議事日程 第3(一般質問)

平成20年3月6日 午前10時 開 議

      岡  崎  賢  治 議長       奥  山  重  雄 副議長


◎出席議員(18名)
 1番   水  上  公  明 議員       2番   高  橋  光  男 議員
 3番   細  矢  俊  博 議員       4番   大  場  英  雄 議員
 5番   浅 野 目  幸  一 議員       6番   加  藤  信  明 議員
 7番   阿  部  清  雄 議員       8番   阿  部  綾  子 議員
 9番   高  橋  ひ ろ み 議員      10番   清  野  貞  昭 議員
11番   佐  藤     直 議員      12番   秋  葉  征  士 議員
13番   青  柳  安  展 議員      14番   清  野  忠  利 議員
15番   武  田  敏  夫 議員      16番   結  城     芳 議員
17番   奥  山  重  雄 議員      18番   岡  崎  賢  治 議員

◎欠席議員(なし)

◎説明のため出席した者の職氏名
                                 教育委員会
土 田 正 剛  市     長        横 尾 智三郎
                                 委  員  長
         選挙管理委員会
奥 山   元                 奥 山 昭 男  代表監査委員
         委  員  長
八 島 一 夫  農業委員会会長                土 田 吉 博  消  防  長
椎 名 和 男  副  市  長        小 関 正 男  教  育  長
武 田 國 義  総 務 部 長        牧 野 利 幸  市民生活部長
高 橋 一 郎  健康福祉部長                 原 田 清一郎  経 済 部 長
         建 設 部 長
青 柳 文 信                 荒 川 妙 子  会計管理者
         兼水道部長
武 田   稔  教 育 次 長        岡 崎 春 夫  総合政策課長
杉 浦 宗 義  庶 務 課 長        矢 作   隆  財 政 課 長
         選挙管理委員会                 監 査 委 員
武 田   綏                 深 瀬 尚 信
         事 務 局 長                 事 務 局 長
         農業委員会
青 柳 弘 索
         事 務 局 長

◎事務局職員出席者職氏名
佐 藤 信 行  事 務 局 長        石 垣 裕 之  事務局長補佐
佐 藤 慎 司  議 事 主 査        森 谷 秀 範  主     事
芦 野 美 和  主     事

◎議 事 日 程

 議事日程第3号
       平成20年3月6日(木) 午前10時 開 議

 日程第 1  市政一般に対する質問
        1  2番     橋  光  男
        2  9番     橋  ひ ろ み
        3  3番   細  矢  俊  博
        4  7番   阿  部  清  雄
        5 16番   結  城     芳
    (散     会)

◎本日の会議に付した事件

 議事日程第3号に同じ。

平成20年東根市議会第1回定例会一般質問発言通告書

番号 質 問 者 質問事項 質   問   要   旨 答弁者
高 橋 光 男
議     員
1.安心・安全なまちづくりについて 1.防災体制の充実、特に、地域防災計画
 の見直し・拡充の方向性について
2.市民に対する防災知識普及の状況と、
 自主防災体制の強化の状況について
市  長
高 橋 ひろみ
議     員
1.学校給食について 1.中国製の冷凍食品に端を発した、学校
 給食における食の安全性の確保につい
 て、これまでの経過と今後の対応につい
 て伺います。
市  長
教  育
委 員 長
細 矢 俊 博
議     員
1.市民の火災に対する安心・安全確保に向けた市の対応について 1.既存住宅の住宅用火災警報器設置義務
 化に伴う、市民への普及啓発及び設置促
 進活動の現状と、今後の取り組みをどの
 ようにお考えか伺いたい。
2.既存住宅の住宅用火災警報器設置義務
 化に伴う、高齢者などへの助成の必要性
 について伺いたい。
市  長
消 防 長
10 阿 部 清 雄
議     員
1.第四次東根市総合計画に向けて 1.第三次計画の検証が必要と思うが、ど
 のようにしていくのか。
2.第三次計画を踏まえ、第四次計画まで
 のタイムスケジュール及び、その手法に
 ついてどのように考えているのか。
市  長
11 結 城   芳
議     員
1.今後の国民健康保険事業運営での課題と対応策について 1.医療給付費の増、所得の減、被保険者
 の減などに伴う保険料の減、さらに、後
 期高齢者医療制度発足による諸課題によ
 り、今後の事業を運営するうえで、影響
 等が生ずると思われますが、課題とその
 対応策についてお尋ねしたい。
市  長
2.後期高齢者医療制度及び、高齢者医療施策などについて 1.後期高齢者医療制度が4月からスター
 トしますが、新たな保険料・医療費など
 の負担をはじめ、多くの課題の派生が予
 測されます。
  広域連合による運営ゆえに、被保険
 者、構成自治体などの意見、対応策のあ
 り方を含め、事業運営での具体策(保険
 料・徴収・減免・基金他)についてお尋
 ねしたい。 
市  長

◎開     議

○岡崎賢治議長 皆さん、おはようございます。
 本日の会議に欠席及び遅刻の届け出はありません。したがって、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第3号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○岡崎賢治議長 日程第1 市政一般に対する質問を行います。
 質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎高橋光男議員質問

○岡崎賢治議長 最初に、2番高橋光男議員。

   〔2番 高橋光男議員 登壇〕

○2番(高橋光男議員) おはようございます。2番高橋でございます。通告に従いまして、本市の安心・安全なまちづくりに関しまして質問をさせていただきます。
 21世紀フロンティアプラン、第三次東根市総合計画は、本市の新たな発展と豊かな市民生活を築くため、まちづくりの目標と、それを実現するための施策を明らかにし、総合的、計画的な市政運営の指針とするものとして策定をされたと認識をいたしておりますが、その中で平成18年度から22年度までの5カ年を計画期間とした後期基本計画にあります防災のまちづくりの推進において、災害に強い都市基盤の整備、それから円滑に機能する防災体制の確立は、安心・安全なまちづくりの基本との考えのもと、東根市地域防災計画に基づき各種の防災対策を総合的に推進をしてきたこと、また、東京都中央区、北海道新得町、隣接する河北町との災害総合援助協定を締結し、応援体制の確立を図ってきたことなどとして、平成17年度までの前期5カ年の結果を総括するとともに、この総合計画に基づくまちづくりの結果、都市間の進展に伴う市街地の拡大、市民生活の多様化や高度化は災害発生時における被害拡大の潜在的危険性を一層増大をさせているという防災に関する課題を認識をし、あらゆる災害から市民の尊い生命と財産を守るため、防災予防知識の積極的な普及啓発に努めるとともに、地域における防災体制づくりを進める必要があること。また、災害ボランティア受け入れ体制の整備推進、災害総合援助協定締結の拡充や他自治体との連携強化を図る等、基本的な考えのもとに、防災体制の充実と消防、救急体制の充実を大きな柱として各種の施策を計画実施されております。物事を実行する際によく言われることでありますけれども、計画をつくる、行動する、評価分析をする、そして次の行動に移るということがよく言われますけれども、平成20年度は後期基本計画の5カ年の中の中間年であります。このことから安心・安全なまちづくりという観点におきましても、全体として評価分析をすべき時期なのだろうと思っているものであります。
 そこで、平成17年度に策定をしました東根市地域防災計画に基づき、これまでの各種の防災施策を行ってこられたわけですが、その結果については市は現在の防災体制をどのように評価をして、その結果を踏まえ、事後の東根市地域防災計画の見直し、あるいは拡充の方向性についてどのように考えておられるのかということと、同様に市民に対する防災知識の普及の状況と自主防災体制の強化についてどのように評価し、その結果を踏まえ今後どのように充実させていこうと考えておられるのかということを壇上での質問とさせていただきたいと思います。
 以上であります。
○岡崎賢治議長 2番高橋光男議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 おはようございます。高橋光男議員の安心・安全なまちづくりのごご質問にお答えをいたします。
 はじめに、防災体制の充実、特に地域防災計画の見直し、拡充の方向性についてのご質問でありますが、本市の地域防災計画は災害対策基本法に基づき昭和38年に策定し、これまで何度かの見直しを経て現在に至っているところであります。この地域防災計画は必要があれば修正することとなっており、平成17年8月に修正を加えたものが最新のものとなっております。その後、法律が改正され、洪水予報の伝達方法、浸水想定地域内の要援護者施設、土砂災害に係る警戒避難体制、災害時要援護者に対する支援計画について追加して掲載の予定をしているところであります。
 また、防災体制の充実についてでありますが、昨年10月、市職員を対象に地震を想定した図上訓練を実施し、大規模災害時における災害対策本部の行動マニュアルについて検証を行ったところであり、今後職員が携行し万一に備えてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、市民に対する防災知識の普及については、総合防災訓練をはじめ各地区での防災訓練、出前講座の中で普及に努めているところであります。また、平成17年度から進めている土砂災害に係る警戒避難体制の説明会においても避難体制の周知をはじめ防災知識の普及などに努め、地域防災力の向上を図っているところであります。
 自主防災体制については、昭和56年の大堀防災会を皮切りに現在まで92団体の自主防災会が組織されており、今月末に設立予定の神町緑区の設立をもって組織率が97.8%となり、自衛隊の官舎を除きすべての地区に自主防災会が成立する運びとなっております。また、各地区各区における防災訓練の実施、消防学校での研修、村山地区自主防災組織連絡会への参加などを支援し、自主防災体制の強化に努めているところであります。
 今後は全地区における自主防災会設立を目指し、市民の安全・安心のためにより一層の自主防災体制強化に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 2番高橋光男議員。
○2番(高橋光男議員) 答弁ありがとうございました。地域防災計画、これにつきましては必要があればそれぞれ修正をすることと、法律改正等に伴い追加掲載の予定であること、それから体制の充実ということに関しましては職員の行動マニュアル、これについて検証・修正、それから携行するということ、あるいは防災知識については総合防災訓練などのいろんな手段を通じて普及に努めているということ、あと自主防災組織、これは97.8%の組織率だということで、これは非常に高い数字だろうと私自身思っているわけですが、これらにつきましては理解をさせていただきました。
 引き続き自席から質問をさせていただきます。
 私は、先ほど答弁にもございましたけれども、昨年10月に実施いたしました図上訓練等、その成果、これを反映をさせた行動マニュアル、これは職員が携行するということ、また、先月の26日に東根温泉共同組合から東根市商工会及び市内各JAとの災害時における避難支援や生活物資供給等に関する協定、これが締結をされたということで、安心感というのを私自身も覚えたわけですが、これは安心感を覚えた市民というのも多数いるんじゃないかと確信しております。また、さらに市内各地において防災訓練等行われておりますけれども、その際、消防本部の方から指導員等、これを派遣していただきまして、その際、災害発生時の対処行動等に関する講習指導等、真摯に行ってくれていること、確か129回ほど訓練等に消防の方からも派遣してもらったということで伺っておりますが、これらを地域の防災力向上という観点からは大いに評価しているところでございます。災害発生時に生命、それから財産を守るという点からは、行政と市民ともに初動対処、これをいかに組織的、それから迅速かつ適切に行うかということが特に重要なんだろうと思っているところであります。いわゆる行政側としては迅速かつ的確な応急活動体制、これを確保するための職員の参集、あるいは情報の収集伝達等の初動体制の確立、それから被害の軽減化のための対策の実施ということだろうと思います。また、地域におきましては住民による自発的な相互の安全確認、あるいは迅速な避難などの行動、これらが重要になってくると考えているものであります。
 今年度、平成20年度につきましては木造住宅の耐震診断士派遣事業、これも開始されますし、また、職員向け行動マニュアルの整備、これもされるということでありますけれども、後期基本計画におきましては地域防災計画の見直し拡充の中で市民向けの災害対応マニュアルの整備を掲げております。昨年は私も町内会の防災訓練に参加をいたしました。また、先日は長瀞地区の防災への取り組みについて現地に赴きまして説明を受けさせていただきました。これは長瀞地区につきましては独自の行動マニュアルというのも整備をされているという状況でありまして、その他の自主防災会もそれぞれよく取り組んでいると思う一方で、やはり地域ごとの温度差というのは否めないのではないかという印象でありました。市の地域防災計画に載っているのを見ますと、ここ約250年間、地震災害というのでは大きいものはないということで載っておりましたけれども、そんなこともあってではないかと思うわけであります。
 なお、行動マニュアルというのは自主防災会が主体となって作成しているという、他県の自治体もあるようでありますけれども、現状では市が主導性を発揮して作成していただくというのがよいのではないかと思っているところであります。
 そこで、本市における市民向けの行動マニュアルの作成整備につきまして、現在の進捗状況、これを伺いたいと思います。
 次に、平成20年度に総合防災訓練が予定されておりますが、答弁にありましたけれども総合防災訓練はどのような考え方で行うのかということにつきまして再度伺いたいと思います。
 また、総合防災訓練ほかに別な訓練等予定されているのであれば、それもお伺いしたいと思っているところであります。
 次に、自主防災体制の強化ということに関してでありますけれども、先ほど申し上げました災害発生時における地域住民の自発的、それから組織的な防災活動、これは極めて重要だと考えます。自主防災組織は各区長さん、これがそれぞれ自主防災会の会長になっているところがほとんどと思いますけれども、区長さんの多くが代わるということを伺っております。また、消防団の方々、これも常に自宅におられるということでもないわけであります。このような中でリーダーの育成ということが重要だと考えておりますが、市としてのリーダーの育成に関する考え方についてお伺いをしたいと思います。どうかよろしくお願いします。
○岡崎賢治議長 武田総務部長。
○武田國義総務部長 私の方からは、市民向け災害対応のマニュアルについて、さらに総合防災訓練がどうなってくるのかという部分についてご回答させていただきます。
 市民向けの防災対応マニュアルについては、まず市の災害対策本部の行動マニュアルがなければならないということ、さらに地域防災計画の修正が必要だと、先ほど市長からもいろいろ法改正があったということもありまして、それらについて一応修正を進めているということです。これができ次第となると思いますけれども、平行するかもわかりませんけれども、この作業を進めながら市民向けの災害対応マニュアルについても効果的な周知方法、内容、さらに経費等についても今後検討していきたいと思っているところであります。
 それから総合防災訓練については2年に1度やるという形で、今年、平成20年度が実施する年になっています。計画では神町地区において10月19日に行おうと。場所については神町中学校を会場にして行おうということで、関係部署と調整をしております。
 また、この訓練の内容についてはこれから関係部署と協議をしながら、従来の防災訓練に合わせまして要援護者の避難の支援訓練、それから中学校を会場にするということですので、そこの生徒さん方からボランティアの協力等を得ながら訓練をしていきたいということです。さらに被災された方の救護についても、搬送する順位のトリアージ訓練なども取り入れて内容の充実したものにしていきたいと考えているところです。
 また、その他の訓練については、各地区で行われております自主防災組織の参加をしまして、いろいろ検証させていただきたいということと、議員からもありました、また市長からも答弁ありましたけれども、昨年行われました図上訓練についても時間を見てまた進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 土田消防長。
○土田吉博消防長 それでは、私の方からはリーダー育成についてお答えをさせていただきます。
 自主防災組織は身近な地域の防災組織であり、地域の防災活動の要となるリーダーの育成は極めて重要であると考えております。これまでも山形県消防学校で行われる自主防災組織リーダー研修会及び県主催の防災フォーラムの参加をしているところでございます。また、消防本部といたしましても、各自主防災会主催による初期消火訓練をはじめとする各種訓練、防火講話、「自分たちのまちは自分たちで守る」をスローガンのもと、昨年は25回開催をしたところでございます。
 あわせてリーダーとなる、現在各区長さんが自主防災会長となっていただいているわけですけれども、その対応としまして身近に発生した災害のデータや情報を提供するとともに、災害発生時における自主防災会が迅速かつ効果的な活動ができるためのアドバイスも行っているところでございます。
 今後とも多くの市民が積極的に防災訓練などに参加していただき、防災知識の普及と防災意識の高揚が図られるようリーダーの育成・指導に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 2番高橋光男議員。
○2番(高橋光男議員) ありがとうございました。市民向けの行動マニュアルの整備、これは途上段階だということでありますが、是非よろしくお願いをしたいと思います。
 また、防災訓練には中学生、あるいは自主防災会も参加、それからトリアージ訓練ということも考えておられるようですので、より実際的な訓練の実施に努めるということと、それからリーダーの育成ということもその重要性を鑑みて継続して実施をされるということで理解をさせていただきました。
 また、先日、学校訪問もさせていただきましたんですが、各学校の方におきましても総合学習の一環として防災訓練等も行われている、それから防災計画というのも定めてございまして、次世代の防災に関わる担い手ということも育成をされているのだということも思った次第であります。いつ発生してもおかしくない災害ということにつきましては、行政と、それから市民双方が災害発生に伴う対処の実行性というのをできるだけ向上させて、そして備えておく、これが大事なことなんだろうと思うわけであります。そのためには地域防災計画、これは市の方もよくできていると私自身思っておるわけですが、この訓練の実施、いわゆる検証ということでございます。それからこの検証に際しましては外部の評価機関、これの活用ということも実行性の向上というにつきましては一案ではないかと思います。また、広報、いわゆるPRでございますけれども、これも実行性の向上に資するものと思います。さらには自主防災組織に係る人材の育成、これらのことが重要になってくるんではないかろうかと今考えているところでございますので、今後ともさらに市の主導性を発揮されて整備等進めていただくように要望させていただきまして、質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。終わります。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。

◎高橋ひろみ議員質問

○岡崎賢治議長 次に、9番高橋ひろみ議員。

   〔9番 高橋ひろみ議員 登壇〕

○9番(高橋ひろみ議員) 通告に従いまして、学校給食についてご質問いたします。
 昨年は船場吉兆の食品偽装問題、赤福の相次ぐ不正問題、また、比内地鶏の偽装問題など社会を騒がせ、私たちは何を信じて食の安全を考えればいいのか不安になっております。その矢先、中国製冷凍ギョーザによる中毒事件が起こりました。その影響で中国製冷凍食品の輸入元、販売元に検査の対象を広げた結果、次々と有機リン系殺虫剤が検出されました。まだ原因が究明されていない中、私たちにとって中国製の冷凍加工食品はもちろん中国産の食材のすべて、また、それに加え輸入食材に対しても不安が募ってまいりました。
 その状況の中でも、学校給食ほど安全で安心な食事の提供をしているものはないと信じております。というのも学校給食は、成長期になる児童生徒などの健康の保持増進、体格の向上のため多様な食品を組み合わせ、栄養的にバランスのとれた食事となるよう絶えず改善に努めている内容の食事であると考えているからであります。来月4月から新学校給食センターがオープンいたします。施設はもちろん、衛生管理方式もアメリカで宇宙食の安全性を確保するために開発されたハセップに基づいたシステムを設けている、すばらしい給食センターになります。
 そこで、今回の中国製の冷凍食品に端を発した学校給食における食の安全性の確保について、これまでの経過と今後の対応についてお尋ねいたしまして、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長 9番高橋ひろみ議員の質問に対し、教育委員長に答弁を求めます。横尾教育委員長。

   〔横尾智三郎教育委員会委員長 登壇〕

○横尾智三郎教育委員会委員長 高橋ひろみ議員の学校給食についての質問にお答えいたします。
 東根市の学校給食でありますが、成長期にある小・中学校の児童生徒に対し、学校給食法の趣旨に基づき1日約4,300食を提供しております。ご飯やパン、麺のいずれかを主食として、主菜、副菜、汁物、牛乳を標準的な献立として学校給食全般を食育と捉え、食への関心が高まるよう配慮しながら実施しております。
 食材につきましては、地産地消を推進し地場産を活用するとともに、行事食や郷土食を取り入れて変化のある給食づくりに努めているところであります。
 ご質問の中国製の冷凍食品に端を発した学校給食における食の安全の確保についてでありますが、まず本市における経過についてご説明いたします。
 1月30日の午後5時ごろ、JTフーズ取り扱いの中国産冷凍食品で健康被害の事故が起きたという緊急報道を受けて、翌日の給食にJTフーズの製品が予定されていたことから、すぐに献立変更を行いました。引き続き2月分の献立についても点検を行い、JTフーズのほかに加工委託先が特定できない食材について献立の変更を行ったところであります。また、学校長及び保護者の方々には文書での献立変更と、安心・安全な学校給食の実施について周知を行ったところです。さらに賄い材料契約業者である東根市学校給食物資納入協力会と食材の安全確保について協議を行うとともに、学校給食主任会議において今後の対応について説明し、後日、市議会にご報告いたしたところであります。
 次に、学校給食における安全確保のための今後の対応につきましてご説明いたします。
 これまで以上に可能な限り国産食材を使用し、中国産食材につきましては安全性が証明されるまでは使用を控えるとともに、冷凍加工食品を使用するにあたっては納入業者へ生産証明書もしくは出荷証明書の添付を義務化したところであります。今後なお一層点検を強化し、食材の安全確保に万全を期すとともに、学校とも連携を密にしながら安心・安全な学校給食を実施してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 9番高橋ひろみ議員。
○9番(高橋ひろみ議員) 自席で質問いたします。
 学校給食における食の安全性の確保についてお答えいただいたわけですけれども、これまでの経過について、緊急報道後、直ちにJTフーズの製品、また加工委託先が特定できない食材について献立の即座の変更、また、献立の変更を学校長と保護者の方々へ文書で通知したことについては、児童生徒の食の安全から考えると当然のこととはいえ、早急な対応については評価するところであります。
 しかし、学校給食への関心は児童生徒の保護者だけではありません。これから小学校に入る乳幼児のご両親はもちろん、市民全体が非常に心配しております。市報にも献立や食材の調達の確認は新しい給食センターになっても今までのとおり行うとの説明が載っておりました。民間委託になるということも相まって、食の安全に関心を寄せている大勢の市民が心配しております。このような問題のときには市民に対しても周知が必要かと思いますが、その点どのようにお考えか、まずお尋ねいたします。
 次に、4月からSPCと行政の役割と責任が、食材の提供と調理など、明確に分離します。そういう厳しくなる条件の中で、食材の点検・確認が重要になってまいります。これまでは食材の提供と調理を一括して行政が行っておりました。その状況においては、市職員、管理栄養士、東根市学校給食物資納入協力会の方々が食材の確認・点検をしてまいりました。
 2つ目として、食の安全を重点に考えるなら、点検に対して第三者も入れるべきではないかと考えます。この4月から食材の点検を含め組織体制、人的体制についてどのようになるのかお伺いいたします。
 次に、3月3日付けの新聞は、中国天洋食品の冷凍食品を使用した公立学校では、センター方式が自校方式の5倍を超えていたという学校給食の課題が指摘されておりました。市長は学校給食調理場をPFI事業としときに、食缶方式にしたのは食育を重視したという考えでなかったかと記憶しております。平成17年に成立した食育基本法は、子どもたちに対する食育は心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼし、生涯にわたって健全な心と身体を培い、豊かな人間性を育んでいく基礎となるものであると食育の大切さを示しております。中国製の冷凍ギョーザの事件を機に食育の大切さを考え、食材の購入や調理方法を見直す必要を感じます。例えば、学校給食における行事食、郷土食の提供や地場産物の導入であります。それは様々な教育的な意義があり、食に関する指導の生きた教材としてより効果的に活用できることであります。
 地産地消を推進して、県の新年度の重要事業の一つとして米飯学校給食促進事業の予算が計上されております。3つの観点から示されておりますが、1つは学校給食への地場農産物の納入の仕組みづくり。2つ目、日本型食生活の定着促進。3つ目、米粉の利用拡大に向けた支援。この事業を活用した地産地消をより推進すべきと考えます。これまで米飯給食は週3回でしたが、それを増やすお考えはどうなのでしょうか。また、地産地消の拡大について議会でも何度か質問が出されました。質的なこと、量的なことなど理由があり、ある一定の食材のみでなかなかそのハードルを越えられません。
 3つ目として、行政、農協、生産者が一体になった納入の仕組みづくりを考える必要があると思います。今後はその辺どのようにお考えか、お伺いいたします。
 次に、安全性が証明されるまで中国産食材の使用を控えることのようですけれども、全国で加工食品の約64%ほどが中国産のようです。冷凍加工食品を使用するに生産、または生産証明書の添付が義務化したということですけれども、この状況の中、以上の条件を満たした加工食品の納入は大変困難なことと考え、取り組みに感謝いたしております。可能な限り国産材を使用するようですが、そうせざるを得ない状況にもあると思います。安全性が証明された場合、この先、中国製加工品を使うのかどうかなど、そのことも含め食材として加工食品に対する基本的な今後の考えをお尋ねいたします。
 加工食品を食材として使用する、しないというのは、本当に大変なことです。調理方法を見直すということで非常に困難な、大変なことだと思います。今回新しくなりました民間に委託された給食センターにおきましてSPCと契約しておりますけれども、その契約の内容は献立に対しては今と同じ献立の条件でということで契約していると思われます。今現在は給食の献立の中で加工食品は1カ月のうちの半分以上の日に使用しておると思います。もう既にこのSPCと15年の契約をしているわけですけれども、実際4月から開始する調理部門において、調理の方法の見直しなどがある場合、SPCとの関わりについてどのようになるのかお尋ねいたしたいと思います。
 最後に地産地消を推進したり、可能な限り国産食材を使用したり、また、中国食材を控えるなどのことを含め、また、現在いろいろ問題になっております外国産の小麦等の30%以上の値上がり、また、原油高などによる食材の高騰という状況を踏まえて、現在、給食費として小学校は243円、中学校は290円となっております。新年度は現行ということでありますと思いますけれども、給食費について今後のお考えはどのようになっているのかお尋ねしたいと思います。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。小関教育長。
○小関正男教育長 高橋ひろみ議員の質問に対してお答えを申し上げたいと思います。幾つかありましたので、最初に私から、その後は武田教育次長の方からお答えを申し上げます。
 1つは、新しい東根市学校給食センター、これが4月から本格的稼動だというお話がありました。このことについて申し上げます。
 このことにつきましては、教育委員会としてすばらしい施設をということでありますので、御礼になるかと思います。
 この新しい施設については順調に準備もなされていると。3月17日には新しい施設設備をもとにして全小学校児童に試食給食を実施するということであります。そして4月2日にはオープン式と、そして4月の全面実施に向けての順調なスタートであります。
 先に市長から施政方針の中で説明がありました、この給食施設、最新の設備であると。徹底した衛生管理システムを採用しているということが述べられたわけでありますけれども、先般、私も現場でいろいろ説明を聞いてまいりました。そのとおりの設備であると、非常にすばらしい最新の設備が揃っておりました。安全管理、食材の調理のルートの区分け、そういったものもすべて完備されたものでありました。このことについて教育委員会として市当局、あるいは市議会の皆様方に心から御礼を申し上げたいと思っております。新しい施設での給食が安全・安心、おいしい給食になりますように、なお一層心がけてまいりたいと思っているところであります。
 次に、食材のこと、地産地消等がありました。このことについてでありますが、私は基本的には地域民であり、市民であり、県民であり、国民であるというものであれば、やっぱり身近な食材を食べたい、食べさせたいと、これが自然の感情でないかと思っております。決してほかの外国食材を否定するということではありません。そういった意味では地場産品、これを給食でいただくと、さらにはそういったことが食文化の教育にもつながるという意味から、これまで進めてまいりましたけれども、さらに一層進めてまいりたいと思っているところであります。
 高橋ひろみ議員の紹介の中に、県の事業としての米飯学校給食促進事業という紹介がありました。これは山形新聞、あるいは日本農業新聞にも紹介されたわけでありますけれども、これは米飯の回数を今3回ですが4回に増やすと。その1回分については応分の補助もという事業のようであります。これについては米の消費拡大、これはもちろんでありますけれども、さらに米飯に対するおかずのこともあります。そういった意味では、米飯に合ったおかず、さらには地産地消、いわゆる地域の中でつくられたものでありますか、地場産品といいますか、そういったものに対しても広がってくるような事業内容であったと私は捉えております。今、県議会の方で討議されているわけですけれども、それが通れば具体的な内容、あるいは予算も示されると思います。このことについては積極的に手を上げていきたいと思っております。もちろん農林行政、あるいは関係機関と十分調整をしながらと考えておりますけれども、積極的にこれを受け入れていきたいと思っているところであります。これは子どもにとっては食文化といいますか、そういった面でも非常に大事なことであり、地域の産物、あるいは県内の特産物と、そういったことにも広がる内容でありますので、この事業については高く評価をしながら是非取り入れていきたいと思っているところであります。
 そのほか、食材についていろいろ値上げ等もあります。そんなことから給食費の値上げ等についてということもありますけれども、詳しくは武田次長の方から申し上げますが、そういったことについては今後動静を見ながら十分考えていきたい、あるいは考えなければならない時期に来ているかということも思っております。
 最後に市民の不安をどうするかということでありますけれども、これについてはまず差し当たって給食を実施する子ども、学校、保護者に対する周知徹底が必要だということで対応をさせていただきました。しかし、ご案内のとおり全国、あるいは全国民がといいますか非常に不安の中にあるわけであります。こういったことに対する不安を解消するという意味では、今回の保護者に対する周知徹底ということを中心にしながら、やっぱりこれ市民に対しても理解をしてもらう、不安解消の方向に行くべきだと思っておりますので、今後の動向を見ながら、これはやっぱり市民に対してもと、保護者を通して市民に対してということ以外に市民に直接ということがあれば、そういった対応も当然していかなければならんだろうと考えているところであります。
 以上申し上げまして、ほかにつきましては武田教育次長の方からご答弁を申し上げます。
○岡崎賢治議長 武田教育次長。
○武田稔教育次長 教育長が答弁した以外の部分についてお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、新しい給食センターで食材の検収について第三者を入れるかどうかというご質問がまずございました。検収については市の業務ということになってございますので、そこに第三者を入れるという考えは持っておりませんので、よろしくお願いします。
 なお、検収については学校の栄養士2名のほかに委託業者の中で検収を担当するものがございますので、その方とともに大体5名ぐらいだという話でございますので、その中で行われていくということでございます。
 それから来年度の給食センターの人的な対応についてでございますけれども、12月議会でしたか、質問がございました。一応、来年度の体制については管理課の管理係所属ということで、新しい施設ではありますけれども独立の係は置かないという考え方を持ったところでございますので、専属のセンター所長を置くとしているところでございますので、ご理解をお願いしたいと思います。
 それから、国産の材料を使用して今後給食が実施可能なのかというご心配でございましたけれども、今のところ可能な限りやっているところでございます。ただ、先ほど教育長が申しましたとおり、単価的に非常にきつくなっている状況でございます。また、当市の学校給食費の単価についても、県内の各市町村の単価から比較しますと安い方になってきております。来年度についてはこのままの状況で大丈夫だとなってございますけれども、4月以降、先ほども申しましたとおり小麦粉等の30%以上の値上げなどがありますので、今後1年ぐらいをかけまして検討してまいりたいと思っているところでございます。
 それからSPCとの関わりの中で、現在と同じ献立の中でお願いをしているのではないかということで、献立が変わればSPCとの契約の内容について見直しをしなければいけないのでないかというご質問もございました。これについては、現在の献立以上に新しい給食センターではアレルギー食を作るとか、そういうものも全部拡大した形での対応をしております。ですから、それ以上の対応をしなければならないとなった場合に両者での協議ということになりますので、現在のところは十分間に合うと考えてございます。
 以上でございます。
○岡崎賢治議長 9番高橋ひろみ議員。
○9番(高橋ひろみ議員) いろんな点からご答弁いただきましてありがとうございました。
 ただ1つだけ、地産地消を進める上で組織づくりというか、生産者と行政と農協、三者による組織づくりをすれば地産地消がますます進められるのでないかとちょっと考えております。私も時々、ポポラに買い物にまいります。そういうときに東根市の方々がつくっておられる野菜がたくさん出ております。そういう面を考えれば、生産農家が少なかったり、野菜づくりを専門にしている人がいないという懸念もどうなのかということも実際に見てみますと思います。また、そういう野菜をつくっている方々の思いというか、それはやはり地域の人に新鮮なものを、安全なものを食べていただきたいという思いで多分ポポラに出していらっしゃるのではないかと思います。また、冬も葉ものなんかも出ていますので、春の苗床のビニールハウスなんかを利用して野菜をつくっている方もおります。そういうことも利用していただいて進められるんじゃないかと思います。これから先、団塊の世代の方が大勢おりまして、果樹はちょっと大変ですが、野菜づくりならできるという方が増えてまいるんじゃないかと思います。そういう方々も含めて、行政の方で生産者と農協とかをタイアップしていただいてすると、より進むのではないかと思いまして、その辺ちょっとお伺いしたいと思います。
 米飯給食を3回から4回に変えていただくことや、そういう県の事業を大いに利用していただいて地産地消、子どもたちに安全で安心なおいしい給食をお願いしたいと思います。
 あと、市民への周知ということで、これから先やはりいろんな問題が起こると思います。また、新しい給食センターということ、また、民間委託ということで市民も興味が本当にあります。
 食材の点検を第三者にしてもらうということは今考えておらないということですけれども、これまでだと調理する人も食材の点検もすべて市の職員で一括して行っておりましたんですけれども、だから調理しながらでも、ああ、ちょっとおかしいなと思って気づいていたはずだと思います。今回は全く食材の点検と調理とが分離していくことになりますので、食材の点検に何かがあった場合、SPCの方で即返品ということにもなるやもしれません。そういうことも考えて、その食材の点検にはなお一層の努力というか、なお一層よろしくお願いしたいと思います。
 また、価格の面でございますけれども、可能な限り、おいしい国産材とか地場産業の食材を使用するということで、単価を見直さなければならないかもしれないというお答えがありましたけれども、いろんな点でなるべくなら安くて安全でおいしい食事をというのが保護者の方も望んでいると思います。しかし、この現状では、そういうこともままならない状況になりました。先ほど教育長からもお答えいただきましたように、価格の値上げという問題に対しては本当に重大な課題だと思います。その中で給食費の問題もあったり、払えないことの問題もあったりしますので、その辺は十分に検討して今後の対応をよろしくお願いしたいと思います。
 SPCとの今後の対応についてお答えいただきましたけれども、冷凍食品を全く使わないとかという方針になった場合、SPCの方で対応がどのようになるのか、その辺、今からの問題ではございますけれども、その辺は冷凍食品を使わない場合なんかはどのようになるのか、その辺もお尋ねしたいと思います。
 とにかく生徒にとって学校給食は安全で安心なものということにほかならないのでありますけれども、本当にこれからも大変なことがいろいろ起こると思いますけれども、食の安全、食の安心、おいしい食事ということでよろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。小関教育長。
○小関正男教育長 たくさんのご質問をいただき大変ありがたく思っております。
 まず最初に地産地消、この件でありますけれども、4,300食、今までもできるだけ地元のものをという考えできたんですが、4,300食に食材が納められるといったことを十分検討しながら、今後ともこの部分で例えば何日間もでなくて、この辺の1日、2日、1食、2食ぐらいはできるよとか、そういった面も今まで検討してきました。したがって、今後ともそういった面では4,300食ということも踏まえながら十分検討して、できるだけそちらの方に行けばと思っていることは確かであります。
 次に給食費、これは今後いろんな情勢を見ながら検討していきます。
 大分前の話でありますけれども、東根市にはりんごができるんだと。そのりんごが給食には何回かしか出てないと。これは皮むきとかそんなことが大変ではないかという話をしたことがあります。いや、皮をむかないで十分洗って、そして出すんだと。じゃあいくらでも出せるんじゃないかと。しかし、給食に出すりんごというのは十分吟味したもので値段も高い、ということを言われたことがありました。その点で値段との折り合いもあるし、食数との折り合いもあるということで十分検討させていただきたいと思います。
 加工食品を使わない場合、このことについては想定をあまりしていないわけであります。決して加工食品だからだめだということではないと思います。子どもたちによって加工食品、これは加工食品はそのまま出すわけでありませんで、いろいろ調理を加えてやるわけであります。非常に子どもたちに人気もあるということであり、おいしくて子どもたちにも人気があり、しかも安全・安心であれば決して加工食品はだめだということは言えないと思っております。その辺はもちろん食数との関係もありますので、そんな基本的な考えでありますけれども考えていきたいと思っております。
 食材の検収ですけれども、運ばれてきた段階で、今までは栄養士が中心になってやっていました。今度は栄養士プラス、SPCの方ということになりますので、今までよりももっと厳密に検収されるのかなという期待をしておるところであります。この辺も心して見ていきたいと思います。
 次に、市民への、先ほど申し上げました。これは新しい給食センターがオープンすると、そして新たな給食実施の展開がなされるということでありますので、いろんな機会に市民に周知できる機会がたくさん出てくるんではないかと思っております。そういった機会をつかまえながら、あるいは市民の試食もありますので、そういったことの案内をしながらご理解を深めていくという方向でやっていきたいと思っておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。
 会議の途中ですが、ここで午前11時10分まで休憩いたします。

   午前11時02分 休 憩


   午前11時10分 開 議

○岡崎賢治議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

◎細矢俊博議員質問

○岡崎賢治議長 市政一般質問を続けます。3番細矢俊博議員。

   〔3番 細矢俊博議員 登壇〕

○3番(細矢俊博議員) 3番細矢俊博です。通告に従いまして、登壇にて市民の火災に対する安心・安全確保に向けた市の対応について質問いたします。
 近年、全国的に住宅火災により亡くなる方は年々増加傾向にあり、住宅火災による死亡者数は建物火災による死亡者数の約91%に及んでいます。犠牲者の方の大半が65歳以上の高齢者で、特に就寝中の火災で発見が遅れるなど、住宅火災の死亡者数の約64%が逃げ遅れによる一酸化炭素中毒となっております。そのため、設置すべき場所は住宅の寝室で、2階以上に寝室がある場合は階段にも適用されます。住宅用火災警報器の設置を義務づけることにより、住宅火災を早期に感知し、警報することで住宅火災による死亡者の低減、または抑制を図る目的から、平成16年6月2日に改正消防法が公布され、住宅への住宅用火災警報器の設置が義務化されました。昨年は山形県内でも山形市や三川町で幼児を含む家族が犠牲となる火災が相次ぎ、死亡者25人のうち65歳以上の高齢者が過半数の14人を占めています。今年に入ってからも鶴岡市や長井市で焼死火災が続き、1月中だけで死亡者が出る火災が7件発生しており、計9人が死亡し、うち5人が65歳以上の高齢者です。東根市内でも今年に入って2月に住宅が全焼する火災があり、高齢者の2名の方が煙を吸うなどして病院に搬送されました。
 そこで、これらのことを防止するため、県や市町村では住宅内で煙や熱を感知すると警報音や音声メッセージで火災を知らせる住宅用火災警報器の設置を促しています。東根市の場合、東根市火災予防条例において新築住宅は平成18年6月1日からの設置が義務化され、既に適用し、100%設置されております。
 1点目としてお聞きします。既存住宅に関しては平成23年5月31日までに住宅用火災警報器の設置が完全義務化されているところでありますが、市営住宅での設置は着実に進んでいる状況であるようです。担当所管からの聞き取りによりますと、本市の市営住宅は6団地あり、そのうち火災警報器の設置が必要な住宅は247戸で、一人暮らしの高齢者世帯など災害弱者から設置する優先順位を決めて、平成18年度64戸、そして平成19年度67戸で、2年間の設置戸数は合計131戸、設置率53.04%の状況です。今後は残った市営住宅に対し、平成23年5月31日までに設置率100%を達成するように計画的に行うとお聞きしております。
 一方、一般既存住宅に関してはまだまだ設置されていない住宅が多いのが現状であると思います。住宅火災での逃げ遅れなどによる死亡発生の防止が設置の目的でありますが、住宅用火災警報器の設置義務化について行政として市民への普及啓発及び設置促進活動の現状と今後の取り組みをどのようにお考えか、お伺いいたします。
 2点目としてお聞きします。東根市内で市営住宅入居者を除く65歳以上の一人暮らし高齢者世帯数と65歳以上の高齢者のみの世帯数、そしてその中でも75歳以上の一人暮らし高齢者世帯数がどのくらいなのかお伺いいたします。
 また、東根市緊急通報体制等整備事業、緊急通報システムを利用している世帯数と、このシステムが消防法で規定する住宅用火災警報器の設置基準を満たすものなのかも合わせてお伺いいたします。
 一般既存住宅の住宅用火災警報器の設置には個人の費用負担が伴うわけでありますが、自己責任とはいえ、現在はまだ設置しなければならないということも多くの市民の方々は認識していないのではないかと思われます。市民の火災に対する安心・安全確保を図るため、今後残された設置期限まで行政としてどのように対応する考えでしょうか。特に犠牲者の半数以上が65歳以上の高齢者であることを鑑み、一日も早く1戸でも多く設置を推進するためには高齢者などに対する市の設置費助成制度を設ける必要があると考えます。また、社会的弱者である障がい者や生活困窮者などの方々についても助成の対象として検討すべきではないでしょうか。特に今回のように生命、財産を守る制度ですので優先して考えるべきであると思います。
 以上2点についてお伺いいたし、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長 3番細矢俊博議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 細矢議員の市民の火災に対する安心・安全確保に向けた市の対応についてのご質問にお答えをいたします。
 はじめに、既存住宅の住宅用火災警報器設置についてでありますが、住宅火災による死者の低減または抑制を図る目的から、平成16年6月に消防法が改正され、住宅用火災警報器の住宅への設置が義務化されました。新築の住宅は平成18年6月1日から、既存の住宅は平成23年5月31日までに設置するようになったところであります。これまでに各事業所、自主防災会の訓練等を通じて住宅用火災警報器設置の普及啓発を行うとともに、婦人防火クラブでは市内全世帯に普及啓発のチラシを配付し、各地区の自主防災会の協力を得ながら設置促進活動を行ってまいりました。その結果、これまで1,230所帯に2,178個の警報器が設置されましたが、まだまだ進んでいない状況であります。今後も引き続き自主防災会、婦人防火クラブの協力を得ながら普及啓発活動を実施し、火災警報器の設置促進活動を進めてまいりますので、ご理解をお願いします。
 次に、高齢者などへの助成についてお答えいたします。
 本市においても少子高齢化が進むにつれ高齢者の人口に占める割合が年々高まり、一人暮らし高齢者や高齢者のみの世帯が増加し、市民の約4人に1人が65歳以上の高齢者となっております。
 ご質問の本市の平成19年3月末現在の市営住宅入居者を除く65歳以上の一人暮らし高齢者所帯は652所帯、高齢者のみの所帯は1,067所帯、75歳以上の一人暮らし高齢者所帯は366所帯となっております。
 この状況の中で、一人暮らしの高齢者の在宅生活の安全確保と不安の解消を図り、自立した生活を支援するために緊急通報体制等整備事業を展開しております。その事業は緊急通報システムを利用し、急病や事故、災害等の緊急事態に迅速かつ適切な対応を行うものであり、現在124所帯が利用しておりますが、消防法で規定する在宅用火災警報器の設置基準を満たすものではありません。火災などの災害から身を守ることは自己の責任において行うことが大原則ではありますが、災害弱者である高齢者や障がいを持った方々への支援も重要であると認識をしているところであります。ご質問の高齢者などに対する住宅用火災警報器設置の助成につきましては今後検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 3番細矢俊博議員。
○3番(細矢俊博議員) ご答弁どうもありがとうございます。続けて自席での2問目の質問を行います。
 1点目の市民への住宅用火災警報器設置の普及啓発及び設置促進活動については、消防本部での各事業所、自主防災会の訓練などを通じて普及啓発を行っているとのことで、消防の方々が大変努力されているご説明をいただき、ありがとうございます。今後とも引き続き普及啓発活動を実施されるとのことですが、今後はこれまでよりもっと積極的な活動が必要だと思います。例えば、各地区公民館、そして区長会など各種団体と密に連絡、連携をとって、消防本部が市民の集まるところに積極的に出かけて行き、実物の火災警報器を使用した目と耳から伝える実体験型の説明会や講習会を数多く開催していただきたいと思います。そして、火災警報器に関するパンフレットなどを消防本部だけでなく市の公共施設に配付し、手軽に市民の皆さんが手に取って理解してもらえるようにしていただけないかお伺いいたします。
 また、平成19年度に婦人防火クラブでは市内全世帯に普及啓発のチラシを配付し、設置促進活動を行うとともに、火災警報器の共同購入及び設置が行われました。そこで、今後も引き続き自主防災会、婦人防火クラブの協力を得ながら普及啓発活動を実施し、設置促進活動を進めていかれるとのことですが、市民の中には前回のチラシの内容が理解できなかったため購入申し込みをしなかったとの声もあります。今後は前回よりも多くの市民の方々に共同購入していただき、そして設置数を向上させるためにはどのような取り組みをされるのか、再度お伺いいたします。
 次に、2点目の高齢者などへの火災警報器設置費助成については、本市の平成19年3月末現在の市営住宅入居者を除く65歳以上の一人暮らし高齢者世帯及び高齢者のみの世帯の合計は1,719世帯で、緊急通報システムを利用しているのが124世帯で約7.2%の利用率です。これを見ても全体の中での利用世帯は非常に少なく、まだまだ周知が不十分ではないかと思います。急病や事故、災害などの緊急事態に迅速かつ適切な対応を行うものであり、なお一層の利用拡大に向けて取り組んでいただきたいと思います。そして今説明がありました緊急通報システムでの対応だけでは今回の消防法の基準に満たないわけで、当然、寝室への火災警報器は各自で設置しなければならないということであります。
 ただいま市長より、高齢者に対する住宅用火災警報器設置の助成につきましては今後検討してまいりますとのご答弁をいただきました。しかし、東根市火災予防条例が適用されてからもう既に1年9カ月が過ぎ、設置期限が刻一刻と迫ってきております。火災警報器を設置すれば火災を早期に発見し、自らや家族の生命を守れるだけでなく、延焼による被害も防ぐことができますので、早期実現へ向けてご検討をよろしくお願い申し上げます。
 ちなみに天童市では、平成19年度に300万円の予算を組んで75歳以上の一人暮らし高齢者世帯など約460世帯に無料で住宅用火災警報器を設置しており、来年度も新しく75歳になる一人暮らしの高齢者世帯を対象に設置計画を進めている状況とのことです。消防庁の平成18年のデータによると、警報器が設置されていない住宅では火災100件当たりの死亡者数は7.7人ですが、警報器が設置されている場合は2.4人に減るということで、設置による効果が大きいとの報告があります。だからこそ設置のタイミングを失って設置されないということであれば、これらの本来の目的が全く機能しないまま終わってしまい、必要であるべき高齢者世帯などが未設置のままになっていく可能性が非常に高いと私は心配しております。もちろん自己責任とはいえ、人の命に関わることでありますので、そういうことにならないよう平成23年の住宅用火災警報器設置期限までに設置なるよう、行政として高齢者世帯などに対し工夫及びきめ細かい心配りが必要ではないでしょうか。このことについてどのようにお考えかお伺いいたしまして、2問目の質問を終わります。
○岡崎賢治議長 土田消防長。
○土田吉博消防長 それでは、私の方からは2点について質問にお答えをいたします。
 まず最初に火災警報器に関するパンフレット等について市の公共施設にも配付ということでございますが、これからも火災警報器等の相談はもちろんのこと、広く理解をしていただくために市役所や地区の公民館などの公共施設にもわかりやすいチラシやパンフレットを備えてまいりたいと思います。
 次に、普及啓発と設置促進活動の今後の取り組みについてお答えをいたします。
 これまでも消防本部では市報や市のホームページに掲載し、さらに昨年10月に東根市婦人防火クラブ連絡協会より普及啓発のチラシを全世帯に配付いたしたところであります。また、各区の防災会の区民やいろいろな集会等の機会に音や音声で知らせる警報器を展示説明し、啓発活動を行ってまいったところでございます。今月の15日号の市報にも普及啓発について掲載を予定しております。さらに各種の訓練や集会等にこちらから出向いて、警報器の説明及びチラシ配付を実施し、1世帯でも多くの方々に一日でも早く設置できますよう促進活動に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 高橋健康福祉部長。
○高橋一郎健康福祉部長 それでは、私の方からは高齢者世帯、あるいは一人暮らし世帯に対してより細やかな対策はどうかというご質問にお答えしたいと思います。
 先ほど来、火災報知器の設置につきましてはまだまだ市民に対して周知になってないという議論がなされていますけれども、特に高齢者、あるいは一人暮らしの老人の方々についてはなおさらのこと、それらの周知がなってないのかと考えているところであります。そしてまた、そういう設置の義務などもわからないし、意識もまだ低いのかと感じているところです。そういうことから早期にやらなければならないのは、そういう高齢者や一人暮らしの方々に対して、まず火災の予防の啓発、さらには今申し上げている設置義務等々の周知啓発を一番最初にやらなければならないと考えているところであります。
 具体的にどういうことをやるかということでありますけれども、高齢者に限って言いますと、やはり老人クラブ等々を通じての周知啓発、あるいは民生委員等を通じたもの、あるいは介護保険でサービスを受けている方はその事業所を通してとか、そういう方々から周知啓発していただいて設置を促していくという方法も一つの方法かと思っています。
 また、設置の助成ということでありますけれども、先ほど申し上げましたように災害から身を守るというのは自己の責任というのが大原則だと思っておりますので、その観点からは対象者の範囲など、あるいは高齢者が設置する場合に、あるいは一人暮らしの方が天井の方に設置しなければなりませんのでなかなか難しいだろうと考えております。そういった場合の支援策をどうするかということも今後検討が必要になってくると思っております。
 いずれにいたしましても、高齢者の火災からの犠牲を少なくするために今後消防署等との連携を踏まえながら検討してまいりたいと思っておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 3番細矢俊博議員。
○3番(細矢俊博議員) ご答弁どうもありがとうございました。自席で質問を続けます。
 住宅用火災警報器設置義務化の期限が近づきますと、消防署など官公庁職員であるかのように身分を偽ったりする業者が高齢者世帯などを訪問し、言葉巧みに売りつけ、または取りつけをして高い価格を請求する不適正取引や悪質な訪問販売が多くなると思います。こういう詐欺まがいの商法の防止につきまして、市民への周知徹底をさらに図っていくことを強く要望させていただきます。
 最後になりますが、私も自宅に住宅用火災警報器を取りつけておりますが、80歳になる母親も警報器があることによって安心して休むことができると言っております。このように警報器を取りつけることが市民の火災に対する安心・安全につながると思いますので、その確保にさらなるご努力を心からお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。

◎阿部清雄議員質問

○岡崎賢治議長 次に、7番阿部清雄議員。

   〔7番 阿部清雄議員 登壇〕

○7番(阿部清雄議員) 通告に従い、平成22年度第三次総合計画の目標年度を迎えるにあたり新たな計画策定準備に入るわけですが、第四次東根市総合計画に向けてと題して質問をいたします。
 まずは第三次総合計画について順次検証が必要と思うのですが、どのような方向で検証していくのかお尋ねします。
 また、この第三次総合計画の検証結果、あるいは課題を踏まえて、第四次総合計画の平成32年までの10年間に向けてどう生かしていくのか、また、これらのタイムスケジュールなど、どのように考えているのかお尋ねいたします。
 いまや大企業が風邪をひけば、所在の自治体が熱を出し、自主財源が不足し、自治体そのものが行き詰まってしまうという現象。ただ単に社会情勢の変化だけでは片づけられないことであります。あの世界のトヨタ自動車が、たった1円円高になっただけで年間約350億円の黒字がなくなってしまうという時代。
 さて、我が東根市の総生産額2,585億円の約半分以上が、あの4カ所の工業団地の生産額であることもあえて検証の一つではなかろうかと思います。また、先日の渡された資料の中に市民1人当たりの所得は県内人口10万前後の市はもちろんのこと、天童市、あるいは寒河江市に約20万の差をつけ、第1位の山形市にはたったの4万3,000円の差で283万9,000円の第2位でありました。以前は一つの組織として150億円ないし200億円の東根市自体が市民サービスの最大の組織であったわけですが、企業が決算ベースで100億円前後の拡大、あるいは後退していく中での自治体のあり方について、また第四次東根市総合計画に向けて市長のより卓越したリーダーシップを含めた考え方をお尋ねしたいと思います。
 以上で登壇の質問を終わります。
○岡崎賢治議長 7番阿部清雄議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 阿部清雄議員の第四次東根市総合計画についてのご質問にお答えをいたします。
 はじめに、第三次総合計画の検証についてでありますが、第三次総合計画は平成13年に基本構想及び前期基本計画を策定し、21世紀の創造を見据えた具体的、戦略的な計画として、また、本市の行政運営を進めていくための最上位計画として位置づけております。これまで本計画に掲げた基本理念を踏まえ、目指す都市像である「快適空間やすらぎと交流のまち」の実現を目指し、各種施策の推進に努めてきたところであります。その後、社会情勢の変化や新たな市民ニーズに柔軟に対応し基本構想の実現を図るため、前期計画の検証を十分に行い、これらをもとにして平成18年に第3次総合計画後期基本計画を策定しております。
 後期基本計画を策定して2年が経過しようとしておりますが、この間も社会情勢は目まぐるしく変化しており、第四次東根市総合計画の策定にあたっては現計画についてあらゆる角度から十分な検証を行い、時代の趨勢を踏まえた計画としていくことが必要であります。今後、庁内検討組織や市民会議等を立ち上げ、施策の進捗状況の確認、達成状況の検証を行うとともに、社会情勢を分析した上で施策の必要性や妥当性についてしっかり検証し、第四次総合計画に反映してまいりますので、ご理解とご協力をお願いをいたします。
 次に、第四次総合計画の策定までのタイムスケジュール及びその手法についてでありますが、第四次総合計画については来年度から策定に向けた準備を進めていくため、新年度予算に総合計画策定に関連した経費を計上したところであります。総合計画を策定するには将来を展望することが必要であり、そのためには様々な事例について研究していくことが重要であります。また、現計画と同様に市民と協働での取り組みを進めていくためには、策定に向けた気運を盛り上げ、市民の皆さんの参画を促していくことも重要であり、そのためには先進地視察や講演会の開催等のための経費も計上したところであります。
 来年度、本市は市制施行50周年を迎え、市民、地域、行政等が一体となって50周年記念事業を推進してまいります。市民の皆さんの記憶に残る1年とすべく全力を傾注していくことから、総合計画の策定については50周年記念事業が一段落する年明けから本格的に始動してまいりたいと考えております。
 なお、具体的なスケジュールについては来年度末に議会に説明させていただく策定方針の中でお示することになりますが、先ほど申し上げましたとおり平成21年度には庁内検討組織や市民会議等の立ち上げを行い、現計画の検証や課題の検討、社会情勢の分析を進めてまいりたいと考えております。その後、基本構想、基本計画について議会への中間報告を行い、いただいたご意見を踏まえ内容の精査を行い、平成22年末には素案を提示したいと思っております。
 また、策定手法についても今後の検討課題となりますが、現計画と同様にアンケート調査やパネルディスカッションの実施等、市民と協働での取り組みを一層推進し、市民の声を反映した計画にしてまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
○岡崎賢治議長 会議の途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。

   午前11時46分 休 憩


   午後 1時00分 再 開

○岡崎賢治議長 午前に引き続き会議を開きます。
 市政一般質問を続けます。7番阿部清雄議員。
○7番(阿部清雄議員) 2問目、自席での質問をします。
 先ほど答弁の中にもあったんですけれども、我々の一般質問の締め切りは2月21日でありました。その翌日に市長の平成20年度の施政方針が示されたわけでありますけれども、この中に、前半は50周年に向けて全力を傾注する、後半に検証策定をしたいということが書かれておりました。いささか自分としては質問の出鼻をくじかれたと思っているわけであります。また、市長の政策的発想を侵害するような提言・表現があった場合はお許しを願いたい。
 これまで約10年前、土田東根市長が誕生し、第二次総合計画を検証し、第三次総合計画を策定したために、今この輝いた東根市があることは、どこの首長にも持ち得ないすばらしいリーダーシップの賜物であることは誰しもが認める事実であります。市長は以前、道州制の話をいたしました。この3月2日のある新聞に政府の道州制ビジョン懇談会の中間報告原案が明らかにされました。この中で2018年、約10年後、完全移行だと。そしてまた、その区分けは9・11・12・13と、4つの州に区分けされた案が提起されました。この中で我が東根市の重要な神町北部区画整理事業の「みのりの樹団地」、30.7町歩、計画人口2,100。また、隣の天童市においては来年度から芳賀土地区画整理事業73.2ヘクタール、1,300世帯、計画人口4,000人。加えて各自治体の企業誘致合戦。まさに、自治体間競合の時代に突入せざるを得ない状況と判断するわけであります。
 そこで人口減少社会下の定住人口の増加策について、また、5つ星子育て支援事業のように政策の魅力で市・町・村の住民一人一人が自治体を選ぶ時代、これらを踏まえた活性化について。また、就労環境の整備で、ほかの自治体とどう差別化するのか。
 次に、一人の議員としてこの検証並びに策定に出会えるのは、2ないし3期、つまり8年ないし12年議員をしなければ出会えないチャンスでもあります。一人の議員として市民との行政のパイプ役、あるいは市民生活の向上、あるいは我が地域の発展の一翼をになうべく議員になったとしても、この長期10年の総合計画、あるいはまた20年にわたる都市計画マスタープランに阻まれジレンマを感じた議員は私一人ではないと思います。これまで第三次、8年間の中で約250人の議員が質問に立ち、会議録そのものが立派な検証であると思うわけでありますが、まずこれらを活用していく考えはないのか。それに国土利用法第8条を視野に入れた前期・後期にとらわれない柔軟な対応はとれないものか。それにまた一例を挙げれば、あの赤字債権団体に陥った夕張市の議会・議員の資質、役割、そして責任が問われている中で、せめて一人の議員として複式簿記の損益計算書、あるいは貸借対照表ぐらいは読み取れる議員になることはもちろんのこと、自治体の使命は自主自立であり、この厳しい財政の中で平成20年度から連結決算が義務づけられます。そのための自主財源の確保、あるいはこれから手数料であり、あるいは使用料で、あるいは各税の値上げについてはどうなのか。
 また、行財政改革大綱、あるいはフロンティアプランがあるために改めてゼロベースで事業を再構築する際、これらが足かせになっている現状についてどう考えているのか。
 均衡のある地域の発展とうたいながら、東部地区、あるいは西部地区において、いわゆる限界集落ができつつある中で、今後予算の面でもバランスのとれたまちづくりを構築していくべきと思うのでありますが、また、ここには安い宅地のニーズにこたえるという意図もあります。したがって、第4次国土利用計画の策定に向けた都市計画法、あるいは農地法、農振法、森林法、あらゆる法律を踏まえた土地利用の適正化についてお尋ねします。
 また、都市及び社会基盤の整備についてはどうなのか。例を挙げれば数限りないほどありますが、神町北部土地区画整理事業成功のために、現在あります287号線と旧13号線の十字路、南から現在のみのりの樹団地までの間にアンダーパス付きのアクセス道路の建設であったり。あるいはみのりの樹団地の中に神町第2公民館の設置であったり。加えて東根・神町公民館の改築、学校の耐震化、あるいは学校給食と2017年度以降の食料危機に関する捉え方、あるいは環境問題を視野に入れた農業業種の住み分けの問題であるとか。いまや中国のオリンピック及びその後の北京万博が、あるいはアメリカのサブプライムローン問題が鉄鋼材あるいはガソリンの値上げへ、道路特定財源が東根市の予算へ直接連動する時代、また、中国産ギョーザの問題、即座にその反響が及ぶ時代なのに、また、東根市特産のさくらんぼが通年的に外国から輸入されている中で、まさにこれは議員が考えることと言われるかもしれませんけれども、政務調査費が高いとか安いとか海外調査はだめだとか、そんな議論をしている自分が本当にむなしい限りです。最後にこのことを市長はどう思いますか。
 以上、密接に関連しながらの質問になりましたけれども、市長のビジョンをお聞かせください。お願いします。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 答弁する前にお断わりをしておきますが、今いろんな意味で阿部議員が質問されたことは、一つ一つすごく大きな奥行きの深いテーマだと思います。その意味で、どこまで答えられるかちょっと自信がないんですが、加えて時間的な制約もあります。思ったことを私なりに述べてみたいと思います。
 まず、人口の減少の中で人口増の対策はどうするべきかという質問がありました。定住人口を増やすというものは、少子高齢化時代に入ってもう久しいわけでありますが、そう簡単なことではありません。裏を返せば、昨年1年間で人口が50人ぐらいでしたけれども、わずかに増えたのは東根市だけと。あとは山形市、天童市も含めてみんな減って下降線をたどっている状態であるわけであります。そういう中で、ある意味ではもてる悩みとでも申しましょうか、その意味でこの質問を捉えることもできるわけであります。その中で、もちろん定住人口を増やすには住環境の整備、例えば今現在行っておる神町北部、ご指摘がありました。計画人口が2,100人であります。現在、第三次10カ年計画の中では平成22年度末において4万8,000人という数字が出ているわけでありますけれども、その数字には神町北部は含まれていないわけであります。したがって、このままでいきますと少子化時代が予想以上にテンポが早いということから下降修正で4万7,500人と、ご案内のとおりであります。
 しかし、そういう中で神町北部をはじめ、あるいは下水道を一刻も早く整備をする、あるいは生活排水の問題などにおいて下水道地域でないところには、いわゆる浄化槽の整備等々含めて最低条件の生活するに利便性の高い住環境を整備する。ハードの面ではそういうことが言われるだろうと思います。
 一方で、東根本町をずっと今日まで見ますと、レストラン、飲食店、これがおそらく人口何人当たりで1軒あるかという統計はしたことありませんけれども、他の自治体に比べると圧倒的に私は少ないんじゃないかと。その原因は何だろうかということを考えるときに、ある経済人は鋭く指摘をしたわけであります。それはどういうことかというと、河北町との対比で私に申されました。1つは、お客様が来訪したときに東根本町地区の方々のもてなし方というのは、家庭料理でもてなすことが最大の接遇だと長い間考えていたことではないだろうかと。一方、河北町はお客様が来ると、昼間になれば店屋物をとってもてなしたと。そういう食文化がいかにも河北町の場合は、およそ人口2万人の町ではないと、私も思いました。そういうことなどもあって、非常に最近その定住人口を増やすというのは住んでみて利便性を高めるということがソフト的に大きくクローズアップされてきているのではないかと思っておるわけであります。そのときに現在のさくらんぼ東根駅前を中心とした、あの町並みというのは、東根であって東根でないという感じを私自身しております。ようやくそういう意味では、ほかの自治体と肩を並べるまではいったかどうかわかりませんが、その利便性が少しは出てきたのかと。ビジネスホテルのイーストプラザの社長が私のところに来て申し上げたのは、うちの方のお客様はリピーターが少ないということで最近有名になりましたと。皮肉を持って私に訴えたわけであります。それはビジネスホテルがあそこに立地したときには、ご案内のとおり大森工業団地、臨空団地があります。それらのビジネス客が当初は泊まったと。ところが、2度目、3度目というのは泊まらなくなった。また天童市に移っていきました。そうしますと、今ようやくああいう飲食店が揃ってはきたんですが、ビジネスマンというのは旅費を最大限に節約をして、そして夜には下駄履きでぶらっと、赤ちょうちんで一杯やるというのが最大の楽しみであるんだそうであります。そういうところの要求に東根市のまちはまだこたえてないねということでありました。タクシーをかけて行く余裕はないと。そういうことなども考えれば、もっと生活の利便性をアップさせるということが非常に大事なことではないかと。そういう意味でも、あの駅前の一等地のところがまだ依然として空いているわけであります。その社長とも私、何回か今まで面会をしております。いろんなところで、あそこの開放ということを私の方から要求はしておるわけでありますが、依然として金融機関などから話を聞いてもあれを開放するつもりはないということなどがあるわけでありますが、いずれにしましても、そういう意味で定住人口を、この少ない少子化人口の時代に増やすというのは容易なことではありません。そういう意味で、優良宅地を提供するということにとどまらず、利便性アップのためにどうするべきかということがプラスアルファとして今日定住人口を増やすにはそういう課題というものが大きく横たわっているのではないだろうかと。その意味において、私も今後こういった面で努力をしていかなければいけないのだと思っておるところであります。
 あるいは政策において、まちの活性化をどう図るべきかと。これは非常に大切なことであります。これは、いまや議員が指摘しましたように住民が自治体を選ぶ存在になってきたわけであります。この間ニュースで出ました。山形大学は選ばれる大学となりました。そういう意味で受験生から選ばれる大学になるために自己改革、自己努力をやっていかなければいけないのだということが報道されておりましたけれども、やはり自治体もそういう意味では大切なことだろうと思います。いまや若い人でパソコンをやれない人はほとんどいないわけであります。すぐアクセスをすれば、どこの自治体がどういう施策をやっているかということはたちどころに比較ができるわけであります。そういうことを踏まえながら、やはり自治体間の競争というものが一層これから激しくなってくるのではないか。その中で、しかし一方では財政が一段と厳しくなるわけであります。そこには創意工夫、知恵というものも出てこなければ当然ならないわけでありますけれども、子育て応援5つ星事業などというのはそれの典型的なことでありまして、いまや市外の若者たちの間では東根市は今度新年度から相当なことやるねと、これが話題にもなっているわけであります。私も今度、東根市に住もうかしらと、そういうことが言われたときに、私の出入りしているクリーニング屋さんは、そういう方々と会話をしているときに自分は誇りに思いますと。そして、どうぞ東根市に住んでくださいということを私は毎日PRしていますということを聞きました。そういうことを一例としてですね、やっぱりその若者から、あるいは住民から選ばれる存在になってきたんだということを我々も厳粛に受け止めながら、そういうことにこたえていかなければいけないのじゃないかと。私はリーダーに求められるものは何かといったら、最大のものは時代をいかに展望して、そしてその展望したならばそれに向けた政策をいかに立案をして、そして速やかにそれを実行に移すかということがリーダーに求められる最大の要件だと思っております。そういうことで、これからも進んでいきたいと思うところであります。
 それから3番目の就労環境の整備ということについては、昨日も清野忠利議員の質問の中にありました。本市は大森・臨空団地をはじめとしていろいろと働く場所があります。山形市と30キロしか離れていない、こういう位置にある東根市は、本来ならばベットタウン的な要素を占めるまちであるわけでありますが、夜の人口が昼の人口よりも少ない。逆に昼の人口が多いということは、それだけ働く場所があるということの証明にほかならないわけであります。そういう意味でも、私は今までの先人の努力を多としたいと思っております。いまやその工業出荷額も3千数百億円になっておる。米沢市についでの第2位の工業出荷額にもなっておるわけでありまして、そういう意味でも、これから新たに自動車産業集積地帯ということを県知事も表明している中において県と連携プレーを取りながら、まさにこの仙台市と東根市は直接距離にして一番近い隣接に位置するそのアドバンテージがあるわけでありますから、そういうことを最大限に活用しながら新たな工業団地の造成ということについてはもちろん慎重に、かつ大胆に将来を見据えてこれからいろいろと本格的に指導しなければならないと考えているところであります。
 それから、この東部地区と西部地区の問題というのが出されました。これは前にも出されたわけでありますけれども、この問題については、去年の長瀞地区のふれあい座談会でも同じ問題が提起されました。ただ、いろんな意味で私はもちろん均衡ある市の発展ということを唱えてまちづくりをやってきたつもりでありますが、例えば市の中心部へのアクセス道路が便利になればなるほど、例えば六田地区が今生徒の割合というものが非常に少ないんです、中部小学校に通っている生徒数というのが非常に少ない。じゃあどこにそれが住んでいるんだろうかというと、やはり両親がまだまだ若い。そういう形の中で、いわゆるこの中部・一本木地区の方にマンション、あるいはアパート住まいをしながら、そしてそこに子どもを通わせていると。そういう方々が多い。あるいは東郷地区などにおいても、いろんな意味で出戸蛇木線、あるいは泉郷北部線等々、アクセス道路等いろんなことを今整備をしておるわけでありますが、そういうことを整備すればするほど、例えば高崎地区あたりは、世帯主を高崎地区に置いて、若い両親は子どもと一緒に天童市に住むということも非常に増えているというのが今日であって、東郷地区もそういう意味で、いわゆる市の中心部に若い夫婦が出てきておるという現状を考えるときに、非常に私も内心忸怩たる思いもするわけであります。確かにその周辺地域は地価も安いわけであります。もちろんそれをターゲットにしながら、もし仮に宅地開発をするならばいわゆる国土利用計画というか、いわゆる土地の利用計画というものを解決しなければならないわけでありますけれども、その意味で先ほど言ったような生活の利便性というものがそちらの方にあるだろうかということを考えるときに、やはりちょっとお寒い状況になるわけであります。人は誰でも、やはり病気をしたならばすぐそばに医者があった方がいいと、あるいはちょっとした買い物をするために近いところで買い物をするとか、いろんなことが生活の要素、定住の要素というものがあるわけでありますが周辺にはそれがないということから、そういうことで、いろんな意味で板挟みになっておるのが現状であるわけであります。
 その意味で、いろいろとこれからも均衡ある発展ということを目指しながらも、これからも試行錯誤もしながらも頑張っていきたいと考えているところであります。
 第三次総合計画で250人の質問者がいるといったのは、一般質問年4回で仮に8人いれば32人、8年経てば250人だという計算だと思いますが、そういう意味では何も一般質問だけじゃなくて、あるいは各常任委員会とかいろんな形の中でいろいろと執行部と議論を展開しているわけであります。そういうことの中でいろいろと総合計画を手直しをしたり、あるいは議員の意見を取り入れたりしながら検証してやっていくということは、そのこと自体が私は最大の検証ではなかろうかという形で受け止めているのであります。
 そんなことの中で、あとは何か漏れたことあれば担当部長の方からでも答弁をさせたいと思います。
○岡崎賢治議長 7番阿部清雄議員。
○7番(阿部清雄議員) 3問目の質問をさせていただきます。
 ただいま市長のビジョン、まさに利便性ということをお伺いしました。これから少子高齢化に向けた中で60歳前後の雇用、パートでも結構ですから雇用してくれる企業を誘致する方策はないのかと。あるいは現在プロジェクト推進課でなされたようなすばらしい、いわゆるスペシャリストの方々、あるいはそういう人材の登用、そしてただ企業進出を待っているだけではなくて、東根市の方から積極的にセールスマンとして出向くということも、これからのビジョンの中に必要なのかと思ったわけであります。
 最後に私の質問と相反することかもしれませんが、子どもたちのために負の財産、つまりマイナスの財産をできるだけ残さない政策策定を要望して質問を終わりたいと思います。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。

◎結城 芳議員質問

○岡崎賢治議長 次に、16番結城 芳議員。

   〔16番 結城 芳議員 登壇〕

○16番(結城芳議員) 昨日から続いておる一般質問の最後の質問者になりました。議員諸兄には大変お疲れのことかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。また、執行部の方もよろしくお願いいたします。
 私から通告しております2件についてお尋ねをします。
 1つは、今後の国民健康保険事業運営での課題と、その対応策についてであります。
 医療費の増高、保険税収入の減などにより、当市の国保事業は誠に厳しい状況にあります。加えて、本年4月からスタートする後期高齢者医療制度により、国保被保険者減による保険料の減。すみません、「国民健康保険」の名称を「国保」という略称で言わせていただきます。国保会計からの支援金の拠出など新たな負担が生ずるために、当市の国保事業の運営は一層厳しい状況になるものと懸念がなされました。
 このような国保事業の現状と課題、今後の健全な事業推進をするため、市の考え方、当面する滞納対策も含め、3月22日開催の議員全員協議会で市長から説明、そしてその内容が示されました。この案件につきましては避けて通れるものでなく、急を要する課題解決が多くありますので、お尋ねをするものであります。
 1つは、所得の減、収納率の低下、後期高齢者医療制度への国保被保険者の移行に伴う保険料の減などで、平成20年度国保事業会計当初予算で対前年比約3億500万円を超す国保税減収の計上になっておりますが、今後の保険税収納の推移をどのように見込んでいるのか、まずお尋ねいたします。
 2番目としましては、介護納付金は平成16年度から毎年不足し、平成18年度末では累計1億円を超す不足が生じ、国保会計の医療分から補てんしているとのことですが、このことについて今後の見通しはどうなりますか、お尋ねします。
 3つ目として、平成20年度当初予算に約2億6,200万円を超す給付基金からの繰り入れをしておりますが、適正な基金積立額を確保することが必要と考えるが、そのための実施策の考えはどのようなものですか。
 4つ目、平成20年度での税率の増額改正はしないと。歳入不足には基金からの繰り入れ、国保医療費の医療費分と後期高齢者支援金分に分割、そのための税率改正と限度額の設定などについて、平成20年度中にこの国保事業に関わる抜本的な見直しを図りたいということも説明されました。このことについては、このたびの3月定例議会にそのための議案、専決処分の議案が提案されておりますけれども、平成20年度に見直すとする税率改正の有無、また、その中身、応能応益割合の調整についてどのように考え対応するのか示していただきたいと思います。
 次に、大きな2番目の課題であります後期高齢者医療制度並びに医療施策についてお尋ねをします。
 75歳以上の高齢者全員を対象とする新医療制度が本年4月からスタートすることは周知のとおりでありますが、本県でも35全市町村の構成からなる県後期高齢者医療広域連合が昨年2月設立、同年11月の広域連合議会定例会では被保険者の保険料、所得割率6.85%プラス均等割額3万7,300円、計1人平均5万9,565円と決めました。当広域連合の平成20年度一般会計・特別会計予算は、この2月定例会、過ぐる2月13日開催の2月定例会に提案され、条例等議案も含め全議案とも可決された模様。その状況も含め、広域連合議会議員である当市の岡崎議長から当市議会の定例懇談会に詳しく報告説明されました。
 当事業は新規の事業に加え、運営は県広域連合による事業となる初の取り組みであること、また、スタート前から指摘されておる課題も多く、今後の健全な事業運営を図るためにはどうしても同連合の課題と思われる事項についてお尋ねをしたいと思います。
 具体的には、1つには国保・政管健保などの被保険者の被扶養者への保険料の軽減措置が講じられますが、75歳以上の全被保険者に公平に、しかも等しくその策を講ずべきかと思いますけれども、このことについて制度上のことではあるにしてもどのように考えているか、市長の見解などをお尋ねしたいと思います。
 2つ目として、75歳以上の方の健康診査事業は、これまでの実施義務でなく努力義務になっておりますけれども、高齢者ゆえの発病、あるいは発症などが、その割合が高いので、全員対象の健診にして早期発見・予防に努めるべきと思いますけれども、このことについてもお願いします。
 3つ目として、広域連合による組織と運営機構、また、議会構成のため、全35市町村からの理事、議員の選出になっておらず、ブロック別に議員数を振り分けているため、構成する全市町村とその議会、そして何よりも被保険者の声が反映、あるいは提案されにくい懸念があります。私はそういう立場で、今つくられたこのたびの山形県後期高齢者医療広域連合の組織機構、そしてまた議会構成の是正について見直しを図るべきと思いますので、このことについて連合の政策調整委員でもある市長の考えなどもこの機会にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 16番結城 芳議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

   〔土田正剛市長 登壇〕

○土田正剛市長 結城議員のご質問にお答えをいたします。
 はじめに、今後の国民健康険事業運営での課題と対応策についてでありますが、国民健康保険事業につきましては平成14年度に国保税率を改正し、以降、健全な財政運営に努めてきたところであります。しかし、国保税につきましては年々減収の傾向にあり、新年度においても台風による農業所得の減少などが影響するものと思われます。また、後期高齢者医療制度へ移行する75歳以上の被保険者約4,000人分の国保税も減額になるほか、国保税の介護納付金分が平成16年度から不足を生じており、その分を医療分から補てんしている状況にあり、新年度においても同様と思われます。さらに、平成20年4月からの後期高齢者医療制度の創設など一連の医療改革がどのような影響を及ぼすかが不透明な状況であります。
 このような中で、平成20年度の予算編成については、歳入では後期高齢者医療制度へ移行する75歳以上の被保険者分の国保税額の減額、歳出では老人保健拠出金にかわる後期高齢者支援金が老人保健拠出金よりも減額が見込めるなど、国の指導に基づき予算編成を行ったところでありますが、国の制度改革の対応の遅れなどもあり国保財政に対する影響がいまだに不透明であることから、ある程度の基金を繰り入れして当初予算を計上したところであります。
 その結果、平成20年度末の基金残高は、市や県の基金積立目標額より減少し厳しい状況にあることが予想されますが、国の指導が明確になれば基金繰入金の減額もあり得ると想定しているところであります。
 当面の対応として、国保税医療分の税率を医療分と後期高齢者支援分に分割しなければならないことから、概ね7対3の割合で按分することにとどめ、介護納付金分も含めて税率の税額改正は行わないこととしたところであります。
 これらを踏まえ、新年度においては後期高齢者医療制度など一連の医療制度改革が国保財政にどのような影響を及ぼすかを見極めるとともに、介護納付金の不足分解消や応能応益割合も含めて抜本的に見直しを行い平成21年度へ向けて検討してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、後期高齢者医療制度及び高齢者医療施策についてであります。
 まず、これまでの老人保健制度にかわり、なぜこの制度が創設されたのかについてでありますが、ご承知のように社会保障費、特に75歳以上の方の医療費は高齢化の進展に伴って今後ますます増大することが見込まれております。このため現役世代と高齢者の負担を明確にし、また、世代間で負担能力に応じて公平に負担していただくとともに、公費を重点的にあてることにより国民全体で支える仕組みづくりを目指したものであります。
 このような考えのもと、高齢者の方々全員に負担能力に応じて保険料を負担していただくことになっており、本県においては均等割額3万7,300円、所得割率6.85%と決定しております。
 保険料については、受給している年金額が年額18万円以上の場合は介護保険料と後期高齢者医療保険料の合算額が2分の1を超える場合、または災害その他の特別の事情がある場合などを除き特別徴収によるとされており、本人からの申し出による普通徴収への切り替えは現在想定されていないところであります。
 次に、今まで保険料を負担していなかった被用者保険の被扶養者であった方に対する保険料の軽減措置についてですが、後期高齢者医療制度の加入者となった月から2年間は所得割額の負担がなく、均等割額の5割が軽減されることになっております。また、平成20年4月から半年間は均等割の負担がなく、10月以降の半年間については9割を軽減し、1割分のみ負担をしていただくこととなっております。さらに低所得者に対する軽減として、国民健康保険同様、所得階層に応じて均等割額の7割・5割・2割軽減措置が適用されます。このように保険料については被扶養者並びに低所得者に対する軽減措置がとられることとなっておりますので、ご理解をお願いいたします。
 次に、特定健診についてですが、他の医療保険者については加入者に対し特定健診、特定保健指導を行うことが義務づけられているものの、後期高齢者についてはその義務が課せられていないところであります。しかしながら、広域連合及び各市町村による検討の結果、保健事業の一環として自己負担を求めずに特定健診の項目に準じた健診を行うことが決まったところであり、今後周知を図ってまいります。
 次に、広域連合議会の議員の構成についてですが、ご質問のとおり全市町村から1人ずつ議員を出してはどうかとの意見もあったと聞いております。しかし、行政のスリム化、行財政改革推進という潮流の中で各市町村議会において議員定数を減らしていることから、総合的に勘案して議員定数が16名と決定された経緯のようでありますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長 16番結城 芳議員。
○16番(結城芳議員) 市長から答弁がありましたけれども、再質問をさせていただきます。
 国保税の今後の税収については、国の医療改革が不透明な中、あるいは地方税法の改正なども相まってまだ不透明だということで、総体的にはこのたびの平成20年度の予算を制定するにあたっても大変苦慮したということを言われましたけれども、これについては一定の理解をします。
 それで、ただ今後の税収の見通しについてでありますけれども、この示された平成20年度の当市の国保会計予算の中で、国保税収については対前年度比3億500万円の減になっているんです。この内訳の中に、いわゆる退職者被保険者等の国保税約2億円近くが含まれておりまして、この大部分はいわゆる後期高齢者の新制度の移行分が含まれているんでないかと私は一定の理解はしているつもりでありますけれども、この3億円を超す減収の内訳、先ほど申し上げました○退の関係とか、あるいは後期高齢者医療制度への移行分に伴う保険税の減収、この辺も含めて、大方これは総務部長になりますか、市民生活部長になりますか、ひとつお願いを、説明をしてください。
 それから介護納付金が先ほども登壇による質問で申し上げましたけれども年々不足をして、平成18年度末では1億円を超す状況になったと。このようになってきた状況、いわゆる納付金については、これは聞くところによりますと支払基金からの交付される納付金だとお聞きをしているわけでありますけれども、医療給付金と比べた場合にこの辺のずれが少々出てくるのかと私なりに理解はしておりますけれども、介護納付金の今後の見通しはどうなりますか、ひとつこれもお願いいたします。
 それから市長の先ほどの答弁の中に、新年度の国保会計の編成にあたっては、当面、基金から2億6,000万円強の繰り入れをするということがありました。既に本年、平成19年度に確か1億円の基金繰り入れがなされておりますので、その残高というのはやはりこのままで推移しますと3億円そこそこという額になるんでないかと見ております。そうしますと、この額は我が市の条例で定める額をも下回ると。ですから、このたびの説明の中でも今後の基金の積み立てについては適正な額の積み立てを図りたいと。やはり考えてみますと、この県の指導の基金の積立目標額、つまり過去3カ月の保険給付費の1カ年平均の25%相当分である6億4,000万円、私もこの辺が一番安全で健全だと思うんですけれども、仮にこの積み立てを今後していくにあたっても、年次ごとの積み立て額の考えなど当然持っていないと、このような基金の積み立てというのはなかなか難しいことになるんでないかという懸念も持ちます。ですから、この辺の年次の設定など検討されているのかどうか、この辺お願いします。
 それから4つ目として、平成20年度中に見直さなければならないということで、登壇でもいわゆる医療分と後期高齢者支援金の区別、そしてまた限度額の設定変更などについては本議会に提案、あるいは国の推移の状況を見て専決処分に付したいということも説明報告されておりますけれども、この中にあるいわゆる健全な国保財政を運営するために保険税率の見直しも含めながら、「場合によっては」と、非常に慎重な言い回しをしておりますけれども、この辺の保険税率の見直しについてもどこまで今の段階で検討されているのかどうかが1つ。
 それから応能応益割合の調整を図るということでありますけれども、これまたこの前の説明の資料によりますと、我が市の応能応益の割合での応益の割合は46.49%ということで、いわゆる低所得者については均等割額の7割・5割・2割の軽減措置が図られるこの数値だと私は理解しております。ですから、この応益割の46.49%、つまり聞くところによりますと45%の数値を割るということになると、この7割・5割・2割の軽減の措置はとれなくて、以前私も記憶ありますけれども6割・4割の軽減になるとも聞いております。そうなった場合に、いわゆる7割・5割・2割が6割・4割の軽減になった場合に低所得者に課税される税の重みというのは大変厳しいものになると私は思います。ですから、この辺の割合の調整をする上で相当の配慮をしなきゃならんと思うんですけれども、この辺について現在検討されている内容について差し支えなかったら示してください。
 さらにまた、この際でありますからちょっとお聞きをしておきます。後期高齢者医療制度の保険料を年金が年額18万円を超す方々については特別徴収をするということで、本人からの普通徴収の申請は想定をしていないという言われ方をしました。そうすると、新しい国保税条例の改正の中で、これまたこの平成20年4月から65歳以上の年金に関わる生活者には公的年金から天引きをする、特別徴収をしますということになっております。現在は普通徴収で年8回の徴収になっております。8回の徴収でもあの重みのある保険税が6回になった場合に果たしてどうだろうかと、ちょっと首を傾げたくなる感じもします。いわゆるその方々が生活をするにあたって、いわゆる普通徴収にしてもらうか特別徴収にしてもらうかは、これは本人、あるいはその被保険者世帯からの申請によって、つまり選択制はとれないものだろうかとこのたび思っておったところです。ですから先ほど、市長は後期高齢者医療制度の関係だけに限るという言い方であるとすれば私の質問は的を得ないということになりますけれども、この国保に関しての。この辺も含めてちょっと教えていただき、あわせて、できましたらその辺の想定をしないでなくて、あったら受けて対処しましょうという独自の策ぐらいはあってしかるべきでないだろうかと思いますので、ひとつその辺もご回答をいただきたいと思います。
 それから、このたびの国保に関わる説明の際、いわゆる新しい制度の後期高齢者医療制度へ移行した後の国保に残る被保険者世帯については軽減措置を図りたいと。これについては事務担当の方などにお聞きしますと、現在の軽減措置を準用するということに国の方では検討をしているようですと。だけども、これもまだ決まってないので決まった時点での専決処分ということで提案をしていくところでありますということであります。そのために私はこの辺の関係について、おそらく均等割額の7割・5割・2割の軽減ということになると思うんですけれども、そのいわゆる軽減される期間というのは限られていることもちょっと耳にしたこともあるんです、2年とか3年とか5年間と。その辺について今の段階で国の動向などでどうつかんでいるか、あわせて説明をいただければと思います。
 ちょっと国保会計については少し幅広くなってしまいましたけれども、事務的な面も含めて、担当部長の方からもその辺お願いします。
 次に、後期高齢者医療の関係であります。これは、私は軽減対象者はいわゆる国保、それから政管健保、あるいは組合健保等の他の健康保険等の被保険者の被扶養者、つまり新しくそっちの方に移行した75歳以上の方は、これまで保険料を直接的にはかけていなかったわけでありますので新たな負担になると。よって、この方については課税を軽減しましょうという考えで、しかも去年の参院選のあの結果を受けてかどうか知りませんけれども、スタート時点の平成20年の4月から半年間ゼロ、それから残る平成20年の後半の6カ月間は1割の保険料、残る平成21年度1年については50%、つまり2分の1の負担ということで決まっておるようです。加えて所得割については2年間なしということでありますけれども、私はこれは、これまでの国保の世帯主であったり、あるいはその被保険者であったりしてかけてきた方などについては、あるいは高齢になっても他の政管健保とか他の健康保険にかけておった世帯の方々についても、等しくやっぱり軽減の措置は与えられてしかるべきで、むしろこれまで貢献をしてきた方々なんです。その辺の捉え方が私は、これは制度上のことであって市長から言わせれば俺に言われてもどうしようもないことだと、それはそうかもしれませんけれども、人情として、あるいはこれまでの保険制度のあり方からすれば当然そうあるべきだろうと思いますので、このことに対する市長などの考えなどせっかくの機会でありますからお聞きをしたいと、お願いしたいと思います。
 それから年金からの保険料の天引きについては普通徴収へ変更する申請は想定していないということでありますけれども、申請された場合は、想定しないことが出てきたと字句を捉えるわけではありませんけれども、受理をして検討しましょうと、それで適否を決めるという仕組みになるんでしょうか。このことを確認させてください。
 それから限度額が、これまで国保の1世帯当たりの限度額が56万円。このたび示された平成20年度からについては専決処分したいということでありますけれども、いわゆる後期高齢者支援金負担分を含めて3万円の増ということで限度額を59万円にしたいということなんですけれども、この後期高齢者の保険料の被保険者1人当たりの最高限度額が50万円。今までの国保であれば何人おっても均等割、あるいは所得割を合計して1世帯56万円が限度だと。高齢者75歳2人の方の中で、場合によっては100万円になる場合も出てくるんではないでしょうか。その試算があるかということは私はこの場で聞きませんけれども、これもまたちょっと理に合わない、あるいは情に合わない法だと思います。これも愚痴と捉えてもらっては困るんですけれども、この辺もやっぱり制度上の問題とはいえ、やはり政策調整委員である市長などから政策調整会議とか、あるいは他の会議の中などでも問題提起という形で是非現状の認識を踏まえながら事にあたっていただけないものだろうかと、切実な声もありましたので、その辺についての考え方もお聞きをしたいと思います。
 それから2月13日開催の第2回定例会、広域連合議会の第2回定例会、先ほど申し上げました一般会計、それから事業を進める上での特別会計の議案について認定可決された状況。しかも我が市選出の岡崎議員が質疑をし、特に生活困窮者の減免措置について、この県のこのたびの条例の中に救済できるものがないのかということでただしたという経過を他の人から聞きましたので、私は議長にただしました。このたび軽減措置でなされる減収となる保険料については、国から平成20年、21年度分として特例交付金として交付されるものを基金として積み立て、まずは平成20年度分については約6億円近い額を繰り入れして、そこから使いたいと。平成21年度以降の国の対応はどうなるのかということを岡崎議員が広域連合でただしたという状況も私も直接本人から聞きました。まさにそのとおりだと私は思います。ですからこの辺について、やはり生活困窮者の軽減措置はされているんだけれども、この条例の中でも連合長が認めた特別の事由がある場合の適用などの回答があったと聞いてはいるんですけれども、我が市の国保税の減免の規定の中に、これは明確に言っているんですけれども、第152条の中に、市長は、次の各号の1に該当する者のうち、市長において必要があると認められるものについては国保税を減免するという中で、災害を受けた者が1つ、2番目には貧困による生活のため公私の補助を受ける者、3つ目として当該年において所得が皆無となったため生活が著しく困難となった者、またはこれを準ずる者と認められる者については減免をすると、明確に規定されているんです。少なくともこの広域連合でも、特に高齢者に関わる問題でありますから、生活困窮者に対する減免措置というのはきちっと設けるべきだと思いますので、この辺の反映させていただきたいと思いまして、是非この辺についての市長の考えもお聞きをします。
 さらに広域連合全体の組織と、それから議会構成のあり方について、私はもっと拡充すべきでないかという立場で先ほど申し上げました。現在の広域連合の構成を見てみますと、いわゆる連合の管理者となるのが連合長と副連合長の2人。あとは我が市の市長も含めた政策調整委員、これが各8市町の首長、これが政策とか、あるいは事業運営にあたっての調整立案という極めて重要な役割を果たしているとお聞きしているんですけれども、ただ、あくまでも理事者的な立場にはないと。ですから、私はこの辺のところをもう少し整理をしてほしいと思うんです。と同時に、議員も35構成市町なんですけれども、そのうち県内を4ブロックに分けてブロックごとの人数、あるいは被保険者数に応じた議員数の割り当てだと思うんですけれども、4ブロックからそれぞれ首長1、議員は先ほど申し上げました人数に応じてということで、合計、首長からは4名、構成する市町村議会の議員からは12名、合わせて16名。35市町村のうち、しかも酒田市の場合は首長と議員がだぶっております。山形市の場合は連合長と議員がだぶっておる。市町村によっては、一切この連合の中に議員も、あるいは理事にあたる立場の方が1人もいないところもあります。このように事業がスタートし、しかも課題がこんなにある事業について、それぞれの市町村議会でのやりとりをする場合に誰にぶつけていいのか、あるいはただしていいのか。ひいては、その市町村の被保険者の意見というのは全然反映されないと思う。少なくとも私は、議会の構成は構成市町村から必ず1名ぐらい出てほしい、そういう原則は持ってほしいと思うんでありますけれども、先ほど言ったように行政のスリム化、あるいは行財政改革の推進のからみもあったということであれば、それに準ずる構成がとれないだろうかと。ちなみに東北6県の状況も、これも事務担当の方から調べていただきました。これによりますと、これは新潟県を含む東北7県ですけれども、宮城県・新潟県の両県は構成市町村数の議員数になっています。それから秋田県は構成市町村より1名少ない議員数。あとは、青森県・岩手県は構成市町の2分の1か、それをやや超える数。福島県は、これどういうわけかわかりませんけれども極端に少ない、60名の市町村で16名の議員の構成ということになっています。ですから、我が山形県は35市町村で16名ということであればやはり2分の1に達していないという、市町村の声が反映されないという状況がありますので、市長、この辺については所管の政策調整会議とかの中で問題を提起をしていただいて議論を深めて、そして全体で検討を加えてみる、そういうことがスタートの時点にあたって私は求められていると思うんですけれども、この辺についてお尋ねをします。
○岡崎賢治議長 答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長 まず最初に、基金を平成20年度の予算で2億6,000万円取り崩しをして予算編成にあたっております。平成19年度はおっしゃるとおり1億円であったわけでありまして、したがって基金の残高というのは約3億円あたりになるわけでありますが、そういう中で今後基金の繰り入れなども含めて国保税率をどうするのかという質問かと思いますが、その問題については担当部長が私の判断を現在仰いでいるところであります。私としては急激に国保税率が上がるということは避けなければいけないだろうという観点から、約3カ年間ぐらいに分けて順次国保税率を上げていくということを考えなければいけないかと思っておるところであります。
 それから共済組合とか健康保険組合、こういったところは、いわゆる2年間についていろんな減免措置があるわけでありますが、75歳の後期高齢者については。それが国保税を納める方々の75歳以上の後期高齢者にも適用できないかということの問題については、制度上のことの問題ではありますけれども、議会の中で指摘も受けましたということで今度の政策調整委員の会議などでも私からも申し上げたいと考えているところであります。
 それから生活困窮者・低所得者などの減免措置については、実は私が政策調整会議にどうしても欠席しなければいけないときがあったわけでありますが、そのときに私の代理として副市長に出席をしてもらったんですが、この点に関しまして副市長からも特に発言を求めて連合長の考え方をただしたということ私報告を受けております。そのときは、いわゆる連合長が必要と判断した場合はそれを認めるという発言をしておったそうであります。ところが、この間の医療連合会議のときは同じ質問を議員の方から受けたんだろうと思いますが、そのときの連合長の話は、他の県の動向も見て判断をすると、一歩ちょっと後退した発言になったようであります。やはり仮に減免を認めるとするならば、国の制度としては認めてないわけでありますから、どこかで負担増になってくるということになるわけでありますから、その意味で連合長はそういうことも考慮に入れながら慎重な答弁になったんだろうと思いますが、そういう中で今後政策調整会議の中で、おそらくこういった問題が最大の論点になってくるのではないかと認識をしておりますので、そういう意味では今後私の方からも連合長の考え方、あるいは他の政策調整委員の考え方なども問いただしてみたいと思っておるところであります。
 それから、いわゆる議員の数が12名ということで非常に少ないということでありますが、当時、この議会を設立するときに政策調整会議の中でいろいろと議論されたのであります。少ないんじゃないかと、あるいはおっしゃるように35市町村から全部1人ずつ議員が出てもいいんじゃないかという議論も実はされたわけでありますけれども、その中でひとつのブロック単位ということを念頭に入れながらやっぱりそこの代表ということで、それを議会に臨むときはそこの代表の議員にいろいろと話を、意見を申されればいいんじゃないだろうかという、最終的にはその形になったわけであります。私が壇上で答弁したのは、いろいろ議員が削減されている中でと、こういう話を申し上げましたけれども、実際のところはその中で最終的に折り合いをしたということであります。
 しかしながら、これは当初、連合議会を設立する際にそういう問題というのは当初から出されておりましたので、今後とにかく連合長の最後の判断は、とにかくこの16名で最初スタートしてみようじゃないかと、それで不都合なことがあれば後で定数を変えるということもできるんじゃないかということが今記憶として思い出されます。そのことも含めて、さらに政策調整会議などでもいろいろと議論してみたいと思っております。
 あとについては、担当部長の方から答弁をさせたいと思います。
○岡崎賢治議長 牧野市民生活部長。
○牧野利幸市民生活部長 それでは、私より平成20年度における国民健康保険税の税額の減額等についてご説明いたします。
 平成20年度の当初予算につきましては、退職被保険者等の国民健康保険税が1億9,700万円、約2億円の減額ということになっております。これにつきましては、平成20年の4月から従来退職国保加入者のうち65歳以上の被保険者につきましては制度改正によりまして一般の国民健康保険者に移行するということになっております。したがいまして、この約2億円の減額につきましては65歳以上の方の退職から一般に移行するということの減額になるものであります。
 また、全体の3億円の減額につきましては、これは後期高齢者へ移行する方とか、あと所得の減額などある程度見込んだ減額という状況でございます。
 あと、介護保険に対する支援金の状況、今後の見通しということでありますけれども、やはり平成20年度につきましては税率はそのままということにしておりますので、今後も、平成18年度につきましては約3,000万円のマイナスという状況でございますので、平成19年度につきましてもマイナスと、平成20年度もマイナスになろうということを見通しております。
 また、税率等の今後の見直しの現在の状況ということでありますけれども、これら医療制度の改正や平成19年度の所得、今申告を行っておりますけれども、所得の確定などを見まして、全体的に税率の改正を行っていかなければならないということでございます。
 また、これに合わせまして応益応能、現在、応益割合が46.5%ということで、これが45%を2カ年間続けて割りますと7割・5割・2割の低所得者への軽減措置が6割・4割ということで、大変低所得者に対して不利になってくるということもありますので、今年度中にこの応益応能割合なども十分配慮しまして、原則的には50・50ということで国・県の指導がございます。低所得者の不利にならない税率の配分なども検討しながら、今後、平成20年度中に検討して平成21年度以降について見直しを図っていきたいということを今の段階で計画しております。
 また、75歳以上の世帯主が後期高齢者に移行したために国保へ残る方の軽減措置ということでありますけれども、これにつきましては低所得者に対して今まで7割・5割・2割の軽減措置があった方については、今後5カ年間、同じ軽減措置が適用になるという措置とか、あと2人世帯で1人が後期高齢者に行ったと、国保に1人だけになるという単身世帯になる世帯に対しては5年間、世帯割で課税される国保税を軽減するということで、医療分と介護分を除いた医療分と後期高齢者支援分に係る世帯割合が半分になるという制度が現在国の方で検討されております。これらの軽減措置につきましては条例を改正しなければなりませんけれども、現在、国会で審議中の税制改正案に含まれておりますので、今後国の方で決定通知が来た段階で専決処分で対応しなければならないというものでございますので、よろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長 以上で、ご了承願います。

◎散     会

○岡崎賢治議長 これで本日の日程は全部終了しました。
 本日は、これで散会します。御苦労さまでした。

   午後 2時32分 散 会