議事日程 第3(一般質問)

平成17年6月9日 午前10時 開 議

      岡  崎  賢  治 議長       武  田  敏  夫 副議長


◎出席議員(19名)
 1番   今  野     孝 議員       2番   加  藤  信  明 議員
 3番   浅 野 目  幸  一 議員       4番   田  中     昭 議員
 5番   阿  部  清  雄 議員       6番   阿  部  綾  子 議員
 7番   高  橋  ひ ろ み 議員       9番   清  野  貞  昭 議員
10番   奥  山  重  雄 議員      11番   森  谷  政  志 議員
12番   佐  藤     直 議員      14番   秋  葉  征  士 議員
15番   清  野  忠  利 議員      16番   高  橋  一  俊 議員
17番   結  城     芳 議員      18番   深  瀬  秋  広 議員
19番   武  田     敞 議員      21番   武  田  敏  夫 議員
22番   岡  崎  賢  治 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        高 橋 良 子
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
植 村 良 作                 横 尾   尚  代表監査委員
         委  員  長
保 角 國 雄  農業委員会会長        小 関 善次郎  消  防  長
武 田 新 市  助     役        奥 山 昭 男  収  入  役
小 関 正 男  教  育  長        椎 名 和 男  総 務 部 長
武 田   稔  市民保険部長         寒河江 賢 一  健康福祉部長
                                 建 設 部 長
武 田 國 義  経 済 部 長        杉 浦 正 弘
                                 兼水道部長
原 田 清一郎  教 育 次 長        高 橋 一 郎  総合政策課長
荒 川 妙 子  庶 務 課 長        矢 作   隆  財 政 課 長
         選挙管理委員会                 監 査 委 員
武 田   綏                 名 和 信 博
         事 務 局 長                 事 務 局 長
         農業委員会
武 田 庄 一
         事 務 局 長

◎事務局職員出席者職氏名
牧 野 利 幸  事 務 局 長        清 野 敬 信  事務局長補佐
齋 藤 美奈子  主     任        森 谷 秀 範  主     事

◎議 事 日 程

 議事日程第3号
       平成17年6月9日(木) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  1番   今  野     孝
        2  7番   高  橋  ひ ろ み
        3   5番   阿  部  清  雄
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第3号に同じ。

平成17年東根市議会第2回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
今 野   孝
議     員
1.市の公共事業施工業者の寄付行為について 1.5月14日から1週間あまりの間に市内
 に出回った差出し人不明の文書は、多く
 の市民の関心を引いている。この事態を
 傍観していては、市政に対する市民の不
 信感を増大しかねない。市政に対する市
 民の信頼感を強める意味でも、次の3点
 について答弁願いたい。
(1)市の公共事業施工業者からの寄付行
  為は、日常的に行われていることか。
(2)今回の寄付は、これまでの寄付と比
  較して金額的にどうだったのか。
(3)工事金額に、寄付に要する経費も含
  まれているのではないのか。
市  長
2.教科書の採択について 1.子ども達に確かな学力をつける意味
 で、教科書の果たす役割は大きい。それ
 なのに、教科書がどのようにして採択さ
 れているのか市民にはほとんど知らされ
 ていない。そこで、教科書採択に関っ
 て、次の2点について答弁願いたい。
(1)教科書の採択は、誰がどのような手
  順ですすめているのか。
(2)教科書の採択にあたって、現場教師
  の意見は尊重されているのか。
市  長
教  育
委 員 長
 橋 ひろみ
議     員
1.子育て支援について 1.0、1、2才児を家庭で育てている人
 へ支援が必要と思われるがどうか。
市  長
2.学童保育の充実について 1.中部小学校、神町小学校の児童数の増
 加による学童保育の現状と環境整備につ
 いて。
市  長
教  育
委 員 長
3.学校の耐震化計画について 1.安全、安心な学校環境整備のため耐震
 化対策を早急に講ずるべきと思われるが
 どうか。
市  長
教  育
委 員 長
阿 部 清 雄
議     員
1.消防庁舎建設計画について 1.広域消防組織についての考え方はない
 のか。
2.整備手法の変更について。
市  長
消 防 長
2.地域に根ざした教育委員会の有り方について 1.学校、地域が一体となった人づくりに
 ついて。
2.市全体の学区の有り方について。
3.食育について。
市  長
教  育
委 員 長

◎開     議

○岡崎賢治議長 皆さんおはようございます。
 本日の会議に、遅刻、欠席届け出はありません。したがって、出席議員の数は19名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第3号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○岡崎賢治議長 日程第1、市政一般に対する質問を行います。
 質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎今野 孝議員質問

○岡崎賢治議長 最初に、1番今野 孝議員。

   〔1番 今野 孝議員 登壇〕

○1番(今野孝議員) おはようございます。1番今野 孝です。
 通告に従い、2点についてお尋ねいたします。
 はじめに、市の公共事業施工業者の寄付行為についてお尋ねいたします。
 5月14日から1週間あまりの間に出回った差出人不明の文書は、多くの市民の関心を引いております。新しく開所した施設に大けやきの絵が業者の寄付で飾られた経過について、大きな疑問を持っています。行政と議会、業者が癒着しているのではないかという思いを持った市民も少なくありません。その上、6月1日には第2弾の差出人不明の文書が出回りました。このような事態を傍観していては、市政に対する市民の不信感を増幅しかねません。議会としても、執行部としても、市政に対する市民の信頼感を強めるために事実関係を解明し、市民に周知を図るために最大限の努力をしなければならないと考えます。そのための一助になればと思い、最初に次の3点についてお尋ねいたします。
 はじめに、市の公共事業施工業者からの寄付は、市民からの善意の寄付とは区別して考える必要があるのではないでしょうか。市の発注した大規模な工事を進めた業者からの寄付であるから、市民の間に癒着、不正を疑う心が生じてしまったのではないでしょうか。
 そこで1点目として、市の公共事業施工業者からの寄付行為は日常的に行われていることなのか、お尋ねいたします。
 次に、すこやか・やすらぎの郷施工業者から寄付された絵画は、有名作家の手による大作であり、相当に高額なものに違いない。多くの市民はそう思っています。それだけに何か裏があるのではないかという思いもわいてくるわけです。
 そこで2点目として、今回寄付されたものは、これまでの施工業者からの寄付と比較して金額的にどうだったのか、お尋ねいたします。
 3点目に、市民が疑問に思っているのは、工事金額に寄付に要する経費も含まれていたのではないかということです。このような市民の疑問に当局はどう答えるのか、お尋ねいたします。
 市民の疑問に答え、市政に対する市民の信頼感が高まるような答弁をお願いいたします。
 次に、教科書の採択にかかわってお尋ねいたします。
 子供たちに正しい認識、確かな学力をつける意味で教科書の果たす役割はとても大きいものがあります。今、学校で働く教職員は多忙をきわめております。多くの市民が目にしているように、どの学校も夜遅くまで明かりが灯っています。夕方コンビニ等に行って食料を求め、学校に戻ってさらに仕事を続ける教職員が市内の学校にも少なからず存在しております。学校だけでは仕事が終わらず、自宅に仕事を持ち帰る教職員がほとんどです。このような忙しさの中で、市販のテストや練習プリントを使用せざるを得なくなりますが、これらの市販テストや練習プリントのほとんどは教科書の記述に従って作成されております。ですから、子供たちによりよい教科書を手渡すことは、とても重要な意味を持つことになるのです。
 また、教科書問題学習会に参加されていたおばあさんが、「教科書って大切よね。私なんか戦争末期、神風はいつ吹くのか、いつ吹くのかと待っていましたものね。だまされたと気付いたときは遅かったものね。」とつぶやくように発言されました。多くの人は、21世紀に入った今日、そんな教科書がつくられることはないだろうと考えていると思います。しかし、今日にいたっても子供たちに誤った認識を植え付けかねない教科書がつくられているのです。それだけに教科書の採択については衆知を集め、慎重を期さなくてはなりません。それなのに、子供たちに手渡される教科書がどのようにして採択されているのか、市民にはほとんど知らされていないのが現状です。
 そこで、教科書採択にかかわって次の2点について答弁願います。
 1点目は、教科書採択は誰がどのような手順ですすめているのかということです。
 2点目は、教科書の採択にあたって、学校現場で働く教職員の意見は尊重されているのかということです。
 以上お尋ねして、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長 1番今野 孝議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 おはようございます。
 今野議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに、市の公共事業施工業者の寄付行為についてでありますが、これまで市が施工しました主な発注事業における寄付行為の実態として、このたびの東根すこやか・やすらぎの郷建設事業と同様に多額の事業費を要した建設工事として庁舎建設工事がありましたが、平成元年の庁舎完成時において数社の施工業者から物品の寄付行為がみられました。一方、過去10年間の主な発注工事を振りかえってみますと、平成8年の東根中部小学校建設工事をはじめ第二・第三中学校建設工事、高崎小学校屋内運動場建設工事、ふれあいセンター建設工事や、このたびの東根すこやか・やすらぎの郷建設事業などさまざまな公共事業を行ってまいりました。これらの公共事業のうち、学校建設事業に関しては各学校単位の地区ごとに組織された建設委員会など事業化に伴い組織された団体に対し、学校の施設充実に向けて地域の方々や各種団体などからの寄付があり、その中に施工業者からの寄付の実態も一部みられたものの、発注者である市への寄付行為は一切ございませんでした。同様に他の公共事業に関しても受注業者から市への寄付行為は、金銭はもとより物品に関してもその実態はございません。
 ご質問の過去との実態比較でありますが、庁舎建設では1社1社による物品の寄付方法でしたが、今回は施工業者合同による物品の寄贈であることから単純な比較はできないものと考えております。
 また、工事金額のもととなる市の設計金額は直接工事費と間接工事費からなり、厳しい経済状況の中で的確に事業を執行しており、ご指摘の発注者に対する寄付に要する経費は含めておりません。
 私は、公共事業の施工にあたり、これまで同様、公正な態度で臨み、いささかなりとも市民の信頼を損なうことなく、市政運営に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 次に、教育委員長に答弁を求めます。高橋教育委員長。

   〔高橋良子教育委員会委員長 登壇〕

○高橋良子教育委員会委員長 私からは教科書の採択についてのお答えをいたします。
 教科書の採択にあたりましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律によって定められており、採択の権限は公立学校で使用される教科書については、その学校を設置する市町村や都道府県の教育委員会にあるとされております。このことから、市町村立の小中学校で使用される教科書の採択の権限は市町村教育委員会にありますが、無償措置法により採択にあたっては「市、若しくは郡の区域をあわせた区域」を採択地域として設定することが望ましいとされており、その地域設定については、種目ごとに同一の教科書を使用することが適当と考えられる地域について、都道府県教育委員会が自然的、経済的、文化的条件を考慮して決定することとなっております。
 そこで本市におきましては、村山市・尾花沢市・大石田町とともに、それぞれの教育委員会の代表及び保護者代表によって構成される、北村山地区採択協議会を設置しております。採択の権限は、既に述べましたように市町村教育委員会にありますが、適切な採択を確保するため、採択協議会があらかじめ採択の対象となる教科書について調査研究し、採択権者に指導、助言、援助することになっております。この調査研究を行うにあたり、協議会内に専門的知識を有する学校の校長及び教員から構成される教科用図書選定委員会を設置し、本年度は中学校の教科書採択となることから、教科ごとに数人の中学校教員を研究員として委嘱し、一定期間の間に研究をしていただきます。そして、研究委員の調査研究結果をもとに、1種目について1種類の教科書を選定し、その報告に基づき各市町の教育委員会に諮られ決定することとなります。
 次に、現場教師の意見は尊重されているのか、とのことですが、先ほど申し上げましたとおり採択のための教科書の研究委員には、現場で活躍している教員があたっており、また、調査・研究に先立って各市町において採択候補教科書の見本を展示し、教職員はもとより、市民の方々も内容を閲覧して意見、感想を記載することができ、調査過程においての参考に資しており、このことからも現場の意見は十分に反映されているものと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 1番今野 孝議員。
○1番(今野孝議員) 自席にて2問目の質問をいたします。
 はじめに、市の公共事業施工業者の寄付行為についてであります。
 1点目は、市の公共事業施工業者から市への寄付行為は、ほとんど前例がない。これまでの寄付との単純な金額的な比較はしようがないとの答弁でありましたが、それなら、そのように非日常的な公共事業施工業者からの寄付行為を市当局はなぜ受け入れたのでしょうか。公共事業施工業者からの高額の寄付を受ければ、市民の疑惑を招くことになるとは考えなかったのでしょうか。市当局の見解をお聞かせください。
 2点目として、市民が理解に苦しんでいるのは、今回寄付された絵画の流れについてであります。市長並びに市当局は、今回寄付された絵画を業者がどこから入手したのか知っていたのでしょうか。また、この問題に関しては金銭の流れも含めて直接当事者から発言があってしかるべきかと思いますが、市長はどうお考えになっているでしょうか。
 3点目として、今回の寄付行為は行政と、その監督権を持つ議会、市の公共事業施工業者との癒着したかかわりの中で生じたことではないか、そのように心配している市民が少なくありません。東根市政は過去にも建設工事をめぐって市長が逮捕され、市政がけがされた歴史があり、市政に携わる者は市民に疑惑を指摘されるような事態はいささかもつくってはならないのは当然のことであります。市長並びに市当局は、このような市民の心配を取り除き、市政に対する市民の信頼感を高めようとする意図はおありでしょうか。あるとすれば、市民の心配を取り除く手だてについてもお聞かせください。
 4点目として、落札率の高さも市民に疑惑を抱かせる一因になっていると思われます。5月25日付けの山形新聞に「東京都が発注した新交通システム、日暮里・舎人線については90%を超す落札率の工事が目立ち、公正取引委員会は組織加盟者が談合をした疑いがあるとみて調査を続けている」との記事がありました。すこやか・やすらぎの郷の落札率は、予定額の94%から98%という高さです。このような実態になっていれば、工事金額に寄付に要する経費が含まれていることはあり得ないと言われてもなかなか信じがたい市民も少なくないのではないでしょうか。
 5月23日付けの山形新聞の夕刊に「企業間で接触しづらい電子入札を導入した北海道岩見沢市で、落札率が以前より10%低くなり、税金が節約されたケースもある」との記事が見られます。
 また、6月8日付けの朝日新聞には「総合評価方式は新技術の開発や環境への配慮といった要素も考慮して受注者を決めるため、価格だけの入札に比べて事前のすり合わせが難しく、談合の防止に役立つ」との記事も見られました。
 市当局として入札改善の構想はないのか、お尋ねしたいと思います。
 次に、教科書の採択にかかわってお尋ねいたします。
 1点目は、教科書採択の手順についてであります。
 教科書採択の作業は、いつごろのどんな会合でスタートし、いつごろのどんな会合で終了するのでしょうか。また、その間にどんな作業があるのでしょうか、お尋ねいたします。
 2点目は、学校現場で働く教職員の意見の尊重についてであります。
 昨年は小学校用教科書の採択が行われましたが、昨年の教科書展示会の時期と閲覧者数、意見や感想の記載者数、これはどのようになっていたでしょうか。また、閲覧者の意見、感想、さらには各学校から提出された意見書などは採択作業のどの段階でどのような形で活用されたのでしょうか。
 以上2点お尋ねして、2問目の質問といたします。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。椎名総務部長。
○椎名和男総務部長 お答えします。
 はじめに、市に寄付があった場合の寄付の受け入れの窓口についてでありますけれども、現金については財政課が担当しまして、現物による寄付についてはそれぞれの所管課が担当するとこのようになっていることを先ずはご理解をお願いしたいと思います。
 ご質問が寄付全般、あるいは入札に関する件ということで、はじめに私の方から答弁させていただきます。
 市の直接の寄付は、先ほどの市長の答弁にもありましたように、17年前の庁舎建設時以降、少なくても過去10年間については発注業者からの直接の寄付は無かったわけでありますけれども、今回は市民待望の施設がようやく完成したということで、これをお祝いするために、このたびの施工業者だけでなく、多くの市民や団体からもたくさんの寄付をいただいておりまして、あくまでも善意の寄付ということでお受けをしたところであります。
 2番目のどこから入手したか知っていたのか、という件につきましては、業者とのやりとりの経過については全然わかっておりませんけれども、その絵自体は議長が所持しておったものだと、このようなことについては聞いておりました。
 3つ目の市民の心配を取り除くべきではないのか、というご質問ですけれども、行政としましてはあくまでも善意による寄付だと受け止めておりますので、ご指摘されるようなこと、あるいは一般に出回っている文書にあるようなことについては一切ございませんので、ご理解をお願いしたいと思います。市民に対しては、この議会で答弁したことが全てだと考えております。
 それから4つ目は、落札率の高さが癒着を疑われる原因となっているんではないかというご質問です。
 今回のすこやか・やすらぎの郷の工事に、さも癒着の疑惑があるかのようなご質問で大変残念に思っております。というのは、この、すこやか・やすらぎの郷工事は議会の皆さんにもご相談をしながら、設計の委託につきましてはプロポーザル方式を採用しまして外部からの選考委員会の委員を迎えまして選定をしたものでありますし、工事の入札にあたっては東根市始まって以来の条件付、何かと言いますと、例えばAランクの業者とか、あるいは経営審査点数が何点以上と、このような条件を付けた一般競争入札を導入しまして、入札参加業者は当日の入札会場に来て初めてわかる。とこのような仕組みになっておりまして、癒着や談合が行えるような環境は特に無かったものだとこのように考えております。
 落札率につきましては、ご指摘のとおり建築主体工事が94%台から、舞台設備につきましては、これは2社しかなかったということもありまして、98%台であったわけですけれども、一般的に箱物の建築工事につきましては、土木工事に比べまして直接経費の割合が高くて経費率が低いと、このようなことからどうしても落札率は高くなる、このような傾向にあるんだそうです。このような傾向はあるものの、先ほど申し上げましたように、条件付一般競争入札で執行された案件でありまして、入札は適正に執行されたものとこのように判断しているところであります。
 入札の改善の方法につきましては、将来的にはご指摘の電子入札とこのようなことも考えられるでしょうけれども、まだまだハード面、あるいはソフト面の課題がたくさんあります。そのようなことから、本市としましては今後も大きな事業につきましてはプロポーザル方式、あるいは先ほどの条件付一般競争入札、さらにはご指摘ありましたPFI事業においては総合評価一般競争入札。とこのように実施していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。小関教育長。
○小関正男教育長 私の方からは教科書採択の手順等に。ということでお答えを申し上げます。
 まず最初に、北村山地区採択協議会というのがありますので先ほど紹介されたわけですが、開催は2回となっております。1回目は5月中旬、そして2回目は7月上旬から中旬ということで採択協議会が行われます。
 次に、研究委員の日程でありますけれども、6月上旬に研究委員の委嘱がなされます。そして7月上旬まで各種目研究を行い、報告書を作成いたします。その報告に基づいて、第2回目の北村山地区教科書用図書採択協議会において種目を1種目に選定、報告というふうになります。それを受けて、各市町教育委員会で採択が行われます。このような手順で行われております。
 次に、教科書の展示でありますけれども、これは3市1町それぞれ展示をするわけですが、東根市においては6月17日から6月30日まで、時間は午前9時から午後6時30分までというふうになっております。このことにつきましては、昨年の反省に基づいて、終わりの方を5時にしておいたわけですが、今回6時半まで1時間半の延長をさせていただきました。学校等でも放課後に来た場合に5時で終了ではなかなか見る時間がないということもあり、あるいは市民の方も6時半までであれば十分閲覧できるんではないかとこういうふうなことであります。会場につきましては、市役所1階の101会議室を使っております。
 次に、昨年の閲覧者でありますけれども、展示期間中の閲覧者数45名でありました。そのうち一般は1名、さらに名簿に記入しないで帰られる方も若干おります。意見を書いてくれた方もおりました。
 そして、閲覧者の意見、感想、さらには各学校から提出される意見書、このことについては第2回の採択協議会に報告されて、そこで生かされるというふうになっております。そういった手順で行われるわけですが、さらに現場教師の意見の尊重ということがありましたので、そのことについて若干申し上げたいと思います。
 教科書採択について、現場教師の意見の尊重というのは大切なテーマであるというふうにとらえております。日常の授業の中でも教科書について、この教科書は単元構成がいいとか、あるいは繰り返しがあって定着率がいいとか、いろんな話題が出てきます。そういった意味では、日常的な授業の中で話題にされる、そのことが教科書を見る目にも、あるいは教科書を見る力にもなっていると、こんなふうにとらえているところです。先日も学力、あるいは授業改善の市内小中学校の先生全員による研修会が行われておりますが、熱のこもった研修会が実施されました。このように専門職としての先生方の毎日の授業改善の工夫、そういったものが教科書を見る目にもつながっているということも事実であります。
 そんな意味で、現場教師の意見を尊重する、これは大事にしたいと思いますし、日ごろの授業の真摯な取り組みといいますか、そういったことも十分に評価していきたい、こんなふうに思っております。今野議員にとっては、もうおわかりのことでありますし、当然のことと思いますけれども、大事なことでありますので確認をさせていただきました。ご理解を賜りたいというふうに思います。
 以上です。
○岡崎賢治議長 1番今野 孝議員。
○1番(今野孝議員) 総務部長からご答弁いただきました内容について、私のレベルでは理解の届かないところもありますので、後ほどその辺については勉強させていただきたいと思います。
 ただ、市民の心配を取り除く手だてが議会での答弁が全てだというところは、ちょっと納得しかねる。この議会で取り上げているのは私一人なわけですから、これで市民の心配を取り除く手だてが尽くされたというのでは、ちょっと私としても納得できない。その点については、今後、市民の声も聞かせていただきながら、また議会にお届けすることになろうかと思います。
 それでは、3問目の質問を行います。
 はじめに、市の公共事業施工業者の寄付行為についてですが、市民にとって不可解なことは他にもあります。今回寄付された絵画を市の職員が市の車を使って受け取りに行っていることです。それも業者のところへではなく、業者に渡る以前の所有者のところへであります。この行為は適切だったのでしょうか。なぜ、このようなことになったのか。その経過も含めてお尋ねいたします。
 また、今回の寄付をめぐる一連の流れの中に、今後の市政執行にあたって教訓とすべきことはなかったのかお尋ねいたします。あったとすれば、何をもって教訓とすべきと考えておられるのか、お聞かせ願いたいと思います。
 以上2点お尋ねします。
 次に、教科書採択にかかわってお尋ねをいたします。
 現在の採択制度には改善すべき多くの課題があるのではないでしょうか。その一つは、採択期間の拡大です。現状では、見本が父母や教職員の目に触れてから1カ月そこそこで子供たちに手渡す教科書が決まってしまいます。中学校社会科の教科書は20種類以上もあるのに、通常の勤務をしながら全ての教科書に目を通すというのは、専門職の教職員といえどもきわめて困難です。採択期間の拡大を図るべきだと思いますが、どうお考えでしょうか。
 2つ目は、採択制度の透明性の拡大です。教科書採択にかかわる各種会合やメンバーは公開すべきと思いますが、いかがお考えでしょう。
 また、教科書採択にかかわる人の増員も図るべきではないでしょうか。教科書採択にかかわる調査委員や研究委員の増員はもちろんですが、展示会閲覧者を増やすことも重要な課題と考えます。昨年の展示会の閲覧者45人というのは、あまりにも少ない。本市内に限っても、小学校に勤める教職員は160名以上おられるわけですから、閲覧会場に足を運んだ人は4分の1ということになるわけです。その点、今年は展示時間を延長していただくということになるので、その成果といいますか、前進面を期待しているところではあります。展示会の会場、時間帯、PR方法など工夫すべきではないかと考えております。展示会の会場なんかは、さくらんぼタントクルセンターにすればもう少し時間の延長が可能なのか、スタッフの関係でいろいろ考えなきゃいけないことはあると思いますが。それから、PRの方法などについても、市報で周知を図っているということでありましたけれども、何かそれだけではどうしても展示会に足を運んでほしいという思いがなかなか伝わりにくい。もう少し、そういう意味で改善点があるのではないでしょうか。
 それからもう1点は、閲覧者の意見や感想、各学校から提出される意見書を集約して公開していくことも重要な課題の一つと思いますが、いかがお考えでしょうか。今のところ各学校ではそれぞれの学校がまとめて意見書を提出するけれども、ほかの学校でどんな意見書が提出されたのかということは伝わりません。いろいろな考えがあるということを交流するだけでも、大きな意味があるのではないかと考えているわけです。
 以上で3問目の質問を終わります。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 今回の一連の経過の中で、今後教訓とすべきものはないかという質問でありますが、私の市政運営の3つの理念に「誠実」「公正」「実行」という3つの理念を掲げております。特に2番目の「公正」というふうなことから関しても、今回の一連の疑惑を抱かれたことについては大変残念なことだなと思っております。
 そこで今後の教訓とすべきものは、という問いかけに対しまして、過去に10年間の間にも第二中学校の建設当時にも業者から、市に直接ではありませんですけれども地区の建設委員会に寄付をされているわけであります。そして今回の市に対する直接の寄付ということも含めて、過去に、17年前の庁舎建設当時に関しましても、いわゆる市に直接物品の寄贈があったということなども踏まえて、今後、地区検討委員会、地区の建設委員会ですね、こういうところにも、市に直接ということにかかわらず、業者からの寄付というものについてどうあるべきかということを今後市民からの市政に対する疑惑というものもからめて、私は今後見直しをしなければならないのかなということで、今後検討した結果について議会等にご報告を申し上げたい、このように考えておる次第であります。
 あとについては担当部長の方から説明をさせます。
○岡崎賢治議長 寒河江健康福祉部長。
○寒河江賢一健康福祉部長 寄付された絵を市の車、市の職員が受け取りに行ったのはなぜかと、このような質問がありました。現物の寄付ということで福祉事務所で担当させていただきましたことから、私からお答えいたします。
 さくらんぼタントクルセンターのオープンにあたっては、多くの企業・団体・個人からいろいろなご寄付をたくさんいただいたわけでございます。本件の絵画に限らず他の方についても、善意に感謝の思いを込めながら必要に応じて市の車、市の職員が受け取りに伺わせていただいたところです。現在もある団体からご寄付のお話しをいただいております。必要があれば市の車、市の職員が受け取りに伺わなければならないと、このように思っているところであります。
 よろしくご理解をお願いいたしたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。小関教育長。
○小関正男教育長 それでは、先ほど質問がありましたのでお答えを申し上げます。
 採択期間の拡大ということでありますけれども、これは専門家であり、あるいは毎日の授業の中で十分周知、いろいろ検討、研究していると言いながらも、やっぱり期間が短いのではないかというご指摘であります。
 このことにつきましては、市単独でできるかわかりません。これから勉強させていただきたい。どういうふうになって、この期間が設定されているかということを勉強させていただきながら、今回の研究委員の経過、現状を見ていきたいと思っております。大変大事なことでありますので、十分勉強させていただきます。
 次に、透明性の拡大ということであります。
 これにつきましては、調査委員というのは、公正かつ適正にという原則があります。これは当然、公開しないというのが当然であろうと私も思っております。
 そのほかのことについては、例えば意見書などについては求められれば開示できるものだというふうに理解しております。そんなところでありますけれども、さらにどういったものが開示、公開に値するかということになりますけれども、これも意見書を、あるいは市民からの閲覧時の意見書、先ほど言いました意見書というのは各学校から来る意見書でありますので、これは先生方が十分検討した意見書であります。そういったことでは大変参考になるものであろうというふうに思っております。
 ただ、その意見書について各学校で意見交換が必要ではないかということもありました。しかし、これは各学校で十分検討されて、それが協議会に生かされるということになれば、その点で十分でないかなと私は思っております。むしろ日常の授業改善の中でいろいろ教員同士が研修しあうということを大事にしたいと思っているところであります。
 会場につきましては、前回は市役所のロビーということでありました。「落ち着いて見られない」といった意見もありましたので、そういったことから101会議室にということであります。そして、時間帯も1時間半延ばしましたので、今回のこの状況を見ながら今後に備えていきたい。こんなふうに考えております。
 PRのことでありますけれども、市報で行っています。さらに、各学校にお知らせをして保護者の方へもということでPRのお知らせをしているところであります。この辺がどう生きているかということも、今回の閲覧の状況を見ながら判断していきたい。そんなふうに思っているところです。
 以上でございます。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了解願います。

◎高橋ひろみ議員質問

○岡崎賢治議長 次に、7番高橋ひろみ議員。

   〔7番 高橋ひろみ議員 登壇〕

○7番(高橋ひろみ議員) おはようございます。
 議長の指示により、通告に従いまして3点お伺いいたします。
 始めに、子育て支援についてであります。
 これまで何度か就業している親、つまり保育における子に対する支援として、多様な保育ニーズに応じたサービスの充実をお願いしてまいりました。今回は0・1・2歳児を家庭で保育している人に対する支援についてお願いいたします。
 2000年の国勢調査で、本県の3世代同居率は28.1%で全国第1位ですが、年々減少の傾向にあります。東根においても同様で、相談相手になる祖父母がいない家庭が増え、両親の育児不安は増大しております。電話相談を手がけるエンゼル110番に寄せられる相談は、開設当初の30年前は離乳食やおむつなどの話題であったのが、最近は30代前半の専業主婦自身についての相談が多くなっておるそうです。24時間不安と向き合い密室での育児、職場というネットワークを持たない分、専業主婦は孤独な子育てを強いられております。子育て支援を研究する公益法人子供未来財団の調査によりますと、「子育ての負担が大きい」とした専業主婦は45%、共働きの母親の29%を大きく上回っております。良き母親と期待されてきた専業主婦が子育て難に直面していることになります。
 そこで、本市において0・1・2歳児を家庭で育てている人の割合と、それに対してどのような支援をほどこしているか、お尋ねいたします。
 次に、学童保育の充実についてであります。
 現在、中部小学校、神町小学校はプレハブ校舎を増築しなければならないほど、ここ数年、児童数が増加しております。
 そこで、学童保育の現状と環境整備はどのようになっているか、お尋ねいたします。
 最後に、学校施設の耐震化計画についてであります。
 頻繁に起こる地震から、本市においても田中議員のご指摘のように地震による危機感はいなめないものであることを認識せざるを得ないのが現状であります。文部科学省の専門家会議の報告によりますと、昨年4月時点で全国の公立小中学校の耐震性が50.9%未確認で、新しい耐震基準が施行された以前の施設の耐震診断も全体の45.2%しか行われておりません。県内の公立小中学校施設の耐震化率は、昨年4月において42.5%で全国33位となっており、県においてもこの遅れに対して早急に施策をと考えておられるようです。学校施設内での安全対策として、外部からの侵入者への対応も重要なことであります。しかし、いつ襲うかわからない地震に対しての対策を講じなければ、施設そのものが安全でなく、不安が募るばかりであります。心豊かな教育の実践を目指す本市としても、耐震化計画の遅れを考えざるを得ないところであります。
 昨年12年、東根地区の地区懇談会においても避難所における耐震対策の現状ということで質問が出されておりまして、市民にとって学校は児童生徒の安全のためだけでなく、避難施設として関心が持たれておるということになります。市長は、21世紀県民会議において学校耐震化に法律の補助制度の創設を強く訴えておられました。本市では耐震調査の必要な全ての小学校に対して耐震化優先度調査を実施されましたが、耐震化補強工事を実施しなければ安全安心ではありません。昨年12月に提出された振興実施計画38号の中に盛り込まれなかったことなど、本当に疑問に思うところであります。今後、安全安心な学校環境整備のために、耐震対策を早急に講じるべきと考えますが、どのような計画になっているのかお尋ねいたしまして、登壇の質問といたします。
 よろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 7番高橋ひろみ議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 高橋ひろみ議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに、0・1・2歳児を持つ家庭への子育て支援についてでありますが、本年4月現在の市内の未就学児童は約2,700人であり、そのうち0歳児から2歳児までは約1,300人であります。その中で保育所等の施設で保育サービスを受けている児童は277人で、全体の約21%であり、残り約80%、約1,000人の児童が家庭で保育されているということになります。これら家庭で育てられている児童だけを対象とした支援制度はありませんが、保健師が妊産婦や乳幼児の世帯を訪問し、子育てに関する不安の解消や健康管理を行っております。
 また、本年4月に、さくらんぼタントクルセンターがオープンし、たくさんの来館者で賑わっているところでありますが、NPOに運営を委託している子育て支援センターやファミリーサポートセンターでは、育児サークル交流会や子育てサロンなど、これまで以上に幅広い活動を展開しております。6月、7月の予定として、リズム遊び・けやきまつり・タッチケア講習会・乳幼児の年齢別子育てサロンの毎週開催などが計画されており、これらは平日開催であり、家庭で保育されている方々への支援を主としたものとなっております。さらに、けやきホールに訪れた親子についても、相談活動やさまざまな事業を展開し、子育て支援の充実を図っております。
 次に、学童保育の充実についてでありますが、学童保育は核家族化の進行に対応し、小学校低学年児童の放課後における健全育成対策として実施しております。市では、ご承知のように平成12年12月に神町さくらんぼクラブ、平成14年7月にタントスマイルクラブを設置しております。神町さくらんぼクラブは定員80名に対し、現在118名の受け入れを行っており、うち117名が神町小学校の児童で、1名が小田島小学校の児童となっております。また、タントスマイルクラブは定員100名対し、現在86名の受け入れを行っており、東根中部小学校が66名、東根小学校が16名、その他4名が長瀞・東郷・小田島小学校の児童となっております。
 今後につきましては、就学児童数や学童保育所利用児童数の状況を見きわめながら、子育て支援全体の中で検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 次に、教育委員長に答弁を求めます。高橋教育委員長。

   〔高橋良子教育委員会委員長 登壇〕

○高橋良子教育委員会委員長 私からは、学校施設の耐震化計画についてのご質問にお答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、学校施設は安全かつ安心できる環境でなければならないことは、教育委員会としても強く認識をしているところであります。特に、学校施設は教育施設であると同時にコミュニティの拠点、防災の拠点でもあることから、耐震化のみならず施設の安全確保は重要な案件と考えております。全国的にも調査の遅れが指摘され、早急な対応が迫られている耐震調査について、本市においては旧耐震基準で建設された小学校について、平成15年度から平成16年度の2カ年にわたり簡便な方法としての耐震化優先度調査を実施してまいりました。その内容につきましては、昨年の第3回定例会においても若干触れさせていただきましたが、優先度については言うまでもなく建設年度の古い順になっております。今後の2次診断の実施や耐震化事業については、庁内において市長部局との調整の途上にあり、次期の振興実施計画に反映されるよう検討を続けてまいりたいと考えております。
 また、学校施設の耐震化事業を行うには、多額の事業費を要することから、国の積極的な財政支援措置が望まれるところであり、とりわけ新潟中越地震・福岡西方地震については、これまで警戒もされていない地域で大地震が発生し、避難所となるべき学校施設についても大きな被害が及んでいることから、早急な耐震化工事が必要であるとの認識を新たにしたところであります。
 このため、耐震補強事業に関する学校施設等の大規模改造事業について地方財政の負担軽減が図られるよう、国に対しては補助・起債制度の拡充、県に対しては地震防災対策特別措置法に基づく第3次の地震防災緊急事業5カ年計画の策定について、本市の重要要望事業に計上して強く要望しているところであります。近い将来に計画されている神町小学校と東根中部小学校の規模の適正化を図るための新設小学校の整備及び両校における開校までの教室不足の解消策など大きな課題が山積している状況にあり、大変厳しい現状ではありますが、優先度調査に基づく学校の耐震化計画を早急に策定し、課題解決に向けて努力してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 会議の途中ですが、ここで午前11時10分まで休憩いたします。

   午前11時03分 休 憩


   午前11時10分 開 議

○岡崎賢治議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 市政一般に対する質問を続けます。7番高橋ひろみ議員。
○7番(高橋ひろみ議員) ご答弁ありがとうございました。
 最初に、子育て支援についてであります。
 本市において0・1・2歳児の子供の21%が施設で保育されているということで、残りの80%が家庭で母親または祖父母が育てているということになり、いかに多くの家庭で保育しているかということであります。そういう環境を意識した支援制度は無いようですが、80%に近い対象者がいる中、何らかの支援を考えてもよいのではないかと思われます。保健師が乳幼児の世帯を訪問し、子育て不安を解消してくださっていることに対しては本当に感謝を申し上げます。現在、東根市において新生児、乳幼児の訪問指導は第1子のみが対象となっております。山形保健所管内の寒河江市・村山市・天童市・尾花沢市においては、全員が対象となっております。子育て支援で注目されているのは、初めて母親になった人の悩みです。2人目・3人目となるとベテランと思われて支援を受けにくく、少なくなってまいります。子育て経験ある2人目・3人目の子供を持つ母親は、兄弟関係などストレスの頻度が高いことが調査でわかっております。せめて家庭内で育てている人に対して、第1子だけでなく0・1・2歳児全員を対象に訪問指導を実施すべきと考えますが、その点いかがでしょうか、お答え願いたいと思います。
 また、先ほどの答弁の中にタントクルセンターの子育て支援センター内で、子育てサロン、子育てサークルそれぞれの役目があり、家庭で子育てしているお母さん方はそれを上手に利用し、子育てを楽しんでいる人もたくさんおります。とのことでした。しかし、育児サロン・子育てサークルに参加できない人は孤独な子育てに陥りがちです。そういう人への支援についてお尋ねいたします。
 2人目・3人目が首も座らない赤ちゃんのいる親子は外出もままならず、上の子の外遊びができないような状態になっております。タントクルセンター内のひがしね保育所は、新たに0歳児を預かるようになり、0・1歳・2歳児にとってすばらしい環境になりました。昨日、0・1・2歳児の保育を見せていただきました。保育士さんたちの保育に対する熱意に感心し、楽しく体験してまいりました。このような環境で保育されている子供たちは本当に幸せだと感じてまいりました。
 そこで、保育所が実施する子育て支援事業を提案したいと思います。
 2人目・3人目が生後3カ月から8カ月の親子。また、ニーズに応じて、おばあちゃんが育てている人。などを回数・組数を限定して、保育園で一緒に保育することはいかがでしょうか。ひがしね保育所には赤ちゃんを安全に寝かせるスペースもあります。保育士の目が届くため、親が上の子と思いきり遊んだり、上の子が保育士さんと遊んでいる間、親同士で悩みを相談できます。孤独になりがちな家庭で育てている主婦にとって、子育て支援として有意義ではないでしょうか。保育所を活用する子育て支援についてもお伺いしたいと思います。
 次に、学童保育についてですが、中部小学校・神町小学校両校とも児童数が増加している中、神町さくらんぼクラブの方は定員オーバーしている一方、タントスマイルクラブの方はそうでないことがちょっと不思議に思うところであります。理由として、鍵っ子が少ないと思われがちですが、資料によると、この資料は15年の分しかなく古いのですけれども、鍵っ子は1年生から4年生まで集計すると、神町小学校では159人。その70%が学童保育へ通っております。中部小学校では116人。49%が学童保育に通っているということで、中部小学校がいかに少ないかということになります。理由について学校に問い合わせてみましたが、環境の面、費用の面、なかなか明らかな答えを出してもらえませんでした。父母が働いている間、子供が安全で充実した生活を送ることができるようにとの願いから学童保育がつくられたということです。両方とも公設民営で条件は同じです。しかし、神町さくらんぼクラブは定員をオーバーしていても1人当たりの面積が2.26平米。それに対してタントスマイルクラブは定員に満たなくても2.24平米と少ないのが現状であります。神町は学校の近くにあり、グラウンドを利用してのびのびと遊ぶことができます。それに比べ、タントスマイルクラブは、今のこういう季節のいい時期でも外で遊ぶことはできません。市長は常々「子供は汗まみれ、泥まみれになり遊ぶことが大切だ」とおっしゃっておられますが、今の状況ではできません。また、商業施設の一部で空き店舗活用ということもあり、安全・騒音・採光の面からも良好な環境とはいいかねます。その点、これからの対策として改造や移築など、どのようなお考えかお尋ねしたいと思います。
 3番目の学校の耐震化計画については3問目でお尋ねしますので、まず2問目についてお願いいたします。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 詳細については担当部長に答弁をさせますが、在宅の方々に支援策をということについては、今年度新たに1問目でも答弁していますとおり、さくらんぼタントクルセンターで、今までもやっておりましたファミリーサポートセンターについてはNPOクリエイトひがしねに委託をするようになりました。これは従来どおりでありますけれども、そのほかに子育て支援センターということで新たにクリエイトひがしねが受け持つことになったわけであります。その中にいろいろ、6月・7月にリズム遊びであるとか、あるいは、けやきまつりであるとかタッチケア講習会であるとか、毎週のように開かれますけれども、これは今まで市の保育所等々ではちょっと無理な話だったんじゃないかなと思っております。これも委託費の中に全部含まれているわけでありまして、これはクリエイトひがしねの今後新たな民間の視点でこういう子育て支援センターを中心に、しかも在宅の子供たち、あるいは幼児者のいわば親子の絆の接点といいますか、こういうものについて民間なるがゆえの視点に大いに期待をしたいなと思っておる次第であります。何も自分たちの育った環境を今の子供たち、幼児者に強要するわけでも何でもありません。我々の時代というのは幼稚園も保育所も全然なかったわけであります。それでも皆さんも含めて立派に育っているわけでありますが、それは当時の環境と今の環境というのは全然違っておりますから、そういう意味では同じ視点で論ずるつもりは毛頭ありません。しかしながら、実際に幼稚園、あるいは保育所、あるいは児童センター、そして学童保育所、いろいろな形の中で時代の変化とともにニーズにあわせたような形でいろんな施設が生まれてきているわけでありますが、根本は、タントクルセンターのひがしね保育所が4月1日から開設されまして、それで何でもありの保育所にするということで実際やっているわけでありますけれども、ある市民から私はこういう指摘をされました。現在、青少年の健全育成とかいろんなことが言われておりますけれども、そんな中で、「子供というのは赤ちゃんの時代から親の手で直接、できるだけ多くの時間をさいて育てあげていくというのが全うな姿ではないか」ということをある市民から指摘をされました。「はっ」と思ったわけでありますが、それはなるほど的を得た意見でありまして、その市民の指摘を待つまでもなく、80%が施設の世話になってないという先ほどの現状。約1,000人というのがありましたけれども、それは私は正常な姿だと思っているんですね。ただ、そういう中で在宅の保育をしている方々がどうやったら引きこもりをしないで、親子共々引っぱり出せるのか、そういうふうなところが一つのポイントのような気もいたします。当然、その中には経済的な支援ということもあるのかもしれません。ただ、そういう一自治体で行えるものというのは限界があるわけでありまして、そういう意味でも、今後可能な限り、いろいろと子育ての支援はやっていかなければいけないなと考えておる次第であります。
 なお、詳細については担当部長から答弁をさせたいと思います。
○岡崎賢治議長 寒河江健康福祉部長。
○寒河江賢一健康福祉部長 子育て支援ということで、2点ほどあったと思います。
 保健師の家庭訪問ということで、お話しありましたように、第1子を中心しながら育児経験の不足からくる育児不安の解消、親の育児への責任への理解を深めていただく。ということで訪問をしております。第2子以降ということでは、必要に応じて訪問をしているという現況でございます。地域には母子保健推進員や民生委員、それから児童委員、さらに主任児童委員などもおります。第2子以降の訪問の充実ということでは、その方々とも相談をしてみたいと思います。
 それから、3歳未満の乳児、乳幼児のひがしね保育所への体験入所と受け止めました。入所が決定されて保護者同伴で来ていただいて、入所に係る説明会。さらには体験入所。こういうことを行っていますが、家庭で保育されている子供向けには行っておりませんでした。お話し大変よい試みと感じたところでございます。そのようなことでは実施方法について検討してみたいと思います。
 それから学童保育の充実ということで遊々館のタントスマイルクラブ。この環境がどうかということですが、窓がなかったり賑やかだったりということはありますけれども、商業施設を利用しているということからは少々止むを得ない部分もあると思ってございますし、先ほど面積のお話しも出ましたけれども、学童保育所として利用している部分についての面積ということで、実際に遊びスペースを含めれば、むしろ1人当たりの面積は神町よりは少し広くなると思います。そのような現状ということで、ご理解をいただければと思います。
 以上でございます。
○岡崎賢治議長 7番高橋ひろみ議員。
○7番(高橋ひろみ議員) 家庭訪問については関係者に手伝ってもらって、なるべくそのようにしたいということのようですけれども、他の市町村でやっていて東根市でできないことはないと思うんです。ほかの市町村では、それをやることによって対象者の90%のところに相談に訪れているようですが、東根市ではまだまだ3割ぐらいの方に訪問するだけのようなので、その辺についてもう少し考えていただきたいなと思います。
 あともう一つ、保育所に対しての体験入学的な措置の方は、前向きの方向に寒河江部長がお答えくださいましたのでありがたいと思いますけれども、制度だけをつくってもなかなか実行されないと思うんです。制度に対する人的な配慮もしないと、その期間内で訪問したり、保育所に訪れたりできても人がいなかったら、仕事をしてくださる人がいなかったらできないところもありますので、人的な配慮も制度と一緒によろしくお願いしたいと思います。
 そういう2点のことをやっていけば、家庭で育てている人に対しては少しずつ支援が深まるんではないかと思います。家庭で育てている人に対する、先ほど市長さんがおっしゃったように引きこもりということもありまして、今、乳児の虐待とかそういう問題が広がっておりますけれども、そういうことも支援をすることにより減少するのではないかと思いますので、その点よろしくお願いしたいと思います。
 次に、学童保育についてでありますけれども、いろいろ理由はあったと思われますが、空き店舗活用のためタントスマイルクラブが設置となったと思います。空き店舗に頼るのではなくて、学童保育本来の形を取るべきではないでしょうか。例えば、中部小学校の増築のプレハブ校舎が5年のリースということで、その後の利用。プレハブ校舎は既存校舎と遜色のない校舎ということになっております。その後の利用にも十分耐え得るのではないかと思われます。児童の健全育成に最も適し、安全面からも最適であります。リース期間終了後、学童保育に利用する。建設前からそのことも視野に入れて計画すべきと思いますが、市長、そのことについて所見をお願いします。
 3番目に、学校の耐震化計画についてであります。
 学校施設の耐震化計画としては、先ほどご答弁なりましたように2次診断、次に耐震設計、耐震改修工事と完了となるまでにはいろいろな段階を踏まねばなりません。それにより多額の費用を要することは理解できます。あらゆる機会を利用して国・県に要望していただき、財政の負担の軽減をお願いいたします。今の状況は、どこの自治体も同様であると思います。本市の場合、学校施設の耐震化事業を単純に、1年1校行ったとしても8年を要します。優先度調査によって建設年ごとに差異を生じているように、棟ごとと考えると15年以上も費やしてしまいます。改修補強工事が済むまで地震に待ってもらうわけにはいかないのであります。すべての学校を一度にと考えると35億円が必要と思われますが、それは耐震補強とリニューアルのための改修とに分離できると思います。その辺の予算計画はどのようになっているのかお尋ねしたいと思います。
 耐震化計画の事業において耐震化補強工事は、それに伴う補修も補強工事の一部とみなされます。コンクリートの劣化を含め、その建物自体、補強工事だけで大丈夫なのか、その建物自体がもたないのではないかとか、そういう判断は2次診断をしないとわかりません。2次診断をする前に、リニューアルを含めた考えというのはどうなのでしょうか。2次診断をやる校舎を決め早急に診断しなければいけないと思うのですが、その辺の考えはいかがでしょうか。耐震化事業を急速に進めるために、例えば新設小学校の開校までを一くくりと計画し、学校の順序を決定して予算を計画し、国・県へ働きかけ、実現の方向に進まなければならないと思います。リニューアルも含めた考えということでお進めのようなのですけれども、リニューアルについては耐震の補強制度のまた別メニューになっているようなこともありますけれども、その辺も含めて今後の耐震計画について市長の所見をお願いしたいと思います。
 これで質問を終わらせていただきます。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 教育委員会の答弁になっていると思いますので、耐震化は教育委員の方で答弁を願いたいと思います。
 その前にですね、幾つかの重要な指摘あったと思います。それは、他の市でもやっておるということでありますが、第2子・第3子についての保健師の訪問というようなことについては、今後前向きに検討したいなと思います。
 それともう一つ、プレハブを5年間のリース方式で中部小学校を建設するわけでありますが、その建物のあとの利用というふうな中で、学童保育所としてやってみたらどうかという指摘でありますが、これ強い関心を持ってですね、今指摘をされたわけでありますけれども、今後5年間のリース方式を検討する中で、そのことについても検討をしてみたいと思います。
○岡崎賢治議長 次に、原田教育次長。
○原田清一郎教育次長 それでは、学校の耐震化にかかわる3問目の質問についてお答えをいたします。
 まず、耐震化補強とリニューアルについて予算計画はどうなっているのかということですけれども、先ほど35億円ほどと。市内全部の小学校の耐震化補強をした場合ということで先に市長に報告したところですけれども、おおむねこの中で耐震化補強とリニューアルについては五分五分というふうにみています。切り離してという考えがないのかということですけれども、なぜリニューアルをするのかというと、耐震診断の中で壁の中に入っている、例えば電気・水道・暖房等々の配管まで経年変化等々で換えなければならないということも含めて耐震補強をしていくということになりますと、壁面の化粧というんでしょうか、あるいは床面の化粧であるとか、そういうことも含めてやらないと、補強工事だけでは教育環境としてはなかなか耐えられないということが考えられますので、両方の工事は一体的に行うと。これは文科省の補助メニューの中で大規模改造事業という中で耐震化補強工事、それからリニューアルの工事はその中の同じメニューになっております。したがって、補助率は3分の1ということで同じような事業ですので、一体的に行うという考えです。
 それから2次診断、これを補強工事と切り離してということもありました。2次診断については、引き続き補強工事をすることによって、これは文科省の補助対象になるわけです。その切り離した場合ということなんですけれども、2次診断をするということについては、まず補強工事をするということが前提でないと2次診断だけでも多額の経費がかかります。対象施設を全部2次診断をした場合でも3,600万円という試算があるわけですので、まずは優先度に基づいて必要な、要するに優先度の高いところについてまず2次診断をして補強工事をすると、こういうふうな順序になるのかなと思います。
 それから、計画化にあたっての課題ということなんですけれども、先ほど言いましたように、とにかく多額の経費がかかること。これが第1点。第2点はこの中での文科省の補助が先ほど言ったように3分の1と、残りは義務教育施設整備事業債という起債があるわけですけれども、これもいわゆる地方交付税の戻りのない、今まで出てきたいわゆる悪玉の起債だとこういうふうなことから、なかなか容易に手が出せないような状況になっていると。こんなことで、今回の重要事業の中に県で定める地震防災緊急5カ年計画と、これは17年度で2次計画が終わるんですけれども、18年以降、3次計画をつくっていただきたいという要望を出しているところです。つい先だって3次計画の策定するにあたってということで、県教育委員会の方からそれに登載する耐震化工事についてどのくらい需要があるのかという調査が来ております。その中で、私どもの方では優先度の高い東根小・神町小はこの計画に登載すべきであろうということで手を挙げたところです。これが第2点の課題で、何とか補助率の拡充、あるいは起債制度の拡充をお願いしたい、これがないとなかなか手が出せないということ。第3点が、それぞれの学校を見た場合に、例えば東根小学校が一番優先度が高いというふうになっていますが、全部でいろいろ普通教室・特別教室・特殊教室・その他の教室含めて大体50近い教室があるわけですけれども、その中で例えば学習室・プレイルーム・教材室・多目的室等々で事実上の空き教室同然になっているもの、それから生涯学習課で使用している、これは全くの空き教室と、これを含めて15室あります。ですから、今後計画していくときに、これら空き教室を含めてすべて耐震補強していくのかという課題があります。それから、東郷・高崎・大富・小田島・長瀞小を考えてみた場合、それぞれ1学年1クラスにもなっているということで、これらも東根小と同様の教室の状況になっているんでないかな、と思いますので、今後計画していくときに、どの教室、あるいはどの校舎を優先にしていくのか。場合によれば南校舎だけして北校舎はしないとか、そんな選択もあるのかな、というふうに思っています。計画にあたって、それらの財政的なもの、それから学校の状況を見ながら計画するべきだろうというふうに思っております。
 以上です。よろしくお願いします。
○岡崎賢治議長 土田市長。
○土田正剛市長 市長ということがありましたので、議会にもご理解願いたいなと思ってあえて答弁に立ったわけでありますが、先ほど原田次長の方から戻りのない起債ということで、いわゆる悪玉起債の答弁がありました。それで、現在、文科省の補助規則の中で最も有利な補助制度は何かというと、東海地震が予測されているわけでありますけれども、その東海地域への小中学校を耐震強化する場合には、2分の1が交付税で戻りがあるというふうなことになっております。これが最大の文科省が決める補助基準の高いやつであるわけです。そこで私がこの間、県の方に行って申し上げてきたわけですが、県の方には言っても仕方ないことなんですが、ただ県の方でも中央の方に手を挙げてくださいという意味で県の方に申し上げたんですが、これについては今度16日の中央陳情が予定されておりますので、特に私の方から今、文教部会長に就任しているのが1区選出の遠藤利明代議士です。したがって、遠藤代議士と、特に打ち合わせをしてきたいなというのは、去年から今年にかけての新潟中越地震、あるいは福岡西方沖地震、いずれもその地域は今までノーマークだったわけであります。したがって、今や東海地方に限ってという文部科学省の規則そのものが、合致しないんじゃないかと。全地域にわたってそういう高い補助率といいますか、ありがたい内容の濃い補助率を今後すべきではないだろうかというふうなことを特に今その文教族の部会長に就任しておりますことから、その辺について篤と議論をしてみたいなとこんなふうに思っておるところであります。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了解願います。

◎阿部清雄議員質問

○岡崎賢治議長 次に、5番阿部清雄議員。

   〔5番 阿部清雄議員 登壇〕

○5番(阿部清雄議員) 通告により、お尋ねします。
 消防庁舎建設計画に伴う広域消防組織についてであります。
 この3月議会までは、市長の見解の中に「広域消防をも視野に入れながら」という答弁がございました。確かに相手あっての広域消防組織だと。また、この5月26日の全協における加藤議員の質問と多少重複する部分があるかとは思いますが、総務省の指針などを踏まえ、その見解を改めて市長に伺いたいと思います。
 また、整備手法の変更についてであります。
 リース方式よりPFI・BTO方式へと導入可能性調査に基づき進んでいかざるを得ない状況について、わかる範囲で改めてお聞かせ願えればありがたい。
 また、地域に根ざした教育委員会のあり方についてであります。
 学校と地域が一体となった人づくりとは、果たしてどのようなものなのか。
 学区のあり方について、また、食育についてどのようにとらえているのか、当局の考えをお聞かせ願いたい。
 以上、登壇での質問をこれで終わります。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 阿部清雄議員の質問にお答えをいたします。
 始めに、広域消防組織についてでありますが、私は先の議会で消防の広域化を積極的に推進するという考え方を申し上げたところであります。昨今、複雑多様化、高度化する消防需要に対応した消防の組織・施設・装備等の充実強化を図るにあたり、小規模な消防本部では財政基盤や人員体制が脆弱であるため、災害の初動体制や大規模災害への対応が不十分であったり、予防等の専門用員や救急救命士の確保が困難であるなど多くの問題を抱えているからであります。また、消防庁の補助金についても、平成17年度から小規模な消防本部には狭き門となっており、単独で消防力の強化を図ることは、この厳しい財政状況下では困難であると言わざるを得ない状況であります。
 これまで県は、平成10年5月に地方分権推進計画が閣議決定されたことに伴い、広域行政の推進において消防の広域化を検討課題として平成11年1月28日に各市町村担当職員による消防広域化研究会を設置し、平成13年3月までに数度の会議を行っております。しかし、県が示す現在の15消防本部を8広域市町村圏消防に統合するという実質的な取り組みには至らず、現在は活動を停止している状態であります。
 消防庁では、管轄人口がおおむね10万人以上となることを基本として消防の広域化を進めており、達成されれば財政基盤がより強固になり、小規模な消防本部では予算措置できなかった高度な装備や資機材の購入が可能となること。また、それぞれ単独で購入していた資機材についても重複投資を避けることができることなど、財源の効率的運用を図ることが可能となります。
 消防の広域化の推進にあたり、地域の地勢・交通事情・日常生活圏・歴史や住民感情など地域の実情を踏まえるとともに、住民の理解を得ながら消防力の強化を図り、大規模災害への対応力の充実強化に鋭意努力してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、整備手法の変更についてでありますが、現在の消防庁舎は建設後34年ほど経過しており、現行の耐震基準にも対応していないなど、早急な改築を必要としておりました。このため、平成15年度に早い時期での整備が図られる手法について検討を加えたところ、民間の資金とノウハウを活用することで即応性のある、しかも財政負担の縮減と平準化が図られる整備手法としてリース方式の導入を計画したところでありました。その後、このリース方式について財政や効率、制度的な側面など各方面から検討したところ、先に述べた即応性や財政負担の平準化などのメリットがある反面、所有権が民間事業者であることから施設の債権保全の措置等を受ける可能性があること、不動産取得税等の課税などの課題もあり、より法的な根拠の裏づけが必要との判断から、同じリース方式でもPFI法に基づくBLT方式について検討してきたところであります。具体的に整備を進めるにあたって、事業費の割賦払いということでは同じ条件であるBTO方式も加え、従来の市が直接発注した場合と3つの方式を比較調査し、効率的かつ効果的に施設整備を行うため、現在、民間活力導入可能性調査を実施しており、先般、議会に中間報告としてお示ししたところであります。その結果、事業者が施設を建設後すぐに所有権を市に移転するBTO方式の方が、事業の継続性や税制等に課題のあるBLT方式より有利であり、費用の縮減と財政負担の平準化が図られるという調査結果に基づき、消防庁舎の整備にあたってはBTO方式で整備することに決定したところであります。
 以上が、消防庁舎の整備手法についてPFI法に基づくBTO方式を選定した経緯でありますが、両方式とも民間の資金とノウハウを活用し、長期割賦払いをして財政負担の平準化を図るということでは同様な整備手法であると考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 次に、教育委員長に答弁を求めます。高橋教育委員長。

   〔高橋良子教育委員会委員長 登壇〕

○高橋良子教育委員会委員長 私からは、地域に根ざした教育委員会のあり方についてのご質問にお答えいたします。
 学校教育においては、児童生徒の学力・体力向上とともに生きる力や道徳心の養成にも重要な課題として取り組んでおり、総合的な学習の時間などにおいて地域内の経験豊富な方、いわゆる達人を招いての学習会・講習会や、地域に出かけての自然観察・体験活動など、全ての学校において実施されている状況にあります。
 教育委員会としては、市独自の事業として特色ある学校経営推進事業を実施し、あらかじめ各学校から提出された事業計画について事業の効果・地域性・継続性などの観点から査定を行い、持続的な効果が発揮できるよう指導しているところであり、昨年から全校で実施している学校版の「さくらんぼ環境ISO事業」についても、その取り組みでは大きな成果を挙げているところであります。
 また、昨年度から文部科学省の補助を受けて2カ年事業として実施している「豊かな体験活動推進事業」について、第一・第三中学校区内の小中高等学校を対象として、子供たちが豊かな人間性や社会性を育むための体験活動充実化の事業を実施しており、これらモデル校の実績を市内全校に波及させるよう事業の円滑な実施と、その事後評価を行うこととしております。
 さらに、子供たちの健全育成は学校教育のみで達成できるものではないことから、生涯学習の授業として本年度から2カ年間、文部科学省の委託事業である「地域教育力再生プラン」に取り組み、東根公民館を除く6公民館を舞台として「地域子ども教室推進事業−いわゆる子供の居場所づくり事業」を実施することにしており、現在、学校・地域・家庭を連携した多様な体験活動や交流事業のプログラムづくりに励んでいるところであります。
 このように、子供たちは勉学だけではなく持って生まれた資質とともにさまざまな潜在的な能力が磨かれ、それを発揮する場所があることによって生きるための経験と自信が培われていくものと考えており、今後も学社連携のもとに積極的に推進していく考えであります。
 次に、市全体の学区のあり方についてでありますが、ご承知のように新設小学校の開校時期が平成23年4月に延びたことにより、東根中部小学校及び神町小学校の児童数の予測についてはもう少し見守っていく必要があることから、これら両校と新設小学校の通学区域の検討については先送りしたところであります。今後、小学校については耐震補強工事について計画化していく必要がありますが、児童数が減少している学校においては、空き教室同然の教室が増加しており、これらを含めて耐震補強工事を行うべきなのか、あるいはその他の対策で効率的な方法はないのか、全市的な通学区域の再編を含めて将来的に子供たちにとっての最善の通学・学習環境を考慮すべきであると考えているところであり、この点に関しましては教育委員同士の積極的な意見交換も行ってまいります。
 最後に食育についてのご質問でありますが、今国会に食育基本法が上程され、まもなく成立の運びとなるようでありますが、この法律が施行されますと、市町村においては食育推進計画の策定が必要となります。このため食育についての全庁的な取り組みが求められることとなるわけでありますが、学校現場においては、これまでも学校給食を通しての減塩・減糖に対する考え方の普及、栄養や衛生に関しての学習指導、地産地消や食農教育において食べ物を大切にする心、生産する人に対する感謝の気持ちの養成などに取り組んできており、基本法施行後においてもこの流れは変わらないものと信じ、一層の食育推進に尽力してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。

   午後12時02分 休 憩


   午後 1時00分 開 議

○岡崎賢治議長 午前に引き続き、会議を開きます。
 市政一般に対する質問を続けます。5番阿部清雄議員。
○5番(阿部清雄議員) 1問目のいわゆる広域消防に対してのこれまで打診した結果などもあとでお聞かせ願いたい、こんなふうに思っております。
 先ほど答弁の中に人口10万人以上管轄する組織により、充実した機能整備が図れると、こういうふうな見解がありましたけれども、まさに市民、あるいは国民が等しく消防行政の恩恵を預かるにもかかわらず、あるいは生命財産を守ってくれるはずなのに、人口の規模によってその温度差が出る、大変悲しいことだなと私は思ったわけでございます。
 例えば、はしご車に限るわけではないんですけれども、はしご車が要請されるなんていうのは本当にまれだと、こんなふうに聞いております。現在の東根市の状況、これから発展するであろう、あるいは高層化するであろう東根市において、現在の消防設備で果たして全てを賄うことできるかどうか、これまず1点であります。
 そしてまた、いち早く広域消防に手がけました寒河江西村山広域消防署。これとの我が東根市の、分る範囲で結構ですから中身の違い、この辺もお聞かせいただければお願いしたいと思います。
 それから、予防などに関する専門要員、特に救急救命士、この確保、あるいは養成についてであります。
 その内容については、本当に乏しいものだと聞いております。アメリカとは比較にならないかとは思いますけれども、アメリカの場合はもう既に十数年前から心臓マッサージを救急救命士ができるというような状況だと聞いております。まさにこれを取り入れるというわけではありませんけれども、もし日本で若くして死亡する、こういうふうな場合にこの心臓マッサージを行えばまず6割以上の人が助かると。5割以上の人が社会復帰できると、こんなふうな話も聞いたこともございます。その点まだまだ、東根、日本の行政なんですけれども、気管内挿管さえも立ち遅れている状況の中で、長時間かけてこれからいろんな高度な救命士の育成にあたらなければならない行政の立場として、この辺の消防長、あるいは市長の見解。
 したがって、市長からは広域消防に関して他市町村に打診した結果。それから消防長からは今の装備で東根市を守ることができるのか。これまず1点。寒河江西村山との違い。これは高度専門要員、あるいは救急救命士確保、あるいは養成について。以上この3点を広域消防に関して、なおかつ消防庁舎建設計画についての2問目の質問とさせていただきます。
 教育委員会のあり方について、地域と学校が一体となった人づくりについては、多くの事業の取り組み・実践ということでほぼ理解いたしました。
 さて、学区の問題についてでありますが、直接的には教育委員会、あるいは教育長、教育委員長の問題だけではなかろうかとそういうふうに思っていますけれども、まさに地域に根ざしたと表現したこの理由は、市の執行部と一線を画している、いわば聖域にあたる教育委員会だとしても、現状に立脚しないような答申を提示しても実現できないのかなとこんなふうに思うわけであります。例えば、先ほど高橋ひろみ議員が質問されたように、これからしなければならないこと。空き教室を含めて耐震構造にすれば35億円。あるいは新設小学校29億円だとか、学校給食にかかわること、その他もろもろですね、ここ5年以内で最低でも50億円、全部やろうとすれば70、80億円かかると思います。こんなに財源を要する中でですね、中部小学校についてはまだ新設して8年目、9年目ですか、しかしながらもう増築なんです。9年目、8年目で増築。いわゆる学区の引き方が、あるいは考え方が教育委員会の答申されたものが現状とはちょっと離れたなとこんなふうに予測するわけです。あえて、この辺のことをやろうとするならば、予算的規模で言えば学校給食は2億7,000万円かかります。これを一切やめれば、5年間の中で半分ぐらいの仕事ができるのかなとこんなふうに見えるわけであります。それに加えてですね、神町小・中部小のプレハブ、これ5年間で1億5,000万円です。新設小ができればですね、この学区が統括されて、これもまさに無用の長物となるわけです。直接的にはプレハブ教室に関してはどうでもいいことなんですけれども、ただ単純に考えた場合ですね、1カ月の一つの教室の家賃が25万円。8月は誰も学校にいなくたって、10教室あれば250万円飛んでいくんです。この辺どう思いますか。神町の新設小学校で予定している区画整理事業とはまさに連動するわけでありますけれども、100%同意の中で始まったわけではありません。当然、そこには固定資産税増なんていうことも当然視野に入れての中での学校建設予定地なんてこともあろうかと思います。この辺に関してはですね、たくさん問題があるんで、また別の機会に質問させていただきます。
 それにもう一つ、一本木南10号線、つまり一本木神町線です。ここに野川という川が流れてて、今ネックになっています。近い将来に、ここが完成して、なおかつ区画整理事業、あるいは新設小学校ができたときに、また新たに学区編成とそんなふうな3年、5年、あるいは10年のスパンでガラガラガラガラ変わらなきゃならないようなものの考え方、あるいは教育の外側のあり方、果たしてこれでいいのかなとこんなふうに思うわけであります。まさに地域に根ざした教育委員会というのは、実行性の高い答申を構築すること、こんなふうに私は思っております。今後ですね、3年ごと、あるいは毎年でも結構です。10年後を展望したような一つの指針をですね、我々に示して、ときにはそれを大幅に直すということで場当たり的なやり方の学区、あるいはその他の答申の仕方というのは、まさに今後なかなか通用しないような、あるいは予算的に難しいようなそんなふうな気がするわけであります。
 次に、食育についてであります。
 別に高橋教育委員長とは個人的なうらみも何もありませんけれども、私が過去に2回質問しました。質問の仕方が悪かったのかどうか、まさにその答えが2回とも学校給食食缶方式、これが食育の一環としてということで、その他の方式に関しては簡単に2回とも切り捨てられました。食育基本法が今回できたとこんなふうな話がありますけれども、この食育に関してはですね、10数年前から某学園の理事長、医学博士の方がですね、日本の教育の柱である「知育」、要するに知識をはぐくむ、「徳育」、これすなわち教養・道徳をはぐくむ、「体育」、これは体をつくり体をはぐくむ、これにもう1本、「食育」という柱が必要だということから去年の3月に上程されたはずなんです。しかしながらイラク特措法があって、これが上程されずにこの国会に上程されたというのがこの食育基本法の流れであります。この中にですね、本人が提唱して本人が書いた中にですね、こういうことがきちんと書かれているんです。「近年問題になっているのが、すぐにきれる子供たち。私は、その原因としてスナック菓子や清涼飲料水の過剰摂取とともに、朝食抜きが関係していると考えている。子供たちの食生活について、親は授乳期のときからもっと真剣に考えてほしい。また、箸を正しく使えない人が大人も含めて4割に達していると」。小学校、あるいは中学校の先生方に関しては、箸の使えない人は東根にはいないかなと思っているんですけれども、果たしてその辺のところも食育といった場合は重要な部分であります。まさに、これは日本の文化です。この箸の使えない、使い方が下手な民族になりさがってしまう。そこで必要になってきたのが、この食を通してのしつけ教室。これがすなわち食育なんです。ここに書いてあります。「食を通してのしつけ教育、これがすなわち食育だ」とこういうふうに書いてあります。「これだけ核家族化が進み、衣食住の伝承が親から子へ伝わらない昨今、家庭に代わるべき学校の教育を見直すべきだ」、こういうふうに結んであるんです。この食育基本法の中で、小学校1年生から中学3年生まで9年間、盛りつけ配膳することが食育ではありません。これ、はっきり申し上げます。したがって、学校給食食缶方式は食育の一環というふうな位置づけは、間違いだなとこんなふうに思っています。私が言うんじゃなくて、ご本人、つくった人がそういうふうに言っているんです。
 それから地産地消。これは主に農林行政の話であって、これを学校給食に取り入れること。これはまさに的を得ていません。地産地消というのはですね、農家100人の店、あるいは農協のポポラ、あるいは大型スーパーに東根市の生産者の名前の入ったものが、りんごであれ、あるいは曲ったきゅうりであれ、いっぱい並んでいることが地産地消です。我々も小さいころ、「一粒のごはんを粗末にする人は、目がつぶれる、あるいは目が見えなくなる」、こんなふうに教えられました。日本古来の食文化を通しての礼儀作法。
 一例を挙げれば、私が感動したことなんですけれども、固有名詞になるんですけれども、今テレビで賑わっている先代の貴ノ花です。この貴ノ花が相撲道に対して一生を捧げました。その子供たちがテレビの前でお父さんを応援するときに、「あなた方、お父さんがこうやって身を粉にして勝負にかかわり、相撲をとって、おいしい食事を食わせているんだよ」というふうな母のしつけで、テレビの前でお父さんを応援する場合は、貴ノ花が相撲をやめるまでずっと正座したまま2人応援したと。まさにここにですね、食を通じての現代版食育の原点がある。と私はこんなふうに思っているわけであります。東根において今後、食育推進計画策定の際は、食育の基本がぶれないようなしっかりしたものを是非つくっていただきたい。
 そしてまた教育次長にお尋ねしたいことは、山形県の優先度調査。4%ぐらいだと話は聞いていますけれども、これは最後で結構ですから詳しくあとで説明していただければありがたいです。
 以上2問目、質問を終わります。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 私は3月議会の折りに田中議員の質問に答えて、広域消防は是非今後必要になるというふうなことを申し上げました。そこで、私は具体的に今後の消防の広域化を考えた場合に、先ほどもありましたように人口10万人以上ということもあって、お隣りの天童市を4月13日に1時間ほど3人の方々に話をしました。そこで広域消防という観点の中で連携強化を私の方から呼びかけたわけでありますが、結果はあまりかんばしくありませんでした。しかしながら、今後近い将来を見据えても消防団員の確保というのは言うべくして難しい問題にますますなってくるのではないかなというふうに考えるわけであります。したがって、ますます常備消防に対する期待と責任というのは、それだけ重くなってくることはあれ、軽くなるということはあり得ないわけであります。したがいまして、そういうことを考えたときに、やはり効率ある消防の行政ということを考えた場合に、1問目でも答弁したようにさまざまな分野で広域消防化を実現した方がいいに決まっているわけであります。したがって、今後ともそういう観点から粘り強く働きかけをしていきたいとこういうふうに思いますので、ひとつお願いがあるわけでありますが、議会でもそれぞれ広域の交流ということを行っているわけであります。お隣りの天童とも交流を行っていることは私も承知をしております。したがいまして、そういう機会でですね、こういう広域消防についての見解ということをそれぞれの執行部に対してしていただくというふうなことは非常に広域消防を今後実現する意味においてはすごく大切なことだというふうに私は思っております。したがいまして、そういう意味で私も一生懸命頑張ります。議員の皆様方にもそういう各議会との交流を通じて、この広域消防のあるべき姿というふうなものを皆様方からも働きかけをお願いを申し上げる次第であります。
○岡崎賢治議長 次に、小関消防長。
○小関善次郎消防長 議員からは3点ほどと思います。
 最初に、装備は今の状況で大丈夫なのかということですけれども、車両台数そのものについては現在で十分です。ところが老朽化しているということで、市長からも答弁ありましたように、予算的にも補助的にも大変厳しくなっているということで、計画よりもそういうような状態でいけば遅れるのは確かかなというようなことを思っております。何らかの方法を考えて、やはりいくら整備をしても年には勝てないということもありますので、その辺もこれから当局ともいろいろ相談をしながらやっていきたいというように思っております。
 先の山新の方でも、ポンプ車、あるいは人員の充足率ということが出ておりましたけれども、どこの消防本部も車両の充足率は100%になっております。ただ、人員となれば60%が平均になっているということも出ておりますけれども、その辺もあわせて広域化に向けてのひとつの目途、目標というようなことになるかと思っております。
 それから救急救命士のこともありました。これも非常に医療的な処置をしなくてはならないということで、年々この体制が変わっております。したがって、病院に研修に行くなり、あるいはこれまで処置した経過の検討会なども病院に行って受けてきております。こういうふうな処置で良かったのか、あるいは今度はこうあるべきなのか、といったような研修もいろいろありますので、常に研修と勉強の毎日だというようなことになっておりますので、現在7名の救命士おりますけれども補充的なことも考えなければならない時期にきているというように思っております。19年度に有資格者が退職するというようなことで、その辺も考えて、資格を取ればすぐ現場に対応できるか。というようなことにはいきませんので、やはり1年ぐらい前倒しで現場に行くようなことが1番理想的ではないのかなというように思っているところでございます。
 それから、西村山との比較ということですけれども、議員もご承知のように寒河江市を中心に4つの町、河北・大江・朝日・西川とやっております。ポンプ車8台、救急車6台、面積は東根の約4.5倍のエリアです。管轄人口については9万3,000人、職員数については120名、年間の火災件数は35件前後、救急車出動件数が2,300件で、東根の約2倍となっております。県内には広域消防は5つの消防本部ありますけれども、管轄の人口平均は11万6,000人となっております。職員数は平均156名でやっております。このようなこともありまして、これを基本にしながら本市にあった合併を視野に入れた中での、後年、合併になって良かったなと言われるように願いながらいるところでございます。
 以上です。
○岡崎賢治議長 次に、小関教育長。
○小関正男教育長 それでは、先ほど学区について、あるいは食育についてということがありましたので、お答えを申し上げたいと思います。
 学区につきましては、大きな都市であれば今いろいろ話題になっている学校選択というようなこともあるようですが、これは大都市の交通整備されたところではないかなというふうに思っておりますし、ただ本市において多くの予算を使わなければならない。周辺の学校では教室が余っている。したがって、それを簡単に分けるわけにもいかないし、そういった意味ではしかるべきときに学校規模に応じた、あるいは学区の児童生徒数、さらには通学区域等や通学距離等も入れて十分に検討しなければならない、こんなふうに思っております。しかし、人口の増、あるいは児童生徒の増というところが中央に固まっているというようなところから、どういうふうに見極めたらいいかということで非常に難しい状況にあります。そんな意味では、全市に立った十分な見極めをしていきたい、こんなふうに今思っているところであります。これにつきましては、人口増と児童生徒の増というところをもう少し見極めながら長期的な計画を立てなきゃならんという大変難しいところにあるわけですけれども、そんなふうに行っていきたいというふうに思っております。そして、また学区の再編ということがないようにというふうに願っておるわけです。勉強を十分させていただきたい、こんなふうに思います。
 食育につきましてでありますけれども、この食育基本計画ですか、いろいろ議員からありましたけれども、私もこのことについて非常に同じような考えをしなきゃならんなというところもたくさんあります。この中には、基本的な施策として学校における食育の推進、あるいは家庭における推進、そして地域における推進とこういうふうに出ているわけです。そういった意味から、子供たちのしつけをどうすればいいか。先ほど家庭でできなくなった分を学校でどう補うかというお話しもありましたけれども、このことについては学校・家庭・地域というものがやっぱりこれから自立していかなければならんだろうというふうに思います。したがって、家庭ですべきことはしっかり家庭でやるということを基本に立てながら、全体の計画を立てていかなければだめだと。これまでは、どちらかといえば、報道にもなっておりますけれども、教育は学校教育中心であったというふうに皆さんが言うわけであります。私もそんなふうに思うところがたくさんあります。しかし、今、学校ですべきことは学校でと、これは家庭ですべきだというところを今声を出さなければまた何年かこのことが続いて、さらに子供の生育状況がいい方向にいかないのではないかというふうに思っております。
 そんなことから、今、教育委員会の方で考えていることでありますけれども、中・長期的な東根の教育を考える実践的な取り組みを、今立ち上げなければならんと、こういうふうに思っております。これは学校・家庭・地域の子供の状態を、特に学校の状態も入るわけですが、子供の現状を十分把握をして家庭・地域・学校で何をすべきかというところにもう少し一歩深く踏み込んでいかなきゃならんというふうに思っているところです。現在、研究チーム、メンバーの選定が終わっております。したがって、これから今の現状を十分にこの研究チームで検討しながら、それを受けて教育委員会としても十分協議をして、家庭・地域・学校に提言をしていきたい、こんなふうに思っているところです。
 これにつきましては、本市の市政の方向性と私はうまく合っているなというふうに思っております。環境ISO、これは庁舎からはじまって学校・地域・家庭まで広がっております。このことは教育にとっても非常に大事なことであるというふうにとらえておりますけれども、家庭におけるISOは子供も当然入っていける、これは家族の中での子供のあり方というものも一つその中に入れることができるんじゃないか、こんなふうに思っております。したがって、この研究チームのこれからの方向性としては、子供の状況を把握しながら、中・長期的な子供の教育について提言をするということと同時に、こういった環境ISOとか、あるいはまた国際理解教育、これなんかもちょっと検討してもらおうかなとこういうふうに考えているところであります。
 国際理解教育につきましては、ほかのところではALTを1名だったのを1名もだめだというところがあるわけですけれども、本市においては1名を2名にという、これはありがたい、学校にとっても子供にとっても非常にありがたい方向に行っております。こういった意味では、市の市政と教育行政が非常にうまく歩める状況だということでとらえておりますので、そういった意味で、これからしっかりと今後の東根の教育を考えていきたい、こんなふうに考えるところです。こんなところで、今回はご理解をいただければありがたいというふうに思います。
 ほかのことについては、教育次長の方から答弁をしますので、よろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 次に、原田教育次長。
○原田清一郎教育次長 教育の将来については、委員長の方から教育委員同士でも議論していきますよと。また、教育長の方からは学校現場の教師で研究チームをつくって研究していきますというふうな答弁があったわけで、そのとおりご理解をいただきながら、ただ、学校規模の決定というところでですね、学区の線の引き方、特に中部小学校は8、9年で増築に至ってしまうと、見誤りがあったのでないかというふうな見解があったわけですけれども、新設小学校、分離校の場合に学校規模の決定をする場合には、当該区域内の0歳児が6年後に学校に入るというところまでの想定しか今のところ補助基準の中で許されてない。したがって、将来人口・世帯数が増えるというところまでは学校規模の中にカウントできないというのが現在の制度なんです。そんなことで、中部小学校の場合には、現在3分の1ぐらいの保護者の方はアパート住まいだとこういうふうなことになっておりまして、いずれ人口は増えるだろうというふうに当時は思ったと思うんですけれども、ここまでの集合住宅の増加というのは予測できなかったんではないかなというふうに思っています。もし、あの段階で白水川を境に中部小学校と東根小学校の間に線を引かないとですね、中部小学校は、今現在、基本学年で3クラスになっていますけれども、3クラスもできなかったと。今問題になっているわけですけれども、原方とか新田町を中部小学校へと、地域の反対があったわけですけれども、来てもらったおかげでようやく1学年の基本3クラスができたということなんで、本当にそこまで考えなければもう2クラスの学校になっていたのかもしれないということなんです。そんなことで、将来増えることまで予測してというふうなご意見なんですけれども、現状の法律体系の中では、今住んでいる人、6年後に0歳児が入るところまでしか許されていないということで決して見誤ったのでなくて、そのような状況の中でやむを得ず規模を決定したということをご理解いただきたいと思います。
 それから、優先度調査の話が出ましたけれども、先ほど高橋ひろみ議員のところでも申し上げましたが、15年度からこれまで1次診断・2次診断という区分でということで文科省、県の方で推奨したわけですけれども、なかなか診断調査が進まないと。15年度から、その1次診断に変えて耐震化優先度調査というものが導入されました。これまで1次診断ですと1棟当たり100万円ぐらいかかります。これが優先度調査の場合は1棟当たり20万円程度で済むということで、東根市の場合は15・16年度の2カ年にわたって、この優先度調査を実施してきたところです。そんなことで、私どもの方では小学校において100%調査済みというふうになっていますが、県内を見ますとですね、対象学校が、小学校の場合ですけれども655校、棟数で1,160棟、56年以前の建物がございます。このうち調査済みが平成16年度末までで30.1%です。改修済みは4%と、わずか4%にとどまっているという状態です。この優先度調査を含めて100%調査済みと言えるのは、対象10棟以上のある市町村ですが、鶴岡市・天童市・東根市、それから高畠町・朝日村の5市町村のみです。山形市、あるいは酒田市はまだわずか数パーセントレベルというようなことで、棟数を多く抱えているほどなかなか調査すら進まないというふうな現状になっています。本市では小学校は調査済みですので、先ほど高橋ひろみ議員にお答えしたように、どのような方法でどこまでやるべきかということについて、これから検討していきたいということです。
 よろしくお願いします。
○岡崎賢治議長 ここで答弁の訂正を求められており、これを許可します。小関消防長。
○小関善次郎消防長 先ほどの終わりの方で「合併して良かったなと言われるように」と申し上げましたけれども、これは「消防広域合併」のことですので、ひとつよろしくご理解のほどをお願いいたします。
○岡崎賢治議長 もう一度、的確な答弁を願います。
○小関善次郎消防長 「広域消防」です。
 以上でございます。
○岡崎賢治議長 5番阿部清雄議員。
○5番(阿部清雄議員) 多くの新しい所感並びに指摘に対してお答えいただきまして、ありがとうございます。
 消防庁舎建設にあたりましてですけれども、建物は新しくなったけれども、中身が充実してないと。まさに、これも本末転倒かなとこんなふうに思うわけです。先ほど消防長の話があったんですけれども、まさに東根の場合は総務省基準を取っていえば54名が適正であると、こんなふうな話も聞いてます。したがって、安全安心というのは、基本的にはもう今では経費はつきものだと。こういう時代だと。まさに東根には幸いにして、この消防に関して従事できるような、常備消防の部分もそうですけれども自衛隊の退職者。いわゆる53・54で退職する、その道のプロの方も当然2、3人、あるいは5人ぐらいはいるはずです。こういう人をですね、嘱託職員並びにそういうような形でですね、雇ったとしても、十分その機能には耐え得るものだと。せめて5年ないし6年ぐらいは。こんなふうに思うわけです。まさに人件費削減と言われる中でですね、まさに画期的な人材登用かなとこんなふうにも考えるわけです。なぜならば、まさにPFI、BTO方式で導入する、いわゆる建てることになるだろうとは思いますけれども、当然、この中で生まれてくるバリュー・フォー・マネー、いわゆる差額ですよね、コストが削減されるわけですから差額が出るわけです。当然この一部をですね、この消防充実のために検討してはいかがかなとこんなふうに考えております。これ、まさに私の考えなんですけれども。
 先ほど市長から言われましたように、この広域消防実現のために我々も一生懸命今後頑張っていきたいなとこんなふうに思っているわけであります。
 また、食育計画推進に関しての策定をつくるまで、学校給食食缶方式がどんなに厳しいハセップ基準の中で調理された給食が学校に届けられたとしても、今のままでは、このノロウイルスという言葉聞いたことあると思いますけれども、ノロウイルスに感染した子供が盛りつけ配膳した場合、果たしてどうなるのかなと。今や食中毒の80%がこれです。平成19年度に開始する学校給食共同調場理の基本設計にもかかわる部分だと思います。ノロウイルス対策。この辺なんかも加味しながら、ぜひ今後進めていかれればなとこんなふうにお願いしておきたいと思います。これら一連に関する質問については、また改めて別の角度からさせていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了解願います。

◎散     会

○岡崎賢治議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。
 御苦労さまでした。

   午後 1時42分 散 会