議事日程 第3(一般質問)

平成20年9月9日 午前10時 開 議

      岡  崎  賢  治 議長       奥  山  重  雄 副議長


◎出席議員(18名)
 1番   水  上  公  明 議員       2番   高  橋  光  男 議員
 3番   細  矢  俊  博 議員       4番   大  場  英  雄 議員
 5番   浅 野 目  幸  一 議員       6番   加  藤  信  明 議員
 7番   阿  部  清  雄 議員       8番   阿  部  綾  子 議員
 9番   高  橋  ひ ろ み 議員      10番   清  野  貞  昭 議員
11番   佐  藤     直 議員      12番   秋  葉  征  士 議員
13番   青  柳  安  展 議員      14番   清  野  忠  利 議員
15番   武  田  敏  夫 議員      16番   結  城     芳 議員
17番   奥  山  重  雄 議員      18番   岡  崎  賢  治 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        横 尾 智三郎
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
奥 山   元                 奥 山 昭 男  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長                土 田 吉 博  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        小 関 正 男  教  育  長
原 田 清一郎  総 務 部 長        牧 野 利 幸  市民生活部長
高 橋 一 郎  健康福祉部長                 岡 崎 春 夫  経 済 部 長
         建 設 部 長
青 柳 文 信                 荒 川 妙 子  会計管理者
         兼水道部長
矢 作   隆  教 育 次 長        間木野 多加志  総合政策課長
杉 浦 宗 義  庶 務 課 長        山 科   優  財 政 課 長
         選挙管理委員会                 監 査 委 員
齋 藤   平                 深 瀬 尚 信
         事 務 局 長                 事 務 局 長
         農業委員会
山 口 俊 夫
         事 務 局 長

◎事務局職員出席者職氏名
佐 藤 信 行  事 務 局 長        石 垣 裕 之  事務局長補佐
安 達 利 也  議 事 主 査        森 谷 秀 範  副  主  任
芦 野 美 和  主     事


◎議 事 日 程

 議事日程第3号
       平成20月9月9日(火) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  2番   高  橋  光  男
        2  8番   阿  部  綾  子
        3 16番   結  城     芳
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第3号に同じ。

平成20年東根市議会第3回定例会一般質問発言通告書
番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
高 橋 光 男
議     員
1.東根市における教育環境の整備状況と今後の対応について 1.文部科学省の学校基本調査速報によれば、2007年度の全国における小中学生の「不登校」は、約12万9千人(2006年度で約12万7千人)に上り、2年連続で増加した。県内でも2年続けて1,000人を超えており、深刻な状況にある。全国の傾向と同様に、県内でも中学生に多く、小学生が177人、中学生は44人増えて873人となっている。
 本市の実態と今後の対応について伺いたい。
2.本市においても教育における弱者ともいえる、特別教育支援が必要な児童も増加していると聞いているが、その実態と対応について伺いたい。
3.放課後における子ども達の安全・安心な活動拠点を提供する総合的な放課後児童対策である、市の放課後子どもプラン推進事業の現状と今後の対応について伺いたい。
教  育
委 員 長
阿 部 綾 子
議     員
1.東根市の地域づくり振興について 1.新都心づくりが完成し、広いエリアと人口集積を持つ東根地区を、本町地区と中央地区に分割し、それぞれの地区にふさわしい、住民の地域活動の充実を図るべきと考えるがどうか。 市  長
結 城   芳
議     員
1.国民健康保険事業の健全な運営について 1.本年2月、国民健康保険事業の現状と課題、そして、本年度中の見直しを含めた考えが示されました。その後の状況と検討はどのようになっているか。 市  長
2.医療行政・施策の強化充実について 1.公立病院の改革プランを本年度中に策定するよう通知されているとのことですが、このことに関し、市長の考えを伺いたい。
2.特定健康診査、これに基づく保健指導実施の状況、今後の課題などについて伺いたい。
市  長

◎開     議

○岡崎賢治議長 皆さん、おはようございます。
 本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第3号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○岡崎賢治議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
 質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

  ◎高橋光男議員質問

○岡崎賢治議長 最初に、2番高橋光男議員。

   〔2番 高橋光男議員 登壇〕

○2番(高橋光男議員) どうもおはようございます。通告に従いまして、東根市における教育環境の整備状況と今後の対応につきまして質問をさせていただきます。
 今日の社会情勢は、高度情報化時代、少子高齢社会、核家族化、雇用情勢の変化など大きく、かつ急速に変化を続けておりますが、これらの情勢の変化は、将来を担う子どもたちの教育という視点に立った考えたときに子どもたちの生活や教育環境にも大きな影響を与え、いじめや不登校、あるいは子どもを巻き込んだ凶悪事件などのひとつの要因もなっているのではないかと私は考えております。教育に関し、市でも各種の施策を行っていることは認識しておりますが、教育環境の整備充実というものが本当に必要な時期に来ていると思うものであります。
 文部科学省が今年の8月に発表しました学校基本調査速報によれば、2007年度の病気や経済的理由以外で年間30日以上欠席した、いわゆる不登校の小中学生は全国で12万9,254人、前年度に比べ1.9%増になったと発表され、2年連続で増加傾向を示したとマスコミでも取り上げられました。山形県においては、小学校が177人で前年度より17人が減少、中学校では873人で前年度より44人が増加、全児童生徒に占める比率は、小学生が0.02ポイント減の0.27%、中学生が0.16ポイント増の0.24%で、いずれも全国平均を下回ったものの、中学生が過去最高の数値を示してあったということは皆さんご承知のことと思います。
 一方で、ノーマライゼーションという考え方が推進されたことや、学校教育法の改正などにより、特別支援教育の推進も重視されております。本市においても特別支援が必要な児童生徒が増えているということも伺っておりますし、学校の現場など訪問してみますと今後もやはり支援は行うべきだと認識したものであります。また、先ほど述べましたように少子化、核家族化が進展することなどを踏まえ、放課後の子どもたちの安心・安全な居場所、いわゆる活動拠点の提供、これは総合的な放課後の児童対策ということとしまして学童保育所、それから児童センターなどの活用によって、あるいは地域子ども教室事業が行われてきましたが、本市では平成19年度からモデル事業として長瀞地区において放課後子ども教室事業を行っております。これは地域との関わりという観点からも大いに期待しているところであります。
 以上、子どもたちを取り巻く環境の変化や事象、あるいは本市の事業に関する事項などについて述べさせていただきました。
 ここで質問でありますが、1つは本市における不登校の実態と今後の対応について。2つ目は、本市における特別支援教育の実態と対応について。それから3つは、本市の放課後子どもプラン推進事業の現状と今後の対応についてどのようにお考えなのかということを壇上での質問とさせていただきます。
 以上であります。
○岡崎賢治議長 2番高橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。横尾教育委員会委員長。

   〔横尾智三郎教育委員会委員長 登壇〕

○横尾智三郎教育委員会委員長 高橋光男議員の本市における教育環境の整備状況と今後の対応についてのご質問にお答えいたします。
 はじめに、不登校の実態と概要についてでありますが、平成19年度の本市の状況は前年度と比較すると、小学校は横ばい、中学校は減少しておりますが、依然深刻な状況であると捉えております。本市の不登校対策としては次の3つの施策について重点的に取り組んでおります。
 1つ目は、適応指導教室の開設であります。今年度からは東根児童館に場所を移して実施しており、市の教育相談指導員1名が学校に登校できない児童生徒に対し学習の援助、スポーツや体験活動を通じた自立の手助けをしながら学校への復帰の支援をしております。また、保護者等からの相談にも対応している状況です。
 2つ目は、心の教室相談員の活用であります。3名の相談員がすべての中学校と小学校を順番に回って児童生徒や保護者と面談を行い、不登校の発生予防や早期発見に努めております。
 3つ目は、スクールカウンセラーの活用です。スクールカウンセラーは生徒数の多い学校に県が派遣するもので、第一中学校と神町中学校に配置されております。スクールカウンセラーは臨床心理士の資格を取得しており、生徒や保護者からの相談にあたるとともに教職員にアドバイスしたり、カウンセリング研修の講師などを務めたりするなどスーパーバイザーとして専門性を発揮しております。
 教育委員会では、これら3つの施策に携わる適応指導教室教員相談指導員、心の教室相談員、スクールカウンセラーと各学校の担当教員、指導主事による情報交換と連携に努め、不登校児童生徒の解消に向けて取り組んでいるところであります。
 次に、特別支援教育が必要な児童生徒の実態と対応についてでありますが、特別支援教育は小中会校において特別支援学級と通常学級において行われております。現在、市内各小中学校に知的障がい及び情緒障がいの特別支援学級18学級を設置しており、33名の児童生徒が学習しております。一方、通常学級には学習障がい(LD)、注意疾患多動性障がい(ADHD)、高機能自閉症やアスペルガー症候群など発達障がいの児童生徒が在籍しており、教育支援を必要としております。しかし、担任教諭だけでは十分な支援を行えない状況もあることから、今年度、スクールサポーターを1名増員して8名とし、これまで以上に教育支援を行っているところであります。
 また、全教職員を対象に発達障がいについて正しく理解し適切な指導や支援のあり方を学ぶための研修会を開催するとともに、市内小中学校への巡回相談を実施し、対象児童生徒の支援方法について専門家が具体的な指導を行うなど、特別支援教室の充実に努めております。
 次に、放課後子どもプランの現状と対応についてでありますが、放課後児童対象の方向性につきましては、ご案内のとおり平成19年3月に東根市放課後子どもプランを策定しております。この計画の大きな柱は学童保育所の整備と放課後子ども教室の開設の2つでありますが、現在、学童保育所の整備を基本に推進しております。学童保育所は平成19年度には大富地区、今年度には小田島地区に開設しておりますが、学童保育所が未開設の東郷、高崎、長瀞地区については今後の推移を見ながら放課後子ども教室の開設に向けて保護者と協議を進めているところであります。今年度は長瀞地区をモデル地域とし、これまで土曜日・日曜日を利用して実施してきた事業に加え、退職した教職員からご協力をいただき平日も開催するなど、年間50回の開催を予定しております。
 今後とも家庭や地域との連携を図りながら、不登校対策、特別支援教育、そして放課後児童対策の充実に取り組み、子どもたちが未来への明るい希望を持てるように努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 2番高橋光男議員。
○2番(高橋光男議員) 自席での質問をさせていただきます。その前に昨年度も同じ質問をさせていただきましたが、より具体的なご答弁をいただきましたことにつきまして感謝申し上げます。
 まず、不登校、これについてでありますけれども、依然深刻な状況であるということ、それから現在の対応策、これにつきましてご答弁いただきました。これは県の方でも教育庁の方では、義務教育課になりますけれども深刻な状況だという捉え方をしているようであります。私の方の手元にありますこの統計資料によりますと、本市の不登校者数と出現率、これは小学校では平成18年度が9名で0.33、これは県の0.29よりは高い、それから全国と同じだということ。それから平成19年度、これも同じく9名で0.34、これも県よりは高く全国と同じと。それから中学校では、平成18年度が34名で2.59、これは県の2.26よりも高い、ただし全国よりは低いとなっております。それから平成19年度、これは31名、2.33ということで、県、それから全国より低いという資料がありますけれども、小学校の状況、これらを見ますと、やはり深刻な状況という捉え方、これはできるだろうと思うものであります。
 そこで十人十色とは申しますけれども、この不登校の原因、いろんなものがあるのだろうと思いますけれども、この原因はどう考えておられるのか。そして、この原因に対して今後の対策、これをどのようにされようとしているのかということについて改めてお伺いをしたいと思います。
 次に、特別支援教育についてでありますけれども、支援教育の区分やら、あと、市長の平成20年度の施政方針でも述べられたスクールサポーター、これは現在8名と、小中学校合わせると13校中に8名ということで配置をしているということを承知いたしました。この県の調査結果、これは平成18年の9月から10月に行ったものでありますけれども、通常の学級に在籍している児童生徒のうち特別な教育的支援を必要とする児童生徒の割合、これは6.2%だそうであります。これは軽度の発達障がい云々の割合を示すものではなくてということで承知しておりますが、そしてまた、ただいまの答弁から考えますとスクールサポーターということの役割というのは非常に大きいのではないかと思うわけであります。特に通常学級においてはですね。今後、特別支援教育というのをさらに充実させていく必要性があるのだろうと思いますけれども、この充実していくということにあたっての課題、これはどの辺におありだということにお考えなのか、これをお伺いをしたいと思います。
 また、放課後子どもプランでありますけれども、これは計画の柱が学童保育所の整備と、それから放課後子ども教室の開設ということで、学童保育所の整備、これを基本に進めているということでありますが、また退職された教員の方々を活用されまして行っているということでありますけれども、この事業というのは少子化の中で子どもたちが地域社会の中で人との関わりの中で心豊かに、あるいはすこやかに育まれる環境づくりを推進するということを目的とした3カ年計画ではなかったかと思います。先ほどの退職教員の方、これはどのぐらいおられるのかちょっと分かりませんが、今年度は2年目ということであります。したがいまして、この長瀞地区をモデルとした放課後子ども教室、今後、東郷地区や、それから高崎地区に関してもどうするかということで保護者の方々と今協議を進めているという話がありましたが、現在行っている2年目の事業についてどのように評価分析をしておられるのか。その中で特に課題ということ、それから今後の対応、これらについてお聞かせ願いたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。小関教育長。
○小関正男教育長 ただいま高橋議員のご質問がありましたので、お答えを申し上げます。
 不登校の原因につきましては、これ一人一人多様な要素を示しております。なかなかこれだと特定することがなかなか難しいという状況にあるわけでありますけれども、それだけに一人一人の子どもの状況を見ますと大変深刻で大きな課題だと捉えているところです。
 主な原因としてはいろいろ挙げております。詳しくは教育次長の方から答弁をさせますけれども、そういった原因、さらには議員ご指摘の子どもの環境が大きく変化しているということ、これはまさにそのとおりでありまして、近年の社会環境の変化も不登校を生む要因の背景としていろいろ論じられてきております。
 ただ、それらのことが子どもの成長にどう影響しているのかというところをやっぱり見極める必要があると思っております。子どもが誕生して、子どもの成長過程において、その年代年代で身につけなければならない発達課題というものがあるわけですが、その発達課題達成への道筋といいますか、それが大きく変化してきている、あるいはそれをクリアしないままに成長しているという状況もあるのではないかという危惧を持っているところであります。成長過程における発達課題の視点からもまた見ていく必要があると思っております。
 かつて不登校の原因を探してどう対応するかということを大変論じられたことがありました。これは不登校の原因が学校にあると、いやいや家庭にあると、いろいろ論じられてきました。さらには登校刺激の是非について論じられたこともあります。もちろん専門家の臨床心理士の間からは、極端に言えば登校を促すというのはまかりならんと、マイナス面が非常に多いですよということでありました。学校現場では、やっぱり学校に来るのが最終目的だと。しかも子どもは学校に来たがっているという認識のもとに大いに論を交わしたということもあったわけでありますけれども、現在は不登校の子どもそのものの存在をそのまま受け入れると、そういう方向に来ております。子どもの理解に努めて、子どもから学ぶ姿勢というものを大事にしていきたいということであります。そして一人一人に合った対応を心がける、これが今最も大事だという認識に至っておるわけであります。その意味から、不登校の子どもの心情を大切にしながら教育機能を生かして対応していくと考えておりますし、また、子どもの居場所といいますか、学校、家庭だけではなくて多様な居場所、あるいは教育の場も大切にしていくことが必要だと思っておるところであります。
 その意味から、教育委員会としては相談体制、あるいは関係機関、専門機関との連携、支援体制の整備を行っているところであります。その立場に立って対策を講じているところであります。詳細については、あるいはまたそのほかの質問については教育次長から答弁させますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 矢作教育次長。
○矢作隆教育次長 それではお答えをいたしたいと思います。
 まず、不登校の原因でありますが、小学校では一番多いのが親子関係で、次に、その日の気分など本人に関わる問題となっております。中学生では、極度の不安や緊張など本人に関わる問題が一番多く、友人との人間関係、親子関係、そして学習に関することと続きます。
 不登校といっても全く学校に登校できない子ども、それから週に一、二度登校して学習できる子ども、そして登校しても教室に入らないで保健室登校、あるいは相談室で学習している子どもなど様々であります。これらの現状を受けて不登校の対策を講じておりますが、最大の対策は発生予防でございます。このために各学校では小学校や中学校の入学時にスムーズに学校になじみ、好ましい人間関係の構築や学習支援など児童生徒の不安を取り除き、一人一人が充実した楽しい学校生活を送ることができるように努めております。また、児童生徒へのアンケート調査や学級満足度調査などを行い、児童生徒の心の把握にも努めております。そして心配な児童生徒については、スクールカウンセラーや心の教室相談員、さらには学校の先生が相談にあたりまして不安の未然防止や早期解決を図っております。
 次に、不登校の児童生徒への対応でありますが、各学校では担任だけではなくて管理職、養護の先生、生徒指導と教育相談担当の先生がスクールカウンセラーや心の教室相談員とともに組織的に支援にあたっております。去年でありますが、このチーム支援によりまして学校に復帰できた児童生徒でありますが、小学生が3人、中学生が8人おります。教育委員会では、この体制づくりとチーム支援についての研修会を行い、成果を上げた事例について情報交換を行っております。
 心の教室相談員についてでありますが、3名相談員が5つの中学校と2つの小学校を順番に回っておりますが、児童生徒や保護者が相談したいときに他の学校にいて相談員がいなかったり、週2回から3回のチームでは対応しきれなかったりなどの課題がありますので、今後、体制の充実を図ってまいりたいと考えております。
 また、学校に登校できない児童生徒対策の中核が適応指導教室であります。この適応指導教室では、教育相談指導員が学習の援助やスポーツ活動を通して学校への復帰の支援を行っております。適応指導教室は家庭と、それから学校をつなぐステップとして不登校の児童生徒や保護者にとってなくてはならない場所になっております。平成19年度、去年でありますけれども通所者は1名でありました。今年に入りまして5名に増えました。これまでの地道な取り組みが保護者にも認められて期待が高まっております。適応教室の教育相談指導員は、このほかに不登校児童生徒を持つ保護者が開催しております「ゆっくりいこう会」という組織がありますが、そこでも相談を受けたり、小中学校の担任などから相談を受けたりして成果を上げているということでありますが、現在、指導員が1名であり対応に困難を極めているところでございます。
 次に、特別支援教育についてスクールサポーターの役割と課題についてのご質問がありました。
 本市では8名のスクールサポーターが、情緒的な課題を抱え教室を急に飛び出す児童の情緒の安定と安全確認、病気で介護なしでは集団生活が行えない児童への支援、一斉授業では落ち着いて学習できない児童への学習支援等を行っております。また、その対象児童の安定は学級のほかの児童が落ち着いて学習できる環境づくりにより効果をあらわしております。現在、スクールサポーターは学校や子どもの状況を十分に把握し、緊急性のある学校から配備配置をしているところでありますが、学校や保護者からのニーズが高まっており、スクールサポーターの増員と優秀な人材の確保に努力していきたいと考えております。
 次に、放課後子ども教室でありますが、平成16年度から平成18年度までの3カ年間、東根地区を除く6地区で地域子ども教室相談事業を実施してきました。過去3カ年間の実績といたしまして延べ209回にわたりまして、伝統芸能の継承や農業体験、スポーツ活動など、それぞれ地域の特性を生かした事業を実施いたしました。平成19年度でありますが、これを継承する形で東根地区と大富地区を除く5地区で放課後子ども教室、この補助事業の名称が変わりまして放課後子ども教室を行い、延べ63回実施したところであります。いずれの教室も土・日と夜間を中心に行ってきましたが、放課後児童対策としての反省点から土・日と夜間に加えて平日の開催が必要であり、そのための人材の確保や指導者の育成が課題になっております。今年度でありますけれども、学童保育所のない東郷地区と高崎地区、それから長瀞地区の中から、委員長が答弁されましたように長瀞地区をモデルに選定いたしまして、平日の午後から体験学習の実施を含めまして年間50回を計画し、現在実施しているところであります。今後につきましては、今回の長瀞地区で実施している放課後子ども教室の実績をもとに成果と課題を検証しながら、放課後対策のあり方についてさらに検討していく予定でありますので、よろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 2番高橋光男議員。
○2番(高橋光男議員) ありがとうございました。教育長の方からは子どもの目線に立つということ、これを大事にしていきたいということや、それからそれぞれ平成19年度、小学校、中学校それぞれの不登校の児童生徒が復帰したということ、それから保護者等との連携もやっておられるということ、あと、特別支援につきましては安全、あるいは安定した環境づくりということに着意されていると。
 それから、これは今年、私、夏休み期間中、特に関心を持って見ていた新聞、これは地元の山形新聞でありますけれども、その中にワイド地域という紙面が特に2面にわたってだったと思いますが、その中で、子どもたちの体験活動というのが非常に取り上げられておりまして写真を撮るのが上手ということもあったかもしれませんが、子どもたちの目の輝きというのが非常に印象に残ったものであります。こういうことからいきますと、放課後教室といいますか、これは農業体験ですとか、それから伝統芸能、これらの継承のための練習などをさせているということを伺いまして、非常に成果があるということであります。また、課題等もこれは明らかにされているということで評価をさせていただくものであります。
 私の方は、県の教育庁で主催をいたしました不登校のフォーラムへの参加とか、それから昨年から続けていることでありますけれども、一部の学校訪問、これをさせていただきました。保健室登校、それから特別支援教育の状況、これ目の当たりにといいますか見させていただきました。本市の各種の施策、これは軌道に乗って成果を上げておられるということにつきましては実感として得たと思っております。しかし一方で、その学校の先生と話している中で言われたことは「高橋さん、一日二日学校に来てください」と、「よく分かりますよ」という、あらゆる細々としたことを私お伺いしていたわけですけれども、その言葉をいただいたものであります。それはいいのかなと思いつつだったのですけれども、「じゃあ、今度是非調整させていただきます」ということで返事をさせていただきました。現場の方がそのように言っていただけるというのは非常にありがたいことだと思っておりますけれども、一方で視点を変えれば、これは現場にもっと来てくださいと、それから現場を見てくださいということを言っているのではなかろうかという捉え方もできるのではないかと私は思うわけであります。この成果というのは各種施策、これらは成果を上げております。
 それから県の方の、例えば不登校の場合ですけれども県の資料によりますと、家庭訪問ですとか、あるいは学業や生活面で相談にのった、あるいは保健室、あるいは別室などに登校させて学習支援を行った、そのほかにもまたあるのですが、これらがベスト5で効果のあったということも言っております。先生方もそのことをされているということで伺いましたが、現場の先生方の教育やら、あるいは子どもたちを育てようという誇りですとか、それから情熱と、こういうものがあってこそ、この成果というのがあったのではないかと思うわけであります。したがいまして今お伺いをいたしましたが、学校側の方ともっともっと連携を図るとか、さらにもっと一歩進んだ、踏み込んだ施策、これは可能かどうか分かりませんが、例えば中学校の場合ですと高校と連携を取りながら例えば追跡調査といいますか、こういったことをするとか、こういうことも必要かと。それからもう一つは、現場の先生方に対するケアというのもこれは忘れてはいけないのだろうということを思いました。
 今ご答弁でございましたとおり当面の課題といいますのは、人的パワー、この確保というのが当面の課題かと考えます。今現在行っている施策、これをさらに確かなものにしていくということにつきましては人的なパワーの確保というのは必要不可欠だろうと考えておるわけですが、是非この件につきましてもご尽力いただきたいと思います。
 また、これはいずれにしても処遇ということもありまして、財政的な面、これにつきましても行政当局のご理解を切に希望するものであります。
 また、将来的な施策とか総合的な施策ということで考えますと、この不登校や、あるいは特別支援教育、これを必要とする児童生徒、これについて自立性、それから社会性、あるいは社会的な自立に向けた支援、これらが必要なのだろうと思うわけであります。これは県の資料ということも参考にさせていただいているものでありますけれども、これは皆さんご案内のことだと思います。ただし現場等を回ってみますと、学校中心だけの施策のみでは限界があるのではなかろうかということも思ったことも事実であります。したがいまして、平成18年の暮れに教育基本法、これが改正されまして、それを踏まえて昨年度は教育三法の改正、それから今年の6月には社会教育法の一部改正ということでされたわけでありますけれども、学校、家庭それから地域との連携体制の構築というのは不可欠なものではなかろうかと思っているわけであります。これはまた質問の冒頭で申しましたノーマライぜーションの考え方にもなるのだろうと思うわけです。その具体的な手法の一つとして放課後子どもプランというのも位置づけられるのではなかろうかと考えるわけであります。ですから、総合的に総掛かりで子どもたちを育てていこうということだろうと思いますが、この放課後子どもプランというのは本市としてはまだ緒についたばかりだろうと思います。いろいろ伺ってみますと、そのように感じたわけですが、ですからこれは文部科学省と厚生労働省の方で合わせた話のもので学童保育の位置づけですとか、それから今やっております長瀞地区、それから今度、今協議中だという東郷地区、高崎地区とか地域的な状況の違い、こういうこともあるのだろうと思います。それと継続性を図るため、これは今ほとんどボランティアだということで認識しておるわけなのですが、場合によっては受益者負担、こういうもののあり方というのもこれからの検討課題ではなかろうかと思うわけであります。
 いずれにしましても、未来の担う子どもたちが光輝いていくということのためにはゲーム機から解き放って、地域協同参加型のコミュニティ、これをベースにした社会教育というものが不可欠であると私自身は考えるものであります。それには学校ですとか、それから教育委員会のみならず行政の方が率先して地域参加型の教育というものに参画していくことが大切なのであろうと考えるものであります。私は今後この視点に立ちまして本市の教育行政、これに注目をしていくということと、その実践ということにつきまして期待をしているということを申し上げまして質問を終わらせていただきます。
 以上であります。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。

◎阿部綾子議員質問

○岡崎賢治議長 次に、8番阿部綾子議員。

   〔8番 阿部綾子議員 登壇〕

○8番(阿部綾子議員) おはようございます。議長の指示により、通告に従い、東根市の地域づくり振興についてご質問いたします。
 東根市は中央土地区画整理事業、一本木土地区画整理事業が約27年間の長い年月を経て平成20年度、市制施行50周年の記念すべき年に工事が完了です。魅力的で吸引力のある都市機能を持つ新都心、大型商業施設が集積された新中心市街地が出来上がり、その間、さくらんぼタント館、図書館を併設するさくらんぼ東根駅が建設され、駅前広場や東側駅前通りの幅広い道路と集計整備など目覚ましく発展する姿に勢いのある我がまちを実感しているところであります。特色のある魅力的なまちづくりに創意工夫を凝らすなど、自治体の中でも地域間競争が激しい中で今は住民が自治体を選ぶ時代になっていると市長の平成20年度施政方針の中でも示しているとおり、我がまちも全国さくらんぼマラソン大会などのイベントや子育て支援王国とともに新都心の快適な居住環境の整備が魅力あるまちとして注目され、定住人口が増え、着実に人口増加の数字があらわれてきたものと思います。
 新都心が出来上がった東根地区には、それぞれに違った魅力のあるまちの姿が見えてきました。日本一の大ケヤキと歴史文化の中で息づいてきた本町地区、市役所、タントクルセンターの交流人口と新中心市街地を持つ中央地区であります。東根地区を全体的に見たときに北は村山市との境から南は村山野川まで、南北に長いエリアであります。昭和61年、小田島地区から相当の面積を持つ並松、四ツ家上・中・下区が東根地区に編入されております。市内他地区からの転居者や他市町村からの転入者が一番多い地区であります。白水川を境にして右岸の本町地区と左岸の中央地区では歴史や文化、まちづくりに関する住民意識に大きな違いがあると思います。行政も東根市全体のまちづくりを5つのブロックに分け、神町地区を南部ブロック、長瀞、小田島、大富地区を西部ブロック、東郷、高崎地区を東部ブロック、そして東根地区の本町温泉地区を北部ブロック、中央一本木地区を中央ブロックとし、各ブロックごとに特徴のあるまちづくりを推進しているようです。人口面から見ても、東根市の人口は8月1日現在で4万6,387人、前年比でプラス178人、世帯数は1万5,134戸で前年数プラス281戸、東根地区の人口は7月31日現在で1万7,753人、東根市全体の3分の1強を占めております。世帯数も5,801戸で全体の3分の1強。人口の一番少ない高崎地区1,900人の約10倍、神町地区の1万700人の約1.7倍という人口集積の多い東根地区となっております。町の形態面から見ても、本町地区は旧東根町時代から住んでいる人が多く、東根城址と大ケヤキ、八幡神社、お薬師様のお祭り、点在する歴史建造物や七夕まつり保存など歴史や文化、伝統を守り、東根温泉の観光や城下町のまちづくりを大切にする旧中心市街地に対し、市役所、タントクルセンターを中心とした大型店舗付近の賑わい、工業団地、さくらんぼ東根駅周辺など都市機能の集積を持つ中央地区であります。
 そこで、東根市の中心に位置する東根地区に相対する2つの魅力あるまちの地域づくり活動について、今後の支援について、また、地域づくり振興の支援についてお伺いいたします。
 質問の1つ目は、そこに住む人たちの生い立ち、地域意識や、そこの形態が異なる2つの地区を1つのコミュニティとして地域づくり活動を推進していくのに限界があるのではないか。
 質問の2つ目は、人口が拡大し続ける東根地区には東根小学校、中部小学校と2校あります。また、自治会も44区あり、これからも区制の適正規模に再編するようになると、現在も分区の話が出ているところもあり、近い将来は50区ぐらいになるのではと思われます。地域のコミュニティの尺度として小学校の通学区域単位を地域とする考え方があることから、東根市もその考えに沿って地域公民館を配置し、自治活動や地域づくり活動を支援していると思います。今の状況から今後どのように考えていくのかお尋ねいたします。
 質問の3つ目は、現在の東根公民館は人口1万7,000人の活動拠点として、施設規模、駐車場のスペース、場所の分かりづらさなどから多くの課題を抱えながらも公民館の利用状況は満杯になっております。施設利用状況数など見ても年間2万人の人たちが利用され、昼夜とも月平均で1,600名の利用状況となっています。しかし、中央地区から利用する人たちは場所が分からない、遠いので車で行くが駐車スペースが少なく不便の声が多く聞かれます。
 質問の3点目ですが、広いエリアと人口集積を持つ東根地区を本町地区と中央地区に分割し、大きくふくらんだ各関係団体を両地区に再編成して、それぞれの地区にふさわしい地域づくり活動の充実を図り、新都心の顔となる中央地区の人たちの活動の拠点となるコミュニティセンターを設置して支援強化を図ることが、新たな時代に新たな地域に即応した地域づくり振興ではないかと考えます。市長のご所見をお尋ねして、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長 8番阿部綾子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 阿部綾子議員の東根市の地域づくり振興についてのご質問にお答えをいたします。
 本市は、県内の市町村の人口が減少する中、35市町村の中で唯一人口が増加しており、県内の自治体で最も元気のあるまち、勢いのあるまちとして高い評価を得ていることは、ご案内のとおりであります。これは本市がこれまで進めてきた中心市街地の整備や区画整理事業による良好な住環境の提供、さらには子育て応援五つ星事業などの子育て支援事業施策をはじめとした各種施策の成果であり、住みよい魅力あるまちとして評価されてきたことによるものと考えております。
 議員ご承知のとおり、東根地区においては昭和56年度からの中央土地区画整理事業、さらに平成5年度から一本木土地区画整理事業を行うなど新都心づくりに取り組んでまいりました。その結果、大型商業施設の集積や快適な居住環境の整備が図られたことから住宅の集積が進み、人口が着実に増加し、元気な本市をまさに示している地区であります。東根地区は東西南北に比較的広いエリアを占め、人口の約4割が集積しております。特に新都心地域における定住人口の著しい増加に対応するため、平成10年には東根小学校から分離した東根中部小学校を新しく開校したところであります。また、平成14年に一本木中央区が新設、平成16年に中央一区が柳町一区から分区、平成20年に四ツ家上区が3つの区に分区され、現在、東根地区は44行政区で構成されております。
 このように東根地区は規模が大きく、東根小学校区、東根中部小学校区と学区が2つに分かれているものの、婦人会、老人クラブ、子どもクラブ育成協議会など社会教育団体の活動は東根地区一体として充実した活動が行われております。例えば、ひがしね祭の伝統的な動く七夕提灯行列には、平成15年から一本木南区、昨年から中央一区、さらに今年からは新たに一本木中央区が独自の大型山車をつくり参加するなど、いわゆる新市街地である中央地区内においても東根地区の一員として積極的に関わりを深め、地域活動を推進しております。また、今月開催が予定されている東根地区スポーツレクリエーション大会においても、地区住民が一堂に会し、本町地区、中央地区が一体となって親睦融和に取り組むなど、従来からの住民と新たな住民が広く交流し、相互信頼と連帯感を育みながら広域な東根地区が一つとなってまちづくり活動、ボランティア活動、生涯学習活動、親睦交流活動などの地域活動を積極的に実践しております。
 議員からご指摘のありました東根地区を本町地区と中央地区に分割し、それぞれの特徴を生かした地域活動を行い、それぞれがさらに充実を目指していくという考え方もありますが、少子高齢化社会がますます進展するこれからの時代においては、当面お互いのよいところを十分に生かしながらこれまで以上に連携を図るとともに、地域の資源を探り、地域に生きることの自信と誇りを見出し、さらに地域力を高めていくため東根地区全体の活動を続合して地域振興活動に取り組むことも大切と考えております。
 まちづくりの主役は市民であり、地域全体で力を合わせ、考え、行動し、住みよい地域にしようという強い思いが活発な地域コミュニティ活動へつながってまいります。今後もそこに暮らす市民の考えを尊重し、地域活動の担い手である市民の声をお聞きし、関心を持って動向を見極めながら充実した地域活動の振興のため行政としても支援してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 8番阿部綾子議員。
○8番(阿部綾子議員) ただいま市長からは、歴史と文化をシンボルとする本町地区、また、都市機能をシンボルとする中央地区を分離することは当分の間考えないで、これまで以上に連携を図りながら地域力を高め、地域振興活動に取り組んでいくという答弁でございました。大変説得力のあるご答弁であり、私の質問がちょっと揺らいでしまいましたが、しかしお尋ねいたします。3点お尋ねいたします。
 1点目として、原則として小学校の通学区に地区公民館を設置してこられているようですが、今後、地区公民館の区域と小学校の通学区は区別するというお考えなのか。それとも東根地区に限って特例的に取り扱うということなのか、その点お尋ねしておきたいと思います。
 2点目、東根中部小学校の南側一帯には旧第一中学校グラウンド用地2万3,353平方メートルがあり、小学校の規模以上の広いところからグラウンドの部分を中部地区の公民館を兼ねた中央公民館用地や、ひがしね保育所用地として検討された経過があると聞きますが、その点どうでしょうか。
 参考までに小学校のグラウンド用地の面積を調べてまいりました。東根小学校は9,107平方メートル、神町小学校は9,854平方メートル、東郷小学校は8,562平方メートル、高崎地区は9,188平方メートル、大富地区は1万1,059平方メートル、小田島地区が9,538平方メートル、長瀞小学校1万4,312平方メートルで、東根中部小学校が2万3,353平方メートルとなっております。その経過からしても、将来的には東根地区を分離するということも考えていたのではないでしょうか。この点もお尋ねしたいと思います。
 3点目、中部地区の人たちはこれまでヨークベニマル2階の遊々館、青年センターをお借りして地域活動を行っておりました。タントクルセンターもかなり早くに予約を入れないと借りられない状況にあり東根公民館をお借りするのですが、場所が分かりづらいこと、建物も老朽化して時代のニーズに合わない、しかしながら利用者が多く大変なかなか申し込みに苦労する、もっと便利な場所にあればいい、大変困っている状況であります。気軽に借り入れができて使い勝手がよく、地域活動を支えてくれる大きな役割を担っているのが地区公民館であるとするならば、市長のここのご理解も切にお願いして2回目の質問といたします。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 まず、第1点の公民館を小学校別に考えておられるのかどうかと受け取ったわけでありますが、私は東根本町地区については今も第1問目の中で申し述べたとおり、そういう小学校別にということは考えない方がいいのではないかと思っております。
 それから中部小学校の建設時にという質問がありましたが、この問題等については、私、当時市長ではありませんので、ちょっとどういうことであったのかということは理解をしておりません。
 ただ、中部小学校のグラウンドについては旧第一中学校の敷地としてあったわけでありまして、旧東根小学校と神町小学校の両方が入学してくる学校でありましたので、当然相当な群を抜いた面積にあることは承知をしております。また、今日まで事務当局の方からあまりにも広いので財政的な観点から売却したらどうだろうかということも指摘されていることも事実であります。しかし、私はそれは考えておりません。
 中央地区にヨークベニマルの2階の閉鎖や青年センターの廃止によりまして地域活動の場がなくなったことは、ご案内のとおりであります。その中においての中部小学校区域の地域活動に中部小学校南側の用地の跡地利用といいますか、そういうことに考えはないのかということと見受けましたけれども、その点に関してはいろいろと今後勉強してまいりたいと思っております。
 ただ、全体的に東根市の今日までの地域づくりということについては、いろんな市議会の提案や、あるいは行政の努力などもあっていろいろと今日まで、私が市長就任以来10年目を迎えておるわけでありますが、いろんな成果発展があったと思っております。今、私考えているのは、阿部綾子議員の第1問の質問の中をずっと聞いておりましてふと思ったのは、第3次総合計画を練り上げるときに確か平成11年度だったと思いますが、平成11年の2月に4階の大会議室で、いわゆる第3次総合計画にあたって専門委員の5人の方々と私とが入って今後のまちづくりについてということでいろいろと討論をした経過を私思い起こしております。その時に私が申し上げたのは、確か東根市の現在を考えてみた場合に大きな特色としては、山形空港であり、そして大森工業団地をはじめとした工業団地であり、そういった、あるいは農業問題にしても雨除けテントが普及したことによるさくらんぼなどの飛躍的な発展ということを引き合いに出しながら、これはいずれも県が主導でやってきたことであると。したがって、この整備された今日の東根市のいい条件を活かしながら、これを活かして東根市民が独自でこれからそれを発展させることが重要なことであると私はパネルディスカッションで説いた記憶があります。そういったことがいろいろと、さくらんぼ東根駅のネーミングの成功、あるいはタントクルセンターをはじめとした子育て支援等々が特徴となって東根市が全国に発信できるようになったのではないだろうか。いわゆる農耕一体のまちづくりということ自体、私はあの50周年の記念式典の中でその問題を私は取り上げました。それは客観的に見て、私は県議会議員もやった経験があります。したがって、東根市ということを客観的に見る機会というものが私はあったように思います。最近、福田総理が辞任の記念会見で「自分を客観的に見通すことができるんです」という有名な言葉を切り出し、名言をはいたことがありますが、私もその意味ではいろんな意味で客観的に自分の住んでいるこの東根市のまちというものを、県議会もやったせいもあるかと思いますが、その意味であの5人の専門委員の方々と討論をしたときに申し上げたのが、そういった山形空港や、あるいは大森工業団地や、あるいはさくらんぼの雨除けテントなどはいずれも県が主体的に、主導的に導いた中で結果として東根市が比較的新しいまちとして注目を浴びるようになったわけでありますが、いま一つ、いわゆる東根市が地味な存在であったというのは、やはり私はそこに東根市独自の発想、独自の東根市民の工夫、そういうものが私は欠けておったのではないだろうかということを念頭にまちづくりというものを私は心がけているつもりであります。
 その意味でも、阿部議員のいわゆる東根小学校区と中部小学校区を分けて考えるということではなくて、一体的にやっぱり取り組んでいかなければならないのではないだろうかと考えております。
 私は非常に阿部議員の質問の中で、この葉書をどうしても披露したかったのです。8月24日付で東京の現在都民から来た葉書であります。私宛に来た葉書でありますが、ちょっと読んでみます。
 「前略 先月、墓参の帰り、西川町の友人に丸山薫記念館を案内してもらってきました。その時に小生の出身地である東根市のことが人々の話題に上っておりました。東根市は住みやすいので、北からも西からも移住者が多い。特に子育てしやすいというのが評判でありました。子育てという将来を読んだ市長の姿勢が県内に行き渡っているのだと思います。我が郷里の隆昌を願う者として、ますます豊かな施策を期待しております。」というのが、現在、東京都足立区にお住まいの高橋昭一さんと、おそらく東根市出身の方だろうと思いますが、今、調べておりますけれども東根市の実家がどこかまだ分かっておりません。しかし、東根市民であったことは間違いないことだと思います。
 このようにいわゆるタントクルセンターも、この間、山形新聞の記事にも載っておりましたけれども、先月に山梨県議会が来ました。そして先々月には静岡県の副市長会が14人大挙して視察に来ました。それから滋賀県の市長会、13市あるわけでありますが、そのうちの9人が揃って視察に見えられたということは、私は画期的なことではないかと。一つの市が視察に来るということは大してめずらしくもないわけでありますけれども、大挙して忙しい中をそうやって9人とか14人の方々が一緒になって合同で視察すると。それだけ私はタントクルセンター、なかんずくけやきホールが全国にない唯一無二の私は施設であるということだろうと思っております。
 その形の中で、大きな観点の中で今後ともまちづくり、地域づくりに私は邁進していきたい、こんなことを、ちょっと余計なことでありましたが、どこかで私はこの葉書を読みたかったのです。その意味でよろしくご理解をお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 8番阿部綾子議員。
○8番(阿部綾子議員) すばらしいお葉書の紹介など、まちづくりの評価が見えて大変私もうれしく思います。
 1点目と2点目のご質問に対しては大体了解いたしました。
 3点目の質問ですが、中部地区の人たちが東根公民館をお借りするときに、大変交通の便やら場所が分かりづらく、そしてまた老朽化していることや予約が大変たてこんでいて借りられない状況で、中央地区の人たちは不便さを感じております。気楽に借りられるのが地域公民館であるならば、地域活動を支えてくれる大きな役割を担っているこの地域公民館を市長はどのようにお考えか、お尋ねしたかったのです。よろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 分かりました。現在のところは中部小学校区についての公民館というものは考えておりません。そういう意味では第3問の質問にお答えにはならないだろうと思いますが、私は昨日、高橋ひろみ議員にもお答えをしたわけでありますが、(仮称)大けやき交流センター、これを今阿部議員が言う、あるいは昨日の高橋ひろみ議員が言う、私は地区公民館と捉えております。ですから、私はあの5年の事業であるまちづくり交付金事業の中に入っていないということを、正直言いまして実は知りませんでした。というのは昨日も申し上げたとおり、あの建物についてはなぜ入らないのだということを私は地域の区長さん、あるいは地権者である方々から実は聞いたわけでありまして、それで事務当局の方に何でこれを削ったのだということのやりとりを今思い起こしております。その中で「いや、実はいろいろと財政を考えるとなかなか5年間での要望には応えるわけにはいかないということで話をしました」ということで、しかしそれは大事なことであるから、そういうことを担当部の方に「私に承諾を得てからしなさいと」私が申し上げたら「いや、市長がヨーロッパに行く直前に話はしたつもりであります」とこう言ったから「そんな火事場泥棒みたいなことをやるな」ということで私はさらに怒ったわけでありますが、その中で昨日、高橋ひろみ議員にお答えをしたとおりであります。現在は5年間の事業には入ってないわけでありますが、昨日、高橋ひろみ議員の質問の後を受けていろいろと再度この問題を検討しております。ただ安易なことは言えませんけれども、柔軟な制度でもありますので、いろんな意味で5年間、昨日は入らないということを申し上げましたけれども、その辺のことは現時点ではやっぱり5年間に入っていないのです。しかし、そういういろんな改善点を加えたり、あるいは例えば雨水排水などの事業については普段の下水道整備にできないかとか、そんないろんな議論を副市長を中心にしてもらっております。いろいろと事務的に詰める改善すべきところは改善をして、どうなるか分かりませんけれども、しかし地域公民館といいますか、そういう問題は決して交流センターということは私はイコール地域公民館だと理解をしております。今の公民館が非常に手狭であるということは誰が見てもご指摘のとおりだと思います。高橋ひろみ議員、そして阿部綾子議員の提案も踏まえて、今後前向きにさらに検討してまいりたいと思っております。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで午前11時30分まで休憩いたします。

   午前11時16分 休 憩


   午前11時30分 開 議

○岡崎賢治議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

◎結城 芳議員質問

○岡崎賢治議長 市政一般質問を続けます。16番結城 芳議員。

   〔16番 結城 芳議員 登壇〕

○16番(結城芳議員) 御苦労さまでございます。私から2件についてお尋ねをします。
 はじめに、国民健康保険事業の健全化な運営についてであります。
 本年2月に年々増加する医療給付の現状、所得減による増収が見込めないこと、加えて新たに発足運用される後期高齢者医療保険などで、これまでにも増して厳しい運営が見込まれるとして、今後の国民健康保険事業の健全な運営のために見直しを要するとして市長からその対応策について議会に示されました。そしてまた、私はこのことを3月議会で市長に質した経過があります。その際、市民税の賦課が確定されていないことと、新設となった後期高齢者医療保険による被保険者の数、国の補てん策など他の不確定要因もあり、課題とされている税率の見直しなどについて着手できない状況にある旨の市長答弁であったと記憶しております。その後、市民税の賦課、後期高齢者保険での被保険者の移行者数の確定、国の助成策なども概ね決定になっておりますので、改めて今後の国保事業運営についてお尋ねをします。
 国民健康保険の呼称については「国保」ということで言わせていただきます。
 1つは、本年度の税収額はどのように見込まれるのか。あわせて収支の状況もどうなるかお願いします。
 2つ目として、本年度の国保会計当初予算に2億6,000万円を超す基金が繰り入れされましたが、今後の適正な新積み立ての額と、その不足すると思われる積み立てについて年次計画などによる方策を持っているのかどうかをお願いします。
 3つ目として、税率の見直しを本年度中に検討する方針でしたが、検討状況とその見通し。あわせて、この税算出での応能応益の割合はどのようになるのか、その辺もお願いします。
 次に、大きい2番目の課題についてです。これは通告しておりますとおり、医療行政・施策の充実策についてで2点であります。
 まずはじめに、公立病院改革プランについてであります。
 昨年の12月、地方自治体公立病院の経営悪化、医師不足などによる診療体制の縮少、加えて地方公共団体財政健全化法の施行により、病院を設置運営する市町村の財政運営の観点からも公立病院の抜本的な改革が課題となっているとし、都道府県などに公立病院改革のガイドラインを示し、経営の効率化、再編ネットワーク化、経営形態の見直しについて、本年度中に公立病院改革プランを策定するよう国から通知されました。本県では病院を設置している各自治体の改革プラン策定するにあたり、この3月に定めた山形県第5次保健医療計画に基づく村山、置賜、最上、庄内の4ブロックの2次保健医療圏域ごとに調整が必要な課題と事項について意見交換、そして協議を図るためとして4ブロックごとに公立病院の院長、地区医師会長などからなる地域自治体病院懇談会を設置しました。この中では自治体病院の機能の明確化、医療ネットワークの構築、経営の効率化などを協議し、本年12月までに公立病院を設置する市町村に対し懇談会としての意見を付して提示する日程になっており、既にこの懇談会は2回開会されているとのことです。
 3市1町で設置運営していると北村公立病院は、ほかに入院施設を有する民間病院が少ない当地域にあって医療機関の中核として、そして住民の命と健康を守るために極めて大きな役割を果たしており、今後一層の機能充実が図られるよう期待され、また、望まれております。冒頭申し上げました公立病院改革プランの策定は、北村公立病院もこの対象になりますので、構成市町の一員である当市の意向、考えについて市長にお尋ねするものであります。
 2つ目に、特定健康診査と、これに基づく特定保健指導の実施についてお尋ねします。
 高齢者の医療に係る法改正により、これまで老人保健事業で実施してきた国保加入者の健康診査とその指導が国保事業で実施することとなり、その健康診査と、それに基づく指導、効果について年次ごとの数値目標を設定しての実施が義務づけられたことについて、また、事業計画を付して私の議会にも示されておりました。実施計画では5年間を1期とし、平成24年まで各年度ごとに受診と保健指導の役割を設定、対象者は40歳から74歳までの国保被保険者で、特に内臓脂肪症候群、通称メタボリックシンドロームの該当者と予備軍健診のための腹位測定などを加えた健診とのことですが、これまでの健診状況、受診者数のその割合、また、保健指導の対象になった方の数とその実施状況、そしてこれまでこの事業をやってみて課題とされていることなどについて、これまで設定した目標数値の達成の見込みなども含めてお願いをしたいと思います。
 以上、登壇による質問とさせていただきます。
○岡崎賢治議長 16番結城 芳議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 結城議員のご質問にお答えをいたします。
 はじめに、国民健康保険事業の健全な運営についてであります。
 国民健康保険事業の現状についてでありますが、平成19年度決算においては、歳出が保険給付費の増加もあり対前年比6.08%増の約43億4,000万円となった反面、国民健康保険税の伸びが少なく歳入不足が生じたため、基金から約5,000万円の繰り入れを行ったところであります。
 平成20年度の状況としては、歳入の根幹をなす国民健康保険税について、今年度からの後期高齢者医療制度の施行に伴い算定基礎として後期高齢者医療支援金分が追加されたものの、全体の負担率を変えない税率設定で行っております。結果として本年度賦課額は、対前年比25.61%減の約10億5,000万円となっております。
 要因として、第1に、75歳以上の加入者が後期高齢者医療制度に移行したことにより、全体の加入者が大幅に減少したことが挙げられます。移行に伴う影響額については算定することが不可能であり、お示しすることはできませんが、国民健康保険から後期高齢者医療保険に移行した方は約4,300名となっており、被保険者数減少の大半を占め、賦課額減少の最大の要因であると考えております。
 第2に、国民健康保険加入者が多い自営業者の所得が減少したことが挙げられます。特に、さくらんぼの不作や台風被害による農業所得の落ち込みが大きな影響を与えているものと分析しております。なお、軽減割合決定基準となる応益割合は47.6%となっており、現行の7割、5割、2割の軽減措置の適用が可能な範囲となっております。
 歳入のもう一つの柱である国及び県の交付金については不透明なところが多く、今後の推移を注視していかざるを得ない状況であります。
 歳出面につきましても、最も大きな割合を占める保険給付費について現時点では6月診療分までの請求確定にとどまっており、医療制度改革に伴う影響額についてはもう少し経過を見て分析する必要があると考えております。
 次に、税率の見直しについてでありますが、歳入及び歳出も不確定要素が多いことから、まだ具体的な検討は行っておりません。しかしながら、平成20年度当初予算において約2億6,000万円の基金繰り入れを見込んでおり、国保会計の歳入不足が生じていることから、今後、医療給付費の推移を踏まえ検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、医療行政施策の強化・充実についてであります。
 はじめに、公立病院改革プラン策定についてお答えをいたします。
 昨年12月、国が示した公立病院改革ガイドラインは、地方公共団体の財政の健全化を図る観点から病院事業と一般会計との経費負担を厳格にするため、全国の自治体病院に対し経営の効率化などの観点から改革プランの策定を求めるものであります。その背景には、地方の公立病体が一般的に慢性的な医師不足、救急医療を支える医師の過重労働などの問題に加え、採算性の面から民間医療機関が提供できない医療を担っているなどの理由から、総じて赤字経営体質にあるという実態があります。その結果、多くの自治体が病院事業を支えるために、本来一般会計が負担すべき経費を上回る財政負担を強いられております。
 本市が構成市町となっている北村山公立病院は、同様に医師数の減少、建物の耐震化などの課題を抱えておりますが、病院の経営努力により本市はこれまで過大な財政負担をすることなく良質な医療を市民に提供してまいりました。医師の確保につきましては、現在、派遣元である日本医科大学への派遣要請やインターネットでの公募、山形大学医学部への派遣要請など幅広い医師確保対策に力を注いでおります。また、耐震性の問題につきましては来年度に耐震診断調査を予定しており、対策の方向性が明らかになったところであります。
 北村山公立病院には20億円近い累積赤字がございますが、これは20億円の借入金があるということではなく、建て替えに備えた内部留保資金が20億円不足しているということですので、構成市町の適正な財政負担により、当面、病院運営を支障なく継続できるものと考えております。国のガイドラインは経営の効率化以外にも病院の再編ネットワーク化や経営形態の見直しについても検討を求めておりますので、今後、県立河北病院や尾花沢診療所との機能再編、地方独立行政法人化や指定管理者制度の導入の可否についても検討されるものと考えております。
 また、改革プランに関連する動きとして、今年度、県の指導により村山地域の病院等で構成する自治体病院懇談会が設けられたところでありますので、今後、懇談会の動向を注視するとともに北村山公立病院の将来を見据えて他の2市1町と研究してまいります。
 いずれにしましても、北村山公立病院は本市のみならず北村山地域10万人の健康を預かる基幹病院でありますので、他の病院との再編や経営形態の見直しを検討する場合においても現行以上の医療サービスを本市内において確保する、これを基本にすべきと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、特定健康診査、特定保健指導についてお答えをいたします。
 今年4月から高齢者の医療の確保に関する法律により、生活習慣病予防の観点から内臓脂肪症候群に着目した特定健康診査、特定保健指導を実施しているところであります。昨年までは老人保健法により40歳以上の市民を対象に市が基本健康診査を実施していましたが、本年度からは各保険者が実施主体として特定健康診査等を行うことに変更されたところであります。
 今年度の本市における健診の実施状況でありますが、40歳から74歳までの国民健康保険加入者に対し特定健康診査を実施するとともに、国保以外の医療保険加入者でも医療保険者が発行する受診券を持参した方については市の健診会場で健診を受け付けております。また、昨年まで実施している各種がん健診や一日人間ドックについても、市民の健康管理の観点からこれまで同様に実施しているところであり、さらに75歳以上の方につきましても希望により健康診査のほか、がん健診、一日人間ドックを実施しているところであります。
 本市の特定健康診査等の8月末時点での状況でありますが、特定健康診査該当者8,523名中、受診者は1,949名で22.9%の受診率となっております。また、特定保健指導につきましては、該当者161名中32名に保健指導を実施しており、19.9%の実施率となっております。9月以降におきましても順次健診並びに保健指導を行ってまいりますので、受診率及び指導実施率は向上していくものと考えております。
 以上の状況でありますが、受診率及び指導実施率とともに8月末時点では計画に掲げている目標数値より下回っておりますので、課題と認識しております。今後、受診率等の向上につきましては市報を通じての啓発や各種健康教室での周知、電話や手紙などでお知らせするなど鋭意努力してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。

   午前11時52分 休 憩


   午後 1時00分 開 議

○岡崎賢治議長 午前に引き続き会議を開きます。
 市政一般質問を続けます。16番結城 芳議員。
○16番(結城芳議員) 質問を続けさせていただきます。
 まず、国保事業の関係についてであります。
 市長から説明がありまして、おおよそ本年度のこれまでの状況、収支の状況など理解をしたところです。ただ、冒頭1問目の質問でも申し上げましたけれども、この平成14年度に税率の見直しをしてからこれまでされていないと。しかも、ここ3年ほどの国保会計の予算を組むにあたって、基金からの繰り入れを当初からやっているということについては、これはやっぱり本来、基金のあるべき姿からしてマイナス志向の予算編成でないかと。指摘されれば、そういうことになると私は思っておったんです。ですから本来なら基金というのは不測の場合に備えてそれを使うということでの基金だと理解しておりますので、当初の予算の編成時にその基金を計上するということについては、いささかどうかと思っておったのです。ただ、これは執行部の市長はじめ事務当局の努力により、必要最低限の取り崩しで間に合うと思ったものですから安堵はしているのですけれども、この辺についてやっぱり少しは考えていきたいと思うのです。確かこの3月議会で私が質問した際に、基金のあるべき姿と積み立ての関係、それから問題になっておった国保会計の医療給付費分から介護納付金への不足金が生じているということ、これはもう平成16年度から平成18年度までに1億円を超していると。しかも平成19年度の決算を見ますと、やはり何がしかの不足金で充当しなければならない。平成20年も多分額の小異はあれ、そうなるであろうと私は見ておるのです。ですから、この辺を含めて税率の改定は当然避けて通れないと思います。ですから、市長はいろいろな要件はあったけれども、医療給付費については3月から6月までのまだ4カ月の経過しか見てないから、全体的な医療給付にどれぐらい要するかということについては見定めることがまだできないからという回答でした。私もそう思います。しかし今の推移から見ますと、やはりこの税率のどうあるべきかということについて検討に着手しないと、またこの基金を当てにしなければならないということになりはしないかと懸念を持っています。何も私は国保税を上げろということは言ってない。むしろ負担の重くなる税の上げ方はしてほしくないと思っています。ですけれども、やっぱり健全な財政運営を図るには必要最低限の踏み込みはやむを得ないのではないかと私は思っております。ですから、市長はもう少し、この検討の状況にあたってはもう少し、現時点では無理だから、おそらく12月になるのか、あるいは年を越して3月前までに検討に着手できるのか、そしてまた新年度にどうしても税率の改定に入らなければならない場合について、3月の市長の考えでは、あくまでもこれは私見だと前置きはしましたけれども単年度で一気に税率を上げるということでなくして、いわゆる3カ年ぐらいでの暫定的な上げ方を考えてみたいなという、私見であるという前置きをしながら言われました。もし今、市長の考えが今申し上げましたことであればひとつお願いをします。
 それから、この税率算定にあたって応益の割合が47.6%であると。私は大変結構だなと。確か3月の時点では46.5%だということで、この45%を割らない2カ年以上続ければ、もうこの申し上げられている軽減措置はできなくなるということで大変懸念をしてたのですけれども、この応益の割合については仮に税率を見直す場合についても、これを45%を割るということはないだろうと私は思うのですけれども、その辺も含めましてひとつお願いします。
 ちなみに、これ事務当局の部長の方になるかと思いますけれども、先ほど申し上げました医療給付からの介護納付金の平成19年度の決算額、納付の決算額、それから平成20年度の見込み、本年度の予測される額などあればお示しいただければと思います。
 もう1点。先ほど申し上げましたけれども、基金の、あるべき基金の適正な額というのは市長としてどのぐらいが適正なものかと。今までは条例に定める額、あるいは山形県の年間医療給付費の25%相当分が基準だと示されておりましたけれども、その辺が基準になることは間違いないと思うのですが、その辺をどう考えているのかひとつお願いをしておきたいと思います。
 次に、医療行政と施策の関係についてであります。
 そのうちのはじめの公立病院の改革プランの策定でありますけれども、本年、平成19年度の北村山公立病院の決算が過般の公立病院組合議会で承認をされたことを伺っておりますし、決算書並びに審査意見書なども見させていただきました。大変、管理者としても大変な努力をなさっているということで、私からもその労にお礼を申し上げたいと思います。
 その中でやっぱり気になるのが、医師不足、市長も総括的な回答の中で言っておりましたけれども、医師不足はちょっと懸念される材料だと。聞くところによりますと、この平成19年度の年度途中で年度当初に比して4名の医師が減っていると。診療科にあっては皮膚科、それから放射線科で医師不足と。結果として、この決算書の附属資料なども見ますと、診療行為がぐっと落ちまして、いわゆる医療収益もそこからはがくんと落ちているという数字が明らかになっております。ですから、いろいろこれはあると思うのですけれども、この4名の関係、減員になった、あるいはことなどについて、これからの医師の補充と確保について日本医科大学をはじめ関係する分と、あるいは公募的なものも含めてあらゆる手段で努力をしたいということで市長から言われましたけれども、是非このことについては喫緊の課題としてやっぱり取り組んでいただきますように冒頭お願いをします。
 それから経営の分析を見ますと、私は北村山公立病院の場合は経常収支比率、それから医療収益に対する人件費比率、さらに病床利用率などを見ますと、山形県内の公立病院、これは県で発表しているのは県立病院を主体にしておるようでありますけれども、そしてまた全国の公的な病院の数値と比較しますと、ずっと上にあると、これまた大変なことをやっていると思いました。ですから、ただこういう中にあっても改革プランを策定せよと。特に経営の効率化については、その対象期間は3カ年。経営体の見直し、それから再編ネットワーク化については5カ年間をその対象期間として策定の中で義務づけるように、しかも先ほど申し上げました経常収支比率、人件費、病床率は必要最低限の数値目標ですよという、これも義務づけての策定ということで言っております。ですから、私はとりあえずまずやっぱり問題になってくるのが、この3カ年の中で出てくるのが経営の効率化ということで、職員の人件費に対する、全体を見てみますと北村山公立病院55%前後だったと記憶しております。県内の状況から見ますと、類似規模のもの、全国のあれからしますと300から400床の間まで該当しますけれども大体同じと。これ以上、あの病院の中で削減できるものは人件費だということで組み込まれますと、過重労働を強いられている医師はじめ看護師等の従事している方々の労働条件は、まさに厳しいものになると思います。結果として、我々住民の医療サービスへ跳ね返ってくる危険性がある。ですから、これはとことんやっぱり策定するにあたって気をつけていただきたいと思います。
 あと、市長は総体的な答えの中で、このプランを策定するにあたってはこれから十分詰めなければならないということも、少なくともこの北村山公立病院が北村山の中核病院で住民のための病院であるとすれば、経営形態の見直しがやられたとしても、あるいはそういう再編までは触れておりませんけれども経営体の見直しなど仮に今から検討されるにしても、今の医療提供を低下させるような裏切るようなことはしない。むしろ向上させるのだと言われましたので安心しましたけれども、少なくともあの経営形態の見直しなどにあっては、指定法人だとか、あるいは独自法人だとか民間病院への移譲ということがありますけれども、少なくとも北村山公立病院にあっては現在の構成3市1町の方がそれぞれの住民の命と健康を我々が守るんだという立場で、この形態は崩してはならないと私は、私は特に思います。平成14年に私は胃を切除しました。北村山公立病院のスタッフから助けていただきました。今もこんなふうに言える立場になっています。私はあの医療機関で大事なことは、今からも後世の市民に与えていただきたいと思っております。ですから、そういう立場で今後、この策定するにあたってそのことについて十分配慮していただきますように。これは市長は先ほど冒頭の質問では、構成員である一員である東根市長の考えということで言いました。今度は管理者である東根市長ということになります。そういう面で、市長はその辺の考えについてちょっと考えあればお示しいただければと思います。
 利用率も、それから入院・外来も若年より若干下がったとなっていますけれども、医療収益では逆に報酬基準の見直しなどで何がしか収益されたという決算でありますので安堵していますけれども、今からの新しい課題としてやっぱり市長も言ったように医師不足は先ほど言ったことであります。あの病院の建物の改築、つまり耐震化も含めてどうするかということだろうと思います。これはやっぱり自前で、いくら企業会計だといっても自前ですることはまさに困難だと思います。これまでもそうでありますけれども、この構成市町で責任を持ってやっぱり施設の建て替えはしていくのだということも是非私はすべきだと思うのですけれども、この辺についての市長の考えなどもお願いをしたいと思っております。この辺の関係では、公立病院の関係ではそのことでお願いをします。
 それから特定健康診査、それから保健指導の実施の関係について、これまでの実施状況について示されました。計画より下回っているという市長の答弁でありましたけれども、この当初の計画書を見てみますと、私は保健指導の実施率は20%ですから、ほぼ19.9%で、ほぼ行っているでないかと、これは評価したいと思います。見方が間違っていれば担当部長から指摘をしてもらえればありがたいのですけれども、ただ健康診査の受診については、やっぱり35%という数値目標を出しておりますから、これを維持するためにあらゆる努力もこれからお願いしたいと。ましてや、これからか、あるいは入っているのでしょうか、地区公民館での総合健診が入ったと思います。そうしますと対象者がかなり多くなりますので、その辺の受診率を高めるためにも格好の機会でありますから、あらゆる機会で呼びかけていただきますように関係部の方にも特にお願いをしておきます。
 それから、このメタボリックシンドロームの検査の中で腹位の、つまり胴回りの検査ということで、この前、NHKのラジオをちょっと耳にした際に、あるスポーツ選手の方の話では、単なる腹回りを計られてメタボリック云々と言われては、かえって医療費抑制を目指すことに逆行するのではないかと。本人のプライバシーの侵害というよりも余計な経費を使ってしまうのではないかと。つまりスポーツ選手などの鍛えられた体は内臓の方にやはりそれ相当の脂がのっている。しかも健康な人で多少の病気には負けない、跳ね返す、こういうことが普通なのだと。それをメタボの85センチを超えたからということで、保健指導の方の実施対象にあなた来てくださいということで2回、3回も手をかけるということになれば、経費のこれは相当の無駄遣いになりはしないかなどということもありました。ですから、課題としてはその辺もあると思うのですけれども、ひとつこの辺について、これまであったのかどうか。
 それから健診にあたっては、健康診査は国保の被保険者ばかりでなくして他の共済組合、それから他の政管健保、国保健保組合の被保険者の特に家族、被扶養者ですか、その方も希望すれば受け入れるということになっていると聞いております。ただ、保健指導の方にその方が該当した場合に、この我々がやっている特定指導の実施対象者にはならないと聞いております。この辺の道を開けるところが必要でないだろうかと。この辺についてひとつ国の動向などもどうなっているかなども含めてでありますけれども、できたらそういうことであってほしいと。わざわざ仙台市に行かなければならん、場合によっては秋田市に行かなければならん、その保険者がそちらの方で実施するということであれば。そういうことになりますので、ひとつその辺もお願いします。
 さらにまた、これ市長にちょっと先のだからあんまり心配するなと言われるかもしれませんけれども、この特定健診事業の関係でいわゆる本年度、平成20年度を初年次に平成24年度がとりあえず1期の最終年次。この段階で1期のメタボリックと言われた方の数から10%、最終年次が目標ですよと、東根市の。ですから、このたびの調査で今のところ161名がメタボリックの指導実施対象者になっていますけれども、この10%削減をしないといわゆる後期高齢者の支援金、これは国保から現役の負担で、私どもの方でも本年度の予算4億8,000万円位でしょうか、支援金を出すわけですけれども、この10%以内での軽減のペナルティーをしますということになっています。これはやっぱりやめてほしいと。機会あったら、これは市長もその辺もう少し考えてもらって結構ですけれども、国の方へ、先の方だからということでなくして問題提起も含めながら、これは真剣に取り組んでいるときに、しかもそういうペナルティーを課すということについてはやめてほしいということの意見なども反映していただければありがたいと思いますので、あわせてその辺も小さい点かもしれませんけれどもお願いします。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 数多く質問なされたわけでありますが、3点、私から答弁いたしたいと思います。
 まず最初に、国保関係の基金並びにそれに応じて税率のアップということについてどう考えるかという質問だったように受け止めますが、現在、国保の基金については6億2,000万円であります。その中から平成20年度の当初予算においては2億6,000万円の基金から取り崩しということで予算を組んでいるわけであります。これは、しかし平成19年度の当初予算でも2億4,000万円ほど基金から取り崩しをしておりますが、先ほど第1問で述べたように決算については5,000万円の基金からの投入で終わったということでありますから、2億6,000万円そのものがそっくりそのまま歳入不足が生じての基金投入ということにはなり得ないわけでありますが、しからば、その基金そのものが幾らぐらいなければならないのかということを考えますと、県の指導を含めると東根市の規模であれば5億円ぐらいはせめて基金として積んでおくのが妥当ではないかと。そういう意味で、まさかの時に備えた基金を積んでほしいという指導があるわけであります。
 そういう中で過去において平成12年に、私が市政をバトンタッチを受けて平成10年の9月に就任したわけでありますが、そのころにこの国保の基金が不足をしまして、そして税率を大幅にアップした経緯があります。これ、何パーセントだったかちょっと忘れましたが、少なくとも2桁の数字だったと思います。それを平成12年から平成14年まで3カ年間かけて3等分ぐらいに分けて値上げしたかと記憶をしております。したがって、そういうことからしますと今年も平成19年度の決算で5,000万円の基金の取り崩しがやむを得なかったと。そしてまた、2年連続のさくらんぼの不作など自営業者の所得がまた減少していると。いろんな、あるいは最近では特に原油価格の高騰等々が相まって、国保加入者のそういった所得というものが非常に落ちているのではないかと。こういうことを考えますと、少なくとも平成19年度の決算に見られる5,000万円の取り崩しだけでは終わらないのではないだろうかということを考えるときに、先ほどの県の指導によります5億円というのは、これは絶対的なもの、これを積まなければいかんということではありませんが、緊急な場合はやっぱり5億円を下回ることだってあるかと思います。しかしながら、一方において議員ご指摘のとおりの国保税の改定ということも視野に入れながら考えていかなければならないのではないかということを考えております。したがって、事務当局の方には国保関係の税の改正に向けての関係の会議を7月に行っております。そういうことの中で、今後のいわゆる歳入不足などを見なければ最終判断はできませんけれども、そんな形で備えあれば憂いなしという考え方の中で国保税の税改正に向けての判断をしなければならないと考えているところであります。
 あと、公立病院についてでありますが、まず基本的には、私は今の3市1町の管理者等会議などで今後の問題について、例えば独立行政法人にするとか、あるいは指定管理者制度にするとか、あるいは民営化にするとか、そういうことについては一切その話はまだ出ておりません。まだというよりも、このたびの国の改革プランを示せという中には、いろんな意味で医療費の高騰、いろんな形で小規模の病院については、公立病院も含めて、そういうものは再編統合しなさいということが裏表としてどうもその考え方が厚生労働省の方に私は強いのではないかと見ております。例えば公立病院の場合はまだその対象には私は入ってないのではないかと自負はしておりますが、例えば単体の町の病院であるとか、そういうものなどについては、まず再編統合を視野に置いてやりなさいということが非常に考え方が見え隠れして仕方がありません。その中において、公立病院はじゃあどうするのだということになりますけれども、全体的にはまだまだ良好な状態ではないだろうかと捉えてはおります。
 ただ、個々の問題について議員ご指摘のとおり医師不足などについては、やはり今後とも危機感を持って進めなければいけないと。例えば、そういう中で効率的な経営というものを求められるわけでありますけれども、そういう効率的な経営を考えてみた場合に、よくその医者の対患者に対する考え方によって、何というのですか、哲学の違いというのですか、そういうものがその医師が交代をして日本医科大学から送られてきます。そうしますと、あるA先生というのは非常に病院の我々管理者から見ると非常にありがたい先生だったと。例えば手術の件数が非常に多かったり、いわゆるそういうことによって医療費の単価そのものがアップした。よって、病院経営には非常に貢献があったという医者もいれば、場合によっては手術はしないと。そういう中でいろいろと手術以外の方策で患者の対治療を考えるということになると、病院経営という形からすれば非常にあまり好ましくないという形にもなるわけであります。しかし広く、私、公立病院の管理者という立場を考えれば、やはり地域の10万人の医療を担当しているのだという自負を考えれば、医は算術ではなくて仁術であるべきであろうと。そういうことからすると、少しでも安い医療費で良質な医療を提供するという観点を考えるのも私は病院の管理者として当然ではないだろうかということを考えるときに、いろんな意味でその病院の経営という立場と、ある意味では二律背反することもあるわけであります。
 その中において、非常にひとつ大きく懸念があります。それは何かといいますと、減価償却を毎年毎年、企業会計として決算をやるわけであります。そうしますと、いざ病院を改築しなければいかん、何だというときには、そういうものを留保していなければいけない、お金がなければいけない。それを実は取り崩しをしてやっているのが累積赤字20億円。しかし、その20億円というのは借金として現在あるのではなくて、つまりそういうものが普段の病院経営の中でなし崩しに取り崩されているということが、ひいては3市1町の一般会計からの財政負担というものについて非常に今優等生的に、これまではずっとほとんど負担金なしでやられておったということがあるわけでありますけれども、しかしながら私、第1問でも述べたように、いろいろ今後の病院の経営を考えてみた場合に、例えば耐震化をやらなければいけない、あるいは病院改築などについてもこれからその視野に置かなければいけない、そういうことを考えたときに、やはりその内部留保資金というものもやっぱり少しずつ貯めておかなければ、いざというときに結局は3市1町の負担金でその病院を建設しなければいけないということにもなりますので、その辺については今後いろいろと真摯に考えなければいけないと。そういう意味では、安易な取り崩しというのはいかがなものだろうかということを今自問自答をしておる次第であります。まだどうするかということは病院関係者、あるいはほかの副管理者などについてもまだ話はしておりませんけれども、その辺のことも含めて今後とも、少なくともこの北村山の10万地域住民の中核病院として誇りを持ってやっぱりやっていかなければいかん、そういう気持ちだけはしっかり持ってやっていかなければいかんと。その意味では、いわゆる今の段階でいろんな再編統合などについては考えておらないということだけはここで申し上げておきたいと思っております。
 そして最後のペナルティーの問題等々については、今後いろんな機会の立場を借りていろいろと議員ご指摘のとおりのことでペナルティーはやめるべきではないかという発言はしてまいりたいと考えているところであります。
 あとについては、担当部長に答弁をさせたいと思います。
○岡崎賢治議長 牧野市民生活部長。
○牧野利幸市民生活部長 介護納付分の歳入不足について申し上げます。
 前にも申し上げましたとおり、介護納付金につきましては平成16年度から平成18年度までの3カ年間で約1億円の赤字だということは前にも申し上げたとおりでございます。平成19年度の決算上におきましても歳入不足が生じまして、2,960万円、約3,000万円弱の赤字という状況になっております。この赤字解消につきましても、今後、保険税率等の改正についての重要な課題ということで今後検討してまいりますので、よろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 高橋健康福祉部長。
○高橋一郎健康福祉部長 それでは私から、まず受診率の関係でお願いしたいと思います。
 先ほど市長答弁の中で8月末時点での受診率、あるいは指導率をお知らせしたところです。これについては今後9月以降、まだまだ健診回数が数多くあります。そういうことで受診者の増も出てくるし、その結果いかんによっては指導対象者の方々も増えてくると思います。そういうことで先ほど市長答弁もありましたけれども、今後その状況を見ながら受診率向上のためにいろんな形の周知徹底を図っていきたいというのが1つであります。
 それからメタボリック健診を実施しての課題等々ということでありました。議員おっしゃったとおり、これまでも申し上げてきましたけれども、メタボリック健診については、まずは腹位が第一関門と。それからリスク、3リスクありました。血糖値、中性脂肪、それから血圧と、これ3リスクと言います。この3リスクのうち1つ、あるいは1つ以上該当になった方がメタボリックの該当者、あるいは予備軍ということで選抜されるわけです。腹位だけが基準値をオーバーしていてもリスクがなければ大丈夫ということですので、もう一度ご確認をお願いします。
 それで、東根市の場合ですと受診率はそうですけれども、特定指導については専門家の医師、あるいは保健師、管理栄養士、運動指導士という方々の指導が必要だということがあります。そういう観点から、東根市としては県の結核成人病予防協会とか、それから検査センター、それから山形の済生病院、それから東根市の保健師という体制を組んでやっています。その中で、まだ短いケースでありますけれども、その中の課題ということは、これまで当初から心配されていたわけですけれども該当者のやっぱり意識をいかに高めていくのかということが問題だと思います。メタボリックについても痛くもないしかゆくもないということもありますので、なかなか自覚症状が保てないということです。そういうことがありますので、私どもの方で該当者については電話あるいは手紙等々によって健診の指導に来るようにということで今後催促していきたいと思っております。
 それからもう1点、他保の指導の方の指導についても市でしたらどうですかというご提案でありますけれども、これについても、もちろん国の指導で、健診については先ほど申し上げましたように他保でも受診券があれば市の方でも健診できるという内容になっています。ただし、先ほど申し上げましたように指導については専門家からの指導が継続的に必要であります。動機付け支援については1回で済みますけれども、6カ月に評価、あるいは積極的指導については3カ月間の継続指導、それから6カ月間の評価ということがあります。それが一番大事なわけでありまして、なかなか市で仮に全部の市民の方の任されても、委託されても当然人的に配慮できないわけであります。そういう意味で、国の制度に沿った形で東根市は国保対象のみについて指導実施しているという状況であります。
 以上です。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。

◎散     会

○岡崎賢治議長 以上で本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。御苦労さまでした。

   午後 1時28分 散 会