平成２９年第３回東根市議会定例会　９月　１日　議事日程　第３（一般質問）

平成２９年９月１日　午前１０時００分　開　議

　　　　　　加　　藤　　信　　明　議長　　　　　　　髙　　橋　　ひろみ　副議長

◎出席議員（１８名）

　１番　　　片　　桐　　勝　　寿　議員　　　　　　　２番　　　山　　科　　幸　　子　議員

　３番　　　高　　橋　　鉄　　夫　議員　　　　　　　４番　　　白　　井　　健　　道　議員

　５番　　　河　　村　　　　　豊　議員　　　　　　　６番　　　原　　田　　利　　光　議員

　７番　　　髙　　橋　　光　　男　議員　　　　　　　８番　　　細　　矢　　俊　　博　議員

　９番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　１０番　　　浅野目　　幸　　一　議員

１１番　　　阿　　部　　綾　　子　議員　　　　　　１２番　　　清　　野　　貞　　昭　議員

１３番　　　森　　谷　　政　　志　議員　　　　　　１４番　　　佐　　藤　　　　　直　議員

１５番　　　秋　　葉　　征　　士　議員　　　　　　１６番　　　清　　野　　忠　　利　議員

１７番　　　髙　　橋　　ひろみ　議員　　　　　　１８番　　　加　　藤　　信　　明　議員

◎欠席議員（なし）

◎説明のため出席した者の職氏名


土　田　正　剛	市　　　　　　長	元　木　正　史	教　　育　　長
武　田　庄　一	選挙管理委員会委　　員　　長	小　林　文　雄	代表監査委員
工　藤　喜惠治	農業委員会会長	伊　藤　孝　次	消　　防　　長
間木野　多加志	副　　市　　長	古　谷　利　明	総　務　部　長
奥　山　　　茂	市民生活部長	梅　津　佳　之	健康福祉部長
石　垣　裕　之	経　済　部　長	東海林　克　彦	建　設　部　長兼水道部長
眞　木　知代美	会計管理者	芦　野　耕　司	教　育　次　長
高　橋　重　俊	総合政策課長	石　垣　有　一	庶　務　課　長併選挙管理委員会事　務　局　長
石　垣　和　彦	財　政　課　長	半　田　　　薫	監　査　委　員事　務　局　長
東海林　浩　司	農業委員会事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名


佐　藤　浩　之	事　務　局　長	井　上　正　宏	事務局長補佐
菅　井　美奈子	議事主査兼議事係長	齊　藤　晋　平	副　　主　　任
松　山　朋　美	主　　　　　事	早　坂　　　康	兼　務　書　記
森　谷　賢　司	兼　務　書　記	早　坂　　　康	兼　務　書　記

◎議　事　日　程

　議事日程第３号

　　　　　　　平成２９年９月１日（金）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問

　　　　　　　　１　　４番　白　井　健　道

　　　　　　　　２　１１番　阿　部　綾　子

　　　　　　　　３　　５番　河　村　　　豊

　　　　　　　　４　　６番　原　田　利　光

　　　　　　　　５　　７番　髙　橋　光　男

　　　　（散　　　　　会）

◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

平成２９年東根市議会第３回定例会一般質問発言通告書


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
６	白井　健道議　　　員	１．学童保育における発達障がい児へのサポートについて	１．学童保育の支援員の悩みの一つに、発達障がい児への対応があります。発達障がいに関する知識・経験が少ないことや教育委員会などのバックアップが得にくい、また、年齢差のある健常児と発達障がい児が狭い空間で一緒に活動している現状などが原因であり、日々試行錯誤を繰り返しながら苦労しているのが現状です。そのような中、発達障がいがあったり、周囲とのコミュニケーションがうまくいかなかったりする子どもへの支援方法について、専門知識を持った「作業療法士」が放課後学童クラブを訪れて、学童の支援員にアドバイスをする取り組みが平成28年度から岡山県備中地域で始まり、今年度は全国展開に向けて独立行政法人福祉医療機構の助成事業「学童保育作業療法士連携全国モデル事業」が採択されました。本市のおいても同様の取り組みが有効かと考えるところ、以下の点について伺います。　（１）発達障がい児の保育に関する支援について　（２）発達障がい児の保育に関する連携について	市　　　長教　育　長
		２．本市をとりまく周産期医療について	１．山形県の産婦人科医数は、人口10万人当たりでは全国平均並みとなっていますが、近年減少傾向にあり、過重労働や高齢化による医師不足が課題となっています。また、15～49歳女子人口10万人当たりの産婦人科医数は、全国平均を下回るとともに、分娩を取り扱う医療機関や産婦人科医数の地域偏在が課題となっています。さらに、産婦人科を標榜している医療機関の減少傾向に加え、産婦人科を標榜しているものの分娩を取り扱わない産婦人科医療機関も多く、特に診療所の約半数は分娩を取り扱っていない状況にあります。このような状況を踏まえ、市民が安心して子供を産み、育てるためにどのような施策を講じていくのか、その方向性を伺います。　（１）母子に対する支援策の現状について　（２）北村山地域の周産期医療の現状について　（３）３次周産期医療機関までの連携体制について　（４）助産師等の復帰支援について	市　　　長


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
７	阿部　綾子議　　　員	１．魅力あふれるにぎわいと活力に満ちたまちづくりの取り組み（実現にむけて）について	１．シティプロモーションの取り組み、発信について２．市制施行60周年記念事業について３．ひがしねの魅力を知るイベントの充実について	市　　　長
８	河村　　豊議　　　員	１．市営住宅住民の生活環境改善について	１．東根市公営住宅等長寿命化計画の進捗について２．旧耐震基準の木造建築約70戸の生活環境について	市　　　長
		２．ＪＲ３駅利用者の利便性向上について	１．駅利用者の利便性向上と周辺環境整備について	市　　　長
		３．マイナンバー制度における個人向けオンラインサービスについて	１．マイナポータル本格運用への対応について２．「子育てワンストップ」の対応状況について	市　　　長


番号	質問者	質問事項	質問要旨	答弁者
９	原田　利光議　　　員	１．障がい者福祉の充実について	１．視覚障がい者支援について　（１）市内の視覚障がい者の現状について　（２）視覚障がい者支援策について　（３）安全な歩行の確保について２．聴覚障がい者支援について　（１）市内の聴覚障がい者の現状について　（２）聴覚障がい者支援策について　（３）手話の普及について　（４）手話言語条例の制定について	市　　　長
10	髙橋　光男議　　　員	１．本市の業務継続計画について	１．最近の自然災害の被災状況をみると東日本大震災や昨年４月の熊本地震においては行政自らも被災し、人、物、情報など利用できる資源に制約を受ける状況となっている。このような状況にあっても災害対応と通常業務を同時に遂行することが求められる。このため、地域防災計画・災害対策本部活動マニュアルとともに業務を継続する計画が必要である。国から県・市町村へ業務継続計画を策定することが要請されており、本市においても現在策定中と承知しているが、その概要及び策定状況などについて伺う。	市　　　長

　　◎開　　　　　議

○加藤信明議長　皆さん、おはようございます。

　　本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがいまして、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。

　　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

　　◎市政一般に対する質問

○加藤信明議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。

　　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

　　◎白井健道議員質問

○加藤信明議長　はじめに、４番白井健道議員。

　　　〔４番　白井健道議員　登壇〕

○４番（白井健道議員）　おはようございます。

　　４番白井健道です。通告に従いまして一般質問を行います。

　　はじめに、学童保育における発達障がい児へのサポートについてです。

　　全国学童保育連絡協議会の実態調査によると、小学校１年生から３年生が、小学校にいる時間は1,218時間、学童保育にいる時間は1,633時間、学校よりも学童保育で長時間生活していることが明らかになっています。

　　このように、過ごす時間も長く、また年齢の異なる児童が比較的狭いスペースで過ごすことから、特に発達障がい児にとっては過ごしにくい条件が重なっており、放課後児童支援員の皆さんの悩みの一つになっています。

　　主な悩みとしては、発達障害に関する知識、経験が少ないこと。教育委員会などのバックアップが得にくいこと。また、年齢差のある健常児と発達障がい児が、狭い空間で一緒に活動していることからくる小さなトラブル等が上げられます。このような中、支援員の皆様は日々、試行錯誤を繰り返しながら苦労しつつも、日々頑張っていらっしゃるのが現状です。

　　岡山県備中地域では、平成28年度にこのような課題を解決するべく、発達障害があったり、周囲とのコミュニケーションがうまくいかなかったりする子どもへの支援方法について、専門知識をもった作業療法士が放課後学童クラブを訪れて、支援員にアドバイスをする取り組みがなされ、大きな成果を上げました。

　　そして、今年度は、独立行政法人福祉医療機構の助成事業に、「学童保育作業療法士連携全国モデル事業」として採択され、全国展開に向けて様々な取り組みがなされています。

　　作業療法士は、それぞれ専門とする領域があり、発達障害領域を専門とする作業療法士さんがいることはあまり知られていないかもしれません。岡山県のケースでも、作業療法士会員が約1,100名いらっしゃるとのことですが、その中で発達障害領域は、30名程度しかいらっしゃらないとのことです。しかし、この事業には、その30名のうち20名を超える作業療法士の方の参加があったとのことです。このような積極的な関与がこの事業を成功に導いたものと思います。

　　さて、この事業の成果としては、以下のようなものが挙げられています。作業療法士が発達障がい児の支援のプロであることを知ってもらえた。作業療法士を核に、保育所、学校、保護者などの新しい連携が生まれた。支援員が経験的に蓄積してきた発達障がい児への対応を、言語化することができた。具体的な動きや行動に注目するという作業療法士の手法により、支援員がチームとして対応するなど、支援員のキャリアに差があってもチームとしての能力が評価された、といったものです。

　　本市においても、同様の取り組みが有効かと考えるところ、以下の点について伺います。

　　一つ目は、発達障がい児の保育に関する支援について。

　　２つ目が、発達障がい児の保育に関する連携について。

　　続きまして、本市をとりまく周産期医療についてです。

　　周産期医療とは、妊娠22週目から生後満７日未満の期間に関するものです。

　　最近は、産科医師や助産師不足、そしてそれら医師の地域的偏在が全国的に問題となっております。この原因としては、産婦人科医師の業務が長時間の連続勤務や、１人当たりの過重負担など、過酷であるという点が上げられます。具体的には、24時間体制が必要な産婦人科では、当直明けの診療が当たり前となっているなどの実情もあると言われています。

　　また、日本産婦人科医会によると、産科医のうち、常勤医の４割を女性が占め、20から30歳代では６割を超えていると言われています。さらに女性医師の約半数が妊娠中もしくは小学生以下の子どもを抱えており、当直免除やお産の担当から外れることも多いため、ほかの医師に負担がかかるという側面があります。

　　もう一つの大きな原因として、訴訟リスクがあります。特に産科医は、医師１人当たりの提訴件数の割合が多いため、それが精神的、経済的に負担となり、産科医数の減少にも大きく影響していると言われています。

　　これら、医師不足、過重労働、医療訴訟が三位一体となって負のスパイラルを形成していると言われています。

　　また、医師不足とともに忘れてならないのが、助産師の問題です。助産師の役割を端的にあらわす言葉として、お母さん、赤ちゃん、家族の伴走者と表現されることがあるとおり、安全な出産に貢献することはもちろん、母親の心の支えの役割も担っています。しかしながら、医師同様に助産師も不足していると言われています。

　　一方、助産師業務に従事していない潜在助産師が多数いるとも推測されており、この潜在助産師が復職すれば、助産師不足は解消されるとの見方もあります。

　　さて、山形県について見てみると、産婦人科医数は、人口10万人当たりでは全国平均並みとなっていますが、近年減少傾向にあり、過重労働や高齢化により医師不足が課題となっています。

　　また、15から49歳女子人口10万人当たりの産婦人科医数は、全国平均を下回るとともに、分娩を取り扱う医療機関や産婦人科医数の地域偏在が課題となっています。

　　さらに、産婦人科を標榜している医療機関の減少傾向に加え、産婦人科を標榜しているものの分娩を取り扱わない産婦人科医療機関も多く、特に診療所の約半数は分娩を取り扱っていない状況にあります。

　　次に、村山二次保健医療圏について見ると、平成23年３月に取りまとめられた報告書「山形県周産期医療体制整備計画」によれば、産科医療体制の確保、病院勤務医の高齢化等により、二次圏内でも将来的に産科医１人体制の病院において、分娩取り扱いを中止することが危惧される等、将来的に産科医療体制の確保が困難になることが予想されると記載されており、まさに今次の北村山公立病院の次年度からの分娩休止として、現実のものとなってしまいました。

　　このように、全国レベル、県レベル、そして村山二次医療圏レベルいずれにとっても厳しい状況の中、市民が安心して子どもを産み、育てるための施策を講じていく必要があると考えますが、それらを踏まえて、次の４点について伺います。

　　第１点目、母子に対する支援策の現状について。

　　２点目、北村山地域の周産期医療の現状について。

　　３点目、一次から三次の周産期医療機関、これの連携体制について。

　　４点目として、助産師等の復帰支援について。

　　以上を伺いまして、登壇での質問とさせていただきます。

○加藤信明議長　４番白井健道議員の質問に対し答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　白井健道議員のご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、学童保育における発達障がい児へのサポートについてでありますが、本市の学童保育所においては、障がい児についても原則として受け入れを行っており、現在市内22クラブのうち14クラブに、何らかの障害を持った24人の児童が在籍しております。

　　発達障がい児の保育に関する支援については、市から学童保育所の運営主体に対する委託料への障がい児加算があります。障がい児が在籍するクラブには、１クラブ当たり年額約180万円を加算することとしており、施設においては放課後児童支援員を加配して保育の充実を図っております。また、市学童保育連絡協議会に放課後児童支援員を対象とした研修会を委託し、障がい児への保育を含めた放課後児童支援員の資質向上に努めているところであります。

　　次に、発達障がい児の保育に関する連携についてでありますが、障害の有無にかかわらず、保護者との話し合いや連絡等、信頼関係の構築、学校との必要に応じた連携は大変重要と捉えております。市では、毎月１回、各学童保育所の放課後児童支援員等を集めた定例会を開催し、情報の提供や児童の協議等も行っており、施設整備や保育内容において、より質の高い学童保育の提供を目指し取り組んでおりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、本市をとりまく周産期医療についてであります。

　　はじめに母子に対する支援策の現状についてでありますが、本市では安心して子どもを産み育てられる環境整備として、通常の妊娠健康診査費にかかる助成のほか、平成26年度からは、県内では初めて、妊娠確定のための医療費に対しても助成を行うなど妊婦の健康管理について支援を行っております。

　　また、平成28年度からは、子育て健康課内に子育て世代包括支援センターを開設し、嘱託職員として採用した助産師を、母子保健コーディネーターとして配置し、保健師とともに妊娠初期から出産、子育てまで切れ目のない支援に努めているところであります。

　　次に、北村山地域の周産期医療の現状についてであります。

　　県内で分娩を扱う産婦人科医の数は、今年４月現在で、25カ所となっております。地域ごとでは、村山地域に14カ所、最上地域に１カ所、置賜地域に４カ所、庄内地域に６カ所であり、議員ご指摘のとおり村山地域に偏在しております。北村山地域としては、本市に所在する民間病院と、北村山公立病院の２カ所のみとなっておりますが、北村山公立病院については、産婦人科医の退職や助産師不足等の要因により、来年度からの分娩については休止する予定となっております。

　　次に、三次周産期医療機関までの連携体制についてであります。

　　県内においては、山形県周産期医療体制整備計画に基づき、県立中央病院内にある総合周産期母子医療センターと山形大学医学部附属病院や、山形済生病院、鶴岡市立荘内病院にある地域周産期母子医療センターが三次周産期医療機関として、山形市立病院済生館や県立新庄病院等、県内５カ所の病院が二次周産期医療機関として位置付けられており、かかりつけ医療機関や搬送を担う消防機関、消防医療機関等との連携が図られ、リスクの高い妊産婦や新生児等に対しては、高度医療が適切に提供されるものと捉えております。

　　次に、助産師等の復職支援についてであります。

　　分娩に対応する医療機関は、県内において減少傾向にあり、助産師の人材不足がその要因の一つとなっていると聞き及んでおります。山形県看護協会では、平成27年10月から、現在離職している看護職の方が復職を希望した場合に、職場の紹介や復職に向けた研修等を行う支援を行っており、市としても周知等に協力しているところであります。

　　周産期医療を含めた地方の医師不足の課題については、臨床研修医制度の見直し等、国レベルの改革について私自身、全国市長会等機会を捉えてこれまでも、何度も強く訴えてまいりました。今後も、北村山公立病院の管理者としての立場も含めて、全力で取り組んでまいる所存でありますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　ご答弁ありがとうございます。

　　質問席での質問に移らせていただきます。

　　まずはじめに、学童保育所の点ですけれども、多くの学童保育所が発達障がい児への対応に悩んでいますけれども、なかなか冒頭申し上げたように、教育委員会の支援が得にくい傾向があると、全国に見て、そのようなことが言われておりますけれども、本市については、どのような取り組みがなされているかお伺いします。

○加藤信明議長　芦野教育次長。

○芦野耕司教育次長　お答えをいたします。

　　はじめに、市内の小学校と学童保育所の一般的な関係、連携について申し上げます。

　　全ての小学校が、学童保育所との何らかの定期的な情報交換、連絡協議の場をもっております。年に１、２回というところもあれば、多いところでは、隔月、２カ月に１回、あるいは毎月などというところもあるようです。この定期的な協議の場にかかわらず、学校への相談というのは日常的にございまして、学校ではその都度、対応をしております。

　　それから、授業参観のときには学童の指導員、支援員の方にも来ていただいて、そして気になる子どもさんの学校での様子などについても見てもらっております。

　　以上のことから、市内の小学校と学童との関係は、風通しは悪くはないと考えているところでございます。その上で、発達障害に関してはどうなのかということでございますが、やはり発達障害が、学童の中での子ども同士のトラブルなどの背景になるということもございまして、相談、あるいは連絡、学童側からの、そういうものは日常的にあります。学校としては、学校の中でこういうことに気を使っていますよ、配慮していますよですとか、こんなことを指導すると効果がありましたよという、そういう経験上のそういう情報をお伝えをしているところであります。

　　ただ、医学的な診断名ですとか、あるいは薬を飲んでいるのかいないのかとか、医療上のそういうことにつきましては、保護者の意向も確認した上で提供しているという状況でございます。

　　以上、よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　ただ今ご答弁あったように、情報交換の場も、年に１、２回のところもあれば、毎月やられるところもあるということで、その場その場でいろいろなやり方があるんだと思うんですけども、例えば保育所から小学校に上がる時の情報を、保育所と小学校でかなり密にやられていると思うんですけれども、その場に学童の支援員の方が入っていただいているケースと、そこは特に情報提供はないケースとかいろいろあるかと思うんですけども、最初の入学したてのところの情報というのは、非常に重要な情報かと思いますので、いいところの事例をほかのところにも広げていただければと思います。

　　学童保育所の方でも、やはりどうしても教育機関の方ですと、やはり遠慮がある場合も、敷居が高く感じるっていう方もいらっしゃいますので、その辺は小学校の方から、歩み寄りをもっていただけるように、発達障害を抱えるお子さんのために、よりよい環境を整えるという点で、教育委員会と健康福祉部の方で、より一層連携を密にしていただきたいと思います。

　　学童の支援員の方は、子どもと接する時間も非常に長いわけです。それから、毎日お迎えに来る親御さんと接することもありますので、そういったことで、子どもたちの情報の宝庫とも言えるんではないかと思うんです。そういったことで、是非学校との連携に意を尽くしていただければと思いますので、よろしくお願いします。

　　続きまして、次の質問に移ります。

　　先ほどのご答弁にあった市学童保育連絡協議会に、学童の支援員を対象とした研修会を委託しているとの答弁がありましたけども、どういった内容のものか、お伺いしたいと思います。

○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えいたします。

　　一昨年度、平成27年度から市学童保育連絡協議会の方に研修を委託して、実施しておりますけれども、これまでに学童保育においての遊びと支援員の役割、運営支援における重要な視点、応急処置、防犯対策など実践的な研修を数多く、たくさんの参加者を得て実施しているところであります。その中で、障がい児の保育に関しても、必要な知識や実践的な技術について、研修の中に取り入れているようであります。

　　よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　まだ研修も始まったばかりということで、試行錯誤の部分もあるかと思いますけれども、今回、岡山の例なんかもご参考にいただければと思います。

　　一方、学校の先生方に対する研修でも、発達障害関係のものもあるようですので、例えばそのような際に、学童の支援員の方も参加できるような関係になってもらえばいいかなと、そういったところで、自然発生的に情報交換であるとか、学びなんかの場にもなるのではないかと思いますので、その辺もご考慮いただければと思います。

　　続きまして、次の質問ですけれども、作業療法士が学童に関わるというのは、非常にちょっと私自身も初めて聞いたときにどういったかかわりなのかということで、それで興味をもったこともあるんですけれども、作業療法士のアドバイスというのは、子どもの特性に合わせて非常に具体的で、効果的な対応というものを提案してくれると言われています。

　　このような専門職の活用について、どのようにお考えかお伺いしたいと思います。

○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。

　　作業療法士の活用については、今現在、健康遊具の普及の場面で、作業療法士の方を派遣していただいて、講習などを行っていただいているところですけども、そうした専門職を活用した実践的な研修は、大変効果があるものと考えております。

　　市の取り組みの中では、就学前児童について、３歳児健診ですとか、毎月の子育て相談に臨床心理士を派遣しまして、児童の発達障害などの早期発見、治療につなげております。市内の保育所・児童センターへも臨床心理士を派遣して、気になる子どもさんへの保育方法を、保育士の方にアドバイスいただくなど専門職の活用を行っているところであります。

　　学童保育の支援についても、委託している研修等の中に、専門職を講師とする実践的な研修も取り入れてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　ありがとうございます。

　　この問題を取り上げたのは、もちろんその岡山県の先進的な取り組みを、本市でも展開していただければと考えたわけですけれども、さらには、発達障害のあるお子さんをおもちで、今現在、放課後児童支援員をされている方の、早期発見、早期対応、これがとても重要なんだということを訴えるその強い思いを受けてのものであります。その方は、お子さんの３歳児健診の際に、兆候を市の健診で指摘されて、その時点から、成長に合わせて療育を続けてこられたということです。

　　でも、もしあのときに、対応していなかったら、実年齢との差がどんどん広がっていったんではないかと考えられています。現在も療育を続けてらっしゃいますけれども、対応が遅くなって、結果として、成人を迎えてニートのような状態になってしまうと、先生の方でも、もう有効な手段がなかなか難しいと言われたということで、それを聞いて大変ショックを受けたということでした。

　　したがって、早期発見、早期対応が重要になってまいりますので、是非これまでどおりの就学前、また学校教育での対応の充実、そして学童での作業療法士等、専門知識をもった方によるアドバイスという新たな取り組みの導入、そしてそれらの連携、情報共有の推進を是非ともお願いしたいと思います。

　　続きまして、周産期医療の方に移りたいと思います。

　　先ほどのご答弁のところでありましたように、村山地域については比較的、一次から三次までの医療機関が、人口も多いからでありますけれども、非常に整備されている。それで、近年は、道路網も整備されてきて、非常に恵まれた状況にはあるかとは思いますけれども、やはり個別的に見ますと、まだまだ改善すべき、あるいは改善しなきゃいけない点もあるかと思います。

　　まずお伺いしたいのは、本市で昨年度出産された方、市内の医療機関を利用されている方がどれくらいいらっしゃるかということを伺いたいと思います。

○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。

　　平成28年度に、本市で生まれた子どもさんの数は396人ということで、例年よりもやや少ない数でありました。出産された医療機関の所在地としては、市内が64件、市外が292件、県外が40件となっております。

　　よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　県外というのは、多分、里帰り出産とかっていうことかと思いますけども、意外と市内が少ないのかなと思いました。

　　ですけれども、東根市にあるお産の施設ということは、東根市だけではなくて、やはり北村山地域、特に村山、尾花沢、大石田には、そこには産科がないわけですから、やはり東根市というところは、地の利もいいので、ここがしっかりとしていかなきゃいけないのかなと思っています。特に、北村山公立病院の存在というのは、それは地域の方には非常に大きいものではないかなと思います。

　　先般、本市にある民間の産科医の方とお話をする機会がありましたけれども、やはり、状況は厳しく、今年に入って休暇をとれたのは週末一度だけだったということです。そして、そのような際も、全く留守にはできなくて、どなたか外部から医師を頼まなくてはいけなくて、その経費もかなり、やはり経費がかかるということでした。

　　看護師、助産師についても、待遇面、それから当直があるということから、子育て世代には厳しい面があるなど、その確保にも苦労されてました。待遇面では、民間病院であることから、公的機関に比べると、賞与とか退職金、年金といった部分でどうしても差がついてしまうという実態もあるようです。それから、一旦離職してブランクがあると、復職にはなかなかハードルがあるということなので、その復帰のプログラムなんかも充実してほしいということです。

　　また、新たに産婦人科を開業する場合には、初期投資が最低でも５億円以上かかるとおっしゃっていまして、これも厳しい状況にあるようです。

　　開業に関してですけれども、静岡県富士市では、市内に産科施設を開設する医師に対して、最大１億円を助成するという全国初の誘致条例を施行し、これまでに２件の実績が出ているとのことです。また、その富士市の中央病院産婦人科医師を確保するため、同病院産婦人科に２年以上勤務して、その後に開設しようとすると、その医師と医療法人等には助成金の限度額を増額して、さらに開業しやすくすると、そういった試み、これは一例でありますけれども、各自治体いろいろな知恵をしぼっているようです。

　　もう１点、つけ加えて申し上げたいのが、最近の医療の進歩で、妊産婦の死亡率というのは本当に世界にも類を見ないほど低くなっています。しかし、だからこそ不幸な事故が起きた際に、どうしても医師が責められてしまうということがあるかと思います。普通に生まれてくる子どもの明るい未来を想像していたご両親が、いきなり奈落の底に突き落とされるということで、到底家族や夫としては容易に受け入れられるものではないということで、それで訴訟に発展するリスク、あるいは親族の方が訴訟されるリスクというのもあるんですけれども、やはりその我が国の周産期医療は世界でトップレベルの安全なお産を実現している。でも、救えない命があるという、患者教育というものも必要だと言われています。これは、今、妊娠されているご夫婦に言っても、それは非常に酷な話なので、やはりこれも、例えば中学生、高校生ぐらいの時期に、そういった教育をすることが重要ではないかということが提言されておりますので、この辺も考慮していただければと思います。

　　最後になりますけれども、新聞にも何度か、あるいはテレビでも取り上げられています北村山公立病院の分娩休止、北村山地域住民の中に、不安が広がっているのではないかと思います。この事態を何とか避けられないものか。市長は、北村山公立病院組合の管理者として、既に様々な動きをされていると承知しておりますが、医師確保の見込みなど、市長のお考えを伺いたいと思います。

○加藤信明議長　土田市長。

○土田正剛市長　まず、この度８月の何日でしたか、地元の新聞に大きく、北村山公立病院の来春の４月以降の分娩休止というものが、ショッキングに伝えられたようであります。

　　この点に関しましては、皆様方に深くおわびを申し上げなきゃいかんなと思っておりますけれども、これはなぜ、あの時点で新聞掲載になったかといいますと、来年４月以降出産予定日の方々については、いわゆる妊娠確定日ということが、個人差もありますけれども、大体２カ月前後だと言われているわけであります。

　　したがって、来年の４月以降の分娩休止を伝えるためには、９月からの休止ということの情報を最低限でも市民、あるいは管内の住民に伝える必要があるということで、私がインタビューに答えた次第であります。そういう意味で、突如この新聞に、一般の市民から見ますと、ショッキングに伝えられたということを、例えば東根市においては、子育てするなら東根市というものが、もうつとに有名になっているわけであります。そういう意味で、肝心の出産に立ち会う産婦人科が休止というのではと、多くの市民から、私自身にも、実は不安を訴える方も個々に大分あったわけであります。

　　そういう意味で、実は突如の発表というのは、私から見れば、来年４月以降の出産予定日の方々は、やっぱり３月いっぱいで休止しなければならないということを伝えるために、実は載ったわけでありまして、そういう意味では、私も市民の多く、あるいは一般、管内の地域住民の方々に、不安をかきたてたこと自体についておわびを申し上げたいなと思ってるところであります。組合議会でも、大分、うちの清野事務長が、相当絞り上げられたとこう聞いております。そんなふうな意味でも、私からも深くおわびを申し上げたいなと思っております。

　　これからは、現状等、今後の見通しについて語っていくわけでありますけれども、この産婦人科の医者の不足というのは、もちろん助産師もそうでありますけれども、特に産婦人科医師について、全国的に不足しているという状況を、まず議員の皆様方に理解をしてもらわなきゃいかんなと思っております。

　　決して山形県だけではありません。例えば、私の大学の同窓の市長でも、兵庫県の相生市の市長がおりますけれども、その地域はお隣が赤穂市だそうでありますけれども、全然とっくに産婦人科がなくなってから久しいんだと、我々のところは、地域は姫路市まで足を延ばさなければ産婦人科の医者がおらないんだということで、東根はいいねということをずっと言われ続けてきたわけでありますけれども、その東根でも産婦人科の医者が１人、来年からいなくなるということであります。

　　何でそんなに不足しているのかということは、まず第一に考えられるのは、議員も指摘したように、いわゆる産婦人科、あるいは脳外科、ちょっとしたはずみで医療訴訟に発展していくものが非常に多いということが、第一の原因に挙げられます。したがって、今の医学を目指す学生というのは、そういう医療訴訟が起きるようなところは、敬遠すると。そしてもう一つは、医療訴訟の起きにくいところ、例えば耳鼻咽喉科であるとか眼科であるとか、あるいは内科であるとか、そういうふうなところをみんな目指すと、よって産婦人科っていうのがますます不足しているんだということであります。

　　そして、議員も指摘したとおり、最近産婦人科になる方の割合で、女性の方々がなるのが非常に多くなったと。なぜならば、女性というのは医学に限らず何でも、今日では男性を上回る成績の良さというものが問題視されているわけでありますけれども、そういうふうな意味では、この産婦人科も同じであります。そういう意味での国家試験を通るというのが、非常に女性の方が確率的に多くなってきているということであります。しかし、女性はやはり結婚とともに家庭に入ると、そうすると医師の第一線から退くと、子育てが終わるまでには大体10年はかかるということで、10年後に復帰したいというときには、浦島太郎であります。そういう意味で、また復職についての必要な研修を受けなければ第一線に復帰できないと、そういう事情もあって、産婦人科というのはますます不足しているんだということが上げられるわけであります。

　　そして、なおかつ勤務医というのが、地方における、例えば北村山公立病院もそうでありますけれども、私が市長になってから、平成14年までは37名の、公立病院にお医者さんがいたわけであります。しかしながら、今日においては、医師不足が手伝って、いわゆる27名に、ちょうど10名減になったわけであります。この原因は何かといいますと、もう一つ、いわゆる研修医の自由化というものが、かつて小泉総理、竹中平蔵ラインにおいて、アメリカナイズということで、何でもアメリカアメリカということで行われたことで、いわゆる医局制度というものを廃止をして、研修医の制度を自由化するということに踏み切ったわけであります。それが、聖域なき構造改革の一環として行われたわけであります。

　　それは、何でかと言うと、医局制度があるまでには、いわゆる平成14年までには医局制度というものが存在をしておったわけであります。したがって、日医大の系列でありますから、「Ａさん、あんたは北村山公立病院に行きなさい」そして「Ｂさん、あんたは千葉の系列の附属病院に行きなさい」ということで、みんなこの医局が取り仕切って、その医学生を全部配置をしておったわけであります。そういう制度が、一定のボス医者をつくると、そういうことはだめだということで、自由化制度というもので、医局制度というものがなくなったわけであります。

　　その結果、今現在、お話しているものは日医大の系列ではありますけれども、日医大の医学生は、自分のところで研修をするというのは大体５割だそうであります。残りの５割はどこに行くかというと、東大とか慶応とか、そういう力のある病院で研修をするということだそうでありまして、そういう方々は、やはり東大や慶応病院だって、そのベッド数というのは大体決められているわけであります。したがって、その５割の方々はどこに行くかと言うと、自分で就職を探さなきゃいかんと。えてしてそうすると、都会の方に集中してくると、地方の勤務医というのはますます不足してくると、そういう結果がずっと連なってきているわけであります。

　　私は、ですから、この度全国市長会の副会長、２度目なりました。私は、東北ブロックの代表として、副会長についているわけであります。ですから、正副会長と、各常任委員会の委員長と合わせて、政策推進懇談会というのがあります。そこに、国の役員をみんな呼ぶわけであります。そこで、私は劈頭、この医師問題について２点ただしたわけであります。

　　それは、やはり医療訴訟の起きやすいようなところについては、診療報酬、全部点数は同じであります。しかし、そういうふうに集まりにくいその専門科目については、診療点数をやはり上乗せすべきであると、そうでないと、なかなか今日のような状況の中では産婦人科を目指すお医者さんはますます少なくなっていくということを訴えました。

　　それからもう一つは、医局制度の復活というものをその２点を、実は全国政策推進懇談会で、厚生労働省の審議官にお訴えを申し上げたわけであります。しかし、これは今回が初めてではありません。私は相当、何回も全国市長会では、この発言をしておるわけであります。

　　そういう意味で、何とかそういうことを、解決、国の段階で解決してもらわないといかんなと。どうしても、今まで何回も申し上げても功を奏さないのはなぜかというと、医師会というものがあるわけであります。医師会は、その診療科目について、報酬点数を、この特定の科目を引き上げるということについては反対であるわけであります。そういう意味で、なかなか現場をあずかる医師会と、行政を預かる厚生労働省の溝がなかなかうまらないというのが現状であります。

　　しかし、そういうことも踏まえて、私は今後とも訴え続けなければいけないなと思っているところであります。

　　ところで、今回の北村山公立病院については、産婦人科の分娩休止については、ご存じのとおりでありますけれども、この度、蔵王協議会という組織があります。これは、山大の病院の嘉山先生が会長ということで、山大を中心として、県内の各病院の方からなっている協議会であります。ですから、我々ももちろん蔵王協議会の一員でもあるわけであります。そういう中で、あの新聞を見て、嘉山先生から私のところに電話がきて、すぐ緊急に要望書を出しなさいと。そして、何とか不安な地域住民、あるいは東根市民の不安な気持ちを何とか解消したいと。ですから、そういうふうな意味で、産婦人科の医師の派遣なども含めて、もちろん県看護協会の方からもいわゆる助産師の派遣なども含めて、合わせて検討するということになったわけであります。以下のことについては、新聞でもその後、３回ぐらい報道されているように、事態は今、好転をしております。まだ、そのかわりの産婦人科の医者が来るということについては、確定はまだ得てはおりませんけれども、何とかそういう嘉山先生との太いパイプは、私も自負をしておりますので、何とか好転になるのではないだろうかなと思っているところであります。

　　先ほど、なぜ３月いっぱいで分娩休止かと言うと、肝心の大塚医院長が、産婦人科の医者でありますけれども、来年の３月をもって65歳で定年退職ということが、事情としてあったわけでありまして、そういう意味で私は申し上げた次第であります。

　　以上、ご理解を願って、議員の皆様方にも医師不足あるいは助産師不足、そういうふうなものが、助産師についても看護師の数というのが毎年、同じ数だけは山形県内でも生まれているわけであります。何でそれで看護師不足になったかと言うと、今現在は、みんな大体、東北で言うと仙台市、あるいは東京、関東近辺に皆さんがそちらの方に就職を希望すると。そして、ほとんどの方が向こうで良縁に恵まれて、こちらの方に帰ってこないという状況の中で、そういうことが看護師不足につながっているわけでありまして、これは北村山公立病院も同じであります。こういったことについては、県の方でも、私も再三訴えておりますけれども、吉村知事ともども、非常に打つ手がないというのが現状でありまして、もっともっと待遇をよくすればということになるわけでありますけれども、物価、あるいはそういったことの中で、やはり東京とこちらの方では同じ月給をあげられるという場合ではないわけでありますから、この辺もご理解を願いたいなと思っております。

　　いずれにいたしましても、非常にこの医療をめぐる情勢というものは、非常に厳しさを増す一方でありまして、そういう意味で、国の方で抜本的に改正をしていただかないと、ますますその地域が疲弊してしまうというのは目に見えてくるわけであります。今日、高齢化社会が進行しております。そうすると、住民が、そこの地域に住み続けたいということを考えるに、何を一番手に考えるかというと、医療と介護がいかに充実しているかどうかということを選択するのが、定住条件の最大の条件だそうであります。そういう意味からも、地方創生なんていうのは名ばかりで、そういう方面で国の方で、まず抜本的に対策を打っていただかないと、地方はますます疲弊してしまうということを私はここで、お訴えをして私の考えを述べて所感といたします。

○加藤信明議長　４番白井健道議員。

○４番（白井健道議員）　はい、ありがとうございます。

　　医療人材を引きつけるのも、まちの魅力を磨いていくということで、次の同僚議員の質問にちょうどうまくつながるような形でなったかなと思います。

　　以上で、質問を終わります。ありがとうございます。

○加藤信明議長　以上でご了承願います。

　　◎阿部綾子議員質問

○加藤信明議長　次に11番阿部綾子議員。

　　　〔11番　阿部綾子議員　登壇〕

○11番（阿部綾子議員）　11番阿部綾子です。

　　通告により、魅力あふれるにぎわいと活力に満ちたまちづくりの取り組み３項目について、お尋ねいたします。

　　今年2017年は、１日1,000人以上の来館者でにぎわうまなびあテラス、札幌便の復活から、東根さくらんぼの地理的表示保護制度に登録決定など大変な盛り上がりをみせた年であります。質問表題を実証する魅力、活力、にぎわいが感じられ、勢いのある東根市がさらに加速されました。

　　また、2017年、今年を国際交流元年と位置付けし、候補地をドイツとした関連イベントの展開、ドイツへの訪問、ドイツからの国際交流員をお迎えし、任務についていること。さくらんぼマラソン大会には、24名の外国人ランナーの参加、外国語指導員など、一気に国際感覚の機運が感じられるようになりました。

　　2018年、来年は市制施行60周年という大きな節目の年であります。2020年のオリンピック・パラリンピックを控え、ドイツ国との交流という、ハードルの高い国への挑戦、東根市の魅力の数々を改めて60周年記念イベントとして発信できる大きなチャンスの年ととらえ、シティプロモーションの考え方を取り入れたＰＲを積極的に発信することができる１年であるよう、提言を入れて質問をさせていただきます。

　　まず最初に、シティプロモーションの取り組み、発信についてお伺いいたします。

　　東根市はこれまで、さくらんぼに焦点をあてたプロモーションの展開、また子育て支援策の取り組みにいち早く成果を上げるなど、多くの政策のプロモーションが定住の増、若者の増、そして人口の増につながり、元気なまち、勢いのあるまちがつくり出されました。

　　しかし、人口ビジョンにおいて、将来的に人口減少が懸念される中、対策の一つとして、シティプロモーションの考え方を取り入れた政策も必要になってくるのではと思います。シティプロモーションには、いろいろな概念がありますが、提案するのは行政だけが頑張るのではなく、個人、事業者、企業、団体など様々な主体が連携して、まず、自分たちのまちを知ること、魅力を見つけることから取り組み、認知度、愛着度、郷土愛を高めていき、自分たちの力で東根市をＰＲ、営業販売していく。また、行政と連携して取り組んでいくことが、さらに推進力、販売力につながり、住みたいまち、住んでみたいまち、住んでよかったまちにつながっていくものと考えます。本市のシティプロモーションの取り組み、考え方についてお伺いいたします。

　　次に、市制施行60周年記念事業についてお伺いいたします。

　　市報の「こんにちは市長です」のコーナーに、ドイツ訪問の報告として、60周年記念式典に、インゲルハイム・アム・ライン市長が出席の快諾をいただいたこと、またハンドボール連盟の副会長ボブ・ハニングさんは、東根市に高い関心を持たれ、来年の視察を約束した旨の発言があったとありました。ホストタウン登録に向けて、また友好都市締結に向けて、期待のかかる2018年であります。ドイツとの交流は、東根市の発展にも大きく重要な役割をもってくると思われます。市民にとっても誇れる存在でもあり、期待するところです。

　　ドイツとの交流について、これまでの成果と今後の見通し、60周年記念との位置付け、これまで同様、実行委員会組織にされるのか、60周年記念事業についてお伺いいたします。

　　次に、東根の魅力を知るイベントの充実についてお尋ねいたします。

　　イベント、おまつり、フェスティバルは、魅力をつくり出す活力、にぎわいをつくり出す大きな要素であり、シティプロモーションの大きな柱でもあります。

　　春のさくらんぼマラソン大会、秋のた～んとほおバルフェスティバルは日本各地からのランナーや、食の出店者が集まるイベントとして進化されてまいりました。計画されているウィンターフェスティバルも期待するところです。伝統の夏のひがしね祭を加え、季節ごとの４大イベントが勢そろい、さらに魅力、活力、にぎわいが加速されます。

　　市報の９月１日号に、48回ひがしね祭が、表情豊かに紹介されておりました。今年のお祭りの状況、来年の市制60周年には、どのようなバージョンアップ、グレードアップされた東根市の魅力あるお祭りになるのでしょうか。お伺いいたします。

　　以上で、登壇での質問といたします。

○加藤信明議長　11番阿部綾子議員の質問に対し答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　阿部綾子議員の、魅力あふれるにぎわいと活力に満ちたまちづくりの取り組みについてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、シティプロモーションの取り組み、発信についてであります。

　　議員ご質問のとおり、市長就任以来、さくらんぼ東根駅の命名を皮切りに、さくらんぼにこだわったまちづくりを行ってまいりました。さくらんぼマラソン大会、さくらんぼ種飛ばしグランプリ、トップセールス等はまさに本市の名を全国に発信する絶好のイベントであり、特にマラソン大会については、今年で16回目の開催となりましたが、毎年全国からたくさんのランナーにお越しいただき、好評を博しており、これらのイベントは本市の知名度向上に大きな役割を果たしていることはご案内のとおりであります。

　　そして、本年４月21日には本市が誇るさくらんぼが、地理的表示ＧＩ保護制度に「東根さくらんぼ」として登録されました。これは、本市で生産されるさくらんぼの品質が認められた結果であり、市内農家はもちろん、関係者による、これまでの全国におけるプロモーション活動のたまものだと認識しております。これら一つ一つの取り組みが、シティプロモーションの一環であり、本市の魅力を全国に大きくアピールできていると捉えております。

　　また、現在においては、本市をＰＲするためのプロモーションムービーの製作にも取り組んでおります。将来予想される訪日外国人観光客のさらなる増加を見据え、本市においても多言語に対応していく予定であり、平成27年度から実施している東南アジア圏への果物のＰＲを含め、今後のプロモーション活動は、海外も視野に入れながら展開する必要があると考えております。

　　一方、「子育てするなら東根市」というキャッチフレーズを掲げ、さくらんぼタントクルセンターの整備や、医療費無料化、保育所の民営化、あそびあランドの整備など、様々な子育て支援策を県内に先駆けて展開してまいりました。これらの取り組みは、土地区画整理事業等、良好な住環境の整備や工業団地をはじめとする雇用の場の確保との相乗効果を生み、その結果、県内で唯一人口が増加しているものと認識しております。これらもシティプロモーションの一つであり、大きな成果を生んでいることは、結果が物語っていると自負しております。

　　さて、議員ご質問の、地域住民の郷土愛の形成という観点でのシティプロモーションですが、例えば、さくらんぼマラソン大会を例に取りますと、市民総出のおもてなしマラソン大会として、全国のランナーの皆さんからとても好評を得ております。これは、市民が自分の住むまちに自信をもってもらう絶好の機会であり、郷土愛の醸成に貢献しているものと捉えております。

　　また、学校教育においても、本市独自の事業である特色ある学校経営事業において、郷土愛の醸成をメニューの一つに掲げ、複数の学校において、地域に愛着をもってもらうための取り組みが実施されており、子どものころから住んでいる地域に興味や関心をもち、愛着をもってもらう大変よい取り組みだと思っております。

　　本市の魅力を高める施策として、観光や子育て、教育だけではなく、これまで本市に不足していた文化の面についても、昨年度まなびあテラスがオープンしたところであり、さらに、現在は今年度を国際交流元年と位置付け、国際交流の推進に取り組んでおります。

　　市民が、自分たちのまちに愛着や誇りをもっていただけるよう、今後もハード、ソフト両面で様々な特色ある施策を展開してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、市制施行60周年記念事業についてであります。

　　はじめに、ドイツとの交流のこれまでの成果と今後の見通しについてでありますが、平成29年度を国際交流元年と位置付け、１月にはドイツとの交流を進めたい意向を説明するため、ドイツ大使館を訪問し、４月28日には大使館職員や在仙台ドイツ連邦共和国名誉領事にもお越しいただき、キックオフイベントを開催したところであります。６月には、担当職員が訪独し、ハンドボール連盟副会長と面談し、本市への事前合宿について要請してまいりました。また、ドイツハンドボールのプロリーグで16年間プレーされ、現在、明星大学ハンドボール部コーチの植松伸之介氏から協力をいただきながら、同２部リーグチームの役員と面談し、本市でのチーム強化合宿の実施について提案してまいりました。７月には、私が、市議会議長、さくらんぼ国際交流協会会長らとともに訪独し、インゲルハイム・アム・ライン市を表敬訪問したところであります。この際、今後の両市の交流について要請してまいりました。そのスケジュールの中で、私自身、ドイツハンドボール連盟副会長と面談し、直前合宿や視察について提案したところ、本市に非常に興味をもち、是非、来年視察に行きたいとの回答をいただきました。また２部リーグチームについても、先般、本市で強化合宿をしていただけるとの回答をいただき、現在、スケジュール等について協議しているところであります。

　　インゲルハイム市との交流については、私ども一行が訪問するまでは、日本の都市との交流については消極的な思いであったようでありますが、ひざを交えた懇談が功を奏し、クラウス市長からは、本市との交流の実現に向け、積極的な回答をいただいた次第であります。このご縁を大切にしながら、今後の交流に生かしていくため、来年は是非本市にお招きしたいと考えております。時期といたしましては、相手先の都合もありますが、市制施行60周年の記念式典にお招きできればと考えております。

　　また、２部リーグチームの強化合宿や、ハンドボール連盟の事前視察等については、東京オリンピックやパラリンピックにかかるホストタウンとしての機運醸成をはじめ、本市の国際交流を強力に推進するビックプロジェクトになると捉えており、60周年記念事業の一つに位置付けることも十分考えられるところであります。その実施体制については、これまで同様に実行委員会を組織し、市民の皆様の意見を大切にしながら展開してまいりたいと考えており、振興実施計画第51号の策定に合わせ、現在詳細を検討しておりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、ひがしねの魅力を知るイベントの充実、特にひがしね祭のグレードアップについてであります。

　　本市の夏を彩るひがしね祭は、今年第48回目を迎え、あいにくの天気となった２日目も参加者及び来場者の熱気に雨もあがり、盛会のうちに終了したところであります。今回は100年を超える歴史を今に伝える「七夕提灯行列」、迫力ある「激突！みこしと神輿」そしてバラエティに富む様々な踊りが繰り広げられる「おどりの競演」等、多彩な催しで大いに盛り上がり、１日目の来場者が６万1,000人、２日目の来場者が８万5,000人、２日間の合計では14万6,000人となり、昨年と比較して6,000人の増となったところであります。

　　「七夕提灯行列」では、昔ながらの風情を演出するとともに、時代の変化に合わせた様々な工夫をしていただいたところであります。また、スケートボード体験等を楽しんでいただいた山形カシオブースの設置、昨年創作したひがしね応援ソング「ＴＡＮＴＯＣＬＥ（タントクゥ）」の定着を図るために開催したダンスバトルには、８組の団体が参加するなど、新たな催しも好評を博しました。さらには、「おどりの競演」のフィナーレに打ち上げた花火は、夜空を美しく彩り、会場は大きな感動に包まれたところであります。

　　ひがしね祭の今後の方向性についてでありますが、「七夕まつり保存会」及び子どもクラブ育成連絡協議会の全面的な協力を得て実施している「七夕提灯行列」は、本市の夏の風物詩として定着しております。今後、市といたしましても、七夕まつりの歴史と伝統を踏まえ、さらなる魅力の発信に努めていかなければならないと考えております。

　　また、伸びゆく本市の姿を象徴するかのような勇壮なみこしも、ひがしね祭の一つの目玉であります。特に、来年度は、市内のみこし団体が設立30周年の記念の年を迎えることから、担ぎ手と観衆が一体となり、より多くの方に臨場感を楽しんでいただけるよう努めてまいります。

　　「おどりの競演」につきましては、本市の友好都市である北海道新得町から夢風舞さほろ組を招聘したことがきっかけとなって誕生したよさこい団体、ヒップホップ等の様々なジャンルの踊りで、大人も子どもも躍動して活気を呈しております。昨年、ひがしね祭統一曲と共通の振りつけを創作したところでありますが、今回もフィナーレとして踊り手全員で踊った「ＴＡＮＴＯＣＬＥ（タントクゥ）」は非常に盛り上がり、おどりと観客の一体感の醸成に大きく寄与したところであります。

　　しかし、近年、団体によってはメンバーが少なくなり、団体の存続が難しくなるなどの課題があると認識しているところであります。今後、踊り団体を増やすため、実行委員会と連携を図り、支援の方策等について、検討してまいりたいと考えております。

　　来年度、本市は、市制施行60周年を迎えます。また、ひがしね祭は再来年、第50回目の大きな節目を迎えます。こうしたことを契機に、より多くの方を惹きつける新たな要素を取り入れ、長く愛される祭りにグレードアップするため、実行委員会と一体となって検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　11番阿部綾子議員。

○11番（阿部綾子議員）　ご答弁ありがとうございました。

　　シティプロモーションとして、さくらんぼマラソン大会を例に挙げられました。おもてなしマラソンと評価され、ランナーも応援する市民も感動を一つにできる、共有できるすばらしい大会になったと思います。市民１人１人も自信と誇りをもって、全国に発信できる大会であります。

　　マラソン大会の感動を、市民が共有できる要素のもう一つに、市報があります。マラソン大会の写真が、見事に載った市報であります。表紙を入れて10ページ、子どもから高齢者まで応援の表情がすばらしく、選手の表情が爽やかで、よくもここまで写真を撮った、市報に載せてくれたと感動でございます。シティプロモーションの前提となる市民の地域への愛着や誇りは、地域を知る、地域の魅力を確認するということから始まると思います。市報は、地域の情報満載です。自分たちのまちの動きが全てわかります。

　　市長は、ある場面で、市報はほとんど見ていないとおっしゃられたことがありました。これは提案ですが、今年から小学校５年生から中学校３年生の全学級に新聞を設置する取り組みが始まりました。東根市は是非、市報も合わせて設置していただき、世の中を知る、地域を知る、東根市を知る、発見や情報を得るきっかけになればと思います。

　　子どもたちの市報や、新聞の情報が話題になれば、必然的に家族の話題になり、情報やまちの魅力を知ることになり、愛着や郷土愛、そして誇れるまちにつながることと思います。是非、市報の設置もこれは提案でございます。

　　質問に入ります。

　　東根市の人口が増えていることは、これまでの施策の展開が魅力的なもので、住んでみたいと評価されたことと思います。これからは、まちづくりも行政の仕事と他人ごとに捉えるのではなく、例えば市外からの転入者が、東根のよさを友達や知り合いに伝え、さらに転入者を呼び込む。また、市内の企業が、東根のよさを発信することで、誘致や事業拡大につながるなど、市民や企業、あらゆる主体が広報マンとなって人を呼び込む好循環をつくることが必要と思います。

　　さらに魅力的な東根づくりに、プロモーション活動を活発にするために、市民団体、企業を巻き込んだ推進協議会を設置して、組織的に多様なシティプロモーションの活動をするべきと考えますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。

○加藤信明議長　古谷総務部長。

○古谷利明総務部長　それではお答え申し上げます。

　　議員のご質問にありましたとおり、プロモーション活動を行政だけで行っても、限定的であり、市民を巻き込み、参画してもらってこそプロモーション活動の効果が高まると考えております。

　　また、行政が介在しなくても、市民や団体などが主体的にまちづくり活動を展開いたしまして発信することで、新たなプロモーション効果が生まれる場面も多いと考えているところであります。

　　ご提案にありましたように、シティプロモーション推進協議会のような組織をつくって取り組むのも一つの方策ではありますが、東根市では、祭りやマラソンなど多くのイベントで実行委員会を組織しまして、たくさんの市民の方を巻き込んで開催し、そして感動や共感、連帯感を共有していると捉えているところであります。

　　本市の、市政運営の基本姿勢といたしまして、協働のまちづくりを掲げております。この基本姿勢を今後も堅持いたしまして、あらゆる面で取り入れていくことで、活動に広がりが出て、結果的にシティプロモーションの推進、充実につながっていくと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　11番阿部綾子議員。

○11番（阿部綾子議員）　ありがとうございました。

　　次に、市制施行60周年記念事業についてお尋ねいたします。

　　来年度実施する予定であるということ、振興実施計画51号の中で、詳細に検討中、また実行委員会を組織するということ、わかりました。

　　市制施行30周年のときに、ベートーベンの交響曲第９番、よろこびの歌を市民大合唱したことが思い出されます。ドイツ交流歓迎の意を込めた第９の市民合唱の再現を検討してみていただきたいと思います。本市のこれまでの発展の礎を築いてくれた先人に感謝するとともに、国際交流を政策の中に取り入れ、大きく飛躍する記念の年になりますよう期待するところです。

　　次に、ドイツの交流を進める上で、７月の末からＣＩＲ国際交流員を庶務課に配置されました。初めて海外との交流を進めることになるわけです。言葉や文化、慣習の違う中で戸惑いもあると思いますが、そういった中でも役割は非常に大きいかと思います。具体的に、どのような役割を担うのかお尋ねいたします。

○加藤信明議長　古谷総務部長。

○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。

　　今年度、国際交流元年と位置付けまして、様々な取り組みを実施しており、目に見えた実績も上げていることは、先ほどの市長答弁のとおりであります。

　　この国際交流の取り組みの一つとして、総務省など、関連する政府機関の協力のもと、地方公共団体が外国青年を招致するＪＥＴプログラムにより、ドイツ連邦共和国からＣＩＲ国際交流員であるベレツノイ・ベロニカさんを今年、７月31日付で任用をしているところであります。

　　これから、ドイツとの関係や交流を深めてまいりたい本市といたしましては、具体的に国際姉妹都市提携を見据えた、インゲルハイム・アム・ライン市との都市間交流における連絡調整。２つ目として東京オリンピック・パラリンピック競技大会のホストタウン業務におけるドイツハンドボール連盟、そしてドイツ国内リーグチームとの連絡調整。３つ目といたしましては、市報への連載記事の掲載、小中学校へ出向いての授業への参加、民間団体と連携した国際理解講座の実施など、市民の皆様がドイツへの理解を深めるための各種業務、これらを担っていただきまして、本市の外交官として、ドイツとのかけ橋になってほしいと期待をしているところであります。

　　本市と海外との交流、特にドイツとの交流は、第一歩を踏み出したばかりであります。市の総合計画に掲げる、国際性豊かな人材の育成を実現するため、今後、国際交流員に十分活躍してもらえますよう、様々な事業を実施してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　11番阿部綾子議員。

○11番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。

　　ベレツノイ・ベロニカさんと私も、ひがしね祭のときにお会いし、名刺をいただきました。表情だけのあいさつを交わしたわけでありますけれども、大変可愛くて気さくな方で、是非多くの場面で、１人１人に話しかけられる機会をつくっていただき、東根市を大好きになっていただきたいと思います。

　　部長答弁では、東根市の外交官として大変な役割があるようです。姉妹都市提携を見据えた都市の都市間交流、東京オリンピック・パラリンピックのホストタウン業務、東根市とドイツのかけ橋となっていただくための外交官業務など、今、この時期こそ特に力を入れていかなければいけない時期だと思います。国際交流やホストタウン事業をどのような体制で進められていくのか、お尋ねいたします。

○加藤信明議長　古谷総務部長。

○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。

　　本市にとって、国際化への取り組みは、これからのまちづくりの重要な政策テーマであると考えております。国際交流やホストタウンについては、これから特に力を入れて進めていかなければならない施策でありまして、これらの事業を強力に推進していくため、現在、組織のあり方について検討を進めているところであります。組織体制、人員体制を整えて、積極的に取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　11番阿部綾子議員。

○11番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。

　　大変な重要な任務でありますが、全てが初めての事業であります。市長のより確かな勝利に向けて頑張っていくと市報にありました。職員、市民、一丸となって後押ししなければと思います。

　　最後に、東根の魅力を知るイベントの充実について、お尋ねいたします。

　　来年の60周年、再来年のひがしね祭50回目の大きな節目を迎え、グレードアップしていくとの答弁がありました。お祭りには生きる力が詰まっていると思います。元気を取り戻す手段として、なくてはならないお祭りでもあります。住民に連帯感やふるさとの意識をもたらすお祭りでもあります。商工会、七夕まつり保存会、子どもクラブ育成会連絡協議会、みこし団体、おどり団体などがひがしね祭を盛り上げます。今年のフィナーレは、踊り手と全員で踊ったひがしね応援ソング「ＴＡＮＴＯＣＬＥ（タントクゥ）」の盛り上がりは、すばらしいものでした。おどり団体の存続が難しくなるなどの課題もあるようです。ひがしね応援ソングに合わせたひがしねチアリーダーの育成など、どうでしょうか。

　　おまつりの２日目は山の日で、国の祝日です。陸上自衛隊の音楽隊の協力、大型スクリーンを設置して本部席から、出発する本町の様子、パレードする子どもたちの姿が映し出されるなど、また本部を通過するだけでなく、子どもたちにマイクを持たせ、自分たちの地区のＰＲをしていただく。また、本部車に乗っている大会会長や実行委員長は、本部の近くにきたら、車からおりていただき、東根市の提灯をもって本部前を歩いていただく。「ただ今到着しました。」とマイクを手にすること。など提案させていただきたいと思います。

　　見るまつりから参加していただくまつり。市民と一体感、さくらんぼマラソンのように一体感になれる東根の魅力を発信できる、そんなおまつりに60周年を機に、バージョンアップ、グレードアップしていただくことを要望して、質問を終わりたいと思います。

　　市長、コメントありましたら、よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　土田市長。

○土田正剛市長　ひがしね祭のグレードアップについて、様々な提言があったと思います。

　　そこで、最後の、大会会長は私でありますが、実行委員長が商工会の会長、そして東根市議会議長、両県議等々が本部車に山車に乗っているわけであります。毎年、私の感じておったことでありますが、あそこの特におーばんのところから本部前について、ぐんと観客が多くなります。そこのところを、ただすうっと通過するだけで、あとはちょっと手は振るんですけれども、あんまり大勢で特定の人なんかと目を合わせても、全然お互いフリーパスみたいな感じがあります。

　　どうも私、感じておったんですが、本部の山車は、特に東根の七夕提灯行列を見に来た観客と、まさに一体感というのが全然ないなと思っていた次第であります。そういう意味では、あの観客が特に多くなる、いわゆる「おーばん」のところから本部前を通り過ぎるまで、山車からおりて、全員がおりて祭りを盛り上げる。何かその間にメッセージを発したり、そういうことをすることは大いに私はやるべきではないかなと。何でも祭りを盛り上げることについては、私は賛成であります。そういう意味で来年は市政施行60周年でもありますから、来年のひがしね祭では是非そういうふうなことをやりたいなと思っております。

　　とにかく、祭りというのは、徳島の阿波踊りを典型的なものとして、踊り手とあるいは観客がまさに一体感となるあの祭りというのは醍醐味だなと思っております。是非、その万分の一でもひがしね祭を再現したいと、そんな気持ちで来年は是非実施したいものだと思っております。今から事務局の方に指示をしておきたいと考えているところであります。以上です。

○加藤信明議長　11番阿部綾子議員。

○11番（阿部綾子議員）　ありがとうございます。突然の市長車からおりてというのは大変失礼なことを言ったかなと思いましたけれども、ありがたい回答をいただきまして、本当にありがとうございました。是非東根の60周年記念のひがしね祭、大成功に終わるようによろしくお願いしたいと思います。以上で終わります。ありがとうございました。

○加藤信明議長　以上でご了承願います。

　　◎河村　豊議員質問

○加藤信明議長　次に、５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　５番河村　豊でございます。それでは、通告しております３項目について質問させていただきます。

　　はじめに、市営住宅住民の生活環境改善についてお伺いいたします。平成27年第３回定例会の一般質問においても同趣旨の質問をいたしましたが、この２年の間に政策空き家、解体工事等が進み、状況に変化、進展が考えられることから再度の質問とさせていただきます。

　　昭和30年から40年代に供用された公営住宅が更新の時期を迎えております。限られた財政の中でこれらの役割を維持し、継続して安全な住宅を供給することが課題となっている実情を踏まえ、効率的かつ円滑な更新を実現することを目的として、昭和26年３月に東根市公営住宅等長寿命化計画が策定されました。その進捗状況についてお伺いいたします。この計画では団地別住棟別に状況の整理が行われ、活用計画において修繕対応、改善予定と判定された住棟に対しては長寿命化のための維持管理を実施してきたと認識しております。

　　東根市市営住宅設置条例に、住宅に困窮する低額所得者である市民に対して、低廉な家賃で賃貸することにより、市民の生活の安定と福祉の増進に資するためとあり、さらには市営住宅等は安全、衛生、美観等を考慮し、かつ入居者及び同居者にとって便利で快適なものとなるように整備することとあります。耐用年数30年の木造建築で、旧耐震基準で建てられた70戸の全てが、築55年から60年を経過しており、建て替えの判定が出ております。しかしながら、引き続き多くの方が居住されているのが現状であります。それらの住宅にお住いになっている住民の方々の生活環境は、特に改善が急務であると考えます。このことについて市長のご所見をお伺いいたします。

　　次に、ＪＲ３駅利用者の利便性向上についてお伺いいたします。本市には通勤、通学の拠点、観光客の玄関口として活用されている東根駅、さくらんぼ東根駅、神町駅の３駅があります。神町駅については昨日の同僚議員の質問でも神町駅周辺の件が取り上げられ、神町駅駅舎の解体、縮小の計画に関しては大変残念な思いをしている１人でありますが、線路で分断された東西をつなぐ方途について、地域の声を丁寧に聞いていくという前向きな答弁には大いに期待するものであります。

　　さくらんぼ東根駅利用者については、３駅の中で唯一他施設との複合的なつくりで、タント館として市中心部形成に一役買っており、新幹線利用者の玄関口ともなっております。日常的に利用されている市民にとってもエレベーターが設置されているなど大変便利ではありますが、雨よけ、雪よけの屋根がありません。東口にも西口にも、高齢者や障がい者の方が車を横づけして、ぬれずに駅舎内に入っていける、送迎車やタクシー等に安心して乗り降りできる環境整備を行うべきだと考えます。しいては観光で訪れていただく方々にとってもプラスの効果が考えられるのではないでしょうか。また、東根駅についてはその東西両側に屋根つきの自転車置き場を設置していただくなど、利用者目線での環境整備を進めてきていただいておりますが、無人の駅舎が東側にあり、ホームは西側にあるという特殊なつくりとなっており、西側にもトイレや公衆電話が欲しいとの声があります。また、ローカル線でのんびりと旅をされる方にとっては、東根駅はさくらんぼ東根温泉の最寄り駅となっておりますので、そのような意識づけ、雰囲気づくりもさらに必要だと考えております。この件についても市長のご所見をお伺いいたします。

　　次にマイナンバー制度における個人向けオンラインサービスについてお伺いいたします。マイナンバーカードは国民の利便性の向上、行政の効率化、公平、公正な社会の実現を導入のポイントとして、平成28年１月から交付が開始されております。そこで、マイナンバー制度において政府が運営する個人向けオンラインサービスマイナポータルの本格運用への対応についてお伺いいたします。

　　マイナポータルを使用すれば行政の情報連携により、申請に必要な住民票や課税証明書が省略でき、ワンストップでいつでもどこでも手続きができるようになります。まずは子育て分野から秋の本格運用を目指し、本年７月から試行運用がスタートしております。マイナポータルを活用するためには、地方自治体での手続きが必要で、これまで内閣官房や内閣府の番号制度推進室が各自治体に説明し、次のようなお願いをしてきたということであります。

　　１つ目に、７月の時点でサービス検索までは対応していただきたい。この対応が今後必要なシステム整備を行った際に、特別地方交付税措置を講じる第一要件となっております。２つ目に、様式の印刷可能までは各団体の負担はないので、すぐにでも対応することが可能ということであります。３つ目に、電子申請可能については、マイナポータルの秋の本格運用に合わせて対応し、保育園の入園申請時に利用できるようにとのことでありました。また、今年度内に電子申請対応することが特別地方交付税措置を講じる第２の要件ということでありました。マイナポータルの本格運用への対応、合わせて子育てワンストップの対応状況についてお伺いいたします。

　　以上で、登壇での質問といたします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　河村　豊議員のご質問にお答えいたします。

　　はじめに、市営住宅住民の生活環境改善についてでありますが、東根市公営住宅等長寿命化計画の進捗につきましては、本市の公営住宅の実情を踏まえ、十分な安全性や居住性を備えた長期活用を図るべき住宅について、長寿命化によるライフサイクルコストの縮減を図り、公営住宅ストックの効率的かつ円滑な更新を実現するために、平成26年３月に策定したものであり、計画期間は平成35年度までの10年間となっております。

　　本計画には、予防保全的な修繕や耐久性の向上を図る改善を計画的に実施することで、市営住宅の長寿命化を図り、コスト縮減につながる長寿命化のための維持管理計画と、昭和30年代から40年代にかけて建築され、更新の時期を迎えている木造住宅の建て替え計画が示されております。

　　長寿命化のための維持管理計画については、並松団地の鉄筋コンクリート住宅２棟、神町南団地の鉄筋コンクリート住宅３棟の計５棟、80戸が長寿命化対策の対象となっており、平成27年度から28年度までに、長寿命化対策工事の実施に向けた調査事業を行い、今年度から、並松団地Ａ棟の長寿命化対策工事を実施しております。対策工事の内容については、屋上防水、外壁や給排水管の改修、バルコニー手すりの更新、換気扇の設置等となっております。残る４棟についても引き続き長寿命化対策工事を実施し、平成33年度の完成を予定しております。

　　次に、建て替え計画については、建築から50年程度が経過し、更新時期を迎えた木造住宅で建て替えと判定された羽入、若木、並松、西楯の４団地を統合し、東根北部地区、神町南部地区を建設予定地として適宜、建て替えを行う計画となっております。なお、市営住宅の建て替えについては、中長期的な住宅需要を考慮しながら、第５次東根市総合計画の中で検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、耐震基準の木造建築の生活環境についてでありますが、長寿命化計画において建て替えと判定した、羽入、若木、並松、西楯の各団地の木造住宅には現在80世帯が入居しております。木造住宅については建築から50年以上経過しており、老朽化が著しく、恒常的に修繕が必要となっているところであります。このため、随時点検を行うとともに、入居者から雨害等の修繕依頼があった場合については、維持管理の中で良好な住宅環境の保全に努めております。また、木造住宅の入居者で神町南団地や並松団地の鉄筋コンクリート住宅への転居を希望する方についても入居申し込みを受け付ける等、入居者の環境改善に努めております。一方、木造住宅の入居者が退去した場合においては、新たな入居者の募集を行わず、景観や防犯、地域防災等に配慮しながら計画的に木造住宅の解体、除却工事を行っております。

　　今後も木造住宅の適正な維持管理を図るとともに、入居者の皆様の意向や要望に十分配慮しながら、生活環境の改善に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、ＪＲ３駅利用者の利便性向上についてでありますが、雨よけとしての屋根を設置することにつきましては、建物の構造上の問題や部分所有者であるＪＲ東日本との調整等の課題もあり、今後担当者に研究をさせたいと考えております。また、東根駅西口へのトイレ設置につきましては、さくらんぼ東根駅においても西口トイレの利用者が少ないことから昨年度廃止した経過があるため、施設の東根駅東口のトイレの利用状況を見極めた上で、検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、マイナンバー制度における個人向けオンラインサービスについてであります。

　　はじめに、マイナポータルの本格運用への対応についてでありますが、マイナポータルは内閣府が中心となり運営するオンラインサービスであり、マイナンバーカードに搭載された法的個人認証サービスを用いて、各個人がパソコンからログインして利用できる個人専用サイトであります。マイナポータルでは個人が行政機関同士の情報連携による、本人に係る個人情報のやりとりの記録を確認したり、行政からのお知らせを受け取ったりすることができます。平成29年７月18日から試行運用が始まっており、本格運用は平成29年秋ごろの予定となっております。本市としましては、本格運用に向けてマイナンバーカードのさらなる申請促進を図り、住民サービスの向上につながるよう努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。

　　次に、子育てワンストップの対応状況についてでありますが、子育てワンストップサービスは個人がマイナポータルのサイトを通して、各自治体の子育てに関するサービスの検索や電子申請ができるサービスであります。こちらも平成29年７月18日から試行運用が始まっており、本市の子育てに関するサービスについても検索できる状況となっております。本格運用が開始される秋以降、各自治体はこのサービスに係る電子申請に順次対応することが求められております。

　　本市の場合、市単独で既存システムを改修する方式と比べ、県の電子申請システムに機能を追加する方式の方が、低コストで導入できると判断し、後者の接続方式を希望しているところであります。県では各市町村から一定程度の希望があった場合に、電子申請システムへの機能追加を検討することとしており、本市としましては県の対応状況に応じ、必要な手続きを行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いします。

○加藤信明議長　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩をいたします。

　　　午前　１１時４８分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○加藤信明議長　午前に引き続き会議を開きます。市政一般に対する質問を続けます。

　　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　それでは、市営住宅住民の生活環境改善について質問席から続けさせていただきます。先ほど登壇でもご紹介しましたけれども、26年３月に策定されております、東根市公営住宅等長寿命化計画というのがございますけれども、ここでこれをつくるに当たって、平成25年の10月上旬に入居者の意向調査というのが行われたということであります。

　　ここに住まわれている方の、既に４年前のものではありますけれども、様々なご意見が載っておりましたし、状況というのが非常に明確にあるわけですけれども、課題というところで、高齢夫婦世帯数や高齢単身世帯が増加しているということがあるのですね。入居者の状況についてということで、世帯構成では２人暮らしの世帯が32％で最も多いと。それから、単身世帯の約６割は高齢者の単身世帯であり、高齢者のひとり暮らしが多いということでした。それと、特徴的なのは、神町南団地は世帯の約65％が子育て世帯となっているという、特徴的なところなのかなということを感じます。

　　それから、満足度というところで、住宅内で満足度が低いのは住宅の傷みぐあい、次いで湿気、カビ、結露であると。それから、周辺環境で治安のよさ、それから周囲の音環境静かさというのは満足の割合が高いんですけれども、公共交通の利用のしやすさとか病院、福祉施設への行きやすさというところでは不満の割合が高いということでした。それから、改善、修繕については45％の方が２年以内の改善を希望しているということでした。

　　建て替えについてでありますけれども、建て替えの場合に家賃が上がらないなら住み続けたいという方が52％で最も多かったということでありました。それと、62％の方が現在のご近所づき合いに満足しているということです。建て替え後の住まい方についてですけれども、世代間の交流を深めたいというのが59％と最も多いということでありました。

　　登壇でも述べましたけれども、この50年から60年経過しているこの木造住宅の住宅環境の厳しさというのを考えると、早急な建て替えを中心とした対処が必要であると考えるわけですけれども、この長寿命化計画の中でも示されているのですけれど、東根北部、それから神町南部地区に建て替えを計画しているということでありますけれども、これはまだ全く進んでいない状況ということであります。この建て替えが進まない要因というのをまずお聞きしたいと思います。

○加藤信明議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長　お答えします。木造住宅には計画策定時に101戸の入居状況でありました。現在においても80世帯が入居している状況にあります。木造住宅の空き家化が進まないことから、解体も進まず、建て替えに至っていないということが現状であります。このため、建て替えについては先ほど市長からも申し上げましたとおり、中長期的な需要を考慮しながら、第５次総合計画の中で検討してまいりたいと思います。よろしくお願いします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　第５次総合計画策定は平成32年ということであります。その中で検討するということですけれども、ということは建て替えには今からでは早くても５年以上の期間がかかると考えるわけですけれども、もう一度長寿命化計画の中にありますけれど、立地状況ということで、例えば若木団地なんかに関しては土砂災害警戒区域にたっているわけですね。

　　こういうところを例えば考慮するとかいうことを含めて、今で一番古いのが60年を超えているわけですので、この現在よりもさらにひどい状況になるというのは当然のことであると思いますけれども、その対応策というのはどのようにお考えでしょうか。

○加藤信明議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長　お答えします。必要な修繕につきましては、維持管理の中で適正に実施してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　修繕ということではありますけれども、修繕では済まないというところがかなりあるということもわかっておられると思いますので、その辺も含めていただきたいと思います。

　　木造住宅に入居している方の環境改善を図るためには、現在ある、先ほど登壇の答弁でございました、修繕なんかをくわえておりますＲＣ住宅への転居も優先的に受け付けているということでありますけれども、これまでの実績というのはどうなっているでしょうか。

○加藤信明議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長　お答えします。これまで３件の方より転居していただいております。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　同じくこれはあまり進んでいないわけですけれども、ＲＣへの転居が進まない理由、これはどのように分析されておりますでしょうか。

○加藤信明議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長　お答えします。入居者の多くの方が高齢者や高齢の単身世帯であります。体力的にもＲＣの高層住宅への移転を望んでいないこと。また、住宅使用料が現在より非常に高額になり、負担が大きいこと。さらに移転により近所づき合いが変わるなど、環境の変化により精神的な負担が多いことなどと分析しております。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　転居を希望する方々の負担の増加というのも考えられますけれども、入居したいにもかかわらず入居できなかったとの事例も聞いておりますけれども、どのような理由があったのかお答えいただけますか。

○加藤信明議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長　お答えします。木造住宅からＲＣ住宅や駅西住宅に移転を希望するという方についても、一般の希望者と同様に入居基準に照らし合わせ審査しております。その段階で基準を満たさない事項があれば、申し込みを受理できないという場合もございます。そういったことから入居できなかったのではないかと思います。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　もう一度お願いします。

○東海林克彦建設部長　例えば審査の段階で、例えば税の滞納等があった場合は申し込みを受理できないということがあります。よろしくお願いします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　個別の事情ではありますけれども、そういう事例もあったということであります。これは市営住宅に入られる方というのはもともと低額の所得であるとか、そういう条件の方が入っておられると、これは当然のことでありますのであります。やはり、そういう様々な事情をお抱えでありますので、場合によっては、僕は福祉的な観点から対応しなければいけないというところも出てくるのではないかと。ですから、そういう事情があった場合に庁内で、横の連携で、福祉部門が動いていただくことができたのか、そういうことも含めてこれから対応をしっかりやっていただきたいなと思いますけれども。

　　もう一つは、公営住宅法というのがございますけれども、この第４章の公営住宅の建て替え事業というところにありますけれども、例えば移転料の支払いということで、第42条ですけれども、これは建て替えがあった場合、今住んでおられる方があるにもかかわらず、こちら側から、主体者の方から建て替えなんかを行う場合に、当然住みかえが必要ですので、通常必要な移転料を支払わなければならない、こういうことがうたわれております。

　　次の43条には公営住宅建て替え事業に係る家賃の特例ということで、建て替えることによって住みかえなければならない場合、当然先ほど答弁でもございましたけれども、家賃が上がるということが起こってくるわけです。そこで、当該入居者の家賃を減額するものとするとうたわれている部分もあるわけですね。これはあくまでも建て替えの場合ということでありますけれども、木造の住宅の入居者の方は高齢者世帯が多く、そのほとんどが年金生活の方々であると。

　　この方々の現在の生活環境の改善を図るためには、例えば駅西団地やＲＣ住宅に転居する際も引っ越し費用や家賃など特例的な考え方が必要であると思いますけれども、この公営住宅法では建て替えの場合とありますけれど、今よりもよい環境に住みかえをしていただくという考え方で、私はこういう法的なとらえ方といいますか、特例的な考え方というのができないかなと考えておりますけれども、この点いかがでしょうか。

○加藤信明議長　東海林建設部長。

○東海林克彦建設部長　お答えします。現在駅西団地やＲＣ住宅に入居している方々の中にも高齢者世帯はあります。また、新たに入居を希望する方々との公平性というのを考慮しますと、特別の施策を用いて移転をするというのはなかなか困難ではないかということで考えておりますので、ご理解お願いいたします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　特別な事由というところに、私はここに重きをおいてこれから考えていかないと、非常に厳しい住宅環境の中で暮らしていただいている方々に対する環境整備というものはなかなか進まないのかなと思います。やはりこういう話をしていると、家賃が非常に安いので当然そういう環境であるとか、そういうふうに中には言われる方もおられますけれども、私はそれは違うと思います。やはりなかなか所得が低い、様々な事情のある方にも同じように住みやすい環境を得ていただくというのがこの公営住宅の根本的な考え方であると思いますので、やはり最低限の状況というのはこれから改定、改善していかないといけないんじゃないかなと思います。

　　ここからは要望になりますけれども、長寿命化計画、先ほどから引用させていただいておりますけれど、策定から５年経過しております。木造住宅の老朽化というのはさらに進行しておりますので、10年間の計画期間のちょうど中間点でもありますので、この市営住宅入居者の環境改善に向けた意向調査というのを中間点で再度実施していただきたいと、これを要望しておきたいと思います。

　　先ほどこの声を聞くところからあったわけですけれど、この現計画では東根地区、それから神町、東根の北部ですね、それから神町の南部地区への建て替えというのが計画となっておりますけれど、この老朽化した木造住宅に入居している方が、高齢者世帯の精神的な負担を軽減するためにも、先ほどあった東根北部地区とか、神町南部地区に限定することなく、今の地域の生活とか環境にも満足しているというお声もありましたので、是非限定することなく、建て替えの計画というのをさらに進めていただきたいなと。

　　それから、やはり神町南団地に子育て世代が多く住まわれているということもありましたけれども、やはり市営住宅においてもコミュニティの形成としては、幅広い世代の方が住まわれてるというのが理想だと思いますので、例えば高齢者の方ばっかりが固まるとか、そんなことがないような今後の計画というのを是非とも再度進めていただきたいなと思います。

　　それから、建て替え対象の木造住宅の老朽化というのは加速度を増していると思います。そこに住まわれる方の生活環境の改善というのももちろんですけれども、市の管理費用の増大ということも含めて、総合的に判断していただいて、建て替えというのを進めていただくこと、早急に進めていただくということを要望したいと思います。また、入居者の転居というのがスムーズに行えるような負担の軽減策についても是非、これ繰り返しになりますけれども、ご検討いただくことを要望して、この質問を終わりたいと思います。

　　次に、駅利用者の利便性向上についてでありますけれど、神町駅の件、先ほど登壇でも述べましたけれども、昨日のやりとりでもお聞きをしました。アンダーパスとか跨線橋というのを設置するとなれば、これはすばらしいわけですけれども、これは非常に長い時間と大きな費用をかけての計画になるものだと考えます。

　　そこでまず神町駅西側の、これは企業等にご協力いただくことが必要だと思いますけれども、線路沿いに対面通行できる道路を設置して、駅西側でも送迎の車などが回遊できるような環境にすることも一つの考え方だと思います。今、徒歩とか自転車であれば通れるその地下通路というのはありますので、そういう考え方も一つではないかなと思いますので、これも一つ提案としてさせていただきたいと思います。

　　次に、現在本市のマイナンバーカードの交付枚数というのをお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○加藤信明議長　奥山市民生活部長。

○奥山茂市民生活部長　お答えいたします。７月末の集計でマイナンバーカードの交付枚数につきましては、3,227枚でございます。交付率にして、6.76％となっているところです。よろしくお願いします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　なかなか進んでいないと、6.76％の交付率ということで、なかなか進んでいないようです。私は市民サービスの向上というのがあると思うんですけれど、なかなか進んでいないということで、一つ、市庁舎にマイナンバーカード、申請に必要な顔写真の撮影なんかができる機械を設置することができないか、これをお伺いしたいと思います。

○加藤信明議長　奥山市民生活部長。

○奥山茂市民生活部長　お答えたいたします。市内にはマイナンバーカード用の写真撮影を行っております写真店やあるいは自動撮影機が各所に存在しております。いわゆる写真撮影についての環境は整っているのかなと考えているところです。庁舎への自動撮影機の設置につきましては、そういった既存の民業圧迫にもなる懸念もありますので、今のところ考えてはいないということでございますので、ご理解をよろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　私も申請するときにインターネットを使って、スマホに自分の写真が入っているので、それを送らせていただいて申請すれば、本当にこれ１台でできたというのが実情なんですね。なかなか当初笑っていてはいけない、笑顔であってはいけないとか、真っすぐ向いていないといけないとか、様々な規制が強くてなかなか難しかったようですけれども、若干それもゆるくなってきているようなこともお聞きしております。

　　私も普通に自分のもっている写真を送って申請して、ちゃんとマイナンバーカードを得ることができましたので、そういうやり方もあるということの周知というか、そういうものも是非これからさらに様々な形で進めていただければと思います。市長答弁の中でも住民サービスの向上というのがありましたけれども、これ具体的にはどのようなサービスをこれから考えておられるのかお聞きしたいと思います。

○加藤信明議長　奥山市民生活部長。

○奥山茂市民生活部長　お答えいたします。住民サービスといたしましては、マイナンバーカードの利活用につきまして、昨年12月に国が策定いたしましたワンストップカードプロジェクトのアクションプログラムというのがございます。それに基づきまして、その中にあります様々な、例えばコンビニ交付のサービスなどについて研究を進めてまいりたいなと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　繰り返しになりますけれども、マイナンバーカードの申請、促進について、これからどのように進めていかれるのかお聞きしたいと思います。

○加藤信明議長　奥山市民生活部長。

○奥山茂市民生活部長　お答えいたします。今後はマイナポータル等の具体的な内容を踏まえまして、市報とかあるいは公民館だよりなどを通しまして、マイナンバーカードの利便性につきまして、わかりやすく丁寧にお知らせをしながら申請の促進を図ってまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　５番河村　豊議員。

○５番（河村　豊議員）　ありがとうございます。このマイナポータルの件につきましても、市民サービスに直結することでありますし、また最初から述べております市営住宅、住民の方の生活環境改善ということも市民の、本当に日々の生活ですね、我々がこうしている間もそこに住んでおられる方は問題は100％問題ですので、我々は例えば訪問したりとか、お話をお聞きしたときだけの話で住みますけれど、本当にそこで暮らしている方は大変な環境があるということも是非もう一度考えていただいて、特に先ほども申しました60年過ぎているという非常に厳しい環境、それから若木団地のような安全性に問題があるような、そういう場所のことも含めて是非検討をさらに、さらに進めていただくことをお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。以上です。

○加藤信明議長　以上でご了承願います。

　　◎原田利光議員質問

○加藤信明議長　次に、６番原田利光議員。

〔６番　原田利光議員　登壇〕

○６番（原田利光議員）　６番原田利光でございます。議長の指示により、登壇での質問をさせていただきます。

　　はじめに障がい者福祉の充実についてお伺いをいたします。2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックは日本のみならず、世界中の人々が待ち望んでいるスポーツの祭典です。本市においてもドイツのホストタウンとして登録されるなど、2020年に向けた気運は高まってきています。一方、日本においては開催国として大会を迎えるに当たり、障がい者に対する環境整備は大きな課題となっております。これは選手や観客など国内外から多くの障がい者が東京に来ることを念頭に置いたものですが、さくらんぼマラソン大会やひがしね祭などの集客力のあるイベントの開催。さらにはインバウンド観光の国際交流など、交流人口の拡大を目指す本市においても考えなければならない課題ではないでしょうか。

　　障がい者が社会の中で暮らしていきにくく感じるものは、原因は移動の困難さとコミュニケーションの困難さではないでしょうか。バリアフリー法に基づき、移動の困難さに関わる対策は進んできているようですが、視覚障がい者の方が家の外に出て生活を送る場合、一番心配なのは階段に躓いたり、転倒し、ケガをすることや道路を歩いているときの交通事故などであります。このことが視覚障がい者が外に出られない大きな要因ではないかと思うところであります。視覚障がい者の社会参加を促すためにも外出時の安全の確保が必要と考えます。

　　また、コミュニケーションの困難さとして大きな課題となっている聴覚障がい者にとっての手話であります。平成23年に改正された障害者基本法では言語に手話を含まれることが明記されました。しかしながら、手話を普及させていくためには、手話を学校のカリキュラムに位置付けたり、手話、通訳士を増やすためにも予算の確保をしたり、事業者の取り組みを推進したりする仕組みが必要と思います。

　　これらを実現させるには手話言語法の制定が必要であります。本市議会を含む全国の市議会が手話言語法の制定を求める意見書を採択し、国に対して早期の法整備を求めていますが、一向に進んでいない状況であります。このような中、全国の自治体においては手話の普及と理解を促進するため、手話言語条例を制定し、手話言語法の制定につなげようとする動きが少しずつきています。

　　平成29年８月現在で山形県を含め、13の県と88の市町で手話言語条例の制定がされています。手話を使う方々が安心して地域で暮らせることができるよう、より身近な地域である市独自の手話言語条例が必要と考えます。

　　そこでお伺いします。

　　はじめに視覚障がい者の支援に関して、市内の視覚障がい者の現状について、視覚障がい者の支援策について、安全な歩行の確保について。

　　次に、聴覚障がい者の支援に関して、市内の聴覚障がい者の現状について、聴覚障がい者への支援策について、手話の普及について、手話言語条例の制定について。

　　以上、登壇での質問とさせていただきます。

○加藤信明議長　６番原田利光議員の質問に対し答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　原田利光議員の障がい者福祉の充実についてのご質問にお答えをいたします。

　　はじめに、視覚障がい者支援についてでありますが、市内の視覚障がい者の現状につきましては、現在82名の方が視覚障害の認定を受けており、障害等級１級の方が32名、２級の方が23名、３級以下の方が27名となっております。年齢別では60歳未満が16名、60歳以上が66名となっており、加齢に伴い、障害認定に至る方も多いため、高齢者の割合が高くなっております。

　　次に視覚障がい者支援策につきましては、医療や税、公共料金等に関する身体障がい者全般に対する支援のほかに、盲人安全規制などの補装具支給や、視覚障がい者のための日常生活用具給付事業、外出時などに支援する同行援護サービス等を行っております。

　　次に、安全な歩行の確保につきましては、平成18年12月にこれまでのハートビル法と交通バリアフリー法を統合充実させた高齢者・障がい者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法が施行されたことに伴い、本市では公共施設等のバリアフリー化を実施しており、建物におけるスロープやエレベーターの整備、多目的トイレや駐車スペースの設置等、人に優しい施設整備を行っております。

　　また、民間の大規模な店舗、ホテル、映画館等もバリアフリー新法の対象となっており、この法律施行以前の施設についても旧法律のハートビル法に基づいて建築されておりますので、既設の市内の大型店舗等はバリアフリーが行われていると認識しております。

　　公共交通機関である市民バスにおいてはノンステップバスを運行しており、このバスには車椅子用スペースが確保され、乗降用スロープも装備されております。歩行空間については、視覚障がい者の安全を確保するために、市道における一定幅以上の歩道に点字用ブロックと波状ブロックを設置し、誘導案内を行っているほか、歩道と車道の縁石の段差を解消して、転倒事故の防止を図っております。

　　次に、聴覚障がい者の支援についてでありますが、市内の聴覚障がい者の現状につきましては、現在160名の方が聴覚障害の認定を受けており、障害等級２級の方は45名、３級以下の方は115名となっております。そのうち、聴覚、音声言語、重複障害のため、障害等級１級の方は13名となっております。年齢別では60歳未満が37名、60歳以上が123名となっており、聴覚障がい者についても高齢者の割合が高くなっております。

　　次に聴覚障がい者支援策につきましては、視覚障がい者と同様に、身体障がい者全般に対する支援のほか、補聴器等補装具の支給やファックス等の聴覚障がい者のための日常生活用具給付事業、市役所窓口での手続きを支援するための手話通訳員の配置、聴覚障がい者の方が医療機関を受診する場合等に手話通訳者を派遣する事業等を行っております。

　　次に、手話の普及につきましては、聴覚障害のコミュニケーション方法には手話、筆談、口話等があり、補聴器の着用によりコミュニケーションが可能になる方もいるため、市内において、手話でのコミュニケーションが可能な聴覚障がい者は160名のうち、約30名と把握しております。

　　本市においては手話の普及を図るため、毎年、手話奉仕員の養成講座を社会福祉協議会に委託して実施しております。養成講座により、入門過程を習得した後は手話サークル木の芽にご協力いただき、基礎課程の習得につなげているようであります。なお、手話については習得した時期や地域などにより様々なバリエーションがあり、全国的にも統一されていないという課題もあると聞き及んでおります。

　　次に、手話言語条例の制定につきましては、今年３月までに、国に対し手話言語法の制定を求める意見書が全国全ての自治体議会で採択されたことは承知しております。また、山形県においては、同じく今年３月に議員発議により手話言語条例が制定され、手話の普及と手話による豊かなコミュニケーションができる社会の実現に向けた県の責務、県民の役割等が規定されたところであります。

　　本市においては先般、手話言語法、情報コミュニケーション法の制定等を求める全国手話言語市区長会に入会したところであり、この活動の中で各自治体における手話に関する施策の情報交換等を行ってまいりたいと考えております。条例制定につきましては、国の動向や県の条例に基づく先進自治体の施策等について情報収集を行い、研究してまいりますのでご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　６番原田利光議員。

○６番（原田利光議員）　ご答弁ありがとうございました。質問席での質問をさせていただきます。障がい者の支援として公共施設等においてはバリアフリー化がなされていると理解をいたしました。歩行の安全についても点字ブロック等の配慮がされているようですが、一番危険を伴う道路を横断するときであると考えます。その際に、視覚障がい者の助けになるものとして、音響信号機があると思いますが、市内の設置状況はどのようになっているのかお伺いをいたします。

○加藤信明議長　奥山市民生活部長。

○奥山茂市民生活部長　お答えいたします。市内にあります国道、県道、市道には数多くの歩行者用の信号機が設置されておりますが、視覚障がい者のための音響式信号機につきましては、現在市内には設置されておりませんので、よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　６番原田利光議員。

○６番（原田利光議員）　ありがとうございます。隣接の市町村には１機ないし２機なども設置なされているということもお聞きしているわけでございますが、市の方の要望としても県の方に音響信号機の設置を、是非とも県警察本部並びに公安委員会等に積極的な要望をお願いしたいと考えております。

　　歩行者信号が音響式でないということは、視覚障がい者が歩道で設置されている点字ブロックに誘導されて歩いてきても１人で交差点を渡ることができないため、必ず人の助けが必要になるわけでございます。視覚障がい者が自立して安全に移動するためには、音響信号機の設置が不可欠であります。視覚障がい者の生活の状況を十分に考慮していただき、音響信号のいち早い設置を当局の方に要望をお願いしたいと思います。なお、障がい者等に同行して、移動に必要な情報を提供する同行支援などの施策もあるようでございます。資格取得者を養成することによって同行支援を増やしながら、こういう対策も必要ではないかなと思うところであります。

　　次の質問ですが、聴覚障がい者の支援策については、様々な取り組みを行っていると理解いたしました。支援策の中で手話通訳者を派遣する事業を行っているとのことですが、派遣の回数や利用状況についてお伺いをいたします。

○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。

　　この制度は聴覚障がい者の方が医療機関を受診するときや、子どもさんの授業参観に出席するときなど、日常生活の中で手話通訳者の同行を事前に、５日前までとなっていますけれども、事前に申請すれば無料で派遣を受けることができる制度であります。派遣の実績としては、平成26年度が61回、317時間、27年度は55回、203時間、28年度は46回、138時間となっております。なお、派遣される手話通訳者等を通して登録いただいている方は11名でありまして、うち、３名が市内在住の方、残り８名は近隣市に在住する方であります。よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　６番原田利光議員。

○６番（原田利光議員）　ありがとうございます。今の回数といろいろとお伺いをしたわけでございますが、市内の手話士については３名ほどであるということで理解をいたしました。手話の普及のためには手話通訳者の養成が重要と考えております。そこで現在実施している手話奉仕員等養成講座の内容と参加現状についてお伺いをいたします。

○加藤信明議長　梅津健康福祉部長。

○梅津佳之健康福祉部長　お答えをいたします。厚生労働省が示しているカリキュラムに基づきまして、聴覚障がい者に対する福祉制度や日常会話を表現する手話の取得、音声日本語と手話言語の違いなどを学習する内容となっております。平成28年度は年間で22回開催をしております。参加者は９名でありました。今年度も実施中でありまして、15名の方の受講をいただいております。

　　なお、厚生労働省が認定する手話通訳士は市内に１名でありまして、この市役所の福祉課で勤務をしていただいております。県の試験、研修を受けて認定される手話通訳者は同じく１名で大変少ないといえる状況であります。

　　手話通訳士につきましては、全国で3,500人が登録をされておりまして、うち、山形県は17人ということで、東北では一番少ない数となっております。いずれにいたしましても、市の手話奉仕員養成講座や手話サークルのご協力などもいただきながら、より多くの人が手話に親しみ、理解できるようになることを目指してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○加藤信明議長　６番原田利光議員。

○６番（原田利光議員）　ありがとうございました。確かに私も考えるに大分少ないのではないかということを考えるわけでございます。聴覚障がい者の方からの話によると、緊急のときの買い物や家での工事など、様々な場面で質問や詳しい説明が欲しいときなど、手話通訳者の派遣が必要な場面もあり、筆談する人が多いとのことで、大変ご苦労なされているようであります。今後とも手話通訳者の確保のため、事業の継続が必要と考えております。よろしくお願いを申し上げます。

　　手話条例が制定されている全国各地の自治体で取り組んでいる施策は、１つ、手話を学ぶ機会の確保、学校における手話の普及、手話通訳者の確保、養成など手話を使いやすい環境の整備、事業主への支援など５項目に分けられるようでございます。

　　手話の普及の市民の理解を深めるためにも手話言語条例は有効な手段であると考えます。全ての人がともに生きる社会を築くために、手話言語条例の制定に向けて引き続き検討なさることを要望して質問を終わります。

○加藤信明議長　以上でご了承願います。

　　◎髙橋光男議員質問

○加藤信明議長　次に、７番髙橋光男議員。

〔７番　髙橋光男議員　登壇〕

○７番（髙橋光男議員）　皆さん、ご苦労さまです。７番髙橋光男であります。

　　本日は立春から数えて二百十日、関東大震災を忘れないとして制定された防災の日であります。通告に基づき、防災、減災に関連する本市の業務継続計画について質問をいたします。

　　昨年４月に発生した熊本地震は多くの死傷者が発生するとともに、全半壊家屋も４万棟を超えるなど、今なおその復旧作業は継続している状況にあります。また、災害対策の拠点となる庁舎が被災し、特に庁舎４階が大きく損壊した宇土市を初め、八代市、人吉市、大津町及び益城町においては公民館や体育館などにその機能を移転し、災害対応業務が行われたとのことであります。

　　行政自らも被災することは、人、もの、情報など利用できる資源に制約を受ける状況の中で災害対応業務、そして通常の業務も行うことであります。あの東日本大震災を見ても災害の発生により、業務が長時間中断することによって通常の市民生活等にも大きな影響が生じることになるわけで、その対応策を整備することが求められると理解をしているところであります。

　　このような中、国の動きを見てみますと、平成17年中央防災会議において、首都直下型地震対策として業務継続計画策定を規定しており、平成22年には地震発災時における地方公共団体の業務継続の手引とその解説において業務継続体制の確立を要請しております。また、東日本大震災後の平成23年12月には防災基本計画を修正し、業務継続性の確保を図ることが追加されております。

　　これを受け、県では東日本大震災に匹敵するような地震、いわゆる山形盆地断層帯地震の発生が懸念されるとして、平成26年に県庁業務継続計画地震災害を策定するとともに、業務継続計画の策定に関する研修会の開催などを行っております。

　　本市の地域防災計画は東日本大震災の経験を踏まえ、平成25年４月全面改訂するとともに、本年４月には県の地域防災計画の修正、避難判断等の判断伝達マニュアル作成ガイドラインに基づく修正などの改訂を行っております。さらには地域防災計画を補完する形で具体的な体制や手順を定めた災害対応マニュアルも作成されております。そして、自主防災組織、防災資機材購入補助事業、あるいは各種団体との災害援助協定締結や防災行政無線の整備など、各種の事業が実施され、防災、減災に関し逐次整備、充実が図られてきていると理解はしているところであります。

　　ただ、私は災害の発生に対し、絶対に安全だということではなく、いくつかは必ず被害が発生すると考えております。この災害対応については自助・共助も大事ということは承知しております。しかしながら、災害によって行政の業務継続が危機のときは、市民の生命、財産も危機のときと言われてもおります。これがため、災害時に人、もの、情報等の資源が制約を受けた場合でも、災害応急対策業務や優先度の高い通常業務を迅速適切に行うことができるよう、非常時の優先業務や必要な人、もの、情報等の確保に関する計画、いわゆる業務継続計画を保持することが必要と考えております。

　　本市においては国や県の動向を踏まえ、業務継続計画の策定に着手していると聞いてはおりますが、災害はいつ発生してもおかしくないこと、発災した際の行政の役割を考えたときに市民の生命、財産を保護するため、できるだけ早く策定し、実効性を高めておくことが重要と考えます。この観点から本市の業務継続計画の概要及び策定状況等についてお伺いをいたします。以上が登壇での質問であります。

○加藤信明議長　７番髙橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。

　　土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　髙橋光男議員の本市の業務継続計画についてのご質問にお答えいたします。

　　大規模な震災等の災害においては職員の被災や道路交通網の分断等により、人員も不足することが予測され、平常時における人員と執務環境を前提に業務を行うことができないものとされております。

　　業務継続計画とは人、もの、情報及びライフライン等利用できる資源に制約がある状況において、優先的に実施すべき業務を特定するとともに、これらを時系列にまとめ、業務の継続に必要な資源の確保や配分、そのための手続等の簡素化、指揮命令系統の明確化等について必要な措置を講ずることにより、適切な業務執行を行うことを目的とした計画であります。

　　国においては、議員ご指摘のとおり、平成19年度に首都直下地震を想定した、中央省庁等業務継続ガイドラインを策定し、各省庁に対し業務継続計画の策定を促すとともに、平成22年４月には地震発災時における地方公共団体の業務継続の手引とその解説を策定し、地方自治体における業務継続計画の策定を推進しているところであります。

　　市民生活に密着した行政サービスを提供している地方自治体においては、災害が発生した場合も市民生活に支障を来すことのないように、業務の継続実施、または早期再開が求められており、継続した行政機能の確保が重要な課題となっております。

　　このような背景を踏まえ、既に策定済みの東根市地域防災計画や東根市大規模災害発生時の災害対策本部活動マニュアル等の関連性を分析、研究するとともに、県が策定した業務継続計画を参考にしながら、自然災害を想定した業務継続計画の策定準備を進めております。

　　計画策定の進捗状況についてでありますが、非常時に発生する業務や業務開始が可能となる時間等について各課等により意見を求め、早期に復旧すべき業務と優先度の高い通常業務の精査を行っているところであります。今後は業務継続計画を策定した上で、防災訓練において想定訓練を重ねることにより、市民生活や社会経済活動の停滞を招くことのないよう、優先すべき行政機能の確保を目指してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　答弁いただきまして、ありがとうございました。

　　ただ今お伺いをいたしまして、業務継続計画の意義、あるいは取り組み体の考え方ですとか、それから現在の状況ということにつきまして理解をさせていただきました。非常に心強く思ったところであります。

　　ただ、もう少しそれぞれの中に大事なところ、あるいは私自身も防災計画等を見させていただきまして、この辺はというところもございますので、そういったことと、それから登壇で申し上げましたが、熊本地震ということもあって、これの教訓なども出ておりますので、この辺の観点からもう少し中身の方も質問させていただきたいと思います。

　　本市の方は友好都市である東松島市に対しまして応援職員、これの派遣を現在も継続しているところでありますが、これは東松島市のみならず被災県では庁舎、職員等にも大きな被害があるということで、市長答弁にもございましたけれども、人の不足、あるいは備品もない、こういった中で通常の業務にくわえて復旧、復興に係る広範囲、多岐、それから煩雑な業務、こういうことがなされなければいけないと、こういうことであります。

　　したがいまして、熊本地震などでも、これは東松島市に人を派遣しているというのは、おそらくは人の教育であったり、それから新たな人員を採用する予算であったりとか、こういったことで非常に経験者が豊富な、あるいは優秀な方というのも必要なんだろうなと、こんなことを思い出しながらであるわけですが、この熊本地震につきまして、昨年度の第４回の定例会で私も一部教訓事項と要支援者のことにつきまして質問をさせていただきましたが、そのほかにも昨年の８月には熊本県として熊本地震に関する総評ということで教訓事項をまとめているようであります。

　　これらにつきましては、熊本地震というのは内陸部での災害、これでありますから、本市が考えております山形盆地断層帯、これを想定した防災計画、これについても非常に教訓となる事項があるんだろうなと思います。この教訓、その他当然把握もされているだろうということで思いますので、これは教訓をどのように生かそうと現在のところ考えておられるのか、この辺もお伺いをしたいと思います。

○加藤信明議長　古谷総務部長。

○古谷利明総務部長　お答え申し上げます。

　　熊本地震を踏まえた応急対策、生活支援のあり方については、大地震における自治体支援のあり方、避難生活を改善するための措置、応急的な住まいの確保、物資、支援のあり方、大規模地震を想定した事前の備え、そして大規模地震における自助・共助のあり方など大規模災害に対する対応策、支援策について様々な観点から報告書がまとめられておりまして、本市においても大変参考となる内容となっております。

　　熊本地震に限らず各地で発生した災害を教訓といたしまして、国、県の防災計画の見直しなどをもとに東根市地域防災計画を初め、初動のマニュアルなどや現在策定を進めております、業務継続計画にも適切に反映をさせまして、迅速、的確な災害対応を実施できるようにすること。そして、防災力のさらなる向上につなげていくことが、教訓を活かすことの大きな要素と捉えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　わかりました。基本的な考え方ということで理解をさせていただきました。業務継続計画の方には何項目か大事な部分というのがあるのだろうと私自身も思っているわけですが、それからこれまでこの防災に係るようなことに関しましての質問の中では、特に私の場合は情報ということと、それの伝達をすると、こういうようなことで述べさせていただいております。

　　この災害対応に当たって情報の収集、それから伝達、あるいは連絡調整に必要な、多様な、これは情報収集機器、通信手段ということも含めまして、その確保についてであります。本市の防災計画の方では防災行政無線、あるいはサイレン吹鳴装置、それから最近では移動系の防災行政無線ということで、これらを活用して情報を通知する、あるいは収集するということで計画されているわけですが、これが使えないといったときにどのように考えて、それから業務継続計画の方に反映させようとしているのか、この点をお伺いしたいと思います。

○加藤信明議長　古谷総務部長。

○古谷利明総務部長　災害時の情報収集、伝達手段の確保につきましては、まず本年度、携帯型の無線機を導入いたしまして、移動系通信手段の整備を予定しているところであります。

　　国、県との情報収集などの手段としては、県の防災情報システムやＪアラートなどを使用しておりますが、防災行政無線を含めて各装置ごとに非常用のバッテリーを装備しまして、使えないときに備えるといいますか、停電時の対策を講じているところであります。

　　なお、庁舎全体におきましても非常用発電機を備えておりまして、燃料の供給が途絶えたとしましても、約２日間を目安に非常用電源の確保をしているところであります。

　　また、行政システムのデータについてでありますけれども、非常時に備え、データのバックアップを毎日実施しているところであります。

　　このほか、避難所や災害現場の状況、また人が入り込むことが困難な現場の状況についても、対策本部と即時に共有できる機材などが地域防災計画等において整備を計画しているものなど、さらに業務継続計画において利用できる機材等について、関係部署と調整しながら計画的な整備に努めていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　わかりました。本日今朝、国の方でも防災訓練ということで非常事態を想定してやっているという、テレビのニュースでありました。

　　その中で、タブレットも使った、こんな話も出てきたところでありますが、熊本地震ではタブレット、これを活用して避難所での支援物資のニーズをリアルタイムで把握でき、そして支援をできたと、こういうことがあります。

　　ですから、本市の方におきましては、いろんな制約その他もございましょうが、今度システム全体を更新するとこういう時期にも入っておられるんだと思いますので、通信機材等に関しましては、予備機材ということと、それからタブレットをはじめとするＳＮＳの活用、それからドローンなど、こういったことの導入ということについても是非検討していただきたいと、こんなふうに思います。

　　それから、膨大な量になるんだろうと思いますけれども、行政の方のシステム、これのバックアップはとれているということで、こちらの方は安心をしたところであります。

　　それから、物資の支援ということで申し上げましたけれども、熊本地震においては、去年私が質問したときにも国の方の動きなどをちょっと調べてみたときに物凄く動きが早かったということが資料として私も入手したところでありました。

　　したがって、発災後の早い段階から人員あるいは物資、それからさっき九州北部の豪雨災害のときもボランティアの方々が物凄く早く全国から動くという、こういうふうな状況だったと認識しております。

　　しかしながら、この熊本地震に対しての受援の体制、受ける側の体制、これが、あるいは活用体制というのが不十分だったということで、これは普段から定めておかなければいけないと、このような教訓もあったようであります。

　　災害発生時の本市の受援体制ということにつきましては、どのようになっているのか、あるいは考えているのかということについてお伺いいたします。

○加藤信明議長　古谷総務部長。

○古谷利明総務部長　熊本地震の際に全国各地から支援物資が送られ、集積所となる施設に荷おろしができないままトラックが列をつくって支援物資の受け入れと配分に大変苦慮している様子などが報道されていたところであります。

　　本市において支援物資やボランティアの受け入れ態勢については、地域防災計画に定めているところでありますが、そのうち支援物資につきましては、大富中学校と市民体育館を集積所と定めております。そして、想定を超えるような支援物資が集まった場合などはさらに複数個所に集積所を設置するほか、物資受け入れと配分を担当する職員が不足する場合には、ボランティアの方々の協力を得るなどの対応が必要と考えているところであります。

　　人的な支援であるボランティアの受け入れにつきましては、社会福祉協議会、日本赤十字社山形県支部、その他のボランティア関係機関団体などと連携をとり、一般ボランティアのほか専門知識、技術を必要とするボランティアの受け入れ体制を整えておくことが重要と考えております。

　　また、市の業務を継続する上で支援が必要な部署につきましては、災害援助協定等を締結している自治体などに協力を要請するなどの内容についても業務継続計画に反映していきたいと考えているところであります。

　　また、協力していただけるような企業、団体と、支援物資やボランティアに関する協定の締結を目指すなど、様々な災害の教訓を踏まえまして、スムーズな支援物資、ボランティアの受け入れ体制を整え、少しでも早く避難者のもとに支援物資が届くよう、また支援活動が災害現場で始められるような仕組みを構築してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

○加藤信明議長　７番髙橋光男議員。

○７番（髙橋光男議員）　わかりました。

　　あと、内閣府のガイドライン、この中には重要な要素ということで６項目ほどあると理解をしておるところでありますが、その中の一つに電気、水、食料等の確保ということがあります。

　　ここで計画すべきこと、これにつきましては被災者のための計画ということと、それからもう一つは市民のために業務を継続する職員の方々の水、それから食料、こういったものを確保するためのものも必要なんだと理解をしているところであります。

　　公務に携わる方々につきましては、往々にして自分のことを犠牲にしてというか、自分のことを後回しにして住民のためにということがあります。これはおそらく市の職員の方もそうなんだろうなと思いますが、これは私の経験則ということでもあります。

　　当時、東日本大震災のときに私は停電している中、自家用の発電機、これを利用して炊飯をして職場の仲間の分までおにぎりなどをもってきた職員の方がいたのを記憶しております。

　　それから、一般の方々の中では民生委員の方、あるいは区長さんがそのようにしてご飯を届けたと、こういうふうなことも実際に象徴しているところであります。登壇でも述べてまいりましたとおり、行政が役割を果たせない、危機のときは市民の危機ということです。職員の方々の食糧、それから水の確保、こういったものを是非計画をしていただきたいと、このように要望するところであります。

　　最後にもう一点ですが、おそらく職員の皆さんが実際にあったとき行動するのは何かというと、大もとは防災計画ということになるんだろうと思いますけれども、ご案内のとおり、あるいは大綱ということだろうなと私は思っているんです。

　　実際にやるのは何かというと、災害対応マニュアル、そして先ほど市長答弁にもありました、それぞれの各課が定めている業務の優先順位、こういったこと、これがおそらくは基準になって、時間的には72時間というのが一つの基準として行動されるんだろうなと思うわけですが、それが、ただしそれは全員が無事だという中でのものではないのかなと、こんなふうに思うところであります。したがって、一応基準ということではあるんですけれども、業務継続計画というのは地域防災計画、それからマニュアル、これを補完をして、または相まって人、もの、情報等が資源が制約、止まる条件下においても非常時の優先業務の実施、これを確保するための計画であります。

　　したがいまして、現在準備中の計画というもの、是非早期に策定をしていただいて、さらに答弁にもございましたとおり、実効性を向上させていただくように、これは是非要望いたします。どうか、よろしくお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

　◎散　　　　　会

○加藤信明議長　以上でご了承願います。

　　以上で本日の日程は全部終了しました。本日はこれで散会をします。ご苦労さまでした。

午後　２時１４分　散　会