議事日程 第3(一般質問)

平成24年3月5日 午前10時 開 議

      青  柳  安  展 議長       清  野  忠  利 副議長


◎出席議員(18名)
 1番   河  村     豊 議員       2番   原  田  利  光 議員
 3番   高  橋  光  男 議員       4番   細  矢  俊  博 議員
 5番   今  野     孝 議員       6番   大  場  英  雄 議員
 7番   浅 野 目  幸  一 議員       8番   加  藤  信  明 議員
 9番   阿  部  清  雄 議員      10番   阿  部  綾  子 議員
11番   高  橋  ひ ろ み 議員      12番   清  野  貞  昭 議員
13番   森  谷  政  志 議員      14番   佐  藤     直 議員
15番   奥  山  重  雄 議員      16番   秋  葉  征  士 議員
17番   清  野  忠  利 議員      18番   青  柳  安  展 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        石 山 泰 博
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
奥 山   元                 荒 川 妙 子  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長        青 柳 弘 索  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        高 橋 一 郎  教  育  長
岡 崎 春 夫  総 務 部 長        山 科   優  市民生活部長
黒 田   長  健康福祉部長         間木野 多加志  経 済 部 長
         建 設 部 長
菊 池 修 明                 植 松 敏 夫  会計管理者
         兼水道部長
杉 浦 宗 義  教 育 次 長        本 田   剛  総合政策課長
高 橋   昇  庶 務 課 長        古 谷 利 明  財 政 課 長
         選挙管理委員会                 監査委員
中 里 純 一                 斎 藤 吉 則
         事務局長                    事務局長
         農業委員会
原 田 光 茂
         事務局長

◎事務局職員出席者職氏名
塩 野 康 二  事 務 局 長        石 垣 和 彦  事務局長補佐
安 達 利 也  議 事 主 査        高 橋 範 一  主     事
児 玉 由希実  主     事        梅 津 佳 之  兼務書記
井 澤 志都香  兼務書記


◎議 事 日 程

 議事日程第3号
       平成24年3月5日(月) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政に一般に対する質問
        1 11番   高  橋  ひ ろ み
         2  6番   大  場  英  雄
        3  2番   原  田  利  光
        4  5番   今  野     孝
        5  1番   河  村     豊
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第3号に同じ。

平成24年東根市議会第1回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
高 橋 ひろみ
議     員
1.東根市老人福祉計画及び第5期介護保険事業計画について 1.介護保険料設定、介護保険給付基金活用と今後について
2.特別養護老人ホーム等待機者の解消について
3.在宅福祉サービスの充実について
4.地域生活支援体制の構築について
市  長
2.子育て環境について 1.就学前の子ども向け施設における、国の「子ども・子育て新システム」を見据えた、本市の状況と今後の方針について 市  長
大 場 英 雄
議     員
1.豪雪被害対策について 1.市民の雪下ろしや落雪事故の状況と安全対策
2.農業被害の状況と対策について
3.農道除雪の実施状況について
市  長
2.TPP問題と農業振興策について 1.TPP参加について
2.農業に与える影響について 
市  長
原 田 利 光
議     員
1.地域防災体制の取り組みについて 1.自主防災組織の指導育成の取り組みについて
2.消防職職員の人員確保について
3.防災無線の導入について
市  長
消 防 長
今 野   孝
議     員
1.「社会保障・税一体改革」について 1.野田内閣は2月17 日、「社会保障・税一体改革」大綱を閣議決定しました。大綱には消費税率の引き上げと合わせて、年金支給額の減額や、お年寄りの医療費窓口負担の引き上げなど社会保障の削減が盛り込まれており、市民の生活を直撃する内容となっています。そこで、以下の2点について市長の見解をお尋ねします。
(1)今日の経済状況下での消費税増税は、市民生活を窮地におとしいれ、市の税収にも大きな打撃を与えると思うがどうか。
(2)社会保障充実のためといいながら、社会保障水準を引き上げる展望を示せていない一体改革をどう思うか。
市  長
2.公益文化施設の整備、運営につい 1.公益文化施設の整備と関連事業等の実施方針によれば、「施設の整備、運営はPFI事業によることとします。」と記されています。しかし、市民の中には「そんなに何回もPFI事業を導入して大丈夫なの」と不安に思っている人も少なくありません。そこで、以下の2点についてお尋ねします。
(1)これまでのPFI事業についての評価は、どのようになされたのか。
(2)公益文化施設の床面積の根拠は何か。
市  長
河 村   豊
議     員
1.地域医療について 1.地域医療ネットワークについて 市  長
2.地域防災について 1.災害発生時の情報伝達について 市  長
3.学校教育について 1.小中一貫教育について
2.中学校授業への武道導入について
教  育
委 員 長
4.都市基盤の整備について 1.山形空港活性化について
2.雪に強いまちづくりについて
市  長
5.観光の推進について 1.広域観光の推進について 市  長

◎開     議

○青柳安展議長 皆さん、おはようございます。
 本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第3号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○青柳安展議長 日程第1 市政に一般に対する質問を行います。
 質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎高橋ひろみ議員質問

○青柳安展議長 最初に、11番高橋ひろみ議員。

   〔11番 高橋ひろみ議員 登壇〕

○11番(高橋ひろみ議員) おはようございます。
 通告により一般質問をいたします。
 社会を取り巻く情勢については、先日の代表質問の中で、るるありましたので、それを踏まえて質問をいたします。
 平成24年度の施政方針において、施策の大綱として項目ごとの説明の前段に、これまでとは違って次の文言がうたってありました。「本市では、豊かな高齢化社会に向けて、子育て支援と並行して、高齢者が生きがいを持ち、安心して地域生活を送るための施策を充実いたします。」と。人口激減社会、超高齢化社会に向けて、高齢者への施策を課題として捉えたことに本当にうれしく思うところであります。今日も高齢者への支援と子育て支援の両面からお尋ねいたします。
 最初に、先月、全員協議会で説明を受けました東根市老人福祉計画及び第5期介護保険事業についてお伺いいたします。
 介護保険料設定は、介護保険給付基金を活用し、抑制を図れたとの説明がありました。介護保険料設定と介護保険給付基金は今後どのように推移し、活用されるかをまずお尋ねしたいと思います。
 次に、特別養護老人ホーム等の待機者についてお伺いいたします。
 去る2月10日付けの報道の見出しに「特養ホーム待機者激増」と出ておりました。県内で過去3年間、特養が急ピッチで増床されたが、介護が必要な高齢者の増加に追いついていないということでした。先日の会派代表質問の中にも待機者の状態が示されていましたが、東根市においても同様と考えられます。そこで、待機者解消についてお伺いいたします。
 次に、在宅福祉サービスの充実についてであります。
 高齢者の独り暮らしの世帯895世帯、高齢者の夫婦だけの世帯1,118世帯と増える中、介護が必要になっても住み慣れた地域や家庭で生活したいと望む方が多いようです。そのような世帯に必要なのが在宅福祉サービスであります。東根市においてどのような在宅福祉サービスがあるのかお尋ねいたします。
 また、在宅福祉サービスとして家族介護用品支給事業がありますが、どのような用品がどのような状況の方に該当になるのかお伺いしたいと思います。
 次に、地域生活支援体制の構築についてであります。
 福祉推進員制度が創設して3年目になろうとしておりますが、まだまだ地区民に周知できないところがあります。現在どのような状況にあるのかお伺いいたします。
 以上が東根市老人福祉計画及び第5期介護保険事業計画についてであります。
 次に、子育て環境についてお伺いいたします。
 去る3月2日、ようやく国は少子化社会対策会議を開催し、子ども・子育て新システムの関連法案骨子を決定したばかりという、国の方針が定まらず地方自治体が動けないと思います。しかし、県でも子ども・子育て新システムを見据えた事業として、一定基準の認可外保育所へ運営費の補助を行うことにしております。また、民間においても保育サービス大手が、2015年に幼保一体化が始まることを受けて幼稚園の運営支援事業に乗り出すということも新聞に載っておりました。子ども・子育て新システムを見据えた事業が動き出したものと言えます。(仮称)東部子育てサポートセンター事業もその一つであると考えます。
 そこで、就学前の子ども向け施設における国の子ども・子育て新システムを見据えた本市の状況と今後の方針についてお伺いいたします。
 以上で登壇での質問といたします。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 おはようございます。高橋ひろみ議員の質問にお答えをいたします。
 現在策定している東根市老人福祉計画、第5期介護保険事業計画は、国が定めた基本指針に基づき、その計画期間を平成24年度から平成26年度までとしております。現計画の検証と合わせ、市民ニーズを把握するためのアンケート調査及び介護サービス事業所の意向調査の実施、高齢者数との将来推計などを踏まえ、特別養護老人ホーム等について59床を増床し、認知症対応型共同生活介護、いわゆるグループホームについて1施設18名の新設を計上し、介護保険料を算定しております。
 現在の介護保険料の基準額は3,180円となっています。しかし、予想を大きく上回るペースで進展する高齢化に伴い、在宅介護者が増えたことや施設整備等の影響などから基準額は4,100円程度となりましたが、平準化を図る上で東根市介護給付基金、およそ1億6,800万円の繰り入れを行い、3,680円と抑制を図ったところであります。介護保険制度においては3カ年の計画期間内に必要となる保険料を各計画期間における保険料で賄うことを原則としております。介護保険給付基金の剰余金は時期計画期間の歳入として繰り入れ、介護保険料の上昇抑制に充当し、平準化を図るとともに介護保険事業の安定的運営に寄与することとされています。
 本市としては、平成26年度末の基金残高を1億5,000万円程度見込み、第6期以降の介護事業の安定的運営と保険料上昇抑制に充てていきたいと考えております。
 次に、特別養護老人ホーム等の待機者状況についてでありますが、平成23年6月に市が独自に実施した状況調査では待機者の総数は265名となっております。この調査には家庭環境等のデータは含まれておりませんので一概に緊急性等について言及はできませんが、第5期における整備によって入所待機者の現況が緩和されるものと考えているところであります。
 平成2年度に50床で白水荘を開設して以来、特別養護老人ホームの新設及び増床により現在310床となっております。その間にも順次待機者が増え、現在の数値となってきております。今までの経過を見ると、今後も増床したとしても待機者の数が激減することはないものと予想されます。
 次に、在宅福祉サービスの充実についてでありますが、現在行っているサービスとして、食に関する支援が必要なひとり暮らし高齢者に対し、栄養のバランスに配慮した食事の提供と安否確認を行う配食サービス事業、自宅周辺の除排雪などの軽易な日常生活援助を行う軽度生活援助事業などがあります。在宅での介護は最も基本であると考えることから、今後も高齢者が安心して安全に在宅生活を過ごすことができるよう、生活環境に応じた福祉サービスや高齢者やその家族の状態に合わせたきめ細やかな福祉サービスを提供してまいります。
 ご指摘にありました家族介護用品支給事業、いわゆるおむつ券につきましては、ご承知のとおり、常に失禁状態にある高齢者等を在宅で介護している家族に対して紙おむつ等の介護用品を支給する事業であります。本市においては、特別養護老人ホームなどの介護老人福祉施設や介護老人保健施設に入所している場合は支給対象となりませんが、入院している方は該当することにしております。
 また、介護用品として紙おむつだけでなく尿取りパット、清拭剤なども該当させておりますので、使いやすいようになっております。
 次に、地域生活支援体制の構築については、地域において安心して生活ができるように、また、よりきめ細かなサービス供給ができるように平成21年度に策定した地域福祉計画の中で、地域福祉の担い手として福祉推進員制度を設けました。平成22年度の事業開始当初に14のモデル地区を設定し、設置を推進してきた中で、平成24年1月現在で152区ある行政区のうち76区に67人の推進員が設置されているところであります。福祉推進員の役割としては、地域の高齢者世帯や障がいがある方などの見守り活動、いきいきサロンの企画・運営への参画や敬老会開催などの地域の福祉活動への協力、住民への福祉に関する情報提供などがあります。
 実際の活動については、それぞれの地区の実情に合わせ、区長、民生委員・児童委員、福祉推進員の三者が話し合って、どのような活動を主に担っていくかを決めることとしております。また、随時三者懇談の場を設け、対象者の把握や地域の課題などについて情報交換をしながら活動を進めていただいております。
 近隣とのかかわりが希薄になりつつある中、住民同士が互いに気づかい、支え合うことのできる地域づくりのリーダーとして福祉推進員の活躍を期待しているところであります。任期は2年となっており、平成26年度の改選に当たっては全地区に設置されることを目標としておりますが、社会福祉協議会が主体となり、できるだけ早期の設置を推進してまいりたいと考えております。
 次に、子育て環境についてでありますが、政府が平成25年度から段階的な導入を目指している新しい子育て施策、子ども・子育て新システムについては、子どもと子育て家庭を応援する社会の実現に向けての制度を構築するというもので、その基本制度案によれば、事業ごとに所管や制度、財源が分かれている現在の子ども・子育て支援対策を再編成し、幼保一体化を含め、制度、財源、給付について包括的・一元的な制度を構築するものとされています。
 幼保一体化については、学校教育、保育及び家庭における養育支援を一体的に提供する総合子ども園を創設する施設の一体化と学校教育、保育に係る給付を一体化し、質問の高い学校教育、保育の一体的提供が検討されているところであります。
 さらに新システムの課題として、児童福祉施設最低基準の地方への移譲に伴う保育環境の確保、保育の必要性の認定、利用者と子ども園による直接保育契約制度移行における市町村の関与、費用負担、保育内容の整理など多くの課題が挙げられていることも事実であり、具体的な制度設計がはっきりと示されておりません。新システムにおいては、市町村が市町村新システム事業計画を策定し給付・事業を実施することとされておりますが、本市といたしましてはこのような不安定な様相を呈しております国の新システムを見据えた就学前の子ども向け施設について、今後の方針を明示することは現在のところ非常に難しい状況であります。
 現在、本市の子育て支援に係る計画として策定している東根市次世代育成支援行動計画は、平成26年度までの計画となっており、計画では通常保育、休日保育、病児病後児保育、放課後児童健全育成事業、ファミリーサポートセンター事業など国の定める12事業に加え、子どもの遊び場整備事業、(仮称)東部子育てサポートセンター整備事業、こうのとり支援事業、認可外保育施設支援事業などの本市独自の6事業を加え、取り組んでいるところであります。国の制度がきちんと整うまで、この計画に沿った形での子育て支援事業に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) それでは、質問席において質問を続けさせていただきたいと思います。
 介護保険料の基準額は4,100円程度となるところであったのが、東根市介護給付基金を繰り入れたことにより3,680円ということ理解いたしました。新聞紙上によりますと、山形市は4,575円、鶴岡市・酒田市・新庄市などでは5,000円以上にもなるということで、県内各市町村では抑制に苦慮しているのではないかと思います。そんな中、東根市は3,680円と低く抑えられていることは高く評価するものであります。
 保険料を抑制できた理由として給付基金を活用したということはご説明がありましたけれども、そのほかの要因としてどのようなものが挙げられるか、まずお尋ねしたいと思います。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 では、私から介護保険料の金額の改定についてのその抑制の要因は何かということでありますので、それについてお答えを申し上げたいと思います。
 介護保険料の上昇抑制の要因としては、平成12年度以来の介護保険特別会計の財政の健全化を図り、運営してきたことは無論のこと、介護保険基金の適切な運用により極端な保険料の上昇を回避してまいりました。また、介護予防事業の予防施策と平成17年度以降の地域包括ケアが除々に浸透していることも、介護保険料の大きな増額を抑えてきた要因ではないかと考えているところであります。平成24年度からの第5期の介護保険事業計画期間におきましては、引き続き健全財政を維持するように基金の管理や効果的な介護予防事業を展開して保険料の上昇抑制を図っていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 介護保険の抑制に対して様々説明をいただきましてありがとうございます。抑制できたことは東根市にとっても非常にありがたいことで、また、市民にとっても非常に感謝するようなことであります。基金の運用が今まで適切に行われてきたということも一つの原因、また、地域包括ケア、介護予防などに関して様々な施策が成功したのだと思います。
 その中で、そういう抑制が図られたことで一般会計からの繰出金が減額できたのではないかと思いますが、大体その額はどのような削減額になるのかお尋ねいたしたいと思います。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 介護保険事業全体のシステム、財源システムとしましては、第1号、第2号保険者の支払分が50%、それで今回は40歳から65歳までの人口が減っておりまして65歳以上の人口が増えておりますので、65歳以上の第1号保険者の割合が21%、残りの29%が第2号保険者というふうに一般の保険料にはなります。残りの50%につきましては、国が25%、それから県と東根市が12.5%ずつということで、全体で100%の事業費を賄うというふうになります。
 現在、東根市では3,680円の保険料になっておりますけれども、これは実質、例えば山形市のように4,500円ぐらいとなった場合については、実質、基金もうちの方では補てんしておりますので、本来は4,100円です。残りの400円については、東根市の一般財源の繰り出しが少なくて済んでいるということになりますから、その分を概算で計算していきますと500円の、人口が大体1号被保険者の人数が1万1,800人、それの21.1%分で割り返していって、それに東根市分の12.5%を掛けていきますと大体4,000万円前後ですね、一般会計の繰り出しが少なくなっているのではないかと概数で計算できるところであります。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 概数での計算で4,000万円近くということで理解いたしました。一般会計からの繰出金は給付額の東根市としては12.5%、これは変わりなく以前から同じだったと思います。その4,000万円が減額になったということは、市の財政にとっても非常にありがたいことだと思います。そういうことを含めて、今後、介護保険の抑制を続けていかなければいけない、また、それに対していろんな点で予防介護やら、また、在宅介護の支援に努めなくてはいけないのではないかと思います。その中で、そういう減額の、一般会計からの減額を今後どのように使うかということによりまして、ますます介護保険料が減額になり、また、一般会計からの繰出金も少なくなるということだと思いますが、その辺、その減額をこれから在宅介護とか介護予防にどのように利用されるかお尋ねしたいと思います。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 ただいまご説明いたしました減額につきましては、例えば山形市のように大体4,600円ぐらいになった場合、その場合については先ほど言いましたように4,000万円ぐらい増えると。ただし、現在の東根市の介護保険料については、先ほど申しましたとおり4,100円でありまして、それに基金を1億6,000万円取り崩して3,680円としております。ですので、仮定数値で言ったのは、あくまでも4,600円ぐらいに保険料がなった場合と。それは山形市と同じとかそういう、例えば鶴岡市とかありますから、おそらく4,600円ぐらいに標準かなということでお答えしたところでありまして、実質的にそれが、4,000万円が介護保険料の額として今必要としていない額であるということは言えないということでありますので、あくまでもこの金額は仮定の金額です。4,600円ぐらいになった場合の仮定の金額ということでありますので、その差し引き分についてどのようにお使いになるかというご質問でありますけれども、それについてはお答えはちょっとできかねるところであります。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 分かりました。今後そういうことで、介護保険料が減額するということは一般会計にも少なからず影響が出るとは思います。そういうことも含めて抑制に今後いろいろと検討していただきたく、また、そのために抑制になる要因についても説明していただきましたけれども、そういうものに使えるように今後よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次に特別養護老人ホーム等の待機者についてお尋ねいたしたいと思います。
 先ほどの答弁の中で待機者の数が265人ということで、県内においても増床はしているけれども待機者が減らないということは東根市でも同じだと思います。待機者の状況として家族環境のデータは含まれていないので、すぐでも入所したいかどうかは言及できないというお答えがありました。こういうことは、待機者265名がすぐ入所したいという人だけではないということも言えると思います。特別養護老人ホームに申し込む場合は、その待機者の状態というか、その申し込む、その項目には介護度とか年金の種別とか、生活保護があるかないかとか現在どこに暮らしているかなど様々な項目がありますけれども、なかなか個人情報もありまして実態的なことはなかなか難しいのかなと思いまして、多分、部長はそういうことの中で言及できないというお答えになったのではないかと思います。
 そういう中で、現在、特養は4施設ということで310床、東根市にあるということなのですけれども、平成18年10月に特養おさなぎが80床を開所、平成23年4月にはソーレ東根が60床が開所、平成23年4月、第2白水荘が30床増床ということで、合わせて170床の増床がありました。その施設において、そこの中に東根市の方がどのぐらいの割合で入所していらっしゃるのか、まずちょっとお尋ねしたいと思います。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 増床によりまして入所しました東根市民の数ということでありますけれども、おさなぎにつきましては80床のうち大体60%から65%ぐらいが東根市の方であります。それから、ソーレにつきましては現在60床のうち約半分強、50%から55%ぐらいが東根市の方が入所しているという現状にあります。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 今回、平成23年4月に開所したソーレ東根では50%強、特養おさなぎでは60%ぐらい、それに比べて白水荘、第二白水荘は95%の方が東根市の方ということになっております。その両施設の待機者を見てみますと、いかに白水荘と第二白水荘が東根市の方がたくさん入っているということが分かりました。そういう中で、施設ごとの待機者についてちょっとお尋ねしたいと思います。4つの施設の待機者の数をお願いしたいと思います。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 施設ごとの待機者の数でありますけれども、ちょっと手元に正しいしっかりしたデータがないのでちょっとお答えしかねますので、よろしくお願いします。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) それでは、ちょっと私がお伺いしたところによりますと、白水荘は161人ぐらい、第二白水荘は136名、おさなぎは72名、ソーレ東根は21名ということだと思います。そういう中で定員が80名、60名とほぼ同じに対して、いかに白水荘、第二白水荘の待機者が多いということで、やはりそれも白水荘、第二白水荘の入所を待っている方が多いということになると思います。そういう中で、白水荘、第二白水荘に入りたいということの中で、実際、白水荘、第二白水荘に入っている方の、それ以前にどこにいたかということになりますと、白水荘と第2白水荘の中の70%の方が在宅で過ごしております。また、ほかの2施設は、病院、家庭、ほかの施設と30%ぐらいずつ分かれております。これを見ても、第一・第二白水荘に入りたいという方、入っている方は在宅で過ごしている方が大多数だと思います。その中で、今後そういうふうに待機者も在宅でいる方が多いと思いますので、今後、在宅支援、そういうことについてなお一層の支援をよろしくお願いしたいと思います。
 以上で、そのことについては終わります。
 次に、在宅福祉サービスの中の配食事業についてでありますけれども、それも答弁の中でいろいろご説明がありました。それも理解しております。
 ただ、見守りということもあったり、栄養のバランスということもありましたようですけれども、他市町村で見ますと週3回をやっているところもございます。しかし、そういう実施方法がいろいろありますので、一概にそれがいいのかということも言えないとは思います。
 東根市の場合は月2回と。それで見守りができるのか、また、それで栄養のバランスがいいのかということは本当に疑問に思うところであります。ただ、今年の冬のように大雪の場合、買い物に出れないとか隣近所に出かけられないという方が多くおられました。そういう中で、冬期間のみ、その配食をプラスをするという考え方についてはいかがでしょうか。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 ふれあい給食サービスについてでありますけれども、実際にはふれあい給食サービスにつきましては今年度から対象者を広げまして、75歳以上の高齢者のみの世帯も含めまして実施しているところであります。現在のところ、平成22年度におきましては利用者が211名、総配食数が4,276食でありましたけれども、今回利用者を広げたことによりまして、現在、現時点では308名、5,653食が今実施しているということであります。利用者では1.5倍、それから総給食数では1.3倍となっているところであります。
 今後これからその対象者をもっと広げるとか、それから冬期間については2食ではなくて3食にすることによって栄養のバランスプラス見守りについても十分行えるのではないかというお話でありますけれども、東根市におきましては現在、見守りネットワーク、それから先ほども申しましたとおり民生委員、それから福祉推進員より見守り等行っておりますので、見守りについては今後福祉推進員の増加ができればもっと充実すると思っております。したがいまして、見守りについては十分、3業種の方が見守りしているということで、あとプラス隣近所との絆もありますから、そういうことがあったときには東根市においてはほとんどこちらに連絡をしていただいたり、民生委員が直接そこへ赴いたりしてやっているところでありますので、見守りについては今後も検討しながら十分見守りできるようにしていきたいと考えております。
 ただし、先ほど言いましたように弁当だけは冬期間だけ1回増やして行うということは現在考えていないところであります。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 今後、先ほど申しましたように在宅サービスというか、在宅の方にサービス、また、独り暮らし、高齢者の独り暮らしや高齢者世帯に今後ますますいろんな点で支援をしていかなければいけないということで私がちょっと提案してみましたけれども、そういう点、冬期間、多分これからそういう方がますます増えて、いろんな点で弊害ができると思いますので、今後いろいろ検討していただきたいと思います。
 次に、軽度生活援助事業のことについてお伺いしたいと思います。
 今年は例年になく非常に大雪でありました。この軽度生活援助事業がありまして、他市町村に比べて本当にうらやましがられた点がございました。シルバー人材センターにいろいろお願いしたりして、皆さん安全で安心な生活ができたなということも聞いております。今期の冬のシルバー人材センターに委託した雪の除排雪や雪下ろしの状況、専決処分の中でも460万円、補正の中でも250万円と増額していただきましたので、その除排雪と雪下ろしの状況をちょっとお尋ねしたいと思います。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 周辺の除排雪につきましては、2月16日時点でのデータでありますけれども、申し込み者が475件ありまして、そのうち申し込みした、登録している方と登録は別なので、登録した方が425件ありまして、実際除雪の申し込みを行った方が226件でありました。終了した件数が171件となっておりまして、まだ50件以上が終っていない。2月16日時点ですので、それ以降、順次行っておりますので、かなり進んでいるのではないかと思います。
 それから、雪下ろしにつきましては、雪下ろしの申し込みが269件ありました。そのうち終了した件数が216件になっております。キャンセルが26件ということで、20件ぐらい残っておりますけれども、今現在ではある程度を終了しているのではないかと思います。ただし現在のデータはちょっと手元にありませんので、お知らせすることはできません。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) シルバー人材センターに委託されている事業だと思いますけれども、2月の初め頃、私が知っている方で独り暮らしの数人から、シルバー人材センターに頼んだけれども200人待ちだとかそういう方がたくさんいらっしゃいました。それで本当に実情はどうなのかと思いましてシルバー人材センターにまいりました。そうしたら、もう朝から毎日電話が鳴りっぱなしで本当に困っていますという話もありました。
 その中で、ただ雪下ろしについては待ってくださいと言っても、それだけはなかなか待てない部分があると思います。今回の雪のように毎日非常に寒い日が続いておりましたので、雪の減り具合もちょっと少なかったようで、皆さん心配した方がたくさんおりました。そういう中で、もう待てないので自分が知っている方に頼んでしまったという方もたくさんおります。そういう方については、この補助が得られないということであります。そういう中で、本当に補助がもらえる人ともらえない人、これだけは待てないということで、そういう方に不公平感が出るのではないかと思います。そういう中で、この周辺の除排雪はシルバー人材センターさんで行っておりますので、それはるるうまくいっているようです。しかし、この雪下ろしについてはこんな状態なので、私は委託ということではなく、雪下ろしを補助金という形でしてはいかがでしょうか。市長はその辺どういうふうに思いますでしょうか。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 補助金と、今ちょっと私理解しがたかったんですが、要するに今年の場合は特に2月1日から2日にかけてがものすごい雪の量だったわけです。そんな形の中で、もちろんシルバー人材センターも除排雪などには大きく貢献をしてもらいました。そのほかに建設業協会の方々がそういう形の中で雪下ろしなどを中心にいろいろとフル回転をしたと聞いております。したがって、これについては補助金を拡大とするよりも、要するに間に合わないんですね。余りにも需用者というか利用者が多すぎて、それを消化するシルバーや業界の方々等々が追いつかない状況が、非常に今年は特に突然の大雪ということで間に合わなかった部分もたくさんあるわけであります。ですから、その辺は今後補助金を増大するというよりも、どういう形で利用者にこたえられるのか、もう少し幅広くちょっと検討してみたいと思っているところであります。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 市長の答え、ありがとうございます。今年みたいに本当に特別って言えば特別でしょうけれども、温暖化のせいで、また来年も大雪になるかもしれないという状況が続くかもしれません。そういう中で、皆さんに公平に、誰でもが安全に暮らせるような検討をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、家族介護用品の支給事業についてでありますけれども、登壇で詳細に説明がございまして理解をできました。これは在宅で介護している方への支援ということで、東根市の場合は他市町村に比べて非常に使いやすいということも聞いております。ほかの市町村では現物、段ボールにいっぱい入ったものを玄関に置いていかれるということも聞いております。しかし、今後、病院においても決まったものしか使えない、一律のものしか使えない。また、在宅介護の宅老所などでも、今からますます増えると思いますけれども、そういう中でやはり同じものを使いたいということで持ち込みができないようなところもたくさん出てくると思います。現に今、いろんなところであります。そういうものに対してはどのようにお考えかちょっとお尋ねいたします。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 家族介護用品、特におむつの件でありますけれども、おむつの件につきましては、病院とかその場所によって独自で事業をやっているところがございますので、現在、東根市のおむつ券を持っていても使えないところはあります。ただ、おむつ券につきましては、各事業所と契約をしましてきちんとそこで買っていただいて、そこに持っていって使うと。主に在宅を中心にしていただくということを中心に当初計画しておりましたので、病院ではなかなか使っていただけないということがあります。ただ、北村山公立病院とかそういうところは使えますけれども、それ以外の慢性期病棟がある病院とかそういうところでは使えないというのが現状であります。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 公立病院やらいろんなところで使えるところも私も分かります。しかし、使えないところもございます。おむつだけではなくて尿漏れパッドとかいろんな別なものにも変えるということはお聞きしましたけれども、金額としてはそういうものは多分少ないと思います。そんなことで、今後ますますそういう在宅介護の施設やら病院に入院される方、たくさん出てくると思いますので、その辺の検討もよろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
 次に、福祉推進員の制度のことについてお伺いしたいと思います。
 先ほど152の自治区がある中で76地区、そこで67人の福祉推進員が現在おられるということでありますけれども、任期は2年ということで平成24年度が改選期であるということでしたけれども、選任の方法としてどのように行われているのかちょっとお尋ねしたいと思います。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 福祉推進員の選任につきましては、区長が福祉推進員候補者を地区社会福祉協議に推薦しまして、地区社会福祉協議会会員において取りまとめまして、地区ごとの候補者が東根市社会福祉協議会に推薦されます。推薦された福祉推進員に対し、東根市社会福祉推進員制度実施要綱の第5条に基づきまして東根市社会福祉協議会会長がそれを委嘱していくとなっている次第であります。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 分かりました。区長さんの選任でということなのですけれども、今現在、福祉推進員さんがおりますけれども、いろんな点でなかなか分からない部分がある。どういうふうにしてどういう仕事、先ほど登壇での答弁にもございましたけれども、実際、福祉推進員になっている方からいろいろお尋ねしますと、民生委員さんとの仕事の種類というんですかね、仕事の住み分けが分からないという方もいらっしゃいますけれども、その選任のときに区長さんと一緒に民生委員さんも入って選任する方法をしたらどうかなと思うのですけれども、そうすると民生委員さんと福祉推進員さんの接触も多いし、お互いに分かり合える同士の福祉推進員さんを選べるのではないかと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○青柳安展議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 福祉推進員の推薦につきましては、あくまでも地区の方でしていただくと。民生委員の方が入りますと民生委員の方は大体150から250世帯に一人ということで、地区がまたがっている方もかなりいらっしゃいますので、それについてはその都度一緒になって推進員を推薦していくのは難しいのではないかと考えております。
 仕事につきましても、以前も福祉推進員制度について全協でご説明しましたけれども、よく、屋上に屋を重ねるとか、船頭を多くして船山に登る、とか言われましたけれども、そういうことのないようにきちんと三者会談等を行いながら研修会を行っているところでありますので、現在の制度のままで実施していきたいと考えております。
 以上です。
○青柳安展議長 11番高橋ひろみ議員。
○11番(高橋ひろみ議員) 分かりました。今後の地域の結びつけやら地域で暮らす人のための制度としては、福祉推進員がますます増えていくというか、活動がますます盛んになることが必要だと思います。福祉推進員さん、あと民生委員さん、区長さん、行政、その三者がうまくかみ合うことがその地域にとって非常に大事なことだと思いますので、その辺のご指導よろしくお願いしたいと思います。
 次に、子育て環境についてお伺いいたします。
 現在のところ、平成26年度までは東根市次世育成支援行動計画により取り組んでいかれるというお答えがありました。今後ますます子育て支援策が変わってくるということであります。しかし、子どもたちは毎年毎年そこの施設に入ってきます。そのときそのとき、子どもたちにとって最上の支援が必要ではなかろうかと思っています。
 東根地区の施設は常にお伺いしておりますので、年明け、周辺地域の施設を訪れてみました。東郷児童センター、長瀞児童センター、大富保育所、小田島保育所をお訪ねしてみました。その中で、東郷児童センターにおいては地区外から来ている方、東根地区、神町地区と少人数、12人ぐらいおりました。また、長瀞児童センターにおいては、東根地区、神町地区、そういうところから来ている方が19人ぐらい、大富地区では、地区外から来ている人は3名ということでした。また、小田島地区では、地区外の方が半数以上ということであります。その施設施設ごとによって違うということで、びっくりしてまいりました。いろんな状態はあると思います。実家がそこの近くにあるとかいろいろな状態はあるのではないかと思います。そういうことも含めて、そこの人たちがそこの地域の小学校にどのぐらい通っているんであろうかということで調べてみたところ、小田島小学校へ通っている人で小田島保育所からほとんどの人が、全部が小田島小学校に行っております。大富小学校には43人、平成24年度ですけれども43人入学するようですけれども、大富保育所の方は22人だそうです。ということは、それ以外の方が21人いらっしゃるということで、半数がいろんなほかの保育所とか幼稚園とかそういうところから通っているのだと思います。また、東郷小学校では、児童センターからは13人、ほかからが5人ということで、これもその小学校によって就学前の施設がどこであるかもいろいろ変わっているということが分かりました。
 その中で、児童数の割合は地区ごとにどうなるんだろうかと思って見てみましたら、平成23年4月1日現在で0歳から5歳までの人数というか、東郷、高崎、神町、大富、小田島、長瀞とありますけれども、東根地区と神町地区を合わせて77%の子どもたちになるようでありました。その周辺地域はそれ以外ということで23%ですかね、そういうことになると思います。
 今後そういう就学前の施設をどこにどのように置くか、また、新しく幼保一体化も含めて、ただ児童センターのような施設はやはり地域に密着しなければいけないと思います。送り迎えももちろん家族の方がなさっております。ただ、保育所は就業地に近い方がいいのか、また、居住地に近い方がいいのか、それは、るる家族によっても違ったり、考えも違うのではないかと思います。ただ、今回、平成24年度の入所者の募集といって、ひがしね保育所と神町保育所、東根児童センターにも集中していたようです。それのいろいろ配分というか調整というのが結構大変だったような気がします。そのことを考えて、今後、幼保一体化ということと、その保育所のあり方、児童センターのあり方、ますます女性が社会に進出し、また、現在就労の場がすごく少なくなっていると思うので、その点、女性に利用しやすいように、利用できるように施設を考えていただきたいなと思いますけれども、市長の考えはどうでしょうか。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 今、高橋ひろみ議員から詳しく小学校ごとの調査があり、分かった次第であります。そのようなことも踏まえ、児童センターというのは山形県独特の制度でありまして、これは全国的に山形県しかありません。先般、内閣府から私のところにインタビューが来まして、その幼保一元化について、今策定中であるけれども、特に東根市長の考え方などもお聞きしたいということで、その児童センターということを申し上げたら、えっ、とこういう感じで、それは山形県独特のものですねと。かつて安孫子県政の頃だったと思うんですが、要するにまだ幼稚園が普及してない中において、3歳児以上をどう扱うかという形で苦肉の策として児童センターという考え方が出てきたんだろうと思いますけれども、そういう形の中で幼保一元化というのはまだ今策定中でありまして、国でもまだ全体像というのがはっきり見えてきておりません。いずれにしましても、今のところ東部子育て支援センターが平成26年4月1日オープンの予定ではありますけれども、その前後に明らかになるのではないかと思っております。そのようなことも見据えて、いろいろと総合的に利用者、あるいは保護者の立場に立って利用しやすい保育所並びに児童センター等々について総合的に今後検討してみたいと思っておりますので、ご理解をお願いいたします。
○青柳安展議長 以上で、ご了承願います。

◎大場英雄議員質問

○青柳安展議長 次に、6番大場英雄議員。

   〔6番 大場英雄議員 登壇〕

○6番(大場英雄議員) 通告に従いまして一般質問を行います。
 1項目め、豪雪被害対策についてであります。1点目、市民の雪下ろしや落雪事故の状況と安全対策についてです。2点目、農業被害と対策について。3点目、農道除雪の実施経過についてでございます。
 2項目めとしまして、TPP問題と農業振興策についてお伺いします。1点目、TPP参加について。2点目、農業に与える影響についてでございます。
 3月に入りまして、今日はちょっと雪が降っておりますけれども、雪との戦いもまだ油断はできないものの、ほぼ終盤を迎えております。前年度に続く2シーズン連続の豪雪は、市民生活に多大な影響を及ぼしてきました。本市において豪雪対策本部を設置、各部署において市民生活の安全・安心に向けた取り組み、本当に御苦労さまでございます。
 さて、この冬の雪下ろしなどによる県内の死傷者数が先月2月26日の時点で288人に達したとの県の集計発表がございました。これは平成18年、いわゆる一八豪雪を上回る史上最悪となっております。雪下ろしや落雪など雪に関連した事故は、過去のデータを見ても降雪量や積雪量に比例して多発する傾向が出ております。
 去る2月14日の全員協議会におきまして、それまでの大雪による本市の被害状況と対応について報告がございました。それによりますと、2月12日時点での人的被害が8名、お見舞い申し上げます。また、各部署においては予算の補正をはじめ精力的な除排雪や、教育施設、あるいは公園等の安全確認、また対策、そして市民への注意喚起等実施されている旨、報告がございました。
 そこで、現時点での市民の雪下ろしや落雪事故の状況と安全対策についてお伺いをいたします。
 続いて、農業被害と対策について伺います。
 農業被害につきましては、先の全協において2月13日現在の状況ということでございますけれども、ハウス等全半壊80棟、被害面積約344アール、その他調査中ということでございました。その後、把握されておられること、あるいはその対策につきましては、去る2日の会派代表質問における市長答弁の中で後日改めて報告する旨ありましたので、次の質問に入りたいと思います。
 農道の除雪についてでございます。
 1月18日より実施しているということでございました。除雪は市民生活に多大な影響を与えることから、市道や歩道、生活道、そして公共施設、教育施設などを優先し、安全を確保しておられることは理解いたします。
 それでは、農道除雪についてはどのように実施されているのか、この点についてお伺いをいたします。
 大きい2項目め、TPP問題と農業振興策についてであります。
 現在、国家でも原発問題、消費税増税問題、これに合わせTPP問題、世論を二分する問題が議論されております。したがって、ここで私がTPP問題にかみつくことはちょっと顎の骨が痛くなりそうな思いもあるわけでございますけれども、あえて質問をさせていただきたいと思います。
 TPP、環太平洋経済連携協定、ご承知のとおり、当初10年前、2002年にチリ・シンガポール・ニュージーランドの3カ国間で交渉が開始されました。2005年にブルネイが交渉参加、2010年から拡大交渉会合が始まり、アメリカ・オーストラリア・ベトナム・ペルーが参加、その後にマレーシアが加わって、現在9カ国となっております。これらの動きに呼応するように、日本政府は2010年10月にTPP交渉への参加を検討すると表明、そして昨年11月11日でしたか、野田総理がTPP交渉参加に向けて関係国との協議に入ると表明をいたしました。加盟国は3年後の2015年までに例外なく全ての貿易関税をなくすこととされ、あらゆる産品貿易、原産地規則、貿易救済措置、衛生食物検疫措置、貿易の技術的障害、サービス貿易、知的財産、政府調達など、自由貿易協定の全ての主要項目の障壁を撤廃すると協定にうたわれております。
 そこで問題点を挙げさせていただきます。
 1点目は、政府の情報開示が少なく、国民や地方の意見を聞いておりません。我々もテレビや新聞報道などでの情報しか持ち得ないという現状でございます。
 2つめ、JA全中は昨年10月に参加反対の請願を衆参両院に提出、紹介議員は356名と国会議員の過半数に達しております。
 3点目、地方議会の意見書採択数も1,474件で、約8割がTPPに反対もしくは慎重な対応を求めております。本市議会でも意見書を採択しております。
 4番目、中国とか韓国など同じ環太平洋でも参加していない国が多く、また、カナダは条件をつけたことにより参加を断られたとされております。
 5番目、関税によって現在保たれている貿易バランスが崩壊するということが考えられます。
 次に、農業に与える影響についてであります。
 主食である米をはじめとする農地利用型農業の危機、牛肉や乳製品など農畜産物の価格低下が懸念されます。
 2つ目は、安い野菜や果物の輸入が増え、国内農産物の価格が不安定化し、農家の生産意欲の低下につながることになります。
 3つ目として、地産地消、食育、食文化に対する悪影響が考えられます。
 4つ目、食の安全に対する規制緩和が進み、安全・安心の低下を招くことが予測されます。
 5つ目、最近増えています新規就農、若者の就農意欲や判断、これに迷いを生じることになるのではないかと懸念されます。
 6つ目、農用地の利用率が下がり、耕作放棄地の増加が加速する。
 7つ目、ただでさえ低い食糧自給率の低下が避けられないものと考えられます。
 このようなことからTPP協定には不安材料が余りにも多く、行き過ぎた市場原理主義の貿易から国益は見出せないと考えますが、市長の考えをお伺いしたいと思います。
 以上お尋ねして、登壇での質問とさせていただきます。
○青柳安展議長 6番大場英雄議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 大場英雄議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに豪雪対策についてでありますが、今年は1月末からの勢力の強い寒波の到来により、近年にない記録的な降雪量となりました。本市におきましても、1月28日に積雪量が豪雪対策本部設置判断基準の75センチメートルに達したことから豪雪対策連絡会議を開催し、情報収集と各課の役割などを確認したところであります。その後、2月2日には積雪量が80センチメートルに増えたことから豪雪対策本部を立ち上げ、道路の除排雪の強化と広報車による除雪作業時や農作物及び施設被害防止の注意喚起広報を行うとともに、市有施設の雪下ろし等を実施してきたところであります。
 ご質問の市民の雪下ろしや落雪事故の実態と安全対策についてでありますが、人的被害は主に雪下ろしによる屋根からの転落、屋根からの落雪、除雪時の転倒、除雪機による事故などであり、2月24日現在、10件の事故が発生しております。市では、除雪中の事故防止について毎年降雪前に市報で周知するとともに、豪雪対策本部設置後も市内を広報車で巡回し、早期対策を呼びかけております。今回の記録的大雪に対し、2月15日発行の市報でもさらなる注意を呼びかけたところでありますが、安全確保のための効果的な対策が課題であると捉えているところであります。今後は気温の上昇により屋根からの落雪、山間地での雪崩等が発生しやすい季節となることから、関係機関と連携しながら事故防止と雪害被害対策に努めてまいります。
 次に、豪雪に伴う農業被害の対策についてでありますが、果樹や農業施設の適切な除雪等による未然防止が重要であることから、農協と連携を図り、強い寒波が到来する前にチラシの配付や広報活動などを実施してまいりました。また、農道の除雪についても、1月中旬から現在まで延べ100キロメートルを超える延長を実施してまいりました。しかしながら、2月2日以降の強い寒波により積雪量が急増し、農業用施設等の倒壊が発生しており、調査の進展に伴い枝折れなどの増加が予想され、大変危惧しております。今後は被災農家への速やかな支援を実施し、農業経営の安定に向け対応してまいります。
 次に、TPP問題と農業振興策についてであります。
 TPP交渉参加に向けた関係国との間で、現在、事前協議が実施されているところでありますが、各国の思惑もあり、新聞等の報道では難航することが予想されます。農業への影響については、国の試算によりますと2.4兆円から3.2兆円の経済効果がある一方で、4.1兆円の農業生産額の減少や食糧自給率の低下など影響が大変懸念されております。
 いずれにいたしましても、事前協議で得られた情報を速やかに開示し、国民的な議論の上で持続可能な力強い農業の確立のため、影響がある分野への適切な対策等が求められていることから、協議内容を注視し、情報の収集に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 TPPについては事務局が書いてくれたものを今読んだわけでありまして、私の考え方等については自席で展開をしたいと思います。
○青柳安展議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) それでは、質問席での質問を続けさせていただきます。
 市民の雪下ろしや落雪事故の状況と安全対策についてです。
 今シーズンの雪に関係した事故、人的被害については、ただいま2月24日現在で2名増の10件とのことで、また、市報や広報車等による注意喚起など精力的に実施されているとの答弁がございました。しかし、事故に遭った本人はもとより、家族も含め、大変な日々を送っております。雪下ろし等の作業は本市においても高齢者が担っているケースが多く、重大事故につながる原因となっております。実際、けがをした人の話を聞きますと、毎年やっていることだし、自分は大丈夫だと思っていたと言われております。結局のところ、本人の注意と安全対策というところにかかってくるのかなと思うところもございます。
 そこで、本市としても課題として捉えておられるわけですが、さらなる対応が必要と思い、お伺いしたいと思います。
 これまで行われてきた市報や広報車などでの注意喚起に加え、平成20年に県で作成しましたDVD「安全な雪下ろし作業」というものが各市町村に配付され、活用されるようにということで、本市にも届いているとは思いますが、現在どのように利活用されているのかお伺いをいたします。
○青柳安展議長 岡崎総務部長。
○岡崎春夫総務部長 お答えをいたします。
 「安全な雪下ろし作業」DVDでありますけれども、平成20年に村山総合支庁の雪プロジェクトチームが作成をしております。それで、今年度にまた新しく改訂をしております。このDVDにつきましては市でもいただいておりまして、市民に貸出を行っております。また、タントクルセンターの1階のふれあいプラザでテレビ放映もやっております。そのほかの雪下ろしの安全対策といたしましては、先ほど申し上げましたとおり市報あるいは広報車で周知を図るとともに、タントクルセンターでマネキンを使用しまして雪下ろしの安全な服装、それの展示もやっております。さらに県で作成をいたしました「安全な雪下ろしガイド」、これも各所に配付をいたしまして安全のPRに努めているところでありますので、よろしくお願いいたします。
○青柳安展議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) ただいま総務部長から「安全な雪下ろし作業」DVDにつきましては、市民にも貸し出しますし、タントクルセンターでも放映をしたり、あるいはそれ以外にも雪下ろしのための安全な服装についてのPRもされているということでございます。このDVD、ここで見られた方おられますでしょうか。雪は落としても命は落とすなというような軽いジョークも交えまして、非常に雪下ろしについて勉強される内容になっております。これは法的にはどうでしょう、ダビングすることは問題ないと理解しますし、地区公民館に配置をするなどして是非多くの皆さんに見てもらえるような手立ても講じながら、これからお願いしたいとひとつ考えます。シーズン中に市民の方に、なかなかその現場に集まっていただいて雪下ろし研修会をやろうということももちろん考えられますけれども、実施した自治体の話を聞きますと、場所の設定や、なかなか思うように人も集まってこないということも聞いております。今後に備え、できるところから地道に実施され、成果が上がり、人的被害が一人でも少なくなりますように祈念をしながら要望して、次に入りたいと思います。
 続きまして、農道の除雪についてでございます。
 先ほど、1月中旬から現在までで農道延べ100キロを超える除雪を実施したとの答弁がございました。雪の少ない年は、例えば施設園芸の場合は稼動に入るという時期に合わせた除雪、また、果樹園については剪定時期に合わせた除雪で済むところでございます。ところが、今年のような豪雪の年は、ハウスの倒壊や果樹の枝折れといった被害が当然予測されるわけで、未然防止に合わせた除雪が必要となってまいります。ハウスや樹園地まで車で入っていけないと、どうしても雪下ろしの作業が遅れ遅れになってしまい、被害が拡大するのであります。
 そこで、農協や改良区からの除雪申請に対して、除雪時期や除雪農道の優先順位なども入念に打ち合わせを行っていただいて実施することが望ましいと思いますけれども、その辺の考えをお伺いいたします。
○青柳安展議長 間木野経済部長。
○間木野多加志経済部長 お答えいたします。
 農道除雪のご質問でございます。
 まず、農道除雪に関しましては、冬期間の剪定作業や枝折れ被害の防止作業などの営農活動を支えるということを目的に、議員ご指摘のとおり実施しております。
 まず、その実施を行う路線につきましては、市が管理する農道はもとより、ご質問にもありましたとおり土地改良区管理の農道など除雪を必要とする路線を対象としているところでございます。
 次に、除雪を行う基準でございます。
 積雪量が20センチ以上になった場合、期間中に1回実施ということで対応しております。この場合、経費につきましては全額、市管理農道以外であっても全額市が負担しております。今回のような豪雪の場合につきましては、経費を市と農協等が2分の1ずつ負担するという前提のもとに、1回にとどまらずに要望におこたえしながら複数回実施しているところでございます。
 次に、農道のやり方については、進め方につきましては、農家からのまずは除雪要望を各農協の支所が窓口になりまして取りまとめていただいております。各農協支所では、作業上必要とする雪押し場や作業時にやはり的確な業者が除雪する上では指導をいただくということで、農家関係者の方々から立ち会いをお願いする、その立会人の確保など各種調査を行った上で、市へ除雪の申請を行っていただきます。市はこの申請に基づきまして除雪業者に作業を依頼しているところでございます。
 なお、農道の除雪業者につきましては、市道の除雪と同様、同一区域同一業者に対してお願いしているところでございます。
 除雪方法は、議員からもご指摘ございましたとおり、市道、生活道路の除雪を優先し行っており、農家関係者等に作業時の立ち会いと作業員への指導、誘導をお願いして実施しているところでございます。
 農道除雪の実施方法についてご説明申し上げましたけれども、よろしくお願いいたしたいと思います。
○青柳安展議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) ただいま経済部長から除雪の対象となる路線、あるいは基準、また負担や取りまとめから作業の実施までの一連の説明がございました。農家としましては、農道にトラックで入っていける間は別に除雪はもちろん必要ないわけで、基準が20センチとありますけれども、例えば30センチでも入れることは入れます。そうしたことで、やはりいわゆる地権者の方がもうここで農道入ってもらわないと、いわゆる被害が発生するという時点、ポイントが分かるわけですから、その辺についてやはり農家と農協各支所、そして行政が一体になって、やはりその被害ができるだけ最小限にとどまるような除雪が望まれるわけでございます。
 付き合いのあるリンゴの主産地であります青森の生産者から先日電話をいただきました。黒石市の方でございますけれども、向こうも大変な雪で、山形なんかひよこだと言われました。先日、山形県選出の鹿野農林水産大臣が来てくれたというお話で、その中で農道の除雪についても要望されたと言っておりました。これについては、やはり被害を最小限に食い止めるという観点からもやはり必要なことだということで理解を示され、対応を約束されたということでございました。
 来シーズン以降、どうでしょう、また豪雪ということも考えられます。ここ7年間を見ましても、3年、豪雪被害に遭っているわけでございます。そのたびに大きな被害が発生して農家を苦しめ、そして農協や行政においても多大な財政支出を必要とするという悪循環からやっぱり抜け出るには、もう一歩やっぱり踏み込んだ施策が必要なのではないかと考えるところであります。
 そこで提案でございますけれども、例えば来シーズン以降、豪雪で農道除雪が要望にこたえきれないという事態が発生したとします。その際、例えば農道除雪特区という形で何路線かを地権者の責任で、しかも自分たちの除雪機械、様々、農家の方は持っております。そういったもので除雪を行って農業被害防止につなげるような試験的な施策はできないものか、この辺についても検討を要望したいと思いますが、お考えがあればお伺いをいたします。
○青柳安展議長 間木野経済部長。
○間木野多加志経済部長 先ほど私から出動基準等々申し上げました。これからも生活道路、市道、幹線道路を優先としながら、農家、農協等と連携を図りながら農道の除雪、適正に対応していきたいと。ただ、その上でもやはり除雪業者の数、除雪機械の数等々、いわゆる限界とする前提条件もあるわけでございますので、その中において未然防止に尽くすような農道除雪という部分を取り組んでまいりたいと思います。
 ただ、今、議員からご要望いただきました点につきましても、一つの方策ということでございますので研究してみたいと思います。
○青柳安展議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) 是非こういった対策についてもご理解をいただきたい、検討をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、TPP問題についてでございます。
 市長から先ほど、作文を読まれたということで、一般論としての答弁がございました。この国をも変えると言われるTPP参加、先ほど数多くの問題点を指摘させていただきました。TPPを推進される方は、貿易というのは戦争なんだと、ルールづくりに参加して日本に有利な条件を確保するべきだという主張をしております。しかし、貿易は長い歴史の中でお互いの国が不足する部分を補ったり、得意分野や特色を尊重して進めてきたわけで、ほかの国を踏台にしての国益などは国益に値しないと考えます。理想論と思われるかもしれませんが、それぞれの国がウィン・ウィンの関係、これを構築することが次世代への我々の責任でもあると考えます。
 先日の農業新聞に、平成22年、2年前ですけれども、農業所得が7年ぶりにプラスに転じたという報道がございました。これまでずっと右肩下がりできた農業所得が、2010年、平成22年に、これは米の戸別所得補償モデル事業の実施など、あるいは猛暑の年でしたから自然的な条件も重なって、結果として平均で農業所得が17%増加したという新聞記事でございます。今年度といいますか、平成23年は未曾有の大震災があったわけでございますのでどういうふうな形になるか、結果が出るか分かりませんけれども、やはり今後の農業を考えた場合、右肩上がりで農業所得が伸びるような施策を、市長も常日頃から農業所得の向上ということについてトップセールスをなされておるわけですので、この辺について市長の考えを改めてお伺いしたいと思います。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 TPPに関しましては、いろんな分野があるわけであります。もちろん農業もそのうちの一つでもあり、また、先ほど議員が登壇で質問の中にありましたように、いろんな意味で医療・保健、あるいは知的財産等々、非常に幅広い問題であります。
 ところで、その農業に特に議員は指摘をしたわけでありますが、私はそういうくくり方というのではなくて、やはり1億2,800万人、今現在この日本国土にいるわけであります。その1億2,800万人の国民がどうやったら今の生活、あるいは将来に向けて生計を立てていくかということを大前提に私は考えるのが、このTPPの協議に参加を表明したということであって、即これがTPPに入るとは私は理解をしておりません。そこにはこれから各国の思惑、いろんなことがぶつかり合うのだろうと思います。その貿易ということで一くくりで先ほど議員は指摘をしておりましたけれども、やはり例えば農家一つを見てみましても、やっぱり長男は専業農家であれ、一種兼業農家であれ、二種兼業農家であれ、長男がその親の代々の農地を受け継いで、そして次男坊、三男坊はやはり勤めに出ているということであります。例えばそれはこの大森工業団地かもしれませんし、あるいは臨空団地、あるいは東京の企業かもしれません。そういう形の中で、やはり総合的に私は判断をしなければならないのではないかと思っております。
 その中において、例えば特にこの農業という問題に影響はどうなのかということがありました。非常にこれは判断するのに難しいと私は思っております。
 ところで、そういう中において、農協の皆さん方はやはりもろ手あげて反対となっております。しかし、国の形が変わるんだと、ある意味でやっぱり変わるかもしれません。しかし、その中で山形県の農協を通さない農家の方々、例えば鶴岡市のある農家は、いろいろと農協を通さないで自分たちの独自のルートでもって米を販売をしております。これは相当、50町歩以上を耕してやっている農家であります。その方がそのTPPの問題のときに朝日新聞の一面の記事に大きく載っておりました。総理官邸を訪れて、早くTPPに参加すべきであるという米づくり農家もいるわけであります。
 例えば果樹一つをとってみましても、議員も海外に行ったことがあるのではないかと思いますが、私も何回か行っております。そういう中で、日本の果樹ほどおいしくて高級なものはありません。海外でデザートとして出る果物、まず極端な話は全部くずリンゴ、青リンゴなどを中心としたものであります。私はそんなときに日本の果樹を外国の方々に食べさせたいなという気持ちが何度かありました。そういう意味では、例えば畜産でも日本の肉牛ぐらいおいしい食べ物はありません。アメリカなどでは本当に草鞋を食ってるみたいな感じで、固くて、おいしくありません。だけど、これが、それで肉牛としてアメリカでは価値観としてそれが通っている。とてもじゃないけれども日本人の舌にはなじまないと、こういうこともあるわけであります。しかし、こういうことを一例を取っても、例えば、じゃあ日本の畜産農家はTPPに直ちに開放した場合にどうなのかといったら、それはいろんな餌、あるいはそういう問題もあって、それは外国産に勝てるものではないと。そういう中において、どう今後価値観に基づいてその日本の畜産農家の肉牛をどうやって売っていくのかということは大きな一つの課題だと思っております。ただ、いろんな意味でその肉牛のおいしさと、あるいは高級さということからだけを見れば、日本の肉牛ぐらいおいしいものは私はないと思います。
 そういう中において、一方でこのTPPにもし参加をして利益を被る企業もたくさんあるわけであります。しかしそういった企業の方々も毎日食べていかなければ生きていけないわけであります。そういう意味の中で、プラスになる部面と、あるいはマイナスになる部面があり、プラスになる部分においてはマイナスになる部分についてやはり儲かったものについてはある程度税金として多く納めてもらうということで農業をみんなで支え合うと、マイナス面をみんなで支え合うと、そういうことになっていかなければならないのではないだろうかと思っているところであります。
 私はそういう意味でこのTPPに対して賛成か反対かと言われたら、賛成でもない、反対でもない、いろんな意味でこれからのこの交渉の過程の中においていろんなことが国益として存在するわけでありますから、そういう面において様々な内包する難しい問題がたくさん出てくるのだろうと思います。その都度やはり協議をしまして、どうしてもこの部門だけはTPPに参加したら駄目であると、マイナスであるという面においては、やはり私は参加すべきではないと。よく反対者の方々が言うことは、実際にじゃあこの部門については反対であるから、その部分については参加を表明しなくていいということを言うけれども、そんなことはやっぱり一旦協議の場に行ったならば全部が全部一概に全部参加しなければ駄目なんだということが喧伝されております。しかし私はそんなことではないのではないかと。やはり物事、交渉というのは、そういうふうな意味で交渉した結果、駄目だというものがあれば、例えば日本の医療保険ですね、これについてはアメリカはどうやら日本の皆保険というものについては理解を示していると。ですから、この部門についてはやっぱり例外として扱った方がいいんじゃないかということも表明されているようでありますが、まだ事実としては分かりません。
 いずれにしましても、ただ一つ懸念されるのは、例えばTPPに参加した場合においてですよ、そのアメリカの企業が日本の政府を訴える制度がありましたね。何ていう制度だったか分かりませんが、そういう民間のアメリカの一企業が自分たちに不利益だというもので日本の政府を訴えることができると。そして、それについてはそういうことが通る場合もあるというあの問題でありますが、あれはちょっと非常に私は懸念をする、したいなと思っております。ただ、いずれにしましてもこれは非常に難しい問題が内包しておりますので、今後いろんな意味で協議に参加をしてみて、そしてその動きというものを私は注意深く見守るべきではないかと取っております。ですから私は賛成でも反対でもありません。
 もう一つ、ちょっと余計なことになりますけれども次いでに申し上げますが、私は今、選挙制度が非常に悪いのではないだろうかなと思っております。確かに国政は非常に政治の劣化が激しいのではないだろうか。これはいつ頃から起こったのかというと、私はこの小選挙区制度というものが非常に私は悪いと思っております。例えば今、本県選出の加藤紘一議員なんかも中心にして中選挙区に戻すべきであると。しかも従来の4人とか5人の一選挙区ではなくて、3人であるとかそういう形の中で定数減も図りながらやるべきだと。そして私もそれについては大賛成だなと思っております。なぜならば、そのTPP問題にしても、あるいはこの消費税の問題にしましても、民主党も自民党も、もし全部踏絵を踏ましたのならば真っ二つにどちらの党も割れるんです。ですから、それはどこから来るのか、やはり小選挙区というのは有効投票の51%を取らなくてはいけません。そうしますと49%でも落選するわけであります。そうしますと、51%というのはいろんな考えを持っている方々がたくさんいるわけであります。そうしますと、政治家としては常に自分の選挙を意識しなくてはいけません。そうしますと本音を言える選挙制度では私はないのではないかなと思っております。ですから、そういう意味では、本音の言える政治というものが私は中曽根総理大臣あたりまでが最後であって、その後はどんどんどんどん、流行歌手の衰退と同じようにどんどんどんどん十把一からげで、時の総理大臣がその後どんどん変わっているという状況からいたしましても、政治が安定してないということなど、やはり私は政治家というのは自分の考えというものをしっかりと信念を持って国民に語りかけるというものは、その語りかけた結果によって、2位当選でもいい、3位当選でもいい、そういうことをやっぱりやっていかなければ、かつての自民党政治でも私はその中にずっとおりました。そういう中で、いろんな意味で右から左、いろんな考えの方々がありましたけれども、最後にはその一本の指に止まれという形の中で、かつて政治が行われたということが懐かしく思われるわけでありますけれども、その意味でも私は選挙制度というものをいち早く改正すべきであると、そういったことがそういった国民的な課題というものをどう解決するかという意味で、政治家がオブラートに包んで反対だか賛成だか分からないような形の中で物事を議論しているということは、全く私はいかがなものかと怒りを感じることすらあるわけであります。これについてはちょっと余分なことでありましたけれども、申し上げた次第であります。
 以上です。
○青柳安展議長 6番大場英雄議員。
○6番(大場英雄議員) ただいま市長から、このTPP問題について総合的な判断ということが当然求められると。それだけ幅広い内容を抱えている問題だと私も理解をしております。
 個々の問題について話する時間は毛頭ないわけで、最後に私として申し上げたいのは、このTPP問題、世界でも類を見ないと言われるこの緑豊かなこの日本、これを後世に伝えていくということは我々の使命であろうと思うわけでございます。余りにも過度な国際競争社会は、開発途上国はもとより先進国にとっても多くの国民を苦しめることになるという観点から、また、真の国益とは何だろうということを考えながら、これからの国の交渉の推移を見守っていきたいと思い、以上で質問を終らせていただきます。
○青柳安展議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、午後1時まで休憩をいたします。

   午前11時52分 休 憩


   午後 1時00分 開 議

○青柳安展議長 午前に引き続き会議を開きます。

◎原田利光議員質問

○青柳安展議長 次に、2番原田利光議員。

   〔2番 原田利光議員 登壇〕

○2番(原田利光議員) 議長の指示により、通告どおり一般質問をさせていただきます。
 地域防災の取り組みについて。1番に、自主防災組織の指導育成の取り組みについて、2番目に、消防職職員の人員確保について、3番目に、防災無線の導入についてでございます。
 早いもので3.11、東日本大震災から間もなく1年、一刻も早い復旧復興を願うものであります。千年に一度と言われる東日本大震災は、地震災害への備えの大切さなど多くの教訓や課題を私たちに植えつけられました。
 2月末に、本市消防団の幹部研修旅行で友好都市である東松島市に行ってまいりました。地元消防団との懇親会の後、被災地の視察をしてまいりました。昨年5月、消防団で捜索活動に行ったときは、がれきなどは随分片づけられたものの一時置き場には山積みになっている状況で、震災前の東松島への復興はまだ遠く感じられたところでございます。幸いにも本市においては大きな災害もなかったものの、本市の西方には山形盆地断層帯が確認されており、地震発生確率は今後30年以内に0.002から8%、地震の規模は上山から尾花沢まで60キロ、マグニチュード7.8と、直下型内陸地震の中では最大級であると同時に東日本大震災発生に伴い、山形盆地断層帯での最大級の地震が発生しやすくなっていると、山形大学地域教育学部文化学部教授八木浩司氏が話しておられます。
 このような状況の上に立ち、将来、私たちに続く世代が暮らしやすい都市づくりを推進するためにも、しっかりと災害への備えを立て、確実に継承していくことが、地震を経験した私たちの責任であると考えます。このことから、本市の防災対策について市としての考えをお伺いいたします。
 東日本大震災において被災者支援に自衛隊、消防団、自主防災会、消防士や各種ボランティアなどマンパワーの活躍が大きくクローズアップされたところであります。それぞれの組織や団体の充実が不可欠であることが証明されました。
 本市において、東日本大震災時の大規模停電に伴い、公民館等、一時拠点としての避難所の重要性を改めて強く認識され、市内7つの地区公民館に対して自家発電を配備することになったことは、その機能強化に向け拡充整理や非常時におけるエネルギーの自立性向上を目指すものに当たり、大変喜ばしいことであります。
 昨年の12月定例会において、市長は同僚議員の質問に対し、「消防団員の確保が難しくなってきている中で、自主防災会組織の充実が必要である」と答弁なされております。私も消防団の副団長という立場から団員確保の難しさは身にしみて感じております。全くそのとおりであると思います。本市には96団体の自主防災会が組織されております。自主防災会の充実強化には訓練や研修が必要であり、それを担うのは消防団員や消防職職員であります。消防団は消防操法訓練や各種研修を通し技術を磨き、火災時には火災防御等に当たり、また、予防消防として住宅火災警報装置の全戸取りつけにかかわる啓発活動や防火広報、防火訓練等の指導を行っております。また、救急法普及員、一般救急講習の資格を取得するなど、救急法の指導にも当たり、訓練内容の充実を図っております。
 先の東日本大震災のおいて各地の自主防災会組織の活動内容を聞いても、本市の自主防災組織の災害対応力の向上に向けた機能強化が必要と思われます。そのための指導育成が重要と考えますが、市としての考えをお伺いいたします。
 次に、消防職職員の人員確保についてでありますが、火災時のマンパワーの必要性については先ほど述べましたが、火災時の出動はもちろん、自主防災会の育成においても指導を担う立場であり、救急出動、立ち入り検査、予防査察、AEDの使用を含めた応急手当講習会、事業所・学校・自主防災会などの消防防災訓練、危険物施設などの許認可業務など、年々、都市化などにより通常業務が多様化し、そのほか山形県消防援助隊、山形県航空隊、山形県消防学校等への派遣などを職務に含み、10年前と比べて本市の消防職員の業務は相当増大しているのではないか。特に救急隊員や救急救命士の業務においては、医療技術の高度化、市民ニーズの多様化とともに複雑化し、かつ救急回数も10年前の1.5倍を超えているのが実情であると聞いております。市民の安心・安全を守り、減災に向けての対応、いざというときの災害の対応のために、消防団員や消防職員の人員確保が最も必要ではないでしょうか。そして、平成13年度に策定されました職員採用平準化計画は10年以上も経過しており、見直しをする必要があるのではないでしょうか。お考えをお聞きします。
 最後に、災害の際の緊急通信システムとしての防災無線の導入についてでありますが、東日本大震災においても津波警報の住民への周知について防災無線は大きな役割を果たしました。
 本市では、平成27年5月までに、防災救急無線のデジタル化に合わせ消防救急無線と連動したサイレン吹鳴装置を計画しているとのことでありますが、大規模火災やテロなどの非常時における災害の軽減につながる、地域防災機能の向上を目指した防災に強いまちづくりのために防災無線の整備は急務と考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 これをもちまして登壇での質問とさせていただきます。
○青柳安展議長 2番原田利光議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 原田利光議員の質問にお答えをいたします。
 地域防災体制の取り組みについて、はじめに自主防災組織の指導・育成についてお答えをいたします。
 震災時になどにおける地域住民による初期消火及び避難体制などの強化を図るため、自主防災組織が行う防災資機材の更新整備に対する新たな補助制度を創設し、予算案を今定例会に提出しております。また、各種災害に応じて自主防災会が臨機応変に行動するための行動マニュアルの整備と、消防団とも連携した防災研修会を開催するよう指示しているところであります。このことにより、市内に96ある自主防災組織の活動がさらに活発化することを期待しているところであります。
 次に、消防職職員の人員確保についてお答えをいたします。
 現在、職員の採用については平成13年度に策定した職員採用平準化計画を基本とし、組織の改編や業務の状況に合わせて調整を図りながら計画的に実施しているところであります。団塊の世代の大量退職が予定された中で、平成14年度から平成25年度までの12年間について平準化した職員採用を計画したものであり、同時に行政改革等の推進により、全職種の職員数の合計で42名を削減する計画となっております。平成23年度現在の職員数は365名で、平成13年度の419名に比べマイナス54名となっております。
 消防職職員については、平成13年度の53名から、平成19年度の分遣所2カ所の廃止などを勘案し6名を減じ47名を目標の職員数としておりますが、状況に応じて必要な人員体制を確保しているところであります。来年度に向けても県消防防災航空隊への職員派遣や救急業務の増加状況などを検討した上で職員採用を行っており、今後とも業務の状況などを見極めながら計画的に消防職職員の人員確保を図ってまいります。
 次に、防災無線の導入についてお答えをいたします。
 災害に関する情報の市民への周知方法の一つとして、現在、消防救急無線を運用したサイレン吹鳴装置を活用しているところであります。議員ご指摘のとおり、消防救急無線と防災行政無線は目的が異なることから本来別々に整備するものでありますが、一市一消防の本市の現状から、これまでの運用となっております。
 今後につきましては、平成28年度から運用が始まる消防用サイレン吹鳴装置のデジタル化事業等を見極めながら、本市に合った施設の整備について研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○青柳安展議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) 概ね市長の答弁に対し、了解でございます。私から簡単でございますが、まず1点質問させていただきます。
 救急出動の回数、近年随分多くなっているようでございますが、10年前と比べましてどのようになっているのか。また、一日平均の出動回数、件数、一日の多いときの出動回数ということをお聞きいたします。
○青柳安展議長 青柳消防長。
○青柳弘索消防長 原田議員の質問にお答えをいたします。
 まず、救急統計でございますが、年集計ということを申し上げてお答えいたしたいと思います。
 10年前の平成13年における出動件数ですけれども978件でございます。平成23年の出動件数は、先ほど原田議員ご指摘のように1.5倍の1,468件で、一日の出動件数につきましては、平成13年が2.6件、平成23年が4.0件となっています。
 過去10年間の救急出動の件数の推移を見てみますと、右肩上がりで現在まで伸びているという状況にあります。その主な事由といたしましては、急病、転院搬送と一般負傷、交通事故に起因するもので、全体の95%を占めている状況にあります。特に平成22年と平成23年は1,400件を超す救急出動があり、急病、転院搬送の増加が主な要因となっております。また、ここ数年につきましては、一日10件前後の救急出動が年数回ございまして、特に国内有数のマラソン大会に成長しました、さくらんぼマラソン大会においては、一日15件前後の出動回数があります。そういった意味で、隣接市町であります村山市及び天童市両消防本部に、その不足する分の救急出動の応援体制を要請しながら急場をしのいでいるという状況にございます。
○青柳安展議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) ありがとうございます。状況により大変緊迫した状況の中で業務を行っていると考えます。東根市の救急では足りなくなり、村山市、天童市の救急を要請するということもあるということであります。大規模の災害が起きたときには、それを超えるような件数になろうかと思います。
 続きまして、消防演習、防災会並びに企業等の防災訓練という件数があろうかと思いますが、その点をお聞きしたいと思います。
○青柳安展議長 青柳消防長。
○青柳弘索消防長 ただいまの消防防災訓練の件数はどうかというご質問であります。
 消防防災訓練につきましては、自主防災会はもとより小・中・高校、消防関係団体、各事業所あるいは工業団地内の企業等に対して、平成15年度は79件、平成16年度は72件でありましたが、これも平成17年度以降、年々増加しておりまして、平成21年度はこれまで最高の193件でございます。なお、本年におきましては、平成23年におきましては174件と、意識の高まりもあり倍以上の開催となっております。
 今後については、東日本大震災を教訓に各地区自主防災会に対して各種災害に臨機に対応できるよう指導・育成・強化に努めてまいりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○青柳安展議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) ありがとうございます。消防防災訓練、これは毎年やることにより、また複数回やることによって、いざ災害のときには大きく役立つものと考えます。これを継続していただきまして、よろしくお願いしたいと思います。
 3つ目でございます。新年度になりますと退職職員や出向職員で、職員が減少するという状況に陥るかと思います。それに加え、新入の職員に関しましては6カ月間の消防学校の入学ということもあります。普段より少ない人数で業務をこなすことは大変なことだと思いますが、その点をお伺いいたします。
○青柳安展議長 青柳消防長。
○青柳弘索消防長 職員体制についてですが、現在消防職員の数は、事務吏員が3名、消防吏員が49名の合わせて52名で運営をいたしております。うち3月31日付けをもって定年退職する制服の消防吏員は4名となりますので、一応45名ということになります。平成24年度の新規採用職員が3名おりますので、実質的には現在よりも1名減ということで48名体制で平成24年は運営をするということになります。
 それで、先ほど市長答弁にもありましたように、うち1名が山形県の防災航空ヘリ隊に4月1日から派遣ということになります。これは3年間継続します。あと、4月5日から9月20日まで169日間でありますが、新規消防職員については消防学校入校ということで約6カ月間、本市の消防署を空けるということになります。そうしますと絶対数が減るわけですので、総務課の職員を手当をしたり、あるいは状況によっては非番の職員を招集して日々の業務に支障が出ないように対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
○青柳安展議長 2番原田利光議員。
○2番(原田利光議員) ありがとうございます。消防学校等に行けばその分もまた少なくなるということで、非番、休みの方も招集される可能性が大いにあるということで、大変な業務だなと私ども考えておるところでございます。
 業務については、出動件数の増加ばかりでなく、救急技術が高度複雑化し、出動の業務量も増大していると。東日本大震災の後も市民の防災意識も高まっており、企業や学校、また自主防災会あたりの消防防災訓練の件数も今後増えていくという状況にあろうかと思います。安心・安全のためにも消防職員の確保・充実を切にお願いするところであります。
 また、私の考えではございますが、消防職員、退職消防職員の嘱託による雇用なども考えてはどうかなということを私も考えたところでございます。また、2月15日の市報には、消防団員の募集という特集が掲載されました。誠にありがたいと思っておるところでございます。また、消防団として女性消防団員の募集、また、市の職員の消防団員の加入などの促進、広報活動などもできればお願いして、これからの消防業務の充実に努めてもらいたいと思っているところでございます。
 私からの質問は、これをもちまして終わりとさせていただきます。ありがとうございました。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 今、原田議員の消防署職員の再任用雇用の職員を採用してはどうかという質問がありました。これについては平成12年に整備され、平成13年度から運用が開始されているわけでありますが、実際は私どもの市においては再任雇用を行った例はこれまでありません。いろんな特殊な職種といいますか、こういうことがあった場合は再任雇用というものも考えなければいけないとは思いますが、私は今後こういった問題については、今政府でいろいろと検討されておりますが、65歳までの定年延長という形の中でいろいろと検討してまいりたいと思っております。
 また同時に、再任用雇用ということと新規採用の職員の数というものの中で、将来等については現在は常備消防の職員数は47名となっておりますけれども、ご案内のように消防団の団員の確保というものが年々再々確保が難しくなってきております。そういう中において、今、東根市としては消防団の団員の協力を促進させるためにも市内の企業などについて認定証、あるいは表示証というものの中で、できるだけその消防団員としてその社員を確保してもらうという制度も新たな取り組みとして取り組んでいるわけでありますが、そういう中において、いつ頃からということは今明示はできませんが、行く行くはその消防団員の団員数の確保というものが難しくなってきた場合には、新規採用、47名の職員の定数枠を変えると。常備消防の職員に負担がかかってくるという判断をした場合は、47名の定数の枠というものを取っ払って、あるいは新規採用の職員を増やすという方法なども考えられるのではないかと思っているところであります。今後この問題については、いろいろと中・長期的な展望をにらみながら検討してみたいと思っておるところであります。
 と同時に、市職員の消防団員については、現在、27名おります。現在、企業にも認定証、あるいは表示制度などを折り込みながら、いろいろと協力をしてもらっている関係もあります。そういう意味では、隗より始めよということもありますから、そういう意味で市職員の消防団加入に対しては私の方からもさらに促進するように、いろいろと指示をしてまいりたいと考えているところであります。
○青柳安展議長 以上で、ご了承願います。

◎今野 孝議員質問

○青柳安展議長 次に、5番今野 孝議員。

   〔5番 今野 孝議員 登壇〕

○5番(今野孝議員) 通告に従い、一般質問を行わせていただきます。
 はじめに、社会保障と税の一体改革について市長の見解をお尋ねいたします。
 市議会の一般質問において、まだ決定もしていない国の政策についての質問はいかがなものかと思われる方もおありかと思いますが、この問題の今後の推移によっては、市民も容易ならざる事態に直面することになると思い、この質問をすることといたしました。
 野田内閣は2月17日、社会保障と税一体改革大綱を閣議決定いたしました。翌2月18日付け朝日新聞の一面には、3段抜きで「増税大綱を閣議決定、政権法案3月提出へ」の見出しが踊っています。記事の文中で「野田首相は17日の閣議で「大綱を踏まえて精力的に作業を進めていただきたい。」と指示した。藤村官房長官は、同日の記者会見で、年度内に法律を出すと明言した。」このように報じられております。さらに2面には「いざ増税、首相強硬」の大見出しが踊り、野田内閣の並々ならない決意が伝わってまいりました。
 社会保障と税の一体改革大綱には、消費税率は2014年4月1日より8%に、2015年10月1日より10%に段階的に引き上げると明記されている上に、かつて特例で年金額を据え置いたことなどにより本来の年金額より2.5%高い水準で支給している措置について、2012年度から3年間で解消し、2012年度は10月から実施する。70歳以上75歳未満の患者負担について、2012年度は窓口負担を1割に据え置く予算措置を継続するが、2013年度以降の取り扱いは2013年度予算編成過程で検討するなど、社会保障の削減策が盛り込まれております。これらの政策が実施されることになれば、市民は大きな打撃を被ることになります。そこで、以下の2点について市長の見解をお尋ねいたします。
 1つ、今日の経済状況下での消費税増税は、市民生活を窮地に陥れ、市の税収にも大きな打撃を与えると思うがどうか。
 1つ、社会保障充実のためと言いながら、社会保障水準を引き上げる展望を示せていない社会保障と税の一体改革をどう思うか。
 以上、ご答弁願います。
 次に、公益文化施設の整備、運営についてお尋ねします。
 (仮称)県立東根中高一貫校の整備に向けての本市の提案については依然として賛成致しかねますし、本市の五十年、百年の体系であるにもかかわらず、1回の公聴会を実施することもなく提案したことも極めて残念なことであったと考えています。しかし、2月15日の県の決定を受けて公益文化施設の整備計画も次の段階に進むものと考え、公益文化施設の整備、運営についてお尋ねすることといたしました。
 2月14日に示された「公益文化施設の整備と関連事業等の実施方針について」によれば、「施設の整備、運営はPFI事業によることとします。」と明記されています。しかし、市民の中には「そんなに何回もPFI事業を導入して大丈夫なの。」と不安に思っている人も少なくありません。
 そこで、1点目に、これまで本市で実施してきたPFI事業についての評価はどのようになされたのか、お尋ねいたします。
 また、「公益文化施設の整備と関連事業の実施方針について」によれば、公益文化施設の床面積は4,000uとなっております。3つの機能を持つ施設としてこの床面積で十分なのか、このような疑問を感じます。
 そこで、2点目として、公益文化施設の床面積の根拠は何かお尋ねいたします。
 以上お尋ねして、登壇での質問といたします。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 今野 孝議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに社会保障と税の一体改革についてでありますが、消費税が現行の率に引き上げられたのは平成9年、自民党橋本内閣の時代であり、ご指摘のとおり翌年から経済成長率がマイナスに転じ、所得税や法人税が減収となりました。当時はバブル経済時代から大きく目減りした資産を金融機関等が大量に抱え込んでいる、いわゆる不良債権問題が表出した時代であり、マイナス成長の理由を消費税の増税のみでは説明できないと考えております。
 国の大綱では、約13兆円の消費税増収を見込み、その24%を地方に交付するほか、地方単独の社会保障費の重要性を認め、新たに一定の額を地方交付税の財源にするとしております。これが最終的にどのように落ち着くのか、また、来年度に予定される法人税率引き下げの影響がどの程度なのかなどについて引き続き注視するとともに、必要な意見は全国市長会等を通じて申し述べてまいります。
 このたびの改革が財政難に端を発し現行制度の維持に主眼が置かれているため、社会保障制度の充実や将来像についての説明は極めて不十分であると認識しております。また、地方財政は三位一体改革により大きな打撃を受けて以来、身を切る血のにじむような行財政改革を行ってきました。その一方で、地方の財政健全化を管理する立場の国が財政のモラルハザードを引き起こし、巨額の債務残高を抱え、健全化の道筋が見えないままに増税されることへの不満が、多くの国民から指示されない理由であろうと考えております。
 国の債務残高は1,000兆円近くまでにふくらみ、社会保障費の財源を赤字国債に頼り、累積赤字が増え続ける構造的な問題を放置すれば、やがて世界の金融市場に見透かされ、いずれ急激な円安を引き起こしかねません。このような事態が起これば、国民はオイルショック以上の不幸に見舞われることとなります。また、年金制度が崩壊すれば必要以上の所得が貯蓄に回され、消費には回らなくなり、経済が縮少し続けることとなります。年金制度は国の根幹でありますので、何としても守らなければなりません。
 今日、多くの国民が老後の生活、子育ての負担、生業の維持に不安を感じています。我々は子育て支援や高齢者の生きがい対策を通じて少子高齢化の潮流に立ち向かっておりますが、地方の取り組みだけでは、これを解消できないのも事実であります。若者が結婚に前向きになり、安心して子を産み、育て、そして健やかに老いることのできる社会保障制度とそのための財源を示すことによってのみ、この国に蔓延する停滞感、漠とした不安感を払拭することができ、ひいては社会経済の活力を取り戻すことができるものと考えているところであります。
 一体改革を考える上で重要なのは、痛みを回避するための先送りではなく、実施する際の規模や段階、時期であり、改革と平行して実施すべき弱者対策、雇用対策などの施策であろうと考えております。そして、議員ご指摘のように、この経済状況の中、なぜ消費税を上げるのかということについては、確かにそういう指摘もあろうかと思います。ただ一方では、累積国債の残高というものは今や950兆円以上に達しているわけであります。これを年利1.5%の利率として掛けた場合は、年間に国・地方合わせて約12兆円の利払いの必要性もあるわけであります。つまりこれはちょうど5%の消費税を増額した場合のその税収とほぼ匹敵をするという見方もあるわけであります。ですから、そういうことも考えあわせて、我々としては全国市長会等々でいろいろと今議論を重ねている最中であるわけであります。
 以上、このたびの社会保障と税の一体改革に対する私の考え方を申し上げた次第であります。
 次に、公益文化施設の整備、運営についてでありますが、ご案内のとおり本市はこれまで、消防庁舎、学校給食センター、大森小学校と3つの施設をPFI事業により整備を行い、維持管理・運営期間を15年間として現在事業を実施中であります。本市がPFI事業を導入した最も大きな背景には、これらの3つの施設を短期間に並行して建設しなければならなかったため、財政支出の集中を回避する必要があったことが挙げられます。PFI事業により初期投資を抑えられたことが、人口5万人にも満たない本市の財政規模において複数の大型建設事業を短期間で実施できたことにつながったと私は考えております。
 これまでのPFI事業についての評価でありますが、次の3点においてメリットがあったと評価しております。
 第1に、公共サービス水準の向上であります。事業を実施する民間事業者を選定する際、施設や維持管理、運営について本市が要求している水準以上の提案が事業者からなされ、価格だけでなく総合的に判断して事業者を決定していることから、事業者の経営ノウハウや技術的能力を活用することができたことに加えて、事業者が設計、建設、維持管理及び運営を一体的に行うことによって水準の高いサービスが提供できていると考えております。
 第2に、公共の財政負担の軽減であります。PFI事業により事業者に対して設計から運営まで一括発注したため、効率的な業務遂行によりコスト削減がなされております。本市において直接サービスを提供する場合とPFI事業を実施した場合とを比べますと、PFI事業にバリュー・フォー・マネーが3施設合わせて約14億円あったと試算しているところであります。また、先にも申し上げましたが、建設に係る初期投資が少なく、財政の平準化が図られたことも財政負担の軽減の一つと考えております。
 第3に、施設整備の早期実現であります。財源が限られている中、PFI事業を導入したことにより早期に施設整備を行うことができ、市民の皆様へサービスの提供ができたものと評価しております。
 これらのメリットとともに現在市民の皆様への良好なサービスが順調に提供なされていることから、公益文化施設整備についてもPFI事業を念頭に置いて推進していくことを決定しているところであります。
 しかし、議員ご指摘のとおり、PFI事業は分割して長期にわたり事業者に支払を行うため、むやみに導入すると将来の財政負担が大きくなることが懸念されることから、私は常に中・長期的な計画をしっかり立てなければならないと以前から申し上げてまいりました。したがいまして、議員の皆様方にも2月14日の全員協議会においてお示しいたしましたように、長期財政計画を策定し、財政運営の健全化が図られることが明確になったことにより、このたびのPFI事業を選択したものであります。
 次に、公益文化施設の床面積の根拠でありますが、施設整備に係る実施方針において延べ床面積を4,000u程度とし、図書館を2,000u、市民ギャラリーを含む美術館を1,500u、市民活動支援センターを500uとしたところであります。これらの機能別の延べ床面積は、県内外自治体の類似施設や事業規模等を参考にして計画したところでありますが、例えば事務室やエントランスなど共有できるようなレイアウトにすることで、同程度の単独施設と比べ、市民の皆様方が利用するスペースは広くとれるのではないかと考えております。
 なお、床面積については、あくまでも方針としてお示ししたものであり、今後組織する市民検討委員会での協議を経て具体的に決定されるものと考えております。
 本市の念願であった公益文化施設の整備については、市民の皆様によりよい公共サービスを提供することを最重要課題として、使い勝手のよさと内容の充実を図るためのしかるべき面積を確保しながら、本市の身の丈に合った施設整備を目指してまいりますので、ご理解をお願いをいたします。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ご答弁ありがとうございました。社会保障と税の一体改革についてのご見解は、私の認識と一致する点も多く、大変うれしく思っております。
 引き続き、社会保障と税の一体改革にかかわって2問目以降の質問を行います。
 平成9年に消費税が3%から5%に引き上げられた翌年は経済成長率がマイナスに転じ、所得税や法人税の減収を見ております。このようなご答弁であったかと思います。
 それでは、平成9年度以降の本市の市民税の収入済額と収入未済額はどのように推移したのかお尋ねしたいと思います。
○青柳安展議長 岡崎総務部長。
○岡崎春夫総務部長 お答えを申し上げます。
 個人の市民税につきましては、消費税5%を導入しました平成9年度以降、少しずつでありますけれども減収の傾向にありました。これは平成10年度の特別減税の導入、あるいは平成11年度の定率減税の導入などによる影響が大きいのではないかと思っております。また、平成17年度以降は定率減税の廃止、あるいは老齢者控除などの廃止などが行われたことによりまして、穏やかな増加傾向になっております。そして、平成19年度以降は税源移譲などが行われた関係で、決算額は大幅に増加をしております。このようなことから、消費税の明らかな影響ということはなかなか見えにくい状況であると推測をしております。
 あと、個人市民税の収入未済額でありますけれども、これも平成12年度まで若干ですが増加をしております。その後、減少に転じているわけであります。これは一部消費税の影響が見られたのかなと言えるかもしれません。しかし、平成19年度以降につきましては大幅に増えておりまして、これは国から地方への税源移譲による税額のアップ、これの影響が大きいと考えております。全体的には、平成9年度の消費税増税は、市税の影響はそんなに大きくなかったのかなと判断をしているところであります。
 よろしくお願いします。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございました。私も議会の図書室でこれまでの決算書を確認してみました。平成9年を100として見た場合ですけれども、平成10年には市税の市民税の収入済額が94.1%、平成11年は95.9%、平成12年は94.8%、ちょっと平成13年の決算書が見つからなかったのですが、平成14年には89.2%、平成9年と比べると2億円強減少していました。それから、収入未済額の推移は、パーセントで申し上げますと、平成9年度を100%として平成10年度は119.1%、平成11年度は187.9%、平成12年度は254%、そして平成14年度は300%を超えました。私の調べたのが不十分であったら後ほどご指摘をいただきたいと思いますが、これらを見まして、私は消費税率引き上げ後、市民の所得が目減りし、納税に苦悩する市民が増加したことが読み取れるのではないかと考えたわけであります。
 ところで、総務省家計調査のデータによりますと、平成2年には529万円だった平均的勤労者世帯の可処分所得が、消費税が3%から5%に上げられた年、平成9年度は596万円まで増加していた。ところが平成9年に消費税率が引き上げられると、一転して下降に転じ、平成22年には512万円から513万円程度までに落ち込んでしまったんです。消費支出も同様の推移をたどり、平成22年には386万円から387万円程度に減少しております。
 2月14日付けの新聞各紙には世論調査の結果が出ておりますけれども、消費税率の引き上げについては、いずれも反対が賛成を上回っている。産経は、賛成43.5%に対して反対が48.9%。朝日は、賛成40%に対し反対が46%。読売に至っては、賛成39%に対し反対が55%。暮らしにゆとりのない中、これ以上の負担には耐えられないと、このように国民が意思表示をしているのではないかと思います。
 マイナス成長の理由を消費税の増税のみでは説明できないと考えるとのご答弁でありましたが、その点は私も同感です。しかし、平成9年当時に比べ、可処分所得が14%、消費支出が10%も落ち込んでいるこの状況で消費税増税をするならば、地域経済にとって平成9年以上の大きな打撃を与えることになると思いますが、この点について市長の見解をお伺いいたします。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 確かに消費税を増税した場合にはそのような傾向が、私自身はちょっと精査しておりませんが、そういう数字もあったのかなと思っております。ただ、さっきも登壇で申し上げましたが、要するに現在累積赤字が950兆円を超えていると。そして、年利の利払いだけでも1.5%と仮定して掛け算をしてみますと大体12兆円、国・地方合わせて利払いだけでもそのぐらい生じてしまう。つまり5%分の消費税を上げた分だけの数字が匹敵されているわけであります。こういうことを考えますと、いわゆる国民の貯蓄高だというのは今1,500兆円あると言われております。ですから、これをまだ超えないという中において、ギリシャのような形にはなっていないわけでありますけれども、そういう中において現在社会保障費の歳出増、今の水準だけを見ましても、毎年毎年1兆円ぐらいずつプラスになってくるということを考えてみますと、こういう経済状況だからこそ、増税は駄目だよという見方のものと、それから一方では、消費税上げるのに今反対かどうかと今各紙の世論調査の結果が出ておりましたけれども、ある意味で接近してるんですね。ですから、私は国民もある程度分かっているのではないかなと思っております。ただ、そういう意味の中で、やはり消費税というのは逆進性が非常に強いわけであります。それから、例えばフランスのように1.6%、この秋に日本の消費税に当たる付加価値税を値上げをすると言っているんですね。その中身についてはどういうためかというと、国内の産業を守るためにその付加価値税の財源を充てるんだと、そしていわゆる法人税というものを下げるんだということをはっきり明確に言っているんですね。ですから、その内容をずっと見ていますと、平均するとフランスは、1.6%を上げた場合に平均で21.2%になるんですね。ところが、毎日の生活、国民生活に影響のあるその食品とかそういうものについては5.5%しか掛けてないんですね。ですから、ある程度その贅沢品とか、あるいは環境税とかそういうものについては30%とか40%近い税率を掛けているわけであります。ですから、そういう意味では確かに言われるように、その低所得者層、例えば年金受給者、あるいは生活保護者等々については、実質その社会保障、あるいは医療などの必要経費を除くと、いわゆる実質可処分所得というものがもう逆転している状況であるわけであります。ですから、例えば国民健康保険税を市の職員が徴収をするという場合においては、非常に心苦しいというか大きなジレンマというものもあるわけであります。ですから、そういうふうな意味では、その逆進性をいかになくすかと。それから、その食品などについてはどうするかということについては、今後の、私は先般も全国市長会の方の政策推進会議の中においても、そういう今回食品だけでも据え置くということはできなかったのかという説明の中には、何せ国の財政状況が火の車であるという中において、財務省の局長の答弁というのは、そういうような形の中で今回は例外なく10%に段階を踏んで上げるんだということが答弁されておりました。そういう意味では、確かにある程度矛盾することもたくさんあるわけでありますけれども、それ以上にやはりさっき私が申し上げたように、その1,000兆円にまさになろうとする、累積債務というものをいかに減じていくかということを考えると、いわば野田総理が言っている待ったなしというのは、今、自民党や民主党にもやむを得ないという国会議員の層が多くいるというのは、私はある意味ではうなずけるのではないかなと思っておりますけれども、しかし、そういう問題も内包されているということについては私も十分認識はしておるつもりであります。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございました。財源については後ほど私どもの考え方も触れさせていただきたいと思いますけれども、国民の購買力がないときに消費税を上げれば内需は冷え込み、経済も財政もますます悪化する。国会論戦を見ていると、多くの国会議員が同様の認識を持っておられるのではないかという感じさえします。民主党議員の中にもそのように考えている方がおられるようにも思います。
 ところで、昨年、中小企業4団体が、消費税が上げられた場合、販売の価格に転嫁できるかという調査を実施したそうであります。その結果を見ると、売上高1,000万円から1,500万円の業者は転嫁できないと回答した割合が71%、売上高ですけれども1,500万円から2,000万円の業者は67%、2,000万円から3,000万円の業者は64%、3,000万円から5,000万円の業者は65%が転嫁できないと答えている。これは大変重大な問題だと思います。じゃあ転嫁できなければどうやって消費税を納めるかという話になるわけです。だから、最近はテレビでも言われてますけれども、社長さんが自ら給与を返上して、それを納税に充てているという話も聞こえてまいりますよね。市内の大工さんの話では、50万円の工事を請け負って52万5,000円の請求を申し上げたところ、「社長、2万5,000円、もいでくれ。」と、こういうふうに言われると。もうこれは全然めずらしいことではない。北村山民主商工会で聞いた話ですけれども、村山税務署もいよいよ消費税が所得税を上回ったそうですね。しかし、消費税課税業者の半数程度というお話でしたけれども、一括で納めることはできない。滞納ということになるんでしょうか、分割納入をしているということのようでありました。
 さらなる消費税の増税となれば、市内の業者も一層苦境に立たされることになる。地域経済を活性化するために東根市では住宅新築・リフォーム助成制度と、すばらしい制度を導入して地域経済を支えるため力を尽くしているわけでありますが、この消費税増税によってそれらの努力もちょっとかすんでしまうということになりはしないのかという懸念を持っているところであります。市長の見解をお願いいたします。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 確かにこの消費税を転嫁できないというものは、構造上、例えば下請だとかそういうもの、あるいは零細企業等々については、なかなか転嫁しにくいというふうなものは私も理解はできます。しかし、これまでいろんな経営努力など、あるいはいろんな技術革新など、そういうものでその都度乗り切ってきたのではないかと、企業というものはそんなこともあったというふうに思います。
 いろんな意味で、力の弱いといいますか、そういうところが割を食うような制度にならないように、その都度そういったものについて意見を申し上げていきたいと思っております。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございます。先ほど、国の累積赤字が増え続ける問題は放置できないというご答弁がございました。この点についても私全く異論はございません。
 それでは、消費税率を上げないでどうするのかという問題になるわけですよね。そこで、日本共産党は「消費税大増税ストップ、社会保障充実、財政危機打開の提言」というのを発表し、各界と懇談をしております。その中で、富裕層、大企業への応分の負担を掲げております。つまり消費税は、先ほど市長もおっしゃられたように、ある意味、低所得者層に負担感が強い、そういう税制であります。ところが、日本にはまだまだ負担能力のあるところと申しますか、あるわけですよね。富裕層、大企業への応分の負担。富裕層と言われると、この中には、えっ、私も富裕層に入るのかなと思われる方もおられるかもしれませんが、概ね課税所得で3,000万円以上、日本では成人人口の0.1%だそうです。どうでしょう、入りますでしょうか。そういうところにもっと負担をしていただく。私もこの間、前に担当所管と打ち合わせしていただいたとき、億を超える収入があると税の負担率が下がるんですよね。どうしてだろうって、その後ちょっと勉強してみましたら、証券取引とかそういうものの所得に対する税率がぐっと低いから、総所得に対する負担、税負担というのが下がるんですね。そういうところに、具体的には富裕層、大企業への応分の負担をお願いするということで言えば、具体的には証券優遇税制の見直し。今、日本は20%、特例で10%にしてございます。欧米の各国は概ね30%というのが相場だそうですから、とりあえずはここを20%に戻してもらう。その先のことは、またその後で考えるわけですが。さらには、法人税減税を中止して大企業優遇税制を見直す。法人税減税を中止するっていうと、えっ、うちの会社も減税中止されるのと思われる向きもありますけれども、中小企業は今は7割が赤字で、法人税がかからない。だから、この法人税減税のメリットを受けているのは大企業なんですよね。さらにまた、大企業はそのほかの開発研究減税とかという優遇制度を受けているわけですから、それらを見直して財源を生み出す。それからまた、新たに富裕税というのを創設してはという考えを提示しています。5億円を超える資産に1ないし3%の税率を掛ける。これらの制度に加えて、大型開発や軍事費などの無駄遣いを一掃すると、12兆円から15兆円の財源を生み出すことができる。このような提案を持って、いろいろ経済各団体その他の団体と話をさせていただいているんですが、大変時宜にかなった提案である、目からうろこが落ちた、結構、好評をいただいている。
 富裕層、大企業に応分の負担を求めるべきとの提言について市長はどのようにお考えでしょうか。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 富裕層について少し高めに税率を掛けるというものについては、ある程度、私は理解できると思うんです。ただ、法人税については、大企業というご指摘がありました。しかし、今、世界各国で一番法人税が高いのが日本です。34%になっております。ですから、そういうことで企業界、産業界から何とか法人税を下げてくれと、そして、つまりそういう中において昨今の急激な円高等々があって、いわば企業が空洞化し、外国の方にみんな逃げてしまうという傾向が今後ますます今のままであるならば強くなってくると。そういうことになれば、その働き口をどこかに求めなくてはいけないかなど、新たな問題、いろんな問題が惹起してきます。
 そういうことから言えば、かつてバブル全盛前の頃あたりは、世界各国の企業が日本に投資したいと、あるいは日本に行って会社を興したいというのが上位だったんであります。ところが昨今では、日本はもう、ぐーんと虫眼鏡で見なければ分からないくらい、もう低位に陥落してしまっているわけであります。そういう意味では、失われた20年とかそういうふうなものがそういうところから来ているわけであります。そして、かつては法人税だけでも60兆円ぐらいの収益があったものが、今や42兆円ぐらいになっておるということから見ても、やはり自民党から民主党にかけての政権の経済政策というのは、やはりちょっと失敗に陥ったのではないだろうかと。この辺でやっぱりもっと本音をぶつけ合った政治といいますか、そういうものを世界各国の、特にヨーロッパあたりではもう消費税というのは、向こうは付加価値税でありますけれども、大体20%から25%の税率になっておるということからしますと、日本の市場というのは全く今、世界各国から見ると、もう見放された市場であるわけであります。そういう意味でも、産業の空洞化を懸念される昨今において、私は本当は消費税は上げるべきであると、ただし、そういう意味において、さっき言った逆進性とか、あるいは国民生活に影響のあるような、そういうものについては、比較的税率を上げないで、そういう形の中で私はもっともっと上げていくべきなのではないだろうかと。この間、野田総理が慶応大学の学生に対して消費税5%を上げるのに対して君たちはどう思うかといったものについて、10%で済むんですかと。つまり年金というのは40年かけて何ぼの世界であります。それを今の二十歳前後の年金をかけだした、始めた若者から見れば、平成25年まで10%に上げます、これで本当に済むんですかと言っているのは私は当然じゃないかなと。そういうものをやっぱり将来の社会保障、あるいは財源の、将来の増というものをもっと恐れないで本音で私は国民に出すべきじゃないだろうかと。そういう意味で、与党も野党もそういう中において議論をして決着を図っていくべきではないだろうかと思っておるところであります。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございました。1点だけ、日本の法人税は高すぎるというご答弁がございましたので、私どもの方の調査の結果をちょっとお示し申し上げたいと思います。
 大企業は、先ほど申し上げましたように開発研究に係る減税とか連結決算とかという、いろいろ使える制度がありまして、実質的に法人税をどのぐらい納めているのか、負担率、三菱商事は12.1%、ソニーは13.3%、京セラは16.7%、住友化学17.2%、昨日付けの新聞赤旗日曜版に掲載されてございます。そういうことで、決して巨大企業にとっては高くはない、十分に負担能力がある、内部留保もたんまり持っている、そういうことを一応念頭に置いていただけたらありがたいかなと思っております。
 1点目の最後になりますけれども、年金制度が崩壊すれば経済が縮少し続けることになるとのご答弁でありました。同感です。年金制度を社会保障に置き換えても同じ意味になるのではないかと思うんですけれども、この社会保障を支えるために地方自治体は大変な苦労を強いられているわけです。その点では東根市にも感謝申し上げなければいけないことがあるわけですが、総括質疑のときにでもまたやらせていただこうかと思いますけれども、こういう状況にあるときに地方自治の現場から国に対して、社会保障の充実の具体策を強力に求めていく必要があると思うんですが、この点についての市長のご見解をお願いします。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 確かに社会保障については、地方自治体として今までも中央には申し上げてきました。そういう中で、この度もし仮に5%消費税が増額になったとして、そうした場合に今までは地方で単独で社会保障費、例えば東根市で見ますと平成22年度で大体36億円ぐらいありましょうか、社会保障関係、関連も含めてね。ですから、そういう中において地方単独事業として全部で4.3兆円あるということを我々は全国市長会などで申し上げてきました。ところが今までは、政府は、それはおまえたち勝手にやったことだからそれは認めないよ、ということでずっと来ておったんです。ところが、このたび国と地方の協議の場というものが、制度が確立しまして、そして国と地方六団体が同じテーブルに着いて、そしてそのことを議論したわけであります。その結果、このたびは4.3兆円のうち2.6兆円は必要ですねこれは、ということを認めさせることに成功しました。その中で、0.34%だけは普通交付税として見ますよと。何の部分を2.6兆円のうちの0.34%、何を見るかというのはまだこれからいろんな精査が必要なんですけれども、まずいずれにしても0.34%というのは大体7,000億円から8,000億円ぐらいだと見ています。ですから、このたびの住民税の年少扶養控除が廃止されました。あれによって、本来ならば5,000億円が地方に増収分として入ってくるはずだったんです。ですけれども、それは子ども手当のための負担だとかそういうものにもうすり変わってしまって、補助率が下がって、そして一般財源化になったという、ちょっとトリックみたいなそういうことをすぐ政府はやりがちです。政府というよりも財務省ですね。ですから、そういうことを考えますと、少なくとも0.34%についてだけは必要経費として社会保障の単独事業を見ますよ、ということになったのは大きな私は成果だったと思います。したがって、これまでの5%の消費税というのは、国と地方の取り分というのは4対1でありました。これが地方消費税分も含めると1.54%、1.56%に地方が取り分としてなったのがちょっと正確かなと思っておるところであります。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございます。残り時間も少なくなってまいりましたので、全国市長会の副会長としての市長の発信力に大いになる期待を申し上げまして、次に進ませていただきます。
 次は、公益文化施設の整備、運営についてでございます。
 PFI事業への評価の第1点として、公共サービス水準の向上というご答弁でありました。ところがちょっと申しわけない話になりますけれども、市民の側としてはこのサービスの向上というのを必ずしも実感として受け止めていない、こういう傾向があるのではないかと思います。
 そこで、このようにサービスが向上しているんですということを具体的事例を幾つか示していただきたいと思います。
○青柳安展議長 岡崎総務部長。
○岡崎春夫総務部長 お答えを申し上げます。
 PFI事業の選定に当たりましては、審査をするときに本市が求める要求水準を満たすということだけでは加点にならない状況であります。プラスアルファの工夫、あるいは要素があって初めて得点になることになります。その部分がプラスアルファ、それが本市のメリットということであります。
 これまでの3つの施設について主なメリットを紹介しますと、消防庁舎の場合は消防署員の訓練のためのスペース、これが効率よく確保されておりまして、訓練活動の充実が図られていることであります。さらに事務室から各施設の状況が明確に把握ができると。また、出動時の動線が的確に確保されている。そういうレイアウトでありますので、非常時にも素早く対応できるという点でございます。あと学校給食センターでありますけれども、食材が交わらない一方通行のゾーニングになっていること。また、調理行程に合わせてエアシャワーなどの設置をしたことで、衛生管理が徹底した施設になっていることなどであります。あと大森小学校でありますけれども、職員室から校舎、あるいはグラウンド、通路、昇降口が一見して見渡せるレイアウトになっていると。子どもの安全をより重視した施設になっているということであります。あわせて、災害時にはプールの水を飲料水などに利用できるシステム、こういうものも導入されていることであります。
 議員ご指摘の公共サービス水準の向上について市民が実感しにくいということでありますけれども、消防庁舎は市民に直接接する施設ではないこと、あるいは給食センター、あるいは大森小学校につきましては、児童生徒あるいはその保護者に対して効果を主に発揮するものであるということから、対象となっている市民につきましては以前より確実に公共サービスがよくなっていると実感していただいているものと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 確かに今お話をお聞きしまして、総務部長のおっしゃること、理解できました。しかし、部長がおっしゃっていたように、これはやっぱり市民にとって見えにくいところですよね。だから、市民がそのPFI事業のメリットというのを実感できないという状況にあるのではないかと思います。学校といえども、一般市民が自由に出入りできるスペースではありませんしね。
 ところで、秒読みに入りましたので先を急ぎます。
 日本共産党中央委員会が出している「議会と自治体」という雑誌があります。この昨年8月号に、実は私にとってはとても気になる記事が出たんです。「過大評価で推進されるPFI事業。検証、撤退こそ必要。」、こういう見出しです。そこで指摘されている問題ですけれども、私が気になったところですね、ご答弁の中で3事業で14億円ほどのバリュー・フォー・マネーが発生した、このバリュー・フォー・マネーがなかなか、私にも理解できませんし、市民の方々にも理解できないところで、そのバリュー・フォー・マネーについて、VFMの算出の実態について政府の中でも問題点が指摘されているという記述がありました。総務省は2008年1月にPFI事業に関する政策評価書を発表しましたが、その中でPFI事業の第1の問題として指摘されたのが、このVFMの問題でした。PFI事業において重要となるVFMについては、公共施設等の管理者等が知識・ノウハウを有していないために、事業主体としてVFMの算出を主体的に行うことが困難な状況にあること、コストの削減率や割引率の根拠が不明であること、民間事業者の選定時のVFM情報が全く公表されていないものがあるなど、客観性及び透明性が確保されているとは認め難い状況になっている。これは本市には当てはまらないことなんでしょうか。また、その14億円というVFMの算出の根拠など教えていただきたいと思います。
○青柳安展議長 岡崎総務部長。
○岡崎春夫総務部長 お答えを申し上げます。
 バリュー・フォー・マネーにつきましては、地方自治体が直接サービスを提供する場合に市が負担するコスト、それと、PFIを実施した場合に市が負担するコスト、それを現在の価格ベースで比較をして算出をするものであります。基本的にPFI事業におきましてバリュー・フォー・マネーがある場合にPFI事業を選択をするということになります。
 これまで本市が実施した3つの施設でありますけれども、バリュー・フォー・マネーが多かった部分を紹介をしますと、まず消防庁舎につきましては維持管理費であります。施設の一体的な維持管理が実現したことから、バリュー・フォー・マネーが多くあったと考えております。次に、学校給食センターにつきましては、給食運営費であります。効率的な施設のレイアウトによる調理業務、あるいは運送会社に委託している運搬業務などによりまして、運営費においてバリュー・フォー・マネーが多く出たということであります。大森小学校につきましては、施設の整備費でバリュー・フォー・マネーが高くなっております。施設の仕様を定めるときに詳細に規定するものではなくて、満たすべき水準の詳細を規定して発注する性能発注というものを行ったことから、業者の方が構造あるいは材料について要件を満たす枠内で自由に選択することができたことにより、コストが削減されたと考えているところでありますので、よろしくお願いいたします。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございました。1回のご答弁ではなかなか理解できないところもありますので、この後、事業の進行につれて、またお尋ねすることになろうかと思います。
 次に、先日示された資料などから計算しますと、平成29年度以降、本市のPFI関連事業への支払いがおよそ6億円、6億円弱ですけれども、となるようです。これが市財政を圧迫し、市財政が硬直化する、このようなことはないのかどうかお尋ねしたいと思います。
○青柳安展議長 岡崎総務部長。
○岡崎春夫総務部長 お答えをいたします。
 PFIを実施した3つの施設でありますけれども、それぞれ支払年限が定まっております。それで、先ほど議員からもありましたとおり、その3つの施設の合計額が3億5,000万円ほどになっております。それに公共文化施設に係る支払分が約2億4,000万円ぐらいを予定しておりますので、平成29年度から平成33年度までは約6億円となるわけであります。これらの事業につきましてはPFI事業でありますので、SPCへの支払いに一つに集約をされているわけでありますけれども、直接本市が事業を実施した場合につきましては、建設費あるいは人件費、維持管理費等々、単年度あるいは複数年数で支出されることになります。また、維持管理経費につきましては、施設を維持管理していく上では直接市で実施してもPFIで実施してもどちらでも同じ金額となるわけであります。施設を建設した場合には維持管理の経費は必ず生ずるものでありますので、財政的に計画的な取り組みを実施する指針として中期財政計画を策定しております。また、毎年度ローリング方式で策定している振興実施計画、その中でも財政健全化を見据えて策定しておりますし、財政が硬直化することのないように努めているところでありますので、よろしくお願いいたします。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) 最後になりますけれども、公益文化施設の床面積は県内外自治体の類似施設や事業規模を参考にして計画したと、このようなご答弁であったかと思います。比較した施設名とその規模をお伺いしたいと思います。
○青柳安展議長 岡崎総務部長。
○岡崎春夫総務部長 お答えをいたします。
 これまで県内外の施設へのいろいろな聞き取り、あるいは視察を行ってきたところであります。それらを参考にして我が市の財政規模、あるいは人口規模に見合った施設を建設することを念頭に置きまして、このたび基本となる方針を示したところであります。
 参考にした主な自治体でありますけれども、図書館につきましては、県内の市と県外の同規模の市20自治体にアンケート調査を実施をして情報収集をしております。その結果、図書館の延べ床面積の平均でありますけれども約1,900uでありました。また、近隣では天童市が面積が約2,000u、蔵書数は約20万冊、村山市は約1,300uで蔵書数が8万3,000冊、米沢市は約3,500uで蔵書数が24万冊、寒河江市が3,000uで約13万冊などとなっております。
 さらに美術館でありますけれども、天童市が約2,000u、これは会議室、あるいはゲストルームを含む面積となっております。あと、米沢市が約1,500uという状況であります。
 本市の施設につきましては、規模的には天童市の施設を参考に方針を示したところでありますけれども、複合施設であることから供用スペースをうまくレイアウトすることによって、図書館も美術館も単独施設と比べまして利用スペースは広く確保できるのではないかと思っております。
 なお、この床面積につきましては方針として示したものでありますので、今後、市民検討委員会での協議などを経て決定されることになりますので、よろしくお願いいたします。
○青柳安展議長 5番今野 孝議員。
○5番(今野孝議員) ありがとうございました。答弁のむすびに、本市の身の丈に合った施設整備を目指してまいりますという表現があったかと思いますけれども、それはとても大事なことだと思います。私もいたずらに大きいものを求めようとは思いません。これから十分検討を加えていただきまして、本当に五十年、百年、市民の思いにこたえられる施設を建設してくださるようにお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○青柳安展議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで2時50分まで休憩いたします。

   午後 2時41分 休 憩


   午後 2時50分 開 議

○青柳安展議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

◎河村 豊議員質問

○青柳安展議長 次に、1番河村 豊議員。

   〔1番 河村 豊議員 登壇〕

○1番(河村豊議員) 通告しております項目について質問いたします。
 まず、地域医療についてであります。
 数年前から、地域で必要な医療を安定的に提供していくためには、これまでの病院完結型ではなく、地域全体で医療ニーズに対応する地域完結型医療への転換が必要であると言われています。つまり東根市に所在する北村山公立病院と地域の医療機関が日常の健康管理や初期の治療と急性期医療の地域での役割を明確化し、医療の地域連携を深めなければならないということです。しかし残念ながら、先日の会派代表質問で阿部清雄自公クラブ代表が数字を挙げて述べられましたように、必ずしも北村山公立病院と地域の医療機関との連携がうまくいっているわけではないというのが実情です。市民の方々からの声をお聞きしても、地域のかかりつけの医院からの紹介は県立病院や山形大学附属病院が多いということです。この紹介率、そして症状の軽い患者や症状が落ち着いてきた患者を地域のかかりつけ医へと戻す逆紹介率の向上が、地域完結型医療ではとても重要です。この地域ネットワーク体制の形成に東根市が全力で取り組まなければ、地域の中核病院である北村山公立病院の経営改善、深刻化する医師不足、看護師不足の解消はなし得ないと思います。東根市民のみならず、北村山地域の方々が安全・安心で質の高い医療を受け続けるためには、これまで以上に東根市のより深いかかわり方が重要だと思いますが、この点、市長のご見解をお聞かせください。
 次に、地域防災についてです。
 災害発生時の情報伝達については、可能な限りあらゆる手段で行っていくことが自治体としての責務であると考えます。情報発信という面では、ラジオ、防災無線等が有効な手段ですが、双方向性、つまり情報の発信と収集を考えた場合には、携帯電話のメールやツイッター、アマチュア無線等が大変有効な手段であると考えます。昨年12月にも質問させていただきましたエリアメール、臨時災害放送局などについて、市の対応状況、また、今後どのように取り組んでいくお考えなのか、是非お示しください。
 次に、学校教育についてです。
 東根市の東部地域、西部地域の現状を念頭に、本年1月、京都御池中学校、大阪府箕面市のとどろみの森学園の2校を視察してまいりました。ゼロ歳から高齢者まだが共生するまちづくりから制度への挑戦まで、つくり上げる段階での課題なども含め、大変勉強になりました。
 京都御池中学校は、明治2年、全国に先駆けて町衆の力によって創設された番組小学校の歴史と伝統を受け継ぎ、地域の方や保護者の教育への熱い思いの中、統合再編を繰り返し、都市型シンボルの複合施設、京都御池創生館として生まれ変わり、平成15年4月に誕生した学校です。PFI手法で誕生した京都御池創生館は、新校舎建設に合わせて地域が必要としていた高齢者・乳幼児福祉施設、地元経済界からのまちづくりの視点からの活用という声を踏まえ、次代の教育に対応できる学校づくりを第一義とした検討を行政や地域全体で繰り返し、複合施設とした点がハード面の特徴です。館内の施設は、中学校、保育所、老人デイサービスセンター、地域包括支援センター、市役所分室、商業店舗、災害応急用物質備蓄倉庫、観光トイレ、ビル管理事務室等です。また、ソフト面では、特に小・中の接続期を重要視し、小学校教育と中学校教育をつなぐ新たな学年制として、学びの区切りを従来の6・3制から5・4制に変え、6年生から9年生までの4学年が学び屋にしている中学校校舎では、教職員の組織改編も含め、義務教育での新たな挑戦をしているとのことでした。
 また、箕面市の小中一貫校とどろみの森学園は、人口500人と過疎化・高齢化する地域を活性化するために、大阪府が特定土地区画整理事業として約314ヘクタールの土地に計画人口約9,600人のまちづくりを国土交通省のダム建設、国道バイパストンネルと合わせ、一体的に整備したものです。前期4年、中期3年、後期2年と、小・中学校のスムーズな接続を重視した教育システムは、児童生徒の活動に異年齢交流として、幼・小・中の合同運動会、中学生と1年生の合同水泳、幼・小交流等が行われ、一体型施設の校舎には同じフロアに1年生から9年生までの教室が回遊型に配置されており、日常的に自然な交流が行われておりました。校長は小・中兼任、教頭は2人、職員室は小・中同じ部屋、私たちが普段見られない新鮮な光景が随所に見受けられました。4・3・2制の指導区分と6・3制の制度区分というずれから生ずる諸課題はあるものの、中一ギャップの解消や進路実態の共有など、児童生徒、教職員の両方に小中一貫校のメリットはあらわれているということです。今後はキャリア教育、つまり働くことへの関心、意欲の向上と、それを学ぼうとする意欲を向上させることを軸にした一貫教育の推進というテーマもはっきりしており、特認校制度で希望すれば市内のほかの通学区域の児童生徒であっても各学年5名までは通学できるなど、東根市においても諸課題となる東部地区、西部地区の教育環境において参考にできることが幾つもあるように感じました。
 県立中高一貫校の建設場所も決定し、今後は教育、人材育成という面でも注目されることになる東根市として、この小中一貫教育システムについてどのようにお考えか、ご見解をお聞かせください。
 次に、新年度からスタートする中学校における武道の授業についてお伺いいたします。
 まず、何を目的に武道が授業に取り入れられるのか、また、柔道における危険性についてマスコミが取り上げておりますが、どのように認識しておられるのか、教育現場の先生方が安心して授業を実施できるようにどのような取り組みがなされているのか、お聞かせください。
 次に、山形空港活性化についてお伺いいたします。
 東京便1往復、大阪便3往復を残し、平成22年10月で札幌便、名古屋便の運航が休止されるなど縮少の一途をたどっている山形空港は、東日本大震災の折りに山形空港の存在価値が再認識されたとはいうものの、仙台空港が復旧した6月からは完全に通常運航へと戻ってしまいました。1月に行政視察した豊中市では、空港室という部署が空港を活かしたまちづくり推進事業を進め、平成23年度の取り組みも就航先都市29空港34都市との相互地域の発展、空港と周辺地域の活性化や豊中の魅力の発信等を行っており、当市にも副市長や担当者が来訪されました。平成24年度以降もスポーツ、文化の相互交流、事業所等の相互交流、連携、産業・観光に関する相互協力、災害時の相互応援等に取り組むということでした。山形空港単独での定期便数や搭乗率では困難なことも、これらの取り組みに相互乗り入れすることで効果を上げることができるのではないかと考えます。
 また、山形空港の定期便数の拡大は、採算率や当方単独の問題だけではなく、先方の発着枠の拡大が不可欠であることから、国土交通省を巻き込んでの対策で山形空港の活性化こそが東根市の活性化につながると思いますが、これまでの市での取り組み、また、今後の取り組みについてもお聞かせください。
 次に、雪に強いまちづくりについてお伺いいたします。
 今年の数十年ぶりの豪雪で除排雪が予定どおり進まず、担当部局にはもちろんですが、我々議員にも市民の皆さんから毎日たくさんの電話をいただきました。今日も未明からの降雪で道路は混乱し、大変な状況となっておりました。一歩裏道に入ると、さらに行き場のない山積みの雪があちこちに見受けられ、高齢者世帯、単独世帯の方々をはじめ、悲鳴を上げている市民の方々が多数おられます。この現状を踏まえ、各家庭からの排雪への対応方法や、車線が減少してすれ違えなくなり接触事故を引き起こしていた道路除雪後の排雪体制、必要な歩道の確実な除雪等、地域住民が望む安全で快適な雪に強いまちづくりについて、見解と今後の取り組みをお聞かせください。
 最後に、広域観光の推進についてです。
 ここで言う広域観光とは、東根市だけでは集客、また、受け入れできない観光客を周辺自治体と協力して取り組む広域観光という意味と、近隣からの観光客だけではなく、日本中、海外からの観光客を広く誘客していくという意味の広域観光です。
 東根市の観光地としてのさらなる発展が市域全体の盛り上がりはもとより、新たな雇用機会の創出など、波及効果の大きさは非常に魅力的なものです。東根市には1年の大半を楽しめるさくらんぼを中心とした果樹、四季折々の魅力と歴史を感じる街並み、60度を超える源泉が湧き出る温泉、空港、高速道路、新幹線を有する立地、心優しい人々、観光地としての資源は満載です。しかし、低迷する観光誘客も現実としてあります。
 最近、こんな記事を読みました。ある外国人の若い女性が団体ツアーに参加して観光客として初めて日本を訪れた。ある有名な温泉地の温泉旅館に1泊した。翌朝、温泉旅館を出発するとき、旅館の関係者が見送りのために整列していた。お別れのあいさつ、お辞儀、我々には見慣れた日本の温泉地でのお見送り風景。若い女性が2人、大型観光バスの一番後ろの座席に座っておられた。旅館を出発してからしばらく進むと、バスは広い通りに出ようとしていた。バスが曲がろうとしたその瞬間、後ろの席に座っていた2人がふと後ろを振り返ってみると、もうかなり離れた旅館の入口では旅館の関係者たちがまだ手を降りながら別れを惜しんでいるのが見えた。2人はその光景に感動した。そして、絶対にもう一度日本を旅しようと。今度は団体ツアーではなく、個人旅行者として自分の足でこの礼儀を大事にする国をゆっくりと見てみようと。日本と何の接点もないごく普通の2人の外国人OLは、こうして大の日本ファンになった。同じような体験をしたお客様がたくさんおられるのでしょう。だからこの温泉地は日本が誇る温泉地であり続けるのだと思います。
 東根市を、そしてさくらんぼ東根温泉を訪れたお客様からこのような声が聞こえてくるように、これまで以上に観光に携わる事業者、行政が一体となって取り組んでいくことが必要だと思います。
 昨日も、ジャンプワールドカップレディース2012蔵王大会で中学3年生、15歳の高梨沙羅さんが蔵王での歴代最長不倒を記録し、蔵王の名を改めて日本中、世界中へと轟かせてくれました。東根市では今や一大イベントとして成長したさくらんぼマラソンが初夏には行われますが、冬季のイベントとしてスノーパークジャングルジャングルへのイベント誘致等に取り組むということも一つではないでしょうか。この件につきましても是非市長のご見解をお聞かせください。
 以上で登壇での質問といたします。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 河村 豊議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに地域医療についてでありますが、東根市第4次総合計画「しあわせつくる学びと交流のまち」において健康づくりの充実を掲げ、施策の体系の中に地域医療の充実を掲げているところであります。保健・福祉・医療の連携強化と相談体制の充実に努めながら、市民が安心して高度な医療サービスが受けられるよう、地域医療の中核病院である北村山公立病院と各医療機関との間の役割分担と連携を深め、安定した地域医療体制を確立していくことが必要であると考えております。
 北村山公立病院については、これまで院内保育所を開設し、就労環境の改善を推進しております。また、最新の医療機器への更新や施設の耐震化などを実施しながら、効率的な経営を目指しているところであります。
 北村山管内の医療機関は54カ所、河北町、天童市などを含めますと100カ所を超す民間医療機関と連携しております。今後とも医師会などの協力を得ながら、これまで以上に緊密な連携を図ってまいりたいと考えております。
 また、地域医療ネットワーク体制の形成でありますが、地域のニーズや信頼にこたえていくためには医療ネットワークは不可欠なものであります。先ほども申し上げましたとおり、北村山公立病院や県立病院などとの緊密な医療ネットワーク構築に尽力することはもちろんでありますが、民間の医療機関ともより緊密な連携を取り、充実した医療ネットワークを構築していくことが最も大切なことであると考えております。緊密で充実した医療ネットワークを構築し、維持していくことは、救急医療体制の充実と市民の医療機関に対する信頼感へもつながっていくものと考えているところであります。
 次に、地域防災についてお答えをいたします。
 災害時における情報発信の一つとして、NTTドコモが提供する緊急地震速報や地震対象エリア内に避難勧告などの災害情報を一斉発信するエリアメールについて、昨年10月から運用を開始しております。また、ソフトバンクについても、山形県において今年2月よりサービスを開始していることから、本市におきましても年度内には運用可能となるよう手続を進めているところであります。また、KDDIにつきましてはサービスエリアを順次拡大しているところであり、本市でのサービスが開始され次第、運用できるように手続してまいります。
 また、議員からありました臨時災害放送局についてでありますが、避難生活の中で住民に情報を伝える有効な手段の一つとして県の地域防災計画に臨時災害放送局を盛り込む予定と聞いております。新年度には市町村職員対象の研修会を開催し、自治体が開設するFMラジオ局を普及させる取り組みを進めようとしており、当市においても積極的に参加し、情報収集を行いながら研究してまいります。
 次に、防災無線以外の無線を活用した情報収集の手段でありますが、市の地域防災計画ではアマチュア無線クラブに協力をいただくことになっております。このクラブは市の防災会議委員にもなっており、総合防災訓練への参加など日頃から積極的に連携を取っているところであります。今後とも連携を密にして地域防災を充実していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、都市基盤の整備についてお答えをいたします。
 まず、山形空港の活性化については、県や本市を含む周辺自治体、県内産業経済団体等で構成する山形空港利用拡大推進協議会において実施している利用拡大事業が中心となっております。今年度の主な活動内容は、JAL本社への要望や東京便のリピーター助成制度の実施、空港ライナーの本市を含む空港周辺自治体への路線拡大などであります。また、空港を身近に感じてもらうため、山形空港フェスティバルや集客効果が期待できるイベントへの支援、メディアを通じた広報PRなども実施してまいります。さらに協議会構成団体がそれぞれの役割や特色に応じて空港の活性化、利用拡大に取り組んでおります。
 本市では、今年も1月に空港の活性化を目的として芸能発表や餅つき、じゃんけん大会などを内容とする「飛びたて希望の空へ 山形空港2012年」を開催し、空港の利用が幅広く進められるよう努めてまいりました。
 山形空港は、本県内陸部の産業、経済、文化など様々な分野の発展を支える重要な施設であります。東日本大震災の直後は仙台空港の代替施設として大きな役割をしたことは、ご案内のとおりであります。それらを踏まえ、空港の役割をさらに重要視し、県や自治体、各種団体と一体となり、利用者の利便性が高まる空港づくりに取り組むとともに、普段から空港を身近に感じてもらい、地域に密着した活動を展開することにより、空港のさらなる活性化につなげていきたいと考えております。
 次に、雪に強いまちづくりについてお答えをいたします。
 今年の豪雪は、交通の確保や日々の除排雪作業など、市民生活においても大きな影響を及ぼしたものと思います。このような事態にも耐え得る、市民が安心できるまちづくりがまさしく望まれており、第4次総合計画にも掲げております、雪に強いまちづくりを積極的に推進していかなければならないと改めて実感したところであります。
 市の除排雪への対応は機械によることを基本としており、当然ながら除排雪には多大な費用を要し、今年度は補正を含め4億1,000万円を超えている状況であります。また、除排雪における市民との協働を進めるための助成制度として、生活密着型道路を自治会などが除排雪を行う場合に補助する、生活密着型道路除排雪事業補助金と、65歳以上の高齢者のみの世帯を対象として居宅周辺の除排雪や雪下ろしの援助のため、軽度生活援助事業を実施しております。
 今後も地域力の向上を図りながら、行政や地域、ボランティアなどの力を合わせて市民生活に密着した除排雪体制の推進に努め、あわせて道路除雪の充実はもちろんのこと、広幅員道路や歩道の整備などによる安全で快適な道路空間の確保、新たな助成制度の検討など様々な手法を取り入れながら、雪に強い市民が安心して暮らしていけるまちづくりに努めてまいります。
 次に、観光の推進についてのご質問でありますが、議員ご指摘のとおり、観光が地域経済に与える効果につきましては、単に経済的な潤いを与えるだけではなく、雇用機会の創出をはじめ様々な波及効果が期待されております。そのため、本市におきましても毎年6月に開催する果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会を観光マラソンと位置づけ、本市の大きな観光資源であるさくらんぼを全国に発信しており、昨年、一昨年と1万人を超える参加者を迎え、盛大にPR活動を行っております。その結果、全国に数あるマラソン大会の中でも高い評価をいただき、お客様をお迎えするおもてなしの心が東根市を全国に発信する大きな原動力となっております。
 また、関西圏や九州圏への情報発信につきましては、大阪伊丹空港において種飛ばしイベントを開催するとともに、東根市農協と一体となってトップセールス活動等を展開し、本市農産物のブランド化の推進を図ってまいりました。さくらんぼをはじめとする本市特産品の販売戦略と観光PRは情報発信の両輪となることから、今後ともこのような機会を有効に活用し、全国に向けて観光資源の発信と誘客に努めてまいります。
 さらに、滞在型の観光を推進するためには宿泊先の充実が欠かせないことから、その受け皿となる東根温泉の魅力の創造と発信に向け、関係団体と協調して取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○青柳安展議長 次に、教育委員長に答弁を求めます。石山教育委員長。

   〔石山泰博教育委員会委員長 登壇〕

○石山泰博教育委員会委員長 それでは、学校教育についての質問についてお答えいたします。
 最初に、小中一貫教育システムについてであります。
 小中一貫教育につきましては、併設型である小中一貫校の設置をはじめ、全国的にこのシステムで取り組んでいる自治体が増えてきている現状であります。それは小学校から中学校までの成長を連続して捉えることができ、手厚い教育が期待できるとともに、小学校、中学校の壁と言われる「中一ギャップ」の解消に向けて有効であることなどが理由となっているようであります。しかし、この制度を本市で取り入れるためには、教育課程の編成、それから教職員の配置などに課題があると考えているところであります。
 本市では、そこまでに至る過程として、現在、市内の5つの中学校区においてそれぞれ小中連携ということをキーワードに様々な教育活動を実践しているところであり、その成果の一つとして中一ギャップによる不登校対策に効果があらわれてきているところであります。
 小中一貫教育システムの理念については認識しているところでありますが、教職員間の連携、児童生徒間の連携としてどういうことができるか今後とも研究を深めてまいりたいと考えておりますので、ご理解くださるようお願いします。
 次に、来年度からスタートする中学校における武道の授業の取り組みについてお答えします。
 中学校で行う武道につきましては、柔道、剣道、相撲からそれぞれの学校で選択して行うことになりますが、その狙いは、それらの競技の基本動作ができることだけでなく、単に勝ち負けだけを求めず、相手を敬い、礼節を重んじる武道の伝統を守ろうとすることが根底にあると理解をしております。その中でも柔道の危険性がマスコミにおいて大きく取り上げられ、保護者の関心も高まってきております。柔道につきましては、部活動も含めて安全への配慮が不可欠であり、今年度までの3年間の移行期間においても安全な授業とするため、保健体育科の教員を山形県教育委員会及び全日本柔道連盟主催の指導講習会へ参加をさせてきたところであります。
 なお、今年の6月末に県主催の中学校体育実技指導者講習会が、柔道の安全指導に特化する形で実施される予定と聞いております。
 市教育委員会といたしましては、本講習会に市全ての中学校から保健体育科の教員が参加し、より安全な授業が徹底されるように指導してまいりますので、ご理解くださるようお願いいたします。
 以上です。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) それでは、引き続き質問させていただきます。
 まず、地域防災についてですけれども、これは私、前回の質問でも取り上げさせていただいたんですけれども、一方的ではなく、やはり双方向性というのが大切ではないかなと、特に日常もこれは非常に有効的ではあると思うんですけれども、災害時などは、現状を聞きますとやはり避難先になっている公民館などに職員が出向いて情報収集してくるという話もお聞きしておりますけれども、これ提案させていただいています、例えばツイッターなんかを使いますと、それぞれの現場からリアルな、例えば今必要なものとか困っていることとかそういうものがリアルタイムに入ってくるということが起こると思うんですね。実際に今いろいろ見てますと、全国的に市長そのものがツイッターでいろんな情報発信をしていると、また、知事がやっている、区長がやっている、あるいは高校の理事長なんかがやっている。また、行政でも観光課、福祉課、防災課、議会事務局、広報課などがやっていると。近隣では天童市では小学校そのものがツイッターのアカウントを立ち上げて情報発信をしているとか、山形市も観光部が情報発信をツイッターでやっているとか、区役所でやっているところは区役所のイベント、行政情報、地域の様々な情報を流しているとか、山形県庁でも商業まちづくり振興課がどんどんその県からの発信をやっていると。山形県としても公式ツイッターを立ち上げて、いろんな情報をどんどん発信していっているというのが実態であります。
 前回に続いてにはなりますけれども、このツイッターなどを利用して双方向性のある情報発信ということに、現状どのような感情をお持ちかお聞きしたいと思います。
○青柳安展議長 岡崎総務部長。
○岡崎春夫総務部長 お答えを申し上げます。
 議員からはいろいろ地域防災に係る情報発信のいろいろな方法をご提言をいただいております。その中で、先ほども市長から答弁申しましたとおり、今、エリアメールの充実に取り組んでいるところであります。NTTドコモが既にスタートしておりまして、ソフトバンク、KDDIも間もなく使えるようになるのではないかと思っております。
 ツイッターにつきましては、本当にいい手段であると捉えておりますけれども、やはりその情報を発信するという立場において、単に個人対個人が情報交換するということであればそれは非常にいいことだと思いますけれども、行政として、あるいは私は総務部長という看板を背負って発信するということになりますと、それぞれその情報の確認といいますか、役所で言えば決裁といいますか、発信する内容について、私だけが知っているのではなくて組織としての認証が必要になるのではないかということも考えております。
 まずはエリアメールの充実に努めまして、その他のいろいろな情報発信方法につきましては、またいろいろと勉強させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 心配されておられることは分かるんですけれども、現にこのように本当にたくさんの自治体がこういうものを利用しながら、本当に市民サービスの向上とか安全のためにやっておられるというのが現状ですので、是非、このように実際に使っておられるところの調査をしていただいて、先行しているところにはおそらく問題になっている情報もあるでしょうから、是非ともその辺は調べていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それから、続きまして除排雪の件ですけれども、今回、本当に市民の方から声が多かったのは、いろんなところで同じような話があったんですね。これは委託業者が変わったのではないかとか、オペレーターが変わったのではないかと。去年と全然、何かはき方が違うとか持っていき方が違うということが、いろんな地域から同じような声が聞こえたんですね。この点について何か情報がございますでしょうか。
○青柳安展議長 菊池建設部長。
○菊池修明建設部長兼水道部長 ただいまの河村議員のご発言の内容でございますが、確かに委託業者のうちでもオペレーターが変わったというところはあろうかと思います。毎年同じ人ではございませんので。
 それから、今年の場合は特にいろいろ勉強しているのですが、2月に入ってかなり冷え込んでおりまして、圧雪をむく場合、小さな道路に入っていけばいくほど小さな機械でしなければならないし、その機械は力がないと。2月は冷えてかなりの圧雪になって、力がない機械で押せないところがあった、それで少し多く雪が残っていたという状況は確かにあったみたいです。したがいまして、例年より豪雪だったものですから除雪に非常に苦慮したということでございます。ちょっと少し前の資料ですけれども、2月の末現在で豪雪と言われた平成22年、昨年も多かったんですけれども、4メーター40センチぐらいの累積の降雪量に対しまして本年度が5メーター50ぐらいございました。1メーター以上多いような状態だったんです。したがいまして、本年はかなり苦慮したということで、本年度の反省点を踏まえまして来年度に生かすべく業者も含めまして勉強させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 先ほどの声と同時に市民の方からも、本当に役所の方でも業者の方も、本当に昼夜問わず動いていただいているということは分かっているんだということも、そういう声も聞きながら苦情に近いようなお話でしたので、その点も踏まえて、逆に例えば排雪に特に必要になるロータリー車を増設する、追加する、そういう計画はないでしょうか。
○青柳安展議長 菊池建設部長。
○菊池修明建設部長兼水道部長 その件に関してお答えします。
 ローター車につきましては、大型のロータリーというのが柳沢ブロックと申しましてジャングルジャングルの方に配置してございます。市街地と申しますか、街場につきましては、歩道の除雪用のロータリー車が全てでございます。したがいまして、子どもたちの通学路の安全確保のために歩道の除雪にロータリー車が出ると。同じ朝の2時ぐらいから出て6時ぐらいに終わらすと。終わった機械を一般道路の幅出しのためにロータリー車を使うということになってございます。その関係で、ロータリー車はあくまでも歩道中心ということでご理解いただきたいと思います。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 今年はとにかく限界まで動いていただいてのそういう状況でございますので、可能であれば、この歩道用というのももちろんですけれども、ロータリー車の増設をお願いできたらと思います。
 次に、教育の件ですけれども、まず武道の授業の通り組みについてですけれども、市内中学校5校あるわけですけれども、この先ほどありました剣道、柔道、相撲というところからの種類の選択というのがあるわけですけれども、この5校の選択の状況というのを教えていただけますでしょうか。
○青柳安展議長 杉浦教育次長。
○杉浦宗義教育次長 お答えします。
 市内5校、今議員からもございました中学校ありますけれども、柔道を選択しておりますのが第一中学校、第三中学校、それと神町中学校の3校です。ほかの第二中学校、大富中学校は剣道となっており、それぞれが年間授業時数が14時限となっております。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 第二中学校と大富中学校の2校が剣道を選択したということですけれども、これはなぜ剣道だったのかをお聞きしたいと思います。
○青柳安展議長 杉浦教育次長。
○杉浦宗義教育次長 全国、県外、柔道を選択する中学校が多い中、本市4割ですか、2校が剣道を選択しているわけですけれども、大富、小田島、長瀞地区、それぞれ前々から剣道の指導者が多くおられ、よってスポーツ少年団の活動も盛んであったと。それらが要因として2校では剣道の選択をしたとお聞きをしております。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 先ほど答弁でもあったと思うんですけれども、柔道はどういうことを指してマスコミが危険だと言っているのか。例えば、私も野球をやってきましたけれども、中学生までは例えばゴムの軟式のボールを使うとか、剣道もしたことありますけれども、確か中学ぐらいまでは突きはしてはいけないとか、何かそういう危険性に配慮してのルールというのがあったと思うんですけれども、この柔道が危険だということでマスコミが騒いでいるこの理由は何かありますでしょうか。
○青柳安展議長 杉浦教育次長。
○杉浦宗義教育次長 これまでは部活動、高等学校も含めた中での部活動で柔道では死亡事故などがあったということから、マスコミ、または一部の保護者の方々が不安を抱いているという理解をしています。大外刈り、大内刈り、こういった技がかけられた方が後ろの方に倒れて頭を打つという可能性があるそうです。そういった技が危険だと言われておりますので、受け身指導の徹底をしていかなければならないと思っております。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 危険だと言われていますので、先生方が授業がやりにくいとかそういうことになっては非常に申しわけないといいますか、先生方が負担が増えるだけということになりますので、この柔道の授業の完全な実施に向けて市の教育委員会として中学校にどのような指導を考えておられるか、是非お聞かせください。
○青柳安展議長 杉浦教育次長。
○杉浦宗義教育次長 先ほど委員長が登壇で答弁を申し上げました、この6月の下旬ですか、県の教育委員会が開催をして中学校の体育の先生、特に柔道に特化した指導者の講習会、これへの参加は必須かとまず思っています。ほかに全日本柔道連盟の方で部活用と授業用に指導書をそれぞれ1種類ずつ、編集・監修をされております。これを年度内に購入をして各校に配付をして、先生方と一緒に安全対策をとっていきたいというのが現在の対策です。また、県教育委員会の情報によりますと、この件に関して文部科学省から新たな指導通達のようなものが来るような情報がございます。内容を確認して、各校と連携を取ってさらなる安全指導の徹底を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) それでは、もう一度、小中一貫教育システムについて、先ほど答弁でございましたけれども、是非、先ほど私が質問で触れたような内容とか、あと答弁にもございましたけれども、その小中一貫教育のシステムは理解しているというご答弁ございましたけれども、昨日、市長とお話する機会がございました。県立中高一貫校に対して非常に東根市の教育に関してしっかり力を入れていくいい機会だということを市長がおっしゃっておったんですけれども、ただ、県立中高一貫校ですので、なかなか中身といいますか、入り込んでいくには難しいところがあるかと思うんですけれども、先ほど申しましたような小中一貫教育というような話についてですけれども、現状感じておられる市長の感想だけでも結構ですけれども、是非ともちょっとお聞かせいただけたらと思うんですけれども。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 小中一貫の前に、本市のこの各生徒の分布を見てみますと、特に中部、あるいは神町小学校を中心とした生徒過密増と、それから周辺は非常に減っていると。大富が現状維持なのかな。その中で、特に東郷、高崎、あるいは長瀞、小田島などについては今後是非検討しなければいけないと思っているのは、前にも阿部清雄議員からも指摘あったんですが、いわゆる小学校というのは中学校と違っていわゆる村のシンボルであると。したがって、それをなくすのは困るという声が非常に強いわけであります。そういうことからしますと、県の教育委員会あたりからどういうふうに許可をまた取っていくかということも問題になってくるんですが、例えば西部地区で言うと長瀞小学校に1年から3年までは、常にその低学年は長瀞小学校に通うと。それで、4年から6年までは小田島小学校に長瀞の地区の方とかもみんな通ってくると。そういうことをやりながら学校をそのまま残すという方法になると、例えばちょっとこう運動会においても何にしても変則になるわけですけれども、しかし、それはその地域から小学校をなくさなくても済むということから見れば、私は阿部議員の提案というのは非常に傾聴の価値があると思ったところであります。
 そういう意味もあって、大阪の方の例を出して小中一貫ということがありましたが、そういうことを踏まえて小中一貫ということの教育についてどう構築をしていくかということについては、議員のご指摘なども踏まえて今後、これは一義的には市の教育委員会が検討することでありますけれども、一つの枠組みとしては非常におもしろい提案ではないかと思っておるところであります。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 是非、教育委員長にも同じようにちょっとご感想というか、考え方をお聞きできたらと思うんですけれども、先ほど述べましたような京都の例は、新しく建てた建物には保育所が入って、また高齢者のデイサービス施設も入ってて、中学校が中心なんですけれども、別の場所にある2つの小学校から6年生だけがその中学校のところに一緒に4学年で勉強しに来てるということだったんですね。どうしても6学年揃わないといけないというような年間何度かの行事の際には小学校に帰るということだったそうですけれども、そういう、建物は別なこういうやり方をしているところもあると。また、大阪の方の学校は、これも広い土地の中に同じように0歳からの保育所もあり、これは小学校、中学校だけだったんですけれども、これはもう一体の施設になってました。非常に見ていていいなと思ったのは、中学生の制服を着た女の子が小学校1年生の子の手をつないで登校してくるというような、非常に理想的ないいような絵も見られました。中には、情緒的に問題があった児童が中学生になった、そういう子がですね、授業にはなかなか出れないんですけれども、小学校低学年の子どもたちに花を花壇で植えることを一緒に教えていくことによって学校に来れるようになったとか、非常におにいちゃん、おにいちゃんと頼りにされるようになって学校に来るようになったとか、非常にいい面をいろいろ見せていただきました。教育長、これもしよろしかったら意見をお聞きできたらと。
○青柳安展議長 高橋教育長。
○高橋一郎教育長 西部・東部地区の学校の状況、これからの学校のあり方については、一昨年からいろいろ議員からのご指摘をいただいておりまして、それらについての課題意識については教育委員会としてこれまでも持っているところであります。
 先ほど言いましたようにそのあり方については今後勉強してまいりますけれども、今、議員がおっしゃられた学校の先進地の事例などは、正しく地域の中で学校と連携を取って学校を進めていくという手法だと思います。これらの手法については、私たち教育委員会サイドにおいても、先ほど市長が申し上げましたとおり学校は地域のよりどころであります。そういうところでありますので、今後、地域の皆さんと学校と保護者、行政、一体となって、地域と連携を取りながら学校運営をしてまいらなければならないと思っているところです。特に小中の連携については、これまでも東部地区・西部地区で実際に学校の先生方にご協力いただいて徐々にやっております。平成24年度についても中学校区の連携を模索しながらさらに一歩前進してまいりたいと思っておりますので、その辺の成果を見ながらさらに勉強、研究してまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) 何度も繰り返しになりますけれども、同じようなやっぱり意見が京都の学校でもあったようです。やはり地域から学校がなくなるというのは地域の反対というのがすごかったと。ですけれども、聞いてみると、この東根市の例よりももっとたくさんの小学校、何度にもかけてですね、何年にも分けて合同再編を繰り返したということもあったようで、非常に時間をかけながらですけれどもしっかりゴールは見据えながら、誰のための学校かと言えばやっぱりこれは子どものためが第一義なわけで、その辺を是非ともしっかりと見据えた上で今後も取り組んでいただけたらと思います。
 最後に、これも先ほど述べました東根市のやっぱり観光の推進についてですけれども、是非とも、私このさくらんぼマラソンの、初夏にはこういうものがあると、是非冬にも一大イベントをつくってという意見を出させていただきましたけれども、市長の東根市の観光に対する是非思いを聞かせていただければと思います。これを聞かせていただいて、私の最後、質問を締めたいと思います。
○青柳安展議長 土田市長。
○土田正剛市長 この東根市の観光ということと広域観光ということと2つあると思いますね。ですから、いわゆる東根市の観光という形になりますと、現在、大ケヤキとか、あるいは高崎のマリア観音とか、そういう、余りこれといった観光資源というのはないんですけれども、そういう中でさくらんぼマラソン大会が背景としてあったわけでありますが、そういうものが今非常に隣接の山形市や天童市、あるいは作並を巻き込んで、いろいろとこう年々グローバルになってきております。それと同時に最近よく言われるのが、広域観光ということが県を中心に非常に、市町村に対して広域観光の呼びかけをやっております。それが、めでためでたの山形何とか、私その会合には1回も行ったことありません。いつも副市長ばっかりです。というのは、あんまり意味がないなと思ってたものですから。というのは、そのめでためでたのあれというのは7市7町のそれぞれ何かただこう集まって、その広域観光とは言うものの、その東根市にはこういう祭りがあるとかこういうイベントがあるとか、天童市にはこういうのがあるとかってただ羅列しているだけで、何をやろうとしているのか分からないなと私は思っております。
 ところで、そこで私は総合支庁長に、私個人的に提案しているのは、ツール・ド・フランスみたいな、どうせその7市7町という形でやるんであるならば、東根市がスタートの発着点請け負ってもいいよと、このぐらい私申し上げているんですが、ああいうこう一つの特化したツール・ド・フランスみたいなことを、1周相当もう長い距離ですよ。ですから、それについてはもう新庄最上あたりまでも含めてやるような形でどうなのかなと。だからそういうふうな中を一つを特色を持ってやるようなことでないと、広域観光と今までずっと県は呼びかけてきたんですが、やっぱりその自分たちの市町村のエリアごとにもう小さくまとまっちゃって、例えばそば街道だなんて言ったところで、村山市だけが特化している、あるいは尾花沢市だけ、それから大石田町だけって、こういうふうになっているんですよ。ですからそういうふうな意味で、いつの時期にやるのかちょっとあれですが、そういう形の中でツール・ド・フランスみたいなことを、全部、各市町村が一体となって一つの競技イベントに取り組んでいくと。そこでそのいろいろな、本市であるならば果樹を提供するとか、あるいは村山市でやったならばそば街道とかいろいろあると思うんですね。ですから、そういうふうなこと、あるいは西村山に行けば山菜だとか、そういういろんな出し物をやって、それで1周するということぐらいやらなければ、そんな広域観光なんてやる意味がないと言って私はいつも出ないんです。ですけど、そのことについては総合支庁長、まず当時の総合支庁長は菅野という農林水産部長にもなっています。ですから、そのことについては、当時の総合支庁長はその自転車業界とかそういうものといろいろと今協議をしています。まだ、ものになるかどうか分かりませんけれども、例えば私なんかは広域観光ということであるならばそういうふうなツール・ド・フランスみたいな山形版みたいなものをやるよと。そうすると、こう非常に参加市町村をあげてそういうものが一つの共有をしてやれるのではないだろうかということ、私として回答になったかどうか分かりませんが、そういうことを考えております。
○青柳安展議長 1番河村 豊議員。
○1番(河村豊議員) もう一つだけ、すいません。観光ということで、ひがしね祭がございますけれども、今回ちょっと私意見がございました、市民の方からですね。村山市の祭りで踊りがありますよね。東根市でも最近すごく踊りで盛り上がりがあるわけです。これ、ひがしね祭の場合は踊りが一日なんですね。これ踊ってる方からとか、非常にそういうのが大好きな方から、一日では出る方も見る方もかわいそうだと。是非二日やってくれないかというご意見もありましたので、その辺ちょっとお伝えして質問を終わりたいと思います。
○青柳安展議長 要望でよろしいですね。
○1番(河村豊議員) はい。
○青柳安展議長 以上で、ご了承願います。

◎散     会

○青柳安展議長 これで本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。御苦労さまでした。

   午後 3時50分 散 会