議事日程 第2(一般質問)

平成23年3月1日 午前10時 開 議

      清  野  貞  昭 議長       秋  葉  征  士 副議長


◎出席議員(18名)
 1番   水  上  公  明 議員       2番   高  橋  光  男 議員
 3番   細  矢  俊  博 議員       4番   大  場  英  雄 議員
 5番   浅 野 目  幸  一 議員       6番   加  藤  信  明 議員
 7番   阿  部  清  雄 議員       8番   阿  部  綾  子 議員
 9番   高  橋  ひ ろ み 議員      10番   佐  藤     直 議員
11番   奥  山  重  雄 議員      12番   森  谷  政  志 議員
13番   青  柳  安  展 議員      14番   清  野  忠  利 議員
15番   武  田  敏  夫 議員      16番   結  城     芳 議員
17番   秋  葉  征  士 議員      18番   清  野  貞  昭 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        石 山 泰 博
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
奥 山   元                 荒 川 妙 子  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長        大 江 和 明  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        小 関 正 男  教  育  長
高 橋 一 郎  総 務 部 長        山 科   優  市民生活部長
黒 田   長  健康福祉部長         岡 崎 春 夫  経 済 部 長
         建 設 部 長
小 林 文 雄                 菊 池 修 明  会計管理者
         兼水道部長
杉 浦 宗 義  教 育 次 長        間木野 多加志  総合政策課長
塩 野 康 二  庶 務 課 長        中 里 純 一  財 政 課 長
         選挙管理委員会                 監 査 委 員
太 田 紀代子                 斎 藤 吉 則
         事 務 局 長                 事 務 局 長
         農業委員会
今 野 和 行
         事 務 局 長

◎事務局職員出席者職氏名
矢 作   隆  事 務 局 長        石 垣 和 彦  事務局長補佐
安 達 利 也  議 事 主 査        高 橋 範 一  主     事
塩 野 睦 美  主     事        井 澤 志都香  兼務書記


◎議 事 日 程

 議事日程第2号
       平成23年3月1日(火) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  1番   水  上  公  明
         2  6番   加  藤  信  明
        3 14番   清  野  忠  利
        4 15番   武  田  敏  夫
        5  9番   高  橋  ひ ろ み
    (散     会)


◎本日の会議に付した事件

 議事日程第2号に同じ。

平成23年東根市議会第1回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
水 上 公 明
議     員
1.地域主権実現のための課題について 1.地方の時代と言われて久しいが、望ましい地方自治の形が未だ見いだされず、むしろ国の政治不信が地方にまで拡大しているように思える。
 (1)市長が考える地方主権とは、また実現のための課題は。
 (2)行政委員会等の在り方について。
市  長
2.市民力、地域力向上のための具体的施策について 1.第4期土田市政の重点施策の一つである市民力・地域力向上のための基本方針と具体的施策は。
2.市民力・地域力の向上のための教育委員会としての基本姿勢について。
市  長
教  育
委 員 長
加 藤 信 明
議     員
1.第4次総合計画について 1.総合計画は将来像や主要プロジェクトを掲げた基本構想と具体的な施策を盛り込んだ基本計画で構成している。
 基本構想では、目指す都市像を「しあわせつくる学びと交流のまち」と設定。
 主要プロジェクトは、子育てや教育環境の向上、幹線道路網の整備や公益文化施設の整備、果樹王国ひがしねブランドの確立などを掲げている。
 人口減少社会の中で、平成32年度の定住人口の目標を微増の46,500人と定めている。
 第四次東根市国土利用計画を策定し、都市計画マスタープランの見直し、併せて東根市農業振興地域整備計画など、各規正に基づく適切な土地利用を主要プロジェクトと並行して進める必要がある。このことを受け、新たな工業用地、住宅用地の確保に向けた検討をすべきと思うがどうか。
市  長
2.シルバー人材センターの今後の運営について 1.シルバー人材センターは、高齢者の持つ活力、培った高度な技術を生かし、再度社会への参加を図る新しい就業システムで、運営費は受託費、国・市等の補助金で活動しているが、長びく経済状況による雇用悪化、国の事業仕分けによる補助金の縮減など今後の運営は厳しいと思料される。
 本市においては、シルバー人材センターの設立の意義と理念を再確認して、存続に支障のない支援対策を図るべきと思うがどうか。
市  長
清 野 忠 利
議     員
1.産業の振興について 1.東根市は元気のある街として、県内外から注目されている。将来共元気のある東
根市にするには、新たな産業の振興が必要
であると考えるがどうか。
2.新たな産業振興として山形空港を利活
用した航空産業を立地するプロジェクトチ
ームを作ったらどうか。
市  長
2.農政について 1.米の戸別所得補償制度について、平成22年度に実施されたモデル対策の検証と、新年度に本格実施される市の対応についてどうか。 市  長
武 田 敏 夫
議     員
1.中高一貫教育校について 1.中高一貫教育校に対する市民の関心が高くなってきております。
 (1)中高一貫教育校の新設について、設置構想を策定するための、県基本計画策定委員会でのこれまでの経過をお聞きしたい。
 (2)県教育委員会の中高一貫教育校の建設計画は、県立東根工業高校の跡地のようですが、その設置決定時期はいつ頃になるのか。
 (3)中高一貫教育校の開校予定は平成28年です。市民、地域外のみなさんへの開校への周知の仕方についてお聞きしたい。
市  長
教  育
委 員 長
2.さくらんぼ東根駅の整備について 1.さくらんぼ東根駅のバリアフリー化、駅の階段段差を取り除くため、エスカレーターを設置すべきと思うがどうか。 市  長
 橋 ひろみ
議     員
1.しあわせつくるまちづくりについて 1.「地域生活インフラ」を支えるために持続的に行う事業活動や地域活動をどのようにお考えか。
2.市民が生涯にわたりスポーツに親しむことのできる、市民ニーズに対応した施設の整備について。
市  長

◎開     議

○清野貞昭議長 皆さん、おはようございます。
 本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第2号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○清野貞昭議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
 質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎水上公明議員質問

○清野貞昭議長 最初に、1番水上公明議員。

   〔1番 水上公明議員 登壇〕

○1番(水上公明議員) 皆さんおはようございます。1番水上であります。通告に従いまして2項目について質問をさせていただきます。
 まず第1項目の地域主権実現のための課題についてであります。
 地方主権改革につきましては、平成5年6月に衆参両院において地方分権の推進に関する決議がなされ、平成12年4月に地方分権一括法が施行されるに至るまで、地方分権推進に係る様々な議論がなされました。そして地方分権一括法の施行により、依存から自立、そして中央省庁主導から住民主導に、画一な行政から多様な行政への転換を主眼に具体的に動き出したところであります。その後も平成15年に三位一体改革、平成16年の合併特例三法の成立、平成18年の地方分権推進法の成立など、地方分権から地方主権へと道州制なども含めた地方行政の確立に向けて関係法の整備などがなされてまいりました。しかし平成5年から18年過ぎた今日、いまだ実施主体である地方自治体において、これといった地方主権の姿が見えてこないのが現状であります。
 この原因は何なんでありましょうか。一つは、この改革の必要性を唱えたのは地方自らではなく中央からであったこと。また、改革を具現化するには地方の政策立案、決断と実行、そして責任能力が不可欠であるにもかかわらず、市町村がまだ未成熟との思いが国・地方・住民の間に根強いこと。そして何より、政局の不安定が政策のぶれや政治不信を招き、肝心な権限移譲や財源など体制整備がなされていないところにあると思われます。また、昨今では阿久根市や名古屋市の事例のように、地方自治の根幹である二元代表制を否定するような新しい自治と言っていいのかどうかは分かりませんが、これまでの地方主権改革とは異なった動きが見受けられるようになりました。よく解せば、中央の押し付けでない地方独自の行動ともとれるわけでありますが、一方では権力の一極集中という大きなリスクが内在しているように思います。
 そこで市長にお伺いいたします。地方分権主権が言われて久しいわけでありますが、昨今の国の動き、そして阿久根市や名古屋市、そして大阪府の首長などが唱える地方自治の方向性についてどのようにお考えなのかお伺いいたします。
 次に、地方主権の中でも執行機関からの独立性・中立性が求められている行政委員会のあり方についてお伺いをいたします。
 行政委員会のあり方につきましては、分権改革検討委員会などでも様々議論がなされてまいりました。特に教育委員会や農業委員会については、国策としての堅持を主張するためなのか、地方行政からの関与のための独立性ともとれるのか悩むところであります。監査委員会につきましては外部監査の導入や事業仕分けの権能付与など、新しい監査制度の導入に揺れているのが現状であろうと思います。しかし最終的には、どの手法を取り入れ制度化していくのか、これは各自治体の判断にゆだねられるものと思います。
 そこで現状の課題をどのように捉え、行政委員会の独立性と中立性を担保しながらその権能を発揮するためにはどのような姿が望ましいとお考えなのかお伺いをいたします。
 次に、第2項目の市民力と地域力についてお伺いをいたします。
 この市民力と地域力の向上につきましては、第4期土田市政の重点施策の中でも柱と言えるものだと理解をしているところであります。この点につきましては昨年の9月の第3回定例会の一般質問においてもお伺いいたしましたが、第4次総合計画の中には第4章の「心豊かな人が輝く教育と文化のまち」、第5章の「市民みんなで力を合わせる協働のまち」にその施策の方向性が示されているように思います。しかし市民力とは何なのか、地域力というものはどういうものなのか、きちんと定義づけしておくことが肝要かと思われます。漠然とした概念では、そのための施策が空回りしてしまうのではないかと懸念しているところであります。
 そこで市民力・地域力について、市長が思い描くものを具体的にお示しをいただければありがたいと思います。
 また、市民力・地域力の向上には教育委員会が主な担い手であるように思われます。しかし教育委員会のみで完結するようにも思えません。教育委員会と市長部局の役割分担についてどのようにお考えなのかをお聞かせいただきます。
 次に、教育委員長にお伺いいたします。市民力・地域力の向上、とりわけ市民力の向上について教育委員会が担う役割は非常に大きいと思われます。また一方では、平成19年1月に教育三法が改正施行され、教育の新しい方向が示され、教育現場も大きな転換期にあるわけでありますが、市民力を担うに当たっての基本的な考えや現在抱えている教育改革との融合など、教育委員長としての就任に当たっての抱負も交えながらご披瀝いただければありがたいと思います。
 以上、登壇での質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○清野貞昭議長 1番水上公明議員の質問に対し答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 水上公明議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに地域主権実現の課題についてでありますが、地域主権改革は、住民の生活に最も身近な地方公共団体が自らの責任において自らの将来を決定するための仕組みづくりであります。全ての市民が自分のまちを愛し、まちの将来を思い、発言し、行動しながら、まちの個性と魅力を磨き、豊かな社会を創造していくことは、まさに地方自治の本旨にかなうものでありまして、私が提案してきた「協働のまちづくり」も新しい総合計画に掲げた「市民力・地域力の向上」も、そのような将来への布石となるものであります。
 最近、阿久根市や名古屋市において首長と議会の関係が全国的に注目され、二元代表制の是非にまで議論が及んでおりますが、私は大切なのは首長の説明責任であり、自らの思うところを誠意を尽くして語ることであると思っております。そして有言実行、小さなことから着実に実績を重ね、それを市民に示すこと、これが肝要と考えるところであります。
 地域主権を進めるためには、国と地方が責任を持って合理的に役割分担することが重要であります。昨年6月に閣議決定された地域主権戦略大綱に国の出先機関の廃止があります。地方への権限移譲とも言えますが、国家公務員の人件費削減という目的があって、出先機関改革はその手段になっていないか危惧されるところであります。同様に、ひもつき補助金の一括交付金化についても、公共投資の需要は偏在しており、国にはその調整機能が求められるわけですが、交付金がその役割を果たし得るのか疑問のあるところであります。
 地域主権改革が実行性のあるものとなるには、第1に、移譲される事務や権限に見合う財源も移譲され、国は均衡ある国土発展の観点から偏在する税源を適切に調整する役割を果たさなければなりません。第2には、移譲される権限を行使するに足る地方の行政力が必要であります。政策形成や法制執務の観点から職員の能力が問われることとなりますが、地方の成熟度がその域に達するにはさらなる努力と時間を要するものと思われます。第3には、移譲される事務の受け皿となる広域的な枠組みによる事務処理の検討も必要となります。
 次に、地域主権改革における行政委員会のあり方についてでありますが、地域主権の進展は行政委員会がその独立性を確保しながら、これまで以上の役割を発揮する可能性を有しております。国の地域主権戦略大綱においては監査制度の再構築と議会制度のあり方の検討を掲げておりますが、他の行政委員会についても全国一律の制度ではなく地域独自の制度が可能であれば、住民の生活や生産活動に根差した事務が可能となります。義務教育における都市的な問題の進行、農業の停滞から生ずる耕作放棄地の増加など、地域の諸課題に対し行政委員会は解決力を強化することができます。その際には、前段で申し上げました広域連携による事務処理など制度設計に様々な検討が加えられる必要があります。これらは、まだ将来展望の域を出るものではありませんが、地域の実情に即した行政委員会のあり方を地域が選択できることになれば、地域主権改革の意義は大きいものと考えております。
 地域主権をめぐる動きには不透明な部分が多々ございますが、今後の行方を注視しつつ、市民に信頼される行政運営、市民参画機会の一層の確保など、地域主権型社会に向けた取り組みを進めてまいります。
 次に、市民力・地域力向上のための具体的な施策についてでありますが、このたびの第4次総合計画においてもまちづくりの主役である望ましい市民像を「学習し、創造し、行動する心豊かな市民」と掲げております。自己の可能性を高め、豊かな人生を切り開く力、地域の課題を解決する力など、一人一人の市民が発揮する力を市民力として高める施策が求められております。同時に地域自立の方向においては、共助、互助の考えが重要であり、自らの考えを表明し、地域社会あるいは県全体に対して発信するリーダーシップや行動力を備えた市民像も望まれるところであります。このような力は他の住民との協働やネットワークによって発揮されるものでありますので、他の住民との協調力も重要な要素となります。そのため、市民力は地域力と不可分の関係にあると考えております。長瀞・二の堀を愛する会や沼沢活進会に見られるように、地域力を高める活動を通して参画意欲、相互理解、企画力や行動力など総合的な市民力が高まり、それが地域力をさらに押し上げるものであります。
 住民がお互いの信頼と絆をもとに協働して自分たちの地域社会が抱える諸課題に取り組んでいく力は、都市化や高齢化の進展に伴う近隣住民同士の交流の希薄化によって弱まりつつあります。そのため、これまで実施してきた大ケヤキパートナーシップ事業をリニューアルし、新年度から、ともに築く地域未来創造事業を実施することとしております。これは自分たちの地域の定住環境を高め、地域に愛着を感じ、そこに暮らすことを誇らしく思える地域を住民自らの手でつくる活動を促すものであります。主な内容としては、はじめに住民の自主的な学習活動と地域課題を解決する計画づくりを支援してまいります。それぞれの地域に潜在する資源を掘り起こして魅力ある地域づくりに取り組む気運を醸成し、そこから生まれる地域の主体的な活動を支援いたします。特に複数年にまたがる活動への支援、ソフト事業の成果を踏まえて行うハード事業への支援など、活動の特性に応じた柔軟な対応を可能とする予定であります。
 このように地域の主体的な活動を促す一方で、地域の力では解決しがたい定住条件の不均衡を解消するため、地域密着道路整備事業を効果的に組み合わせて実施いたします。優れたまちづくり活動の検証や地域の学習活動に対する担当職員の派遣に加えて、先進的な事例をモデル事業とし、その関係者を他の地域の学習活動に講師として派遣し、地域間交流にも結びつけたいと考えております。これらの取り組みを進めることで、市内各所、多様な分野で地域社会の新しいリーダーが育ち、総体的に市民力の向上が図られるものと考えております。
 市民力・地域力の向上は一朝一夕に実現するものではなく、息の長い取り組みが必要でありますので、その成果と課題を次の取り組みにフィードバックしながら緩やかなステップアップを図ってまいる所存でありますので、ご理解をお願いいたします。
○清野貞昭議長 次に、教育委員長に答弁を求めます。石山教育委員長。

   〔石山泰博教育委員会委員長 登壇〕

○石山泰博教育委員会委員長 私からは、市民力・地域力向上のための教育委員会としての基本姿勢についてお答えを申し上げたいと思います。
 学校教育の目的は、何よりも将来の東根市を担う児童生徒の能力を伸ばしつつ、社会において自立的に生きる基礎を培い、社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことであると考えております。学校がその中心的役割を果たすわけでありますが、子どもを取り巻く学校・家庭・地域がそれぞれの機能をしっかり発揮し、それぞれが確実な実践を積み、学校・家庭・地域みんなで子どもを育てるという意識を持っていただくことが肝要であると考えるものであります。校長のリーダーシップのもと特色ある学校経営を行って子どもを引き付ける力を発揮し、教育の専門家である教師が確かな学力と主体的に学ぶ姿勢を身につけさせなければなりません。
 一方、家庭は、しつけとして基本的な生活習慣を身につけさせる責任があります。小さいうちから手伝いなどできることをさせ、子どもにも家庭の一員としての責任を担わせるとともに、やってよいことと悪いことの区別をしっかり教えるということが重要であります。また、子どもの成長を喜び合う温かい家庭、親の存在というのは、子どもの心のよりどころとなります。家庭には子どもを押し出す力の発揮を期待するものであります。そういった意味では、逆に親の成長も肝要かと思われます。幼児期から親としての自覚を持たせ、子どもの育ちとともに親自身も成長していくようにしなければならないと考えるものであります。
 また、地域には異世代、地域文化との多様で豊かなかかわりの中で子ども見守る力の発揮を期待するものであります。あいさつが行き交う地域は子どもにとって安全で居心地のよい心休まる場となるだけでなく、子育てに不安を持つ家庭への支援の場ともなります。地域は人生の先輩が親子を育てる場ともなるのではないかと考えるものであります。
 このように学校・家庭・地域の三者がそれぞれの役割を果たし連携することが、市民力・地域力の向上に資するものであると考えるものであります。
 申し上げました学校教育を推進するとともに、地域公民館を中心とした社会教育活動の充実、家庭教育の推進が不可欠であると認識をし、これらが総体的に一層の充実が図られるよう努めてまいりますので、よろしくご理解をお願いいたします。
○清野貞昭議長 1番水上公明議員。
○1番(水上公明議員) 自席での質問をさせていただきます。
 先ほどもちょっと触れたわけでありますけれども、昨今の新聞・テレビ報道で自治体の政治に関する話題が非常に多くなってきておりますけれども、中でも先ほど申し上げました議会・職員、こういったものと非常に対立的な形で話題になっております阿久根市、それから名古屋市、これは議会のリコール権を市長が先頭に立って行っているという事例がございます。とりわけ阿久根市につきましては、職員の給与明細の公表とか職員の降格処分もしくは懲戒処分まで至ったものがございます。また、議会に対しては議会招集権があるわけですが、それをせず専決処分、まして議員報酬についても専決処分をしてしまうという、ちょっと常識的には考えられない暴挙があるわけであります。こういう暴挙とも取れるものについて、非常に私が見た場合には異常とも取れるものなんですが、しかし蓋を開けてみると住民の賛同が結構そこの中にある。この中の選挙では負けたわけでありますけれども、一方ではリコール請求の部分が可決されるという、よそから見てはちょっと理解しがたい動きというのがあると。また、名古屋市においても非常に議会との対立の中でどうなんだろうというところが見えるわけでありまして、いわゆる地方自治の根幹である二元代表制というのが、これまで地方主権分権の中で底流としてあった中で議論されてきたと思うんですけれども、そういうものを否定するような一方の動きがあるということについて、市長はちょっと踏み込んだ形でご発言をいただきたいというのが第1点です。
 それからもう一方で、同時選挙、愛知県の知事選挙が行われまして、当選した知事がおっしゃっている、いわゆる中京都構想というのがございます。また、大阪府知事の橋下徹知事がかねてから言っておりますが、いわゆる大阪都構想ですね、この2つの動きというのは非常に似通った動きでありますけれども、ある意味では道州制、そういうものと離反するような動きであると。いわゆる東京都の地方行政のあり方となると、日本があって、日本の中の一つの独立行政権というものを付与している、独立性みたいな形で東京都は動いているように思うんですが、それが全国的に点在する格好の動きというのが出てきているわけでありますので、この辺についても一つ新しい動きだと思いますので、この辺についても市長のお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。
 地方の動きというのは、ここ数年なのかと思うんですけれども、新しい動き、地方発信型といいますか、こういうものが出てきたと思います。これは中央が、なかなか地方主権と口を言いながらも、なかなか行動として起こせない歯がゆさといいますか、そういうものがあって、地方自らがやっぱり自分たちの自治なんだから自分たちで考え行動して、自治というものを形づくっていかなければならないという本質的な動きと私は捉えられるかと思います。
 そういう中では、一つは地方の動きの中で選挙のやり方といいますか、そういうものがちょっと異様な形に見えてきていると。一つの引き金は小泉政権下で行われた刺客選挙といいますか、郵政選挙。あれが一つの引き金になっているように思うんですけれども、いわゆる全体的な行政のマニフェストといいますか、政策ということではなくて、いわゆる有権者の関心事をターゲットにした、いわゆる選挙戦略というものを優先して権力を得るという、一つの権力闘争のですね、一つの駆引きみたいなものの中で選挙が行われていると、そういうきらいが、風潮がどんどん増えてきているととれるわけであります。この辺の動きというものも一つであります。
 それからもう一つが地方自治のあり方の新しい模索といいますか、名古屋市にしても阿久根市にしても異常とはとれるんですが、ある意味では住民の意思といいますか、住民の意向というものを点として捉えて、ある意味では賛同を受けている。そういう形の中では地方の二元代表制というものばかりではなくて、別の形の地方の統括といいますか、そういう統治機構、こういうものが新たに動き始めているかと。アメリカでは多様な自治制度が一つの国の中で混在しているわけでありますけれども、そういう自治の運営というものがある意味では動き始めた、我が国においてもですね、その兆しといいますか、そういうものを感じざるを得ないわけであります。道州制と大阪都、中京都構想、これも合わせてそのような動きの一環かと、いわゆる統治機構の変化ですね、こういうものが起こっているなと。
 それからもう1点が、住民投票という手法が結構使われるようになった。ある意味では乱発的に使われるようになった。これも地方議会というものに対する、ある意味では市民からのいわゆるリコールなのかもしれないなと思えるわけです。いわゆる住民投票という形の新で新しく自治参加をし、自ら参加するという直結型の自治形態というものを求め始めていると。しかしこれも大きなリスクを伴っていると思いますので、この地方の新たな動きですね、今後の動きともなるわけでありますけれども、これについてもお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
 次に行政委員会についてでありますけれども、この行政委員会につきましては、私はこれまでの中央主権下の中での行政委員会というのはそんなに話題にならなかったかと思います。というのは、独立性・中立性というのは中央主権下の中で、地方の中ではなかなか具体的な形で発揮する機会、二元代表制の力が発揮できない形だったかと思います。ところがここ10年来、地方主権・分権という形の中で権限が地方の中にどんどん付与されてきている。そういう中にあると、やはりこの行政委員会の役割というのも全く違う形の中で期待をされてきていると思います。この行政委員会の形をきちんと示すことなくして地方主権というのはあり得ないとまで言えるかと思います。
 じゃあどういう形がということで様々議論はされているわけでありますけれども、現状的に私の私案を述べさせていただければ、現状の中ではなかなかその地域、周辺自治体と合わさった格好で、例えば教育委員会というものを幾つかの自治体で融合させて教育委員会を独立させていきましょうとか、あと監査委員についてもそういうふうにしましょうとか、議会の中立性を掲げるために議会事務局についてもそういう広域人事の中の枠に入れましょうとか、そういうことがまずは考えられるわけでありますけれども、しかしそれぞれの自治体の中の行政枠と考えると一挙にそこに飛ぶということは私は難しいかと思います。ワンステップとしては、私は広域行政組合の中に各自治体から人員を派遣をして、そして行政委員会の人事権をそこに持たせ、付与させながら各自治体に派遣をしていく、そういう中で中立性・独立性というものを図っていくという手法から入ることによって、この行政委員会という一つの独立性を図る手立てになるのではないかということで、ステップアップの前の段階としてそのような行政委員会のあり方についても考えてみてはどうだろうと思っているのですが、この辺について市長のお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。
 次に、市民力・地域力についてでございますけれども、先ほど第4総がらみの中で市長からと教育委員長からご答弁をいただきました。まさしく第4総の中にも述べておられますが、我が市のこの市民力・地域力の柱の中に、通常は知・徳・体の3育でありますけれども、それに遊育と食育を加えた5育構想を基調にして掲げておられますし、その5育を具体的な行動母体として起こすためにということで新たに共育という、いわゆる行動パターンの規範的な位置づけとして共育というものをお示しされたわけであります。また加えて、教育委員長はこの共育をいわゆる家庭の親とともに子どもたちが成長する、その共育というものも融合させた格好の中でやっていくのもしかるべきだろうというご発言をいただいたわけであります。まさしくその市民力・地域力というのは方向性を示して長い息づかいの中で形成させていかなければならないものだろうとと思いますし、とりわけ市民力につきましては学校教育・幼児教育、これが大きな柱になるかとも思っております。
 そこの中でちょっとご提案を申し上げたいんですけれども、これまでの教育、それから幼児教育についても行政、とりわけ東根市は子育てについて大きく踏み出した市でございますが、いわゆる行政ができることをやってあげる、やるんだと、住民ニーズに沿った形の中でやるんだよという、これは非常に評価できるわけでありますけれども、もう一歩引いた中で親の役割、教育委員長からも話がありましたけれども、親というものは絶対的第一責任者だということをやっぱり基本として持つということが大事なんではないかと思います。いわゆるこの原則を忘れていては駄目かと思うんですね。ですから親が子育て、そういったものに対して第一義的にかかわっていくんだという考えをベースにしていかなければならないということで、是非その共育の考え方がありますけれども、多様な保育ニーズにこたえるということもありますが、その一歩前に原点としては子どもと親がともに育つ時間というものを設けてあげる、そのためにはやっぱり企業側に対して、その親足る保護者に企業側が子どもと過ごす時間をできるだけ多く与えられる職場環境づくりというものをベーシングしていくんだと、そこをやっぱり企業側に訴えながら、この共育の役割というものについて企業の役割はどうだというところの発想というものを変えていく必要があるかということと、それから教育の理念の中では、とにかく全てが成功という部分についての物差しで評価をしてしまうところが往来としてあるわけですが、そうではなくて、やっぱり失敗というものが一番の幼児の、子どもたちの糧になるわけですね。この失敗を恐れない、失敗が許されるというのも子どもの特権でありますので、このところを全面に出した教育というものが私は求められている気がします。
 この2点について私見を述べさせていただきましたが、これについてのお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。
 2問目の質問は以上とさせていただきます。
○清野貞昭議長 土田市長。
○土田正剛市長 まともに答えていると19分ではちょっと短いと思っております。したがって、私は阿久根市、名古屋市、あるいは橋下知事などの構想などについて中心に私の見解を述べたいと、そしてせっかくですから共育などについては教育委員長からでも答弁していただければと思います。
 私は、阿久根市あるいは名古屋市、基本的に言いますと、その手法は私は取りません。私はあの両市の首長、非常に個性的なリーダーシップはあると思います。個性的にですね。しかし私は、よく執行部と議会は車の両輪だということが言われます。私はこの意味を考えますと、やはり私自身、執行部を代表する私も住民・市民から選ばれております。そしてまた議員の方々もそれぞれ同じように市民の方々から選ばれている存在であります。そういう意味では、基本的に選ばれた同士という形の中でお互いがまず尊重し合うということが大事なのではないだろうかと思っております。したがって、そこにはまず私の方のある考えを議会に提案する、そして議員の方々から議論をしていただく、そういう議論を通して一つの成案というものを得るという形だろうと思います。と同時に、それはお互いが市民・住民の福祉の向上という広い意味の中で、お互いが役割分担を担って、やっぱり進まなければいけないと思っております。したがって例えば河村たかし市長のように、まず10%市民税減税ありきだと。そういう中で、普通であればこの減税というのは住民・市民から見れば大歓迎だろうと思います。しかし普通の我々の自治体から見れば、そういう10%の減税、これは東根市民だって願ったりかなったりだろうと思います。しかし当然、それで自己財源というのが穴が開くわけであります。それをどういう形で埋め合せをするのかと。それがなければ、やはり、ひいては仕事ができなくなる。行く行くは市民にとって不幸なことになってしまう。10%の減税は何であったのかということが、普通であれば必ずそういう考えというのに行き着くはずであります。そういうことを自分がいわゆるまず考えてることは間違いないんだから、おまえは賛成しろ、もしそうでなければ議会リコールだと、こういう手法であります。しかしその根底には、やはり税というのは偏在しているわけであります、税源というのはね。だから名古屋とか東京とか大阪とかそういう大都会においては、やはり相当な課税権限というのはあるわけであります。そういう中において、普通であれば課税権、税の取り分というのは6割が国であり、そして4割が市町村、県であるわけであります。仕事は逆に地方が6割担っているわけであります。国が4割という形の中で、ならばそこのところに地方交付税、あるいは国の補助金等々を通じて、いわばフィフティー・フィフティーの間柄になっているのだと思います。そういう形の中でこの地方行政というのは運営されていると私は理解をしております。ですから、そういう中において非常に今の河村市長などの手法というのは、やはり唯我独尊的な危険な姿勢が私はあるんじゃないかと。そこにはもう議論というものは一切ない、という形に私は受け止められるわけであります。
 したがって私は、そういう意味で人気取りのような奇をてらうような、そういう手法というのは私は断じて取らないということを申し上げておきたいと思っております。
 ただし、私は、説明責任が市長としては求められますよということを登壇で申し上げました。これはどうなのかというと、例えば本市においても私が市政担ってからですね、いわゆるひがしね保育所を民営化いたしました。しかし、そのときに全保護者に集まってもらいました。すごい反発がありました。そして民営化をします。よかろう、安かろうということでやるんだろうという形の視線がありありでありました。しかし同じ、確かに民営化した場合は4,000万円ぐらいの財源が新たに生まれますと。しかし、その新たに生まれた財源というものについては、やはり所得制限なしの就学前の幼児の医療費無料化に財源を与えますという形になった途端に、やはり視線ががらっと緩んだとということであるとか、あるいは職員の55人の削減をしました。それによって約5億円の年間の財源が新たに生まれたわけであります。そしてタントクルセンターが平成17年4月1日に開館をしたわけでありますけれども、あのときにかかった費用は34億円であります。しかし年間5億円の職員の削減の費用というものは、10年経てば50億円であります。したがって、皆様方に新たな税負担というものはやっておりませんと、そういう形の中で前倒しでそれを使ったという発想であるとか、そういうことを私は市長としての説明責任はそういうところにあるんだろうと思っております。ご理解のほどをお願いを申し上げたいと思います。
 それから大阪府の橋下知事などの構想というのは、ある面で私は理解ができます。それは何かというと、いわゆる二重行政の解消という意味において大阪府と、とてつもない政令都市としての大阪市というものがあるわけであります。そういう意味では二重行政の解消という意味では、私はある意味では効果があるのではないかと。ただ私としては、いろいろと考えるとプラス面とマイナス面があると思います。例えばプラス面としては水道事業であるとか、あるいは広域交通網であるとか、そういうより広域的に取り扱う部分については、やはり大阪都という形の中で一元的にこれをやれるということでは、大阪都の構想というのはいいのかもしれません。しかし考えてみますと、今度は大阪都が一番上にありまして、そしてそのほかのところについては東京都と同じように特別区として20区か二十何区か出てくるわけであります。そういう中で、例えば議員の定数であるとか、あるいは首長の定数であるとか、そういうものが当然増えてくるわけであります。そういう意味で、きめ細かな住民サービスができると、あるいは住民自治という発想からすれば、それもまた無下なるかなとは思いますけれども、一方では新たな行政費用というものが格段に生まれてくるということなども考えますと、メリットもあるし、デメリットも大いにあると。そういう中において、今後それらの問題等については、道州制などとともに非常に慎重に深く、また考えていかなければいけない問題かと思っております。
 そして議員が登壇で質問した地方主権というものは何だろうかということを考えますと、非常にその地方主権ということについては、平成12年か13年だったと思いますが、地方分権という言葉が出てきました。しかし、あの頃の地方分権というものはどういうことであるかというと、地方に対して国の委任業務というものがありました。ただ、それらのものを地方に移管をしたというだけであって、地方分権という構想の中で仕事の量がものすごく増えてきた、したがって地方で職員を大幅に増やさなくちゃいけなくなったという事情というのは、ほとんどなかったわけであります。一つだけありました。何かというと介護保険が始まりました。そういうことで、あの当時、東根市で言うならば6名の職員が増になったというだけの話で、あとはほとんど地方分権という名に値するようなものというのは全然なかったわけであります。そういうことを考えますと、今の国の政治不信などもいろいろと考えますと、私はイギリスの、民主主義の発祥の地であるイギリスの政界の中にこういう言葉があります。「その市民は市民以上のレベルの政治家を持つことができない」これは、ある意味ではマイナス面でそれを揶揄した教訓だと私は思っております。そんなことも最近かみしめながら、今後とも市の行政を進めてまいりたいと思っておるところであります。
○清野貞昭議長 石山教育委員長。
○石山泰博教育委員会委員長 それでは共育ということでのご質問でありますけれども、私たちというのはいろんな要素から人格が形成されてくるのではないかと思いますね。いろんな人から励ましとか叱られたり、それから指導を受けたりということで、先ほど議員もおっしゃった失敗体験とか、それから成功体験、それからいろんな感動体験も含めながらつくられていくんじゃないかと思います。そういった意味で、教育する場というのはたくさんあると。PTAの人からも言われるし、地域の人からも言われるし、学校の教員、それから当然、親ですね、核は親でありますけれども、そういういろんな人からの助言、励ましを受けながら人格が形成されていくという点では、一緒になってみんなで育てていくということが、これ大事なんではないかと考えております。
 以上です。
○清野貞昭議長 1番水上公明議員。残された時間4分ですので、4分の間でお願いします。
○1番(水上公明議員) どうもありがとうございました。市長からご答弁いただきまして、非常に安心した思いがあるんであります。今の地方の動きの中で本当に大事なのは、地方自治主権というのは何だろうという原点の議論を抜きにして形、形を追い過ぎると思います。私は底辺の議論がきちんとあって、地方自治というものを成熟させられるんだなという思いを持っているところであります。そういう中で、市民の政治、市民による政治、市民のための政治、この3つのキーワードに対して政治とは何かというところを中央に頼るのではなくて、やっぱり私たち自身が考える、こういうステージづくりを今やらなければならないかと思っているところであります。市長が就任当時に第三次総合計画の策定手法として思い切った手法を取り入れられました。あのパワーというのはすごいなと私は今でも感動しているわけであります。是非あの当時の手法を、この東根市の自治のあり方というものは何だ、どうするんだというところにひとつ力をお注ぎいただきたいなと。そういう意味での検討プロジェクトといいますか、そういうものをつくり上げていただきたいと希望をいたすものであります。当然、我々議会も、今市長からお話しいただきました、いわゆる地方の我が市として大事なのは二元代表制、そういうものが成熟、きちんと機能する自治体政治というものを目指すことが妥当だという意味合いだろうと思います。そういう意味で、議会としても市民に開かれた議会、議会としての機能というものはどうあるべきかということの原点に立って、議会のあり方についても今後、今議論をしているところでありますけれども、今後も引き続き議論していかなければならないと思いを新たにしたところであります。
 また、地域力・市民力でありますけれども、これも本市にとっては非常に大きな大事な事業でございます。教育委員長から一つの形ではないというお話がありました。まさしく恒久的な課題であるし、目的は同じなんであります。ところが、ゆとり教育というものを推し進められて、それから知能主義というものがもう一回復活してきているような中身であります。ゆとりというものも非常に大事なので、また、知識というものについても教育としては大事なんであります。どっちが大事ということではないんですね。両立なんだろうと思うんですね。それを一つの中に偏在して教育を考えるということ自体に無理があるんだろうと思います。そういう中では教育の議論というものについては、やはり育てるといいますか、生きる力、人間づくり、人づくり、こういうものを原点にしながらやらなければならないと思っておりますし、期待しているところであります。
 その点希望いたしまして、質問を終わります。
○清野貞昭議長 以上で、ご了承願います。

◎加藤信明議員質問

○清野貞昭議長 次に、6番加藤信明議員。

   〔6番 加藤信明議員 登壇〕

○6番(加藤信明議員) 議長の指示によりまして、2項目について質問をいたします。
 まず1項目、第4次総合計画についてであります。
 総合計画は、将来像や主要プロジェクトを掲げた基本構想と具体的な施策を盛り込んだ基本計画で構成をしております。基本構想では、目指す都市像を「しあわせつくる学びと交流のまち」と設定。主要プロジェクトには、子育てや教育環境の向上、幹線道路網の整備や公益文化施設の整備、果樹王国ひがしねブランドの確立などを掲げております。
 平成22年、2010年10月1日時点で実施した国勢調査の東北6県の速報値が出揃ったとのこと。5年前の前回調査結果と比較しますと6県ともマイナスで、合わせて約30万人が減となったわけであります。5年間で山形市の人口を上回る人口が減ったことになります。本県でも前回より約4万7,400人減となったわけですが、東北全体の9%に当たる20市町村で増加をしたわけであります。各自治体の特徴を見ると幾つかの共通点が浮かびます。産業集積と生活環境改善が人口減に歯止めをかける鍵でありまして、交通の便のよさも人口増の要因とのことであります。
 本県35市町村中、唯一増加をした我が東根市は、山形新幹線のさくらんぼ東根駅、高速道路の東北インターチェンジ、山形空港と、高速交通の三種の神器があり、交通インフラ整備が充実。仙台市や東京を約1時間で結ぶわけであります。本市の工業は雇用を創出し、定住人口の増加と市民所得の向上に大きな効果をもたらしてきた工業団地に支えられ、県内2番目の製造品出荷額などを誇っております。東北でも人口減少社会に入り、減少傾向の要因は、出生数より死亡数が多い自然減と若い層の進学・就職による社会減であります。出生数が減って若い層が流出すれば、当然、高齢化は上昇するわけであります。こうした動向は他方面にも影響を与えます。労働人口の減、消費の減退、当然、納税額などもマイナスに陥ってしまう。
 それでは対策や処方箋は、と尋ねられても答弁できる人は少ないと思います。まず、現在の人口減少傾向を短期間に解消することは難しいと思います。国や自治体は出生数を回復させるためには、子育て支援が必要と重要施策に掲げております。それ以前には結婚させなければと、相手に出会う機会を設けたりする婚活の支援にも力を入れております。いずれにいたしましても、すぐに効果を期待することは困難で、社会全体が共通認識を持って取り組んでいくことが求められます。子育て環境の充実、雇用や定住人口の整備をはじめ、質の高い魅力あるまちづくりを進めることにより人口減少を抑制し、増加を図ることも可能と考えます。
 人口減少社会の中で、平成32年の定住人口の目標を微増の4万6,500人と定めております。第4次東根市国土利用計画を策定し、都市計画マスタープランの見直し、あわせて東根市農業振興地域整備計画など、各規制に基づく適切な土地利用を主要プロジェクトと並行して進める必要があると思います。このことを受けて、新たな工業用地、さらには住宅用地の確保に向けた検討をすべきと思いますが、どうでしょうか。
 次に、2項目、シルバー人材センターの今後の運営についてであります。
 人口の高齢化が急速に進展する我が国におきまして、一人でも多くの高齢者が福祉の受け手でなくて社会の担い手として永年養ってきた知識と経験を生かし、地域社会の一員として生き生きと働く、あるいはボランティアをはじめ様々な社会活動に参加をしていくことができるようにすることは大変大きな課題であります。
 そうした中、いまや全国の約8割を超える地域におきまして約80万人という多くの高齢者の方々がシルバー人材センター事業に参加をし、緑化などの地域環境の保全、介護・福祉や育児支援サービスなど幅広い分野で活躍をし、地域社会にとってかけがえのない存在になっております。また、シルバー人材センター事業は、働くことを通じて健やかな高齢期や明るい家庭や社会を支え、医療・介護の財政軽減などにも大きく寄与しております。
 平成22年3月31日現在、山形県全体での会員は9,882人、そのうち東根市の会員は341人と聞いております。団塊の世代が高齢期を迎える中、高齢者の多様な社会活動へのニーズを満たす場として、その役割はますます期待されるところとなっております。
 シルバー人材センターは、高齢者の持つ活力、養った高度な技術を生かし、再度社会への参加を図る新しい就業システムで、運営費は受託費、国・市などの補助金で活動しておるわけですが、長引く経済状況による雇用悪化、さらには国の仕分けによる補助金の縮減など、今後の運営は厳しいと思料されます。
 本市におきましては、シルバー人材センターの設立の意義と理念を再確認していただきまして、存続に支障のない支援対策を図るべきと思いますが、どうでしょうか。
 以上で登壇での質問を終わります。
○清野貞昭議長 6番加藤信明議員の質問に対して答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 加藤議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに第4次総合計画についてでありますが、総合計画は、ご案内のとおり本市のまちづくりに関する最上位の計画で、本市発展の方向性とその実現のために必要となる施策の基本方向を明らかにするものであります。
 計画の策定については、議員の皆様をはじめ市民・関係各位のご理解とご協力を賜り、先の12月議会において基本構想の議決をいただき、策定作業を終えることができました。現在は市民との協働のまちづくりの視点から、より多くの皆様にその内容をお知らせし、理解を深めていただく段階にあり、周知広報やまちづくり研修会などの開催を進めております。今期計画では様々な学びの機会と交流により、誰もが幸せを感じることができるまちづくりや住みたい、住み続けたいまちづくりを目指すことから、都市像を「しあわせつくる学びと交流のまち」と定めたところであります。
 計画の特徴としまして、これまで本市が進めてきた各施策の充実発展や少子高齢化社会への対応、地域力や市民力を高める施策など、新たな視点も取り入れた計画となっております。先般、国勢調査の速報値が公表され、前回の調査から人口増となったのは県内では本市のみであり、東北各市の中でも伸び率が3番目であり、これまでのまちづくりの成果が数値にあらわれたものとうれしく思っているところであります。
 このようにまちづくりの手法によっては、国や県全体が少子高齢化を伴う人口減少時代の中にあっても人口の維持増加が不可能ではないことを示したものと考えております。このような人口の増加の条件として就労の場があり、住みよい住環境の整備は最も基本となる施策であることは論を待たないところであります。
 議員ご質問の工業用地、住宅用地をはじめとする本市の土地利用の将来ビジョンは、総合計画を受けて平成23年度策定予定の第4次国土利用計画、都市計画マスタープランの改定などの各計画に掲げることとなります。その策定過程において、本市の工業用地や住宅用地のあり方については各方面からの様々なご意見を頂戴し、調査・研究を進めることとなりますが、特に工業用地については本市のみの取り組みではなく県レベルでの積極的な取り組みが大切と考えております。これまで県において大規模な工業用地の適地調査が実施されたところでありますが、いわゆるリーマンショック以降、大きな動きは見られていない状況にあります。また、県の総合発展計画や新年度予算では、地域産業の振興、活性化が県政運営の柱の一つに掲げられており、企業立地促進のための補助制度の拡充や自動車関連産業の集積に関する予算案も計上されています。今後、景気動向次第では再び企業の中央への進出も考えられ、他に遅れることなく就労の場を確保していくためには企業誘致活動や用途変更など土地利用規制のスムーズな手続のためにも、県レベルでの積極的な取り組みが必要と考えるところであります。
 このようなことから、工業用地については先の適地調査の結果などを踏まえた積極的な取り組みを県へ求めていくとともに、連携を図りながら検討を進めていきたいと考えております。
 また、住宅用地については、現在進められている神町北部土地区画整理事業の保留地の売却状況や住宅用途の充足率、都市計画道路をはじめ道路網の整備、経済情勢や社会的需要、財政状況などを総合的に勘案しながら引き続き検討する必要があると考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、シルバー人材センターの今後の運営についてお答えをいたします。
 シルバー人材センターは、人口の高齢化が急速に進展する中で高齢期を有意義に、かつ健康に過ごすために、また、定年で引退した後も長年培ってきた知識や経験を生かし、何らかの形で働き続けたいと希望する高齢者のために設立された公益法人であります。本市におきましては平成4年に発足し、今日に至るまで会員の増強と健全財政の確保に努め、積極的な事業の進展を展開し、市としてもその支援を行ってきたところであります。しかし昨今の国内経済の低迷や急激な円高の進行など厳しい経済情勢が続く中において受注額が減少し、また、国の行政刷新会議の事業仕分けの評価を受けた結果、シルバー事業運営補助金について大幅な削減が行われ、その運営が大きな岐路に直面していることは承知しているところであります。シルバー人材センターの運営機能の低下は、高齢者の就業機会の創出など社会全体に及ぼす影響も大きいものと危惧しております。しかしながら、このようなときにこそ基本理念を再確認し、会員相互の連携を一層強め、民間からの受託業務拡大や組織強化に力を入れていくことが重要であると考えます。
 シルバー人材センターは、今まさに定年を迎えた団塊世代の方々にとって地域における第二のライフスタイルを提案していくという、従前にも増して重要な役割を担うことが期待されております。将来にわたり高齢者が地域内において働くことを通じ、健やかな高齢期を過ごし、社会を支える有意義な活動の場としてシルバー人材センターの存在はさらに重要なものになってくると思われます。市としましても高齢者の社会参加や生きがい対策の観点から引き続き支援してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野貞昭議長 6番加藤信明議員。
○6番(加藤信明議員) それでは自席での質問を続けさせていただきます。
 最初に、第4次総合計画についてであります。
 人口減少社会における人口定住目標4万6,500人を維持していくことは大変なことと思います。国土利用計画は10年スパンであります。したがいまして、平成13年度国土利用計画法に基づきまして市域における国土の利用に関しまして必要な事項を定めた第3次東根市国土利用計画を策定したわけでありまして、これは土地利用の明確化を図り、適切な土地利用を促進するため、都市計画法や農振に関する法律などの関連法や各種計画に基づき規制と誘導を行ってきたわけであります。今年度、平成22年度までの計画であります。また、都市計画マスタープランの基準年次は平成12年度でありました。目標年次は20年後ということで平成32年となっております。人口フレームが5万人を目標としておるわけでありますけれども、当然見直しをしなければならないと思います。また、新年度施政方針の中で第4次国土利用計画と都市計画マスタープランを改定、都市計画マスタープランにつきましては中間年の見直しをするとのことであります。
 住宅用地につきましては、先ほどの答弁にもありましたとおり神町北部土地区画整理事業の保留地の売却状況などもありますし、理解をするところであります。
 工業用地についてでありますけれども、現在造成済みの工業用地の空きはほとんどありません。
 先の適地調査の結果などを踏まえた積極的な取り組みを県に求めていくとともに、連携を図りながら検討していくとのことであります。県におきまして平成20年度に産業用地の適地調査ということで6市4町から18地区の提案があったとのことであり、10地区に絞り込んだと聞いておりますが、この候補地につきましていまだ公表をされておりません。その後、いわゆるリーマンショック以降の大きな動きは見られないものの、本市の状況はどうなっているのか。対岸の火事では済まされないと思います。
 また、第4次総合計画、この中で「企業活動の活性化について」の中でありますが、国・県との連携による技術力・開発力向上への支援、さらには自動車関連事業とのかかわりなど新たな事業展開を促進する広域的な物流ルートの検討などとあります。
 そこで最近の地元紙に、県の新年度予算ポイント点検のシリーズの中で新規取引の拡大を目指すと、自動車関連産業の記事がありました。自動車関連産業の集積が進む東北地方、今年1月にはトヨタ自動車小会社のセントラル自動車宮城工場、宮城県の大衡村にあるわけですが、この操業も始まり、東北屈指の自動車関連企業数を誇る我が山形県にとっては新規取引拡大や関連事業立地に向けた好機とも言えると。こうした流れに乗り遅れないように県は自動車分野で新規取引を目指す県内企業向けの新たな設備貸与事業でバックアップをしていくほか、工業立地の支援制度を拡充するなどと企業誘致に結びつけていくことのことであります。このことにつきまして県で東根市に対しての協議はどうなのか。また、市長の考え方をお聞きしたいと思います。
 次に、2項目、シルバー人材センターの今後の運営についてであります。
 健康でいられるから働きたい、だからシルバー人材センターに入会したと、私の知人も申しておりました。高齢者が健康だということは、言い換えれば医療費の軽減にもなり、ご答弁のとおり、シルバー人材センターで働くばかりでなくボランティア活動、さらにはサロン的役割も果たしているわけであります。今後、団塊の世代が退職をし、そして高齢期を迎え、健康維持、生きがいづくりのためシルバー人材センターで働くことを求める方々が増加することが予想されます。
 国の事業仕分けによりますれば、平成23年度からのシルバーへの補助金につきましては、1つは運営費補助単価限度額、それに企画提案方式による事業限度額が大幅に削減され、さらには2つ目として、運営費補助人件費限度額が設けられたとのことであります。このことに対しまして市としてどのように理解をされ、そして平成23年度のシルバー人材センターへの支援をどのように考えておられるのかお聞きをしたいと思います。
 以上で2問目を終わります。
○清野貞昭議長 土田市長。
○土田正剛市長 新たな工業団地という中において、今、県との打ち合わせの中で新たな候補地というものについてはまだ発表の段階ではありません。ただ、しっかりと東根市の考え方は県には伝えてあります。リーマンショック以降、結論から言いますと、その後、県との協議なども行っているわけでありますが、基本的にはほとんど動きがありません。その中で1月にセントラル自動車がオープンをしたわけでありますが、そういう中において部品工場の適地ということでは山形県内において最優位の地理的な条件にあるのではないかと私自身も思っておりますし、今後とも強力に県並びに東根市選出の2人の県会議員の方々とも連絡を密にしながら、今後とも促進方に努力をしていきたいと考えているところであります。
 それからシルバー人材センターについては、去年までは、平成22年度については国・県・市あわせて補助金総額が1,900万円あったわけであります。そういう中で国の事業仕分けにあったという中において、確か710万円に減額をされたかと思っております。そしてまた人件費については470万円前後に制約されたかと思っております。県はどういう方向に行くのか分かりませんが、おそらく県も昨年度の補助金については減らさないのではないだろうかと。そしてまた私どもの本市といたしましても、昨年、補助金として950万円の補助金を出しておるわけでありますが、これについても削減するつもりはありません。そういう意味では厳しい財政ではありますけれども、そういう形の中で本市としては国の動向にかかわらず昨年と同じように補助は出してまいりたいと思っております。
 ただ、今議員が指摘するように国の事業仕分けでなぜあんなに減額されたという見解についてどうかということでありますが、ある面では私は理解できるかと思っております。大変これはシルバー人材センターの方々から見れば厳しい見解かもしれません。ただ、要するにもう少し私はシルバー人材センターそのものが自助努力をもっとしなければならないんじゃないだろうかと。例えば私、ここに平成21年度の速報値を持っております。これによりますと、類似市町村では一番少ないんですね、圧倒的に。つまり1億ちょっと強です、年額、契約金額というのは。その中で市関連の公共として契約金額を担ってもらっているのが約3割近くあるということ。この数値については隣接の自治体の中でも、むしろ上回ってるんですね、少し、若干ではありますが。だからその意味においては、ある意味でいわゆるそれを除くと大体7,000万円強の自助努力となるわけであります。そして、これは、大体9割の金額はいわゆるシルバー人材センターの会員の方々の懐に入るわけでありまして、いわば手数料というんですかな、そういうことが1割、シルバー人材センターに還元されるということからしますと、700万円のいわば自助努力の結果となるわけであります。したがって、そういうところに人件費としては2,300万円ほど行っているということであります。そういうことがちょっと、いわゆる例えば東根市の場合はそういうことでありますが、他の地域においてもやはりそういうことが国から指摘をされているのではないだろうかと思っております。しかしシルバー人材センターそのものについては、今議員が述べたように私も否定するものではありません。むしろ団塊の世代が卒業している段階の中で、ますます会員が増えてくるだろうというふうには思います。したがって、私はシルバーの方々もこの間、私のところに見えられました。そういう中で、私も大森工業団地、臨空団地などとトップ懇談会といものを毎年三、四回やっております。不定期ではありますが。そんなふうなことで情報交換を主体にしてはおるんですが、そういうことから見ますと、いわばシルバー人材センターからいたしますと工業出荷額、確かに県内第2位の東根市でありますから、裏を返せばそれだけシルバーにとっては営業努力をする機会がほかの自治体から見れば遥かに多いということが、私は逆に言えるんじゃないかと思います。したがって、そういう意味では、シルバーの方々にもいわば自助努力をもっともっとしてもらわなきゃいかん。と同時に、私自身もそういうトップ懇談会の中でシルバーの方々の仕事の機会というものも是非増やしていただきたいということも今度声をかけますよということも伝えてはあります。ですから、そういう意味でちょっと厳しいことは申し上げましたけれども、お互いに、私自身も東根市のトップとして営業努力はもちろんします。したがってシルバーの方々にも、少なくとも類似市町村並みのものに引き上げる必要があるのではないか。そうすると国の補助金が減じられた200万円ぐらいのものは自助努力で、1億2,000万円やれば、結果的に数字としては確保できる。それでも南陽市あたりから見ると、南陽市は1億三千何百万円ぐらいの契約金額あるんです。例えば寒河江市であれば1億5,000万円とか、あるいは天童市であるならば1億8,000万円ぐらいとか、そういうふうに全部、東根市を上回っているんです。ですからそういう意味では自助努力をする必要もあるんじゃないかと考えているところであります。ご理解をお願いしたいと思います。
○清野貞昭議長 6番加藤信明議員。
○6番(加藤信明議員) まず、第4次総合計画であります。県の産業用地の適地調査、理解しがたい部分もあります。しかし今回、第4次国土利用計画と都市計画マスタープランの改定をしていくとのことでありますので、工業用地の確保に向け積極的な取り組みということで、市長も申されておりました地元選出の県会議員共々、県に求めていくということであります。
 あと、隣県のトヨタ自動車小会社のセントラル自動車関連につきまして、市長の考え、理解をいたします。
 用途地域の見直しというのは私は一朝一夕ではできないと思います。働く人の雇用と収入の安定がなければ消費が落ち込み、県内・市内産業は活力を失うと思います。そして県税、さらには市税の収入の落ち込みは、福祉や医療関係の予算の確保も困難にしていくと思います。みんなが生き生きと働ける地域社会は、子どもからお年寄りまでみんな安心して暮らせることにつながると思います。人口の維持増加を図るには、働く場所、収入の安定、さらには持ち家、持ち土地が必要であります。今回は定住人口関連につきましてお聞きをしたわけでありますが、主要プロジェクトも山積をしておるわけであります。新年度は第4次東根市総合計画のスタートの年になるわけでありまして、今後ともこの第4次総合計画の具現化に向けまして執行状況を注視しながら、私も議会人として少しの努力をしてみたいと思っているところであります。
 あとそれから、シルバー人材センターの運営についてであります。市長のシルバー人材センターへの支援につきましての考え方を理解をいたしました。敬意を表するものであります。
 今、私の手元に福祉課で策定した平成22年度福祉の概要がございます。これによりますれば、市民並びに市当局をはじめとする関係機関各位のご指導、ご協力のもと、会員・役職員一丸となって市民に必要とされ、地域社会に貢献できるシルバー人材センターになれるよう事業を推進していくということであります。先ほどの自助努力につきましても機会あったら私は役員の方にも当然話をしなければならない用件だと思います。今後ともシルバー人材センターの公共事業の受注額の確保を含めまして支援策をよろしくお願いしたいと思います。
 質問2項目について私の考えと要望を申し上げて、以上で質問を終わります。
○清野貞昭議長 以上で、ご了承願います。

◎清野忠利議員質問

○清野貞昭議長 次に、14番清野忠利議員。

   〔14番 清野忠利議員 登壇〕

○14番(清野忠利議員) 私からは2点についてお伺いしたいと思います。
 最初に、産業の振興についてお伺いします。
 東根市は、今、元気のあるまちとして県内外から注目されておる現況です。東根市は農工一体のまちづくりを掲げ、農業生産の拡大と工業団地の立地で今日の東根市があるものです。農業生産高、また、工業生産高はともに県内で上位を占めております。人口も増えておる。この元気のある東根市をさらに元気のある東根市にするには、新たな産業の振興を興すべきと思います。
 自動車産業は東北では宮城県に拠点があります。山形県と東根市は山形空港を利活用する航空機産業を考えるべきだと思います。現在、日本で飛行機の生産を実施しているのは2社あります。1社には、既に各県市町村ともに12月よりプロジェクトチームを立ち上げアタックしようとしております。もう1社は国内生産はまだ未定でありますが、今、東根市は山形県を動かし航空機産業を立ち上げるべきと思いますが、市長の考えはどうかお伺いしたいと思います。
 次に、農政についてお伺いします。
 平成22年実施された農業者戸別所得補償制度が平成23年度には本格実施されます。市の対応についてお伺いします。
 戸別所得補償制度は、我が国の農業・農村・農業者の減少、農業所得の激減、食料自給率の向上と、農業と地域再生を将来に向けて明るい展望を持たせる環境づくりをするのが目的でありました。ところが、平成22年産の米への内渡金が9,000円、平成21年度産米より3,300円も下がった内渡金で買い入れされ、農家は戸惑った去年の秋でした。12月には戸別所得補償制度が実施され、10アール当たり1万5,000円支給され、1俵1万500円ぐらいの価格となっております。これは10俵を収量したときの値です。この価格の下げの要因の一つに、戸別所得補償制度が実施されるとの要因でした。これでは農業と地域の再生、将来の展望など先が見えない状況下であります。先般、農水省より価格の補てんが発表され、全国一律10アール当たり1万5,100円と発表されました。これを加算しても1俵当たりの米の値段が1万2,000円程度であります。1俵当たりの生産費は地域によって違います。1万4,000円ぐらいから1万6,000円ぐらいとなっております。生産費にも届かない現状であります。これでは農家が安心して農業を営む自信をなくしてしまいます。平成23年に向けて本格実施される戸別所得補償について、市の対応をどのように考えておるのかお伺いします。
 以上で登壇の質問を終わります。
○清野貞昭議長 14番清野忠利議員の質問に答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 清野忠利議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに新たな産業の振興についてでありますが、本市はこれまでの順調な企業立地と活発な企業活動により県内第2位の工業製造品出荷額を誇るとともに、雇用機会の拡大と新たな雇用の創出がなされ定住人口の増加に結びついていることは、ご承知のとおりであります。一方、東北地方においては有能かつ豊富な人材や、低廉な土地などの地域資源を求め、自動車産業などの大型企業が岩手県、宮城県を中心として進出しており、立地の可能性と地元企業による新たな産業への参入がかつてないほど広がっている状況にあります。
 本市においては、これらの動向に合わせた新たな産業の振興が本市発展の原動力となるものと期待しているところでありますので、企業立地促進法の要件緩和を国や県に要望するとともに市独自の企業奨励補助金制度の創設など、積極的な企業支援に取り組んでいるところであります。
 次に、山形空港を利活用した航空機産業誘致についてお答えをいたします。
 製造業の現状として、海外への生産移管や部品の海外調達が進み、業界全体が縮少傾向にあると言われております。このような中においても、今後数十年間は世界市場が大きく拡大すると見られている希有な業界が航空機産業であり、今後の日本の次世代における主要産業の一つとして注目が集まっていることは認識しております。特に国内企業において開発した国産ジェット旅客機は、YS−11以来、約40年ぶりの国産旅客機として大きな期待が寄せられているものと聞いております。既にこの機種が国内のエアラインで採用されることが決定されているということは、日本の航空機産業が今後大きく活性化するとの裏づけがなされたものと感じております。
 こうした状況を受け、これまで培ってきた部品製造や機械加工の技術を生かして航空機産業に参入したいと希望する中小企業が地方にも多く存在するようになり、各自治体においても誘致に向けて組織的な体制づくりを進めているところも見られるようであります。しかし、他分野から航空機産業に参入するには克服しなければならない課題も多く、技術や人材、設備投資の財源が準備できても進出納期、コスト管理などの面でハードルは高く、実現には多くの困難が伴い、現在は全国各地で参入に向けた研究をしている状況のようであります。
 山形県においても平成19年11月に山形県航空機産業地域戦略研究会を組織し、航空機産業への新規参入や取引拡大を目指す県内企業により国内航空機関連メーカーの工場視察会や商談会・研修会などを開催し、製品に求められる厳しい品質と精度への対応力の強化を進めております。この研究会は県内企業37社で構成されておりますが、東根市からの参加は2社のみとなっているのが現状であります。
 本市といたしましては、山形空港や高速道路、山形新幹線などによる交通の利便性の高さはもちろん、空港の所在そのものが将来的には完成品を製造をした場合の試験飛行の容易さなども優位性として捉えておりますので、山形県や山形県航空機産業地域戦略研究会に参加している企業等と連携を図りながら航空機産業の誘致について協議、要請をしてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、農政についてお答えをいたします。
 ご案内のとおり、平成22年度の米の戸別所得補償は平成23年度からの本格実施に向けたモデル対策として米戸別所得補償モデル事業と水田利活用自給力向上事業が実施されました。米戸別所得補償モデル事業は、市内の米を作付した農家の約87%が加入し、生産数量目標に即した栽培を行いました。また、水田利活用自給力向上事業、いわゆる転作につきましても全国統一単価に従って作付され、本市の重点振興作物であります桜桃、啓翁桜、カボチャ、枝豆の4品目は東根市水田農業推進協議会において激変緩和措置の対象と定め、一定の上乗せ措置を講じ、転作田の利活用と特色ある産地づくりの推進を図った結果、生産調整は計画のとおり達成することができました。
 本年度の作況は平年並みでしたが、品質の面では夏の猛暑の影響により生育障がいが発生し、全国的に1等米比率が低下し、米の販売環境は過剰在庫等の厳しい影響も受け、平成22年産米の概算金は大幅な引き下げになりました。一方でモデル対策の加入者へは10アール当たり1万5,000円の定額部分と、転作作物に対する交付金が昨年の12月に直接国から農家へ交付されたところであり、さらに販売価格が標準的な販売価格を下回ったことから、変動部分として10アール当たり1万5,100円を本年の3月に交付する予定になっております。
 いずれにいたしましても、米の概算金の大幅な引き下げが稲作農家の経営に大きく影響することから、県や農協による支援策も実施されていますが、議員ご指摘のとおり依然として厳しい状況であります。
 このような状況の中、平成23年度産の生産数量は消費低迷の影響などから全国で2.2%、山形県全体では3.2%減少することになりますが、本市はこれまでの転作実績等から転作面積は増えずに今年度と同じ栽培面積になりました。また、制度につきましては、新年度から農業者戸別所得補償制度が本格実施され、米に加え、生産費が恒常的に下回っている畑作物に対しても支援することになっております。さらに加算措置として、農地利用集積に対する規模拡大加算や品質加算など各種加算が行われるとともに、水田利活用自給力向上対策を引き継ぐ形で地域の実情に即した振興作物生産を支援する産地資金が創設されます。
 本市におきましては、水稲の生産調整をはじめ転作における重点振興作物や、これまで推進してきた加工用米への支援も含め、地域の実情に即した産地資金の活用について現在協議を進めているところであります。
 農業者戸別所得補償制度は新年度に本格実施されますので、実施に当たりましては国や県などの関係機関をはじめ農協等の関係団体と連携を図り、農家の皆さんへの丁寧な説明を行いながら円滑な実施に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野貞昭議長 14番清野忠利議員。
○14番(清野忠利議員) 最初に、新たな工業団地ということは理解しております。
 それで私も今提案いたしました航空機産業なんですけれども、今現在、日本では2社ということで開発しているわけです。1社の方にはもう既に受注も来ているということでありまして、また、今、日本で生産をしようとしている1社は、ここ十数年で約5,000機の需要を見込んでいるような状況であります。そして部品点数も飛行機、このジェット機をつくるには約100万点の部品が必要なんだそうです。そのような状況の中で、東北でも今この航空機産業を誘致しようということで、ある市は一生懸命頑張っております。それで我が東根市には山形空港があるわけです。そのような立地条件を生かし、また、東根市には大森工業団地、臨空工業団地という工業団地がありますから、そのような条件も生かしながら、ここでやはりこの航空機産業をただでおいてはうまくないんではないかと私は思います。やはり山形県とともに一緒になってこの航空機産業をプロジェクトチームでもつくってアタックした方がいいのではないかと思っております。また、1社の方は今アメリカでつくっております。去年12月に試験飛行をやりまして、約100機の発注をいただいているそうです。このような状況の中で、これから小型ジェット機の産業はますます増えてくると私は思っております。これはなぜかといいますと、やはり今、東南アジア、あるいは中近東では今いろんな騒動が起こっておりますけれども、この辺が先進国になれば必ずや、この小型ジェット機の需要が増えてくるという見通しも立っておりますので、そのような点からやはり山形空港を利用した航空機産業を立ち上げるべきと私は思いますけれども、ひとつその辺、県と一緒になって立ち上げていただければ幸いと思います。ひとつその辺でもう一回、市長の答弁をお願いしたいと思います。
 また、農家の戸別所得補償要度についてでありますが、私も何回もこの議場で米の政策について申し上げてまいりました。その中で曲がり角や、あるいは猫の目行政ということでずっとやってきましたけれども、もう農家の人は米については本当にがっかりしている現況であります。この米の戸別補償制度は、米の需給調整は支援で確保ということで、この戸別補償制度の目的に書かれているんですね。その効果はどういうふうにするかというと、参加農家だけがメリットを受けるということになっているんです。ところが先般2月10日の朝日新聞なんですけれども、農水省の方からこの戸別補償について異議が申されているんです。これは何でかというと、今の戸別所得補償は水田農家10アールを除いた面積について戸別所得補償制度が実施されているわけですけれども、これではこれからの担い手農業、あるいは規模拡大する集落営農に対しては非常に矛盾が生ずるということで、それでなくてやはりこの集落営農、担い手農業者に限った方がいいのでないかということで、九州の農政局の方が異議申し立てているんです。このような状況の中で、平成23年度はどのように実施されていくのか我々農家としても非常に不安であります。また、米が、先ほど私が言いましたように生産費を下まわって生産しなくちゃいけない農家の苦しみというのは、これは今後とも市ともに、また農協ともに考えなくちゃいけないと思います。生産費に合わないままつくらなくちゃいけないわけですから。農家がなぜこのように頑張っているのかというと、1つはやはり国土の保全だと思います。あとは農家自身で、やはりこの田んぼを守るということの意気込みだと私は思っております。その辺、今後、市とも農協とも考えてくださって、やはり去年、9,000円の米であったわけですから、9,000円以上には必ずなるなと私は思っておりました。やはりその辺、1,000円当たり追加して、去年の秋あたり1万円当たりで米の内渡金になれば農家も安心するんでなかったかと思っております。その辺もひとつ検討していただければ幸いと思います。まだ精算が、平成21年度の米でさえ、まだ精算なってないんです、農家には。このような状況なものですから非常に不安な点がありますので、その辺、今後ともどういうふうにしていくのかひとつお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○清野貞昭議長 会議の途中ですが、午後1時まで休憩します。

   午前11時58分 休 憩


   午後 1時00分 開 議

○清野貞昭議長 午前に引き続き会議を続けます。
 市政一般質問を続けます。14番清野忠利議員の質問に対して答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 航空機産業の関係についてでありますが、私もこの問題については全然勉強もしておりません。
 ところで、東根市から2社が県の研究会に参加しているということで、ある1社から私いろいろと聞いてみました。山形県でも平成19年に確かに航空機産業の関係の研究会を立ち上げましたが、まだ山形県自体がほんの手探り程度で、実質的な活動はあんまりやってないと。今まで年1回あったかなという程度だと。あなたの方はそういう意味では技術的にレベルに達しているんですかと、ある面でちょっと失礼な質問なんですが、そういうことも私率直に話をさせてもらいました。これは大森工業団地でも著名な企業であります。残念ながら私の方もまだそのレベルには達しておりませんと。確かに三菱重工をはじめとしていろいろと、YS−11以来ですね、そういう飛行機がつくられたことも事実であります。そういう中で、青森の三沢市でも青森県と一緒に立ち上げようという動きもあるようであります。三沢市の種市市長というのは民間出身でありますが、まだ1期目の方であって、私とは非常に仲のいい市長であります。したがって、近いうちに会う予定もありますから具体的にどんな形の中で立ち上げようとしているのか、その辺をじっくり勉強がてら私も手探りの状態ですがいろいろと研究してみたいと思っております。ですから、今の清野議員の質問には全く私答えを持ち合わせておりません。その意味で、今後ちょっと勉強させてもらいたいと思っておる次第であります。
 あとについては担当部長から答弁をさせたいと思います。
○清野貞昭議長 岡崎経済部長。
○岡崎春夫経済部長 私からは、新年度からの農業者所得補償制度への対応についてお答えをいたします。
 平成22年度の米の価格につきましては、先ほど市長から答弁申し上げましたとおり、はえぬき60キロで概算金が9,000円、それに基礎部分の補償が10アール当たり1万5,000円、先日決まった変動部分の補償が10アール当たり1万5,100円ということで、例えば10俵とった場合の計算でありますけれども、これも昨年度よりはちょっと下がっているという状況であります。このモデル事業につきましては、米の販売価格が高い地域、例えば魚沼産こしひかりとかそういう高い地域は有利になる形になりますけれども、はえぬきの栽培が多い本市の場合は、はえぬきの価格が全国平均より安いということもありまして、国が示しました標準的な生産に要する費用、これには補てんしきれない状況でありまして課題が大きいと捉えております。
 新年度から新しい制度が実施されるわけですけれども、その中には品質加算、あるいは規模拡大加算などの5つの加算制度が盛られております。規模拡大加算につきましては当市にも大きく影響する部分でありますけれども、戸別所得補償制度の加入者が農地利用集積円滑化事業によって連担する農地を集積した場合に、新たに設定期間6年以上の利用権を設定をした場合に、その面積に応じて10アール当たり2万円が支払われるといういい制度であります。なお、今回の加算制度につきましては、水田だけでなくて畑作物も対象となっているものであります。
 あわせて、新年度からの制度の中には、補償制度で示された中には麦とか大豆、あるいは加工米などの戦略作物への交付単価、これについては全国一律で決められました。ただ、本市の特産であります果樹、あるいは野菜、花卉などについては、国から配分されます産地資金の枠の中で、市の地域振興作物を例えば何にするかとか、あるいは作物ごとの交付単価を幾らにするかとか、そういうことが決めることができるようになりました。これらの単価等につきましては水田のビジョン検討委員会で今検討して、そして案を作成をして、そして国・県の承認を得て決定することになります。今、県の方に上げている段階であります。
 このようにいろいろな新しい制度がたくさん出てきましたので、どれもこれも農家所得に大きな影響を与えることになりますので、農協と連携をしながらしっかりと農家の方に丁寧に説明をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○清野貞昭議長 14番清野忠利議員。
○14番(清野忠利議員) 最初に航空機産業なんですけれども、いろいろ今、国内では模索している地域があります。例えば一つ、今市長からも会社の名前も出てきましたので私も言いますけれども、三菱重工なんですね。国内で生産するというのは。これが今、福岡県ではこの新たな拠点ということで空港に近い工業団地ということと、試験飛行が行われる地域ということで、関連企業から完成期の製造までということで、今、福岡県が一生懸命取り組んでいるんですね、一つとしてね。それから東北では青森県の三沢基地ということで、三沢の市議会でも9月議会で基礎調査の業務委託料を盛り込んだ補正を組んで取り組んでいるんですね。これは東北では三沢市だけです。あと、もう2カ所ほどあるんですけれども、やはりその辺を皆さんが今、三菱重工に対しアタックしようとしているわけです。ただ、先ほど私が国内では2社と言いました。もう1社は本田技研なんですね。これはアメリカで今生産拠点をやって、12月で試験飛行をやって100機の受注をいただいているということなんです。そんなことで、本田技研あたりもこれから国内模索をしようとしていることは事実だと思います。ただ、今のところ未定ということで本田技研は言っております。
 やはりこの辺を鑑みますと、これから東根市、勢いのある東根市でもっていくためには、やはり産業の振興ということで航空機産業を検討した方が私は一番いいのではないかということと、やはり県と一体となってこれやっていかないと、これは東根市だけではできないものですから、ただ三沢市のようにもう補正を組んでまでやっているということの事実なものですから、その辺ひとつ、市長も勉強してということなんですけれども、その辺の気構えをよろしくお願いしたいと思います。
 それから戸別所得補償なんですけれども、やはりずっと私も考えているんですけれども、江戸時代から百姓は殺さず生かさずということもあるような、本当にこれが今合致するんでないかという考えで持っているわけです。これはやはり今後、農業を振興するにはやはり食料が、主食が米ですから、米が景気悪いと世の中も景気悪いということもありますので、やはりただ農家だけでなく商工業、あるいはいろいろ一体となってこれからこの問題を解決していくべき展開にしなくちゃいけないんでないかと私は思っております。その辺、TPPの問題ということもあるんですけれども、TPPの問題である程度はチャンスだということも私は考えているわけです。12月議会で請願が出されまして議員としては慎重にということで受けまして、請願を出しております。その辺から見ますと、チャンスだということもある程度見極めながら、この農業政策をやっていかなくちゃいけないと思います。ただ、先ほど岡崎経済部長が言ったように農業政策、米の補助金がいろいろあります。いっぱいあって農家が分からなくなってしまうわけです。それを丁寧にということで言いましたけれども、やはりもう少し集約して農家に補助金を出す方法も考えるべきだと私は思います。
 ひとつよろしくこの辺をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○清野貞昭議長 14番清野忠利議員に申し上げます。先ほどの質問に対して土田市長から、現在勉強不足で答弁をするそれはないということで、これから一生懸命、進行市の状況を視察して取り組むということですので、ご了承願います。
 次に、農業政策については、岡崎経済部長お願いします。
○岡崎春夫経済部長 お答えをいたします。
 先ほど議員からありましたとおり、新しい制度の中にも本当にいろいろな加算措置、あるいは新たな制度がございます。これらについてまだまだ私らもちょっと難しいなと理解をしているところであります。
 ところで、平成22年度モデル事業をやったわけですけれども、それの総括もまだなってない状況であります。もちろん米の値段も決まってない。その成果について今後どうするかという反省といいますか、今後に向けた対応、それについてもまとまっていないという状況であります。そういうことから、まずは平成22年度のモデル事業についてしっかりと成果を把握をして、そしていろんな場所で意見を言っていきたいと思っております。ただ、新しい制度についてはもうスタートしておりますので、それについては今の制度について、先ほどご答弁申し上げましたとおり、しっかりと農家の方に説明をして間違いのないようにしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○清野貞昭議長 以上で、ご了承願います。

◎武田敏夫議員質問

○清野貞昭議長  次に、15番武田敏夫議員。

   〔15番 武田敏夫議員 登壇〕

○15番(武田敏夫議員) 通告しております事柄について質問いたします。
 まずはじめに、中高一貫教育校について質問いたします。
 中高一貫教育校は6年間の計画的かつ継続的な教育を行うことによって、個性や創造性を伸ばすとともに社会性豊かな人間を育むことを目標にしております。高校入試のない6年間の学校生活は、これまでの高校入試を経験して中学・高校生活を送るという進路とは全く異なる新たな選択であり、自分の将来についてもじっくりと考え、今後生きていく力をしっかりつけられるという一貫教育校であります。また、発達心理学では、子どもが自我を確立する時期は中学2年から3年にかけての年代だと言われております。その大事な時期の子どもが安定した教育環境を与えられて、のびのびと自分が自分であることを認識し探求できる中高一貫教育であります。
 山形県でも平成13年に金山地区、小国地区において連携型中高一貫教育校を導入し、特色のある教育活動を展開しております。その後、平成20年に併設型中高一貫教育校を積極的に導入することが望ましいと県教育委員会では位置づけたわけです。その後、山形県中高一貫教育校設置構想により内陸地区の場所を東根市とすることに決定していただいたわけです。「子育てするなら東根市」を掲げ、子育てに力を入れている東根市民にとって大きな喜びであります。高く評価をするものであります。
 平成23年度の施政方針にも土田市長が示しておるとおり、東根市に設置なる中高一貫教育校は文武両道に秀でた有為な人材を輩出することを期待すると。そして東根市のステイタス、つまり社会的地位を大いに高めるものであり、市民として誇りに思うと施政方針にうたっておるわけです。まさしく私も同感であります。
 このことを踏まえ、県では昨年5月19日に東根中高一貫校の教育内容に関する教育基本計画を策定し、基本設計に反映させるため、東根中高一貫校教育基本計画策定委員会を設置いたしました。委員会は13名で構成しており、我が東根市からも椎名副市長はじめ3名のメンバーが委員になっておるわけです。その他、事務局、作業部会もあるわけです。
 この東根市中高一貫校については昨年、平成22年1月27日、東根市のさくらんぼタントクルセンターでの地域説明会がありました。会場には398名、約400名の市民の方々が参加をしていただきました。それ以来、この中高一貫教育校に対する市民の熱意、意識が、関心が非常に高くなってきております。そのようなことからお聞きしたいわけですが、東根中高一貫教育校の新設に伴い、これまでの基本計画策定委員会での経過及び内容をお聞かせ願いたいと思います。
 さらには、このたび新設する東根中高一貫校の概要、そして教育目標、理念等も関心はあるわけですが、東根中高一貫校の設置場所、市民の皆さんの関心はどこに建設するのかが一番と関心があるわけです。県教育委員会の東根中高一貫校の建設場所は、県立東根工業高等学校の跡地の予定なわけです。市長が施政方針で訴えている文武両道を目指す中高一貫校として、5万7,000平米の土地の東根工業高校跡地で本当によいのか。また、地元自治体として了解しているのか。場所は決定なのか。そしていつごろ市民の皆さんにお知らせをするのかを是非お聞かせ願いたいと思います。
 さらには、東根中高一貫校の開校の予定は平成28年度であります。東根中高一貫校のスケジュールどおりに進むと、今年、平成23年度の小学2年生の児童が中高一貫校の中学1年生に入学できることになります。また、今年5年生になる児童が中高一貫校の高校1年生に入学できることになります。また、今年、小学6年生・中学1年生になる児童が楯岡高校に入学した場合、高校2年生・3年生でありまして、新設の中高一貫校に移行するわけであります。このようなことから、関係する児童・保護者の皆さんにどのように説明し、どのように理解をしていただくのか、教育委員会のご見解をお伺いいたします。
 次に、さくらんぼ東根駅の整備についてお尋ねします。
 山形新幹線さくらんぼ東根駅が開業して、はや11年目になりました。いまや東根市は、さくらんぼ東根駅を中心とした町並みは、すばらしい町並みになりました。夜などは明るくにぎやかで、市民の誰もがこれが東根市かと思うほど立派な町並み形成になりました。まさしく今はさくらんぼ東根駅が元気ある東根市の表玄関口であります。
 さて質問の趣旨は、このさくらんぼ東根駅にバリアフリー化に伴い駅階段段差を取り除くため、障がい者・高齢者の移動等を円滑にするためにホームから上りエスカレーターを設置すべきであるとの質問であります。私はこのさくらんぼ東根駅のエスカレーター設置の質問は今回で2回目になります。私は以前、JRの前身である国鉄に勤務をしておりました。そういう関係上、山形新幹線新庄延伸には殊の外関心を持ちまして、東根駅舎の建設には3つの提案をいたしました。
 1つは、駅名の「さくらんぼ東根駅」です。私が議会活動としてある地区の公民館で市政報告会を行っていたとき、あるご婦人から「さくらんぼ駅という駅名をつけたらどうか」というご意見がありました。そのとき私は、はっと思い、これだと思った次第でありました。その後、私は当時の伊勢市長に、まず駅名は東根市民、河北町民から公募すべきであると提案しました。その後、私は河北町、東根市地域を回り、さくらんぼ東根駅と名付けていただきたいと回った経過がございます。その結果、断トツ「さくらんぼ東根駅」という名前が決定になったわけでございます。だけれども、駅名の決定権はJRの経営者にあったわけです。そのとき伊勢市長から土田市長が就任しました。さすが土田市長の優れた人脈、見識を持ってJRのトップを動かして、「さくらんぼ東根駅」に正式に決定になった経過がございます。
 また2つ目は、エレベーターの件であります。当初の計画は9人乗りのエレベーターでありました。9人乗りのエレベーターは車いす1台乗って付人が1人乗れば、二、三人しか乗れません。そういう関係を訴えまして、現在は15人乗り、13人乗り各1基、そしてホームからは11人乗り2基が、全部で4基のエレベーターがあるわけでございます。
 さらに3つ目の質問がエスカレーターの設置の問題でありました。当時、エスカレーターは約7,000万円強の経費がかさむということで、当時の市長は財政的な面から断念をした経過がございます。当時はハートビル法であり、高齢者・障がい者に対する取り組みも弱かったような気がします。現在は平成18年12月20日のバリアフリー新法の施行に伴い、高齢者・障がい者に対する取り組みを実施しておるわけでございます。元気ある東根市の表玄関口のターミナル駅として、また、ステイタス、つまり社会的地位を高めるためにも、また、風格のあるまちづくりのためにも、私はホームからエスカレーターを設置すべきと思うが、市長のご意見を賜りたいと思います。
 登壇での質問を終わります。
○清野貞昭議長 15番武田敏夫議員の質問に対して答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 武田議員の質問にお答えをいたします。
 さくらんぼ東根駅の整備についてお答えをいたします。
 さくらんぼ東根駅は、本市の顔となるべく中心拠点地区にふさわしい景観形成と都市と建築物の一体的な整備を基本として施工した一本木土地区画整理事業にあわせて整備を行い、山形新幹線の新庄延伸が行われた平成11年12月4日に開業いたしました。これまで市民の誰もがさくらんぼ東根駅を利用しやすくするために、さくらんぼ東根駅前を発着の起点とする市民バスの運行や無料の広い駐車場の確保等に努めてまいりました。さくらんぼ東根駅の名称も公募により決定はしたものの、果樹の名称を駅名に冠した実例は全国にもない状況の中、度重なるJR東日本への強い要望の結果、ようやく実現を見たものであります。
 また、建物の整備については、高齢者や障がい者の自立と社会参加を促進するためにより良質な建築物とすることを目的として、平成10年10月9日に高齢者・身体障がい者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律、通称ハートビル法の認定を受けて整備した建物となっております。段差のない通路や点字ブロック、手すりの設置などに加え、エレベーターを改札口の内外に2カ所ずつ設置するなど、視覚障がい者や高齢者も利用しやすい施設の整備に努めたものであります。
 なお、議員ご指摘のエスカレーター設置については、利用者を大量に移送できるという利点がある反面、車いすの方には利用しにくいという側面があり、総合的な判断の中で4基のエレベーターがその役割を果たすものとして整備したものであります。しかしエレベーターを大勢で利用する場合は待ち時間が長くなってしまうという側面もありますので、多くの利用者に対してさらによりよいサービスができるかという点で、今後、JR東日本との情報交換や利用者の意見聴取などを進めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野貞昭議長 次に、教育委員長に答弁を求めます。石山教育委員長。

   〔石山泰博教育委員会委員長 登壇〕

○石山泰博教育委員会委員長 私からは、中高一貫校についての武田議員のご質問にお答えいたしたいと思います。
 東根中高一貫校につきましては、平成21年12月に本市への設置が決定され、昨年5月に県教育委員会が中高一貫校にかかわる教育基本計画策定委員会を設置し、今年度と来年度の2カ年で教育基本計画の策定を行うとされたところであります。策定委員会の役割は、目指す学校像、育てる生徒像をはじめとする教育計画、中高一貫教育校への移行に伴う対応、開校までのスケジュール、学校建設計画などを網羅した教育基本計画の策定であります。これまでに2回開催され、教育目標の案などについて示されたところですが、実質的な審議には至っていないという状況であります。
 次に、設置の決定時期についてお答えをいたします。
 ご質問のとおり、県教育委員会は県立東根工業高校の跡地への設置を検討されているようでありますけれども、決定時期については来年度に策定されます教育基本計画の中で示されるものと理解しているところであります。
 最後に、開校の予定の市民への周知についてお答えをいたします。
 開校までのスケジュールにつきましては、先ほどから申し上げております教育基本計画の策定に2年、基本設計・実施設計に2年、校舎建設に2年と、県教育委員会から説明を受けております。このように6年を要すると想定した場合、開校は平成28年になるものと考えております。
 県内初のモデル校という意味合いもあり、県教育委員会でも広く県民への周知に努められると思いますが、本市といたしましても設置される市のメリットを最大限に生かせるよう節目節目での周知に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。
○清野貞昭議長 15番武田敏夫議員。
○15番(武田敏夫議員) 前後しますけれども、まず中高一貫校から。今、教育委員長から話がありました。教育目標の案は示されたんだけれども、実質的な審議はされていないと。2回もやったんだけれども、実質的な審議はされていないと今答弁あったわけですが、まずこの策定委員会の中には、私確か申し上げたように作業部会もあるわけです。それから事務局と、それから策定委員会と3つの部門があるわけですが、私は決定してからもう1年が過ぎたものですから、策定委員会も立ち上げて、そして実質的な審議というのは大分進んでいるかと思って質問したわけですが、今、教育委員長のお話を聞いて残念だと思うのが率直な意見でもあるわけです。
 この中で開校までに果たしてスケジュールとして間に合うのかと、これも今思ったわけですが、まず市民の皆さんは大変盛り上がっておりまして、その今、昨年から公立高校の授業料が無料化となったわけですので、公立高校を選べれば、授業料を払えば3年間、また6年間、高校まで卒業できるという認識があるわけです。そういう中で、その東根市にできる東根中高一貫校はどういう学校なのかと、また、立派な学校にしてほしいというのが市民の皆さんの本音の考え方でないかと私思っているわけでもあります。そういう面では、その昨年のタントクルセンターの説明会の中でもいろいろと教育委員会の室長から話あったわけでありますが、その中高一貫校で基本となるのが学校の基本理念、そしてまた目指す学校像、それから育てる生徒像とあるわけです。そういう中で東根中高一貫教育校の概要、これは議会にも示しておったわけですが、私たちもいろいろと勉強をこうさせてもらったわけです。その中で、この今話あったように山形県で初めての併設型の中高一貫教育校でありますので、これ目指す学校像というのはどういうものなのか、これも教育委員会としてどういうふうに捉えておるのか、この点もお聞かせ願えればありがたいと思います。
 それから、今、マスコミにも出てたわけですが、最近は公立中高一貫教育校というのが全国的にすごくラッシュなんだそうです。全国にも平成22年度では400近い中高一貫公立校があるんだということで、その中で、私立の中高一貫校の受験生が6%減ったと、この前の読売新聞に出てました。そういう面では、やっぱりそのすばらしい東根の中高一貫教育校をつくってほしいというのは、なかなか首都圏と違ってこの辺は、東根市民がかけるこの東根にできる学校に期待がうんと高まっておるわけでございまして、それらも含めて、その何か特色のある科目、私たちも実は一昨年、総務文教常任委員会で滋賀県の守山市に行ってきました。守山市の中高一貫教育校を視察して勉強してきたわけですが、その中でも、今からはやっぱり特色のある科目を持たないとなかなか生徒さんが集まってくれないといいますか、そういう面ではその校長が話しておりました。そういう面では守山中高一貫教育校の中ではディベート、それからサイエンス、ソーシャルスタディというその3つの特色のある科目をやってたわけですが、この私たちの今回できる学校には何か特色のある科目があるものなのかどうなのか、その辺も教育委員会として、何ぼその県立の中高一貫校としても、私たちの東根市の教育委員会としてその特色のある科目というのはこういうものだというのを持っておるのかどうなのか、その辺もお聞かせ願えればありがたいと思っているわけでございます。
 それから、この中高一貫教育校につきましては、中学校から入学する内部の進学生、内進生とおっしゃるんですね、それから高校から試験を受けて入る子どもさん、それが外進生とあります。そういう面では2つの生徒さんが集まるわけですが、その中で入り口の部分、それから内進生と外進生の学力の差がないものか。その出口の部分、その辺をどう捉えておるのか、その辺もお話し願えればありがたいと思っております。
 それから、まず場所の問題です。今答弁では、もう平成23年度の策定委員会の中で発表するんだということもおっしゃってました。場所については、東根市の大きな政策の問題ですので、是非市長にもお聞きしたいと思っているわけですが、市長よろしくお願いしたいと思います。
 市長は1月4日の名刺交換会でこのようにおっしゃっているわけです。東根中高一貫校の設置場所は、県の考えは県立東根工業跡地のようですが、私には私の腹案がありますと。でも、今の段階では言えないと。今の段階では言える段階ではない、このようなことを皆さんの前でおっしゃったわけです。そうすると、ますます市民の皆さんは「どこだべな」と、うんと心配するといいますか、皆さんで思うわけです。そういう面では是非この機会に意見を、考えをおっしゃっていただきたいんですが、前にこのようなことがありました。東根市にサテライトが来ました。場外車券場。神町地区にほぼ決まりました。そのときには経済産業省の方でも奨励してまして、神町地区にサテライトが設置することになりました。そのときに当時の伊勢市長、また議会、神町地区の地元の皆さんが陳情をやりまして、それでは案配悪いということで陳情申し上げました。それで断念した経過がございます。何を私言いたいかと申しますと、市長の発言というのはすごく重いものがあって、市長がここだと言えば、議会が言えば、設置される場所の皆さんがここがいいよと言えば決まるはずです。県が幾ら東根工業5万7,000平米の跡地でもいいよと言ってても、この辺がいいだろうと言えば決まることじゃないかと思うんです。そういう面では是非この機会に市長からこの腹案というものを是非話していただきたいというお願いをしたいと思います。
 さらには、さくらんぼ東根駅の整備についてでございますが、これエスカレーターでございますが、やっぱり今まではハートビル法でなってたんですが、さっき私も言いましたように、高齢者・障がい者の移動に対しては、やっぱりハートビル法ではなかなか弱かったわけですが、今度は今どこの駅でもエレベーターがあります。これは平成18年度のバリアフリー新法によってどこでもエレベーターがあるわけです。エレベーターのないところがエスカレーター、天童駅みたいに。そういう面では、ただ問題は1日利用客が5,000人以上の駅と決まっているわけです。それで国が3分の1、地方自治体が3分の1、これ補助事業があるわけです。これはバリアフリー化整備事業といいまして、エレベーター、エスカレーター、ホームの警告ブロック、黄色いブロックですね、それから障がい者対応のトイレは補助事業があるわけですが、その中でも東根の今年間の利用者が41万人しかありませんです。そういう面で1日行き来すれば1,100人ぐらいの利用客ですが、そういう面ではやっぱり補助制度出ないのかな。今、天童駅が大体61万人の利用客ですけれども、調べても1日が約1,600人ですから、本当、エスカレーターはできないはずですけれども、そういう面ではお客さんの要望がすごく強かったらしいです。そしてまたホームにエレベーターがなかったわけです、天童は下りホームの方に。それでやっぱりつけた経過があるという、経済部長からも調べてもらいました。私も勉強させてもらいまして、ああそうかと思ったんですが、ただ、これを考えますと是非ですね、今、新幹線が下りが9本、上りが9本、全部で18本。それから普通列車が下りが17本、上りが17本、全部で52本の列車がさくらんぼ東根駅に到着、また発車しているわけです。そういう面では、山形空港にもエスカレーターがあるわけです。山形空港の利用客から見れば、さくらんぼ東根駅の利用客は10倍以上あるわけですけれども、あれグレードが高いからエスカレーターが飛行場にあって、さくらんぼ駅にないのかと思う反面、そういう面でも是非その市長が施政方針の中でもうたってあるとおりに、そのステイタス、結局、風格のあるまちとして今回もありました。人口の伸びが東北で3番目とか、また、県都山形市の副都心にするんだというすごい今からの未来があるわけです。せめて玄関口に上りだけでも、下り線の上りだけでもエスカレーターを設置できないか、これが私の質問でございます。よろしくお願いします。
○清野貞昭議長 土田市長。
○土田正剛市長 まず中高一貫校の設置場所という質問がありました。確かに私は腹案がありますということは申し上げました。しかし今は申し上げられません。私の名代で副市長を私は検討委員会の委員に入れてもらいました。ですから彼が発言することは私の考え方だと取ってもらっていいんですが、設置場所については平成23年度中に決定はされます。しかし東根市の方から提案するものについては、いずれ検討委員会で検討されるはずであります。しかし、まだ3月23日の検討委員会ではその段階にないのではないかと思っております。ただし私は強く申し上げております。と同時に、議会の方でも任意に中高一貫校の検討委員会ですね、その結果については私も清野議長を通して受けております。もちろんあの議会の考え方というものにも私の意見は合致をしております。つまりさくらんぼ東根駅を中心に1.5キロでしたかな、半径という形に出ております。ただ、これ県の教育委員会としては、現状では東根工業高校の跡地ということの線を崩しておりません。したがって、私は腹案があるわけでありますけれども今の段階では申し上げられないというのは、そういうことでありますので、ご理解をお願いしたいと思っております。
 と同時に、私としては強く要望をしております。いずれ東根工業高校の跡地と、もう一つの場所というものについていろいろと委員会で検討、議論が交わされると思っております。いずれにしましても、5万7,000平米という今の東根工業高校の跡地でも絶対面積は足りないのであります。これは明白であるわけであります。したがって土地を新たに買わなきゃいかんという問題もあります。と同時に、敷地の真ん中に市道が走っているということもちょっとやっぱりいかがなものかということは、私として考えを持っております。ましてや、今までは高校生でありましたけれども、通うのは中学生も含めて通うわけでありますから、そのいわば危険度というのは倍化するのではないかとも思っております。したがって、そういう意味からも、私としてもいろいろと提案をさせてもらっておりますが、いずれ検討委員会で具体化するのではないだろうかと。そしてその議論の過程の中で、議会の方にもいつ何時報告できるかというものも私としては県の方には強く要望しております。したがって、ある日突然ここに決まったよということは絶対あり得ない。また、そんなことになれば、私は場所いかんによっては蹴るというぐらいの強い気持ちを持っております。その意味では、もうしばらくお待ちを願いたいと思っております。
 と同時に、ちょっとこれ範疇外だと思いますが、中高一貫校というのを例えばさっきは武田議員は理念像、あるいは学校像、あるいは生徒像といういろんなことを申し上げました。しかし市の教育委員会として県の教育委員会にいろんな意味で、本来ならばそうあってはほしくないんですが、やはりそれだけ申し上げられるかどうかと、立場上ですね。いわゆるそういうことからすると、やはり県の教育委員会の考え方というものが非常にポイントになってくるのではないかと思っております。ただし、そのいろんなこの抽象的な文句で有為な人材を育てるんだと言ったって、それはどこだって有為な人材育てるんだから、そういう意味ではなくて、もっと議員が言ったように特色は何だろうかと、東根の中高一貫校は特色は何々ですとちゃんと言えるような、そういうことが私は望ましいと思っております。例えて言うならば、今年、東京の就職戦線あたりでは大きく変化をしております。それは何かというと、いわゆる東京中心の企業、つまり本社ですね、その就職の人材確保はどういうことかというと、外人の採用枠の幅を大幅に今増加させているわけであります。それはやはり巷間伝えられているように、日本の例えば英語教育というのはやはり試験のための英語教育であって、いわゆる話せるという教育になってないということが随分しばらく言われました。今、最近は少しは変化をしておりますが、基本的にはそういうことが言えるんだろうと思います。そして例えばそういう中において、日本の企業の中でもいろんな意味で外国に逆に出かけていくという今時代になってきておって、世界には大きなうねりが生じていると私なりに分析をしております。そういう意味では、英語というのはしゃべるのは当たり前、第2外国語ぐらいは中高一貫校の中で教育できるということぐらいは、やっぱりそういう時代になってきているのではないだろうかということなどを考えると、どういう意味での有為な人材を育てるのかという意味で、より具体化したそういうことを我々の方からも求めていかなきゃいかんのじゃないかと。それは教育委員会の仕事でもあるけれども、また、言いにくい部分もあるわけであります。さっきの水上議員の話ではありませんけれども、教育委員会のいわば中立性とかそういうことから申し上げると、いわば本当に限界があるだろうと思います。そういう意味で、言えないところは私の方で言っていかなきゃいかんのじゃないかと思っているところであります。
 それから中高一貫はこれぐらいにしまして、あとはさくらんぼ東根駅のエスカレーター問題については、平成11年12月に開業したわけでありますから、もう10年は経っておるわけであります。確かにそのころは、さくらんぼ東根駅もいわば身体障がい者、あるいはバリアフリーという観点の中で、エスカレーターであると身体障がい者はやっぱり利用できないと、そういう中においてエレベーターの設置ということがなったんだろうと思います。そういう中において、条件は条件として、要件というのはJR東日本、あるいは国・県・市ですかな、例えばエスカレーターをつくるための1日何人の利用であって、そしてそれ以上であればそれぞれ3分の1の補助金を出してどうだこうだということは、元来、そこには合致しないわけですから、そういう中において当さくらんぼ東根駅にエスカレーターを設けるということになると、いわば大幅な改造工事をやらなければいけません。そういうことも含めてやるとするならば、市単独でそれを持たなきゃいかんということになるんだろうと思います。総じて大体1億円はかかるのではないかと思っておりますが、その辺については今後、まだ前向きにとは申し上げられませんが、ちょっと勉強などをしてみて、やはり次のステップに移るべく、そういう勉強もしてみたいと思っておるところであります。
○清野貞昭議長 15番武田敏夫議員。武田敏夫議員に申し上げます。ただいま市長から答弁あったとおり、計画を策定してないわけですから、経過だけなら答弁できると思いますけれども、それでいいですか。
○15番(武田敏夫議員) はい。
○清野貞昭議長 杉浦教育次長。
○杉浦宗義教育次長 それでは私から3点につきまして、市の教育委員会としてお答えをできる範囲でお答えを申し上げたいと思います。
 最初に、東根中高一貫校はどういう学校なのかと、目指す学校像のご質問がございました。
 先ほど来申し上げておりますとおり、県の教育委員会が検討に着手をしたばかりですので明確なものについてはこれから順次示されてくるものと思っておりますが、一昨年12月に出された県の概要によりますと、基本的な学校の特徴につきましては、子どもたちが描く将来の希望と6年間の学びとが直結する学校であること、専門性の深化・高度化を図る探求的な学習活動を実現できる学校であること、豊かな体験活動などを通して個性や創造性を伸ばすことができる学校であることなどが挙げられております。
 なお、冒頭に申し上げましたように今後策定委員会の議論が進み、詳細が示されるものと期待をしているところでございます。
 2点目、特色のある科目、教育過程の特色につきましては、策定委員会に教育課程などを検討する作業部会として教育計画班を置き、検討が進められております。その中で6年間を中学校1年生・2年生の養成期、中3・高1の伸長期、高2・高3の発展期の3つの発達段階で捉え、系統性のある適切な教育課程を編成し、高校で学習する内容を中学校に移行して実施をする、いわゆる先取り学習を数学・理科のうち科学分野で行い、また、英語でも実施をすることなどが検討されているというようでございます。この具体的な教育課程等につきましても、目指す学校像、育てる生徒像、教育目標の決定を受け、これから本格的な検討が進むものと承知をしておりますので、ご理解をお願いいたします。
 3点目、選抜入試の方法、また、内進生・外進生についてございました。
 東根中高一貫校の生徒は、ご案内のとおり内進生と呼ばれる中学校から入学する生徒と高校から入学をする外進生で構成をされることから、中学校の入学時と高校の入学時の2回、入学者の選定が行われることにはなります。県の説明では、中学校の入学時は受験戦争の低年齢化を避けるために学力検査を行わず、面接、適正検査、作文等で対応し、高校入試の際は内進生には入学者選抜を課さず、外進生のみ選抜試験を行うという考えだそうでございます。
 高校入学後の内進生と外進生の対応につきましては、県でも解決すべき重要な課題と位置づけをし、学校としての一体感、生徒の学校への所属意識とでもいうんでしょうか、そういったことが共有できるシステム構築を目指しているとお聞きをしてございます。
 また、高校卒業後につきましては、東根中高一貫校が進学校であることから、ほとんどの生徒は大学への進学を希望して入学してくるのではないかと思っております。
 山形県初の併設型の中高一貫校として、児童生徒にとっても、また、保護者にとっても魅力ある学校となるように県の今後の検討の推移を見守るとともに、機会を見て積極的な提言も引き続き行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○清野貞昭議長 15番武田敏夫議員。
○15番(武田敏夫議員) まず中高一貫教育校なんですけれども、次長からも今お話しあったように中高一貫教育校は県立中高一貫教育校なんです。私言いたいのは、県立といえども東根市の教育委員会として、そしてまた小学校・中学校は義務教育でもありますので、東根市の教育委員会としての意見があったのではないかと思って聞いたわけですけれども。というのは、さくらんぼタントクルセンターで県の説明会で室長からもこういう発言があったんです。進学指導の理念は、医師を目指す生徒には医学部に入学できる学力をつけると。それから弁護士を目指す生徒には、法学部に入学できる学力をつけるんだ。そういう学校を目指すんだと、市民の前でおっしゃっているんですよ。そういう面では、幾ら県教育委員会といえども東根市として、つくってもらえる市の教育委員会としてやっぱり問題はあってもいいのかと思ったから私質問をしたわけですけれども、そういう面では、今、市長がおっしゃったようにいろいろな問題ありますけれども、今、副市長が実は策定委員会のメンバーとなっておるわけです。そういう面では私は2回のプリントを見せていただきました。やっぱり副市長は本当に心配して、いろいろな質問をなさっているんです。その中で県の教育委員会でもたじたじするほどの質問をしているわけです、心配して。そういう面で私も質問をしたわけですが、今、次長から話がありましたので、分かったわけではないんですけれども、そういう面ではある程度の概要をつかんだかと思っております。
 そこで私が言いたいのは、中高一貫教育というのは山形の進学校に行かなくとも、この立派な東根中高一貫校に入っていただいて、そして頑張れるんだよということを言う。その中でも、そのまた本当からすれば受験競争のような、また、大学に合格するような目的とする高校ではないんだよともおっしゃっているわけです。そうしますと、総論と各論の部分で違ってくるんじゃないかと。だから私は、これご案内するときに山形に行かなくても東根中高一貫校でも十分頑張れるんだよという、そういう、どうやって説明して納得するようするんですかということをお聞きしたかったわけです。そういう面でも、もしもコメントがあったら教育委員会の方でもよろしくお願いしたいと思います。
 それから場所の問題ですけれども、場所も今市長はおっしゃいました。言わないということで、確かに副市長が策定委員会のメンバーとなっておるわけです。確かに先ほどの1番議員のやり取りの中でも、やっぱり市長は市民が心配しているもの、考えているものに対して答える責任があると思うんです。そういう面では是非やっぱり今の段階で言わなくても、23日の段階の検討委員会までに副市長持っていける、こういう案を、ということを言うべきではないかなと、その辺まで私が言うわけです。
 じゃあ市長にお聞きしますけれども、その県立東根工業高等学校5万7,000平米です。確かに今市長は狭いようなこともおっしゃいました。そういう面では、それが駄目なのか。腹案が一つしかないのか、二つあるのか。その辺ぐらいはしゃべっていただけるのかなと思いますけれども、それも是非お願いしたいと思います。
 また、エスカレーターの件ですが、前向きの大変な姿勢でありがとうございました。やっぱり補助金は5,000人以上の1日の乗降客といいますか、ないと駄目なんだそうです。そういう面では、私も昨日さくらんぼ東根駅に行ってきました。やっぱり下りホームに来ると、やっぱりあのエレベーター今11人乗りです。荷物を持つと5人ぐらい乗れば乗れないんです。この前降りたときにも、おばあさんが「今もう一回来るまで待ってるや」という方もおりました。エスカレーターあればいいなと私思ったからこうして質問したわけですが、そういう面では今の階段が2.2メートルしかございません。その脇の方、西側に何とかできないかなと思ってきたんですが、その辺もやっぱり今市長がおっしゃったように7,000万円ではできない、やっぱり1億円以上かかるということで、これも今元気ある東根市なので、近い将来に何とかこれ頑張ってほしいなということをお願いして、質問を終わりたいと思います。教育委員会の方から答弁お願いします。
○清野貞昭議長 市長の答弁いらないですか。
○15番(武田敏夫議員) 市長あったら、大変結構です。市長お願いします。
○清野貞昭議長 土田市長。
○土田正剛市長 それも今は申し上げられません。
○清野貞昭議長 小関教育長。
○小関正男教育長 それでは、いろいろありましたのでお答えになるかどうか分かりませんが、市の教育委員会としてはやっぱり限界のある形の話しかできないというのは私も分かっております。しかし、いろいろお話をお聞きしながら、入り口出口の話もありました。やっぱりこれは県内初の中高一貫校でありますので、東根市ならずも近隣の子弟、子弟といいますと私話を聞きながら江戸時代の藩校、これちょっと思い出しておりました。米沢の興譲館とか、あるいは松山の里仁館、水戸の弘道館とあるわけでありますけれども、そんな中でやっぱりここでも文武両道ということをうたっているわけです。これは文武両道というのは、これはやっぱり当然のことでありまして、今まで話題になったのは、いわゆる点数の取れる受験勉強ばっかりして大学で挫折し、社会で挫折するという話題がたくさんありましたけれども、そんなことではないと。やっぱり勉強意欲のある、学習意欲のある生徒が集まってもらいたい。そして心身ともに健康な生徒が集まってもらいたいと、こういう願いは持っております。したがって、これは小中学校の教育にも言えることなんでありますけれども、学習意欲というものをもっともっと大事にしながらやっていきたい。そしてその意欲のある、いわゆる前にもちょっと話ありました知識も大事でありますし、全ての勉強に挑戦する意欲のある子どもが集まってきて学問を勉強するんだと、学問をするんだという学校であってほしいと願っております。
 例えばでありますけれども、大学でも例えば東根中高一貫校、あそこの教育理念はこうであって、こんな教育課程の中で勉強していると。そうであれば無条件にうちの大学で欲しいと、そういった高校になってほしい、中高一貫校になってほしいという願いは持っております。と同時に、自分たちの願いを、生徒の願い、夢と希望をちゃんと果たすわけでありますので、当然、大学への道もしっかりつけてやらなければならないし、その準備、その夢を叶える教育の中での配慮も必要だろうと思います。そういった意味では、入り口出口もしっかりした高校になってほしいという願いを持っております。もちろん市教育委員会の段階でありますので、今後ともいろいろ当然申し上げる機会もあろうと思いますし、やらなきゃならんと思っておりますので、その意味で今後十分に県にその意思が伝わればいいと思っているところであります。
 こんなことしか申し上げられませんが、ひとつご理解をいただきたいと思います。
○清野貞昭議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで2時15分まで休憩します。

   午後 2時07分 休 憩


   午後 2時15分 開 議

○清野貞昭議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

◎高橋ひろみ議員質問

○清野貞昭議長 市政一般質問を続けます。9番高橋ひろみ議員。

   〔9番 高橋ひろみ議員 登壇〕

○9番(高橋ひろみ議員) 最後になりましたけれども、よろしくお願いいたします。
 通告によりまして、しあわせつくるまちづくりについて2項目についてお尋ねしたいと思います。
 「しあわせつくる学びと交流のまち」、それは第4次東根市総合計画の目指す都市像であります。可能性を高め、地域社会や人生を切り開いていくことのできる学びのまち、地域資源や社会基盤などの諸条件を生かし、人・物・情報が行き交う魅力と活力のある交流のまち、学びと交流によって市民の力でしあわせをつくり出し、また、まち全体にしあわせの輪が広がる目指すべき都市像が「しあわせをつくるまち」ということだと思います。
 学びと交流のまちと、まちを醸し出す原点は、市民の日常生活が基本であります。東根市を長く住み続けたいまちにしなければなりません。安全で安心な生活こそが快適な生活の基盤であります。そのためには、生活インフラが最も重要と考えます。
 人口の増加している東根市でも高齢化率は年々増加し、10年後は28.4%を予測しております。高齢者の一人暮らし、高齢世帯も増え続けることも避けられないと考えます。社会情勢の大きな変化に伴い、多様化する市民ニーズの全てにこたえるのは困難となっているのが現状であります。様々な生活インフラが弱体する中で、地域生活インフラを支えるために一時的な取り組みだけでなく様々な面から捉えた持続的に行う事業活動や地域活動をどのようにお考えか、まずお伺いしたいと思います。
 次に、市民が生涯にわたりスポーツに親しむことのできる市民ニーズに対応した施設の整備についてお伺いいたします。
 市長は昨日の施政方針の中で、多様なスポーツの機会を提供し、市民が生涯を通じてスポーツに親しめる環境を整えていかれるとおっしゃっておりました。私も市民の生きがいや健康づくりには、誰もが生涯を通じていつでもどこでも気軽にスポーツに親しむ、楽しめるような環境整備が必要と考えます。施設整備に当たっては市民の多様化するニーズを的確に捉えることが重要であります。
 全国的に見ても年々グラウンドゴルフ人口が増加しております。日本グラウンドゴルフ協会の会員は20万人近くでありまして、60歳以上がほとんどで、高齢者を中心に楽しんでおるようです。山形県は会員数で東北では第1位で、いかに山形県はグラウンドゴルフが普及しているかということを示しているかと思います。東根市でも連盟の会員だけで250人を超えていて、その他、様々なサークルがあります。会員の中でも70歳以上が80%に近く、また、ほかのサークルと違って男性の割合が60%近くであります。
 皆様もお目に止まったことがあると思いますけれども、市民交流広場において4月から11月の間、合同練習会を毎週土曜日の午前中に行っております。毎回60人以上の方が集まり、昨年のような夏の暑いときでもグラウンドゴルフを愛好する人たちでにぎわっておりました。足の痛い人はグラウンドゴルフを続けたいために手術をしたり、治療をして治しておられる方も多数おります。
 第4次総合計画基本計画の中で、高齢者福祉の充実は社会参加と生きがいづくりを推進して、軽スポーツ大会の開催などを通したスポーツ活動の推進をうたっております。グラウンドゴルフは、まさにその役割そのものだと思います。社会の生きがいづくり、健康増進、介護予防に大きくかかわっていると考えます。
 ところが、現在の市民交流広場は公益文化施設建設までの暫定施設であり、グラウンドゴルフの会員から公益文化施設の話が出るたびに今後どうなるのかと不安と困惑の様子が伝わってまいります。県内には公認グラウンドゴルフ場は庄内町、酒田市に2カ所、尾花沢市、村山市2カ所、中山町の7カ所あります。入場者は、平成22年の統計で6万8,000人ぐらいおります。会員はそのような公認グラウンドにおいて、そういうある市において交流大会にも東根市の協会員は参加している模様です。今後、公益文化施設の建設に合わせてグラウンドゴルフ場として代替施設を考えておられるのか、その辺お伺いしたいと思います。
 以上で登壇での質問といたします。
○清野貞昭議長 9番高橋ひろみ議員の質問に答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 高橋ひろみ議員の質問にお答えをいたします。
 はじめに地域生活インフラを支えるための施策についてお答えをいたします。
 地域生活インフラについては、ある地域での快適な生活を営むに際しての最低限の基盤を形成する要素として、衣食住や医療、金融等の機能を幅広く含むものとして定義づけられております。この背景として、少子高齢化や過疎化などの社会情勢の大きな変化に伴い、中小企業の撤退や地域コミュニティが衰退し、商店や交通機関、医療・福祉などの日常生活に不可欠な生活インフラが弱体していることが挙げられます。
 このような中において、国は昨年5月に地域生活インフラを支える流通のあり方研究会を組織し、今後の流通における発展の方向性と先進的な取り組み等を整理した研究会報告書を公表したところであります。この内容につきましては、買い物に困る高齢者の数を600万人程度と推定し、買い物難民支援のための具体策として、移動販売や宅配サービス、商店への送迎バス運行などを自治体や住民、流通業者らが連携して行うよう提言しております。
 本市におきましても地域間で違いがあるものの核家族化の進行で一人暮らしや高齢者所帯が増加しており、毎日の生活に不安を感じている高齢者が増えております。高齢者が社会から孤立することなく安心して毎日を送るためには、生活インフラの充実は必要不可欠なものと認識しているところであります。当面の方策として、市内高齢者の買い物等の実態を把握することがまずは必要であると考えております。この結果に基づき、どのような支援策が適当であるか今後研究してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、市民ニーズに対応した施設整備についてでありますが、本市の運動施設につきましては、大森山公園、大森緑地を中心に各種運動施設を配置しております。また、民間施設や学校体育施設の開放、市民交流広場の活用など、多様化・増加するスポーツニーズにあわせて身近に利用できる環境の整備を進めてきたところであります。特に市民交流広場はグラウンドゴルフに使用されることが多く、市内には多くの愛好者がおり、今後も増える傾向にあると考えております。しかしながら、市民交流広場については公益文化施設建設までの暫定利用を前提としたものであり、公益文化施設建設にあわせて恒久的な代替施設を確保しなければならない状況であります。場所につきましては、施設面積の確保、運動施設の配置状況、各地区からのアクセス等、総合的に判断すると大森山周辺に配置することが望ましいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○清野貞昭議長 9番高橋ひろみ議員。
○9番(高橋ひろみ議員) それでは自席での質問を続けさせていただきます。
 地域生活インフラのことにつきまして、まずはお尋ねしたいと思います。
 高齢者の人口の割合が高まり、一人暮らし、高齢者世帯も増加しておって、地域生活インフラの充実は必要不可欠だと認識しておられることに対して理解をいたしました。流通機能や交通網の弱体とともに食料品などの日常の買い物が困難な状況に置かれている人々、つまり買い物弱者は全国的に600万人程度と推計されているという現状も分かりました。過疎地だけでなく市街地においても身近なところに商店がなくなっていることなどから、買い物に困っておられる方はたくさんおられ、今年の大雪のときなども市街地にいながら買い物ができなかった、家から出られなかったという方もたくさんおられるようでした。
 買い物弱者を支援する方法としては3つ分類されるのではないかと思います。まず1つは、身近な場所に店をつくること。もう一つは、家まで商品を届けること。例えば移動販売車とか宅配とか。3つ目は、家から出かけやすくすること。乗り合いバスとかコミュニティバスとかデマンドバスとか。このような買い物弱者を応援している地域は全国で多々事例はあります。
 現在、東根市においても移動販売とか、また宅配サービスの状況はどのようになっているのか、まず第1番目にお尋ねしたいと思います。
 当面の方策としては、先ほどお答えしていただきました市内高齢者の買い物などの実態を把握することが必要と考えておられるようですけれども、今後の支援策を検討するにも市民の多様なニーズにどのように対応するかが是非必要だと思います。実態調査、ニーズ調査をどのように考えているのか、その辺、2つ目にお尋ねしたいと思います。
 答弁の中では、国で昨年5月、地域生活インフラを支える流通のあり方研究会という報告書がまとめて公表されたということがありましたが、この一連の事業は経済産業省であります。国でもこのような問題に対しては省庁の枠組みを越えた対策が必要と考えておられるようです。先ほど申し上げました買い物弱者を支援する3つの方法を見ても、様々な部署のかかわりが必要と感じるところであります。買い物弱者というと、すぐ福祉ということの考えになりますけれども、今後はそういうことの中で本市でも全庁的に取り組みをしなければならないと思います。ただ単に福祉の方に任せるのではなく、市民の力とか地域の力、また、いろんな団体の力を借りてそれを解決しなければならない問題だと思います。実態調査、ニーズ調査の結果を分析して方策を考えていくのだと思いますけれども、どのような方向を持って考えていかれるのか、その点もひとつお伺いしたいと思います。また、今後、買い物の宅配とか移動車とかそういうものに対して具体的にどのような考えを持っていかれるのかもあわせてお尋ねしたいと思います。
 次に、グラウンドゴルフのことについてお尋ねしたいと思います。
 公益文化施設にあわせて恒久的な代替施設を確保してくださるということで、その辺は感謝申し上げたいと思います。場所については施設面積の確保、運動施設の配置状況、各地区からのアクセスなど総合的に判断して大森山周辺に配置すること、私もそれは同感です。大森山公園は計画面積は61ヘクタールと、開設済面積が6.4ヘクタールとして、まだまだ余っている場所もあります。今回、屋外版遊び場で少々その開設済面積が増えることと思いますけれども、屋外版遊び場とグラウンドゴルフの関係も見えてくると思います。また、グラウンドゴルフと屋外版遊び場、子どもの遊びに対して、それとのかかわりも必要と考えます。子どもの遊び場事業の基本構想の中には、基本コンセプトとして「幼児から高齢者までが世代を超えた楽しい交流ができる市民の憩いの場としていくもの」とあります。また、基本計画の運営体制としても「多様な人・組織が遊び場の運営にかかわれるように」とあります。グラウンドゴルフの会員にはぴったりだと思います。グラウンドゴルフをしている方は、今、体育館の前の道路にコスモスを植えたり、交流広場の草刈りをし、自分たちで使う場所は自分たちで整備し、ボランティア精神が大変旺盛であります。子どもの遊び場とグラウンドゴルフのコラボレーションはどうでしょうか。いろいろな市町村に行って交流大会もあり、東根市に公認コースができれば大きな大会も開催できます。「しあわせつくる学びと交流のまち」になります。
 市長は、子どもの遊び場とグラウンドゴルフのコラボレーションについてどのようにお考えか、その辺もお伺いしたいと思います。
○清野貞昭議長 土田市長。
○土田正剛市長 私はこれまで何回も言ってきたと思いますが、高齢化社会というのは高齢化社会にだけ視点を合わせた施策というのは100点満点の50点だということを私申し上げてきました。要は大事なことは、違う世代間の交流を通すこと、そういうものがひいては年金問題とかいろんな問題に影響してくるのではないかと、私のこれ持論であります。したがって、そういう持論のもとで今議員が様々おっしゃったようにグラウンドゴルフ場についてはご指摘のとおりであります。
 以上です。
○清野貞昭議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 私からは、先ほどご質問ありました高齢者等の買い物弱者の現況について、それから高齢者の一人暮らし及び高齢者のみの世帯の買い物に対するニーズ調査をどのようにしていくべきかということと、あとは買い物弱者等に対する総合的な対策、市としては今後どのように考えているのかという点だと思います。
 まず最初に東根市における高齢者の買い物弱者については、基本的には買い物というのは大型商店へお客様が行きまして、そこで商品を手に取って、見て買い物をするというのが一番いいのではないでしょうか。しかしながら移動手段に難がある方は、やっぱり移動販売、それから食材宅配サービスなどを受けながら食材の購入をしているものと思います。
 東根市における移動販売につきましては、現在お聞きしているところによりますと高崎東郷地区において週2回、移動販売を行っている事業者がおりまして、その方は食料品等も含めて販売しているとお聞きしているところであります。それから食材宅配サービスにつきましては、市内においては4事業者を確認しております。ちょっと電話してどういう地区の方で高齢者の方がどれぐらいいるのかということをちょっとお聞きしたところですけれども、プライバシーの問題がありますからということで総数につきましては確認はできませんでしたけれども、現在4事業者がそういう事業を行っているとなっております。
 次に、買い物ニーズの調査でありますけれども、流通機能や交通網の弱体化とともに食料品等の日常の買い物が困難な状態に置かれております、いわゆる買い物弱者は、高齢者が多く暮らす過疎地に見受けられ始めておるというのが現状ではないでしょうか。これらの実態を把握するためにも、今後、民生委員等を通じまして各地区の状況を把握することが重要になってくるものと認識しております。ですので、各地区の民生委員の集まり等ありますときには、その状態等について今後お聞きしていきたいと思っております。
 また、これらのニーズ調査につきましては、ニーズ項目等はいろいろな方のご意見をお聞きしながら調査していきたいと思っております。
 先ほど議員もおっしゃいましたけれども、経済産業省の中で行っている調査の中には、日本総合研究所のウェブサイトでアンケートを行ったものも参考にしながら今後調査研究をしていきたいと考えておりますので、よろしくご理解をお願いいたします。
 次に、買い物弱者対策として移動販売、宅配サービス等が言われておりますけれども、市としては今後どのようにすることが最も買い物弱者対策としてベターかというご質問だと思います。
 買い物弱者対策につきましては全国的にいろいろな対策が講じられているようであります。最も身近な買い物弱者対策としては、先ほどから言われております移動販売、それから食材の宅配サービス等が挙げられております。ただ、そのほかにもオンデマンド交通、それからデマンド交通、ネットスーパー、大型店による買い物客の送迎等も行われている地域などがあり、日常の買い物の不便性に対応しているというふうになっております。
 今後は、地域で安全・安心・快適な生活を送る上で欠かせない基盤ということで、基盤を提供できるように大型店や流通事業者等と市が連携して地域生活インフラを支えるために継続的に事業活動や地域貢献のあり方について研究を行うことが必要であると考えておりますので、先ほど言いましたいろんな調査項目を参考にしながら、これらの事業所とも話し合いを持ちながら住みよいまちを、高齢者にやさしい、買い物弱者にやさしいまちをつくっていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
○清野貞昭議長 9番高橋ひろみ議員。
○9番(高橋ひろみ議員) 福祉部長からいろいろ答弁いただきまして、東根市の現状、また、全国的ないろんな展開の仕方、そういうのがいろいろ分かりました。先ほど市長がおっしゃったように高齢者だけの問題じゃなくて、やはりいろんな世代の人とのかかわりということの中でもこの地域生活インフラは、本当に高齢者だけの問題じゃなくて、むしろ若い人とお互いにそういうことで関係していることでこういう施策が持続するんだと思います。高齢者だけの問題と捉えることが、それはこれから持続するようなことがなくて、本当にその場その場の考えになると思います。また、この問題に対して福祉の立場からじゃなくて、むしろ市民生活部やら経済部から、また、総合政策からそういうあらゆる部門から考えていかないと、いろんな考えが出てこないんじゃないかと思います。そういうことで、全庁的にそういう考えを進めていく方向性を持っていかなければいけないということを思います。また、これが東根市に住み続けたり、また、地域の力、市民の力というものが発揮されて、その地域生活インフラがうまくいってこそ東根市に住み続けたいというものになるのではないかと思います。そういう中でいろんな方法がありまして、部長から様々出されましたけれども、今後に期待するような問題がたくさん出てくるのではないかと思います。
 その中で先ほど、市民バスの方なんですけれども、市でも市民バスは路線を変更したり、また使いやすいようなことをやったりして様々な工夫をしてずっと続けてまいりました。今回、県でも市民バスに対してそういう新しい制度というか、今までと変わった制度を出して、そういうことを助けようという新しい予算化がなったようです。今後そういう、今までだと赤字補てんということだけを考えていましたけれども、今後は収益を目指す前向きな考えとして新しい制度を出しているようですけれども、これから高齢化が進展していく中で、前は市長はデマンドバス、オンデマンドバスに対しては考えはないとおっしゃってましたけれども、今この現在においてその考えについてもお尋ねしたいと思います。
 また、グラウンドゴルフについてなんですけれども、子どもの遊び場とグラウンドゴルフ、近いところに設置していただいて、そのコラボレーション、いろんな団体、また、いろんな年代層とのかかわり、これこそが屋外版遊び場の成功になるのではないかと思います。また、大森山公園、それは都市公園ということで、その都市公園法の中にもグラウンドゴルフは該当しておりますので、子どもの遊び場が使われる、共用開始される、そういうときに合わせていろいろお考えくださるようにお願いしたいと思います。これから都市計画マスタープランやら農業振興地域の整備計画の変更などもあると思いますが、計画は計画でもそんなに端的に一、二年でできることではありませんので、そういういろんな計画とのかかわりを持ちながら考えていただきたいと思います。先ほどグラウンドゴルフのことについても多々答えがありましたけれども、よろしくお考えくださるようにお願いいたします。
○清野貞昭議長 黒田健康福祉部長。
○黒田長健康福祉部長 高齢者の移動手段いろいろありますけれども、高齢者の移動につきましては、先ほど申しましたようにこれからどれぐらいのニーズがあるのかということで今から民生委員等を通じながら調査をしていきたいと思っております。デマンド交通とかオンデマンドがありますけれども、デマンド交通はあくまでもバスを使いながら実施していくということで、客のニーズとしてかなりないとデマンド交通としては成り立たないということで、デマンド交通で採算性を取っていくのはなかなか難しいだろうと、いろいろ言われているところであります。また、それに対しましてオンデマンド交通につきましては、これはタクシー等を利用して実施していくということで、連絡をもらったら一番最短の距離でタクシーをとか、そのほか予約の経路をチェックしながら移動しながらやっていくということで、電話をもらったらそこで電話をもらった方の住所とかを全部GPSで確認をして、最短距離でワゴン車とかタクシーを走らせてそれで行くということで、そんなに大規模のニーズは必要としていないということで、ある程度、オンデマンド交通の方が交通システム、それから経営関係から言うと優れているということで、今、何か前の経済産業省の報告等を見ると、デマンドではなくてオンデマンド交通の方に移行していくような記載がありますので、その辺も本当にそうなのかどうかは、今後我々としてもいろいろニーズ調査をしながら研究をしていくということでご了解のほどをお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
○清野貞昭議長 以上で、ご了承願います。

◎散     会

○清野貞昭議長 これで本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。御苦労さまでした。

   午後 2時46分 散 会