議事日程　第２（一般質問）　　　　　

　　　　　　　平成１４年９月９日　午前１０時　開　議


　　　青　柳　信　雄　議長　　　　武　田　敏　夫　副議長　　


◎出席議員（２４名）
　１番　　清　野　貞　昭　議員　　　　２番　　佐　藤　万記子　議員
　３番　　清　野　周　治　議員　　　　４番　　奥　山　重　雄　議員
　５番　　森　谷　政　志　議員　　　　６番　　佐　藤　　　直　議員
　７番　　岡　崎　賢　治　議員　　　　８番　　髙　橋　ひろみ　議員
　９番　　秋　葉　征　士　議員　　　１０番　　清　野　忠　利　議員
１１番　　高　橋　一　俊　議員　　　１２番　　青　柳　安　展　議員
１３番　　結　城　　　芳　議員　　　１４番　　早　坂　　　隆　議員
１５番　　阿　部　清　雄　議員　　　１６番　　渡　辺　正　幸　議員
１７番　　市　村　賢　治　議員　　　１８番　　深　瀬　秋　広　議員
１９番　　小　野　一　男　議員　　　２０番　　武　田　　　敞　議員
２１番　　阿　部　忠　男　議員　　　２２番　　槙　　　仙一郎　議員
２３番　　武　田　敏　夫　議員　　　２４番　　青　柳　信　雄　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　教育委員会
土　田　正　剛　　　市　　　長　　　　　　　髙　橋　良　子
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　委員長

　　　　　　　　　　選挙管理委員会
植　村　良　作　　　　　　　　　　　　　　　横　尾　　尚　　　代表監査委員
　　　　　　　　　　委　員　長

保　角　國　雄　　　農業委員会会長　　　　　槙　　栄　司　　　消　防　長

武　田　新　市　　　助　　　役　　　　　　　奥　山　昭　男　　収　入　役

鈴　木　千　原　　　教　育　長　　　　　　　喜　嶋　與平治　　総　務　部　長

小　川　　武　　　　市民生活部長　　　　　　小　野　幸　治　　保健福祉部長

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　建　設　部　長
山　本　源太郎　　　経　済　部　長　　　　　加　藤　信　明
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　兼水道部長

細　矢　昭　男　　　教　育　次　長　　　　　原　田　清一郎　　総合政策課長

武　田　　稔　　　　庶　務　課　長　　　　　牧　野　利　幸　　財　政　課　長

　　　　　　　　　　選挙管理委員会　　　　　　　　　　　　　　監　査　委　員
芦　野　良　美　　　　　　　　　　　　　　　保　科　正　一
　　　　　　　　　　事　務　局　長　　　　　　　　　　　　　　事　務　局　長

　　　　　　　　　　農業委員会
菊　口　吉　之
　　　　　　　　　　事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名
椎　名　和　男　　　事　務　局　長　　塩　野　康　二　事務局長補佐

　　　　　　　　　　議　事　主　査
網　干　　賢　　　　　　　　　　　　　牧　野　美和子　主　　　任
　　　　　　　　　　兼議事係長

伊　藤　　公　　　　主　　　事

◎議　事　日　程

　議事日程第２号
　　　　平成１４年９月９日（月）　午前１０時　開　議

　日程第１　市政一般に対する質問
　　　　１　　７番　岡　崎　賢　治
　　　　２　　２番　佐　藤　万記子
　　　　３　２２番　槙　　　仙一郎
　　　　　　　４　１０番　清　野　忠　利
　　　　５　　８番　髙　橋　ひろみ
　　（散　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。

第３回定例会一般質問発言通告書

番号 質　　問　　者 質　　　　問　　　　事　　　　項 　　　質　　　　　　問　　　　　　要　　　　　　旨 答 弁 者
　１ 岡　崎　賢　治
議　　　　　員		 １．広域合併について １．市民アンケート調査結果を踏まえて今
　後の取り組みと基本的な姿勢は		 市　　長
２．山形空港東京便複数便のゆくえについて １．小型機就航実現に向けての取り組みと
　市長の考え方は		 市　　長
　２ 佐 藤　万記子
議　　　　　員		 １．市長の二期目の舵取りについて １．東京便の廃止、無登録農薬の問題、市
　町村合併など今、東根市が抱える難しく
　大きな課題について、どう取り組んでい
　くのでしょうか。		 市　　長
２．山積する重要な事業を推進するために
　東根市の財政状況をわかりやすく「連結
　財務諸表」で表わし、事業の見直しや優
　先順位なども検討し、市民に情報を積極
　的に公開しながら、東根市の方向性を示
　すべきと思いますが、どうお考えでしょ
　うか。		 市　　長
２．介護保険について １．介護保険の見直しが行われることにな
　りましたが、特老への入所基準の変更な
　ど問題があると思われますが、どう対処
　されるのでしょうか。		 市　　長
　３ 槙　　　仙一郎
議　　　　　員		 １．農業問題について １．無登録農薬ダイホルタン散布について
　市内の果樹生産者は、りんご、桃、ラ・
　フランス、ぶどうの収穫を前にして販売
　と価格の不安にたたされている。
　その対策、
　①果樹の検査費用についての補助
　②問題の果実処分料金に対する補助
　③この問題に苦慮している果樹農家に対
　して無利子の融資制度
　④風評による被害対策		 市　　長
２．福祉関係について １．第二白水荘の３０床増床は急務だと考
　える。
　その後の検討による結果はどうなって
　いるか。		 市　　長
３．建設関係について １．自衛隊用地協力を得ての天童市に通じ
　る長瀞神町線の整備について現在どのよ
　うになっているか。		 市　　長
　４ 清　野　忠　利
議　　　　　員		 １．東北中央自動車道建設の見通しについて １．施行命令後４年目となっておるが、高
　速道の現在の進捗状況と今後の計画はど
　のようになっておるのか。		 市　　長
２．国は高速道路の見直しで工事中の道路
　も中止又は再検討となっておるが東北中
　央自動車道はどうなっておるのか。		 市　　長
３．工事による附帯事業の見通しはどうな
　のか。		 市　　長
２．東根市の防災計画について １．地方防災計画は平成８年以来見直しさ
　れておらず、この機会に見直しをすべき
　であると思うがどうか。		 市　　長
２．自主防災組織が100％近く設立されて
　おるが、防災意識を高める必要があると
　思うがどうか。		 市　　長
　５ 髙　橋　ひろみ
議　　　　　員		 １．男女共同参画社会推進計画『東根ＡＢＣプラン』のとりくみについて １．女性問題について、最も日常的な生活
　の中でさえも、多様化になってきました。
　　人権の尊重の上からも、相談窓口、専
　門員の設置をできるだけ早急にすべきと
　思いますが、どのようにお考えですか。		 市　　長
２．推進計画の基本目標Ⅲで『誰もが働き
　やすい環境整備』と謳っていますが、出
　産・幼児期にある女性は、いったん就業
　を中断する人も多い。このきびしい時期、
　再就職に対する支援を行うべきと考えま
　すが、その具体策についてお伺いします。		 市　　長


◎開　　　議

〇青柳信雄議長　皆さん、おはようございます。本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は24名で、定足数に達していますので、これから本日の会議を開きます。
　本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

〇青柳信雄議長　日程第１、市政一般に対する質問を行います。
　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎岡崎賢治議員質問

〇青柳信雄議長　最初に、７番岡崎賢治議員。

　　〔７番　岡崎賢治議員　登壇〕

〇７番（岡崎賢治議員）　おはようございます。去る８月18日告示されました市長選挙において東根全市民の信任を預かり、見事無投票再選を果たされました土田市長に心から成る祝福を送り、再び市政のかじ取り役を極めて厳しい行政環境の中ではございますが、積極果敢に、そして市民福祉の向上や本市のさらなる発展のため、くれぐれも健康には十分ご留意なされ邁進されるよう念願するものであります。
　さて、通告をしておりました２件についてお伺いをいたします。まずはじめに、市町村広域合併についてでありますが、急激に進む地方分権実行段階を迎える中で、広域的な行政需要への対応や市町村のなお一層の体力強化など、今まさに自治体の真価が問われる時代に入ったとも言われております。こうした中、国においては市町村広域合併の推進を図るために、地方債の特例や地方交付税算定に当たっての特例など合併特例法を成立させ、今まさに市町村の広域合併に向けての議論が大きく取り上げておるところであります。本県においても庄内地区で活発な動きを見せ、広域合併に向けての協議会が設置され機運を高めようと議論がなされているようであります。本市においても、市長は市町村の広域合併は市民の声を十分に尊重した上で判断すべきとの観点から、市民に対し的確な市町村広域合併の情報を提供しながら、本年５月市民6,000人を対象に実施した市町村広域合併についての市民アンケート調査、このアンケート調査結果については、さきの議員全員協議会で報告がありましたように、合併賛成が41.1％、合併反対が34.6％、どちらでもないが22.9％という結果が出されました。市長はさきの議会質疑の中で、「合併推進論者とはいえ、合併に賛成する市民が過半数を超えなければ市長としての行動は大きな制約を受けることになるだろう」と答弁しておりますが、このたびの市民アンケート調査結果は賛成、反対どちらも過半数に達しなかったことを踏まえ、市長としての市町村広域合併アンケート調査結果をどのように受けとめ、また今後の市政運営の中で市町村広域合併問題をどのように取り組まれ、どうリーダーシップを図っていくのかまずお伺いをいたします。
　次に、山形空港東京便複数便の行方についてお伺いをいたします。本市は近年定住条件の整備が順調に進み、人口の増加も顕著にあらわれ、県内で最も元気なまちと脚光を浴びて注目をされていることは周知のとおりであります。本市の目覚ましい発展の要因を思うとき、山形空港東京便の存在は申すまでもなく、大森工業団地内に国内優良企業の誘致促進を図ったことによって雇用の創出が大幅に向上し、行政運営の根幹をなす安定的な税収の確保、果樹王国にふさわしい農産物の出荷や観光などによる飛躍的な交流人口の増大など、多くのことが挙げられるのであります。しかしながら、平成４年の山形新幹線開業を境目に東京便の利用客は激減し、更に平成11年の新幹線新庄延伸に伴って利用客は更に減少し続け、追い打ちをかけるかのように東京便は減便され、１便体制が余儀なくされてしまったのであります。東京便利用拡大を図るために、山形空港利用拡大推進協議会の充実を図りつつ、各種の利用拡大策が講じられてきました。しかし、東京便１便という極めて利用しにくい就航タイプのため、搭乗率の低下に拍車がかかったものと考えるのであります。
　このような中、土田市長は市長就任以来、一貫して山形空港東京便と山形新幹線は、本県、本市の発展にとって共存共栄の道を歩むべきと唱え、土田市長自らがアドバルーンを上げ、県の関係者やマスコミをも大変注目をさせた東京便小型機就航の構想は、山形県民にその実現性も含め、大きな夢と希望を与えたことは東根市民の誇りでもありました。更に、市長は東京便利用拡大推進協議会の小型機就航委員会委員長として実現方策に奔走されていることも知るところであります。そして、忘れもしない８月18日、市長選第一声においても東京便小型機就航を第一に掲げ、その必要性を力強く訴えておられたことは頼もしい限りでありました。しかしながら、８月20日には金森副知事の東京便路線存続要請に対し、東京便は10月末日をもって廃止せざるを得ないという航空会社の意向を伝えたマスコミ報道に驚かされ、その後連日のように報道された山形空港東京便の行方、そして８月28日、29日両日のマスコミ報道で、ついに東京便を10月末日をもって廃止するための東京便路線廃止届を国土交通省に提出した旨を県に対し通知したと報道され、更には「東京便38年の歴史に幕を閉じる」の大きな見出しは、自分の目を疑いました。東京便がこれまで果たした役割を思うとき残念でなりません。東京便小型機就航実現も不透明な昨今、果たして東京便複数便確保や小型機就航の行方はどのようにとらえておられるのか、今後の方策も含めお伺いをし、登壇での質問を終わります。
〇青柳信雄議長　７番議員に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　〔土田正剛市長　登壇〕

〇土田正剛市長　岡崎議員のご質問にお答えをいたします。
　はじめに、広域合併についてのご質問でありますが、市町村合併特例法に基づき現在全国で法定協議会が設置されている地域は、７月末の時点で96の地域、386市町村となっており、また合併重点支援地域に指定されている地域は136地域となっております。県内でも７月31日に鶴岡市を中心とする庄内南部地区の任意の協議会が合併重点支援地域の指定を受け、次いで８月27日に酒田市を中心とする庄内北部地域の任意の協議会も合併重点支援地域の指定を受けました。このように、合併特例法の適用期限である平成17年３月31日までの合併を目指し、協議会等の設置が増加しておりますが、私はかねてより私自身は合併推進論者ではありますけれども、最終判断は市民が行うべきものの立場を明確にしてきたことはご承知のとおりであります。また同時に、合併特例法にこだわらない進め方を行ってまいりたいということも、かねてから表明をしてきた次第であります。このため、庁内に職員による合併研究会を組織し、その調査研究の成果については市報等への掲載により積極的に情報を公開し、市民意識の高揚を図ってまいりました。こうした意識啓発の一連の流れをベースとして、５月には市民6,000人に対する市町村合併アンケートを実施したところであります。その結果、議員ご指摘のとおり、合併の必要性ありが41.1％、必要性なしが34.6％となり、いわゆる合併賛成の割合が6.5ポイント上回ったものの、いずれも過半数に大幅に達することがありませんでした。また、平成11年２月に実施した第３次総合計画の策定時における市民アンケートの中の広域合併に関する調査結果と比較すると、合併賛成の割合が53.9％から41.1％と大幅に減少し、合併反対の割合が22ポイント以上も増加する結果となりました。この２つの調査については、その目的、背景等が異なるので、単純な比較はできないとは思いますが、市民意識の啓発については相当の準備期間を得てこのたびのアンケートを実施したことから考えますと、意外な結果であると感想を持ったところであります。合併を必要としない割合が大きく増加した要因につきましては、東根の名前を残したい、歴史、文化や地域連帯感を大切にしたいなど、東根市に愛着を感じている市民層が増え、市民と協働のまちづくりに対しても多くの市民が手ごたえを感じ始め、合併をしなくとも東根市単独でやっていける実感というものが形成されつつあるのではないかと分析しているところであります。このような意味では、果樹王国ひがしねにこだわり、さくらんぼ日本一の名声を全国に発信してきたこれまでの施策が評価され、また行財政改革をもとに都市整備、教育文化、健康福祉などの面でも着実な進展が図られていることに対し、市民の意識が東根市の自立的な発展を望み、期待する方向に変化しているあらわれではないかと、多少手前みそではありますが、まちづくりの成果について多くの市民に評価していただいた結果と分析しているところであります。
　こうしたまちづくりの成果を土台として、まだアンケートにおいて合併の是非について態度を明確にしていない市民が４分の１近くもいることから、今後は座談会や研修会等を通して更に議論を深め、合意の形成を目指しながら、合併の方向を見出していこうと考えてきたところでありますが、こうしたやさきに無登録農薬の不正使用の問題が発覚したのであります。これまで積み重ねてきた果樹王国ひがしねの名声が一瞬のうちに地に落ちて、まさにゼロ、いや、マイナスから再スタートしなければならない重い十字架を背負ったのであります。今は何よりも行政、議会、農業関係団体、市民が一丸となって尽力し、果樹王国復権に向けて取り組んでいかなければと考えております。このようなことから、市町村合併について今すぐ行動を起こすようなことは念頭にないことを申し上げ、よろしくご理解を賜りますようお願いいたします。
　次に、山形空港東京便複数便の行方についてのご質問にお答えをいたします。既に報道されておりますとおり、東京山形便が10月末をもって運航を廃止されることが全日空から山形県に通告され、昭和39年の山形空港開港以来続いてきた山形東京便の廃止が決定的となりました。最盛期の平成３年には１日５往復、年間乗降客数が東京便だけで47万人を超えていたものが、平成11年６月から１日１往復に減便され、昨年の乗降客数も６万人を切る状況になり、東京便の存続は大変厳しい情勢になりました。このような中で、山形空港利用拡大推進協議会では各種の助成策を講じ、懸命に利用拡大の事業を推進してきたところでありますが、１日１往復のままでは利便性に欠けることから、推進協議会に小型機運航推進委員会を設置し、私自身が委員長となり羽田空港におけるノースバードを利用した小型機就航の可能性を調査してまいりました。その結果、進入クイックの問題、有視界飛行における就航率の問題など、幾つか解決しなければならない問題があることから、小型機の就航が可能との結論を得ることはできなかったわけであります。その後国土交通省の調査において、羽田における航空機の進入方向や地上滑走路の改善などにより、１日数便程度の発着枠の拡大が可能との情報をいち早くキャッチし、Ａ滑走路を利用した小型機就航の可能性を追求してきたところであります。これらの情報収集と問題提起は、私自身が中心となり、推進協議会の会長である吉村山形市長の理解と同意を得て、国、県に要請してきたものであります。
　また、全日空の東京山形便の撤退についても国内航空の大きな再編を秋に控え、この春には不採算路線からの撤退方針が報道されていたわけでありますが、県をはじめ推進協議会、市として具体的な戦術を示せ得なかったことは残念でなりません。羽田空港における小型機の就航の実現につきましては、大変厳しい情勢にあると言わざるを得ないので、２大エアラインの時代を視野に入れた新たな提案も模索していく必要があると考えております。そういう意味では、私自身をはじめ推進協議会による戦術面でのリードが不可欠でありますので、市議会はもとより経済団体、空港周辺対策協議会の皆様にはご理解と今後の支援を賜りますようお願いいたします。
〇青柳信雄議長　７番岡崎賢治議員。
〇７番（岡崎賢治議員）　答弁をいただきましてありがとうございます。市長の答弁の中で、いわゆる直近する行政課題に万全を期して取り組むというような言葉がございました。そういう中での再質問、大変恐縮ではありますけれども、少しの時間をいただきたいというふうに思います。
　市長は、言うなれば合併の議論についてはもうちょっと先になるだろうという一言に尽きるかとは思いますけれども、あえて１点だけお伺いをさせていただきたいというふうに思います。先ほど市長は合併特例法の云々については考えてはいない、そうすべきではないというふうには思いますけれども、しかしながら私はこの合併特例法の中身を持っております。第16条から成る法律、立法措置なわけでありますけれども、これを裏を返せば合併を今後やっていかなければ大変な時代が来ますよというようなことも裏づけているのではないかなというようには思います。たとえば第11条の２項あるいは11条の中にもありますけれども、大変な時代が来るなと、これから10年間、あるいは15年間大変な時代が来るなと、あえて数字は申し上げませんけれども、大変な時代が来るというような予測はされるわけであります。そういうふうな観点から、今のうちに市民に対して情報を提供しながらあらゆる機関を通してこの合併問題に取り組む姿勢だけは持ち続けてほしいものだなというように思います。たとえば今回の決算の中で、もう地方債は約２億円も13年度で削減されている、あるいは見込みではありますけれども、平成14年度では５億円もの地方債や交付税が削減されてしまうというような情報すらありますけれども、そういうふうなことからすれば必ずしも財政面だけの合併ありきの議論は避けるべきだとは思いますけれども、そういうことも視野に入れて考えていかなければならないものの１つなのかなというふうには思います。
　先ほど市長は、数字的な裏づけ、合併調査、アンケート調査の結果を申されましたけれども、平成11年の第３次総合計画の中で示された数字よりも若干の変動、私から見れば大変大幅な変動ではなかったのかなというように理解をさせていただきますけれども、たとえば合併しなくてもいいというようなパーセントは11.9％から34.6％、いわゆる22.7％も上がっているということの重要性、これなどは当然市長が先ほど申しましたその４年間の施策があらわれて、市民に対してもう自信がついて合併しなくてもいいというのが当然それが数字としてあらわれていることだと思います。これは大変大事なことだとは思いますけれども、しかしながらどちらでもないという22.数％の方々の動向、これをきちっと把握をして、今後の合併協議の土台になるかどうかは別として、それを真剣に取り組む姿勢があってしかるべきではないのかなというように思います。この合併協議については、今ここでどうこうする議論ではないと私自身も思います。しかしながら、先ほど申しましたとおり長期的な展望に立って、今のうちから手だてをしておかないと、いろんな場面で支障を来してくるということも想定できますので、是非そういうふうなことからして姿勢、取り組む姿勢だけでもひとつお願いを申し上げたいというように思います。合併については以上終わらせていただきます。
　続いて、東京便の行方についてでありますけれども、やはり東京便、残念だったなという一言に言えると思います。しかしながら、この残念さは県の今まで取り組んできた姿勢に対して、私は厳しく指摘をせざるを得ない。一体県の取り組んできた姿勢は本当にこれでよかったのかどうか、反省も含めて今後の方策に市長自らが県の方に申し入れを是非していただきたいものだなと、まずはじめにお願いをさせていただきたいというように思いました。いわゆる不透明なこの東京便の行方でありますけれども、現実的にはもう東京便廃止になったということであります。全日空ではもう東京には行けない、11月からは、そういうふうに現実的になるわけでありますけれども、こういうふうなことを安易に許すわけにはいかない。山形空港東京便のこれまで関わってきた本市にとって、どれほど重要でしかも重大だったかは私から申すまでもありません。
　そういうことからすれば、先ほどいみじくも市長は２大エアラインの時代に入るというようなことを申されました。もう青森や秋田やほかの県ではもう既にそういうことも事前にキャッチをし、夜間駐機場の設置をしながら、それに伴う経費負担の制度も確立をし、既に青森、秋田、もう以前に増して増便をされて、今運航されているというようなことも調べでわかりました。たとえば秋田は山形新幹線の例をとって山形方式の新幹線を導入したわけであります。にも関わらず、今は秋田東京便７便体制であります。新幹線開業する前は５便に対して、これから見れば山形県の対応の甘さ、どうしても指摘をせざるを得ない。青森空港だって同じです。そういうふうなことを考えれば、もう少し山形県の対応が、素早い対応、あるいは的確な方策あってしかるべきだったのではないかなというように思います。幸いにして、市長はその夜間駐機場の問題は以前から提唱されておりました。いち早く県の方の担当官の間で市長自らがアドバルーンを上げて、是非この難局課題を取り組んでいってもらいたいなというように思います。
　そして、これまで同様全日空ではなくて、ＪＡＳ、ＪＡＬの統合されるというのが報道されておりますので、もう全日空にはあきらめてそっちの方の２大エアラインのその片方の航空会社に足を運び、お願いすることも必要なときに来ているのではないかというように思います。もちろんいろいろな制約等々もあろうかと思いますけれども、その辺はこれまでとってきた市長のリーダーシップ、あるいはいろいろな手腕があるわけでありますので、そういうことを念頭に置きながら、私はこの東京便復活に向けて市長の決意等々を伺っておきたいというように思います。
〇青柳信雄議長　土田市長。
〇土田正剛市長　まず合併問題でありますが、今まで私が申し上げたのは役人が書いた答弁であります。これからは私の生の声であります。
　合併特例法に必ずしも基づかないというふうなことで、私はかねがね申し上げてまいりました。確かに議員が指摘するように、この平成17年３月31日まで合併特例法の期限があるわけでありますが、そのときに合併した方が財政的な問題では非常にあめ玉というふうなことで利点は大いにあるわけであります。しかしながら、私自身ははじめに合併ありきではありませんよと、合併のもたらす影響、特にメリットは何か、あるいはデメリットは何であろうかというふうなことなども含めて、私はかねがね指摘をしてきたものであります。そういうことを踏まえて、過般のアンケート調査、私は用意周到に１年半以上かけていろいろそういうことを市民に時間をかけてじっくりと情報を提供してきたつもりであります。その結果において、今年の５月に6,000人のアンケート調査をやった結果において、驚いたのは合併推進すべきであるというふうなものが41.1％だった。私は、６月の議会において、たしか槙議員の質問にお答えしたかと思いますが、50％をちょっとでも超えたら私は直ちに行動をいたしますということを披瀝をしてきたつもりであります。そこからいたしますと、大幅に41.1％ということは、私が外に向かって行動するには余りにも低い数字ではないかなということを今判断しております。加えて、反比例的に合併すべきでない、あるいはどちらかといえば合併はしなくてもいいというふうな数字が11.9％から、このたびの34.6％に大幅に増加していることからも非常に6.何％かの開きはありますけれども、相拮抗した数字ではないかなと、そんなふうに私自身受けとめておるわけであります。そのようなことも踏まえて、私はまず東根市の市長として行動を起こさなければいけないのは、どちらとも言えないという方々が23％近くに相なっておるわけであります。つまり４分の１がそのような層に入っているわけであります。私は、まずこの23％近くのどちらとも言えないというその市民層に対して、合併を進めるのにたとえば勉強会あるいは研修会、あるいはシンポジウム、いろんなことをやっぱりやっていかなければいけないと思います。その上でもって、その23％近くのどちらとも言えないという方々にどちらかにまず反対か賛成か、どちらかをやっぱり選択してもらう、そういう努力が私に今こそ求められているのではないかなというふうに私自身考えております。
　と同時に、やっぱり合併というのは相手あってのことであります。そういうことからしますと、隣接の市町のこれまでの合併についての発言を分析してみますと、いずれも合併には消極的であります。そういうことも踏まえて、私は23％近くの方々に対するはっきりした、反対か賛成であるか、それらのことを示してもらうための努力をしていかなければいけない。そういう意味で、直ちに私は外に向かって行動することには今至っていないのではないかというふうに判断をした次第であります。ご理解をお願いしたいと思います。
　それから、山形東京便の問題でありますけれども、これまで昭和39年以来、山形空港が開港以来、山形東京便はまさに山形空港のシンボル的存在であったわけであります。そういうことからいたしますと、今でも私は大森工業団地、あるいは臨空団地の方々と定期的に懇談をしている場が年に数回あるわけでありますけれども、その中で一貫して言われてきたことは、新幹線も開通してよかったねと、しかし我々は少なくとも空港派か新幹線派かと問われれば、圧倒的に空港でありますと、そのことを忘れないで、山形空港が元気が再び出るようにするような形で努力をしてくださいということは、先週の金曜日にも実は会合がありまして、大森工業団地の方々との会食がありました。その席でも申されたわけであります。したがって、私も今日のこの東根市の隆昌は何にあるかと言うならば、私は山形空港というものを空の玄関を持ち、そしてそれに伴って企業が、議員が指摘するとおり一流企業がずらり立地することになったわけであります。その結果において、昼の人口が夜の人口を上回っているという、しかも山形市とこのように近距離にあって、普通ならばベッドタウン的存在であるわけであります。それが昼の人口が上回っているということは、私は働く場所がそれだけ東根市に多くあると、つまりこれらのことを問題として48号等々の高規格道路をやったならば、私は東根市は県都山形市に次ぐ第２の副都心になり得るものであるということをかねがねずっと主張してきたわけであります。そういうことからしますと、やはり山形東京便の存在というふうなものは、まさに重要不可欠の問題であったわけであります。
　加えて、山形、大森工業団地、臨空団地の方々で今中国、あるいは東南アジア等々に海外進出を考えておる。逆に言えば、海外進出を考えていない企業は恐らくないのではないかというふうに思っております。つまり中国や東南アジアは経済水準が我が日本の20分の１とも言われておるわけであります。そういうことからいたしますと、非常に海外進出の企業の移行というふうなものもむべなるかなという感じを一層しております。そういうことからすると、海外に逆に立地をし、安い労働力を現地に求め、なおかつそこで日本に逆輸入をするというふうなことでも十分採算がとれるという計算が成り立つわけであります。そういうことを考えますと、山形東京便、彼らが企業進出をもくろんだときの意図としてハイテク関係の企業というものは、そのつくられる製品というのは軽薄短小型の製品であります。したがって、空港の近くにあれば、多少高くはつくってあるけれども、空港便を使っての製品輸送というのが大量にできるのであります。したがって、そういうことから山形空港周辺に企業が立地をしました。しかし、今日においてはきのうもプレオープンというふうなことで、上山東根間が東北中央自動車道が、プレオープンをいたしました。そのように、高速道路が当時から見るとすごく発達をしております。したがって、東京を中心とした全国のネットワークに組み入れられたことを意味するわけでありまして、そういう意味では製品の輸送というものは陸上輸送に変わってきました。そういうことからいたしますと、なおかつ企業の方々が申すのは、やはり人事の交流と同時に羽田から以西にかけての全国の行動をしなければならない、あるいは海外に出張して行動しなければならない。そういうことを考えると、そういう交通手段として山形東京便は是非必要なのでありますというふうなことを今もって言うのであります。私は、そういうことに是非答えていかなければいかぬというふうに思っております。そのためには、駐機場を山形空港につくって、新幹線で味わえない、空港であるからこそ利便性が図られるというふうな観点をいかに山形空港に具体化するかということが非常に問題になってくるのであります。
　今考えますと、議員が指摘するとおり平成11年から夕方１便になりました。その間、新幹線ができたから競合する路線ができたから仕方がないのだと。そして、一方では利用拡大協議会などを通じて、いわばやらせであるいろんな支援策をとってまいりました。その程度で座視してきたこと自体を我々は今こそ反省をしなければならないというふうに思っております。卑近な例として、議員が指摘するように秋田空港の駐機場の問題、これらの問題等についてはたしか山形新聞に今年の３月か４月あたりに初めて掲載をされました。それだけ我々は情報不足、研究不足であったなということを反省をしなければならないと思っています。山形と秋田というのは、常に人口も似たような規模であります。常に相争って相切磋琢磨して、お互いに県政発展のために努力をしてきました。しかし、そういう時点の中で山形県が全国にも誇り得る政治的にリードをしてきた場面というのがありました。それは、山形方式と言われる山形新幹線が全国でただ１つ一番最初に導入されたのが山形県であります。同時に、一県一空港という厚い厚い壁を破って、庄内空港ができたのも山形県が最初であります。そういうことを考えると、中央の目を山形県にだけ向けさせたという時期がかつてあったわけであります。私は、それを政治的にリードをしておったというふうに評価をしておるわけでありますが、そういうことに今こそ思いをいたしながら一丸となってこの東京便復便に向けて努力をしていかなければいかぬ。そのために、山形空港から飛び立つこのことを力点を置いて、過般８月20日に東京に国土交通省を私が訪れたときに航空局長と面談をしました。そのときに言われた言葉が、いわゆる全日空の廃便届が出されるとその上でほかのエアライン、つまり航空会社に手を挙げる会社がいるかどうかそれを聞き取り調査をしますということを初めて聞いたのであります。そこで、私は小型機の就航論者ではありますけれども、いろんな諸般の情勢からいたしますと、中型機で朝晩の複数便運動がより現在現実的な話ではないかだろうかという判断をいたしました。もちろんＪＡＬにも私直接行ってまいりました。
　そういう時点の中で、その後県の首脳部といろいろと相談をしてまいりました。その結果において、もちろん駐機場をナイトステイを考えてやるということで、現在エアラインにその声は届いております。やはり先進県に学ぶということを今こそ訴えながら、秋田あるいは現在やろうとしている青森空港のように、この駐機場そのものが実は格納庫方式ではないのです。いわゆる野ざらしなのです。では、我々の積雪寒冷地帯のように冬はどうするのだというふうなことになりますと、それはジェット除雪機といいますか、高速の除雪機が、機械がありまして、それを買って、いわゆるたちまちその除雪機械を使うとしゅっとたちまち除雪なるのです。ですから、そういうことと、あとは秋田県の場合はパイロットもこちらの方に泊まらなければなりません。あるいは、飛行機の整備士もこちらの方に泊まらなければいけません。そういう意味で、人件費の４割を県が助成しているという話であります。そういうことから、山形県の方は秋田県より近いわけですから、東京については、それだけハンデも背負っている、そういう意味ではたとえばその人件費の助成割合をもっと違うふうに特色あるものにする必要もあるわけであります。そういうことも、県と今見解は一致しております。そういうことから、その行方というふうなものは非常に注目されるわけでありますが、まるっきり可能性がなくはないと思っております。そういう形の中で、ナイトステイを図ることによって、新幹線で利用した場合は現在山形発の新幹線が一番東京に早いわけです。それでも午前９時ころに東京駅に着きます。したがって、こちらの方にナイトステイをつくった場合は、山形空港から７時以降に早朝に立っていくと。そのことによって、羽田に着き、そして都心に入って帰りのテーブルに着くまでには８時半くらいまでにはそういう利便性を高めていくと。そして、１日目いっぱい活動していただいて、そして夜は多少７時半以降、８時前後になるかもしれません。そういう場合には、そういうことも我々のこの東根地域住民と就航規則を結んでおります。当時は規制の観点でやっておったわけでありますが、１日５便の就航以前からそういうことでやっておったわけでありますけれども、それなども今は７時半までに飛ばなければいけないという規則があるわけでありますが、この辺の変更も含めて私は地域の方々と話し合いをしていかなければならない、このように思っておるわけであります。何とぞご理解をお願い申し上げたいと思います。
〇青柳信雄議長　７番岡崎賢治議員。
〇７番（岡崎賢治議員）　どうもありがとうございます。今市長の積極的な取り組みしようとする気構え、大変賞賛をしたいというように思います。
　あえて東京便のことについてのみお伺いをさせていただきますけれども、今駐機場の話が出ました。私も当然今後は駐機場の制度を確立をし、しかも秋田では７時台で１便を発着している。東京から来る便は８時台であると、８時近いということようなことで、大変利便性にかなう空港であるという賞賛をされているようでありますので、是非今市長が言われた先進地を学ぶという観点からしていち早く、先ほど私が申し上げました市長自らが先頭に立ってこの局面を打開しつつ、可能性に向けて頑張っていただきたいというように希望を申し上げて終わらせていただきます。
〇青柳信雄議長　以上でご了解願います。
　会議の途中ですが、ここで午前11時５分まで休憩いたします。

　　午前１０時５３分　休　憩


　　午前１１時０５分　開　議

〇青柳信雄議長　休憩前に引き続き会議を開きます。

◎佐藤万記子議員質問

〇青柳信雄議長　一般質問を行います。２番佐藤万記子議員。

　　〔２番　佐藤万記子議員　登壇〕

〇２番（佐藤万記子議員）　通告に従ってお尋ねいたします。
　２期目のスタートを切られました土田市長にお祝いを申し上げます。市長の市政の今後４年間のかじ取りについてお尋ねいたします。１期目は輝かしい実績を残されて、市内外はもちろん全国的にも大きく評価され、東根市の発展に力強いリーダーシップを発揮されました。市民も議会も大いに期待して迎えた２期目でした。しかし、目の前に大きな問題がここで持ち上がりました。先ほどの岡崎議員さんのご質問にもありましたが、１つは山形空港の東京便が廃止になったことです。かつて山形東京間は５便あったのが信じられないような出来事です。市長は小型機導入をいち早く提案され、国や県、航空会社へ精力的に働きかけを行っておられました。大森工業団地の企業は空港に近いというメリットで進出してきたと思われますので、今このまま東京便がなくなると、東根市にとって大きなマイナスになると思います。一日でも早く東京便が復活するように期待しております。
　２つ目は、市町村合併の問題ですが、市長は今まで私は合併推進論者ですがとおっしゃっていましたが、隣接する市町村の状況や５月の市民6,000人によるアンケートの結果などから、簡単に前が見える状態ではないようです。情報をオープンにして、慎重な判断をお願いしたいと思います。以上の２点は先ほど岡崎議員にお答えでしたので、この場でのこれで終わります。
　３つ目は、今最大の事件は無登録農薬の問題です。ちょうど１年前、アメリカの同時多発テロ事件があり、そのときちょうど日本ではＢＳＥ、狂牛病問題で大騒ぎになっていました。東根市でも畜産農家や食肉加工販売業者などが大打撃を受けていましたが、このＢＳＥ問題もいまだに原因がはっきりせず、農水省の対応のまずさから、次から次へと大手の食品加工メーカーなどの不正が発覚して、企業倫理というものがないのかと腹立たしい思いが今なおしております。しかし、今回の無登録農薬事件は、それ以上に東根市の果樹王国としての基盤を根底から覆すとてつもない事件だと思います。連日新聞、テレビで日がわりメニューのように報道されて、果樹王国ひがしねのイメージが落ちるところまで落ちてしまった感がありました。実りの秋を迎えて、消費者も生産者も頭を抱え込んでしまっていますが、うみを出し切って一日でも早く信頼を回復して、安全な果物を出していかなければならないと思います。９月５日の定例議会初日の市長の所信表明をお聞きしまして、胸に迫るものがありましたが、消費者からは今こそ食品の安心、安全が求められているわけですし、うそやごまかしのない農業生産を強く希望いたします。
　このほか東根市には大きな事業をたくさん抱えておりますが、市長はこの難局を乗り越えていかなければならないわけです。しかし、世の中、社会の経済状況は非常に悪くて、企業では30歳代のリストラもあり、再就職先もなく、また月給やボーナスのカット、サービス残業と、サラリーマンの収入が減れば消費が落ち込み、市税の収入は減り、税金の滞納は増えていくという悪循環に陥ってしまいます。市長は９月１日号の市報の「こんにちは市長です」の中で、金のない時は知恵を出せをモットーに難局を乗り越えていくとおっしゃっています。苦しい財政状況の中でも急いでやらなければならない事業は次から次へと出てくるわけですが、どれを最優先するのか優先順位を決める際には市民にもわかりやすい情報を提供して納得してもらい進めていくべきだと思います。そして、その情報とは当面のやりくりだけではなく、10年、20年先を見据えた長期の財務状況の変化や予測を出していかなければなるまいと考えます。３月に平成12年度のバランスシートと行政コスト計算書が出されまして、東根市の財政状態の情報公開、透明性は一歩も二歩も前進したとは思います。でも、今地方分権が進む中で、補助金などの削減、税収の落ち込みなどで、もしこの不況が続くときは自治体が責任を持って先々の見通しをつけて、たとえばこの事業は一時凍結しましょう、これは残念だけれども中止などと判断しなければならないのではないかと思われます。そのようなとき、市民、市長、議会、職員が市の財務状況の情報を共有して決断して難局を乗り切る必要があるのではないでしょうか。その際、今のバランスシートとコスト計算書だけでは、市の財務状況が正しくつかみ切れないと思います。今は一般会計と休日診療所、学校給食の普通会計だけですが、そのほかに介護保険や水道事業などの特別会計や土地開発公社、外郭団体などがあるわけですから、それらをまとめて財務の実態を公開して、連結資産や連結負債などを工夫してだれにでもわかる言葉であらわして、長期的に債務返済がどのようになるのか示すことが大切だと思いますが、いかがお考えでしょうかお聞かせいただきたいと思います。
　次に、介護保険についてお尋ねいたします。介護報酬の見直し案が厚生労働省の社会保険審議会で了承されたそうです。それによりますと、今まで訪問介護が３つに分かれていましたが、複合型がなくなり身体介護と生活支援の２つのタイプになるそうです。デイサービスとデイケアは１日８時間までだったのが10時間まで延長できるようになります。そのほか、ケアマネジャーやグループホーム、介護タクシーなどの報酬見直しがありますが、具体的な金額は来年１月までに決まって４月から実施されますが、問題は特別養護老人ホームの入所に関してです。今まで申し込み順に優先順序だったのですが、来年からは介護度や家族の状況を考慮するということになります。この場合、入所者の決定の公平さ、透明性などはどのように保たれるのでしょうか。
　それから、これから建てる特別養護老人ホームはすべて個室になるようですが、その個室特別養護老人ホームは入居者から介護保険の１割の自己負担は今までどおりなのですが、別に１人から４万円から５万円を徴収するということです。これは、いわゆるホテルコストですが、これについてどのようにお考えでしょうかお尋ねしてこの場での質問を終わります。
〇青柳信雄議長　２番佐藤万記子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　〔土田正剛市長　登壇〕

〇土田正剛市長　佐藤万記子議員の２期目のかじ取りについてのご質問にお答えをいたします。
　まず、東根市が抱える課題にどう取り組んでいくかについてでありますが、私の１期目は市民との対話を重視し、市民の感覚、目線に立って行財政の仕組みを見直し、改革を加えながら健全かつ創造的な行政執行を図るということを第一の方針として、職員の電話対応にはじまり、窓口業務の時間延長や環境ＩＳＯの認証取得など、全国の先駆けとなる取り組みを実施してまいりました。また、誠実、公正、実行をモットーとする私自身の政治姿勢を明確にし、市長としてのリーダーシップ、職員の自立性と創造性、市民の参画による協働のまちづくりを積極的に推進してまいりました。これらの方針は毎年度の施政方針の中で明らかにしてきておりますので、ここでは詳細は述べませんが、その実績は着実に実りつつあり、行政の進展、人口の増加などについて東根市の変化が山形県内では驚きを持って評価されているのであります。そして、何よりも市長と市民、市役所と市民との間にいろいろな意味での乖離といったものがなくなり、市民の意思、意見が市政に反映される仕組みができつつあることが１期目の最大の財産ではないかと感じております。私は、これまでの成果を土台として市民の満足度が更に向上し、全国に誇り得るまちづくりを推進するため、再び市長選挙に立候補したのでありますが、多くの市民の皆様のご支持により無投票再選の栄に浴することができました。２期目の就任に当たりましても、私自身の政治理念である誠実、公正、実行を改めて心に刻み、これまで以上に誠心誠意、市政運営に努めてまいりたいと決意を新たにしているところであります。
　ご質問にもありましたとおり、無登録農薬使用の問題が急浮上したことから、困難をきわめているこの事態を収拾、解決し、果樹王国復興の道を明らかにすることが私に課せられた緊急の課題であると考えております。このためには、不正使用の実態を解明し、不正使用者の名前を公表すること、農薬飛散による汚染された果実を含めて散布の検査で黒の判定を受けた園地については全量出荷停止を要請し、焼却処分とすること、不正使用者の真摯な反省はもとより、農協、農業団体、全農業者が再びこのような問題を繰り返してはならないという共通認識が必要であります。私は、こうした収拾策が多くの市民に支持され、改善に向けての体制構築が確認されたなら、消費者への信頼を回復するための第一歩として大手の市場、量販店などに対し、謝罪と安全性のＰＲ、更に今後も引き続きご愛顧いただくよう全国行脚を行う用意があることを申し上げておきたいと思います。
　次に、重要な課題として東京便の廃止や市町村合併の問題については指摘されましたが、先に岡崎議員に答弁申し上げたとおりでありますので、ご理解をいただきたいと存じます。ただ、先ほど岡崎議員の質問に答える中で、２点ほど忘れたところがありますので、あえて言及するならば、人口５万人以上の市に、あるいは町に対しては財政的な制約については今後その限りでないというふうなことが去年自治省、つまり今の総務省の香山財政局長と全国の市町村長の研修会がありました。その席で明確に申されておりましたので、当面は人口５万人のまちを目指す施策をいろいろやっていかなければいけないのではないかなと。と同時に、今後そうは言うものの国の方でいろんな財政措置の中で、たとえば１つのいい例として財政対策債というものが今年４億5,000万円発行する用意になっておるわけでありますけれども、これは今後国で全額面倒を見るということになっておるわけでありますが、これらの問題等も含めて今後劇的な変化があった場合には、私はその時点で市民に率直にもう１度合併問題についてのアンケートを実施する計画があることを申し添えておきたいというふうに思います。
　そして、21世紀を迎えた今日において環境問題への取り組みこそが全世界共通の重要な課題であることを申し上げておきたいと思います。東根市においては昨年11月に国際環境規格ＩＳＯ14001を認証取得し、事業所としての市役所はもとより、行政としての各課業務においても環境保全の視点から目標数値を掲げ、市民生活や産業活動、教育の面に踏み込んだ積極的な取り組みを行っていることはご承知のとおりであります。更に、家庭の生ごみや果樹の剪定枝などの堆肥化を図るため、共立衛生処理組合の中に関係市町の職員で構成する生ごみ等堆肥化検討委員会を設置し、処理方法、施設規模、事業経費などの見通しについて本年の11月まで中間報告が行われるよう既に指示しているところであり、これまで廃棄物として経費をかけて処理していたものを地域資源として活用し、あわせて環境への負荷を軽減するという本事業の取り組みについて、先見性を持って推進していきたいと考えております。
　学校給食の民営化に関しては、第３次行政改革大綱に示されたとおり、民間委託化へ向けて検討していくこととしており、その実施時期については施設の耐久性、職員の構成や配置がえなども考慮しながら、平成17年度あたりをめどに検討すべきと考えております。また、委託方式は多様でありますので、庁内プロジェクトによる検討結果を受けて、現在教育委員会に学校関係者、ＰＴＡや一部公募委員による実施検討組織を設置し、今後の運営について調査検討を行うことにしておりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。
　次に、財政状況の公表と東根市の方向性に関するご質問にお答えいたします。現在本市の財政状況の公表については、東根市財政状況説明書の作成及び公表に関する条例に基づく公表、市のホームページによる予算、決算情報の公表を行っているところであります。積極的に情報を公開し、市民の皆様と情報を共有するため、わかりやすい方向で行財政情報をお知らせすることは各施策、事業を推進する上で必要不可欠なものと考えております。このようなことから、従来の公表手法に加え、近年新たな説明手法としてバランスシートや行政コスト計算書などが注目されており、本市においても平成12年度からバランスシート等を作成しているところであります。これらのことは市の行政活動について総合的に一覧性のある形式で示し、市民の皆様にわかりやすく伝える方法として意義のあることと考えますので、よりわかりやすい行財政情報の公表のあり方について新たな議員が指摘する方法も含め、検討を進めていく所存でありますので、ご理解をお願いいたします。
　次に、介護保険についてのご質問にお答えいたします。本年８月７日に介護保険施設に関わる運営に関する通知の一部改正があり、指定介護老人福祉施設、介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準並びに指定介護老人福祉施設の入所に関する指針が改正されました。基準の一部改正前においては、これら施設の入所については原則利用申し込み順で、特に介護度や所得の多寡を理由にサービスの提供を拒否することを禁止する規定だけでありましたが、今回の一部改正により、あわせて施設サービスを受ける必要性が高いと認められた方を優先的に入所されるよう努めることが規定されました。そして、その際の勘案事項として介護の必要程度及び家族状況が挙げられ、優先的な入所の取り扱いについては透明性及び公平性が求められております。特に指定介護老人福祉施設については、先般厚生労働省老健局計画課長名で入所についての指針の作成、公表に関する留意事項が示されたところであります。第１には、指針の作成についてその円滑な運営を図る観点から、自治体と関係団体が協議し、共同で策定することが適当であること。第２には、入所の必要性の高さを判断する基準について、基準症例に挙げられている事項を参考に勘案事項を策定すること。第３には、施設が基準に当てはめて入所を決定する際の手続については、施設入所検討委員会を設け、入所の決定はその合議により、検討のための委員構成は施設長等専門職員はもちろん、その中には第三者委員も入れることができることになっていること。第４には、施設は施設入所検討委員会を開催する都度その協議の内容を記録し、これを２年間保存することとし、市町村または県より求めがあったときはこの記録を提出することとされております。また、指針は公表するとともに施設は入所希望者に対し、その内容を説明するものとされ、説明責任を明記されております。このように、今回の改正によりより必要度に応じて入所希望者を判定し、公平に入所させることができるものと考えております。今後は、関係団体と協議しながら入所に関する指針を策定していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
〇青柳信雄議長　小野保健福祉部長。
〇小野幸治保健福祉部長　最後のご質問の中で、特老の個室化ということと、それからホテルコストについてご質問受けましたので、現在の特老では詳細がまだ届いておりませんので、決定次第になるわけですけれども、ユニット方式で全室個室化された場合に今後建設されるものに適用されるという予定であります。
　詳細はまだ届いておりませんので、内示のあった段階で検討していかなければならないものと考えております。
〇青柳信雄議長　佐藤万記子議員。
〇２番（佐藤万記子議員）　ご答弁ありがとうございました。
　２期目の市長に対して一般市民の方たちからも大いに期待されているところでありまして、特に今回の無登録の農薬のことに関しましては、市長のなさったこと、されたことが高く評価しているというものもあります。やっぱりこういう問題が起こってしまって、東根市がすごくダメージを受けてしまって、先ほど市長もおっしゃっていましたが、ゼロに戻ったのではなくてマイナスになってしまったということをおっしゃいましたが、それをなるべく早く回復するためにはうみを出し切ってということですので、つらい立場の方もいらっしゃるというのも市長のお話にもありましたが、そういうことも乗り越えながらやっていかなければ、合併をしないで東根市でやっていこうというときのその気持ちがもがれてしまうのではないかと思います。いろいろなつらい面があると思いますが、頑張っていっていただきたいなと思います。
　それで、いろんな市民からの要望はたくさんあって、大型事業とかそういうのを控えているわけですが、たとえば神町小学校と中部小が子供たちの数が多くて30人学級にすると教室が足らないので、新しい小学校を建てなければいけないとか、都市計画道路とか、それからそういうのがありますので、一般の市民から見ますと東根市はどれだけの財力があって、この事業をするときにはどういうふうになるのかというのが全然見えないというか、確かに市報では予算の使われている状況、予算がこういうふうに決まりました、決算でこんなになりましたという報告が確かにあります。でも、その表を見ましてもちょっとわかりにくい、はっきり言いましてちょっとわかりにくいという感じがいたします。私たちの議会でもいろいろと事務当局から詳しい資料が出されてきますが、いわゆるトータルで見るところがないというか、１つ１つの部門では、ああ、これは赤字ですね、これは黒字でやっておりますねとかというのはわかりますが、東根市全体、１つの大きな財布として見た場合に、それが見えてこないという大きな難点があるのではないかと思います。市はいろんなやり方でやっておられまして、情報公開もすごく今進んでおりまして、特にバランスシートと行政コスト計算書なんかが出てきまして、よくわかってきました。職員の退職年次とか年齢構成とか、そういうことまでも詳しくわかってきましたし、それは確かに評価いたします。それでも、まだまだわからないこともたくさんあります。本当に東根市の財政状況が今はこうで将来に向かってこれだけの負債が何年間かかって今の事業のままだったら返済していかなければいけないのが10年、20年先、もっと先まであるのだというようなことが余りわからないというか、そこをわかってもらうために先ほど申しましたように、大変難しい作業で困難を伴うかもわかりませんが、やっていただけたらと思ってお願いしたのです。それで、この前のバランスシート、平成14年、今年の３月に出ましたバランスシートにも書いてありましたが、公共下水道事業の特別会計などのほかに会計との連結による作成については今後の課題といたしますというふうに書いてございました。その時点で今後の課題とすると書いてありますので、ではその後はどのように研究、検討してくださっているのか、そこをちょっとお聞きしたいと思います。
　それから、市長がおっしゃってくださいましたので、学校給食のことと環境ＩＳＯのことに関してちょっと申し上げますが、市長は平成17年には学校給食民営化をやりたいと思っていると、施設の老朽化、それから職員の調理師さんたちの年齢のことも考えて、そういうふうにおっしゃっていますが、今本当に食品の安全、安心が叫ばれているとき、この農薬問題もそうですが、そういうときに民営化してその後どうなるのかということなんかを詳しく調査されているのかどうか、ほかの自治体でもう既に民営化委託されてやっているところあるわけですが、その中で調理師さんたちがどういうふうな状況に置かれているのか、子供たちに対する給食がどのような提供されているのかというのを詳しく調べておられて、そういうふうな意見が出てきたのか。そして、教育委員会の中に実施の検討委員会を設けてやるつもりだとおっしゃっていましたが、その中に公募委員がどのようなところで選ばれて入ってくるようになっているのか、そういうところなんかもお聞かせいただきたいなというふうに思います。
　それから、環境に対してですが、市長がおっしゃいました果樹の剪定の枝を生ごみとかふん尿とまぜて堆肥化するというのはとてもいい発想でいいと思いましたが、これとても困難も伴うのだそうです。それで、果樹の剪定の枝を今剪定をチップにする、剪定したらチップにする機械があるのです。結構一般市民の方たちに通信販売なんかで売っているようなのですが、それのもうちょっと大型のものがあって、それを市で購入しましてシルバー人材センターに委託しまして、各家庭で出た剪定の枝を処理してもらう。そして、それは市が処理場に持ってくるのではなくて、その家庭で始末してもらう、下に引いてもらうとかその家で堆肥にしてもらうと、そういうやり方をしているところもございます。だから、そういうような考え方も１つあるのではないか。全部の剪定した枝を運び込むというのも大変な作業ではないかなと。普通の一般家庭と違って農家の方たちは大変だと思ったので、それも考えていただきたいなというふうに思います。
　それから、そのほかに環境ＩＳＯを取りまして、それを取って県内自治体でも東根市がトップだったのですが、それに倣って何カ所かの自治体が環境ＩＳＯ認証取ったわけですが、そういうところ全体で県内の自治体で横の連絡網をつくりまして、お互いが毎年どういうふうに環境ＩＳＯに対してクリアしているのかというようなことを審査しなければいけないわけですが、お互いの自治体同士が審査し合うという、内部だけの審査ではどうしても甘くなってしまうので、それぞれの自治体の職員が出向いていってお互いの自治体を調査する、そういうふうなやり方をしているところもあります。そうすることによって、お互いの自治体のレベルアップにつながるということもあります。そういうふうなやり方も考えていただきたいなというふうに思います。
　今回９月１日ごろの市報は環境特集を組んでおられまして、市庁舎で１年間どのように取り組んだところ、これだけ節約できましたというようなことが詳しく載っておりまして、私は高く評価したいと思います。今環境は特に叫ばれております。それで、これはますます前進していっていただきたいなというふうに思います。
　それから、介護保険のことですが、先ほどの施設の入所に対する基準のことですが、詳しく説明いただきましたが、入所することに関して、その入所する判定するときの検討委員会ですが、その検討委員会に施設長とか生活相談員とか、介護の職員、それから介護支援専門員などで検討委員会をつくるのだそうですが、その人以外に第三者を委員に考えていいということになっておりますが、そういう場合にどういうふうな団体で、どんな方たちに呼びかけてそういうことを第三者委員を入れていくのか、そこをちょっとお聞きしたいなというふうに思います。
　以上、第２問目終わります。
〇青柳信雄議長　土田市長。
〇土田正剛市長　私の方から答えられる部分については、私の方から回答申し上げ、漏れた点については担当部長の方から答弁を願いたいと思います。
　まず、本市の財政あるいは財務状況について市民にいかにわかりやすく知らせる方法があるのではないかという観点でいろいろと質問がありました。私も情報公開条例というものがあって、そういう中で市政一般についてはいろんな意味で情報公開はやっておるわけでありますが、同時に今のような問題についても市報等を通じて、よりわかりやすく状況を知らせるにはどうすればいいかというふうなことは、いろんな意味で毎年事務当局で検討し、そういう形の中で公表はしておるわけでありますが、今の佐藤万記子議員の質問にもあったいろんな意味での連結財務諸表なども参考に、私どももどこまでその現時点で行い得るか事務局の方にもいろいろと指示をしていきたいというふうに思っております。ただ、私どもはそういうことについて市民の方々に知らせていないかというと、私なりに留意をしながら知らせているつもりであります。特に最近では公債費というふうなものをベースに、いろいろ今後の借金をこういうふうな方向で返していきたいというふうなものはあったわけでありますけれども、最近では公債費ではやはり片手落ちなのではないだろうか、そういう意味では起債制限比率というふうなものが非常に昨今では重要視されているわけであります。しかも、それは14％を超えると非常に黄信号になりますよというふうな過程の中で、いろいろ県や国の指導も受けながらやっておるわけでありますが、その中で特に昨今新幹線等々の、あるいはさくらんぼ東根駅の新設などにおいて非常に財政状況がちなみに悪化をしておるわけでありますけれども、そういう中でもできるだけ起債の発行はやむなしといえども、善玉起債をいかにして多く発行するかというふうなことに、私自身力点を置いているわけであります。そういうふうな意味では、昨年度の今回決算にも認定をお願いをするわけでありますが、起債発行残高というのが253億円、昨年度においてあるわけであります。そういうことからしますと、我々のたとえば今年度の当初予算からしますと、はるかに100億円以上のものが多くなっているわけであります。そういう表面の現象だけから見れば、相当危険な財政状況になるのだと私は思います。ただ、よくよく先ほども申し上げましたように、極力いろんなことを事務当局が勉強をしながら、いろんな意味である事業をやる場合にはＡ、Ｂ、Ｃというふうなものが援助の手だてとしてはあるわけでありますが、その中でも一番気をつけてもらいたいというのは、やはりいかに後年度において東根市の財政負担が少しでも軽減なるような観点でいろいろと勉強しなさいということは私も常日ごろから強く指示をしております。
　そんなふうな結果において、たとえば約50％については130億円までちょっと近いわけでありますが、これは後年度において交付税等で措置をされるというふうなことからも見れば、それは借金には当たらずというふうに言えるのではないかなというふうに思っております。ただし、今後だからといって私は看過をするわけではないわけでありまして、常日ごろから常に来年度の予算編成に当たって国等のその地財法などのことがどうなっているのか等々を常に注意深く見守りながら、少なくとも来年度の予算編成に当たっては劇的な変化はないというふうな判断に立っております。等々を今後ともいろいろと自分なりに整理をし、そして市民にもそういう情報をより一層これからも流していかなければならないのではないかなというふうに思っております。回答になったかどうかわかりませんが、私の思うままに申し上げました。
　そして、学校給食の民営化については、これは佐藤議員と私はいろんな意味で一致するところは今すぐには見出せないことを私も百も承知をしております。ただし、今後ともいろんな意味で各市民にわかりやすくこの問いかけをしていかなければいけない、その努力だけは今後ともやっていきたいというふうに思っております。ですから、そんなふうな意味では、少なくとも民営化に当たって最大のポイントというのは、まさに議員も指摘したとおり食の安全性であります。特に最近のこの一連の問題からいたしましても、食の安全性ということを一番国民が求めているわけであります。学校給食も同じことだと思っています。そういうことを踏まえて、私は管理部門といいますか、その部門については民営化後も東根市が担当していくというふうなことの中で、是非ご理解をしていただきたいなと。と同時に、平成17年度あたりと、こういうふうに私自身申し上げましたが、平成17年度になるか平成18年か、いずれかだと思っております。そういう形の中で、特に調理師さんのような従業員については、調理師であり、東根市として雇ったわけでありますから、調理師で一生の仕事を終えてもらうというのが私は筋だと思っています。したがって、配置転換をするのは、その平成17年ごろについては市内の５つの保育所に正規の調理師さんを配置するというふうな方向の中で、いろいろと工夫をしなければならないなというふうに思っております。
　あと、剪定枝等についてはもちろん議員が指摘したとおり、非常に大きな問題であります。したがって、そういうことなどもいろいろと、シルバー人材センターということも触れられましたけれども、私としては少なくともそれを取り扱うのは東根市外二市一町共立衛生処理組合でやることが望ましいと。その中でいろいろ東根市が既に取得をしました環境ＩＳＯ14001については、ほかの構成市町にも今働きかけしているところであります。天童市が少なくとも今年か来年あたりには取得するのだと思っております。そして、村山市も新しい市長になられましたし、そして河北町も含めていろいろ今後働きかけを強めて、同じ目線で同じ認識のもとでこういった問題に取り組んでいかなければいかぬというふうに思っています。非常に大きな大きな問題ではありますけれども、私としては全国でも例があるかどうか調べさせたのですが、全然例がありません。そういう意味では、私どもが全国に先駆けた、そういうことをやろうとするわけですから、そういう意味でどんな困難が待ち受けようとも基本的には実施をしたいという強い方向の中で11月の中間報告を待ちたいなというふうに思っております。
　あとについては、担当部長の方から説明をいたさせます。
〇青柳信雄議長　補足説明を求めます。喜嶋総務部長。
〇喜嶋與平治総務部長　私から１点だけご質問に対するお答えを申し上げたいと思いますが、先ほど市長の方から各会計、当市においては11会計あるわけでございますが、その11会計の連結財務諸表、バランスシートについて検討、研究しなさいと、こういうふうな指示を受けまして、私どもは今鋭意努力をしているわけでございますけれども、特に普通会計、いわゆる先ほど議員さんのおっしゃられた会計については11年度試作、それから12年度策定ということで２カ年、バランスシートの作成をしてまいりまして、議員の皆様方にもご説明、公表をしたわけでございます。その中でいろいろな利点というものがわかったわけでございます。詳しくここで申し上げることできますのですが、そういうふうな今まで諸表等に決算等の状況を報告した内容から、各款にわかりやすい方向だなということが事務局として感じております。したがって、今後どのような方法で市民の方々にその内容を説明していくか、このことについて今検討しているところでございます。
　なお、11すべての会計すべて連結をということになりますと、非常に問題、課題がございます。１つは、いわゆる会計の小さいものが大きい普通会計の中で埋没してしまうおそれがないのかということになると、非常にその小さい会計がかえって不明になってしまうと、こういうふうな問題、課題もあるようでございます。その辺なども今後研究をしていきたいなというふうに思っています。
　また、公社関係、第三セクター関係、いろいろご意見出たわけでございますが、その２点につきましては、やはりそれぞれの法律に基づいた企業なり公社になってございます。したがって、それぞれの法律に基づいた財務の会計処理という経理というものがなされているものだというふうに思っております。したがって、これまで11の会計にそれを含めてということになりますと、これはちょっと非常に大きなものがございます。したがって、そこまではちょっと考えることができないというふうに現時点では考えております。したがって、11の会計はどのように連結させていくかについては、私ども財政の中で研究課題としていきたいなというふうに思ってございます。
〇青柳信雄議長　小川市民生活部長。
〇小川武市民生活部長　自治体間でＩＳＯの監査をしながらレベルアップを進めていったらいかがですかというふうなことですけれども、東根市ではその監査を日本環境認証機構によって審査を得、認証を得てきたという経緯がございます。これはやはり専門の外部機関によって認証を得てきたことによって評価が高まっているというふうな部分があるのではないかというふうに思っております。山形県内で現在認証を得ているというのは、高畠町、県庁、新庄市、長井市、準備中は村山市、山形市ですとかあるそうです。その市町村で何を環境側面とし、何を目標ということでマニュアルに入れていくかはそれぞれの自治体で検討を考える策だということで、すべてが足並みをそろえてやれるかというふうな部分に少し疑問を感じるところがございます。そういうふうなこともございますので、同じ目で監査ができるかどうかというふうなところも、疑問に思うところがございます。その辺よろしくご理解をいただきたいと思います。
〇青柳信雄議長　小野保健福祉部長。
〇小野幸治保健福祉部長　第三者の委員ということでありますけれども、当該福祉法人の評議員のうちから地域の代表する方などということで考えられますけれども、これにつきましてはこれから各関係団体とお話し合った上で公募になるのか委員なるのか、これから協議いたしたいと思っております。
〇青柳信雄議長　細矢教育次長。
〇細矢昭男教育次長　今後の学校給食の運営の基本方針を定めましたことは、既にご案内のとおりです。その中で給食が学校教育の一環であることを再認識し、現在の方式の中のかなりの部分を民間に委託することができるという今後の運営方針に基づき、今議員ご指摘の実施検討委員会、これにつきましては学校給食運営にかかる実施検討委員会設置要綱を設定いたしまして、現在その委員の推薦をいただいております。当然のことながら、学校医、歯科医、薬剤師、校長、養護教諭、給食主任、栄養職員、事務職員、そして現場の調理師さん、合わせてＰＴＡの代表として４名ということで現在19名でもって組織する委員会の推薦を求めているところでございます。
　議員ご指摘の公募ということにつきましては、今後の検討委員会の中でたくさんの課題、特に既にご案内のとおり食に関する教育の充実、要するに学校給食のありようは少子高齢化の中でますます一人っ子、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に食事をとれない子供がたくさん出ておりますので、あくまでも小学校、中学校においては家庭的雰囲気、兄弟と一緒に御飯を食べる、そういう教育の一環として学校給食を行っているわけでありますので、１つにはそれが大きな目的です。２つ目は、議員ご指摘の食の安全、地産地消の推進ということで、何はともあれ学校給食に限らず、食品産業にとっては安全第一が第一義的なものであるわけです。その辺、私どもの学校給食調理場につきましては、調理場を水洗いするとか、建物の老朽化、この辺あたりに土地を求めて新しい調理場をつくることも、総合的に勘案する中で今今後のあり方を検討していくということでございます。これが効率的な運営の研究、あわせて児童生徒、保護者はもとより食の安全が市民、県民、国民の関心になっておりますので、当然市民への啓蒙その他について、この委員会の中で今後検討していくということになろうかと思います。
　今後については、この委員の設置については行っておりませんが、市民の中には物資を納めている方もおれば、特に今保護者は敏感になっておりまして、4,300名の児童生徒の中ではアレルギーその他で給食を食べていないという子供もおりますので、この辺今後広く市民の意見を求める機会につきましては、公募をした委員を委員会の中に盛り込むのではなく、委員会なり教育委員会なり、広く求めによる市民の広い声を聞くための方策を講じてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
〇青柳信雄議長　２番佐藤万記子議員。
〇２番（佐藤万記子議員）　時間がなくなったのですが、最初にわかりやすい財務状況を情報公開してほしいということで、今部長はとても困難だから11会計だけはやれると言われておりますが、そのほかはちょっと研究課題とさせていただくというようなことだったのですが、普通に考えますと私たちの市の会計というのは財務会計というのは私たちの一般家庭の財布と同じではないかなと、大小はありますが、もちろん。全体として我が家はこれから何年か先の見通し、ライフサイクルなんかを考えますときに、20年先には子供たちが成人してとか、その20年先は親たちが老後の時期を迎えるとかと、そういうのがありますよね。そういうときに、では、どういうふうにすれば、ここではお金これだけ必要だとかということをずっと考えて家計を預かるわけです。それは、子供がある程度大きくなりましたら、小学校高学年になりましたら説明したらわかる、家の財布の状況はこうだよということがわかるということがありますね。だから、そう私は市にもお願いしているわけです。大規模な県とか大きな政令指定都市とかは大変かもわかりませんが、まだ東根市だったらできるのではないかなと思って申し上げたのですが、本当の意味での東根市の財布の中身がどうで将来の見通しがこうでというのがわからないと、大型事業を起こすときに皆さんからちょっと理解してもらえないのではないかというふうに思います。そこのところをわかってもらうため１つの手段として、みんなへのその情報を共有するということで、しかもその健全財政でやっていけるという自信を市民にも持ってもらうためにも、それはしなくてはいけないと思います。だから、優先順位の見きわめをするためにも、それは大変必要なことではないかと思いますので、事業としては仕事としてはとても大変なこと、困難を伴うとは思いますが、検討していただいて、前向きに検討していただいてお願いしたいと思います。
　それから、学校給食のことに関しましては、市長と私の意見は全然違いますし、市長との話もちょっとかみ合いませんが、やっぱり食は人をつくると言いますので、やっぱり学校給食は公のものでやっていただきたいというのが私の最終的な願いなのですが、今の実施検討委員会の中にも公募委員が入らないか入るかちょっとあやふやだったのですが、なぜ公募委員が入らないのかとか、それからどういう段階で市民の方にわかっていただけるように持っていくのかということなんかも、もう少し市民の目線に立ったやり方をしていただかないと、行政主導でこういうことをやりますからということでやっていかれると、ついていけないのではないかと思います。理解してもらえないのではないかと思います。もう少し頑張って、私たちの意見をもう少し聞いていただきたいなというふうに思います。
　それから、環境ＩＳＯに関しましては、その環境ＩＳＯを取った自治体同士の交流が大変難しいということでしたが、それは究極の目的ではなくて、そうすることによってお互いの自治体が環境に対する取り組みを、ああ、こういうことをやっているのだとか、それからうちはこれこれこういうことをやっているが、あちらではこんな別なやり方をしているなというのがわかるというところで、そういうふうにやったらどうかということを言っているわけですから、それで審査、監査するというわけではなくて、そういうふうなことをやったらどうか、交流したらどうかということを申し上げました。
　そのほかに環境会計とかと言いまして、自治体の決算書が出ましたら、その中からピックアップしまして、環境に対してどういうふうな効果があったかということを出してきてするのが環境会計なのですが、植林したとか道路をこういうふうにしたとか、そういうふうな公園が１つ増えたとかということを環境の面から判断して、環境にこれだけ優しい行政ができましたということをするわけなのです。そういうところも、もう少し研究していただきたいなというふうに思います。
　それから、介護保険のことはまだ今からですので、ちょっとあれですが、住宅改修に関しての福祉住環境コーディネーターという職種があるのですが、そういうところも取り入れていただけるように最後にお願いしておきたいと思います。それは、介護保険で１人20万円まで住宅改修費が出るわけですが、今のところちゃんとしたシステムが確立していませんので、大工さんに頼んで改修してもらったが、思うようにできなかったということも結構聞こえてきましたので、ここら辺もう少し考えていただきたいなというふうに思います。
　これで、３問目終わります。
〇青柳信雄議長　要望ということでよろしいでしょうか。
　以上でご了解願います。
　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩いたします。

　　午後０時０５分　休　憩


　　午後１時００分　開　議

〇青柳信雄議長　午前に引き続き会議を開きます。

◎槙　仙一郎議員質問

〇青柳信雄議長　一般質問を続けます。22番槙　仙一郎議員。

　　〔22番　槙　仙一郎議員　登壇〕

〇２２番（槙仙一郎議員）　私から、３点について質問してまいります。若干長くなります。
　最初、農業関係についてであります。私から申し上げるまでもないわけでありますけれども、今本市の果樹生産者は無登録の農薬、つまりダイホルタン使用問題については、収穫を目前に控えて生産者は戦々恐々としている、今あけてくれているのが実態であります。東根市始まって以来の出来事であります。その矢面に立たされているのが果樹農家であります。無登録農薬ダイホルタンを散布した果樹農家を私は弁護するわけではありませんけれども、この問題が起きる以前の問題について、私はどうしても避けて通ることができませんので、若干経過が長くなりますけれども、指摘をしながら申し上げてまいりたいと思います。髙橋知事はじめ、農林水産部がダイホルタン及びプリクトランを保持している業者に対する調査のずさんさ、それから甘さがあったことと無登録農薬の使用禁止のための指導の手抜き、そして県の無策の結果であるということをまず私は指摘を申し上げます。県の責任は重大であることを申し上げておきたいと思いますので、これは果樹生産者のすべての方々が憤りを持って、今県内で渦を巻いております。
　その理由としてでありますけれども、８月28日、市経済部農林課から議会全員協議会に無登録農薬の状況について、県の経過も踏まえた資料を配布されました。平成３年山辺町、角屋でダイホルタン販売の噂があったので、県は山形県妨害虫防除所が農薬取締法で立入検査をやったわけであります。県がそれに立ち会いでやったけれども、販売確認はできずとあり、更に県は平成４年５月、平成７年６月、平成10年10月、立入検査を実施、ここまでつまり立入検査は６回行っているわけであります。ここまで経過の年数は８年も経過しているわけであります。そこで、更に平成13年２月、衛生研究所の研究事業で平成12年度、県産西洋なし、リンゴからダイホルタン成分が認められた報告が県にされると、これは研究所の方からであります。したがって、それから６カ月です。それから６カ月経過してから初めて山形県は各農協普及課、これはつまり県の指導機関であります。そして、無登録農薬の使用禁止の指導徹底を図るよう文書で要請したと、この文書にあります。これは、県の重大な責任のポイントはここにあるということを私は申し上げたい。これは、県内の果樹生産者は全くこういう中身は今知っていない。しかも、県が６カ月経過して県の指導の農協普及課に文書で要請している。けさほど私は市の担当課、更に神町農協の職員の経過を調べました。その時点で市にも入っていない、そして農協にも入っていない、こういう状況であります。つまり、山辺町、角屋に農薬取締法に基づく立入検査を実施してから、11年経過して初めて山形県は県の各、先ほど申したとおりでありますけれども、文書で徹底する、他は文書だけの徹底で末端の職員を、これを招集してその厳密な対策は講じなかった。これは11年後であります。私は、残念でならないのは、平成３年７月、山辺町、角屋に農薬取締法に基づいて立入検査を実施していながら、その時点でつまり11年前に私は県内の果樹生産者に対して無登録農薬の使用禁止の指導徹底を図る、県は義務があったわけです。その義務を県は果たさなかった。関係自治体はもちろん、各農協、各生産者は今困惑を来たし、本市の場合は市長をはじめ全く手探りの状況で対策をやっている。皆さん、こういう状態を私はどうしても指摘しておかなければならない。殊に県の出荷停止要請を受ける農家は、今家庭崩壊寸前の状況を受けているのが現実であります。小学校の子供さん、中学校の子供さん、そういう方までこの状態が覆いかぶさっているということをこの機会に私は申し上げておきたい。したがって、県の責任は重大です。果樹生産者は今後風評被害による果実の価格の暴落、時によると市場側からの減量出荷、または出荷延期の要請を予期しなければなりません。
　そのことについて拍車をかけたのが９月４日、髙橋知事のテレビ放映による発言であります。皆さん、私は毎日新聞記事をまとめて併記してみたいと思います。知事は「情けない話だ、農業県返上だな」、次に知事は「だから生産者が悪いというの、小学生より悪い」、更に知事は「県のお墨つきなんて誰も信用しない。今年はもうだめだ、幾ら誓約書をつけて売っても買う人なんていない。ラフランス、季節のあいさつで贈答用するものだけれども、気が引けて使えない、毒を売っているみたいで」と、皆さん、これは今の世間の農民の代表であるかということを私は非常に残念に思った。テレビを見ました。このことは余りにもひど過ぎます。果樹農家はもちろん、農業県返上という言葉をです、山形県農家５万6,644戸を見捨てられた、私たちは知事から、そういう発言だということを私は言わざるを得ません。無登録農薬を散布しない県内の大多数の果樹生産者を侮辱した発言だと私はそう言われても髙橋知事はやむを得ない。この件について、せんだって５日、農林関係の次長と約50人して交渉を始めました。職員も今迷っています。この問題に関する市長の責任は、日夜その対策に苦慮している最中であります。その問題に苦慮されている土田市長もその１人であります。したがって、この問題の経過と知事の発言をどう受けとめておられるか。私は、東根市の農民の立場で市長の言葉からお聞きしたいと思います。更に、無登録農薬ダイホルタン使用によっての被害対策については、いろいろ既に市長はなされているようであります。非常に先んじてやっておられる点については、私は敬意を表したいと思います。したがって、１つは果実の検査費用についての補助、２つは問題の果実処分料に対する補助、３つはこの問題に苦慮している果樹農家に対して無利子の融資制度、更に風評による被害対策については、非常に市長は午前中の発言でその姿勢について私は評価したいと思いますけれども、もう１度その点についてはお伺いいたします。
　次に、福祉関係でありますけれども、第二白水荘の30床増についてであります。このたびの私の質問は３回目になりますけれども、第二白水荘の施設設備や経営上から見た場合の関係については市長も十分認識をしておられますので、省略をいたします。ただ、昨年の９月議会で私が市長に質問をしたその答弁について申し上げたいと思います。市長はこのように申し上げられておられます。「30床の増床を是非早く手がけるべきであるという趣旨のもとで開かれたわけでありますけれども」、ということはつまり福祉関係の６団体か、あるいは福祉関係の特老の関係者と話し合われたようであります。そういう中で変化がありました。というのは、先ほど議員に指摘したように、去年福祉法人の徳良会が自らの自助努力も含めて尾花沢市に早期建設の要請があったことはご案内のとおりであります。そういうふうな意味の中で、大沼東根福祉会理事長からその席上で、ここで金額は私は申し上げない方がいいと思いますが、具体的な金額を上げ、そして我々福祉会としての、そのぐらいの程度の負担はやむを得ない、したがって市の方で早く手をかけてくださいというふうな趣旨の発言がありました。これは市長の言葉です。「私は、非常に敬意を表したわけですけれども」云々とあって、「今年１年かんがみながら議員が指摘しましたように、35号振興実施計画の中で調査費でも入れられるのかどうか、その辺のことなども含めて考えてみたいというふうに思っています」と答弁が終わっております。そこでです、この時点で特老にどうしても入りたい、何とかしたいというその人数は約80名でありました。ところが、１年たって現在の特老に入所したい、そういう方の人数は200人になりました。ですから、私は今新しい施設が建設されて入所されておられるようでありますけれども、更に方向づけとして新しい施設も来るやに仄聞しております。しかしながら、第二白水荘は80床計画であって、すべてそれらの設備が充実なっている関係から、単なる予算上の関係でそのようになっていると私は推測いたしております。振興実施計画35号に検討された結果のそれが載らなかった中身、理由、そういう結果をひとつお願いし、そして今後の方向づけを明確に出していただきたい。お願いしたいと思います。
　次に、建設関係でありますけれども、天童市に通じる都市計画道路長瀞神町線の整備でございますけれども、この整備は神町自衛隊の協力なくして整備は成り立たない事業であることは言うまでもありません。整備促進について天童市とによる道路促進期成同盟協議会も設置されているようであります。今日天童市に私は部長にお聞きしたところが、村山市もこれに参画されて積極的に取り組んでいるやに、けさ私聞きました。具体的に内容について説明を受けた記憶はありませんけれども、ただ調査するに当たって自衛隊の方から了解を得たという前建設部長より説明があった記憶はあります。この道路は、将来天童市との交流を盛んにするため非常に重要な道路として位置づけ、積極的に取り組むべきだと思います。既に天童市ではこの方向づけで一部道路整備をやっておられるということをけさほど天童市の建設部長からお伺いいたしました。相当長期間で相当の工賃が必要であることは言うまでもございません。しかしながら、やはり積極的にこれらは市長の努力というものにまつよりほかございません。是非ともこれらの経過と今後の方向づけ、そして市長のご判断をお伺いして終わりたいと思います。
　以上です。
〇青柳信雄議長　22番槙　仙一郎議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　〔土田正剛市長　登壇〕

〇土田正剛市長　槙議員の農業関係についてのご質問にお答えをいたします。
　多くの先導的農家の努力により、質、量ともにすぐれた果樹生産地を築き、果樹王国ひがしねを高らかに宣言し、全国にＰＲしてきた本市農業にとって今回の無登録農薬問題は消費者の皆様に対し、安全な農作物を提供するという農家としての基本的責務を放棄した行為であり、これまで培ってきた信用を著しく失墜させる結果を招いており、早期に市内農産物の安全性を確保することが緊急の課題であると認識しております。私は、市長就任以来、新幹線停車駅として全国で初めて果物の名を冠にしたさくらんぼ東根駅のネーミングやさくらんぼ親善大使の任命、あるいはＪＲ東日本のカレンダーに本市さくらんぼの写真の掲載、更には全国から多数のランナーが集まったさくらんぼマラソン大会を開催するなど、すぐれた地域資源である果物にこだわりと自信と誇りを持って果樹王国ひがしねを広くＰＲしてまいりました。このように本市農産物の安全性に一抹の不安や疑念を抱くことなく、市民の先頭に立ちＰＲしてきた私にとっては、このたびの不祥事はまことに慚愧に耐えない事態であり、全国の消費地、消費者の方々に対し、深くおわびを申し上げなければなりません。今回の問題による影響の大きさと広がりは、果樹王国を標榜してきた本市にとって重大な事態であると認識しており、私はまず消費者の方々に対し、安心、安全な農作物をお届けできるシステムづくりなど、消費者の立場に立った施策を最優先に取り組んでいかなければならないと考えております。このため、無登録農薬を使用した農産物の出荷停止及び焼却処分に努めるとともに、出荷に当たっては出荷責任者の連絡先の明確化、更には無登録農薬使用農家の公表、無登録農薬等の回収作業の徹底など、県、農協、農家と連携しながら取り組んでまいりたいと思います。槙議員のご質問のとおり、大半の農家は被害者であり、各種支援施策を図らなければならないものとは感じつつも、今回の事態を招いた原因が農家自身によるところが大きい上に、消費者の視点と感情等を考慮するならば、慎重に対処しなければならないものであると思っております。今後県や農協と協議をしながら、いずれにしましても検討してまいりたいと考えております。
　また、無登録農薬散布時果実のクリーンピア共立における焼却処理費用につきましては、可燃ごみの10キロ当たり推計処理原価329円のうち、130円を農家の負担とすることとし、残りの経費については構成市町の負担金で賄うことで管理者会の同意を得ております。ただ、この決定に基づいた市民の反応ではさまざまであります。実費処理料をもらって当然なのではないかという消費者の意見も、私は甘んじて受けております。そういう中において、なぜそういうふうに自己搬入によるごみの焼却費用と同じ10キロ当たり130円としたかと申しますと、私は使用した農家の方々、そしてかけられた農家の方々、さまざま被害といっても一様ではありません。そういう中で、私自身は環境を21世紀第一の柱に唱えてきた者であります。そういうことを考えますと、既に１件神町の農家の中で判明しているように、不法投棄が１件ありました。これらの等々を考えますと、余りにもかけられた農家あるいは使用した農家なども含めて、恐らく出荷停止処分になっておりますから、そのような意味におきましては収入がゼロの上に、更に実費焼却処分処理費用を徴収するというふうなことになると、逆に考えるならば不法投棄あるいは土の中に埋めたりする不正行為が起きるのではないかなというふうに考えました。したがいまして、そのようなことからも一様に10キロ130円にしようと決断をした次第であります。我々の地域は安全で安心して暮らしていける環境というふうなものを実現する努力が私には課せられていると思っております。そのような観点からも、今日多くの市民の方々がこうやって議会を傍聴しておられるわけでありますが、中には生産者もあろうかと思います。あるいは、消費者の方もあろうかと思います。まげてご理解、ご協力を是非お願いをしたいものだというふうに思っております。今回の事態により優良産地のイメージが水泡と帰した状況において、安全な生産、出荷、流通システムを確立した後は、私は果樹王国復権に向けて消費地に出向き、生産者とともに消費者に向かって安全性を訴えるなど、産地として早期信頼回復に向け行動してまいりたいと思っております。よろしくご理解をお願いいたします。
　なお、先ほどの槙議員の県の対応云々という話がありました。この問題については、ご指摘のあるとおり県の対応策もまずかったと正直思っております。それは、知事自身が冒頭で皆様方に陳謝をしておることでも、私はその認識はあると思っております。そういう中で、槙議員のご指摘もわからなくもありません。しかし、県の対応のまずさを指摘する前に、私は無登録農薬を使った一部の農家の責任はそれよりもはるかに大きいと思っております。そういう観点で私は氏名も公表し、この非常時に当たって、私は消費者の皆様方から少しでもこの問題の処理に当たって隠そうとすることが少しでもあったならば、来年以降は私は完全に消費者から東根市の果樹は締め出されるのではないか、こんなふうに危機感を持っております。
　そのような意味におきましても、是非私の心中思うところ理解をしていただき、私は今までもさくらんぼ東根という今や民間のテレビ番組のクイズ番組にも出てくるぐらいさくらんぼ東根駅というものをネーミングをつけたことに誇りを持っておりました。しかし、今やどうでしょうか、逆にそのことが大きく私の重荷にもなっております。今新幹線で社内放送で１日100回近くさくらんぼ東根というものを宣伝させてもらっております。ところが、今日においてこういう無登録農薬問題の使用が発端となって、逆に東根市は毎日毎日自ら悪評を振りまいている結果になっているということを我々市民も、生産者あるいは消費者、多くの市民みんなが今こそそのことに思いをいたして、マイナスからのスタートに向かっていかなければならない、こんなふうに私は思っております。そのためには、何としてもどんな結果が起きようとも恐れることなく、冷静に厳粛に受けとめながらうみをこの際出し切る、こういう観点でいろいろ対策を練っていかなければいかぬ、こんなふうに思っております。ただいまの槙議員からの幾つかの要望事項がありましたけれども、ただただ今は完全にうみを出し切るまでにいっておりません。それを生産者あるいは団体などなどに強く求めながら、それから農家に対してどのような支援策があるのか考えていかなければならない、こんなふうに思っておるところでありますので、是非ご理解をお願いしたいと思います。
　次に、福祉関係についてのご質問にお答えをいたします。第二白水荘の30床増床についてでありますが、８月の上旬に福祉団体６団体の代表の方々より、第二白水荘の30床増床についての陳情がありました。現在入所希望者が白水荘、第二白水荘、合わせて200名ほどおり、早急に増床をお願いしたい旨の申し出でありました。特別養護老人ホームの設置につきましては、第二白水荘の増床のほかに、関東地域の医療法人により神町地区に全室個室ユニット化の居住福祉型特別養護老人ホームを新設したい旨の正式な申し込みがありました。この特別養護老人ホームは、特養分が80床、短期入所分が20床の計100床の計画であります。市としては、現在平成15年度から19年度までの介護保険事業計画を策定中であり、この計画と整合性のとれる施設整備を早急に実現することが必要であると考えております。この事業計画において国が示している参酌標準により介護保険施設のベッド数を算出しますと、当市の場合は介護保険施設総ベッド数が340床ほどとなり、約70床のベッド数不足が見込まれます。また、一般的には早急に特別養護老人ホームに入所を必要とされる方々は、痴呆者の約３割強と言われております。これらのことを総合的に勘案すれば、市としては30床の増床よりも80床規模の特別養護老人ホームの新設を先行し、入所を必要とするより多くの方々に安心して老後を暮らせる施設を提供していくことか急務ではないかと考えております。また、神町地区に介護保険施設を整備することにより、東部地区の白水荘、西部地区の第二白水荘、そして南部地区の神町とバランスのとれた介護老人福祉施設整備ができるものと考えております。よって、先ほど申し上げましたとおり、入所希望者の増嵩及び不足ベッド数の確保等を最優先に考えますと、第二白水荘の30床増床については、80床の老人ホーム新設の後に次期の介護保険事業計画の中で優先的に整備していきたいと考えているところであります。
　なお、先ほど槙議員から質問の中にありました昨年９月での私の槙議員に対するこの第二白水荘の30床増床問題について触れられましたが、確かに私はその発言を記憶をしております。ただ、今日において純然たる、先ほど槙議員は200人が待機をしておるということでありましたが、この中には純然たる待機者数というのが現在89人であります。これは、東根福祉会も共通の認識に立っております。そして、残りの方々は何らか今施設にいて、そしていろいろ療養型病床群に入ったり、あるいは老人保健施設に入ったり、そういうふうにしている方々であります。したがって、純粋に自宅待機を強いられておるのが現在80人だということは東根市事務当局、そして東根福祉会の共通した認識であることをここで報告をしておきたいと思います。したがって、その所在地である東根市長の立場としましては、今ここで述べましたように、やはり大所高所から考えて、まず自宅待機の80人を収容することを考えなければいけないというふうに感じた次第であります。是非ご理解をお願いしたいというふうに思います。と同時に、これは先ほど70床ほどの特別養護老人ホームのベッド数が約70床ほどであると、このたびの介護保険施設でそう示されておるわけであります。これは今ないのでありますが、これは私が許可をするのではなくて県が全体の国の介護保険の福祉計画に基づいて県が割り振りをするものであります。ですから、本当は一番いいのは、その80床と、あるいは東根福祉会が要望する30床、両方が認められれば一番いいわけでありまして、そういう意味では私はその東根福祉会の方にも一緒に陳情に出かけるならば、私はいつでも行く用意はあるというふうなことはその席で申し伝えておるわけであります。
　次に、長瀞神町線の整備についてのご質問についてお答えをいたします。都市計画道路長瀞神町線は本市の東部を南北に縦断し、さくらんぼ東根市温泉、日本一の大ケヤキを経由して若木山に至る総延長8,130メートル、全幅員16メートルの東周り幹線道路であります。去る６月14日、大ケヤキ周辺約980メートルの区間が関係者のご協力によりまして開通し、未改良区間は若木山周辺約670メートルを残すところとなりました。本路線と並行して走っている国道13号は、県内陸部を南北につなぐ主要幹線道路として交通量が大変多く、特に天童市、東根市及び村山市間の交通量は大森、臨空工業団地などへの物流、通勤などにより、年々増加している状況であります。そのため、本路線を天童市から東根市を経由して村山市に至る広域幹線道路として整備を行うことにより、国道13号の慢性的な交通渋滞の解消に資することはもとより、地域の開発が推進され、風光明媚な観光資源を活用した地域づくりや地域の活性化が図られるものと考えており、整備の必要性を強く認識しているところであります。
　本路線の整備促進の方策につきましては、天童市とともに天童東根線整備促進期成同盟会を平成６年５月に設立し、整備促進に関する調査や関係機関への要望を行ってまいりました。また、平成10年７月の本同盟会総会において、天童市の市道から国道48号を横断して陸上自衛隊神町駐屯地の直下を抜け、都市計画道路長瀞神町線につながる道路計画が図られ、整備促進の活動を行ってまいりました。平成12年度からは村山市も同盟会に加入し、本路線の名称を天童東根村山線と改め、村山駅前に至る路線の整備を図ることにいたしましたが、１級河川乱川に長大橋を架設し、神町駐屯地の敷地約440メートル区間の地下を横断する中を事業費並びに技術的課題も山積していると考えております。今後の整備促進については、本同盟会で十分な調査研究を行い、議会をはじめ関係機関との協議を重ねていく所存でありますので、ご理解をお願いいたします。
〇青柳信雄議長　22番槙　仙一郎議員。
〇２２番（槙仙一郎議員）　市長の今の答弁、この無登録農薬の、その点のとらえ方は私は時間をかけて県のとってきた態度、テレビ放映以外の問題についての私の視点、これについては触れられなかったようであります。若干そういう問題もあるやにと、ここへ一目置いてもっと、散布をかけて今疑いがいろいろ農民同士で言わざるを得ない状況になっているのは、13年前の県の指導が調査が入った段階で、これは農薬法で、農薬の関係の法律で入っているのですから、その時点で県は平成元年で製造禁止になって、製造、登録しなかったわけですから、それ以後のの３年間、そして県と農民での交渉ではさくらんぼに外国のさくらんぼにこれこれの農薬が入っているから、これは十分気をつけるべきだといって1992年、つまり10年前県に要請しているのです。それも聞かないで全くかけた人が悪いわけですけれども、しかしながら県がもっと文書だけのやり方でなくして徹底した指導を行っていたならば、こういう問題が出なかったという、そのとらえ方をしないと県に対する交渉あるいは今後の国の輸入問題についての農薬の問題、これに関係してくるわけです。ようやく県と国とが農薬の使用の禁止の法律を検討しているようでありますけれども、市長にそう考えるべきだという答弁をいただくのは非常に無理な考えかもしれませんけれども、ここはなおざりにして置き去りにしてこの問題を進めるということになると、更に髙橋知事の発言したような問題が必ず出てくる、釈明しているけれども、農家の方にあの審議会で大変申しわけございませんでしたと、こういう説明やっております。しかしながら、報道機関を通して明確な自分の真意をまだとっていない。あの日今井次長はどういうことを言ったか、あの髙橋知事の発言は非常に県民の農家から見た場合に厳しい発言であったと、これは十分私も聞いたし、毎日新聞の記事も読みましたと。むしろあの今井部長そのものも認識、きちっとしておったようであります。ですから、市長もこの点については多分そう思っておられると思いますけれども、これは避けて通れない問題だということをひとつ強く申し上げておきたいと思います。
　そこで、市長はこの５点の問題について、まず今対策をしなければならない問題を優先して考えなければならないということで、非常に批判を受けながら管理者という立場で相当思い切った方向づけを管理者会で提案をして了解をもらったということの姿勢については私は理解を深め、そしてこの問題について更に深い方法でこの悪評害も風評害も抹殺されるような努力をするというように言われております。そこで、今井次長が言ったことは、補正予算、臨時会を開いて補正予算になるか、あるいは12月の議会の中身でこれは検討していかなければならないだろうという答弁があったわけです。その問題は、私は焼却の問題の中身、それから検査料の問題、この２つ、せめてもの、市長は大手の販店あるいは各市場、これは私は回ると言っている。知事も６万の県民の代表で農民の代表であるならば、私はそれもやってもらいたいというので、市長から要請を私はやっていただきたい。そのことが一体どうなのかどうか１つ。
　それから、ある程度の対策が一応静まった段階で県がそれなりの予算を計上した場合に、市長はすぐに考えざるを得ないだろうというお考えになっているのか、その点をまずお伺いしておきたいと思います。
　それから、時間がございませんので、今後の対策として、市は農林省で３年前、持続性の高い農業生産方式の導入の確保促進に関する法律、これが出ております。ということは、つまり有機農法に近い方法で安全な消費者に農産物を供給されるような農業方法であります。それにそれ相当の援助があるようです。この問題について、市は私はできるならば認定農家の方々に取り組んでもらうべきではないか、これは法律ですから、市は一体そういう問題の把握はどのようにしておられるか。そして、その問題についてはどうお考えになっているか、この点をお伺いします。
　それから、特老の問題です。私は200というのは、これは私は単なる仄聞で申し上げているわけではございません。職員から機械に入ったその数字をそのままお伺いしたわけです。ですから、市長との関わりについての人数については誤差はあるようであります。私は行ってどのくらい待機しているかということで200ということを受けたので、議場で言っているわけです。ですから、その点のお互いの違いというのが多分あるのでしょう。しかしながら、そうしますとあのデータというのは間違っていた、市長の判断から見れば間違っていたということをとらえていいのか、その点もう１回お願いします。
　それから、この30床については神町に来る正式に要請があった。これを優先をする。その後に、新しい計画を進める中で30床の増床はその段階で優先的に進める、こういうふうに答弁があったわけです。そうしますと、その新しい計画というものはいつ立てるのか、あるいはその時期というのはいつなのか、明確にまだ受けられないわけであります。その点について、もう１回お願いしたいと思います。
　まだまだありますけれども、ご答弁お願いします。
〇青柳信雄議長　土田市長。
〇土田正剛市長　違法農薬について、県の具体的に今井次長という名前を挙げて今あったわけでありますが、もちろん私は県あるいは農協、なかんずく農協ですね、等々と協議をして今後決めると、こう言っているわけでありますから、しないということは言っておりません。むしろ私はこれからが被害が相当大きく広がるのではないかなと。たとえば生産農家の立場からするならば、やっぱりラフランス、あるいはリンゴ等々のこういった代金でこの冬の生活に充てていきたいというのがほとんどだろうというふうに思います。そういうことを考えれば、使った農家はこれは除外をして、いわゆるそのかけられた方あるいは一般の未使用の農家の方々が圧倒的に数は多いわけでありますから、この辺のところについていろいろと考えていかなければいけない問題がたくさん内包しているのではないかなと。少なくとも今現在ですら出荷時期をまだ後に控えながらも、現時点だけでも去年の半値を下回るのではないか、こういうふうに言われているわけであります。今からもっともっとやはりこういうものが広がって、恐らく東根市の農産物については特にラフランス、リンゴ等については私は値がつくのかなというふうなことすら心配をしているのであります。これが杞憂で終わればいいなと思ってはおりますけれども、このぐらいの危機感を持っておるわけであります。そうした場合の、いわば生活における何らかの融資制度あるいは利子補給等々について考えていかなければならないのではないかなと、そういうことなどを含めて、とにかく県の今後の対応にも私は強く求めていきたいと思いますし、何よりも生産者団体である農協にもしっかりとその辺の認識を持っていただいて、我々行政も含めて足並みをそろえていかなければならないというふうに思っております。
　と同時に、先ほど有機農業のこともありました。私は、第一義的に今後やらなければならないのは生産者の顔をいかに消費者に直結するかということを是非考えていかなければいかぬというふうに思っています。たとえば道の駅などでいろいろと販売をされている農産物については全部生産者の名前がシールとして張られております。そういうことなどは是非これは東根市の今度の果樹生産にはそういうことを全部励行させたいというふうなことを考えなければいけないというふうに思っております。その辺なども含めて、今後消費者に対する安全で安心な果樹を届けるという意味で、この有機農業というふうなことを受けとめさせていただきたいというふうに思います。
　それから、第二白水荘の30床問題に絡めてでありますが、200というのは何も槙議員は私と間違った認識を持っているわけでも何でもありません、私もそのように聞いています。ただ、そのうちでも自宅待機が80人いますということでありまして、曲がりなりにもいろんな他の施設にお世話になっておるという方々が残りの方々であって、自宅で純粋に待機しているのが80人だということでありまして、この方々たちからは是非その新しい特別養護老人ホームがつくられた折には、是非お世話になりたいというふうなことが言われております。ですから、第一義的に考えなくてはいけないのは、その80人を収容する施設をまず考えていかなければならないというふうに思っております。同時に、30床問題については現在80人待機者がおるのに最初から30床ということになりますと、残り50人があぶれてしまう結果になります。そうしますと、まず第二白水荘、つまり東根福祉会も指摘しているとおり、いわゆる今後の経営という観点から見ると少なくとも100床前後のベッド数はなければ経営が成り立たないということからしますと、50床についてはだれも手をつけることがないということ形で、少なくとも３年や４年は経過しなくてはいかぬということになりますので、私はそういう意味でまず80床を解消するというふうなことに力点を置くのが当然ではなかろうかなというふうに思っています。ただし、これは私が許可するわけでも何でもありませんので、残りの東根福祉会の30床についても、私はそれらの関係者の方々と一緒になって県の方にも今後要請に行きたいなというふうに思っております。なお、この間、本間健康福祉部長にも私は２度にわたってこの間の経緯を説明しております。しかしながら、現時点では110床全部かなうということは恐らくないだろうというふうな返事を持っておりますけれども、なお担当の長寿社会課の方にいろいろ声も届けてみてくださいというふうなことも言われておりますので、そのようなことを今後最後の努力として行っていきたいなというふうに思っております。
　そして、県知事に対しても先ほどの農薬の問題でありますけれども、大手市場あるいは量販店などに行って要請活動を促すべきであるというふうなことに対しては、知事にも強く要請をしてまいりたいというふうに思っております。
〇青柳信雄議長　以上でご了解願います。
　ここで会議の途中ですが、２時10分まで休憩いたします。

　　午後２時００分　休　憩


　　午後２時１０分　開　議

〇青柳信雄議長　午前に引き続き会議を開きます。

◎清野忠利議員質問

〇青柳信雄議長　一般質問を続けます。10番清野忠利議員。

　　〔10番　清野忠利議員　登壇〕

〇１０番（清野忠利議員）　２点についてお尋ねします。
　東北中央自動車道上山東根間の開通が９月16日に開通の運びとなったことは、東根市、また山形県にとって21世紀への大きな活力となると思います。さて、このさきの東根尾花沢間も施行命令後はや４年目になります。現在は地質調査のボーリングも終わり、また中心ぐいが打ち込まれている現況です。高速道路の建設はいつになるだろうか、またアクセス道路の見通しはどうなるのか、市民の関心が高まっているところであります。だが、現在の国の経済状況の中には、政府は高速道路の見直しと道路公団の民営化の問題で建設が危ぶまれている状況にあります。一時は高速道路の凍結と言い下しました。また、８月下旬の中間報告では凍結を含め再検討と発表なされました。地方の高速道路は車の通行は少なく、建設すべきでないというほどの意見もあります。全工区を見て山形県の高速化は非常に低い位置にあります。高速道路の建設を急ぐべきであると思います。首都圏との直結の高速道路の効果は、はかり知れない経済効果をもたらせます。その日にとれた農産物は消費者へ、また山形県の観光資源の新たな掘り起こし、安全性を生み出されると思います。今の状況で秋田県は湯沢市まで開通し、尾花沢新庄間は高規格道路として国土交通省で進めております。東根尾花沢間は４年の間１回の説明会を開いただけで終わっております。現時点で東北中央高速道路東根尾花沢間進捗状況はどうなっているのかお伺いします。
　高速道路の建設により、農地及び宅地、山林などがつぶれ、農業経営、山村経営の安定性を図るため、各種今まで附帯事業が実施されてきました。各県とも附帯事業を計画し、地域の経済効果に大きく寄与してきましたが、現在の民営化推進委員会は高速道路の建設は地元負担すべきであると検討しておるようです。道路は国で建設することが望ましい形であります。地元関係者は附帯事業をどのようにやるのか強い関心があります。今後どのようにやるかお伺いします。
　次に、防災計画についてお伺いします。去る５月８日のテレビ、新聞報道のトップニュースで、山形の活断層帯を発表しました。マグニチュード7.8の報道がなされました。阪神・淡路大震災以来、大規模な災害に対する危機管理が行政の大きな課題となっております。北海道の有珠山、伊豆三宅島の噴火による多くの被災者が今なお家族が分散し、それぞれ厳しい避難生活を余儀なくされております。本市は明治30年以来の日塔川大洪水以来、人的な被害が伴うような災害はなく、多くの市民も自然災害に対し他人ごとのように関心が薄い状態であります。災害は忘れたころにやってきます。大規模な地震が起きる可能性で、山形盆地活断層帯において今後30年以内にゼロ％から７％の発生率と高い確率であります。去る８月22日、村山総合支庁北庁舎において、活断層住民説明会が行われました。私も参加し、このたびの調査結果の説明を受けてきました。本市はこの活断層の直下地ではありませんが、地盤の状況によって震度が強まると言われております。以上の説明のような大地震が起きたら、大変なことになると思います。本市の地域防災計画については、平成８年３月以来改正が行われておりません。防災計画に合わせ、早期に改正する必要があります。地域防災計画の見直しについて、現在の進捗状況はどうなっているのかお伺いしたいと思います。
　山形盆地の活断層の調査結果を市の地域防災計画にどう反映しているのか、また防災は行政だけの問題ではなく、市民自ら日ごろ防災意識を持ち、災害に対する備えをすべきものと思います。現在自主防災組織率が約20年をかけまして100％に近いところが組織されております。これはまことに評価するものであります。大規模な災害を想定し、訓練の実施及び内容をどのように行うか、各自主防災の支援策はどうなっているのかお伺いします。
　以上で登壇の質問を終わります。
〇青柳信雄議長　10番清野忠利議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

　　〔土田正剛市長　登壇〕

〇土田正剛市長　清野忠利議員の東北中央自動車道の建設についてのご質問にお答えをいたします。
　東北中央自動車道の上山東根間につきましては、平成５年11月の施行命令から約９年間の歳月を経て、今月16日に開通いたします。開通に当たり、地権者をはじめとする関係各位に対し、心から感謝を申し上げる次第であります。今後におきましては、本市の地域振興が更に図られるものと期待しているところであります。
　さて、高速道路の建設につきましては、議員もご承知のとおり連日マスコミを通じ、報道されておりますが、去る８月30日には高速道路公団の民営化を検討している道路関係４公団民営化推進委員会、通称第三者機関から中間報告が出されたところであります。詳細な内容につきましては、現時点では把握できない状況でありますが、大変厳しい内容になっているようであります。このような中、現時点では高速道路建設を取り巻く環境が極めて不透明な状況にあることについて、まずご理解を賜りたいと考えております。
　さて、第１のご質問である高速道路の現在の進捗状況と今後の計画についてでありますが、東根尾花沢間23.3キロメートルについての進捗状況につきましては、平成10年12月に施行命令が出された以後において、平成11年７月に各地区対策協議会に対する事業説明会の実施、平成12年度においては設計協議用の図面を作成、平成13年８月には大富北部地区協議会との設計協議を行い、更に尾花沢及び大石田地区においても実施され、現在それぞれで出された課題等の整理を行っているところであると伺っております。今年度におきましても、長瀞村山間について特に軟弱地盤であることから、試験工事の準備、高速道路の関連施設や橋等の工作物の位置を特定するための測量、ボーリング調査等が予定されているところであり、それらの調査結果をもとに設計協議がされていない地区においても順次協議が始められると伺っているところであります。今後の計画につきましては、不透明ではありますが、仮に現状の体制で事業を推進するにしても、今年度から公団に対する国からの3,000億円の繰り出しがなくなることに伴って、工事の進捗が当初計画から約３年ないし５年程度おくれるものと推測しているところであります。
　次に、国において高速道路が見直されている中で、東北中央自動車道はどうなるのかについてでありますが、さきに申し上げました第三者機関から小泉首相に提出された中間報告では、高速道路の経営形態について建設中の路線も含めて全国をネットワークと見立て債務の返済に当たるというプール制の廃止などが報告されたところであります。これらの問題につきましては、今年末に最終報告が出された後において政府が判断を下すものと考えております。この第三者機関の検討過程でも、今後の高速道路の建設に際し、採算性を重視することが盛り込まれており、このことから本路線の実態を考えれば大変厳しい環境にあるものと考えております。いずれにいたしましても、今後の動向を注視しながら議会の皆様とともに計画に沿った事業が推進されるように活動を展開する必要性を感じておりますので、よろしくお願いをいたします。
　次に、工事による附帯事業の見通しはどうかについてでありますが、高速道路の整備に伴って、農用地のつぶれ地の発生や分断並びに農業経営の縮小などを余儀なくされることから、地域農業の安定向上を図り高速道路の建設を円滑にするために、これまで各種助成事業が実施されてまいりました。東根尾花沢間につきましても、ルートの大半が農用地を通過することから、その対策が望まれるところであります。このことから、高速道路関連営農施設等整備事業をはじめとする各高速道路関連事業につきましても、これまでどおり実施されるよう関係機関に働きかけを行ってまいりたいと考えております。しかし、前段に申し上げましたとおり高速道路建設を取り巻く環境が極めて不透明なことから、動向を注視して適切に対応しなければならないと考えますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
　次に、東根市地域防災計画についてのご質問にお答えをいたします。まず、地域防災計画を見直すべきではないかという質問についてでありますが、地域防災計画は防災対策上市の指針となるものであり、更に行政、市民、各種団体組織等が災害の予防、応急、復旧、復興と災害のあらゆる場合において即応できるような実効性のあるものでなければならないと認識しているところであります。本市の地域防災計画につきましては、昭和38年に計画を策定して以来、現計画を策定した平成８年まで常に新しい情報等を盛り込んだ形で５回の改正を行ってまいりました。しかし、平成７年１月に起こった阪神・淡路大震災を契機として震災対策の重要性が認識され、災害対策基本法の改正など、国、県の防災計画は震災対策を重視した内容に大幅に改正されております。これら国、県の改正を踏まえ、本市におきましても平成12年度から地域防災計画を全面改正するための見直し作業を進めております。現在の進捗状況でありますが、７月に素案を取りまとめたものを県の担当部局に提出し、県の防災計画との整合性について事前協議を行っているところであります。今後は、事前協議が終了次第、市の防災会議を招集し、学会からの意見を取りまとめ、年内に知事との協議を終えたい考えであります。
　また、先般国が公表した山形盆地断層帯の調査結果を防災計画にどう反映させるのかとのご指摘でありますが、現在山形県においてこの調査結果に基づきマグニチュード7.8の地震による被害想定調査と防災計画の見直しに着手しておりますので、本市としてはそれらを踏まえ再度防災計画を見直したい考えであります。
　次に、自主防災会についてでありますが、自主防災会は昭和56年に小田島地区大堀防災会が発足して以来、自分たちの地域は自分たちで守るという基本理念に立ち、各地区に自主防災会が結成され、現在では市内の全集落を網羅する100％の組織率を達成しております。自主防災会の訓練内容は、各防災会の組織人数によって規模は異なりますが、初期消火訓練、避難誘導訓練、炊き出し訓練、通行訓練、消火器、消火栓の訓練等が中心で、中には起震車体験、煙体験なども訓練に取り入れているところであります。大規模な訓練は、地区としての組織化がされている長瀞地区のみで、他は集落を単位とした地域ごとに実施しております。訓練開催については年に１度、２～３年に１度など、防災会の判断にゆだねているのが現状であります。自主防災会に対する支援策につきましては、防災会の結成に関する指導、助言、防災訓練に対する指導、助言が主であり、財政的な面としては防災会の発足時に防災意識材購入補助金として５万円限度の補助金を支給するほか、コミュニティ助成事業による備品購入等に対する助成を行っております。自主防災活動につきましては、今後更に充実を図るよう検討してまいりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
〇青柳信雄議長　答弁が漏れた部分がありますので、加藤建設部長より答弁を求めます。加藤建設部長。
〇加藤信明建設部長　さきに出された中間報告では、施行命令が出された路線につきまして、全面執行の凍結、規格の見直しも含む検討するとの方針が出されたわけでありますけれども、東根尾花沢間の23.3キロの進捗状況などはどうなっておるのかというふうなことでございます。
　東北中央自動車道の進捗率につきましては、施行命令が9,342キロのうち県内では福島米沢間が28キロございます。これの工事の進捗率が２％というようなことになっておりまして、本線東根尾花沢間が23.3キロなわけですけれども、工事の進捗率が１％というふうなことになっております。以上の進捗であることから、厳しい状況にあると考えております。
〇青柳信雄議長　10番清野忠利議員。
〇１０番（清野忠利議員）　今高速道路の方からお伺いします。進捗状況が東北中央自動車道は約１％だということなのですけれども、国は九千何キロの部分は凍結をめぐり再検討というような、８月末に出しているようなのですけれども、現在は先ほど市長の答弁ですと大富北部地区で設計協議の話し合いをなさっていることなのですけれども、今の時点では長瀞小田島に対してはただ１回だけの説明で終わっているということで、その点この設計協議は説明がいつごろになるのかということをひとつお伺いしておきたいと思います。
　また、現時点で１％ということなのですけれども、この８月28日の新聞を見ると建設中の路線ということでずっと読んでおりますと、最後のくだりに、ある路線もあるが、ほとんど利用が見込めないと採算がとれないということに書いておりますけれども、今回９月16日に開通の上山東根間の中で、この利用率を高めることが今後の建設の１つのキーポイントになるのではないかなという感じがするのですけれども、その辺をどのような方法で上山東根間の利用者数を高めるのかお伺いしておきたいと思います。
　東北中央自動車道については以上で、次に災害の方なのですけれども、いろいろ改正を５回ほどやっているということで、平成８年よりはやっていないということだったのですけれども、基本的には全面改正をしなければならないと思いますが、改正のポイントをひとつ教えていただければ幸いと思います。これまでの大規模災害の職員の初動態勢のマニュアルは補足整備されていると思うが、市役所や地元やあるいは関係団体はどう行動すればいいのか災害時の各場面を想定したマニュアルがちょっと見えてこないのではないかなという感じがしております。その辺をお伺いしておきたいと思います。
　また、災害がもし起きた場合に、発生時には住民の避難場所を指定しておりますが、災害の避難場所は公園とか、あるいは学校などの各避難場所ということに上げておりますが、今地域住民によって非常にばらつきがあります。長瀞の場合など、公民館と長瀞小学校ということで、２カ所ということなのですけれども、地域住民が知っているかどうかなのです。その辺が非常にまだ住民に徹底していない状況でありますので、この住民の周知を図るべきではと私は思います。
　次に、もし災害が起きましたら食料が非常に不足するというような現況でもありますので、食糧の備蓄をある程度は市でも備蓄してもらわなくてはいけないのではないかなというような感じがしているのですけれども、もし備蓄もローリング方式ということで、備蓄しておけばそんなに負担にならないのではないかなと思うわけです。そしてまた、各地域にもこの食糧備蓄もある程度は確保しておかなければいけないと思いますけれども、その辺もお伺いしておきたいと思います。
　以上です。
〇青柳信雄議長　土田市長。
〇土田正剛市長　私の方からは、東北自動車道の今後の建設に関してご答弁申し上げます。あとについては、担当の部長の方からお願いをいたしたいと思います。
　基本的には、きのうプレイベントがあったわけでありますけれども、第１に私感じたのは、山形の中央インターチェンジのところまで行ってまいりました。やはり山形自動車道等との連絡ということが直接なされていれば問題はないのですけれども、あれはあれとして福島の相馬市から起点をされているということもあると思いますけれども、現時点では開通してもなかなか利用が思うように伸びないのではないかなと、私は率直にきのう開通後に行ってきまして思った次第であります。そのような意味からすると、開通したと同時に、今議員が指摘したように利用拡大をいかにしていくかということがもうささやかれていること自体がこの高速道路は本当に果たして、ここまで言うのは私もどうかとは思いますが、非常に必要だったのかどうかということさえ思うわけであります。そういうことからしますと、上山東根間、よしんば百歩譲っていわゆるこういうものは地域間で育てていかなければいかぬという姿勢ももちろん大切だろうと思います。その意味で私は拡大を否定するでも何でもありません。むしろやっぱり努力はしていかなければいかぬと思っております。しかしながら、巷間のいわゆる高速道路問題に対しましては、中央等でけんけんがくがくの民営化論議も出されている真っ最中であります。そういうことからしますと、上山東根間と同様の建設道路の建設がなされるのかどうか、これが非常に経緯を深く見守っていかなければいけないというふうに思います。いたずらに道路コストの削減というふうな観点から上山東根間で行われた附帯工事の部分があります。たとえばボックスカルバート、あるいは側道の関係などなど、高速道路特有の道路がつくることによって、立体道路であるがゆえにそういう問題が必ず発生してきます。そういうことが同じ地権者で、たとえば大富北部の協議会が昨年開催されました。同じように上山東根間で行われたことが果たして東根尾花沢間でできるのかどうか、この辺を更に注意深く見守ってまいりたい。そういうことが公平でなければ、やはり地権者として納得することができないのではないかなと私は思っております。そういうことを今後強く要請していかなければならないのではないかなというふうに思っておるところであります。
〇青柳信雄議長　喜嶋総務部長。
〇喜嶋與平治総務部長　それでは、防災計画に関するその点のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、現在の計画が平成８年度されておるわけですが、その後いろいろな日本国における大きい震災が起こってきたわけでありますが、これに対応する防災計画の見直しを平成12年から行ってきたわけでございます。この改正のポイントといたしましては、現在震災あるいは風水害等の災害については一本化して計画されておりますが、近年のそういった状況を踏まえて震災対策と、それから風水害対策の２編に分けて対策を講じてまいりたいというふうに考えておるところでございます。更には、平常時における災害の予防関係、あるいは発生時における緊急対策、あるいはその後の復旧、そういったものを全面的に整理整とんをいたしまして、計画をよりきめ細かなものとして考えておるところでございます。更には、大規模災害に備えた対策といたしましては広域の応援の体制の計画の問題、あるいは社会的なボランティアの要請、そういったものを含めて新しく計画に織り込みたいというふうに思っているところでございます。
　それから、初動体制の関係、不十分だというふうなご指摘があったわけでございます。その点、私も現計画はそのように考えてございます。したがって、この初動体制の整備につきましては、本計画が知事の本年度認可を受けた後に、別冊として初動体制の充実についての計画をつくっていきたいというふうに思っておるところでございます。
　更に、避難場所の六十何カ所ですか、70カ所ぐらいの指定がされているわけでございますが、これについては住民が果たしてどの程度知っているのかと、こういうようなことでございました。私どもも市報あるいはその他のいろんな自主防災会等の中で徹底はしているつもりでございますが、なお不徹底な点があるようでございますので、更に徹底を図るべき方策をとってまいりたいというふうに考えます。
　更には、避難場所への備蓄関係のご指摘がございました。備蓄関係につきましては私どものこれまでの計画では流通備蓄ということで、いわゆる市内の各お店屋さんから災害ににおける、いわゆる市あるいは防災場所とか避難場所への備蓄と申しますか、供給をしてもらうべく協定をするというようなことになってございますが、やはりこれはもちろん住民自らも備蓄に努めてもらうと同時に地域の核となるような避難場所への備蓄もやはり最低限必要なのではないかなということも今研究をしているところでございます。
　ひとつよろしくご理解を賜りたいと思います。
〇青柳信雄議長　加藤建設水道部長。
〇加藤信明建設部長兼水道部長　清野議員からは小田島長瀞区間におきまして各種の調査を実施中だけれども、終了後に設計協議に入るのかというふうな質問でございます。大きく分ければ２点あると思います。
　まず１点でありますけれども、小田島長瀞地区、村山市も含めてでありますけれども、設計協議に入れないのは村山市の河島地区が全国的にもまれな軟弱地盤でありますことから、村山インター付近に試験的に道路工事を行いまして、地盤の沈下状況やその対策の検討をしなければならないというふうなことが１つあります。２点目が高速道路では約20キロに１カ所程度休憩施設、パーキングエリアを設置することになっておるわけでありますけれども、この協議を国土交通省としているところであるというようなことで、このような状況が整理されれば設計協議が実施されるわけでありますけれども、少し時間がかかるものと思います。
　次に、上山東根間の利用率の向上はどうするのかというふうなことでございます。これにつきましては、山形県と東根市ほか上山市、山形市、天童市、３市で構成しております東北中央自動車道建設促進協議会という組織もあるわけですが、これを高速自動車利用促進協議会に組織の改編を行う予定でございます。この中で利用券というふうなことで、利用助成をするというふうなことでありまして、30％の割引というふうなことを考えております。一時的なものでありますけれども、今年の11月から平成15年の３月まで、公団が15％負担、あとそれから自治体が15％負担、自治体の内訳といたしまして県が２分の１、４市で２分の１というふうなことで、自治体負担額につきましては741万円というふうなことになっておりますけれども、これにつきましては、このたびの９月補正で上げておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
　次に、東北中央自動車道、これは東根尾花沢間の建設促進連絡会という組織があるわけですが、この建設促進とあわせまして利用拡大についても取り組みを検討していく予定でございます。構成といたしまして、我が東根市、村山市、尾花沢市、大石田町とふうなことになっております。以上におきまして山形県では利用拡大のための新たな組織づくりと既存組織の一本化を検討中というふうなことでありまして、今後は国、公団、行政、既存団体を含めまして利用拡大の組織を立ち上げる予定とのことでございます。
　以上です。
〇青柳信雄議長　10番清野忠利議員。
〇１０番（清野忠利議員）　再答弁ありがとうございます。高速道路については、いろいろ市長も先ほど申し上げておったのですけれども、必要性がないのではないかというのを感じとったのですけれども、まずこれは山形、秋田の関連道路だから市民たちも必要性があると思いますので、特段のご努力をお願いしたいと思います。
　次に、防災の件なのですけれども、これはちょっと８月28日でしたか９月でしたか、ちょっとＮＨＫのニュースで申し上げておったのですけれども、学校の公共施設の昭和56年度以降の建物の耐震調査をしなさいということで、国から県に上がっているのだそうですけれども、ところが山形県では今現在まだ32市町村が耐震調査をやっていないというような現況だということで、ニュースで言っておったのですけれども、この内容はなぜかというと非常にお金がかかるということだったのですけれども、我が東根市は32市町村に入っているのかどうか、その辺をお伺いしておきたいと思います。そしてまた、今後どのような方法で、この32に入っていれば進めていくのかよろしくお願いしたいと思います。
　また、地震ではないのですけれども、洪水に対しても非常に防災計画でも重要な面でありますけれども、最近最上川の洪水を想定した浸水想定区域が国土交通省山形事務所から発表されましたけれども、100年に１度の確立であるのだそうですけれども、本市の西部地域は広範囲にわたって浸水地域と予想されておるということだったのですけれども、この最上川周辺の洪水を想定した洪水ハザードマップが山新に新聞に載っておったのですけれども、このハザードマップを我々市民にも周知徹底しておかなければいけないのではないかと思いますけれども、その辺お伺いしておきたいと思います。
　よろしくお願いしたいと思います。
〇青柳信雄議長　喜嶋総務部長。
〇喜嶋與平治総務部長　ただいまのお話に関する件でありますが、何か洪水の関係で山形工事事務所からハザードマップが発表されたということで、西部地域についてはかなりの広範囲で浸水がなると、100年に１度の豪雨というようなことになりますけれども、これについては２日間の降雨量が180ミリずつ、２日間降った場合と、こういうようなことだそうでありますが、洪水になりますとかなりの広範囲の西部地域が浸水されるということでございます。しかしながら、各ポイントポイントでの計画というのがないわけでございます。したがって、ポイントポイントの計画については本年度山形工事事務所と協議をして、そして東根市としてのハザードマップを作成して、特に西部地域の全戸の方にお知らせするような手だてを講じてまいりたいというように考えておるところでございます。
〇青柳信雄議長　細矢教育次長。
〇細矢昭男教育次長　小中学校の校舎、体育館の耐震診断はどうなっているのかというご質問でございます。
　東根は小学校８つ、中学校が５つ、耐震の診断はまだ実施しておりません。ただ、御多分に漏れず建築基準法の施行令が大幅に改正されまして、昨今の防災意識の高揚の中で、文部科学省よりは平成15年、16年、17年度の３カ年で小中学校の耐震の診断をするための計画を出しなさいという通知依頼が去る７月31日に出されております。これにつきましては、議員ご指摘のとおり学校施設が児童生徒が１日の大半を過ごす生活の場であると同時に、地域住民等の応急避難場の役割を果たすことから、その診断結果に基づき、補強、改修等を実際考えないと、まず児童生徒の安全、周辺住民へ配慮の中で３年間で耐震の診断実施計画を策定しなさいという指示が来ておりますので、教育委員会といたしましては、平成15、16、17年、３年間にわたり神町小学校を一番先に入れた、を皮切りに３年間で耐震診断をやりたいという計画を策定しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
〇青柳信雄議長　喜嶋総務部長。
〇喜嶋與平治総務部長　先ほどの答弁にちょっと勘違いした点がございます。山形工事事務所の方でハザードマップが公表されたということでございましたけれども、浸水想定区域というふうなことだそうでございます。そのことをご訂正したいと思います。
〇青柳信雄議長　以上でご了解願います。
　会議の途中ですが、ここで３時５分まで休憩いたします。

　　午後２時５５分　休　憩


　　午後３時０５分　開　議

〇青柳信雄議長　午前に引き続き会議を開きます。

◎髙橋ひろみ議員質問

〇青柳信雄議長　一般質問を続けます。８番髙橋ひろみ議員。

　　〔８番　髙橋ひろみ議員　登壇〕

〇８番（髙橋ひろみ議員）　今日は、私にとって選挙後初めての質問であります。今東根市では難問が山積しています中で、先輩議員の方々の的確な諸質問と市長さんの誠意あるご答弁に敬意を表します。それでは、さきに通告いたしました点につきまして質問させていただきます。
　男女共同参画社会については、何度か今まで女性議員の方から質問が出されてまいりました。この４月、男女共同参画社会推進計画東根市ＡＢＣプランが全戸に配布され、広く市民に活用され、意識改革に役立っているかと思われます。昨今の厳しい情勢において、だれもが多くの問題を抱えていることは確かと思われます。そういうときしわ寄せが女性へ、さまざまな問題の出会いで苦しみます。その問題の解決の場として相談窓口、それに携わる専門員の必要性が起きてまいります。従来苦情処理機関として行政が設置しております相談は、法律に準拠して相談窓口が開かれていることが多いようです。東根市でも問題ごとに健康相談、教育相談、行政相談、児童相談など明確に区分され、それぞれの専門家がその分野に限って受けるというのが一般的です。ここ数年、女性相談において心の問題がクローズアップされ、心と体と生き方の何でも相談とか、こんなこと相談できるかしらと思うこと何でも相談と、ユニークなキャッチフレーズを掲げた相談窓口が全国に生まれております。相談したいことを少なくとも入り口のところで細切れせずに何でもそのまま受け入れる相談窓口の設置が不可欠となってまいります。つまりこれまで行政機関が実施してきた相談と一線を画すには、何よりも女性の視点に立って相談に来る女性を援助、支援することを目標として設置されなければなりません。次に、相談者が訴えることをそのまま受け取り、評価を加えずに聞き取り、的確な情報提供などを通して相談者自身が問題を整理する力をつけて、自ら決断を出していくというそういう援助、つまり心理的サポートと行動に向けてのサポートの両方が女性の視点で貫ける専門員が必要であります。相談窓口と専門員はセットであり、早急にすべきと思いますが、どうお考えでしょうか。
　あと次に、再就職の支援に対して申し上げます。８月30日に総務省が住民基本台帳に基づいて前年度末の全国の人口動態の発表によりますと、出生者が117万1,320人と過去最低だったこと、少子化が一段と進んでおります。また、１世帯の平均人数も2.6人とこれも過去最低で、全国的には核家族化も進んでおります。それに加え、14年度版の男女共同白書によると子育て時期の女性労働力率、つまり働いている人と職場があれば働く意欲のある人が30代の女性の人口の占める割合は本県がトップであり76.2％で、地方県の方が親と同居で仕事と家事、育児の両立がサポートされているという白書では分析しております。しかし、核家族化が進むことと全国的傾向の中で年々階級別の労働力見てみると、男性は20代後半から50代まで山となる台形を描くのに対して、女性は30代前半を谷とするＭ字カーブを描いております。それを更に、未婚者と有配偶者に分けてみますと、有配偶者の女性では出産、子育て期に就業を中断し、子育てが一段落したところで再就職をするという就業パターンを持つ者が多く、それがＭ字カーブの要因となっております。子育て期の女性が就業希望を持っている人が現実には困難で中断する人が多いこと、また東根市が平成13年７月に行われた男女平等に関する市民アンケートによると、女性が仕事を持つことをどのようにお考えですかという質問に対して、子育て期には一時仕事をやめ、再び仕事を持つ方がよいという回答が男性も女性も一番多かったようです。そういうことで、そういう生き方を望んでいる人が何か一番多いようです。しかし、一たん仕事を中断すると再就職が円滑にできない不安から、生き方を曲げて就労を続けている人も少なくないと思われます。育児休暇をとって同じ職場で復帰するという理想的な就業環境にあるということは非常に少ないと思われます。
　また、そのアンケートの中で男女共同参画社会の実現を図るために、今後行政にどのようなことに力を入れるとよいと思いますかという問いに対して、これも男女とも雇用制度などの対策との回答が第１位でした。女性の多様な生き方を支援していただくためにも、再就職への道と職業能力の開発の具体策についてお伺いしたいと思います。
　これで、登壇での質問を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
〇青柳信雄議長　８番髙橋ひろみ議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　〔土田正剛市長　登壇〕

〇土田正剛市長　髙橋ひろみ議員の男女共同参画社会推進計画東根市ＡＢＣプランの取り組みについてのご質問にお答えをいたします。
　はじめに、女性問題についての相談窓口や専門員を設置すべきではないかとのご質問でありますが、現在の状況は行政相談、内職相談など各分野ごとにそれぞれの相談窓口が置かれ専門員が相談に応じていますが、残念ながら男女共同参画社会に関する専門の相談窓口を設置するまでには至っておりません。しかし、既存の相談窓口や民生児童委員などによる対応が可能なものについては積極的に支援し、更に県の施設や制度の利用による対応が可能なものも多いことから、それらのＰＲや啓発活動にも力を入れてまいりたいと考えております。
　なお、県においては平成14年４月に条例を制定し、県や県民及び事業者の責務を明確にしながら遊学館の中に設置した県男女共同参画センター「チェリア」を中心とし、各団体の活動支援や個人的な相談業務も行っております。また、今年からは県内各地域で気軽に相談ができるように、各地域に出かけて相談に応じる出前相談も実施していると聞いております。東根ＡＢＣプランにつきましては、今年度から具体的な施策に取り組んでいくことになりますが、まずは推進体制の整備が必要なことから、庁内に男女共同参画推進本部を設置し、更には市民の皆さんに委員を委嘱して男女共同参画推進懇談会を設置いたしました。今年度は既に策定いたしました男女共同参画社会推進計画に定められている基本方針や施策に対して理解を深め具体的な取り組みを行う契機づくりとするため、大けやきパートナーシップ事業の１つとして市民大けやき議会を開催することにしております。
　次に、出産、育児期以降の再就職の支援について申し上げます。本来は出産や育児、介護の必要が生じた場合に一時期職場を離れ、それぞれの役割に専念し、一定期間終了後は再び同一職場に復帰できる制度の整備が豊かな人生を全うする上での必須要件として望まれますが、現状ではまだまだ難しい状況にありますことから、当面は再就職に対する支援も必要なことかと思われます。具体的な支援策といたしましては、職業あっせんや情報提供等が挙げられますが、加えて個人の資質を向上させ、日々進歩し変化する仕事に対する適応力を身につけることが再就職をする上で重要なことだと考えております。そのために現在職業訓練校で行っている各種教室や講習会などとも連携を図りながら、パソコン操作等専門技能取得の研修機会確保に努めております。これらの業務は、各種団体や思いを同じにするサークル等が行っている場合が多くあるようで、全国規模で組織されております。山形市にも事務所を構える財団法人21世紀職業財団は、その中でも代表的な組織であり、女性労働者等が能力を有効に発揮できる環境づくりなどを目的に昭和61年男女雇用機会均等法の施行を機に設立されました。ここでは、女性労働者のためのセミナー開催や相談会を中心に事業主に対する助成金、奨励金の支給まで幅広い活動を行っています。これら既存の組織や制度を有効に活用するための広報なども行いながら、男女を問わず、出産や育児が本人の豊かな人生全うの阻害要因とならないような社会実現のため、全力で支援してまいりたいと考えております。今後ともあらゆる機会をとらえながら男女共同参画社会の実現に向けて施策を展開してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
〇青柳信雄議長　８番髙橋ひろみ議員。
〇８番（髙橋ひろみ議員）　ご答弁ありがとうございました。市の方でもいろいろなことを考えていらっしゃることは承知しておりますけれども、山形市に設けられてはいるのですけれども、東根市自体で近くでそういうことがないと、なかなか山形市まで出かけて相談をしたりすることは大変ではないかと思われます。なるべくだったら東根市の中にそういういろんな機関を設けていただきたいというのが私の願いです。
　あと、先ほど何か県の事業として出前講座とかということも新たに考えられているようですけれども、これも新しい試みだとは思うのですけれども、常設でないということだと思います。県内一円に回るということで、ある程度の時間、日にちが限られたり、まず相談自体も特別これこれの相談とか、何々の相談というように限られてくるのではないかと思います。そういう中で、いつでもどんなことでも相談できる、そういう場所が必要ということに、とにかく常設の窓口が必要ではないかと思われます。
　あとそれなのですけれども、以前市長さんがご答弁なさって、女性センターだけ単独の施設という件について前向きに検討なされるということもあったようですけれども、このような時節こんなことを希望するのは大変困難なことです。そこで、女性センターなる施設というのは、一般的に所有施設、そこの中に入る部屋ということで、一般的には多目的ホール、研修室、相談室、託児室、調理実習室、視聴覚室、図書館等、そういう施設が入ってまいります。私は土曜日に行って、二本松の女と男の未来館という男女共同参画の施設を見てまいりましたけれども、その施設の中でも高齢者のモデル室とか福祉の機器室がプラスして設けてあった程度で、大体の施設は上記のような所有施設を抱えているのが一般的に女性センターと言われるようなものだと思います。このことは、これは私が余りに実情を知らないということかもしれませんけれども、このほど基本計画が公表されましたすこやか・やすらぎの郷という基本計画を見せていただきましたけれども、その中の部屋の中ですか、そういう中に今私が申したような施設が結構入っているというのが実情かと思います。やすらぎの郷も人々が自由に自然に集まる施設ということを銘打っていますけれども、女性の相談もそういうところが、自然に人々が集まってふらっと相談を受けるようなところにあればベストかなと思います。それで、たとえばその施設の中で、子育て支援センターの相談室がありましたですよね、そういうところとか、休日診療所の待合室で休日以外に使用するとか、健康づくりホールというのがありますけれども、健康とは体と心、両方が健康であって健康というのではないかのかなと思います。それで、心の健康をケアするためにもそういう健康づくりホールに付随しているケアなども利用できたり、多機能的に複合的な目的で使用するのはどうなのかなというそういう、すぐには設けられないという過渡期の措置としてそういう前向きというか、是非そういうこともお考えしていただきたいことだと思っております。
　あと、専門員のことについては、行政側の事情もよくわかりまして、本当に専門的な資格云々というよりも、ニーズの視点とか女性問題の視点のところがむしろ重要で、心理、臨床の基本は必要ではないのですが、女性問題の視点から実際の経験と十分な検視ができるような専門員を育ててほしいなという、そういう考えについてはどうお考えでしょうかと思いましてお伺いしたいと思います。
　あと２つ目の件、男女を問わずどの年代でも今再雇用については重要で難しいこととは本当に理解しておりますけれども、少子化の歯どめをかけるという考えでも、それを進めていかなくてはいけないのではないかと思います。パソコン教室とかさまざまなそういう研修とか技術の習得とか職業訓練とかは、いろんな機関で行われているようですけれども、技術の習得の１つステップアップして、それが就職につながるような支援、そういうことを是非考えていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
〇青柳信雄議長　土田市長。
〇土田正剛市長　いろいろな意味で、これから男女共同参画社会を推進していかなければいけない、そのためにまず何をしなければいけないかというふうな観点では、私も髙橋議員の指摘は理にかなっているというふうに思っております。
　ただ、いろんな意味で現状では非常に難しい問題も現在複合しているというふうに思います。たとえば女性センターということもありました。もちろんこの女性センターについては、将来のいつの時期かは考えていかなければいかぬ問題だと思っておりますけれども、ご承知のとおりこういう財政的な縛りをちょっと言ってしまうと何か余り夢のない話になってしまって、非常に申しわけないという気はしますけれども、箱物については14年度以降、特にありがたい制度であった地域総合整備債というふうな制度が原則箱物については平成14年度ゼロなったというのは小泉内閣の方針の１つでもあるわけであります。そんなふうな意味で、男女のすこやか・やすらぎの郷に全部それを託するというふうなことは危険ではありますけれども、同時に私は休日診療所というのは平成15、16年で建設し、平成17年から発足するわけですが、そのときは私はその休日診療所そのものは今までどおりやろうと思っていますけれども、私は最近非常に思っているのは、寒河江市など隣接市においてはもう既に、天童市もそうだったと思いますが、休日診療所そのものが制度としてもうないのです。なぜないのかなというふうに思うときに、やはり医療の過疎問題のときは休日診療所とかそういう問題は的確に行政でやっていかなければいかぬという過去の経緯については、私はそれはいささかも間違っているとは思っておりません。しかしながら、こうやって東根市や寒河江市や天童市のように、非常に医者の数が非常に多くなってきております。つまり民と官の役割ということを考えるならば、やはり民の役割というのがそれなりに整備されてきたということになると思います。そういうことからしますと、やはり官が民業を殊さら圧迫しかねないということもあり得るわけであります。そういうことからしますと、寒河江市や天童市のようにもはや休日診療所そのものは役割を終わったというふうなことで、もうないわけであります。そういうことからすると、率直に私医師会の方々にもその点を聞いてみました。そうしたところが、医師会は一方では休日診療所に医者を派遣しているわけでありますけれども、同時に医師会としていろいろ見解を聞いてみますと、そのとおりですよ、市長と、こういうふうなことが返答が返ってきたときに、なるほどなと、休日診療所なんということを行政でやらなくとも、民業としてもやはり日曜日もいわゆるオーケーであるというふうなことが現実に医者から返ってきているわけです。そういうことからすると、まだ開設もしないうちからどうするということではないのですけれども、そういうふうなことも開設後いろんな形で相談をしながら、私前段に断りましたが、何でも足りない部分はすこやか・やすらぎの郷で対処しようというその姿勢そのものは、私も全面的に主張しているわけではありません。
　行く行くはやはりほかの足りない女性センターなども含めて、施設整備に努力をしていかなければいかぬということは第一義にありますけれども、当面そういうふうな中に置いて、いろんな意味で幅広く検討を加えていかなければならないのではないかなというふうな意味で、いろいろこれからも私の２期目の公約の中にもあります。金のないときには知恵を出せというふうなことを更に頭の真ん中に入れながら、そういうことでいろいろと市民の多様化するニーズにこたえていかなければならないのではないかなと。その範囲の中で、女性センターも含めた形でいろいろ課題のために勉強をしてみたいと、このように思っている次第であります。
　また、女性専門員の育成というふうなことでは、私もなるほどそうだなというふうに思います。ただ、いろんな意味で女性専門員と、こういうことになると非常に幅広い知識あるいは体験といいましょうか、経験なども踏まえた形でやらなければいけないというふうに思います。そういう意味からすると、なかなかそういう人材は果たしてすぐ見つかるのかな、あるいはそういうところをどうやってクリアをしながら女性専門員というふうなことが見つかるというよりも、育成をしなければいけないわけでありますけれども、その範囲が非常に大きいと思います。そんなふうな意味で、女性専門員の育成については今後の行政課題として受けとめさせていただいて、今後検討を加えてみたいというふうに思っておるところであります。
　あとについては、担当の部の方からお答えをさせたいというふうに思います。
〇青柳信雄議長　原田総合政策課長。
〇原田清一郎総合政策課長　最初に、出張の県の出前相談ですか、このことについてですけれども、県の方に男女共同参画センター「チェリア」が組織されておりまして、そこに相談所が常設されています。ただ、これを常に利用できるというふうに考えられるのは、やっぱり山形市あるいはその周辺の方々が中心になろうかというふうなことで、今年度から出張心の相談という業務を行うということでございます。皮切りが10月２日、置賜地区ということで、とりあえず今年は３地区、総合支庁単位で、村山地区は常設があるということで村山地区以外の置賜、庄内、最上の３地区で出前の相談を開くと、こういうことのようでございます。それで、相談内容につきましては、あらかじめ確認させていただいて事前申し込み制ということで、髙橋議員がおっしゃるような気軽に相談できる試みでは、この内容から見ますとないようでございます。
　それから、相談の対応ですけれども、市長から専門員の設置は非常に人的に今のところ困難なのかなという答弁がありましたけれども、今幾つかの相談業務を行っていますので、そういう相談業務を一度にやると。試みとしては、困り事相談と行政相談を相談員の方一緒にいていただいて相談をやったというような経過もございますので、そのほかたとえば年金であるとかさまざま複雑な問題が絡んできますので、そういうのを相談員の方々の合同相談会なるものも考えてみたいなというふうに思っています。専門員が配置される範囲だということになると思いますけれども、このような対応でご理解をいただきたいと思います。
　あと、パソコン等の技術の習得が就職に対する支援になれるようにということでございますけれども、今現在訓練センター等々で行われている技能訓練があるわけです。その中には資格も取得できるということで、資格を取れば有力な再就職のための武器にはなろうかというふうには思いますけれども、ある面ではパソコンについては既にだれでも身につけていなければならないということもあると思いますので、そのほかの技能なども含めた再就職のための、どのような訓練が適切かということを含めて検討しながら、支援内容を検討していきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
〇青柳信雄議長　８番髙橋ひろみ議員。
〇８番（髙橋ひろみ議員）　専門員の育成については、やっぱり単独市だけではいろいろ難しい点があるのだろうと思いますけれども、とにかくこれからは女性のことに対してはいろいろ複雑になってまいりますので、なるべく早急にそういう育成のことも考えていただきたいなと思います。
　あと、相談窓口の件につきましては、先ほど市長さんがおっしゃってくださったように、今過渡期というかそういうときにそういうことも考えてくださることを本当にうれしく思っておりますけれども、これがますます促進するように支援、具体策をよろしくお願いしたいと思います。
　再就職の件につきましては、やはり具体策はなかなか難しいようですけれども、技術を習得しただけではなかなか発展しないことは確かと思いますので、その辺ももう少し前向きにお考えいただくようにお願いしたいと思います。
　ありがとうございました。
〇青柳信雄議長　要望でよろしいですか。
　以上でご了解願います。

◎散　　　会

〇青柳信雄議長　これで本日の日程は全部終了しました。
　本日はこれで散会します。
　御苦労さまでした。

　　午後３時４０分　散　会