第3回東根市議会定例会

平成25年9月9日 午前10時 開 議

 奥  山  重  雄  決算特別委員長      今  野     孝  副委員長


◎出席委員(15名)
 1番   河  村     豊 委員       2番   原  田  利  光 委員
 3番   高  橋  光  男 委員       4番   細  矢  俊  博 委員
 5番   今  野     孝 委員       6番   大  場  英  雄 委員
 7番   浅 野 目  幸  一 委員       8番   加  藤  信  明 委員
 9番                      10番   阿  部  綾  子 委員
11番   高  橋  ひ ろ み 委員      12番   清  野  貞  昭 委員
13番   森  谷  政  志 委員      14番   奥  山  重  雄 委員
16番   青  柳  安  展 委員      17番   佐  藤     直 委員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        石 山 泰 博
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
奥 山   元                 荒 川 妙 子  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長        黒 田   長  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        高 橋 一 郎  教  育  長
間木野 多加志  総 務 部 長        菊 池 修 明  市民生活部長
塩 野 康 二  健康福祉部長         本 田   剛  経 済 部 長
         建 設 部 長
滝 口 亮 一                 片 桐 秀 男  会計管理者
         兼水道部長
半 田   博  教 育 次 長        古 谷 利 明  総合政策課長
         庶 務 課 長
高 橋   昇  併選挙管理委員会       森 谷   健  財 政 課 長
         事 務 局 長
         監査委員                    農業委員会
網 干   賢                 原 田 光 茂
         事務局長                    事務局長

◎事務局職員出席者職氏名
杉 浦 宗 義  事 務 局 長        安 達 好 浩  事務局長補佐
井 上 正 宏  議  事 係 長        辻 村   充  主     事
児 玉 由希実  主     事        鈴 木 敬 一  兼務書記
牧 野 美和子  兼務書記


◎本日審査した案件

 議第73号 平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定について
 議第74号 平成24年度東根市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について
 議第75号 平成24年度東根市東根財産区特別会計歳入歳出決算認定について
 議第76号 平成24年度東根市公共下水道事業特別会計歳入歳出決算認定について
 議第77号 平成24年度東根市一本木土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算認定について
 議第78号 平成24年度東根市介護保険特別会計歳入歳出決算認定について
 議第79号 平成24年度東根市市営墓地特別会計歳入歳出決算認定について
 議第80号 平成24年度東根市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について
 議第81号 平成24年度東根市水道事業会計決算認定について
 議第82号 平成24年度東根市工業用水道事業会計決算認定について

平成25年東根市議会第3回定例会決算特別委員会発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
阿 部 綾 子
委     員
1.議第73号
平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定について
1.歳出 第4款 衛生費 第1項
保健衛生費
妊婦健康診査事業について
市  長
高 橋 光 男
委     員
1.議第73号
平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定について
1.歳入 第1款 市税について
 予算現額:58億9,817万8千円に対し、収入済額:62億3,718万2,732円と約3億3,900万円の増加となった。これは、経済の緩やかな回復傾向と農工一体となったまちづくり及び先見性に優れた子育て支援などの各種施策を推進された成果と考えるが、一般会計等審査意見書では、財政状況を見ると経常収支比率は87.8%で、前年度より2.5ポイント上がり、財政構造の硬直性は進んでいるとのことです。
 そこで、
(1)経常収支比率が増加した要因について
(2)経常収支比率改善に向けた対応について
             などを伺う。
市  長
加 藤 信 明
委     員
1.議第73号
平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定について
1.自主財源及び依存財源について
(1)市税(収納率)について
(2)地方特例交付金及び地方交付税について
 以上2点についてお聞きをします。
2.今後の財政運営について
(1)今年度事業の継続、第4次東根市総合計画の具現化、また中期計画、その他大型事業も考えられる。
 振興実施計画第47号及び来年度の予算編成など、今後の財政運営についてお聞きをします。
市  長
今 野   孝
委     員
1.議第81号
平成24年度東根市水道事業会計決算認定について
1.老朽管の更新について 市  長

◎開     議

○奥山重雄決算特別委員長 皆さん、おはようございます。
 ただいまから決算特別委員会を開会します。
 本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、委員の出席は15名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

◎議第73号 平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定について外9件

○奥山重雄決算特別委員長 8月29日の本会議において決算特別委員会に付託なりました議案は、議第73号から議第82号までの10議案です。以上、10議案を一括議題とします。
 ここで、決算特別委員会における審査について申し上げます。
 申し合わせにより、一般会計歳入歳出決算のうち、歳入の全部は全体会で審査することになっております。また、一般会計の歳出及び各特別会計の決算については、所管の分科会に付託し詳細な審査をすることになっております。
 したがいまして、全体会では政策的な事項についての質疑となりますので、ご了承願います。
 これから通告に基づき質疑を行います。
 質疑は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。
 はじめに、10番阿部綾子委員。
○10番(阿部綾子委員) おはようございます。10番阿部綾子でございます。通告に基づいて質問いたします。
 議第73号、決算書227ページ、歳出第4款1項1目衛生総務費の妊婦健康診査事業についてお尋ねいたします。
 東根市の子育て支援事業が一歩前進することを願って質問をさせていただきます。
 平成24年、妊婦さんの届け出人数が413件とありました。子育て健康課の概要資料を見ると、平成20年度から23年度までは460件前後で推移されているようでございます。数字から見ての少子化が懸念されるところではございますが、この事業の目的、成果などは付属資料にありますが、事業の概要についてまず詳しい説明をお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 それでは私から、妊婦健康診査事業の概要ということでございますけれども、ご説明申し上げます。
 本市の子育て支援事業の一つといたしまして、母子の健康維持増進のため平成9年度から取り組んでいる事業であります。内容といたしましては、妊娠の届け出があり、母子健康手帳を交付した妊婦の方に対し、1回目の健診については上限1万円、2回目から14回目の健診につきましては1回当たり上限5,000円の助成を行っているもので、平成24年度の決算額は3,086万3,808円となってございます。よろしくお願い申し上げます。
○奥山重雄決算特別委員長 10番阿部綾子委員。
○10番(阿部綾子委員) 母子手帳をいただくということは、母親となる、また、父親となるご夫婦にとっては、大きな喜びと同時に子育てに対する不安もまた出てまいります。お腹の赤ちゃんとともに健やかな妊娠・出産ができるよう、健康管理をしていく上で、健康診査費用を助成することは、経済的負担が軽減されることはもちろんでありますが、精神的にも見守っていただいていると大きな安心感を持つことができるため、大変意義のある事業であることを評価するところでございます。
 平成9年からの事業であるということ、また、診査回数も2回から始まり7回、14回と充実されてきているようでございます。14回までの健康診査は平成21年度からということで、事業費も平成24年度は決算額で3,086万3,808円となっております。1回から14回までの健康診査件数や抗体検査など、妊娠中に感染しやすい病気の検査費用も含めた件数が附属資料には示されておりますが、その財源の一部となっている補助金についてご説明をお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 平成24年度決算では、県補助金といたしまして、妊婦健康診査事業費補助金として6回目から14回目までの最大9回の健診に対する市の助成に対しまして県から2分の1が補助され、平成24年度決算では782万1,000円の歳入となっております。
 失礼しました。ただし平成25年度から、今年度からでございますけれども、県補助金が廃止となりまして、よって今年度につきましては全額、市の単独事業として取り組んでいる状況でありますので、ご理解を願いたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 10番阿部綾子委員。
○10番(阿部綾子委員) 「子育て支援に力を入れている」と言っている県で補助金が廃止となったことは大変残念ではありますが、今年度から市の単独事業として継続いただいていることは大変評価するところであります。同時に今後も継続していただけるよう、よろしくお願いしたいと思います。
 本題に入りますが、この事業は母子手帳が交付されてからの対象となる事業であります。「おめでとう、赤ちゃんができてますよ」という言葉をいただくまでにも、何度か医療機関で検査を受け、その費用も少なくないと聞きます。また、保険もききません。保育所やタントクルセンターに集まるお母さん方からも、何度か要望を受けました。同僚議員も同じ質問を受けていると聞いております。母子手帳をいただく前の一般的な受診回数や受診費用について、情報をお持ちであればお伺いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 塩野健康福祉部長。
○塩野康二健康福祉部長 お答えいたします。
 あくまでも医療機関や受診される個人の状況にもよると思いますが、一般的な例を申し上げれば、受診回数については、医療機関では妊娠10週目前後での妊娠届出書の提出を勧めているため、妊娠5週程度で来院した場合につきましては再度、さらに再々度の来院を指導しているものであります。トータル二、三回の受診ケースが多いようですが、いろいろなケースが考えられるところとなっております。
 また、費用についてでありますが、1回の診察について保険が適用されない場合につきましては5,000円から7,500円程度と聞いておりますので、ご理解の方お願い申し上げます。
○奥山重雄決算特別委員長 10番阿部綾子委員。
○10番(阿部綾子委員) ありがとうございます。5,000円から7,500円程度ということで、平均して1人1万円としても、多く見ても450人で450万円の計算になるようでございます。
 市長にお尋ねいたします。市長はこれまで、子どもの医療費無料化などの要望に対して、病気になってからの支援ではなく病気にならないための支援が必要、と力説されてこられました。また、政策も実行され、他の自治体からは視点の違いが大きく評価されていると聞きます。新しい命の始まりを告げられたその瞬間から見守る。まさしく子育てがスタートするその日から子育て支援がスタートする。視点を変えた新たな制度をご検討いただけたらと思うのですが、いかがでしょうか。
○奥山重雄決算特別委員長 土田市長。
○土田正剛市長 今の阿部議員の質問のやりとりを聞いていますと、なるほど市民に対する説明責任が私は行政とすればあると理解をします。したがって、現在、妊婦の14回の無料化ということは大抵の自治体でやっているわけであります。そういう中において、本市も他の自治体に先駆けてこれを実施したという経緯もあります。また、県にも、ご指摘のように平成24年度までは6回目からの9回を助成しておったということが、現在、今年からその助成もなくなったということは私、今聞いて初めて知りました。これについては県にも、県も少子化対策などについて今現在、県も力を入れている施策であるわけであります。そういう意味からは逆行するのではないかという意味で、その県の姿勢に対して今後姿勢をただすという意味では、市長会としてこれを何とか従来どおりやってもらえないかを私は今後、県の市長会などで発言をしていきたいと思っております。と同時に、今ご指摘の、いわゆる阿部議員がご指摘であります、いわば母子手帳の発行する前の、いわゆる妊娠が確認されたときの両親の喜びというものは、自分たちの過去も振り返って、なるほどそうだなと思います。そういう意味では、いわば14回プラスワンという中において、今後市としては積極的に前向きに検討するということを私お約束をしたいと思います。できたら来年の当初予算に向けて私は予算化を計上したいものだと思っております。そういった一つのキャッチコピーなどについては、現在いろいろと副市長を中心にちょっと考えてもらおうかと思っております。いずれにしましても前向きに検討をしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 10番阿部綾子委員。
○10番(阿部綾子委員) ありがとうございます。早速前向きに検討してくださる、来年度の予算に是非反映したい、また、キャッチコピーなども副市長を中心に考えていきたいという即答をいただきましたので、ちょっと私もびっくりしております。新しい命をいただいたような気がいたします。ありがとうございます。
 これで質問を終わろうと思うんですが、ちょっともう一言。
 先日、同僚議員がこの席で発言したように、最上地域の実家に戻らず、子育て支援が東根市は充実しているから東根市に住んで子育てをやりたいという声や、また、オープンして4カ月、あそびあランドの屋外での伸び伸び遊べる、自然と自由に触れ合える素晴らしい公園であること、「集まれあそびの天才」が実感された声などがよく聞かれます。まだまだ課題もありますが、たくさんの方が母子手帳を手にできるよう、子育て支援策の充実が出生率アップ、そして定住人口の増につながっていくことを期待して、また要望して、そしてまた2020年感動の東京のオリンピックに東根市の子どもたちが夢を現実のものにすることができるよう祈って、質問を終わります。ありがとうございました。
○奥山重雄決算特別委員長 以上で、ご了承願います。
 次に、3番高橋光男委員。
○3番(高橋光男委員) ご苦労さまです。通告に基づきまして質問をいたします。
 決算書の66ページ、歳入第1款市税についてであります。
 平成24年度の予算現額58億9,817万8,000円に対しまして、収入済額62億3,718万2,732円ということで3億3,900万円の増加となっております。これは3年連続の増加ということで大いに評価をすべきものだと思っているところであります。また、経済の緩やかな回復傾向ということと、それから農工一体となったまちづくり、それから先見性に優れた子育て支援、こういった各種施策を推進された結果と考えているところであります。
 しかしながら、この一般会計等審査意見書では、財政状況を見ますと経常収支比率は87.8%で、前年度より2.5ポイント上がったということであります。そして、財政構造の硬直性は進んでいるという意見があるわけであります。
 そこで質問でありますけれども、この経常収支比率、これが増加した要因、これは何かということについてお伺いをしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 まず、ご質問の経常収支比率でございますが、議員ご指摘のとおり財政構造の弾力性をはかる指標でありまして、この比率が低ければ低いほど市の裁量度合いが増しまして、市の単独の行政サービスの領域が拡大するということでございます。
 指標の算定方法といたしましては、投資的経費を除いた経常的経費に充当しました一般財源を分子といたしまして、市税や交付税などの経常的収入とする一般財源を分母として計算いたします。そのため、分子である歳出と分母である歳入に分けまして、ご質問の比率が上昇した要因についてお答えいたしたいと思います。
 まず、分子である経常的経費に充当いたしました一般財源に関しましては、障害者介護給付費、生活保護費等の増に伴いまして扶助費が7,200万円、クリーンピアへの負担金など補助費等が5,700万円、嘱託保育士、医薬材料費、光熱水費等の増に伴い物件費が5,400万円増加したことなどから、人件費で1億3,000万円ほど減少したものの、その総額は前年度比較2,700万円の増となったところでございます。
 一方、分母である経常的収入する一般財源に関しまして、普通交付税が2億7,700万円減、子ども手当特例の交付金や自動車取得税減収特例交付金の廃止に伴うところの地方特例交付金が3,800万円ほど減額するなど、合計で前年度比3億600万円と大幅に減額しております。
 以上のことから、分子である歳出の影響よりも分母である歳入、とりわけ普通交付税の減収が、ご質問の経常収支比率を押し上げる要因になったと分析しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 3番高橋光男委員。
○3番(高橋光男委員) ただいま一般財源の経常経費に充当した分、分子ということと、それから同じく一般財源等の収入分、分母ということで、具体的に説明いただきました。ただ、この普通交付税削減ということで大きなこれを要因と捉えているということを考えますと、非常になかなか大変なことだと思ったところであります。ただ、今答弁にもございましたけれども、市の裁量による行政サービス提供の向上というこういった点を考えれば、この改善することというのは引き続き非常に必要なこと、重要なことだと思っているところであります。したがって、この経常収支比率改善に向けて、今後どのような対応をしていこうということで考えておられるのかをお伺いをしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 改善方策の方法といたしましては、まず一つは経常的経費の抑制にあろうと思います。社会保障費やインフラの維持補修費等については、市民生活の安全・安心を確保する観点から削減するということはなかなか容易ではございません。しかし今後とも増大すると考えている中、そのため職員採用平準化計画によるところの人件費の適正管理、さらには第5次行財政改革推進プランに基づくところの補助費等の適正化、民間委託等の推進による経費の節減、起債発行の抑制によるところの公債費節減等々、今後とも一層の経費節減、経常的経費の抑制に努めていかなければならないものと考えているところでございます。
 2つ目の方策としましては、経常的収入の増収確保でございます。地方譲与税や、ただ普通交付税につきましては、もっぱら国の政策によるところが大でございまして、そういう意味では自主財源、とりわけ市税収入の増収確保に努めていくということが肝要であろうと考えております。よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 3番高橋光男委員。
○3番(高橋光男委員) 経費の節減ということと大きく市税収入の確保という答弁でありましたけれども、この経常収支比率の状況ということについてなんですが、私自身が把握した資料によりますと、本市は県内で最もいい状態になっております。これはよくよくいろんな議員活動の中でもよく思うことではあるんですけれども、1回ぐらい石橋を叩いたぐらいでは渡らないぞというぐらいの慎重さをもって、それから経費の節減ということはもちろんですけれども、そのほかにこれは本市が独特じゃないかなと思ったりもするんですが、県、あるいは中央との太いパイプもあると、こういったことも含めて、市民へのサービス向上を図りながら健全財政運営に努力されてきた結果ということで今理解をしているところではあります。ただ、この経常収支比率につきましては、決算概要の説明資料、これにもありましたとおり、平成18年以降、上昇傾向にあるわけであります。それで、したがいまして、この点なども是非分析をしていただければと思ったところであります。
 ただいまの答弁にありました市税収入に関することでありますけれども、市税の収入の根本というのは、課税が対象になるものと、それからその資産、こういったことにあるのだろうということで理解しているつもりでありますが、この中で本市の人口について見ますと、住民基本台帳の直近の8月31日現在ではありますが、世帯数では1万6,306世帯、それから人口は4万7,560人ということになっておりまして、リーマンショック前の平成19年、ここのところに比較をしますと、世帯数で約1,300世帯強、それから人口では1,200名を超える増加ということになっております。ただ、総務省が先般発表しました人口動態、これも住民基本台帳の関係でありますけれども、全国では26万人、それから本県でも1万人を超える人が減少したということについては、ご案内のとおりであります。それから、一方、工業団地、これは本市につきましてはほとんど埋まっている状況ではありますけれども、これも同じく総務省発表の労働力の調査結果、これで非正規の労働者数、これが1,881万人ということで、統計をとり始めた以降、最高の数になったということ。それから厚生労働省の労働経済白書、ここによれば、低所得世帯における非正規の稼ぎ頭150万人に上るという推計もあるわけであります。したがって、これは本市の実態というところ、ここまでなかなかデータとして私持ってないんですけれども、同じような、同様な形態になっているのではないかと、あるいはなりつつあるのではないかということで危惧しているところであります。
 このような社会情勢の中で、本市の方は今後大型事業ということなども予定されているわけでありまして、このような状況を考えたときに、現在多様化する市民ニーズに対応するため様々な手を打っておられるわけでありますけれども、今後とも行政活動の自主安定性、こういったことを確保し得る自主財源、特に市税の収入増加、これを図るということは非常に重要な課題だと思っているところであります。したがいまして、この件につきまして市長の考え方、あるいは方向性など、もしできましたらお伺いしたいということであります。
○奥山重雄決算特別委員長 土田市長。
○土田正剛市長 今、委員がご指摘のとおり、普通交付税とか譲与税とかいろんな国の施策によっての増減がその年によってあるということについては、これはある意味では致し方ないかと。しかし、自主努力といいますか、努力によって「入るを量りて出ずるを制する」ということについては、今後とも堅持をしていかなければいけないと考えます。
 それでは、入るを量るということについては、端的に言えば市税の増収ということにつながっていくわけであります。それについては、まず人口をいかにして増やすかと。課税客体となる住民の数をいかに増やすかということが一つには挙げられます。それから同時に、企業の数を増やすというものも非常にまたこれに次いで私は大事なことであろうと思っております。
 住民の数を増やすということについては、先ほど阿部綾子議員にもお答えをしたとおり、本市は子育て支援というものについては先駆的な取り組みをしております。そういったことで東根市の持つ子育て支援に対する魅力というものが、まず住民の数を増やす施策ではないかと。と同時に、例えば数年前から行っております住宅・新築リフォーム事業なども、今後継続的に取り組んでいかなければいけない施策かと私は考えております。したがって、そういうことを今後とも継続的な努力をすることによって、現在、委員がご指摘のとおり先月末の人口住民基本台帳によりましては4万7,560名というものが数えられているわけであります。これは平成22年の国勢調査で唯一人口が増えている自治体ということで改めて注目をされたわけでありますけれども、そういう中においてさらにその住民の数が増えるというペースが、さらに今、加速度的に行っていると言っても私は過言でないのではないかと思っております。ですから、こういったペースをいかに落とさないで平成27年の国勢調査に結びつけていくかということも、やはり市税の、ひいてはこの増収につながっていくということであろうと思います。
 そしてまた企業においても、確かに今現在、企業の絶対数においてはほとんど伸びる余地がないということでありますけれども、こういう状況の中で、これは言うは易く行うは難しという条件つきではありますけれども、さらに今後、新たな企業立地について県と相図りながら努力をしていくと。もう一つ大事なことは、この景気の回復ということの中において法人市民税をさらにアップをするということも、これは大事なことではないだろうかと思っております。
 そういったいろんな施策を絡めながら、特に企業においては、現在の企業の数をまず減らさないということも大事な視点だろうと思います。そのためには国で、平成21年12月31日でしたか、企業に対する固定資産税の還付ということがなくなりました。それによって企業奨励補助金ということを市が単独で行っているわけでありますけれども、これなども今後とも継続的に努力をすることが大事なことではなかろうかと。そういったことの中で、今後景気の回復などについても注意深く見守りながら、さらにアベノミクスの効果なども本市の経済に強く数値としてあらわれてくることを期待をしながら、いろんな施策を継続的に努力していくことが何よりも肝要だと思っております。
○奥山重雄決算特別委員長 3番高橋光男委員。
○3番(高橋光男委員) 市長の思いというものは理解をさせていただきました。
先般、実は国の閣議で了解されました国の中期財政計画、これでは国と地方合わせて約17兆円の収支改善が必要だということも話あったようであります。こういったことを考えますと、やっぱり交付税やら何やらの件につきましては非常に厳しい状況だろうと。ただ、その一方で、同じこの中期財政計画の中では頑張る地方は応援するということも言っているわけであります。ちなみに、これは例えば今やっている、ほかのところでもやっているようですけれども、地域創造事業というようなこともあるようなのですが、こういったことも言っているようであります。厳しい状況と考えておりますけれども、私、この市長の先見洞察力、決断力、実行力というものと、それから私自身が考えておりますのは本市のシンクタンクとも言えるのではなかろうかなと思っているんですけれども、この執行部の方々ということを考えたときに、定住人口の増加、あるいは産業振興ということはできるのだろうと確信をしているところであります。山形副都心を目指す東根市として、また、今後とも市民のために積極策を是非打っていただくよう要望いたしまして、質問を終わります。
○奥山重雄決算特別委員長 以上で、ご了承願います。
 次に、8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) 通告により質問をいたします。
 議第73号 平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定について、歳入であります。
 1項目、自主財源及び依存財源について。
 まず、自主財源の市税(収納率)についてであります。
 自主財源、依存財源は、歳入歳出決算概要説明資料5ページから8ページ、さらには監査意見書の中の審査資料36ページに、自主財源81億6,459万4,000円、依存財源97億2,296万1,000円で、合計で178億8,755万5,000円とあります。前年合計では188億3,133万7,000円であり、前年対比約9億4,370万円の減になっております。
 三位一体改革に伴いまして平成19年度から財源移譲が実施されたことによって、国庫補助金の削減と市県民税、さらには所得税の税制改正が行われたわけであります。このことによって、平成19年度・20年度では依存財源より自主財源の方が大きくなったわけであります。平成21年度以降は世界的同時不況の影響来受け、市税などの自主財源が減少し、地方交付税や国庫支出金など依存財源が増加をしたわけであり、平成23年度・24年度もこの傾向は変わっておりません。
 平成19年度、自主財源53%、依存財源47%。平成20年度、同じであります。平成21年度、自主財源44%、依存財源56%。平成22年度、自主財源41.4%、依存財源58.6%。平成23年度、自主財源45.1%、額にいたしまして84億9,500万円、依存財源54.9%、103億3,600万円、トータルで約188億3,100万円となっております。平成24年度、自主財源45.7%、依存財源54.4%、額にいたしまして、自主財源につきましては81億6,500万円、依存財源につきましては97億2,300万円、トータルで178億8,800万円となっております。46対54の割合になっており、今後いかに自主財源の比率を高めるかであります。
 概要説明資料5ページのとおり、市税につきましては62億3,720万円であり、そのうち法人市民税につきましては、前年度8億810万円、今回、企業業績の回復を受けまして8億5,690万円と、約4,880万円の増になっております。昨年度より8億台に戻ったわけでありますけれども、平成19年度の11億6,000万円には及ばないわけであります。個人市民税につきましては、前年度16億8,620万円、今回、年少扶養控除の廃止などの税制改正によりまして18億1,570万円と、約1億2,950万円の増になっております。そこでお聞きをいたします。
 まず1点目、平成24年度監査委員の審査意見書32ページにあります市税収納率89.2%、前年度より5.1%ダウンをしております。概要説明資料5ページ、さらには監査資料7ページによれば、収入未済額が7億3,356万524円、前年度3億6,475万4,514円から何と3億6,880万6,010円も増額になったことにあると考えます。平成23年度、さらには24年度の決算書を見ると、市税の中の法人市民税の収入未済額が前年度と比較して3億8,949万5,032円も増額になっております。このことが収納率大幅ダウンの要因であると推測をいたします。会計管理者の説明では、租税条約に基づく執行猶予に起因するとのことでありましたが、まず実情はどうなのか。法人市民税関係でありますので、これは総務部長にお聞きをしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 平成24年度の市税収納率が大幅に低下した理由につきましては、ただいま議員のご指摘のとおり、法人市民税の収入未済額の増加が主な要因でございます。この法人市民税の収入未済額には、臨時的要因といたしまして租税条約に基づく徴収猶予額約3億8,900万円が含まれております。この額を除きますれば約9万円の増額であり、実質的には前年度と同程度の未済額であったところでございます。
 なお、法人市民税の収入額といたしましては前年度比較約4,800万円伸びておりますので、よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) ただいま総務部長の答弁によりますれば、租税条約に基づく徴収猶予額が約3億8,940万円ということで、これを除けば9万円しか増額になっていないということであります。分かりました。
 次に質問をいたします。
 今の答弁では、今回の徴収猶予がなければ例年同様の収入未済額となっているとのことでありましたが、それではこの租税条約に基づく徴収猶予につきまして、今回どのようなことであったのか詳しくお聞きをしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 今回の案件につきましては、市内企業の平成22年度申告内容に関しまして外国への所得移転金額があったとして、国税庁が移転価格税制によりまして市内企業に対し平成24年度加算課税いたしたところでございます。企業といたしましては、法人市民税の修正の申告はしたものの、不服があるということで租税条約に対する相互協議の申し立てを行いまして、あわせ租税条約の相手国との相互協議による合意までの間、納税が猶予される徴収猶予申し立てもあわせて行われたところでございます。徴収猶予の申し立てによりまして、申し立ての期間においては課税調定は行いますけれども、徴収は猶予するということになるところでございます。この結果、平成24年度法人市民税に関しまして、ただいま申し上げました追加課税分である約3億8,900万円は、調定額に計上いたしますけれども徴収猶予のため全額収入未済額となったということでございます。よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) これは専門的な要件でありまして、奥の深い要件でもあります。私なりに調査をさせてもらいました。総務部長の答弁、理解をしております。
 次にですけれども、外国への所得移転金額があったとして国税庁が移転価格税制に基づく課税を行ったとのことでありますけれども、今回どういった取引に対しましてこの移転価格税制が適用されたのか、どのような内容なのかお聞きをいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 まず、ご指摘の移転価格税制について説明いたしますと、まず本制度は、国外との取引において国内法人の所得が海外に移転することを防止するための税制度でございます。今回の事案は、先ほども申しましたけれども市内企業において、国外関連企業との間での通常取引よりも高額で商品を仕入れて国内において販売しているとの判断から、通常取引で得られるであろうと推計できる所得との差額に関しまして課税しているという状況でございます。具体的に申しますと、通常の取引であれば、仮に原材料を120円で外国から仕入れまして国内において200円の製品として販売いたしますれば、80円の利益が得られることとなるわけでございます。一方、外国の関連企業から通常価格、先ほど申しました120円よりも仮に高値の170円で仕入れた場合につきましては、仕入れ値段が通常取引よりも50円高くなりまして、結果30円の利益しか得られないということになるわけでございます。今回の事案は、ただいま申し上げましたように外国企業と国内企業との取引におきまして、国内企業が外国企業に対し支払った仕入れ価格が通常と比較しまして高い、その結果、国内企業の所得が減少し、法人税も低くなっていると国が判断し、利益の差額である、この場合、例でございますけれども50円に対して課税しているという状況でございます。よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) ただいま総務部長より事例を出しての説明でありました。理解をいたしました。
 次でありますけれども、今回のこの徴収猶予はいつまでの期間になるのかお聞きをいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 法律によりますと、相手国と相互協議を行っておりますので、その協議終了後の合意に基づく再更正の納期限までとなっておりますが、具体的期日という部分については現在掌握しておりません。
○奥山重雄決算特別委員長 8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) 分かりました。もちろん相手国との合意ということだろうと思います。
 次でありますけれども、国外企業との取引は継続していると思うわけでありますけれども、今年度も新たな課税があるのか、交付税算定の影響はないのかどうか、お聞きをいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 ご指摘のとおり市内企業の活動は、今回の取引と同様な状態で現在も行われているのではないかと私どもも推察しております。国の方針といたしましては、平成22年度の法人税に関して係争されている事案でございますけれども、平成23年度以降の税に関しましては、移転価格税制によらず当該企業の申告額に基づき課税し、相互協議等了後、その結果に基づき必要であれば修正するという予定とのことでありまして、当面に関しましては法人税の新たな課税はないものと捉えているところでございます。よって、法人市民税も同様に捉えているところでございます。よろしくお願いいたします。
 次に、徴収猶予が及ぼす交付税への影響に関してのご質問にお答えいたしたいと思います。
 このたびの徴収猶予の影響は、平成25年度の普通交付税において、平成24年度収入未済額がありながらも徴収猶予が基準財政収入額に算定するということから、交付税の減額要因となっております。結果、平成25年度普通交付税が平成24年度の決定額と比較いたしますと3億7,400万円と大幅に減少したところでございます。こういったことで相当な影響を及ぼしておりますけれども、なお、今年度において今回猶予しております法人市民税が仮に入らないとなった場合においても、法人市民税の調定を減額した後、精算という行為に基づきまして普通交付税が増額されますので、このたびの影響は今後解消されると理解しております。よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) 交付税算定の影響は、ないとのことであります。安気をいたしました。
 次でありますけれども、このことがなければ前年度の収入未済額とほぼ同程度との答弁でありました。平成24年度市税の徴収率も大きく影響を受けているのではないかと思いますが、お聞きをいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 制度上、徴収猶予の税額約3億8,900万円は、現年度の調定額に計上しなくてはならないため、全額、先ほど申しましたとおり収入未済額に計上しております。この結果、法人市民税等の徴収率は前年度実績を大幅に下回っております。仮に徴収猶予額が調定されていないとして徴収率を算定するならば、市税全体の徴収率に関しましては94.4%と推計でき、この数字は前年度を上回っていたものと判断しておりますので、よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) 市税全体の徴収率ということで94.4%と推計をできるということであります。私の手元の資料によりますれば、前年度94.3%でありました。0.1%アップをしております。県内13市の中で2番目であります。これは担当職員、さらには収納対策本部員の努力の賜物と、多とするところであります。
 次に移ります。2点目の依存財源についてであります。
 この依存財源につきましても先細りをしておるわけであります。そこでお聞きをいたします。
 地方特例交付金については、平成24年度3,058万円、前年度6,892万円で3,834万円の減になっております。この理由はどうなのか。
 また、地方交付税につきまして、平成24年度45億1,018万円、前年度48億9,239万円と3億8,221万円の減になっております。それぞれの理由についてお聞きをしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 間木野総務部長。
○間木野多加志総務部長 お答えいたします。
 まず、地方特例交付金が減少いたしました理由につきましては2つございます。まず一つは、子ども手当創設に伴うところの地方の負担が増加することへの対応策として創設されました児童手当及び子ども手当特例交付金が、年少扶養控除廃止及び特定扶養控除縮減による市民税の増収見込みにより廃止され皆減となったこと。2点目は、減収補てん特例交付金の一部である自動車取得税交付金減収の一部補てんのために創設されました自動車取得税分の減収補てん特例交付金が、これも年少扶養控除廃止等による市民税の増収分を充てることとして廃止された。その結果、皆減となったこと。以上2つの要因から減少いたしました。
 続きまして、地方交付税に関しましてお答えいたします。
 平成24年度の地方交付税は、構成いたします普通交付税、特別交付税、震災復興特別交付税、この以上3点とも交付額が前年度を下回り、地方交付税総額が議員ご指摘のとおり前年度比較約3億8,200万円減額したところでございます。
 その理由といたしましては、まず普通交付税は、単位費用の引き下げ等による基準財政需要額が減少したこと。また、基準財政収入額が平成23年度における法人市民税やたばこ税の増収などにより増加したこと。以上2点を主な要因として減額なったところでございます。
 次の特別交付税に関しましては、前年度である平成23年度の交付基準に消防団基金拠出金や多額の豪雪経費などが算入交付されたところでございます。平成24年度算定におきましては、ただいま申し上げました前年度の臨時的算入項目が皆減したことや、継続算入されたものの額が減少した項目などもあり、総体といたしまして前年度と比較し減額となったと理解しております。
 また、震災復興特別交付税に関しましては、体育館の天井復旧が大きかった東日本大震災への対応という部分が平成23年度ございましたけれども、平成24年度はこういった臨時的要因がなかったということから大幅に減少した。
 以上3つの項目について、それぞれの減少要因がございました。総体として減少したということでございます。よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 8番加藤信明委員。
○8番(加藤信明委員) ただいまの答弁は、地方特別交付税につきましては2つの特別交付金の減、さらには地方交付税につきましては3種の普通交付税、特別交付税、災害復興特別交付税の減ということで理解をいたしました。
 次に、2項目であります。今後の財政運営についてであります。市長にお聞きをしたいと思います。
 平成24年度決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率につきましては、資料報告書をいただきました。地方公共団体の健全化に関する法律による各比率、さらには平成24年度決算統計から見た財政分析でも、公債費比率等々、望ましい値であり、大型プロジェクト実施を伴っての借入れ起債の償還など、さらにPFI手法による各施設整備事業の償還分も加わったことにもかかわらず歳出の平準化を保ってきたことに対しまして、執行部の努力を評価するものであります。
 私はいつも決算議会で申し上げております。申すまでもなく、決算は単に使ったお金の後始末だけでなく、将来に向けて改善策を掘り起こし、それを次年度以降の予算に反映するよう着眼するものと心得ております。現在は昨年とは逆に円安傾向にあります。不透明な状態を脱しておりません。
 先ほど申し上げましたとおり、平成24年度歳入合計で前年比約9億4,300万円の減になっております。また、来年4月予定の消費税増税のこともあります。消費税増税につきましては、今まさに政府におきまして判断される局面であることはご案内のとおりであります。増税が実施された場合は、本市のような地方都市を取り巻く経済活動におきまして、地方への影響が約2,000億円と試算されております自動車取引税の段階的廃止が本市の財政にどう影響してくるのかなど、先行き不透明な地方交付税も含め心配であります。
 そこで、今年度事業の継続、さらには第4次東根市総合計画の具現化、また、中期財政計画、その他大型事業も考えられるわけであります。間もなく策定されます振興実施計画第47号、そして来年度の予算編成など、今後の財政運営につきまして市長のお考えをお聞きしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 土田市長。
○土田正剛市長 まず答弁する前に、先ほどの租税条約に基づいたものというのは、ほかの議員にも理解をしていただくために私は是非質問してもらいたかったということを、正副議長の議案内示のときに申し上げました。そういう意味で今の質問について加藤議員に敬意を表したいと思います。
 ところで、今後の財政運営ということでありますけれども、行政というのはその都度その都度、時代背景とともに市民に対する行政サービスということを最大限行っていかなければいけないということは論を待たないことであります。そういう意味で、過去においてもそれぞれの行政需要に応じて補助金をもらったり、あるいは起債を充当させたり、そういうことの繰り返しを行っていきながら、さらに将来に対しての行政ニーズに加えて、現在PFIの事業導入も含めてまず検討を今させているところであります。
 かつて行政で非常に力を入れてきたことは、新幹線の新庄延伸に伴ってさくらんぼ東根駅の創設、あるいはそれに関してタント館の建設、そしてそれに伴ってさくらんぼ図書館の建設など、大型事業があったわけであります。これらの問題等については、つい先般のように考えられますけれども、この償還計画に基づいて償還をずっと行ってきたところでありますが、それについては平成26年度、来年度にタント館については償還が完了します。それから図書館などについては30年に償還が終わります。そして神町中学校についても、東根第一中学校の肥大化に伴って分離独立をしたわけでありますけれども、これも平成30年に償還計画が終わります。そしてあの新庄延伸までの新幹線の開業に伴って行った市内のアンダーパス道路が7カ所あったわけでありますけれども、これも大きな起債事業でもあったわけであります。それについても平成31年には償還が終わるということになっておりまして、この4、5年で大部分の過去の大型事業が償還が完了するということになっております。それに伴って新たな事業として、先般3つのPFI事業が行われました。これも実は15年計画での償還計画ということを立てておりまして、こういった事業についてもそれぞれ平成33年から大森小学校で平成37年には償還が終わるというふうになっておりまして、このたびのいわゆる公益文化施設というものが大型事業であるわけでありますけれども、そういった大型事業についても、先ほどの過去の大型事業がそれぞれ近々に償還計画が終わるという形の中で、新たなそういった償還計画が始まるということで、総合的に財政当局にも絶えず私は、いわゆる振興実施計画の立案とともにそういった大型事業の償還計画についてもいろいろと、将来にツケを余り残さないという方向の中で検討をさせております。その結果に基づいて、実質公債費比率などは議員に絶えず示しているとおりであります。
 そういう意味において、ゆめゆめ本市の中期財政計画において過重になるようなことは極力避けながらやっていかなければいけないと思っているところであります。
○奥山重雄決算特別委員長 以上で、ご了承願います。
 次に、5番今野 孝委員。
○5番(今野孝委員) 5番今野 孝です。通告に従い質問を行います。
 先日の集中豪雨、ライフラインとしての水道の重要性をクローズアップさせたものと思います。
 そこで、議第81号 平成24年度東根市水道事業会計決算認定について、これにかかわってお尋ねしたいと思います。
 先日の集中豪雨におきまして、東根市はライフラインである水道に関して大きなダメージを受けなくて済んだと思いますけれども、断水に見舞われた近隣自治体においては市民生活が大混乱したと。これはご承知のとおりであります。私が聞いた範囲で、何が困ったか。まずトイレが使えない。これが非常に困ったという話でありました。4リットル入りのペットボトル2本分の水を準備しないとトイレにも行けないと、こういう状況であったとお聞きしております。また、食器が洗えない。そこで紙皿を使ったり、あるいは食器にラップをひいたりして何とかしのいだものの、ごみの量が増大したと、こういう話もお聞きしました。また、何といったも暑い時期でありましたので、風呂に入れないと、これが非常に大変だったという話をお聞きしたところであります。断水期間が長かったということもあってでしょうけれども、東日本大震災のときの停電より遥かにダメージが大きかったという声をお聞きしております。
 災害に強い水道網の整備は喫緊の課題と考えているわけであります。そこで、決算書3ページ、東根市水道事業会計決算書であります。3ページ。支出の第1款資本的支出第1項建設改良費についてお尋ねしたいと思います。
 監査委員会より提出されている公営企業会計決算審査意見書15ページには、「老朽管の更新や施設の耐震化の推進に計画的に取り組んでおります」とありますので、市民としては安心していいのだろうと思いますが、老朽管の更新状況についてもう少し詳しくお聞きしたいと思います。
 最初に、老朽管の定義というのはどのようになっているのかお尋ねしたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 お答えをいたします。
 老朽管の定義についてでありますが、地方公営企業法施行規則の規定によりまして、水道用に供する配水管の耐用年数は40年となっております。布設時から40年が経過した配水管が老朽管の対象と捉えております。
○奥山重雄決算特別委員長 5番今野 孝委員。
○5番(今野孝委員) それでは次に、本市の水道管の総延長、これはどれほどになっているのでしょうか。また、その中に老朽管と言われる管はどれほどになっているのでしょうか、お尋ねいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 本市の水道管の総延長は、送水管と配水管を合わせまして約311.4キロメートルになってございます。そのうち約19.7キロメートルが布設してから40年が経過しており、老朽管に該当しております。その割合は約6.3%になってございます。
 以上です。
○奥山重雄決算特別委員長 5番今野 孝委員。
○5番(今野孝委員) 19.7キロメートル、およそ20キロメートルに及ぶ老朽管が存在しているわけであります。この更新計画、どのようになっているのでしょうか、お尋ねします。
○奥山重雄決算特別委員長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 老朽管の更新計画についてでありますが、これまで神町地区の土地区画整理事業や橋梁整備事業に合わせて一部老朽管布設替え工事を行ってきております。今後でありますけれども、今年度より、おおよそ5か年の計画で全体事業費11億円で布設替えする計画であります。その中で直径が300ミリ以上の大きな管については、試験堀りなどの調査を行いながら耐久性を確認しながら整備を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 5番今野 孝委員。
○5番(今野孝委員) 水道管の総延長の6.3%が老朽管。1割に満たないわけですので、そういう意味では多少安心できる数値かと思いますし、また、その老朽管も5年以内で更新される。その辺も若干安心できる材料かとは思いますけれども、5年経って更新が完了したとして、その5年間に新たな老朽管が発生するということにはならないのでしょうか。 
○奥山重雄決算特別委員長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 更新計画をやっている間にまた5年が経過するということで、新たな老朽管の更新というのが出てこないのかということだろうと思いますけれども、実は昭和50年代に長瀞地区や温泉地区の公共下水道関連事業によりまして布設した管がございまして、5年後には40年が経過することになります。その結果、その段階において調査などを行いながら計画的に整備を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○奥山重雄決算特別委員長 5番今野 孝委員。
○5番(今野孝委員) 5年後にまた老朽管が発生するということでありますが、その延長などお分かりになりましたならば教えていただきたいと思います。
○奥山重雄決算特別委員長 滝口建設部長兼水道部長。
○滝口亮一建設部長兼水道部長 その老朽管の延長でございますけれども、約13キロメートルと捉えてございます。
 以上です。
○奥山重雄決算特別委員長 5番今野 孝委員。
○5番(今野孝委員) そうしますと、5年間で老朽管を更新したとして、同じペースでいって5年経過したときにまた3ないし4年かかる老朽管を抱えると。この更新を繰り返していくことになるんだろうと思います。そういう意味で、老朽管の更新とともに耐震性の向上も図られるものと思いますけれども、その辺のところ、やっぱりライフライン、特に水道に関しては市が主体的に責任を負って進めている事業でありますので、市民生活を混乱させないように万全を期していただきたい。また、更新計画も可能であるならば1年でもスピードを早めて、そして本市の市民が安心して市民生活を営める条件を整えていただきたい。そのことを要望して質問を終わります。
○奥山重雄決算特別委員長 以上で、ご了承願います。
 これで質疑を終わります。
 お諮りします。ただいま議題となっております議第73号から議第82号までの決算関係10議案につきましては、慎重に審査を行うため、各常任委員会を単位として構成する分科会を設置し、別紙付託表のとおり付託したいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○奥山重雄決算特別委員長 異議なしと認めます。したがって、別紙付託表のとおり各分科会で審査することに決しました。

決算特別委員会分科会議案付託表

平成25年第3回定例会
◎総務文教分科会
 議第73号 平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定のうち所管に属する事項
 議第75号 平成24年度東根市東根財産区特別会計歳入歳出決算認定について
◎経済建設分科会
 議第73号 平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定のうち所管に属する事項
 議第76号 平成24年度東根市公共下水道事業特別会計歳入歳出決算認定について
 議第77号 平成24年度東根市一本木土地区画整理事業特別会計歳入歳出決算認定について
 議第81号 平成24年度東根市水道事業会計決算認定について
 議第82号 平成24年度東根市工業用水道事業会計決算認定について
◎厚生分科会
 議第73号 平成24年度東根市一般会計歳入歳出決算認定のうち所管に属する事項
 議第74号 平成24年度東根市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定について
 議第78号 平成24年度東根市介護保険特別会計歳入歳出決算認定について
 議第79号 平成24年度東根市市営墓地特別会計歳入歳出決算認定について
 議第80号 平成24年度東根市後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定について

◎散     会

○奥山重雄決算特別委員長 以上で本日の日程は全部終了しました。
 なお、本委員会は9月19日に再開しますので、ご協力をお願いたします。
 本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

   午前11時20分 散 会