令和２年第２回東根市議会定例会　６月１２日　議事日程　第３（一般質問）

令和２年６月１２日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　細　　矢　　俊　　博　議長　　　　　　　髙　　橋　　光　　男　副議長

◎出席議員（１８名）

　１番　　　齋　　藤　　俊一郎　議員　　　　　　　２番　　　高　　橋　　弓　　嗣　議員

　３番　　　滝　　口　　公　　一　議員　　　　　　　４番　　　元　　木　　十四男　議員

　５番　　　東海林　　克　　彦　議員　　　　　　　６番　　　三　　宅　　一　　人　議員

　７番　　　植　　松　　　　　宏　議員　　　　　　　８番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員

　９番　　　山　　科　　幸　　子　議員　　　　　　１０番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員

１１番　　　白　　井　　健　　道　議員　　　　　　１２番　　　河　　村　　　　　豊　議員

１３番　　　原　　田　　利　　光　議員　　　　　　１４番　　　浅野目　　幸　　一　議員

１５番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　１８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

◎欠席議員　（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	元　木　正　史	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	斎　藤　吉　則	代表監査委員
工　藤　喜惠治	農業委員会会長	菅原　正行	消　　防　　長
間木野　多加志	副　　市　　長	芦野耕　司	総　務　部　長
半　田　　　薫	市民生活部長	石　垣　和　彦	健康福祉部長
石　垣　有　一	経　済　部　長	小　松　伸一郎	建　設　部　長兼水道部長
佐　藤　　　広	会計管理者	佐　藤　慎　司	教　育　次　長
鈴　木　敬　一	総合政策課長	安　達　利　也	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
岡田　光　弘	財　政　課　長	井　澤　志都香	監　査　委　員事　務　局　長
加藤　光　伸	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


高　橋　重　俊	事務局長	菅　井　美奈子	事務局長補佐
森　谷　賢　司	議事係長	齊　藤　晋　平	主　　　　任
黒　坂　育　実	主任	井　上　正　宏	兼　務　書　記
辻　村　　　充	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　令和２年６月１２日（金）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　９番　山　科　幸　子

　　　　　　　　２　　２番　高　橋　弓　嗣

　　　　　　　　３　１２番　河　村　　　豊

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

令和２年東根市議会第２回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
５	山科　幸子議　　　員	１．第５次東根市総合計画の策定について	１．総合計画は、まちづくりに関する最上位の計画であります。本市のまちづくりの指針である第４次東根市総合計画は、本年度が最終計画年度となっています。　　つきましては、現在策定中の第５次東根市総合計画について伺います。　（１）新型コロナウイルス感染症の拡大は暮らしや経済に大きな影響を与えているが、第５次東根市総合計画の策定状況はどうか。　（２）新型コロナウイルス感染症は、多方面で長期影響が懸念されている。東根市総合計画に掲げた施策を実現するために本市には様々な計画があるが、関連計画の策定や見直しについてはどうか。	市　　長
５	山科　幸子議　　　員	２．本市における避難場所及び避難所について	１．全国各地では、日々地震が発生しています。まもなく梅雨をむかえ、これからは集中豪雨など災害の発生が懸念されます。災害対策基本法では「指定緊急避難場所」と「指定避難所」の２つが規定されていますが、本市における避難所について伺います。　（１）避難所は、災害による危険が切迫した状況において市民等の生命の安全の確保を目的に緊急に避難する際の避難先として、市が指定するものであるが本市の状況はどうか。　（２）避難先については、いざという時速やかに行動するために市民自ら知っておくことが重要である。避難場所と避難所の違い、いざというときにどちらを目指したらよいのか、どういう災害の時にはどこを目指すのか、しっかりと確認しておく必要があるが、市民への周知などはどうか。（３）災害対策基本法では避難所における生活環境の整備等が規定されており、新型コロナウイルス対策の関連として、内閣府や消防庁からは運営などについて様々な通知がなされているときく。　　　　避難場所の整備や、避難所における良好な生活環境の確保に向けた取り組みはどうか。	市　　長
６	高橋　弓嗣議　　　員	１．東根市における指定管理者制度について	１．市内の施設における指定管理の現状と評価について　　市内の公の施設の中には、指定管理者制度により運営業務を行っているところがある。市内で最も早くこの制度を利用した施設は、平成18年からとなっており、最近では昨年から開始した施設もある。これまでの指定管理者の事業運営に対する現状と本市の評価を伺う。（１）市内指定管理の現状について（２）本市の運営への貢献度などの見解　（３）更新・継続時の評価について	市　　長教　育　長
７	河村　豊議　　　員	１．新型コロナウイルス感染症対策について伺う	１．家計への支援について（１）特別定額給付金の申請状況について（２）未申請者への取り組みについて（３）福祉部門への相談状況について２．市内事業者への支援について　（１）各種支援制度の利用状況と今後について　（２）観光産業関連支援について　（３）さくらんぼ東根温泉について　（４）災害発生時の民間施設避難所指定について３．市民の健康維持対策について　（１）妊婦・乳幼児等への支援について（２）心の健康維持について	市　　長

　　◎開　　　　　議

○細矢俊博議長　皆さん、おはようございます。　　本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○細矢俊博議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎山科幸子議員質問

○細矢俊博議長　はじめに、９番山科幸子議員。

　　　〔９番　山科幸子議員　登壇〕

○９番（山科幸子議員）　おはようございます。

　　９番山科幸子でございます。

　　市民生活の維持のため、業務にご尽力いただいています関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

　　国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策による、一律10万円特別定額給付金や東根市独自事業緊急経済対策「ガンバレひがしね応援事業」の、迅速な対応と給付に市民の方々より感謝の声が届いております。

　　休みを返上し、申請からいち早く給付を行っていただいたことに、行政をはじめ関係各位に改めて感謝申し上げます。

　　緊急事態の中でも市民は不安やストレスを抱えながら日々生活しており、しっかりと支えていけるよう議員としての重責を痛感しているところであります。

　　それでは、ただ今より通告に基づきまして、第５次東根市総合計画の策定と本市における避難場所及び避難所についての２項目につきまして一般質問を行います。

　　はじめに、東根市総合計画の策定についてであります。総合計画はまちづくりに関する最上位の計画であります。本市のまちづくりの指針であります、第５次東根市総合計画についてお伺いいたします。

　　今年に入って、新型コロナウイルスが世界的に流行し、日本でも３月以降、外出自粛要請や緊急事態宣言、３密の回避や新しい生活様式の推奨など、私たちの日常生活が大きく変化してきております。

　　新型コロナウイルス特別措置法に基づく政府の緊急事態宣言は全面解除されたものの、経済や暮らしに大きな影響を与え、長期にわたることが懸念されています。

　　はじめに、現在策定中である第５次東根市総合計画の状況についてお伺いいたします。

　　もともと日本の財政赤字は深刻な問題だと言われてきておりますが、コロナ禍によってさらなる拍車がかかっています。

　　昨日、2019年度の国の税収が落ち込み、税収や税外収入、国債発行を合わせた歳入が歳出を下回る、歳入欠陥に陥る可能性もあるとの報道がなされておりました。国の財源は自治体運営に大きく関わってきており、本市の税収と収入の落ち込みは住民サービスの低下につながってきます。

　　このような先行き不透明な状況の中、東根市総合計画に掲げた施策を実現するために、様々な計画がありますが、関連計画の策定や見直しについて、どのように考えておられるのかお伺いいたします。

　　続きまして、本市における避難所についての項目に移ります。

　　全国各地では、日々地震が発生しています。間もなく梅雨を迎え、これからは集中豪雨など災害の発生による被害が懸念されます。

　　被害の少なかった本市においても、昨年の台風19号など毎年のように自然災害による被害が出てきています。災害時には、避難者に安心と安全の場を提供し、また避難者がお互いに励まし合い、助け合いながら、日常を取り戻すための場が避難所であります。

　　災害対策基本法では、指定緊急避難場所と指定避難所の２つが規定されていますが、本市における避難所についてお伺いいたします。

　　はじめに、避難所は災害による危険が逼迫した状況において、市民等の生命の安全の確保を目的に、緊急に避難する際の避難先として、市が指定するものでありますが、本市の指定状況についてお伺いいたします。

　　避難先につきましては、いざというとき速やかに行動をするために、市民自ら知っておくことが重要であります。いろいろな場面で、避難場所と避難所という案内を目にいたします。避難場所と避難所の違い、いざというときにどちらを目指したらよいのか、どういう災害のときにはどこを目指すのか、しっかりと確認しておく必要があります。

　　そこで２点目、避難先の市民への周知などはどのように行っているのかお伺いいたします。

　　本定例会では、避難所における感染対策について取り上げております。災害などの非常時の避難所における感染リスクは多くの人命に関わるため、大きな課題であり早急な対策が望まれます。災害対策基本法では、避難所における生活環境の整備等が規定されており、新型コロナウイルス対策の関連として、内閣府や消防庁からは運営などについて様々な通知がなされていると聞きます。

　　最後に、避難場所の整備や避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組についてお伺いいたします。

　　以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　おはようございます。

　　山科幸子議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、第５次東根市総合計画の策定についてであります。第５次東根市総合計画の策定状況につきましては、市民の皆様のご意見をお聞きして策定することが何より大切であると考えておりますが、この度の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、東根市総合計画策定市民会議、東根市振興審議会等の市民が参加する会議の開催を見合わせている状況であります。

　　また、全庁を挙げて新型コロナウイルスの感染防止及び経済対策にあたっていることから、計画策定のための議論や調整などが不十分な状況にあります。

　　今後、事態の収束状況を見極めながら、市民が参加する会議を開催し、できるだけ早い時期に策定してまいります。

　　次に、東根市総合計画の関連計画の策定や見直しについてでありますが、新型コロナウイルス感染症の拡大とその対応は、今後あらゆる分野に様々な影響を及ぼすものと考えております。第５次東根市総合計画については、感染拡大によってもたらされた市民の行動の変化やリスクと共存する時代を見据えた施策を検討しなければならないと考えております。

　　また、関連する計画についても、同様の視点で策定及び必要に応じた見直しを想定しているところであります。

　　例えば、財政面においては本市の場合、大規模プロジェクトを計画している際などに中長期の財政計画を策定し、財政運営に及ぼす影響を判断してきたところであります。

　　最近では平成23年にまなびあテラス、中央運動公園、グラウンドゴルフ場、東の杜を短期間に集中して整備する際に、ＰＦＩなど７年間の中期財政計画を策定したところであります。

　　今般の新型コロナウイルスの感染拡大についても財政運営に大きな影響を及ぼしかねない事態となっておりますが、税収の減少や経済対策への度重なる財政出動など、歳入歳出両面で不確実性が高い状況においては、長期契約よりも３年間の計画を毎年度見直す、振興実施計画のスタイルの方が財政運営の指針とするにふさわしいと考えております。

　　今回は振興実施計画を策定する中で、しっかりと歳入を見極め、事業の精査を行ってまいります。

　　次に、本市における避難場所及び避難所についてであります。

　　はじめに、本市における避難所の状況についてでありますが、避難してきた住民等が危険が去るまで、または避難所へ移動するまでの間、一時的に滞在するための指定緊急避難場所は公園、緑地または学校のグラウンドなど53か所となっております。また、家屋の倒壊、焼失等で被害を受けた者、または被害を受けるおそれのある者を一定期間保護するための指定避難所は体育館、公民館、学校など公共施設23か所となっております。

　　次に、市民への避難先の周知などについてでありますが、令和元年度に策定した洪水ハザードマップ及び平成25年度に策定した地震ハザードマップを各戸に配布しているほか、各地区への出前講座を通じて周知を図ってまいりました。

　　また、平成27年度から平成28年度にかけて作成した土砂災害ハザードマップについては、地域住民とワークショップなどを開催して、避難所や避難経路などを定め、対象地域の方々に配布したところであります。

　　市のホームページでは、これらハザードマップを画面で確認できるほか、東根市総合アプリ東根Ｌｉｖｉｎｇにおいては、携帯端末利用者の現在地、洪水浸水想定区域及び周囲の避難所の位置が確認できるようになっております。さらに、ＮＴＴタウンページに折り込みの別冊防災タウンページは公衆電話と避難所が確認できるものであり、家庭だけでなく事業者にも配布されております。また、平成28年度には神町防災センターの整備に合わせ、神町地区に避難誘導標識28基及び避難場所標識１基を整備したところであります。

　　次に、避難場所の整備や避難所における良好な生活環境の確保に向けた取り組みについてでありますが、本市の備蓄品については、アレルギー対応のものや紙おむつ等の衛生用品の備蓄を進めるなど、被災者の避難生活に対して細かな配慮ができるよう進めているところであります。

　　また、各指定避難所にはマンホールトイレ、ポータブルトイレ、災害用便座などの衛生用品の備蓄のほか、発電機や投光器を配備しております。

　　さらには、今般の新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、感染防止対策にも配慮した避難所の運営についても準備を進めておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　ご答弁ありがとうございました。ただ今の答弁に対しまして、引き続き自席から質問を行いますので、よろしくお願いいたします。

　　ただ今市長からの答弁がありましたように、新型コロナウイルス感染症の拡大とその対応は今後あらゆる分野に様々な影響を及ぼし、リーマンショックや東日本大震災時の比ではないと言われてきております。

　　幅広い市民の声を反映させることは大事であります。市民の幸せや市政発展の目指すところは、いつの時も同じではないのでしょうか。確認いたします。第５次東根市総合計画は今年度中に策定を終えるのでしょうか、お伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　当初のスケジュールとして、今年の12月の定例会で基本構想の議決をいただきまして、同じ12月中に基本計画の策定を終了するという予定となっておりました。

　　ただ、市長からもございましたとおり、今回のコロナ禍によりまして、市民参加の会議ができない状況でございます。策定作業が遅れておりますので、今年12月での策定は難しい状況と捉えております。

　　今年度中、来年の３月までには策定を完了したいと考えておりますが、新型コロナウイルス感染症の状況を見極めながら進めてまいりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　ホームページで確認しましたところ、各課にはたくさんの行政の指針や計画があります。今年度が計画等の最終年度となっているものも多々ありますけども、総合計画との兼ね合いや策定はどのようになるのでしょうか、お伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　各課所管の計画につきましては、これまでと同様に総合計画を最上位の計画として、その内容を踏まえて策定することになります。

　　その多くが総合計画と同様に市民が参加する会議を経て策定することになりますので、やはりコロナウイルス感染症の状況によっては各課所管の計画についても策定が遅れるということも想定されます。

　　いずれにしましても、総合計画と整合性を図りながら、適宜調整を行って、それぞれの計画策定作業を進めてまいりますのでよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　総合計画が最上位の計画でありますので、これはいろんな計画に影響を及ぼしてきます。その辺が遅れてくるといろんなところにひずみが来ますが、こういう状況下でありますので、やはり慎重に、的確に作業を進めるべきではないかと考えます。

　　各部署は平時でも多忙です。今般の新型コロナウイルスの対策には大変な状況であると思います。市民会議に合わせ、総合計画をはじめとする、それでは庁内での作業や調整などについてはどのように進めていくのでしょうか、お伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　総合計画策定につきましては、庁内においては、策定委員会、それから職員のプロジェクトチームを組織して策定作業を進めてきたところでございます。

　　しかしながら、これらをはじめとする庁内の会議については新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための作業、業務、それから、定額給付金をはじめとする生活支援や経済対策、これに集中して取り組むために、その開催を控えてきたところでございます。

　　今後は新型コロナウイルスに関する事態が収束に向かう中で、策定作業を進めてまいりたいと考えております。

　　庁内の各部署においては、経済対策等にこれからも取り組みながら通常業務を行い、その中で総合計画の策定作業を行うということになりますので、十分な検討を行いながら早期の完成を目指したいと考えているところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　非常事態と申しますか、こういう状況ですので、今後の状況を的確に捉えて、庁内でも十分な検討の上、総合計画の策定がなされることを望みます。

　　市長の答弁にもありましたとおり、厳しい財政状況になることが予想されます。法人・個人市民税、固定資産税、入湯税など市税の落ち込み、これは今でも予想できます。

　　３年間の計画を毎年度見直す振興実施計画の策定におきましては、十分な事務事業の精査と見直しをお願いしたいところであります。

　　それでは次に、避難所関連の質問に移ります。

　　報道をはじめ、一般的にはひとくくりで避難所と言われておりますので、個別案件は避難場所、避難所とわけますけども、全体的な案件については避難所としてお断りしたいと思います。

　　はじめに、市内の避難場所、避難所には表示案内看板が立っております。市が指定した箇所と表示の案内内容とか看板の場所、これが整合性が取れない、取れていないところが見受けられます。早急に整備をお願いします。

　　資料の方をつけました。資料１であります。写真であります。こちらは一番上が防災センターですので、最新の表示案内板です。右は土砂災害警戒区域に指定されていて、現在は避難場所から外れているところですが、以前のまま案内看板がついているところであります。

　　あと、下の方は高速道路の階段なんですが、ここは３か所とも案内看板がありません。右は避難地となっていますね。

　　それから、いろんな写真がありますが、上の避難地なんですけども、２ページの上は、これは外向きではなくて内向きに立っていて、通行人からは見えない。ここの区域は、意外と人の利用がなくて、荒れ放題でありました。

　　あと、地区の公民館にはこのように災害避難所という表示がなされておりますが、なされていないところも多々あります。

　　あと、一番下は自主防災会が独自で看板を設置している箇所であります。看板の表示の仕方は様々という形です。

　　そのように、整合性が取れない、取れていないというところは早急に整備するようにすべきではありませんか。その辺、どうお考えなのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　避難場所等の標識は平成25年の災害対策基本法改正によりまして、まず25年に指定緊急避難場所を災害種別ごとに設定することになりました。

　　さらには、平成28年３月には、案内表示板を整備更新する際は、災害種別一般図記号、ピクトグラムでございますね。これを使いまして、災害種別避難誘導標識システムという、どのような組合せにするかとか、それもシステム化したものでございますが、この表示方法に習って表示をすることとされました。

　　このように避難場所等の図記号の標準化の取り組みが段階的に現在進行形的に進んだものですから、標識の更新が進まなかったものと考えております。

　　危機管理の分野では、今は何と言いましても避難場所の運営における感染防止対策、これらなど最優先の課題もございますし、また他の財政需要も山積しておりますので、それらとの調整が必要ではありますが、なるべく早い段階で対処すべき課題と考えております。

　　なお、既存の今ご紹介いただいたような標識につきましても、状態のよいものがたくさんありますので、上から標準化したデザインを貼るという、そういう再利用する方法などもいろいろあるかと思いますので考えてみたいと思います。

　　よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　写真の中には、雪が映ったり桜が咲いていたり、これは従来から指摘させていただいている部分でした。

　　まずは、指定場所でない危険だと言われているところの看板は早急に撤去をお願いいたします。

　　案内標識、市内全部を私も回っている時に写真撮ったり、見たりしていますが、これには大変な労力と時間がかかります。施設などの担当部署や、地域の区長さんなどにお願いしておいて、看板が適切であるかどうか、有る、無しも含めまして、しっかり把握してくださるようにお願いいたします。

　　それでは、避難所の偏在と空白地が一部見られます。例えば、温泉地区なんかは児童センターの周りに本郷第一、第二公園があります。もうそこは、何百メートル範囲に集中して北部とかそういうのはないんですね。そのようにどうしても区画整理とか公園整備になっているところに集中したりとかしていて、その辺なんかも偏在の見直しが必要かと思います。

　　西部の方につきまして、特に市の西地区ですね。それについても空白地が見られます。前の定例会におきまして、防災拠点施設の整備の方針が示されておりますが、その検討状況はどのようになっているのかお伺いいたします。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　まずは、避難所の偏在についても少しだけお話をさせてください。

　　避難場所は24時間365日、市が自由に使えることが求められます。また、その地権が安定しているという必要もございます。そのために、公園、緑地など公共施設に限られて、地域による偏在が生じているものと考えておりまして、ただそれぞれの地域には地域が独自に定めている一時避難所がございます。集落の集会施設、部落公民館といいますか、これらがこれに当たります。それが同じ役割を果たすものでございます。

　　避難場所であっても、一時避難所であっても、重要なのはその地域の住民の避難行動をとる際の意識の中に、その場所が組み込まれているか否かというところだと思います。この場所への避難を前提とした事前の申合せや訓練が大事なのかなと考えております。

　　そして、西部地区のその拠点施設の検討状況についてでございますが、担当している危機管理室でございますが、こちら今、新型コロナ対策の庁内の司令塔の役割を担っておりますので、防災拠点施設の検討は予定よりも進んでおりませんが、遅くとも振興実施計画、今回の54号ですね、ここには計上をすべく基本コンセプトですとかスケジュール、費用とか財源、これらを設定しなければいけないと考えているところでございます。

　　よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　ご説明の方了解いたしました。

　　別紙の②としてハザードマップをつけておりますが、これだとちょっと小さくて分からないので、この中に避難所と避難場所、指定場所とか全て入れると一目瞭然、偏在空白地が分かりますので、この辺なんかは忙しくてもできるので、業務の合間なんかにやっぱり図式化することが大事かと思います。

　　そして西部の方の地区につきましては、よく拡大して見ると分かるように、ほとんどがもう浸水区域になっているんですね。これはやっぱり大雨でも浸水するおそれがある。一時的に避難していいのかどうか、そういうのも考えながら、ご検討の方をお願いしたいと思います。

　　市民の中からはいろいろお話しすると、今までどうしても公民館とか神町の防災センターのように平時はほとんど何もないですので、いろんな機能を併せ持った施設の中で防災センターという形になっていますけども、西部地区につきましては広範囲になりますので、シンボルタワー的なような遠くからでも見えるような、そんなのはいいねなんていうお声もありますので、その辺も検討をしていただけたらなと思います。

　　案内看板につきましては、やはりこういう図式化して、市が全てを掌握して、統一して行う。特に自主防災会につきましては、やはりホームページなんかでだと、こうしてねとか、規格を同じようにした方が市民の方は人が動きますので、すぐ誰でも使える。災害時には使えるという形になるのではないかと考えますので、その辺の自主防災会のことについて、とても避難所運営には大事ですので、今後自主防災会は、今現在は市と協議の場というのがないようなんですけれども、そういう協議、話合いの場を積極的に行うべきと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　全くそのとおりだと思います。特に、災害時に支援の必要な方を支えられるのは地域の力以外にはございません。きめ細かに各組織をお邪魔しまして支援の体制作りの話をさせていただきたいところでございます。

　　今までも出前講座のような形でお邪魔していたんですが、さらにきめ細かにしていく必要があるかなということでございます。

　　コロナ対応や防災拠点施設の検討など、こちらの事情もございますし、また先方の都合もあるでしょうから、十分に準備をした上で進めたいと思っております。

　　よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　出前講座でピンポイントで入ることも大事ですが、参加者も少ない。ただ全員が出るわけではないし、やっぱり市内としての意思統一がなかなかなりませんので、やはりもう区長会の総会時とか時間を頂いてとか、あと地区の区長会の折とか、そういうものでせめて地区の意思統一なりを図るのがいいかと思いますので、何かの折に時間を割いていただいて入っていくということも考えられると思います。

　　広報や地元の周知なんかは本当に大切です。ホームページの方にも記載の方なっておりますけれども、常々議会なんかでも言われていますが、更新とか、あと見づらいという点があるんですね。今回の点につきましても、ホームページの箇所と私が前そういうところと合わないのはなぜだと聞いたらば、すぐ整合を取って更新していただきました。そのように、やっぱり常にホームページの方も多くの方が見られますので、更新の方、チェックとかお願いしたいと思います。

　　あと、これは市民ガイドブックって結構お年寄りなんか見るものなんです。ホームページなんか見られなくても、市役所のことが分かるというので、こうやってやっぱりぶら下げている方おられるんですけども、これについて、残念ながら避難所等の記載はないんですね。これは早急にやっぱり来年度お願いしたいと思います。

　　あと、以前にも要望いたしておりましたけども、写真の①の方で、下の方の天童市なんですけど、かまどベンチというのはこういうのなんだいうようなのと、ちょっとつけていますが、かまどベンチやソーラー、マンホールトイレなんかは大分ありますということなので、設置の整備についてはどのようになっているのかお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　小松建設部長。

○小松伸一郎建設部長兼水道部長　お答えいたします。

　　ご質問の指定緊急避難場所は市内に53か所指定されておりますが、そのうち公園でのソーラー照明につきましては、若木山公園、堂ノ前公園、ふれあい公園、やすらぎ公園、みのりの樹公園の５つの公園に設置されております。

　　今後、既存照明の更新の機会を捉えてソーラー照明を選択肢の１つとして検討してまいりたいと考えております。

　　また、かまどベンチにつきましては、現在のところ設置している公園や緑地はありませんが、指定避難所は避難者が一定期間滞在するのに対し、指定緊急避難場所は危険から避難した市民が危険が去るまで、または避難所へ移動するまでの間、一時的に滞在するために利用する公園、緑地等であります。

　　このことから、屋外でかまどを用いる炊き出しは体育館や公民館などの指定避難所で行われると考えられます。自主防災会など、指定緊急避難場所であります公園で自ら炊き出しを行う場合など、かまどベンチの有効性は考えられますが、市が指定緊急避難場所に定めている場所のうち、公園敷地で炊き出しを行うことは想定しておりませんので、ご理解をお願いしたいと思います。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　政府の方でこの度の感染症でいろんな避難の在り方なんかも出ております。プライバシーから公園にテントを張るとかそういうのも選択肢の今は１つになっています。災害時には、公園敷地での場所によっては炊き出しも考えられますので、どうぞ前向きにご検討をお願いしたいと思います。

　　あと、プライバシーを守る。コロナ感染症対策として今個人用のテントがとても有効だと言われておりますが、その辺の備蓄についてはどのように進められるのか、お伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　例えば、大きな施設、体育館での避難などに当たりまして、授乳とかそういうものを想定して屋内テントを備蓄をしております。

　　ただ、屋外のテントは備蓄はしておりません。感染症対策で間隔を空けてスペースを取ることで学校の体育館があふれるような規模の災害では必要かもしれませんが、これに優先して備蓄すべきものがあると考えられておりまして、優先順位を定めて計画的に購入をしてきたいと考えております。

　　よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　９番山科幸子議員。

○９番（山科幸子議員）　了解いたしました。優先順位を決めて購入するということですので、是非こういうことも検討をお願いできたらなと思います。

　　前日にも質問がありましたとおり、避難所の運営には感染リスク対策が重要であります。避難所運営にあたる職員への説明、また地域住民への伝達予備訓練などもあります。これは、昨日市長からのご答弁ありましたので、そのとおりだと思います。

　　新型コロナウイルス対策をはじめ、災害対応と市民の安心、安全、そして人命に関わることでありますので、危機管理室だけでは到底対応できるものでないと考えます。

　　現状把握、情報収集を行い、庁内への司令塔の役目であると考えますので、待望の危機管理室です。うまく機能されることを望むものであります。大変困難な時期ではありますが、健康に十分留意して、国難と言われるこの状態を一丸となって乗り切ることをお願いいたしまして、以上で私からの一般質問を終わります。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎高橋弓嗣議員質問

○細矢俊博議長　次に、２番高橋弓嗣議員。

　　　〔２番　高橋弓嗣議員　登壇〕

○２番（高橋弓嗣議員）　２番高橋弓嗣です。

　　はじめに、この度の新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、医療現場でご尽力いただいている方々、そして支援のためにご努力をいただいております東根市役所をはじめとする関係各位に敬意と感謝を申し上げます。

　　それでは、議長の指示がございましたので通告に従い、東根市における指定管理者制度について質問をさせていただきます。

　　まず、指定管理者制度でありますが、これは2003年、平成15年の６月に地方自治法が改正され、新たに創設されたものであります。新たにと申しましたが、実に17年前の行財政改革の一環として誕生した制度であります。

　　指定管理者制度は指定管理者が行う管理の基準等条例に定め、公共性、公平性を担保にした上で、公の施設の管理を公共的団体だけではなく、広く民間事業者まで可能としたものであり、民間事業者等のノウハウを活用することによって、住民サービスの向上や経費の節減等を促し、より効率的な施設管理を目指すものであります。

　　総務省自治行政局行政経営支援室が平成30年４月１日現在における各地方公共団体の指定管理者制度の導入状況に関して調査をした公の施設の指定管理者制度の導入状況等に関する調査結果によれば、指定管理者制度が導入されている施設数は全国で７万268施設となっており、このうち、市区町村は６万1,364施設となっております。

　　この調査には自治体が指定管理者の選定基準としてあげた理由などがあり、その中で多かったものが施設のサービス向上、団体の業務遂行能力、施設の管理経費の節減、施設の平等な利用の確保などがあり、民間事業者ならではの目線やノウハウによって運営がなされる、もしくは運営されているという現状が浮き彫りになっております。

　　また、指定期間も長期化の傾向にあり、２回目の指定を受ける施設は、前回よりも長くなるケースが多いようです。指定期間については、３年が15％、５年が71.5％となっており、３年か５年の指定期間が全国的なスタンダードになっていると思われます。

　　さて、ここでいう公の施設ですが、これは自治法第244条第１項において、住民の福祉を増進する目的をもって、その利用に供する施設と定義されており、主なものを例示しますと体育館、運動場、プールなどのレクリエーションスポーツ施設、産業情報提供施設、開放型研究施設などの産業振興施設、公園、駐車場、公営住宅、霊園、水道施設などの基盤施設、図書館、博物館、公民館、文化会館などの文教施設、病院、特別養護老人ホーム、介護支援センター、学童、保育所などの社会福祉施設などに分類されております。

　　この指定管理者制度ができる以前は、管理委託制度によって管理委託者が公の施設の設置者である自治体との契約に基づき、具体的な管理の事務や業務の執行を行っており、また管理権限や責任は自治体が有しておりました。

　　では、指定管理者制度と管理委託制度との大きな違いは何なのでしょうか。

　　管理委託制度では委託先が公共団体や自治体が出資する法人に限定されておりましたが、指定管理者制度では議会の議決を必要としますが、法人その他の団体として、株式会社や公共法人、ＮＰＯ法人、任意団体なども可能となりました。

　　また、管理委託制度では条例で規定する委託先と自治体との契約でしたが、指定管理者制度では自治体が指定管理者を指定するという行政処分となっており、公の施設の管理に関する権限を指定管理者に委任して行わせるもので、従来の管理委託の範囲に加えて、指定管理者は条例に規定することで利用許可などの業務を行うこともできます。

　　本市では、指定管理者制度へ移行していく中で、公の施設の指定管理に向け、条例の制定や公募などの準備を経て、平成18年に幾つかの施設が指定管理者として名乗りを上げ、現在にいたっております。

　　令和２年現在では市内の公の施設、21施設において指定管理者が運営業務を行っているところであります。

　　先ほども述べましたが、指定管理者制度の最大のメリットは管理者が公共団体や自治体が出資する法人に限定されず、民間事業者等が自由な発想でノウハウを活用することができる点で、管理者に公の施設の管理権限があるため施設の管理コストの削減、施設サービスの向上、既存の施設管理の手法の見直しなどができることであります。

　　そこで伺いますが、本市の市内の公の施設における指定管理の状況はどのようになっているのでしょうか。

　　また、指定管理者制度を導入しているメリットは得られているのでしょうか。

　　具体的な数字で言い表せるものではないとは思いますが、本市の運営に対しての貢献度などの見解を教えていただきたいと思います。　　

　　それと、指定管理者による適切な管理が行われているか見直す機会を設けるため、指定管理者の規定は期間を決めて行うものとされております。

　　具体的には、自治体が施設の目的や実情を勘案して数年といった形で定めることになります。

　　こうした適切な管理を見直す場合も含め、本市の指定管理者の更新、継続を行う場合には、評価というものをどのように行っているのかお伺いいたします。

　　以上で、登壇の質問を終わります。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　高橋弓嗣議員の東根市における指定管理者制度についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、市内指定管理の現状についてであります。

　　地方自治法の改正により、平成15年度に指定管理者制度が創設され、本市においては平成16年度に関係条例等を制定し、平成18年度から指定管理者制度に基づく公の施設の管理運営を開始したところであります。

　　それ以来、指定管理もしくは直営の判断について、行政が主体的に責任をもって業務に当たるべきかどうかを施設ごとに見極めながら、多くの施設に指定管理を導入し、現在では21の施設における管理運営を指定管理者が行っているところであります。

　　次に、本市の運営への貢献度などの見解についてであります。

　　平成25年度にオープンしたあそびあランドでは施設の維持管理だけではなく、常駐するプレイリーダーによる遊びの指導やサポートが積極的に行われ、指定管理者による魅力ある事業が展開されており、県内外からの多くの来場者で賑わっております。

　　また、平成28年度にオープンしたまなびあテラスでは、指定管理者が主催する企画展やワークショップなど、年間を通して魅力ある多彩なイベントが実施されており、好評を博しております。

　　このように、指定管理の導入によって民間ならではの発想とノウハウによる効率的な管理運営が行われ、住民サービスが向上し、本市の魅力発信にも大きく寄与していると評価をしているところであります。

　　また、本市においてはＮＰＯや地域の団体が指定管理者となっている例が多いことから、　市民と行政の連携のもとに地域の実情を踏まえた市民目線での施設の管理運営が行われているものと捉えております。

　　次に、更新、継続時の評価についてであります。指定管理を行っている団体を次の指定期間においても指定しようとする場合は、公募を行わないで現在の指定管理者を評価することになります。この場合においても公募を行う場合と同様の書類審査により、効率性や安全管理体制を確認するとともに選定委員会においてこれまでの取り組みの成果や意欲、創意工夫がなされているかなどを聞き取りしているところであります。

　　その上で、基準を満たすかどうかを評価し、更新、継続について判断しておりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　土田市長、ご答弁ありがとうございました。

　　引き続き、自席にて質問を続けます。

　　自治体が公の施設を設置し、指定管理者に管理を任せる場合、指定管理者に対する監督責任は明確になっており、次のとおりの権限があります。

　　１つは事業報告書の提出です。指定管理者に対し、管理業務の実施状況、利用状況、利用料金収入の実績、管理に要した経費等の収支の状況など、自治体が定める事項について年度の事業報告書の提出が義務付けられています。

　　そして、２つ目は指示です。管理の適正を期すため、自治体は報告、調査、指示、指定の取消し、停止などの監督権限が与えられています。

　　３つ目は不服申立て等です。公の施設を利用する権利に関する処分についての不服申立て等については、指定管理者に使用許可権限を与えたとしても、全て自治体の長に対して行われるように定められ、責任が明確にされています。

　　本市においては、こうしたそれぞれの権限に基づいて指定管理者とともに、公の施設運営をされてこられたことかと思います。

　　また、これまでの指定管理の実績を鑑みて、その施設における指定管理を更新し、継続しているという現状は、順調に運営されている証なのだと感じました。そして、併せて各民間事業者や各団体が工夫を凝らした運営をされているという現状も理解することができました。

　　今後も施設運営のソフト面が充実されていくことが予想されます。公の施設の管理力向上は住民サービスにつながる大事な部分であります。是非、これからも的確な評価のもと公の施設の設置者として、指定管理の指定管理者の未知なる可能性を引き出すために力強い支援などをよろしくお願いいたします。

　　さて、本市における指定管理者制度が適正に行われ、また指定管理者が精力的に施設の運営をされている状況は分かりました。

　　そこで伺うのですが、今後の方針や方向性として、さらなる指定管理の予定などはあるのでしょうか。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　今後の方針と方向性についてでありますが、公の施設の管理につきましては、直接市が管理運営しなければいけない特別な事情がある場合を除いて、これまでと同様、指定管理者に行っていただく考えでございます。

　　これから設置が予定されている公の施設としては、今のところ指定管理者制度を導入する方針を決定している施設はありませんが、道の駅につきましては、東根市道の駅基本構想において、指定管理者制度による管理運営を想定をいたしまして、検討を進めることとしておりますのでよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　本市においては、業務委託と、そして指定管理というもののすみ分けと言うか、それぞれの役割分担をしっかりなされているということを理解しました。

　　しかしながら、指定管理者制度というものは様々な可能性を秘めているものと考えます。民間ならではの柔軟な対応力というものも考えて、今後の東根市政において、しかるべき施設、道の駅などもそうなんですが、できた場合には制度を利用していただきますようお願いを申し上げます。

　　ところで、新型コロナウイルス感染症の拡大により国では全国的かつ急速な蔓延による国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある事態が発生したと判断し、４月７日には緊急事態宣言を発出いたしました。

　　その後、緊急事態措置を実施すべき区域は全国に広まったわけでありますが、その期間は自粛要請により指定管理者が管理する公の施設でも閉鎖等の措置を取ったところもあります。

　　この期間、指定管理者の皆さんはどのようにされていたのでしょうか。

　　昨日の一般質問でも同僚議員が学童施設についての質問をしておりましたが、指定管理をしている施設は様々あります。

　　指定管理がされている方々は民間事業者であるということを考えると、運営が行き詰まったりしないのかなどの不安を感じるところであります。

　　また、自粛解除後の施設の運営に対しても影響というものはないのか伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　この度の公共施設の使用の制限につきましては、概ね３月から５月までの間、指定管理者にご理解を頂きまして、一部の施設を除いて閉鎖などの措置を取ったところであります。

　　全国的に緊急事態宣言が解除されたとは言いましても、現在でも利用時間や人数などの制限を行っている施設があります。しばらくの間はどの施設も引き続き、感染症対策に取り組みながら管理運営を行っていただくこととなります。

　　そのために市としては、まずは新型コロナウイルスの感染防止対策を万全にするため、指定管理者に一任せずに、共に対処方法などを協議しまして対応しているところであります。

　　運営についても人と人との距離に配慮した利用の仕方をはじめとしまして、これまで以上に職員の負担が大きくなると思われます。また、そのような中で施設本来のにぎわいを取り戻すための努力や、場合によっては今回の事態を踏まえて、事業見直しを迫られるなど様々な影響が生じるものと捉えております。

　　そういったことにつきましても、随時相談に応じながら状況に応じたサポートを行うなど、さらに魅力ある管理運営がなされるよう支援してまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　新型コロナウイルスの感染防止対策については指定管理者と連携して取り組まれている状況というものを理解させていただきました。

　　しかし、このコロナウイルス対策というものは多くの経費と労力がかかります。指定管理料に不足が生じることが見込まれる場合には協議を行っていただき、対処していただくようにお願いいたします。

　　また、指定管理者は来館者数や利用料など目に見える影響のほかに、施設の内容にもよりますが今後の運営についても、今までどおりにすぐ戻るとは考えられないような影響が想定されます。

　　今ご答弁でもありましたが、例えばイベントなどの集客にかかる部分であります。

　　今後新しい生活様式を取り入れ、できることから始めるといった形になると思われます。

　　是非、引き続き設置者として指定管理者へのご配慮をよろしくお願いいたします。

　　さて、ここで直近で、指定管理者として施設も運営を始めたのが東の杜であります。この施設はもともと横尾酒造店のかつての酒蔵を利用して作られた資料館で、その名のとおり東の杜資料館と呼ばれておりましたが、2011年、平成23年に建物と土地の全てが横尾家より東根市に寄贈され、2017年、平成29年には大規模改修計画がはじまり、2019年、昨年であります４月に「東の杜」としてリニューアルし、大けやき未来共同事業体が指定管理者として開館したものであります。

　　今年の４月にはオープン１周年を迎えました。しかしながら、この新型コロナウイルス感染症拡大防止のために施設の貸出しを制限する事態となり、メモリアルなイベントもなく、ただただ静かに１周年を迎えることになってしまいました。

　　こうした現状もありますが、この開館１年間での来館数や利用状況などを伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　佐藤教育次長。

○佐藤慎司教育次長　お答えをいたします。

　　昨年４月のリニューアルオープン後の東の杜の来場者数を見てみますと、今年３月31日までの１年間で３万3,722人もの多くの方より来場いただきました。

　　リニューアル工事前の一時閉鎖直前の平成28年度の来場者数3,418人と比較しまして、約10倍に増えております。

　　施設の管理運営については、指定管理者である一般社団法人東根市観光物産協会と特定非営利活動法人大けやきフォーラムによる大けやき未来共同事業体が適切に施設の管理を行うとともに、様々な自主事業を展開しております。

　　また、通常の貸館についても緑筠亭でのお茶会や屋内外を利用したマルシェの開催、交流館ホールを利用したコンサートやそば打ち会などによる振る舞い、国際交流の歓迎パーティーなど多様な使われ方をしております。なごみ倉に設置された喫茶スペース、杜のカフェでは地元の食材を使用した軽食やスイーツなども提供しており、大変好評を得ているところでございます。

　　現在コロナウイルス感染症の影響により、自粛ムードなどにより来館者数は激減しておりますが、事態の推移を注視しながら指定管理者と連携を密にして、より魅力的な事業の展開や新たな取り組みなどにより、リピーターを確保するとともに新規来館者の掘り起こしに努めてまいりますのでご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　ありがとうございます。

　　オープン１年間での３万3,722人という来館者数は今年に入ってからの、この新型コロナウイルスによる影響があったとはいえ、指定管理者の運営に一定の成果があったものだと考えます。特に東の杜資料館時代と比べて、来館者数が10倍に増えたという実績はオープン１年目のご祝儀的な来館者数を入れたと考えても、すばらしい数字ではないでしょうか。

　　当然、今後もさらなる発展した運営がなされることが期待されるわけでありますが、東の杜の指定管理者である大けやき未来共同事業体は、先ほど佐藤教育次長も申しておりましたとおり、ＮＰＯ法人大けやきフォーラムと東根市観光物産協会で構成した組織で、本市の観光資源であります大けやきにゆかりの深い団体といってもよいと思います。

　　また、東の杜周辺には歴史的な文化財が数多く残っております。さらには、商店街なども歩いて散策できる距離にあります。こうした文化財や商店街と東の杜といった回遊性が生まれるような手だてについて、いわゆる地域活性に結びつけていくということについて、どのように考えているのか伺いたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答え申し上げます。

　　本丸地区のまちづくりにつきましては、これまで水と緑と歴史の広場の整備事業やウォーキングトレイル事業を実施いたしまして、大けやきを中心として、安全で気軽に散策できる、歩行者と自動車が共存できる整備を行ってまいりました。

　　また、本町商店街におきましてはその活性化を図るための拠点施設となります、けやき交流広場を整備するなど、様々な事業を活用しながら環境整備を進めてきたところであります。

　　いずれの事業につきましても、来訪者が大けやきを中心に、周辺の歴史、文化資源を散策し、本町商店街を利用する回遊性のあるまちづくりをコンセプトに進めてきたところであります。

　　今回のリニューアルを契機といたしまして、東の杜の運営につきましては、議員のお話もありましたとおり、本市の観光事業を担っております東根市観光物産協会が指定管理者に参画しておりますことから、その趣のあるたたずまいと歴史を感じさせる周辺の景観などと合わせまして、観光資源としての価値を再確認いたしますとともに、新たな魅力を十分に生かせますよう、地元商店街をはじめとする関係団体と情報交換を深めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　２番高橋弓嗣議員。

○２番（高橋弓嗣議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　本市の中でも東根地区は中心部が開発される前は東根の顔となる地域であり、歴史的な背景とともに商店街も栄えておりました。ただ残念ではありますが、その活気は年々失われつつあるように感じます。ですので、ここでも指定管理者という柔軟な民間目線を最大限に活かしていただき、周辺地域と連動した施設となってもらいたいと思います。東根市におかれましてはこうした部分にも十分に目配りをいただきまして、力強いご支援をよろしくお願いいたします。

　　最後になりますが、昨年10月に東の杜で大けやきコンサートというイベントが開催されました。もちろん私も参加させていただいたわけでありますが、館内は満館で大変盛況でありました。

　　このイベントは日本一の大けやきの折れた枝と生産量日本一のさくらんぼの木を使って作ったフォーボウという弦楽器の演奏がメインでありました。

　　東根市が誇る日本一のコラボレーションという大変珍しい楽器の音色はどのようなものなのか、大変興味深く思い参加したところであります。会場におられた方々も恐らく私と同じ気持ちだったのではないでしょうか。

　　現在、このフォーボウは市役所に保管されていると聞いております。しかし、保管だけではあまりにももったいなく感じますので、是非、東の杜に展示していただき、機会があれば演奏などを行っていただけるようにしていただけると、さらなる魅力ある施設となると感じております。ご検討のほどよろしくお願いいたします。

　　以上、最後に要望を申し上げましたが、これで私の一般質問、東根市における指定管理者制度についてを終わりたいと思います。ありがとうございました。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎河村　豊議員質問

○細矢俊博議長　次に、12番河村　豊議員。

　　　〔12番　河村　豊議員　登壇〕

○12番（河村　豊議員）　議席番号12番河村　豊です。

　　議長の許可を頂きましたので、新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いをいたします。

　　新型コロナウイルス感染症の影響が長引く中、経済的負担が重くのしかかる子育てや介護などで特に支援が必要な世代に対し、各自治体レベルで独自の家計支援策が進められております。

　　地方創生臨時交付金について政府の今年度第１次補正予算では１兆円、第２次補正予算案では２兆円が積み増しされ、自治体のアイデアを活かしつつ、地域の実情に即したきめ細かな施策に活用できるようになり、生活支援策の一層強力な展開が期待されております。

　　総務省は一人一律10万円を配る特別定額給付金の支給状況を発表いたしました。

　　今月３日までに振り込まれたのは約1,250万世帯で全世帯の約21.4％だったということでありますが、本市においては職員の皆さんが休日返上で準備を整えてくださり、オンライン申請、郵送申請とも順調に進み、振込状況も９割を超えていると聞いております。市民の喜びの声も多く届いております。

　　そこで、現状の給付状況をお伺いするとともに、高齢者世帯、障害者世帯や新聞やテレビ、インターネットなどに触れる機会が少ない情報弱者などで、今後の課題となる未申請者への取り組みについて、最後の一人までどのように進めていくのかをお伺いいたします。

　　次に、福祉部門への相談状況についてお伺いをいたします。

　　５月に地元紙で報じられたのは、特定警戒地域での４月の生活保護申請が昨年よりも２割から５割増加しているということでありました。４月16日、全国に緊急事態宣言が発令され、山形県でも企業活動の自粛要請が表明されたことで観光業、飲食業を中心に多くの業種で休業や営業自粛をせざるを得ない状況となり、経営者、従業員ともに前例のない危機に見舞われました。

　　そのような中で失業や収入減に転じた状況から生活上の困難が増している方を支援するため、主に失業された方等向けの総合支援資金や主に休業された方向けの緊急小口資金の特例貸付け、家賃を払えない人を支える住居確保給付金などがありますが、市福祉部門、市社会福祉協議会などへの相談状況をお伺いいたします。

　　次に、市内事業者支援についてでありますが、各支援制度の利用状況と今後の対策についてお伺いをいたします。収入が半減した中小企業に、最大200万円を給付する持続化給付金について、５月１日からオンライン申請が始まりましたが、手続が大変だとご相談頂き、申請の手続をお手伝いさせていただいた事業者の方々からも、先週あたりから給付金の振込がありました本当に助かりましたとの連絡を頂いております。

　　経済産業省は、この持続化給付金の支給要件を緩和し、事業収入であることが確認できれば給与所得や雑所得が減少したフリーランスも受給できるようにします。また、前年の事業実績がないため申請のできなかった創業直後の新興企業にも対象を広げていくということであります。

　　さらに、本市においては、収入が半減までいかなくても、20％以上50％未満減少している事業者へ市独自の事業継続給付金を創設していただきました。これまで国の持続化給付金、県の緊急経営改善支援金、市の緊急経営改善支援交付金等の対象とならなかった事業者の皆様からは大変喜ばれております。

　　観光産業関連については、この度の新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の影響を最も受けた業界だといっても過言ではありません。これまでの支援策をさらに充実させ、東根市全体で盛り上げていかなければ、回復が遅れ、市内経済活動活性化の波がますます遅れてくることになりかねません。

　　特に、さくらんぼ東根温泉の活性化については、今後の東根市全体のまちづくりに大きく影響する問題でもあります。東根市から温泉街をなくしてはならない、東根温泉を枯らしてはならないという大きな問題だと考えます。さくらんぼ東根温泉が東根市全体の経済活動をリードするくらいの勢いをつけなければ、何年にもわたりさらに引きずってしまう問題であります。

　　全国的に緊急事態宣言が解除され、収束傾向を示しているとはいえ、専門家は、秋から冬にかけて第２波が発生する可能性を示唆しております。冬は空気が乾燥し、ウイルスが活発化します。特に、問題となるのはタイミングによってはインフルエンザとの重複流行であります。毎年インフルエンザは国内で1,000万人以上が感染し、数千人が亡くなっております。新型コロナウイルスとの見分けも難しくなり、これらを警戒しなければなりません。

　　また、これから梅雨入りし、例年、自然災害が多発する時期でもあります。集中豪雨や地震災害などと感染症が同時発生した場合の避難所の在り方は、これまでの計画を根本的に見直さなければならない状況をつくり出します。

　　そこで、災害発生時に民間施設、特に、ホテルや旅館などを避難所に指定し、緊急時を乗り切るための計画が必要であると考えますが、対策をお伺いいたします。

　　次に、市民の健康維持対策についてお伺いいたします。今回の感染防止対策の手段として、人との接触を８割減らすことや、外出を自粛することが打ち出され、これまで経験したことのない日々の暮らしを送ることになりました。子どもから高齢者まで、長期間にわたり生活リズムの乱れや運動不足、時間的に先送りが許されない妊婦や乳幼児等への支援について、この間、どのように行われていたのか、家に籠もり切りになる状況が続いてしまうことからメンタル面の負担も増し、市民の心の健康維持について支援の状況をお伺いして、登壇での質問といたします

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　河村　豊議員の新型コロナウイルス感染症対策についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、家計への支援についてであります。

　　特別定額給付金の申請は５月１日からオンライン申請の受け付けを開始し、郵送申請については５月11日に申請書を送付して12日から受付を始めたところであります。

　　受付開始後、多い日で3,000件を超える申請があり、申請件数は６月11日時点で１万7,354世帯に達し、申請率は96.7％となっております。

　　対象世帯への振込については、オンライン申請は５月８日、郵送申請は５月13日から開始し、これまで１万6,706件の振込を行い、内328件がオンライン申請によるものとなっております。給付率については、世帯ベースで93.1％、金額ベースで95.4％となっております。

　　次に、未申請への取り組みについてであります。特別定額給付金事業については、これまではできる限り早く振込を行うことを重視してきてきたところでありますが、申請が終息に向かっていることから、今後は、できるだけ多くの市民にこの給付金を活用していただくために、申請困難者など未申請への対応に重点を移していく必要があると考えております。

　　これまでも申請困難者への対策といたしまして、各地域公民館において添付書類のコピーや申請書の書き方をサポートするとともに、民生委員・児童委員等に対し、未申請の方や申請で困っている方への声がけ等、可能な範囲での支援をお願いしてきたところであります。

　　今後とも、こうした申請支援を継続するとともに、未申請者について福祉部門や関係機関と情報の共有を図り、一人でも多くの方に給付金をお届けすることができるよう努めてまいります。

　　また、福祉部門への相談状況についてでありますが、これまで新型コロナウイルス感染症の影響により、生活に困窮し、生活保護申請を受けた実績はなく、新聞等で報道されているような生活保護受給者の増加もありません。

　　一方、全国の社会福祉協議会で実施している緊急小口資金事業は、３月25日から新型コロナウイルス感染症の影響による休業や失業により、生活資金が必要な方々を対象に、相談と貸付申請の受け付けを開始しているところであります。

　　本市においては、６月５日時点で、新型コロナウイルス感染症に関連した相談が125件であり、うち申請に至ったものは47件で、45件は既に貸付が決定されているとの報告を受けております。

　　今後とも、生活困窮者の自立支援相談窓口である市社会福祉協議会と連携し、家計や仕事、生活上の困りごとなどの幅広い相談を受け止め、適切な支援につなげられるよう努めてまいります。

　　次に、市内事業者への支援についてであります。

　　各種支援制度の利用状況については、緊急経済対策として、昨年度末に「ガンバレひがしね応援事業」第１弾として、山形県との協調事業で山形県商工業振興資金による無利子融資や、山形県緊急地域経済対策協議会が実施する商店街支援への負担金を交付しております。市単独事業としては、東根市商工業みらい応援利子補給補助事業の拡充を行っております。

　　第２弾としては、県の活動自粛要請に協力する事業者への県が支給する緊急経営改善支援金に、市独自の上乗せ支援として、緊急経営改善支援交付金を支給しております。また、飲食店等による宅配や持ち帰りサービスなどの新しい事業形態の展開等に取り組むための支援と、新型コロナウイルス感染防止対策事業を実施しております。

　　第３弾では、国の持続化給付金ではカバーされない、売上高の減少20％以上50％未満の農業等を除く事業者に対し、市独自に事業継続給付金を支給しております。さらに、飲食店への支援策として、持ち帰りや宅配を行い、かつ店舗における感染防止対策を講じている飲食業を対象としたクーポン券事業を実施すべく、商工会を主体とした実行委員会で準備を進めております。

　　新型コロナウイルス感染症拡大によって、被害の大きかった事業者への支援を中心に各種対策を行ってまいりましたが、今後の取り組みにつきましては、プレミアム付商品券の発行等により、停滞する地域経済の活性化を目的に事業を展開してまいりたいと考えております。

　　観光産業関連施設等については、経営に対する影響が甚大と考え、第２弾における緊急経営改善交付金の支給とあわせ、第３弾において、観光・文化スポーツ経営支援事業として別枠での支援を行っております。

　　さくらんぼ東根温泉については、さくらんぼをはじめとする、豊富な果樹や大ケヤキに代表される観光スポットなど、多くの観光資源を有する本市にとって、購買、飲食、交通、レジャーなど、地域全体の消費につなげる滞在型観光の拠点となるものと捉えております。

　　このような観点から、さくらんぼ東根温泉は、本市観光産業における基幹産業であり、交流人口の拡大により、地域活性化を進める上で欠かすことができない観光資源であると捉えており、今後とも、さくらんぼ東根温泉の振興に努めてまいります。

　　また、災害発生時の民間施設避難所指定についてでありますが、本市は、平成20年に東根温泉協同組合と災害時における避難支援等に関する協定を締結しており、災害発生時には要援護者の福祉避難所としての収容、被災者の収容、災害対応支援者の宿泊・滞在、被災者の入浴・飲食の提供等について支援協力をいただくこととしております。この協定に基づき、東日本大震災時には、南相馬市からの避難者３世帯11人を東根温泉のホテルで受け入れた実績もあります。

　　今後、災害発生時に協力が必要となった際には、協定に基づく協力要請を行い、十分な確保による感染予防を図るなど、適切な避難所運営が図られるよう努めてまいります。

　　次に、市民の健康維持対策についてであります。

　　妊婦・乳幼児等への支援についてでありますが、全国一斉に新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため、接触機会の削減や、外出の自粛など、国民生活に大きな制限が加えられましたが、本市では、市民の健康に悪影響が出ないように、様々な工夫を凝らしながら、必要な健康支援、健康維持対策を講じてまいりました。

　　特に、妊産婦や乳幼児の健康については、心配を抱える妊産婦の来所相談や電話相談を継続して実施し、乳児全戸訪問を感染防止対策を行った上で継続して実施してまいりました。ほかにも、育児や離乳食等のパンフレット等を送付することで必要な情報を提供してきたところであります。

　　また、各種健診等においては、一部事業の見直しを行ったものの、主要な健診等は感染防止対策を徹底した上で、現在、再開しており、これまで休止により受診することができなかった方につきましては代替日を案内し、全員の受診機会を確保してきたところであります。今後につきましても、感染の状況に応じ、工夫を凝らしながら妊婦・乳幼児等の健康支援に努めてまいります。

　　次に、心の健康維持についてでありますが、　心の健康相談は、保健師による窓口や電話での相談対応や、臨床心理士による健康相談のほか、心の健康に関する講演会などを実施しております。平成25年10月より、パソコンや携帯電話を使って簡単にストレス度や落ち込み度をチェックできるセルフチェックシステム、こころの体温計を導入しております。なお、山形県内で新型コロナウイルス感染症が発生した３月から５月期のアクセス数は、昨年の同時期のアクセス数と概ね同数でありましたが、今後もアクセス数の動向を注視してまいります。

　　今後とも、新型コロナウイルスに係る、生活支援や緊急経済対策の窓口など、関係する部署に加え、県の精神保健福祉センター等とも連携を図りながら、支援を必要とする方が相談窓口につながるよう対策の充実に努めてまいりますので、ご理解お願いします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　それでは、質問を続けさせていただきます。

　　国の２次補正で、所得が低いひとり親世帯を対象に５万円、第２子以降は１人につき３万円ずつ加算になる臨時給付が計上されました。速やかな対応、振込を希望するものであります。

　　また、児童扶養手当の受給者だけでなく、遺族年金や障害年金などの受給者、児童扶養手当の対象となる水準まで減収した人も対象に含まれることなど、丁寧に確実に周知をお願いしたいと思いますが、この点いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　ひとり親世帯を対象とする給付金についてでございますけれども、現時点において、詳しい制度内容の情報がまだ厚生労働省の方から届いていない状況でございます。

　　全国的に実施される事業でございますので、国においても様々な媒体で周知が図られているものと捉えておりますけれども、制度の詳細が分かり次第、本市におきましても、適時ホームページや市報を通じるほか、対象の方へ個別通知等を行って丁寧に周知を図ってまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　よろしくお願いいたします。

　　同じく、国の２次補正で、事業主から休業手当を受け取れていない労働者の生活を守るために、労働者が直接申請する新たな休業支援金制度の創設が盛り込まれております。速やかな広報、周知この点もお願いしたいと思いますが、この点いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　石垣経済部長。

○石垣有一経済部長　お答え申し上げます。

　　厚生労働省の方からは、２次補正予算案の概要しか示されていない状況でございます。その中で、議員のお話にありました新たな給付金制度に関しては、仮称ではありますが、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金なるものかと想定いたします。

　　こちらに関しての内容、現時点では制度の詳細は不明であります。国からの情報が入り次第、周知を進めてまいりたいと考えておりますのでご理解をお願いします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　よろしくお願いいたします。

　　次に、家庭から自立してアルバイト収入で学業を賄っているが、親からの仕送りやアルバイト収入が急減して経済的に困窮している学生には、一人最大20万円の現金を給付する学生支援緊急給付金というのが創設されました。しかしながら、学校ごとの申請となるために、それらの徹底した周知と、また、東根市出身の学生に対して、市がさらに何らかの支援を行うべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　この度のコロナウイルスの感染症拡大は、経済活動に大きな影響をもたらしておりまして、アルバイト収入で学費や生活費の一部を賄う学生にとって非常に厳しい状況が続いております。大学生の５人に１人がアルバイトの収入の減少や親の収入の減少、これによって退学を考えているという、そういう報道もございます。将来の夢に向かって勉学に励んでいる学生が志を半ばにして退学せざるを得ない、こういう状況に追い込まれることはあってはならないことなんだと考えております。

　　そんなことで、まずは国の制度であります学生支援の緊急給付金、こちらのＰＲについてでございますが、学校を通じての手続でございますので、現時点では様々な支援策の一つということで、市のホームページに概要を掲載するにとどめております。必要に応じて、さらなる周知についても検討してまいりたいと考えております。

　　それから、本市出身の学生に対する本市独自の支援でございますが、必要性を考えておりまして、現在、実施に向けた検討をほぼ終えたところでございます。プレミアム商品券や農業支援と一緒に、ガンバレひがしね応援事業の第４弾ということで予算を議会に提案すべく準備を進めているところでございますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　是非、未来ある学生を守るために、よろしくお願いしたいと思います。

　　次に、この大変厳しい経済状態にある方々をターゲットにした、給料ファクタリングと呼ばれる新手の闇金融による被害が急増しているということであります。これ市内で報告はないのか、また未然に防ぐために市民への呼びかけを徹底していただきたいと思いますが、この点いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　半田市民生活部長。

○半田薫市民生活部長　お答えいたします。

　　賃金債権を買い取る名目で金銭を交付して、個人から賃金を回収するいわゆる給与ファクタリングは貸金業に該当いたしまして、登録を受けずに業務を営む者は違法な闇金融業者です。また、個人から業者に支払われる手数料は実質的には利息に該当いたします。年利換算で数百％の被害を受けた例もあることから、金融庁で注意を呼びかけているところでございます。

　　現在のところ、東根市消費生活センターにおいてはそのような相談はなく、市内での被害も報告されておりません。

　　今後も市民が被害に遭うことのないよう、市報やホームページなどを活用するとともに関係機関等と連携した周知を行ってまいりますので、どうぞご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　何とぞよろしくお願いいたします。

　　次に、事業者への支援についてでありますけども、３月議会の会派代表質問において、建設土木関係事業者の安定した会社経営や、従業員のワークライフバランスの確保等の観点から、公共工事の平準化、迅速発注を要望いたしました。今冬の記録的な小雪に続いて、このコロナ対策で、建設土木業界もダメージを受けているわけでありますが、公共工事の平準化、それから迅速発注に対する前向きな取り組みが年度当初の入札や発注にあらわれ、好結果につながっているとお聞きしておりますが、その状況はいかがでしょうか。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　事業者の経営安定ですとか市内経済の活性化を図るために、公共工事の発注や物品調達については、かねてから可能な限り市内事業者にお願いすることといたしまして、その発注の時期についても平準化ですとか迅速な発注を心がけてまいりました。

　　特に、今年度は市内経済活動への新型コロナウイルスの影響が心配されましたことから、年度末から準備を進めまして、これまで以上に早期発注に努めております。

　　公共工事の発注の例を申し上げますと、４月、５月の公共工事の発注件数では、昨年度が21件、今年度が35件でありまして、昨年度同時期の比較で大幅に上回る件数を発注しておりますので、ご理解をお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　担当課の皆さんのご尽力が結果に結びついているということで感謝申し上げます。

　　次に、東根温泉協同組合と災害時における避難支援等に関する協定を締結しており、実績があるということで先ほど答弁がございました。新型コロナウイルス感染症拡大の第２波が懸念される中、避難所の過密を抑制するための分散避難等を呼びかけたり、これまでのように体育館や公民館等に避難者を集めるというのではなく、民間宿泊施設つまり合計で258室1,174名を宿泊させるキャパを持っている東根温泉を活用する準備を整えておく必要があるのではないかと、このように思いますが、この点いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　芦野総務部長。

○芦野耕司総務部長　お答えいたします。

　　市長答弁でもございましたとおり、その協定は結んでございます。実績もございます。ですから送る準備としてはできております。あとは、じゃあどのようなときに送るんだということでございます。まずは、福祉避難所としての活用でございまして、やはり、その体が優れないとか高齢で介護が必要とか、そのようなことに今は限定しているところでございます。これについては必要性を考えて判断していくことになるかと思いますので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　この災害時における避難支援等に関する協定ということで、この協定書を見せていただきました。主旨のところに、この協定は、地震、風水害その他の災害が発生し、または発生する恐れがある場合において、災害避難者の避難対策が円滑に実施されるように支援協力の要請とその手続、対応等について定めるものであるとございました。この趣旨のところが、地震、風水害等もちろんありますけども、感染症等も関連でうまく活用できるのか、その点も是非見直しといいますか、点検といいますか、その辺を是非今後のためにお願いしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

　　次に、市民の健康維持対策についてでありますけども、乳児全戸訪問や乳幼児健診の感染防止対策は、具体的にどのように行われたのかお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　まず、乳幼児の全戸訪問につきましては、事前に訪問先の方へ電話させていただきまして、ご家族の体調そういったものを確認した上で、こちらが訪問することをご了承いただいて、マスクとか手洗い、そういったものをしながら訪問させていただいたとなります。

　　また、タントクルセンターで実施いたしました乳幼児健診につきましては、入り口のところにサーモグラフィーを導入いたしました。また、タントクルセンターの通常は健診室でやるものですけれども、密集を避けるということでミーティングルームや教養娯楽室等、その他の各室も使いながら健診の場所を分散して行ったところです。

　　また、相談先での飛沫防止のフィルムの設置、あとは床の方へ２ｍ間隔で並ぶように目印を設置したり、できるだけ相談の時間、相談を待つ時間を短くするために、保健師による健康相談では子育て健康課の保健師だけでなく、福祉課の保健師も動員いたしまして、できるだけ待ち時間を短くするといった対応を行ったところでございます。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　了解いたしました。

　　次、自粛期間においては、人との接触を極力避けるという意味から子どもから高齢者に至るまで自宅に籠もる状況が続いていたということで、市民の健康維持に大きな影響を与えていると考えております。高齢者の介護予防教室などの介護予防事業の状況というのは、この間、どのようになっているかお伺いしたいと思います。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　介護予防事業といたしまして、65歳以上の方を対象に健康の維持増進を目的といたしました、いきいき健康教室や水中運動教室など健康教室を行っているところでございましたけれども、感染防止のための３密が避けられないということから、この事業は当面休止としておりました。緊急事態宣言の解除に伴いまして、７月から感染防止策を講じながら開始するようにただ今準備しているところですので、よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　再開よろしくお願いいたします。

　　この在宅介護世帯に必要なサービス提供、維持についてでありますけども、利用者の方は感染不安があると、利用者の方ですね、事業者においては通所９割以上が経営に打撃を受けて再開支援が必要であると、サービスの従事者の方々は休職が増えて、人手不足が深刻化して、この在宅医療、介護体制の強化や、事業者、従事者がサービス再開を安心して行えるような対策が必要だと考えますが、この点いかがでしょうか。

○細矢俊博議長　石垣健康福祉部長。

○石垣和彦健康福祉部長　お答えいたします。

　　市内における介護サービスの事業所においては、事業を休止するなど市民生活に大きな影響を与える事態はございませんでした。その中で一部の事業所におきましては、一時期ですけれども施設内での通所型のサービスのかわりに訪問型のサービスを提供いたしまして、利用者に不便を来すことのない対策を講じております。ただ、現在では普通どおりの事業形態に戻っていると報告を受けているところでございます。

　　なお、厚生労働省や山形県から提供されます事業運営に関し必要な感染防止対策等の通知につきましては、随時、本市の介護サービス事業者へ送付しているところでございます。提供しているサービスや事業規模に応じた適切な感染症対策を講じているものと捉えております。

　　また、先の第２回臨時会におきまして、市民生活の維持に欠くことのできない介護サービス事業所の感染防止対策を支援する、本市独自の事業、こちらの方の予算をご承認いただいておりますので、事務を進めながら市内事業所が安全に事業を継続するための支援に取り組んでまいりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　在宅介護の関係者、約500人を対象に行った調査がございまして、通所リハビリなどのサービスを利用していたけれども、感染への不安があり利用を控えた高齢者に機能低下が見られるとの回答が、この調査の６割に上ったという結果も出ているようであります。くれぐれも今後のこのサービス提供者の支援を何とぞよろしくお願いしたいと思います。

　　それでは、最後でありますけども、今回の新型コロナウイルス感染症対策に係る北村山公立病院の対応は、私、大変心強いものでありました。現在まで東根市から感染者が１人も出ていないということが市民の不安を抑え込む要因の一つになっておりますけども、第２波に備えて、県は新たに身近なかかりつけ医の判断で唾液採取によるＰＣＲ検査を検討しているとのことでありました。

　　これまで、感染疑いのある場合は県内５保健所による電話相談から、必要な場合は専用外来で受診して県衛生研究所で検体を採取してＰＣＲ検査を行っておりましたけども、今回追加するのは、かかりつけ医を受診して疑いがある場合は各地区の医師会が運営すると見られるＰＣＲ検査センターで採取し、民間検査機関に検査を委託する予定だということであります。

　　今後の感染防止と、市内経済活動の両立に向けて動きを再開させなければならないそういう時期でもあります。市民の不安解消に結びつけるためにも万全な医療提供体制、それから検査体制の充実等について、医師会との連携、それから、北村山公立病院の位置づけ、それから山形大学医学部との連携も含めて、土田市長のご所見を是非お伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○細矢俊博議長　土田市長。

○土田正剛市長　北村山公立病院は、現在まで、そこに住み続ける住民が一番大切に考えるファクターとして医療と介護だということは、私はことあるごとに機会を捉えて申し上げてきたとおりであります。

　　そういう観点で、最大、平成14年には38人のお医者さんがいたわけでありますけれども、　現在は研修医制度の自由化などによって、その勤務医というものが大きく減少していることは当病院だけではなくて、地方に位置する病院の宿命ともいわれているわけであります。現在は22名でやっております。そのうち、日医大系統でもともと出発した当病院でありますけれども、山形大学医学部の方からの特段のご理解、ご協力を仰ぎながら10名前後が、もう既に山形大学医学部の方からの派遣ということになっております。そういう中で、また同時に、北村山地域９万2,000人の唯一の２次医療機関として役割を果たし、命と健康を守ってきたという私は管理者として自信があります。そういう中において、また、一方で救急搬送患者というものも年間１万人という救急患者を受入れ、そして山形県の県立病院のない、この北村山地域において山形県全体の救急医療体制の一端を担ってもきたわけであります。

　　そういう中において、この今回のコロナ騒ぎであったわけであります。風評被害などなどがありますので、公立病院がコロナ外来患者を受け入れているという公示はやっておりません。しかし、今まで延べ110人の患者と疑わしき方々を今まで見ております。幸い、いずれも県の衛生研究所にその検体を採取して判断してもらったところ、全部、陰性ということで安堵の胸をおろしているわけでありますが、その間、清野事務長の方からは何度となく私の方に事前に報告があり、もう今回は完全にアウトかなということも何回も経験いたしました。

　　その一番いい例は、病院の職員が初期の段階において、東京の学会に２日ほど出張して、そして帰ってきてから５日ほど熱が下がらないということで、当時、初期的な段階の中で、和歌山県の有田病院がクラスター感染が発生しておったちょうどその時期であります。実は、それはこの３月定例議会の前日であったわけであります。そして、その夜、私の方に連絡が入って、幸い陰性だったということを報告を受けると同時に、不急の学会出張、東京出張などについては当分の間休止するという、鎌塚院長にも厳命して対処してきたわけであります。

　　その間に、１日最大７名の疑似患者を診たわけであります。そのときにはもちろん防護服、あるいはＫＮ95マスクなどなど、あるいは、ときによってはウェブで問診をする。そういうことも重ねながら、病院の臨床検査技師並びにそのお医者さんには大きなご苦労をかけましたし、この議会でもさんざんそういう意見がありましたように、医療従事者に本当に感謝の念のほかなかったわけであります。

　　そういう折も折、昨日皆さん方が県の知事からの発表において、１日200件のＰＣＲ患者を診ることができるように秋にはなりますという報道がありました。私は、非常に心強い限りだなと思っておりますと同時に、この問題については、現在、県内の最終判断は、県の衛生研究所で今まで80名、１日でやっておったわけでありますが、東北６県においては2,562件ということで、東北では最大であったわけであります。

　　ところで、こういう今後のウィズコロナという観点から考えますと、おっしゃるように、このコロナ感染防止と同時に、経済回復も含めて両立を目指していかなければならないわけであります。最大は、やはり漠然としたこの恐怖によって、行動が萎縮しておられる住民の方々、市民の方々に安心感を与えるということが大事だと考えております。そのためには、やはりＰＣＲ検査の絶対数の充実というものが挙げられるわけでありますけれども、そういう折も折、200件あるいは最大運用次第では300件のＰＣＲ検査が可能であると県知事が発表しているわけであります。

　　まさに、今日の午後から私も含めて県内の各種団体16名が集まってウェブ会議で提言をすることになっております。その提言の一つに、まさにご指摘がありました、これから秋から冬にかけてインフルエンザが大流行することが予測されるわけであります。大体1,000万人が全国で普通の場合にはインフル患者が発生すると言われているわけであります。それから換算しますと、山形県は何でも１％であります。そうしますと、最大で10万人のインフル患者が秋から冬にかけて押し寄せるということになるわけであります。そうしますと、そういうインフル患者とコロナ患者と疑わしき方々が一緒に病院に駆けつけるということにもなり、医療現場が大変混乱すると思われるわけであります。

　　そこで、私は今日のウェブ会議において、その新型コロナの患者とインフル患者のすみ分けというものを、どう今から取り組んでいかれるか、その仕組みづくりということが、私は提案として、今日ウェブ会議で県知事に提案する予定になっております。

　　そういうことをはじめ、やはり、日本全体が圧倒的にこのＰＣＲの検査というものが不足しているわけであります。今後、県をまたいで６月19日以降は、東京から観光客も初め、いろいろと山形県を訪れることも可能になるのではないだろうかと、さらには、一部の外国の方々のインバウンドももう認めると、そして段階を緩和して、インバウンド観光客も含めて、やはり、そういうことが日本にやってまいりますと、第２波、第３波というものが本当に懸念されるわけであります。

　　そういう意味では、私どもの北村山公立病院も、やはり冬にかけてのインフルエンザと、そしてウィズコロナという問題との両立をどう取り組んでいくかということについては、これは地域住民が本当に注目しているところだろうと思っているわけであります。

　　そういう意味でも、私はしっかりとそういう問題に取り組んでいかなければならないなあと改めて思うわけであります。そのためにも、北村山医師会においては、恐らく医師会が運営するであろう唾液などの採取については、恐らく北村山医師会は無理だろうと私は思っております。ただ、患者の紹介とかそういったものについては相変わらず連携プレーを取りながら、今後、医師会ともさらに強力にタイアップして、そして北村山公立病院として今後ともこのコロナ禍における命と健康を守るための公立病院として責務を果たしていかなければいけないなと改めて皆様方に決意の披瀝をして、私の考えと致す次第であります。

　　ありがとうございました。

○細矢俊博議長　12番河村　豊議員。

○12番（河村　豊議員）　北村山公立病院をはじめ、医療関係者の皆様、そして、高齢者の支援に当たってくださっている皆様、学校関係者等、子どもたちの支援に当たってくださっている皆様に心から感謝申し上げるとともに、東根市の市内経済が今後大きく活性化していくように、執行部の皆さんとしっかり力を合わせて連携をとりながら、私も協力がしっかりできるようにお誓い申し上げて、質問を終わらせていただきます。

　　ありがとうございます。

○細矢俊博議長　以上で、ご了承願います。

　　◎散　　　　　会

○細矢俊博議長　以上で本日の日程は全部終了しました。

　　本日はこれで散会します。ご苦労さまでした。

　　　午後　０時０６分　散　会