議事日程 第2(一般質問)

平成19年3月5日 午前10時 開 議

      岡  崎  賢  治 議長       結  城     芳 副議長


◎出席議員(22名)
 1番   今  野     孝 議員       2番   加  藤  信  明 議員
 3番   浅 野 目  幸  一 議員       4番   田  中     昭 議員
 5番   阿  部  清  雄 議員       6番   阿  部  綾  子 議員
 7番   高  橋  ひ ろ み 議員       8番   大  場  英  雄 議員
 9番   清  野  貞  昭 議員      10番   奥  山  重  雄 議員
11番   森  谷  政  志 議員      12番   佐  藤     直 議員
13番   中  井  和  男 議員      14番   秋  葉  征  士 議員
15番   清  野  忠  利 議員      16番   高  橋  一  俊 議員
17番   武  田  敏  夫 議員      18番   深  瀬  秋  広 議員
19番   武  田     敞 議員      20番   青  柳  安  展 議員
21番   結  城     芳 議員      22番   岡  崎  賢  治 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        横 尾 智三郎
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
植 村 良 作                 奥 山 昭 男  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長        青 柳 文 信  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        小 関 正 男  教  育  長
武 田 國 義  総 務 部 長        武 田   稔  市民保険部長
寒河江 賢 一  健康福祉部長         高 橋 一 郎  経 済 部 長
         建 設 部 長
杉 浦 正 弘                 荒 川 妙 子  会計管理者
         兼水道部長
原 田 清一郎  教 育 次 長        岡 崎 春 夫  総合政策課長
杉 浦 宗 義  庶 務 課 長        矢 作   隆  財 政 課 長
         選挙管理委員会                 監 査 委 員
武 田   綏                 名 和 信 博
         事 務 局 長                 事 務 局 長
         農業委員会
青 柳 弘 索
         事 務 局 長

◎事務局職員出席者職氏名
牧 野 利 幸  事 務 局 長        清 野 敬 信  事務局長補佐
佐 藤 慎 司  議 事 係 長        齋 藤 美奈子  主     任
森 谷 秀 範  主     事

◎議 事 日 程

 議事日程第2号
       平成19年3月5日(月) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  2番   加  藤  信  明
        2  5番   阿  部  清  雄
        3 15番   清  野  忠  利
        4  4番   田  中     昭
        5  6番   阿  部  綾  子
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第2号に同じ。

平成19年東根市議会第1回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
加 藤 信 明
議     員
1.本市の財政状況と今後の財政運営について 1.自治体の財政破たんが大きな社会問題
 となっている中で、本市の財政状況をど
 のように分析し、今後、大型事業を推進
 していく上で、どのような方針で財政運
 営を行っていくのかお聞きしたい。
市  長
2.「頑張る地方応援プログラム」及び「農地・水・環境保全向上対策事業」について 1.国が示した、今年度から実施する事業
 について、本市の具体的な取組みをお聞
 きしたい。
市  長
阿 部 清 雄
議     員
1.当市のまちづくりについて 1.神町北部土地区画整理事業に関連し
 て、仮称村山野川橋の早期計画・実現の
 必要性と、自主財源を確保する為の総合
 的な窓口、あるいはそのプロジェクト課
 等の設置について。
2.大型店P社にかかわる出店計画の現在
 の状況と今後の見通しについて。
市  長
2.ひがしね保育所民間委託について 1.余剰財源(VFM)の子育て支援策へ
 の有効活用について。
2.企業と一体化した少子化、子育て支援
 の必要性について。
市  長
清 野 忠 利
議     員
1.農政について 1.品目横断的経営安定対策が4月1日か
 ら実施されようとしている。現在までの
 進捗状況はどうなっているのか。また、
 東根市農業基本政策を考えるべきと思う
 がどうか。
市  長
2.異常気象について 1.昨年末から今年にかけて、近年にない
 異常気象で推移しており、農産物をはじ
 め、多方面にわたりその影響が今後心配
 される。市はどのような対策を考えてい
 るのか。
市  長
田 中   昭
議     員
1.消防体制とその役割について 1.本市初のPFI手法により建設された
 新消防庁舎も、まもなく完成し「防災の
 要」として、近年にみられる災害・事故
 の多様性、大規模化等、消防を取り巻く
 環境の変化に的確に対応するため、分遣
 所廃止に伴うメリット・デメリットを含
 め、新体制をどう構築され、かつ、その
 役割をどう果たそうとされるのか、伺い
 たい。
市  長
2.個人情報保護法について 1.個人情報保護法が制定、施行されてか
 ら約2年が経過するなか、個人情報が流
 出する事案、若しくは流出する直前で手
 が打てた事案があったのかどうか。ま
 た、流出を防止するために条例施行後、
 どのような対策、対応を学校も含め講じ
 られたのか。私物のパソコンを含めた、
 その使用の実態についても合わせて伺い
 たい。
市  長
教  育
委 員 長
阿 部 綾 子
議     員
1.少子化対策について 1.子どもを安心して生み育てられる環境
 づくりについて。
市  長

◎開     議

○岡崎賢治議長 皆さん、おはようございます。
 本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は22名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第2号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○岡崎賢治議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
 質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎加藤信明議員質問

○岡崎賢治議長 最初に、2番加藤信明議員。

   〔2番 加藤信明議員 登壇〕

○2番(加藤信明議員) おはようございます。通告に従い2項目について質問をいたします。
 1項目、本市の財政状況と今後の財政運営についてであります。
 自治体の財政破綻が大きな社会問題となっている中で、本市の財政状況をどのように分析し、今後大型事業を推進していく上で、どのような方針で財政運営を行っていくのか、お聞きをいたします。
 自治体の危機が叫ばれている。つい最近まで、それは単なる警告だった。しかし、平成18年6月、夕張ショックで自治体の危機は現実問題となった。夕張市の財政破綻は、夕張メロンや幸せの黄色いハンカチのロケ地としても全国的に有名であったがゆえに、各種のメディアでも取り上げられ大きな話題となっております。このように日ごろ関心を持たない人々にも地方財政の危機が話題になることは、国や地方自治体の経営が何故かおかしい、積み上がる財政赤字を何とかしなければいけないということを一般の人々が意識し始めたことにほかなりません。夕張市は630億円もの借金の重圧で自己再建を断念しました。平成18年6月の夕張市議会において市長は「自力での再建は困難で、法のもとでの再建に取り組む決意をした。」と述べました。その後、夕張市の本議会において2024年度末までの18年度で353億円の赤字を解消する市の財政再建計画を議決決定したとのこと。気の遠くなる再建計画であります。国から再建団体に指定されれば、平成4年の福岡県赤池町以来14年振りの自治体の破綻であり、自治体財政の窮状ぶりの一端が浮かび上がった形であります。夕張市は炭鉱の閉山で人口が急減、往時の10分の1の1万3,000人で、65歳以上の高齢者は4割を占めているとのことであります。炭鉱が閉山となった後の産業先細りの中、撤退するリゾートの買収をしたり、無理な振興策を実施したり、赤字の施設に追銭を投入したり、あるいは映画祭にのめり込んだりというかなり無理な構図が浮かび上がります。夕張市の場合はこのように数多くのリゾート、観光施設の整備に伴う多額の借金や赤字額を隠すため、一時借入金の不適別な財務処理によってその場をしのいできたものであり、以前から事実上の粉飾決算を続けてきたものと思われます。この不適切な財政運営や財政指標を早めにチェックしていれば、国や道の指導を受けて自力により再建が可能であったはずで、財政破綻という最悪の結果はならなかったものであります。チェック体制や議会としてのチェック機能の重要さを改めて再認識させられたところであります。
 財政再建団体に指定されると、累積した赤字の解消に向け職員数の削減や給与の見直し、税や手数料の引き上げ、市の判断で実施してきた事業の廃止などが迫られ、当然市民生活に及ぼす影響は誠に甚大なものがあり、筆舌に尽くせないものがあると思います。
 本市の財政状況は、現在では県内自治体の中でも比較的良好と十分認識をしておりますが、夕張市のようには絶対になってはならないし、してはならないという立場で本市の財政状況をお聞きするものであります。
 そこで、本市の財政の各種指標を含めた現状をどのように分析をしているのか。また、教育環境の整備、さらには都市整備関連事業をはじめとする各種大型事業を数多く抱える中で、どのような方針で財政運営を行っていくのか、お聞かせ願いたいと思います。
 2項目であります。「頑張る地方応援プログラム」及び「農地・水・環境保全向上対策事業」についてであります。
 国が示した今年度から実施する事業について、本市の具体的な取り組みをお聞きしたい。
 総務省は魅力ある地域づくり向け、地域の特性を生かした施策に前向きに取り組む自治体に対し、地方交付税の措置を新たに講ずるとし、頑張る地方応援プログラムを今年度よりスタートさせるとのことであります。
 1点、地方自治法の策定によるプロジェクトの策定・公表。これは地方自治体は独自のプロジェクトを策定し、住民に公表。プロジェクトの例として10項目ほどあります。例えば、地域経営改革プロジェクト、少子化対策プロジェクト、観光振興交流プロジェクト、安心・安全なまちづくりプロジェクト、環境保全プロジェクトなどであります。総務省は地方自治体のプロジェクトを総務省ホームページへ公表します。
 2点、支援措置として地方交付税で平成19年度に自治体に配分される交付税総額15億2,000億円のうち約2%の3,000億円程度、平成19年度は2,700億円程度を支援する。
 3点、各省との連携による支援などであります。施政方針にもありますように、地方分権が進み地域間競争が一層激しさを増し、自治体の格差が生じつつある中、住民が自治体を選ぶ時代に移りつつあり、全国各地でまちの魅力を高めようと特色のあるまちづくりに向けて創意工夫をしている状況にあります。各自治体独自の取り組みが体力向上に直接結びつくことから積極的に取り組むべきと思うが、具体的な取り組みはどうか、お聞きをいたします。
 次に、農林水産省は全国の集落で高齢化や混住化が進行して、農地や農業用水などの資源を守る地域のまとまりが弱くなっていること。また、国民の環境への関心が高まる中で、良好な農村環境の形成や環境を重視した農業生産への取り組みが求められていることを受けまして、平成19年度より農地・水・環境の良好な保全と質的向上を図る地域共同の取り組みを支援するとのことであります。
 1点、共同活動、資源保全への支援としてその1、農業者だけでなく地域住民などが参加する組織活動をつくる。その2、現状維持にとどまらず改善や質の向上を図る活動計画をつくる。3、市町村と協定書を結び協議会に申請をする。その4、活動組織が活動する区域の農地面積に応じて支援が受けられるとなっております。
 2点、営農活動への支援といたしましては、共同活動への支援に加えて化学肥料と化学合成農薬の5割低減等の環境にやさしい農業に地域で取り組む場合には、一定の活動への支援が受けられるとなっております。
 このことについては既にスタートしておるわけでありますけれども、具体的な取り組み内容をお聞きしたいと思います。
 以上で登壇での質問を終わります。
○岡崎賢治議長 2番加藤信明議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 おはようございます。加藤議員の質問にお答えをいたします。
 始めに、本市の財政状況と今後の財政運営についてでありますが、自治体の財政破綻問題が北海道夕張市の財政破綻を契機としてマスコミ等で大きく取り上げられております。夕張市における実質的な赤字の増加は、一時借入金によって赤字を見えなくし、多額の赤字が雪だるま式にふくらみ財政破綻した特異なケースであります。
 さて、平成16年度から3年間にわたり実施されてきました三位一体の改革は、国庫補助負担金改革と約3兆円の税源移譲とともに5兆円を超える地方交付税が減額となり、一定の税源が地方に移譲され、地方の裁量の範囲が広がった点は評価されるものの、結果的には本市においても地方交付税をはじめとする多額の一般財源が削減され、3年間で約10億円もの減額の影響を受ける結果となったところであります。
 この厳しい状況の中で、本市では平成19年度当初予算において民間委託の推進や経常経費の原則5%削減、市債発行の抑制など、健全財政の堅持を第一義に対前年度比1.0%増の148億7,200万円と2年連続の増となっているところであります。
 さて、財政再建団体の定義について申し上げますと、実質収支において赤字が生じ、赤字額が標準財政規模の本市ではちなみに毎年100億円前後でありますが、20%を超えた自治体が赤字団体となり、新規起債の発行等ができなくなります。本市の平成17年度における普通会計の決算では、実質収支は2億4,898万1,000円で黒字であり、5年間遡っても実質収支はすべて黒字に推移している状況であります。各種指標としましては、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は84.7%で県内13市中第1位であり、今年度から新たに導入された公債費の水準を図る実質公債費比率は19.0%で7番目、同じく公債費水準指標である起債制限比率も12.8%で7番目、財政力の強弱をあらわす財政力指数は0.554で山形市、天童市に次いで3番目に良い数値となっているところであります。また、公債費関連の歳入歳出を除いた基礎的財政収支は、平成17年度において24億2,958万1,000円であり、5年ほど遡ってみても黒字に推移しております。これら指標から見る本市の財政状況としては決して不安を抱くものではなく、活力ある東根を象徴しているものであり、議員ご指摘の夕張市のような傾向は一切見受けられないといえるものであります。
 また、単年度の各種指標の状況も大切でありますが、議員ご指摘のように中長期的な見通しの中で安定した財政運営の堅持が一層大切であります。今後、第3次総合計画に掲げる少子化対策をはじめとした福祉施設の充実や教育環境の整備、都市環境の整備等、住民の要請にこたえるため重点プログラムの実現に向け取り組んでまいりますが、集中改革プランの着実な推進等により人件費等の義務的経費の抑制を通じて政策的経費の確保と公債費の抑制を図りながら、限られた財源で安定的な財政を堅持し計画的な財政運営を行ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、頑張る地方応援プログラムについてのご質問にお答えをいたします。
 昨年9月に発足した安倍内閣は、目指す将来像を「美しい国日本」として掲げ、小泉内閣の改革路線を継承し、財政再建と行政改革の断行等、様々な取り組みを実施しております。特に地域の活性化を重要課題として掲げており、所信表明演説において頑張る地方応援プログラムとして、魅力ある地方に生まれ変わるため独自のプロジェクトを自ら考え、前向きに取り組むやる気のある自治体に対して様々な支援を行うという方向性を打ち出しております。
 頑張る地方応援プログラムの財政的支援の中心となる交付税措置については、平成19年度予算として各自治体が立案する独自プロジェクトの取り組み経費への支援に500億円、国が示す9つの指標の推移をもとに頑張りの成果を図り交付税の算定に反映・支援するための経費に2,200億円が計上されており、地方交付税による支援規模は2,700億円程度になるものと見込まれております。しかし、国から制度の概要が示されたばかりであり、その具体的内容や支援を受けるための条件等がいまだ明らかにされていないことから、今後、情報収集に努めながら適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
 今後想定される具体的な取り組みとしましては、プロジェクトの策定が挙げられます。国では、プロジェクトの取り組み経費への支援として、プロジェクトに関わる経費に対し単年度で3,000万円を上限に特別交付税措置を講ずる方針を示しております。5月に予定されているプロジェクトの1次募集に向けて策定を進めてまいりたいと考えております。プロジェクトの具体的な内容については制度の詳細が示されてからの検討になりますが、現段階では市政運営の最重要課題として取り組んでいる子育て支援策を掲げてまいりたいと考えております。
 次に、頑張りの成果に対する支援への対応についてであります。
 国は成果を図る指標として、転入者人口や農業算出額、出生率などの9つの指標を提示し、こうした指標の推移に応じて普通交付税を割り増し算定するという方針を示しております。本市は総合計画に掲げた「快適空間やすらぎと交流のまち」の実現に向け各種事業を推進しており、先の国勢調査においては人口増加数・増加率ともに県内第1位となるなど、県内で最も元気のあるまち、魅力のあるまちとして高い評価を受けているところであります。また、他自治体に先がけ環境ISO14001の取得やNPO法人への各種業務委託、PFI事業の積極的導入等、これまでも十分な成果を挙げてきたところであります。こうした不断の努力を積み重ねていくことが魅力あるまちの実現につながり、ひいては国が頑張りの成果として提示する各種指標の数値が向上するなど、具体的な成果としてあらわれてくるものと考えております。
 今後も国の制度に関する情報を収集しながら適別な対応を進めてまいりますので、よろしくご理解をお願いいたします。
 次に、農地・水・環境保全向上対策事業についてでありますが、平成17年10月、国は経営所得安定対策等大綱を決定し、その中で食糧の安定供給や多面的機能発揮の基盤となる農地・水・農村環境の良好な保全と質的向上を図るため地域振興対策として「農地・水・環境保全向上対策」を平成19年度から展開することとしています。この事業は、農地や農業用水などの環境保全を目指し、用水路の泥上げや草刈などを農業者だけでなく、住民を含め地域ぐるみで行う効果の高い共同作業などに対し、国や県、市町村がそれぞれ支援する制度であり、また、農業者ぐるみでの環境保全に向けた先進的な営農活動へも支援する対策であります。共同活動への支援としては、その地域のすべての農家とそれ以外の住民とが共同して活動を行うことが条件とされ、また、営農活動への支援は農家が使用する化学肥料や化学合成農薬を5割以上減らし、エコファーマーの認定を得て取り組むことが条件になっております。
 議員ご質問の東根市での取り組みについてでありますが、ご指摘のとおり脆弱化した地域の結び付きの強化や地域環境の質的向上など大変有効な支援であると判断し、各地区の区長をはじめ地区役員の方々に対し8月から説明会を実施し、啓蒙を図ってまいりました。この中で、これまで自治会が土地改良区などと共同して泥上げや水路の草刈など、地域用水の確保や環境整備はこれまでも地区のボランティア活動として取り組んでおり、新たな支援として疑義を呈される方もおりました。一方で、共同活動内容を東根市との協定に基づき実施した場合の支援単価は、当初10アール当たり水田が4,400円、畑が2,800円、そして草地が400円になっておりましたが、活動レベルを引き下げ、面積を2倍に拡大する特認要件が国から示され、県は支援単価をそれぞれ2分の1にして実施することにしました。これに伴いまして、当初の取りまとめでは6地区609.4ヘクタールでありましたが、小面積での取り組みを予定していた4地区が取りやめをし、現在、小田島地区、河北町荒小屋などの河北東北地区の2地区になっており、その事業費は合わせて523.7ヘクタール、1,110万2,000円を計画しております。
 今後は平成19年度から実施される共同活動の支援に向け事業内容の精査を図り、東根市との協定がスムーズに行えるよう取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 また、営農活動への支援につきましては、共同活動を行う2地区が対象となりますが、この地区での平成19年度からの取り組みは予定されておりません。この支援はエコファーマーの認定、低化学肥料や減農薬の実施など農家の取り組み課題も多いわけですが、平成20年度以降の取り組みも可能でありますので、県・土地改良区や農協など関係機関と連携して普及してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 2番加藤信明議員。
○2番(加藤信明議員) それでは自席での質問を続けさせていただきます。
 財政状況と今後の財政運営についてであります。
 自治体破綻を認める際の財政指標につきましては、私も少しは理解をしております。大きくわければ4点ほどあると思います。1点、実質収支の赤字比率。2点、経常収支比率。3点、実質公債費比率。4点、地方債の残高の動き、累積額の増減の動き。それに自治体破綻の定義として最も重要視されますのは、地方債の起債制限が発動されることになるものであります。
 先ほどの答弁のとおり、平成17年度決算では、1点、実質収支の赤字比率につきましては赤字はないとのこと。2点、経常収支比率84.7%、県内13市で第1位とのことであります。3点、実質公債費比率につきましては19%、県内13市で第7位。4の地方債の残高の動き、累積額の増減の動きについては説明なかったわけですけれども、どのようなものなのか。また、起債制限比率につきましては12.8%ということで、県内13市で第7位とのことであります。
 単年度の各種指標、振興実施計画(第40号)、平成19年度から平成21年度までの第40号によりますれば、各種指標はすべてにおいて私は問題ないものと思っております。先に示されました新年度予算案におきましても、国・県の方針を受けまして振興実施計画に示されました重点施策の予算化を図った結果、148億7,200万円ということで前年度対比1%の増ということだそうであります。起債制限比率が11.7%、経常収支比率が89.5%、実質公債費比率も17.5%とさらに改善になっております。
 しかし、今後さらなる大型事業が予定され、これに伴う償還、公債費などの義務的経費につきまして、中長期的に見た場合、1つ、東根すこやかやすらぎの郷建設事業。2つ、新幹線延伸関連事業。3つ、さくらんぼ東根駅整備事業。4つ、PFIによる消防庁舎整備事業、学校給食共同調理場、新設小学校建設事業。5つ、学校施設の耐震化及び改築事業。6つ、衛生処理組合の負担金にプラスしてリサイクルセンター建設に係る負担金。7つ、広域斎場への負担金にプラスして大規模改造に係る負担金。8つ、公立病院の負担金にプラスして今後予定されるであろう耐震化も含めた負担金など、平成17年度決算では29億7,700万円の公債費であったわけですけれども今後大幅に増えるものと思われます。
 私たち議員も今まで以上に財政について調査をしながら、内容の分析をしなければならない時代ではなかろうかと思っております。夕張市の状況を肝に銘じまして、将来の収入の予測は厳しく考え、手堅く、できるだけ金を使わず、しかし市民の参加をいただきながら、長い視点で施策を考えていける自治体にすべきと思います。ただいま申し上げた新たに出てくる負担金などもあると思われます。改めて市長の考えをお聞きしたいと思います。
 次に、頑張る地方応援プログラムについてであります。
 プログラム取り組みの経費として、地方交付税で平成19年度2,700億円程度、内訳といたしまして、答弁にもありましたとおり実質経500億円を特別交付税がら支出、残り2,200億円を成果に応じた配分として普通交付税にあてるとのことでありまして、取り組みの内容や支援を受けるための条件等がまだ明らかではないということでありますけれども、各自治体が独自に策定するプログラムの取り組む経費に対しまして特交措置、特別交付金として単年度で約3,000万円程度を講ずる方針とのことであります。答弁によりますれば、具体的な取り組みとして、5月に予定されておりますプロジェクトの第1次募集に向けまして、子育て支援を軸に検討しているとのことであります。私は的を得たプロジェクトと理解をしております。普通交付税措置として頑張りの成果に対しまして国が示す9種の指標、転入者人口、出生率、製造費出荷額などの各指標を用いて判断し、普通交付税を割り増し算定するとのことであります。この件に関する交付税の算定に係る財源が増えた分の使途につきまして、私は政策提言をしたいと思います。
 さくらんぼ東根駅前に足湯の設置をしてはどうか。さくらんぼ東根温泉は既にTMOにて足湯の設置はなっておるわけでありますけれども、観光客の誘致などにより、さらなる地域の活性化や交流を図る意味であります。果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会、東根まつり、さくらんぼ種飛ばしジャパングランプリなど本市の個性や伝統を生かした各種イベントは、参加者・来場者が年々増加しております。これらのイベントをさらに拡充させ、本市の魅力を全国に向けてPRし、観光誘客の拡大につなげる。さくらんぼ東根温泉のPRも兼ねて、足湯をプラスしてということであります。
 一本木土地区画整理事業につきましては、平成5年度から着手、来年度、平成20年度で完成の予定であります。本市は山形県の中核都市となっておりますし、交通の拠点はさくらんぼ東根駅と思っております。新幹線・バス、優良企業があり、図書館あり、ジャングル・ジャングルあり、各種イベントの参加者の集う場所でもあります。もう1つのにぎわいをもたせるべきであります。スペース的にもさくらんぼ公園などの敷地もあり、問題はないし、駐車場もあります。お湯の確保等につきましては今後庁内で十分検討していただき、さらなる本市のPRを全国的に発信すべきと思いますけれども、市長の考え方をお聞きしたいと思います。
 次に、水・環境保全対策事業であります。
 2月19日の地元紙に掲載されました平成19年度の予算案、注目事業の記事によりますと、現段階で県に対する農地・水・環境保全向上対策への要望は、県全体の耕地面積に占める割合で約56%となっておるわけであります。地域別では、庄内が約8割、最上と置賜では約5割、村山は約3割を切っている状況で、地域により温度差があると報道されております。本市の場合におきましても先ほどの答弁のとおり低い状況にありますが、近隣市町村の状況などどのようになっているのか。また、本市では小田島地区を中心とする取り組みとなるようでありますけれども、今回の制度導入を見送った地域での環境保全対策を今後どのように考えているのかお聞きをし、2問目の質問を終わります。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 まず財政問題でありますが、議員ご指摘のとおり、私は決して楽観もしてないし悲観もしておりません。要は、中長期的に見ていろんな数字を精査し、そしてその冷静な判断において、市民により一層、負担をかけることなく財政運営をやっていかなければいけないと、まず大前提で申し上げたいと思います。例えば今年度の予算編成にあたっては財源移譲、確かに住民税などのいわゆる市民税の10%フラット化ということによって増収が見込まれておるわけであります。あるいは定率減税等々で、これも定率減税が今年から完全になくなるということでの増収等々があるわけであります。しかしその反面、定率の税源移譲による増収については、例えば所得譲与税というものがほとんどそっくりといっていいほどマイナスになるわけであります。あるいは定率減税が実施されておったころは、特例交付金という補てん策という意味での補助金があったわけでありますけれども、これもなくなるということを全部引っくるめて考えますと、いろんな交付税もマイナスになっておるわけであります。収支プラスマイナスを計算してみますと1億2,900万円ほどマイナスの予算編成になっておるわけであります。あるいはそういう中においても、例えば当初予算において、私どもが今後中長期的にみて留意をしていかなければいけないのは、累積市債残高を減らしていくことだと思っております。当初は240億円ほどあったわけであります。しかし、これをプライマリーバランスを計算してみますと、今年は約16億円のプライマリーバランスの黒字が見込まれるわけであります。しかし利子等々全部を含めますと、いわゆる累積の起債残高を減らす効果についてはマイナス10億円、つまり累積で当初において230億円に減ってきたわけであります。そういうことを考えながら、いろいろとこれからの中長期的な本市の財政運営というものを考えていかなければならないと思っております。
 と同時に、全国的にいろいろと今特色ある市政運営という中において私どもの大きな特徴は、PFI事業の先駆的自治体と私は胸を張って言えるのでないかと思っております。山形県ですら今1カ所しかやった経験がないわけでありますけれども、既にご案内のとおり、消防庁舎の方は完成をもう間近かに控えているわけであります。そして、過般には学校給食の民営化に伴って、これも調理場の建て替えその他をしなければなりません。これも過般、発注したことはご案内のとおりであります。従来の市役所方式の発注とPFI事業で発注したその差額はどのくらいかというと約9億6,000万円ほどのいわばバリュー・フォー・マネーが出ておるわけであります。しかしながら喜んでばかりはいられないわけでありまして、いわゆるその学校給食の運営費なども含めて、あるいは消防庁舎の建設なども含めると45億円から6億円になっていると思いますが、この数字は向こう15年間で割賦払いをしていかなければなりません。つまりこれもやっぱり借金であるわけであります。そういうことからしますと、財政の平準化というものでは大きな貢献があるわけでありますけれども、反面、これもきちんと借金ということで組み入れていかなければいけません。そういうことも含めると、実質公債費比率、もちろん公立病院、あるいはクリーンピアをはじめとして、その他のものも全部含ても実質公債費比率というものは黄色信号である18%を超えるということはありません。そういう中で今後推移していくということからも、ゆめゆめ夕張市のようなことにはならないし、また、そういう意味で少なくとも山形県の中においては良好な自治体運営というものが今後とも続けられるのではないかと思っておりますので、ひとつご安心を願いたいと考えておるところであります。
 あと、足湯等についての提言がありましたけれども、頑張る自治体というのは逆に言うと頑張らない自治体なんてあるのかと、私はちょっと疑問を感じておりました。それと同時に、今の加藤議員の質問を見まして、いわゆる頑張る自治体というものは、この際それに引っかけて、今までやらないことをいろいろ考えてやれば、そういうことが国において頑張る自治体として採択されるんではないだろうか。いわば新しいプロジェクトを考えれば、それについて頑張る自治体として後で交付税措置で考えてくれるんではないだろうかという意味で、私は提言の中にあるんじゃないかと私思っています。実はそんなにうまい話ではないわけでありまして、例えば官庁速報なんですが、まだ全部我々は国の方から聞き取りはしておりません。だけど、そんな中で、頑張る自治体というものの一つの指標はどういうことかというと9つあるんですね。例えば行政改革、それから転入者人口、あるいは農業算出額、あるいは小売業年間商品販売額、あるいは製造費出荷額、あるいは若年者就業率、あるいは事業者数、あるいはごみ処理量の推移、あるいは出生率、この辺の問題等についていろいろ著しく変わってきたということであればいろいろ頑張る自治体としてやってあげますよ、ということでありまして、例えば私自身も子育て問題について来年以降いろんな施策を考えております。こういうことを全面に出したらどうだろうかということを申し上げたら、いや、直接的にはその問題というのは、そのことによって出生率がものすごく変わったということであればいいわけですけれども、その頑張る自治体、交付税をあてにして先取りしてこういうものをただやるというだけでは、これだめなんですよということであるわけであります。ですから、そんな意味でいわば実績というもの、ここ数年の実績、あるいは今後いろんなことを、新しい提案を、プロジェクトをやったことによって今後数年の間にいろんなことが、指標が、数値が高くなったということであればそれが初めて実績として認められるということでありますので、ご理解をしていただきたい。ちなみに、さくらんぼ東根駅前の足湯などについても否定はしませんが勉強はしてみたいと考えておるわけであります。
 あとの答弁の漏れたものについては担当部長等に説明をさせたいと思います。
○岡崎賢治議長 高橋経済部長。
○高橋一郎経済部長 それでは、私の方から農地・水・環境保全の近隣市町村の導入状況、あるいは今回見送った地域のこれからの状況ということでお答え申し上げます。
 はじめに近隣市町村の要望状況でありますけれども、2月13日に村山総合支庁の方でまとめた帳票によりますと、村山総合支庁7市7町全体では23.8%ということであります。先ほど本市の場合についても低いわけですけれども、耕地全体面積に占める導入の面積が約15%となっております。近隣市町村の動向でありますけれども、お隣りの河北町については高くて76%でありますけれども、そのほか市単位では天童市が14%、村山市が16%、尾花沢市が13.9%といずれも本市とほぼ同じレベルということになっております。また、寒河江市では今回の対策に参加しないということで0%となっております。やはり低率だということは先ほど市長の答弁にもありましたけれども、この背景には、当初の支援額が2分の1に減らされたというのが大きいと考えております。
 また、今後の、今回見送った地域の動向ということでありますけれども、本市の場合、これまでも各農家あるいは土地改良区などによってこれまでも草刈、あるいは泥上げ、農道水路の維持補修等をこれまでも実施してきたわけです。また、自治会などによりまして秋の泥上げ作業、水路の整備ということでこれまでもやってきております。そういうことから導入できない地域でも今後とも同様に維持管理が十分なされていくものだと考えております。
 また、今回の制度が平成19年度から5年間ということであります。その推移状況を見ながら、今回参加できない地域についても今後検討していくものと考えておりますので、よろしくお願いします。
○岡崎賢治議長 2番加藤信明議員。
○2番(加藤信明議員) 財政運営についてでありますけれども、市長からるる説明がありました。そのとおりだと思います。ここ10年前後、大型事業がメジロ押しであります。これらの財政運営は大変厳しいものになると思いますし、限られた財源の中、中長期な展望に立って、次の時代に大きな負債を残さないためにも、今後とも各種財政に注視をしていただきまして、健全な財政運営をお願いするものであります。夕張にも幸せの黄色ハンカチがはためく日を信じたいと思っております。
 次に、頑張る地方応援プログラムについてでありますけれども、官報速報の域を出ていないということであります。具体的な内容や支援を受けるための条件等がまだ明らかでないということでありますので、今後情報収集に努められ適切な対応を望むものであります。
 農地・水・環境保全についてでありますけれども、向上対策につきましてはおおむね理解ができました。農村・農業を取り巻く環境はますます厳しさを増していくものと考えております。この中で農地が持っている国土の保全や水資源の涵養、さらには良好な環境形成などの機能は是非とも将来にわたり維持をしていかなければならないものであります。このことから、本市農業の基盤強化のためにも各種施策を実施していただき、今後とも農地・水・環境保全対策を推進していただくことを強く要望して終わります。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで午前11時5分まで休憩いたします。

   午前10時53分 休 憩


   午前11時05分 開 議

○岡崎賢治議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

◎阿部清雄議員質問

○岡崎賢治議長  市政一般質問を続けます。5番阿部清雄議員。

   〔5番 阿部清雄議員 登壇〕

○5番(阿部清雄議員) 通告に基づき1問目のまちづくりについて質問します。
 神町北部区画整理事業を結ぶ仮称村山野川橋について。
 今、我が市が抱えているまちづくりにおいて最も重要な解決し難いたくさんの課題がこの中に集積されている気がするからです。最初、驚いたことに振興実施計画(40号)、平成19年から平成21年までのフロンティアプランの中にさえも橋の調査費の予算が計上されていないことに驚きました。四ツ家地区の長い歴史を持つあの蟹沢、輿次郎稲荷神社の秋祭りをしていた地域住民に対して、今度は神町の若木神社の春祭りをしなさいと言っているあの新設小学校の学区の問題、子ども会行事、行政・地域等々まさにまちづくりの過渡期に起こり得る現象ではないのでしょうか。一般市民の目線としては、最初に橋ができることが当然であって、学校ができて開校し、分譲が完成してから村山野川橋の着手にあたるということは、地域の住民は誰一人考えておりません。橋があることが当然なのです。また、このまちづくりを一人の人間にたとえて考えれば、まさに中央地区は腰から下であります。一本木地区は、あの工業団地含む、いわゆる心臓を含む胴体であり、神町地区は頭の部分であって、まさに大切なラッキーセブン、7つの骨、つまり首の骨がつながっていない。一番大切なのはこの希望の橋が、村山野川橋がつながらないままで出発進行することではないのでしょうか。
 たとえ神町側に道路ができていなくとも、この村山野川橋を真っ先につくって神町北部の事業をいち早く完成、成功させることが我が東根市のまちづくりに何よりも最優先すべきことと今は思っております。自主財源、窓口の功罪については自席で述べさせていただきます。
 この村山野川橋については昨年の3月議会から幾たびも質問してきたあの大型スーパーセンタープラント社にも関接的に関係してくる問題であると私は思っています。もし出店営業開始するとすれば、来年の夏ごろ、それと平行してこの大切な首の骨、つまり村山野川橋を1日も早くアクセスすることが行政がなり得る唯一、ジャスコ、ヨークなどの誘致企業、あるいは北部の商業地域のサポート、まちづくりへの対抗措置としてなり得るのではないかと考えます。
 去年の12月議会からはや3カ月が経過した現在において、プラント社の出店の見通しについてお尋ねします。まさに余談ですが、宮城県の名取市、仙台空港の近くに東北最大のあのプラント社の2倍、何と15.8ヘクタール、有名企業2社がドッキングされたモールがつい5日前、2月28日にオープンしました。当然、山形も福島の北部も商業圏内で、平日は2万5,000人、また休日においては5万人、これから営業しても年商、東根市の予算の2倍、300億円を目指して他県の自治体をもターゲットにしたまちづくりに、まさに道州制を感じずにはいられません。あえてその名前は「ダイヤモンドシティエアリ」です。
 また、市長は去年の12月においてこうはっきり言い切りました。これまで行政は農業分野においては生産者側に立っていた。しかし、これからは消費者側に立つべきで、これが行政の一大転換だった。この言葉の中には大変な決意と覚悟、そして、たくさんの意図が隠れていることを今さらながら痛感するわけであります。農業なら生産者、商業なら販売者、工業なら労働者、かつ、視点を変えればすべてが消費者であって、問題を解決するための政治信条として市長は常に「誠実、公正、実行」、この公平にあたる言葉を私は今よく理解できる気がします。
 2つ目については、2月21日全員協議会において説明がありました。ひがしね保育所民営化について。まさに民営化でできた余剰財源、つまりバリュー・フォー・マネーをどのような方法で還元し子育て支援していくのか。また、その有効活用について。
 次に、企業と一体化した少子化、子育て支援の必要性についてお尋ねします。
 まさに上を見れば切りがありませんけれども、子育ての行政の最先端をいく群馬県の太田市、少子化対策第3子においては妊娠・出産・子育て、何と中学校の修学旅行費まですべて無料です、第3子において。年間5億を費やして今やろうとしています。まさに第1子は夫婦が楽しみながら育て、2子は国と県が育て、第3子以上は自治体が育てる、こんなことが実現できたら、あの先進諸国であるフランスの一夫婦の出生率2.08を追い越せる、そんな思いをはせながら登壇での質問を終わります。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 阿部清雄議員のご質問にお答えをいたします。
 はじめに、当市のまちづくりについてであります。
 神町北部土地区画整理事業に関連して仮称村山野川橋の早期計画、実現の必要性と自主財源を確保するための総合的な窓口、あるいはそのプロジェクト課等の設置についてとのことでありますが、本市はこれまで様々な都市機能が集積した市街地形成の基盤づくりとして土地区画整理事業を行ってまいりました。現在は中央土地区画整理事業に続いて一本木土地区画整理事業を実施していますが、これにより一本木地区と中央地区に中心市街地が形成され、公共施設や各種商業施設の集積が図られ、年を追うごとににぎわいが増しているところであります。また、神町地区については民間ディペロッパーによる宅地開発やアパート建設などによって着実に人口が増加しており、さらに現在整備が進められている神町北部土地区画整理事業区域には、新たに2,000人を超える人口集積を見込んでいるところであります。
 この本市の定住策が功を奏し、周辺市町の人口が少子化等の影響も受け年々減少する中においても人口が着実に増加していることは、ご案内のとおりであります。しかし、議員ご指摘のように、これからの東根市発展のためには市を縦貫する都市計画道路一本木神町線の整備が不可欠であり、とりわけ村山野川新橋梁建設は市役所や子育て支援の拠点施設さくらんぼタントクルセンター、さくらんぼ東根駅等の公共施設と神町北部土地区画整理事業により宅地化される区域と既存の神町地区を最短で結ぶことになり、連続した市街地の形成を図ることはもちろんこと、通勤時に混雑する旧13号線の混雑解消、ひいては中心市街地商店への誘客など、橋梁整備によるアクセス向上の影響は計り知れないものととらえております。私としても新橋梁の整備を早期に振興実施計画に計上し、計画的に整備を進めてまいりたいところでありますが、ご承知のように平成16年度から始まった三位一体の改革は一定の財源が確保され評価するものの、結果的には地方交付税をはじめとした多額の一般財源が削減され、全国の自治体が極めて厳しい財政運営を強いられているところであります。さらに、新たに上水道などの公営企業への繰出金、PFIや一部事務組合等の公債費類似経費を算入する新たな財政指標である実質公債費比率が導入され、地方債の発行が厳しさを増し、新規事業着手が困難になってきております。しかし、これまでに述べましたように、市を縦貫する交通網の整備の重要性を考慮し、村山野川橋梁整備事業を平成20年度の重要事業要望事項として、国及び県に対し新規に要望する準備を現在進めているところであります。
 また、建設に関わる財源の確保については、補助率が高い防衛省補助事業の採択を第一義に考え幅広く検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 また、自主財源を確保するための総合的な窓口の設置、あるいはプロジェクト課等の設置については、第4次行財政改革を進める中、年々職員数を削減しているところでもあり、現在の組織体制の中で関係課の連携を密にして対応してまいりたいと存じますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、長瀞東部地区に計画されております大規模商業施設の出店計画の現在の状況と今後の見通しについて申し上げます。
 はじめに、現在の状況について申し上げます。
 議員ご承知のとおり、山形県が制定しました市町村土地利用計画の広域調整要綱に基づきまして事務を進めているところであります。当該案件について昨年5月30日に知事へ報告を行い、要綱に基づく調整会議の開催を依頼してまいりました。その結果、10月6日に関係市町村等連絡調整会議が北村山地域の3市1町をはじめ隣接する天童市、寒河江市、そして河北町が参加して実施されました。その後、これら周辺市町の意見を山形県で取りまとめ、12月15日に本市へ示され、これら意見に対する本市の対応方策を2月19日に山形県へ回答したところであります。
 この周辺市町の意見の主な内容としましては、周辺市町の商業環境への影響の懸念や周辺市町の商工業製品の販路拡大、地産地消、雇用等への配慮を求めるものでありました。また、2月7日には私に対しまして本市商工会並びに北村山の2市1町、天童市、河北町の商工団体の連名による出店反対の要望があったところであります。この要望については、山形県や周辺の市町へも同様に行われたと聞いております。また、これまでも議員ご指摘のとおり、計画店舗の規模や販売商品の品揃えなどから、本市の商業環境や既存の大型店舗、現在進められている神町北部土地区画整理事業地内の商業地域との競合が懸念されるところでございます。しかしながら、以前にも申し上げた経過がございますが、現行の制度では大店法があった時代と異なり大型店舗の出店に対し、いわゆる商業調整を行う権限がないことから、市長に主導権がない状況にあります。また一方で、土地の所有者をはじめ地域ではこの開発を前向きにとらえている方々が大多数であると聞いております。また、周辺地域への相乗効果や市全体の活性化と振興についても考えなければならないと考えております。
 この中で、県の広域調整では周辺市町の商業環境への配慮を求めてきたわけですが、市には権限がないことから、周辺市町の意見を開発者を伝え、配慮・尊重を申し入れすることが本市としての周辺市町の商業環境へ配慮と考える旨、県へ回答したところであります。
 今年の11月30日には改正土地計画法が施行されるため原則的には立地できなくなりますが、既存大型店や商店街との共存共栄を図るため、それぞれが持つ特性や役割を生かした商業活動を推進し、市内の各地域においてもそれぞれの特性に合わせた均衡の取れたまちづくりを図っていきたいと考えております。
 次に、今後の見通しについて申し上げます。
 今後、県の関係部局で構成するブロック別土地利用調整会議が開催され、本市の対応方策や周辺市町の意見を踏まえ、山形県としての総合的な判断が示されることになります。その時期については県の進行状況に左右されますが、仮に順調に推移した場合、今月中旬に会議が開催され、広域調整の手続きが終了するのではないかと思われます。その後、各個別法に基づき農振除外、農地転用、開発許可などの手続きがなされるのではないかと考えております。県の広域調整に時間がかかっているため、法施行の11月30日までの各手続きを考えると時間に余裕のあるスケジュールではないと考えております。
 なお、この郊外型大型店を規制した事例としまして、新聞等でも報道されましたが青森市の例があります。青森市では改正法の趣旨を見据え、法施行前の昨年10月に独自の条例を制定し、本来、大型店の建設が可能な準工業地域を大規模集客施設制限区域として出店を制限したものであります。その結果、条例施行前から出店計画があった開発者が出店できなくなり、市との対立が生じていると聞いております。青森市の例は本市の場合と諸条件が異なっておりますが、改正都市計画法で規制の対象となるのは1万平方メートルを超える大規模集客施設であり、それ以下については対象とならないことや、公共交通手段が発達していない地方都市では通勤や買い物での自動車への依存度が高く、一概に郊外への出店を規制しても中心市街地が活性化するとはいえないなど、課題は多いものと考えております。
 いずれにしましても、本市の案件についてはこれから開催される県のブロック別土地利用調整会議の結果を踏まえ、その後の各個別法の手続きでは国や県の指導を得ながら総合的な判断をしてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、ひがしね保育所民間委託についてでありますが、少子高齢化、核家族化、様々な就労形態など、社会経済情勢の変化の中で保育へのニーズが高まるとともに、多様化してきております。子育ての重要な役割を担うべき保育所では、充実した、かつ、多様なニーズに応じたサービスが求められております。また一方、厳しい行財政の中でより効率的、効果的な保育所運営を求められてきていることから、公立保育所における積極的な民間活力の導入や民間立保育所の充実などを進めていかなければなりません。将来にわたり柔軟かつ効率的な保育所運営を図っていくために、平成20年4月からのひがしね保育所民営化実施に向け現在取り組んでいるところであります。このことにつきましては、先月の市議会全員協議会におきまして説明いたしたところであり、さらに本議会においてもこの件に係る議案につきましてご可決いただいたところであります。今後は事業者の募集を今月から行い、6月ごろには優先交渉権者を決定し、平成20年4月からの実施に向け引き継ぎをはじめとした準備を進めることとなります。
 議員ご指摘の民営化により見込まれる約4,000万円の余剰財源につきましては、まず平成20年4月より乳幼児医療が所得制限なしに完全に無料化して実施できる制度を現在のゼロ歳児から6歳児までの未就学児全員に拡大するとともに、就学児を持つ世帯の医療費軽減をはじめ、「子育てするなら東根市」にふさわしい軽減策を現在検討させているところであります。また、市内全保育所の土曜日の時間延長、一時保育の拡大、ひがしね保育所の休日保育の実施などに向けていきたいと考えております。
 次に、企業と一体化した少子化、子育て支援の必要性についてでありますが、本市では平成11年度に東根市子育て支援計画を策定し、さらに昨年度は子育て支援の一層の推進を図るため東根市次世代育成支援行動計画を策定いたしました。この計画では、子育てを地域全体で応援しながら、多様化するニーズに的確に対応していくようにしております。子育て支援地域社会の実現に向けては、行政だけではなく、親・家庭・学校・地域・企業のそれぞれが子育てへの理解を深めながら役割を果たしていくことが大事であります。特に従業員が300人を超える企業には一般事業主行動計画の策定が義務づけられ、また300人以下の企業には計画の策定に努めなければならないとされ、従業員の仕事と子育ての両立を支援する子育て環境の整備を進めることとされております。男女共同参画の推進、啓発活動、働き方を見直しや、多様な働き方への柔軟な対応など、企業理念として取り組みながら地域に貢献していくことが必要であると思われます。市といたしましても、企業としての役割を理解していただきながら子育て支援の充実を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員。
○5番(阿部清雄議員) 自席での質問を続けます。
 まず、仮称村山野川橋、平成20年度の重要要望事項として県に要望するということ、よくわかりました。先ほど壇上で申し上げました、いわゆる村山野川橋がつくられた場合の功罪としましてちょっとだけ挙げさせていただきます。
 まず、村山野川橋そのものに関してはまさに投資的経費であって、ある意味でいえば順番のことまでも差し替わるということかもしれませんけれども、つまり何が第一優先かと申し上げますと自主財源の確保。私はこれを第一優先順位だと考えたわけであります。つまり自主財源があってこそ、その他の事業まで波及していく、夢もかなうと。また、この辺のところを神町北部の中だけを考えたときに、果たしてどれだけの税収があるのかということを試算したところ、税務課の方では約固定資産税として8,900万円、市民税として5,400万円、あるいは商業用地としての部分その他もろもろで約1億8,000万円、それにこの橋をつくれば中央・一本木地区の充足率を押し上げて約2億円の自主財源が確保できると考えたわけであります。また、年々、今年の2月26日、固定資産税の評価、山形県では宅地に関して約5.3%下がりました。去年は5%下がりました。まさに3年に一度、見直し査定するわけなんですけれども、毎年毎年5%ずつ下がるということは、これから宅地分譲する中で、当初の価格よりもかなりのパーセントが下がった価格で評価しなければならないということになるのではないかと思います。したがって、この北部に関しては早期完成が急務だと考えます。まさに今現在、神町の南側、バイパスの東になりますけれども取り引きされている価格が安いところで7万円、平均で約10万円ぐらいです。しかしながら、この北部に関しては坪当たり13万円前後、最低でもそれぐらいでしか試算されてないのが実態かと思います。したがって、北部の工事方法までも口出すつもりはございませんけれども、まずは橋をつくり、神町の自衛隊の西門からこの市役所まで真っ直ぐつなぐということ、これが第一。つながった暁において、分譲している工事状況などを見ながら我々一般市民がその橋を通り、また学校予定地を通る。このことによって、まさに一般市民に対して、ああ東根市に住みたいなという印象づけがつぶさにされる、まさに宣伝効果が図られるということであります。670所帯の区画をつくるわけであります。したがって、その辺のところも考えながらあえて工事方法にまで口を出すような話ですけれども、あればいいのかなと思ったわけであります。
 また、行政の窓口、このことについてでありますけれども、墓地に関しては行政と、それから宗教法人ができることになっておりますけれども、窓口に関しての私の考え方としましては、いわゆる土地をあっせんするということではなくて、あくまでも充足率のアップを前提としたことを指導する窓口であります。ここには今現在、一本木地区には残された約20%の農地があります。確かにここ4年で13%アップしました。4年前は67%でありました。しかし今現在は80%という話を聞いております。まさにここに残された、いわゆる専業農家の方々も当然いるわけであります。農業委員会等の力を借りて、これら専業農家に対して優良農地への誘導なり、あるいは遊休農地への指導なり、もっと強化をして税収アップに、充足アップにつなげていくことも東根市の重要な自主財源確保として、まさに投資的経費として考えたときの投資対効果の部分として、ぜひ必要な窓口ではないのかと今思っているところであります。そんなわけで、あえて政策的な部分で提言させていただいた、いわゆる神町、仮称村山野川橋早期実現に向けての政策提言であります。
 次に、プラントのことについてであります。
 広域調整会議、これが果たしてこれまで何回実施されたのか。その内容などについてわかる範囲で結構です。
 また、ブロック別土地利用調整会議、その各ブロックの構成メンバー、あるいはどの課とどの課が何名ぐらいずつなっているのか。また、その調整の内容など、今我が東根市が関わり合う時期がこれからですので、どの時期にどういう形でこのプラントの農振除外、農地転用開発行為、建築許可等々に関わり合うのか、その時期のことをできたら明確にしていただきたい。そしてまた、農地8.4ヘクタール、34名の地権者、これらの方々に関してはもう既に3月に入りまして種籾をつけて田植えの準備しなければならない時期であります。この辺がどうなるのか。また、土地改良区が今年の、平成19年度の農地として対応、いわゆる水の部分に対して対応していくのかどうか。
 次に、当市の民間委託のさくらんぼ保育所についてでありますけれども、当市が誘致した300名以上の企業、義務づけられている実例、あるいは計画などあったらお聞かせ願いたい。それから無料化していくためのいわゆる方法です。後で現金で市役所に来た者に手渡すのか、あるいはカードなどをつくってやるのか、あるいはほかの市の状況などあったらお聞かせ願いたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 私の方から今議員の2問目の質問にお答えをし、そしてその他については担当部長に答弁をさせたいと思います。
 まず、仮称村山野川橋の自主財源の確保、あるいは窓口を専門的に設置したらどうかといろんなご提言がありました。それはそれとして、私は先ほど登壇で答弁をした防衛省の補助率というのは、過般、全国の基地周辺役員会がありまして、そこで今までは防衛省の補助率については75%の補助率であったわけでありますが、これを昨今のいろんな事情があって70%にするという説明がありました。ですから、今後もし仮にこの防衛省で採択されたとしても70%の補助率となるわけであります。しかしながら、一般のいわゆる国土交通省の補助金、あるいは今は交付金事業ということになっておりますが、これは50%であるわけであります。したがって、今のところざっと概算の概算でありますが10億円ぐらいはかかるであると。いわば長大橋にあたるわけであります。ですから、その意味では今自主財源の確保等々提言されましたけれども、ちょうどその2億円というのは、防衛省のいわゆる補助事業に採択をされたならばそれは一気に解決ということになるわけであります。いろいろと今第6師団の業務隊長の方といろんな話し合いをこの平成19年度中に進めていかなければいけないと思っております。間もなくこの4月1日からPFIでやりました消防庁舎も新しくなります。あの中で通信器材などについては本来ならば総務省の補助金というものでは3,000万円しか交付されないという中身を防衛省のいわば補助事業ということで1億3,000万円ということで、不可能を可能にしたと私は思っておりますけれども、そういう実績もあるわけであります。ですから、そういう実績も踏まえて、この橋の橋梁についてもいろんな理屈づけをどうするかという問題かと思います。十分、私としては施策を持っているつもりであります。その意味で、是非補助率の高い防衛省の補助事業としてこれを取り組んでいかなければならないと。しかしながら、仮にそれが外れたとして50%の国土交通省の交付金事業になったとしても、これはいわば新しい小学校との関連性もあって、私は補助率がたとえ一般の国土交通省の補助率になったとしても優先的に取り組んでいかなければならない課題だと思っておる次第であります。
 それから、プラントのことでちょっと一言だけ申し上げておきたいと思います。後については担当部長に説明をお願いしたいと思いますが、いわゆるこの改正都市計画法、つまり新しいまちづくり三法というのは、去年の5月に国会を通過したものであります。しかし、その実施にあたっては今年度の12月1日からということになるわけであります。つまり改正してその法律が実行が出るようになるのは12月1日、つまり1年7カ月の長期の間をおいて12月1日から実施されるわけであります。これを裏を返せば、全国の中で当時小泉政権が今いろいろ政権の評価として勝ち組、負け組、あるいは格差拡大とかいろんなことを言われておるわけでありますが、あの去年の5月の国会で通過した時点で、いつの時点でこの法律を実施できるかということについていわゆる経済界、あるいは政治家を含めていろんな議論があったと私は聞いております。私は昨年度の10月にもいろんな意味で改正計画が来年の11月30日まで可能だということは、あまりにも長過ぎるのではないかということも直接私は当時経済産業省の役人に質問もいたしました。私も経済委員会の役員になっておりますので、そんなこともありましたけれども、要はそういう意味では1年7カ月という空白を置くということは、この間に全国で交渉、あるいはこれから交渉しようとする大型店については今のうちですよということを言っていると同じことなんであります。ですから、そういう意味で、いわゆる私市長に主導権がないということは、そういうことをいろんなことを考えて私は申し上げたつもりであります。そういう意味でご理解をお願いしたいと思う次第であります。
○岡崎賢治議長 武田総務部長。
○武田國義総務部長 2問目で広域調整関係の内容についてということでありましたので、先ほど市長の答弁ともちょっと重複する部分があると思いますけれどもご容赦願いたいと思います。
 広域調整会議につきましては、先ほど市長からありましたように昨年の10月6日に本市及び尾花沢市、大石田町、村山市、河北町、天童市、5市1町の担当者と、県関係では政策企画課をはじめ関係課8課の担当者が出席して開催されております。開催内容は、これ1回のみです。その後は文書等のやりとりで意見交換を、質疑応答の手続きを行っているという状況でございます。
 ブロック別土地利用調整会議については、これも先ほど市長からありましたように、3月中旬ころに開催されるという内容になっております。参加メンバー、構成メンバーになりますけれども、市は入らず県の職員の中で構成されるとお聞きしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、これからの手続きの日程という部分でありますけれども、現在、広域調整の進みぐあい等、さらに開発者のそれぞれの手続きの申請時期、国・県との協議等の時間に左右されることとなりますけれども、仮に3月中旬にブロック別土地利用会議が開催されまして、一定の県の判断がなされたとしまして、一般的な所要日数などから推測しますと、4月ころから農地転用の関係で国との事務協議が始まりまして、5月ころから農振除外の手続き、7月ころから農地転用と開発行為の申請、10月から11月にかけまして建築確認の申請になるのではないかと推測をしております。
 市との関わり合いとしましては、それぞれの自治区での協議などがあります。その中で開発行為の許可申請の事前協議では、道路や下水道など公共施設の管理者との協議が必要となりますので、市との協議が行われることになると思います。また、時期については今のところ明白ではありませんが、農振除外、農地転用について国や県との事前の相談をした中で、農業従事者等の就業機会の確保増大の観点から市と業者の間での雇用提携締結は必要との指導を受けております。
 なお、店舗建設については法施行の11月30日がいわゆるタイムリミットになるわけですが、この時点で現場がどのような状況になっているかについては今のところまだ明確にされない状況になっておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後に、農地8.4ヘクタールの34名の地権者に対して今年作付できるかということだと思いますけれども、農振除外、農地転用、開発許可等の手続きが10月ころまでかかると先ほど申し上げましたけれども、今年度の稲作については支障なく作付できるとお聞きしているところですので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから土地改良区の関係でありますけれども、土地改良区の分についての用水の確保や区画についてはこれまで同様となるように確認しているところでありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○岡崎賢治議長 高橋経済部長。
○高橋一郎経済部長 私からは市内企業で、300人以上の市内企業における次世代育成支援行動計画策定状況ということでありますので、お答え申し上げます。
 300人以上の企業といいますと大半が工業団地、大森、あるいは臨空ということになるわけですけれども、その企業の中で現在7社が策定していると伺っております。計画については国の方に提出していると伺っております。あと、当然東根市についても300人以上の事業所だということで、昨年の3月に当計画を立てているという実態であります。
 具体的な内容でありますけれども、企業の内容についてはちょっと把握できない状況にあります。ただ東根市の内容を見てみますと、育児休業等を取得しやすい環境の整備など、あるいは職員の環境に配慮すること、それから子どもの触れ合う機会の充実を図ること等々あります。そういうことを勘案すれば、おおむね東根市の計画と同じ項目で各企業、企業ですので独自施策もあるかもしれませんけれども、基本的には同じものと理解しております。
 よろしくお願いします。
○岡崎賢治議長 武田市民保険部長。
○武田稔市民保険部長 私からは、乳児医療の無料化に伴っての現物で支給するか、それとも実際にかかった費用を後で償還払いにするかというこの2点のお話しで、今十分検討しておりまして、それぞれ一長一短がございます。それについて平成19年度中に十分検討して、償還払いにするか現物払いにするか検討していきます。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員。
○5番(阿部清雄議員) 今、質問した内容の答弁に関しておおむね理解したというようにさせていただきます。
 3問目になります。最後ですけれども、当然先ほど申し上げましたこのプラント社の出店計画には土地改良区も入っているわけであります。土地改良区というのは皆様もご存じのとおり、この理事の方々というのは公職選挙法で選ばれて、その運営経営を任されているという立場であります。したがって私の私見になりますけれども、このプラント社の出店計画等に関しての詳しい中身というものは当然私も、あるいは行政も知り得ない中で平成16年から始まったわけであります。当然一人の地権者として考えた場合、果たしてこのプラント社に貸した方が得なのか損なのか、あるいは将来うちでは誰もつくる人がいないからとか、いろんな理由の中で経済効果があって初めてオーケーとなったと私は推測するわけであります。そこの中に果たして、いわゆる土地の賃貸借契約書なるものが存在したのかしないのか、その辺のところさえも私の方ではあえてわからないようになっています。しかしながら、先ほど申し上げました土地改良区、いわゆる公的機関、これをも巻き込んだ中においては当然土地改良区あたりが基本的には詳しい内容をつかんでいると私は思うわけであります。したがって、本来ならば私個人が行って話しすればいいことかもしれませんけれども、あえて行政の立場を考えながら今後対応していただければなお明確になるのかと思っているわけであります。当然、34名の市民の財産であります。また、土地改良されたすばらしい田んぼであります。この田んぼがこのような形で消えていくことに対して何らかの賃貸借契約書があって、それで先々心配のないことが本来誘致企業であれば可能であります。しかしながら、このプラントのことに関してはプラント対個人であります。この個人というものの契約書のなりに私なりに聞いた話では、こんな文言があるそうであります。「本契約に関する事項並びに本契約に関して知り得た相手方に関する事項について厳に秘密を守らなければならず、お互いに相手の利害を害してはならない。相手方の承諾のない限り、契約期間中、もちろん契約終了後であってもこれらを漏えいしてはならない」いわゆる守秘義務のことであります。ここまで明記された中の契約書だとすれば、たとえば土地改良区にもこういうものがたとえあったとするならば私はこれは大変危惧する部分だと思います。したがって、いずれどういう形になって成功しようとも、あるいはプラントが1年、2年足らずで撤退することがあったとしても34名の市民に対しての市の手当てに関しては、たとえ誘致企業への土地提供者であろうと、個人個人提供者であろうと、何ら行政の立場としては私は変わりないと考えております。したがって、その辺のところなども精査しながら、是非今後このプラントの出店について契約等の話があるのかどうかを踏まえながら、ご指導していただければいいのかなと考えます。
 また、これに関してですけれども、九州の方には「ユー・ミー」という大型スーパーがあります。これ3,500億円です、今現在の売り上げです。ほとんど九州を網羅しております。先ほど登壇で申し上げました、いわゆる仙台の話。また、この東根市に来るプラントの話。まさに商業は自由競争であって、行政が規制するものは何もない。このとおりだと私は痛感します。
 また、ひがしね保育所の民営化についてでありますけれども、ここには当然、信頼・安全・安心で子どもたちを預けられるという前提がなければなりません。したがって、ただ儲ければいいという大企業等の考え方、そこには何の地域性もありません。その辺のところを加味しながら、今後民営化に向けて地元業者の選定の中に何らかの諸条件、あるいは大型大企業に対しての諸条件等々をきちんと盛り込んだ中で民営化に移行していっていただければありがたいと思うわけであります。
 最後に、これらの問題についてまた次の機会にでも質問させていただきます。
 以上で私の質問を終わります。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。武田総務部長。
○武田國義総務部長 P社と土地改良区さんとの契約の中身という部分がありましたけれども、市としましては土地改良区さんとの内容については把握してないというのが実態です。よろしくお願いしたいと思います。
 あと、土地の関係者との内容の部分については、地元の方々の不利益にならないように業者等に対しての指導を今後ともしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 保育所の民営化についてちょっと大事なことでありますから、私から答弁をさせていただきたいと思います。
 決して受ける企業側が儲ければいいという観点で我々やっているのではなくて、先ほど言ったバリュー・フォー・マネーにしましても4,100万円であるということは、私が全員協議会でも話したとおり、保育士は東根市で雇った場合と、あるいは民間で雇った場合というのはほとんど変わりないわけでありまして、ただ市でやった場合の保育士というのは60歳まで、定年まで働いてもらうという中で一番高額な歳費をもらっている保育士さんもいるわけでありますが、民間に移行した場合はまさか60歳までということは私ないんじゃないかと。その辺の人件費部分についてが非常にバリュー・フォー・マネーが出る部分であるということは全員協議会でも申し上げたとおりであります。そのほかに、例えば保育士については、最低2名は10年以上の保育経験を有すること、いわゆる民営化した場合。それから保育士のうち4分の1以上は5年以上の保育経験の有することなどいろいろ条件をつけているわけであります。そして、全員協議会でも示されたとおり、多くの民営化された全国の保育所についてずっと聞いてみますと、ほとんどの職員が地元からの採用され保育士や調理師として従事しているものがほとんどであると。つまり全員協議会でも話が出ました、いわゆる市の保育士であるとかそういう方々なんかを中心に恐らく採用しているのではないかと思いますが、本市の場合においてもそういう意味でもいろいろな意味で地元の保育士が採用される働きかけをしていかなければいけないと考えておるものであります。
 また、そのほかに施設長は社会福祉事業に従業した経験が5年以上、そのほかに有することとか、あるいはそういう応募にあたっては法人として既に保育事業が実績としてあることとか、いろんな意味で現在こういうものに照らし合わせて三者の方から民営化に向かって手を上げているという状況でありますので、その辺については是非杞憂で終わるように、我々行政側としてもしっかりサポートしていかなければいけないと思っておる次第であります。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。

   午後12時05分 休 憩


   午後 1時00分 開 議

○結城芳副議長 午前に引き続き会議を開きます。
 会議に先立ち、議長から、都合により、欠席となる旨の届け出がありましたので、代わって、副議長の私が議事を執らせていただきますので、よろしくお願いいたします。

◎清野忠利議員質問

○結城芳副議長 市政一般に対する質問を続けます。15番清野忠利議員。

  〔15番 清野忠利議員 登壇〕

○15番(清野忠利議員) お伺いします。
 4月から始まる品目的横断経営安定対策などの農政改革が行われます。東根市農協では、集落営農の前段として地域の農地の活用をする農用地利用改善団体を立ち上げるべきと12月より連日連夜地区座談会を開催し、農家の理解を得るため奮闘しております。また、市においては農林課の職員、農業委員及び職員も同席し、農家に説明・助言をしております。
 農政は戦後いろいろな農政改革がありました。昭和22年、農地の開放。昭和36年の農業基本の改革。昭和45年の減反政策。また、米の市場開放。いろいろな政策が農家のためと行ってまいりました。だが、我が国の農業構造は大きく変わって、農業従事者の減少や高齢化、耕作放棄地の増加などが進展している状況下であります。農家戸数は昭和35年には606万戸ありました。この農家戸数が平成17年には285万戸に減っている現状であります。また、耕作放棄地は平成2年には全国で22万ヘクタール、平成17年には39万ヘクタールと倍近く増加している状況であります。農政改革に向け各地で進んでいます。本市でこの農政改革のハードルを超えなければならないわけです。これが非常に今難航している現況です。やはり今回は農家の土台づくりの重要策等と思われます。
 今、農家にはWTO世界貿易機関、EPA・オーストラリアとの経済連携やETA・自由貿易協定などの数々の問題が降りかかっております。先般の県の市長会では重要品目除外を市長会では国に要望しております。問題も数多くある中で、本市の生産調整はいまだに配分がなされていない状況です。農家の不安が募るばかりです。米をつくりたい農家の気持ちはわかるが、自分だけが自由につくると、米価の下落にもつながります。農政は新しいシステムに移ろうとしています。この時期に行政とJAと農業者と消費者と一体となった東根市農業の基本を考えるべき時期と思われます。市の考えはどうか、お伺いしておきます。また、今の集落営農の進捗状況はどうなっているか、お伺いしたいと思います。
 次に、昨年から今年にかけて世界的に異常気象で推移しております。本市も今年は暖冬で降雪量が少なく、真冬日が12月から2月にかけて1日もない状況であります。平成5年の冷害の年、また、平成14年の果樹の被害のあった年より暖冬でありました。特に果樹の休眠期間も過ぎ、気温上昇で生育も進み、さくらんぼは例年より10日ほど早いと報道されております。気象庁で12月から2月にかけて過去最高の暖冬と発表しております。県では2月26日に対策窓口が設置されておりますが、果樹やいろいろな作物を心配されるなか、東根市では被害に遭ってからの対策ではなく早急に対策を打ち上げるべきと思うがどうか、お伺いしておきます。
 以上、登壇での質問を終わります。
○結城芳副議長 15番清野忠利議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 清野忠利議員のご質問にお答えをいたします。
 はじめに農政についてでありますが、平成17年10月、国は地域の合意に基づき認定農業者や集落営農組織など担い手を中心とした農業に再編する「経営所得安定対策等大綱」を決定いたしました。大綱では、品目ごとの価格政策から農業者の所得政策への転換として品目横断的経営安定対策、これと表裏一体をなす米政策改革推進対策の見直し、車の両輪をなす農地・水・環境保全向上対策を展開することとしております。WTO世界貿易機関での農業交渉、EPAやETAなど経済貿易協定の締結において、関税や貿易をゆがめる補助金の削減について現在協議がなされており、今後の展開次第では農産物も含め自由化されようとしております。
 品目横断的経営安定対策は、食糧安全保証の観点から、国内の食糧自給率の向上や高齢化による耕作放棄地の拡大を防止することを目的に、対象者を担い手に絞り支援していくこととしております。この担い手は、認定農業者で経営面積が樹園地を除く農地が2.8ヘクタール以上、または一定の条件を備える集落営農組織で14.2ヘクタール以上の経営規模を有するものとなっております。また、担い手への支援内容は、米など対象5品目の収入変動の影響を緩和するための補てん、いわゆるならし対策が実施されます。東根市の認定農業者で、かつ2.8ヘクタール以上の経営規模を有する農業者はおおむね50人程度であり、その他の農業者や集落営農などを組織することにより支援が受けられることになります。
 東根市農業協同組合は集落営農に取り組む前段として、地域の農地を話し合いで効率的に活用する農用地利用改善団体、あるいは組合を設立するため、昨年12月から2月まで支所ごとに農事実行組合長への説明をはじめ、各地区で組合員への説明会を実施してきました。この中で東根市農協は、農繁期前の4月までに組合員の理解を得て農用地利用改善団体を設立し、産地づくり交付金など既存の支援が終了する平成21年度までの間に集落営農組織を立ち上げたい考えであります。一方、山形東郷農業協同組合においては2月に役員研修会を実施し、その後、各地区の農業者の代表である農業振興委員に対し、農用地利用改善団体の設立説明会を実施しており、各農協とも農用地利用改善団体の設立を目指している状況にあります。しかしながら、今体の構成員である各組合員へ浸透する時間が短いことや制度の理解が困難な部分も多いことから、今後とも国・県をはじめ農業委員会など関係機関と連携して農業者や団体事務局の一端を担う農協への指導・助言をしてまいりたいと考えております。
 本市には果樹との複合経営による農家が多いことから多種多様な集落営農組織が考えられ、また、中山間地での集落営農への取り組みは多くの課題があることから、各農協での集落営農ビジョンの確立と、特色のある集落営農組織の設立は多くの時間を費やすことが考えられますので、今後とも県や農協と関係機関と連携して推進してまいります。
 一方、平成19年産米での品目横断的経営対策への加入申請が4月から6月まで行われることから、この対策の担い手として位置づけられた一定規模要件を満たす認定農家につきましては、本年の1月に県や関係機関と連携して説明会を実施したところであります。この申請において農業委員会が所轄する農地基本台帳や作業受託契約書により経営規模が判断されることから、認定農業者自らがその整備を行うことが必要になります。
 このことから、本市の農業者に品目横断的経営安定対策を理解していただき、その支援が一人でも多く受けられますよう、県や農業委員会をはじめ関係機関と連携協調して支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に東根市農業基本政策についてでありますが、農地の利用、保全や生産基盤、施設整備に関する農業振興地域整備計画、育成すべき効率的かつ安定的な農業経営、すなわち認定農業者の目標及びその目標達成のための支援手段を定めたものとして、農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想により、東根市の農業の進むべき姿を規定しております。また水田の利活用については、将来の方向性を示す東根市水田農業ビジョンや、国が定める品目横断的経営安定対策、産地ごとに今後の果樹農業の担い手や振興する品目の生産・販売体制を具体的に定めた果樹産地構造改革などを国・県の担い手への支援対策と合わせ策定いたしました。今後とも農業を取り巻く環境が大変厳しいことから、県や農協等関係機関、農業者団体と連携し迅速な対応に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に異常気象についてでありますが、昨年12月中旬以降2月まで暖冬傾向で推移しており、特に最低気温が平年よりも高く経過しております。気象庁発表の1カ月予報によれば、3月は平年と同様に曇りや雪または雨の日が多いものの、平均気温は平年並み、または高い確率が40%と予報されております。
 これまで農作物に対して大きな悪影響は出ていないものの、このままのペースで生育が促進された場合、果樹を中心に大きな被害を受ける懸念があることから、県は暖冬気象経過に対応した農作物の技術対策会議を農業団体等の関係機関と実施しており、また、その会議で話し合われた技術対策の徹底が通知されております。
 近年における暖冬の年の作柄状況は、平成14年において果樹の発芽が平年より10日ないし14日程度早まり、霜枯れの発生が懸念されましたが、桜桃については幸い大きな被害もなく推移しました。しかし、7月中旬の台風接近による大雨での浸水被害、10月初旬の台風の強風による果樹の落下や水稲の倒伏など、被害総額19億円の被害が発生しております。また、平成元年はほとんどの果樹が3月に発芽し、平年に比べ14から20日程度早まり、4月上旬も温暖で経過したことから開花も7日から10日ほど早まりました。しかし、4月下旬の強い寒気の影響で低温が続き、桜桃の開花期と重なったため著しい結実不良となり、作柄も不良となったことがあります。現在の果樹の生育につきましては、各樹種とも自発的休眠期を過ぎ、気温の上昇で生育が進む多発休眠期に入っております。生育の進みは7度ないし8度以上の気温が頻繁に続くと低温に対する抵抗性が低下し、今後の気象の推移によっては低温の遭遇により花芽等の枯死至る凍害の発生が懸念されます。このことことから、花芽の少ない園地では花芽確保のため、剪定の際に枝をやや多めに残すよう心がけ、厳冬期に剪定すると切り口から枯れやすい桜桃や桃など核果類は遅めの剪定作業が指導されています。また、凍害の発生が懸念されていることから、桜桃の適果作業は例年よりやや遅めに実施することが望ましいとされております。
 いずれにつきましても果樹王国ひがしねにふさわしい対応が求められることから、今後とも技術対策会議の動向を踏まえ、県の技術普及課や農協等関係機関で構成されている東根市農業指導者連絡協議会と連携し、常に危機管理意識を持ち、農家に対し迅速な対応を図ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○結城芳副議長 15番清野忠利議員。
○15番(清野忠利議員) 品目的経営安定対策の進捗状況ということで、今いろいろ説明ありましたけれども、集落営農の前段として今東根市農協では農用地利用改善団体を設立を目指して今頑張っております。先般、私も長瀞の座談会に出席しましたけれども、この改善団体の組織の設立条件は3分の2以上の同意を得なければならないという趣旨でございます。先般、部落座談会に出席したのは残念ながら3分の1も満たない状況でした。その中で、今また再度部落座談会を開催して何とか3分の2以上の同意を得ようということで、今農協と実行組合と一緒になって説明をしているわけでございます。非常に時間の余裕がないということで、4月から6月までの間にこの団体を立ち上げなくてはならないというところでありますので、非常に不安がっている状況下であります。制度の周知やいろいろなものもありますけれども、強く市でもバックアップしていただいて農家が安心される施策もひとつ必要でないかと思っております。
 この品目横断的経営対策なんですけれども、先般、我々が皷と燦燦会ということで農林水産省に勉強に行ってきました。農林水産省の課長補佐さんからでしたけれども、いろいろ聞いてきましたけれども、今の状況の中では私も記憶するところがありました。それは何でかというと、今の農業が工業製品と同様に国際経済の波にさらそうとする感じを受けたわけであります。それで先ほど私も登壇でご質問申し上げたんですけれども、今のオーストラリアのEPAやETAや、そういう問題が非常に大きく取り上げられている状況でございます。これが実質完全に実施されますと、先般、農業新聞にも書かれておったんですけれども、今日本の農家、食糧の自給率が約40%ですけれども、全部関税が撤廃されれば12%ぐらいの食糧の自給率しかならないという現況であります。そして、また農業の生産額が約4割ほどまで落ちるのではないかということの状況下であります。やはり今、農業の政策の状態でありますから、この日本の農業を守る品目横断的経営対策もいろいろな影響が及ばされてくる状況下であると思います。本当に困った状況だと私も思っているのですけれども、今の政策にも乗りながらこの問題を解決しなくちゃいけないと思っております。
 また、先ほど市長からも答弁ありましたように、本市の基本的な政策について説明がありましたが、農業振興地域整備計画や認定農業者を支援するための計画、また、水田ビジョンにより各種政策が実行されておりますけれども、その結果、果樹などを中心とする本市の農業構造は県内でも高い農業生産を上げているわけです。しかし、これまでの各種計画の策定においては農家や農業団体、農協などのつくり手に主体をおいたものとなっておりましたが、今の食物の安全・安心が求められている状況下において、消費者の動向を踏まえました意見を聞きながらこの基本計画を立てなければ私はいけないと思います。やはり今までの農業政策というと、どちらかというと農協とか行政ということで進められてきた状況であります。例えば、昭和52、3年頃だったと思いますけれども、アメリカがアメリカンチェリーということでさくらんぼを売るということで東根市も非常に危惧した状況下にあったと思います。そのときに農家の人が皆さん立ち上がって、アメリカから来るさくらんぼを非常に脅威に思いましたけれども、農家の結集と消費者の結集によって今のさくらんぼの状況下にあるのではないかと思います。やはりその辺を進めながら、今後この東根市の農業基本法を立てなければいけない現況と思われますので、よろしくお願いしたいと思います。平成19年度から農政が大きく変わりますが、この機会をとらえて消費者のニーズに合った本市の農業を考えていくべきと私は思っております。
 次に暖冬対策でありますが、2月27日の新聞にも報道されましたが、県では技術連絡協議会のほかに、暖冬による農作物への影響が心配されるため、生産農家への技術対策や指導を行う「暖冬対策窓口」を本庁舎並びに各総合支所に置いたと報道されました。本市では関係機関により対応していくということの答弁でありましたけれども、先ほど市長の答弁にありましたように「果樹王国ひがしね」でありますので、いち早くこの対策窓口をつくるべきと思いますけれども、その辺お伺いしたいと思います。
○結城芳副議長 土田市長。
○土田正剛市長 品目横断的経営安定対策が平成19年度からスタートするわけであります。本格的に施行するのは3年間の暫定期間を置いてということになるわけですが、いずれにしても、まず集落営農組織をつくる場合には、ご指摘のとおり農用地の利用改善団体、いわゆる受け皿、これを私もつくるべきだと思います。今そういう方向の中でJAひがしね、あるいはJA山形東郷そのものがいろいろと諸準備にあたっていることはご案内のとおりだと思います。
 ここでちょっと問題になってくるのは、今まで認定農業者というのはいろいろと農用地を借りて規模を拡大してきたという経緯があるわけであります。これの中で、集落営農組織ということをする場合に農地を貸している、認定農業者に貸している方から見ると、認定農業者に今までは経営規模拡大という意味で資してまいったその農用地をもう貸さないと、いわゆる私は集落営農組織で今度ずっと参加していく予定だから農地を返してくださいという、いわば貸しはがしという問題が新たに今出てきているようでありますけれども、そのことから見ますと、私は認定農業者も含めて集落営農組織の段階でいわゆるその農地利用改善団体ですか、この中に入って、しかも集落営農組織の中でそのコアとして認定農業者が経営にあたるという、今私はJAひがしねの取り組みと聞いております。私はこの考えは非常に正しいんじゃないかと、また理にかなった、貸しはがし対策なども含めて、私は理にかなった指導の仕方じゃないかと私は今のところ思っています。ただ先ほどの例にも出されたように、長瀞地区は3分の2の同意が必要だという中において3分の1しか参加しなかったということもあるようでありますけれども、今後生産者並びにその団体との連携を密にして、是非その農用地利用改善団体と受け皿をまずはつくらなければ何にもならないと思います。また、経営規模の非常に小さい農家にしましても、この改善団体に入って、集落営農組織の中の一員として組み入れるという方針を貫いていかないと、どっちにも当てはまらない農家を減少させるという方向に行かなければならないんじゃないかと思っております。特に今後、中山間地の方々などについてはできるだけ集落営農組織に入っていただいて、そしてこの新しい制度に向かうことが大切なのではないかと思っております。ちなみに、ご案内のとおりだとは思いますが、いわゆるそのならし対策というのは私も登壇で答弁しましたが、これは過去5年間の中で最高と最低の所得があった年を除いて3年間の平均値を出して、そしてそれの9割を補償するという制度でありますから、その意味では従来の政策よりは私は一歩前進じゃないかなと思っておりますので、是非そういう取り組み方をお願いしたいものだと思っております。
 また同時に、先ほどETAの日豪の農業交渉問題等に触れられました。確かに私は日本の農業のみならずヨーロッパもその他も、いろんな意味で、関税という保護政策の中でそれぞれの国が農業ということで生きているんだと私は認識をしております。ですから、そういう形でいくら今日豪交渉の中で取り上げられようとも、関税が完全に撤廃されるということは恐らくないんじゃないかなと私は思っております。現に私は、そういうことはこれから行政としてもネガティブな方向の中で行動していかなければならないものだと思っております。ですから先ほども触れられましたけれども、そういう意味で実は今年の2月の山形県市長会の中で山形市から提案がありまして、これに対しては国にも要請すべきであろうということで全会一致をみたわけでありますが、我々もそういう行動をこれからとっていかなければならないと思います。ひとつ議会にも私がお願いしたいのは、この議会においても、今の日豪交渉の農業交渉の中にもみられるように、いわゆる関税の完全撤廃だとかそういう動きを牽制する意味でも、議会としても是非意見書を出していただければ大変ありがたいと思っておりますので、この辺については議運の場で議論されるんじゃないかと思いますが、是非よろしくお願いしたいと思っているところであります。
 それから暖冬対策については、当然私も過般の部課長会議があったわけでありますが、もう確かに果樹の芽が動き出しているわけであります。そういう意味でいろいろこれから霜の害だとか予想される被害が十分予測されるわけでありますから、「果樹王国ひがしね」と言われている施策をこの暖冬対策にからんで是非検討してもらいたいと。つまり行政だけじゃなくて県の機関、あるいはJAの各生産者団体等々と連携を取りながら、是非ひとつ「果樹王国ひがしね」ならではの、他の自治体にみられない的確な霜の害等々について手を打てる方向を指示をしておるところであります。今少し返事も返ってきているので、是非期待にこたえていきたいものだと。そして、それらの問題等については今議会で間に合わない恐れもあるわけであります。ですから、そういうときは専決処分なども考えながらいろいろと的確な施策を迅速に行えるように今から準備していきたいと考えているところであります。
○結城芳副議長 高橋経済部長。
○高橋一郎経済部長 もう1点、消費者に視点を置いた今後の農政が必要でないかというお話しでありましたけれども、今議員おっしゃるように、消費者については食の安全・安心というのは非常に関心が高いものだと考えております。今大きく農政が変わろうとしておるわけでありますけれども、まさしく米などについても、集落営農を進めようとした場合にやはり米についても消費者のニーズに合った売れる米づくりがやはり必要になってくるだろうと思います。そういった場合については、先ほど申し上げたように農薬、化学肥料の低減をする特別栽培米など、そういう振興策などもこれから取り組んでいかなければならないと思っております。
 また、生産者自身もお客様の獲得という意味で産直施設などを活用しながら顧客管理をしていくとか、あるいは生産者の顔が見える製品づくり、農産物づくりとか、生産者としてのいろんな努力も必要だと思っております。
 それから行政においては農林部門、あるいは商工部門でありますけれども、つくり手側と消費者側に発信する双方の機能を持っているわけですけれども、今後一層の連携を強めていく必要があると思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○結城芳副議長 15番清野忠利議員。
○15番(清野忠利議員) 今、集落営農の前段階ということで、農地利用改善団体を立ち上げるべきということで行政と東根農協と東郷農協も加わったということなんですけれども、先ほど市長の答えの中にもあったんですけれども、非常に販売農家の人の関心がないんですね。我々は必要でないのではないかということの状況下の中でございます。今後、農林課、あるいは農業委員会、農業委員の方にもお手数かけますけれども、やはり4月か5月ごろまで立ち上げなくちゃいけない状況下ですから、この辺をよろしくお願いしたいと思います。今後とも農家のために特段なるご尽力をお願いしたいと思います。
 あと、先ほどの異常気象なんですけれども、先般ちょっと普及所から資料をもらったんですけれども、今年は2月19日現在で大体2,364時間という低温がなって、もう休眠期間は2月19日あたりでもうとっくに終わっている状況だそうです。やはりこの状況で「果樹王国ひがしね」ですので、さくらんぼの被害として、もし霜なんか来た場合に大きな被害が発生するわけですから、その辺の対策を十分これから考えていただいて、農家のためにも一所懸命技術提供などをしていただくようによろしくお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
○結城芳副議長 土田市長。
○土田正剛市長 9日に生産団体、それから県・市も含めて早速、霜の害なども含めて暖冬対策についての会議が開かれます。その中で諮って決めなくちゃいけないことですが、今のところ3月下旬ころが薬剤散布に適当な時期じゃないかと思いますが、その防霜剤を行政側と、それから農協が合わせて助成をすると。つまり、例えば生産者が半分くらいをもっていただいて、そして後の半分は我々行政と農協あたりが役割分担をして、そういう防霜対策というものをやらなければいけないんじゃないかと私自身今考えております。ですから、それは9日の会議にももちろん諮って最終的に決めなくちゃいけないということになるわけでありますが、そういう意味では先ほど申し上げましたように、19日までの議会でありますから、そういう場合は迅速に対応するためにも、場合によっては専決処分でお願いしなければならないということになろうかと思います。その意味で、市としてはそういう今腹づもりを考えておりますので、恐らく農協の団体の方からもそれはいいことだから賛成するということに私は恐らくなるんじゃないかと思いますが、霜の害が予測されますので、迅速に新たな取り組みとして考えていきたいと考えておるところであります。
○結城芳副議長 以上で、ご了承願います。

◎田中 昭議員質問

○結城芳副議長 次に、4番田中 昭議員。

   〔4番 田中昭議員 登壇〕

○4番(田中昭議員) 御苦労さまです。4番田中であります。議長のお許しをいただき、通告に従い2点についてお伺いをいたします。
 質問項目につきましては、まず最初に本市の新消防体制とその役割等について、2点目は個人情報保護関連についてであります。
 まず最初に、本市の新消防体制とその役割等についてであります。
 我が国の消防は、昭和22年に消防組織法により地域に密着した市町村消防として発足して以来、約半世紀が経過し、この間、消防に関わる関係者の努力の積み重ねにより、その強化充実が図られ、火災の予防・警戒及び救命救急活動などから地震・風水害などへの対応など広範囲にわたり、市民の安全・安心の確保に大きく貢献されてまいりました。近年、米国同時多発テロにみらるれ救出・救助活動など災害・事故の多様化、大規模化など消防を取り巻く環境は変化しており、これらに的確に対応するため、消防の体制について引き続き強化充実を求められる中、本市にとって初めての試みであるPFI手法による新消防庁舎が間もなく完成し、本市の消防・救命・救護活動の拠点として新たな体制の第一歩を踏み出すわけであります。昭和37年4月、神町出張所開所、所員2名、常勤。昭和40年6月、東部出張所開所、所員2名が常勤。同出張所も昭和47年4月1日に現在の東根市消防署開所とももに分遣所に改称し、神町東部地区の消防などの要として貢献されてきたわけであります。その両分遣所も新消防庁舎開所とともに本年4月1日をもって消防団に引き継がれることになっております。44年から45年間、地域に根差した防災活動として両分遣所で勤務された所員にここで改めて感謝を申し上げるとともに、心から敬意を表するものであります。
 そこで、お伺いをいたします。神町・東部両分遣所の閉所など、44年から45年間維持された現消防体制に終止符を打ち、PFI手法により建設された新消防庁舎を防災の要として、近年にみられる災害・事故の多様化、大規模化など消防を取り巻く環境に的確に対応するため、分遣所廃止に伴うメリット・デメリットを含め、新体制をどう構築され、かつ、その役割を果たそうとされるのか、お伺いをいたします。
 次に、2点目、個人情報保護法についてお伺いをいたします。
 平成16年2月、京都大学研究員がコンピューターソフトウェアの著作協会が運営するホームページを管理するコンピューターにプログラムを書きかえて侵入し、約1,200人分の氏名・住所などの個人情報を入手したとして逮捕されております。佐賀県においては、実在する市民を装った男が住民基本台帳カードを申請し、交付を受けていた事案。また、同年2月にはヤフーBBの顧客情報467人分が流出。国税庁のホームページでも個人情報の流出。このような悪質犯による個人情報の取得、職員の不祥事により流出する事案の中、平成17年4月1日から、急速に進展するIT社会に対応するため、個人情報の保護に関する法律が全面施行されております。個人情報の有益性に配慮しつつ個人の権利を保護するのが目的で、個人を識別できる氏名・性別・生年月日などの情報について適正な取り扱いを規定された法律施行から約2年を経過しようとしております。
 ここで最近の事例を申し上げますと、本県では昨年の3月末でありますが、県の職員が個人情報を紛失し、斎藤知事が謝罪の会見を行ったことはいまだ記憶に新しいところであります。昨年の4月には隣県の宮城県において、女性教諭が生徒128人分の健康に関わる個人情報を記載した文書などを校外で紛失した事案。また、インターネットが一般に使われ出して約10年、ハードウェア、ソフトウェアともに進化の速度はすさまじく、大量のデータが瞬時にやりとりされている時代。しかしながら、この技術の進歩にルールやモラルが追いついていないのが現状だと思うところであります。病院の患者情報、自治体、消防署、学校、NTT、放送局、生命保険会社など様々な分野において個人情報が流出をし、政府はファイル交換ソフトウィニーを使用しないよう呼びかける異例の事態になったことは皆様もご承知のとおりであります。先月の2月23日にはある警察署の捜査内容がインターネット上に流出する事案。この原因が、交換ソフトウィニーを使用しないように規定で定めているにもかかわらず私物のパソコンを頻繁に使用していたのが原因であります。また、先月の20日には「ジャックス」が発表した内容は、カード会員15万人分の個人情報が流出し詐欺グループに不正使用されるなど、個人情報の保護に官も民も大変な気配りをされているにもかかわらず、先ほどご紹介いたしたように、数多くの個人情報が様々な分野、様々な手段により流出する事案が後を絶たないのが現実であろうと思います。また、様々な諸問題が顕在化されてきたことも事実であります。このような流出事案の発生に、市民の皆様は神経をピリピリなさるのも当然のことであります。
 そんな中において一番のあおりを受けておられるのが、福祉行政と福祉に関わるであろう住民とのパイプ役である民生児童員、また、地域区の住民との頂点で活躍されておられる区長さんをはじめとする行政の関係者などが必要書類などへの氏名の記入をお願いしても拒否されるなど、大変御苦労をされておられるものと理解をいたすところであります。匿名の氾濫は希薄な社会をつくるだけ。匿名社会の中で安心・安全な地域づくりが難しくなるのだと懸念をするとともに、一部の過剰反応にも疑問をもたざるを得ないことも事実であります。
 そこで、お伺いをいたします。法律が施行されてから約2年、本市における条例の制定、施行されてから約2年以上経過される中、個人情報が流出する事案、もしくは流出する直前で手が打てた事案があったのかどうか。また、流出を防止するために、条例施行後どのような対策を学校も含め講じられたのか。また、私物のパソコンを含め、その使用の実態について合わせてお伺いをいたします。
 以上をもって登壇での質問といたします。
○結城芳副議長 4番田中 昭議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 田中議員のご質問にお答えをいたします。
 始めに、消防体制とその役割についてでありますが、現消防庁舎は昭和47年に建設され老朽化が著しく、通信指令施設についても旧態なもので、火災発生時の対応は通信員2名に救急隊員など3名が応援し対処してきた状況であります。また、神町分遣所は昭和37年、東部分遣所は昭和40年に開設され、開設当時は電話も約40世帯に1台の普及率で、火災発生時の連絡体制も不十分で、道路が狭くカーブも多く、その上、除雪体制も不十分であり、現場までの部隊到着に多くの時間を要していたところであります。現在では市民の防火に対する意識の向上などもあり、また、電話等の普及、道路網の整備により現場到着が早まり被害の軽減が図られている状況にあります。
 このような中で、今国民保護計画や大規模地震など複雑多様化、大規模化した災害に対処するには、防災の要となる庁舎と組織立った消防力、そして各種情報の収集と情報伝達能力が強く求められている状況下にあります。これら消防を取り巻く環境の変化に的確に対応し、市民の生命・身体及び財産を保護するため、厳しい財政の中、東根市としては初めて、そして全国的にも2番目の例となるPFI事業による耐震型の新消防庁舎が4月1日に開庁する運びとなりました。この中に免震付高機能通信指令台が入り、携帯119番の発信場所がわかるシステムが県内では初めて上山市とともに設置となり、また、消防団への出場指令も瞬時にして指令を出すことができるようになりました。加えて、備蓄倉庫や26トンもの地下貯水槽を備えるなど防災の拠点ができたわけであります。今後は通信指令の機器操作の訓練を重ねるとともに、これらの施設等を十分活用し、複雑多様化、大規模化する災害について検討を重ね、災害発生時における情報収集と情報伝達のために通信指令部門の強化、初動体制の強化、そして統一的な指揮下での部隊運用が図られるよう、市民の安全の安心のため鋭意努めてまいりますので、ご理解をお願いします。
 次に個人情報保護についてでありますが、国では平成15年5月30日に個人情報の保護に関する法律が公布され、平成17年4月1日に罰則を含めすべて施行されました。この法律では、国及び地方公共団体の責務等や個人情報の保護に関する施策、個人情報取扱事業者の義務等が規定されております。本市では平成16年3月に個人情報保護条例を制定し、同年4月から施行しているところであります。この条例では、個人情報の収集から利用・提供・廃棄に至るまでの一連の過程における個人情報の適切な取り扱いに関する基本的なルールを定めているところであります。しかしながら、先ほどの議員ご指摘のあったとおり、国の機関や自治体、企業などにおける個人情報の漏えいの事例が多数発生していることによって市民の個人情報に対する関心の高まりが著しく、行政としても対応に苦慮している面があります。法律の施行等に伴い、ご存じのとおり個人情報の取り扱いに課題があり、納税組合制度が運営できず、長年地域の中で活発に活動し、納税意識の高揚と収納率の向上に寄与してきた納税組合が平成17年で解散したことは記憶に新しいところであります。また、一昨年実施された国勢調査では、これまでと比べいろいろな時点で個人情報、プライバシーに配慮し調査を行っているにもかかわらず個人情報に過剰に反応する市民の方もおり、調査票の記入を拒否される事案なども多かったところであります。
 さて、現在本市で運用している内部情報システムに関しては、平成15年4月から一般職の職員1人に1台のパソコンを備えつけ文書管理・財務会計・庶務事務等を処理していますが、システムの導入に際して、市が保有する電子情報と情報システムの管理を適正に実施するため情報に関わる安全管理指針を定め、本市の個人情報に対する不正な侵入・改ざん・破壊・利用妨害などが発生しないよう努めるとともに、本市が保有する個人情報が外部に漏えいすることがないよう努めております。また、内部情報システム運用ガイドラインを定め、コンピューターウイルスの侵入による被害防止のためインターネットなど他のネットワーク環境への接続や無許可ソフトウェアの導入を禁止しております。さらにパソコン本体はもちろん業務データの庁外への持ち出しを禁止するとともに、原則として私用のパソコンを持ち込み業務に使用することも禁止しているところであります。このようにして情報の漏えいなどに関しては万全の体制をとっているところであり、本市においては幸いなことに個人情報が流出するような事案はありませんでしたので、今後とも個人情報の取り扱いに関しては十分に留意し万全を期してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○結城芳副議長 次に、教育委員長に答弁を求めます。横尾教育委員長。

   〔横尾智三郎教育委員会委員長 登壇〕

○横尾智三郎教育委員会委員長 私からは、個人情報の保護に関し、学校における私物パソコンの使用状況と個人情報の管理についてお答えいたします。
 ご指摘のように全国的に学校を含めて個人情報が流出・漏えい・紛失する事案が数多く発生し、情報の管理・セキュリティ対策の確立が急がれているところであります。教育委員会におきましても、市内小中学校の全教職員を対象に昨年9月に私物コンピューターの使用状況等に関する調査を実施しましたが、小学校においては約4割、中学校においては約8割の教職員が学校に私物のコンピューターを持参し、校務や授業用の教材、資料作成等に使用しているのが現状です。市内の各学校においては教育用のコンピューターは児童生徒1人に1台配置し、合わせて校内LANの整備を進めており、授業で使用するコンピューター環境はほぼ充足しつつありますが、教職員が学校の事務・成績処理・各種集金等に使用できる校用のコンピューターはほとんど整備されていない状況から、やむを得ず私物のコンピューターを使用している状況にあるものと考えられます。学校で使用するコンピューターについては、校用・私用を問わずウイルス対策ソフトを導入できる包括の契約を結んでおり、すべての教職員がウイルス対策ソフトを導入済みであり、問題になっているファイル交換ソフトウィニーについては使用している例はありません。また、外部に接続しているコンピューターについては、各種対策により外部からのアクセスによるデータ流出・盗難については万全の対策を期しているところであり、運用面においても重要データは外部に接触しない環境での管理を指導しています。
 しかしながら、校務の一部を自宅に持ち帰って処理しなければならないのも事実であり、このため媒体にデータを保存して持ち出すケースもあり、個人のモラル、規範意識があっても、意図しない紛失や盗難の危険が現実に存在しているのが実情であります。このため総務省からは、市町村教育委員会においても情報セキュリティに関する指針の策定が求められているところでありますが、個人の持ち物に対して法的な規制や使用制限ができるかという問題がありますので、校用のコンピューターをすべての教職員に配置し、高度なセキュリティを保ちながら現在の使用形態に対応できるシステムを確立することの対策が求められるところであります。教育委員会としては平成19年度において具体的な調査検討を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○結城芳副議長 会議の途中ですが、ここで午後2時15分まで休憩いたします。

   午後 2時04分 休 憩


   午後 2時15分 再 開

○結城芳副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 市政一般質問を続けます。4番田中 昭議員。
○4番(田中 昭議員) 自席での第1回目の質問をいたします。
 まず最初に第1点目、消防の体制とその役割等についてであります。
 ただいまの市長の答弁にもありましたが、当時の様々な状況から大変御苦労されたんだと推測をいたすところであります。火災発生時の連絡体制の悪さに加え道路整備の問題もしかり、そんな御苦労の中、新しい消防庁舎の完成は本市にとって初めてのPFI事業の建設であります。答弁の中にもありましたが、全国的に見ますと消防庁舎としては2番目ということであります。しかも免震付の高機能通信指令台など、また、県内では本市と上山市のみが携帯電話からの119番の発信場所が瞬時にわかるシステムの導入など、最新の機具を備えられるなど、その体制が強化されたわけであります。では、その役割でありますが、最新の機具を1日も早く使いこなせるように訓練を重ねられ、本市の防災の要としての役割を果たしていただきたいと思います。
 では引き続き、その役割を果たす職員に関連しまして質問をいたします。
 消防の強化充実を求めらる意見が大勢を占める中、第4次行財政改革大綱集中改革プラン06に消防職員を平成22年4月1日には2名削減をし50名体制にするとありますが、2名の削減が果たして私は真の改革なのか。平成22年という年は本市の人口が減少傾向の中なのか、また、大規模災害の発生がないと予測されるのか、疑問を抱くのは私のみかと思うところであります。従来の任務に加え、間もなく示されるであろう国民保護計画の避難誘導、約5,000人の避難所生活を余儀なくされるであろう山形盆地断層帯による大規模地震への懸念など不安材料を抱えているこの情勢。また、本市の火災発生件数と救急車の出動回数を見ますと、平成15年、火災出動件数16件、救急活動は何と1,175件。平成16年、火災出動件数は若干減りまして13件、救急活動1,139件。平成17年、火災件数はぐっと増えまして20件、また、救急活動はさらに増え1,321件と激務の件数であります。今申し上げたこの状況を踏まえ、果たして2名削減する妥当性があるのかどうか。削減の根拠は何なのかお示しください。また、この削減を見直しされるお考えがあるのかどうかも合わせて当局のお考えをお聞きいたします。
 次に2点目、個人情報保護についてであります。
 先ほど登壇で申し上げましたが、個人情報の流出事案などに対しての答弁でありますが、結論から申し上げまして個人情報の流出またはその恐れについてはないということで大変よいことだと思います。しかしながら先月の28日に発表されたことでありますが、酒田市の課長級の職員が勤務中に私的にネットを閲覧し庁内LANのウイルス対策システムに反応し、その事案が発覚するという不祥事案などもあることから、十分心して情報の取り扱いをしていただきたいと思います。
 また、学校における私物パソコンの使用実態が明らかになりました。非常に多いというのが第一印象であります。要は、先生方がパソコンを自宅に持ち帰りネットを使用することが心配なわけであります。しかしながら現時点において使用させないなどの規制は無理と思います。一番の解決策は、先ほど委員長の答弁にもありましたけれども、本年度から調査検討を進めると。調査検討じゃなくて、それも含めて前向きに購入とか、そういう計画を進めていただきたいと思います。
 では、引き続き質問を継続いたします。先ほど登壇での質問時に行政も市民の方々も個人情報に関して過剰反応だと私は申し上げましたが、個人情報保護に関して揺れた現場の一部を紹介をいたします。一昨年の12月25日午後7時ごろ、これは庄内地方はものすごく吹雪が吹いているときであります。JR羽越本線特急いなほ脱線事故が発生した事案については皆様記憶に新しいことだと思います。事故発生時のおおむね2時間後に県の総合防災課が庄内地方の7つの病院に個人情報に関する留意事項を記載したファックスを送信したそうであります。送信した背景には、107人が犠牲になった兵庫県の尼崎JR脱線事故で遺族の強い要望から、県警は数名を匿名で発表するなど、個人情報をめぐって混乱したのが送信の背景にあったのではないかと私は思います。では、ファックスの送信でどうなったかといいますと、病院側は緊急事態では安否を気づかう人への周知は原則。医療現場が混乱しないためにもと負傷者情報を明示しましたけれども、県のファックスを情報を慎重に取り扱うことを求めていると読み取り、名簿を即座に撤去した事例であります。ここで参考でありますけれども、個人情報の第23条には、大規模災害・事故想定をし、生命・身体・財産の保護のために必要な場合を例外とする規定があるわけであります。平外16年の豪雨と台風による死者・行方不明者が200人を超え、その6割が65歳以上を占めたことから、平成17年の3月に高齢者に避難勧告を出す前に、早めに連絡する避難準備情報の操作を含むガイドラインの作成。しかしながら、要援護者に日ごろから接している福祉部関係が作成した名簿を、本市でいえば総務部の庶務課と自主防災組織が情報を共有化することに消極的な自治体があることから、こうした現状を打破するねらいから、政府は現行法の枠内でも要援護者本人の同意がなくても名簿を防災部門などが共有できるとする項目を盛り込んだ新ガイドラインとして昨年の3月に改正されたものであります。
 そこで、お伺いをいたします。今後、新ガイドラインに基づき、避難支援連絡協議会を設置するなど、名簿をもとに災害要援護者といわれる高齢者や障害を持っておられる要援護者一人一人についての避難支援のプランを作成されるか、もしくは既に作成されていると思いますけれども、本市としての対応、または状況についてお伺いをいたします。
 また、これと同様に児童生徒の個人情報を多く持つ学校現住場の対応はどうか。文部科学省は一昨年の2月に同じようにガイドラインを改正をしております。保護者などに緊急連絡網などの連絡名簿を配付する。また、卒業生に卒業生名簿や卒業アルバムなどを配付する2つの事項について、保護者の同意が得れば個人情報をデータとともに提供できるとして新たに追加されております。そんなガイドラインが改正される中、本市の学校における対応についてお聞かせください。
 以上をもって、自席での第1回目の質問を終わります。よろしくお願いをいたします。
○結城芳副議長 武田総務部長。
○武田國義総務部長 私の方から個人情報、新ガイドラインの部分についてだけ報告させていただきたいと思います。
災害時の要援護者の避難支援プランの策定の状況という部分になると思いますけれども、現在、庁内の福祉関係部局と連携を図りながら災害時要援護者の支援に係る体制や要領等についての検討を行っているところでありますので、よろしくお願いしたいと思います。できるだけ早く策定をしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
○結城芳副議長 小関教育長。
○小関正男教育長 私の方からは、ただいまありました保護者等に緊急連絡網、こういった連絡名簿を配付することについてということでありましたので、そのことについてご答弁を申し上げたいと思います。
 田中議員ご指摘のとおり、文部科学省は平成16年11月、学校における生徒等に関する個人情報の適正な取り扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針というものを定めております。生徒間の個人情報の保護を図る基本的な考え方、想定事例をまとめたものでありまして、平成18年2月にこれを改定して学校における緊急連絡網等の作成配付にあたって必要となる具体的な手続き及び留意点について明記をされたわけであります。これによりますと、学校運営上必要とされる緊急連絡網等の名簿については保護者の同意を得る、こういった手続きを取ることによって従来どおり作成・配付ができるとなっております。さらには卒業名簿、卒業アルバム等の配付、学校行事で撮影された写真等の展示提供についても追加改定されております。本市においても学校運営上、緊急連絡網等は必要なものであり、作成・配付時には保護者の同意を得るということを、あるいは適切な保護管理が行われることとしておりますので、よろしくご理解をお願いし日いと思います。
○結城芳副議長 青柳消防長。
○青柳文信消防長 第4次行財政改革集中改革プラン06に消防職員を削減するとあるが、その根拠はということでございますけれども、これまで災害時には通信機器が旧式のため、先ほど市長からもありましたように5名で対応してきたところであります。今年4月1日からは高機能通信指令システムが導入されまして、訓練等に時間を若干要するところでございますけれども、2名で対応することが可能になります。また、1消防署2分遣所でこれまでやってきたところでありますけれども、1消防署の集中体制によりまして、体制の強化と統一的指揮下での効果的な運用が可能となってまいります。以上のことから、これまでの業務と増加する救急業務等に対しましては、現在進めております計画による消防職員の対応が可能であると考えております。しかし、昨今の国民保護計画への対処や大規模地震が想定される中において消防職員の担う役割は非常に重要でありますけれども、この計画に加味されていないというのが実態でないかということで考えております。
 国民保護計画におきましては消防は市民の避難・誘導などの任務がありますが、具体的な方策は今後国が示してくると思われます。また、大規模地震が発生した場合の対処ですが、被災地の視察・職員研修、そして講演会などの参加を終えたところであり、今後どのように活動しなければならないかということを検討しながら、今後防災担当でもある総務部門ともさらに連携を強め、情報の収集や対処方法の検討を行いながら、消防職員をも含めた人員計画、防災施設、そして備蓄物品などの計画を定め計画的に取り組んでいく必要があると考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○結城芳副議長 4番田中 昭議員。
○4番(田中昭議員) では、最後の自席での第2回目の質問をいたします。
 最初に、消防関係についてであります。
 今、消防長の2名を削減する考え方でありますけれども、第4次行財政改革集中改革プラン06策定時の状況や、そのときの削減の考え方などについておおむね承知をいたしました。しかしながら、消防を取り巻く環境、市民の安全・安心への高まりなど、今後防災部門との連携を図りながらさらなる検討を進めるとのこと、大変ありがたいことであります。消防部門など技術職はすぐに採用したからといって即戦力とはならず時間を要するものであると思います。したがいまして、消防職員を軽々に減ずるのではないと思いますので、よろしくご検討をお願いをいたします。
 では、引き続き消防に関する最後の質問をいたします。
 最後の消防体制のあり方といいますか消防の広域化についてであります。
 国は消防体制の充実による住民サービスの一層の向上を図るため、市町村の消防の広域化を推進する「消防組織法」を第164回通常国会で改正をされております。その施行日は昨年の6月14日、すなわち平成18年6月14日となっております。広域化の具体的メリットは、本部機能等の統合等による現場で活動する消防隊員の増強、大規模災害時における初動体制の強化、予防業務の高度化・専門化、高度な資機材の計画的整備などがあると思います。この消防組織法の改正により今年度末までに県において通信計画を定め、その後5年程度で各市町村において広域化の実現を目指すことになるわけであります。この改正に伴い、私は幾つかの問題点を指摘させていただく前に、改正消防組織法による消防広域化の推進計画の第33条に都道府県の定める推進計画の内容を紹介をいたしますと、広域化を推進する必要があると認める場合には、その市町村を対象とした通信計画を策定。その中身は、広域化対象市町村の組み合わせ、広域化の消防の円滑な運営を確保に関する基本的な事項、防災に関わる関係機関相互の連携の確保が内容であります。ただし、計画の策定・変更の際には関係市町村の意見を聞かなければならないとつけ加えられております。これら推進計画を見ますと、先ほど私が申し上げました幾つかの問題点が浮き彫りになるわけであります。その1つは、県が先に3つの合併の組み合わせを示しましたけれども、それとの関連であります。また、広域化の規模を30万人を目安にされたことは、さらなる合併を誘導しようとしているのではないか。また、広域化に賛同できない市町村に対して、今後どのように対応してくるのかどうか。また、交付税や補助金における不利な扱いはないのかどうか。災害対策基本法における中央防災会議、地域防災計画と広域化された場合の消防本部、広域消防運営計画との関連連携はどうなるのか。その他にも責任の明確化、意思決定の迅速性、人材の確保、消防団との関わり合いなどがあると思います。また、市町村の合併の推進と整合性との関連もあるのではないかと私は思います。
 そこで、お伺いをいたします。以上申し上げました消防組織法の改正、広域化推進計画の内容、幾つかの問題点などを踏まえ現段階でお考えになっている市長のご所見をお伺いしまして、この種質問は終わります。
 次に2点目の質問、個人情報に関する新ガイドラインに基づくその対応についてであります。
 災害時、要援護者の被災を最小限に食い止めることが極めて重要であるとの認識。また、福祉関係部局との連携を図りながな現在検討中とのこと。そして、早期にプランを策定されると、大変素早い反応に感謝を申し上げます。策定されることにより地域防災計画の有効性・実効性の観点からさらに充実強化されるものと思います。学校の対応についても承知をいたしました。
 では、最後の質問を継続いたします。登壇から1問目の質問で答弁などがよくありましたけれども、私はよく理解をいたしましたけれども、それでも市民の方々の思うことは個人情報の流出防止強化対策ではないかと思います。問題は個人に関する名簿が行政機関、本市に置き換えれば健康福祉部、総務部庶務等及び要援護者を実際に避難支援を担う消防団、自主防災組織などの団体にも個人情報が提供されるわけであります。避難支援ガイドラインの骨子を見ますと、個人情報を共有する民生委員や防災組織関係者ら避難支援者には守秘義務を確保することが重要とされております。
 そこで、お尋ねをいたします。現在の条例に守秘義務のない人たちについても守秘義務を課すよう条例を改正し、本市が要援護者の避難支援に関して名簿の適正管理をあらゆる手だてを講じていることを市民の皆さんに周知し、その信頼を得ることが重要であると思いますがいかがでしょうか。そのご見解をお聞かせいただき、私の市政に対する一般質問を終わります。
○結城芳副議長 土田市長。
○土田正剛市長 私からは消防の広域化についての現段階での受け止め方という質問かと思います。
 基本的にはまだ県からは何ら示されてはおりません。ただ、去年の6月14日に改正されました広域消防については、おおむね30万ということになっているわけであります。しかし、私は本市の場合を考えてみますと、30万という構想というのは果たして山形県全体を見てみるとどうなのかという疑問を感じます。今現在、広域消防を行っていない地域というのは新庄、最上はもう既にやっております。そして、やってないのは北村山3市1町と天童市なわけであります。西村山はもう既に広域消防をやっているわけでありますから、そういう意味ではまず第一義的に県からどう示されるかわかりませんけれども、この市町村の合併問題とからめて来るのかどうかもちょっとわかりません。ただ、そうだとするならば、当然、天童市は今の山形の広域消防と同じ組み入れになってくるのかと。そうした場合は30万というのはやっぱり超えてくるわけでありますが、そういう意味でどうなのか。例えば借りに北村山郡3市1町であるいはやりなさいと出てくるのか、あるいは西郡と統括した意味で行うといった場合に、消防の事態が発生した場合に迅速性ということからみてあまりにも守備範囲が広くなるということを考えると、現実的にちょっとどうかということも考えられます。
 いずれにしましても、市町村の合併単位とは関係あるようで関係ない、関係ないようで関係もある。いずれにも解釈できるだろうと思いますが、そういう中において、現在の消防団とのからみということに関しては、消防の広域化が進められた段階においても単位消防団というのは私はほとんど変わりがないんじゃないかと。例えば北村山郡3市1町で仮に広域消防が実施されたとするならば、東根市の火事が発生した場合には東根市の消防団で受け持ってくださいと当然なるわけであって、例えば東根市の消防団が広域圏になったから尾花沢市に火事が発生したところに応援行かなきゃいけないということでは私はないんじゃないかと思います。そういう意味では、市町村合併とはちょっと考え方としては異なるのではないかと。ただ、そういうふうに広域化になった場合は、例えば効率性ということを追求した場合に、科学消防車などというのは果たして村山市にも東根市にもいるんだろうかと考えますと、そうではないんじゃないかと。あるいは仮に天童市と東根市を考えた場合でも、今現在、科学消防車というのはそれぞれに所有しているわけでありますが、これとても広域消防ということの実現になれば2台も必要なのかということなど、いろいろなことがあるだろうと思います。ただ基本的には先ほど来も申し上げましたとおり、東根市で発生した火事についてはまず特殊な火事でない限りはやはり東根市の消防団が受け持つ、天童市で発生した場合は天童市の消防団、あるいは村山市で発生した場合は村山市の消防団ということになるだろうと思いますので、いくら広域化したとしても私は一旦有事が発生した場合は今までと何ら私は変わりないのではないかと今のところでは受け止め方をさせていただいております。ただ、これから現実に平成19年度になりますと当然この1年間で広域消防に向かって山形県としての案というものがいろいろと関係市町に示されてくるだろうと思います。そして、その1年間の広域消防化の案についていろいろと検討をしながら、そして具体的には平成24年度までに広域化を実現するという段取りになってくるだろうと思いますので、いずれにしてもそういう意味で、今から県がどういう広域化を進めてくるか、まずはお手並み拝見と考えているところであります。
○結城芳副議長 武田総務部長。
○武田國義総務部長 個人情報の取り扱いの件について回答させていただきます。
 災害時等の要援護者の個人情報については、平成16年3月に設置されました東根市個人情報条例第6条第1項において利用目的以外の目的のために提供してはならないとまずなっております。ただし、第5号により、保有の個人情報を個人以外の者に提供することが明らかに本人の利益になる場合については提供が可能となっています。また、第6条第2項では、実施機関以外の者に個人情報を提供する場合において必要があると認めたときは、提供を受ける者に対して当該個人の利用方法の制限その他必要な制限を付し、またはその適正な取り扱いについて必要な措置を講ずることを求めなければならないとなっております。これらの規定の運用により、個人情報の提供される側に守秘義務を課す条件を加えることで対応が可能と考えているとともに、当該要援護者及び市民の皆様へのわかりやすい周知の方法についても今後検討してまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○結城芳副議長 以上で、ご了承願います。

◎阿部綾子議員質問

○結城芳副議長 次に、6番阿部綾子議員。

   〔6番 阿部綾子議員 登壇〕

○6番(阿部綾子議員) 通告しております本市の少子化対策、子どもを安心して産める環境、育てられる環境づくりについてお尋ねいたします。
 子どもは国の宝です。安心して結婚し、子どもを産み育てることができる日本にしていかなければなりません。同時に家族のすばらしさと価値を再認識することが必要です。1月26日衆議院本会議場での安倍総理大臣の施政方針で述べられた言葉でございます。児童手当の一律1万円、育児休業給付の引き上げ、仕事と子育ての両立支援、家族との触れ合う時間を増やすための長時間労働の抑制など、子育て支援策として国の施策を具体的に述べられ、さらに本格的に戦略を打ち立てると力説されました。少子化対策はどんな困難でも出生率低下に歯止めをかけなければいけない、少子化の流れを食い止めたい、今、国も県もそして市町村自治体が対策の知恵を試されているとき、と市長は多くの場所で発言されております。
 これまでの東根市の子育て支援策のスピードさには目にみはるものがあります。日本経済新聞や朝日新聞が大きく取り上げた、さくらんぼタントクルセンターを中心に取り組んだ子育て支援策がまちの魅力を高め、定住人口の増に結びついた自治体として全国に発信されたことからも伺い知ることができます。県内35市町村の中で2000年から2005年までの人口増加率2.3%と県内で最も高かったわけですが、出生率を見ると2001年の11%を最高に少しずつ減少、2004年は9.6%になっております。東根市も確実に少子化現象が進んでいるようです。最近の厚生労働省の発表では、2005年過去最低の1.26であった合計特殊出生率が2006年には6年振りに1.3台になる可能性が高いと発表。景気回復が雇用安定となり、結婚や出産の増加につながったとありました。我が市の合計特殊出生率は2001年、2002年は全国の1.33、1.32に対し1.87、1.82と高く、また、山形県の1.58、1.54との対比でも高く推移しておりました。これまでの子育て支援策が少子化の歯止めになっているのか、子育てするなら東根市を掲げた我が市の数値から追ってみての推移はどうか、これからの少子化の歯止めに期待がもてるのか、お尋ねいたします。
 次に、東根市第3次総合計画後期基本計画の中に子どもを安心して産み育てられる環境を整えていくことが少子化対策の重要ポイントであるとして、親・家庭・学校・地域・企業・行政がそれぞれ役割を生かし、互いにつながり合い、子育て社会を暖かく見守り支え合っていくこととして東根市次世代育成支援行動計画が策定されました。計画は平成26年までに子育て支援として取り組む施策の方向性や目標を総合的に定めたものとしております。積極的に計画が推進されているのかお尋ねして、登壇での質問といたします。
○結城芳副議長 6番阿部綾子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 阿部綾子議員の少子化対策についてのご質問にお答えをいたします。
 さくらんぼタントクルセンターが開設され間もなく2年を経過し、来館者数は70万人に達する勢いであります。その斬新さとユニークさなどから市内はもとより市外・県外からの来場者でにぎわいをみせ、全国に誇り得るものとなっております。昨年は、議員ご承知のとおり皇太子殿下が行啓の折りご視察され、また、猪口前少子化担当大臣をはじめ全国からの視察が相次ぎ、子育て支援を中心としたNPO法人の運営に関して特に注目を浴びているところであります。先日もNHK総合テレビのクローズアップ現代でその活動の一部が紹介され、皆様もご覧になられたことと思います。
 さくらんぼタントクルセンターは東根市の子育て支援に大きな役割を担っているものであります。東根市第3次総合計画後期基本計画において、地域の活力を維持していくためには女性の社会参加の促進を図るとともに、子どもを産み育てやすい環境を整えることが必要であるとしています。2月下旬には厚生労働省により平成16年の合計特殊出生率が1.3台に回復する見通しであるという報道があり、本市においては平成17年は1.63でありましたが、子育て環境の整備により今後一層の増加を期待しているところであります。
 また、平成11年度に東根市子育て支援計画を策定し、さらに昨年度、子育て支援の一層の推進を地域全体で応援しながら多様化する子育てニーズに的確に対応していくために、東根市次世代育成支援行動計画を策定いたしました。この中で、子育て支援の地域社会実現に向けては行政だけではなく親・家庭・学校・地域・企業のそれぞれが子育てへの理解を深めながら役割を果たしていくことが大切であるとしたところであり、今後ともさらに連携を図りながら子どもを安心して産み育てやすい環境づくりに努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○結城芳副議長 6番阿部綾子議員。
○6番(阿部綾子議員) ありがとうございます。
 平成17年の合計特殊出生率が1.63であるということは、前年度1.66よりやや減少しているようでございます。厚生労働省発表の全国的に回復が見られるということ、また、子育て環境が整備され大変注目された平成18年、そして平成19年と大幅な赤ちゃん誕生を期待したいと思います。議員の中にも数名のお孫さんが誕生するというお話しも聞いておりますので、出生率アップ間違いなしと思います。
 次に、少子化対策の基本施策として次世代育成支援行動計画の推進を掲げられ、行動計画の基本的な考え方の社会像として「子どもをすこやかに育て産み育てられる社会を目指す」とあります。子どもを安心して産み育てられる環境づくりについて、産む・産める環境づくり、育てる環境づくりにわけて質問させていただきます。
 まず、産む・産める環境づくりの一つとして、結婚しやすい環境づくりが挙げられると思います。少子化の大きな要因の一つに未婚者が多いことが挙げられます。結婚したい、子どもがほしいと思っても男性・女性ともに相手のいることです。特に女性がいないとよく言われます。女性の社会進出が晩婚化・未婚化となっていることも事実と思います。適齢期というラインを引いてしまった、その後の人たちの出会いの場がない、また、出会いの場をつくっても出にくい、出てこないのが現状と聞きます。商工会の経営改善普及事業の強化の中でも、後継者育成・未婚者対策が大きなテーマとなって議論されております。果樹農家の後継者不足も深刻と思います。商工会青年部は山形空港を会場にした、全国でも珍しいといわれている「恋のロマン飛行」としたカップリングパーティーを企画して話題を集めております。また、県の方も理容師さん組合の方に平成19年度の事業として愛の架け橋協力員養成事業を企画、県内5カ所で研修会を開催して、修了者には愛の架け橋協力員として県が委嘱するとありました。県の3月議会の予算審議にかけているということでございますけれども、これから計画されていくとお話しを聞いております。出会いの機会拡大や結婚率の増加に貢献する事業であるということです。結婚しやすい環境づくりに各地で取り組まれているようですが、東根市の現状はどうか。未婚者対策も含めて今後どのように取り組まれていくのか。
 今、結婚問題はプライバシーがあるとか、どこかで誰かがやっているということではなく、少子化対策、次世代育成の課題として真剣に取り組むべきと思いますがいかがでしょうか。先日、地元選出の阿部参議院議員のお話しを聞く機会がありましたが、少子化対策は次の時代をどう育てるか、私たちに課せられた大きなテーマと力説されました。そのことからも結婚しやすい環境づくり、少子化対策として産む・産める環境づくりについて取り組みをお尋ねいたします。
 次に、育てる環境づくりについてお尋ねいたします。
 私は平成17年6月議会にも子育て環境の整備を質問させていただきました。その中で市長は、子育て支援の中核をなすけやきホールは、市長が子どものころに学校が終わったらかばんを放り投げ真っ暗になるまで泥んこ遊びをした思い、また、大勢の中で健康的に遊んだ思いを、家の中でたった一人でテレビゲームに夢中になる今の子どもたちに体験させてやりたい、そんな思いを凝縮させたけやきホームだ、と答弁されました。「多少のけがは家に持ち帰ってください」の市長の言葉がさらに子どもたちの冒険心、探求心を駆り立てたことを確信させられました。間もなく2年目を迎え来館者70万人、皇太子殿下のやさしいパパの表情を直接見ることができたことも、当時の猪口少子化担当大臣が視察に来られたことも、市の取り組みやNPO法人の運営・企画が健全な子育て支援の役割を大きく担ってくれているおかげと、これまでいろいろ子育て支援を提唱してきた一人として大変うれしく思います。
 そこで、さらに健康的に遊べる場所、自然の中で冒険心・探求心をさらに大きく駆り立てる場所、けやきホールのような魅力ある斬新な場所を屋外に求めることはできないものでしょうか。ある保育所の先生から、「いつも子どもたちを狭い部屋の中で遊ばせている、外に出るのも散歩のときだけ、自然の中で開放感のある遊びをさせてあげたい。」と言われたことを思い出しました。市長の施政方針の中に、子育て支援の充実がこれからのまちのステイタスになるものと思うとあります。すこやかに育てられる社会を目指す我が市のけやきホール屋外版を是非考えていただきたく、市長のご所見をお尋ねして2問目の質問とさせていただきます。
○結城芳副議長 土田市長。
○土田正剛市長 まず最初に、結婚しやすい環境づくりということで出会いのパーティーなどを中心に質問をされたわけでありますが、本市といたしましては平成15年2月に東根の区長会長連合会長であります奥山隆一東郷地区の区長会長を会長といたしまして、あい・ネット・ひがしねというものが設立され、それに側面的に私ども行政が支援をするという形で今日まできておるわけであります。結果的には、実績としては3組の結婚が成立したということでありますから、この民間のあい・ネット・ひがしねが果たして役割というものは非常に大きなものがあるんじゃないかと思っております。今後ともこういった組織を中心としていろんな市民の活動の場の中でこういうことができれば、私ども行政として支援をしていかなければいけないと改めて思っているところであります。
 また同時に、私いつのときだったかわかりませんが、これまでも議会でも申し上げてきましたように、かつては議員の方々の中で皆様方の先輩である議員が非常に仲人役を買って出たということが非常に、つい最近まで記憶としと残っております。私は議員のこの活動としては、非常に理にかなった活動だと本当に思っております。特に今は亡き大越庄右ヱ門さんなんかは、私はすごい方だったと思っております。常に自分の懐に独身者のリストアップを全部書いて、あるいは事によっては写真も全部持って、それに結婚式に呼ばれたときにはあいさつもそそくさと、新郎新婦の同級生とか友達を中心としたところに行って結婚式の間、終わるまで熱心に説かれておったという、私自身も実は県会議員になってからもそういう光景というのはいろんなところで見ております。そういう意味の中では、今現在、議員の現役の方々には一人もちょっと見られないと。そういうことで非常に残念に思っております。1組の新郎新婦を捜し当てて、それで一緒にさせるというのは私はずごいエネルギーがいると思っております。また、人生のお手伝いをするという意味では、私はまたすばらしい仕事じゃないかと思います。そういう意味でも、議員の皆様方、是非こういうものには行政が全面的に出てやるというのは本当に私は愚の骨頂だと思っております。いろんな民間主導の組織について支援をしていくということは、これは非常にいいことでありますけれども、主体的になって取り組むなんていうのは私は行政の持つ堅さからいってちょっとどうかなと思います。議員の皆様であるからこそ、いろんな人情の機微を特にいろいろと理解しておられる議員諸氏でありますから、その意味で皆様方の是非奮起をお願いしたいものだと思っております。特に今年は7月には改選の時期を迎えておるわけでありますから、少しでも檀家を広げていただくような意味でも仲人役を是非お願いしたいものだと思っております。
 それから…ちょっとやわらかくなったわけでありますけれども、今、第2問の中で、けやきホールは確かに非常に効果的な施設をつくったということで、今も本当に誇りに私思っております。これからもいろんな意味で全国に発信していけるものだと思っておりますが、今同時に議員から指摘されましたように屋内の遊戯施設であるわけであります。私はこれを議員が指摘されましたように屋外でのその取り組みというものが非常にこれから大事になってくるんじゃないかと。今盛んに教育の再生だ何だと今国会で議論をされておるわけでありますが、そういう中でゆとり教育ということをやめて競争原理を現場にも導入していかなければいけないということがあるわけでありますが、これについては私は論評は避けたいと思います。私の考えはいろいろあるわけでありますけれども、これは市長としては適当でないかなと思いますので私の考えは別としまして、それだけにやはり屋外での放課後の遊び方と、あるいは時間の過ごし方というものについては、非常に私は大事になってくるのではないかと考えております。何かないかということを私常に考えております。私はよくこの金のないときには知恵を出せということを役所の職員にはいつも檄を飛ばしておるわけでありますが、そんな中で私は最近ちょっとしたことで大分気運が盛り上がってきたのかなと。というのは、各小学校単位に今見守り隊というのが組織されております。一番最後に組織されたのが長瀞小学校区かと思っておりますが、あの見守り隊、議員も所属する商工会の女性部の中でも見守り隊というのが組織をされていることには私は非常に敬意を表したいと思っておりますが、そういう見守り隊というのが各小学校単位で組織化されているということを鑑み、そしてまた、たまたま先月に文部科学省の補助金を得てマイスポーツひがしねと、いわゆる…日本体協からの補助金ということで総合型地域スポーツクラブのマイスポーツひがしねというものが先月に設立されたわけであります。私はやがてはこの組織はNPO化していくのではないかと思っておりますけれども、そういうところと見守り隊と連携を組みながら、市民バスの活用なども手伝いながら、今日は高崎小学校の子どもたち全員遊びに来てくださいということで体育館の脇の運動公園というんですか、あの公園を使った形での児童のいわば居場所づくりといいますか、今年から文部科学省と厚生労働省がタイアップをして子どもの居場所づくりというものをスタートしたやに聞いております。私中身、詳細は検討まだしておりませんけれども、どういう事業なのか、居場所づくりというものが確かにスタートしたことだけは事実であります。そういうことも引っくるめて、やっぱりその屋外でのいわば子どもたちの学校と家庭の間のいわゆる空白地帯をどう居場所づくりを考えてやるか、こういうものを今地域の環境の中で私は取り組もうと思えばできる状況にそろそろなってきたのかと思っております。見守り隊からするならば、地域で見守るのもそれも見守り隊の役目であります。しかし、それだけじゃなくて、こちらの方に来てその市民体育館の脇の広大な土地の中において子どもたちの居場所づくりを通じてスポーツ励むなり、あるいは遊びに励むなり、そういうことをひとつやってみたら東根市の子どもというのはいろんな意味で緑の少年団にも親しんでおる東根の子ども、そしてまたいろんな意味でものを発しない、テレビに向かってのテレビゲームにだけ興じている東根の市内の子どもたちでありませんよと、そういうものを全国にも発信できるようなことを考えるべきではないだろうか、私はある意味では教育再生なんていうのはそういうところから私は始まってくるのではないかと思っておるところであります。その意味で、今考えの一端だけ申し上げましたけれども、これは過般、課長会議…どこかで私ちょっとこういうことを考えているんだと、だからみんな、そういう意味でこれはひとつの課だけじゃできない、そういう意味でいろんな意味でまず検討してみろということを先般申し伝えたところであります。
 その意味で、是非けやきホールの屋外版というものを私は東根市としてそういう考えを行政の中に実現をさせて、あまり行政が全面に出るということじゃなくて、これも民間主導で私は考えるべきじゃないかと。それこそ、それは市民と行政の協同のまちづくりにもつながってくることではないかと。ひいては、次世代の東根市を背負う子どもたちの健全育成のためにも大きな私は貢献が期待できるのではないか、こんなことを考えておる次第であります。そういう意味で、阿部議員から私の考えをたまたま披瀝できる機会を、その阿部議員の質問によって実現したことを私はむしろ御礼を申し上げなきゃいかんと思うところであります。どうぞよろしくお願いをいたします。
○結城芳副議長 6番阿部綾子議員。
○6番(阿部綾子議員) 市長、大変ありがとうございます。
 結婚しやすい環境づくり、大変心なごむお話しをありがとうございます。私たちも頑張りたいと思います。
 行政が直接というのもなかなか難しいことだとは思いますけれども、各地域に結婚相談員などもあるということも聞いておりますし、また、予算なども計上されておりますので、企業や組織・団体と連携を取りながら、これもやはり協同のまちづくりとして結婚しやすい環境づくり、よろしくお願いしたいと思います。
 また、けやきホールの屋外版ですけれども、大変市長からは今大きな気持ちがあるということを受け止めさせていただきました。ありがとうございます。魅力ある活力ある東根市の子育て支援策の一つとして、タントクルセンター、けやきホールの中のあの子どもたちの歓声、はちきれそうな笑顔、自然の中でも青空の下でも是非見られることを期待して質問を終わります。
○結城芳副議長 以上で、ご了承願います。

◎散     会

○結城 芳副議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。御苦労さまでした。

   午後 3時20分 散 会