平成１８年第１回東根市議会定例会　３月　７日　議事日程　第３（一般質問）

議事日程　第３（一般質問）

平成１８年３月７日　午前１０時　開　議

　　　　　　岡　　崎　　賢　　治　議長　　　　　　　結　　城　　　　　芳　副議長


◎出席議員（１８名）
　１番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　　２番　　　加　　藤　　信　　明　議員
　３番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員　　　　　　　４番　　　田　　中　　　　　昭　議員
　５番　　　阿　　部　　清　　雄　議員　　　　　　　６番　　　阿　　部　　綾　　子　議員
　７番　　　高　　橋　　ひ ろ み　議員　　　　　　　９番　　　清　　野　　貞　　昭　議員
１０番　　　奥　　山　　重　　雄　議員　　　　　　１１番　　　森　　谷　　政　　志　議員
１２番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１４番　　　秋　　葉　　征　　士　議員
１５番　　　清　　野　　忠　　利　議員　　　　　　１６番　　　高　　橋　　一　　俊　議員
１７番　　　武　　田　　敏　　夫　議員　　　　　　１９番　　　武　　田　　　　　　議員
２１番　　　結　　城　　　　　芳　議員　　　　　　２２番　　　岡　　崎　　賢　　治　議員

◎欠席議員（１名）
１８番　　　深　　瀬　　秋　　広　議員

◎説明のため出席した者の職氏名
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　教育委員会
土　田　正　剛　　市　　　　　長　　　　　　　　横　尾　智三郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　委　　員　　長
　　　　　　　　　選挙管理委員会
植　村　良　作　　　　　　　　　　　　　　　　　横　尾　　　尚　　代表監査委員
　　　　　　　　　委　　員　　長
八　島　一　夫　　農業委員会会長　　　　　　　　小　関　善次郎　　消　　防　　長
武　田　新　市　　助　　　　　役　　　　　　　　奥　山　昭　男　　収　　入　　役
小　関　正　男　　教　　育　　長　　　　　　　　椎　名　和　男　　総　務　部　長
武　田　　　稔　　市民保険部長　　　　　　　　　寒河江　賢　一　　健康福祉部長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　建　設　部　長
武　田　國　義　　経　済　部　長　　　　　　　　杉　浦　正　弘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　兼水道部長
原　田　清一郎　　教　育　次　長　　　　　　　　高　橋　一　郎　　総合政策課長
荒　川　妙　子　　庶　務　課　長　　　　　　　　矢　作　　　隆　　財　政　課　長
　　　　　　　　　選挙管理委員会　　　　　　　　　　　　　　　　　監　査　委　員
武　田　　　綏　　　　　　　　　　　　　　　　　名　和　信　博
　　　　　　　　　事　務　局　長　　　　　　　　　　　　　　　　　事　務　局　長
　　　　　　　　　農業委員会
武　田　庄　一
　　　　　　　　　事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名
牧　野　利　幸　　事　務　局　長　　　　　　　　清　野　敬　信　　事務局長補佐
佐　藤　慎　司　　議　事　係　長　　　　　　　　齋　藤　美奈子　　主　　　　　任
森　谷　秀　範　　主　　　　　事

◎議　事　日　程

　議事日程第３号
　　　　　　　平成１８年３月７日（火）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　　４番　　　田　　中　　　　　昭
　　　　　　　　２　１４番　　　秋　　葉　　征　　士
　　　　　　　　３　  １番　　　今　　野　　　　　孝
　　　　　　　　４　１７番　　　武　　田　　敏　　夫
　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第３号に同じ。

平成１８年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書

番号質　問　者質問事項質　　　問　　　要　　　旨答弁者

５田　中　　　昭
議　　　　　員１．地域防災計画について１．地域防災計画が今年の１月に全面的に
　差し替えされております。新たに追加さ
　れた計画及び既存の計画内容も一部修正
　されるなど、従来と比較すると一段と充
　実された計画であると思います。
　　その地域防災計画の現段階における進
　捗状況を、どの様に捉えておられるの
　か。また、今後更なる有効性と実効性を
　求め、進むべき方向と対策についてお聞
　かせ下さい。市　　長

２．人口減少問題について１．日本社会のシステムそのものが持続不
　可能になると言われる人口減少が、予測
　より一年早く到来し、これまで人口増加
　を続けてきた日本も歴史的な転換期を迎
　えたものと思います。
　　そこで、本市の行政に及ぼす影響と取
　るべき対策と課題について。また、人口
　減少とどの様に向き合おうとされるのか
　お伺い致します。市　　長

６秋　葉　征　士
議　　　　　員１．組織機構の見直しについて１．行政サービスの向上のためにも、行革
　の推進とともに、組織機構の見直しをす
　べきと考えるがどうか。市　　長

７今　野　　　孝
議　　　　　員１．介護保険について１．新予防給付の創設によって、介護サー
　ビスが切り捨てられることはないのか。
２．給付削減の目標達成が事業計画に織り
　込まれるが、目標達成がノルマ化するこ
　とはないのか。
３．政府が示している参酌標準（平成26年
　度目標値）に無理はないのか。
４．本市における地域密着型サービスの供
　給開始時期はいつ頃と考えているか。
５．地域包括支援センター運営協議会の委
　員の構成と運営についてどのように考え
　ているのか。市　　長

２．次世代育成支援について１．次世代育成支援は地域づくりそのもの
　と考える。その意味で、本市のめざす将
　来像をどのように考えているのか。
２．就学児童等の居場所づくりは緊急を要
　する課題であるが、同時に児童等に関る
　市民を増やすことも重要な課題と考える
　がどうか。市　　長

８武　田　敏　夫
議　　　　　員１．行政の事業を具体的に見直す「事業仕分け」によるさらなる行財政改革の推進について１．市の全事業を対象に、不要・民間委託
　・他の行政機関の事業・引き続きやるべ
　き事業の４種類に区分けする「事業仕分
　け」を実施してはどうか。市　　長

２．女性消防職員の登用について１．救急救護体制の充実、防災対策の推
　進、ＡＥＤの使用方法の普及等、きめこ
　まやかな対応をおし進めるため、女性消
　防職員の登用が必要な時期にきていると
　思うがどうか。市　　長
消防長

◎開　　　　　議

○岡崎賢治議長　皆さん、おはようございます。
　本日の会議に欠席の届け出がありましたのは、18番深瀬秋広議員です。したがって、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　本日の会議は、議事日程第３号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○岡崎賢治議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎田中　昭議員質問

○岡崎賢治議長　最初に、４番田中　昭議員。

　　　〔４番　田中　昭議員　登壇〕

○４番（田中昭議員）　おはようございます。４番田中であります。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い２つほど質問をいたします。質問項目につきましては、１つ目は地域防災関連であります。２つ目は、人口減少に伴う影響と、その対策についてであります。なお、先般の市長の施政方針の一部と文言が重複するところがありますが、お許しをいただきたいと思います。
　まず最初に、地域防災関連であります。
　1995年１月17日５時46分に発生した淡路大震災、あの未曾有の災害からはや11年の年月が流れ、その11年の歳月の間、活断層のリスクを見つめる様々な対策が講じられてきたものと思います。しかしながら、その長き11年の歳月は未曾有の大災害も年々風化されつつあるのではと懸念するものであります。日本における主要な活断層は98カ所と言われております。ここ山形盆地断層帯も今後30年以内の地震発生確率が７％と、全国的にはリスクが大きい方に分類をされております。
　さて、昨年を振り返ってみますと、死者10万人以上、家を失った人は約300万人、これは昨年の10月に発生したパキスタン地震であります。このように世界各地において地震、台風、ハリケーンなどの風水害、または人災による尊い人命が失され、誠に悲しい思いであります。本市の最も身近なところにおいては、昨年の８月16日に発生した宮城県沖地震において、仙台市泉区に所在するスポパーク松森の釣り天井が落下し、多数の負傷者が発生した事案は皆様いまだ記憶に新しいところであります。
　本市においても、この地震による影響と言えるべき事案の発生があったわけであります。観音寺の市道柳沢線間木野集落から東方約４キロメートル、黒滝付近において、昨年11月25日金曜日午前10時10分ごろ落石があり、幸いにして人身事故がなかったものの、スキー場ジャングルジャングルの冬期営業を見送らざるを得ない事故が発生したものであります。先ほど地震による影響と申し上げましたが、当初私も承知していなかったものでありますが、これは８月16日の宮城県沖地震の際、落石事故が発生した道路上と別の箇所２カ所に数個の岩石が落下していたそうであります。この地震による数個の落石が今回の落石事故発生の兆候であるとは私は断言できませんが、この状況をもっと詳しく承知していれば、落石後の調査をしていただけるようお願いをするとかの処置ができたものであり、減災に取り組む私の責任を痛感するものであります。このことに関しては、執行部の関係部課の職員の方々も同じ思いであろうと思います。改めて議員の責務の重さを感じるとともに、些細な情報についての分析と評価の必要性を改めて減災の面から思うものであります。
　また、昨年の12月から全国的に記録的な大雪、その大雪による死者、これは２月16日現在でありますが131名、本県では11人。また、家屋の倒壊や低温による農作物の被害やビニールハウスの倒壊などの被害があったわけであります。本市においても雪おろしの男性が転落し、尊い命を落とされております。ご冥福をお祈りをしたいと思います。昨年の12月からの降雪と被害が三八豪雪などに次ぐ戦後３番目で、平成18年豪雪と名付けられております。
　このように大雪の最中に地震が発生したらと考えれば震撼を覚えるものであり、現に２月13日17時23分ごろ、村山地方を震源とする震度３の直下型とみられる地震があったわけであります。また、全層表層雪崩、融雪洪水、土砂災害など、改めて２次被害を減災する対策と措置を講ずるべきと考えざるを得ないものであります。
　そこで、お伺いをいたします。本市から私どもが借用しております地域防災計画も今年の１月23日に全面的に差し替えをされております。その計画の目次と計画内容を熟読いたしますと、新たに追加、また、修正をされており、新潟中越地震などの教訓が反映された内容であり、関係者のご努力に敬意を表するものであります。その地域防災計画の現段階における進捗状況をどのようにとらえておられるのか。また、今後さらなる有効性と実行性を求め、進むべき方向と対策についてお聞かせください。
　次に、２つ目についてであります。明治以降、日本の国政、国家目的は、一貫して富国強兵であったと思います。強兵の条件として、子だくさんでなくてはならない。それも男子であり、「生めよ増やせよ」が合言葉となった時代であります。その背景と効果などについては省略をいたします。増え続けてきた我が国の人口が初めて減少に転じることが明らかにされております。昨年の12月の各社の新聞に、「国内の日本人初の減少」「人口減少時代に突入」「変わる国のサイズ」などの見出し、その影響などについて掲載をされており、人口の減少が各種施策に及ぼす影響の大きさに驚くものであります。
　ここで、新聞に掲載された内容について若干紹介をいたします。
　厚生労働省は、昨年12月22日、人口動態05年の年間推計を発表しており、それを見ると、出生から死亡を引いた自然動態がマイナス１万人で、推計を取り始めた1899年、明治32年以来の自然減と発表。国立社会保障人口問題研究所の予測より１年早いマイナス。一方、総務省の昨年12月27日の報告書によると、10月１日現在の総人口は１億2,776人で、前回の５年前の調査時と比較すると増加率は0.7％で、1920年、大正９年の調査開始以来最低で、速報値に基づく推計として04年12月をピークに減少局面に入ったとされ、人口に関する国の正式データが共に日本が人口減少時代化を迎えたことになるなどの記事内容であります。
　では、山形県はどうかとなるわけでありますが、昨年10月１日現在の実施した国勢調査の速報値では、県人口121万6,046人、今年の２月１日現在では121万4,108人であります。2000年の前回調査時よりも２万8,031人のマイナスで、2.25％も減少。この減少は日本全体より早く、1990年から減少局面に入っていることは皆様ご承知のとおりであります。２万人以上減ったのは約40年ぶり、将来の推計人口によると30年には約103万人まで減少が予想されております。参考まででありますが、イギリスの旅行家イザベラ・バードが会津盆地、新潟、小国を経て米沢に入ったその年、すなわち明治11年４月、その当時の県人口は約65万1,000人で、戸数は11万2,000戸だったそうであります。ややもすれば、そんな時代に近づくのかなと思うものであります。
　前に戻りますが、生産年齢人口と言われる15歳から64歳までの人口が55.4％まで低下すると予測されております。では、本市の場合はどうか、でありますが、国勢調査では天童市の約倍である1,032人増加しており、大変喜ばしいことであります。この人口増加については、市長も本市の新年会、また各地区の新年会においても強調されております。これらは先人の努力は当然のこと、市長の各種施策の成果と関係者のご努力の現われであると高く評価するものであります。しかしながら残念なことに、数年後に減少に転ずることが統計上から予測され、懸念せざるを得ない状況ではと危惧するものであります。現に第３次総合計画の前期の目標人口と後期の目標について修正を余儀なくされております。
　そこで、質問をいたします。日本社会のシステムそのものが持続不可能になると言われる人口減少が予測より１年早く到来し、それまで人口増加を続けてきた我が日本も歴史的な転換期を迎えたものと思います。そこで、本市の行政に及ぼす影響と取るべき課題と対策について、また、人口減少とどのように向き合おうとされるのか、お伺いをいたします。
　以上をもって登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長　４番田中　昭議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　おはようございます。田中議員の質問にお答えをいたします。
　始めに、地域防災計画についてでありますが、このたびの東根市地域防災計画の修正につきましては、国の地震調査委員会から山形盆地断層帯の長期評価が公表され、想定地震規模がマグニチュード7.5から7.8に変更されたことに伴い見直された被害想定調査結果に基づき大幅な修正を行うとともに、孤立集落対策計画を新たに掲載し、昨年、県との協議を経て改訂したものであります。新たに加えた孤立集落対策計画は、新潟中越地震の教訓等を踏まえ、大規模地震により発生する崖崩れや地すべり等に起因する山間部集落等の孤立化を未然に防止することや、被害の軽減のための予防対策として災害に強い道路網の確保や通信手段の確保、災害時要援護者の実態把握、自主防災組織の育成、避難所の確保、食料品等生活必需品の備蓄など、市及び県が行う孤立集落予防対策のほか、集落住民が自主的に取り組む予防対策を定めたものであります。また、風水害対策編では、洪水や土砂災害の危険区域、避難を要する地区、避難勧告等の発令基準をできる限り具体的に設定するとともに、災害時要援護者に対する援助体制に関する事項について修正を行ったものであります。地域防災計画については、国や県などの各種調査等の結果を受けて新たな被害想定や基準の変更などが示された場合に速やかに修正を行い、常に精度を高めるよう努めております。
　また、計画をより実行性の高いものとするため、災害の予防や万一災害が発生した場合に被害を最小限にするための訓練などを関係機関と連携を図りながら定期的に実施しているところであります。
　さらに、災害が発生した際に職員の初動活動の実施要領を具体的に規定した初動マニュアルを部門ごとに逐次整備していく計画であり、大規模災害が発生した際の情報収集能力、状況判断能力、活動調整能力等を向上させるための職員研修についても充実してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
　次に、人口減少問題についてのご質問にお答えをいたします。
　国立社会保障人口問題研究所の推計では、我が国の人口は平成18年以降減少局面に入るとの見通しが示されているところであります。しかし先般、厚生労働省が公表した平成17年における人口動態統計年間推計によると、平成17年の日本人の出生数は106万7,000人、死亡者数は107万7,000人ということで、差し引きで１万人の自然減となったところであります。今後10年間ほどはわずかな減少が続き、それ以降は出生数の減少に加えて団塊の世代が高齢者となり死亡者の増加が予想されることから、人口減少が加速度的に進むという見通しが示されております。
　一方、山形県においてもほとんどの自治体が人口減少傾向にある中で、本市の人口は順調に増加しており、先般公表された平成17年の国勢調査の速報値では４万5,832人ということで、前回の調査と比較して1,032人の増加となったところであります。しかしながら第３次東根市総合計画に掲げた平成17年度の推計人口４万6,500人には達せず、目標年次である平成22年度の人口４万8,000人についても現在策定を進めている後期計画の中においては４万7,500人と推計しており、躍進著しい本市においても人口の伸びは鈍化するものと、とらえております。また、年齢別人口については、年少人口と生産年齢人口が減少する一方、老齢人口の増加が著しく、平成22年には４人に１人が高齢者となることが予想されるところであります。
　こうしたデータが示すように、本市においても人口減少社会の影響や少子高齢化が一層進行することから、税収が各種保険料収入の落ち込みによる財政状況の悪化、高齢者の増加による医療や福祉に関する行政ニーズの拡大、これに伴う公費負担増加など行財政運営に大きな影響を及ぼすことが懸念されるところであります。また、労働力の減少による地域経済の停滞やコミュニティの衰退による地域社会の活力低下も大きな課題になるものと認識しております。
　このように人口が減少局面に入るという歴史的な転換期を迎える中にあって、持続可能な活力にあふれたまちづくりを実施していくためには、将来を展望した上での積極的な対応が必要であると考えているところであります。
　いまや住民が自治体を選ぶ時代となっており、いかにして住んでよかった、住んでみたいまちとして魅力あるまちづくりを展開できるかが定住人口を拡大し、人口の増加が図られる最大の課題だと考えております。そのためには、暮らしやすく魅力ある居住環境の整備が不可欠であります。
　第一に、その基盤となる一本木や神町北部などの土地区画整理事業の推進を図り、良好な居住環境の整備を行ってまいります。
　第二に、若者の定住条件の大きな要因となる雇用の場を創出するために、特に大森西工業団地への企業の早期完全立地について県と一体となって努力してまいります。
　第三に、子育て環境、教育環境の整備であります。子どもを生み育てやすい環境を整備することは、定住を促進するための大きな施策と考えております。本市の将来を担う子どもたちのすこやかな成長を支援するため、拠点となるさくらんぼタントクルセンターの整備や多様な保育サービスの提供など様々な子育て支援策を実施してまいりました。今後においても各種計画に基づく子育て支援策のさらなる充実と、新設小学校をはじめとする教育施設の整備に努めてまいります。
　第四に、良好な地域コミュニティの形成と協働のまちづくりの推進であります。急速な都市化や核家族化の進展により、人と人とのふれ合いや地域連帯意識が希薄化しております。さくらんぼタントクルセンターを拠点とした子どもから高齢者までの幅広い交流を通して、良好な地域コミュニティの形成を図るとともに、ＮＰＯ等をはじめとする各種団体による行政運営への参画やボランティア活動など、協働のまちづくりを推進してまいります。
　第五に、利便性の高い求心力のあるまちづくりの推進であります。本市の目指す都市像に「やすらぎと交流のまち」として掲げているように、夜間人口よりも昼間人口の方が多い、通勤や買い物などで交流が活発に行われているまちになっております。人、物、情報の交流を促進していくために交通網の整備や魅力ある中心市街地の形成、集客力のある事業やイベントの展開に努めてまいります。
　いずれにいたしましても、今後想定される人口減少に対応していくためには、少子高齢化対策や市民の健康づくりとともに都市基盤の整備や地域産業の活性化など総合的な対応策が必要と考えているところであり、本市の人口動態を注視しながら各種施策を実施してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　４番田中　昭議員。
○４番（田中昭議員）　では、自席での第１回目の質問を継続いたします。
　まず最初に、地域防災計画の進捗状況など、その考え方についてはおおむね承知をいたしました。私は議員としての日は３年と浅いわけでありますが、約３年前と計画を比較いたしますと、冒頭でも申し述べましたけれどもかなり充実された内容であり、関係者の方々のご努力に再度感謝と敬意を表するものであります。さらなる有効性と実行性を高めるために、次の事項について要望したいと思います。
　被災者、特に子どもに対する心と体のケアについて。専門用語で申し上げますと、大きな災害や衝撃的な状況を経験した後に強烈なストレスなどから来る心的外傷後ストレス障害、ＰＤＳＤ対策であります。直接的身体のけがなどに対する救護対策などの対策は講じられておりますけれども、今申し上げました心と体のケアを念頭に置いた対策が必要であることが、私が被災地小千谷の子どもたちに接し、その必要性を痛感いたしましたので、本市においても是非検討していただきたいと思います。
　質問に戻ります。
　次に、昨年６月６日の一般質問時において、私の質問に対して市長から次のような答弁がなされております。その答弁内容でありますけれども、「被災した新潟県内の自治体の受け入れ体制が整い次第、本市の総務部門はもちろんのこと、建設や福祉、教育など各部門の担当がそれぞれの部門の実情と現地の状況を直接視察し、課題に的確に対応できるよう実地調査を実施してまいりたいと考えております」と。また、「本市としても被災した新潟県内の市の職員を講師として独自に招き、適切な初動体制の整備や被害の減災に関する研修会を計画していきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします」という答弁内容でありました。
　そこで、伺いたいと思います。実地調査及び研修会の計画がいまだ行われておりませんけれども、行う考えが変わったのでしょうか。変わったとすれば、なぜ変わったのか。また、これからの計画であるとすれば、今後の予定などについてお聞かせください。
　次に、先ほどの中にありましたけれども「課題に的確に対応できる」との文言でありましたけれども、平成16年11月17日のある新聞に「県内自治体、災害時の重要課題は情報伝達体制が最多」の見出しで記事が掲載されております。若干紹介をいたしますと、「災害時の避難勧告、指示を迅速に伝達することは、自治体が最も重視すべき事項として東根市などは真っ先に情報伝達体制を挙げた」との記事の内容であります。また本市は、その他避難所の確保、避難誘導の順で挙げております。私は市役所としての使命役割を考慮した判断であると認識をするとともに、私もその考えに同じであります。しかしながら私は、情報伝達体制及び避難誘導もそれぞれ正しい情報に基づく状況判断が必要であると思っております。本市が最重要課題と考えておられる情報伝達体制を成り立たせる一つの手段としては、正しい情報を伝達する裏付けが必要であります。情報の収集、その情報を素早く収集する体制が必要であります。私は、ここで仮称でありますけれども情報収集班の設置体制が不可欠であると考えております。そこで、本市には幸いにして自衛隊第６師団が駐屯しており、自衛隊で長年勤務し定年になられた元自衛官、その自衛官のＯＢで組織する隊友会、東根支部の存在があるわけであります。この組織は他の自治体にもあるものの、本市とは比較にならない数であります。本市の会員数は私も含め約500名の勢力であり、他の自治体に類をみない強みであるわけであります。部隊で培ったノウハウなど、最大限に発揮できるものと思います。また、改めて教育する必要もありません。各地域ごとに車両での通行ができない被害予想を前提に、必要最小限の軽機動力を保有し、情報伝達体制の一分野として情報収集、伝達などに関し隊友会に協力を依頼されてはどうか。隊友会会員は当然ながら東根市民であるわけでありますので、喜んでお役に立たせていただくものと思います。その協力体制が市長のスピードある状況判断と決心に最大限に寄与できるものと思いますが、いかがでしょうか、市長のご見解をお伺いをいたします。
　続いて、２つ目の質問であります。人口減少が及ぼす影響と対策についてであります。
　答弁にもありましたが、人口減少の原因は日本が超少子化に突入したことであります。答弁の中に、「いまや人が自治体を選ぶ時代となっており、いかにして住んでよかった、住みたいまちとして魅力あるまちづくりを展開するかが定住人口を拡大し、人口の増加を図る最大の施策だ」とありました。そのためには、暮らしやすい魅力ある居住環境の整備が不可欠であり、その基盤となる一本木や神町北部の土地区画整理事業の推進、雇用の場を創出するための大森西工業団地への早期完全立地、子育て環境、教育環境の整備等々、５項目あったと思いました。私もその考えには同感であります。是非早期にその実現に向け具体的施策を努力展開していただきたいと思います。今後も少子化に歯止めがかからなければ、国や県、本市の活力が奪われるとともに、先ほど答弁にもありましたように年金など社会保障制度や労働力確保といった社会経済への影響が大きく、中山間地域などでは地域社会の維持が困難、または不可能になるのではないかと懸念せざるを得ないものであります。その一例として、このたびの20年ぶりの記録的な大雪であり、山形県も雪害によるけが人が120人を超え、交通網の寸断、過疎地の雪との戦い、この過疎地での高齢化の問題が浮き彫りになっております。住民が減少し、隣り近所で支える格子状の網が失われ、老人の孤独死まで起き、自然の猛威は人口減少のまちづくりの難しさを投げかけたものと思います。このように住民生活に大きな影響を及ぼすとともに財政状況も加わり、自治体そのものの存続にかかわる問題であり、これまで以上に行政も議会も市民も、市長が言われている行政と市民の協働のまちづくり２年目となり、ともに一体となり真剣に対策を講ずることが重要であると私は考えております。少子化対策については、厚生労働省を中心に子育て支援事業、エンゼルプラン、新エンゼルプラン、次世代育成支援推進法に基づく各種の施策、県は「山形子育て愛プラン」など、本市においても第３次東根市総合計画においても創意工夫された各種の子育て支援事業の施策を展開されております。大変ありがたいことであります。
　ここで私は、国、県レベルの対応は別といたしまして、本市でできる施策について述べてみたいと思います。
　子どもを生まない理由を見ますと、経済的な理由が圧倒的に多いわけであります。そこで、いまだ計画されていない２つほど提案を申し上げ、当局のご所見を伺いたいと思います。
　その１つ目は、子どもが生まれてのすぐ世代であることから、努めて経済的負担を軽減するため、保険が適用されない妊婦の検診料の一部を市が助成する考えについて。また、出産準備その後の費用も大きいことから、各種保険からの出産育児一時金とは別に市単独のお祝い制度を創設されてはいかがでしょうか。
　２つ目は、先般の一般質問で申し上げましたが、子育てによるストレス、そのストレスによる児童などに対する虐待と殺人、また相談する人がいない、相談できる人もいない、先ほど申し上げましたが市民とともに協働でのまちづくり、いわゆる地域あげての子育ての観点から母親、または母親志願を希望される女性の相談に乗れる人、子どもの心のケア、カウンセラーができる人材をねらいとした、いわゆる専門の人材、仮称「子育てアドバイザー」を養成するための専門講座を開設し、養成されてはいかがでしょうか。
　これをもって、自席での第１回目の質問を終わります。
○岡崎賢治議長　答弁を求めます。
○土田正剛市長　まず、地域防災計画に関連して被災地への実地調査などについて変更したのかという問いでありますが、変更はしておりません。ただ、昨年来、山形県を通して被災地である新潟県の方に照会をし、そして受け入れについていろいろとお願いをしたところでありますが、いまだその受け入れ状況が現地にまだ整っておりません。そんな関係で、そうこうしているうちに昨年来の豪雪という時期に見舞われまして、いまだその現地の受け入れ体制というのが整っていませんので、まだその状況にはないわけであります。失言はしておりません。
　ただ、去年の９月に県が主催をいたしまして新潟県の職員が講師として招かれた研修会には、本市からは椎名総務部長をはじめとして防災担当の職員及び消防職員を参加させて、新潟中越地震についての教訓等について学ばせたところであります。
　また今後の予定ということでありますが、今後は新潟県の小千谷、あるいは長岡市の受け入れ状況が整い次第、消防防災の担当の職員はもちろんのこと土木や福祉、あるいは教育など各部門の担当者を現地に派遣いたしまして、それぞれの部門の実情について直接視察をさせて、そして本市の災害対応の課題を明らかにしていきたいなと考えているものであります。加えて、それらの市の職員を、また講師として本市に招いて、そして本市の職員を対象として防災意識の高揚や大規模災害への対応など被害の減災について研修会を今後開催したいと考えているものであります。
　また、本市には第６師団をはじめ自衛隊が存在をしております。そして、それらのＯＢである隊友会も数多く東根市には市民の一員となって住んでおられるわけであります。その特徴を生かさない手はないと思います。その意味では、今議員が指摘したようないわゆる隊友会を活用した、そういう情報伝達の組織と言いますか、そういう体制というものを今後行政とともに協議の場を設けて対応策を協議してまいりたいと考えているところであります。
　また、人口減少問題に対して様々な問題が今指摘をされたわけであります。本市には４月９日に実は猪口少子化担当大臣が山形で開催をされます東北６県の知事と、それから政令指定都市であります仙台の市長との７人の方々と少子化担当大臣が山形においてフォーラムを開催をいたしまして、シンポジウムを開催するということであります。その帰途にあたって、最近全国的にも注目をされております子育て問題等について顕著な成果を挙げているさくらんぼタントクルセンター、特にけやきホールを視察をするということでありまして、滞在時間はわずか30分から40分の間になろうかと思いますが、そういう意味で一行の記者の方々にも一緒に視察をしてもらいたいということで東根を全国にＰＲする機会も得ていることを申し添えておきたいと思います。そして、猪口少子化担当大臣が昨今国会の中で、出産時についての無料化についての発言がありました。まだ、これは、実現するかどうかというのはまだわかりません。その中において、私もちょっと考えさせられるに、出産時の無料化というのは個人的にはいかがなものなのかなと思っております。要は、産んでからの後の問題が非常に大きいのではないかなと考えておるところであります。その意味では、まだなじまない、本市の、日本の国の中で出産時の無料化ということを直ちに実施をするならば、シングルマザーが横行するのではないかとも懸念されます。これはアメリカなどではシングルマザーというのはもう当たり前になっておるわけですけれども、日本の社会の中ではシングルマザーというのはまだいかがなものかという雰囲気が私は原点としてあるのではないかなと思っておりますけれども、その意味で、ただ我々としてはこれから行政全体が今後いわゆるこの少子化問題についていかに向き合っていくか、あるいはいかに対策を講じていくかということは、ひところのインフラ整備に変わって大きな問題に、いわゆる人口の減少化問題と合わせて緊急な課題に私はなってくるのではないかという認識を持っております。ですから、今後その定住構想の一環として、いわゆるその自治体の創意工夫、あるいは知恵、そういったものが子育て、あるいは少子化問題等々についての、いかに対策をとるかが定住人口の増大にもつながってくるのではないかという認識を強く私は持っております。したがって、その意味で今までいろいろこの対策が講じられてきた少子化問題等、あるいは子育て環境の整備を考える意味において、もっともっと充実をさせていかなければならないのではないかと考えているところであります。いろんな意味で、ただ財政問題等々もありますので、そういったことをにらみながらも今後強く行政の課題にしていきたいということを申し上げて、先の二、三の指摘の問題等については担当部長に答弁をさせたいと思います。
○岡崎賢治議長　寒河江賢一健康福祉部長。
○寒河江賢一健康福祉部長　市長から答弁ありましたほかに２件の質問と思ってございます。
　１つは、保険が適用されない妊婦の検診料の一部を市で助成する考えはないかということでございます。妊婦の検診に関する対応ということでは、母子健康手帳を交付する際に市の妊婦健康診査実施要綱に基づきまして妊婦一般健康診査の受診票を２枚交付しているところでございます。妊婦については、一般的には妊娠して６カ月目までが月に１回、７カ月目から９カ月目は２週間に１回、その後は１週間に１回という健康診査を受けておられます。検診時に受診票を提出していただくことによって、２回分の検診料が無料となるというシステムでございます。一般的には医師の指導に基づいて１枚目は４カ月目ごろ、２枚目は８カ月ごろに使用されているという状況にあります。県内における自治体は全て本市と同様に検診料２回分を無料にする、この取り扱いになっているようでございます。検診料を助成する制度の拡充ということでは、県内の自治体の動向などを踏まえながら研究させていただきたいと思ってございます。
　それからもう一つ、母親や子どもがほしい方、女性の相談を受けられる人材や子どものケアカウンセリングのできる人材の育成が必要ではないかということでございました。さらには、子育てアドバイザーの養成ということでございました。母子に関することや子育てに関する全般的な相談業務、子どもの栄養指導など健康推進課が担当してございますけれども、市内の各地域に母子保健推進員設置要綱ということに基づいて364名の母子保健推進員をただいま委嘱してございます。この推進員の活動の中で研修会やら各種講座を実施して、専門知識の習得に努めているという状況がございます。これら年間に4,000件ほどの活動実績があるところでございます。今後、母子保健推進員のさらなる育成、活動の充実ということを考えていきたいと思います。また、この組織について活用という面で広く市民に周知をしてまいりたいと考えるところでございます。
　よろしくお願いします。
○岡崎賢治議長　４番田中　昭議員。
○４番（田中昭議員）　では、最後の質問を継続いたします。
　まず最初に地域防災計画についてでありますけれども、その実地調査及び研修会についての答弁でありますけれども、その実情は理解するとともに予定などについて伺いまして安堵をいたしました。是非現地に行かれ、先ほど子どもに対する心のケアについて申し上げましたけれども、このように現地で自分の目で確認され肌で感じることが大切でありますので、その実現をご期待をいたします。
　次に、情報伝達体制の一部である情報収集班について、隊友会東根支部との協力依頼に対してでありますけれども、その必要性についてご理解をいただき感謝いたします。
　地域防災計画について、最後の質問でありますけれども、私は先ほど申し上げましたように計画そのものが大分詳細になってきたものと思っております。なお、去る１月26日に仙台駐屯地で東北方面震災対策対処訓練が行われております。地元の第６師団も参加され、本市の防災関係者と私も同行させていただき、本演習を研修いたしました。その研修の感想とか成果などについてどのような報告と、本市の計画に反映させるべき施策についてどのような進言が出されたのか、お聞きしたいと思います。
　また、計画の検証を含め、状況判断能力及び危機管理能力の向上をねらいとした図上演習、まずは関係者間で、次いで機能別など段階的に実施されてはいかがでしょうか、お伺いをしたいと思います。
　次に、人口減少問題の対策とその影響についてでありますけれども、先ほど大きく２つについて質問をいたしましたけれども、まず最初の１つ目の妊婦検診に対する助成について、また、お産に伴うお祝い制度の創設に対しての答弁であります。検診料を助成する制度の拡充については、今後県内の自治体の動向を踏まえながら研究されるとのこと。また、お祝い制度については先ほどは市長から答弁がありましたように、総合的に検討した上でということでありました。ここで、２月１日の市報に掲載されております「東根未来予想図」と題して、安心・安全なまち、観光客がたくさん集まるまち、子育てしやすいまちなど、市内各団体の若きリーダーの皆さんが市長を囲んでの対談の中での子育て少子化対策の一部内容を紹介しますと、市長は若きリーダーの皆さんからの提案、考え方に対して、「経済的支援は必要不可欠であります。今後はインフラ整備は少なくなります。その分、子育てや少子化対策への支援が多くなっていくだろう。」と話されております。このことから、私が質問をいたしましたことに関しては、市長は当然ながら予測し、そのことを視野に入れていたのではないかと思っております。昨日の質問に対する答弁で、市長は３期目の市政を担う表明の中で、一段上を目指し、創意工夫をこらし、挑戦者として市政の舵取をやるとの表明、私は敬服しながら答弁を伺っておりました。是非私も引き続き市政を担っていただきたいと熱望する一人であります。だからということではありませんが、経済的に困っている人を助け、先ほどありましたように、東根市に住んでみたいという魅力ある希望と夢ある本市のまちづくりの観点からも、再度考えていただきたいと思います。
　次に、子育てアドバイザーの件でありますが、答弁の内容で母子に関する全般的な業務などで、市内各地域に364名の母子保健推進員がおられるとのこと。委嘱されておられる方々に私は大変失礼でありますけれども、正直言って母子保健推進員の存在と、その活動を承知しておりませんでした。私だけが承知していなかったと思います。認識不足だったなと思うと同時に、今の言葉で言う、わかりやすく「子育てアドバイザー」あたりに名称を変更されてはどうかなと一人で思っているところであります。
　３月１日のある新聞に「認知症の知識や介護体験を伝える講師養成へ研修会」の見出しで記事が掲載をされておりました。記事の要点でありますけれども、認知症の人が入所する施設の介護員や介護相談員などが今後地域での認知症の人や、その家族を支える認知症サポーターを育てる講師となる研修会の記事でありました。このように専門の人たちも日進月歩、日々新たに変わる実情に対応するため努力をされておられるものと思います。したがいまして、母親または母親志願を希望される女性の相談に乗れる人、子どもの心のケア、カウンセラーができるよう母子保健推進員のご努力に感謝とご期待をし、この質問を終了します。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　私の方からは東北方面震災対策対処訓練の視察報告をどのように受けているのかと、これについて答弁させていただきます。
　１月26日に仙台駐屯地で行われた訓練に対しまして、私の方からは防災担当職員２名を派遣させていただきました。訓練の内容は、宮城県の警察本部をはじめ内外の自治体や関係機関などから数多くの参加者がありまして、災害発生の初期段階における対処能力の向上や、国や自治体さらには防災関係機関との相互連携を図ることを目的として実施されたと、こう聞いております。訓練の内容につきましては、宮城県沖にマグニチュード8.0の地震が発生したとのことで、物的、人的な被害を想定した様々な状況に対しまして参加者がどのように的確に対処するかと、このような大規模なロールプレイング方式型の図上訓練のようでありました。参加した職員の話では、情報収集の大切さを再認識するとともに、状況判断能力や決断力を向上するためには大変有意義で効果のあった訓練であったと報告を受けているところであります。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了承願います。
　会議の途中ですが、ここで午前11時10分まで休憩します。

　　　午前１０時５８分　休　憩

　　　午前１１時１０分　開　議

○岡崎賢治議長　休憩前に引き続き会議を開きます。

◎秋葉征士議員質問

○岡崎賢治議長　市政一般質問を続けます。14番秋葉征士議員。

　　　〔１４番　秋葉征士議員　登壇〕

○１４番（秋葉征士議員）　私から組織機構についてお伺いします。
　これまで組織機構の見直しに努めてきた経緯を顧みますれば、平成５年から平成６年に参事制を導入し、平成６年に部設置条例が出され、平成７年４月から部長制が敷かれて今日に至っております。また、行財政改革の名において平成８年から平成15年まで職員の55名削減計画を立てられ、１年前倒しをして平成14年にて55名削減を達成できましたことは、土田市政の手腕に今後の財政を思うときに敬意を表するものであります。
　そこで私が懸念しているのは、本市の規模から見て、現在推進をしている行財政改革の中で時代に相応し、効率的な行政システムの確立や事務事業の見直しなどと合わせ、健全なる財政運営の上からも組織の見直しを図り、部長制を廃止にして助役を２人制にした方が財政の節減にもつながるものと考えます。部長制については前に市長の答弁も聞いておりますが、そのときは「今の部長制は機能していると思っております」とこう言っておられたが、私はより行政サービス向上のため助役２人制にしてはどうかをお伺いをし、登壇での質問を終わります。
○岡崎賢治議長　14番秋葉征士議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　秋葉議員の質問にお答えをいたします。
　組織機構の見直しについてのご質問でありますが、始めに部長制導入の経緯については議員ご承知のとおり、平成５年度に事務事業の総合調整と推進を図るために参事職を導入いたしました。その後、ますます高度化、多様化する行政需要に対応し、専門化、細分化した行政組織の力を十分引き出し、より大局的な視点から部内及び部外間の調整機能を果たすため、平成７年度に部長制を導入し、現在に至っているところであります。
　また、部長制廃止の件につきましては、平成16年第１回定例会の予算特別委員会において今野議員からの人件費に関する質疑に対し、答弁したところでありますが、そのとき申し上げましたように「課には課ごとに与えられた任務があり、その目的はそれぞれ異なり、専門的なプロとして課の利益を主張し合って切磋琢磨し、その結果として最良の方策が導かれるものであり、それを統括し、まとめるのが部長制である」と答弁いたしました。現在、市の組織としては総務部のほか５部局と消防本部、さらに教育委員会等の行政委員会があり、その中に25の課及び委員会が組織化され、それぞれの分野において日々業務を遂行しておりますが、社会情勢の著しい変化によって様々な課題が顕在化しております。また、行政に対する市民ニーズの多様化、専門化が高まる中において、これに適切に対応し、住民へのサービスを低下させないようにするには担当課だけでは対応できないケースも多くなってきているため、一層の庁内組織の連携と調整が必要になってきております。
　一例を申し上げれば、今回の介護保険制度改正に伴い介護予防に重点が置かれることにより、対象を同じくする市民保険部と健康福祉部との連携が重要になることや、幼保一元化の流れの中では教育部門と福祉部門との連携が必要になると考えております。このような事態に迅速かつ的確に対処するためには、部内の調整はもちろんのこと、部同士の横断的な調整が必要不可欠であるため、現在の組織機構が最も効率的に対応できるものと認識しております。
　現在、行政組織のあり方、市民と行政の協働の推進、民間経営の視点に立った行政運営システムを確立するための指針を盛り込んだ第４次行財政改革大綱を策定中でありますが、この大綱に基づき、目標年次を設定した集中改革プランにおいて今後定員適正化計画を推進していくことにより職員数が減少していくことから、部長職の見直しを推進項目に掲げ、部長職の課長兼務など管理職のスリム化を図り、効率的な行政経営システムを確立してまいりたいと考えております。
　なお、助役２人制につきましては、第４次行財政改革を推進することにより現在の組織体制で効率的、経済的な行政運営ができるものと認識しており、その導入については考えておりませんので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　14番秋葉征士議員。
○１４番（秋葉征士議員）　住民サービスは低下させないということ、それからこのことについて今行政側でアウトソーシング方式をとっておるわけです。その中で専門職員と言いますか、特に技術職員が少いように感じるわけです。この事務事業に応じた専門職員の配置というものをやっていくべきでないのかと思っておるところです。これはなぜかと言いますと、例えば業者の方からいろいろあがってきた場合に、これをチェックできるように、そしてそういう方が能力を発揮できるセクションを与えるべきでないのかなと、大事なのではないかなと思うわけです。専門職員の方を別のセクションに配置すると、能力が発揮できないばかりか、現場に対する市民からの苦情も非常に多いのであります。そうしますと行政サービスの低下につながりかねます。ですから職員をあまりにも削減しますと、今申し上げたようなことになりかねないわけでもあります。このことについては、職員の配置については十分配慮しなければならないのでないかなと。
　次に、部長職について今市長から、今の体制でと、どうも聞くところによりますと助役の２人制はないという、助役の２人制は導入を考えていないと答弁がありましたが、私は部長制を廃止して助役２人制を敷いて行政のスリム化を図り、行政サービスの向上のためにも行革推進とともに、本市の規模からして組織機構の見直しをすべきだと考えます。答弁にあったように、この廃止、助役２人制というのは困難だとありましたが、この辺を是非今後の課題として検討していただくように、この部分は要望しておきます。
　ちょっと視点を変えてみます。職員数について市長からありましたが、市長は常々、平成11年に448名の職員数を現在の402名にし、そして第４次行財政計画大綱集中改革プランではそんなに苦労しないで職員の削減をやれると言っております。理由は、団塊世代がそっくり卒業になるから削減できるということを言っているが、平準化計画で見ている平成25年を削減した場合をとらえての削減効果をどうとらえているのか、さらに今の定数条例上、職員数はどうなのかをまず伺いたい。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　最初に専門技術職員が少なくて、あるいは肝心なところに配置していなくて市民サービスの低下につながっているのではないかというご質問かと思います。
　職員402名、現在おりますけれども、この中で保母を除く技術吏員としての発令を受けている職員は現在40名おりまして、建設部を中心に配置されているところであります。建設部といえども、それぞれの課には事務系の係、あるいは事務系の職員も配置している中で、例えば建設課におきましては18名の職員のうち11名が技術吏員、都市整備課は13名のうちの７名、区画整理課は８名のうちの５名と、かなりの割合で技術吏員が配置されているところでありまして、全体的には技術吏員は少ないという認識はしていないところであります。
　ただし、これまでの技術職員の採用のやり方の関係で年齢層に大変大きな偏りがありまして、ほとんどの技術系の職員が中間監督者以上の職務の年代にあるのが実態です。そのために技術部門だけではポストが不足しまして、士気の低下も招きかねないということで公民館の副館長も含めまして事務部門の経験を積んだ方がよりその能力を発揮できるものとして、いろんな事務部門にも配置しているところであります。その結果、技術職員特有の事務の緻密さ、さらには優れた交渉能力、さらには現場を熟知しているということもありまして、事務部門におきましてもその資質をいかんなく発揮してもらっているところであります。事務職員と切磋琢磨しながら業務を遂行してもらっているというのが実態であります。
　しかしながら、ご質問のように基本的には技術吏員につきましては技術部門に配属されまして活躍してもらうことが望ましいわけでありまして、所属長との意見を聞きながら市民サービスの低下とならないように専門技術力の向上と適正な配置に心がけてまいりたいと考えております。
　次の職員数の削減と、その効果はどのくらいあるのかということでありますけれども、平成８年度に策定した職員減員計画によりますと55名の職員数の削減につきましては、先ほどの市長の答弁にありましたように１年前倒しで平成14年に目標を達成したところであります。団塊の世代の退職者が平成19年度と20年度で合計で今の段階で42名が退職することになります。このように大幅に退職するということで、平準化した職員採用を行う必要があるということで平成14年度から25年度までの職員採用平準化計画を策定しまして、12年間でさらに42名を削減するという計画を立てているところであります。これによりますと、平成８年度に446名であった職員数が平成25年度には377名という計画になっております。現在の進捗状況としましては、ＮＰＯへの窓口業務の委託や電算業務のアウトソーシング、さらには指定管理者への移行などもありまして、計画を若干上回る削減が進んでおりまして、平成17年４月現在で402名、今年の18年の４月現在ではさらに８名減りまして394名の職員数と、これには教育長が含まれておりません。
　それから、その効果でありますけれども、職員の給与や共済費、退職手当負担金も含めまして１人当たりの平均的な費用は、これまで申し上げましたように800万円です。しかしながら、退職者を補充しないで職員を削減するとなりますと、１人当たりの削減効果は約900万円と見込んでおります。平準化計画が終了する平成25年におきましては、900万円に42名に削減がなるのですからこれを掛けますと、単年度では３億8,000万円の削減効果があります。しかしながら、例えば平成14年度から始まった平準化計画、平成14年度は１人が削減しております。この900万円に12年間を掛ければ、当然１億800万円、12年間で１億800万円の削減効果があるとなります。このようなことで、現在の平準化計画に基づいての削減をずっと足していきますと、12年間トータルで約24億円の削減効果があるものと試算しております。ただし、この24億円がそっくり浮くかといいますとそうではありませんで、委託料やそれに伴ってのアウトソーシング費用、これなどに回されていきます分がかなりあるんだということをご理解をお願いしたいと思います。
　なお、定数条例の現在の職員数は480名ということで条例上では記載になっております。
　以上です。
○岡崎賢治議長　14番秋葉征士議員。
○１４番（秋葉征士議員）　今、専門職の関係では技術吏員は相当数いると、私は、少ないんでないかと言ったんですが、決して少なくはないと言われました。今お聞きしまして、やはり職員の方々はいろんな事務と言いますか、仕事を勉強してもらいたいというふうなことだろうなと思いました。そうなれば技術吏員を事務レベルの方に回すならば、やはり２問目で申しましたように専門職が少なくそのセクションに事務の方が回ったりしますとやはり現場での対応が少しまずくなったりしますので、役所の市民に対する行政サービスというものを市民が悪いと感じますので、その辺も今お答えあったように部長の、各所属長のご意見も聞きながら技術力の向上、あるいは適正な配置に心がけてまいるとありましたので、この辺も十分に今後とも配置につきましてはこれからも東根市の行政サービス低下につながらないように十分配慮するようにお願いをしておきます。
　それから、今、部長の方から職員数の関係などあったわけですが、平成14年から25年までの平準化計画で42名が減ってくると。そうしますと、平成25年まで377名と今答弁ありました。そういう実態になるならば、部長が今市の職員定数は480名だと言っております。そうしますと、実態の数と乖離がありますので、480と377、この市の職員定数条例をやはり今は見直す時期に入ったのではないかと思います。この辺について最後に市長のご見解をお尋ねをして終わります。
○岡崎賢治議長　答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長　答弁する前に、いわゆる部長制を廃止して助役を２人制にした方がいいんじゃないかということで、それだと経費の節減につながるようなことを言いましたけれども、逆です。それをちょっと気になったものですから、そこはちゃんと申し上げておきます。部長制の方がスリム化になります。
　それから、今ご指摘あった定数条例、今の480名というのは、昭和56年に条例で制定されたものであります。ご指摘のとおり、現実の定数と乖離があるんじゃないかというご指摘がありましたが、そのとおりであります。したがって私としては、いつの議会にやるかというのは今検討中でありますけれども、この問題については定数を480からやはり400名前後に例えば減じて定数を条例改正案を出すということを検討してみたいなと思っておるところであります。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了承願います。

◎今野　孝議員質問

○岡崎賢治議長　次に、１番今野　孝議員。

　　　〔１番　今野　孝議員　登壇〕

○１番（今野孝議員）　１番今野　孝です。通告に従い、一般質問を行います。
　最初に、介護保険にかかわってお尋ねいたします。
　昨年６月22日に成立した改定介護保険法は、介護サービスの利用増に圧力をかけ、国の財政負担増を避けることを主眼にしたものにほかなりません。このことは昨年３月22日の法案審議のスタートに当たって、衆議院本会議において小泉首相が「思い切った給付の効率化、重点化を図る」と明言したことからも明らかです。改定介護保険法の給付抑制の実行策は次の２つです。１つは、在宅サービス利用者に対する過剰介護を口実にした軽度者向けの家事支援型サービスの利用制限です。もう一つは、施設利用者の居住費・食費を自己負担化することによる給付制限です。
　このような改定介護保険法の成立を受けて、利用者と、その家族を中心に、これまで受けてきたサービスが打ち切られるのではないかという不安が広がっています。このような不安感をさらに増幅したのが、「介護保険改定で負担増原因　７施設から20人退所」という先日の新聞の見出しです。昨年10月のホテルコスト負担の導入に続き、今年４月からは新予防給付が導入されます。
　そこで１点目として、新予防給付の創設によって介護サービスが切り捨てられることはないのか、お尋ねいたします。
　次に、第３期介護保険事業計画の策定に当たっては介護給付費などのサービス料を見込む必要がありますが、本市の中間報告にも、１つ目として地域支援事業の実施によって要支援・要介護状態となることを防止する目標値と。２つ目に、新予防給付の実施によって、その対象者が要介護２以上への移行を防止する目標値が見込まれております。
　そこで２点目として、給付削減の目標達成がノルマ化し、サービス切り捨てにつながることはないのか、お尋ねします。
　次に、第３期事業計画の策定に当たって各自治体が参考にすべきとされる基本指針には、以下のような平成26年度目標値が設定されています。１つ、施設居住系サービスの利用者割合を要介護２以上の者に対して、平成16年現在41％を37％以下に低下させること。２、介護保険３施設の利用者全体に占める要介護４・５の人の割合が、平成16年度現在59％を平成26年度には70％以上となるように引き上げること。３、平成26年度には介護保険３施設全体の個室ユニットケアの割合は50％以上。特に、特別養護老人ホームでは70％以上とすること、の３つの目標です。
　そこで３点目として、これら政府が示している参酌標準に無理はないのか、お尋ねいたします。
　次に、今回の改定によって創設された地域密着型サービスについてお尋ねします。
　地域密着型サービスの理念は、要介護者などの住み慣れた地域での生活を24時間体制で支えることで、小中学校区など要介護者の日常生活圏域ごとにサービス拠点を整備してサービス提供を行うことになります。既存のサービスとしては、小規模特別養護老人ホーム、小規模介護専用型の特定施設、認知症高齢者グループホーム、認知症高齢者専用デイサービスがあり、今回創設された新しいサービスとしては小規模多機能型居宅介護と地域夜間訪問介護があります。
　そこで４点目として、本市における地域密着型サービスの供給開始はいつごろになるのか、お尋ねしたいと思います。
　最後に、地域包括支援センター運営協議会についてお尋ねします。
　地域包括支援センターの運営協議会は、センターの設置や運営にかかわる事項を決定したり、支援するもので、地域包括支援センターの設置や運営に当たって大きな役割と権限を持っています。それだけに、この運営協議会を民主的に運営していくことがとても重要になると考えます。
　そこで、地域包括支援センター運営協議会の委員の構成と運営がどのように行われるのか、お尋ねいたします。
　以上、介護保険にかかわって５点お尋ねいたします。
　次に、次世代育成支援について質問いたします。
　次世代育成支援計画は、子育て支援計画の成果と課題を踏まえて策定されているものと思います。
　そこで最初に、東根市子育て支援計画の成果についてお聞きしておきたいと思います。
　次に、次世代育成支援行動計画の目指すべき社会像についてお尋ねいたします。
　次世代育成支援は、地域づくりそのものと考えます。その意味で、本市の目指す将来像をどのように考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
　次に、子どもたちの居場所づくりは緊急を要する課題と考えます。本市の子どもたちが安心して過ごすことのできる居場所を確保するためにどのような構想をお持ちなのか、お尋ねいたします。子どもたちの居場所づくりと同時に、子どもたちにかかわる市民を増やしていくことも重要な課題と考えます。子育てにかかわる市民を増やすためにどのような構想を持っているのかもお尋ねして、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長　１番今野　孝議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　今野議員の質問にお答えをいたします。
　始めに介護保険についてでありますが、現在、本市が策定しております老人保健福祉計画、介護保険事業計画は、介護保険法の改正を踏まえ高齢者の皆さんが健康でいきいきした生活を過ごすことができるようにするため安定的、持続的な制度の構築を図るとともに、高齢者の生活機能低下の未然防止と維持向上のために、介護予防の積極的な推進を図ることを大きな狙いとしているものであります。
　まず第１点目の新予防給付によって介護サービスが切り捨てられることはないのかとのご質問でありますが、新予防給付は本人の自立を促し、生活機能向上を図るメニューを盛り込んだ新しい型のサービスであります。したがいまして、高齢者が日常生活においてできないことを補う従来の介護サービスと比較すると、提供時間、提供内容、提供方法等が異なってまいりますが、これによってサービスが切り捨てられることはないと考えております。
　次に、事業計画に盛り込まれている目標達成はノルマ化するのかとのご質問でありますが、介護保険事業計画の策定において給付削減の目標達成をノルマとして国から求められていることはございません。新予防給付及び予防サービス等の効果を目標化した数字はありますが、これはあくまでより質の高いサービス供給体制を整備していくための目安であることをご理解を願いたいと思います。
　次に、国が示している参酌標準に無理はないのかとのご質問でありますが、戦後の団塊世代の方が高齢期を迎える平成27年を９年後に控え、高齢者に対する保健福祉サービスや介護サービスのあり方は大きな転換期を迎えようとしております。このような状況にあって、平成27年の高齢者介護の姿を念頭におき効果的、効率的な事業推進と安定的、持続的な制度の構築のためには、長期的な視点に立った目標値の設定は必要であると考えます。本市といたしましては、今後３年ごとに行われる計画の見直しにおいて事業を精査し、参酌標準に近付ける努力を重ねながら、その妥当性についても検証してまいりたいと考えております。
　次に、本市の地域密着型サービスの供用開始はいつごろかとのご質問でありますが、サービス供給体制等の動向を勘案し、平成19年度ごろから段階的に民間事業者の誘致を図ってまいりたいと考えております。
　最後に、地域包括支援センター運営委員会の委員の構成と運営についてのご質問でありますが、運営委員会の委員は、介護サービス事業者、サービス利用者の代表、１号・２号被保険者、学識経験者など15名で構成し、会の運営に当たっては公平、公正、中立の確保に努めるとともに、専門的見知や市民の目線に立って地域包括支援センターへの指導助言と事業者の提供するサービス内容や介護行政に対する評価について十分な機能が発揮されるように指導してまいりたいと考えております。
　なお、このたび導入する予防給付や予防事業など新たな制度が利用者や利用者の家族に困難とサービス低下を来たさないよう十分な配慮をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
　次に、次世代育成支援についてお答えをいたします。
　始めに、本市の目指す将来像についてでありますが、子育て支援につきましてはご承知のように平成12年３月に策定いたしました東根市子育て支援計画に基づき施策を進めているところであり、保育所や学童保育所の整備、ファミリーサポートセンター、地域子育て支援センターの設置、一時保育・延長保育の実施、予防接種の個別接種など多くの計画について実現をみたものと自負しているところであります。今般、先の全員協議会でお示しいたしましたとおり、次世代育成支援対策推進法の施行に伴い新たに東根市次世代育成支援行動計画を策定したところであります。本計画は、総合計画や子育て支援計画などを受けて具体的な目標などを設定した行動計画であります。この中で本市が目指すべき社会像として、１つには子どもを生み育てられる社会。２つには、地域全体で子どもと家庭を温かく見守り支え合う社会。３つ目として、子どもがのびのびと成長し、豊かな人間性をはぐくみ、次代の担い手として活躍する社会と掲げたところであります。
　重点的に取り組んでいく子育て支援項目としては、保育事業の民間委託の検討や延長保育・一時保育・学童保育など保育ニーズへの幅広い対応、子育て支援センターの一層の充実等に取り組んでいくほか、自然の中でのびのびと様々な遊びを体験するための遊び場マップも含めた子育てガイドブックの作成などを計画したところであります。また、この目指すべき社会像を実現するための対策の基本項目として、子育てを地域社会全体で理解し支え合う環境づくりなど７つの環境づくりを掲げたところであります。
　議員ご指摘のとおり、次世代育成は正に地域づくりそのものであり、計画の推進に当たっては市民、家庭、地域、企業、そして行政がそれぞれの役割を果たし連携しながら、目指すべき社会像の実現を図ってまいりたいと考えております。
　次に、子どもの居場所づくりに関してでありますが、昨年オープンしたさくらんぼタントクルセンターのけやきホールにつきましては、その斬新さとユニークさなどから市内はもとより市外・県外からの来場者で連日賑わっており、屋内の施設としては全国に誇り得るものとなっていることはご承知のとおりであります。運営につきましてもＮＰＯ法人に委託し、ボランティアなどの活用も含め、ただ単に遊びを監視しているのみではなく、お楽しみの時間を設定しゲームを行ったり、来場者同士の交流を図る多彩な事業を展開するなど、子育て支援、居場所づくりにも大きく寄与しているところであります。
　また、先に申し上げました次世代育成支援行動計画の中の基本項目の一つである子育てを地域全体で理解し、支え合う環境づくりにおいては、子育て機運の醸成、育児サークル、子育てボランティアの育成とネットワーク化の推進、子育て相談や情報提供の充実などを計画しているところであります。また、議員のご指摘にもありました自然体験や地域文化の伝承などに豊かな経験と知識を持つ市民が積極的にかかわっていくことも大変重要なことであり、計画の中では地域資源を活用した子どもの健全育成として重点的に取り組んでいこうとするものであります。現在、各地域公民館において子どもの居場所づくり推進事業を実施し、その中の地域子ども教室では既に実践されているところでありますが、今後ともボランティアなど多くの市民が様々な形で子どもたちとかかわりがもてるような支援を図り、子育てに関しても市民と協働のまちづくりを進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。

　　　午前１１時５３分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○岡崎賢治議長　午前に引き続き会議を開きます。
　市政一般質問を続けます。１番今野　孝議員。
○１番（今野孝議員）　先ほどは、ご答弁ありがとうございました。引き続き自席にて２問目の質問を行います。
　新予防給付の創設によって、提供時間や提供内容、提供方法などは違ってもサービスが切り捨てられることはないとのご答弁でありましたが、全国的には要支援の人が生活支援型のサービスを利用するのは不適正だとして、サービス利用を制限する動きが既に起きていると聞きます。本市においても介護サービス利用者の家族から「ヘルパーの訪問介護を打ち切られ、デイサービスに移行したもののうまくいかず、退職を早めようかと考えている」との声を聞きました。このケースは特殊なケースなのでしょうか。本市においても改定介護保険法の全面実施を前に軽度者の訪問介護の提供抑制は起きていないのか、お尋ねしたいと思います。
　また、介護の必要度が比較的軽くて新制度で要支援１・要支援２と認定された人を対象に、４月から新予防給付が導入され、家事代行型の訪問介護は原則廃止されると聞きましたが、これは事実なのかもお尋ねしたいと思います。
　次に、予防給付及び予防サービスの効果を目標化した数字は、より質の高いサービス体制を整えていくための目安であるとのご答弁でありましたが、予防効果の目標値が事業計画に盛り込まれているということは、この目標をやりとげなければ介護保険財政が赤字になるということにはならないのでしょうか。予防効果の目標を達成しなければ介護保険財政が赤字になり、保険料が値上げされることにならないのか、お尋ねしたいと思います。
　次に、地域密着型サービスの供給については平成19年度ごろから段階的に民間事業者の誘致を図るとの答弁でありましたが、住みなれた地域での生活を24時間体制で支えるという地域密着型のサービスの理念を現実のものとするためには、高齢者の生活を支える基盤の整備を急ぐ必要があるものと考えます。
　そこで、民間事業者の誘致についてどのような見通しを持っておられるのか、お尋ねいたします。
　最後に、東根市地域包括支援センター運営協議会設置要綱の第３条には、運営協議会は委員15名以内をもって組織する。２、委員は次の各号に掲げる者のうちから市長が委嘱する。（１）介護サービス及び介護予防サービスに関する事業に従事する者７名。（２）介護サービス及び介護予防サービスを利用する者、またはその家族２名。（３）介護保険の被保険者（１号及び２号）２名。（４）福祉及び権利擁護等の相談事業に従事する者２名。（５）介護に関して識見を有する者２名。このように書かれております。サービス利用者と被保険者を代表する委員の増員を図るべきかと思いますが、当局の見解をお聞きせください。
　また第６条には、運営協議会の会議は会長が召集し、会議の議長となるとありますが、より民主的な組織とするために一定数の委員の要求があれば運営委員会が開催できるようにすべきかと思いますが、この点についても当局の見解をお聞かせください。
　次に、次世代育成について質問いたします。
　本市が目指すべき社会像として、一つ、子どもをすこやかに生み育てられる社会。一つ、地域全体で子どもと家庭を温かく見守り支え合う社会。一つ、子どもがのびのびと成長し、豊かな人間性をはぐくみ、次代の担い手として活躍する社会。このご答弁をいただきました。しかし、この３項目から目指すべき社会像を具体的にイメージすることは容易ではありません。計画の実現を目指すためには、もう少し具体的でイメージ化しやすい計画を持つことが大事かと考えます。私が思い描いている目指すべき社会像の一つは、子どもの生活圏に顔見知りの青年や大人がたくさんいて、それらの人々と子どもたちのあいさつが飛び交う社会です。2004年の子ども白書には、「住民が『誰それちゃん、おはよう』と子どもとあいさつする光景を見て、その地域での連れ去りを断念したという加害者がいたそうです」という記述がありました。大人と子どもの結びつきの強い社会は、防犯機能もしっかりした社会だということではないでしょうか。その意味で、大人と子どものつながりの強化を意識的に追求してみる必要があると考えますが、いかがでしょうか。大人と子どもの結びつきを強めるために、より多くの市民に子育てに参加してもらう方策を考えるべきではないでしょうか。高齢者だけでなく少し昔のわんぱくやおてんば、ＰＴＡ活動を卒業したばかりのお父さん・お母さん、さらには高校生のボランティア等々、幅広い市民に子育てに参加してもらうための工夫をする必要があると考えますが、いかがでしょうか。特に、高校生が活動をリードしてくれる場合は、年の離れた大人が活動をリードするときと比べると子どもたちは一段といきいきと活動するというような話も聞いております。是非検討をお願いしたいと思います。
　次に、子どもの居場所づくりについてお尋ねいたします。
　昨年オープンしたさくらんぼタントクルセンターのけやきホールは、子どもを安心して遊ばせることのできる場所として大好評を博していることは喜ばしいことです。このように子どもたちが安心してのびのびと過ごすことのできる居場所をさらに拡大していくことが重要ではないでしょうか。しかし、けやきホールを２つも３つもつくることはできません。もっとお金をかけずに子どもの居場所を広げるために私が注目しているのは、学校の空き教室と白水川や村山野川の河畔にある整備された空間です。学校は本来、子どもたちにとって最も安全な場所の一つです。市内の小学校も建てられてから四半世紀以上経過し、建築当時に比べると児童数が減少し、東根中部小学校と神町小学校以外には空き教室があります。学校の教室の利用に当たってはいろいろ制約があるとも聞いておりますが、子どもたちの居場所づくりのために大人が知恵を出し合うときではないでしょうか。白水川や村山野川の河畔の活用については、屋外であり水辺でもあることから危険だという声が出ることが予想されます。しかし、オープン以来１年足らずで来場者が10万人を突破したけやきホールも、オープン直後は「多額の金を注ぎ込んで、あんな危険なものをつくって」と批判の声をあげる市民も少なくありませんでした。それなのに連日多くの来場者で賑わっているということは、さくらんぼタントクルセンターのオープンに当たって「多少のすりきずやこぶは家に持ち帰ってください」と言われた市長の言葉が急速に市民の間に浸透した結果と考えることができるのではないでしょうか。職人の世界には「けがと弁当自分持ち」という言葉があると聞きますが、子どもの遊びによるけがも自分持ちであるという考えを広めることも、次代を担うたくましい子どもを育成するにあたっては必要なことではないでしょうか。とはいえ、屋外の水辺に子どもの居場所を確保するとなれば、子どもたちを見守るための最小限のスタッフを配置する必要はあると思いますが、５月から10月ころまでの週末だけでも白水川、村山野川の河畔の活用を考えていただけませんでしょうか。
　以上お尋ねして、２問目の質問といたします。
○岡崎賢治議長　答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長　私からは、居場所づくりに関して空き教室の利用ということについて答弁をさせていただきたいと思います。
　実は、昨年17年度に大富小学校の保護者並びに地区の関係者の方々から、学童保育について空き教室を利用できないかという陳情を受けました。非常に私は今後の放課後児童生徒の居場所づくりということに関しまして非常に興味深いということで、いろいろと研究をしたところであります。その際に市の教育委員会の方と問題点などをいろいろと整理をいたしました。その結果について、できるのではないだろうかということで、平成18年度、来年度中をその準備期間とし、問題点を精査をしながら、ともかくも放課後児童生徒の事業について先駆的にまずやってみようと思っておるところであります。そういうことで、これを突破口として中部小学校や神町小学校以外について、東部、あるいは西部地区をはじめとして空き教室が相当発生しておりますので、そういう意味では、その空き教室を利用した形でいわゆる学童保育事業を広く今後やれるのではないだろうかという感触を私はつかんでおります。その意味で、今後この問題等については鋭意取り組んでまいりたいと考えているところであります。
　あとについては、担当部長の方に答弁をさせたいと思います。
○岡崎賢治議長　武田市民保険部長。
○武田稔市民保険部長　私から介護保険の方で４点ほどございましたので、答弁させていただきます。
　まず最初の介護サービスの切り捨てがないのかと、軽度者に対して今までの制度として訪問介護があったのが、今度は４月からは無くなるのではないかというまずご質問でございますけれども、先ほど市長の答弁の中にもあったとおり、内容とか、それからその期間等が変更になるとお答えしたところでありますけれども、今回の改正の主旨そのものは予防を重点にしたということで予防業務にウエイトが置かれることになるということで、そのサービスの内容が今度は、今までですと日常生活の介護供給関係についても全て出来上がり……サービスした時間によって報酬が支払われるということでしたけれども、今度は、４月からは月額制、それから定額制というサービス内容になってまいります。そのために時間的な制限とか内容についても若干の改正はありますけれども、受けられなくなるということはないという考え方でございます。
　それから軽度者で、今まで要支援・要介護１であったものが要支援１・２に変更になるということが今度はあるわけでございます。その方については予防給付と今度はなるわけですけれども、この制度改正に当たりましても認定業務が本年の２月から実際に変更のつど認定業務が変更になってくるようになります。ですから実際に完全に切り替わるというのは１年ぐらいかかるとなるわけでございますけれども、この間におきまして認定審査会の判定によって要支援１及び２と認定された方につきましては、担当のケアマネージャーを通じてその予防サービス等について「このように今度は変更になりますよ」という十分な説明を徹底いたして、そして理解をしていただいた後にサービスを給付するという進め方をしてまいりたいと思っております。
　それから、次に２番目の目標達成のノルマ化ということでございますけれども、目標を達成しなければ反対に介護保険が赤字になるのでないかというご指摘でございますけれども、ノルマということになってないことは市長が先ほど答弁したとおりでございますけれども、ただ、その基準を一応国の方では示しておかないと、各自治体ごとの計画が非常にばらばらになってしまうということでの参酌標準は一応定めているところでございまして、この前議員の皆様にもお示しした東根市の中間報告の中でも、給付費の見込み等につきまして多少の見込みの違いが生じるということも勘案してございます。そのために基金ということで、その激変を緩和するために基金の取り崩し等を行うということも考えてございます。今のところは介護保険料の当初の設定をするために幾分かの基金の取り崩しをして保険料を若干安くするということでございますけれども、その３期の期間中にまだまだ２億相当の基金の残がございますので、それで値上げということはないように考えております。
　それから、３番目の地域密着型サービスについての見込みでございますけれども、現在の介護事業者につきまして新たな地域密着型サービスについて整備の意向等を聞いております。また、中にはこのようなサービスをしたいという申し出もございます。ただ、その地域介護・福祉密着型サービスをする上で、市としては地域空間整備事業としての計画書を作らなければいけないということで、それが大体１年ぐらいの期間かかって実施ということになりますので、それを勘案いたしますと19年ごろではないかと考えておりますので、先ほど市長の答弁で19年ごろからサービスが供給されるのではないかとしたところでございます。
　それから、最後に地域包括支援センターの運営協議会の運営の関係で、まずは委員の構成でございますけれども、委員の構成の中でも各種サービス事業に従事する者が４名と、少ないのではないかとあったわけですけれども、医師とか、それから福祉関係に従事する人の中で事業に従事する、事業を実際やっている人、介護サービス事業者ですね、それ以外の人が委員となりますので、それ以外の偏った委員構成にはなっていないのではないかと一応考えているところでございます。
　また、運営協議会の委員の請求によって会議開催の要求があれば開催できる旨をしてはどうかということでございますけれども、そのような形で考えているところでございます。
　以上でございます。
○岡崎賢治議長　寒河江健康福祉部長。
○寒河江賢一健康福祉部長　私から２つと思って受け止めさせていただきました。
　１つは人間関係のしっかりした結びつきを考えるべきと思うが、そのために高校生なども含めたより多くの市民に子育てに参加してもらう方策を考えてみてはどうかということでございます。
　昨年、さくらんぼタントクルセンターにおいて斎藤県知事と土田市長の子育てトークを開催したわけですけれども、その際にアンケート調査を実施しました。「子育てについて日ごろ感じていることを書いてください」という自由記載欄でしたけれども、たくさんのご意見をいただきました。その中にこんな意見がありました。「地域が子どもに無関心になってきているので、地域全体で子どもを育てる環境をつくる必要がある」「回りの子どもの名前を知らないことがあり、地域の教育力の再生が必要だと思う」「家庭任せ、学校任せの現状を改め、全住民の手で子育てを進める社会を目指すべきだと思う」「最近、近所におっかないおじさん、おばさんがいないというか、見て見ぬふりをしている人が多いと思う」「今は昔のようなどこの子どもにも声をかけ注意することができなくなってしまった」、そのほかにもたくさんあるわけですけれども、地域の人間関係の希薄化、子どもとの関係の希薄化、何とかしたいという意見であると感じたところであります。福祉事務所としましては社会福祉協議会と一緒になって、これからますますの少子高齢化社会ということで、地域の見守り支え合いというシステムが非常に重要になってくると考えているところでございます。地域の見守りということでは、市に民生委員、児童委員さんがおられるわけですけれども、民生委員さん、児童委員さんのみならず、地域の多くの方々がかかわりを持ちながら一人暮らしのお年よりの夫婦、障害を持っている方などに限らず、議員さんから今お話のありました子どもについての見守りや子育て支援と地域づくりと捕えながら、一緒に考えていきたいと考えているところでございます。
　もう一つ、白水川、村山野川の河畔の活用を考えてみてはということでございます。けやきホールの屋外版としてとらえてはどうかということでございます。
　この河川については親水空間ということで憩いの場として活用するということで、おらだの川整備事業として、市内では白水川の東郷の川原地区、それからご指摘の南町の地区、それから村山野川の若葉町の地区で県事業ということで整備されております。この場所の管理ということでは、地区やシルバー人材センターに委託しているということで、整備については県が行っているということでございます。芋煮会シーズンなどを中心にしながら、特に村山野川においては場所とりをしないと利用できないというほどということで聞いておりまして、多くの市民が利用なされていると思ってもございます。
　けやきホールの屋外版ということでございます。ふと質問を聞きながら思いめぐらしてみますと、東根には様々な分野に、いわゆる名人やら先生という方がいると思っておりますけれども、川遊びの先生ということでは、はてということで思い浮かべるに苦慮したりしました。夏から秋にかけての週末、どなたかにお願いしてということかと思いますけれども、夏には水が枯れる、魚もいなくなる、昔にすればかじか捕りをやったり水遊びをやったなと、そんなことでは今の子どもにもその経験をさせたいなと思いながら聞かせていただいたところです。子育て支援の立場で親水空間としてどう活用できるかと研究させていただければと考えたところでございます。
　よろしくお願いします。
○岡崎賢治議長　１番今野　孝議員。
○１番（今野孝議員）　ご答弁ありがとうございます。子どもたちがすこやかに育ち、高齢者がいきいとするまちの実現を願って幾つかの要望を申し上げ、第３問目の質問としたいと思います。
　１点目は、介護保険についてであります。
　改定介護保険法案の提出に当たって、昨年３月のことでありますけれども小泉首相は本会議答弁において、「軽度者への在宅サービスが状態の維持改善につながっていない」と断言しました。国民の間にはサービスの切り捨てが強硬されるのではないかという不安が広がり、国会でも論戦が展開されました。その結果、厚生労働省の介護給付費実態調査やＮＰＯ法人地域保険研究会による調査などから、軽度者への在宅サービスが状態の維持改善に十分役立っていることが証明されました。軽度者へのサービスに対する批判が強まる中で、厚生労働省は「必要な家事援助は受けられる」と繰り返し答弁しています。本市においても利用者が必要とするサービスが十分に提供されるよう強く要望していきたいと思います。
　２点目は、空き教室の活用についてであります。
　地方からの教育改革として全国的に注目されて視察者が押し寄せた福島県三春町の小学校には、子どもたちがくつろぐことのできる空間があると聞いております。学校でありながら学校らしくない空間とでも言うんでしょうか。休み時間や放課後になると子どもたちが三三五五集まって、寝そべったり本を読んだりしてくつろいでいるというのです。本市の子どもたちにも空き教室を活用して、このような学校にあって学校らしくない自由な雰囲気のスペースを確保してくださるよう強くお願い申し上げておきたいと思います。
　３点目は、河川敷の活用についてであります。
　河川敷の活用と私申し上げているのは、必ずしも水遊びをするということだけを対象としているのではなく、そこで外遊びとか自然とのふれ合いのできるスペースとしてそこを活用できないかと考えているわけですけれども、トリノオリンピックに大選手団を送り込んだ日本がメダルの獲得が１個にとどまったということが各方面で論議を呼んでいます。いくつかの論議の中で私の心に残ったのは次の２点です。１つは、現在の男子の運動能力が20年前の女の子のレベルにまで低下しているという報道です。これは「ニュース23」で取り上げておりましたけれども。もう一つは、北海道でジャンプ人口を増やすべくボランティア等の配置を整えて子どもたちに参加を呼びかけても、最近の子どもたちは外に出ることを好まず、なかなか人が集まらなかったということです。次世代育成支援としては子どもたちの生活を見直し、外で元気に遊び回る子どもをどう育てるかという視点も大切なのではないでしょうか。しかし、外で元気に遊びましょうといくら呼びかけてみても子どもたちが外遊びをするようにはなりません。外遊びはおもしろい、楽しいという実感をどうしたら子どもたちに感じてもらえるのかを考えるべきかと思います。白水川や村山野川等の河川敷に、子どもたちに外遊びの楽しさを伝え、自然とのふれ合いの楽しさを伝える人材の配置を考えてみてはいかがでしょうか。白水川、村山野川等の河川敷の活用を重ねて要望しまして、私の質問を終わります。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了承願います。

◎武田敏夫議員質問

○岡崎賢治議長　次に、17番武田敏夫議員。

　　　〔１７番　武田敏夫議員　登壇〕

○１７番（武田敏夫議員）　私で最後です。よろしくお願い申し上げます。
　通告しております点について質問をいたします。
　国が推し進める三位一体改革が最終年度を迎え、国庫補助負担金が４兆円を上回る規模にまで拡大し、地方税が大幅に削減され、平成16年度から３カ年で５兆1,000億円の交付税が減額されました。さらには、山形県においても平成18年度の施政方針にもうたってあるとおり、県単独補助金、市町村総合交付金が大幅に減額されました。さらに東根市においては、この３年間、三位一体改革の補助金削減で約２億8,000万円、税源移譲で約５億8,200万円で、約３億2,000万円プラスになったものの、地方交付税、臨時財政対策債の減額13億3,900万円で、トータルで約10億円ものお金が東根市に入ってこなくなったわけであります。今後は従来型の財政運営ではとても対応できない局面を迎えております。
　こんな中にあっても我が東根市は将来を展望し、あらゆる事業に費用対効果、改善を推進してまいりました。市長は常に民間でできることは民間に担っていただくと、基本的な考え方で行政運営を実施していることは私は高く評価すべきものと思います。これまでもＮＰＯ法人の業務委託、行政事務のアウトソーシング、または指定管理者制度の導入と人件費を抑制し、平成18年度末でプライマリーバランス、市債残高を約10億円圧縮できると市民に市報で訴えております。さらには土田市長は昨日の一般質問の中で、３期目の市政運営として「東根市を21世紀にふさわしい躍動あふれるまちにしたい」と力強い決意を述べたわけです。この市政運営に、また決意にエールを贈りたいと思います。
　しかしながら、積み残された課題も多くあるわけです。財政運営もますます厳しくなっております。そんなときにさらにもう一歩踏み込んだ効率的、効果的な行財政運営を積極的に推進していただくために、行政の事業を具体的に見直す事業仕分け制度を提案するものであります。この事業仕分け制度は、徹底した歳出削減のための手法と言えるものであります。行政の事業見直し、つまり不要な事業を廃止したり、民間に移管することは、行政依存から抜け出し、収益の活動を回復するために不可欠の推進でございます。しかし、実際には総論が繰り返されるばかりで、各論は延々と進んでいなかった。そこで、自治体職員など現場の人々が予算書の全事業項目を個々にチェックする制度でもあります。また、行政の持つ一つ一つの事業をそもそも必要な事業なのか、また必要な事業なら行政と民間どちらがやるべき事業なのか、行政でやる事業なら、これは国や県、市町村いずれがやるのが妥当なのかを順次検討し、整理していきます。この作業は現場の視点と外部の目と２つの観点から各事業の具体的な見直しが行われます。つまり市職員、専門家、民間企業の人々など一般市民、さらには他の自治体職員や経理に詳しいビジネスマンなど外部の視点も取り入れまして様々な角度から事業が見直しされる点が特徴であります。
　国の方では、小さな政府に向けて2002年２月に民間シンクタンクの事業仕分けプロジェクトがスタートいたしました。2005年９月には経済財政諮問会議で合意し、取り組んでいる現状であります。これまで行われてきた事業仕分けの成果を見ますと、県では岩手県、秋田県、宮城県、千葉県、新潟県など９県で実施しているようであります。また、市では横浜市、新潟市、滋賀県の高島市などで実施をしておるわけでございます。例を申し上げますと、滋賀県高島市は人口５万5,000人ですが、一般会計予算が268億円の自治体であります。この速報を見ますと、119事業、事業費で128億円を対象に不要、民間、市、ただし市であっても改善が必要だと、ほぼこれは現状どおりだという方法で仕分けが実施されたわけです。その結果、14事業、約３億2,000万円が不要であると区分され、対象事業と比較して事業数ベースで不要な事業が11.6％という結果です。さらに民間というラインまで含めますと、事業費で約４億円が対象となり、事業費総額３％に当たります。この事業仕分けの方法は、東根市においてもこれまで内部的に行政評価を行ってきておりますが、これまでの推進したものを生かしながら、さらに一歩進んだ取り組みだと思います。我が東根市においてもこのような事業仕分けにより徹底した歳出削減に向けて取り組んでいくべきではないかと思うわけでございますが、市長のご見解をお伺いしたいと思います。
　次に、女性消防職員の登用について質問いたします。
　まず始めに、昼夜を問わずあらゆる災害から市民の皆さんの生命と財産を守り、東根市民が安心して暮らしていけるため奮闘しておられます消防、そして関係者の皆様に深く敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
　この女性消防士の登用については、私は平成12年９月議会で一般質問申し上げた経過がございます。あれから５年半、近年の内外の諸情勢が急速に変化する中で、時代の要請や市民のニーズに対応した施策を実施していかなければならない時期に来ていると認識し、再度の質問とさせていただきました。
　東根市の消防業務は、最近の市街地の拡大や多様化する市民生活の環境の変化に適応した総合的な防災体制の確立が必要なことは言うまでもありません。そんな意味で、このたび新しいイメージを持つ東根市の公共施設を意識しながら、開かれた消防署として周辺の街並みとの調和を図ることを想定して、ＰＦＩによる消防救急活動を迅速安全に遂行するためコンパクトな平面、わかりやすく機能的なレイアウトを備えた立派な消防庁舎が昭和47年建設以来36年ぶりで来年、平成19年４月オープンに向けて準備を進めておるわけでございます。消防業務を見てもわかるとおり、最近、救急救護の体制の充実が叫ばれております。救急救護体制の充実を考えますと、昨年17年度ですが、救急出動件数は年々増加の傾向にあり、前年度対比182件も増加で、トータルで1,321件となっております。昭和43年、救急業務開始以来最高の増加率となっております。市民生活に深く定着した行政サービスとなっており、現在、東根市消防本部では７名の救急救命士と職員が昼夜を問わず業務に専念し、隊員一丸となって知識、技術の向上に努めていることに対し、敬意を表するものでございます。
　そんな関係上、救急業務の高度化が叫ばれている昨今、東根市において２台目の高規格救急車が今月の28日に配置になると伺っております。救急業務の中で急病による行動として搬送した人は、昨年770人と最も多く、その中で女性の方が半数近くおるわけでございます。男性なら男性、女性なら女性と同性でなければ理解できない女性特有の心と身体に対応できる体制づくりが今大切になってきているのだと私は思っております。女子警察官、女子自衛官と女性の働く場所はオープンになって久しいわけでございます。この機会に消防士についても女性の登用が必要な時期にきていると思います。そして、救急業務、また防火防災活動の推進、そして防火組織の市民に対する育成も幼年消防クラブ、婦人防火クラブ育成など心配り、気配りの細やかさを生かした女性の登用を是非登用すべきと思うが、市長のご意見をお聞かせいただきたいと思います。
　登壇での質問を終わります。
○岡崎賢治議長　17番武田敏夫議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　武田敏夫議員の質問にお答えをいたします。
　始めに、事業仕分けについてでありますが、議員ご指摘のとおり行財政改革は地方自治体にとって最重要課題の一つであり、本市においても行財政改革大綱を定め、改革を推進しているところであります。現在、第４次行財政改革大綱を策定中でありますが、これまでにおいて職員定数の削減や行政事務のＮＰＯ法人への委託などによる歳出の抑制、東根版フレックスタイムでの窓口業務の延長による行政サービスの向上など、他の自治体に先がけて実施し、着実に成果を挙げてきているところであります。このように健全財政を維持しながら知恵を出し、改革を進めているところではありますが、長期化している景気の低迷に加え、急激に進む少子高齢化に伴う社会保障費の増嵩や三位一体改革の推進などにより取り巻く行財政環境は一層厳しくなることが予測され、これまで以上に簡素で効率的な行財政運営をしなければならないとの思いから、第４次大綱の策定を指示したものであります。先の全員協議会でもお示ししておりますように、第４次大綱では民間の経営理念を取り入れた抜本的な改革を実行していくため、新たな行財政システムの確立を基本目標として定め、事務事業の見直しとともに行政評価システムの導入検討についても盛り込んでおります。
　議員のご質問にもあるように、三位一体改革の影響で一般財源は大幅に削減され、さらに県の総合交付金なども削減となる見込みであることなどを勘案すれば、事務事業の見直しは喫緊の課題であるととらえております。事務事業の見直しについては、投資的事業や消費的事業をはじめとして補助金、負担金など全ての事業の洗い出しが必要と考えております。現時点では、市民の意見を取り入れた見直しを図るため、行財政改革推進懇談会委員などの識見者数名からなる事務事業見直し組織を18年度中に設置し、三位一体改革により補助金が一般財源化された事業などから精査を進めていく考えであります。精査の具体的な手法につきましては、これから検証していくことになりますが、進めるにあたってはこれまで実施してきた事務事業や目指す目的の達成度の検証や事業費と成果との比較、事業期間、対象者の範囲など全般について検証する必要があると考えております。
　ご提案の事業仕分けについても、事業見直しの一つの手法として新潟市などの自治体で施行されているようでありますが、現在は職員研修を行うなど意識改革として取り組んでいる段階と伺っております。いずれにしましても、議員ご指摘のとおり厳しい行財政環境の中において多様な市民ニーズに対応していくためには事業の見直しは必至であることから、ご提案の事業仕分けの手法を含め、あらゆる方策を研究しながら事務事業見直しシステムを構築してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　次に、女性消防職員の登用についてのお答えをいたします。
　女性消防職員は、昭和44年に川崎市で初めて採用され、その後、徐々に採用する消防本部が増えてまいりましたが、女性の深夜業務への従事が制限されていたこともあり、女性消防職員を採用する消防本部はごく一部に限られていました。その後、平成６年の労働基準法の一部改正により、女性の深夜業務への従事制限が解除されたこともあり、平成17年度における全国消防職員数およそ15万4,000人のうち、女性消防職員の数が2,053人と増加しておりますが、割合としては1.33％とまだまだ少ない現状であります。東北管内においても13消防本部で49人の女性が勤務し、県内では山形市が初めて平成18年度から１名の採用を決定しておりますが、やはりほとんどが大規模な消防本部による採用となっております。本市において平成19年４月に開所予定である新消防庁舎には、仮眠室、風呂場、トイレなど環境整備がなされており、女性職員の受け入れに支障はございません。また、男女共同参画社会基本法で社会のあらゆる分野において男女が性別による差別的取り扱いを受けないこと、個人としての能力を発揮する機会が均等に確保されることが21世紀の最重要課題と位置付けされていることに鑑み、平成13年度まで本市の消防職員採用試験募集要綱には「男子に限る」としておりましたが、現在はその項目を削除し、女性にも広く門戸を開放しているところでありますが、現在まで応募はない状況であります。今後一層、消防需要が高まる中で救急救護はもとより、防火防災対策、自動体外式除細動器の使用方法等の普及についても女性ならではの業務の需要が増えてくるものと認識するところであります。新消防庁舎が完成すれば設備上の勤務条件もより整うこともあり、多くの女性が採用試験に応募され、登用されることを期待するところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　17番武田敏夫議員。
○１７番（武田敏夫議員）　答弁をもらったわけですが、この事業仕分けについては手法を含めて、そして研究をしたいという答弁をいただいたわけです。
　それでは、具体的に何点かお尋ねをしたいわけですが、まず１点は、今回の三位一体の改革によりまして一般財源化された補助金、負担金、これなどは相当の額があるのではないかと思っているわけですが、その額が今回どのぐらいの額があったのか、この点をまずお示しを願いたいと思います。
　さらには、このたびの予算で県単の補助金、それから市町村総合交付金などが大変厳しいものになっておるわけですが、この予算書、また振興実施計画の39号を見ますと、重要事業だけで180以上の事業があるわけです。また、18年度で新規事業も約21事業以上あるわけですが、そんな中で具体的に廃止、または削減などいかほどあるのか、この辺などもお示しを願いたいと思うわけです。ただ、これは大事なことなんですが、今市長の答弁にもあったように、県の補助金、交付金の今回廃止、または削減が相当数あったわけでなんですが、その事業の補助金、交付金が廃止、削減になっても、その事業をどうしても継続しなければならないという事業があるはずなんです。そういうものについても検討はしたと思いますが、どうしても継続しなければならない事業、その中で施政方針にも今回うたってあるわけですが、その中で今回県の補助金、または交付金がなかった場合には、その県の肩代わりはしないんだという基本的な考え方が載っているわけです、今回の市長の施政方針の中に。だけれども肩代わり、継続しなければならない事業というのがあったはずなんですけれども、そのようなものがどのように個々に対応したのか。また、具体的な内容なんかもお示し願えればありがたい。その場合には事業の評価を行ってやったのか、その辺などもお伺いしたいと思います。
　もう１点は、今回予算書にも出ているわけですが、質問が質問ですので私も質問するわけですが、事業見直しをやりまして今回８カ所の指定管理者制度を実施するわけなんですけれども、これまでも費用対効果の観点から経費の額、それから相当な効果があると私も期待するわけですが、その経費の節減、具体的にどのようになっておるのか、その辺などもお示しを願いたいと思うわけです。
　第２点目の女性の消防士の登用についてですが、私冒頭で申し上げたように５年半前に質問したわけですが、そのときには今市長が最初におっしゃったものについてはなかなか受け取れていただけなかったわけですが、今の答弁を見ますと、まず女性消防の登用があることを期待するという前向きの大変満点回答を私いただきましたので、これは東根市の消防士になりたいと願う女性にとってはすごい名誉であると私も、もう二問、三問はなくてもいいなと思っているくらいなんですが、せっかくの機会ですので何点かお伺いしたわけですが、よろしくお願いしたいと思います。
　実は、この問題については同僚議員が去年の９月に女性消防士について質問申し上げました。その中で今市長が答弁あったように、平成13年度までは男子に限ったわけですが、14年度から男子を削除したと、今お話しあったように消防職員採用試験の募集要綱から取り外したと、そして女性に門戸を広く開けておるんだということもありました。ところが、今までは応募した人はゼロなんだと今市長の方からも答弁がありました。私今回、山形市の消防の要綱をちょっと取り寄せてみました。その中でいろいろあるわけですが、今回山形市で初めて18年度から女性消防士が１名採用になるわけですが、その中で消防士、昭和53年４月２日から63年４月１日まで生まれた方と、そしてさらに「※印」を入れて女性の方も受験できますと、こういうわざわざ「※印」を入れて市民に親切にご案内をしておるわけです。そういう面も確かにこれはすごいことだと思っていました。それで、うちの消防署を見ますと、身長160センチメートル以上、体重50キログラム以上と女性男性も区別がなく載っておるわけです。山形市の場合ですと、男性が160センチ、女性は155センチ、体重が50キログラム、あと女性は45キロ以上と詳しく載っているわけですが、その面では今市長が登用するという回答をいただきましたので、是非18年度の採用要綱からこのようなご案内をしていただけるものと思っておりますが、再度総務部長にお聞きしてみたいと思います。
　参考のためですが、陸上自衛隊のものを私も取り寄せました。身長は男子で165センチ、女子は150センチと、肺活量もあります。また、そういう面では、山形県警の方も、男性女性と分かれておりまして、身長は男性が160センチ以上、女性は155センチ以上、体重は男性が47キロ、女性が43キロと、これも男女区別して詳しく載っているわけですが、是非「※印」を入れて女性の方も受験できますということを是非入れてほしいと、この点について担当部長としてのご見解をお聞かせ願いたいなと思っております。
　それから、私は質問の主旨に書いてあるわけですが、ＡＥＤ、これの自動体外式除細動器、今、市長もおっしゃいましたが、そのことについてお聞きしたいなと思っております。
　これについても同僚議員の方が昨年の12月議会で質問あったわけですが、そのやりとりを見ておりまして、私も設置する場所、または設置の対応が不十分であると、是非もっと設置の場所、それから設置する数も多くしていただきたい、こう思うから質問するわけですが、参考までですが、このＡＥＤの資料によりますと全国に毎日100人近い人が心臓疾患によって突然死で亡くなっておるわけです。山形県でも年間に約1,000人の方が心臓疾患で亡くなっておるわけですが、この資料を見ますと、実はこの資料は山形県救急業務高度化推進協議会で出している資料なわけですが、その中で詳しく載っておるわけです。お店や施設で利用者が突然倒れたときに救急車が到着するまでの数分間、約６分ぐらいの間ですが、救急措置に欠かせないのがＡＥＤであると、自動体外式除細動器ですと、山形県ではＡＥＤの設置、普及を呼びかけておりますよということが載っているわけです。私も先般、先月ですが山形のスポーツセンターでＡＥＤの講習会を受けてきたわけですが、これが驚くほど簡単なわけです。この機械が音声で順序を教えてくれるんです。追って説明してくれるから本当に簡単だ。このことも含めますと、何としても1,000人ほど山形県でも亡くなっている、全国ではもう１日100人ぐらい亡くなっているということで、是非この設置についても前向きにしてほしいなと思うわけでもございます。
　ここでお聞きしたいわけですが、心臓性の突然死を防ぐために私たち身近なところに機械、ＡＥＤが配置されていることが救命効果があるわけでありまして、そのことを考えますと、現在市の体育館、タントクルセンター、スイミングクラブとありますけれども、公共施設にも是非置いてほしい。特に市役所、それからさくらんぼ東根駅とか市内の小中学校に是非設置していただきたいと私のお願いなわけです。この前の奥山議員とのやりとりの中では、学校について、教育長は12月議会で中学校単位で検討していきたいと答弁しておるわけですが、その後どのような対応、検討をしておったのか、この辺も突然でございますが教育長にもご答弁願いたいなと思います。特に情報によりますと、酒田市内の中学校11校で今年の４月から中学校にＡＥＤを置くそうです。この中のやりとりの中では、１基大体30万円と言いますけれども25万円ぐらいで買えると。また、リースもきくんだということも聞きましたので、この辺の検討もなさったのかなさらないのか、この辺も。また市役所、またはさくらんぼ東根駅に、人の集まるところ、そういうところにも是非置いてほしいんですけれども、その辺のご見解も消防長よりお聞かせ願いたいと思います。
　あともう１点は、救急講習会の普及、また啓発についてお聞きしたいなと思っております。平成17年度の救急救助統計表を見てみますと、その中で東根市の17年度の応急手当、講習実施状況を拝見しますと、全部で48回ほど講習会を実施しておるわけですが、その中で普通救命講習、また一般処置の講習、心肺蘇生法とＡＥＤの講習とあるわけですが、その中でＡＥＤの講習会を３回しかやっていないわけです。そういう面も含めますと、一人でも多く市職員をはじめ多くの市民が正しい自動体外式除細動器の使用等を含めて、心肺蘇生法と合わせて講習会を是非実施していただきたい、この点の消防長のご見解を第２問目でお聞きしたいと思います。
　以上です。
○岡崎賢治議長　答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長　私の方からは１点だけ答弁をさせていただきます。
　先ほどの女性消防士の応募の件でありますが、14年から「男子に限る」ということを取って、それを削除したにもかかわらず女性の応募者がこれまで一人もいないという報告を受けましたので、私は今、正に武田議員が指摘したとおり「男子に限る」ということを削除しただけでなく、その女性消防士ということを「女性も可」としないとなかなか女性の人は応募しにくいんじゃないだろうかということで、その山形市の応募要綱を私は見たわけではありませんけれども、来年は「女性も採用可」ということをきちんと明示をしなさいということを事務当局の方に指示したつもりであります。ですから、その意味で山形市の「※印」の部分も大いに参考にしながら、新しい消防庁舎も完成することでありますし、女性用の風呂場とか仮眠室とかいろんな意味で設備もきちんとできあがりますから、その意味で今度は女性の応募者もいるんじゃないだろうかと。ただし、採用試験は公正な上でその試験をさせていただきたいと思っております。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　市長答弁以外の事務的な部分について、私の方から答弁申し上げたいと思います。
　最初に三位一体改革関連で一般財源化された補助負担金はどのぐらいかというご質問かと思います。
　平成18年度における国からの補助負担金の削減につきましては、特に大きいものが２つありまして、児童扶養手当給付費の負担金がこれまでの国４分の３、市４分の１の負担割合が、国３分の１、市３分の２となりまして、これにより約3,430万円の影響額となっております。また、児童手当給付費の負担金が、これまでの国３分の２、県６分の１、市６分の１の負担割合から、国・県・市それぞれが３分の１の負担割合となりまして、約3,020万円の影響額となったほか、全部で７つの事業で約6,930万円の影響額となっております。さらに今回は児童手当がご承知のように小学校３年生から６年生までに対象者が拡大されたことによる制度的な影響額、これが約1,870万円となりまして、全体で約8,800万円が市に対しての影響額ということで、これについて一般財源化されることになったところであります。
　一方、県からの補助金や総合交付金等の削減につきましては、一番大きいのが一本木土地区画整理事業における県道負担金、これがこれまでの６分の１の負担割合から10分の１に大幅に削減されまして、全体では9,000万円の市の負担、いわゆる削減がされたわけです。これにつきましては、平成18年度分で1,960万円の削減、さらに総合交付金などにおきましては、シルバー人材センター事業への交付金が33％減額されまして、108万円の削減。さらに、浄化槽設置事業への補助金廃止に伴う96万8,000円の削減ということで、全部で18事業で約1,220万円の削減ということで、平成18年度の補助金、交付金全体で県からの部分が約3,180万円が削減された結果になっております。国の補助金と違いまして一般財源化はあり得ませんので、この額そっくり削減されたという形になっております。
　それから、それに対して市が補てんしたものはあるのかというご質問かと思います。国の補助負担金の削減につきましては制度的なものが中心で、地方の裁量はありません。ということで、平成18年度は所得譲与税として一般財源化されていることもありまして、そのまま受け入れざるを得ないような状況になっております。ただし、県からの県道負担金の削減につきましては事業完了目前にしておりまして、この予算をつけないということはできませんので、そのまま市が削減額を負担、補てんして計上しているところであります。
　さらに総合交付金の削減につきましては、議員からの発言にもありますように市長からの当初予算案の大綱において申し上げましたとおり、義務的な経費以外につきましては原則的には県の削減額を市は肩代わりしないという方針で予算の編成を行っております。ただ、義務的な経費と言いますと、小中学校の防音事業の関連しての補助金ですけれども、いわゆる電気料補助があったわけです。これが小中学校合わせて280万円、これが削減されますけれども、これは義務的な経費ですので当然市が別個に予算措置をしているところであります。
　それから、補助金の見直しをしたのかという質問ですけれども、県の方でもどのようにこの事業を査定したのかわかりませんけれども、あくまでも財政上の問題から削減されたものだと受け止めておりますので、市としては今回は見直しをしないままそのまま計上したところであります。
　それから、指定管理者制度に伴っての削減をどのように図ったかということなんですけれども、平成18年度から６つの体育施設と屋内ゲートボール場、神町学童保育所、そして６つの集落施設について指定管理制度に移行するところであります。このうち、これまでも管理経費の支出のあった６つの体育施設と屋内ゲートボール場につきましては、指定管理者制度に移行することによって人件費を中心に約1,950万円の節減効果を見込んでいるところであります。その他の学童保育所や集会施設につきましては、これまでも管理経費の支出を行っておりませんので、指定管理者に移行したからといって何ら変わりはないところであります。
　それから、ＡＥＤについての整備の検討について行ったかという質問があったかと思います。この件につきましては、昨年の12月議会におきまして奥山議員から質問があったところであります。そのときに、本市のＡＥＤにつきましては消防署、さくらんぼタントクルセンター、市民体育館に配置されておりまして、機器の価格が高価なこともあって関連団体からの貸与やリース、補助事業なども含め導入方法を検討していきたいと教育委員会から答弁申し上げたところであります。市民や児童生徒の生命を守るという意味でＡＥＤの有効性は十分認識はしておりますけれども、財政的に大変厳しい中で優先順位を定めて事業の選択が必要でありまして、新年度の予算には計上されなかったところであります。児童生徒の安全といった観点からは、今年と来年度の２カ年計画でテレビ付きインターフォンの設置事業に取り組んだこともありまして、さらには発達障害児も含めた障害児に対する支援を行うための特別支援教育推進事業も新規に計上したということで、そのときそのときのニーズに合ったような予算の計上をしたところであります。
　なお、昨年末に教育委員会が主催で関係職員がこのＡＥＤの講習会を受講したところであります。このようなことで、ＡＥＤの整備につきましては振興実施計画（第39号）の策定の中で、限られた財源の中でありますけれども事業の優先度も含めて関係課と協議していきたいと思っておりますので、よろしくご理解のほどをお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長　小関消防長。
○小関善次郎消防長　ＡＥＤと講習のことですけれども、救急車が到着するまでの空白の時間帯がその措置によっては非常に社会復帰率に大きな差が出るということで、消防本部としては各種団体や事業所などに年間約50回程度の救急講習会を行っております。その中にＡＥＤ講習も実施しております。救命率向上が消防として最も重要な業務でございますので、ＡＥＤの設置普及や市民に対して講習会を積極的に指導していきたいという考えを持っておりますので、よろしくお願いいたします。
○岡崎賢治議長　17番武田敏夫議員。
○１７番（武田敏夫議員）　今、答弁をいただきました。まず、この事業仕分け制度についてでありますが、これ前にも述べたように、今部長から具体的にいろいろとお話しあったわけですが、いずれ県の補助金の削減、また交付金の削減ということでいろいろと苦慮しているといいますか、特にさくらんぼ駅前の６分の１から10分の１の補助金なんかも本当に9,000万円という膨大な額になっておるわけでありますが、その点も含めまして、とにかく財政的にも大変な時期に来ているのだなということも鑑みながら、是非市長にもお願いしたわけですが、事業仕分け制度についても徹底した歳出削減のための手法でもございます。それで今答弁にもあったように、行財政改革推進懇談委員会ですか、これも18年度に立ち上げると、設置するということもありました。その中で是非民間のシンクタンクなんかの協力も得まして、講師を是非招いて、市の担当者の勉強会なども是非していただきたい。このことについて最後に市長のご見解をお聞かせ願いたいと思います。
　また消防関係ですが、今市長からお話あったように大変にありがとうございました。是非「※印」を入れて、女性の方も受験できますと、親切にしていただければ、これまた実は私も市民相談の中で保育士も市役所職員にもなれない。または消防士に何でなれないんだという声を市民の相談を受ける方も去年おりました。そういう面でも含めて質問をしたわけですが、是非受験するためにも是非変えていただきたい。山形市でも130名ほど消防の応募があったそうです。８名の女性が応募したと。その中で１名合格したわけですが、是非東根市でも新しい庁舎の中で十分発揮できるような設備が整っておりますので、そういう面では消防庁舎に女性消防士を登用していただくように期待を申し上げながら、３問目の質問を終わりたいと思います。１点だけ市長お願いします。
○岡崎賢治議長　答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長　事業の仕分け等については、これからも議員ご指摘のとおり我々もいろいろと勉強していなければいかんと思っております。今後、職員の研修も含めて、講師など議員あたりからもいろんな方がおれば逆に紹介してほしいと考えております。いずれにしましても、そういう研修をさらに積み上げて、職員の組織のレベルアップを図っていきたいと思っております。
　最後に逆に１点だけ。先ほど児童手当などについては３分の２が我々は現在のところは負担増になっているわけであります。先ほど総務部長の説明の中で３千何がしかのお金が負担増となるということを申し上げました。これは今後、たばこ税などの値上げによって、そして特例交付金という形で市に入ると聞いております。これについては、特に議員所属しております公明党の国会の中での主張によって児童手当が拡大されてきたことはご案内のとおりでありますから、この辺についてはしっかりと特例交付金でちゃんと賄えるように３分の２がそうでないと我々が負担増になりますので、今後検証、注視していきたいと思いますので、議員の方からもお声がけをよろしくお願いしたい、このことを申し上げたいと思います。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了承願います。

◎散　　　　　会

○岡崎賢治議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。
　本日はこれで散会します。御苦労さまでした。

　　　午後　２時２３分　散　会

番号	質　問　者	質問事項	質　　　問　　　要　　　旨	答弁者
５	田　中　　　昭議　　　　　員	１．地域防災計画について	１．地域防災計画が今年の１月に全面的に　差し替えされております。新たに追加さ　れた計画及び既存の計画内容も一部修正　されるなど、従来と比較すると一段と充　実された計画であると思います。　　その地域防災計画の現段階における進　捗状況を、どの様に捉えておられるの　か。また、今後更なる有効性と実効性を　求め、進むべき方向と対策についてお聞　かせ下さい。	市　　長
５	田　中　　　昭議　　　　　員	２．人口減少問題について	１．日本社会のシステムそのものが持続不　可能になると言われる人口減少が、予測　より一年早く到来し、これまで人口増加　を続けてきた日本も歴史的な転換期を迎　えたものと思います。　　そこで、本市の行政に及ぼす影響と取　るべき対策と課題について。また、人口　減少とどの様に向き合おうとされるのか　お伺い致します。	市　　長
６	秋　葉　征　士議　　　　　員	１．組織機構の見直しについて	１．行政サービスの向上のためにも、行革　の推進とともに、組織機構の見直しをす　べきと考えるがどうか。	市　　長
７	今　野　　　孝議　　　　　員	１．介護保険について	１．新予防給付の創設によって、介護サー　ビスが切り捨てられることはないのか。２．給付削減の目標達成が事業計画に織り　込まれるが、目標達成がノルマ化するこ　とはないのか。３．政府が示している参酌標準（平成26年　度目標値）に無理はないのか。４．本市における地域密着型サービスの供　給開始時期はいつ頃と考えているか。５．地域包括支援センター運営協議会の委　員の構成と運営についてどのように考え　ているのか。	市　　長
７	今　野　　　孝議　　　　　員	２．次世代育成支援について	１．次世代育成支援は地域づくりそのもの　と考える。その意味で、本市のめざす将　来像をどのように考えているのか。２．就学児童等の居場所づくりは緊急を要　する課題であるが、同時に児童等に関る　市民を増やすことも重要な課題と考える　がどうか。	市　　長
８	武　田　敏　夫議　　　　　員	１．行政の事業を具体的に見直す「事業仕分け」によるさらなる行財政改革の推進について	１．市の全事業を対象に、不要・民間委託　・他の行政機関の事業・引き続きやるべ　き事業の４種類に区分けする「事業仕分　け」を実施してはどうか。	市　　長
８	武　田　敏　夫議　　　　　員	２．女性消防職員の登用について	１．救急救護体制の充実、防災対策の推　進、ＡＥＤの使用方法の普及等、きめこ　まやかな対応をおし進めるため、女性消　防職員の登用が必要な時期にきていると　思うがどうか。	市　　長消防長