平成29年6月13日 午前10時00分 開 議

      秋  葉  征  士 議長       浅 野 目  幸  一 副議長

◎出席議員(18名)
 1番   片  桐  勝  寿 議員       2番   山  科  幸  子 議員
 3番   高  橋  鉄  夫 議員       4番   白  井  健  道 議員
 5番   河  村     豊 議員       6番   原  田  利  光 議員
 7番     橋  光  男 議員       8番   細  矢  俊  博 議員
 9番   今  野     孝 議員      10番   加  藤  信  明 議員
11番   阿  部  綾  子 議員      12番     橋  ひ ろ み 議員
13番   清  野  貞  昭 議員      14番   森  谷  政  志 議員
15番   佐  藤     直 議員      16番   清  野  忠  利 議員
17番   浅 野 目  幸  一 議員      18番   秋  葉  征  士 議員

◎欠席議員(なし)
◎説明のため出席した者の職氏名
土 田 正 剛
市      長

元 木 正 史
教  育  長
武 田 庄 一
選挙管理委員会
委  員  長

小 林 文 雄
代表監査委員
工 藤 喜惠治
農業委員会会長

伊 藤 孝 次
消  防  長
間木野 多加志
副  市  長

古 谷 利 明
総 務 部 長
奥 山   茂
市民生活部長

梅 津 佳 之
健康福祉部長
石 垣 裕 之
経 済 部 長

東海林 克 彦
建 設 部 長
兼 水 道 部 長
眞 木 知代美
会計管理者

芦 野 耕 司
教 育 次 長
高 橋 重 俊
総合政策課長

石 垣 有 一
庶 務 課 長
併選挙管理委員会
事 務 局 長
石 垣 和 彦
財 政 課 長

半 田   薫
監 査 委 員
事 務 局 長
東海林 浩 司
農 業 委 員 会
事 務 局 長





◎事務局職員出席者職氏名
佐 藤 浩 之
事 務 局 長

井 上 正 宏
事務局長補佐
菅 井 美奈子
議事主査
兼議事係長

齊 藤 晋 平
副  主  任
松 山 朋 美
主     事

早 坂   康
兼 務 書 記
森 谷 賢 司
兼 務 書 記


◎議 事 日 程

 議事日程第2号
       平成29年6月13日(火) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  9番 今 野   孝
        2  4番 白 井 健 道
        3 16番 清 野 忠 利
        4  2番 山 科 幸 子
        5  5番 河 村   豊
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第2号に同じ。



平成29年東根市議会第2回定例会一般質問発言通告書

番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
今野  孝
議   員
1.東根市総合戦略について
1.躍進を続ける東根市を深化させ、さらなる魅力と活力に満ち溢れた豊かなまちとひとの創出を図るべく、一昨年10月に東根市総合戦略が策定されました。「東根創生」の実現をねがって4点お尋ねします。
 (1)市民検討委員会や専門家会議のメンバーと開催状況をお尋ねします。
 (2)総合戦略策定にあたって、本市の「強み」と「弱み」をどうおさえたかお尋ねします。
 (3)人材確保・育成の具体策をお尋ねします。
 (4)総合戦略のフォローアップ・バージョンアップについてどのように考えているかお尋ねします。
市   長



2.教育現場の多忙解消について 
1.文部科学省による公立小中学校教員の勤務実態調査によって教育現場の異常な勤務実態が浮き彫りにされました。ゆきとどいた学校教育の実現をねがって3点お尋ねします。
 (1)文部科学省の調査結果をどう受け止めたのかお尋ねします。
 (2)本市の教育現場の勤務実態はどうなっているかお尋ねします。
 (3)多忙解消にむけた本市の取り組みはどうなっているのかお尋ねします。
教 育 長







番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
白井 健道
議   員
1.社会的包摂への取り組みについて
1.「ニッポン一億総活躍プラン」は、多様な人生と価値観を受け入れ、性別、年齢、過去の失敗及び障害若しくは病気の有無等に関わらず、家庭、職場、地域等あらゆる場において、誰もが活躍できる「全員参加型の社会」が「一億総活躍社会」としており、社会的包摂を重視しています。
その反対の概念が「社会的排除」であり、これが、学校でのいじめ、社会での差別、果ては世界を不安に陥れているテロ行為の根源ともいえます。
このような状況の中、多様性に対する寛容さをどのように養っていくのか、また、社会的弱者に対する対応をどのようにしていくべきなのかについて、その対応状況と方針を伺います。
市   長
教 育 長
2.広域観光への取り組み状況と今後の方針について
1.少子高齢化社会にあっては、交流人口の拡大が求められています。日本国内からの誘客に加え、東京オリンピックを控え、インバウンド観光の受け入れ態勢の整備も求められています。
一方、観光については一つの自治体で完結するものではなく、周辺自治体との連携が必要とされています。
ついては、本市の広域観光への取り組み状況と今後の方針について伺います。
市   長
3.東根市立第一中学校グラウンドの全天候型への改修について
1.東根市立第一中学校のグラウンドは、現在4種公認グラウンドとはなっているものの、北村山地区中学総体陸上などの大会は天候面への配慮から未公認の楯岡中学校で実施されています。
そのため公認記録として取り扱われず、「全日本中学校陸上競技選手権大会」の出場にあたっては、北村山地域の中学生が他地域に比べて不利な状況に置かれており、東根市立第一中学校グラウンドの全天候型への転換が望まれています。
教育委員会としての現状認識と考え方について伺います。
教 育 長


番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
清野 忠利
議   員
1.平成30年以降の米対策について
1.米対策については、平成30年産米から減反政策が廃止され、米の生産量は農家自体に委ねられることになるが、生産者が不利益とならないよう、官民一体となって国に対し要望すべきと考えるがどうか。
市   長

山科 幸子
議   員
1.児童福祉施設等の整備充実について
1.多様化する市民ニーズと負担軽減などの積極的な子育て支援は、今日の東根市の人口増加とともに市政発展に大きな成果をあげていますが、就労形態や家族のあり方等、子育て環境は年々変化してきていることから、少子化対策の1つである子育て支援事業につきまして、次の点についてお伺いいたします。
 (1)児童福祉施設の整備等年次計画に基づく進捗状況と子育てニーズに対する充足率について
 (2)公設公営施設の方向性の検討状況について
 (3)児童福祉法に基づく児童館の役割と機能について
市   長









番 号
質 問 者
質 問 事 項
質 問 要 旨
答 弁 者
河村  豊
議   員
1.障がい者福祉の充実について
1.東根市障がい者福祉計画について伺う
2.障がい者福祉の総合的、計画的、体系的な取り組みについて伺う
3.障がい者自立支援について伺う
 (1)市内グループホームの充実について
市   長
2.学校教員の負担軽減について
1.「部活動指導員」制度について伺う
2.部活動休養日の考え方について伺う
3.教職員、保護者、指導者、生徒の意見調査について伺う
教 育 長
3.行政が行う広報について
1.ホームページ、SNSの活用について伺う
 (1)行政と市民との情報共有について
   ・市民目線での情報共有について
 (2)移住希望者、観光等、市外居住者への広報について
   ・発信力強化の重要性について
市   長



  ◎開     議

○秋葉征士議長 皆さん、おはようございます。
  本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
  本日の会議は、議事日程第2号によって進めます。

  ◎市政一般に対する質問

○秋葉征士議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
  質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

  ◎今野 孝議員質問

○秋葉征士議長 はじめに、9番今野 孝議員。
   〔9番 今野 孝議員 登壇〕
○9番(今野 孝議員) おはようございます。
  9番今野 孝です。通告により一般質問を行います。
  今日、ここに2冊の冊子を持ってまいりました。これは高知県産業振興計画に関わる冊子です。高知県産業振興計画というのは、2008年2月に議会で方向性が報告され、2009年6月に全体像が示された。この間、1年以上であります。市町村長や各種団体、各分野の実践者、研究者など、1,500人以上の県民が計画づくりに参加したと聞いております。この計画は産業振興計画を縦軸に、少子化、中山間地対策を横軸に、到達すべき姿を定め、PDCAサイクルで毎年バージョンアップを続けており2012年には第2期計画、2016年には第3期計画が策定されております。
  国が各自治体に2015年度内の策定を求めた総合戦略は、この高知県の産業振興計画の仕組みを国が形の上で取り入れたものと聞いております。
  第3期計画のPR版パンフレットには、数々の産業振興計画の成果が掲げられております。各分野で地産外消が大きく前進。2012年に2億5,000万円の受注額だったものが、2015年には40億8,000万円、3年間で16倍に伸びた。また県外から移住者が大幅に増えた。2010年には120組であったものが2015年には518組、4.3倍に伸びている。さらに400万人観光客が定着した。2009年までは300万人そこそこであった観光客の数が2010年以降は400万人台に増えた。このようなことが書かれております。これは県の産業振興計画ではありますが本市の飛躍への挑戦にも参考にできる事柄がたくさんあるように思います。そこではじめに、東根市総合戦略についてお尋ねいたします。躍進を続ける東根市を深化させ、さらなる魅力と活力に満ちあふれた豊かなまちと人の創出を図るべく、一昨年10月、東根市総合戦略が策定されました。東根創生の実現を願って4点お尋ねいたします。
  一つ、市民検討委員会や専門家会議のメンバーと開催状況をお尋ねいたします。
  二つ、総合戦略策定にあたって本市の強みと弱みをどう押さえたかお尋ねします。
  三つ、人材確保・育成の具体策はどうなっているかお尋ねします。
  四つ、総合戦略のフォローアップ、バージョンアップについてどのように考えているかお尋ねします。
  次に、教育現場の多忙解消についてお尋ねします。文部科学省は、今年4月28日、2016年度の公立小中学校教員の勤務実態調査の速報値を公表し、翌29日、新聞各紙は一斉に調査結果を報じました。それによれば、中学教諭の6割、過労死ライン、中学では土日の部活動時間倍増といった過酷な現実が浮上しております。教育現場の多忙は教職員の心身の健康を危険にさらすだけではありません。授業準備のための時間確保が困難になり、授業の質の低下を来たすことになります。子どもへのきめ細やかな対応も困難になります。教育現場の多忙を放置するならば、本市の教育によるまちづくりが危うくなると考えます。
  そこで行き届いた学校教育の実現を願って3点お尋ねいたします。
  一つ、文部科学省の調査結果をどう受け止めたのかお尋ねします。
  二つ、本市の教育現場の勤務実態はどうなっているかお尋ねします。
  三つ、多忙解消に向けた本市の取り組みはどうなっているかお尋ねします。
  以上お尋ねして登壇での質問とさせていただきます。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員の質問に対し答弁を求めます。
  土田市長。
   〔土田 正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 おはようございます。
  今野 孝議員の東根市総合戦略についてのご質問にお答えをいたします。
  はじめに、市民検討委員会や専門家会議についてでありますが、総合戦略の策定にあたっては総合計画後期基本計画の策定時期と重なり、内容についても、まちづくりの方向性や施策の面で多くの類似、共通点があったことから、総合計画の市民会議、専門家会議を中心に総合戦略の策定に参画いただいたところであります。市民会議は公募などによる市民21名で構成され、3回開催しております。専門家会議は産・学・金・労・言の各分野の有識者6名で構成し、1回開催しており、専門家会議のほかにも本市の特別顧問であります、元文部科学事務次官であり、元山形大学学長の結城章夫氏からもご意見をいただいたところであります。
  次に総合戦略策定にあたっての本市の強みと弱みについてであります。
  強みにつきましては、市内には大規模な工業団地が造成され国内有数の企業が立地し、製造業を中心に安定した魅力ある雇用の場が確保されていることや、空港、新幹線停車駅、高速道路、仙台圏と直結する国道があり交通の要衝であることが挙げられます。
  また、「子育てするなら東根市」を標榜し、全国に先駆けてユニークな屋内外の遊育施設の整備や、休日保育等の多様な保育サービスの提供、先導的に拡大してきた子どもの医療費助成、妊産婦検診助成、多子世帯の保育料軽減等、保育子育て環境の総合的な整備により充実していることは強みであると考えております。
  農業分野では本市は全国有数の果樹産地であり高い生産性を誇り、若手農家も多く、高収益型の農業が展開されております。特にさくらんぼは日本一の生産量と品質を誇るとともに、「佐藤錦」誕生の地でもあり、この度地理的表示保護制度に登録された「東根さくらんぼ」は、他産地との差別化が一層進み、大きな強みとなったものと捉えております。策定時のアンケート調査結果からは芸術文化活動の拠点施設の脆弱性が課題であったと伺えますが、現在は、「まなびあテラス」がオープンし市内外から予想を超える多くの来館者を迎えることもあり、かつて弱みだったものが今では強みに転じたものと捉えております。
  一方、弱みにつきましては本市は人口が増えている県内唯一の自治体でありますが、市中心部には人口が市内外から集積している一方で周辺部は人口が流出し一層の少子高齢化が進行しております。人口の分布や年齢階層に地域間で差が生じていることは課題として受けとめ、本市では小規模特認校制度の実施など、格差解消に努めているところであります。
  また進学や就職を機に転出される方が多いことなどから、希望する進学先や就職先が通学・通勤圏になく、希望に応えきれていない状況が挙げられます。これらは東京など都会に人口が流出する背景であり、地方が等しく抱える悩みでもありますが、本市はこれまで推し進めてきた「教育によるまち・ひとづくり」により地元への定着や、還流を促し地方創生を図ってまいりたいと考えておりますのでご理解をお願いします。
  次に人材確保・育成の具体策についてであります。
  これまで、本市と市内立地企業やハローワーク、商工会、市内学校などで構成する、東根市雇用対策協議会において、新規学卒市内就職者激励会にあわせた研修会や、東根の産業を牽引する人材の育成を図ることを目的に産・学・官・金連携による研修会などを開催しております。今年4月にはさくらんぼタント館の2階に創業支援を中心に、雇用創出や就業に寄与する事業を行う、コワーキングスペース“C&Cひがしね”を開設したところであります。コワーキングスペースの運営につきましては、地域産業のイノベーションを支援するとともに若年層の地元定着を推進するため、産・学・官・金コーディネーターとして、独自のネットワークを形成し産業創出、雇用拡大等に積極的に関わっている山形大学に委託しているところであります。
  今後も、山形大学が持つ幅広いノウハウやネットワークを活用し、本市の産業を力強く牽引する人材を確保するため、専門性や企画力の向上を目指したセミナー、学生を対象とした地元企業就職に向けたセミナーや相談会を開催することとしております。
  本市の産業振興、雇用創出、創業支援、及び人材育成の拠点である“C&Cひがしね”が幅広い機能を発揮できるよう山形大学と連携を強化してまいりますのでご理解をお願いいたします。
  次に総合戦略のフォローアップ・バージョンアップについてでありますが、計画期間を平成31年度までとする現在の総合戦略は、その期間における数値目標とした重要業績評価指標の達成状況等について検証が行われることになります。改定につきましては国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の検証、改定状況や国の指導等、今後の国の動向を勘案しながら判断してまいります。
  また、次期総合計画の改定において、今回の総合戦略の内容も含んだ議論や検証も行われ反映されるものと考えておりますのでご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 次に教育長に答弁を求めます。
  元木教育長。
   〔元木 正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 おはようございます。
  私からは教育現場の多忙解消についてのご質問にお答えをいたします。はじめに、文部科学省の調査結果をどう受けとめたかについてでありますが、今回の報道に触れまして市教育委員会といたしましても、看過しがたいゆゆしき事態であると受けとめております。
  教職員が健康ではつらつと児童生徒の前に立つことができなければよい教育はできないと思っておりますので、本市の学校現場の実情を分析考察し、より良好な状態にするための方策について真摯に検討、対応しなければならないと受けとめているところでございます。
  次に、本市の教育現場の勤務実態についてでありますが、本市の2016年度勤務実態調査については11月9日から11月15日までの7日間、市内の小学校6校と中学校3校を抽出し、教諭及び養護教諭、計174名を対象に実施いたしました。その結果、教員一人あたりの時間外勤務は調査が1週間の結果ですので、そこから試算になりますが、平均時間数は自宅持ち帰り分も含め小学校では69.0時間、中学校では81.0時間となっております。また、主な勤務の内容は小学校では教材研究、学級事務、校務分掌に係る事務、中学校では部活動指導、教材研究、生徒指導となっております。
  4年前は小学校では55.5時間、中学校では62.0となっており、比較しますと小学校では13.5時間、24.3%、中学校では19.0時間、30.6%の増となっております。
  次に多忙解消に向けた本市の取り組みについてでありますが、ただ今調査結果を申し上げましたが、教員の多忙化が進んでいる状況は本市も例外でなく、国県とともに、教員の働き方改革に力を入れ、ワークライフバランスの見直しを図るとともに、子どもと向き合う時間の一層の確保に努めていかなければとの思いを強くしたところです。
  本市における取り組みについては、大きく三つございます。
  第一に多忙化を解消し、子どもと向き合う教育活動の充実のため、市小中学校長会や教頭会、教務主任会で学校経営の改善と教育課程編成の工夫について指導助言をしております。
  具体的には、県教育委員会が示す「教師のゆとり創造の取り組みの指針」と「学校マネジメント評価シート」を活用し改善の手だてと評価を具体化させPDCAマネジメントサイクルにより、着実に校務改善が進むよう指導しております。
  第二に、教師のゆとり創造のため、市小中学校長会を通して学校現場が強く求めている、人的支援の環境整備を進めております。
  具体的には、生徒指導や教育相談、特別な支援を必要とする子どもへの対応のためにスクールカウンセラーや教育相談員、心の教室相談員、学力向上支援員、スクールサポーターなどを配置し、より多くの職員によるきめ細かな指導と支援が可能な体制を整えることで、教員の過重負担の是正に努めております。
  第三に、校務事務をより円滑に効率的に進めるための環境整備を進めております。
  具体的には、年次計画により教員一人一台の校務用パソコンの整備を進めるとともに、校務事務のための安全安心なシステムと校務用ソフトの導入等を進めるべく、研究・検討に着手しておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) ご答弁ありがとうございました。
  引き続き、質問席より2問目以降の質問を行います。市民会議は21名で構成され3回開催された。専門家会議は6名で構成され1回開催された。了解いたしました。
  次に本市の強みと弱みにかかわってですけれども、安定した雇用の場が確保されている。交通の要衝にある。さらには高収益型の農業が営まれている。これらが本市の強み。さらに弱みとしては希望する進学先や就職先が通学通勤圏内にない。さらには地域間格差が存在している。このようなものであったと思います。了解いたしました。
  ところで高知県の場合でありますけれども強みとして、多様な一次産業、日本一の森林率、多くの偉人を輩出している。独自の技術を持った地場産業、志ある実践者の増加等、10項目を強みとして挙げております。
  また、弱みとしては少子高齢化の加速、中山間地域の衰退、大消費地から遠距離にある。小規模零細事業者が多い。食料品出荷額が少ない等、11項目を列挙してあります。本市においても強みと弱みをもっと掘り下げる必要があるのではないかと思っております。
  今回は、こんなグラフを準備してみました。
  一つ目、これは、2000年を100%として、その後5年区切りで東根の7つ、市内の7地区の人口がどのように増減したかを表したグラフであります。東根・神町地区は、この15年間で20%程度人口が増えているのに対し、長瀞・東郷・高崎地区は20%ほど人口が減少しているということになります。
  また、何も字の書いてないこんなグラフも準備してみました。これは年代別の人口分布を表してみました。一番上が市全体。そして東部地区、中部地区、西部地区としてみたところです。そうしますと赤いところが14歳以下の人口の占める割合。青いところが65歳以上の人口の占める割合となっております。一目瞭然ですね。東部地区が年少人口が少なく、高齢化率が進んでいる。こういうバランスというか、ちょっとばらつきが目につくなということを感じたところであります。
  周辺地区は商店の閉店が相次いでおります。公共交通も脆弱になっており、このまま放置すれば人口減少はさらに加速度的に進行することが懸念されるわけであります。強力な行政の支援が求められているのではないでしょうか。
  そこで東根創生実現の暁には、本市の地域間格差は改善されるのかどうかこの点についてお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 それでは私からお答え申し上げます。
  まず、本市のこれまでのまちづくりを振り返ってみますと、本市では中心市街地の形成が長年のまちづくりの大きな課題でありました。これまで市役所の本庁舎、庁舎や新駅の建設、大規模な区画整理事業など大型の開発事業を行って新都心づくりを進め、昨年秋のまなびあテラスの竣工をもって、長年の課題であった中心市街地の形成が大きく前進したと捉えております。
  新都心づくりによって都市機能が整備集積され、新たなにぎわいを生んで、また良好な居住環境が生み出されたこともあり、今では県内唯一の人口が増えている自治体になったところであります。これらの開発整備による都市機能の充実は、周辺地域を含めて広く市民全体に享受されていると捉えているところであります。
  しかしながらの周辺地域では一層の少子高齢化が進んでいることも事実であります。格差是正を図るため、これまで道路整備はもとより市民バスの運行や小規模特認校の導入、定住促進事業における、地区加算による上乗せ補助などを実施してきております。また、策定いたしました総合戦略においては、農業の高次化、観光や交流の推進、豊かなコミュニティの推進などを掲げており、これらの施策により格差解消を図りつつ、地域の特性に応じた発展を目指しているところでありますのでご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) ありがとうございました。
総合戦略においても、農業の高次化、観光や交流の推進、豊かなコミュニティの推進など地域の特性に応じた発展を目指しているとのご答弁、了解いたしました。
  東根市総合戦略の果実が全市民に行き渡るよう強く要望申し上げまして、次へ進ませていただきます。
  次に、人材の確保・育成にかかわってお尋ねします。新規学卒市内就職者激励会に合わせて、研修会や、産学官金連携による研修会を開催し、スキルアップ講座を実施しているとの答弁、了解いたしました。新規学卒市内就職者激励会及び産学官金連携の研修会の内容はどのようなものであったのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 私からお答え申し上げます。
  新規学卒者市内就職者の研修につきましては、キャリア教育の講座を持っていらっしゃる地元大学の非常勤講師の方から、新社会人のマナー講座ということでの研修を行っていただいております。こちらは市内16事業所の約50名の方が参加していただいているところでございます。また産学官金連携の研修におきましては、地元企業や金融機関の方から経済状況や展望、そして、雇用確保についての情報提供を行っていただいたとともに、地元大学のキャリアサポートセンターの担当教官から、地域に若者を残すためにはどうしたらいいのかといった意味で講話をいただき、非常に有意義な研修をさせていただいておったということで参加者の方からは好評を博しているところでございました。こちらは約70名の参加をいただいたところでございます。
  この研修をきっかけにして地元企業の方が、大学の学生の就職相談会の方にも参加するようになって、幅広く人材を求めるような手段に使うことができたということで、成果が表れているのではないかなということで思っているところでございます。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) 了解いたしました。
  次、人材育成策の強化を図るべきではないかと考えておりますがこの点についてはいかがお考えでしょうか。
○秋葉征士議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます。
  この4月から、“C&Cひがしね”を運営を委託しております山形大学につきまして、山形大学はこれまでも教育力、スキルという大変な実績を持つ機関でございまして、そこのノウハウを十二分に活用して、毎回、人材育成に係るようなセミナーや相談会を毎月実施していく予定でございます。
  今回、5月下旬に一回目のセミナーを開催したところ約49名の皆さんからご参加をいただきまして実施したところでございます。
  また、“C&Cひがしね”の中にはテレビ会議システムを導入してございます。こちらは大学の各キャンパスと専用回線で結びまして、専門性の高い内容や高度な技術を含む内容などにもリアルタイムで対応できるようにということで設置しておりますので、こちらの方の利用による効果も期待しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) 了解いたしました。
  たびたび高知県の例を引用させていただきますけれども、高知県では事業主の方、起業を考えている方、お勤めしている方、第一次産業に従事されている方など、産業に関わる全ての方がそれぞれのニーズやレベルに合わせてレベルアップされることを目指して実施しているアカデミーがあります。土佐まるごとビジネスアカデミーで、このコンセプトというかこの特徴は、一つは社会人大学院の経営学修士コースを参考にカリキュラムを構成している。私が考えるにかなり高いレベルの内容となっているのかなと思います。
  二つ目、教育やビジネスの第一線で活躍中の講師陣をそろえている。
  三つ目、社会人も学びやすい柔軟なカリキュラムにしてある。
  四つ目、充実したフォローアップ体制を取っている。などと掲げられております。そして7年間ということになるんでしょうけれども7,000人が受講し終了している。本市が学ぶべき点も多いと考えますので検討をお願いして次へ進みたいと思います。
  次にもっと積極的な人材確保策を講ずるべきではないかなとも考えておりますがいかがお考えでしょうか。
○秋葉征士議長 石垣経済部長。
○石垣裕之経済部長 お答え申し上げます。
  “C&Cひがしね”の運営委託先であります山形大学は、雇用拡大や就業支援についてもノウハウを非常に多く持っておりまして、“C&C”のもう一つの狙いであります市内での就業支援というものに対しても非常に有効な委託先であると捉えております。
  各産業界や金融界の皆様と連携しながら、セミナーや相談会を開催していく予定でありますのでよろしくお願いいたします。
  また、市の方で作成しております企業マッチング用データベースにつきましては、もう一つの狙いが東根にこんな企業があるんだ、産業があるんだということをわかっていただくためのデータベースということでもつくっているものでございます。
  学生の方などの就職活動時点で、情報の一つになっていただければいいなということで、今もレベルアップするようなことで運営しているところでございます。
  人材確保にあたりましては、情報の提供ということが一つの大きな要素になってくるのではないかということで考えておりまして、地元に自分のスキル、キャリアを活かせる場所があるということが理解できれば、地元に戻ってくる、地元志向が高まるということが十分に考えられると思いますので、今後とも“C&C”を中心としながら進めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) 了解しました。
  これまた、高知県の例でありますけれども、高知県では事業継承できる担い手として活躍できる中核人材を求めて、移住施策とも連携した県内外での担い手確保対策を展開している。ターゲットを明確に定めた人材誘致を展開している。本市に引き寄せて考えるならば、本市の総合戦略を成就させるためにどんな人材が必要なのか。そういうことをもうちょっと明確にしながら積極的に、ちょっと言葉は悪いですけれども、ヘッドハンティング的な感じで人材を求めるという積極性などがあってもいいのではないかな、などとも考えたところであります。
  この施策には本市の学ぶべき価値がいろいろあると考えているところであります。高知県産業振興計画を精査していただき、人材確保に限らずでありますけれども、教訓をくみ尽くしていただくよう要望して、次へ進ませていただきます。
  総合戦略に関わる最後の質問となりますけれども、フォローアップ、バージョンアップ、つまり検証改定というのはもっと短いスパンでなされるべきと考えるんですけれども、この点についてはどのようにお考えかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 それでは、私からお答え申し上げます。
  東根市総合戦略につきましてはそれぞれの施策の取り組みごとに数値目標を定めて重要業績評価指標など、それぞれの施策ごとに位置付けて取り組んでおります。それらの数値の結果を検証評価いたしまして、PDCAマネジメントサイクルを繰り返すことによって施策の実効性を高める計画としているところであります。
  具体的な検証作業といたしましては、振興実施計画の策定時に進捗状況を確認しまして、毎年ローリングしながら策定しております実施計画に反映することで、効率的で効果的な事業の展開に役立ててまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) ありがとうございます。
  これも高知県の例で恐縮ですけれども、ここに一つの1年間の動きを示した資料が手元にあるんです。これによりますとフォローアップ会議を年間2回開いているんですね。この資料によりますと9月と2月。そこでフォローアップをして検証した結果、何がこの計画の推進の妨げとなっているのか、ネックとなっているのか。どういう施策を講ずることによって、この計画がより一層、スピーディーに推進していくことができる。こういうことを年に2回開催して、検証しながら事業を進めていく。回数が多ければいいというものではないと思いますけれども、ここにも一つ、本市が参考にできるものがあるのではないかなと思いましたので是非、検討お願いしたいと思います。
  なお、私が入手することのできた資料は既に執行部の方でも取り寄せていただいていると思いますので、重ねてになりますが、十分精査していただいて教訓をくみ尽くしていただくようお願いして、この点についての質問を終わりたいと思います。
  次に、質問の二つ目の柱、教育現場の多忙解消について二問目以降の質問を続けたいと思います。
  まず、文部科学省の調査結果の受けとめについては了解いたしました。看過しがたいゆゆしき事態との認識を共有することができたと思っております。
  次に、本市の教育現場の勤務実態であります。
  教員一人あたりの時間外勤務1カ月の平均時間が小学校で69時間、中学校で81時間。時間外労働80時間を超えると過労死のリスクが急激に高まるということで、時間外労働80時間というとは過労死ラインとも言われているところであります。本市の場合、平均で81時間です。そして4年前と比較して小学校で24.3%の増、中学校では30.6%の増。まあ驚愕すべき実態と、こう私にはそう映っているわけであります。教員一人あたり時間外勤務時間1カ月平均時間が、平成25年度の調査から今回大きく増加した理由。これをどう捉えておられるのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
  いろいろあろうかと思いますが、いくつかあろうかと思います。
  まず一つは、その1カ月平均の時間外勤務の時間でございます。その把握方法でございますが、この調査ですけども、11月の特定の1週間を捉えまして、そこを調査いたしましてこれを1カ月に換算にしたものでございます。ですから、小さな要因、ちょっとしたことが4倍になると傾向が強く出るということをまずおさえなければいけないかなと考えております。
  それから国や県が進めております、チーム学校の構想を受けまして、そのとおり各学校では様々な対応を担任ですとか、校務分掌の担当者だけに任せるのではなくて、学校全体で組織的に対応する姿勢が定着をしてきております。担任や担当者個人の負担軽減には功を奏しておりますけども、会議や打ち合わせの時間など、そういう勤務時間の増につながっている面もあろうかと思います。
  それから、平成25年度の調査に比べまして、今回の調査の方が規模の大きな学校が調査対象になっておりまして、中央の学校といいますか、町場の学校の方が困難を抱える子どもの割合が高くて、その結果として勤務時間数に表れているということがあるのかもしれませんが、推測の域を出るものではございません。詳細な分析には詳細な調査、それから長い時間の調査が必要になりますので、これも学校現場を圧迫するということで、ご理解をお願いしたいと思います。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) より詳細な調査が必要だというご答弁でありました。
  そのとおりかと思います。
  教育の現場は調査が結構たくさん入っていて、現場の教師はとても煩わしく感じている一側面があるんですけれども、多忙解消に関わる調査だとしたら、協力していただけるんじゃないかと思っております。
  その、より詳細な調査として、全教職員対象のアンケート調査を提案したいと思います。アンケートは匿名とし、密封した状態で回収すべきと考えます。このアンケート調査を実施するか否か。それを教育委員会の本気度を測定するバロメーターに私はしたいと考えております。
  次に、この過労死ラインをも超える本市の勤務実態、労働基準法に抵触するということはないのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えをいたします。
  法律に違反しているか、あるいはいないかということで、ここの場で、ちょっと言い切るのはなかなか難しいところがあるかと思います。先ほど教育長からも看過できない程度とありましたとおり、その教職員の勤務の厳しさは認識しているところでございます。
  それで市の教育委員会としましても、先ほど教育長答弁にありましたとおり、様々な人的な支援を行っております。さらには教育支援専門員を平成27年度から2名に増員をいたしております。困難事案の対応で、学校、それから担任を支援しております。多忙の改善とともに担任を一人で悩ませない、心の負担を軽くする、そういうことに努めておりまして、今後も改善に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員)ありがとうございます。
  違法か否かこの場で言い切るのは難しい。それもそうだろうと思います。しかし、昨年の調査結果を見る限り、市内の小中学校はブラック企業と言われてもいたし方がないと思います。この看過できない事態の改善無くして、本市の教育によるまちづくりは成就しないと思います。教育委員会の目の色を変えた取り組みを強く求めておきたいと思います。
  次へ進みます。教育現場の多忙解消を本気で実現しようとすれば、教職員定数の抜本改善と校務削減の二つは避けて通れません。手始めに、教職員定数がどうなっているのかお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
  定数はご案内のとおり、「公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律」で決まっております。1年生小学校の1年生の場合は35人、一クラス35人、2年生から6年生、それから中学校では一クラス40人を超えないように学級が編成されまして、その学級数に応じて必要な数の職員が教員が配置されるということになっております。
  山形県の場合はさんさんプランで導入されておりまして、一クラス33人を超えないよう教員が配置をされておりますので、全国よりもやや多めに配置をされているということになります。
  これとは別に別室登校加配、あるいは生徒指導加配など課題に応じて県が配置をする加配ケースがございます。市が教員を雇うことはできませんので、学力向上支援員を配置したり、学習支援ボランティアを派遣したりをしておりまして、十分とは言えないかもしれませんが、学校からは助かるという声をいただいております。ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員)ありがとうございます。
  山形県による、さんさんプランの導入。本市による人的支援の環境整備。市民の一人として、またかつて教育の現場に身を置いた者として本当にありがたく思っております。
  しかし、多忙解消のためには、教職員定数の改善が不可欠であると考えます。そこでお尋ねします。定数改善に向けた取り組みどのようになっているのでしょうか。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えをいたします。
  教育長の全国の協議会ですとか、教育委員会の全国の組織など、あるいは全国市長会なども機会あるごとに国に対して教職員の定数改善と加配定数の充実などについて要望を行っております。
  今後もこれらの団体と連携をしまして、要望していくということにしておりますのでよろしくご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) ありがとうございます。
  国を動かすのは、並大抵でのことではないと思っております。この間、加計学園問題などで国会のやりとりを見て、国民の多くが感じていることだろうとも思います。しかし、国を動かさなければ定数改善は実現しないわけであります。あらゆる機会を捉え、あらゆる方法を駆使して国への要望活動を強めてくださるよう要望申し上げておきたいと思います。次に校務削減についてお尋ねします。
  1問目の質問に対する答弁として、多忙解消に向けた本市の取り組みを3点にわたってお答えいただきました。しかし、校務削減の視点が欠落しているのではないでしょうか。
  そこで、校務削減なしに多忙解消は可能と考えておられるのかどうか。この点についてお尋ねしたいと思います。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
  確かに教職員の多忙解消にあたりましては、校務の削減は大きな要素であると考えております。国や県からの様々な調査物が相当ございまして先ほどのご指摘のとおりでございまして、学校側の負担になっております。
  特にいじめに関する調査など、きめ細かさは年々増しておりますので、手を抜くことができません。それから地域と深く結びついた行事、これらも、練習や事前の準備など相当な業務量となっておりますが、その学校が地域シンボルとして地域の中で歴史を積み重ねてきたということもございます。
  そして、その学校や地域の特色にもなっております。住民の方々が学校を大切に思う気持ち、学校に対する期待などを考えますとイベントも廃止が難しいというところがございますが、教員にとって負担の少ない実施に向けた工夫に努めるよう指導してまいりたいと考えております。
  それから、これまで学校では、各種大会への参加や作品募集への応募など、これらも精査をすることにしまして、子どもと向き合う時間の確保に努めております。市の教育委員会としましても、学校への依頼や配布する文書の精査など、校務の削減につながるきめ細かな配慮は行っておりまして、今後もそれに努めてまいりたいと思っております。ただ、特別な支援を要する児童生徒ですとか、虐待、ひとり親世帯など新しい課題も、その対応も増えていく傾向にございますので、多忙解消につながるほどの校務削減というのは、なかなか難しい現状にはあるかと思います。東根市の教育の充実のために学校と一緒になって知恵を出してまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) ありがとうございます。
  確かに校務削減はなかなか厳しい課題だと思います。しかし、教育現場の多忙はご答弁にもあったとおり、看過できないところまできているわけであります。本市の教育によるまちづくりを成就させるためにも、腰を据えた強力な取り組みを重ねて要望しておきたいと思います。
  小学校の現場で教職員や子どもたちを多忙にしているものに、陸上練習があります。市内の小学校では雪解けを待って陸上練習がスタートします。対象児童は5年生や6年生ですが、陸上練習でありますので、5、6年生の担任だけが対応すればいいっていうものではないんです。小規模校にあっては、ほとんど全教職員がこれに対応しなければなりません。そして、地区陸上記録会が終わるまで約2カ月以上にわたって、これが続くわけであります。
  しかし、県内各地では地区陸上記録会のあり方が見直されて、教職員や子どもたちの負担軽減が図られているときいております。地区陸上のあり方、見直しが必要ではないかと考えますが、いかがお考えでしょうか。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えをいたします。
  校務の削減には、それは一定の効果があると考えております。ただ、例えば、東洋大学の桐生選手のようにオリンピックにも出場して、100メートル10秒をいつ切るんだということで、国民の期待を背負っていると。そういうような選手もおられるわけでして、かけっこの得意な子どもさんにとっては憧れや目標の対象となっているんだろうなと考えております。
  北村山小学校陸上競技大会、地区陸ですけども、これがそのような道への第一歩と考えて、そこでの活躍を夢見て練習している。そういう子どもさんもおられるわけですので、負担の少ない実施方法なども含めまして、見直しは時間をかけて慎重に進めなければいけないかなと考えているところでございますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 9番今野 孝議員。
○9番(今野 孝議員) ありがとうございます。
  教育次長には申しわけないんですけれども、ここで桐生選手を引き合いに出したのはいかがなものでしょうか。そういう特殊なケースをもって、現状がやむを得ないことなのだと考えるとしたら、これは改革は進みません。多忙解消にかける教育委員会の本気度が疑われかねないご答弁かなとも思います。学校教育に依存しないアスリート養成をこそ考えるべきではないでしょうか。
  若干時間が残っておりますので、この質問を組み立てるにあたって、私も現場の教師の声をお聞きする機会がありました。10名程度のわずかな人数でありますけれども、そこで出された意見を最初に声を伝えておきたいと思います。
  ゆとり教育の見直しによって学校の日課表は満杯。学校六日制の時代に戻った。学校六日制の中身を今五日でやってる。そういう状況にあるんだ。その上、英語の学習や道徳の教科化。
  ワークライフバランスの見直しというならばどうすれば見直せるか示してほしい。ゆとり創造アクションプランは何年もたなざらしになっている。行政は現場の声を聞いてくれ。管理職経由では本当の声は伝わらない。こういう声が出されました。ほんの一部ですけれどもアンケート調査をしていただくならば、もっとリアルな声が出てくると思います。
  管理職経由で本当の声が伝わらないというのはいや、これを言ったらまずいでしょう、自分の評価が下がるでしょうと考える管理職も中にはおいでになると、そういうことで管理職経由では本当の声は伝わりませんよということだと私は受けとめました。
  いろいろ困難な課題だとは思いますが、何としてもこの事態を改善すべく強力な取り組みをお願いいたしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。
○秋葉征士議長 以上でご了承願います。

  ◎白井健道議員質問

○秋葉征士議長 次に4番白井健道議員。
   〔4番 白井健道議員 登壇〕
○4番(白井健道議員) ありがとうございます。
  4番白井健道、通告に従いまして一般質問を行います。
  はじめに社会的包摂についてです。社会的包摂という言葉はあまりなじみがないかと思います。この反対の概念として、社会的排除というものがあります。この社会的排除というのは低所得や生活に必要な物資等が欠乏している状態。いわゆる貧困、これだけでなくその状態に至る過程、社会への参加やつながりの欠如、それとその状態に至る過程などを含む概念とされています。
  社会的排除のリスクが高いグループには社会によって異なりますが、例えば子ども、障がい者、若者、失業者、ホームレス、ひとり親、依存症のある者、高齢者、そして性的マイノリティとされるLGBTなどが挙げられます。
  社会的排除は複数の不利な状況が重なり合って生じるものであり、悪循環に陥りやすいものであること。社会的排除が世代を超えて続く可能性があること。個人だけなく、特定の地域全体の衰退につながるとされています。
  もう一方の社会的包摂はその反対の状況であります。すなわち、貧困や社会的排除の状態にある人々が経済社会及び文化的な生活に参加し、当該地域社会において一般的だと考えられる標準的な生活水準、及び福祉を享受するために必要な機会や資源を得ること、及び、生活に影響を与える意思決定に参加を勧め、基本的人権が保障される状況と定義されています。
  また、昨年の6月に閣議決定された、日本一億総活躍プランでは、経済的な側面から、社会的包摂の重要性を次のようにうたっています。多様な人生と価値観を受け入れ、性別、年齢、過去の失敗及び障害、もしくは病気の有無等にかかわらず、家庭、職場、地域等あらゆる場において誰もが活躍できる全員参加型の社会が一億総活躍社会であるとし、そのような全ての人が包摂される社会が実現できれば安心感が醸成され、将来の見通しが確かになり、消費の底上げ、投資の拡大にもつながり、多様な個人の能力の発揮による労働参加率向上やイノベーションの創出が図られること。これを通じて、経済成長が図られるということが期待されるとしています。
  つまり社会的包摂と多様性の確保、これによって持続的成長と富の分配の高循環を目指すとしています。
  このように社会的包摂は、社会的福祉的な側面だけでなく、経済的な側面からも重要な考えであるとの認識が近年、高まっています。社会的排除が大きな問題になっているのは、このような社会状況や人々の考え方、行動が学校でのいじめ、社会での差別、果ては世界を不安に陥れているテロ行為の根源であるからです。
  そして近年、特に増えているいじめ問題、これは最悪の場合には自殺に至るケースもありますが、それからヘイトスピーチ、子どもの貧困など、いわゆる普通から外れていることに対する不寛容さが社会に広まっているように思われます。
  このようなことは社会を不安定化させる要因になりかねないことから、社会的包摂を意識した政策の重要性が指摘されてきております。
  また多様な主体に積極的な価値を見出し、多様性を認めあえる社会をつくることが一億総活躍社会であり、これまでともすれば排除されかねない人たちの能力をきちっと発揮できるようにすることは、経済的な側面からも大変重要なポイントであり、このことからも社会的包摂のための継続的な取り組みが不可欠であろうと言えます。
  そこで伺います。このように障がい者発達障害、LGBTなどいわゆる社会的弱者を社会に包摂することが求められている中、多様性に対する寛容さをどのように養っていくのか。また、社会的弱者にどのように対応していくべきなのかについて、その対応状況と方針を伺います。
  次に、広域観光への取り組みについて伺います。
  少子高齢化社会にあっては主に観光による交流人口の拡大が求められています。最近の観光客は未開拓の自然資源、日常的な生活文化、人々との交流、ふれあいといった実体験を求める旅行や、健康回復等の特別な目的を付加した旅行を好むようになってきており、観光の潮流が従来の集団型・通過型の観光から、個人的体験型・体験学習型・交流型の観光へとシフトしています。
  こうしたことは、これまでの観光において人気を博してきた伝統的な観光地ではなく、文化財や国宝等の歴史的建造物、日本を代表する景勝地といったものに恵まれない普通の地域にとって観光産業を盛り立てていく、またとない機会であるとも言われています。
  したがって日本国内からの誘客に加え東京オリンピック・パラリンピックを控え、またドイツとの交流を進める本市として、インバウンド観光の受け入れ態勢の整備が求められているかと思います。
  観光白書によれば、ドイツの2015年海外旅行者数ランキングは中国に次いで2位。それから国際観光支出ランキングでは、中国、アメリカに次いで第3位となっています。ドイツの人口規模からすれば、非常に多くのドイツ人が観光旅行をし、そして、多額の支出をしているということがわかります。一方、日本へのドイツ人観光客の数や日本での消費額は、いずれも日本で外国人が消費したり来たりする数のわずか0.8%でしかありません。したがってドイツ人の観光客を開拓する余地は十二分にあると思います。
  さらには、さくらんぼのプロモーションを4年にわたり実施してきたタイからの観光客にも期待したいところです。
  ただ、観光については一つの自治体だけで完結するものではなく、周辺自治体との連携が必要とされています。つきましては、本市の広域観光への取り組み状況と今後の方針について伺います。
  最後に、東根第一中学校のグラウンドの全天候型への改修についてです。
  北村山地区は、これまでの県縦断駅伝などを見て分かる通り、陸上の名門地区であります。一昨年、北村山教育賞を受賞された青野朱李さんは、ご承知のとおり東根市出身の方です。先月の県の高校総体陸上では4冠、100メートル200メートル、これはともに大会新記録。それから400メートルリレー、1,600メートルリレーと4冠を達成するなど、正に東根市が北村山地区の陸上を引っ張っている状況にあると思います。
  しかしながら、北村山地区中学総体陸上などの大会は、東根第一中学校グラウンドは、現在4種公認グラウンドとはなっていますが、天候面への配慮などから、未公認の楯岡中学校のグラウンドを使用して実施されています。そのため、公認記録としては取り扱われず、全日本中学校陸上競技選手権大会の出場にあたっては、北村山地域の中学生が他地域に比べて不利な状況に置かれています。東根第一中学校グラウンドの全天候型への転換が望まれております。教育委員会として現状認識と考え方について伺いたいと思います。
  以上をもちまして登壇の質問とさせていただきます。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員の質問に対し答弁を求めます。
  土田市長。
   〔土田 正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 白井健道議員のご質問にお答えをいたします。
  はじめに、社会的包摂への取り組みについてでありますが、今日、日本は人口減少社会に突入しており、さらに総人口減少のスピードを上回って生産年齢人口が減少する、これまでに経験したことなのない時代を迎え、経済規模の縮小や社会保障費の増大による社会経済の停滞が危惧されております。
  活力ある経済を維持していくためには、少子化に歯どめをかける一方で、隠れた国内の労働力を掘り起こしていくことが必要であります。
  性差や年齢障害の有無などこれまでの障壁を取り払い、特に子育て世代等における女性、経験と知識の豊富な元気高齢者、訓練を受ければ働くことができる障がい者などが、労働者として役割を担う全員参加型の社会、一億総活躍社会の構築が求められております。
  一方で社会には、精神的、肉体的なハンディキャップを持つ人、貧困に苦しむ人、人生の大きな失敗を経験した人、学校や職場でのいじめに苦しむ人など、自分の力だけでは解決が難しい様々な悩みを抱えた人々が存在をします。これらの悩みを単に個人的な問題として捉えるのではなく、全ての人をかけがえのない個人として尊重し、受け入れる寛容さが社会全体に求められております。保健、医療、福祉、教育、労働等の分野における取り組みにより、それぞれの悩みの要因を縮小、解消に結び付け、また、生きがいや活躍、再チャレンジの場を与えることにより自分を肯定的に捉えることができるようにもなります。くわえて仲間や相談相手を得ることで孤立感の払拭や心理的負担が軽減できるようにもなります。
  本市においては民生委員・児童委員、福祉推進員による見守り活動や福祉窓口における相談体制の充実、学校における児童生徒へのきめ細かい相談体制の整備等を行い、また、関係団体等連携しながら命の電話相談、弁護士相談など相談体制の充実に努めております。また、各種福祉施策においてはその人らしさを認め合いながら生きる、共生社会の実現を目指し、社会的弱者への多様な支援を行っているところであります。さらに相談内容によっては、部門間の横断的な連携を図り、個人の抱える固有の悩みの緩和、解決に努めております。
  いずれにいたしましても、当事者には何よりも自分を肯定する力を養うことが必要であり、社会全体としては違いを排除せずに受け入れ、一人一人を大切にする意識の寛容が重要だと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
  次に、広域観光への取り組み状況と今後の方針についてでありますが、近年における旅行者の動向は様々な観光地、食・特産品、温泉などから魅力的なものを組み合わせた広域的な観光ルートをめぐるプランが主流となっております。
  こうした状況から、県内におきましても自治体同士が広域的に連携し、多様な枠組みで観光誘客に取り組む事例が増えております。本市におきましても、村山地域7市7町の自治体や関係機関などで構成する、山形広域観光協議会や、県と北村山管内3市1町で組織している、北村山地域連携推進研究会などに参画し、広域リーフレットの作成、観光イベントや観光キャンペーンを共同で実施するなど成果を上げております。
  一方、今年で4回目を迎える、「た〜んとほおバルフェスタinひがしね」は全国各地から集まるご当地グルメが好評を博し、毎年約3万人の入場者を数える秋の名物イベントに成長したところであります。
  和歌山県と岡山市の町おこし団体とライバル協定を結び、スイーツバトルなどを展開しているひがしねスイーツクラブの広域的な取り組みも大きな話題となりました。
  また、さくらんぼマラソン大会につきましては、福島県いわき市、宮城県仙台市のマラソン大会と連携を図り、東北絆マラソンと位置付けPR活動を行っております。台湾の台北マラソンにおけるPRや、JTBからのご協力により募集を行った結果、今回のさくらんぼマラソン大会には、外国人ランナー24人のエントリーがありました。
  このほかにも昨年山形県との連携のもと、名古屋便利用拡大を目的としたツアーを造成したところ61人の方に参加していただいたところであります。
  このように、本市の広域観光の枠組みは多岐にわたり、県内にとどまらずインバウンドも視野に入れたグローバルな展開を図っております。
  今後とも、既存の枠組みによる広域観光を推進するとともに、より効果的な連携を模索し、観光事業のグレードアップに努めてまいります。
  次に、今後の方針についてでありますが、平成25年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、日本の伝統文化が世界的に注目を集めており、平成28年における訪日外国人観光客数は2,000万人に達したところであります。
  インバウンドは、2020東京オリンピック・パラリンピックに向けて、今後も順調に拡大することが見込まれます。こうした国際化の流れを踏まえ、本市は今年度を国際交流元年と位置付け、ドイツとの交流の取り組みを進めているところであります。
  この4月に2020東京オリンピック・パラリンピックのホストタウン登録を目指して、キックオフイベントを開催し、今月下旬には東京・横浜ドイツ学園を訪問し、子どもたちにさくらんぼをプレゼントすることにしております。
  また、7月には今後の交流の足がかりとして関係団体の皆様とともに、ドイツのインゲルハイム・アム・ライン市を訪問することにしております。
  こうしたドイツとの交流やタイなどへの農産物輸出など、国際化に向けた取り組みを積み重ねる一方で、海外からの観光誘客の拡大を図るため、魅力ある観光メニューの開発に努めてまいります。
  また、先般、観光物産協会が日本政府観光局から外国人観光案内所のカテゴリー1に認定され、観光面における国際化に向けた第一歩を踏み出したところであります。
  今後とも関係機関と連携を強化し、インバウンド対応の基本となる受け入れ体制の整備を図ってまいります。さらには、今年の4月21日にすぐれた生産技術、高い品質、知名度などが社会的によく定着していることが評価され、「東根さくらんぼ」が農林水産省の地理的表示GI保護制度に登録されたところであります。夕張メロンや松阪牛など全国的に知名度の高い地域産品と肩を並べた、「東根さくらんぼ」のGI登録は、本市における農業振興、ブランド戦略、観光振興の切り札となり、大きな波及効果をもたらすことが期待されるところであります。
  今後、国のお墨付きを得た高級ブランドである「東根さくらんぼ」を観光の中核に据え、農協や観光物産協会などの関係機関と一体となり観光イベントやキャンペーンを展開し、国内外に強力に発信してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。
   〔元木 正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 私からは、学校教育における社会的包摂への取り組みについてお答えをいたします。
  議員ご指摘のとおり、学校教育におきましても、今日的な課題として障害や発達障害、家庭環境、LGBTを含む性的マイノリティなどが、偏見や差別に晒されることのないよう、正しい理解と尊重は図られることは、今後なお一層強く求められるものであると認識しております。
  また、他者への正しい理解と尊重は、喫緊の教育課題である、いじめや暴力のない共感的な理解に基づいた、よりよい人間環境の構築にもつながるものであります。このような社会的状況等を踏まえ、小中学校におきましては多様性に対する寛容さを養うために、大きく二つの教育活動を展開しております。
  第一に道徳教育であります。小中学校9年間の課程を通して、主として他の人とのかかわりに関することについて学習をします。例えば、性別や年齢の違い、立場や考え方の違いなど、自分とは異なる他者の存在についての正しい理解を深め、相手の個性や人格を尊重し、様々なものの見方や考え方があることを理解して、寛容な心を持って謙虚に他者に学ぶ態度を養います。
  授業で子ども同士が考えを出し合い、交流する場面では、お互いに考えが違ったとしても、まずは受けとめ、多様な考えを尊重し、その上でよりよい解決の道を探ろうとする。そういう態度を育成するよう、指導・助言しております。
  第二に特別活動であります。特別活動は学級活動の授業や、児童会、生徒会活動、学校行事を通して、集団や社会の一員としてよりよい生活や人間関係を築こうとする自主的・実践的な態度を育てるなど、子どもの発達段階に即して、望ましい人間関係の形成と確立を目指しております。
  具体的な学習場面としては、学校行事に取り組む際に、その過程において話し合いや作業などを通してお互いのよさや違いを認め合ったり、他者に共感して思いやることなどの意識や態度を育成しております。こうした特別活動の実施にあたりましては、各教科や道徳の授業、総合的な学習の時間、生徒指導との関連を図りながら教育活動の効果を一層高め、ねらいの達成を図るよう指導助言しておりますのでご理解をお願いいたします。
  次に東根市立第一中学校グラウンドの全天候型への改修についてですが、議員ご指摘のとおり、北村山地区の小中学校陸上大会につきましては、楯岡中学校の全天候型グラウンドで開催されてきたところですが、先の東日本大震災で公認要件を満たすことが困難となったことから、非公認グラウンドとなった現在のグラウンドで開催となり現在に至っております。
  このようなことが全国大会に出場する上で不利になるのではとのご指摘でございますが、まれなケースながらそういったこともあり得るとお聞きしておりますので、関係者が連携して改善に向け努力すべき課題とあると捉えております。
  過去には、山形県総合運動公園陸上競技場で東村山地区大会と共同開催した経過もございます。最寄りの全天候型公認グラウンドや4種公認である東根市立第一中学校での開催など、現在ある施設を活用するところから検討すべきでないかと考えております。
  本市におきましては、昨年4月に中央運動公園がオープンし、スポーツ環境は施設面において大きな進展をみております。
  今後は、施設の安全・安心に加え、快適さの観点での改修も必要となりますので、その財源確保が課題である捉えております。全天候型への改修には数億円規模の費用を要しますので、他の財政需要に優先してこれを整備すること、さらには市内の中学校の中で、一つの中学校にのみ整備することに対しまして、関係者の合意が必要となるのでないかと考えております。
  また、楯岡中学校は北村山地区における中学陸上競技の共同の練習場ともなっております。その役割のため、当該校のサッカーなどフィールド内での練習への影響が少なくなかったと聞き及んでおります。第一中学校においてもフィールドをサッカー部、ハンドボール部が使用し野球場、ソフトボール場も隣接していることから、この役割を引き継ぐことにつきましては、生徒や保護者、地域の理解も必要になると捉えております。
  以上のことから、北村山地区の学校体育における望ましい役割分担や、これまでの経過も大切にし、楯岡中学校陸上競技場の改修工事の見通しも視野に入れながら検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員)
  引き続きまして質問席での質問を続けさせていただきます。
  まずはじめに、社会的包摂について市長のご答弁で、少子化の中で隠れた国内の労働力を掘り起こしていく。特に障がい者などを労働供給者として吸収するというご回答がありました。
  実はお隣の仙台市に、障がい者雇用に取り組む企業があります。アップルファームという名前ですけれども、そこが六丁目農園というビュッフェスタイルのレストランを運営しております。そこのレストランの従業員のうち約半数が、障害を持った方といわれております。
  この企業は障がい者を納税者にする、やりがいと生きがいの創造という理念の基、一般的に戦力とされていない障がい者を職人集団に育て、質の高い料理サービスを提供し、障がい者の自立支援と、企業としての収益性の両方を実現しています。さらに業務も拡大しており、社長の目標としては、これ以上経営者として店舗を増やすのではなくて、経営者である社長の思いに共感してくれる経営者や行政の方々にそのノウハウを教えて、その方々に事業を広めてもらおうと考えられています。目標としては全障がい者の1%にあたる7、8万人をこのアップルファーム方式で雇用したいということで考えられていて、さらに重度の障害を持つ方でも働けるような仕事も、現在、そういった方も実際に雇用されてるということなので、このような社会的弱者に対するその理解、偏見のない社会づくりとともに、その方々が活躍できる場、雇用の場の提供というのが本当に求められているのかなと思います。
  ここは教育分野それから、商工分野、いろんな福祉分野、いろいろまたがるかと思いますけれども、是非、一度そういったところを現場を見ていただければと思います。
  それから、ご答弁にあった民生委員、社会福祉協議会の方々の日々の努力には敬意を表しますとともに、自分の居場所を失いがちな高齢者や子育て真っ最中の親たちにとって、欠かすことのできない地域参加の場である、ふれあいサロンの運営、それから子育てサロンの運営など携われている方々へのサポートについて、また引き続きよろしくお願いしたいと思います。
  教育長のご答弁で、道徳教育での取り組みについて、授業で子ども同士が考えを出し合うということであり、そのことが児童生徒が集団の中でいろんな考えに触れ、そして他者を認め合い皆と協力しあって、そして皆と競争する。切磋琢磨する。そういうことを通じて思考力や表現力、判断力、問題解決能力等を育んで社会性や規範意識を身につけることが重要であるということだと理解いたしました。
  しかし、そのためにはどうしても一定規模の児童生徒集団が確保されていることが必要かと思います。本市では、東部地区西部地区の小中学校は学年で一クラスという小規模校ばかりで多様性を確保するということが物理的に困難な状況にあります。この点、3月議会の予算委員会でも取り上げさせていただきました、教育の情報化、ICT化。これを効果的に活用することでそのようなハンディを克服できるのではないかと考えますがいかがでしょうか。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
 ご指摘のとおり、教育の情報化が多様化を受け入れる。そういうことを学んでいく効果は期待できるんではないかと考えております。等身大の姿を投影できる大きなモニターを教室に用意して、海外の文化を教室にいながらにして学ぶという、そういう出前講座の例なんかも承知しているところでございます。
 一般的には小規模の学校の方が、児童一人一人にきめ細かな対応が可能でしょうから、このような経験もきめ細かに対応してもらったという経験も自分を肯定する、あるいは他者を肯定する、そういう資質の形成につながるのではないかなと考えられまして、必ずしも多様性理解に小規模校が不利とまで言えないのかなということもありまして、この点についてはもう少し考えてみたいと思っております。
  市内の各小学校では学校を出て、地域の方と交流しながら地域を学ぶ取り組みですとか、縦割りの班活動で異なる年齢同士の交流なども行っております。これでも多様性を学ぶということ、自分と異なる者を排除しないで受け入れるという学びに通じているのではないかと考えております。
  また、特別支援学級の子どもが教科によっては通常学級で学んだり、給食や清掃などの生活をともにするという取り組みも積極的に行われております。これも多様性を学ぶ上で大きな効果が期待できます。多様性の理解はこのようなリアルな世界、現実の世界、皮膚感覚とでもいいますか、そういう学びを中心に据えながらこれを補完するという意味で、ICTの活用をしていくのが有効であると考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) はい。ありがとうございます。
  先ほどの質疑でもありましたように、ICTによる校務の効率化というものも非常に期待ができるかと思いますので、子どもへの教育の深化、それから先生の負担削減という意味でもICT化については引き続きお願いしたいと思います。
  続きまして、障がい者の権利に関する条約によればインクルーシブ教育システムというのが人間の多様性の尊重等の強化、障がい者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限まで発達させて自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的のもと、障害のある者と障害のない者がともに学ぶ仕組みとされています。障害のある方が教育制度一般から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な合理的配慮がされる等が必要とされていますが、本市の取り組みについて伺いたいと思います。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
  議員ご指摘のとおり、インクルーシブ教育システムの推進は、障がい者差別解消法の施行のもとで、障害のある児童生徒がその能力に応じて可能な限り、障害のない児童生徒とともに十分な教育を受ける権利が保証されているということを前提にしておりまして、多様性を尊重する教育の点で大いに意義があると考えております。
  合理的な配慮は三つの観点で成り立っております。一つは教育の内容と方法、そしてもう一つが支援の態勢、三点目に施設設備といってございます。その子どもの障害の種類や程度に合わせて必要な手だてを具体化させております。
  はじめに、教育の内容と方法でございます。こちらは授業や学校生活をする上での困難や障害を除去したり軽減したりするための具体的な手だてでございます。例えば知的なおくれがある子どもさんには、その子の知的な発達、年齢に合わせて学習内容をその子の理解しやすい手順とスピードで行うなどが挙げられます。
  それから、二点目の支援の態勢については、本市でいうところのスクールサポーターのような方が、マンツーマンで行う人的支援の整備が挙げられるかと思います。本市の場合ですと現在18名のスクールサポーターが学校現場で活躍をしております。
  三つ目の施設と設備でございます。こちらは例えば、肢体不自由の子どもさんが安全・安心して学校へ通えるようにするバリアフリー化などが挙げられます。具体的にはエレベーターの設置ですとか、段差を解消するなど施設設備の改良があろうかと思います。本年度、第一中学校に肢体不自由の子が就学するのに合わせまして、昨年度エレベーターを東根市立第一中学校に設置をしております。
  こうした具体的な配慮、合理的な配慮の詳細は子どもの障害の種類や程度に合わせまして、個別の指導計画と教育支援計画と呼ばれる、病院でいうカルテのようなものにあたりますけども、これが作成されましてその子の進学、進級の時に引き継がれるということになっておりますのでよろしくご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) はい。ありがとうございます。
  ソフト・ハード面での配慮ということで、前の教育長のご答弁にもあったように、自己肯定感、自分が必要とされているということを、教育の現場は非常に重要なところだと思いますので、是非お願いしたいと思います。
  いじめの問題で自殺するような方が全国では報道されておりますけれども、こちらの方、「生き心地の良い町」という本がありまして徳島県の海部町という町なんですけども、調べた時点で過去30年間の自殺率が最も少ない町ということで研究した論文、読み物になっています。
  その理由は、やはりいろいろな人がいるからおもしろいんだということ。それからどうせ自分なんてとは考えない。それから病は市、マーケットに出せということで悩みを抱えるな。いろんな特徴的なこの町の特徴がほかの自殺の多い町と比べると出てきたということで、やはり多様性を認める社会というのが非常に重要なことなのかなと思っています。
  私も以前ヨーロッパに行ったときは、やはり、目の前でアメリカの方から来た人たちは空港で非常に差別的な扱い、ひどい扱いされているのを目の前で見たこともあります。
  そういったことの積み重ねが今のこういった不安定なテロの状況も生んでいるかとも思います。長年にわたったそういったことのある面、報いのようなものが出ているのかなと思いますので、我々日本の社会においては、やはり、多様性を認めて社会的に包摂していくといったことを基本に据えていくべきではないかなと思います。
  前段で社会的排除に伴う損失について言及しましたけれども、世界銀行の調査によると、LGBTによる社会的排除が個人的な損失のみならず社会的な損失につながっています。インドをモデルとして試算した場合、最大でGDPの1.7%、約3.6兆円の損失があると試算されました。リオデジャネイロオリンピックでは2014年にオリンピック憲章が改正され、性的嗜好による差別禁止が盛り込まれることになりました。
  その影響もあって自らの性的嗜好をオープンにするLGBT選手が、そのリオのオリンピックでは53名参加するということで、史上最多となりました。さらにその53名のうち25名がメダルを獲得し、うち10名は金メダルと大活躍だったということです。
  東京オリンピックでは、さらに性的嗜好をオープンにする選手が増えるのではないかといわれておりますので、ホストタウンを目指す当市としてもそれに備え、準備を行う必要があるかと思います。
  そこで重要になるのがアライ、同盟のアライアンスのアライです。つまりLGBTを正しく理解し、支援をする人の存在だと思われます。日本もオリンピックを機にLGBTへの知識、理解が深まることが期待されています。当市としても、まずはLGBTに関する正しい知識の普及に努めていただければと思います。
  続きまして、広域観光を飛ばしまして、東根第一中学校グラウンドの全天候型への改修についてお伺いしたいと思います。
  まず、一中の公認グラウンドの継続につきましては、機材の更新などそれなりの経費がかかっていると聞いておりますが、それでもそこで大会を行わずに楯岡中学校で行っているのはどのような理由からでしょうか。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えいたします。
  各種大会を楯岡中学校で開催しているということにつきましては、大会を運営する側の考えることでございますけども、非公認グラウンドで開催することの不都合が大きいんだと評価するのであれば、先ほど教育長の方から答弁ありましたとおり、現に今ある公認グラウンドの開催を、まずはご検討いただければなと考えているところでございます。
  そして、東根一中のグラウンドにつきましては、現在の東根中部小学校の場所にあった時代から現在まで、市内で唯一の公認グラウンドとして位置付けしてきたものであります。よりよい環境で練習をしてほしい。よりよい環境で大会をしてほしいという趣旨でありまして、昨年度4種の公認の更新工事しております。今後も公認を維持しまして、一定の水準を確保していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) はい。
  公認の継続にはそれなりのお金がかりますけども、それを全天候型にするとなると、それは比べものにならないほどの予算が必要だということは理解できるんですけども、例えば国からの補助金なんか期待ができないのか。新庄市、それから長井市の市営競技場について、それから高畠中学校ですか。スポーツ振興くじ等の助成を受けたようですけども、それらも含めて、そのような予算措置の可能性ないんでしょうか。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えを申し上げます。
  学校施設としての陸上競技場を全天候型に改修するという工事につきましては、国からの補助金はないのが現状でございます。新庄市の場合ですと、学校施設ではなくて市の競技場の改修ということで、スポーツの振興くじの助成の対象となったものでございます。そのようなことでご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) はい。
  スポーツ庁のホームページとか、予算決定の資料なんかも見たんですけども、なかなかそんなに潤沢じゃないようなんですけども、これも引き続き研究していきたい。私自身としても研究していきたいと思います。
  先ほど教育長のご答弁の中で、東村山との共同開催したということでしたけども、その際は競技人数の考え方とか審判員の体制などが異なるということで継続はできなかったと聞いておりますけども、特に審判などの運営面で、いろんな親御さんであるとか団体に負荷がかかっていてそのために天童のNDスタジアムでの開催が困難になっているという事情もあるようです。そのような部分への支援などは検討できないでしょうか。
○秋葉征士議長 芦野教育次長。
○芦野耕司教育次長 お答えをいたします。
  議員ご指摘のとおり、共同開催につきましては、運営上の問題から1回のみの開催であったとお聞きをしております。運営への支援についてでございますが、こちらの具体的な要請がありましたら、その時点で市の教育委員会としても何ができるのか、どんなところまでやるべきなのか、そのようなことも含めて大会の関係者の方と相談をしたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) ありがとうございます。
 なかなか厳しいということですけども、この件につきましては、公認グラウンドがちゃんと使えるようにということでは、昨年、大石田町議会でも取り上げたりとか、今回、東根で取り上げて、北村山広域事務組合の議員でもいろいろ話をしているところです。中体連との協議の上で、次善の策、こちらがどうしても検討していきたいと思います。
  以上で中学校のグラウンドの質問を終わりまして、最後に広域観光です。マラソン大会、それから、た〜んとほおバルフェスティバルとか、非常に魅力あるイベントがあって、先日マラソン大会も種飛ばしも、県外の友人が遊びに来て、非常にもう東根すばらしいということで、また来年もエントリーしますということで。やはりこの魅力は何なのかブランドの方でさらに進化させて、体系化していくと、もっと色んなイベントなどにエッセンスを盛り込んでいけるのかな。先般の種飛ばしの反省会でも、若手の方から色んなアイデアでましたので、そういったものも是非くみ取っていただければと思います。
  今年はドイツ交流元年ということで、補正予算には市長・議長はじめ、ドイツを訪問される経費が計上されております。当市との交流が促進されることを期待しています。インバウンド観光を進めるにあたっては、当市からもドイツへ訪問する方々を増やして、市民レベルでの交流を進めて行くことも重要かと思います。
  例えば、本年から開始した東根市未来を拓く高校生応援事業、こういったものにドイツ枠、あるいはずばりインゲルハイム市枠などを設けたり、例えばスポーツ交流枠を設けたりするということも検討に値するのではないかなと思います。
  また本年1月にタントクルセンターで開催した多文化交流コンサート、これについては市のご協力もいただきまして、今年度についてはドイツ色を前面に出すなどして、より一層の理解促進を図るということも検討していただければと思います。
  補正予算成立が前提なんでしょうけれども、市長、来月ドイツ行かれるかと思いますが、直前になりましたので、何か一言いただければと思います。
○秋葉征士議長 土田市長。
○土田正剛市長 実は、今うちの総合政策課の職員がドイツを訪問しております。その中間報告が、今朝、飛び込んでまいりました。
  ドイツのハンドボールのナショナルチームの副会長と面談をしたと。そして市長との面談については来月7月4日ということで一報が入って来ました。場所はベルリンのどこかでということでありましたけれども、いろんな意味で今、進展してるなと思っております。これを受け継いでしっかりと来月のドイツ訪問では、役目を果たしていきたいなと思っているところであります。
  とにかく、ドイツのホストタウンのライバルとしては愛知県、そして徳島県、宮崎県そして沖縄県であります。そして、そこに山形県の東根市ということで普通であれば、もうとてもじゃないけれども、ハードルが高すぎてどうにもならないとなるわけでありますけれども、熱意についてはほかの4県よりも東根市が先行しているようであります。ハードルは高いわけでありますけれどもしっかりと役目を果たしていきたいなと思っております。
  同時にもう一つのミッションとしては、海外との交流ということを目指しているわけであります。いみじくも東京オリパラに向けてのホストタウンの立候補ということでは、実は山形県13市の中で本市を含めて11市が手を挙げているわけであります。手を挙げてないのは尾花沢市と新庄市二つだけであります。やはり、海外との交流都市を持ってないのも東根市を含めて3つの市であるということからいっても、今回、手を挙げたことは私は間違いでなかったなと思っているわけであります。
  山形県で最も勢いのある東根市であるわけであります。それにふさわしいドイツのナショナルチームを是非、東根市に招聘したいものだなと思っておりますので、今後ともご理解ご支援のほどよろしくお願いを申し上げる次第であります。
○秋葉征士議長 4番白井健道議員。
○4番(白井健道議員) ありがとうございます。
  市長、議長、気をつけて行ってらっしゃいませ。以上で質問を終わります。
○秋葉征士議長 以上でご了承を願います。
  会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩をします。

   午前 11時58分 休 憩

   午後 1時00分 開 議

○秋葉征士議長 午前に引き続き、会議を開きます。市政一般に対する質問を続けます。

  ◎清野忠利議員質問

○秋葉征士議長 16番清野忠利議員。
   〔16番 清野忠利議員 登壇〕
○16番(清野忠利議員)16番清野です。
  国の骨幹にかかわりある米の問題についてお伺いします。今年も田植えも終わりました。田んぼは一面緑のじゅうたんに変わりました。だが、今年の田んぼづくり、農家は例年とは違ってちょっと冴えない状態であります。
  平成30年からの生産調整はどうなるのか、不安を抱えながら田植え作業をしてきました。
  12月の議会で、農業政策の質問をさせていただきました。その時点では、国、県、関係団体との連携を踏まえまして進めていくとの答弁でありました。だが、今年度に入ってからは、国は、今日まで示された生産調整の数量ではなく、来年からは全国農業再生協議会が生産数量を示すとなっております。
  生産量を示すとなってますが、山形県の農業再生協議会は生産数量を目安で示すとなっております。目安がどのようなものか、私もちょっと国語辞書ですけど調べてみました。目安とは検討、あるいは目安と。あるいは財源の文言もあるんです。あと昔ながらでありますけど、目安箱とかそういう目安の目安なんです。目安が検討違ったら大きな誤算になります。
  昭和45年以来、需給とバランスを考えまして、保ってきた生産調整がなくなる上で、国、県、市町村、関係団体が示した生産数量の上限がなくなるものと思っております。減反協力のほかに、支払いされてきた直接支払交付金、今までですと10aあたり7,500円も廃止されます。今年からは自己保全や調整水田をやっておった人は、もう補助対象になってないんです。29年からもう一つ一つ削られているような状況であります。
  減反面積に協力した農家の人は交付金もないのですが、減反をちゃんと今年は協力しております。これは調整水田と自己保全の面積です。
  農家はどのように変わるのか。どのように市で指導するのかお伺いしたいと思います。
  政府の生産調整に対する対策が何ひとつ未だに示されずにいる。生産調整の協力をどうすればいいのか不安であるということであります。主食である食用米を需要に合わせて農業者の所得を維持する米価確保は、国と行政と農業団体と共同歩調で生産者が不利益とならないよう、官民一体となって国に要望すべきと私は思います。その辺、どのように市では考えているのか、市長はどのように考えているのかお伺いして、登壇の質問を終わりたいと思います。
○秋葉征士議長 16番清野忠利議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 清野忠利議員の平成30年以降の米対策についての、ご質問にお答えいたします。
  本市における平成28年度の水田面積は、約1,600ha、うち約860haにおいて、食用水稲が作付されております。食用米としては、生産調整が達成されてきたことから、作付面積は減少しており、作付を行わないこととなった水田の多くは、高収益が見込まれる果樹へ転換される傾向にあります。
  しかしながら、地区によっては依然として米に対する依存度が高く、基幹作物となっていることから、今後の需要動向を勘案しつつ、品質の安定化に取り組み、売れる米づくりの推進を図っていく必要があります。
  特に県産銘柄、「はえぬき」を中心に、おいしく安全・安心のある良品質米の生産拡大と、銘柄確立を図り、またブランド米「つや姫」などの栽培管理を徹底している特別栽培米の推進や、省力化の面から直播栽培などの、多様な米づくりの可能性を研究していくことも重要であると捉えております。ご案内のとおり、現在、市町村への生産数量目標の設定は国の配分に基づき、山形県米政策推進会議の意見を踏まえ、山形県が行っております。
  平成30年産米からの生産調整の廃止は、行政による生産調整目標に頼らず、国の需給見通し等を踏まえ、生産者が需要に応じた生産を実施するものであり、農業のあり方が大きく変わっていくことになります。
  山形県では、農業再生協議会水田推進部会にワーキンググループを設置し、平成28年7月以降、5回にわたり、平成30年度以降の米生産の推進方策について議論を重ねてまいりました。
  平成29年5月に開催されたワーキンググループ会議では、今後のスケジュールとして平成30年産米から、生産の目安となる数値を提示することとなる、山形県農業再生協議会において、県内市町村における生産量の算定や提示方法を今年8月までに決定し、9月に県内ブロック別説明会を実施することが示されました。あわせて全国的な生産調整の新たな仕組みづくりや、各産地の取り組みが実効性を持つよう国に要望していくことが確認されたところであります。
  昨年、第4回定例会でも申し上げましたが、米価の安定につきましては、全国的な需要バランスの見極めが不可欠であり、国、地方、関係団体が連携を図り、一体的な取り組みが肝要であります。
  今後とも県の取り組み方針を踏まえて、議論を深めていくことはもちろん、生産者の立場に立ち、国への働きかけも行いながら、おいしく安全で安心な良質米の生産を支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 16番清野忠利議員。
○16番(清野忠利議員) 先ほど、市長の答弁ですと、9月までに農家に示すという状況ですけど、農業再生協議会が中心となっております。その中で、やはり政府は数量は示しておりません。そのようになります。9月となると、来年の種もみも準備しなくちゃいけないわけですから、やはりこれは図にあたった1つの方向かなと思っています。
  やはり、水田農業のあるべき姿、これは米ばかりでなくて、やはり国土の保全のためにも非常に重要な、今後のこの減反調整がなされると私は思っております。そのような中で、先ほど市長が答弁ありましたように、消費者が求めるものをつくり、食糧の自給率を高めることが私は大事だと思います。今現在自給率は、国全体で、農作物の自給率、食糧の自給率は39%です。39%を6ポイント上げるということで国は言っております。これは45%まで自給率を高めようということになっているような現況であります。
  そのようなことを明言しておられる以上、この6ポイントを上げるのは大変な数字であります。その中で山形県も農業総生産額を3,500億円にしようということで、県でも示しております。3,500億円というと、簡単で、県の予算が6,000億ちょぼちょぼですから、そんなものでないかなと思ってる。大変な数字だと思うんです。その3,500億円を上げるには簡単なこともあるんです。何かというと、米価をある程度値上げすれば、この3,500億円を達成できるんです。そのようなことも鑑みながら、今度、県と市も指導しなくちゃいけないんじゃないかなと私は考えております。
  米の輸出も1つの方法だと思うんです。いろいろな国でも貿易の自由化ということで騒がれたんですけど、この先般のある農業新聞にかかっておったんですけど、今中国にある商社が米を輸出してるんです。その中でこの商社が成功してるんです。それは何でかというと、北海道のきらら、あとコシヒカリと、はえぬきが入ってるんですよ。山形の米が。それが2キロで1,600円から2,000円で消費されてるわけなんですよ。
  中国で、この商社は上海をモデルケースにして、全国に配送するということで今考えているそうです。この中にはえぬきが入っていたことは、私もすごいなと思ったんです。やはり2キロで1,600円から2,000円で売れてるということで、特に若者層が物凄く消費があるんだそうです。中国では。そのようなことで、今その商社がやってるんですけど、中国の米の大体消費量は、1億5,000万トンだそうです。今日本では約800万トンの消費です。半端な数字じゃないんです。1億5,000万トンということで、中国がなったら数量が出ていくかということなものですから、この辺も鑑みながら、今後の農家指導をやっていかなくちゃいけないと。やはり農家自ら需給と需要のバランスを考えなくちゃいけないということなものですから、その辺を考えながら行政も指導していかなければいけないと私は思っています。
  それから、もう1つなんですけど非常に気になるものがあるんです。農協改革、あるいは農業共済改革、農業委員会改革といいまして、来年度から農業収入保険制度が実施されるんです。農家収入保険ということで。これは何かというと、収入が減じた場合、保険ですから、ある程度補てんされるということなんですけど、この内容を見ますと、青色申告した者に対してのみになっております。今、農家自体で青色申告しているのは、全国で約35%ぐらいしかいないんですよ。青色申告を普及させようなんていっても、来年からもこの処置にはとてもじゃないけど、間に合う条件でありません。その辺をちゃんと考えながらもしていかなくちゃいけないと。そして共済制度もそうなんですけど、共済制度は今入ってる人が少ないんです。何でかというと、さくらんぼの場合、非常に共済金額高いと。ただ全員入ってるのが水稲だけです。これは全国的に全員入ってます。ただ野菜とか果樹とか入ってない人が多いということなんです。
  それに対して収入保険ということで、来年から実施されるということなんですけど、この辺ももう少し農家の声を聞きながら実施していただければ、私たちも非常にありがたいなと思っております。
  やはりこのような農業問題が山積しておりますんで、この問題を解決するには官民一体でこの問題を提起していただいて、全国市長会、または全国市議会でも国に強く要望すべきであると思うんですが、市長の考えをお伺いしておきたいと思います。よろしくお願いします。
○秋葉征士議長 土田市長。
○土田正剛市長 ご案内のように、平成30年産米から減反がなくなるわけであります。しかし私は、全体の基本的な枠組みは、今までどおりだと私は理解しております。それは県の、先ほども登壇で答弁いたしましたように、県の農業再生協議会の名のもとで、東根市も、東根市農業再生協議会ということで、清野議員は今後官民一体となってと言いましたけれども、官民と農業団体と正に一体となってということだと思います。
  そういう中で、全体的な枠組みというものは、今年までの実績というものがあるわけでありますから、その行政の枠組みがとれるということとはいっても、やはりその今年までの数字というものは、来年以降、非常に私は大事な数字だと私は思っております。もちろん、それらの数字をもとに山形県が農業再生協議会のもとで、各市町村の農業再生協議会とともに連携を密にしながら、全体の枠組み数量というものは形成されていくと私は理解しております。その点では、今までと私は何ら変わりないものと思っております。
  ただ、ここで来年から減反がなくなるという中において、米の直接支払交付金10aあたり7,500円、議員もご指摘ありましたけれども、このお金が農水省としてはなくなるということで、逆に言えば、農水省から見るならば、財源がそれだけ余裕が生まれるというふうにも理解できるわけであります。
  したがって、これらの数字等については、例えば今後ナラシ対策のより一層充実強化、あるいは減反によっての恒久財源になるような仕組み、あるいは山形県だけではなくて、全国において新たな再生協議会のもとで全体の枠組みというものが形成されていくわけでありますけれども、そういう意味では新たな調整をする意味での全国的な仕組みづくり、そういったものを私は要求すべきではないのかなと思っております。
  この間、吉村知事も山本農林水産大臣の方に今のようなことも含めて、山形県として要望しているようであります。したがって私も今回、全国市長会の、2度目ではありますけれども、副会長ということになったわけでありますから、今から安倍総理あるいは菅官房長官をはじめ、政府との交渉というのはたびたび副会長として行わなければならないわけでありますから、そういうことを踏まえて今のようなことも踏まえて、いろいろと政府の中枢に直接声が届くように、全国市長会あるいは町村会と都道府県のそういった知事会とも連係プレーを密にしながら、いろいろと対処していかなきゃいかんなと、こんなふうに思っている次第であります。
  その上でもって、例えば攻めの農業というふうな形の中で、中国をはじめ、本市でいえば、タイのバンコクであるとか、そういうふうなことも含めて攻めの農業という中において、タイ国に向けての販路拡大等々について、努力をしていかなきゃいかんなと思っているところであります。ご理解をお願いしたいと思います。
○秋葉征士議長 16番清野忠利議員。
○16番(清野忠利議員) 市長の心強い答弁ありがとうございます。そのような中で、いろいろ米の問題というのはこれからいろんな複雑な問題が出てくると思うんです。その辺で、先ほど市長が言ったようにナラシ対策あたりを充実して、やはり米の生産農家が生産費だけは絶対確保、それに上乗せするような米対策ということでお願いしておきたいと思います。
  農業はこれからいろいろなアイデアをもってすればまだまだ変わる状態ですから、やはり子育てするなら東根市、農業するなら東根市ということで、ひとつよろしくお願いして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○秋葉征士議長 以上でご了承願います。

  ◎山科幸子議員質問

○秋葉征士議長 次に、2番山科幸子議員。
   〔2番 山科幸子議員 登壇〕
○2番(山科幸子議員) 2番山科幸子でございます。通告に基づきまして、ただ今より一般質問を行います。
  東根市では、まちづくりの最上位計画である第四次東根市総合計画の策定から、5年が経過いたしました。日々、目まぐるしく変わる社会情勢と社会環境を踏まえて、昨年には後期基本計画が策定されたところであります。後期計画には、第1章、誰もが安らぎと充実、幸せを実感できるまち、第1節、子育て環境の充実を掲げております。子ども・子育て支援は、第1番目の重要な施策であります。子ども・子育て支援につきましては、多様化する市民ニーズへの対応と子どもの医療費無料化を初め、各種負担軽減など他の自治体に先駆けて積極的に支援事業に取り組んでまいりました。今日の東根市の人口増加と、市政発展に大きな成果を上げており、大いに評価をいたすところであります。
  本市におきましても、核家族の進行による家族のあり方や就労形態等、子育て環境は年々変化しております。魅力と活力にあふれたまちづくり、人口減少対策の推進、そして選ばれる東根市であるために、さらなる子ども・子育て支援対策の充実と環境整備が重要であると考えます。
  年を追うごとに、予想以上に少子化は進んでおります。少子化の影響は経済や社会保障と広範囲に渡りますが、子ども同士の交流の場の減少から、子どもの健やかな成長に対する影響が大変懸念されているところであります。また、乳幼児に接する機会が減ることは親になること、親になったときには、育児不安にもつながることが懸念されます。児童福祉施設は、集団保育や遊びを通して、子どもたちの社会性、人間性の成長を担う重要な場となっております。つきましては、平成27年に策定されました、東根市子ども・子育て支援事業計画と、昨年に示された児童福祉施設の整備年次計画表に基づき、次の3点についてお伺いいたします。
  はじめに、児童福祉施設の整備年次計画に基づく進捗状況と子育てニーズに対する充足についてであります。県は4月1日現在、県内の待機児童が67人、4年ぶりに待機児童が出たと発表しました。東根市は天童に次いで2番目の27人、昨年度から第3子の保育料無料化制度が始まり、昨今の保育需要と相まって施設整備が追いつかない状況にあります。昨年保育所の内定通知が出たときには、市の担当窓口も対応で大変混雑したと聞いております。認可外保育所を探す方、就職を諦めた方、保育所入所の希望から児童センターへ変更された方もおられます。数字で表れている以外に隠れ待機児童や、保育の潜在希望者は多いのではないのかと推察しているところであります。
  また、学童保育所につきましても、希望者が定員を上回った施設があります。これからの転入先や結婚後の居住地を考えるとき、大きな判断材料の要因となる保育所、こども園、児童センター、学童保育所などの児童福祉施設の整備の進捗状況と、子育てニーズに対する充足率はどのようになっているのかお伺いいたします。
  続きまして、児童福祉施設における公設公営施設の方向性の検討状況について、お伺いいたします。市では児童福祉施設の民間事業者による移行整備が進められております。昨年示された年次計画表によりますと、神町保育所は民間施設の設置状況等によって方向性を検討することとなっております。
  現在、改修中であります指定管理で運営されている東根児童館をはじめ、東根、本郷、高崎、長瀞児童センターの施設につきましても、同様に民間施設の設置状況によって、方向性を検討するということになっております。今後の児童福祉施設のあり方についての検討は、どのようになされておられるのでしょうか、お伺いいたします。
  最後に児童館の役割と、機能についてお伺いいたします。児童館は児童福祉法第40条による子どもの健全育成の児童厚生施設として、全国に4,500を超えておりますが、自治体によって活動や運営状況は千差万別であります。主なものとして1つ、子育て支援施設の1つとして集団保育をやっている。2つ、乳幼児から小学生さらには中高校生や不登校児、被虐待児まで総合的な子育て支援事業を行っている。3、世代をつなぐ交流の施設として、子どもや若者、親、住民にとって、身近な地域ネットワークの拠点としている、など多種多様な運営がなされております。
  東根市子ども・子育て支援計画では、児童センターにおける集団保育と施設の老朽化が課題として取り上げております。本市の児童館の役割と機能はどのようになっているのかお伺いします。
  以上をもちまして、登壇席からの質問を終わります。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 山科幸子議員の児童福祉施設等の整備充実についての質問について、お答えいたします。
  はじめに整備計画の進捗状況と子育てニーズに対する充足についてであります。平成26年度に策定した東根市子ども・子育て支援事業計画においては、平成27年度時点で3歳から5歳までの保育が必要な子どもの数に対しては、176人分の定員不足、ゼロ歳から2歳までについては、260人分の定員不足であり、一方、幼児教育対象の子どもの数に対しては、103人分の定員過剰という見込みであり、保育施設の整備が急がれる状況でありました。
  議員ご質問の児童福祉施設等の整備計画書につきましては、この支援事業計画に基づき、平成27年度から平成31年度までの具体的な施設整備等の方針と、年次計画を定めたものであります。
  進捗状況としては、平成28年度には老朽化した大富保育所にかわる保育所と、認定こども園の新設、並びに既存保育所の増築が実施され、本年4月には合わせて144人の定員を増やすことができたところであります。
  また、今年度においても老朽化した小田島保育所にかわる認定こども園など、2施設の新設と認可外保育所からの移行による小規模保育事業所の開設が進められているところであります。
  学童保育所については、平成27年度に大富小学校、平成28年度に東根中部小学校の学童保育所を新築いたしました。今年度は、高崎小学校及び東根小学校の学童保育所の整備に着手し、平成30年度に小田島小学校、平成31年度に神町小学校の学童保育所について、計画的に整備を進めてまいります。
  子育てニーズに対する充足につきましては、保育所等に関しては本年4月1日時点における待機児童数は、27人となったところであります。この要因としては、女性の就業意欲の高まりや、企業の人手不足感が強まったことを背景に、保育所等の入所希望者が1、2歳児を中心に前年度より163人と大幅に増加したことによるものであります。
  現在進めている施設整備により、来年4月には108人分の定員を増やし、合計1,043人の受け入れを可能とする予定ではありますが、3歳未満児については、今後とも利用希望者の動向を注視してまいります。
  また、学童保育所についても利用希望児童の割合が年々増加の傾向にありますので、保育需要に合わせた施設整備を進めてまいりたいと考えております。
  次に、公設公営施設の方向性の検討状況についてであります。児童福祉施設等の整備方針においては、民間事業所による施設整備を優先し、定員の確保を図っていくこと。公設施設については、保育ニーズが変動した際の調整機能や民間では対応が困難な児童の受け入れなどのために、いくつかの施設は今後とも存続させていくことなどを定めております。
  来年度には、公設公営保育所としては、神町保育所のみとなりますが、昨年度に耐震補強を実施したところであり、基幹的な保育所として今後とも市直営で運営していく予定であります。
  児童センターについては、3歳未満児の保育需要の増加などに合わせて、認定こども園への移行などを含めて検討してまいります。議員ご指摘の今後の人口動態に即しているかということに関しましては、子ども・子育て支援事業計画においても、未就学児の数は減少していくものと想定しております。
  しかしながら、保育所等への入所希望児の割合は、増加する傾向にありますので、当面は子どもの数が減少しても保育需要の変動は少ないものと捉えております。
  次に、児童福祉法に基づく児童館の役割と機能についてであります。児童館は18歳未満の全ての子どもを対象に、健全な遊びを通して、健康を増進し、情操を豊かにすることを目的とした施設であり、児童センターはその種別の1つであります。
  本市の児童センターについては、山形方式とも言われますが、午後3時までは集団保育を実施し、それ以降を本来の目的である従来館の遊び場として提供しております。
  しかしながら、近年は学童保育が充実してきたことなどにより、放課後に来館する児童は大変少なくなっております。このようなことから、児童センターについては保育の需要や地域のニーズなどを的確に把握しながら、その方向性を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) ただ今のご答弁ありがとうございました。順次質問席から質問を行いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
  児童福祉施設等の整備計画のもと、昨年度、本年度に大幅な保育定員不足の解消に努められましたことに敬意を表したいと思います。しかしながら、保育所やこども園、既存施設の新設、増築による施設の整備にもかかわらず、本年の保育所などにおいて待機児童が出てしまいました。子育て環境が予想を超えて変化しております。
  今後、未就学児は減少するものの、保育所等への入所希望者は増えるとのご答弁でありましたが、出生数の減少は入所者数に影響すると考えます。来年度以降の保育施設の整備計画については、どのようになっているのかお伺いいたします。
○秋葉征士議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えいたします。昨年度と今年度の民間事業者による保育所等の整備によりまして、0歳から2歳までの定員は148人分、3歳から5歳までの定員が104人分、新たに確保されることとなります。この数値を子ども・子育て支援事業計画に照らせば、3歳以上については計画どおり充足する状況であります。
  一方、3歳未満児分については、さらに120人分の定員を確保する計画となっておりますけれども、来年度以降については、保育所利用希望者の状況や出生数の推移などを注視しながら、判断してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) ご答弁ありがとうございました。4月末日の住民基本台帳によりますと、今年度は昨年度より0歳児が79名減少しておりました。例年の減少幅からしますと、大幅な減少でありました。ご回答いただきましたとおり、既存施設の活用などを含めまして、出生状況等を予測し的確な判断が必要な時期であると考えます。よろしくお願いしたいと思います。
  次に、公設施設につきましては、状況が激変した場合に、すぐに対応できるメリットがあるとのこと。施設のあり方や職員の処遇問題などの精神不安は、保育の質への影響が懸念されます。同一賃金、同一労働の働き方に基づきまして、臨時非常勤職員の待遇改善などについてお伺いいたします。あわせて職員の職種替えなどはどのように考えているのか、お伺いいたします。
○秋葉征士議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えいたします。市の今現在の保育所児童センターについては、正職員と嘱託保育士の採用によって行っておりますが、嘱託保育士については正職員よりも勤務時間が少し短く、業務範囲も限定しているところもございますので、正職員と同一労働と言えない部分もあろうかと思います。ただ、昨今の保育環境の変化、業務内容の複雑化などで嘱託保育士の責務が大変重くなってきていることも実情であります。
  また、全国的な保育士不足の中で必要定員を確保する、今年度については26名を募集したところでありますが、なかなか確保に苦労しております。ここ1、2年の間だけでも大幅な賃金の改定、担任加算の増額などを行っており、そういった意味では待遇改善が図られているものと考えております。
  また、職員の職種替えについてですが、これまでも原則的には行っておりませんので、ご理解をお願いしたいと思います。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 了解いたしました。それでは、学童保育所について定員を上回る希望者が出ている大森学童保育所の状況と今後の対応についてお伺いいたします。
○秋葉征士議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えいたします。大森小学校については、平成23年度に開校した学校でありますが、開校当時の児童数は548人で、校内に併設された学童保育所の利用児童数は、約130人で利用率としては24%ほどでありました。その後、年々児童数が増えまして、合わせて学童保育所の利用を希望する児童の割合も増えたことで、平成26年度には受け入れ定員を大きく超える約170人の利用申込みがあり、緊急に施設の増設が必要となりまして、小学校向かい側の市有地に新たな施設を整備したところでありました。
  しかしながら、現在児童数はさらに増えまして703人。開校当初に比べますと155人増えておりまして、学童保育所の利用児童数も平成29年度には200名を超える申込があったことから、小学校内の「おおもりホール」を緊急的に借用しまして、5つ目のクラブとして運営をしている状況であります。運営委員会の方々には、大変ご苦労いただいておりますけれども、今後の利用児童数の見通しや、新たな施設整備、民間建物の借用など、様々な検討を行っているところでありますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) ありがとうございました。学区内にはまだ宅地造成やアパートの新築が続いております。なかなか追いつかない需要で、増設していただいた施設につきましても、大きな幹線道路を隔てて通ってる状況でありますし、今後の対応が大変重要かと思っているところであります。
  また、大森小学校や学童保育所のあり方について、やはり大きな転換期にきてるのではないかという地元の声もありますので、お伝えしておきたいと思います。
  次に移ります。本市の児童センター児童館は、地域によっては学童保育の場として活用されてきた経過があります。ご答弁にもありましたとおり、通学学区ごとに学童保育所の整備がなされてきたほかに、子どもの遊び方や生活の変化があって、自由来館者は大変少ない状況であります。昼食後お昼寝をして、午後2時ごろにはお帰りの準備が始まりますが、子どもの健やかな成長の観点からもう少しゆっくりお帰りできないのかというお声が大変多くなってきております。もっともだと思います。保護者の負担軽減と子どもの健全育成から現在午後3時までとなっている保育時間の延長実施をすべきと考えますが、いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えいたします。児童センターについては、保育所などと違いまして原則としてはご家庭に保護者がいらっしゃるなど、保育を必要としない子どもさんが対象の施設であります。それで、これまで3時までの保育ということで行っておりました。
  これまでも保育時間の延長などについて検討した経過もございますけれども、保育士確保の課題などもありまして、実施には至っておりません。ただ、昨今の保育需要の変化もありますので、今後とも継続して検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 今までも延長については、検討してきた経過があるということでございました。児童館の運営は自治体の裁量となっておって、時間の制限はないようです。集団保育の場として、保育所に入所できなかった受け皿となっているケースもございます。もっと働きたいんだけども、児童館に入れているために働けていない、時短している方もいらっしゃるのは事実でございます。
  県内では、午後4時まで、土曜日も開館しているところがあります。福祉部長答弁にありましたように、早急に保育需要と保護者の負担軽減からの検討をいただいて、実施に向けた方向で検討していただきたいと思います。
  次に児童館の使用料に移りたいと思います。東根市の使用料につきましては、本市では一律1万2,600円、昼食代を含めますと1万6,000円くらいになります。保育所であれば料金が低くなる家庭があります。所得に応じた料金改定などは、どのように考えているかお伺いしたいと思います。
○秋葉征士議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 料金についてちょっとお話をさせていただきたいと思いますが、保育所等の保育料については、子ども・子育て支援法に基づく負担金であります。ということで、所得に応じて国が限度額を定めまして、その範囲で市がその負担額を設定しております。児童センターについては、議員ご指摘のとおり使用料でありますので、所得に応じたものという設定はありませんので、減免などの方法で所得に応じた徴収が可能かと思われます。
  現在月額1万2,600円でありますけども、こちらは平成18年度に1万400円から値上げした金額でありまして、10年以上据え置いております。保育時間等の違いがあるとはいえ、現在、保育所保育料の平均が約2万2,000円でありますので、高い設定ではないのかなと思われますし、民間の幼稚園などとの影響もこれまで考慮して設定してきた経過もございます。
  ただ、低所得者対策は大変重要でありますので、新制度に基づいた施設などへの移行も含めて検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) ありがとうございました。ご答弁の趣旨は理解いたしました。お隣の天童市から転入してきた人の話なんですが、天童市では4時まで開館して土曜日も開館。そして料金も6段階になってるそうです。
  今、人が動く時代です。それで東根から行った場合には、こんなに幅があって利用しやすいと考えますが、反対に天童市から来た場合に、あれっていうふうに思った方がおられますので、やっぱりその辺周辺近郊との調整とか、現在の保育ニーズに合わせた児童館のあり方について検討すべきだと考えます。
  県内の児童館、やっぱり多種多様でございまして、自治体の裁量のもとに運営されております。東根市では広い園庭ですごく広い施設でありまして、これは有効活用すべきだと考えますので、今後の検討に大いに期待するところであります。
  最後に市長に伺いたいと思います。ガバナンスの6月号拝見させていただきました。厚生労働省の人口動態統計が発表されまして、出生数の減少が大きく、少子化が深刻な状況にあって大変危惧しているところであります。これまでの市長の先駆的な子育て支援対策には大変評価をしておりますので、今後の少子化対策などにつきまして、市長のお考えをお聞きしたいと思います。
○秋葉征士議長 土田市長。
○土田正剛市長 この少子化対策というのは、もう日本全国的に、先般も全国市長会に出席した際も、最大の課題は急激な人口減少対策であるということが特別提言として出されたわけでありますが、その認識は私も当然同じであります。
  東根そのものは直近の特殊出生率で、県が発表したものによりますと、1番新しいのが平成27年であります。1.74であります。これは各市町村では特に類似の市においては、お隣の天童が1.55であります。そして山形が1.43であります。そういうふうな状況の中で、東根の、かつては人口が増える目安とされる2.04という中において、これを上回った時期があります。それは昭和55年の統計ですと、当時2.06という数字で、出生数から見ると、563名が生まれておりました。今回の1.74というのは、しからばどのくらいかというと、462名でありますからちょうど100名ぐらい減少しているわけでありますけれども、こういったものを同じように天童市で比べますと、昭和55年が700名であったところが、平成27年は506名、約200名減。それから、山形市でいえば3,350名が2,013名ということで、約1,500名ぐらい減ということになっておりまして、ちなみに村山市などについては昭和55年が418名であったものが、平成27年には137名というふうに、最近のこの減少の推移というものが如実に表れているわけであります。
  しかし、1.74ということで、13市では、断トツの出生率でありますけれども、2.04からするならば、はるかまだ未知の世界でもあるわけであります。しかし、そういうふうな1.74を記録している東根市でありますけれども、翌年になりますと455名とだんだん減少になって、実は今年は384名、かなり下回っているわけであります。ですから東根といえども相当な対策を講じないと、2.04というところまでは回復できないのかなと分析をしているところであります。
  日本の、国も2025年までには1.80というのが今の安倍政権の出生率の向上であります。それから山形県については、2020年に1.70と数字を掲げているわけでありますけれども、ご案内のとおり今年は0.1ポイント下がりまして、1.47という数字になっております。そういうふうな意味で全国的に、あるいは山形県内でも全県的に減少というものがとまらないということが、こういう以上の数字でもおわかりできるかなと思っているところであります。
  しからば、こういう減少をいかに食いとめるかということについては、今議員がご指摘なったように、いわゆる保育所施設を初め、あるいは学童保育所そして児童センター等々について、特に児童センターについては山形県独特のものでありまして、全国的には児童センターという制度はないわけであります。そういうふうな中において、議員がご指摘したような天童市も一部児童センターについては、使用料の細かい段階に分けてやっているということなども、ちょっと参考にはしてまいりたいと思いますけれども、私自身がこの子育て問題については1番強調したかった点は、もちろんこういった、例えば医療費の無料化であるとか、あるいは保育所の保育料の無料化であるとか、いろんな面で各市町村が競うように競争しているわけでありますけれども、この問題について私も否定的に捉えるものではありません。親の経済的な負担というものは軽減されることについては、やっぱり子育て問題について考えるのに非常に有効な手だったと思っております。
  しかしその上で、私は幾ら経済的に負担が軽減になったとしても、学校に通う我が子がやはりいじめ問題に遭うとか、あるいは引っ込み思案であるとか、そういうふうなものについては、やはり心身ともに健全に育つことが何よりも子育て問題を考える上で1番であるという私の信念があります。そういうことなども含めて、遊びの施設と遊育ということについて、大きく近郷近在の市町村から、若者から非常に評価されたという点においては、出生数あるいは人口増につながっているものと理解をしているところであります。そういうことを踏まえて、いわゆるそういった若者が子どもを産み育てやすい環境づくり、今の議員ご指摘のとおりであります。
  それから、2番目として、いわゆる若者が安定した仕事につき、家庭と仕事を両立できる支援をいかにしてつくっていくか。そして独身男女の出会いの場の創出、結婚支援ですね。こういった問題等については、各市町村とも共通する課題でもありますので、積極的に今後とも取り組んでまいりたいなと思っております。
  その上で私は何といっても、このまち・ひと・しごとということで、国の地方創生というものがあるわけでありますけれども、あれを唱えてからもう今年で3年目に入っております。しかし、あれから東京一極集中というのは、ますます加速しているわけであります。
  安倍政権の最初のうたい文句は、まち・ひと・しごと、いわゆる東京で働いている若者を向こう5年間の間に30万人を地方に移住させ、そのためには働く場所をつくって、よってまちににぎわいを興すというのが、まち・ひと・しごとであったわけであります。しかし、現実の実態としては、逆方向にいっているということから言っても、これは私はゆゆしき問題だなと思っております。
  例えば、地方創生交付金についても最初は10分の10の交付率でありました。しかし今は10分の5という、交付率が約2分の1になっております。そういう状況の中で、地方創生というものに応募する各全国の市町村の数というものは、半分に減っているわけであります。こういう状況の中で、いわゆるまち・ひと・しごと地方創生なんて言っても、非常に私は大いに懸念するということの中で、今後先ほども申し上げましたように、私も2度目の全国市長会の副会長に就任したわけでありますから、こういう問題で政府の中枢と今後、私も議論を激しくさせながら、迫ってまいりたいなと思っているところであります。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○秋葉征士議長 2番山科幸子議員。
○2番(山科幸子議員) 大変ありがとうございました。市長の3つの子育て、少子化対策、念頭に置いて私も日々頑張ってまいりたいと思います。日ごろのやはり私たちが聞いた声が国の方に届くように市長に頑張っていただきたいと思いますので、本日はありがとうございました。
  以上で質問を終わらせていただきます。
○秋葉征士議長 以上で、ご了承願います。

  ◎河村 豊議員質問

○秋葉征士議長 次に5番河村 豊議員。
   〔5番 河村 豊議員 登壇〕
○5番(河村 豊議員) 5番河村豊でございます。それでは、通告しております3項目について質問させていただきます。
  はじめに障がい者福祉の充実について、お伺いいたします。障害者基本法第11条第3項に定める市町村障害者計画にあたる、第二次東根市障がい者福祉計画が平成25年度に策定され、長期的な視点から本市の障がい者施策の基本的な方向を示すとともに、その実現のための施策を明らかにし、総合的かつ計画的に施策の推進が図られてまいりました。計画策定にあたっては、障がい者の生活全般における要望、市民の障害に対する理解やボランティア活動への参加意欲などを把握するため、障がい者手帳所持者や二十歳以上の市民の皆さんにアンケート調査を実施し、その結果が計画に反映されたと認識しております。
  平成18年12月に国連で、障害者の権利に関する条約が採択され、国では平成23年8月に障害者基本法の改正が行われました。そして、平成25年6月に制定され、平成28年4月1日から施行されたのが障害者差別解消法であります。障害者差別解消法は全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的としております。
  これに合わせて県は、「山形県障がいのある人もない人も共に生きる社会づくり条例」を制定し、目的達成に関し県の責務及び県民等の役割を明らかにし、基本となる事項を定めております。そこで、当市としても障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら、共生する社会の実現を目指し、市や事業者の責務を明確にし、障害を理由とする差別の解消の推進に向けた、施策の策定や相談体制、推進体制を明確にしていく必要があると考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。
  また、これまでの当市の障がい者福祉の総合的、計画的、体系的な取り組みについて、福祉の相談ができるところが少ないとの市民からの声があることから、相談支援体制について成年後見制度等の周知と、利用促進に係る情報提供等の面から、権利擁護施策について。平成24年に施行された障害者虐待防止法による、障害者虐待防止センター機能について。障がい者の福祉サービス等の具体的な面から、それぞれお伺いいたします。
  次に、障がい者の社会参加と社会的自立についてお伺いいたします。障がい者が自立し、安心して暮らしていくためには、就労の確保やグループホーム等の共同生活をする場の確保が重要であると考えます。障害のない子どもたちと同様に学校を卒業した後、就労する先が十分に確保されるように、これまでも就労継続支援B型事業所の定員枠の拡大推進や、A型事業所の積極的な誘致に取り組んでいただいておりますが、一般就労への働きかけも含めて、さらなる充実への取り組みが必要と考えます。
  また親元を離れ、自立するためにはグループホーム等の確保が必要ですが、当市においては、このグループホームが圧倒的に不足しているのが現状であります。行政としての後押し、積極的な取り組みを求め、この点についても市長のご所見をお伺いいたします。
  次の項目に移ります。学校教員の負担軽減についてであります。部活動指導員制度についてお伺いいたします。平成27年、文部科学省の諮問機関である中央教育審議会が、外部人材を活用するチーム学校の答申の中で、部活動指導員の創設を提言いたしました。これを受け、文部科学省が、学校教育法の施行規則を改め、制度化いたしました。
  以前から当市においても、部活動に保護者や専門的知識を有する外部指導者を導入している学校はあります。ただ、立場が法令上明確でなく、学校職員でないため顧問は努められず、生徒を試合に単独で引率することも認められておりません。
  私自身も中学校の部活動には長く携わっておりますが、若い指導者に世代交代を実施している途上でもありますので、あえてこの問題を取り上げさせていただきます。
  この度の部活動指導員は、学校職員として報酬が支払われ、顧問につくこともできます。その上で指導員が単独で生徒を引率できるように日本中学校体育連盟などの各団体は、大会規則を改正する方針であります。この制度の最大の狙いは、教員の負担軽減であります。経済協力開発機構いわゆるOECDの国際教員指導環境調査によると、1週間あたりの教員の勤務時間は3カ国地域の中で、日本が最長で部活動などの課外活動の指導時間は平均の3倍以上であったということであります。
  文部科学省が4月に発表した教員勤務実態調査結果でも、国が示す過労死ラインとされる週20時間以上の残業を行った中学校教員は、約57%に上ったということであります。外部人材の活用は実際に成果を上げており、岡山県は平成28年度運動部活動支援員として、県内の46校に派遣し、12月の調査では支援員がいる部活動の顧問を務める教員の94%が負担が軽くなったと感じていると答えています。
  生徒へのメリットとしても、より高度な技術指導が受けられる点があり、顧問を務める教員の中には競技未経験の人もいるだけに、指導員による競技力の向上も期待されております。自治体にとっては、指導員にふさわしい人材の確保や、報酬の捻出などが今後の課題になると考えますが、現状、スポーツ少年団の指導員資格を持って生徒たちの指導にあたっている方々は多くおられます。それらとの連携を明確にしていくことがまずは重要と考えますが、教育長のご所見をお伺いいたします。
  同時に指導や練習が熱心になると、部活動の時間は長くなりがちで、文部科学省とスポーツ省は今年1月、休養日を適切に設けるよう全国の教育委員会に通知し、求めております。愛知県の教育委員会は今年度から公立中学校は、週2日の休みを必須とし、事実上義務化をいたしました。生徒の負担も大きくならないようにする必要から、この部活動休養日に対する考え方についても、教育長のご所見をお伺いいたします。
  あわせて、これらの制度や考え方について、学校現場や教職員の意見、保護者の意見、指導者の意見、そして生徒の意見等を取り込むことは不可欠であります。当市における具体的な声の聞き取り、意見聴取についての取り組みを実施すべきであると考えますが、この点についても教育長のご所見をお伺いいたします。
  次の項目に移ります。行政が行う広報についてであります。これまでも行政が行う広報については、これまで何度も取り上げさせていただきました。また日常的にも各部署には様々なお願いをしてまいりました。特にホームページやSNSでの広報については、その効果や情報量、拡散力などから活用が不可欠であると訴えてまいりましたが、一向に改善されないことから再度取り上げさせていただきます。
  まず行政と市民との情報共有についてでありますが、当市が日ごろ市民に情報を届けている媒体として、メインとなっているが市報だと思います。しかしながらそこには、いち早くお知らせしたいもの、年間をとおしたもの、子育て中の方に届けたいもの、高齢者に届けたいもの、季節的なもの、様々な情報が混在する上に、限られた誌面に最低限の情報を詰め込まなければなりません。これには当然限界があります。そこで、ホームページを活用することによって、届けたい情報をより多く、正確に、極端にいえば、行政が持つ市民に有用な情報を全てここに載せることができます。
  市民の方からは、東根市のホームページからは東根市の姿が何も見えないと言われました。そう言われるまでもなく、私がホームページから行政情報を得ようとしても大半のものはそこから知ることはできません。改めて担当課に出向くか、電話をして教えていただきます。市民の皆さんに同じことを課しているというのは、あまりにも市民に優しくない行政ではないでしょうか。
  毎年、様々な事業やイベントの情報、詳細に積み上げられた数値などの情報を各課から印刷物としていただいておりますが、その情報が市民の財産が、それだけで終わっているのであります。即時性が必要な情報はSNSを活用してお知らせし、より詳しい中身に関しては、ホームページに誘導して見ていただくなど、市民目線での情報提供が不可欠であると考えます。
  また、移住希望者や観光で訪れようとする市外居住者に、東根市に興味を持っていただくためのツールとしても、ホームページを活用することは、多くの営業マンを全国、全世界に配置し、東根市の魅力を常時発信していること以上に効果があるのであります。
  SNSを活用している観光客が、東根の魅力を自分の言葉で発信してくれることによって、それらはさらに拡散し、何倍もの効果を発揮するのです。どうか住民サービスの拡大、充実、移住や観光による東根訪問を拡大していくためにも、東根市の発信力強化の重要性をいま一度認識していただき、ホームページやSNSの活用について市長のご所見をお伺いいたします。
  以上で登壇の質問といたします。
○秋葉征士議長 5番河村豊議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
   〔土田正剛市長 登壇〕
○土田正剛市長 河村豊議員のご質問にお答えいたします。はじめに障がい者福祉の充実についてであります。東根市障がい者福祉計画は、平成25年度に策定した十カ年計画であり、障害の有無にとらわれることなく、全ての人が相互に尊重し合いながらともに支え合う共生社会の実現を基本理念とする、障がい者に関する総合的な施策の方針であります。
  本市ではこれまでこの計画に基づき、各種福祉サービスの充実を図り、福祉部門に限らず保健、医療、教育、就労等の関係機関と連携を図りながら、障がい者が自らの選択により適切なサービスを利用できるよう、様々な支援を行ってまいりました。障害者差別解消法に係る市の条例制定につきましては、法律及び県条例の中で、市としての責務や、行政機関としての対応などが示されていることから、趣旨に沿って必要な施策を策定し実行してまいりたいと考えております。
  次に障がい者福祉の総合的、計画的、体系的な取り組みについてであります。相談支援体制につきましては、平成27年度から市内の相談支援事業所への委託を実施したことにより、年間の相談実績は900件を超え、それ以前に比べて大幅に増加しており、充実が図られたものと捉えております。権利擁護施策については、相談支援事業所や施設等と連携しながら、障がい者やその家族に対し、成年後見制度や社会福祉協議会が行っている金銭管理等のサービスなどの情報を提供し、支援につなげているところであります。
  また、障害者虐待防止センター機能については、平成24年に施行された障害者虐待防止法により設置した、虐待の相談通報に関する市の窓口であり、関係機関と連携を図りながら、虐待の防止や早期発見、早期対応に努めているところであります。
  障がい者の福祉サービスについては、障がいの特性や程度によって細かく定められているため、今後とも個々の状況に応じて適切な支援が受けられるようさらなる相談支援事業の充実や、窓口での丁寧な対応に努めてまいります。
  次に、障がい者の自立支援についてであります。障がい者の自立には、日中活動と居住の生活基盤の確立が大変重要であると考えております。日中活動系のサービスである就労継続支援事業所は、これまで市内にはB型の「大けやきの家」と「こすもすの家」だけでありましたが、今年10月には、B型よりも賃金等が高いA型事業所の開設が予定されており、就労機会が広がるものと期待しているところであります。
  また居住系のサービスであるグループホームは、障がい者が世話人の支援を受けながら共同生活をする場であります。定められた設備、基準等に基づき県の指定を受けて、社会福祉法人や企業などが設置し、国、県、市から支払われる給付費と利用者の自己負担により運営されるものであります。
  現在、東根市が給付費を負担している利用者は33名で、そのうち市内にあるグループホームの利用者は1名であります。東根福祉会が運営しているグループホーム「けやきの杜」については、所在地が村山市となっておりますが、「こすもすの家」で働いている4名の方が利用されております。それ以外の方は新庄市に6名、尾花沢市に5名など、県内外8市1町において就労継続支援事業所での仕事との組み合わせで、グループホームを利用されているようであります。現在市内においては、関係事業所より、就労継続支援事業所や、グループホームの新設、または増設の計画が掲示されており、障がい者やその家族が地域で安心して暮らせるよう、これら計画の早期実現に向けて、市としても働きかけ等を行ってまいりますので、ご理解をお願いします。
  次に行政が行う広報についてでありますが、市民の暮らしにおいて、行政情報はなくてはならないものであり、市民にわかりやすく必要な情報を届けることが重要であります。情報媒体については、市報などの紙媒体やホームページ等の電子媒体で、様々なツールを用いて情報発信を行っているところであります。特にホームページにつきましては、時間や場所を選ばずに必要な情報を瞬時に探し出すことが可能であり、利便性にすぐれた特性を持っております。
  普段の生活や仕事においても、ホームページを通して、必要な情報を得る機会が増えており、市民が知りたい情報をホームページに載せることが、市民の利便性に資すると考えております。このようなことから、行政が保有する情報を積極的に掲載し、情報の更新を適切に管理していくことが重要であり、今後ホームページの一層の充実と適正管理に努めてまいります。
  近年は、スマートフォン等のモバイル端末の普及やブロードバンドの進展が進んでいることから、スマートフォン版のホームページの立ち上げや、子育て生活情報や防災情報を提供する東根市版の総合アプリの開発を行ったところであります。そのほかにも、ソーシャルネットワーキングサービス、いわゆるSNSを利用した情報発信や、メール自動配信サービスも行っており、多様な手段による情報提供を行っているところであります。
  またホームページに情報を掲載するにあたっては、内容をわかりやすく、見やすく配慮するとともに、広範かつ詳細に情報提供ができるよう取り組んでまいります。
  次に、移住希望者、観光等、市外居住者への広報についてであります。移住希望者や観光客など市外居住者を対象とした広報については、いかに求められている情報をわかりやすく届けるか、いかに興味と関心を持ってもらえるか、情報発信にも工夫が求められております。移住希望者については、定住促進のパンフレットを作成するとともに、同様の内容をホームページに載せております。パンフレットについては、公共施設への設置のほか、全国の自治体の移住に関する情報を専門的に取り扱っている、東京のふるさと回帰支援センターにも設置を行っており、県と連携した移住相談会なども活用しております。
  観光については、デザインを重視した観光パンフレットや、チラシを作成し公共施設への設置はもとより、市内の宿泊施設や物販、飲食施設などに設置する取り組みを、東根市観光物産協会と連携して行っております。また、本市のホームページにおいては、トップ画面で行政情報と観光情報を選択できるよう工夫を図っております。さらには、山形新聞社と連携し、観光イベント等の情報を1週間ごとにメール配信するサービスの提供や、フェイスブックによる情報発信を行っております。
  市外居住者については、ホームページによる情報提供や、この度開発した総合アプリでの自動配信サービスやメール配信サービスで情報発信を行っております。今後は多言語対応のプロモーションビデオの作成を行い、様々な媒体に情報を載せることで、興味と関心を促し、本市の魅力をこの内外に広く発信してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○秋葉征士議長 次に、教育長に答弁を求めます。元木教育長。
   〔元木正史教育長 登壇〕
○元木正史教育長 私からは学校教員の負担軽減についてのご質問にお答えいたします。はじめに、部活動指導員制度についてでありますが、本制度は議員からもありましたように今年3月、学校教育法施行規則の改正により設けられたもので、生徒の自主的、自発的な参加により行われるスポーツ、文化、科学などに関する教育活動である部活動において、校長の監督のもと、技術的な指導に従事する部活動指導員を設けることで、部活動の指導体制の充実を図るものであります。
  部活動指導員は、技術的指導だけではなく、年間、月間指導計画の作成、生徒指導や事故が発生した場合の対応など、これまで教員が対応してきた職務を担うことができるため、それに足り得る人材の確保が本制度運用にあたっての大きな課題と捉えております。また、これまで本市で広く定着してきました外部指導員と、どのように調和させるか、また勝つことに偏重しがちな、地域や保護者の期待を本来の部活動の姿にどう転換していくかなど、現場での課題は少なくありませんが、教員の業務負担軽減につながる可能性は大いにあると捉えております。
  本制度は、誕生から日も浅く、ただ今申し上げた課題や財源の問題もありますので、他県の先進事例を注視し、山形県教育委員会の考え方も確かめながら、必要な体制整備について研究してまいります。
  次に部活動休養日に対する考え方についてでありますが、毎週土曜日または日曜日のいずれかを部活動の完全休養日とする県下一斉の取り組みでございます。このほか、市内各中学校では、職員の定時退校日となるウィークデーの1日も原則休養日としております。このことについては、部活動への偏りを是正し、学業はもとより教養、文化、家族や友人との時間など、バランスのとれた中学校生活を確保するとともに、中学校教員の多忙解消にも効果があるものと評価しております。
  次に、部活動に関する意見調査についてでありますが、部活動と教員の多忙との関係につきましては、午前中の今野議員のご質問にもありましたが、県が毎年行っている教員の勤務状況調査から概況をうかがい知ることができます。
  中学校教員の時間外勤務の理由は、部活動が第1位であり、本来優先されるべき授業の準備や生徒指導を上回る状況にございます。市内各中学校では、部活動保護者会の代表者を集めた会議、外部指導者の会議などを開催し、諸課題の把握と解決に努めております。生徒につきましても、生活記録ノートの記述等から生徒の思いなどを把握し、部活動の適正な運営に努めております。
  なお、議員ご提案の独自調査につきましては、意義があることとは思いますが、学校現場の新たな負担になることも懸念されますので、実施にあたっては目的や効果も明確にし慎重に行わなければならないと考えておりますので、どうぞご理解をお願い申し上げます。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) それでは、質問席で続けさせていただきます。まず、障がい者福祉の充実についてでありますけども、最後のところで述べましたグループホームがやはり東根市では非常に少ないということで、求める声もあるわけでありますけども、このグループホームの設置基準等について伺いたいと思います。
○秋葉征士議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 お答えいたします。グループホームの開設には、障がい者総合支援法に規定されている設置基準、人員配置基準、運営基準を満たす必要がございます。設置設備の基準につきましては、1つは住宅地いわゆる町中に立地すること。また、1つの生活単位としては、定員10名以下であること。原則1人部屋で7.43u以上、大体約4畳半以上の居室面積の確保。その他、共有を含む食堂、居間、台所、浴室などの設置などが定められているところであります。
  人員の配置基準としては、管理者が1名、サービス管理責任者は利用者30名に対して1名以上、世話人は利用者6名に対して1名以上配置することが定められております。運営基準については、調理や洗濯などの家事は、利用者と世話人が共同で行うことなど、細かく定められているところであります。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 今、基準を詳細にご説明いただきましたけれども、グループホームが不足しているということで、東根市にも350件以上あるとお聞きしておりますけども、東根市の空き家を、不足するグループホームに改修して活用するという考え方ができないのかどうか、県とかが改修に関しては、補助金とかの支給があると思いますので、この活用の可能性について伺いたいと思います。
○秋葉征士議長 梅津健康福祉部長。
○梅津佳之健康福祉部長 空き家の活用につきましては、設備基準が満たされていれば可能であります。ただ、建築基準法や消防法の要件を満たす必要がございまして、戸建て住宅を転用する場合は、建築基準法では、一般住宅から、複数人が入居する寄宿舎への用途変更ということになるため、基準が大変厳しくなり防火用の間仕切り壁を天井まで設置するなどの安全対策が必要となる場合がございます。
  また、消防法の規定により、利用する障がい者の支援区分ですとか、人数、施設の面積などに応じまして、自動火災報知設備やスプリンクラーの設置などが必要になります。また、アパートなどの共同住宅を転用する場合は、用途の変更はございませんけども、戸建て住宅と同様に、消防法の規定による設備の設置が必要となる場合がございます。
  グループホームの新設や改修には、議員からありましたとおり、一定の国、県からの補助金もございますが、一般住宅から転用する場合は多額の改修費用がかかる場合もあるためか、現在は新築する例が多いと把握しております。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 補助金とかはありますけども、金額が相当にかかる場合とかもあるということでありました。先ほど、登壇でもご答弁いただきましたけども、やはりこのグループホームに生活されてるような方々は、あくまでも仕事とのセットでグループホームなどで生活、自立されているという方が多いということでありますので、これはやはり就労場所が増えるとグループホーム何とかということにもなると思いますけども、逆にグループホームを設置できるような、例えば物件であるとか場所などを行政がしっかりおさえて、空き家バンクなどでもそういうものを取り上げながら紹介していくことによって、逆にそういうものが確保できるのであれば、就労場所も新たに開設していこうかという、企業の推進といいますか、そういうものも可能性が広がるのではないかなと思いますので、是非グループホームをまずは増やさなきゃいけないと、増やさなきゃいけないというか、つくらないといけないということが、非常に東根市では大きな課題であると思いますし、あわせて問題となっている空き家の活用なんかに関しても、この辺の2つの課題解決に向けて、あわせて考えられるのではないかなと思いますので、この辺のご検討を是非今後ともお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  それから、教育長に今ご答弁いただきました項目がありますけども、部活動の休養日ということで非常に重要であるということを教育長からもご答弁がございました。最近の記事でちょっと紹介させていただきますと、朝日新聞のデジタルというのを、アンケートしたわけですけども、ここのアンケートでいろんな声が上がっております。多く寄せられたのが、休養日、これは国が進めるべきであるという声があるんですけども、特に多く寄せられたのが活動時間が長過ぎるという声であります。生徒にとって学習時間や多様な視点を育むゆとりが持てなくなる。顧問を担う教員の長時間労働の原因になるという、そういう指摘が非常に多いという声がまずあったということであります。
  これは先ほど教育長もおっしゃいましたけども、やはり午前中の今野議員の質問、答弁にもございましたけども、やはり部活動というのが教員の過重労働に関わるという視点があるわけですけども、そういう視点からの議論も大切だけれども、子どもたちの多様な経験を積ませるための時間確保という視点も大切にしてほしいという、そういう保護者側の声もあるわけです。
  労働時間の、労働問題の観点から、部活動削減を訴える声が現場から上がっておりますけども、子どもの安全や健康面から、抑制する観点の議論が欲しいと、過剰な鍛錬は子どもの心身に悪影響になると、私もずっと部活動に携わって長く見ておりますと、やはり頑張る子どもほど無理をして長時間であるとか、厳しい練習に黙って耐えるなんていうことがやっぱりありまして、そういう子どもほど、けがを負ってしまうということがよくあります。ですので、私のこの休養を設けるというのは非常に重要であると考えてます。
  これも最近の、先月5月にちょっと紹介された記事でありますけども、バスケットの強豪校である大阪の近大附属高校のバスケ部が、猛烈というそういうやり方に一石を投じたということで、過度な練習や指導する教員の負担が課題となっている運動部活動で、全国大会常連の近大附属高校バスケットボール部が、慣例に縛られない独自の制度を取り入れていると。顧問の発案で日曜日を休みにし、部員が自由に練習を休める連休を導入したと。部活改革は、スポーツ省も有識者による検討会議をこの5月に初開催したわけでありますけども、この強豪クラブの取り組みというのが一石を投じそうだということであります。
  やはり日曜日に休みにするなんていうのは、非常に教える側としては勇気がいる行動で、この近大附属のバスケ部は過去5年で夏の全国高校総体、冬の全国高校選抜優勝大会に3回ずつ出場した大阪の強豪校であると。もともと文武両道の方針から、練習時間は短いということなんです。月曜日を部活の休みにしていたけれども、顧問が月曜日は当然学校に登校する日であるので、実際には生徒も先生も休めてないということから、日曜日をもう休みにしようということで取り組んだと。日曜日は大会や遠征がない限りは完全オフに変更したと。居残り練習もやめて部員を早い時間に帰宅させている。当初は強くなるわけがないといった批判的な声がほとんどだったといいますけども、平成28年も夏、冬の全国大会の切符を確保したと。すると学校内外から日曜を休みし、どう変わったのと関心を持たれるようになったということです。
  生徒の方も、クラブ休暇取得届の用紙に理由を書いて、3日前までに申請すれば部員は自分の意志で練習を休むことができる。80人の大世帯ながら、レギュラーや補欠にとらわれずひとしく休む権利が与えられている。取得理由は通院や休養など様々ですけども、ある生徒はテスト前の勉強のために使ったということでありますし、連休を全て使い切る部員は今のところいない。顧問は家族旅行に使ったっていいと、休むのも自主性であると強調しておられます。
  練習時間が短くなる分、3年生の生徒は練習中のシュート1本1本を大事にしていると、めり張りを大事にしているということでありました。ここがすごく大事な、いわゆる学生がスポーツに取り込む上で非常に大事なところではないかなと思います。私も小学校とか中学生に野球を教えているときは、過去にやはり自らの経験から休みの日は朝から、昼に弁当は食べて、午後からも1日練習するなんてことをやっておりましたけども、今は中学校でも、半日に、とにかく時間を絞って練習に取り組んでいるという実態であります。
  やはりこの辺も含めて、どこも同じような条件にしていくということがすごく大事でしょうし、顧問の負担を減らす、先生の負担を減らすという意味では、やはり先ほど言ったような土曜日、日曜日を完全に休みにするとか、平日も休みをとれるような形にしていくとか、学校の行事も含めて様々な日程の配慮をしていくとか、こういうことが必要なのではないかなと思いますので、是非この辺は参考にしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
  それからもう1つだけ事例をちょっと紹介したいんですけども、やはり時間を絞ってとか練習に集中させてとか、それからいろんな経験をさせるということのいい事例だというふうに思うんですけども、今年春の選抜で大阪桐蔭高校というのが6度目の全国優勝を果たしました。その中で最後胴上げ投手になったのが実は2年生の選手でありまして、この選手は非常に中学時代から注目をされておりました。何が注目かというと、中学時代に146キロの球を投げたなんていうこともあるわけですけども、私がもっとびっくりしたのは、実は冬場はスキーをやってると。長野県の出身なんですけども、スキーをやってると。そして中学の、実は、回転と大回転の選手でありまして、中学校時代は全国大会で優勝して世界大会にも行ってるという選手であります。そういう選手が高校からは野球に専念するということで、そういう世界に飛び込んで、そのころの経験が生きて、本人もやはりこの時代にスキーで鍛えたこの体幹が今の競技に生きてるということをはっきり言っておりますので、私も野球を教えてながら言うのもなんですけども、やはり小さいころから1つに限定するなんていうことは、なかなかやっぱり子どもの能力を見極めるというのは、難しいんではないかなと思いますので、文化的なことも含めて様々なことを経験できるような学校環境というのを是非つくってあげていただきたいなと思いますので、この点もよろしくお願いいたします。
  それから、最後の行政の広報についてでありますけども、登壇でも述べました、行政の計画や行政情報、それから統計情報なんかをホームページにもしっかり載せていくべきではないかと思うんですけども、この点いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 お答え申し上げます。現在、本市で様々な行政データや行政計画について、これは電子データで作成し管理しているというのがほとんどであります。つまりホームページ上のデータの作成が容易にできるようになってきているところであります。多くの行政データや各種の行政の計画など、ホームページに載せて、気軽にいつでも見られるようにしておくことで、市政の理解が深まるものと考えているところであります。
  また、各種の行政の手続における、申請書や届け出様式などについても、ホームページから取り出せるようにしておくことで、市民の皆さんにとって利便性が向上するとともに、また行政事務の効率化も図られる側面もあることから、今後とも掲載する内容を一層充実してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) 例えば、私たち議員も年間通して様々な資料、たくさんの、ページ数でいうたらどれぐらいになるかわかりませんけど、たくさんの資料いただくわけですけども、市長ご存じかどうかあれですけど、第四次総合計画というのも、最近いただきました後期基本計画というのも、実は、東根市のホームページでぱらぱらと紙のページをめくるようなイメージで全て見れるようになってるんです。これ私すごいことだと思うんです。
  このようなものがそういうふうな形になってるのに、実は毎年各課からいただくようなこういう非常に細かいデータを蓄積させた、僕これ非常に大事なものだと思うんですけど、こういうものは見れないんです。
  ですから、こういうのを全て各課からいただいているようなものを、何年分も実際には私たちいただいてますので、そういうものをホームページからすぐに閲覧できるようにしておけば、かなりの我々にとってはプラスでありますし、市民も見ていただけるような機会はどんどん増えるんじゃないかなと思いますので、今総務部長の方からも充実していくというご答弁いただきましたので、是非この辺の充実には取り組んでいただきたいなと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。ちょっとこの辺も含めてまた後ほど是非市長からはお聞きしたいなと思います。
  あと、観光情報なんかに関しましては、今回総合アプリをつくっていただいて、私もそのアプリをスマホにダウンロードしてますけども、毎週決まった曜日の時間になると明日は燃やせるごみの日ですとかいう、そういう通知がちゃんと来るんです。ですから非常に便利だなというのがあるんです。これは本当に我々や、職員の方がいろんな知恵を出すことによって、もっともっと活用していける、要は技術だと思うんです。是非この辺を発信して、観光情報とかそういうものに関しても、いわゆるプッシュ型、こちらからわざわざ見にいかなくても発信してきてくれるような、そういう情報発信とか、それから先ほども答弁でもありましたフェイスブックとか、ツイッターとか、登録メールであるとか、そういうものを活用するべきであると思いますけども、この点いかがでしょうか。
○秋葉征士議長 古谷総務部長。
○古谷利明総務部長 お答え申し上げます。SNSを利用した広報に関連しましては、利用者の生の声を瞬時に拡散することができます。また、登録した相手に直接情報を届けるという有効なツールであると捉えているところであります。フェイスブックを活用した情報提供、情報発信についてはそのメリットをもっと活かせるように、情報の更新の頻度を上げまして、登録者を増やしていきたいと考えております。
  今後もより一層、量も質も、ともに充実した情報発信に力を入れてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 5番河村 豊議員。
○5番(河村 豊議員) これも進めていただけるということですので、なかなかやはり各部署が、今やっておられる仕事の片手間というのではなかなかちょっと大変なんじゃないのかなと思うので、より担当部署の充実なんかも含めて、お願いしたいと思います。
  最後に是非市長によろしければ、ご答弁いただきたいなと思うんですけども、市長が考えておられる東根市の観光資源、また東根市の魅力というものを私はどんどんもっと全国、全世界に打ち出していくべきだと思うんですけども、その市長が考えておられる観光資源とか、東根の魅力というものはどんなものであるのか、お聞きしたいと思うんです。
  その前に私自身も、ご存じのとおり仕事で東根市に来て、移り住んで、そして東根市が大好きになって、東根の魅力にとらわれて住みついた人間であります。今でも先ほど白井議員からもありましたけども、私も毎年友人がこの東根に訪れてくれます。これまで私も海外にもいろいろ行ってきましたけども、仕事で中国とかインドも行ってきましたけども、昨日たまたまお話をしていた方が、中国の大河を見渡すような悠久の台地の写真を見せられて、中国にほれ込んでしまったというお話がありました。私も実は、山形に来たとき感じたんです。米であるとか水であるとか、非常においしいものがたくさんある。何よりも空気がいい。そして流れる時間が本当に魅力的だというのを私は実は感じたので、この東根に住みついて、そして私はこの立場で東根のすばらしさを全国、全世界に発信させていただいているつもりであります。
  是非、市長が思われる東根の観光資源、それから東根市の魅力というのを是非最後にご答弁いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○秋葉征士議長 土田市長。
○土田正剛市長 急に振られたわけでありますが、何といっても東根の場合は、風光明媚で自然豊かであるということが基本であると思っております。そういう意味でさくらんぼなどを初め、いろんな食文化にも恵まれておりますし、総合的に観光資源というものについて、今後とも検討を加えながら発信してまいりたいなと思っている次第であります。
○秋葉征士議長 以上でご了承願います。

  ◎散     会

○秋葉征士議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。

  本日はこれで散会します。
  ご苦労さまでした。

   午後 2時56分 散 会