平成１８年第１回東根市議会定例会　３月　６日　議事日程　第２（一般質問）

議事日程　第２（一般質問）

平成１８年３月６日　午前１０時　開　議

　　　　　　岡　　崎　　賢　　治　議長　　　　　　　結　　城　　　　　芳　副議長


◎出席議員（１８名）
　１番　　　今　　野　　　　　孝　議員　　　　　　　２番　　　加　　藤　　信　　明　議員
　３番　　　浅 野 目　　幸　　一　議員　　　　　　　４番　　　田　　中　　　　　昭　議員
　５番　　　阿　　部　　清　　雄　議員　　　　　　　６番　　　阿　　部　　綾　　子　議員
　７番　　　高　　橋　　ひ ろ み　議員　　　　　　　９番　　　清　　野　　貞　　昭　議員
１０番　　　奥　　山　　重　　雄　議員　　　　　　１１番　　　森　　谷　　政　　志　議員
１２番　　　佐　　藤　　　　　直　議員　　　　　　１４番　　　秋　　葉　　征　　士　議員
１５番　　　清　　野　　忠　　利　議員　　　　　　１６番　　　高　　橋　　一　　俊　議員
１７番　　　武　　田　　敏　　夫　議員　　　　　　１９番　　　武　　田　　　　　　議員
２１番　　　結　　城　　　　　芳　議員　　　　　　２２番　　　岡　　崎　　賢　　治　議員

◎欠席議員（１名）
１８番　　　深　　瀬　　秋　　広　議員

◎説明のため出席した者の職氏名
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　教育委員会
土　田　正　剛　　市　　　　　長　　　　　　　　横　尾　智三郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　委　　員　　長
　　　　　　　　　選挙管理委員会
植　村　良　作　　　　　　　　　　　　　　　　　横　尾　　　尚　　代表監査委員
　　　　　　　　　委　　員　　長
八　島　一　夫　　農業委員会会長　　　　　　　　小　関　善次郎　　消　　防　　長
武　田　新　市　　助　　　　　役　　　　　　　　奥　山　昭　男　　収　　入　　役
小　関　正　男　　教　　育　　長　　　　　　　　椎　名　和　男　　総　務　部　長
武　田　　　稔　　市民保険部長　　　　　　　　　寒河江　賢　一　　健康福祉部長
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　建　設　部　長
武　田　國　義　　経　済　部　長　　　　　　　　杉　浦　正　弘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　兼水道部長
原　田　清一郎　　教　育　次　長　　　　　　　　高　橋　一　郎　　総合政策課長
荒　川　妙　子　　庶　務　課　長　　　　　　　　矢　作　　　隆　　財　政　課　長
　　　　　　　　　選挙管理委員会　　　　　　　　　　　　　　　　　監　査　委　員
武　田　　　綏　　　　　　　　　　　　　　　　　名　和　信　博
　　　　　　　　　事　務　局　長　　　　　　　　　　　　　　　　　事　務　局　長
　　　　　　　　　農業委員会
武　田　庄　一
　　　　　　　　　事　務　局　長

◎事務局職員出席者職氏名
牧　野　利　幸　　事　務　局　長　　　　　　　　清　野　敬　信　　事務局長補佐
佐　藤　慎　司　　議　事　係　長　　　　　　　　齋　藤　美奈子　　主　　　　　任
森　谷　秀　範　　主　　　　　事

◎議　事　日　程

　議事日程第２号
　　　　　　　平成１８年３月６日（月）　午前１０時　開　議

　日程第　１　　市政一般に対する質問
　　　　　　　　１　１１番　　　森　　谷　　政　　志
　　　　　　　　２　　５番　　　阿　　部　　清　　雄
　　　　　　　　３　  ３番　　　浅 野 目　　幸　　一
　　　　　　　　４　　７番　　　高　　橋　　ひ ろ み
　　　　（散　　　　　会）


◎本日の会議に付した事件

　議事日程第２号に同じ。

平成１８年東根市議会第１回定例会一般質問発言通告書

番号質　問　者質問事項質　　　問　　　要　　　旨答弁者

１森　谷　政　志
議　　　　　員１．市長の政治姿勢について１．市長は、２期８年間の市政運営をどの
　ように自己評価されているのか。
２．土田市政の８年間の実績とその評価は
　高く、今年９月には任期満了を迎える
　が、本市の更なる発展に向け、３期目も
　市政を担う考えはあるのかお伺いしま
　す。市　　長

２阿　部　清　雄
議　　　　　員１．神町北部土地区画整理事業及び関連事業について１．現在の進捗状況及び今後の年次計画に
　ついて。
２．一本木・中央・温泉・下川原の宅地充
　足率及び実勢価格等について。
３．新設校用地取得について。
４．学区について。
５．行政運営のスピード化について。市　　長
教　　育
委員長

３浅野目　幸　一
議　　　　　員１．公正な競争入札のあり方について１．予定価格の事前公表・低入札価格調査
　制度について導入の考えはないか。今後
　も、最低制限価格制度を維持する考え
　か。
２．「公共工事の品質確保の促進に関する
　法律」の適切な推進のために、総合評価
　落札方式の導入を調査・検討している
　か。
３．入札制度の改善には、一般競争入札の
　拡大が挙げられる。対策として、ＣＭ
　（分離発注）方式の導入も有効と考える
　がどうか。
４．競争入札を郵便入札で実施する考えは
　ないか。また、電子入札と電子納品導入
　の計画はないか。
５．安請けダンピングの防止や「公共事業
　における賃金等確保法（公契約法）」の
　制定にむけた取り組みが必要ではない
　か。市　　長

４高　橋　ひろみ
議　　　　　員１．ＰＦＩ事業について１．ＰＦＩ事業の今後の取り組みについて市　　長
教　　育
委員長

◎開　　　　　議

○岡崎賢治議長　皆さん、おはようございます。
　本日の会議に欠席の届け出がありましたのは、18番深瀬秋広議員です。したがって、出席議員の数は18名で定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。
　本日の会議は、議事日程第２号によって進めます。

◎市政一般に対する質問

○岡崎賢治議長　日程第１　市政一般に対する質問を行います。
　質問は通告順としますが、発言順番を迎えたときに議場にいない場合は、発言権の放棄とみなしますので、そのようにご了承願います。

◎森谷政志議員質問

○岡崎賢治議長　最初に、11番森谷政志議員。

　　　〔１１番　森谷政志議員　登壇〕

○１１番（森谷政志議員）　おはようございます。第１回定例会の最初の質問をさせていただきます。質問事項は、市長の政治姿勢についてお尋ねいたします。
　市長は、平成10年９月から今日までの７年半、東根市長として市政運営をされてきまして、数多くの実績を残されてきたものと思われますが、自己評価をどのようにされておられるのか、お伺いいたします。
　私は、土田市長の功績は大変なものがあり、今日の元気な東根市は正に土田市長の実績そのものと高く評価をいたすところであります。今、就任した当時を思い出してみますと、最初に55名の職員削減を計画され、平成14年までに実現されまして、人件費だけでも５億円以上の効果を出されました。また、職員の電話対応にも気を配られた結果、職員の意識改革につながり、市民からは大変喜ばれるようになりました。また、市民課窓口業務をフレックスタイム導入により６時半まで時間延長できたのは、財政負担をかけずして市民サービスの向上ができましたことは、市職員の全面的な協力があればこそでありまして、全国でも２番目という画期的な改革でありました。
　また、新幹線開業に合わせての新東根駅のネーミングでは、公募により「さくらんぼ東根駅」とは決定しておりましたが、ＪＲとの交渉において難航し、半ば諦めかけていた時期がありましたが、土田市長になるや、すぐ多彩な人脈と粘り強い交渉によって「さくらんぼ東根駅」のネーミングに成功したことは、これからますます発展する東根市の大きな大きな財産であると同時に土田市長の実績として後世に語り継がれることでありましょう。また、「さくらんぼ東根駅」としたことで、その後、さくらんぼにこだわったまちづくりをする原動力となったことはもちろん、これから将来にかけての経済効果は計り知れないものがあるものと期待するものであります。
　また、東根市民生活の利便性向上に市民バスの運行も同時期に始められ、このころから東根市の活気が一段と感じられるようになったのであります。ＢＳＥ問題や農薬問題が発生したときには、素早く適切な対応をとられ、生産者を守ると同時に消費者にもいち早く安全対策をとられたものでありました。
　また一方では、環境問題では将来を予測され、平成13年に県内自治体では最初に環境ＩＳＯ14001の認証を受けましたが、ここでも市長は「認証取得は目的でなく手段である」と言われ、その後、学校版ＩＳＯとして教育現場に環境問題を提起されました。それが今では大変に大きな教育効果となって発表会を開催するまでになり、着実に成果を上げていることは大変すばらしいことであり、昨年立ち上げた環境衛生組合設立の今後の活動にも影響があるものと期待をすると同時に、土田市長の政治手腕にも期待をいたしているところであります。
　また、ひがしね祭りにおいても７、８年前まではあまり活気のない祭りでありましたが、平成12年、新得町からおいでいただき本場のよさこいソーランの踊りを市民が見たのがきっかけで、翌年から徐々に変化がみられ、昨年には10万人の観客動員となるまでになりました。また、平成14年には、さくらんぼマラソン大会を企画し、特別ゲストに小出監督と高橋尚子選手に来ていただきましたが、大変な人気で、これも大成功でありました。それが昨年で第４回となりまして、これまで最高の3,700有余人の参加者がありました。よさこいソーランやマラソン大会などから言えることは、本物を見る、本物に触れるということがいかに大事かという証明であり、土田市政の活気にも大いに関連しているものと思うのであります。
　また、昨年４月には市民課窓口業務とタントクルセンター業務の一部を民間委託とし、ＮＰＯ法人に委託いたしましたが、その後、大変な評判で「市役所に行くとホテルに行ったようだ」という声まで聞かれるようになったことや、タントクルセンターの来館利用者が１周年を前にして30万人以上となったことは、行政改革と運営がうまくかみ合った結果でありまして、ここにも市長の先見性と行動力が発揮されているのであります。
　また、公営墓地の造成や分譲もありましたが、買えない人も出るほど大変な人気があり、２期工事が望まれております。
　市長は、市民との対話を最優先にしながらも、時代の変化にも敏感に対応し、強いリーダーシップを発揮され、今日まで数々の改革と功績を残されました。これらのことが社会的にも認められ、昨年、北海道自治体学会より講演依頼があり発表されましたことは市長の喜びであると同時に議会の喜びでもあり、職員の喜びでもありました。
　以上感ずるまでに申し述べましたが、これからの自治体は一段と行政手腕が問われる時代に突入するものと考えられますが、その中にあって本市では消防庁舎建設をはじめとして学校給食共同調理場建設、新設小学校建設、神町北部土地区画整理事業、厚生会館跡地利用等々、多くの事業を抱えておりますが、市長就任の平成10年の一般会計予算は173億3,500万円であり、本年の一般会計は147億2,600万円であります。８年前と比較して26億900万円のマイナスとなっておりまして、今後なお思い切った行政改革を一層推進する必要があるのであります。私は、このことからも土田市長のこれまでの数々の実績と先見性ある行動力と強いリーダーシップが求められるものであり、本年９月に任期満了となります３期目に臨んでいただくよう、多くの市民とともに希望すると同時に期待するものでもあります。
　最後に、市長の力強い決意と思いのほどをお伺いいたしまして、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長　11番森谷政志議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　おはようございます。森谷議員の質問にお答えをいたします。
　私は、平成10年９月５日に市長に就任して以来、これまでの間、政治信条であります「誠実　公正　実行」を基本理念に市政を執行してまいりました。平成16年度から国が進めている三位一体改革の激しい時代の流れの中、ますます地方自治体を取り巻く環境が厳しくなってきておりますが、私はこれまで地方自治体の舵取役、強い意思を持ってリーダーとしてその責務を全うしてきたと自負をしているものであります。
　さて、２期８年間の市政運営をどのように自己評価しているかとのご質問でありますが、私は就任当初から市民福祉の向上とともに最優先の取り組みとして行財政改革を掲げ、これまで取り組んでまいりました。平成11･12年度は新規採用ゼロを実施し、さらに平成13年度に第３次行財政改革大綱を策定し、職員定数の削減として、第１次では55名を削減し、さらに第２次として平成25年度までに42名の削減を図るべく行政のスリム化を継続して進めております。大事なことは、行財政改革は時間がかかるものであり、不断の改革ということを目的として私は行っております。合せて、事務の効率化と財政的見地から民間資金とノウハウを活用したＰＦＩ事業の導入や、民間でできるものは民間での考えのもとで窓口業務をはじめとする民間への業務委託を進めてまいりました。常に市民の目線に立った市政運営を行うため職員の意識改革を進めるとともに、東根版フレックスタイム制を導入し、窓口事務の延長による行政サービスの向上を図ってきたことなど着実に成果を挙げ、行革先進自治体としての地位を築いてまいりました。
　また、地球環境の保全や温暖化防止については、重大かつ深刻な問題として近年世界的な取り組みも進められておりますが、私もかねてより喫緊の課題として認識し、平成13年度には県内の自治体に先がけて環境ＩＳＯ14001の認証を取得し、実績を挙げてまいりました。さらに小中学校でのさくらんぼ環境ＩＳＯや地域版ＩＳＯとして拡大し、全市民による環境保全の活動を進めております。
　子育て支援といたしましては、昨年４月に本市における保健福祉の拠点施設として市民待望のさくらんぼタントクルセンターをオープンさせ、４万6,000人の市民に対し、ふれ合いとやすらぎ、そして生きがいの空間を提供したところ、これまで35万人の来場者を数えるに至っております。特に大けやきをモチーフにした屋内遊具を備えた遊びセンター「けやきホール」は、連日市内外からの非常に多くの来場者で賑わいをみせ、全国的にも注目され、視察が後を絶たない状況にあります。
　平成17年度を協働元年として位置付け、効率的な行政経費を目指し、市民生活環境課の窓口業務の一部と、さくらんぼタントクルセンターの管理運営業務の一部をＮＰＯ法人に委託するなど、時代の趨勢や市民ニーズを踏まえた新たな施策を推進してまいりました。
　また、東根市を全国に発信するために、さくらんぼにこだわった事業を展開してまいりましたが、特に全国では初めてＪＲの駅名に果物の名前を冠にした「さくらんぼ東根駅」の名称をつけることができましたことは、直接間接に絶大なＰＲ効果があったと自負しているところであります。果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会についても本年で５回を数え、反響も大きく、年々参加者も増加しており、果樹王国ひがしねのネーミングが徐々に浸透してきていることが実感されるところであります。
　ひがしね祭りについては、祭りを変えようというかけ声でダンスパフォーマンス集団ギャッツや友好都市新得町のよさこいソーラン「夢風舞さほろ組」に触発され、これを契機として組織された「花嵐舞いでは組」などの踊りの集団が見事にこたえてくれ、昨年は10万人の観客を集めるほど華やかに変容を遂げました。今後ともこの流れを止めることなく、市民とともに本市の活力を映し出す躍動感あふれる祭りにさらに成長させてまいりたいと考えており、そのほかあらゆる場面をとらえて東根市を全国に発信してまいりたいと思っているところであります。
　このほか学校教育施設の整備、市道五間通り線をはじめとする幹線市道の整備、一本木土地区画整理事業等の都市基盤整備など各種インフラ整備についても着実に実施してまいりました。
　今、東根市は県内で一番勢いのあるまちと評価されています。それを裏付けるように、昨年実施された国勢調査の速報値における人口の増加数及び増加率は県内で１位となり、東北73市のうちでも増加率において第４位という結果にあらわれたものと考えております。今後とも従来型の行政運営にとらわれることなく、常に検証をし、評価することによって真に行政が担うべきことは何か、民間にゆだねられることは何かという観点から行政サービスのあり方を徹底して見直し、効率性の高い市政の実現を目指す所存であります。
　特に強調したいのは、今日、行財政改革というのは地方自治体の主要な命題として各自治体において実施をされております。あたかも政治イコール行財政改革という感があるわけであります。しかし私は就任当初から、行財政改革は三位一体改革などとの関連ではなくて不断の改革が必要である、時間がかかるものであるということを強調してまいりました。私は今日的な行財政改革がイコール政治のようにとらわれていることは、何か政治が小さくまとまってきている感じがするわけであります。私はそうであってはならないと考えます。そういう時代であるからこそ、東根市の将来はどうあるべきか、どうすべきかという観点が私は問われているのだと考えております。私は、このときに当たり、東根市の歴史・伝統というものを大切にし、そしてまた21世紀にふさわしい躍動感あふれるまちづくり、つまり古さと新しさが共存できる、そういう東根市にしたい、そういうことを考えております。したがって、これからはもう一段のレベルアップをした東根市をつくりあげる努力を傾けなければならない、このように思っております。
　その意味において、先ほど森谷議員が指摘されていましたようにＰＦＩ事業などいろいろと課題は残っておるわけでありますが、要は古さと新しさを共存できる東根市のまちづくりのために、私は今年９月で任期が切れる東根市政に引き続き担当してまいりたい、このように考えております。その意味におきまして、議会の皆様方をはじめといたしまして市民の皆様方のご理解ご協力を心から切にお願いを申し上げまして、私の答弁とさせていただきます。
○岡崎賢治議長　11番森谷政志議員。
○１１番（森谷政志議員）　力強い決意のほどをお伺いしまして安心いたしました。今後なお一層、健康に注意されまして、４万6,000市民のために頑張っていただきたいとご期待を申し上げまして終わります。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了解願います。

◎阿部清雄議員質問

○岡崎賢治議長　次に、５番阿部清雄議員。

　　　〔５番　阿部清雄議員　登壇〕

○５番（阿部清雄議員）　通告により、神町北部土地区画整理事業及びその関連事業等について質問いたします。
　今から４年前、平成14年の２月22日、教育委員会の見解として、「神町北部地区が分離小学校予定地としてベストである」という見解が提示されました。また、その年の平成14年６月議会において、現在の副議長であります結城議員が「新設校用地としては、あまりにも高価なものではないのか」と、こういうことを含め質問があったわけでありましたが、その課題を残しながらも平成17年１月に認可を受け、神町農協２階で民間ベースの組合として設立総会があったわけであります。しかし、議会に対して現在の基本的な形ができ、中間報告を受けたのが平成15年３月19日で、私らを含め７月に当選した現職議員７名は内容全てにおいて、あるいは周知参画していなかったとも、これ事実であります。ただ、加藤議員におかれましては別の立場であったかと推察するものであります。その３月議会において、正に見切り発車のように新設校用地買収費を予算化したわけであります。
　このような中、１つは、この区画整理事業の進捗状況並びに今後の計画について。
　２つ目は、昭和44年東根駅前を組合施行ではじめて以来、本郷地区、あるいは下河原、中央、一本木含め行政主導で行ってきた区画整理事業の宅地の充足率と現在の実勢価格についてであります。
　３つ目は、新設校用地取得についてであります。本年度予算にあるとおり、小学校用地買収債１億円、基金繰入れから４億円、合計５億円。その後３億円、３億円と３カ年にわたり合計11億円を出すわけであります。本年度の予算が147億2,600万円、簡単に比較してみれば実に単年度予算の7.5％が、中学校・小学校含め13校ある中で一つの学校の敷地だけに費やされるわけであります。
　４つ目が、今後の学区編成についてであります。
　５つ目が、行政運営のスピード化についてでありますが、現在行われているプロジェクト推進課のスピードに関しては高い評価をしたいと思います。
　以上、ここに掲げた５つの質問になりますけれども、ひとつよろしくお願いしたいと思います。終わります。
○岡崎賢治議長　５番阿部清雄議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　阿部清雄議員の質問にお答えをいたします。
　はじめに神町北部土地区画整理事業の進捗状況と今後の年次計画についてでありますが、本事業については昨年１月７日に県知事から事業認可をいただき、同年２月６日に組合を設立し、国の補助事業として本格的にスタートしたところであります。市においても本事業が円滑に推進できるよう、組合施行の土地区画整理事業支援要綱に基づき積極的に支援をしているところであります。現在は本年９月の仮換地指定に受けた諸準備を進めており、都市計画道路や区画道路の詳細設計、事業に支障となる家屋等の物件調査及び換地設計などを実施している状況にあります。仮換地指定後には物件の移転補償を進め、いよいよ現場に着手することとなり、本事業の最終年次である平成23年度の完成に向け事業計画のとおり順調に進捗できるように組合と一体となり鋭意努力、指導しているところであります。
　次に、市がこれまで実施してきた土地区画整理事業内の宅地の充足率及び土地の実勢価格についてでありますが、宅地の充足率については、下川原地区は76％、本郷地区は100％、中央地区は84％となっており、現在事業を進めている一本木地区については77％となっております。また、土地の実勢価格は、一本木地区の標準住宅地の一般取引平均単価は坪当たり16万5,000円程度と把握しておりますが、市の保留地処分単価は坪当たり14万円程度で、実勢価格の約85％で公開による処分を行っているところであります。
　次に、新設小学校の用地取得についてでありますが、都市部における児童生徒数の増加と少人数学級編成の導入による教室不足に対応するため小学校の新設を予定した中で、神町及び東根中部小学校の中間に位置する神町北部地区において組合施行による土地区画整理事業が計画されていたことから、組合支援の意味も含めて区画整理事業区域内に文部科学省が定める小学校の標準規模における基準面積2.5ヘクタールの用地確保を行うこととし、組合の保留地を１平方メートル当たり４万4,000円、総額11億円で取得する計画としたところであります。今後の具体的な取得計画につきましては、来年度の当初予算案に５億円の用地買収を計上し、その財源は小中学校建設基金の取り崩しによる繰入金及び起債を充当することとしております。
　なお、今、阿部議員が登壇の質問の中で11億円の用地費が非常に高いのではないかという質問の主旨が述べられておったかと思いますが、私は決してそう思ってはおりません。仮に一般の農地を取得した場合には、それだけでは学校敷地としては成り立たないわけであります。それに伴って道路を引いたり、新しいものを布設することによってトータルの額としてはそう大して違わないと思っております。
　なお、詳細の数字などについては、総務部長がお答えするものと思っております。
　さらに平成19年度及び20年度にそれぞれ３億円の保留地取得を予定し、３カ年で学校用地の取得を完了する計画であります。
　次に、行政運営のスピード化についてでありますが、長引く経済の低迷や三位一体改革の推進により地方自治体を取り巻く財政状況が非常に厳しい中で、いかに効率よく行政運営をしていくかが大きな課題であると認識しているところであります。本市はこれまで小中学校建設や、さくらんぼタントクルセンター建設などの大型プロジェクト事業を実施してきたところでありますが、こうした事業を実施するにあたっては、財政的な面からの検証や既存の計画との調整、補助制度の有無、地権者の状況などの検討を踏まえてきたところであります。特に財政面では、あらかじめ計画的に基金の積み立てを行うなど、大型事業を実施する場合には財源の確保という観点から計画から完了まで長期にわたることが多くなっております。新設小学校の建設については、平成14年度策定の振興実施計画（第36号）に初めて計上し、これまで用地取得のための基金積み立てを行っているところであります。36号の計画では、平成17年度に調査設計、18年度に用地取得、19年度と20年度で建設し、21年の開校予定としておりましたが、平成16年度から実施された国の三位一体改革により本市の財政も多大な影響を受け、当初予定した建設計画の変更を余儀なくされたところであります。また、区画整理事業の進捗状況とも歩調を合わせ、先ほども申し上げましとおり用地については３年間に分けて取得し、事業費の削減と平準化の優位性からＰＦＩによる建設を行い、平成23年の４月開校に向けて計画を進めているところであります。よって、平成14年度に事業実施の方針を打ち出してから完了までおよそ10年間を要する見込みとなっております。
　このように行財政運営を巡る環境が年々厳しさを増し、しかも不透明な中にあって、健全財政を維持しながら多様化する市民ニーズや行政課題に対応していくために補助制度等の有効な活用や限られた財源の効率的投資など、より一層の知恵を絞った行財政運営が求められているところであります。
　今後とも大型事業を実施するにあたっては、事務調査や財源確保など事前の十分な調整を踏まえた上で計画してまいりたいと考えております。また、計画変更を余儀なくされるような事態への対応については、関係部署との調査の中で対応策を検討し、毎年ローリング方式で策定しております振興実施計画に反映させ、状況変化による影響をできるだけ回避するよう努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　次に、教育委員長に答弁を求めます。横尾教育委員長。

　　　〔横尾智三郎教育委員会委員長　登壇〕

○横尾智三郎教育委員会委員長　おはようございます。
　私からは、新設小学校の通学区域についてお答えをいたします。
　現在計画している新設小学校は、神町小学校の児童数が800人を超え、県内３番目の大規模校となっており、加えて山形県が推進する少人数学級編成により普通教室が不足していることから神町小学校の分離校の形をとりながら、同じく大規模校となっている東根中部小学校の通学区域の一部を取り込んで発足するものです。
　新設小学校の設備については、平成18年度の後半にはＰＦＩ事業の導入可能性調査が予定されており、それまでには学校規模を決定する必要があることから学校規模決定の前提となる通学区域について検討するため、１月末までに神町及び東根中部地区の通学区域検討委員会を発足させたところであります。検討委員会の委員には、両小学校区域内の区長、民生児童員、子どもクラブ育成会、小中学校ＰＴＡ、保育所、児童センター、幼稚園の保護者会、有識者などそれぞれ26名により組織し、８月末までに５回程度の会議を開催して地域の総意としての報告をいただきたいと考えており、検討の過程においては両検討委員会の合同会議、両地区住民への説明会、分割となる線引き両地域からの意見を聞く会などを開催し、極力住民の意向に配慮しつつ、文部科学省が定める小学校の標準規模である12学級から18学級となるよう適正な通学区域を設定していきたいと考えております。
　また、東根中部地区の検討結果から東根小学校区域においても同様の検討委員会の発足が必要となる場合も考えられること。新設小学校の通学区域設定により、中学校の通学区域にも変更の必要が生じることなど多くの課題はありますが、都市部における児童生徒数の推移を適格に判断しながら、よりよい教育環境の創造を目指してまいりたいと考えているところであります。
　なお、通学区域審議会につきましては、５月初めに諮問を行い、検討委員会の中間報告や最終報告を参考にして審議を重ね、10月末までに答申をいただくとともに、この答申を基本として12月末までに都市部の小中学校の通学区域、新設小学校の規模等に係る教育委員会の方針を決定する予定でありますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　５番阿部清雄議員。
○５番（阿部清雄議員）　ただいま市長並びに教育委員長の方からお話があったことに関しては理解いたしました。
　ただ一つ、市長の方に提言させていただきたいことがあるんですけれども、市長は常日ごろ、神町北部土地区画整理事業に関しては民主導でやっている組合方式なので、ぜひ成功させなければならないと言っております。私もそれは同感であります。しかし、この事業構想については、また学校新設についても、みんなが協力して、100％の同意を得て初めて成り立つわけで、正に今現在の段階としては不透明であると思うわけであります。したがって、果たしてこのような形の中で進めていくことを私なりに非常に迷っている状況であります。公民館や、図書館などを建てるのとは訳が違い、正に学校であり、東根市を担う将来の子どもたちのためであると思うわけであります。区画整理事業は、先ほども申し上げましたとおり100％の同意がない限り、つまり１人でも反対者が重要なところにいたとすれば、学校を建てることも学区の検討もこれ必要ないのではないのかなと思うわけであります。そしてまた、その後において670区画を予定しているわけです。そしてまた、その85％以上が売れない限り、組合そのものの経営にも差し障ってくるような気がするからであります。したがって、この神町北部土地区画整理事業並びにその敷地の中に学校を建設するという一つの考え方としましては、正に総合政策課並びに建設課並びに財政課並びに区画整理課を合体したような中で企画運営をするのが本来の姿かなと思うわけであります。実際この姿というのも、民設民営ではなくて民設公営で学校の敷地を求めている気がするわけであります。したがって、非常にこの事業そのものに関して懸念を持たざるを得ないわけであります。今現在、市長もご存じだと思いますけれども、村山市、あるいは河北町等で、村山市の場合は駅西の区画整理事業がなされております。今年度の分に関しては一応完売したんですけれども、その価格が坪当たり11万7,365円ぐらいから14万2,000円ぐらいまであります。そしてまた、今年度新たにバイパスのそばに当たるわけですけれども、大きな商業用地に適するような場所でありますけれども、これ13万5,000円であります。そしてまた、この村山市の場合におきましても、ある意味で言えば良好な状況にはないと私なりに判断するわけであります。ましてや、これもご存じのとおり河北町のひな市通り東土地区画整理組合においても、新聞等でありましたように180万円の援助をする、そしてなおかつ平米当たり１万円から１万5,000円を下げた価格で販売しているにもかかわらず、いまだにその46％位いしか売れておりません。ちなみに面積が24.2ヘクタールあります。総事業費で46億円です。そして総区画109区画です。しかしながら、こういう形で平米当たりの単価を下げて、なおかつ180万円の援助をして今現在こういう状況にある町もあります。その中で、我が東根市がこれまでやってきた区画整理事業の中身としましては、中央地区、あるいは一本木地区が今現在なされておるわけですけれども、実際農地として残っているのは16.4ヘクタールです。下川原を合わせれば約21ヘクタールの部分が残っているわけです。それにもかかわらず、またここに神町北部ということがからんできますと、20町歩で670区画。残っている部分が21町歩をたすと、41町歩。そうすると約1,300から1,400の区画が売り出されるという形になります。したがって、売れない限りその組合そのものの経営が成立しないという形になるとすれば、今説明しているように確かに他市町村に関しては条件が悪いということを言われるかもしれませんけれども、東根市の、核をなす中部小学校を中心とする中央、一本木には、先ほど言いましたように16.4ヘクタール余ってます。そして40町歩が余っている今の状態で計算しますと、東根市の約１万4,000所帯の１割、これが神町北部土地区画整理事業が終わった段階で売り出されるわけになります。果たして今、他市町村のことを申し上げましたけれども、この神町北部が坪当たり14万5,000円前後で85％売れるのかなということで心配です。
　そこで、提言申し上げます。このフロンティアプラン2006振興実施計画（第39号）にも予定されてないわけですけれども、東根の核である中央、一本木と、この神町北部通って、自衛隊西門の丁字路まで一本を道路でつなぐために、あの村山野川に４億円かかるか５億円かかるかわかりませんけれども、新しく橋をつくることで、学校敷地に11億円かけて失策することよりも、仮に16億円を投資して成功する方が、はるかに前向きな考え方なのではないかなと思うわけであります。それをすることによって、神町北部の坪14万5,000円の価格もかなり妥当な価格になると。あそこに橋がなくて神町北部土地区画整理事業のみだということにすれば、果たして神町土地区画整理事業が670戸売れるのかなと思うわけであります。そしてまた、村山市の市民会館から、ずっと本丸地区を通って龍興寺沼を通って神町中学校を通って、そして板垣通りで東回りの路線は完全にストップであります。そしてまた、旧13号線におきましても国道287号から朝夜にかけて、あるいは夕方の場合なんか５時15分過ぎてから神町駐屯地の西門まで車が数珠つなぎで大変な混雑をしております。これが毎日です。したがって、私はこの神町北部土地区画整理組合が成功すればこそ、新設の学校もあるのかなと。そのためには是非、振興実施計画（第39号）にはないんですけれども、その辺のところを加味しながら野川橋にシフトしながら考えていただければありがたいなと。そうすれば初めて一本木と、先ほども言いましたように一本の道路で結ばれるわけであります。それが神町小学校、あるいは東根中部小学校、これらが分離する場合においても、橋がある、無いでまた通学区域が変わることがこれから起きるのではないかなと思うわけであります。通学区域設定基本５ポイント、最後に行政区との整合性を図るということが書いてあります。境界は可能な限り自然界で設定する。中学通学区域と関連させて考える。通学距離の適正化を図る等々書いてあります。そういう中で、正にこの重要なポイントを占めるのが村山野川の橋、こう思うわけであります。この辺、市長の所見をお聞かせ願いたいわけです。
　そしてまた、教育委員会の方でありますけれども、学区について先ほどいろいろ話を伺いました。正に検討委員会を立ち上げまして８月末まで５回ということも話を伺いました。
　さて、中部小学校に関してこれまで流れを言いますと、平成11年には510人でありました。たった10年で300人増えて今800人超しています。これは何かと言うと、先ほど申し上げましたように中央区画、あるいは一本木区画整理事業がもたらした大きな効果であり、なおかつ東根市が負わなければならない財産です。そして教室が足りないからということで、昨年度プレハブ校舎の予算化がありました。そんなことを踏まえながら、果たして今現在この新設小学校だけを考えていいものやら悪いものやら、今言うように神町北部も仮に成功、あるいは定着ということになったときのことを踏まえながら全体を考えるということも一つの視野に入れておいても悪くないのかなと思います。
　しかしながら、あくまでも生徒数は実数でございます。それもわかります。同じ轍を２度踏まないということもあるように、中部小学校、最初開設した当時510人。それが満杯で、なおかつ分離、あるいは通学区域を変えなければならない。そして神町小学校も含めてしましょうということで、こういう形になったかと思いますけれども、その辺のところを是非同じ轍を踏まないような設定の仕方を考えていただきたい。
　そしてまた、この平成23年度に開校した段階で、６年経てば中学校も考えなければならないわけです。先ほど申し上げたように平成14年で神町小学校分離の問題があって、実際できるのは23年であります。10年かかるわけです。したがって、今初めてこういう形を考えても実際のところ10年後には中学校も絶対足りなくなるわけです。この辺の視野を入れて考えているのかどうか、その辺のところをまずひとつお聞かせ願いたい。
　そしてまた、生徒数のピークというのは、小学校の場合、平成21年度で最高の1,711人。神町小学校911人、中部小学校800人、こう一応想定されているわけです。でも、その後は徐々に徐々に減っていくと。予想としては、平成22年度は1,690人を予想しておるようです。その中で、神町小学校のアパート住まいの児童は約３分の１いると。そういう話も我々聞いております。しかし、この３分の１のアパートの方々の本籍地、例えば東根市に両親が住んでいて若い人だけ中央の方に出てきているという場合。あるいは他市町村から東根市のアパートに入って小学校、あるいは中学校に通わせる方法。あるいは東根市の市民が他市町村に行ってそういう形をしている方法。したがって、ただ単純にアパート人口がこれぐらいいるという設定の仕方じゃなくて、もう一歩突っ込んで、いわゆるもっと正確な、本籍地がどこで、今現在神町地区の、あるいは東根地区の、一本木地区のどこのアパートに住んでいるのかを調査することは、行政ではできると思うんです。そうするともっともっと正確な実数をつかめてくるのかなと思うわけであります。
　あわせて、神町北部、これ全部定住した場合2,100人となっているわけです。その７分の１が、いわゆる義務教育です。単純な話、300人が中学生か小学生です。充足率が仮に80％にした場合、この神町北部が最終的に成功したときには中学生は80人、小学生160人増えるんです。一方、高崎小学校は100人を切っています。それくらいな考え方をきちんと持った上で、この計画に当たる部分と、そしてまた学区の問題を含めて考えるべきかなと私は思っているわけです。したがって、その辺のところ、もしわかる範囲で結構です。答えていただきたい。
　それからもう一つ、先ほど市長がおっしゃいましたことに関連するかもしれませんけれども、神町北部に小学校を新設する段階で、道路を切ってきちんと環境を整えるという意味で言えば、それは納得できます。しかしながら、現段階において、これ教育委員会で設定したんだと思いますけれども、第一中学校が東根市の本町の田んぼ、温泉の近くになぜつくられたのか。また神町中学校が今まで果樹園だったところになぜつくられたのか。当然ここは土地の問題も含めてあったのかなと思うわけです。ましてや、一番安いというような部分から踏まえ、なおかつ整合性がとれるということでこんな形になったのかと思っているんですが、この辺のところもし私の見解が間違っていたら教えていただきたいと思います。
　以上、先ほど市長に申し上げました市長の所見と教育委員会等でわかる範囲でもしお答え願えればお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長　会議の途中ですが、ここで午前11時10分まで休憩いたします。

　　　午前１１時００分　休　憩

　　　午前１１時１０分　開　議

○岡崎賢治議長　休憩前に引き続き会議を開きます。
　市政一般質問を続けます。５番阿部清雄議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長　非常に今、阿部議員が広範にわたって持論を展開したようであります。その中には聞かせる部分も私あると思っております。そんな形の中で、なぜじゃあ今神町北部区画整理組合かと申し上げますと、いわゆる市が事業主体においての区画整理事業というのを連続４つやったということは、これまでも再三私は議会に事あるごとに申し上げました。そういう中で、東根市の今の財政というものが非常に窮屈になっておると、これからは当分の間は市事業主体の区画整理事業はやりませんと、そのかわり組合施行の区画整理事業については最大の支援をいたしましょうと、それはすなわち人口も増えてくるまちということで、私が先ほど述べたように県内で１位の人口の伸び率を示しておるわけでありますが、じゃあなぜ神町北部かとなりますと、第一には用途区域が今現在残っておる部分はあそこしかないということです。いわゆる無傷なところは、あそこしか残っていない。ところで神町地区の議員もいっらっしゃいますが、ちょっと不愉快になるかもしれませんけれども、率直に私申し上げます。神町のいわゆる住宅街といいますか、りんご畑のところをずっとくねくねくねくねと通って、ああ、こんなところに家があるのかというところがいっぱいあるわけです。これは民間の開発のなされるままにやってきたことが、その結果としてあるわけです。ですから私はあそこについては、組合施行を行われようとする寸前には、民間においての乱開発の兆候があったのであります。ですから、そういうものをまず止めなければいけないと。すなわち組合施行にしてしっかりとした優良な宅地を提供してもらうというひとつの遠大な理想のもとで、実は組合施行というものを促してきたわけであります。その結果において、組合施行の神町北部土地区画整理事業というものが今正にスタートされようとしているのが現状であります。これは、おわかりだろうと思います。その中において、阿部議員は質問の中で私から言えばちょっと心配症なんじゃないかなと思うぐらい、いろんなデータを示して、そしてもしうまくいかなかった場合は神町北部はどうなるのだという主旨の議論を延々と今展開しましたけれども、私はそう考えておりません。もちろんそういう議員の指摘というものもよく注意をしながら今後進めていかなければいけないと思いますが、まず組合施行というのは、いわゆるあそこには、担当の部長ならば全部詳しく知っていると思いますが、保留地というのが随分あるわけです。ですから保留地そのものを処分をするならば、それは組合施行というのは後は痛くもかゆくもない、うまく順調に組合施行そのものは成り立つわけであります。その意味でご理解を願いたいなと思っておりますが、いずれにしましても議員が提案をされました橋のかけ替えということについては、私も事務当局の方にいわゆる区画整理事業を成功させるという意味ももちろんありましょうけれども、私はむしろ学校の通学の利便性ということを考えたならば、あそこはやっていかなければいけないのではないだろうかと私は常日ごろ事務当局の方に述べております。ただ、もちろん議員が指摘するように、その橋をかけ替え、そして道路を全部新設すると、一本に結ぶというものはもちろん必要なことであります。最終的には、そうしていかなければいけないと思っております。ただ、財政的な問題もありますから、今ここで早計に答えることはできませんけれども、少なくとも橋のかけ替えというか新設ということについては、これは急ぎ検討していかなければいけない私は問題だと。これまでも一本木南地区を中心とした方々といろんな座談会に私が臨みましたけれども、その席でも必ずといっていいほどあの橋の新設の問題については質問が出ます。これはやらなければいけないでしょうということを私自身も地域の住民の方々にはお答えを申し上げているわけでありますけれども、それについてはしっかりと今後やっていかなければいけないと考えているものであります。と同時に、道路の問題については、第２段階として整備する必要があるということになるのかと思いますが、こういったものについては事務当局の方としっかりと詰めていきながら、いわゆる議会にもできるだけ早い機会にお示しをしていかなければならないのではないかなと考えているところであります。
　いずれにしましても、いわゆる先ほどにちょっと戻りますが、結果的には普通の農地を確保するよりは土地区画整理事業地内に学校用地を求めるということは若干の高上がりにはなるかもしれませんけれども、そう指摘するほどの問題ではないと考えておりますので、同時に阿部議員はいわゆる今年の予算の147億2,600万円からするならば7.何％の用地費の割合になるということで非常に心配しているようでありますけれども、私自身は今年のプライマリーバランスというものを申し上げるならば、15億9,584万円のプライマリーバランスであり、いわゆるそれを超える累積市債残高の利払いがそれを超えたならば、やはりその将来の財政運営というのがあやうくなると考えます。そういうところが、この間、山形県の斎藤知事は今年初めて、いわゆるその差し引き残高がプラス６億円になったと。１兆円を超える県債残高の６億円を減ずることができたと胸を張っておりましたけれども、私どもの方は今年のプライマリーバランスからいわゆる利子償還分については５億3,751万円であります。したがって、それを差し引きするならば10億円を超える形の市債残高が今までよりも減ずることができるということが言えるわけでありまして、そういう意味でいろいろ心配される向きもあるかもしれませんけれども、いろいろ今後とも知恵、工夫をこらしながら財政運営に努めてまいりたい。ゆめゆめ、いわゆる市民に迷惑をかけるような財政運営は私は今後とも厳に慎まなければいけないという形の中で財政運営をやっていきたいと考えておりますので、ご理解のほどをお願い申し上げる次第であります。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　私の方から２点、先ほど話ありました総合政策課と建設課と区画整理課と財政課で一体とした組織をつくるべきでないかという話があった件と、ただいま市長からありましたけれどもピンポイントで買った方がもっと安くなるのではないかという部分の数字的な部分について申し上げたいと思います。
　区画整理事業にかかわらず庁内で課題が発生した場合は、まずは担当係長会議を開催してもらって、それぞれの課題を整理してもらって、そしていくつかの解決策を提示してもらいます。そしてそれに基づきまして関係課長会議、あるいは関係部課長会議を開きまして成案をまとめまして政策調整会議、さらには庁議という形で決定しているところであります。通常ですと、それぞれの所管課が業務をやっていくことが一番の効率的なやり方だと思いますので、これからもそのようにやっていきたいと考えております。
　それから数字的な面ですけれども、新設小学校の用地としては面積からいって神町北部土地区画整理周辺しかないものだと考えておりますので、必要面積２万5,000平米を平成15年の４月の不動産鑑定評価から推計して平米１万6,800円で購入したとすると、用地費で４億2,000万円、さらには物件補償費が１億7,600万円ということで約６億円ものお金がかかります。さらにこれに対して、区画整理事業であれば当然その事業の中で実施できますアクセスする道路の整備、さらには雨水処理施設に大変お金がかかると。これについても区画整理事業の中でやりますので、これらがかさ上げになりますと、あまりほとんど差がない。若干ちょっと高めかなと思いますけれども、ほとんどが差がなくなるんではないかと。さらには、組合施行でありますと県からの補助金もいただけますので大変有利になるだろうと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長　続いて教育委員会、原田教育次長。
○原田清一郎教育次長　私からは新設小学校の通学区域ということで申し上げますが、最初に中部小学校と同じ轍を２度と踏まないようにというご指摘がありました。まず中部小学校ですが、去年の５月１日現在の児童数が656人ということで、これを各学年別に見ましても、文部科学省で定める40人学級で見た場合に、中部小学校が各学年とも基本３クラスでできているわけですけれども、文部科学省の40人学級で編成した場合には全て３学級に納まるという状況なんです。要するに現在教室数が不足しているというのは、全て山形県が推進しているさんさんプラン、いわゆる少人数学級編成によって教室が不足しているということなわけで、決して中部小学校を建設する場合に通学区域を定め、学校の規模を定めたわけですが、将来を大きく見誤ったということはないのだと私は思っています。平成10年度に中部小学校が開校したわけですけれども、その時点では少人数学級編成が行われるということは予想つかないわけですから、基本３学級で平成17年度までは間に合ったのだと。新年度の４月の新入生から３学級では足りなくなるという感じになるということなので、今、中部小学校を申し上げましたけれども、将来を見誤ったわけではなくて、人口の増加はさることながら少人数学級編成によって教室が少なくなったということをまず申し上げておきたいと思います。
　それで、新設小学校を今後考えるわけですけれども、先ほど申し上げましたように既に神町地区と中部小学校地区で検討委員会を立ち上げました。その中でいろいろ検討する際の留意点というものを何点か申し上げております。それで、神町北部区画整理事業区域内に設定されるということも踏まえまして、将来的に考えれば文部科学省の基準が、規模ということで言えば１学年２学級から３学級となっています。全体では12学級から18学級ということになっているわけですが、できればやはり学年で言えば３学級、全体で言えば18学級で発足したいと。将来見ればですね。そのためには、児童数が文部科学省の基準で言いますと486人以上、720人までとなります。ただし山形県の場合、少人数学級編成をやっていますので402人からとなるわけです。402人から言えば、今言ったように全体で18学級編成になるだろうと思います。ただ、当然補助事業でやりたいと。ＰＦＩでやったとしても補助金を受けたいということになりますと、やはり文部科学省の標準４学級の最低基準である486人以上は必要かなと思っております。
　今後、神町地区で、あるいは中部地区で検討する場合には、最低の方を文部科学省で定める486人、３学級の場合。上限を県の少人数学級編成でいった場合594人となりますので、その間に納まっていただければ、将来とも人口が増え、児童数が増えた場合でも対応できるのかなと思っております。
　また、学校の構造を考える場合にも、これはＰＦＩの方で考えていくわけですが、それぞれの学年に多目的教室というものを設置することができます。余裕学習という文部科学省の方針もございますので、３学級に１学級、多目的教室をそれぞれの学年に布設しておくと。その構造については、廊下との間で仕切れば普通教室に転用できるという構造を考えておけば、土地区画整理事業含め、あるいはさらに将来人口が増えて生徒数が増えたという場合でも対応できるという構造にしておくことが将来の対応については柔軟性にできるのかなと思っています。
　次に、アパート住民という話が出ました。中部小学校では現在、おおむね３分の１ぐらいがアパートからの世帯による通学児童となっているようです。この実態をさらに詳しく調べて、いわゆる本籍地を調べて、どこからアパートに今移っているのかということを調べたらどうかということだと思うんですけれども、そこまでして調べて、例えば本籍地がわかったとして、「あなたはいつか本籍地に戻るんでしょうか」という問いかけができるのかどうか。いろいろ個人情報保護の観点もあるし、それを調べて今の数字を押さえたところで、アパートの入退居もいろいろ激しいわけですので、その時点の数字だけで将来を判断できるのかという問題になるかと思いますので、効果は疑問だと私は思います。調べて何がしかの足しにはなると思いますけれども、実数を推定していくという意味ではあまり効果がないのかなと思います。
　最後に小学校が新しく増え、その場合に中学校の通学区域はどうなるのかと。中学校も増えて教室がもしかすると足りなくなるのでないかというご指摘なのかなと思います。
　今現在、中学校、神町中学校と第一中学校の境界が村山野川になっています。一部神町の行政区が一部村山野川、北の方にはみ出ている部分があって、その分が神町小、神町中になっている部分がありますけれども、基本が村山野川です。そのまたぐ新設小学校ができるわけです。そうした場合に中学校の通学区域がどうなっていくのかと。今のままですと中学校の通学区域を変えないとすれば、神町中学校が1.5校、第一中学校が2.5校という、小学校がそうなります。新設小学校は一中と神町中に分かれていくとなるわけです。今までそういう事例が東根市の場合はないので、基本的には小学校イコール中学校とすべきかなと。そうした場合には、新設小学校は神町小学校の区域になるのかなと思います。ただ、今までそういう事例が東根市の場合ないので、検討委員会の中では今のまま中学校を将来とも今のままでしていく場合もあるだろうし、あるいは新設小学校ができた場合にそれを神町中学校の区域に入れるということで、それぞれの中学校が２校、２つの小学校が一緒になった中学校という考えもあるだろうなと申し上げました。まず皆さんで考えてくださいということです。天童市には、小学校から２つの中学校に分かれていくというのが２校ほどあるそうです。近隣市町の中ではそういう事例もあるということを踏まえて、まずは地域の皆さんに考えていただきたいと思っています。もし新設小学校イコール全部神町中学校に来た場合でも、現在の状況では対応できます。ただし、中学校１年にも少人数学級が導入されていますので、近い将来１年生に関しては教室数が足りなくなるという場合は想定されます。その場合でも神町中学校の多目的教室のスペースがあります。これを一部改造する必要はありますけれども、それをすれば当分の間対応できるのかなと思っています。近い将来しか見ていませんけれども、さらに神町北部が立ち上がった場合とかそうした場合には本格的な増築という場面も、あるいは想定しなければならないのかなと思っております。現状を見渡した場合、近い将来には何とかできると思っていますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長　５番阿部清雄議員。
○５番（阿部清雄議員）　時間もありませんので、まずお願いということと提案になろうかと思いますけれども、デフレスパイラルもそろそろ終わりだということもあるので、是非前向きな村山野川の橋を検討しながら学区も調整していただければありがたいということを言い残して、終わりたいと思います。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了承願います。

◎浅野目幸一議員質問

○岡崎賢治議長　次に、３番浅野目幸一議員。

　　　〔３番　浅野目幸一議員　登壇〕

○３番（浅野目幸一議員）　通告により一般質問いたします。
　公正な競争入札のあり方について、質問は次の５点であります。
　まず第１点目、予定価格の事前公表と低入札価格調査制度について導入の考えはないか。今後も最低制限価格制度を維持する考えか、伺うものであります。
　「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」、いわゆる適正化法が平成13年４月より施行され、発注者が取り組むべきガイドラインが示されております。公共工事に対する信頼の確保と建設業の健全な発展を来すため、全ての発注者に義務付けられている事項の中に入札に係る情報の公表があります。入札制度のより一層の透明性確保のため、公表など本市が発注する工事の入札及び契約の適正化にどのように取り組んでおられるか、お聞きいたします。
　次に、価格と品質両面から総合的によいものを調達する目的で、「公共工事の品質の確保の促進に関する法律」、いわゆる品確法が昨年４月に施行されました。同法の適切な推進のため、本市において総合評価落札方式の導入を調査検討なされたか。なされたとすれば、この新しい入札契約の方式を今後どのように実施していくか、お答えをいただきたいと思います。これは価格競争一辺倒から価格以外の要素を含む技術力を総合的に評価するための政策転換であり、突き止めるところ過当競争やダンピング防止策だろうと考えております。安ければ良との考え方についても、市長のコメントをいただきたいと思います。
　次に、３点目です。先ごろの報道によれば、90億円もの額が随意契約だったり、あるいは落札率が99.8％であったり、談合やダンピングなど不適正と思われる公共工事の発注が一面記事に踊り出ています。前段に掲げた適正化法、品確法などものともせず不正は繰り返されています。入札制度や談合体質の改善には、一般競争入札への拡大が挙げられています。しかし、過当競争が繰り返されれば適切な技術力を持たない受注者による不良工事が一層懸念されることになります。
　そこで対策として、分離発注方式の導入なども有効と考えられています。このＣＭ方式、コンストラクション・マネージメント方式を採用し、工事ごとに分離発注した事例等もあるわけですが、本市もＰＦＩ方式との比較検討はなされたか、この際お伺いいたします。
　分離発注の採用理由とその背景には、１、発注プロセスの透明化。２、工事コストの縮減が挙げられ、この事例ではＣＭ方式が有利と解されています。優位性の見解を含めた答弁をお願いします。
　次に４点目、本市は条件付き一般競争入札を既に実施し、一般競争入札への移行が図られていると考えております。不適正な競争を防止するため、一般競争入札を郵便入札で実施する考えはないか伺います。また、電子入札の取り組み状況と電子納品等、建設ＣＡＬＳ／ＥＣ導入計画の概要についてもお願いします。情報のシステム化においては、もはや待ったなしの状況下にありますので、対応策をお伺いしておきます。
　最後に、５点目です。公共工事における安請けダイピングを排除しようとすれば落札率は上昇します。しからば、談合を防止しようとしてダンピングを放置するのか。優先度が問われ二者択一となります。そこで、公表や郵便入札、総合評価方式など工夫をこらしながらも一般競争入札へと移行するものと考えます。是是非非これでよしと判断するのか、市長のトータル的なご答弁をお願いします。特にダンピング防止については、適正化法、品確法とも法の目的であり、理念となっています。法遵守と適切な推進をお願いするものですが、ここで明確なお答えをいただきたいと思います。ダンピングは、一方において公平さを問う労働賃金の問題をも引き起こしています。市経済の振興を目指すなら、さらには建設労働者育成のために賃金等確保法、公契約法の制定に向けた取り組みが必要ではないでしょうか。本市における実態を把握し、下請け労務の確保法、公契約法の精神に則り、市は施主として元請けに指導すべきではないか、このように考えますがいかがでしょうか。
　以上、壇上での質問を終わります。
○岡崎賢治議長　３番浅野目幸一議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　浅野目議員の質問にお答えをいたします。
　公正な入札を執行する上においては、入札の透明性と競争性に加えて地元業者の育成を含めたバランスのとれた入札を構築していくことが極めて重要であります。本市では指名競争入札方式により入札を行っておりますが、入札を執行するに当たり指名業者を事前公表せずに入札後に公表したり、入札時に指名した業者から積算内訳書の提出を求めるなど、これまで工夫と改善を加えながら透明性の確保に努めてきたところであります。
　さて、予定価格の事前公表と低入札価格調査制度の導入についての質問でありますが、地方自治法第234条第３項で最低の価格を入札した者を落札者とすることが規定されており、但し書において最低価格以外の者を落札者とすることができる旨が定められております。この例外規定が最低制限価格と低入札価格調査制度であります。低入札価格調査制度は、不合理な低入札があったときにその内容の合理性を調査し、もし不合理であると判断されたときには、その者を失格とし、次の順位のものを落札者とするシステムであります。また、予定価格の事前公表については、天童市をはじめ近隣の市においても実施する自治体が増えてきております。本市においては、ほとんどの工事について指名競争入札制度により契約の相手方を決定してきており、これまで最低制限価格制度を活用しておりますが、今後は予定価格の事前公表についても試験的に行い、予定価格の事前公表と合わせて低入札価格調査制度についても検討を加え、これまでの入札とどのような違いがあるのかについて検証してみたいと考えております。
　次に、総合評価落札方式の導入についてでありますが、昨年の４月から「公共工事の品質確保の促進に関する法律」が施行され、価格以外の安全性や耐久性、出来栄え、環境への影響など技術的な要素を加えて最もすぐれたものを落札者とする方式を促進すべきとされております。本市におきましては、消防庁舎の整備をＰＦＩ手法により実施しているところでありますが、価格と事業実施計画等に関する提案を申請し、決定する総合評価一般競争入札方式により落札者を決定しております。また、学校給食共同調理場や新設小学校については、消防庁舎と同様にＰＦＩ事業による総合評価一般競争入札方式を予定しておりますが、それ以外の通常の道路改良工事のような中小規模の工事で技術マニュアルに基づき工事を行うものについては、いわゆる技術提案すべき余地が乏しいのが現状であります。今後は、ある程度規模が大きく技術提案の余地の多い案件に対する総合評価方式の導入について調査研究してまいります。
　次に、一般競争入札の拡大と分離発注方式の導入についてでありますが、一般競争入札は競争性が高い反面、広範囲に入札参加者が得られることから、不良、不適格業者が混入する可能性が大きいことや、事務量が膨大で繁雑等のデメリットが考えられます。また、地元業者を締め出すなど問題が多く、導入には慎重を要するものと考えております。
　市民であり納税者である市内本店業者等の育成指導を考えた場合、条件付き一般競争入札が適当と考えられますが、ランク付けや所在地等、各種案件を付すことから、指名競争入札と大差ない入札参加者となることが予想されるところであります。本市においては、ご承知のとおり、さくらんぼタントクルセンターの建設に当たり初めて条件付き一般競争入札を導入したところでありますが、今後も大きな事業につきましてはプロポーザル方式や総合評価一般競争入札を導入していく考えであります。それ以外の事業についても条件付きの一般競争入札を導入した場合の影響や課題を整理しながら検討してまいります。
　分離発注方式に対し、工事における現在の積算体系や分離発注をコーディネートするコンストラクションマネージャー制度が確立していないことから、導入については現状では対応は困難であると考えております。
　消防庁舎建設のＰＦＩ方式と、この分離発注方式との比較検討についてでありますが、ＰＦＩ方式は価格と技術提案の両面から最もすぐれたものを落札する総合評価方式であり、分離発注方式と性格が異なっておりますので、比較検討は行っておりません。
　次に、一般競争入札を郵便入札で行う方法でありますが、市内業者に対する指名率が87％との高い本市にとってそれほどメリットはないものと思われます。
　電子入札と電子納品等の導入については、市単独でシステムを構築すると数千万円ほどの経費を要すると聞いております。現在、山形県において県内の全市町村が参加し、電子申請システムの構築に向けて取り組む準備段階に入っており、合わせて電子入札や電子納品の制度導入についても検討していることから、電子入札等の導入については県の動向を見ながら判断してまいります。
　次に、公共工事における安請けダンピング防止についてでありますが、本市といたしましては指名競争入札を主としながら予定価格の事前公表や低入札価格調査制度の導入についても試行を行いながら安請けダンピング防止に取り組んでまいります。
　また、公契約法の制定に向けた取り組みについてでありますが、この法律の考え方は公共事業の現場で働く全ての労働者に対して賃金の最低基準額を法により保証する制度であり、雇用の安定と技術者の確保の観点から有効な手段であると考えております。昨年、県議会において請願が採択され、意見書が提出されたという話を伺っておりますが、本市及び議会に対しては現段階では関係機関からの要請もないことから今後の動向について注視してまいります。
　元請け等に対する賃金支払い等の指導については、本市では前払い制度を実施しており賃金支払いが確保されるよう努めているところでありますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　３番浅野目幸一議員。
○３番（浅野目幸一議員）　ご答弁ありがとうございます。
　まず、１点目の予定価格は事前公表と、それから低入札価格調査制度がセットであると、試験的に行って検討するという前向きなご答弁と受け止め評価し、了承いたしました。
　そこで次の質問ですけれども、自席での１点目について、現在、最低制限価格というのを設けているのは、これはダンピング、つまり不当廉価防止のためと私は思っています。そこで最低制限価格というのは、これは請負のみと先ほどご答弁ありましたように、しかし工事を伴うリース等の事業、そういうものにはダンピングがないということかどうか。
　次に落札率が高いのを、つまり値引きが少ないというのは、これは談合を疑うということになるのか。逆に低率の落札は全て適正となるのか、そのリスクはないのかという点を、このところの見解をここ最近の入札結果、落札率についてどんな評価がなされているか、お聞かせいただきたいと思います。
　次、２点目。総合評価方式について、これ中小規模でメリットなしということで、規模の大きなものについての調査研究するということですけれども、安ければ了の後には必ず悪かろうがついてきます。安かろう、悪かろうではいけません。安上がりには必ずリスクがついてくるということです。耐震偽装の例にもありますけれども、これは耐震偽装、これは規模の問題ではありませんで、品確法の適切な推進のために総合評価落札方式の研究調査については、規模や技術提案力に固執せずにお願いしたい、これは要望です。
　２点目の質問ですけれども、評価というのはある程度実績というものに基づくと考えます。先の消防庁舎事業の評価項目がありましたが、評価指針に基づくとはいえ、地域貢献とか実績というものが薄かったように思います。この辺の配慮は十分だったか、いかがでしょうか。
　それから３点目、ＰＦＩ方式と分離発注方式とは性格が異なっておって比較検討はできないんだということでございます。おっしゃるとおりです。私はＰＦＩ方式と比較と言いましたけれども、これは一括発注との比較という意味でお聞きしたものであります。国交省が平成14年の２月にＣＭ方式活用ガイドラインというのを策定しております。既にＣＭ方式の導入に踏み切っている自治体も見られます。初期投資の問題が一気に解決するＰＦＩやリース方式と比べても、コスト削減においては遜色ない手法かと思っております。また、発注プロセスを透明にするということは、私たちが納めた税金の使われた方のチェックができるということで極めて重要だと考えます。この意味からも、ＣＭ方式の導入についてはさらに前向きな取り組みを求めたいと思いますが、ご見解を伺います。
　次、４点目と５点目、ここからは要望でございます。電子入札の件につきましては、国は市町村の完全実施の目安を平成22年度としておりまして、今後、県の状況、動向など見ながら体制づくりを行っていただきたいなと思います。
　郵便入札につきましては、私は電子入札の前段階であり、同じものと考えております。
　それから５点目、いわゆるダンピング受注でございますけれども、工事の手抜きとか下請けへのしわ寄せ、それから労働条件の悪化、安全対策の不徹底等につながりやすいということに加えて、公正な取り引きの秩序をゆがめると、建設業の健全な発達を阻害する恐れがあると理解しております。ご答弁では、公契約法の制定は有効であると、労働賃金については指導も行うというご答弁承りました。市長の理解あるご答弁に感謝いたします。
　以上、自席での質問をちょっと繰り替えしますけれども、１つは最近の落札率についての評価。２つ目は、ＰＦＩの実績という点での評価は少なかったのか。３点目は、分離発注の発注プロセスにはチェック機能もあり、有用と思いますが、ご見解を、この３点についてお願いいたします。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　最初に第１点目の最低制限価格、賃貸借につけない、そして落札率はどうかというご質問かと思います。
　ご質問は、多分中部小と神町小の仮設校舎の賃貸借契約に伴っての落札率が非常に低かったということでの関連した質問かと思います。確かにこの仮設校舎の落札率は57％と非常に低かったわけです。ここには、地方自治法からいって最低制限価格は今のところ賃貸借契約については設ける必要がないということになっておりますので、今回は最低制限価格は設けなかったところであります。
　こんなに低くて心配ないのかとありますけれども、これにつきましては私の方でも現場の方から調査させていただきました。落札した事業者は軽量鉄骨の柱、梁や壁のパネル、さらには冷暖房機、ロッカー、黒板などは、ほとんど自社製品を使っているということでありました。さらには、プレハブ校舎の建設を幅広く手がけておりまして、そのノウハウが蓄積されていると。さらにはリース用資材もストックしているということから、あのように低い落札で取れたんだという話がありました。決して安かろう悪かろうということではないということです。
　それから、落札率はどうかということなんですけれども、平成16年度の予定価格に対する平均落札率は95.19％です。これは他市町村から見てもほとんど同じような中身でありますので、特に問題があるとは考えてはおりません。
　それから、このたびの消防庁舎のＰＦＩで実績を評価してなかったのではないかと、地域貢献のことを評価しなかったんではないかというご質問かと思いますけれども、確かに議員ご指摘のとおり、これまでどうであったかと、これまで地域貢献してきたのかとか、あるいはこれまでの実績はどうであったのかという項目についての評価点数はありません。しかしながら、このたびの消防庁舎を整備する上でどのような地域貢献が考えられますかという質問がありまして、それらに対する評価点数をきちんと配点をしております。その結果、落札した事業者からの地域貢献の提案の内容でありますけれども、いわゆる地元の企業が協力企業として名を連れております。さらには、建設資材を地元企業から調達する方針をとっておりまして、これらから見ても地域貢献には大変寄与しているのではないかと認識しているところであります。
　それから、ＣＭ方式について前向きに検討すべきではないかということでありますけれども、これについては先ほど市長の答弁にありましたように、まだ県内には発注者と事業者をコーディネートする、いわゆるコンストラクションマネージャーがまだおりませんので、これらについては今のところ考えていないところであります。
　以上です。
○岡崎賢治議長　３番浅野目幸一議員。
○３番（浅野目幸一議員）　ありがとうございます。今回の私の質問としては、この低入札価格調査制度を是が非でもやってくださいと申し上げたくて言っているわけではありませんで、適正な使い分けをする必要性を強調しておきたいなと思ったわけなんです。低入札価格調査制度というのは、現行の最低制限価格の変動性とも理解できますし、おのずとこういう制度というのは限界があるかなと思っているからです。
　それから総合評価落札方式ですけれども、これも何通りかあると伺っておりまして、技術提案型とか簡易型とか、どれを選択するか、その状況を見ながら行き過ぎに注意するという、そして調整が必要なんだろうなと考えているところです。
　公正な競争入札のあり方について、今回、ＣＭ方式であれ何であれ一長一短があるということで問題提起をさせていただいたつもりです。
　しかしながら、入札の透明性と公正な競争を目指した入札制度であります。昨年施行の品確法、これに基づきまして公正な競争入札の執行と、そして公正な発注ルール、これの確立というものを目指してもらいたいなと思います。
　それで、米沢市の例が出てまいりませんでしたけれども、先ごろの新聞によりますと米沢市では低入札価格調査制度を実施するようでございます。米沢市では事前公表の方が落札率が低くなるということで、適正な競争が働く結果だと言っているようです。今年から本格導入ということですけれども、しかし私思うに、事前公表というのがなされますと、これは積算しなくとも落札可能になります。ですから、逆にダンピングを招きやすいということで、本市においては十分な検証を踏まえた上に実施してくださるようお願い申し上げます。これは要望です。
　最後に質問ですけれども、今、「勝ち組」、「負け組」という嫌な言葉があります。総合評価落札方式が拡大されますと、技術力に勝る中央のゼネコンが地方の市場で一人勝ちにならないかという私としては懸念があります。このことについてどう考えるかお伺いいたしまして、一般質問を終わります。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　最後の１点かと思います。総合評価落札方式の一般競争入札ということについては、先ほど市長からありましたように全てこの方式でやるという考えは持っておりません。現在はＰＦＩ法に基づいてのいろんな整備事業について導入しているわけです。ご意見のとおり、これを全部やってしまえば地元業者は参入できなくなるということもありますので、あくまでも規模の大きさ、あるいは事業スキーム、あるいは金額、これなどを全て総合的に勘案して導入するものは導入していきたいと考えております。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了承願います。
　会議の途中ですが、ここで午後１時まで休憩します。

　　　午後１２時０１分　休　憩

　　　午後　１時００分　開　議

○岡崎賢治議長　午前に引き続き会議を開きます。

◎高橋ひろみ議員質問

○岡崎賢治議長　市政一般質問を続けます。７番高橋ひろみ議員。

　　　〔７　番　高橋ひろみ議員　登壇〕

○７番（高橋ひろみ議員）　先に通告しておりますＰＦＩ事業について、お尋ねいたします。
　議会初日の平成18年度施政方針の中に、環境ＩＳＯ、ＮＰＯ法人、ＰＦＩ事業とアルファベットの頭文字の用語が何度となく盛り込まれておりました。環境ＩＳＯは、県内自治体で最初ということで順調に推進しておられるようです。それに反してＮＰＯ法人の設立は遅れていたが、市の協力、助成により大活躍で、さらなる拡大が見込まれておるようです。
　さて、これから実施されるＰＦＩ事業がどのようになるのか、「民間資金等の活用による公共施設等の促進に関する法律」いわゆるＰＦＩ法が公布され６年も経過しました。国、地方自治体においてもＰＦＩによる事業実施例が増加しております。県内では県営住宅２件、上山市の学校給食センターとなっており、他市でも計画を始めておられるようです。しかし、ＰＦＩ事業として３事業を実施しようとしている県内自治体はないようで、注目されております。だからこそ、すばらしいＰＦＩ事業として成功しなければならないと思います。かつて第三セクター方式が夢の事業と言われた時代がありました。そんな経験をした中で、確実に民間資金とノウハウを活用し、財政の平準化を図り、市民のニーズ、サービスに則した事業であってほしいこと。15年後、市民も行政も喜べるようでありたいと思い、質問いたします。
　まず始めに、去る３月３日に落札者が決定しました消防庁舎整備事業についてお尋ねいたします。
　ＰＦＩ事業という初めての試みの中で大変御苦労なさったと思われます。全国のあらゆる事例を参考に、外部のアドバイザーへ委託した導入可能性調査を経て実施方針を策定、事業所の決定という現段階において、ＰＦＩを採用したことを検証し、それへの評価についてお尋ねいたします。
　また、評価の一つとも考えられますが、導入可能性調査時のバリュー・フォー・マネーが約５％だったのが選定事業者の提案で10％になったとの説明がありました。どのような要因で縮減されたのか、お尋ねいたします。
　次に、学校給食調理場整備事業についてお尋ねいたします。
　消防庁舎の場合は費用の大部分が施設整備であります。建設費を割賦払いし、維持管理費を毎年支払うような事業であります。15年間の変動に対するリスク分担の問題は少ないと思われます。しかし、学校給食は運営部分が多額を占めること、それは導入可能性調査で運営部分が全体の６割近くになっていることで明確です。15年という長期事業となるので、需要の変動リスクが問題であります。県内のほとんどの自治体において人口減少が進んでいるのに、本市は順調に人口が増加していることは市長からも説明ありました。昨年10月の国勢調査の速報値でも明らかであります。山形県はもちろん、国全体においても予想より早く人口のピークが訪れ、その後、減少していくことは確実ということです。少子化は東根市でも例外でないようです。この先、人口はどのように推移していくのか、学校給食だけの問題でなく、先に阿部議員が質問された学校の問題などにも、また今後の市の運営、社会保障問題等の点からも検討すべきことと思われます。我が市が他の市と異なる人口推移が想定されればされるほど、考えなくてはならないことです。
　そこで、長期事業を遂行していく中で人口の推移、年少人口、生産年齢人口、老年人口の割合などを検討した結果、配食数を決定すべきであります。導入可能性調査で示された配食数が１日当たり4,300食でした。配食数の決定は、施設設備費、運営費に関係してきます。この事業の中で最も大きなウエイトを占めております。配食数をどのように設定していくのか、お尋ねいたします。
　次に、分離小学校整備事業についてであります。
　神町地区、東根中部地区でそれぞれ通学区域検討委員会が設置され、また、学校用地の一部の取得が来年度予算に計上され、平成23年度開校に向けて準備が進められております。ＰＦＩ事業との考えのようですが、どのような経過で実施されるのか、お尋ねいたします。
　12月議会で質問いたしましたが、公立学校の場合、学校施設と他の公共施設と一体的に整備する複合化施設と、学校施設とは別に整備される他の施設との併設施設とがあります。現在、神町小学校の近くにある学童保育の神町さくらんぼクラブは80人の定員に対し、約120人もの受け入れをしておられるようです。来年度はそれ以上の応募があり、需要はますます増加しております。学童保育は１校に１施設というのが理想であります。学童保育との併設施設にするお考えはないのか、お尋ねいたします。
　以上の３施設はＰＦＩ事業というお考えで推進されておられますが、今後いろいろな市の事業に対してＰＦＩ導入をどのようにお考えか、浅野目議員の質問と重複するところがありますけれども最後にお尋ねして、登壇での質問といたします。
○岡崎賢治議長　７番高橋ひろみ議員の質問に対し、答弁を求めます。土田市長。

　　　〔土田正剛市長　登壇〕

○土田正剛市長　高橋ひろみ議員の質問にお答えをいたします。
　本市における最初のＰＦＩ事業である消防庁舎整備事業は、先の全員協議会でご報告申し上げたとおり、事業者と基本協定を締結し、事業契約の締結に向けて協議を進めているところであります。
　さて、ご質問のＰＦＩ採用したことによる評価でありますが、施設が整備された後、運営を開始して初めて総合的に評価できるものと考えておりますので、評価を行うには少々早いものと思われますが、現段階での事業評価を申し上げたいと存じます。
　ＰＦＩでの事業者選定の際には総合評価一般競争入札を採用し、選定委員会においては事業期間全体でのコスト算出による定量的評価と、施設整備を含む提案内容による定性的評価を行い、総合評価点が最も高い入札者を選定し、市が落札者を決定したところであります。その結果、民間のノウハウを十分に発揮した複数のすばらしい提案の中から、事業費の縮減を図りながらも周辺環境に配慮し、消防業務の機能向上に最も優れた内容の提案を選定できたものと評価しているところであります。
　次に、バリュー・フォー・マネーについてでありますが、落札した事業の提案時点について算出したところ、市が当初想定したバリュー・フォー・マネー５％に対し、約10％となり、さらに５％削減となったところであります。その内容について見ますと、施設整備費では当初想定値に比べて2.1％、維持管理費では2.9％それぞれ削減となっており、当初想定したバリュー・フォー・マネーよりは５％上回ることとなったところであります。これらは民間のノウハウとアイデアを十分発揮していただいた消防庁舎の配置計画、施設計画、資金調達計画、事業運営までを含めた一体的な提案による相乗効果であると評価しているところであります。
　次に、学校給食共同調理場の将来にわたる給食配食数の設定についてでありますが、未就学児童数は住民基本台帳など現在知り得るデータにより算定しますが、それ以降の年次については人口増加の予測や少子化、住環境整備状況などの社会的要因を考慮しなければなりません。現在１日4,500食程度と想定していますが、ＰＦＩ事業実施の際は事業運営に支障のないよう、これら要因を勘案してまいります。
　次に、分離小学校の整備事業にＰＦＩを導入するかということでありますが、これまで同様、市が従来方式で整備した場合と比べて効果があるかを評価する導入可能性調査が必要であると考えております。それには、現在教育委員会で進めている学区の区分けによって分離小学校の施設規模が決まった後に調査を行い、判断する予定としております。また、学童保育所等の分離小学校への併設についてでありますが、１学区に１施設は理想であると考えておりますが、設置の是非を含め今後検討してまいります。
　最後に、市の今後のＰＦＩ導入の考え方についてでありますが、ＰＦＩを各種事業に導入する要件としては、民間のノウハウが十分発揮できる事業スキームであって、従来の設備方式に比べてバリュー・フォー・マネーが見込まれ、合わせて財政の平準化が図られることなどが要件として挙げられます。ただし、このバリュー・フォー・マネーが出るには一般的に５億円から10億円の事業費以上でないと期待できないと言われております。そのようなことから、ＰＦＩの導入は全ての事業が対象となるわけではなく、民間事業者にとって魅力ある事業スキームかどうかや事業規模等を総合的に勘案して判断すべきと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○岡崎賢治議長　７番高橋ひろみ議員。
○７番（高橋ひろみ議員）　ご答弁ありがとうございます。
　消防庁舎整備事業についてＰＦＩ導入によって現在まで15年という経過がまだ経っていないといろいろ評価することは難しいということでしたが、これまでの結果を検証しますと、期待どおり経過しているということで理解いたしました。
　そこで、平成18年度建設工事となります消防庁舎ですけれども、市報に掲載されておりましたが、開かれた消防署として様々な提案がありました。それが実際、設計として図面化されます。その提案内容が適格に図面化されているのか、また、建設期間中、設計図書どおりに従って施工されているのかどうかの確認などのモニタリングがどのように配慮されるか、ひとつお尋ねいたします。
　次に、学校給食調理場整備事業についてでありますけれども、市長が答弁された配食数は4,500食ということでしたが、導入可能性調査のときは4,300食という設定でありました。その200食の違いは導入可能性調査時からなぜ変更されたのでしょうか。
　また、4,500食という配食数が15年間一定であるということはあり得ません。その4,500食分の施設整備ということでは理解いたしますが、児童生徒数の変動で給食の配食数が変動した場合の対応はどのように考えているのか、お尋ねいたします。
　学校施設に関して、学童保育所と一緒に併設してもらうことによりバリュー・フォー・マネーも上がることと思いますので、この点のご検討よろしくお願いいたします。
　最後に今後の市の事業において、市長は従来方式の事業はバリュー・フォー・マネーとか、民間のノウハウとか、いろんな点からお答えいただきましたけれども、小さな規模のものは従来方式という感じを受けました。規模にかかわらず市の中で生活している中から経験とか提案とか、そういうものが必要な事業もあると思います。中央の先進的なノウハウも、それは大切であります。しかし、今、地方の時代と言われ、また地域独特のノウハウも必要な時代でもあります。そういう中で地元企業の活性化も含めて、その辺どのようにお考えかお尋ねして、２問目の質問といたします。
○岡崎賢治議長　答弁を求めます。土田市長。
○土田正剛市長　最後の１点について答弁をしたいと思います。
　午前中の浅野目議員の答弁の中にもあったかと思いますが、規模が例えば５億円から10億円というふうなことで例えばという形で私申し上げたわけでありますが、大事なことはバリュー・フォー・マネーが出るか出ないかということがまず第一に検証しなければならないということであります。と同時に、やはり今議員が指摘したように全てそういう総合評価入札方式と言いますか、ＰＦＩはイコールそういう形になりますので、そういう形が全てとなるとやはり大手が参入する機会というのが非常に多くなると必然性として私は言えると思います。したがって、そういうことも踏まえながら、やはり地元業者の育成ということもこれは大事な、勘案をしなければならない留意すべき点であると考えますので、決して規模によってということじゃなくて、やはりその内容によってバリュー・フォー・マネーが出るということになった場合は、やはり規模に関係なくＰＦＩというものも採用していかなければならないと考える次第であります。ご理解をお願いしたいと思います。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　市長答弁以外の部分について答弁申し上げます。
　最初に１番目が今後消防庁舎についてどのようにしてやっていくのかという部分だと思います。議員おっしゃるように、今後議会において契約について議決をいただきます。その契約後におきましては、契約書に基づいて設計モニタリングを行います。これは何をするかと言いますと、設計図書の説明を受けまして、内容の確認を受け、さらには要求水準書の内容に従っているかどうか、さらにはこのたび提案された内容がその設計に生かされているかどうか、これらについてチェックして確認していきたいと考えております。さらに建設工事につきましても確実な業務が執行されますように現場確認、あるいは検査立ち会いなどを行いまして、来年４月の開庁を目指しまして本市初めてのＰＦＩ事業が成功に向けて取り組んでいきたいと考えております。
　それから給食数の質問がありましたけれども、確かに導入可能性調査の段階では4,300食ということで議会にご説明申し上げました。その後、教育委員会の児童生徒数の推移を見たところでした。その結果、学校給食共同調理場が稼動する平成20年以降につきましては、教職員も含めますと4,429食、それ以降も4,400台、あるいは4,300台ということで推移するだろうということで予測しておりますので、実施方針の中で4,500食に変更していきたいと考えております。
　それから、変動リスクをどうするのかということであります。今申し上げましたように、現在の平成17年４月１日の住民基本台帳に基づく人数のバランスからいきますと、平成23年度までは予測できますけれども、じゃあこの15年後、いわゆる平成35年がどうなるかについては非常に予測が難しいところであります。しかしながら、国の人口問題研究所が合併のときに私たちに示した推計値があります。これによりますと、国では平成12年の国勢調査に基づきまして平成17年から平成42年まで推計しております。その中で東根市の人口がどうなのかと言いますと、平成32年で４万5,837人、平成37年で４万4,954人と、平成35年はこの間にありますので４万5,800人から４万5,000人ぐらいで推移していくものだろうということで推計してみますと、大体3,600から4,000ぐらいの食数ということが大体平成35年までは確保できるんではないかということで今のところ推計しております。
　それでは、そのリスク分担をどうするかということなんですけれども、議員おっしゃるように学校給食のＰＦＩは運営業務がかなり大きな割合を示しておりますので、そのリスク分担をどうするのかということで、運営業務委託料につきましては15年間にわたって支払いますけれども、この委託料は固定料金と変動料金とで構成されております。配食数の変動につきましては、この変動料金で調整するというやり方でやっていきたいと考えております。その構成割合をどうするかということにつきましては、いわゆるこれまでの他市の例から見ても提案者に委ねるという形になっているようです。例えばの話、配食数を4,500食として運営経費を提案してもらいまして、そのうちの変動料金については4,500食のプラスマイナス200食、これについては許容範囲内だということで提案どおりの金額で支払いましょうと。そして、4,500食に８割掛けて、これだけは少なくとも市がリスクを負って最低の食数は保証しましょうということでやって、その間はどうするのかということにつきましては、その食数に対して按分して精算して払う。このようなやり方も考えられるところであります。
　いずれにしましても、民間の事業者の意向なども調査しながら入札説明書の公表、今のところ７月ころを予定しておりますけれども、それまでにはどのようにするかということでより安全で確実な事業となりますように研究していきたいと考えております。
　それから、複合施設の件につきましては、先ほど市長の答弁にありましたように、例えばどのような施設が設置する必要があるのかと、設置の是非を含めまして、さらにはそうすることによって参入する事業者はどうなのかということも含めまして検討していきたいということで考えております。
○岡崎賢治議長　７番高橋ひろみ議員。
○７番（高橋ひろみ議員）　消防庁舎については、来年度は建設工事にかかりますのでモニタリングをうまくして、すばらしい事業にしていただきたいと思います。
　次に配食数に関してですけれども、固定料金と変動料金という２つのものから成り立って運営費というものが出されるということなんですけれども、発注者側のリスクと事業者側のリスクというのは相反するところがあります。発注者側のリスクを少なくすれば、事業者はリスクが多くなると、裏腹な関係にあると思います。先ほど200食の違いはそんなに問題はないということでしたが、実際、導入可能性調査の中で4,300食で計算したと思われます。その中で１年間で１食を換算しますと３万8,800円ということになります。それの200食分となりますと776万円ということになって、食数は委託料金に対して大きなウエイトを占めることと思います。そんなことで、とにかく食数に関しては事業者の提案によったりすることもありますけれども、いろんな場面場面を考え、また全国のいろんな事例を参考にするとおっしゃいましたけれども、食数が１万食以上の学校もあれば我が市みたいに4,500食というところもあると思います。そういうことを勘案して、どのような方法が我が東根市にリスクの少ないものになるか、いろいろ考えていただきたいと思います。
　また、学校給食のモニタリングのことなんですけれども、導入可能性調査においては平成20年から平成23年までの４年間のモニタリングということになっております。消防庁舎の場合は15年のモニタリングがついておりました。15年間という長い事業の間にいろんなトラブルがあると思います。ＳＰＣの財政的な問題もしかり、また、給食の運営問題では食の安全とかアレルギーの対策とかいろんな問題が浮上してくると思います。そんなところで４年間のモニタリングということに対してどのようにお考えか、その辺もお尋ねしたいと思います。
　あと、学校給食のことですけれども、現在予約をして食材分だけの支払いで試食サービスを行っております。新しい調理場は、タントクルセンターと非常に近くなります。子育て中のお母さん方も利用しやすい場所にあると思います。子ども連れでその試食を行える試食サービス室の提供など、また、レストラン風にしてお母さん方に食育の面でも非常に貢献できるのではないかと思いますけれども、その辺のご見解お願いしたいと思います。
　ＰＦＩ事業は私にはいろいろとわからない点が多いことばかりありましたけれども、平成17年３月現在で実施方針公表済みのＰＦＩ事業は全国で180を超えるということなんですけれども、現在進捗中のＰＦＩ事業で平成32年から33年ごろに終了時期の最初のピークがあると思います。本市のＰＦＩ事業が将来、私たちの子どもや孫の時代にどこよりも先がけて実施したことが市民へのサービス、ニーズ、財政の健全化、地域の人々の活力に貢献し、喜ばれる計画となることをお願いして質問を終わります。
○岡崎賢治議長　椎名総務部長。
○椎名和男総務部長　最初に食数のリスク管理について、東根方式で一番いい方法を考えてもらいたいというご質問かと思います。これについては先ほど申し上げましたように他市の例、あるいは民間事業者の考え方なども聞きまして、より東根方式4,500食程度に合ったようなリスク分担、それらについて考えていきたいと思っております。
　それから、モニタリングが20年か23年で足りないのではないかというご質問かと思いますけれども、４年間ぐらいやってもらえれば後は直営でやれるだろうということで、このように設定したところでありますので、ご理解をお願いしたいと思います。
　それから、試食会ですか、ランチタイムというふうに言っているはずですけれども、これにつきましてはレストランとまではいきませんけれども、そのことも食数の中に入れておりますので、考えているところでありますのでご理解お願いしたいと思います。
　以上です。
○岡崎賢治議長　以上で、ご了承願います。

◎散　　　　　会

○岡崎賢治議長　以上で、本日の日程は全部終了しました。
　本日はこれで散会します。御苦労さまでした。

　　　午後　１時３４分　散　会

番号	質　問　者	質問事項	質　　　問　　　要　　　旨	答弁者
１	森　谷　政　志議　　　　　員	１．市長の政治姿勢について	１．市長は、２期８年間の市政運営をどの　ように自己評価されているのか。２．土田市政の８年間の実績とその評価は　高く、今年９月には任期満了を迎える　が、本市の更なる発展に向け、３期目も　市政を担う考えはあるのかお伺いしま　す。	市　　長
２	阿　部　清　雄議　　　　　員	１．神町北部土地区画整理事業及び関連事業について	１．現在の進捗状況及び今後の年次計画に　ついて。２．一本木・中央・温泉・下川原の宅地充　足率及び実勢価格等について。３．新設校用地取得について。４．学区について。５．行政運営のスピード化について。	市　　長教　　育委員長
３	浅野目　幸　一議　　　　　員	１．公正な競争入札のあり方について	１．予定価格の事前公表・低入札価格調査　制度について導入の考えはないか。今後　も、最低制限価格制度を維持する考え　か。２．「公共工事の品質確保の促進に関する　法律」の適切な推進のために、総合評価　落札方式の導入を調査・検討している　か。３．入札制度の改善には、一般競争入札の　拡大が挙げられる。対策として、ＣＭ　（分離発注）方式の導入も有効と考える　がどうか。４．競争入札を郵便入札で実施する考えは　ないか。また、電子入札と電子納品導入　の計画はないか。５．安請けダンピングの防止や「公共事業　における賃金等確保法（公契約法）」の　制定にむけた取り組みが必要ではない　か。	市　　長
４	高　橋　ひろみ議　　　　　員	１．ＰＦＩ事業について	１．ＰＦＩ事業の今後の取り組みについて	市　　長教　　育委員長