち早く住民の方々へ伝達できるよう、携帯電話3社で実施しております市内への緊急速報メールへの自動発信及び職員・消防団の登録制メールへの自動発信について整備を進めておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) このJアラートの自動起動ということについてですけれども、先ほど紹介しました資料に、主な情報伝達手段ということでこの自動起動に係るものが提示されています。防災行政無線、それからコミュニティ放送、それから緊急速報メール、それからケーブルテレビ、IP告知、登録制メールということで、自動起動できるものとしてこういうものが挙げられています。この中で東根市が可能なものとして、防災行政無線はありませんので、先ほど申しましたように登録制メールというのが防災専用ということで準備されようとしているということはお聞きしています。緊急速報メールと2つが、そのJアラートから自動起動できるように、今年度中になれば消防庁というか総務省が求めているような、いわゆる重複した複数の手段についてのJアラートによる自動起動を可能とするという状態にはなるわけですけれども、両方ともメールに対して発信するというものになるわけです。東根市の場合、今この整備されていますサイレン吹鳴装置というのが先ほど登壇の答弁の中でもございましたけれども、非常に東根市の場合、デジタル化して、今このサイレン吹鳴装置をもう少し、市内27カ所で鳴るというものを強化しようとされていますけれども、これが実は消防用ということになっていて、普段は行政が使う行政無線としての役割としては使えないということなんですね。これ役割上ですね。ただ、Jアラートが起動するような地震であるとか大型の台風であるとかそういう災害時には、このサイレン吹鳴装置を使ってもいいということがルール上なっているということなんです。ですから、単純に考えるとJアラートが鳴ってそれを市が、行政が受けたと。それを受けて、手動でサイレン吹鳴装置を起動するのはいいということなんですね、要は。ルール上というか災害時はいいということなので。ただ、このJアラートから自動起動するものを複数持ちなさいという方向性から言うと、これやはりこういうせっかくあるものを有効に利用するというのは私は大事ではないかと思うんですけれども、この辺のルールも含めて自動起動、Jアラートからサイレン吹鳴装置を自動起動させるということが可能なのかどうか、また、そういうお考えがないのかどうかお聞かせいただければというふうに思うんですけれども、これは分かる方であればと思うんですけれども、消防長の範囲かなとは思いますからお願いします。
○清野忠利議長 黒田消防長。
○黒田 長消防長 私からお答え申し上げます。
 消防の無線につきましては、無線局の免許証そのものが現在消防用ということで消防の任務に関する事項についてのみ送信できるとなっております。ですので、今27か所あるサイレン吹鳴装置につきましては、それは固定局ということで許可証の中にそれぞれ書いておりますので、それ以外は実際は使えないという状況になります。ただし、電波法52条の中に、無線局は免許証に記載された目的又は通信の相手方若しくは通信事項の範囲を超えて運用してはならない。ただし非常時の場合、例えば先ほど申されました地震、台風、洪水、津波など非常時の場合、その場合については、事態が発生して人命に影響を与えるということがあって、また有線通信を利用することが利用できないとか要件ありますけれども、それらに該当した場合についてはサイレン吹鳴装置において放送することもできるとなっております。ですので、人命に影響を与えるような大災害の場合については、サイレン吹鳴装置を用いたとしても「消防無線の適用外」には該当しないと思っております。ただ通常の場合はそれはできませんので、ご了承をお願いします。
 以上です。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) このJアラートを受けるというか受信するというか、動くという場合は、本当に先ほどから述べていますとおり、やはり大規模な災害とかそういうときになると思うんです。ですので、今消防長からご答弁いただいたようなやっぱり非常時ということで考えると、特にサイレン吹鳴装置を活用すると、特に4億円ぐらいの費用かけてやっているんですかね、今回も。ですから、そういうものが市民の生命・財産を守るために活用できるというのは非常に私は大事なことではないかと思いますので、省庁のいろんな縦割りの問題とかそういうものはあると思いますけれども、是非ともこの辺一考いただいて、活用できるものであれば何とかしてあるものを活用していくというような方向も是非つくっていただければと思いますので、この点を是非よろしくお願いします。
 続いて「償還払い」の件に変わりますけれども、先ほど登壇の質問でも行いました、市民の方が立て替えの負担をせずに済むという「委任払い」についてですけれども、制度の運用の仕方とか手続次第でこれは利用できるということだと思うんです。ですので、実際にもう運用している自治体があるということです。事務都合上どうしても「償還払い」になるケース、要するにいろんな医療機関であるとか別の人であるとか、家族でも別の方が受けられたものを合算するということが発生する場合はやむを得ないのかなというところもありますけれども、実際には制度上請求さえもできないようなケースもあるわけですけれども、特にこの中でも福祉用具購入費とか住宅改修費については、請求する業者が利用者に請求するのか、また保険者に請求するのかというこの問題だけですので、この東根市としてそういうルールにしていただければ、一時的ではありますけれども市民の負担を少しでも軽減できると思うわけです。実際には手続きで償還とやる場合は3か月とか4か月先になるわけです。お金が実際に返ってくるのが。是非この辺可能であるのならばご決断をいただきたいと思うんですけれども、この点再度いかがでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 「委任払い」と「償還払い」ということで、今現在は「償還払い」のみでありますけれども「委任払い」も新たに起こすということで、今現在、県内の市でやっているのが天童市と山形市でやっておりますので、そちらの状況、どのような手続きが必要なのか、どのようにして利用者の方にお知らせしたらいいのか、その辺もあわせて考えてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 過日、土曜日だったと思うんですけれども、山形新聞に投稿欄がありまして、そこに、それは国民健康保険ではなくて社会保険の方でしたけれどもいわゆる「償還払い」の件に関して、非常に役所も、また病院も含めて利用者に対して非常に不親切だというふうに我々は読んでも思うような、そういう投稿が載っておりました。やはり質問の最初から申し上げていますとおり、役所から市民の方に対して、利用者に対して行うその広報というのがすごく大事だと思いますので、そういうものを含めて是非今後検討を進めていただきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 それから、次に地域包括支援センターの件に行きますけれども、この地域包括支援センターの運営上の課題として、特に、これは東根市だけということではありません。全国的に言われています。これは全国的に言われていますけれども東根市も例外ではないということで、要支援者に対する介護予防ケアマネジメントの負担が大きいと。これは担当者の仕事の内容ですけれども非常に負担が大きいと。それから、職員一人当たりの業務量が非常に多い。それから、地域包括支援センターの役割や業務内容が地域住民にあまり知られていないということが挙げられておるんですけれども、先ほど答弁でもあったように、この地域包括支援センターの平成24年度相談の実件数が1,107件、それから、これは延べで3,798件と。当然これは毎年増えているわけですけれども、それを主任介護支援専門員1名、それから保健師1名、社会福祉士2名という体制で東根市の場合はやっていただいていると。国の基準で高齢者人口が概ね3,000人以上6,000人未満ごとに、この先ほど申しました3職種、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員が1名ずつというのがこれ基準です。人口にすると2万人から3万人程度ということですけれども、こういう配置がされているわけですけれども、東根市の高齢者人口がこの4月で1万1,555人ということですから、上限いっぱいで見ても2人ずつになるのではないかと、本来必要なのではないかなと感じます。現状もこれ大変な仕事量の中、相談者の立場に立った業務を進めていただいているわけですけれども、やはり相談者が背負う複雑な問題を解決しながら地域包括支援センターが機能を高めていくというためには、この業務量に見合う職員配置とか地域包括支援センターを積極的に支援していくということが必要だと思うんですけれども、この3職種の増員とか地域包括支援センターの増設についてのお考えはいかがでしょうか。
○清野忠利議長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 今、県内で一自治体に包括支援センターが複数あるというのが、山形市、酒田市、鶴岡市、米沢市と比較的大きな市になっておりますけれども、その他の市町村については全て1か所ということであります。答弁にもありましたとおり、今その職員体制も含めまして、現在法的に位置づけになっている包括支援センターの運営協議会の中で検討してまいりたいと。実際、運営協議会で東根市としての包括支援センターのあり方に対しての勉強会といいますか、そちらの方の知識を吸収すべく今活動しているような状況であります。来年早い時期に、早いといっても市の振興実施計画等の策定に合わせてこちらの方でも体制共々検討してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○清野忠利議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 先ほど申しましたように、答弁いただいたような大きな自治体が複数やっているということですけれども、東根市も是非きめ細かく高齢者、また地域の要望に応えていくということで、そういう体制づくりを是非ともお願いしたいと思います。この地域包括支援センターの設置責任というのは市なわけですので、これは高齢化がますます進むということのそれに対する強化方針ということでも、是非明確にして進めていただければと思いますので、是非ともよろしくお願いします。
 残り時間も僅かでございますので。
 続けて、さくらんぼ図書館の利用についてですけれども、先ほど答弁いただきました。これまでの需要とか市民の皆さんの意見をできるだけ反映させながらと言っていただいております。一つの意見として、冒頭から述べておりますとおり市民への情報伝達の多角化に対応して、行政あるいは市民からの情報発信基地としての機能を持った駅中スタジオとか、それからメディアセンター、そういうような活用の仕方というものをご提案させていただきたいと思いますので、この辺是非、少しちょっと記憶の片隅に置いておいていただければと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 それから、山形県民会館誘致についてですけれども、これも非常に厳しいご答弁でしたけれども、山形県知事は山形駅の西側が非常に向いているということでお話ありましたけれども、是非ここがあったとしても第2県民会館誘致するんだぐらいの是非そういう夢のあるものを我々もまた持てるような、夢を持てるようなそういうものがあればと思っておりますので、よろしくお願いします。
 それから、最後です。雇用促進住宅の再利用についてですけれども、これは現居住者の方がおられますので、是非とも特段に、こういう現居住者の方に配慮したそういう対応を今後ともお願いしたいと思いますので、是非ともよろしくお願いします。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。

◎加藤信明議員質問

○清野忠利議長 次に、8番加藤信明議員。

   〔8番 加藤信明議員 登壇〕

○8番(加藤信明議員) ご苦労様です。議長の指示により、3項目について質問をいたします。
 まず1項目、空き家等の管理についてであります。
 空き家等の管理について、昨年、平成24年第2回定例会6月議会において質問をした経緯があります。全国的に農山漁村部を中心に過疎化・高齢化が急速に進んでおります。こうした実情を背景に空き家が全国的に増加傾向にあります。平成20年度の住宅・土地統計調査、総務省によると、人が居住していない家屋等の総数は全国で約757万戸あり、空き家率は13.1%であります。そのうち売却や賃貸の予定がない取り壊し予定など、いわゆる管理不全になりやすい空き家は約268万戸で4.7%となっております。豪雪や災害発生で倒壊が懸念されるだけでなく、近隣住民は不安を感じている事例が発生し、行政機関に苦情や相談が持ち込まれているケースが増えてきております。東根市も同様であり、深刻になる前に手立てを打ち、問題解決につなげることができるのではないか。
 県内で放置され管理が十分に行き届かない空き家が目立つ。同じく平成20年度の住宅・土地統計調査によると、山形県では総住宅数が43万2,700戸に対し、別荘や賃貸アパートの空き室を除く空き家は2万200戸で、同じく管理不全に陥りやすい空き家は全国と同じ4.7%という数字が出ております。これらの中には、そのままにしておくと倒壊、建築部材の落下や飛散、冬期の落雪など、周辺住民や通行者の生命・財産などを脅かすことになるものが多く含まれていることとなります。さらに、放火の誘発や、ごみ捨て、野生小動物の住まい、不審者の出入りなど、犯罪の温床となる恐れも否定できない。
 先の議会での市の答弁は2点ありました。まず1点目でありますが、空き家の所在地、所有者、管理状況を把握する必要があり、このため区長会や関係部署と連携を密にして状況を調査、そのデータをもとに空き家台帳を整備する計画であるとのこと。2点目として、管理の行き届かない危険な状態の空き家の所有者に対し、適正管理の義務化に向けての行政の指導・勧告などができるよう、条例の整備を調査・研究していくとのことでありました。
 県は市町村と空き家対策検討会を組織し、協議・研修を重ねて昨年10月に対応指針をまとめた。空き家の所有者に指導・勧告ができる空き家条例の制定に乗り出す自治体が増えており、6月議会では米沢市、天童市、高畠町が制定をし、6月末で20市町村になったとのこと。
 中山間、市街地の別を問わず、空き家の存在は本県が抱える共通の社会問題となっております。その対応の基本となる空き家条例の制定が必要不可欠であります。モデル条例では、管理に不備がある場合には勧告、さらに解体などの代執行も盛り込んだ。所有者による適正管理などを促す内容です。昨年6月に質問したときは、酒田市、鶴岡市だけでありましたが、現在は県内自治体の半数以上に達しております。自治体からは、条例施行で住民の関心が高まり、地域で話し合いを持つ場面が出てきたと効果を指摘する声があります。今後も空き家は増える見込みであり、管理の域にとどまらず、まちづくりのため利活用まで考えていかなければならないのではないか。市の検討状況と今後の進め方について再度お聞きをいたします。
 次に、2項目であります。東根市公益文化施設整備等事業のPFI導入についてであります。
 東根市公益文化施設整備に関する基本的な考え方、東根市公益文化施設等事業民間活力導入可能性調査の結果が、去る平成25年6月の全員協議会で示された。市役所南側の公益文化施設用地約4.6ヘクタールのうち、平成28年3月に開校予定の県立東根中高一貫校(仮称)の用地は、約2.4ヘクタールで市民広場側に隣接して整備。残りの約2.2ヘクタールに図書館、美術館(市民ギャラリー)、市民活動支援センターからなる、延べ床面積4,200平米の公益文化施設を都市公園と一体的に設ける。
 平成28年11月のオープンを目指し、民間資金を活用した社会資本整備、いわゆるPFI事業方式を導入するとのことであります。市が直接本事業を実施する方法に比べ、開館20年後までの金利や物価の変動などを勘案すると、現在価値で10.57%、約6億4,800万円のバリュー・フォー・マネーが期待できることが今回の調査によって分かったため、市はPFIのうちBTO方式を導入し実施するとのことであります。これは、選定事業者が、平成26年9月から平成28年10月末まで設計・建設を完了して、所有権を市に移転した後、維持管理・運営を平成28年11月から平成48年10月まで20年間を担う。人件費削減などのコスト圧縮を見込んでPFI導入を検討。委託を受けた民間コンサルタントが導入可能調査を行ったわけであります。これによると現在価値で市の負担額が、市が直接発注する従来事業方式では61億3,094万円に対して、BTO方式では54億8,274万円とのことであります。市民待望の施設であり、市民に改めてお知らせをしたく、経過、内容、今後のスケジュールについてお聞きをするものであります。
 3項目、7月18日豪雨による被害等の対策についてであります。
 大雨による洪水のニュースが相次ぎました。県内も豪雨で土砂崩れなど、国から激甚指定を受けるほどの被害が出た。豪雨なのに県内6市町では断水も経験したわけであります。
 国は8月15日の閣議で、6月8日から8月9日にかけての山形県を含む東北地方や中国地方を中心に相次いだ豪雨による被害を激甚災害に指定することを決めた。農地や農業施設は全都道府県対象の本激とする一方、公共土木施設は市町村単位の局激とし、山形県では西川町だけの指定となりました。山形県の復旧事業費は16億4,000万円、西川町の復旧工事見込額は6億6,000万円とのこと。このたびの梅雨前線や台風の影響による豪雨で、全国で13人が死亡、山形県を含めた3県で3人が行方不明になっております。
 東根市における平成25年7月18日豪雨による被害等状況については、ファックスにて、7月18日の東根市大雨洪水警戒対策本部の設置から、8月8日の本部解散までの報告を受けました。7月18日、東根市立第二中学校へ211人、そのうち東根市民14人が避難。その後、避難勧告の解除がなされたとのことで安心をしたところであります。建設、農林関係について、それぞれの窓口で現場の状況を把握し、暫定対応など大きな被害はないとのことでありました。被害状況と復旧状況など、どのようになっているのか。また、荷口川排水樋門の効果は。それに村山広域水道の給水停止に伴う対応などについてどうであったのか。対策についてお聞きをいたします。
 以上で登壇での質問を終わります。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 加藤信明議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに空き家等の管理についてでありますが、空き家については、少子高齢化や核家族化の進展、また、家屋を相続したものの居住を伴わない事例、居住者が子どもの家や施設に移った事例など、様々な理由により全国的に増加傾向にあります。
 本市においても管理の行き届いていない空き家についての相談が寄せられており、特に建築から相当の年数が経過し老朽化が進んでいる建物については、建物自体の倒壊や建築資材の飛散などの恐れがあることから、地域での不安が高まっている状況にあります。このような地域の実情を踏まえ、平成24年9月に各地区の区長の協力により地域の空き家の実態調査を実施したところ、330件の情報をいただき、空き家台帳の整備に取り組んでいるところであります。
 空き家は個人の財産であることから、空き家の管理に関する問題については、地域や隣人同士といった当事者間で解決を図ることが原則であります。また、行政が一方的に個人の財産権に制約を加えることや、反対に行政が個人の財産の管理を肩代わりすることは、著しく公平性を欠くものと考えられます。
 しかしながら、所有者の管理が行き届かない空き家が増加し、空き家の倒壊等によって第三者の生命や財産を侵害する恐れのある事例が発生しており、このような場合については公共の福祉、公益性の観点から、所有者に対し解体や撤去などを依頼するなど、行政の積極的な関与が必要とされるものと想定されます。
 空き家を取り巻く問題は、居住者がいないことではなく、管理が行き届いていないことに起因するものであります。このような問題を解消するためには所有者による適正管理が不可欠であり、今後の空き家の利活用を図る上からも、空き家等の適正管理に関する条例の12月議会への提案に向けて現在検討を進めているところであります。この条例の制定にあたっては、行政による空き家の調査権を規定することを検討しており、これによって個人の財産権に一定の制限を加える可能性があることから、条例制定の考え方についてパブリックコメントを実施し広く市民の意見を募集して、より理解が得られる良い条例となるよう進めております。
 今後、空き家の総数は増えていくものと考えられることから、地域の不安を軽減し安全で安心な暮らしを実現するために、所有者による空き家の適正管理に向け検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、公益文化施設整備事業等のPFI導入についてお答えをいたします。
 はじめに公益文化施設の整備に係るこれまでの経過についてでありますが、昨年度、文化施設のあり方について検討していただくため、公募委員を含む22名で組織された公益文化施設整備市民検討委員会を立ち上げ、望ましい機能やサービス、管理運営などについて検討し、11月に報告書として取りまとめていただき、貴重なご意見を頂戴したところであります。その後、文化施設のあり方・方向性を明らかにするため、基本構想とその内容をより具体的に示した基本計画を市民検討委員会の報告を十分に尊重し本年2月に策定いたしました。その中で、公益文化施設は市民の皆様が身近に利用する施設であり、使いやすさを考慮した機能性、景観に配慮したデザイン性、維持管理運営面での効率性、進化する情報化への対応などが求められることから、事業実施にあたっては高い技術的能力及び経営能力を有した民間活力を導入するPFI手法を念頭に検討することとし、その検証のため民間活力導入可能性調査を実施したところであります。その結果、市が直接発注する従来事業方式に比べPFI事業方式が事業手法として効率的で、かつ効果的であり、事業費の縮減も図ることができると評価されましたので、平成28年11月のオープンに向けてPFI事業方式で事業を進めることにしたところであります。
 導入可能性調査の内容につきましては、同一サービス水準のもとで施設整備や20年間の維持管理運営費、図書購入費、美術館催事費、光熱水費など、将来見込まれる市の財政負担をライフサイクルコストの比較で評価したものであり、そのバリュー・フォー・マネーが出ているのは、PFI事業方式が性能発注であること、設計から維持管理運営まで包括的な発注であることが要因であると評価しております。
 今後のスケジュールにつきましては、PFI法に準じて進めてまいりますが、実施方針を9月下旬に公表し、民間事業者説明会を10月に開催する予定としており、ご質問やご意見をいただいて多くの民間事業者の方に本事業へ理解を深めていただき、あわせて本事業への参入を促進してまいりたいと考えております。その後は、11月に特定事業の選定・公表を行い、来年1月に入札公告、5月に提案書の受付及び入札書の開札、6月には民間事業者を決定する予定で事業を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、7月18日の豪雨による被害等の対策についてお答えをいたします。
 7月18日夜半から間断なく降り続いた雨は、記録的な豪雨となり、県内各所に大きな被害をもたらしたところであります。本市は最上川下の観測所における水位が著しく上昇したため、大雨洪水警報対策本部を設置し、その後、水位が避難判断水位に達したことから、被害発生の危険が生じた松沢地区の3世帯に対し午後3時30分に避難勧告を発令しました。避難所を開設した東根第二中学校には、市民14名、河北町荒小屋ほか2地区の197名の方が避難されたところであります。避難所においては、軽食を提供するとともに保健師を待機させ避難所の健康状態を把握するなど、不安を取り除くよう努めたところであります。幸い雨も弱まり、水位も低下したことから、午後8時15分に避難勧告を解除し、午後8時30分に避難所を閉鎖したところであります。
 次に、市道などの被害と対策についてでありますが、山間部における市道2路線の路面洗掘と市道及び生活道路の8路線9カ所において冠水がありました。砂利道の路面洗掘箇所につきましては、いち早く復旧に努め、現在はいずれも通行できる状況となっております。また、市道及び生活道路の冠水は、一時的なものであり被害はありませんでしたが、車両等の通行に支障を来した箇所については、水中ポンプによる排水作業を行い、通行の確保に努めたところであります。
 次に、荷口川排水樋門の効果についてでありますが、荷口川排水樋門は国、県、市が連携し、荷口川流域の総合的な治水対策について検討を行い、国が事業主体となって整備を進め、平成23年3月に完成しております。完成後において、最上川や村山野川の増水により排水樋門の閉鎖が何度かありましたが、樋門の流下能力の向上と排水ポンプの稼動により内水面の水位が約50センチメートル低下し、冠水区域の縮減が図られ、内水被害が最小限に食い止められたものと考えております。
 次に、村山広域水道の給水停止に伴う対策についてでありますが、村山広域水道の源水に濁りが生じ水道水の供給が停止されたため、近隣の自治体では断水が続き、市民生活に大きな影響が生じました。村山広域水道からの通水が制限されたものの、本市においては水道の約半分を袋田水源池からの供給で賄っており、村山広域水道を利用している地域に袋田水源池の水を送水することによって断水を回避できたことは、ご案内のとおりであります。
 本市においては、村山広域水道の給水区域となっている神町、東郷、高崎、大富の一部地域の方々に対して広報車2台により節水を呼びかけるとともに、神町自衛隊や大口使用の企業などに節水の協力をお願いしたところであります。また、水圧不足により給水に支障を来した高崎地区の一部に対し、給水車2台を配置するとともに高崎公民館に拠点給水所を設け、対応したところであります。
 次に、農林関係の被害と復旧状況についてでありますが、市内長瀞、小田島、大富地区の樹園地、畑、水田、約90ヘクタールが冠水しましたが、ほどなく排水されております。また、今回の災害対策として山形県農作物等災害対策事業と連携し、市の独自かさ上げを行うこととし、事業の周知を図っております。現段階において事業に該当する被害が少なく、申請はありませんが、今後、県や農協と連携して対応してまいりたいと考えております。
 今後、防災行政無線などを含めた、より確実な情報伝達手段の確保について検討するとともに、より安定した水道水の供給、長瀞西部地域等の農地における冠水対策のさらなる充実など、今年度策定した地域防災計画を指針として、災害による市民生活への影響を最小限にとどめる、災害に強いまちづくりを進めてまいりますので、ご理解をお願いをいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 質問席での質問を続けます。
 まず、空き家等の管理についてであります。
 先ほどの答弁の中で、条例提案に向けた検討が進んでいるということでありましたけれども、その中でパブリックコメントを実施するとありました。その手法と実施時期について、まずお聞きをいたします。
○清野忠利議長 菊池市民生活部長。
○菊池修明市民生活部長 それでは、私からお答えいたします。
 パブリックコメントにつきましては、本市の施策などの策定に係る意思決定の過程において、公正の確保と透明性の向上を図るため市民などからの意見を募集するものでございます。
 空き家条例につきましては、不利益処分の規定があることから市民に一定の制限を課すものとして、9月10日から10月10日までの1カ月間、意見の募集を行うものでございます。意見の募集を行うにあたっては、市の考え方を示した資料を市のホームページに掲載するほか、市役所情報コーナー、そして生活環境課の窓口で公開いたします。
 以上、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 条例制定にあたりまして、その検討の過程で広く市民の声を聞くとのことであります。理解をいたしました。条例制定により空き家台帳の整備も促進されることになるわけでありますけれども、その台帳のもととなる空き家の実態調査におきまして、空き家の状態把握などはどのように行われたのか。また、330件の内訳はどうなっているのか、お聞きをいたします。
○清野忠利議長 菊池市民生活部長。
○菊池修明市民生活部長 お答えいたします。
 空き家の実態調査につきましては、昨年でございますが平成24年9月1日から1カ月間、各地区の区長会にご協力をいただきまして実施したところでございます。このときの調査は、あくまで個人が居住を目的として建築したものであって現在使われていない建物を対象として実態を調査したものでございます。
 寄せられました情報によりますと、330件の空き家情報がございました。その中で破損が著しいとの報告をいただいたものが全体の1割強の35件でございました。さらに、この35件のうち、地域で管理者または所有者が分からないものが17件と、およそ半数を占めておりました。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 分かりました。所有者に適正管理を求めていくこと、そのための所有者調査を進めるにあたり、条例制定が不可欠であると。当然であります。これからは台風の時期となり、また冬が巡ってまいります。地域の危険を除去する観点から、一日も早い条例制定を望みます。
 ところで、8月17日の地元新聞に、政府自民党の空き家対策推進議員連盟が、空き家対策のための特別措置法案を早ければ秋の臨時国会に議員立法で提出するとの報道がありました。このことにつきまして、本市の空き家の適正管理に関する条例を制定することとの関連性と今後の対策・検討について、市長の考え方をお聞きしたいと思います。
○清野忠利議長 土田市長。
○土田正剛市長 この8月17日の山形新聞に掲載された記事を見ますと、秋の臨時国会に議員立法で提出するということであります。時宜にかなったことでないかと思っております。
 問題は、先の市民生活部長からの報告にもありましたとおり、その管理、あるいは所有が特定できない17件の空き家も含めて、やっぱり行政が代執行を行うというものでなければ、私は条例の制定の意味がないのではないかと思っております。また、効果も上がらないのではないだろうかと思っております。今、その意味では私どもの市役所の専門の事務当局からも、事情を私聴取したわけであります。私なりにいろんな想定を考えていろいろと質問をしたところでありますが、いろんな意味で課題も残るところが多々あります。こういったことも含めて、このたびの秋の臨時国会で議員立法でやるということでしょうから、おそらく成立するのではないかと思っております。そういったことを一つの叩き台として、12月、もし仮に国会のその成立が若干遅れたということであれば来年の3月の当初議会ということも考えられるだろうと思います。
 いずれにしましても、この市町村の条例化を進めるということが今喫緊の課題にもなっております。そういう意味では、とにかく効果のあるものということを前提に、いろいろと国あるいは県と連絡を密に捉えながら、今後条例化した場合は、より有効な手立てとなるようなそういう条例を目指したいと思っているところであります。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 分かりました。県の空き家対策対応指針や国の議員立法の動き、さらには本市の空き家条例の制定により、国、県、市が一丸となって空き家対策に取り組まれるよう期待をいたします。
 それに第4次総合計画の中、基本構想・基本計画の中で、ともに築く地域未来創造事業の創設と推進、空き家情報提供など、定住促進施策の充実に向け、利活用も含め今後の空き家対策が一層推進されることを強く要望いたします。
 次に、公益文化施設整備等事業の導入についてであります。
 現在までの3事業。1つ目、消防庁舎整備事業。これは事業完了年度、平成33年度。2つ目、学校給食センター整備等事業。事業完了年度、平成34年度。3つ目、大森小学校整備等事業。事業完了年度、平成37年度。3事業とも15年の償還であります。今回の公益文化施設等整備事業を20年に維持管理運営期間を設定した理由は何なのか。
 また、今回の公益文化施設整備事業についてバリュー・フォー・マネーが約6億4,800万円であり、コスト削減が図られるとのことであります。市の負担につきましては、平成29年度から約2億5,000万円でスタートするわけでありますけれども、前期の3事業とは、平成29年度から平成33年度までの最低5年間は4事業が重なることになりますが、市の負担額はマックスでどの程度の額になるのか、お聞きをいたします。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 ご質問のとおり、このたびの公益文化施設の維持管理運営期間は20年と設定いたしたところでございます。その理由としましては、このたびの施設が、ご案内のとおり図書館、美術館という文化施設であることから、文化や情報の蓄積と維持継続が特に重要と考えていることからでございます。またさらに、全国の他の類似施設を参考にした結果、20年といたしたところでございます。
 また、4つのPFI事業が重なる時期の市負担額は幾らになるのかというご質問でございます。
 これまでの3つのPFI事業の民間事業者への年間の支払額は、合計いたしますと、事業期間内の平均額でございますけれども、維持管理費、運営費も含めまして約3億5,000万円。このたびの公益文化施設の年間負担額は、導入可能性調査において、図書館、催事費、光熱費など全てを含めまして年間2億7,000万円ほどと試算しております。以上のことから、4事業合計いたしますと約6億2,000万円と見込んでいるところでございます。よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 4事業が重なるマックスが約6億2,000万円の市負担ということになるとのことであります。前期3事業で3億5,000万円、今回の負担額は、図書費や催事費、光熱水費なども含めて年間2億7,000万円。合計で6億円の大台を超えるわけであります。全てがPFIの償還でないことは理解をしております。
 そこで、現在の公共事業の場合、補助金、交付金は仮に4割とした場合、4億円の負担、持ち出しの場合ですが10億円の大型事業が可能となります。4割、されど4割であります。6億2,000万円の場合は15億5,000万円になります。ご案内のとおりPFIは、将来の財政負担が大きくなるのは当然であります。そこでしっかりした中長期の財政計画を策定されているとは思いますが、先の全員協議会で示された中期財政計画がありますが、その後において公益文化施設関連事業以外でも大型事業が入ってくるようであります。そこで、中期財政計画の見直しが必要ではないか。また、実質公債費比率で振興実施計画第46号では平成27年度15.4%となっておりますが、平成28年度以降はどう見ているのか、お聞きをしたいと思います。
○清野忠利議長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 ご指摘の中期財政計画につきましては、本市では、中長期的な財政計画につきましては財政運営の健全性を確保するため、将来の財政収支の見通しを明からにしながら、今後の課題を捉え、計画的な取り組みを実行する指針としまして、数十億円といった新規大型事業が予定される場合に策定してきております。この方針に従いまして、平成30年までに約33億円の事業費を見込んでおります公益文化施設整備をはじめ社会体育施設整備、グラウンドゴルフ場の整備等々の大型事業を予定しておりましたことから、平成24年2月に計画期間を平成24年度から平成30年度までとする、中期財政計画を策定したところでございます。
 ご質問の今計画の見直しに関しましては、現在のところ考えておりませんが、今後、先ほど申しました新たに数十億円規模の大型事業が予定される場合においては見直しを行っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 中期財政計画が示され、その後、策定時になかった大型事業などが入ってきたわけであります。このことにつきましては、振興実施計画第46号で調整をしているとのことであります。財政計画は基本であります。ベースであります。答弁のとおりだと私も思います。健全財政を堅持していくとのことでありますので、了解をいたしました。
 要望でありますけれども、一本木土地区画整理事業約54ヘクタールの中、3つの目玉がありました。1つは交通拠点施設、さくらんぼ東根駅関連であります。2つは商業拠点施設、イオン関連施設であります。これは既に完了しております。3つといたしまして、公益文化拠点施設として今回の整備がされるわけであります。市民待望の施設であります。平成28年11月の開館を大いに期待をして、この件の質問を終わりたいと思います。
 次に、7月18日豪雨による被害等の対策についてであります。
 まずはじめに、今回の冠水箇所でありますが、市道・生活道の冠水箇所につきましてはポンプアップで急場をしのいだということなわけですけれども、やっぱり今後このような豪雨がいつ来るか分からないということも含めまして、ポンプアップだけではなく恒久的な対策を進めていかなければならないと思うわけですが、今回の7月18日の豪雨に対してのポンプアップ以外の対応についてお聞きをしたいと思います。
○清野忠利議長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えをいたします。
 冠水箇所の今後の対策についてでありますが、冠水箇所9カ所のうち、排水桝の設置など軽易な補修で対応可能な2カ所については、既に維持管理事業で対応しております。また、排水系等々を調査し一定規模の側溝整備が必要な4カ所については、今後、生活密着道路整備事業の中で計画的に整備を進めてまいりたいと考えてございます。さらに残りの3カ所については、長瀞西部地区における白水川の増水に伴う内水被害であることから、県など関係機関より現場調査をしていただき検討をお願いしているところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 次に、荷口川排水樋門の効果についてであります。
 新しい樋門の流下能力の向上と排水ポンプの稼動により、冠水区域が大幅に縮減されたとのことでありますが、私も7月18日、現地調査をいたしました。市から委託を受けておる捜査員数名が一生懸命作業をしておりました。市長も現地調査をなされたとのことであります。今回のような豪雨ですと、依然として樋門周辺の畑地では冠水が見受けられました。このような状況において、市では荷口川排水ポンプの増設を重要事業要望に掲げ、国へ要望活動を行っているわけでありますけれども、その取り組み状況はどのように進んでいるのか、お聞きをしたいと思います。
○清野忠利議長 滝口建設部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えいたします。
 排水ポンプ増設の要望についてでありますが、排水樋門の管理者である国の山形河川国道事務所に対し、市長出席のもと、例年11月頃に実施しております本市独自の要望活動の中で昨年度から新規要望として行っているところでございます。今後も継続要望を行いまして、樋門の完成から2年と経過は浅いわけですけれども山形河川国道事務所から検討していただき、増設なるよう粘り強く要望してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 分かりました。
 次に、果樹畑などの冠水に根腐れなどが懸念されると思いますけれども、その対策はどう考えているのか、お聞きをいたします。
○清野忠利議長 本田経済部長。
○本田 剛経済部長 お答えをいたします。
 7月18日からの大雨につきましては、降雨量も大変多く、そしてまた時間も長かったということから、特に長瀞西部地区において、いわゆる農地の冠水時間も非常に長くなりました。そのことから、果樹等における根腐れ等も現在危惧されているわけでございます。しかし、根腐れの被害が明確になるまでには非常に長い時間がかかります。そしてまた被災状況を見ますと、非常に限られた狭い区域でもございます。そのことから、先ほど市長が答弁の中で申し上げました、今回実施されております山形県農作物等災害対策事業の支援内容には含まれていないのが現状でございます。そのことから、今後の対応につきましては現場でさらに被害状況等を引き続き確認しながら、山形県や農協等と連携してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 分かりました。
 次に、村山広域水道についてお聞きをしたいと思います。
 村山広域水道が7月18日から集中豪雨の影響で三度にわたって給水を停止し、水道水の供給を受けている村山地区12市町のうち6市町で断水が発生したわけであります。24日の午前のピーク時には約5万4,000世帯、約17万人が影響を受け、天童市の一部では最長8日間も断水が続いたとのことであります。
 東根市の水道は、緊急時に備え、村山広域水道を利用している南部地区、神町地区ほかに袋田水源池の水を送る連結管があるとの説明でありました。これを活用したことによりまして断水を回避できたとのことでありますが、リスク分散のためにもさらなる連結管の補強が必要でないか、お聞きをいたします。
○清野忠利議長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えをいたします。
 村山野川を境に北部地区と南部地区を結ぶ連結管は、大森山の高区配水池から神町配水池に接続なっております。このたび、この連結管を使用し神町配水池に通水したことにより、何とか断水を免れたところでございます。しかし、この連結管による水量だけでは南部地域の長時間にわたる供給に対応することは不可能であることから、今後、連結管の補強を含め、将来の給水人口や袋田水源池の水量などを見極めながら、送配水系統のバックアップ体制について研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 分かりました。
 先ほどの市長答弁の中で、水圧不足による給水に支障を来した箇所は高崎地区の一部とのことでありましたが、具体的にどのような状況であったのか。また、今後の対応についてお聞きをしたいと思います。
○清野忠利議長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えをいたします。
 このたび支障を来した区域及び世帯は、高崎郵便局周辺の9世帯と田中地区の5世帯の計14世帯でございます。その原因でありますが、配水池の水位低下により水圧不足が原因で、十分な水道水が供給できなかったものであります。
 なお、今後の対応でありますが、14世帯の水圧を早急に確保するため、中区配水池から水圧の強い高区配水池に切り替える工事の準備を進めているところでございます。
 なお、このたび支障は来さなかったものの水圧不足が生じた新田地区や田中地区の一部について、全体的な給水計画を立てまして来年度に整備を進めていく計画でありますので、ご理解をお願いいたします。
○清野忠利議長 8番加藤信明議員。
○8番(加藤信明議員) 分かりました。
 このたびの豪雨に対する執行部の対応につきまして、2点ほど申し上げたいと思います。
 まず1点目でありますが、荷口川排水樋門と関連があります村山野川堤防のかさ上げについてであります。
 これは私の資料によりますれば、平成19年に荷口川流域の総合的な治水対策に関する検討会を国、県、市連携のもとに立ち上げ、堤防のかさ上げ、樋門の改修、排水ポンプの設置、荷口川・小見川の河川整備と流域対策など、ハード面、そしてソフト面一体となった整備が行われたことによりまして、先ほど答弁にもありましたが平成23年3月に完成をし、このたびの内水被害が最小限にとどまったのであると思います。
 また、堤防のかさ上げ工事も同時期に施工されまして、堤防の補強はもちろんのことでありますけれども、堤防の天端幅、いわゆる車の通る幅ですけれども、これも7メーターと広くなり、一朝事ある場合でもスムーズな交通の確保ができたことになりました。この間の行政の努力に対し、心より敬意を表するものであります。
 2点目でありますけれども、村山広域水道についてであります。
 独自水源による水道は維持管理がかかるが、水質がよく、水量が安定していることから存続させたとのことであります。歴代の水道事業管理者が危機管理に積極的に取り組まれまして、今回の素晴らしい成果であったと。先人に感謝を申し上げます。
 また、技術の継承がしっかりされ、実践したこと。さらに、施設の能力を最大限使いこなしたことなど、素晴らしい対応であったと評価をするものであります。
 断水は、広域水道に限らず、どの市町村でも起こり得るものと思います。今回の断水で得た経験と対策を心しまして、今後の安全・安心、そして安定的な水道行政に向けて前進をしていただきたいと思います。
 以上2点、私の思いを吐露して質問を終わります。
○清野忠利議長 以上で、ご了承願います。

◎散     会

○清野忠利議長 これで本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

   午後 2時22分 散 会