令和３年第３回東根市議会定例会　９月　２日　議事日程　第２（一般質問）

令和３年９月２日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　髙　　橋　　光　　男　議長　　　　　　　白　　井　　健　　道　副議長

◎出席議員（１８名）

　１番　　　齋　　藤　　俊一郎　議員　　　　　　　２番　　　高　　橋　　弓　　嗣　議員

　３番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　４番　　　元　　木　　十四男　議員

　５番　　　東海林　　克　　彦　議員　　　　　　　６番　　　三　　宅　　一　　人　議員

　７番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　　８番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員

　９番　　　山　　科　　幸　　子　議員　　　　　　１０番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員

１１番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　１２番　　　原　　田　　利　　光　議員

１３番　　　細　　矢　　俊　　博　議員　　　　　　１４番　　　浅野目　　幸　　一　議員

１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　白　　井　　健　　道　議員　　　　　　１８番　　　髙　　橋　　光　　男　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	元　木　正　史	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	斎　藤　吉　則	代表監査委員
菅　原　繁　治	農業委員会会長	芦　野　耕　司	副　　市　　長
高　橋　重　俊	総　務　部　長	半　田　　　薫	市民生活部長
鈴　木　敬　一	健康福祉部長	石　垣　有　一	経　済　部　長
小　松　伸一郎	建　設　部　長兼水道部長	深　瀬　弘　之	会計管理者
佐　藤　明　彦	消　　防　　長	佐　藤　慎　司	教　育　次　長
青　柳　　　昇	総合政策課長	安　達　利　也	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
岡　田　光　弘	財　政　課　長	井　澤　志都香	監　査　委　員事　務　局　長
岡　田　正　樹	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


太　田　　　修	事務局長	菅　井　美奈子	事務局長補佐
森　谷　賢　司	議事係長	黒　坂　育　実	主　　　　任
井　上　雄　貴	副主任	井　上　正　宏	兼　務　書　記
辻　村　　　充	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第２号

　　　　　　　令和３年９月２日（木）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　９番　山　科　幸　子

　　　　　　　　２　　５番　東海林　克　彦

　　　　　　　　３　　１番　齋　藤　俊一郎

　　　　　　　　４　　２番　高　橋　弓　嗣

　　　　　　　　５　　７番　植　松　　　宏

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。

令和３年東根市議会第３回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
１	山科　幸子議　　　員	１.社会的弱者に対する取組について	１．新型コロナウイルス感染症の長期化は、低所得者、高齢者など社会的弱者といわれている方々に影響が大きく、社会的問題が顕在化してきている。　　誰もが安心して住み続けるために、次のことについて本市の取組について伺う。（１）地域食堂、こども食堂について（２）高齢者支援について	市　　　長
１	山科　幸子議　　　員	２.通学路の安全対策について	１．本年１月に神町小学校が改築移転し、通学路が変更になっている。本市では、登下校の安全を図るため「東根市通学路安全対策推進協議会」を設置し、安全点検を実施している。　　そこで、児童生徒が安心安全に通学できるよう、次の点について伺う。（１）東根市通学路交通安全プログラムによる今年度の取組状況について（２）安全確保に対する取組について	市　　　長教育長
２	東海林克彦議　　　員	１．ゴミの不法投棄問題について	１．先般、市東部地区に木製パレット等の不法投棄事例が発生した。本市における不法投棄確認件数はどうなっているのか。２．不法投棄が見つかるのはどのような場所が多いのか。３．不法投棄ゴミの処分はどのように行われているのか。	市　　　長
２	東海林克彦議　　　員	２．本市の林業の現状について	１．本市の森林面積と人工林の比率はどのようになっているのか。２．本市の林業生産額はどのようになっているのか。３．森林環境譲与税をどのように活用する予定なのか。４．山形県が推進する「やまがた森林ノミクス」に本市はどう取り組んでいるのか。	市　　　長
３	齋藤俊一郎議　　　員	１．防災・減災都市ひがしねの構築に向けて	１．令和２年７月豪雨から１年が経過した中で、次のことについて伺う。（１）今後の防災・減災・強靭化に資する方針について（２）河川の強靭化に向けた現況と流域治水の実施状況について（３）今後の防災関係施設及び防災資機材の整備方針について	市　　　長
３	齋藤俊一郎議　　　員	２．東京2020オリンピック・パラリンピック後のレガシー構築に向けて	１．ホストタウンとしての総括を伺う。２．共生社会ホストタウンやドイツとの交流を活かした今後の方針を伺う。	市　　　長教育長
４	高橋　弓嗣議　　　員	１．本市のデジタル変革の推進について	１．新型コロナウイルス感染症への対応などを始め、行政サービスなどのデジタル化が急速に進む中、本市の行政デジタル変革の推進の進捗状況や今後の進め方について、以下のことを伺う。（１）第５次東根市総合計画の基本構想において、「行政デジタル化の促進」とあるが、現状の具体的な動きと今後の計画は。（２）防災情報や生命・財産に大きく影響する情報などを、より多くの市民へ迅速に提供することを目的として、東根市ＬＩＮＥ公式アカウントを開設したが、市民サービスとしての反応や成果をどのように捉えているか。（３）今年度からスマートフォン決済アプリを使った市税等の収納サービスが実施されているが、利用状況と今後の周知方法は。	市　　　長
５	植松　　宏議　　　員	１．さくらんぼ東根駅前の放置自動車について	１．令和３年第１回定例会において成立した「東根市市有地等における放置自動車の適正な処理に関する条例」により、放置自動車の対応方針が定まったが条例制定後の取組状況について伺う。（１）さくらんぼ東根駅前駐車場の放置自動車の現状はどのような状況か。（２）今後の対応方針はどのように考えているか。	市　　　長
５	植松　　宏議　　　員	２．第２次東根市地域福祉計画について	１．「思いやりの言葉がやまびこのように行き交うまち」から、「支え合いの声が行き交い、みんなで築く地域福祉のまち」を基本理念にスタートした第２次東根市地域福祉計画「しあわせのやまびこプラン２」の内容について伺う。（１）第２次東根市地域福祉計画策定に当たり、地域福祉の推進となる課題は。（２）高齢化の進行により自助、共助も難しくなっている地域への対応は。	市　　　長

　　◎開　　　　　議

○髙橋光男議長　皆さん、おはようございます。

　　本日の会議に、欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○髙橋光男議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎山科幸子議員質問

○髙橋光男議長　はじめに、９番山科幸子議員。

　　　〔９番　山科幸子議員　登壇〕

○９番（山科幸子議員）　おはようございます。

　　９番山科幸子でございます。

　　新型コロナウイルス感染拡大に伴う各種イベントの延期・中止、そして自粛が続く毎日です。不自由で不安が続く中、市民の方々からの問合せや要望が大きくなってきています。しっかりと市民の方々の声を受け止めて行政へつなぐ導管の役割を果たしてまいりたいと考えております。

　　議長から許可をいただきましたので、ただ今から通告に基づきまして一般質問を行います。

　　新型コロナウイルス感染症の長期化は、低所得者、高齢者など社会的弱者と言われている方々に影響が大きく、社会的問題が顕在化してきています。誰もが安心して東根市に住み続けることができるよう、次の点について本市の取組をお伺いいたします。

　　はじめに、地域食堂、こども食堂についてであります。コロナ禍において子どもの貧困が社会問題化して、１日１個のおにぎりでしのぐ、給食が命綱などの食の貧困が繰り返し報道されています。以前からの孤食の弊害を含め、食育の大切さが再認識されているところであります。

　　無料または安価で栄養のある食事や暖かな団らんを提供するこども食堂などが広まってきており、家庭における共食が難しい子どもたちに対し、県内各地でも取組が行われてきています。世代間交流や高齢者の居場所の一環として地域食堂として運営されているところもあります。

　　また、食の乱れは心の乱れとも言われ、更生保護女性の会が運営している近隣自治体もあります。こども食堂の重要性が認知され、様々な形態での取組が広がり、山形県では今年度から子ども居場所運営支援事業を立ち上げ、積極的に支援の取組を始めました。

　　本市の社会福祉協議会では生活困窮世帯へフードバンクを活用した取組を行っていますが、食材が限られていることなどから、十分な支援とはいえない状況にあります。こども食堂は子どもの貧困対策はもとより、高齢者支援や地域コミュニティの絆にもつながるものであると考えます。

　　そこで、本市のこども食堂や地域食堂への取組についてお伺いいたします。

　　次に、高齢者支援についてであります。

　　新型コロナウイルス感染症は未だに収束が見えず、長期化してきております。コロナ禍の影響により認知症になる方が増えており、厚生労働省の調査によりますと、高齢者の心身の状態について、令和２年度は令和元年度に比べ外出機会は約20％の減少、認知機能の低下、鬱に関する項目の該当者が約５％増加の傾向が見られているとのことであります。うつらない、うつさないことを意識しながら過ごし、気持ちが落ち込んだり運動不足になったりしてきています。

　　東根市では多様な高齢者支援を展開してまいりましたが、コロナ禍における高齢者に対する取組についてお伺いいたします。

　　続きまして、通学路の安全対策についてお伺いいたします。

　　全国的に通学路における事故が起きており、本年７月には下校途中の小学生の列にトラックが突っ込み、小学生男子２人が死亡するなど、児童５人が死傷した痛ましい事故がありました。

　　通学路の安全対策につきましては、本会議においても度々取り上げられているところであります。本年１月に神町小学校が改築移転し、通学路が大幅に変更になりました。本市では登下校の安全を図るため、東根市通学路安全対策推進協議会を設置し、安全点検を実施しています。

　　そこで、児童生徒が安心・安全に通学できるよう、次の２点につきましてお伺いいたします。

　　通学路安全対策推進協議会では通学路交通安全プログラムを定め、年間実施計画では危険箇所の抽出・報告、そして対策の実施、実施状況の確認、対策の効果検証と改善を年度内で行うということになっています。

　　はじめに、通学路交通安全プログラムによる今年度の取組状況についてお伺いいたします。

　　次に、通学路の安全確保に対する取組についてであります。

　　ホームページに公表されている安全点検の結果と対策一覧表では、交通安全対策におけるものが主で、ハード面整備がほとんどであります。

　　通学路安全対策には１つ、交通安全対策、主に歩道の確保、交差点改良など。２つ、防犯対策、暗がりや樹木の繁茂などによる不審者対策など。３つ、防災対策、災害時における安全な通学路の確保など、３点が必要であります。さらに通学路の安全を守るには、家庭や地域の力が重要であります。

　　そこで、本市における通学路の安全確保の取組についてお伺いいたします。

　　以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。

○髙橋光男議長　９番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　山科幸子議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、社会的弱者に対する取組についてであります。

　　近年、子どもの貧困が新たな社会問題としてクローズアップされる中、その対策の１つとして、こども食堂の開設が全国的に広がりを見せております。こども食堂には単に食事をするだけではなく、食について学び、正しい生活習慣を身につけるなど、様々な効果が期待されるところであります。家庭や学校で困難を抱える子どもやその保護者は、経済的な貧困だけでなく、人間関係など様々な問題に直面しているケースが多く、こども食堂における交流を通じて、親同士、子ども同士、そして地域とのつながりができることで孤立を防ぐ大きな効果と捉えております。

　　本市の子どもの貧困対策といたしましては、ひとり親家庭等の児童生徒を対象とした学習支援事業等を実施し、支援に努めておりますが、こども食堂については現在開設していないところであります。こども食堂等につきましては、今後関係団体と協議を進め、新型コロナウイルスの影響を勘案しながら、困難を抱える子どもたちなどの居場所づくりとしての機能を含め検討してまいります。

　　次に、高齢者支援についてでありますが、新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、不要不急の往来を避けるなど、一層の感染防止対策が強く求められております。その一方で、外出を控えることにより、運動量の低下や人と交流する機会が減り、特に高齢者の身体的機能や認知機能の低下が危惧されるところであります。

　　こうした状況を踏まえ、本市ではこれまで実施していた介護予防事業や健康教室などの代わりに、少しでも体を動かして健康維持に努めていただくよう、市報やチラシを活用しながら、自宅で取り組める運動の紹介や体操のＤＶＤ等の貸出しなどを行っているところであります。

　　また、社会福祉協議会では電話で安否の確認を行っており、市の保健師による保健指導等につきましては、感染対策を徹底した上で戸別訪問を引き続き実施するなど、これまで以上に見守り活動を強化しているところであります。今後感染の状況を見極めながら介護予防事業等を再開し、ひきこもりがちの高齢者が外に出て交流する機会を設け、健康の増進に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　次に、教育長に答弁を求めます。

　　元木教育長。

　　　〔元木正史教育長　登壇〕

○元木正史教育長　私からは、通学路の安全対策についての質問にお答えをいたします。

　　はじめに、通学路安全点検プログラムによる取組状況についてでありますが、平成20年代、全国で登下校中に児童生徒が交通事故に巻き込まれ死傷する事故が相次いだことから、関係機関の連携体制を構築し、通学の児童生徒の安全を確保するため、各道路管理者、村山警察署、交通安全協会、生活環境課、学校、教育委員会で構成する東根市通学路安全対策推進協議会を平成26年度に設置いたしました。

　　協議会では通学路の安全を確保するため、東根市通学路安全点検プログラムを策定し、このプログラムに基づき、協議会の会員が一堂に会し、夏季と冬季の年２回通学路の点検を行っております。

　　今年度は各学校より報告がありました危険な通学路７路線について、７月に夏季の通学路合同点検を実施しており、安全対策実施に向けた検討を行っております。点検結果と安全対策につきましては、市のホームページで公表いたします。

　　次に、安全確保に対する取組についてでありますが、通学路は新年度になると通学する児童の構成が変わることから、集合場所や通学する路線について、地域の実情を熟知している育成会やＰＴＡに委ね、その報告に基づき学校が点検をした上で、その年度の通学路を決定しております。

　　通学路は定期的な安全点検のほか、年度始めや長期の休みが明ける直前、台風や豪雨等の自然災害の懸念があるときなどに教職員が実際に通学路を歩き、通学路の安全点検を行い、安全の徹底を図っております。

　　そのほか、地域や保護者が主体となった子ども見守り隊が学校と一体となり、登下校時の随行や立哨、下校時間に合わせたパトロールなどを行っており、児童の登下校の交通事故の防止と防犯にご尽力いただいております。

　　一方、各小学校では登下校だけでなく校外生活における事故防止を図るため、ＰＴＡが中心となり、暗い道路や不審者情報、危険な水路などを網羅した安全マップを作成し、地域内の注意すべき場所を児童と保護者に周知しております。

　　また、平成30年度に発生した大阪北部地震において、ブロック塀倒壊により通学中の児童の死亡事故が発生したことから、倒壊による事故を未然に防止するため、建設部において今年度より新たに東根市危険ブロック塀等除去支援事業費補助金を創設し、通学路を含む道路通行者の安全確保に努めておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　ただ今の答弁に対しまして、順次質問席から質問を行いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

　　こども食堂につきましては、検討していくとの市長答弁をいただきました。昨年から事業などが中止されている中、既存事業を見直したり、新規事業の立ち上げに絶好の機会であると考えています。国・県が取組を進めるこども食堂ですが、こども食堂の設立・運営に関する補助制度などはどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えをいたします。

　　こども食堂に関する補助制度につきましては、国・県からの補助と、民間からの補助があります。国の補助につきましては、基本的に市町村に対する補助であり、開設や運営に関する経費が対象となります。また、運営を委託する場合も補助の対象になります。

　　一方、県の補助につきましては、こども食堂を運営する実施主体に対して直接に補助するものであり、対象経費は食材の購入費や会場使用料等の運営経費となっており、１回当たり１万円、１年間の補助上限が１２万円となっております。

　　また、そのほかに日本赤十字をはじめとする団体や民間企業等による様々な補助制度があります。補助金に限らず、食材の提供など幅広い支援制度が運用されているところでありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　市内でも一保護者の方とか地域の方がこども食堂を設置したいという動きがあるようです。また、県の方でも社会福祉協議会が働きかけを行っているともお聞きしております。是非立ち上げのご相談、支援等をよろしくお願いしたいと思います。

　　次に移ります。

　　市内には多くのサロンがあります。高齢者をはじめ子どもを含む市民への居場所を提供しています。しかしながら、昨今の状況での活動は厳しいものがあります。現在サロンの活動状況はどのようになっているのか、市の方ではどのように把握しているのか、お尋ねいたします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　本市では社会福祉協議会がサロンの運営に関する相談やコーディネート等を行っておりますが、コロナ禍にあって、各団体には感染対策に十分に配慮した上で運営していただくようお願いをしているところであります。

　　また、社会福祉協議会では新型コロナウイルスの感染を防止するため、各サロンに手指消毒液を配布するとともに、感染防止対策に関する研修会を行ったところであります。

　　サロンの開催状況につきましては、活動自粛しているサロンもありますが、屋外で活動を行ったり、自宅でできる体操やゲームなどのチラシを配り、集まらなくてもできる活動を行うなど、活動内容を切り替えているサロンもあります。

　　今後感染が落ち着きましたら、大いに活動していただきたいと考えておりますが、今は感染防止を優先している状況でありますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　市内の状況がよく分かりました。運営する方も参加する方も高齢者が多いので、１年で身体的状況とか家庭の状況が変わります。継続するために、スムーズな再開のための支援をお願いしたいと思います。

　　また、先ほど電話で、社協の方が高齢者に電話しているというのもすばらしい取組ではないかなと考えます。

　　今年は連日猛暑で、在宅介護をしている方にとってはとてもつらい夏でありました。大人用紙おむつを使用する介護については、交換や後始末など本当に大変で、肉体的・精神的な負担になっています。猛暑の夏は週２回のごみ出しでは保管場所や臭いの問題が出てきています。今後の大きな課題であると捉えています。是非その辺も福祉の方の対策の一環としてご検討いただければなと思います。

　　東根市では家族介護用品支給という事業をしております。大人用紙おむつ等の支給なんですけども、これに大人用おむつを入れるごみ袋の配布を是非お願いしたいのです。普通の大500円のですと、とっても重いんですね。私でもいっぱい入れれば重いです。なので、大ではなくて１袋400円の小とか、そういうのでいいのです。

　　コロナ対策ではひとり親とか貧困世帯とか、様々な経済対策やいろんなことが報じられてきていますが、在宅介護をしている方とか高齢者の支援が薄いと感じています。是非在宅介護世帯に対して、市でもしっかり考えているという、心理的負担を軽減するためにも是非ごみ袋の、小さいごみ袋なんですが、支給を強く要望したいと思います。

　　それでは、次に、今度通学路の方に移ります。

　　教育長の答弁に、７月に行われた通学路合同点検は、学校から報告があった７路線ということでありましたが、場所、点検など詳しい内容をお伺いいたします。

○髙橋光男議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それでは、お答えをいたします。

　　今年度の夏季の通学路合同点検につきましては、７月６日に東根市通学路安全対策推進協議会を構成する教育委員会、生活環境課、建設課、村山警察署及び当該路線の点検を申し出ました学校が参加し、８名で行いました。　　また、今回の点検では、村山警察署交通課のほか、生活安全課も参加し、登下校時の防犯の面からも点検を行っております。そのほか、地元区長会の代表が点検に参加している路線もあります。

　　点検した路線につきましては、東根小学校学区１路線、東郷小学校学区１路線、高崎小学校学区１路線、大富小学校学区２路線、小田島小学校学区１路線、中部小学校学区１路線の７路線となっております。

　　先ほど教育長より答弁もございましたが、この７路線の点検結果と対策は市のホームページで公表いたしますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　７路線の中には、神町の学区内のが入っていなかったというのはどうしてなのかなと、ちょっと思ったところです。

　　今年７月の事故を受けて、全国の教育委員会などへ通知を出したという情報をいただきました。点検では見通しのよい道路や幹線道路の抜け道になっている道路など、車のスピードが上がりやすい場所、過去に事故に至らなくても危うい事例があった場所、保護者や地域住民から改善要望があった場所など、危険な箇所を抽出して取りまとめるようになっています。

　　通知では、今年９月中を目途に点検の実施と危険な箇所の把握を進め、10月中を目途に市町村の教育委員会や学校がＰＴＡの協力や学校の助言において対策案を作成するように求めています。地域の事情で困難な場合には、遅くとも年内までには実施して、国に報告するとともに、可能な限り自治体のホームページで公表するように求めています。

　　是非地域の声、保護者の声を十分反映し、点検の際には地域を熟知している区長等の協力をいただいて、対処くださるようにお願いしたいと思います。

　　それでは、点検に基づいてグリーンベルトを設置しているということがありましたが、市内の校区にはグリーンベルトの幅、設置数にばらつきが見られます。また、通学路廃止になっているのか、薄いものから濃いものまで様々見受けられます。設置に当たっての基準や注意点は何かあるのでしょうか。

○髙橋光男議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えをいたします。

　　グリーンベルトは歩道が整備されていない道路の路側帯を緑色に着色して、ドライバーに通学路であることを視覚的に認識させ、車両の速度を抑制させるとともに、通行帯を明確にすることで歩行者との接触事故を防ぐことを目的に設置しております。県公安委員会が規制しております規制の対象として設置しております横断歩道などとは異なり、線の太さなどの基準を定められておらず、外側線のさらに外側を着色していることから、道路自体の幅員、路側帯のスペースに合わせて設置しているところでございます。

　　グリーンベルトの設置や引き直しに当たっては、学校から設置の要望のあった箇所について、限られた予算の中でより多くの要望に応えるために、毎年の合同点検の中で学校の認識する危険度や優先度などを聞き取りしながら、総合的に判断して設置をしておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。

　　また、神町小学校の移転に伴う通学路の変更に対しましては、神町地区からの要望に基づき、区長会や神町パトロール協議会、神町小学校へ確認をした上で、通常の通学路点検による設置とは別に、要望のあった箇所へグリーンベルトを設置しているところです。

○髙橋光男議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　限られた予算というのはどこにでもついてくるものなんですけども、子どもの安全というのは何よりも優先すべきであって、この予算の範囲内というのは、必要であればどんどん要求して獲得していただいて、安全な対策を講じていただきたいものだと考えます。

　　車というのはそこのみを通過するものではなくて、先ほど接触を防いで認知させるという効力があるのだというお答えがありましたけども、運転者へ認知するには、やっぱり統一した、市内統一感のある設置をすべきだと考えます。薄かったらそこは廃止になっているのかどうか、ちょっと分かりませんよね。あと強調になっているところはとても強調になっているんです、幅が広かったり。これについてもちょっと疑義があるところであります。

　　若木の市営住宅前というのは本当に通行量が甚だ多くて、多くの小学生、中学生の通学路になっているところであります。是非現状を確認していただいて、小林一丁目のような注意喚起を促す早急な対策をお願いしたいと思います。

　　近年、通学路へ樹木のはみ出しが多く見られるようになってきました。空き家の増加、高齢者世帯の増加が要因であると考えます。放置された樹木は交通の妨げになるほか、防犯灯を遮ったり、冬場は倒木、落雪の危険があります。民地からはみ出し支障が出ている樹木の対応についてはどうなっているのか、お伺いいたします。

○髙橋光男議長　小松建設部長。

○小松伸一郎建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　通常の道路パトロールや、市民からの通報によりまして、通学路上に樹木のはみ出しを発見した場合は、文書の送付や樹木の所有者に直接お願いするなどして、児童生徒の安全確保するため伐採を行うよう依頼しております。

　　また、特に冬季間においては通行車両及び歩行者への落雪等や除雪作業に支障を来すため、除雪業者による点検を行っているほか、市報やホームページなどで樹木の伐採についてお願いをしているところでありますので、ご理解をお願いします。

○髙橋光男議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　今は空き家問題を中心に市の方でも頑張っていますけども、これとともに、一緒に空き地、支障木、今後ますます問題化していくのではないかと考えます。

　　市道管理者が道路沿いの土地や樹木、工作物などが交通に危険が及ぼす恐れがあるときに、条例で措置を講じることができる沿道指定というものを定めている自治体の先進事例もあります。是非今後そういうことも研究していくべきであって、木は１年で大きくなったりもしますので、しっかり困らないように市の方でも対応すべきでないかと考えます。

　　時間もありますので、ＪＡＦが取りまとめた資料がございます。

　　令和２年８月現在、去年の８月ですね。横断歩道停車率は山形県24.8％、４人に１人が停まってくださる。教育県長野県では反対に４人のうち１人が停まらない、逆転だそうです。平成30年度では、山形県８％の停車率と本当に最悪の状況でしたけども、取締り強化と巡回強化、学校関係者との「とまってくれてありがとう運動」、よく停まるとお礼して子どもさんがいてほほ笑ましいなと思っていたら、「とまってくれてありがとう運動」というのを展開して、ここまで４分の１まで改善してきたということでありました。本当に関係者との相互協力というのは大事だなと考えます。

　　交通安全母の会さんも通学路の安全対策にご協議いただいていますが、家庭の状況の変化でお母さんがいないご家庭もあります。是非会の存続には親の会とか家族の会などと名称を変更して、多くの方が関われるような組織の在り方も課題ではないかなと考えています。

　　すばらしい神町小学校ができました。周辺の環境整備や通学路の安全対策も設置者の義務であります。今学区内には宅地開発が活発化しています。本当に日々工事車両が出たり、状況が変わっています。子どもたちは行きも帰りも、若木市営住宅の東側が開発行為で大きな住宅団地が造成が始まっていて、子どもたちは行きも帰りも山側の狭い通学路を通っています。

　　交差点を左折する車というのは、隅切りぎりぎりに左折して通過します。私が市民の方から言われて測ったところ、歩道が切れてグリーンベルトができているところ、そこは僅か側溝まで40センチでした。私では完全にはみ出ます。よくここで事故が起きなかったなというくらいの幅であります。交差点がとても危険な状況なのをお知らせしたいと思います。

　　今後若木団地空地側への歩道の設置と右折レーン新設など、交差点改良、通学路への適切な横断歩道設置を強く要望いたしまして、一般質問を終わります。

　　以上です。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎東海林克彦議員質問

○髙橋光男議長　次に、５番東海林克彦議員。

　　　〔５番　東海林克彦議員　登壇〕

○５番（東海林克彦議員）　５番東海林克彦でございます。

　　通告に従い、２つの項目について一般質問を行います。

　　１項目め、ごみの不法投棄問題についてであります。

　　ごみの不法投棄については、全国的な問題として国及び地方自治体においてそれぞれの役割分担を行い、法整備から現地における対策の強化まで進められていると伺っております。

　　本市においては、平成13年に地球温暖化等の環境問題に取り組むべく、他自治体に先駆けて国際規格であるＩＳＯ１４００１の認証を取得し、これまで20年にわたり維持してまいりました。

　　この成果として、市庁舎などにおいては累計で１億9,580万円、およそ２億円の経費削減がなったとのことであります。

　　また、土田市長は昨年１月にゼロカーボンシティの表明を行い、温暖化等のリスクを軽減し、持続可能な未来を目指すことを宣言しております。

　　しかし、そのような環境問題に逆行するかのように、先般本市東部地区において大量の木製パレットなどの産業廃棄物が不法投棄される事例が発生した旨、地元環境衛生組合を通じ市へ報告があったとのことですが、幸いにもこの事案については、土地の管理者にて除却されたとのことであり、ひとまず安心しました。

　　空き缶やペットボトル、さらには吸い殻のポイ捨てであっても不法投棄の１つですが、簡単に人目に触れるような場所でのこのような大量の投棄事案は最近では聞いたことがありませんでしたが、早期に原状回復が行われたとお聞きし、不法投棄を助長させない環境に対する地域の意識の強さを感じました。

　　そこで、本市におけるごみの不法投棄の現状などについて、どのようになっているのか、３点ほどお聞きします。

　　はじめに、山形県の資料によれば、１か所当たり30㎡以上と規模を限定しておりますが、平成22年度以降、令和２年度までに212か所もの不法投棄事例が確認され、原状回復がまだ行われていない箇所数が10か所もあると発表されております。

　　それでは、東根市における不法投棄の認知箇所数と原状回復はどのような数となっているのでしょうか。

　　次に、以前であれば国道など幹線道路沿線にポイ捨てされた空き缶やペットボトルなどが多く見かけられましたが、周辺住民や児童生徒などのごみ拾いと美化運動の効果もあって、近頃は数が減ってきているなと感じております。

　　それでは、産業廃棄物や粗大ごみなどの不法投棄が発見されるのは一体どのような場所に多いのでしょうか。

　　次に、発見された不法投棄ごみの収集や処分はいつ誰がどのように行っているのでしょうか。

　　続きまして、２項目め、本市の林業の現状についてお尋ねします。

　　昨年の豪雪は多くの果樹倒木や雨テンの倒壊、変形などの被害をもたらし、復旧に多くの労力を要しました。また、本市のシンボルである大ケヤキにも大きな枝折れが発生するという残念な出来事が発生したことは皆様ご承知のとおりです。

　　さて、周辺部に目を向けますと、この豪雪により、山間部の林道沿線においてもたくさんの倒木や大きい枝の折損、落下が発生しており、今春の融雪後における林道の開通が遅れ、森林管理にも影響があったと認識しております。倒木処理については、沿道管理者である市や林業事業者との連携により順次撤去、開通しているとのことであり、ひとまず安心しております。

　　統計資料によれば、山形県の面積は全国９番目で約9,323ｋ㎡とのことです。その中の実に72％が森林であり、さらにそのうち28％が木材などの生産のため、人の手が入っている人工林であると言われております。全国平均では森林面積の約41％が人工林ですから、本県の人工林比率は少ない方と言えます。

　　そこで、本市における林業の現状について、４点ほどお聞きします。

　　はじめに、本市においては東根地区の一部と東郷・高崎両地区の、いわゆる奥の方が山間部となっており、多くの森林が存在しております。それでは、本市における森林面積と人工林の割合はどのようになっているのでしょうか。

　　次に、本市の林業生産額についてお聞きします。

　　昭和40年頃はよく山を売って家を建てるということを聞いたことがあります。それは先祖が植林し成長した杉を処分し、あるいは建材として利用し家を建てたものだったと思います。近頃は輸入材に押され、地元の山の木材を使用する機会が減ってきているのではないかと思います。

　　山形県におきましても、県産木材の使用を後押しするための補助を行っております。本市の生産額はどのようになっているのでしょうか。

　　次に、政府では平成30年に成立した森林経営管理法を踏まえ、温室効果ガスの削減目標の達成や、災害防止を図るための森林整備に必要な財源確保のため、令和６年度から国税として１人年額1,000円を徴収する森林環境税を平成31年に創設しております。これを前倒しで活用する、森林環境譲与税を令和元年度から市町村や県へ譲与しているところですが、本市においてその活用についてはどのような計画となっているのでしょうか。

　　次に、平成25年、山形県知事が宣言した、「やまがた森林ノミクス」については、県内全市町村が参画していると伺っております。この「やまがた森林ノミクス」に対する本市の取組はどのようなものとなっているのでしょうか。

　　以上、お尋ねし、登壇での質問といたします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　東海林克彦議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、ごみの不法投棄問題についてであります。

　　本市における不法投棄の認知件数についてでありますが、村山地区不法投棄防止対策協議会に報告している30㎡以上の不法投棄の認知件数は、平成29年の１件のみとなっており、現在は廃棄物も処分され、原状回復している状況であります。

　　また、生活環境課において日々監視パトロールを行い、公道上にある不法投棄ごみなどを回収しておりますが、その都度回収していることから、その件数については把握していないところであります。

　　次に、不法投棄ごみの発見場所についてでありますが、平成29年の事例における発見場所は林道の終点近くの山林であり、その他日常的に寄せられる通報の傾向といたしましては、その多くは農地に投棄されている状況であります。

　　次に、不法投棄ごみの処分についてでありますが、不法投棄されたごみは原則として土地の所有者が原状回復を行うこととなりますので、土地の所有者に不法投棄ごみの収集や処分をお願いしているところであります。

　　なお、不法投棄された箇所が広範囲で、土地所有者等による原状回復が困難な場合は、行政や関係機関等で構成する村山地区不法投棄防止対策協議会が地域住民とともに原状回復事業を実施しております。今後とも関係機関と連携しながら監視パトロール等を行い、不法投棄の早期発見と未然防止をはじめ、豊かな環境保全に努めてまいります。

　　次に、本市の林業の現状についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、本市の森林面積と人工林の比率についてでありますが、令和元年時点の森林面積は133.56ｋ㎡で、本市の総土地面積のうち64％を占めております。また、人工林の面積は30.28ｋ㎡で、森林の22％を占めており、県平均よりも少ない状況であります。

　　次に、本市の林業生産額についてでありますが、平成20年度の産出額は１億円となっておりましたが、年々減少し「やまがた森林ノミクス」が宣言された平成25年度は5,000万円となっております。その後は5,000万円で推移し、平成30年度は5,800万円となったところであります。

　　次に、森林環境譲与税の活用についてでありますが、現在は森林経営管理制度に基づく業務を進めるために雇用している会計年度任用職員の人件費等に充てている状況であり、森林簿における所有者と登記情報との突き合わせ作業を行っているところであります。

　　今後は、所有者への森林経営に関する意向調査及び境界の明確化を行った上で、所有者自らが経営管理を行えない場合には、市から民間事業者への委託等により森林の経営管理を行っていく予定としております。これらの財源として森林環境譲与税を活用していくことになりますが、長期的な展望に立って計画的に取り組み、森林の適正管理を推進してまいります。

　　次に、「やまがた森林ノミクス」の取組についてでありますが、「やまがた森林ノミクス」は本県の豊かな森林資源を森林の持つ多面的機能との調和を図りながら、森のエネルギー、森の恵みとして利活用し、林業の振興と地域の活性化につなげる取組であります。

　　本市では、森林の多面的機能の持続的な発揮と資源の循環利用を推進するため、従前から林道の維持管理、衛生伐などの病害虫防除、里山林の整備などの取組を進めてまいりました。

　　また、木材の供給や流通促進に関しましては、東根市森林組合や関山愛林公益会、各地域において製材、加工、薪の生産、販売、炭づくりなど、多様な取組が行われております。さらに、木材の利用促進のため、市独自にペレットストーブ等の設置に対する補助等を行うほか、緑の少年団の活動などにより意識の醸成を図っておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員。

○５番（東海林克彦議員）　ご答弁ありがとうございます。引き続き、自席から質問させていただきます。

　　ごみの不法投棄について続けます。

　　先ほど市長より答弁ありました、村山地区不法投棄防止対策協議会とはどのような組織なのか、もう少し詳しく教えていただきたいと思います。

○髙橋光男議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　県総合支庁が事務局となり、市や町の廃棄物担当課、廃棄物所掌一部事務組合、衛生組合連合会、警察署及び山形県建設業協会など複数の団体で構成され、廃棄物の不法投棄防止対策を推進する組織となっております。

　　協議会の事業といたしましては、年２回の合同パトロール、不法投棄防止の啓発事業のほか、不法投棄箇所の原状回復事業などを行っております。

　　お願いします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員。

○５番（東海林克彦議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　協議会の組織構成については理解いたしました。

　　さて、ただ今は対策協議会の事業として原状回復事業を行っているとのことでしたが、これはどのような事業なのでしょうか。また、原状回復事業により回収されたごみも土地所有者が処分すると理解してよろしいのでしょうか。

○髙橋光男議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　不法投棄された箇所を地域住民が主体となって原状回復作業を行う場合に、協議会で支援を行うものです。寄せ集めたごみが30㎡以上に及び、地域住民だけでは対応が困難な箇所について、地域住民から強い要望がある場合に市や県の担当者など、協力してごみ回収作業を行います。また、原状回復事業で回収いたしましたごみにつきましては、不法投棄防止対策協議会で処分することとなります。

　　よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員。

○５番（東海林克彦議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　協議会による原状回復事業であれば、ごみの処分まで対応していただけるということで安心いたしました。

　　では、農地や山林、原野など個人の所有地に捨てられたごみを所有者自らが処分しなければならない場合、個人に負担がかかってくることとなり、処分が困難な場合も想定されるのではないかと思います。１日でも早く不法投棄ごみを処分するために支援制度などはないのでしょうか。

○髙橋光男議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　処分費用に対する支援は現在はございませんが、先ほど市長答弁にもありましたように、村山地区不法投棄防止対策協議会による原状回復事業の対象となり、行政や関係団体が支援できるような場合には事業の活用を図ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員。

○５番（東海林克彦議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　民有地に廃棄された不法投棄のごみ全てが原状回復事業対象となり、市民の負担軽減が図られますよう、よろしくお願いいたします。

　　次に、東根市一般廃棄物処理計画によれば、その第４章の中で「不法投棄防止対策として環境衛生組合長と連携し、定期的に地域パトロールを実施」とありますが、その成果はどのようになっているのでしょうか。

○髙橋光男議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　市内７地区の環境衛生組合において、河川や道路沿いを中心に定期的に不法投棄パトロールを実施し、昨年度は合計で10回実施しております。投棄されたごみを放置しておくと、再び投棄される可能性が高くなるため、定期的なパトロール実施により不法投棄の発生防止など一定の効果を上げているものと捉えております。

　　よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員。

○５番（東海林克彦議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　今後とも不法投棄が発生しないよう取組をよろしくお願いします。

　　次に、不法投棄について最後になります。

　　廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条に「みだりにごみを捨ててはいけない」と規定されております。同法第25条には個人の不法投棄に対し、５年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、法人の場合は３億円以下の罰金と厳しい罰則があるにもかかわらず、不法投棄がなくならないのは、罰則規定も併せて重罪であるという認識が欠けているのではないかと思います。

　　今後は告知看板やのぼり旗などを活用するとともに、監視カメラの導入検討も視野に入れていただければと思っております。なお、市報や公民館のお知らせほか、いろいろな刊行物も活用し、啓発活動を続けていただくことが重要であると思います。環境負荷の軽減と美しいまちを守るためにも、是非実施していただけるよう、ご検討をお願いし、不法投棄に係る質問を終わります。

　　次に、本市の林業の現状についてであります。

　　先ほどの市長答弁により、本市の林業の現状が見えてきました。

　　それでは、本市においても戦後から昭和40年代頃までに杉などの用材が植林され、現在でもそれら人工林に係る林業が営まれていると思いますが、農業をはじめとする各種産業では、後継者不足や高齢化が大きな問題となっております。

　　それでは、本市の林業経営及び管理の現状はどのようになっているのでしょうか。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答えいたします。

　　本市における林業経営体は2020年、令和２年の農林業センサスによれば、法人１、個人１の２経営体のみになっております。林業経営体数は平成17年から公表されておりますが、この時点では法人５、個人20の25経営体でありました。したがいまして、ここ15年で急激に減少している状況であり、後継者不足が大きな課題になっていると言えます。

　　このほか、林業に携わらないまでも、生活の中で利活用されてきた森林もあると認識しておりますが、高齢化の進行などを背景に、以前と比べるとあまり利活用されておらず、管理不十分な森林も増えてきているのではないかと捉えているところでございます。

　　よろしくお願いします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員。

○５番（東海林克彦議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　山を持っていても林業というよりは先祖の遺産を相続したものの、なかなか手をかけることができない実態も見受けられるということが分かりました。

　　それでは、いずれ森林経営管理制度に基づき、所有者自らが管理できない場合は民間への委託などにより適正管理を進めていくとのことでしたが、本市の森林地域は急峻な厳しい地形条件のため、林業機械が入れないところもあると聞いております。適正管理のためには木材の搬出や林業機械が進入できるよう、林道の整備も課題かと思いますが、その計画はあるのでしょうか。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　林道整備の計画につきましては、平成27年から令和７年までを期間といたします東根市森林整備計画において定めているところでございます。

　　その中で、効率的な森林施業を推進するための林道等の路網を整備することとしており、林地の傾斜や木材の搬出方法に応じた路網密度の目標を定めております。また、人工林資源が充実しており、量的なまとまりをもって木材を伐採搬出できる区域を路網整備等推進区域として設定しているほか、開設が必要な路線や拡張が必要な路線等についても掲げているところでございます。

　　本市におけます林道等の路網は広範囲にわたりますが、近年におきましては災害が多発し、さらには激しい降雨により洗堀などが林道に頻繁に生じていることから、現在の林道整備につきましては、維持管理を中心としているところでございます。

　　今後については、引き続き維持管理を適切に行いながら、森林経営管理制度による森林の適正管理を進める中において、林道整備の方向性についても再度検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　５番東海林克彦議員。

○５番（東海林克彦議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　東根市森林整備計画や森林経営管理制度などによる適正管理のためにも、林道整備についてご検討よろしくお願いします。

　　さて、最後になりますが、ゼロカーボンに資するためには、現状に山があって森があるだけでは十分な効果を発揮させることはできません。二酸化炭素の吸収量は樹齢が若い木の方が高いことが分かっております。このため、適切な間伐などによる健全な森林整備や管理、効率的で安定的な林業経営体の育成などによる木材及び木質バイオマスの活用の推進が肝要かと思います。経営が成り立つことが事業を進めるときの大きな要素であることは誰もが知るところではありますが、環境問題は経費をかけても取り組まなければならないものと考えます。

　　是非これからの健全な森林整備を進めるためにも、林業の担い手の育成や高性能林業機械の導入と併せて、産出された木材資源が効率的に搬出できるような林道環境の構築について前向きなご検討をお願いし、私の質問を終わります。

　　ありがとうございました。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで議場内の換気のため、午前11時10分まで休憩します。

　　　午前１１時０５分　休　憩

　　　午前１１時１０分　開　議

○髙橋光男議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎齋藤俊一郎議員質問

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

　　　〔１番　齋藤俊一郎議員　登壇〕

○１番（齋藤俊一郎議員）　議席番号１番齋藤俊一郎です。

　　この度も一般質問の機会を賜りましたことに感謝を申し上げ、議長の指示に従い、通告に基づき質問を行ってまいります。

　　まず、大きな１項目めは、防災・減災都市ひがしねの構築に向けてであります。

　　昨日９月１日は、防災の日でありました。東根市から公式ＬＩＮＥアカウントの登録者に対して、山形県で公表している防災カレンダーを示しながら、９月は大地震や台風、大雨が数多く発生している期間であることから、日頃からの備えをご家族、ご友人、職場などで再確認いただく良い機会ではないでしょうかとの災害に対する啓発について、チラシを用いながら行われておりました。

　　本年も静岡県熱海市での土砂災害や西日本における河川の氾濫による被害など、激甚化する自然災害が頻発化している状況です。本市においても昨年７月28日、観測史上最多の大雨によって昭和43年の羽越水害以来、50年ぶりの大災害を引き起こし、多くの避難所避難者が生じ、堤防決壊による甚大な被害をはじめ、市民生活に多大なる影響が出てしまったところであり、この復旧・復興からの再生はまだ道半ばの状況です。

　　市長は、令和２年第４回定例会における私の一般質問において、大雨対応の反省や教訓を生かし、次期出水期までに災害対策の体制を整えていくとの答弁をされました。これを踏まえ、１点目の質問です。

　　令和２年７月豪雨から１年が経過し、台風の発生が多発する出水期を迎えた中で、政治行政の最も重要な役割である市民の生命と財産を守るため、本市の防災・減災・強靭化に資する今後の方針をお伺いいたします。

　　次に、２点目として、本市における河川の強靭化と流域治水の実施状況についてお伺いします。

　　令和２年７月豪雨では、最上川からのバックウォーターと呼ばれる背水現象によって支流の白水川河川が越水し、堤防が決壊したことに伴い長瀞地区松沢区を中心に住宅や道路、田畑などに甚大な被害が生じました。出水期を迎え、住民不安が増大するところ、河川管理者である山形県に対して、堤防の強靭化策や河川の改修強化など早急な対策が求められておりますが、現在の整備状況と今後の見通しについてお伺いいたします。

　　関連し、流域全体であらゆる手だてを組み合わせてリスクを下げるという新たな概念として始まった流域治水について、本年５月に関連する法律が整備され、去る７月17日には本市を含めた最上川中流・上流緊急治水対策プロジェクトの着工式を迎えるなど、本格的に流域治水が始まっております。

　　村山市大淀の最上川分水路事業など、治水機能の向上に期待が注がれる中で、本市の流域治水事業の現状と今後の見通しをお伺いいたします。

　　次に、３点目として、今後の防災関係施設及び防災資機材の整備方針についてです。

　　市長は、本年２月の市議会第１回定例会における施政方針において、日頃からの災害に対する備えの重要性を痛感させられたとする昨年７月豪雨の教訓をもとに、西部地区への（仮称）西部防災センター整備の事業推進や水防用装備及び感染症対策を踏まえた避難所備品の充実を図ることを通じ、安心・安全なまちづくりを進められることへの決意を述べられました。まさに相次ぐ気象災害から市民の命と暮らし、社会の機能を守るため、事前防災・減災に向けた持続的かつ効率的・効果的な施設及び資機材の整備が望まれております。

　　政府は各省庁から来年度予算の概算要求を締め切り、脱炭素やデジタル化とともに、多くの防災関連予算が要求されております。その中には今般の土石流災害などを踏まえた災害用ドローンの導入事業が含まれております。このドローンと呼ばれる無人航空機については、建物火災の状況確認、山間部における要救助者の検索はもとより、水害・土砂災害など大規模災害時の被害状況の確認等に活用され、最近ではドローンを活用する自治体も著しく増加していることから、その効果として災害現場における被害状況の早期確認や、より効果的な具体運用などが期待されております。

　　そこで、拡張性に優れた場所に建設される（仮称）西部防災センターを柱とする防災施設及び災害用ドローンの配備などを想定する防災資機材について、今後の整備方針をお伺いいたします。

　　次に、大きな２項目めとして、東京2020オリンピック・パラリンピック後のレガシー構築に向けてをテーマに質問をいたします。

　　１年遅れの2021年７月23日から８月８日までの17日間に及ぶ東京2020オリンピックが終了し、現在はパラリンピックにおける多くの熱戦が繰り広げられております。

　　この緊急事態宣言下で開催された東京五輪は、運営面でいくつもの課題を残したと思う一方で、日本のアスリートたちは史上最多となる金27個を含む58個のメダルを獲得し、メダルの数以上に県出身選手をはじめ多くの競技において市民に感動を届けてくださいました。

　　そして、この１週間は本市にて直前合宿や事前合宿を行ったゴールボールドイツ男子代表チーム並びにシッティングバレードイツ代表チームが気迫のこもった試合を展開され、残念ながら予選リーグにて敗退するという結果ではありましたが、こちらも多くの市民に感動を与えていただいたと思います。

　　本市は2017年７月、ドイツに本拠をもつ企業の日本法人が市内で創業していることを縁に、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に係るホストタウンとしてドイツ連邦共和国を相手に登録され、その後2019年10月にパラリンピアンとの交流をきっかけに、障害の有無に関わらない社会などを指す共生社会の実現に向けた取組を推進するホストタウンとして、共生社会ホストタウンに登録をされました。

　　当初から市長は、このホストタウンを契機に国際交流元年を標榜され、自ら訪問団を率いて渡独されるなど、多くの成果を残されました。世界規模の感染症拡大という事態さえなければ、直接的な交流から新たな可能性が生み出されたものと思うと残念でなりません。

　　一方で、８月17日に開催されたゴールボールドイツ男子代表チームの本市激励会において、市長は来場の子どもたちに対して、東根市は障害の有無や肌の色に関係なく、どなたにも優しいまちづくりを目指していることを話された後、今日は国際交流だけではなく、共生社会の実現に向けて、次代を担う子どもたち皆さんに、ヨハネス監督をはじめ選手、コーチの方々の言葉や動きから感じ、学び、行動してほしいと呼びかけられました。私はまさに市長のこの想いこそが本市の未来に向けた大きなメッセージではなかったかと思っております。

　　これらを踏まえ、この度のホストタウン事業の総括についてお伺いをいたします。

　　また、共生社会ホストタウンやドイツとの交流を活かした今後の方針をお伺いし、檀上からの質問といたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　齋藤俊一郎議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、防災・減災都市ひがしねの構築についてであります。

　　防災・減災・強靭化の方針につきましては、第５次総合計画基本構想において、目指す本市の姿を具現化するまちづくりの目標の１つとして、「自然と環境を未来につなぐ安全・安心で快適なまち」を掲げたところであります。

　　昨年の豪雨災害等を教訓に、防災対策を強化すること、効果的な防災訓練を実施すること、地域防災力向上を図ることなどを盛り込んだ、災害に強いまち推進プロジェクトとして、今後重点的かつ横断的に取り組むこととしております。また、基本計画では、防災等に関する基本施策の推進をはじめ、より詳細な施策を計上しており、その多くが防災・減災・強靭化に資するものと捉えており、今後は各地区の自主防災会と連携しながら、地域の防災力向上を図り、防災・減災・強靭化の取組を強化してまいります。

　　次に、河川強靭化に向けた現況についてでありますが、市内で大きな被害をもたらした昨年７月の豪雨を受けまして、山形県では最上川からのバックウォーターによる増水に対応するため、白水川堤防の高さを最上川堤防と同じ高さまで築堤するかさ上げ工事を昨年度から行っており、今年度末までに完成予定であります。併せて、松沢地区平内川排水樋門の改修工事も行われる予定となっております。

　　また、市内各所においては河川内の浚渫や支障木の伐採が急速に進められております。土砂や支障木を取り除き川床を引き下げ、流下能力を高めることが被害を抑える最も効果的な手段であることから、今後とも国や県に対し要望を継続してまいります。

　　次に、流域治水の実施状況についてでありますが、最上川流域治水協議会が本年１月に策定した、最上川中流・上流緊急治水対策プロジェクトに基づき、流域全体で治水対策を進めており、去る７月17日には国土交通省山形河川国道事務所、山形県県内全市町村長等が一堂に会し、着工式が執り行われたところであります。

　　東根市周辺では国の最上川の河道掘削、県の白水川の堤防整備、市の雨水幹線整備など、それぞれの立場で集中的に実施することとしております。市が取り組む雨水幹線の整備につきましては、今年度神町地区の村山野川左岸第一排水区樋門工事を予定しており、今後順次雨水幹線の整備を進めてまいります。

　　次に、今後の防災関係施設及び防災資機材の整備方針についてでありますが、総合計画の主要プロジェクトに（仮称）西部防災センターの整備を掲げており、この施設は避難所としての機能のほか、長瀞・大富・小田島といった西部地区の公的備蓄の補完機能も兼ね備えるものであります。さらには災害の地域特性である水害にも対応した施設となるよう指示しているところであります。

　　また、防災備蓄につきましては、今後この西部地区の拠点整備を発端として、他地域においても公的備蓄資機材の充実を図ってまいります。

　　なお、災害用ドローンの活用につきましては、他の自治体で活用事例があり、行政が直接保有する場合や業務委託する場合など、様々な手法があると伺っておりますので、今後研究してまいります。

　　次に、東京2020オリンピック・パラリンピック後のレガシー構築についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、ホストタウンとしての総括についてでありますが、本市は平成29年４月にホストタウンとしての登録を受け、これまでドイツハンドボール男子代表チームの関係者の招聘や、プロチームの強化合宿を開催したところであります。

　　また、パラスポーツでは、令和元年10月に共生社会ホストタウンとして登録されたことから、シッティングバレーボール男子ドイツ代表チームの合宿受入れや、ドイツ男子ゴールボールチーム監督の来訪を受け、市民との交流促進や東京オリンピック・パラリンピックに向けた機運醸成に努めてまいりました。

　　その結果、このようなコロナ禍にあって様々な交流活動が制限される中にありながらも、ホストタウンの市民の皆さんと是非交流したいという強い思いを受け、この度のゴールボールドイツ男子代表チームの事前合宿が実現したところであります。

　　これまで約５年間の取組の中で実施した親善試合の観戦や市内の学校訪問などを通して、多くの子どもたちと交流を図るとともに、チームの合宿をサポートする市民ボランティアの方々にもご活躍いただきました。

　　これら全ての事業を通じて、本市の国際化に結びつく交流機会が創出されただけでなく、多様性の理解をはじめ今後の交流を継続し、発展させる上で大切な人材育成にも大きく寄与したものと捉えております。

　　次に、共生社会ホストタウンやドイツとの交流を活かした今後の方針についてでありますが、先ほど申し上げた２つのパラ競技のチーム受入れや、パラリンピアンによる講演会、日体大との連携事業による障害者スポーツ体験教室などを通して、共生社会の実現に向けた取組を実施することができました。今後は、ホストタウンの取組で得られた絆や人材を大切にし、市民団体と連携しながら共生社会の進化を目指してまいります。

　　一方、ドイツ、インゲルハイム・アム・ライン市との交流につきましては、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、令和２年度に予定していた同市の訪問団受入れを断念して以来、直接的な交流ができない状況にあります。そのため、オンラインでの交流等を通してコロナ収束後を見据えた今後の交流事業について協議を進めてまいります。

　　共生社会の実現、国際交流の進化と国際姉妹都市の提携は一朝一夕でできるものではなく、継続した取組が求められます。第５次総合計画におきましても、共生と交流をそれぞれまちづくりの共通理念の１つとして考えており、この理念に沿って今後とも各種事業に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁いただきましたので、自席にて引き続き質問を行ってまいります。

　　防災・減災・強靭化の方針については、市長より災害に強いまち推進プロジェクトを掲げ、今後、重点的かつ横断的に取り組むとしており、第５次総合計画に掲げる各施策が防災・減災・強靭化に資するものと捉えているとのことでありました。

　　それでは、防災・減災・強靭化の手法や現状についてを伺ってまいります。

　　先ほど、通常国会において、避難の情報に関し、大きな影響を与える災害対策基本法の改正が行われました。このことに伴い、本市地域防災計画の見直しが必要になると思います。

　　また、この度の改正では、自治体が発令する避難勧告、これが廃止されて避難指示に一本化されることなどを柱とするもので、自治体が発令する避難情報を５段階に示す大雨警戒レベルについて、レベル３が高齢者等避難、レベル４が避難指示、レベル５が緊急安全確保にそれぞれ変更されております。昨年７月豪雨で本市から発出されたのは、この避難勧告でありましたが、今後、同様な事態の際は避難指示となるわけであります。

　　また、レベル５はこれまでの災害発生情報から災害発生にかかわらず、命の危険が迫っていることを知らせる緊急安全確保に変更されています。自治体はこれまでと違って、災害の発生を確認しなくても災害が切迫している状況で発令することができるようになりました。

　　このように、住民避難の情報に関する重要な基準変更、これ、示されたわけですので、本市の状況をお伺いいたします。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えいたします。

　　災害対策基本法のこの度の改正につきましては、本年５月20日付で一部を改正する法律が施行されたところでございます。この改正によりまして、議員ご指摘のとおり、これまでの避難勧告、避難指示という２つの避難情報が避難指示へ一本化されました。

　　また、住民一人一人が自らの命は自らが守るという防災意識の普及、指定避難所に係る防災資機材の充実、避難行動要支援者の避難支援計画の継続的整備、こういったことを盛り込み、県の地域防災計画との整合性を取りながら本市の地域防災計画の見直しを行っているところでございます。

　　なお、避難指示の一本化につきましては、出水期を前に市報に特集を組んだほか、市のホームページあるいはフェイスブック、また、今年度より運用を開始いたしましたＬＩＮＥを活用いたしまして情報発信を行い、市民の皆様への周知を図ったところでございます。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　県の地域防災計画の改正に合わせて、避難指示への一本化、防災意識の普及、様々な施策を盛り込んだ地域防災計画の見直しを現在行っているところだというところでありました。

　　また、変更に伴う周知については、市報やＳＮＳによって徹底して情報発信を実施してきたと。これ、極めて重要な変更内容だと私は思いますので、機会を見つけて説明を重ねていただくことを求めます。

　　また、昨年７月豪雨の際も、寒河江ダムの放流予告情報について、本市避難勧告の判断に大きな影響をもたらしたと聞いております。

　　利水ダムからの放流が議論となる中で、本市は流域自治体ではないため、県水防計画における寒河江ダムの放流、通信系連絡網に位置付けられていないことから、住民へのダム放流情報の情報通知についても課題があると、私は思います。是非、この点の対策もご検討いただきたいと思います。

　　先ほどの市長答弁では、７月豪雨を教訓にし、各地区の自主防災会と連携を取りながら、地域の防災力向上を図り、取組を強化していくとのことでありましたが、災害対策本部マニュアルの改正及び感染症拡大時における避難所運営の見直しも含めた防災体制の再構築状況、こちらをお伺いいたします。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。

　　昨年の７月豪雨を受けました防災体制の見直しについてでございますが、１つの例としまして、避難指示など災害対策本部会議で決定いたしました事項をいち早く住民の皆様に周知をするために、災害対策本部会議の構成員を見直しまして、情報連絡員制度の試験的運用に取り組んでいるところでございます。

　　また、避難所運営や自主防災会の強化についてでございますが、国は平成25年度より地区防災計画の策定を推進しております。そのため、この度各地区に赴きまして、地域の実情に即した地区独自の防災ルールを定める地区防災計画の策定がスムーズに進みますよう、市内99の全ての自主防災会に対しまして、計画づくりを促す指導あるいは取組を行っているところでございます。

　　このことで、多くの市民の皆様に自分たちの住む、生活する地域の特性や危険性を認識していただき、災害時に取るべき行動を再認識していただくこと。また、自主防災会として取るべき行動を考えていただき、自助・共助・公助で災害を乗り切るための地区のルールを定めるものと考えております。

　　さらに、避難所運営に際しましては、昨年度の避難所開設時の状況、これを教訓といたしまして、さらなる訓練、あるいはルールづくりを関係団体と調整してまいりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　災害対策本部員会議の構成員を見直し、情報連絡員制度を設けたとありました。逃げ遅れを防ぐなど、いち早く住民に周知することが求められる中、対応いただいたこと、評価をしたいと、このように思います。

　　市内99の自主防災会に対して、地区の実情に合わせた地区防災計画の策定、これを促しているとのことでありました。

　　市長答弁にもありました第５次総合計画においては、これ、現在ゼロでありますが、地区防災計画の策定、５年後には市内50の自主防災会に策定をしていただきたいと目標を立てておられます。この自主防災力の向上につながるという、この目標を実現する上でも、地域に寄り添いながら、丁寧かつ着実に計画の策定、していただきたいと思います。

　　この地区防災計画を策定する上でも重要なのが、避難行動要支援者の方の把握と行動計画についてです。昨年の一般質問でも、早急な策定を求めました。これまでも同僚議員の皆様から策定を求める声もありましたが、昨年までの答えは、名簿の作成を終え、今後はモデル地区を定めて個別計画を順次つくっていくんだということでありました。

　　本日の地元紙には、社説において、身近な災害リスクを自ら把握することの必要性とともに、この個別計画の重要性を説いた特集が組まれており、プライバシー保護の部分によって策定作業は進んでおらず、県内で策定が完了したのは10市町村にとどまっているという報道でありました。本市の策定状況と計画策定後の実施状況を含め、現状を伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。

　　本市の避難行動要支援者の個別計画の策定と実践状況でございますが、この度の災害対策基本法の改正によりまして、障害者や高齢者などの避難行動要支援者の個別避難計画の作成が自治体の努力義務と位置付けられることになりました。これにつきましては、昨年度より、東郷の入地区をモデル地区といたしまして、計画作成に向けて準備を行ってまいりました。

　　ここで得られた知見を基に、他の地区へ拡大できるよう、現在検討を行っています。市内の関係者、団体との調整ですとか、要支援者の情報提供同意に向けた取組を、今後も進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）東郷地区入区でモデル地区として、現在行ってきたと。

　　私が聞くには、民生委員のほかにケアマネジャー等の福祉専門職の参画、本人や家族、地域住民、行政等が連携して個別計画の策定を行うことが望ましいのではないかという声を伺っています。是非、この点を指摘しておきたいと思います。

　　次に、各地の災害において大きな課題となりました老人福祉施設や児童福祉施設など、要配慮者利用施設における管理者等の避難確保計画について、本市の策定及び実践状況を伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。

　　平成29年に水防法が一部改正されまして、洪水ハザードマップ内の浸水エリア、あるいは土砂災害警戒区域内に立地する特別養護老人ホームをはじめとしました要配慮利用施設の管理者等に対しまして、避難確保計画の作成、あるいは訓練の実施が義務化されたところでございます。こうした施設は現在市内には27か所ございます。

　　そして、本年５月の災害対策基本法の改正に伴いまして、避難確保計画に基づく訓練実施の報告が義務付けられたところでございます。そのため、担当部局を通じまして、該当する施設管理者に対し、報告の義務化を通知したところでございます。

　　今後、訓練実施に対する助言あるいは指導を行ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　該当する施設、市内に27か所あると。管理者へ報告の義務化を通知し、訓練に対する助言や指導を今後は行っていくとのことでありました。これ、大変重要なことだと、私、思います。施設側の方も大変気を配っていると伺っておりますし、個別の事情も様々あるようでありますので、万が一、これが起こらないように訓練の実施支援も含め、伴走型の支援を是非お願いしたいと思います。

　　先ほど、様々な計画について伺いました。この計画というのは、実践されて自然と身についてこそ意味をなすものだと思います。先ほどの、この施設管理者等の計画の報告義務化、まさに実践に向けたこの後の指導、ここの部分がほかの計画も大事になると思いますので、是非強化をお願いしたいと思います。

　　次に、令和４年７月頃完成予定の（仮称）西部防災センターの整備状況及び施設の詳細についてお伺いします。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えいたします。

　　（仮称）西部防災センターの整備状況などについてでございますが、現在、用地取得を終えまして、建設予定地に接する県道の乗り入れ箇所の新設、こういったことを含めた造成工事を既に発注しております。現在、建築物の設計の段階に入っております。

　　施設の詳細についてでございますが、先ほどの市長答弁にもございましたとおり、避難所機能、備蓄機能、水防倉庫機能のほかに防災広場を設けまして、平常時には水防訓練や防災イベントの実施、災害時は避難者用の駐車場として利用することを計画しております。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　内容、承知しました。造成工事、発注したとのことでありますが、近隣区より生活環境に関わる声、これありますので、ご配慮をお願いしたいと思います。

　　また、蟹沢地区から施設に乗り入れる県道に接続する農道、これについて、避難時を想定した今後の道路整備を含め、在り方を検討いただきたいと、このように思います。

　　施設の詳細、ご説明いただきました。昨年７月豪雨時の避難における課題として、私は妊婦や女性の視点における避難所の在り方、ペットの帯同についても、要望する住民の声を伺っています。特に女性が１人でも安心して避難ができる避難所防犯体制、これについて配慮をお願いしたいと思います。

　　また、平常時の施設利用については、小田島地区をはじめ、各地区より要望や利用したいとの声が出ておりますので、昨年もお願いしましたが、運営の在り方も含めて、柔軟な施設利用を検討いただきたいと思います。

　　この防災拠点の整備を行う場所、拡張性のあるエリアだと私は捉えております。今後の施設整備として、防災センターを拠点に、国が推奨する防災公園の整備、これ、是非検討いただきたいと、地域防災力の向上に間違いなくつながると思いますので、要望申し上げたいと思います。

　　登壇で述べましたが、施設整備と並んで、防災資機材の整備も重要なわけでありますが、災害用ドローンの活用について、市長からは導入形態を含め、研究をしていきたいとの答弁をいただきました。

　　参考資料、恐縮でありますがご覧いただきたいと思います。これは消防庁消防救急課による令和２年６月１日現在の全国消防本部を対象にした、ドローンを災害時において活用しているかの調査結果です。全国726ある消防本部の中で、309の本部42.6％で既にドローンが活用されております。

　　そして、ここには記載はありませんけども、この運用実績の内訳を調べますと、火災が343件、自然災害142件、救助捜索活動491件、火災原因調査等で1,156件となっており、大変高い活用状況となっています。

　　また、この数字のほかに全国の自治体では、消防本部ではなくて危機管理分野で所有するドローンのケースや、ドローン団体と災害協定を結んでいるケースもあります。山形県では酒田市のみということで、まだまだ普及が進んでおりませんけれども、全国的には大きく活用が進んでいる状況です。是非、本市として導入を検討いただきたいと思います。

　　次に、これらのハード整備も重要でありますが、ソフト事業も大切な要素です。コロナ禍における防災出前講座の実施状況や、来年度は県の総合防災訓練、これ、実は本市で予定されているわけであります。本年の総合防災訓練も含めて、市民の防災意識向上と実践力の向上に向けた取組状況を伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えいたします。

　　市民の防災意識向上と実践力の促進に向けた取組状況についてでございますが、今年度、出前講座の実績につきましては、現在のところ１件となっております。ただ、10月以降につきましては３件のお申込みを頂戴しております。

　　例年ですと、この時期には既に10件程度の申込みをいただいているところでございますが、各団体におかれましても、コロナ禍ということもございまして、人を集めた事業については開催を見合わせている状況にあると捉えております。

　　そこで、住民の皆さんが集まらなくとも実践できる防災学習の手法といたしまして、職員の講義内容をＤＶＤに収録をいたしまして、教材として自主防災会などに配付する方法を、現在、準備しております。コロナ禍の中での新たな手法として浸透させてまいりたいと考えているところでございます。

　　次に、今年度の市の総合防災訓練についてでございますが、総合防災訓練につきましては、屋外での訓練が隔年開催で地区ごとの輪番制ということになっております。したがいまして、本年度は屋内でロールプレイング方式の図上訓練の実施を計画しております。屋内での訓練となりますので、参加人数ですとか会場など、感染症対策に留意する必要がございます。実施内容などについて現在検討を加えながら準備を進めておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　内容、承知しました。コロナ禍における工夫もしていただき、これも評価したいと、こう思います。

　　また、外国人向けの易しい日本語ハザードマップを作成していただいたと聞いておりますし、県で主催する防災リーダー育成事業への支援も引き続き行っていただいていると伺っています。是非、防災意識向上と実践力の促進を今後も図っていただきたいと要望します。

　　最後に、河川の強靭化と流域治水について答弁をいただきましたが、内水被害に関わる治水対策について、１点要望したいと思います。

　　昨年７月豪雨において、小田島地区の北斗区をはじめ、蟹沢では内水による建物や道路、田畑の冠水が生じており、先月行われた今年の小田島地区要望にも対策を求める声が掲載されております。

　　昨年、私も関連の区長さんや被害を受けられた住民の方々と一緒に、市の担当課長を交え、現地調査を行っております。過去何年と内水被害に悩まされており、平成28年６月にも地区として対応を要望し、先輩議員の皆様のご尽力によって、集中豪雨などに対応できる転倒ゲートの設置、これ、していただいたわけでありますけども、この予想を超える大雨によって、まだ未完全な状況になってしまっています。

　　改良区の用水路も含めて、流末までの水の流れ方や流末の現況並びに水路、側溝の拡幅、低地排水設備の設置なども含めて、この地域の内水被害の抜本的な調査、そして対策をこの機会に改めて要望したいと思います。

　　また、市長より、河川の強靭化や復旧の状況をご説明いただきました。平内川の水門も改修するということでありますけれども、引き続き白水川の堤防かさ上げ、年度内に工事は終えるということですが、延長の声も、これ、出ています。平内川の内水対策に向けた排水機場の整備も、これも引き続きありますので、山形県への要請活動の展開、これも要望したいと思います。

　　次に、東京2020オリンピックのレガシー構築に向けてを取り上げてまいります。

　　共生社会の実現、国際交流の進化と国際姉妹都市の連携、これは市長のご答弁で一朝一夕で実現できるものではなく、継続した取組、これが求められており、共生社会、共生と交流をそれぞれまちづくりの共通理念の１つとして掲げ、この理念に沿ってウィズコロナ、ポストコロナを見据えた各事業に取り組んでいきたいと、こういうことでありました。

　　それでは、この度、ホストタウン事前合宿、ドイツのゴールボール代表チームもあったわけでありますけれども、報道等で他の例ではコロナの感染というのも大変心配されたわけであります。新型コロナウイルス対策、どのように行われたのか伺いたいと思います。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えいたします。

　　この度のドイツ男子ゴールボール代表チームの事前合宿期間中の新型コロナウイルス感染症予防対策についてでございますが、はじめに、チームにつきましては、先月の18日来日時の羽田空港でのＰＣＲ検査で全員の皆さんの陰性を確認した後に、国内の移動が可能となっております。同日の夕刻、空路で本市に到着されてから20日の朝に本市を離れるまで、大会組織委員会が策定しましたプレーブックに忠実に従い行動していただきました。

　　具体的には、空港と宿泊施設、宿泊施設と練習会場となりました体育館以外の場所に立ち入ることはなく、しかも、移動に際しましても専用の車両を使用することによりまして、外部との接触を極力排除をしまして、感染リスクを抑制する形で実施をしたところでございます。

　　また、この期間中、チームメンバーをはじめ、関係者の新型コロナウイルス抗原定量検査につきましても、随時実施をしています。チームメンバーにつきましては、合宿期間中の19日に実施をしております。また、宿泊先となりました宿の従業員ですとか、あとは練習会場、交流会の会場となりました体育館職員の一部、そして、我々所管課の職員につきましても、合宿実施前の17日と合宿期間中の19日、合宿終了後の23日に検査を実施いたしまして、いずれも全員の陰性を確認したところでございます。

　　さらに、19日に開催いたしました激励会でございますが、市内３校の小学校と２校の中学校の児童・生徒をはじめまして、約300名が参加をいたしまして、盛大に催すことができました。

　　会場となりました市民体育館では、チームメンバーとそれ以外の皆さんの動線を入り口から完全に分離をいたしました。また、児童・生徒の皆さんにつきましても、アリーナから距離のあります２階席に十分なソーシャルディスタンスを取った上で座席を指定しまして、応援に際しましても声を出さずに済むよう、スティックバルーン等を活用して実施したところでございます。

　　こうした全ての感染防止対策が機能いたしまして、感染者を１人も出すことなく実施できたものと捉えております。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁、承知いたしました。本当にコロナの感染が出ることがなかったことは本当によかったと、こう思います。

　　担当課の皆さん、そして何より関係者の皆さん、旅館の皆さん、大変なご協力をいただいて、無事にこの事前合宿が終えられたことを心から敬意を表するものであります。

　　また、激励会の様子についても、子どもたちに主に限定する形で、私もユーチューブで拝見しておりましたが、様々工夫をされる中で、この事前合宿していただいたと思います。まさにこれは、東根市の今後のレガシーにつながっていくものと、こう思いますので、期待をしております。

　　先ほど、登壇での質問でも申し上げましたが、本市は共生社会ホストタウン登録されているわけでありますし、市長のご答弁からも、今後の本市のこの大きなかじ取りの中で、重要な理念となっていくと私は思います。

　　このオリ・パラを通じて、学校教育における共生社会教育、これ、非常に私、重要になってくるんだと思いますので、今現在、どのように行っているかをお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それでは、お答えをいたします。

　　パラリンピック開催に先立ちまして、現在開催中のパラリンピックに出場しております２名の選手を招待いたしまして、講演会を実施しております。平成30年度に今回の大会の開会式で騎手を務めました谷真海トライアスロン選手、令和元年度には辻沙絵陸上競技400ｍ選手の講演を小学校５年生と中学校２年生を対象に行いました。

　　また、先日、事前合宿として行われました、ドイツゴールボールチームの練習観戦と交流は、共生社会に向けた実体験として貴重な機会であったと捉えております。

　　そのほか、社会福祉協議会と協力いたしまして、ハンディキャップ体験を行っております。車椅子体験やアイマスクによる視覚障害の体験などを通しまして、障害者への理解を深め、共生社会について学んでおりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁、承知いたしました。

　　本当に子どもたちにこれから学んでいく中で重要な要素だと思います。

　　先ほども登壇で申し上げました、先般のゴールボール事前合宿における市長のご挨拶、すごく私は胸を打たれました。子どもの頃からこの共生社会の視点、これをしっかり行い、インクルーシブ教育を実践することで、間違いなくこの地域、東根市の力というのは、新しい包摂的な方向に向かっていくと、こう思います。是非、今後もこの共生社会教育、さらに推進をしていただきたいと、このように思います。

　　また、このホストタウン、ドイツとの交流というのも大きな要素だったわけでありますけども、このドイツとの交流に関して、学校現場では様々な工夫をこれまで行ってきていただいたと思います。どのようなことを行ってきていただいたか、お伺いをしていきたいと思います。

○髙橋光男議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それでは、お答えをいたします。

　　東根中部小学校におきましては、インゲルハイム・アム・ライン市にございますぺスタロッチー小学校と交流を現在続けております。昨年度は、小学校の４年生が日本の四季を紹介するカレンダーを制作しまして、ドイツの方にお贈りしております。このことは、現地の新聞でも紹介されてございます。ペスタロッチー小学校の副校長よりお礼のメールもいただき、交流を続けているものでございます。

　　そのほか、ドイツ文化を学んだり、家庭料理を作ったりする学習を通じまして、国際理解を深めているところでございます。また、毎年、ドイツメニューの学校給食の提供を行っており、ドイツの食文化の理解も深めておりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　答弁、承知いたしました。

　　先般も、この学校給食、報道機関で放映されておったり、大変、注目が高いなあと、こう思っています。ドイツとの交流に関しては、退任されたベロニカさん、大変大きな役割を私は担っていただいたと思います。改めて敬意を表するものであります。是非、ドイツとの交流、コロナ禍の難しい中ですが、引き続き進んでいくことを期待していきます。

　　その交流は大事なわけではありますが、その前提として、私はやっぱりこの日本の伝統文化、これを子どもたちがしっかり理解することが大切であると思います。コロナ禍において、この日本の伝統文化、難しさが進んでいますし、芸術文化も、今後の存続、危ぶまれる分野も出始めています。是非、この日本の伝統文化を子どもたちにしっかり教育していくという考えの下、現在、どのような教育状況なのかをお伺いしていきたいと思います。

○髙橋光男議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　それでは、お答えをいたします。

　　日本の伝統文化につきましては、各学年、各教科等の大切な指導内容となってございます。

　　例えば、国語科では小学校から昔話や短歌、俳句、奥の細道や枕草子など、古文に親しむようにしております。外部講師を依頼して狂言の体験をする学習もございます。音楽では和太鼓や三味線、琴などの和楽器に触れております。図工や美術では、屏風絵や焼き物など、日本の美術に触れて、その良さと美しさを味わっているところでございます。

　　さらには、教科外の特別活動でも、小田島の田植踊りや長瀞の獅子踊りなど、地域と学校が一体となり、伝統文化の理解推進と継承を行っておりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　１番齋藤俊一郎議員。

○１番（齋藤俊一郎議員）　そういった教育喚起を行っているということを承知いたしました。この伝統文化とともに、地域には歴史、これがあって、今、我々は生かされているわけでありますので、この歴史教育についても是非今後、しっかりと取り組んで、引き続きいただきたいと、こう思います。

　　東京2020オリンピック・パラリンピック、間もなく終盤を迎えようとしています。是非、この東根市でのホストタウン、ハンドボールでも有名なドイツの選手を招いたり、様々、多くの市民の税金も使わせていただいて事業を行ってきたところもあります。これが、今後大きく本市の発展に花開くことをご期待し、私の一般質問、以上といたします。

○髙橋光男議長　以上でご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。

　　　午後　０時０３分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○髙橋光男議長　午前に引き続き、会議を開きます。

　　市政一般に対する質問を続けます。

　　◎高橋弓嗣議員質問

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

　　　〔２番　高橋弓嗣議員　登壇〕

○２番（高橋弓嗣議員）２番高橋弓嗣です。議長の指示がありましたので、通告に従い、本市のデジタル変革の推進について質問をさせていただきます。

　　新型コロナウイルス感染症の拡大は、未だ収まる気配を見せず、ワクチン接種が進みつつも猛威を振るっており、２年目のコロナ禍も出口がなかなか見えてこない状況にあります。

　　このコロナ禍においては、人と人との接触機会を減らすという利点などから、各分野においてデジタル化が進んでおります。デジタル化といっても、その意味の定義であったり範囲は広いわけでありますが、これまでのアナログデータをデジタルデータに置き換えていくということが原点にあり、例えばファックスで送っていたものをメールで送るということもデジタル化の１つであります。

　　ただ、この場合、人の手によって作業を行うという部分では、労力に差は出てこないのも事実であります。しかし、本市の場合には、使う紙の量が減るといったことなど、ゼロカーボンシティを宣言している都市としての意味は大きくあるのかもしれません。

　　そこで今、大変注目されているのがデジタル変革であります。ドローンで撮影した画像を分析して農作物の病気を早期に発見したり、スマホアプリが収集した位置情報データを分析して店舗がマーケティングを行ったり、また、そのデータから傾向を調べるとなどといったものであります。これまでアナログで行っていた作業を効率化したり、顧客が好ましく感じる商品の開発であったり、大量のデータから新しい価値を見つけて新しいサービスを生み出していく、こうしたデジタル化をＤＸ、デジタルトランスフォーメーションと呼んでおります。

　　このデジタルトランスフォーメーションはビジネスの世界だけではなく、自治体にも求められており、行政サービスを支える自治体職員の負担軽減及び業務の効率化、また、サービスを利用する市民の利便性向上の観点から、今後、整備していく必要があると言われております。

　　こうした中、世界の先進国と日本とのデジタル化を比べた場合、新型コロナウイルス対策での現金給付の行政手続に時間がかかるなど、日本のデジタル化の遅れが浮き彫りになったことは新しい記憶であり、デジタル先進国であるという意識を変えるきっかけになった例の１つでありました。

　　こうしたことを踏まえ、政府は2020年12月、デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針を策定し、ポストコロナの新しい社会を目指すためにデジタル改革の推進を目指しております。ここでいう新しい社会でありますが、デジタルの活用により一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会を指しております。誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を目的とする改革の目玉の１つがデジタル庁の設置であります。

　　本年５月12日、デジタル庁の設立などを定めたデジタル改革関連法が成立し、これにより、昨日であります、令和３年９月１日にデジタル庁が設立いたしました。政府は、このデジタル庁をデジタル社会の形成に向けた指令塔として位置付けており、今後はデジタル庁を中心に国を挙げてのデジタル化が急速に進むものと思われます。

　　社会全体のデジタル化の推進においては、住民に身近な行政サービスを提供する地方公共団体に対する手続のオンライン化の加速をはじめ、地方公共団体のデジタル化が急務であります。住民の利便性向上と行政の効率化を図るとともに、地方創生をはじめとした地域の諸課題の解決に資するものとなることが期待されております。

　　そこで、新型コロナウイルス感染症への対応などをはじめ、今後、行政サービスなどのデジタル化が進むと予測される中、本市のデジタル変革の推進についての進捗状況や今後の進め方について伺ってまいりたいと思います。

　　はじめに、第５次東根市総合計画についてでありますが、こちらは令和３年度から10年間のまちづくりの指針となっており、総合的かつ計画的な行政運営を図るために定めるものとなっております。

　　この総合計画の基本構想においては、町づくりの課題として挙げられている１つに、少子高齢化が進行する中、将来にわたって行政サービスを効率的に提供するため、行政のデジタル化が求められているとあります。特に、新型コロナウイルスにより引き起こされた社会変化への対応については、テレワーク、遠隔診療、遠隔教育など、デジタル技術の可能性というものが再認識されております。

　　本市だけのことではありませんが、デジタル化においては、顕在化した課題は多くあり、今後の対応が急務であると考えます。

　　総合計画には、まちづくりの目標を達成するための目指す将来像を実現するための主要プロジェクトを掲げており、「輝きあふれる東根創生プロジェクト８」として８つのプロジェクトを重点的に取り組むとあります。その中でもデジタル化については、デジタル戦略推進プロジェクトとして、デジタル技術を活用した社会変革の推進、市民サービスのデジタル技術活用、行政デジタルの変革、地域デジタルの変革の推進などが挙げられております。

　　こうした内容について、本市のデジタル変革の推進を行っていく上で、現状の具体的な動きと、また、今後の計画について、お伺いしたいと思います。

　　次に、東根市ＬＩＮＥ公式アカウントの活用についてでありますが、本市では防災情報や生命、財産に大きく影響する情報などを、より多くの市民へ迅速に提供することを目的として、本年５月はじめに東根市ＬＩＮＥ公式アカウントを開設いたしました。

　　ＬＩＮＥを採用している都道府県や市町村は全国で1,000自治体ほどあり、山形では山形県をはじめ、35市町村中18市町村が採用をしております。そのほとんどが、新型コロナワクチン接種の予約や予約ページへの誘導、また、予約状況の確認ができるようになっており、接種予約については利用者の手続の簡素化、併せて担当者の業務軽減などができているのではないかと感じているところであります。

　　また、本市においては、市報についてもＬＩＮＥで配信され、簡単に見ることが可能となっておりますし、熱中症警戒アラートが発表された際の注意喚起、ひがしね祭などのイベント情報、感染拡大を受けての市長からのメッセージなど、市民生活に直結する情報を発信していただいております。東根市ＬＩＮＥ公式アカウント開設から４か月が経過したわけですが、市民サービスとしての反応や成果をどのように捉えているのかお伺いいたします。

　　続けて、本年４月１日から従来のコンビニエンスストアでの決済に加え、スマートフォン決済アプリを使い、市県民税、固定資産税、都市計画税、軽自動車税、国民健康保険税、また、介護保険料、後期高齢者医療保険料、そして、水道料金、下水道料金を納付できるようになりました。

　　議会におきましても、市民の利便性がさらに向上するようにと決議をしたものであります。こちらもＬＩＮＥ同様に新規導入した取組でありますが、支払いの際に使用するアプリはＰａｙＢ、ＰａｙＰａｙ、ＬＩＮＥＰａｙ、支払秘書の４つのサービスとなっており、いずれもスマートフォンのカメラで納付書のバーコードを読み取り、納付するシステムとなっております。

　　スマホ決済サービスで納付した場合には領収書が出ないということがありますが、仕事や育児などで金融機関やコンビニでの納付が難しい方にとってみれば、いつでもどこでも納付することが可能であり、大変便利なものと認識をしております。今後、こうしたサービスでの納付が進むのではないかと考えております。

　　まだスタートして間もないわけでありますが、スマホ決済サービスを使った納付の現状はどれくらいの利用状況なのか、また、今後の周知についてもお伺いしていきたいと思います。

　　以上で、登壇での質問を終わります。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　高橋弓嗣議員の本市のデジタル変革の推進についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、行政デジタル化の現状と今後の計画についてであります。デジタル化の推進につきましては、本年３月に日本情報通信株式会社と基本合意を取り交わし、４月には総合政策課内にデジタル変革推進室を立ち上げ、取組を進めております。これまで、日本情報通信株式会社の支援をいただきながら、デジタル人材の育成に向けた職員研修を行うとともに、現状の把握や対応可能な事業の洗い出しなどを進めてまいりました。

　　また、山形県が提供する電子申請サービス、「やまがたｅ申請」を活用した職員採用試験の電子申請や、男女共同参画社会推進計画の策定に向けた電子アンケートの導入などを試行的に実施しております。

　　現在、行政サービスの効率化等に向け、行政手続における押印等の取扱いの見直しを進めており、電子申請の導入に向けた環境の充実が図られるため、試行結果等を踏まえた対象の拡大について検討してまいります。

　　また、７月に総務省より自治体ＤＸ全体手順書が示されており、その内容やこれまでの洗い出し、施行の状況、他自治体における先進事例等を踏まえ、今後の実施内容や工程などを整理し、計画的にデジタル変革を推進してまいります。

　　次に、ＬＩＮＥ公式アカウント開設に伴う市民の反応や成果についてでありますが、本年５月に開設した東根市ＬＩＮＥ公式アカウントは、新型コロナワクチン接種の予約に対応できるよう設計しており、その効果もあって、９月１日現在、約9,500人の方より友達登録をしていただき、非常に高い関心が寄せられているものと捉えております。

　　ワクチン接種予約におきましては、全国的に電話がつながりにくいなどの混乱が生じたところでありますが、ＬＩＮＥによる予約を導入したことにより混乱の抑制と利便性の向上が図られ、若い世代を中心に広く活用していただいております。ほかにも、防災や市民の生命、財産に大きく影響する情報などについて、随時発信するとともに、その他のイベント情報や市報発行、ワクチン接種に関する情報などについて、週２回程度、発信を行っております。

　　ＬＩＮＥ公式アカウントを開設したことで、市からの情報を入手する手段が増え、特に防災等に関する情報については、リアルタイムで把握することが可能となり、利便性が大きく向上いたしました。また、市民生活に根づき、社会インフラとして欠かせないツールとなっているＬＩＮＥを活用することで、多くの方に市の動きをより身近に感じていただけているものと捉えております。

　　ＬＩＮＥには情報発信のほかにも様々な機能があることから、今後も利便性の向上に向け研究を進めるとともに、発信する情報の精査を行い、運用してまいります。

　　次に、スマートフォン決済アプリを使用した市税等の収納についてでありますが、市民の納税機会の拡大による利便性の向上とコロナ禍における新たな生活様式に対応するために、急速に利用が拡大している納付方法と捉え、導入を決定したものであります。

　　運用を始めた４月から７月までの利用実績につきましては、納付書での納付件数３万4,757件のうち、610件がスマートフォン決済アプリを使用した納付となっております。また、水道料金、下水道使用料につきましては、納付書での納付件数9,566件のうち、271件がスマートフォン決済アプリを使用した納付となっております。

　　引き続き、コロナ禍においても有効な納付方法である口座振替はもちろんのこと、スマートフォン決済アプリの特性をホームページ等で周知してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　ご答弁ありがとうございました。続けて、自席より質問を続けたいと思います。

　　本年３月17日に、本市と日本情報通信さんは地方創生人材支援制度というのを活用しまして、行政デジタル変革推進の締結を行ったわけでありますが、本市における地域の実情や課題の優先度に応じて４項目のデジタル技術を活用した解決策の立案、施行から実装まで支援するとのことでありました。

　　ちなみに４つとは、１つ目がデジタル化による住民サービスの向上及び地域の活性化、２つ目がデジタル化のデジタル化による自治体運営の効率化、高速化、３つ目がＩＣＴを活用した庁内ＩＴ人材の育成及び教育環境の高度化による次世代へのＩＴ学習への展開、そして４つ目がその他として、両者が協議し合意した課題解決の実践となっております。

　　現状としては、市職員の皆さんの研修が主な内容となっておりますが、10年間のまちづくりの指針である総合計画では、デジタル戦略のプロジェクトが少しでも前進していくということが書いてございますので、日本情報通信さんと行政デジタル変革推進を強力に行っていただくことを期待するところであります。

　　さて、地方自治体のデジタル化の実現に向けては、総務省では、令和３年度に重点的に取り組む施策をまとめたデジタル変革を通じた新しい地域と社会の構築という中で、地方自治体のデジタル化を加速することによって、自治体行政の効率化、住民の利便性、企業の活力向上を図るため、行政手続のオンライン化、ＡＩ、ＲＰＡの活用、システムの標準化、テレワーク、セキュリティ対策などの基盤整備などについて、地方自治体が取り組むべき施策及び総務省等による促進を盛り込んだ自治体ＤＸ推進計画を策定し、地方自治体のデジタル化を抜本的に進めるとしております。

　　こうしたデジタル化を推進していく上で、行政のデジタル化の基盤となるのがマイナンバー制度であります。マイナンバー制度は社会保障、税、災害対策の分野の行政手続において、デジタル化の中核となる役割を果たすものであります。

　　本市の市民サービスにおいても、電子申告や電子申請を進める場合に必要不可欠になるわけでありますが、現状のマイナンバーカードの交付率はどのようになっているのでしょうか。また、今後の交付に対する目標や普及促進についてお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　半田市民生活部長。

○半田　薫市民生活部長　お答えいたします。

　　本市におけるマイナンバーカードの交付率は、７月末時点で31.96％となっております。令和４年度末までに、ほとんどの住民がマイナンバーカードを保有することを想定し、交付体制の整備や普及促進に取り組むようにという国の指導の下、交付目標を100％としたマイナンバーカード交付円滑化計画を策定し、それに基づいて取組を進めているところであります。

　　マイナポイント事業等の効果もありまして、一時的に交付率も伸びておりましたが、ポイント加算の対象となるマイナンバーカード申請の受付が終了したことで、多少伸び悩んでいる現状でございます。

　　今後は、交付促進策として市報やホームページ等を活用し、さらなる周知を図るとともに、出張申請などを行い、普及に取り組む予定です。具体的な実施方法につきましては、コロナ禍の現状を踏まえ、考慮しながら検討してまいります。

　　また、高齢者の普及促進につきましては、今年度、県後期高齢者医療広域連合からマイナンバーカードの申請勧奨通知が送付される予定となっておりますので、その後の申請状況を見ながら、さらなる普及促進を検討してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　マイナンバーカードの交付率を100％にまで上げるという作業は大変なものであると感じております。しかし、このデジタル化の波は物凄いスピードで流れておりますので、本市としても最大限の努力をしていかなければならないと感じております。それには、今一度、市民への説明や理解を得ることが必要なのではないでしょうか。今、ご説明いただいたような広報活動を積極的に展開をしていただきまして、普及促進をよろしくお願いいたします。

　　続けて、東根市ＬＩＮＥ公式アカウントについて伺ってまいりたいと思います。ＬＩＮＥは2021年、今年の７月時点で国内の利用者数が8,800万人以上と言われ、日本人の10人に７人が利用しており、年々増加している傾向にあります。スマートフォンを持たないという人口を考えれば、スマートフォンを持つほとんどの日本人がＬＩＮＥを使っているという状況であります。

　　先ほど、市長のご答弁でもありましたが、本市の登録者数が５月からの４か月で9,000人を超え、9,500人ぐらいになっているというお話がございました。この数字は、新型コロナワクチンの接種の予約をするために登録した方によるものと考えてみても、本市の人口を考えれば、大変多い数字であると感じております。

　　ＬＩＮＥ公式アカウントにおいては、トークやタイムライン投稿などで情報を発信することができるわけですが、登録されている方が多ければ多いほど、多くの市民に早い情報伝達がされることになります。災害時や緊急を要する情報等においては、大変有効なツールであり、今後も登録していく方が増えれば、市報や防災無線、ホームページ、フェイスブックなどに加え、本市からの情報伝達が大変スムーズになるのではないかと思われます。

　　そこで、東根市ＬＩＮＥ公式アカウントの今後のさらなる周知と登録者数アップについて、どのように考えているのかお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。

　　ＬＩＮＥ登録者数のアップに向けましては、これまで市報、あるいはホームページ等を通しまして、ＬＩＮＥ公式アカウント開設時に周知を行い、登録を呼びかけてまいりました。また、新型コロナワクチンの接種券の送付に併せました周知、案内も行っております。さらに、市民課の窓口などに２次元コードの案内表示などを配置いたしまして、転入手続に訪れた方などに対しましても周知を図り、ＰＲに努めております。

　　今後は、友達登録のための２次元コードの定期的な市報掲載ですとか、イベント時に配布するチラシなどを通しました周知、こういったことを行いまして、さらなる登録者数の増加に向けて取り組んでまいりたいと思います。ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　是非、多くの方に登録をしていただきまして、本市と市民がつながるツールとして有効活用していただきますよう、よろしくお願いいたします。

　　その情報発信の部分については、先ほども言いましたが、トークやタイムラインでのお知らせという形になるかと思います。これまでの発信を見ていますと、ホームページやフェイスブックと比べた場合に、発信が控え目に感じるわけですが、登録者数の増加を踏まえ、今後どのような情報を発信していくのかお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。

　　先ほどの市長答弁にもございましたが、現在は防災や市民の生命財産に影響する情報などにつきまして随時発信をいたしております。その他のイベント情報ですとか市報の発行、ワクチン接種に関する情報などを含めまして週２回程度発信を行っている状況にございます。

　　ＬＩＮＥにつきましては、フェイスブック等と異なりまして、登録者に対し一方的に情報が送信され、受信者側につきましても通信料が発生いたします。そのため、登録者の負担につきましても配慮する必要があると捉えております。また、情報発信の頻度によりましては、友達のブロックあるいは削除につながってしまう、そういった懸念もございますので、週１、２回程度の情報発信が推奨されております。

　　こうしたことを踏まえながら、今後とも情報発信をその内容等について精査を加えながら充実に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　現在はコロナ禍ということもあって、ワクチン接種や新型コロナウイルス感染についての情報が多くなっているということは理解をいたします。また、感染拡大を防止するために人の集まりを避けなくてはならないということもあって、イベント情報や観光情報などが発信できないという状況も理解をしております。

　　ですが、逆にこのイベントは中止です、または延期です、などの情報発信、併せて施設利用についても変更があった場合などにはそういった情報を載せていただく。これは市民生活にとって大切な情報の１つではないのかなと感じております。是非、こうした情報などもリアルタイムに発信していただけるよう、ご検討をお願いしたいと思います。

　　さて、本市のＬＩＮＥアカウントですが、現在のリッチメニューが新型コロナワクチンの予約、確認がメインとなっております。新型コロナに関するお知らせやタイムライン、市ホームページへの誘導となっております。ちなみに、このリッチメニューというのは、登録された方のトーク画面の下に大きく開くメニューのことになります。

　　ここで配付しております資料をご覧いただきたいのですが、この資料は山形県内の自治体のＬＩＮＥ公式アカウント開設状況であります。私はこの全ての公式アカウントを友達登録しておりまして、各自治体の発信する情報を日々確認しております。

　　そこで、私なりの分析をしているわけでありますけども、人口に対して登録者数が多いという自治体のＬＩＮＥアカウントは、大変きめ細やかなサービスを提供しているということであります。もちろん開設した時期によって登録者の多い少ないということがありますが、このように登録者数の多い自治体のＬＩＮＥアカウントは、リッチメニューにおいてワクチンの予約だけではなく、子育て、健康、ごみの出し方、あるいは防災であったりイベント情報などが簡単に得ることができるようになっております。ＬＩＮＥという身近なツールによって利便性を感じているのではないでしょうか。

　　また、ある自治体では、住民が直接このＬＩＮＥを使って、道路、カーブミラー、防犯灯などの損傷、不法投棄などを見つけた場合の報告機能があったりいたします。また、それに伴い、自治体側の対応として市民への報告なんていうのもありました。

　　それと、ＬＩＮＥによって市役所の窓口を予約したり、講演会や水道、幼児検診の申込みをすることができたりするところもございました。

　　また、住民以外の方には、ふるさと納税、移住定住、観光情報などの情報を行っているところもありました。

　　ＬＩＮＥアプリの機能には、トーク画面で登録者が入力した質問に対して自動で回答するなど、そのように様々な機能があります。本市においても今後このような機能を利用して充実を図っていく計画があるのかお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。

　　現在は、新型コロナウイルスのワクチン接種への迅速な対応が最優先課題となっておりますので、ＬＩＮＥ公式アカウントの画面の下部に展開しますリッチメニュー、こちらにつきましては、ご指摘のとおりワクチンの予約あるいは確認、こういったコロナ関連情報を中心に設定をしております。

　　こうしたリッチメニューの活用をはじめとしまして、ＬＩＮＥにはチャットポットなどの機能もございます。ＬＩＮＥが有する様々な機能を活用することで、市民からの問合せにも迅速に対応することが可能となると捉えております。

　　さらに、ＬＩＮＥへ新たな機能を追加することで、年齢や性別など様々な条件設定によりまして対象者を絞り込んで情報を必要とする階層に効果的に届けるセグメント配信ですとか、避難所への誘導などそういった対応も可能になろうと捉えております。

　　全国的には、これらの機能を活用したＬＩＮＥの運用は進んでおりますので、本市のワクチン接種予約の利用が落ち着いた段階で、他自治体の事例などを参考にしながら、利便性の向上、あるいは効果的な運用に向けて研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　本市のアカウント、ＬＩＮＥアカウントは、登録者数が増えているという状況にありますので、今おっしゃったようなワクチン接種が一段落したような時点で結構ですので、市民サービスの向上のためにもＬＩＮＥの機能の活用をしていただき、今後の市政運営に理解をしていただくということも、本市のデジタル変革になるのではないかと考えております。どうぞよろしくお願いをいたします。

　　次に、スマホ決済アプリを使って市税等を納付するサービスについてですが、令和元年５月にデジタル手続法が公布され、総務省ではそのために電子マネーを利用した交付金の収納について、各地方公共団体宛てに通知をしており、これらの法制度を踏まえて地方公共団体では、キャッシュレス化への積極的な取組が進められているようであります。

　　最も、新たに決済サービスを担う独自のシステムを構築するとなれば、安全性を確保するために多額の投資や運用コストがかかってしまいますので、決済処理を外部サービス化しているわけであります。外部の決済サービス事業者を利用することによって、行政機関内部の事務処理をアウトソーシング化して負担軽減をし、集金時の紛失や合計金額の不一致などのトラブルも減らすことができると言われております。

　　こうしたスマホ決済サービス、いわゆるキャッシュレス決済の需要は今後増えていくと考えておりますが、キャッシュレス決済サービスが市民にとってどのようなキャッシュレス決済サービスが利便性につながっていくのかということを、社会情勢の流れを見ながら検討を重ねていく必要があると感じておりますが、その辺はいかがでしょうか。

○髙橋光男議長　高橋総務部長。

○高橋重俊総務部長　お答えをいたします。

　　市税等のキャッシュレス決済につきましては、急速に社会的な需要が高まっている、そういうふうな状況を踏まえまして、今年度からスマートフォン決済アプリによる納付を導入いたしました。

　　利用できる４種類のアプリにつきましては、収納事務を受託している事業者と提携している決済サービスとなってございます。事業を開始したばかりでありますので、まずはその有効性を市民の皆様に広く訴えかけ、定着していくことを今後目指しながら、社会情勢などを総合的に勘案して今後調査研究してまいりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　現在、支払いの際に使用するアプリは、先ほど申し上げました４つのサービスとなっております。既に利用している市民にとっては便利なものなのかもしれません。しかし、ほかのサービスを利用している市民には、新たにアプリをインストールしサービスを開始しなければなりませんので、どのサービスを選択していくのか、または使いやすいのかなどの見極めを随時研究しておく必要があるのかもしれません。

　　また、証明書発行手数料や施設利用料などの小口現金の決済についても検討していただければと思います。市民や利用者は、小銭を用意したり、両替をしたり、お釣りをもらう手間が省けたりいたします。市役所の窓口や施設管理者は、手数料の管理や釣銭の管理といった事務作業が軽減されるというメリットもあるのではないでしょうか。この他にも、児童センター等の使用料や延長保育料、保育施設副食費なども決済しているケースがあるようであります。

　　いずれにしても、市民の利便性が上がるようであれば検討していく必要を感じますので、こちらも併せてよろしくお願いいたします。

　　そして、スマートフォン決済サービスといえば、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により落ち込んだ消費を喚起し、店舗の応援につなげ、かつ非接触決済による新しい生活様式の推進を図ることを目的として、県内自治体においてスマートフォン決済による消費喚起のキャンペーンを実施していた記事をよく地元新聞紙にて目にしました。

　　このような記事の中には、経済効果だけではなく、自治体が進めるデジタル化において追い風となり、携帯電話のスマホへの切替えや、キャッシュレス決済の利便性などが高齢者にも浸透する機会になったという話もあります。本市では、こうしたスマホ決済サービスを使った経済対策についてどのように考えているのかお伺いしたいと思います。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答えいたします。

　これまで本市で実施してまいりました緊急経済対策事業、その中に飲食店を対象といたしました、ひがしねＥａｔｓクーポン券事業やさくらんぼ東根商品券事業など、これらの事業につきましては、紙媒体のクーポン券、そして商品券を発行して消費喚起事業等を実施してまいりました。

　　今後の経済対策につきましては、国、県の補助制度等の動向を注視しながら、有効な対策を検討していきたいと考えておりますが、感染症によります社会的な影響は、長期化が予想されますことから、ウィズコロナの時代を想定した新しい生活様式に対応していただいた産業活動の変化に加え、キャッシュレス化等を推進してく整備が必要かと考えております。

　　ただし、キャッシュレス化の推進につきましては、消費者側のみならず事業者側においてもその必要性を理解していただいた上で、その関連設備の導入が図られるべきかと思います。このような観点から、キャッシュレス社会の実現に関しては、消費者と事業者双方におけますニーズを把握し、そのバランスを図りながら実現を目指していくことが求められると捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　スマホ決済サービスについては、業界大手の企業が年商10億円以下の加盟店に対する決済手数料を無料としていたものを10月から有料にすると発表いたしました。今後は加盟店である事業者側に経費がかかることになります。ということは、事業者のキャッシュレス化においては、ある程度の投資を行わなければサービスが利用できなくなるわけで、これまでの認識を改める機会になったのではないかとも思っております。

　　しかしながら、他自治体での消費喚起においての成果というもの、いわゆる消費者の需要が多くあったという事実は無視できません。独自の地域通貨などを構築し、キャッシュレスサービスによる経済対策を準備、検討している自治体もあります。コロナ禍において、どのような経済対策がベストなのかを調査、研究をお願いしたいと思います。

　　最後になりますけども、デジタル変革は私たちの生活の多岐にわたって行われていくものであります。本市のデジタル化についても同様で、各部署において取り組む必要があると思いますが、急速に進めるには多くの労力や経費がかかるということも認識しております。

　　しかし、デジタル変革という流れに乗り遅れることなく、市民サービスの向上や業務の軽減に努めていただきたい。そのためにはしっかりと予算を組んで、計画的に実行していく必要があると感じます。ソサエティー5.0という時代に入った今、デジタル技術は都会と地方との格差を縮めることを可能にしてくれるものであると思っております。地方は都市機能を補うためのデジタル技術導入が重要なのではないでしょうか。

　　地方に住んでいても、都会に住んでいても何も変わらない生活が送れるようになりますし、強いて言えば、自然豊かで食べ物もおいしい地方の方が有利になるのではないかとも思っております。本市においても、誰一人取り残さない人に優しいデジタル化を進め、高齢者をはじめとした誰もがデジタルを活用できる社会を実現することが大切でありますので、デジタル弱者と言われる方々に向けたスマートフォンの活用法など、デジタル全般を学べる講習会なども本市として行っていくことをご検討いただければと思います。

　　ここまで、デジタル化やデジタル変革についてお話をしてまいりましたが、そのデジタルを動かすのは人間であります。デジタルの向こうには、人と人の感情であったり、気持ちだったり、心の部分が存在いたします。本市のデジタル変革の推進に関しては、こうしたハートの部分を大切にしながら、思いやりのあるデジタル変革を行っていただくことをお願い申し上げて、以上で質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　会議の途中ですが、ここで議場内の換気のために、午後１時45分まで休憩をいたします。

　　　午後　１時４２分　休　憩

　　　午後　１時４５分　開　議

○髙橋光男議長　休憩前に引き続き、会議を開きます。

　　◎植松　宏議員質問

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

　　　〔７番　植松　宏議員　登壇〕

○７番（植松　宏議員）　７番植松　宏です。

　　発言通告に基づき、２項目について質問いたします。

　　はじめに、ＪＲさくらんぼ東根駅駐車場の放置自動車についての対応についてです。

　　ＪＲさくらんぼ東根駅には、東西合わせて600台の無料駐車場があります。これだけの規模の無料駐車場は近隣の駅にはなく、わざわざ当駅まで車で来てこの駐車場を利用し、ＪＲやバスに乗車している市民や市外の方が多くいると聞いております。

　　私も現役時代は、仙台や東京などの出張で何度も利用させていただきました。当時もしばらく動いた形跡のないと思われる車が何台か見受けられ、そのほとんどがタイヤがパンク状態であったり、ワイパーが壊れていたり、一部には放置自動車周りに草が伸びていたりするものもありました。これらの放置自動車については、以前より駐車スペースの妨げ、景観の損ない、除雪の制限、また放火や不法投棄など二次的犯罪も誘発しかねないということから、市民からも問題視されてきており、本年第１回定例会において、東根市市有地等における放置自動車の適正な処理に関する条例が成立し、放置自動車への対応方針が定まったものと認識しております。

　　そして、この条例の制定に当たっては、先輩諸議員による政策提言を前提とした経済建設常任委員会による調査研究、先進地視察等を経て、平成29年６月に条例案まで含めた政策提言がなされました。それを受けた本市の条例の制定であったと思います。

　　この質問を取り上げる前に改めて現地を確認してきましたが、まだ放置自動車に動きは見られませんでした。条例制定からまだ半年という時期かもしれませんが、時間が経つほど解決が困難になるという性質上、早期に手を打つべきかと考えますが、現在の取組状況についてお伺いします。

　　１点目は、さくらんぼ東根駅前の放置自動車の現状はどうなっているでしょうか。

　　２点目は、その現状を受けた本市の今後の対応方針についてお伺いします。

　　次に、今年度から実行に移されている第２次東根市地域福祉計画「しあわせのやまびこプラン２」についてお伺いします。

　　今回の「しあわせのやまびこプラン２」は、平成21年度に作成された、東根市地域福祉計画「しあわせのやまびこプラン」の方針を受け継ぎ、さらに一歩前に推し進めるために、「支え合いの声が行き交い、みんなで築く地域福祉のまち」を基本理念に掲げ、地域住民や各種団体と連携して、地域共生社会のさらなる発展を目指して策定されたと表記されております。

　　内容では、第２章で地域の福祉を取り巻く現状を分析し、設問が29にも及ぶ市民アンケート調査の分析、前の計画の取組結果の分析、その上で今後の地域福祉推進の展開、そして最後に、住民、関係機関、市の役割と実によく練られた計画と受け止めました。

　　その上で２点について質問したいと思います。

　　１点目は、第２次東根市地域福祉計画作成に当たり、地域福祉の推進となる課題は何だったのでしょうか。

　　２点目は、高齢化の進行により自助、共助も難しくなっている地域への対応はどのようにすべきとお考えでしょうか。

　　以上、２項目について登壇での質問とさせていただきます。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　植松　宏議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、さくらんぼ東根駅前の放置自動車についてであります。

　　これまでも、さくらんぼ東根駅に併設する、さくらんぼタント館の指定管理者である東根市観光物産協会と市の所管課である商工観光課が村山警察署などの関係団体と連携を図りながら、駐車場の見回り点検や所有者に対して放置自動車に警告文書を貼り付けるなど対策を実施してまいりました。これまでは、所有権や財産権の問題などにより、市が放置自動車を撤去、処分するなどの対応ができずに苦慮しておりましたが、東根市市有地における放置自動車の適正な処理に関する条例の施行により、今年度長期にわたり放置されている２台について、法的根拠に基づいた撤去、処分等の手続を進めているところであります。

　　なお、調査の結果、２台とも所有者の所在が不明であるため、現在、簡易裁判所に対して、撤去勧告の公示送達申請の手続を行っております。

　　今後の対応といたしましては、関係団体と連携を図りながら、早期発見や注意喚起に努めるとともに、適正な施設管理の妨げになるものについては、条例等に基づき、適宜、撤去や処分を進めてまいります。

　　次に、第２次東根市地域福祉計画についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、地域福祉推進の課題についてでありますが、地域住民、地域の様々な団体、行政が適切な役割分担の下に連携して、多様化、複雑化する地域課題に取り組む地域共生社会を構築することが最も重要であると捉えております。特に近年、災害の発生が多くなる中、お互いに守り、守られながら安心して暮らしていくためには、地域における自助、共助、公助の取組を一層強化し、みんなで支え合う福祉力を高めることが必要であります。

　　これらを踏まえ、民生委員や福祉推進委員などの地域福祉の担い手を確保し、育成を図りながら地域の持つ福祉力を高めてまいります。

　　次に、自助、共助も難しくなっている地域への対応についてでありますが、少子高齢化に伴う人口減少などの影響により、地域における自助や共助が難しくなる傾向にあり、本市では民生委員に加えて独自に福祉推進委員を設置し、地域福祉を支える人材の確保に努めているところであります。

　　また、こうした方々の地域に根差した様々な活動を基本として、市などによる補助やサービス、いわゆる公助についてもより一層充実していく必要があり、これまで本市では地域での生活に密着した福祉施策として、福祉タクシー事業や高齢者世帯等雪下ろし支援事業等を実施してまいりました。

　　また、社会福祉協議会や地域包括支援センターでは、民生委員等と連携して困り事や生活相談を実施し、様々な分野にわたる支援を行っております。

　　さらには、地域の見守りを補完するため、民生委員と連携した高齢者見守りネットワーク事業や緊急通報システムの運用、そして郵便配達員による見守り活動など、重層的な見守り活動を展開しているところであります。今後とも自助、共助を補完するため、公助による取組を強化してまいります。

　　しかしながら、地域福祉の要は何と言っても共助であります。今後とも共助の機能を十分に発揮させるため、地域の絆づくりを目的とした地域コミュニティへの活性化に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　引き続き、自席から質問を続けさせていただきます。

　　はじめに、ＪＲさくらんぼ東根駅前の放置自動車についてお伺いします。

　　市有地における放置自動車に関する条例が制定されてから、ＪＲさくらんぼ駅前の駐車場にあっては、放置期間が長期に及ぶ２台について、現在、簡易裁判所に対して撤去勧告の手続中というご答弁でした。まずは、動き出していただいたことに感謝申し上げますが、そもそもなぜ、さくらんぼ駅前の放置自動車はなくならないのでしょうか。その原因はどこにあるとお考えでしょうか、お伺いします。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答えいたします。

　　さくらんぼ東根駅の駐車場につきましては、駅の開設当初に東日本旅客鉄道株式会社、ＪＲ東日本との協定に基づきまして、パークアンドライド方式として、東口、西口併せて600台の無料駐車場が整備されたところでございます。その立地の良さや無料で利用できるなどその利便性から、常に多くの近隣の市町を含めた広域的な利用者が自動車を駐車している状態にございます。無料でありますが故に気軽に駐車しやすい施設であることが、その原因の１つであると考えられます。

　　年度当初、13台ございました放置自動車も、今年度の調査の段階で村山警察署からの指導にもございまして、そのうち２台が移動して現在のところ11台となっております。このような形で、定期的な調査、注意啓発にも注力し、今後同じような放置自動車を生み出さないよう努めてまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　無料で気軽に利用しやすいことが、放置自動車がなくならない原因の１つだというお考えのようですが、無料なのをいいことに勝手に放置していくという非常識な利用者は、やはり何らかの処分があっても個人的にはしかるべきかと思っております。

　　ところで、その放置自動車の台数なんですけれども、年度当初13台あったものが今年度の調査の段階で２台が移動し、現在11台あるというご答弁でした。年度当初と言いますと、本条例が制定された第１回定例会の時点と重なるわけなんですが、第１回定例会上のやり取りでは、７台が確認されたと市民生活部長の答弁にありました。この台数の違いはどういうことなのでしょうか。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　先の第１回定例会におけます答弁においての台数につきましては、３月時点での長期間にわたる放置自動車の現況を７台と申し上げたものでございます。新年度に入り、今年度になりまして条例化によりその撤去に関する手続を進めるに当たり、関係団体と再度現場を調査したところ、１か月以上放置されているものが13台確認されまして、先ほども申し上げましたとおり、その後、村山警察署からの指導により２台が移動、現在11台となっているものでございます。

　　今後も申し上げましたとおり、関係団体村山警察署をはじめといたします関係団体との連携を図りながら、定期的な調査啓発に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　新たな放置自動車が増えたということではなくて、新年度に入ってから再度現場を詳しく調べた結果が、11台あったということで理解いたしました。

　　それで、先ほどの市長答弁の中で、放置期間が長期に及ぶ２台については撤去勧告の手続中ということでしたが、確かに現場には２台の車に警告書が添付されておりました。しかし、先ほどの部長答弁で明らかとなった現在11台ある放置自動車、恐らく11台全てに対して調査は終わっているのかと思うんですが、なぜ全てに警告書、これを添付しなかったんでしょうか。

　　本市の放置自動車の適正な処理に関する条例、第１回定例会で承認された条例なんですが、この第５条には、「市長は市有地等に放置自動車があるときは、規則で定めるところにより、当該放置自動車の状況、所有者等その他の必要な事項を調査し、及び当該放置自動車の撤去を促すための警告書を該当放置自動車に貼り付けるものとする。」と記載されております。

　　同じく、施行規則の第３条には、「条例第５条１項の規定による調査を行ったときは、放置自動車調査票を作成するものとし、警告書の貼付けは、当該放置自動車を確認した日の翌日から起算して14日を経過した日以後に行うものとする。ただし、市長が必要と認める場合は、当該期間を短縮することができる。」と記載されております。

　　この14日を経過した後に、以後に行うということは、ここ２週間その期間を終えたということは、この間に、調査後に所有者が移動するということも考えてのことかなと思うんですが、基本的には調査したら早急に警告すべきものだというのに私は考えます。仮に４月に調査して、放置自動車を確認しておきながら手を打たないということになると、後々所有者の特定に手間取るといったようなことはないんでしょうか。最終的に、なぜ11台全てに警告書を添付しなかったのかお聞きします。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　所有者不明の自動車につきましては、その所有者の所在判別調査等に時間を要するのが現状でございます。車両のナンバープレートから所有者を特定したとしても、そこの住所に所有者が所在していないというケースも多々ございます。このような現状を踏まえて様々な法的な手続を取るため、今年度につきましては２台の実施に及んだところでございます。

　　この２台の車両につきましては、その放置期間が最も長い10年以上にわたっております上、議員のお話にもございました、外観的にも自動車としての使用が不可能で移動させることもできず、周囲の美観や危険性の点からも早急な撤去が必要と判断し、警告文章を貼り付け、条例に基づいた撤去処分等の手続を進めているところでございますので、是非ご理解をお願いしたいと思います。

　　今後につきましては、警察機関との連携によりまして、所有者の所在が判明するものにつきましては早期移動を求め、新規の放置自動車を生み出さないよう努めてまいりたいと考えております。

　　また、著しく景観を損ねるものや危険性が高いと判断される放置自動車については、適正な施設管理の妨げになるものとして、議員先ほどご指摘いただきましたとおり、条例に基づき適宜撤去や処分を進めてまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございます。

　　一応確認なんですけども、法的根拠に基づいた撤去、処分ということになると、警察署や簡易裁判所も関係してくるということから時間もかかると。11台一度に出すと対応も大変になるからという、当面その放置期間の長い２台について先行して出して様子を見ているというお考えでよろしいでしょうか。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　議員のお話にあった側面もございますし、まず長い間駐車場を不法占拠しているというところもございますので、これまでの経過も踏まえつつ、まず撤去すべき対象であるという認識でおりますのでよろしくお願いします。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　了解しました。

　　放置自動車とはいっても、裁判所も、その所有者の財産権が絡んでくるということも心配されているようで、対応に慎重になっているということもお話の中でお聞きしました。このような状況から判断して、その２台を先行して撤去勧告したということで一応了解いたしました。

　　仮にその最悪のケースで裁判にでもなった場合のためにも、不法駐車に対して市がこれだけ苦労したんだよと、労力を費やしたんだといったことも一応記録に取っておいて、後々の裁判等に活かすべきかと思うんですが、不法駐車によって、例えばその冬期間の除雪に放置自動車があったためにこれだけ要らぬ手間がかかった、経費がかかったということはないんでしょうか。

○髙橋光男議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　冬期間の除雪についてですが、現在通常でも夜間に駐車されております車もありますことから、その駐車場全面的な除雪ではなくてブロックごとに、何ブロックかに分けて除雪をしているのが現状でございます。その利用者の不便を来さないように計画的にブロック分けで除雪を行っている状況です。

　　したがいまして、駐車場のその駐車スペースの枠内に駐車してある自動車につきましては、除雪の支障にはならないという状況でございます。長期の放置自動車の車両を移動し、保管することも可能ではあるのでしょうけれども、その保管場所の問題や所有者が所在不明の場合もありますので、その所有者の所在に関する調査、または裁判所を通した公示による手続を進めるに当たって、非常に時間を要しているのが大きな問題であろうかと思います。

　　今後とも条例によります手続のマニュアル化を進め、撤去、処分の迅速化につなげてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございます。

　　今後は条例による手続のマニュアル化も考えながら、撤去、処分の迅速化を図るよう努めるということですので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

　　続きまして、第２次東根市地域福祉計画についてお伺いします。

　　先ほどの市長答弁によりますと、今回の地域福祉計画の課題となるのは、これらを推進する地域住民、地域の様々な団体、行政が連携して地域課題に取り組む地域共生社会を構築することが最も重要というご答弁でありました。

　　今回のこのプラン２の福祉計画の中にも出てくるんですが、住民生活に関する課題は複雑化、多様化し、公的サービスの提供だけで解決することは困難になってきているということは私も事実かと思います。このため、行政、地域住民、行政の組織団体が連携して地域生活の課題に取り組んでいく必要があるということに対しても異存はありません。

　　しかし、現実的には特に市内周辺部においては、この地域共生社会が維持できるか不安になっている現実もあります。その原因は、市長答弁にもありましたように、少子高齢化が大きく影響していることがあるかと思います。高齢者の独り暮らしや夫婦だけという家族構成も年々多くなっております。幼児数の減少で児童センターが維持できなくなるんじゃないかとか、消防団の団員確保にも苦慮し、従来の自主防災組織が構築できなくなるといった不安もございます。

　　このような地域で、この地域共生社会を築こうとしても築けない現実が生まれてくるという現実もあります。もちろん地域の住民も努力はしますが、公助の取組も引き続きよろしくお願いしたいと思います。

　　それで、今回の計画策定に当たって質問なんですが、市民に対して住民活動の実態や生活課題を把握する目的でアンケート調査を実施しております。登壇での質問でも触れましたが、設問が29にも及ぶアンケート調査、これは回答する方も大変だったのかなと思って見せてもらいましたが、中身は内容のある回答結果であったとお見受けしました。

　　今回のこのアンケート調査結果から、総括的に得られた特徴、これはどのようなことが挙げられるんでしょうか。お聞きします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　平成21年度に策定した前の計画のアンケートと比較いたしまして、人と人とのつながりが希薄化していることが伺えます。特に20代から40代までは、地域活動への参加に積極的でない回答が多く見られましたが、その理由として最も多いのが、仕事や家事で時間がないというものであり、核家族化や夫婦共働き等で、なかなか地域活動までは手が回っていないんだなという状況と捉えているところであります。

　　また、災害に関する設問では、近年の大規模災害の頻発の影響でしょうか。災害時の避難所の場所が分からない人の割合が低くなっております。防災意識の高まりの表れと捉えているところであります。

　　さらに、市に望むサービスといたしましては、在宅福祉と医療が最も高く、また、本市が全体として住みやすいと感じていらっしゃる方の割合が８割は超えたと、前回よりも非常に高くなったというところがこの度のアンケートの特徴的な内容であります。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　前回の平成21年の計画と比較して、人と人のつながりが希薄化しているという現象は、マイナスの面で東根市も都市化が進行してきているのかなと思いました。全体として住みやすいと感じている人が前回よりも多い結果となったと。資料には4.9％アップしたという数字が出ておりましたが、このことは本市が住みよさランキング2021で全国31位、東北、北海道では堂々１位となったということの市内に住んでいる市民からの裏付けとも読み取れる結果で非常に喜ばしいことだと思いました。

　　最後の質問になりますが、本計画を展開するにあたって掲げている４つの基本目標が挙げられております。１つが、福祉サービスの提供体制の強化。２つ目が、地域福祉を支える人づくり。３つ目が、身近に支え合う仕組みづくり。４つ目が、安全・安心に暮らせる地域づくりと。

　　この４つの目標の中で重点目標としている目標はどれになるかお答えお願いします。

○髙橋光男議長　鈴木健康福祉部長。

○鈴木敬一健康福祉部長　お答えいたします。

　　この４つの基本目標につきましては、前の計画の方針を受け継ぎ、さらにこれを一歩前に進めることを意として掲げたものであります。地域福祉の推進のためにはいずれも非常に重要な目標であり、これらを一体的に取り組む必要があります。

　　この度の計画の新たな取組といたしましては、基本目標の福祉サービス提供体制の強化の中に、成年後見制度の推進を掲げたところであります。これは高齢化が進行する中にあって、認知症高齢者が増加している状況を踏まえ、全ての人の権利が等しく擁護され、適切なサービスを受給できるよう、成年後見制度の活用を推進するものであります。よろしくお願いいたします。

○髙橋光男議長　７番植松　宏議員。

○７番（植松　宏議員）　ありがとうございます。

　　順番をつけるといっても、やはり一体的に取り組むということになって順番をつけるのは難しいという回答でした。それはそれで了解しました。

　　中にはその認知症高齢者の増加に伴って、今回は成年後見制度の推進を加えたということが特徴であったというご回答でした。これについては私も今後注目して見ていきたいと思います。

　　以上で、私からの一般質問を終わります。ありがとうございました。

○髙橋光男議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○髙橋光男議長　これで本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　２時１９分　散　会