令和４年３月２日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　髙　　橋　　光　　男　議長　　　　　　　白　　井　　健　　道　副議長

◎出席議員（１８名）
　１番　　　齋　　藤　　俊 一 郎　議員　　　　　　　２番　　　高　　橋　　弓　　嗣　議員
　３番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　４番　　　元　　木　　十 四 男　議員
　５番　　　東 海 林　　克　　彦　議員　　　　　　　６番　　　三　　宅　　一　　人　議員
　７番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　　８番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員
　９番　　　山　　科　　幸　　子　議員　　　　　　１０番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員
１１番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　１２番　　　原　　田　　利　　光　議員
１３番　　　細　　矢　　俊　　博　議員　　　　　　１４番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員
１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員
１７番　　　白　　井　　健　　道　議員　　　　　　１８番　　　髙　　橋　　光　　男　議員

◎欠席議員（なし）
◎説明のため出席した者の職氏名
土　田　正　剛
市　　　　　　長

元　木　正　史
教　　育　　長
古　谷　利　明
代表監査委員

菅　原　繫　治
農業委員会会長
芦　野　耕　司
副　　市　　長

高　橋　重　俊
総　務　部　長
半　田　　　薫
市民生活部長

鈴　木　敬　一
健康福祉部長
石　垣　有　一
経　済　部　長

小　松　伸一郎
建　設　部　長
兼 水 道 部 長
深　瀬　弘　之
会計管理者

佐　藤　明　彦
消　　防　　長
佐　藤　慎　司
教　育　次　長

青　柳　　　昇
総合政策課長
安　達　利　也
庶　務　課　長
併選挙管理委員会
事　務　局　長

岡　田　光　弘
財　政　課　長
井　澤　志都香
監　査　委　員
事　務　局　長

岡　田　正　樹
農 業 委 員 会
事　務　局　長


◎事務局職員出席者職氏名
太　田　　　修
事務局長

菅　井　美奈子
事務局長補佐
森　谷　賢　司
議事係長

黒　坂　育　実
主　　　　任
井　上　雄　貴
副主任

井　上　正　宏
兼　務　書　記
辻　村　　　充
兼　務　書　記





◎議　事　日　程

　議事日程第２号
　　　　　　　令和４年３月２日（水）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政に対する会派代表質問
　　　　　　　　１　１０番　高　橋　鉄　夫（ひがしね創生会）
　　　　　　　　２　　６番　三　宅　一　人（新会派　令和）
　　　　　　　　３　１４番　浅野目　幸　一（自民クラブ）
　　　　　　　　４　　８番　片　桐　勝　寿（ひがしね市政クラブ）
　　　　　　　　５　１１番　河　村　　　豊（政清・公明）
　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。
令和４年東根市議会第１回定例会　会派代表質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
１
ひがしね創生会 

高橋　鉄夫
議　　　員

１．市長の政治姿勢について
１．市長は、ご自身の政治家としての６期24年間の市政運営をどのように評価されているのか伺う。
２．市長は、今年９月任期満了を控えているが、本市のまちづくり、課題への取組について、今後どのように進めていくのか、土田市政の今後と、決意、その思いについて伺う。
市　　　長
２
新会派　令和

三宅　一人
議　　　員

１．東根市総合計画（豊かな環境みんなが選ぶ住みよいまち）、第２次東根市都市計画マスタープランの重点施策について
１．計画的な土地利用について
（１）住居系地域の土地利用について
 ①用途地域内の低未利用地の利活用について
 ②開発行為の現状と課題について
 ③ＪＲと国道13号間の宅地の環境整備
（２）工業系地域の土地利用について
　　①工業用地の確保について
　　②インターチェンジ周辺の土地利用について
２．都市基盤の整備について
（１）道づくりの整備方針について
　　①都市計画道路の現状と今後の方針について
　　②主要幹線道路の整備について
（２）にぎわい拠点の形成について
　　①大森山周辺のにぎわい拠点について

市　　　長









３
自民クラブ

浅野目　幸一
議　　　員

１．脱炭素社会の実現について
１．「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が今年の４月から施行されるが、脱プラスチックに向けた本市の取組について伺う。
２．「新しい日常」の実践により、家で過ごす時間が増えているが、脱炭素に向けて私たちにできることは何かについて伺う。
３．自家消費型の太陽光で発電するカーポート（ソーラーカーポート）には、①電気代の節約、②土地の有効活用、③災害時の備蓄、④環境問題への貢献など様々なメリットがあるが、本市でも推奨してはどうか。
４．省エネ住宅の普及促進について伺う。
市　　　長
４
ひがしね市政クラブ 

片桐　勝寿
議　　　員

１．2050年カーボンニュートラルへ向けた「豊かな環境　みんなが選ぶ　住みよいまち」の実現について
１．2050年カーボンニュートラルに向けた本市の計画の方針とスケジュールについて
２．本市の公共施設等におけるエネルギー利用の方針等について
３．本市の再生可能エネルギー設備などへの補助事業等について
４．本市のＨＶ車や電気自動車の導入の目的と導入方針について
５．本市のプラスチックの資源循環に対する取組について
６．本市のゼロカーボン施策における市民や市内企業が一体として取り組める指針等について
市　　　長
５
政清・公明

河村　豊
議　　　員

１．人口増加施策について
１．ＩＪＵターン促進・定住促進について伺う。
　（１）情報発信の充実について
　（２）受入環境の充実について
　（３）空き家活用について
市　　　長

２．雪に強いまちづくりについて
２．持続可能な除雪体制について伺う。
　（１）生活道路の除排雪について
　（２）通学路の除排雪について
　（３）高齢者世帯の除排雪支援について
市　　　長





　　◎開　　　　　議

○髙橋光男議長　皆さん、おはようございます。
　　本日の会議に、欠席及び遅刻の届出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　　なお、執行部において、今期定例会中欠席となる武田選挙管理委員会委員長に代わって出席となる小野選挙管理委員会委員長職務代理者が、都合により、欠席となる旨の届出がありましたので、ご了承願います。
　　本日の会議は議事日程第２号によって進めます。

　　◎市政に対する会派代表質問

○髙橋光男議長　日程第１　市政に対する会派代表質問を行います。
　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎高橋鉄夫議員質問

○髙橋光男議長　はじめに、ひがしね創生会を代表して10番高橋鉄夫議員。
　　　〔10番　高橋鉄夫議員　登壇〕
○10番（高橋鉄夫議員）　皆さん、おはようございます。
　　議席番号10番高橋鉄夫であります。
　　通告に従いまして、ひがしね創生会を代表し、登壇にて、市長の政治姿勢について２点お伺いいたします。
　　私は平成３年、東根市に定住し、31年になります。当時を振り返りますと、市役所周辺の地価の高騰などから、この周辺が中心市街地となるのか、また、市の中心市街地はどのようになっていくのかと思いを巡らせたところでありました。
　　市長は、平成10年９月、市長に就任し、今年で24年がたとうとしております。４年前、土田市政、そして政治家としての土田市長の足跡を先輩議員が振り返っておりますので、私なりに捉え、感じている土田市政、市政運営について述べさせていただきたいと思います。
　　まず、１点目は市政運営についてであります。
　　市長は就任以来、中心市街地の形成を一気に加速させ、さくらんぼ東根駅の建設、大型商業施設、中高一貫校の誘致、文化施設の建設とまちづくりに力を注いでまいりました。
　　市民が集い、活気あふれる市の中心部は、今や本市の活力とにぎわいを創出し、その土田市政の成果は、東根市市民皆が知るところであり、この東根市の変貌を改めて感じているところであります。
　　ソフト面においても、子育て環境、教育の充実は、まちの魅力が相乗効果となって、移住・定住及び唯一人口が増えている自治体、そして最も勢いのある市として不動のものとなっております。
　　また、市役所内の職員の業務に対する意識、サービスも格段に向上したと捉えております。
　　市長は日頃から、市役所は市民の役に立つところ、市民目線に立って対応することを徹底し、習慣されるに至っております。
　　自らも実践され、市内全地区を対象とした市長と語る会の開催、要望、苦情等の意見聴取など、対話を重視した市民本位の市政運営がなされてきております。市民と一体となったまちづくりを強調するものであると考えます。
　　これらの成果は、市長の先見性と時代の流れを読む力、リーダーシップの発揮、そして、ここぞというときの行動力、実行力にあり、また、卓越した識見、人脈、豊富な経験と実績がなせるところであると考えております。
　　そして、これらから全市民のまちづくり参加への機運の醸成が図られ、市民一体となったまちづくりへと進展していくものと捉えております。
　　先般、振興実施計画第55号において、まちづくりの重点項目が示されたところでありますが、市長はこれまで、さくらんぼにこだわったまちづくり、農工一体のまちづくりを強固に推進してこられました。
　　東根さくらんぼのＧＩ認証の取得、イベントにおける築地の競りでの高値、昨年は１キロ100万円と、この落札など、東根ブランドの強力な発信となり、東根さくらんぼのＰＲ効果、農家所得、生産意欲の向上が図られたものと思っております。
　　また、市が工業生産において、県内市町の中でランク第１位に躍進したことは、市の勢いを示すところであり、生産、勤務意欲の向上が図られたものと思っております。まさに農工一体まちづくりの成果と捉えております。
　　市は、子育てするなら東根市、長生きするのも東根市を標榜し、子育て環境、高齢者福祉の充実策を推進してこられました。
　　子育て環境について、さくらんぼタントクルセンターは、子育て支援センター、ファミリー・サポート・センター、保育所等を備え、子育て支援の拠点施設であり、特に各種遊具を備えたけやきホールは、親子連れでにぎわい好評を得ております。
　　また、あそびあランドもオープンし、遊びから学ぶというコンセプトは斬新であり、全国各地からの視察が訪れ、同じような施設を整備する自治体も出てきております。
　　高齢者福祉についても、グラウンド・ゴルフ場の整備、健康遊具の設置等、健康寿命、元気高齢者施策による活動機会の創出、介護予防の充実と介護や医療体制の構築、社会保障の充実、地域包括ケアシステムの進化、充実など、個々のニーズに合ったきめ細やかな施策を展開しております。
　　住みよさランキング、北海道・東北ブロック第１位に輝いたことは、これまでの成果の象徴となっております。
　　平成30年、国際交流元年を宣言して以降、国際化に向けた取組を推進し、自治体交流、ホストタウン事業、農作物の海外への販路拡大など、多面的な海外展開を行い、今後の成長産業と言われるインバウンド観光のさらなる効果を図ったところであります。
　　また、今では１万2,000人を超える東北最大級となったさくらんぼマラソン大会は、国内のみならず海外からの参加者も受け入れ、さくらんぼのまち東根を世界に向けて発信し、最大のＰＲ効果を生み出しております。
　　一方で、教育による東根再生を掲げ、教育に力を傾注する地域は滅びることはないとの信念をもって、中高一貫校の誘致はもとより、全小中学校学生へのパソコンを、県内小中校でいち早く導入し、リモート授業を実施可能としていることは、教育によるまちづくり推進の表れであり、長い目で見た東根市の将来を担う人材の育成を図っているものと捉えております。それが、当然コロナ禍における教育実施においても、成果が出たことも事実であります。
　　さらに、地球温暖化問題に取り組んでおられます。環境ＩＳＯ14001認証の取得、県内自治体で最初にゼロカーボンシティを宣言、環境シンポジウムの開催においては、二酸化炭素の排出実質ゼロを目指す意義や実現への道筋などについて考えております。
　　特に、新年早々に自ら省エネ住宅展示会において、今後のゼロカーボンの重要性や市民みんなで取り組むことの必要性についてお言葉されたことは、取組への熱意を感じたところであります。
　　また、今年復興庁発足10年を迎えるに当たり、防災を担う復興の司令塔役として、防災や減災の議論が必要との見解を出しており、市においても、異常気象がもたらす災害の対応については、東日本大震災、昨年７月の豪雨災害の教訓やあらゆる情報を基に、災害対応体制、地域防災力を強化する必要があり、西部防災センターへの整備、各地区防災計画の作成は、市民への安心感の醸成、地域防災力の強化が図れるものと捉えております。
　　そこで、市長ご自身として、これまでの６期24年の市政運営をどのように評価されているのか、お伺いいたします。
　　次に、今後のまちづくり課題への取組についてであります。
　　市長は、令和４年年頭に当たり、国道48号のバイパス化、老朽化する北村山公立病院の建て替え、神町小旧校舎の跡地利活用の３点を市政課題に挙げております。
　　市は、山形空港、新幹線、高速道、国道48号、国道287号をもち、交通の要衝となっております。
　　山形空港については、イベント等を通したＰＲ、搭乗運賃への助成など搭乗率向上策の成果もあり、東京便の複数便化や名古屋、札幌便の運航復活と、目的を達成したわけでありますが、特に国道48号の整備は、将来の高規格化を視野に12ｋｍをトンネルで結ぶ、いわゆるバイパス化であり、長期的な運動の展開を余儀なくされております。
　　市長はこの斬新な提案をもって国に対し要望し、重要物輸送道路に指定され、事業実行への足がかりをつくられました。
　　このような道路等環境整備、高速化が実現すれば、本市の人口や経済活動が飛躍的に伸び、発展が期待できると思っております。
　　そして、市長が掲げる地域の均衡ある発展にも大きく寄与するものであると期待しております。そのためには、国や仙台市を動かす強力な政治力が必要となってまいります。
　　北村山公立病院の建て替えについては、北村山地域医療の拠点として避けられない喫緊の課題と言えます。市長は、重粒子線治療の高度医療研究への支援や医師確保へ、自ら先頭に立って精力的に活動されておられます。市民にとっても期待の大きい事業と捉えております。
　　神町小学校旧校舎の跡地利活用については、活用に適する、また、必要とする施設等の選択について、地域意見、要望等を参考に検討を重ねているものと捉えております。地域にとってはまたとない機会と言えるので、市民の期待に値する事業となるよう望むものであります。
　　そこで、今後のまちづくり課題への取組についてお伺いいたします。
　　このほかにも少子高齢化、地球温暖化に関する諸課題が予想されますし、これからの時代、コロナ感染の発生があったように、今まで誰もが経験したことのない不透明な時代が予測されています。このような時代にこそ、時代を切り開くことができるどっしりとした力強いリーダーが必要だと考えております。
　　令和４年新年早々、私が購読している地方紙に、土田東根市長自らの進退について、後継の擁立を含めて熟慮中、現状は白紙の記事が目に入りました。
　　そこで、今年９月に任期満了を迎える土田市政の今後について、その決意、思いをお伺いし、登壇での質問とさせていただきます。
○髙橋光男議長　10番高橋鉄夫議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　おはようございます。
　　ひがしね創生会、高橋鉄夫議員のご質問にお答えをいたします。
　　私が市長に就任した平成10年当時、市役所周辺はまだ畑も多く、一本木土地区画整理事業はまさに進行中であり、市役所から南方を望むと、眼下には造成中の広大な土地が広がっておりました。
　　開発が進むこのまちには４万4,000市民の夢と希望が詰まっており、その行く末を委ねていただいたことに職責の重さを感じながらも、必ずや皆が誇れる魅力と可能性にあふれるまちへと引き上げていかなければならないとの思いを新たにしたものであります。
　　そのときから24年が経過しようとする今、多くの人が集い、行き交う、活気に満ちた美しいまち並みが広がっております。
　　東根神町両地区をつなぐ連担したまちづくりにより、良好で快適な居住空間も提供され、本市は住みよいまちとして多くの方に支持され、選ばれるまちへと成長し、人口は４万8,000人へと大幅に増加いたしました。
　　全国で中心市街地の衰退が深刻化する中、本市では、さくらんぼ東根駅を玄関口に商業施設が建ち並び、さらには、まなびあテラスや県内初となる中高一貫校、東桜学館の整備などによる風格のあるまちづくりが進み、衰退とは無縁のにぎわいを見せております。
　　我が国で人口減少が叫ばれて久しいわけでありますが、私は、住民が自治体を選ぶ時代が来ることを見越し、いかに他自治体より光る特色を打ち出していけるのかを強く意識し、これまで市政を運営してまいりました。
　　まず私は、本市の最大の強みである「さくらんぼ」にこだわったまちづくりを進めてまいりました。
　　以前は、さくらんぼといえば山形県や他市の名前が挙げられ、本市は生産量日本一、さくらんぼの王様「佐藤錦」発祥の地であるにもかかわらず、認知度が低く、秘めた可能性を活かしきれない現状に、歯がゆい思いでありました。
　　そこで、非常に厳しい環境の中ではありましたが、私の政治力と人脈を総動員し、ＪＲ東日本トップとの交渉などを経て、さくらんぼ東根駅のネーミング獲得に成功いたしました。
　　これを契機に、全国への発信を目的としたさくらんぼマラソン大会を開催したのであります。市民ボランティアによるおもてなしの大会として、瞬く間に日本有数のマラソン大会に成長し、本市の知名度向上と国内交流の活性化に大きく寄与していることは、ご案内のとおりであります。
　　そして、私が指導的役割を果たして実現させた「一行政一農協」である「ＪＡさくらんぼひがしね」の設立は、生産基盤の一元化とともに、統一ブランドによるＰＲを可能とし、消費者に注目され、信頼される農産物として、地域の農業全体を牽引するに至っております。
　　これらの取組が、「さくらんぼといえば東根市」の地位を不動のものとし、悲願であった全国的なブランド化につながり、「ＧＩ東根さくらんぼ」として大きく花を咲かせたのであります。
　　今や「ＧＩ東根さくらんぼ」の認証は海を渡り、タイ王国においても国のお墨付きを獲得し、世界に羽ばたこうとしております。
　　本市の特色である子育て支援については、全国的に保育所等の整備による待機児童の解消に向けた対策に重点が置かれる中、本市ではこれに加え、遊びを通して生きる力を育む「遊育」という新たな概念の下、施策を展開してまいりました。
　　この考えの下、遊びを通し、子どもの強い冒険心や探求心を引き出し、心身ともにたくましく健全に成長することを願い、さくらんぼタントクルセンターに大型遊具を配備したけやきホールを、屋外版として、あそびあランドを整備してきたところであります。
　　当時、こうした視点で子育て支援に取り組む自治体はほかになく、ＮＰＯによる市民に寄り添ったきめ細やかな運営とも相まって、市内ばかりか、仙台市をはじめとする周辺市町からも多くの方が訪れ、大変なにぎわいとなりました。
　　今や他自治体でも同様の施設が整備され、本市の影響が県下に広がっております。
　　また、私の政治生命をかけ、誘致に成功した東桜学館は、究極の子育て支援であります。
　　その東桜学館は、６年目を迎え、「東根にこの学び舎あり」と誰もが認めるすばらしい学校へと成長し、昨日、東桜学館中学校の入学生が初めて高校の卒業式を迎えました。式に臨み、たくましく成長した子どもたちを前にしたとき、万感胸に迫る思いでありました。
　　このほかにも、他自治体に先駆けた医療費無料化をはじめ、妊娠・出産期から子育て期まで、切れ目なく幅広い支援を展開し、「子育てするなら東根市」という揺るぎない本市のブランドイメージを確立したのであります。
　　教育によるまちづくりも、本市を象徴する施策の１つであります。教育によって人が育まれ、そこで育った人がまちをつくる、教育には、子どもたちの能力や可能性を引き出す力ばかりでなく、まちの持つ力や将来性をも引き上げるそうした無限の可能性が秘められております。
　　「教育の振興は地域を絶やさない」との強い思いの下、市内小中学校と東桜学館が切磋琢磨しながら、互いに高め合うべくＡＬＴの増員や、学力向上支援員の全校配置など、学びの質の向上に努めてまいりました。
　　また、デジタル技術などが日々進化していく社会において、子どもたちの想像力を育むため、ＩＣＴ教育環境の充実の必要性を強く感じ、全国公立学校施設整備期成会会長として、国に対し強く要請を行い、１人１台の学習者用端末の整備に向け、大きく前進させてまいりました。
　　本市では、他自治体に先駆け、タブレットＰＣや高速大容量ネットワークを整備するなど、学びの環境の充実にも力を入れてきたところであります。
　　充実した教育環境の下、本市で学んだ子どもたちが、この地でのたくさんの経験や思い出を胸に世界へと羽ばたき、活躍していく中で、本市のさらなる発展を支え、導いてくれるものと大いに期待しております。
　　そして、市政を担っていく上で、独自性を発揮することと併せて大切にしてきたのが、持続可能なまちづくりであります。
　　今、まちにどれほど勢いがあったとしても、次の世代へ負の遺産を引き継いでいったのでは、人心は離れ、まちはいずれ衰退していきます。そうしたことを考えたとき、環境保全に向けた取組や安全・安心なまちづくり、そして、健全な財政運営など、将来を展望した地道で確実な取組が大変重要になってまいります。
　　近年、世界規模で巻き起こっている大規模な自然災害について思いみたとき、環境保全に向け、我々が具体的行動に移していかなければ、大きな負担を子どもたちに強いることになるのではと心を痛めておりました。
　　地球温暖化を抑制していくには、市民や産業界が一体となり、意識改革・行動変容を進めていく必要があり、政治や行政の強いリーダーシップが求められます。
　　私は、市長就任以来、環境問題に率先して取り組み、環境ＩＳＯ14001の認証取得やレジ袋の有料化、ゼロカーボンシティの表明など、他自治体に先駆けた取組を通し、強いメッセージを発信してまいりました。
　　全国では、レジ袋の有料化が一昨年から始まったところでありますが、本市では、マイバッグやリサイクルの意識は、ずっと以前から浸透しており、これまでの取組が着実に成果に結びついてきたと感じております。
　　令和２年７月豪雨は、災害が少ないと言われてきた本市においても、いつどこで災害が発生してもおかしくない状況にあることを知らしめるとともに、西部地区の指定避難所の立地や感染症対策、情報伝達などにおいて、様々な課題を浮き彫りにいたしました。
　　本市への定住を考えたとき、末永く安全・安心に過ごせるまちであることは、極めて重要な要素であり、ＳＮＳを活用した情報伝達手段の拡充や、避難所における感染症対策などを強化するとともに、いち早く西部地区への防災センターの整備を決断いたしました。
　　本年８月、防災センターが完成することで、本市の地域防災体制は強化され、安全・安心なまちづくりは大きく前進するものと思っております。
　　そして、持続可能なまちづくりを進めていく上で重要となるのが、強固で安定した財政基盤の確立と、効率的・効果的な行政運営であります。
　　就任当初には、東根版フレックスタイム制度を導入することにより、新たな負担を生じさせることなく、窓口手続きにおける市民の利便性を大幅に向上させるとともに、各地域公民館の主事クラスの引上げにより、住民自治の機運の醸成を図るなど、特色ある行政運営に努めてまいりました。
　　同時に、行財政改革を強力に推進し、職員の意識改革や職員定数・組織体制の見直しなどの改革に取り組むとともに「民でできることは民で」との信念の下、保育所や窓口業務の民間委託などを進めてまいりました。
　　この改革の最終的なものとして、大型事業へのＰＦＩ手法の積極的導入を行い、これまで４事業を手がけ、財政の平準化にも大きく寄与してきたところであります。
　　行財政改革は苦しいから行うのではなく、不断の取組が重要であり、私はこの方針の下、一貫して改革に取り組み、生み出された財源やマンパワーを子育て支援など、新たな行政需要や市民ニーズに振り向けてまいりました。
　　こうした先進的かつ独自の取組が、行政の質や市民満足度の向上につながり、若い世代を含む幅広い年代の心を引きつけ、住みよさランキング2021、北海道・東北ブロックでの第１位獲得や、人口減少に苦悩する自治体が多い中にあって、地方都市としては極めてまれな人口増加を実現したのであります。
　　市政を預かる上での要諦は「次代を展望する力」「課題解決に向けた有言実行」、そして「結果を生み出す突破力」であります。
　　私がこの二十有余年、様々な困難に直面しながらも、市民のリーダーとして、まさにこれらを実践し、飛躍的発展という形で結果を出すことで、市民の期待に応えることができたものと自負しております。
　　次に、今後のまちづくりへの思いについてであります。
　　これまでまちづくりで大きな成果を上げてまいりましたが、未だ取組の途上にあり、花開くには至っていないもの、社会情勢の変化により新たな対応が必要となるものなど、まだまだ挑戦し、乗り越えていかねばならない課題があると捉えております。
　　議員ご指摘の国道48号のバイパス化や北村山公立病院の建て替え、旧神町小学校跡地の利活用などがその一例であります。
　　未だ収束が見えない新型コロナウイルス感染症対策をはじめとして、特に国道48号のバイパス化については、日本列島を見た場合、東北自動車道や、昨年、仙台・八戸間が全線開通した三陸沿岸道路に加え、今年、東北中央自動車道の東根北インターチェンジから、村山本飯田インターチェンジ間が開通することで、東北地方における高速交通網の縦の軸、縦貫軸の整備が大きく進展することになります。
　　このことを踏まえ、今後は、太平洋側と日本海側とをつなぐ横断道の整備が重要であり、防災機能向上の観点からも、実現に向けた取組を強化していく必要があります。
　　北村山公立病院の建て替えについては、先日、私自ら病院管理者として総務省にも出向き、財政支援等の要望を行ってまいりました。
　　住民がこれから住み続けたいと思うには、持続的な医療と介護の提供が不可欠であり、これがなくなれば、人口減少は加速度的になるのであります。
　　また、旧神町小学校跡地の利活用については、本市あるいは周辺地域の利益や活性化につながるものとなるよう、調整を進めているところであります。現在、コロナ禍の影響により、調整に時間を要しておりますが、引き続き実現に向け、信念をもって取り組んでまいります。
　　このほか、カーボンニュートラルの実現、行政のデジタル化など、課題が山積しております。先行きが不透明な時代ではありますが、我々が築き上げてきた東根市が、未来にわたり選ばれ続けるまちとして躍進していくため、まちづくりの歩みを止めるわけにはまいりません。
　　着実に前進させ、さらなる高みへと導けるよう、まずは、残りの任期について全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。
　　議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願いを申し上げ、私の現時点での決意とさせていただきます。
○髙橋光男議長　10番高橋鉄夫議員。
○10番（高橋鉄夫議員）　ただ今市長から、まちづくりに対する熱い思い、特に市政への取組、市政運営の考え方、在り方等、強い決意をお聞きし、地方自治体の発展は、市長次第でまちづくりに大きく影響するものと思ったところであります。ご答弁ありがとうございました。
　　不透明な時代を切り開いていくには、先見性と時の流れを読む強いリーダーが求められますし、地方の考えを国に届けるには、抜群の政治力と人脈を備えた政治家であることが必要であります。
　　私は土田市政の政策には共鳴しておりますし、その斬新な発想と実行力に政治家を強く感じているところであります。
　　これからも躍進する東根市をさらに前進させていただきたいと大きく期待をするところであります。
　　私も、議会の一員として、微力ながら市政発展に尽力してまいりたいと思っております。
　　結びになりますが、今後とも土田市長には、信頼・期待する全市民の先頭に立ち、政治力・行政力を思う存分発揮していただき、東根市のまちづくりに、課題解決に、力強く邁進・挑戦していただくことをお願いし、ひがしね創生会の会派代表質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎三宅一人議員質問

○髙橋光男議長　次に、新会派令和を代表して、６番三宅一人議員。
　　　〔６番　三宅一人議員　登壇〕
○６番（三宅一人議員）　６番三宅一人です。
　　議長の許可をいただき、新会派令和を代表し、通告に従い、施政方針・予算大綱に掲げられた具体策について、会派代表質問をいたします。
　　本市は、目標年度を令和12年とする第５次東根市総合計画を策定いたしました。昭和48年の東根市総合計画から、これまで４回にわたり総合計画を策定し、変動する社会情勢に対応した効果的・先駆的な取組を行い、目覚ましい発展を遂げてまいりました。
　　その成果は、県内の自治体で最も勢いのあるまちと評価され、住みよさランキング2021において、北海道・東北ブロックで第１位、全国で31位と大きく評価されました。
　　これも全国に先駆けて、子育てするなら東根市と、子育て支援や教育による人づくりを積極的に推進し、人口も令和元年10月に４万8,000人に達するなど、県内で唯一継続して人口が増加してまいりました。
　　市民と行政が一丸となって、協働のまちづくりを推し進め、社会環境の変化や市民のニーズを踏まえたまちづくりを推進してきた結果だと考えます。
　　これらを踏まえ、第５次東根市総合計画が策定されました。この計画は、本市のまちづくりに関する最高位の計画であり、まちづくりの将来目指す都市像を「豊かな環境　みんなが選ぶ　住みよいまち」と設定しました。
　　生活する上で欠かせないのは、有効な土地利用と道路などの都市基盤整備であります。まちづくりの目標を達成し、目指す将来像を表現するため、都市計画マスタープランがあります。
　　本市では、平成12年度から平成32年度までの20年間とした東根市都市計画マスタープランが策定されました。その後、平成23年度に改定を実施し、目標年度を迎えた令和２年度に、計画期間を令和３年度から令和22年度までとした第２次東根市都市計画マスタープランが策定されました。
　　計画では、分野別に東根市全体のまちづくりの方針を定めた全体構想と、市民により身近に感じられるように、都市計画区域を５つの地域に分けた地域別構想を定めています。
　　特に重要な課題を重点方針として掲げ、目標を達成するために、市民、事業者、行政それぞれのまちづくりの行動計画をまちづくりの実現化方策で定めています。
　　そこで、将来の都市像を「「ひがしねらしさ」が輝き、変化する未来に挑むまち」と定めた第２次東根市都市計画マスタープランの重点施策について、お伺いをいたします。
　　はじめに、計画的な土地利用についてお伺いいたします。土地は、市民生活や産業の基盤であり、その利用形態は、地域の発展や市民生活と密接に関わってまいります。そこで、用途地域内の低未利用地の利活用について、お伺いいたします。
　　本市は現在、6,233haを都市計画区域に指定しています。そのうちの16.5％に当たる1,027haを用途地域に指定しています。
　　用途地域を住居系、商業系、工業系などに分類し、10種類の用途地域を指定しています。
　　住居系地域においては、第一種低層住居専用地域から準住居地域までの５種類に分類され、それぞれの地域で建物の建築面積、延べ面積、高さ制限などを指定しています。
　　住居系用途において、土地区画整理事業などにより、快適な住宅地が形成されているものの、空き地、空き家等の低未利用地や既成市街地の狭隘道路などが見受けられます。
　　道幅が狭くて、開発行為が困難な状況にもあることから、低未利用地の利活用について、今後どのように整備していくのか、お伺いをいたします。
　　次に、開発行為の現状と課題について、お伺いいたします。
　　本市では、一本木土地区画整理事業、神町北部土地区画整理事業など、市街地開発事業を行ってまいりました。また、民間による宅地開発も活発に展開されています。
　　計画的な土地利用を促進し、優良な市街地を形成するとともに、無秩序な開発を抑制するために、本市では都市計画区域内で3,000㎡以上の開発行為については、開発許可を受けなければなりません。その際、道路、公園、消防施設、上下水道などは、事前に協議が必要であります。
　　一方、3,000㎡未満の小規模な開発に対しては、道路位置指定などを除けば、開発許可は必要ありません。現行の建築基準法などの法律に基づいて建築されます。
　　１つの団地内では、良好な環境になるものの、全体的にいろいろと課題が残るものも見受けられます。特に冬期間の除雪の問題などがあります。
　　限られた土地を有効に区割りする関係上、行き止まりの道路や公園等の雪押し場の確保が困難な状況が見受けられます。開発行為の現状と課題について、お伺いをいたします。
　　次に、ＪＲ奥羽本線と国道13号の間の宅地の環境整備について、お伺いいたします。
　　ＪＲ奥羽本線と国道13号に囲まれた地域は、比較的小規模な開発が進んだため、一貫した道路網の整備がなく、特に神町駅西側の地域においては宅地開発が進んでおり、人口、住宅戸数とも急激に増加しております。
　　さらに、２月22日の地元紙に、同地域に新たなニュータウン造成の報道がありました。今後、ますます人口増加が見込まれます。周辺の渋滞対策や交通安全対策など、利便性向上のための環境整備が急務であります。
　　この件については、令和２年第１回定例会において、当会派の同僚議員が会派代表質問を行ったところでありますが、その答弁の中で、第５次東根市総合計画及び第２次東根市都市計画マスタープランにおいて、その方向性を検討するとありました。新計画が策定され、今後どのように計画・整備されていくのか、お伺いをいたします。
　　次に、工業系地域の土地利用についてであります。
　　工業用地については、経済の発展の基盤であり、雇用の確保、定住人口の増加に結びつく重要な用途であります。本市は大森工業団地など、４か所の工業団地があり、企業立地率は100％となっています。
　　また、工業製品出荷額も、平成29年には、県内の自治体で第１位になるなど、大いに躍進しています。
　　近年コロナ禍で、製造拠点を国内に戻す企業も出てまいりました。新たな企業の進出を想定した土地利用を検討する必要があると考えます。
　　本市は恵まれた環境、利便性のある交通網など、新たな企業の進出には最適な場所であると思います。今後の工業用地の確保について、お伺いをいたします。
　　次に、インターチェンジ周辺の土地利用について、お伺いいたします。
　　インターチェンジ周辺は、交通の利便性を活かし、新たな物流の拠点等の整備が期待されるところであります。第１次都市計画マスタープランでも、物流の拠点として位置付けされておりました。
　　しかし、令和元年７月に改定された洪水ハザードマップによると、浸水想定地域に想定されました。それらを踏まえて、土地利用の検討を行う必要があると考えますが、今後のインターチェンジ周辺の土地利用について、お伺いいたします。
　　２項目めは、都市基盤の整備についてお伺いいたします。はじめに、都市計画道路の現状と今後の方針について、お伺いいたします。
　　都市計画道路は、都市間の連絡や市街地及び工業開発などのインフラ、市民の日常交通などの多方面かつ重要な機能を有しています。そのほとんどが昭和40年代から50年代に決定されたものであり、未だに全区間が開通されていない箇所もあります。
　　例えば、六田・平林地区においては、整備率が極めて低い状況にあります。全線開通されることにより、利便性が高められ、通学路なども安心・安全に確保できます。
　　また、道路整備に伴い、宅地開発も期待され、低未利用地の利活用に有効になるなどが考えられます。都市計画道路の現状と今後の方針について、お伺いいたします。
　　次に、主要幹線道路の整備について、お伺いいたします。
　　本市は周辺都市を結ぶ東北中央自動車道、国道13号、48号、287号など、交通の要衝となっております。特に東北中央自動車道は、令和４年中に東根北インター以北が開通し、新庄から首都圏まで高速道路でつながります。
　　また、国道48号は、仙台圏と本市を結ぶ大動脈となっており、本市発展に欠かせないものであります。そこで、アクセス道を含めた主要幹線道路の整備について、お伺いいたします。
　　次に、にぎわい拠点の整備について、お伺いいたします。
　　大森山周辺は、市民体育館、グラウンドゴルフ場、パークゴルフ場、あそびあランド、今後整備される（仮称）大森山公園クロスカントリーコースなどの市民のスポーツ、リクレーションの拠点と、産直施設、よってけポポラの誘客観光スポット、さらには、道の駅整備によって、ますますにぎわいが高まることと思います。
　　そこで、大森山周辺のにぎわいの拠点づくりについて、お伺いをいたします。
　　以上で登壇の質問といたします。
○髙橋光男議長　６番三宅一人議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　新会派令和、三宅一人議員の東根市総合計画、第２次東根市都市計画マスタープランの重点施策についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、計画的な土地利用についてでありますが、本市における土地利用については、建てられる建物の種類を定める用途地域や、長期にわたって農地の保全を図る農業振興地域の指定など、各種制度によって土地利用の明確化を計っております。
　　主に住居系用途地域内では、これまで土地区画整理事業や民間の開発行為などによる宅地化や、商業施設の開発等が活発に行われ、本市の発展や人口増加に大きく寄与してきたところであります。
　　これらの開発により、土地利用の充足率は高まっているものの、現在も用途地域内の一部に空き地や農地などの低未利用地が存在している状況にあることから、引き続き、これらの低未利用地の利活用を図ってまいります。
　　次に、開発行為の現状と課題についてでありますが、一定規模以上の開発行為については、都市計画法の定めにより、道路の構造や排水設備等、必要な施設整備を義務付ける許可制度が設けられております。
　　近年の開発許可申請の状況は、平成28年度からの５か年で34件、約42万2,000㎡で、うち宅地分譲が19件、事務所・倉庫等が７件、店舗等が４件となっております。
　　市内では宅地化が進行し、開発規模が小規模化してきている現状にありますが、許可を要しない小規模な開発においては、除雪が困難な行き止まりの道路が築造されることもあり、冬期間の市民生活に支障が出るなどの課題が生じております。
　　開発を行う民間事業者に冬期間の除雪作業を考慮した開発を計画していただく必要があると捉えております。
　　次に、ＪＲ奥羽本線と国道13号の間の宅地の環境整備についてでありますが、近年、神町駅西側を中心に民間事業者による宅地分譲等が進み、地域内の人口や交通量が増加しております。
　　当地域から神町駅を利用する通勤・通学者等は、周辺を大きく迂回しなければならない状況にあるほか、国道13号にアクセスする市道等は渋滞が発生し、市民生活にも不便を来していることから、渋滞対策や交通安全対策など交通利便性向上のための環境整備が必要と認識しております。
　　これらの課題に対する方向性といたしまして、第２次都市計画マスタープランにおいては、神町駅西地区の交通利便性向上を重点方針に掲げております。
　　具体的には、神町駅の東西連絡自由通路の整備検討、国道13号へのアクセス向上、周辺道路の交通安全対策を検討し、住宅数に相応した道路整備や鉄道路線東西のアクセス性向上等の都市基盤の再整備を図ってまいります。
　　当面の対策として、国道13号と市道山形空港北線との交差点の改良を進めるため、今年度から調査に着手したところであります。
　　今後、神町駅西地区の整備を進めるためには、相当の時間を要することや用地の確保などを含め多くの課題が予想されることから、有効な対策について地域の皆様方とともに検討してまいります。
　　次に、工業系地域の土地利用についてでありますが、工業用地の確保につきましては、本市はこれまで農工一体のまちづくりを推し進め、交通機関等の利便性を活かし、４つの工業団地を整備してまいりました。
　　これにより就労の場の確保ができ、人口増加の要因となっているなど、本市成長の礎を築いてまいりました。
　　これらの４つの工業団地については、現在全ての区画で立地が完了しており、新たな工業団地につきましては、平成27年度に策定した東根市産業創出基本計画において、大森西工業団地北側の工業専用地域を適地として選定しましたが、従来型の面的整備ではなく、進出企業自らの立地計画に合わせて、市が道路等のインフラを整備することとしております。
　　次に、インターチェンジ周辺の工業系土地利用についてでありますが、第１次東根市都市計画マスタープランではインターチェンジ周辺を物流拠点地域として位置付け、工業系土地利用の振興を図ってきた結果、東根インターチェンジ周辺は、物流系企業の立地が進んできたところであります。
　　しかし、令和元年７月に改定した洪水ハザードマップにおいて浸水想定区域が拡大したことから、第２次東根市都市計画マスタープランでは、これを考慮した土地利用の検討を行うこととしたところであります。
　　今後の工業系地域の土地利用については、インターチェンジ周辺の浸水想定区域外の地域や、既存の工業用地に隣接した土地などを活用することとしておりますので、本市財政との整合性を図り、進出を希望する企業のニーズや整備時期を見極めながらこれらの方向性に基づき工業の振興に向けた土地利用を検討してまいります。
　　次に、都市基盤の整備における道づくりについてであります。
　　本市の都市計画道路は、東北中央自動車道を除いて22路線、約58ｋｍで、これまでの街路事業や土地区画整理事業などの整備により、整備率は約68％に達しております。
　　近年では、都市計画道路一本木神町線、神町駅前通線、神町若木線、宮崎西道線などの整備により、利便性の高い都市交通ネットワークの形成を図ったところであります。
　　現在、住居系用途地域内では宅地化が進み、農地や空き地などの低未利用地が少なくなっておりますが、例えば六田・平林地区においては低未利用地が多く見られる状況にあります。
　　このエリアに現在未整備となっている都市計画道路豆田平林線、平林原方線を整備することで、住居系土地利用の促進につながり、今後とも発展成長し続ける都市基盤になることから、財政状況や地域の事情を勘案しながら都市計画道路の整備を進めてまいります。
　　次に、主要幹線道路の整備についてでありますが、今後の道路ネットワークの整備は国や県の道づくりの方向性を踏まえ、交流人口、関係人口の拡大を図るため、幹線道路等の整備促進に向けた取組を推進してまいります。
　　東北中央自動車道は、東根北インターチェンジ以北が本年中に開通予定となっており、本市の全区間が供用開始され、地域経済の活性化、産業や観光の振興、防災や救急医療の機能強化等に大いに寄与するものと期待されるところであります。
　　一方、東根インターチェンジが有料区間と無料区間の境目となっており、開通後の周辺道路においては交通量の増加に伴う混雑が懸念されます。
　　この点について、私は以前からその対策の必要性を唱えてきたところでありますが、今般、山形県とその課題を共有したところであり、インターチェンジ周辺アクセス道路の渋滞対策のための整備の促進、学校周辺の交通安全対策など、山形県と連携してハード、ソフトを組み合わせた対策を講じてまいります。
　　また、東根北インターチェンジ周辺においても交通量の増加が見込まれることから、高速道路の整備効果を最大限に発現するアクセス道路となる都市計画道路宮崎西道線や県道長瀞野田線の整備促進に向けて、県に強く要望してまいります。
　　国道48号は仙台圏と本市及び本県を結ぶ大動脈であり、平成31年４月に重要物流道路の指定を受けた、本市発展に欠かせない重要な幹線道路であります。
　　東日本大震災時においては、緊急支援物資の輸送や山形空港を経由した首都圏への移動に重要な役割を果たすなど、災害時においても重要な路線であり、国道48号の事前通行規制区間のバイパス化及び地域高規格道路としての整備促進に向けた取組を強化してまいります。
　　国道48号の沼沢地区内（通称）向原交差点は、長い下り坂に続く見通しの悪い急カーブの変形５差路であり、今年度の東郷地区要望として当該交差点の安全対策の要望を受けているところであります。
　　昨年10月には、向原交差点付近の市民バス向原停留所において、停車中の市民バスに中型車が追突する事故が発生し、危険性を再認識したところであります。
　　これを受け、急カーブ箇所の線形改良を今年度の市重要事業要望項目に掲げ、去る12月、私が直接、国道管理者である国土交通省東北地方整備局長及び山形河川国道事務所長に要望してまいりました。
　　線形の改良については、様々な課題からハードルは決して低いものではありませんが、注意喚起構造物の設置等を含め、地域の安全確保のため、粘り強く要望してまいります。
　　次に大森山周辺のにぎわい拠点の形成についてでありますが、大森山周辺はあそびあランドやグラウンドゴルフ場・パークゴルフ場の整備により、子どもからお年寄りまでが集うにぎわいスポットとして形成されております。
　　さらに令和元年度からは、（仮称）大森山公園クロスカントリーコースを整備事業に着手しており、令和６年秋のオープンを控え、新たなにぎわい創出が期待されるところであります。
　　また、さらなる交流の拡大につなげるため、今後このエリアに交流及び情報発信の拠点となる道の駅を整備してまいります。
　　この点は第５次東根市総合計画の主要プロジェクト及び都市計画マスタープランの重点方針に掲げ、特に推進していくこととしております。
　　大森山周辺には公共施設のほか、農協の産直施設よってけポポラがありますが、このエリアは東北最大の都市である仙台市方面からの玄関口として地理的優位性が高い上、よってけポポラは単に産直施設の機能だけではなく、食の発信、農家と消費者の交流拠点の機能を持ち、来場者数が年間50万人を数える本市有数の誘客観光スポットでもあります。
　　この周辺に道の駅を整備することで、道路情報や地域の観光情報の発信拠点としての役割のほか、果樹王国としてのブランド力の向上、道の駅を拠点とした市内各所への回遊を促す交流人口の拡大等が期待されております。
　　これまで農協本所・東部支店の整備が完成した後、段階的に道の駅の整備を計画する予定でありましたが、今般、農協本所・東部支店が竣工したことから、新年度に基本計画の策定を進めることとしております。
　　今後、大森山周辺の土地用途の調整を図りながら、観光的要素や防災機能を兼ね備えた東根の新たな交流拠点として道の駅整備を進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長　６番三宅一人議員。
○６番（三宅一人議員）　ご答弁ありがとうございました。ここからは質問席より続けさせていただきます。
　　まず、低未利用地の利活用については、狭隘道路の解消や都市計画道路の整備促進等が必要不可欠と考えます。
　　ご答弁の中で、現在未整備になっている都市計画道路豆田平林線、平林原方線を整備することで住居系土地利用の促進につながり、本市が今後とも発展成長し続ける都市基盤になるとご答弁をいただきました。
　　まさにこの地域こそ、今後本市発展、成長するキーポイントになると考えます。当該道路を整備することにより既存の狭隘道路への流入が減り、民間事業者等による宅地開発の参入も期待され、地域内の活性化につながるものと考えます。
　　小規模開発等で統一性がなくならないように、地区計画や建築協定などを制定すれば、区画整理事業のようなよりよい住宅地の形成がされます。
　　また、中心市街地が近いこともあり、中心市街地との連坦性の向上が図られます。是非第２次都市計画マスタープランの期間内においての着工を要望いたします。
　　次に、開発行為の現状と課題についてでありますが、民間による宅地開発が活発に行われ、本市の発展に大きく寄与してまいりました。今後も、この傾向は続くと予想されます。
　　冬期間の除雪の問題のみならず、ごみ収集、防犯、雨水排水などの課題が考えられます。小規模開発においても、開発許可まではいかなくても、いろんな課題に対して、事前に協議できるような体制づくりが必要かと考えます。良好な住宅環境が整備されるような施策を検討していただきますようお願いいたします。
　　次に、神町駅西地区の環境整備については、本年度から国道13号と市道山形空港北線との交差点改良の調査に着手したということで承知いたしました。
　　しかしながら、当該地区の人口はますます増加します。国道13号へのアクセスの向上、周辺道路の安全対策は喫緊の課題であります。早急に整備されますよう要望いたします。
　　また、ＪＲ奥羽本線と国道13号間の宅地の開発は蟹沢地区においても見られます。大規模な開発行為等により住宅戸数、人口が増加しております。この地域においても交通の利便性の向上が必要と考えます。特に、安全に登下校できる通学路の確保は必要です。
　　それには都市計画道路大林中央通り線、さらには国道13号までの整備が必要と考えます。
　　全線に歩道が確保され、安心安全に登下校できるように当該道路の整備を要望いたします。あわせて、蟹沢地区とさくらんぼ東根駅西側を含めた環境整備を検討されますようお願いをいたします。
　　次に、主要幹線道路の整備についてでありますが、東北中央自動車道の本市の全区間が開通することにより、インターチェンジ周辺のアクセス道路の整備促進が必要であります。
　　特に都市計画道路宮崎西道線は、東根北インターチェンジから市街地へ、仙台圏からも国道48号からのアクセス道路として主要な幹線道路であります。
　　既存路線の主要地方道、尾花沢関山線は日塔橋周辺において狭隘な区間があり、交通安全対策が課題となっております。先日も車同士の正面衝突事故が発生しました。
　　宮崎西道線延伸により都市交通のネットワークが形成され、通過交通が分類され、既存路線の安全性が向上し、地域住民にも生活の利便性、通学安全性の向上が図られます。
　　令和４年度の山形県への重要事項要望項目にも取り上げておりますが、引き続き都市計画道路宮崎西道線の延伸事業の促進について要望いたします。
　　次に、大森山周辺のにぎわいの拠点の形成についてでありますが、新たに整備される道の駅が防災機能を兼ね備えた道の駅として整備されることで、既存の防災施設と現在建設中の（仮称）西部防災センターなどとともに、災害時の活動拠点や住民の避難場所としても期待されるところであります。
　　振興実施計画第55号や新年度予算にも計上されているように、令和４年度は道の駅の基本計画の策定が予定されております。是非、既存の体育レクリエーション施設の融合した総合的な大森山公園づくり、渋滞解消に向け周辺の道路環境整備、安全に横断できるような設備、例えば車道と歩道を分離して通行できるペデストリアンデッキなど、上下階をより安全にアプローチできるような高架歩道なども検討していただきたいと考えます。
　　さらに、昨日、野川地区に観光いちご園がオープンいたしました。さくらんぼから年間を通じて果樹王国ひがしねを満喫できるようになりました。このような観光資源、そしてさくらんぼ東根温泉、中心市街地にはさくらんぼタントクルセンターや、まなびあテラスなどの公益文化施設における定期的なイベントの開催。周辺部には大けやきや東の杜周辺の東根城址、山形県指定天然記念物で先日新種として認められたカクレトミヨなど、地域には東根の宝である地域資源が数多く点在しております。
　　道の駅を核として地域に誘引し、東根の魅力を体験していただけるような、情報発信拠点としての整備なども加味していただき、基本計画を策定していただきますよう要望いたします。
　　第２次都市計画マスタープランには、市民により身近に感じられるように、地域別懇談会で市民によりワークショップが開催され、地域づくりの目標が制定されました。
　　より多くの市民がマスタープランを理解することによって、本市の目指している将来が分かり、協働のまちづくりが実践され、マスタープランの実効性が高まります。
　　出前講座など、事ある機会にマスタープランの内容を広く周知していただきますことを要望いたしまして、新会派令和の代表質問を終わります。ありがとうございました。
○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎浅野目幸一議員質問

○髙橋光男議長　次に、自民クラブを代表して、14番浅野目幸一議員。
　　　〔14番　浅野目幸一議員　登壇〕
○14番（浅野目幸一議員）　脱炭素社会の実現について、代表質問を行います。自民クラブ14番浅野目幸一です。
　　オミクロン株による感染が急速に拡大し、なかなか収束に至らない中で、市政を取り巻く状況は一段と厳しくなることが見込まれます。
　　新年度において、市長は市民生活と地域経済をしっかり支え、創意工夫の下、積極的に各種施策に取り組むとしております。
　　創意工夫の下、社会を持続可能な姿に変えて行く脱炭素社会の実現について伺います。
　　今まさに時代の流れは、勢いよく変化をしております。地球温暖化をめぐる問題は、待ったなしの状況となっていることについては全く同じ認識を持つものであります。気候変動が引き起こす自然災害など、このような世界規模の問題にどう取り組むか、具体的例の３点に基づき、お伺いをいたします。
　　具体例の１点目です。
　　プラスチック資源循環法の施行について。
　　世界ではプラスチックごみが海洋に流出し、地球規模での環境汚染が問題になっております。一方、国内では１人当たりのワンウェイ容器包装の廃棄量が世界で２番目に多いと指摘されております。
　　いよいよ今年４月からプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律が施行されます。この新法はプラスチックを規制するためではなく、資源として循環させる取組を促進するための法律です。
　　新法に基づく関係主体は役割分担があり、各市町村には家庭から排出されるプラスチック使用製品の分別収集や商品化に努めることと記されております。分別収集について全国的にプラスチックを一括回収することが可能となります。
　　しかしながら、新たな分別基準を設け、急激な回収方法の変更を求めることは財政負担が増すだけでなく、住民に対しても新たな分別負担を強いることになり、本市に限らず各自治体で即応できるものではありません。
　　既に本市を含む３市１町は、ペットボトル、プラスチック容器包装の分別に取り組んでおります。
　　ただし、このままでは温暖化が進行してしまうという課題があるのも事実であります。プラスチック資源を循環させる目的は、地球温暖化の原因と考えられるＣＯ２の削減です。
　　そこで、レジ袋有料化に次ぐ脱プラスチックに向けた本市の取組についてお伺いいたします。
　　昨年11月、脱炭素社会の実現に向けて、環境シンポジウムｉｎひがしねを開催し、意識の高揚を図ったとのことであります。
　　また、施政方針で述べられているように、環境問題を自分事とすることはとても重要であります。一人一人が自分事とした上で、その住民の協力や産業界の協力を得て、まずはプラスチックごみを出さないことが一番です。
　　そこで、プラスチック製品をもらわない、使わないという意識啓発をすることも重要だと思います。
　　プラスチック資源循環法において、特定プラスチックは12種類が指定されております。ワンウェイ使い捨てのプラスチックの使用規制や削減について、当該商品を提供している事業所に対して何らかの啓発を行うのか伺います。
　　また市民に対しても、もらわないこと等に対する何らかの啓発を行うのかもお伺いいたします。
　　次の質問に移ります。
　具体的にできる２つ目の課題です。
　　改正省エネ法の下、脱炭素に向けて私たち市民住民にできることは何かについて、伺います。
　　施政方針では産業界の協力も不可欠としますが、市民の協力もまた仰がねばなりません。私も市民立大学タントまなべ学園のマイクロプラスチックストーリーを見てきました。
　　そのストーリーは、子どもたちも大人も環境問題を学び、できることから始めようと私たちに対する呼びかけでありました。
　　また１月27日には、県内の市の主催の地球温暖化防止講演会オンラインにも参加させていただきました。
　　講師は、ＮＨＫ気候変動の番組制作に携わる堅達京子さんで、演題は「脱炭素、私たちにできること」であります。
　　私たち一人一人に何ができるか。新しい日常の実践により、家で過ごす時間が増えております。暮らし方、働き方の見直しや創意工夫が求められる中、私たちにできることは何かを考えたとき、それは実にたくさんのことがあるようです。
　　マイボトル、エコバッグ、プラスチックを減らす、リデュース、リユース、リサイクル、シェアリングや公共交通機関に乗る、木を植える、木を使う、屋上ベランダの緑化、フードロスをなくす、地産地消、コンポスト、牛肉を食べ過ぎないように、魚の乱獲を避ける、消費者としてサステナブルなブランドを選ぶ、再生可能なエネルギーを選ぶ、そして声を上げる、政治家を選ぶ、最後は行政に訴えるであります。
　　総じて言えば、仕組みを、規制を変えることでＣＯ２を減らした人が得するための制度にすることでありました。ツバルという国は近い将来海に沈む、助けよう、だから化石燃料はやめようといってもすぐには無理となります。損得を考えると皆さんどうでしょうか。すぐには反応せず、様子を見ます。できることがあってもできないのが現実であります。
　　そこにこそ政治家や行政のリーダーシップがあります。私たちにできることは何かについてお伺いするものです。
　　このような中、昭和54年に制定されて以降、度々改正してきたのが省エネ法であります。しかし、ついに平成29年４月、省エネ法に加えて建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律、すなわち建築物省エネ法が施行されました。
　　平成29年から始まった建築物省エネ法は、改正法が昨年の令和３年４月１日から施行されたことはご存知でしょうか。
　　私が真っ先に取り上げたいのは、国土交通省の改正建築物省エネ法です。産業分野だけでなく住宅分野にも省エネの波が訪れたきっかけとなったのがパリ協定でした。それを受けて、省エネルギーな職場や住まいにおいて、断熱など建築物の省エネ促進を目的とした法律で、私たちにできることの１つとしております。
　　概要は３点ありますが、私が重要視するのは２点目の戸建住宅等で設計者から建築主への説明義務、届出義務です。簡略に申し上げます。国土交通省住宅局による建築物省エネ法の改正の背景と概要を見ると、我が国は省エネ基準に適合していない住宅が多く、日本の住宅の３分の２が無断熱住宅と言われております。また、小規模な住宅がエネルギーを多く消費しております。
　　そこで建築主には、省エネ基準適合への努力義務が課せられ、建築士にはその説明においての意思確認が義務化されました。この適合義務は建築確認手続きに連動いたします。
　　しかし、これは住民一人一人ができることには当てはまりません。この説明義務は専門的な知見を持った建築士に委ねられているのです。
　　３点目の例を申し上げます。ここからは自家消費型の太陽光で発電するカーポートの導入についてであります。
　　太陽光パネルの普及促進、ソーラーカーポートの例を挙げて私の考えを申し上げます。
　　ソーラーカーポートでありますが、環境省が推奨するのは、いわゆる自家消費型の太陽光パネル付カーポートの導入であります。
　　一方で、国土交通省は太陽光発電を普及させるため、簡易な屋根付駐車場、つまりカーポートを設置しやすくするため、一定の条件を満たせば、構造基準に関する建築確認の審査を省略できるようにしました。
　　このカーポートは、電力を自家消費することで１つは電気代を節約できる大きなメリットです。さらに、２つ、土地の有効利用ができ、３つ、災害時の備蓄、４つ、環境問題への貢献がメリットとして挙げられます。
　　電力の需要家は、企業、家庭、公共施設、学校など用途によらず、利用者、従業員、顧客は駐車場の規模によらず、駐車スペースがあれば設置可能です。
　　私たちの暮らしには、住宅と車は欠かせないものです。車両にとっても、カーポートは雨や雪を避けたり紫外線から守ったりする役割を持っております。住まいにおいては、本市も東根市住宅用太陽光発電システム設置支援事業の補助金制度があります。
　　そしてＦＩＴ、つまり住宅用太陽光発電固定価格買取制度の10年が経過し、順次終了で買取価格が安くなり、今では太陽光発電にメリットがないように思えますが、実はそうではありません。太陽光発電を普及させるメリットは大いにあるわけであります。
　　そこで、太陽光パネルの普及促進について本市でも推奨するのはどうか、市長のお考えがあればお伺いいたします。
　　次に、予算案の大綱の省エネ住宅の助成について、ひがしねこども園についてはゼブ・レディ認証のご紹介がありました。
　　省エネ住宅にとっては、ＺＥＨ、ネットゼロエネルギーハウスとなります。家庭の省エネ化を進める上で重要な要素である暖冷房のエネルギーを少なくするためには、住宅そのものを省エネ住宅にすることが重要であります。
　　予算案の大綱には、ゼロカーボンシティの実現に向けて、省エネ住宅への助成を新規計上しております。私は大いに期待するものであります。
　　ＺＥＨ住宅を含む省エネ住宅の普及促進についてお考えがあればお伺いいたします。
　　以上、登壇での質問といたします。
○髙橋光男議長　14番浅野目幸一議員の質問に対して答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　自民クラブ浅野目幸一議員の脱炭素社会の実現についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律、いわゆるプラスチック資源循環法の施行についてでありますが、プラスチックはその有用性から、多くの製品や容器包装類に使用され、我々の生活に不可欠な素材である一方、適正に処分されないことにより発生する海洋プラスチック問題など環境に与える影響も大きいことから、プラスチックにおける資源循環の重要性が高まっております。
　　このような状況を踏まえ、製品の設計から廃棄に至るまでの各段階において、あらゆる主体における資源循環の取組を促進する措置を講じるため、プラスチック資源循環法が制定され、コンビニエンスストアなどで提供される使い捨てのスプーンやフォーク、宿泊施設等で部屋に置いてあるアメニティー製品など、一度の使用で捨てられてしまう、いわゆるワンウェイプラスチック製品12品目が特定プラスチック製品として指定されたところであります。
　　市内には、当該製品を使用しサービスを提供する事業者が多く存在しておりますが、コンビニエンスストアの一部ではプラスチックのコップを紙コップに変更し、ストローを使用せずに飲むことができる蓋を採用したり、宿泊施設ではアメニティー製品を必要な人だけが所望して使用するなどの取組が既に行われているところでありますので、具体的な啓発については時機や機会を捉えながら行ってまいります。
　　また使用する側の市民に向けては、市報などによる啓発を行うことにより、もらわない、使わないという機運醸成につなげてまいります。
　　次に、脱炭素に向けて、私たちにできることについてでありますが、山形県の二酸化炭素排出量を県民１人当たりの排出量に換算した場合、全国平均よりも多い数値となっておりますが、家庭での生活における意識とライフスタイルを変化させることにより、快適な生活を継続しながら脱炭素の取組が可能になります。
　　例えば、１つの部屋に家族が集まり団らんする、地元産の食材を選択する、地元の企業の製品を購入することや、環境に配慮した消費行動を実践するだけでも、二酸化炭素の削減につながります。できることから、まず一歩を踏み出していただくことが大切であると捉えております。
　　次に、自家消費型の太陽光で発電するカーポートの導入についてでありますが、ソーラーカーポートは環境問題への貢献だけではなく、災害時の電力確保や、既に利用されている土地を有効活用する観点からも、近年注目されているところであります。
　　しかし、本市は降雪地域で設置事例もなく、安全性や効率性などが明らかでないことから、先行地域を参考にしながら調査研究してまいります。
　　次に、省エネ住宅の普及促進についてでありますが、令和３年10月に閣議決定した、国の地球温暖化対策計画において、家庭部門における2030年までの二酸化炭素排出削減の目標は、2013年度と比較して66％であり、ほかの部門よりも特に高くなっております。
　　このように、国でも家庭からの排出抑制に注目し、住宅の高断熱、高気密による省エネルギーが重要視され、ＺＥＨなどの認証を得た住宅に対する施策も展開されております。
　　山形県が認証する、やまがた健康住宅は、家庭からの排出抑制に寄与する高断熱、高気密の住宅を認証するもので、国の基準よりさらに厳しい基準で認証がなされております。熱効率がよく、ヒートショックを防止するだけではなく、燃料費の費用削減にもつながり、二酸化炭素の排出抑制に寄与するものであります。
　　環境に優しい住宅に対して、来年度から補助を開始し、家庭からの二酸化炭素の排出抑制に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長　14番浅野目幸一議員。
○14番（浅野目幸一議員）　ありがとうございます。
　　では、脱炭素社会の実現についてを質問席から続けます。
　　資源エネルギーの問題、深刻化しております。対応するためには、プラスチック資源を再度回収して、商品化するリサイクル。さらに、自宅で自ら電気をつくる創エネ。どちらも社会を持続可能な姿に変えていく原動力になるものと思います。
　　新たな分別基準を設けて、プラスチックの過剰な使用を削減やリユース容器製品の利用、代替素材への転換等々、取組の環境を整備するのには十分な準備期間が必要だと思います。
　　それを待たずして、新年度４月には新法の号令が発せられるものであります。
　　新法が施行されたとしても、住民や収集現場に混乱を招くようなことのないようにしていただきたいと思っております。
　　分別、収集は住民の皆さんの協力があって初めて成立するものであります。これまで、なれ親しんできたごみ出しルールが新法により変わることでは、住民にとって大きな負担になるものであります。
　　なので、今までのルールどおり取り組んでいただけるよう、丁寧かつ十分な住民への周知をお願いせねばなりません。
　　このことについてご要望いたします。
　　先ほどは、市長のご答弁にございました、リサイクルプラスチックについては、具体的な啓発は時機や機会を捉えながら行っていくということで理解をいたしました。
　　さらに新法における、もらわない、使わないのワンウェイプラスチックについても、なお一層の市民啓発を重ねてお願いいたします。
　　また、家庭生活、ライフスタイルを変更させることで、できるところから段階的に脱炭素社会を目指すということも理解いたしました。
　　さて、東根市環境衛生組合連合会、３月１日ですから昨日発行の環境衛生だよりを見ると、「やってみようゼロカーボンアクション」という言葉が出ております。できることから行動を起こそうという呼びかけであります。アクションは起こさねばなりません。そのとおりだと思います。
　　確かに、国の計画では国民に対し、行動変容を促しております。しかしながら、66％削減。これは家庭部門において、あまりにも高い目標です。ならば、省エネをやらなくていいという話には毛頭ならないものであります。
　　私、つまるところ太陽光発電しか選択肢がないと私は考えております。雪国であってもしかりです。
　　また、日本は建築物に関する省エネ対応が遅れているとも言われております。そこで期待されるのが改正建築物省エネ法です。
　　課題は、太陽光の発電パネルをどこにつくるかであります。野立ての大規模ソーラーパネルは環境破壊につながる恐れがあります。そこを考えると残されているのが駐車スペースです。車社会ですから、住宅、商店、工場、庁舎にももちろんあります。
　　なお、ソーラーカーポートについては、脱炭素社会の実現に欠かせない、再生可能エネルギーとはなりますけれども、先般、ＮＨＫで放映になりました廃棄パネルの処理問題があります。
　　１点のみ、ご要望いたします。
　　この廃棄パネルにおいては、家庭版も電力需要家の位置付けになっておりますので、処理に困ると不法投棄につながる恐れがあります。有価物ならともかく、対策の義務付けを法律で企業へ対応を求めるだけで、廃棄ごみをなくすことはとても難しいと考えます。そもそも有価物でないから、廃棄物になるわけであります。
　　また、各家庭や企業の事業所等から排出される生活系のごみは一般廃棄物、企業の事業活動によって排出されるあらゆるごみは産業廃棄物と区分されております。
　　この区分が私たちには、なかなか難しいのであります。
　　これは、電気機器、テレビやエアコンの回収と同様の問題として、分かりやすい分別方法を検討していただきたいなと思っております。また、このことを消費者の皆様によく周知してくださることをお願いしたいと思います。
　　次に、環境に優しい住宅、省エネ住宅について、来年度より補助を開始するということであります。理解いたしました。
　　ここでは小規模住宅等に対する、ソーラーカーポートの導入の推奨を提言いたしたいと思います。
　　先ほども申しましたが、発電するカーポートを設置しやすくするため、一定の条件を満たせば、構造基準に関する建築確認の審査を省略できるようになりました。
　　理由を申し上げて提言です。
　　再生可能エネルギーである太陽光発電の普及のために、住宅敷地の小規模化が進む今日にあっては、土地を有効活用できるソーラーカーポートの設置は、特に有効であると私は考えます。これまで、アルミ構造のカーポートは比較的安価に設置できましたが、従来は構造計算による安全性の確認などが必要であり、手続きが煩雑であったものであります。
　　昨年６月、国土交通省の告示により、アルミ造の建築物について建築に係る審査の省略ができる範囲が広がったのであります。つまり、アルミ製でも設置しやすくなったものであります。建築確認が受けられれば、安全性は担保できるものと考えます。
　　以上のことから、ゼロカーボンの推進につながるソーラーカーポートの設置について、手続き上、簡素化されたことを踏まえて、普及促進を提言いたしたいと思います。
　　脱炭素社会の実現のための自民クラブの代表質問は以上であります。ありがとうございました。
○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。
　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。

　　　午前１１時５２分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○髙橋光男議長　午前に引き続き、会議を開きます。

　　◎片桐勝寿議員質問

○髙橋光男議長　次に、ひがしね市政クラブを代表して８番片桐勝寿議員。
　　　〔８番　片桐勝寿議員　登壇〕
○８番（片桐勝寿議員）　議席番号８番片桐勝寿です。
　　ひがしね市政クラブを代表し、通告に従い2050年カーボンニュートラルへ向け「豊かな環境　みんなが選ぶ　住みよいまち」の実現のためにというテーマで質問させていただきます。
　　近年、国内外で様々な気象災害が発生しております。本市においても、一昨年の豪雨による白水川堤防の越水決壊は記憶に新しいところです。テレビ報道でも世界各国の洪水のニュースなどが頻繁に流れるようになりました。
　　災害には至らないものの、年ごとの極端な降雪量の差であったり、スコールに近い局部的で激しい雨の降り方であったり、近年の気象の変化は肌で感じるところであると思います。
　　これらの気象災害、気象の変化に気温の上昇が大きく関係し、さらなる気温の上昇が続けば、豪雨や猛暑のリスクがさらに高まることが予想され、農林水産業、水資源、自然生態系、自然災害、健康、産業経済活動等への影響が指摘されており、人類だけでなく全ての生き物の生存基盤を揺るがす、気象危機とも言われております。
　　この世界的な平均気温の上昇を、産業革命以前に比べて２度より十分低く保つとともに、1.5度に抑える努力を追求すること、気象変動の原因となっている温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との均衡を、今世紀後半までに達成することを2015年にパリ協定により採択された、世界共通の目標として合意いたしました。
　　日本政府も、2020年、令和２年10月に温室効果ガスの均衡、いわゆるカーボンニュートラルを目指すことを宣言いたしました。
　　本市においては市長の英断により、政府よりも早い令和２年１月にゼロカーボンシティを表明し、2050年までに二酸化炭素などの温室効果ガスの実質排出量をゼロにすることを目標とし、第５次東根市総合計画の中にゼロカーボンシティの実現に向けた取組の充実、地域への拡大が盛り込まれたところであります。
　　昨年11月に、国谷裕子氏を迎え環境シンポジウムを開催し、広く市民にカーボンニュートラルに向けての本市の取組を発信いたしました。今後は2050年、カーボンニュートラルに向け、より具体的なアクションが求められるものと考えます。その基となるものが地球温暖化対策推進法で、努力義務とされている地方公共団体実行計画（区域施策編）の策定であり、令和４年度で計画期間を満了する本市の大けやき環境基本計画、地方公共団体実行計画（事務事業編）に当たる、東根市エコアクションプランであると考えます。
　　2050年カーボンニュートラルに向けて、これら計画の方針とスケジュールについてお伺いいたします。
　　続きまして、本市の公共施設等におけるエネルギー利用の方針等についてお伺いいたします。
　　再生可能エネルギーに関しては、太陽光発電を例にすると、天候や日照時間の影響を受け、安定的な電気の供給という意味では課題がありますが、本市の公共施設等における再生可能エネルギーへの転換を進めることは、まだまだ可能であると考えます。
　　また、よりカーボンニュートラルに近づけるのであれば、再生可能エネルギーによる電気を供給している事業者への変更なども考えられます。公共施設等においては、電力の価格的、量的な安定供給が求められる一方で、さらなる再生可能エネルギーへのシフトを求められています。
　　また、施設ごとに、例えば指定避難所になっている施設には、災害時における自立した電源として太陽光発電設備と併せて蓄電池を設置するなど、機能に応じた導入も必要と考えます。
　　本市の公共施設等におけるエネルギー利用の方針、また、今後新規に公共施設等を整備する場合の施設整備の方針についてお伺いいたします。
　　次に、本市においては、東根市住宅用太陽光発電システム設置支援事業において、設備導入の補助を行っているところでありますが、市内工務店による、やまがた健康住宅への取組などを通じて、再生可能エネルギーへの関心がさらに高まっていることを感じます。
　　本市の今後の再生可能エネルギー設備等への補助事業等への取組についてお伺いいたします。
　　次に、環境シンポジウムにおいて、市長は公用車にグリーンカーを積極的に導入する旨を宣言されました。
　　ＨＶ車や電気自動車は、非常時の電源となるものもあり、多様な活用が考えられます。その導入の目的と、導入方針についてお伺いいたします。
　　次に、プラスチック資源循環等についてです。
　　プラスチックの資源循環の促進に関する法律が、４月から施行されます。近年、世界的に問題となっている海洋プラスチックごみや、気象変動などの問題を背景に、国内におけるプラスチック資源の再利用促進や、業者によるプラスチックごみの排出抑制を狙った法律であります。
　　そこで、本市におけるプラスチック資源循環に関する取組についてお伺いいたします。
　　最後に、市長は施政方針の中で、環境問題を自分事として捉え、危機感を共有いただけるまでには至っておらず、いかに関心を持ってもらい機運を醸成していけるかが重要としております。
　　また、市民からは、我々はゼロカーボンに向けて何をすればよいのだという声が聞こえてきます。市内企業も同じ気持ちでいるかもしれません。脱カーボンに向けての取組は間口が広く迷ってしまうものかもしれません。
　　市民や市内企業が一致して取り組めるスローガン的な指針が必要ではないかと考えます。具体的な内容を含めて、市長の考えをお伺いいたします。
　　以上で、登壇での質問を終わらせていただきます。
○髙橋光男議長　８番片桐勝寿議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　ひがしね市政クラブ片桐勝寿議員の2050年カーボンニュートラルへ向けた「豊かな環境　みんなが選ぶ　住みよいまち」の実現についてのご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、2050年カーボンニュートラルに向けた計画の策定方針とスケジュールについてでありますが、来年度で計画期間が満了となる大けやき環境基本計画、新たに策定を予定している、地球温暖化対策実行計画（区域施策編）については、令和５年度から令和14年度までを計画期間とし、目まぐるしく変化する環境問題について、市民一人一人が理解を深めるとともに、環境問題を自分ごととして捉え、意識改革、行動変容を促し、持続可能な社会を目指す内容となるよう進めてまいります。
　　特に、地球温暖化対策実行計画（区域施策編）は、地球温暖化に焦点を当てた計画であることから、地域の特性や推計により算出された数値等を整理した上で、二酸化炭素の削減目標を明らかにし、その達成に向けたロードマップといたします。
　　また、市役所自らが行う事業における、二酸化炭素の排出削減についての計画となる東根市役所エコアクションプラン、いわゆる地球温暖化対策実行計画（事務事業編）は、計画期間を令和５年度から令和９年度までの５か年間とし、来年度策定を予定しているところであります。
　　第４期目への計画策定となることから、これまで行ってきた取組を踏まえ、引き続き環境に優しいエコオフィスづくりを推進してまいります。
　　次に、本市の公共施設等におけるエネルギー利用の方針等についてでありますが、本市はこれまで市庁舎、さくらんぼタントクルセンター、市民体育館、一部の小中学校において、地球温暖化対策や防災対策の観点から、再生可能エネルギーである太陽光発電と蓄電池の整備を積極的に進めてまいりました。
　　また、今年４月開園のひがしねこども園の園舎は、従来との比較で必要エネルギーを50％以上削減する場合に認証される、ゼブ・レディの認証を得た施設となっております。
　　また、現在建築中の西部防災センター、改修中のさくらんぼタントクルセンターの空調設備では、石油燃料よりも二酸化炭素の排出が少ない上、電力の消費も抑えられ、さらには、停電時も稼働可能なガスヒートポンプ方式を採用したところであります。
　　このように、公共施設等のエネルギー利用は、これまで市の総合計画や大けやき環境基本計画などの各計画に基づいて、より環境負荷の少ない手法を導入してまいりました。
　　地球温暖化対策実行計画の策定の際、再生可能エネルギーを活用した電力の購入や、避難所の機能を併せ持つ公共施設等の整備については、安定的な施設運営と環境負荷削減の両面から、これまで以上に多種多様な手法を検討しまして、ゼロカーボンシティへの実現を目指してまいります。
　　次に、本市の再生可能エネルギー設備などへの補助事業等についてでありますが、本市は平成21年度から太陽光設備への補助を開始し、令和２年度末までに太陽光発電設備については807基が、平成30年度補助を開始した蓄電池については57基が、補助金の活用により、市内に設置されたところであります。
　　それらを含め、国において推計している市内の太陽光発電システムにおける年間の発電量は、実に1,402万3,000キロワットアワーとなり、約4,600世帯分の年間電力消費量に相当するとの試算が出ているところであります。
　　また、カーボンニュートラル燃料を使用するペレット及び薪ストーブへの補助も、今年度から開始いたしました。市内の地域特性、地理的条件を加味した場合、新たな手法により再生可能エネルギーをつくることは、現段階において難しいと捉えており、今後とも現在実施している事業の普及啓発に努めてまいります。
　　次に、本市のハイブリッド車や電気自動車の導入の目的と導入方針についてでありますが、本市の公用車は78台あり、このうち電気自動車は１台で、ハイブリッド車は11台であります。本市ではこれまでも公用車の更新に当たっては、ハイブリッド車や低燃費車など、環境負荷の少ない車両を選定してまいりました。
　　一方、地球温暖化が深刻さを増す中にあって、近年ヨーロッパをはじめ、世界各国では自動車のＥＶシフトの流れが急速に加速しており、国内産業も次世代自動車への転換が迫られている状況にあります。
　　ゼロカーボンシティを目指す本市といたしましても、公用車をＥＶなどの次世代自動車に切り替えることは、大きな意義があることであり、積極的に対応してまいります。
　　しかしながら、現時点ではハイブリッド車については車種のラインナップが充実しつつあるものの、ＥＶ車や燃料電池車などは、車種が極めて少なく、さらには航続距離、充電設備や水素ステーションなどのインフラ整備、悪路や雪道などの走行性能、車両価格などの課題があることも事実であります。このようなことから、ＥＶなど次世代自動車の技術革新などを見極めながら積極的な導入を進めてまいります。
　　次に、本市のプラスチックの資源循環に対する取組についてでありますが、プラスチック資源循環法ではプラスチック製造事業者等に対し、製品の設計、製造の段階から、環境に配慮したものにするよう求めております。
　　また、国においては生活様式を見直し、正しい処理やリサイクル方法を広め、プラスチックと賢く付き合っていく取組をプラスチックスマートと呼び、様々な活動を実施しています。
　　本市といたしましても、プラスチックごみの排出削減や資源循環への対策を積極的に進めていく必要があると捉えており、特に市役所内の事務用品から出るプラスチックごみの削減がいち早く取り組めるものと考え、市内にマザー工場を持つ関連会社とのプラスチックごみ削減のための連携協定を今月17日に行う予定としております。
　　協定締結相手方となる企業が開発した、従来品より97％のプラスチックごみを削減した製品を使用することにより、プラスチックごみ削減のロールモデルとなるよう期待するところであります。
　　次に、本市のゼロカーボン施策における市民や市内企業が一体として取り組める指針等についてでありますが、今後のまちづくりにおいては、人と自然が調和し共生するまちづくりを推し進めていくことが大切であると捉えております。
　　東根が今後も発展し、人々に選ばれ続けるまちづくりを目指すため「未来へこの思い届け2050年までにＣＯ２排出実質ゼロに」をスローガンに、市民、事業者と2050年までの目指すべきゴールを共有し、持続可能な社会を牽引する人づくり、市民一丸となった運動の展開を行ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長　８番片桐勝寿議員。
○８番（片桐勝寿議員）　引き続き質問席から発言させていただきます。
　　各計画の策定スケジュール等について、了解いたしました。
　　最近の行政における施策を見ていると、介護、医療、障害者福祉、防災、学校教育など、様々な分野で家族や地域の協力が求められることが増えているように感じます。課題の解決が行政だけでは難しくなっているという現れではないかとも考えます。
　　今回、策定予定の環境や地球温暖化対策に関する計画は、特に市民や市内企業と一体となった取組が不可欠な分野と考えます。そうであれば、実際に取り組む市民や企業が分かりやすい、取り組みやすい内容にしていくことが計画作成上必要と考えます。計画から行政、市民、市内企業が一体となり動いていけるようなものを期待いたします。
　　次に、公共施設等におけるエネルギー利用等カーボンニュートラルに向けての本市のこれまでの取組、新設される東根こども園、西部防災センターにおける取組、改修工事等における取組、了解いたしました。
　　公共施設それぞれの用途や機能に合わせた最適なエネルギー利用をお願いいたします。
　　次に、再生可能エネルギー設備等への補助事業についてですが、太陽光発電設備807基が設置され、年間の発電量は約4,600世帯分の電力消費量に相当するということでした。市内世帯の約４分の１の消費量に相当する発電がなされていると、太陽光でなされているということは非常に驚きでした。さらなる普及啓発をお願いしたいと思います。
　　あわせて、太陽光発電の恩恵を受けやすい、県が推奨する、やまがた健康住宅等の補助を先ほど新たにするということでしたけれども、そういった制度の普及啓発もお願いしたいと思います。
　　さらに、カーボンニュートラルな燃料を使うペレットストーブや薪ストーブの普及も、例えば、果樹農家の剪定木を薪農家、薪ストーブの使用者とマッチングさせたり、燃料調達への補助事業の創設など、さらなる普及に工夫をしていただければと考えます。
　　次に、ハイブリッド車や電気自動車の導入の目的と導入方針についてですが、次世代自動車の技術革新などを見極めながら、積極的な導入を進めていくということでした。
　　世の中の流れは電気自動車であり、車が生活必需品である市民にとっても、近い将来、車は電気自動車一択に近い状況になることが予想されます。今までのガソリン自動車と同様に、不自由なく電気自動車を使うには、市内各所への急速充電施設等の整備が必要であると考えます。施設拡充に向けた施策の検討を是非お願いしたいと思います。
　　次に、プラスチックの資源循環に関する取組についてですが、市内にマザー工場を持つ関連会社とのプラスチックごみ削減のための連携協定を結び、協定締結相手方となる企業が開発した、従来品より97％のプラスチックごみを削減した製品を使用することにより、プラスチックごみの削減のロールモデルとなるよう期待するというお話でした。
　　是非同様の取組が市内企業や家庭の中にも広がっていくということを期待したいと思います。
　　あわせて、先の自民クラブの浅野目議員の質問にもありましたが、プラスチック資源循環促進法に基づいて、削減対象となる小売店、ホテル、旅館等で配られるフォーク、スプーン、ナイフ、マドラー、ストロー、ヘアブラシ、くし、ひげそりなどの12品目が特定プラスチック使用品とされ、事業者はこれら製品の提供方法の見直しが求められることになるということでございます。
　　具体的な対応としては、有料化したりとか、利用しない場合のポイント還元。あとは消費者の意思確認などの対応が必要となってきます。年５トン以上使用している事業者については、義務化や対応が不十分な場合の公表などのペナルティーが科されます。
　　大手事業者はプラスチックから、紙や植物由来のバイオマスプラスチックなどに切り替える動きがありますが、コスト面等の理由で、中小の事業者は対応が非常に難しいという状況にあります。
　　自民クラブの質問に対しては、具体的な啓発については時機や機会を見てという答えでしたが、市内にも小売店、飲食店、旅館、ホテルがあり、ゼロカーボンシティを表明した本市として、市内事業者の脱プラスチックの取組に対して、補助するなどの応援をする意義は非常に大きいと考えます。
　　是非、市内事業者に向けての脱プラスチックへの支援を検討いただくことをお願いいたします。
　　最後に、ゼロカーボン施策における本市や市内企業が一体として取り組める指針等についてですが、「未来へこの思い届け2050年までにＣＯ２排出実質ゼロに」のスローガンの中の「この思い」の部分、この部分を市民や市内企業などに先に答えていただいた計画の中で、分かりやすいメッセージとして具現化していただくような内容を期待したいと思います。
　　最後になりますけれども、私たちの生活の中で必要でなくなったものはごみとして、クリーンピア共立に集められることになります。
　　資源としてリサイクルできるものはリサイクルに回され、それ以外のものは焼却されるか埋め立てられるということになります。焼却されるごみを減らすことが最も重要ですが、それでも残ったごみに対しては、生ごみはバイオ発電に利用したり、有機農業の肥料として循環利用できないか、やむを得ず焼却する場合にも、焼却熱の発電などに利用できないかなど、クリーンピアの関係市町を巻き込んで議論をしていただければと思います。
　　県内でいち早くゼロカーボンシティを表明した本市であります。市内にあるごみ焼却施設がこのエネルギーを有効に利用するに現在至っていないという状況は非常に寂しいので、最後に管理者である市長にお願いをして、ひがしね市政クラブの会派代表質問を終わりたいと思います。
　　以上です。
○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎河村　豊議員質問

○髙橋光男議長　次に、政清・公明を代表して、11番河村　豊議員。
　　　〔11番　河村　豊議員　登壇〕
○11番（河村　豊議員）　11番河村　豊でございます。議長の許可をいただきましたので、政清・公明を代表して、通告しております２項目について、質問、要望、提案をさせていただきます。
　　はじめに、人口増加施策についてお伺いをいたします。
　　第５次東根市総合計画には、本市においても人口減少と少子高齢化は、避けて通れない大きな課題であり、その対応として、子どもを安心して産み、育て、子どもが健やかに成長できる環境づくりや、高齢者が健康で生き生きと充実した生活を送ることができる環境づくりが重要であるとしております。
　　また、地域の活力を維持するための基本となる人口の維持を図るため、市外に向けて本市及び地域の様々な魅力を積極的にＰＲし、移住・定住を促進する、移住・定住希望者に向けて、移住や暮らしに関する情報提供と気軽に相談できる体制を構築するとともに、各種支援制度を検討するなど、受入れ環境の充実に努めるとあり、国道48号や高速道路、周辺道路の整備、周辺環境の充実などを見据えながら、移住・定住の誘導を検討し、市外在住者が本市との関わりを持つ多様な機会を創出することによって関係人口を拡大し、これを移住・定住につなげる仕組みづくりを推進するなど、人口増加に向けた様々な施策を展開するとしております。
　　私は、平成27年、第１回定例会の会派代表質問でも、地方創生の取組の中で、自治体による移住者の積極的な受入れ策は大変重要で、本市がこれまで先進的に取り組んできた事業をさらに拡充させ、知恵を絞った新しい取組で移住促進につなげるべきだと訴えました。
　　その際、市長は、本市におけるＩＪＵ移住ターン者の受入れについて、平成24年度からスタートした定住促進事業が、県外からの転入に一定の効果があった。今後は、より魅力のある事業にすべく、助成内容等の拡充を図り、山形県空き家活用支援協議会との連携を図りながら、本市独自の空き家利活用システムづくりを進める予定で、ＩＪＵターンに資する事業として、一層の効果が期待されるとした上で、イベント等を活用しながら、東根の魅力を強く発信していく。他に先駆けた施策に取り組んでいるが、ＩＪＵターン者の積極的な受入れ策は、躍動する本市のまちづくりを支える意味からも重要な施策だ。また、雇用や住まい、さらには生活など関連する様々な課題を的確に捉えながら、ＩＪＵターンの総合的な推進を図っていくとご答弁をされております。
　　今後も、ＩＪＵターン促進・定住促進の情報発信は、ホームページ、ＳＮＳ等で広く詳細に、そして継続的に発信していくことが重要で、空き家情報とともに定住化促進へ地域の魅力を広く発信し続けることが必要であると考えます。
　　施政方針で、移住施策について述べておられますが、これら情報発信の充実についてお伺いをいたします。
　　次に、移住者の受入れ環境の充実について、行政の取組、地域の体制、就労支援、教育環境などをお伺いいたします。
　　コロナ禍の影響で、人口の東京一極集中からの分散傾向が顕著になっており、人口分散傾向にも積極的に対応できる取組が必要であります。首都圏以外にも、移住のニーズが高まっていることから、幅広い地域からの移住策を強化すべきと考えます。
　　それには移住を受け入れる地域の体制も重要であります。移住してきた方々は、様々な文化や生活習慣の違いに戸惑います。それらを日常的に地域が支えることによって、定住への自信を得ることができると考えることから、地域の協力や意識改革への取組をお伺いいたします。
　　移住者の就労支援についてでありますが、東京圏に流入する人口の大半は、進学や就職などで故郷を離れた若者であります。そういった若者専用の就労支援、ＩＪＵターン応援、テレワークの就職、移住相談に対応する伴走型支援が重要だと考えます。
　　デジタル田園都市国家構想を推進する地方創生テレワーク交付金を活用し、テレワーク環境の整備を促進することで、市内と市内に拠点設置を予定する企業のテレワーク求人を開拓し、地元学生や市外に住むＩＪＵターン希望者の就職に結びつけるなど、テレワークの求人を中心とした人材マッチング支援を行うプロジェクトを立ち上げるなどで、市の活性化につなげる雇用創出や企業誘致、移住促進に結びつけることを提案いたします。
　　教育環境については、第２期東根市総合戦略に、子育て環境の充実、幼児教育、学校教育の充実がうたわれており、これらの一つ一つが確実に実施されていくことが、子育て世代の希望になります。
　　若い世代をこれまで以上に呼び込むために、仕事と育児を両立しやすい環境づくりや後押しをさらに充実させなければなりません。今年度から始まった新婚世帯に対し、住宅の取得費用や賃借費用、引っ越しのために支払った費用を補助し、結婚に伴う新生活のスタートアップを応援する東根市結婚新生活支援事業は、若い世代の移住・定住を促進するためのすばらしい取組だと思います。
　　次に、空き家活用についてでありますが、定住促進事業助成金には、中古住宅加算が設けられております。私自身も勤務していた会社借り上げの賃貸住宅に長く居住しておりましたが、地区内にあった空き家を地域の方から紹介いただき購入を決めました。ただ、私は住宅を探していると積極的に発信していたわけではなかったので、地域の方の声によって、偶然にマッチングが成立したわけであります。
　　ただ、それは一部の限られたところまでしか届きません。家を手放したい人と住みたい人を結ぶ空き家バンクからの情報発信はとても重要で、空き家活用は移住促進、定住促進の要だと考えます。
　　さらに、移住者に対するリフォーム費の補助などがその流れを加速させ、空き家にさせない、増やさない取組へとつながっております。本市で特徴的な広くて優良な空き家を一層流通させるための空き家バンク構築に向けて、全力で取り組んでいただきたいと思います。
　　平成23年、第３回定例会の一般質問で、市域の均衡ある発展への後押しとして、東部西部地域などの人口減少傾向の地域の定住促進、転入促進のために、市内の東西周辺地域への転入に対して、補助内容を手厚くしていただきたいと要望をいたしました。
　　市長は、この定住促進事業助成金で、地区加算をご決断いただいた上に、年々拡充をしていただき、移住・定住促進にはなくてはならない制度となりました。
　　そのほかにも、中古住宅を不良空き家にさせないための施策を様々準備いただいておりますが、今後も移住・定住促進、空き家対策に対して、あらゆる知恵や手段を総動員して取り組んでいただきたいと思います。
　　そこで、市長は施政方針で、新年度からおためし地域おこし協力隊制度の導入に触れられております。さらに、空き家を活用した移住体験を市で実施するよう提案をいたします。
　　移住に向けて、ＩＪＵお試し住宅を提供し、東根の住みやすさを体験していただくことを提案いたします。
　　ＩＪＵお試し住宅の利用対象は、将来的に東根市への移住を検討している市外在住者とし、ＳＮＳでのＩＪＵ移住体験の発信を推奨するなど、魅力にあふれた東根市への移住促進と空き家対策を一貫して推進する取組になればと考えております。
　　次に、雪に強いまちづくり、持続可能な除雪体制についてお伺いをいたします。
　　これまで、道路などの雪を押すことが本市における行政の除雪であるということは理解しておりましたし、助けられておりました。
　　しかしながら、東根よりも圧倒的に雪が多いと感じていた地域の方から、今年は東根の方が雪が多いねと言われるなど、気候変動の影響による短期集中降雪など、多くの課題が明らかになっております。
　　そのような中でも、今年はこれまで以上に道路の幅出しや交差点での排雪が行われるなど、市民の安心・安全に対する配慮がなされていたのも事実であります。私や同僚議員の皆さん、担当課への苦情や要望の電話も少なくなかったようでありますが、除雪作業に携わる関係者、職員に対して、地域の守り手として活躍いただいていることに心から感謝を申し上げます。
　　具体的な対策として、担い手不足が明らかな除雪オペレーターの育成や雇用継続など、除雪請負事業者への支援や市所有の除雪ロータリー車の拡充なども必要でありますが、これまでの常識や考え方にとらわれない、除雪、幅出し、排雪を一体的にした除雪基本計画の策定や除雪体制の整備など、根本的な改革が必要な時期となっているのではないかと考えます。
　　次に、生活道路の除排雪についてでありますが、本市では、ありがたくも毎年新たな宅地開発が進み、道路除雪にかかる距離は伸びる上に、昨年までの雪押し場が使えなくなるなどの課題も増え、幹線道路の除雪作業が進む一方で、多くの生活道路は大量の雪に埋もれ、住民生活に大きな影響を及ぼしました。
　　日常生活維持のため、官民で力を合わせて行う雪害対策への取組がますます重要であります。生活道路の除排雪、高齢者世帯や障害者世帯の間口除排雪など、地域における持続可能な除排雪体制の確保に向け、市民同士の共助による作業への補助金の在り方や、活用方法を進化させる見直しや、広報の徹底などで日常生活を支援していくことも必要だと考えます。
　　次に、通学路の除排雪についてでありますが、歩道がある部分に関しては、通学時間までに小型のロータリー車でしっかりと除雪が行われ、低学年の小さな足でも歩けるようにしていただいております。
　　ただ、歩道のないグリーンベルト上は、道路の雪を押した状態で完全に隠れてしまっている場所もあり、子どもたちは車道にはみ出して歩くしかありません。グリーンベルト上も道路管理者である市が除排雪をしっかりと行っていただきたいと思います。
　　市長が施政方針の中で、活力ある地域社会を築いていくためには、地域力の向上が欠かせないとおっしゃっているとおり、先ほども申し上げました地域の共助によって、例えば、地域とＰＴＡ、学校が力を合わせて、通学路の除排雪を実施する体制づくりに、今後取り組んでいけるように声を上げてまいりたいと思います。
　　次に、高齢者世帯の除排雪支援についてでありますが、障害者世帯も含めて、屋根の雪下ろしどころか、自らで玄関先や間口の除雪作業を行うのも大変な方々がおられます。
　　今年は、何度も何度も積雪があり、もう車を停めるところもなくなったので、シルバー人材センターにお願いしようとした高齢者の方から、手が足りなくて無理だとの回答で、頼めなかったとのお話もありました。
　　支援が必要な全ての方に支援が行き届き、雪による日常生活への影響を最小限に抑え、経済的な負担も緩和するように、さらに拡充していくべきだと考えます。
　　以上、雪による生活社会経済活動への影響を受けにくい地域づくり実現に向けて、特に、共助の観点からの取組を踏まえた考えを述べさせていただき、登壇での質問といたします。
○髙橋光男議長　11番河村　豊議員の質問に対し、答弁を求めます。
　　土田市長。
　　　〔土田正剛市長　登壇〕
○土田正剛市長　政清・公明河村　豊議員のご質問にお答えをいたします。
　　はじめに、人口増加施策についてでありますが、情報発信については、今年度、移住希望者向けの情報提供を目的とした移住ポータルサイトを構築し、本市の概要、移住者の体験談、市内の教育環境や移住者向けの支援策などの情報を発信しております。また、パンフレットも新たに作成し、本市の魅力や暮らしについての情報が移住希望者の元に届くよう、東京のふるさと回帰支援センターなどに設置しております。
　　移住者の受入れ環境については、主に首都圏で開催される移住フェアへ出展し、移住についての相談を受け付けるほか、一般社団法人ふるさと山形移住・定住推進センターと連携しながら、随時、移住相談業務を行っております。
　　新年度には、本市の魅力を直接実感してもらえるよう、本市に二泊三日程度滞在し、移住体験を行うおためし地域おこし協力隊を、コロナ禍の状況を見極めながら実施してまいります。
　　また、知り合いもなく、地域の風土や習慣に不慣れな転入者が、地元の人とのつながりや地域の生活になじむきっかけをつくり、早く打ち解けることができるよう、転入時に自治会への加入について案内するとともに、区長の連絡先などについて紹介を行っております。
　　昨今、テレワークなどによる移住も注目されているところであり、これらの方々に対しては、さくらんぼ東根駅２階のコワーキングスペースに、テレワークに必要な環境を整備して、受入れ体制を整えております。
　　教育に関しましても、教育によるまちづくりを推進している本市として、ＡＬＴの増員や各種支援員の配置など、魅力の向上に努めております。
　　空き家の活用につきましては、現在、空き家バンクへの登録は１件のみでありますが、市報やホームページ、空き家相談会などを通し、制度の周知を図るとともに、空き家バンクへの登録を呼びかけております。
　　なお、定住促進事業助成金において、中古住宅を購入した転入者に対し、地区に応じて20万円から30万円の加算をしておりますが、令和３年度11件の申請があり、移住・定住の促進に一定の成果を上げているものと捉えております。今後、空き家バンクへの登録件数の増加や利用希望者とのマッチングにより、移住が促進されるよう情報発信を強化してまいります。
　　いずれにしましても、コロナ禍を契機として、首都圏在住者の地方移住への関心が高まっており、今後、移住を希望する方にいかに本市に関心を持っていただき、選んでもらえるのかが重要となってまいります。
　　ＳＮＳなど様々なツールの活用により、広く情報を発信していくとともに、移住希望者が多く集まる移住フェアへの積極的な出展など、移住への関心が高い方にピンポイントで情報をお届けする、より効果的な方策についても探ってまいります。
　　また、多様なニーズや思いに寄り添ったきめ細やかな対応により、移住への思いを後押しし、移住先として本市を選んでもらえるよう、相談受入れ体制の充実を図ってまいります。
　　次に、雪に強いまちづくりについてのご質問にお答えをいたします。
　　今年度の除雪延長は、宅地開発等により、昨年度から２ｋｍ増加し、452.8ｋｍとなっております。
　　内訳は、市道車道が338.8ｋｍ、市道歩道が69.7ｋｍ、生活道路が44.3ｋｍで、市内を16のブロックに分け、市内業者10社に業務委託し、計96台の除雪車両で除雪作業を実施しております。
　　また、今年度から、除雪作業の稼働状況や除雪費の執行状況を迅速に把握し、官民双方の事務負担の軽減を目的としたＧＰＳ除雪管理支援システムを導入し、除雪体制の充実を図ってきたところであります。
　　次に、生活道路の除排雪についてでありますが、近年、民間業者による宅地開発が進み、市道及び生活道路の除雪延長が年々増加しております。特に、沿線に住宅が２戸以上ある生活道路につきましては、地元区長からの除雪要望書を提出いただき、除雪車両による除雪が可能な道路幅員があるかを確認の上、除雪作業を実施しております。
　　くわえて、道路幅員が狭く、除雪車両による除雪が困難な生活道路につきましては、地元住民による道路の除排雪作業に対し、東根市生活密着型除排雪事業による支援などにより、住民の自助・共助による除雪作業をお願いしているところであります。
　　また、円滑な除雪作業のため、地元区長をはじめ、土地所有者の協力により、約700か所に雪押し場を提供していただいておりますが、宅地開発等により、年々雪押し場の確保と維持が課題となっている状況にあります。
　　住宅がはりつき、行き止まりで雪押し場がないため、道路脇に雪を寄せざるを得ない生活道路については、日常のパトロールや地元区長からの要望等により、車両等の通行に支障がある場合に限り、排雪作業を行っております。
　　次に、通学路の除排雪についてでありますが、特に通学路や学校周辺の交差点については、通行車両、歩行者ともに、歩道と車道の間に高く積まれた雪が死角になることから、横断する児童生徒の安全確保のため、重点的に排雪作業を実施してまいりました。
　　また、歩道がないために、グリーンベルトがひいてある通学路につきましても、小型ロータリー車による道路幅員確保のための幅出し作業を優先的に実施し、通学児童生徒の安全確保に努めてきたところであります。
　　市街地除雪については、車道用除雪ロータリー車が不足しており、深夜から朝方までの歩道除雪完了後の日中に、歩道用除雪ロータリー車を車道の幅出しや交差点の排雪作業に活用していることから、時間を要していることが課題となっております。
　　今後とも、冬期間における地域の民生安定、産業経済活動及び道路交通の安全確保のため、道路幅出し作業や排雪作業に有効な除雪ロータリー車の増強をはじめ、除雪体制の充実に努めてまいります。
　　次に、高齢者世帯の除排雪支援についてでありますが、令和２年度の豪雪による影響を踏まえ、高齢者等のより安全で安心な在宅生活を支援するため、令和３年10月から高齢者世帯等の雪下ろしや除排雪に対する支援を拡充したところであります。
　　対象要件については、障がい者の対象要件を身体障害者手帳一級または二級所持者のみとしておりましたが、精神障害者保健福祉手帳一級及び療育手帳Ａ所持者も加えたところであります。
　　くわえて、市内に子がいる世帯は、対象外としておりましたが、現状はこうした世帯も雪下ろし等を業者に委託する場合が多いことから、補助の対象といたしました。
　　また、補助金額については、補助率を世帯の収入状況に応じて設定するとともに、雪下ろしや排雪をする際にかかる標準的な経費を実態に合わせて３万円から５万円として、補助限度額を見直したところであります。
　　これまでの補助は、市民税の課税状況にかかわらず、一律に補助対象経費の５分の４以内で限度額を２万4,000円としておりましたが、見直し後は、市民税非課税世帯は経費の５分の４以内で限度額を４万円に、市民税課税世帯は、経費の２分の１で限度額を２万5,000円に拡充したところであります。
　　今後も、さらに周知を図ることにより、本制度の利用を促進し、高齢者等が冬期間も住み慣れた地域で安全・安心に暮らしていけるよう支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○髙橋光男議長　11番河村　豊議員。
○11番（河村　豊議員）　それでは、１点だけ要望をしたいと思います。
　　今、最後に市長からご答弁いただきました高齢者世帯等、雪下ろし等支援についてでありますけども、この交付要綱を私も見せていただきました。ここに補助対象経費というところ、第４条でありますけども、補助金の交付対象となる経費は、補助対象者または家族が所有し、補助対象者が現に居住する家屋の雪下ろし等に要した経費とするとあります。
　　これ、かみ砕いて言いますと、要は、住宅を持家の方に対して補助しますということなんです。借家に住んでいる方は駄目と書いてあるんですね。
　　この最後にある居住する家屋というのは分かります。例えば、物置きであるとか、車庫であるとか、そういうところは対象になりませんよというのは、これはどこまでも行けば広がってしまいますので、これはもう分かります。ただ、持家か借家かということで、高齢者で除雪もできない大変な方を門前払いするというのは、私これはちょっと非常に課題が多いなと思います。
　　いろいろ調べたり、専門家にお話を聞きましたら、基本的にその賃貸借の契約には、除雪というのは入っていないと。大家の要は除雪というのは入っていないと。
　　例えば、住居ではなくて、テナント何かですと大家が駐車場等の除雪をちゃんとやるということもあると思いますけども、住居に関しては、特に戸建ての住居に関しては、基本的に要は草むしりをしたり、家の周りの環境整備をするのと同じように、除雪も住んでいる人の責任ですよというのが通常の契約ということなんですね。ということは、借家に住んでいる方は、大家さんにお願いすることもできないということなんです。
　　集合住宅に関しては、共益費なんかも払っているということで、まれに大家さんがサービスで、駐車場なんかがもう限界になったという申入れに対して、排雪をするなんていうことをやってくれる大家さんもいるようでありますけども。
　　私が見て感じるのは、戸建てに住まわれている高齢者だけの世帯、高齢者の単独世帯とか、そういうところは、長年、昔から住まわれていて、例えば、大家さんが代替わりをしたりしても、昔から住んでおられるから、安価な家賃でそのまま住んでいただいているなんていうケースが多いと。共益費だ何だということはないというのが一般的だということなんです。
　　そういう方々に対して、これは高齢者とか障がい者に対するそういう除雪の支援ですから、非常にこの金額とか上限額を見直していただいたと、これは非常に拡充していただいたということで、私、今年は非常に喜んでおられる方も多いんではないかなと思うんですけども。先ほど申しました持家か借家かで門前払いされるというのは、これちょっと行政としては、しかも非常に冷たいと感じます。
　　ですので、是非これは市長が音頭を取っていただいて、私は、改革、見直しをしていただけたらなと思います。
　　以上であります。
○髙橋光男議長　土田市長。
○土田正剛市長　持家については補助があり、借家についてはなしということについて、今ご指摘を受けたわけでありますが、事務当局の方となぜそういうふうになっているのかなどを検討しながら、可能であればご要望どおりということにしたいと思います。
　　まずは事務当局の方といろいろと検討させていただきたいなと思います。
○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○髙橋光男議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。
　　本日は、これで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時０３分　散　会