議事日程 第3(一般質問)

平成17年9月21日 午前10時 開 議

      岡  崎  賢  治 議長       結  城     芳 副議長


◎出席議員(19名)
 1番   今  野     孝 議員       2番   加  藤  信  明 議員
 3番   浅 野 目  幸  一 議員       4番   田  中     昭 議員
 5番   阿  部  清  雄 議員       6番   阿  部  綾  子 議員
 7番   高  橋  ひ ろ み 議員       9番   清  野  貞  昭 議員
10番   奥  山  重  雄 議員      11番   森  谷  政  志 議員
12番   佐  藤     直 議員      14番   秋  葉  征  士 議員
15番   清  野  忠  利 議員      16番   高  橋  一  俊 議員
17番   武  田  敏  夫 議員      18番   深  瀬  秋  広 議員
19番   武  田     敞 議員      21番   結  城     芳 議員
22番   岡  崎  賢  治 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        高 橋 良 子
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
植 村 良 作                 横 尾   尚  代表監査委員
         委  員  長
保 角 國 雄  農業委員会会長        小 関 善次郎  消  防  長
武 田 新 市  助     役        奥 山 昭 男  収  入  役
小 関 正 男  教  育  長        椎 名 和 男  総 務 部 長
武 田   稔  市民保険部長         寒河江 賢 一  健康福祉部長
                                 建 設 部 長
武 田 國 義  経 済 部 長        杉 浦 正 弘
                                 兼水道部長
原 田 清一郎  教 育 次 長        高 橋 一 郎  総合政策課長
荒 川 妙 子  庶 務 課 長        矢 作   隆  財 政 課 長
         選挙管理委員会                 監 査 委 員
武 田   綏                 名 和 信 博
         事 務 局 長                 事 務 局 長
         農業委員会
武 田 庄 一
         事 務 局 長

◎事務局職員出席者職氏名
牧 野 利 幸  事 務 局 長        清 野 敬 信  事務局長補佐
佐 藤 慎 司  議 事 係 長        齋 藤 美奈子  主     任
森 谷 秀 範  主     事

◎議 事 日 程

 議事日程第3号
       平成17年9月21日(水) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  3番   浅 野 目  幸  一
        2  7番   高  橋  ひ ろ み
        3   5番   阿  部  清  雄
    (散     会)

◎本日の会議に付した事件

 議事日程第3号に同じ。

平成17年東根市議会第3回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
浅 野 目幸 一
議     員
1.東根市は景観法をどう活かすのか 1.まちなみ協定について。
  宮崎西道線推進まちづくり協議会が設
 立されました。沿道の民地側に生垣を設
 置するため、「まちなみ協定」を締結す
 る案があります。
  住民とのコンセンサス(意見の一致)
 をどう図るのか。景観条例の制定につい
 ての考えはないか。
2.景観(計画区域)管理協定について。
  景観緑三法が成立し、街並や田園など
 の美しい景観、緑地を行政と住民が手を
 携えて残す仕組みがスタートしました。
 守るべき建物や樹木を景観整備機構(N
 PO等)が、所有者に代わって適正に管
 理することが可能です。
  市民と行政が、連携し新たに魅力ある
 景観を造るため、さらに協働元年とし
 て、景観法を活用する考えはないか。
市  長
2.大けやき環境基本計画の進捗状況はどうか 1.生活、自然、社会の各地域環境を支え
 るべく地球環境は大きく揺らいでいま
 す。
  本市において、環境保全活動を行って
 いる団体の支援、環境白書の発行、こど
 もエコクラブや緑の少年団等の育成につ
 いて進捗状況はどうか。
  地球温暖化対策の推進計画、率先実行
 計画、地域協議会の設置等、対策に対す
 る推進体制をどう構築するのか。又、市
 の債務と役割をどう考えるのか。
市  長
高 橋 ひろみ
議     員
1.男女共同参画社会の推進について
1.男女共同参画社会推進計画 東根AB
 Cプランが、平成13年度に策定された
 が、進捗状況と今後の推進方策は。
市  長
阿 部 清 雄
議     員
1.PFI導入について 1.長期財政計画にPFIが及ぼす影響に
 ついて
市  長

◎開     議

○岡崎賢治議長 皆さんおはようございます。
 本日の会議に遅刻及び欠席届け出はありません。したがって、出席議員の数は19名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第3号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○岡崎賢治議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
 質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎浅野目幸一議員質問

○岡崎賢治議長 最初に、3番浅野目幸一議員。

   〔3番 浅野目幸一議員 登壇〕

○3番(浅野目幸一議員) おはようございます。
 市民憲章、「一 自然を愛し 環境を整え 美しいまちをつくります。」私は、このことについて通告により一般質問いたします。
 まず、景観法をどう生かすかについて伺いたいと思います。
 美しい自然が自慢の本市は、今年を協働元年と明言しました。大けやきをのぞむまちづくりについては、具体的な協働の仕組みを現実的に動かしていくことが必要と考えます。宮崎西道線推進まちづくり協議会が設立され、検討委員会の報告書には、幅員を16メートルとし、歩道に街路樹を設けないかわりに沿道の民地に生垣を設置するため、まちなみ協定を締結する案となっています。県の調査で案をつくることとなっておりましたが、進捗状況はどうか。また、本協定を締結する根拠は何か。そのことについては、住民とのコンセンサスをどう図るのか。また、景観条例の制定についての考えはないかを市長に伺います。
 さて、国のレベルでは景観法を柱に景観緑三法が成立しました。この景観法をどう生かすかは、自治体行政の課題だと言われています。この法律が誕生したのは、2003年に国土交通省が発表した美しい国づくり政策大綱からですが、それまでに450余の市町村、約25の都道府県が景観条例を制定していたことが発端となり、景観法制定の原動力となっています。
 ご案内のように、本市には景観条例はありません。しかしながら、この庁舎5階の窓から見ますと、東根の街並みも年々変容し、景観整備への取り組みについて何らかの手だてが必要であることは誰しもが思うことだと思います。緑三法により景観面から守るべき建物や樹木を指定することが可能になります。この所有者は適正な管理が求められますが、それができない場合には、管理協定を結んだ景観整備機構が所有者に代わって管理することも可能です。この景観整備機構には、景観調整団体の長から指定された民法上の公益法人や、NPO法人がなります。さらに、景観区域以内で必要な協議を行うため、景観整備機構は景観協議会を組織することも可能となっています。これにより、市民と行政が連携して新たに魅力ある景観をつくることが可能であり、本市の協働の取り組みとすべきであると考えます。景観法を活用する考えについて、市長のご見解を伺います。
 次に、質問事項2点目ですが、大けやき環境基本計画における各計画、その後の進捗状況を伺います。
 本市は、環境基本計画を2001年に策定し、施策を展開しているところですが、主として市民啓発、行動と参加について、重点的にお伺いします。
 具体的には、環境白書の発行、環境保全活動の支援、子供エコクラブ、緑の少年団の育成ですが、これまで活動を行ってきた団体等の数、その活動状況と計画目標に対する進捗状況を伺います。
 学校版ISOをはじめ、家庭版や地域版ISOなど先駆的実践が行われていますことは誇りに思うところでもあります。しかしながら、本基本計画のベースになっている地球環境、すなわち地球温暖化対策という点ではどうなのでしょうか。今年度末で10年の計画期間のほぼ中間に位置し、折り返し地点に来ています。しかし、計画には期間内においても社会情勢の変化に応じ、見直しも行うとあります。本市らしい同対策の具体的な提案と評価、見直しのためにも、地域協議会の設立をできるだけ早期にと願うものであります。同対策の推進体制の構築をどうするのかを伺うものであります。
 昨今の異常な気象は、まるで映画でも見ているようです。壊滅的な被害を受けたニューオリンズの巨大ハリケーンも、地球温暖化からなる気象異変であろうと考えます。1990年以来、大規模な洪水が頻発し、集中豪雨や砂漠化、本市でも降ひょうや落雷、竜巻など地球が異常を来たし、気候変動という形でメッセージを発信しています。世界中で何かがおかしい。異変が起きています。生活、自然、社会の各地域環境を支える地球環境は大きく揺らいでいます。
 そんな中にあって、京都議定書の発行です。地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく地方公共団体の責務として、市町村推進計画並びに率先実行計画があるわけですが、現在どのように進行しているか、また市の役割をどう考えるか伺うものであります。
 平行して、大けやき環境基本計画における自主的な環境保全活動の実践を強力に推進し、市民啓発についても途切れることなく率先した取り組みを実施していかなければならないと思います。市長のご認識と、今後の施策に対する意気込みをお願いいたします。
 以上、登壇での質問を終わります。
○岡崎賢治議長 3番浅野目幸一議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 おはようございます。
 浅野目幸一議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに、まちなみ協定についてでありますが、平成19年度から県施工で整備する都市計画道路宮崎西道線沿線の良好な景観形成を図るために、市と地権者との間で協定を締結したいと考えており、その協定の案について今年度内に道路整備を担当する県とともに策定することとしております。
 協定では、地権者会とのコンセンサスを図るため、十分な話し合いを重ねた上で、民地の生垣化や建築物の色彩規制などを定める予定であります。このまちなみ協定は、市民と行政の協働のまちづくりの一つとして締結したいと考えております。
 また、景観条例の制定についてのご質問でありますが、当面は生垣設置補助金制度と、まちなみ協定による緑豊かなまちづくりの推進により、良好な景観形成を図ってまいりたいと考えております。
 したがいまして、景観条例の制定につきましては、今後、規制内容、支援要綱などを十分に検討し、地域との話し合いを重ねて、市民意識の高揚を図りながら慎重な計画が必要と考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、景観法の活用についてのご質問でありますが、平成16年12月に施行された景観法により、景観計画区域を定めることで都市の景観はもとより、農村や里山の風景を保存する規制等が可能となりました。さらに景観保全を図るため、NPO法人などによる建築物などの管理制度も設けられたところであります。
 ご質問の景観法の活用につきましては、協働元年の観点から市民との十分な協議を重ね、市民の景観保全に対するさらなる意識の高揚を図るとともに、各種の調査、検討を行って慎重に対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、大けやき環境基本計画の進捗状況についてでありますが、近年の環境問題は、従来の水質汚染や廃棄物などの地域的なものから、温室効果ガスによる地球温暖化やオゾン層の破壊など地球規模の環境問題に発展してきております。
 こうした中、本市では市民、事業者等がともに協力し、人と自然が調和、共生できる良好な環境の保全、快適な環境と循環型社会の形成を目指し、平成12年12月に東根市環境基本条例を制定したところであります。この条例に基づき、目標年度を平成23年度とする10年間の長期計画である大けやき環境基本計画を平成14年3月に策定しております。その間、平成13年10月には県内自治体のトップをきって国際規格である環境ISO14001の認証を得たことは、ご案内のとおりであります。
 さて、市が支援を行い取り組みを継続している事例を若干申し上げますと、地域における環境保全活動への支援として行っている花ランド東根推進事業は、平成15年度に29団体、16年度は32団体、本年度も既に27団体から助成の申請があり、協働のまちづくりの一つとして定着してきている状況にあります。
 また、緑の少年団についても、環境に有益な側面として得るものが大きいことから、来年度には市内の全小学校に設置の予定でありますが、昨年度までに6校で結成されており、団員数は418名となっております。
 さらに、子供エコクラブにつきましては、民間が主体となり、現在市内で1団体が登録、活動している状況であり、今後の拡大に期待しているところであります。
 環境白書につきましては、現在発行の考えはありませんが、今後、大けやき環境基本計画に掲げた環境教育、環境学習の推進や積極的な情報の提供を考えた場合、有益な取り組みであると認識するものであります。また、環境問題への取り組みを主眼に、本年4月から環境衛生組合長を設置したことをはじめとして、地域、家庭における環境ISOの取り組みなどを通じ、環境に対する意識の高揚を図っているところであります。
 次に、地球温暖防止対策の推進についてでありますが、山形県は、昨年度、村山総合支所管内において地球温暖化防止対策協議会の設立を行い、既に活動を始めている状況にあります。本市も会員として参画をしているところでありますが、より身近かな問題に積極的に取り組むことを主眼に、今後、市内事業所などの協力を得ながら年度内に本市においても同様の協議会を設立する考えであります。今後は、環境衛生組合との連携も視野に、市民一人ひとりが実行できる取り組みを増やし、地球温暖化防止活動の場を広げていくことが行政に課せられた責務と認識しておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 3番浅野目幸一議員。
○3番(浅野目幸一議員) コンセンサスを得るには話し合いが大事と受け止めました。
 それで、この景観法という法律ですけれども、規制強化ではなくて、市民が自主的に取り組むためのまちづくりの道具という意味で、行政の支援策として活用するとなれば、大きな地域の力となり得るのではないかと考えるものであります。申すまでもなく景観法というのは基本法であり、条例の上位法であります。つまり、条例でなく景観法によって、都市計画道路とか大けやき周辺の整備、これにもこの手法が使えるのではないかということを申し上げたいわけであります。今回の答弁に景観条例の制定は求めません。どうか景観法活用について積極的なご検討をしていただきたく、この場で要請を申し上げるものであります。
 また、緑三法の成立は、機能性と効率を優先したまちづくりから生活者の潤いのあるまちづくりに国の施策の重点が移りつつあることを示していると思います。本年7月の山形新聞社説によりますと、「県は景観計画を策定することにし、基本方針に関する意見を聞くために県に景観検討委員会を発足させております。県のアンケートによると、15の市町が独自に計画を策定したいという意向を示している」と書いてあります。15の市町の中に本市は含まれているのでしょうか。県の調査に対する対応をここで伺っておきたいと思います。
 景観形成を進める事業には、まちづくり交付金などの支援措置もあるやに聞いております。協議会やNPOのようなまちづくり支援団体にも市民が期待するところは大きいと思いますし、美しい景観はいつまでも続く保証はなく、市民が関心をもって大切にすることにより保たれるものと考えます。
 さて、次に地球温暖化についてでございますけれども、省エネのみならず省CO2ですね、それから新エネルギーのビジョンを含む都市デザインを本市はどのように描いておられるのか。この辺が今ひとつわかりません。地球温暖化対策には、木材資源利用促進、森林保全整備、木質バイオマス利用、緑化運動推進、それから推進モデル地域づくりや民間団体の活動支援、それから森林吸収源対策の推進とか、また、新エネルギービジョンの策定等々があります。これらの導入についての考えはないか、これを伺っておきたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 私からは、後段の地球温暖化についての関連の質問にお答えをいたしたいと思います。
 確かに、温暖化防止についての検討というのが若干遅れてきたかなと私も理解をもっております。そういう中で、このたびのタントクルセンターでは太陽光発電の導入がなされておるわけでありますが、同時にクリーンピア運営の中で、この間、BDF車輌の出発式を行ったわけでありますが、これも家庭用の廃食油の回収を今年の4月1日から各ごみステーションで回収することを始めたわけでありますが、あの廃食油を再生したバイオエネルギーを燃料として、クリーンピアの公用車が17台走っておるわけでありますが、その中で主にし尿収集車を主として約8台分、割合でいうと公用車の4割を賄うことになりまして、これは東根だけじゃなくて3市1町が構成する中で各地域住民がそれぞれ協力のもとでやるわけであります。これら等は地球温暖化防止に若干の貢献をしておるのではないかなと思っておりますが、ご指摘のように東根市といたしましても、この新エネルギービジョンについて、今年度、地球温暖化防止対策東根市地域協議会ということを設立をして、地域、あるいは企業、学校等も包括した中で、今後検討したいと思っております。
 いずれにしましても、環境ISO14001を県内で1番先に取得した自治体として、今後とも他の自治体、他の地域のリード役として今後とも鋭意研鑽を積みながら、特色ある地球温暖化防止も含めた、そういう環境問題にあたっていきたい、このように考えておる次第であります。
 その他については、担当部長の方から答弁をさせます。
○岡崎賢治議長 杉浦建設水道部長。
○杉浦正弘建設部長兼水道部長 今年7月の山形新聞の社説によると、「県内15の市町が独自の計画策定」という記事があったということでありますが、本市が含まれているのかということであります。本市につきましては、計画を策定するのに市民の意向調査や景観地区の選定等に検討する時間を要するということから、景観計画区域を定めるに至っておりませんので、その15の市町の中には含まれてございません。
○岡崎賢治議長 3番浅野目幸一議員。
○3番(浅野目幸一議員) 自席の2問目の景観法について続けさせていただきます。
 県のアンケートへの対応は、ということでお聞きしたつもりでございますけれども、その15の中には入ってないということであるようですが、この社説の中にはですね、次のようなことが書いてありました。「自然が豊かなことから特別なことをする必要がない。今の重要課題は環境問題だ。景観形成から観光客増などのメリットに結びつくかは疑問だ」、そういうことで、「まだ景観に対しての理解が足りない自治体もある」ということが、この社説の中にありました。本市も、この中に入ってはいけないなと思ったところでございます。
 景観法によりますと、景観重要樹木というのが指定できるわけです。これは我が市では大けやきじゃないかなと思ってます。それから、景観農業振興地域というのもあるわけです。これについては、春の花畑となる果樹王国ひがしね、これがぴったりではないかなと考えておりました。
 そういうことでありまして、東根市の景観形成を考える上で、今後の課題を申し上げて私の締めくくりの質問とさせていただきます。
 まず1つは、電柱は人一人を隠すと言われておりまして、通学路において街路樹が電柱以上に太くなって、防犯上好ましくないと言われたことがございました。それから、屋外広告物と景観の関係も取り沙汰されており、安心安全上の観点からも街並み景観づくりの取り組みを図っていかなければならないと考えますが、この点いかがでしょうか。
 それからもう1点、京都では、古民家を再生して町屋レストランとして、若い人に人気があります。景観形成にとどまらず、地域間の交流とか環境資源として利活用され、都市再生へと発展しておるものです。この都市街並み再生や観光資源を含む地域資源についてはどう考えておられるか、伺っておきたいと思います。
 龍興寺沼で釣り糸をたれている人を見かけました。これが我が市の絵になるまちづくりなのかなと、私はつい考えてしまいました。さびしくて悲しくも感じたわけでございます。しかし、見回すと近隣民地には、自主的に桜の木が植えられたりしまして、龍興寺沼公園にマッチした景観が形成されつつもあります。ほかにも市民団体等が、独自に景観形成を進めようとする動きもあります。今後これらに対してご支援を切にお願いします。
 景観については、最後の2点についてお伺いして終わります。
 新エネルギービジョンですけれども、今のところ策定はないということではなくて、今、市長お答えにありましたようにクリーンピアでやっているBDFですか、燃料。これについては木質バイオとなるのではないかなと思います。そのほかにもですね、東根の森林資源としては木材資源の利用という点では、これは林業の活性化にも結びつくものですので、今後の市の意気込みにさらなる期待をいたしておきます。
 さて、今、原油高騰で、ガソリンがハイオクで136円、レギュラーで125円にはね上がっているようです。化石燃料に代わるものがないという中で、車においては先ほど来出ておりますBDF燃料とか、あるいは市でも使っておりますハイブリッド車というのがあります。また、四ツ星とか三ツ星のステッカーをごらんになったことがあるんじゃないかと思いますけれども、低排出ガスの車の認定制度などもあるようです。それから、家電においては省エネの性能をですね、スリーA、3つのAで表示したラベリングキャンペーンが来月から始まります。新たな財政負担を必要としない省エネ推進対策というのはいろいろあるかなと思いますけれども、市民との協働による意識啓発にほかならないんではないかなと考えます。市内には森林ボランティアの団体もありますし、広域的には北村山ふるさとの木利用促進協議会というのもあります。また、協働によるところの人材としては、温暖化防止活動推進員というものの養成研修が先ごろ行われておりますし、省エネルギー普及活動のリーダー的役割をになう省エネ普及指導員という人材の育成も行われております。さらには、地球温暖化防止活動推進センターが村山の方にあります。あるいは、NPO環境ネット山形というものがありまして、これを中心に環境イベント等、さまざまな事業が展開されております。
 市民生活環境課が村山地域地球温暖化対策協議会の会員というお話しが先ほどありましたけれども、ぜひ積極的なこれら等々、事業推進に取り組んでいただきたくお願い申し上げます。
 持続可能な社会の構築、これは市政に与えられた天命であると考えます。ISO取得した、認定取得したことによって、本市の評価は非常に高いと思いますけれども、我々地球市民としての自覚を持ち、自ら環境保全活動を一層推進できるよう、とどまることなく市民の意識啓発に取り組んでいかなければならないと考えます。
 最後でありますけれども、私の言いたいことは、この推進を止めるなということです。誠に大きな要望となりますけれども、以上で質問を終わります。
○岡崎賢治議長 杉浦建設水道部長。
○杉浦正弘建設部長兼水道部長 安全安全の観点から電柱等よりも太くなっている街路樹等についてどうかというご質問かと思いますが、景観上の観点からばかりでなくて、防犯上、あるいは屋外広告物上好ましくない施設につきましては、まちづくりの基本からも好ましくないと考えますので、これは具体的な案件が発生した段階で速やかに対応させていただきたいと考えます。
○岡崎賢治議長 続いて、武田経済部長。
○武田國義経済部長 私の方からは、古民家を生かしてのレストラン運営があるのではないかという質問がありました。先ほど市長も大けやき周辺、さらに東根の杜周辺については古民家もあって、時間をかけて調査していきたいという話がありましたので、調査をしながら今後検討させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了解願います。

◎高橋ひろみ議員質問

○岡崎賢治議長 次に、7番高橋ひろみ議員。

   〔7番 高橋ひろみ議員 登壇〕

○7番(高橋ひろみ議員) おはようございます。
 通告に従いまして、男女共同参画社会の推進についてご質問いたします。
 議員になり最初の質問に続いて2度目になります。男女共同参画基本計画の中間年次が今年度となっています。政府の男女共同会議は、2006年度から実施する新たな基本計画策定に向けた考えをまとめ、7月に総理に答申されました。改正にあたり基本的な考え方として、1つ、政策・方針決定過程への女性の参画。2つ、育児などの理由で一旦家庭に入った女性に対して、再就職、企業などへの支援策の推進。3点目、この5年間に鮮明になった新たな問題に対する新しい分野への取り組み。4点目、仕事・家庭・地域生活の両立支援と働き方の見直し。5点目、男女雇用機会均等法の推進。6点目として、男女の性差に応じた適格な医療。7点目、男女共同参画社会の形成は、男性にとってどんな意義があり、どんな責任を伴うかなど、地域・家庭への男性の参画を重視した広報啓発の推進。8番目として、すべての教育レベルにおける格差を解消し、男女平等を推進する教育学習の充実。最後に、女性に対するあらゆる暴力の根絶。以上が、改定にあたる基本的な考えであります。
 女性の地位向上を実行するために新たな取り組みが盛り込まれ、男女共同参画基本計画を改定し、新計画が年内にも閣議決定されるようです。
 山形県においても斎藤知事が知事選の公約として、女性副知事、その後、副知事2人制など就任してから男女共同参画の文字が新聞紙上、数多く登場するようになりました。知事は、今年度の人事においても男女共同参画社会の実現は時代の要請であり、女性の必要性から女性・青少年政策室を新設し、次長級の室長に女性を抜擢し、男女共同参画プラン見直しの考えであります。
 先日も男女共同参画社会の実現の意義や重要性に対して、知事は3つの提案をなさっておられました。第1の姿は、女性の視点や感性を生かした社会経済活動の活性化。第2点の姿は、地方公共団体の首長や議員、工務部門や民間組織の管理職、医師など専門職などの女性の進出により、新たな発想や多様な価値観が生かされる組織、社会の実現。第3の姿として、男女の固定的な役割分担の意識を変え、男性も家事・育児など積極的に参加し、男女とも生活と仕事のバランスの取れた生き方が可能となる社会の実現。と提言なさり、男女共同参画社会は少子化対策にも極めて有効であることを説いておられます。私も実感したところであります。
 我が東根市においては、第3次総合計画の前期計画の目標年次が今年度になっており、後期計画の策定作業が行われているようです。総合計画の基本構想の中の男女共同参画の実現に向けて、男女共同参画社会推進計画、東根ABCプランが策定されたわけですが、本年度が中間点となります。3つの基本目標の中でも、子育て支援など他市と比べて推進が図られる点も多々あるようです。しかし、目標になかなか近づけない点もいくつかあるように思われます。策定後、長期にわたる経済活動の低迷から雇用環境が悪化、少子高齢化が予想以上に進み、家族形態の変化、グローバル化も進展し、社会情勢の変化は著しいものであります。快適空間やすらぎと交流のまちの実現のためにも、男女共同参画推進計画ABCプランの進捗状況を把握し、時代の動きに対応する計画をどのように推進していくのかお伺いして、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長 7番高橋ひろみ議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 高橋ひろみ議員の質問にお答えをいたします。
 ご質問の男女共同参画社会の推進については、第3次東根市総合計画21世紀フロンティアプランの具現化に向け、本市の特性を踏まえた男女共同参画社会を構築するために平成14年3月に策定しました東根市ABCプランに基づいて、部門ごとにその掲げた目標を達成すべく努力しているところであります。
 ご承知のように、ABCプランは平成13年度を初年度とした10年計画になっており、本年度で5年目に入ったところであります。このプランは3つの基本目標と、その目標実現に向けての重点目標と施策とで構成されているもので、庁内各部署においてそれぞれの施策を推進してきたところであります。中間年であります17、18年度におきまして、これまで単年度ごとに行ってまいりました進捗状況を総括、検証するとともに、現在策定中の第3次総合計画後期基本計画との整合性を図りながら見直し、検討する予定としております。
 現在、総合計画の前期基本計画の検証を行っているところですが、これまでの実績の主なものとして、第1に、男女共同参画社会形成を目指した施策を効果的に推進することを目的に、庁内組織として男女共同推進本部会を設置するとともに、男女共同参画のまちづくりを進めていくために市民で構成する男女共同参画推進懇談会を設置して継続的な活動の展開を図っているところであります。
 第2には、企業連絡協議会が県の関係機関と連携し、女性の就業機会の拡充と就業環境の整備に向けた情報収集や普及活動を実施したり、女性のための労働相談会への参加をうながしたりしたところであります。
 また、行政におきましては、計画策定後、各審議会や懇談会などへの女性の登用を積極的に図ってまいりました。平成16年の状況で、女性委員の入っている審議会数は8割程度になっておりますし、その委員数でもほぼ男女同数である東根市振興審議会委員をはじめとして拡充しているところであります。
 また、市役所人事におきましても適材適所を基本としながらも、管理職をはじめ各要職に女性を抜擢しております。
 本市の重要施策の一つである子育て支援についても、男女共同参画推進の観点からマタニティ教室への父親参加の促進を図るなど、女性と男性がともに参加し、学べる機会を提供しております。
 そして、ABCプランの重点目標にも掲げている、仕事と家庭を両立できる環境づくりを実現するために、本年4月にオープンした、さくらんぼタントクルセンターに子育て支援センターを開設し、ファミリーサポートセンター事業や相談窓口をさらに充実強化するとともに、ひがしね保育所の定員を2倍の150人に拡充するなど、子育て環境の整備を積極的に図っているところであります。
 また、平成14年度において本市として初めて企画した市民議員22人による模擬議会、市民大けやき議会では、約40名の傍聴者が見守る中、男女共同参画の推進をテーマとして積極的な議論を行い、男女共同参画社会の実現に向けて行動していく決意を盛り込んだ市民大けやき議会宣言も採択されたところであります。
 さらに、平成15年度に開催した男女共同参画を考える交流会は、約70名の参加をいただき、提言や意見発表、分科会などでの意見交換を行っております。
 これまでは、このように啓発と広報を中心とした活動展開をしてきており、出席された方の話からも十分な効果が得られてきたものと自負しております。さらに今年度は、来たる10月15日に県と共催で地域講座の開催を予定しております。この講座は、村山地域内の市町において例年実施しているもので、東根市ではさくらんぼタントクルセンターを会場として、内閣府男女共同参画会議議員でもある住田裕子弁護士の講演会と、東根工業高等学校演劇放送部による演劇を中心とした内容で計画しております。
 これからも真の男女共同参画社会の実現には男女の意識改革が最重要課題であるということを踏まえ、広報啓発活動を実施していく考えであります。
 また、婦人団体やNPO法人の活動などに協働でできるものがあるとすれば、行政としても支援策について検討してまいりたいと考えておりますので、なお一層のご理解とご協力をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 7番高橋ひろみ議員。
○7番(高橋ひろみ議員) ご答弁ありがとうございます。
 ABCプランは、17年、18年度、現在策定中の第3次総合計画の後期基本計画との整合性を図りながら検討してくださるということで、よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、市民で組織する男女共同参画推進懇談会を積極的に開催し、意見を十分に尊重して男女共同参画社会の実現に向けて、時代に適応した計画にしてくださるよう、ご検討よろしくお願いしたいと思います。
 ABCプラン基本目標である、誰もが働きやすい環境の整備の重点目標の1つとして、先ほど市長がおっしゃった仕事と家庭を両立できる環境づくりの推進。その重点となる子育て支援に対しては、本当に我が市はいろんな点で恵まれていて、答弁のとおりだと思います。そのことは、人口の増加を見てもわかるとおり、0歳児から4歳児の数が平成12年から16年の間に4.8%も増加していること。また、昨日、寒河江健康福祉部長からありましたが、東根市の合計特殊出生率が2.08と県内第3位ということも、そういうことを如実に示しているんだと思います。子供たちを育てるお母さんにとっては本当に助かっていることだと思っております。
 ABCプランの目標であります、あらゆる分野への男女共同参画推進。重点目標、政策、方針決定過程に女性の参画を促進するという項目の1つとして、市長の答弁にありました審議会のことなんですけれども、女性議員が入っているのは8割の審議会ということだそうですけれども、女性議員が全く入ってない審議会はどのような審議会なのか、お尋ねします。
 また、審議会に女性を登用する方策のお考えをお伺いしたいと思います。第1点目です。
 市政における女性の登用推進、管理職をはじめ各要職に女性を抜擢しておる点、理解しております。私の調べによりますと、女性の割合について、県の知事部局においては課長以上は14.3%、教職員における校長・教頭は小学校では19%、中学校では5.8%とまだまだ低い比率となっておるようですが、そこで第2点として、市役所内で役付職員の比率はどのようになっているのでしょうか。
 また、他市と比較して東根市はどのような状況なのか、お尋ねいたします。
 また、市の女性職員のほとんどが育児休暇を取得していることは本当に喜ばしいことだと思います。しかし休業後、職場へ復帰をした場合、以前と同様に能力を十分に発揮する機会を確保するための環境の整備とか、仕事の遅れを取り戻すことができるかなど不安を持っている方も多いと思います。第3点、そのようなことに対してどのようにお考えか、お聞かせください。
 第4点目、女性職員に対する長期研修について。なかなか機会がないのか、また環境が整わないのか、その点どのようになっているのか。また、これらについてどのようなお考えか、お聞かせください。
 最後に、女性消防士についてお尋ねいたします。
 全国で、女性消防士は平成16年で1,817人おられるということです。山形県では、まだ1人もおりません。東根市の救急事故搬送人数は、平成16年で1,147人、そのうち男性は605人、女性は542人、半数近くが女性であります。また、0歳から1歳児までは4.3%、20歳までは3.1%であり、老人においては52.7%となっております。緊急事態に女性の隊員がいたらどんなにか安心するのではないでしょうか。それに加え、登壇でも申し上げましたが、政府の基本計画改定の基本的な考えの中で、新たな分野への取り組み、例えば阪神淡路大震災、中越地震など過去の災害時には家庭的な責任が女性に集中し、ストレスが増大したそうです。男女のニーズの違いを把握しない復旧、復興対策が取られるなど、問題が多々あったようです。そのようなことからも、女性消防士の必要性が問われました。男女共同参画推進の立場と合わせて、女性消防士の採用計画はあるのかお尋ねして、2問目の質問を終わります。よろしくお願いします。
○岡崎賢治議長 椎名総務部長。
○椎名和男総務部長 5点ほどあったかと思いますけれども、順次お答えを申し上げたいと思います。
 政策方針決定過程の女性の参加促進ということで、ABCプランにも載っているところです。その中では、審議会における女性の登用率を平成22年度において40%にすると、このような目標を掲げております。
 しかしながら現実的には、先ほど市長答弁にありましたように振興審議会のように44%と非常に高い率を示している審議会等もありますけれども、現実的には平成17年5月現在の登用率は17%と、まだまだ低い数字になっているところであります。全部で19の審議会を対象とした数値でありますけれども、ご質問のように女性委員が全く入ってない審議会は何かということでありますけれども、3つほどありまして、防災会議、交通安全対策会議、文化財保護審議会、これらの審議会等が女性委員がゼロというふうになっております。これら3つの審議会の委員の数は、全部で55名あります。その中の女性委員がゼロということで、55分のゼロと。0%ということで全体の登用率を大きく下げているところであります。
 この原因は何か、あるいは方策はないのかということですけれども、いわゆる条例、あるいは規則等で構成を決めております。そんな中で、どうしても審議会の委員は各行政機関の長、防災、あるいは交通安全の例えば県なら県の所属課の長、関係団体の長ということで推薦が来ているような状況にあります。そんな中で、文化財の審議会の場合ですと、極めて専門性の高い知識経験が必要だということで適任者がいないということで、女性の委員が登用されていない結果となっております。
 しかしながら、議員おっしゃるように、どんな政策を推進していくにも女性の視点からの考え、意見というものは大変重要なことでありますので、これらについては条例、規則の改正も含めまして、どうすれば女性委員の登用できるかどうかについて今後勉強していきたいと考えております。
 それから、市役所職員の女性の役付職員の比率はどうなっているのか、他市との比較ではどうかというご質問です。
 山形県がまとめた7月1日現在の資料がありますけれども、本市の役付職員のうち女性の占める割合を見てみますと、主任以上の登用率は32.9%と県内13市の中でトップの地位にあります。また、近隣の類似市である天童市及び寒河江市と比較しましても、東根市は主任以上が32.9%、先ほど申したとおりです。係長以上、いわゆる部下を持つ課長以上をとっても14.8%であるのに対しまして、天童市は主任以上が32.6%、係長以上が11.9%と、そして寒河江市は主任以上が29.4%、係長以上が10.7%と、いずれも東根市の方が積極的に女性を登用している結果になっております。さらに、職員全体における女性職員の割合におきましても、東根市では40%が女性職員、天童市では26%、寒河江市では33%と女性職員の占める比率も高くなっておりまして、県内でもトップクラスにあるところであります。
 さらに3点目ですけれども、女性職員が育児休業を取った場合の仕事の遅れを取り戻すのは大変なのではないかというご質問のようです。
 現在、育児休業を取得しておるのは、平成16年度で12人、17年度現在5人おりますけれども、今では出産した職員のほとんどが育児休業を取得している状況にあります。男子職員に対しましても、取ったらどうですかということで勧めてはいるんですけれども、現実的には残念ながら男性の取得者はまだいない状況にあります。
 そして、1年ほど休業、産後休暇と育児休業で1年ほど経過してから職場には戻ってくるんですけれども、最初は若干戸惑うかもしれませんけれども、人事配置上では育児休業する前の職場に復帰なるように配慮することもありまして、すぐ職場にも慣れ、さらには仕事も慣れているようですので、そういう心配はないものだと考えております。
 ただ、乳児1人が増えることによりまして、家庭の生活のリズムがちょっとくるっているという話は聞いているところであります。
 4点目の女性職員に対する長期研修の参加はどうかという部分でありますけれども、宮城県にある東北自治研修所、いわゆる中堅職員を対象とした2カ月間の研修があります。これにつきましては、3年ほど前、若手の女性職員を研修に派遣しました。さらに、2週間ほどの海外研修、これ毎年あるんですけれども、これにつきましては、これまで2人、さらに今年もまた女性職員を派遣するような予定であります。
 今後とも機会あるごとに長期研修への派遣につきましては積極的に行って参りたいと、このように考えております。
 最後の女性消防職員の採用計画、これは全般的な部分について私から申し上げまして、具体的な部分は消防長の方から答弁したいというふうに考えております。
 確かに平成13年度までの消防職員の採用試験の募集要綱には「男子に限る」と、このようにしておりまして、女性の進出を拒んできた経過があります。しかし、男女雇用機会均等法の制定、さらには男女共同参画社会の精神に則りまして、現在では募集要綱から「男子に限る」、という項目を削除しておりまして、女性にも広く門戸を開放しているところであります。
 なお、現在、プロジェクト推進課で進めておりますPFIによる消防庁舎の整備計画、その新たな施設におきましては女性用の更衣室やトイレ、これらについては設置しております。さらには、風呂場や仮眠室も女性が加わった場合に即対応できるような構造に、設計なっているところでありまして、受け入れ体制については万全を期しているところであります。
 具体的には消防長の方から答弁をお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 小関消防長。
○小関善次郎消防長 女性消防士の採用の考え方は、ということでしたけれども、女性消防士の採用の状況を見てみますと、東京消防庁では昭和47年から採用しております。現在、約650名で、全国の約3割強を占めております。そういうことで、大都市や政令指定都市圏の採用が多く、東北では宮城県の22名を最高に43名。山形県では議員ご指摘のように採用ゼロでございます。大都市など規模の大きな消防本部においては、男女雇用機会均等法以前より採用していた経緯もあり、女性消防士にとっても働きやすい職場環境の整備や消防資機材の導入など行っていることから、受験申込者も多いことと思っております。
 反面、地方の小規模な消防本部では、職場環境面の整備や業務の範囲、また、人事交流など狭い面もあり、また、地方では消防士は男性といったイメージも強いことなどの面もあり、進まなかったのではないかなというように思っているところでございます。
 山形市の消防本部でも、女性消防士の採用に向け計画をしているとのことですので、県内でも採用に向けた動きも加速されるものと期待をしているところでございます。
 一方、女性消防士の職域は大幅に緩和されましたけれども、労働基準法の規定では、妊娠や出産等にかかわることについては、本人の要求あった場合は深夜業務に従事させてはならないとなっております。参考までですけれども、仙台市消防局では出産や育児などの長期休暇などの申請があった場合に備えて、臨時職員を採用するための予算を計上して対応しているということを聞いております。
 初めてとなると課題もあり、男性の職場に女性が入るということは柔軟な対応や、きめ細かな女性ならではの特有の配慮が生まれ、業務上もいろんな面での活性化につながると思っております。そういう面で、受け入れ体制の環境整備に努めながら、課題を克服しながらやっていきたいと思っておるところでございますので、ご理解のほどをお願いしたいと思います。
 以上です。
○岡崎賢治議長 7番高橋ひろみ議員。
○7番(高橋ひろみ議員) 先ほどの質問の中で間違えたんですけれども、東根の合計特殊出生率を2.08と申しましたけれども1.68の間違いで、13市中3番目ということで失礼いたしました。
 審議会の女性委員については、椎名総務部長がいろいろ答弁なさってくださいまして、これからも努力してくださることをひしひしと感じましたので、改選期とか条例とかそういうことを考慮していただいて、なるべく女性の審議委員がゼロということがないように、そうしないと22年のABCプランの目標40%にはなかなか達しないんではないかと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、女性役付職員の比率は県内でも我が市はトップであるということは、本当にすばらしいことだと思います。しかし、私が職員の役職別の構成を見てみますと、現在のところ課長補佐、主査級の2段階が、女性の空白になっております。先ほど寒河江市、天童市において女性の比率は我が市よりまだ劣っているんだというお話しもありましたけれども、寒河江市、天童市においても空白の階級はありますけれども、2段階連続して空白というところはないようです。これから定年退職していく方がおられたりもするんでしょうけれども、今のところ男女の割合は6対4となっておりますが、先ほど答弁の中でもおっしゃいましたように、人事においては適材適所を基本としておるということでありますけれども、女性の活躍機会を積極的に促進していくためには、ポジティブアクションを率先して実行していかなければなりません。空白の職域をなるべく早く解消する方法はどのようなものか、考えをお聞かせください。
 女性の上級職員もおりますし、能力のある女性を登用してこそ女性の視点から新たな発想や多様な価値観が生まれ、活力ある市政運営ができると思いますので、この点お考えをお聞かせください。
 女性の消防士に対しては、先ほどお答えいろいろありましたけれども、やはり大都市ではたくさんいるようなんですけれども、小さな市ではなかなか採用しにくいというか、いろんな面で大変なことはわかります。お隣りの宮城県がこの辺では1番多いということも理解できました。なかなか女性消防士になり手がいないということもあるのかもしれませんけれども、採用要綱の中で、東根市では男女とも同じような体力要件になっておると思います。仙台市の採用要綱を見ました場合、男性と女性、別々になっております。男性の場合は、体重はおおむね60キロ、身長はおおむね160センチ、女性の場合はおおむね155センチ、体重は45キロ以上というようになっておりますので、そういうことも考慮していただかないと、なかなか女性消防士ができないのではないかと思いますので、それも考慮した上で、よろしく消防署の採用もしていただくようにお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 今、ご指摘ありましたとおり、主査に課長補佐、2つとも女性職員がいないのが現状であります。私は市長に就任してから、こういう女性職員の抜擢ということは、もちろん注意をしながらいろいろと考えてきたところであります。正直言いまして、今までの女性職員に対して、意識的にではありませんけれども、一部昇進にブレーキがかかってた部分もなきにしもあらずというふうに私は見ております。そういう意味で、現在は荒川庶務課長のように大変優秀な女性職員もいるわけでありまして、ご指摘があったようなことを踏まえて、意欲のある女性職員というのも見受けられますので、そういうふうなことで憂慮していきたいと、こんなふうに思っております。
 ただ、もちろん男女共同参画社会でありますから女性職員が40%だということは比較的他の自治体から見ると多いということも事実でありますけれども、同時に主査、課長補佐、課長と昇っていくごとに責任というものも非常に増してくるわけであります。女性職員の場合には、ややもすると自らそういう重い役職に積極的な姿勢が見受けられなかったということも事実なんじゃないだろうかなと思っております。
 ですから、女性職員も昨今では上級職などで入ってこられる方もたくさんおられますので、そういう意味で意欲のある職員は男女にかかわらず、抜擢、登用する考えでおりますので、よろしくご理解を願いたいなというふうに思います。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了解願います。
 会議の途中ですが、ここで11時25分まで休憩いたします。

   午前11時14分 休 憩


   午前11時25分 開 議

○岡崎賢治議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。

◎阿部清雄議員質問

○岡崎賢治議長 市政一般質問を続けます。5番阿部清雄議員。

   〔5番 阿部清雄議員 登壇〕

○5番(阿部清雄議員) 通告により質問いたします。
 長期財政計画にPFI事業が及ぼす影響についてであります。
 PFIのBTO方式で、当市の大型事業である消防署建設を皮切りに、次々と計画されようとしております。十年一昔と言われた時代と違い、その象徴が、皆様もご存じのコンピューター機器の目まぐるしい世界であり、また、自家用車もついこの間まではセダンとバンが主流であったのが、今ではワンボックスカー、あるいは4WDのジープ、あるいは環境にやさしいエコカーであったりします。今や5年、いや、3年・4年が一昔と言われるほど、そのニーズが著しく変化するのも事実であります。
 このように激しく次々と変わる時代にあって、先行きが不透明な厳しい行財政の中で、私自身も今はこのPFIでしか山積みされた東根市の事業を完遂できないと考えている1人でもあり、また、それを取り入れるにあたって、たくさんの不安を抱えていることも事実であります。しかし、土田市長の強いリーダーシップと英知を結集した、プロジェクト推進課の設置、あの学校給食のプロポーザル方式が素早くPFI方式へ転換する、この決断と挑戦に対して敬服と感銘さえ覚えるものでもあります。
 こんな中で、あえて若輩の自分が老婆心ながら質問をさせていただきます。
 PFI事業の総額が当市の負債額、つまり地方債現在高に全額直接組み入れられるのか、この質問であります。また、長期財政計画とのかかわりはどうなのか。これに連動して、平成16年度の義務的経費をどれぐらいの額ととらえているのか。また、全決算額の何パーセントであったのか。係数などもわかる範囲でお尋ねしたいと思います。
 今後、PFI法人、つまりSPCがですね、いろいろな形で誕生することにあたり、これに伴う義務的経費の適正を判断する上にも、また、当市の財政構築においても公認会計士のような専門的アドバイスなども必要な時期と思うのですが、当局の考え方をお聞かせ願いたい。
 以上、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 阿部清雄議員の質問にお答えをいたします。
 本市は、国の三位一体改革の推進などによって財政状況が悪化する中、新たな行政課題に積極的に対応するため、多額の事業費を要する大型プロジェクト事業について、経費節減と事業費負担の平準化を図るため、民間の資金とノウハウを活用したPFI法に基づく整備を計画しているところであります。
 消防庁舎建設事業については、平成19年度の開設を目指して市が直営で施設を整備し、維持管理を行う場合と、PFI方式を導入した場合の経費を比較するため、PFI導入可能性調査を実施したところであります。その結果、PFI方式が事業費縮減の効果があるとなったことから、現在、要求水準書に基づいて実施する入札に向けた準備をしているところであります。
 また、学校給食共同調理場整備等事業については、先般の8月議会にお示ししたとおり、事業実施の基本的なスキームを整理した事業、基本方針を策定し、先般、PFI導入可能性調査を発注したところであります。
 このように、本市ではPFI事業による公共施設の整備が着々と進められているところであります。
 議員ご指摘のPFI方式の導入によって施設整備した際の支払い額が起債制限比率に影響するかという点については、国の通達により財政の健全性を確保する観点から、PFI事業における債務負担行為に係わる支出のうち、施設整備費や用地取得費などに相当する支払い額を公債費に準ずるものとして、起債制限比率の計算の対象にするとされております。
 また、ご質問の長期財政計画を調整する中で、財政の健全性を堅持していくための指標としては、支出が義務的で任意では削減できない歳出である義務的経費の状況や経常収支比率、さらに先に申し上げた起債制限比率があります。平成16年度決算における本市の義務的経費は73億円となっており、歳出総額に占める割合は42%となっております。また、経常収支比率は82.3%と、起債制限比率は13.2%となっております。このことから、前段申し上げましたとおり、今後PFIにより整備される施設についても後年度における財政指数が公債費と同様に義務的経費の性格を有することから、財政状況の硬直化を招かないためにも経常収支比率や起債制限比率などの指数が悪化しないように中長期的な財教計画を策定しながら、健全財政を堅持してまいりたいと考えております。
 また、公認会計士などによる財政運営の指標についてのご質問でありますが、企業会計の視点に立ったバランスシートの作成による財政分析や長期財政計画の策定による将来的な財政見通し、決算統計資料の作成時における県からの指導などもあることから、各種財政指標を点検しながら財政運営にあたってまいりたいと考えております。
 ただし、現在第4次行財政改革大綱の策定に向けて行政改革推進懇談会の委員の皆様から本市の行財政環境の現況や今後の推進方策について検討していただいており、委員の中に公認会計士の方もおりますので、ご意見を伺ってまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、国の三位一体改革により地方交付税の削減が継続されることや、税源移譲についても不透明なことから、今後の財政運営は一段と厳しさを増すものと考えております。今後とも継続して計画的な繰上償還の実施や、これまでも行ってきた民間でできるものは民間でという考えをさらに進めていくとともに、先ほど申し上げました第4次行財政改革大綱に基づいて歳入及び歳出事業の見直しなども行ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員。
○5番(阿部清雄議員) 引き続き、自席での質問をさせていただきますけれども、いわゆるPFI方式で整備した場合においての総額が、起債制限比率、公債費比率にかかわりがあるというのではなくて、単年度の債務負担行為にかかわる支出ということで理解させていただきました。
 また、公認会計士の件に関しては、そういう形で財政運営にあたってまいりたいということですので、そのように理解させていただきます。
 また、PFI方式によって、例えば10億円の事業費が7ないし8億円で済むとするならば、これだけでもPFI方式導入の価値は十分に認められる。まさに画期的な方法と評価できるのではと思います。
 しかし市長の答弁の中に、あるいはいろいろな資料の中にもありますように、「事業費負担の平準化」、こういう言葉が随所に出てきます。この平準化という意味は、果たしてどういう意味なのかなということで、個人的に納得いかないわけであります。したがって、その理由と根拠、どうして平準化なのか。これはあくまでも、予算を組み立てる段階で、執行しやすいことが理由とすれば、極論かもしれませんけれども、こういうふうな議論も今後あまり回数を重ねなくとも済むし、あるいは議員も今後必要なくなるのかな、なんていうことまでエスカレートしていくのかなと。平準化というものは、そういう意味なのかなと思うわけであります。
 しかしながら今回、まさに危機管理の一部になると思うんですけれども、アスベスト問題。いきなり5,000万円という問題が単年度で浮き上がってきました。果たしてこういう場合のことも平準化という位置づけで考えたときに、その平準化という言葉がどうも納得いかないんで、その辺の答えをお願いしたいと思います。
 次に、PFIに関しては、皆さんもご存じのとおりイギリスのサッチャー政権時に財政難で生まれたきた手法である。日本では1999年、平成11年に議員立法で制定されたもので、あのサッチャー政権の時代とは少々異なるのかなとは思いますけれども、財政難から生まれ出た、この有益な国策が、まさに財政難で水を得た位置づけだなと、こんなふうに思うわけであります。当初予算の中でPFIに係わる年間直接返済額、いわゆる限度額を考えているのかどうか、その辺も分かる範囲で結構ですので、お聞かせ願いたい。ただ一般的にですね、例えば15万円の給料があったとする中で、5万円、つまり3分の1のローンを組んだ場合、これを例えば今回のPFI事業と同様に15年間取り組んでいかなきゃならないと。これは本当に大変なことだなと、こんなふうに思うわけであります。先ほどの市長答弁の中に、東根市の財政の中では約42%の義務的経費がありますと。いわゆるどうしても支払いしなきゃならない部分が42%あるんだよと。これすなわち15万円の給料の場合は7万円に当たるわけです。PFI導入によって、それが徐々にパーセントが上がっていく。したがって、7万円が8万円、8万円が9万円となったときに、残った部分でしか議論する余地がないのかなと、こんなふうに考えるわけであります。したがって、このPFI方式に関して年間市が想定する限度額、例えば年間5億円までならPFIでやりましょう。あるいは消防署の場合は7億1,000万円ですから、4,000万円ちょっとですね、そんなふうな位置づけをわかりやすくお聞かせ願えればありがたい。
 また、PFI導入が起債制限比率にあらわせるのは総額の15分の1だというような位置づけで質問するんですけれども、現在実質的には260億円、半分にすれば130億円の負債があるわけであります。しかしながら、これに市民の立場で考えれば、例えば7億1,000万円の消防署を建設すれば130億円から、実質137億1,000万円というようなことになるわけであります。したがって、例えば先ほど申し上げましたように、15年返済のスパンで考えたときの先ほど言った5億円の位置づけというものは、約15倍にした場合、75億円。75億円の負債、プラス今現在ある負債130億円で約200億円ぐらいまで、それが可能なのか、あるいは起債制限比率14.0%までそれをやろうとしているのか、その辺のところも合わせてお聞かせ願えればありがたいかな、こんなふうに思います。
 市内の参入業者の育成についてでありますけれども、安心して任せられる特定目的会社、PFI事業のSPCの指導に関してです。あるいは今後始まるであろう学校給食納入業者の組合に対しての指導であります。この辺のところもお聞かせ願いたいと思います。
 そしてまた、消防署の場合、これ15年、いわゆる10年で見直し15年というようなPFI、BTO方式ということでされているわけなんですけれども、以前に上山で学校給食を行った場合は20年でありました。同じく県営鈴川団地の場合も20年でありました。しかし、鈴川団地の場合は半分土地、半分は50年年賦で返すということでありますけれども、このPFI方式は少子高齢化社会、いわゆるこれから税金を納めようとする子供たちが少なくなる中で、私はできるだけ短いスパンで行うのがPFIの、あるいはBTO方式のやり方ではないのかなと。20年なんていうような、先ほど申し上げました十年一昔の話ではないんですけれども、全然先が見えてこない、そういうような状況では、このPFIそのものの価値が半減するのかなと、こんなふうに思うわけであります。したがって、負債の先送りはなるだけしないで、PFI方式のスパンを5年見直し、10年ですべてが終わるというような中身も少しは考えていくべきかなと、こんなふうに思うわけであります。
 以上、今申し上げました4点なんですけれども、わかる範囲で答えていただければお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 今いろいろ、お話しがありました。
 まず最初に私が答弁する前に、ご理解をいただきたいのは、例えば義務的経費は現在は42%です。ただ、これらのものは、人件費、あるいは公債費、いろんなものが加味されて義務的経費という形で、予算編成をした場合は黙って返さなきゃいけないものについては義務的経費ということであるわけでありますが、物事を考える前に、今阿部議員の話を聞いてみますと、いわゆる公債費から人件費からいろんな返さなきゃいけない借金、いろんなものをそこで一旦全部ストップして、その中で今後ずっと、PFI事業として5億円をやっていった場合どうかというふうに考えるということは、私はちょっとナンセンスなんじゃないかなと。例えば、いわゆる人件費一つをとってみましても、これから私どもは第2次行財政改革という中において、平成25年度までに42名の職員の削減というのがあるわけです。つまり、常に生きているわけです。ですから、人件費は、当然そういう形になれば、もっと下がる場合も出てくるわけであります。あるいは公債費一つをとってみましても、今、山形新幹線でアンダーパスを含めた形での、返還が去年から始まっているわけですね。そういうもののピークはいつかと、あるいはそういうことが年数が経つに従って、借金も大分なくなってくるというふうなことにもなるわけです。つまり私は何を言いたいかというと、いわゆるこの起債制限比率そのものに、全部カウントされるわけです。そういう中で全体の14%を越えない範囲で、財政運営をしていかなきゃいけないと、こういうふうになるわけですから、そういうことも含めて、PFI方式もそれには全然無縁じゃないわけです。まさにカウントされるわけです。私どもが市で直接発注した場合と同じようにPFIでやっても必ず起債制限比率に全部カウントされるんです。そういう意味では、市で直営で発注すると同じような考えで考えてもらって何ら差し支えないし、そういうことを考えるべきだと思います。
 そういう中において、18年度から22年まで実質18、19、20、21、22と5年間の間に、消防署庁舎、そして学校給食調理場、そして新設小学校という短期間に3つのプロジェクトをこなしていかなきゃいかんというのは、かつて東根市の中でなかったんじゃないかなと。短期間にこれだけのものをやるということはですね。そういう意味で、まさに今阿部議員がおっしゃったように市が発注した場合は10億円かかるものでが、民間で発注した場合は、例えば7億5,000万円、あるいは8億円で納まるかもわからない、あるいは例えば学校給食一つをとってみましても8億円内外かかるかもしれない。そういうものが競争入札、あるいはいわゆる民間の視点で、いわゆる発注した場合は、例えば6億5,000万円ぐらいで納まるかもしれないわけであります。ですから、そういうことを通じて、まずその事業費そのものが市が発注する場合と比較をして、コンパクトで済むという利点が一つあります。そして同時に、いわゆる平準化、まさに今阿部議員がおっしゃった平準化という問題が出てくるわけです。例えば、市が発注した場合は、消防庁舎については1億4,000万円ぐらいをまずそろえなきゃいかん。あるいは、学校給食調理場であれば8億6,000万円のお金を耳をそろえて用意しなきゃいかんという場合があるかもしれない。しかし、そういうものを平準化することによって、当面7,000万円、あるいは5,000万円ぐらいでそれぞれが済むということで15年間の割賦払いということになるわけでありますから、そういう意味で私は平準化できるということはものすごく大切なことではないかなと。ただし、私が何度も申し上げていますように、だからといっていわゆる起債制限比率を常に14%以内に納めるという中でやらなくちゃいけないわけです。そこが大事な視点であります。ですから、そういうことで私は、いわゆる平準化、あるいは事業費の全体の縮減、そういうことも図って考えていかなければならない。そういうことでないと、今の市の財政、まさに三位一体改革が進行している中において、これからもますます財政運営が厳しくなりますし、ますます地方交付税をはじめとして縮少傾向になってくるわけであります。そういうふうな中においてどう財政運営を舵取役をやっていくかということは、まさに喫緊の課題だと考えておりますので、そのいろいろと検討とした結果、このPFI方式でやるしかないなということで考えたわけであります。そういう中で、ぜひ理解をしていただきたい。
 まさに、おっしゃるようにイギリスのサッチャー政権というのは、それまではイギリスはいわゆる国有の企業というものがたくさんあったわけです。そういう意味で、ストライキその他いろんなことがあって、超大国と言われるように、経済そのものが疲弊をしていたわけです。そういう中で、サッチャーが登場し、厳しい経済財政運営の中で、プライベート・ファイナンス・イニシアティブという形、いわゆる民間主導による資金を集めて、国の財政に非常に大きく寄与して危機を乗り切ったということにならってですね、私はこの東根市の財政運営をやっていかなければいけない、こういうふうに考えているわけであります。
 今まで阿部議員の質問の中に全部答えられたかどうかわかりませんが、もし答弁として触れていなければ、もう一度再質問の中で答えたいと思いますので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員。
○5番(阿部清雄議員) 市長がお答えしていただきましたことに関して、まさに財政の平準化ということも私なりに理解した、思っているところであります。
 最後になりますけれども、住みたくなる東根市を創造するには、ということについてですけれども、社会資本の充実はもちろんのことであります。このPFI事業を上手に活用することによって、負債ゼロにはならんとは思いますけれども、それに近づけるようにすることが、これPFI方式の生きた使い方だなと思うわけであります。その点を踏まえて市長のご見解をお願いしたい、まずこれが1点であります。
 それから、16年の決算の中でありますけれども、当市の負債総額264億円。利子が6億1,000万円近くなっていると。こんな中で、PFI方式に頼らなければ今後事業ができないというような緊急性を踏まえた中で3つ同時に計画した中でやろうとする中で、かなりの財源を今後15年間、あるいは10年間ですか、必要となる中で、果たして今後それが、人件費も徐々に平成25年度まで下がってくるということも踏まえた中での一つの発想だとすれば、今後進めようとしている神町北部土地区画整理事業の問題、あるいは学校新築の問題をも考えているのかなと。こんなふうに思うわけでありますけれども、その辺の見解。2つですね。いわゆるPFIを上手に活用して負債をなるだけ少なくするための方法。これが1つと。先ほど言いました、将来を見越してのPFI方式にかかわる、消防署、学校給食、それに学校、これを考えているのかなと、こんなふうな質問であります。以上2点について最後に質問して終わらせていただきます。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 それから、最初の質問の中で、市内業者が参入できる可能性があるのかどうかということの質問があったかと思います。これ、答弁が漏れていたので答弁をさせてもらいたいと思いますが、本来ならば1つのグループ企業を組んで指名を出すわけでありますが、これが東根市内の例えば設計屋さんから、建築屋さん、そして設備屋さん、あるいは電気屋さん、そういう方々が組んでやれれば私は1番いいんだろうと思います。ただ、それには15年間という、いわば市とグループ会社とずっと債務関係が発生するわけですから、長期的といえば長期的なわけです。ですから、それだけ力もなければいけないわけでありますから、それが1番いいわけでありますけれども、もしそれができない場合でも、その指名の1つの項目の中にですね、例えば、できるだけ地元を使うように、地域経済に配慮しているかどうかということも審査の過程の中で当然加味されるわけであります。地域経済に配慮しているかどうかということは、つまり地元の企業を使いなさいよということにもなってくるわけであります。そういう意味で、従来からしますと、直に請け負うことができない場合もあるかもしれません。今から指名業者を募るわけでありますから、そういう中で、今現在、市役所にいろんな業者の方々が来ておりますけれども、少なくとも東根市以内の業者だけでグループで組んでおるというのは見当たりません。そんな中で、協力企業としてというか、地元の地域経済に配慮してという範囲の中で地元経済に仕事をする機会が出てくるのかなと思っておるところであります。
 それから同時にPFI方式の今後の状況というものは、そのつど考えていかなければいけないわけでありますけれども、特に指摘のあった、起債制限比率にはカウントなるんでありますけれども、いわゆる起債残高。例えば今現在でいえば260億円ぐらいなっているわけですが、それには入らないんですね。いわゆる起債制限比率にはカウントなりますけれども、いわゆる市民のいわば市の借金の残高はどのぐらいあるかというものの中にはカウントされないわけです。ですから、ここのところについては、ぜひ何らかの形で、PFI事業でやる今からの残高の15年間のものというものを何らかの形で、決算の中で発表できるような、市民から見ればまず市の財政状況がどうなっているのかという透明感を増すためにも、そういうことをぜひ考えていかなきゃいかんなと思っているところであります。
 最後の質問の中で、ちょっと私理解できないところもあったんですが、いずれにしましても、このPFIの事業に関しては、新しい手法ということで導入をするわけであります。県内でもまだそんなに本格的に着手しているところがないわけでありますけれども、とにかく多くの市民に少なくとも疑問を抱かされるような、懸念を抱かせるようなことがないようにですね、今後留意しながらやってまいりたいなと思っておるところであります。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了解願います。

◎散     会

○岡崎賢治議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。御苦労さまでした。

   午後12時05分 散 会